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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/155 20200101AFI20240913BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20240913BHJP
   F21S 8/06 20060101ALI20240913BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240913BHJP
   F21V 7/28 20180101ALI20240913BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240913BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B47/105
F21S8/06 200
F21S2/00 424
F21V7/28 240
F21Y115:10 100
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023559558
(86)(22)【出願日】2022-10-28
(86)【国際出願番号】 JP2022040405
(87)【国際公開番号】W WO2023085126
(87)【国際公開日】2023-05-19
【審査請求日】2024-04-24
(31)【優先権主張番号】P 2021185272
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】明田 孝典
(72)【発明者】
【氏名】平野 徹
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-48465(JP,A)
【文献】特開2013-247077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00 - 39/10
H05B 45/00 - 45/59
H05B 47/00 - 47/29
F21S 2/00 - 45/70
F21V 1/00 - 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光を出射する第1光源モジュールと、
第2光を出射する第2光源モジュールと、
第1主面、第2主面及び第1入射端面を有し、前記第1入射端面に入射した前記第1光源モジュールからの前記第1光を導光して前記第1主面から第1照明光として出射させる第1導光板と、
第3主面、第4主面及び第2入射端面を有し、前記第1導光板の厚さ方向において前記第3主面が前記第2主面に対向しており、前記第2入射端面に入射した前記第2光源モジュールからの前記第2光を導光して前記第4主面から第2照明光として出射させる第2導光板と、
前記第1導光板の前記第2主面と前記第2導光板の前記第3主面との間に配置されており、可視光を反射する反射部材と、
前記第1光源モジュールを制御する第1制御部と、
前記第2光源モジュールを制御する第2制御部と、を備える、
照明システム。
【請求項2】
前記第1導光板は、前記厚さ方向を上下方向とするように配置され、
前記第1導光板は、上下方向において前記第2導光板よりも下に位置する、
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記第1導光板と前記第2導光板と前記第1光源モジュールと前記第2光源モジュールと前記反射部材とを保持している保持部材と、
前記保持部材に連結されている吊り下げ具と、を更に備える、
請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記第1導光板は、前記第1主面から出射させる前記第1照明光の第1配光角を制御する第1光学構造を有し、
前記第2導光板は、前記第4主面から出射させる前記第2照明光の第2配光角を制御する第2光学構造を有し、
前記第2配光角が前記第1配光角よりも大きい、
請求項1~3のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記第1制御部は、前記第1光源モジュールを制御することによって、前記第1照明光を白色とは異なる色のカラー照明光に制御可能である、
請求項1~のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項6】
前記第1光源モジュールは、
第1実装基板と、
前記第1実装基板に実装されており青色光を放射する複数の第1青色LEDと、
前記第1実装基板に実装されており緑色光を放射する複数の第1緑色LEDと、
前記第1実装基板に実装されており黄色光を放射する複数の第1黄色LEDと、
前記第1実装基板に実装されており赤色光を放射する複数の第1赤色LEDと、を有し、
前記第1制御部は、
前記複数の第1青色LEDを駆動する第1青色LED駆動回路と、
前記複数の第1緑色LEDを駆動する第1緑色LED駆動回路と、
前記複数の第1黄色LEDを駆動する第1黄色LED駆動回路と、
前記複数の第1赤色LEDを駆動する第1赤色LED駆動回路と、を有する、
請求項5に記載の照明システム。
【請求項7】
前記第2制御部は、前記第2光源モジュールを制御することによって、前記第2照明光を白色とは異なる色のカラー照明光に制御可能である、
請求項1~のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項8】
前記第2光源モジュールは、
第2実装基板と、
前記第2実装基板に実装されており青色光を放射する複数の第2青色LEDと、
前記第2実装基板に実装されており緑色光を放射する複数の第2緑色LEDと、
前記第2実装基板に実装されており黄色光を放射する複数の第2黄色LEDと、
前記第2実装基板に実装されており赤色光を放射する複数の第2赤色LEDと、を有し、
前記第2制御部は、
前記複数の第2青色LEDを駆動する第2青色LED駆動回路と、
前記複数の第2緑色LEDを駆動する第2緑色LED駆動回路と、
前記複数の第2黄色LEDを駆動する第2黄色LED駆動回路と、
前記複数の第2赤色LEDを駆動する第2赤色LED駆動回路と、を有する、
請求項7に記載の照明システム。
【請求項9】
前記第1制御部は、環境情報を検出するセンサの出力に基づいて前記第1光源モジュールを制御し、
前記第2制御部は、前記センサの出力に基づいて前記第2光源モジュールを制御する、
請求項1~のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項10】
前記第2光源モジュールを複数備え、かつ、前記第2制御部を複数備え、
前記複数の第2制御部は、前記複数の第2光源モジュールに一対一に対応し、
前記第2導光板は、矩形板状であり、
前記第2導光板は、前記第2入射端面を複数有し、
前記複数の第2光源モジュールは、前記第2導光板の前記複数の第2入射端面に一対一に対応するように配置されており、
前記複数の第2光源モジュールは、前記第2導光板を介して対向する2つの第2光源モジュールを含み、
前記複数の第2制御部のうち前記2つの第2光源モジュールに一対一に対応する2つの第2制御部は、前記2つの第2光源モジュールのうち対応する第2光源モジュールから出射させる前記第2光の色が互いに異なるように前記対応する第2光源モジュールを制御する、
請求項1~のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項11】
前記第1光源モジュールを複数備え、かつ、前記第1制御部を複数備え、
前記複数の第1制御部は、前記複数の第1光源モジュールに一対一に対応し、
前記第1導光板は、矩形板状であり、
前記第1導光板は、前記第1入射端面を複数有し、
前記複数の第1光源モジュールは、前記第1導光板の前記複数の第1入射端面に一対一に対応するように配置されており、
前記複数の第1光源モジュールは、前記第1導光板を介して対向する2つの第1光源モジュールを含み、
前記複数の第1制御部のうち前記2つの第1光源モジュールに一対一に対応する2つの第1制御部は、前記2つの第1光源モジュールのうち対応する第1光源モジュールから出射させる前記第1光の色が互いに異なるように前記対応する第1光源モジュールを制御する、
請求項1~のいずれか一項に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、照明システムに関し、より詳細には、導光板を備える照明システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、両面発光が可能なLED照明器具が開示されている。特許文献1に開示されたLED照明器具は、天井から吊り下げられて、下側及び上側に光を照射するペンダント型の照明器具である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-247077号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示の目的は、より多様な照明を実現可能な照明システムを提供することにある。
【0005】
本開示に係る一態様の照明システムは、第1光源モジュールと、第2光源モジュールと、第1導光板と、第2導光板と、反射部材と、第1制御部と、第2制御部と、を備える。前記第1光源モジュールは、第1光を出射する。前記第2光源モジュールは、第2光を出射する。前記第1導光板は、第1主面、第2主面及び第1入射端面を有する。前記第1導光板は、前記第1入射端面に入射した前記第1光源モジュールからの前記第1光を導光して前記第1主面から第1照明光として出射させる。前記第2導光板は、第3主面、第4主面及び第2入射端面を有する。前記第2導光板は、前記第1導光板の厚さ方向において前記第3主面が前記第2主面に対向している。前記第2導光板は、前記第2入射端面に入射した前記第2光源モジュールからの前記第2光を導光して前記第4主面から第2照明光として出射させる。前記反射部材は、前記第1導光板の前記第2主面と前記第2導光板の前記第3主面との間に配置されており、可視光を反射する。前記第1制御部は、前記第1光源モジュールを制御する。前記第2制御部は、前記第2光源モジュールを制御する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係る照明システムの説明図である。
図2図2は、同上の照明システムにおける照明装置を上側から見た斜視図である。
図3図3は、同上の照明システムにおける照明装置を下側から見た斜視図である。
図4図4は、同上の照明システムにおける第1導光板と複数の第1光源モジュールとの位置関係を説明するための平面図である。
図5図5は、同上の照明システムにおける第2導光板と複数の第2光源モジュールとの位置関係を説明するための平面図である。
図6図6は、同上の照明システムにおける照明装置の断面図である。
図7図7は、同上の照明システムにおける照明装置の他の断面図である。
図8図8は、同上の照明システムのブロック図である。
図9図9Aは、同上の照明システムの動作例を示す側面図である。図9Bは、同上の照明システムの動作例を示す斜視図である。
図10図10は、同上の照明システムの他の構成例を上側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
下記の実施形態等において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0008】
(実施形態)
以下では、実施形態に係る照明システム101について図1~9Bに基づいて説明する。
【0009】
(1)概要
実施形態に係る照明システム101は、図1に示すように、照明装置100を備える。照明装置100は、複数(例えば、4つ)の第1光源モジュール3(図1及び4参照)と、複数(例えば、4つ)の第2光源モジュール4(図1及び5参照)と、第1導光板1と、第2導光板2と、反射部材5と、を備える。また、照明システム101は、複数(例えば、4つ)の第1制御部6(図8参照)と、複数(例えば、4つ)の第2制御部7(図8参照)と、を備える。反射部材5は、第1導光板1と第2導光板2との間に配置されている。第1導光板1は、例えば、複数(例えば、4つ)の第1入射端面13(図1、4及び6参照)に入射した複数の第1光源モジュール3からの第1光を導光して第1主面11から第1照明光L1として出射させる。第2導光板2は、例えば、複数(例えば、4つ)の第2入射端面23(図1、5及び6参照)に入射した第2光源モジュール4からの第2光を導光して第4主面22から第2照明光L2として出射させる。複数の第1制御部6の各々は、複数の第1光源モジュール3のうち対応する第1光源モジュール3を制御する。複数の第2制御部7の各々は、複数の第2光源モジュール4のうち対応する第2光源モジュール4を制御する。照明システム101は、施設200(図9A及び9B参照)内に配置される。施設200としては、ビル、特に、オフィスビルを想定している。図1では、第1照明光L1の照明範囲にドットのハッチングを施し、第2照明光L2の照明範囲に第1照明光L1とは異なるドットのハッチングを施してある。
【0010】
以下では、説明の便宜上、施設200(図9A及び9B参照)内において照明装置100の周囲の空間を対象空間201と称する。対象空間201は、施設200内の人P10によって利用される空間である。対象空間201の例としては、会議室、ワーキングスペース、コワーキングスペース、レクリエーションルームが挙げられる。施設200は、オフィスビルに限らず、事務所、工場、病院、ホテル、スタジアム、アミューズメント施設、空港、戸建て住宅、集合住宅等であってもよい。
【0011】
(2)詳細
以下、実施形態に係る照明システム101について、図1~9Bに基づいて更に詳細に説明する。
【0012】
照明システム101は、照明装置100を備える。照明装置100は、複数の第1光源モジュール3と、複数の第2光源モジュール4と、第1導光板1と、第2導光板2と、反射部材5と、を備える。照明システム101は、複数の第1制御部6(図8参照)と、複数の第2制御部7(図8参照)と、を備える。照明装置100では、第1導光板1は、第1導光板1の厚さ方向D1を上下方向とするように配置される。第1導光板1は、上下方向において第2導光板2よりも下に位置する。照明装置100は、保持部材8(図1~3参照)と、複数(例えば、4つ)の吊り下げ具9(図2、3及び9B参照)と、を更に備える。保持部材8は、第1導光板1と第2導光板2と第1光源モジュール3と第2光源モジュール4と反射部材5とを保持している。保持部材8は、複数の部材を組み合わせて構成されており、全体として矩形枠状の形状である。4つの吊り下げ具9は、保持部材8の4つの角部に連結されている。これにより、照明装置100は、ペンダント型照明器具として使用することができる。照明装置100では、第1照明光L1を主照明として利用でき、第2照明光L2を主照明以外の照明として利用することができる。施設200において対象空間201に面する天井面210における第2照明光L2の照明エリアの面積は、第2導光板2の面積よりも大きい(図9A及び9B参照)。
【0013】
照明装置100は、例えば、図9Bに示すように、施設200において対象空間201に面する天井から吊り下げた状態で配置される。対象空間201は、天井面210下の空間であり、照明装置100の下方の第1空間211と、照明装置100の上方の第2空間212と、を含む。施設200内の対象空間201では、人P10が利用可能な什器として、机220、椅子230等が床面215上に配置されている。照明装置100は、下方から見て正方形状であるが、これに限らず、例えば、長方形状であってもよい。
【0014】
複数の第1光源モジュール3の各々は、図4、6及び7に示すように、第1実装基板30と、複数(例えば、36個)の第1青色LED(Light Emitting Diode)31と、複数(例えば、36個)の第1緑色LED32と、複数(例えば、36個)の第1黄色LED33と、複数(例えば、36個)の第1赤色LED34と、を有する。
【0015】
第1実装基板30は、例えば、プリント配線板であるが、これに限らない。第1実装基板30は、第1導光板1から見て細長の長方形状である。
【0016】
複数の第1青色LED31は、第1実装基板30に実装されている。複数の第1青色LED31は、通電されることにより、青色光を放射する。複数の第1青色LED31は、例えば、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第1緑色LED32は、第1実装基板30に実装されている。複数の第1緑色LED32は、通電されることにより、緑色光を放射する。複数の第1緑色LED32は、例えば、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第1黄色LED33は、第1実装基板30に実装されている。複数の第1黄色LED33は、通電されることにより、黄色光を放射する。複数の第1黄色LED33は、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第1赤色LED34は、第1実装基板30に実装されている。複数の第1赤色LED34は、通電されることにより、赤色光を放射する。複数の第1赤色LED34は、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第1光源モジュール3の各々は、1つの第1実装基板30上に、第1青色LED31と、第1緑色LED32と、第1黄色LED33と、第1赤色LED34とのセットを複数(例えば、36)有している。複数のセットは、一方向に並んでいる。
【0017】
複数の第2光源モジュール4の各々は、図5~7に示すように、第2実装基板40と、複数(例えば、36個)の第2青色LED41と、複数(例えば、36個)の第2緑色LED42と、複数(例えば、36個)の第2黄色LED43と、複数(例えば、36個)の第2赤色LED44と、を有する。
【0018】
第2実装基板40は、例えば、プリント配線板であるが、これに限らない。第2実装基板40は、第2導光板2から見て細長の長方形状である。
【0019】
複数の第2青色LED41は、第2実装基板40に実装されている。複数の第2青色LED41は、通電されることにより、青色光を放射する。複数の第2青色LED41は、例えば、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第2緑色LED42は、第2実装基板40に実装されている。複数の第2緑色LED42は、通電されることにより、緑色光を放射する。複数の第2緑色LED42は、例えば、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第2黄色LED43は、第2実装基板40に実装されている。複数の第2黄色LED43は、通電されることにより、黄色光を放射する。複数の第2黄色LED43は、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第2赤色LED44は、第2実装基板40に実装されている。複数の第2赤色LED44は、通電されることにより、赤色光を放射する。複数の第2赤色LED44は、直並列接続されているが、これに限らず、例えば、並列接続されていてもよい。複数の第2光源モジュール4の各々は、1つの第2実装基板40上に、第2青色LED41と、第2緑色LED42と、第2黄色LED43と、第2赤色LED44とのセットを複数(例えば、36)有している。複数のセットは、一方向に並んでいる。
【0020】
第1導光板1は、図1、3、4及び6に示すように、板状であって、透明な光学部材である。第1導光板1の材料は、例えば、アクリル樹脂であるが、これに限らず、例えば、ポリカーボネート樹脂、ガラス等であってもよい。第1導光板1は、矩形板状である。第1導光板1は、第1主面11と、第1主面11とは反対側の第2主面12と、を有する。また、第1導光板1は、4つの第1入射端面13を有する。4つの第1入射端面13は、第1導光板1の4つの端面により構成されている。第1導光板1の4つの第1入射端面13には、一対一に対応する4つの第1光源モジュール3が対向している。より詳細には、図4に示すように、第1導光板1の4つの第1入射端面13の各々には、対応する第1光源モジュール3の複数のLED(複数の第1青色LED31、複数の第1緑色LED32、複数の第1黄色LED33及び複数の第1赤色LED34)が対向している。第1導光板1は、4つの第1光源モジュール3から4つの第1入射端面13それぞれに入射した第1光を導光して第1主面11から第1照明光L1(図1、9A及び9B参照)として出射させる。第1光は、第1青色LED31から出射される青色光と、第1緑色LED32から出射される第1緑色光と、第1黄色LED33から出射される黄色光と、第1赤色LED34から出射される赤色光と、の少なくとも1つの光を含む。
【0021】
第1導光板1は、図1に示すように、第1導光板1の第1主面11から出射させる第1照明光L1の第1配光角θ1を制御する第1光学構造14を有する。第1光学構造14は、第1導光板1に入射した第1光を第2主面12において第1主面11側に反射するために形成されている。第1光学構造14は、第1導光板1の第2主面12に形成されている多数の溝を含むが、これに限らず、ドットパターン又はプリズムであってもよいし、多数の溝等が形成されたフィルムシートであってもよい。
【0022】
第2導光板2は、図1、2、5及び6に示すように、板状であって、透明な光学部材である。第2導光板2の材料は、例えば、アクリル樹脂であるが、これに限らず、例えば、ポリカーボネート樹脂、ガラス等であってもよい。第2導光板2は、矩形板状である。第2導光板2は、第3主面21と、第3主面21とは反対側の第4主面22と、を有する。また、第2導光板2は、4つの第2入射端面23を有する。4つの第2入射端面23は、第2導光板2の4つの端面により構成されている。第2導光板2の4つの第2入射端面23には、一対一に対応する4つの第2光源モジュール4が対向している。より詳細には、図5に示すように、第2導光板2の4つの第2入射端面23の各々には、対応する第2光源モジュール4の複数のLED(複数の第2青色LED41、複数の第2緑色LED42、複数の第2黄色LED43及び複数の第2赤色LED44)が対向している。第2導光板2は、4つの第2入射端面23それぞれに入射した4つの第2光源モジュール4からの第2光を導光して第4主面22から第2照明光L2(図1、9A及び9B参照)として出射させる。第2光は、第2青色LED41から出射される青色光と、第2緑色LED42から出射される緑色光と、第2黄色LED43から出射される黄色光と、第2赤色LED44から出射される赤色光と、の少なくとも1つの光を含む。
【0023】
第2導光板2は、図1に示すように、第2導光板2の第4主面22から出射させる第2照明光L2の第2配光角θ2を制御する第2光学構造24を有する。第2光学構造24は、第2導光板2に入射した第2光を第3主面21において第4主面22側に反射するために形成されている。第2光学構造24は、第2導光板2の第3主面21に形成されている多数の溝を含むが、これに限らず、ドットパターン又はプリズムであってもよいし、多数の溝等が形成されたフィルムシートであってもよい。
【0024】
照明装置100では、第2配光角θ2が第1配光角θ1よりも大きい。照明装置100では、上下方向において照明装置100からの距離が同じであれば、第2照明光L2の照明エリアの面積は、第1照明光L1の照明エリアの面積よりも大きい。
【0025】
照明装置100では、第1導光板1の厚さ方向D1からの平面視で、第1導光板1と第2導光板2とが重なる。照明装置100では、第1導光板1の厚さ方向D1からの平面視で、第1導光板1の全部が第2導光板2の全部に重なっているが、これに限らず、第1導光板1の一部が第2導光板2の全部に重なっていてもよいし、第1導光板1の全部が第2導光板2の一部に重なっていてもよいし、第1導光板1の一部と第2導光板2の一部とが重なっていてもよい。
【0026】
反射部材5は、図1に示すように、第1導光板1の厚さ方向D1において、第1導光板1と第2導光板2との間に配置されている。反射部材5は、例えば、可視光を反射する板状の部材である。反射部材5は、例えば、白色のアクリル板である。
【0027】
反射部材5は、矩形板状である。反射部材5は、図1及び6に示すように、第1導光板1側の主面であって、第1導光板1からの可視光を反射する第1反射面51と、第2導光板2側の主面であって、第2導光板2からの可視光を反射する第2反射面52と、を有する。反射部材5は、第1光源モジュール3から第1導光板1の第1入射端面13に入射して第1導光板1内を導光されている途中で第1導光板1の第2主面12から出射しようとする光(可視光)又は第2主面12から出射した光(可視光)である漏光を反射する。また、反射部材5は、第2光源モジュール4から第2導光板2の第2入射端面23に入射して第2導光板2内を導光されている途中で第2導光板2の第3主面21から出射した光(可視光)である漏光を反射する。
【0028】
第1導光板1の厚さ方向D1からの平面視で、反射部材5は、第1導光板1の全部に重なる。反射部材5は、第1導光板1の厚さ方向D1からの平面視で、第1導光板1と同じ外形サイズであるが、これに限らず、例えば、第1導光板1の外形サイズよりも大きくてもよい。また、第1導光板1の厚さ方向D1からの平面視で、反射部材5は、第2導光板2の全部に重なる。反射部材5は、第1導光板1の厚さ方向D1からの平面視で、第2導光板2と同じ外形サイズであるが、これに限らず、例えば、第2導光板2の外形サイズよりも大きくてもよい。
【0029】
複数の第1制御部6(図8参照)は、例えば、複数の第1光源モジュール3に一対一に対応する。複数の第1制御部6の各々は、対応する第1光源モジュール3を制御することによって、第1照明光L1を白色光に制御可能である。白色光の相関色温度は、例えば、2700K以上6000K以下である。また、第1制御部6は、第1光源モジュール3を制御することによって、第1照明光L1を白色とは異なる色のカラー照明光に制御可能である。
【0030】
複数の第1制御部6の各々は、複数の第1青色LED31を駆動する第1青色LED駆動回路61と、複数の第1緑色LED32を駆動する第1緑色LED駆動回路62と、複数の第1黄色LED33を駆動する第1黄色LED駆動回路63と、複数の第1赤色LED34を駆動する第1赤色LED駆動回路64と、を有する。
【0031】
第1青色LED駆動回路61は、例えば、複数の第1青色LED31に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第1青色LED31に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0032】
第1緑色LED駆動回路62は、例えば、複数の第1緑色LED32に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第1緑色LED32に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0033】
第1黄色LED駆動回路63は、例えば、複数の第1黄色LED33に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第1黄色LED33に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0034】
第1赤色LED駆動回路64は、例えば、複数の第1赤色LED34に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第1赤色LED34に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0035】
照明装置100は、複数の第1制御部6の各々が、第1青色LED駆動回路61、第1緑色LED駆動回路62、第1黄色LED駆動回路63及び第1赤色LED駆動回路64を制御することにより、対応する第1光源モジュール3を制御する。これにより、照明装置100は、第1照明光L1として、白色の光、青色の光、緑色の光、赤色の光のいずれか、又は、これらの2つ以上を混色して得られる色の光を出力可能である。照明装置100では、第1照明光L1は、XYZ表色系のxy色度図において、第1青色LED31から放射される青色光の色度点と、第1緑色LED32から放射される緑色光の色度点と、第1黄色LED33から放射される黄色光の色度点と、第1赤色LED34から放射される赤色光の色度点と、を頂点とする四角形の範囲内の任意の色度点に相当する色の光を、カラー照明光又は白色光として出力することが可能である。白色光は、XYZ表色系のxy色度図における黒体軌跡上の色度点に相当する色度の光であるのが好ましい。
【0036】
複数の第2制御部7の各々は、例えば、複数の第2光源モジュール4に一対一に対応する。複数の第2制御部7の各々は、対応する第2光源モジュール4を制御することによって、第2照明光L2を白色光に制御可能である。白色光の相関色温度は、例えば、2700K以上6000K以下である。また、第2制御部7は、第2光源モジュール4を制御することによって、第2照明光L2を白色とは異なる色のカラー照明光に制御可能である。
【0037】
複数の第2制御部7の各々は、複数の第2青色LED41を駆動する第2青色LED駆動回路71と、複数の第2緑色LED42を駆動する第2緑色LED駆動回路72と、複数の第2黄色LED43を駆動する第2黄色LED駆動回路73と、複数の第2赤色LED44を駆動する第2赤色LED駆動回路74と、を有する。
【0038】
第2青色LED駆動回路71は、例えば、複数の第2青色LED41に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第2青色LED41に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0039】
第2緑色LED駆動回路72は、例えば、複数の第2緑色LED42に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第2緑色LED42に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0040】
第2黄色LED駆動回路73は、例えば、複数の第2黄色LED43に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第2黄色LED43に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0041】
第2赤色LED駆動回路74は、例えば、複数の第2赤色LED44に定電流を供給可能であり、かつ、複数の第2赤色LED44に供給する直流電力の大きさを調整可能な定電流回路(例えば、降圧チョッパ回路)を含む。
【0042】
複数の第2制御部7の各々は、第2青色LED駆動回路71、第2緑色LED駆動回路72、第2黄色LED駆動回路73及び第2赤色LED駆動回路74を制御することにより、対応する第2光源モジュール4を制御する。これにより、照明装置100は、第2照明光L2として、白色の光、青色の光、緑色の光、赤色の光のいずれか、又は、これらの2つ以上を混色して得られる色の光を出力可能である。照明装置100では、第2照明光L2は、XYZ表色系のxy色度図において、第2青色LED41から放射される青色光の色度点と、第2緑色LED42から放射される緑色光の色度点と、第2黄色LED43から放射される黄色光の色度点と、第2赤色LED44から放射される赤色光の色度点と、を頂点とする四角形の範囲内の任意の色度点に相当する色の光を、カラー照明光又は白色光として出力することが可能である。白色光は、XYZ表色系のxy色度図における黒体軌跡上の色度点に相当する色度の光であるのが好ましい。
【0043】
保持部材8を構成する複数の部材の材料は、例えば、金属、合金、樹脂等である。保持部材8の表面の色は、例えば、白色である。保持部材8を構成する複数の部材の材料が金属又は合金の場合、白色の塗装を施すことにより、保持部材8の表面の色を白色とすることができる。また、保持部材8を構成する部材の材料が樹脂の場合、白色の樹脂(例えば、白色顔料を含む樹脂)を採用することにより、保持部材8の表面の色を白色とすることができる。
【0044】
4つの吊り下げ具9の各々は、パイプであるが、これに限らず、例えば、図10に示すようにワイヤであってもよい。図10の例では、4つの吊り下げ具9の各々を構成するワイヤの上端は、例えば、吊りボルト250に連結された連結装置95に保持されている。吊りボルト250は、施設200の天井コンクリートのアンカーに固定されている。連結装置95は、連結装置95を吊りボルト250に固定するためのナットを有している。また、4つの吊り下げ具9の各々は、パイプ又はワイヤに限らず、例えば、コード、チェーン等であってもよい。また、吊り下げ具9の数は、4つに限らない。
【0045】
照明システム101は、例えば、図10に示すように、電源ユニット103を備えている。電源ユニット103は、上述の複数の第1制御部6(図8参照)と、複数の第2制御部7(図8参照)と、を含む。電源ユニット103は、接続ケーブル104等を介して複数の第1光源モジュール3(図4及び8参照)及び複数の第2光源モジュール4(図5及び8参照)と接続されている。
【0046】
電源ユニット103には、例えば、外部電源(例えば、直流電源)から電源電圧(例えば、直流電圧)が供給される。電源ユニット103は、例えば、配線ダクト113に接続されている外部電源から給電される。配線ダクト113は、例えば、施設200において対象空間201に面する天井面210に配置されている。外部電源が直流電源の場合、配線ダクト113は、直流配電用の配線ダクト(DCダクト)である。電源ユニット103は、例えば、施設200において天井裏に配置される。電源ユニット103は、例えば、配線ダクト113にスライド可能に取り付けられる取付プラグ114と、取付プラグ114に接続された電源コード115と、電源コード115に接続された中継コネクタ116と、を介して配線ダクト113に接続される。
【0047】
電源ユニット103は、配線ダクト113を介して直流電源から供給される第1電圧(例えば、第1直流電圧)を第2電圧(例えば、第2直流電圧)に変換する電源回路(例えば、DC-DCコンバータ)を含む。電源ユニット103は、電源モジュール130と、電源モジュール130を収容している筐体133と、を備える。電源モジュール130は、回路基板131と、回路基板131に実装されている複数の電子部品(電源回路の構成部品、複数の第1制御部6それぞれの構成部品、複数の第2制御部7それぞれの構成部品等)と、を有する。回路基板131は、例えば、プリント配線板である。複数の第1制御部6及び複数の第2制御部7の各々は、例えば、制御用IC(Integrated Circuit)である。なお、照明システム101では、電源ユニット103の電源回路が、上述の複数の第1青色LED駆動回路61、複数の第1緑色LED駆動回路62、複数の第1黄色LED駆動回路63、複数の第1赤色LED駆動回路64、複数の第2青色LED駆動回路71、複数の第2緑色LED駆動回路72、複数の第2黄色LED駆動回路73及び複数の第2赤色LED駆動回路74を含んでいてもよい。
【0048】
照明システム101では、複数(4つ)の第2光源モジュール4は、第2導光板2を介して規定方向(例えば、図9Aの左右方向)において対向する2つの第2光源モジュール4を含む。照明システム101では、複数(4つ)の第2制御部7のうち上記2つの第2光源モジュール4に一対一に対応する2つの第2制御部7は、上記2つの第2光源モジュール4のうち対応する第2光源モジュール4から出射させる第2光の色が互いに異なるように対応する第2光源モジュール4を制御してもよい。この場合、2つの第2制御部7は、例えば、コントローラ110(図8参照)からの指示に基づいて、当該2つの第2制御部7に一対一に対応する2つの第2光源モジュール4を制御する。例えば、コントローラ110は、図9Aにおいて第2導光板2から見て左側の第2光源モジュール4から出射される第2光L21(図9Aでは、左側の第2光源モジュール4から出射され第2導光板2の第4主面22から出射された第2光L21を図示してある)が青色の光となるように当該左側の第2光源モジュール4に対応する第2制御部7に指示する。これにより、当該第2制御部7は、複数の第2青色LED41、複数の第2緑色LED42、複数の第2黄色LED43及び複数の第2赤色LED44のうち複数の第2青色LED41のみが点灯するように第2光源モジュール4を制御する。また、コントローラ110は、図9Aにおいて第2導光板2から見て右側の第2光源モジュール4から出射される第2光L22(図9Aでは、右側の第2光源モジュール4から出射され第2導光板2の第4主面22から出射された第2光L22を図示してある)が赤色の光となるように当該右側の第2光源モジュール4に対応する第2制御部7に指示する。これにより、当該第2制御部7は、複数の第2青色LED41、複数の第2緑色LED42、複数の第2黄色LED43及び複数の第2赤色LED44のうち複数の第2赤色LED44のみが点灯するように第2光源モジュール4を制御する。これにより、天井面210における第2照明光L2の照明エリアにおいて右から左にかけて青色から赤色にかけてのグラデーションを有する第2照明光L2を実現することが可能となる。図9A及び9Bでは、第2光L21と第2光L22との合成光を第2照明光L2として模式的に図示してある。なお、図9Aでは、天井面210における第2照明光L2に関し上下方向に幅を有しているのは、グラデーションを模式的に示すためであり、実体を有するものではない。
【0049】
照明システム101では、複数(4つ)の第1光源モジュール3は、第1導光板1を介して規定方向において対向する2つの第1光源モジュール3を含む。照明システム101では、複数(4つ)の第1制御部6のうち上記2つの第1光源モジュール3に一対一に対応する2つの第1制御部6は、上記2つの第1光源モジュール3のうち対応する第1光源モジュール3から出射させる第1光の色が互いに異なるように対応する第1光源モジュール3を制御してもよい。この場合、2つの第1制御部6は、例えば、コントローラ110(図8参照)からの指示に基づいて、当該2つの第1制御部6に一対一に対応する2つの第1光源モジュール3を制御する。例えば、コントローラ110は、図4において第1導光板1から見て左側の第1光源モジュール3から出射される第1光の色を青色となるように当該左側の第1光源モジュール3に対応する第1制御部6に指示する。これにより、当該第1制御部6は、複数の第1青色LED31、複数の第1緑色LED32、複数の第1黄色LED33及び複数の第1赤色LED34のうち複数の第1青色LED31のみが点灯するように第1光源モジュール3を制御する。また、コントローラ110は、図4において第1導光板1から見て右側の第1光源モジュール3から出射される第1光の色を赤色となるように当該右側の第1光源モジュール3に対応する第1制御部6に指示する。これにより、当該第1制御部6は、複数の第1青色LED31、複数の第1緑色LED32、複数の第1黄色LED33及び複数の第1赤色LED34のうち複数の第1赤色LED34のみが点灯するように第1光源モジュール3を制御する。
【0050】
照明システム101では、第1制御部6は、環境情報を検出するセンサ120(図8参照)の出力に基づいて第1光源モジュール3を制御してもよい。また、照明システム101では、第2制御部7は、センサ120の出力に基づいて第2光源モジュール4を制御してもよい。
【0051】
また、照明システム101では、第1制御部6は、コントローラ110(図8参照)からの第1制御信号に基づいて第1光源モジュール3を制御してもよい。また、照明システム101では、第2制御部7は、コントローラ110からの第2制御信号に基づいて第2光源モジュール4を制御してもよい。
【0052】
第1制御部6は、センサ120の検出結果(計測値等)に応じたセンサ120からの信号、コントローラ110からの第1制御信号等を取得可能な第1取得部65(図8参照)を有している。
【0053】
また、第2制御部7は、センサ120の検出結果に応じたセンサ120からの信号、コントローラ110からの第2制御信号等を取得可能な第2取得部75(図8参照)を有している。
【0054】
センサ120は、例えば、対象空間201(図9B参照)の空気質を計測する空気質センサを含む。この場合、照明システム101では、第2制御部7が、空気質センサの計測値に基づいて空気質に関するサインを提示するように第2照明光L2を白色とは異なる色のカラー照明光に制御する。これにより、第2照明光L2を情報の媒体として活用することが可能となる。空気質は、人が健康かつ快適に過ごすための空気の質に関する因子を表しており、より具体的には、化学的因子、生物的因子、物理的因子の環境因子に分類される。化学的因子は、二酸化炭素、揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)、臭気成分を含む。生物的因子は、ハウスダスト、花粉を含み、物理的因子は、温度、湿度を含む。ハウスダストは、カビ、ウイルス、ダニの糞、ペットの皮膚片等を意味する。空気質センサは、例えば、照明対象空間の二酸化炭素を空気質の因子として二酸化炭素の濃度を計測する。空気質センサは、例えば、無線通信により、空気質センサの識別情報と計測値とをコントローラ110へ送信することができる。コントローラ110は、センサ120からの識別情報と計測値とを取得可能な取得部を有する。コントローラ110は、照明システム101の構成要素ではないが、照明システム101の構成要素であってもよい。
【0055】
センサ120は、空気質センサに限らず、例えば、温度センサ、火災感知器等であってもよい。照明システム101では、例えば、センサ120が温度センサの場合、センサ120による検出温度が基準温度よりも2℃以上高いときに、第2照明光L2を暖色系のカラー照明光とし、センサ120による検出温度が基準温度よりも2℃以上低いときに、第2照明光L2を寒色系のカラー照明光としてもよい。照明システム101では、センサ120が火災感知器の場合、センサ120によって火災が検知されたときに、第2照明光L2を、避難指示、避難誘導等のサイネージを提示するカラー照明光としてもよい。センサ120は、上述の例に限らず、例えば、温湿度センサ、湿度センサ、匂いセンサ、人体検知センサ等であってもよい。
【0056】
また、コントローラ110は、照明システム101(の照明装置100)をサーカディアン照明として制御してもよい。サーカディアン照明とは、サーカディアンリズムを考慮した照明である。サーカディアンリズムとは、地球上に生息する人に行動や身体機能として現れる、24時間に近い周期のリズムを意味する。24時間に近い周期とは、24±4時間の範囲内の周期を意味する。
【0057】
コントローラ110は、例えば、施設200の施設情報を記憶している管理装置と通信ネットワークを介して接続可能である。管理装置は、例えば、サーバである。通信ネットワークは、インターネットを含み得る。通信ネットワークは、単一の通信プロトコルに準拠したネットワークだけではなく、異なる通信プロトコルに準拠した複数のネットワークで構成されていてもよい。通信プロトコルは、周知の様々な有線通信規格及び無線通信規格から選択され得る。通信ネットワークは、例えば、リピータハブ、スイッチングハブ、ブリッジ、ゲートウェイ、ルータ等のデータ通信機器を含み得る。
【0058】
施設情報は、例えば、施設200の構造を表す3次元データの一部又は全体である。3次元データは、コンピュータを用いて構築される仮想空間において施設200を表現するデータである。この種の3次元データは、例えば、BIM(Building Information Modeling)データである。以下では、3次元データを、「BIMデータ」という。
【0059】
BIMデータには、施設200の形状及び寸法を表すデータだけではなく、施設200を構成する部材に関するデータ、施設200に配置された設備機器に関するデータのように、施設200に関連する多種類のデータが統合されている。また、BIMデータには、施設200の基準位置の緯度・経度の情報、及び施設200の向きに関する情報が含まれている。つまり、BIMデータは、施設200を建てるためのデータだけではなく、施設200に関連する様々なデータの総体を表している。BIMデータは、例えば3次元CAD(Computer Aided Design)システムを用いて表現された情報であって、施設200の形状及び寸法を表すデータを用いて作成される。BIMデータを用いることで、例えばディスプレイに施設200の全体又は部分を表す図形を表示することが可能である。BIMデータは、施設200に応じて階層化されている。BIMデータは、例えば施設200の全体を正面図若しくは斜視図で表す情報、施設200の複数のフロアそれぞれを平面図若しくは斜視図で表す情報、又は一つのフロアを平面図若しくは斜視図で表す情報を含んでいる。例えば、BIMデータは、施設200である1つの建物全体の斜視図を表すデータ、建物内の1つフロアの平面図を表すデータ、又は部屋を内側から見た斜視図を表すデータ等を含む。施設情報(BIMデータ)及び位置情報の表示は、いずれも例えばJava(登録商標)等のプログラム言語で記述されたプログラムを実行可能なソフトウェアを用いれば可能である。例えば、WebGL(Web Graphics Library)に対応したウェブブラウザであれば、施設200の3次元データを表示部に表示することが可能である。
【0060】
コントローラ110は、管理装置からBIMデータを取得する第1取得部を有する。また、コントローラ110は、施設200内に配置されている1つ又は複数のセンサ120から計測値を取得する第2取得部を有する。また、コントローラ110は、メモリを有する。施設200内に複数のセンサ120がある場合、複数のセンサ120は、それぞれ固有の識別情報(固有アドレス)を有する。
【0061】
コントローラ110は、第1取得部において取得したBIM情報に基づいて、施設200内の照明装置100の位置情報(施設200内の照明装置100の位置座標)を特定して、施設200内の照明装置100の位置情報と照明システム101の固有アドレスとを一対一に対応付けて上述のメモリに記憶している。コントローラ110から照明システム101への第1制御信号は、制御対象の第1光源モジュール3の制御内容(第1光の色、点灯、消灯、点滅等)を示す制御データを含む。コントローラ110から照明システム101への第2制御信号は、制御対象の第2光源モジュール4の制御内容(第2光の色、点灯、消灯、点滅等)を示す制御データを含む。また、コントローラ110は、第1取得部において取得したBIM情報に基づいて、施設200内の複数の机220又はセンサ120の位置情報(施設200内の机220の位置座標又はセンサ120の位置座標)を特定して、施設200内の照明システム101の識別情報とセンサ120の識別情報とを対応付けて上述のメモリに記憶している。
【0062】
コントローラ110は、第2取得部において空気質センサの計測値を取得し、計測値に基づいて空気質に関するサインを提示するように照明装置100の第2照明光L2を白色とは異なる色(例えば、赤錆色)のカラー照明光に制御する。
【0063】
コントローラ110は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、コントローラ110としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0064】
(3)まとめ
実施形態に係る照明システム101は、第1光源モジュール3と、第2光源モジュール4と、第1導光板1と、第2導光板2と、反射部材5と、第1制御部6と、第2制御部7と、を備える。第1光源モジュール3は、第1光を出射する。第2光源モジュール4は、第2光を出射する。第1導光板1は、第1主面11、第2主面12及び第1入射端面13を有する。第1導光板1は、第1入射端面13に入射した第1光源モジュール3からの第1光を導光して第1主面11から第1照明光L1として出射させる。第2導光板2は、第3主面21、第4主面22及び第2入射端面23を有する。第2導光板2は、第1導光板1の厚さ方向D1において第3主面21が第2主面12に対向している。第2導光板2は、第2入射端面23に入射した第2光源モジュール4からの第2光を導光して第4主面22から第2照明光L2として出射させる。反射部材5は、第1導光板1の第2主面12と第2導光板2の第3主面21との間に配置されており、可視光を反射する。第1制御部6は、第1光源モジュール3を制御する。第2制御部7は、第2光源モジュール4を制御する。
【0065】
実施形態に係る照明システム101は、より多様な照明を実現することが可能となる。より詳細には、実施形態に係る照明システム101は、第1照明光L1を第1光源モジュール3及び第1導光板1によって実現でき、第2照明光L2を第2光源モジュール4及び第2導光板2によって実現できるので、相反する方向を照明する第1照明光L1と第2照明光L2とを、別々の構成によって提供できる。しかも、実施形態に係る照明システム101は、第1照明光L1と第2照明光L2とが互いに干渉することを反射部材5によって抑制できるので、第1照明光L1と第2照明光L2とを独立して制御することができ、より多様な照明を実現することが可能となる。これにより、照明システム101は、施設200内の対象空間201を利用している人P10に、より適切な環境を提供することが可能となる。また、照明システム101は、第1照明光L1及び第2照明光L2それぞれを白色光だけでなくカラー照明光に制御することができるので、より多様な照明を実現することが可能となる。また、照明システム101は、第1照明光L1が第2照明光L2の影響を受けにくいので、例えば、第2照明光L2をカラー照明光に制御して施設200の天井面210を照らしているときに、第1照明光L1による照明エリア内で作業をしている人P10の作業が第2照明光L2によって阻害されにくい。
【0066】
また、照明システム101は、矩形板状の第1導光板1の4つの第1入射端面13に一対一に対応する4つの第1光源モジュール3を備えるので、第1照明光L1による照明エリアの均斉度を向上させることが可能となる。また、照明システム101は、矩形板状の第2導光板2の4つの第2入射端面23に一対一に対応する4つの第2光源モジュール4を備えるので、第2照明光L2による照明エリアの均斉度を向上させることが可能となる。
【0067】
また、照明システム101は、施設200内の空間ゾーニングに利用されてもよい。空間ゾーニングは、壁又はパーテーション等の物理的な壁を作らずに対象空間内の特定のエリアの照明環境を作ることを意味する。複数の照明システム101を備えるシステムでは、1つのコントローラ110によって複数の照明システム101を制御する。コントローラ110は、複数の照明システム101の第2照明光L2を空間ゾーニングの属性(例えば、仕事に集中したい人の利用を想定した集中エリア、リラックスしたい人の利用を想定したリラックスエリア)を示すサインとして提示させ、空間ゾーニングの属性に応じて第2照明光L2の色を変えてもよい。
【0068】
(変形例)
上記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0069】
例えば、照明装置100における第1光源モジュール3の数は、4つに限らず、1つでもよいし、2つ又は3つ又は5つ以上であってもよい。
【0070】
また、照明装置100における第2光源モジュール4の数は、4つに限らず、1つでもよいし、2つ又は3つ又は5つ以上であってもよい。
【0071】
また、反射部材5は、金属板であってもよい。金属板の材料は、可視光に対する反射率の高い金属が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等が好ましい。
【0072】
また、反射部材5は、樹脂部材と、樹脂部材を覆うめっき層と、を含む部材であってもよい。また、反射部材5は、一つの部材で構成される場合に限らず、例えば、第1導光板1との対向面に反射層を有する第1反射板と、第1反射板から離れて配置され、第2導光板2との対向面に第2反射層を有する第2反射板と、を含む構成であってもよい。
【0073】
また、反射部材5は、第1導光板1の第2主面12に接するように配置されているが、これに限らず、第1導光板1の厚さ方向D1において第1導光板1の第2主面12から離れて配置されていてもよい。
【0074】
また、反射部材5は、第1導光板1の厚さ方向D1において第2導光板2の第3主面21から離れて配置されているが、これに限らず、第2導光板2の第3主面21に接していてもよい。
【0075】
また、照明装置100では、4つの第1光源モジュール3から第1導光板1に第1光を入射させるだけに限らず、例えば、4つの第1光源モジュール3のうち1つ又は2つ又は3つの第1光源モジュール3のみから第1導光板1に第1光を入射させてもよい。
【0076】
また、照明装置100では、4つの第2光源モジュール4から第2導光板2に第2光を入射させるだけに限らず、例えば、4つの第2光源モジュール4のうち1つ又は2つ又は3つの第2光源モジュール4のみから第2導光板2に第2光を入射させてもよい。
【0077】
また、第1光源モジュール3及び第2光源モジュール4の各々は、複数の白色LEDを更に有していてよい。また、第1光源モジュール3は、複数の第1黄色LED33の代わりに、複数の白色LEDを有していてもよい。また、第2光源モジュール4は、複数の第2黄色LED43の代わりに、複数の白色LEDを有していてもよい。白色LEDは、例えば、青色LEDチップと、青色LEDチップから放射された青色光の一部を波長変換して青色光とは異なる波長の光を放射する波長変換要素を含む波長変換部と、を有する。波長変換要素は、蛍光体粒子である。波長変換部は、例えば、透光性材料部と、蛍光体粒子と、を含む。この場合、波長変換部は、透光性材料部と蛍光体粒子との混合体により形成されている。波長変換部では、透光性材料部内に多数の蛍光体粒子が存在している。透光性材料部の材料(透光性材料)は、可視光に対する透過率が高い材料が好ましい。透光性材料は、例えば、シリコーン系樹脂である。蛍光体粒子としては、例えば、黄色の光を放射する黄色蛍光体粒子を採用することができる。黄色蛍光体粒子から放射される光(蛍光)は、例えば、530nm~580nmの波長域に主発光ピーク波長がある発光スペクトルを有するのが好ましい。黄色蛍光体粒子は、例えば、Ceで付活されたYAl12であるが、これに限らない。また、波長変換部は、波長変換要素として、黄色蛍光体粒子のみを含む場合に限らず、例えば、黄色蛍光体粒子と、黄緑色蛍光体粒子と、緑色蛍光体粒子と、赤色蛍光体粒子と、を含んでいてもよい。つまり、波長変換部は、複数種の蛍光体粒子を含んでいてもよい。
【0078】
また、第1光源モジュール3は、第1青色LED31、第1緑色LED32、第1黄色LED33及び第1赤色LED34の代わりに、白色LEDを有していてもよい。
【0079】
複数の第1制御部6の各々は、例えば、複数の第1光源モジュール3のうち対応する第1光源モジュール3の第1実装基板30に実装されている制御用ICを含んでいてもよい。
【0080】
また、複数の第2制御部7の各々は、例えば、複数の第2光源モジュール4のうち対応する第2光源モジュール4の第2実装基板40に実装されている制御用ICを含んでいてもよい。
【0081】
また、電源ユニット103は、直流電源から電源電圧を供給される構成に限らず、交流電源から電源電圧を供給される構成であってもよい。電源ユニット103が、交流電源から電源電圧の供給を受ける場合、配線ダクト113は、交流配電用の配線ダクトである。電源ユニット103は、交流電源から電源電圧を供給される構成の場合、AC-DCコンバータを含む。
【0082】
また、電源ユニット103は、配線ダクト113を介さずに直流電源又は交流電源に接続されてもよい。
【0083】
また、照明装置100は、第1導光板1及び第2導光板2が施設200内の1つの壁面に平行になり、当該1つの壁面と第2導光板2との間の距離が、当該1つの壁面と第1導光板1との間の距離よりも短くなるように、配置された状態で使用されてもよい。
【0084】
また、照明装置100は、第2配光角θ2が第1配光角θ1よりも大きくなるような構成に限定されず、第2配光角θ2と第1配光角θ1とが同じとなるような構成であってもよいし、第2配光角θ2が第1配光角θ1よりも小さくなるような構成であってもよい。
【0085】
また、空気質センサは、粒子状物質(例えば、PM2.5等)を空気質の因子として粒子状物質の濃度を計測する空気質センサであってもよい。空気質センサは、二酸化炭素と粒子状物質(例えば、PM2.5等)とを空気質の因子として濃度を計測する空気質センサであってもよい。
【0086】
コントローラ110は、空気質センサの計測値として、二酸化炭素の濃度と粒子状物質の濃度との両方を取得し、二酸化炭素の濃度と第1閾値との比較結果に基づいて照明システム101の第2照明光L2をカラー照明光に制御し、粒子状物質(例えば、PM2.5)の濃度と第2閾値との比較結果に基づいて照明システム101の第2照明光L2をカラー照明光に制御するように構成されていてもよい。
【0087】
また、空気質センサは、二酸化炭素と粒子状物質(例えば、PM2.5等)と臭気成分とを空気質の因子として濃度を計測する空気質センサであってもよい。空気質センサの計測対象とする空気質の因子は、上述した例に限らない。
【0088】
(態様)
以上説明した実施形態等から、本明細書には以下の態様が開示されている。
【0089】
第1の態様に係る照明システム(101)は、第1光源モジュール(3)と、第2光源モジュール(4)と、第1導光板(1)と、第2導光板(2)と、反射部材(5)と、第1制御部(6)と、第2制御部(7)と、を備える。第1光源モジュール(3)は、第1光を出射する。第2光源モジュール(4)は、第2光を出射する。第1導光板(1)は、第1主面(11)、第2主面(12)及び第1入射端面(13)を有する。第1導光板(1)は、第1入射端面(13)に入射した第1光源モジュール(3)からの第1光を導光して第1主面(11)から第1照明光(L1)として出射させる。第2導光板(2)は、第3主面(21)、第4主面(22)及び第2入射端面(23)を有する。第2導光板(2)は、第1導光板(1)の厚さ方向(D1)において第3主面(21)が第2主面(12)に対向している。第2導光板(2)は、第2入射端面(23)に入射した第2光源モジュール(4)からの第2光を導光して第4主面(22)から第2照明光(L2)として出射させる。反射部材(5)は、第1導光板(1)の第2主面(12)と第2導光板(2)の第3主面(21)との間に配置されており、可視光を反射する。第1制御部(6)は、第1光源モジュール(3)を制御する。第2制御部(7)は、第2光源モジュール(4)を制御する。
【0090】
第1の態様に係る照明システム(101)では、より多様な照明を提供することが可能となる。
【0091】
第2の態様に係る照明システム(101)では、第1の態様において、第1導光板(1)は、厚さ方向(D1)を上下方向とするように配置される。第1導光板(1)は、上下方向において第2導光板(2)よりも下に位置する。
【0092】
第2の態様に係る照明システム(101)では、第1照明光(L1)によって第1導光板(1)の下方を照明でき、第2照明光(L2)によって第2導光板(2)の上方を照明することが可能となる。
【0093】
第3の態様に係る照明システム(101)は、第2の態様において、保持部材(8)と、吊り下げ具(9)と、を更に備える。保持部材(8)は、第1導光板(1)と第2導光板(2)と第1光源モジュール(3)と第2光源モジュール(4)と反射部材(5)とを保持している。吊り下げ具(9)は、保持部材(8)に連結されている。
【0094】
第3の態様に係る照明システム(101)は、ペンダント型照明器具として使用することができる。
【0095】
第4の態様に係る照明システム(101)では、第1~3の態様のいずれか一つにおいて、第1導光板(1)は、第1主面(11)から出射させる第1照明光(L1)の第1配光角(θ1)を制御する第1光学構造(14)を有する。第2導光板(2)は、第4主面(22)から出射させる第2照明光(L2)の第2配光角(θ2)を制御する第2光学構造(24)を有する。第2配光角(θ2)が第1配光角(θ1)よりも大きい。
【0096】
第4の態様に係る照明システム(101)は、第2照明光(L2)による照明エリアを広くしやすくなる。
【0097】
第5の態様に係る照明システム(101)では、第1~4の態様のいずれか一つにおいて、第1制御部(6)は、第1光源モジュール(3)を制御することによって、第1照明光(L1)を白色とは異なる色のカラー照明光に制御可能である。
【0098】
第5の態様に係る照明システム(101)は、より多様な照明を実現することが可能となる。
【0099】
第6の態様に係る照明システム(101)では、第5の態様において、第1光源モジュール(3)は、第1実装基板(30)と、複数の第1青色LED(31)と、複数の第1緑色LED(32)と、複数の第1黄色LED(33)と、複数の第1赤色LED(34)と、を有する。複数の第1青色LED(31)は、第1実装基板(30)に実装されており青色光を放射する。複数の第1緑色LED(32)は、第1実装基板(30)に実装されており緑色光を放射する。複数の第1黄色LED(33)は、第1実装基板(30)に実装されており黄色光を放射する。複数の第1赤色LED(34)は、第1実装基板(30)に実装されており赤色光を放射する。第1制御部(6)は、複数の第1青色LED(31)を駆動する第1青色LED駆動回路(61)と、複数の第1緑色LED(32)を駆動する第1緑色LED駆動回路(62)と、複数の第1黄色LED(33)を駆動する第1黄色LED駆動回路(63)と、複数の第1赤色LED(34)を駆動する第1赤色LED駆動回路(64)と、を有する。
【0100】
第6の態様に係る照明システム(101)は、第1照明光(L1)を白色光に制御する場合の演色性を向上させることが可能となり、また、第1照明光(L1)をカラー照明光に制御する場合のカラー照明光の色の自由度が高くなる。
【0101】
第7の態様に係る照明システム(101)では、第1~6の態様のいずれか一つにおいて、第2制御部(7)は、第2光源モジュール(4)を制御することによって、第2照明光(L2)を白色とは異なる色のカラー照明光に制御可能である。
【0102】
第7の態様に係る照明システム(101)は、より多様な照明を実現することが可能となる。
【0103】
第8の態様に係る照明システム(101)では、第7の態様において、第2光源モジュール(4)は、第2実装基板(40)と、複数の第2青色LED(41)と、複数の第2緑色LED(42)と、複数の第2黄色LED(43)と、複数の第2赤色LED(44)と、を有する。複数の第2青色LED(41)は、第2実装基板(40)に実装されており青色光を放射する。複数の第2緑色LED(42)は、第2実装基板(40)に実装されており緑色光を放射する。複数の第2黄色LED(43)は、第2実装基板(40)に実装されており黄色光を放射する。複数の第2赤色LED(44)は、第2実装基板(40)に実装されており赤色光を放射する。第2制御部(7)は、複数の第2青色LED(41)を駆動する第2青色LED駆動回路(71)と、複数の第2緑色LED(42)を駆動する第2緑色LED駆動回路(72)と、複数の第2黄色LED(43)を駆動する第2黄色LED駆動回路(73)と、複数の第2赤色LED(44)を駆動する第2赤色LED駆動回路(74)と、を有する。
【0104】
第8の態様に係る照明システム(101)は、第2照明光(L2)をカラー照明光に制御する場合のカラー照明光の色の自由度が高くなる。
【0105】
第9の態様に係る照明システム(101)では、第1~8の態様のいずれか一つにおいて、第1制御部(6)は、環境情報を検出するセンサ(120)の出力に基づいて第1光源モジュール(3)を制御する。第2制御部(7)は、センサ(120)の出力に基づいて第2光源モジュール(4)を制御する。
【0106】
第9の態様に係る照明システム(101)は、センサ(120)の出力に基づいて第2照明光(L2)を制御することができる。
【0107】
第10の態様に係る照明システム(101)は、第1~9の態様のいずれか一つにおいて、第2光源モジュール(4)を複数備え、かつ、第2制御部(7)を複数備える。複数の第2制御部(7)は、複数の第2光源モジュール(4)に一対一に対応する。第2導光板(2)は、矩形板状である。第2導光板(2)は、第2入射端面(23)を複数有する。複数の第2光源モジュール(4)は、第2導光板(2)の複数の第2入射端面(23)に一対一に対応するように配置されている。複数の第2光源モジュール(4)は、第2導光板(2)を介して対向する2つの第2光源モジュール(4)を含む。複数の第2制御部(7)のうち2つの第2光源モジュール(4)に一対一に対応する2つの第2制御部(7)は、2つの第2光源モジュール(4)のうち対応する第2光源モジュール(4)から出射させる第2光の色が互いに異なるように対応する第2光源モジュール(4)を制御する。
【0108】
第10の態様に係る照明システム(101)は、第2照明光(L2)の被照射面(天井面210)において第2照明光(L2)のグラデーションを実現することが可能となる。
【0109】
第11の態様に係る照明システム(101)は、第1~10の態様のいずれか一つにおいて、第1光源モジュール(3)を複数備え、かつ、第1制御部(6)を複数備える。複数の第1制御部(6)は、複数の第1光源モジュール(3)に一対一に対応する。第1導光板(1)は、矩形板状である。第1導光板(1)は、第1入射端面(13)を複数有する。複数の第1光源モジュール(3)は、第1導光板(1)の複数の第1入射端面(13)に一対一に対応するように配置されている。複数の第1光源モジュール(3)は、第1導光板(1)を介して対向する2つの第1光源モジュール(3)を含む。複数の第1制御部(6)のうち2つの第1光源モジュール(3)に一対一に対応する2つの第1制御部(6)は、2つの第1光源モジュール(3)のうち対応する第1光源モジュール(3)から出射させる第1光の色が互いに異なるように対応する第1光源モジュール(3)を制御する。
【0110】
第11の態様に係る照明システム(101)は、第1照明光(L1)の被照射面(床面215)において第1照明光(L1)のグラデーションを実現することが可能となる。
【0111】
第2~11の態様に係る構成については、照明システム(101)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0112】
1 第1導光板
11 第1主面
12 第2主面
13 第1入射端面
14 第1光学構造
2 第2導光板
21 第3主面
22 第4主面
23 第2入射端面
24 第2光学構造
3 第1光源モジュール
30 第1実装基板
31 第1青色LED
32 第1緑色LED
33 第1黄色LED
34 第1赤色LED
4 第2光源モジュール
40 第2実装基板
41 第2青色LED
42 第2緑色LED
43 第2黄色LED
44 第2赤色LED
5 反射部材
6 第1制御部
61 第1青色LED駆動回路
62 第1緑色LED駆動回路
63 第1黄色LED駆動回路
64 第1赤色LED駆動回路
7 第2制御部
71 第2青色LED駆動回路
72 第2緑色LED駆動回路
73 第2黄色LED駆動回路
74 第2赤色LED駆動回路
8 保持部材
9 吊り下げ具
100 照明装置
101 照明システム
110 コントローラ
120 センサ
200 施設
201 対象空間
P10 人
L1 第1照明光
L2 第2照明光
θ1 第1配光角
θ2 第2配光角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10