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特許7555287塗布具付き容器、塗布液入り塗布具付き容器、交換容器及び塗布液入り交換容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】塗布具付き容器、塗布液入り塗布具付き容器、交換容器及び塗布液入り交換容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/00 20060101AFI20240913BHJP
【FI】
A45D34/00 510Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021027806
(22)【出願日】2021-02-24
(65)【公開番号】P2022129199
(43)【公開日】2022-09-05
【審査請求日】2023-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100126099
【弁理士】
【氏名又は名称】反町 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100187159
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 英明
(74)【代理人】
【氏名又は名称】藤井 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100206265
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 逸子
(74)【代理人】
【識別番号】100210790
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大策
(72)【発明者】
【氏名】名越 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】内山 雄也
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-260308(JP,A)
【文献】特開平07-177929(JP,A)
【文献】特開2005-206185(JP,A)
【文献】特開2008-137689(JP,A)
【文献】特開2008-213850(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0365075(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D34/00-34/38
B65D41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布液を収容する液収容部と、前記液収容部に設けられ且つねじ部を有する口筒部と、を有する容器本体と、
両端において開口し且つ一端において前記ねじ部にねじ止めされる筒状の中間部材と、
前記中間部材の他端にねじ止めされるキャップ部と、前記キャップ部から延び出す塗布体と、を有する塗布具体と、を備え、
前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされ、前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において、前記塗布体は、前記中間部材を通過して前記液収容部の内部に延び入り、
前記容器本体は、凸部及び凹部の一方であり、前記ねじ部よりも前記液収容部側に設けられる容器噛み合い部を更に有し、
前記中間部材は、前記凸部及び前記凹部の他方である中間噛み合い部を有する、可撓部を有し、
前記容器噛み合い部と前記中間噛み合い部とは、前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされた状態において噛み合って前記容器本体と前記中間部材との相対回転を規制し、
前記ねじ部は、前記口筒部の外周部分に設けられて、前記中間部材の内周部分に設けられた雌ねじにねじ止めされる、雄ねじであり、
前記キャップ部は、前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において前記他端の開口を閉鎖するキャップ本体と、前記キャップ本体に装着される外キャップと、を有し、
前記外キャップが前記キャップ本体に装着され、前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において、前記外キャップは、前記容器本体との間で前記可撓部を挟んで前記可撓部が撓むことを規制するように前記中間部材の外周部分に接触する、塗布具付き容器。
【請求項2】
前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において、前記キャップ部の一部が、前記可撓部が撓むことを規制する位置に位置する、請求項1に記載の塗布具付き容器。
【請求項3】
前記キャップ部のうちキャップ本体が、前記中間部材の前記他端にねじ止めされる、請求項1または2に記載の塗布具付き容器。
【請求項4】
前記キャップ部のうち外キャップが、前記中間部材の前記他端にねじ止めされる、請求項1~3のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項5】
前記外キャップは、前記中間部材の周囲を周回する側面部と、前記可撓部に接触するように前記側面部から突出するキャップ突出部と、を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項6】
前記可撓部は、前記外キャップに接触するように、前記外キャップに向かって突出する可撓部突出部を更に有する、請求項のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項7】
前記容器噛み合い部は前記凹部であり、
前記中間噛み合い部は前記凸部である、請求項1~のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項8】
前記中間噛み合い部である前記凸部は、前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされた状態において、前記ねじ部を構成するねじ山の頂点よりも、前記口筒部の径方向において前記口筒部から遠ざかる側に位置する、請求項に記載の塗布具付き容器。
【請求項9】
前記中間部材は、前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされた状態において、少なくとも一部が前記容器本体の内部に延び入る、しごき部品を更に有する、請求項1~のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項10】
前記容器本体は使い捨てである、請求項1~のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項11】
前記塗布液は化粧品である、請求項1~1のいずれか一項に記載の塗布具付き容器。
【請求項12】
請求項1~1のいずれか一項に記載の塗布具付き容器と、
前記容器本体に収容された前記塗布液と、を備える、塗布液入り塗布具付き容器。
【請求項13】
請求項1~1のいずれか一項に記載の塗布具付き容器に用いられる交換容器であって、
前記容器本体を備える、交換容器。
【請求項14】
前記容器本体の前記口筒部を閉鎖する仮蓋を備える、請求項1に記載の交換容器。
【請求項15】
請求項1又は1に記載された交換容器と、
前記容器本体に収容された塗布液と、を備える、塗布液入り交換容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布具付き容器、塗布液入り塗布具付き容器、交換容器及び塗布液入り交換容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧品などの塗布液を収容する容器と、ブラシなどを有して塗布液を塗布する塗布具と、を備える塗布具付き容器が知られている。例えば特許文献1には、化粧料を収納する容器側の部材にねじ止めされる蓋体と、蓋体の内方と嵌合し且つブラシ部を有する塗布部材と、を備える化粧料塗布具が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第4948973号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような、蓋側の部材と塗布部材とを備える塗布具付き容器においては、使用者が蓋側の部材と容器側の部材とを把持して一方に対して他方を相対回転させ、蓋側の部材と容器側の部材とのねじ止めを外すことで、容器の内部から塗布液を保持した塗布具が取り出される。ここで、塗布具付き容器は、ねじ止めを外すことで蓋側の部材と容器側の部材との間で分離可能となっているのみならず、他の部分にも分離可能な部材同士の接続部を有する場合がある。この場合、蓋側の部材と容器側の部材との一方を他方に対して回転させたとしても、蓋側の部材と容器側の部材とがねじ止めされている部分とは異なる接続部において相対回転が生じる可能性がある。この場合、蓋側の部材と容器側の部材とのねじ止めを外す効率が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、容器側の部材にねじ止めされた蓋側の部材を外そうとする際に、意図した部材同士とは異なる部材同士の間で相対回転が生じるのを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による塗布具付き容器は、
塗布液を収容する液収容部と、前記液収容部に設けられ且つねじ部を有する口筒部と、を有する容器本体と、
両端において開口し且つ一端において前記ねじ部にねじ止めされる筒状の中間部材と、
前記中間部材の他端にねじ止めされるキャップ部と、前記キャップ部から延び出す塗布体と、を有する塗布具体と、を備え、
前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされ、前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において、前記塗布体は、前記中間部材を通過して前記液収容部の内部に延び入り、
前記容器本体は、凸部及び凹部の一方であり、前記ねじ部よりも前記液収容部側に設けられる容器噛み合い部を更に有し、
前記中間部材は、前記凸部及び前記凹部の他方である中間噛み合い部を有する、可撓部を有し、
前記容器噛み合い部と前記中間噛み合い部とは、前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされた状態において噛み合って前記容器本体と前記中間部材との相対回転を規制する。
【0007】
本発明による塗布具付き容器において、
前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において、前記キャップ部の一部が、前記可撓部が撓むことを規制する位置に配置されてもよい。
【0008】
本発明による塗布具付き容器において、
前記ねじ部は、前記口筒部の外周部分に設けられて、前記中間部材の内周部分に設けられた雌ねじにねじ止めされる、雄ねじであり、
前記キャップ部は、前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において前記他端の開口を閉鎖するキャップ本体と、前記キャップ本体に装着される外キャップと、を有し、
前記外キャップが前記キャップ本体に装着され、前記キャップ部が前記中間部材の前記他端にねじ止めされた状態において、前記外キャップは、前記容器本体との間で前記可撓部を挟んで前記可撓部が撓むことを規制するように前記中間部材の外周部分に接触してもよい。
【0009】
本発明による塗布具付き容器において、
前記キャップ部のうちキャップ本体が、前記中間部材の前記他端にねじ止めされてもよい。
【0010】
本発明による塗布具付き容器において、
前記キャップ部のうち外キャップが、前記中間部材の前記他端にねじ止めされてもよい。
【0011】
本発明による塗布具付き容器において、
前記外キャップは、前記中間部材の周囲を周回する側面部と、前記可撓部に接触するように前記側面部から突出するキャップ突出部と、を有してもよい。
【0012】
本発明による塗布具付き容器において、
前記可撓部は、前記外キャップに接触するように、前記外キャップに向かって突出する可撓部突出部を更に有してもよい。
【0013】
本発明による塗布具付き容器において、
前記容器噛み合い部は前記凹部であり、
前記中間噛み合い部は前記凸部であってもよい。
【0014】
本発明による塗布具付き容器において、
前記中間噛み合い部である前記凸部は、前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされた状態において、前記ねじ部を構成するねじ山の頂点よりも、前記口筒部の径方向において前記口筒部から遠ざかる側に位置してもよい。
【0015】
本発明による塗布具付き容器において、
前記中間部材は、前記中間部材が前記ねじ部にねじ止めされた状態において、少なくとも一部が前記容器本体の内部に延び入る、しごき部品を更に有してもよい。
【0016】
本発明による塗布具付き容器において、
前記容器本体は使い捨てであってもよい。
【0017】
本発明による塗布具付き容器において、
前記塗布液は化粧品であってもよい。
【0018】
本発明による塗布液入り塗布具付き容器は、
上記記載の塗布具付き容器と、
前記容器本体に収容された前記塗布液と、を備える。
【0019】
本発明による交換容器は、
上記記載の塗布具付き容器に用いられる交換容器であって、
前記容器本体を備える。
【0020】
本発明による交換容器は、
前記容器本体の前記口筒部を閉鎖する仮蓋を備えてもよい。
【0021】
本発明による塗布液入り交換容器は、
上記記載された交換容器と、
前記容器本体に収容された塗布液と、を備える。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、容器側の部材にねじ止めされた蓋側の部材を外そうとする際に、意図した部材同士とは異なる部材同士の間で相対回転が生じるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施の形態における、塗布具付き容器の斜視図である。
図2図1の線II-IIに沿った断面図である。
図3】本実施の形態における、容器本体の一部を拡大して示す斜視図である。
図4】本実施の形態における、中間部材を示す斜視図である。
図5図2において符号Vが付された一点鎖線で囲まれた部分を拡大して示す断面図である。
図6】本実施の形態における、交換容器の断面図である。
図7】変形例における、塗布具付き容器の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、塗布具付き容器1の斜視図である。なお、図1においては、塗布具付き容器1のうち、後述する外キャップ33については図示を省略している。図2は、図1のII-II線に沿った、塗布具付き容器1の断面図である。なお、図2においては、塗布具付き容器1のうち、図1において図示を省略していた後述する外キャップ33も、他の部分と併せて図示している。以下、本実施の形態に係る塗布具付き容器1について説明する。
【0025】
図2に示すように、容器本体10は筒状の口筒部12を有する。なお、筒状とは、中空部を有する形状であって、且つ、中空部を外部に開放する一対の対向した開口を有する形状、を意味している。筒状とは、一対の対向する開口を結ぶ中心軸線に沿った長さが、中心軸線に垂直な方向に沿った幅より長くても短くてもよい。
【0026】
そして、口筒部12は、中心軸線CAを有している。中心軸線CAと平行な方向を軸方向d1とする。中心軸線CAに対して直交する方向を径方向d2とする。径方向d2における内側とは、径方向d2に沿って中心軸線CAに近接する側を意味する。径方向d2における外側とは、径方向d2に沿って中心軸線CAから離間する側を意味する。中心軸線CAを中心とする円周に沿った方向を周方向d3とする。なお、塗布具付き容器1に備えられる各部材の説明において、方向に関する表現は、図2に示すように塗布具付き容器1が組み立てられている状態を基準とした説明である。
【0027】
塗布具付き容器1は、図1及び図2に示すように、塗布液を収容する容器本体10と、容器本体10にねじ止めされる中間部材20と、中間部材20にねじ止めされる塗布具体30と、を備える。また、塗布具付き容器1の容器本体10に塗布液Cを収容したものを、塗布液入り塗布具付き容器とも称する。換言すれば、塗布液入り塗布具付き容器は、塗布具付き容器1と、容器本体10に収容された塗布液Cと、を備える。
【0028】
容器本体10に収容される塗布液Cは、厳密な意味における液体だけでなく、液状物をも含む。塗布液Cは、粘性を有した液体を含む。塗布液Cは、液体中に固体が分散している懸濁液も含む。塗布液Cとして、化粧品が例示される。塗布具付き容器1に収容される化粧品として、マスカラ、アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー、コンシーラ、リップグロス、リップライナー、その他のメイクアップ製品、スキンケア製品、ヘアケア製品、マニキュア、ネイルファンデーション、その他のネイルケア製品、オーラルケア製品等が例示される。
【0029】
図2に示すように、容器本体10は、塗布液Cを収容する液収容部11と、液収容部に設けられる口筒部12と、を有する。図2に示す例において、液収容部11は、軸方向d1に延伸し、一端(図2の下側の端)が閉鎖された筒状、特に円筒状の形状を有している。容器本体10は、例えば樹脂製である。
【0030】
図3は、容器本体10のうち口筒部12の周辺を拡大して示す斜視図である。図3に示す例において、口筒部12は、軸方向d1に延伸する筒状、特に円筒状の形状を有している。口筒部12は、一端(図3の下側の端)において液収容部11と接続しているとともに、他端(図3の上側の端)において開口している。液収容部11の内部空間は、口筒部12を介して容器本体10の外部と通じている。また、口筒部12は、ねじ部121を有する。図3に示す例において、ねじ部121は、口筒部12の外周部分に設けられた雄ねじである。
【0031】
容器本体10は、容器噛み合い部13を更に有する。容器噛み合い部13は、凸部及び凹部の一方である。図3に示す例において、容器噛み合い部13は凹部である。凹部である容器噛み合い部13は、容器本体10の、径方向d2における内側に向かって凹んでいる。凹部は、口筒部12の側面部12aが周回する周方向d3に非平行な一対の凹部側面13aと、一対の凹部側面13aの間に位置する凹部底面13bとを有する。図3に示す例において、凹部側面13aは、周方向d3に対して垂直な面である。また、凹部側面13aは、口筒部12の径方向d2に対して、平行な面である。
【0032】
容器本体10において、容器噛み合い部13は、ねじ部121よりも液収容部11側に設けられている。図3に示す例において、容器噛み合い部13は、口筒部12のうち、ねじ部121よりも、液収容部11と接続している一端(図3の下側の端)の側に位置する部分に設けられている。図示はしないが、容器噛み合い部13は、液収容部11に設けられていてもよい。
【0033】
中間部材20は、両端において開口する筒状の部材である。図2に示す例において、中間部材20は、中間部材本体24と、しごき部品25とを有する。図4は、中間部材20のうち中間部材本体24を拡大して示す斜視図である。図4に示す例において、中間部材本体24は、周方向d3に周回する側面部20cを有し、軸方向d1に延伸する円筒状の形状を有している。中間部材本体24は、図2に示すように、一端20a側に位置する円筒状の第1部分24aと、他端20b側に位置し、口筒部12の径方向d2における寸法が第1部分24aよりも小さい第2部分24bを有している。中間部材本体24は、例えば樹脂製である。
【0034】
中間部材20は、一端20aにおいてねじ部121にねじ止めされる。図4に示す例においては、中間部材20のうち中間部材本体24が、中間部材20の一端20aの側に、ねじ部121にねじ止めされる第1中間ねじ部22を有する。図4に示す例において、第1中間ねじ部22は、中間部材本体24のうち第1部分24aに設けられている。ねじ部121が雄ねじである場合、中間部材20の内周部分に雌ねじが設けられ、ねじ部121は、該雌ねじにねじ止めされる。図4に示す例においては、第1中間ねじ部22が、中間部材20の内周部分に設けられた雌ねじとなっており、雄ねじであるねじ部121が第1中間ねじ部22にねじ止めされる。
【0035】
また、中間部材本体24は、中間部材20の他端20bの側に、第2中間ねじ部23を有する。図4に示す例において、第2中間ねじ部23は、中間部材本体24のうち第2部分24bに設けられている。図4に示す例において、第2中間ねじ部23は、中間部材本体24の外周部分に設けられた雄ねじである。
【0036】
中間部材20は可撓部21を有し、可撓部21は中間噛み合い部211を有する。図4に示す例においては、中間部材20のうち中間部材本体24が、可撓部21を有する。可撓部21とは、例えば中間部材20の他の部分よりも撓みやすい部分を含む部分である。図4に示す例において、可撓部21は、中間部材本体24の側面部20cに接続されているとともに、周方向d3に延伸している。ここで、可撓部21は、軸方向d1における幅(図4に示す寸法w1)が小さく限定されていることによって、中間部材本体24のうち可撓部21以外の部分、例えば側面部20cよりも、撓みやすくなっている。なお、可撓部21の幅を小さく限定することによって可撓部21を撓みやすくする場合、可撓部21の延伸する方向は、特に限られない。図示はしないが、可撓部21は、軸方向d1に延伸していてもよい。この場合、可撓部21は、周方向d3における幅が小さく限定されていることで撓みやすくなっていてもよい。また、可撓部21は、中間部材本体24のうち可撓部21以外の部分、例えば側面部20cよりも、径方向d2における厚みが小さい部分を有することによって、中間部材本体24のうち可撓部21以外の部分よりも撓みやすくなっていてもよい。
【0037】
可撓部21の中間噛み合い部211は、凸部及び凹部のうち、容器噛み合い部13である一方とは異なる他方である。例えば、容器噛み合い部13が凹部であるならば、中間噛み合い部211は凸部である。また、容器噛み合い部13が凸部であるならば、中間噛み合い部211は凹部である。図4に示す例において、中間噛み合い部211は、筒状である中間部材20の、径方向d2における内側に向かって凸となっている凸部である。また、中間噛み合い部211は、周方向d3に延伸する可撓部21の先端部21aに位置している。
【0038】
図5は、図2において符号Vが付された一点鎖線で囲まれた部分を拡大して示す図である。ここで、容器噛み合い部13と中間噛み合い部211とは、図5に示すように、中間部材20がねじ部121にねじ止めされた状態において噛み合う。換言すれば、可撓部21及び中間噛み合い部211は、中間部材20のうち、中間部材20がねじ部121にねじ止めされた状態において容器噛み合い部13と噛み合う位置に設けられる。図4に示す例において、中間噛み合い部211は、中間部材20のうち、第1中間ねじ部22よりも一端20aに近い位置に位置している。このために、中間部材20がねじ部121にねじ止めされた状態において、容器噛み合い部13と中間噛み合い部211とが対向して、噛み合う。図3に示す凹部である容器噛み合い部13と、図4に示す凸部である中間噛み合い部211とは、図5に示すように、中間噛み合い部211が容器噛み合い部13に侵入することによって、噛み合う。一例として、中間部材20は、中間噛み合い部211を有する可撓部21を、複数有する。また、容器本体10は、容器噛み合い部13を複数有する。この場合、複数の中間噛み合い部211のそれぞれと、複数の容器噛み合い部13のそれぞれとが噛み合ってもよい。図4に示す例において、中間部材20は、中間噛み合い部211を有する可撓部21を、2つ有する。また、この場合、容器本体10は、容器噛み合い部13を2つ有する。
【0039】
容器噛み合い部13と中間噛み合い部211とは、噛み合うことで、容器本体10と中間部材20との相対回転を規制する。例えば、図3に示す容器噛み合い部13と図4に示す中間噛み合い部211とが噛み合った状態で、容器本体10を固定して中間部材20を周方向d3に回転させようとすると、中間噛み合い部211が容器噛み合い部13の凹部側面13aに接触する。これによって、中間部材20の容器本体10に対する回転が規制される。
【0040】
中間噛み合い部211が可撓部21の一部として設けられているために、可撓部21を撓ませることで、容器噛み合い部13と中間噛み合い部211とを噛み合わせたり、容器噛み合い部13と中間噛み合い部211との噛み合いを外したりすることができる。
【0041】
また、図4に示す例において、可撓部21は、容器本体10が位置する側とは反対側に向かって突出する可撓部突出部212を更に有する。図4に示す例において、可撓部突出部212は、可撓部21の先端部21aに位置している。
【0042】
しごき部品25は、中間部材20がねじ部121にねじ止めされた状態において、少なくとも一部が容器本体10の内部に延び入る。図2に示す例において、しごき部品25は円筒状の形状を有し、しごき部品25の一部が中間部材本体24の内部に位置している。しごき部品25は、環状の第1フランジ252及び環状の第2フランジ253を有する。第1フランジ252と第2フランジ253とが中間部材本体24の第2部分24bを挟み込んでいるために、しごき部品25は中間部材本体24に対して固定されている。しごき部品25が固定された中間部材20がねじ部121にねじ止めされることによって、中間部材20の一部が容器本体10の内部に延び入る。図2に示す例において、しごき部品25は、弁状の掻き取り部251を有し、しごき部品25のうち掻き取り部251を含む一部が容器本体10の内部に延び入る。
【0043】
しごき部品25は、例えばゴム製である。図2に示すしごき部品25がゴム製であることで、以下の効果が得られる。図2に示す例においては、しごき部品25のうち第1フランジ252が、容器本体10と中間部材本体24との間に挟まれている。このため、ゴム製のしごき部品25を利用して、容器本体10と中間部材本体24との間を封止し、塗布液Cの漏出を抑制することができる。また、しごき部品25のうち第2フランジ253が、中間部材本体24と塗布具体30との間に挟まれている。第2フランジ部223は、特に、中間部材本体24と、塗布具体30のうち後述するキャップ本体32と、の間に挟まれている。このため、ゴム製のしごき部品25を利用して、中間部材本体24と塗布具体30との間を封止し、塗布液Cの漏出を抑制することができる。しごき部品25は、樹脂製であってもよい。
【0044】
塗布具体30は、中間部材20の他端20bにねじ止めされるキャップ部31と、キャップ部31から延び出す塗布体34と、を備える。
【0045】
図2に示す例において、キャップ部31は、キャップ部31が中間部材20の他端20bにねじ止めされた状態において他端20bの開口を閉鎖するキャップ本体32と、キャップ本体32に装着される外キャップ33と、を有する。図示はしないが、キャップ部31は、キャップ本体32と外キャップ33とを有していなくてもよい。例えば、キャップ部31を、キャップ本体32にあたる部分を有するが外キャップ33にあたる部分を有しないものとすることができる。本実施の形態においては、一例としてキャップ部31がキャップ本体32と外キャップ33とを有する場合について説明する。
【0046】
本実施の形態においては、キャップ部31のうちキャップ本体32が、中間部材20の他端20bにねじ止めされる。図5に示す例においては、キャップ部31のうちキャップ本体32が、中間部材20の第2中間ねじ部23にねじ止めされるキャップねじ部311を有する。第2中間ねじ部23が雄ねじであるために、キャップねじ部311は雌ねじとなっている。キャップ本体32は、中間部材20の他端20bにねじ止めされることで、図5に示すように、中間部材20の他端20bの開口を閉鎖する。キャップ本体32は、例えば樹脂製である。
【0047】
図2に示す例において、外キャップ33は、キャップ本体32に装着された状態において、キャップ本体32を覆っている。また、図2に示す例において、外キャップ33は、中間部材20、及び容器本体10の一部を覆っている。また、外キャップ33は、中間部材20の周囲を周回する筒状の側面部33aと、筒状の側面部33aの一端を閉鎖する底面部33bと、を有している。外キャップ33は、外装容器の一部として、図2に示すように露出する。外キャップ33は、使用に際し使用者によって把持される。外キャップ33の外面には、加飾が施されてもよい。例えば、図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、ピクトグラム、文字や数字などの絵柄が、美観を向上させる意匠として、外キャップ33の外面に設けられてもよい。意匠に加えて又は意匠に代えて、機能や用途の説明が外キャップ33の外面に設けられてもよい。外キャップ33の外面に設けられる加飾は、特に限定されず種々の手法によって表現されてもよい。具体的には、外キャップ33の外面に設けられる加飾は、印刷等の表示によって表現されもよいし、エンボス加工によって形成される凹凸によって表現されてもよい。キャップ部31が外キャップ33を有することで、外キャップ33の材料の選択により、塗布具付き容器1のうち外キャップ33に覆われた部分の外観や手触りを好ましいものとすることができる。外キャップ33は、例えば樹脂製または金属製である。
【0048】
外キャップ33をキャップ本体32に装着する方法は、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外す操作が妨げられない装着方法である限り、特に限られない。外キャップ33は、キャップ本体32に取り外し可能に装着されてもよいし、人の手で力を加える程度では取り外しできない程度に強固に、キャップ本体32に固定されてもよい。図1及び図2に示す例において、外キャップ33の内周部分には、環状の凹部33cが設けられており、キャップ本体32には、外キャップ33の環状の凹部33cの少なくとも一部と噛み合う凸部32aが設けられている。図1に示す例においては、キャップ本体32の外周部分に、環状の凸部32aが設けられている。この場合、外キャップ33の環状の凹部33cと、キャップ本体32の環状の凸部32aとが噛み合うことによって、外キャップ33がキャップ本体32に取り外し可能に装着される。
【0049】
一例として、外キャップ33は、キャップ本体32に対する相対回転を規制されるようにして、キャップ本体32に装着される。本実施の形態においては、図示はしないが、外キャップ33の内周部分に、軸方向d1に延伸する線状凹部が設けられている。また、図1に示すように、キャップ本体32に、軸方向d1に延伸する線状凸部32bが設けられている。この場合、外キャップ33の線状凹部の少なくとも一部にキャップ本体32の線状凸部32bが噛み合うことによって、外キャップ33のキャップ本体32に対する相対回転が規制される。
【0050】
ここで、外キャップ33がキャップ本体32に装着され、キャップ部31が中間部材20の他端20bにねじ止めされた状態において、キャップ部31の一部が、可撓部21が撓むことを規制する位置に位置する。一例として、キャップ部31のうち外キャップ33の一部が、可撓部21が撓むことを規制する位置に位置する。図5に示す例において、外キャップ33は、容器本体10との間で可撓部21を挟んで可撓部21が撓むことを規制するように、中間部材20の外周部分に接触する。図5に示す例において、外キャップ33は、可撓部21のうち、周方向d3において中間噛み合い部211が位置する部分に接触し、容器本体10との間で可撓部21の該部分を挟んでいる。これによって、可撓部21が撓むことが規制されている。キャップ部31が可撓部21の撓みを規制することによって、キャップ部31が中間部材20にねじ止めされている間は、可撓部21が撓んで容器噛み合い部13と中間噛み合い部211との噛み合いが外れることが抑制される。特に、外キャップ33が容器本体10との間で可撓部21を挟むことによって、可撓部21の撓みを、より安定的に抑制することができる。
【0051】
また、可撓部21の可撓部突出部212は、キャップ部31に接触するように、キャップ部31に向かって突出している。図5に示す例において、可撓部突出部212は、径方向d2における外側に向かって突出している。また、可撓部21の可撓部突出部212は、外キャップ33に接触するように、外キャップ33に向かって突出している。可撓部突出部212によって、可撓部21のうち可撓部突出部212が位置する部分を、容器本体10とキャップ部31との間でより強固に挟み、可撓部21の撓みを抑制する効果を高めることができる。
【0052】
また、図示はしないが、キャップ部31は、可撓部21に接触するように突出するキャップ突出部を有してもよい。一例として、キャップ部31のうち外キャップ33が、中間部材20の周囲を周回する側面部33aとともに、可撓部21に接触するように側面部33aから突出するキャップ突出部を有してもよい。この場合、可撓部21を、容器本体10とキャップ突出部との間でより強固に挟み、可撓部21の撓みを抑制する効果を高めることができる。
【0053】
塗布体34は、例えば樹脂製である。図2に示す例において、塗布体34は、キャップ本体32と一体成形されて、キャップ部31のうちキャップ本体32から延び出している。中間部材20がねじ部121にねじ止めされ、キャップ部31が中間部材20の他端20bにねじ止めされた状態において、塗布体34は、中間部材20を通過して液収容部11の内部に延び入る。図2に示す例において、塗布体34は、中間部材20のうち、しごき部品25の内部を通過している。
【0054】
塗布体34は、塗布液Cを保持する塗布体先端部34aと、塗布体先端部34aとキャップ部31とを接続する塗布体軸部34bとを有する。塗布体先端部34aの形状は、塗布液Cを保持して塗布することができる形状であれば、特に限られない。塗布体先端部34aは、一例として、ブラシやスポンジとしてもよい。塗布体先端部34aは、クシ状又はヘラ状の形状を有していてもよい。また、塗布体軸部34bは、中実に形成されていてもよいし、中空に形成されていてもよい。
【0055】
本実施の形態に係る塗布具付き容器1を用いて、液収容部11に収容された塗布液Cを塗布する方法の一例について説明する。塗布具付き容器1の使用者は、まず、キャップ部31と容器本体10とを把持し、キャップ部31を容器本体10に対して相対回転させる。これによって、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めが外される。
【0056】
ここで、容器噛み合い部13と中間噛み合い部211との噛み合いにより、中間部材20の容器本体10に対する回転は規制されている。このため、キャップ部31を容器本体10に対して相対回転させることで、中間部材20の容器本体10に対する相対回転を生じさせることなく、キャップ部31の中間部材20に対する相対回転を生じさせることができる。これによって、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めを効率良く外すことができる。また、容器噛み合い部13と中間噛み合い部211との噛み合いによって、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外す際に中間部材20のねじ部121へのねじ止めが意図せず緩んで外れてしまうのを、抑制することができる。
【0057】
さらに、本実施の形態においては、キャップ部31が中間部材20の他端20bにねじ止めされた状態において、キャップ部31の一部が、可撓部21が撓むことを規制する位置に位置する。これによって、以下の効果が得られる。キャップ部31を容器本体10に対して相対回転させてキャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外す際に、キャップ部31によって、可撓部21に力が加わって可撓部21が撓むことが抑制される。このため、可撓部21が撓むことで容器噛み合い部13と中間噛み合い部211との噛み合いが外れてしまうことが、より安定的に防止される。これによって、中間部材20の容器本体10に対する相対回転を、より安定的に抑制することができる。
【0058】
特に、キャップ部31を容器本体10に対して相対回転させてキャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外す際には、相対回転を開始してからしばらくしてねじ止めが緩められた後よりも、相対回転を開始するときに、可撓部21に大きな力が加わると考えられる。これに対して、本実施の形態においては、少なくとも図2のようにキャップ部31が中間部材20の他端20bにねじ止めされた状態において、キャップ部31の一部が、可撓部21が撓むことを規制する。これによって、可撓部21に大きな力が加わると考えられる、キャップ部31の容器本体10に対する相対回転を開始するときに、可撓部21が撓むことで容器噛み合い部13と中間噛み合い部211との噛み合いが外れてしまうことを、防止できる。
【0059】
また、外キャップ33が、キャップ本体32に対する相対回転を規制されるようにして、キャップ本体32に装着されることによって、以下の効果が得られる。外キャップ33と容器本体10とを把持して、外キャップ33を容器本体10に対して相対回転させることで、外キャップ33のキャップ本体32に対する相対回転を生じさせることなく、キャップ部31の中間部材20に対する相対回転を生じさせることができる。これによって、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めを効率良く外すことができる。
【0060】
キャップ部31の中間部材20へのねじ止めが外れることで、キャップ部31から延び出している塗布体34を、塗布液Cを保持させた状態で、液収容部11の内部から取り出し、塗布体34を用いて塗布液Cを塗布することができる。塗布体34を液収容部11の内部から中間部材20を通して取り出す際には、しごき部品25の掻き取り部251を用いて、塗布体34が保持している塗布液Cを掻き取り、塗布される塗布液Cの量を調整することができる。
【0061】
塗布体34を取り出した後、使用者は、例えばキャップ部31を把持してキャップ部31から延び出している塗布体34を操作し、塗布液Cを塗布することができる。
【0062】
また、本実施の形態に係る塗布具付き容器1は、一部の部材を交換しつつ、その他の部材を再利用することや、材料の異なる部材を分別して廃棄することなどを目的として、分解することもできる。一例において、容器本体10は、使い捨てである。この場合、容器本体10に収容されている塗布液Cが消費され尽くしたときに、塗布具付き容器1を分解して、容器本体10を、塗布液Cが収容されたものに交換する。なお、塗布具付き容器1において、容器本体10の交換に用いられる容器を、交換容器40とも称する。なお、容器本体10は、使い捨てでなくてもよい。例えば、塗布液Cが消費され尽くした容器本体10の内部に塗布液Cを再び収容して、これを再利用してもよい。
【0063】
まず、塗布具付き容器1に用いられる交換容器40について説明する。図6は、交換容器40の断面図である。交換容器40は、塗布具付き容器1が備えるものと同様の容器本体10を備える。また、図6に示す例において、交換容器40は、容器本体10の口筒部12を閉鎖する仮蓋41を備える。仮蓋41は、口筒部12のねじ部121にねじ止めされることによって、口筒部12を閉鎖する。
【0064】
また、交換容器40の容器本体10に塗布液Cを収容したものを、塗布液入り交換容器とも称する。換言すれば、塗布液入り交換容器は、交換容器40と、容器本体10に収容された塗布液Cと、を備える。
【0065】
図2に示す塗布具付き容器1を分解して、交換容器40を用いて容器本体10を交換する方法の一例について説明する。まず、使用者は、塗布具付き容器1を用いて液収容部11に収容された塗布液Cを塗布する際の、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外す方法と同様の方法によって、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外す。これによって、容器本体10及び中間部材20と塗布具体30とが分離される。また、外キャップ33が、可撓部21の撓みを規制する位置から移動し、可撓部21が撓むことができる余地が生じる。
【0066】
次に、中間部材20と容器本体10とを把持し、中間部材20を容器本体10に対して相対回転させる。このとき、可撓部21に一定以上の力が加わるように、中間部材20を容器本体10に対して相対回転させる力を強くする。または、別途手指や道具などを用いて可撓部21を撓ませつつ中間部材20を容器本体10に対して相対回転させる。これによって、可撓部21が撓んで容器噛み合い部13と中間噛み合い部211との噛み合いが外れ、中間部材20の容器本体10へのねじ止めが緩められて、中間部材20と容器本体10とが分離される。
【0067】
次に、塗布液入り交換容器の仮蓋41の容器本体10へのねじ止めを外して、塗布液入りの容器本体10から仮蓋41を取り去り、塗布液入りの容器本体10のねじ部121に中間部材20をねじ止めする。そして、中間部材20の他端20bに、塗布具体30のキャップ部31をねじ止めする。これによって、塗布液Cが消費され尽くした容器本体10が、塗布液入りの容器本体10に交換される。
【0068】
ここで、図5に示す、中間噛み合い部211が凸部であり、容器噛み合い部13が凹部である塗布具付き容器1は、以下の特徴を有している。中間噛み合い部211である凸部が、中間部材20がねじ部121にねじ止めされた状態において、ねじ部121を構成するねじ山121aの頂点よりも、口筒部12の径方向d2において口筒部12から遠ざかる側(図5の右側)に位置している。これによって、中間部材20を容器本体10にねじ止めし、また中間部材20の容器本体10へのねじ止めを外す際に、中間噛み合い部211がねじ山121aに接触することが避けられる。このため、より円滑に、中間部材20を容器本体10にねじ止めし、また中間部材20の容器本体10へのねじ止めを外すことができる。図5に示す例においては、口筒部12が中間部材20よりも径方法d2における内側に位置するため、中間噛み合い部211である凸部が、ねじ山121aの頂点よりも径方向d2における外側に位置している。
【0069】
また、図示はしないが、中間噛み合い部211が凸部であり、容器噛み合い部13が凹部である塗布具付き容器1は、以下の特徴を有していてもよい。容器噛み合い部13である凸部が、中間部材20がねじ部121にねじ止めされた状態において、第1中間ねじ部22を構成するねじ山22aの頂点よりも、口筒部12の径方向d2において中間部材20から遠ざかる側に位置する。これによって、中間部材20を容器本体10にねじ止めし、また中間部材20の容器本体10へのねじ止めを外す際に、容器噛み合い部13がねじ山22aに接触することが避けられる。
【0070】
本実施の形態に係る塗布具付き容器1は、キャップ部31を容器本体10に対して相対回転させることでキャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外すことができ、且つ複数の部材に分解することも可能である。本実施の形態に係る塗布具付き容器1は、複数の部材に分解できるために、一部の部材を交換しつつ、その他の部材を再利用することができる。例えば、容器本体10から中間部材20を分離することが可能であるために、容器本体10を交換しつつ、中間部材20を再利用することができる。特に、中間部材20がしごき部品25を有する場合に、しごき部品25を中間部材20ごと容器本体10から分離して、再利用することができる。また、中間部材20とともに、塗布具体30を再利用することもできる。これによって、塗布具付き容器1の経済性を向上させることができる。また、材料の異なる部材を分別して廃棄する際などに、塗布具付き容器1を材料ごとに分解することも容易である。
【0071】
以上の通り、具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述した具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0072】
以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明及び以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
【0073】
(変形例)
上述の実施形態では、キャップ部31のうちキャップ本体32が、中間部材20の他端20bにねじ止めされる例を説明した。しかしながら、キャップ部31が中間部材20の他端20bにねじ止めされる態様は、これに限られない。図7は、変形例1における塗布具付き容器1を示す断面図である。図7に示す塗布具付き容器1においては、キャップ部31のうち外キャップ33が、中間部材20の他端20bにねじ止めされる。この場合においても、使用者は、キャップ部31と容器本体10とを把持し、外キャップ33を容器本体10に対して相対回転させることで、キャップ部31の中間部材20へのねじ止めを外すことができる。
【0074】
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0075】
1 塗布具付き容器
10 容器本体
11 液収容部
12 口筒部
13 容器噛み合い部
121 ねじ部
20 中間部材
21 可撓部
211 中間噛み合い部
212 可撓部突出部
24 中間部材本体
25 しごき部品
30 塗布具体
31 キャップ部
32 キャップ本体
33 外キャップ
34 塗布体
40 交換容器
41 仮蓋
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7