(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-12
(45)【発行日】2024-09-24
(54)【発明の名称】幌カバー付軽トラック
(51)【国際特許分類】
B60J 7/12 20060101AFI20240913BHJP
B60J 7/10 20060101ALI20240913BHJP
B62D 33/04 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
B60J7/12 K
B60J7/10 C
B60J7/10 D
B60J7/10 E
B62D33/04 A
(21)【出願番号】P 2024097945
(22)【出願日】2024-06-18
【審査請求日】2024-06-18
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597116252
【氏名又は名称】村山 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】村山 哲夫
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭50-37216(JP,U)
【文献】特開昭53-18126(JP,A)
【文献】登録実用新案第3112977(JP,U)
【文献】登録実用新案第3189327(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 7/10
B60J 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付軽トラックであって、
前記幌カバー付軽トラックは、幌カバーと、門型フレームと、懸架フレームと、軽トラックと、から成り、
前記幌カバーは、前記軽トラックの荷台全体を上方から覆被する幌掛け形状に形成し、周縁部には荷役用のフック穴が複数設けられると共に、側面部の前後方向両側略中央には前記幌カバーの側面を上方向に解放することができる側面ファスナーを設けて成り、
前記門型フレームは、前記幌カバーを内側から支持すると共に、前記懸架フレームが落とし込まれる凹部を複数設けて成ると共に、前記軽トラックの両側面の煽り荷台ドアの上端面をスライドならびに締め付け・固定する装着部を備えた門型状の成型フレームから成り、
前記懸架フレームは、前記門型フレームの凹部に落とし込まれる棒状またはパイプ状に形成すると共に、一方端は軽トラックの鳥居に掛止・締め付け固定される形状に形成されていることを特徴とする幌カバー付軽トラック。
【請求項2】
前記軽トラックのリア煽り荷台ドアを水平に維持した状態において、前記幌カバーのリア幌カバーの底辺部と両側辺部に車中泊スペース空間を確保する延設部を形成して成ることを特徴とする請求項1記載の幌カバー付軽トラック。
【請求項3】
前記軽トラックの煽り荷台ドアの上端面に差し枠パネル固定具を着脱自在に装着し、該差し枠パネル固定具に差し枠パネルを上方から差し込んで取り付けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の幌カバー付軽トラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付軽トラックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来における幌カバー付の軽トラックに関する提案は、例えば、幌装置の高さを調節できるようにしてトンネルやガード下、或いは工場内への出入り口の高さ制限のあるところでも支障なく通行することができる「貨物自動車の幌装置」(特許文献1)が提案されている。
【0003】
しかしながら、係る「貨物自動車の幌装置」の提案は、幌の高さを自由に調節して高さ制限のあるところの通行を可能としたり、荷物の積み下ろしを容易にすることができる提案であるが、本発明のような幌装置自体を取り外したり、分解して格納したりする機能を備える提案ではなかった。
【0004】
また、幌枠の支柱を荷台部床面上に安定且つ強固に立設できる基枠を有すると共に、基枠を荷台部床面に対して簡単かつ容易に着脱できる「貨物自動車における幌枠の取付構造」(特許文献2)が提案されている。
【0005】
しかしながら、係る「貨物自動車における幌枠の取付構造」の提案は、水平杆部及び立上杆部を車両の荷台床面に固着された取付金具に差し込ませなければならず、該取付金具は荷物を積載する際に邪魔になって作業上支障がある共に、その固着する作業自体を必要とするものであった。
【0006】
また、トラック後部の幌を屋根化することによって、費用と手間をかけずに、雨天時等における作業員の負担軽減ができる同時に、養生シート等装備品の積載を不要とすることができる「トラック用幌支持装置」(特許文献3)が提案されている。
【0007】
しかしながら、係る「トラック用幌支持装置」の提案は、雨天時においてトラック後部の幌を屋根化することで荷物の出し入れの際の雨濡れを防ぐことができる提案ではあるが、本発明のような貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付の軽トラックの提案ではなかった。
【0008】
本発明は、従来よりの幌カバー付の軽トラックと比して、貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付の軽トラックの提供ができないものかという構想の下、貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付の軽トラックを開発し、本発明における「幌カバー付軽トラック」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】実開平6-13919号公報
【文献】特開2002-264655号公報
【文献】実用新案登録第3195475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記問題点を鑑みてなされるもので、貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付軽トラックの提供を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明における幌カバー付軽トラックは、貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付軽トラックであって、前記幌カバー付軽トラックは、幌カバーと、門型フレームと、懸架フレームと、軽トラックと、から成り、前記幌カバーは、前記軽トラックの荷台全体を上方から覆被する幌掛け形状に形成し、周縁部には荷役用のフック穴が複数設けられると共に、側面部の前後方向両側略中央には前記幌カバーの側面を上方向に解放することができる側面ファスナーを設けて成り、前記門型フレームは、前記幌カバーを内側から支持すると共に、前記懸架フレームが落とし込まれる凹部を複数設けて成ると共に、前記軽トラックの両側面の煽り荷台ドアの上端面をスライドならびに締め付け・固定する装着部を備えた門型状の成型フレームから成り、前記懸架フレームは、前記門型フレームの凹部に落とし込まれる棒状またはパイプ状に形成すると共に、一方端は軽トラックの鳥居に掛止・締め付け固定される形状に形成されている手段を採る。
【0012】
また、本発明における幌カバー付軽トラックは、前記軽トラックのリア煽り荷台ドアを水平に維持した状態において、前記幌カバーのリア幌カバーの底辺部と両側辺部に車中泊スペース空間を確保する延設部を形成して成る手段を採る。
【0013】
また、本発明における幌カバー付軽トラックは、前記軽トラックの煽り荷台ドアの上端面に差し枠パネル固定具を着脱自在に装着し、該差し枠パネル固定具に差し枠パネルを上方から差し込んで取り付けた手段を採る。
【発明の効果】
【0014】
本発明における幌カバー付軽トラックによれば、幌カバー付きの軽トラックでありながら幌カバーが運転時および使用時において取付け取り外しが自在にできることから、通常時は標準仕様の軽トラックとして使用することができる、といった優れた効果を奏する。
【0015】
また、本発明における幌カバー付軽トラックによれば、幌カバーの底辺部と両側辺部が内側に折り畳まれて格納されることによって、通常の幌カバー付軽トラックとして使用することができると共に、キャンプ時においては、車中泊が可能な幌カバー付軽トラックとして使用することができる、といった優れた効果を奏する。
【0016】
また、本発明における幌カバー付軽トラックによれば、軽トラックの煽り荷台ドアに差し枠パネルを設けることによって、土壌、肥料、嵩物や粒状収穫物等を大量に積載することができる、といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の幌カバー付軽トラックの実施形態を示す説明図である。 (実施例1)
【
図2】本発明の幌カバー付軽トラックの使用状態を示す説明図である。
【
図3】本発明の幌カバー付軽トラックの別の実施形態を示す説明図である。 (実施例2)
【
図4】本発明の幌カバー付軽トラックの別の実施形態を示す説明図である。 (実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明における幌カバー付軽トラック10は、貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる手段を採ったことを最大の特徴とする。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
尚、本発明の幌カバー付軽トラック10は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で適宜変更することができる。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の幌カバー付軽トラックの実施形態を示す説明図である。
図1(a)は本発明の幌カバー付軽トラック10の分解斜視図である。
図1(b)は本発明の幌カバー付軽トラック10の全体斜視図である。
本発明における幌カバー付軽トラック10は、幌カバー15と、門型フレーム21と、懸架フレーム26と、軽トラック11と、から成り、該幌カバー15は、軽トラック11の荷台全体を上方から覆被する幌掛け形状に形成し、周縁部には荷役用のフック穴18が複数設けられると共に、側面部の前後方向両側略中央には幌カバー15の側面を上方向に解放することができる側面ファスナー19を設けて成り、門型フレーム21は、幌カバー15を内側から支持すると共に、懸架フレーム26が落とし込まれる凹部23が複数設けられて成ると共に、軽トラック11の両側面の煽り荷台ドア13の上端面をスライドならびに締め付け・固定する装着部22を備えた門型状の成型フレームから成り、懸架フレーム26は、門型フレーム21の凹部23に落とし込まれる棒状またはパイプ状に形成されると共に、一方端は軽トラック11の鳥居12に掛止・締め付け固定される形状に形成されている手段を採る。
【0021】
軽トラック11は、市販の標準仕様の軽トラックを使用するもので、幌カバー15と、軽トラック11の運転席後方の鳥居12と、トラック荷台の両側の煽り荷台ドア13と、後方のリア煽り荷台ドア13aとによって荷台スペース空間14が形成される。
【0022】
幌カバー15は、軽トラック11の荷台全体を上方から覆被する幌掛け形状に形成し、
リア幌カバー20が上方向に捲り上げられる形状に形成されると共に、周縁部には荷役用のフック穴18を複数設け、さらに側面部には上方向に目繰り上げて解放することができる側面ファスナー19を設けて形成される。
【0023】
側面ファスナー19は、幌カバー15の側面部の前後方向両側略中央に設けられ、上方に目繰り上げて側面部を解放する際に使用されるもので、使用手順は、側面ファスナー19を上方向に引き上げて、幌カバー15の側面部を上方に目繰り上げた後、天井部に折り畳んで収納するものである。
【0024】
門型フレーム21は、プレス加工成型フレームで形成され、上部と側部には懸架フレーム26が嵌め込まれる凹部23を形成し、軽トラック11の煽り荷台ドア13の上端面をスライドならびに締め付け・固定する装着部22を備えて形成される。
また、収納時に中央から分割される嵌め込み式の門型フレームとすることもできると共に、金属製の棒材やパイプ材を使用して形成することもできる。
【0025】
装着部22は、例えば、軽トラック11の両側の煽り荷台ドア13の上端面をローラーによってスライドするスライド手段22aと、ボルト等によって締め付け固定する締め付け手段22bと、内側にフック状に包持する包持手段22cと、突き当て延長部を軽トラックの荷台床面に当接させて門型フレーム21の倒れを防止する傾倒防止手段22dを備えて形成される。
【0026】
凹部23は、門型フレーム21の上部と側部に設けられ、懸架フレーム26が着脱自在に遊嵌される形状に形成し、凹部23の内縁には、伸縮性のゴムキャップが装着されている。凹部23の役割としては、幌カバー15の強度補強を行う手段としてや、門型フレーム21がスライドする際のガイドレール的な役割を果たすものである。
【0027】
懸架フレーム26は、門型フレーム21の凹部23に落とし込まれる棒状またはパイプ状に形成され、一方端は軽トラック11の鳥居12に掛止・締め付け固定される形状に形成される。
また、伸縮機能を備えることで、門型フレーム21のスライド移動量に合わせて幌カバー15の強度補強を維持する構造とすることができる。
【0028】
図2は、本発明の幌カバー付軽トラックの使用状態を示す説明図である。
図2(a)は軽トラック11の両側面の煽り荷台ドア13とリア煽り荷台ドア13aが上げられている状態を示す説明図である。
煽り荷台ドア13と煽り荷台ドア13aが上げられることで、軽トラック11の荷台スペース空間14に上方向から荷物を積載することができ、さらにトイカバーなどで荷台スペース空間14を覆うことができる。
【0029】
図2(b)は軽トラック11の両側面の煽り荷台ドア13とリア煽り荷台ドア13aが降りている状態を示す説明図である。
煽り荷台ドア13と煽り荷台ドア13aを倒してフォークリフトなどによって三方および上方から荷台スペース空間14に荷物を積載することができる。
【0030】
図2(c)は軽トラック11の荷台スペース空間14に幌カバー15が掛けられている状態を示す説明図である。
通常の軽トラック11に幌カバー15を装着して荷台スペース空間14に荷物を積載することができる。
【0031】
図2(d)はリア幌カバー20が折り畳まれている状態を示す説明図。
幌カバー15の側面を側面ファスナー19で解放し門型フレーム21の側面に装着されている懸架フレーム26を取り外すか伸縮させると共に、後方の門型フレーム21を前方にスライドさせて格納することで、三方が開放される屋根付き軽トラック11とすることができ、また雨天時の荷物の積み下ろし作業を容易にし、移動販売車としても使用することができる。
【0032】
図2(e)は軽トラック11に幌カバー15が掛けられている状態を示す説明図である。
筋交い付の延長懸架フレーム26aを後方の門型フレーム21に装着し、リア幌カバー20を捲り上げて屋根代わりにすることで、雨天時においても雨に濡れることなく荷物の積み下ろしが容易にできる。
【0033】
図2(f)は後方の門型フレーム21を前方にスライドさせ、幌カバー15の天井部が残されている状態を示す説明図である。
幌カバー15の側面を側面ファスナー19で解放し、門型フレーム21の側面に装着されている懸架フレーム26を取り外すか伸縮させると共に、後方の門型フレーム21を前方にスライドさせて格納し、幌カバー15の後方を上方に目繰り上げて折り畳むことによって、三方が支柱無しの全面状態に開放されることによって、雨天時の荷物の積み下ろし作業を容易にし、移動販売車として使用することができる。
【0034】
図2(g)は門型フレーム21と幌カバー15が前方に押し込まれている状態を示す説明図である。
幌カバー15と門型フレーム21と懸架フレーム26が前方にスライドさせた状態においても通常の軽トラックと同様の積み下ろし作業ができる。
【0035】
以上で構成される本発明の幌カバー付軽トラック10は、幌カバー15の使用形態を多彩に設定することによって、ユーザーの多様な使用目的に合わせた幌カバー付軽トラック10の提供ができる。
【実施例2】
【0036】
図3は、本発明の幌カバー付軽トラックの別の実施形態を示す説明図である。
図3(a)は本発明の幌カバー付軽トラック10の主要部品の分解斜視図である。
本発明における幌カバー付軽トラック10は、軽トラック11のリア煽り荷台ドア13aを水平に維持した状態において、幌カバー15のリア幌カバー20の底辺部と両側辺部に車中泊スペース空間27を確保する延設部16(16a、16b)を形成して成る手段を採る。
【0037】
リア煽り荷台ドア13aは、後方に解放され、軽自動車11に標準装備されているチェーン等の吊持具で水平を維持することで車中泊スペース空間27の床面を確保するものである。
【0038】
幌カバー15は、軽トラック11の荷台全体を上方から覆被する幌掛け形状に形成し、周縁部には荷役用のフック穴18を複数設けると共に、側面部には前後方向両側略中央に解放することができる側面ファスナー19が設けられ、リア幌カバー20の底辺部と両側辺部が夫々延設されることで車中泊スペース空間27を形成する。
格納状態においては、幌カバー15の底辺部と両側辺部は内側に折り畳まれ、両面ファスナーまたはフォック等の係止具で固定される。
【0039】
延設部16は、幌カバー15の後面部の末端部を矩形状に延設する矩形延設部16aと、幌カバー15の後面部の両側端部を三角形状に延設するマチ状延設部16bとで形成され、通常使用時は幌カバー15は内側に折り畳まれ、両面ファスナーやホックボタン等によって留められる。
【0040】
延設空間17は、幌カバー15の矩形状に延設する矩形延設部16aと、三角形状に延設するマチ状延設部16bとによって形成される空間で、この空間が形成されることで使用者が軽トラック11の荷台上で車中泊を可能にする車中泊スペース空間27を確保するものである。
【0041】
車中泊スペース空間27は、軽トラック11の荷台スペース空間14に対して、幌カバー15の底辺部が矩形状に延長されると共に、両側辺部が三角マチ状に延長されることによって形成されるスペース空間である。
【0042】
図3(b)は本発明の幌カバー付軽トラック10の全体斜視図である。
軽トラック11の走行時はリア煽り荷台ドア13aが上げられ、幌カバー15の底辺部と両側辺部が折り畳まれることで通常の軽トラック11として使用され、キャンプ時においては、車中泊が可能な幌カバー付軽トラック10として使用することができる。
【0043】
図3(c)は本発明の幌カバー付軽トラック10の使用状態における断面説明図である。
幌カバー15の底辺部と両側辺部が夫々延設されることで、通常の貨物積載空間と、延長されたスペース空間を形成することで車中泊を可能にする車中泊スペース空間27を形成するものである。
【0044】
以上で構成される本発明の幌カバー付軽トラック10は、貨物積載機能はもとより、車中泊機能を備える幌カバー付軽トラック10の提供を可能にする。
【実施例3】
【0045】
図4は、本発明の幌カバー付軽トラックの別の実施形態を示す説明図である。
図4(a)は本発明の幌カバー付軽トラック10の主要部品の分解斜視図である。
図4(b)は本発明の幌カバー付軽トラック10の全体斜視図である。
図4(c)は本発明の幌カバー付軽トラック10の使用状態における側面図である。
本発明の幌カバー付軽トラック10は、軽トラック11の煽り荷台ドア13の上端面に差し枠パネル固定具25を着脱自在に装着し、該差し枠パネル固定具25に差し枠パネル24を上方から差し込んで取り付けた手段を採る。
【0046】
差し枠パネル24は、市販の長さ1800mm、幅900mm、厚さ12mmのコンクリートパネルが使用され、後面の差し枠パネル24においては、軽トラック11の幅寸法に合わせて切断される。
【0047】
差し枠パネル固定具25は、平板アングルの上端と下端にコの字状の開口部を左右逆向きに対向させて形成し、上端は軽トラック11の煽り荷台ドア13の上端部に引っ掛け、下端部は差し枠パネル24の下辺部に引っ掛けて使用される形状に形成される。
尚、差し枠パネル固定具25の設置は、門型フレーム23の装着部22の軌道上にあるため、門型フレーム23の装着部22の位置が決定した後に差し枠パネル固定具25の差し込み位置を決定する。
【0048】
本発明における幌カバー付軽トラック10は、軽トラック11の煽り荷台ドア13、13aに差し枠パネル24を設けることによって、土壌、肥料、嵩物や粒状収穫物等を大量に積載することができる。
【0049】
図4(d)は本発明の幌カバー付軽トラック10の雨天時の使用状態を示す側面図である。
本発明における幌カバー付軽トラック10は、雨天時に差し枠パネル24内に土壌、肥料、嵩物や粒状収穫物等を積載している状態においても積載物の上方から幌カバー15を覆い被せることで積載物の雨濡れを防止することができる。
【0050】
以上で構成される本発明の幌カバー付軽トラック10は、差し枠パネル固定具25を市販のコンクリートパネル製の差し枠パネル24に装着することで、ワンタッチで土壌、肥料、嵩物や粒状収穫物等を大量に積載することができると共に、差し枠パネル24を使用した状態においても常時幌カバー15を装着しておくことができる幌カバー付軽トラック10の提供を可能にする。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の幌カバー付軽トラックは、従来の軽トラックの機能にはない貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つ幌カバー付の軽トラックを提供することができることから、本発明の「幌カバー付軽トラック」は、産業上の利用可能性は極めて大であるものと思料する。
【符号の説明】
【0052】
10 幌カバー付軽トラック
11 軽トラック
12 鳥居
13 煽り荷台ドア
13aリア煽り荷台ドア
14 荷台スペース空間
15 幌カバー
16 延設部
16a矩形延設部
16bマチ状延設部
17 延設空間
18 フック穴
19 側面ファスナー
20 リア幌カバー
21 門型フレーム、
22 装着部
22a スライド手段
22b 締め付け手段
22c 包持手段
22d 傾倒防止手段
23 凹部
24 差し枠パネル
25 差し枠パネル固定具
26 懸架フレーム
26a延長懸架フレーム
27 車中泊スペース空間
【要約】 (修正有)
【課題】貨物積載機能と車中泊機能を併せ持つことができる幌カバー付軽トラックの提供を図る。
【解決手段】本発明の幌カバー付軽トラックは、幌カバーと門型フレームと懸架フレームと軽トラックとから成り、該幌カバーは軽トラックの荷台全体を上方から覆被する幌掛け形状に形成し、周縁部には荷役用のフック穴が複数設けられると共に、側面部の前後方向両側略中央には幌カバーが上方向に解放することができる側面ファスナーを設けて成り、門型フレームは幌カバーの側面を内側から支持すると共に、懸架フレームが落とし込まれる凹部を複数設けて成ると共に、軽トラックの両側面の煽り荷台ドアの上端面をスライドならびに締め付け・固定する装着部を備えた門型状の成型フレームから成り、懸架フレームは門型フレームの凹部に落とし込まれる棒状またはパイプ状に形成すると共に、一方端は軽トラックの鳥居に掛止・締め付け固定される形状に形成されている。
【選択図】
図1