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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】転写ベルトユニットおよび画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/16 20060101AFI20240913BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
G03G15/16
G03G21/16 171
G03G21/16 180
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2018184031
(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公開番号】P2020052329
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-09-17
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】波多野 周平
【合議体】
【審判長】川俣 洋史
【審判官】殿川 雅也
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-307975(JP,A)
【文献】特開2013-210553(JP,A)
【文献】特開2003-223058(JP,A)
【文献】特開2015-62053(JP,A)
【文献】特開2007-102137(JP,A)
【文献】特開2011-70166(JP,A)
【文献】特開2004-109880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/16
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムと定着ユニットとを備える画像形成装置に着脱可能な転写ベルトユニットであって、
前記転写ベルトユニットが前記画像形成装置に装着された状態で、前記感光体ドラムと接触する転写ベルトであって、前記感光体ドラムと前記転写ベルトの間に搬送されたシートに前記感光体ドラム上のトナー像を転写させるとともに、前記感光体ドラムと前記転写ベルトの間に搬送されたシートを前記定着ユニットに搬送する転写ベルトと、
前記転写ベルトユニットに関する情報を記憶したベルトメモリと、
前記転写ベルトを駆動する駆動ローラであって、第1方向に延びる第1軸を中心に回転可能な駆動ローラであり、前記転写ベルトの内表面に接触する駆動ローラと、
前記転写ベルトの駆動に従い回転する従動ローラであって、前記第1方向に延びる第2軸を中心に回転可能な従動ローラであり、前記転写ベルトの内表面に接触する従動ローラであり、前記第1方向と直交する第2方向において、前記駆動ローラと間隔を隔てて位置する従動ローラと、
前記駆動ローラを回転可能に支持するとともに、前記従動ローラを回転可能に支持するベルトフレームと、を備え、
前記ベルトメモリは、記憶素子と、前記記憶素子と電気的に接続された第1電気的接触面を有し、
前記第1電気的接触面は、前記ベルトフレームの外表面に位置し、
前記駆動ローラは、駆動ギヤを有し、
前記駆動ギヤは、前記ベルトフレームの前記第1方向における一端側の端部に位置し、
前記第1電気的接触面は、前記ベルトフレームの前記第1方向における他端側の端部よりも前記一端側の端部の近くに位置し、
前記従動ローラは、前記第2方向において、前記第1電気的接触面と前記駆動ローラの間に位置することを特徴とする転写ベルトユニット。
【請求項2】
前記第2方向において、前記従動ローラは、前記駆動ギヤと前記第1電気的接触面の間に位置することを特徴とする請求項1に記載に転写ベルトユニット。
【請求項3】
前記転写ベルトと電気的に接続されたベルト電極であって、前記感光体ドラムと前記転写ベルトの間にシートが搬送された状態で、前記感光体ドラム上のトナー像をシートに転写するために、転写バイアスを印可するベルト電極を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転写ベルトユニット。
【請求項4】
前記ベルトメモリには、予め計測された前記転写ベルトの搬送速度が記憶されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の転写ベルトユニット。
【請求項5】
前記ベルトメモリには、前記転写ベルトの厚み、前記駆動ローラの外径および前記従動ローラの外径が記憶されていることを特徴とする請求項4に記載の転写ベルトユニット。
【請求項6】
前記ベルトフレームは、前記第2方向における一端側の端部にハンドルを有し、
前記第1電気的接触面は、ユーザが前記第1方向と前記第2方向と直交する第3方向から見て、前記ハンドルと前記第1方向に並んで位置することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の転写ベルトユニット。
【請求項7】
前記ベルトフレームは、前記第1電気的接触面を保持するホルダを有し、
前記ホルダは、前記第1方向と前記第2方向と直交する第3方向に前記ベルトフレームに対してスライド可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の転写ベルトユニット。
【請求項8】
前記ベルトフレームは、前記第1電気的接触面を前記第3方向に押圧するバネをさらに有することを特徴とする請求項7に記載の転写ベルトユニット。
【請求項9】
前記第3方向は、前記第1電気的接触面と直交する方向であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の転写ベルトユニット。
【請求項10】
前記ベルトフレームから前記第3方向に延びる突起であって、前記転写ベルトから離れて延びる突起を有し、
前記第1電気的接触面は、前記第3方向の一方を向き、
前記突起は、前記第3方向の一方へ向けて延び、
前記第1電気的接触面は、前記第3方向において、前記突起の先端よりも前記転写ベルトに近いことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の転写ベルトユニット。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の転写ベルトユニットと、
感光体ドラムと、
定着ユニットと、
前記転写ベルトユニットを着脱可能な装置本体と、
前記転写ベルトユニットが前記装置本体に装着された状態において、前記第1電気的接触面と電気的に接触する第1電気接点と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
前記第1電気接点を保持するコンタクトホルダを備え、
前記コンタクトホルダは、前記装置本体に対して、前記第1方向および前記第2方向にスライド可能であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第1電気接点は、前記装置本体の前記第1方向における一端側に位置し、
前記装置本体は、前記第1方向における前記一端側に位置する本体基板であって、前記第1電気接点と電気的に接続された本体基板を有することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記装置本体に着脱可能なドラムカートリッジであって、前記感光体ドラムと、第2電気的接触面を有するドラムメモリを有するドラムカートリッジと、
前記ドラムカートリッジが前記装置本体に装着された状態において、前記第2電気的接触面と接触する第2電気接点と、を備え、
前記第2電気接点は、前記装置本体の前記第1方向における前記一端側に位置することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
第1位置と第2位置との間で回動可能なレバーを備え、
前記レバーは、第1アームと、前記ベルトフレームと接触する第2アームと、を有し、
前記レバーが前記第1位置の状態において、前記第1電気的接触面は、前記第1電気接点と接触し、
前記レバーが第1位置の状態において、前記第1アームが押圧された場合に、前記レバーは前記第1位置から前記第2位置に回動し、前記第2アームは、前記転写ベルトユニットを押し上げ、
前記レバーが前記第2位置の状態において、前記第1電気的接触面は、前記第1電気接点と離間することを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記レバーは、前記第1方向と直交する第2方向に延びる回動軸を中心に回動可能であることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記レバーは、
前記回動軸を中心に回動可能な回動シャフト
をさらに有し、
前記第1アームは、前記回動シャフトの外周面から延び、
前記第2アームは、前記回動シャフトの外周面から前記第1アームとは異なる方向に延びることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転写ベルトユニットおよび転写ベルトユニットを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、着脱可能な転写ベルトユニットを備えた画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。転写ベルトユニットは、感光体ドラム上のトナー像をシートに転写させるとともに感光体ドラムとの間でシートを搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-010839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
交換した転写ベルトユニットに応じて最適な画像形成をするために、転写ベルトユニットの情報を得ることが求められている。
【0005】
そこで、本発明は、着脱可能な転写ベルトユニットに関する情報を記憶可能な転写ベルトユニットを提供することを目的とする。
また、本発明は、着脱可能な転写ベルトユニットに関する情報を記憶可能な転写ベルトユニットを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る転写ベルトユニットは、感光体ドラムと定着ユニットとを備える画像形成装置に着脱可能な転写ベルトユニットであって、
転写ベルトユニットが画像形成装置に装着された状態で、感光体ドラムと接触する転写ベルトであって、感光体ドラムと転写ベルトの間に搬送されたシートに感光体ドラム上のトナー像を転写させるとともに、感光体ドラムと転写ベルトの間に搬送されたシートを定着ユニットに搬送する転写ベルトと、転写ベルトユニットに関する情報を記憶したベルトメモリと、備えている。
【0007】
この構成によれば、転写ベルトユニットは、転写ベルトユニットに関する情報を記憶可能である。
【0008】
前記した構成において、転写ベルトと電気的に接続されたベルト電極であって、感光体ドラムと転写ベルトの間にシートが搬送された状態で、感光体ドラム上のトナー像をシートに転写するために、転写バイアスを印可するベルト電極を有する構成としてもよい。
【0009】
前記した構成において、ベルトメモリには、予め計測された転写ベルトの搬送速度が記憶されている構成としてもよい。
【0010】
前記した構成において、転写ベルトを駆動する駆動ローラであって、第1方向に延びる第1軸について回転可能な駆動ローラであり、転写ベルトの内表面に接触する駆動ローラと、転写ベルトの駆動に従い回転する従動ローラであって、第1方向に延びる第2軸について回転可能な従動ローラであり、転写ベルトの内表面に接触する従動ローラであり、第1方向と交差する第2方向において、駆動ローラと間隔を隔てて位置する従動ローラと、駆動ローラを回転可能に支持するとともに、従動ローラを回転可能に支持するベルトフレームと、を備える構成としてもよい。
【0011】
前記した構成において、ベルトメモリには、転写ベルトの厚み、駆動ローラの外径および従動ローラの外径が記憶されている構成としてもよい。
【0012】
前記した構成において、ベルトメモリは、記憶素子と、記憶素子と電気的に接続された第1電気的接触面を有し、第1電気的接触面は、ベルトフレームの外表面に位置する構成としてもよい。
【0013】
これによれば、第1電気的接触面からベルトメモリに記憶された情報を読み取りやすい。
【0014】
前記した構成において、駆動ローラは、駆動ギヤを有し、駆動ギヤは、第1方向における一端側の端部に位置し、第1電気的接触面は、ベルトフレームの第1方向における前記一端側の端部に位置する構成としてもよい。
【0015】
これによれば、第1方向において、駆動ギヤと第1電気的接触面が同じ側に配置されているので、第1方向の位置決めをしやすい。
【0016】
前記した構成において、従動ローラは、第2方向において、第1電気的接触面と駆動ローラの間に位置する構成としてもよい。
【0017】
これによれば、第2方向において、第1電気的接触面が従動ローラに対して駆動ローラの反対側に配置されるので、第1電気的接触面が邪魔になりにくい。
【0018】
前記した構成において、ベルトフレームは、第2方向における一端側の端部にハンドルを有し、第1電気的接触面は、ユーザが第1方向と第2方向と交差する第3方向から見て、ハンドルと第1方向に並んで位置する構成としてもよい。
【0019】
これによれば、第1電気的接触面がハンドルと第1方向に並んでいるので、転写ベルトユニットが大型化するのを抑制することができる。
【0020】
前記した構成において、ベルトフレームは、第1電気的接触面を保持するホルダを有し、ホルダは、第1方向と第2方向と交差する第3方向にスライド可能である構成としてもよい。
【0021】
これによれば、ホルダが第3方向にスライドできることで、第1電気的接触面が情報を読み取る部材と安定して接触できる。
【0022】
前記した構成において、ベルトフレームは、第1電気的接触面を第3方向に押圧するバネをさらに有する構成としてもよい。
【0023】
これによれば、バネによって第1電気的接触面が付勢されるので、振動などによる接触不良を抑制できる。
【0024】
前記した構成において、第3方向は、第1電気的接触面と直交する方向である構成としてもよい。
【0025】
前記した構成において、ベルトフレームから第3方向に延びる突起であって、転写ベルトから離れて延びる突起を有し、第1電気的接触面は、第3方向において、突起の先端よりも転写ベルトに近い構成としてもよい。
【0026】
これによれば、転写ベルトユニットをテーブルの上などに置いた場合であっても、突起の先端がテーブルに接触し、第1電気的接触面がテーブルに接触しない。このため、第1電気的接触面が傷つくことを抑制できる。
【0027】
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、前記した構成の転写ベルトユニットと、感光体ドラムと、定着ユニットと、転写ベルトユニットを着脱可能な装置本体と、転写ベルトユニットが装置本体に装着された状態において、第1電気的接触面と電気的に接触する第1電気接点と、を備える。
【0028】
この構成によれば、画像形成装置は、転写ベルトユニットに関する情報を記憶可能である。
【0029】
前記した構成において、第1電気接点を保持するコンタクトホルダを備え、コンタクトホルダは、第1方向および第2方向にスライド可能である構成としてもよい。
【0030】
これによれば、第1電気的接触面が第1電気接点と安定して接触できる。
【0031】
前記した構成において、第1電気接点は、前記装置本体の第1方向における一端側の端部に位置し、装置本体は、第1方向における前記一端側の端部に位置する本体基板であって、第1電気接点と電気的に接続された本体基板を有する構成としてもよい。
【0032】
これによれば、第1電気接点が本体基板の近くに位置するので、接続する配線を短くすることができる。
【0033】
前記した構成において、装置本体に着脱可能なドラムカートリッジであって、感光体ドラムと、第2電気的接触面を有するドラムメモリを有するドラムカートリッジと、ドラムカートリッジが装置本体に装着された状態において、第2電気的接触面と接触する第2電気接点と、を備え、第2電気接点は、前記装置本体の第1方向における前記一端側の端部に位置する構成としてもよい。
【0034】
これによれば、第2電気接点が本体基板の近くに位置するので、接続するケーブルを短くすることができる。
【0035】
前記した構成において、第1位置と第2位置との間で回動可能なレバーを備え、レバーが第1位置の状態において、第1電気的接触面は、第1電気接点と接触し、レバーが第2位置の状態において、第1電気的接触面は、第1電気接点と離間する構成としてもよい。
【0036】
これによれば、レバーを第2位置の状態にすることにより、転写ベルトユニットを取り外しやすくできる。
【0037】
前記した構成において、レバーは、第1方向と交差する第2方向に延びる回動軸について回動可能である構成としてもよい。
【0038】
これによれば、第2方向においてレバーをコンパクトに配置できるので、レバーが邪魔にならない。
【0039】
前記した構成において、レバーは、回動軸について回動可能な回動シャフトと、回動シャフトの外周面から延びる第1アームと、回動シャフトの外周面から第1アームとは異なる方向に延びる第2アームと、を有し、第1アームが押圧された場合に、第2アームは、転写ベルトユニットを押し上げる構成としてもよい。
【0040】
これによれば、レバーの第1アームを押すことで、転写ベルトユニットを押し上げることができるので、転写ベルトユニットを取り外しやすくできる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、転写ベルトユニットに関する情報を記憶可能な転写ベルトユニットを提供できる。
本発明によれば、転写ベルトユニットに関する情報を記憶可能な画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
図2】転写ベルトユニットを上から見た図である。
図3】接触位置に位置する転写ベルトユニットと押圧部材との関係を簡略化して示す側面図(a)と、軸受部と規制部との関係を示す断面図(b)である。
図4図3(a)の転写ベルトユニットが離間位置に位置したときの図である。
図5】転写ベルトユニットを下から見た図である。
図6】ホルダとコンタクトホルダの断面図である。
図7】接触位置に位置する転写ベルトユニットをユーザ側から見た図である。
図8】コンタクトホルダ付近を上から見た図である。
図9】離間位置に位置する転写ベルトユニットをユーザ側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、感光体ドラム41の軸方向を第1方向とする。また、複数の感光体ドラム41が並ぶ方向を第2方向とする。第2方向は、第1方向と交差する。好ましくは、第2方向は、第1方向と直交する。また、排出トレイ12、画像形成部3およびシートトレイ21が並ぶ方向を第3方向とする。第3方向は、第1方向および第2方向と交差する。好ましくは、第3方向は、第1方向および第2方向と直交する。本実施形態では、第3方向は、上下方向である。
【0044】
図1に示すように、画像形成装置1は、一例としてカラーレーザープリンタである。画像形成装置1は、装置本体10と、シートSを供給する供給部2と、供給されたシートSに画像を形成する画像形成部3と、画像が形成されたシートSを排出する排出部4とを備えている。
【0045】
供給部2は、装置本体10内の下部に設けられ、シートSを収容する供給トレイ21と、供給トレイ21からシートSを画像形成部3に供給する供給機構22とを備えている。供給トレイ21内のシートSは、供給機構22によって1枚ずつ分離されて画像形成部3に供給される。
【0046】
画像形成部3は、露光ユニット30と、画像形成ユニット40と、転写ベルトユニット50と、ベルトクリーナ60と、定着ユニット70とを備えている。
【0047】
露光ユニット30は、装置本体10内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズ、反射鏡を備えている。
【0048】
画像形成ユニット40は、装置本体10に着脱可能なドラムカートリッジ40Aと、ドラムカートリッジ40Aに着脱可能な4つの現像カートリッジ41と、を備えている。ドラムカートリッジ40Aが装置本体10に装着された状態で、ドラムカートリッジ40Aは、供給部2と露光ユニット30との間に位置する。ドラムカートリッジ40Aは、装置本体10内の装着位置(図1の位置)と、装置本体10外に引き出された離脱位置との間を移動可能に構成されている。
【0049】
ドラムカートリッジ40Aは、4つの感光体ドラム43と、4つの帯電器44と、を備えている。現像カートリッジ41は、現像ローラ46と、符号を省略して示す供給ローラと、層厚規制ブレードと、トナー収容部とを備えている。
【0050】
転写ベルトユニット50は、装置本体10に対して着脱可能に構成されている。転写ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態で、転写ベルトユニット50は、供給部2と画像形成ユニット40との間に配置される。転写ベルトユニット50は、駆動ローラ51と、従動ローラ52と、転写ベルト53と、4つの転写ローラ54と、4つのベルト電極57と、バックアップローラ58とを備えている。
【0051】
駆動ローラ51は、転写ベルト53を駆動するローラである。駆動ローラ51は、転写ベルト53の内表面に接触している。駆動ローラ51には、画像形成装置1のモータMから発生した駆動力が伝達されるようになっており、これにより、転写ベルト53が図1の矢印方向(反時計回り)に回転する。
【0052】
従動ローラ52は、転写ベルト53の駆動に従い回転するローラである。従動ローラ52は、転写ベルト53の内表面に接触している。
【0053】
転写ベルト53は、転写ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態で、感光体ドラム43と接触している。転写ベルト53は、感光体ドラム43と転写ベルト53の間に搬送されたシートSに感光体ドラム43上のトナー像を転写させるとともに、感光体ドラム43と転写ベルト53の間に搬送されたシートSを定着ユニット70に搬送するようになっている。転写ベルト53は、無端状のベルトである。
【0054】
転写ローラ54は、転写ベルト53の内表面に接触している。転写ローラ54は、各感光体ドラム43との間で転写ベルト53を挟むローラである。ベルト電極57は、第1方向における転写ローラ54の他端側の端部に位置する。ベルト電極57は、転写ローラ54を介して転写ベルト53と電気的に接続された電極である。ベルト電極57は、感光体ドラム43と転写ベルト53の間にシートSが搬送された状態で、感光体ドラム43上のトナー像をシートSに転写するために、転写ローラ54に転写バイアスを印可する。
【0055】
ベルトクリーナ60は、転写ベルトユニット50の下方に位置する。ベルトクリーナ60は、クリーニングローラ61および回収ボックス62を有する。クリーニングローラ61は、転写ベルト53の下面53Bと接触する。クリーニングローラ61は、転写ベルト53上のトナーを回収して回収ボックス62に収容する。クリーニングローラ61は、バックアップローラ56との間で転写ベルト53を挟む。
【0056】
定着ユニット70は、画像形成ユニット40および転写ベルトユニット50の搬送方向の下流側に位置する。定着ユニット70は、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向配置された加圧ローラ72と、を備えている。加圧ローラ72は、加熱ローラ71を押圧する。
【0057】
画像形成部3では、感光体ドラム43の表面が、帯電器44により一様に帯電される。その後、露光ユニット30のレーザ光(図示一点鎖線)が、感光ドラム43の表面に照射される。その結果、静電潜像が、感光体ドラム43上に形成される。また、トナー収容部内のトナーは、供給ローラを介して現像ローラ46に供給される。その後、トナーは、現像ローラ46上に担持される。
【0058】
現像ローラ46上に担持されたトナーは、現像ローラ46から感光体ドラム43上の静電潜像に供給される。その結果、トナー像が、感光体ドラム43上に形成される。その後、転写ベルト53上に供給されたシートSが、感光体ドラム43と転写ローラ54との間に搬送される。その結果、各感光体ドラム43上に形成されたトナー像が、シートS上に転写される。そして、シートSが加熱ローラ71と加圧ローラ72の間を搬送される。その結果、転写されたトナー像が、シートS上に熱定着される。
【0059】
排出部4は、定着ユニット70の出口から上方に向かって延び、前方に方向転換するように形成された排出経路81と、シートSを搬送する複数の搬送ローラ82とを備えている。トナー像が熱定着されたシートSは、搬送ローラ82によって排出経路81内を通過する。その後、シートSは、装置本体10の上部の排出トレイ12上に排出される。
【0060】
装置本体10は、開閉可能なフロントカバー11を備えている。フロントカバー11は、装置本体10の前側の側壁である。ユーザは、フロントカバー11を開けて、ドラムカートリッジ41を装置本体10の外部に引き出すことが可能となっている。すなわち、ドラムカートリッジ40Aは、装置本体10に対して着脱可能である。また、ユーザは、ドラムカートリッジ40Aを装置本体10から取り外すことで、転写ベルトユニット50を装置本体10の外部へ取り出すことが可能となっている。
【0061】
次に、転写ベルトユニット50周辺の詳細構造について説明する。
図2に示すように、転写ベルトユニット50は、ベルトフレーム55を備えている。ベルトフレーム55は、駆動ローラ51を回転可能に支持するとともに、従動ローラ52を回転可能に支持する。
【0062】
駆動ローラ51は、第1方向に延びる第1軸X1について回転可能である。従動ローラ52は、第1方向に延びる第2軸X2について回転可能である。従動ローラ52は、第1方向と交差する第2方向において、駆動ローラ51と間隔を隔てて位置している。本実施形態では、第2方向は、第1軸X1と第2軸X2が並ぶ方向であり、第1方向と直交している。
【0063】
ベルトフレーム55は、第1フレーム55Aと、第2フレーム55Bと、第3フレーム55Cと、ハンドルC1とを有している。第1フレーム55Aは、転写ベルト53の第1方向における一端側の端部に位置している。第2フレーム55Bは、転写ベルト53の第1方向における他端側の端部に位置している。第3フレーム55Cは、転写ベルト53の第2方向における一端側の端部に位置している。第3フレーム55Cは、第1フレーム55Aの第2方向における一端側の端部と、第2フレーム55Bの第2方向における一端側の端部とを繋いでいる。
【0064】
ハンドルC1は、第3フレーム55C上に位置する。ハンドルC1は、ベルトフレーム55の第2方向における一端側の端部に位置する。ユーザは、ハンドルC1を掴んで転写ベルトユニット50の着脱動作を行うことが可能である。
【0065】
第1フレーム55Aは、本体部A1と、軸受部A2と、係合部A3と、被支持部A4とを有している。本体部A1は、第2方向に延びている。軸受部A2、係合部A3および被支持部A4は、本体部A1の側面から第1方向の一端側に突出している。軸受部A2、係合部A3および被支持部A4は、本体部A1から第1方向において第2フレーム55Bから離れるように突出している。
【0066】
第2フレーム55Bは、本体部B1と、軸受部B2と、係合部B3と、被支持部B4とを有している。本体部B1は、第2方向に延びている。軸受部B2、係合部B3および被支持部B4は、本体部B1の側面から第1方向の他端側に突出している。軸受部B2、係合部B3および被支持部B4は、本体部B1から第1方向において第1フレーム55Aから離れるように突出している。
【0067】
軸受部A2は、第1方向の駆動ローラ51の軸51Sの一端側の端部を回転可能に支持する。軸受部B2は、第1方向の駆動ローラ51の軸51Sの他端側の端部を回転可能に支持する。軸受部A2,B2は、円筒状の部材である。軸受部A2は、第1フレーム55Aの第2方向における他端側の端部に位置する。軸受部B2は、第2フレーム55Bの第2方向における他端側の端部に位置する。駆動ローラ51は、駆動ギヤ58を有している。駆動ギヤ58は、画像形成装置1のモータMから駆動ローラ51へ駆動力を伝達する。駆動ギヤ58は、第1フレーム55A上に位置する。
【0068】
図3(a)に示すように、軸受部A2,B2は、ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態で、装置本体10の規制部14に支持される。規制部14は、軸受部A2,B2を介して、第1方向および第2方向と交差する第3方向において駆動ローラ51の位置を規制するための部材である。本実施形態では、第3方向は、第1方向および第2方向と直交している。
【0069】
図3(b)に示すように、規制部14は、第3方向に延びる底部14Aと、底部14Aの第3方向における一端から第2方向における一端側に延びる上側部14Bと、底部14Aの第3方向における他端から第2方向における一端側に延びる下側部14Cとを有する。規制部14は、第2方向の規制部14の一端側の端部に開口を有する。規制部14は、コ字状を有する。第2方向の下側部14Cの長さは、第2方向の上側部14Bの長さよりも長い。
【0070】
上側部14Bおよび下側部14Cの間隔は、軸受部A2,B2の外径よりも大きい。そのため、ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態で、軸受部A2,B2は、規制部14に挿入される。これにより、軸受部A2,B2の第3方向の移動が上側部14Bおよび下側部14Cによって規制される。
【0071】
底部14Aは、第2方向において駆動ローラ51の位置を規制する。底部14Aは、ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態において、軸受部A2,B2と接触する。なお、底部14Aは、ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態において、第2方向において軸受部A2,B2と間隔を空けて位置していてもよい。
【0072】
また、転写ベルトユニット50は、装置本体10への着脱時において、駆動ローラ51の軸を中心にして回動可能となっている。具体的には、転写ベルトユニット50は、図3(a)に示す接触位置と、図4に示す離間位置に、駆動ローラ51の軸を中心にして回動可能となっている。
【0073】
図3(a)に示すように、係合部A3,B3は、装置本体10の押圧部材110に係合する部材である。係合部A3,B3は、テーパ形状を有する。第2方向における係合部A3,B3と駆動ローラ51の間の距離は、第1距離L1である。第2方向における係合部A3,B3とハンドルC1の間の距離は、第1距離L1よりも大きな第2距離L2である。より詳しくは、駆動ローラ51の軸から係合部A3,B3と押圧部材110の接点までの距離は、第1距離L1である。また、係合部A3,B3と押圧部材110の接点からハンドルC1の第2方向の他端までの距離は、第2距離L2である。
【0074】
押圧部材110は、係合部A3,B3を、装置本体10の位置決め部15に向けて第2方向に押圧するための部材である。押圧部材110は、図4に示す初期位置と、図3(a)に示す押圧位置との間で回動可能となっている。なお、位置決め部15は、転写ベルトユニット50の第1方向における両側に位置する。
【0075】
押圧部材110は、装置本体10に回動可能に支持される回動シャフト111と、回動シャフト111から第3方向の一端側に延び、位置決め部15との間で係合部A3,B3を挟む第1アーム部112と、第1アーム部112の第3方向の一端側の端部から第2方向の他端側に突出する案内部113と、回動シャフト111から第2方向の一端側に延びる第2アーム部114とを有している。第1アーム部112の第3方向の一端側の端部は、テーパ形状を有している。
【0076】
装置本体10は、引張コイルバネ120と、バネ係合部16と、支持部17とを有している。
引張コイルバネ120の一端部は、押圧部材110の第2アーム部114の先端部に係合している。引張コイルバネ120の他端部は、バネ係合部16に係合している。これにより、押圧部材110は、引張コイルバネ120によって、常時押圧位置から初期位置に向けて押圧されている。また、引張コイルバネ120によって押圧される押圧部材110が、第2方向において係合部A3,B3を位置決め部15に押し付ける。その結果、転写ベルトユニット50が、装置本体10に対して第2方向に位置決めされる。なお、係合部A3,B3が押圧部材110と位置決め部15との間から外されたときには、押圧部材110は、位置決め部15に当接する。その結果、押圧部材110は、初期位置に保持される。
【0077】
また、第1フレーム55Aは、被支持部A4と、軸受部52Aと、ガイド孔52Bと、圧縮コイルバネ52Cとを有する。第2フレーム55Bは、被支持部B4を有する。
被支持部A4,B4は、ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態において、支持部17に支持される。被支持部A4は、係合部A3とハンドルC1との間に位置する。被支持部B4は、係合部B3とハンドルC1との間に位置する。軸受52Aは、従動ローラ52を回転可能に支持する。軸受52Aは、第1フレーム55Aの第2方向の一端側の端部に位置する。ガイド孔52Bは、軸受52Aを第2方向に移動可能に支持する。圧縮コイルバネ52Cは、軸受52Aを第2方向の一端側に向けて付勢する。
【0078】
転写ベルトユニット50は、ベルトメモリ200を有する。ベルトメモリ200は、ベルトフレーム55上に位置する。ベルトメモリ200は、記憶素子201と、第1電気的接触面202とを有している。第1電気的接触面202は、記憶素子201と電気的に接続されている。なお、本実施形態では、記憶素子201と第1電気的接触面202が隣接しているが、記憶素子201と第1電気的接触面202が離れていてもよい。
【0079】
ベルトメモリ200は、転写ベルトユニット50に関する情報を記憶している。具体的には、ベルトメモリ200は、予め計測された転写ベルト53の搬送速度を記憶している。また、ベルトメモリ200は、ベルトの搬送速度に影響を及ぼす部品情報の一例として、予め計測された転写ベルト53の厚み、駆動ローラ51の外径および従動ローラ52の外径が記憶していてもよい。
【0080】
図5に示すように、第1電気的接触面202は、ベルトフレーム55の外表面に位置している。第1電気的接触面202は、ベルトフレーム55の第1方向における他端側の端部よりも一端側の端部の近くに位置している。また、第1電気的接触面202は、ユーザが第3方向から見て、ハンドルC1と第1方向に並んで位置する。そして、第1電気的接触面202は、ベルトフレーム55の第2方向における一端側の端部に位置している。第1電気的接触面202は、第2方向において、従動ローラ52に対して、駆動ローラ51の反対側に位置する。つまり、従動ローラ52は、第2方向において、第1電気的接触面202と駆動ローラ51の間に位置している。第1電気的接触面202は、第3方向に直交している。

【0081】
ベルトフレーム55は、突起55と、ホルダ210と、位置決め部212と、バネ保持部213と、バネ214とを有する。
図3に示すように、ベルトフレーム55は、転写ベルト53から離れて延びる突起55Tを有している。突起55Tは、第3方向に延びている。第1電気的接触面202は、第3方向において、突起55Tの先端55Sよりも転写ベルト53に近い。
【0082】
図6に示すように、ホルダ210は、バネ保持部213に第3方向にスライド可能に支持されている。詳しくは、ベルトフレーム55の第3フレーム55Cは、第1電気的接触面202を保持するホルダ210を有している。ベルトメモリ200の第1電気的接触面202は、ホルダ210に保持されている。
ホルダ210は、ベルトメモリ200を保持する凹部211Aと、第3方向の一端側に向けて延びる突起211Bを有している。
【0083】
バネ保持部213は、第3方向に延びる穴213Aを有している。バネ214は、穴213A内に位置する。バネ214は、圧縮バネである。バネ214の一端は、穴213Aの底に接触し、バネ214の他端は、ホルダ210の突起211Bと係合している。これにより、バネ214は、常時、第1電気的接触面202を第3方向に押圧するようになっている。
【0084】
位置決め部212は、第1方向におけるバネ保持部213の両側に位置する。
位置決め部212は、バネ保持部213に対して第3方向にスライド可能に支持されている。第3方向にスライド可能に支持されている。位置決め部212は、第3方向の他方側に突出する位置決め突起212Aと、傾斜面212Bと、を有している。位置決め突起212Aは、第1方向において、バネ保持部213の端部に位置する。傾斜面212Bは、第1方向において、位置決め突起212Aよりバネ保持部211から離れた位置に位置する。傾斜面212Bは、第1電気的接触面202から第1方向に離れるにつれて位置決め突起212Aから第3方向に離れるように傾斜している。
【0085】
位置決め部212は、転写ベルトユニット50が図7に示す接触位置にあるときには、バネ保持部213の両側に位置している。一方、位置決め部212は、転写ベルトユニット50が図9に示す離間位置にあるときには、図示しない付勢部材または自重によってスライドして、バネ保持部213に対して第3方向の他端側に移動する。
【0086】
画像形成装置1は、第1電気接点300と、コンタクトホルダ310と、抜け止め部材320とを備えている。図7に示すように、第1電気接点300は、装置本体10の第1方向における一端側の端部に位置している(図9も参照)。第1電気接点300は、転写ベルトユニット50が装置本体10に装着された状態において、第1電気的接触面202と電気的に接触するようになっている。第1電気接点300は、コンタクトホルダ310に保持されている。
【0087】
図8に示すように、コンタクトホルダ310は、装置本体10および抜け止め部材320に保持されている。装置本体10および抜け止め部材320は、コンタクトホルダ310を第1方向および第2方向にスライド可能に保持している。詳しくは、抜け止め部材320は、コンタクトホルダ310を領域R1の範囲にスライド可能に保持している。装置本体10および抜け止め部材320は、コンタクトホルダ310を領域R2の範囲にスライド可能に保持している。抜け止め部材320は、コンタクトホルダ310の第3方向への移動を規制している。コンタクトホルダ310は、第1方向および第2方向にスライド可能である。
【0088】
コンタクトホルダ310は、保持部材311と、穴312と、ガイド313と、凹部314と、延出部315とを有している。保持部材311は、第1電気接点300を保持する部材である。穴312は、ホルダ210の位置決め突起212Aが入り込む穴である。ガイド313は、傾斜部313Aを有している。傾斜部313Aは、ホルダ210の傾斜面212Bと接触することで、ホルダ210を案内する。凹部314は、保持部材311を支持している。延出部315は、第2方向の一端側に延びている。延出部315は、装置本体10と抜け止め部材320の間に入り込む。これにより、コンタクトホルダ310が第3方向に移動しないようになっている。
【0089】
図7に示すように、装置本体10は、レバー350を備えている。レバー350は、図7に示す第1位置と図9に示す第2位置との間で第2方向に延びる回動軸X3について回動可能である。レバー350が第1位置の状態において、第1電気的接触面202は、第1電気接点300と接触する。一方、レバー350が第2位置の状態において、第1電気的接触面202は、第1電気接点300と離間する。
レバー350は、回動シャフト351と、第1アーム352と、第2アーム353と、第3アーム354とを有している。
【0090】
回動シャフト351は、回動軸X3について回動可能である。第1アーム352は、回動シャフト351の外周面から延びている。第1アーム352の先端部は、ハンドルC1と第1方向において並んでいる。ユーザは、第1アーム352の先端部に触れることができるようになっている。
【0091】
第2アーム353は、回動シャフト351の外周面から第1アーム352とは異なる方向に延びている。第2アーム353は、レバー350の回動方向において第1アーム352と間隔を隔てて位置している。レバー350が第1位置の状態において、第2アーム353の先端は、ハンドルC1と接触している。
【0092】
第3アーム354は、回動シャフト351の外周面から第1アーム352および第2アーム353とは異なる方向に延びている。第3アーム354は、弾性変形可能である。レバーが第2位置の状態において、第3アーム354の先端は、装置本体10と係合している。このため、レバーが第2位置の状態において、第3アーム354は、常時、レバー350を第2位置から第1位置に戻すように付勢している。
【0093】
レバー350が第1位置の状態において、ユーザが、レバー350が第1位置から第2位置に回動するように第1アーム352を押圧すると、第2アーム353は、転写ベルトユニット50を離間位置に押し上げる。これにより、第1電気的接触面202は、第1電気接点300から離間する。言い換えると、レバー350が第1位置の状態において、第1電気的接触面202は、第1電気接点300と接触する。レバー350が第2位置の状態において、第1電気的接触面202は、第1電気接点300と離間する。
【0094】
装置本体10は、第1電気接点300と電気的に接続された本体基板360を有する。
本体基板360は、装置本体10の第1方向における一端側の端部に位置している。つまり、第1電気接点300と本体基板360は、共に装置本体10の第1方向における一端側の端部に位置している。本体基板360は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備える基板である。
【0095】
図7に示すように、ドラムカートリッジ41は、第2電気的接触面41Tを有するドラムメモリ41Mを有している(図1も参照)。装置本体10は、ドラムカートリッジ41が装置本体10に装着された状態において、第2電気的接触面41Tと接触する第2電気接点300Tを備えている。第2電気接点300Tは、装置本体10の第1方向における一端側の端部に位置している。つまり、第2電気接点と本体基板360は、共に装置本体10の第1方向における一端側の端部に位置している。
【0096】
次に、転写ベルトユニット50を着脱するときの動作について説明する。
図4に示すように、装置本体10に転写ベルトユニット50を装着する場合には、まず、ユーザは、ハンドルC1を掴んで転写ベルトユニット50を装置本体10内に挿入する。このとき、ユーザは、軸受部A2,B2を規制部14に挿入する。
【0097】
その後、ユーザは、駆動ローラ51の軸を中心にして転写ベルトユニット50を回動させる。すると、係合部A3,B3が、押圧部材110の案内部113と当接する。さらに、ユーザが転写ベルトユニット50を回動させると、係合部A3,B3が、押圧部材110の案内部113を引張コイルバネ120の付勢力に抗して押圧する。これにより、押圧部材110が、図4に示す初期位置から図3に示す押圧位置に回動する。このとき、係合部A3,B3が、押圧部材110と位置決め部15との間に入り込む。その結果、転写ベルトユニット50が、装置本体10に対して、第2方向に位置決めされる。このとき、第1電気的接触面202は、第1電気接点300に接触する。第1電気的接触面202が第1電気接点300に接触すると、バネ214が、第1電気的接触面202を第3方向に押圧する。
【0098】
第1電気的接触面202が第1電気接点300に接触するときには、ホルダ210の位置決め突起212Aが、コンタクトホルダ310の穴312に入り込む。その結果、第1方向および第2方向において、第1電気接点300が位置決めされる。仮に、位置決め突起212Aがコンタクトホルダ310の穴312とずれてしまったときには、コンタクトホルダ310の傾斜部313Aが、ホルダ210の傾斜面212Bに案内される。そのため、位置決め突起212Aがコンタクトホルダ310の穴312に案内される。
【0099】
装置本体10から転写ベルトユニット50を離脱させる場合には、まず、ユーザは、レバー350の第1アーム352の先端部を第3方向の他端側に押す(図7の矢印方向)。すると、第2アーム353の先端部が、ハンドルC1を第3方向の一端側に押し上げる。すると、転写ベルトユニット50が接触位置から離間位置に移動する(図9参照)。このとき、ユーザは、ハンドルC1と装置本体10の間の隙間から指を入れて、ハンドルC1を掴むことができる。ユーザは、ハンドルC1を掴んで転写ベルトユニット50の端部を持ち上げることで、転写ベルトユニット50を、駆動ローラ51の軸を中心にして回動させる。これにより、係合部A3,B3が押圧部材110と位置決め部15との間から外れる。そのため、図4に示すように、押圧部材110が、引張コイルバネ120の付勢力によって時計回りに回動して、押圧位置から初期位置に戻る。その後、ユーザは、軸受部A2,B2を規制部14から外して、転写ベルトユニット50を装置本体10外に取り出す。
【0100】
以上に説明した転写ベルトユニット50によれば、転写ベルトユニット50に関する情報を記憶可能である。また、転写ベルトユニット50を備える画像形成装置1によれば、転写ベルトユニット50に関する情報を記憶可能である。
【0101】
また、ベルトメモリ200の第1電気的接触面202がベルトフレーム55の外表面に位置するので、第1電気的接触面202からベルトメモリ200に記憶された情報を読み取りやすい。
【0102】
また、第1方向において、駆動ギヤ58と第1電気的接触面202が同じ側に配置されているので、第1方向の位置決めをしやすい。
【0103】
また、第2方向において、第1電気的接触面202が従動ローラ52に対して駆動ローラ51の反対側に配置されるので、第1電気的接触面202が邪魔になりにくい。
【0104】
また、第1電気的接触面202がハンドルC1と第1方向に並んでいるので、転写ベルトユニット50が大型化するのを抑制することができる。
【0105】
また、第1電気的接触面202を保持するホルダ210が第3方向にスライドできることで、第1電気的接触面202が情報を読み取る部材と安定して接触できる。
【0106】
また、バネ214によって、第1電気的接触面202が第3方向に付勢されるので、振動などによる接触不良を抑制できる。
【0107】
また、ベルトフレーム55に設けられた突起55Tの先端55Sよりも転写ベルト53に近いので、転写ベルトユニット50をテーブルの上などに置いた場合であっても、突起55Tの先端55Sがテーブルに接触し、第1電気的接触面202がテーブルに接触しない。このため、第1電気的接触面202に傷がつくことを抑制できる。
【0108】
また、コンタクトホルダ310が、第1方向および第2方向にスライド可能であるので、第1電気的接触面202が第1電気接点300と安定して接触できる。
【0109】
第1電気接点300、第2電気接点および本体基板360は、第1方向における一端側の端部に位置している。このため、第1電気接点300および第2電気接点と本体基板360を繋ぐ配線を短くできる。
【0110】
また、レバー350が第1位置の状態において、第1電気的接触面202は、第1電気接点300と接触し、レバー350が第2位置の状態において、第1電気的接触面202は、第1電気接点300と離間するので、レバー350を第2位置の状態にすることにより、転写ベルトユニット50を取り外しやすくできる。
【0111】
前記した構成において、レバー350は、第1方向と交差する第2方向に延びる回動軸X3について回動可能である。このため、第2方向においてレバー350をコンパクトに配置できる。この結果、レバー350が邪魔にならない。
【0112】
また、ユーザがレバー350の第1アーム352を押すことで、転写ベルトユニット50を押し上げることができる。このため、ユーザが転写ベルトユニット50を取り外しやすくできる。
【0113】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。
【0114】
前記実施形態では、転写ベルトユニットが、駆動ローラとおよび1つの従動ローラを備えていたが、本発明はこれに限定されず、転写ベルトユニットは、駆動ローラおよび2個以上の従動ローラを備えていてもよい。
【0115】
前記実施形態では、画像形成装置1がカラーレーザープリンタであったが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0116】
1 画像形成装置
41 ドラムカートリッジ
43 感光体ドラム
50 転写ベルトユニット
51 駆動ローラ
52 従動ローラ
53 転写ベルト
55 ベルトフレーム
57 ベルト電極
200 ベルトメモリ
210 ホルダ
300 第1電気接点
310 コンタクトホルダ
350 レバー
360 本体基板
S シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9