IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 緯創資通股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-液浸冷却ユニット及び電子機器 図1
  • 特許-液浸冷却ユニット及び電子機器 図2A
  • 特許-液浸冷却ユニット及び電子機器 図2B
  • 特許-液浸冷却ユニット及び電子機器 図3A
  • 特許-液浸冷却ユニット及び電子機器 図3B
  • 特許-液浸冷却ユニット及び電子機器 図3C
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】液浸冷却ユニット及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20240913BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20240913BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
H05K7/20 N
H05K7/20 P
G06F1/20 A
G06F1/20 C
G06F1/16 312B
【請求項の数】 4
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023038169
(22)【出願日】2023-03-10
(65)【公開番号】P2024021034
(43)【公開日】2024-02-15
【審査請求日】2023-03-10
(31)【優先権主張番号】111129016
(32)【優先日】2022-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504429600
【氏名又は名称】緯創資通股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】WISTRON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】江 承翰
(72)【発明者】
【氏名】瞿 紹任
(72)【発明者】
【氏名】陳 政▲王韋▼
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/135327(WO,A1)
【文献】特開2018-018857(JP,A)
【文献】特表2022-502858(JP,A)
【文献】特表2022-523982(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0105120(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/20
G06F 1/20
G06F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱部材を冷却媒体に浸漬されることで冷却するのに適している単相冷却ユニットである液浸冷却ユニットであって、
前記冷却媒体が収容されるのに適している収容部と上部と、底部とを備える冷却槽と、
前記冷却槽の前記底部に接続される第1の冷却ユニットと、
バー部と接続部とを含第2の冷却ユニットと、
前記冷却槽内に収容される前記冷却媒体内に配置された水中ポンプと、
を備え、
前記カバー部は前記冷却槽の前記上部に接続され、前記収容部を覆い、
前記接続部は前記カバー部及び前記発熱部材に接続され、前記収容部内に位置し、
前記接続部が前記カバー部と前記発熱部材とを接続する冷却フィンセットであり、
前記冷却槽の前記収容部には前記冷却媒体が収容され、前記冷却媒体の液面と前記カバー部との間には隙間がある、液浸冷却ユニット。
【請求項2】
前記カバー部と前記接続部との間に配置され、導熱パッドと
前記カバー部及び前記第1の冷却ユニットにそれぞれ配置される2本の水冷管と、
をさらに備える、請求項1に記載の液浸冷却ユニット。
【請求項3】
前記冷却槽は、冷却媒体交換部と、
本体と、前記発熱部材と外部電子装置とを接続するための接続インターフェースと、を含み、
前記接続インターフェースは、前記本体の側面に配置され、
前記冷却媒体交換部は、前記接続インターフェースに位置し、
前記接続インターフェースは電気接続部を含む、請求項1に記載の浸漬冷却装置。
【請求項4】
ラックと、
冷却媒体に浸漬されるに適している発熱部材と、
前記ラックに設置され、単相冷却ユニットであり、
前記冷却媒体が収容されるのに適している収容部と上部と、底部とを備える冷却槽と、
前記冷却槽の前記底部に接続された第1の冷却ユニットと、
バー部と接続部とを含み、前記カバー部は、前記冷却槽の前記上部に接続され、前記収容部を覆い、前記接続部は、前記カバー部及び前記発熱部材に接続され、前記接続部は、前記収容部に位置し、前記発熱部材と接触する第2の冷却ユニットと、
を備える前記発熱部材を前記冷却媒体に浸漬されることで冷却するのに適している液浸冷却ユニットと含み、
記接続部が前記カバー部と前記発熱部材とを接続する冷却フィンセットであり、
前記液浸冷却ユニットは導熱パッドを含み、前記導熱パッドは、前記カバー部と前記接続部との間に配置され、
記冷却槽は、却媒体交換部と、本体と、前記発熱部材と外部電子装置とを接続するための接続インターフェースと、を含み、前記接続インターフェースは前記本体の側面に配置され、前記冷却媒体交換部は前記接続インターフェースに位置する、
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却ユニット及び装置に関し、特に液浸冷却ユニット及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
技術革新とビジネスモデルの変化に伴い、5Gネットワーク通信、人工知能、モノのインターネット(Internet of Things、IoT)、人工知能、クラウドサービスなどの需要が劇的に増加し、データセンターでより多くのデータが処理されるようになっている。サーバのパフォーマンスと安定性を維持するために、サーバ内の発熱部材の冷却需要がそれに応じて増加している。従来の冷却方法はエネルギーを消費するだけでなく、高ワット数システムの冷却問題を解決できないため、電力密度の増加により、より高度な冷却技術の需要が高まっている。そのため、発熱部材の冷却効率をいかに向上させるかが、この分野における喫緊の課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、発熱部材における液浸冷却ユニットの冷却効率を向上させることができる液浸冷却ユニット及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の液浸冷却ユニットは、冷却槽と、第1の冷却ユニットと、第2の冷却ユニットと、を含む。冷却槽は、収容部と上部を含み、液浸冷却ユニットは単相冷却ユニットである。第1の冷却ユニットは、冷却槽に接続される。第1の冷却ユニットと第2の冷却ユニットとは、互いに対向して配置される。第2の冷却ユニットは、カバー部と接続部とを含む。カバー部は、冷却槽の上部に接続され、収容部を覆う。接続部は、カバー部に連結され、収容部内に位置する。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽は上部とは反対側の底部を含み、第1の冷却ユニットは冷却槽の底部に接続される。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、接続部は冷却フィンセットである。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、液浸冷却ユニットは、導熱パッドをさらに含む。導熱パッドは、カバー部と接続部との間に配置される。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、液浸冷却ユニットは、2本の水冷管をさらに含む。2本の水冷管は、カバー部と第1の冷却ユニットにそれぞれ配置される。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、液浸冷却ユニットは、水中ポンプをさらに含む。水中ポンプは、冷却槽内に配置される。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽は、冷却媒体交換部を有する。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽は、本体及び接続インターフェースを含み、接続インターフェースは、本体の側面に配置される。冷却媒体交換部は接続インターフェースに位置する。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、接続インターフェースは、電気接続部を含む。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽の収容部に冷却媒体が収容され、冷却媒体の液面とカバー部との間には隙間が存在する。
【0014】
本発明の電子機器は、ラック(rack)と、発熱部材と、液浸冷却ユニットと、を備える。液浸冷却ユニットはラックに設置され、液浸冷却ユニットは、冷却槽と、第1の冷却ユニットと、第2の冷却ユニットと、を含む。冷却槽は収容部と上部を含み、液浸冷却ユニットは単相冷却ユニットである。第1の冷却ユニットは、冷却槽に接続される。第1の冷却ユニットと第2の冷却ユニットとは、互いに対向して配置される。第2の冷却ユニットは、カバー部と接続部とを含む。カバー部は、冷却槽の上部に接続され、収容部を覆う。接続部はカバー部に接続され、接続部は収容部内に位置し、発熱部材に接触する。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽は上部とは反対側の底部を含み、第1の冷却ユニットは冷却槽の底部に接続される。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、接続部は冷却フィンセットである。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、液浸冷却ユニットは導熱パッドを含む。導熱パッドは、カバー部と接続部との間に配置される。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、液浸冷却ユニットは、2本の水冷管を含む。2本の水冷管は、カバー部と第1の冷却ユニットにそれぞれ配置される。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、液浸冷却ユニットは水中ポンプを含む。水中ポンプは、冷却槽内に配置される。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽は、冷却媒体交換部を有する。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽は、本体及び接続インターフェースを含む。接続インターフェースは本体の側面に配置され、冷却媒体交換部は接続インターフェースに位置する。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、接続インターフェースは、電気接続部を含む。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、冷却槽の収容部に冷却媒体が収容され、冷却媒体の液面とカバー部との間には隙間が存在する。
【発明の効果】
【0024】
以上に基づき、本発明の液浸冷却ユニットの第1の冷却ユニットと冷却槽とは、発熱部材及び冷却媒体を収容する収容空間を形成する。発熱部材は冷却媒体に浸漬され、発熱部材は第1の冷却ユニットに接触しない。第2の冷却ユニットのカバー部は、収容空間を覆い、第2の冷却ユニットの接続部は収容空間内に位置し、冷却槽内の発熱部材と接触し、接続部は冷却媒体に部分的に浸漬される。このようにして、発熱部材は、接続部を介して第2の冷却ユニットと熱交換し、冷却媒体を介して第1の冷却ユニットと熱交換し、発熱部材に対する液浸冷却ユニットの冷却効率を向上させることができる。
【0025】
以上をより分かりやすくするために、図面を伴ういくつかの実施形態を以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するためのものであり、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、本発明の例示的な実施形態を示し、説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
図1】本発明の一実施形態に係る電子機器の模式図である。
図2A図1の液浸冷却ユニットの実装前の概略図である。
図2B図2Aの液浸冷却ユニットの実装後の概略図である。
図3A】本発明の別の実施形態による液浸冷却ユニットの概略図である。
図3B図3Aの液浸冷却ユニットの分解図である。
図3C図3Aの液浸冷却ユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、実施形態の図面を参照することにより、より完全に説明される。しかしながら、本発明はまた、様々な異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるべきではない。同一または類似の符号は同一または類似の構成要素を示し、以下の段落では繰り返さない。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器の模式図である。座標X‐Y‐Zは、構成要素の説明のために本明細書に提供される。図1を参照すると、電子機器10は、ラック200と、液浸冷却ユニット100と、を含む。液浸冷却ユニット100は、ラック200に設置される。図1には、5つの液浸冷却ユニット100が示されているが、これに限定されない。液浸冷却ユニット100は、ラック200内でZ軸方向に上向きに積層され、電子機器10の空間利用を向上させる。ユーザは、液浸冷却ユニット100の使用便宜性を向上させるために、Y軸方向に液浸冷却ユニット100を取るか交換することができる。
【0029】
ユーザは、必要に応じて異なる数の液浸冷却ユニット100を配置することができ、ラック200は、従来のデータセンターの構造に適合するように配置することができるため、電子機器10を従来のデータセンターに迅速に統合することができる。また、ラック200は、従来の冷却分配ユニット(Cooling Distribution Unit,CDU)のキャビネットに統合されて空間を有効に使用し、電子機器10を多様な分野に適用することができる。
【0030】
図2Aは、図1の液浸冷却ユニットの実装前の概略図であり、カバー部132は、冷却槽110にまだ実装されていない。図2Aを参照すると、液浸冷却ユニット100は、冷却槽110と、第1の冷却ユニット120と、及び第2の冷却ユニット130と、を含む。第1の冷却ユニット120と第2の冷却ユニット130とは、互いに対向して配置される。冷却槽110は、本体112と、本体112内部の収容部P1と、上部S1と、上部S1に対向する底面S2と、を含む。第1の冷却ユニット120は、冷却槽110の底部S2に接続され、収容部P1(本体112)内に冷却媒体M1が収容され、収容部P1内に発熱部材310が配置され、冷却媒体M1に浸漬するのに好適である。発熱部材310は、例えばウェハであるが、これに限定されない。
【0031】
第2の冷却ユニット130は、カバー部132及び接続部134を含む。ここで、カバー部132及び接続部134は、互いに分離された2本の構成要素であるが、これに限定されない。カバー部132が冷却槽110に実装される前に、ユーザは、冷却槽110の上部S1から収容部P1に冷却媒体M1を直接注入するが、これに限定されない。例えば、冷却槽110は、冷却媒体交換部117を有し、ユーザは、カバー部132が冷却槽110に実装された後、冷却媒体交換部117を介して冷却媒体M1を充填することができる(図2Bに示す)。ここで、収容部P1内の冷却媒体M1の液面A1を一点鎖線で表す。図2Aに示すように、接続部134は、収容部P1内に位置し発熱部材310に接触する。接続部134は、冷却媒体M1に部分的に浸漬され、発熱部材310は冷却媒体M1に完全に浸漬される。このとき、発熱部材310は、本体112と直接接触することなく、発熱部材310と本体112の底部S2との間に隙間を有する。
【0032】
図2Bは、図2Aの液浸冷却ユニットの組み立て後の概略図である。図2Bを参照すると、カバー部132が冷却槽110に実装された後、第2の冷却ユニット130のカバー部132が冷却槽110の上部S1に接続され、収容部P1を覆う。接続部134は、カバー部132から収容部P1内に延在し、発熱部材310と接触してもよい。つまり、接続部134は、カバー部132と発熱部材310との間に位置する。
【0033】
各構成要素(例えば、接続部134とカバー部132、冷却媒体M1と第1の冷却ユニット120)間の熱交換経路は、図2Bに矢印で模式的に描かれている。ここで、液浸冷却ユニット100の発熱部材310は、2本の冷却経路を介して外部環境と熱交換することができる。発熱部材310の熱エネルギーの一部は、接続部134を介してカバー部132に伝達され、第1の冷却経路180aである外部環境に放散される。発熱部材310の熱エネルギーの一部は、冷却媒体M1を介して第1の冷却ユニット120に伝達され、第2の冷却経路180bである外部環境に放散される。
【0034】
具体的には、液浸冷却ユニット100は、2本の水冷管140a1及び140a2をさらに含む。2本の水冷管140a1及び140a2は、カバー部132と第1の冷却ユニット120にそれぞれ配置される。水冷管140a1はカバー部132に埋め込まれ、ユーザは、水入口142を介して水冷管140a1に低熱エネルギー冷却剤を充填することができる。発熱部材310は、接続部134を介して水冷管140a1内の冷却剤と熱交換することができる。高熱エネルギー冷却剤は、水出口(図示せず)を通って水冷管140a1を出る。このようにして、発熱部材310は、第1の冷却経路180aを通じて冷却され得る。第1の冷却ユニット120には別の水冷管140a2が埋め込まれており、水冷管140a2内の低熱エネルギー冷却剤は、冷却媒体M1との熱交換に好適である。このように、発熱部材310は、第2の冷却経路180bを介して冷却され得る。 液浸冷却ユニット100は、発熱部材310に対する液浸冷却ユニット100の冷却効率を向上させるために、第1の冷却経路180a及び第2の冷却経路180bを介して発熱部材310を同時に冷却し、液浸冷却ユニット100を、発熱部材310を高出力で冷却するのに好適にすることができることが分かる。
【0035】
図2A及び図2Bに示すように、液浸冷却ユニット100は、導熱パッド150及び水中ポンプ160をさらに含む。導熱パッド150は、カバー部132と接続部134との間に配置され、接続部134とカバー部132との間の熱伝達効率を高める。つまり、接続部134は、導熱パッド150を介してカバー部132に接続される。水中ポンプ160は、冷却槽110内に配置され、冷却媒体M1に浸漬される。水中ポンプ160は、冷却媒体M1を乱し、収容部P1内に循環の流れ場を形成して、液浸冷却ユニット100の熱交換効率を高めるのに好適である。
【0036】
また、接続部134は、例えば、接続部134の放熱効率を高めるために設けられた冷却フィンであるが、これに限定されない。接続部134は、カバー部132と一体的に形成された延長構造であってもよい。図2A及び図2Bでは、1つの接続部134及び1つの発熱部材310が概略的に示されているが、接続部134及び発熱部材310の数及び位置は、これに限定されない。液浸冷却ユニット100は、複数の発熱部材310を同時に収容することができ、第2の冷却ユニット130は、対応する複数の接続部134を含んでもよい。カバー部132は、接続部134に同時に接触して、発熱部材310を同時に冷却する。
【0037】
図2Bに示すように、冷却槽110の収容部P1における冷却媒体M1の深さH1は、収容部P1の深さH2よりも小さい。つまり、収容部P1に冷却媒体M1が充満することがなく、冷却媒体M1の液面A1とカバー部132との間に隙間G1が生じ、冷却媒体M1の量を節約し、コストを低減することができる。ここで、液浸冷却ユニット100は、単相冷却ユニットである。つまり、冷却媒体M1は、収容部P1内で相変化することなく液体のままであり、常に液体のままである。
【0038】
冷却槽110は、接続インターフェース116をさらに含む。ここで、接続インターフェース116は、本体112の側面に配置され、接続インターフェース116は、電気接続部118を含み、冷却媒体交換部117は、本体112の側面に配置され、冷却媒体交換部117は、接続インターフェース116に位置するが、これに限定されない。冷却媒体交換部117は、冷却媒体M1を充填または漏出するのに好適である。外部電子装置(図示せず)は、電気接続部118を介して液浸冷却ユニット100内の構成要素(図示せず)または発熱部材310に電気的に接続するのに好適である。
【0039】
図2A及び図2Bに示す液浸冷却ユニットは、概略に過ぎず、本発明の液浸冷却ユニットの特定の構造は、図面によって添付の通り示される。
【0040】
図3Aは、本発明の別の実施形態による液浸冷却ユニットの概略図である。図3Bは、図3Aの液浸冷却ユニットの分解図である。図3Cは、図3Aの液浸冷却ユニットの断面図である。図3Aから図3Cは、液浸冷却ユニット 100bの特定の構造を説明し、ここで、前の実施形態と同一または類似の構成要素は、同一または類似の符号によって示される。図3Aから図3Cを参照すると、図3Cにおいて、冷却槽110bは電子素子300bを収容し、電子素子300bは2本の発熱部材310bを有し、第2の冷却ユニット130bは2本の発熱部材310bに対応する2本の接続部134bを含む。冷却媒体M1の液面A1とカバー部132bとの間には隙間G2が存在する。冷却槽110bの側面は開口部114bを含み、接続インターフェース116bは開口部114bを介して冷却槽110b内に配置される。ここで、電子素子300bは、例えば回路基板であるが、これに限定されない。
【0041】
図3Bに示すように、2本の水冷管140b1及び140b2は、同一の構造及び配管設計を有する。当然ながら、水冷管140b1、140b2の配管設計はこれに限定されるものではなく、ユーザは必要に応じて配管設計を変更することができる。また、液浸冷却ユニット100bは、緩衝部材170をさらに含む。第2の冷却ユニット130bのカバー部132bは、ファスナ(fastener)によって冷却槽110bの上部S1に締結されてもよい。緩衝部材170は、カバー部132bと冷却槽110bとの間に配置され、ファスナは緩衝部材170にねじ込まれ、カバー部132bを締結する際に緩衝及び封止効果を提供する。図3Cに示すように、水冷管140b1のパイプ144は、接続部134bと部分的に重なっており、これにより、接続部134bは、パイプ144内の冷却剤と熱交換することができる。
【0042】
本実施形態によれば、発熱部材の電力が350W、水冷管のパイプ径が9.5mmの場合、液浸冷却ユニット内の発熱部材の温度は、例えば、摂氏約67度まで低下し得る。
【0043】
まとめると、本発明の液浸冷却ユニットの第1の冷却ユニットと冷却槽とは、発熱部材及び冷却媒体を収容する収容部を形成する。発熱部材は冷却媒体に浸漬され、発熱部材は第1の冷却ユニットに接触しない。第2の冷却ユニットのカバー部は収容部を覆い、第2の冷却ユニットの接続部は、カバー部に接触して収容部内に位置する。接続部は、収容部内の発熱部材と接触し、接続部が部分的に冷却媒体に浸漬される。このようにして、発熱部材は、接続部を介して第2の冷却ユニットと熱交換し、冷却媒体を介して第1の冷却ユニットと熱交換し、発熱部材に対する液浸冷却ユニットの冷却効率を向上させることができる。また、冷却槽内の冷却媒体の深さが収容部の深さよりも小さいので、冷却媒体の量を節約し、コストを削減することができる。さらに、電子機器のラックは、複数の液浸冷却ユニットを備えてもよく、液浸冷却ユニットは、ラック内で上向きに積層され、電子機器の空間利用及び使用便宜性を向上させる。このようにして、電子機器を従来のデータセンターに迅速に統合し、冷却分配ユニットに適用することができ、電子機器を様々な異なる分野に適用することができる。
【0044】
当業者にとって、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、開示された実施形態に対して各種修正及び変形を行うことができることは、明らかである。以上を考慮して、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内において、修正及び変更を包含することを意図している。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の液浸冷却ユニット及びそれを有する電子機器は、サーバに適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
10: 電子機器
100、100b: 液浸冷却ユニット
110、110b: 冷却槽
112、112b: 本体
114b: 開口部
116、116b: 接続インターフェース
117: 冷却媒体交換部
118: 電気接続部
120、120b: 第1の冷却ユニット
130、130b: 第2の冷却ユニット
132、132b: カバー部
134、134b: 接続部
140a1、140a2、140b1、140b2: 水冷管
142: 水入口
144: パイプ
150: 導熱パッド
160: 水中ポンプ
170: 緩衝部材
180a: 第1の冷却経路
180b: 第2の冷却経路
200: ラック
300b: 電子素子
310、310b: 発熱部材
A1: 液面
G1、G2: 隙間
H1、H2: 深さ
M1: 冷却媒体
P1: 収容部
S1: 上部
S2: 底部
X-Y-Z: 座標
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C