(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-11
(45)【発行日】2024-09-20
(54)【発明の名称】チャネル調整方法および電子デバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0453 20230101AFI20240912BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240912BHJP
H04W 88/10 20090101ALI20240912BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240912BHJP
【FI】
H04W72/0453
H04W84/12
H04W88/10
H04W72/0446
(21)【出願番号】P 2023506064
(86)(22)【出願日】2021-03-03
(86)【国際出願番号】 CN2021078935
(87)【国際公開番号】W WO2022021878
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-03-10
(31)【優先権主張番号】202010740592.6
(32)【優先日】2020-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】朱 ▲沖▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲啓▼▲虎▼
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-108121(JP,A)
【文献】特開2020-108123(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0254422(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0360446(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、前記電子デバイスは、
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のメモリと、
1つのWi-Fiチップと、
N個のアンテナであって、前記N個のアンテナすべてが前記Wi-Fiチップに接続されており、前記N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、前記第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信し、前記Wi-Fiチップが、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、
1つまたは複数のコンピュータプログラムであって、前記1つまたは複数のコンピュータプログラムが前記1つまたは複数のメモリに記憶されており、前記コンピュータプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、前記第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップ
が行われる、1つまたは複数のコンピュータプログラムと
を備える、電子デバイス。
【請求項2】
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第1の無線信号源と無線通信するステップ
がさらに行われる、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記無線信号源と無線通信するステップ
がさらに行われる、請求項1または2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、前記第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである前記無線信号源が前記他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記電子デバイスが処理をスキップするステップ
がさらに行われる、請求項1から3のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の同じチャネルであることが検出され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップ
がさらに行われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項6】
電子デバイスであって、前記電子デバイスは、
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のメモリと、
1つのWi-Fiチップと、
N個のアンテナであって、前記N個のアンテナすべてが前記Wi-Fiチップに接続されており、前記N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、前記第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信し、前記Wi-Fiチップが、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、
1つまたは複数のコンピュータプログラムであって、前記1つまたは複数のコンピュータプログラムが前記メモリに記憶されており、前記コンピュータプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとで時分割多重化が行われた後で、前記第1のアンテナが前記第1のチャネルを介して前記別の電子デバイスに要求メッセージを送信するステップであって、前記要求メッセージが調整によって取得されるべき第1のチャネルを含み、調整によって取得されるべき前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが、異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記要求メッセージが、調整によって取得されるべき前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信するよう要求するために使用される、ステップと、
肯定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信された後で、前記第1のチャネルが調整によって取得されるべき前記第1のチャネルに調整され、前記第1のアンテナが、前記調整された第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第1の無線信号源と無線通信するステップであって、前記肯定応答メッセージが、前記別の電子デバイスが調整によって取得されるべき前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記電子デバイスと無線通信することに同意することを示すために使用される、ステップと
、
否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップであって、前記否定応答メッセージが、前記別の電子デバイスが調整によって取得されるべき前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記電子デバイスと無線通信することに同意しないことを示すために使用される、ステップと
が行われる、1つまたは複数のコンピュータプログラムと
を備える、電子デバイス。
【請求項7】
前記否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第1の無線信号源と無線通信するステップ
がさらに行われる、請求項
6に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記無線信号源と無線通信するステップ
がさらに行われる、請求項
6または
7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである前記無線信号源が前記他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記電子デバイスが処理をスキップするステップ
がさらに行われる、請求項
6から
8のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の同じチャネルであることが検出され、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナが、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップ
がさらに行われる、請求項
6から
9のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項11】
電子デバイスに適用される、チャネル調整方法であって、前記電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナであって、前記N個のアンテナすべてが前記Wi-Fiチップに接続されており、前記N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、前記第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi アクセスポイントAP方式で第1の無線信号源と無線通信し、前記Wi-Fiチップが、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、を備え、前記方法は、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、前記第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルを調整し、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップ
を含む、チャネル調整方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第1の無線信号源と無線通信するステップ
をさらに含む、請求項1
1に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記無線信号源と無線通信するステップ
をさらに含む、請求項1
1または1
2に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、前記第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである前記無線信号源が前記他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記電子デバイスによって処理をスキップするステップ
をさらに含む、請求項1
1から1
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の同じチャネルであることが検出され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルを調整し、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップ
をさらに含む、請求項1
1から1
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
電子デバイスに適用される、チャネル調整方法であって、前記電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナであって、前記N個のアンテナすべてが前記Wi-Fiチップに接続されており、前記N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、前記第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信し、前記Wi-Fiチップが、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、を備え、前記方法は、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとで時分割多重化が行われた後で、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記別の電子デバイスに要求メッセージを送信するステップであって、前記要求メッセージが調整によって取得されるべき第1のチャネルを含み、調整によって取得されるべき前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが、異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記要求メッセージが、調整によって取得されるべき前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信するよう要求するために使用される、ステップと、
肯定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信された後で、前記第1のチャネルを調整によって取得されるべき前記第1のチャネルに調整し、前記第1のアンテナによって、前記調整された第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第1の無線信号源と無線通信するステップであって、前記肯定応答メッセージが、前記別の電子デバイスが調整によって取得されるべき前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記電子デバイスと無線通信することに同意することを示すために使用される、ステップと
、
否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルを調整し、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップであって、前記否定応答メッセージが、前記別の電子デバイスが調整によって取得されるべき前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記電子デバイスと無線通信することに同意しないことを示すために使用される、ステップ
を含む、チャネル調整方法。
【請求項17】
前記方法は、
前記否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第1の無線信号源と無線通信するステップ
をさらに含む、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記無線信号源と無線通信するステップ
をさらに含む、請求項
16または
17に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、
前記否定応答メッセージが前記別の電子デバイスから受信され、前記第1の無線信号源の前記周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出されず、前記第1のチャネルとチャネルが同じである前記無線信号源が前記他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、前記電子デバイスによって、処理をスキップするステップ
をさらに含む、請求項
16から
18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、
前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の同じチャネルであることが検出され、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、前記第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる前記第2の無線信号源が前記予め設定された持続時間内に検出された後で、前記第2のチャネルを調整し、調整された第2のチャネルと前記第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、前記第1のアンテナによって、前記第1のチャネルを介して前記Wi-Fi P2P方式で前記別の電子デバイスと無線通信し、前記第2のアンテナによって、前記調整された第2のチャネルを介して前記Wi-Fi AP方式で前記第2の無線信号源と無線通信するステップ
をさらに含む、請求項
16から
19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
コンピュータプログラムを含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムが電子デバイス上で実行されると、前記電子デバイスは、請求項1
1から
20のいずれか一項に記載の方法を行うことを可能にされる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2020年7月28日に中国国家知識産権局に出願された、「チャネル調整方法および電子デバイス」と題された中国特許出願第202010740592.6号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、端末技術の分野に関し、特に、チャネル調整方法および電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
Wi-Fi通信を行うために、電子デバイスは、アンテナに加えてWi-Fiチップが備えられる必要がある。複数のアンテナのすべてが同じWi-Fiチップに接続されているマルチアンテナ電子デバイスの場合、ユーザが、マルチアンテナ電子デバイスを使用することによって、無線通信チャネルに関連した2つの異なる動作、例えば、インターネットアクセスとスクリーン投影とを同時に行うときに、マルチアンテナ電子デバイスの2つのチャネル、例えば、インターネットアクセスチャネルとスクリーン投影チャネルとは、帯域内チャネル間関係を形成しうる。この場合、同じ接続されたWi-Fiチップが、チャネル間の時分割ベースの切り替えを実施するために、マルチアンテナ電子デバイス内の複数のアンテナ間の時分割ベースの切り替えを行う。ゆえに、電子デバイスに余分なオーバーヘッドが生じ、2つの異なる動作の速度、例えば、インターネットアクセスの速度とスクリーン投影の速度とは、高いときもあり、低いときもあり、その結果比較的悪いユーザエクスペリエンスをもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の技術的問題を解決するために、本開示は、ユーザが、電子デバイスを使用することによって、チャネルに関連した2つの異なる動作、例えば、インターネットアクセスとスクリーン投影とを同時に行ったときに、それら2つの異なる動作の速度が安定しており、それら2つの異なる動作が比較的流暢であって、ユーザエクスペリエンスを向上させるように、チャネル調整方法および電子デバイスを提供する。
【0005】
第1の態様によれば、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナであって、N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信し、Wi-Fiチップが、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、1つまたは複数のコンピュータプログラムであって、1つまたは複数のコンピュータプログラムが1つまたは複数のメモリに記憶されており、コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、調整された第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信するステップ、が行われる、1つまたは複数のコンピュータプログラムと、を含む。第2のチャネルは調整されるが、第1のチャネルは変更されないままである。このようにして、Wi-Fiチップは切り替えを行う必要がなく、第1のチャネル上の通信と第2のチャネル上の通信とが並行して行われ、各チャネルの品質は比較的良好であり、パケット損失率が比較的低く、遅延が比較的低く、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の干渉が大幅に低減され、電子デバイスは、第1のチャネルに関連したサービスと第2のチャネルに関連したサービスとを同時に実行し、例えば、スクリーン投影とインターネットアクセスとを独立して同時に実行し、2つのサービスは比較的高い流暢さを有する。したがって、ユーザエクスペリエンスが比較的良い。
【0006】
第1の態様によれば、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップ、がさらに行われる。このようにして、電子デバイスは帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートするが、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源が検出されず、したがって、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。
【0007】
第1の態様または第1の態様の実施態様のいずれか1つによれば、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されず、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi AP方式でその無線信号源と無線通信するステップ、がさらに行われる。このようにして、電子デバイスは帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートするが、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源が検出されず、したがって、第1のチャネルと同じチャネルを提供する無線信号源が検出された後で、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。
【0008】
第1の態様または第1の態様の実施態様のいずれか1つによれば、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出されたが、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されず、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、電子デバイスが処理をスキップするステップ、がさらに行われる。このようにして、電子デバイスは帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートするが、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源が検出されず、第1のチャネルと同じチャネルを提供する無線信号源が検出されず、したがって、処理は行われず、現在の状況が維持される。
【0009】
第1の態様または第1の態様の実施態様のいずれか1つによれば、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の同じチャネルであることが検出され、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、調整された第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信するステップ、がさらに行われる。このようにして、Wi-Fiチップは切り替えを行う必要がなく、第1のチャネル上の通信と第2のチャネル上の通信とが並行して行われ、各チャネルの品質は比較的良好であり、パケット損失率が比較的低く、遅延が比較的低く、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の干渉が大幅に低減され、電子デバイスは、第1のチャネルに関連したサービスと第2のチャネルに関連したサービスとを同時に実行し、例えば、スクリーン投影とインターネットアクセスとを独立して同時に実行し、2つのサービスは比較的高い流暢さを有する。したがって、ユーザエクスペリエンスが比較的良い。
【0010】
第2の態様によれば、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナであって、N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信し、Wi-Fiチップが、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、1つまたは複数のコンピュータプログラムであって、1つまたは複数のコンピュータプログラムがメモリに記憶されており、コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われた後で、第1のアンテナが第1のチャネルを介して別の電子デバイスに要求メッセージを送信するステップであって、要求メッセージが調整によって取得されるべき第1のチャネルを含み、調整によって取得されるべき第1のチャネルと第2のチャネルとが、異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、要求メッセージが、調整によって取得されるべき第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信するよう要求するために使用される、ステップと、肯定応答メッセージが別の電子デバイスから受信された後で、第1のチャネルが調整によって取得されるべき第1のチャネルに調整され、第1のアンテナが、調整された第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、肯定応答メッセージが、別の電子デバイスが調整によって取得されるべき第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと無線通信することに同意することを示すために使用される、ステップと、が行われる、1つまたは複数のコンピュータプログラムと、を含む。第1のチャネルは調整されるが、第2のチャネルは変更されないままである。第1のチャネルを調整するプロセスにおいて、2つの電子デバイス間で合意が達せられたとき、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整される。このようにして、Wi-Fiチップは切り替えを行う必要がなく、第1のチャネル上の通信と第2のチャネル上の通信とが並行して行われ、各チャネルの品質は比較的良好であり、パケット損失率が比較的低く、遅延が比較的低く、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の干渉が大幅に低減され、電子デバイスは、第1のチャネルに関連したサービスと第2のチャネルに関連したサービスとを同時に実行し、例えば、スクリーン投影とインターネットアクセスとを独立して同時に実行し、2つのサービスは比較的高い流暢さを有する。したがって、ユーザエクスペリエンスが比較的良い。
【0011】
第2の態様によれば、否定応答メッセージが別の電子デバイスから受信され、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、調整された第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信するステップであって、否定応答メッセージが、別の電子デバイスが調整によって取得されるべき第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと無線通信することに同意しないことを示すために使用される、ステップ、がさらに行われる。第1のチャネルを調整するプロセスにおいて、2つの電子デバイス間で合意が達せられることができない場合、第1のチャネルの調整のみがこの場合放棄されることができ、第2のチャネルは調整されるので、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整される。このようにして、Wi-Fiチップは切り替えを行う必要がなく、第1のチャネル上の通信と第2のチャネル上の通信とが並行して行われ、各チャネルの品質は比較的良好であり、パケット損失率が比較的低く、遅延が比較的低く、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の干渉が大幅に低減され、電子デバイスは、第1のチャネルに関連したサービスと第2のチャネルに関連したサービスとを同時に実行し、例えば、スクリーン投影とインターネットアクセスとを独立して同時に実行し、2つのサービスは比較的高い流暢さを有する。したがって、ユーザエクスペリエンスが比較的良い。
【0012】
第2の態様または第2の態様の実施態様のいずれか1つによれば、否定応答メッセージが別の電子デバイスから受信され、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップ、がさらに行われる。第1のチャネルを調整するプロセスにおいて、2つの電子デバイス間で合意が達せられることができず、第2のチャネルが調整されるときに、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源が検出されなかった場合、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。
【0013】
第2の態様または第2の態様の実施態様のいずれか1つによれば、否定応答メッセージが別の電子デバイスから受信され、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されず、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi AP方式でその無線信号源と無線通信するステップ、がさらに行われる。このようにして、第1のチャネルを調整するプロセスにおいて、2つの電子デバイス間で合意が達せられることができず、第2のチャネルが調整されるときに、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源は検出されないが、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が検出された場合、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。
【0014】
第2の態様または第2の態様の実施態様のいずれか1つによれば、否定応答メッセージが別の電子デバイスから受信され、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されず、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後で、電子デバイスが処理をスキップするステップ、がさらに行われる。このようにして、第1のチャネルを調整するプロセスにおいて、2つの電子デバイス間で合意が達せられることができず、第2のチャネルが調整されるときに、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源が検出されず、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が検出されなかった場合、電子デバイスは処理を行わず、現在の状況を維持する。
【0015】
第2の態様または第2の態様の実施態様のいずれか1つによれば、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の同じチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、調整された第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信するステップ、がさらに行われる。このようにして、Wi-Fiチップは切り替えを行う必要がなく、第1のチャネル上の通信と第2のチャネル上の通信とが並行して行われ、各チャネルの品質は比較的良好であり、パケット損失率が比較的低く、遅延が比較的低く、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の干渉が大幅に低減され、電子デバイスは、第1のチャネルに関連したサービスと第2のチャネルに関連したサービスとを同時に実行し、例えば、スクリーン投影とインターネットアクセスとを独立して同時に実行し、2つのサービスは比較的高い流暢さを有する。したがって、ユーザエクスペリエンスが比較的良い。
【0016】
第3の態様によれば、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナであって、N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、第1のアンテナがアイドル状態にあり、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信し、Wi-Fiチップが、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、1つまたは複数のコンピュータプログラムであって、1つまたは複数のコンピュータプログラムがメモリに記憶されており、コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、入力が受け取られるステップと、入力に応答して、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、第1のチャネルと第2のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルである、ステップ、または第1のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、入力が電子デバイスに別の電子デバイスとWi-Fi P2P方式で無線通信するよう示すために使用される、ステップと、が行われる、1つまたは複数のコンピュータプログラムと、を含む。例えば、入力は、ユーザ入力であってもよいし、別の電子デバイスまたは任意の他の電子デバイスによってその電子デバイスに送信された入力メッセージまたは入力命令であってもよい。電子デバイスがその別の電子デバイスとのみWi-Fi無線通信接続チャネルを確立しており、その任意の他の電子デバイスとWi-Fi無線通信接続チャネルをさらに確立する必要があるとき、確立されるべき新しいチャネルと確立されたチャネルとは、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係を形成する。このようにして、新しいチャネルが確立された後で、Wi-Fiチップは切り替えを行う必要がなく、第1のチャネル上の通信と第2のチャネル上の通信とが並行して行われ、各チャネルの品質は比較的良好であり、パケット損失率が比較的低く、遅延が比較的低く、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の干渉が大幅に低減され、電子デバイスは、第1のチャネルに関連したサービスと第2のチャネルに関連したサービスとを同時に実行し、例えば、スクリーン投影とインターネットアクセスとを独立して同時に実行し、2つのサービスは比較的高い流暢さを有する。したがって、ユーザエクスペリエンスが比較的良い。
【0017】
第4の態様によれば、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナであって、N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナがアイドル状態にあり、Wi-Fiチップが、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、1つまたは複数のコンピュータプログラムであって、1つまたは複数のコンピュータプログラムがメモリに記憶されており、コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、入力が受け取られ、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる第1の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、第1のチャネルと第2のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、入力が電子デバイスに無線信号源とWi-Fi AP方式で無線通信するよう示すために使用される、ステップ、が行われる、1つまたは複数のコンピュータプログラムと、を含む。例えば、入力は、ユーザ入力であってもよいし、別の電子デバイスまたは任意の他の電子デバイスによってその電子デバイスに送信された入力メッセージまたは入力命令であってもよい。電子デバイスがその別の電子デバイスとのみWi-Fi無線通信接続チャネルを確立しており、その任意の他の電子デバイスとWi-Fi無線通信接続チャネルをさらに確立する必要があるとき、確立されるべき新しいチャネルと確立されたチャネルとは、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係を形成する。このようにして、新しいチャネルが確立された後で、Wi-Fiチップは切り替えを行う必要がなく、第1のチャネル上の通信と第2のチャネル上の通信とが並行して行われ、各チャネルの品質は比較的良好であり、パケット損失率が比較的低く、遅延が比較的低く、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の干渉が大幅に低減され、電子デバイスは、第1のチャネルに関連したサービスと第2のチャネルに関連したサービスとを同時に実行し、例えば、スクリーン投影とインターネットアクセスとを独立して同時に実行し、2つのサービスは比較的高い流暢さを有する。したがって、ユーザエクスペリエンスが比較的良い。
【0018】
第4の態様によれば、入力が受け取られ、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる第1の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されないが、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信するステップ、がさらに行われる。例えば、入力は、ユーザ入力であってもよいし、別の電子デバイスまたは任意の他の電子デバイスによってその電子デバイスに送信された入力メッセージまたは入力命令であってもよい。このようにして、電子デバイスは帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートするが、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源が検出されず、したがって、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。
【0019】
第5の態様によれば、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナであって、N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナが第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nが2以上の正の整数であり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信し、Wi-Fiチップが、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする、N個のアンテナと、1つまたは複数のコンピュータプログラムであって、1つまたは複数のコンピュータプログラムが1つまたは複数のメモリに記憶されており、コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われた後、もしくは第1のチャネルと第2のチャネルとが2つの異なる周波数帯域上の異なるチャネルであることが検出された後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップ、または第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われた後、もしくは第1のチャネルと第2のチャネルとが2つの異なる周波数帯域上の異なるチャネルであることが検出された後で、第1のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップ、が行われる、1つまたは複数のコンピュータプログラムと、を含む。いくつかのシナリオでは、電子デバイスは高スループットにより重点を置く。この場合には、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。
【0020】
第6の態様によれば、チャネル調整方法が提供される。方法は、電子デバイスに適用される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナとを含む。N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナは第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nは2以上の正の整数である。第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信する。第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-FiアクセスポイントAP方式で第1の無線信号源と無線通信する。Wi-Fiチップは、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする。方法は、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第2のチャネルが調整され、調整された第2のチャネルと第1のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、調整された第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信するステップ、を含む。
【0021】
第6の態様の任意の実施態様については、第1の態様の任意の実施態様を参照されたい。第6の態様および第6の態様の実施態様のいずれか1つに対応する技術的効果については、第1の態様および第1の態様の実施態様のいずれか1つに対応する技術的効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0022】
第7の態様によれば、チャネル調整方法が提供される。方法は、電子デバイスに適用される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナとを含む。N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナは第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nは2以上の正の整数である。第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信する。第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信する。Wi-Fiチップは、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする。方法は、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われた後で、第1のアンテナが第1のチャネルを介して別の電子デバイスに要求メッセージを送信するステップであって、要求メッセージが調整によって取得されるべき第1のチャネルを含み、調整によって取得されるべき第1のチャネルと第2のチャネルとが、異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、要求メッセージが、調整によって取得されるべき第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信するよう要求するために使用される、ステップと、肯定応答メッセージが別の電子デバイスから受信された後で、第1のチャネルが調整によって取得されるべき第1のチャネルに調整され、第1のアンテナが、調整された第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、肯定応答メッセージが、別の電子デバイスが調整によって取得されるべき第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと無線通信することに同意することを示すために使用される、ステップと、を含む。
【0023】
第7の態様の任意の実施態様については、第2の態様の任意の実施態様を参照されたい。第7の態様および第7の態様の実施態様のいずれか1つに対応する技術的効果については、第2の態様および第2の態様の実施態様のいずれか1つに対応する技術的効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0024】
第8の態様によれば、チャネル調整方法が提供される。方法は、電子デバイスに適用される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナとを含む。N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナは第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nは2以上の正の整数である。第1のアンテナはアイドル状態にある。第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信する。Wi-Fiチップは、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする。方法は、入力が受け取られるステップと、入力に応答して、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、第1のチャネルと第2のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルである、ステップ、または第1のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、入力が電子デバイスに別の電子デバイスとWi-Fi P2P方式で無線通信するよう示すために使用される、ステップと、を含む。
【0025】
第8の態様に対応する技術的効果については、第3の態様に対応する技術的効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0026】
第9の態様によれば、チャネル調整方法が提供される。方法は、電子デバイスに適用される。電子デバイスは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のメモリと、1つのWi-Fiチップと、N個のアンテナとを含む。N個のアンテナすべてがWi-Fiチップに接続されており、N個のアンテナは第1のアンテナと第2のアンテナとを含み、Nは2以上の正の整数である。第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信する。第2のアンテナはアイドル状態にある。Wi-Fiチップは、第1のアンテナと第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする。方法は、入力が受け取られ、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる第1の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信するステップであって、第1のチャネルと第2のチャネルとが異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、入力が、電子デバイスに、無線信号源とWi-Fi AP方式で無線通信するよう示すために使用される、ステップ、を含む。
【0027】
第9の態様の任意の実施態様については、第4の態様の任意の実施態様を参照されたい。第9の態様および第9の態様の実施態様のいずれか1つに対応する技術的効果については、第4の態様および第4の態様の実施態様のいずれか1つに対応する技術的効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0028】
第10の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムが電子デバイス上で実行されると、電子デバイスは、第6の態様もしくは第6の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法、第7の態様もしくは第7の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法、第8の態様もしくは第8の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法、または第9の態様もしくは第9の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法を行うことを可能にされる。
【0029】
第10の態様の任意の実施態様および対応する技術的効果については、第6の態様、第7の態様、第8の態様、および第9の態様の実施態様および対応する技術的効果、ならびに第6の態様、第7の態様、第8の態様、および第9の態様の任意の実施態様および対応する技術的効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0030】
第11の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第6の態様もしくは第6の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法、第7の態様もしくは第7の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法、第8の態様もしくは第8の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法、または第9の態様もしくは第9の態様の可能な実施態様のいずれか1つおける方法を行うことを可能にされる。
【0031】
第11の態様の任意の実施態様および対応する技術的効果については、第6の態様、第7の態様、第8の態様、および第9の態様の実施態様および対応する技術的効果、ならびに第6の態様、第7の態様、第8の態様、および第9の態様の任意の実施態様および対応する技術的効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本開示の一実施形態による適用シナリオの概略図である。
【
図2】本開示の一実施形態によるWi-Fi P2P接続の概略フローチャートである。
【
図3】本開示の一実施形態による、モバイルデバイスがDBACモードにあるときに存在する時分割スケジューリングの原理の概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態によるモバイルデバイスのハードウェア構造の概略図である。
【
図5】本開示の一実施形態によるモバイルデバイスのソフトウェア構造の概略図である。
【
図6A】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図6B】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図6C】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の概略フローチャートである。
【
図6D】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図6E(A)】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の概略フローチャートである。
【
図6E(B)】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の概略フローチャートである。
【
図7A】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図7B】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の概略フローチャートである。
【
図8A】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図8B】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図8C】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の概略フローチャートである。
【
図9A】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図9B】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図9C】本開示の一実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
【
図10】本開示の一実施形態による装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下は、本開示の実施形態における添付の図面を参照して、本開示の実施形態における技術的解決策を明確に説明する。
【0034】
以下の実施形態で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものであり、本開示を限定するためのものではない。単数表現形式「one」、「a」、「the」、「the foregoing」、「this」、および「the one」は、文脈において特に指定されない限り、表現形式、例えば「1つまたは複数」も含むことが意図されている。本開示の実施形態において、「1つまたは複数」は、1つ、2つ、またはそれ以上を意味し、「および/または」は、関連付けられる対象間の関連関係を記述し、3つの関係が存在しうることを表すことをさらに理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表しうる。AまたはBは、単数形であっても複数形であってもよい。文字「/」は通常、関連付けられる対象間の「または」の関係を示す。
【0035】
本明細書に記載される「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」などへの言及は、本開示の1つまたは複数の実施形態に、それらの実施形態に関して説明される特定の特徴、構造、または特性が含まれることを意味する。したがって、本明細書の様々な箇所に現れる「一実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「いくつかの他の実施形態において」、および「他の実施形態において」などの記述は、同じ実施形態を指すことを必ずしも意味しない。代わりに、これらの記述は、別のやり方で特に強調さない限り、「すべてではないが1つまたは複数の実施形態」を意味する。「含む」、「有する」という用語、およびそれらの変形はすべて、別のやり方で特に強調さない限り、「含むが、限定されない」を意味する。
【0036】
本開示の実施形態における「複数の」は、2つ以上を意味する。本開示の実施形態の説明において、「第1」や「第2」などの用語は単に区別および説明のために使用されていることに留意されるべきであり、相対的重要度を示したり暗示したりするものとして理解されるべきではなく、順番を示したり暗示したりするものとして理解されるべきではない。
【0037】
本開示の技術的解決策をより明確に説明するために、本開示における関連概念が以下で説明される。
【0038】
チャネルは、通信システムにおいて信号が送信されるチャネルであり、送信端から受信端まで信号が送信される送信媒体を含む。IEEE802.11プロトコルによれば、2.4GHzのWi-Fi周波数帯域は13個オーバーラップするチャネルに分割され、各チャネルの幅は22MHzであり(IEEE802.11g規格およびIEEE802.11n規格では、各チャネルの帯域幅は20MHzであり、IEEE802.10B規格では、各チャネルの帯域幅は22MHzである)、5GHzのWi-Fi周波数帯域は201チャネルに分割される。
【0039】
帯域内チャネル間モードはDBACモードとも呼ばれ、Wi-Fi接続を使用する2つのチャネルが外部デバイスとそれぞれ通信し、2つのチャネルは異なるチャネルであるが同じ周波数帯域に属することを意味する。例えば、第1のチャネルは、モバイルデバイスが電子デバイス上にスクリーンを投影することを可能にするために占有され、第2のチャネルは、モバイルデバイスとルーティングデバイスとの間の対話のために占有され、第1のチャネルと第2のチャネルとは同じ周波数帯域(例えば、5GHzのWi-Fi周波数帯域)上の異なるチャネルである。以下の説明では、便宜上、5GHzのWi-Fi周波数帯域および2.4GHzのWi-Fi周波数帯域は、5GHz周波数帯域および2.4GHz周波数帯域とそれぞれ呼ばれる。
【0040】
帯域内同一チャネルモードは、Wi-Fi接続を使用する2つのチャネルが外部デバイスとそれぞれ通信し、2つのチャネルは同じチャネルであり、同じ周波数帯域に属することを意味する。前述の例では、第1のチャネルと第2のチャネルとは、同じ周波数帯域上の同じチャネルである。
【0041】
帯域間チャネル間モードは、Wi-Fi接続を使用する2つのチャネルが外部デバイスとそれぞれ通信することを意味し、2つのチャネルは異なるチャネルであり、異なる周波数帯域に属する。前述の例では、第1のチャネルと第2のチャネルとは、異なる周波数帯域上の異なるチャネルである。帯域間チャネル間モードは、帯域間チャネル間モードのデュアルバンド適応同時(dual band adaptive concurrent、DBAC)モードと、帯域間チャネル間モードのデュアルバンド二重同時(dual band dual concurrent、DBDC)モードとにさらに分割されうる。帯域間チャネル間モードのDBDCモードでは、Wi-Fiチップは、2.4GHz周波数帯域上と5GHz周波数帯域上とでそれぞれ動作する2組のMAC/PHY/RFと統合されており、したがって、2.4GHz周波数帯域上と5GHz周波数帯域上の両方で動作しうる。帯域間チャネル間モードのDBACモードでは、Wi-Fiチップは1組のみのMAC/PHY/RFと統合されている。RFは2つのチャネルを有し、一方のチャネルは2.4GHz周波数帯域をサポートし、他方のチャネルは5GHz周波数帯域をサポートする。使用中に、2つの周波数帯域上で時分割多重化を行うことによって通信を実施する効果を達成するために、2.4GHz周波数帯域と5GHz周波数帯域との間で切り替えが動的に行われる。
【0042】
Wi-Fi接続は、Wi-Fiピアツーピア(peer to peer、P2P)接続とWi-Fiアクセスポイント(access point、AP)接続とを含むことに留意されたい。
【0043】
説明を容易にするために、以下では、無線通信チャネルに関連した2つの動作がそれぞれインターネットアクセスとスクリーン投影とである例を使用することによって説明が提供される。インターネットアクセスおよびスクリーン投影は、無線通信チャネルに関連した2つの動作の単なる例であり、本開示に対する限定を構成するものではないことを理解されたい。無線通信チャネルに関連した他のあらゆる2つの動作が、本開示の範囲内に入る。
【0044】
図1は、本開示の一実施形態による適用シナリオの概略図である。
図1の(a)に示されるように、モバイルデバイス100は少なくとも2つのアンテナを含み、電子デバイス200は少なくとも2つのアンテナを含み、ルーティングデバイス300は少なくとも1つのアンテナを含む。モバイルデバイス100は、電子デバイス200へのWi-Fi P2P無線接続を確立し、Wi-Fi P2P無線接続を使用することによって電子デバイス200上にスクリーンを投影する。加えて、モバイルデバイス100は、ルーティングデバイス300へのWi-Fi AP無線接続を確立し、Wi-Fi AP無線接続を使用することによってインターネットアクセスまたは別のネットワーク動作を行う。任意選択で、電子デバイス200は、ルーティングデバイス300へのWi-Fi AP無線接続をさらに確立し、インターネットアクセスまたは別のネットワーク動作を行ってもよい。代替的に、モバイルデバイス100は、ルーティングデバイス300に無線接続されないが、それでもなおWi-Fi P2P無線接続を使用することによって電子デバイス200上にスクリーンを投影する場合もある。電子デバイス200は、ルーティングデバイス300へのWi-Fi AP無線接続をさらに確立し、インターネットアクセスまたは別のネットワーク動作を行う。代替的に、ルーティングデバイス300は、2つの異なるルーティングデバイスに置き換えられてもよい。モバイルデバイス100と電子デバイス200とは、2つの異なるルーティングデバイスへのWi-Fi AP無線接続をそれぞれ確立し、それらの無線接続を使用することによってインターネットアクセスまたは別のネットワーク動作を行う。加えて、モバイルデバイス100は、電子デバイス200へのWi-Fi P2P無線接続を確立し、Wi-Fi P2P無線接続を使用することによって電子デバイス200上にスクリーンを投影する。Wi-Fi P2P無線接続の第1のチャネルが、モバイルデバイス100と電子デバイス200との間の無線スクリーン投影に使用され、Wi-Fi AP無線接続の第2のチャネルが、モバイルデバイス100とルーティングデバイス300との間の無線通信に使用される。任意選択で、Wi-Fi AP無線接続の第3のチャネルが、電子デバイス200とルーティングデバイス300との間の無線通信に使用される。一実施態様では、Wi-Fi P2P接続とWi-Fi AP接続の両方が、2.4GHz周波数帯域上と5GHz周波数帯域上とで動作する。
【0045】
図1の(b)に示されるように、モバイルデバイス100は、プロセッサ110と、Wi-Fiチップ160と、アンテナ1と、アンテナ2とを含む。Wi-Fiチップ160はプロセッサ110に接続されており、アンテナ1とアンテナ2は両方ともWi-Fiチップ160に接続されている。電子デバイス200は、プロセッサ210と、Wi-Fiチップ260と、アンテナ3と、アンテナ4とを含む。Wi-Fiチップ260はプロセッサ210に接続されており、アンテナ3とアンテナ4は両方ともWi-Fiチップ260に接続されている。ルーティングデバイス300は、プロセッサ310と、Wi-Fiチップ360と、アンテナ5と、アンテナ6とを含む。Wi-Fiチップ360はプロセッサ310に接続されており、アンテナ5とアンテナ6は両方ともWi-Fiチップ360に接続されている。モバイルデバイス100内のアンテナ1および/またはアンテナ2は、電子デバイス内のアンテナ3および/またはアンテナ4と無線通信する。
図1の(b)のアンテナ1とアンテナ2の両方がモバイルデバイス100の例であり、Wi-Fiチップに接続された、その数が2より大きいアンテナを含むすべてのモバイルデバイスが、本開示の保護範囲内に入ることが強調されるべきである。これに対応して、電子デバイス200では、Wi-Fiチップに接続された、その数が2より大きいアンテナを含むすべての電子デバイスが、本開示の保護範囲内に入る。アンテナ1からアンテナ4が動作する周波数帯域およびチャネルは任意選択で設定される。一実施態様では、周波数帯域は、2.4GHz周波数帯域および5GHz周波数帯域に制限される。
【0046】
本開示のこの実施形態におけるモバイルデバイスは、スマートフォン、スマートヘッドセット、タブレットコンピュータ、または無線通信機能を有するウェアラブル電子デバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートバンド、スマートリング、またはスマートグラス)を含むが、これらに限定されない。モバイルデバイスの例示的実施形態は、iOS(登録商標)、Android(登録商標)、Microsoft(登録商標)、Windows、Linux(登録商標)、または別のオペレーティングシステムがインストールされているポータブル電子デバイスを含むが、これらに限定されない。モバイルデバイスは、代替的に、別のポータブル電子デバイス、例えば、ラップトップコンピュータ(Laptop)であってもよい。いくつかの他の実施形態では、モバイルデバイスは、ポータブル電子デバイスではなく、デスクトップコンピュータなどの据え置き型電子デバイスである。
【0047】
説明を簡単にするために、以下の説明では、モバイルデバイス100がルーティングデバイス300へのWi-Fi AP無線接続を確立し、電子デバイス200がルーティングデバイス300へのWi-Fi AP無線接続を確立するときに、モバイルデバイス100および/または電子デバイス200がインターネットアクセスを行うものと設定される。
【0048】
図2に示されるように、モバイルデバイス100が電子デバイス200へのWi-Fi P2P接続を確立するプロセスは、以下のステップを含みうる。
【0049】
S201.モバイルデバイス100は、電子デバイス200にネゴシエーション要求メッセージを送信する。
【0050】
具体的には、一実施態様において、ネゴシエーション要求メッセージは、モバイルデバイス100のID情報またはアドレス情報、電子デバイス200のID情報またはアドレス情報、およびモバイルデバイス100のWi-Fi P2P接続能力情報を搬送しうる。モバイルデバイス100のWi-Fi P2P接続能力情報は、モバイルデバイス100がWi-Fi P2P接続を確立できるかどうか、さらには、モバイルデバイス100の役割、例えば、グループオーナ(group owner、GO)役割さえも示す指示情報を含みうる。
【0051】
S202.モバイルデバイス100は、電子デバイス200によって返されたネゴシエーション応答メッセージを受信する。
【0052】
具体的には、一実施態様において、ネゴシエーション応答メッセージは、モバイルデバイス100のID情報またはアドレス情報、電子デバイス200のID情報またはアドレス情報、および電子デバイス200のWi-Fi P2P接続能力情報を含みうる。電子デバイス200のWi-Fi P2P接続能力情報は、電子デバイス200がWi-Fi P2P接続を確立できるかどうか、さらには電子デバイス200の役割、例えばグループクライアント(group client、GC)役割さえも示す指示情報を含みうる。加えて、ネゴシエーション応答メッセージは、P2P接続に使用されるべきチャネルを決定するためにさらに使用される。
【0053】
S203.モバイルデバイス100は、電子デバイス200へのWi-Fi P2P接続を確立する。
【0054】
具体的には、一実施態様において、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100のWi-Fi P2P接続能力情報および役割と、電子デバイス200のWi-Fi P2P接続能力情報および役割とに基づいて以下の動作を行う。モバイルデバイス100と電子デバイス200の両方がWi-Fi P2P接続能力を有し、モバイルデバイス100と電子デバイス200とが役割に関する合意に達した後、例えば、モバイルデバイス100はGO役割にあり、電子デバイス200はGC役割にあり、モバイルデバイス100はモバイルデバイス100をAPモードに切り替え、電子デバイス200はGC役割にあり、モバイルデバイス100に接続される。したがって、モバイルデバイス100は、電子デバイス200へのWi-Fi P2P接続を確立する。任意選択で、モバイルデバイス100は、代替的にGC役割にあってもよく、電子デバイス200は、代替的にGO役割にあってもよい。GC役割およびGO役割の決定は、当技術分野で周知の技術である。ここでは詳細は説明されない。GC役割およびGO役割を決定するために、チャネル調整がGC役割を参照として使用することによって、続いて好ましくは行われてもよいし、チャネル調整がGO役割を参照として使用することによって、続いて好ましくは行われてもよい。
【0055】
GO役割にあるモバイルデバイスとGC役割にある電子デバイスとの間にWi-Fi P2P接続が確立された後、P2P接続は1対1接続または多対1接続でありうることに留意されたい。
【0056】
モバイルデバイスがDBACモードにあるときに存在する時分割スケジューリングの動作原理が、
図3を参照して以下で説明される。
図3は、本開示の一実施形態による、帯域内チャネル間モードを使使用することによってDBACモードでモバイルデバイスによって行われる時分割スケジューリングの原理の概略図である。
図3の(a)に示されるように、この実施形態におけるWi-Fiチップは、ベースバンド処理モジュール11と、スイッチ12と、無線周波数(ratio frequency、RF)モジュール13とを含みうる。ベースバンド処理モジュールは、メディアアクセスコントローラ111とベースバンドプロセッサ112とを含みうる。RFモジュール13は、第1の無線周波数チャネルモジュール113と、第2の無線周波数チャネルモジュール114とを含みうる。第1の無線周波数チャネルモジュール113と第2の無線周波数チャネルモジュール114とはベースバンド処理モジュール11を共有し、2つの無線周波数チャネルモジュールは切り替えスイッチ12を使用することによってベースバンドプロセッサ11に接続される。
【0057】
図3の(b)に示されるように、モバイルデバイス100がDBACモードにあるとき、モバイルデバイス100によって電子デバイス200上にスクリーンを無線投影するために使用されるチャネル(すなわち、
図3の(b)のチャネルa)が5GHz周波数帯域上のチャネル149であり、モバイルデバイス100とルーティングデバイス300との間の無線通信に使用されるチャネル(すなわち、
図3の(b)のチャネルb)が5GHz周波数帯域上のチャネル36である例が使用される。時間単位T1において、モバイルデバイス100は、5GHz周波数帯域上のチャネル149を介してのみスクリーン投影を行うことができ、Wi-Fiチップ内の第2の無線周波数チャネルモジュール114は、スイッチ12に接続されている。時間単位T3において、モバイルデバイス100は、5GHz周波数帯域上のチャネル36を介してのみインターネットアクセスを行うことができ、Wi-Fiチップ内の第1の無線周波数チャネルモジュール113は、スイッチ12に接続されている。同様に、時間単位T5において、モバイルデバイス100は、5GHz周波数帯域上のチャネル149を介してのみでスクリーン投影を行うことができる。時間単位T7において、モバイルデバイス100は、5GHz周波数帯域上のチャネル36を介してのみインターネットアクセスを行うことができる。しかしながら、時間単位T2、時間単位T4、および時間単位T6においては、モバイルデバイス100は、無線周波数チャネルモジュール間の切り替えを行う必要があり、いかなるチャネルも使用することができない。時分割スケジューリングおよび時分割スケジューリングに起因して引き起こされるチャネル切り替えに起因するモバイルデバイス100のオーバーヘッドがさらなる増加が生じることが知見されうる。ゆえに、モバイルデバイス100は、比較的多数の時間単位において第1のチャネルまたは第2のチャネルを使用することができない。例えば、モバイルデバイス100は、時間単位T2~T4および時間単位T6、T7において第1のチャネルを介してスクリーン投影を行うことができず、モバイルデバイス100は、時間単位T1、T2および時間単位T4~T6において第2のチャネルを介してインターネットアクセスを行うことができない。したがって、第1のチャネルおよび第2のチャネルの時間利用率は比較的低い。ゆえに、スクリーン投影の速度とインターネットアクセスの速度とは、比較的高いときもあり、比較的低いときもあり、スクリーン投影中およびインターネットアクセス中にフレームフリーズが生じる。加えて、2つのチャネルは同じ周波数帯域で動作し、チャネルの周波数が互いに近く、ゆえに相互干渉が発生しやすい。したがって、スクリーン投影中およびインターネットアクセス中のユーザエクスペリエンスは比較的低い。
【0058】
同様に、電子デバイス200がDBACモードにあるときにも前述の問題が生じる。ここでは詳細は説明されない。
【0059】
本発明者は、長期的な研究によって技術的問題を見出した後、帯域間チャネル間モードのDBDCモードと帯域内同一チャネルモードとのそれぞれの特性を要約するために徹底的な研究をさらに行う。帯域間チャネル間モードのDBDCモードの特性は、Wi-FiチップがWi-Fi通信に使用される複数のアンテナ間の切り替えを行わず、比較的良好なチャネル品質、比較的低いパケット損失率、および比較的低い遅延が生じることである。帯域内同一チャネルモードの特性は、Wi-FiチップがWi-Fi通信に使用される複数のアンテナ間の切り替えを行わず、単一チャネルのスループットレートが比較的高いことである。
【0060】
前述の徹底的かつ長期的な研究の後、技術的問題を解決するために、本開示の実施形態は、チャネル調整方法および電子デバイスを提供する。同じWi-Fiチップのみが複数のアンテナに使用され、かつユーザがモバイルデバイスおよび/または電子デバイスを、Wi-Fi通信を行うことによって2つの異なる目的に使用するときに、2つの異なる目的の場合の送信速度は安定したままであり、2つの目的の場合に比較的連続した流暢なエクスペリエンスが生じて、ユーザエクスペリエンスを向上させる。具体的には、複数のアンテナをサポートするモバイルデバイスおよび/または電子デバイスについて、モバイルデバイスおよび/または電子デバイスの第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係がDBACモードであるときに、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、第1のチャネルおよび第2のチャネルの時間利用率を向上させてインターネットアクセスの速度およびスクリーン投影の速度を保証するために、DBACモードから帯域内同一チャネルモードまたは帯域間チャネル間モードのDBDCモードに調整されるので、インターネットアクセスおよびスクリーン投影は連続的で流暢であり、ユーザエクスペリエンスを向上させるように、インターネットアクセス中およびスクリーン投影中のフレームフリーズを回避する。
【0061】
本開示の実施形態が詳細に説明される前に、本開示の実施形態が適用されるモバイルデバイスおよび電子デバイスのハードウェア構造およびソフトウェア構造が最初に説明される。
【0062】
図4は、モバイルデバイス100のハードウェア構造の概略図である。
図4に示されるように、モバイルデバイス100は、プロセッサ110、外部メモリインターフェース120、内部メモリ121、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート130、充電管理モジュール140、電源管理モジュール141、バッテリ142、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、スピーカ170A、受信機170B、マイクロフォン170C、ヘッドセットジャック170D、センサモジュール180、ボタン190、モータ191、インジケータ192、カメラ193、ディスプレイ194、加入者識別モジュール(subscriber identification module、SIM)カードインターフェース195などを含みうる。センサモジュール180は、圧力センサ180A、ジャイロセンサ180B、気圧センサ180C、磁気センサ180D、加速度センサ180E、距離センサ180F、光学式近接センサ180G、指紋センサ180H、温度センサ180J、タッチセンサ180K、周囲光センサ180L、骨伝導センサ180Mなどを含みうる。
【0063】
本開示のこの実施形態に示されている構造は、モバイルデバイス100に対する特定の限定を構成しないことが理解されよう。本開示のいくつかの他の実施形態では、モバイルデバイス100は、図に示されたものよりも多いかまたは少ない構成要素を含んでいてもよいし、いくつかの構成要素を組み合わせてもよいし、いくつかの構成要素を分割してもよいし、異なる構成要素配置を有していてもよい。図に示される構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを使用することによって実施されうる。
【0064】
プロセッサ110は、1つまたは複数の処理ユニットを含みうる。例えば、プロセッサ110は、アプリケーションプロセッサ(application processor、AP)、モデムプロセッサ、グラフィックスプロセッシングユニット(graphics processing unit、GPU)、画像信号プロセッサ(image signal processor、ISP)、コントローラ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、ベースバンドプロセッサ、および/またはニューラルネットワークプロセッシングユニット(neural-network processing unit、NPU)を含みうる。異なる処理ユニットは、独立した構成要素であってもよいし、1つまたは複数のプロセッサに統合されていてもよい。
【0065】
モバイルデバイス100は、GPU、ディスプレイ194、アプリケーションプロセッサなどを介して表示機能を実施しうる。GPUは、画像処理用のマイクロプロセッサであり、ディスプレイ194およびアプリケーションプロセッサに接続される。GPUは、数学的および幾何学的計算を行い、画像をレンダリングするように構成される。プロセッサ110は、プログラム命令を実行して表示情報を生成または変更する1つまたは複数のGPUを含みうる。
【0066】
モバイルデバイス100は、ISP、カメラ193、ビデオコーデック、GPU、ディスプレイ194、アプリケーションプロセッサなどを使用することによって写真撮影機能を実施することができる。
【0067】
SIMカードインターフェース195は、SIMカードに接続するように構成される。SIMカードは、モバイルデバイス100との接触またはモバイルデバイス100からの分離を実施するために、SIMカードインターフェース195に挿入され、またはSIMカードインターフェース195から取り外されうる。モバイルデバイス100は、1つまたはN個のSIMカードインターフェースをサポートしてもよく、Nは1よりも大きい正の整数である。SIMカードインターフェース195は、Nano SIMカード、Micro SIMカード、SIMカードなどをサポートしうる。複数のカードが同じSIMカードインターフェース195に同時に挿入されてもよい。複数のカードは、同じタイプのものであっても異なるタイプであってもよい。SIMカードインターフェース195は、異なるタイプのSIMカードと互換性を有する。SIMカードインターフェース195は、外部ストレージカードとも互換性を有する。モバイルデバイス100は、SIMカードを介してネットワークと対話して、通話やデータ通信などの機能を実施する。いくつかの実施形態では、eSIM、すなわち組み込みSIMカードがモバイルデバイス100において使用される。
【0068】
モバイルデバイス100の無線通信機能は、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、モデムプロセッサ、ベースバンドプロセッサなどを使用することによって実施されうる。アンテナ1とアンテナ2とは、電磁波信号を送信および受信するように構成される。モバイルデバイス100における各アンテナは、1つまたは複数の通信帯域をカバーするように構成されうる。アンテナ利用率を向上させるために、異なるアンテナがさらに多重化されてもよい。例えば、アンテナ1は無線ローカルエリアネットワークのダイバーシチアンテナとして多重化されうる。いくつかの他の実施形態では、アンテナがチューニングスイッチと組み合わせて使用されてもよい。
【0069】
モバイル通信モジュール150は、モバイルデバイス100に適用される2G/3G/4G/5Gなどの無線通信に対する解決策を提供しうる。モバイル通信モジュール150は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅、低雑音増幅器(low noise amplifier、LNA)などを含んでいてもよい。モバイル通信モジュール150は、アンテナ1を介して電磁波を受信し、受信された電磁波に対してフィルタリングや増幅などの処理を行い、電磁波を復調のためにモデムプロセッサに送信しうる。モバイル通信モジュール150は、モデムプロセッサによって変調された信号をさらに増幅し、アンテナ1を介して放射するための信号を電磁波に変換しうる。いくつかの実施形態では、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールは、プロセッサ110に配置されうる。いくつかの実施形態では、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールは、プロセッサ110の少なくともいくつかのモジュールと同じデバイス内に配置されうる。
【0070】
無線通信モジュール160は、モバイルデバイス100に提供される、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)ネットワーク)、Bluetooth(bluetooth、BT)、全地球航法衛星システム(global navigation satellite system、GNSS)、周波数変調(frequency modulation、FM)、近距離無線通信(near field communication、NFC)技術、赤外線(infrared radiation、IR)技術などを含む無線通信解決策を提供しうる。無線通信モジュール160は、少なくとも1つの通信プロセッサモジュールを統合した1つまたは複数の構成要素でありうる。無線通信モジュール160は、アンテナ2を介して電磁波を受信し、電磁波信号に対して周波数変調およびフィルタリング処理を行い、処理された信号をプロセッサ110に送信する。無線通信モジュール160は、プロセッサ110から送信されるべき信号をさらに受信し、信号に対して周波数変調および増幅を行い、その信号を、アンテナ2を介して放射するための電磁波に変換しうる。
【0071】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイス100内のアンテナ1とモバイル通信モジュール150とは結合されており、モバイルデバイス100内のアンテナ2と無線通信モジュール160とは結合されており、そのため、モバイルデバイス100は、無線通信技術を使用することによってネットワークおよび別のデバイスと通信することができる。無線通信技術は、グローバル移動体通信システム(global system for mobile communications、GSM)、汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA(登録商標))、時分割符号分割多元接続(time-division code division multiple access、TD-SCDMA)、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)、BT、GNSS、WLAN、NFC、FM、IR技術などを含みうる。
【0072】
電子デバイス200の構造については、
図4のモバイルデバイス100の構造を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。本開示のいくつかの他の実施形態では、電子デバイス200は、図に示されたものよりも多いかまたは少ない構成要素を含んでいてもよいし、いくつかの構成要素を組み合わせてもよいし、いくつかの構成要素を分割してもよいし、異なる構成要素配置を有していてもよい。図に示される構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを使用することによって実施されうる。
【0073】
モバイルデバイス100のソフトウェアシステムは、階層化アーキテクチャ、イベント駆動型アーキテクチャ、マイクロカーネルアーキテクチャ、マイクロサービスアーキテクチャ、またはクラウドアーキテクチャを使用しうる。
図5は、本開示の一実施形態によるモバイルデバイス100のソフトウェア構造の概略図である。階層化アーキテクチャでは、ソフトウェアはいくつかの層に分割され、各層は明確な役割およびタスクを有する。これらの層は、ソフトウェアインターフェースを介して互いに通信する。いくつかの実施形態では、Androidシステムが、上から下にそれぞれ、アプリケーション層、アプリケーションフレームワーク層(framework、FWK)、Androidランタイム(Android runtime)およびシステムライブラリ、ならびにカーネル層である4つの層に分割される。
【0074】
アプリケーション層は一連のアプリケーションパッケージを含みうる。
図5に示されるように、アプリケーション層は、カメラ、WeChat、QQ、ギャラリー、カレンダー、電話、地図、ナビゲーション、WLAN、Bluetooth、音楽、ビデオ、およびメッセージングなどを含みうる。
【0075】
アプリケーションフレームワーク層は、アプリケーション層のアプリケーションにアプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interface、API)およびプログラミングフレームワークを提供する。アプリケーションフレームワーク層はいくつかの所定の機能を含む。
図5に示されるように、アプリケーションフレームワーク層は、ウィンドウマネージャ、コンテンツプロバイダ、ビューシステム、電話マネージャ、リソースマネージャ、通知マネージャなどを含みうる。ウィンドウマネージャは、ウィンドウプログラムを管理するように構成される。ウィンドウマネージャは、ディスプレイのサイズを取得したり、ステータスバーがあるかどうかを決定したり、スクリーンロックを行ったり、スクリーンショットを取得したりしうる。コンテンツプロバイダは、データを記憶および取得し、データがアプリケーションによってアクセスされることを可能にするように構成される。データは、ビデオ、画像、オーディオ、発信および着信される通話、閲覧履歴およびブックマーク、アドレス帳などを含みうる。ビューシステムは、テキストを表示するための制御や画像を表示するための制御などの視覚的制御を含む。ビューシステムは、アプリケーションを構築するように構成されうる。表示インターフェースは、1つまたは複数のビューを含みうる。電話マネージャは、モバイルデバイス100の通信機能、例えば、通話状況(応答または拒否などを含む)の管理を提供するように構成される。リソースマネージャは、アプリケーションに、ローカライズされた文字列、アイコン、ピクチャ、レイアウトファイル、ビデオファイルなどの様々なリソースを提供する。通知マネージャは、アプリケーションがステータスバーに通知情報を表示することを可能にし、通知タイプのメッセージを伝達するように構成されうる。表示された通知情報は、ユーザ対話なしに少し間をおいて自動的に消えてもよい。通知マネージャは、代替的に、グラフやスクロールバーテキストの形でシステムの上部ステータスバーに現れる通知、例えば、バックグラウンドで実行されているアプリケーションの通知であってもよいし、ダイアログウィンドウの形でスクリーンに現れる通知であってもよい。例えば、ステータスバーにテキスト情報が表示されたり、アナウンスが流れたり、電子デバイスが振動したり、表示灯が点滅したりする。
【0076】
Android runtimeは、カーネルライブラリおよび仮想マシンを含む。Android runtimeは、Androidシステムをスケジュールし、管理する役割を担う。カーネルライブラリは、2つの部分、すなわち、java言語で呼び出される必要がある関数およびAndroidのカーネルライブラリを含む。アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層は仮想マシン上で動作する。仮想マシンは、アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層でバイナリファイルとしてjavaファイルを実行する。仮想マシンは、オブジェクトライフサイクル管理、スタック管理、スレッド管理、セキュリティおよび例外管理、ガベージコレクションなどの機能を行うように構成される。システムライブラリは、複数の機能モジュール、例えば、サーフェスマネージャ(surface manager)や、メディアライブラリ(media libraries)や、3次元グラフィック処理ライブラリ(例えば、OpenGL ES)や、2Dグラフィックエンジン(例えば、SGL)を含みうる。サーフェスマネージャは、ディスプレイサブシステムを管理し、複数のアプリケーションに2Dレイヤおよび3Dレイヤの融合を提供するように構成される。メディアライブラリは、複数の一般的に使用されるオーディオおよびビデオフォーマット、静止画像ファイルなどの再生および記録をサポートする。メディアライブラリは、複数のオーディオおよびビデオエンコードフォーマット、例えば、MPEG4、H.264、MP3、AAC、AMR、JPG、PNGをサポートしうる。3次元グラフィックス処理ライブラリは、3次元グラフィックス描画、画像レンダリング、合成、レイヤ処理などを実施するように構成される。2Dグラフィックスエンジンは、2D描画用の描画エンジンである。加えて、システムライブラリは、別のデバイスとモバイルデバイス100との間の相対角度を検出するように構成された相対角度検出モジュールをさらに含んでいてもよい。相対角度は、モバイルデバイス100に対する別のデバイスの向きなどを含みうる。
【0077】
カーネル層はハードウェアとソフトウェアとの間の層である。カーネル層は、少なくともディスプレイドライバ、カメラドライバ、オーディオドライバ、センサドライバ、およびWLANドライバを含む。
【0078】
電子デバイス200のソフトウェアシステムについては、
図5に示されるソフトウェアシステムを参照されたい。ここでは詳細は説明されない。本開示のいくつかの他の実施形態では、電子デバイス200は、図に示されたものよりも多いかまたは少ない構成要素を含んでいてもよいし、いくつかの構成要素を組み合わせてもよいし、いくつかの構成要素を分割してもよいし、異なる構成要素配置を有していてもよい。
【0079】
本開示で提供される技術的解決策をより明確に説明するために、本開示で提供されるチャネル調整方法が、複数の実施形態を使用することによって以下で説明される。
【0080】
実施形態1
本開示の実施形態1は、
図6A~
図6E(A)および
図6E(B)に関する。
図6Aの(a)に示されるように、モバイルデバイス100が電子デバイス200へのWi-Fi P2P接続を確立した後、モバイルデバイス100は、第1のチャネル410を介して電子デバイス200上にスクリーンを無線投影する。モバイルデバイス100がルーティングデバイス300へのWi-Fi AP接続を確立した後、モバイルデバイス100は、第2のチャネル420を介してルーティングデバイス300と無線通信する。この場合、モバイルデバイスはDBACモードで動作する。より明確な説明のために、以下では、モバイルデバイス100が第2のチャネルを介してルーティングデバイス300とのインターネットアクセスを行う例を使用することによって説明が提供される。例えば、第1のチャネル410は5GHz周波数帯域上のチャネル149であり、第2のチャネルは5GHz周波数帯域上のチャネル36である。第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、DBACモードの関係である。モバイルデバイス100の第1のチャネルと第2のチャネルとがDBACモードの関係を形成するとき、第1のチャネルおよび第2のチャネルの各々の時間利用率は比較的低く、比較的長い持続時間にわたって両方のチャネルで送信が行われることができず、2つのチャネル上で送信が行われることができるときもあり、送信が行われることができないときもあり、ゆえに、第1のチャネルと第2のチャネルの両方で送信中フレームフリーズが生じ、インターネットアクセスおよび/またはスクリーン投影が影響を受けることが、前述の分析から知見されうるであろう。加えて、2つのチャネルは同じ周波数帯域上にあり、相互干渉が発生しやすい。ゆえに、インターネットアクセス中およびスクリーン投影中のユーザエクスペリエンスは比較的低い。この問題を解決するために、本開示のこの実施形態はチャネル調整方法を提供する。実施形態1におけるチャネル調整方法の手順が、
図6Cを参照して以下で説明される。
図6Cに示されるように、チャネル調整方法の具体的なステップは以下の通りである。
【0081】
ステップ501:モバイルデバイス内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、モバイルデバイス内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と無線通信し、モバイルデバイスは、第1のチャネルと第2のチャネルとが帯域内チャネル間関係にあると決定し、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、モバイルデバイス内のWi-Fiチップは、モバイルデバイス内の第1のアンテナとモバイルデバイス内の第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする。
【0082】
具体的には、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイス200と最初に無線通信してもよく、次いで、モバイルデバイス100がユーザ操作を受け取った後で、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式でルーティングデバイス300の第1の無線信号源と無線通信する。
【0083】
代替的に、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式でルーティングデバイス300の第1の無線信号源と最初に無線通信してもよく、次いで、ユーザ操作が受け取られた後で、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信する。
【0084】
ユーザ操作は、タッチ操作または音声入力操作を含むが、これらに限定されない。
【0085】
任意選択で、モバイルデバイス100が、第1のチャネルと第2のチャネルとが帯域内チャネル間関係にあると決定する前に、モバイルデバイス100は、第1のチャネルのチャネル情報および第2のチャネルのチャネル情報を取得する。第1のチャネルのチャネル情報は、第1のチャネルと、第1のチャネルが属する周波数帯域、例えば5GHz周波数帯域上のチャネル149とを含む。第2のチャネルのチャネル情報は、第2のチャネルと、第2のチャネルが属する周波数帯域、例えば、5GHz周波数帯域上のチャネル36とを含む。
【0086】
例えば、第1の無線信号源は、ルーティングデバイス300(ルーティングデバイスはただ1つの無線信号源を提供する)またはルーティングデバイス300によって提供される無線信号源(ルーティングデバイスは複数の無線信号源を提供しうる)である。
【0087】
例えば、モバイルデバイス100は、表1に示されるインターフェース機能スケジューリング方式で第1のチャネルのチャネル情報を取得してもよく、表2に示されるインターフェース機能スケジューリング方式で第2のチャネルのチャネル情報を取得してもよい。
【0088】
【0089】
【0090】
次いで、第1のチャネルの取得されたチャネル情報と第2のチャネルの取得されたチャネル情報とに基づいて、第1のチャネルと第2のチャネルとがDBACモードの関係を形成すると決定した後で、モバイルデバイス100はステップ502を行う。
【0091】
ステップ502:モバイルデバイスは、モバイルデバイス内のWi-Fiチップが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしているかどうかを決定する。
【0092】
一実施態様では、モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしている場合、ステップ503が行われ、または、モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしていない場合、ステップ505が行われる。
【0093】
別の実施態様では、モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしている場合、ステップ503が行われ、または、モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしていない場合、処理は行われず、現在の状況が維持される。
【0094】
ステップ503:第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されるかどうかを決定する。
【0095】
具体的には、モバイルデバイスは、スキャンによって、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されるかどうかを決定する。モバイルデバイスが、スキャンによって、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されたと決定した場合、ステップ504が行われる。第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されなかった場合、ステップ505が行われる。
【0096】
具体的なスキャン方法は以下の通りであってもよい:モバイルデバイス100は、周囲の無線信号源をスキャンし、予め設定された持続時間の後、スキャン結果に、モバイルデバイス100によって現在アクセスされているWi-Fi APネットワークの周波数帯域とは周波数帯域が異なり、その周波数帯域がモバイルデバイス100によってサポートされている周波数帯域である無線信号源があるかどうかを決定する。代替的に、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100によってサポートされている、第1のチャネル410が属する周波数帯域とは異なる周波数帯域(例えば、2.4GHz周波数帯域)を最初に取得し、次いで、モバイルデバイス100は、周囲の無線信号源をスキャンし、予め設定された持続時間の後、スキャン結果に、モバイルデバイス100によって現在アクセスされているWi-Fi APネットワークの周波数帯域とは周波数帯域が異なる無線信号源があるかどうかを決定する。
【0097】
ステップ504:モバイルデバイスは第2のチャネルを調整し、調整された第2のチャネルと第1のチャネルとは異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、モバイルデバイス内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、モバイルデバイス内の第2のアンテナは、調整された第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第2の無線信号源と無線通信する。
【0098】
例えば、
図6Aの(a)に示されるように、第2のチャネル420は5GHz周波数帯域上のチャネル36であり、第2のチャネル420が属する周波数帯域は5GHz周波数帯域であり、第2のチャネル420によって現在アクセスされているWi-Fi APネットワークは、ルーティングデバイス300の5GHz周波数帯域上の無線ネットワークであり、第1のチャネル410は5GHz周波数帯域上のチャネル149であり、第1のチャネル410が属する周波数帯域は5GHz周波数帯域であり、モバイルデバイス100は、Wi-Fi P2P接続の第1のチャネル410を介して電子デバイス200上にスクリーンを投影する。ステップ504が行われた後、
図6Aの(b)に示されるように、モバイルデバイス100は第2のチャネル420を、5GHz周波数帯域上のチャネル36から2.4GHz周波数帯域上のチャネル6に調整する。この場合、モバイルデバイス100の第1のチャネル410と第2のチャネル420とはもはや帯域内チャネル間モードの関係を形成せず、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係を形成する。このようにして、第1のチャネル410上の送信の速度および第2のチャネル420上の送信の速度が保証され、時分割スケジューリングは行われず、ユーザのスクリーン投影中およびインターネットアクセス中にチャネル理由に起因するフレームフリーズは発生しない。加えて、第1のチャネル410と第2のチャネル420との間の干渉が低減され、したがってユーザエクスペリエンスが向上される。
【0099】
ステップ505:第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されるかどうかを決定する。
【0100】
具体的には、モバイルデバイスは、スキャンによって、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されるかどうかを決定する。モバイルデバイスが、スキャンによって、第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されたと決定した場合、ステップ506が行われる。そうでない場合、ステップ507が行われる。
【0101】
具体的なスキャン方法は以下の通りであってもよい:モバイルデバイス100は、周囲の無線信号源をスキャンし、他の予め設定された持続時間の後、スキャン結果に、モバイルデバイス100によって現在アクセスされているWi-Fi APネットワークの第1のチャネルとチャネルが同じである無線信号源があるかどうかを決定する。
【0102】
ステップ505の他の予め設定された持続時間は、ステップ503の予め設定された持続時間と同じであっても異なっていてもよい。
【0103】
ステップ505の無線信号源は、第2の無線信号源であっても別の無線信号源であってもよい。
【0104】
ステップ506:モバイルデバイス内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、モバイルデバイス内の第2のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と無線通信する。
【0105】
図6Bの(a)に示されるように、第1のチャネル410は5GHz周波数帯域上のチャネル149であり、第1のチャネル410が属する周波数帯域は5GHz周波数帯域であり、第2のチャネル420によって現在アクセスされているWi-Fi APネットワークの無線信号源の周波数帯域は5GHz周波数帯域である。前述のスキャンでは、スキャン後、モバイルデバイス100は、予め設定された持続時間内に、その周波数帯域が5GHz周波数帯域以外の周波数帯域である無線信号源を検出しない。したがって、モバイルデバイス100は帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしているが、第2のチャネル420と第1のチャネル410との間の関係は帯域間チャネル間関係に調整されることができず、代わりに、そのチャネルが第1のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されるかどうかが決定される。そのチャネルが第1のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された場合、
図6Bの(b)に示されるように、第2のチャネル420は、5GHz周波数帯域上のチャネル36から5GHz周波数帯域上のチャネル149に調整される。第1のチャネル410と第2のチャネル420とは、この場合、帯域内同一チャネルモードの関係を形成する。そのチャネルが第1のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されなかった場合、処理は行われず、現在の状況が維持される。このようにして、第1のチャネル410上の送信の速度および第2のチャネル420上の送信の速度が保証され、時分割スケジューリングは行われず、ユーザのスクリーン投影中およびインターネットアクセス中にチャネル理由に起因するフレームフリーズは発生しない。したがって、ユーザエクスペリエンスが向上される。
【0106】
ステップ507:処理を行わず、現在の状況を維持する。
【0107】
一実施態様では、方法はステップ505を含まない場合もあり、前述の手順では、ステップ506は、ステップ505が関与する位置で直接行われてもよい。例えば、ステップ502の決定結果が「いいえ」であった後、ステップ506が直接行われ、ステップ505はもはや行われない。
【0108】
本開示のこの実施形態では、第1のチャネルと第2のチャネルとがDBACモードの関係を形成するとき、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に、好ましくは調整される。第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係が帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整されることができない場合、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、可能とされる場合にのみ帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。可能とされない場合、処理は行われず、現在の状況が維持される。代替的に、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係を帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整されることができない場合、処理は行われず、現在の状況が維持される。
【0109】
可能な一実施態様では、ステップ501の後、ステップ502はもはや行われないが、ステップ505が直接行われ、次いで、ステップ506またはステップ507がステップ505の結果に基づいて行われる。すなわち、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイス200と無線通信し、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と無線通信し、モバイルデバイス100は、第1のチャネルと第2のチャネルとが帯域内チャネル間関係にあると決定し、モバイルデバイス100内のWi-Fiチップは、モバイルデバイス100内の第1のアンテナとモバイルデバイス100内の第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする。次いで、そのチャネルが第1のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイス200と無線通信し、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で無線信号源と無線通信する。そのチャネルが第1のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後には、処理は行われず、現在の状況が維持される。
【0110】
任意選択で、ステップ501の後に、ステップ505の変形が代替的に直接行われてもよく、ステップ506またはステップ507の変形がステップ505の変形の実行結果に基づいて行われる。すなわち、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイス200と無線通信し、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と無線通信し、モバイルデバイス100は、第1のチャネルと第2のチャネルとが帯域内チャネル間関係にあると決定し、モバイルデバイス100内のWi-Fiチップは、モバイルデバイス100内の第1のアンテナとモバイルデバイス100内の第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にする。次いで、そのチャネルが第1のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された後で、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイス200と無線通信し、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で無線信号源と無線通信する。そのチャネルが第1のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されなかった後には、処理は行われず、現在の状況が維持される。
【0111】
実施形態1の前述の例では、スクリーン投影に使用される第1のチャネルは変更されないままであり、インターネットアクセスに使用される第2のチャネルは調整されるので、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、帯域内チャネル間関係から帯域間チャネル間関係または帯域内同一チャネル関係に調整されることに留意されたい。
【0112】
しかしながら、別の実施態様では、インターネットアクセスに使用される第2のチャネルは変更されないままであってもよく、スクリーン投影に使用される第1のチャネルは調整されてもよい。同様に、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、帯域内チャネル間関係から帯域間チャネル間関係または帯域内同一チャネル関係に調整されてもよい。この別の実施態様は、
図6D、
図6E(A)、および
図6E(B)に関する。
図6Dは、本開示のこの実施形態によるチャネル調整方法の結果比較の概略図である。
図6E(A)および
図6E(B)は、本開示のこの実施形態によるチャネル調整方法の概略フローチャートである。以下では、
図6D、
図6E(A)、および
図6E(B)を参照してさらに詳細な説明が提供される。
【0113】
別の実施態様では、
図6E(A)および
図6E(B)のステップ501およびステップ502およびステップ505からステップ507は、
図6Cのステップ501およびステップ502およびステップ505からステップ507とそれぞれ同じである。ここでは詳細は説明されない。
図6Dにおいて、(a)は、
図6Aの(a)と同じである。ここでは詳細は説明されない。
図6E(A)および
図6E(B)に示されるように、ステップ502の後、モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしている場合、ステップ503’が行われる。
【0114】
ステップ503’:モバイルデバイスは、第1のチャネルを介して電子デバイスに要求メッセージを送信し、要求メッセージに対して電子デバイスによって返された応答メッセージを受信する。
【0115】
具体的には、モバイルデバイス100によって電子デバイス200に送信される要求メッセージは、調整によって取得されるべき第1のチャネルを含み、言い換えれば、Wi-Fi P2P方式でのモバイルデバイス100と電子デバイス200との間の無線通信に使用される第1のチャネルは、調整によって取得されるべき第1のチャネルに調整されることになる。調整によって取得されるべき第1のチャネルと第2のチャネルとは、異なる周波数帯域の異なるチャネルである。要求メッセージは、調整によって取得されるべき第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイス200と無線通信するよう要求するために使用される。
【0116】
具体的には、要求メッセージはブロードキャスト方式で送信されてもよい。
【0117】
応答メッセージは、要求メッセージに応答したものであり、電子デバイスが要求メッセージに同意するか、または同意しないことを示すために使用される。
【0118】
ステップ504’:モバイルデバイスは、応答メッセージが肯定応答メッセージであるかどうかを決定し、応答メッセージが肯定応答メッセージである場合、ステップ505’を行い、応答メッセージが肯定応答メッセージでない場合、ステップ503を行う。
【0119】
肯定応答メッセージは、電子デバイス200が調整によって取得されるべき第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式でモバイルデバイス100と無線通信することに同意することを示すために使用される。
【0120】
一実施態様では、ステップ504’が行われた後、結果がいいえである場合、ステップ504’が再び行われる。決定繰り返しの回数が所定の回数に達した後に、結果が引き続きいいえであった場合にのみステップ503が行われる。
【0121】
ステップ505’:モバイルデバイスは、第1のチャネルを調整によって取得されるべき第1のチャネルに調整し、第1のアンテナは、調整された第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信する。
【0122】
具体的には、肯定応答メッセージに応答して、モバイルデバイス100は、第1のチャネルを調整によって取得されるべき第1のチャネルに調整し、第1のアンテナは、調整された第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイス200と無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信する。
【0123】
例えば、
図6Dの(b)に示されるように、モバイルデバイス100は、第1のチャネル410を5GHz周波数帯域上のチャネル149から2.4GHz周波数帯域上のチャネル6に調整する。この場合、モバイルデバイス100の第1のチャネル410と第2のチャネル420とはもはや帯域内チャネル間モードの関係を形成せず、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係を形成する。このようにして、第1のチャネル410上の送信の速度および第2のチャネル420上の送信の速度が保証され、時分割スケジューリングは行われず、ユーザのスクリーン投影中およびインターネットアクセス中にチャネル理由に起因するフレームフリーズは発生しない。加えて、第1のチャネル410と第2のチャネル420との間の干渉が低減され、したがってユーザエクスペリエンスが向上される。
【0124】
図6E(A)および
図6E(B)のステップ503からステップ505は、
図6Cのステップ503からステップ505と同じである。ここでは詳細は説明されない。
【0125】
代替的に、ステップ505は、そのチャネルが第2のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されるかどうかを決定する、のように置き換えられてもよい。そのチャネルが第2のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出された場合、ステップ506が行われる。チャネルが第2のチャネルと同じである無線信号源が他の予め設定された持続時間内に検出されなかった場合、ステップ507が行われる。
【0126】
したがって、ステップ506は、第1のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で無線信号源と無線通信する、のように置き換えられうる。
【0127】
これに対応して、ステップ505の無線信号源は、第1の無線信号源または別の無線信号源であってもよい。
【0128】
別の実施態様では、第1のチャネルと第2のチャネルとがDBACモードの関係を形成するとき、第1のチャネルが好ましくは調整されるので、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整される。第1のチャネルが調整されることができない場合、第2のチャネルが好ましくは調整されるので、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整される。第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係が帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整されることができない場合、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、可能とされる場合には帯域内同一チャネルモードの関係に調整される。可能とされない場合、処理は行われず、現在の状況が維持される。このようにして、モバイルデバイスについて、時分割スケジューリングおよびチャネル切り替えに起因する余分なオーバーヘッドが回避されることができる。したがって、データパケット送信の遅延およびパケット損失が生じる問題がある程度軽減されることができる。
【0129】
帯域間チャネル間モードの優先度が帯域内同一チャネルモードの優先度よりも高い理由は、帯域間チャネル間モードのネットワーク遅延が帯域内同一チャネルモードのネットワーク遅延よりも小さく、高周波数帯域上の帯域内同一チャネルモードのスループットが高周波数帯域上の帯域間チャネル間モードのスループットよりも大きいためである。モバイルデバイスは、指定持続時間内のモバイルデバイスの履歴データストリームの現在の分析に基づいてスクリーン投影を行う必要があり、したがって、モバイルデバイスの側は、ネットワーク遅延に対する比較的高い要件を有する。したがって、モバイルデバイス側のインターネットアクセスチャネルとスクリーン投影チャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードの関係に、好ましくは調整される。
【0130】
本開示の可能な一実施形態では、インターネットアクセスチャネルを調整する方式は、スクリーン投影方式(例えば、同種スクリーン投影方式または異種スクリーン投影方式)を参照して決定されうる。具体的には、モバイルデバイスによって選択されたスクリーン投影タイプが同種スクリーン投影方式である場合(同種スクリーン投影方式は、モバイルデバイス上のピクチャと電子デバイス上のピクチャとが一貫していることを意味する)、スクリーン投影は遅延に対する比較的高い要件を有し、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、高周波数帯域上の帯域間チャネル間モードの関係に好ましくは調整されうる。それに対して、モバイルデバイスによって選択されたスクリーン投影タイプが異種スクリーン投影方式である場合(異種スクリーン投影方式は、モバイルデバイス上のピクチャと電子デバイス上のピクチャとが一貫していない可能性があることを意味する)、遅延に対する低い要件およびスループットに対する比較的高い要件があり、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、高周波数帯域上の帯域内同一チャネルモードの関係に好ましくは調整されうる。したがって、異なるスクリーン投影タイプに対しては、モバイルデバイスは、対応するポリシーを使用することによってモバイルデバイスとアクセスポイントとの間のインターネットアクセスチャネルを調整しうる。
【0131】
本開示の別の可能な実施形態では、インターネットアクセスチャネルを調整する方式は、スクリーン投影プロセスにおいてモバイルデバイスとアクセスポイントとの間で送信されるデータのサービスタイプを参照して決定されうる。例えば、送信されるデータは、ビデオサービスタイプのエンコードデータ、ゲームサービスタイプのエンコードデータ、またはテキストサービスタイプのエンコードデータでありうる。異なるサービスタイプは、ネットワーク送信パラメータに対して異なる影響を与える。例えば、ネットワーク送信パラメータは、遅延、送信品質、送信速度、パケット損失率などでありうる。したがって、モバイルデバイスは、対応する方式でインターネットアクセスチャネルを調整しうる。サービスタイプが遅延に対する比較的高い要件を有する(例えば、ゲームアプリケーションにおける戦闘命令)場合、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードの関係に好ましくは調整されうる。それに対して、サービスタイプが遅延に対する低い要件を有する(例えば、ビデオアプリケーションにおけるビデオデータストリーム)場合、第2のチャネルと第1のチャネルとの間の関係は、遅延に対する低い要件およびスループットに対する比較的高い要件があるため、高周波数帯域上の帯域内同一チャネルモードの関係に好ましくは調整されうる。
【0132】
実施形態1のモバイルデバイスと電子デバイスとは入れ替えられてもよいことに留意されたい。具体的には、実施形態1の各ステップにおける電子デバイスとモバイルデバイスとは入れ替えられてもよい。
【0133】
実施形態2
本開示の実施形態2は、
図7Aおよび
図7Bに関する。
図7Aの(a)に示されるように、モバイルデバイス100は、第1のチャネル410を介して電子デバイス200上にスクリーンを無線投影し、モバイルデバイス100は、第2のチャネル420を介してルーティングデバイス300と無線通信する。この場合、モバイルデバイス100は、帯域内同一チャネルモードで動作する。より明確な説明のために、以下では、モバイルデバイス100が第2のチャネルを介してルーティングデバイス300とのインターネットアクセスを行う例を使用することによって説明が提供される。例えば、第1のチャネル410は5GHz周波数帯域上のチャネル149であり、第2のチャネルは5GHz周波数帯域上のチャネル149である。第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係である。前述の優先度関係を参照して、この実施形態では、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域内同一チャネルモードの関係から帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に調整されうる。
【0134】
実施形態2におけるチャネル調整方法の手順が、
図7Bを参照して以下で説明される。
図7Bに示されるように、チャネル調整方法の具体的なステップは以下の通りである。
【0135】
ステップ601:モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式でルーティングデバイス300の第1の無線信号源と無線通信し、モバイルデバイス100は、第1のチャネルと第2のチャネルとが帯域内同一チャネル関係を形成すると決定し、モバイルデバイス100は、Wi-Fiチップが、モバイルデバイス100内の第1のアンテナとモバイルデバイス100内の第2のアンテナとが、2つの異なる周波数帯域上で異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にすると決定する。
【0136】
具体的には、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイス200と最初に無線通信してもよく、次いで、モバイルデバイス100がユーザ操作を受け取った後で、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式でルーティングデバイス300の第1の無線信号源と無線通信する。第1のチャネルと第2のチャネルとは、帯域内同一チャネル関係を形成する。
【0137】
代替的に、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式でルーティングデバイス300の第1の無線信号源と最初に無線通信してもよく、次いで、ユーザ操作が受け取られた後で、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信する。第1のチャネルと第2のチャネルとは、帯域内同一チャネル関係を形成する。
【0138】
ユーザ操作は、タッチ操作または音声入力操作を含むが、これらに限定されない。
【0139】
任意選択で、モバイルデバイス100が、第1のチャネルと第2のチャネルとが帯域内同一チャネル関係にあると決定する前に、モバイルデバイス100が第1のチャネルのチャネル情報および第2のチャネルのチャネル情報を取得する方式については、ステップ501を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0140】
ステップ602:モバイルデバイス100が帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしているかどうかを決定する。
【0141】
モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしている場合、ステップ603が行われる。モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしていない場合、ステップ605が行われる。
【0142】
例えば、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100内のWi-Fiチップが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしているかどうかを決定する。モバイルデバイスが、モバイルデバイス100内のWi-Fiチップは帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしていると決定した場合、ステップ603が行われる。モバイルデバイスが、モバイルデバイス100内のWi-Fiチップは帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしていないと決定した場合、ステップ605が行われる。
【0143】
ステップ603:モバイルデバイス100は、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されたかどうかを決定する。
【0144】
具体的には、モバイルデバイスは、スキャンによって、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されるかどうかを決定する。モバイルデバイスが、予め設定された持続時間内のスキャンによって、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源を検出した場合、ステップ604が行われる。第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出されなかった場合、ステップ605が行われる。
【0145】
具体的なスキャン方式については、ステップ503を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0146】
ステップ604:モバイルデバイス100は第2のチャネルを調整し、調整された第2のチャネルと第1のチャネルとは異なる周波数帯域上の異なるチャネルであり、モバイルデバイス100内の第2のアンテナは、調整された第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第2の無線信号源と無線通信し、モバイルデバイス100内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイス200と引き続き無線通信する。
【0147】
例えば、
図7Aの(b)に示されるように、モバイルデバイス100は、第2のチャネル420を5GHz周波数帯域上のチャネル149から2.4GHz周波数帯域上のチャネル6に調整する。この場合、モバイルデバイス100の第1のチャネル410と第2のチャネル420とはもはや帯域内チャネル間モードの関係を形成せず、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係を形成する。このようにして、第1のチャネル410上の送信の速度および第2のチャネル420上の送信の速度が保証され、時分割スケジューリングは行われず、ユーザのスクリーン投影中およびインターネットアクセス中にチャネル理由に起因するフレームフリーズは発生しない。加えて、第1のチャネル410と第2のチャネル420との間の干渉が低減され、したがってユーザエクスペリエンスが向上される。
【0148】
ステップ605:モバイルデバイス100は、第1のチャネルおよび第2のチャネルに対して処理を行わず、現在の状況を維持する。
【0149】
任意選択で、Wi-Fi AP方式でのモバイルデバイスと第1の無線信号源との間の通信に使用される第2のチャネルは変更されないままであってもよく、Wi-Fi P2P方式でのモバイルデバイスと電子デバイスとの間の通信に使用される第1のチャネルは調整されてもよい。対応するステップについては、
図6E(A)および
図6E(B)のステップ503’からステップ505’、ステップ503、およびステップ504ならびにそれらの対応する実施態様を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0150】
一実施態様では、方法はステップ505を含まない場合もあり、前述の手順では、ステップ506は、ステップ505が関与する位置で直接行われてもよい。例えば、ステップ502の決定結果が「いいえ」であった後、ステップ506が直接行われ、ステップ505はもはや行われない。
【0151】
本開示のこの実施形態では、第1のチャネルと第2のチャネルとが帯域内同一チャネルモードの関係を形成するとき、第1のチャネルと第2のチャネルとの間の関係は、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係に好ましくは調整される。帯域内同一チャネルモードと比較して、帯域間チャネル間モードではより低いネットワーク遅延が生じる。したがって、ユーザのスクリーン投影中およびインターネットアクセス中に存在するフレームフリーズ問題が効果的に軽減されることができ、ユーザエクスペリエンスが向上されうる。
【0152】
いくつかの可能な実施態様では、モバイルデバイス100が、第1のチャネルと第2のチャネルが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることを検出し、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われるか、または第1のチャネルと第2のチャネルが2つの異なる周波数帯域上の異なるチャネルであることを検出した後で、第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で別の電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信することに留意されたい。
【0153】
代替的に、モバイルデバイス100が、第1のチャネルと第2のチャネルが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることを検出し、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われるか、または第1のチャネルと第2のチャネルが2つの異なる周波数帯域上の異なるチャネルであることを検出した後で、第1のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第2の無線信号源と無線通信する。
【0154】
実施形態2のモバイルデバイスと電子デバイスとは入れ替えられてもよいことに留意されたい。具体的には、実施形態2のステップ601からステップ605のモバイルデバイスと電子デバイスとは入れ替えられてもよい。
【0155】
実施形態3
本開示の実施形態3は、
図8A~
図8Cに関する。モバイルデバイス100は、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式でルーティングデバイス300と無線通信する。この場合、モバイルデバイス100と電子デバイス200との間の無線通信は存在しない。次いで、モバイルデバイス100が電子デバイス200上にスクリーンを投影すると、モバイルデバイス100と電子デバイス200との間の無線通信チャネルが第2のチャネルに基づいて決定される。
【0156】
より明確な説明のために、以下では、モバイルデバイス100が第2のチャネルを介してルーティングデバイス300とのインターネットアクセスを行う例を使用することによって説明が提供される。
図8Aの(a)に示されるように、モバイルデバイス100が電子デバイス200上にスクリーンを投影する前に、モバイルデバイス100は、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式でルーティングデバイス300(例えば、ユーザの家庭またはオフィス内のルーティングデバイス)と無線通信する。次いで、モバイルデバイス100が電子デバイス200へのWi-Fi P2P接続を確立すると、モバイルデバイス100は、第2のチャネルと、モバイルデバイス100内のWi-FiチップがDBDCモードを現在サポートしているかどうかを示す情報とに基づいて、携帯電話100と電子デバイス200との間のWi-Fi P2Pネットワーク接続に使用されるべき第1のチャネルを決定しうる。
図8Bにおいて、(a)は
図8Aの(a)と同じである。ここでは詳細は説明されない。
【0157】
実施形態3におけるチャネル調整方法の手順が、
図8Cを参照して以下で説明される。
図8Cに示されるように、チャネル調整方法の具体的なステップは以下の通りである。
【0158】
ステップ801:モバイルデバイス100はルーティングデバイス300に対してのみWi-Fi接続を確立し、これは具体的には、モバイルデバイス100内の第2のアンテナが、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式でルーティングデバイス300の第1の無線信号源と無線通信し、モバイルデバイス100はユーザ入力を受け取り、ユーザ入力は、モバイルデバイス100と電子デバイス200との間のWi-Fi P2P無線通信接続を確立するよう示すために使用されることである。
【0159】
この場合、モバイルデバイス内の第1のアンテナはアイドル状態にある。
【0160】
例えば、ユーザ入力は、ユーザによって行われたスクリーン投影操作であってもよい。スクリーン投影操作は、モバイルデバイス100と電子デバイス200との間のWi-Fi P2P無線通信接続を確立するよう示すために使用される。
【0161】
ユーザ入力は、タッチや、音声を使用することなどによって入力されてもよい。
【0162】
ステップ802:モバイルデバイス100が帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしているかどうかを決定する。
【0163】
モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしている場合、ステップ803が行われる。モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしていない場合、ステップ804が行われる。
【0164】
ステップ803:モバイルデバイスは、第2のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる第1のチャネルを決定し、次いで、第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信する。
【0165】
例えば、
図8Aの(b)に示されるように、モバイルデバイス100は、第1のチャネル410が5GHz周波数帯域上のチャネル149であると決定する。次いで、モバイルデバイス100の第1のチャネル410と第2のチャネル420とはもはや帯域内チャネル間モードの関係を形成せず、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係を形成する。このようにして、第1のチャネル410上の送信の速度および第2のチャネル420上の送信の速度が保証され、時分割スケジューリングは行われず、ユーザのスクリーン投影中およびインターネットアクセス中にチャネル理由に起因するフレームフリーズは発生しない。加えて、第1のチャネル410と第2のチャネル420との間の干渉が低減され、したがってユーザエクスペリエンスが向上される。
【0166】
ステップ804:モバイルデバイスは、第2のチャネルと同じである第1のチャネルを決定し、モバイルデバイス内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と引き続き無線通信する。
【0167】
モバイルデバイスが第2のチャネルと同じである第1のチャネルを決定した後、第1のチャネルは第2のチャネルと同じである。
図8Bの(b)に示されるように、第1のチャネル410は、2.4GHz周波数帯域上のチャネル6であると決定される。第1のチャネル410と第2のチャネル420とは、この場合、帯域内同一チャネルモードの関係を形成する。
【0168】
代替的に、いくつかの実施態様では、ステップ804は、モバイルデバイスは、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の異なるチャネルであると決定し、モバイルデバイス内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と無線通信する、のように置き換えられてもよい。
【0169】
本開示のこの実施形態では、第2のチャネルが既に存在し、第1のチャネルが確立されていない場合、第1のチャネルは、第2のチャネルと帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係にあるチャネルとして好ましくは構築されうる。第1のチャネルが、第2のチャネルと帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係にあるチャネルとして構築されることができない場合、第1のチャネルは、第2のチャネルと帯域内同一チャネルモードの関係または帯域内チャネル間モードの関係にあるチャネルとして構成される。
【0170】
第1のチャネルが、第2のチャネルと帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係にあるチャネルとして、好ましくは構築される場合、第2のチャネルは変更されないままであり、次いで第1のチャネルが構成されてもよいし、第2のチャネルは変更され、次いで第1のチャネルが構成されてもよいし、構築中に、第2のチャネルを変更されないままにする試みが最初に行われ、次いで第1のチャネルが構成されてもよく、所定数の失敗が達せられた場合、第2のチャネルは変更され、次いで第1のチャネルが構築される。
【0171】
実施形態3では、モバイルデバイス100がスクリーンを投影する前に、モバイルデバイス100が第2のチャネルを介してルーティングデバイス300と既に無線通信しているという前提で説明が提供されていることに留意されたい。いくつかの他の実施態様では、スクリーンが電子デバイス200上に投影される前に、電子デバイス200は、ルーティングデバイス300のみに無線で通信可能に接続される。例えば、電子デバイス200は、ルーティングデバイス300を使用することによってインターネットアクセスを行う。次いで、モバイルデバイス100は、ユーザ入力を受け取る。ユーザ入力は、電子デバイス200へのWi-Fi P2P無線通信接続を確立するようにモバイルデバイス100に示すために使用される。次いで、モバイルデバイス100は、電子デバイス200にWi-Fi P2P無線通信接続要求を送信する。電子デバイス200がWi-Fi P2P無線通信接続要求を受信した後で、電子デバイス200は、Wi-Fi AP方式での電子デバイス200とルーティングデバイス300との間の無線通信に使用されるべきチャネル情報を取得し、次いで、
図8Cの方式および
図8Cの方式と同じかまたは同様の方式で、電子デバイス200とモバイルデバイス100との間のWi-Fi P2Pネットワーク接続を確立するために使用されるべきチャネルを決定し、そのチャネルをモバイルデバイス100へフィードバックしうる。したがって、Wi-Fi P2P方式でのモバイルデバイス100と電子デバイス200との間の無線通信に使用される第1のチャネルが最終的に確立される。ここでは詳細は説明されない。
【0172】
実施形態4
本開示の実施形態4は、
図9A~
図9Cに関する。モバイルデバイス100は、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイス200と無線通信する。この場合、モバイルデバイス100とルーティングデバイス300との間に無線通信接続は存在しない。次いで、モバイルデバイス100がルーティングデバイス300への無線通信接続を開始すると、モバイルデバイス100とルーティングデバイス300との間の無線通信チャネルが第1のチャネルに基づいて決定される。
【0173】
より明確に説明するために、以下では、モバイルデバイス100が第1のチャネルを介して電子デバイス200上にスクリーンを投影する例を使用することによって説明が提供される。
図9Aの(a)に示されるように、モバイルデバイス100によって、電子デバイス200上にスクリーンを投影するプロセスにおいて、モバイルデバイス100はユーザ入力を受け取る。ユーザ入力は、ルーティングデバイス300(例えば、ユーザの家庭またはオフィス内のルーティングデバイス)を使用することによってインターネットアクセスを行うように要求するために使用される。モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100内のWi-FiチップがDBDCモードおよび第1のチャネルを現在サポートしているかどうかを示す情報に基づいて、モバイルデバイス100とルーティングデバイス300の第1の無線信号源との間のWi-Fi AP無線通信に使用されるべき第2のチャネルを決定しうる。
図9Bにおいて、(a)は
図9Aの(a)と同じである。ここでは詳細は説明されない。
【0174】
実施形態4におけるチャネル調整方法の手順が、
図9Cを参照して以下で説明される。
図9Cに示されるように、チャネル調整方法の具体的なステップは以下の通りである。
【0175】
ステップ901:モバイルデバイスは電子デバイスに対してのみWi-Fi P2P接続を確立し、これは具体的には、モバイルデバイス内の第1のアンテナが、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、モバイルデバイスはユーザ入力を受け取り、ユーザ入力は、モバイルデバイスとルーティングデバイスの第1の無線信号源との間のWi-Fi AP無線通信接続を確立するよう示すために使用されることである。
【0176】
一実施態様では、この場合、モバイルデバイスは、電子デバイス以外のいかなるデバイスへのWi-Fi接続も確立しない。この場合、モバイルデバイス内の第2のアンテナはアイドル状態にある。
【0177】
例えば、ユーザ入力は、ユーザによって行われたインターネットアクセス操作であってもよい。ユーザによって行われたインターネットアクセス操作は、モバイルデバイス100とルーティングデバイス300の第1の無線信号源との間のWi-Fi AP無線通信接続を確立するよう示すために使用される。
【0178】
ユーザによって行われたインターネットアクセス操作の入力方式は、タッチまたは音声入力を含むが、これらに限定されない。
【0179】
ステップ902:モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしているかどうかを決定する。
【0180】
モバイルデバイス100が帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしている場合、ステップ903が行われる。モバイルデバイスが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしてない場合、ステップ904が行われる。
【0181】
例えば、モバイルデバイスは、モバイルデバイス内のWi-Fiチップが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしているかどうかを決定する。
【0182】
モバイルデバイス100内のWi-Fiチップが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしている場合、ステップ903が行われる。モバイルデバイス内のWi-Fiチップが帯域間チャネル間モードのDBDCモードをサポートしてない場合、ステップ904が行われる。
【0183】
ステップ903:モバイルデバイスは、第1のチャネルが属する周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2のチャネルを決定し、次いで、第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P方式で電子デバイスと引き続き無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP方式で第1の無線信号源と無線通信する。
【0184】
例えば、
図9Aの(b)に示されるように、モバイルデバイス100は、第2のチャネル420が2.4GHz周波数帯域上のチャネル6であると決定する。次いで、モバイルデバイス100の第2のチャネル420と第1のチャネル410とはもはや帯域内チャネル間モードの関係を形成せず、帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係を形成する。このようにして、第1のチャネル410上の送信の速度および第2のチャネル420上の送信の速度が保証され、時分割スケジューリングは行われず、ユーザのスクリーン投影中およびインターネットアクセス中にチャネル理由に起因するフレームフリーズは発生しない。加えて、第1のチャネル410と第2のチャネル420との間の干渉が低減され、したがってユーザエクスペリエンスが向上される。
【0185】
ステップ904:モバイルデバイスは第1のチャネルと同じである第2のチャネルを決定し、モバイルデバイス内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と無線通信する。
【0186】
モバイルデバイスが第1のチャネルと同じである第2のチャネルを決定した後、第2のチャネルは第1のチャネルと同じである。
図9Bの(b)に示されるように、モバイルデバイス100は、第2のチャネル420が5GHz周波数帯域上のチャネル149である、言い換えれば、第2のチャネルが第1のチャネルと同じであると決定する。第1のチャネル410と第2のチャネル420とは、この場合、帯域内同一チャネルモードの関係を形成する。
【0187】
代替的に、いくつかの実施態様では、ステップ904は、モバイルデバイスは、第2のチャネルが第1のチャネルと同じ周波数帯域上の異なるチャネルである関係にあるチャネルであると決定し、モバイルデバイス内の第1のアンテナは、第1のチャネルを介してWi-Fi P2P接続方式で電子デバイスと無線通信し、第2のアンテナは、第2のチャネルを介してWi-Fi AP接続方式で第1の無線信号源と無線通信する、のように置き換えられてもよい。
【0188】
本開示のこの実施形態では、第1のチャネルが既に存在し、第2のチャネルが確立されていない場合、第2のチャネルは、第1のチャネルと帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係にあるチャネルとして、好ましくは構築されうる。第2のチャネルが、第1のチャネルと帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係にあるチャネルとして構築されることができない場合、第2のチャネルは、第1のチャネルと帯域内同一チャネルモードの関係または帯域内チャネル間モードの関係にあるチャネルとして構成される。
【0189】
第2のチャネルが、第1のチャネルと帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係にあるチャネルとして、好ましくは構築される場合、第1のチャネルは変更されないままであり、次いで第2のチャネルが構成されてもよいし、第1のチャネルは変更され、次いで第2のチャネルが構成されてもよいし、構築中に、第1のチャネルを変更されないままにする試みが最初に行われ、次いで第2のチャネルが構成されてもよく、失敗した場合、第1のチャネルは変更され、次いで第2のチャネルが構築される。
【0190】
実施形態4では、モバイルデバイス100がインターネットアクセスを行う前に、モバイルデバイス100が第1のチャネルを介して電子デバイス200と既に無線通信しているという前提で説明が提供されていることに留意されたい。いくつかの可能な実施態様では、電子デバイス200がインターネットアクセスを行う前に、モバイルデバイス100によって電子デバイス200上にスクリーンが現在投影されている場合もある。この場合、電子デバイス200は、Wi-Fi P2P方式での電子デバイス200とモバイルデバイス100との間の無線通信に使用されるチャネル情報を取得し、次いで、電子デバイス200は、チャネル情報に基づいて、
図9Cの方式および
図9Cの方式と同じかまたは同様の方式で、電子デバイス200とルーティングデバイス300との間のWi-Fi APネットワーク接続に使用されるべきチャネルを決定する。ここでは詳細は説明されない。
【0191】
実施形態1から実施形態4では、モバイルデバイスがどのようにして第1のチャネルおよび/もしくは第2のチャネルを調整するか、または第1のチャネルもしくは第2のチャネルを確立するかが、モバイルデバイス100が第1のチャネルおよび/もしくは第2のチャネルを調整するか、または第1のチャネルもしくは第2のチャネルを確立する必要がある例を使用することによって説明されていることに留意されたい。しかしながら、当業者は、第1のチャネルおよび/または第2のチャネルを調整し、第1のチャネルまたは第2のチャネルを確立するこれらの方式が電子デバイス200にも適用可能であることを理解するはずである。
【0192】
すなわち、電子デバイス200が、あるチャネルを介してWi-Fi AP方式でルーティングデバイス300と無線通信し、別のチャネルを介してWi-Fi P2P方式でモバイルデバイス100と無線通信する場合、電子デバイス200が、あるャネルを介してWi-Fi AP方式でルーティングデバイス300とのみ無線通信し、Wi-Fi P2P方式でモバイルデバイス100と無線通信しない場合、または電子デバイス200が、あるチャネルを介してWi-Fi P2P方式でモバイルデバイス100とのみ無線通信し、Wi-Fi AP方式でルーティングデバイス300と無線通信しない場合、実施形態1から実施形態4に含まれる、第1のチャネルおよび/または第2のチャネルを調整する方式、ならびに第1のチャネルまたは第2のチャネルを確立する方式は、電子デバイス200にも適用可能である。好ましくは、電子デバイスは、チャネルと別のチャネルとの間に帯域内同一チャネルモードの関係を構築することを選択する。当然ながら、電子デバイスは、チャネルと別のチャネルとの間の帯域間チャネル間モードのDBDCモードの関係または帯域内同一チャネルモードの関係を構築することを、代替的に選択してもよい。
【0193】
図10は、本開示の一実施形態によるチャネル調整装置の構造の概略図である。
図10に示されるように、装置は、取得モジュール1001と、決定モジュール1002と、調整モジュール1003とを含む。
【0194】
取得モジュール1001は、チャネル情報を取得するように構成されている。具体的には、取得モジュール1001は、チャネルが調整される前に、第1のチャネルのチャネル情報および第2のチャネルのチャネル情報を取得しうる。第1のチャネルのチャネル情報および第2のチャネルのチャネル情報の詳細については、前述の実施形態を参照されたい。
【0195】
決定モジュール1002は、Wi-Fiチップが、第1のアンテナおよび第2のアンテナが、2つの異なる周波数帯域上の異なるチャネルを介して信号を同時に、それぞれ、独立して送信することを可能にするかどうかを決定するように構成されている。
【0196】
調整モジュール1003は、第1のチャネルまたは第2のチャネルを調整するように構成されている。具体的には、第1のチャネルと第2のチャネルとが同じ周波数帯域上の2つの異なるチャネルであることが検出され、第1のアンテナと第2のアンテナとで時分割多重化が行われ、第1の無線信号源の周波数帯域とは周波数帯域が異なる第2の無線信号源が予め設定された持続時間内に検出された後で、調整モジュール1003は、第2のチャネルを調整しうる。調整された第2のチャネルと第1のチャネルとは異なる周波数帯域上の異なるチャネルである。当然ながら、調整モジュール1003は、別の場合に第1のチャネルまたは第2のチャネルを調整してもよい。別の場合および具体的な調整方式については、実施形態1から実施形態4を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0197】
本開示の一実施形態は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶し、コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されると、電子デバイスは、前述の実施形態の方法を実施するために関連する方法ステップを行うことを可能にされる。
【0198】
本開示の一実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の実施形態の方法を実施するために関連するステップを行うことを可能にされる。
【0199】
加えて、本開示の一実施形態は装置をさらに提供する。装置は、具体的には、チップシステム、コンポーネント、またはモジュールでありうる。装置は、互いに接続されたプロセッサとメモリとを含みうる。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されている。装置が動作すると、プロセッサはメモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行しうるので、装置は、前述の実施形態の方法を実施するために前述の実施形態の1つまたは複数のステップを行う。
【0200】
加えて、本開示の一実施形態は装置をさらに提供する。装置は、具体的には、チップシステム、コンポーネント、またはモジュールでありうる。装置は、互いに接続されたプロセッサとメモリとを含みうる。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されている。装置が動作すると、プロセッサはメモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行しうるので、装置は、前述の方法実施形態の方法を行う。
【0201】
本開示の実施形態で提供される電子デバイス、コンピュータ記憶媒体、コンピュータプログラム製品、またはチップは、上記で提供された対応する方法を行うように構成されうる。したがって、電子デバイス、コンピュータ記憶媒体、コンピュータプログラム製品、またはチップによって達成されることができる有益な効果については、上記で提供された対応する方法の有益な効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【0202】
実施態様に関する前述の説明は、前述の機能モジュールの分割が好都合で簡潔な説明の目的で説明のための例として使用されていることを当業者が明確に理解することを可能にする。実際の適用に際して、前述の機能は、要件に基づいて異なるモジュールに割り振られ、実装されることができ、すなわち、装置の内部構造は、上記の機能の全部または一部を実施するために異なる機能モジュールに分割される。
【0203】
本開示において提供されたいくつかの実施形態では、開示の装置および方法は他の方式で実施されてもよいことを理解されたい。例えば、説明された装置実施形態は単なる例である。例えば、モジュールまたはユニットへの分割は、単なる論理的な機能分割であり、実際の実施に際しては他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが、組み合わされたり、別のシステムに統合されたりしてもよく、またはいくつかの特徴は無視されたり、行われなくてもよい。加えて、表示され、または論じられている相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実施されてもよい。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電気的形態、機械的形態、または別の形態で実施されてもよい。
【0204】
別々の部分として説明されたユニットは物理的に分離している場合もそうでない場合もあり、ユニットとして表示された部分は、1つまたは複数の物理ユニットであってもよいし、一箇所に配置されていてもよいし、異なる場所に分散されていてもよい。ユニットの一部または全部が、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0205】
加えて、本開示の実施形態の機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されていてもよいし、ユニットの各々が物理的に単独で存在していてもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されていてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形で実施されてもよいし、ソフトウェア機能ユニットの形で実施されてもよい。
【0206】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形で実施され、独立した製品として販売または使用される場合、統合ユニットは、読み出し可能な記憶媒体に記憶されうる。そのような理解に基づいて、本開示の実施形態の技術的解決策が本質的に、または従来の技術に寄与する部分が、または技術的解決策の全部もしくは一部が、ソフトウェア製品の形で実施されてもよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、デバイス(シングルチップマイクロコンピュータ、チップなどであってもよい)またはプロセッサ(processor)に、本開示の実施形態の方法ステップの全部または一部を行うよう命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0207】
前述の説明は、単に本開示の具体的な実施態様であり、本開示の保護範囲を限定することを意図されていない。本開示で開示された技術的範囲内で当業者によって容易に想起される任意の変形や置換は、本開示の保護範囲に入るものとする。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0208】
11 ベースバンド処理モジュール
12 スイッチ
13 無線周波数モジュール
100 モバイルデバイス
110 プロセッサ
111 メディアアクセスコントローラ
112 ベースバンドプロセッサ
113 第1の無線周波数チャネルモジュール
114 第2の無線周波数チャネルモジュール
120 外部メモリインターフェース
121 内部メモリ
130 USBインターフェース
140 充電管理モジュール
141 電源管理モジュール
142 バッテリ
150 モバイル通信モジュール2G/3G/4G/5G
160 Wi-Fiチップ
160 無線通信モジュールBT/WLAN/GNSS/NFC/IR/FM
170 オーディオモジュール
170A スピーカ
170B 受信機
170C マイクロフォン
170D ヘッドセットジャック
180 センサモジュール
180A 圧力センサ
180B ジャイロセンサ
180C 気圧センサ
180D 磁気センサ
180E 加速度センサ
180F 距離センサ
180G 光学式近接センサ
180H 指紋センサ
180J 温度センサ
180K タッチセンサ
180L 周囲光センサ
180M 骨伝導センサ
190 ボタン
191 モータ
192 インジケータ
193 カメラ1~N
194 ディスプレイ1~N
195 SIMカードインターフェース1~N
200 電子デバイス
210 プロセッサ
260 Wi-Fiチップ
300 ルーティングデバイス
310 プロセッサ
360 Wi-Fiチップ
410 第1のチャネル
420 第2のチャネル
1001 取得モジュール
1002 決定モジュール
1003 調整モジュール