(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】アイマスク
(51)【国際特許分類】
A61F 9/04 20060101AFI20240917BHJP
【FI】
A61F9/04 340
(21)【出願番号】P 2023167576
(22)【出願日】2023-09-28
【審査請求日】2023-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】522169195
【氏名又は名称】株式会社ルル
(74)【代理人】
【識別番号】100184789
【氏名又は名称】宮▲崎▼ 浩充
(72)【発明者】
【氏名】白井 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】松浦 泰明
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3096132(JP,U)
【文献】実開昭51-121292(JP,U)
【文献】中国実用新案第217886367(CN,U)
【文献】中国実用新案第205019241(CN,U)
【文献】実開平03-058413(JP,U)
【文献】特開2000-166958(JP,A)
【文献】米国特許第02755803(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0138891(US,A1)
【文献】実開平03-126117(JP,U)
【文献】中国実用新案第210158776(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0007077(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/04
A61F 7/00-7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
布により形成されるアイマスクであって、
温冷部材を内蔵可能であり、ユーザーの目に当接するマスク本体と、
前記マスク本体をユーザーの目に当接させた状態で保持可能な保持部と、
を備え、
前記マスク本体は、
中間部が左右に膨らんで水平方向長さが最大に構成され、
ユーザーの目元に当接可能な目元当接部と、
前記目元当接部の上端
から連続して前記目元当接部
の前方に配設され
、左右端部が前記目元当接部に縫着される前合わせ部と、
前記目元当接部の下端
および左右端部に縫着され、前記目元当接部に対向して前方に配設される後ろ合わせ部と、
を備え、
前記前合わせ部の下辺は、前記中間部より下方に配設されるとともに、前記中間部の水平方向長さより小さく構成され、
前記後ろ合わせ部の上辺は、前記前合わせ部の下辺より上方に配設され、
前記前合わせ部および前記後ろ合わせ部の一部同士が重なり合い、前記温冷部材を隠蔽可能であることを特徴とするアイマスク。
【請求項2】
前記前合わせ部は、下辺を除く辺が前記目元当接部に当接し、
前記後ろ合わせ部は、上辺を除く辺が前記目元当接部に当接し、
前記前合わせ部の下端近傍と前記後ろ合わせ部の近傍とが重なり合う請求項1に記載のアイマスク。
【請求項3】
前記前合わせ部は、前記後ろ合わせ部と重なり合う領域に第1の係合部をさらに備え、
前記後ろ合わせ部は、前記第1の係合部と係合可能な第2の係合部をさらに備える請求項1又は2に記載のアイマスク。
【請求項4】
前記温冷部材は、
電力を用いて所定温度に設定可能な部材であり、ユーザーの操作により温度を調整可能に構成され、
ユーザーが操作可能な操作部を備え、
前記前合わせ部は、前記操作部の前方に配設されるとともに、前記操作部を隠蔽可能であ
り、
前記後ろ合わせ部は、前記温冷部材の前方に配置されるとともに、前記操作部の前方を開放する開放部をさらに備え、
前記開放部は、前記操作部の形状に対応して内側に入り込んで形成される請求項1又は2に記載のアイマスク。
【請求項5】
前記開放部は、端部の形状を保持する補強材をさらに備え、
前記補強材は、前記開放部の端部に沿って配設される請求項
4に記載のアイマスク。
【請求項6】
前記後ろ合わせ部の上辺の長さは、
前記中間部の水平方向長さに等しく構成される請求項
1又は2に記載のアイマスク。
【請求項7】
前記保持部は、頭部周縁に巻回されるバンド状に構成されるとともに、両端部が前記前合わせ部と前記後ろ合わせ部の一部同士が重なり合う領域の水平方向に対向する端部に各々縫着される請求項1に記載のアイマスク。
【請求項8】
請求項1に記載される前記温冷部材と、
前記温冷部材を収容する前記アイマスクと、
を備える温冷部材内蔵アイマスク。
【請求項9】
請求項4に記載される前記温冷部材と、
前記温冷部材を収容する前記アイマスクと、
を備える温冷部材内蔵アイマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイマスクの技術に関し、特に、内容物を包含する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、温冷部材を内蔵可能なアイマスクが提供され、マスク本体に温冷部材を挿入可能なポケットが備えられ、このポケットが表地と裏地の間に形成されることが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1において開示されるアイマスクによると、アイマスク上部のポケット開口部から温冷部材を出し入れすることにより、目元に温感又は冷感を与えるアイマスクを提供することができる。
【0005】
しかし、上記特許文献1のアイマスクのポケットは上方に開口しており、マスク本体に内蔵されている温冷部材がポケット外に露出し、或いは脱落するおそれがある。
【0006】
そこで、内蔵されている温冷部材の露出又は脱落を抑制し、安定的に保持可能なアイマスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明は、布により形成されるアイマスクであって、温冷部材を内蔵可能であり、ユーザーの目に当接するマスク本体と、前記マスク本体をユーザーの目に当接させた状態で保持可能な保持部とを備え、前記マスク本体は、中間部が左右に膨らんで水平方向長さが最大に構成され、ユーザーの目元に当接可能な目元当接部と、前記目元当接部の上端から連続して前記目元当接部の前方に配設され、左右端部が前記目元当接部に縫着される前合わせ部と、前記目元当接部の下端および左右端部に縫着され、前記目元当接部に対向して前方に配設される後ろ合わせ部とを備え、前記前合わせ部の下辺は、前記中間部より下方に配設されるとともに、前記中間部の水平方向長さより小さく構成され、前記後ろ合わせ部の上辺は、前記前合わせ部の下辺より上方に配設され、前記前合わせ部および前記後ろ合わせ部の一部同士が重なり合い、前記温冷部材を隠蔽可能なアイマスクである。
【発明の効果】
【0008】
本発明におけるアイマスクによると、温冷部材を安定的に保持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態におけるアイマスクの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態におけるアイマスクの構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態におけるアイマスクに内蔵される温冷部材の構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態におけるアイマスクの構成の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態におけるアイマスクの構成の一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態におけるアイマスクの構成部材の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、同一の構成要素又は構成部材に対しては同一の符号を付し、これに関する重複する説明は省略する。
【0011】
本発明の実施形態において、前方とは、ユーザーがアイマスク1を装着した場合における前方向を示し、後方とはこの反対方向を示す。本発明における上方とは、ユーザーがアイマスク1を装着した場合における上方向を示し、下方とはこの反対方向を示す。本発明における横方向とは、ユーザーがアイマスク1を装着した場合における左右方向を示す。
【0012】
本発明の実施形態において、正面とは、ユーザーがアイマスク1を装着した場合における前方から見る面を示し、背面とは、ユーザーがアイマスク1を装着した場合における後方から見る面を示す。
【0013】
図1は、実施形態におけるアイマスク1の構成の一例を示す図である。アイマスク1は、布により形成される。アイマスク1を形成する布は、綿、麻、絹などの天然繊維により構成されてもよいし、ポリエステルなどの合成繊維により構成されてもよい。
【0014】
アイマスク1は、本体部2と、本体部2の横方向の両端に当接する保持部3を備える。本体部2は、正面視ユーザーの目元の形状に対応する形状を有する。本体部2は、ユーザーの目元に当接可能な目元当接部4と、目元当接部4の前方に配設される前合わせ部6と、後ろ合わせ部8をさらに備える。
【0015】
保持部3は、本体部2をユーザーの目元に当接させた状態を保持可能な部材で構成される。一例として、保持部3は、ユーザーの頭部周縁に巻回可能なバンド状に構成されてもよい。保持部3は、両端が本体部2の左右方向における端部に各々縫着される。
【0016】
目元当接部4は、
図1に示される本体部2の背面に配設され、ユーザーの目元に当接可能に構成される。前合わせ部6は、目元当接部4に端部が当接し、目元当接部4の前方に配設される。
図1に示される例において、前合わせ部6の上辺は目元当接部4の上辺に当接する。
【0017】
前合わせ部6は、目元当接部4の上辺から連続して目元当接部4の前方に配設されてもよい。このような構成により、縫合などによる接合部分を減少させ、本体部2の手触り感を向上させることができる。前合わせ部6は、目元当接部4と一体形成されてもよい。
【0018】
後ろ合わせ部8は、目元当接部4に端部が当接し、目元当接部4の前方に配設される。
図1に示される例において、後ろ合わせ部8の下辺は、目元当接部4の下辺に当接する。
【0019】
後ろ合わせ部8は、目元当接部4の下辺から連続して目元当接部4の前方に配設されてもよい。このように、後ろ合わせ部8と目元当接部4が一体形成されることにより、縫合などによる接合部分を減少させ、本体部2の手触り感を向上させることができる。
【0020】
前合わせ部6および後ろ合わせ部8の一部同士が重なり合うよう構成されてもよい。本実施形態において、目元当接部4、並びに前合わせ部6および後ろ合わせ部8により囲まれる領域が形成され、温冷部材10を当該領域内に内蔵可能である。
【0021】
前合わせ部6および後ろ合わせ部8の一部同士が重なり合い、温冷部材10を隠蔽することが可能となる。
図1に示される例において、前合わせ部6および後ろ合わせ部8の一部同士が重なり合うことにより、温冷部材10が本体部2内に内蔵されている状態で、温冷部材10が外部に露出しないよう隠蔽可能である。
【0022】
図2は、本発明の実施形態におけるアイマスク1の構成の一例を示す図である。
図2に示される例において、前合わせ部6と後ろ合わせ部8の端部が夫々上下に引かれると、本体部2は温冷部材10を挿入可能に開口する。
【0023】
図2に示される例において、前合わせ部6の下辺を除く3辺が目元当接部4に当接する。すなわち、前合わせ部6は、上辺および左右の辺が目元当接部4に当接し、下端が開放される。後ろ合わせ部8の上辺を除く3辺が目元当接部4に当接する。すなわち、後ろ合わせ部8は、下辺および左右の辺が目元当接部4に当接し、上端が開放される。
【0024】
そして、前合わせ部6の下端近傍と後ろ合わせ部8の上端近傍とが重なり合うよう構成される。
図2に示される例において、前合わせ部6の下端近傍部分は、後ろ合わせ部8の上端近傍部分より前方に配設され、両者は前後に重なり合う。
【0025】
前合わせ部6の下端近傍部分を上方に持ち上げ、後ろ合わせ部8の上端近傍部分を下方に引き下げると、本体部2が温冷部材10を収容可能に開口する。温冷部材10を収容して、開口状態を解除すると、前合わせ部6の下端近傍部分と後ろ合わせ部8の上端近傍部分とが温冷部材10の前方において重なり合う。このような構成によると、アイマスク1は、温冷部材10の露出や脱落を抑制し、温冷部材10を好適に内蔵可能である。
【0026】
図2に示される例において、前合わせ部6および後ろ合わせ部8は、各々左右の端辺が目元当接部4に当接する。前合わせ部6および後ろ合わせ部8は、各々左右の端辺が目元当接部4に縫着されてもよい。
【0027】
前合わせ部6および後ろ合わせ部8の目元当接部4との縫着部分のうち、一部分が重複する。このような構成により、前合わせ部6の下端近傍部分が後ろ合わせ部8の上端近傍部分の前方に配設されるとともに両者が重なり合う。
【0028】
本実施形態において、保持部3の両端部は、前合わせ部6と後ろ合わせ部8の一部同士が重なり合う領域の水平方向に対向する端部に各々縫着される。
図2に示される例において、保持部3の両端部は、各々本体部2の左右端部に縫い付けられる。
【0029】
これら両端部は、前合わせ部6および後ろ合わせ部の左右の端部のうち重なり合う部分に縫い付けられる。そうすると、保持部3をユーザーの頭部に巻回してアイマスク1が装着される場合に、前合わせ部6および後ろ合わせ部8の重なり合う左右の端部が横方向に引っ張られる。そのため、前合わせ部6と後ろ合わせ部8の重なり合う部分が左右に引っ張られ、本体部2が開口し難くなる。これにより、アイマスク1がユーザーに装着されている状態で、本体部2に内蔵される温冷部材10が露出或いは脱落するのを好適に抑制可能となる。
【0030】
なお、
図2に示される例とは異なり、本体部2は、上下方向に開口する態様で前合わせ部6と後ろ合わせ部8の一部が重なり合ってもよい。すなわち、前合わせ部6および後ろ合わせ部8の中心方向における端部が各々開放されるとともに重なり合うよう構成されてもよい。
【0031】
後述するように、温冷部材10は、ユーザーが操作可能な操作部12を備える。本実施形態において、後ろ合わせ部8は、温冷部材10の前方に配置されるとともに、操作部12の前方を開放する開放部20を備える。
【0032】
温冷部材10が本体部2内に収容され、操作部12が前方に位置する場合、後ろ合わせ部8は、操作部12に対応する開放部20を備えてもよい。このような構成により、ユーザーによる操作部12の操作がより簡便になる。
【0033】
図3は、本発明の実施形態における温冷部材10の構成の一例を示す図である。本実施形態において、温冷部材10は、電力を用いて所定温度に設定可能な部材であり、保温および保冷の機能を有する。あるいは、温冷部材10は、保温若しくは保冷の機能のみを有する部材であってもよい。
【0034】
温冷部材10は、本体部2に内蔵可能な形状を有する。温冷部材10は可撓性を有し、前合わせ部6と後ろ合わせ部8との重なり合う部分を拡開して本体部2を開口させ、形状を調整しながら本体部2内に収容可能である。
【0035】
温冷部材10は、ユーザーが操作可能な操作部12を備える。温冷部材10は、ユーザーの操作により温度を調整可能に構成される。
図3に示される例において、操作部12は、ユーザーが押圧することにより温度を変更可能に構成される。
【0036】
温冷部材10は、設定温度を報知する報知機能を備えてもよい。一例として、ユーザーによる操作に応じて設定された温度をランプ発光態様により報知してもよい。
【0037】
操作部12は、ケーブル等との接続端子を有してもよい。一例として、電池への充電のためケーブルを接続可能な接続端子を有する。
図3に示される例において、操作部12は、円柱状に構成され、側面に接続端子を備える。
【0038】
図4は、本発明の実施形態におけるアイマスク1の構成の一例を示す図である。
図4は、本体部2内に温冷部材10の収容態様の一例を示す。
図4に例示されるアイマスク1において、前合わせ部6は、後ろ合わせ部8と重なり合う領域に第1係合部15をさらに備え、後ろ合わせ部8は、第1係合部15と係合可能な第2係合部16をさらに備える。
【0039】
第1係合部15と第2係合部16は、ユーザーにより着脱自在に構成される。第1係合部15と第2係合部16とが係合している状態において、前合わせ部6と後ろ合わせ部8との重なり合いが保持される。
【0040】
ユーザーにより第1係合部15と第2係合部16との係合状態が解除されると、前合わせ部6と後ろ合わせ部8との重なり合いが解除され、温冷部材10を挿入可能に開口する。
【0041】
第1係合部15と第2係合部16は、マグネットにより構成されてもよいし、チャックにより構成されてもよい。或いは、第1係合部15と第2係合部16は、フックなど公知の部材により構成されてもよい。このような構成により、前合わせ部6と後ろ合わせ部8との重なり合いを良好に保持することができる。
【0042】
前合わせ部6は、操作部12の前方に配設され、操作部12を隠蔽可能に構成される。前合わせ部6は操作部12の前方に配置されるため、操作部12が露出することを抑制可能である。このような構成により、操作部12が発光する場合においてユーザーの睡眠が妨げられるのを回避可能となる。
【0043】
後ろ合わせ部8は、温冷部材10の前方に配置される。
図4に示される例において、温冷部材10が本体部2内に収容されると、後ろ合わせ部8は、温冷部材10の前面に配置され、温冷部材10を前方から隠蔽する。
【0044】
後ろ合わせ部8は、操作部12の前方を開放する開放部20を備える。後ろ合わせ部8は、操作部12と重なる領域を開放するため、操作部12の形状に対応する開放部20を有する。
図4に示される例において、開放部20は、正面視操作部12の下半分の形状に対応して、入り込んで形成される。このような構成によると、操作部12が後ろ合わせ部8と重なり合うことなく、ユーザーによる操作性を向上させることができる。
【0045】
開放部20は、端部の形状を保持する補強材22をさらに備えてもよい。
図4に示される例において、開放部20の端部に対応する形状の補強材22が配設される。補強材22は、樹脂等により構成されてもよい。
【0046】
補強材22は、復元性を有する弾性体により構成されてもよい。一例としてゴムなどにより構成されてもよい。補強材22は、開放部20の端部に配設される。補強材22の端部は、開放部20の端部に当接する。
【0047】
後ろ合わせ部8は、二重の布で構成され、布同士の間に補強材22が配置されてもよい。このような構成によると、開放部20の端部が変形するのを好適に防止できる。そのため、変形した開放部20が操作部12に重なることにより操作部12の操作性を阻害するのを抑制できる。
【0048】
補強材22は、平板状に構成されてもよい。補強材22は、上面および底面の両方又はいずれかが、後ろ合わせ部8を構成する布に接着するよう配設されてもよい。
【0049】
また、
図4に示される例のように、柱状の操作部12の側面に接続端子が配設されている場合に、後ろ合わせ部8の端部の布地が接続端子に当接し、或いは接続端子を隠蔽することを抑制し、ユーザーはスムーズに接続端子にケーブル等を接続可能となる。
【0050】
図5は、本発明の実施形態におけるアイマスク1の構成の一例を示す図である。
図5は、本体部2内に温冷部材10を内蔵した状態における断面の一例を示すものである。
【0051】
図5に示される例において、目元当接部4の上端から連続して前合わせ部6が配設される。前合わせ部6は、温冷部材10の上方から温冷部材10の上半分の前方を被覆する。前合わせ部6は、操作部12の前方を被覆し、操作部12を隠蔽する。
【0052】
図5に示される例において、目元当接部4の下端から連続して後ろ合わせ部8が配設される。後ろ合わせ部8は、温冷部材10の下方から温冷部材10の下半分の前方を被覆する。後ろ合わせ部8の上端は操作部12の下端に接する。後ろ合わせ部8は、操作部12の前方を被覆することなく開放する。
【0053】
前合わせ部6の下端近傍と後ろ合わせ部8の上端近傍とは互いに重なり合う。温冷部材10は、目元当接部4と、前合わせ部6および後ろ合わせ部8の間に挟まれるように収容される。
【0054】
図6は、本発明の実施形態におけるアイマスク1の構成の一例を示す図である。
図6は、アイマスク1を構成する部材ごとの態様の一例を示す図である。
【0055】
本実施形態において、前合わせ部6は、目元当接部4と一体的に形成される。目元当接部4の上端から連続して前合わせ部6が形成される。前合わせ部6の下辺の長さは、本体部2の横方向における最大長さより小さく構成される。
【0056】
前合わせ部6は、目元当接部4の上端を折り返して、横方向における端辺が目元当接部4に縫着される。前合わせ部6の下辺は縫着されることなく開放される。前合わせ部6の下辺のサイズL1は、本体部2の横方向における最大長さを有するサイズL2より小さい。
【0057】
前合わせ部6と目元当接部4の左右の端辺が縫着されると、前合わせ部6の下辺は、横方向におけるサイズL2を有する部分より下方に配置される。このような構成によると、前合わせ部6の下辺が大きく開口するのを抑制できるため、本体部2内に内蔵される温冷部材10が露出又は脱落するのを好適に抑制可能となる。
【0058】
後ろ合わせ部8は、下辺および左右の端辺が目元当接部4に縫着される。後ろ合わせ部8の上辺は、縫着されることなく開放される。後ろ合わせ部8の上辺のサイズL3は、本体部2の横方向における最大長さを有するサイズL2と略同じに構成される。
【0059】
後ろ合わせ部8は、上辺の左右端部が目元当接部4におけるサイズL2を有する部分の左右端部に縫着される。前合わせ部6と後ろ合わせ部8とは、横方向における端部が一部重なり合って縫着される。そうすると、前合わせ部6の下端近傍部分と後ろ合わせ部8の上端近傍部分とが重なり合う。このような構成により、前合わせ部6の開放された下辺と後ろ合わせ部8の開放された上辺とが離間するように引かれると、本体部2が開口する。
【0060】
これとは異なり、後ろ合わせ部8の上辺のサイズL3は、本体部2の最大長さを有するサイズL2より小さく構成されてもよい。このような構成によると、後ろ合わせ部8の上辺が開口し難くなるため、本体部2の開口を抑制することができる。
【0061】
保持部3は、頭部周縁に巻回可能なバンド状に構成される。保持部3は、両端部が前合わせ部6と後ろ合わせ部8の一部同士が重なり合う左右方向に対向する端部に各々縫着されてもよい。
【0062】
具体的には、保持部3は、両端部が前合わせ部6と後ろ合わせ部8とが重なって縫着される部分に重ねて縫着されてもよい。このような構成によると、保持部3がユーザーの頭部に巻回され、保持部3の両端部により本体部2を左右方向に引っ張られると、前合わせ部6の下辺と後ろ合わせ部8の上辺が、夫々左右方向に引っ張られる。これにより、アイマスク1を装着している際に、本体部2が開口するのを好適に抑制可能となる。
【0063】
(変形例)
以上、本発明における一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態において説明した内容のものに限られず、種々の変形例が適用可能である。
【0064】
上記実施形態において、前合わせ部6が目元当接部4の上端に当接し、後ろ合わせ部8が目元当接部4の下端に当接する場合を例示したが、本発明はこれに限られず、前合わせ部6が目元当接部4の下端に当接し、後ろ合わせ部8が目元当接部4の上端に当接してもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 アイマスク
2 本体部(マスク本体)
3 保持部
4 目元当接部
6 前合わせ部
8 後ろ合わせ部
10 温冷部材
12 操作部
15 第1係合部(第1の係合部)
16 第2係合部(第2の係合部)
20 開放部
22 補強材
【要約】
【課題】内蔵されている温冷部材の露出又は脱落を抑制し、安定的に保持可能なアイマスクを提供する。
【解決手段】布により形成されるアイマスク1であって、温冷部材10を内蔵可能であり、ユーザーの目に当接する本体部2と、本体部2をユーザーの目に当接させた状態で保持可能な保持部とを備え、本体部2は、ユーザーの目元に当接可能な目元当接部4と、目元当接部4の上端に当接し、目元当接部4に対向して前方に配設される前合わせ部6と、目元当接部4の下端に当接し、目元当接部4に対向して前方に配設される後ろ合わせ部8とを備え、前合わせ部6および後ろ合わせ部8の各々の一部同士が重なり合い、温冷部材10を隠蔽可能なアイマスク1を提供する。
【選択図】
図1