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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】伸縮性デバイス
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20240913BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
H05K1/02 Z
H05K1/03 670
H05K1/03 630B
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021514216
(86)(22)【出願日】2020-04-16
(86)【国際出願番号】 JP2020016729
(87)【国際公開番号】W WO2020213681
(87)【国際公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-12-12
(31)【優先権主張番号】P 2019079144
(32)【優先日】2019-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100174827
【弁理士】
【氏名又は名称】治下 正志
(72)【発明者】
【氏名】阿部 孝寿
(72)【発明者】
【氏名】深尾 朋寛
(72)【発明者】
【氏名】澤田 知昭
(72)【発明者】
【氏名】道上 恭佑
【審査官】ゆずりは 広行
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-168437(JP,A)
【文献】特開2018-074001(JP,A)
【文献】特開2016-219782(JP,A)
【文献】国際公開第2018/199084(WO,A1)
【文献】特開2017-139413(JP,A)
【文献】特開2000-174424(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
H05K 1/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
布帛に固定される伸縮性積層体であって、伸長率が10%以上である伸縮性絶縁層を備える伸縮性回路基板、前記布帛とは別の布帛基材、及び前記伸縮性回路基板と前記布帛基材とを接着させる接着層を備える伸縮性積層体、
前記布帛、及び
前記伸縮性積層体と前記布帛とを固定する固定部材を備え、
前記布帛基材は、前記伸縮性回路基板と前記布帛基材とを前記接着層を介して積層した状態で、前記伸縮性回路基板側から見たときに露出している露出部を有し、
前記固定部材前記露出部と前記布帛とを固定する固定位置が2箇所以上であり、
隣り合う前記固定位置間に存在する前記布帛の長さが、隣り合う前記固定位置間に存在する前記伸縮性積層体の長さより短いことを特徴とする伸縮性デバイス。
【請求項2】
前記露出部が、前記伸縮性回路基板と前記布帛基材とを前記接着層を介して積層した状態における、前記布帛基材の、前記伸縮性回路基板から突出する突出部である請求項1に記載の伸縮性デバイス。
【請求項3】
前記接着層が、ホットメルト接着剤からなる請求項1又は請求項2に記載の伸縮性デバイス。
【請求項4】
前記伸縮性絶縁層は、100℃以上400℃未満の温度域での貯蔵弾性率が500kPa以上である請求項1~3のいずれか1項に記載の伸縮性デバイス。
【請求項5】
前記伸縮性絶縁層は、熱分解温度が270℃以上である請求項1~4のいずれか1項に記載の伸縮性デバイス。
【請求項6】
前記伸縮性絶縁層は、分子中に水酸基を有する樹脂、又は分子中にエポキシ基を有する樹脂を含む請求項1~5のいずれか1項に記載の伸縮性デバイス。
【請求項7】
前記伸縮性回路基板は、伸縮性配線をさらに備える請求項1~6のいずれか1項に記載の伸縮性デバイス。
【請求項8】
前記伸縮性配線は、少なくとも一部が銅箔で構成されている請求項7に記載の伸縮性デバイス。
【請求項9】
前記伸縮性配線と電気的に接続されている電子部品をさらに備える請求項7又は請求項8に記載の伸縮性デバイス。
【請求項10】
前記電子部品が、前記伸縮性回路基板の、前記接着層と接する面とは反対側の面上に実装されている請求項9に記載の伸縮性デバイス。
【請求項11】
前記電子部品が、前記伸縮性回路基板の、前記接着層と接する面上に実装されている請求項9に記載の伸縮性デバイス。
【請求項12】
前記固定部材が、導電糸である請求項1~11のいずれか1項に記載の伸縮性デバイス。
【請求項13】
前記布帛が、衣類を構成する布帛であり、
前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品と非接触通信又は非接触給電が可能な送電用電子部品を備える衣類用ハンガーに前記衣類を掛けたとき、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品が、前記送電用電子部品からの非接触通信又は非接触給電が可能な位置に、前記伸縮性回路基板を固定する請求項9~11のいずれか1項に記載の伸縮性デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮性積層体、伸縮性デバイス用材料、及び伸縮性デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロニクス分野の発展に伴い、電子機器等の、小型化、薄型化、軽量化、及び高密度化に関する要求がさらに高まっている。さらに、用途に応じて、曲面及び凹凸面等に配置したり、自由に変形させたり、折り曲げたりすることが可能な柔軟なデバイスが要求されることもある。このような柔軟なデバイスとしては、例えば、人、犬等の動物、及び植物に着用可能なウェアラブル機器等が挙げられる。
【0003】
ウェアラブル機器等に用いる技術としては、例えば、衣服に取り付けることができる生体電極として、特許文献1に記載の生体電極等が挙げられる。また、衣服に電気配線を組み込むための伸縮性電極及び配線シートとして、特許文献2に記載の伸縮性電極及び配線シート等が挙げられる。また、電極付きの衣服に用いられる積層シートとして、特許文献2に記載の積層シート等が挙げられる。
【0004】
特許文献1には、衣類の生体と接触する面に固定された電気絶縁性の部材からなる取り付け部材と、この取り付け部材の生体と接触する面に固定された導電性の部材からなる電極部と、前記取り付け部材に固定された、生体電気信号測定装置との接続のためのコネクタと、前記取り付け部材に固定され、前記コネクタと前記電極部とを電気的に接続する配線と、前記配線の表面のうち、生体と接触する部分を被覆する電気絶縁性の第1の絶縁部材とを備える生体電極を備え、前記生体電極は、前記電極部が生体と接触するように固定された衣類が記載されている。
【0005】
特許文献1によれば、取り付け部材を衣類に取り付けた状態で、衣類が汗等で濡れた状態になったとしても、配線と生体との間の短絡、あるいは複数の電極部間の短絡を防ぐことができ、所望の生体電気信号を取得することができる旨が開示されている。
【0006】
特許文献2には、基材に積層可能なシート状の電極および配線であって、前記電極は第一絶縁層と該第一絶縁層の上に設けられた伸縮性導体層からなり、また、前記配線は該第一絶縁層-該伸縮性導体層-第二絶縁層の三層構造からなり、該伸縮性導体層の電気抵抗が300Ω/cm以下であり、かつ、該電極および該配線の伸長率10%の伸長時の荷重が100N以下である伸縮性電極および配線シートが記載されている。
【0007】
特許文献2によれば、伸張されても高い導電性を保持することができる、すなわち、非伸長時と伸長時と共に高い導電性を保持することができる旨が開示されている。
【0008】
特許文献3には、離型シートと、前記離型シートに積層された伸縮性導電層と、前記伸縮性導電層に積層されたホットメルト層とを備える積層シートが記載されている。
【0009】
特許文献3によれば、積層シートを、前記ホットメルト層を生地に向けて積層することによって、伸縮性導電層付き衣服を製造することができる旨が開示されている。
【0010】
ウェアラブル機器は、上記のように、衣服等の布帛に一体化された状態で使用されることがある。この場合は、ウェアラブル機器に備えられる回路基板としては、柔軟性だけではなく、衣服等の布帛と一体化されやすいことが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】国際公開第2016/093194号
【文献】国際公開第2016/114298号
【文献】特開2018-135629号公報
【発明の概要】
【0012】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる伸縮性積層体、伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる伸縮性デバイス用材料、及び伸縮性回路基板が布帛に好適に固定された伸縮性デバイスを提供することを目的とする。
【0013】
本発明の一局面は、布帛に固定される伸縮性積層体であって、伸長率が10%以上である伸縮性絶縁層を備える伸縮性回路基板、布帛基材、及び前記伸縮性回路基板と前記布帛基材とを接着させる接着層を備えることを特徴とする伸縮性積層体である。
【0014】
本発明の他の一局面は、布帛に固定される伸縮性回路基板と、離型シートとを備え、前記伸縮性回路基板は、伸長率が10%以上である伸縮性絶縁層を備え、前記伸縮性回路基板と、前記離型シートとが、接着層を介して積層されていることを特徴とする伸縮性デバイス用材料である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス用材料の一例を示す断面図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス用材料の他の一例を示す断面図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の一例を示す断面図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す断面図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す上面図である。
図6図6は、図5に示す伸縮性積層体の、切断面線VI-VIから見た断面図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す断面図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す上面図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイスの一例を示す断面図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイスの他の一例を示す断面図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイスの他の一例を示す断面図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体が固定された衣類の一例を示す概略図である。
図13図13は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体が固定された衣類を掛ける衣類用ハンガーの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
従来の回路基板は、衣服等の布帛と一体化されやすいことをあまり検討されてこなかったことに本発明者等は着目した。例えば、特許文献1~3に開示の技術でも、衣服等の布帛と一体化されやすいことは検討されていなかった。
【0017】
本発明者等は、種々検討した結果、以下の本発明により、伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる伸縮性積層体、伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる伸縮性デバイス用材料、及び伸縮性回路基板が布帛に好適に固定された伸縮性デバイスを提供するといった上記目的は達成されることを見出した。
【0018】
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0019】
本発明の一実施形態に係る伸縮性デバイス用材料11は、図1及び図2に示すように、伸縮性絶縁層13を備える伸縮性回路基板12、前記伸縮性回路基板12の一方の面上に配置される接着層15、及び前記接着層15上に配置される離型シート16を備える。なお、図1は、本実施形態に係る伸縮性デバイス用材料11の一例を示す断面図である。図2は、本実施形態に係る伸縮性デバイス用材料11の他の一例を示す断面図である。
【0020】
このような伸縮性デバイス用材料は、伸縮性回路基板を布帛に好適に固定するために好適に用いることができる。具体的には、前記伸縮性デバイス用材料から前記離型シートを剥離して、前記接着層が前記布帛に接触するように貼付するだけで、前記伸縮性回路基板を、前記接着層を介して前記布帛に固定することができる。また、前記伸縮性デバイス用材料において、前記伸縮性回路基板は、前記接着層を介して、前記離型シート上に備えられる。これによって、前記伸縮性回路基板が前記離型シートにより位置が固定されるので、電子部品等をはんだで容易に実装することができる。
【0021】
前記伸縮性デバイス用材料11は、図1及び図2に示すように、電子部品17が実装されていることが好ましい。そうすることによって、前記布帛に固定した伸縮性回路基板に、前記電子部品の機能を付与することができる。電子部品17は、前記伸縮性回路基板12に実装されている場合、前記電子部品17の実装されている面は、図1に示すように、前記接着層15と接する面とは反対側の面であってもよいし、図2に示すように、前記接着層15と接する面であってもよい。すなわち、前記伸縮性デバイス用材料11は、図1に示すように、前記伸縮性回路基板12の、前記接着層15と接する面とは反対側の面上に実装された電子部品17をさらに備えてもよい。また、前記伸縮性デバイス用材料11は、図2に示すように、前記伸縮性回路基板12の、前記接着層15と接する面上に実装された電子部品17をさらに備えてもよい。前記電子部品17の実装されている面が、前記接着層15と接する面である場合、前記伸縮性積層体を前記布帛に固定した場合、前記電子部品が、前記伸縮性回路基板と前記布帛とに挟まれ、また、前記接着層に埋め込まれるので、前記電子部品が保護される。
【0022】
前記伸縮性回路基板12は、例えば、前記伸縮性絶縁層13以外に、従来の回路基板に備えられる部材をさらに備える。例えば、図1及び図2に示すように、前記伸縮性回路基板12は、前記伸縮性絶縁層13と、前記伸縮性絶縁層13上に設けられる伸縮性配線14とを備える回路基板が好ましい。前記伸縮性配線を設けることは、電子回路を形成したり、センサー用の電極を形成することになる。また、回路基板に備えられる配線として、伸縮性配線を備えることによって、前記伸縮性回路基板の伸縮性を維持できる。また、前記電子部品17は、図1及び図2に示すように、前記伸縮性配線14と電気的に接続されていることが好ましい。そうすることによって、前記電子部品の機能を好適に奏することができる。
【0023】
前記接着層15は、前記伸縮性回路基板12と前記布帛とを接着させることができる層であって、例えば、酢酸ビニル共重合体系ホットメルト接着剤、ポリオレフィン系ホットメルト接着剤、ポリアミド系ホットメルト接着剤、各種の合成ゴム系ホットメルト接着剤、アクリル系ホットメルト接着剤、及びポリウレタン系ホットメルト接着剤等の、ホットメルト接着剤を含む層等が挙げられる。この中でも、前記接着層が、ホットメルト接着剤からなることが好ましい。前記接着層に含まれる接着剤がホットメルト接着剤であれば、加熱するだけで、接着させることができる。例えば、前記伸縮性回路基板を前記布帛にアイロン等で簡単に接着できる。また、前記接着層に含まれる接着剤は、上記例示の接着剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
前記離型シート16は、前記接着層15から剥離可能なシートであって、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム、ポリイミドフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、シリコーンゴムフィルム、ポリイミドアミドフィルム等が挙げられる。また、前記離型シートは、これらのフィルムに剥離処理を施したものであってもよい。
【0025】
本発明の一実施形態に係る伸縮性積層体は、布帛に固定される伸縮性積層体である。前記伸縮性積層体21は、図3~8に示すように、伸縮性絶縁層13を備える伸縮性回路基板12、布帛基材31、及び前記伸縮性回路基板12と前記布帛基材31とを接着させる接着層15を備える。前記伸縮性積層体21は、前記伸縮性回路基板12及び前記接着層15等の、前記布帛基材以外の部材は、前記伸縮性デバイス用材料11と同様であってもよい。なお、図3は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の一例を示す断面図である。図4は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す断面図である。図5は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す上面図である。図6は、図5に示す伸縮性積層体の、切断面線VI-VIから見た断面図である。図7は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す断面図である。図8は、本発明の実施形態に係る伸縮性積層体の他の一例を示す上面図である。
【0026】
前記伸縮性積層体は、前記伸縮性デバイス用材料における離型フィルムの代わりに、前記布帛基材を備える。前記伸縮性デバイス用材料を用いた場合は、上述したように、前記伸縮性デバイス用材料から前記離型シートを剥離して、前記接着層が前記布帛に接触するように貼付することによって、前記伸縮性回路基板を、前記接着層を介して前記布帛に固定する。これに対して、このような伸縮性積層体は、前記布帛基材を剥離させずに、前記布帛基材を前記布帛に固定することにより、前記伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる。前記布帛基材は、例えば、前記布帛基材を前記布帛に縫い付けて、前記伸縮性積層体を前記布帛に固定する場合、前記布帛に縫い付けやすい。また、前記布帛基材を前記布帛に接着剤等で貼り付けて、前記伸縮性積層体を前記布帛に固定する場合であっても、前記布帛基材と前記布帛とが同種であることから貼り付けやすい。また、前記伸縮性積層体は、前記伸縮性回路基板を前記布帛基材と前記接着層を介して接着させた単純な構造のため、低コストである。さらに、前記布帛基板はしなやかであるので、前記布帛基材を、前記伸縮性回路基板に前記接着層を介して接着させても、前記伸縮性回路基板の有するしなやかさが損なわれない。
【0027】
前記布帛基材31としては、例えば、ポリエステル繊維、レーヨン、綿、絹、ガラス繊維、麻、ヤシ繊維、いぐさ、毛、金属繊維、鉱滓綿、リヨセル、キュプラ、カゼイン繊維、アルギン繊維、キチン繊維、ゴム繊維、アセテート繊維、セルロース繊維、プロミックス繊維、ポリアミド繊維、ビニリデン繊維、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、及びポリエーテルエステル繊維を含む布帛等が挙げられる。前記布帛基材は、例示した繊維を単独で用いてもよいし、2種以上の繊維を組み合わせて用いてもよい。すなわち、前記布帛基材は、単独の繊維からなる布帛であってもよいし、2種以上の繊維からなる布帛であってもよいし、これらの布帛に繊維以外のものを含む布帛であってもよい。また、前記布帛基材は、前記繊維を含む布帛であればよく、例えば、織物、編み物、及び不織布等が挙げられる。前記布帛基材は、前記布帛と同じ布帛であってもよいし、異なる布帛であってもよい。前記布帛基材を用いることで、前記接着層を介して前記伸縮性回路基板が前記布帛基材により補強される。また、例えば、前記布帛基材を用いずに、衣類等を構成する布帛に前記伸縮性回路基板を糸で縫い付けて固定する場合、前記伸縮性回路基板が縫い付けた部分から裂けることを防ぐことができる。なお、前記布帛基材が、前記伸縮性絶縁層及び前記伸縮性配線と同様の伸長率及び引張弾性率を有することで、本実施形態に係る伸縮性積層体を衣類等に用いる布帛に固定した場合に、衣類等の形状変化への追従性に優れる点で好ましい。
【0028】
前記布帛基材は、発泡樹脂シートに置き換えることも可能である。すなわち、前記伸縮性積層体は、布帛に固定される伸縮性積層体であって、伸長率が10%以上である伸縮性絶縁層13を備える伸縮性回路基板12、発泡樹脂シート31、及び前記伸縮性回路基板12と前記発泡樹脂シート31とを接着させる接着層15を備える伸縮性積層体であってもよい。このような伸縮性積層体は、前記布帛基材を備える場合と同様、前記発泡樹脂シートを剥離させずに、前記発泡樹脂シートを前記布帛に固定することにより、前記伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる。
【0029】
前記発泡樹脂シートとしては、例えば、発泡ウレタンフォームや発泡ポリエチレンフォームのようなフォーム材からなるシート等が挙げられる。
【0030】
前記布帛基材又は前記発泡樹脂シートは、前記伸縮性絶縁層よりも、表面の凹凸が大きいことが好ましい。このことによって、前記伸縮性回路基板を前記布帛に前記接着層を介して接着する際に、前記布帛基材又は前記発泡樹脂シートと前記接着層との接着力の方が、前記伸縮性絶縁層と前記接着層の接着力よりも大きくできる点や、前記伸縮性回路基板と前記布帛基材との間に敷設される接着層と、前記布帛基材と前記布帛との間に敷設される接着層とにおいて、各々の接着層を異なる成分とすることもできる点で、利点がある。
【0031】
本実施形態の前記伸縮性絶縁層、前記布帛基材、及び前記発泡樹脂シートにおける表面の凹凸は、表面粗さRzで表すことができる。本実施形態において、表面粗さRzは、JIS B 0031(2003年)に基づいて測定される値を示す。具体的には、表面粗さ測定器、例えばサーフテストSJ-310(株式会社ミツトヨ製)によって測定することができる。
【0032】
前記伸縮性絶縁層の表面粗さRzは、0.5μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。また、下限値については特に規定する必要はないが、生産性の観点から、前記伸縮性絶縁層の表面粗さRzは0.01μm以上程度であることが望ましい。
【0033】
前記布帛基材又は前記発泡樹脂シートの表面粗さRzは、0.5μmより大きいことが好ましく、1.0μm以上ことがより好ましい。また、上限値については特に規定する必要はないが、100μmもあれば十分である。
【0034】
前記布帛基材又は発泡樹脂シートは、前記伸縮性絶縁層よりも、剛性が高いことが好ましい。このことによって、前記布帛基材又は発泡樹脂シートが、前記伸縮性回路基板の補強材としての機能も果たす利点がある。
【0035】
また、前記伸縮性デバイス用材料11及び前記伸縮性積層体21は、図3及び図6に示すように、前記伸縮性回路基板12の、前記接着層15と接する面とは反対側の面上に実装された電子部品17をさらに備えてもよいし、図4及び図7に示すように、前記伸縮性回路基板12の、前記接着層15と接する面上に実装された電子部品17をさらに備えてもよい。そうすることによって、前記伸縮性デバイス用材料及び前記伸縮性積層体に、前記電子部品の機能を付与することができる。前記電子部品17の実装されている面が、前記接着層15と接する面である場合、前記伸縮性デバイス用材料及び前記伸縮性積層体を前記布帛に固定した場合、前記電子部品が、前記伸縮性回路基板と前記布帛とに挟まれ、また、前記接着層に埋め込まれるので、前記電子部品が保護される。
【0036】
前記布帛基材31は、図5~8に示すように、前記伸縮性回路基板12と前記布帛基材31とを前記接着層15を介して積層した状態で、前記伸縮性回路基板12側から見たときに露出している露出部31a(31b)を有することが好ましい。また、前記露出部としては、まず、図5~7に示すように、前記伸縮性回路基板12と前記布帛基材31とを前記接着層15を介して積層した状態における、前記布帛基材31の、前記伸縮性回路基板12から突出する突出部31aであることが好ましい。前記露出部31a(31b)は、前記布帛と固定可能である。前記布帛基材が、このような露出部を有していると、例えば、前記伸縮性積層体の前記伸縮性回路基板が備えられている側の面が前記布帛に対向するように、前記伸縮性積層体に備えられる前記布帛基材の前記露出部と前記布帛とを固定することもできる。また、例えば、前記伸縮性回路基板の面方向において大きい前記布帛基材を用いることで、前記突出部が前記布帛基材の全周にわたって設けられるようにすることもできる。この場合、この布帛基材の全周にわたって設けられた突出部を前記布帛に固定することによって、前記伸縮性回路基板を覆うことができ、前記伸縮性回路基板である伸縮性回路基板を保護することができる。
【0037】
前記露出部としては、前記突出部でなくても、図8に示すように、前記伸縮性回路基板12の一部を切り取ってできた部分、例えば、切り欠き等によって形成される露出部(切り欠き部)31bであってもよい。このような露出部であっても、前記布帛基材の前記露出部と前記布帛とを固定することができる。
【0038】
本実施形態における伸縮性絶縁層、及び伸縮性配線は、伸縮性を有する。ここで「伸縮性を有する」とは、弾性変形可能であることを指し、より具体的には、10%以上の伸長率を有し、且つ、25℃室温における引張弾性率が0.5~500MPaであることを指す。これによって、本実施形態における伸縮性回路基板、伸縮性積層体、及び伸縮性デバイスは、それぞれ伸縮性を有する。
【0039】
前記伸長率は、25%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましい。また、前記伸長率は、高ければ高いほど好ましいが、必要以上に伸張した場合、熱可塑性樹脂において塑性変形が発生し、元の形状を損なう傾向があるという観点から、500%以下であることが好ましい。また、25℃室温における引張弾性率は、0.5~500MPaであり、1~300MPaであることが好ましく、2~200MPaであることがより好ましく、5~100MPaであることがさらに好ましい。前記伸長率及び前記引張弾性率が範囲内であれば、任意の形へ変形しやすく、例えば、前記伸縮性絶縁層を備える伸縮性回路基板を、衣類等を構成する布帛に貼り付けた場合、衣類等の変形に対する追従性に優れている。なお、前記引張弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いて引張試験で温度依存性測定を行うことにより測定された25℃における貯蔵弾性率を指す。前記動的粘弾性測定装置としては、例えば、セイコーインスツル株式会社製のDMS6100等が挙げられる。
【0040】
前記伸縮性絶縁層は、100℃以上400℃未満の温度域での貯蔵弾性率が500kPa以上であることが好ましい。この温度域における貯蔵弾性率が低すぎると、前記電子部品を前記伸縮性絶縁層に実装する際や、前記伸縮性積層体を布帛等に貼り付ける際に、前記伸縮性絶縁層の平坦性を保持しにくい場合や、それによって前記伸縮性回路基板を前記布帛に固定しにくい場合があった。前記伸縮性絶縁層の弾性率は、高いほうが好ましいが、実際には、前記伸縮性絶縁層の100℃以上400℃未満の温度域での貯蔵弾性率の上限は、3MPa程度である。よって、前記貯蔵弾性率は、500kPa以上3MPa以下であることがより好ましい。このような貯蔵弾性率を有する伸縮性絶縁層であれば、衣類等を構成する布帛に前記伸縮性回路基板を貼り付けた場合、衣類等の変形に対する追従性に優れ、且つ、しなやかで、肌触りに優れ、取り扱いやすい。前記伸縮性回路基板は、前記のような貯蔵弾性率を有する伸縮性絶縁層が備えられるので、電子部品等をはんだで容易に実装することができ、リフロー方式でも実装できる。なお、本実施形態における貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いて引張試験で温度依存性測定を行うことにより測定された100℃以上400℃未満の温度域における貯蔵弾性率を指す。前記動的粘弾性測定装置としては、例えば、セイコーインスツル株式会社製のDMS6100等が挙げられる。なお、本発明者等の検討によれば、100℃以上400℃未満の温度域での貯蔵弾性率が500kPa以上3MPa以上の伸縮性絶縁層を用いた場合、前記伸縮性積層体を布帛等に貼り付ける際であっても、前記伸縮性回路基板が平坦のままであり、前記伸縮性回路基板を前記布帛に固定しやすかった。また、前記伸縮性回路基板に前記電子部品等をはんだで容易に実装することができた。
【0041】
前記伸縮性絶縁層は、熱分解温度が270℃以上であることが好ましい。この熱分解温度が低すぎると、前記電子部品を前記伸縮性回路基板に実装する等の、デバイス製造における実装工程において、変色、変形、寸法変化、及びラインの汚染等の懸念が増大する傾向がある。この熱分解温度は、高いほうが好ましいが、前記伸縮性絶縁層の、前記熱分解温度の上限は400℃程度である。よって、前記熱分解温度は、270℃以上400℃以下であることがより好ましい。このような熱分解温度を有する伸縮性絶縁層は、電子部品等をはんだで実装可能な耐熱性を有する。なお、ここでの熱分解温度は、例えば、セイコーインスツル株式会社製のTG/DTA6300によって測定することができる。なお、本発明者等の検討によれば、前記熱分解温度が270℃以上400℃以下の伸縮性絶縁層を用いた場合、前記伸縮性回路基板に前記電子部品等をはんだで実装する際であっても、前記伸縮性回路基板の変形が充分に抑制され、前記伸縮性回路基板に前記電子部品等をはんだで容易に実装することができた。これに対して、前記熱分解温度が270℃未満の伸縮性絶縁層を用いた場合、上述したように、前記電子部品を前記伸縮性回路基板に実装する際、前記伸縮性回路基板が変形し、前記伸縮性回路基板に前記電子部品等をはんだで実装することが困難である場合があった。また、前記伸縮性回路基板を前記布帛に固定しにくい場合があった。
【0042】
前記伸縮性絶縁層としては、熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。前記熱硬化性樹脂として、例えば、分子中に水酸基を有する樹脂、又は分子中にエポキシ基を有する樹脂を含むことが、耐熱性及び硬化性の観点でより好ましい。このような樹脂を含有する伸縮性積層体は、耐熱性に優れ、且つ、前記伸縮性積層体に備えられる前記伸縮性回路基板は、寸法安定性に優れる。前記伸縮性回路基板は、例えば、電子部品等をはんだで実装可能な耐熱性を有する。
【0043】
前記伸縮性配線としては、後述するような導電性伸縮材料からなる配線が挙げられる。また、前記伸縮性配線としては、波形状の配線やミアンダ配線等が挙げられる。また、前記伸縮性配線は、導電性伸縮材料からなり、上記のような形状の配線であってもよい。
【0044】
前記伸縮性配線としては、導電性伸縮材料からなる配線や上記のような形状の配線以外に、前記伸縮性配線の少なくとも一部が銅箔で構成されている配線であってもよい。このような一部が銅箔で構成されている配線であれば、はんだを介した電子部品等の実装に用いるランドを好適に形成させることができ、既存の設備を用いることが可能となるため、製造上のコストを抑えることも可能となる。
【0045】
[伸縮性絶縁層]
前記伸縮性絶縁層に使用する樹脂組成物は、その硬化物が、前記伸長率及び前記引張弾性率のような特性を備えていれば、その組成について特に限定されるものではない。
【0046】
好ましくは、前記樹脂組成物は、熱硬化性樹脂およびその硬化剤を含む。より具体的な前記樹脂組成物の一例として、例えば、ポリロタキサン(A)、熱硬化性樹脂(B)及び硬化剤(C)を含む樹脂組成物が挙げられる。以下に、各成分についてより具体的に説明する。
【0047】
前記ポリロタキサン(A)は、具体的には、例えば、特許第4482633号又は国際公開WO2015/052853号パンフレットに記載されているようなポリロタキサンが挙げられる。前記ポリロタキサン(A)としては、市販のものを使用してもよく、具体的には、アドバンストソフトマテリアルズ株式会社製のセルムスーパーポリマーA1000等を使用することができる。
【0048】
前記熱硬化性樹脂(B)としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂が特に制限なく挙げられるが、なかでもエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
【0049】
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、アラルキルエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、状況に応じて、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0050】
前記エポキシ樹脂としては、例えば、1つの分子中に2つ以上のエポキシ基を含み、かつ分子量が500以上であるエポキシ樹脂が好適に例示される。このようなエポキシ樹脂としては、市販のものを使用してもよく、例えば、JER1003(三菱化学株式会社製、分子量1300、2官能)、EXA-4816(DIC株式会社製、分子量824、2官能)、YP50(新日鉄住金化学株式会社製、分子量60000~80000、2官能)等が挙げられる。
【0051】
前記エポキシ樹脂とは別のエポキシ樹脂としては、例えば、炭素数が2~3のアルキレンオキサイド変性された変性基を有し且つその変性基がエポキシ1mol分子中に4mol以上含まれること、2mol以上のエポキシ基を有すること、及びエポキシ当量が450eq/mol以上であるエポキシ樹脂等が挙げられる。前記熱硬化性樹脂(B)として、このエポキシ樹脂を含み、前記硬化剤(C)を含むことによっても、その硬化物が、前記伸張性及び前記引張弾性率を有する樹脂組成物を得ることが可能である。このようなエポキシ樹脂としては、具体的には、プロピレンオキサイド付加型ビスフェノールA型エポキシ樹脂(株式会社ADEKA製、EP4003S)、エチレンオキサイド付加型ヒドロキシフェニルフルオレン型エポキシ樹脂(大阪ガスケミカル株式会社製、EG-280)等が挙げられる。また、上述するようなエポキシ樹脂は、1種類を単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。
【0052】
前記ポリロタキサン(A)と前記熱硬化性樹脂(B)との、いずれか単独の成分と前記硬化剤(C)とを含む樹脂組成物としてもよいが、両方の成分((A)且つ(B))と硬化剤(C)とを含む樹脂組成物とすることが、その硬化物が、前記伸張性及び前記引張弾性率を有する樹脂組成物を得やすい点で好ましい。
【0053】
前記硬化剤(C)としては、前記熱硬化性樹脂(B)の硬化剤として働くものであれば、特に制限はない。特に、エポキシ樹脂の硬化剤として好ましく使用できるとしては、フェノール樹脂、アミン系化合物、酸無水物、イミダゾール系化合物、スルフィド樹脂、ジシアンジアミド、スルホニウム塩の硬化剤かなどが例として挙げられる。前記硬化剤(C)は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記樹脂組成物は、必要に応じて、硬化促進剤を含有してもよい。前記効果促進剤としては、例えば、イミダゾール系化合物等が挙げられる。
【0054】
前記樹脂組成物のうち、ポリロタキサン(A)を含む樹脂組成物には、さらに架橋剤を添加してもよく、そのような架橋剤としては、前記ポリロタキサンの環状分子の少なくとも一部(ポリロタキサンの環状分子が有する少なくとも一つの反応基)と架橋する構造を作ることができるものであれば特に限定なく用いることができ、具体的には、例えば、イソシアネート樹脂、及び塩化シアヌル等が挙げられる。
【0055】
前記樹脂組成物中の各成分の割合は、本発明の効果を発揮し得る限り特に制限はないが、例えば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を全て含む場合には、前記(A)~(C)成分の合計を100質量部として、前記ポリロタキサン(A)は10~80質量部、より好ましくは30~50質量部程度;前記熱硬化性樹脂(B)は10~89.9質量部、より好ましくは30~50質量部;前記硬化剤(C)は0.1~30質量部、より好ましくは0.1~20質量部程度である。なお、本実施形態の樹脂組成物が架橋剤としてイソシアネート樹脂を含む場合、イソシアネート樹脂は前記ポリロタキサン(A)成分に対して、0~50質量部を添加することができ、さらには、10~40質量部添加することが好ましい。(B)成分及び(C)成分を含み、(A)成分を含まない場合には、前記樹脂組成物全量を100質量部として、前記熱硬化性樹脂(B)は50~99質量部、より好ましくは60~80質量部程度;前記硬化剤(C)は1~50質量部、より好ましくは1~40質量部程度である。
【0056】
さらに、前記樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲でその他の添加剤、例えば、硬化触媒(硬化促進剤)、難燃剤、難燃助剤、レベリング剤、着色剤等を必要に応じて含有してもよい。
【0057】
前記エポキシ樹脂を含む樹脂組成物の調製方法については、特に限定はなく、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤及び溶媒を均一になるように混合する。使用する溶媒に特に限定はなく、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン等を使用することができる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらにここで、必要に応じて、粘度を調整するための有機溶剤や、各種添加剤を配合してもよい。
【0058】
上述のようにして得られた樹脂組成物を加熱乾燥することによって、溶媒を蒸発させながら、硬化させて、本実施形態の絶縁層を得ることができる。
【0059】
前記樹脂組成物を加熱乾燥するための方法、装置、それらの条件については、従来と同様の各種手段、あるいはその改良された手段であってよい。具体的な加熱温度と時間は、使用する架橋剤や溶媒等によって適宜設定することができるが、例えば、50~200℃で60~180分間程度加熱乾燥することによって、前記樹脂組成物を硬化させることができる。
【0060】
このようにして得られた絶縁層(前記樹脂組成物等の硬化物である成形体)は、その一方の表面に配線(導電層)を安定的に形成するために表面処理をしてもよい。また、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐候安定剤、難燃剤、帯電防止剤など、その特性を損なわない範囲で添加することができる。
【0061】
[伸縮性配線]
前記伸縮性配線を構成する導電性伸縮材料は、導電性フィラーと、伸縮性バインダーとを含む導電性組成物等が挙げられる。前記導電性組成物は、具体的には、伸縮性バインダーとなる樹脂(D)と、前記樹脂(D)と反応する硬化剤(E)と、導電性フィラー(F)とを含み、前記樹脂(D)は、官能基当量が400g/eq以上で10000g/eq以下である官能基を有し、且つ、前記樹脂(D)及び前記導電性組成物の硬化物は、そのガラス転移温度(Tg)又は軟化点が40℃以下、あるいは30℃での弾性率が1.0GPa未満であること、並びに、導電性フィラー(F)が、室温での固有体積抵抗率が1×10-4Ω・cm以下の導電物質からなる樹脂組成物等が挙げられる。
【0062】
以下では、その各成分について説明する。
【0063】
前記導電性組成物は、具体的には、伸縮性バインダーとなる樹脂(D)と、前記樹脂(D)と反応する硬化剤(E)と、導電性フィラー(F)とを含み、前記樹脂(D)は、官能基当量が400g/eq以上で10000g/eq以下である官能基を有し、且つ、前記樹脂(D)及び前記導電性組成物の硬化物は、そのガラス転移温度(Tg)又は軟化点が40℃以下、あるいは30℃での弾性率が1.0GPa未満であること、並びに、導電性フィラー(F)が、室温での固有体積抵抗率が1×10-4Ω・cm以下の導電物質からなる樹脂組成物等が挙げられる。
【0064】
前記樹脂(D)は、重量平均分子量が5万以上であることが好ましい。これにより、前記導電性組成物を用いて導電パターンを印刷した場合等ににじみが発生しにくくなると考えられる。一方、重量平均分子量の上限値については特に限定はないが、分子量が300万を超える場合には粘度が高くなり取り扱い性が低下するおそれがあるため、樹脂(D)の重量平均分子量範囲として好ましくは5万以上300万以下、より好ましくは10万以上100万以下である。
【0065】
前記硬化剤(E)としては、上述したような樹脂(D)との反応性を有している限り、特に制限なく様々な硬化剤を用いることができる。硬化剤(E)の具体例としては、イミダゾール系化合物、アミン系化合物、フェノール系化合物、酸無水物系化合物、イソシアネート系化合物、メルカプト系化合物、オニウム塩、過酸化物等のラジカル発生剤、光酸発生剤等が挙げられる。
【0066】
前記導電性フィラー(F)は、室温での固有体積抵抗率が1×10-4Ω・cm以下である導電物質からなる。室温での固有体積抵抗率が1×10-4Ω・cmを超える材料を用いる場合、導電性組成物とした時に、その体積抵抗率は配合量にもよるが概ね1×10-3Ω・cm~1×10-2Ω・cmとなる。このため、回路にした場合、抵抗値が高くなり電力のロスが大きくなる。
【0067】
前記導電物質(室温での固有体積抵抗率が1×10-4Ω・cm以下である導電物質)としては、例えば、銀、銅、金等の金属元素から成る単体やこれらの元素を含む酸化物、窒化物、炭化物や合金といった化合物等が挙げられる。前記導電性組成物には、導電性フィラー(F)以外にも、導電性をより改善する目的で、導電性あるいは半導電性の導電助剤を加えることもできる。このような導電性あるいは半導電性の助剤としては、導電性高分子、イオン液体、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブや帯電防止剤に用いられる無機化合物等を用いることができ、1種類で使用しても2種類以上を同時に用いても構わない。
【0068】
前記導電性フィラー(F)は、その形状が扁平形状であることが好ましく、厚みと面内長手方向のアスペクト比が10以上であることが好ましい。前記アスペクト比が10以上である場合には、導電性フィラーの質量比に対する表面積が大きくなり導電性の効率が上がるだけでなく、樹脂成分との密着性もよくなり伸縮性が向上する効果もある。前記アスペクト比は1000以下であれば、より良好な導電性及び印刷性が確保できるという観点から、10以上1000以下であることが好ましく、20以上500以下であることがより好ましい。このようなアスペクト比を有する導電性フィラーの例としては、タップ法により測定したタップ密度で6.0g/cm以下である導電性フィラーが挙げられる。さらに、タップ密度が2.0g/cm以下である場合には更にアスペクト比が大きくなるためより好ましい。
【0069】
前記導電性組成物中の導電性フィラー(F)の配合割合については、前記導電性組成物全量に対し、導電性フィラー(F)の配合割合が質量比で40~95質量%であることが導電性、コスト、印刷性において好ましく、より好ましくは60~85質量%である。
【0070】
前記導電性組成物には、上記成分以外にも、目的に応じて添加剤等を加えることができる。添加剤等については、例えばエラストマー、界面活性剤、分散剤、着色剤、芳香剤、可塑剤、pH調整剤、粘性調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤等が挙げられる。
【0071】
前記導電性フィラー(F)は、その粒子サイズに特に制限はないが、スクリーン印刷時の印刷性や配合物の混練において適度な粘度となるという観点から、レーザー光散乱方によって測定した平均粒径(体積累積50%における粒径;D50)が0.5μm以上30μm以下であることが好ましく、1.5μm以上20μm以下であることがより好ましい。
【0072】
前記導電性フィラー(F)は、表面をカップリング処理された導電性フィラーであることが好ましい。あるいは、前記導電性組成物にカップリング剤を含有させてもよい。これにより、バインダー樹脂と導電性フィラーの密着性がより向上するという利点がある。
【0073】
前記導電性組成物に添加する、あるいは、前記導電性フィラーをカップリング処理するためのカップリング剤としては、フィラー表面に吸着又はフィラー表面と反応するものであれば特に制限なく用いることができる。前記カップリング剤としては、具体的には、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミ系カップリング剤等が挙げられる。
【0074】
前記導電性組成物において、前記カップリング剤を使用する場合、その添加量は、樹脂組成物全体に対し、1~20質量%程度とすることが好ましい。
【0075】
前記導電性組成物中の各成分の割合は、本発明の効果を発揮し得る限り特に制限はなく、前記樹脂(D):前記硬化剤(E)の配合割合は、樹脂と硬化剤の種類によって、当量比などを考慮して適宜決めることが可能である。
【0076】
前記導電性組成物には、上記成分以外にも、目的に応じて添加剤等を加えることができる。添加剤等については、例えばエラストマー、界面活性剤、分散剤、着色剤、芳香剤、可塑剤、pH調整剤、粘性調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤等が挙げられる。
【0077】
前記伸縮性配線を形成する方法は、特に限定されず、例えば、前記導電性組成物を、上述したような絶縁層上に塗布または印刷することによって、導電性組成物の塗膜を形成し、所望の配線(導電パターン)を形成する方法等が挙げられる。
【0078】
前記配線による導電パターン等は、以下のような工程によって前記絶縁層の表面に形成することができる。すなわち、まず、前記導電性組成物を前記絶縁層上に塗布又は印刷することで塗膜を形成し、乾燥により塗膜に含まれる揮発成分を除去する。その後の加熱や電子線、光照射といった硬化工程により、樹脂(D)と硬化剤(E)を硬化させる工程、並びに、カップリング剤と導電性フィラー(F)とを、及び、樹脂(D)と硬化剤(E)とを反応させる工程により、前記伸縮性配線による導電性パターンを形成することができる。前記硬化工程や反応工程における各条件は特に限定されず、樹脂、硬化剤、フィラー等の種類や所望の形態によって適宜設定すればよい。
【0079】
前記導電性組成物を基材上(伸縮性絶縁層上)に塗布する工程は、特に限定されないが、例えば、アプリケーター、ワイヤーバー、コンマロール、グラビアロールなどのコーティング法やスクリーン、平板オフセット、フレキソ、インクジェット、スタンピング、ディスペンス、スキージ等を用いた印刷法を用いることができる。
【0080】
本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス(第1の伸縮性デバイス)91は、図9に示すように、前記伸縮性デバイス用材料に備えられる前記伸縮性回路基板12及び前記接着層15と、布帛92とを備え、前記伸縮性回路基板12は、伸縮性配線14、及び前記伸縮性配線14と電気的に接続されている電子部品17を備える。このような伸縮性デバイスは、前記伸縮性デバイス用材料から離型シートを剥離し、前記布帛に貼り付けることによって得られる。このことから、前記第1の伸縮性デバイスは、前記伸縮性回路基板が前記接着層を介して前記布帛に固定された伸縮性デバイスである。なお、図9は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス91の一例を示す断面図である。
【0081】
本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス(第2の伸縮性デバイス)91は、図10に示すように、前記電子部品17を備える前記伸縮性積層体21、布帛102、及び前記伸縮性積層体21と前記布帛102とを固定する固定部材101を備える。前記固定部材101としては、例えば、前記伸縮性積層体21の接着層15と同様であってもよい。このような伸縮性デバイスは、前記伸縮性積層体に備えられる前記布帛基材を前記布帛に固定することによって得られる。このことから、このことから、前記第2の伸縮性デバイスは、伸縮性回路基板が布帛に固定された伸縮性デバイスである。なお、図10は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス91の他の一例を示す断面図である。
【0082】
本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス(第3の伸縮性デバイス)91は、図6~8に示すような、前記露出部31aを有する前記布帛基材31を備える前記伸縮性積層体21を備える伸縮性デバイスである。すなわち、前記第3の伸縮性デバイス91は、図11に示すように、前記露出部31aを有する前記布帛基材31を備える前記伸縮性積層体21、布帛111、及び前記伸縮性積層体21に備えられる前記布帛基材31の前記露出部31aと前記布帛111とを固定する固定部材112を備える。なお、図11は、本発明の実施形態に係る伸縮性デバイス91の他の一例を示す断面図である。
【0083】
前記固定部材112としては、例えば、接着剤や糸等が挙げられる。また、前記固定部材として用いられる糸としては、導電糸であることが好ましい。このような導電糸であれば、前記固定部材を電極として使用したり、前記固定部材を人体等に接触させることによって、電子部品を実装する配線におけるグラウンドとして使用できる。
【0084】
前記第3の伸縮性デバイス91は、図11に示すように、前記固定部材112で前記露出部31aと前記布帛111とを固定する固定位置が2箇所以上であることが、前記伸縮性積層体21を前記布帛111に好適に固定する点から好ましい。前記固定位置が2箇所以上である場合、隣り合う前記固定位置間に存在する前記布帛111の長さが、隣り合う前記固定位置間に存在する前記伸縮性積層体21の長さより短いことが好ましい。このような長さであれば、図11に示すように、前記布帛基材31の前記露出部31aと前記布帛111とを固定する際に、固定した位置間に存在する、前記の布帛111の長さが、前記伸縮性積層体21の長さより短くなる。
【0085】
このように固定されると、前記伸縮性積層体を伸ばすことなく、前記伸縮性積層体を前記布帛に固定することができる。また、前記布帛が伸びても、前記伸縮性積層体が前記布帛に強く押し付けられることがない。すなわち、前記伸縮性積層体に、いわゆる遊びができる。このことにより、前記布帛に前記伸縮性積層体が密着しすぎて、前記伸縮性積層体が損傷することを抑制できる。例えば、前記伸縮性回路基板に実装される電子部品の導通不良等の発生を抑制することができる。
【0086】
なお、隣り合う前記固定位置間に存在する前記布帛の長さと、隣り合う前記固定位置間に存在する前記伸縮性積層体の長さとは、前記露出部と前記布帛とが固定された2つの固定位置として同じ2つの固定位置としたときの、それぞれの間に存在する、前記布帛の長さと、前記伸縮性積層体の長さとである。このことから、前記固定位置は、前記露出部と前記布帛とが固定された位置であるが、2つの固定位置の場合、それぞれの固定位置が、2つの固定位置の間が最も近くなる位置である。例えば、固定部材として接着剤を用いて、2つの固定位置を形成する場合、前記露出部と前記布帛とが固定されている領域の内側の位置であって、それらが最も近付く、それぞれの位置である。また、固定部材として糸を用いて、2つの固定位置を形成する場合であっても、それらが最も近付く、それぞれの位置である。
【0087】
前記布帛92、102、111としては、例えば、衣類を構成する布帛等が挙げられる。また、前記布帛が衣類を構成する布帛である場合、得られた衣類は、前記伸縮性回路基板が固定された衣類である。前記伸縮性回路基板が固定された衣類としては、図12に示すような衣類等が挙げられる。前記伸縮性回路基板12が固定された衣類121としては、例えば、前記伸縮性回路基板に備えられた電子部品を、販売員の行動ログ等を取得する目的で利用する場合は、前記衣類としては、制服等が挙げられ、前記布帛は、制服を構成する布帛等が挙げられる。また、前記伸縮性回路基板に備えられた電子部品を、スポーツ用途で用いる場合は、前記衣類としては、スポーツのユニフォームや、運動時に着用するティーシャツ等が挙げられ、前記布帛は、これらを構成する布帛等が挙げられる。なお、図12は、本実施形態に係る伸縮性回路基板が固定された衣類の一例を示す概略図である。
【0088】
前記衣類における前記伸縮性回路基板の固定位置としては、前記伸縮性回路基板の電子部品が好適に動作する位置等が挙げられる。その固定位置としては、例えば、前記衣類121を着たとき、背中側上部で、かつ、内側の位置、及び前記衣類をハンガーに掛けたとき、ハンガーに近接する位置等の、タグ等を貼付する位置等が挙げられる。
【0089】
前記伸縮性デバイスにおいて、前記布帛が、衣類を構成する布帛である場合、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品と非接触通信又は非接触給電が可能な送電用電子部品を備える衣類用ハンガーに前記衣類を掛けたとき、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品が、前記送電用電子部品からの非接触通信又は非接触給電が可能な位置に、前記伸縮性回路基板を固定することが好ましい。前記衣類用ハンガーは、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品が、前記送電用電子部品からの非接触通信又は非接触給電が可能な位置に前記送電用電子部品を備えることが好ましい。前記衣類用ハンガー131としては、具体的には、図13に示すように、前記衣類を掛けたとき、前記衣類を着たとき、背中側上部で、かつ、内側の位置が近接する位置に、前記送電用電子部品132を備えるハンガー等が挙げられる。なお、図13は、本発明の実施形態に係る伸縮性回路基板が固定された衣類を掛ける衣類用ハンガーの一例を示す概略図である。このように、前記伸縮性回路基板を備えた衣類を、前記衣類用ハンガーに掛けるだけで、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品と前記衣類用ハンガーに備えられる送電用電子部品との非接触通信が可能になったり、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品を前記衣類用ハンガーに備えられる送電用電子部品から非接触給電をすることができる。
【0090】
前記衣類用ハンガーは、例えば、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品に対して非接触給電を行う送電用電子部品を取り外せるようにしてもよい。そうすることによって、前記送電用電子部品を容易に充電できる。また、前記衣類用ハンガーは、例えば、前記伸縮性回路基板に備えられる前記電子部品との非接触通信を行う送電用電子部品を取り外せるようにしてもよい。そうすることによって、前記送電用電子部品からデータを容易に取り出すことができる。前記衣類を前記衣類用ハンガーにかけておく時間が短くてすみ、前記衣類が汗等で濡れている場合等に有効である。
【0091】
この出願は、2019年4月18日に出願された日本国特許出願特願2019-079144を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
【0092】
本発明を表現するために、上述において実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明によれば、伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる伸縮性積層体、伸縮性回路基板を布帛に好適に固定できる伸縮性デバイス用材料、及び伸縮性回路基板が布帛に好適に固定された伸縮性デバイスが提供される。
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