(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1053 20230101AFI20240917BHJP
【FI】
G06Q10/1053
(21)【出願番号】P 2023182511
(22)【出願日】2023-10-24
【審査請求日】2023-10-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507179553
【氏名又は名称】株式会社SHIFT
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】丹下 大
(72)【発明者】
【氏名】菅原 要介
(72)【発明者】
【氏名】上岡 隆
(72)【発明者】
【氏名】大倉 奨貴
(72)【発明者】
【氏名】古澤 美月
(72)【発明者】
【氏名】三上 剛史
(72)【発明者】
【氏名】北原 俊
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-086971(JP,A)
【文献】特開2006-155270(JP,A)
【文献】特開2023-020997(JP,A)
【文献】特開2001-350845(JP,A)
【文献】特開2006-276396(JP,A)
【文献】特開2011-048640(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータのプロセッサに、
所定の事業者で実施されている、採用のための面接の内容を動画撮影するステップと、
前記撮影した動画を記憶するステップと、
前記撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開するステップと、
を実行させ、
前記動画を記憶するステップにおいて、前記プロセッサに、
前記動画を所定のチャプターに分割させ、
分割させた前記チャプターの内容について自然言語処理を行わせることで、分割させた前記チャプターに、志望動機に関するチャプターが含まれているか否かを判断させ、
志望動機に関するチャプターが含まれている場合、当該チャプターを削除させる、プログラム。
【請求項2】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータのプロセッサに、
所定の事業者で実施されている、採用のための面接の内容を動画撮影するステップと、
前記撮影した動画を記憶するステップと、
前記撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開するステップと、
前記1、または、複数の事業者から、前記動画に映っている求職者に対して評価を受け付けるステップと、
前記求職者による有料登録がない場合、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を非公開とし、前記求職者による有料登録がある場合、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を公開するステップと
を実行させる、プログラム。
【請求項3】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータのプロセッサに、
所定の事業者で実施されている、採用のための面接の内容を動画撮影するステップと、
前記撮影した動画を記憶するステップと、
前記動画に映っている求職者の経歴に関する情報を前記動画に関連付けるステップと、
1、または、複数の事業者に対し、前記撮影した動画を公開するステップと、
前記1、または、複数の事業者から、前記求職者に対して評価を受け付けるステップと、
前記1、または、複数の事業者による有料登録がない場合、有料登録がない事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を非公開とし、前記1、または、複数の事業者による有料登録がある場合、有料登録がある事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を公開するステップと
を前記プロセッサに実行させる
プログラム。
【請求項4】
前記撮影した動画を公開するステップにおいて、前記1、または、複数の事業者による有料登録がない場合、有料登録がない事業者に対し、前記撮影した動画を、前記求職者に関する情報の少なくとも一部を制限して公開し、前記1、または、複数の事業者による有料登録がある場合、有料登録がある事業者に対し、前記撮影した動画を、前記制限を解除して公開する、請求項3記載のプログラム。
【請求項5】
前記動画での発話内容を文字起こしした情報を前記動画に関連付けるステップを、前記プロセッサに実行させ、
前記
撮影した動画を公開するステップにおいて、前記1、または、複数の事業者に対して、前記動画とともに、前記動画での発話内容を文字起こしした情報を閲覧可能とする、請求項3に記載のプログラム。
【請求項6】
前記動画を記憶するステップにおいて、
前記動画は、所定のチャプターに分割され、
前記所定のチャプターは、特定のテーマ、特定の場面、特定のセグメントのいずれかによって分割される、請求項3に記載のプログラム。
【請求項7】
前記公開するステップにおいて、
前記事業者は、求人企業、資格教育機関、研修機関、人材派遣会社、または人材紹介会社であり、少なくとも資格教育機関または研修機関を含む、請求項3に記載のプログラム。
【請求項8】
前記
撮影した動画を公開するステップにおいて、
求職者から、前記動画を開示しない前記1、または、複数の事業者を選択する操作を受け付ける、請求項3に記載のプログラム。
【請求項9】
前記
撮影した動画を公開するステップにおいて、
前記求職者から、業種単位、会社単位、部門単位、人単位、または、職種単位で前記動画を開示しない対象を選択する操作を受け付ける、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記評価を受け付けるステップにおいて、
前記評価は、採用条件に関する評価である、請求項
3に記載のプログラム。
【請求項11】
前記評価の入力を受け付けるステップにおいて、
前記1、または、複数の事業
者から、入札形式で評価を受け付ける、請求項
3に記載のプログラム。
【請求項12】
前記動画で話されていたトピックに関する情報を、前記所定の事業者で実施されている前記面接の担当者から受け付けるステップを、前記プロセッサに実行させ、
前記記憶するステップにおいて、前記トピックに関する情報を前記動画に関連付ける、請求項3に記載のプログラム。
【請求項13】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、
前記プロセッサが、
所定の事業者で実施されている、採用のための面接の内容を動画撮影するステップと、
前記撮影した動画を記憶するステップと、
前記動画に映っている求職者の経歴に関する情報を前記動画に関連付けるステップと、
1、または、複数の事業者
に対し、前記撮影した動画を
公開するステップと、
前記1、または、複数の事業者から、前記求職者に対して評価を受け付けるステップと、
前記1、または、複数の事業者による有料登録がない場合、有料登録がない事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を非公開とし、前記1、または、複数の事業者による有料登録がある場合、有料登録がある事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を公開するステップと
を実行する、方法。
【請求項14】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
所定の事業者で実施されている、採用のための面接の内容を動画撮影するステップと、
前記撮影した動画を記憶するステップと、
前記動画に映っている求職者の経歴に関する情報を前記動画に関連付けるステップと、
1、または、複数の事業者
に対し、前記撮影した動画を
公開するステップと、
前記1、または、複数の事業者から、前記求職者に対して評価を受け付けるステップと、
前記1、または、複数の事業者による有料登録がない場合、有料登録がない事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を非公開とし、前記1、または、複数の事業者による有料登録がある場合、有料登録がある事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を公開するステップと
を実行する、情報処理装置。
【請求項15】
所定の事業者で実施されている、採用のための面接の内容を動画撮影する手段と、
前記撮影した動画を記憶する手段と、
前記動画に映っている求職者の経歴に関する情報を前記動画に関連付ける手段と、
1、または、複数の事業者
に対し、前記撮影した動画を
公開する手段と、
前記1、または、複数の事業者から、前記求職者に対して評価を受け付ける手段と、
前記1、または、複数の事業者による有料登録がない場合、有料登録がない事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を非公開とし、前記1、または、複数の事業者による有料登録がある場合、有料登録がある事業者に対し、前記1、または、複数の事業者が前記求職者に対して入力した評価に関する情報を公開する手段と
を具備する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、求職者に対して、何度も企業の面接に出向いたり、企業担当者と会う機会を設定する負担を軽減する人材採用支援装置が提案されている。
【0003】
下記の特開2020-086971号公報(特許文献1)には、人材採用支援システムの人材採用支援装置について記載されている。人材採用支援システムの人材採用支援装置は、その機能として、認証部と、求職者がプレゼンテーションを行う動画を配信する日時を受け付けるスケジュール情報受付部と、スケジュール情報を提供するスケジュール情報提供部と、求職者のプレゼンテーションの動画を配信する動画配信部と、企業から採用希望情報、および、採用条件情報を受け付ける採用希望情報受付部と、採用希望情報を受け付けた企業の中から求職者との交渉権を獲得する企業を選定する交渉権獲得通知部と、求職者との交渉権を獲得した企業と求職者との間のコミュニケーション手段を提供するCOM手段提供部と、課金情報生成部と、を備えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、求職者自身が動画を撮影する必要がある。そのため、求職者自身の負担は小さくない。また、特許文献1は、求職者に関する動画について、効果的な活用の検討の余地が存在する。
人材採用に関して、求職者自身の負担を軽減させること、および、求職者に関する動画が効果的に活用されることは、人材採用に関わる顧客体験を向上させる施策を検討する際に重要である。
【0006】
本開示の目的は、人材採用に関わる顧客体験を向上させる施策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に示す一実施形態は、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、コンピュータのプロセッサに、所定の事業者で実施されている面接の内容を動画撮影するステップと、撮影した動画を記憶するステップと、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開するステップと、を実行させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、人材採用に関わる顧客体験を向上させるための施策を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、面接動画システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第2の装置30の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、面接動画サービスのサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、撮影動画のデータベース2021のデータ構造を示す図である。
【
図6】
図6は、面接者のデータベース2022のデータ構造を示す図である。
【
図7】
図7は、事業者のデータベース2023のデータ構造を示す図である。
【
図8】
図8は、チャプターのデータベース2024のデータ構造を示す図である。
【
図9】
図9は、評価のデータベース2025のデータ構造を示す図である。
【
図10】
図10は、撮影した動画の公開に関する処理の流れを示す図である。
【
図11】
図11は、撮影した動画に動画での発話内容を文字起こしした情報を関連付ける処理の流れを示す図である。
【
図12】
図12は、チャプターに関する処理の流れを示す図である。
【
図13】
図13は、志望動機のチャプターに関する処理の流れを示す図である。
【
図15】
図15は、撮影動画の開示対象に関する処理の流れを示す図である。
【
図17】
図17は、評価の公開に関する処理の流れを示す図である。
【
図18】
図18は、情報の公開に関する処理の流れを示す図である。
【
図20】
図20は、面接者に関する情報を提示する画面を示す図である。
【
図21】
図21は、撮影動画のチャプターに関する情報を提示する画面を示す図である。
【
図22】
図22は、撮影動画に関する様々な情報を提示する画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明するのは、本開示の実施形態である。本開示の実施形態の説明は、図面を参照しつつ説明を行う。また、本開示の実施形態の説明は、同一の部品に同一の符号を付してある。それらの名称、および、機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<第1の実施形態の概要>
本開示の一実施形態で示される面接動画システム1は、人材採用に関するサービスを提供する。人材採用に関するサービスは、具体的には、就職、転職等に関するサービスである。本実施形態では、面接動画システム1は、求職者と事業者をつなげるプラットフォームを提供する。
なお、本実施形態において、事業者は、例えば、事業を行う者で、労働者を使用する者のことを示す。また、本実施形態において、事業者は、例えば、求人企業、資格教育機関、研修機関、人材派遣会社、人材紹介会社、または、これらのうち少なくともいずれかの組み合わせであるものとする。
面接動画システム1は、例えば、以下のような機能を提供する。以下は例示であり、これらに限られない。
・求職者に関する情報を事業者に対して提供すること
・事業者に関する情報を求職者に対して提供すること
・求職者の撮影動画を事業者に対して公開すること
・求職者の撮影動画を加工処理すること
・求職者の撮影動画を特定の条件にしたがってチャプターに分割し、各チャプターを事業者に対して公開すること
・求職者の撮影動画に含まれる情報のうち、特定の情報を削除する処理を行うこと
・多くの求職者の中から特定の条件で検索して、絞り込むことが可能であること
・撮影動画を開示しない対象を選択する操作を受け付けることが可能であること
・求職者と事業者の双方に対して、効果的なマッチングの仕組みを提供すること
・求職者と事業者の双方に対して、スムーズな採用プロセスを提供すること
・事業者から求職者に対する評価を受け付けること
・求職者に関する情報のうち、特定の条件を満たした場合に、求職者に関する一部の情報を公開すること
・事業者に関する情報のうち、特定の条件を満たした場合に、事業者に関する一部の情報を公開すること
・事業者が求職者を採用したい場合、採用条件を求職者に対して提示すること
・事業者が資格教育機関の場合、求職者に教育コンテンツの提案をすること
・事業者が人材派遣会社の場合、派遣先の提案をすること
・撮影動画の撮影した後から一定期間を過ぎた際に、撮影動画の公開を提案すること
・求職以外の目的で撮影動画を公開してもよいこと
【0012】
<1.1 システム全体の構成図>
図1は、本実施形態の面接動画システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、面接動画システム1は、第1の装置10と、面接動画サービスのサーバ20と、第2の装置30と、カメラ70を含む。これらの装置がネットワーク80によって互いに通信可能に接続されている。
【0013】
図1の例は、第1の装置10を示している。第1の装置10は、面接動画システム1を利用している求職者の端末装置である。本実施形態において、求職者は、例えば、仕事を探している人のことである。本実施形態において、以降、求職者のことは、第1のユーザ、面接者と記載する場合もある。
第1の装置10は、例えば、PC、スマートフォン、タブレット等により実現される。
【0014】
第1の装置10は、例えば、第1のユーザからの入力に応じ、面接動画サービスのサーバ20へアクセスする。第1の装置10は、例えば、面接動画サービスのサーバ20へ所定の情報を要求し、面接動画サービスのサーバ20からの応答を受け付ける。第1の装置10は、例えば、面接動画サービスのサーバ20から受信した情報に基づいてテキスト、画像、動画等を生成し、生成したテキスト、画像、動画等を表示する。
【0015】
第1の装置10は、プログラムを実行することにより、面接動画システム1を操作する環境を第1のユーザに対して提供する。第1の装置10は、プログラムを読み込んで実行することにより、第1の装置10と、面接動画サービスのサーバ20とを通信接続する。そして、第1の装置10は、面接動画システム1に関連するデータを、第1の装置10と面接動画サービスのサーバ20との間で送受信する。
【0016】
第1の装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0017】
通信IF12は、第1の装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0018】
入力装置13は、第1の装置10からの入力操作を受け付けるための装置である。入力操作を受け付けるための装置は、例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を含む。
【0019】
出力装置14は、第1の装置10に対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0020】
メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。メモリ15は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0021】
記憶部16は、データを保存するためのものである。記憶部16は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等を含む。
【0022】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0023】
図1の例は、面接動画サービスのサーバ20を示している。面接動画サービスのサーバ20は、面接動画システム1に関連する情報を管理する装置である。面接動画サービスのサーバ20は、以降、サーバ20と省略して記載する場合もある。例えば、サーバ20は、面接動画システム1に関連する面接者の情報、事業者の情報、撮影動画に関する情報、その他の各種情報等を管理する。サーバ20は、面接動画サービスを利用するのに必要なデータを、適宜、第1の装置10へ送信することで、第1の装置10での面接動画サービスの状況等を可視化させる。また、サーバ20は、第1の装置10と通信し、第1ユーザの操作に応じて、画像、ファイル、テキストデータ等を第1の装置10へ送信する。
【0024】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0025】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0026】
入出力IF23は、第1の装置10、および、第2の装置30からの入力操作を受け付けるための入力装置として機能する。また、入出力IF23は、第1の装置10、および、第2の装置30に対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0027】
メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。メモリ25は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0028】
ストレージ26は、データを保存するためのものである。ストレージ26は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等を含む。
【0029】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0030】
図1の例は、第2の装置30を示している。第2の装置30は、例えば、面接動画システム1を利用しており、かつ、事業者が使用する端末装置のことである。
本実施形態において、以降、事業者のことは、第2のユーザと記載する場合もある。
なお、本実施形態において、事業者は、求人企業、資格教育機関、研修機関、人材派遣会社、人材紹介会社、または、これらのうち少なくともいずれかの組み合わせであるものとする。
第2の装置30は、例えば、PC、スマートフォン、タブレット等により実現される。
【0031】
第2の装置30は、例えば、第2のユーザからの入力に応じ、面接動画サービスのサーバ20へアクセスする。第2の装置30は、例えば、面接動画サービスのサーバ20へ所定の情報を要求し、面接動画サービスのサーバ20からの応答を受け付ける。第2の装置30は、例えば、面接動画サービスのサーバ20から受信した情報に基づいてテキスト、画像、動画等を生成し、生成したテキスト、画像、動画等を表示する。
【0032】
第2の装置30は、プログラムを実行することにより、面接動画システム1を操作する環境を第2のユーザに対して提供する。第2の装置30は、プログラムを読み込んで実行することにより、第2の装置30と、面接動画サービスのサーバ20とを通信接続する。そして、第2の装置30は、面接動画システム1に関連するデータを、第2の装置30と面接動画サービスのサーバ20との間で送受信する。
【0033】
第2の装置30は、第2のユーザから入力操作を受け付ける装置であるものとする。
【0034】
第2の装置30は、通信IF32と、入力装置33と、出力装置34と、メモリ35と、記憶部36と、プロセッサ39とを備える。
【0035】
通信IF32は、第2の装置30が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0036】
入力装置33は、第2のユーザからの入力操作を受け付けるための装置である。入力操作を受け付けるための装置は、例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボードである。
【0037】
出力装置34は、第2のユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0038】
メモリ35は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。メモリ35は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0039】
記憶部36は、データを保存するためのものである。記憶部36は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)である。
【0040】
プロセッサ39は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0041】
サーバ20は、面接動画サービスを利用するのに必要なデータを、適宜、第2の装置30へ送信することで、第2の装置30での面接動画サービスの状況等を可視化させる。また、サーバ20は、第2の装置30と通信し、各ユーザの操作に応じて、画像、ファイル、テキストデータ等を第2の装置30へ送信する。
【0042】
図1の例は、カメラ70を示している。カメラ70は、求職者の面接の内容を動画撮影するカメラのことである。カメラ70は、具体的には、カメラそのもの、PCに内蔵されたカメラ、スマートフォンに内蔵されたカメラ等により実現される。カメラ70がどのように用いられるかについては、
図10にて後述する。
【0043】
<1.2 第1の装置10の機能的な構成>
図2は、第1の装置10の機能的な構成を示す図である。第1の装置10は、アンテナ111と、第1無線通信部121と、プロセッサ19と、操作受付部130と、記憶部16と、メモリ15と、ディスプレイ132と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカー142とを含む。
【0044】
アンテナ111は、第1の装置10が発する信号を電波として空間へ放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0045】
第1無線通信部121は、第1の装置10が他の通信機器と通信するため、アンテナ等を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121は、チューナー、高周波回路等を含む無線通信用の通信モジュールであり、第1の装置10が送受信する無線信号の変復調、周波数変換を行い、受信信号をプロセッサ19へ与える。
【0046】
プロセッサ19は、記憶部16に記憶されるプログラムを読み込んで実行することにより、第1の装置10の動作を制御する。プロセッサ19は、例えば、アプリケーションプロセッサによって実現される。
【0047】
操作受付部130は、第1のユーザからの入力操作を受け付けるための機構を有する。操作受付部130は、マウス、タッチパッド、タッチパネル等のポインティングデバイス、キーボード、コントローラ、第1のユーザの身体の動きを入力操作としてセンシングする撮影手段等として実現される。例えば、操作受付部130は、第1のユーザの身体の動きとして、手等の身体の部位の動き、第1のユーザの顔の表情等をセンシングすることにより、これら身体の部位等の動きを入力操作として受け付ける。操作受付部130は、タッチパネル等に対して第1のユーザが指を接触させる等により入力操作を受け付けた座標に基づいて、第1のユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0048】
記憶部16は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等により構成され、第1の装置10が使用するプログラム、および、第1の装置10がサーバ20から受信する各種データ等を記憶する。
【0049】
ディスプレイ132は、プロセッサ19の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ132は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)等の表示装置によって実現される。
【0050】
音声処理部140は音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号をプロセッサ19へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカー142へ与える。
【0051】
マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。
【0052】
スピーカー142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を第1の装置10の外部へ出力する。
【0053】
記憶部16は、撮影動画情報161を記憶する。なお、記憶部16は、撮影動画情報161を必ずしも記憶しなくてもよい。
【0054】
撮影動画情報161は、面接動画システム1における撮影動画に関する情報を保持するためのものである。撮影動画情報161は、例えば、項目「撮影動画ID」と、項目「タイトル」と、項目「動画分数」と、項目「アップロード日時」と、項目「開示しない対象」と、項目「面接者ID」と、を含む。
項目「撮影動画ID」は、面接動画システム1において、サーバ20により発行される各撮影動画を管理する際に必要となる各撮影動画に対して一意なIDのことである。
項目「タイトル」は、撮影動画のタイトルの情報を示す。サーバ20は、撮影動画がどのようなものか、タイトルを付けて管理する。第1のユーザは、それぞれの撮影動画のタイトルを付けることで、撮影動画の管理を行いやすくすることが可能となる。なお、撮影動画のタイトルは、撮影動画をサーバ20へアップロードした際に、サーバ20にて自動で命名されてもよい。項目「タイトル」は、例えば、田中太郎_20230909_撮影動画、山田香_株式会社○○_撮影動画_20240206等である。なお、「タイトル」は、これらの例に限定されない。
項目「動画分数」は、撮影動画の長さを表す情報を示す。項目「動画分数」は、動画が何分何秒であるかを示すために使用される。項目「動画分数」は、視聴者がコンテンツの長さを理解し、選択する際に便利な情報となる。項目「動画分数」は、例えば、10分30秒の撮影動画を「10:30」と表記する。
項目「アップロード日時」は、撮影動画がサーバ20にアップロードされた日時の情報を示す。
項目「開示しない対象」は、撮影動画を開示しない対象を示す。第1の装置10は、第1のユーザから、撮影動画について開示しない対象の選択の操作を受け付けることが可能である。サーバ20は、開示しない対象の選択の操作を受け付けたことに応じて、撮影動画のデータベース2021の項目「開示しない対象」にその情報を記憶する。
開示しない対象は、業種単位、会社単位、部門単位、人単位、または、職種単位で第1のユーザから選択する操作を受け付けることが可能である。
なお、開示しない対象は、データ構造を検討する際、アクセス制限のデータベースとして別個のテーブルを作成して管理してもよいものとする。
項目「面接者ID」は、面接動画システム1において、面接動画システム1の面接者を管理する際に必要となるユーザに対して一意なIDのことを示す。
項目「面接者ID」は、様々な形式がある。例えば、文字列の組み合わせ、数字と文字列の組み合わせ等があげられる。面接者IDは、システム内で一意であることが重要であり、重複することがないように設計されている。
項目「面接者ID」は、例えば、面接動画システム1において、面接動画システム1の利用者となる求職者のアカウントを発行する際に、第1の装置10は、面接動画システム1の利用者となる面接者からメールアドレスの登録の入力を受け付ける。面接動画サービスのサーバ20は、メールアドレスの登録の入力を受け付けたことに応じて、面接者IDを発行する。
【0055】
プロセッサ19がプログラムにしたがって動作することにより、入力操作受付部191、送受信部192、データ処理部193、報知制御部194としての機能を発揮する。
入力操作受付部191は、操作受付部等の入力装置に対する第1のユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、操作受付部130が例えばタッチデバイスである場合、タッチデバイスに対して第1のユーザが指等を接触させた座標の情報に基づき、第1のユーザの操作がフリック操作であるか、ドラッグ操作であるか等の操作の種別を判定する。
送受信部192は、第1の装置10が、サーバ20等の外部の装置と通信プロトコルにしたがってデータを送受信するための処理を行う。
データ処理部193は、第1の装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムにしたがって演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
報知制御部194は、情報を第1のユーザに提示する処理として、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカー142に出力させる処理、振動をバイブレータ等に発生させる処理等を行う。
【0056】
<1.3 第2の装置30の機能的な構成>
図3は、第2の装置30の機能的な構成を示す図である。第2の装置30は、アンテナ311と、第1無線通信部321と、プロセッサ39と、操作受付部330と、記憶部36と、メモリ35と、ディスプレイ332と、音声処理部340と、マイク341と、スピーカー342とを含む。
【0057】
第2の装置30は、第1の装置10と機能的な構成が同一である。そのため、第2の装置30の機能的な構成の説明は省略する。
【0058】
<1.4 サーバ20の機能的な構成>
図4は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0059】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0060】
記憶部202は、撮影動画のデータベース2021と、面接者のデータベース2022と、事業者のデータベース2023と、チャプターのデータベース2024と、評価のデータベース2025等の各データベースを記憶する。
【0061】
撮影動画のデータベース2021は、面接動画システム1における撮影動画の情報を管理するためのデータベースである。撮影動画のデータベース2021の詳細は後述する。
【0062】
面接者のデータベース2022は、面接動画システム1における面接者の情報を管理するためのデータベースである。面接者のデータベース2022の詳細は後述する。
【0063】
事業者のデータベース2023は、面接動画システム1における事業者の情報を管理するためのデータベースである。事業者のデータベース2023の詳細は後述する。
【0064】
チャプターのデータベース2024は、面接動画システム1における撮影動画のチャプターの情報を管理するためのデータベースである。チャプターのデータベース2024の詳細は後述する。
【0065】
評価のデータベース2025は、面接動画システム1における評価の情報を管理するためのデータベースである。評価のデータベース2025の詳細は後述する。
【0066】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムにしたがって動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、管理モジュール2033、動画処理モジュール2034として示す機能を発揮する。
【0067】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルにしたがって信号を受信する処理を制御する。
【0068】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルにしたがって信号を送信する処理を制御する。
【0069】
管理モジュール2033は、記憶部202に記憶されるテーブルを管理する。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、動画のアップロードに関する操作に応じ、撮影動画のデータベース2021を更新する。また、面接者のデータベース2022は、面接者から面接者に関する情報を受け付ける操作に応じ、面接者のデータベース2022を更新する。また、事業者のデータベース2023は、事業者から事業者に関する情報を受け付ける操作に応じ、事業者のデータベース2023を更新する。また、チャプターのデータベース2024は、撮影動画をチャプターに分割する処理に応じ、チャプターのデータベース2024を更新する。また、評価のデータベース2025は、第2のユーザから第1のユーザに対する評価の入力に関する操作を受け付けることに応じ、評価のデータベース2025を更新する。
【0070】
動画処理モジュール2034は、撮影動画にかかる処理を制御する。動画処理モジュール2034は、例えば、以下のような機能を提供する。以下は例示であり、これらに限られない。
・撮影動画の加工を行うこと
・撮影動画の編集を行うこと
・撮影動画をチャプターに分割する処理を行うこと
・撮影動画のオーデュオにかかる処理を行うこと
・撮影動画に、動画での発話内容を文字起こしした情報を付与すること
・撮影動画の検索を行うこと
・撮影動画の公開をすること
・撮影動画のアクセス制限に関して制御をすること
【0071】
<2 データ構造>
図5、
図6、
図7、
図8、
図9、は、サーバ20が記憶するデータベースのデータ構造を示す図である。なお、
図5、
図6、
図7、
図8、
図9は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0072】
図5は、撮影動画のデータベース2021のデータ構造を示す図である。撮影動画のデータベース2021は、面接動画システム1における撮影動画の情報を管理するためのデータベースである。
図5の撮影動画のデータベース2021の各レコードは、項目「撮影動画ID」と、項目「タイトル」と、項目「動画分数」と、項目「アップロード日時」と、項目「開示しない対象」と、項目「面接者ID」と、を含む。
【0073】
項目「撮影動画ID」は、面接動画システム1において、サーバ20により発行される各撮影動画を管理する際に必要となる各撮影動画に対して一意なIDのことである。
【0074】
項目「タイトル」は、撮影動画のタイトルの情報を示す。サーバ20は、撮影動画がどのようなものか、タイトルを付けて管理する。第1のユーザは、それぞれの撮影動画のタイトルを付けることで、撮影動画の管理を行いやすくすることが可能となる。なお、撮影動画のタイトルは、撮影動画をサーバ20へアップロードした際に、サーバ20にて自動で命名されてもよい。項目「タイトル」は、例えば、田中太郎_20230909_撮影動画、山田香_株式会社○○_撮影動画_20240206等である。なお、「タイトル」は、これらの例に限定されない。
【0075】
項目「動画分数」は、撮影動画の長さを表す情報を示す。項目「動画分数」は、動画が何分何秒であるかを示すために使用される。項目「動画分数」は、視聴者がコンテンツの長さを理解し、選択する際に便利な情報となる。項目「動画分数」は、例えば、10分30秒の撮影動画を「10:30」と表記する。
【0076】
項目「アップロード日時」は、撮影動画がサーバ20にアップロードされた日時の情報を示す。
【0077】
項目「開示しない対象」は、撮影動画を開示しない対象を示す。第1の装置10は、第1のユーザから、撮影動画について開示しない対象の選択の操作を受け付けることが可能である。サーバ20は、開示しない対象の選択の操作を受け付けたことに応じて、撮影動画のデータベース2021の項目「開示しない対象」にその情報を記憶する。
開示しない対象は、業種単位、会社単位、部門単位、人単位、または、職種単位で第1のユーザから選択する操作を受け付けることが可能である。
なお、開示しない対象は、データ構造を検討する際、アクセス制限のデータベースとして別個のテーブルを作成して管理してもよいものとする。
【0078】
項目「面接者ID」は、面接動画システム1において、面接動画システム1の面接者を管理する際に必要となるユーザに対して一意なIDのことを示す。
項目「面接者ID」は、様々な形式がある。例えば、文字列の組み合わせ、数字と文字列の組み合わせ等があげられる。面接者IDは、システム内で一意であることが重要であり、重複することがないように設計されている。
項目「面接者ID」は、例えば、面接動画システム1において、面接動画システム1の利用者となる求職者のアカウントを発行する際に、第1の装置10は、面接動画システム1の利用者となる面接者からメールアドレスの登録の入力を受け付ける。面接動画サービスのサーバ20は、メールアドレスの登録の入力を受け付けたことに応じて、面接者IDを発行する。
【0079】
図6は、面接者のデータベース2022のデータ構造を示す図である。面接者のデータベース2022は、面接動画システム1における面接者の情報を管理するためのデータベースである。面接者のデータベース2022の各レコードは、項目「面接者ID」と、項目「名前」と、項目「住所」と、項目「メールアドレス」と、項目「生年月日」と、項目「学歴」と、項目「職歴」と、項目「スキル」と、項目「履歴書のファイル」と、を含む。
【0080】
面接動画システム1は、面接者にかかる評価観点について、以下のような例を想定している。以下は例示であり、これらに限られない。
(評価観点)
・思考力:ロジカルシンキング、創造力、課題解決力
・知識:教養、専門知識、語学力
・行動力:プロジェクト推進経験、マネジメント経験
・コミュニケーション力:論理的思考力、表現力
・人間力:人物のキャラクター、ストレス耐性、推進力、巻き込み力
評価観点のうち、例えば、コミュニケーション力と人間力は、撮影した動画から読み取ることができる可能性がある。例えば、面接者のキャラクターに関する情報は、撮影した動画からその人の表情、話し方等によってわかる部分も大きい。評価観点のうち、思考力と知識と行動力は、面接者の学歴、職歴、スキル、履歴書の情報から推定することが可能である。本実施形態にかかる面接動画システム1は、面接者にかかる情報として、撮影した動画に加え、面接者のデータベース2022の各項目にかかる情報を面接者から取得し、動画とこれらの情報とを関連付けている。これにより、求人者を評価することが可能な情報を、事業者に対して提供することが可能になる。
【0081】
項目「面接者ID」は、上記にて説明した通りである。
【0082】
項目「名前」は、面接者の名前の情報を示す項目である。
【0083】
項目「住所」は、面接者の住所の情報を示す項目である。
【0084】
項目「メールアドレス」は、面接者のメールアドレスの情報を示す項目である。
【0085】
項目「生年月日」は、面接者の生年月日の情報を示す項目である。
【0086】
項目「学歴」は、面接者の学歴の情報を示す項目である。項目「学歴」は、具体的には、以下のような情報が含まれる。以下は例示であり、これらに限られない。
・学校名:通学していた学校、教育機関の名称を示す。小学校、中学校、高校、大学、大学院等が含まれる。
・専攻、学科:学んだ専攻、学科を示す。専攻、学科の情報は、専門的なスキル、専門的な知識を持っていることを提示するために重要な情報である。
・学位:取得した学位を示す。学士号、修士号、博士号等が含まれる。
・在学期間:どの期間に学校に在籍したかを示す。
・学業成績:通学していた学校での学業成績を示す。
項目「学歴」の情報は、求職活動の際に重要な要素となりうる。項目「学歴」の情報は、特定の職種、ポジションに適しているかどうかを判断するための基準として使用されることもある。
【0087】
項目「職歴」は、面接者の職務経験に関する情報を示す項目である。項目「職歴」は、具体的には、以下のような情報が含まれる。以下は例示であり、これらに限られない。
・企業名:勤務した企業、勤務した組織の名称を記載する。
・職種:どのような職種で働いたかを示す。職種は、職務内容を伝えるための重要な情報である。
・役職:どのような役職で働いたかを示す。役職は、職務内容、仕事での責任範囲を理解するための重要な情報である。
・在職期間:どの期間に企業で働いたかを示す。
・業務内容:担当した業務内容を示す。
項目「職歴」の情報は、求職活動において、面接者が企業に適しているかどうかを評価するための材料となる。また、過去の職歴から得られるスキル、達成した成果等は、次の職場での可能性を示す手段となる。
【0088】
項目「スキル」は、面接者が持つ特定の能力、専門知識に関する情報を示す項目である。項目「スキル」は、具体的には、以下のような情報が含まれる。以下は例示であり、これらに限られない。
・技術的スキル:どのような技術的スキルが備わっているかを示す。技術的スキルは、例えば、プログラミング、デザインスキル、言語スキル等である。
・ソフトスキル:どのようなソフトスキルが備わっているかを示す。ソフトスキルは、例えば、コミュニケーション能力、リーダーシップ、問題解決能力等である。
・資格情報:面接者がどのような資格情報を取得しているかを示す。
項目「スキル」の情報は、求職活動において、面接者自身の能力、経験等をアピールするための重要な要素である。また、項目「スキル」の情報は、求職者を評価する者が適切な候補者を選別するための参考情報にもなる。
【0089】
項目「履歴書のファイル」は、面接者の履歴書のファイルの情報を示す項目である。項目「履歴書のファイル」は、個人の経歴、個人の職歴、個人のパーソナルな情報等を記載した履歴書のファイルの情報を指す。項目「履歴書のファイル」は、以下のような情報が含まれる。以下は例示であり、これらに限られない。
・基本情報(氏名、住所、連絡先等)
・学歴(学校名、専攻、学位等)
・職歴(会社名、職種、勤務期間、職務内容等)
・健康状態
・資格情報
・実績
・趣味
・自己PR
・本人希望欄
項目「履歴書のファイル」の情報は、求職者を評価する者が適切な候補者を選別するための参考情報になる。
【0090】
図7は、事業者のデータベース2023のデータ構造を示す図である。事業者のデータベース2023は、面接動画システム1における事業者の情報を管理するためのデータベースである。
図7の事業者のデータベース2023は、項目「事業者ID」と、項目「事業者名」と、項目「メールアドレス」と、項目「電話番号」と、項目「所在地」と、項目「業種」と、を含む。
【0091】
項目「事業者ID」は、面接動画システム1において、面接動画システム1の事業者を管理する際に必要となる各事業者に対して一意なIDのことを示す。
事業者IDには、様々な形式がある。例えば、文字列の組み合わせ、数字と文字列の組み合わせ、もしくは、電子メールアドレス等があげられる。事業者IDは、システム内で一意であることが重要であり、重複することがないように設計されている。
例えば、面接動画システム1において、面接動画システム1の利用者のアカウントを発行する際に、第2の装置30は、面接動画システム1の利用者となる事業者からメールアドレスの登録の入力を受け付ける。面接動画サービスのサーバ20は、メールアドレスの登録の入力を受け付けたことに応じて、事業者IDを発行する。
なお、事業者のデータベース2023は、各事業者ごとに登録している例を上記にて説明したが、各事業者の中でも複数ユーザがそれぞれ登録できるような仕組みになっていてもよい。例えば、面接動画システム1は、事業者であるABC株式会社について、一個のアカウント作成のみを許すのではなくて、ABC株式会社の営業部長、ABC株式会社の人事部長等といったように事業者内でも複数ユーザのアカウントの作成を許可するものとする。
【0092】
項目「事業者名」は、事業者の名称を示す情報である。項目「事業者名」は、例えば、会社名、組織名等である。
【0093】
項目「メールアドレス」は、事業者のメールアドレスの情報を示す項目である。
【0094】
項目「電話番号」は、事業者の電話番号の情報を示す項目である。項目「電話番号」は、事業者と面接者における、問い合わせ、連絡等に使用される可能性もありうる。
【0095】
項目「所在地」は、事業者の所在地の情報を示す項目である。項目「所在地」の情報は、求人活動において、求職者の通勤の利便性等を考慮する重要な要素となりうる。
【0096】
項目「業種」は、事業者の業種の情報を示す項目である。
項目「業種」は、以下のような例があげられる。以下は例示であり、これらに限られない。
・製造業
・サービス業
・金融業
・教育業
・小売業
・農業
・漁業
・IT業
・教育業
【0097】
図8は、チャプターのデータベース2024のデータ構造を示す図である。チャプターのデータベース2024は、面接動画システム1における撮影動画のチャプターの情報を管理するためのデータベースである。
図8のチャプターのデータベース2024は、項目「チャプターID」と、項目「撮影動画ID」と、項目「タイトル」と、項目「書き起こし内容」と、項目「開始時間」と、項目「終了時間」と、を含む。
なお、チャプターに関する情報は、データ構造を検討する際、撮影動画のデータベース2021に組み込むようにデータ構造のスキーマを策定してもよいものとする。
【0098】
項目「チャプターID」は、面接動画システム1において、面接動画システム1の撮影動画のチャプターの情報を管理する際に必要となるチャプターに対して一意なIDのことを示す。
【0099】
項目「撮影動画ID」は、上記にて説明した通りである。
【0100】
項目「タイトル」は、撮影動画のチャプターのタイトルの情報を示す。サーバ20は、撮影動画の各チャプターがどのようなものか、タイトルを付けて管理する。第1のユーザは、それぞれの撮影動画の各チャプターにタイトルを付けることで、撮影動画のチャプターの管理を行いやすくすることが可能となる。なお、撮影動画のチャプターのタイトルは、撮影動画をアップロードした際に自動で命名されてもよい。項目「タイトル」は、例えば、田中太郎_20230909_撮影動画_自己紹介、山田香_株式会社○○_撮影動画_志望動機_20240206等である。また、項目「タイトル」は、例えば、
図10にて説明されているような撮影動画内で話されている情報からタイトルを付与されてもよいものとする。なお、項目「タイトル」は、これらの例に限定されない。
【0101】
項目「書き起こし内容」は、撮影動画のチャプターの音声情報(例:発話情報等)を書き起こしたものについて、テキストの形式で記録するものである。音声情報を書き起こす方法は、例えば、音声認識サービスを用いてもよいし、書き起こしサービスを利用してもよいものとする。
第2の装置30は、第2のユーザに対して撮影動画を提示する際に、撮影動画とあわせて項目「書き起こし内容」の情報を提示してもよい。例えば、第2の装置30は、撮影動画の特定のチャプターの再生に合わせて、該当のチャプターの書き起こし内容(例:こんにちは、私の名前は……)の情報を字幕のように提示してもよい。
【0102】
項目「開始時間」は、撮影動画内における特定のチャプターの開始時間を示す情報である。
【0103】
項目「終了時間」は、撮影動画内における特定のチャプターの終了時間を示す情報である。
【0104】
図9は、評価のデータベース2025のデータ構造を示す図である。評価のデータベース2025は、面接動画システム1における評価の情報を管理するためのデータベースである。
図9の評価のデータベース2025は、項目「評価ID」と、項目「面接者ID」と、項目「事業者ID」と、項目「評価」と、項目「評価日時」と、を含む。
【0105】
項目「評価ID」は、面接動画システム1において、面接動画システム1の評価情報を管理する際に必要となる評価に対して一意なIDのことを示す。
【0106】
項目「面接者ID」は、上記にて説明した通りである。ここでの項目「面接者ID」は、事業者から評価を受ける対象となる面接者の面接者IDの情報を示す。
【0107】
項目「事業者ID」は、上記にて説明した通りである。ここでの項目「事業者ID」は、面接者に対して評価を行う事業者の事業者IDの情報を示す。
【0108】
項目「評価」は、事業者から面接者に対して行った評価の情報を示す。項目「評価」は、具体的には、提示年収、評価者に対するコメント等を含む。以下は例示であり、これらに限られない。
【0109】
項目「評価日時」は、事業者から面接者に対する評価の入力の操作を受け付けた日時を示す情報である。
【0110】
<第1の実施形態の動作>
次に説明するのは、面接動画システム1を構成する各装置の動作についてである。
【0111】
(撮影した動画の公開)
図10は、撮影した動画の公開に関する処理の流れを示す図である。
【0112】
面接動画システム1において、サーバ20は、所定の事業者で実施された面接の内容を動画撮影したものを、1、または、複数の事業者に公開する。面接動画システム1において、動画撮影する際は、カメラ70等を用いて面接者の動画撮影を行う。サーバ20は、撮影した動画の情報をカメラ70から受け取り、サーバ20の撮影動画のデータベース2021に記憶する。そして、サーバ20は、撮影動画のデータベース2021の情報を参照し、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開する。
なお、撮影動画に関して、第1のユーザが撮影動画のデータを保持している場合、第1のユーザから当該撮影動画のデータをアップロードする操作を受け付けてもよいものとする。サーバ20は、アップロードの操作に応答して、撮影した動画の情報をサーバ20の撮影動画のデータベース2021に記憶する。
【0113】
ステップS10071において、カメラ70は、所定の事業者で実施されている面接者の面接の内容を動画撮影する。例えば、カメラ70は、ある企業で実施されている二次面接の内容を動画撮影する。
【0114】
ステップS10021において、サーバ20は、ステップS10071にて撮影した動画の情報を受け付ける。撮影した動画の情報は、例えば、撮影動画そのもののデータ、撮影動画に関するメタデータ等である。撮影動画に関するメタデータは、例えば、撮影日時の情報、撮影した動画の分数の情報、ファイルの形式の情報、カメラの設定に関する情報等である。
【0115】
ステップS10022において、サーバ20は、ステップS10021にて受け付けた情報に基づき、撮影動画のデータベース2021の各項目を更新する。サーバ20は、撮影した動画の情報に基づき、例えば、撮影動画のデータベース2021の項目「撮影動画ID」と、項目「タイトル」と、項目「動画分数」と、項目「アップロード日時」と、項目「面接者ID」の情報を更新する。サーバ20は、例えば、項目「動画分数」を、ステップS10021にて受け付けた撮影した動画の分数の情報に基づいて更新する。
【0116】
ステップS10023において、サーバ20は、撮影動画のデータベース2021の情報を参照し、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開する。サーバ20は、閲覧公開の際に、撮影した動画のみならず、撮影した動画に関する情報をあわせて提示してもよいものとする。
また、サーバ20は、
図20で示すように、撮影した動画にあわせて、面接者に関する情報をあわせて提示してもよい。同様に、サーバ20は、
図21で示すように、撮影した動画にあわせて、撮影動画の各チャプターに関する情報等を提示してもよい。サーバ20は、他にも、撮影した動画にあわせて、撮影動画を検索する検索窓の領域、面接者への評価を入力する入力欄の領域等を提示してもよい。
【0117】
撮影動画は、以下の例に示すように撮影動画内で話されていたトピックの情報の付与等を施しておいてもよい。なお、撮影動画に情報の付与等するタイミングは、撮影動画の撮影中、撮影動画の撮影後、サーバ20にアップロードした後でもよい。
撮影動画内のトピックは、以下のような例があげられる。以下は例示であり、これらに限られない。
・自己紹介
・経歴
・過去の目標と成果
・志望動機
・コミュニケーション能力
・報告、連絡、相談に関する事柄
・ストレス耐性
・将来について
・取り組んでいること
・リーダー経験
・顧客折衝経験
・働き方
・自宅のネット環境
・PCの所持の有無
・スマートフォンの所持の有無
・PCスキル
・副業に関して
・他社について
・自己評価について
例えば、面接実施時における採用担当者は、上記のようなトピックのうち、事前にどの項目を面接する際に伺うかを想定しておいてもよい。例えば、面接における採用担当者は、志望動機に関することをあえて聞かない等を設定しておいてもよい。
また、面接における採用担当者は、これらのようなトピックについて、面接中に特定のトピックの会話がなされた場合、そのトピックが話されたか否かについて記録しておいてもよい。面接動画システム1は、そのような機能が内蔵されていてもよい。具体的には、サーバ20は、採用担当者の端末からどのトピックについて話されたかにかかる操作の入力を受け付けてもよい。例えば、ある撮影動画内で自己紹介のトピックが会話された場合、サーバ20は、採用担当者の端末から自己紹介のトピックが話されたといった情報を記録しておくような操作の入力を受け付けてもよい。サーバ20は、上記に記載したような撮影動画中のトピックにかかる情報を撮影動画のデータベース2021に記憶してもよい。なお、採用担当者の端末は、採用担当者からトピックにかかる情報の入力を受け付けるにあたり、面接中に入力を受け付けてもよいし、面接終了後にトピックにかかる情報の入力を受け付けてもよい。さらに、採用担当者の端末は、面接中に採用担当者からトピックにかかる情報の入力を受け付ける場合、トピックにかかる情報とあわせて入力された時刻のタイムスタンプの情報を記録してもよい。
そして、採用担当者から受け付けた、トピックにかかる情報、および、タイムスタンプの情報は、撮影動画のデータベース2021に記憶した後、チャプターのデータベース2024の情報として活用してもよい。例えば、サーバ20は、トピック(例:自己紹介、自宅のネット環境)をチャプターのデータベースの項目「タイトル」の一部に組み込んでもよい。また、例えば、サーバ20は、所定のチャプターに分割する際に、当該トピックにかかる情報、および、タイムスタンプの情報を参照して所定のチャプターに分割してもよい。
さらに、面接における採用担当者は、例えば、トピックのひとつである自己紹介において、より詳細な項目が実施されているかチェックしてもよい。例えば、自己紹介は、言語化能力、説明能力、表現能力等の指標をはかれるものであり、具体的には、以下の項目が実施されているかのチェックリスト項目が存在していてもよい。以下は例示であり、これらに限られない。
・相手の前提知識に気を配れている
・自社だけで通用する専門用語を使用していない
・説明に用いる単位、指標が明確である
・在籍企業について触れていた
・実績数値が明確
・目標数値が明確
・端的に要約されている
・語りに自信がある
・具体的である
【0118】
このように面接の動画を撮影し、撮影した動画を他の事業者に対して公開することで、面接者は、一度面接の場において話したことを、繰り返さずとも他の事業者に対して伝達することが可能となる。結果、面接者は、労力をそこまで負担することなく、面接動画システム1に登録している様々な事業者に面接の情報等を提供することが可能となる。
【0119】
(撮影した動画に動画での発話内容を文字起こしした情報を関連付ける)
図11は、撮影した動画に動画での発話内容を文字起こしした情報を関連付ける処理の流れを示す図である。
【0120】
ステップS11021において、サーバ20は、撮影した動画に動画での発話内容を文字起こしした情報を関連付ける。
【0121】
ステップS11022において、サーバ20は、動画での発話内容を文字起こしした情報を付した動画と、動画に写っている面接者の経歴に関する情報を関連付ける。面接者の経歴に関する情報は、例えば、以下のようなものがある。以下は例示であり、これらに限られない。
・
図6の面接者のデータベース2022の項目「学歴」の情報
・
図6の面接者のデータベース2022の項目「職歴」の情報
・
図6の面接者のデータベース2022の項目「スキル」の情報
・
図6の面接者のデータベース2022の項目「履歴書のファイル」の情報
なお、面接動画システム1は、上記の情報を提示する際に、第2のユーザに対して把握しやすい形式で情報を提示してもよいものとする。面接動画システム1は、例えば、
図6の面接者のデータベース2022の各項目の情報を、ハッシュタグの形式で提示してもよい。また、面接動画システム1は、
図6の面接者のデータベース2022の項目「学歴」の情報に関して、面接者が通っていた教育機関の偏差値について、企業の選考者平均との偏差値の差分等の情報を提示してもよい。
ステップS11022において、サーバ20は、動画に写っている面接者の経歴に関する情報について、具体的には、上記に記したような
図6の面接者のデータベース2022の各項目の情報を参照し、関連付ける。
なお、サーバ20は、ステップS11021とステップS11022の順番について、順不同としてもよい。
【0122】
ステップS11023において、サーバ20は、1、または、複数の事業者に対して、撮影した動画とともに、ステップS11022にて関連付けた情報を閲覧可能とする。なお、サーバ20は、ステップS11023において、関連付けた情報を閲覧可能とする際に、
図6の面接者のデータベース2022の各項目をタグ等の視認しやすい形式で表示してもよいものとする。
【0123】
撮影した動画に動画での発話内容を文字起こしした情報を関連付ける処理を行うことで、第2のユーザは、撮影動画を閲覧する際に、撮影動画とあわせて、動画での発話内容を文字起こしした情報、面接者の経歴に関する情報を把握することが可能となる。これは、第2のユーザが面接者の様々な情報を収集する労力の軽減につながる。
【0124】
(チャプターに関する処理)
図12は、撮影動画を所定のチャプターに分割する処理の流れを示す図である。
【0125】
図12に関して、サーバ20は、撮影した動画の情報を撮影動画のデータベース2021に記憶しているものとする。
【0126】
ステップS12021において、サーバ20は、撮影した動画を所定のチャプターに分割する。
サーバ20は、例えば、撮影した動画を特定のテーマ、特定の場面、特定のセグメントのいずれかによって分割する。チャプターを分割する方法は、例えば、以下の通りである。以下は例示であり、これらに限られない。
・撮影動画を文字起こしした情報から分割
サーバ20は、撮影動画をまず音声処理を用いて、文字起こしを行う。そして、サーバ20は、文字起こしした情報に基づいて自然言語処理等を行い、特定のテーマ、特定の場面、特定のセグメントのいずれかによってチャプターを分割する。
・撮影動画を音声処理した情報から分割
サーバ20は、撮影動画について音声処理を行って、特定のテーマ、特定の場面、特定のセグメントのいずれかによってチャプターを分割する。
・撮影動画を特定の時間によって分割
サーバ20は、撮影動画について特定の時間によって分割を行う。サーバ20は、例えば、一定時間ごとに分割する。具体的には、サーバ20は、撮影動画の開始からの経過時間として、五分ごとに各チャプターに分割するようにしてもよい。
撮影した動画を特定のテーマ、特定の場面、特定のセグメントのいずれかによって分割することについて、サーバ20は、例えば、以下のように撮影動画を所定のチャプターに分割する。以下は例示であり、これらに限られない。
・自己紹介のチャプター
・転職理由に関して話しているチャプター
・働き方に関して話しているチャプター
・勤務場所に関して話しているチャプター
・志望動機に関して話しているチャプター
・職務経験に関して話しているチャプター
・質疑応答に関するチャプター
・実技試験に関するチャプター
・特定の人と会話しているチャプター
【0127】
ステップS12022において、サーバ20は、ステップS12021にて分割したチャプターの情報に基づき、チャプターのデータベース2024に記憶する。サーバ20は、例えば、チャプターのデータベース2024の項目「チャプターID」と、項目「撮影動画ID」と、項目「タイトル」と、項目「書き起こし内容」と、項目「開始時間」と、項目「終了時間」とを更新する。サーバ20は、例えば、項目「開始時間」を、ステップS12021にて分割したチャプターの情報に基づき、更新する。サーバ20は、例えば、撮影動画の8分から10分にかけてのチャプターの情報を記憶する時、項目「開始時間」に8:00と記憶する。また、サーバ20は、当該チャプターについて項目「終了時間」に10:00と記憶する。
なお、記憶したチャプターの情報について、サーバ20は、1、または、複数の事業者に対して、撮影した動画とともに、チャプターの情報を閲覧可能としてもよい。そして、サーバ20は、各チャプターについて、第2のユーザから再生にかかる操作の入力を受け付けることに応答して、各チャプターをそれぞれ再生可能としてもよい。
【0128】
撮影動画が所定のチャプターに分割されていることで、第2のユーザは、撮影動画の特に視聴したい箇所について、アクセスしやすいようになる。
【0129】
(志望動機のチャプターに関する処理)
図13は、志望動機のチャプターに関する処理の流れを示す図である。
【0130】
図13に関して、まず、サーバ20は、ステップS12021にて分割したチャプターの情報に基づき、チャプターのデータベース2024に記憶しているものとする。
【0131】
ステップS13021において、サーバ20は、チャプターのデータベース2024を参照し、志望動機に関するチャプターがあるか判定する。なお、志望動機に関するチャプターは、そもそも撮影動画内にて志望動機について話されていない場合、当該撮影動画には志望動機に関するチャプターが存在しない場合もある。志望動機に関するチャプターがあるか判定する方法は、例えば、以下のような例があげられる。以下は例示であり、これらに限られない。
・チャプターのタイトルに志望動機に関する文字が含まれているか判定
サーバ20は、例えば、チャプターのデータベース2024の項目「タイトル」に、志望動機に関関するキーワードが含まれている場合、志望動機に関するチャプターであると判定する。
・チャプターの書き起こし内容から志望動機かどうか判定
サーバ20は、例えば、チャプターのデータベース2024の項目「書き起こし内容」について、自然言語処理を行い、相関度等を計算し、志望動機に関するチャプターであるかを判定する。
【0132】
ステップS13022において、サーバ20は、志望動機に関するチャプターがあると判定した場合、当該志望動機に関するチャプターの情報を削除する処理を実行する。
【0133】
例えば、志望動機に関するチャプターを削除する処理を行うことで、第1のユーザは、面接時に話した面接した企業ならではの志望理由に関する該当部分を削除できる。志望理由にプライバシーな情報が含まれていた場合、面接動画システム1は、プライバシーな部分を削除し、撮影動画を第2のユーザに提示することが可能となる。
【0134】
(検索に関する処理)
図14は、検索に関する処理の流れを示す図である。
面接動画システム1において、第2のユーザは、特定のキーワード、特定のタグ、特定の条件等で第1のユーザ、第1のユーザの撮影動画等を検索することが可能である。以下の例は、特定のキーワードで第2のユーザから検索する操作を受け付ける例を示す。
想定例として、例えば、第2のユーザは、社内のプロダクトのセキュリティ対策を強化したいと考え、セキュリティエンジニアで仕事をした経験がある者を探しているとする。その場合、第2のユーザは、面接動画システム1において、セキュリティエンジニア等といった検索条件で検索することが可能である。加えて、第2のユーザは、特定のキーワード、特定のタグ、特定の条件等で検索することが可能であるため、特定のプログラミング言語を経験していて、なおかつ、セキュリティエンジニアの経験があるといった者を探すことも可能である。そうすることで、第2のユーザは、簡便にセキュリティエンジニアを検索することが可能となる。
【0135】
図14に関して、まず、サーバ20は、ステップS12021にて分割したチャプターの情報に基づき、チャプターのデータベース2024に記憶しているものとする。
【0136】
ステップS14031において、第2の装置30は、検索キーワードで撮影動画の検索する操作の入力を受け付ける。例えば、第2の装置30は、第2のユーザから「セキュリティエンジニア」といった検索キーワードで撮影動画を検索する操作の入力を受け付ける。
【0137】
ステップS14021において、サーバ20は、チャプターのデータベース2024を参照し、各チャプターに検索キーワード、もしくは、類似キーワードが含まれているか判定する。各チャプターに検索キーワードが含まれているか判定する方法は、ステップS13021に記載したような方法である。
また、サーバ20は、面接者のデータベース2022の各項目の情報を参照し、検索キーワード、もしくは、類似するキーワードが含まれているか判定してもよい。
【0138】
ステップS14022において、サーバ20は、チャプターに検索キーワードが含まれていると判定した場合、当該チャプターの情報を抽出する。
【0139】
ステップS14032において、第2の装置30は、抽出した当該チャプターの情報を提示する。例えば、第2の装置30は、抽出したチャプターの情報等を検索結果一覧の画面に提示してもよい。第2の装置30は、チャプターの情報に限らず、検索結果一覧の画面に、第1のユーザの情報、第1のユーザに対する評価の情報、検索結果件数の情報等を提示してもよい。
また、第2の装置30は、チャプターのデータベース2024の項目「書き起こし内容」の情報をあわせて提示してもよい。そして、第2の装置30は、書き起こし内容を提示する際に、当該検索キーワードの箇所を強調表示するようにしてもよい。
また、第2の装置30は、撮影動画のアップロードの新着順、撮影動画の閲覧数順等の指標で、検索結果一覧の並び順を変更できるようにしてもよい。
【0140】
このようにすることで、第2のユーザは、多くの面接者の中から、特定の条件、特定のキーワードに合致する面接者を迅速に発見することが可能となる。
【0141】
(撮影動画の開示対象に関する処理)
図15は、第1のユーザから撮影動画の開示しない対象を受け付けて、その受け付けた情報に応じて、撮影動画の公開範囲を制御する処理の説明を行ったものである。
【0142】
ステップS15011において、第1の装置10は、第1のユーザから、業種単位、会社単位、部門単位、人単位、または、職種単位で撮影した動画を開示しない対象を選択する操作を受け付ける。例えば、第1の装置10は、開示しない対象について以下のような操作を受け付ける。以下は例示であり、これらに限られない。
・IT業の事業者には動画を開示しない
・DEF株式会社には動画を開示しない
・DEF株式会社の開発部門には動画を開示しない
・DEF株式会社のエンジニアには動画を開示しない
・DEF株式会社のエンジニアの田中さんには動画を開示しない
・小売業の事業者と製造業の事業者には動画を開示しない
・小売業の事業者と、DEF株式会社の開発部門には動画を開示しない
第1の装置10は、第1のユーザから、例えば、特定のフォームに入力する、特定のボタンを操作する等によって、動画を開示しない対象を選択する操作を受け付ける。
なお、第1の装置10は、第1のユーザから、任意のタイミングで動画を開示しない対象を選択する操作を受け付ける。具体的には、第1の装置10は、第1のユーザから、撮影動画の公開前に開示しない対象を選択する操作を受け付けてもよいし、撮影動画の公開後に開示しない対象を選択する操作を受け付けてもよい。
【0143】
ステップS15021において、サーバ20は、受け付けた情報を撮影動画のデータベース2021の項目「開示しない対象」に記憶する。
【0144】
ステップS15022において、サーバ20は、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開する。ただし、その際、サーバ20は、ステップS15011にて設定をした開示しない対象については閲覧可能として撮影動画を公開しない。
【0145】
撮影動画の公開範囲の制御を行うことで、第1のユーザは、知られたくない相手にプライバシー情報の提供を防ぐことが可能となる。
【0146】
(評価に関する処理)
図16は、第2のユーザから、第1のユーザに対する評価を受け付けることに関する処理の流れを示す図である。
【0147】
図16に関して、サーバ20は、撮影動画のデータベース2021の情報を参照し、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開している状態であるとする。また、サーバ20は、閲覧公開の際に、撮影した動画のみならず、撮影した動画に関する情報をあわせて提示しておいてもよい。
【0148】
ステップS16031において、第2の装置30は、第2のユーザから第1のユーザに対する評価の入力を受け付ける。評価は、採用条件に関する評価を含むものとする。第2の装置30は、例えば、特定の事業者から提示年収の入力を受け付ける。
評価にあたり、面接動画システム1は、第2のユーザから入札形式で評価を受け付けてもよい。例えば、面接動画システム1は、一方の会社から提示年収として500万円、もう一方の会社から提示年収700万円という競り合うような入札形式で評価を受け付けてもよい。入札形式で受け付ける評価の内容の中には、以下のようなものが含むことも考慮される。以下は例示であり、これらに限られない。
・採用条件:年収、福利厚生等
・業務形態:正社員、副業、業務宅等
・業務内容の提案:副業の業務内容等
・資格教育機関の場合、教育コンテンツの提案
・人材派遣会社の場合、派遣先の提案
【0149】
ステップS16021において、サーバ20は、ステップS16031にて入力された評価の情報を受け付ける。
【0150】
ステップS16022において、サーバ20は、ステップS16021にて受け付けた評価の情報を評価のデータベース2025に記憶する。受け付けた評価の情報に基づき、サーバ20は、例えば、評価のデータベース2025の項目「評価ID」と、項目「面接者ID」と、項目「事業者ID」と、項目「評価」と、項目「評価日時」と、を更新する。
【0151】
ステップS16023において、サーバ20は、評価の情報を公開する。評価の情報は、第1のユーザ、第2のユーザに対して公開されてもよいものとする。なお、第1のユーザは、評価の情報を採用条件、業務形態、事業者の業種、事業者の勤務地等の各種の条件で、フィルタリングして閲覧することが可能であってもよい。
【0152】
第2のユーザから第1のユーザに対する評価を受け付けることで、第1のユーザは、評価を確認することが可能となる。そして、第1のユーザは、評価を受けて、第1のユーザにおける数値的な評価(例えば、年収等)、第1のユーザの長所、第1のユーザの改善点等を把握することが可能となる。
【0153】
(評価の公開に関する処理)
図17は、第2のユーザから、第1のユーザに対する評価を受け付けた後、当該評価の公開に関する処理の流れを示す図である。面接動画システム1は、例えば、当該評価の情報を一部非公開にしておき、第1のユーザから一定の金額を受領することに応答して、当該評価の情報を公開する。
【0154】
ステップS17011において、第1の装置10は、求職者から所定の操作を受け付ける。所定の操作は、例えば、課金の操作等である。
【0155】
ステップS17021において、サーバ20は、所定の操作の情報を受け付ける。
【0156】
ステップS17022において、サーバ20は、ステップS17021にて受け付けた所定の操作に対し、所定の条件が満たされたかどうか判定する。サーバ20は、例えば、課金額が1000円以上の場合、所定の条件が満たされたと判定する。
【0157】
ステップS17023において、サーバ20は、所定の条件が満たされた場合、例えば、第2のユーザからの評価に関する情報を閲覧可能として公開する。
【0158】
このようにすることで、面接動画システム1は、収益の安定性を確保することが可能となる。それにより、面接動画システム1は、面接動画システム1にかかるサービスを持続的に提供することが可能となりうる。
【0159】
(情報の公開に関する処理)
図18は、第1のユーザの各種情報に関して、第2のユーザから所定の操作を受け付けることに応じて、各種情報を公開する処理の流れを示す図である。面接動画システム1は、例えば、第1のユーザの顔写真の情報を一部非公開にしておき、第2のユーザから一定の金額を受領することに応答して、当該顔写真の情報を公開する。
【0160】
ステップS18031において、第2の装置30は、第2のユーザから所定の操作を受け付ける。所定の操作は、例えば、課金の操作等である。
【0161】
ステップS18021において、サーバ20は、所定の操作の情報を受け付ける。
【0162】
ステップS18022において、サーバ20は、ステップS18021にて受け付けた所定の操作に対し、所定の条件が満たされたかどうか判定する。サーバ20は、例えば、課金額が1000円以上の場合、所定の条件が満たされたと判定する。
【0163】
ステップS18023において、サーバ20は、所定の条件が満たされた場合、求職者に関する情報、第2のユーザからの評価に関する情報の少なくともいずれかの組み合わせについて、閲覧可能として公開する。求職者に関する情報は、例えば、求職者の顔写真の情報、求職者の経歴に関する情報等である。
【0164】
このようにすることで、面接動画システム1は、収益の安定性を確保することが可能となる。それにより、面接動画システム1は、面接動画システム1にかかるサービスを持続的に提供することが可能となりうる。
【0165】
<画面例>
図19は、撮影動画を提示する画面を示す図である。
【0166】
図10で説明したように、面接動画システム1は、撮影した動画を1、または、複数の事業者に提示する。
図19は、撮影動画を提示する画面の一例である。
【0167】
具体的には、第2の装置30は、ダイアログ画面1900に以下の各情報を提示する。
・領域1901は、面接者の撮影動画の再生にかかる操作の入力を第2のユーザから受け付ける領域である。第2のユーザから再生にかかる操作の入力受け付けたことに応答して、第1の装置10は、動画の再生を行う。なお、領域1901において、第2の装置30は、動画の一時停止、倍速再生等を実施することも可能である。
【0168】
図20は、面接者に関する情報を提示する画面を示す図である。
【0169】
図10で説明したように、面接動画システム1は、撮影した動画を1、または、複数の事業者に提示する。また、
図11で説明したように、第2の装置30は、撮影した動画とともに面接者の経歴情報等もあわせて提示してもよい。
図20は、撮影した動画と面接者の経歴情報をあわせて提示する画面の一例である。
【0170】
具体的には、第2の装置30は、ダイアログ画面2000に以下の各情報を提示する。
・領域1901は、上記にて説明した通りである。
・領域2001は、面接者の経歴情報等を提示する領域である。面接者の経歴情報は、具体的には、面接者の学歴、面接者の職歴、面接者のスキルに関する情報等を提示する。なお、面接者の経歴情報は、
図11のステップS11022にて説明したような情報を含めてもよい。
【0171】
図21は、撮影動画のチャプターに関する情報を提示する画面を示す図である。
【0172】
図10で説明したように、面接動画システム1は、撮影した動画を1、または、複数の事業者に提示する。また、
図12で説明したように、第2の装置30は、撮影した動画とともに撮影動画のチャプターの情報等もあわせて提示しても良い。
図21は、撮影した動画と撮影装画のチャプターの情報をあわせて提示する画面の一例である。
【0173】
具体的には、第2の装置30は、ダイアログ画面2100に以下の各情報を提示する。
・領域1901は、上記にて説明した通りである。
・領域2101は、撮影動画の各チャプターの情報等を提示する領域である。領域2101は、各チャプターごとに、再生にかかる操作の入力を第2のユーザから受け付けることも可能である。そのようにすることで、第2のユーザは、見たい箇所のチャプターだけ視聴することも可能である。
また、領域2101は、各チャプターごとにタイトル、説明、チャプターの書き起こし内容等をあわせて表示してもよいものとする。
【0174】
図22は、撮影動画に関する様々な情報を提示する画面を示す図である。
【0175】
図10で説明したように、面接動画システム1は、撮影した動画を1、または、複数の事業者に提示する。
また、
図11で説明したように、第2の装置30は、撮影した動画とともに面接者の経歴情報等もあわせて提示してもよい。また、
図12で説明したように、第2の装置30は、撮影した動画とともに撮影動画のチャプターの情報等もあわせて提示してもよい。
図22は、撮影した動画とともに、撮影動画に関する情報、撮影動画の面接者に関する情報等の様々な情報をあわせて一画面に提示する画面の一例である。
【0176】
具体的には、第2の装置30は、ダイアログ画面2200に以下の各情報を提示する。
・領域1901は、上記にて説明した通りである。
・領域2001は、上記にて説明した通りである。
・領域2101は、上記にて説明した通りである。
・領域2201は、第2のユーザから、特定のキーワード、特定のタグ、特定の条件等で第1のユーザ、第1のユーザの撮影動画等を検索することが可能な領域である。検索に関する処理の詳細は、
図14にて説明している。
・領域2202は、第2のユーザから、第1のユーザへの評価の入力を受け付けることが可能な領域である。評価の入力に関する詳細は、
図16にて説明している。
【0177】
<変形例>
(1)マーケットバリュー
上記で記載したように、サーバ20は、所定の事業者で実施された面接の内容を動画撮影したものを、1、または、複数の事業者に公開する。面接動画システム1において、動画撮影する際は、カメラ70等を用いて面接者の動画撮影を行う。サーバ20は、撮影した動画の情報をカメラ70から受け取り、サーバ20の撮影動画のデータベース2021に記憶する。そして、サーバ20は、撮影動画のデータベース2021の情報を参照し、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開する。
面接動画システム1において、動画撮影する面接について、面接は、1、または、複数の事業者内における実績の報告を行ったものでもよい。例えば、実績の報告を行ったものは、事業者内で行われた半期の評価について上司についてプレゼンしたミーティングの内容を録画撮影したものでもよい。
これにより、第2のユーザは、実績の報告を行っている様子を見て、実際にどのように働いているか、どのような実績をその会社で残しているか等実際の働いている様子を伺い知ることが可能となる。また、これにより、第1のユーザはプレゼンしたミーティングの内容を通じて、詳細に実際に働いている様子、実績、雰囲気等を、第2のユーザに伝えることができる。そうすることで、第1のユーザは、第2のユーザに面接だけでは伝わりきれないような第1のユーザの良いところを伝えることも可能となる。さらに、実績の報告を行った動画は、第2のユーザに公開した後に、第2のユーザから当該動画に対する評価を受け付けてもよい。このように評価を受け付けることにより、第1のユーザは、自身の市場価値を客観的に把握することが可能となる。また、面接動画システム1は、第2のユーザからの評価に基づき、第1のユーザに対するスキルアップの機会を提案してもよい。
また、面接動画システム1は、撮影した動画について、所定の要件を満たすと、撮影した動画を開示することを提案してもよい。所定の要件は、例えば、撮影動画を撮影してから一定の期間が経過したら、撮影した動画を開示することを提案してもよい。このようにすることで、第1のユーザは、撮影した動画について忘れていた場合、気づくことができる。また、このように撮影した動画の開示を提案することは、面接動画システム1にとって、プラットフォーム上における撮影動画の公開数の増加に寄与することにもつながる。
なお、面接動画システム1において、第1のユーザがマーケットバリュー(市場価値)を把握したい等の目的の場合でも、サーバ20は、所定の事業者で実施された面接の内容を動画撮影したものを、1、または、複数の事業者に公開してもよい。つまり、マーケットバリューの把握を目的とした動画の公開は、例えば、ステップS10023において、求職以外を目的として動画を公開することの一例である。求職以外の目的は、例えば、第1のユーザがすぐには求職活動を求めていないがその時点での自分の市場価値を知りたい場合等である。自分の市場価値を知ることは、転職活動を即座に考えている場合に限らず、将来の展望、自分のキャリアプラン等を考える上で非常に重要なことである。
面接動画システム1は、ステップS10023において、求職以外を目的として動画の公開する場合、撮影した動画について、求職が目的ではないことが認識できる態様で動画を公開するものとする。撮影した動画について求職が目的ではないことが認識できる態様は、例えば、タグ付けにより求職が目的ではないことを示す、特定のUIデザインにより撮影した動画について求職が目的ではないことを示す等である。
【0178】
(2)第1のユーザに対するレコメンド
サーバ20は、AI(人工知能)を活用して、第1のユーザに対して、第1のユーザに適正と推定される事業者をレコメンドしてもよい。例えば、サーバ20は、以下のような方法でレコメンドを実現する。以下は例示であり、これらに限られない。
まず、サーバ20は、撮影動画のデータベース2021、面接者のデータベース2022等の各種データベースから第1のユーザに関する情報を参照する。次に、サーバ20は、事業者側の求めている人材が掲載されている文書(例:ジョブディスクリプション等)の情報を参照する。次に、サーバ20は、参照した第1のユーザに関する情報と、事業者側の求めている人材が掲載されている文書(例:ジョブディスクリプション等)の情報との相関関係を求めるため、相関分析を使用する。相関分析は、ピアソン相関係数等の統計的な指標を使用して、各データ間の相関関係を評価する。AIは、相関分析において、大量のデータから各データ間の相関関係を自動的に検出し、評価する。サーバ20は、例えば、AIに第1のユーザに関する情報と、複数の事業者のジョブディスクリプションとを入力し、第1のユーザに適すると推定される事業者を出力させる。サーバ20は、相関分析の結果を用いて、例えば、第1のユーザに関する情報と、強い正の相関関係のある、事業者の情報を第1のユーザに提示してもよい。
【0179】
(3)第2のユーザに対するレコメンド
サーバ20は、第2のユーザから特定の第1のユーザに対するオファーの入力に関する操作を受け付けたとする。サーバ20は、オファーの入力に関する操作を受け付けたことに応答して、第2のユーザに対して、オファーした特定の第1のユーザとは異なる、オファーした特定の第1のユーザの属性情報に近しいような第1のユーザをレコメンドしてもよい。なお、サーバ20は、AI(人工知能)を活用して、レコメンドしてもよい。例えば、サーバ20は、以下のような方法でレコメンドを実現する。以下は例示であり、これらに限られない。
まず、サーバ20は、撮影動画のデータベース2021、面接者のデータベース2022等の各種データベースからオファーした特定の第1のユーザに関する情報を参照する。次に、サーバ20は、撮影動画のデータベース2021、面接者のデータベース2022等の各種データベースを参照し、オファーした特定の第1のユーザとは異なる、第1のユーザの情報を収集する。次に、サーバ20は、オファーした特定の第1のユーザに関する情報と、オファーした特定の第1のユーザとは異なる、第1のユーザの情報との相関関係を求めるため、相関分析を使用する。サーバ20は、例えば、AIに、所定の第1のユーザに関する情報と、他の複数の第1のユーザに関する情報とを入力し、オファーした特定の第1のユーザと強い正の相関関係(性質が類似する)のある、第1のユーザを出力させる。サーバ20は、相関分析の結果を用いて、例えば、オファーした特定の第1のユーザに関する情報と、強い正の相関関係のある、オファーした特定の第1のユーザとは異なる、第1のユーザの情報を第2のユーザに提示してもよい。
【0180】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態、その変形は、発明の範囲、要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0181】
<付記>
以下に説明するのは、上記の各実施形態で説明した事項を付記したものである。
(付記1)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、所定の事業者で実施されている面接の内容を動画撮影するステップと、撮影した動画を記憶するステップと、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開するステップと、を実行させる、プログラム。
【0182】
(付記2)
動画に映っている求職者の経歴に関する情報を動画に関連付けるステップを、プロセッサに実行させ、公開するステップにおいて、1、または、複数の事業者に対して、動画とともに、求職者の経歴に関する情報を閲覧可能とする、(付記1)に記載のプログラム。
【0183】
(付記3)
動画での発話内容を文字起こしした情報を動画に関連付けるステップを、プロセッサに実行させ、公開するステップにおいて、1、または、複数の事業者に対して、動画とともに、動画での発話内容を文字起こしした情報を閲覧可能とする、(付記1)に記載のプログラム。
【0184】
(付記4)
動画を記憶するステップにおいて、動画は、所定のチャプターに分割され、所定のチャプターは、特定のテーマ、特定の場面、特定のセグメントのいずれかによって分割される、(付記1)に記載のプログラム。
【0185】
(付記5)
動画を記憶するステップにおいて、分割したチャプターが、志望動機に関するチャプターである場合、当該チャプターを削除する、(付記4)に記載のプログラム。
【0186】
(付記6)
公開するステップにおいて、事業者は、求人企業、資格教育機関、研修機関、人材派遣会社、人材紹介会社、または、これらのうち少なくともいずれかの組み合わせである、(付記1)に記載のプログラム。
【0187】
(付記7)
公開するステップにおいて、求職者から、動画を開示しない1、または、複数の事業者を選択する操作を受け付ける、(付記1)に記載のプログラム。
【0188】
(付記8)
公開するステップにおいて、求職者から、業種単位、会社単位、部門単位、人単位、または、職種単位で動画を開示しない対象を選択する操作を受け付ける、(付記7)に記載のプログラム。
【0189】
(付記9)
1、または、複数の事業者から、求職者に対して評価を受け付けるステップと、評価を公開するステップとをプロセッサに実行させ、公開するステップにおいて、事業者が求職者に対して入力した評価を公開する、(付記1)に記載のプログラム。
【0190】
(付記10)
公開するステップにおいて、求職者により所定の条件が満たされると、1、または、複数の事業者からの評価に関する情報が閲覧できるようになる、(付記9)に記載のプログラム。
【0191】
(付記11)
公開するステップにおいて、1、または、複数の事業者により所定の条件が満たされると、求職者に関する情報、1、または、複数の事業者からの評価に関する情報の少なくともいずれかの組み合わせが閲覧できるようになる、(付記9)に記載のプログラム。
【0192】
(付記12)
評価を受け付けるステップにおいて、評価は、採用条件に関する評価である、(付記9)に記載のプログラム。
【0193】
(付記13)
評価の入力を受け付けるステップにおいて、1、または、複数の事業から、入札形式で評価を受け付ける、(付記9)に記載のプログラム。
【0194】
(付記14)
動画撮影するステップにおいて、面接は、1、または、複数の事業者内における実績の報告を行った面接を含む、(付記1)に記載のプログラム。
【0195】
(付記15)
撮影した動画について、所定の要件を満たすと、撮影した動画を開示することを提案する、(付記14)に記載のプログラム。
【0196】
(付記16)
閲覧可能として公開するステップにおいて、求職以外を目的として動画の公開を実施する場合、動画は求職が目的ではないことが認識できる態様で動画を公開する、(付記14)に記載のプログラム。
【0197】
(付記17)
動画で話されていたトピックに関する情報を、所定の事業者で実施されている面接の担当者から受け付けるステップを、プロセッサに実行させ、記憶するステップにおいて、トピックに関する情報を動画に関連付ける、(付記1)に記載のプログラム。
【0198】
(付記18)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、プロセッサが、所定の事業者で実施されている面接の内容を動画撮影するステップと、撮影した動画を記憶するステップと、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開するステップと、を実行する、方法。
【0199】
(付記19)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、制御部が、所定の事業者で実施されている面接の内容を動画撮影するステップと、撮影した動画を記憶するステップと、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開するステップと、を実行する、情報処理装置。
【0200】
(付記20)
所定の事業者で実施されている面接の内容を動画撮影する手段と、撮影した動画を記憶する手段と、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開する手段と、を具備する、システム。
【符号の説明】
【0201】
1:面接動画システム、10:第1の装置、12:通信IF、13:入力装置、14:出力装置、15:メモリ、16:記憶部、19:プロセッサ、20:面接動画サービスのサーバ、22:通信IF、23:入出力IF、25:メモリ、26:ストレージ、29:プロセッサ、30:第2の装置、32:通信IF、33:入力装置、34:出力装置、35:メモリ、36:記憶部、39:プロセッサ、70:カメラ、80:ネットワーク、111:アンテナ、121:第1無線通信部、130:操作受付部、132:ディスプレイ、140:音声処理部、141:マイク、142:スピーカー、161:撮影動画情報、191:入力操作受付部、192:送受信部、193:データ処理部、194:報知制御部、201:通信部、202:記憶部、203:制御部、311:アンテナ、321:第1無線通信部、330:操作受付部、332:ディスプレイ、340:音声処理部、341:マイク、342:スピーカー、391:入力操作受付部、392:送受信部、393:データ処理部、394:報知制御部、2021:撮影動画のデータベース、2022:面接者のデータベース、2023:事業者のデータベース、2024:チャプターのデータベース、2025:評価のデータベース、2031:受信制御モジュール、2032:送信制御モジュール、2033:管理モジュール、2034:動画処理モジュール
【要約】
【課題】人材採用に関わる顧客体験を向上させる施策を提供すること。
【解決手段】プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、所定の事業者で実施されている面接の内容を動画撮影するステップと、撮影した動画を記憶するステップと、撮影した動画を1、または、複数の事業者に対して閲覧可能として公開するステップと、を実行させる、プログラム。
【選択図】
図10