(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】ネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)可用性情報を用いるポリシーベースのアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)選択
(51)【国際特許分類】
H04W 8/12 20090101AFI20240913BHJP
H04W 36/12 20090101ALI20240913BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240913BHJP
H04W 28/084 20230101ALI20240913BHJP
H04L 41/342 20220101ALI20240913BHJP
【FI】
H04W8/12
H04W36/12
H04W92/24
H04W28/084
H04L41/342
(21)【出願番号】P 2022526212
(86)(22)【出願日】2020-09-21
(86)【国際出願番号】 US2020051884
(87)【国際公開番号】W WO2021091623
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2023-06-21
(32)【優先日】2019-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポックヌリ,サイラム・スディール
(72)【発明者】
【氏名】ムカルジー,アビシェーク
(72)【発明者】
【氏名】アラバムダーン,ベンカテシュ
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】3GPP TS 23.501 V16.2.0,フランス,2019年09月24日,[検索日 2024.04.09]
【文献】ZTE, Oracle, Telecom Italia,TS 23.502: Services provided by NSSF[online],3GPP TSG SA WG2 #122 S2-174227,フランス,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_122_Cabo/Docs/S2-174227.zip>,2017年06月18日,[検索日 2024.04.09]
【文献】3GPP TS 29.531 V16.0.0,フランス,3GPP,2019年09月23日,[検索日 2024.04.09]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
H04L41/342
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)可用性サービスから取得されるNSSAI可用性情報を用いてポリシーベースのアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)選択を提供するための方法であって、
少なくとも1つのプロセッサを含むネットワークスライス選択機能(NSSF)において、
複数のAMFに関するNSSAI可用性情報をNSSAI可用性サービスから取得することと、
第1のAMFから、ユーザ機器(UE)によって要求されるネットワークスライスサービスを指定するネットワークスライス選択要求を受信することと、
前記NSSAI可用性情報および前記UEによって要求される前記ネットワークスライスサービスに基づいて、前記ネットワークスライスサービスをサポートするための少なくとも1つのAMFの識別情報を含む優先順位付きリストを生成することと、
前記優先順位付きリストを前記第1のAMFに通信することとを含
み、
前記優先順位付きリストを生成することは、前記要求されるネットワークスライスサービスをサポートする第2のAMFを、前記要求されるネットワークスライスサービスと、前記要求されるネットワークスライスサービスに加えて前記第2のAMFよりも多くの数のネットワークスライスサービスとをサポートする第3のAMFよりも優先させることを含む、方法。
【請求項2】
前記NSSAI可用性情報を取得することは、前記AMFからハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)メッセージを受信することを含み、各HTTPメッセージは、前記AMFのうちの1つのために転送エリア(TA)ごとにサポートされるNSSAIを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ネットワークスライス選択要求を受信することは、前記UEによって要求されるネットワークスライスサービスを識別する少なくとも1つのNSSAIを含むネットワークスライス選択要求を受信することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第3のAMFよりも前記第2のAMFを優先することは、前記第2のAMFおよび前記第3のAMFについて関連性Rを計算することを含み、RはC/Tに等しく、Cは、前記UEによって要求されるNSSAIと前記第2のAMFまたは前記第3のAMFによってサポートされるNSSAIとの間の共通NSSAIの数に等しく、Tは、前記第2のAMFまたは前記第3のAMFによってサポートされるNSSAIの総数に等しい、請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
前記AMFの各々の負荷パーセンテージを取得することを含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記負荷パーセンテージを取得することは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)から前記負荷パーセンテージを取得することを含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記優先順位付きリストを生成することは、前記第2のAMFおよび前記第3のAMFについて重みWを計算することを含み、前記重みWはR/Lに等しく、Lは前記第2のAMFまたは前記第3のAMFの前記負荷パーセンテージである、請求項
5または請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記優先順位付きリストを前記第1のAMFに通信することは、前記第2のAMFおよび前記第3のAMFのAMF識別情報と、前記第2のAMFおよび前記第3のAMFについて計算された前記重みとを前記第1のAMFに通信することを含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記優先順位付きリストを前記第1のAMFに通信することは、前記第2のAMFおよび前記第3のAMFについて計算された前記重みに対応する順序で前記第2のAMFおよび前記第3のAMFのAMF識別情報を通信することを含む、請求項
7または請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
請求項1~
9のいずれか1項に記載の方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、プログラム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサと、
請求項
10に記載のプログラムを記憶したメモリとを備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2019年11月6日に提出された米国特許出願連続番号第16/676,006号の優先権利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書に記載の主題は、ネットワークスライシングに関する。より具体的には、本明細書で説明される主題は、NSSAI可用性情報を用いてポリシーベースのAMF選択を提供するための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
5G電気通信ネットワークでは、サービスを提供するネットワークノードは、プロデューサネットワーク機能(NF)と呼ばれる。サービスを消費するネットワークノードは、コンシューマNFと呼ばれる。ネットワーク機能は、それがサービスを消費しているか提供しているかに応じて、プロデューサNFおよびコンシューマNFの両方であり得る。
【0004】
所与のプロデューサNFは、多くのサービスエンドポイントを有し得、サービスエンドポイントは、プロデューサNFをホストするネットワークノード上のIPアドレスとポート番号との組み合わせである。プロデューサNFは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)に登録する。NRFは、利用可能なNFインスタンスのNFプロファイルおよびNFインスタンスのサポートされるサービスを維持する。コンシューマNFは、NRFに登録したプロデューサNFインスタンスに関する情報を受信するようにサブスクライブすることができる。
【0005】
モノのインターネット(IoT)デバイスなどのユーザ機器(UE)デバイスにサービスを提供するNFの一例は、アクセスおよびモビリティ管理機能すなわちAMFである。AMFは、UEデバイスのための登録管理、接続管理、到達可能性管理、モビリティ管理、および他のサービスを提供する。AMFは、無線アクセスネットワークと5Gコアネットワーク内の残りのノードとの間の接点としての役割を果たす。AMFはまた、ネットワークスライスサービスへのアクセスポイントとしての役割も果たす。
【0006】
UEが位置する特定の転送エリア(TA)にサービス提供する多くのAMFがあってもよい。特に、ネットワークスライシングが実現される場合、AMFリソース利用を最適化することが望ましい。ネットワークスライシングは、5Gネットワークにおいて提供されるサービスであり、ネットワークリソースは、UEデバイスによる使用のために、部分またはスライスにおいて論理的に割り当てられる。各ネットワークスライスは、特定の機能またはサービスをUEに提供してもよい。異なるネットワークスライスおよび機能は、異なるAMFを介してアクセス可能であってもよい。加えて、同じAMFが、異なる機能またはネットワークスライスへのアクセスを提供してもよい。
【0007】
UEが公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)に登録するとき、登録手順中に、UEは、UEによって要求されるネットワークスライスサービスのタイプを示す、要求されたNSSAI情報を、ネットワークに通信してもよい。UEからNSSAI情報を受信する無線アクセスノードが、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供することができるAMFを識別することが可能である場合、無線アクセスノードは、登録要求をAMFに転送し、AMFは、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供する。しかしながら、場合によっては、無線アクセスノードは、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供することができるAMFを識別することができない場合がある。そのような状況の一例は、非アクセス層(NAS)登録要求メッセージにおけるUEからの要求されるNSSAIが、PLMNに対する構成されたNSSAI、PLMNに対する許可されたNSSAIおよびアクセスタイプ、またはデフォルトの構成されたNSSAIではないときである。そのような場合、無線アクセスノードは、NAS信号送信をデフォルトAMFにルーティングする。
【0008】
デフォルトAMFにおけるUEコンテキストが、UEによってまたはUEのために要求されるアクセスタイプに対応する許可されたNSSAIをまだ含まない場合、AMFは、ネットワークスライス選択機能(NSSF)に問い合わせて、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供することができるAMFを識別する。別の例では、ネットワークは、初期登録要求を最初に受信したAMFとは異なるAMFにUEを再割り当てすることを決定してもよい。
【0009】
3GPP(登録商標) TS23.501によれば、ネットワークスライス選択機能は、NNSSF_NS選択サービス(以下、「NS選択サービス」という)とNNSSF_NSSAI可用性サービス(以下、「NSSAI可用性サービス」という)の2つの異なるサービスを提供する。NS選択サービスは、ネットワークスライス情報を要求側に提供することを含む。NSSAI可用性サービスは、サブスクライブされるNSSAI(S-NSSAI)の可用性をTAごとにNFコンシューマにアドバイスする。
【0010】
既存の3GPPサービスアーキテクチャに関する1つの問題は、NSSAI可用性サービスとNS選択サービスとが分離されることである。言い換えれば、3GPP TS23.501は、AMFおよびAMFを介してアクセス可能なネットワークスライスリソースを最も効率的に割り当てる態様でAMF選択を最適化するためにNSSAI可用性サービスをどのように用いるかを規定していない。
【0011】
例えば、3GPP TS 23.501の第5.15.5.2.1節は、UEの転送エリア内の複数のネットワークスライスインスタンスが、オペレータの構成に基づいて、所与のサブスクライブされるNSSAI(S-NSSAI)を供することができるとき、NSSFは、UEにサービス提供するためにネットワークスライスインスタンスのうちの1つを選択してもよいことを示す。ネットワークスライスインスタンスは、NFインスタンスのセットおよび展開されたネットワークスライスを形成する要求されるリソースである。AMFは、ネットワークスライスインスタンスへのアクセスを提供するネットワークノードである。ネットワークスライスインスタンスおよび対応するAMFの選択をネットワークオペレータの裁量に委ねることにより、3GPP TS23.501は、そのような選択を最適化するための手順を定義しない。したがって、NSSAI可用性情報がAMFによってNSSFに提供され得るにもかかわらず、3GPP TS23.501は、そのような情報をどのように用いるかを指定しない。さらに、AMFローディングなどの他の情報は、NS選択プロセスの一部として指定されない。
【0012】
したがって、NSSAI可用性サービスから取得されたNSSAI可用性情報に基づいてポリシーベースのAMF選択を提供するための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0013】
概要
ネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)可用性サービスから取得されるNSSAI可用性情報を用いてポリシーベースのアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)選択を提供するための方法は、少なくとも1つのプロセッサを含むネットワークスライス選択機能(NSSF)において、NSSAI可用性サービスから、複数のAMFに関するNSSAI可用性情報を取得することを含む。本方法は、さらに、第1のAMFから、ユーザ機器(UE)によって要求されるネットワークスライスサービスを指定するネットワークスライス選択要求を受信することを含む。本方法は、さらに、NSSAI可用性情報およびUEによって要求されるネットワークスライスサービスに基づいて、ネットワークスライスサービスをサポートするための少なくとも1つのAMFの識別情報を含む優先順位付きリストを生成することを含む。本方法は、さらに、優先順位付きリストを第1のAMFに通信することを含む。
【0014】
本明細書で説明する主題の別の態様によれば、NSSAI可用性情報を取得することは、AMFからハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)メッセージを受信することを含み、各HTTPメッセージは、AMFのうちの1つのために転送エリア(TA)ごとにサポートされるNSSAIを示す。
【0015】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、ネットワークスライス選択要求を受信することは、UEによって要求されるネットワークスライスサービスを識別する少なくとも1つのNSSAIを含むネットワークスライス選択要求を受信することを含む。
【0016】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、優先順位付きリストを生成することは、要求されるネットワークスライスサービスをサポートする第2のAMFを、要求されるネットワークスライスサービスと、要求されるネットワークスライスサービスに加えて第2のAMFよりも多くの数のネットワークスライスサービスとをサポートする第3のAMFよりも優先させることを含む。
【0017】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、第3のAMFよりも第2のAMFを優先することは、第2のAMFおよび第3のAMFについて関連性Rを計算することを含み、RはC/Tに等しく、Cは、UEによって要求されるNSSAIと第2のAMFまたは第3のAMFによってサポートされるNSSAIとの間の共通NSSAIの数に等しく、Tは、第2のAMFまたは第3のAMFによってサポートされるNSSAIの総数に等しい。
【0018】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、ポリシーベースのAMF選択を提供するための方法は、AMFの各々の負荷パーセンテージを取得することを含む。
【0019】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、負荷パーセンテージを取得することは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)から負荷パーセンテージを取得することを含む。
【0020】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、優先順位付きリストを生成することは、第2のAMFおよび第3のAMFについて重みWを計算することを含み、重みWはR/Lに等しく、Lは第2のAMFまたは第3のAMFの負荷パーセンテージである。
【0021】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、優先順位付きリストを第1のAMFに通信することは、第2のAMFおよび第3のAMFのAMF識別情報と、第2のAMFおよび第3のAMFについて計算された重みとを第1のAMFに通信することを含む。
【0022】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、優先順位付きリストを第1のAMFに通信することは、第2のAMFおよび第3のAMFについて計算された重みに対応する順序で第2のAMFおよび第3のAMFのAMF識別情報を通信することを含む。
【0023】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、ネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)可用性サービスから取得されるNSSAI可用性情報を用いてポリシーベースのアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)選択を提供するためのシステムが提供される。本システムは、少なくとも1つのプロセッサを含むネットワークスライス選択機能(NSSF)を備える。本システムは、さらに、少なくとも1つのプロセッサによって実現され、NSSAI可用性サービスを用いて複数のAMFに関するNSSAI可用性情報を取得し、第1のAMFから、ユーザ機器(UE)によって要求されるネットワークスライスサービスを指定するネットワークスライス選択要求を受信し、NSSAI可用性情報およびUEによって要求されるネットワークスライスサービスに基づいて、ネットワークスライスサービスをサポートするための少なくとも1つのAMFの識別情報を含む優先順位付きリストを生成し、優先順位付きリストを第1のAMFに通信するための、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)優先順位付け部を備える。
【0024】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、AMF優先順位付け部は、AMFからハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)メッセージを受信することによってNSSAI可用性情報を取得するよう構成され、各HTTPメッセージは、AMFのうちの1つのために転送エリア(TA)ごとにサポートされるNSSAIを示す。
【0025】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、ネットワークスライス選択要求は、UEによって要求されるネットワークスライスサービスを識別する少なくとも1つのNSSAIを含む。
【0026】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、AMF優先順位付け部は、要求されるネットワークスライスサービスを提供する第2のAMFを、要求されるネットワークスライスサービスと、要求されるネットワークスライスサービスに加えて第2のAMFよりもより多くの数のネットワークスライスサービスとをサポートする第3のAMFよりも優先することによって、優先順位付きリストを生成するよう構成される。
【0027】
本明細書で説明される主題のさらに別の態様によれば、AMF優先順位付け部は、第2のAMFおよび第3のAMFについて関連性Rを計算することによって、第2のAMFを第3のAMFよりも優先するよう構成され、ここで、R=C/Tであり、Cは、UEによって要求されるNSSAIと第2のAMFまたは第3のAMFによってサポートされるNSSAIとの間の共通NSSAIの数に等しく、Tは、第2のAMFまたは第3のAMFによってサポートされるNSSAIの総数に等しい。
【0028】
本明細書に記載の主題のさらに別の態様によれば、AMF優先順位付け部は、第2のAMFおよび第3のAMFの負荷パーセンテージを取得し、第2のAMFおよび第3のAMFについて重み値Wを計算するよう構成され、第2のAMFまたは第3のAMFの重み値Wは、R/Lに等しく、Lは、第2のAMFまたは第3のAMFの負荷パーセンテージである。
【0029】
本明細書で説明される主題のさらに別の態様によれば、AMF優先順位付け部は、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF)から負荷パーセンテージを取得するよう構成される。
【0030】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、AMFの優先順位付きリストは、第2のAMFおよび第3のAMFのAMF識別情報と、第2のAMFおよび第3のAMFについて計算された重みとを含む。
【0031】
本明細書で説明する主題のさらに別の態様によれば、優先順位付きリストは、第2のAMFおよび第3のAMFのAMF識別情報の順序付きリストを含み、リスト中のAMF識別情報の順序は、第2のAMFおよび第3のAMFについて計算された重みに対応する。
【0032】
本明細書に記載の主題のさらに別の態様によれば、コンピュータのプロセッサによって実行されるとステップを実行するようにコンピュータを制御する実行可能命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。ステップは、ネットワークスライス選択支援情報(NSSAI)可用性サービスから、NSSAI可用性サービスを用いて、複数のAMFに関するNSSAI可用性情報を取得することを含む。ステップは、さらに、第1のAMFから、ユーザ機器(UE)によって要求されるネットワークスライスサービスを指定するネットワークスライス選択要求を受信することを含む。ステップは、さらに、NSSAI可用性情報およびUEによって要求されるネットワークスライスサービスに基づいて、ネットワークスライスサービスをサポートするための少なくとも1つのAMFの識別情報を含む優先順位付きリストを生成することを含む。ステップは、さらに、優先順位付きリストを第1のAMFに通信することを含む。
【0033】
本明細書で説明する主題は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実現されてもよい。そのため、ここに用いられるような「機能」、「ノード」、または「モジュール」という用語はハードウェアを指すが、それらはまた、説明されている特徴を実現するためのソフトウェアおよび/またはファームウェアコンポーネントを含んでいてもよい。例示的な一実現例では、ここに説明される主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されると複数のステップを実行するようにコンピュータを制御するコンピュータ実行可能命令が格納されたコンピュータ可読媒体を用いて実現されてもよい。ここに説明される主題を実現するのに好適である例示的なコンピュータ可読媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブル論理デバイス、および特定用途向け集積回路などの非一時的コンピュータ可読媒体を含む。加えて、ここに説明される主題を実現するコンピュータ可読媒体は、単一のデバイスもしくはコンピューティングプラットフォーム上に位置していてもよく、または複数のデバイスもしくはコンピューティングプラットフォームにわたって分散されていてもよい。
【0034】
ここで、本明細書で説明される主題が、添付の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】例示的な5Gネットワークアーキテクチャを示すネットワーク図である。
【
図2】例示的なNSSFサービスを示すネットワーク図である。
【
図3】NSSAI可用性情報を使用しないNS選択サービスを示すメッセージフロー図である。
【
図4】NSSAI可用性サービスに従ってNSSFとAMFとの間で交換されるメッセージを示すメッセージフロー図である。
【
図5】NSSAI可用性情報およびAMFローディング情報に基づいてポリシーベースのAMF選択を提供するNSSFの一例を示すメッセージフロー図である。
【
図6】NSSAI可用性情報およびAMFローディング情報に基づいてポリシーベースのAMF選択を提供するNSSFの代替例を示すメッセージフロー図である。
【
図7】NSSAI可用性情報に基づいてポリシーベースのAMF選択を提供する例示的なNSSFを示すブロック図である。
【
図8】NSSAI可用性情報を用いるポリシーベースのAMF選択のための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
詳細な説明
図1は、例示的な5Gシステムネットワークアーキテクチャを示すブロック図である。
図1において、ネットワークは、NRF100およびサービス通信プロキシ(SCP)101を含む。前述したように、NRF100は、利用可能なプロデューサNFサービスインスタンスのプロファイルおよびそれらのサポートされたサービスを維持し、コンシューマNFまたはSCPが新規の/更新されたプロデューサNFサービスインスタンスにサブスクライブし、その登録を通知されるようにし得る。SCP101はまた、プロデューサNFのサービス発見および選択をサポートしてもよい。加えて、SCP101は、コンシューマNFとプロデューサNFとの間の接続の負荷分散を実行してもよい。
【0037】
NRF100は、NFプロファイルのリポジトリである。プロデューサNFと通信するために、コンシューマNFまたはSCPは、NRF100からNFプロファイルを取得しなければならない。NFプロファイルは、3GPP TS29.510で定義されるJavaScriptオブジェクト表記(JSON)データ構造である。NFプロファイル定義は、完全修飾ドメイン名(FQDN)、インターネットプロトコル(IP)バージョン4(IPv4)アドレス、またはIPバージョン6(IPv6)アドレスのうちの少なくとも1つを含む。
【0038】
図1では、(SCP101およびNRF100以外の)いずれのノードも、それらがサービスを要求しているか提供しているかに応じて、コンシューマNFまたはプロデューサNFとなり得る。図示した例では、ノードは、ネットワーク内でポリシー関連動作を実行するポリシー制御機能(PCF)102と、ユーザデータを管理するユーザデータ管理(UDM)機能104と、アプリケーションサービスを提供するアプリケーション機能(AF)106とを含む。
図1に示されるノードは、AMF110とPCF102との間のセッションを管理するセッション管理機能(SMF)108をさらに含む。AMF110は、4Gネットワーク内でモビリティ管理エンティティ(MME)によって実行される動作と同様のモビリティおよび登録管理動作を実行する。AMF110はまた、ネットワークスライスサービスのためのアクセスポイントとしても働く。AMF110はまた、登録中にUEによって要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供するサービス提供AMFを選択するためにAMF選択を実行してもよい。
【0039】
認証サーバ機能(AUSF)112は、UE114のようにネットワークへのアクセスを求めるユーザ機器(UE)のための認証サービスを実行する。
【0040】
ネットワークスライス選択機能(NSSF)116は、特定のネットワーク機能にアクセスしようとするデバイスのために上述のNSSAI可用性およびNS選択サービスを提供する。以下でさらに詳細に説明するように、NSSF116は、NRFからAMFローディング情報を取得し、AMFからNSSAI可用性情報を取得してもよい。NSSF116は、AMFローディング情報およびNSSAI可用性情報を、NSSF116によって維持されるAMF選択データベースに記憶してもよい。NSSF116がAMFからNSSAI選択要求を受信すると、NSSF116は、記憶されたAMFローディング情報およびNSSAI可用性情報を利用して、ネットワークスライスサービスへのアクセスを求めるUEによって要求されるネットワークスライスサービスをサポートすることができる各AMFのAMF関連性スコアおよび重みを計算してもよい。NSSF116は、要求されたサービスおよび対応する重みを提供することが可能なAMFの優先順位付きリストを生成し、そのリストを要求側AMFに通信してもよい。要求側AMFは、次いで、AMFの優先順位付きリストおよび重みを用いて、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供するためのAMFを選択してもよい。
【0041】
ネットワーク公開機能(NEF)118は、モノのインターネット(IoT)デバイスおよびネットワークに接続された他のUEに関する情報を取得しようとするアプリケーション機能のためにアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を提供する。NEF118は、4Gネットワークにおけるサービス機能公開機能(SCEF)と同様の機能を実行する。
【0042】
無線アクセスネットワーク(RAN)120は、無線リンクを介してUE114をネットワークに接続する。無線アクセスネットワーク120は、gノードB(gNB)(
図1には示さず)または他の無線アクセスポイントを用いてアクセスされてもよい。ユーザプレーン機能(UPF)122は、ユーザプレーンサービスのための様々なプロキシ機能をサポート可能である。そのようなプロキシ機能の一例は、マルチパス送信制御プロトコル(MPTCP)プロキシ機能である。UPF122はまた、ネットワーク性能測定値を取得するためにUE114によって用いられ得る性能測定機能もサポートし得る。また、
図1には、インターネットサービスなどのデータネットワークサービスにUEがアクセスするデータネットワーク(DN)124も示されている。
【0043】
サービスエッジ保護プロキシ(SEPP)126は、別のPLMNからの着信トラフィックをフィルタリングし、ホームPLMNを出るトラフィックのためにトポロジー隠蔽を実行する。SEPP126は、外部PLMNのセキュリティを管理する、外部PLMN内のSEPPと通信してもよい。したがって、異なるPLMN内のNF間のトラフィックは、一方はホームPLMN用であり、他方は外部PLMN用である、最小で2つのSEPP機能を横断し得る。
【0044】
上述のように、既存の3GPPネットワークアーキテクチャの1つの問題は、AMF選択プロセスにおけるNSSAI可用性またはAMFローディング情報の使用を提供しないことである。例えば、3GPP TS 23.501の表7.2.14(表1として番号変更されている)を以下に示す:
【0045】
【0046】
上記の表1において、NSSFは、2つの別個のサービスを提供する。第1のサービスは、ネットワークスライス情報を要求側に提供し、第2のサービスは、TAごとにNSSAI可用性情報を提供する。しかしながら、これら2つのサービスが定義されている3GPP TS23.501または3GPP TS23.502において、これらのサービス間にリンクはない。
【0047】
たとえば、上記で説明したように、UEによって要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供することができる複数のAMFがあるとき、またはネットワークが、登録メッセージを最初に受信するAMF以外のAMFに登録を再割り当てすることを決定するとき、AMFは、NSSFを参照して、要求されたサービスを提供することができるAMFを識別してもよい。3GPP TS23.501に従って、5G UEは、初期登録手順の一部として、最大8つのS-NSSAIを要求することができる。UEのために選択されたAMFは、UEによって要求されるS-NSSAIのすべてをサポートすべきである(3GPP TS 23.501の第5.15.2.1節を参照されたい)。NSSAIは、S-NSSAIの集合である。NSSAIは、構成されたNSSAI、要求されたNSSAI、または許可されたNSSAIであってもよい。UEとネットワークとの間でメッセージを信号送信する際に送られる許可されたNSSAIおよび要求されたNSSAIには、最大8つのS-NSSAIがあり得る。3GPP TS23.501の第5.15.5節で指定されるように、UEによってネットワークに信号送信される要求されるNSSAIは、ネットワークがUEのためにサービス提供AMF、ネットワークスライス、およびネットワークスライスインスタンスを選択することを可能にする。
【0048】
上述のように、AMF再割り当ては、ネットワークスライスサポートに起因して生じてもよい。PLMNにおける登録手順中に、ネットワークスライス態様に基づいてUEが異なるAMFによってサービス提供されるべきであるとネットワークが決定する場合、登録要求を最初に受信したAMFは、RANを介して、または初期AMFとターゲットAMFとの間の直接信号送信を介して、登録要求を別のAMFに転送する。ターゲットAMFがNSSFから返され、候補AMFのリストによって識別される場合、転送メッセージは、初期AMFとターゲットAMFとの間の直接信号送信を介してのみ送信されるべきである。転送メッセージがRANを介してAMFによって送信される場合、メッセージは、UEにサービス提供するための新たなAMFの選択のための情報を含む。
【0049】
既に登録されているUEの場合、システムは、ネットワークスライス考慮事項(例えば、オペレータは、ネットワークスライスインスタンスとそれらのそれぞれのサービス提供AMFとの間のマッピングを変更した)により、UEのネットワークによってUEのサービス提供AMFからターゲットAMFに開始される転送をサポートする。オペレータポリシーは、AMF間の転送が許可されるかどうかを判定する。
【0050】
本明細書で説明される主題は、NSSAI可用性情報およびAMFローディング情報を用いて、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供することが可能なAMFの優先順位付きリストを生成し、優先順位付きリストをAMFに提供して、要求されるネットワークスライスサービスにアクセスするための最適なAMFを選択することに役立つようにする。AMFの優先順位付きリストは、あるAMFがUEのためにサービス提供AMFを選択することを必要とされるときに、上記で説明したインスタンスのいずれかにおいてサービス提供AMFを選択するために使用されることができる。
【0051】
図2は、NSSFによって提供されるサービスをより詳細に示すネットワーク図である。
図2では、NSSFは、物理NSSF116Aおよび仮想NSSF(V-NSSF)116Bとして示されている。NSSF116Aおよび166Bは、AMF110およびNRF100と通信している。NSSF116Aまたは116Bは、AMFがネットワークに追加され、ネットワークスライスまたはAMF110によってサポートされる他のサービスが変化するときにAMF110などのNFに関する更新を受信するようNRF100に登録してもよい。NSSF116Aおよび116Bはまた、NSSF116Aまたは116Bがサブスクライブする(AMF110などの)NFについてNRF100から負荷情報を受信してもよい。動作において、NSSF116Aまたは116Bは、ネットワークスライスインスタンス(NSI)を選択し、許可されたNSSAI情報を判断し、UEにサービス提供することになるAMFを判断する。AMF110は、UE初期登録およびパケットデータユニット(PDU)セッション確立手順の一部として、NRF、NSI ID、およびターゲットAMFを取り出すことができる。
【0052】
上述のように、NSSF116によって提供される2つのサービスは、NSSAI可用性サービスおよびNS選択サービスである。NS選択サービスは、ネットワークスライスに関連する情報を取り出すためにNFサービスコンシューマ(すなわち、AMF)によって使用される。NS選択サービスはまた、NSSFが、AMFに、サービス提供PLMNのための許可されたNSSAIおよび構成されたNSSAIを提供することを可能にする。NSSAI可用性サービスは、NSSFで、NFサービスコンシューマ(例えば、AMF)がTAごとにサポートするS-NSSAIを更新することを可能にする。NSSAI可用性サービスは、AMFが、UEのサービス提供PLMNのTAにおいて、TAごとに利用可能なS-NSSAI(無制限)およびPLMNごとに制限されたS-NSSAIの状態の変化を、TAごとにサブスクライブし、通知されることを可能にする。
【0053】
3GPP TS23.502は、NSSFがAMFからNSSAI可用性情報を取得することを可能にするが、AMF選択のためのNSSAI可用性情報の使用を指定しない。本明細書で説明される主題は、NSSAI可用性サービスを通して取得されたNSSAI可用性情報を用いて、候補AMFのための重みを決定することと、要求側AMFに重みを提供することと、IoTデバイス等のUEを伴うセッションを供するためにAMFを選択するために、要求側AMFによる重みの利用とを含む。
【0054】
図3は、NSSAI可用性情報なしで実行されるNS選択サービスを示すメッセージフロー図である。
図3を参照すると、ライン1において、UEの初期登録がルーティングされるデフォルトAMF、またはネットワークスライス理由から初期登録が異なるAMFにルーティングされるべきであると判断するAMFであってもよいAMF200が、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GETメッセージをNSSF116に送信する。HTTP GETメッセージは、要求されたNSSAIのリスト、サブスクライブされたNSSAIのリスト、転送エリア識別子(TAI)、PLMN識別子、およびAMF200を識別するネットワーク機能識別子を指定する。要求されサブスクライブされたNSSAI、PLMN ID、TA ID、および要求側AMFの識別情報に基づいて、NSSF116は、ネットワークスライス識別子(NSI)およびNSIによって識別されるサービスへのアクセスを提供するターゲットAMFを判断し、ライン2において、NF発見要求をNRF100に送信する。NF発見要求は、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供するターゲットAMFのセットを指定する。
【0055】
ライン3では、NRF100は、ライン2で要求において識別されたターゲットAMFセットに属するAMFのリストで応答する。ライン4において、NSSF116は、要求側AMFに候補AMFリストとともに応答を送信する。次いで、AMF200は、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供するために、AMFのうちの1つを選択する。NSSAI可用性サービスから取得されるNSSAI可用性情報は、
図3のAMF選択プロセスにおいて使用されないことに留意されたい。
【0056】
図4は、NSSF116がNSSAI可用性サービスを介してNSSAI可用性情報を受信することを示すメッセージフロー図である。
図4を参照すると、ライン1において、NSSF116は、HTTP PUT/PATCHメッセージをAMF1 200から受信する。HTTP PUT/PATCHメッセージは、サポートされるNSSAIをTAごとに含む。示される例では、サポートされるNSSAIは、組み込まれたバッテリ(eMBBATT)および多数IOT(mIOT)である。mIOT NSSAIは、ネットワークから同じサービスを要求する多数のIoTデバイスによって、またはそれに代わって、要求されてもよい。eMBBATT NSSAIは、組み込まれたバッテリを有するIoTデバイスなどのUEによって要求されてもよい。パラメータ0x2345は、TAの識別子である。指定され得るNSSAIの別の例は、超信頼性低遅延通信(URLLC)である。URLLCは、低遅延の超信頼性通信を必要とする産業オートメーションおよび遠隔制御アプリケーションに用いることができる。指定され得るさらに別のNSSAIは、ストリーミングビデオなどのモバイルブロードバンドサービスのための拡張モバイルブロードバンド(emBB)である。
【0057】
本明細書で説明する主題によれば、NSSF116は、NSSAI可用性情報を記憶し、利用して、AMFのリストを、
図3に示すNF選択サービスを利用している問い合わせ側AMFに提供してもよい。したがって、ライン1の後、NSSF116は、AMF1 200のための識別子を、AMF200のためにTAごとにサポートされるNSSAIとともに記憶し、このデータを用いて、NS選択クエリに応答してもよい。メッセージフロー図のライン2において、NSSF116は、NSSAI可用性情報の受信を確認する認証されたNSSAI可用性データメッセージで、AMF1 200に応答する。
【0058】
メッセージフロー図のライン3において、AMF2 202は、識別子0x2345によって識別される転送エリアについてmIOTサービスを識別するHTTP PUT情報をNSSF116に送信する。HTTP PUTメッセージに応答して、NSSF116は、AMF2 202の識別子、TA ID、およびNSSAIを記憶する。以下に示す表2は、
図4に示す呼フローの後にNSSF116によって記憶されてもよいNSSAI可用性情報の例を示す。
【0059】
【0060】
表2において、NSSF116は、AMF識別子、対応するTA識別子、および各TA IDに対するNSSAIを記憶することが分かる。示される例では、AMF識別子は、
図4に示すAMF1 200およびAMF2 202を識別するAMF1およびAMF2である。TA識別子は、AMF1およびAMF2の両方について0x2345である。所与のAMFは複数のTAをサポートすることができ、そのような場合、複数のTA IDが、NSSF116によって維持されるAMF選択データベースに記憶されてもよいことが理解される。表2の第3列は、各TAおよび各AMFに対するNSSAIである。示される例では、AMF1およびTA 0x2345のNSSAIは、eMBBATTおよびmIOTである。AMF2 202、TA ID 0x2345のNSSAIはmIOTであり、AMF2 202およびTA ID 0x2345はmIOTサービスへのアクセスを提供することを示す。
【0061】
表2に示されるようなNSSAI可用性情報がNSSF116によって記憶されると、NSSF116は、NS選択要求に応答するためにNSSAI可用性情報を利用してもよい。
図5は、NS選択要求に応答するためにNSSAI可用性情報の使用を示すメッセージフロー図である。
図5を参照すると、メッセージフロー図のライン1において、AMF1 200は、HTTP PUT/PATCHメッセージをNSSF 116に送信する。HTTP PUT/PATCHメッセージは、サポートされるNSSAIをTAごとに含む。示される例では、サポートされるNSSAIは、eMBBATTおよびmIOTである。TAは、番号0x2345で識別される。NSSF116は、HTTP PUT/PATCHメッセージを受信し、表2に示されるようにTAごとにサポートされるNSSAIを記憶する。メッセージフロー図のライン2において、NSSF116は、認証されたNSSAI可用性データメッセージでHTTP PUT/PATCHメッセージに応答する。
【0062】
メッセージフロー図のライン3において、AMF2 202は、TA0x2345に対するNSSAI可用性データmIOTを含むHTTP PUTメッセージをNSSF116に送信する。NSSF116はHTTP PUTメッセージを受信し、NSSAI可用性データをそのローカルAMF選択データベースに記憶する。ライン4において、NSSF116は、認証されたNSSAI可用性データ応答メッセージでAMF2 202に応答する。
【0063】
メッセージフロー図のライン5において、AMF1 200は、NS選択GET要求メッセージをNSSF116に送信する。NS選択GET要求メッセージは、示される例ではmIOTおよびTA ID0x2345である、要求されたNSSAIを指定する。NSSF116は、NS選択GET要求メッセージを受信し、最も関連性のあるAMF選択アルゴリズムを実行して、要求されるネットワークスライスサービス(単数または複数)へのアクセスを提供することができるAMFの優先順位付きリストを生成する。一例では、最も関連性のあるAMF選択アルゴリズムは、相対的AMF優先度を計算するために少なくとも以下の2つのファクタを利用してもよい:
1.AMFの負荷。
2.AMFの関連性。
第1のファクタは、AMFの負荷であり、これは、一例では、AMFの現在の処理負荷の尺度である。AMFの負荷は、
図3に示されるものと同様のメッセージフロー内の発見応答メッセージ内のNRFから取得されてもよい。第2のファクタは、AMFの関連性であり、AMFによってサポートされるS-NSSAIのリストを用いて判断することができる。一例では、重みWが、NRF発見応答中に存在する各AMFについて計算される。重みが高いほど、AMFは、NSSAI選択GET要求に対する応答を優先される。重みWは、以下の式を用いて算出してもよい:
W=R/L
W=重み、
R=AMFのパーセンテージでの関連性、および
L=AMFのパーセンテージでの負荷。
AMF関連性は、AMFによってサポートされるS-NSSAIの総数に対する、選択されたスライスを供するために必要なS-NSSAIの最低数の比として定義される。AMF関連性は、以下の式を用いて計算される:
R=C/T
C=選択されたNSSAIリストと要求されたNSSAIリストとの間の共通S-NSSAIの数、および
T=AMFによってサポートされるS-NSSAIの総数。
図5に示される例を用いると、ライン5のNS選択GET要求には1つの要求されたNSSAI、mIOTがある。AMF1およびAMF2は両方とも、要求されたNSSAI、mIOTと共通の、1つのNSSAIを有する。したがって、関連性式におけるCの値は、AMF1 200およびAMF2 202の両方について1に等しい。AMF1 200によってサポートされるNSSAIの総数は2(eMBBATTおよびmIOT)である。AMF2 202によってサポートされるNSSAIの総数は、1(mIOT)である。したがって、AMF1 200の関連性スコアは、以下のように計算される:
R=C/T
=1/2
=0.5。
AMF2 202の関連性スコアは、以下の式を用いて計算することができる:
R=C/T
=1/1
=1.0。
AMF1 200およびAMF2 202のローディングが等しい、例えば50%である場合、AMF1 200の重みは以下のように計算してもよい:
W=R/L
=0.5/(0.5)
=1.0。
AMF2 202の重みは、以下の式を用いて決定される:
W=R/L
=1/(0.5)
=2.0。
【0064】
図5のメッセージフローに戻ると、ライン6において、NSSF116は、最も関連のある選択アルゴリズムが、最も高い重み値を有するAMFとしてAMF2 202をもたらしたので、応答候補AMFとしてAMF2 202を返す。代替実現例では、NSSF116は、要求されたサービスを対応する重みとともに提供することが可能なAMFの優先順位付きリストを返してもよい。例えば、
図5において、リストは、重み1のAMF1 200および重み2.0のAMF2 202の識別情報を含むであろう。
【0065】
図5に関して説明された例から、AMF関連性判定アルゴリズムが、一致するネットワークスライスサービスの最小セットを提供するAMFをUEセッションに優先的に割り当てることをもたらすことが分かる。たとえば、
図5では、AMF1 200およびAMF2 202の両方が、要求されたmIOTサービスをサポートする。しかしながら、AMF1 200は、eMBBATTサービスもサポートする。結果として、UEセッションが仮にAMF1に割り当てられた場合、そのemBBATTサービスのためにAMF1 200へのアクセスを必要としたUEは、AMF1 200のリソースにアクセスすることを妨げられ得る。AMF2 202はmIOTサービスのみを提供するので、AMF1 200およびAMF2 202のローディングが同じであると仮定すると、mIOTサービスを要求するUEをAMF2 202に割り当てることがより効率的である。
【0066】
図6は、AMFのローディングがAMF選択プロセスにおいて考慮される、NSSAI可用性ベースのAMF選択を提供する別の例を示す。
図6を参照すると、ライン1において、AMF1 200は、AMF1 200のネットワークスライス機能を示すHTTP PUT/PATCHメッセージをNSSF116に送信する。示される例では、AMF1 200は、転送エリア0x2345に対してmIOTサービスをサポートする。ライン2において、NSSF116はHTTP PUT/PATCHメッセージに応答する。
【0067】
ライン3において、AMF2 202は、AMF2 202が転送エリアU0x2345に対してmIOTサービスを提供することを示すHTTP PUTメッセージをNSSF116に送信する。ライン4において、NSSF116は、AMF2 202からのHTTP PUTメッセージに応答する。したがって、ライン4の後、NSSF116は、AMF1 200およびAMF2 202について転送エリア0x2345に対してサポートされたNSSAI可用性情報を記憶する。
【0068】
メッセージフロー図のライン5において、NSSF116は、UEのためにmIOTサービスを要求するNS選択要求をAMF1 200から受信する。NS選択GET要求メッセージに応答して、NSSF116は、関連性を計算し、AMF1 200およびAMF2 202を待つ。上記の式を用いて、AMF1 200の関連性スコアは以下のように計算される:
R=C/T
=1/1
=1.0
AMF2 202の関連性スコアは、以下の式を用いて計算される:
R=C/T
=1/1
=1.0。
したがって、AMF1 200およびAMF2 202の関連性スコアは等しい。この例では、AMF1は10%負荷であり、AMF2は50%負荷であると仮定する。したがって、AMF1 200の重みは以下のように計算される:
W=R/L
=1.0/(0.1)
=10.0
AMF2 202の重みは、以下のように判断される:
W=R/L
=1/0.5
=2.0
したがって、この例では、AMF1 200は、AMF2 202よりも高い重みを有する。したがって、ライン6において、NSSF116は、AMF1 200が、そのより高い重みのために好ましい、AMF1 200およびAMF2 202を含むリストを返す。
【0069】
図7は、NSSAI可用性情報を用いて、NSSAI関連性判定を実行し、AMF選択を容易にすることができる、例示的なNSSFを示すブロック図である。
図7を参照すると、NSSF116は、少なくとも1つのプロセッサ700とメモリ702とを含む。AMF優先順位付け部704は、プロセッサ700によって実行可能であり、メモリ702中に常駐してもよい。AMF優先順位付け部704は、上記で説明したNSSAI可用性手順を用いてNSSAI可用性情報を取得する。AMF優先順位付け部704はまた、NRFと通信することによってAMFローディング情報を取得してもよい。AMF優先順位付け部704は、NSSAI可用性情報およびAMFローディング情報をAMF選択データベース706に記憶してもよい。例として上記の表2を用いて、AMF選択データベース706は、表2に示すようにTAごとにNSSAI可用性情報を含んでもよい。加えて、AMFローディング情報を、各データベースエントリに第3の列またはフィールドとして追加してもよい。
【0070】
AMF優先順位付け部704は、AMFからNS選択GET要求メッセージを受信し、要求メッセージ中において、要求されるNSSAI情報を識別し、AMF選択データベース706に記憶されたNSSAI可用性情報およびAMFローディング情報を用いて、要求されるネットワークスライスサービスを提供することができる各AMFの関連性および重みを判断してもよい。AMF優先順位付け部704は、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供することができる1つ以上のAMFの優先順位付きリストを返してもよい。受信側AMFは、優先順位付きリストを用いて、AMFを選択し、ユーザセッションのための登録要求を選択されたAMFに転送してもよい。
【0071】
図8は、NSSAI可用性情報を用いてポリシーベースのAMF選択を提供するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図8に示すステップは、少なくとも1つのプロセッサを含むネットワークスライス選択機能で実行されてもよい。
図8を参照すると、ステップ800において、NSSF116は、NSSAI可用性サービスを用いて複数のAMFに関するNSSAI可用性情報を取得する。たとえば、NSSF116は、転送エリアごとにサポートされるNSSAIを指定するHTTP PUT/PATCHメッセージを通じて、AMFからNSSAI可用性情報を受信してもよい。
【0072】
ステップ802において、プロセスは、AMFローディング情報を取得することを含む。NSSF116は、NF発見要求をNRF100に送信することによって、NRF100からAMFローディング情報を取得してもよく、NF発見要求は、NSSF116がAMFローディング情報を取得することを所望するAMFを識別する。NRF100は、AMF識別情報のリストおよび対応するローディング情報で、NF発見要求に応答してもよい。一例では、AMFローディング情報は、現在使用されているAMFの処理能力のパーセンテージを示してもよい。
【0073】
ステップ804において、プロセスは、ユーザ機器によって要求されるネットワークスライスサービスを指定するネットワークスライス選択要求メッセージを受信することを含む。たとえば、NSSF116は、1つ以上の要求されたNSSAIおよび対応する転送エリアを識別するNS選択GET要求メッセージを受信してもよい。
【0074】
ステップ806において、プロセスは、NSSAI可用性情報、AMFローディング情報、およびUEによって要求されるネットワークスライスサービスに基づいて、ネットワークスライスサービスをサポートするための少なくとも1つのAMFを含む優先順位付きリストを生成することを含む。たとえば、NSSF116は、NS選択要求中のNSSAIと、NSSAI可用性サービスから取得されるサポートされたNSSAIとに基づいて、要求されたNSサービスを提供することができるAMFのリストを識別してもよい。上述の例では、優先度は、AMFによって提供されるサービスの総数に対する、AMFによって提供される要求されたネットワークスライスサービスの数の比と、AMFの相対的なローディングとに基づく。1つのさらなる例では、優先順位付きリストは、最高の相対的優先順位をもつAMFのみを含んでもよい。
【0075】
ステップ808において、優先順位付きリストが要求側AMFに提供される。一例では、NSSF116は、リストおよび対応する重みを要求側AMFに送信してもよく、重みは、上で説明された式を用いて計算するAMFの関連性および負荷パーセンテージから計算される。別の例では、NSSF116は、AMF識別情報のリストを送ってもよく、リスト中のAMFの順序は、それらの相対的な優先順位を示す。
【0076】
ステップ810において、リストを用いて、ユーザセッションを処理するためのAMFを選択する。たとえば、要求側AMFは、AMFの優先順位付きリストを受信し、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供するために、リスト中の最も高い重み(関連性およびローディングに基づいて割り当てられる)をもつAMFを選択してもよい。
【0077】
本明細書で説明する主題は、NSSFがNSSAI可用性情報を用いて候補AMFリストを選択し優先順位付けすることを可能にする。特に、AMF関連性が優先順位付け基準として考慮される場合、候補AMFリストを選択および優先順位付けするためにNSSAI可用性情報を用いることは、UEセッションが、より大きなセットのネットワークスライスサービスをサポートする汎用AMFよりもむしろ、UEによって要求されるネットワークスライスサービスを提供するために最も特化されたAMFに転送されるであろう可能性をより高くする。本明細書で説明される主題は、候補AMFを、それらのサポートするS-NSSAI情報に基づいて優先順位付けすることによって、サービス品質(QoS)に基づいたトラフィック分離を可能にする。本明細書で説明される主題は、UEによって要求されるNSSAIに一致する、より小さなセットのS-NSSAIを有するAMFを優先的に選択することによって、より大きいセットのS-NSSAIをサポートするAMFを過負荷にする可能性を低減する。
【0078】
以下の参考文献の各々の開示の全体が、ここに引用により援用される。
1.3GPP TS 23.501, "Technical Specification Group Services and System Aspects; System Architecture for the 5G System (5GS)," Stage 2 (Release 16) V16.2.0 (2019-09).
2.3GPP TS 23.502, "Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System (5GS)," Stage 2 (Release 16) V16.2.0 (2019-09).
3.3GPP TS 29.510, "Technical Specification Group Core Network and Terminals; 5G System; Network Function Repository Services," Stage 3 (Release 16) V16.1.1 (2019-10).
本開示の主題の様々な詳細は、本開示の主題の範囲から逸脱することなく変更されてもよいことが理解されよう。さらに、前述の説明は、例示のみを目的としており、限定を目的としていない。