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特許7555634ヒーティング機能を持つ地面信号機(Floor Sign Lamp)
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】ヒーティング機能を持つ地面信号機(Floor Sign Lamp)
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/90 20150101AFI20240917BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240917BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240917BHJP
【FI】
F21V29/90
F21S2/00 631
F21Y115:10
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023214366
(22)【出願日】2023-12-20
【審査請求日】2024-06-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0104615
(32)【優先日】2023-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523226974
【氏名又は名称】アトラス埋込型信号機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100127568
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 善典
(74)【代理人】
【識別番号】100171402
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 ▲茂▼
(74)【代理人】
【識別番号】100188499
【弁理士】
【氏名又は名称】勝又 政徳
(72)【発明者】
【氏名】カク,ス キョン
(72)【発明者】
【氏名】カク,キ フン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ナ ヘ
(72)【発明者】
【氏名】キム,キ ボン
(72)【発明者】
【氏名】カク,ジェ ホ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ソク チョル
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2554142(KR,B1)
【文献】中国特許出願公開第112082136(CN,A)
【文献】特開2017-027235(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/90
F21S 2/00
G08G 1/095
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開放された下部ハウジングと;
前記下部ハウジングの内部に配置され、上面に多数のLEDが装着された回路基板と;
前記回路基板の上部に配置されるインナーレンズ部と;
前記インナーレンズ部に装着されるヒーティング部材と;
前記インナーレンズ部の上部および側面を包みながら配置され、前記下部ハウジングの上部を覆うアウターレンズ部を含んで構成され、
前記ヒーティング部材は、外部から印加される電源によって加熱され、前記アウターレンズ部の外部に熱を発散するヒーティング機能を持つ地面信号機において
前記ヒーティング部材は熱線から構成され、前記回路基板と電気的に連結され、前記ヒーティング部材は前記インナーレンズ部の上面に設置され、前記インナーレンズ部の側面には方向転換突起が形成され、前記インナーレンズ部の上面に長く設置された前記ヒーティング部材は、前記方向転換突起によってその設置方向が変更された後、再びインナーレンズ部の上面に設置されてジグザグ形態で設置されることを特徴とするヒーティング機能を持つ地面信号機。
【請求項2】
前記インナーレンズ部の上面は前記ヒーティング部材が安着される安着ライン溝が形成され、
前記安着ライン溝の両側には安着突起が突出形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のヒーティング機能を持つ地面信号機。
【請求項3】
前記インナーレンズ部の下部から下方向に突出して装着されるピン部材をさらに含み、
前記ヒーティング部材は、端部がインナーレンズ部を貫通した後、前記ピン部材に連結され、
前記ヒーティング部材の端部が連結された前記ピン部材は、前記インナーレンズ部の下部に配置される前記回路基板に挿入連結されることを特徴とする、請求項1に記載のヒーティング機能を持つ地面信号機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒーティング機能を持つ地面信号機に関するもので、特に横断歩道の床に設置されて信号機の信号を外部に表示することができ、上方向に熱を発散して氷、雪などを溶かすことができるヒート機能を持つ地面信号機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に横断歩道は車両が通る道路を安全に横断できるようにするもので、道路の交差点部位やその他の道路歩行者が多いところに主に設けられる。
【0003】
このような横断歩道には周期的に停止信号と横断信号を表示できるようにする横断歩道信号が設置されるのが普通であり、上記横断歩道信号は支柱を通じて底面から一定の高さで設置される。
【0004】
上記横断歩道信号は歩行者の目線に合わせて設置されたものだが、顔を上げなければ信号を確認できないので、例えば顔を下げて携帯電話を使用する歩行者は信号の変化を迅速に認知できない場合が頻繁に発生し、このような場合、歩行者は横断できる信号にもかかわらず横断できなかったり遅れて信号を認知して急いで横断しながら車両と衝突する事故が頻繁に発生している。
【0005】
上記のような問題点を解決するために、最近では横断歩道信号機と連動制御される床型歩行信号機の補助装置を埋設して顔を下げている歩行者も信号機の信号変化を明確かつ迅速に認知するようにしたが、従来の床型歩行信号の機補助装置は横断歩道の両端の地面の傾斜に埋設される特性上、信号を待つ歩行者は床型歩行信号機の補助装置を容易に識別することが難しく、床型歩行信号機の補助装置本来の機能を忠実に遂行できず、 逆に車両運転者は床型歩行信号機の補助装置の識別が容易で、運転者が眺める信号機と床型歩行信号機の補助装置の相反する信号の光によって安全運転を妨害する問題点があった。
【0006】
このような問題点を解決するために、2019年3月に警察庁の審議を通過した床型歩行信号機の補助装置標準指針によれば、光が照射される方向が歩道方向に10度傾くよう設計されなければならない。
【0007】
一方、冬季または寒い地方で雪が降って地面信号機の上部に積まれたり氷が凍る場合、上記地面信号機から発散される光が外部によく発散できなくなる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国登録特許第10-2210147号公報
【文献】韓国公開特許第10-2023-0021280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前述した問題点を解決するためのもので、地面信号機の上部に雪が積まれたり氷が凍った場合、熱を発生させて地面信号機の上部に積もった雪または氷を溶かして地面信号機から発生する光が外部によく発散されるようにすることができるヒーティング機能を持つ地面信号機を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明のヒーティング機能を持つ地面信号機は、上部が開放された下部ハウジングと;下部ハウジングの内部に配置され、上面に複数のLEDが装着された回路基板と;回路基板の上部に配置されるインナーレンズ部と;インナーレンズ部に装着されるヒーティング部材と;上記インナーレンズ部の上部および側面を包み込みながら配置され、下部ハウジングの上部を覆うアウターレンズ部;を含むが、上記ヒーティング部材は外部から認可される電源によって加熱されてアウターレンズ部の外部に熱を発散することを特徴とする。
【0011】
上記ヒーティング部材は熱線からなり、上記回路基板と電気的に連結される。
【0012】
上記ヒーティング部材は、上記インナーレンズ部の上面に設置される。
【0013】
上記インナーレンズ部の側面には方向転換突起が形成され、上記インナーレンズ部の上面に長く設置された上記ヒーティング部材は上記方向転換突起によってその設置方向が変更された後、再びインナーレンズ部の上面に設置されてジグザグ形態で設置される。
【0014】
上記インナーレンズ部の上面には上記ヒーティング部材が安着される安着ラインの溝が形成され、上記安着ラインの溝の両側には安着突起が突出形成される。
【0015】
上記インナーレンズ部の下部から下方向に突出して装着されるピン部材;をさらに含むが、上記ヒーティング部材は先端がインナーレンズ部を貫通した後、上記ピン部材に連結され、上記ヒーティング部材の端部が連結されたピン部材は、上記インナーレンズ部の下部に配置される回路基板に挿入連結される。
【発明の効果】
【0016】
以上で説明したような本発明のヒーティング機能を持つ信号機によれば、次のような効果がある。
【0017】
本発明はインナーレンズ部に設置されるヒーティング部材を備え、上記ヒーティング部材から発生した熱が上記アウターレンズ部の外部に熱を発散させることで、信号機の上部に水、氷、雪などがある場合、これを自動的に蒸発させたり溶かすことができる。
【0018】
これにより、冬季、悪天候または寒い地方でも上記LEDから発散される光が外部によく照射されるようにすることができ、地面信号機の効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の実施例による地面信号機の斜視図である。
図2図2は、本発明の実施例による地面信号機の分解斜視図である。
図3図3は、本発明の実施例によるヒーティング部材が装着されたインナーレンズ部の一方向斜視図である。
図4図4は、本発明の実施例によるヒーティング部材が装着されたインナーレンズ部の他方向斜視図である。
図5図5図3の分解斜視図である。
図6図6図1のA―A線をとってみた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明のヒーティング機能を持つ地面信号機は、図1図6に示すように、下部ハウジング(10)と、回路基板(20)と、インナーレンズ部(30)と、リフレクター(40)と、ヒーティング部材(50)とアウターレンズ部(60)、固定リム部材(70)とを含む。
【0021】
上記下部ハウジング(10)は上部が開放されている。
【0022】
上記回路基板(20)は下部ハウジング(10)の内部に配置され、上面に多数のLED(25)が装着されている。
【0023】
上記回路基板(20)は外部電源と連結されている。
【0024】
上記インナーレンズ部(30)は、上記回路基板(20)の上部に配置される。
【0025】
上記回路基板(20)の上部と上記インナーレンズ部(30)との間にはリフレクター(40)が配置される。
【0026】
上記リフレクター(40)は、上記LED(25)から発想された光を反射させて上方向にさらに強く照射されるようにする。
【0027】
上記ヒーティング部材(50)は、上記インナーレンズ部(30)に装着される。
【0028】
上記ヒーティング部材(50)については、後述する。
【0029】
上記アウターレンズ部(60)は、上記インナーレンズ部(30)の上部および側面を包みながら配置され、上記下部ハウジング(10)の上部を覆う。
【0030】
上記固定リム部材(70)は、上記アウターレンズ部(60)の周囲を覆いながら下部ハウジング(10)に結合され、上記アウターレンズ部(60)が分離されないようにする。
【0031】
上記ヒーティング部材(50)は外部から認可される電源によって加熱され、上記アウターレンズ部(60)の外部に熱を発散するようにする。
【0032】
上記のヒーティング部材(50)は、多様な部品からなりえる。
【0033】
図3から図5に示すように、本実施例で上記ヒーティング部材(50)は熱線からなり、上記回路基板(20)と電気的に連結されている。
【0034】
したがって、外部電源に連結された上記回路基板(20)を通じて上記ヒーティング部材(50)に電源が認可されることで、上記ヒーティング部材(50)は加熱できるようになる。
【0035】
熱線からなる上記ヒーティング部材(50)は、上記インナーレンズ部(30)の上面に設置される。
【0036】
上記インナーレンズ部(30)の側面には多数の方向転換突起(33)が形成されている。
【0037】
上記インナーレンズ部(30)の上面に長く設置された上記ヒーティング部材(50)は、上記方向転換突起(33)によってその設置方向が360度変更された後、再びインナーレンズ部(30)の上面に設置されてジグザグ形態で設置される。
【0038】
上記インナーレンズ部(30)の上面に設置された上記ヒーティング部材(50)は、多数の熱線が上記方向転換突起(33)によって方向が転換されながら離隔されている。
【0039】
上記インナーレンズ部(30)の上面に装着された上記ヒーティング部材(50)は加熱されることによって上記アウターレンズ部(60)に熱を伝達し、上記アウターレンズ部(60)は上記ヒーティング部材(50)から発生した熱を上方向に発散しながら上記アウターレンズ部(60)の上面に存在する水、雪、氷などを加熱して溶かしたり蒸発させることができるようになる。
【0040】
そして、上記インナーレンズ部(30)の上面には上記ヒーティング部材(50)が安着される安着ライン溝(31)が長く形成されている。
【0041】
また、上記安着ライン溝(31)の両側には安着突起(32)が突出形成されている。
【0042】
このような安着ライン溝(31)及び安着突起(32)によってインナーレンズ部(30)の上面に配置される上記ヒーティング部材(50)は、他の所に移動することなく最初に設置されたその位置にそのまま安定的に配置できる。
【0043】
また、熱線からなる上記ヒーティング部材(50)が上記安着ライン溝(31)の内側に安着され、上記安着突起(32)によって保護されるため、上記ヒーティング部材(50)が他の部品または工具などによって切断されたり破損されることを最小化できる。
【0044】
熱線からなる上記ヒーティング部材(50)は上記回路基板(20)に電気的に連結されるが、これをより便利で正確にするために本実施例ではピン部材(55)を使用している。
【0045】
上記ピン部材(55)は金属からなり、上記インナーレンズ部(30)の下部から下方向に突出して装着される。
【0046】
上記ピン部材(55)は2つからなる。
【0047】
上記ヒーティング部材(50)は、2つの端部がそれぞれインナーレンズ部(30)を貫通した後、2つの上記ピン部材(55)に連結される。
【0048】
上記ヒーティング部材(50)の端部が連結されたピン部材(55)は、上記インナーレンズ部(30)の下部に配置される上記回路基板(20)に挿入され連結される。
【0049】
したがって、インナーレンズ部(30)にピン部材(55)及びヒーティング部材(50)を先に設置した後、インナーレンズ部(30)を下部ハウジング(10)に装着すると、下方向に突出している上記ピン部材(55)は自動的に下部に配置された上記回路基板(20)に挿入されて電気的に連結される。
【0050】
これにより、外部電源から認可される電気は、上記回路基板(20)、ピン部材(55)を通じて上記ヒーティング部材(50)に伝達され、上記ヒーティング部材(50)は加熱できるようになる。
【0051】
この時、上記ヒーティング部材(50)の作動は手動または自動で作動することができる。
【0052】
上記のヒーティング部材(50)が自動的に作動するようにするためには、センサーを備えるようにする。
【0053】
上記センサーは温度、水分、積雪量、降雨量などを測定し、上記センサーで測定された値があらかじめ設定された値を超過すると上記ヒーティング部材(50)が作動して熱を発生させる。
【0054】
上記のように本発明はインナーレンズ部(30)に設置されるヒーティング部材(50)を備え、上記ヒーティング部材(50)から発生した熱が上記アウターレンズ部(60)の外部に熱を発散させることで、地面信号機の上部に水、氷、雪などがある場合、これを自動的に蒸発させたり溶かすことができる。
【0055】
これにより、冬季、悪天候または寒い地方でも上記LED(25)から発散される光が外部によく照射されるようにすることができ、上記信号機の効果をさらに高めることができる。
【0056】
本発明のヒーティング機能を持つ地面信号機は、前述した実施例に限らず、本発明の技術思想が許容される範囲内で多様に変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0057】
10:下部ハウジング
20:回路基板
25:LED
30:インナーレンズ部
31:安着ライン溝
32:安着突起
33:方向転換突起
40:リフレクター
50:ヒーティング部材
55:ピン部材
60:アウターレンズ部
70:固定林部材
【要約】      (修正有)
【課題】本発明はヒーティング機能を持つ地面信号機に関するもので、特に横断歩道の床に設置されて信号機の信号を外部に表示することができ、上方向に熱を発散して氷、雪などを溶かすことができるヒート機能を持つ地面信号機に関する。
【解決手段】本発明のヒーティング機能を持つ地面信号機は、上部が開放された下部ハウジング10と;下部ハウジングの内部に配置され、上面に複数のLEDが装着された回路基板20と;上記回路基板の上部に配置されるインナーレンズ部30と;上記インナーレンズ部に装着されるヒーティング部材50と;上記インナーレンズ部の上部及び側面を包み込みながら配置され、下部ハウジングの上部を覆うアウターレンズ部60とを含み、上記ヒーティング部材は外部から認可される電源によって加熱されてアウターレンズ部の外部に熱を発散することを特徴とする。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6