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  • 特許-新規PLK1分解誘導化合物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】新規PLK1分解誘導化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20240913BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20240913BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 21/02 20060101ALI20240913BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
C07D487/04 151
A61K31/551
C07D487/04 CSP
C07D519/00 311
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P25/00
A61P35/02
A61P25/28
A61P25/16
A61P43/00 105
A61P25/14
A61P25/08
A61P21/02
A61P9/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023514160
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 KR2022011963
(87)【国際公開番号】W WO2023018238
(87)【国際公開日】2023-02-16
【審査請求日】2023-02-28
(31)【優先権主張番号】10-2021-0105358
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0106488
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117389
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0126757
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0008456
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0020996
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0054880
(32)【優先日】2022-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0075838
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522000784
【氏名又は名称】オップテラ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】リュ,スーヒー
(72)【発明者】
【氏名】ミン,インスク
(72)【発明者】
【氏名】リ,ハンキョ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソンフン
(72)【発明者】
【氏名】リュ,ヒェグク
(72)【発明者】
【氏名】カン,クムヤン
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンヨン
(72)【発明者】
【氏名】チュン,ソヒョン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジョンキョ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ギッブム
【審査官】伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/053495(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第109879877(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106543185(CN,A)
【文献】特表2010-521514(JP,A)
【文献】特表2009-542613(JP,A)
【文献】国際公開第2021/061894(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iで表される化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩:
【化1】

であって、
前記式Iにおいて、
ULMは、以下の式1で表される部分であり;
【化2】

PTMは、以下の式2で表される部分であり;
【化3】

Linkerは、ULMとPTMを化学的に結合する基であり;
は、CHまたはNであり;
環Uは、フェニルまたは5~6員ヘテロアリールであり{ここで、前記フェニルまたは5~6員ヘテロアリール環の1つ以上のHは、Rで置換されてもよい};
は、-C1-4アルキル、-C1-4ヒドロキシアルキル、-C1-4アミノアルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロであり;
Yは、CRであり;
は、3~7員シクロアルキルであり;
は、-Hまたは-C1-4アルキルであり、
およびRは、それぞれ独立して、-H、-C1-4アルキル、または-ハロであり;
は、-C1-4アルキルであり;
は、-C1-4アルキルまたは-C1-4アルコキシであり;
は、-Hまたは-ハロであり;
Linkerは、-L -L -L -L -L -であり;
は、-(CH )x-、-(CH )x-NH-、-(CH )x-O-、-C(=O)-、フェニル、または何でもない(null)であり{ここで、L は、ULMと連結され、[ここで、前記L が、何でもない(null)の場合、L がULMと直接結合される]、前記xは、0、1、2、3、または4である};
は、ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null)であり{ここで、前記L が何でもない(null)の場合、L とL が直接結合され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C 1-4 アルキル、-C 1-4 ハロアルキル、-C 1-4 アルコキシ、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
は、-(CH )y -、-(CD )y -、-(CH )y -C(=O)-(CH )y -、-(CH )y -NH-(CH )y -、-(CH )y -N(C 1-4 アルキル)-(CH )y -、-(CH )y -(O-C 1-4 アルキル)z-O-C 1-4 アルキル、または何でもない(null)であり{ここで、前記y ~y は、それぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、または6であり、zは、0、1、2、3、4、5、または6である};
ここでL 及びL は同時に何でもない(null)ではなく;
は、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルであり{ここで、前記ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C 1-4 アルキル、-C 1-4 ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};そして
は、-(CH )p-NH-C(=O)-または-(CH )p-O-である{ここで、前記L の-C(=O)-または-O-がPTMと結合され、pは、0、1、または2である}、
化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
ULMは、以下の式1-1または式1-2で表される部分であり
【化4】

【化5】

環Uは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリルであり{ここで、前記フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリル環の1つ以上のHは、Rで置換されてもよい};
は、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである、請求項1に記載の化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項3】
ULMは、
【化6】

U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである、請求項1に記載の化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項4】
ULMは、
【化7】

U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである、請求項3に記載の化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項5】
PTMは、
【化8】

は、-C1-4アルキル、または-C1-4アルコキシであり;そして
は、-Hまたは-ハロである、請求項1に記載の化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項6】
は、-(CH)x-、-(CH)x-NH-、-(CH)x-O-、またはフェニルであり{ここで、Lは、ULMと結合され、前記xは、0または1である};
は、4~12員ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null)であり{ここで、前記Lが何でもないの場合(null)、LとLが直接結合され、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記N原子は、LまたはULMと直接結合され、前記ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C1-4アルキル、-OH、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)y-、-(CH)y-C(=O)-(CH)y-、-(CH)y-NH-(CH)y-、-(CH)y-N(C1-4アルキル)-(CH)y-、-(CH)y-(O-C1-4アルキル)z-O-C1-4アルキル、または何でもない(null)であり{ここで、前記y~yは、それぞれ独立して、0、1、2、または3であり、zは、0、1、2、または3である};
ここでL 及びL は同時に何でもない(null)ではなく;
は、4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキルであり{ここで、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-ハロで置換されてもよい};そして
は、-(CH)p-NH-C(=O)-または-(CH)p-O-である{ここで、前記Lの-C(=O)-または-O-がPTMと結合され、pは、0または1である}、請求項に記載の化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項7】
前記式Iで表される化合物が下記の化合物からなる群から選択されるものである、請求項1に記載の化合物、これの立体異性体またはこれらの医薬的に許容可能な塩:
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【請求項8】
請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
【請求項9】
請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩を含む、PLK1関連疾患の予防または治療用医薬組成物。
【請求項10】
前記PLK1関連疾患は、癌、良性腫瘍および神経疾患からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記癌または良性腫瘍は、扁平上皮癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腹膜癌、皮膚癌、皮膚または眼内黒色腫、直腸癌、肛門周囲腺癌、食道癌、小腸癌、内分泌腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、慢性または急性白血病、リンパ球リンパ腫、肝細胞癌、胃腸癌、胃癌、膵臓癌、膠芽腫、頸部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝腫瘍、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、頭頸部癌、脳癌、骨肉腫、バレット食道、結腸腺腫およびポリープ、乳腺繊維腺腫および嚢胞、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、並びにモノクローナルリンパ球増加症からなる群から選択される1種以上である、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記神経疾患は、中枢神経系疾患、退行性神経疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン病、老人性認知症、てんかん、ルー・ゲーリック、脳卒中、および脳または脊髄損傷による神経損傷と軸索変性関連疾患の中から選択される1種以上である、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項13】
PLK1関連疾患の治療または予防に使用するための薬剤の製造に使用するための、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体、またはその薬学的に許容される塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規PLK1分解誘導化合物、その製造方法、並びにその用途に関する。本発明は、PLK1の効果的な分解を介して異常な細胞などに特異的に作用することができ、様々な疾患の治療に有用に使用することができる。
【背景技術】
【0002】
Polo-like kinase 1(PLK1)は、セリン/スレオニンキナーゼであって、細胞成長および分裂中にG2/M期への移行に関与するとして知られている。PLK1は、S phaseからG2/M期にかけてパルス状で発現し、活性化し、有糸分裂が終了すると急速に分解する。
【0003】
PLK1は、大腸癌、肺癌、膀胱癌、黒色腫などの様々な癌腫で過剰発現する様相を呈しており、PLK1が過剰発現している癌細胞は、様々な種類の抗癌剤に対して抵抗性を示す傾向がある。このように、数々の癌腫において、PLK1依存性が明らかになったので、ボラセルチブ(volasertib;BI6727とも呼ばれている)などのPLK1阻害剤化合物を開発する試みがなされてきた。
【0004】
しかし、従来のPLK1阻害剤は、臨床的に安全性が確保された濃度でPLK1活性を十分に阻害することができず、癌細胞の細胞周期が一時的に遅延されたとしても、結局のところ一部の癌細胞において細胞周期が再開され、十分な臨床的効果を得られなかった問題がある(非特許文献1など)。実際、ベーリンガーインゲルハイム、GSK(GlaxoSmithKline)などの多数の製薬会社が低分子化合物ベースのPLK1阻害剤の開発を試みたが、ほとんどは臨床試験の工程で失敗したり中断したりして、今日に至るまで商業的に利用可能なPLK1阻害剤は皆無の状態である。このことは、癌細胞のPLK1活性を抑制することによって抗癌効果を引き出すことを目的とした新薬の開発において、低分子化合物阻害剤のようにPLK1の活性部位に結合して酵素活性を抑制する方法の薬理学的メカニズムが、十分に効果的ではないことを示している。
【0005】
近来、体内で標的タンパク質のタンパク質分解(proteolysis)を誘導することができる低分子化合物ベースのプラットフォーム技術として、PROTAC(Proteolysis targeting chimera)が提示されている。PROTACとは、疾患関連の標的タンパク質に結合されるリガンド分子とE3ユビキチンリガーゼ結合部分が化学リンカーによって結合されている二官能性化合物である。理論的には、PROTAC化合物は、疾患関連の標的タンパク質をE3ユビキチンリガーゼの近くに位置させることで、標的タンパク質の分解を誘導することができる。このように従来の阻害剤とは異なる新たなメカニズムに基づいて、多くのPROTAC化合物が癌、炎症性疾患などの治療剤として開発されており、様々な拡張性をもって研究されている(例えば、ADC(抗体-薬物コンジュゲート)のペイロード)。しかし、全ての範囲の結合部分またはリンカーにおいてPROTACが活性を示すわけではなく、実際にPROTACが所望のレベルの効能を示すためには、各結合部分とリンカーが適切に結合された構造を有する必要があることが数々の研究を通じて知られている(特許文献1)。特に、CRBN(セレブロン)E3リガーゼを標的とする部分の場合、その結合部分の種類またはそれに結合される化合物の構造に応じてCRBNのネオ基質(neo-substrate)(GSPT1、IKZF1/3など)を分解するか、それに伴うオフターゲット毒性を示す恐れがある。したがって、PROTAC薬物を開発する時に予期せぬ毒性を示さないように、適切な結合部分を選定し、全化合物の構造を最適化することが重要である。
【0006】
PLK1を標的タンパク質とするPROTAC化合物の場合、特許文献2において、ボラセルチブ誘導体化合物とE3ユビキチンリガーゼCRBN結合部分が化学リンカーによって結合されている二官能性化合物が一部開示されている。しかし、前記先行文献には、いくつかの制限された形態のPROTAC化合物の合成例が記載されているが、一般的に標的タンパク質部分、E3ユビキチンリガーゼ結合部分などの選択によってPROTACの標的分解活性および選択性は、著しく変化し得る(非特許文献2など)。
【0007】
また、前記文献に記載されたPROTAC化合物は、PLK1およびBRD4を同時に分解することに発明の特徴がある化合物であって、PLK1以外の他のPLKファミリータンパク質およびBRD4などの様々なタンパク質分解も誘導するため、医薬品の開発時、オフターゲット毒性による副作用を引き起こす問題がある。特にBRD4活性を強く抑制すると、薬理学的効果とともに血液毒性や胃腸毒性などのオンターゲット毒性(on target toxicity)が必然的に伴うということが既に知られていることを鑑みると、前記文献に記載されたPROTAC化合物がBRD4を効果的に分解すればするほど、臨床的副作用が大きくなると予想される(非特許文献3など)。
【0008】
さらに、前記文献の発明者によって公開された非特許文献4によれば、前記PLK1とBRD4を同時に分解するPROTAC化合物は、細胞レベルでのBRD4分解能がPLK1分解能よりもはるかに強く、細胞周期がほぼG1 Phaseに止まるなど、従来のPLK1阻害剤が薬理学的効果を発揮する方法とは無関係に、実際にはBRD4阻害剤としてのみ作用することが確認することができる。
【0009】
したがって、副作用(例えば、オフターゲット毒性)が存在しないか、またはそれを最小限に抑える効果的なPLK1分解誘導化合物に対する未充足ニーズがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許出願公開第2020/0325130号明細書
【文献】中国特許出願公開第106543185号明細書
【非特許文献】
【0011】
【文献】Gheghiani et al.,CELL Reports,2017
【文献】Burslem and Crews,2017
【文献】Bolden et al.,CELL Reports,2014
【文献】Mu et al.,BBRC,2019
【文献】Mu et al.,BBRC,2020,521(4):833
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、新規PLK1分解誘導化合物を提供することである。
具体的には、本発明のもう一つの目的は、新規PLK1分解誘導化合物の製造方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、新規PLK1分解誘導化合物の用途を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、本発明者等は、E3ユビキチンリガーゼ結合部分、標的結合部分、リンカーの適切な構造的組み合わせおよび最適化によってPLK1が過剰発現し
ている異常細胞に特異的に作用し、PLK1の効果的な分解を誘導し、副作用を最小限に抑える新規PROTAC化合物を発掘することによって本発明を完成した。
【0014】
PLK1選択的分解誘導化合物
本発明は、PLK1の効果的な分解を誘導する新規化合物を提供する。具体的には、本発明は、PLK1結合部分とE3ユビキチンリガーゼ結合部分が化学リンカーによって結合された二官能性化合物を提供する。
【0015】
本発明の一実施形態は、以下の式Iで表される化合物、その立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩である
【0016】
【化1】
【0017】
前記式Iにおいて、
ULMは、以下の式1で表される部分であり
【0018】
【化2】
【0019】
PTMは、以下の式2で表される部分であり
【0020】
【化3】
【0021】
Linkerは、ULMとPTMを化学的に結合する基であり;
は、CHまたはNであり;
環Uは、フェニルまたは5~6員ヘテロアリールであり{ここで、前記フェニルまたは5~6員ヘテロアリール環の1つ以上のHは、Rで置換されてもよい};
は、-C1-4アルキル、-C1-4ヒドロキシアルキル、-C1-4アミノアルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロであり;
Yは、CRであり;
は、3~7員シクロアルキルであり;
は、-Hまたは-C1-4アルキルであり、
およびRは、それぞれ独立して、-H、-C1-4アルキル、または-ハロであり;
は、-C1-4アルキルであり;
は、-C1-4アルキルまたは-C1-4アルコキシであり;および
は、-Hまたは-ハロである。
【0022】
本発明の一実施態様において、
ULMは、以下の式1-1または式1-2で表される部分であり
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
環Uは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリルであり{ここで、前記フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、またはピラゾリル環の1つ以上のHは、Rで置換されてもよい};および
は、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである。
【0026】
本発明の一実施態様において、
ULMは、
【0027】
【化6】
【0028】
U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである。
【0029】
本発明の一実施態様において、
ULMは、
【0030】
【化7】
【0031】
U1およびRU2は、それぞれ独立して、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロである。
【0032】
本発明の一実施態様において、
PTMは、
【0033】
【化8】
【0034】
は、-C1-4アルキル、-C1-4アルコキシ、または-ハロであり;
は、-Hまたは-ハロである。
【0035】
本発明の一実施態様において、
Linkerは、-L-L-L-L-L-であり;
は、-(CH)x-、-(CH)x-NH-、-(CH)x-O-、-C(=O)-、フェニル、または何でもない(null){ここで、Lは、ULMと連結され、[ここで、前記Lが、何でもないの場合(null)、LがULMと直接結合される]、および前記xは、0、1、2、3、または4である};
は、ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null){ここで、前記Lが何でもないの場合(null)、LとLが直接結合され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、-C1-4アルコキシ、-OH、-ハロ、または=Oで置換されてもよい};
は、-(CH)y-、-(CD)y-、-(CH)y-C(=O)-(CH)y-、-(CH)y-NH-(CH)y-、-(CH)y-N(C1-4アルキル)-(CH)y-、-(CH)y-(O-C1-4アルキル)z-O-C1-4アルキル、または何でもない(null){ここで、前記y~yは、それぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、または6であり、zは、0、1、2、3、4、5、または6である};
は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、または何でもない(null){ここで、前記Lが、何でもないの場合(null)、LとLが直接結合され、前記ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C1-4アルキル、-C1-4ハロアルキル、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)p-NH-C(=O)-または-(CH)p-O-である{ここで、前記Lの-C(=O)-または-O-がPTMと結合され、pは、0、1、または2である}。
【0036】
本発明の一実施態様において、
は、-(CH)x-、-(CH)x-NH-、-(CH)x-O-、または
フェニルであり{ここで、Lは、ULMと結合され、前記xは、0または1である};
は、4~12員ヘテロシクロアルキルまたは何でもない(null){ここで、前記Lが何でもない(null)の場合、LとLが直接結合され、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記N原子は、LまたはULMと直接結合され、前記ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-C1-4アルキル、-OH、または-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)y-、-(CH)y-C(=O)-(CH)y-、-(CH)y-NH-(CH)y-、-(CH)y-N(C1-4アルキル)-(CH)y-、-(CH)y-(O-C1-4アルキル)z-O-C1-4アルキル、または何でもない(null){ここで、前記y~yは、それぞれ独立して、0、1、2、または3であり、zは、0、1、2、または3である};
は、4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキルであり{ここで、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、単環式、架橋(bridged)二重環式、またはスパイロ(spiro)環式であり、前記4~12員ヘテロシクロアルキルは、環内に一つ以上のN原子を含み、前記4~6員シクロアルキルまたは4~12員ヘテロシクロアルキル環の1つ以上のHは、-ハロで置換されてもよい};
は、-(CH)p-NH-C(=O)-または-(CH)p-O-である{ここで、前記Lの-C(=O)-または-O-がPTMと結合され、pは、0または1である}。
本発明の具体的な実施形態によれば、式Iで表される化合物は、以下の化合物1~46からなる群から選択される化合物である。
【0037】
本発明において薬学的に許容される塩とは、患者に対して比較的毒性がなく、無害な有効作用を有する濃度であり、この塩に起因する副作用が、式Iで表される化合物の有益な効力を低下させない任意の有機酸または無機酸付加塩を意味する。例えば、薬学的に許容される塩は、無機酸としては、塩酸、リン酸、硫酸、または硝酸などであってもよく、有機酸としては、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、マンデル酸、プロピオン酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カーボン酸、バニリン酸またはヨウ化水素酸であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0038】
PLK1の選択的分解誘導化合物の使用
本発明の一実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含むPLK1分解誘導用組成物である。式Iは、前記で定義した通りである。
【0039】
本発明の実験例において、本発明の化合物は、PLK1タンパク質分解を効果的に誘導することが確認された。
【0040】
本発明のPLK1分解誘導PROTAC化合物は、作用機序の観点から標的タンパク質であるPLK1を根本的に分解することができるので、PLK1の単純な活性を阻害する従来のPLK1低分子阻害剤と比べても優れたPLK1阻害効果を達成する。
【0041】
したがって、本発明の式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物は、PLK1の選択的分解に有用に用いられることができる。
【0042】
本発明の一実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、PLK1関連疾患の予防または治療用医薬組成物である。本発明のもう一つの実施形態
は、このような組成物を投与し、PLK1関連の疾患を予防または治療する方法である。式Iは、前記で定義した通りである。
【0043】
本発明におけるPLK1関連疾患とは、PLK1の分解誘導または活性阻害から治療、軽減、遅延、阻害または予防することができる任意の疾患または病態を意味する。一実施形態において、PLK1関連疾患は、癌(悪性腫瘍)、良性腫瘍、神経疾患、またはその他の過剰な細胞分裂により引き起こされる遺伝的または非遺伝的疾患であってもよい。
【0044】
前記癌は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を示すことができるすべての癌を含み、固形癌または血液癌であってもよい。例えば、前記癌は、扁平上皮癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、腹膜癌、皮膚癌、皮膚または眼内黒色腫、直腸癌、肛門周囲腺癌、食道癌、小腸癌、内分泌腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、慢性または急性白血病、リンパ球リンパ腫、肝細胞癌、胃腸癌、胃癌、膵臓癌、膠芽腫、頸部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝腫瘍、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、頭頸部癌、脳癌、骨肉腫、固形癌、血液癌、骨癌、マクロファージリンパ腫、副腎皮質腫瘍、T細胞性リンパ腫/白血病、神経内分泌癌、神経内分泌腫瘍、胆管癌、神経芽細胞腫、膠芽細胞腫、神経膠腫などからなる群から選択された1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。前記癌は、原発性癌だけでなく、転移性癌も含む。
【0045】
前記良性腫瘍は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を奏することができるすべての良性腫瘍、いわゆる癌の前工程の良性腫瘍を含み、固形腫瘍または血液腫瘍であってもよい。例えば、前記腫瘍は、バレット食道、結腸腺腫およびポリープ、乳腺繊維腺腫および嚢胞、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、モノクローナルリンパ球増加症などからなる群から選択される1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0046】
前記神経疾患は、PLK1の活性の阻害により予防または治療効果を奏することができる全ての神経疾患を含み、具体的には中枢神経系疾患、退行性神経疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン病、老人性認知症、てんかん、ルー・ゲーリック、脳卒中、および脳または脊髄損傷による神経損傷と軸索変性関連疾患の中から選択された1種以上であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0047】
本発明の医薬組成物は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩に加えて、同一または類似の薬効を示す有効成分を1種以上をさらに含むことができる。
【0048】
本発明の一実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩をヒトを含む哺乳類に投与することによりPLK1タンパク質を分解する方法である。
【0049】
本発明のもう一つの実施形態は、式Iで表される化合物またはその薬学的に許容される塩をin vitroで試料に投与することにより、PLK1タンパク質を分解する方法である。前記サンプルは、細胞、細胞培養物、ヒトを含む哺乳動物の体液または組織であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【発明の効果】
【0050】
本発明の化合物は、PLK1分解を誘導する効果を奏する。したがって、本発明の化合物は、PLK1関連疾患の予防または治療に有効に用いられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明における化合物1~46のルシフェラーゼ解析の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0052】
特に断りがない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって一般的に理解される用語と同じ意味を有する。本明細書にて使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、本開示を限定しようとする意図ではない。
【0053】
本発明は、次の表に示す化合物1~46の合成方法を提供する。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【実施例
【0062】
本発明の化合物を、以下の方法により精製し、構造を分析した。
【0063】
分析機器
LCMS:Shimadzu LCMS-2020、Agilent 1200/G6110A、Agilent 1200/G1956A
HPLC:Agilent 1260 II LC、Agilent 1200/G6410B
NMR:BRUKER AVANCE/400MHz
SFC:SHIMADZU LC-30ADsf、Agilent 1260
【0064】
LCMS分析
LCMSデータは、ESI(エレクトロスプレーイオン化;Electron SprayIonization)装置を備えられたShimadzu LCMS-2020またはAgilent 1200/G6110AまたはAgilent 1200/G1956Aで記録した。水中の0.0375%TFA(溶媒A)およびアセトニトリル中の0.01875%TFA(溶媒B)または水中の0.025%NH・HO(溶媒A)とアセトニトリル(溶媒B)を移動相として用いた。カラムとしては、Kinetex(登録商標) EVO C18(2.1×30mm、5μm)またはHALO C18(3.0×30mm、2.7μm)を用いた。
【0065】
HPLC分析
HPLC分析では、Agilent 1260 II LCまたはAgilent 1200/G6410Bを用いた。水中の0.0375%TFA(溶媒A)とアセトニトリル中の0.01875%TFA(溶媒B)を移動相として用いた。カラムは、Zobrax Eclipse Plus C18(4.6×150mm、3.5μm)またはYMC ODS A(4.6×150mm、3μm)を用いた。
【0066】
NMR分析
HNMRスペクトルは、Bruker AVANCE III 400MHz/5mm Probe(BBO)で記録した。
【0067】
SFC分析
SFC分析では、SHIMADZU LC-30ADsfまたはAgilent 1260を用いた。CO(溶媒A)とIPA+アセトニトリル中の0.05%DEA(溶媒B)またはCO(溶媒A)とメタノール+アセトニトリル中の0.05%DEA(溶媒B)またはアセトニトリル中の0.05%DEA(溶媒A)とエタノール中の0.05%DEA(溶媒B)を移動相として用いた。カラムは、Chiralpak(登録商標) AD-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) AS-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) OJ-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) IA-3(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) OD(50×4.6mm、3μm)またはChiralpak(登録商標) IC-3(50×4.6mm、3μm)または(S、S)Whelk-O1(100×4.6mm、3.5μm)を用いた。
【0068】
実施例1.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物1)の合成
【0069】
【化9】
【0070】
工程1.2-シアノ-2-(4-ニトロフェニル)酢酸メチル(2)の合成
DMF(150mL)中の1-クロロ-4-ニトロベンゼン(15g、95.21mmol)および炭酸カリウム(26.32g、190.41mmol)の混合物に120℃で2-シアノ酢酸メチル(18.87g、190.41mmol)を加えた後、120℃で12時間攪拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)により反応が完了したことを確認し、反応混合物をHO(1000mL)で希釈した後、酢酸エチル(300mL×3)で抽出した。有機相を塩水(800mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、2-シアノ-2-(4-ニトロフェニル)酢酸メチル(27g、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=221.2
【0071】
HNMR(400 MHz、CDCl)δ=8.33-8.31(m、2H)、7
.72-7.69(m、2H)、4.90(s、1H)、3.87(s、3H)。
【0072】
工程2.4-シアノ-4-(4-ニトロフェニル)ブタン酸メチル(3)の合成
メタノール(100mL)中の2-シアノ-2-(4-ニトロフェニル)酢酸メチル(10g、45.42mmol)溶液にEtN(9.19g、90.83mmol、12.64mL)およびプロプ-2-エン酸メチル(3.91g、45.42mmol、4.09mL)を加え、生成された混合物を60℃で12時間攪拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)により反応が完了したことを確認し、反応混合物をHO(200mL)で希釈した後、真空下で蒸留し、メタノールを除去し、水相を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(200mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、4-シアノ-4-(4-ニトロフェニル)ブタン酸メチル(10g、粗製)を赤色の液状として得た。MS(M+H)=249.2
【0073】
工程3.3-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
トルエン(100mL)中の4-シアノ-4-(4-ニトロフェニル)ブタン酸メチル(10g、40.28mmol)溶液に硫酸(9.87g、100.63mmol、5.36mL)および酢酸(6.04g、100.58mmol、5.75mL)を加え、生成された混合物を110℃で12時間攪拌した。TLC(酢酸エチル/石油エーテル=2/1)により反応が完了したことを確認し、反応混合物をHO(10mL)で希釈した後、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を塩水(30mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、3-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.6g、6.83mmol、16.96%収率)を赤色の固形物として得た。MS(M+H)=234.2
【0074】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=8.21-8.06(m、2H)、7.57-7.38(m、2H)、3.70(t、J=7.3 Hz、1H)、2.27-1.99(m、3H)、1.90-1.73(m、1H)。
【0075】
工程4.3-(4-アミノフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
メタノール(20mL)中の3-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.6g、6.83mmol)溶液にN気体下Pd/C(200mg、10%純度)を加え、生成された混合物を20℃のH(15Psi)下12時間攪拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/2)により反応が完了したことを確認し、混合物を濾過し、残渣を濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、3-(4-アミノフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.6g、2.94mmol、43.01%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=205.2
【0076】
工程5.14-オキソ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(5A)の合成
DCM(20mL)中の14-ヒドロキシ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(1g、2.55mmol)溶液にDMP(1.40g、3.31mmol)および炭酸水素ナトリウム(2.14g、25.48mmol)を加え、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより反応が完了した
ことを確認し、生成された混合物を濾過した後、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%メタノール/酢酸エチル勾配@50mL/分)によって精製し、14-オキソ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(0.65g、1.66mmol、65.34%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=391.1.
【0077】
工程6.14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(6)の合成
メタノール(5mL)中の3-(4-アミノフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、1.22mmol)および14-オキソ-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(621.35mg、1.59mmol)溶液にNaBHCN(230.78mg、3.67mmol)および酢酸(7.35mg、122.41μmol)を加え、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより反応が完了したことが確認された。混合物にHO(50mL)を注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(0.55g、741.35μmol、60.56%収率、78%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=579.1
【0078】
工程7.tert-ブチル(1-(14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(7)の合成
DMF(5mL)中の14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル4-メチルベンゼンスルホネート(0.45g、777.64μmol)およびtert-ブチルN-(4-ピペリジル)カルバメート(233.62mg、1.17mmol)溶液にNaI(11.66mg、77.76μmol)およびDIPEA(201.01mg、1.56mmol)を加え、生成された混合物を100℃で12時間攪拌した。LCMSにより反応が消費されたことを確認し、混合物に水(20mL)を注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(酢酸エチル)によって精製し、tert-ブチル(1-(14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(260mg、407.09μmol、52.35%収率、95%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=607.4
【0079】
工程8.3-(4-((14-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)アミノ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(1-(14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(130mg、214.26μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、2mL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより反応が完了したことを確認した後、濃縮し、3-(4-((14
-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)アミノ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(120mg、粗製、HCl)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=507.3
【0080】
工程9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物1)の合成
DMF(2mL)中の3-(4-((14-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)アミノ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.12g、220.96μmol、HCl)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(113.12mg、243.05μmol)溶液にHATU(126.02mg、331.43μmol)およびDIPEA(114.23mg、883.82μmol)を加え、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより反応が完了したことを確認し、混合物に水(20mL)を注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi C18 150×25mm×10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:16%~46%、10分)で洗浄した後、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(14-((4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)アミノ)-3,6,9,12-テトラオキサテトラデシル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(52.9mg、52.68μmol、23.84%収率、95%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=954.5.
【0081】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.74(s、1H)、8.31(s、1H)、8.25(d、J=13.3 Hz、1H)、8.19(s、1H)、8.04(s、1H)、7.93-7.86(m、1H)、7.20(d、J=6.6 Hz、1H)、6.91(d、J=8.5 Hz、2H)、6.55(d、J=8.5 Hz、2H)、5.48(s、1H)、4.83(t、J=7.9 Hz、1H)、4.08(t、J=13.8 Hz、2H)、3.92(s、3H)、3.76-3.74(m、2H)、3.64(dd、J=5.1、10.4 Hz、2H)、3.59-3.55(m、6H)、3.53-3.52(m、10H)、3.18(s、2H)、2.90-2.87(m、2H)、2.61-2.55(m、2H)、2.47-2.43(m、1H)、2.18-2.05(m、4H)、2.03-1.91(m、4H)、1.83-1.72(m、3H)、1.63-1.47(m、6H)。
【0082】
実施例2.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物2)の合成
【0083】
【化10】
【0084】
工程1.3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノール(3)の合成
O(4mL)およびジオキサン(20mL)中の3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(1g、4.54mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(1.68g、4.54mmol)およびKPO(2.89g、13.63mmol)の混合物にPd(dppf)Cl(332.48mg、454.40μmol)を加え、生成された混合物をN下3回脱気し、パージした後、110℃で加熱し、14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(85%)が検出された。混合物を水(100mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノール(1.8g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=384.1
【0085】
工程2.tert-ブチル4-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(4)の合成
DMF(30mL)中の3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノール(1.8g、4.69mmol)および4-ブロモブタン酸tert-ブチル(1.15g、5.16mmol)溶液に炭酸カリウム(1.95g、14.08mmol)を加え、生成された混合物を60℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(97%)が検出された。生成された混合物を水(100mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、tert-ブチル4-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-
イル)フェノキシ)ブタノアート(2.5g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=526.2
【0086】
工程3.tert-ブチル4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(5)の合成
エタノール(40mL)中のtert-ブチル4-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(2g、3.80mmol)溶液にN気体下Pd/C(200mg、10%純度)を加えた後、H(15Psi)下20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(77%)が検出された。反応物を濾過した後、濾液を濃縮し、tert-ブチル4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(1g、2.88mmol、75.65%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+Na)=370.2
【0087】
工程4.4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタン酸(6)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(1g、2.88mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加え、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認した後、反応混合物を真空下で濃縮し、4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタン酸(1.0g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=292.3
【0088】
工程5.tert-ブチル(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(7)の合成
DMF(5mL)中の4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタン酸(500mg、1.72mmol)およびtert-ブチルピペリジン-4-イルカルバメート(343.77mg、1.72mmol)溶液にHATU(978.97mg、2.57mmol)およびDIPEA(665.52mg、5.15mmol、896.93μL)を加え、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(29%)が検出された。生成された混合物を水(100mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.3g、633.50μmol、36.91%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=474.1
【0089】
工程6.3-(3-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.3g、633.50μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、生成された混合物を25℃で0.5時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(81%)が検出された。反応物を濾過した後、濾液を濃縮し、3-(3-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、粗製、HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=374.1
【0090】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物2)の合成
DMF(5mL)中の3-(3-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(260mg、634.29μmol、HCl塩)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(295.22mg、634.29μmol)溶液にHATU(361.77mg、951.44μmol)およびDIPEA(245.93mg、1.90mmol、331.45μL)を加え、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(59%)が検出された。混合物に水(20mL)を注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成された混合物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:36%~66%、11分)で洗浄した後、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(66.3mg、79.15μmol、12.48%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=821.4
【0091】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.88(s、1H)、8.36(s、1H)、8.31(d、J=13.4 Hz、1H)、8.10(s、1H)、8.02(dd、J=2.9、7.6 Hz、1H)、7.34-7.23(m、2H)、6.90(dd、J=2.1、8.1 Hz、1H)、6.87-6.82(m、2H)、4.94-4.83(m、1H)、4.39(br d、J=12.9 Hz、1H)、4.19-4.08(m、3H)、4.04(br t、J=6.4 Hz、3H)、3.98(s、3H)、3.95-3.85(m、2H)、3.39(s、3H)、3.20(br t、J=11.6 Hz、1H)、2.84-2.66(m、2H)、2.54-2.50(m、2H)、2.33-2.20(m、1H)、2.11-1.99(m、4H)、1.94-1.90(m、2H)、1.82-1.96(m、2H)、1.74-1.61(m、4H)、1.57-1.37(m、2H)。
【0092】
実施例3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物3)の合成
【0093】
【化11】
【0094】
工程1.4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノール(3)の合成
O(3mL)およびジオキサン(15mL)中の4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(594.40mg、2.70mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(1g、2.70mmol)およびKPO(1.72g、8.10mmol)の混合物にPd(dppf)Cl(197.63mg、270.10μmol)を加え、生成された混合物をN下で3回脱気し、パージした後、110℃で加熱し、14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(89%)が検出された。生成された混合物に水(100mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノール(1g、2.61mmol、96.56%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=384.1
【0095】
工程2.tert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(4)の合成
DMF(20mL)中の4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノール(1g、2.61mmol)および4-ブロモブタン酸tert-ブチル(640.04mg、2.87mmol)溶液に炭酸カリウム(1.08g、7.82mmol)を加え、生成された混合物を60℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量の主要なピーク(98%)が検出された。混合物に水(100mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、tert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(1.5g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=526
.2
【0096】
工程3.tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(5)の合成
エタノール(20mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(1.5g、2.85mmol)溶液にN気体下Pd/C(150mg、10%純度)を加え、生成された混合物をH(15Psi)下20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(81%)が検出された。反応混合物を濾過した後、濾液を濃縮し、tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(0.8g、2.30mmol、80.69%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+Na)=370.2
【0097】
工程4.4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタン酸(6)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノアート(0.8g、2.30mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、8.00mL)を加え、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことが確認された。反応物を濾過し、濾液を濃縮し、4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタン酸(1g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=292.3
【0098】
工程5.tert-ブチル(1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(7)の合成
DMF(5mL)中の4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタン酸(500.00mg、1.72mmol)およびtert-ブチルピペリジン-4-イルカルバメート(343.77mg、1.72mmol)溶液にHATU(978.97mg、2.57mmol)およびDIPEA(665.52mg、5.15mmol、896.93μL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(63%)が検出された。混合物に水(100mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.3g、589.15μmol、34.32%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=474.3
【0099】
工程6.3-(4-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル(1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(300.00mg、633.50μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、生成された混合物を25℃で0.5時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応物を濾過した後、濾液を濃縮し、3-(4-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、粗製、HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=374.2
【0100】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物3)の合成
DMF(5mL)中の3-(4-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150.00mg、365.94μmol、HCl塩)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(170.32mg、365.94μmol)溶液にHATU(208.71mg、548.91μmol)およびDIPEA(141.88mg、1.10mmol、191.22μL)を加え、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(73%)が検出された。混合物に水(20mL)を注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。生成された混合物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:35%~65%、11分)で洗浄した後、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(69mg、82.38μmol、22.51%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=821.4
【0101】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.79(s、1H)、8.30(s、1H)、8.25(d、J=13.4 Hz、1H)、8.04(s、1H)、7.96(dd、J=3.1、7.6 Hz、1H)、7.20(d、J=6.6 Hz、1H)、7.12(d、J=8.6 Hz、2H)、6.89(d、J=8.8 Hz、2H)、4.90-4.75(m、1H)、4.32(br d、J=12.9 Hz、1H)、4.15-4.01(m、3H)、4.07-3.96(m、3H)、3.91(s、3H)、3.89-3.81(m、1H)、3.78-3.76(m、1H)、3.33(br s、3H)、3.13(br t、J=11.7 Hz、1H)、2.77-2.60(m、2H)、2.52-2.46(m、2H)、2.47-2.43(m、1H)、2.22-2.09(m、1H)、2.01-1.92(m、4H)、1.85-1.80(m、2H)、1.75-1.71(m、2H)、1.64-1.60(m、4H)、1.52-1.30(m、2H)。
【0102】
実施例4.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物4)の合成
【0103】
【化12】
【0104】
DMF(6mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(800mg、1.79mmol)溶液にHATU(747.82mg、1.97mmol)およびDIPEA(462.17mg、3.58mmol、622.86μL)を加え、混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(6mL)中の3-(3-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(952.77mg、2.32mmol、HCl)溶液およびDIPEA(462.17mg、3.58mmol、622.86μL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより全ての出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(74%)が確認された。反応混合物をHO(60mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×5)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:38%~68%、10分)で濾過し、溶出液を凍結乾燥し、標題化合物2バッチを得て、バッチ1:白色の固形物として(438.5mg、543.98μmol、30.42%収率、97.7%純度)、バッチ2:(302mg、92%純度)、バッチ2は分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:35%~65%、10分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(184.3mg、229.09μmol、12.81%収率、99.8%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=803.1
【0105】
バッチ1(438.5mg):HNMR(400MHz、DMSO-d)δ=10.82(s、1H)、8.30-8.23(m、2H)、8.14(d、J=7.4Hz、1H)、8.01(s、1H)、7.51-7.44(m、2H)、7.23(t、J=7.9Hz、1H)、6.84(dd、J=2.1、7.9Hz、1H)、6.81-6.75(m、2H)、4.77(quin、J=8.1Hz、1H)、4.41(br
d、J=13.1Hz、1H)、4.13-3.86(m、10H)、3.81(dd、J=4.9、11.4Hz、1H)、3.32(s、3H)、3.12(br t、J=12.1Hz、1H)、2.72-2.60(m、2H)、2.53-2.51(m、1H)、2.45(br t、J=4.3Hz、1H)、2.27-2.14(m、1H)、2.06-1.99(m、1H)、1.99-1.90(m、4H)、1.89-1.78(m、2H)、1.76-1.66(m、2H)、1.66-1.55(m、4H)、1.52-1.33(m、2H)。
【0106】
バッチ2(184mg):HNMR(400MHz、DMSO-d)δ=10.82(s、1H)、8.30-8.24(m、2H)、8.14(br d、J=7.8Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.50-7.46(m、2H)、7.23(t、
J=7.8Hz、1H)、6.84(dd、J=2.1、8.0Hz、1H)、6.81-6.75(m、2H)、4.82-4.70(m、1H)、4.40(br d、J=14.0Hz、1H)、4.14-3.85(m、10H)、3.81(dd、J=4.9、11.4Hz、1H)、3.32(br s、3H)、3.17-3.07(m、1H)、2.69-2.60(m、2H)、2.48-2.40(m、2H)、2.21(dq、J=4.3、12.1Hz、1H)、2.06-1.99(m、1H)、1.99-1.90(m、4H)、1.89-1.78(m、2H)、1.75-1.66(m、2H)、1.65-1.54(m、4H)、1.52-1.33(m、2H)。
【0107】
実施例5.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物5)の合成
【0108】
【化13】
【0109】
工程1.tert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
ジオキサン(12mL)およびHO(2mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(500mg、1.35mmol)、tert-ブチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル))フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(524.40mg、1.35mmol)およびKPO(859.98mg、4.05mmol)の混合物に25℃でPd(dppf)Cl(98.82mg、135.05μmol)を加えた。生成された混合物をN下で3回パージし、脱気した後、100℃で加熱し、14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を酢酸エチル(40mL)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮し、粗生成物を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=0~5%、40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(700mg、1.27mmol、93.96%収率、100%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=552.3
【0110】
工程2.tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
エタノール(20mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.7g、1.27mmol)およびPd/C(200mg、10%純度)の混合物をHで3回パージし、脱気し、H(15Psi)下25℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を濾過した後、エタノール(20mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、tert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、669.44μmol、52.76%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=374.5
【0111】
工程3.3-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、669.44μmol)およびHCl/ジオキサン(4M、5mL)溶液を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を濃縮し、3-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、645.60μmol、96.44%収率、HCl)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=274.1
【0112】
工程4.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(6mL)中の3-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、645.60μmol、HCl)およびtert-ブチルN-[1-(3-クロロプロパノイル)-4-ピペリジル]カルバメート(244.05mg、839.28μmol)溶液に25℃でDIPEA(250.32mg、1.94mmol、337.35uL)およびNaI(9.68mg、64.56μmol)を加えた。生成された混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物に塩水(50mL)を注いだ。混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=10~100%、次いで酢酸エチル/メタノール=10/1、40mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(130mg、246.37μmol、38.16%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=528.4
【0113】
工程5.3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(120mg、227.42mmol)およびHCl/ジオキサン(4M、3mL)溶液を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を濃縮し、3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-
1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、粗製、HCl)を黄色の固形物として得た。粗生成物を次の反応に直接用いた。MS(M+H)=428.1
【0114】
工程6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物5)の合成
DMF(3mL)中の3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、215.52μmol、HCl)、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(96.43mg、215.52μmol)およびDIPEA(111.42mg、862.07μmol、150.16uL)溶液に25℃でHATU(106.53mg、280.17μmol)を加えた。生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を塩水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=20~100%、次いでメタノール/酢酸エチル=10~30%、40mL/分)によって精製し、生成物を得た(70mg)。粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:38%~68%、10分)でさらに精製した後、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(13.8mg、15.59μmol、7.23%収率、96.8%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=857.0
【0115】
HNMR(400MHz、DMSO-d)δ=10.77(s、1H)、8.28-8.26(m、2H)、8.16(d、J=8.0Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.49-7.47(m、2H)、7.04(d、J=8.0Hz、2H)、6.89(d、J=8.0Hz、2H)、4.78-4.74(m、1H)、4.40-4.37(m、1H)、4.07-3.96(m、4H)、3.93(s、3H)、3.73-3.70(m、1H)、3.32(s、3H)、3.15-3.10(m、5H)、2.70-2.62(m、3H)、2.60-2.54(m、7H)、2.44-2.42(m、1H)、2.13-2.10(m、1H)、2.01-1.79(m、5H)、1.74-1.68(m、2H)、1.64-1.52(m、4H)、1.50-1.37(m、2H)。
【0116】
実施例6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物6)の合成
【0117】
【化14】
【0118】
工程1.tert-ブチル4-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
ジオキサン(10mL)およびHO(2mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(0.5g、1.35mmol)、tert-ブチル4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル))フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(524.40mg、1.35mmol)およびKPO(859.98mg、4.05mmol)の混合物に25℃でPd(dppf)Cl(98.82mg、135.05μmol)を加えた。生成された混合物をN下で3回パージし、脱気した後、100℃で加熱し、14時間攪拌した。LCMSにより2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジンが完全に消費されたことを確認し、所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(3-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.7g、1.17mmol、86.44%収率、92%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=552.1
【0119】
工程2.tert-ブチル4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
エタノール(20mL)中のtert-ブチル4-(3-(2,6-ビス(ベンジルオ
キシ)ピリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.7g、1.27mmol)溶液にPd/C(0.5g、1.27mmol、10%純度)を加えた。混合物をH(15Psi)下30℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物をセライトパッドで濾過した後、残渣を真空濃縮し、tert-ブチル4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、粗製)を黄色の油状物として得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)=374.2
【0120】
工程3.3-(3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、1.34mmol)溶液に25℃でHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加えた。生成された混合物を25℃で0.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1;Rf=0)で出発物質が完全に消費されたことを確認し、新規なスポットが検出された。混合溶液を減圧濃縮し、3-(3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.5g、粗製、HCl)を黄色の固形物として得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)=274.1
【0121】
工程4.tert-ブチル(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(5)の合成
DMF(5mL)中のtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(844.79mg、2.91mmol)および3-(3-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(450mg、1.45mmol、HCl)溶液に25℃でNaI(21.77mg、145.26μmol)、DIEA(563.20mg、4.36mmol、759.03μL)を加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより3-(3-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(27%)が検出された。混合溶液を減圧濃縮した後、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.8g、粗製)を褐色の油状物として得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)=528.3
【0122】
工程5.3-(3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
DCM(10mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.8g、1.52mmol)溶液に25℃でTFA(3.08g、27.01mmol、2mL)を加えた。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(41%)が検出された。混合溶液を減圧濃縮し、3-(3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.8g、粗製、TFA)を褐色の油状物として得て、次の反応に直接用いた。MS(M+H)=428.2
【0123】
工程6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物6)の合成
DMF(3mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(90mg、201.15μmol)溶液にHATU(91.78mg、241.38μmol)およびDIPEA(155.98mg、1.21mmol、210.21μL)を加えた。混合物を25℃で10分間攪拌した。混合物に3-(3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(217.87mg、402.30μmol、TFA)を加えた。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより3-(3-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(62%)が検出された。混合物を減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@60mL/分)によって精製し、粗生成物を得た。粗生成物を分取TLC(DCM:メタノール=10:1;Rf=0.4)および分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:36%~66%、8分)で洗浄した後、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(26.5mg、30.30μmol、15.07%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=857.3
【0124】
HNMR(400MHz、DMSO-d)δ=10.79(s、1H)、8.31-8.23(m、2H)、8.15(d、J=7.6Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.53-7.43(m、2H)、7.15(t、J=7.8Hz、1H)、6.87-6.74(m、2H)、6.61(d、J=7.6Hz、1H)、4.76(q、J=8.3Hz、1H)、4.39(d、J=13.1Hz、1H)、4.12-3.94(m、4H)、3.93(s、3H)、3.75(dd、J=4.9、11.2Hz、1H)、3.30(s、3H)、3.19-3.05(m、5H)、2.75-2.53(m、10H)、2.46-2.39(m、1H)、2.25-2.12(m、1H)、2.06-1.78(m、5H)、1.73-1.34(m、8H)。
【0125】
実施例7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物7)の合成
【0126】
【化15】
【0127】
工程1.tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(3)の合成
メタノール(10mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(1g、3.14mmol)およびtert-ブチル((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)カルバメート(トランス)(673.19mg、3.14mmol)溶液に酢酸(188.64mg、3.14mmol、179.66μL)および4A MS(100mg)を加えた。次いで20℃でNaBHCN(592.21mg、9.42mmol)をゆっくりと加えた後、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(76%)が検出された。反応混合物を濾過した後、濾液を濃縮し、tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(1.6g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=517.3
【0128】
工程2.tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(4)の合成
メタノール(20mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(1.6g、3.10mmol)およびHCHO(502.63mg、6.19mmol、461.13μL、37%純度)溶液に酢酸(185.97mg、3.10mmol、177.12μL)を加えた。次いで20℃でNaBHCN(583.85mg、9.29mmol)をゆっくりと加えた後、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(82%)が検出された。反応混合物をHO(60mL)で希釈した後、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム(60mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し
、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(0.5g、942.20μmol、30.42%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=531.3
【0129】
工程3.3-(4-(4-(((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(5)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)カルバメート(トランス)(0.5g、942.20μmol)溶液に20℃でHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(91%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(4-(((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(451mg、粗製、HCl)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=431.3
【0130】
工程4.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(トランス)(化合物7)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(90mg、201.15μmol)溶液にHATU(84.13mg、221.26μmol)およびDIPEA(51.99mg、402.29μmol、70.07μL)を加えた。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(2mL)中の3-(4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(トランス)(103.33mg、221.26μmol、HCl)溶液およびDIPEA(51.99mg、402.29μmol、70.07μL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(50%)が検出された。反応混合物をHO(15mL)で希釈した後、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル0~10%DCM/メタノール勾配@100mL/分)で洗浄した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:49%~79%、8分)で再精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズ
アミド(トランス)(31.3mg、35.30μmol、17.55%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=860.4
【0131】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.29-8.23(m、2H)、8.06(d、J=7.8 Hz、1H)、7.95(s、1H)、7.52-7.44(m、2H)、7.04-6.90(m、3H)、4.83-4.70(m、1H)、4.04(t、J=14.0 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.83-3.68(m、2H)、3.38(s、2H)、3.30(s、3H)、2.65-2.53(m、4H)、2.47-2.46(m、1H)、2.28(d、J=6.4 Hz、2H)、2.25-2.13(m、4H)、2.05-1.88(m、5H)、1.83-1.67(m、6H)、1.65-1.49(m、5H)、1.44-1.31(m、4H)、1.30-1.19(m、2H)。
【0132】
実施例8.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(化合物8)の合成
【0133】
【化16】
【0134】
工程1.tert-ブチル(((1r,4r)-4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)シクロヘキシル)メチル)カルバメート(2)の合成
トルエン(40mL)中の(1r,4r)-4-(((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸(2g、7.77mmol)溶液に-10℃のドライアイスバス(bath)でTEA(1.18g、11.66mmol、1.62mL)を加え、次いでDPPA(2.14g、7.77mmol、1.68mL)を10分間一滴ずつ加えた。混合物を10℃まで昇温した後、70℃までゆっくりと加熱した。16時間後、混合物を47℃まで温度下降させてから、BnOH(2.52g、23.32mmol、2.42mL)を加え、生成された混合物を再び16時間110℃で加熱した。LCMSにより(1r,4r)-4-(((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸が完全に消費されたことを確認し、所望の質量(11%)が検出された。混合物をHO(80mL)で希釈した後、pH=5~6までHCl溶液(1N)を加え、生成された混合物を酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を炭酸水素ナトリウム溶液(50mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をMTBE(7mL)および石油エーテル(15mL)で5分間、粉砕した後、懸濁液を濾過し、濾過ケーキをMTBE(5mL)および石油エーテル(20mL)で洗浄した。濾過ケーキを集めて真空乾燥し、tert-ブチル(((1r,4r)-4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)シクロヘキシル)メチル)カルバメート(1.94g、5.35mmol、68.86%収率)を明るい褐色の固形物として得た。MS(M-Boc+H)=263.2
【0135】
工程2.ベンジル((1r,4r)-4-(アミノメチル)シクロヘキシル)カルバメート(3)の合成
ジオキサン(6mL)中のtert-ブチル(((1r,4r)-4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)シクロヘキシル)メチル)カルバメート(300mg、827.67μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、6mL)を加えた。混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより68%の所望の質量のピークが検出された。反応混合物を濃縮し、ベンジル((1r,4r)-4-(アミノメチル)シクロヘキシル)カルバメート(240mg、粗製、HCl)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=263.0
【0136】
工程3.8-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(4B)の合成
トルエン(30mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(1g、2.15mmol)、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(1g、6.98mmol、892.86μL)Pd(dba)(200.00mg、218.41μmol)、s-Phos(80.00mg、194.87μmol)およびt-BuONa(1M、6.00mL)の混合物をN下で3回脱気し、パージした後、N気体下100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(34%)が検出された。反応混合物を濾過した後、濾液をHO(30mL)で希釈し、混合物を酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を塩水(25mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液2~20%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製し、8-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(320mg、607.68μmol、28.22%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=527.1
【0137】
工程4.3-(3-フルオロ-4-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(4C)の合成
CFCHOH(10mL)中の8-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリ
ジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(320mg、607.68μmol)溶液にN気体下Pd/C(100mg、10%純度)を加えた後、混合物をH気体(15Psi)下20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(48%)が検出された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~100%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製し、3-(3-フルオロ-4-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(130mg、373.17μmol、61.41%収率)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=349.0
【0138】
工程5.3-(3-フルオロ-4-(4-オキソピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
THF(3mL)中の3-(3-フルオロ-4-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、430.58μmol)溶液にHCl(6M、3.00mL)を加えた。生成された混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより51%の所望の質量のピークが検出された。反応混合物を酢酸エチル(15mL)で希釈した後、0℃でpH=8~9まで混合物に飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、生成された混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出してから、合わせた有機相を塩水(25mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-オキソピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(130mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=305.0
【0139】
工程6.ベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメート(5)の合成
DCM(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-オキソピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(130mg、427.19μmol)溶液にベンジル((1r,4r)-4-(アミノメチル)シクロヘキシル)カルバメート(130.00mg、435.06μmol、HCl)およびTEA(436.20mg、4.31mmol、600μL)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。次いで混合物に25℃でNaBH(OAc)(350mg、1.65mmol)を加えた後、生成された混合物を25℃で15時間攪拌した。LCMSにより3-(3-フルオロ-4-(4-オキソピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(70%)が検出された。反応混合物を濾過した後、濾液を0℃でHO(2mL)で希釈した後、0℃でpH=8~9まで飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えた。生成された混合物を酢酸エチル(15mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液2~20%メタノール:DCMエーテル勾配、50mL/分)によって精製し、ベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメート(80mg、145.28μmol、34.01%収率)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=551.1
【0140】
工程7.ベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメート(6)の合成
メタノール(10mL)中のベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメート(100mg、181.60μmol)溶液にHOAc(10.91mg、181.60μmol、10.39μL)およびHCHO(136.32mg、1.82mmol、125.06μL、40%純度)を加えた。混合物を20℃で1時間攪拌した。次いで混合物に0℃でNaBHCN(100.00mg、1.59mmol)を加え、生成された混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を有する一つの主要ピークが検出された。反応混合物をHO(10mL)で希釈した後、濃縮し、メタノール除去し、混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈した後、混合物に0℃でpH=8~9まで飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、生成された混合物を酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、合わせた有機相を塩水(30mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%メタノール:DCM勾配、60mL/分)によって精製し、ベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメート(102mg、180.63μmol、99.47%収率)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=565.1
【0141】
工程8.3-(4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メチル)(メチル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
TFA(2.46g、21.61mmol、1.60mL)中のベンジル((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)カルバメート(80mg、141.67μmol)溶液をN気体下40℃で2時間30分間攪拌した。LCMSにより43%ピークの所望の質量が検出された。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メチル)(メチル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(77mg、粗製、TFA)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)=431.1
【0142】
工程9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(化合物8)の合成
DMF(3mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(80mg、178.80μmol)溶液に20℃でHATU(120.00mg、315.60μmol)、DIPEA(178.08mg、1.38mmol、240.00μL)および3-(4-(4-((((1r,4r)-4-アミノシクロヘキシル)メチル)(メチル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(80.00mg、粗製、TFA)を加えた。生成された混合物をN気体下20℃で16時間攪拌した。LCMSにより4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(61%)が検出された。反応混合物をHO(8mL)で希釈し
た後、混合物を酢酸エチル(25mL×2)で抽出し、合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:ジクロロメタン勾配、60mL/分)で洗浄した後、分取HPLC(カラム:3_Phenomenex(登録商標) Luna C18 75×30mm×3um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:28%~48%、10分、7分;カラム温度:30℃)で再精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1r,4r)-4-(((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)(メチル)アミノ)メチル)シクロヘキシル)-3-メトキシベンズアミド(62.3mg、54.97μmol、30.74%収率、96%純度、2TFA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=860.2
【0143】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.83(s、1H)、8.97-8.75(m、1H)、8.28-8.22(m、2H)、8.17-8.13(m、1H)、7.54-7.44(m、2H)、7.12-6.94(m、3H)、4.83-4.73(m、1H)、4.11-4.05(m、2H)、3.94(s、3H)、3.53-3.37(m、4H)、3.33(s、3H)、3.20-3.12(m、1H)、2.94-2.87(m、1H)、2.86-2.79(m、3H)、2.78-2.68(m、2H)、2.44-2.38(m、1H)、2.25-2.08(m、3H)、2.07-1.79(m、11H)、1.77-1.68(m、3H)、1.66-1.54(m、4H)、1.47-1.35(m、2H)、1.24-1.10(m、2H)。
【0144】
実施例9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-((3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンジル)アミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物9)の合成
【0145】
【化17】
【0146】
工程1.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(m-トリル)ピリジン(3)の合成
ジオキサン(100mL)およびHO(20mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(5g、13.50mmol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(m-トリル)-1,3,2-ジオキサボロラン(3.09g、14.18mmol)溶液にKPO(8.60g、40.51mmol)およびPd(dppf)Cl(494mg、675.14μmol)を加え、100℃でN気体下で14時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)で新規なスポットが検出されたことが確認された。混合物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾過ケーキを酢酸エチル(100mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)によって精製し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(m-トリル)ピリジン(5.3g、13.48mmol、99.79%収率、97%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=382.1
【0147】
工程2.3-(m-トリル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
エタノール(70mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(m-トリル)ピリジン(5.3g、13.89mmol)溶液にN気体下でPd/C(0.7g、10%純度)を加え、懸濁液を脱気し、Hで3回パージし、生成された混合物を25℃のH(15Psi)下で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(60%)が確認された。混合物をTHF(50mL)で希釈し、濾過し、濾過ケーキをTHF(60mL)およびメタノール(80mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、3-(m-トリル)ピペリジン-2,6-ジオン(2.7g、12.62mmol、90.86%収率、95%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=204.0
【0148】
工程3.3-(3-(ブロモメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
CCl(8mL)中の3-(m-トリル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.5g、2.46mmol)およびNBS(482mg、2.71mmol)溶液にAIBN(40.40mg、246.02μmol)を加え、混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出されたことが確認された。混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液30~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)で、3-(3-(ブロモメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(650mg、2.30mmol、93.65%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=281.8
【0149】
工程4.tert-ブチル(3-(4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)カルバメート(3A)の合成
DCM(30mL)中の3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(2g、10.57mmol)、ベンジル-ピペリジン-4-イルカルバメート(2.48g、10.57mmol)、HBTU(4.81g、12.68mmol)、およびDIPEA(4.10g、31.71mmol、5.52mL)の混合物を脱気し、Nで3回パージした後、混合物を25℃のN気体下で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(70%)が確認された。反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(3-(4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)カルバメート(4.5g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M
+H)=406.3
【0150】
工程5.ベンジル(1-(3-アミノプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(4A)の合成
DCM(40mL)中のtert-ブチル(3-(4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)カルバメート(4.5g、11.10mmol)溶液にTFA(7.59g、66.59mmol、4.93mL)を加え、混合物を25℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出されたことが確認された。混合物を減圧濃縮し、ベンジル(1-(3-アミノプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(10g、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=306.2
【0151】
工程6.ベンジル(1-(3-((3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンジル)アミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(8mL)中のベンジル(1-(3-アミノプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(1.78g、4.25mmol、TFA塩)溶液に炭酸カリウム(1.37g、9.93mmol)および3-(3-(ブロモメチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.4g、1.42mmol)を加え、混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(31%)が確認された。混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗生成物(crude)を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:12%~42%、10分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、2つのバッチのベンジル(1-(3-((3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンジル)アミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメートを得た。バッチ1:黄色の固形物として、39mg、70.57μmol、4.98%収率、100%純度、FA塩およびバッチ2:黄色の固形物として45mg、粗製、FA塩。MS(M+H)=507.1
【0152】
工程7.3-(3-(((3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)アミノ)メチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
ACN(0.4mL)中のベンジル(1-(3-((3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンジル)アミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(39mg、76.99μmol)溶液にTMSI(58.80mg、293.87μmol、40μL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことが確認された。混合物をHO(10mL)でクエンチングし、MTBE(10mL×3)で洗浄し、合わせた有機相をHO(10mL)で抽出した。合わせた水相を凍結乾燥し、3-(3-(((3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)アミノ)メチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、粗製、2HI塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=373.2
【0153】
工程8.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-((3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンジル)アミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物9)の合成
DMF(0.5mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(37mg、82.69μmol)溶液にHATU(37.73mg、99.23μmol)およびDIPEA(
7.42mg、57.41μmol、10μL)を加え、混合物を20℃で15分間攪拌した。DMF(1.5mL)中の3-(3-(((3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)アミノ)メチル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、95.50μmol、2HI塩)およびDIPEA(59.36mg、459.29μmol、80μL)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(80%)が確認された。混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:38%~68%、8分)、次いで分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、7分)によって精製し、溶離液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-((3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ベンジル)アミノ)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(11.4mg、13.36μmol、16.16%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=802.5
【0154】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.84(s、1H)、8.30-8.24(m、2H)、8.17-8.12(m、1H)、7.97(s、1H)、7.51-7.45(m、2H)、7.30-7.20(m、2H)、7.18(s、1H)、7.08(br d、J=7.6 Hz、1H)、4.79-4.74(m、1H)、4.44-4.33(m、1H)、4.10-3.99(m、3H)、3.93(s、3H)、3.91-3.81(m、2H)、3.71(s、2H)、3.33-3.32(m、3H)、3.14-3.05(m、1H)、2.76-2.61(m、8H)、2.22-2.11(m、1H)、2.09-2.00(m、1H)、1.99-1.89(m、2H)、1.88-1.76(m、2H)、1.74-1.66(m、2H)、1.65-1.54(m、3H)、1.50-1.34(m、2H)。
【0155】
実施例10.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物10)の合成
【0156】
【化18】
【0157】
工程1.2-(1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(3)の合成
トルエン(10mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン(1g、3.32mmol)および2-(ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(682.91mg、3.99mmol)溶液に炭酸セシウム(3.25g、9.97mmol)、Pd(dba)(61mg、66.61μmol)およびXantphos(58mg、100.24μmol)を加え、混合物を100℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量が検出されたことが確認された。混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(30mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液2~3%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、2-(1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(670mg、1.83mmol、55.05%収率、94%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=344.2
【0158】
工程2.(4-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ホウ酸(4)の合成
ジオキサン(10mL)中の2-(1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(670mg、1.95mmol)およびBPD(643mg、2.53mmol)溶液にKOAc(573.08mg、5.84mmol)およびPd(dppf)Cl(28.48mg、38.93μmol)を加え、生成された混合物を80℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(60%)が確認された。混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(20mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(5g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液2~3%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、(4-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ホウ酸(690mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=309.9
【0159】
工程3.2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2
-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(6)の合成
ジオキサン(15mL)およびHO(3mL)中の(4-(4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ホウ酸(640mg、2.07mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(1.54g、4.15mmol)およびKPO(1.32g、6.21mmol)溶液にPd(dppf)Cl(46mg、62.87μmol)をN気体下で加え、混合物を80℃のN気体下で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(68%)が確認された。生成された混合物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾過ケーキを酢酸エチル(30mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=50/1~30/1)によって精製し、2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(730mg、1.20mmol、57.85%収率、91%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=555.4
【0160】
工程4.2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(7)の合成
THF(10mL)中の2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸エチル(730mg、1.32mmol)溶液にLiOH・HO(3M、880μL)を加え、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(29%)および65%の出発物質が残っていることが確認された。LiOH・HO(3M、880μL)をさらに加え、混合物を60℃で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量の主要なピーク(91%)が確認された。混合物に1N HClを加え、pH=3に調整し、HO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相をHO(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(660mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=527.3
【0161】
工程5.2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(8)の合成
THF(5mL)中の2-(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(0.2g、379.80μmol)溶液にN気体下でPd/C(30mg、10%純度)を加え、反応混合物を脱気し、Hで3回パージした。混合物を20℃ のH(15Psi)下で18時間攪拌した。LCMSにより出発物質が消費されたことと所望の質量のピークが検出されたことが確認された。混合物を濾過し、濾過ケーキをTHF(20mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(110mg、粗製)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)=348.9
【0162】
工程6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物10)の合成
DMF(0.8mL)中の2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(50mg、143.53μmol)溶液にHATU(66mg、173.58μmol)およびDIPEA(22.26mg、172.23μmol、30μL)を加え、混合物を20℃で15分間攪拌した
。次いで、DMF(0.7mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イル)ベンズアミド(50.00mg、88.33μmol、HCl塩)およびDIPEA(37.10mg、287.05μmol、50.00μL)溶液を加え、混合物を20℃で30分間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(66%)が確認された。混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:41%~71%、8分)および分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標)
luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:37%~67%、10分)によって精製し、溶離液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)アセチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(26.8mg、29.92μmol、20.85%収率、96%純度)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)=860.5
【0163】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、8.30-8.25(m、2H)、8.16(br d、J=7.9 Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.51-7.46(m、2H)、7.03-6.92(m、3H)、4.85-4.69(m、1H)、4.49-4.37(m、1H)、4.12-3.89(m、7H)、3.83-3.73(m、1H)、3.32-3.28(m、5H)、3.18-3.08(m、1H)、2.72-2.61(m、5H)、2.35-2.31(m、2H)、2.25-2.11(m、1H)、2.03-1.88(m、4H)、1.86-1.67(m、6H)、1.65-1.53(m、4H)、1.50-1.31(m、4H)。
【0164】
実施例11.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物11)の合成
【0165】
【化19】
【0166】
工程1.4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3)の合成
トルエン(100mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨード-ベンゼン(5g、16.62mmol)、ベンジルピペラジン-1-カルボキシレート(4.39g、19.94mmol、3.85mL)およびt-BuONa(2 M in THF、24.93mL)の混合物にPd(dba)(760.83mg、830.86μmol)およびXantphos(961.50mg、1.66mmol)を25℃で加えた。生成された混合物を脱気し、Nで3回パージした後、80℃まで昇温し、N気体下で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=0~5%、100mL/分)によって精製し、ベンジル4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4g、10.17mmol、61.21%収率)を黄色の油状物として得た。
【0167】
工程2.4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(5)の合成
ジオキサン(40mL)およびHO(7mL)中のベンジル4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3.5g、8.90mmol)、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(4.46g、10.68mmol)、KOAc(2.62g、26.70mmol)およびPd(dppf)Cl(325.62mg、445.01μmol)の混合物を100℃のN雰囲気下で14時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈した。生成された混合物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過
し、濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=0~10%、100mL/分)によって精製し、4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(2.9g、4.80mmol、53.97%収率)を黄色の油状物として得た。
【0168】
工程3.3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
CFCHOH(50mL)中の4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(2.9g、4.80mmol)溶液にPd/C(300mg、10%純度)を25℃のN雰囲気下で加えた。生成された混合物をHで3回パージし、脱気した後、25℃でH(15Psi)下で14時間攪拌した。LCMSにより中間体(3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリジン-2,6-ジオール)の質量の主要なピークを確認した。次いでPd(OH)/C(400mg、20%純度)を加え、生成された混合物を45℃でH(15Psi)下で4時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。反応混合物を濾過し、エタノール(50mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.2g、粗製)を白色の固形物として得た。粗生成物を次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=292.3
【0169】
工程4.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(8)の合成
DMF(20mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.2g、4.12mmol)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(1.92g、6.59mmol)の混合物にDIPEA(1.60g、12.36mmol、2.15mL)およびNaI(61.74mg、411.92μmol)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で1時間攪拌した後、80℃まで昇温し、80℃で13時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。25℃まで温度を下げた後、反応混合物をHO(60mL)に注いだ。生成された混合物を酢酸エチル(20mL×5)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を石油エーテル/酢酸エチル(30mL、3:1)で粉砕し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(2g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=546.7
【0170】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、7.08-6.91(m、2H)、6.90-6.84(m、1H)、6.07(dd、J=2.4、16.7 Hz、1H)、4.23-4.19(m、1H)、3.88-3.72(m、3H)、3.58-3.37(m、2H)、3.12-2.94(m、4H)、2.71-2.61(m、2H)、2.59-2.52(m、7H)、2.06-1.94(m、1H)、1.77-1.68(m、2H)、1.38(s、9H)、1.28-1.15(m、2H)。
【0171】
工程5.3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(2g、3.67mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を20℃で加えた。生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより反応が完了したことが確認された。反応混合物を濃縮し、3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.9g、粗製、2HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=446.0
【0172】
工程6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物11)の合成
DMF(8mL)中の3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.4g、2.70mmol、2HCl塩)、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(1.03g、2.30mmol)およびDIPEA(1.40g、10.80mmol)の混合物にHATU(1.13g、2.97mmol)を20℃で加えた。生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を酢酸でpH=6で中和した。生成された混合物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18(250×70mm、10μm);移動相:[水(TFA)-ACN];B%:15%~45%、20分)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(543.2mg、607.80μmol、22.51%収率、97.9%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=875.5
【0173】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.30-8.24(m、2H)、8.14(br d、J=7.5 Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、7.06-6.92(m、3H)、4.80-4.70(m、1H)、4.46-4.33(m、1H)、4.10-3.94(m、4H)、3.93(s、3H)、3.79(br dd、J=4.8、11.4 Hz、1H)、3.32-3.31(m、3H)、3.18-3.09(m、1H)、3.05-2.91(m、4H)、2.65-2.53(m、10H)、2.26-2.14(m、1H)、2.04-1.73(m、6H)、1.71-1.65(m、2H)、1.65-1.55(m、4H)、1.50-1.35(m、2H)。
【0174】
実施例12.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピぺリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物12)の合成
【0175】
【化20】
【0176】
工程1.2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(2)の合成
O(120mL)中の2-(ピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(6g、46.44mmol)溶液に亜硝酸ナトリウム(6.41g、92.88mmol)を0℃で少しずつ加えた。次いで酢酸(8.37g、139.32mmol、7.97mL)を0℃で一滴ずつ加えた。生成された混合物を15℃までゆっくりと昇温させ、15℃で16時間攪拌した。LCMSにより23%の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(75%)が検出されたことが確認された。反応混合物を15℃で追加で16時間攪拌し、LCMSにより12%の出発物質が残っていることと所望の質量のピーク(81%)が検出されたことが確認された。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、pH>7で調整し、生成された混合物を溶液(酢酸エチル:メタノール=10:1、250mL×11)で抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(7.98g)を黄色の油状物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=159.2。
【0177】
工程2.2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(3)の合成
メタノール(70mL)中の2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(7.98g、50.44mmol)溶液にZn(16.49g、252.22mmol)を0℃で加え、酢酸(45.44g、756.65mmol、43.27mL)を0℃で一滴ずつ加えた。生成された混合物を15℃までゆっくりと昇温させ、15℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピーク(92%)が確認された。混合物を濾過し、濾過ケーキをメタノール(200mL)で洗浄した。濾液を真空濃縮した。黄色の固形物をメタノール(80mL)で処理し、10分間攪拌した後、濾過し、濾過ケーキを捨てた。濾液を真空濃縮し、2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(29.7g)を黄色の粘性物質(gum)として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=145.2。
【0178】
工程3.tert-ブチル(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(4)の合成
THF(80mL)中の2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エタン-1-オール(29.7g、205.94mmol)溶液にHO(40mL)中の水酸化ナトリウム(24.71g、617.83mmol)溶液を加えて、次いでBocO(44.95g、205.94mmol、47.31mL)を加えて、生成された混合物を15℃で16時間攪拌した。TLCにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(100mL)で洗浄し、濾液をHO(200mL)で希釈し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液14~40%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(3.58g、14.65mmol、7.11%収率)をオフホワイトの固形物として得た。MS(M-56+H)=189.1。
【0179】
工程4.2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(5)の合成
DCM(50mL)中のtert-ブチル(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(3.58g、14.65mmol)溶液にTEA(2.97g、29.30mmol、4.08mL)、DMAP(17.90mg、146.52μmol)およびTosCl(4.19g、21.98mmol)を加え、混合物を15℃で16時間攪拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により反応物が完全に消費されたことと低極性の一つの新規なスポットが検出されたことが確認された。反応物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液16~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(5.05g、12.67mmol、86.48%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=399.1。
【0180】
工程5.2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(6C)の合成
ジオキサン(300mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジン(20g、54.02mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(17.99g、70.22mmol)、KOAc(10.60g、108.04mmol)、Pd(dppf)Cl(1.98g、2.70mmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした後、混合物を100℃のN気体下で16時間攪拌した。LCMSに
より2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-ブロモピリジンが完全に消費されたことと26%の所望の質量のピークを確認した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(30mL)で洗浄した。濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(330g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(14.05g、33.67mmol、62.33%収率)を褐色の粘性物質(gum)として得た。MS(M+H)=417.9。
【0181】
工程6.4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(6E)の合成
ジオキサン(90mL)およびHO(15mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(6g、14.38mmol)、4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3.96g、10.06mmol)、KOAc(4.23g、43.13mmol)およびPd(dppf)Cl(526.02mg、718.90μmol)の混合物を100℃のN雰囲気下で16時間攪拌した。LCMSにより10%の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンが残っていることと、53%の所望の質量のピークが検出されたことが確認された。反応混合物を濃縮した。残渣をHO(100mL)で希釈し、酢酸エチル(80mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~5%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3.98g、6.59mmol、45.85%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)=604.1。
【0182】
工程7.3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
CFCHOH(100mL)中の4-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(3.95g、6.54mmol)溶液にPd/C(1g、10%純度)およびPd(OH)/C(1g、10%純度)を15℃でN雰囲気下で加えた。生成された混合物を脱気し、Hで3回パージした後、45℃でH(15Psi)気体下で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、63%の所望の質量のピークが検出されたことが確認された。反応混合物を濾過し、CFCHOH(100mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(2.53g)を明るい褐色の粘性物質(gum)として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=292.1。
【0183】
工程8.tert-ブチル(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(7)の合成
DMF(7mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(300mg、1.03mmol)および2-(1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピペリジン-4-イル)エチル4-メチルベンゼンスルホネート(615.58mg、1.54mmol)溶液にDIPEA(399.28mg、3.09mmol、538.12μL)およびNaI(15.44mg、102.98μmol)を加え、混合物を60℃で16時間攪拌した。LCMSにより3-(3
-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと、63%の所望の質量のピークが検出されたことが確認された。反応混合物をHO(100mL)で希釈し、DCM(60mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×4)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮した。残渣を混合物(MTBE:酢酸エチル=10mL:10mL)で10分間粉砕し、懸濁液を濾過し、濾過ケーキをMTBE(20mL)で洗浄した。濾過ケーキを集めて、真空乾燥し、tert-ブチル(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(250mg、482.97μmol、46.90%収率)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)=518.2。
【0184】
工程9.3-(4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
DCM(3mL)中のtert-ブチル(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(100mg、193.19μmol)溶液にTFA(220.28mg、1.93mmol、143.04μL)を加え、混合物を15℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、77%の所望の質量のピークが検出されたことが確認された。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(105mg、TFA塩)を褐色の粘性物質(gum)として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=418.2。
【0185】
工程10.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピぺリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物12)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(90mg、201.15μmol)溶液にHATU(114.72mg、301.72μmol)およびDIPEA(259.97mg、2.01mmol、350.36μL)を加え、混合物を15℃で15分間攪拌した後、3-(4-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)エチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100.45mg、221.26μmol、HCl塩)を加えて、生成された混合物を15℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、47%の所望の質量のピークが検出されたことが確認された。混合物にCHCOOHを加え、pH<7で調整し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、7分)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:43%~73%、8分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピぺリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)エチル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(12.6mg、14.58μmol、7.25%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=847.3。
【0186】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、9.27(s、1H)、8.36-8.18(m、2H)、7.96(s、1H)、7.54-7.34(m、2H)、7.11-6.83(m、3H)、4.85-4.69(m、1H)、4.04(br t、J=14.0 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.80(br dd、J=4.6、11.8 Hz、1H)、3.30(br s、3H)、3.00(br s、6H)、2.79-2.73(m、2H)、2.70-2.57(m、6H)、2.39-2.33(m、2H)、2.24-2.15(m、1H)、2.04-1.98(m、1H)、1.94(br s、2H)、1.71(br s、4H)、1.59(br s、4H)、1.43(br d、J=2.8 Hz、2H)、1.30(br s、3H)。
【0187】
実施例13.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物13)の合成
【0188】
【化21】
【0189】
工程1.tert-ブチル(1-(2-クロロアセチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(3)の合成
DCM(50mL)中のtert-ブチルピペリジン-3-イルカルバメート(4g、19.97mmol)およびTEA(4.04g、39.94mmol、5.56mL)溶液に2-クロロアセチルクロリド(2.26g、19.97mmol、1.59mL)を0℃で一滴ずつ加え、加えた後、生成された物質を15℃で2時間攪拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=1:2)で微量のtert-ブチルピペリジン-3-イルカルバメートが残っていることと、低極性の新規なスポットが検出されたことが確認された。混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液12~18%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(2-クロロアセチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(3.15g、11.38mmol、56.99%収率)を褐色の固形物として得た。MS(M-100+H)=177.1。
【0190】
工程2.tert-ブチル(1-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(5)の合成
DMF(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(300mg、1.03mmol)およびtert-ブチル(1-(2-クロロアセチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(228.00mg、823.84μmol)溶液にDIPEA(399.28mg、3.09mmol、538.12μL)およびNaI(15.44mg、102.98μmol)を加え、混合物を60℃で16時間攪拌した。LCMSにより254nmで所望の質量のピーク(79%)が確認された。反応混合物をHO(100mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:10%~40%、10分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル(1-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(150mg、282.16μmol、27.40%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=532.2
【0191】
工程3.3-(4-(4-(2-(3-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
DCM(3mL)中のtert-ブチル(1-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(150mg、282.16μmol)溶液にTFA(308.00mg、2.70mmol、200μL)を加え、混合物を15℃で16時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量のピークを確認した。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(4-(2-(3-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(155mg、TFA塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=432.2。
【0192】
工程4.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物13)の合成
DMF(3mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(120mg、268.20μmol)溶液にHATU(132.57mg、348.65μmol)およびDIPEA(207.97mg、1.61mmol、280.29μL)を加え、混合物を15℃で15分間攪拌した後、3-(4-(4-(2-(3-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエチル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(146.31mg、268.20μmol、TFA塩)を加え、生成された混合物を15℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(94%)が確認された。混合物にCHCOOHを加えて、pH<7で調整し、生成された混合物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:26%~56%、10分)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:40%~70%、8分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4
,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(2-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)アセチル)ピペリジン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(56.7mg、64.54μmol、24.07%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=861.3。
【0193】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、8.32-8.23(m、2H)、8.17(br t、J=8.6 Hz、1H)、7.98(s、1H)、7.54-7.43(m、2H)、7.08-6.87(m、3H)、4.83-4.68(m、1H)、4.44-4.11(m、1H)、4.04(br t、J=14.0 Hz、3H)、3.93(d、J=8.6 Hz、3H)、3.80(br dd、J=5.4、11.1 Hz、2H)、3.36-3.25(m、5H)、3.21-2.92(m、6H)、2.77-2.55(m、6H)、2.27-2.12(m、1H)、2.06-1.86(m、4H)、1.84-1.67(m、3H)、1.66-1.45(m、6H)。
【0194】
実施例14.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物14)の合成
【0195】
【化22】
【0196】
工程1.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(3)の合成
DMF(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(300mg、1.03mmol)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(449.17mg、1.54mmol)溶液にDIPEA(399.28mg、3.09mmol、538.12μL)およびNaI(15.44mg、102.98μmol)を加え、混合物を60℃で16時間攪拌した。LCMSにより3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと、所望の質量のピーク(65%)が検出されたことが確認された。反応混合物をHO(100mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18 150×40mm×15μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:10%~40%、10分)に
よって精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(100mg、183.27μmol、17.80%収率)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=546.2。
【0197】
工程2.3-(4-(4-(3-(3-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(4)の合成
DCM(4mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-3-イル)カルバメート(100mg、183.27μmol)溶液にTFA(150μL)を加え、混合物を15℃で4時間攪拌した。LCMSにより3%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピーク(86%)が確認された。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(4-(3-(3-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(105mg、TFA塩)を褐色の油状物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=446.2。
【0198】
工程3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物14)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(80mg、178.80μmol)溶液にHATU(88.38mg、232.44μmol)およびDIPEA(138.65mg、1.07mmol、186.86μL)を加え、混合物を15℃で15分間攪拌した後、3-(4-(4-(3-(3-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100.05mg、178.80μmol、TFA塩)を加え、生成された混合物を15℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、95%の所望の質量が検出されたことが確認された。混合物にCHCOOHを加え、pH<7で調整した。生成された混合物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 150×25mm×10μm;移動相:[水(FA)-ACN];B%:26%~56%、10分)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:38%~68%、8分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-3-イル)-3-メトキシベンズアミド(35.7mg、39.99μmol、22.36%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=875.8。
【0199】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.93-10.75(m、1H)、8.43-8.11(m、3H)、7.98(s、1H)、7.67-7.44(m、2H)、7.17-6.85(m、3H)、4.88-4.69(m、1H)、4.48-4.10(m、1H)、4.04(br t、J=13.9 Hz、3H)、3.94(s、3H)、3.85-3.74(m、2H)、3.53-3.36(m、5H)
、3.11-2.89(m、5H)、2.79-2.57(m、9H)、2.28-2.11(m、1H)、2.06-1.87(m、4H)、1.85-1.49(m、9H)。
【0200】
実施例15.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物15)の合成
【0201】
【化23】
【0202】
工程1.1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(2)の合成
トルエン(200mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン(10g、33.23mmol)およびピペリジン-4-カルボン酸エチル(5.22g、33.23mmol、5.12mL)溶液に炭酸セシウム(32.49g、99.70mmol)、Pd(dba)(608.66mg、664.69μmol)およびXantphos(576.90mg、997.03μmol)を加え、混合物をN下100℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(17%)が検出された。混合物をHO(500mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減
圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.6g、7.40mmol、22.27%収率、94%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=330.0
【0203】
工程2.1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3)の合成
ジオキサン(40mL)およびHO(8mL)中の1-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(2.1g、6.36mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(5.31g、12.72mmol)溶液にKPO(4.05g、19.08mmol)およびPd(dppf)Cl(465.36mg、635.99μmol)を加え、生成された混合物を90℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(58%)が検出され、混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(1.5g、2.77mmol、43.63%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=541.2
【0204】
工程3.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(4)の合成
THF(30mL)中のLAH(315.92mg、8.32mmol)懸濁液にTHF(20mL)中の1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチル(3g、5.55mmol)を20℃で加え、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(97%)が検出された。反応混合物を0℃でHO(0.3mL)、水酸化ナトリウム溶液(15%、0.3mL)およびHO(0.9mL)でケンチングし、次いで混合物を濾過してから、濾液を減圧濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(2.9g、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=499.3
【0205】
工程4.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
CFCHOH(100mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(2.9g、5.82mmol)溶液にN気体下で酢酸(349.29mg、5.82mmol、332.66μL)およびPd/C(0.3g、10%純度)を加えた後、混合物をH下で3回脱気し、パージし、混合物を20℃で16時間H気体(15Psi)下で攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(80%)が検出され、混合物を濾過し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.8g、4.94mmol、85.01%収率、88%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=321.2
【0206】
工程5.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(6)の合成
DCM(30mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.8g、2.50mmol
)溶液にDMP(1.59g、3.75mmol、1.16mL)を加え、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出され、混合物を濾過した後、濾液を減圧濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(0.8g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=319.0
【0207】
工程6.tert-ブチル2-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(8)の合成
DMF(20mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(2g、4.47mmol)およびtert-ブチル2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.07g、4.47mmol)溶液にHATU(2.04g、5.36mmol)およびDIPEA(1.73g、13.41mmol、2.34mL)を加え、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(72%)が検出された。混合物に水(100mL)を注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル2-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.7g、2.51mmol、56.22%収率、99%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=670.6
【0208】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(6a)の合成
ジオキサン(20mL)中のtert-ブチル2-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.7g、2.54mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、17.00mL)を加え、生成された混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(100%)が検出され、混合物を減圧濃縮し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(1.5g、2.47mmol、97.50%収率、HCl)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=570.3
【0209】
工程8.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.
5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物15)の合成
DCM(50mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(0.8g、2.51mmol)溶液に4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(1.22g、2.01mmol、HCl塩)およびNaOAc(309.23mg、3.77mmol)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。次いで、混合物に20℃でNaBH(OAc)(2.66g、12.57mmol)を加え、生成された混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(38%)が検出された。混合物に水(100mL)を注ぎ、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、0.7gの粗生成物を得て、粗生成物を酢酸エチル(20mL)で粉砕し、0.6gの所望の生成物(95%純度)を得て、所望の生成物をACN(10mL)およびメタノール(10mL)で粉砕し、560mgの所望の生成物(96%純度)を得て、560mgの所望の生成物をDMF(5mL)およびメタノール(2mL)で粉砕し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(230mg、258.49μmol、10.29%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。全ての母液を濃縮し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:45%~75%、10分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(281.4mg、316.26μmol、12.58%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=872.5。
【0210】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.43(br d、J=7.3 Hz、1H)、8.29-8.24(m、2H)、7.96(s、1H)、7.50-7.46(m、2H)、7.02-6.92(m、3H)、4.83-4.71(m、1H)、4.45-4.33(m、1H)、4.04(br t、J=14.1 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.79(dd、J=4.9、11.6 Hz、1H)、3.31(br s、5H)、2.68-2.59(m、3H)、2.33-2.12(m、9H)、2.04-1.92(m、3H)、1.85-1.70(m、6H)、1.65-1.51(m、10H)、1.31-1.20(m、2H)。
【0211】
実施例16.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物16)の合成
【0212】
【化24】
【0213】
DCE(5mL)中の1-[4-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)フェニル]ピペリジン-4-カルバルデヒド(94.15mg、313.48μmol)溶液に4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(190mg、313.48μmol、HCl塩)およびNaOAc(38.57mg、470.22μmol)を加えた。混合物を20℃で1時間攪拌した。次いでNaBH(OAc)(332.19mg、1.57mmol)を20℃で加え、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量を確認した。反応混合物をHO(15mL×3)で洗浄した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:3_Phenomenex(登録商標) Luna C18 75×30mm×3μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:20%~40%、9分)後、分取TLC(二酸化ケイ素、ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(28.7mg、32.60μmol、10.40%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=854.7
【0214】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.76(s、1H)、8.42(d、J=7.5 Hz、1H)、8.31-8.23(m、2H)、7.96(s、1H)、7.52-7.45(m、2H)、7.02(d、J=8.7 Hz、2H)、6.87(d、J=8.8 Hz、2H)、4.82-4.71(m、1H)、4.39(sxt、J=7.6 Hz、1H)、4.04(br t、J=14.1 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.71(dd、J=5.0、10.8 Hz、1H)、3.64(br d、J=12.1 Hz、2H)、3.32(br s、3H)、2.65-2.57(m、3H)、2.48-2.41(m、2H)、2.32-2.20(m、3H)、2.18-2.09(m、5H)、2.04-1.91(m、3H)、1.85-1.68(m、6H)、1.66-1.51(m、9H)、1.23-1.11(m、2H)。
【0215】
実施例17.3-(4-(4-((2-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド)[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物17)の合成
【0216】
【化25】
【0217】
工程1.tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(2)の合成
THF(20mL)中の7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸(1g、3.71mmol)溶液に0℃でBH・THF(1M、10mL)を加えた。混合物をN気体下20℃で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1;I)で反応物1が完全に消費されたことと、一つの新規なスポット(Rf=0.28)が検出されたことが確認された。混合物を0℃でメタノール(30mL)でケンチングした。次いで混合物を減圧濃縮した。残渣を水(100mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(940mg、粗製)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)=256.4
【0218】
工程2.tert-ブチル2-((3-メトキシ-4-ニトロフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(4)の合成
THF(6mL)中のtert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(740mg、2.90mmol)溶液に0℃でPPh(1.15g、4.37mmol)、3-メトキシ-4-ニトロフェノール(500mg、2.96mmol)およびDIAD(936.00mg、4.63mmol、900μL)を加えた。混合物をN気体下20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(31%)が検出された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液10~33%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル2-((3-メトキシ-4-ニトロフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(1.16g、2.85mmol、98.48%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+Na)=429.3
【0219】
工程3.tert-ブチル2-((4-アミノ-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(5)の合成
エタノール(10mL)およびHO(10mL)中のtert-ブチル2-((3-メトキシ-4-ニトロフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(700mg、1.72mmol)溶液にFe(700mg、12.53mmol)および塩化アンモニウム(700mg、13.09mmol)を加えた後、80℃で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で出発物質が完全に消費されたことを確認し、一つの新規なスポットが検出された。反応混合物を濾過した後、濾液を濃縮し、エタノールを除去した。次いで、NaCO(sat.aq、8mL)を加え、pH=9で調整した後、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水100mL(50mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~50%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル2-((4-アミノ-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(630mg、1.67mmol、97.17%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=377.3
【0220】
工程4.tert-ブチル2-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b])[1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(5A)の合成
ジオキサン(30mL)中の2-クロロ-9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(350mg、1.11mmol)、tert-ブチル2-((4-アミノ-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(420mg、1.12mmol)、Pd(OAc)(56.00mg、249.43μmol)、BINAP(140.00mg、224.84μmol)および炭酸セシウム(1.40g、4.30mmol)の混合物をNで3回脱気し、パージした後、混合物をN気体下100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(21%)が検出された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20~50%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製した後、分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18
Ultra 150×50mm×3um;移動相:[水(FA)-ACN];B%:59%~89%、7分;カラム温度:30℃)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル2-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b])[1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(240mg、365.43μmol、33.07%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=657.6
【0221】
工程5.2-((4-((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)-9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(7)の合成
ジオキサン(3mL)中のtert-ブチル2-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b])[1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(240mg、365.43μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、12.00mL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを
確認し、所望の質量のピーク(81%)が検出された。反応混合物を減圧濃縮し、2-((4-((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)-9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(210mg、粗製、HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=557.5
【0222】
工程6.3-(4-(4-((2-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド)[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(化合物17)の合成
DCE(8mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(128mg、402.08μmol)溶液に2-((4-((7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)-9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-5,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-6-オン(210mg、354.07μmol、HCl塩)およびNaOAc(110mg、1.34mmol)を加えた。混合物を20℃で1時間攪拌した。次いで混合物に0℃でNaBH(OAc)(355mg、1.67mmol)を加え、混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(33%)が検出された。反応混合物を0℃でHO(5mL)で希釈した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH=9で調整し、生成された混合物を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~25%メタノール:DCM勾配、60mL/分)によって精製し、次いで分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150x50mm×3um;移動相:[水(FA)-ACN];B%:19%~49%、7分、カラム温度:30℃)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、3-(4-(4-((2-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド)[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェノキシ)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(66.3mg、74.10μmol、18.43%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=859.2
【0223】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.17(s、0.3H)、8.14(s、1H)、7.82(s、1H)、7.71-7.64(m、1H)、7.03-6.90(m、3H)、6.60(d、J=2.4 Hz、1H)、6.50-6.42(m、1H)、4.69-4.43(m、1H)、4.00-3.88(m、4H)、3.79(s、3H)、3.79-3.75(m、1H)、3.36-3.29(m、5H)、2.66-2.60(m、4H)、2.34-2.28(m、2H)、2.25-2.10(m、5H)、2.02-1.96(m、1H)、1.93-1.73(m、7H)、1.66-1.48(m、13H)、1.30-1.19(m、2H)。
【0224】
実施例18.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)
ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物18)の合成
【0225】
【化26】
【0226】
工程1.tert-ブチル7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(3)の合成
トルエン(50mL)中の2,6-ジベンジルオキシ-3-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)ピリジン(1.5g、3.23mmol)およびtert-ブチル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(804.22mg、3.55mmol)溶液にN下20℃で炭酸セシウム(3.16g、9.69mmol)およびPd(dba)(147.91mg、161.52μmol)およびRuPhos(150.75mg、323.05μmol)を加え、生成された混合物を100℃で12時間攪拌した。LCMSにより全ての出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(28%)が検出された。反応混合物をワークアップのため、他のバッチ(0.5gスケール)と合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~15%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.5g、1.48mmol、52.69%収率、90%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=610.3
【0227】
工程2.tert-ブチル7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(4)の合成
THF(20mL)中のtert-ブチル7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.5g、2.46mmol)溶液にN下Pd/C(1g、10%純度)を加えた。懸濁液をHで3回脱気し、パージした。混合物をH(15Psi)下20℃で12時間攪拌した。LCMSにより46%の出発物質が残っていることと、所望の質量のピークが検出され、この反応混合物にN2下Pd/C(1g、10%純度)を加えた後、反応混合物をH(15Psi)下20℃で24時間攪拌した。L
CMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(67%)が検出された。反応混合物をTHF(15mL)で希釈した後、濾過した。濾液を真空濃縮し、tert-ブチル7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(917mg、2.13mmol、86.38%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=432.2
【0228】
工程3.3-(3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
ジオキサン(6mL)中のtert-ブチル7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(917mg、2.13mmol)溶液に20℃でHCl/ジオキサン(4M、12mL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(58%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(782mg、粗製、HCl)をオフホワイトの固形物として得た。MS(M+H)=332.4
【0229】
工程4.8-ニトロソ-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(10B)の合成
O(300mL)中の1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(26g、181.59mmol、23.21mL)溶液に0℃で亜硝酸ナトリウム(37.59g、544.76mmol)を加えた。次いで0℃で酢酸(43.62g、726.34mmol、41.54mL)を一滴ずつ加えた後、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(98%)が検出された。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で出発物質が完全に消費され、一つの新規なスポットが検出された。反応混合物に20℃で飽和炭酸水素ナトリウム(400mL)を加え、pH=7で調整した後、酢酸エチル(400mL×4)で抽出した。有機相を炭酸水素ナトリウム(200mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、8-ニトロソ-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(25.5g、148.10mmol、81.56%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=173.3
【0230】
工程5.1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-アミン(10C)の合成
THF(200mL)およびHO(100mL)中の8-ニトロソ-1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(25.5g、148.10mmol)溶液に塩化アンモニウム(23.77g、444.30mmol)を加え、次いで0℃でZn(29.05g、444.30mmol)を少しずつ加えた後、生成された混合物を20°で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピークが検出された。反応混合物をTHF(500mL)で希釈した後、濾過した。濾液を真空濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を20℃でTHF:酢酸エチル=1:1(200mL×4)で15分間粉砕し、濾過した。濾液を真空濃縮し、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-アミン(9.8g、61.95mmol、41.83%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=159.1
【0231】
工程6.ベンジル(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)カルバメート(10D)の合成
THF(80mL)中の1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-アミン(7g、44.25mmol)溶液に0℃でTEA(22.26g、220.03m
mol、30.63mL)およびCbzCl(7.56g、44.32mmol、6.30mL)を加えた後、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。混合物をHO(100mL)で希釈した後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液40~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液40~50%酢酸エチル/石油エーテル勾配@70mL/分)で再精製し、ベンジル(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)カルバメート(850mg、2.38mmol、5.39%収率、82%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=293.1
【0232】
工程7.ベンジルN-(4-オキソ-1-ピペリジル)カルバメート(10)の合成
THF(20mL)中のベンジルN-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)カルバメート(930mg、3.18mmol)溶液にHCl(1M、12mL)を加え、混合物を50℃で1時間攪拌した。LCMSにより38%の残りの出発物質および50%の所望の質量が検出された。混合物を50℃で1時間さらに攪拌した。LCMSにより18%の残りの出発物質および70%の所望の質量が検出された。混合物を50℃で1時間攪拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム(60mL)でケンチングした後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を水(10mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、ベンジルN-(4-オキソ-1-ピペリジル)カルバメート(740mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=249.2
【0233】
工程8.ベンジル(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(6)の合成
DCE(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(355.58mg、966.66μmol、HCl)溶液に20℃でTEA(815.13mg、8.06mmol、1.12mL)、4A MS(300mg)およびベンジルN-(4-オキソ-1-ピペリジル)カルバメート(200mg、805.55μmol)を加え、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、67%の所望の質量のピークが検出された。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~10%ジクロロメタン/メタノール勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(342mg、582.48μmol、72.31%収率、96%純度)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=564.3
【0234】
工程9.3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
20℃でTFA(3mL)中のベンジル(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(325mg、576.59μmol)の混合物を60℃で3時間攪拌した。LCMSにより26%の残りの出発物質および35
%の所望の質量ピークが検出され、混合物を60℃で1時間攪拌した。LCMSにより5%の残りの出発物質および47%の所望の質量ピークが検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(314mg、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=430.3
【0235】
工程10.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物18)の合成
DMF(3mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(100mg、223.50μmol)溶液にHATU(93.48mg、245.85μmol)およびDIPEA(57.77mg、446.99μmol、77.86μL)を加えた。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(3mL)中の3-(4-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(182.22mg、335.24μmol、TFA)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(93%)が検出された。反応混合物をHO(12mL)で希釈した後、酢酸エチル(12mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(12mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:31%~51%、7分)で洗浄した後、凍結乾燥し、生成物(160mg)を得た。生成物をアセトニトリル:水=1:1(10mL)溶液に溶解した。この混合物に飽和炭酸水素ナトリウム(2mL)を加え、pH=7で調整した。反応混合物をDCM(10mL×3)で抽出した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) C18 75×30mm×3um;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、7分)で再精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(68.6mg、73.89μmol、33.06%収率、95%純度、0.5FA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=859.4
【0236】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.82(s、1H)、9.34(s、1H)、8.30-8.20(m、2H)、7.96(s、1H)、7.47-7.38(m、2H)、7.06-6.90(m、3H)、4.82-4.70(m、1H)、4.11-3.98(m、2H)、3.92(s、3H)、3.79(dd、J=4.7、11.7 Hz、1H)、3.34-3.28(m、4H)、3.07-2.96(m、6H)、2.95-2.84(m、4H)、2.79(t、J=9.1 Hz、2H)、2.70-2.58(m、1H)、2.25-2.12(m、2H)、2.04-1.88(m、3H)、1.86-1.76(m、4H)、1.76-1.65(m、4H)、1.65-1.54(m、4H)、1.39-1.26(m、2H)。
【0237】
実施例19.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキ
ソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2R)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物19)の合成
【0238】
【化27】
【0239】
工程1.tert-ブチル(R)-4-(2-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DCM(60mL)中の2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(6g、24.66mmol)および(R)-4-ベンジルオキサゾリジン-2-オン(4.4g、24.83mmol)溶液にDMAP(1.51g、12.33mmol)およびDCC(5.09g、24.66mmol、4.99mL)を加え、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出されたことが確認された。混合物を濾過した後、濾過ケーキをMTBE(30mL)で洗浄した。濾液をHO(50mL×3)で洗浄した後、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。粗生成物を石油エーテル(50mL)で希釈し、20℃で30分間攪拌した。混合物を濾過した後、濾過ケーキを石油エーテル(20mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮した。生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液50~80%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(R)-4-(2-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(10g、24.10mmol、97.73%収率、97%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=347.4
【0240】
工程2.tert-ブチル4-((R)-1-((R)-4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4)の合成
THF(200mL)中のtert-ブチル(R)-4-(2-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレ
ート(10g、24.85mmol)溶液に0℃でLiHMDS(2M、25.00mL)をゆっくりと加え、混合物を0℃で30分間攪拌した。次いで-40℃でMeI(7.07g、49.80mmol、3.10mL)を加え、混合物を-40℃で2時間攪拌し、次いで反応混合物を20℃まで昇温させた後、20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(52%)が検出された。混合物を塩化アンモニウム(100mL)でケンチングした後、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-((R)-1-((R)-4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(5.42g、13.01mmol、52.36%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=361.1
【0241】
工程3.tert-ブチル(R)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(5)の合成
THF(100mL)中のtert-ブチル4-((R)-1-((R)-4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(5.42g、13.01mmol)溶液に20℃で水素化ホウ素リチウム(460mg、21.12mmol)をゆっくりと加え、混合物を20℃で30時間攪拌した。LCMSにより残っている微量の出発物質が検出された。混合物を塩化アンモニウム(50mL)でケンチングした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル(R)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(5g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=244.4
【0242】
工程4.tert-ブチル(R)-4-(1-(トシルオキシ)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(6)の合成
DCM(80mL)中のtert-ブチル(R)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(5g、20.55mmol)溶液にTEA(6.25g、61.79mmol、8.6mL)およびTosCl(3.92g、20.55mmol)を加え、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。混合物を水(50mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液17~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル(R)-4-(1-(トシルオキシ)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.19g、3.75mmol、18.23%収率、68%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-100+H)=298.3
【0243】
工程5.tert-ブチル4-((2R)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(8)の合成
DMF(8mL)中の3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.5g、1.23mmol、TFA塩)およびtert-ブチル(R)-4-(1-(トシルオキシ))プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.08g、1.85mmol、68%純度)溶液にDIPEA(797.10mg、6.17mmol、1.07mL)およびNaI(18.49mg、123.35μmol)を加え、混合物を60℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望
の質量が検出された。反応混合物を水(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-((2R)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(330mg、606.80μmol、49.19%収率、95%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=517.5
【0244】
SFC:方法詳細:「カラム:(S.S)Whelk-O 50×4.6mm I.D.、3.5um移動相:Phase A for CO、およびPhase B for メタノール+ACN=4:1(0.05%DEA);勾配溶離:40%メタノール+ACN=4:1(0.05%DEA)in CO 流速:3mL/分;検出器:PDAカラム温度:35℃;バックプレッシャー:100Bar」。
【0245】
工程6.3-(3-フルオロ-4-(4-((R)-2-(ピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル4-((2R)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(330mg、638.73μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、6mL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。ワークアップした後、LCMSにより所望の質量の主要ピーク(100%)が検出された。混合物を減圧濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-((R)-2-(ピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(290mg、粗製、HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=417.4
【0246】
工程7.3-(3-フルオロ-4-(4-((R)-2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(10)の合成
O(6mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-((R)-2-(ピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(290mg、640.19μmol、HCl塩)溶液に亜硝酸ナトリウム(132.51mg、1.92mmol)を加え、次いで酢酸(147.00mg、2.45mmol、140μL)をゆっくりと加え、生成された混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(21%)および70%の残りの出発物質が検出された。追加で亜硝酸ナトリウム(132.51mg、1.92mmol)および酢酸(147.00mg、2.45mmol、140μL)を加え、混合物を20℃で他の1時間攪拌した。LCMSにより43%の所望の質量および43%の残りの出発物質が検出された。他のバッチの亜硝酸ナトリウム(132.51mg、1.92mmol)を加え、混合物を20℃で12時間30分間攪拌した。LCMSにより75%の所望の質量および23%の残りの出発物質が検出された。混合物を炭酸水素ナトリウム(20mL)でケンチングした後、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を炭酸水素ナトリウム(10mL)および水(10mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-((R)-2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=446.5。
【0247】
工程8.3-(4-(4-((R)-2-(1-アミノピペリジン-4-イル)プロピル
)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
THF(5mL)およびHO(2.5mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-((R)-2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、561.13μmol)および塩化アンモニウム(92mg、1.72mmol)溶液に0℃でZn(111mg、1.70mmol)を加え、混合物を20℃で4時間攪拌した。LCMSにより17%の残りの出発物質および79%の所望の質量が検出された。混合物を濾過した後、濾過ケーキをTHF(30mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、3-(4-(4-((R)-2-(1-アミノピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=432.1。
【0248】
工程9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2R)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物19)の合成
DMF(3mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(0.2g、446.99μmol)溶液にHATU(203mg、533.89μmol)およびDIPEA(371.00mg、2.87mmol、0.5mL)を加え、混合物を20℃で15分間攪拌した。次いでDMF(3mL)中の3-(4-(4-((R)-2-(1-アミノピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(250mg、579.31μmol)溶液を加え、混合物を20℃で45分間攪拌した。LCMSにより64%の所望の質量が検出された。反応混合物を水(15mL)で希釈した後、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液8~15%メタノール/酢酸エチル勾配@80mL/分)で洗浄した後、分取TLC(酢酸エチル:ジクロロメタン:メタノール=5:5:1)で再精製した。生成物を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2R)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(95.5mg、104.82μmol、23.45%収率、94.5%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=861.0
【0249】
SFC方法詳細:「カラム:(S,S)Whelk-O 100×4.6mm I.D.,3.5um移動相:Phase A for CO、およびPhase B for メタノール+ACN(0.05%DEA);勾配溶離:60%メタノール+ACN(0.05%DEA)in CO流速:3mL/分;検出器:PDAカラム温度:35℃;バックプレッシャー:100Bar」
【0250】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、9.26(s、1H)、8.29-8.24(m、2H)、7.95(s、1H)、7.45-7.38(m、2H)、7.06-6.93(m、3H)、4.81-4.71(m、1H)、4.04(br t、J=14.1 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.
80(dd、J=4.9、12.0 Hz、1H)、3.30(s、3H)、3.07-2.96(m、5H)、2.81-2.71(m、2H)、2.64-2.59(m、1H)、2.56-2.52(m、6H)、2.31-2.08(m、3H)、2.03-1.89(m、3H)、1.75-1.54(m、9H)、1.50-1.29(m、3H)、0.86(br d、J=6.6 Hz、3H)。
【0251】
実施例20.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2S)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物20)の合成
【0252】
【化28】
【0253】
工程1.tert-ブチル(S)-4-(2-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DCM(40mL)中の2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル)酢酸(4g、16.44mmol)溶液にDCC(3.73g、18.08mmol、3.66mL)およびDMAP(1.00g、8.22mmol)を加え、30分間攪拌した後、(S)-4-ベンジルオキサゾリジン-2-オン(3.20g、18.08mmol)を加え、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~57%)が検出された。混合物を濾過し、固体を除去した。濾液を水(100mL)で希釈した後、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~40%石油エーテル:酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル(S)-4-(2-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(7g、13.22mmol、80.40%収率、76%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=347.1。
【0254】
工程2.tert-ブチル4-((S)-1-((S)-4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(4)の合成
THF(30mL)中のtert-ブチル(S)-4-(2-(4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(7g、17.39mmol)溶液に0℃でLiHMDS(1M、26.09mL)を加え、30分間攪拌した後、-40℃でMeI(4.94g、34.78mmol、2.17mL)を加え、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(57%)が検出された。混合物を塩化アンモニウム(50mL)でケンチングした後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;80g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~40%石油エーテル:酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-((S)-1-((S)-4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.3g、7.46mmol、42.91%収率、94.2%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=361.2
【0255】
工程3.tert-ブチル(S)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(5)の合成
THF(20mL)中のtert-ブチル4-((S)-1-((S)-4-ベンジル-2-オキソオキサゾリジン-3-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(3.3g、7.92mmol)溶液に0℃で水素化ホウ素リチウム(2M、5.94mL)を加えた。混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。混合物を塩化アンモニウム(50mL)でケンチングした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、tert-ブチル(S)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.7g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=244.4
【0256】
工程4.tert-ブチル(S)-4-(1-(トシルオキシ)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(6)の合成
DCM(20mL)中のtert-ブチル(S)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.7g、11.10mmol)溶液にTosCl(2.12g、11.10mmol)、DMAP(271.10mg、2.22mmol)およびTEA(2.25g、22.19mmol、3.09mL)を加えた。混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(15%)が検出された。反応混合物を水(50mL)で希釈した後、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、1000メッシュ、石油エーテル:酢酸エチル=1:0~20:1)によって精製し、tert-ブチル(S)-4-(1-(トシルオキシ)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.8g、4.53mmol、40.81%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=342.0。
【0257】
工程5.tert-ブチル4-((2S)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(8)の合成
DMF(10mL)中のtert-ブチル(S)-4-(1-(トシルオキシ)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.8g、4.53mmol)溶液にDIEA(877.82mg、6.79mmol、1.18mL)および3-(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1.06g、3.62mmol)を加えた。混合物を50℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(10%)が検出された。反応混合物を水(50mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%石油エーテル/酢酸エチル:エタノール(v:v=3:1)勾配@60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-((2S)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、2.32mmol、51.30%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=517.5
【0258】
工程6.3-(3-フルオロ-4-(4-((S)-2-(ピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-((2S)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、2.32mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加えた。混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)が検出された。混合物を減圧濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-((S)-2-(ピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(1g、粗製、HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=417.2
【0259】
工程7.3-(3-フルオロ-4-(4-((S)-2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(10)の合成
O(15mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-((S)-2-(ピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.8g、1.77mmol、HCl塩)溶液に亜硝酸ナトリウム(609.24mg、8.83mmol)を加えた。次いで0℃で混合物にHOAc(530.27mg、8.83mmol、505.02μL)を一滴ずつ加えた。混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム(50mL)でケンチングした後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-((S)-2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=446.2。
【0260】
工程8.3-(4-(4-((S)-2-(1-アミノピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(11)の合成
THF(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-((S)-2-(1-ニトロソピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.3g、673.36μmol)溶液に0℃でZn(220.15mg、3.37mmol)を加えた。次いで0℃でHO(5mL)中の塩化アンモニウム(108.05mg、2.02mmol)溶液を混合物に加えた。混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(60%)が検出された。混合物を濾過し
、固体を除去した。濾過ケーキをTHF(30mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、3-(4-(4-((S)-2-(1-アミノピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(240mg、粗製)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=432.2。
【0261】
工程9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2S)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物20)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(150mg、335.24μmol)溶液にHATU(152.96mg、402.29μmol)およびDIEA(216.64mg、1.68mmol、291.97μL)を加え、混合物を30分間攪拌し、次いでDMF(2mL)中の3-(4-(4-((S)-2-(1-アミノピペリジン-4-イル)プロピル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(144.67mg、335.24μmol)溶液を混合物に加え、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(36%)が検出された。反応混合物を水(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~60%石油エーテル:酢酸エチル/エタノール(v/v=2/1)勾配@60mL/分)および分取HPLC(カラム:Welch Ultimate C18 150×25mm×5μM;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、10分)で洗浄した後、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-((2S)-1-(4-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(13.1mg、14.79μmol、4.35%収率、96.3%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=861.4。
【0262】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、9.25(s、1H)、8.41-8.17(m、2H)、7.96(s、1H)、7.47-7.36(m、2H)、7.08-6.82(m、3H)、4.84-4.67(m、1H)、4.12-3.97(m、2H)、3.93(s、3H)、3.80(dd、J=4.8、11.8 Hz、1H)、3.32(s、3H)、3.06-2.93(m、6H)、2.81-2.61(m、8H)、2.28-2.08(m、3H)、2.05-1.88(m、3H)、1.80-1.54(m、9H)、1.51-1.27(m、3H)、0.86(d、J=6.8 Hz、3H)。
【0263】
実施例21.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物21)の合成
【0264】
【化29】
【0265】
工程1.7-(tert-ブチル)2-メチル7-アザスピロ[3.5]ノナン-2,7-ジカルボキシレート(2)の合成
DMF(20mL)中の7-(tert-ブトキシカルボニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸(3g、11.14mmol)溶液にMeI(2.37g、16.71mmol、1.04mL)および炭酸セシウム(5.44g、16.71mmol)を加えた。混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、7-(tert-ブチル)2-メチル7-アザスピロ[3.5]ノナン-2,7-ジカルボキシレート(5.1g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=228.1。
【0266】
工程2.7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸メチル(3)の合成
DCM(20mL)中の7-(tert-ブチル)2-メチル7-アザスピロ[3.5]ノナン-2,7-ジカルボキシレート(4.6g、16.23mmol)溶液にTFA(7.70g、67.53mmol、5mL)を0℃で加えた。混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより7-(tert-ブチル)2-メチル7-アザスピロ[3.5]ノナン-2,7-ジカルボキシレートが残っていることが確認された。TFA(7.70g、67.53mmol、5mL)をさらに加え、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸メチル(5g、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=184.1。
【0267】
工程3.7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸メチル(5)の合成
ジオキサン(20mL)中の7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸メチル(3g、10.09mmol、TFA塩)溶液に2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(3.75g、8.07mmol)、炭酸セシウム(9.86g、30.28mmol)、Pd(dba)(462.06mg、504.59μmol)およびRuPhos(470.92mg、1.01mmol)を加えた。混合物を100℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~16%)が確認された。反応混合物を濾過し、固体を除去した。濾液を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;120g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%石油エーテル:酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸メチル(1g、1.45mmol、14.34%収率、82%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=567.3。
【0268】
工程4.(7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メタノール(6)の合成
THF(5mL)中のLiAlH(133.96mg、3.53mmol)懸濁液にTHF(5mL)中の7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボン酸メチル(1g、1.76mmol)溶液を一滴ずつ加えた。混合物を20℃のN下で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピーク(100%)が確認された。反応混合物をHO(0.15mL)、水酸化ナトリウム(15%aq、0.15mL)およびHO(0.4mL)でケンチングした。反応混合物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~30%石油エーテル:酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、(7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メタノール(0.7g、1.22mmol、69.37%収率、94.2%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=539.6。
【0269】
工程5.3-(3-フルオロ-4-(2-(ヒドロキシメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
CFCHOH(10mL)中の(7-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メタノール(0.6g、1.11mmol)溶液にCFCHOH(10mL)中のPd/C(0.2g、556.95μmol、10%純度)溶液をN気体下で加えた。混合物を脱気し、Hで数回パージし、懸濁液を20℃のH気体(15Psi)下で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を濾過し、触媒を除去した。濾液を減圧濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(2-(ヒドロキシメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(380mg、992.12μmol、89.07%収率、94.1%純度)を灰色の固形物として得た。MS(M+H)=361.4。
【0270】
工程6.7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル
)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルバルデヒド(8)の合成
DCM(10mL)中の3-(3-フルオロ-4-(2-(ヒドロキシメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、416.18μmol)溶液にDMP(211.82mg、499.42μmol、154.62μL)を加えた。混合物を25℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、DCM(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルバルデヒド(0.2g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=359.0。
【0271】
工程7.tert-ブチル4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-カルボキシレート(12)の合成
DMF(5mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(0.5g、1.12mmol)溶液にHATU(509.88mg、1.34mmol)およびDIPEA(288.85mg、2.23mmol、389.29μL)を加え、混合物を30分間攪拌し、tert-ブチル4-アミノピペリジン-1-カルボキシレート(235.00mg、1.17mmol)を加え、生成された混合物を25℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~62%)が確認された。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~80%石油エーテル:酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.64g、990.95μmol、88.68%収率、97.5%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=630.3。
【0272】
工程8.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イル)ベンズアミド(9)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル4-(4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.64g、1.02mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加えた。混合物を20℃で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で新規なスポットが検出されたことが確認された。混合物を減圧濃縮し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イル)ベンズアミド(0.8g、粗製、HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=530.3。
【0273】
工程9.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-
6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物21)の合成
DCE(10mL)中の7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-カルバルデヒド(0.2g、558.03μmol)溶液に4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イル)ベンズアミド(252.69mg、446.42μmol、HCl塩)およびHOAc(100.53mg、1.67mmol、95.74μL)を加え、混合物を20℃で30分間攪拌し、次いでNaBH(OAc)(354.81mg、1.67mmol)を加え、生成された混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(~24%)が確認された。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム(50mL)で希釈し、DCM(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18 150×25mm×10μM;移動相:[水(FA)-ACN];B%:15%~45%、8分)で濾過し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-((7-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(29.9mg、31.16μmol、5.58%収率、91.6%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=872.3。
【0274】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.30-8.21(m、2H)、8.09(d、J=7.9 Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.53-7.45(m、2H)、7.04-6.89(m、3H)、4.81-4.72(m、1H)、4.05(t、J=14.1 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.80-3.76(m、2H)、3.30-3.27(m、3H)、2.95-2.91(m、2H)、2.88-2.80(m、4H)、2.68-2.59(m、3H)、2.48-2.33(m、4H)、2.22-2.13(m、1H)、2.03-1.91(m、7H)、1.80-1.69(m、6H)、1.64-1.56(m、6H)、1.50-1.38(m、2H)。
【0275】
実施例22.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物22)の合成
【0276】
【化30】
【0277】
工程1.tert-ブチル4-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DMF(5mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(0.3g、670.49μmol)溶液にHATU(305.93mg、804.59μmol)およびDIPEA(259.96mg、2.01mmol、350.35μL)を加えた。混合物を25℃で10分間攪拌した。混合物にtert-ブチル4-(アミノメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(143.69mg、670.49μmol)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(15mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(15mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.6g、粗製)を褐色の固形物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=644.4
【0278】
工程2.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンズアミド(3)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.6g、粗製)溶液にHCl/ジオキサン(4M、15mL)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと、所望の質量の主要なピークを確認した。混合物を減圧濃縮し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンズアミド(0.5g、粗製)を褐色の固形物として得て、これを次の
工程にて直接使用した。MS(M+H)=544.3
【0279】
工程3.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物22)の合成
メタノール(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イルメチル)ベンズアミド(160mg、275.83μmol、HCl)およびNaOAc(22.63mg、275.83μmol)の混合物を25℃で20分間攪拌した。前記混合物に1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(131.71mg、413.74μmol)および酢酸(16.56mg、275.83μmol、15.77μL)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。反応混合物にNaBHCN(52.00mg、827.49μmol)を25℃で加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。反応溶液を濃縮し、有機溶媒を除去した。粗生成物を酢酸エチル(30mL)に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@100mL/分)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:45%~75%、8分)で再精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((1-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)ピペリジン-4-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(27.5mg、31.21μmol、11.31%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=846.5
【0280】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、8.38(t、J=4.9 Hz、1H)、8.32-8.19(m、2H)、7.97(s、1H)、7.60-7.44(m、2H)、7.08-6.87(m、3H)、4.89-4.67(m、1H)、4.14-3.98(m、2H)、3.92(s、3H)、3.85-3.72(m、1H)、3.32(s、3H)、3.31-3.25(m、2H)、3.18-3.15(m、2H)、2.91-2.79(m、2H)、2.72-2.57(m、4H)、2.26-2.11(m、3H)、2.04-1.89(m、3H)、1.88-1.44(m、14H)、1.34-1.10(m、4H)。
【0281】
実施例23.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物23)の合成
【0282】
【化31】
【0283】
工程1.ベンジル(6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(2)の合成
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル1-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(200mg、554.87μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、1mL)を加えた。混合物を20℃で1時間攪拌した。LC-MSによりtert-ブチル1-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレートが完全に消費されたことと所望の質量の一つのピーク(89%)が検出されたことが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去し、ベンジル(6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(164mg、552.58μmol、99.59%収率、HCl)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=261.1
【0284】
工程2.ベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(4)の合成
DCM(3mL)中のベンジル(6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(164mg、552.58μmol、HCl)および1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(175.91mg、552.58μmol)溶液にNaOAc(90.66mg、1.11mmol)を加えた。混合物を20℃で1時間攪拌した後、NaBH(OAc)(585.57mg、2.76mmol)を加え、混合物をさらに16時間攪拌した。LC-MSにより1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒドが完全に消費されたことと所望の質量の一つのピーク(34%)が検出されたことが確認された。反応混合物を水(20mL)で25℃でケンチングし、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;12g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@50mL/分)によって精製し、ベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(125mg、199.94μmol、36.18%収率、90%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=563.3
【0285】
工程3.3-(4-(4-((1-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジ
オン(5)の合成
TFA(3mL)中のベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメート(105mg、186.61μmol)の混合物を60℃で5時間攪拌した。LCMSによりベンジル(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)カルバメートが完全に消費されたことと所望の質量の一つのピーク(60%)が検出されたことが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去し、3-(4-(4-((1-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、粗製、TFA)を黄色の固形物として得て、これをさらに精製することなく、次の工程に使用した。MS(M+H)+=429.2
【0286】
工程4.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物23)の合成
DMF(3mL)中の3-(4-(4-((1-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、184.31μmol、TFA)、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(82.47mg、184.31μmol)、DIPEA(119.10mg、921.55μmol、160.52μL)、HATU(105.12mg、276.46μmol)の混合物を20℃で16時間攪拌した。LC-MSにより3-(4-(4-((1-アミノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量の一つのピーク(63%)が検出されたことが確認された。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(水溶液)(20mL)で0℃でケンチングし、次いで酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:33%~53%、7分)によって精製した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:47%~77%、8分)で再精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(18.2mg、20.79μmol、11.28%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=858.3。
【0287】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.29-8.22(m、2H)、8.18(d、J=4.3 Hz、1H)、7.98(s、1H)、7.53-7.43(m、2H)、7.03-6.90(m、3H)、4.77-4.73(m、1H)、4.04(t、J=13.9 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.80-3.76(m、1H)、3.30-3.28(m、6H)、2.73-2.58(m、5H)、2.45-2.43(m、2H)、2.37-2.36(m、
1H)、2.30-2.25(m、1H)、2.17-2.14(m、2H)、2.02-1.90(m、3H)、1.83-1.68(m、4H)、1.65-1.54(m、5H)、1.50-1.33(m、4H)、1.29-1.19(m、2H)、0.74-0.63(m、2H)。
【0288】
実施例24.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物24)の合成
【0289】
【化32】
【0290】
工程1.tert-ブチル4-(シアノメチレン)ピペリジン-1-カルボキシレート(3)の合成
THF(15mL)中のジエチル(シアノメチル)ホスホネート(933.49mg、5.27mmol、848.63μL)溶液にLiHMDS(1M、5.52mL)を-70℃でN下一滴ずつ加えた。30分後、tert-ブチル4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(1g、5.02mmol)を混合物に-70℃で加えた。混合物を-70℃でN下で1時間攪拌した。LCMSにより~85%の所望の質量を確認した。反応混合物を飽和アンモニウムクロライド溶液(50mL)でクエンチングし、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~25%石油エーテル:酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(シアノメチレン)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.8g、3.60mmol、71.71%収率)を白色の固形物として得た。MS(M-t-Bu+H)=167.1。
【0291】
工程2.tert-ブチル1-シアノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(5)の合成
DMSO(4mL)中のt-BuOK(222.12mg、1.98mmol)溶液にヨウ化トリメチルスルホキソニウム(435.62mg、1.98mmol)を20℃で
ゆっくりと加えた。1.5時間後、DMSO(4mL)中のtert-ブチル4-(シアノメチレン)ピペリジン-1-カルボキシレート(0.4g、1.80mmol)溶液を混合物に0℃で加えた。混合物を50℃でN下で16時間攪拌した。LCMSによりtert-ブチル4-(シアノメチレン)ピペリジン-1-カルボキシレートが完全に消費されたことが確認された。反応混合物を飽和アンモニウムクロライド溶液(50mL)でクエンチングし、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、tert-ブチル1-シアノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(0.56g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=237.3。
【0292】
工程3.tert-ブチル1-(アミノメチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(6)の合成
メタノール(20mL)およびNH・HO(2mL)中のtert-ブチル1-シアノ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(0.56g、2.37mmol)溶液にRaney-Ni(101.52mg、1.18mmol)をN下で加えた。混合物を25℃のH(15Psi)下で12時間攪拌した。LCMSにより~67%の所望の質量を確認した。混合物を濾過し、触媒を除去した。濾液を減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を水(60mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、tert-ブチル1-(アミノメチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(0.4g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M-t-Bu+H)=185.1。
【0293】
工程4.tert-ブチル1-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(8)の合成
DMF(5mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(595.73mg、1.33mmol)溶液にHATU(949.23mg、2.50mmol)およびDIEA(430.20mg、3.33mmol、579.78μL)を加えた。30分後、混合物にtert-ブチル1-(アミノメチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(0.4g、1.66mmol)を加えた。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより~36%の所望の質量を確認した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO;20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~70%石油エーテル:酢酸エチル勾配@80mL/分)によって精製し、tert-ブチル1-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(0.83g、1.14mmol、68.73%収率、92.3%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=670.3。
【0294】
工程5.N-((6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)メチル)-4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(9)の合成
DCM(15mL)中のtert-ブチル1-((4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-6-カルボキシレート(0.7g、1.05mmol)溶液にTFA(4.62g、40.52mmol、3mL)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより~84%の所望の質量を確認した。混合物を減圧濃縮し、N-((6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)メチル)-4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(1g、粗製、TFA)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=570.1。
【0295】
工程6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(化合物24)の合成
DCE(5mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(140mg、439.78μmol)、N-((6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)メチル)-4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシベンズアミド(250.52mg、粗製、TFA)溶液にTEA(267.00mg、2.64mmol、367.27μL)、4A MS(50mg)を加え、混合物を20℃で30分間攪拌した。NaBH(OAc)(279.62mg、1.32mmol)を加え、生成された混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(25%)が確認された。反応混合物を炭酸水素ナトリウム(10mL)を加えてケンチングし、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣を得た。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=10:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:45%~75%、8分)で再精製した。溶出液を凍結乾燥し、残渣を得た。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=10:1)で再精製し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-((6-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-6-アザスピロ[2.5]オクタン-1-イル)メチル)-3-メトキシベンズアミド(29.5mg、31.80μmol、8.47%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=872.5。
【0296】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.80(s、1H)、8.47-8.38(m、1H)、8.31-8.24(m、2H)、7.97(s、1H)、7.55-7.46(m、2H)、7.04-6.89(m、3H)、4.83-4.70(m、1H)、4.04(t、J=14.0 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.83-3.75(m、1H)、3.47-3.35(m、2H)、3.30-3.15(m、5H)、2.65-2.55(m、4H)、2.48-2.37(m、3H)、2.32-2.26(m、1H)、2.25-2.09(m、3H)、2.03-1.91(m、3H)、1.83-1.68(m、4H)、1.68-1.51(m、6H)、1.51-1.33(m、2H)、1.29-1.18(m、3H)、1.06-0.8
9(m、1H)、0.50-0.40(m、1H)、0.25-0.15(m、1H)。
【0297】
実施例25.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物25)の合成
【0298】
【化33】
【0299】
工程1.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(2)の合成
THF(3mL)中のLiAlH(25.46mg、670.82μmol)溶液にTHF(2mL)中のエチル1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルボキシレート(0.3g、559.01μmol)溶液を0℃ N気体下で一滴ずつ加えた。次いで混合物を25℃まで昇温し、2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物に酢酸エチル(5mL)を0℃ N気体下で一滴ずつ加え、ケンチングした。混合物をTHF(20mL)で希釈し、セライトパッド濾過し、濾液を濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(0.3g、粗製)を白色の固形物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=495.2
【0300】
工程2.3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチルフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(3)の合成
CFCHOH(10mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メタノール(0.3g、粗製)溶液にPd/C(0.1g、10%純度)を25℃で加えた。混合物を25℃のH(1.23mg、606.52μmol)(15Psi)下で24時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物をセライトパッド濾過し、濾液を濃縮し、3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)-3-メチルフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、粗製)を黒褐色の固形物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=317.1
【0301】
工程3.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(4)の合成
DCM(3mL)中の3-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)
-3-メチルフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(150mg、474.09μmol)およびDMP(301.62mg、711.14μmol、220.16μL)の混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(150mg、粗製)を黒褐色の固形物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=315.1
【0302】
工程4.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物25)の合成
メタノール(2mL)中の1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-カルバルデヒド(150mg、粗製)およびNaOAc(17.59mg、214.48μmol)の混合物を25℃で20分間攪拌した。前記混合物に4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(130mg、214.48μmol、HCl)および酢酸(12.88mg、214.48μmol、12.27μL)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。反応混合物にNaBHCN(40.43mg、643.45μmol)を25℃で加え、混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(28%)が確認された。反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(30mL)に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@100mL/分)によって精製し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:57%~87%、8分)によって精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(25.3mg、27.40μmol、12.77%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=868.3
【0303】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.78(s、1H)、8.43(d、J=7.4 Hz、1H)、8.30-8.23(m、2H)、7.96(s、1H)、7.52-7.45(m、2H)、7.02-6.89(m、3H)、4.84-4.69(m、1H)、4.48-4.30(m、1H)、4.14-4.00(m、2H)、3.94(s、3H)、3.73(dd、J=4.9、11.1 Hz、1H)、3.30(s、3H)、3.02(d、J=11.8 Hz、2H)、2.65-2.60(m、2H)、2.36-2.23(m、4H)、2.20(s、3H)、2.19-2.08(m、5H)、2.03-1.90(m、3H)、1.86-1.50(m、16H)、1.41-1.09(m、3H)。
【0304】
実施例26.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキ
ソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物26)の合成
【0305】
【化34】
【0306】
工程1.tert-ブチル4-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(2)の合成
THF(20mL)中の1-(tert-ブチル)4-エチル4-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(5g、18.43mmol)溶液にN下0℃でLiAlH(839.23mg、22.11mmol)を加え、混合物を0℃で30分間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)で出発物質が完全に消費されたことが確認された。反応混合物をHO(0.8mL)、水酸化ナトリウム(水溶液)(15%、0.8mL)、HO(2.4mL)でケンチングした後、濾過した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥した後、真空濃縮し、tert-ブチル4-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(4.1g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=230.3
【0307】
工程2.tert-ブチル4-ホルミル-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(3)の合成
DCM(10mL)中のDMSO(4.43g、56.69mmol、4.43mL)溶液に-70℃で塩化オキサリル(1.08g、8.50mmol、744.36μL)
を加えた後、10分間攪拌し、次いで-65℃でDCM(5mL)中のtert-ブチル4-(ヒドロキシメチル)-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(1.3g、5.67mmol)溶液を20分にわたって加え、-65℃でTEA(2.87g、28.35mmol、3.95mL)を一滴ずつ加えた後、混合物を20℃で昇温し、30分間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で出発物質が完全に消費されたことが確認された。混合物を水(3mL)で希釈した後、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、tert-ブチル4-ホルミル-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=228.3
【0308】
工程3.tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(4)の合成
DCE(20mL)中のベンジル(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(984.56mg、3.17mmol、HCl塩)およびtert-ブチル4-ホルミル-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、5.28mmol)溶液にTEA(5.34g、52.79mmol、7.35mL)および4A MS(10mg)を加え、混合物を20℃で2時間攪拌し、次いでNaBH(OAc)(1.12g、5.28mmol)を加えた後、混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物を水(15mL)で希釈した後、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~90%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(1.05g、1.88mmol、35.63%収率、87%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=486.3
【0309】
工程4.ベンジル(7-((4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(5)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-メチルピペリジン-1-カルボキシレート(1.05g、2.16mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル)は、所望の生成物が検出され、出発物質が完全に消費された。混合物を真空濃縮し、ベンジル(7-((4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、粗製、HCl塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=386.6
【0310】
工程5.ベンジル(7-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(6)の合成
ジオキサン(30mL)中のベンジル(7-((4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、粗製、HCl塩)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4-ブロモ-3-フルオロフェニル)ピリジン(1.10g、2.37mmol)溶液にN気体下で炭酸セシウム(1.54g、4.74mmol)およびPd-PEPPSI-IHeptCl(115.26mg、118.48μmol)を加えた後、混合物をN気体下100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物を水(30mL)で希釈した後、酢
酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~98%酢酸エチル/石油エーテル勾配@35mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(260mg、324.60μmol、13.70%収率、96%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=769.3。
【0311】
工程6.3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-メチルピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
CFCHOH(10mL)中のベンジル(7-((1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(260mg、338.12μmol)溶液にN気体下TFA(3.86mg、33.81μmol、2.50μL)およびPd/C(200mg、10%純度)を加えた。混合物をH下で3回脱気し、パージし、反応混合物をH(15Psi)下20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物を濾過し、濾液を真空濃縮し、3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-メチルピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(180mg、粗製)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=457.2
【0312】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物26)の合成
DMF(6mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(200mg、446.99μmol)溶液にHATU(254.94mg、670.49μmol)およびDIPEA(173.31mg、1.34mmol、233.57μL)を加え、次いで3-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)-4-メチルピペリジン-1-イル)-3-フルオロフェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(163.28mg、357.59μmol)を加え、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物を水(3mL)で希釈した後、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~20%メタノール/酢酸エチル勾配@30mL/分)で洗浄した後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) BEH C18 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:65%~95%、10分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(5.5mg、6.05μmol、1.35%収率、97.5%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)=886.3。
【0313】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、8.43(d、J=7.3 Hz、1H)、8.32-8.23(m、2H)、7.97(s、1H)、7.52-7.45(m、2H)、7.05-6.90(m、3H)、4.84-4.71(m、1H)、4.47-4.32(m、1H)、4.05(t、J=13.8 Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.80(dd、J=4.7、11.7 Hz、1H)、3.33(s、3H)、3.12-3.01(m、2H)、2.92-2.83(m、2H)、2.41-2.36(m、2H)、2.18-2.12(m、4H)、2.10-1.89(m、4H)、1.81(dd、J=9.1、10.5 Hz、2H)、1.75-1.68(m、2H)、1.66-1.52(m、11H)、1.42-1.20(m、4H)、0.93(s、3H)、0.89-0.85(m、1H)。
【0314】
実施例27.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物27)の合成
【0315】
【化35】
【0316】
工程1.3-メチルイソニコチン酸メチル(2)の合成
DMF(30mL)中の3-メチルイソニコチン酸(5g、36.46mmol)溶液に炭酸カリウム(6.05g、43.75mmol)およびヨードメタン(5.18g、36.46mmol、2.27mL)を加え、混合物を15℃で3時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量の主要なピーク(96%)が検出された。混合物に0℃でHO(5mL)を加え、ケンチングした後、HO(200mL)で希釈し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和炭酸カルシウム溶液(300mL×5)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、3-メチルイソニコチン酸メチル(2.42g)を赤色の油状物として得て、これを次の反応に直接用いた。MS(M+H)=152.2。
【0317】
工程2.1-(tert-ブチル)4-メチル3-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(3)の合成
メタノール(70mL)中の3-メチルイソニコチン酸メチル(7.4g、48.95mmol)溶液にPtO(1.00g、4.41mmol)、Pd/C(1g、48.95mmol、10%純度)および酢酸(293.98mg、4.90mmol、279.98μL)をN気体下15℃で加えた。懸濁液をHで数回脱気し、パージした。混合物をH(50Psi)下50℃で32時間攪拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により出発物質が残っており、高極性の新規なスポットが検出されたことを確認し、BocO(16.03g、73.43mmol、16.87mL)およびTEA(9.91g、97.91mmol、13.63mL)を加え、生成された混合物を15℃で16時間攪拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により低極性の新規なスポットが検出された。混合物を濾過した後、濾過ケーキを酢酸エチル(300mL)で洗浄した。濾液を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~6%酢酸エチル/石油エーテル勾配@200mL/分)によって精製し、1-(tert-ブチル)4-メチル3-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(10.5g、40.80mmol、83.35%収率)を無色の油状物として得た。MS(M+H)=258.3。
【0318】
工程3.3-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(4)の合成
ジオキサン(6mL)中の1-(tert-ブチル)4-メチル3-メチルピペリジン-1,4-ジカルボキシレート(3g、11.66mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、30mL)を加え、混合物を15℃で4時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。混合物を真空濃縮し、3-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(2.85g、HCl塩)をオフホワイトの固形物として得て、これを直接使用した。MS(M+H)=157.8。
【0319】
工程4.メチル1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-カルボキシレート(6および6A)の合成
トルエン(80mL)中の3-メチルピペリジン-4-カルボン酸メチル(2g、10.33mmol、HCl塩)および2,6-ジベンジルオキシ-3-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)ピリジン(5.1g、10.98mmol)溶液にN気体下Ruphos-Pd-G3(863.70mg、1.03mmol)および炭酸セシウム(10.09g、30.98mmol)を加え、懸濁液をN気体下100℃で16時間攪拌した。LCMSにより2,6-ジベンジルオキシ-3-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)ピリジンが完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(30%)が検出された。混合物を真空濃縮した後、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(80g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液5~15%酢酸エチル/石油エー
テル勾配@200mL/分)で洗浄した後、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Luna C18 200×40mm×10um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:80%~100%、10分)で再精製し、A(ピーク1)、B(ピーク2)および360mgのAおよびBの混合物を得て、これを分取HPLC(カラム:Welch Ultimate C18 150×25mm×5um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:80%~100%、10分)で再精製し、C(ピーク1)およびD(ピーク2)を得た。AおよびCを合わせて真空濃縮し、メチル1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-カルボキシレート(350mg、647.40μmol、6.27%収率)を褐色の油状物として得た;BおよびDを合わせて、真空濃縮し、メチル1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-カルボキシレート(690mg、1.28mmol、12.36%収率)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=541.3。
【0320】
工程5.(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(7)の合成
THF(3mL)中のLAH(50mg、1.32mmol)を0℃でTHF(7mL)中のメチル1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-カルボキシレート(350mg、647.40μmol)溶液に一滴ずつ加え、混合物をN気体下20℃で4時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量の主要なピーク(95%)が検出された。混合物をTHF(20mL)で希釈した後、0℃でHO(0.1mL)を加え、ケンチングし、次いで15%水酸化ナトリウム溶液(0.1mL)およびHO(0.3mL)を加えた後、懸濁液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮し、(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(330mg)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=513.5。
【0321】
工程6.3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-3-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(8)の合成
CFCHOH(10mL)中の(1-(4-(2,6-ビス(ベンジルオキシ)ピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-イル)メタノール(330mg、643.76μmol)およびPd/C(50mg、10%純度)の混合物をH下で3回脱気し、パージし、生成された混合物をH(15Psi)下20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(50%)が検出された。混合物をセライトパッドで濾過した。濾過ケーキをCFCHOH(20mL)で洗浄した。濾液を真空濃縮し、3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-3-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、粗製)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=335.1。
【0322】
工程7.1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-カルバルデヒド(9)の合成
DCM(1mL)中の3-(3-フルオロ-4-(4-(ヒドロキシメチル)-3-メチルピペリジン-1-イル)フェニル)ピペリジン-2,6-ジオン(100mg、299.06μmol)溶液にDMP(152.21mg、358.87μmol、111.10μL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。TLCにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、新規な一つの主要スポットが検出された。混合物を濾過した。濾液を真空濃縮し、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-カルバルデヒド(99g、粗製)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=333.1。
【0323】
工程8.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物27)の合成
メタノール(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ベンズアミド(164.12mg、270.78μmol、HCl塩)、1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3)-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-カルバルデヒド(90mg、270.78μmol)溶液にNaOAc(44.43mg、541.57μmol)を加え、混合物を20℃で30分間攪拌した。NaBHCN(51.05mg、812.35μmol)を加え、混合物を20℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(11%)が検出された。反応混合物に炭酸水素ナトリウム(sat、aq.5mL)を加え、ケンチングし、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を真空濃縮した。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=10:1)によって精製し、逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:50%~80%、8分)で再精製した。溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-メチルピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(7.1mg、7.29μmol、2.69%収率、91%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=886.7。
【0324】
HNMR(400 MHz、DMSO-dδ=10.81(s、1H)、8.42(d、J=7.1 Hz、1H)、8.31-8.23(m、2H)、7.96(s、1H)、7.52-7.44(m、2H)、7.04-6.90(m、3H)、4.84-4.69(m、1H)、4.45-4.35(m、1H)、4.05(t、J=14.2 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.82-3.75(m、1H)、3.30-3.29(m、4H)、3.26-3.19(m、1H)、2.66-2.54(m、2H)、2.45-2.37(m、2H)、2.32-2.27(m、2H)、2.25-2.05(m、6H)、2.03-1.90(m、4H)、1.85-1.77(m、2H)、1.76-1.41(m、12H)、1.30-1.19(m、2H)、0.92(d、J=6.5 Hz、3H)。
【0325】
実施例28.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物28)の合成
【0326】
【化36】
【0327】
工程1.tert-ブチル4-(4-メトキシ-3-ニトロフェノキシ)ブタノアート(3)の合成
DMF(20mL)中の4-メトキシ-3-ニトロ-フェノール(2g、11.82mmol)溶液に20℃で炭酸カリウム(4.90g、35.47mmol)および4-ブロモブタン酸tert-ブチル(3.43g、15.37mmol)を加え、生成された混合物を60℃で16時間攪拌した。TLC(二酸化ケイ素、石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で4-メトキシ-3-ニトロ-フェノールが完全に消費されたことを確認し、一つの新規なスポットが検出された。反応混合物をワークアップのため、他のスケール(0.5gスケール)と合わせた。反応混合物をHO(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~8%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-メトキシ-3-ニトロフェノキシ)ブタノアート(4.6g、11.56mmol、97.79%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=312.3
【0328】
工程2.tert-ブチル4-(3-アミノ-4-メトキシフェノキシ)ブタノアート(4)の合成
CFCHOH(50mL)中のtert-ブチル4-(4-メトキシ-3-ニトロフェノキシ)ブタノアート(4.5g、14.45mmol)溶液にN下でPd/C(0.5g、1.45mmol、10%純度)を加えた。懸濁液をHで3回パージし、脱気した。混合物をH(15Psi)下20℃で16時間攪拌した。LCMSにより28%のtert-ブチル4-(4-メトキシ-3-ニトロフェノキシ)ブタノアートが残っていることと、67%の所望の質量のピークが検出され、反応混合物をH(15Psi)下20℃で16時間さらに攪拌した。LCMSによりtert-ブチル4-(4-メトキシ-3-ニトロフェノキシ)ブタノアートが完全に消費されたことを確認し、98%の所望の質量ピークが検出された。反応混合物をCFCHOH(150mL)で希釈し
た後、濾過した。残渣を真空濃縮し、tert-ブチル4-(3-アミノ-4-メトキシフェノキシ)ブタノアート(3.7g、13.15mmol、90.98%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M-56+H)=226.5
【0329】
工程3.3-((5-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(6)の合成
トルエン(40mL)中のtert-ブチル4-(3-アミノ-4-メトキシフェノキシ)ブタノアート(3.7g、13.15mmol)溶液に20℃でアクリル酸(1.90g、26.30mmol、1.81mL)を加え、生成された混合物を120℃で4時間攪拌した。LCMSにより9%のtert-ブチル4-(3-アミノ-4-メトキシフェノキシ)ブタノアートが残っていることと82%の所望の質量のピークが検出され、反応混合物を120℃で8時間さらに攪拌した。LCMSによりtert-ブチル4-(3-アミノ-4-メトキシフェノキシ)ブタノアートが消費されたことを確認し、88%の所望の質量ピークが検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-((5-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(4.7g、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=354.4
【0330】
工程4.4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタン酸(8)の合成
酢酸(50mL)中の3-((5-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(4.7g、13.30mmol)溶液に20℃でウレア(3.99g、66.50mmol、3.57mL)を加え、生成された混合物を120℃で12時間攪拌した。LCMSにより3-((5-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸が完全に消費されたことを確認し、74%の所望の質量ピークが検出された。反応混合物を真空濃縮した。粗生成物を逆相HPLC(0.1%HCl、method:カラム330g Flash カラムWelch Ultimate XB_C18 20~40μM;120 A;Solvent for sample dissolution about 6.00 grams of sample dissolved in mL
of DMF;流速100mL/分;移動相MeCN/HO;勾配B%5~40%20分;40~100%20分;Instrument TELEDYNE ISCO CombiFlash(登録商標)Rf150)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタン酸(1.8g、5.58mmol、41.99%収率)をオフホワイトとして得た。MS(M+H)=323.3
【0331】
工程5.tert-ブチル(1-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(9)の合成
DMF(6mL)中の4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタン酸(0.6g、1.86mmol)溶液にHATU(778.60mg、2.05mmol)およびDIPEA(721.78mg、5.58mmol、972.74μL)を加えた。反応混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(6mL)中のtert-ブチルN-(4-ピペリジル)カルバメート(447.39mg、2.23mmol)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより全ての出発物質が完全に消費されたことを確認し、81%の所望の質量ピークとなった。反応混合物をHO(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し濃縮した。粗生成物を20℃で0.5時間酢酸エチル(6mL)で粉砕した後、濾過した。濾過ケーキを真空乾燥し、tert-ブチル(1-(4-
(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(453mg、852.90μmol、45.82%収率、95%純度)を白色の固形物として得た。MS(M-100+H)=405.3
【0332】
工程6.1-(5-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(10)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル(1-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(450mg、891.84μmol)溶液に20℃でHCl/ジオキサン(4M、15mL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、95%の所望の質量ピークが検出された。反応混合物を真空濃縮し、1-(5-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(396mg、粗製、HCl塩)をオフホワイトとして得た。MS(M+H)=405.3
【0333】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物28)の合成
DMF(4mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(80mg、171.89μmol)溶液にHATU(71.89mg、189.07μmol)およびDIPEA(44.43mg、343.77μmol、59.88μL)を加えた。反応混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(4mL)中の1-(5-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(83.37mg、189.07μmol、HCl塩)溶液およびDIPEA(44.43mg、343.77μmol、59.88μL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、93%の所望の質量ピークが検出された。反応混合物をHO(15mL)で希釈した後、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を塩水(15mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150×50mm×3um;移動相:[水(FA)-ACN];B%:32%~62%、10分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(61.8mg、71.10μmol、41.36%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=852.0
【0334】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.28(s、1H)、8.27(s、1H)、8.16(d、J=12.1 Hz、1H)、8.04(s、1H)、7.89(br d、J=7.2 Hz、1H)、7.03-6.98(m、1H)、6.96(d、J=6.1 Hz、1H)、6.89-6.84(m、2H)、4.83-
4.72(m、1H)、4.32(br d、J=12.2 Hz、1H)、4.05(br t、J=13.9 Hz、2H)、3.92-3.80(m、6H)、3.73(s、3H)、3.60-3.50(m、3H)、3.32(s、3H)、3.19-3.07(m、1H)、3.03-2.91(m、1H)、2.65(t、J=6.6 Hz、2H)、2.22(br t、J=7.3 Hz、2H)、1.98-1.86(m、4H)、1.85-1.78(m、1H)、1.76-1.65(m、3H)、1.65-1.51(m、4H)、1.40-1.22(m、2H)
【0335】
実施例29.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物29)の合成
【0336】
【化37】
【0337】
工程1.tert-ブチル4-(3-メトキシ-4-ニトロフェノキシ)ブタノアート(3)の合成
DMF(25mL)中の3-メトキシ-4-ニトロフェノール(2g、11.82mmol)溶液に炭酸カリウム(4.90g、35.47mmol)および4-ブロモブタン酸tert-ブチル(3.96g、17.74mmol)を加えた。混合物を90℃で3時間攪拌した。LC-MSにより3-メトキシ-4-ニトロフェノールが完全に消費されたことと、所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物を水300mLで希釈し、酢酸エチル(70mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水70mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。粗生成物を逆相HPLC(0.1%NH・HO)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル4-(3-メトキシ-4-ニトロフェノキシ)ブタノアート(3.5g、11.13mmol、94.12%収率、99%純度)を無色の油状物として得た。MS(M+H-56)=256.2。
【0338】
工程2.tert-ブチル4-(4-アミノ-3-メトキシフェノキシ)ブタノアート(4)の合成
エタノール(8mL)中のtert-ブチル4-(3-メトキシ-4-ニトロフェノキシ)ブタノアート(500mg、1.61mmol)溶液にN気体下でPd/C(10%、50mg)を加えた。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物を25℃のH(15Psi)下で2時間攪拌した。LC-MSによりtert-ブチル4-(3-メトキシ-4-ニトロフェノキシ)ブタノアートが完全に消費されたことと、所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(50mL)で洗浄し、濾液を真空濃縮し、tert-ブチル4-(4-アミノ-3-メトキシフェノキシ)ブタノアート(450mg、1.60mmol、99.59%収率)を黒褐色の油状物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H-56)=226.2
【0339】
工程3.3-((4-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(6)の合成
トルエン(5mL)中のtert-ブチル4-(4-アミノ-3-メトキシフェノキシ)ブタノアート(450mg、1.60mmol)、アクリル酸(230.52mg、3.20mmol、219.54μL)の混合物を110℃で16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去し、3-((4-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(530mg、粗製)を黒褐色の油状物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=354.4
【0340】
工程4.4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタン酸(7)の合成
酢酸(6mL)中の3-((4-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(530mg、1.50mmol)およびウレア(450.32mg、7.50mmol、402.07μL)の混合物を120℃で16時間攪拌した。LC-MSにより3-((4-(4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を水100mLで希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水30mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。粗生成物を逆相HPLC(0.1%FA条件:Instrument:Agela HP1000;カラム:WelchμLtimate XB_C18 150x400mm 20/40μm;溶離液A:水、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0~40分、0~65%B;flow 50mL/分;温度:室温;検出器:UV 220/254nm)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタン酸(350mg、912.16μmol、60.82%収率、84%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=323.2
【0341】
工程5.tert-ブチル(1-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(8)の合成
DMF(1.5mL)中の4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタン酸(300mg、930.77μmol)およびtert-ブチルピペリジン-4-イルカルバメート(186.41mg、930.77μmol)溶液にHATU(530.86mg、1.40mmol)およびDIPEA(360.89mg、2.79mmol、486.37μL)を加えた。混合
物を25℃で1.5時間攪拌した。LC-MSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を水100mLで希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水30mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、メタノール/酢酸エチル=0~10%)によって精製し、tert-ブチル(1-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(380mg、722.99μmol、77.68%収率、96%純度)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H-100)=405.3
【0342】
工程6.1-(4-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(9)の合成
DCM(1.5mL)中のtert-ブチル(1-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(100mg、198.19μmol)およびHCl/ジオキサン(4M、1.5mL)の混合物を25℃で30分間攪拌した。LC-MSにより所望の質量の一つの主要なピークが検出されたことが確認された。反応混合物を減圧濃縮し、溶媒を除去し、1-(4-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(300mg、粗製、HCl塩)を明るい黄色の固形物として得て、これを次の工程にて直接使用した。MS(M+H)=404.9
【0343】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(化合物29)の合成
DMF(3mL)中の1-(4-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(100mg、226.80μmol、HCl塩)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-2-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(105.56mg、226.80μmol)溶液にHATU(129.35mg、340.20μmol)およびDIPEA(87.94mg、680.40μmol、118.51μL)を加えた。混合物を25℃で2時間攪拌した。LC-MSにより1-(4-(4-(4-アミノピペリジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量を確認した。反応混合物を水50mLで希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水20mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、メタノール/酢酸エチル=0~10%)によって精製した。次いで残渣を分取HPLC(中性条件:カラム:Waters Xbridge(登録商標) BEH C18 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:38%~68%、分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェノキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-2-フルオロ-5-メトキシベンズアミド(37.9mg、43.16μmol、19.03%収率、97%純
度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=852.5
【0344】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.23(s、1H)、8.34-8.20(m、2H)、8.05(s、1H)、8.01-7.94(m、1H)、7.20(d、J=6.7 Hz、1H)、7.13(d、J=8.6 Hz、1H)、6.66(d、J=2.4 Hz、1H)、6.53(dd、J=2.6、8.6 Hz、1H)、4.89-4.77(m、1H)、4.36-4.32(m、1H)、4.12-4.01(m、5H)、3.95(s、3H)、3.94-3.80(m、1H)、3.78(s、3H)、3.57-3.52(m、2H)、3.34(s、3H)、3.23-3.16(m、1H)、2.80-2.73(m、1H)、2.68-2.63(m、2H)、2.49-2.45(m、2H)、2.01-1.93(m、4H)、1.92-1.80(m、2H)、1.79-1.74(m、2H)、1.68-1.57(m、4H)、1.55-1.40(m、2H)。
【0345】
実施例30.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物30)の合成
【0346】
【化38】
【0347】
工程1.3-((4-ブロモ-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(2)の合成
トルエン(30mL)中の4-ブロモ-2-メトキシアニリン(2g、9.90mmol)およびアクリル酸(1.07g、14.85mmol、1.02mL)の混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を真空濃縮し、3-((4-ブロモ-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(2
.71g、6.82mmol、68.92%収率、69%純度)を褐色の粉末として得た。MS(M+H)=273.9
【0348】
工程2.1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3)の合成
酢酸(15mL)中の3-((4-ブロモ-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(2.71g、9.89mmol)溶液にウレア(2.97g、49.43mmol、2.65mL)を加え、混合物を120℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(64%)が検出された。混合物を水50mLで希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@35mL/分)によって精製し、1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.1g、7.02mmol、71.01%収率)を灰色の粉末として得た。MS(M+H)=300.9
【0349】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.36(s、1H)、7.31(s、1H)、7.25-7.15(m、2H)、3.83(s、3H)、3.56(t、J=6.5 Hz、2H)、2.67(t、J=6.4 Hz、2H)。
【0350】
工程3.tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
ジオキサン(10mL)中の1-(4-ブロモ-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1g、3.34mmol)溶液にt-BuONa(2M、5.01mL)およびXphos Pdg4(287.67mg、334.31μmol)を加え、次いでtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(933.99mg、5.01mmol)を加え、混合物を90℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(54%)が検出された。混合物を塩水(10mL)で希釈した後、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(830mg、1.81mmol、54.02%収率、88%純度)を褐色の粉末として得た。MS(M+H)=405.0
【0351】
工程4.1-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(5)の合成
ジオキサン(6mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(300mg、741.73μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、1.85mL)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークが検出された。混合物を真空濃縮し、1-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(252mg、739.43μmol、99.69%収率、HCl塩)を黄色の油状物として得て、これを直接使用した。MS(M+H)=305.0
【0352】
工程5.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパ
ノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(20mL)中の1-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(446.59mg、1.31mmol、1.66μL、HCl塩)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(457.25mg、1.57mmol)溶液にDIEA(677.44mg、5.24mmol、912.99μL)およびNaI(39.28mg、262.08μmol)を加え、生成された混合物を70℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。混合物を塩水(10mL)で洗浄した後、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~60%メタノール/石油エーテル勾配@30mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(370mg、602.68μmol、45.99%収率、91%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=559.1
【0353】
工程6.1-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(7)の合成
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(370mg、662.29μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、7.40mL)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。混合物を真空濃縮し、1-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(350mg、636.35μmol、96.08%収率、90%純度、HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=459.0
【0354】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物30)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(100mg、223.50μmol)溶液にHATU(127.47mg、335.24μmol)およびDIEA(86.66mg、670.49μmol、116.79μL)を加え、30分間攪拌した後、1-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(110.63mg、223.50μmol、HCl塩)を加え、生成された混合物を25℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(50%)が検出された。混合物を水(5mL)で希釈した後、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)および次いで分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B
%:35%~65%、9分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(31.2mg、34.40μmol、15.39%収率、97.9%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)=888.0
【0355】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.20(s、1H)、8.33-8.25(m、2H)、8.16(br d、J=7.7 Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.53-7.46(m、2H)、7.03(d、J=8.6 Hz、1H)、6.61(d、J=2.2 Hz、1H)、6.49(dd、J=2.3、8.6
Hz、1H)、4.85-4.71(m、1H)、4.40(d、J=12.6 Hz、1H)、4.15-3.88(m、7H)、3.78(s、3H)、3.51(t、J=6.5 Hz、2H)、3.35(s、3H)、3.27-3.05(m、5H)、2.74-2.55(m、11H)、2.02-1.33(m、12H)。
【0356】
実施例31.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物31)の合成
【0357】
【化39】
【0358】
工程1.3-((5-ブロモ-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(2)の合成
トルエン(50mL)中の5-ブロモ-2-メトキシ-アニリン(4g、19.80mmol)およびアクリル酸(2.14g、29.70mmol)溶液を100℃で3時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出された。反応混合物を濃縮し、3-((5-ブロモ-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(5.4g、粗製)を黒褐色の固形物として得た。粗生成物は、次の反応に直接用いた。MS(M-H)=271.9
【0359】
工程2.1-(5-ブロモ-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3)の合成
酢酸(50mL)中の3-((5-ブロモ-2-メトキシフェニル)アミノ)プロパン酸(5.4g、19.70mmol)溶液を120℃で10分間攪拌した。次いでウレア(5.92g、98.50mmol)を加え、生成された混合物を120℃で18時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を氷水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=5~100%、100mL/分)によって精製し、1-(5-ブロモ-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.5g、11.23mmol、57.02%収率、96%純度)を灰色の固形物として得た。MS(M+H)=301.3
【0360】
工程3.tert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
2-メチル-2-ブタノール(10mL)中の1-(5-ブロモ-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(600mg、2.01mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(448.32mg、2.41mmol)およびt-BuONa(2M、2.01mL)の混合物に25℃でRuPhos Pdg(85.29mg、100.29μmol)を加えた。生成された混合物をN下で3回パージし、脱気し、90℃で加熱し、14時間攪拌した(注:2つのバッチ)。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。2つのバッチの反応混合物を合わせてから濾過した。濾液を濃縮し、粗生成物を得て、これをフラッシュ(10gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=10~50%、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(160mg、300.65μmol、7.49%収率、76%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=405.2
【0361】
工程4.1-(2-メトキシ-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(5)の合成
ジオキサン(1mL)中のtert-ブチル4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(160mg、395.59μmol)およびHCl/ジオキサン(4M、3mL)溶液を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を濃縮し、1-(2-メトキシ-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(130mg、粗製、HCl)を黄色の固形物として得た。粗生成物を次の反応に直接用いた。MS(M+H)=305.0
【0362】
工程5.tert-ブチル(1-(3-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパ
ノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(3mL)中の1-(2-メトキシ-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(130mg、381.45μmol、HCl)およびtert-ブチルN-[1-(3-クロロプロパノイル)-4-ピペリジル]カルバメート(133.10mg、457.74μmol)溶液に25℃でDIPEA(147.90mg、1.14mmol)およびNaI(5.72mg、38.15μmol)を加えた。生成された混合物を70℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を塩水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得て、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=20~100%メタノール/酢酸エチル=10%、40mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(50mg、89.50μmol、23.46%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=559.3
【0363】
工程6.1-(5-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(7)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(50mg、89.50μmol)およびHCl/ジオキサン(4M、2mL)溶液を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより残っている微量の出発物質および所望の質量が検出された。反応混合物を25℃でさらに1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、1-(5-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(45mg、粗製、HCl)を褐色の固形物として得た。粗生成物を次の反応に直接用いた。MS(M+H)=459.3
【0364】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物31)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(39.77mg、88.89μmol)、DIPEA(52.22mg、404.03μmol)およびHATU(39.94mg、105.05μmol)の混合物に25℃で1-(5-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(40mg、80.81μmol、HCl)を加えた。生成された混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより反応が完了したことが確認された。反応混合物を塩水(30mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL×2)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=20~100%メタノール/酢酸エチル=10~30%、40mL/分)によって精製し、生成物(50mg)を得た。粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbrid
ge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:36%~66%、10分)で追加によって精製し、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(10.8mg、11.34μmol、14.03%収率、93.2%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=888.6。
【0365】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.24(s、1H)、8.27-8.25(m、2H)、8.14(d、J=8.0 Hz、1H)、7.95(s、1H)、7.48-7.46(m、2H)、6.95(d、J=8.0 Hz、1H)、6.87-6.84(m、2H)、4.79-4.70(m、1H)、4.41-4.35(m、1H)、4.06-3.99(m、4H)、3.92(s、3H)、3.70(s、3H)、3.54(t、J=8.0 Hz、2H)、3.31(s、3H)、3.13-3.08(m、1H)、3.04-2.99(m、4H)、2.68-2.62(m、3H)、2.59-2.53(m、8H)、1.97-1.83(m、4H)、1.73-1.66(m、2H)、1.61-1.53(m、4H)、1.48-1.37(m、2H)。
【0366】
実施例32.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物32)の合成
【0367】
【化40】
【0368】
工程1.3-((4-ブロモフェニル)アミノ)プロパン酸(2)の合成
トルエン(30mL)中の4-ブロモアニリン(2g、11.63mmol)およびアクリル酸(1.26g、17.44mmol、1.20mL)の混合物を100℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(60%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。粗生成物を石油エーテル:酢酸エチル=10:1(20mL)に溶解させ、20分間攪拌し、濾過した。濾過ケーキを集めて、乾燥し、3-((4-ブロモフェニル)アミノ)プロパン酸(3g、粗製)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)=244.0
【0369】
工程2.1-(4-ブロモフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3)の合成
酢酸(20mL)中の3-((4-ブロモフェニル)アミノ)プロパン酸(3g、5.35mmol)溶液にウレア(3.22g、53.55mmol、2.87mL)を加え、混合物を120℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮した。粗生成物を酢酸エチル(20mL)で溶解させ、20分間攪拌し、濾過した。濾過ケーキを集めて、乾燥し、1-(4-ブロモフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(1.6g、粗製)を灰色の固形物として得た。MS(M+H)=269
【0370】
工程3.tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
ジオキサン(100mL)中の1-(4-ブロモフェニル)ジヒドロピリミジン-2,
4(1H,3H)-ジオン(1.3g、4.83mmol)溶液にtBuONa(2M、7.25mL)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.08g、4.83mmol)を加えた後、XphosPdG(415.70mg、483.10μmol)を25℃で加えた。混合物を90℃でN下で12時間攪拌した。LCMSにより1-(4-ブロモフェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量のピーク(53%)が確認された。混合物を酢酸エチル(50mL)およびHO(100mL)で希釈し、濾過した。濾液を酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮した。粗生成物を石油エーテル:酢酸エチル=1:1(60mL)で粉砕し、30分間攪拌した。次いで混合物を濾過した。濾過ケーキを集めて、乾燥し、tert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.5g、粗製)を灰色の固形物として得た。MS(M+H)=375.1
【0371】
工程4.1-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(5)の合成
ジオキサン(2mL)中のtert-ブチル4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、1.34mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、15mL)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。混合溶液を減圧濃縮し、1-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(420mg、粗製、HCl塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=275.1
【0372】
工程5.tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
DMF(3mL)中のtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(785.96mg、2.70mmol)および1-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(420mg、1.35mmol、HCl塩)溶液にNaI(20.26mg、135.14μmol)、DIPEA(523.98mg、4.05mmol、706.18μL)を25℃で加え、混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより1-(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量のピーク(30%)が確認された。混合物をDCM(30mL)で希釈し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@70mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@70mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(0.5g、粗製)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)=529.3
【0373】
工程6.1-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(7)の合成
DCM(5mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(180mg、340.50μmol)溶
液にTFA(1.54g、13.51mmol、1mL)を25℃で加えた。生成された混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、1-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(180mg、粗製、TFA塩)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=429.2
【0374】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物32)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(70mg、156.45μmol)溶液にHATU(89.23mg、234.68μmol)およびDIPEA(60.66mg、469.35μmol、81.75μL)を加え、10分間攪拌した後、1-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(118.83mg、219.03μmol、TFA塩)を加え、生成された混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(48%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@60mL/分;溶離液0~50%メタノール/酢酸エチル@60mL/分)によって精製し、分取TLC(DCM:メタノール=10:1;Rf=0.5)および分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:26%~59%、8分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(23.6mg、26.96μmol、17.23%収率、98%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=858.5
【0375】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.25(s、1H)、8.30-8.24(m、2H)、8.15(d、J=7.8 Hz、1H)、7.96(s、1H)、7.53-7.44(m、2H)、7.14(d、J=9.0 Hz、2H)、6.93(d、J=9.1 Hz、2H)、4.83-4.70(m、1H)、4.39(br d、J=12.5 Hz、1H)、4.04(br t、J=14.0 Hz、3H)、3.93(s、4H)、3.69(t、J=6.7 Hz、2H)、3.32-3.28(m、3H)、3.19-3.06(m、5H)、2.72-2.64(m、3H)、2.63-2.53(m、8H)、1.98-1.78(m、4H)、1.73-1.36(m、8H)。
【0376】
実施例33.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物33)の合成
【0377】
【化41】
【0378】
工程1.ベンジル(7-((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
DMSO(4mL)中の1-フルオロ-4-ニトロ-ベンゼン(0.2g、1.42mmol、150.38μL)溶液に20℃で炭酸カリウム(587.70mg、4.25mmol)およびベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(636.11mg、1.56mmol、HCl塩)を加え、生成された混合物を40℃で1時間攪拌した。LCMSによりベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメートが消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(50%)が検出された。反応混合物をHO(15mL)で希釈した後、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を塩水(15mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(431mg、874.93μmol、61.73%収率)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=493.3
【0379】
工程2.ベンジル(7-((1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(4)の合成
エタノール(10mL)およびHO(2mL)中のベンジル(7-((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(431mg、874.93μmol)溶液に20℃でFe(244.30mg、4.37mmol)および塩化アンモニウム(234.01mg、4.37mmol)を加え、生成された混合物を80℃で6時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量の主要なピーク(91%)が検出された。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(15mL)を用い、pH=10で調整した後、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し濃縮し、ベンジル(7-((1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(485mg、粗製)を紫色の油状物として得た。MS(M+H)=463.4
【0380】
工程3.3-((4-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)プロパン酸(6)の合成
トルエン(6mL)中のベンジル(7-((1-(4-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(485mg、1.05mmol)溶液に20℃でアクリル酸(75.55mg、1.05mmol、71.95μL)を加え、生成された混合物を100℃で15時間攪拌した。LCMSにより出発物質が残っており、所望の質量のピークが検出された。20℃で追加のアクリル酸(37.77mg、524.18μmol、35.98μL)を加えた後、反応混合物を100℃でさらに12時間攪拌した。LCMSにより残っている微量の出発物質および所望の質量のピーク(43%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-((4-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)プロパン酸(560mg、粗製)を黒褐色の固形物として得た。MS(M+H)=535.3
【0381】
工程4.ベンジル(7-((1-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(7)の合成
酢酸(10mL)中の3-((4-(4-((2-((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)プロパン酸(560mg、1.05mmol)溶液に20℃でウレア(628.98mg、10.47mmol、561.59μL)を加え、生成された混合物を120℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(37%)が検出された。反応混合物をHO(20mL)で希釈した後、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。LCMSにより水層(aqueous phase)で所望の生成物が検出された。水層を真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~10%DCM/メタノール勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(156mg、262.00μmol、25.02%収率、94%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=560.3
【0382】
工程5.1-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(8)の合成
20℃でTFA(2mL)中のベンジル(7-((1-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(56mg、100.05μmol)の混合物および生成された混合物を40℃で4時間攪拌した。LCMSにより残っている微量の出発物質および所望の質量のピークが検出された。反応混合物を真空濃縮し、1-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(54mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=426.4
【0383】
工程6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-
2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物33)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(40mg、89.40μmol)溶液にHATU(37.39mg、98.34μmol)およびDIPEA(23.11mg、178.80μmol、31.14μL)を加えた。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(1mL)中の1-(4-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(53.06mg、98.34μmol、TFA塩)およびDIPEA(69.32mg、536.39μmol、93.43μL)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより全ての出発物質が消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(33%)が検出された。ワークアップのため、他のバッチ(60mgスケール)と反応混合物を合わせた。合わせた反応混合物をHO(12mL)で希釈した後、酢酸エチル(12mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(12mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=8:1)によって精製し、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:25%~45%、7分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、純粋な生成物Bおよび不純物が混ざった生成物Cを得た。不純物が混ざった生成物Cを分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:26%~46%、7分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、生成物Dを得た。生成物BとDを合わせ、凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(4-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(16.9mg、15.14μmol、16.93%収率、97%純度、2TFA)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=855.2
【0384】
HNMR(400 MHz、CDCN)δ=9.34-9.23(m、1H)、8.22-8.10(m、2H)、7.98(s、1H)、7.48-7.40(m、2H)、7.29-7.20(m、3H)、7.11(d、J=8.9 Hz、2H)、4.95-4.83(m、1H)、4.57-4.44(m、1H)、4.01(t、J=12.8 Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.75(t、J=6.7 Hz、2H)、3.70(br d、J=12.0 Hz、2H)、3.52-3.39(m、2H)、3.32(s、3H)、3.00-2.94(m、2H)、2.90(dt、J=1.8、12.2 Hz、3H)、2.73-2.70(m、2H)、2.49-2.45(m、1H)、2.31-2.24(m、1H)、2.14-1.95(m、8H)、1.91-1.70(m、6H)、1.65-1.46(m、6H)。
【0385】
実施例34.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物34)の合成
【0386】
【化42】
【0387】
工程1.ベンジル(7-((1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(3)の合成
ジオキサン(10mL)中の1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(500mg、2.48mmol)およびベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1.11g、2.72mmol、HCl塩)溶液にN気体下20℃で炭酸セシウム(2.42g、7.43mmol)およびPd-PEPPSI-IHeptCl(24.08mg、24.75μmol)を加え、生成された混合物を100℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピークが検出された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~60%酢酸エチル/石油エーテル勾配@100mL/分)によって精製し、ベンジル(7-((1-(6-クロロピリジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、2.03mmol、82.01%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=493.2
【0388】
工程2.ベンジル(7-((1-(3-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(4)の合成
エタノール(20mL)およびHO(4mL)中のベンジル(7-((1-(3-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(1g、2.03mmol)溶液に20℃でFe(566.83mg、10.15mmol)および塩化アンモニウム(542.94mg、10.15mmol)を加え、生成された混合物を80℃で6時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(77%)が検出された。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(15mL)を用い、pH=10で調整し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、ベンジル(7-((1-(3-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(862mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=463.4
【0389】
工程3.3-((3-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)
アミノ)プロパン酸(6)の合成
トルエン(10mL)中のベンジル(7-((1-(3-アミノフェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(862mg、1.86mmol)溶液に20℃でアクリル酸(134.27mg、1.86mmol、127.88μL)を加え、生成された混合物を100℃で18時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(33%)が検出された。反応混合物を真空濃縮し、3-((3-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)プロパン酸(997mg、粗製)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=535.4
【0390】
工程4.ベンジル(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(7)の合成
酢酸(10mL)中の3-((3-(4-((2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)アミノ)プロパン酸(997mg、1.86mmol)溶液に20℃でウレア(1.12g、18.65mmol、999.83μL)を加えた後、120℃で12時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(21%)が検出された。反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~100%酢酸エチル/石油エーテル~0~10%DCM:メタノール勾配@100mL/分)によって精製し、次いで分取TLC(二酸化ケイ素、DCM:メタノール=10:1)によって精製し、ベンジル(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(325mg、557.44μmol、29.90%収率、96%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=560.3
【0391】
工程5.1-(3-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(8)の合成
TFA(4mL)中のベンジル(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(100mg、178.67μmol)の混合物を40℃で18時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量が検出された。反応混合物を真空濃縮し、1-(3-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(98mg、粗製、TFA塩)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=426.4
【0392】
工程6.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物34)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にHATU(56.09mg、147.51μmol)およびDIPEA(
51.99mg、402.29μmol、70.07μL)を加えた。混合物を20℃で10分間攪拌し、DMF(1mL)中の1-(3-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ジヒドロピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(94.07mg、174.33μmol、TFA塩)溶液を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことを確認し、所望の質量のピーク(64%)が検出された。反応混合物をHO(12mL)で希釈した後、酢酸エチル(12mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:24%~44%、7分)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:52%~82%、8分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,4-ジオキソテトラヒドロピリミジン-1(2H)-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(13mg、14.75μmol、11.00%収率、97%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=855.2
【0393】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.29(s、1H)、8.43(br d、J=7.3 Hz、1H)、8.31-8.24(m、2H)、7.96(s、1H)、7.51-7.45(m、2H)、7.18(t、J=8.1 Hz、1H)、6.86(s、1H)、6.80(br d、J=8.3 Hz、1H)、6.67(d、J=7.9 Hz、1H)、4.76(quin、J=8.0 Hz、1H)、4.45-4.33(m、1H)、4.04(br t、J=14.1 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.74(t、J=6.7 Hz、2H)、3.66(br d、J=12.1 Hz、2H)、3.51-3.32(m、5H)、2.71-2.63(m、4H)、2.31-2.22(m、2H)、2.18-2.09(m、4H)、1.98-1.89(m、2H)、1.85-1.66(m、7H)、1.64-1.53(m、8H)、1.24-1.12(m、2H)。
【0394】
実施例35.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物35)の合成
【0395】
【化43】
【0396】
工程1.2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-オール(3)の合成
ジオキサン(8mL)およびHO(0.8mL)中の6-ブロモピリジン-2-オール(400mg、2.30mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(959.35mg、2.30mmol)溶液にPd(dppf)Cl(168.21mg、229.89μmol)およびKPO(1.46g、6.90mmol)を加えた。混合物を90℃のN気体下で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(40%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=3/4~0/1)によって精製し、2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-オール(420mg、852.18μmol、37.07%収率、78%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=385.3。
【0397】
工程2.tert-ブチル4-((2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)オキシ)ブタノアート(4)の合成
DMF(8mL)中の2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-オール(390mg、1.01mmol)溶液に炭酸カリウム(420.63mg、3.04mmol)および4-ブロモブタン酸tert-ブチル(226.34mg、1.01mmol)を加えた。混合物を70℃で5時間攪拌した。LCMSにより2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-オールが完全に消費されたことと所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~100/3)によって精製し、tert-ブチル4-((2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)オキシ)ブタノアート(420mg、765.64μmol、75.47%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=527.9
【0398】
工程3.tert-ブチル4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリ
ジン-2-イル)オキシ)ブタノアート(5)の合成
CFCHOH(20mL)中のtert-ブチル4-((2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)オキシ)ブタノアート(370mg、702.59μmol)溶液にN気体下でPd/C(10%、50mg)を加えた。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物を25℃ H(15Psi)下で4時間攪拌した。LCMSによりtert-ブチル4-((2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)オキシ)ブタノアートが完全に消費されたことと所望の質量のピーク(74%)が確認された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(100mL)で洗浄し、濾液を真空濃縮し、tert-ブチル4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタノアート(260mg、粗製)を無色の油状物として得た。MS(M+H)=349.2
【0399】
工程4.4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタン酸(6)の合成
HCl/ジオキサン(4M、2mL)およびDCM(2mL)中のtert-ブチル4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタノアート(230mg、660.17μmol)の混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSによりtert-ブチル4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタノアートが完全に消費されたことと所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタン酸(190mg、粗製)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=292.8
【0400】
工程5.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物35)の合成
DMF(3mL)中の4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタン酸(80mg、273.70μmol)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ-N-(ピペリジン-4-イル)ベンズアミド(144.95mg、273.70μmol)溶液にHATU(156.11mg、410.56μmol)およびDIPEA(106.12mg、821.11μmol、143.02μL)を加えた。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタン酸が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(73%)が確認された。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、メタノール/酢酸エチル=0/1~1/10)によって精製した後、分取HPLC(中性条件:カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:40%~70%、8分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(4-((6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブタノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(56.1mg、65.60μmol、23.97%収率、94%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=804.0
【0401】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.87(s、1H)、8.32-8.24(m、2H)、8.18-8.07(m、1H)、7.98(s、1H)、7.68(dd、J=7.4、8.3 Hz、1H)、7.53-7.45(m、2H)、6.94(d、J=7.1 Hz、1H)、6.73(d、J=8.3 Hz、1H)、4.83-4.72(m、1H)、4.48-37(m、1H)、4.27-4.17(m、2H)、4.10-4.02(m、3H)、3.97-3.86(m、5H)、3.33(s、3H)、3.17-3.06(m、1H)、2.74-2.56(m、3H)、2.49-2.40(m、2H)、2.30-2.20(m、1H)、2.18-2.10(m、1H)、1.99-1.78(m、6H)、1.77-1.69(m、2H)、1.66-1.55(m、4H)、1.51-1.35(m、2H)。
【0402】
実施例36.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物36)の合成
【0403】
【化44】
【0404】
工程1.tert-ブチル4-(6-ブロモピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(2)の合成
DMF(20mL)中の2,6-ジブロモピリジン(3g、12.66mmol)溶液に炭酸カリウム(3.50g、25.33mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.36g、12.66mmol)を加えた。混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×4)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣を
フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=10~20%、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(6-ブロモピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3g、8.77mmol、69.22%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=342.1
【0405】
工程2.tert-ブチル4-(2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
ジオキサン(20mL)およびHO(5mL)中の2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.5g、3.59mmol)、tert-ブチル4-(6-ブロモピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.23g、3.59mmol)、CataCXium(登録商標) A Pdg(120.02mg、179.50μmol)、およびNaCO(761.01mg、7.18mmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、混合物を60℃のN気体下で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を水100mLで希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×4)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=0~10%、60mL/分)によって精製し、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:68%~98%、11分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル4-(2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、624.25μmol、17.39%収率、69%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=553.5
【0406】
工程3.2’-(ベンジルオキシ)-6-(ピペラジン-1-イル)-[2,3’-ビピリジン]-6’-オール(4)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(0.5g、904.71μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、226.18μL)を加えた。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応溶液を濃縮し、2’-(ベンジルオキシ)-6-(ピペラジン-1-イル)-[2,3’-ビピリジン]-6’-オール(400mg、粗製、HCl)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=363.3
【0407】
工程4.tert-ブチル(1-(3-(4-(2’-(ベンジルオキシ)-6’-ヒドロキシ-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(5)の合成
DMF(4mL)中の2’-(ベンジルオキシ)-6-(ピペラジン-1-イル)-[2,3’-ビピリジン]-6’-オール(200mg、501.40μmol、HCl塩)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(437.40mg、1.50mmol)溶液にNaI(7.52mg、50.14μmol)およびDIPEA(259.20mg、2.01mmol、349.33μL)を加えた。混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(10gシリカゲルカラム、酢酸エチル/石油エーテル=0~10%、20mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(2’-(ベンジルオキシ)-6’-ヒドロキシ-
[2,3’-ビピリジン]-6-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(230mg、372.92μmol、74.38%収率)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=617.5
【0408】
工程5.tert-ブチル(1-(3-(4-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(6)の合成
2,2,2-トリフルオロエタノール(30mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(2’-(ベンジルオキシ)-6’-ヒドロキシ-[2,3’-ビピリジン]-6-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(200mg、324.28μmol)溶液にN気体下でPd/C(149.74mg、10%純度)を加えた。混合物を脱気し、Hで3回パージし、生成された混合物を25℃のH気体(50Psi)下で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:23%~53%、8分)を精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル(1-(3-(4-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(60mg、110.09μmol、33.95%収率、97%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=529.4
【0409】
HNMR(400 MHz、CDCl)δ=8.03(br s、1 H)、7.53-7.45(m、1 H)、6.66-6.52(m、2 H)、4.60-4.43(m、2 H)、3.92-3.79(m、2 H)、3.75-3.47(m、5 H)、3.20-3.08(m、1 H)、300-2.53(m、11 H)、2.40-2.25(m、2 H)、2.10-1.90(m、3 H)、1.45(s、9 H)、1.40-1.23(m、3 H)。
【0410】
工程6.3-(6-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
ジオキサン(5mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(60mg、113.50μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、15.00mL)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-(6-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(60mg、粗製、HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=429.3
【0411】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物36)の合成
DMF(1mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(52.21mg、116.68μmol)溶液にHATU(53.24mg、140.01μmol)およびDIPEA(30.16mg、233.36μmol、40.65μL)を加え、混合物を25
℃で10分間攪拌し、DMF(0.2mL)中の3-(6-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、116.68μmol、HCl塩)およびDIPEA(45.24mg、350.04μmol、60.97μL)溶液を25℃で一滴ずつ加え、生成された混合物を25℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピークを確認した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(5mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:33%~63%、9分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(30.5mg、34.48μmol、29.55%収率、97%純度)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=858.5
【0412】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.79(s、1 H)、8.31-8.23(m、2 H)、8.15(d、J=7.70 Hz、1 H)、7.96(s、1 H)、7.57-7.43(m、3 H)、6.72(d、J=8.56 Hz、1 H)、6.60(d、J=7.21 Hz、1 H)、4.83-4.70(m、1 H)、4.46-4.34(m、1 H)、4.13-4.00(m、3 H)、4.00-3.89(m、4 H)、3.81(t、J=6.36 Hz、1 H)、3.50-3.38(m、4 H)、3.28(br d、J=3.55 Hz、3 H)、3.18-3.07(m、1 H)、2.72-2.52(m、10 H)、2.48-2.46(m、1 H)、2.19-2.08(m、2 H)、1.99-1.79(m、4 H)、1.75-1.33(m、8 H)。
【0413】
実施例37.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物37)の合成
【0414】
【化45】
【0415】
工程1.tert-ブチル4-(2-クロロピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
トルエン(10mL)中の4-ブロモ-2-クロロピリジン(1g、5.20mmol)およびtert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(967.83mg、5.20mmol)溶液にPd(dba)(298.80mg、519.64μmol)、Xantphos(601.35mg、1.04mmol)およびt-BuONa(1.50g、15.59mmol)をN気体下で加えた。混合物を90℃のN気体下で5時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(16%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~2/1)で洗浄した後、逆相HPLC(0.1%FA条件:カラム:120g Flash カラムWelch Ultimate XB_C18 20~40μM;流速:85mL/分;移動相:MeCN/HO;勾配B%:5~40%10分;40~100%30分、Instrument:TELEDYNE ISCO CombiFlash(登録商標)Rf150)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、tert-ブチル4-(2-クロロピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(650mg、1.96mmol、37.81%収率、90%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=298.2
【0416】
工程2.tert-ブチル4-(2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(5)の合成
ジオキサン(10mL)およびHO(1mL)中のtert-ブチル4-(2-クロロピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(600mg、2.01mmol)および2,6-ビス(ベンジルオキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(840.83mg、2.01mmol)溶液にPd(PPh(232.84mg、201.49μmol)および炭
酸セシウム(1.97g、6.04mmol)をN気体下で加えた。混合物をマイクロ波下、125℃で1時間攪拌した。LCMSによりtert-ブチル4-(2-クロロピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(14%)が残っていることと所望の質量のピーク(60%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=4/1~3/1)によって精製し、tert-ブチル4-(2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、781.67μmol、38.79%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=553.3
【0417】
工程3.tert-ブチル4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(6)の合成
CFCHOH(10mL)中のtert-ブチル4-(2’,6’-ビス(ベンジルオキシ)-[2,3’-ビピリジン]-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(450mg、814.24μmol)溶液にN気体下でPd/C(10%、50mg)を加えた。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物を25℃のH(15Psi)下で4時間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(74%)が確認された。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(100mL)で洗浄し、濾液を真空濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、石油エーテル/酢酸エチル=4/5~0/1)によって精製し、tert-ブチル4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(170mg、431.32μmol、52.97%収率、95%純度)を明るい緑色の固形物として得た。MS(M+H)=375.3
【0418】
工程4.3-(4-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
DCM(1mL)中のtert-ブチル4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(140mg、373.90μmol)、HCl/ジオキサン(4M、1mL)の混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量の一つの主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(140mg、粗製、HCl塩)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=275.2
【0419】
工程5.tert-ブチル(1-(3-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(9)の合成
DMF(4mL)中の3-(4-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(140mg、450.48μmol、HCl塩)およびtert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(130.99mg、450.48μmol)溶液にKI(74.78mg、450.48μmol)およびDIPEA(174.66mg、1.35mmol、235.40μL)を加えた。混合物を80℃で3時間攪拌した。LCMSにより3-(4-(ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオンが完全に消費されたことと所望の質量のピーク(59%)が確認された。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(二酸化ケイ素、メタノール/酢酸エチル=0/1~1/10)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメー
ト(50mg、91.74μmol、20.37%収率、97%純度)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=529.3
【0420】
工程6.3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(10)の合成
HCl/ジオキサン(4M、0.5mL)およびDCM(0.5mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(50mg、94.58μmol)の混合物を25℃で30分間攪拌した。LCMSにより出発物質が完全に消費されたことと所望の質量のピーク(46%)が確認された。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、粗製、HCl塩)を黄色の固形物として得た。MS(M+H)=429.4
【0421】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物37)の合成
DMF(1.5mL)中の3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(50mg、107.53μmol、HCl塩)および4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(48.11mg、107.53μmol)溶液にHATU(61.33mg、161.29μmol)およびDIPEA(41.69mg、322.59μmol、56.19μL)を加えた。混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量(42%)が確認された。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(中性条件:カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:28%~58%、8分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(12.6mg、22.27μmol、20.71%収率、96%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=858.1
【0422】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.77(s、1H)、8.30-8.26(m、2H)、8.16(br d、J=7.8 Hz、1H)、8.07(d、J=6.0 Hz、1H)、7.98(s、1H)、7.51-7.48(m、2H)、6.82(d、J=2.3 Hz、1H)、6.74(dd、J=2.4、6.0
Hz、1H)、4.81-4.75(m、1H)、4.43-4.36(m、1H)、4.11-3.97(m、4H)、3.94(s、3H)、3.85-3.80(m、1H)、3.33(br s、3H)、3.31(br s、4H)、3.17-3.12(m、1H)、2.68-2.54(m、9H)、2.23-2.10(m、2H)、1.99-1.79(m、5H)、1.75-1.68(m、2H)、1.66-1.55
(m、5H)、1.51-1.36(m、2H)。
【0423】
実施例38.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(5-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物38)の合成
【0424】
【化46】
【0425】
工程1.tert-ブチル7-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(2)の合成
DMF(25mL)中の5-ブロモ-2-クロロピリミジン(5g、25.85mmol)およびtert-ブチル2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(6.44g、28.43mmol)溶液にDIPEA(6.68g、51.70mmol、9.00mL)を加え、混合物を100℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークが検出された。混合物を濾過した後、濾液を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を塩水(50mL×3)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、tert-ブチル7-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(10g、粗製)を褐色の粉末として得た。MS(M+H)=383.0
【0426】
工程2.tert-ブチル7-(5-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(3)の合成
THF(20mL)中のZn(4.78g、73.05mmol)およびTMSCl(
396.83mg、3.65mmol、463.59μL)溶液を40℃で加熱した後、10分間攪拌し、20℃で20分にわたって2-ブロモ酢酸エチル(6.10g、36.53mmol、4.04mL)を一滴ずつ加え、混合物を20℃に冷却し、それからN気体下THF(60mL)中のtert-ブチル7-(5-ブロモピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(7g、18.26mmol)溶液を加え、次いでPd(dba)(2.51g、2.74mmol)およびXPhos(2.61g、5.48mmol)を加え、混合物を60℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークが検出された。混合物を20℃まで温度を下げた後、酢酸エチル(50mL)で希釈し、塩化アンモニウム(飽和、水溶液10mL)でケンチングした。有機相を塩水(10mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮し、粗生成物をフラッシュシリカゲル(Biotage(登録商標)、25g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~35%酢酸エチル/石油エーテル勾配@40mL/分)によって精製し、tert-ブチル7-(5-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(5.4g、12.58mmol、68.91%収率、91%純度)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=391.2
【0427】
工程3.tert-ブチル7-(5-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(4)の合成
DMF(10mL)中のtert-ブチル7-(5-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1g、2.56mmol)溶液にt-BuOK(287.37mg、2.56mmol)およびプロパ-2-エンアミド(182.03mg、2.56mmol、176.73μL)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出され、混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~98%酢酸エチル/石油エーテル勾配@20mL/分)によって精製し、tert-ブチル7-(5-(2-エトキシ-2-オキソエチル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1g、2.41mmol、93.98%収率、100%純度)を黄色の粉末として得た。MS(M+H)=416.2
【0428】
工程4.3-(2-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリミジン-5-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル7-(5-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(0.5g、1.20mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、300.85μL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物を真空濃縮し、3-(2-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリミジン-5-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(480mg、粗製、HCl)を褐色の固形物として得た。MS(M+H)=316.1
【0429】
工程5.ベンジル(4-(7-(5-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(6)の合成
DCE(8mL)中の3-(2-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリミジン-5-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、粗製、HCl塩)溶液にベンジル(4-オキソピペリジン-1-イル)カルバメート(173.20mg、
697.59μmol)、4A MS(10mg、634.18μmol)およびTEA(641.72mg、6.34mmol、882.69μL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した後、NaBH(OAc)(201.61mg、951.27μmol)を加え、混合物を20℃で15時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークが検出された。混合物を水(3mL)で希釈した後、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標)、4g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液4~50%メタノール/酢酸エチル勾配@20mL/分)によって精製し、ベンジル(4-(7-(5-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(190mg、322.65μmol、50.88%収率、93%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)=548.3
【0430】
工程6.3-(2-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリミジン-5-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(7)の合成
TFA(1.5mL)中のベンジル(4-(7-(5-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)カルバメート(190mg、346.94μmol)溶液を60℃で5時間攪拌した。LCMSにより所望の質量が検出され、混合物を真空濃縮し、3-(2-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリミジン-5-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、粗製、TFA)を褐色の油状物として得た。MS(M+H)=414.3
【0431】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(5-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物38)の合成
DMF(2mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(140mg、312.90μmol)溶液にHATU(178.46mg、469.34μmol)およびDIPEA(121.32mg、938.69μmol、163.50μL)を加え、次いで3-(2-(2-(1-アミノピペリジン-4-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)ピリミジン-5-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(200mg、粗製、TFA)を加え、混合物を20℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出され、混合物を水(3mL)で希釈した後、酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:29%~49%、7分)および分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標)
C18 150×50mm×10um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:26%~56%、10分)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(7-(5-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリミジン-2-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(37.5mg、43.20μmol、13.81%収率、97.1%純度)を白色の粉末として得た。MS(M+H)=843.5
【0432】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.88(s、1H)、9.35(s、1H)、8.29-8.24(m、2H)、8.23-8.18(m、2H)、7.97(s、1H)、7.49-7.37(m、2H)、4.83-4.69(m、1H)、4.05(t、J=14.0 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.77-3.66(m、5H)、3.33(s、3H)、3.07-2.91(m、6H)、2.79(t、J=8.7 Hz、2H)、2.71-2.56(m、2H)、2.28-2.09(m、2H)、2.02-1.91(m、3H)、1.74-1.56(m、12H)、1.38-1.25(m、2H)。
【0433】
実施例39.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物39)の合成
【0434】
【化47】
【0435】
工程1.3-(5-ブロモピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(3)の合成
DMF(10mL)中の2-(5-ブロモピリジン-2-イル)酢酸メチル(1g、4.35mmol)溶液に0℃でプロパ-2-エンアミド(308.96mg、4.35mmol、299.96μL)およびt-BuOK(2M、2.17mL)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(55%)が検出された。混合物を水(50mL)で希釈した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル/石油エーテル勾配@80mL/分)によって精製し、3-(5-ブロモピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(0.5g、1.86mmol、42.75%収率、100%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=269.1
【0436】
工程2.ベンジル(7-((1-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(4)の合成
2つのバッチ並行:ジオキサン(10mL)中の3-(5-ブロモピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(100g、371.62mol)およびベンジル(7-(ピペリジン-4-イルメチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(165.16mg、404.83μmol、HCl)溶液にPd-PEPPSI-IHeptCl(36.15mg、37.16μmol)および炭酸セシウム(605.40mg、1.86mmol)を加え、生成された混合物をN下100℃で12時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(酢酸エチル/メタノール=10/1)によって精製し、ベンジル(7-((1-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(250mg、281.40μmol、37.86%収率、63%純度)を黄色の油状物として得た。MS(M+H)=560.4
【0437】
工程3.3-(5-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(5)の合成
TFA(2mL)中のベンジル(7-((1-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)カルバメート(0.2g、357.34μmol)の混合物を20℃で14時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を濃縮し、3-(5-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(190mg、352.12μmol、98.54%収率、TFA)を赤色の油状物として得た。MS(M+H)=426.2
【0438】
工程4.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物39)の合成
DMF(5mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(157.55mg、352.12μmol)溶液にHATU(160.66mg、422.54μmol)およびDIPEA(182.04mg、1.41mmol、245.33μL)を加え、混合物を20℃で1時間攪拌した。3-(5-(4-((2-アミノ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(190mg、352.12μmol、TFA)を加え、生成された混合物を20℃で1時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要ピークが検出された。混合物を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を(50mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) C18 150×50mm×10um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:38%~68%、10分)で洗浄した後、分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) luna C18 150×25mm×10um;移動相:[水(FA)-ACN];B%:
14%~44%、11分)で再精製し、溶出液を凍結乾燥し、65mgの粗生成物を得た。粗生成物をDMF(2mL)で粉砕後、濾過し、濾過ケーキを凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(6-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)ピリジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(25.1mg、26.72μmol、7.59%収率、91%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=855.4
【0439】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.78(s、1H)、8.44(d、J=7.1 Hz、1H)、8.30-8.26(m、2H)、8.19(d、J=2.6 Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.51-7.47(m、2H)、7.31(dd、J=2.9、8.7 Hz、1H)、7.16(d、J=8.6 Hz、1H)、4.82-4.73(m、1H)、4.45-4.35(m、1H)、4.05(t、J=14.2 Hz、2H)、3.95(s、3H)、3.91-3.86(m、1H)、3.76-3.70(m、2H)、3.31(s、3H)、2.73-2.61(m、4H)、2.29-2.06(m、10H)、1.99-1.93(m、2H)、1.86-1.74(m、6H)、1.72-1.55(m、9H)、1.25-1.17(m、2H)。
【0440】
実施例40.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物40)の合成
【0441】
【化48】
【0442】
工程1.tert-ブチル4-(1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(3)の合成
ジオキサン(40mL)中の1-ベンジル-4-ブロモ-1H-ピラゾール(2g、8
.44mmol)、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシレート(3.00g、13.47mmol、HCl)、tBuXPhos Pdg(600.00mg、755.31μmol)およびt-BuONa(2M、10.00mL)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、混合物を100℃ N気体下で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(45%)が確認された。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。反応混合物をHO(40mL)で希釈し、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。残渣を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);40g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~20%酢酸エチル:石油エーテル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.9g、5.55mmol、65.78%収率)を明るい黄色の油状物として得た。MS(M+H)=343.3
【0443】
工程2.tert-ブチル4-(1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(4)の合成
DMSO(1.5mL)中のtert-ブチル4-(1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(600mg、1.75mmol)溶液にt-BuOK(1M、24.00mL)を加え、混合物を20℃のO気体(15Psi)下で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(6%)が確認された。反応混合物を塩化アンモニウム(25mL)で0℃で希釈した後、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣を他のバッチ(500mgスケール)と合わせて、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);40g
SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%メタノール:酢酸エチル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(440mg、1.74mmol、99.53%収率)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=253.1
【0444】
工程3.tert-ブチル4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(5)の合成
THF(8mL)中のtert-ブチル4-(1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.98mmol)溶液にNaH(160mg、4.00mmol、60%純度)を0℃で加え、混合物を0℃で30分間攪拌し、THF(6mL)中の3-ブロモピペリジン-2,6-ジオン(420mg、2.19mmol)溶液を0℃で加え、生成された混合物を25℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を塩化アンモニウム(sat.aq、15mL)で0℃で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水60mL(20mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液0~10%メタノール:酢酸エチル勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(710mg、1.95mmol、98.59%収率)を灰色の固形物として得た。MS(M+H)=364.1
【0445】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ 10.99(s、1H)、7.36(s、1H)、7.26(s、1H)、5.24-5.15(m、1H)、3.47-3.37(m、4H)、2.84-2.78(m、4H)、2.78-2.71(m、1H)、2.66-2.57(m、1H)、2.47-2.42(m、1H)、2.19-
2.11(m、1H)、1.45-1.37(m、9H)
【0446】
工程4.3-(4-(ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(6)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-カルボキシレート(500mg、1.38mmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、18.75mL)を加え、混合物を20℃で攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(410mg、粗製、HCl塩)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=264.1
【0447】
工程5.tert-ブチル(1-(3-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(8)の合成
DMF(8mL)中の3-(4-(ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(270mg、900.73μmol、HCl)溶液にKI(94.86mg、571.46μmol)、tert-ブチル(1-(3-クロロプロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(400mg、1.38mmol)およびDIPEA(667.80mg、5.17mmol、900μL)を25℃で加えた。混合物を80℃で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(41%)が確認された。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、酢酸エチル(40mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(登録商標);20g SepaFlashシリカフラッシュカラム、溶離液5~25%メタノール:DCM勾配、60mL/分)によって精製し、tert-ブチル(1-(3-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(200mg、386.38μmol、42.90%収率)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=518.3
【0448】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.00(s、1H)、7.31(s、1H)、7.24-7.18(m、1H)、6.93-6.78(m、1H)、5.25-5.13(m、1H)、4.27-4.19(m、1H)、3.88-3.79(m、1H)、3.48-3.41(m、1H)、3.37-3.26(m、4H)、3.09-3.01(m、1H)、2.88-2.80(m、4H)、2.79-2.72(m、1H)、2.68-2.54(m、5H)、2.20-2.11(m、1H)、1.78-1.66(m、2H)、1.38(s、9H)、1.30-1.15(m、4H)。
【0449】
工程6.3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(9)の合成
ジオキサン(10mL)中のtert-ブチル(1-(3-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)カルバメート(180mg、347.75μmol)溶液にHCl/ジオキサン(4M、10mL)を加え、混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSにより所望の質量の主要なピークを確認した。反応混合物を減圧濃縮し、3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(1
20mg、粗製、HCl塩)を明るい黄色の固形物として得た。MS(M+H)=418.2
【0450】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.23-11.09(m、1H)、11.03(s、1H)、8.43-8.29(s、3H)、7.47(s、1H)、7.33(s、1H)、5.30-5.17(m、1H)、4.41-4.32(m、1H)、4.02-3.90(m、1H)、3.63-3.58(m、1H)、3.47-3.40(m、2H)、3.36-3.25(m、3H)、3.20-3.09(m、3H)、3.04-2.93(m、4H)、2.81-2.60(m、3H)、2.23-2.14(m、1H)、2.00-1.91(m、2H)、1.54-1.37(m、2H)、1.32-1.25(m、2H)
【0451】
工程7.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物40)の合成
DMF(3mL)中の4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-3-メトキシ安息香酸(60mg、134.10μmol)溶液にEDCI(60mg、312.99μmol)、HOBt(30mg、222.02μmol)、DIPEA(148.40mg、1.15mmol、200μL)および3-(4-(4-(3-(4-アミノピペリジン-1-イル)-3-オキソプロピル)ピペラジン-1-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピペリジン-2,6-ジオン(80mg、163.12μmol、HCl塩)を25℃で加えた。混合物を25℃のN気体下で16時間攪拌した。LCMSにより所望の質量のピーク(85%)が確認された。混合物を濾過し、濾液を分取HPLC(カラム:Phenomenex(登録商標) Synergi Polar-RP 100×25mm×4μm;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:28%~48%、7分;カラム温度:30℃)後、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge(登録商標) 150×25mm×5μm;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:29%~59%、9分;カラム温度:30℃)によって精製し、溶出液を凍結乾燥し、4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(3-(4-(1-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)ピペラジン-1-イル)プロパノイル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(75.5mg、88.25μmol、65.81%収率、99%純度)を白色の固形物として得た。MS(M+H)=847.4
【0452】
HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=11.00(s、1H)、8.35-8.24(m、2H)、8.19-8.08(m、1H)、7.97(s、1H)、7.52-7.44(m、2H)、7.32(s、1H)、7.23(s、1H)、5.24-5.14(m、1H)、4.83-4.71(m、1H)、4.46-4.35(m、1H)、4.10-3.96(m、4H)、3.94(s、3H)、3.30(s、3H)、3.17-3.09(m、1H)、2.90-2.83(m、4H)、2.78-2.56(m、10H)、2.22-2.14(m、1H)、2.00-1.78(m、5H)、1.77-1.69(m、2H)、1.68-1.53(m、5H)、1.52-1.38(m、2H)。
【0453】
実施例41.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキ
ソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-((1-(3-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)フェニル)ピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物41)の合成
【0454】
【化49】
【0455】
化合物41は、前記反応式に基づいて、上述した実施例と同様の方法で合成した。
MS(M+H)=854.0、HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.79(s、1H)、8.43(d、J=7.3 Hz、1H)、8.30-8.25(m、2H)、7.97(s、1H)、7.52-7.46(m、2H)、7.14(t、J=7.9 Hz、1H)、6.84-6.76(m、2H)、6.58(d、J=7.2 Hz、1H)、4.83-4.70(m、1H)、4.46-4.34(m、1H)、4.05(br t、J=14.3 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.76(dd、J=4.7、11.3 Hz、1H)、3.66(d、J=10.9 Hz、2H)、3.38(s、3H)、2.69-2.61(m、4H)、2.38-2.28(m、3H)、2.21-2.10(m、5H)、2.06-1.87(m、4H)、1.85-1.69(m、6H)、1.67-1.51(m、9H)、1.24-1.11(m、2H)。
【0456】
実施例42.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(1-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アセチジン-3-イル)ピペリジン-4-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物42)
【0457】
【化50】
【0458】
化合物42は、前記反応式に基づいて、上述した実施例と同様の方法で合成した。
MS(M+H)=790.9、HNMR(400 MHz、CDCl)δ=8.48(d、J=8.4 Hz、1H)、8.06(s、1H)、8.00-7.95(m、1H)、7.75(s、1H)、7.44-7.42(m、1H)、7.26-7.22(m、1H)、6.86-6.79(m、2H)、6.47(t、J=8.9 Hz、1H)、5.96(br d、J=7.9 Hz、1H)、4.87-4.77(m、1H)、4.15-4.03(m、3H)、3.99(s、3H)、3.94-3.80(m、4H)、3.68(dd、J=4.9、9.8 Hz、1H)、3.41(s、3H)、3.37-3.30(m、1H)、2.93-2.85(m、2H)、2.78-2.58(m、2H)、2.30-2.05(m、8H)、1.84-1.68(m、8H)。
【0459】
実施例43.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アセチジン-3-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物43)
【0460】
【化51】
【0461】
化合物43は、前記反応式に基づいて、上述した実施例と同様の方法で合成した。
MS(M+H)=790.9、HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.78(s、1H)、9.32(s、1H)、8.31-8.22(m、2H)、7.96(s、1H)、7.46-7.38(m、2H)、6.97-6.82(m、2H)、6.49(t、J=9.0 Hz、1H)、4.82-4.70(m、1H)、4.04(br t、J=14.1 Hz、2H)、3.97(br t、J=6.7 Hz、2H)、3.93(s、3H)、3.74(dd、J=4.9、11.5 Hz、1H)、3.66-3.56(m、2H)、3.32(br s、3H)、3.02(br d、J=10.3 Hz、2H)、2.76(br t、J=10.3 Hz、2H)、2.67-2.59(m、1H)、2.49-2.42(m、2H)、2.23-2.10(m、1H)、2.03-1.87(m、3H)、1.70(br d、J=9.4 Hz、4H)、1.65-1.54(m、4H)、1.53-1.44(m、1H)、1.29-1.19(m、2H)。
【0462】
実施例44.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(4-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アセチジン-3-イル)ピペリジン-1-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物44)
【0463】
【化52】
【0464】
化合物44は、前記反応式に基づいて、上述した実施例と同様の方法で合成した。
MS(M+H)=873.0、HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(br s、1H)、9.65-9.46(m、1H)、8.38-8.17(m、2H)、8.08-7.90(m、1H)、7.50-7.30(m、2H)、7.11-6.84(m、3H)、4.87-4.67(m、1H)、4.12-3.99(m、2H)、3.93(br s、3H)、3.84-3.74(m、1H)、3.68-3.51(m、4H)、3.33-3.32(m、5H)、2.70-2.60(m、3H)、2.36-2.07(m、5H)、2.05-1.43(m、18H)、1.42-1.03(m、3H)。
【0465】
実施例45.4-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(2-(1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)ピペリジン-4-イル)エチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物45)
【0466】
【化53】
【0467】
化合物45は、前記反応式に基づいて、上述した実施例と同様の方法で合成した。
MS(M+H)=886.0、HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.83-10.78(m、1H)、8.46-8.39(m、1H)、8.31-8.23(m、2H)、7.97(s、1H)、7.55-7.41(m、2H)、7.07-6.85(m、3H)、4.88-4.67(m、1H)、4.48-4.34(m、1H)、4.11-4.00(m、2H)、3.95(s、3H)、3.83-3.76(m、1H)、3.32-3.28(m、5H)、2.70-2.58(m、3H)、2.48-2.44(m、1H)、2.33-2.13(m、8H)、2.03-1.9
2(m、3H)、1.84-1.67(m、6H)、1.64-1.51(m、8H)、1.51-1.34(m、4H)、1.34-1.21(m、2H)。
【0468】
実施例46.06324-((9-シクロペンチル-7,7-ジフルオロ-5-メチル-6-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]ジアゼピン-2-イル)アミノ)-N-(7-(((3R,4S)-1-(4-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)-3-フルオロピペリジン-4-イル)メチル)-7-アザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-3-メトキシベンズアミド(化合物46)
【0469】
【化54】
【0470】
化合物46は、前記反応式に基づいて、上述した実施例と同様の方法で合成した。
MS(M+H)=890.0、HNMR(400 MHz、DMSO-d)δ=10.81(s、1H)、8.43(d、J=7.5 Hz、1H)、8.32-8.23(m、2H)、7.96(s、1H)、7.56-7.43(m、2H)、7.07-6.89(m、3H)、4.92-4.71(m、2H)、4.47-4.33(m、1H)、4.04(br t、J=14.0 Hz、2H)、3.94(s、3H)、3.79(dd、J=4.8、11.7 Hz、1H)、3.67-3.54(m、1H)、3.39-3.34(m、1H)、3.33(br s、3H)、2.96-2.59(m、3H)、2.49-2.11(m、11H)、2.02-1.90(m、3H)、1.85-1.78(m、2H)、1.77-1.67(m、2H)、1.67-1.50(m、10H)。
【0471】
<実験例>
1.PLK1ウェスタンブロット分
(1)HeLa細胞株の培養
HeLa細胞株を韓国細胞株銀行(KCLB)から購入した。培養細胞の継代(Passage)をP115~P125に維持した。
【0472】
セルカウントのために、セルカウンター(Thermo Fisher Scientific Inc.、Catalog#AMQAX1000)と0.4%トリパンブルー(Trypan blue)溶液を用いた。
【0473】
細胞培養のために、DMEM(Gibco、カタログ番号1195-65;ロット番号2085318)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2097593)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2058855)、100mmの細胞培養皿(SPL、カタログ番号20100)、150mmの細胞培養皿(SPL、カタログ番号20150)、12ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30012)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2070638)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Hirschmann、カタログ番号8100204)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT37;ロット番号20190723)を用いた
【0474】
(2)本発明の化合物の処理
12ウェルプレート(SPL社)の各ウェル毎に2×10個の細胞を播種し、細胞を培地で総体積2mLにして培養した。
【0475】
実施例の化合物は、DMSOに完全に溶解させて実験に用い、チミジン(thymidine)は、DWに完全溶解させて実験に用いた。チミジンブロックのために、チミジン(Sigma-Aldrich カタログ番号T9250-5G)2mM処理後、24時間インキュベーションした。
【0476】
放出(release)および化学処理のために、培地を吸引した後、1×PBSで3回洗浄した。完全培地(complete media)を加え、COインキュベーターで4時間インキュベーションした。それぞれの化合物を最高濃度3μMから最低濃度10ポイントまで3倍に希釈した後、再び6時間インキュベーションした
【0477】
(3)ウエスタンブロッティング
SDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングの場合、1X RIPA溶解バッファー(Rockland、カタログ番号MB-030-0050;ロット番号39751)、100Xプロテアーゼ阻害剤カクテル(Quartett、カタログ番号PPI1015;ロット番号PCO50038424)、Pierce(商標)プロテインアッセイBCAキット(ThermoScientific、カタログ番号23225;ロット番号UC276876)、アルブミンスタンダード(ThermoScientific、カタログ番号23209;ロット番号UB269561)、4~15% Mini-PROTEAN(登録商標) TGX染色フリーゲル(Bio-rad、カタログ番号4568085;ロット番号L007041B)、10X Tris/Glycine/SDSバッファー(Bio-rad、カタログ番号1610732;ロット番号10000044375B);10X TBS(Bio-rad、カタログ番号1706435;ロット番号1000045140B)、10%Tween(登録商標)20溶液(カタログ番号
1610781;ロット番号L004152B)、Color protein standard broad range(NEB、カタログ番号P7719S;ロット番号10040349)、4X Laemmliサンプルバッファー(Bio-rad、カタログ番号1610747;ロット番号L004133B)、β-メルカプトエタノール(Sigma-Aldrich、カタログ番号M3148;ロット番号60-24-2)、SuperBlock(商標)T20(TBS)ブロッキングバッファー(ThermoScientific、カタログ番号37536;ロット番号UC282578)、1Mアジ化ナトリウム溶液(Sigma-Aldrich、カタログ番号08591-1mL-F;ロット番号BCBV4989)、α-Rabbit pAb to Ms IgG(abcam、カタログ番号ab97046;ロット番号GR3252115-1)、α-Goat pAb to Rb IgG(CST、カタログ番号7074S;ロット番号28)、α-GAPDH(abcam、カタログ番号ab8245;ロット番号GR3275542-2)、α-Plk1(CST、カタログ番号208G4)、α-BRD4(CST、カタログ番号13440S)、ECL(商標)Primeウエスタンブロッティング試薬(GE Healthcare、カタログ番号RPN2232;ロット番号17001655)、Ponceau S溶液(Sigma-Aldrich、カタログ番号P7170;ロット番号SLBV4112)、Difco(商標)Skim milk(BD、カタログ番号232100;ロット番号8346795)、iBlot(登録商標)2 NC Regular stacks(Invitrogen社、カタログ番号IB23001;ロット番号2NR110619-02)を用いた。
【0478】
細胞を回収するために、トリプシンを用いて細胞をプレートから分離した後、培地およびPBSで洗浄した。具体的には、培地を吸引した後、1mLのPBSで洗浄し、PBSを吸引した。0.5mLのTrypLE(商標)Expressを37℃で処理し、細胞を分離させた後、0.5mLの完全培地を加えて、1mLの細胞培養物を回収した。その後、1mLの細胞収集液を8,000rpmで120秒間遠心分離し、上澄み液を除去した。0.2mLのPBSで洗浄した後、PBSを除去した。
【0479】
細胞溶解(lysis)のために、溶解緩衝液(lysis buffer)を加え、細胞破砕片(debris)を除去し、細胞ライセート(lysate)を得た。具体的には、細胞にプロテアーゼ阻害剤を含有する70μLの1×RIPAバッファーを処理し、氷上で30分間インキュベーションした。その後、細胞を4℃、5,000rpmで10分間遠心分離し、細胞ライセートを得た。
【0480】
次に、BCAアッセイを用いて標準曲線を取得し、これを代入することにより溶解物中のタンパク質の質量を定量化した。混合物には20μLの標準溶液または試料溶液、200μLのBCAまたはブラッドフォード溶液を用いて37℃で30分間インキュベートし、562nmの吸光度で測定した。サンプルは、各ウェルあたり15μgになるように4×サンプルバッファーを加えて用意した。
【0481】
4~15%Mini-PROTEAN(登録商標) TGX染色フリーゲル(15 wULM)によって120Vで100分のランニングタイムを設定し、SDS-PAGEを行った。iBlot(登録商標)2 NC Mini stacksにドライブロッティングシステムのP0モードで転写した。Ponceau S溶液を用いて染色した後、ブロッキングバッファー(Thermo)で1時間ブロッキングした。0.05%Tween(登録商標)20を含む1×TBSで洗浄した後、一次抗体として1×TBS-T内抗Plk1(CST)抗体(1:500)、抗-BRD4(CULMシグナリング)抗体(1:1000)または抗-GAPDH(abcam)抗体(1:10,000)と一緒に4℃で16時間反応させた。0.05%Tween(登録商標)20を含む1×TBSで10分間3回洗浄した後、二次抗体として1×TBS-T内抗-マウス抗体(abcam
)(1:10,000)または抗-ウサギ抗体(CST)(1:5,000)と一緒に常温で1時間反応させた。次に、0.05%Tween(登録商標)20を含む1×TBSで10分間3回洗浄した後、ECLワーキング溶液(1:1)で生成物を検出した。
【0482】
結果を分析するために、イメージアナライザー(GE)を用いて最終プロットデータを得た。その結果、本発明の全ての化合物が優れたPLK1タンパク質分解能を有することが確認された。
【0483】
2.PLK1ルシフェラーゼ解析
(1)HeLa LgBit(Plk1-HiBit KI)細胞株の作製および培養
HeLa細胞株にLgBitベクターを形質導入し、安定に発現させた細胞株を作製した。次に、細胞内に内在するPlk1遺伝子C-末端の後にHiBitアミノ酸配列が発現されるようにgRNAとドナーを作製した後、CRISPR/Cas9を発現できるベクターと一緒に細胞内に挿入した。挿入が完了し、ノックインした細胞のみを選別した後、継代して用いた。
【0484】
細胞を培養するために、DMEM(Gibco、カタログ番号11995-065;ロット番号2467189)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2420173P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2321114)、100mmの細胞培養皿(SPL、カタログ番号20100)、150mmの細胞培養皿(SPL、カタログ番号20150)、96-ウェル培地 プレート(SPL、カタログ番号30196)、PBS pH 7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2323417)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Marienfeld Superior、カタログ番号0650010)と0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20211201)を用いた
【0485】
(2)本発明の化合物の処理およびルシフェラーゼ解析の実験手法
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich カタログ番号D2438、ロット番号RNBJ9566)に完全に溶解させて実験に用いた。
【0486】
HeLa LgBit(Plk1-HiBit KI)の場合、チミジンブロック後に放出した後、化合物を処理し、その過程は以下の通りである。チミジン(Sigma-Aldrich カタログ番号T9250-5G)をDWに完全溶解させて実験に用いた。チミジンブロックのために、チミジン2mM処理後、24時間インキュベーションした。放出および化学処理のために、培地を吸引した後、1×PBSで洗浄した。TrypLE(商標)を入れ、37℃のCOインキュベーターで5分間インキュベーションした。完全培地を加えて、中和した細胞をセルカウンターでカウントした。96ウェル培地 プレート(SPL社)の各ウェル毎に3.3×10個だけ培地総体積は150μLとし、播種後COインキュベーターでインキュベーションした。
【0487】
各細胞株をCOであるキュベーターで18時間インキュベーションした後、Endurazineを総体積4%になるように各ウェルに加えた。本発明の化合物の濃度が300nMになるように、96ウェルホワイトプレート(SPL社)に入れた後、プレートリーダー(BMG Labtech、CLARIOstar Plus)の波長を470~480nMに設定した後、吸光度をリアルタイムで測定した。9時間経過した時点で発光値を求めた後、エクセルプログラムを使って棒グラフを表示した。
【0488】
結果は、以下の表2、図1の通りである
【0489】
【表9】
【0490】
表2において、活性度は、各実施例の化合物処理群とDMSO処理群の蛍光値の割合に従って表記した(+++:<0.3、++<0.6、+<0.7)。
【0491】
3.H526細胞株における細胞生存率の分析
(1)NCI-H526細胞株の培養
NCI-H526(以下、H526)細胞株は、韓国細胞株銀行(KCLB、ソウル、韓国)から分譲を受けた。細胞を培養するために、RPMI 1640(Gibco、カタログ番号22400-089;ロット番号2277021)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2351176P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2321114)、75T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71075)、175T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71175)、96ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30096)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2323417)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Marienfeld Superior、カタログ番号0650010)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20211201)を用いた。
【0492】
(2)本発明の化合物の処理および細胞生存率の分析の実験方法
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich カタログ番号D2438、ロット番号RNBJ9566)に完全に溶解させて実験に用いた。
【0493】
H526細胞株を96ウェル細胞培養プレートに各ウェル当たり3×10個になるように播種し、各ウェルの培地体積は150μLになるようにした。
【0494】
本発明の化合物の細胞内処理容量は、最大濃度3000nMとなるようにし、これを1/3ずつ希釈し、濃度別に処理し、最低濃度は0.46nMとなるようにした。各ウェルについて、全溶液の体積が200μLになるように化合物を処理した後、5日間COインキュベーター(Thermo Fisher Science、カタログ番号4111)中でインキュベートした。
【0495】
その後、各ウェルにEZ-Cytox(DOGEN、カタログ番号EZ-3000、ロット番号DLS2109)を20μLずつ処理した後、COインキュベーター中で4時間インキュベートした。プレートリーダー(BMG Labtech、CLARIOstar Plus)の波長を450nMに設定し、培養が終了した試料の吸光度を測定し、測定前にプレートリーダー内で3分間撹拌した後、測定した。最終測定値はExcelファイルで整理した後、Prism-GraphPadプログラムでグラフを表示し、IC50値を測定した。
【0496】
結果は、以下の表3の通りである。
H526細胞株における細胞生存率の分析
【0497】
【表10】
【0498】
表3において、活性度は、H526細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50
値に従って表記した(A:<30nM、B:<50nM、C:<100nM、D:<200nM、E:<400nM)。
【0499】
4.MRC-5細胞株における細胞生存率の分析
(1)MRC-5細胞における培養
MRC-5細胞株を韓国細胞株銀行(KCLB、ソウル、韓国)で購入した。培養細胞の継代(Passage)をP15内で維持した。
【0500】
細胞培養のために、MEM/EBSS(Hyclone、カタログ番号SH30024.01;ロット番号AG29697698)、FBS(Gibco、カタログ番号16000-044;ロット番号2234018P)、ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Gibco、カタログ番号15140-122;ロット番号2211099)、175T細胞培養フラスコ(SPL、カタログ番号71175)、96-ウェル培養プレート(SPL、カタログ番号30096)、PBS pH7.4(Gibco、カタログ番号10010-023;ロット番号2085080)、TrypLE(商標)Express(Gibco、カタログ番号12605-010;ロット番号2070638)、カウンティング・チャンバー(血球計算盤)(Hirschmann、カタログ番号8100204)、および0.4%トリパンブルー溶液(DYNEBIO、カタログ番号CBT3710;ロット番号20190723)を用いた。
【0501】
(2)本発明の化合物の処理
175T細胞培養フラスコで培養中のMRC-5細胞株をTrypLE(商標)Expressを用いてフラスコから細胞を分離した。96-ウェルプレート(SPL社)の各ウェル毎に6×10個の細胞を播種し、培養総体積150μLとして、細胞を培養した。
【0502】
実施例の化合物は、DMSO(Sigma-Aldrich、カタログ番号D2438-50ML、ロット番号RNBK6387)に完全に溶解させて実験に用い、10μMを最高濃度として、1/3ずつ連続して希釈し、最低濃度が1.52nMになるように計算して処理した。各ウェルには、バッチとともに混合して処理し、体積は50μLになるようにし、各ウェルの総体積は、200μLとなるようにした。次いで、37℃のCOインキュベーター(Thermo Fisher Science、カタログ番号4111、ロット番号300512709)で5日間培養した。
【0503】
下記の化合物等は、比較例として用いられており、実施例の化合物と同様の方法で細胞生存率の分析を行った。
【0504】
比較例1.非特許文献5に記載された例示の化合物(比較化合物1)
【0505】
【化55】
【0506】
比較例2.BI2536(比較化合物2)
【0507】
【化56】
【0508】
比較例3.ボラセルチブ(比較化合物3)
【0509】
【化57】
【0510】
比較例4.TAK960(比較化合物4)
【0511】
【化58】
【0512】
(3)細胞毒性の実験
培養が終了したプレートの各ウェルにEasy-cytox(DOGEN、カタログ番号EZ-3000、ロット番号DLS2012)溶液を20μLずつ処理し、4時間37℃のCOインキュベーターでインキュベーションした。96ウェルプレートをプレートリーダー(BMG Labtech、Clariostar Plus)に入れ、2分間混合した後、450nM波長で吸光度を測定した。データはPrism(ver.9)プログラムを用いてグラフに変換した。
【0513】
結果は、以下の表4および表5の通りである。
MRC-5細胞株における細胞生存率の分析
【0514】
【表11】
【0515】
表4において、活性度は、MRC-5細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC
値(nM)に従って表記した。N.D.(not determined)は、10μMまで細胞毒性が示されなかったことを意味する。その結果、本発明の全ての化合物が正常細胞株よりも癌細胞株において高いレベルの細胞毒性を特異的に示すことが確認された。
【0516】
MRC-5細胞株における細胞生存率の分析
【0517】
【表12】
【0518】
表5において、活性度は、MRC-5細胞株に各実施例の化合物を処理した群のIC50値(nM)に従って表記した。特に公知のPROTAC化合物である比較化合物1は、本発明の実施例の化合物とは異なり、正常細胞株において高いレベルの細胞毒性を示した。
図1