(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】泡発生装置と泡発生方法
(51)【国際特許分類】
A47K 5/14 20060101AFI20240913BHJP
C11D 1/04 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
A47K5/14
C11D1/04
(21)【出願番号】P 2020096518
(22)【出願日】2020-06-02
【審査請求日】2023-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】508205545
【氏名又は名称】株式会社フォーティー科研
(73)【特許権者】
【識別番号】591188631
【氏名又は名称】株式会社富士
(73)【特許権者】
【識別番号】520036802
【氏名又は名称】小澤 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100130074
【氏名又は名称】中村 繁元
(72)【発明者】
【氏名】垰田 正二
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-062461(JP,A)
【文献】特公昭43-005875(JP,B1)
【文献】特表2020-500591(JP,A)
【文献】国際公開第2020/035529(WO,A1)
【文献】特開平07-088055(JP,A)
【文献】特開2006-075373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 5/00- 5/18
C11D 1/00-19/00
A47J 42/00-44/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器と、
前記容器内側に位置する回転部と、
前記回転部を回転させる回転機構と、を有し、
前記回転部は、
第1泡を発生させる第1回転部と、
前記第1泡を成長させ、第2泡にする泡発生部と、
前記第2泡を容器内に保持する第2回転部と、を有し、
前記第2回転部は、周辺の泡を下方へ押す押し出し部を有する泡発生装置。
【請求項2】
容器は、泡を下方へ移動させる筒状体の押し出し筒を有する請求項1に記載の泡発生装置。
【請求項3】
容器と、
前記容器内側に位置する回転部と、
前記回転部を回転させる
回転軸を備えた回転機構と、を有し、
前記回転部は、
第1泡を発生させる第1回転部と、
前記第1泡を成長させ、第2泡にする泡発生部と、
を有し、
前記泡発生部は、前記第1回転部の周辺と前記回転軸との空間をほぼ囲む網状である泡発生装置。
【請求項4】
容器と、
前記容器内側に位置する回転部と、
前記回転部を回転させる
回転軸を備えた回転機構と、を有し、
前記回転部は、
第1泡を発生させる第1回転部と、
前記第1泡を成長させ、第2泡にする泡発生部と、
を有し、
前記泡発生部は、前記第1回転部の周辺と前記回転軸との空間をほぼ囲むと共に、平板に複数の円状の開口を有するものである泡発生装置。
【請求項5】
容器と、
前記容器内側に位置する回転部と、
前記回転部を回転させる
回転軸を備えた回転機構と、を有し、
前記回転部は、
第1泡を発生させる第1回転部と、
前記第1泡を成長させ、第2泡にする泡発生部と、
を有し、
前記泡発生部は、前記第1回転部の周辺と前記回転軸との空間をほぼ囲むと共に、平板に複数のスリット状の開口を有するものである泡発生装置。
【請求項6】
容器と、
前記容器内側に位置する回転部と、
前記回転部を回転させる回転機構と、を有し、
前記回転部は、
第1泡を発生させる第1回転部と、
前記第1泡を成長させ、第2泡にする泡発生部と、
前記第2泡を容器内に保持する第2回転部と、を有し、
前記第1回転部と前記第2回転部は、直線状の板であって、
前記泡発生部は、内側に位置する内板と、外側にある外板と、前記内板と前記外板との間に位置する開口と、を含み、
前記内板と前記外板の長手方向は、前記第1回転部と前記第2回転部の長手方向に対して略垂直方向に形成されていると共に、
前記内板と前記外板の短手方向は、前記第1回転部と前記第2回転部の長手方向に対して角度を有している泡発生装置。
【請求項7】
容器と、
前記容器内側に位置する回転部と、
前記回転部を回転させる
回転軸を備えた回転機構と、を有し、
前記回転部は、
第1泡を発生させる第1回転部と、
前記第1泡を成長させ、第2泡にする泡発生部と、
空気取り入れ部と、を有し、
前記空気取り入れ部は、前記回転軸の周囲に導入筒を備え、
前記導入筒は、一方の端部側から外部の空気を吸い込み、他方の端部側に形成された吹き出し部へ空気を送るものである泡発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡発生装置と泡発生方法に関する。特に、石鹸水などを泡立てる泡発生装置と泡発生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、泡立て器があった(特許文献1)。
図1の断面図で、従来の泡立て器を説明する。従来の泡立て器は、円筒状である。円筒状の容器15の内側に、円盤状の泡発生部34が配置されている。泡発生部34は、軸36で保持部33に連結されている。泡発生部34には、複数の貫通穴37がある。保持部33を上下に移動させると、泡発生部34が移動し、その貫通穴37により、石鹸水20から泡を発生させる。泡ができると、蓋32を、取り外し、泡を使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の泡立て器の場合、泡の密度が低かった。
そこで、本願の発明の課題は、高い密度の泡を発生することができる泡発生装置と泡発生方法とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、容器と、上記容器内側に位置する回転部と、上記回転部を回転させる回転機構と、を有し、上記回転部は、第1泡を発生させる第1回転部と、上記第1泡を成長させ、第2泡にする泡発生部と、上記第2泡を保持する第2回転部と、を有する泡発生装置を用いる。
【0006】
また、第1回転部の回転で液体より第1泡を発生させる第1工程と、上記第1泡が泡発生部を通過することで、さらに、第2泡を発生させる第2工程と、上記第2泡が上昇する、または、上記第2泡が降下するのを第2回転部でおさえる第3工程と、を含む泡発生方法を用いる。を用いる。
【発明の効果】
【0007】
本願発明の泡立て器と泡発生装置と泡発生方法では、高密度の泡を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】(a)実施の形態1の泡発生装置の断面図、(b)実施の形態1の泡発生装置の平面図
【
図3】(a)実施の形態1の泡立て器の第1回転部の底面図、(b)実施の形態1の泡立て器の第1回転部の側面図
【
図4】(a)実施の形態1の泡立て器の第2回転部の平面図、(b)実施の形態1の泡立て器の第2回転部の部分側面図
【
図5】(a)~(c)実施の形態1の泡立て器の泡発生部の平面図
【
図7】(a)~(b)実施の形態3の泡発生装置の断面図
【
図9】(a)実施の形態5の回転部の斜視図、(b)実施の形態5の泡発生装置の断面図、(c)実施の形態5の回転部の変形例の斜視図
【
図10】(a)~(d)実施の形態5の回転部の変形例の斜視図
【
図11】(a)~(d)実施の形態6の回転部の変形例の斜視図、(e)~(f)実施の形態6の回転部の変形例の正面図
【
図12】(a)実施の形態7の回転部の斜視図、(b)実施の形態7の泡発生装置の断面図、(c)~(d)実施の形態7の押し出し筒の動作を説明する斜視図
【
図13】(a)~(b)実施の形態7の泡発生装置の動作を説明する断面図
【
図14】(a)実施の形態7の泡発生装置の変形例を説明する断面図、(b)実施の形態7の泡発生装置の制御図
【
図15】(a)実施の形態8の泡発生装置の変形例を説明する断面図、(b)実施の形態8の空気取り入れ部の斜視図
【
図16】(a)実施の形態9の泡発生装置の変形例を説明する断面図、(b)実施の形態9の空気取り入れ部部の斜視図
【
図17】実施の形態10の泡発生装置の応用を説明する断面図
【
図18】(a)~(b)泡発生装置の変形例を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態を用いて説明するが、発明は以下には限定されない。
(実施の形態1)
<構造>
実施の形態1の泡発生装置17aを、
図2(a)の断面図と
図2(b)の平面図とで説明する。泡発生装置17aは、容器15と、回転部30aと、回転機構13とを有する。
【0010】
<回転部30a>
回転部30aは、第1回転部11と、泡発生部14と、第2回転部12と、第1回転部11と泡発生部14と第2回転部12と回転機構13とを繋ぐ回転軸16と、を有する。
第1回転部11は、回転することにより、石鹸水20を上方へ吹き上げ、第1泡21をつくる。
泡発生部14は、貫通穴を有する薄板である。第1泡21を、貫通穴を通過させることで第2泡22を発生させる。貫通穴でなくともスリットでもよい。スキマがあればよい。
第2回転部12は、第2泡22が上方へ行かないようにする。第2泡22は下方へおさえる。下方へ進んだ第2泡22は、再度、第1回転部11で、第1泡21となる。これを繰り返して、しっかりした泡が発生する。
回転軸16は、第1回転部11と泡発生部14と第2回転部12と回転機構13とを繋ぐ。全体で、回転部30aとなる。回転軸16は、回転部30aが回転する時の中心の軸である。この例では、泡発生部14で、第1回転部11を覆っている。
【0011】
<容器15>
容器15には、石鹸水20が入れられる。容器15は、円筒状である。容器15の内側で、回転部30aが回転し、泡を発生させる。
<回転機構13>
回転機構13は、回転部30aの回転軸16を回転させる起動部である。手動で回転させてもよい。または、モータなどで回転させてもよい。
【0012】
<プロセス>
(1) 容器15に石鹸水20を入れる。
(2) 回転部30aを容器15へ入れる。
(3) 回転機構13で、回転部30aを回転させ、石鹸水20が上方へ吹き上げ、第1泡21を発生させる。
(4) 第1泡21が泡発生部14の貫通穴、スリットなどの隙間を通過する時、第2泡22が発生する。泡が増えると、第2回転部12まで、泡が到達する。この時、第2回転部12で第2泡22が上方へ行かない。容器15の下部の石鹸水20へ第2泡22が戻る。
(5) 再度、上記を繰り返すことで、マイクロ状の高密度の泡ができる。
【0013】
<第1回転部11>
図3(a)の底面図、
図3(b)の部分側面図で、実施の形態1の第1回転部11を説明する。
第1回転部11は、回転軸16の周りに複数のはね11aを有する。はね11aは、垂直方向に対して、傾斜している。回転により、下部にある石鹸水20を上方へ吹き上げ、第1泡21を発生させる。
【0014】
<第2回転部12>
図4(a)の平面図、
図4(b)の部分側面図で、実施の形態1の第2回転部12を説明する。
第2回転部12は、回転軸16の周りに複数のはね12aを有する。はね12aは、水平方向に対して、傾斜している。回転により、上部へ上がってきた第2泡22を下方へおさえる。
【0015】
<泡発生部14>
図5(a)~
図5(c)は、泡発生部14の一部分を例示する平面図である。
図5(a)では、泡発生部14が網状であることを示す。
図5(b)は、泡発生部14が、平板に円状の開口14aを有することを示す。
図5(c)では、泡発生部14が、平板にスリット状の開口14aを有することを示す。
泡発生部14は、少なくとも、第1泡21が通過できる開口が必要である。その形状は、いろいろな形状がある。
なお、泡発生部14は、第1回転部11の周辺と回転軸16との間の空間を、ほぼ囲むのが好ましい。完全に囲む必要はない。
【0016】
<石鹸水20>
石鹸水20は、石鹸水、界面活性剤などである。泡がたつ水溶液なら利用できる。
<容器15と回転部30a>
回転部30aは、容器15に対して、回転などでその位置を変えて、泡を発生させる。特に、回転部30aは、容器15に対して、上下方向移動し、回転し、泡を発生させてもよい。
【0017】
<第1隙間18aと第2隙間18b>
容器15の内面と第2回転部12との間に第2隙間18bがあり、容器15の内面と第1回転部11との間に第1隙間18aがある。
第2回転部12は、第2泡22をおさえるため。第2隙間18bは狭い。第1回転部11は、第1泡21を発生させるため、第1隙間18aはある程度大きい。少なくとも、第1隙間18aは、第2隙間18bより大きい。
【0018】
<軸先端19>
回転軸16の先端は、軸先端19が第1回転部11より、下部へ飛び出している。この軸先端19が、容器15の底面に接触し、回転部30aが回転できる。ただし、軸先端19を、容器15の底面から浮かせて、回転部30aを回転させてもよい。また、容器15の底部に突起があり、回転部30aの下部に凹部があってもよい。
<効果>
(1)回転移動により効率的に泡が発生できる。
(2)第2回転部12により、泡が戻され、高密度のマイクロな泡ができる。
従来の泡立て器に比較して、効率的に容易に、高密度の泡が発生できる。このため、一般家庭以外に、美容室、エステサロンなどでも利用される。
【0019】
(実施の形態2)(モータの利用、手動での回転機構など)
図6で、実施の形態2の泡発生装置17bを説明する。
実施の形態1との違いは、(1)回転機構13と(2)泡発生部14である。
説明しない事項は、実施の形態1と同様である。
<回転機構13>
回転機構13は、第2回転部12と蓋40aとにそれぞれギアがあり、蓋40のギアを回転させることで、第2回転部12が回転する。結果、回転部30bの全体が回転する。
なお、
図6では、蓋40aのギアは手動で回転させるが、モータなどの回転装置を使用してもよい。
【0020】
<泡発生部14>
泡発生部14は、実施の形態1の泡発生部14に加え、側面に第1突起41と第2突起42とを有する。
第1突起41、第2突起42は、第2泡22から、さらに第3泡23を作製する。より効率的に泡を発生させる。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
【0021】
(実施の形態3)
図7(a)で、実施の形態3の泡発生装置17cを説明する。
実施の形態1との違いは、回転部30cの上下を反対にしたものである。説明しない事項は、実施の形態1と同様である。
第1回転部11が上で、第2回転部12が下である。泡発生部14は、第1回転部11を覆う。回転部30cを逆にしたことで、第2回転部12で第1泡21が発生する。第1泡21は、泡発生部14の側面を上昇する。第1泡21が第2回転部12の付近から泡発生部14に入り、第2泡22が作製される。再度、第2泡22は、下部の泡発生部14を通り、細かくなる。そして、第2回転部12で、泡の降下が抑えられ、上昇し、上記を繰り返して、泡が細かくなる。
図7(b)は、変形例である。
図7(b)は、
図7(a)に対して、(1)容器15を台形(円錐台)としたこと、(2)蓋32を設けたこと、(3)蓋32と回転部30cとの間にシール部38を設けたこと、が異なる。
(1)により、泡の発生がより早くなる。上が密でなくなるので効率的に泡を発生できる。
(2)により、蓋32で泡を下方へ向かわせることができ、高い密度の泡が作製できる。
(3)により、泡を閉じ込めることができ、高い密度の泡が作製できる。
シール部38は、凹部と凸部とで構成したが、他の構造でもよい。ゴム材を使用した密閉構造でもよい。
この3つの構造は、他の実施の形態でも用いることができる。よりよく高密度の泡を作製できる。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
なお、他の実施の形態でも上下逆にできる。
【0022】
(実施の形態4)
図8で、実施の形態4の泡発生装置17dを説明する。
実施の形態1との違いは、回転部30dの構造である。説明しない事項は、実施の形態1と同様である。
第1回転部11と第2回転部12とを泡発生部14で結ぶ。第1回転部11と第2回転部12と泡発生部14とで空間を作る。第1泡21を第2泡22へ確実に移行させる。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
【0023】
(実施の形態5)
図9(a)~
図9(b)で、実施の形態5の泡発生装置17eを説明する。
実施の形態1との違いは、回転部30eの構造である。
説明しない事項は、実施の形態1と同様である。
図9(a)は、実施の形態5の泡発生装置17eの回転部30eの斜視図である。
図9(b)は、実施の形態5の泡発生装置17eの断面図である。
上記実施の形態と同様、回転部30eが、容器15内に入れられ、回転機構13で回転される。
【0024】
回転部30eは、第1回転部11と、第2回転部12と、泡発生部14とを含む。
第1回転部11は、リング状である。
第2回転部12は、リング状で上面が回転軸16側に突起がある。発生した第2泡22が、容器15の内面に沿って成長しないように、回転軸16側に第2泡22を誘導している。
泡発生部14は、板状であり、容器15の内面に沿って、平面部14bを有する。泡発生部14は、平面部14bと容器内部側の板状体で構成される。板状体は、容器の内面に略垂直である。この平面部14bと容器15の内面との間の隙間で第2泡22を発生する。隙間で発生させるので、細かい泡、高密度の泡が発生できる。平面部14bには、開口などないのが好ましい。開口により大きな、低密度の泡が発生しないようにする。泡発生部14は、回転部30eに、対向する位置に2つある。
【0025】
図9(c)~
図10(d)は、
図9(a)の回転部30eの変形例である。
図9(c)では、回転部30eに、泡発生部14が、4つある。
図10(a)では、回転部30eに、泡発生部14が、6つある。
図10(b)では、回転部30eに、泡発生部14の内側の平板状体に、開口を有する。第2回転部12は平板状であるが、第2回転部12をリング状にしてもよい。
図10(c)では、回転部30eに、泡発生部14が、平面板状で、開口を有する。第2回転部12はリング状である。
図10(d)では、第1回転部11に、はね12a(板状体)がある。はね12aは、容器の上面、または、下面に平行な板状の面である。一部を閉じる。実施の形態1の
図3(a)、
図3(b)と同様である。第2回転部12にはね12aがあってもよい。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
【0026】
(実施の形態6)
図11(a)~
図11(d)で、実施の形態6の回転部30gを説明する。
図11(a)、
図11(d)は、実施の形態6の回転部30gの斜視図である。
図11(b)、
図11(c)は、実施の形態6の回転部30gの拡大斜視図である。
図11(e)、
図11(f)は、回転部30gの正面図である。
実施の形態5との違いは、回転部30gの構造である。説明しない事項は、実施の形態1~5と同様である。
第1回転部11と第2回転部12は、直線状の板である。
泡発生部14は、外板14eと内板14cと開口14aとを含む。それぞれ、上下方向に平行に位置する。
外板14eで、容器15の内面の泡をかきあげ、内板14cで泡を細かくし、開口14aより容器の内面に戻す。回転部30gの回転方向は、上面から見て、時計回りがよい。
泡を内板14cと外板14eとの間で何度もこねることで泡を細かくすることができる。
図11(f)に変形例を示す。
図11(f)は、回転部30gの変形例である。
第1回転部11、第2回転部12に、網部11b、12bを設けている。いずれか1方でもよい。この網部11b、12bにより、より泡の発生効率が上がる。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
なお、内板14cは、傾斜していなくてもよい。回転方向に垂直、または、外板14eに垂直でもよい。また、外板14eの端部(外側)は、断面が矢印形状、または、くさび形状でもよく、とがっていてもよい。
【0027】
(実施の形態7)
図12(a)~
図13(b)で、実施の形態7の泡発生装置17fを説明する。
実施の形態1との違いは、回転部30fの構造である。
説明しない事項は、実施の形態1と同様である。
図12(a)は、実施の形態
7の泡発生装置17fの回転部30fの斜視図である。
図12(b)は、実施の形態
7の泡発生装置17fの断面図である。
回転部30fは、上記の実施の形態と異なり押し出し部40bを有する。押し出し部40bは、周辺の泡を下方へ押すものである。
容器15は、上記の実施の形態と異なり筒40cを有する。筒40cは、泡を下方へ移動させる筒状体である。
図12(c)、
図12(d)は、容器15の動作を示す斜視図である。筒40cは、
図12(c)の状態と
図12(d)の状態とを間の変化をする。
筒状の筒40cには、その側面に沿って、扉43と開口40dとがある。
図12(c)では、開口40dが扉43でしまっている。
図12(d)では、扉43が移動し、開口40dが開放される。この例では、回転部30fは、上面から見て、反時計回りがよく、泡を取り出しやすい。
【0028】
図13(a)、
図13(b)の泡発生装置17fの断面図で、プロセスを説明する。
図13(a)は、回転機構13で、回転部30fを回転させ、第1泡21、第2泡22を発生させた状態を示している。
図13(b)は、
図13(a)の後、筒40cの扉43を移動させ、開口40dを開けた状態を示す。
この状態で回転部30fを回転させると、扉43により泡を筒40c内に引き込み、押し出し部40bで、泡を下方へ移動させる。
同時に取り出し口44を開けて容器45へ泡を出す。
【0029】
<変形例>
図14(a)は、泡発生装置17fの変形例の断面図である。
図14(b)は、泡発生装置17fの制御を示す図である。
図14(a)では、泡発生装置17fに、さらに、供給部52がある。
供給部52は、石鹸水20を保持し、バルブ51を開けることで石鹸水20を容器15へ補給する。バルブ51は、制御部53で開閉される。制御部53は、回転機構13も制御する。
つまり、制御部53は、回転機構13と供給部52とを制御する。
<プロセス>
(1)供給部52から石鹸水20が容器15へ補給させる。
(2)回転機構13により回転部30fが回転する。
(3)泡が十分作成された後、回転部30fを止め、筒40cの扉43を移動させ、開口40dを開ける。
(4)その後、回転部30fを回転させ、扉43により泡を筒40c内に引き込み、押し出し部40bで、泡を下方へ移動させる。同時に取り出し口44を開けて容器45へ泡を出す。
容易に泡を容器15fから取り出せる。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
【0030】
(実施の形態8)
図15(a)~
図15(b)で、実施の形態8の泡発生装置17gを説明する。
上記実施の形態との違いは、空気取り入れ部60があることである。上記実施の形態のいずれかに、空気取り入れ部60を設けることができる。
説明しない事項は、上記実施の形態と同様である。
図15(a)は、実施の形態8の泡発生装置17gの断面図である。
図15(b)は、実施の形態8の空気取り入れ部60の斜視図である。
泡発生装置17gは、
図7、実施の形態3の泡発生装置17cの回転軸16のところに、空気取り入れ部60を設けている。空気取り入れ部60は、導入筒60aとその先端に吹き出し部60bがある。導入筒60aは、外部の空気を吸い込み、吹き出し部60bへ送る。吹き出し部60bは、その空気を石鹸水20へ供給する。
【0031】
空気が供給されることで泡が立ちやすくなる。
吹き出し部60bは、容器15の下部に位置するのが好ましい。空気取り入れ部60は、回転部30cに独立して設けてもよい。また、上記実施の形態のいずれかの回転部に、空気取り入れ部60を設けることができる。
空気取り入れ部60は、ハイプ状で、先端に吹き出し部60bを有し、外部から空気を石鹸水20へ入れ込む。吹き出し部60bは、ハイプを斜めカットされ、空気取り入れ部60の回転方向と逆側に開口を有する。このことで、導入筒60aから空気が自然に取り込まれる。なお、ポンプを別途、導入筒60aに接続して、空気を強制的に導入筒60aへ送ってもよい。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
【0032】
(実施の形態9)
図16(a)~
図16(b)で、実施の形態9の泡発生装置17hを説明する。
図16(a)は、泡発生装置17hの断面図である。
図16(b)は、実施の形態9の泡発生装置17hの空気取り入れ部60の斜視図(第1回転部11は略している)である。
上記実施の形態8との違いは、空気取り入れ部60が異なることである。
説明しない事項は、上記実施の形態と同様である。空気取り入れ部60の側面にらせん状の突起14dがある。上部には、第1回転部11がある。下部には、第2回転部12としての吹き出し部60bがある。回転部30cの回転に伴い、吹き出し部60bから、自然に空気が取り込まれ、泡が発生する。突起14dで泡が上方で移動することで泡の移動が起こり、泡が効率的に細かくなる。第1回転部11で泡が下部へ抑えられ、泡が、再度、下部から上部へ移動し、細かくなる。
<効果>
泡を、さらに、細かくできる。
【0033】
(実施の形態10)
図17で、実施の形態10の泡発生装置の応用を説明する。
図17は、泡発生装置17hを用いた応用例である。実施の形態9の泡発生装置を用いて、大きな容器70内で泡を発生されるものである。
容器70は、例えば、風呂など大きなもので水73がある。容器70として、池や用水路でもよい。
泡発生装置17hは、側面にガイド71と下部に吸引部72がある。吸引部72は、水を吸引する羽根などである。ガイド71は、泡が泡発生装置17hの側面に沿って上昇させる壁である。その時に泡を細かくする。
なお、泡発生装置17hは、別の実施の形態の泡発生装置でもよい。
泡発生装置17hで作製された泡は、上方から水73へ放出され、容器70全体で泡が作製される。
【0034】
(なお書き)
上記の実施の形態は組み合わせすることができる。
上記実施の形態で、容器15に蓋があった方が好ましい。泡が外部へ出るのをおさえることでき、泡を再度、容器15の内部へ戻し、泡をより細かくできる。
上記の実施の形態で、第2回転部12は必須ではなく、あれば好ましい。
図18(a)、
図18(b)に、第2回転部12がない例の断面図を示す。
図18(a)では、第2回転部12がないが、容器上部15aがある。容器上部15aにより、上昇してきた泡は、下方へ制限され、泡が細かくなる。
図18(b)では、発生した泡は、水73へすぐさま放出され、水73の全体に泡を放出する。
なお、上記の実施の形態は、回転機構13は、上方に配置したが、ベルトなどを利用し、下部に配置してもよい。下部に配置した方が、重いものが下方に位置し、装置として安定する。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本願発明の泡立て器は、一般家庭、美容室、エステサロンなどで利用される。
【符号の説明】
【0036】
11 第1回転部
11a はね
11b 網部
12 第2回転部
12a はね
12b 網部
13 回転機構
14 泡発生部
14a 開口
14b 平面部
14c 内板
14d 突起
14e 外板
15、15a 容器
16 回転軸
17,17a、17b、17c、17d、17e、17f、17g 泡発生装置
18a 第1隙間
18b 第2隙間
19 軸先端
20 石鹸水
21 第1泡
22 第2泡
23 第3泡
30,30a、30b、30c、30d,30e、30f、30g 回転部
32 蓋
33 保持部
34 泡発生部
36 軸
37 貫通穴
38 シール部
40 蓋
40a 蓋
40b 押し出し部
40c 筒
40d 開口
41 第1突起
42 第2突起
43 扉
44 取り出し口
45 容器
51 バルブ
52 供給部
53 制御部
60 空気取り入れ部
60a 導入筒
60b 吹き出し部
70 容器
71 ガイド
72 吸引部
73 水