(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】新規PLK1分解誘導化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20240913BHJP
A61K 31/551 20060101ALI20240913BHJP
C07D 487/10 20060101ALI20240913BHJP
C07D 487/14 20060101ALI20240913BHJP
C07D 519/00 20060101ALI20240913BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240913BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240913BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240913BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20240913BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20240913BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20240913BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20240913BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20240913BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20240913BHJP
A61P 21/02 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
C07D487/04 151
A61K31/551
C07D487/10
C07D487/14 CSP
C07D519/00 311
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P25/00
A61P35/02
A61P25/28
A61P25/16
A61P43/00 105
A61P25/14
A61P25/08
A61P9/10
A61P21/02
(21)【出願番号】P 2023514149
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 KR2022011961
(87)【国際公開番号】W WO2023018236
(87)【国際公開日】2023-02-16
【審査請求日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】10-2021-0105358
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0106488
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117389
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0126757
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0008456
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0020996
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0054880
(32)【優先日】2022-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0075838
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522000784
【氏名又は名称】オップテラ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】リュ,スーヒー
(72)【発明者】
【氏名】ミン,インスク
(72)【発明者】
【氏名】リ,ハンキョ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソンフン
(72)【発明者】
【氏名】リュ,ヒェグク
(72)【発明者】
【氏名】カン,クムヤン
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンヨン
(72)【発明者】
【氏名】チュン,ソヒョン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジョンキョ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ギッブム
【審査官】伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109879877(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106543185(CN,A)
【文献】特表2010-521514(JP,A)
【文献】特表2009-542613(JP,A)
【文献】国際公開第2021/053495(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/061894(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iで表される化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩:
【化1】
であって、
前記式Iにおいて、
ULMは、以下の式1で表される部分であり;
【化2】
PTMは、以下の式2で表される部分であり;
【化3】
Linkerは、ULMとPTMを化学的に結合する基であり;
X
1およびX
2は、それぞれ独立して、CH
2、CH、またはNであり;
環Uは、前記X
1またはX
2に結合されるフェニルまたは5~6員ヘテロアリールであり{ここで、前記フェニルまたは5~6員ヘテロアリール環の1つ以上のHは、R
Uで置換されてもよい};
R
Uは、-C
1-4アルキル、-C
1-4ヒドロキシアルキル、-C
1-4アミノアルキル、-C
1-4ハロアルキル、-C
1-4アルコキシ、または-ハロであり;
Yは、CR
7またはNであり;
R
1は、-C
1-4アルキルであり;
R
2は、-Hまたは-C
1-4アルキルであり、またはR
1と結合してN原子と共に5~6員環を形成するものであり;
R
3およびR
4は、それぞれ独立して、-H、-C
1-4アルキル、もしくは-ハロであり、またはR
3およびR
4は、互いに結合して、3~6員環を形成するものであり;
R
5は、-C
1-4アルキルであり;
R
6は、-C
1-4アルキル、-C
1-4ヒドロキシアルキル、-C
1-4アミノアルキル、-C
1-4ハロアルキル、-C
1-4アルコキシ、または-ハロであり;
R
7は、-Hまたは-ハロで
あり;
Linkerは、-L
U
-L
1
-L
2
-L
3
-L
P
-であり;
ここでL
U
は、-(CH
2
)x-、-(CH
2
)x-NH-、-(CH
2
)x-O-、-C(=O)-、フェニル、または何でもない(null)であり{ここで、L
U
は、ULMに結合され[このとき、前記L
U
が何でもない(null)の場合、L
1
がULMに直接結合される]、および、前記xは、0、1、2、3、または4である};
L
1
は、ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null)であり
{ここで、前記L
1
が何でもない(null)の場合、L
U
とL
2
が直接結合され、
前記ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、および、
前記ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C
1-4
アルキル、-C
1-4
ハロアルキル、-C
1-4
アルコキシ、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
L
2
は、-(CH
2
)y
1
-、-(CD
2
)y
1
-、-(CH
2
)y
2
-C(=O)-(CH
2
)y
3
-、-(CH
2
)y
2
-NH-(CH
2
)y
3
-または-(CH
2
)y
2
-N(C
1-4
アルキル)-(CH
2
)y
3
-であり{ここで、前記y
1
~y
3
は、それぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、または6である};
L
3
は、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルであり
{ここで、前記ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、および、
前記シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C
1-4
アルキル、-C
1-4
ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};
L
P
は、-(CH
2
)p-NH-C(=O)-または-(CH
2
)p-O-C(=O)-である
{ここで、前記L
p
の-C(=O)-が、PTMと結合され、および、pは、0、1、または2である};
化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項2】
ULMは、以下の式1で表される部分であり;
【化4】
X
1およびX
2は、それぞれ独立して、CH
2、CH、またはNであり;
環Uは、前記X
1またはX
2に結合されるフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリルであり{ここで、前記フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリル環の1つ以上のHは、R
Uで置換されてもよい};
R
Uは、-C
1-4アルキル、-C
1-4ハロアルキル、-C
1-4アルコキシ、または-ハロである、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項3】
ULMは、
【化5】
であり;そして
R
U1およびR
U2は、それぞれ独立して、-C
1-4アルキル、-C
1-4ハロアルキル、-C
1-4アルコキシ、または-ハロである、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項4】
ULMは、
【化6】
R
U1およびR
U2は、それぞれ独立して、-C
1-4アルキル、-C
1-4ハロアルキル、-C
1-4アルコキシ、または-ハロである、請求項3に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項5】
PTMは、
【化7】
Yは、CH、CF、またはNであり;
そして
R
6は、-C
1-4アルキル、-C
1-4アルコキシ、または-ハロである、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項6】
L
Uは、-(CH
2)x-、-(CH
2)x-O-、-C(=O)-、フェニル、または何でもない(null)
であり{ここで、L
Uは、ULMと結合され[このとき、前記L
Uが何でもない
(null)の場合、L
1がULMに直接結合される]、および、前記xは、0または1である};
L
1は、4~12員ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null)であり{ここで、L
1が何でもない
(null)の場合、L
UとL
2が直接結合され、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、前記N原子は、L
UまたはULMに直接結合され、および、前記4~12員ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C
1-4アルキル、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
L
2は、-(CH
2)y
1-、-(CH
2)y
2-C(=O)-(CH
2)y
3-、-(CH
2)y
2-NH-(CH
2)y
3-、または-(CH
2)y
2-N(C
1-4アルキル)-(CH
2)y
3-であり{ここで、前記y
1~y
3は、それぞれ独立して、0、1、2、または3である};
L
3は、4~6員シクロアルキル
または4~12員ヘテロシクロアルキル
であり{ここで
、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、および、前記4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-ハロで置換されてもよい};
L
Pは、-(CH
2)p-NH-C(=O)-または-(CH
2)p-O-C(=O)-である{ここで、前記L
pの-C(=O)-がPTMと結合され、および、pは0または1である}、請求項
1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩。
【請求項7】
前記式Iで表される化合物が、以下の化合物からなる群から選択されるものである、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩:
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
【請求項9】
請求項1~
7のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩を含むPLK1関連疾患の予防または治療用医薬組成物。
【請求項10】
前記PLK1関連疾患は、癌、良性腫瘍および神経疾患からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項
9に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記癌または良性腫瘍は、扁平上皮癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腹膜癌、皮膚癌、皮膚または眼内黒色腫、直腸癌、肛門周囲腺癌、食道癌、小腸癌、内分泌腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、慢性または急性白血病、リンパ球リンパ腫、肝細胞癌、胃腸癌、胃癌、膵臓癌、膠芽腫、頸部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝腫瘍、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、頭頸部癌、脳癌、骨肉腫、バレット食道、結腸腺腫およびポリープ、乳腺繊維腺腫および嚢胞、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、モノクローナルリンパ球増加症、固形腫瘍、血液癌、骨癌、大細胞型リンパ腫、副腎皮質腫瘍、T細胞性リンパ腫/白血病、神経内分泌癌、胆管癌、神経芽腫、膠芽腫、並びに神経膠腫からなる群から選択される1種以上である、請求項
10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記神経疾患は、中枢神経系疾患、退行性神経疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン病、老人性認知症、てんかん、ルー・ゲーリック、脳卒中、および脳または脊髄損傷による神経損傷と軸索変性関連疾患の中から選択された1種以上である、請求項
10に記載の医薬組成物。
【請求項13】
PLK1関連疾患の治療または予防に使用するための薬剤の製造に使用するための、請求項1~
7のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規PLK1分解誘導化合物、その製造方法、並びにその用途に関する。本発明は、PLK1の効果的な分解を介して異常な細胞などに特異的に作用することができ、様々な疾患の治療に有用に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
Polo-like kinase 1(PLK1)は、セリン/スレオニンキナーゼであって、細胞成長および分裂中にG2/M期への移行に関与するとして知られている。PLK1は、S phaseからG2/M期にかけてパルス状で発現し、活性化し、有糸分裂が終了すると急速に分解する。
【0003】
PLK1は、大腸癌、肺癌、膀胱癌、黒色腫などの様々な癌腫で過剰発現する様相を呈しており、PLK1が過剰発現している癌細胞は、様々な種類の抗癌剤に対して抵抗性を示す傾向がある。このように、数々の癌腫において、PLK1依存性が明らかになったので、ボラセルチブ(volasertib;BI6727とも呼ばれている)などのPLK1阻害剤化合物を開発する試みがなされてきた。
【0004】
しかし、従来のPLK1阻害剤は、臨床的に安全性が確保された濃度でPLK1活性を十分に阻害することができず、癌細胞の細胞周期が一時的に遅延されたとしても、結局のところ一部の癌細胞において細胞周期が再開され、十分な臨床的効果を得られなかった問題がある(非特許文献1など)。実際、ベーリンガーインゲルハイム、GSK(GlaxoSmithKline)などの多数の製薬会社が低分子化合物ベースのPLK1阻害剤の開発を試みたが、ほとんどは臨床試験の工程で失敗したり中断したりして、今日至るまで 商業的に利用可能なPLK1阻害剤は皆無の状態である。このことは、癌細胞のPLK1活性を抑制することによって抗癌効果を引き出すことを目的とした新薬の開発において、低分子化合物阻害剤のようにPLK1の活性部位に結合して酵素活性を抑制する方法の薬理学的メカニズムが、十分に効果的ではないことを示している。
【0005】
近来、体内で標的タンパク質のタンパク質分解(proteolysis)を誘導することができる低分子化合物ベースのプラットフォーム技術として、PROTAC(Proteolysis targeting chimera)が提示されている。PROTACとは、疾患関連の標的タンパク質に結合されるリガンド分子とE3ユビキチンリガーゼ結合部分が化学リンカーによって結合されている二官能性化合物である。理論的には、PROTAC化合物は、疾患関連の標的タンパク質をE3ユビキチンリガーゼの近くに位置させることで、標的タンパク質の分解を誘導することができる。このように従来の阻害剤とは異なる新たなメカニズムに基づいて、多くのPROTAC化合物が癌、炎症性疾患などの治療剤として開発されており、様々な拡張性をもって研究されている(例えば、ADC(抗体-薬物コンジュゲート)のペイロード)。しかし、全ての範囲の結合部分またはリンカーにおいてPROTACが活性を示すわけではなく、実際にPROTACが所望のレベルの効能を示すためには、各結合部分とリンカーが適切に結合された構造を有する必要があることが数々の研究を通じて知られている(特許文献1)。特に、CRBN(セレブロン)E3リガーゼを標的とする部分の場合、その結合部分の種類またはそれに結合される化合物の構造に応じてCRBNのネオ基質(neo-substrate)(GSPT1、IKZF1/3など)を分解するか、それに伴うオフターゲット毒性を示す恐れがある。したがって、PROTAC薬物を開発する時に予期せぬ毒性を示さないように、適切な結合部分を選定し、全化合物の構造を最適化することが重要である。
【0006】
PLK1を標的タンパク質とするPROTAC化合物の場合、特許文献2において、ボラセルチブ誘導体化合物とE3ユビキチンリガーゼCRBN結合部分が化学リンカーによって結合されている二官能性化合物が一部開示されている。しかし、前記先行文献には、いくつかの制限された形態のPROTAC化合物の合成例が記載されているが、一般的に標的タンパク質部分、E3ユビキチンリガーゼ結合部分などの選択によってPROTACの標的分解活性および選択性は、著しく変化し得る(非特許文献2など)。
【0007】
また、前記文献に記載されたPROTAC化合物は、PLK1およびBRD4を同時に分解することに発明の特徴がある化合物であって、PLK1以外の他のPLKファミリータンパク質およびBRD4などの様々なタンパク質分解も誘導するため、医薬品の開発時、オフターゲット毒性による副作用を引き起こす問題がある。特にBRD4活性を強く抑制すると、薬理学的効果とともに血液毒性や胃腸毒性などのオンターゲット毒性(on target toxicity)が必然的に伴うということが既に知られていることを鑑みると、前記文献に記載されたPROTAC化合物がBRD4を効果的に分解すればするほど、臨床的副作用が大きくなると予想される(非特許文献3など)。
【0008】
さらに、前記文献の発明者によって公開された文献(非特許文献4)によれば、前記PLK1とBRD4を同時に分解するPROTAC化合物は、細胞レベルでのBRD4分解能がPLK1分解能よりもはるかに強く、細胞周期がほぼG1 Phaseに止まるなど、従来のPLK1阻害剤が薬理学的効果を発揮する方法とは無関係に、実際にはBRD4阻害剤としてのみ作用することが確認することができる。
【0009】
したがって、副作用(例えば、オフターゲット毒性)が存在しないか、またはそれを最小限に抑える効果的なPLK1分解誘導化合物に対する未充足ニーズがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許出願公開第2020/0325130号明細書
【文献】中国特許出願公開第106543185号明細書
【非特許文献】
【0011】
【文献】Gheghiani et al.,CELL Reports,2017
【文献】Burslem and Crews,2017
【文献】Bolden et al.,CELL Reports,2014
【文献】Mu et al.,BBRC,2019
【文献】Mu et al.,BBRC,2020,521(4):833
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、新規PLK1分解誘導化合物を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、新規PLK1分解誘導化合物の製造方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、新規PLK1分解誘導化合物の用途を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、本発明者等は、E3ユビキチンリガーゼ結合部分、標的結合部分、リンカーの適切な構造的組み合わせおよび最適化によってPLK1が過剰発現し
ている異常細胞に特異的に作用し、PLK1の効果的な分解を誘導し、副作用を最小限に抑える新規PROTAC化合物を発掘することによって本発明を完成した。
【0014】
PLK1選択的分解誘導化合物
本発明は、PLK1の効果的な分解を誘導する新規化合物を提供する。具体的には、本発明は、PLK1結合部分とE3ユビキチンリガーゼ結合部分が化学リンカーによって結合された二官能性化合物を提供する。
【0015】
本発明の一実施形態は、以下の式Iで表される化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩:
【0016】
【0017】
であって、
前記式Iにおいて、
ULMは、以下の式1で表される部分であり;
【0018】
【0019】
PTMは、以下の式2で表される部分であり;
【0020】
【0021】
Linkerは、ULMとPTMを化学的に結合する基であり;
X1およびX2は、それぞれ独立して、CH2、CH、またはNであり;
環Uは、前記X1またはX2に結合されるフェニルまたは5~6員ヘテロアリールであり{ここで、前記フェニルまたは5~6員ヘテロアリール環の1つ以上のHは、RUで置換されてもよい};
RUは、-C1-4アルキル、-C1-4ヒドロキシアルキル、-C1-4アミノアルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロであり;
Yは、CR7またはNであり;
R1は、-C1-4アルキルであり;
R2は、-Hまたは-C1-4アルキルであり、またはR1と結合してN原子と共に5~6員環を形成するものであり;
R3およびR4は、それぞれ独立して、-H、-C1-4アルキル、もしくは-ハロであり、またはR3およびR4は、互いに結合して、3~6員環を形成するものであり;
R5は、-C1-4アルキルであり;
R6は、-C1-4アルキル、-C1-4ヒドロキシアルキル、-C1-4アミノアルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロであり;
R7は、-Hまたは-ハロである、
化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩。
【0022】
本発明の一実施形態において、
ULMは、以下の式1で表される部分であり;
【0023】
【0024】
X1およびX2は、それぞれ独立して、CH2、CH、またはNであり;
環Uは、前記X1またはX2に結合されるフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリルであり{ここで、前記フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリル環の1つ以上のHは、RUで置換されてもよい};
RUは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである。
【0025】
本発明の一実施形態において、
ULMは、
【0026】
【0027】
RU1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである。
【0028】
本発明の一実施形態において、
ULMは、
【0029】
【0030】
RU1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである。
【0031】
一実施形態において、
PTMは、
【0032】
【0033】
Yは、CH、CF、またはNであり;
R6は、-C1-4アルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである。
【0034】
本発明の一実施形態において、
Linkerは、-LU-L1-L2-L3-LP-であり;
LUは、-(CH2)x-、-(CH2)x-NH-、-(CH2)x-O-、-C(
=O)-、フェニル、または何でもない(null){ここで、LUは、ULMに結合され[このとき、前記LUが、何でもないの場合(null)、L1がULMに直接結合される]、および、前記xは、0、1、2、3、または4である};
L1は、ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null){ここで、前記L1が何でもないの場合(null)、LUとL2が直接結合され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、および、前記ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
L2は、-(CH2)y1-、-(CD2)y1-、-(CH2)y2-C(=O)-(CH2)y3-、-(CH2)y2-NH-(CH2)y3-または-(CH2)y2-N(C1-4アルキル)-(CH2)y3-であり{ここで、前記y1~y3は、それぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、または6である};
L3は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、または何でもない(null){ここで、前記L3が何でもないの場合(null)、L2とLpが直接結合され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、および、前記シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};
LPは、-(CH2)p-NH-C(=O)-または-(CH2)p-O-C(=O)-である{ここで、前記Lpの-C(=O)-がPTMと結合され、および、pは、0、1、または2である}。
【0035】
本発明の一実施形態において、
LUは、-(CH2)x-、-(CH2)x-O-、-C(=O)-、フェニル、または、何でもない(null){ここで、LUは、ULMと結合され[このとき、前記LUが何でもないの場合(null)、L1がULMに直接結合される]、および、前記xは、0または1である};
L1は、4~12員ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null){ここで、前記L1が何でもないの場合(null)、LUとL2が直接結合され、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、前記N原子は、LUまたはULMに直接結合され、および、前記4~12員ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C1-4アルキル、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
L2は、-(CH2)y1-、-(CH2)y2-C(=O)-(CH2)y3-、-(CH2)y2-NH-(CH2)y3-、または-(CH2)y2-N(C1-4アルキル)-(CH2)y3-であり{ここで、前記y1~y3は、それぞれ独立して、0、1、2、または3である};
L3は、4~6員シクロアルキル、4~12員ヘテロシクロアルキル、または何でもない(null){ここで、前記L3が何でもないの場合(null)、L2とLpが直接結合され、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に1つ以上のN原子を含み、および、前記4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-ハロで置換されてもよい};
LPは、-(CH2)p-NH-C(=O)-または-(CH2)p-O-C(=O)-である{ここで、前記Lpの-C(=O)-がPTMと結合され、pは、0または1である}。
【0036】
本発明の具体的な実施形態によれば、式Iで表される化合物は、以下の化合物1~59からなる群から選択される化合物である。
【0037】
本発明において薬学的に許容される塩とは、患者に対して比較的毒性がなく、無害な有効作用を有する濃度であり、この塩に起因する副作用が、式Iで表される化合物の有益な効力を低下させない任意の有機酸または無機酸付加塩を意味する。例えば、薬学的に許容される塩は、無機酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、または硝酸などであってもよく、有機酸としては、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、マンデル酸、プロピオン酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カーボン酸、バニリン酸またはヨウ化水素酸であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0038】
PLK1の選択的分解誘導化合物の使用
本発明の一実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含むPLK1分解誘導用組成物である。式Iは、前記で定義した通りである。
【0039】
本発明の実験例において、本発明の化合物は、PLK1タンパク質分解を効果的に誘導することが確認された。
【0040】
本発明のPLK1分解誘導PROTAC化合物は、作用機序の観点から標的タンパク質であるPLK1を根本的に分解することができるので、PLK1の単純な活性を阻害する従来のPLK1低分子阻害剤と比べても優れたPLK1阻害効果を達成する。
【0041】
したがって、本発明の式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物は、PLK1の選択的分解に有用に用いられることができる。
【0042】
本発明の一実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含むPLK1関連疾患の予防または治療用医薬組成物である。本発明のもう一つの実施形態は、このような組成物を投与し、PLK1関連の疾患を予防または治療する方法である。式Iは、前記で定義した通りである。
【0043】
本発明におけるPLK1関連疾患とは、PLK1の分解誘導または活性阻害から治療、軽減、遅延、阻害または予防することができる任意の疾患または病態を意味する。一実施形態において、PLK1関連疾患は、癌(悪性腫瘍)、良性腫瘍、神経疾患、またはその他の過剰な細胞分裂により引き起こされる遺伝的または非遺伝的疾患であってもよい。
【0044】
前記癌は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を示すことができるすべての癌を含み、固形癌または血液癌であってもよい。例えば、前記癌は、扁平上皮癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腹膜癌、皮膚癌、皮膚または眼内黒色腫、直腸癌、肛門周囲腺癌、食道癌、小腸癌、内分泌腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、慢性または急性白血病、リンパ球リンパ腫、肝細胞癌、胃腸癌、胃癌、膵臓癌、膠芽腫、頸部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝腫瘍、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、頭頸部癌、脳癌、骨肉腫、固形腫瘍、血液癌、骨癌、大細胞型リンパ腫、副腎皮質腫瘍、T細胞性リンパ腫/白血病、神経内分泌癌、神経内分泌腫瘍、胆管癌、神経芽腫、膠芽腫、神経膠腫などからなる群から選択される1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。前記癌は、原発性癌だけでなく、転移性癌も含む。
【0045】
前記良性腫瘍は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を奏することができるすべての良性腫瘍、いわゆる癌の前工程の良性腫瘍を含み、固形腫瘍または血液腫瘍であってもよい。例えば、前記腫瘍は、バレット食道、結腸腺腫およびポリープ、乳腺繊維腺腫および嚢胞、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、モノクロー
ナルリンパ球増加症などからなる群から選択される1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0046】
前記神経疾患は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を奏することができる全ての神経疾患を含み、具体的には中枢神経系疾患、退行性神経疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン病、老人性認知症、てんかん、ルー・ゲーリック、脳卒中、および脳または脊髄損傷による神経損傷と軸索変性関連疾患の中から選択された1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0047】
本発明の医薬組成物は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩に加えて、同一または類似の薬効を示す有効成分を1種以上をさらに含むことができる。
【0048】
本発明の一実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩をヒトを含む哺乳類に投与することによりPLK1タンパク質を分解する方法である。
【0049】
本発明のもう一つの実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩をin vitroで試料に投与することにより、PLK1タンパク質を分解する方法である。前記サンプルは、細胞、細胞培養物、ヒトを含む哺乳動物の体液または組織であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【発明の効果】
【0050】
本発明の化合物は、PLK1分解を誘導する効果を奏する。したがって、本発明の化合物は、PLK1関連疾患の予防または治療に有効に用いられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】本発明における化合物1~25のルシフェラーゼ解析の結果を示す。
【
図2】本発明における化合物26~59のルシフェラーゼ解析結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0052】
特に断りがない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって一般的に理解される用語と同じ意味を有する。本明細書にて使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、本開示を限定しようとする意図ではない。
【0053】
本発明は、次の表に示す化合物1~59の合成方法を提供する。
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【実施例】
【0064】
本発明の化合物を、以下の方法により精製し、構造を分析した。
【0065】
分析機器
LCMS:Shimadzu LCMS-2020、Agilent 1200/G6110A、Agilent 1200/G1956A
HPLC:Agilent 1260 II LC、Agilent 1200/G6410B
NMR:BRUKER AVANCE III/400MHz
SFC:SHIMADZU LC-30ADsf,Agilent 1260
【0066】
LCMS分析
LCMSデータは、ESI(エレクトロスプレーイオン化;Electron SprayIonization)装置を備えられたShimadzu LCMS-2020またはAgilent 1200/G6110AまたはAgilent 1200/G1956Aで記録した。水中の0.0375%TFA(溶媒A)およびアセトニトリル中の0.01875%TFA(溶媒B)または水中の0.025%NH3・H2O(溶媒A)とアセトニトリル(溶媒B)を移動相として用いた。カラムとしては、Kinetex(登録商標) EVO C18(2.1×30mm、5μm)またはHALO C18(3.0×30mm、2.7μm)を用いた。
【0067】
HPLC分析
HPLC分析では、Agilent 1260 II LCまたはAgilent 1200/G6410Bを用いた。水中の0.0375%TFA(溶媒A)とアセトニトリル中の0.01875%TFA(溶媒B)を移動相として用いた。カラムは、Zobrax Eclipse Plus C18(4.6×150mm、3.5μm)またはYMC ODS A(4.6×150mm、3μm)を用いた。
【0068】
NMR分析
1HNMRスペクトルは、Bruker AVANCE III 400MHz/5mm Probe(BBO)で記録した。
【0069】
SFC分析
SFC分析では、SHIMADZU LC-30ADsfまたはAgilent 1260を用いた。CO2(溶媒A)とIPA+アセトニトリル中の0.05%DEA(溶媒B)またはCO2(溶媒A)とメタノール+アセトニトリル中の0.05%DEA(溶媒B)またはアセトニトリル中の0.05%DEA(溶媒A)とエタノール中の0.05%DEA(溶媒B)を移動相として用いた。カラムは、Chiralpak(登録商標) AD-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) AS-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) OJ-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) IA-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) OD(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) IC-3(50×4.6mm、3μm)または(S、S)Whelk-O1(100×4.6mm、3.5μm)を用いた。
【0070】
実施例1.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物1)の合成
【0071】
【0072】
DMF(30mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(1.1g、2.61mmol)溶液にHATU(1.29g、3.39mmol)およびDIPEA(1.69g、13.05mmol、2.27mL)を加え、25℃で15分間撹拌した後、3-(3-(4-(4-(アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.39g、3.39mmol、HCl塩)を加え、生成された混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(47%)が確認された。さらなるワークアップおよび精製のために、反応混合物を他のバッチ(50mgスケール)と合わせた。反応混合物にCH3COOHを加え、pH<7に調整した。生成された混合物を逆相HPLC(0.1%FA条件、330gフラッシュカラム;Welch Ultimate XB_C18 20~40μm;120A;5~60%、30分;60~100%、20分@100mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:29%~59%、10分)で精製した後、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(730.5mg、928.14μmol、35.56%収率、98.7%純度)を黄白色の固形物として得た。MS(M+H)+=777.3。
【0073】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、8.31(d,J=8.4Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.12(br d、J=7.9Hz、1H)、7.87(s、1H)、7.57-7.41(m、2H)、7.23(t,J=7.8Hz、1H)、6.84(dd,J=2.0,8.1Hz、1H)、6.82-6.73(m、2H)、4.88(td,J=6.8,13.5Hz、1H)、4.40(br d、J=12.9Hz、1H)、4.10-3.87(m、9H)、3.81(dd,J=5.0,11.4Hz、1H)、3.30(br s、3H)、3.13(br t,J=12.0Hz、1H)、2.71-2.60(m、2H)、2.49
-2.42(m、3H)、2.27-2.15(m、1H)、2.06-2.00(m、1H)、1.99-1.91(m、2H)、1.84(br dd,J=14.7,16.9Hz、2H)、1.51-1.34(m、2H)、1.24(d,J=6.6Hz、6H)。
【0074】
実施例2.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物2)の合成
【0075】
【0076】
工程1.tert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
ジオキサン(100mL)およびH2O(10mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(5g、13.50mmol)、tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(5.00g、12.88mmol)およびK3P
O4(8.60g、40.51mmol)の混合物に、Pd(dppf)Cl2(494.08mg、675.24μmol)を窒素気体下25℃で加えた。反応混合物を脱気し、窒素気体で3回パージした後、100℃まで昇温し、100℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=0~8%、100mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6.5g、11.78mmol、87.25%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=552.4。
【0077】
工程2.tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
エタノール(600mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6.5g、11.78mmol)およびPd/C(2g、10%純度)の混合物を脱気し、H2で3回パージした後、H2(15Psi)下25℃で14時間撹拌した。LCMSにより反応物が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。生成された混合物を濾過した。濾過ケーキをジオキサン(400mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.8g、10.18mmol、86.36%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=373.9。
【0078】
工程3.3-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
ジオキサン(50mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.8g、10.18mmol)およびHCl/ジオキサン(4M、50mL)溶液を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより反応完了が確認された。生成された混合物を濃縮し、3-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(3.5g、粗製、2HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=274.3。
【0079】
工程4.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(40mL)中の3-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(3.5g、10.11mmol、2HCl塩)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(5.88g、20.22mmol)の混合物にDIPEA(6.53g、50.54mmol)およびNaI(151.52mg、1.01mmol)を25℃で加えた。生成された混合物を80℃で14時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。生成された混合物を水(150mL)に注ぎ、次いで酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗(crude)生成物を酢酸エチル/石油エーテル(60mL、3:1)で粉砕し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(3.3g、5.50mmol、54.45%収率、88%純度)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)+=528.4
【0080】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.76(br s、1H)、7
.05(br d、J=8.3Hz、2H)、7.01-6.79(m、4H)、4.32-4.17(m、1H)、3.84-3.69(m、2H)、3.53-3.44(m、2H)、3.17-3.02(m、6H)、2.70-2.56(m、7H)、2.22-2.06(m、2H)、2.03-1.96(m、1H)、1.79-1.66(m、2H)、1.38(s、9H)、1.28-1.20(m、2H)。
【0081】
工程5.3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(2.3g、4.36mmol)およびHCl/ジオキサン(4M、20mL)溶液を25℃で2時間撹拌した。LCMSにより残っている微量の出発物質および所望の質量のピークが確認された。生成された混合物を濃縮し、3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(2.2g、粗製、2HCl塩)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)+=428.4
【0082】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物2)の合成
DMF(5mL)中の3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(400mg、799.26μmol、2HCl塩)、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(336.81mg、799.26μmol)およびDIPEA(619.80mg、4.80mmol)の混合物にHATU(395.08mg、1.04mmol)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。生成された混合物を塩水(20mL)に注ぎ、エタノール(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液30~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@(60mL/分)で精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:30%~60%、9分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(47.9mg、56.90μmol、7.12%収率、98.7%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=831.5
【0083】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.78(s、1H)、8.31(d,J=8.4Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.15(d,J=7.8Hz、1H)、7.88(s、1H)、7.53-7.47(m、2H)、7.04(d,J=8.7Hz、2H)、6.89(d,J=8.7Hz、2H)、4.88(td,J=6.7,13.4Hz、1H)、4.39(br d、J=13.3Hz、1H)、4.12-3.94(m、4H)、3.93(s、3H)、3.72(dd,J=4.9,1
1.0Hz、1H)、3.32(br s、3H)、3.18-3.05(m、5H)、2.69-2.64(m、1H)、2.51-2.47(m、9H)、2.47-2.41(m、1H)、2.19-2.07(m、1H)、2.04-1.96(m、1H)、1.91-1.77(m、2H)、1.55-1.33(m、2H)、1.24(d,J=6.7Hz、6H)。
【0084】
実施例3.N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物3)の合成
【0085】
【0086】
DMF(5mL)中の3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(400mg、799.26μmol、2HCl塩)、4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(328.86mg、799.26μmol)およびDIPEA(619.80mg、4.80mmol)の混合物にHATU(395.08mg、1.04mmol)を25℃で加えた。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。反応混合物を塩水(20mL)に注いだ。生成された混合物をエタノール(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液30~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)で精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:24%~57%、9分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキ
ソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(64.5mg、77.31μmol、9.67%収率、98.1%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=821.5
【0087】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.76(s、1H)、8.42(d,J=8.3Hz、1H)、8.12(d,J=7.7Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.65(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、7.04(d,J=8.7Hz、2H)、6.89(d,J=8.8Hz、2H)、4.84(td,J=6.9,13.5Hz、1H)、4.39(br d、J=12.8Hz、1H)、4.12-3.95(m、2H)、3.94(s、3H)、3.72(dd,J=5.0,10.9Hz、1H)、3.46(s、2H)、3.16(s、3H)、3.15-3.05(m、5H)、2.69-2.60(m、3H)、2.59-2.54(m、7H)、2.47-2.41(m、1H)、2.19-2.07(m、1H)、2.02-1.97(m、1H)、1.91-1.77(m、2H)、1.53-1.34(m、2H)、1.17(d,J=6.6Hz、6H)、0.95-0.90(m、2H)、0.71-0.65(m、2H)。
【0088】
実施例4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物4)の合成
【0089】
【0090】
DMF(30mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(1g、2.37mmol)溶液にHATU(1.17g、3.08mmol)およびDIPEA(1.23g、9.
49mmol、1.65mL)を加え、混合物を25℃で15分間撹拌した後、3-(3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.3g、2.80mmol、HCl塩)を加え、生成された混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(71%)が確認された。生成された混合物にCH3COOHを加え、pH<7に調整し、逆相HPLC(0.1%FA条件、330gフラッシュカラム;Welch Ultimate XB_C18 20-40μm;120A;0~50%30分;50~100%20分@100mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:27%~57%、10分)に再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(658.7mg、783.22μmol、33.00%収率、98.8%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=831.3。
【0091】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.79(s、1H)、8.31(d,J=8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.15(br d、J=7.7Hz、1H)、7.88(s、1H)、7.59-7.43(m、2H)、7.15(t,J=7.8Hz、1H)、6.88-6.73(m、2H)、6.61(d,J=7.6Hz、1H)、4.97-4.78(m、1H)、4.39(br d、J=12.3Hz、1H)、4.12-3.88(m、7H)、3.75(dd,J=5.0,11.2Hz、1H)、3.32(br s、3H)、3.20-3.06(m、5H)、2.68-2.53(m、10H)、2.44(br t,J=4.2Hz、1H)、2.26-2.13(m、1H)、2.07-1.95(m、1H)、1.93-1.76(m、2H)、1.55-1.33(m、2H)、1.24(d,J=6.7Hz、6H)。
【0092】
実施例5.N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物5)の合成
【0093】
【0094】
工程1.1-(アミノメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(2)の合成
エタノール(250mL)およびNH3・H2O(25mL)中の1-シアノシクロプロパンカルボン酸エチル(25g、179.66mmol、23.15mL)溶液に窒素気体下Raney-Ni(23.09g、269.49mmol)を加えた。懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。混合物をH2(50Psi)下20℃で16時間撹拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で出発物質が完全に消費され、新規なスポットが1つ確認された。反応混合物をエタノール(600mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空濃縮し、1-(アミノメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(18.9g、粗製)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=144.1
【0095】
工程2.1-((イソプロピルアミノ)メチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(3)の合成
DCM(300mL)中の1-(アミノメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(18.9g、132.00mmol)およびアセトン(28.70g、494.16mmol、36.33mL)、酢酸(13.06g、217.48mm、12.44mL)溶液に20℃でNaBH(OAc)3(62.83g、296.45mmol)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム(200mL)でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機相を塩水(200mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液にHCl(12N)を加え、濃縮し、1-((イソプロピルアミノ)メチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(6.1g、27.51mmol、20.84%収率、HCl塩)を黄色の油状
として得た。MS(M+H)+=186.1
【0096】
工程3.1-(((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(4)の合成
MTBE(60mL)およびH2O(30mL)中に1-((イソプロピルアミノ)メチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(6.1g、27.51mmol、HCl塩)溶液に20℃での炭酸カリウム(15.21g、110.05mmol)および2,4-ジクロロ-5-ニトロ-ピリミジン(6.40g、33.01mmol)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより反応物が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(86%)が確認された。反応混合物をH2O(160mL)で希釈し、酢酸エチル(160mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、1-(((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(6.6g、粗製)を黄色の油状として得た。MS(M+H)+=343.1
【0097】
工程4.2’-クロロ-9’-イソプロピル-8’,9’-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-6’(5’H)-オン(5)の合成
酢酸(60mL)中の1-(((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)(イソプロピル)アミノ)メチル)シクロプロパン-1-カルボン酸エチル(6.6g、19.25mmol)溶液中に20℃でFe(4.30g、77.02mmol)を加え、生成された混合物を60℃で2時間撹拌した。LCMSにより反応物が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(97%)が確認された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をH2O(120mL)で希釈し、酢酸エチル(120mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、2’-クロロ-9’-イソプロピル-8’,9’-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-6’(5’H)-オン(5.2g、粗製)を黄色の油状として得た。MS(M+H)+=267.1
【0098】
工程5.2’-クロロ-9’-イソプロピル-5’-メチル-8’,9’-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-6’(5’H)-オン(6)の合成
DMF(60mL)中の2’-クロロ-9’-イソプロピル-8’,9’-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-6’(5’H)-オン(5.2g、19.50mmol)溶液に20℃で炭酸カリウム(8.08g、58.49mmol)およびMeI(4.15g、29.24mmol、1.82mL)を加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(66%)が確認された。反応混合物をH2O(180mL)で希釈し、酢酸エチル(180mL×3)で抽出した。有機相を塩水(180mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~25%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、2’-クロロ-9’-イソプロピル-5’-メチル-8’,9’-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-6’(5’H)-オン(3.8g、12.72mmol、65.26%収率、94%純度)をオレンジ色の固形物として得た。MS(M+H)+=281.4
【0099】
工程6.4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(7)の合成
エタノール(18mL)およびH2O(6mL)中の2’-クロロ-9’-イソプロピル-5’-メチル-8’,9’-ジヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-6’(5’H)-オン(1.8g、6.41mmol)および4-アミノ-3-メトキシ-安息香酸(1.29g、7.69mmol)溶液に20℃でHCl(12M、1.18mL)を加え、生成された混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより、12%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピーク(35%)が確認された。反応混合物を25℃でDMF/エタノール/酢酸エチル(2mL/10mL/10mL)混合溶媒で30分間粉砕した後、濾過した。濾過ケーキを真空乾燥し、4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(1.7g、4.13mmol、64.44%収率)を黄白の色固形物として得た。MS(M+H)+=412.3
【0100】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=9.68(br s、1H)、8.19-8.09(m、2H)、7.64(dd,J=1.3,8.5Hz、1H)、7.57(d,J=1.1Hz、1H)、4.94-4.75(m、1H)、3.94(s、3H)、3.64(br s、2H)、3.15(s、3H)、1.18(br d、J=6.8Hz、6H)、1.07-1.01(m、2H)、0.80(br s、2H)
【0101】
工程7.N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物5)の合成
DMF(6mL)中の4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(700mg、1.70mmol)溶液にHATU(711.57mg、1.87mmol)およびDIPEA(439.76mg、3.40mmol、592.67μL)を加えた。混合物を20℃で10分間撹拌した後、DMF(6mL)中の3-[3-[4-[3-(4-アミノ-1-ピペリジル)-3-オキソ-プロピル]ピペラジン-1-イル]フェニル]ピペリジン-2,6-ジオン(1.03g、2.21mmol、HCl塩)およびDIPEA(439.76mg、3.40mmol、592.67μL)溶液を加え、生成された混合物を20℃でさらに1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(68%)が確認された。反応混合物をH2O(60mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×5)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して化合物Aを得た。水相を真空濃縮し、化合物Bを得た。化合物Aを分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:5%~35%、10分)で精製し、凍結乾燥し、化合物E(620mg)および生成物F(420mg)を得た。化合物Bを分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra
150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:5%~35%、10分)に再精製し、凍結乾燥し、化合物D(158mg)を得た。化合物D(158mg)と化合物E(620mg)を合わせて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:25%~55%、10分)で再精製し、凍結乾燥し、N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロ
プロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(362.9mg、441.59μmol、25.96%収率、99.9%純度)を白色の固形物として得た。化合物F(420mg)を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:25%~55%、10分)で再精製し、凍結乾燥し、N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(136mg、162.34μmol、9.54%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=821.2
【0102】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.78(br s、1H)、8.42(d,J=8.4Hz、1H)、8.11(d,J=7.8Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.65(s、1H)、7.55-7.45(m、2H)、7.15(t,J=7.9Hz、1H)、6.85-6.76(m、2H)、6.61(d,J=7.5Hz、1H)、4.84(spt,J=6.8Hz、1H)、4.39(br d、J=13.3Hz、1H)、4.11-3.90(m、5H)、3.75(dd,J=4.9,11.2Hz、1H)、3.46(s、2H)、3.20-3.07(m、8H)、2.73-2.53(m、10H)、2.48-2.42(m、1H)、2.25-2.13(m、1H)、2.06-1.97(m、1H)、1.93-1.77(m、2H)、1.56-1.31(m、2H)、1.17(d,J=6.6Hz、6H)、0.95-0.89(m、2H)、0.72-0.65(m、2H)。
【0103】
実施例6:N-(3-((2-(1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物6)の合成
【0104】
【0105】
工程1.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(3-ブロモフェニル)ピリジン(3)の合成
ジオキサン(80mL)およびH2O(20mL)中の2,6-ジベンジルオキシ-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(7.5g、17.97mmol)および1-ブロモ-3-ヨード-ベンゼン(4.07g、14.38mmol、1.83mL)溶液に窒素気体下20℃でPd(PPh3)4(1.04g、898.63μmol)および炭酸カリウム(7.45g、53.92mmol)を加え、生成された混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(30%)が確認された。反応混合物をワークアップのために他のバッチ(0.5gスケール)と合わせた。合わせた反応混合物をH2O(140mL)で希釈し、酢酸エチル(140mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~0%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(3-ブロモフェニル)ピリジン(3.9g、8.29mmol、47.12%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=446.2
【0106】
工程2.tert-ブチル4-(2-(ベンジル(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3A)の合成
メタノール(160mL)中のtert-ブチル4-(2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(10g、43.99mmol)およびN-メチル-1-フェニル-メタンアミン(5.33g、43.99mmol、5.68mL)溶液に20℃で酢酸(2.64g、43.99mmol、2.52mL)を加えた。反応混合物を20℃で30分間撹拌した。そして20℃で水素化シアノホウ素ナトリウム(8.29g、131.98mmol)をゆっくり加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(86%)が確認された。反応混合物をH2O(200mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(2-(ベンジル)(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(19.1g、14.57mmol、33.12%収率、95%純度)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=333.3
【0107】
工程3.tert-ブチル4-(2-(メチルアミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4A)の合成
CF3CH2OH(250mL)中のtert-ブチル4-(2-(ベンジル(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(19g、57.15mmol)溶液に窒素気体下Pd/C(2g、10%純度)およびPd(OH)2/C(2g、20%純度)を加えた。懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。混合物をH2(50Psi)下60℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(56%)が確認された。反応混合物をCF3CH2OH(300mL)で希釈し、濾過した。濾液を濃縮し、tert-ブチル4-(2-(メチルアミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(13.7g、粗製)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=243.5
【0108】
工程4.tert-ブチル4-(2-((3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)シクロブチル)(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(6A)の合成
メタノール(200mL)中のtert-ブチル4-(2-(メチルアミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(13.7g、56.53mmol)およびベンジルN-(3-オキソシクロブチル)カルバメート(6.20g、28.26mmol)溶液に20℃で酢酸(3.39g、56.53mmol、3.23mL)を加え、反応混合物を20℃で30分間攪拌した後、水素化シアノホウ素ナトリウム(10.66g、169.58mmol)を20℃で滴下し、反応混合物を20℃でさらに12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(42%)が確認された。反応混合物をH2O(400mL)で希釈し、酢酸エチル(400mL×3)で抽出した。有機相を塩水(200mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~10%酢酸エチル:メタノール勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(2-((3-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)シクロブチル)(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(7.9g、16.49mmol、29.17%収率、93%純度)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=446.2
【0109】
工程5.ベンジル(3-(メチル(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(4)の合成
DCM(40mL)中のtert-ブチル4-(2-((3-(((ベンジルオキシ)
カルボニル)アミノ)シクロブチル)(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(7.9g、17.73mmol)20℃でTFA(12.13g、106.38mmol、7.88mL)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。反応混合物に0℃でDIPEAを加え、pH=7に調整した。反応混合物を真空濃縮し、ベンジル(3-(メチル(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(6.13g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=346.2
【0110】
工程6.ベンジル(3-((2-(1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(5)の合成
トルエン(60mL)中の2,6-ジベンジルオキシ-3-(3-ブロモフェニル)ピリジン(3.9g、8.74mmol)およびベンジル(3-(メチル(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(3.62g、10.49mmol)溶液にPd2(dba)3(160.03mg、174.80μmol)およびRuPhos(407.74mg、874.00μmol)、Cs2CO3(8.54g、26.22mmol)をN2気体 下20℃で加え、生成された混合物をN2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより30%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピーク(7%)が確認され、ベンジル(3-(メチル(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(3.02g、8.74mmol)、Pd2(dba)3(160.07mg、174.80μmol)、RuPhos(407.84mg、874.00μmol)およびCs2CO3(5.70g、17.48mmol)を加え、混合物を窒素気体下100℃で16時間さらに撹拌した。LCMSにより24%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピーク(7%)が確認された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、次いで分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 15×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:35%~65%、10分)で精製した。溶出液のpHを炭酸水素ナトリウムで~7に調整し、酢酸エチル(15mL×3)を抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、ベンジル(3-((2-(1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(441mg、576.92μmol、50.57%収率、93%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=711.3
【0111】
工程7.3-(3-(4-(2-((3-アミノシクロブチル)(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
CF3CH2OH(15mL)中のベンジル(3-((2-(1-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(441mg、620.34μmol)溶液にN2気体下Pd/C(120mg、10%純度)を加えた。懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。混合物をH2(15Psi)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が残っていることと、所望の質量のピークが確認され、反応混合物をH2(15Psi)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。生成された混合物をエタノール(30mL)で希釈し、濾過した。濾液を濃縮し、3-(3-(4-(2-((3-アミノシクロブチル)(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(162mg、406.48μmol、65.53%収率)を無色の油状物と
して得た。MS(M+H)+=399.3
【0112】
工程8.N-(3-((2-(1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物6)の合成
DMF(3mL)中の4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(130mg、315.95μmol)溶液にHATU(132.15mg、347.55μmol)およびDIPEA(122.50mg、947.86μmol、165.10μL)を加えた。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(3mL)中の3-(3-(4-(2-((3-アミノシクロブチル)(メチル)アミノ)エチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(151.10mg、379.14μmol)溶液を加え、反応混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(45%)が確認された。生成された混合物をH2O(25mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL×3)で抽出した。有機相を塩水(25mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。濾液をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~10%、DCM/メタノール勾配@100mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム):Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:38%~68%、8分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、N-(3-((2-(1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(73.1mg、91.65μmol、29.01%収率、99.3%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=792.4
【0113】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.78(s、1H)、8.41(br d、J=8.3Hz、2H)、7.97(s、1H)、7.64(s、1H)、7.57-7.46(m、2H)、7.13(t,J=7.9Hz、1H)、6.87-6.73(m、2H)、6.57(d,J=7.6Hz、1H)、4.89-4.78(m、1H)、4.21-4.08(m、1H)、3.94(s、3H)、3.74(dd,J=5.0,11.0Hz、1H)、3.65(br d、J=11.7Hz、2H)、3.46(s、2H)、3.16(s、3H)、2.66-2.56(m、4H)、2.43(br d、J=4.2Hz、3H)、2.27-2.11(m、3H)、2.09-1.96(m、4H)、1.92-1.81(m、2H)、1.74(br d、J=10.8Hz、2H)、1.51-1.32(m、3H)、1.29-1.20(m、2H)、1.16(d,J=6.7Hz、6H)、0.95-0.88(m、2H)、0.72-0.64(m、2H)。
【0114】
実施例7.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(化合物7)の合成
【0115】
【0116】
工程1.1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3)の合成
トルエン(50mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン(5g、16.62mmol)、ピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.35g、14.96mmol、2.31mL)およびCs2CO3(16.24g、49.85mmol)溶液にPd2(dba)3(760.83mg、830.86μmol)およびXantphos(961.50mg、1.66mmol)を加えた。混合物をN2気体下に90℃で3時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物をH2O(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)で精製し、1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(600mg、1.82mmol、10.94%収率)
を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=330.3。
【0117】
工程2.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(5)の合成
ジオキサン(12mL)およびH2O(2.4mL)中の1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(600mg、1.82mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.52g、3.63mmol)およびK3PO4(1.16g、5.45mmol)の混合物にPd(dppf)Cl2(132.96mg、181.71μmol)を25℃で加えた。生成された混合物を脱気し、N2で3回パージした後、反応混合物を90℃まで昇温し、90℃で4時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物をセライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(660mg、1.17mmol、64.50%収率、96%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=541.3。
【0118】
工程3.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(6)の合成
THF(10mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(450mg、832.37μmol)溶液にLiBH4(37mg、1.70mmol)を加え、混合物を20℃で18時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。0℃で塩化アンモニウム(10mL)を加え、反応混合物をクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(400mg、粗製)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=499.3。
【0119】
工程4.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
CF3CH2OH(20mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(400mg、802.27μmol)およびPd/C(40mg、10%純度)の混合物を脱気し、H2で3回パージした後、混合物をH2(15Psi)下20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を真空濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=321.2。
【0120】
工程5.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(1mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、624.30μmol)溶液にDMP(397.19mg、936.45μmol、289.92μL)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。TLCにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。混合物を濾過した。濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(1
98mg、粗製)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)+=319.4。
【0121】
工程6.ベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(10)の合成
DCE(2mL)中のベンジル((1r、4r)-4-(メチルアミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(100mg、334.66μmol、HCl塩)溶液に1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(106.54mg、334.66μmol)および酢酸ナトリウム(41.18mg、502.00μmol)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(355mg、1.67mmol)を加え、25℃で15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(24%)が確認された。炭酸水素ナトリウム(5mL)を加え、混合物をクエンチし、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル~20%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)で精製し、逆相HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:13%~43%、10分)で再精製した。溶出液を凍結乾燥し、ベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(140mg、222.36μmol、66.44%収率、97%純度、FA塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=565.6。
【0122】
工程7.3-(4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(11)の合成
TFA(1mL)中のベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(70mg、114.62μmol、FA)の混合物を50℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を真空濃縮し、3-(4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(60mg、粗製、TFA塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)+=431.5。
【0123】
工程8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(化合物7)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(46.43mg、110.18μmol)溶液にHATU(62.84mg、165.26μmol)、DIPEA(71.20mg、550.88μmol、9μL)を加え、混合物を15℃で30分間撹拌した。3-(4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、110.18μmol、TFA塩)を加え、混合物を15℃で2
時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物をH2O(5mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=9:1)で精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:44%~74%、8分)を再精製した。溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(34.9mg、41.01μmol、37.22%、収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=834.8。
【0124】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、8.30(d,J=8.4Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.06(d,J=7.5Hz、1H)、7.87(s、1H)、7.54-7.44(m、2H)、7.05-6.90(m、3H)、4.94-4.81(m、1H)、4.11-3.98(m、2H)、3.93(s、3H)、3.85-3.68(m、2H)、3.41-3.35(m、2H)、3.30(s、3H)、2.69-2.58(m、4H)、2.35-2.26(m、3H)、2.25-2.12(m、4H)、2.04-1.95(m、1H)、1.94-1.87(m、2H)、1.85-1.73(m、4H)、1.58-1.47(m、1H)、1.43-1.32(m、4H)、1.29-1.17(m、8H)。
【0125】
実施例8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(シス)(化合物8)の合成
【0126】
【0127】
工程1.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(2)の合成
DCM(20mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.5g、1.56mmol)溶液にDMP(992.97mg、2.34mmol)を加え、20℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により出発物質が完全に消費されたことが確認され、新規なスポットが検出された。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(0.5g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=319.4
【0128】
工程2.tert-ブチル((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(4)の合成
DCM(10mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(0.5g、1.57mmol)およびtert-ブチル((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)カルバメート(336.59mg、1.57mmol)溶液に酢酸(113.18mg、1.88mmol、107.79μL)およびNaBH(OAc)3(998.65mg、4.71mmo
l)を加え、20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(19%)が確認された。混合物を水(50mL)に注ぎ、DCM(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(0.7g、1.00mmol、63.84%収率、74%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=517.2
【0129】
工程3.tert-ブチル((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(5)の合成
メタノール(10mL)中のtert-ブチル((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(0.6g、1.16mmol)およびホルムアルデヒド(188.49mg、2.32mmol、172.92μL、37%純度)溶液に酢酸(69.74mg、1.16mmol、66.42μL)および水素化シアノホウ素ナトリウム(218.94mg、3.48mmol)を加え、20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(95%)が検出された。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(0.5g、942.20μmol、81.13%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=531.4
【0130】
工程4.3-(4-(4-((((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(シス)(6)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(0.2g、376.88μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピーク(100%)が検出された。混合物を濃縮し、3-(4-(4-((((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(シス)(200mg、370.41μmol、98.28%収率、3HCl)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=431.2。
【0131】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(シス)(化合物8)の合成
DMF(5mL)中の3-(4-(4-((((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(シス)(0.2g、370.41μmol、3HCl)およ
び4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(156.09mg、370.41μmol)溶液にHATU(169.01mg、444.49μmol)およびDIPEA(287.24mg、2.22mmol、387.11μL)を加えた。生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが検出された。混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成された混合物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:45%~75%、10分)で精製し、分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra
150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:16%~46%、7分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1s,4s)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(シス)(55.8mg、64.90μmol、17.52%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=834.6。
【0132】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、8.32-8.29(m、1H)、8.22-8.21(m、1H)、7.99(br d、J=7.3Hz、1H)、7.88(s、1H)、7.52(br d、J=8.7Hz、1H)、7.48(d,J=1.6Hz、1H)、7.02-6.93(m、3H)、4.93-4.85(m、1H)、4.04(br t,J=13.5Hz、2H)、3.95(s、4H)、3.79(dd,J=4.8,11.7Hz、1H)、3.33(s、5H)、2.69-2.59(m、4H)、2.30-2.26(m、3H)、2.23-2.14(m、4H)、2.04-1.97(m、1H)、1.87-1.79(m、6H)、1.60-1.46(m、5H)、1.32-1.24(m、8H)。
【0133】
実施例9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物9)の合成
【0134】
【0135】
工程1.4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3)の合成
トルエン(500mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン(25g、83.09mmol)、ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(18.30g、83.09mmol、16.05mL)およびt-BuONa(2M、124.63mL)の混合物にPd2(dba)3(3.80g、4.15mmol)およびXantphos(4.81g、8.31mmol)を25℃で加えた。生成された混合物を脱気し、N2で3回パージし、80℃まで昇温し、N2気体下で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼンが消費されたことと、新規なスポットが検出されたことが確認された。反応混合物を濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=0~7%、100mL/分)で精製し、4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(27g、68.66mmol、82.64%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=394.3
【0136】
工程2.4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(5)の合成
H2O(60mL)およびジオキサン(300mL)中の4-(4-ブロモ-2-フル
オロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(15g、38.14mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(39.79g、95.36mmol)、KOAc(11.23g、114.43mmol)およびPd(dppf)Cl2(2.79g、3.81mmol)の混合物をN2保護下で100℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(26%)が確認された。混合物を濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(11g、17.86mmol、収率46.82%、純度98%)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=604.2
【0137】
工程3.3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
CF3CH2OH(200mL)中の4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(11g、18.22mmol)溶液にPd/C(1.1g、10%純度)およびPd(OH)2/C(1.1g、20%純度)をN2の保護下で25℃で加えた。生成された混合物を脱気し、H2で3回パージした後、H2(15Psi)下で45℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(71%)が確認された。生成された混合物を濾過し、CF3CH2OH(200mL)で洗浄し、濾液を濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5.7g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=292.1
【0138】
工程4.3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(8)の合成
DMF(50mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(3g、10.30mmol)および(1r,4r)-N1,N1-ジベンジル-N4-(2-クロロエチル)-N4-メチルシクロヘキサン-1,4-ジアミン(4.11g、9.27mmol、0.9eq、2HCl塩)溶液に、NaI(154.36mg、1.03mmol)およびDIPEA(6.65g、51.49mmol、8.97mL)を加え、反応混合物を50℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(254nm下で56%)が確認された。混合物を濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル-メタノール/酢酸エチル/NH4OH=1/5/0.005勾配@80mL/分)で精製し、3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(2g、2.17mmol、21.10%収率、68%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=626.5
【0139】
工程5.3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(9)の合成
CF3CH2OH(100mL)中の3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(2.0g、3.20mmol)溶液にPd/C(0.2g、10%純度)、Pd(OH)2/C(0.2g、20%純度)およびHCl(1M、3.20mL)をN2気体下で加え、生成された混合物を
脱気し、H2で3回パージした後、混合物をH2(15Psi)下で50~55℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(65%)が確認された。懸濁液をセライトパッドで濾過し、濾過ケーキをCF3CH2OH(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮乾燥し、3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(1.9g、粗製、4HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=446.3
【0140】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物9)の合成
DMF(30mL)中の3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.80g、3.04mmol、4HCl塩)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(1.15g、2.74mmol)溶液にHATU(1.39g、3.65mmol)およびDIPEA(2.36g、18.26mmol、3.18mL)を加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(61%)が確認された。反応混合物を水(150mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:8%~38%、10分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(1.2g、1.18mmol、38.90%収率、98%純度、TFA塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=849.4。
【0141】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.82(s、1H)、8.36-8.28(m、1H)、8.23(s、1H)、8.07(br d、J=7.6Hz、1H)、7.88(s、1H)、7.56-7.46(m、2H)、7.07-6.92(m、3H)、4.93-4.83(m、1H)、4.05(br t、J=13.6Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.81(dd、J=4.8、11.8Hz、1H)、3.75(br dd、J=1.7、4.3Hz、1H)、3.33(s、3H)、3.06-2.95(br s、4H)、2.71-2.56(m、8H)、2.47-2.43(m、2H)、2.31-2.12(m、5H)、2.05-1.97(m、1H)、1.94-1 .88(m、2H)、1.83-1.76(m、2H)、1.43-1.32(m、4H)、1.25(d、J=6.8、6H)。
【0142】
実施例10.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)
エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物10)の合成
【0143】
【0144】
工程1.4-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3)の合成
ジオキサン(150mL)中の5-ブロモ-1,3-ジフルオロ-2-ヨードベンゼン(10g、31.36mmol)およびピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(7.25g、32.93mmol、6.36mL)溶液にCs2CO3(20.43g、62.72mmol)、Pd2(dba)3(574.33mg、627.19μmol)およびXantphos(544.35mg、940.78μmol)を加え、混合物をN2気体下100℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(41%)が確認された。混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、4-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(6.2g、14.17mmol、45.19%、収率、純度94%)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=411.1。
【0145】
工程2.4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(5)の合成
ジオキサン(30mL)およびH2O(15mL)中の4-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3.5g、8.51mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.91g、9.36mmol)溶液に炭酸カリウム(3.53g、25.53mmol)およびPd(PPh3)4(196.70mg、170.22μmol)を加え、混合物をN2気体下100℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(53%)が確認された。生成された混合物をH2O(30mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液15~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(2.65g、3.92mmol、収率46.08%、純度92%)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=622.3
【0146】
工程3.3-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
CF3CH2OH(50mL)およびTHF(50mL)中の4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(2.65g、4.26mmol)およびHCl(12M、358.65μL)溶液にPd/C(0.15g、10%純度)およびPd(OH)2/C(0.15g、20%純度)をN2気体下で加え、混合物を脱気し、N2で3回パージした後、懸濁液をH2(15Psi)下で50℃で34時間撹拌した。LCMSにより反応が進まないことが確認された。DMF(10mL)を加え、H2(15Psi)下50℃で14時間撹拌した。LCMSにより反応が進まないことが確認された。さらにDMF(40mL)を加え、H2(15Psi)下50℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピーク(94%)が確認された。生成された混合物をTHF(50mL)で希釈し、濾過した。濾過ケーキをTHF(30mL)、DMF(100mL)およびメタノール(200mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、3-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.2g、粗製、HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=310.2
【0147】
工程4.3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(8)の合成
DMF(20mL)中の3-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.1g、3.18mmol、HCl塩)溶液にNaI(23.84mg、159.06μmol)、DIPEA(2.08g、16.08mmol、2.8mL)および(1r,4r)-N1,N1-ジベンジル-N4-(2-クロロエチル)-N4-メチルシクロヘキサン-1,4-ジアミン(トランス)(1.27g、2.86mmol、2HCl塩)を加え、混合物を50℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(85%)が確認された。混合物をH2O(40mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)で精製し、3-(4-(4-(2-2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(1.25g、1.65mmol、51.88%
収率、85%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=644.2
【0148】
工程5.3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(9)の合成
CF3CH2OH(20mL)中の3-(4-(4-(2-(((1r,4r))-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(1.05g、1.63mmol)およびHCl(1M、1.63mL)溶液にPd/C(100mg、10%純度)およびPd(OH)2/C(100mg、20%純度)をN2気体下で加えて、懸濁液を脱気し、H2で3回パージし、生成された混合物をH2(15Psi)下で50℃で28時間撹拌した。LCMSにより30%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピーク(54%)が確認された。混合物をH2(15Psi)下50℃でさらに14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(91%)が確認された。混合物をCF3CH2OH(50mL)で希釈し、濾過した。濾過ケーキをTHF(30mL)、DMF(100mL)およびCF3CH2OH(50mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(830mg、粗製、3HCl)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=464.3
【0149】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物10)の合成
DMF(7mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(470mg、1.12mmol)およびHATU(508.90mg、1.34mmol)溶液にDIPEA(348.74mg、2.70mmol、470.00μL)を加え、混合物を20℃で15分間撹拌した。その後、DMF(8mL)中の3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(780mg、1.36mmol、3HCl)およびDIPEA(697.46mg、5.40mmol、939.98μL)溶液を加え、混合物を20℃で1時間撹拌する。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物をH2O(30mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~30%メタノール/酢酸エチル勾配@50mL/分)で精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:40%~70%、10分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(346.7mg、383.91μmol、34.42%収率、96%純度)を白色の固形物として得
た。MS(M+H)+=867.5
【0150】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.85(s、1H)、8.30(dd、J=2.9、8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.06(br d、J=7.8Hz、1H)、7.87(s、1H)、7.52-7.46(m、2H)、6.99-6.90(m、2H)、4.92-4.84(m、1H)、4.10-3.99(m、2H)、3.93(s、3H)、3.83(dd、J=4.7、12.4Hz、1H)、3.79-3.66(m、1H)、3.30(s、3H)、3.13-3.06(m、4H)、2.66-2.53(m、8H)、2.44-2.36(m、2H)、2.29-2.16(m、5H)、2.03-1.95(m、1H)、1.93-1.86(m、2H)、1.80-1.73(m、2H)、1.42-1.31(m、4H)、1.24(d、J=6.6Hz、6H)。
【0151】
実施例11.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノイル)ピペラジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物11)の合成
【0152】
【0153】
工程1.メチル3-(1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノエート(2)の合成
トルエン(10mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン(750mg、2.49mmol)、メチル3-(ピペリジン-4-イル)プロパノエート(491.81mg、2.37mmol、HCl)およびCs2CO3(2.44g、7.48mmol)溶液にPd2(dba)3(114.12mg、124.63μmol)およびXantphos(144.23mg、249.26μmol)を25℃で加えた。混合物をN2下90℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(45%)が確認された。混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)で精製し、メチル3-(1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノエート(250mg、粗製)を黄色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=344.0
【0154】
工程2.メチル3-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル
)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノエート(3)の合成
ジオキサン(5mL)およびH2O(1mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(333.39mg、798.91μmol)、メチル3-(1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノエート(250mg、726.28μmol)およびK3PO4(462.50mg、2.18mmol)の混合物にPd(dppf)Cl2(53.14mg、72.63μmol)を25℃で加えた。生成された混合物をN2で3回パージし脱気し、90℃まで昇温した後、12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(34%)が確認された。生成された混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)で精製し、メチル3-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノエート(150mg、262.33μmol、36.12%収率、97%純度)を黄色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=555.6
【0155】
工程3.3-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパン酸(4)の合成
THF(2mL)およびH2O(2mL)中のメチル3-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノエート(150mg、270.44μmol)およびLiOH・H2O(34.05mg、811.32μmol)の混合物を50℃で5時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を1N HClでpH=3に調整した後、混合物をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相をH2O(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、3-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパン酸(150mg、260.81μmol、96.44%収率、94%純度)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=541.3
【0156】
工程4.3-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパン酸(5)の合成
THF(5mL)中の3-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパン酸(146mg、270.06μmol)溶液にPd(OH)2/C(50mg、20%純度)を加えた。混合物をH2(15Psi)下30℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(54%)が確認された。反応混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を濃縮し、3-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジーン-4-イル)プロパン酸(97mg、粗製)を白色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=363.1
【0157】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノイル)ピペラジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物11)の合成
DMF(2mL)中の3-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパン酸(60mg、165.57μ
mol)溶液にHATU(94.43mg、248.36μmol)およびDIPEA(64.19mg、496.71μmol、86.51μL)を加えた。混合物を25℃で10分間撹拌した。混合物に4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミド(84.90mg、156.93μmol、HCl)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSにより4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペラジン-1-イル)ベンズアミドが完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@50mL/分)で精製し、粗(crude)生成物を得た。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:36%~66%、8分)で精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)プロパノイル)ピペラジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(57mg、65.13μmol、39.34%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=849.1
【0158】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.80(s、1H)、9.43(s、1H)、8.31(d、J=8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.89(s、1H)、7.48-7.38(m、2H)、7.05-6.90(m、3H)、4.95-4.80(m、1H)、4.03(t、J=13.6Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.79(dd、J=4.9、11.8Hz、1H)、3.64-3.50(m、4H)、3.32(s、3H)、3.32-3.30(m、2H)、2.97-2.81(m、4H)、2.69-2.57(m、4H)、2.39(t、J=7.6Hz、2H)、2.27-2.12(m、1H)、2.05-1.94(m、1H)、1.78(d、J=11.9Hz、2H)、1.56-1.46(m、2H)、1.45-1.26(m、4H)、1.24(d、J=6.8Hz、6H)。
【0159】
実施例12.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物12)の合成
【0160】
【0161】
工程1.ベンジル(1-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(2)の合成
ジオキサン(12mL)中の2,6-ジベンジルオキシ-3-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)ピリジン(600mg、1.29mmol)溶液にベンジルN-[1-(アゼチジン-3-イルメチル)-4-ピペリジル]カルバメート(2.43g、5.81mmol、TFA塩)、Cs2CO3(2.53g、7.75mmol)およびPd-PEPPSI-IHeptCl(62.85mg、64.61μmol)N2下20℃で加え、N2下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(50%)が確認された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、ベンジル(1-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(1.3g、粗製)をオレンジ色の油状物として得た。MS(M+H)+=687.2
【0162】
工程2.3-(4-(3-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(3)の合成
CF3CH2OH(10mL)および酢酸(1mL)中のベンジル(1-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.7g、1.02mmol)溶液にPd/C(0.3g、10%純度)をN2気体下で加えた。懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。混合物をH2(15Psi)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。反応混合物を酢酸エチル:THF=1:1(30mL)で希釈し、濾過し、濾液を真
空濃縮し、3-(4-(3-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(648mg、粗製)を得た。MS(M+H)+=375.4
【0163】
工程3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物12)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(100mg、237.31μmol)溶液にHATU(99.25mg、261.04μmol)およびDIPEA(61.34mg、474.61μmol、82.67μL)を加えた。混合物を20℃で10分間撹拌し、DMF(3mL)中の3-(4-(3-((4-アミノピペリジン-1-イル)メチル)アゼチジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(266.58mg、711.92μmol)およびDIPEA(122.68mg、949.22μmol、165.34μL)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(56%)が確認された。反応混合物をH2O(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を塩水(15mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=20:1)で精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:33%~68%、9分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アゼチジン-3-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(23mg、28.68μmol、12.09%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=778.2
【0164】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.78(s、1H)、8.30(br d、J=8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.09(br d、J=7.9Hz、1H)、7.87(s、1H)、7.55-7.45(m、2H)、6.96-6.82(m、2H)、6.49(t、J=9.0Hz、1H)、4.94-4.82(m、1H)、4.09-3.97(m、4H)、3.94(s、3H)、3.83-3.69(m、2H)、3.54(br t、J=6.1Hz、2H)、3.32(s、3H)、2.96-2.80(m、3H)、2.65-2.55(m、3H)、2.45(br s、1H)、2.16(dq、J=3.4、12.1Hz、1H)、2.08-1.94(m、3H)、1.77(br d、J=11.0Hz、2H)、1.64-1.51(m、2H)、1.24(d、J=6.6Hz、6H)。
【0165】
実施例13.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物13)の合成
【0166】
【0167】
工程1.tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(10C)の合成
DMF(50mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(3g、7.12mmol)溶液に25℃でEDCI(2.10g、10.95mmol)、HOBt(900.00mg、6.66mmol)、DIPEA(4.45g、34.45mmol、6.00mL)およびtert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.90g、7.91mmol)を加えた。生成された混合物をN2気体下
で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(85%)が検出された。反応混合物をH2O(30mL)で希釈し、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(60mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液40~100%酢酸エチル:石油エーテル勾配、80mL/分)で精製し、tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3.6g、5.59mmol、78.56%収率)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=644.2。
【0168】
工程2.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(10)の合成
ジオキサン(40mL)中のtert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3.6g、5.59mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、60mL)を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(3.2g、粗製、HCl塩)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=544.2。
【0169】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=9.98(s、1H)、9.30-9.12(m、2H)、8.96-8.81(m、J=7.0Hz、1H)、8.44(s、1H)、8.01-7.92(m、1H)、7.74-7.64(m、1H)、7.64-7.57(m、1H)、5.00-4.86(m、1H)、4.47-4.38(m、1H)、4.35-4.23(m、2H)、3.98-3.91(m、3H)、3.33(s、3H)、3.01-2.87(m、4H)、2.28-2.20(m、2H)、2.04-1.96(m、2H)、1.84-1.74(m、4H)、1.33-1.21(m、6H)。
【0170】
工程3.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1)の合成
ジオキサン(500mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(20g、54.02mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(20.58g、81.03mmol)、Pd(dppf)Cl2(4.41g、5.40mmol)およびKOAc(7.58g、108.04mmol)溶液をN2気体で3回脱気し、パージした後、混合物をN2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(32%)が検出された。反応混合物をH2O(500mL)で希釈し、酢酸エチル(500mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(300mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(320g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,
4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(26g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=418.2。
【0171】
工程4.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(2)の合成
ジオキサン(80mL)およびH2O(20mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(8g、19.17mmol)、1-ブロモ-2-フルオロ-4-ヨードベンゼン(4.8g、15.95mmol)、Pd(PPh3)4(1.6g、1.38mmol)および炭酸カリウム(8.0g、57.88mmol)溶液をN2気体で3回脱気し、パージした後、N2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(41%)が検出された。反応混合物を濾過した。濾液をH2O(50mL)で希釈し、酢酸エチル(120mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(60mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)で精製し、2つのバッチの生成物を得た。
【0172】
バッチ1:明るい黄色の油状物の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(2.4g、5.17mmol、26.96%収率)。
バッチ2:明るい黄色の油状物の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(4.2g、9.05mmol、収率47.18%)。MS(M+H)+=465.1。
【0173】
工程5.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(6)の合成
トルエン(150mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(4.2g、9.05mmol)、ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3.82g、24.31mmol、3.75mL)、Pd2(dba)3(1.60g、1.75mmol)、RuPhos(800mg、1.71mmol)およびCs2CO3(9g、27.62mmol)溶液をN2気体で3回脱気し、パージした後、N2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(25%)が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液2~20%酢酸エチル:石油エーテル勾配、80mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.7g、4.99mmol、55.21%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=541.1
【0174】
工程6.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(7)の合成
THF(30mL)中のLAH(360mg、9.49mmol)の混合物にTHF(40mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3.50g、6.47mmol)溶液を0℃で加えた後、混合物をN2気体下25℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物をH2O(4mL)および水酸化ナトリウム溶液(15%、6mL)で0℃でクエンチした後、硫酸ナトリウム(30g)を加えた後、懸濁液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキ
シ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(3.0g、粗製)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=499.2。
【0175】
工程7.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
CF3CH2OH(150mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(3g、6.02mmol)溶液にN2気体下HOAc(315.00mg、5.25mmol、300μL)およびPd/C(800mg、6.02mmol、10%純度)を加えた後、混合物をH2気体で数回脱気し、パージした後、混合物をH2気体(15Psi)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.9g、粗製)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=321.1。
【0176】
工程8.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(9)の合成
DCM(100mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.90g、5.93mmol)溶液にDMP(3.80g、8.96mmol、2.77mL)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。生成された混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(1.80g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=319.1
【0177】
工程9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物13)の合成
DCE(100mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(2.6g、4.48mmol、HCl塩)を溶液に1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(1.80g、5.65mmol)および酢酸ナトリウム(500mg、6.10mmol)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで25℃で混合物にNaBH(OAc)3(5.0g、23.59mmol)を加え、混合物を25℃で15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(41%)が検出された。反応混合物を0℃でH2O(30mL)で希釈し、0℃で飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH~9に調整した後、酢酸エチル(80mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液2~20%メタノール:ジクロロメタン勾配、50mL/分)により精製した。溶出液を20℃でMTBEおよびCH3CNで1時間4回粉砕した後、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミ
ド(501.9mg、578.47μmol、12.91%収率、97.5%純度)を白色の固形物として得た。母液を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(カラム:Waters
Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:42%~72%、10分;カラム温度:30℃)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(694mg、812.18μmol、18.12%収率、99%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=846.4
【0178】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.82(s、1H)、8.49-8.39(m、1H)、8.35-8.26(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.55-7.44(m、2H)、7.03-6.90(m、3H)、4.93-4.82(m、1H)、4.48-4.32(m、1H)、4.04(t、J=13.5Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.83-3.73(m、1H)、3.37-3.32(m、5H)、2.69-2.57(m、3H)、2.47-2.43(m、1H)、2.35-2.10(m、9H)、2.03-1.96(m、1H)、1.85-1.73(m、4H)、1.65-1.49(m、5H)、1.28-1.18(m、8H)。
実施例14.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物14)の合成
【0179】
【0180】
工程1.tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3)の合成
DCM(50mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(1g、2.28mmol)およびtert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(546.99mg、2.28mmol)溶液にHATU(1.04g、2.73mmol)およびDIPEA(882.43mg、6.83mmol、1.19mL)を加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌する。LCMSにより所望の質量のピーク(79%)が検出され、混合物にH2O(100mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.5g、2.24mmol、98.61%収率、99%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=662.6
【0181】
工程2.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6
,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(4)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.5g、2.27mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(100%)が検出され、混合物を減圧濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(1.3g、2.17mmol、95.89%収率、HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=562.2
【0182】
工程3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物14)の合成
DCM(20mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(1.3g、2.17mmol、HCl塩)溶液に1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(691.98mg、2.17mmol)および酢酸ナトリウム(267.48mg、3.26mmol)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。次いで20℃で混合物にNaBH(OAc)3(2.30g、10.87mmol)を加え、生成された混合物を15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(29%)が検出され、混合物にH2O(100mL)を注ぎ、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製し、0.75gの粗(crude)生成物を得た。粗(crude)生成物をDMF(5mL)およびメタノール(2mL)で粉砕し、N-(3-((2-(1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-4-((9’-イソプロピル-5’-メチル-6’-オキソ-5’,6’,8’,9’-テトラヒドロスピロ[シクロプロパン-1,7’-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン]-2’-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(203mg、225.57μmol、10.38%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。母液を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10um;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:45%~75%、10分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(271.3mg、301.47μmol、13.87%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+
H)+=864.5。
【0183】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.80(s、1H)、8.31-8.24(m、2H)、8.21(dd、J=3.3、7.4Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.19(d、J=6.8Hz、1H)、7.03-6.92(m、3H)、4.97-4.83(m、1H)、4.44-4.31(m、1H)、4.06(t、J=13.4Hz、2H)、3.91(s、3H)、3.79(dd、J=4.8、11.8Hz、1H)、3.33(s、2H)、3.29(s、3H)、2.68-2.58(m、3H)、2.49-2.43(m、1H)、2.32-2.09(m、9H)、2.03-1.96(m、1H)、1.82-1.74(m、4H)、1.62-1.49(m、5H)、1.28-1.19(m、8H)。
【0184】
実施例15.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物15)の合成
【0185】
【0186】
工程1.(1-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(2)の合成
CH3CN(50mL)中の(1-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(3.4g、14.03mmol)の混合物にtert-ブチル亜硝酸塩(2.25g、21.86mmol、2.6mL)を0℃で加えた後、混合物を0℃で30分間撹拌した後、CuBr2(2.7g、12.09mmol、566.04μL)を0℃で加え、混合物をN2気体下25℃で3.5時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(80mL)で希釈した後、H2O(20mL)を0℃で加えた後、0℃で水相に飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)を加え、pH=9に調整した。合わせた水相を酢酸エチル(40mL×3)で抽出した後、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~50%酢酸エチル:石油エーテル勾配、80mL/分)を精製し、(1-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(900mg、2.94mmol、20.95%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=306
【0187】
工程2.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(3)の合成
ジオキサン(25mL)およびH2O(5mL)中の(1-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(800mg、2.61mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.31g、3.14mmol)、CataCXium(登録商標) A Pd G2(300mg、448.68μmol)およびK3PO4(1.66g、7.84mmol)の混合物を脱気し、N2気体で3回パージした後、混合物をN2気体下50℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)が確認された。反応混合物を濾過し、濾液にH2O(10mL)を加えた後、混合物を酢酸エチル(40mL×2)で抽出し、合わせた有機相を塩水90mL(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~50%酢酸エチル:石油エーテル勾配、80mL/分)で精製し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(1.1g、2.13mmol、81.49%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=517.2
【0188】
工程3.3-(3,5-ジフルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
CF3CH2OH(50mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(1.1g、2.13mmol)溶液にCH3COOH(100mg、1.67mmol、95.24μL)およびPd/C(400mg、2.13mmol、10%純度)をN2気体下で加えた後、混合物をH2気体(15Psi)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認され、出発物質のピークがないことが確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、3-(3,5-ジフルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(560mg、粗製)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=339.1
【0189】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=11.28-10.15(m、1H
)、6.99-6.83(m、2H)、3.89-3.76(m、2H)、3.35-3.26(m、2H)、3.20-3.12(m、2H)、3.04-2.99(m、2H)、2.69-2.57(m、1H)、2.29-2.17(m、1H)、2.06-1.96(m、1H)、1.76-1.68(m、2H)、1.53-1.44(m、1H)、1.30-1.20(m、3H)。
【0190】
工程4.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(6)の合成
DCM(10mL)中の3-(3,5-ジフルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、591.11μmol)溶液にDMP(380mg、895.93μmol、277.37μL)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(180mg、粗製)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=337.1
【0191】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物15)の合成
DCE(10mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(220mg、379.27μmol、HCl)溶液に1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(160mg、475.72μmol)および酢酸ナトリウム(60mg、731.44μmol)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(460mg、2.17mmol)を25℃で加え、混合物を25℃で15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)が確認された。反応混合物を0℃でH2O(10mL)で希釈した後、飽和炭酸水素ナトリウム(aq、15mL)を水相に加え、pH=9に調整し、合わせた水相を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した後、合わせた有機相を塩水(30mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:33%~53%、7分;カラム温度:30℃)で精製し、凍結乾燥し、粗(crude)生成物を得た。粗(crude)生成物をDMF(2mL)で希釈し、DIPEA(0.15mL)でpH=7~8に調整した。次いで混合物を濾過し、濾液を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:47%~77%、9分;カラム温度:30℃)に再精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(37.4mg、40.69μmol、10.73%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=864.4
【0192】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.85(s、1H)、8.47
-8.36(m、1H)、8.35-8.27(m、1H)、8.23(s、1H)、7.88(s、1H)、7.57-7.44(m、2H)、7.01-6.84(m、2H)、4.96-4.81(m、1H)、4.49-4.31(m、1H)、4.09-3.98(m、2H)、3.95(s、3H)、3.88-3.78(m、1H)、3.30(s、3H)、3.18-3.10(m、2H)、3.05-2.96(m、2H)、2.71-2.54(m、2H)、2.35-2.22(m、4H)、2.21-2.07(m、5H)、2.03-1.96(m、1H)、1.85-1.78(m、2H)、1.77-1.69(m、2H)、1.68-1.52(m、5H)、1.29-1.23(m、6H)、1.22-1.11(m、2H)。
【0193】
実施例16.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物16)の合成
【0194】
【0195】
工程1.(3,3-ジフルオロ-1-ニトロソピペリジン-4-イル)メタノール(2)の合成
H2O(50mL)中の(3,3-ジフルオロ-4-ピペリジル)メタノール(4g、21.32mmol、HCl塩)および亜硝酸ナトリウム(2.94g、42.64mmol)溶液に酢酸(3.20g、53.30mmol)を0℃で滴下した。生成された溶液を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。反応溶液を固形物の炭酸水素ナトリウムで中和した。反応混合物を酢酸エチル(40mL×5)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、(3,3-ジフルオロ-1-ニトロソピペリジン-4
-イル)メタノール(3.8g、20.67mmol、96.96%収率、98%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=181.2
【0196】
工程2.tert-ブチル(3,3-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(3)の合成
THF(40mL)およびH2O(40mL)中の(3,3-ジフルオロ-1-ニトロソピペリジン-4-イル)メタノール(3.8g、21.09mmol)および塩化アンモニウム(11.28g、210.93mmol)溶液にZn(6.21g、95.00mmol)を0℃で加えた。生成された混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。反応混合物をセライトパッドで濾過した。濾液に水酸化ナトリウム(4.22g、105.47mmol)およびBoc2O(11.51g、52.73mmol)を加えた。生成された混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSにより微量の出発物質が残っていることと、所望の質量のピークが確認された。反応混合物を濾過した。濾液を酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮した。粗(crude)生成物を石油エーテル(20mL)で粉砕し、生成物6gを白色の固形物として得た。1gの粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=10~50%、100mL/分)でさらに精製し、tert-ブチル(3,3-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(500mg、粗製)を白色の固形物として得た。残りの5gの粗(crude)生成物は保存した。MS(M-56+H)+=211.4
【0197】
工程3.(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(4)の合成
DCM(30mL)中のtert-ブチル(3,3-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(2g、7.51mmol)およびTosCl(2.15g、11.27mmol)溶液にTEA(2.28g、22.53mmol)およびDMAP(91.76mg、751.08μmol)を20℃で加えた。生成された混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、塩水(20mL)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20gシリカゲルクロマトグラフィー、酢酸エチル/石油エーテル=10~30%、60mL/分)で精製し、(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(700mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+Na)+=443.1
【0198】
工程4.tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(5mL)中の3-(3-フルオロ-4-ピペラジン-1-イル-フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(350mg、1.07mmol、HCl塩)および(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(400.83mg、953.29μmol)溶液にDIPEA(691.43mg、5.35mmol)およびNaI(32.08mg、214.00μmol)を20℃で加えた。生成された混合物を70℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が残っていることと、所望の質量のピークが確認された。反応溶液を70℃でさらに13時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。反応混合物をH2O(15mL)に注ぎ、酢酸エチ
ル(10mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮した。粗(crude)生成物を分取TLC(純粋な酢酸エチル、Rf=0.4)で精製し、tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)カルバメート(70mg、125.84μmol、11.76%収率、97%純度)を得た。MS(M+H)+=540.3
【0199】
1HNMR(400MHz、CDCl3)δ=7.99(s、1H)、6.96-6.87(m、3H)、6.12(br s、1H)、3.72(dd、J=5.2、9.8Hz、1H)、3.38-3.20(m、2H)、3.18-3.01(m、6H)、2.78-2.62(m、5H)、2.59-2.47(m、2H)、2.47-2.37(m、1H)、2.32-2.19(m、2H)、2.03-1.96(m、1H)、1.71-1.57(m、2H)、1.46(s、9H)
【0200】
工程5.3-(4-(4-((1-アミノ-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)カルバメート(50mg、92.66μmol)溶液にTFA(10.57mg、92.66μmol)を20℃で加えた。生成された溶液を20℃で20分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。反応溶液を濃縮し、3-(4-(4-((1-アミノ-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、粗製、2TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=440.3
【0201】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物16)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(37.88mg、89.89μmol)、DIPEA(69.70mg、539.31μmol)およびHATU(37.59mg、98.87μmol)溶液に3-(4-(4-((1-アミノ-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2 6-ジオン(60mg、89.89μmol、2TFA塩)を20℃で加えた。生成された混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。反応溶液を水(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(5mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:12%~42%、7分)でさらに精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(12.8mg、14.73μmol、16.39%収率
、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=843.2
【0202】
1HNMR(400MHz、CDCl3)δ=8.48(d、J=8.4Hz、1H)、8.04(s、1H)、7.97(s、1H)、7.74(s、1H)、7.70(br s、1H)、7.38(br s、1H)、7.26-7.20(m、1H)、6.95-6.88(m、3H)、4.98(td、J=6.4、13.0Hz、1H)、3.98(s、3H)、3.88(t、J=13.0Hz、2H)、3.72(dd、J=5.2、9.8Hz、1H)、3.68-3.54(m、1H)、3.51-3.35(m、5H)、3.32-3.24(m、1H)、3.17-3.07(m、4H)、2.83-2.72(m、4H)、2.72-2.66(m、1H)、2.62-2.54(m、2H)、2.53-2.45(m、1H)、2.30-2.18(m、2H)、2.15-2.03(m、2H)、1.75-1.70(m、1H)、1.33(d、J=6.8Hz、6H)。
【0203】
実施例17.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(2-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)-4,4-ジフルオロピロリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物17)の合成
【0204】
【0205】
工程1.3-(4-(4-(2-(1-アミノ-4,4-ジフルオロピロリジン-2-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7A)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル(2-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)-4,4-ジフルオロピロリジン-1-イル)カルバメート(110mg、203.86μmol)溶液にTFA(0.678g、5.943mmol)を20℃で加えた。生成された溶液を20℃で20分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。生成された溶液を濃縮し、3-(4-(4-(2-(1-アミノ-4,4-ジフルオロピロリジン-2-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(130mg、粗製、2TFA塩)を
黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=440.3
【0206】
工程2.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(2-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)-4,4-ジフルオロピロリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物17)の合成
DMF(2mL)中の4-[(7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-8H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ]-3-メトキシ-安息香酸(37.88mg、89.89μmol)、DIPEA(139.40mg、1.08mmol)およびHATU(54.68mg、143.82μmol)溶液に3-(4-(4-(2-(1-アミノ-4,4-ジフルオロピロリジン-2-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、179.77μmol、2TFA塩)を20℃で加えた。生成された混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。反応溶液を水(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(5mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、7分)でさらに精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(2-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)-4,4-ジフルオロピロリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(12.5mg、14.43μmol、8.03%収率、97.3%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=843.2
【0207】
1HNMR(400MHz、CDCl3)δ=8.49(d、J=8.4Hz、1H)、8.04(s、1H)、7.96(s、1H)、7.75(s、1H)、7.41(s、1H)、7.21-7.24(m、2H)、6.96-6.89(m、3H)、5.02-4.93(m、1H)、3.98(s、3H)、3.88(br t、J=13.0Hz、2H)、3.83-3.75(m、1H)、3.72(dd、J=5.4、9.9Hz、1H)、3.66-3.60(m、1H)、3.58-3.47(m、1H)、3.41(s、3H)、3.20-3.08(m、5H)、2.81-2.65(m、7H)、2.60-2.50(m、2H)、2.31-2.19(m、2H)、2.05-1.97(m、1H)、1.90-1.85(m、1H)、1.33(d、J=6.8Hz、6H)。
【0208】
実施例18.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-4-フルオロピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物18)の合成
【0209】
【0210】
工程1.(4-フルオロピペリジン-4-イル)メタノール(2)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3g、12.86mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、30.00mL)を25℃で加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(30%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮し、(4-フルオロピペリジン-4-イル)メタノール(2.1g、12.38mmol、96.27%収率、100%純度、HCl塩)を白色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=134.2
【0211】
工程2.(4-フルオロ-1-ニトロソピペリジン-4-イル)メタノール(3)の合成
H2O(20mL)中の(4-フルオロピペリジン-4-イル)メタノール(2.1g、12.38mmol、HCl塩)溶液に亜硝酸ナトリウム(1.28g、18.57mmol)を0℃で加えた。その後、酢酸(1.49g、24.76mmol、1.42mL)を0℃で滴下した。反応混合物を25℃までゆっくりと昇温させ、25℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を固形物炭酸水素ナトリウムでpH=8に調整し、酢酸エチル
/メタノール(10/1、150mL×5)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、(4-フルオロ-1-ニトロソピペリジン-4-イル)メタノール(2g、粗製)を黄色の固形物として得、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=163.3
【0212】
工程3.(1-アミノ-4-フルオロピペリジン-4-イル)メタノール(4)の合成
メタノール(20mL)中の(4-フルオロ-1-ニトロソピペリジン-4-イル)メタノール(2g、12.33mmol)溶液にZn(3.23g、49.33mmol)を加え、酢酸(2.96g、49.33mmol、2.82mL)を0℃で滴下した。反応混合物をゆっくりと昇温させ、25℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(66%)が確認された。反応混合物をセライトパッドで濾過し、濾過ケーキをTHF(100mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、(1-アミノ-4-フルオロピペリジン-4-イル)メタノール(5.6g、粗製)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=149.2
【0213】
工程4.tert-ブチル(4-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(5)の合成
H2O(50mL)およびTHF(50mL)中の(1-アミノ-4-フルオロピペリジン-4-イル)メタノール(5.6g、37.79mmol)、Boc2O(16.50g、75.58mmol、17.36mL)および水酸化ナトリウム(6.05g、151.17mmol)混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(29%)が確認された。反応混合物を濾過し、酢酸エチル(30mL×6)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗(crude)生成物を石油エーテル:酢酸エチル=10:1(50mL)で粉砕し、30分間撹拌した。次いで混合物を濾過した。濾過ケーキを集め、真空乾燥し、tert-ブチル(4-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメートを白色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M-56+H)+=193.1
【0214】
工程5.tert-ブチル(4-フルオロ-4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(6)の合成
DCM(5mL)中のDMSO(125.87mg、1.61mmol、125.87μL)溶液にDCM(5mL)中のオキサリルクロリド(132.91mg、1.05mmol、91.66μL)溶液を-65℃で滴下した。混合物を-65℃で10分間撹拌した。その後、DCM(5mL)中のtert-ブチル(4-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(0.2g、805.50μmol)溶液を-65℃で滴下した。混合物を-65℃で20分間撹拌し、TEA(407.54mg、4.03mmol、560.57μL)を-65℃で滴下し、生成された混合物を20℃までゆっくりと昇温させ、20℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。混合物をDCM(50mL)で希釈し、塩水(10mL×3)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル(4-フルオロ-4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(180mg、粗製)を無色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=247.3
【0215】
工程6.tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-4-フルオロピペリジン-1-イル)カルバメート(7)の合成
メタノール(10mL)中のtert-ブチル(4-フルオロ-4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(169.08mg、686.53μmol)、3-(3-
フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、343.27μmol)溶液にHOAc(10.31mg、171.63μmol、9.82μL)を加え、混合物を25℃で30分間撹拌した。その後、水素化シアノホウ素ナトリウム(43.14mg、686.53μmol)を加え、混合物を25℃でさらに12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を濃縮した。粗(crude)生成物を酢酸エチル(50mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)で洗浄した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)で精製し、tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-4-フルオロピペリジン-1-イル)カルバメート(110mg、粗製)を白色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=522.2
【0216】
工程7.3-(4-(4-((1-アミノ-4-フルオロピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-4-フルオロピペリジン-1-イル)カルバメート(110mg、210.89μmol)溶液にTFA(1.54g、13.51mmol、1mL)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を減圧濃縮し、3-(4-(4-((1-アミノ-4-フルオロピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(112mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=422.2
【0217】
工程8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-4-フルオロピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物18)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(95mg、225.44μmol)溶液にHATU(102.86mg、270.53μmol)およびDIPEA(87.41mg、676.32μmol、117.80μL)を加えた。混合物を25℃で10分間撹拌した。その後、3-(4-(4-((1-アミノ-4-フルオロピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(108.65mg、202.90μmol、TFA塩)を加え、生成された混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより反応物が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(~63%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@60mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:39%~69%、9分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル
)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-4-フルオロピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(23.9mg、28.39μmol、12.60%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=825.5
【0218】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、9.33(s、1H)、8.31(dd、J=3.0、8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.49-7.41(m、2H)、7.07-6.93(m、3H)、4.94-4.82(m、1H)、4.04(br t、J=13.6Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.80(dd、J=4.8、11.8Hz、1H)、3.30(s、3H)、3.05-2.86(m、8H)、2.85-2.50(m、8H)、2.27-2.13(m、1H)、2.05-1.71(m、5H)、1.24(d、J=6.8Hz、6H)。
【0219】
実施例19.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物19)の合成
【0220】
【0221】
工程1.1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3)の合成
トルエン(50mL)中の1-ブロモ-4-ヨード-ベンゼン(5g、17.67mmol)およびピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.50g、15.91mmol)溶液にPd2(dba)3(809.21mg、883.69μmol)、Xantphos(613.58mg、1.06mmol)およびCs2CO3(17.28g、53.02mmol)をN2気体下で加えた。混合物をN2気体下90℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.7g、3.27mmol、18.49%収率、60%純度)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=312.3
【0222】
工程2.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(5)の合成
ジオキサン(10mL)およびH2O(2mL)中の1-(4-ブロモフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1g、3.20mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.20g、2.88mmol)溶液にKOAc(943.07mg、9.61mmol)およびPd(dppf)Cl2(234.37mg、320.31μmol)をN2気体下で加えた。混合物をN2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(280mg、482.17μmol、15.05%収率、90%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=523.5
【0223】
工程3.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(6)の合成
THF(3mL)中のLiAlH4(14.52mg、382.68μmol)懸濁液にTHF(3mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(0.1g、191.34μmol)溶液をN2気体下0℃で滴下した。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物をさらなるワークアップのために他のバッチ(0.18gスケール)と合わせた。合わせた混合物にH2O(0.4mL)、15%水酸化ナトリウムaq.(0.4mL)およびH2O(1.2mL)を加えてクエンチし、懸濁液をTHF(50mL)で希釈した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(250mg、520.19μmol、93.96%収率、96%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=481.5
【0224】
工程4.3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
CF3CH2OH(5mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(250mg、520.19μmol)溶液にPd/C(55.36mg、52.02μmol、10%純度)をN2気体下で加えた。反応混合物を脱気し、H2気体で3回パージし、H2気体(15P
si)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を濾過した。濾液を減圧濃縮し、3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=303.2
【0225】
工程5.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(1mL)中の3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、330.72μmol)溶液にDMP(210.41mg、496.09μmol)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過した。濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(100mg、粗製)を黄色の油状物として得た。
【0226】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物19)の合成
メタノール(1mL)中の1-[4-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)フェニル]ピペリジン-4-カルバルデヒド(50mg、166.47μmol)溶液に4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(77.25mg、133.18μmol、HCl塩)および酢酸ナトリウム(20.48mg、249.71μmol)加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。その後、水素化シアノホウ素ナトリウム(52.31mg、832.36μmol)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物をさらなるワークアップのために他のバッチ(50mgスケール)と合わせた。合わせた反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル0~100%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:47%~77%、8分)で精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(17.8mg、20.21μmol、12.14%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=828.8
【0227】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.76(br d、J=3.2Hz、1H)、8.42(br d、J=7.2Hz、1H)、8.33-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.53-7.47(m、2H)、7.02(d、J=8.6Hz、2H)、6.87(d、J=8.8Hz、2H)、4.88(td、J=6.9、13.4Hz、1H)、4.45-4.34(m、1H)、4.04(br t、J=13.5Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.71(dd、J=5.0、10.8Hz、1H)、3.64(br d、J=12.1Hz、2H)、3.30(s、3H)、2.65-2.57(m、3H)、2.45-2.41
(m、1H)、2.31-2.06(m、9H)、2.05-1.96(m、1H)、1.85-1.72(m、4H)、1.68-1.49(m、5H)、1.24(d、J=6.7Hz、6H)、1.21-1.11(m、2H)。
【0228】
実施例20.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メチルベンズアミド(化合物20)の合成
【0229】
【0230】
工程1.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチル安息香酸(2)の合成
エタノール(8mL)およびH2O(32mL)中の2-クロロ-7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(1g、3.44mmol)の混合物にHCl(12M、602.00μL)および4-アミノ-3-メチル安息香酸(520.00mg、3.44mmol)を加えた。混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を真空濃縮し、エタノールを除去し、濾過した。濾過ケーキを真空濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチル安息香酸(620mg、粗製)を黄色の粉末として得た。MS(M+H)+=406.3。
【0231】
工程2.tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチルベンズアミド)-7-アザスピロ
[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチル安息香酸(200mg、493.34μmol)溶液にHATU(281.38mg、740.01μmol)およびDIPEA(191.28mg、1.48mmol、257.79μL)を加えた後、tert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(130.43mg、542.68μmol)を加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量が確認された。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液15~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)で精製し、tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチルベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(230mg、359.08μmol、72.78%収率、98%純度)をオレンジ色の粉末として得た。MS(M+H)+=628.7
【0232】
工程3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチル-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(4)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチルベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(100mg、159.31μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、2mL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を真空濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチル-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(110mg、粗製、HCl)を白色の粉末として得た。MS(M+H)+=528.3
【0233】
工程4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メチルベンズアミド(化合物20)の合成
DCE(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メチル-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(100mg、177.28μmol、HCl)溶液にAcONa(14.54mg、177.28μmol)を加えた。混合物を20℃で30分間撹拌した。その後、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(67.72mg、212.74μmol)および酢酸(10.65mg、177.28μmol、10.14μL)を加え、30分間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(56.36mg、265.92μmol)を加えた。生成された混合物を20℃で17時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の
ピークが確認された。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:40%~70%、9分)でさらに精製した後、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メチルベンズアミド(5.2mg、6.16μmol、3.47%収率、98.3%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)+=830.4
【0234】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.82(s、1H)、8.52(s、1H)、8.41(d、J=7.58Hz、1H)、8.16(d、J=0.86Hz、1H)、7.77-7.83(m、1H)、7.70(s、1H)、7.66(d、J=8.31Hz、1H)、6.91-7.06(m、3H)、4.68-4.83(m、1H)、4.34-4.47(m、1H)、3.99(t、J=13.57Hz、2H)、3.80(dd、J=11.92、4.58Hz、1H)、3.33-3.31(m、5H)、2.59-2.70(m、4H)、2.32-2.34(m、1H)、2.33-2.31(m、4H)、2.20-2.26(m、2H)、2.10-2.19(m、5H)、2.02-1.98(m、1H)、1.74-1.84(m、4H)、1.50-1.65(m、5H)、1.21-1.30(m、2H)、1.16(d、J=6.72Hz、6H)。
【0235】
実施例21.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド(化合物21)の合成
【0236】
【0237】
工程1.4-アミノ-2-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(2)の合成
メタノール(10mL)中の1-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル-4-ニトロベンゼン(1.5g、6.41mmol)溶液にPd(dppf)Cl2(469.00mg、640.96μmol)およびTEA(1.95g、19.23mmol、2.68mL)を加えた。混合物をN2で3回脱気した後、COでバブリングした。反応混合物をCO(50Psi)下80℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量が確認された。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@15mL/分)により精製し、4-アミノ-2-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(300mg、1.56mmol、24.27%収率、95%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=184.1。
【0238】
工程2.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(3)の合成
ジオキサン(10mL)中の4-アミノ-2-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(300mg、1.64mmol)溶液に2-クロロ-7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(476.09mg、1.64mmol)およびTsOH・H2O(934.58mg、4.91mmol)を加えた。混合物を100℃で16時間
撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~98%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)で精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル安息香酸塩メチル(190mg、395.28μmol、24.14%収率、91%純度)を黄色の粉末として得た。MS(M+H)+=438.4。
【0239】
工程3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル安息香酸(4)の合成
H2O(3mL)、THF(3mL)およびメタノール(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル安息香酸メチル(190mg、434.37μmol)溶液に水酸化ナトリウム(2M、1.52mL)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物を真空濃縮し、有機溶媒を除去した後、1N HClを加え、pH=1~2に調整した。生成された混合物を濾過した。濾液を減圧濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル安息香酸(150mg、粗製)を黄色の粉末として得た。MS(M+H)+=424.4。
【0240】
工程4.tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(5)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル安息香酸(150mg、348.57μmol、Li)溶液にHATU(198.81mg、522.86μmol)およびDIPEA(135.15mg、1.05mmol、182.14μL)を加えた後、tert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(92.15mg、383.43μmol)を加えた。混合物を15℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@25mL/分)で精製し、tert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(240mg、334.51μmol、95.97%収率、90%純度)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=646.7。
【0241】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン
-2-イル)ベンズアミド(6)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(240mg、371.68μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、4mL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を真空濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(220mg、粗製、HCl)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=546.3。
【0242】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド(化合物21)の合成
DCE(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メチル-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(220mg、377.97μmol、HCl)溶液に酢酸ナトリウム(37.21mg、453.56μmol)を加え、20℃で30分間撹拌した。その後、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(144.39mg、453.56μmol)、酢酸(11.35mg、188.98μmol、10.81μL)およびNaBH(OAc)3(120.16mg、566.95μmol)を加えた。混合物を20℃で15.5時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~98%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)で精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:40%~70%、9分)でさらに精製し、凍結乾燥し、所望の生成物である4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド(24.3mg、27.00μmol、7.14%収率、94.2%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)+=848.4。
【0243】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.82(s、1H)、8.54(s、1H)、8.26(dd、J=7.34、2.57Hz、1H)、8.21(s、1H)、7.81-7.89(m、1H)、7.42(d、J=8.31Hz、1H)、6.92-7.04(m、3H)、4.85(dt、J=13.24、6.65Hz、1H)、4.31-4.41(m、1H)、4.03(t、J=13.57Hz、2H)、3.80(dd、J=11.80、4.71Hz、1H)、3.30-3.33(m、5H)、2.54-2.71(m、4H)、2.32-2.35(m、1H)、2.26-2.29(m、4H)、2.21-2.25(m、2H)、2.10-2.18(m、5
H)、1.95-2.02(m、1H)、1.73-1.81(m、4H)、1.49-1.64(m、5H)、1.23-1.30(m、2H)、1.21(d、J=6.72Hz、6H)。
【0244】
実施例22.5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-4-メトキシピコリンアミド(化合物22)の合成
【0245】
【0246】
工程1.7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-2-((4-メトキシベンジル)アミノ)-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(2)の合成
t-BuOH(20mL)中の2-クロロ-7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(2g、6.88mmol)溶液に(4-メトキシフェニル)メタンアミン(943.79mg、6.88mmol、890.37μL)、DIPEA(1.78g、13.76mmol、2.40mL)を加え、混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を真空濃縮し、残渣を得た。残渣を15℃でMTBE:酢酸エチル=1:1(10mL)で10分間粉砕し、7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-2-((4-メトキシベンジル)アミノ)-
5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(1.9g、4.85mmol、70.55%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=392.0。
【0247】
工程2.2-アミノ-7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(3)の合成
TFA(10mL)中の7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-2-((4-メトキシベンジル)アミノ)-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(1.9g、4.85mmol)の混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を真空濃縮し、ほとんどの溶媒を除去した。残渣を酢酸エチル(30mL)で希釈し、飽和炭酸ナトリウム溶液(20mL×2)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。残渣を減圧濃縮した後、残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)で精製し、2-アミノ-7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(1g、3.65mmol、75.56%収率、99%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=272.0。
【0248】
工程3.メチル5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリナート(5)の合成
ジオキサン(10mL)中の2-アミノ-7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(500mg、1.84mmol)およびメチル5-ブロモ-4-メトキシピコリナート(453.54mg、1.84mmol)溶液にPd2(dba)3(168.79mg、184.32μmol)、Xantphos(106.65mg、184.32μmol)、Cs2CO3(1.80g、5.53mmol)を加え、生成された混合物をN2で3回脱気し、パージした後、混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物をセライトパッドで濾過した。残渣を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、メチル5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリナート(630mg、1.37mmol、74.40%収率、95%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=437.1。
【0249】
工程4.5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリン酸(6)の合成
THF(2mL)およびメタノール(2mL)中のメチル5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H)-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリナート(200mg、458.28μmol)溶液に水酸化ナトリウム(2M、2mL)を加え、混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物にHCl(12M)を用いてpH=2に調整し、70℃で真空濃縮し、5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,
7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリン酸(190mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=423.2。
【0250】
工程5.tert-ブチル2-(5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリンアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(8)の合成
DMF(5mL)中の5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリン酸(190mg、449.83μmol)溶液にHATU(256.56mg、674.74μmol)、DIPEA(290.68mg、2.25mmol、391.76μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。次いでtert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(108.11mg、449.83μmol)を加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)で精製し、tert-ブチル2-(5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリンアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(280mg、356.13μmol、79.17%収率、82%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=645.4。
【0251】
工程6.5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピコリンアミド(9)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル2-(5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシピコリンアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(150mg、232.66μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、2mL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を真空濃縮し、5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピコリンアミド(130mg、粗製、HCl)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=545.3。
【0252】
工程7.5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-4-メトキシピコリンアミド(化合物22)の合成
DCE(2mL)中の5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]
ジアゼピン-2-イル)アミノ)-4-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピコリンアミド(130mg、粗製、HCl)溶液に1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(85.47mg、268.48μmol)および酢酸ナトリウム(27.53mg、335.60μmol)溶液を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで25℃で混合物にNaBH(OAc)3(237.32mg、1.12mmol)を加え、混合物を15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を炭酸水素ナトリウム(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=9:1)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-アセトニトリル)];B%:43%~78%、8分)に再精製した。溶出液を凍結乾燥し、5-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-4-メトキシピコリンアミド(43.4mg、50.22μmol、22.45%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=847.5。
【0253】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、9.12(s、1H)、8.76(d、J=8.3Hz、1H)、8.23-8.17(m、2H)、7.64(s、1H)、7.05-6.91(m、3H)、4.88-4.74(m、1H)、4.49-4.37(m、1H)、4.09-3.93(m、5H)、3.84-3.75(m、1H)、3.32(s、3H)、3.31-3.29(m、2H)、2.71-2.57(m、3H)、2.49-2.41(m、2H)、2.37-2.25(m、2H)、2.24-2.17(m、2H)、2.16-2.08(m、4H)、2.04-1.96(m、1H)、1.95-1.87(m、2H)、1.82-1.72(m、2H)、1.68-1.51(m、5H)、1.30-1.14(m、8H)。
【0254】
実施例23.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物23)の合成
【0255】
【0256】
工程1.7-ベンジル2-(tert-ブチル)2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2,7-ジカルボキシレート(2)の合成
ジオキサン(100mL)およびH2O(20mL)中のtert-ブチル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(10g、44.19mmol)溶液に0℃で炭酸ナトリウム(14.05g、132.56mmol)およびCbzCl(9.05g、53.02mmol、7.54mL)を加え、生成された混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(40%)が検出された。反応混合物をH2O(200mL)で希釈し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(17.1g、40.33mmol、91.26%収率、85%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=361.4
【0257】
工程2.ベンジル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3)の合成
DCM(20mL)中の7-ベンジル2-(tert-ブチル)2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2,7-ジカルボキシレート(10g、23.58mmol、85%純度)溶液に20℃でTFA(13.44g、117.91mmol、8.73mL)を加え、生成された混合物を13時間撹拌した。LCMSにより微量の出発物質が残っていることが確認され、所望の質量のピーク(71%)が検出された。反応混合物を真空中で濃縮し、ベンジル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(8.9g、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=261.1
【0258】
工程3.ベンジル2-ニトロソ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(4)の合成
H2O(100mL)中のベンジル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(8.9g、34.19mmol)溶液に0℃で亜硝酸ナトリウム(7.08g、102.56mmol)に次いで、酢酸(8.21g、136.75mmol、7.82mL)を滴下し、生成された混合物を20℃で4時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(75%)が検出された。この反応混合物に0℃で飽和炭酸水素ナトリウム(80mL)を加え、pH=8に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、ベンジル2-ニトロソ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(9.4g、粗製)を黄色の油状物として得る。MS(M+H)+=290.4
【0259】
工程4.ベンジル2-アミノ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(5)の合成
THF(200mL)およびH2O(20mL)中のベンジル2-ニトロソ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(9.4g、32.49mmol)溶液に0℃で塩化アンモニウム(6.95g、129.96mmol)に次いでZn(8.50g、129.96mmol)を滴下し、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で出発物質が完全に消費されたことが確認され、1つの新規なスポットが検出された。反応混合物をTHF(400mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、ベンジル2-アミノ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(9g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=276.4
【0260】
工程5.ベンジル2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(6)の合成
THF(100mL)中のベンジル2-アミノ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(8.9g、32.32mmol)溶液に20℃でのTEA(9.81g、96.97mmol、13.50mL)および(Boc)2O(10.58g、48.48mmol、11.14mL)を加え、生成された混合物を12時間撹拌した。LCMSにより8%の出発物質および所望の質量のピーク(47%)が検出された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~33%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、ベンジル2-アミノ-2,7-ジアジャスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(6.4g、17.05mmol、52.74%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=376.4
【0261】
工程6.tert-ブチル(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(7)の合成
CF3CH2OH(50mL)および酢酸(5mL)中のベンジル2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3.4g、9.06mmol)溶液にN2気体下でPd/C(1g、10%純度)を加えた。懸濁液をH2で3回脱気し、パージした。混合物をH2(15Psi)下20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピークが検出された。反応混合物をCF3CH2OH(150mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空濃縮し、tert-ブチル(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(2.8g、粗製、HOAC塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=242.2
【0262】
工程7.tert-ブチル(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2、7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(9)の合成
DCM(10mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(600mg、1.88mmol)およびtert-ブチル(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1.14g、3.77mmol、HOAC塩)溶液に20℃で酢酸(113.18mg、1.88mmol、107.79μL)に次いでNaBH(OAc)3(1.20g、5.65mmol)をゆっくり加え、生成された混合物を1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(55%)が検出された。反応混合物をH2O(30mL)で希釈し、DCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(622mg、1.14mmol、60.70%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=544.4
【0263】
工程8.3-(4-(4-((2-アミノ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(10)の合成
DCM(3mL)中のtert-ブチル(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(622mg、1.14mmol)溶液に20℃でTFA(652.25mg、5.72mmol、423.54μL)を加え、生成された混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピークが検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(4-((2-アミノ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(638mg、粗製、TFA塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=444.4
【0264】
工程9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物23)の合成
DMF(4mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(450mg、1.07mmol)溶液にHATU(446.64mg、1.17mmol)およびDIPEA(276.03mg、2.14mmol、372.01μL)を加えた。混合物を20℃で10分間撹拌し、DMF(4mL)中の3-(4-(4-((2-アミノ-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(625.20mg、1.12mmol、TFA塩)溶液およびDIPEA(414.05mg、3.20mmol、558.01μL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費さ
れたことが確認され、所望の質量のピーク(44%)が検出された。反応混合物をH2O(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、生成物A(426mg)および生成物B(207mg)を得た。生成物Aを20℃で混合溶液(10mL、酢酸エチル:メタノール=10:1)で12時間粉砕し、濾過した。濾過ケーキを真空乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド)[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(291.1mg、332.37μmol、31.12%収率、96.7%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=847.4
【0265】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、9.48(s、1H)、8.30(br d、J=8.4Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.45-7.38(m、2H)、7.03-6.91(m、3H)、4.87(td、J=6.7、13.4Hz、1H)、4.03(br t、J=13.5Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.79(dd、J=4.7、11.6Hz、1H)、3.61-3.45(m、4H)、3.33-3.25(m、5H)、2.65-2.56(m、3H)、2.45-2.34(m、1H)、2.31-2.22(m、3H)、2.19(br dd、J=3.6、12.6Hz、1H)、2.13(br d、J=6.4Hz、2H)、1.99(td、J=4.3、8.7Hz、1H)、1.86-1.53(m、8H)、1.24(d、J=6.6Hz、8H)。
【0266】
実施例24.N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシ-4-(((R)-5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)ベンズアミド(化合物24)の合成
【0267】
【0268】
工程1.tert-ブチル(R)-2-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(2)の合成
メタノール(50mL)およびMeCN(50mL)中の(R)-2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-2-イル)酢酸(3g、13.08mmol)およびDIPEA(1.86g、14.39mmol、2.51mL)溶液にTMSCHN2(2M、13.08mL)を0℃で加えた。混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル(R)-2-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(2g、7.81mmol、59.68%収率、95%純度)を無色の油状物として得た。MS(M-100+H)+=144.3
【0269】
工程2.(R)-2-(ピロリジン-2-イル)酢酸メチル(3)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(R)-2-(2-メトキシ-2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシレート(2g、8.22mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、(R)-2-(ピロリジン-2-イル)酢酸メチル(1.5g、粗製、HCl塩)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=144.1。
【0270】
工程3.(R)-2-(1-(2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)ピロリジン-2-イル)酢酸メチル(5)の合成
アセトン(30mL)中の2,4-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(1.78g、9.18mmol)および(R)-2-(ピロリジン-2-イル)酢酸メチル(1.5g、8.35mmol、HCl塩)溶液に炭酸カリウム(6.92g、50.10mmol)を0℃で加え、混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物をH2O(50mL)で希釈し、HCl(1M)を加え、pH=8に調整した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~40%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、(R)-2-(1-(2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)ピロリジン-2-イル)酢酸メチル(2.4g、7.98mmol、95.59%収率、100%純度)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=301.0
【0271】
工程4.(R)-2-クロロ-7a,8,9,10-テトラヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-6(7H)-オン(6)の合成
HOAc(20mL)中の(R)-2-(1-(2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)ピロリジン-2-イル)酢酸メチル(2.4g、7.98mmol)溶液にFe(2.23g、39.91mmol)を加え、懸濁液を60℃で4時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液50~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、(R)-2-クロロ-7a,8,9,10-テトラヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-6(7H)-オン(1.3g、5.45mmol、69.09%収率、96%純度)を赤色の固形物として得た。MS(M+H)+=239.1
【0272】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=9.76(br s、1H)、7.76(s、1H)、3.99(dt、J=5.6、9.9Hz、1H)、3.65-3.52(m、2H)、2.83(dd、J=10.1、14.9Hz、1H)、2.60(br d、J=14.9Hz、1H)、2.18(td、J=5.7、11.6Hz、1H)、1.94(td、J=6.1、12.1Hz、1H)、1.88-1.74(m、1H)、1.67-1.54(m、1H)
【0273】
工程5.(R)-2-クロロ-5-メチル-7a,8,9,10-テトラヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-6(7H)-オン(7)の合成
DMF(10mL)中の(R)-2-クロロ-7a,8,9,10-テトラヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-6(7H)-オン(1.3g、5.45mmol)溶液に炭酸カリウム(1.51g、10.89mmol)およびMeI(850.42mg、5.99mmol)を加え、懸濁液を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、(R)-2-クロロ-5-メチル-7a,8,9,10-テトラヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-6(7H)-オン(0.95g、3.61mmol、66.26%収率、96%純度)を灰色の固形物として得た。MS(M+H)+=253.3
【0274】
工程6.(R)-3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)安息香酸(9)の合成
エタノール(2mL)およびH2O(8mL)中の(R)-2-クロロ-5-メチル-7a,8,9,10-テトラヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-6(7H)-オン(0.85g、3.36mmol)および4-アミノ-3-メトキシ安息香酸(787.19mg、4.71mmol)溶液にHCl(12M、560.61μL)を加え、混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、混合溶媒(酢酸エチル:アセトニトリル:エタノール:DMF=30:15:15:5、5mL)と10分間粉砕し、懸濁液を濾過し、濾過ケーキを混合溶媒(酢酸エチル:アセトニトリル:エタノール:DMF=30:15:15:5、3mL)で洗浄した。濾過ケーキを集めて乾燥させ、(R)-3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)安息香酸(1.3g、2.95mmol、87.70%収率、87%純度)を淡褐色の固形物として得た。MS(M+H)+=384.4
【0275】
工程7.tert-ブチル(R)-2-(3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)ベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(11)の合成
DMF(10mL)中の(R)-3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)安息香酸(500mg、1.30mmol)、HATU(743.80mg、1.96mmol)およびDIPEA(505.65mg、3.91mmol、681.46μL)溶液を20℃で20分間撹拌した後、tert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(344.78mg、1.43mmol)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~100%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル(R)-2-(3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)ベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(700mg、878.28μmol、67.35%収率、76%純度)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)+=606.6。
【0276】
工程8.(R)-3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(12)
ジオキサン(3mL)中のtert-ブチル(R)-2-(3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H)-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)ベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(700mg、1.16mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、2mL)を加え、混合物を20℃で1
時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、(R)-3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(600mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=506.5
【0277】
工程9.N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシ-4-(((R)-5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)ベンズアミド(化合物24)の合成
DCE(2mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(50mg、157.06μmol)溶液に(R)-3-メトキシ-4-((5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(85.14mg、157.06μmol、HCl塩)および酢酸ナトリウム(19.33mg、235.60μmol)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(166.44mg、785.32μmol)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~100%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:5%~35%、10分)で精製し、N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシ-4-(((R)-5-メチル-6-オキソ-6,7,7a,8,9,10-ヘキサヒドロ-5H-ピリミド[5,4-b]ピロロ[1,2-d][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)ベンズアミド(18.3mg、20.92μmol、13.32%収率、95%純度、0.5FA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=808.6
【0278】
1HNMR(400MHz、CDCl3)δ=8.56(d、J=8.4Hz、1H)、8.01(br s、1H)、7.93(s、1H)、7.74(s、1H)、7.43(s、1H)、7.29(br s、1H)、6.97-6.86(m、3H)、6.21(br d、J=7.2Hz、1H)、4.60-4.51(m、1H)、4.02-3.91(m、5H)、3.74-3.67(m、2H)、3.45(br d、J=12.1Hz、2H)、3.33(s、3H)、2.80-2.57(m、11H)、2.56-2.40(m、5H)、2.30-2.20(m、3H)、2.10(td、J=6.3、12.5Hz、1H)、1.93-1.85(m、4H)、1.80-1.72(m、4H)、1.68-1.57(m、1H)、1.53-1.41(m、2H)。
【0279】
実施例25.7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4、5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(化合物25)の合成
【0280】
【0281】
工程1.3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(2)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(0.5g、1.19mmol)溶液にHATU(541.38mg、1.42mmol)およびDIPEA(460.04mg、3.56mmol、620.00μL)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を塩水(80mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣を得た。粗(crude)生成物をMTBE(20mL)で処理し、30分間撹拌した。次いで混合物を濾過した。濾過ケーキを集め、乾燥し、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(0.6g、粗製)を褐色の固形物として得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)+=540.2
【0282】
工程2.tert-ブチル2-((4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾイル)オキシ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3)の合成
DMF(10mL)中の3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-
イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(0.6g、1.11mmol)、tert-ブチル2-ヒドロキシ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(268.39mg、1.11mmol)およびDIPEA(718.67mg、5.56mmol、968.56μL)混合物を80℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(19%)が検出された。混合物を塩水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:68%~98%、10分)で再精製し、凍結乾燥し、tert-ブチル2-((4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾイル)オキシ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(0.15g、232.66μmol、20.92%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=645.5
【0283】
工程3.7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(4)の合成
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル2-((4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾイル)オキシ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(0.15g、232.66μmol)溶液に25℃でHCl/ジオキサン(4M、15.00mL)を加えた。生成された混合物を30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量の主要ピークが検出された。混合溶液を減圧濃縮し、7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(0.15g、粗製、HCl)を白色の固形物として得た。次の反応に直接用いた。MS(M+H)+=545.3
【0284】
工程4.7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(化合物25)の合成
メタノール(2mL)中の7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(145mg、249.55μmol、HCl)および酢酸ナトリウム(20.47mg、249.55μmol)溶液を25℃で20分間撹拌した。混合物に25℃で1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(111.22mg、349.37μmol)および酢酸(14.99mg、249.55μmol、14.27μL)を加えた。生成された混合物を30分間撹拌した。反応混合物に25℃で水素化シアノホウ素ナトリウム(47.04mg、748.64μmol)を加えた。混合物を1時間撹拌した。LCMS
により出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(~40%)が検出された。反応溶液を濃縮し、有機溶媒を除去した。粗(crude)生成物を酢酸エチル(50mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)およびHCl(20mL、0.2M)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:57%~87%、10分)で精製し、凍結乾燥し、粗(crude)生成物を得た。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi
C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:19%~49%、10分)で精製し、凍結乾燥し、7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンゾエート(92.1mg、106.96μmol、42.86%収率、99%純度、0.12FA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=847.4
【0285】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.80(s、1H)、8.42(d、J=8.6Hz、1H)、8.24(s、1H)、8.19(s、0.12H)、7.98(s、1H)、7.62(dd、J=1.4、8.6Hz、1H)、7.50(d、J=1.6Hz、1H)、7.05-6.87(m、3H)、5.13(q、J=7.2Hz、1H)、4.89(q、J=6.7Hz、1H)、4.04(t、J=13.4Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.79(dd、J=5.0、11.7Hz、1H)、3.32-3.23(m、5H)、2.70-2.57(m、3H)、2.40-2.07(m、10H)、2.05-1.95(m、1H)、1.88(dd、J=6.8、12.5Hz、2H)、1.77(d、J=12.8Hz、2H)、1.68-1.55(m、5H)、1.29-1.15(m、8H)。
【0286】
実施例26.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピロリジン-3-イル)エチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物26)の合成
【0287】
【0288】
工程1.4-メチルピペリジン-4-カルボン酸エチル(2)の合成
ジオキサン(10mL)中の1-(tert-ブチル)4-エチル4-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(1g、3.69mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、921.31μL)を加え、20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出され、混合物を真空濃縮し、4-メチルピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.2g、粗製、HCl塩)を白色の粉末として得た。MS(M+H)+=172.1
【0289】
工程2.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-カルボン酸エチル(3)の合成
トルエン(20mL)中の4-メチルピペリジン-4-カルボン酸エチル(0.5g、粗製、HCl塩)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(1.86g、2.41mmol、60%純度)溶液にCs2CO3(2.35g、7.22mmol)、Pd(OAc)2(81.07mg、361.10μmol)およびBINAP(449.70mg、722.21μmol)を加え、混合物をN2気体下80℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物をH2O(30mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、25g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~25%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.1g、1.71mmol、70.85%収率、86%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=555.3
【0290】
工程3.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(4)の合成
THF(4mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.1g、1.98mmol)溶液に0℃でLiAlH4(105.38mg、2.78mmo
l)を加え、混合物を1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物をH2O(0.2mL)、水酸化ナトリウム(15%、0.2mL)およびH2O(0.6mL)でクエンチした後、濾過し、硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣を真空濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(1g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=513.3
【0291】
工程4.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
CF3CH2OH(4mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(1g、1.95mmol)溶液にN2気体下Pd/C(2.69g、10%純度)を加え、H2で3回脱気し、パージした後、反応混合物をH2気体(15psi)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(620mg、粗製)を灰色の粉末として得た。MS(M+H)+=335.1
【0292】
工程5.(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(6)の合成
DCM(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、598.11μmol)溶液に、TosCl(171.04mg、897.17μmol)およびTEA(181.57mg、1.79mmol、249.75μL)に次いでDMAP(14.61mg、119.62μmol)を加え、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出され、混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~51%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)で精製し、(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(60mg、110.53μmol、18.48%収率、90%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=489.2
【0293】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピロリジン-3-イル)エチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物26)の合成
DMF(8mL)中の(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル4-メチルベンゼンスルホネート(60mg、122.81μmol)溶液に4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(71.24mg、122.81μmol、HCl塩)、DIPEA(47.62mg、368.42μmol、64.17μL)およびNaI(3.68mg、24.56μmol)を加え、混合物を80℃
で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を水(3mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:42%~72%、10分)で精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピロリジン-3-イル)エチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(23mg、24.10μmol、19.62%収率、90.1%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)+=860.4
【0294】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.77(s、1H)、8.42(d、J=7.4Hz、1H)、8.35-8.28(m、1H)、8.23(s、1H)、7.88(s、1H)、7.53-7.48(m、2H)、6.93(dd、J=1.8、15.3Hz、1H)、6.84(dd、J=1.6、8.3Hz、1H)、6.63(t、J=9.1Hz、1H)、4.89(td、J=6.5、13.4Hz、1H)、4.46-4.35(m、1H)、4.05(t、J=13.6Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.73(dd、J=4.9、11.4Hz、1H)、3.42(t、J=7.9Hz、2H)、3.30(s、3H)、3.22-3.17(m、1H)、3.07(d、J=8.8Hz、1H)、2.70-2.59(m、2H)、2.38-2.10(m、10H)、2.02-1.96(m、1H)、1.83-1.69(m、3H)、1.62-1.50(m、6H)、1.25(d、J=6.8Hz、6H)、1.05(s、3H)。
【0295】
実施例27.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(((1R,4R,5S)-2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物27)の合成
【0296】
【0297】
工程1.tert-ブチル(1S,4R,5S)-5-シアノ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(トランス)(2)の合成
DME(50mL)およびエタノール(511mg、11.09mmol)中のtert-ブチル5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(1.8g、8.52mmol)および1-(イソシアノメチルスルホニル)-4-メチル-ベンゼン(2.16g、11.08mmol)溶液に-10℃でt-BuOK(1M、21.30mL)を加えた。混合物を20℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で出発物質が完全に消費されたことが確認され、低極性の2つの新規なスポットが検出された。反応混合物を0℃で飽和塩化アンモニウム(100mL)を加えてクエンチし、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~18%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル(1S,4R,5S)-5-シアノ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(トランス)(700mg、3.15mmol、36.96%収率)およびtert-ブチル(1S,4R,5S)-5-シアノ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(シス)(650mg、2.92mmol、収率34.32%)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=223.3。
【0298】
工程2.(1S,4R,5S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸(トランス)(3)の合成
エタノール(20mL)およびH2O(2mL)中のtert-ブチル(1S,4R,5S)-5-シアノ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-カルボキシレート(トランス)(600mg、2.70mmol)溶液に水酸化ナトリウム(539.85
mg、13.50mmol)を加え、混合物を80℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、エタノールを除去した。残渣を水10mLで希釈し、1N HClでpH=6に酸性化し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(60mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、(1S,4R,5S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸(トランス)(630mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=242.1。
【0299】
工程3.2-(tert-ブチル)5-メチル(1S,4R,5S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,5-ジカルボキシレート(トランス)(4)の合成
DMF(10mL)中の(1S,4R,5S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸(トランス)(630mg、2.61mmol)溶液にMeI(400mg、2.82mmol、175.44μL)および炭酸カリウム(541.29mg、3.92mmol)を加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で出発物質が完全に消費されることが確認され、低極性の1つの新規なスポットが検出された。反応混合物を0℃で塩水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(80mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、2-(tert-ブチル)5-メチル(1S,4R,5S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,5-ジカルボキシレート(トランス)(550mg、2.15mmol、82.51%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=256.1。
【0300】
工程4.(1S,4R,5S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸メチル(トランス)(5)の合成
ジオキサン(5mL)中の2-(tert-ブチル)5-メチル(1S,4R,5S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,5-ジカルボキシレート(トランス)(550mg、2.15mmol)HCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。TLCにより出発物質が完全に消費されることが確認された。混合物を真空濃縮し、(1S,4R,5S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸メチル(トランス)(400mg、粗製、HCl)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=156.1。
【0301】
工程5.(1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸メチル(トランス)(7)の合成
トルエン(18mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(896.41mg、1.93mmol)および(1S,4R,5S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸メチル(トランス)(370mg、粗製、HCl)溶液にCs2CO3(1.89g、5.79mmol)、RuPhos Pd G3(161.46mg、193.06μmol)加え、混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(45%)が検出された。混合物をセライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)で精製し、(1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2
.1]ヘプタン-5-カルボン酸メチル(トランス)(410mg、761.22μmol、39.43%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=539.2。
【0302】
工程6.((1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)メタノール(トランス)(8)の合成
THF(10mL)中の(1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルボン酸メチル(トランス)(360mg、668.39μmol)溶液に0℃でLAH(50mg、1.32mmol)を加え、混合物を15℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物にH2O(0.2mL)、水酸化ナトリウム(15%aq、0.2mL)およびH2O(0.6mL)を加えてクエンチし、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)で精製し、((1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)メタノール(トランス)(340mg、539.37μmol、80.70%収率、81%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=511.3。
【0303】
工程7.3-(3-フルオロ-4-((1S,4R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(9)の合成
CF3CH2OH(5mL)中の((1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)メタノール(トランス)(140mg、274.19μmol)およびPd/C(14mg、10%純度)溶液をH2で3回脱気し、パージした後、混合物をH2気体(15Psi)下20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが検出された。混合物をセライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮し、3-(3-フルオロ-4-((1S,4R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(90mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=333.1。
【0304】
工程8.(1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルバルデヒド(トランス)(10)の合成
DCM(2mL)中の3-(3-フルオロ-4-((1S,4R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(90mg、粗製)溶液にDMP(137.82mg、324.94μmol、100.60μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。TLCにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、低極性の新規なスポットが検出された。混合物をセライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮し、(1S、4R、5S)-2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルバルデヒド(トランス)(90mg、粗製)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)+=331.1。
【0305】
工程9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2
-イル)アミノ)-N-(7-(((1R,4R,5S)-2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物27)の合成
DCE(2mL)中の(1S,4R,5S)-2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-カルバルデヒド(トランス)(90mg、272.44μmol)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(148.10mg、255.31μmol、HCl)溶液に酢酸ナトリウム(22.35mg、272.44μmol)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌し、NaBH(OAc)3(173.22mg、817.31μmol)加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(34%)が検出された。反応混合物を炭酸水素ナトリウム(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=9:1)で精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:47%~77%、8分)に再精製した。溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(((1R,4R,5S)-2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(57.3mg、62.78μmol、23.04%収率、94%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=858.6。
【0306】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.77(s、1H)、8.40(d、J=7.2Hz、1H)、8.32-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.54-7.45(m、2H)、6.93-6.87(m、1H)、6.81(d、J=8.1Hz、1H)、6.65-6.59(t、J=9.1Hz、1H)、4.94-4.82(m、1H)、4.45-4.33(m、1H)、4.10-3.99(m、3H)、3.93(s、3H)、3.74-3.67(m、1H)、3.61-3.54(m、1H)、3.30(s、3H)、2.84-2.77(m、1H)、2.76-2.69(m、1H)、2.65-2.59(m、2H)、2.40-2.35(m、2H)、2.27-2.22(m、2H)、2.17-2.11(m、3H)、2.05-1.97(m、2H)、1.86-1.76(m、4H)、1.61-1.50(m、6H)、1.31-1.17(m、8H)。
【0307】
実施例28.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物28)の合成
【0308】
【0309】
工程1.2-オキソピペリジン-4-カルボン酸エチル(2)の合成
DCM(10mL)中の1-(tert-ブチル)4-エチル2-オキソピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(2g、7.37mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、3mL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で出発物質が完全に消費されることが確認され、高極性の新規なスポットが検出された。混合物を真空濃縮し、2-オキソピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.26g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=172.1。
【0310】
工程2.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-カルボン酸エチル(4)の合成
トルエン(20mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(1.68g、3.61mmol)、2-オキソピペリジン-4-カルボン酸エチル(500mg、粗製)およびCuI(458.57mg、2.41mmol)溶液にN2下にDMEDA(212.26mg、2.41mmol、259.16μL)およびCs2CO3(1.57g、4.82mmol)を加え、生成された混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物をセライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル~10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-カルボン酸エチル(500mg、901.54μmol、37.44%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=555.2。
【0311】
工程3.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン(5)合成
THF(8mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イ
ル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-カルボン酸エチル(400mg、721.23μmol)溶液に0℃でLiBH4(2M、734.50μL)を滴下し、混合物を20℃で6時間撹拌した。LCMSにより所望の質量ピーク(17%)および76%の出発物質が検出された。混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物に0℃で塩化アンモニウム(10mL)を加えてクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン(300mg、561.87μmol、77.90%収率、96%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=513.3。
【0312】
工程4.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-2-オキソピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
CF3CH2OH(10mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン(200mg、390.19μmol)およびPd/C(20mg、10%純度)溶液をH2で3回脱気し、パージした後、H2気体(15Psi)下で20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物をセライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-2-オキソピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(130mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=335.1。
【0313】
工程5.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-カルバルデヒド(7)の合成
DCM(2mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-2-オキソピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(130mg、粗製)溶液にDMP(197.90mg、466.59μmol、144.45μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。TLCにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、新規なスポットが検出されました。混合物をセライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-カルバルデヒド(130mg、粗製)を褐色の油状物として得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)+=333.3。
【0314】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物28)の合成
DCE(2mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-カルバルデヒド(130mg、粗製)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(212.65mg、366.59μmol、HCl)溶液に酢酸ナトリウム(32.09mg、391.18μmol)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌し、NaBH(OAc)3(248.72mg、1.17mmol)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物に炭
酸水素ナトリウム(5mL)を加えてクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=9:1)で精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN]);B%:38%~68%、8分)に再精製した。溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-オキソピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(50.8mg、58.48μmol、14.95%収率、99%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=860.6。
【0315】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.87(s、1H)、8.42(d、J=7.6Hz、1H)、8.33-8.28(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.53-7.47(m、2H)、7.34-7.28(m、1H)、7.21-7.17(m、1H)、7.12-7.07(m、1H)、4.94-4.82(m、1H)、4.47-4.33(m、1H)、4.04(t、J=13.4Hz、2H)、3.96-3.87(m、4H)、3.63-3.54(m、1H)、3.53-3.46(m、1H)、3.30(s、3H)、2.73-2.62(m、2H)、2.57-2.54(m、2H)、2.35-2.32(m、1H)、2.29-2.13(m、8H)、2.10-1.97(m、3H)、1.87-1.76(m、2H)、1.66-1.52(m、5H)、1.24(d、J=6.7Hz、6H)。
【0316】
実施例29.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物29)の合成
【0317】
【0318】
工程1.2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(3)の合成
トルエン(50mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(2g、4.31mmol)および2-(ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(737.57mg、4.31mmol)溶液にRuPhos(401.99mg、861.46μmol)、Pd2(dba)3(394.43mg、430.73μmol)およびCs2CO3(4.21g、12.92mmol)を加え、生成された混合物をN2下で100℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(45%)が確認され、混合物を濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(0.7g、1.10mmol、25.49%収率、87%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=555.3
【0319】
工程2.2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)エタノール(4)の合成
THF(10mL)中のLAH(100mg、2.64mmol)懸濁液にTHF(5mL)中の2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(700mg、1.26mmol)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(79%)が確認された。反応混合物をH2O(0.1mL)、水酸化
ナトリウム溶液(15%、0.1mL)およびH2O(0.3mL)で0℃でクエンチした後、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)エタノール(0.6g、1.17mmol、92.74%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=513.2
【0320】
工程3.3-(3-フルオロ-4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
CF3CH2OH(20mL)中の2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)エタノール(0.6g、1.17mmol)溶液に酢酸(70.29mg、1.17mmol、66.94μL)およびPd/C(100mg、10%純度)をN2下で加えた後、混合物をH2気体(15Psi)下20~25℃で16時間撹拌した。LCMSにより反応物が消費されたことが確認され、混合物を濾過し、濃縮し、黒色の固形物の粗(crude)生成物(0.5g、粗製)を得た。粗(crude)生成物400mgをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配80mL/分)で精製し、3-(3-フルオロ-4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、179.43μmol、15.33%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=335.2
【0321】
工程4.2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アセトアルデヒド(6)の合成
DCM(3mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、179.43μmol)溶液にDMP(114.16mg、269.15μmol、83.33μL)を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(酢酸エチル:石油エーテル=2:1)による3-(3-フルオロ-4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと、新規なスポットが検出されたことが確認された。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アセトアルデヒド(60mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=333.4
【0322】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物29)の合成
DCM(5mL)中の2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アセトアルデヒド(59mg、177.51μmol)溶液に4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(92.67mg、159.76μmol、HCl)および酢酸ナトリウム(21.84mg、266.27μmol)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。次いで混合物に20℃でNaBH(OAc)3(188.11mg、887.57μmol)を加え、混合物を20℃で15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(24%)が確認された。混合物を水(20mL)に注ぎ、DCM(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し
、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標)
Luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:18%~48%、10分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(13.6mg、14.71μmol、8.29%収率、93%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=860.4。
【0323】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、8.43(d、J=7.4Hz、1H)、8.31-8.27(m、1H)、8.23(s、1H)、7.89(s、1H)、7.54-7.48(m、2H)、7.06-6.91(m、3H)、4.96-4.82(m、1H)、4.48-4.33(m、1H)、4.05(t、J=13.6Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.80(dd、J=4.8、11.6Hz、1H)、3.30-3.26(m、5H)、2.70-2.57(m、3H)、2.48-2.45(m、1H)、2.39-2.28(m、5H)、2.26-2.10(m、5H)、2.09-2.00(m、1H)、1.85-1.73(m、4H)、1.64-1.53(m、4H)、1.45-1.39(m、2H)、1.38-1.30(m、2H)、1.25(d、J=6.6Hz、6H)。
【0324】
実施例30.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物30)の合成
【0325】
【0326】
工程1.tert-ブチル2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(2)の合成
メタノール(10mL)およびNH3・H2O(1mL)中のtert-ブチル2-シアノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(0.5g、2.00mmol)溶液にN2気体下Raney-Ni(342.24mg、3.99mmol)を加えた。懸濁液をH2で3回脱気し、パージした。混合物をH2(50Psi)下で25℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(69%)が検出された。反応混合物をメタノール(100mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空濃縮し、tert-ブチル2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(512mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)+=199.1
【0327】
工程2.tert-ブチル2-((4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(4)の合成
DMF(4mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(600mg、1.42mmol)溶液にHATU(595.52mg、1.57mmol)およびDIPEA(552.06mg、4.27mmol、744.02μL)を加えた。混合物を20℃で10分間撹拌し、DMF(4mL)中のtert-ブチル2-(アミノメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(507.05mg、1.99mmol)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(69%)が検出された。反応混合物をH2O(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を塩水(15mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル2-((4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(916mg、1.39mmol、97.81%収率)をオレンジ色の固形物として得た。MS(M+H)+=658.3
【0328】
工程3.N-((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ)-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(5)の合成
ジオキサン(4mL)中のtert-ブチル2-((4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(916mg、1.39mmol)溶液に20℃でHCl/ジオキサン(4M、12mL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(76%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、N-((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ)-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(830mg、粗製、HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(
M+H)+=558.4
【0329】
工程4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物30)の合成
DCE(8mL)中のN-((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ)-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(223.95mg、376.95μmol、HCl塩)溶液に20℃でTEA(476.79mg、4.71mmol、655.84μL)および1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(150mg、471.19μmol)、4A MS(100mg)を加えた。その後、20℃でNaBH(OAc)3(299.59mg、1.41mmol)をゆっくり加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒドが完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(32%)が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:33%~53%、7分)で精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、7分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(56.9mg、62.86μmol、13.34%収率、95%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=860.4
【0330】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.80(s、1H)、8.36-8.28(m、2H)、8.22-8.17(m、1H)、7.88(s、1H)、7.54-7.45(m、2H)、7.06-6.88(m、3H)、4.94-4.82(m、1H)、4.03(br t、J=13.5Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.78(dd、J=4.8、11.8Hz、1H)、3.32(s、4H)、3.31-3.26(m、4H)、2.66-2.56(m、3H)、2.48-2.44(m、1H)、2.41-2.11(m、7H)、2.04-1.94(m、1H)、1.87-1.71(m、4H)、1.68-1.59(m、1H)、1.55(br s、2H)、1.52-1.42(m、4H)、1.24(d、J=6.7Hz、8H)。
【0331】
実施例31.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物31)の合成
【0332】
【0333】
工程1.tert-ブチル7-シアノ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2)の合成
DME(20mL)およびエタノール(337.85mg、7.33mmol)中のtert-ブチル7-オキソ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.35g、5.64mmol)および1-(イソシアノメチルスルホニル)-4-メチル-ベンゼン(1.43g、7.33mmol)溶液に-10℃でt-BuOK(1M、14.10mL)を加えた。混合物を20℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf=0.66)で出発物質が完全に消費されたことが確認され、1つの新規なスポットが検出された。反応混合物に0℃で塩化アンモニウム(30mL)を加えてクエンチした後、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~25%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル7-シアノ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.4g、5.59mmol、99.14%収率)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=251.3
【0334】
1HNMR(400MHz、CDCl3)δ=3.60(d、J=14.5Hz、4H)、2.63(br s、1H)、1.97-1.64(m、9H)、1.45(s、9H)
【0335】
工程2.2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボン酸(3)の合成
エタノール(15mL)中のtert-ブチル7-シアノ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.4g、5.59mmol)溶液にH2O(1.5mL)中の水酸化ナトリウム(939.47mg、23.49)mmol)溶液を加えた。混合物を80℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で出発物質が完全に消費されたことが確認され、1つの新規なスポットが検出された。反応混
合物を減圧濃縮し、エタノールを除去した。残渣を水(15mL)で希釈し、1N HClを加えてpH=6に酸性化した。生成された混合物を酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボン酸(1.15g、4.27mmol、76.35%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=270.3
【0336】
工程3.tert-ブチル7-(ヒドロキシメチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(4)の合成
THF(20mL)中の2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボン酸(950mg、3.53mmol)溶液中のN2気体下0℃でBH3・THF(1M、7.05mL)を加えた。混合物を20℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf=0.32)で出発物質が完全に消費されたことが確認され、1つの新規なスポットが検出された。反応混合物に0℃で飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を加えてクエンチした後、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~40%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル7-(ヒドロキシメチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(600mg、2.35mmol、66.62%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=256.4
【0337】
工程4.tert-ブチル7-ホルミル-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(5)の合成
DCM(10mL)中のtert-ブチル7-(ヒドロキシメチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(600mg、2.35mmol)溶液にDMP(1.20g、2.82mmol、872.94μL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf=0.61)で出発物質が完全に消費されたことが確認され、低極性の新規なスポットが検出された。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、tert-ブチル7-ホルミル-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(600mg、粗製)を赤色の固形物として得た。MS(M+H)+=254.43
【0338】
工程5.tert-ブチル7-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(7)の合成
DCE(15mL)中のtert-ブチル7-ホルミル-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(600mg、2.37mmol)および3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(689.96mg、2.37mmol)溶液にHOAc(142.23mg、2.37mmol、135.45μL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(2.51g、11.84mmol)を加え、混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液70~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル7-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(430mg、813.38μmol、28.67%収率)を黄色の固形物として得た。MS
(M+H)+=529.6
【0339】
工程6.3-(4-(4-((2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル7-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(380mg、718.80μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(43%)が検出された。混合物を減圧濃縮し、3-(4-(4-((2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.38g、粗製、HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=429.5
【0340】
工程7.3-(3-フルオロ-4-(4-((2-ニトロソ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
H2O(8mL)中の3-(4-(4-((2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.38g、817.20μmol、HCl塩)溶液に0℃で亜硝酸ナトリウム(226mg、3.28mmol)に次いで酢酸(245.37mg、4.09mmol、233.91μL)を加え、混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSにより27%の所望の質量および19%の出発物質が検出された。20℃で亜硝酸ナトリウム(169.15mg、2.45mmol)および酢酸(294.00mg、4.90mmol、280μL)を加えた後、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより52%の所望の質量と8%の出発物質が検出された。混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を減圧濃縮した。粗(crude)生成物をMTBE(5mL)および酢酸エチル(5mL)で希釈し、濾過した。濾過ケーキを酢酸エチル(3mL)で洗浄し、濾過ケーキを集め、減圧乾燥し、3-(3-フルオロ-4-(4-((2-ニトロソ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=458.5
【0341】
工程8.3-(4-(4-((2-アミノ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(10)の合成
THF(3mL)およびH2O(8mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-((2-ニトロソ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.11g、240.42μmol)溶液に塩化アンモニウム(128mg、2.39mmol)を加え、0℃でZn(150mg、2.29mmol)をゆっくり加え、混合物を20℃で2時間30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量が検出された。混合物を濾過し、濾過ケーキをTHF(20mL)およびメタノール(10mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物をTHF(5mL)およびメタノール(5mL)で希釈した後、濾過した。濾過ケーキをメタノール(5mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧濃縮し、3-(4-(4-((2-アミノ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=444.2
【0342】
工程9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物31)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(150mg、355.96μmol)溶液にHATU(162.42mg、427.15μmol)およびDIPEA(230.03mg、1.78mmol、310.01μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。その後、DMF(2mL)中の3-(4-(4-((2-アミノ-2-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、338.18μmol)溶液を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液30%メタノール/酢酸エチル勾配@50mL/分)で精製した後、分取TLC(DCM:メタノール=10:1)で再精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(10mg、10.27μmol、2.89%収率、87%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=847.1
【0343】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.84-10.80(m、1H)、9.47(s、1H)、8.31-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.44-7.40(m、2H)、7.05-6.99(m、1H)、6.98-6.94(m、2H)、4.92-4.83(m、1H)、4.04(br t、J=13.2Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.83-3.76(m、1H)、3.54-3.46(m、4H)、3.32(s、3H)、3.31-3.29(m、4H)、3.02-2.97(m、4H)、2.65-2.59(m、1H)、2.47-2.43(m、1H)、2.21-2.10(m、3H)、2.03-1.92(m、3H)、1.75-1.66(m、2H)、1.52-1.35(m、3H)、1.24(d、J=6.6Hz、6H)、0.94-0.79(m、2H)。
【0344】
実施例32.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物32)の合成
【0345】
【0346】
工程1.1-(tert-ブチル)4-メチル2-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(2)の合成
メタノール(50mL)中の2-メチルイソニコチン酸メチル(4g、26.46mmol)溶液にN2気体下15℃でPtO2(600.88mg、2.65mmol)およびPd/C(1g、10%純度))を加えた。懸濁液を真空脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(50Psi)下50℃で32時間撹拌した。次いで、Boc2O(8.66g、39.69mmol、9.12mL)およびTEA(5.36g、52.92mmol、7.37mL)を加え、生成された混合物を15℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(50%)が検出された。懸濁液を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(200mL)で洗浄し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~10%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、1-(tert-ブチル)4-メチル2-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(4.25g、16.52mmol、62.42%収率)を無色の油状物として得た。MS(M-56+H)+=202.0
【0347】
工程2.2-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(3)の合成
ジオキサン(10mL)中の1-(tert-ブチル)4-メチル2-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(3.5g、13.60mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、20mL)を加え、混合物を15℃で2時間撹拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)で出発物質が完全に消費されたことが確認さ
れ、新規なスポットが検出された。反応混合物を真空濃縮し、2-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(3.2g、HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M-56+H)+=158.1
【0348】
工程3.メチル1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-カルボキシレート(5-P1 & 5-P2)の合成
ジオキサン(100mL)中の2-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(3.1g、16.01mmol、HCl塩)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(4.46g、9.60mmol)、Cs2CO3(15.65g、48.02mmol)およびPd-PEPPSI-IHeptCl(202.42mg、208.09μmol)混合物を、N2気体下100℃で24時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(33%)が検出された。混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(400mL)で洗浄し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~7%酢酸エチル/石油エーテル勾配@200mL/分)に次いで分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:48%~78%、10分)で精製し、2つのバッチを得た(ピーク1およびピーク2)。2つのバッチ溶離液をそれぞれ凍結乾燥し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(ピーク1)(329mg、608.56μmol、3.80%収率)を黄色の油状物として、および1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(ピーク2)(175mg、323.70μmol、2.02%収率)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)+=541.4。
【0349】
工程4.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(6)の合成
THF(8mL)中のLAH(105.31mg、2.77mmol)溶液に0℃でTHF(8mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(500mg、924.86μmol)溶液を滴下し、混合物を15℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量の主要ピーク(94%)が検出された。反応混合物を20℃でTHF(20mL)で希釈した。反応混合物をH2O(0.1mL)、水酸化ナトリウム(15%aq、0.1mL)およびH2O(0.3mL)でクエンチし、懸濁液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(375mg)を灰色の油状物として得た。MS(M+H)+=513.4。
【0350】
工程5.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-2-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
CF3CH2OH(15mL)およびTHF(6mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(375mg、731.55μmol)溶液にN2気体下でPd/C(150mg、10%純度)を加えた。懸濁液を真空脱気し、H2で数回パージした。混合物をH2(15Psi)下で15℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量が検出された。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをCF3CH3OH(100mL)およびTHF(100mL)で洗浄し、濾
液を真空濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-2-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(420mg)を紫色のガム(gum)として得た。MS(M+H)+=335.3
【0351】
工程6.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(20mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-2-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(420mg、1.26mmol)溶液に0℃でDMP(799.11mg、1.88mmol、583.29μL)を加え、混合物を15℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(10mL)で洗浄し、濾液を30℃で真空濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-カルボアルデヒド(410mg)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)+=333.1
【0352】
工程7.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物32)の合成
メタノール(10mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(429.33mg、740.14μmol、HCl塩)溶液に酢酸ナトリウム(404.78mg、4.93mmol)に次いで1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペリジン-4-カルバルデヒド(410mg、1.23mmol)を加え、混合物を15℃で30分間撹拌した。水素化シアノホウ素ナトリウム(232.56mg、3.70mmol)を加え、生成された混合物を15℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液1~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)に次いでフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液30~100%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製し、生成物A(0.2g、20%純度)および生成物B(0.2g、粗製)を得た。粗(crude)生成物A(0.2g、20%純度)を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標)
C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:10%~40%、7分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、生成物C(26mg、84%純度、FA)を得た。粗(crude)生成物B(0.2g、粗製)を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:24%~44%、7分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、生成物D(28mg、82%純度、TFA)を得た。生成物C(26mg、84%純度、FA)およびD(28mg、82%純度、TFA)を合わせ、水(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH=7に調整し、DCM(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=8/1)で精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2-メチルピペ
リジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(18.8mg、21.21μmol、33.77%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=860.6。
【0353】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.83(s、1H)、8.44-8.39(m、1H)、8.32-8.28(m、1H)、8.21(s、1H)、7.87(s、1H)、7.52-7.46(m、2H)、7.22-7.17(m、1H)、7.06-7.01(m、1H)、7.00-6.96(m、1H)、4.92-4.83(m、1H)、4.44-4.35(m、1H)、4.03(br t、J=13.5Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.86-3.80(m、1H)、3.29(s、3H)、3.05-2.92(m、2H)、2.70-2.61(m、1H)、2.44-2.36(m、2H)、2.27-1.96(m、9H)、1.87-1.49(m、10H)、1.27-1.20(m、7H)、0.99-0.88(m、1H)、0.85(br d、J=5.3Hz、3H)。
【0354】
実施例33.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物33)の合成
【0355】
【0356】
工程1.tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(2)の合成
ジオキサン(25mL)中のtert-ブチル1-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(2.33g、10.93mmol)溶液にDIPEA(2.36g、18.22mmol、3.17mL)およびベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、3.64mmol)を加えた。混合物
を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(25mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)で精製し、tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(800mg、1.33mmol、36.46%収率、81%純度)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)+=488.3。
【0357】
工程2.ベンジル(7-((4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
DCM(20mL)中のtert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボキシレート(700mg、1.44mmol)溶液にTFA(3.08g、27.01mmol、2.00mL)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが検出された。反応混合物を濃縮し、ベンジル(7-((4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=387.3。
【0358】
工程3.ベンジル(7-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(4)の合成
トルエン(3mL)およびジオキサン(0.5mL)中のベンジル(7-((4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(800mg、粗製、TFA)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(958.57mg、2.06mmol)、Pd2(dba)3(189.04mg、206.44μmol)、Cs2CO3(2.02g、6.19mmol)およびRuPhos(192.67mg、412.89μmol)の混合物を脱気し、N2で3回パージし、N2気体下100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークが検出された。反応混合物を減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液50~70%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)で精製し、ベンジル(7-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(200mg、259.43μmol、12.57%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=771.5
【0359】
工程4.3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
CF3CH2OH(5mL)中のベンジル(7-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(140mg、181.60μmol)溶液にN2気体下TFA(41.41mg、363.20μmol、26.89μL)およびPd/C(14mg、10%純度)を加えた。懸濁液を脱気し、H2気体で3回パージした。混合物をH2(15Psi)下20~25℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。懸濁液を
セライトパッドで濾過し、濾過ケーキをCF3CH2OH(20mL)で洗浄した。合わせた濾液を濃縮乾固し、3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、174.64μmol、96.17%収率、TFA)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=459.3。
【0360】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物33)の合成
DMF(5mL)中の3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(70mg、122.25μmol、TFA)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(51.52mg、122.25μmol)溶液にHATU(55.78mg、146.70μmol)およびDIPEA(47.40mg、366.75μmol、63.88μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(35%)が検出された。混合物を水(100mL)に注ぎ、DCM(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Unisil
3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:14%~44%、7分)で精製し、凍結乾燥し、粗(crude)生成物を得た。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:40%~70%、10分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(19mg、21.60μmol、17.67%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=862.4。
【0361】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.82(s、1H)、8.42(d、J=6.8Hz、1H)、8.36-8.29(m、1H)、8.23(s、1H)、7.89(s、1H)、7.56-7.45(m、2H)、7.06-6.89(m、3H)、4.95-4.82(m、1H)、4.46-4.33(m、1H)、4.11-4.00(m、3H)、3.95(s、3H)、3.80(dd、J=3.0、10.7Hz、1H)、3.36-3.28(m、5H)、3.13-2.89(m、4H)、2.68-2.59(m、1H)、2.48-2.41(m、3H)、2.27-2.12(m、5H)、2.08-1.97(m、1H)、1.85-1.78(m、2H)、1.76-1.67(m、2H)、1.64-1.51(m、6H)、1.25(d、J=5.7Hz、6H)。
【0362】
実施例34.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-
イル)-2-フルオロベンジル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物34)の合成
【0363】
【0364】
工程1.4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ安息香酸メチル(3)の合成
ジオキサン(100mL)およびH2O(20mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ安息香酸メチル(3g、12.87mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(5.37g、12.87mmol)溶液にN2下20℃でPd(dppf)Cl2(941.98mg、1.29mmol)およびK3PO4(8.20g、38.62mmol)を加え、N2下100℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(45%)が検出された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~5%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ安息香酸メチル(2.5g、5.47mmol、収率42.48%、純度97%)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=444.2
【0365】
工程2.(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)メタノール(4)の合成
THF(20mL)中のLAH(427.93mg、11.27mmol)懸濁液にT
HF(10mL)中の4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロ安息香酸メチル(2.5g、5.64mmol)溶液を20℃でN2気体下滴下し、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(92%)が検出された。反応混合物をH2O(0.45mL)、aq.水酸化ナトリウム(15%、0.45mL)およびH2O(1.35mL)でクエンチした。反応混合物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)メタノール(2.3g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=416.3
【0366】
工程3.3-(3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
THF(30mL)中の(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)メタノール(2.3g、5.54mmol)溶液にN2気体下にPd/C(1g、10%純度)を加えた。懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。混合物をH2(15Psi)下20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピークが検出された。反応混合物をTHF(100mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.8g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=238.1
【0367】
工程4.3-(4-(ブロモメチル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
DCM(6mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.6g、2.53mmol)溶液に20℃でHBr/酢酸(2mL、33%純度)を加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量が検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(ブロモメチル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(760mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=300.2
【0368】
工程5.tert-ブチル4-((2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(9)の合成
メタノール(10mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(300mg、517.18μmol、HCl塩)溶液に20℃でTEA(523.33mg、5.17mmol、719.85μL)および4A MS(200mg)、tert-ブチル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(165.45mg、775.77μmol)を加えた。その後、20℃で水素化シアノホウ素ナトリウム(97.50mg、1.55mmol)を加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(71%)が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~15%ジクロロメタン/メタノール勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル4-((2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7
,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド)[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(352mg、475.11μmol、91.87%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=741.3
【0369】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(10)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-((2-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(352mg、475.11μmol)溶液に20℃でHCl/ジオキサン(4M、9.71mL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(87%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(322mg、粗製、HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=641.3
【0370】
工程7.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンジル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物34)の合成
DMF(6mL)中の3-(4-(ブロモメチル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(500mg、1.67mmol)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(322mg、475.47μmol、HCl塩)溶液に20℃でDIPEA(645.95mg、5.00mmol、870.55μL)を加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(32%)が検出された。混合物をH2O(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル0~50%ジクロロメタン/エタノール勾配@100mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:22%~42%、7分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロベンジル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(146.5mg、129.26μmol、7.76%収率、96%純度、2TFA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=860.4
【0371】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.91(s、1H)、10.02-9.84(m、1H)、9.41-9.26(m、1H)、8.52(br d、J=7.2Hz、1H)、8.30-8.20(m、1H)、8.15(s、1H)、7.58-7.53(m、1H)、7.53-7.48(m、1H)、7.29(d、J=11.1Hz、1H)、7.22(d、J=7.9Hz、1H)、4.94-4.83(m、1H)、4.46-4.39(m、1H)、4.34(br s、2H)、4.07(br t、J=13.3Hz、2H)、3.99(br dd、J=4.8、12.1Hz、1H)、3.94(s、3H)、3.52-3.35(m、4H)、3.32(s、3H)、3.26-3.15(m、1H)、3.10-2.75(m、6H)、2.74-2.65(m、1H)、2.58-2.52(m、1H)、2.43-2.34(m、1H)、2.30-2.21(m、1H)、2.20-2.10(m、1H)、2.05(td、J=4.1、8.2Hz、1H)、2.02-1.91(m、4H)、1.90-1.75(m、4H)、1.43(q、J=11.1Hz、2H)、1.24(d、J=6.7Hz、6H)。
【0372】
実施例35.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物35)の合成
【0373】
【0374】
工程1.1-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3)の合成
ジオキサン(300mL)中の4-ブロモ-1-ヨード-2-メチルベンゼン(25.8g、86.89mmol)、ピペリジン-4-カルボン酸エチル(13.66g、86.89mmol、13.39mL)、Xantphos(1.76g、3.04mmol)、Pd2(dba)3(2.39g、2.61mmol)およびCs2CO3(42.47g、130.33mmol)の混合物をN2気体下80℃で16時間撹拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=20:1)により、4-ブロモ-1-ヨード-2-メチルベンゼンが残っており、大きな極性を有する1つの主要な新規スポットが検出された。混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(500mL)で洗浄し、濾液を真空で濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(330g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~3%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、溶出液を真空濃縮し、1-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.2g、6.74mmol、7.76%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=326.0。
【0375】
工程2.2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン(4B)の合成
THF(2L)中のt-BuOK(576.26g、5.14mol)溶液に0℃でフェニルメタノール(222.14g、2.05mol、213.59mL)を滴下し、混合物を0℃で30分間撹拌した後、0℃で2,6-ジクロロピリジン(152g、1.03mol)を30分間加えた。生成された混合物を75℃で65時間撹拌した。LCMSにより20%の2-(ベンジルオキシ)-6-クロロピリジンおよび68%の所望の質量が検出された。混合物を水(1L)に注ぎ、酢酸エチル(1L×3)で抽出した。合わせた有機相を真空濃縮し、ほとんどのTHFを除去し、懸濁液を酢酸エチル(1.5L)で希釈し、H2O(1L×2)で洗浄した。有機相を真空濃縮した。残渣を15℃で10分間石油エーテル(300mL)で粉砕し、懸濁液を濾過し、濾過ケーキを集めて乾燥し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン(243.3g、804.21mmol、78.30%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=292.1。
【0376】
工程3.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(4C)の合成
アセトニトリル(1.5L)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン(234.3g、804.21mmol)溶液にNBS(143.14g、804.21mmol)を加え、混合物を80℃で3時間撹拌した。LCMSにより微量の出発物質および所望の質量のピーク(83%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、ほとんどの溶媒を除去した。残渣を酢酸エチル(1.5L)で希釈し、H2O(1.2L×3)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を15℃で10分間石油エーテル(300mL)で粉砕し、懸濁液を濾過し、濾過ケーキを集めて乾燥し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(295.3g、797.59mmol、99.18%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=370.0、372.0。
【0377】
工程4.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(4)の合成
ジオキサン(1.5L)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(100g、270.10mmol)溶液にBPD(102.88g、405.14mmol)、KOAc(53.02g、540.19mmol)およびPd(dppf)Cl2・CH2Cl2(4.41g、5.40mmol)を加え、混合物をN2気体下100℃で36時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(38%)が検出された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル
(700mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=50/1~10/1)で精製し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5)-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(80.2g、192.19mmol、71.15%収率)を淡緑色の固形物として得た。MS(M+H)+=418.0。
【0378】
工程5.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(4E)の合成
ジオキサン(80mL)およびH2O(15mL)中の1-ブロモ-2-フルオロ-4-ヨードベンゼン(7g、23.26mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(10g、23.96mmol)溶液にN2気体下に炭酸カリウム(6.43g、46.53mmol)およびPd(dppf)Cl2(1.70g、2.33mmol)を加え、混合物をN2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより1-ブロモ-2-フルオロ-4-ヨードベンゼンが完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(43%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、ほとんどのジオキサンを除去した。残渣をH2O(250mL)で希釈し、酢酸エチル(150mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(330g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~4%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(6.14g、13.22mmol、収率56.84%)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=464.0。
【0379】
工程6.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(5)の合成
ジオキサン(60mL)およびH2O(10mL)中の1-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.2g、6.74mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(3.94g、9.44mmol)およびKOAc(1.99g、20.23mmol)溶液にPd(dppf)Cl2(246.72mg、337.19μmol)を加え、混合物をN2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより1-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチルが完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(40%)が検出された。混合物を他のバッチ(460mgスケール)と合わせ、真空濃縮し、ほとんどの溶媒を除去した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~4%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、1-(4-(2、6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.95g、3.63mmol、収率53.88%)を明るい褐色の油状物として得た。MS(M+H)+=537.3。
【0380】
工程7.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(6)の合成
THF(10mL)中のLAH(141.45mg、3.73mmol)懸濁液に0℃でTHF(10mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1g、1.86mmol)溶液を滴下し、混合物を15℃で4時間撹拌した。LCMSにより微量の出発物質および所望の質量のピーク(87%)が検出された。反応混合物を20℃でTHF(20mL)で希釈し、生成された混合物をH2O(0.2mL)、水酸化ナトリウム溶液(15%aq、0.2mL)およびH2O(0.6mL)でクエンチし、懸濁液を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(890mg)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=495.2。
【0381】
工程8.3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチルフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
CF3CH2OH(20mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(890mg、1.80mmol)溶液にN2気体下でPd/C(100mg、純度10%)を加え、懸濁液を脱気し、H2で数回パージし、混合物をH2(15Psi)下15℃で32時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをCF3CH2OH(60mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空濃縮し、3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチルフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(625mg)を緑色の固形物として得た。MS(M+H)+=317.2。
【0382】
工程9.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(10mL)中の3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチルフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(420mg、1.33mmol)溶液に0℃でDMP(731.94mg、1.73mmol、534.26μL)を加え、混合物を15℃で2時間撹拌した。LCMSにより微量の出発物質および所望の質量が検出された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(20mL)で洗浄した。合わせた残渣を20℃で真空濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(410mg)を褐色の油状物として得られ、次の反応に直接用いた。MS(M+H)+=315.2。
【0383】
工程10.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物35)の合成
メタノール(10mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(302.60mg、521.67μmol、HCl塩)および酢酸ナトリウム(320.96mg、3.91mmol)の混合物に1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(410mg、1.30mmol)を加え、混合物を15℃で30分間撹拌した後、水素化シアノホウ素ナトリウム(245.87mg、3.91mmol)を加え、生成された混合物を15℃で16時間撹拌した。LCMSにより、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒドが完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(52%)が検出された。反応混合物を他のバッチ(200mgスケール)と合わせ、H2O(50mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:13%~43%、10分)で精製し、溶出液の2つのバッチを凍結乾燥し、粗(crude)生成物を得た。バッチ1:粗(crude)生成物1をLCMSにより確認し、粗(crude)生成物1を分取HPLC(カラム:Waters Xbri
dge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-アセトニトリル)];B%:52%~82%、8分)で精製し、溶出液1を得た。バッチ2:粗(crude)生成物2をLCMSにより確認し、粗(crude)生成物2を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-アセトニトリル)];B%:46%~76%、8分)で精製し、溶出液2を得た。溶出液の2つのバッチを合わせて凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(50.8mg、57.92μmol、収率4.44%)を微白色の固形物として得る。MS(M+H)+=842.1。
【0384】
1HNMR(400MHz、CDCl3)δ=8.47(d、J=8.3Hz、1H)、8.04(s、1H)、8.01-7.91(m、1H)、7.74(s、1H)、7.45(d、J=1.7Hz、1H)、7.25(br d、J=1.8Hz、1H)、7.03-6.94(m、3H)、6.18(br d、J=7.2Hz、1H)、5.05-4.91(m、1H)、4.64-4.48(m、1H)、3.98(s、3H)、3.94-3.83(m、2H)、3.72(dd、J=5.3、9.1Hz、1H)、3.41(s、3H)、3.11(br d、J=12.0Hz、2H)、2.77-2.69(m、1H)、2.67-2.56(m、3H)、2.48-2.31(m、5H)、2.30-2.25(m、5H)、2.25-2.16(m、3H)、1.83(br d、J=12.2Hz、2H)、1.71(br d、J=7.7Hz、4H)、1.67(br s、3H)、1.41-1.30(m、8H)。
【0385】
実施例36.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物36)の合成
【0386】
【0387】
工程1.1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3)の合成
ジオキサン(100mL)中の4-ブロモ-1-ヨード-2-メトキシベンゼン(10g、31.96mmol)およびピペリジン-4-カルボン酸エチル(5.02g、31.96mmol、4.93mL)溶液にN2下20℃でPd2(dba)3(877.88mg、958.68μmol)、Xantphos(647.16mg、1.12mmol)およびCs2CO3(15.62g、47.93mmol)を加え、生成された混合物を80℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(18%)が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~5%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3.1g、9.06mmol、28.35%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=342.1,344.1
【0388】
工程2.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(5)の合成
ジオキサン(60mL)およびH2O(10mL)中の1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3.1g、9.06mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(5.29g、12.68mmol)溶液にN2下20℃でKOAc(2.67g、27.17mmol)およびPd(dppf)Cl2(331.40mg、452.92μmol)を加え、N2下100℃で12時間撹拌した。LCMSにより全ての出発物質が消費されたことが確認され、45%の所望の質量が検出された。反応混合物をH2O(60mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~33%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリ
ジン-4-カルボン酸エチル(1.9g、3.44mmol、37.98%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=553.3
【0389】
工程3.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(6)の合成
THF(20mL)中のLAH(260.97mg、6.88mmol)溶液中にN2気体下20℃でTHF(10mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボキシレート(1.9g、3.44mmol)溶液を滴下し、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=2:1)により出発物質が完全に消費されたことが確認され、1つの新規なスポットが検出された。反応混合物をTHF(50mL)で希釈した。その後、生成された混合物をH2O(0.3mL)、水酸化ナトリウム(15%aq、0.3mL)およびH2O(0.9mL)クエンチし、濾過した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(1.7g、粗製)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=511.6
【0390】
工程4.3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
THF(20mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(1.7g、3.33mmol)溶液にN2気体下Pd/C(0.8g、10%純度)を加えた。懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。混合物をH2(15Psi)下20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量が検出された。反応混合物をTHF(60mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空濃縮し、3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.2g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=333.3
【0391】
工程5.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(10mL)中の3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(300mg、902.55μmol)溶液に20℃でDMP(574.21mg、1.35mmol、419.13μL)を加え、生成された混合物を1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、水和物質量のピーク(77%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(300mg、粗製)を紫色の油状物として得た。MS(M+H)+=349.2
【0392】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物36)の合成
メタノール(10mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(379.25mg、653.80μmol、HCl塩)溶液に酢酸ナトリウム(201.13mg、2.45mmol)を加えた。その後、
20℃で1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(270mg、817.25μmol)に次いで水素化シアノホウ素ナトリウム(154.07mg、2.45mmol)を加え、反応混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒドが完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピークが検出された。反応混合物をH2O(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~20%、ジクロロメタン/メタノール勾配@100mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:3_Phenomenex(登録商標) Luna C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:16%~36%、9分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、純粋な生成物Bおよび不純物を含む生成物Cを得た。不純物を含む生成物Cを分取HPLC(カラム:3_Phenomenex(登録商標) Luna C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:15%~35%、9分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、生成物Dを得た。生成物BおよびDを合わせ、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(24.1mg、23.31μmol、2.85%収率、94%純度、TFA)を微白色の固形物として得た。MS(M+H)+=858.4
【0393】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.82(s、1H)、9.04-8.91(m、1H)、8.51(br d、J=7.1Hz、1H)、8.29-8.14(m、2H)、7.55-7.47(m、2H)、7.10-6.97(m、1H)、6.91(br s、1H)、6.79(br d、J=7.8Hz、1H)、4.89(td、J=6.7、13.4Hz、1H)、4.47-4.40(m、1H)、4.30-3.95(m、2H)、3.94(s、3H)、3.83-3.79(m、4H)、3.43(br d、J=7.6Hz、4H)、3.32(s、3H)、3.06(br s、2H)、3.01-2.92(m、1H)、2.90-2.77(m、2H)、2.65-2.61(m、1H)、2.44-2.34(m、2H)、2.31-2.11(m、3H)、2.06-1.94(m、4H)、1.91-1.75(m、6H)、1.56-1.40(m、2H)、1.24(d、J=6.6Hz、6H)。
【0394】
実施例37.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物37)の合成
【0395】
【0396】
工程1.1-(4-ブロモ-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3)の合成
トルエン(50mL)中の1-ブロモ-4-ヨード-2-メトキシベンゼン(3g、9.59mmol)およびピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.51g、9.59mmol、1.48mL)溶液にCs2CO3(9.37g、28.76mmol)、Pd2(dba)3(175.58mg、191.74μmol)およびXantphos(166.41mg、287.60μmol)を加え、混合物をN2下100℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(93%)が確認された。反応混合物を濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、1-(4-ブロモ-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.4g、4.09mmol、収率42.67%)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=342.2
【0397】
工程2.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(5)の合成
ジオキサン(50mL)およびH2O(10mL)中の1-(4-ブロモ-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.4g、4.09mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(2.22g、5.32mmol)溶液にK3PO4(2.61g、12.27mmol)およびPd(dppf)Cl2(299.33mg、409.08μmol)を加え、生成された混合物を90℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(65%)が確認され、混合物を濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.5g、2.71mmol、66.35%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=553.3
【0398】
工程3.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(6)の合成
THF(30mL)中のLAH(0.2g、5.27mmol)懸濁液にTHF(10mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.5g、2.71mmol)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(91%)が確認された。反応混合物をH2O(0.2mL)、水酸化ナトリウム溶液(15%、0.2mL)およびH2O(0.6mL)で0℃でクエンチした後、混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(1.3g、2.55mmol、93.80%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=511.3
【0399】
工程4.3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
CF3CH2OH(10mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(500mg、979.20μmol)溶液に酢酸(58.80mg、979.20μmol、56.00μL)およびPd/C(50mg、10%純度)をN2気体下で加え、混合物をH2気体(15Psi)下20~25℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。懸濁液をセライトパッドで濾過し、濾過ケーキをCF3CH2OH(20mL)で洗浄し、合わせた濾液を濃縮し、3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン)-1-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.4g、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=333.2。
【0400】
工程5.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(1mL)中のDMSO(47.01mg、601.70μmol、47.01μL)溶液にDCM(1mL)中の(COCl)2(57.28mg、451.27μmol、39.50μL)溶液を-70℃で滴下した。混合物を-70℃で10分間撹拌した。その後、DCM(2mL)中の3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、300.85μmol)溶液を-70℃で滴下した。混合物を-70℃で20分間撹拌した。その後、TEA(152.21mg、1.50mmol、209.37μL)を-70℃で滴下した。生成された混合物を20℃で10分間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと、新規なスポットが検出されたことが確認され、混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド(100mg、粗製)を黄色の油状物として得た。
【0401】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物37)の合成
DCM(3mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(100mg、302.68μmol)および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2
-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(105.35mg、181.61μmol、HCl)溶液に酢酸ナトリウム(37.25mg、454.03μmol)およびNaBH(OAc)3(192.45mg、908.05μmol)を加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(53%)が確認され、混合物を水(20mL)に注ぎ、DCM(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:13%~43%、7分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-3-メトキシフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(25.8mg、28.27μmol、9.34%収率、92%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=858.5。
【0402】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.68(s、1H)、8.43(d、J=7.2Hz、1H)、8.34-8.29(m、1H)、8.24-8.20(m、1H)、7.89(s、1H)、7.53-7.49(m、2H)、6.91(d、J=8.6Hz、1H)、6.53(d、J=2.0Hz、1H)、6.48-6.42(m、1H)、4.94-4.85(m、1H)、4.46-4.37(m、1H)、4.05(t、J=13.5Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.80-3.76(m、1H)、3.72(s、3H)、3.70-3.66(m、2H)、3.33-3.31(m、3H)、2.67-2.60(m、3H)、2.45-2.39(m、2H)、2.32-2.22(m、3H)、2.19-2.13(m、5H)、1.87-1.76(m、5H)、1.63-1.54(m、5H)、1.26-1.18(m、8H)。
【0403】
実施例38.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物38)の合成
【0404】
【0405】
工程1.tert-ブチル(4-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)カルバメート(3)の合成
ジオキサン(5mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(250mg、538.42μmol)およびtert-ブチル(4-(ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)カルバメート(174.69mg、646.10μmol)溶液にPd-PEPPSI-heptCl(26.19mg、26.92μmol)およびCs2CO3(526.28mg、1.62mmol)をN2気体下20℃で加え、生成された混合物をN2気体下100℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(32%)が確認された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル(4-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)カルバメート(175mg、262.32μmol、48.72%収率、98%純度)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=654.3
【0406】
工程2.tert-ブチル(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)カルバメート(4)の合成
THF(8mL)中のtert-ブチル(4-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)カルバメート(175mg、267.67μmol)溶液にPd/C(50mg、10%純度)をN2気体下で加えた。懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。混合物をH2(15Psi)下20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(62%)が確認された。反応混合物をTHF(10mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空濃縮し、tert-ブチル(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)カルバメート(56mg、117.76μmol、収率43.99%)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=476.2
【0407】
工程3.3-(4-(3-(4-アミノピペラジン-1-イル)ピロリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)カルバメート(56mg、117.76μmol)溶液にTFA(67.14mg、588.79μmol、43.59μL)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で20分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(75%)が確認された。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(3-(4-アミノピペラジン-1-イル)ピロリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=376.2
【0408】
工程4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物38)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(50mg、118.65μmol)溶液にHATU(49.63mg、130.52μmol)およびDIPEA(30.67mg、237.31μmol、41.33μL)を加えた。混合物を20℃で10分間撹拌し、DMF(1mL)およびDIPEA(46.01mg、355.96μmol、62.00μL)中の3-(4-(3-(4-アミノピペラジン-1-イル)ピロリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(58.08mg、118.65μmol、TFA塩)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(80%)が確認された。反応混合物をH2O(12mL)で希釈し、酢酸エチル(12mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:27%~47%、7分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペラジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(56.3mg、52.00μmol、43.83%収率、93%純度、2TFA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=779.4
【0409】
1HNMR(400MHz、CD3CN)δ=9.58(br s、1H)、8.70(s、1H)、8.27(br s、1H)、8.07(br d、J=8.2Hz、1H)、7.93(s、1H)、7.47-7.36(m、2H)、6.98-6.89(m、2H)、6.80-6.72(m、1H)、4.96(td、J=6.7、13.3Hz、1H)、4.00(br t、J=12.3Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.91-3.85(m、1H)、3.79(br d、J=10.1Hz、1H)、3.70(dd、J=5.5、11.1Hz、1H)、3.66-3.59(m、2H)、3.54(br s、2H)、3.42-3.15(m、10H)、2.69-2.54(m、2H)、2.46-2.27(m、2H)、2.24-2.09(m、2H)、1.23(d、J=6.7Hz、6H)。
【0410】
実施例39.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物39)の合成
【0411】
【0412】
工程1.tert-ブチル2-(4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(2)の合成
メタノール(8mL)中のtert-ブチル2-オキソ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(600mg、2.51mmol)およびベンジルピペリジン-4-イルカルバメート(587.42mg、2.51mmol)溶液に酢酸(150.56mg、2.51mmol、143.39μL)を0℃で加えた。その後、水素化シアノホウ素ナトリウム(472.67mg、7.52mmol)を0℃でゆっくり加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(80%)が確認された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×4mm×15μm;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:22%~52%、10分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル2-(4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(560mg、1.13mmol、45.21%収率、100%純度、HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=458.3
【0413】
工程2.ベンジル(1-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(3)の合成
ジオキサン(6mL)中のtert-ブチル2-(4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(160mg、349.65μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、4.00mL)を加えた。混合物をN2気体下20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所
望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、ベンジル(1-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(137mg、粗製、HCl塩)を 明るい緑色の固形物として得た。MS(M+H)+=358.2
【0414】
工程3.ベンジル(1-(7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(5)の合成
ジオキサン(8mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(180mg、387.66μmol)、ベンジル(1-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(137mg、383.23μmol、HCl塩)、Pd-PEPPSI-IHeptCl(22.50mg、23.13μmol)およびCs2CO3(675.00mg、2.07mmol)の混合物を脱気し、N2で3回パージした後、混合物をN2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(27%)が確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:DCM勾配、60mL/分)で精製し、ベンジル(1-(7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(200mg、269.94μmol、69.63%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=741.3
【0415】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=7.81(d、J=8.2Hz、1H)、7.50-7.36(m、17H)、7.29(d、J=7.7Hz、1H)、7.12-7.03(m、1H)、6.59(d、J=8.1Hz、1H)、5.47(s、2H)、5.42(s、2H)、5.06(s、2H)、3.67-3.63(m、1H)、3.04-2.92(m、4H)、2.80-2.74(m、1H)、2.05-1.97(m、2H)、1.80-1.71(m、6H)、1.67-1.62(m、2H)、1.61-1.54(m、2H)、1.42(s、4H)。
【0416】
工程4.3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
CF3CH2OH(5mL)中のベンジル(1-(7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(70mg、94.48μmol)溶液にHCl(1M、105.00μL)およびPd/C(30mg、10%純度)をN2気体下で加え、懸濁液を脱気し、H2で3回パージした。次いで混合物をH2気体(15Psi)下20℃で16時間撹拌した。LCMSにより反応物が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(43mg、粗製、HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=429.2
【0417】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物39)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(40mg、94.92μmol)溶液にHATU(65mg、170.95μmol)、DIPEA(74.20mg、574.11μmol、100μL)および3-(4-(2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(43mg、92.47μmol、HCl塩)を20℃で加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(69%)が確認された。反応混合物をH2O(10mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。精製のために残渣を他のバッチ(45mgスケール)と合わせた。合わせた残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:ジクロロメタン勾配、60mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:12%~42%、7分;カラム温度:30℃)に再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(52.0mg、59.03μmol、62.18%収率、96%純度、0.3FA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=832.1
【0418】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、8.31(d、J=8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.14-8.07(m、1H)、7.88(s、1H)、7.57-7.38(m、2H)、7.08-6.81(m、3H)、4.96-4.79(m、1H)、4.04(t、J=13.5Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.83-3.73(m、2H)、3.33(s、3H)、2.98-2.90(m、2H)、2.89-2.76(m、4H)、2.76-2.69(m、1H)、2.67-2.57(m、1H)、2.54-2.52(m、1H)、2.24-2.13(m、1H)、2.04-1.91(m、3H)、1.90-1.74(m、4H)、1.73-1.66(m、2H)、1.65-1.42(m、6H)、1.25(d、J=6.7Hz、6H)。
【0419】
実施例40.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物40)の合成
【0420】
【0421】
工程1.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)ベンズアミド(2)の合成
DMF(15mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(5.33g、12.64mmol)溶液にHATU(5.29g、13.91mmol)およびDIPEA(4.90g、37.93mmol、6.61mL)を加えた。混合物を20℃で10分間撹拌し、DMF(15mL)中の1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-アミン(2g、12.64mmol)溶液を加え、生成された混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(72%)が検出された。反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機相を塩水(100mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)ベンズアミド(3.6g、6.28mmol、49.69%収率、98%純度)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=562.3
【0422】
工程2.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(4-オキソピペリジン-1-イル)ベンズアミド(3)の合成
2つのバッチ:THF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)ベンズアミド(200mg、356.14μmol)溶液に20℃でHCl(2M、890.35μL)を加え、生成された混合物を60℃で16時間撹拌した。バッチ1からLCMSにより31%の出発物質および61%の所望の質量ピークが検出された。バッチ2からLCMSにより16%の出発物質および80%の所望の質量ピークが検出された。2つのバッチを合わせ、この反応混合物に20℃で飽和炭酸ナトリウム(15mL)で希釈し、pH=8に調整し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(4-オキソピペリジン-1-イル)ベンズアミド(348mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=518.3
【0423】
工程3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物40)の合成
DCE(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(321.55mg、874.16μmol、HCl)溶液に4A MS(700mg)およびTEA(680.42mg、6.72mmol、935.93μL)、および4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(4-オキソピペリジン-1-イル)ベンズアミド(348mg、672.43μmol)を加えた。その後、20℃でNaBH(OAc)3(427.55mg、2.02mmol)をゆっくり加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより全ての出発物質が消費されたことが確認され、39%の所望の質量が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:27%~47%、7分)で精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(276.8mg、245.24μmol、36.47%収率、94%純度、2TFA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=833.4
【0424】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、10.13-10.01(m、1H)、9.53(s、1H)、8.36(s、1H)、8.26-8.18(m、1H)、7.48-7.41(m、2H)、7.08-6.91(m、3H)、4.91-4.88(m、1H)、4.10(t、J=13.3Hz、2H)、4.06-3.95(m、4H)、3.93(s、3H)、3.84-3.77(m、1H)、3.36-3.23(m、4H)、3.10(d、J=9.0Hz、2H)、3.01(s、2H)、2.93-2.80(m、4H)、2.70-2.60(m、1H)、2.48-2.41(m、2H)、2.25-2.13(m、1H)、2.04-1.95(m、4H)、1.91(s、2H)、1.57-1.42(m、2H)、1.24
(d、J=6.7Hz、6H)。
【0425】
実施例41.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1s,4s)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(シス)(化合物41)の合成
【0426】
【0427】
工程1.tert-ブチル((1s,4s)-4-(2-ヒドロキシエチル)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(2)
THF(10mL)中の2-((1s,4s)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)酢酸(シス)(0.5g、1.94mmol)溶液にBH3・THF(1M、5mL)を0℃で加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により出発物質が完全に消費されたことと、新規なスポットが検出されたことが確認された。混合物をH2O(20mL)で0℃でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相をH2O(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル((1s,4s)-4-(2-ヒドロキシエチル)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(480mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=244.4
【0428】
工程2.2-((1s,4s)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(シス)(3)
DCM(10mL)中のtert-ブチル((1s、4s)-4-(2-ヒドロキシエチル)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(480mg、1.97mmol)溶液にDIPEA(764.81mg、5.92mmol、1.03mL)およびTosCl(451.27mg、2.37mmol)を加え、混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(48%)が確認された。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機相を水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液7~22%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、2-((1s,4s)-4-((
tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(シス)(480mg、1.17mmol、59.38%収率、97%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-100+H)+=298.1
【0429】
工程3.tert-ブチル((1s,4s)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(5)の合成
DMF(6mL)中の2-((1s,4s)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(シス)(480mg、1.21mmol)および3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、1.03mmol)溶液にDIPEA(400.68mg、3.10mmol、540μL)およびNaI(15.44mg、103.00μmol)を加え、混合物を60℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(53%)が確認された。混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液70~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル((1s,4s)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(0.2g、329.05μmol、31.95%収率、85%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=517.5
【0430】
工程4.3-(4-(4-(2-((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(シス)(6)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル((1s,4s)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)カルバメート(シス)(0.15g、246.78μmol、85%純度)溶液にHCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。混合物を減圧濃縮し、3-(4-(4-(2-((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(シス)(110mg、粗製、HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=417.5
【0431】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1s,4s)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(シス)(化合物41)の合成
DMF(1.5mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(90mg、213.58μmol)およびHATU(97.45mg、256.29μmol)溶液にDIPEA(44.52mg、344.47μmol、60μL)を加え、混合物を20℃で15分間撹拌した。その後、DMF(1.5mL)中の3-(4-(4-(2-((1s,4s)-4-アミノシクロヘキシル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(シス)(110mg、242.83μmol、HCl塩)およびDIPEA(89.04mg、688.93μmol、120μL)溶液を加
え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(64%)が確認された。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:32%~52%、7分)により精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1s,4s)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピぺリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(シス)(54.8mg、48.11μmol、22.53%、収率、92%純度、2TFA塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=820.1
【0432】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.83(s、1H)、9.47-9.45(m、1H)、8.27-8.14(m、3H)、8.02-7.94(m、1H)、7.53-7.47(m、2H)、7.13-7.00(m、3H)、4.93-4.85(m、1H)、4.12-4.01(m、3H)、3.94(s、3H)、3.86-3.82(m、1H)、3.62-3.58(m、2H)、3.55-3.49(m、2H)、3.32(s、3H)、3.27-3.15(m、4H)、3.07-2.99(m、2H)、2.68-2.61(m、2H)、2.26-2.15(m、1H)、2.03-1.95(m、1H)、1.76-1.47(m、11H)、1.24(d、J=6.7Hz、6H)。
【0433】
実施例42.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物42)の合成
【0434】
【0435】
工程1.tert-ブチル2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3)の合成
ジオキサン(20mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(1.5g、3.23mmol)およびtert-ブチル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート;HCl(848.89mg、3.23mmol)溶液にN2下20℃でPd2(dba)3(295.82mg、323.05μmol)、Xantphos(373.84mg、646.10μmol)およびCs2CO3(3.16g、9.69mmol)を加えた。混合物を100℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(28%)が検出された。混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(0.7g、1.15mmol、35.54%収率、100%純度)を黄色の油状物と
して得た。MS(M+H)+=610.4
【0436】
工程2.tert-ブチル2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(4)の合成
CF3CH2OH(20mL)中のtert-ブチル2-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(0.7g、1.15mmol)溶液にN2下でPd/C(100mg、1.15mmol、10%純度)を加え、懸濁液を脱気し、H2で3回パージし、混合物をH2(15Psi)下20~25℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが検出された。懸濁液をセライトパッドで濾過し、濾過ケーキをCF3CH2OH(50mL)で洗浄し、合わせた濾液を濃縮乾固し、tert-ブチル2-(4-(2,6-ジオキソピぺリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(450mg、1.01mmol、88.11%収率、97%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M-Boc+H)+=332.2
【0437】
1HNMR(400MHz、CDCl3)δ=7.83(s、1H)、6.79-6.70(m、2H)、6.36(t、J=8.9Hz、1H)、3.69-3.58(m、4H)、3.62-3.56(m、1H)、3.34-3.30(m、4H)、2.71-2.54(m、2H)、2.23-2.08(m、2H)、1.72-1.67(m、4H)、1.39(s、9H)
【0438】
工程3.3-(3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(250mg、579.38μmol)溶液にTFA(1.54g、13.51mmol、1mL)を加え、生成された混合物に20℃で12時間撹拌した。LCMSにより87%の所望の質量が検出された。混合物を濃縮乾燥し、3-(3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=332.2
【0439】
工程4.Tert-ブチル(4-((2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(7)の合成
DCM(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、粗製、TFA)溶液にtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(200mg、876.09μmol)およびEt3N(90.87mg、898.06μmol、125.00μL)を加えた。生成物を20℃で1時間撹拌した後、混合物にNaBH(Oac)3(285.50mg、1.35mmol)を20℃で加え、混合物を20℃で15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(52%)が検出された。混合物を水(50mL)に注ぎ、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル(4-((2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-
1-イル)カルバメート(0.1g、183.93μmol、40.96%収率、N/A純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=544.1。
【0440】
工程5.3-(4-(7-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-((2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(0.1g、183.93μmol)溶液にTFA(770.00mg、6.75mmol、0.5mL)を加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(62%)が検出された。混合物を濃縮し、3-(4-(7-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.1g、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=444.3。
【0441】
工程6.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物42)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(75.58mg、179.35μmol、1eq)溶液にHATU(75.01mg、197.28μmol)およびDIPEA(92.72mg、717.39μmol、124.96μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。3-(4-(7-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.1g、粗製、TFA)を加え、生成された混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:38%~68%、10分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(19mg、20.64μmol、11.51%収率、92%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=847.4。
【0442】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.78(s、1H)、9.27(s、1H)、8.30(d、J=8.1Hz、1H)、8.23(s、1H)、7.88(s、1H)、7.47-7.42(m、2H)、6.93(dd、J=1.6、13.9Hz、1H)、6.86(dd、J=1.7、8.1Hz、1H)、6.55-6.45(m、1H)、4.94-4.83(m、1H)、4.04(t、J=13.6Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.77-3.71(m、1H)、3.65-3.60(m、4H)、3.31-3.30(m、7H)、3.05-2.99(m、2H)、2.80-2.71(m、2H)、2.65-2.58(m、1H)、2.47-2.4
4(m、2H)、2.36-2.31(m、2H)、2.19-2.11(m、3H)、2.03-1.93(m、2H)、1.80-1.70(m、4H)、1.56-1.47(m、1H)、1.25(d、J=6.8Hz、6H)
【0443】
実施例43.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物43)の合成
【0444】
【0445】
工程1.2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(トランス)(2)の合成
THF(2mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(2-ヒドロキシエチル)シクロヘキシル)カルバメート(200mg、821.89μmol)溶液にTEA(249.50mg、2.47mmol、343.19μL)およびDCM(2mL)中のTosCl(235.04mg、1.23mmol)溶液を0℃で加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1、Rf=0.72)で15%のtert-ブチル((1r,4r)-4-(2-ヒドロキシエチル)シクロヘキシル)カルバメートが残っていることと、低極性の新規なスポットが検出されたことが確認された。反応混合物を水(20mL)で0℃でクエンチした後、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、2-((1r,4r))-4-((t
ert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(280mg、704.35μmol、85.70%収率)を無色の油状物として得た。MS(M+H)+=358.5
【0446】
工程2.tert-ブチル((1r,4r)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(4)の合成
DMF(2mL)中の2-((1r,4r)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(170mg、427.64μmol)および3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(124.58mg、427.64μmol)溶液にDIPEA(110.54mg、855.29μmol、148.98μL)およびNaI(32.05mg、213.82μmol)を加えた。混合物を60℃で16時間撹拌した。LCMSにより32%の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが残っていることと、数個の新規なピークと34%の所望の質量のピークが確認された。反応混合物を水(20mL)で0℃でクエンチし、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル((1r、4R)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)カルバメート(60mg、91.75μmol、21.45%収率、79%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=517.3
【0447】
工程3.3-(4-(4-(2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(5)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)カルバメート(60mg、91.75μmol、79%純度)溶液にTFA(364.98mg、3.20mmol、237.00μL)を加えた。混合物に20℃で30分間撹拌した。LCMSによりtert-ブチル((1r,4r)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)カルバメートが完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(70%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去し、3-(4-(4-(2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(48mg、90.47μmol、収率98.61%、TFA)を黄色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=417.1
【0448】
工程4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物43)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(34.31mg、81.42μmol)溶液にHATU(51.60mg、135.71μmol)およびDIPEA
(35.08mg、271.41μmol、47.28μL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した後、3-(4-(4-(2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(48mg、90.47μmol、TFA)を加え、混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより3-(4-(4-(2-((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(34%)が確認された。反応混合物を水(20mL)で25℃でクエンチし、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標)
Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:30%~50%、10分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:45%~75%、8分)で再精製した後、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(20mg、23.90μmol、26.42%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=820.3
【0449】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.80(s、1H)、8.30(d、J=8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、8.04(d、J=7.7Hz、1H)、7.86(s、1H)、7.55-7.45(m、2H)、7.07-6.91(m、3H)、4.90-4.84(m、1H)、4.03(t、J=13.6Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.84-3.71(m、2H)、3.36(s、3H)、3.30(s、3H)、3.07-2.93(m、4H)、2.72-2.58(m、2H)、2.47-2.46(m、1H)、2.39-2.30(m、3H)、2.25-2.13(m、1H)、2.05-1.94(m、1H)、1.90-1.74(m、4H)、1.43-1.29(m、4H)、1.24(d、J=6.7Hz、6H)、1.11-0.98(m、2H)。
【0450】
実施例44.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物44)の合成
【0451】
【0452】
工程1.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(2)の合成
DCM(2mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(210mg、655.52μmol)溶液にDMP(361.44mg、852.17μmol)を0℃で加えた。混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMSにより3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(208mg、粗製)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=319.0。
【0453】
工程2.tert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(4)の合成
DCE(4mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(208mg、653.39μmol)およびtert-ブチル(3-アミノシクロブチル)カルバメート(121.69mg、653.39μmol)溶液にHOAc(39.24mg、653.39μmol、37.37μL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(692.40mg、3.27mmol)を0℃で加え、混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒドが完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(36%)が確認された。反応混合物を水(30mL)で0℃でクエンチし、酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~酢酸エチル/メタノール=10:1勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(200mg、409.34μmol、62.6
5%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=489.1
【0454】
工程3.tert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(5)の合成
メタノール(2mL)中のtert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(150mg、307.00μmol)およびHCHO(124.57mg、1.54mmol、114.28μL、37%純度)溶液にHOAc(18.44mg、307.00μmL、17.56μL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した後、水素化シアノホウ素ナトリウム(57.88mg、921.01μmol)を加えた。混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSによりtert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメートが完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(47%)が確認された。反応混合物を炭酸水素ナトリウム(20mL)で0℃でクエンチした後、酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、tert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(150mg、220.84μmol、71.93%収率、74%純度)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=503.5
【0455】
工程4.3-(4-(4-(((3-アミノシクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメート(150mg、220.84μmol、74%純度)溶液にTFA(1.07g、9.37mmol、693.75μL)を加えた。混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSによりtert-ブチル(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)カルバメートが完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(94%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去し、3-(4-(4-(((3-アミノシクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、193.60μmol、収率87.66%、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=403.2
【0456】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物44)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(73.42mg、174.24μmol)溶液にHATU(110.42mg、290.40μmol)およびDIPEA(125.11mg、968.06μmol、168.61μL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。その後、3-(4-(4-(((3-アミノシクロブチル)
(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、193.60μmol、TFA)を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより3-(4-(4-(((3-アミノシクロブチル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(32%)が確認された。反応混合物を炭酸水素ナトリウム(20mL)で0℃でクエンチした後、酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:3_Phenomenex(登録商標) Luna C18 75×30mm×3m;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:19%~39%、9分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:41%~71%、8分)で再精製した後、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(3-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロブチル)-3-メトキシベンズアミド(35mg、42.13μmol、21.76%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=806.4
【0457】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.80(s、1H)、8.55-8.41(m、1H)、8.35-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.93-7.81(m、1H)、7.59-7.46(m、2H)、7.05-6.91(m、3H)、4.95-4.81(m、1H)、4.40-4.26(m、1H)、4.13-3.97(m、2H)、3.96-3.89(m、3H)、3.81-3.77(m、1H)、3.33-3.32(m、2H)、3.29-3.28(m、6H)、2.98-2.91(m、1H)、2.65-2.59(m、2H)、2.41-2.39(m、1H)、2.22-2.12(m、4H)、2.10-2.07(m、3H)、2.05-1.95(m、2H)、1.86-1.79(m、2H)、1.63-1.51(m、1H)、1.33-1.19(m、8H)。
【0458】
実施例45.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物45)の合成
【0459】
【0460】
工程1.tert-ブチル(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(3)の合成
DMF(2mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、343.27μmol)溶液に2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(136.80mg、343.27μmol)、DIPEA(133.09mg、1.03mmol、179.37μL)、NaI(5.15mg、34.33μmol)を加え、生成された混合物に20℃で34時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(49%)が確認された。反応混合物をH2O(8mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル~10%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製し、terブチル(4-(2-(4-(4,(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(150mg、289.78μmol、84.42%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=518.4。
【0461】
工程2.3-(4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(150mg、289.78μmol)溶液にTFA(770.00mg、6.75mmol、500.00μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を真空で濃縮し、3-(4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、粗製
、TFA)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)+=418.2。
【0462】
工程3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物45)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(95.13mg、225.76μmol)およびHATU(128.76mg、338.64μmol)溶液にDIPEA(87.53mg、677.27μmol、117.97μL)を加え、生成された混合物に20℃で1時間撹拌した。3-(4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、225.76μmol、TFA)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(33%)が確認された。反応混合物をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=10:1)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:35%~65%、8分)に再精製した。溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(56.8mg、67.81μmol、30.04%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=821.4。
【0463】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.81(s、1H)、9.23(s、1H)、8.33-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.46-7.39(m、2H)、7.06-6.93(m、3H)、4.96-4.79(m、1H)、4.03(t、J=13.6Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.82-3.77(m、1H)、3.30(s、3H)、3.03-2.96(m、6H)、2.75-2.65(m、7H)、2.36-2.33(m、2H)、2.25-2.13(m、2H)、2.04-1.97(m、1H)、1.75-1.68(m、2H)、1.46-1.40(m、2H)、1.34-1.28(m、3H)、1.24(d、J=6.6Hz、6H)。
【0464】
実施例46.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物46)の合成
【0465】
【0466】
工程1.tert-ブチル1-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(2)の合成
トルエン(20mL)中の6-(tert-ブトキシカルボニル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-カルボン酸(1g、3.92mmol)溶液に0℃でTEA(799.70mg、7.90mmol、1.1mL)およびDPPA(1.65g、6.00mmol、1.3mL)を加えた後、N2気体下110℃で1時間撹拌した後、25℃でBnOH(832.00mg、7.69mmol、800μL)を加え、生成された混合物をN2気体下110℃で15時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク[M-55]が検出された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~33%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)で精製し、tert-ブチル1-((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(1.4g、3.88mmol、収率99.16%)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+1)+=361.0
【0467】
工程2.ベンジル(6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(3)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル1-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(600mg、1.66mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加えた。N2気体下20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが検出され、出発物質は検出されなかった。反応混合物を減圧濃縮し、ベンジル(6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(300mg、粗製、HCl)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=261.1
【0468】
工程3.ベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オク
タン-1-イル)カルバメート(5)の合成
DCE(5mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(150mg、471.19μmol)溶液にベンジル(6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(140mg、粗製、HCl)および酢酸ナトリウム(121.21mg、1.48mmol)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。次いで混合物に0℃でNaBH(OAc)3(499.32mg、2.36mmol)を加え、混合物を20℃で15時間撹拌した。LCMSにより13%の所望の質量ピークが検出され、出発物質は検出されなかった。反応混合物に0℃でH2O(10mL)を加えた後、水相に0℃で炭酸水素ナトリウム(sat.aq、15mL)を加え、pH=9に調整した後、合わせた有機相を塩水(60mLX2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%メタノール:ジクロロメタン勾配、60mL/分)で精製し、ベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(260mg、462.08μmol、98.07%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=563.1
【0469】
工程4.3-(4-(4-((1-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
TFA(2mL)中のベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(120mg、213.27μmol)溶液をN2気体下60℃で5時間撹拌した。LCMSによりベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメートが完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(32%)が検出された。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(4-((1-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(115mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=429.4
【0470】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物46)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(80mg、189.84μmol)溶液に20℃でHATU(108.28mg、284.77μmol)、DIPEA(148.40mg、1.15mmol、200.00μL)および3-(4-(4-((1-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(115mg、粗製、TFA)を加えた。混合物をN2気体下16時間撹拌した。LCMSにより28%の所望の質量ピークが検出された。反応混合物にH2O(10mL)を加え、混合物を酢酸エチル(25mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッ
シュカラム、溶離液0~25%メタノール:ジクロロメタン勾配、60mL/分)で精製した。生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:12%~42%、7分;カラム温度:30℃)に再精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(50.3mg、56.21μmol、29.61%収率、94%純度、0.2FA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=832.2
【0471】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.82(s、1H)、8.30(d、J=8.3Hz、1H)、8.23-8.19(m、2H)、8.18-8.17(m、0.2H)、7.88(s、1H)、7.58-7.46(m、2H)、7.05-6.89(m、3H)、4.92-4.83(m、1H)、4.03(t、J=13.6Hz、2H)、3.96-3.91(m、3H)、3.81-3.75(m、1H)、3.43-3.31(m、6H)、2.73-2.56(m、6H)、2.44-2.33(m、2H)、2.25-2.11(m、3H)、2.03-1.94(m、1H)、1.85-1.72(m、2H)、1.68-1.56(m、1H)、1.54-1.32(m、4H)、1.30-1.19(m、8H)、0.76-0.62(m、2H)
【0472】
実施例47.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物47)の合成
【0473】
【0474】
工程1.tert-ブチル2-(1-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(3)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(500mg、1.19mmol)溶液にHATU(496.27mg、1.31mmol)およびDIPEA(306.70mg、2.37mmol、413.34μL)を加え、混合物を20℃で10分間
撹拌した。DMF(3mL)中のtert-ブチル2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(577.47mg、1.78mmol)およびDIPEA(613.40mg、4.75mmol、826.69μL)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(35%)が確認された。反応混合物をH2O(15mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を塩水(15mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、LCMS 82%純度の生成物A(368mg、82%純度)を得た。生成物AをDMF(4mL)に溶解させ、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:46%~76%、8分)に再精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル2-(1-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(32mg、41.33μmol、3.48%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=728.3
【0475】
工程2.N-(4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(4)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル2-(1-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(31mg、42.59μmol)溶液にTFA(14.57mg、127.77μmol、9.46μL)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(93%)が確認された。反応混合物を真空で濃縮し、N-(4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(76mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=628.3
【0476】
工程3.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物47)の合成
DMF(2mL)中の3-(2,4-ジオキソヘキサヒドロピリミジン-1-イル)安息香酸(20mg、85.39μmol)溶液にHATU(35.72mg、93.93μmol)およびDIPEA(22.07mg、170.79μmol、29.75μL)を加え、混合物を20℃で10分間撹拌した。DMF(2mL)中のN-(4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(76mg、粗製、TFA)およびDIPEA(55.18mg、426.97μmol、74.37μL)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1
時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(48%)が確認された。反応混合物をH2O(12mL)で希釈し、酢酸エチル(12mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、生成物Aを得て、分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:5%~35%、7分)で精製し、凍結乾燥し、生成物Cを得た。水相を真空濃縮し、分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:6%~36%、7分)で精製し、凍結乾燥し、生成物Dを得た。生成物Cおよび生成物Dを合わせ、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:28%~58%、9分)に再精製し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(3mg、3.45μmol、4.04%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=844.3
【0477】
1HNMR(400MHz、CD3CN)δ=8.47(d、J=8.4Hz、1H)、8.23(s、1H)、8.10-8.00(m、2H)、7.66(s、1H)、7.48-7.36(m、4H)、7.33(t、J=1.7Hz、1H)、7.26-7.21(m、1H)、5.04-4.90(m、1H)、3.97(s、3H)、3.95-3.89(m、2H)、3.87-3.75(m、6H)、3.68-3.53(m、2H)、3.39-3.26(m、5H)、3.18(d、J=11.5Hz、2H)、3.11-2.98(m、1H)、2.81(t、J=10.8Hz、2H)、2.74(t、J=6.7Hz、2H)、1.91-1.72(m、8H)、1.29(s、3H)、1.27(s、3H)
【0478】
実施例48.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物48)の合成
【0479】
【0480】
工程1.tert-ブチル9-ニトロソ-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(2)の合成
H2O(20mL)中のtert-ブチル3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(2g、7.86mmol)溶液にNaNO2(1.08g、15.73mmol)を0℃で加えた後、酢酸(1.42g、23.59mmol、1.35mL)を0℃で滴下し、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(90%)が確認された。反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機相を塩水(100mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、tert-ブチル9-ニトロソ-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(1.8g、6.16mmol、78.37%収率、97%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)+=228.4
【0481】
工程2.tert-ブチル9-アミノ-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(3)の合成
メタノール(25mL)中のtert-ブチル9-ニトロソ-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(1.8g、6.35mmol)溶液にZn(2.16g、33.03mmol)を0℃で加えた後、酢酸(5.72g、95.28mmol、5.45mL)を0℃で滴下し、生成された混合物を20℃で3時間撹拌した。LCMSにより60%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピーク(26%)が確認され、混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(65%)が確認された。反応混合物をメタノール(60mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、tert-ブチル9-アミノ-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(7.5g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=270.3
【0482】
工程3.tert-ブチル9-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-3,9-ジア
ザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(5)の合成
DMF(4mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(400mg、949.22μmol)溶液にHATU(397.02mg、1.04mmol)およびDIPEA(245.36mg、1.90mmol、330.68μL)を加え、混合物を20℃で10分間撹拌した。DMF(4mL)中のtert-ブチル9-アミノ-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(1.25g、粗製)およびDIPEA(613.40mg、4.75mmol、826.69μL)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。反応混合物をH2O(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~12%ジクロロメタン/メタノール勾配@100mL/分)で精製し、生成物A(262mg、66%純度)および生成物B(351mg、19%純度)を得た。2
つのバッチを分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra
150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:40%~70%、7分)で再精製して合わせ、凍結乾燥し、tert-ブチル9-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(62mg、91.24μmol、9.61%収率、99%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=673.2
【0483】
工程4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)ベンズアミド(6)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル9-(4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(62mg、92.16μmol)溶液にTFA(31.52mg、276.47μmol、20.47μL)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(96%)が確認された。反応混合物を真空濃縮し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)ベンズアミド(78mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=573.3
【0484】
工程5.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物48)の合成
DMF(1mL)中の3-(2,4-ジオキソヘキサヒドロピリミジン-1-イル)安息香酸(23mg、98.20μmol)溶液にHATU(41.07mg、108.02μmol)およびDIPEA(25.38mg、196.41μmol、34.21μ
L)を加え、混合物を20℃で10分間撹拌した。DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)ベンズアミド(74.18mg、粗製、TFA)およびDIPEA(50.77mg、392.81μmol、68.42μL)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(54%)が確認された。反応混合物をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:24%~54%、7分)で精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(9-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)-3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(19.7mg、23.47μmol、23.90%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=789.4
【0485】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.42(s、1H)、9.29(s、1H)、8.30(d、J=8.3Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.50-7.35(m、5H)、7.24(d、J=7.5Hz、1H)、4.94-4.79(m、1H)、4.03(t、J=13.5Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.83(t、J=6.6Hz、2H)、3.69-3.54(m、2H)、3.33-3.30(m、5H)、2.95-2.82(m、4H)、2.72(t、J=6.6Hz、2H)、1.70-1.56(m、4H)、1.56-1.41(m、4H)、1.24(d、J=6.7Hz、6H)。
【0486】
実施例49.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物49)の合成
【0487】
【0488】
工程1.3-((4-(tert-ブトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(3)の合成
トルエン(10mL)中のtert-ブチル4-アミノ安息香酸塩(1g、5.17mmol)およびアクリル酸(410.21mg、5.69mmol、390.67μL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を減圧濃縮した。残渣をn-ヘキサン(10mL)で20℃で10分間粉砕し、3-((4-(tert-ブトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(1g、3.77mmol、72.84%収率、100%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M-56+H)+=266.1。
【0489】
工程2.4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)安息香酸(4)の合成
酢酸(10mL)中の3-((4-(tert-ブトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(1g、3.77mmol)およびUREA(2.26g、37.69mmol、2.02mL)の混合物を120℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を20℃で10分間THF/MTBE(THF:MTBE~1:1(10mL))で粉砕し、4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)安息香酸(700mg、2.63mmol、69.78%収率、88%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M-56+H)+=235.0。
【0490】
工程3.tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
DMF(8mL)中の4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)安息香酸(300mg、1.28mmol)溶液にHATU(730.56mg、1.92mmol)、DIPEA(496.65mg、3.84mmol、669.34μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。次いでtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(285.27mg、1.28mmol)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物をH2O(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル@40mL/分)で精製し、20℃で10分間EA(10mL)で粉砕し、tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(145mg、342.28μmol、26.72%収率、95%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M-56+H)+=347.1。
【0491】
工程4.1-(4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(7)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(145mg、360.30μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、2mL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を真空濃縮し、1-(4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(120mg、粗製、HCl塩)を白色の固形物として得た。次いで次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=303.2。
【0492】
工程5.tert-ブチル(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(9)の合成
メタノール(2mL)中の1-(4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(120mg、354.20μmol、HCl塩)溶液にtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(161.72mg、708.41μmol)、酢酸ナトリウム(58.11mg、708.41μmol)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した後、水素化シアノホウ素ナトリウム(66.78mg、1.06mmol)を加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。反応混合物をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル/石油エーテル~10%メタノール/酢酸エチル勾配@40mL/分)で精製し、分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=10:1)で精製し、tert-ブチル(4-((4-(4-(4,2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(162mg、280.17μmol、79.10%収率、89%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=515.1
【0493】
工程6.1-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-
1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(10)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(160mg、310.91μmol)溶液にTFA(1.54g、13.51mmol、1mL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を真空濃縮し、1-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(160mg、粗製、TFA塩)を褐色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=415.0。
【0494】
工程7.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン)-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物49)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(63.78mg、151.37μmol)溶液にHATU(86.33mg、227.05μmol)、DIPEA(58.69mg、454.10μmol、79.10μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。1-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(80mg、151.37μmol、TFA塩)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を塩水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=10:1)で精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN]);B%:28%~58%、9分)に再精製した。溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(7.0mg、8.30μmol、5.48%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=818.4。
【0495】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.45(s、1H)、9.27(s、1H)、8.29(d、J=8.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、7.88(s、1H)、7.45-7.36(m、6H)、4.93-4.80(m、1H)、4.09-3.98(m、2H)、3.93(s、3H)、3.83(t、J=6.7Hz、2H)、3.70-3.53(m、2H)、3.32-3.31(m、5H)、3.04-2.98(m、2H)、2.79-2.70(m、4H)、2.42-2.33(m、4H)、2.25-2.15(m、2H)、1.80-1.68(m、2H)、1.59-1.45(m、1H)、1.30-1.20(m、8H)。
【0496】
実施例50.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン
-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物50)の合成
【0497】
【0498】
工程1.3-((2-メトキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(2)の合成
トルエン(20mL)中の4-アミノ-3-メトキシ安息香酸メチル(1.8g、9.93mmol)およびアクリル酸(1.07g、14.90mmol、1.02mL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(84%)が確認された。混合物を減圧濃縮した。粗(crude)生成物をn-ヘキサン(10mL)で20℃で10分間粉砕し、固形物を集めて真空乾燥し、3-((2-メトキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(2.5g、9.77mmol、98.37%収率、99%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=254.0
【0499】
工程2.4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシ安息香酸メチル(3)の合成
酢酸(30mL)中の3-((2-メトキシ-4-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(2.5g、9.87mmol)溶液にUREA(5.93g、98.72mmol、5.29mL)を加え、混合物を120℃で18時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(64%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。粗(crude)生成物をMTBE(10mL)で20℃で10分間粉砕し、固形物を集めて真空乾燥し、4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3
-メトキシ安息香酸メチル(1g、3.56mmol、36.04%収率、99%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=279.0。
【0500】
工程3.4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシ安息香酸(4)の合成
トルエン(10mL)中の4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシ安息香酸メチル(500mg、1.80mmol)溶液に(Bu3Sn)2O(3.3g、5.54mmol、2.82mL)を加え、混合物を110℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(45%)が確認された。混合物をKF(2.5M、20mL)に注ぎ、20℃で30分間撹拌した後、酢酸エチル(10mL)で洗浄し、酢酸エチル層を除去した。水相を1N HClを用いてpH=6に調整し、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシ安息香酸(300mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=265.0
【0501】
工程4.tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(5)の合成
DMF(2mL)中の4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシ安息香酸(200mg、756.91μmol)溶液にHATU(431.70mg、1.14mmol)、DIPEA(293.47mg、2.27mmol、395.52μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌し、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(140.97mg、756.91μmol)を加え、20℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(33%)が確認された。反応混合物をH2O(2mL)および酢酸エチル(2mL)で希釈し、濾過した。濾過ケーキを真空乾燥した。固形物をMTBE(5mL)で20℃で10分間粉砕し、固形物を集めて真空乾燥し、tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(190mg、404.19μmol、53.40%収率、92%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M-Boc+H)+=332.9。
【0502】
工程5.1-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(6)の合成
ジオキサン(3mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(190mg、439.34μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、109.83μL)を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認され、混合物を真空濃縮し、1-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(180mg、粗製)を灰色の粉末として得た。MS(M+H)+=333.1。
【0503】
工程6.tert-ブチル(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(7)の合成
メタノール(7mL)中の1-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(140mg、379.59μmol、HCl)溶液に酢酸ナトリウム(62.28mg、759.19μmol)およびtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(173.31mg、759.19μmol)を加え、20℃で30分間撹拌した後、水素化シア
ノホウ素ナトリウム(35.78mg、569.39μmol)を加え、生成された混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(5mL×2)で抽出した。水相を炭酸水素ナトリウム溶液でpH=7~8に調整し、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、tert-ブチル(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(140mg、粗製)を白色の粉末として得た。MS(M+H)+=545.4
【0504】
工程7.1-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(8)の合成
DCM(0.5mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(80mg、146.89μmol)溶液にTFA(100.49mg、881.31μmol、65.25μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認され、混合物を真空濃縮し、1-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(85mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=445.2。
【0505】
工程8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物50)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、142.38μmol)溶液にHATU(81.21mg、213.58μmol)およびDIPEA(92.01mg、711.92μmol、124.00μL)を加えた後、1-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(79.53mg、142.38μmol、TFA塩)を加え、生成された混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークが確認された。混合物を水(2mL)で希釈し、酢酸エチル(2mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP
100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:23%~43%、7分)および分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:29%~59%、9分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(13.5mg、15.83μmol、11.12%収率、99.4%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=848.5。
【0506】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.36(s、1H)、9.27(s、1H)、8.30(d、J=8.31Hz、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.46-7.42(m、2H)、7.32(d、J=7.95Hz、1H)、7.10(d、J=1.47Hz、1H)、6.98(dd、J=7.89、1.53Hz、1H)、4.88(dt、J=13.36、6.59Hz、1H)、4.04(t、J=13.57Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.84(s、3H)、3.60(t、J=6.60Hz、4H)、3.33(s、3H)、3.31(s、2H)、3.01(d、J=10.27Hz、2H)、2.75(t、J=10.33Hz、2H)、2.69(t、J=6.54Hz、2H)、2.45-2.32(m、4H)、2.20(d、J=6.72Hz、2H)、1.76(d、J=11.62Hz、2H)、1.51(d、J=10.39Hz、1H)、1.25(d、J=6.72Hz、8H)。
【0507】
実施例51.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物51)の合成
【0508】
【0509】
工程1.3-((2-メトキシ-5-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(2)の合成
トルエン(40mL)中のアクリル酸(1.79g、24.84mmol、1.70mL)および3-アミノ-4-メトキシ安息香酸メチル(3g、16.56mmol)の混合物を100℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物の溶液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を石油エーテル:酢酸エチル=8:1(30mL)で粉砕し、30分間撹拌した。その後、懸濁液を濾過した。濾過ケーキを集めて乾燥し、3-((2-メトキシ-5-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(3.6g、13.79mmol、83.28%収率、97%純度)を褐色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=254.0
【0510】
工程2.3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸メチル(3)の合成
酢酸(30mL)中の3-((2-メトキシ-5-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(3.6g、14.22mmol)溶液にUREA(8.54g、142.15mmol、7.62mL)を加え、混合物を120℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。混合物を水(80mL)および酢酸エチル(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。粗(crude)生成物を石油エーテル:酢酸エチル:メタノール=15:15:2(32mL)で粉砕し、30分間撹拌した。その後、懸濁液を濾過した。濾過ケーキを集めて真空乾燥し、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸塩メチル(2.8g、10.06mmol、70.79%収率、100%純度)を褐色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=279.0
【0511】
工程3.3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(4)の合成
トルエン(5mL)中の3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸メチル(0.5g、1.80mmol)および(n-Bu3Sn)2O(6.51g、10.78mmol、5.56mL)の混合物を110℃で16時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(44%)が確認された。混合物をKF(2.5M、30mL)に注ぎ、酢酸エチル(20mL×2)で洗浄した。合わせた有機相を除去した。2M HCl水溶液で水相をpH=5に調整した後、酢酸エチル(30mL×4)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(0.25g、936.67μmol、52.13%収率、99%純度)を白色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=265.0
【0512】
工程4.tert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(5)の合成
DMF(8mL)中の3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシ安息香酸(370mg、1.40mmol)溶液にHATU(638.91mg、1.68mmol)およびDIPEA(542.92mg、4.20mmol、731.69μL)を加え、混合物を25℃で10分間撹拌した後、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(311.86mg、1.40mmol)を加え、生成された混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(57%)が確認された。混合物を水(80mL)に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣を減圧濃縮し、残渣をフラッシュシリカゲルクロマト
グラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@80mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(480mg、932.32μmol、66.58%収率、84%純度)を褐色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M-56+H)+=377.1
【0513】
工程5.1-(2-メトキシ-5-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(6)の合成
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(370mg、855.55μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を25℃で加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。混合溶液を減圧濃縮し、1-(2-メトキシ-5-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(315mg、粗製、HCl塩)を褐色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=333.1
【0514】
工程6.tert-ブチル(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(7)の合成
メタノール(10mL)中の1-(2-メトキシ-5-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(315mg、854.09μmol、HCl)およびAcONa(140.12mg、1.71mmol)の混合物を25℃で30分間撹拌した後、tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(779.91mg、3.42mmol)および酢酸(51.29mg、854.09μmol、48.89μL)溶液を25℃で加えた。混合物を25℃で30分間撹拌した。水素化シアノホウ素ナトリウム(107.35mg、1.71mmol)を25℃で加え、生成された混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(3%)が確認された。反応溶液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を酢酸エチル(50mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配~0~50%メタノール/酢酸エチル勾配@60mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:1%~28%、7分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(80mg、145.42μmol、17.03%収率、99%純度)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=545.2
【0515】
工程7.1-(5-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(8)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(80mg、146.89μmol)溶液にTFA(0.4mL)を25℃で加え、生成された混合物を25℃で1時間撹拌
した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。混合溶液を減圧濃縮し、1-(5-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(70mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=445.1
【0516】
工程8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物51)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、142.38μmol)溶液にHATU(64.97mg、170.86μmol)およびDIPEA(55.20mg、427.15μmol、74.40μL)を加え、混合物を25℃で10分間撹拌した。その後、1-(5-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(67.60mg、121.03μmol、TFA塩)を加え、生成された混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(32%)が確認された。混合溶液を25℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~50%)が確認された。混合溶液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配~0~50%メタノール/酢酸エチル勾配@60mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:29%~59%、9分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(36.9mg、42.65μmol、29.95%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=848.2
【0517】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.34(s、1H)、9.26(s、1H)、8.35-8.26(m、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.48-7.31(m、4H)、7.16(d、J=8.5Hz、1H)、4.95-4.80(m、1H)、4.03(br t、J=13.6Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.85(s、3H)、3.66-3.40(m、6H)、3.35-3.32(m、2H)、3.29(s、3H)、3.00(br d、J=10.0Hz、2H)、2.77-2.66(m、4H)、2.33(br dd、J=1.9、3.6Hz、2H)、2.19(br d、J=7.0Hz、2H)、1.81-1.68(m、2H)、1.59-1.43(m、1H)、1.24(br d、J=6.6Hz、8H)。
【0518】
実施例52.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物52)の合成
【0519】
【0520】
工程1.3-((3-(tert-ブトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(2)の合成
トルエン(50mL)中のtert-ブチル3-アミノ安息香酸(5g、25.87mmol)溶液にアクリル酸(1.86g、25.87mmol、1.78mL)を加え、混合物を100℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~87%)が確認された。混合物を減圧濃縮し、3-((3-(tert-ブトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(7g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=266.1。
【0521】
工程2.3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)安息香酸(3)の合成
HOAc(150mL)中の3-((3-(tert-ブトキシカルボニル)フェニル)アミノ)プロパン酸(7g、26.38mmol)溶液にUREA(15.85g、263.85mmol、14.15mL)を加え、混合物を120℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~79%)が確認された。混合物を減圧濃縮した。残渣を石油エーテル/酢酸エチル(500mL、v/v=10:1)で粉砕した。濾過ケーキを減圧乾燥し、3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)安息香酸(5.6g、23.58mmol、89.35%収率、98.6%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=235.1。
【0522】
工程3.tert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
DMF(15mL)中の3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)安息香酸(2g、8.54mmol)溶液にDIPEA(3.31g、25.62mmol、4.46mL)およびHATU(4.87g、12.81mmol)を加えた。混合物に30分後、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.59g、8.54mmol)を加え、混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~46%)が確認された。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~60%石油エーテル:酢酸エチル/エタノール(v/v=1/1)勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.06mmol、24.15%、収率、83%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-tBu+H)+=347.1。
【0523】
工程4.1-(3-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(5)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1g、2.48mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、15mL)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で新規なスポットが検出されたことが確認された。混合物を濾過した。濾過ケーキを減圧乾燥し、1-(3-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(430mg、粗製、HCl)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=303.1。
【0524】
工程5.tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(6)の合成
DCM(10mL)中のDMSO(678.53mg、8.68mmol、678.53μL)溶液にDCM(5mL)中のオキサリルクロリド(716.46mg、5.64mmol、494.11μL)を-70℃で加えた。混合物に10分後、DCT(15mL)中のtert-ブチル(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(1g、4.34mmol)溶液を-70℃で加え、混合物を20分間撹拌した。次いで混合物にTEA(2.20g、21.71mmol、3.02mL)を-70℃で加えた。次いで混合物を20℃まで昇温させ、30分間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で新規なスポットが検出されたことが確認された。反応混合物を水(50mL)でクエンチし、DCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(640mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=229.1。
【0525】
工程6.tert-ブチル(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(7)の合成
DCE(20mL)中の1-(3-(ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(427.41mg、粗製、HCl)溶液にtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(640mg、2.80mmol)、HOAc(336.71mg、5.61mmol、320.68μL)およびNaBH(OAc)3(1.19g、5.61mmol)を加え、混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~46%)が確認された
。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(30mL)でクエンチした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~60%石油エーテル:酢酸エチル/エタノール(v/v=1/1)勾配@80mL/分)で精製し、tert-ブチル(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(260mg、419.34μmol、14.96%収率、83%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=515.4。
【0526】
工程7.1-(3-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(8)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(150mg、291.48μmol)溶液にTFA(4.62g、40.52mmol、3.00mL)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で新規なスポットが検出されたことが確認された。混合物を減圧濃縮し、1-(3-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.2g、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=415.5
【0527】
工程8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン)-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物52)の合成
DMF(5mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(159.46mg、378.41μmol)溶液にHATU(172.66mg、454.10μmol)およびDIPEA(195.63mg、1.51mmol、263.65μL)を加えた。混合物に30分後、1-(3-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-カルボニル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(0.2g、粗製、TFA)を加え、混合物を25℃で12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~50%)が確認された。反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~95%石油エーテル/酢酸エチル:エタノール(v/v=1/1)勾配@80mL/分)で精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:25%~55%、9分)で精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)ベンゾイル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(36.3mg、43.94μmol、11.61%収率、99%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=818.3
【0528】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.42(s、1H)、9.26(s、1H)、8.29(d、J=8.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、7.87(s、1H)、7.50-7.39(m、4H)、7.37(s、1H)、7.23(d、J=7.3Hz、1H)、4.90-4.83(m、1H)、4.03(t、J=13.6Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.83(t、J=6.6Hz、2H)、3.69-3.55(m、2H)、3.47-3.33(m、4H)、3.30(s、3H)、3.00(d、J=10.3Hz、2H)、2.77-2.69(m、4H)、2.44-2.37(m、2H)、2.19(d、J=7.0Hz、2H)、1.75(d、J=11.0Hz、2H)、1.58-1.46(m、1H)、1.26-1.23(m、8H)。
【0529】
実施例53.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物53)の合成
【0530】
【0531】
工程1.3-(4-(ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(2)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(145mg、399.00μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加え、混合物を20℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたこと
と、所望の質量のピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(119mg、粗製、HCl塩))を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=264.1
【0532】
工程2.3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(4)の合成
DMF(4mL)中の3-(4-(ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(159mg、530.43μmol、HCl)溶液にKI(19.08mg、114.94μmol)、(1r,4r)-N1,N1-ジベンジル-N4-(2-クロロエチル)-N4-メチルシクロヘキサン-1,4-ジアミン(トランス)(222.60mg、501.49μmol、2HCl塩)およびDIPEA(471.91mg、3.65mmol、635.99μL)を25℃で加えた。混合物を50℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を濾過し、濾液を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:14%~34%、7分;カラム温度:30℃)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(240mg、337.17μmol、63.56%収率、TFA塩)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=598.3
【0533】
工程3.3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(5)の合成
CF3CH2OH(8mL)中の3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-(ジベンジルアミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(140mg、196.68μmol、TFA)溶液にPd/C(30mg、10%純度)およびPd(OH)2/C(30mg、20%純度)をN2気体下で加えた。次いで混合物をH2(15Psi)下で20℃で40時間撹拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮し、3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(104mg、粗製、TFA)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=418.2
【0534】
工程4.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物53)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(90mg、213.58μmol)溶液にEDCI(70mg、365.15μmol)、HOBt(50mg、370.03μmol)、DIPEA(140.98mg、1.09mmol、190μL)
および3-(4-(4-(2-(((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(104mg、195.65μmol、TFA)を25℃で加えた。混合物をN2気体下25℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を濾過し、濾液を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:19%~39%、7分;カラム温度:30℃)で精製し、凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-((2-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)エチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(10.8mg、10.63μmol、4.98%収率、92%純度、TFA塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=821.4
【0535】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=11.04(s、1H)、8.30-8.25(m、1H)、8.25-8.17(m、3H)、7.61-7.39(m、3H)、7.33(s、1H)、5.26-5.19(m、1H)、4.91-4.85(m、1H)、4.14-4.03(m、2H)、3.93(s、3H)、3.86-3.78(m、1H)、3.74-2.89(m、16H)、2.85-2.74(m、4H)、2.70-2.55(m、2H)、2.21-2.14(m、1H)、2.07-1.95(m、4H)、1.75-1.63(m、2H)、1.50-1.39(m、2H)、1.24(d、J=6.6Hz、6H)。
【0536】
実施例54.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物54)の合成
【0537】
【0538】
工程1.4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(2)の合成
DCM(80mL)中のピペリジン-4-イルメタノール(5g、43.41mmol)溶液にTEA(7.27g、71.85mmol、10mL)およびDMAP(300mg、2.46mmol)に次いで0℃でTBDPSCl(18.19g、66.18mmol、17.00mL)を加え、混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSによりピペリジン-4-イルメタノールが完全に消費されたことが確認され、所望の質量のピーク(55%)が検出された。反応混合物に0℃で水(100mL)を加え、クエンチした後、DCM(80mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(40mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)で精製し、4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(14.5g、41.01mmol、94.47%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=354.2
【0539】
工程2.1-(4-ブロモフェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(3)の合成
ジオキサン(80mL)中の4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(5g、14.14mmol)、1-ブロモ-4-ヨードベンゼン(
4.40g、15.56mmol)、Pd2(dba)3(1.25g、1.37mmol)、Xantphos(800.00mg、1.38mmol)、Cs2CO3(15.00g、46.04mmol)の混合物を脱気し、N2で3回パージし、N2気体下80℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(45%)が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)で精製し、1-(4-ブロモフェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(4.5g、8.85mmol、62.57%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=508.3、510.3
【0540】
工程3.1-(4-(1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(5)の合成
ジオキサン(30mL)およびH2O(6mL)中の1-(4-ブロモフェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(2.4g、4.72mmol)、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(1.4g、7.22mmol)、Pd(dppf)Cl2(360.00mg、492.00μmol)、炭酸カリウム(2.16g、15.63mmol)の混合物を脱気し、N2で3回パージし、混合物をN2気体下100℃で16時間撹拌した。LCMSにより、27%の1-(4-ブロモフェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジンおよび所望の質量のピーク(60%)が検出された。反応混合物をH2O(1mL)で希釈した後、酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~50%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)で精製し、1-(4-(1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(2.1g、4.24mmol、収率89.77%)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=496.4
【0541】
工程4.3-(3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
THF(20mL)中の1-(4-(1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン(1.2g、2.42mmol)溶液に0℃でNaH(240mg、6.00mmol、60%純度)を加え、混合物を0℃で30分間撹拌した後、THF(10mL)中の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(600.00mg、3.12mmol)溶液を0℃で加え、生成された混合物を20℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により1-(4-(1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)-4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン完全に消費されたことが確認され、1つの新規なスポット(Rf=0.22)が検出された。反応混合物を0℃で塩化アンモニウム(sat.aq、20mL)でクエンチし、生成された混合物を酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~50%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)で精製し、3-(3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.2g、1.98mmol、81.69%収率)を明るい黄色の固形物として得た
。MS(M+H)+=607.1
【0542】
工程5.3-(3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
DMSO(8mL)中の3-(3-(4-(4-(((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(500mg、823.96μmol)溶液に20℃でCsF(200.00mg、1.32mmol、48.54μL)を加えた後、混合物を12時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(11%)が検出された。反応混合物をH2O(10mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(40mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液40~100%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)で精製し、3-(3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、542.85μmol、65.88%収率)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=369.0
【0543】
工程6.1-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(10)の合成
DCM(10mL)中の3-(3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、407.13μmol)溶液にDMP(270.00mg、636.58μmol、197.08μL)を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(44%)が検出された。反応混合物を減圧濃縮し、1-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルボアルデヒド)(148mg、粗製)を茶色の油状物として得た。MS(M+H)+=367.0
【0544】
工程7.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物54)の合成
DCM(8mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(150mg、258.59μmol、HCl塩)溶液に1-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(147.00mg、401.19μmol)および酢酸ナトリウム(100mg、1.2mmol)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(240.00mg、1.13mmol)を加え、生成された混合物を25℃で15時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(38%)が検出された。反応混合物を0℃でH2O(4mL)で希釈した後、炭酸水素ナトリウム(sat.aq、8mL)を加え、pH=9に調整し、生成された混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。生成物を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:13%~43%、7分;カラム温度:3
0℃)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(120mg、97.86μmol、37.84%収率、91.5%純度、2TFA塩)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=894.2
【0545】
1HNMR(400MHz、CD3OD)δ=8.15-8.10(m、2H)、7.87-7.79(m、2H)、7.77-7.69(m、1H)、7.61-7.54(m、2H)、7.38-7.29(m、2H)、6.72-6.67(m、1H)、5.41-5.31(m、1H)、5.16-5.10(m、1H)、4.60-4.50(m、1H)、4.16(t、J=12.0Hz、2H)、4.02(s、3H)、3.86-3.76(m、2H)、3.64-3.50(m、2H)、3.41(s、3H)、3.30-3.21(m、2H)、3.19-3.08(m、3H)、3.04-2.96(m、1H)、2.94-2.81(m、2H)、2.81-2.67(m、1H)、2.59-2.51(m、1H)、2.47-2.30(m、2H)、2.29-2.20(m、1H)、2.15-1.93(m、8H)、1.74-1.61(m、2H)、1.35-1.29(m、6H)。
【0546】
約80mgの生成物をDMF(2mL)で希釈し、DIPEA(0.1mL)でpH=7~8に調整した。その後、混合物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:38%~68%、10分、カラム温度:30℃)で再精製した。溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド)[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(18.2mg、18.69μmol、20.88%収率、91.8%純度)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=894.2
【0547】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=11.06(s、1H)、8.46-8.39(m、1H)、8.34-8.28(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.78(d、J=2.2Hz、1H)、7.64-7.56(m、2H)、7.53-7.46(m、2H)、6.98-6.89 m、2H)、6.64-6.57(m、1H)、5.41-5.33(m、1H)、4.93-4.84(m、1H)、4.44-4.35(m、1H)、4.09-3.99(m、2H)、3.94(s、3H)、3.77-3.67(m、2H)、3.31-3.28(m、5H)、2.86-2.76(m、1H)、2.71-2.61(m、4H)、2.28-2.21(m、3H)、2.18-2.10(m、4H)、1.84-1.74(m、4H)、1.66-1.51(m、5H)、1.27-1.22(m、6H)、1.20-1.13(m、2H)。
【0548】
実施例55.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物55)の合成
【0549】
【0550】
工程1.tert-ブチル4-(4-ホルミル-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DMSO(50mL)中のtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(6.03g、27.07mmol)、4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(4g、20.82mmol、2.84mL)およびDIPEA(6.73g、52.05mmol、9.07mL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(25%)が確認された。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1;Rf=0.7)でほとんどの出発物質が残っていることが確認された。混合物を120℃でさらに16時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)が確認された。混合物を水(150mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(45g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@70mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(4-ホルミル-2-(トリフルオロ
メチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.5g、9.38mmol、45.03%収率、96%純度)を黄色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M-56+H)+=303.1
【0551】
工程2.2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(3)の合成
3-オキソブタン酸エチル(7.63g、58.60mmol、7.40mL)中のtert-ブチル4-(4-ホルミル-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.5g、9.77mmol)溶液にピペリジン(249.49mg、2.93mmol、289.36μL)を加え、混合物を25℃で14時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピーク(70%)が確認された。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~35%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(6g、粗製)を黄色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=601.4
【0552】
工程3.3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)グルタル酸(4)の合成
エタノール(40mL)中の2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(4.2g、6.99mmol)溶液にKOH(3M、11.65mL)を加え、混合物を80℃で2時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(50%)が確認された。混合物をH2O(100mL)で希釈し、濃縮し、エタノールを除去した。生成された混合物をセライトパッドで濾過し、濾過ケーキを捨てた。濾液を酢酸エチル(20mL×3)で洗浄した。水相を0℃で1N HClでpH=6に調整し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)グルタル酸(2.3g、4.80mmol、68.58%収率、96%純度)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=461.1
【0553】
工程4.4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
酢酸(20mL)中のUREA(1.80g、29.97mmol、1.61mL)溶液に3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)グルタル酸(2.3g、5.00mmol)を加え、混合物を120℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。混合溶液を減圧濃縮し、4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(2g、粗製)を褐色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=384.0
【0554】
工程5.tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
HCl(6M、16.52mL)中の4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.9g、4
.96mmol)溶液を50℃で12時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をTHF(50mL)およびH2O(50mL)で希釈した後、TEA(12.54g、123.90mmol、17.25mL)およびBoc2O(4.33g、19.82mmol、4.55mL)を25℃で加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(36%)が確認された。混合物を酢酸エチル(40mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(25g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.7g、1.59mmol、収率31.99%)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=442.2
【0555】
工程6.4-(4-(ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、566.32μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を25℃で加えた。反応混合物を25℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要ピークが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、4-(4-(ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(220mg、粗製、HCl塩)を白色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=342.2
【0556】
工程7.tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(8)の合成
DCE(3mL)中の4-(4-(ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(220mg、582.34μmol、HCl塩)およびtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(265.88mg、1.16mmol)溶液に酢酸ナトリウム(143.31mg、1.75mmol)を加え、生成された混合物を25℃で30分間撹拌した。その後、NaBH(OAc)3(370.26mg、1.75mmol)を25℃で加え、生成された混合物を12時間撹拌した。LCMSにより29%の出発物質および10%の所望の質量のピークが確認された。粗(crude)生成物をDCM(50mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@70mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@70mL/分)で精製し、tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(140mg、粗製)を黄色の固形物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=554.1
【0557】
工程8.4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2、6-ジオン(9)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メ
チル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(125mg、225.79μmol)溶液にTFA(0.4mL)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で30分間撹拌した。LCMSにより16%の出発物質の質量のピークおよび所望の質量のピーク(69%)が確認された。生成された混合物を25℃でさらに1時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により出発物質が完全に消費されたことと、新規なスポットが検出されたことが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(128mg、粗製、TFA塩)を褐色の油状物として得て、次の工程に直接用いた。MS(M+H)+=454.3
【0558】
工程9.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物55)の合成
DMF(2mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(70mg、166.11μmol)溶液にHATU(75.79mg、199.34μmol)およびDIPEA(64.41mg、498.34μmol、86.80μL)を加え、混合物を25℃で10分間撹拌した。その後、4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(122.56mg、215.95μmol、TFA塩)を加え、混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(31%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@60mL/分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:41%~71%、8分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(28.5mg、30.93μmol、18.62%収率、93%純度)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)+=857.5
【0559】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=11.00-10.76(m、1H)、9.39-9.16(m、1H)、8.41-8.26(m、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.69-7.51(m、3H)、7.50-7.28(m、2H)、4.99-4.78(m、1H)、4.14-3.99(m、2H)、3.99-3.82(m、3H)、3.57-3.35(m、3H)、3.29(br s、3H)、3.02(br d、J=8.1Hz、2H)、2.89-2.77(m、6H)、2.74(br s、2H)、2.65(br d、J=17.0Hz、4H)、2.21(br d、J=5.8Hz、2H)、1.83-1.72(m、2H)、1.60-1.47(m、1H)、1.24(br d、J=6.4Hz、8H)。
【0560】
実施例56.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-
イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物56)の合成
【0561】
【0562】
工程1.tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMSO(90mL)中の3,4-ジフルオロベンズアルデヒド(9g、63.33mmol、6.87mL)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(12.39g、66.50mmol)溶液にDIPEA(16.37g、126.67mmol、22.06mL)を加え、混合物を100℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(89%)が確認された。混合物をH2O(150mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(18.1g、58.70mmol、92.68%収率、100%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=309.1。
【0563】
工程2.2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(5)の合成
3-オキソブタン酸エチル(44.60g、342.70mmol、43.3mL)中のtert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(17.6g、57.08mmol)溶液にピペリジン(1.47g、17
.21mmol、1.7mL)を加え、混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSによりtert-ブチル4-(2-フルオロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートが残っていることと、所望の質量のピークが確認された。混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(83%)が確認された。混合物をMTBE(150mL)で希釈し、20℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾過ケーキをMTBE(100mL)で洗浄した。濾過ケーキを集めて減圧乾燥し、2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(19.2g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=551.4。
【0564】
工程3.3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)グルタル酸(6)の合成
エタノール(90mL)中の2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(9.2g、16.71mmol)溶液にKOH(3M、27.85mL)を加え、混合物を80℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(38%)が確認された。混合物を減圧濃縮し、エタノールを除去した。粗(crude)生成物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相をH2O(20mL)で洗浄し、水相を1N
HClでpH=6に調整した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相をH2O(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液70~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分で精製し、3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)グルタル酸(3.05g、7.13mmol、42.70%収率、96%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=411.2。
【0565】
工程4.4-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
酢酸(72mL)中の3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)グルタル酸(7.17g、17.47mmol)およびUREA(5.25g、87.35mmol、4.68mL)溶液を120℃で14時間撹拌した。LCMSにより4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオンの質量ピーク(85%)が確認された。混合物を減圧濃縮した。HCl(6M、29.33mL)を加え、生成された混合物を50℃でさらに14時間撹拌した。LCMSにより4-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンの質量ピーク(69%)が確認された。混合物を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を逆相HPLC(カラム:330gフラッシュカラムWelch Ultimate XB_C18 20~40μm;120 A Solvent for sample dissolution about 6.00 grams of sample dissolved in 100mL of H2O/MeCN Flow rate 100 mL/分;移動相MeCN/H2O勾配B%0~5%、40分;5~95%、20分 Instrument TELEDYNE ISCO CombiFlash(登録商標)Rf150)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、白色の固形物の4-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンの2つのバッチ(バッチ1:2.3g、6.32mmol、36.15%収率、90%純度、HCl塩;バッチ2:920mg、2.25mmol、12.85%収率、80%純度、HCl塩)が確認された。MS(M+H)+=292.1
【0566】
工程5.tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(9)の合成
DCM(50mL)中のtert-ブチル(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(3.6g、15.63mmol)溶液にDMP(9.95g、23.45mmol、7.26mL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより20%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピーク(59%)が確認された。混合物をMTBE(60mL)で希釈し、濾過した。濾過ケーキをMTBE(50mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(5.8g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=229.3
【0567】
工程6.tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(10)の合成
メタノール(10mL)中の4-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.5g、4.58mmol、HCl塩)溶液に酢酸ナトリウム(376mg、4.58mmol)を加えた後、メタノール(10mL)中のtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(4.70g、20.59mmol)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。水素化シアノホウ素ナトリウム(863.31mg、13.74mmol)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより、4-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンのピーク(28%)および所望の質量のピーク(26%)が確認された。メタノール(10mL)中のtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(6.27g、27.46mmol)溶液を加え、混合物を20℃で1.5時間撹拌した。水素化シアノホウ素ナトリウム(862.74mg、13.73mmol)を加え、混合物を20℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~50%エタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で精製した後、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:8%~38%、10分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(0.1g、198.57μmol、4.34%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=504.3
【0568】
工程7.4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
DCM(2mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(170mg、337.56μmol)溶液にTFA(0.4mL)を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(73%)および19%の出発物質が残っていることが確認された。さらにTFA(0.1mL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(74%)が確認された。混合物を減圧濃縮し、4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(220mg、粗製、2TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=404.3
【0569】
工程8.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物56)の合成
DMF(3mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(170mg、403.42μmol)およびHATU(184.07mg、484.10μmol)溶液にDIPEA(104.28mg、806.84μmol、140.54μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。その後、DMF(2mL)中の4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(220mg、461.78μmol、2TFA)およびDIPEA(521.39mg、4.03mmol、702.68μL)溶液を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物をH2O(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:10%~40%、7分)で精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:38%~68%、8分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(52.6mg、64.41μmol、15.97%収率、98.8%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=807.5
【0570】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.87-10.83(m、1H)、9.31-9.26(m、1H)、8.33-8.28(m、1H)、8.22(s、1H)、7.88(s、1H)、7.46-7.40(m、2H)、7.12(br d、J=13.4Hz、1H)、7.05-6.98(m、2H)、4.92-4.83(m、1H)、4.08-4.00(m、2H)、3.93(s、3H)、3.31-3.29(m、6H)、3.04-2.96(m、4H)、2.81-2.71(m、4H)、2.65-2.56(m、6H)、2.23-2.20(m、2H)、1.79-1.71(m、2H)、1.57-1.47(m、1H)、1.26-1.22(m、8H)。
【0571】
実施例57.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物57)の合成
【0572】
【0573】
工程1.tert-ブチル4-(2,6-ジフルオロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DMSO(50mL)中の3,4,5-トリフルオロベンズアルデヒド(5g、31.23mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(6.11g、32.79mmol)溶液にDIPEA(12.11g、93.70mmol、16.32mL)を加え、混合物を100℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(96%)が確認された。混合物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液15~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、tert-ブチル4-(2,6-ジフルオロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(9g、27.30mmol、87.42%収率、99%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M-100+H)+=227.0
【0574】
工程2.2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(5)の合成
3-オキソブタン酸エチル(21.53g、165.41mmol、20.9mL)中のtert-ブチル4-(2,6-ジフルオロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(9g、27.58mmol)溶液にピペリジン(707.00mg、8.30mmol、820μL)を加え、混合物を20℃で28時間撹拌した。LCM
Sにより所望の質量のピーク(82%)が確認された。混合物をMTBE(60mL)で希釈し、20℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾過ケーキをMTBE(50mL)で洗浄した。濾過ケーキを集めて減圧乾燥し、2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(10.67g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=569.3
【0575】
工程3.3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)グルタル酸(6)の合成
エタノール(50mL)中の2-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(5g、8.79mmol)溶液にKOH(3M、14.66mL)を加え、混合物を80℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(76%)が確認された。混合物を減圧濃縮し、エタノールを除去した。粗(crude)生成物をH2O(50mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で洗浄し、合わせた有機相をH2O(20mL)で抽出し、水相を1N HClでpH=6に調整した。その後、水相を酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相をH2O(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液70~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)で精製し、3-(4-(4-(tert)-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)グルタル酸(2.2g、5.14mmol、58.40%収率、100%純度)を黄の固形物として得た。MS(M+H)+=429.2
【0576】
工程4.4-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
酢酸(22mL)中の3-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)グルタル酸(2.2g、5.14mmol)およびUREA(1.54g、25.68mmol、1.38mL)溶液を120℃で14時間撹拌した。LCMSにより4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオンの質量ピーク(87%)が確認された。混合物を減圧濃縮した。HCl(6M、8.62mL)を加え、混合物を50℃で14時間撹拌した。LCMSにより4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオンの質量ピーク(46%)および4-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンの質量ピーク(36%)が確認された。さらにHCl(6M、8mL)を加え、混合物を50℃でさらに6時間撹拌した。LCMSにより、4-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンの質量ピーク(75%)が確認された。混合物を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を逆相HPLC(カラム:120gフラッシュカラムWelch Ultimate XB_C18 20-40μm;120 A Solvent for sample dissolution about 2.00grams of sample dissolved in 40mL of H2O/MeCN;Flow rate 85 mL/分;移動相MeCN/H2O勾配B%0~30%30分;30~100%20分;Instrument TELEDYNE ISCO CombiFlash(登録商標)Rf150)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(410mg、1.16mmol、22.63%収率、98%純度、HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=310.1
【0577】
工程5.tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(10)の合成
DCE(4mL)中の4-(3,5-ジフルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、347.05μmol、HCl塩)溶液に酢酸ナトリウム(28.47mg、347.05μmol)を加えた後、DCE(4mL)中のtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(240.00mg、1.05mmol)溶液を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。NaBH(OAc)3(220.80mg、1.04mmol)を加え、混合物を20℃でさらに14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液5~15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(90mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=522.2
【0578】
工程6.4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
DCM(0.7mL)中のtert-ブチル(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(70mg、134.20μmol)溶液にTFA(323.40mg、2.84mmol、210μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(60%)が確認された。混合物を減圧濃縮し、4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(90mg、粗製、2TFA塩)を黄色の油状物として得た。
【0579】
工程7.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物57)の合成
DMF(0.9mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(45mg、106.79μmol)およびHATU(48.72mg、128.15μmol)溶液にDIPEA(29.68mg、229.64μmol、40μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。その後、DMF(0.9mL)中の4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(90.00mg、182.04μmol、2HCl塩)およびDIPEA(138.02mg、1.07mmol、186.00μL)溶液を加え、混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣を分取TLC(DCM:メタノール=10:1)で2回精製し、不純物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:43%~73%、8分)に再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メ
チル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(8.0mg、9.21μmol、8.63%収率、95%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=825.4
【0580】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.95-10.86(m、1H)、9.36-9.25(m、1H)、8.35-8.27(m、1H)、8.25-8.18(m、1H)、7.92-7.85(m、1H)、7.47-7.40(m、2H)、7.14-7.05(m、1H)、7.05-7.01(m、1H)、4.94-4.83(m、1H)、4.08-4.00(m、2H)、3.90(s、3H)、3.31-3.29(m、6H)、3.11-3.07(m、2H)、3.05-2.97(m、2H)、2.81-2.74(m、4H)、2.65-2.61(m、6H)、2.23-2.13(m、2H)、1.83-1.72(m、2H)、1.57-1.47(m、1H)、1.32-1.18(m、8H)。
【0581】
実施例58.N-(4-((4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物58)の合成
【0582】
【0583】
工程1.4-(2-クロロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3)の合成
DMSO(100mL)中の3-クロロ-4-フルオロベンズアルデヒド(5g、31.53mmol)およびピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(7.29g、33.11mmol、6.40mL)溶液にDIPEA(12.22g、94.5mmol、16.48mL)を加え、混合物を100℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(69%)が確認された。混合物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液15~25%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、4-(2-クロロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(8.79g、24.01mmol、76.14%収率、98%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=359.1
【0584】
工程2.2-(4-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(5)の合成
3-オキソブタン酸エチル(18.54g、142.46mmol、18mL)中の4-(2-クロロ-4-ホルミルフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(8.79g、24.50mmol)溶液にピペリジン(629.41mg、7.39mmol、730μL)を加え、混合物を20℃で28時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(69%)が確認された。混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液40~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、2-(4-(4-(ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(15.1g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=601.1
【0585】
工程3.3-(4-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)グルタル酸(6)の合成
エタノール(150mL)中の2-(4-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)-4-ヒドロキシ-4-メチル-6-オキソシクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸ジエチル(15.1g、25.12mmol)溶液に(3M、42mL)を加え、混合物を80℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(36%)が確認された。混合物を濃縮し、エタノールを除去した。粗(crude)生成物をH2O(100mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で洗浄し、合わせた有機相をH2O(20mL)で抽出し、水相を1N HClでpH=6に調整した。水相を酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、合わせた有機相をH2O(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液60~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)で精製し、3-(4-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)グルタル酸(4g、7.55mmol、30.06%収率、87%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=461.2。
【0586】
工程4.4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(7)の合成
酢酸(15mL)中の3-(4-(4-((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)グルタル酸(1.5g、2.83mmol、87%純度)およびUREA(850mg、14.15mmol、758.93μL)溶液を125℃で14時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(93%)が確認された
。混合物を減圧濃縮した。粗(crude)生成物をH2O(30mL)で希釈し、混合物を20℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾過ケーキをH2O(50mL)で洗浄した。濾過ケーキを集めて減圧乾燥し、4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(1.2g、2.47mmol、87.28%収率、91%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)+=441.9
【0587】
工程5.4-(3-クロロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
MeCN(10mL)中の4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(1.1g、2.49mmol)溶液にTMSI(1.99g、9.96mmol、1.36mL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより出発物質が全て消費されたことと、所望の質量のピーク(50%)が確認された。混合物を氷水(30mL)でクエンチし、MTBE(10mL×3)で洗浄し、合わせた有機相をH2O(10mL)で抽出した。水相を凍結乾燥した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:1%~25%、10分)で精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-(3-クロロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(210mg、593.56μmol、23.85%収率、FA塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=308.1
【0588】
工程6.tert-ブチル(4-((4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(10)の合成
メタノール(4mL)中の4-(3-クロロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(190mg、537.03μmol、FA塩)およびtert-ブチル(4-ホルミルピペリジン-1-イル)カルバメート(360mg、1.58mmol)溶液に酢酸(31.50mg、524.55μmol、30μL)を加え、混合物を20℃で30分間撹拌した。その後、水素化シアノホウ素ナトリウム(101.33mg、1.61mmol)を加え、生成された混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物を炭酸水素ナトリウム(15mL)でクエンチし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相をH2O(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで洗浄し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~15%メタノール/酢酸エチル勾配@50mL/分)で精製し、tert-ブチル(4-((4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(200mg、353.80μmol、65.88%収率、92%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=520.2。
【0589】
工程7.4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル(4-((4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(0.1g、192.28μmol)溶液にTFA(323.40mg、2.84mmol、210.00μL)を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(92%)が確認された。混合物を減圧濃縮し、4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、粗製、2TFA
)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)+=420.2
【0590】
工程8.N-(4-((4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(化合物58)の合成
DMF(1mL)中の4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、142.38μmol)およびHATU(64.97mg、170.86μmol)溶液にDIPEA(36.80mg、284.77μmol、49.60μL)を加え、混合物を20℃で15分間撹拌した。その後、DMF(1mL)中の4-(4-(4-((1-アミノピペリジン-4-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-3-クロロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、185.19μmol、2TFA塩)およびDIPEA(222.60mg、1.72mmol、0.3mL)溶液を加え、混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSにより所望の質量のピークが確認された。混合物をH2O(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗(crude)生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NH4HCO3)-ACN];B%:42%~72%、8分)により精製し、溶出液を凍結乾燥し、N-(4-((4-(2-クロロ-4-(2,6-ジオキソピペリジン-4-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(41.2mg、48.04μmol、33.74%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)+=823.5
【0591】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.87-10.81(m、1H)、9.27(s、1H)、8.32-8.27(m、1H)、8.22(s、1H)、7.87(s、1H)、7.47-7.41(m、2H)、7.38-7.36(m、1H)、7.26-7.20(m、1H)、7.16-7.10(m、1H)、4.96-4.82(m、1H)、4.09-3.98(m、2H)、3.93(s、3H)、3.42-3.34(m、3H)、3.30(s、3H)、3.04-2.99(m、2H)、2.98-2.94(m、2H)、2.84-2.73(m、4H)、2.69-2.63(m、2H)、2.61-2.57(m、4H)、2.25-2.19(m、2H)、1.81-1.72(m、2H)、1.59-1.48(m、1H)、1.28-1.20(m、8H)。
化合物59.4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミドの合成(化合物59)
【0592】
【0593】
前記反応式に従って上述した実施例と同様の方法で、4-((7,7-ジフルオロ-9-イソプロピル-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピロリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミドを得た。MS(M+H)+=778.9。
【0594】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ=10.79(s、1H)、8.32(d、J=8.8Hz、1H)、8.23(s、1H)、8.14(br s、1H)、7.89(s、1H)、7.54-7.46(m、2H)、7.01-6.84(m、2H)、6.79-6.67(m、1H)、4.95-4.83(m、1H)、4.05(br t、J=13.3Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.82-3.70(m、2H)、3.54-3.37(m、3H)、3.31(s、3H)、3.27-3.12(m、2H)、3.10-2.86(m、3H)、2.62-2.55(m、1H)、2.23-2.07(m、4H)、2.03-1.96(m、1H)、1.90-1.73(m、3H)、1.69-1.52(m、2H)、1.25(d、J=6.7Hz、6H)
【0595】
<実験例>
1.PLK1ウェスタンブロット
(1)HeLa細胞株の培養
HeLa細胞株を韓国細胞株銀行(KCLB)から購入した。培養細胞の継代(Passage)をP115~P125に維持した。
セルカウントのために、セルカウンター(Thermo Fisher Scientific Inc.、Catalog#AMQAX1000)および0.4%トリパンブルー(Trypan blue)溶液を用いた。
細胞培養のために、DMEM(Gibco、カタログ番号1195-65;ロット番号2085318)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2097593)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2058855)、100mm2の細胞培養皿(SPL、カタログ番号20100)、150mm2の細胞培養皿(SPL、カタログ番号20150)、12ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30012)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、
TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2070638)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Hirschmann、カタログ番号8100204)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT37;ロット番号20190723)を用い
【0596】
(2)本発明の化合物の処理
12ウェルプレート(SPL社)の各ウェル毎に2×105個の細胞を播種し、細胞を培地で総体積2mLにして培養した。
実施例の化合物は、DMSOに完全に溶解させて実験に用い、チミジン(thymidine)は、DWに完全溶解させて実験に用いた。チミジンブロックのために、チミジン(Sigma-Aldrich カタログ番号T9250-5G)2mM処理後、24時間インキュベーションした。
放出(release)および化学処理のために、培地を吸引した後、1×PBSで3回洗浄した。完全培地(complete media)を加え、CO2インキュベーターで4時間インキュベーションした。それぞれの化合物を最高濃度3μMから最低濃度10ポイントまで3倍に希釈した後、再び6時間インキュベーションし
【0597】
(3)ウエスタンブロッティング
SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングの場合、1X RIPA溶解バッファー(Rockland、カタログ番号MB-030-0050;ロット番号39751)、100Xプロテアーゼ阻害剤カクテル(Quartett、カタログ番号PPI1015;ロット番号PCO50038424)、Pierce(商標)プロテインアッセイBCAキット(ThermoScientific、カタログ番号23225;ロット番号UC276876)、アルブミンスタンダード(ThermoScientific、カタログ番号23209;ロット番号UB269561)、4~15%Mini-PROTEAN(登録商標) TGX染色フリーゲル(Bio-rad、カタログ番号4568085;ロット番号L007041B)、10X Tris/Glycine/SDSバッファー(Bio-rad、カタログ番号1610732;ロット番号10000044375B);10X TBS(Bio-rad、カタログ番号1706435;ロット番号1000045140B)、10% Tween(登録商標)20溶液(カタログ番号1610781;ロット番号L004152B)、Color protein standard broad range(NEB、カタログ番号P7719S;ロット番号10040349)、4X Laemmliサンプルバッファー(Bio-rad、カタログ番号1610747;ロット番号L004133B)、β-メルカプトエタノール(Sigma-Aldrich、カタログ番号M3148;ロット番号60-24-2)、SuperBlock(商標)T20(TBS)ブロッキングバッファー(ThermoScientific、カタログ番号37536;ロット番号UC282578)、1M
アジ化ナトリウム溶液(Sigma-Aldrich、カタログ番号08591-1mL-F;ロット番号BCBV4989)、α-Rabbit pAb to Ms IgG(abcam、カタログ番号ab97046;ロット番号GR3252115-1)、α-Goat pAb to Rb IgG(CST、カタログ番号7074S;ロット番号28)、α-GAPDH(abcam、カタログ番号ab8245;ロット番号GR3275542-2)、α-Plk1(CST、カタログ番号208G4)、α-BRD4(CST、カタログ番号13440S)、ECL(商標)Prime ウエスタンブロッティング試薬(GE Healthcare、カタログ番号RPN2232;ロット番号17001655)、Ponceau S溶液(Sigma-Aldrich、カタログ番号P7170;ロット番号SLBV4112)、Difco(登録商標)Skim milk(BD、カタログ番号232100;ロット番号8346795)、iBlot(登録商標)2 NC Regular stacks(Invitrogen社、カタログ番号IB23001;ロット番号2NR110619-02)を用いた。
【0598】
細胞を回収するために、トリプシンを用いて細胞をプレートから分離した後、培地およびPBSで洗浄した。具体的には、培地を吸引除去した後、1mLのPBSで洗浄し、PBSを吸引除去した。0.5mLのTrypLE(商標)Expressを37℃、7分間処理して細胞を分離させた後、0.5mLの完全培地を加えて1mLの細胞培養物を回収した。その後、1mLの細胞収集液を8,000rpmで120秒間遠心分離し、上澄み液を除去した。0.2mLのPBSで洗浄した後、PBSを除去した。
【0599】
細胞溶解(lysis)のために、溶解緩衝液(lysis buffer)を加え、細胞破砕片(debris)を除去し、細胞ライセート(lysate)を得た。具体的には、細胞にプロテアーゼ阻害剤を含有する70μLの1×RIPAバッファーを処理し、氷上で30分間インキュベーションした。その後、細胞を4℃、15,000rpmで10分間遠心分離し、細胞ライセートを得た。
【0600】
次に、BCAアッセイを用いて標準曲線を取得し、これを代入することにより溶解物中のタンパク質の質量を定量化した。混合物には20μLの標準溶液または試料溶液、200μLのBCAまたはブラッドフォード溶液を用いて37℃で30分間インキュベートし、562nmの吸光度で測定した。サンプルは、各ウェルあたり15μgになるように4×サンプルバッファーを添加して用意した。
【0601】
4~15% Mini-PROTEAN(登録商標) TGX染色フリーゲル(15 well)に120Vで100分のランニングタイムを設定し、SDS-PAGEを行った。iBlot(登録商標)2 NC Mini stacksにドライブロッティングシステムのP0モードで転写した。Ponceau S溶液を用いて染色した後、ブロッキングバッファー(Thermo)で1時間ブロッキングした。0.05% Tween(登録商標)20を含む1×TBSで洗浄した後、一次抗体として1×TBS-T内抗Plk1(CST)抗体(1:500)、抗-BRD4(CULMシグナリング)抗体(1:1000)または抗-GAPDH(abcam)抗体(1:10,000)と一緒に4℃で16時間反応させた。0.05% Tween(登録商標)20を含む1×TBSで10分間3回洗浄した後、二次抗体として1×TBS-T内抗-マウス抗体(abcam)(1:10,000)または抗-ウサギ抗体(CST)(1:5,000)と一緒に室温で1時間反応させた。次に、0.05% Tween(登録商標)20を含む1×TBSで10分間3回洗浄した後、ECLワーキング溶液(1:1)で生成物を検出した。
【0602】
結果を分析するために、イメージアナライザー(GE)を用いて最終プロットデータを得た。その結果、本発明の全ての化合物が優れたPLK1タンパク質分解能を有することが確認された。
【0603】
2.PLK1ルシフェラーゼ
(1)HeLa LgBit(Plk1-HiBit KI)細胞株の作製および培養
HeLa細胞株にLgBitベクターを形質導入し、安定に発現させた細胞株を作製した。次に、細胞内に内在するPlk1遺伝子C末端の後にHiBitアミノ酸配列が発現されるようにgRNAとドナーを作製した後、CRISPR/Cas9を発現できるベクターと一緒に細胞内に挿入した。挿入が完了し、ノックインした細胞のみを選別した後、継代して用いた。
細胞を培養するために、DMEM(Gibco、カタログ番号11995-065;ロット番号2467189)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2420173P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2321114)、100 mm2の細胞培養皿(SPL、カタログ番号20100)、150mm2の細胞培養皿(SPL、カタ
ログ番号20150)、96-ウェルホワイトプレート(SPL、カタログ番号30196)、PBS pH 7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2323417)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Marienfeld Superior、カタログ番号0650010)および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20211201)を用いた。
【0604】
(2)本発明の化合物の処理およびルシフェラーゼ解析の実験手法
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich カタログ番号D2438、ロット番号RNBJ9566)に完全に溶解させて実験に用いた。
HeLa LgBit(Plk1-HiBit KI)の場合、チミジンブロック後に放出した後、化合物を処理し、その過程は以下の通りである。チミジン(Sigma-Aldrich カタログ番号T9250-5G)をDWに完全溶解させて実験に用いた。チミジンブロックのために、チミジン2mM処理後、24時間インキュベーションした。放出および化学処理のために、培地を吸引した後、1×PBSで洗浄した。TrypLE(商標)を入れ、37℃のCO2インキュベーターで5分間インキュベーションした。完全培地を加えて、中和した細胞をセルカウンターでカウントした。96ウェルホワイトプレート(SPL社)の各ウェル毎に3.3×104個だけ培地総体積は150μLとし、播種後CO2インキュベーターでインキュベーションした。
【0605】
各細胞株をCO2であるキュベーターで18時間インキュベーションした後、Endurazineを総体積4%になるように各ウェルに加えた。本発明の化合物の濃度が300nMになるように、96ウェルホワイトプレート(SPL社)に入れた後、プレートリーダー(BMG Labtech、CLARIOstar Plus)の波長を470~480nMに設定した後、吸光度をリアルタイムで測定した。9時間経過した時点で発光値を求めた後、エクセルプログラムを使って棒グラフを表示した。
【0606】
【0607】
【0608】
【0609】
表2において、活性度は、各実施例の化合物処理群とDMSO処理群の蛍光値の割合に従って表記した(+++:<0.3、++<0.6、+<0.7)。
【0610】
3.H526細胞株における細胞生存率の分析
(1)NCI-H526細胞株の培養
NCI-H526(以下、H526)細胞株は、韓国細胞株銀行(KCLB、ソウル、韓国)から分譲を受けた。細胞を培養するために、RPMI 1640(Gibco、カタログ番号22400-089;ロット番号2277021)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2351176P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2321114)、75T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71075)、175T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71175)、96ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30096)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標) Express(G
ibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2323417)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Marienfeld Superior、カタログ番号0650010)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20211201)を用いた。
【0611】
(2)本発明の化合物の処理および細胞生存率の分析の実験方法
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich カタログ番号D2438、ロット番号RNBJ9566)に完全に溶解させて実験に用いた。
H526細胞株を96ウェル細胞培養プレートに各ウェル当たり3×104個になるように播種し、各ウェルの培地体積は150μLになるようにした。
本発明の化合物の細胞内処理容量は、最大濃度3000nMとなるようにし、これを1/3ずつ希釈し、濃度別に処理し、最低濃度は0.46nMとなるようにした。各ウェルについて、全溶液の体積が200μLになるように化合物を処理した後、5日間CO2インキュベーター(Thermo Fisher Science、カタログ番号4111)中でインキュベートした。
【0612】
その後、各ウェルにEZ-Cytox(DOGEN、カタログ番号EZ-3000、ロット番号DLS2109)を20μLずつ処理した後、CO2インキュベーター中で4時間インキュベートした。プレートリーダー(BMG Labtech、CLARIOstar Plus)の波長を450nMに設定し、培養が終了した試料の吸光度を測定し、測定前にプレートリーダー内で3分間撹拌した後、測定した。最終測定値はExcelファイルで整理した後、Prism-GraphPadプログラムでグラフを表示し、IC50値を測定した。
【0613】
結果は、以下の表3の通りである。
【0614】
【0615】
【0616】
表3において、活性度は、H526細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50
値に従って表記した(A:<30nM、B:<50nM、C:<100nM、D:<200nM、E:<400nM)。
【0617】
4.MRC-5細胞株における細胞生存率の分析
(1)MRC-5細胞株の培養
MRC-5細胞株は、韓国細胞株銀行(KCLB、ソウル、韓国)から購入した。培養細胞の継代(Passage)をP15内に維持した。
細胞を培養するために、MEM/EBSS(Hyclone、カタログ番号SH30024.01;ロット番号AG29697698)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2234018P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2211099)、175T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71175)、96ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30096)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標) Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2070638)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Hirschmann、カタログ番号8100204)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20190723)を用いた。
【0618】
(2)本発明の化合物の処理
175T細胞培養フラスコにて培養中のMRC-5細胞株を、TrypLE(商標)Expressを用いてフラスコから細胞を分離した。96ウェルプレート(SPL社)の各ウェル毎に6×103個の細胞を播種し、細胞を培地で総体積150μLにして培養した。
【0619】
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich、カタログ番号D2438-50ML、ロット番号RNBK6387)に完全溶解させて実験に用い、10μMを最高濃度とし、1/3ずつ連続して希釈し、最低濃度が1.52nMになるように計算して処理した。各ウェルに培地と一緒に混合して処理し、体積は50μLになるようにし、各ウェルの総体積は200μLになるようにした。次に、37℃のCO2インキュベーター(Thermo FisherScience、カタログ番号4111、ロット番号300512709)にて5日間培養した。
【0620】
以下の化合物等は、比較例として使用しており、実施例の化合物と同様の方法で細胞生存率の分析を行った。
【0621】
比較例1.非特許文献5に開示された例示的な化合物例(比較化合物1)
【0622】
【0623】
比較例2.BI2536(比較化合物2)
【0624】
【0625】
比較例3.ボラセルチブ(比較化合物3)
【0626】
【0627】
比較例4.TAK960(比較化合物4)
【0628】
【0629】
(3)細胞毒性の実験
培養が完了したプレートの各ウェルに、Easy-cytox(DOGEN、カタログ番号EZ-3000、ロット番号DLS2012)溶液を20μLずつ処理した後、4時間37℃のCO2インキュベーターで培養した。96ウェルプレートをプレートリーダー(BMG Labtech、Clariostar Plus)に入れ、2分間混合した後、450nM波長で吸光度を測定した。データはPrism(ver.9)プログラムを用いてグラフに変換した。
【0630】
結果は、以下の表4および表5の通りである。
【0631】
【0632】
表4において、活性度は、MRC-5細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50値(nM)に従って表記した。N.D(not determined)は、細胞毒性
が10μMまで示さなかったことを意味する。その結果、本発明の全ての化合物が正常細胞株よりも癌細胞株において高い水準の細胞毒性を特異的に示すことが確認された。
【0633】
【0634】
表5において、活性度は、MRC-5細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50値(nM)に従って表記した。特に公知のPROTAC化合物である比較化合物1は、本発明の実施例の化合物とは異なり、正常細胞株において高い水準の細胞毒性を示した。