(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】人権アンケート処理装置、人権アンケート処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2023182973
(22)【出願日】2023-10-25
【審査請求日】2024-04-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501266110
【氏名又は名称】株式会社リンクアンドモチベーション
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】小笹 芳央
(72)【発明者】
【氏名】田瀬 和夫
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-062249(JP,A)
【文献】特開2019-125090(JP,A)
【文献】特開2002-109081(JP,A)
【文献】特開2018-106275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人権に関係する2以上の各項目に対するリスクに関する回答であるリスク回答と発生に関する回答である発生回答とを有する項目回答の集合を含み、組織の2以上の各構成員の項目回答の集合を含む回答集合が格納される回答管理部と、
前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目のリスク回答を用いて、前記組織の人権に関する理解度を取得する理解度取得部と、
前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目の発生回答を用いて、前記組織の人権侵害の発生の度合いを特定する発生度を取得する発生度取得部と、
前記理解度と前記発生度とを出力する度合出力部とを具備する人権アンケート処理装置。
【請求項2】
前記度合出力部は、
理解度の軸と発生度の軸とを有する二次元平面上に、前記理解度と前記発生度とが示す点の位置に印を配置する請求項1記載の人権アンケート処理装置。
【請求項3】
前記理解度と前記発生度とを用いて、人権に関する組織のリスクのタイプである人権リスクタイプを取得するリスクタイプ取得部と、
前記人権リスクタイプを出力するタイプ出力部とをさらに具備する請求項
1記載の人権アンケート処理装置。
【請求項4】
前記回答集合は、
人権の侵害に対する救済に関する設問に対する1以上の回答である人権デューデリ回答を含み、
前記2以上の各構成員の前記人権デューデリ回答を用いて、前記組織の人権の侵害に対する救済に関するスコアであるアクセスリスクスコアを取得するアクセスリスクスコア取得部と、
前記アクセスリスクスコアを出力するアクセスリスクスコア出力部とをさらに具備する請求項1記載の人権アンケート処理装置。
【請求項5】
前記回答集合は、
構成員の心理的な安全性を保つことに関する設問に対する1以上の回答である心理的安全性回答を含み、
前記2以上の各構成員の前記心理的安全性回答を用いて、前記組織の構成員の心理的な安全性を保てることに関するスコアである心理的安全性スコアを取得する心理的安全性スコア取得部と、
前記心理的安全性スコアを出力する心理的安全性スコア出力部とをさらに具備する請求項1記載の人権アンケート処理装置。
【請求項6】
前記回答集合は、
構成員のアンコンシャスバイアスに関する設問に対する1以上の回答であるアンコンシャスバイアス回答を含み、
前記2以上の各構成員の前記アンコンシャスバイアス回答を用いて、前記組織の構成員のアンコンシャスバイアスに関するスコアであるアンコンシャスバイアススコアを取得するアンコンシャスバイアススコア取得部と、
前記アンコンシャスバイアススコアを出力するアンコンシャスバイアススコア出力部とをさらに具備する請求項1記載の人権アンケート処理装置。
【請求項7】
前記回答管理部には、
前記組織の2以上の各構成員ごとに、かつ2以上の各分類ごとに、2以上の各項目に対する回答集合が格納され、
前記理解度取得部は、
前記2以上の各分類ごとに、各分類の前記2以上の各項目のリスク回答を用いて、前記組織の人権に関する理解度を取得し、
前記発生度取得部は、
前記2以上の各分類ごとに、各分類の前記2以上の各項目の発生回答を用いて、前記組織の人権に関する発生度を取得し、
前記理解度取得部が取得した2以上の理解度と前記発生度取得部が取得した2以上の発生度とを用いて、前記組織の人権に関する総合スコアを取得する総合スコア取得部と、
前記総合スコアを出力する総合スコア出力部とをさらに具備する請求項1記載の人権アンケート処理装置。
【請求項8】
理解度と発生度とに関する2以上の各コメント条件に対応付くコメント情報が格納されるコメント管理部と、
前記理解度と前記発生度とが満たすコメント条件に対応付くコメント情報を前記コメント管理部から取得するコメント取得部と、
前記コメント情報を出力するコメント出力部とをさらに具備する請求項1から請求項7いずれか一項に記載の人権アンケート処理装置。
【請求項9】
前記アクセスリスクスコアを含む情報に関する2以上の各コメント条件に対応付くコメント情報が格納されるコメント管理部と、
前記アクセスリスクスコアを含む情報が満たすコメント条件に対応付くコメント情報を前記コメント管理部から取得するコメント取得部と、
前記コメント情報を出力するコメント出力部とをさらに具備する請求項4記載の人権アンケート処理装置。
【請求項10】
前記心理的安全性スコアを含む情報に関する2以上の各コメント条件に対応付くコメント情報が格納されるコメント管理部と、
前記心理的安全性スコアを含む情報が満たすコメント条件に対応付くコメント情報を前記コメント管理部から取得するコメント取得部と、
前記コメント情報を出力するコメント出力部とをさらに具備する請求項5記載の人権アンケート処理装置。
【請求項11】
前記アンコンシャスバイアススコアを含む情報に関する2以上の各コメント条件に対応付くコメント情報が格納されるコメント管理部と、
前記アンコンシャスバイアススコアを含む情報が満たすコメント条件に対応付くコメント情報を前記コメント管理部から取得するコメント取得部と、
前記コメント情報を出力するコメント出力部とをさらに具備する請求項6記載の人権アンケート処理装置。
【請求項12】
2以上の各構成員ごとに、構成員識別子に対応付く1以上の構成員属性値を有する構成員情報が格納される構成員管理部をさらに具備し、
前記回答集合は、前記構成員識別子に対応付き、
前記理解度取得部は、
1以上の構成員属性値に関する属性値条件に合致する1以上の構成員属性値と対になる構成員識別子に対応付く前記リスク回答を用いて、前記理解度を取得し、
前記発生度取得部は、
1以上の構成員属性値に関する属性値条件に合致する1以上の構成員属性値と対になる構成員識別子に対応付く前記発生回答を用いて、前記発生度を取得する請求項1記載の人権アンケート処理装置。
【請求項13】
人権に関係する2以上の各項目に対するリスクに関する回答であるリスク回答と発生に関する回答である発生回答とを有する項目回答の集合を含み、組織の2以上の各構成員の項目回答の集合を含む回答集合が格納される回答管理部と、理解度取得部と、発生度取得部と、度合出力部とにより実現される人権アンケート処理方法であって、
前記理解度取得部が、前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目のリスク回答を用いて、前記組織の人権に関する理解度を取得する理解度取得ステップと、
前記発生度取得部が、前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目の発生回答を用いて、前記組織の人権侵害の発生の度合いを特定する発生度を取得する発生度取得ステップと、
前記度合出力部が、前記理解度と前記発生度とを出力する度合出力ステップとを具備する人権アンケート処理方法。
【請求項14】
人権に関係する2以上の各項目に対するリスクに関する回答であるリスク回答と発生に関する回答である発生回答とを有する項目回答の集合を含み、組織の2以上の各構成員の項目回答の集合を含む回答集合が格納される回答管理部にアクセス可能なコンピュータを、
前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目のリスク回答を用いて、前記組織の人権に関する理解度を取得する理解度取得部と、
前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目の発生回答を用いて、前記組織の人権侵害の発生の度合いを特定する発生度を取得する発生度取得部と、
前記理解度と前記発生度とを出力する度合出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組織における人権に関するアンケートの回答を統計処理し、統計処理結果を出力する人権アンケート処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザごとの組織課題や組織開発テーマに応じて柔軟にアンケートの設問を設計することが可能であるとする組織変革支援システムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、組織において、人権侵害のリスクを管理する人権デューディリジェンスの重要性が叫ばれはじめている。なお、人権デューディリジェンスとは、企業活動において強制労働やハラスメント等の人権リスクや人権に対する負の影響がないかを特定し、そのリスクを分析・評価して適切な対策を策定したり、実施したりすることである、と言える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来、組織における人権デューディリジェンスを支援するための適切な情報を提供できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の人権アンケート処理装置は、人権に関係する2以上の各項目に対するリスクに関する回答であるリスク回答と発生に関する回答である発生回答とを有する項目回答の集合を含み、組織の2以上の各構成員の項目回答の集合を含む回答集合が格納される回答管理部と、2以上の各構成員の2以上の各項目のリスク回答を用いて、組織の人権に関する理解度を取得する理解度取得部と、2以上の各構成員の2以上の各項目の発生回答を用いて、組織の人権侵害の発生の度合いを特定する発生度を取得する発生度取得部と、理解度と発生度とを出力する度合出力部とを具備する人権アンケート処理装置である。
【0007】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を提供できる結果、人権デューディリジェンスを適切に支援できる。
【0008】
また、本第二の発明の人権アンケート処理装置は、第一の発明に対して、度合出力部は、理解度の軸と発生度の軸とを有する二次元平面上に、理解度と発生度とが示す点の位置に印を配置する人権アンケート処理装置である。
【0009】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を二次元平面上に出力できる。
【0010】
また、本第三の発明の人権アンケート処理装置は、第一または第二の発明に対して、理解度と発生度とを用いて、人権に関する組織のリスクのタイプである人権リスクタイプを取得するリスクタイプ取得部と、人権リスクタイプを出力するタイプ出力部とをさらに具備する人権アンケート処理装置である。
【0011】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を用いた人権リスクタイプを出力できる。
【0012】
また、本第四の発明の人権アンケート処理装置は、第一の発明に対して、回答集合は、人権の侵害に対する救済に関する設問に対する1以上の回答である人権デューデリ回答を含み、2以上の各構成員の人権デューデリ回答を用いて、組織の人権の侵害に対する救済に関するスコアであるアクセスリスクスコアを取得するアクセスリスクスコア取得部と、アクセスリスクスコアを出力するアクセスリスクスコア出力部とをさらに具備する人権アンケート処理装置である。
【0013】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するためのアクセスリスクスコアを出力できる。
【0014】
また、本第五の発明の人権アンケート処理装置は、第一の発明に対して、回答集合は、構成員の心理的な安全性を保つことに関する設問に対する1以上の回答である心理的安全性回答を含み、2以上の各構成員の心理的安全性回答を用いて、組織の構成員の心理的な安全性を保てることに関するスコアである心理的安全性スコアを取得する心理的安全性スコア取得部と、心理的安全性スコアを出力する心理的安全性スコア出力部とをさらに具備する人権アンケート処理装置である。
【0015】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するための心理的安全性スコアを出力できる。
【0016】
また、本第六の発明の人権アンケート処理装置は、第一の発明に対して、回答集合は、構成員のアンコンシャスバイアスに関する設問に対する1以上の回答であるアンコンシャスバイアス回答を含み、2以上の各構成員のアンコンシャスバイアス回答を用いて、組織の構成員のアンコンシャスバイアスに関するスコアであるアンコンシャスバイアススコアを取得するアンコンシャスバイアススコア取得部と、アンコンシャスバイアススコアを出力するアンコンシャスバイアススコア出力部とをさらに具備する人権アンケート処理装置である。
【0017】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するためのアンコンシャスバイアススコアを出力できる。
【0018】
また、本第七の発明の人権アンケート処理装置は、第一の発明に対して、回答管理部には、組織の2以上の各構成員ごとに、かつ2以上の各分類ごとに、2以上の各項目に対する回答集合が格納され、理解度取得部は、2以上の各分類ごとに、各分類の2以上の各項目のリスク回答を用いて、組織の人権に関する理解度を取得し、発生度取得部は、2以上の各分類ごとに、各分類の2以上の各項目の発生回答を用いて、組織の人権に関する発生度を取得し、理解度取得部が取得した2以上の理解度と発生度取得部が取得した2以上の発生度とを用いて、組織の人権に関する総合スコアを取得する総合スコア取得部と、総合スコアを出力する総合スコア出力部とをさらに具備する人権アンケート処理装置である。
【0019】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を用いた総合スコアを出力できる。
【0020】
また、本第八の発明の人権アンケート処理装置は、第一から第七いずれか1つの発明に対して、理解度と発生度とに関する2以上の各コメント条件に対応付くコメント情報が格納されるコメント管理部と、理解度と発生度とが満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部から取得するコメント取得部と、コメント情報を出力するコメント出力部とをさらに具備する人権アンケート処理装置である。
【0021】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報に対応するコメントを出力できる。
【0022】
また、本第九の発明の人権アンケート処理装置は、第四から第六いずれか1つの発明に対して、アクセスリスクスコアまたは心理的安全性スコアまたはアンコンシャスバイアススコアのうちのいずれかを含む情報に関する2以上の各コメント条件に対応付くコメント情報が格納されるコメント管理部と、アクセスリスクスコアまたは心理的安全性スコアまたはアンコンシャスバイアススコアのうちのいずれかを含む情報が満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部から取得するコメント取得部と、コメント情報を出力するコメント出力部とをさらに具備する人権アンケート処理装置である。
【0023】
かかる構成により、組織における人権デューディリジェンスを支援するためにアクセスリスクスコアまたは心理的安全性スコアまたはアンコンシャスバイアススコアのうちのいずれかを含む情報が満たすコメント条件に対応付くコメントを出力できる。
【0024】
また、本第十の発明の人権アンケート処理装置は、第一の発明に対して、2以上の各構成員ごとに、構成員識別子に対応付く1以上の構成員属性値を有する構成員情報が格納される構成員管理部をさらに具備し、回答集合は、構成員識別子に対応付き、理解度取得部は、1以上の構成員属性値に関する属性値条件に合致する1以上の構成員属性値と対になる構成員識別子に対応付くリスク回答を用いて、理解度を取得し、発生度取得部は、1以上の構成員属性値に関する属性値条件に合致する1以上の構成員属性値と対になる構成員識別子に対応付く発生回答を用いて、発生度を取得する人権アンケート処理装置である。
【0025】
かかる構成により、構成員の属性値の条件ごとに、理解度と発生度という観点の異なる情報を出力できる。
【発明の効果】
【0026】
本発明による人権アンケート処理装置によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するための情報を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】実施の形態1におけるアンケートシステムAの概念図
【
図4】同人権アンケート処理装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図5】同統計処理の例について説明するフローチャート
【
図6】同理解度取得処理の例について説明するフローチャート
【
図7】同発生度取得処理の例について説明するフローチャート
【
図8】同二次元平面構成処理の例について説明するフローチャート
【
図9】同アクセスリスクスコア取得処理の例について説明するフローチャート
【
図10】同心理的安全性スコア取得処理の例について説明するフローチャート
【
図11】同アンコンシャスバイアスコア取得処理の例について説明するフローチャート
【
図12】同総合スコア取得処理の例について説明するフローチャート
【
図13】同コメント取得処理の例について説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、人権アンケート処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0029】
(実施の形態1)
本実施の形態において、組織における人権に関係するアンケート(以下、適宜「人権アンケート」と言う)の回答を用いて、組織の人権に関する理解度と発生度とを出力する人権アンケート処理装置について説明する。なお、理解度と発生度とについては、後述する。
【0030】
また、本実施の形態において、理解度と発生度とを軸とする二次元平面上に、理解度と発生度とにより特定される点の位置に印を配置する人権アンケート処理装置について説明する。
【0031】
また、本実施の形態において、理解度と発生度とを用いて人権リスクタイプを取得し、出力する人権アンケート処理装置について説明する。
【0032】
また、本実施の形態において、人権アンケートの回答を用いて、後述するアクセスリスクスコアを出力する人権アンケート処理装置について説明する。
【0033】
また、本実施の形態において、人権アンケートの回答を用いて、後述する心理的安全性スコアを出力する人権アンケート処理装置について説明する。
【0034】
また、本実施の形態において、人権アンケートの回答を用いて、後述するアンコンシャスバイアススコアを出力する人権アンケート処理装置について説明する。
【0035】
また、本実施の形態において、人権アンケートの回答を用いて、後述する総合スコアを出力する人権アンケート処理装置について説明する。
【0036】
また、本実施の形態において、人権アンケートの回答を用いて、理解度と発生度等に応じたコメントを出力する人権アンケート処理装置について説明する。
【0037】
さらに、本実施の形態において、構成員の属性値の条件ごとに、理解度と発生度という観点の異なる情報を出力する人権アンケート処理装置について説明する。
【0038】
なお、本明細書において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0039】
また、本明細書において、情報Zを選択したり、決定したりすることは、情報Zを取得すること、情報Zへのポインタを取得すること、情報ZのIDを取得すること、情報Zにフラグを立てること等であり、情報Zにアクセスできれば良い。
【0040】
図1は、本実施の形態におけるアンケートシステムAの概念図である。アンケートシステムAは、人権アンケート処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。
【0041】
人権アンケート処理装置1は、人権アンケートの回答を用いて、人権デューディリジェンスを支援するための情報であり、人権アンケートの回答の統計処理結果を取得し、出力する装置である。なお、統計処理結果は、例えば、理解度と発生度である。人権アンケート処理装置1は、通常、サーバであるが、端末でも良い。人権アンケート処理装置1がサーバである場合、当該サーバは、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであるが、問わない。人権アンケート処理装置1が端末である場合、当該端末は、例えば、いわゆるパソコン、スマートフォン、タブレット端末であるが、問わない。
【0042】
端末装置2は、ユーザが使用する端末である。端末装置2は、例えば、いわゆるパソコン、スマートフォン、タブレット端末であるが、問わない。ユーザは、例えば、組織の構成員であるが、他の者でも良い。
【0043】
組織とは、例えば、いわゆる企業、個人事業、地方公共団体、町内会等であり、広く解する。組織は、例えば、何らかの仕事を行う組織である。組織の種類等は問わない。
【0044】
構成員とは、組織の構成員である。組織の構成員は、社員のみならず契約社員、アルバイト等を含んでも良い。
【0045】
図2は、本実施の形態におけるアンケートシステムAのブロック図である。
図3は、人権アンケート処理装置1のブロック図である。
【0046】
人権アンケート処理装置1は、格納部11、受信部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、アンケート格納部111、コメント管理部112、構成員管理部113、および回答管理部114を備える。受信部12は、指示受信部121、および回答受信部122を備える。処理部13は、理解度取得部131、発生度取得部132、リスクタイプ取得部133、総合スコア取得部134、アクセスリスクスコア取得部135、心理的安全性スコア取得部136、アンコンシャスバイアススコア取得部137、およびコメント取得部138を備える。出力部14は、度合出力部141、タイプ出力部142、総合スコア出力部143、アクセスリスクスコア出力部144、心理的安全性スコア出力部145、アンコンシャスバイアススコア出力部146、およびコメント出力部147を備える。
【0047】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
人権アンケート処理装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する人権アンケート、後述するコメント情報、後述する構成員情報、後述する回答集合、タイプ管理表、総合スコア対応表である。
【0048】
タイプ管理表は、2以上のタイプ対応情報を有する。タイプ対応情報とは、タイプ条件と人権リスクタイプとの対応を特定する情報である。タイプ条件とは、組織の人権リスクタイプを特定するための情報である。タイプ条件は、理解度と発生度とを用いた条件である。人権リスクタイプとは、組織における人権リスクのタイプを識別する情報である。人権リスクタイプは、例えば、「分かってはいるけど変えられない人権侵害リスク」「分かっていないから起きる人権侵害リスク」「潜在的に危ない人権侵害リスク」である。
【0049】
総合スコア対応表とは、理解度と発生度とに対応する総合スコアを管理する表である。総合スコア対応表は、2以上の総合スコア対応情報を有する。総合スコア対応情報は、2以上の各理解度と2以上の各発生度を要素とするベクトルと総合スコアとを有する。
【0050】
アンケート格納部111には、人権アンケート(以下、適宜「アンケート」と言う)が格納される。アンケートは、人権に関係する2以上の各項目を有する。アンケートは、1または2以上の人権デューデリ設問を有することは好適である。アンケートは、1または2以上の心理的安全性設問を有することは好適である。アンケートは、1または2以上のアンコンシャスバイアス設問を有することは好適である。
【0051】
項目は、設問でも良い。項目は、人権に関係することを表現した文であることは好適である。2以上の各項目は、分類識別子に対応付いていることは好適である。分類識別子とは、項目の分類(グループ、クラス等と言っても良い)を識別する情報である。分類識別子は、例えば、分類を示すID、分類名である。分類は領域と言っても良い。例えば、アンケートが有する2以上の各項目に対して、「人権リスクが高いと感じるか否か」または「人権リスクが高いと感じる度合い」が設問となる。各項目に対する人権リスクの高低に関する設問をリスク設問と言う。また、例えば、アンケートが有する2以上の各項目に対して、「過去に組織内で見聞き、または経験しているか否か」または「過去に組織内で見聞き、または経験している回数または頻度または度合い」が設問となる。各項目に対する人権侵害の発生に関する設問を発生設問と言う。なお、発生設問における過去は、期間限定(例えば、過去2年間)でも良い。
【0052】
2以上の各項目に対して、2以上の各リスク回答に応じた理解度元情報が管理されていることは好適である。なお、リスク回答とは、リスク設問に対する回答である。2以上の各項目に対して、2以上の各発生回答に応じた発生度元情報が管理されていることは好適である。発生回答とは、発生設問に対する回答である。なお、2以上のリスク回答および2以上の発生回答は、例えば、「YES」と「NO」である。2以上のリスク回答は、例えば、「1」から「5」、「A」「B」「C」等の3以上の程度(レベル)を特定する情報である。理解度元情報は、例えば、2以上の各リスク回答に対応付いた数値、リスク回答をパラメータとする演算式である。発生度元情報は、は、例えば、2以上の各発生回答に対応付いた数値、発生回答をパラメータとする演算式である。理解度元情報と発生度元情報は、項目ごと、および回答ごとに、管理されていることは好適である。
【0053】
人権デューデリ設問に対して採り得る回答である2以上の各人権デューデリ回答に応じたアクセスリスクスコア元情報が管理されていることは好適である。アクセスリスクスコア元情報とは、アクセスリスクスコアの取得するための元になる情報である。アクセスリスクスコア元情報は、例えば、数値、または演算式である。演算式は、人権デューデリ回答をパラメータとする演算式である。
【0054】
心理的安全性設問に対して採り得る回答である2以上の各心理的安全性回答に応じた心理的安全性スコア元情報が管理されていることは好適である。心理的安全性スコア元情報とは、心理的安全性スコアの取得するための元になる情報である。心理的安全性スコア元情報は、例えば、数値、または演算式である。演算式は、心理的安全性回答をパラメータとする演算式である。
【0055】
アンコンシャスバイアス設問に対して採り得る回答である2以上の各アンコンシャスバイアス回答に応じたアンコンシャスバイアススコア元情報が管理されていることは好適である。アンコンシャスバイアススコア元情報とは、アンコンシャスバイアススコアの取得するための元になる情報である。アンコンシャスバイアススコア元情報は、例えば、数値、または演算式である。演算式は、アンコンシャスバイアス回答をパラメータとする演算式である。
【0056】
分類は、例えば、「パワーハラスメント」「セクシュアルハラスメント」「マタニティハラスメント」である。項目は、例えば、「個人のミスについて、皆の前で叱責する。」「職場で「女性がいると場が明るくなる」「この業務は男性に向いている」といった発言が日常的にある。」である。
【0057】
人権デューデリ設問とは、人権の侵害に対する救済に関する設問である。人権デューデリ設問とは、アクセスリスクスコアを取得するための設問である。人権デューデリ設問は、例えば、「上司、または同僚に進んで相談し、解決の糸口を一緒に考えてもらうか?」である。
【0058】
心理的安全性設問とは、構成員の心理的な安全性を保つことに関する設問である。心理的安全性設問とは、心理的安全性スコアを取得するための設問である。心理的安全性設問は、例えば、「自分が所属する部署では、ミスをすると叱責されるか」である。なお、心理的安全性が高い状態は、組織内に対人リスクがなく、安全な場所であると構成員の間で共有された状態である。
【0059】
アンコンシャスバイアス設問とは、構成員のアンコンシャスバイアスに関する設問である。アンコンシャスバイアス設問とは、アンコンシャスバイアススコアを取得するための設問である。アンコンシャスバイアス設問は、例えば、「自分がこうだと信じたことは疑わない傾向があるか?」である。なお、アンコンシャスバイアスとは、心理学の概念である「認知バイアス」の一つで、無意識の偏見や思い込みから偏ったモノの見方をしてしまうことである。
【0060】
コメント管理部112には、2以上のコメント情報が格納される。2以上の各コメント情報は、コメント条件に対応付く。
【0061】
コメント情報とは、アンケートの回答集合に基づいて得られた組織の人権に関する状態に対応して、当該組織(構成員でも良い)に対して通知されるべきコメントである。コメントは、例えば、組織の人権に関する状態を説明する文章、または組織の人権に関する状態を改善するための提案に関する文章である。
【0062】
コメント条件とは、コメント情報を取得するための条件である。コメント条件は、例えば、理解度と発生度とに関する条件である。コメント条件は、例えば、アクセスリスクスコアに関する条件である。コメント条件は、例えば、心理的安全性スコアに関する条件である。コメント条件は、例えば、アンコンシャスバイアススコアに関する条件である。
【0063】
構成員管理部113には、2以上の構成員情報が格納される。2以上の各構成員情報には、構成員識別子が対応付いている。
【0064】
構成員情報とは、組織の構成員に関する情報である。構成員情報は、1以上の構成員属性値を有する。構成員属性値とは、構成員の属性値である。構成員属性値は、例えば、例えば、構成員が所属する組織を識別する組織識別子、構成員が所属する組織の組織属性値、構成員が所属する部署を識別する部署識別子、性別、年齢、役職等を識別する役職識別子である。組織属性値とは、組織の属性値である。組織属性値は、例えば、組織の業種(例えば、「商社」「銀行」「電気」)、組織の規模を特定する情報(例えば、「大企業」「中小企業」)である。
【0065】
構成員識別子とは、構成員を識別する情報である。構成員識別子は、例えば、構成員のID、メールアドレス、電話番号、構成員が使用する端末装置2の装置識別子などである。装置識別子とは、端末装置2を識別する情報である。端末識別子は、例えば、端末装置2のIPアドレス、MACアドレスである。
【0066】
回答管理部114には、1または2以上の回答集合が格納される。回答集合は、組織識別子に対応付いていることは好適である。つまり、回答集合は、組織ごとに管理されていることは好適である。
【0067】
回答集合とは、組織の2以上の各構成員のアンケートに対する回答の集合である。回答集合は、2以上の項目回答の集合を含む。回答集合は、組織の2以上の各構成員の1または2以上の人権デューデリ回答を含むことは好適である。回答集合は、組織の2以上の各構成員の1または2以上の心理的安全性回答を含むことは好適である。回答集合は、組織の2以上の各構成員の1または2以上のアンコンシャスバイアス回答を含むことは好適である。回答集合は、組織の2以上の各構成員ごとの、かつ2以上の各分類ごとの、2以上の各項目に対する回答の集合であることは好適である。
【0068】
項目回答とは、人権に関係する項目に関する回答である。項目回答は、人権に関係する項目に対するリスク回答と発生回答とを有する。リスク回答とは、項目に対応し、リスクの高低に関する回答である。リスク回答は、リスク設問に対する回答である。発生回答とは、項目に対応し、リスクの発生に関する回答である。発生回答は、発生設問に対する回答である。項目回答は、例えば、構成員識別子と対になる。
【0069】
人権デューデリ回答とは、人権の侵害に対する救済に関する設問に対する回答である。人権デューデリ回答は、人権デューデリ設問に対する回答である。
【0070】
心理的安全性回答とは、構成員の心理的な安全性を保つことに関する設問に対する回答である。心理的安全性回答は、心理的安全性設問に対する回答である。
【0071】
アンコンシャスバイアス回答とは、構成員のアンコンシャスバイアスに関する設問に対する回答である。アンコンシャスバイアス回答は、アンコンシャスバイアス設問に対する回答である。
【0072】
受信部12は、各種の指示や情報を受信する。受信部12は、通常、端末装置2から各種の指示や情報を受信する。各種の指示や情報は、例えば、アンケート送信指示、出力指示、構成員回答である。
【0073】
指示受信部121は、各種の指示を受信する。各種の指示は、例えば、アンケート送信指示、出力指示である。
【0074】
アンケート送信指示とは、アンケートの送信を要求する指示である。アンケート送信指示は、構成員識別子を含むことは好適である。
【0075】
出力指示とは、アンケートに対する組織の2以上の構成員回答の統計処理結果を出力する指示である。出力指示は、通常、端末装置2への統計処理結果の送信の指示である。
【0076】
統計処理結果は、理解度、発生度、人権リスクタイプ、アクセスリスクスコア、心理的安全性スコア、アンコンシャスバイアススコア、総合スコア、コメント情報のうちの1または2種類以上の情報を含む。統計処理結果は、理解度と発生度とを含むことは好適である。かかる理解度と発生度は、2以上の項目ごとの情報であることは好適である。
【0077】
回答受信部122は、各種の情報を受信する。回答受信部122は、通常、端末装置2から各種の情報を受信する。各種の情報は、構成員回答である。
【0078】
構成員回答とは、アンケートに対する一の構成員の回答である。構成員回答は、2以上の項目回答を含む。構成員回答は、1以上の人権デューデリ回答、1以上の心理的安全性回答、1以上のアンコンシャスバイアス回答を含むことは好適である。
【0079】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、理解度取得部131、発生度取得部132、リスクタイプ取得部133、総合スコア取得部134、アクセスリスクスコア取得部135、心理的安全性スコア取得部136、アンコンシャスバイアススコア取得部137、コメント取得部138が行う処理である。
【0080】
処理部13は、2以上の各構成員のアンケートに対する構成員回答を用いて、統計処理結果を取得する。
【0081】
理解度取得部131は、2以上の各構成員の2以上の各項目のリスク回答を用いて、組織の人権に関する理解度を取得する。理解度取得部131は、2以上の各分類ごとに、各分類の2以上の各項目のリスク回答を用いて、理解度を取得することは好適である。
【0082】
組織の人権に関する理解度とは、組織の2以上の構成員の人権に関する理解度である、と言える。理解度とは、人権デューディリジェンスの必要性や重要性に対する理解の度合いである、と言っても良い。
【0083】
理解度取得部131は、2以上の各分類ごとに、各分類の前記2以上の各項目のリスク回答を用いて、理解度を取得することは好適である。
【0084】
理解度取得部131は、2以上の各分類ごとに、一の組織の理解度を取得することは好適である。 理解度取得部131は、2以上の各分類ごとに、各構成員についての理解度を取得しても良い。
【0085】
理解度取得部131は、1以上の各構成員ごとに、2以上の各項目の構成員のリスク回答を用いて、構成員の各項目ごとの理解度を取得することは好適である。
【0086】
理解度取得部131は、例えば、2以上の各項目の理解度を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、構成員の理解度を取得する。
【0087】
理解度取得部131は、例えば、2以上の各分類ごとに、一の組織に属する2以上の構成員の理解度を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、当該一の組織の理解度を取得する。
【0088】
項目のリスク回答が「YES」または「NO」のいずれかを採り得る場合、理解度取得部131は、例えば、項目のリスク回答(「YES」または「NO」)に対応する数値である理解度元情報をアンケート格納部111から取得する。かかる理解度元情報は、項目の理解度である。項目のリスク回答が「YES」または「NO」のいずれかを採り得る場合、理解度取得部131は、例えば、項目のリスク回答(「YES」または「NO」)に対応する演算式である理解度元情報をアンケート格納部111から取得し、リスク回答(「YESに対応する1」または「NOに対応する0」)を当該演算式に代入し、当該演算式を実行し、項目の理解度を取得する。項目のリスク回答が「1」から「5」のいずれかを採り得る場合、理解度取得部131は、例えば、項目のリスク回答を、そのまま項目の理解度として取得する。項目のリスク回答が「1」から「5」のいずれかを採り得る場合、理解度取得部131は、例えば、項目のリスク回答を取得し、当該リスク回答を演算式である理解度元情報に代入し、当該演算式を実行し、数値である項目の理解度を取得する。
【0089】
そして、理解度取得部131は、2以上の各構成員の2以上の各項目ごとに取得した4以上の数値を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、組織の理解度を取得する。
【0090】
発生度取得部132は、1以上の各構成員ごとに、2以上の各項目の構成員の発生回答を用いて、構成員の各項目ごとの発生度を取得する。
【0091】
発生度取得部132は、2以上の各分類ごとに、各分類の前記2以上の各項目の発生回答を用いて、発生度を取得することは好適である。
【0092】
発生度取得部132は、2以上の各分類ごとに、一の組織の発生度を取得することは好適である。発生度取得部132は、2以上の各分類ごとに、各構成員についての発生度を取得しても良い。
【0093】
発生度取得部132は、例えば、2以上の各項目の発生度を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、構成員ごとの発生度を取得する。
【0094】
発生度取得部132は、例えば、一の組織に属する2以上の構成員ごと発生度を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、当該一の組織の発生度を取得する。
【0095】
項目の発生回答が「YES」または「NO」のいずれかを採り得る場合、発生度取得部132は、例えば、項目の発生回答(「YES」または「NO」)に対応する数値である発生度元情報をアンケート格納部111から取得する。かかる発生度元情報は、項目の発生度である。項目の発生回答が「YES」または「NO」のいずれかを採り得る場合、発生度取得部132は、例えば、項目の発生回答(「YES」または「NO」)に対応する演算式である発生度元情報をアンケート格納部111から取得し、発生回答(「YESに対応する1」または「NOに対応する0」)を当該演算式に代入し、当該演算式を実行し、項目の発生度を取得する。項目の発生回答が「1」から「5」のいずれかを採り得る場合、発生度取得部132は、例えば、項目の発生回答を、そのまま項目の発生度として取得する。項目の発生回答が「1」から「5」のいずれかを採り得る場合、発生度取得部132は、例えば、項目の発生回答を取得し、当該発生回答を演算式である発生度元情報に代入し、当該演算式を実行し、数値である項目の発生度を取得する。
【0096】
そして、発生度取得部132は、2以上の各構成員の2以上の各項目ごとに取得した4以上の数値を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、組織の発生度を取得する。
【0097】
リスクタイプ取得部133は、理解度取得部131が取得した理解度と発生度取得部132が取得した発生度とを用いて、人権に関する組織のリスクのタイプである人権リスクタイプを取得する。
【0098】
リスクタイプ取得部133は、2以上の各分類ごとに、理解度取得部131が取得した理解度と発生度取得部132が取得した発生度とを用いて、人権に関する組織のリスクのタイプである人権リスクタイプを取得することは好適である。
【0099】
リスクタイプ取得部133は、例えば、理解度と発生度とが合致するタイプ条件を決定し、当該タイプ条件と対になる人権リスクタイプを格納部11のタイプ管理表から取得する。
【0100】
総合スコア取得部134は、理解度取得部131が取得した2以上の各分類の理解度と発生度取得部132が取得した2以上の各分類の発生度とを用いて、組織の人権に関する総合スコアを取得する。なお、総合スコア取得部134が、2以上の理解度と2以上の発生度とを如何に用いて、総合スコアを取得するかは問わない。
【0101】
総合スコア取得部134は、理解度が大きいほど、高い総合スコアを取得する。総合スコア取得部134は、発生度が小さいほど、高い総合スコアを取得する。
【0102】
総合スコア取得部134は、例えば、2以上の理解度と2以上の発生度とを予め決められた演算式に代入し、総合スコアを取得する。かかる演算式は、理解度をパラメータとする増加関数であり、発生度をパラメータとする減少関数である。
【0103】
総合スコア取得部134は、例えば、2以上の各理解度と2以上の各発生度を要素とするベクトルに最も近いベクトルと対になる総合スコアを総合スコア対応表から取得する。
【0104】
アクセスリスクスコア取得部135は、2以上の各構成員の1または2以上の人権デューデリ回答を用いて、アクセスリスクスコアを取得する。アクセスリスクスコアとは、組織の人権の侵害に対する救済に関するスコアである。
【0105】
アクセスリスクスコア取得部135は、例えば、2以上の各人権デューデリ回答に対応する数値であるアクセスリスクスコア元情報をアンケート格納部111から取得する。アクセスリスクスコア取得部135は、例えば、当該2以上のクセスリスクスコア元情報を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、アクセスリスクスコアを取得する。
【0106】
アクセスリスクスコア取得部135は、例えば、2以上の各人権デューデリ回答のうち、特定の回答である割合を算出する。次に、アクセスリスクスコア取得部135は、例えば、当該割合に対応するアクセスリスクスコアを取得する。なお、かかる場合、アクセスリスクスコア取得部135は、割合の範囲とアクセスリスクスコアとの対応を示す表を参照する。
【0107】
なお、アクセスリスクスコア取得部135がアクセスリスクスコアを取得する場合の人権デューデリ回答の用い方は問わない。
【0108】
心理的安全性スコア取得部136は、2以上の各構成員の心理的安全性回答を用いて、心理的安全性スコアを取得する。心理的安全性スコアとは、組織の構成員の心理的な安全性を保てることに関するスコアである。
【0109】
心理的安全性スコア取得部136は、例えば、2以上の各心理的安全性回答に対応する数値である心理的安全性スコア元情報をアンケート格納部111から取得する。心理的安全性スコア取得部136は、例えば、当該2以上の心理的安全性スコア元情報を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、心理的安全性スコアを取得する。
【0110】
心理的安全性スコア取得部136は、例えば、2以上の各心理的安全性回答のうち、特定の回答である割合を算出する。次に、心理的安全性スコア取得部136は、例えば、当該割合に対応する心理的安全性スコアを取得する。なお、かかる場合、心理的安全性スコア取得部136は、割合の範囲と心理的安全性スコアとの対応を示す表を参照する。
【0111】
なお、心理的安全性スコア取得部136が心理的安全性スコアを取得する場合の心理的安全性回答の用い方は問わない。
【0112】
アンコンシャスバイアススコア取得部137は、2以上の各構成員のアンコンシャスバイアス回答を用いて、アンコンシャスバイアススコアを取得する。アンコンシャスバイアススコアとは、組織の構成員のアンコンシャスバイアスに関するスコアである。
【0113】
アンコンシャスバイアススコア取得部137は、例えば、2以上の各アンコンシャスバイアス回答に対応する数値であるアンコンシャスバイアススコア元情報をアンケート格納部111から取得する。アンコンシャスバイアススコア取得部137は、例えば、当該2以上のアンコンシャスバイアススコア元情報を用いて、予め決められた演算(例えば、加算、平均値算出、加重平均値算出、中央値の取得)を行い、アンコンシャスバイアススコアを取得する。
【0114】
アンコンシャスバイアススコア取得部137は、例えば、2以上の各アンコンシャスバイアス回答のうち、特定の回答である割合を算出する。次に、アンコンシャスバイアススコア取得部137は、例えば、当該割合に対応するアンコンシャスバイアススコアを取得する。なお、かかる場合、アンコンシャスバイアススコア取得部137は、割合の範囲とアンコンシャスバイアススコアとの対応を示す表を参照する。
【0115】
なお、アンコンシャスバイアススコア取得部137がアンコンシャスバイアススコアを取得する場合のアンコンシャスバイアス回答の用い方は問わない。
【0116】
コメント取得部138は、処理部13が取得した統計処理結果に対応するコメントを取得する。
【0117】
コメント取得部138は、例えば、理解度取得部131が取得した理解度と発生度取得部132が取得した発生度とが満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部112から取得する。
【0118】
コメント取得部138は、例えば、2以上の各分類ごとに、理解度取得部131が取得した理解度と発生度取得部132が取得した発生度とが満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部112から取得する。
【0119】
コメント取得部138は、例えば、アクセスリスクスコアまたは心理的安全性スコアまたはアンコンシャスバイアススコアのうちのいずれかを含む情報が満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部112から取得する。
【0120】
コメント取得部138は、例えば、アクセスリスクスコア取得部135が取得したアクセスリスクスコアが満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部112から取得する
【0121】
コメント取得部138は、例えば、心理的安全性スコア取得部136が取得した心理的安全性スコアが満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部112から取得する
【0122】
コメント取得部138は、例えば、アンコンシャスバイアススコア取得部137が取得したアンコンシャスバイアススコアが満たすコメント条件に対応付くコメント情報をコメント管理部112から取得する
【0123】
出力部14は、各種の情報を出力する。ここでの出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、他の外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0124】
度合出力部141は、理解度取得部131が取得した理解度と発生度取得部132が取得した発生度とを出力する。
【0125】
度合出力部141は、例えば、理解度の軸と発生度の軸とを有する二次元平面上に、理解度と発生度とが示す点の位置に印を配置する。度合出力部141は、例えば、2以上の各分類ごとに、理解度の軸と発生度の軸とを有する二次元平面上に、理解度と発生度とが示す点の位置に印を配置することは好適である。
【0126】
なお、印は、例えば、点、四角、三角等の図形であるが、文字や文字列でも良く、問わない。二次元平面は、例えば、理解度の横軸と発生度の縦軸とする座標平面である。二次元平面は、例えば、理解度の縦軸と発生度の横軸とが直交する座標平面である。
【0127】
タイプ出力部142は、リスクタイプ取得部133が取得した人権リスクタイプを出力する。タイプ出力部142は、2以上の各分類ごとに、リスクタイプ取得部133が取得した人権リスクタイプを出力することは好適である。
【0128】
総合スコア出力部143は、総合スコア取得部134が取得した総合スコアを出力する。
【0129】
アクセスリスクスコア出力部144は、アクセスリスクスコア取得部135が取得したアクセスリスクスコアを出力する。
【0130】
心理的安全性スコア出力部145は、心理的安全性スコア取得部136が取得した心理的安全性スコアを出力する。
【0131】
アンコンシャスバイアススコア出力部146は、アンコンシャスバイアススコア取得部137が取得したアンコンシャスバイアスコアを出力する。
【0132】
コメント出力部147は、コメント取得部138が取得した1または2以上のコメント情報を出力する。
【0133】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、構成員識別子、構成員の組織を識別する組織識別子、構成員回答、端末受信部25が受信した情報である。
【0134】
端末受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。各種の指示や情報等とは、例えば、アンケート送信指示、出力指示、構成員回答である。
【0135】
各種の指示や情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0136】
端末処理部23は、各種の処理とは、例えば、端末受信部25が受信した情報を表示されるデータに構成する処理である。各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた指示等を送信する指示等に構成する処理である。
【0137】
端末送信部24は、各種の指示や情報等を人権アンケート処理装置1に送信する。各種の指示や情報等とは、例えば、端末処理部23が構成した指示、端末受付部22が受け付けた指示や情報等である。各種の指示や情報等とは、例えば、アンケート送信指示、出力指示、構成員回答である。
【0138】
端末受信部25は、各種の情報を人権アンケート処理装置1から受信する。各種の情報とは、例えば、アンケート、統計処理結果である。統計処理結果は、理解度、発生度、人権リスクタイプ、アクセスリスクスコア、心理的安全性スコア、アンコンシャスバイアススコア、総合スコア、コメント情報のうちの1または2種類以上の情報を含む。
【0139】
端末出力部26は、各種の情報を取得する。各種の情報とは、例えば、端末受付部22が受け付けた情報、端末受信部25が受信した情報、端末処理部23が構成した情報である。各種の情報とは、例えば、アンケート、統計処理結果である。
【0140】
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0141】
格納部11、アンケート格納部111、コメント管理部112、構成員管理部113、回答管理部114、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0142】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0143】
受信部12、指示受信部121、回答受信部122、および端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0144】
処理部13、理解度取得部131、発生度取得部132、リスクタイプ取得部133、総合スコア取得部134、アクセスリスクスコア取得部135、心理的安全性スコア取得部136、アンコンシャスバイアススコア取得部137、コメント取得部138、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0145】
出力部14、度合出力部141、タイプ出力部142、総合スコア出力部143、アクセスリスクスコア出力部144、心理的安全性スコア出力部145、アンコンシャスバイアススコア出力部146、およびコメント出力部147は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。出力部14は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されても良い。
【0146】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0147】
端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0148】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0149】
次に、人権アンケート処理装置1の動作例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0150】
(ステップS401)処理部13は、1以上の端末装置2にアンケートを送信するか否かを判断する。アンケートを送信する場合はステップS402に行き、送信しない場合はステップS403に行く。なお、アンケートを送信する場合は、例えば、指示受信部121がアンケート送信指示を受信した場合、予め決められた時刻(アンケート実施時刻)になった場合等である。
【0151】
(ステップS402)処理部13は、アンケート格納部111のアンケートを取得する。出力部14は、当該アンケートを1以上の端末装置2に送信する。ステップS401に戻る。なお、1以上の端末装置2は、例えば、アンケート送信指示を送信した端末装置2、人権アンケート処理装置1で予め管理されている端末装置2である。
【0152】
(ステップS403)回答受信部122は、端末装置2から構成員回答を受信したか否かを判断する。構成員回答を受信した場合はステップS404に行き、受信しなかった場合はステップS405に行く。なお、ここでの構成員回答は、構成員識別子に対応付く。
【0153】
(ステップS404)処理部13は、ステップS403で受信された構成員回答を、構成員識別子と対にして、回答管理部114に蓄積する。ステップS401に戻る。
【0154】
(ステップS405)処理部13は、統計処理結果を取得するか否かを判断する。統計処理結果を取得する場合はステップS406に行き、統計処理結果を取得しない場合はステップS401に戻る。なお、統計処理結果を取得する場合は、例えば、指示受信部121が出力指示を受信した場合、予め決められた時刻(統計処理実施時刻)になった場合等である。
【0155】
(ステップS406)処理部13は、該当する構成員回答を用いた統計処理を行い、統計処理結果を取得する。かかる統計処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0156】
(ステップS407)コメント取得部138は、ステップS406で取得された統計処理結果を用いて1または2以上のコメント情報を取得する。かかるコメント取得処理の例について、
図13のフローチャートを用いて説明する。
【0157】
(ステップS408)出力部14は、ステップS406で取得された統計処理結果を1以上の端末装置2に送信する。
【0158】
(ステップS409)コメント出力部147は、ステップS407取得されたコメント情報を1以上の端末装置2に送信する。ステップS401に戻る。1以上の端末装置2は、例えば、出力指示を送信した端末装置2、人権アンケート処理装置1で予め管理されている端末装置2である。
【0159】
なお、
図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0160】
次に、ステップS406の統計処理の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0161】
(ステップS501)処理部13は、統計処理の対象である1または2以上の構成員を決定するための条件を取得する。なお、条件は、例えば、出力指示に含まれる、または予め決められており、格納部11に格納されている。条件は、例えば、1以上の構成員属性値を用いた条件である。1以上の構成員属性値は、例えば、組織識別子(例えば、会社名、部署名)、または組織属性値(例えば、業種「商社」)である。
【0162】
(ステップS502)処理部13は、ステップS501で取得した条件を満たす2以上の構成員の構成員回答を回答管理部114から取得する。
【0163】
(ステップS503)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0164】
(ステップS504)処理部13は、i番目の分類識別子が存在するか否かを判断する。i番目の分類識別子が存在する場合はステップS505に行き、存在しない場合はステップS508に行く。なお、例えば、2以上の分類識別子が格納部11に予め格納されている。
【0165】
(ステップS505)理解度取得部131は、i番目の分類に対する理解度であり、ステップS501で取得した条件を満たす2以上の構成員の集合に対する理解度を取得する。かかる理解度取得処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0166】
(ステップS506)発生度取得部132は、i番目の分類に対する発生度であり、ステップS501で取得した条件を満たす2以上の構成員の集合に対する発生度を取得する。かかる発生度取得処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0167】
(ステップS507)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS504に戻る。
【0168】
(ステップS508)処理部13は、1または2以上の各分類ごとに取得された理解度と発生度とを用いて、分類ごとにプロットされた理解度と発生度との組の位置を明示した二次元平面を構成する。かかる二次元平面構成処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0169】
(ステップS509)リスクタイプ取得部133は、1または2以上の各分類ごとに取得された理解度と発生度とを用いて、1または2以上の人権リスクタイプを取得する。リスクタイプ取得部133は、例えば、1または2以上の各分類ごとに、各分類の理解度と発生度とに対応する人権リスクタイプを取得する。
【0170】
(ステップS510)アクセスリスクスコア取得部135は、アクセスリスクスコアを取得する。かかるアクセスリスクスコア取得処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0171】
(ステップS511)心理的安全性スコア取得部136は、心理的安全性スコアを取得する。かかる心理的安全性スコア取得処理の例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0172】
(ステップS512)アンコンシャスバイアススコア取得部137は、アンコンシャスバイアスコアを取得する。かかるアンコンシャスバイアスコア取得処理の例について、
図11のフローチャートを用いて説明する。
【0173】
(ステップS513)総合スコア取得部134は、取得された統計処理結果を用いて、総合スコアを取得する。かかる総合スコア取得処理の例について、
図12のフローチャートを用いて説明する。
【0174】
(ステップS514)処理部13は、出力する統計処理結果を構成する。上位処理にリターンする。なお、統計処理結果の構成方法は問わない。
【0175】
次に、ステップS505の理解度取得処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0176】
(ステップS601)理解度取得部131は、カウンタiに1を代入する。
【0177】
(ステップS602)理解度取得部131は、統計処理対象の構成員回答に対応するi番目の構成員識別子が存在するか否かを判断する。i番目の構成員識別子が存在する場合はステップS603に行き、存在しない場合はステップS610に行く。
【0178】
(ステップS603)理解度取得部131は、カウンタjに1を代入する。
【0179】
(ステップS604)理解度取得部131は、統計処理対象の分類の中に、j番目の項目が存在するか否かを判断する。j番目の項目が存在する場合はステップS605に行き、存在しない場合はステップS608に行く。
【0180】
(ステップS605)理解度取得部131は、i番目の構成員のj番目の項目に対するリスク回答を取得する。
【0181】
(ステップS606)理解度取得部131は、ステップS605で取得したリスク回答に対応する理解度元情報を取得する。
【0182】
(ステップS607)理解度取得部131は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS604に戻る。
【0183】
(ステップS608)理解度取得部131は、ステップS606で取得した2以上の理解度元情報を用いて、i番目の構成員の理解度を取得する。
【0184】
(ステップS609)理解度取得部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
【0185】
(ステップS610)理解度取得部131は、ステップS608で取得した2以上の各構成員の理解度を用いて、2以上の構成員が属する組織の理解度を取得し、当該理解度を対象の分類識別子と対にして、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0186】
理解度取得部131は、例えば、2以上の各構成員の理解度の代表値(例えば、平均値、加重平均値、中央値)を取得する。上位処理にリターンする。なお、かかる代表値は、組織の理解度である。また、ここでの組織は、仮想的な組織でも良い。また、代表値が加重平均値である場合、理解度取得部131は、例えば、上位の役職の構成員属性値に対応する理解度ほど重みを大きくして組織の理解度を取得する、または高い年齢の構成員属性値に対応する理解度ほど重みを大きくして組織の理解度を取得する。
【0187】
次に、ステップS506の発生度取得処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0188】
(ステップS701)発生度取得部132は、カウンタiに1を代入する。
【0189】
(ステップS702)発生度取得部132は、統計処理対象の構成員回答に対応するi番目の構成員識別子が存在するか否かを判断する。i番目の構成員識別子が存在する場合はステップS703に行き、存在しない場合はステップS710に行く。
【0190】
(ステップS703)発生度取得部132は、カウンタjに1を代入する。
【0191】
(ステップS704)発生度取得部132は、統計処理対象の分類の中に、j番目の項目が存在するか否かを判断する。j番目の項目が存在する場合はステップS705に行き、存在しない場合はステップS708に行く。
【0192】
(ステップS705)発生度取得部132は、i番目の構成員のj番目の項目に対する発生回答を取得する。
【0193】
(ステップS706)発生度取得部132は、ステップS705で取得した発生回答に対応する発生度元情報を取得する。
【0194】
(ステップS707)発生度取得部132は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS704に戻る。
【0195】
(ステップS708)発生度取得部132は、ステップS706で取得した2以上の発生度元情報を用いて、i番目の構成員の発生度を取得する。
【0196】
(ステップS709)発生度取得部132は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0197】
(ステップS710)発生度取得部132は、ステップS708で取得した2以上の各構成員の発生度を用いて、2以上の構成員が属する組織の発生度を取得し、当該発生度を対象の分類識別子と対にして、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0198】
発生度取得部132は、例えば、2以上の各構成員の発生度の代表値(例えば、平均値、加重平均値、中央値)を取得する。上位処理にリターンする。なお、かかる代表値は、組織の発生度である。また、ここでの組織は、仮想的な組織でも良い。また、代表値が加重平均値である場合、発生度取得部132は、例えば、上位の役職の構成員属性値に対応する発生度ほど重みを小さくして組織の発生度を取得する、または高い年齢の構成員属性値に対応する発生度ほど重みを小さくして組織の発生度を取得する。
【0199】
次に、ステップS508の二次元平面構成処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0200】
(ステップS801)処理部13は、二次元平面を取得する。ここでの二次元平面は、理解度の軸と発生度の軸とが直交し、印はプロットされていない。
【0201】
(ステップS802)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0202】
(ステップS803)処理部13は、i番目の分類が存在するか否かを判断する。i番目の分類が存在する場合はステップS804に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。
【0203】
(ステップS804)処理部13は、i番目の分類の分類識別子を取得する。
【0204】
(ステップS805)処理部13は、i番目の分類識別子と対になる(発生度,理解度)を、図示しないバッファから取得する。
【0205】
(ステップS806)処理部13は、ステップS805で取得した(発生度,理解度)が特定する位置であり、二次元平面上の位置に、i番目の分類に対応する印を配置する。また、処理部13は、当該印の近くに分類識別子を配置する。なお、分類識別子を配置する位置は問わない。
【0206】
(ステップS807)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS803に戻る。
【0207】
次に、ステップS510のアクセスリスクスコア取得処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0208】
(ステップS901)アクセスリスクスコア取得部135は、カウンタiに1を代入する。
【0209】
(ステップS902)アクセスリスクスコア取得部135は、対象となる構成員のi番目の構成員識別子が存在するか否かを判断する。i番目の構成員識別子が存在する場合はステップS903に行き、存在しない場合はステップS911に行く。
【0210】
(ステップS903)アクセスリスクスコア取得部135は、i番目の構成員識別子と対になる1以上の人権デューデリ回答を回答管理部114から取得する。
【0211】
(ステップS904)アクセスリスクスコア取得部135は、カウンタjに1を代入する。
【0212】
(ステップS905)アクセスリスクスコア取得部135は、アクセスリスクスコアのj番目の条件であるスコア条件が格納部11に存在するか否かを判断する。j番目のスコア条件が存在する場合はステップS906に行き、存在しない場合はステップS910に行く。
【0213】
(ステップS906)アクセスリスクスコア取得部135は、ステップS903で取得した1以上の人権デューデリ回答がj番目のスコア条件を満たすか否かを判断する。j番目のスコア条件を満たす場合はステップS907に行き、満たさない場合はステップS909に行く。
【0214】
(ステップS907)アクセスリスクスコア取得部135は、j番目のスコア条件と対になるアクセスリスクスコアを格納部11から取得し、当該アクセスリスクスコアを、i番目の構成員識別子に対応付けて一時蓄積する。
【0215】
(ステップS908)アクセスリスクスコア取得部135は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS902に戻る。
【0216】
(ステップS909)アクセスリスクスコア取得部135は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS905に戻る。
【0217】
(ステップS910)アクセスリスクスコア取得部135は、デフォルトのアクセスリスクスコアを格納部11から取得し、当該アクセスリスクスコアを、i番目の構成員識別子に対応付けて一時蓄積する。
【0218】
(ステップS911)アクセスリスクスコア取得部135は、2以上の各構成員識別子と対になるアクセスリスクスコアを用いて、組織のアクセスリスクスコアを取得する。上位処理にリターンする。なお、アクセスリスクスコア取得部135は、例えば、2以上の各構成員識別子と対になるアクセスリスクスコアの代表値(例えば、平均値、加重平均値、中央値)である組織のアクセスリスクスコアを取得する。
【0219】
次に、ステップS511の心理的安全性スコア取得処理の例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0220】
(ステップS1001)心理的安全性スコア取得部136は、カウンタiに1を代入する。
【0221】
(ステップS1002)心理的安全性スコア取得部136は、i番目の構成員識別子が存在するか否かを判断する。i番目の構成員識別子が存在する場合はステップS1003に行き、存在しない場合はステップS1006に行く。
【0222】
(ステップS1003)心理的安全性スコア取得部136は、i番目の構成員識別子と対になる1以上の心理的安全性回答を取得する。
【0223】
(ステップS1004)心理的安全性スコア取得部136は、ステップS1003で取得した1以上の心理的安全性回答を用いて、i番目の構成員の心理的安全性スコアを取得する。
【0224】
(ステップS1005)心理的安全性スコア取得部136は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1002に戻る。
【0225】
(ステップS1006)心理的安全性スコア取得部136は、ステップS1004で取得した2以上の心理的安全性スコアを用いて、組織の心理的安全性スコアを取得する。上位処理にリターンする。なお、心理的安全性スコア取得部136は、例えば、2以上の心理的安全性スコアの代表値(例えば、平均値、加重平均値、中央値)である組織の心理的安全性スコアを取得する。
【0226】
次に、ステップS512のアンコンシャスバイアスコア取得処理の例について、
図11のフローチャートを用いて説明する。
【0227】
(ステップS1101)アンコンシャスバイアススコア取得部137は、カウンタiに1を代入する。
【0228】
(ステップS1102)アンコンシャスバイアススコア取得部137は、i番目の構成員識別子が存在するか否かを判断する。i番目の構成員識別子が存在する場合はステップS1103に行き、存在しない場合はステップS1106に行く。
【0229】
(ステップS1103)アンコンシャスバイアススコア取得部137は、i番目の構成員識別子と対になる1以上のアンコンシャスバイアス回答を取得する。
【0230】
(ステップS1104)アンコンシャスバイアススコア取得部137は、ステップS1103で取得した1以上のアンコンシャスバイアス回答を用いて、i番目の構成員のアンコンシャスバイアススコアを取得する。
【0231】
(ステップS1105)アンコンシャスバイアススコア取得部137は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1102に戻る。
【0232】
(ステップS1106)アンコンシャスバイアススコア取得部137は、ステップS1104で取得した2以上のアンコンシャスバイアススコアを用いて、組織のアンコンシャスバイアススコアを取得する。上位処理にリターンする。なお、アンコンシャスバイアススコア取得部137は、例えば、2以上のアンコンシャスバイアススコアの代表値(例えば、平均値、加重平均値、中央値)である組織のアンコンシャスバイアススコアを取得する。
【0233】
次に、ステップS513の総合スコア取得処理の例について、
図12のフローチャートを用いて説明する。
【0234】
(ステップS1201)総合スコア取得部134は、総合スコアの取得のために使用する2以上の統計処理結果を取得する。かかる統計処理結果は、総合スコア元情報である。2以上の総合スコア元情報は、予め決められている。総合スコア元情報は、例えば、1または2以上の各分類の理解度、1または2以上の各分類の発生度、アクセスリスクスコア、心理的安全性スコア、アンコンシャスバイアススコアのうちの1または2種類以上の情報である。
【0235】
(ステップS1202)総合スコア取得部134は、ステップS1201で取得した2以上の総合スコア元情報を用いて、総合スコアを取得する。上位処理にリターンする。
【0236】
なお、総合スコア取得部134は、例えば、2以上の各総合スコア元情報を演算式に代入し、当該演算式を実行し、総合スコアを取得する。総合スコア取得部134は、例えば、2以上の各総合スコア元情報を要素とするベクトルを構成し、当該ベクトルに最も類似するベクトルと対になる総合スコアを対応表から取得する。かかる対応表は、2以上の各総合スコア元情報を要素とするベクトルと総合スコアとを有する2以上の対応情報を有する。
【0237】
次に、ステップS407のるコメント取得処理の例について、
図13のフローチャートを用いて説明する。
【0238】
(ステップS1301)コメント取得部138は、カウンタiに1を代入する。
【0239】
(ステップS1302)コメント取得部138は、i番目の分類識別子が存在するか否かを判断する。i番目の分類識別子が存在する場合はステップS1303に行き、存在しない場合はステップS1306に行く。
【0240】
(ステップS1303)コメント取得部138は、i番目の分類識別子と対になる理解度と発生度とを取得する。かかる理解度と発生度とは、対象となる組織の理解度と発生度である。
【0241】
(ステップS1304)コメント取得部138は、ステップS1303で取得した理解度と発生度とに対応する1以上のコメント情報をコメント管理部112から取得し、i番目の分類識別子と対にして、当該1以上のコメント情報を一時蓄積する。
【0242】
(ステップS1305)コメント取得部138は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1302に戻る。
【0243】
(ステップS1306)コメント取得部138は、組織の取得されているアクセスリスクスコアを読み出す。
【0244】
(ステップS1307)コメント取得部138は、ステップS1306で取得したアクセスリスクスコアに対応する1以上のコメント情報をコメント管理部112から取得し、一時蓄積する。
【0245】
(ステップS1308)コメント取得部138は、組織の取得されている心理的安全性スコアを読み出す。
【0246】
(ステップS1309)コメント取得部138は、ステップS1308で取得した心理的安全性スコアに対応する1以上のコメント情報をコメント管理部112から取得し、一時蓄積する。
【0247】
(ステップS1310)コメント取得部138は、組織の取得されているアンコンシャスバイアススコアを読み出す。
【0248】
(ステップS1311)コメント取得部138は、ステップS1310取得したアンコンシャスバイアススコアに対応する1以上のコメント情報をコメント管理部112から取得し、一時蓄積する。
【0249】
以下、本実施の形態におけるアンケートシステムAの具体的な動作について説明する。アンケートシステムAの概念図は
図1である。
【0250】
人権アンケート処理装置1のアンケート格納部111には、
図14に示す第一アンケートが格納されている。第一アンケートは、人権に関係する2以上の項目を有する。2以上の各項目は分類に対応付いている。第一アンケートは、2以上の各項目に対応付けて、「リスク設問」と「発生設問」とを有する。「リスク設問」は、各項目について「人権リスクが高いと感じるか否かを「はい」または「いいえ」で回答する設問である。「発生設問」は、各項目について「過去に社内で見聞き・経験しているか否かを「はい」または「いいえ」で回答する設問である。第一アンケート(
図14)は、「分類識別子」「分類」「項目ID」「項目」を有する。ここでは、2以上の各分類に対して、2以上の項目が対応付いている。
【0251】
図14において、第一アンケートに対応付けて、スコア情報が管理される。スコア情報1401(例えば、P111,P112)は、理解度を取得するための元になる情報である。「P111」の列は、「リスク設問」の回答が「はい(例えば、「1」)」の場合に選択されるスコア情報であり、「P112」の列は、「リスク設問」の回答が「いいえ(例えば、「0」)」の場合に選択されるスコア情報である。スコア情報1402は、または発生度を取得するための元になる情報である。「Q111」の列は、「発生設問」の回答が「はい(例えば、「1」)」の場合に選択されるスコア情報であり、「Q112」の列は、「発生設問」の回答が「いいえ(例えば、「0」)」の場合に選択されるスコア情報である。P111、P112、Q111等は、通常、数値である。
【0252】
アンケート格納部111には、
図15に示す第二アンケートが格納されている。第二アンケートは、「現在の職場環境(特に所属部署において)不当な扱いを受けた場合、どのような行動を取ることができると思うか(複数回答可)」という設問を前提とした設問であり、人権デューデリ設問1501、心理的安全性設問1502、アンコンシャスバイアス設問1503を有する。人権デューデリ設問1501、心理的安全性設問1502、アンコンシャスバイアス設問1503の各々は、複数の設問を有し、構成員は、各設問に対して「YES(選択する)」または「NO(選択しない)」の何れかを決定する。ここでは、人権デューデリ設問1501は分類1、心理的安全性設問1502は分類2、アンコンシャスバイアス設問1503は分類3とする。
【0253】
格納部11には、
図16に示すアクセスリスクスコア管理表が格納されている。アクセスリスクスコア管理表とは、人権デューデリ設問1501に対する回答に対応するアクセスリスクスコアを決定するための表である。アクセスリスクスコア管理表は「ID」「回答パターン」「アクセスリスクスコア」を有する2以上のレコードを有する。「回答パターン」は、人権デューデリ設問1501が有する各設問の回答のパターンを特定する情報である。「回答パターン」のベクトル内の「1」は要素番号の設問が選択されたことを示し、「0」は要素番号の設問が選択されていないことを示し、「?」は要素番号の設問が選択されても選択されていなくてもマッチすることを示す。「ID=1」の回答パターン(1,?,?,?,?,0,・・・)は、
図15の人権デューデリ設問1501が有する各設問のうちの、上から1番目の設問が選択され、6番目の設問が選択されていない場合に合致する。また、アクセスリスクスコア管理表において、ここでは、「ID=1」から順に回答パターンに合致するか否かを検査され、構成員のアクセスリスクスコアが決定される、とする。
【0254】
コメント管理部112には、
図17に示す第一コメント管理表が格納されている。第一コメント管理表とは、理解度と発生度とに応じたコメント情報を管理する表である。第一コメント管理表は、「ID」「人権リスクタイプ」「コメント情報(レコメンド)」「条件」を有する2以上のレコードを有する。「人権リスクタイプ」は、理解度と発生度とを用いて決定される。つまり、「条件」は理解度と発生度とを用いた条件である。「条件」のxは発生度であり、yは理解度である。
【0255】
コメント管理部112には、
図18に示す第二コメント管理表、
図19に示す第三コメント管理表、
図20に示す第四コメント管理表が格納されている。
【0256】
第二コメント管理表は、アクセスリスクスコアに応じたコメント情報を管理する表である。第二コメント管理表は、「5段階評価」「アクセスリスクスコア」「コメント(総評)」「コメント(さらにリスクを軽減/放置することによるリスク)」を有する2以上のレコードを有する。「アクセスリスクスコア」は、アクセスリスクスコアの範囲を特定する情報である。アクセスリスクスコア「範囲11」は、例えば、組織のアクセスリスクスコアが第一閾値以上である。なお、範囲11、範囲12、範囲13、範囲14、および範囲15は、重なる範囲を有さない。
【0257】
第三コメント管理表は、心理的安全性スコアに応じたコメント情報を管理する表である。第三コメント管理表は、「5段階評価」「心理的安全性スコア」「コメント(総評)」「コメント(さらにリスクを軽減/放置することによるリスク)」を有する2以上のレコードを有する。「心理的安全性スコア」は、心理的安全性スコアの範囲を特定する情報である。心理的安全性スコア「範囲21」は、例えば、組織の心理的安全性スコアが第二閾値以上である。なお、範囲21、範囲22、範囲23、範囲24、および範囲25は、重なる範囲を有さない。
【0258】
第四コメント管理表は、アンコンシャスバイアススコアに応じたコメント情報を管理する表である。第四コメント管理表は、「5段階評価」「アンコンシャスバイアススコア」「コメント(総評)」「コメント(さらにリスクを軽減/放置することによるリスク)」を有する2以上のレコードを有する。「アンコンシャスバイアススコア」は、アンコンシャスバイアススコアの範囲を特定する情報である。アンコンシャスバイアススコア「範囲31」は、例えば、組織のアンコンシャスバイアススコアが第三閾値以上である。なお、範囲31、範囲32、範囲33、範囲34、および範囲35は、重なる範囲を有さない。
【0259】
構成員管理部113には、
図21に示す構成員管理表が格納されている。構成員管理表は、構成員に関する情報を管理する表である。
図19に示す構成員管理表は、組織識別子「C1」に対応付く構成員(「C1」の組織の構成員)の管理表である、とする。
図19において、構成員管理表は、「構成員識別子」「性別」「部門識別子」「部門名」を有する2以上のレコードが管理されている。なお、「性別」「部門識別子」「部門名」は、構成員属性値の例である。なお、構成員管理部113には、他の組織の構成員管理表も格納されていることは好適である。
【0260】
回答管理部114には、
図22に示す回答管理表が格納されている。回答管理表とは、2以上の各構成員の構成員回答を管理する表である。回答管理表は、「構成員識別子」「リスク回答/発生回答」「人権デューデリ回答」「心理的安全性回答」「アンコンシャスバイアス回答」を有する2以上のレコードを有する。「リスク回答/発生回答」は、分類A、分類B等の各分類の各項目に対するリスク回答と発生回答である。「人権デューデリ回答」は、分類1に属する2以上の各設問の回答である。「心理的安全性回答」は、分類2に属する2以上の各設問の回答である。「アンコンシャスバイアス回答」は、分類3に属する2以上の各設問の回答である。
【0261】
分類識別子「分類A」「分類B」・・・は、第一アンケート(
図14)に対応する分類の識別子であり、理解度と発生度とを取得する対象の分類である。分類識別子「分類1」「分類2」「分類3」は第二アンケート(
図15)に対応する分類の識別子である。「分類1」は人権デューデリ設問1501に対する回答であり。「分類2」は心理的安全性設問1502に対する回答であり、「分類3」はアンコンシャスバイアス設問1503に対する回答である。「分類1」の「11」は
図15の1501の1番目の設問に対する回答であり、「12」は1501の2番目の設問に対する回答である。
【0262】
なお、回答管理表の構成員回答は、以下のように蓄積される。つまり、2以上の各構成員が、人権アンケート処理装置1から受信し、端末装置2に表示された2以上の設問を有するアンケート(
図14、
図15)に対して回答し、当該回答の集合である構成員回答が端末装置2から人権アンケート処理装置1に送信される。そして、人権アンケート処理装置1の回答受信部122が、2以上の各構成員識別子と対になる構成員回答を受信し、処理部13が構成員識別子と対にして当該構成員回答を回答管理表に蓄積する。
【0263】
以上の状況において、組織「C1」の管理部門の代表であるユーザUは、自社の社員の人権に関する状況の情報を得るために、端末装置2に、出力指示「<組織識別子>C1」を入力した、とする。すると、端末装置2は、当該出力指示を受け付け、人権アンケート処理装置1に送信する。
【0264】
次に、人権アンケート処理装置1の指示受信部121は、出力指示「<組織識別子>C1」を受信する。
【0265】
次に、処理部13は、組織「C1」の2以上の構成員回答に対する統計処理結果を、以下のように取得する。
【0266】
つまり、処理部13は、受信された出力指示から、統計処理の対象である1または2以上の構成員を決定するための条件「組織識別子=C1」を取得する。処理部13は、「組織識別子=C1」を満たす2以上の構成員の構成員回答である回答管理表(
図22)の全レコードを取得する。
【0267】
次に、理解度取得部131は、
図6のフローチャートの動作に従い、分類「A」「B」・・・「G」・・・といった分類ごとに、各構成員の構成員回答の「人権リスクが高いと感じるか否か」である2以上の各リスク設問に対するリスク回答に対応するポイント(例えば、「P111」「P122」等であり、理解度元情報でもある)を
図14のスコア情報から取得し、当該2以上のポイントを、ここでは加算し、各構成員の理解度を算出する。次に、理解度取得部131は、分類ごとに、2以上の構成員の理解度の代表値(ここでは、平均値)である組織「C1」の理解度を算出する。なお、理解度取得部131は、分類「A」の理解度「65」、分類「B」の理解度「77」等を取得した、とする。
【0268】
次に、発生度取得部132は、
図7のフローチャートの動作に従い、分類「A」「B」・・・「G」・・・といった分類ごとに、各構成員の構成員回答の「過去に社内で見聞き・経験しているか否か」である発生設問に対する発生回答に対応するポイント(例えば、「Q111」「Q122」等であり、発生度元情報でもある)を
図14のスコア情報から取得し、当該ポイントを、ここでは加算し、各構成員の発生度を算出する。次に、発生度取得部132は、分類ごとに、2以上の構成員の発生度の代表値(ここでは、平均値)である組織「C1」の発生度を算出する。なお、発生度取得部132は、分類「A」の発生度「30」、分類「B」の発生度「20」等を取得した、とする。
【0269】
以上の結果、組織「C1」の理解度と発生度とを管理する理解度・発生度管理表(
図23)が得られる。次に、度合出力部141は、
図23の理解度・発生度管理表を、ユーザUの端末装置2に送信する。
【0270】
次に、処理部13は、各分類ごとに取得された理解度と発生度とを用いて、分類ごとにプロットされた理解度と発生度との組の位置を明示した二次元平面を、
図8のフローチャートの動作に従い、構成する。
【0271】
次に、度合出力部141は、当該二次元平面を、ユーザUの端末装置2に送信する。
【0272】
そして、端末装置2は、理解度・発生度管理表と二次元平面とを受信し、出力する。かかる出力例は、
図23、
図24である。なお、
図24の二次元平面は、ここでは、例えば、発生度(10)、および理解度(73)を原点とする二次元平面である。また、発生度および理解度の単位は、ここでは「%」である。
【0273】
次に、リスクタイプ取得部133は、理解度・発生度に対する各分類ごとに、
図24の二次元平面上の象限ごとにタイプを決定する。つまり、リスクタイプ取得部133は、
図17の条件を用いて、各分類ごとに、合致する条件と対になる人権リスクタイプを取得する。その結果、リスクタイプ取得部133は、人権リスクタイプ1(
図25の2501)には分類「B」「F」「E」が該当し、人権リスクタイプ2(
図25の2502)には分類「A」が該当し、人権リスクタイプ3(
図25の2503)には分類「C」が該当し、他の分類は人権リスクタイプ4(良好タイプ)に該当する、と判断する。
【0274】
次に、コメント取得部138は、各人権リスクタイプに対応するコメントを、
図17の表から取得する。そして、コメント取得部138は、出力する情報を構成する。次に、タイプ出力部142は、コメント取得部138が構成した情報を出力する。
【0275】
次に、ユーザUの端末装置2は当該情報を受信し、出力する。かかる出力例は、
図25である。
図25において、人権リスクタイプごとに、該当する分類と、コメント情報(対応)とを有する。
【0276】
次に、アクセスリスクスコア取得部135は、
図9のフローチャートに従い、組織「C1」のアクセスリスクスコアを取得する。つまり、アクセスリスクスコア取得部135は、組織「C1」の各構成員回答に含まれる人権デューデリ回答を用いて、
図16の表を参照し、各構成員回答に合致する回答パターンと対になるアクセスリスクスコアを
図16の表から取得する。次に、アクセスリスクスコア取得部135は、2以上の各構成員のアクセスリスクスコアの代表値(ここでは、平均値)「19」を算出した、とする。
【0277】
次に、心理的安全性スコア取得部136は、
図10のフローチャートに従い、組織「C1」の心理的安全性スコアを取得する。つまり、心理的安全性スコア取得部136は、組織「C1」の各構成員回答に含まれる心理的安全性回答を用いて、各構成員の心理的安全性スコアを取得する。次に、心理的安全性スコア取得部136は、2以上の各構成員のスコアの代表値(ここでは、平均値)「36」を算出した、とする。
【0278】
次に、アンコンシャスバイアススコア取得部137は、
図11のフローチャートに従い、組織「C1」のアンコンシャスバイアススコアを取得する。つまり、アンコンシャスバイアススコア取得部137は、組織「C1」の各構成員回答に含まれるアンコンシャスバイアス回答を用いて、各構成員のアンコンシャスバイアススコアを取得する。次に、アンコンシャスバイアススコア取得部137は、2以上の各構成員のアンコンシャスバイアススコアの代表値(ここでは、平均値)「53」を算出した、とする。
【0279】
次に、コメント取得部138は、組織「C1」のアクセスリスクスコア「19」に対応する5段階評価「B」と「コメント(総評)」「コメント(さらにリスクを軽減/放置することによるリスク)」を
図18の表から取得する。
【0280】
また、コメント取得部138は、組織「C1」の心理的安全性スコア「36」に対応する5段階評価「C」と「コメント(総評)」「コメント(さらにリスクを軽減/放置することによるリスク)」を
図19の表から取得する。
【0281】
また、コメント取得部138は、組織「C1」のアンコンシャスバイアススコア「53」に対応する5段階評価「D」と「コメント(総評)」「コメント(さらにリスクを軽減/放置することによるリスク)」を
図20の表から取得する。
【0282】
次に、アクセスリスクスコア出力部144等は、
図26のアクセスリスクスコア等を、ユーザUの端末装置2に送信する。また、心理的安全性スコア出力部145等は、
図27の心理的安全性スコア等を、ユーザUの端末装置2に送信する。また、アンコンシャスバイアススコア出力部146等は、
図28のアンコンシャスバイアススコア等を、ユーザUの端末装置2に送信する。
【0283】
また、総合スコア取得部134は、組織「C1」の理解度、発生度を少なくとも用いて、理解度が高いほど大きな値となり、発生度度が高いほど小さい値となる総合スコアを取得する。次に、総合スコア出力部143は、当該総合スコアを端末装置2に送信する。
【0284】
【0285】
以上、本実施の形態によれば、人権デューディリジェンスを適切に支援できる人権アンケート処理装置1を提供できる。
【0286】
つまり、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を提供できる。
【0287】
また、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を二次元平面上に出力できる。
【0288】
また、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を用いた人権リスクタイプを出力できる。
【0289】
また、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するためのアクセスリスクスコアを出力できる。
【0290】
また、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するための心理的安全性スコアを出力できる。
【0291】
また、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するためのアンコンシャスバイアススコアを出力できる。
【0292】
また、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報を用いた総合スコアを出力できる。
【0293】
また、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するために理解度と発生度という観点の異なる情報に対応するコメントを出力できる。
【0294】
さらに、本実施の形態によれば、組織における人権デューディリジェンスを支援するためにアクセスリスクスコアまたは心理的安全性スコアまたはアンコンシャスバイアススコアのうちのいずれかを含む情報が満たすコメント条件に対応付くコメントを出力できる。
【0295】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における人権アンケート処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、人権に関係する2以上の各項目に対するリスクに関する回答であるリスク回答と発生に関する回答である発生回答とを有する項目回答の集合を含み、組織の2以上の各構成員の項目回答の集合を含む回答集合が格納される回答管理部にアクセス可能なコンピュータを、前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目のリスク回答を用いて、前記組織の人権に関する理解度を取得する理解度取得部と、前記2以上の各構成員の前記2以上の各項目の発生回答を用いて、前記組織の人権侵害の発生の度合いを特定する発生度を取得する発生度取得部と、前記理解度と前記発生度とを出力する度合出力部として機能させるためのプログラムである。
【0296】
また、
図29は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の人権アンケート処理装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図29は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図30は、システム300のブロック図である。
【0297】
図29において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0298】
図30において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0299】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の人権アンケート処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0300】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の人権アンケート処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0301】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0302】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0303】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0304】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0305】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0306】
以上のように、本発明にかかる人権アンケート処理装置1は、組織における人権デューディリジェンスを支援するための情報を提供できるという効果を有し、人権に関する組織のアンケートの回答を処理するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0307】
A アンケートシステム
1 人権アンケート処理装置
2 端末装置
11 格納部
12 受信部
13 処理部
14 出力部
21 端末格納部
22 端末受付部
23 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 アンケート格納部
112 コメント管理部
113 構成員管理部
114 回答管理部
121 指示受信部
122 回答受信部
131 理解度取得部
132 発生度取得部
133 リスクタイプ取得部
134 総合スコア取得部
135 アクセスリスクスコア取得部
136 心理的安全性スコア取得部
137 アンコンシャスバイアススコア取得部
138 コメント取得部
141 度合出力部
142 タイプ出力部
143 総合スコア出力部
144 アクセスリスクスコア出力部
145 心理的安全性スコア出力部
146 アンコンシャスバイアススコア出力部
147 コメント出力部
【要約】
【課題】従来、組織における人権デューディリジェンスを支援するための情報を提供できなかった。
【解決手段】人権に関係する2以上の各項目に対するリスクに関する回答であるリスク回答と発生に関する回答である発生回答とを有する項目回答の集合を含み、組織の2以上の各構成員の項目回答の集合を含む回答集合が格納される回答管理部114と、2以上の各構成員の2以上の各項目のリスク回答を用いて、組織の人権に関する理解度を取得する理解度取得部131と、2以上の各構成員の2以上の各項目の発生回答を用いて、組織の人権侵害の発生の度合いを特定する発生度を取得する発生度取得部132と、理解度と発生度とを出力する度合出力部141とを具備する人権アンケート処理装置1により、組織における人権デューディリジェンスを支援するための情報を提供できる。
【選択図】
図3