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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】パイプ形成装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 70/54 20060101AFI20240913BHJP
   B29C 70/32 20060101ALI20240913BHJP
   F16L 9/16 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
B29C70/54
B29C70/32
F16L9/16
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022527716
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-03
(86)【国際出願番号】 IB2020057241
(87)【国際公開番号】W WO2021094840
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】2019904309
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】522183711
【氏名又は名称】ネクスジェン パイプス プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ウェイン バレット
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-026059(JP,A)
【文献】特開昭63-173625(JP,A)
【文献】特開平03-157591(JP,A)
【文献】特開平09-314687(JP,A)
【文献】米国特許第04478661(US,A)
【文献】独国特許出願公開第102014109886(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0186102(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/54
B29C 70/32
F16L 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置であって、
材料のロールを保持するためのホルダーと、
材料が巻き付けられるフォーマーと、
材料を前記フォーマーに巻き付けて、隣接する巻きのために互いに相補的に嵌 り合うステップが両端に形成されたパイプを形成するために、前記ホルダーを前記フォーマーに対して軸方向に前進させるためのラッキングシステムと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーを受け入れるためのモールドと、
前記モールド内に硬化性液体を適用するためのアプリケータと、を備えるパイプ形成装置。
【請求項2】
800メートルのパイプラインセクションを製造するための材料及び硬化性液体を前記設置現場に提供する輸送されたISOコンテナを更に備える、請求項1に記載のパイプ形成装置。
【請求項3】
前記フォーマーが回転マンドレルを含む、請求項1に記載のパイプ形成装置。
【請求項4】
設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置であって、
材料が巻き付けられるフォーマーと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーを受け入れるためのモールドと、
前記モールド内に硬化性液体を適用するためのアプリケータと、を備え、
前記フォーマーの断面積(CSA)が、材料を巻き付けるときに減少させられ、前記硬化性液体を適用するときに増加させられる、パイプ形成装置。
【請求項5】
設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置であって、
材料が巻き付けられるフォーマーと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーを受け入れるためのモールドと、
前記モールド内に硬化性液体を適用するためのアプリケータと、を備え、
前記フォーマーの断面積(CSA)を減少させるときに内側に移動し、前記CSAを増加させるときに外側に移動する1つ以上の先細の壁セグメントを前記フォーマーが含む、パイプ形成装置。
【請求項6】
設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置であって、
材料が巻き付けられるフォーマーと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーを受け入れるためのモールドと、
前記モールド内に硬化性液体を適用するためのアプリケータと、を備え、
別のパイプのために材料を巻き付けるときに前記フォーマーが回転することを可能にしつつ前記フォーマーを完成したパイプにロックするためのロックを更に備える、パイプ形成装置。
【請求項7】
設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置であって、
材料が巻き付けられるフォーマーと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーを受け入れるためのモールドと、
前記モールド内に硬化性液体を適用するためのアプリケータと、を備え、
前記フォーマーを取り囲むためのスリーブを更に備え、前記スリーブが非付着性材料又は耐付着性材料から形成される、パイプ形成装置。
【請求項8】
前記巻き付けられた材料が配置される気密空洞を前記モールドが形成し、前記スリーブに対してシールするためのエンドシールを前記モールドが含む、請求項に記載のパイプ形成装置。
【請求項9】
前記アプリケータがインジェクタを含み、前記硬化性液体が樹脂を含む、請求項1に記載のパイプ形成装置。
【請求項10】
設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置であって、
材料が巻き付けられるフォーマーと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーを受け入れるためのモールドと、
前記モールド内に硬化性液体を適用するためのアプリケータと、を備え、
前記装置を前進させて連続パイプを製造するための無限軌道車両、及び、前記材料のロールを保持するためのホルダーを更に備える、パイプ形成装置。
【請求項11】
前記材料が、複合ガラス繊維を含む乾燥シート材料であり、前記材料がその下側に接着剤を含む、請求項1に記載のパイプ形成装置。
【請求項12】
設置現場でパイプを形成する方法であって、
フォーマーに材料を巻き付けることと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーをモールド内に受け入れることと、
前記モールド内に硬化性液体を適用することと、を含み、
巻き付けのために前記フォーマーの断面積(CSA)を減少させることと、前記液体の適用のために前記フォーマーのCSAを増加させることと、を更に備える、方法。
【請求項13】
巻き付け中に前記フォーマーと前記材料との間の相対的移動を進めることを更に備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
巻き付けに先立ち前記材料に接着剤を塗布することを更に備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
設置現場でパイプを形成する方法であって、
フォーマーに材料を巻き付けることと、
その巻き付けられた材料を支えている前記フォーマーをモールド内に受け入れることと、
前記モールド内に硬化性液体を適用することと、を含み、
形成されたパイプに隣接して別のパイプを形成することと、それらのパイプを互いに嵌め合わせることと、を更に備える、方法。
【請求項16】
それらの嵌め合わされたパイプを一緒に前記モールド内でモールドすることを更に備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
空気圧を印加して前記パイプを前記フォーマーから取り外すことを更に備える、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置に関する。
【0002】
本発明は、排他的ではないが、連続パイプを形成するための特定の用途を有する。
【背景技術】
【0003】
本明細書における先行技術への言及は、先行技術が一般的な知識の一部を形成するという承認又はいかなる形態の示唆でもなく、またそう解釈されるべきでもない。
【0004】
産業用の石油やガスのパイプラインは、遠隔地に敷設される。
【0005】
実際には、パイプラインを形成するパイプは、工場で製造され、設置現場に輸送される。典型的には、ISO輸送コンテナは、60メートルのパイプラインセクションを形成するために、5本の完成した12メートルのパイプを一度に運ぶことができるだけであり、パイプラインを構築する上での効率の妨げになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
好ましい実施形態は、産業用パイプラインのより効率的な形成を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によると、設置現場でパイプを形成するためのパイプ形成装置であって、
材料が巻き付けられるフォーマーと、
その巻き付けられた材料を支えているフォーマーを受け入れるためのモールドと、
モールド内に硬化性液体を適用するためのアプリケータと、
を備えるパイプ形成装置が提供される。
【0008】
有利なことに、パイプは、パイプラインの効率的な形成に備えるために現場で形成される。現場に材料及び硬化性液体を提供する輸送されたISOコンテナは、従来技術における60メートルと比較して、800メートルのパイプラインセクションを製造することができ、効率の大幅な向上を示す。
【0009】
装置は、巻き付け中にフォーマーと材料との間の相対的移動を進めるための前進機を更に含んでいてよい。フォーマーの一端に巻き付けられた材料は、他端と相補的な嵌め合いを形成することができる。それら両端はステップ状になっていてよい。
【0010】
フォーマーは回転マンドレルを含んでいてよい。マンドレルは、パイプの取り外しを支援する種々の開口/手段を通って解放され得る空気圧を用いてよい。フォーマーの断面積(CSA)は、材料を巻き付けるときに減少させられてよく、硬化性液体を適用するときに増加させられてよい。フォーマーは、CSAを減少させるときに内側に移動し、CSAを増加させるときに外側に移動する1つ以上の壁セグメントを含んでいてよい。各セグメントは先細になっていてよい。
【0011】
装置は、別のパイプのために材料を巻き付けるときにフォーマーが回転することを可能にしつつフォーマーを完成したパイプにロックするためのロックを含んでいてよい。装置は、フォーマーを取り囲むためのスリーブを含んでいてよい。スリーブは、非付着性材料(例えば、シリコーン)から形成されていてよい。
【0012】
モールドは、巻き付けられた材料が配置される気密空洞を形成してよい。モールドは、スリーブに対してシールするためのエンドシールを含んでいてよい。
【0013】
アプリケータはインジェクタを含んでいてよい。硬化性液体は樹脂を含んでいてよい。
【0014】
装置は、モールドを加熱するための温水システムを含んでいてよい。装置は、装置を前進させて連続パイプを製造するための無限軌道車両を更に含む。装置は、材料のロールを保持するためのホルダーを含んでいてよい。
【0015】
材料は乾燥材料であってよい。材料は複合ガラス繊維を含んでいてよい。材料はシート材料であってよい。シート材料は約12メートル幅であってよい。材料はその下側に接着剤を含んでいてよい。
【0016】
本発明の別の態様によると、設置現場でパイプを形成する方法であって、
フォーマーに材料を巻き付けることと、
その巻き付けられた材料を支えているフォーマーをモールド内に受け入れることと、
モールド内に硬化性液体を適用することと、
を含む方法が提供される。
【0017】
方法は、巻き付け中にフォーマーと材料との間の相対的移動を進めることを伴ってよい。方法は、巻き付けのためにフォーマーのCSAを減少させることを伴ってよい。方法は、液体の適用のためにフォーマーのCSAを増加させることを伴ってよい。
【0018】
方法は、巻き付けに先立ち材料に接着剤を塗布することを伴ってよい。
【0019】
方法は、パイプを形成するための液体硬化を伴ってよい。方法は、形成されたパイプに隣接して別のパイプを形成することを伴ってよい。方法は、それらのパイプを互いに嵌め合わせることを伴ってよい。方法は、それらの嵌め合わされたパイプを一緒にモールド内でモールドすることを伴ってよい。
【0020】
ここに記載されている特徴のいずれかは、本発明の範囲内で、ここに記載されている他の特徴のいずれか1つ以上と任意の組み合わせにおいて組み合わせられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の好ましい特徴、実施形態、及び変形は、当業者が本発明を実施するのに十分な情報を提供する以下の詳細な説明から識別されるであろう。詳細な説明は、前述の発明の概要の範囲を制限するものと見なされるべきでは決してない。詳細な説明は、以下のいくつかの図面を参照する。
【0022】
図1図1は開位置にあるモールドを有する本発明のある実施形態によるパイプ形成装置の概略図である。
【0023】
図2図2は閉位置にあるモールドを有する図1のパイプ形成装置の概略図である。
【0024】
図3図3図1のパイプ形成装置のブレーキを示す概略図である。
【0025】
図4図4図1のパイプ形成装置を用いて連続パイプを形成するためのシーケンスを示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明のある実施形態によると、図1に示すトラベリングパイプ形成装置100が提供される。装置100は、設置現場で連続産業用パイプを形成する。装置100は、回転マンドレルの形態にある中央フォーマー102を含み、その上に乾燥シート材料104が巻き付けられる。巻き付けられた材料104を支持するフォーマー102を受け入れるたに、モールド106が設けられている。装置100は、モールド106内の材料104に硬化性液体樹脂を注入するためのインジェクタ108(即ち、アプリケータ)を更に含む。
【0027】
有利なことに、パイプは、パイプラインの効率的な形成に備えるために、パイプの設置現場で形成される。現場に材料104及び樹脂を提供するISOコンテナは、従来技術における60メートルと比較して600メートルのパイプラインセクションを製造することができ、効率の大幅な向上を示す。
【0028】
装置100は、材料104のロールを保持するためのホルダー109を含む。更に、装置100は、巻き付け中に、保持された材料104をフォーマー102に沿って軸方向に前進させるためのラッキング(racking)システム110(即ち、前進機)を含む。このようにして、巻き付けられた材料102の両端は、隣接する巻きのために互いに相補的に嵌り合うステップ112を形成する。フォーマー102の1回転ごとに、ラッキングシステム110は、設定された程度の量で移動する。移動の程度は、1回転ごとに設定されたミリメートル数に基づき得る。例えば、10~12mmの移動により100~120mmの先細の接合が形成され、次のセクションが巻き付けられると、この先細が反対方向に再現されるので、完全なスカーフ状又はステップ状の接合が形成される。
【0029】
フォーマー102は、一対の先細の壁セグメント114a、114bを含む。壁セグメント114a、114bは、材料104を巻き付けるに際してフォーマー102の断面積(CSA)を減少させるために内側に移動する。逆に、壁セグメント114a、114bは、樹脂を注入するに際してフォーマー102のCSAを増加させるために外側に移動する。
【0030】
装置100は、装置100を前進させて連続パイプを製造するための無限軌道車両116を更に含む。
【0031】
図2は、巻き付けられた材料104を支持しているフォーマー102の周りで閉じられ、樹脂の注入の準備が整っているモールド106を示している。壁セグメント114a、114bは、形成されるべきパイプの内径までフォーマー102のCSAを増加させるために既に外側に移動させられている。装置100は、モールド106を加熱するための温水システム200を含み、温水システム200は、注入された樹脂に衝撃を与えないように、温水システム200を通して65℃の温水をモールド106に供給することによってモールド106を加熱するためのものである。全てのパイプ材料及びコンポーネントは一定の温度に維持され、一定の品質管理及び材料取り扱いを確実にしている。
【0032】
図3を参照すると、装置100は、別の隣接パイプのために材料104を巻き付けるときにフォーマー102が回転することを可能にしつつフォーマー102を完成したパイプ302にロックするためのロックブレーキ300を含む。ブレーキ300は、完成したパイプ302内で拡張してフォーマー102を所定位置にロックし、フォーマー102を前進させるときに後退する。
【0033】
フォーマー102は、先に硬化されたパイプセクション302の内側に留まりながら回転することができる。フォーマー102の後部セクションは、乾燥材料104を支えるメインセクションから離れている。後部セクションは、硬化したセクション302にフォーマー102をロックするロックブレーキ300を介して、フォーマー102のより長いメインセクションに機械的に保持される。次いで、2つのフォーマーセクションがベアリングシステムと連結されて、後部セクションがブレーキとしてロックされたままであり回転しないことを可能にする一方で、前部セクションが回転してガラス繊維材料104を受け入れる。
【0034】
装置100はまた、フォーマー102を取り囲むためのスリーブ304を含む。スリーブ304は、樹脂の付着に抵抗するために非付着性シリコーン材料から形成される。スリーブ304はまた、追加の離型剤を含んでいてよい。モールド106はまた、スリーブ304に対してシールして、巻き付けられた材料104が配置される気密空洞を形成するためのエンドシールを含む。
【0035】
材料104は、複合ガラス繊維を含み、約12メートル幅のシート形態で提供される。代替的に、シートは、12メートルを補償するより狭い幅の複数のコンポーネントを含んでいてよい。材料104は、巻き付けられた材料をそれ自体に付着させるのを容易にするために、その下側に塗布された接着剤を含む。接着剤は、樹脂が注入されると溶解する。
【0036】
次いで、図4を参照して、装置100を用いて設置現場で連続パイプを形成するための方法を説明する。
【0037】
最初に段階1において、現場の装置100には、回転可能なフォーマー102が設けられている。
【0038】
段階2において、シート材料104は、減少させられたCSAを有する回転フォーマー102上に、所定の壁厚まで巻き付けられる。接着剤は、貯蔵ロールとフォーマー102との間の乾燥材料104に塗布される。ラッキングシステム110は、回転フォーマー102に対して材料104を相対的に前進させて、エンドステップ112を形成する。
【0039】
ステージ3において、最初の巻き付けが完了する。次いで、モールド106は、巻き付けられた材料104を支持しているフォーマー102を受け入れる。フォーマー102のCSAは、パイプの所望の内径まで増加させられ、層状ガラス繊維を圧縮して、最終的な樹脂対ガラス比を確実にする。次いで、樹脂がモールド106内に注入されて材料104に後含浸され、ガラス繊維を完全に湿潤して、全体的にボイドのない構造を残す。次いで、液体樹脂が硬化してパイプ302を形成する。
【0040】
フォーマー102のCSAが減少させられ、フォーマー102を含む装置100は、車両116を用いて硬化パイプ302に対して相対的に前進させられる。ブレーキは、フォーマー102を硬化パイプ302にロックする。
【0041】
ステージ4において、上記ステージ2に関連して前述したように、シート材料104が回転フォーマー102に巻き付けられるときに、形成されたパイプ302に隣接して別のパイプが形成される。前述と同様に、樹脂がモールド106内に注入されて材料104に後含浸され、液体樹脂が硬化して隣接するパイプ302を形成する。
【0042】
ステージ5において、2つのパイプ302は、それらの端部で互いに嵌め合わされる。接合部がモールド106内に受け入れられ、それらのパイプを互いにしっかりと結び付けるためにモールドされる。このようにして、モールド106は、環状リングの小さなセクション又はナーリンングセクション(knurling section)を有することとなり、機械的結合を提供する。代替的に、それらのパイプ端は接着又は溶接され得る。
【0043】
ステージ6において、フォーマー102は、次の隣接位置に進んで連続パイプの次のセクションを形成し、以下同様である。このようにして、任意の直径及び任意の指定された壁厚の12メートルセクションにおいて、主要ラミネートと同じくらい構造的に可能な滑らかで且つ検出できない接合部を有するように、連続した複合パイプラインが形成され得る。完成したパイプラインは、今日のパイプラインで現在用いられているありとあらゆる材料を備えることが可能である。
【0044】
装置100は、サポート(即ち、クレーン、溶接、一貫して重装備の輸送)のための最小限の外部機械又は装備で、現場で動作する。装置100は、地上、地下、川の上又は下、あるいは河口又は海洋環境の上又は下のためのパイプラインを製造する。更に、装置100は、GPSガイダンス及びロボット制御されたハンドリングシステムと共にCNCによって自動的に制御される。
【0045】
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、多くの実施形態及び変形例がなされ得ることを理解するはずである。
【0046】
装置100は、限定はされないが、今日の市場で入手可能な全てのタイプのポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノール樹脂、及びプラスチックポリマー並びに変種を用いる。装置100は前述の樹脂に限定されず、他の新しい先端材料が利用可能になったときにそれらが用いられてよい。更に、硬化性液体は、樹脂に添加される触媒又は硬化剤を含んでいてよい。
【0047】
一実施形態においては、プリプレグを用いることができ、それにより、強化繊維が特定の比率で熱可塑性又は熱硬化性樹脂マトリックスで前含浸された複合材料104が提供される。
【0048】
材料104は、炭素繊維、アラミド、E-ガラス、S-ガラス、コンビマット(Combimat)、モールドマット(Mouldmat)、及び/又はこれらの組み合わせや変種を含んでいてよい。
【0049】
上述した先細の接合設計は、エンジニアが指定した設計パラメータの変数に適合するように修正及び調整され得る。
【0050】
一実施形態においては、回転マンドレルの形態にあるフォーマー102は、パイプの取り外しを支援する種々の開口/手段を通って解放され得る空気圧を用いる。空気はマンドレルの複数の小さな穴から放出される。ピストンのような小さなバルブがマンドレルと同一平面状にあり、作動時にこれらが後退して、空気圧がパイプ302の取り外しを支援することを可能にする。
【0051】
法令に従い、構造的又は方法的な特徴に多かれ少なかれ固有の言語で本発明が記述されてきた。ここに記載された手段は、本発明を実施する好ましい形態を含むので、本発明は、示され又は記載された特定の特徴に限定されないことが理解されるべきである。
【0052】
本明細書全体を通しての「一実施形態」又は「ある実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書全体を通しての種々の場所での「一実施形態において」又は「ある実施形態において」という句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を参照しているとは限らない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の組み合わせにおいて任意の適切な方法で組み合わせることができる。
図1
図2
図3
図4