(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】施術道具制御装置
(51)【国際特許分類】
A61M 25/01 20060101AFI20240917BHJP
【FI】
A61M25/01
(21)【出願番号】P 2023523257
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 KR2021013435
(87)【国際公開番号】W WO2022108102
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-04-17
(31)【優先権主張番号】10-2020-0154269
(32)【優先日】2020-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0181924
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】524013355
【氏名又は名称】エルエヌ ロボティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェ ジェスン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンハク
(72)【発明者】
【氏名】ムン ヨンジン
【審査官】中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0121928(KR,A)
【文献】特開2016-140644(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0276391(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに連結されるフレームと、前記フレームに設けられる第1ローラモジュール、第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールを含む制御アセンブリを含み、
前記第2ローラモジュールは、前記第1ローラモジュールと第2ローラモジュールとの間に第1施術道具が把持されるように前記第1ローラモジュールに向かっ
て移動可能であり、前記第2ローラモジュールと第3ローラモジュールとの間に第2施術道具が把持されるように前記第3ローラモジュールに向かっ
て移動可能
であり、
前記制御アセンブリは、前記第2ローラモジュールの移動によって、前記第1施術道具及び前記第2施術道具のいずれかを選択的に把持可能である、
施術道具制御装置。
【請求項2】
前記第1ローラモジュール、第2ローラモジュール、及び第3ローラモジュールは、
前記フレームに連結されるローラプレートと、
前記ローラプレートに回転可能に備えられるローラ部材をそれぞれ含む、請求項1に記載の施術道具制御装置。
【請求項3】
前記第1施術道具又は第2施術道具が把持された状態で、前記第1施術道具又は第2施術道具を把持している1対のローラモジュールの前記ローラ部材を回転させ、把持された前記第1施術道具又は第2施術道具を長手方向に移動させる、請求項2に記載の施術道具制御装置。
【請求項4】
前記第1施術道具又は第2施術道具が把持された状態で、前記第1施術道具又は第2施術道具を把持している1対のローラモジュールの前記ローラ部材のうち少なくともいずれか1つを垂直方向に移動させ、把持された前記第1施術道具又は第2施術道具を回転させる、請求項2に記載の施術道具制御装置。
【請求項5】
前記ローラプレートは、前記フレームに連結される下部ローラプレートと、前記下部ローラプレートの上側に位置され、前記ローラ部材が回転可能に連結される上部ローラプレートを含み、
前記第2ローラモジュールは、前記下部ローラプレートに対して前記上部ローラプレートを垂直方向に移動させる垂直移動部をさらに含む、請求項4に記載の施術道具制御装置。
【請求項6】
前記第2ローラモジュールは、前記下部ローラプレートに対して前記上部ローラプレートを支持し、前記下部ローラプレートと上部ローラプレートとの間の離隔距離に対応して垂直方向に長さ変化可能なリンク構造支持部をさらに含む、請求項5に記載の施術道具制御装置。
【請求項7】
前記垂直移動部は、
垂直移動駆動モータと、
前記垂直移動駆動モータから回転動力が伝達される垂直移動プーリと、
前記垂直移動プーリと一体に回転される垂直移動リードスクリューナットと、
前記垂直移動リードスクリューナットと締結されて一側に前記上部ローラプレートが連結され、前記垂直移動リードスクリューナットの回転により前記上部ローラプレートを垂直方向に移動させる垂直移動リードスクリューと、
を含む、請求項5に記載の施術道具制御装置。
【請求項8】
前記第2ローラモジュールは、前記ローラプレートに対して前記ローラ部材を回転させる回転駆動部をさらに含む、請求項3に記載の施術道具制御装置。
【請求項9】
前記回転駆動部は、
回転駆動モータと、
前記回転駆動モータから回転動力が伝達される回転駆動プーリと、
前記回転駆動プーリと一体に回転するスプラインナットと、
前記スプラインナットと締結されて一側に前記ローラ部材が連結され、前記スプラインナットの回転により前記ローラ部材を回転させるスプラインシャフトと、
を含む、請求項8に記載の施術道具制御装置。
【請求項10】
前記回転駆動部は、前記回転駆動プーリとスプラインシャフトとの間に位置し、前記スプラインシャフトの揺れを防止するシャフト支持部をさらに含む、請求項9に記載の施術道具制御装置。
【請求項11】
前記制御アセンブリは、前記第2ローラモジュールを水平方向に移動させる水平移動部をさらに含む、請求項2に記載の施術道具制御装置。
【請求項12】
前記水平移動部は、
水平移動駆動モータと、
前記フレームに水平方向に連結され、前記水平移動駆動モータから回転動力が伝達される水平移動リードスクリューと、
前記水平移動リードスクリューに締結されて一側に前記ローラプレートが連結され、前記水平移動リードスクリューの回転により前記ローラプレートを水平方向に移動させる水平移動リードスクリューナットを含む、請求項11に記載の施術道具制御装置。
【請求項13】
前記施術道具制御装置のせん断に連結されるガイドカテーテルを回転させるために、前記ハウジングに備えられるガイドカテーテル回転部をさらに含む、請求項1に記載の施術道具制御装置。
【請求項14】
前記施術道具制御装置のせん断に連結されるガイドカテーテルを前進又は後進させるために、前記施術道具制御装置が設けられた位置に対して前記ハウジングを前進又は後進させるハウジング並進移動部をさらに含む、請求項1に記載の施術道具制御装置。
【請求項15】
前記施術道具制御装置が設けられた位置に対して前記ハウジングをティルティングさせるハウジングティルティング部をさらに含む、請求項1に記載の施術道具制御装置。
【請求項16】
前記第1施術道具が前記第1ローラモジュール及び第2ローラモジュールによって把持されていない状態で、前記第1施術道具をクランピングする第1クランピング部と、
前記第2施術道具が前記第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールによって把持されていない状態で、前記第2施術道具をクランピングする第2クランピング部をさらに含む、請求項1に記載の施術道具制御装置。
【請求項17】
前記第1クランピング部及び第2クランピング部は、
クランプと、
前記クランプが施術道具をクランピングするように前記クランプを一方向に加圧する弾性体をそれぞれ含む、請求項16に記載の施術道具制御装置。
【請求項18】
前記第1ローラモジュールと第2ローラモジュールとの間に前記第1施術道具を把持するために、前記第2ローラモジュールが前記第1ローラモジュールに向かって水平移動する過程で、前記第2ローラモジュールは、前記第1クランピング部のクランプを他方向に押し出して前記第1クランピング部による前記第1施術道具のクランピングを解除し、
前記第2ローラモジュールと第3ローラモジュールとの間に前記第2施術道具を把持するために、前記第2ローラモジュールが前記第3ローラモジュールに向かって水平移動する過程で、前記第2ローラモジュールは、前記第2クランピング部のクランプを他方向に押し出して前記第2クランピング部による前記第2施術道具のクランピングを解除する、請求項17に記載の施術道具制御装置。
【請求項19】
前記ハウジングに備えられ、前記第1ローラモジュール、第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールよりも後側に位置し、前記第1施術道具又は第2施術道具の後側を支持する施術道具サポーターをさらに含む、請求項1に記載の施術道具制御装置。
【請求項20】
前記制御アセンブリは、第4ローラモジュール及び第5ローラモジュールをさらに含み、
前記第4ローラモジュールは、前記第3ローラモジュールと第4ローラモジュールとの間に第3施術道具が把持されるように前記第3ローラモジュールに向かって水平に移動可能であり、前記第4ローラモジュールと第5ローラモジュールとの間に第4施術道具が把持されるように前記第5ローラモジュールに向かって水平に移動可能な、請求項1に記載の施術道具制御装置。
【請求項21】
前記第1ローラモジュール及び第2ローラモジュールが前記第1施術道具を把持し、前記第3ローラモジュール及び第4ローラモジュールが前記第3施術道具を把持した状態において、前記第1施術道具及び第3施術道具をそれぞれ独立的に制御可能であり、
前記第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールが前記第2施術道具を把持し、前記第4ローラモジュール及び第5ローラモジュールが前記第4施術道具を把持した状態において、前記第2施術道具及び第4施術道具をそれぞれ独立的に制御可能な、請求項20に記載の施術道具制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の実施形態は、施術道具制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の血管仲裁施術(PCI、Percutaneous Coronary Intervention)過程で、施術者は持続的な放射能被爆の危険を有しており、安定的な施術が可能なレベルまで熟練医を育成するための時間及びコストが大きく費やされ、施術の完成度において施術者/地域/病院間の格差が大きくてレベルの高い医療サービスの普遍的な提供に困難がある。
【0003】
このような短所を補完するために、仲裁施術の補助ロボットが導入されているが、多くの補助ロボットは一対の施術道具のみを制御できるように構成されている。ここで、従来における仲裁施術の補助ロボットは、難易度の低い病変に対する施術のみに適用可能であり、慢性完全閉塞(CTO、chronic total occlusion)の病変のように複数の施術道具の使用が必要な場合に適用し難いという制限点があった。
【0004】
したがって、複雑な血管仲裁施術(Complex PCI)にも適用されるように、複数の施術道具を独立的に制御できる施術道具制御装置が要求される実状である。
【0005】
前述した背景技術は、発明者が本明細書の開示内容を導き出す過程で保持したり習得したものであり、必ず本出願前に一般公衆に公開された公知技術とは言えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一実施形態の目的は、複雑な血管仲裁施術にも適用される施術道具制御装置を提供することにある。
【0007】
一実施形態の目的は、複数の施術道具を独立的に制御できる施術道具制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態に係る施術道具制御装置は、ハウジングと、前記ハウジングに連結されるフレームと、前記フレームに設けられる第1ローラモジュール、第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールを含む制御アセンブリを含み、前記第2 ローラモジュールは、前記第1ローラモジュールと第2ローラモジュールとの間に第1施術道具が把持されるように前記第1ローラモジュールに向かって移動可能であり、前記第2ローラモジュールと第3ローラモジュールとの間に第2施術道具が把持されるように前記第3ローラモジュールに向かって移動可能である。前記制御アセンブリは、前記第2ローラモジュールの移動によって、前記第1施術道具及び前記第2施術道具のいずれかを選択的に把持可能である。
【0009】
前記第1ローラモジュール、第2ローラモジュール、及び第3ローラモジュールは、前記フレームに連結されるローラプレートと、前記ローラプレートに回転可能に備えられるローラ部材をそれぞれ含むことができる。
【0010】
前記第1施術道具又は第2施術道具が把持された状態で、前記第1施術道具又は第2施術道具を把持している1対のローラモジュールの前記ローラ部材を回転させ、把持された前記第1施術道具又は第2施術道具を長手方向に移動させることができる。
【0011】
前記第1施術道具又は第2施術道具が把持された状態で、前記第1施術道具又は第2施術道具を把持している1対のローラモジュールの前記ローラ部材のうち少なくともいずれか1つを垂直方向に移動させ、把持された前記第1施術道具又は第2施術道具を回転させることができる。
【0012】
前記ローラプレートは、前記フレームに連結される下部ローラプレートと、前記下部ローラプレートの上側に位置され、前記ローラ部材が回転可能に連結される上部ローラプレートを含み、前記第2ローラモジュールは、前記下部ローラプレートに対して前記上部ローラプレートを垂直方向に移動させる垂直移動部をさらに含むことができる。
【0013】
前記第2ローラモジュールは、前記下部ローラプレートに対して前記上部ローラプレートを支持し、前記下部ローラプレートと上部ローラプレートとの間の離隔距離に対応して垂直方向に長さ変化可能なリンク構造支持部をさらに含むことができる。
【0014】
前記垂直移動部は、垂直移動駆動モータと、前記垂直移動駆動モータから回転動力が伝達される垂直移動プーリと、前記垂直移動プーリと一体に回転される垂直移動リードスクリューナットと、前記垂直移動リードスクリューナットと締結されて一側に前記上部ローラプレートが連結され、前記垂直移動リードスクリューナットの回転により前記上部ローラプレートを垂直方向に移動させる垂直移動リードスクリューとを含むことができる。
【0015】
前記第2ローラモジュールは、前記ローラプレートに対して前記ローラ部材を回転させる回転駆動部をさらに含むことができる。
【0016】
前記回転駆動部は、回転駆動モータと、前記回転駆動モータから回転動力が伝達される回転駆動プーリと、前記回転駆動プーリと一体に回転するスプラインナットと、前記スプラインナットと締結されて一側に前記ローラ部材が連結され、前記スプラインナットの回転により前記ローラ部材を回転させるスプラインシャフトとを含むことができる。
【0017】
前記回転駆動部は、前記回転駆動プーリとスプラインシャフトとの間に位置し、前記スプラインシャフトの揺れを防止するシャフト支持部をさらに含むことができる。
【0018】
前記制御アセンブリは、前記第2ローラモジュールを水平方向に移動させる水平移動部をさらに含むことができる。
【0019】
前記水平移動部は、水平移動駆動モータと、前記フレームに水平方向に連結され、前記水平移動駆動モータから回転動力が伝達される水平移動リードスクリューと、前記水平移動リードスクリューに締結されて一側に前記ローラプレートが連結され、前記水平移動リードスクリューの回転により前記ローラプレートを水平方向に移動させる水平移動リードスクリューナットを含むことができる。
【0020】
前記施術道具制御装置のせん断に連結されるガイドカテーテルを回転させるために、前記ハウジングに備えられるガイドカテーテル回転部をさらに含むことができる。
【0021】
前記施術道具制御装置のせん断に連結されるガイドカテーテルを前進又は後進させるために、前記施術道具制御装置が設けられた位置に対して前記ハウジングを前進又は後進させるハウジング並進移動部をさらに含むことができる。
【0022】
前記施術道具制御装置が設けられた位置に対して前記ハウジングをティルティングさせるハウジングティルティング部をさらに含むことができる。
【0023】
前記第1施術道具が前記第1ローラモジュール及び第2ローラモジュールによって把持されていない状態で、前記第1施術道具をクランピングする第1クランピング部と、前記第2施術道具が前記第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールによって把持されていない状態で、前記第2施術道具をクランピングする第2クランピング部をさらに含むことができる。
【0024】
前記第1クランピング部及び第2クランピング部は、クランプと、前記クランプが施術道具をクランピングするように前記クランプを一方向に加圧する弾性体をそれぞれ含むことができる。
【0025】
前記第1ローラモジュールと第2ローラモジュールとの間に前記第1施術道具を把持するために、前記第2ローラモジュールが前記第1ローラモジュールに向かって水平移動する過程で、前記第2ローラモジュールは、前記第1クランピング部のクランプを他方向に押し出して前記第1クランピング部による前記第1施術道具のクランピングを解除し、前記第2ローラモジュールと第3ローラモジュールとの間に前記第2施術道具を把持するために、前記第2ローラモジュールが前記第3ローラモジュールに向かって水平移動する過程で、前記第2ローラモジュールは、前記第2クランピング部のクランプを他方向に押し出して前記第2クランピング部による前記第2施術道具のクランピングを解除することができる。
【0026】
前記ハウジングに備えられ、前記第1ローラモジュール、第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールよりも後側に位置し、前記第1施術道具又は第2施術道具の後側を支持する施術道具サポーターをさらに含むことができる。
【0027】
前記制御アセンブリは、第4ローラモジュール及び第5ローラモジュールをさらに含み、前記第4ローラモジュールは、前記第3ローラモジュールと第4ローラモジュールとの間に第3施術道具が把持されるように前記第3ローラモジュールに向かって水平に移動可能であり、前記第4ローラモジュールと第5ローラモジュールとの間に第4施術道具が把持されるように前記第5ローラモジュールに向かって水平に移動可能である。
【0028】
前記第1ローラモジュール及び第2ローラモジュールが前記第1施術道具を把持し、前記第3ローラモジュール及び第4ローラモジュールが前記第3施術道具を把持した状態において、前記第1施術道具及び第3施術道具をそれぞれ独立的に制御可能であり、前記第2ローラモジュール及び第3ローラモジュールが前記第2施術道具を把持し、前記第4ローラモジュール及び第5ローラモジュールが前記第4施術道具を把持した状態において、前記第2施術道具及び第4施術道具をそれぞれ独立的に制御可能である。
【発明の効果】
【0029】
一実施形態に係る施術道具制御装置は、複数の施術道具を独立的に制御することができる。
【0030】
一実施形態に係る施術道具制御装置は、複雑な血管仲裁施術にも適用されることができる。
【0031】
一実施形態に係る施術道具制御装置の効果は、以上に言及されたものなどに限定されず、言及されない異なる効果は、下記の記載によって当業者にとって明確に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】一実施形態に係る施術道具制御装置の斜視図である。
【
図2】一実施形態に係る施術道具制御装置の平面図である。
【
図3】一実施形態に係る施術道具制御装置の使用状態図である。
【
図4】一実施形態に係る施術道具制御装置のローラモジュールが施術道具を前進/後進させる過程を示す。
【
図5】一実施形態に係る施術道具制御装置のローラモジュールが施術道具を回転させる過程を示す。
【
図6】一実施形態に係る制御アセンブリの斜視図である。
【
図7】一実施形態に係る制御アセンブリの下方斜視図である。
【
図8】一実施形態に係る制御アセンブリの正面図である。
【
図9】一実施形態に係る制御アセンブリの底面図である。
【
図10】一実施形態に係るローラモジュールの斜視図である。
【
図11】一実施形態に係るローラモジュールの断面図である。
【
図12】一実施形態に係るガイドカテーテル回転部に対する斜視図である。
【
図13】一実施形態に係るハウジング並進移動部及びハウジングティルティング部の斜視図であり、ハウジングに連結された状態を示す。
【
図14】一実施形態に係るハウジング並進移動部及びハウジングティルティング部の斜視図である。
【
図15】一実施形態に係るクランピング部の作動方式を示す平面図である。
【
図16】一実施形態に係るクランピング部の作動方式を示す平面図である。
【
図17】一実施形態に係るクランピング部の作動方式を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付の図面を参照して実施形態について詳説する。しかし、本明細書で開示する特定の構造的又は機能的な説明は単に実施形態を説明するための目的として例示したものであり、実施形態は様々な異なる形態で実施され、本発明は本明細書で説明した実施形態に限定されるものではない。実施形態に対する全ての変更、均等物ないし代替物が権利範囲に含まれているものと理解されなければならない。
【0034】
実施形態で用いられる用語は、単に、説明を目的として使用されたものであり、限定しようとする意図として解釈されることはない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0035】
異なるように定義がされない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含むここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0036】
また、添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく、同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。実施形態の説明において、関連する公知技術に対する具体的な説明が実施形態の要旨を不要に曖昧にするものと判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0037】
また、実施形態の構成要素を説明することにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該の構成要素の本質や順番、又は順序などが限定されない。いずれかの構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接連結されたり接続されるが、各構成要素間で別の構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」され得ると理解できるのであろう。
【0038】
いずれかの実施形態に含まれる構成要素と共通の機能を含む構成要素は、他の実施形態で同じ名称を用いて説明することにする。逆の記載がない以上、いずれかの実施形態に記載した説明は他の実施形態にも適用され、重複する範囲で具体的な説明は省略することにする。
【0039】
図1は、一実施形態に係る施術道具制御装置の斜視図である。
図2は、一実施形態に係る施術道具制御装置の平面図である。
図3は、一実施形態に係る施術道具制御装置の使用状態図である。
図4は、一実施形態に係る施術道具制御装置のローラモジュールが施術道具を前進/後進させる過程を示す。
図5は、一実施形態に係る施術道具制御装置のローラモジュールが施術道具を回転させる過程を示す。
【0040】
図1~
図5を参照すると、施術道具制御装置100は、複数の施術道具Tを独立的に制御することができる。ここで、施術道具Tは、長手方向を有する施術道具を意味する。例えば、施術道具Tは、長手方向を有するガイドワイヤ及びバルーンカテーテルなどの様々な施術道具を含んでもよい。施術道具制御装置100は、後述するローラモジュール22の回転及び垂直方向移動を介して施術道具Tの前進/後進及び回転を実現することができる。具体的に、
図4に示すように、第1ローラモジュール22a及び第2ローラモジュール22bが互いに隣接に位置し、その間に第1施術道具Taを把持している状態で、各ローラ部材222a,222bが一方向又は他方向に回転することによって、その間に把持されている第1施術道具Taを長手方向に沿って前進又は後進させることができる。また、
図5に示すように、第1ローラモジュール22a及び第2ローラモジュール22bが互いに隣接に位置し、その間に施術道具を把持した状態で少なくともいずれか1つのローラモジュール22が垂直方向に移動することによって、その間に把持されている施術道具を回転させることができる。
【0041】
図3を参照すると、施術道具制御装置100は、5個のローラモジュール22a、22b、22c、22d、22eを介して4個の施術道具Ta、Tb、Tc、Tdを独立的に制御することができる。施術道具制御装置100は、ローラモジュール22の水平方向移動を介して、各ローラモジュール22間に施術道具Tを把持したり把持解除することができる。例えば、
図3は、第1ローラモジュール22a及び第2ローラモジュール22bによって第1施術道具Taが把持され、第3ローラモジュール22c及び第4ローラモジュール22dによって第3施術道具Tcが把持されている状態を示す。より具体的な施術道具の把持方法については後述する。
【0042】
一実施形態に係る施術道具制御装置100は、ハウジング1、制御アセンブリ2、ガイドカテーテル回転部3、ハウジング並進移動部4、ハウジングティルティング部5、クランピング部6、施術道具サポーター7、及びYコネクタホルダー8を含む。
【0043】
図1及び
図2を参照すると、ハウジング1は、施術道具制御装置100のハウジングを形成することができる。例えば、ハウジング1はスレーブベースのロボットアームに連結されてもよい。即ち、施術道具制御装置100は、スレーブベースのロボットアームに連結されているエンドエフェクタとして機能する。ハウジング1には、ハウジング1の位置調整及びティルティングのためのスイッチ又は取っ手が備えられてもよい。ハウジング1には、装置使用方法及び装置の状態などに関する情報をユーザに伝達するためのディスプレイパネルが備えられる。
【0044】
図6は、一実施形態に係る制御アセンブリの斜視図である。
図7は、一実施形態に係る制御アセンブリの下方斜視図である。
図8は、一実施形態に係る制御アセンブリの正面図である。
図9は、一実施形態に係る制御アセンブリの底面図である。
【0045】
図3及び
図6~
図9を参照すると、制御アセンブリ2は、施術道具Tを把持したり把持解除することができる。制御アセンブリ2は、把持された施術道具Tを長手方向に移動させたり回転させることができる。
【0046】
制御アセンブリ2は、フレーム21、ローラモジュール22及び水平移動部23を含む。
【0047】
フレーム21は、後述するローラモジュール22及び水平移動部23が設けられるベースフレームを形成することができる。即ち、フレーム21はハウジング1に連結され、フレーム21にはローラモジュール22及び水平移動部23に連結されている。
【0048】
ローラモジュール22は複数設けられ、フレーム21に連結されてもよい。例えば、ローラモジュール22は、第1ローラモジュール22a、第2ローラモジュール22b、第3ローラモジュール22c、第4ローラモジュール22d、及び第5ローラモジュール22eを含む。第1ローラモジュール22a、第2ローラモジュール22b、第3ローラモジュール22c、第4ローラモジュール22d、及び第5ローラモジュール22eは、互いに並んで配列されてもよい。一方、これは例示的なものであり、ローラモジュール22の個数はそれに限定されない。
【0049】
隣接する2つのローラモジュール22の間には施術道具Tが把持されてもよい。そのために、少なくともいずれか1つのローラモジュール22は、他のローラモジュール22に向かって水平に移動することができる。例えば、
図3に示すように、第2ローラモジュール22bは、第1ローラモジュール22aと第2ローラモジュール22bとの間に第1施術道具Taが把持されるように、第1ローラモジュール22aに向かって水平に移動することができる。この場合、第2ローラモジュール22bと第3ローラモジュール22cとの間に位置している第2施術道具Tbは、把持が解除され得る。また、反対に、第2ローラモジュール22bは、第2ローラモジュール22bと第3ローラモジュール22cとの間に第2施術道具Tbが把持されるように、第3ローラモジュール22cに向かって水平に移動することができる。この場合、第1ローラモジュール22aと第2ローラモジュール22bとの間に位置している第1施術道具Taは把持が解除され得る。
【0050】
同様に、第4ローラモジュール22dは、第3ローラモジュール22cと第4ローラモジュール22dとの間に第3施術道具Tcが把持されるように、第3ローラモジュール22cに向かって水平に移動することができる。この場合、第4ローラモジュール22dと第5ローラモジュール22eとの間に位置している第4施術道具Tdは把持が解除され得る。また、反対に、第4ローラモジュール22dは、第4ローラモジュール22dと第5ローラモジュール22eとの間に第4施術道具Tdが把持されるように、第5ローラモジュール22eに向かって水平に移動することができる。この場合、第3ローラモジュール22cと第4ローラモジュール22dとの間に位置している第3施術道具Tcは把持が解除され得る。
【0051】
このように、両側に位置しているローラモジュール22の間で、移動可能なローラモジュール22が両側ローラモジュール22に向かって水平に移動できる構造によると、選択的に各施術道具Tを把持することが可能である。また、施術道具Tをロードするために、ローラモジュール22の間の距離を十分に広げることができるため、把持できる施術道具Tの太さが制限されない。即ち、施術道具Tの太さに制限されず、いかなる太さの施術道具Tも適用及び把持できるという点から見て、施術道具制御装置100の汎用性が向上され得る。
【0052】
図3に示すように、第1ローラモジュール22a及び第2ローラモジュール22bが第1施術道具Taを把持し、第3ローラモジュール22c及び第4ローラモジュール22dが第3施術道具Tcを把持した状態で、第1施術道具Ta及び第3施術道具Tcは独立的にそれぞれ制御(前進/後進及び回転)されることができる。具体的に、第1施術道具Taは、第1ローラモジュール22a及び第2ローラモジュール22bの各ローラ部材222a,222bの回転によって長手方向に前進又は後進してもよい(
図4参照)。また、第1施術道具Taは、第1ローラモジュール22a及び第2ローラモジュール22bのローラ部材222a,222bのうち少なくともいずれか1つの垂直方向移動によって回転してもよい(
図5参照)。同様に、第3施術道具Tcは、第3ローラモジュール22c及び第4ローラモジュール22dの各ローラ部材222c,222dの回転によって長手方向に前進又は後進してもよい。また、第3施術道具Tcは、第3ローラモジュール22c及び第4ローラモジュール22dのローラ部材222c,222dのうち少なくともいずれか1つの垂直方向移動によって回転してもよい。まとめると、第1施術道具Taは、第1ローラモジュール22a及び第2ローラモジュール22bにより制御され、第3施術道具Tcは、第3ローラモジュール22c及び第4ローラモジュール22dにより制御される。したがって、第1施術道具Ta及び第3施術道具Tcは1つのセットとして、互いに独立的でありながらも同時に制御され得る。この場合、例えば、第1施術道具Ta及び第3施術道具Tcのうちのいずれか1つはバルーンカテーテルであってもよく、他の1つはガイドワイヤであってもよい。
【0053】
同様に、第2ローラモジュール22b及び第3ローラモジュール22cが第2施術道具Tbを把持し、第4ローラモジュール22d及び第5ローラモジュール22eが第4施術道具Tdを把持した状態で、第2施術道具Tb及び第4施術道具Tdは、独立的にそれぞれ制御(前進/後進及び回転)されることができる。繰り返しの記載を避けるために、第2施術道具Tb及び第4施術道具Tdの具体的な制御に対する内容は上述した内容を援用する。このような構造によると、第2施術道具Tbは、第2ローラモジュール22b及び第3ローラモジュール22cにより制御され、第4施術道具Tdは、第4ローラモジュール22d及び第5ローラモジュール22eにより制御される。したがって、第2施術道具Tb及び第4施術道具Tdは、更なる1つのセットとして、互いに独立的でありながらも同時に制御され得る。この場合、例えば、第2施術道具Tb及び第4施術道具Tdのいずれか1つはバルーンカテーテルであってもよく、他の1つはガイドワイヤであってもよい。
【0054】
その結果、施術道具制御装置100は、第1施術道具Ta及び第3施術道具Tcを1つのセットにし、第2施術道具Tb及び第4施術道具Tdは更なる1つのセットにして、2つのセットをそれぞれ独立的に制御することができる。したがって、施術道具制御装置100は、複数の施術道具を必要とする複雑な仲裁施術にも容易に適用することができる。
【0055】
一方、上述した施術道具のセット編成は例示的なものであり、必要に応じてローラモジュール22の水平位置を変更して様々な施術道具のセットを編成してもよい。また、第2ローラモジュール22b及び第4ローラモジュール22dがそれぞれ両側に位置しているローラモジュール22a,22c,22eの間で水平移動するものと説明したが、これは例示的なものであって、第1ローラモジュール22a、第3ローラモジュール22c、及び第5ローラモジュール22eも水平に移動できるように形成されてもよい。
【0056】
図10は、一実施形態に係るローラモジュールの斜視図である。
図11は、一実施形態に係るローラモジュールの断面図である。
【0057】
図10及び
図11に示すローラモジュール22は、ローラ部材222が垂直方向に移動可能に形成されているローラモジュールであってもよい。例えば、
図6に示すように、第2ローラモジュール22b、第3ローラモジュール22c、及び第4ローラモジュール22dは、
図10及び
図11に示すローラモジュール22に形成されてもよい。
【0058】
図10及び
図11に示すローラモジュール22は、ローラプレート221、ローラ部材222、ローラハウジング223、回転駆動部224、垂直移動部225、及びリンク構造支持部226を含む。
【0059】
ローラプレート221は、フレーム21に連結されることができる。即ち、ローラプレート221は、フレーム21に対してローラモジュール22を連結する機能を行うことができる。ローラプレート221には、ローラ部材222が回転可能に連結されてもよい。
【0060】
ローラプレート221は、下部ローラプレート2211及び上部ローラプレート2212を含んでいる。下部ローラプレート2211は、フレーム21に連結される部分である。下部ローラプレート2211には、後述する回転駆動部224及び垂直移動部225が備えられる。上部ローラプレート2212は、下部ローラプレート2211の上側に位置してローラ部材222が回転可能に連結される部分である。上部ローラプレート2212は、後述する垂直移動部225によって下部ローラプレート2211に対して垂直方向に移動されることができる。
【0061】
ローラ部材222は、上部ローラプレート2212に回転可能に連結されてもよい。ローラ部材222の回転軸は、上部ローラプレート2212に対して垂直であってもよい。ローラ部材222は一対に設けられ、上部ローラプレート2212の長手方向に沿って離隔配置される。
【0062】
ローラハウジング223は、上部ローラプレート2212の上側に連結され、ローラ部材222が回転する空間を提供することができる。例えば、ローラハウジング223は、ラッチを介して上部ローラプレート2212に締結されてもよい。
【0063】
回転駆動部224は、ローラプレート221に対してローラ部材222を回転させることができる。回転駆動部224は、ローラ部材222を一方向又は他方向に回転させてもよい。回転駆動部224は、下部ローラプレート2211に設けられてもよい。
【0064】
回転駆動部224は、回転駆動モータ2241、回転駆動プーリ2242、スプラインナット2243、スプラインシャフト2244、及びシャフト支持部2245を含む。
【0065】
回転駆動モータ2241は、ローラ部材222を回転するための回転動力を生成することができる。回転駆動モータ2241は、一方向及び他方向の回転を全て実現するモータであってもよい。回転駆動プーリ2242は、回転駆動モータ2241から回転動力が伝達されることができる。例えば、回転駆動プーリ2242は、タイミングベルトなどを介して回転動力が伝達されてもよい。回転駆動プーリ2242は、ローラ部材222の個数に対応するように備えられる。例えば、回転駆動プーリ2242は一対に備えられてもよい。一対の回転駆動プーリ2242は、タイミングベルトなどに連結されて回転動力を伝達することができる。
【0066】
スプラインナット2243は、回転駆動プーリ2242と一体に回転されることができる。例えば、スプラインナット2243は、回転駆動プーリ2242の内側に配置されてもよい。スプラインシャフト2244は、スプラインナット2243に締結されてもよい。スプラインシャフト2244は、スプラインナット2243と一体に回転することができる。スプラインシャフト2244の一側にはローラ部材222が連結されてもよい。このような構造によると、スプラインナット2243の回転によってスプラインシャフト2244の一側に連結されているローラ部材222が回転されることができる。
【0067】
即ち、まとめると、回転駆動モータ2241は、タイミングベルトなどを介して回転駆動プーリ2242を回転させ、回転駆動プーリ2242が回転することによりスプラインナット2243及びスプラインシャフト2244が一体に回転し、それによって、スプラインシャフト2244に連結されているローラ部材222が回転することができる。
【0068】
一方、ローラ部材222が垂直移動部225によって垂直方向に移動するため、スプラインシャフト2244の揺れを防止することが重要である。そのために、シャフト支持部2245は、回転駆動プーリ2242とスプラインシャフト2244との間に設けられてもよい。例えば、シャフト支持部2245は、回転駆動プーリ2242とスプラインシャフト2244との間の空いている空間を満たすように、フィットして結されてもよい。例えば、シャフト支持部2245は、回転駆動プーリ2242の内部空間において、スプラインナット2243の上側及び下側に生じる隙間を満たすことができる。このように、シャフト支持部2245を回転駆動プーリ2242とスプラインシャフト2244との間に位置させることで、スプラインシャフト2244の揺れを防止することができる。例えば、シャフト支持部2245は、フランジ形状を含むことにより支持力を向上させることができる。シャフト支持部2245は、作動中に熱膨張による挟まりを防止するために、組立後の内径公差は+0.0005~+0.01mmに形成することが好ましい。例えば、シャフト支持部2245は、テフロン(登録商標)素材又はアセタール素材を含んでもよい。
【0069】
垂直移動部225は、下部ローラプレート2211に対して上部ローラプレート2212を垂直方向に移動させることができる。即ち、垂直移動部225は、上部ローラプレート2212を垂直方向に移動させることで、ローラ部材222を垂直方向に移動させることができる。垂直移動部225は、下部ローラプレート2211に設けられてもよい。
【0070】
垂直移動部225は、垂直移動駆動モータ2251、垂直移動プーリ2252、垂直移動リードスクリューナット2253、及び垂直移動リードスクリュー2255を含む。
【0071】
垂直移動駆動モータ2251は、ローラ部材222を垂直方向に移動させるための回転動力を生成することができる。垂直移動駆動モータ2251は、一方向及び他方向の回転を全て実現するモータであってもよい。垂直移動プーリ2252は、垂直移動駆動モータ2251から回転動力が伝達され得る。例えば、垂直移動プーリ2252は、タイミングベルトなどを介して回転動力が伝達されてもよい。垂直移動プーリ2252は一対に備えられてもよい。例えば、一対の垂直移動プーリ2252は、下部ローラプレート2211の一側及び他方に離隔配置されてもよい。一対の垂直移動プーリ2252は、タイミングベルトなどに連結されて回転動力を伝達することができる。
【0072】
垂直移動スクリュナット2253は、垂直移動プーリ2252と一体に回転することができる。例えば、垂直移動スクリュナット2253は、垂直移動プーリ2252の内側に配置されてもよい。垂直移動リードスクリュー2254は、垂直移動スクリュナット2253に締結されてもよい。垂直移動スクリュ2254は、垂直移動スクリュナット2253の回転により長手方向に移動してもよい。垂直移動スクリュ2254の一側には上部ローラプレート2212が連結されてもよい。このような構造によると、垂直移動スクリュナット2253の回転により垂直移動スクリュ2254が上部ローラプレート2212を垂直方向に移動させることができる。
【0073】
即ち、まとめると、垂直移動駆動モータ2251は、タイミングベルトなどを介して垂直移動プーリ2252及び垂直移動リードスクリューナット2253を一体に回転させ、垂直移動リードスクリューナット2253の回転により垂直移動リードスクリュー2254が長手方向に移動し、上部ローラプレート2212に連結されているローラ部材222を垂直方向に移動させることができる。
【0074】
垂直移動部225によって下部ローラプレート2211と上部ローラプレート2212との間の離隔距離が遠ざかるため、下部ローラプレート2211に対して上部ローラプレート2212が斜めになるという問題、即ち、スプラインシャフト2244の軸が揺れるという問題を防止することが重要である。そのために、リンク構造支持部226は、下部ローラプレート2211に対して上部ローラプレート2212を支持することができる。下部ローラプレート2211に対する上部ローラプレート2212の離隔距離は変更され得るため、リンク構造支持部226は、下部ローラプレート2211と上部ローラプレート2212との間の離隔距離に対応して垂直方向に長さ変化の可能なリンク構造を有することができる。例えば、リンク構造支持部226は、パンタグラフ(pantagraph)のような構造を有してもよい。例えば、リンク構造支持部226は、リンクフレーム2261及びリンク2262を含む。リンクフレーム2261は、下部ローラプレート2211と上部ローラプレート2212との間に設けられてもよい。リンク2262は、リンクフレーム2261の両側をそれぞれ下部ローラプレート2211及び上部ローラプレート2212に連結することができる。リンク構造支持部226の垂直方向長さが変更されるよう、リンク2262はリンクフレーム2261の両側と、下部ローラプレート2211及び上部ローラプレート2212に対してそれぞれ回転可能に連結されることができる。このような構造によると、リンク構造支持部226は、下部ローラプレート2211と上部ローラプレート2212との間に位置し、下部ローラプレート2211に対して上部ローラプレート2212の両側を支持できながら、その間の離隔距離変化に順応して垂直方向に長さ変化が可能であるため、下部ローラプレート2211に対して上部ローラプレート2212が斜めになるという問題、即ち、スプラインシャフト2244の軸が揺れるという問題を防止することができる。
【0075】
一方、
図6を参照すると、第1ローラモジュール22a及び第5ローラモジュール22eは、ローラプレート221a,221e、ローラ部材222a,222e、ローラハウジング223a,223e及び回転駆動部224a,224eを含む。第1ローラモジュール22a及び第5ローラモジュール22eは、垂直方向に移動しないローラモジュールに形成されてもよい。第1ローラモジュール22a及び第5ローラモジュール22eのローラプレート221a,221eは、単一のプレートに形成されてフレーム21に直接連結され、別途の垂直移動部及びリンク構造支持部を含まない。また、第1ローラモジュール22a及び第5ローラモジュール22eは1つのローラ部材222a,222eを含んでもよい。但し、これは例示的なものであって、第1ローラモジュール22a及び第5ローラモジュール22eも
図10及び
図11によるローラモジュールに形成されてもよい。
【0076】
再び
図6~
図9を参照すると、水平移動部23は、ローラモジュール22を水平方向に移動させることができる。例えば、
図6~
図9の場合、水平移動部23は、第2ローラモジュール22b及び第4ローラモジュール22dを水平方向に移動させることができる。但し、これは例示的なものであって、第1ローラモジュール22a、第3ローラモジュール22c、及び第5ローラモジュール22eも水平方向に移動可能に形成されることができる。水平移動部23は、移動させようとするローラモジュール22の個数に対応する個数に備えられる。水平移動部23は、フレーム21に設けられてもよい。
【0077】
水平移動部23は、水平移動駆動モータ231、水平移動リードスクリュー232、水平移動リードスクリューナット233、及び連結部材234を含む。
【0078】
水平移動駆動モータ231は、ローラモジュール22を水平方向に移動させるための回転動力を生成することができる。水平移動駆動モータ231は、一方向及び他方向の回転を全て実現するモータであってもよい。
【0079】
水平移動リードスクリュー232は、フレーム21に水平方向に連結されている。水平移動リードスクリュー232は、タイミングベルト及びプーリなどを介して水平移動駆動モータ231から回転動力が伝達され得る。水平移動リードスクリュー232は一対に備えられてもよい。例えば、一対の水平移動リードスクリュー232は、フレーム21の一側及び他方にそれぞれ配置されてもよい。一対の水平移動リードスクリュー232は、タイミングベルト及びプーリなどを介して連結されて回転動力を伝達することができる。
【0080】
水平移動リードスクリューナット233は、水平移動リードスクリュー232に締結されることができる。水平移動リードスクリューナット233の一側はローラプレート221に連結されている。例えば、水平移動リードスクリューナット233は、連結部材234を介して下部ローラプレート2211に連結されてもよい。一対の水平移動リードスクリューナット233は、それぞれ下部ローラプレート2211の一側及び他方に連結されてもよい。このような構造によると、水平移動リードスクリュー232の回転により水平移動リードスクリューナット233が水平移動リードスクリュー232の長手方向に移動されるため、水平移動リードスクリューナット233に連結されているローラプレート221が水平方向に移動できる。
【0081】
即ち、まとめると、水平移動駆動モータ231は、タイミングベルト及びプーリなどを介して水平移動リードスクリュー232を回転させ、水平移動リードスクリュー232が回転することにより、水平移動リードスクリューナット233とそれに連結されている下部ローラプレート2211が水平移動リードスクリュー232の長手方向に沿って水平方向に移動、即ち、ローラモジュール22が水平方向に移動されることができる。
【0082】
図12は、一実施形態に係るガイドカテーテル回転部に対する斜視図である。
【0083】
図1、
図2及び
図12を参照すると、ガイドカテーテル回転部3は、施術道具制御装置100のせん断に連結されているガイドカテーテルを回転させることができる。ガイドカテーテル回転部3は、ハウジング1のせん断部に備えられる。
【0084】
ガイドカテーテル回転部3は、ガイドカテーテル回転駆動モータ31及びガイドカテーテル回転プーリアセンブリ32を含む。ガイドカテーテル回転駆動モータ31は、ガイドカテーテルを回転させるための回転動力を生成することができる。ガイドカテーテル回転プーリアセンブリ32は、ガイドカテーテル回転駆動モータ31から回転動力が伝達される。ガイドカテーテル回転プーリアセンブリ32は、伝達された回転動力をガイドカテーテルに伝達することができる。例えば、ガイドカテーテル回転プーリアセンブリ32は、ガイドカテーテルに連結されるYコネクタに回転動力を伝達することによって、ガイドカテーテルを回転させることができる。そのために、Yコネクタの端部には、ガイドカテーテル回転プーリアセンブリ32から回転動力が伝達されるよう、プーリが形成され得る。
【0085】
図13は、一実施形態に係るハウジング並進移動部及びハウジングティルティング部の斜視図であり、ハウジングに連結された状態を示す。
図14は、一実施形態に係るハウジング並進移動部及びハウジングティルティング部の斜視図である。
【0086】
図13及び
図14を参照すると、ハウジング並進移動部4は、施術道具制御装置100が設けられた位置(例えば、ロボットアーム)に対してハウジング1を前進又は後進させることができる。このような駆動によると、施術道具制御装置100のせん断に連結されるガイドカテーテルを前進又は後進させることができる。ハウジング並進移動部4は、
図14に示すようにモータ、プーリ、タイミングベルト、リードスクリュー、及びリードスクリューナットなどの構成を介して、施術道具制御装置100が設けられている位置(例えば、ロボットアーム)に対してハウジング1を並進移動させることができる。そのために、ハウジング1には並進移動のための経路を提供するスリット11が形成される。
【0087】
ハウジングティルティング部5は、施術道具制御装置100が設けられている位置(例えば、ロボットアーム)に対してハウジング1をティルティングさせることができる。ハウジングティルティング部5は、
図14に示すように、モータ、ワームギヤ、及びウォームホイールなどの構成を介して施術道具制御装置100が設けられている位置(例えば、ロボットアーム)に対してハウジング1をティルティングさせることができる。
【0088】
図15~
図17は、一実施形態に係るクランピング部の作動方式を示す平面図である。
【0089】
図15~
図17を参照すると、クランピング部6は、ローラモジュール22によって把持されていない状態の施術道具Tをクランピングすることで、その位置を固定させることができる。このような構成によると、施術道具Tがローラモジュール22によって把持されていない状態で意図しない方向に移動することを防止できる。また、クランピング部6は、ローラモジュール22によって把持された施術道具Tについては、制御できるようにそのクランピングを解除することができる。
【0090】
クランピング部6は、施術道具Tの個数に対応するよう備えられることができる。例えば、
図3を参照すると、クランピング部6は、第1クランピング部6a、第2クランピング部6b、第3クランピング部6c、及び第4クランピング部6dを含む。各クランピング部6a、6b、6c、6dは、各施術道具Ta、Tb、Tc、Tdに対して適用されてもよい。
【0091】
クランピング部6は、ローラモジュール22の水平方向移動により自動で施術道具Tをクランピングしたり、クランピング解除できる構造を有する。クランピング部6は、クランプ61及び弾性体62を含む。
【0092】
クランプ61は、施術道具Tをクランピングする部材であってもよい。例えば、クランプ61は、Yコネクタホルダー8に設けられてもよい(
図12参照)。この場合、Yコネクタホルダー8には段差81が形成され、クランプ61とYコネクタホルダー8の段差81との間に施術道具Tがクランピングされる方式である。但し、これは例示的なものであり、クランプ61の向い側に位置している部材がYコネクタホルダー8の段差81に限定されることはない。即ち、施術道具Tは、クランプ61とその向い側に位置している任意の部材の間にクランピングされることができる。
【0093】
弾性体62は、クランプ61が施術道具Tをクランピングできるように、クランプ61を一方向に加圧する。例えば、弾性体62は、クランプ61をYコネクタホルダー8の段差81に向かって加圧してもよい。
図15は、ローラモジュール22が中立位置に位置している状態、即ち、隣接するローラモジュール22が施術道具Tを把持していない状態を示す。
図15のような状態で、クランプ61は、弾性体62の弾性力によって一方向に加圧され、クランプ61及びYコネクタホルダー8の段差81の間に施術道具Tをクランピングすることができる。
【0094】
図16は、第1ローラモジュール22aと第2ローラモジュール22bとの間に第1施術道具Taを把持するために、第2ローラモジュール22bが第1ローラモジュール22aに向かって水平移移動した状態を示す。
図16を参照すると、第2ローラモジュール22bが第1ローラモジュール22aに向かって水平移動する過程で、第2ローラモジュール22bは、第1クランピング部6aのクランプ61aを他方向に押し出して第1施術道具Taのクランピングを解除することができる。したがって、第1施術道具Taが第1ローラモジュール22aと第2ローラモジュール22bとの間に把持されると同時に、第1クランピング部6aのクランピングが解除されるため、第1施術道具Taは自由に制御されることができる。また、
図16に示すような状態で、第2ローラモジュール22b及び第3ローラモジュール22cによって把持されていない第2施術道具Tbは、第2クランピング部6bによってクランピングされて移動の制限された状態であり得る。
【0095】
図17は、第2ローラモジュール22bと第3ローラモジュール22cとの間に第2施術道具Tbを把持するために、第2ローラモジュール22bが第3ローラモジュール22cに向かって水平移動した状態を示す。
図17を参照すると、第2ローラモジュール22bが第3ローラモジュール22cに向かって水平移動する過程で、第2ローラモジュール22bは、第2クランピング部6bのクランプ61bを他方向に押し出して第2施術道具Tbのクランピングを解除することができる。したがって、第2施術道具Tbが第2ローラモジュール22bと第3ローラモジュール22cとの間に把持されると同時に、第2クランピング部6bのクランピングが解除されるため、第2施術道具Tbは自由に制御(前進/後進及び回転)される。また、これと同時に、第2ローラモジュール22bが第3ローラモジュール22cに向かって水平移動する過程で、第1クランピング部6aのクランプ61aは、弾性体62aの弾性力によって再び一方向に加圧されて第1施術道具Taをクランピングしてもよい。したがって、第1施術道具Taが把持されていない状態に置かれても、第1クランピング部6aのクランピングにより第1施術道具Taが意図しない方向に移動することを防止することができる。
【0096】
クランプ61は、
図15~
図17に示すように、イル軸を基準として回転可能に設けられることができる。この場合、弾性体62は、クランプ61をYコネクタホルダー8の段差81に向かっている方向(一方向)に回転させる弾性力を生成することができる。また、クランプ61は、ローラモジュール22の水平移動過程で、ローラハウジング223と接触してイル軸を中心に他方向に回転してもよい。ローラハウジング223の端部は、クランプ61を滑らかに回転させることができるよう傾斜面に形成されてもよい。一方、これは例示的なものであり、クランプ61は、一方向及び他方向に並進移動するように形成されてもよい。
【0097】
以上、第1クランピング部6a及び第2クランピング部6bを基準にして説明したが、第3クランピング部6c及び第4クランピング部6dも上述した内容と同じ方式でそれぞれ第3施術道具Tc及び第4施術道具Tdをクランピングすることができる。繰り返しの記載を避けるために、第3クランピング部6c及び第4クランピング部6dに対する具体的な説明は省略する。
【0098】
図1~
図3を参照すると、施術道具サポーター7はハウジング1に備えられ、ローラモジュール22よりも後側に配置されてもよい。施術道具サポーター7は、ローラモジュール22の後側で施術道具Tの後側を支持し得る。例えば、施術道具サポーター7は、施術道具Tが安着される溝と、施術道具Tが溝に安着すれば溝を覆うカバーを含む。したがって、ユーザは、カバーを開放して溝に施術道具Tを安着させ、カバーを閉じて施術道具Tを施術道具サポーター7に支持させることができる。施術道具サポーター7は、施術道具Tの個数に対応する個数に備えられることができる。複数の施術道具サポーター7は、1つのフレームに連結されて固定されてもよい。
【0099】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明の方法と異なる順に実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明の方法と異なる形態に結合又は組み合せられたり、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても適切な結果を達成することができる。
【0100】
従って、他の実現、他の実施形態、及び特許請求の範囲と均等なものなども後述する請求の範囲の範囲に属する。
【符号の説明】
【0101】
100:施術道具制御装置
1:ハウジング
2:制御アセンブリ
3:ガイドカテーテル回転部
4:ハウジング並進移動部
5:ハウジングティルティング部
6:クランピング部
7:施術道具サポーター
8:Yコネクタホルダー