(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】電子ミラーシステム、撮像装置、及び電子ミラー
(51)【国際特許分類】
B60R 1/26 20220101AFI20240917BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240917BHJP
B60R 1/12 20060101ALI20240917BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20240917BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20240917BHJP
H04N 23/63 20230101ALI20240917BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20240917BHJP
H04N 23/667 20230101ALI20240917BHJP
【FI】
B60R1/26 100
B60R16/02 650A
B60R1/12 Z
G08B21/00 E
H04N7/18 J
H04N23/63
H04N23/60
H04N23/667
(21)【出願番号】P 2021007393
(22)【出願日】2021-01-20
【審査請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 康孝
(72)【発明者】
【氏名】新保 吉志昌
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-188903(JP,A)
【文献】特開2003-174581(JP,A)
【文献】国際公開第2016/056208(WO,A1)
【文献】韓国登録特許第10-2093702(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/00
B60R 16/02
B60R 1/12
G08B 21/00
H04N 7/18
H04N 23/63
H04N 23/60
H04N 23/667
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を取得する
車載用撮像装置と、
前記
車載用撮像装置で取得された画像を表示可能である電子ミラーと、
を備え
前記
車載用撮像装置は、
故障を検知する検知部と、
検知された故障を前記電子ミラーに通知する通知部と、
を有し、
前記電子ミラーは、
通知された前記故障の種類に応じて、前記車載用撮像装置で撮像された画像を表示するディスプレイとして機能する第1のモードとミラーとして機能する第2のモードとを切り替え可能であるコントローラと、
通知された故障に関する情報を報知する報知部
と、
を有
し、
前記コントローラは、
前記電子ミラーが前記第1のモードである場合、前記故障が前記第1のモードを継続可能な故障であれば、前記第1のモードを継続し、前記故障が前記第1のモードを継続すべきでない故障であれば、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替える、
電子ミラーシステム。
【請求項2】
前記第1のモードを継続可能な故障は、
前記電子ミラーの前記ディスプレイに表示される映像信号のフレームレートが第1の閾値より低下する故障であるフレームレート低下を含み、
前記第1のモードを継続すべきでない故障は、
前記車載用撮像装置内における映像信号の伝送の遅延が第2の閾値を超えて大きくなる故障である映像伝送異常、前記車載用撮像装置による撮像の感度が許容範囲を外れる故障である感度異常、前記車載用撮像装置による信号のダイナミックレンジが第3の閾値を下回って小さくなる故障であるダイナミックレンジ異常、前記車載用撮像装置による撮像のリニアリティが第4の閾値を下回って小さくなる故障であるリニアリティ異常、前記車載用撮像装置で取得される画像における被写体の位置が実際の位置からずれる故障である表示位置ずれ、前記車載用撮像装置で取得される画像が固着する故障である画像固着、及び前記車載用撮像装置で取得される画像における被写体が実際と左右反転する故障である左右反転異常の内の少なくとも一つを含む、
請求項1に記載の電子ミラーシステム。
【請求項3】
前記検知部は、検知された故障の種類を識別可能な故障信号を生成し、
前記通知部は、生成された故障信号を通知し、
前記報知部は、通知された故障信号に応じて、前記情報を故障の種類が識別可能な形態で報知する
請求項1に記載の電子ミラーシステム。
【請求項4】
前記
車載用撮像装置は、イメージセンサ及びシグナルプロセッサを有し、
前記検知部は、
前記イメージセンサの故障を検知する第1の検知部と、
前記シグナルプロセッサの故障を検知する第2の検知部と、
を含む
請求項1に記載の電子ミラーシステム。
【請求項5】
前記イメージセンサは、画素信号を出力する第1の端子と前記イメージセンサの故障を示す信号を出力する第2の端子とを有し、
前記シグナルプロセッサは、処理後の信号を出力する第3の端子と前記シグナルプロセッサの故障を示す信号を出力する第4の端子とを有する
請求項
4に記載の電子ミラーシステム。
【請求項6】
前記報知部は、音声及び表示の少なくとも一方により前記情報を報知する
請求項1に記載の電子ミラーシステム。
【請求項7】
第2の
車載用撮像装置をさらに備え、
前記電子ミラーは、
通知された故障に応じて、前記
車載用撮像装置で取得された画像を表示する第1の状態と前記第2の
車載用撮像装置で取得された画像を表示する第2の状態とを切り替えるコントローラをさらに有する
請求項1に記載の電子ミラーシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、通知された故障の種類に応じて、前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替える
請求項
7に記載の電子ミラーシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、通知された故障の種類と故障のレベルとに応じて、前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替える
請求項
7に記載の電子ミラーシステム。
【請求項10】
画像を取得する車載用撮像装置と、
前記車載用撮像装置で取得された画像を表示可能である電子ミラーと、
を備え
前記車載用撮像装置は、
故障を検知する検知部と、
検知された故障を前記電子ミラーに通知する通知部と、
を有し、
前記電子ミラーは、
通知された前記故障の種類と故障のレベルとに応じて、前記車載用撮像装置で撮像された画像を表示するディスプレイとして機能する第1のモードとミラーとして機能する第2のモードとを切り替え可能であるコントローラと、
通知された故障に関する情報を報知する報知部と、
を有し、
前記コントローラは、
前記電子ミラーが前記第1のモードである場合、前記故障のレベルが第1のレベルであれば、前記第1のモードを継続し、前記故障のレベルが前記第1のレベルよりも高い第2のレベルであれば、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替える、
電子ミラーシステム。
【請求項11】
前記故障は、前記電子ミラーの前記ディスプレイに表示される映像信号のフレームレートが閾値より低下する故障であるフレームレート低下であり、
前記閾値は、第1の閾値と、前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値とを含み、
前記コントローラは、
前記フレームレートが前記第1の閾値以上前記第2の閾値未満である場合、前記故障のレベルが前記第1のレベルであると特定し、
前記フレームレートが第1の閾値未満である場合、前記故障のレベルが前記第2のレベルであると特定し、
前記フレームレートが第2の閾値以上である場合、前記故障が発生していないと特定する、
請求項10に記載の電子ミラーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子ミラーシステム、撮像装置、及び電子ミラーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の運転支援システムの普及に伴い、撮像装置が車両に搭載されることが増えつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2019/107210号
【文献】特表2015-511905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両には、撮像装置とともに電子ミラーが搭載され、撮像装置及び電子ミラーを含む電子ミラーシステムが構成されることがある。電子ミラーは、車両周辺(例えば、車両後方)を視認するためのミラーに代えて、撮像装置で撮像された車両周辺の画像を表示する。電子ミラーシステムにおいて、撮像装置の故障が発生した場合、その故障が放置されると、電子ミラーシステムが適正に動作せず、その利便性が損なわれる可能性がある。
【0005】
本開示は、容易に利便性を向上できる電子ミラーシステム、撮像装置、及び電子ミラーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る電子ミラーシステムは、車載用撮像装置と電子ミラーとを有する。車載用撮像装置は、画像を取得する。電子ミラーは、車載用撮像装置で取得された画像を表示可能である。車載用撮像装置は、検知部と通知部とを有する。検知部は、故障を検知する。通知部は、検知された故障を電子ミラーに通知する。電子ミラーは、コントローラと報知部とを有する。コントローラは、通知された故障の種類に応じて、第1のモードと第2のモードとを切り替える。第1のモードでは、電子ミラーが車載用撮像装置で撮像された画像を表示するディスプレイとして機能する。第2のモードでは、電子ミラーがミラーとして機能する。報知部は、通知された故障に関する情報を報知する。コントローラは、電子ミラーが第1のモードである場合、故障が第1のモードを継続可能な故障であるか第1のモードを継続すべきでない故障であるかを判断する。コントローラは、故障が第1のモードを継続可能な故障である場合、第1のモードを継続する。コントローラは、故障が第1のモードを継続すべきでない故障である場合、第1のモードから第2のモードに切り替える。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る電子ミラーシステムによれば、容易に利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態にかかる電子ミラーシステムが搭載される車両を示す図。
【
図2】第1の実施形態にかかる電子ミラーシステムの構成を示す図。
【
図3】第1の実施形態における撮像装置の構成を示す図。
【
図4】第1の実施形態における撮像装置で検知される故障の種類を示す図。
【
図5】第1の実施形態における電子ミラーの構成を示す図。
【
図6】第2の実施形態におけるディスプレイモードとミラーモードとの切り替えを示す図。
【
図7】第2の実施形態にかかる電子ミラーシステムの動作を示すフローチャート。
【
図8】第3の実施形態におけるディスプレイモードとミラーモードとの切り替えを示す図。
【
図9】第4の実施形態にかかる電子ミラーシステムの動作を示すフローチャート。
【
図10】第5の実施形態にかかる電子ミラーシステムの動作を示すフローチャート。
【
図11】第6の実施形態にかかる電子ミラーシステムが搭載される車両を示す図。
【
図12】第6の実施形態にかかる電子ミラーシステムの構成を示す図。
【
図13】第6の実施形態における電子ミラーの構成を示す図。
【
図14】第6の実施形態にかかる電子ミラーシステムの動作を示すフローチャート。
【
図15】第7の実施形態にかかる電子ミラーシステムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本開示に係る電子ミラーシステムの実施形態について説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
第1の実施形態にかかる電子ミラーシステムは、車両に搭載される撮像装置(車載カメラ)を含み、車両の運転支援に用いられ得る。運転支援用の撮像装置は、内部のISP(Image Signal Processor)による画像処理により、車両、歩行者、障害物などの物体を検知し、運転者に警告を行ったり、車両を強制的に停止させたりするなど、車両の運転支援システムにおいて主要な役割を担っている。
【0011】
車両には、撮像装置とともに電子ミラーが搭載され、撮像装置及び電子ミラーを含む電子ミラーシステムが構成されることがある。電子ミラーは、車両周辺(例えば、車両後方)を視認するためのミラーに代えて、撮像装置で撮像された車両周辺の画像を表示する。
【0012】
例えば、電子ミラーシステムにおいて、撮像装置の故障が発生し、電子ミラーに車両周辺の画像が適正に表示されないことがある。しかし、電子ミラーに表示された画像を視認しても撮像装置が故障している否かがユーザで判断しにくい。すなわち、ユーザが業者に依頼して行われる精密検査によらなければ、撮像装置の故障が発見されにくいが、そもそも、ユーザが故障の発生について認識していなければ業者に依頼することが行われない。これにより、撮像装置の故障が発生した後、撮像装置の故障が放置される可能性がある。
【0013】
撮像装置の故障が放置されると、電子ミラーシステムが適正に動作せず、その利便性が損なわれる可能性がある。
【0014】
そこで、本実施形態では、電子ミラーシステムにおいて、撮像装置の故障を撮像装置が検知して電子ミラーに通知し、電子ミラーが通知された故障に関する故障信号をユーザに向けて報知することで、利便性の向上を図る。
【0015】
具体的には、電子ミラーシステムは、車両に搭載され、撮像装置と電子ミラーとを有する。撮像装置は、イメージセンサ及びシグナルプロセッサを有する。撮像装置は、イメージセンサで画像を取得し、取得された画像に応じた信号をシグナルプロセッサ(ISP)で処理して電子ミラーへ出力する。電子ミラーは、撮像装置で取得された画像を表示部に表示可能である。これにより、電子ミラーは、撮像装置で撮像された車両周辺の画像を表示でき、ミラーの代替として動作可能である。このとき、撮像装置は、イメージセンサ及び/又はシグナルプロセッサの故障を検知し、検知された故障に関する情報を保持する。撮像装置は、電子ミラーからの要求に応じて、又は自律的に、故障を電子ミラーへ通知する。電子ミラーは、通知された故障に応じて、撮像装置の故障に関する情報を報知する。電子ミラーは、音声及び/又は表示により、撮像装置の故障に関する情報を報知してもよい。これにより、ユーザが撮像装置の故障の発生に対応するように促すことができ、例えば、ユーザが専門家に依頼することなどにより撮像装置の修理が行われるようにすることができる。この結果、撮像装置の故障が放置されることを低減でき、電子ミラーシステムを適正に動作する状態に戻すことができるため、電子ミラーシステムの利便性を向上できる。
【0016】
より具体的には、電子ミラーシステム3は、
図1に示すように、車両5に搭載され得る。
図1は、電子ミラーシステム3が搭載される車両5を示す図である。電子ミラーシステム3は、撮像装置1及び電子ミラー2を有する。
【0017】
撮像装置1は、車両5に搭載される車載カメラであり、車体6の外部又は内部に設置される。撮像装置1は、車体6の後ろ側の端部に設置され後方の電子ミラーに適用されてもよいし、車体6のドア付近の端部に設置され側方の電子ミラーに適用されてもよいし、車体6の前側の端部に設置され前方の電子ミラーに適用されてもよい。
【0018】
電子ミラー2は、車室7内に配される。電子ミラー2は、車室7に向く面にディスプレイ27を有し、撮像装置1で取得された画像をディスプレイ27に表示可能である。電子ミラー2は、後方の電子ミラーである場合、ルームミラーの形態で実装されてもよく、ディスプレイ27の形状がルームミラーの鏡面の形状であってもよい。電子ミラー2は、側方の電子ミラーである場合、ドアミラー(例えば、ドアミラー61)の形態で実装されてもよく、ディスプレイ27の形状がドアミラーの鏡面の形状であってもよい。電子ミラー2は、前方の電子ミラーである場合、車載用の表示デバイス(例えば、表示デバイス71)の形態で実装されてもよく、ディスプレイ27の形状が表示デバイスの表示部の形状であってもよい。
【0019】
図1では、撮像装置1が車体6の後ろ側の端部6aに設置され、電子ミラー2が後方の電子ミラーに適用される構成が例示されている。後方の電子ミラーは、電子ルームミラーとも呼ばれる。撮像装置1は、車体後方の画像を取得する。電子ミラー2は、撮像装置1で撮像された車体後方の画像を表示可能である。
【0020】
電子ミラーシステム3において、撮像装置1及び電子ミラー2は、
図2に示すように、通信媒体8を介して互いに通信可能に接続される。
図2は、電子ミラーシステム3の構成を示す図である。通信媒体8は、シリアルケーブル等の通信ケーブルであってもよいし、ブルートゥース(登録商標)等の無線通信回線であってもよい。
図2では、通信媒体8が通信ケーブルであり、通信媒体8の一端が撮像装置1のI/F部13に接続され他端が電子ミラー2のI/F部21に接続される構成が例示される。
【0021】
撮像装置1は、車体6の周辺を撮像し、取得された画像を電子ミラー2へ通信媒体8経由で供給する。これにより、電子ミラー2は、撮像装置1で撮像される画像を受け、受けた画像をそのままディスプレイ27に表示してもよいし、受けた画像から部分画像を切り出してディスプレイ27に表示してもよい。
図2では、撮像装置1で撮像された画像からルームミラーの鏡面の形状に切り出された部分画像が電子ミラー2のディスプレイ27に表示される構成が例示されている。電子ミラー2は、その筐体28cの姿勢が可変な状態で筐体が車体6の屋根部6bの内側に固定されていてもよい。電子ミラー2は、回動部28a及び支持部28bを介して筐体28cが車体6の屋根部6bに固定されていてもよい。電子ミラー2は、筐体28cの姿勢が変更されることに応じて、全体画像から切り出す部分画像の位置を微調整して切り出してディスプレイ27に表示してもよい。これにより、電子ミラー2は、撮像装置1で撮像された車両周辺の画像をその筐体28cの姿勢に応じて表示でき、ミラーの代替として動作可能である。
【0022】
撮像装置1は、
図3に示すように、イメージセンサ11、シグナルプロセッサ(ISP:Image Signal Processor)12、及びインターフェース(I/F)部13を有する。
図3は、撮像装置1の構成を示す図である。イメージセンサ11は、端子11a~11cを有する。シグナルプロセッサ12は、端子12a~12fを有する。インターフェース部13は、端子13a~13dを有する。
【0023】
イメージセンサ11は、車両5周辺(例えば、車両5後方)の画像を取得し、取得された画像に応じた複数の画素信号を生成し、複数の画素信号をシグナルプロセッサ12へ供給する。それとともに、イメージセンサ11は、イメージセンサ11の故障を検知し、検知された故障に関する情報を保持する。イメージセンサ11は、電子ミラー2からの要求に応じて、又は自律的に、イメージセンサ11の故障をシグナルプロセッサ12及びインターフェース部13経由で電子ミラー2へ通知する。
【0024】
イメージセンサ11は、画素部111、インターフェース(I/F)112、駆動制御部113、故障検知部114を有する。画素部111は、複数の画素が複数行及び複数列を構成するように配列され、複数列に対応して複数のADコンバータ(複数のADC)が配列される。画素部111は、その撮像面に形成された被写体像(画像)に応じて複数の画素で電荷蓄積動作を行い、蓄積された複数の画素の信号を列ごとにADコンバータでAD変換して、複数の画素信号を生成する。駆動制御部113は、垂直走査回路及び水平走査回路を有する。垂直走査回路は、垂直駆動信号(VD)に応じて複数の画素を垂直方向に走査し、複数の画素の電荷蓄積動作等の制御を行単位で駆動する。水平走査回路は、水平駆動信号(HD)に応じて複数の画素を水平方向に走査し、複数の画素から画素信号の読み出し及びAD変換を列単位で駆動する。
【0025】
インターフェース112は、端子11b,12bを介して、シグナルプロセッサ12と通信制御情報をやり取りし、シグナルプロセッサ12との通信を確立する。インターフェース112は、SPI(Serial Peripheral Interface)方式に従ってシグナルプロセッサ12との通信を確立してもよい。インターフェース112は、画素部111から出力された複数の画素信号を1フレームの画像として端子11a,12a経由でシグナルプロセッサ12へ伝送する。インターフェース112は、時間連続的な複数フレームの画像を映像信号として端子11a,12a経由でシグナルプロセッサ12へ伝送可能である。
【0026】
故障検知部114は、イメージセンサ11の故障を検知する。故障検知部114は、定期的にイメージセンサ11の故障を検知してもよいし、電子ミラー2からの要求に応じてイメージセンサ11の故障を検知してもよいし、車両5を統括的に制御するECU(図示せず)からの要求に応じてイメージセンサ11の故障を検知してもよい。故障検知部114は、レジスタ114aを有し、検知された故障に関する情報をレジスタ114aに保持する。故障検知部114は、
図4に示すように、イメージセンサ11の故障の種類をさらに検知し、検知された故障の種類に応じた故障モードを特定し、故障モードを示す情報をレジスタ114aに格納する。
図4は、撮像装置1で検知される故障の種類を示す図である。
【0027】
故障の種類が互いに異なる複数の故障モードがあり、複数の故障モードに対応する複数の故障識別子FM1~FM15が予め規定され、レジスタ114a内に複数の故障識別子FM1~FM15に対応する複数のアドレスAD101~AD115が確保されているとする。故障識別子FM1,FM2,FM6,FM7,FM8,FM13,FM14,FM15は、それぞれ、故障モード「フレームレート低下」、「映像伝送遅延異常」「感度異常」「ダイナミックレンジ異常」「リニアリティ異常」「表示位置ずれ」「画像固着」「左右反転異常」に対応している。故障識別子FM1,FM2,FM6,FM7,FM8,FM13,FM14,FM15は、それぞれ、レジスタ114a内のアドレスAD101,AD102,AD106,AD107,AD108,AD113,AD114,AD115に対応している。
【0028】
故障モード「フレームレート低下」は、電子ミラー2のディスプレイ27に表示される映像信号のフレームレートが閾値より低下する故障であり、ディスプレイ27に表示される映像の時間的な変化が滑らかでなくなる現象を示す。故障モード「映像伝送遅延異常」は、撮像装置1内における映像信号の伝送の遅延が閾値を超えて大きくなる故障であり、ディスプレイ27に時間的に過去の画像が表示される現象を示す。故障モード「感度異常」は、撮像装置1による撮像の感度が許容範囲を外れる故障である。故障モード「ダイナミックレンジ異常」は、撮像装置1による信号のダイナミックレンジが閾値を下回って小さくなる故障である。「リニアリティ異常」は、撮像装置1による撮像のリニアリティが閾値を下回って小さくなる故障である。「表示位置ずれ」は、撮像装置1で取得される画像における被写体の位置が実際の位置からずれる故障である。「画像固着」は、撮像装置1で取得される画像が固着してほぼ変化しなくなる故障である。「左右反転異常」は、撮像装置1で取得される画像における被写体が実際と左右反転する故障である。
【0029】
故障検知部114は、VDカウンター、フレームカウンター、内部クロックモニターを有する。VDカウンターは、垂直駆動信号(VD)と次の垂直駆動信号(VD)との時間間隔をカウントする。故障検知部114は、VDカウンターのカウント値から1フレーム期間の時間的長さを求めることができる。フレームカウンターは、フレーム同期信号の数をカウントする。故障検知部114は、カウントした時間をフレームカウンターのカウント値で除算することなどによりフレームレートを求めることができる。内部クロックモニターは、インターフェース112による信号の伝送に用いられる内部クロックのクロック数をカウントする。故障検知部114は、カウントした時間を内部クロックモニターのカウント値で除算することなどにより内部クロックの周期を求め、伝送される信号のビット数と内部クロックの周期とに応じて、インターフェース112による信号の伝送レートを求めることができる。
【0030】
故障検知部114は、求められた1フレーム期間の時間的長さ又はフレームレートに応じて、フレームレートと閾値THfrとを比較する。故障検知部114は、フレームレートが閾値THfrより低下していれば、「フレームレート低下」が発生しているとしてレジスタ114aのアドレスAD101に故障識別子FM1を格納する。故障検知部114は、フレームレートが閾値THfr以上であれば、「フレームレート低下」が発生していないとしてレジスタ114aのアドレスAD101をNULLの状態にする。
【0031】
故障検知部114は、求められた信号の伝送レートに応じて、信号の伝送レートと閾値THtr1と閾値THtr2とを比較する。2つの閾値THtr1,THtr2は、
0<THtr1<THtr2
の関係にあるものとする。故障検知部114は、信号の伝送レートが閾値THtr1以上閾値THtr2未満であれば、「映像伝送遅延異常」が発生しており「画像固着」が発生していないとしてとして、レジスタ114aのアドレスAD102に故障識別子FM2を格納しアドレスAD114をNULLの状態にする。故障検知部114は、信号の伝送レートが閾値THtr1未満であれば、「映像伝送遅延異常」が発生しており「画像固着」が発生しているとして、レジスタ114aのアドレスAD102に故障識別子FM2を格納しアドレスAD114に故障識別子FM14を格納する。故障検知部114は、閾値THtr2以上であれば、「映像伝送遅延異常」及び「画像固着」がいずれも発生していないとして、レジスタ114aのアドレスAD102及びアドレスAD114のそれぞれをNULLの状態にする。
【0032】
故障検知部114は、ADCループバックテストを実行可能である。ADCループバックテストでは、複数列のADコンバータのそれぞれについて、ADコンバータの出力をDA変換して入力へループバックさせることなどにより、適正にAD変換が行われているかテストする。故障検知部114は、ADコンバータの入力レベルに対する出力レベルの比率に応じて、ADコンバータの感度を求めることができる。故障検知部114は、入力に対して出力が変化するような入力レベルの範囲に応じて、AD変換のダイナミックレンジを求めることができる。故障検知部114は、入力を線形的に変化させたときの出力の変化率に応じて、AD変換のリニアリティを求めることができる。
【0033】
故障検知部114は、求められたAD変換の感度に応じて、AD変換の感度と閾値THsnとを比較する。故障検知部114は、AD変換の感度が閾値THsnより低下していれば、「感度異常」が発生しているとしてレジスタ114aのアドレスAD106に故障識別子FM6を格納する。故障検知部114は、フレームレートが閾値THsn以上であれば、「感度異常」が発生していないとしてレジスタ114aのアドレスAD106をNULLの状態にする。
【0034】
故障検知部114は、求められたAD変換のダイナミックレンジに応じて、AD変換のダイナミックレンジと閾値THdrとを比較する。故障検知部114は、AD変換のダイナミックレンジが閾値THdrより低下していれば、「ダイナミックレンジ異常」が発生しているとしてレジスタ114aのアドレスAD107に故障識別子FM7を格納する。故障検知部114は、AD変換のダイナミックレンジが閾値THdr以上であれば、「ダイナミックレンジ異常」が発生していないとしてレジスタ114aのアドレスAD107をNULLの状態にする。
【0035】
故障検知部114は、求められたAD変換のリニアリティに応じて、AD変換のリニアリティと閾値THlnとを比較する。故障検知部114は、AD変換のリニアリティが閾値THlnより低下していれば、「リニアリティ異常」が発生しているとしてレジスタ114aのアドレスAD108に故障識別子FM8を格納する。故障検知部114は、AD変換のリニアリティが閾値THln以上であれば、「リニアリティ異常」が発生していないとしてレジスタ114aのアドレスAD108をNULLの状態にする。
【0036】
故障検知部114は、BIST(Biult-In Self Test)回路及びアドレスパターンモニターを有する。BIST回路は、垂直走査回路にテストパターンを入力し、垂直走査回路の出力と期待値と比較し、垂直走査回路の出力の期待値からのずれを求める。アドレスパターンモニターは、垂直走査回路から複数の画素を垂直方向に走査するためのアドレスパターンを取得し、取得されたアドレスパターンと適正なアドレスパターンとを比較し、アドレスパターンの垂直方向のずれを求める。
【0037】
故障検知部114は、求められた垂直走査回路の出力の期待値からのずれとアドレスパターンの垂直方向のずれとに応じて、画像の表示位置のずれを推定し、推定されたずれと閾値THadとを比較する。故障検知部114は、推定されたずれが閾値THadを超えていれば、「表示位置ずれ」が発生しているとしてレジスタ114aのアドレスAD113に故障識別子FM13を格納する。故障検知部114は、推定されたずれが閾値THad以下であれば、「表示位置ずれ」が発生していないとしてレジスタ114aのアドレスAD113をNULLの状態にする。
【0038】
故障検知部114は、チェッカーパターンモニターを有する。チェッカーパターンモニターは、チェッカーパターンに相当する画素値を有する画素信号を複数列の信号線に供給し、水平走査回路の水平走査で画素部111から出力される信号の画素値をモニターする。
【0039】
故障検知部114は、モニターされた画素値に応じて、チェッカーパターンに相当する画素値とモニターされた画素値とを比較する。故障検知部114は、チェッカーパターンに相当する画素値とモニターされた画素値とが反転していれば、「左右反転異常」が発生しているとしてレジスタ114aのアドレスAD115に故障識別子FM15を格納する。故障検知部114は、推定されたずれが閾値THad以下であれば、「表示位置ずれ」が発生していないとしてレジスタ114aのアドレスAD115をNULLの状態にする。
【0040】
故障検知部114は、電子ミラー2からの要求に応じて、又は自律的に、レジスタ114aに格納された故障の有無を端子11c、シグナルプロセッサ12、インターフェース部13、通信媒体8経由で電子ミラー2へ通知する。例えば、アドレスAD101を含む故障通知要求を電子ミラー2から通信媒体8、インターフェース部13、シグナルプロセッサ12、端子11c経由で受信した場合、故障検知部114は、レジスタ114aのアドレスAD101を参照する。故障検知部114は、故障識別子FM1が格納されていれば、故障識別子FM1を示す値の故障信号を端子11c、シグナルプロセッサ12、インターフェース部13、通信媒体8経由で電子ミラー2へ返し、NULLの状態であれば、NULLを示す値の故障信号を端子11c、シグナルプロセッサ12、インターフェース部13、通信媒体8経由で電子ミラー2へ返す。これにより、電子ミラー2は、故障通知要求に対する応答を参照することで、故障識別子FM1に対する故障モード「フレームレート低下」の発生の有無を認識できる。
【0041】
シグナルプロセッサ12は、画像に応じた複数の画素信号をイメージセンサ11から受け、複数の画素信号に対して所定の信号処理を行う。それとともに、シグナルプロセッサ12は、シグナルプロセッサ12の故障を検知し、検知された故障に関する情報を保持する。シグナルプロセッサ12は、電子ミラー2からの要求に応じて、又は自律的に、故障をインターフェース部13経由で電子ミラー2へ通知する。
【0042】
シグナルプロセッサ12は、信号処理部121、インターフェース(I/F)122、故障検知部123を有する。信号処理部121は、ADコンバータ及びアドレス処理回路を有し、ADコンバータ及びアドレス処理回路を用いて、複数の画素信号に対して所定の信号処理を行う。所定の信号処理は、信号のダイナミックレンジを調整する処理、信号に含まれるノイズを低減するNR補正処理を含む。画素部111が各画素にカラーフィルタを含むなどカラーに対応している場合、所定の信号処理は、画素信号から輝度成分(Y)と色度成分(C)とを含むYC信号を生成するYC信号処理をさらに含んでもよい。
【0043】
インターフェース122は、端子12e,13bを介して、インターフェース部13と通信制御情報をやり取りし、インターフェース部13との通信を確立する。インターフェース122は、I2C(Inter-Integrated Circuit)方式に従ってインターフェース部13との通信を確立してもよい。インターフェース122は、信号処理部121から出力された複数の画素信号を1フレームの画像として端子12d,13a経由でインターフェース部13へ伝送する。インターフェース122は、時間連続的な複数フレームの画像を映像信号として端子12d,13a経由でインターフェース部13へ伝送可能である。
【0044】
故障検知部123は、シグナルプロセッサ12の故障を検知する。故障検知部123は、定期的にシグナルプロセッサ12の故障を検知してもよいし、電子ミラー2からの要求に応じてシグナルプロセッサ12の故障を検知してもよいし、車両5を統括的に制御するECU(図示せず)からの要求に応じてシグナルプロセッサ12の故障を検知してもよい。故障検知部123は、レジスタ123aを有し、検知された故障に関する情報をレジスタ123aに保持する。故障検知部123は、
図4に示すように、シグナルプロセッサ12の故障の種類をさらに検知し、故障の種類に応じた故障モードを特定し、故障モードを示す情報をレジスタ123aに格納する。
【0045】
レジスタ123a内に複数の故障識別子FM1~FM15に対応する複数のアドレスAD201~AD215が確保されているとする。故障識別子FM1,FM2,FM6,FM7,FM8,FM13,FM14,FM15は、それぞれ、故障モード「フレームレート低下」、「映像伝送遅延異常」「感度異常」「ダイナミックレンジ異常」「リニアリティ異常」「表示位置ずれ」「画像固着」「左右反転異常」に対応している。故障識別子FM1,FM2,FM6,FM7,FM8,FM13,FM14,FM15は、それぞれ、レジスタ123a内のアドレスAD201,AD202,AD206,AD207,AD208,AD213,AD214,AD215に対応している。
【0046】
故障検知部123は、VDカウンター、フレームカウンター、内部クロックモニターを有する。VDカウンターは、信号処理部121で処理された信号から垂直駆動信号(VD)を抽出し、垂直駆動信号(VD)と次の垂直駆動信号(VD)との時間間隔をカウントする。故障検知部123は、VDカウンターのカウント値から1フレーム期間の時間的長さを求めることができる。フレームカウンターは、信号処理部121で処理された信号からフレーム同期信号を抽出し、フレーム同期信号の数をカウントする。故障検知部123は、カウントした時間をフレームカウンターのカウント値で除算することなどによりフレームレートを求めることができる。内部クロックモニターは、インターフェース122による信号の伝送に用いられる内部クロックのクロック数をカウントする。故障検知部123は、カウントした時間を内部クロックモニターのカウント値で除算することなどにより内部クロックの周期を求め、伝送される信号のビット数と内部クロックの周期とに応じて、インターフェース122による信号の伝送レートを求めることができる。
【0047】
故障検知部123は、求められた1フレーム期間の時間的長さ又はフレームレートに応じて、フレームレートと閾値THfrとを比較する。故障検知部123は、フレームレートが閾値THfrより低下していれば、「フレームレート低下」が発生しているとしてレジスタ123aのアドレスAD201に故障識別子FM1を格納する。故障検知部123は、フレームレートが閾値THfr以上であれば、「フレームレート低下」が発生していないとしてレジスタ123aのアドレスAD201をNULLの状態にする。
【0048】
故障検知部123は、求められた信号の伝送レートに応じて、信号の伝送レートと閾値THtr1と閾値THtr2とを比較する。2つの閾値THtr1,THtr2は、
0<THtr1<THtr2
の関係にあるものとする。故障検知部123は、信号の伝送レートが閾値THtr1以上閾値THtr2未満であれば、「映像伝送遅延異常」が発生しており「画像固着」が発生していないとしてとして、レジスタ123aのアドレスAD202に故障識別子FM2を格納しアドレスAD214をNULLの状態にする。故障検知部123は、信号の伝送レートが閾値THtr1未満であれば、「映像伝送遅延異常」が発生しておらず「画像固着」が発生しているとして、レジスタ123aのアドレスAD202をNULLの状態にしアドレスAD214に故障識別子FM14を格納する。故障検知部123は、閾値THtr2以上であれば、「映像伝送遅延異常」及び「画像固着」がいずれも発生していないとして、レジスタ123aのアドレスAD202及びアドレスAD214のそれぞれをNULLの状態にする。
【0049】
故障検知部123は、ADCループバックテストを実行可能である。ADCループバックテストでは、ADコンバータについて、ADコンバータの出力をDA変換して入力へループバックさせることなどにより、適正にAD変換が行われているかテストする。故障検知部123は、ADコンバータの入力レベルに対する出力レベルの比率に応じて、ADコンバータの感度を求めることができる。故障検知部123は、入力に対して出力が変化するような入力レベルの範囲に応じて、AD変換のダイナミックレンジを求めることができる。故障検知部123は、入力を線形的に変化させたときの出力の変化率に応じて、AD変換のリニアリティを求めることができる。
【0050】
故障検知部123は、求められたAD変換の感度に応じて、AD変換の感度と閾値THsnとを比較する。故障検知部123は、AD変換の感度が閾値THsnより低下していれば、「感度異常」が発生しているとしてレジスタ123aのアドレスAD206に故障識別子FM6を格納する。故障検知部123は、フレームレートが閾値THsn以上であれば、「感度異常」が発生していないとしてレジスタ123aのアドレスAD206をNULLの状態にする。
【0051】
故障検知部123は、求められたAD変換のダイナミックレンジに応じて、AD変換のダイナミックレンジと閾値THdrとを比較する。故障検知部123は、AD変換のダイナミックレンジが閾値THdrより低下していれば、「ダイナミックレンジ異常」が発生しているとしてレジスタ123aのアドレスAD207に故障識別子FM7を格納する。故障検知部123は、AD変換のダイナミックレンジが閾値THdr以上であれば、「ダイナミックレンジ異常」が発生していないとしてレジスタ123aのアドレスAD207をNULLの状態にする。
【0052】
故障検知部123は、求められたAD変換のリニアリティに応じて、AD変換のリニアリティと閾値THlnとを比較する。故障検知部123は、AD変換のリニアリティが閾値THlnより低下していれば、「リニアリティ異常」が発生しているとしてレジスタ123aのアドレスAD208に故障識別子FM8を格納する。故障検知部123は、AD変換のリニアリティが閾値THln以上であれば、「リニアリティ異常」が発生していないとしてレジスタ123aのアドレスAD208をNULLの状態にする。
【0053】
故障検知部123は、BIST(Biult-In Self Test)回路及びアドレスパターンモニターを有する。BIST回路は、アドレス処理回路にテストパターンを入力し、アドレス処理回路の出力と期待値と比較し、アドレス処理回路の出力の期待値からのずれを求める。アドレスパターンモニターは、アドレス処理回路からアドレスパターンを取得し、取得されたアドレスパターンと適正なアドレスパターンとを比較し、アドレスパターンの垂直方向のずれを求める。
【0054】
故障検知部123は、求められたアドレス処理回路の出力の期待値からのずれとアドレスパターンの垂直方向のずれとに応じて、画像の表示位置のずれを推定し、推定されたずれと閾値THadとを比較する。故障検知部123は、推定されたずれが閾値THadを超えていれば、「表示位置ずれ」が発生しているとしてレジスタ123aのアドレスAD213に故障識別子FM13を格納する。故障検知部123は、推定されたずれが閾値THad以下であれば、「表示位置ずれ」が発生していないとしてレジスタ123aのアドレスAD213をNULLの状態にする。
【0055】
故障検知部123は、チェッカーパターンモニターを有する。チェッカーパターンモニターは、チェッカーパターンに相当する画素値を有する画素信号を信号処理部121に供給し、アドレス処理回路のアドレス処理により信号処理部121から出力される信号の画素値をモニターする。
【0056】
故障検知部123は、モニターされた画素値に応じて、チェッカーパターンに相当する画素値とモニターされた画素値とを比較する。故障検知部123は、チェッカーパターンに相当する画素値とモニターされた画素値とが反転していれば、「左右反転異常」が発生しているとしてレジスタ123aのアドレスAD215に故障識別子FM15を格納する。故障検知部123は、推定されたずれが閾値THad以下であれば、「表示位置ずれ」が発生していないとしてレジスタ123aのアドレスAD215をNULLの状態にする。
【0057】
故障検知部123は、電子ミラー2からの要求に応じて、又は自律的に、レジスタ123aに格納された故障の有無を端子12f、インターフェース部13、通信媒体8経由で電子ミラー2へ通知する。例えば、アドレスAD201を含む故障通知要求を電子ミラー2から通信媒体8、インターフェース部13、端子12f経由で受信した場合、故障検知部123は、レジスタ123aのアドレスAD201を参照する。故障検知部123は、故障識別子FM1が格納されていれば、故障識別子FM1を示す値の故障信号を端子12f、インターフェース部13、通信媒体8経由で電子ミラー2へ返し、NULLの状態であれば、NULLを示す値の故障信号を端子12f、インターフェース部13、通信媒体8経由で電子ミラー2へ返す。これにより、電子ミラー2は、故障信号の値を参照することで、故障識別子FM1に対する故障モード「フレームレート低下」の発生の有無を認識できる。
【0058】
インターフェース部13は、イメージセンサ11及び/又はシグナルプロセッサ12で検知された故障を電子ミラー2に通知する。インターフェース部13は、通信媒体8を介して電子ミラー2に接続される。初期状態において、インターフェース部13は、コントローラ23からの制御のもと、通信媒体8を介した電子ミラー2との通信接続を確立する。通信接続が確立されると、インターフェース部13は、イメージセンサ11、シグナルプロセッサ12と電子ミラー2との間の通信におけるインターフェース動作を行う。インターフェース部13は、通信における信号のフォーマット変換を行う。通信媒体8がシリアル通信に対応している場合、インターフェース部13は、シリアライザ131を有していてもよい。シリアライザ131は、イメージセンサ11及び/又はシグナルプロセッサ12から端子13a経由で受けた映像信号をパラレル形式からシリアル形式に変換し、シリアル形式の映像信号を端子13d及び通信媒体8経由で電子ミラー2へ送信する。シリアライザ131は、イメージセンサ11及び/又はシグナルプロセッサ12から端子13b経由で受けた通信制御情報をパラレル形式からシリアル形式に変換し、シリアル形式の通信制御情報を端子13d及び通信媒体8経由で電子ミラー2へ送信する。シリアライザ131は、イメージセンサ11及び/又はシグナルプロセッサ12から端子13c経由で受けた故障信号をパラレル形式からシリアル形式に変換し、シリアル形式の故障信号を端子13d及び通信媒体8経由で電子ミラー2へ送信する。
【0059】
電子ミラー2は、
図5に示すように、インターフェース(I/F)部21、コントローラ23、映像処理部24、ディスプレイ27、ミラー28、表示報知部29-1~29-15及び音声報知部31を有する。
図5は、電子ミラー2の構成を示す図である。
【0060】
インターフェース部21は、通信媒体8を介して撮像装置1に接続される。インターフェース部13は、コネクタ部211を有し、コネクタ部211に通信媒体8を介して撮像装置1が接続される。インターフェース部21は、撮像装置1とコントローラ23との間の通信におけるインターフェース動作を行う。インターフェース部21は、通信における信号のフォーマット変換を行う。通信媒体8がシリアル通信に対応している場合、インターフェース部13は、デシリアライザ212を有していてもよい。デシリアライザ212は、撮像装置1から通信媒体8及びコネクタ部211経由で伝送された映像信号をシリアル形式からパラレル形式に変換し、パラレル形式の映像信号を映像処理部24へ伝送する。デシリアライザ212は、撮像装置1から通信媒体8及びコネクタ部211経由で受けた故障信号をシリアル形式からパラレル形式に変換し、パラレル形式の故障信号をコントローラ23へ供給する。コネクタ部211からデシリアライザ212への映像信号・故障信号の伝送は、FPD-Link(Flat Panel Display-Link)方式に従った通信で行われてもよい。デシリアライザ212から映像処理部24への映像信号の伝送は、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)方式に従った通信で行われてもよい。
【0061】
映像処理部24は、デシリアライザ212から伝送された映像信号を表示用の映像信号に変換してディスプレイ27へ供給する。これにより、ディスプレイ27は、映像信号に応じた映像を画面に表示する。
【0062】
コントローラ23は、故障信号を受けると、故障信号で示される故障の有無及び故障の種類を特定する。コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、音声及び表示の少なくとも一方により故障に関する情報を報知する。
【0063】
コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、複数の表示報知部29-1~29-15の少なくとも1つの表示報知部29で報知させてもよい。各表示報知部29-1~29-15は、例えばLED(Light Emission Diode)等の表示灯である。表示報知部29-1,29-2,29-6,29-7,29-8,29-13,29-14,29-15は、それぞれ、故障識別子FM1,FM2,FM6,FM7,FM8,FM13,FM14,FM15に対応している。すなわち、表示報知部29-1,29-2,29-6,29-7,29-8,29-13,29-14,29-15は、それぞれ、故障モード「フレームレート低下」、「映像伝送遅延異常」「感度異常」「ダイナミックレンジ異常」「リニアリティ異常」「表示位置ずれ」「画像固着」「左右反転異常」に対応している(
図4参照)。例えば、コントローラ23は、故障識別子FM1を示す故障信号を受けた場合、表示報知部29-1(
図2参照)を選択的に点灯させる。これにより、「フレームレート低下」が発生したことをユーザに報知することができる。
【0064】
コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、音声報知部31で報知させてもよい。音声報知部31は、例えばアラームである。例えば、コントローラ23は、故障識別子FM1を示す故障信号を受けた場合、音声報知部31(
図2参照)からアラーム音又は警告メッセージ音を出力させる。これにより、「フレームレート低下」が発生したことをユーザに報知することができる。
【0065】
コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、ディスプレイ27で報知させてもよい。例えば、コントローラ23は、故障識別子FM1を示す故障信号を受けた場合、ディスプレイ27(
図2参照)の画面に警告メッセージを表示させる。これにより、「フレームレート低下」が発生したことをユーザに報知することができる。
【0066】
以上のように、第1の実施形態では、電子ミラーシステム3において、撮像装置1の故障を撮像装置1が検知して電子ミラー2に通知し、電子ミラー2が通知された故障に関する故障信号をユーザに向けて報知する。これにより、ユーザが撮像装置1の故障の発生に対応するように促すことができ、電子ミラーシステム3を適正に動作する状態に戻すことができるため、電子ミラーシステム3の利便性を向上できる。
【0067】
なお、
図3では、故障検知部114,123がそれぞれイメージセンサ11内、シグナルプロセッサ12内でハードウェア的に実現される構成が例示されているが、故障検知部114,123はイメージセンサ11内、シグナルプロセッサ12内でソフトウェア的に実現されてもよい。例えば、イメージセンサ11内、シグナルプロセッサ12内にそれぞれコントローラ、ROM、RAMが搭載されていてもよい。この場合、イメージセンサ11及びシグナルプロセッサ12のそれぞれにおいて、ROMに故障検知プログラムを格納させておき、撮像装置1の起動等に応じてコントローラがROMから故障検知プログラムを読み出してRAM上に機能的な構成として故障検知部114,123を展開してもよい。
【0068】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態にかかる電子ミラーシステムについて説明する。以下では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0069】
第2の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1で故障が検知されたことに応じて電子ミラー2の動作を切り替え可能に構成されることで、更なる利便性の向上を図る。
【0070】
具体的には、電子ミラーシステム3において、電子ミラー2は、撮像装置1から通知された故障に応じてディスプレイモードとミラーモードとを切り替える。ディスプレイモードは、電子ミラー2が撮像装置1で撮像された画像を表示するディスプレイとして機能するモードである。ミラーモードは、電子ミラー2がミラーとして機能するモードである。
【0071】
電子ミラー2は、ディスプレイモードとミラーモードとを切り替えるための構成として、
図5に示すように、駆動インターフェース(駆動I/F)25及び駆動部26をさらに有してもよい。回動部28a(
図2参照)は、モータを有し、駆動部26により駆動可能である。駆動インターフェース25は、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替える指示をコントローラ23から受けると、その指示に応じて、回転指令を生成して駆動部26へ供給する。駆動部26は、回転指令に従い、筐体28cを
図6(a)に示す姿勢から
図6(b)に示す姿勢に変更するように、回動部28aのモータを回転させる。
図6は、ディスプレイモードとミラーモードとの切り替えを示す図であり、
図6(a)は、ディスプレイモードを示し、
図6(b)は、ミラーモードを示す。
【0072】
ディスプレイモードでは、筐体28cで支持される反射層28fの反射面の法線が水平面より上側を向くように調整されるため、
図6(a)に矢印で示すように、車体6後方の被写体OBからの光がユーザの視点位置EYに届きにくい。また、コントローラ23がディスプレイ27及び電源PS1を接続するスイッチSW1をオンしておりディスプレイ27が動作し画面に画像を表示しているため、
図6(a)に白抜きの矢印で示すように、ユーザの視点位置EYに、ディスプレイ27の表示画像が届きやすい。これにより、電子ミラー2は、撮像装置1で撮像された画像を表示するディスプレイとして機能する。なお、筐体28cで支持される反射層28fは、前面がEC材(ElectroChromic材)28eで覆われ、背面がガラス28gで覆われる。EC材28eは、前面がガラス28dで覆われる。
【0073】
ミラーモードでは、
図6(b)に矢印で示すように、筐体28cで支持される反射層28fの反射面の法線がほぼ水平面を向くように調整されるため、車体6後方の被写体OBからの光がユーザの視点位置EYに届きやすい。また、コントローラ23がスイッチSW1をオフしておりディスプレイ27が停止し画面に画像を表示していない。これにより、電子ミラー2は、ミラーとして機能する。
【0074】
ディスプレイモードからミラーモードへ切り替えは、
図7に示すように行われ得る。
図7は、電子ミラーシステム3の動作を示すフローチャートである。
【0075】
電子ミラーシステム3において、撮像装置1は、故障を検知すると(S1)、故障を電子ミラー2へ通知する。撮像装置1は、故障の有無に加えて故障の種類を検知し、故障の種類を示す故障信号を生成して電子ミラー2へ通知してもよい。撮像装置1は、複数の故障信号を電子ミラー2へ通知してもよい。
【0076】
電子ミラー2において、コントローラ23は、故障が通知されると、故障の有無及び種類を特定する(S2)。コントローラ23は、故障信号を受けると、故障信号で示される故障の有無及び故障の種類を特定する。コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替えるべきか否か判断する(S3)。コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障の有無及び故障の種類に応じて、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替えるべきか否か判断してもよい。
【0077】
例えば、コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM1(
図4参照)が示される場合、故障モード「フレームレート低下」が発生しているが、この故障がディスプレイモードを継続可能な故障であると判断する。
【0078】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM2が示される場合、故障モード「映像伝送異常」が発生しており、この故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0079】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM6が示される場合、故障モード「感度異常」が発生しており、この故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0080】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM7が示される場合、故障モード「ダイナミックレンジ異常」が発生しており、この故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0081】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM8が示される場合、故障モード「リニアリティ異常」が発生しており、この故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0082】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM13が示される場合、故障モード「表示位置ずれ」が発生しており、この故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0083】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM14が示される場合、故障モード「画像固着」が発生しており、この故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0084】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM15が示される場合、故障モード「左右反転異常」が発生しており、この故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0085】
コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障にディスプレイモードを継続すべきでない故障が含まれる場合、切り替えるべきであると判断する。コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障がディスプレイモードを継続可能な故障であるかNULL(故障無し)である場合、切り替えるべきでないと判断する。コントローラ23は、すべての故障信号でNULLが示される場合、故障が発生していないとして、切り替えるべきでないと判断する。
【0086】
コントローラ23は、切り替えるべきでない場合(S3でNo)、電子ミラー2の動作モードとしてディスプレイモードを継続させ(S4)、表示及び音声の少なくとも一方により故障に関する情報を報知する(S5)。
【0087】
コントローラ23は、切り替えるべきである場合(S3でYes)、電子ミラー2の動作モードをディスプレイモードからミラーモードへ切り替える(S6)。すなわち、コントローラ23は、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替えるように駆動インターフェース25に指示する。駆動インターフェース25は、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替える指示をコントローラ23から受けると、その指示に応じて、回転指令を生成して駆動部26へ供給する。駆動部26は、回転指令に従い、筐体28cを
図6(a)に示す姿勢から
図6(b)に示す姿勢に変更するように、回動部28aのモータを回転させる。そして、コントローラ23は、表示及び音声の少なくとも一方により故障に関する情報を報知する(S7)。
【0088】
以上のように、第2の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1で故障が検知されたことに応じて、電子ミラー2の動作をディスプレイモードからミラーモードへ切り替え可能である。これにより、電子ミラーシステム3の利便性をさらに向上できる。
【0089】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態にかかる電子ミラーシステムについて説明する。以下では、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0090】
第2の実施形態では、ディスプレイモードとミラーモードとの切り替えを機械的な切り替え動作で実現しているが、第3の実施形態では、電気的な切り替え動作で実現する。
【0091】
具体的には、
図8(a)に示すように、電子ミラー2におけるミラー28は、反射層28fに代えて透過率可変層28f’を有する。透過率可変層28f’は、偏向層及び液晶材料層が積層された構造を有する。透過率可変層28f’は、液晶材料層の両端に電圧が印加されなければ、液晶材料の偏光方向と偏向層の偏光方向とがほぼ一致し、光の透過率が高く反射率が低い状態になる。透過率可変層28f’は、液晶材料層の両端に電圧が印加されれば、液晶材料の偏光方向が変化して偏向層の偏光方向と異なり、光の透過率が低く反射率が高い状態になる。
【0092】
電子ミラー2は、ディスプレイモードとミラーモードとを切り替えるための構成として、
図5に示すように、駆動インターフェース(駆動I/F)25及び駆動部26をさらに有してもよい。駆動インターフェース25は、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替える指示をコントローラ23から受けると、その指示に応じて、動作指令を生成して駆動部26へ供給する。駆動部26は、動作指令に従い、ミラー28を
図8(a)に示す光の透過率が高い状態から
図8(b)に示す光の透過率が低い状態に変更するように、透過率可変層28f’を駆動する。
図8は、ディスプレイモードとミラーモードとの切り替えを示す図であり、
図8(a)は、ディスプレイモードを示し、
図8(b)は、ミラーモードを示す。
【0093】
ディスプレイモードでは、駆動部26が透過率可変層28f’及び電源PS2を接続するスイッチSW2をオフしており透過率可変層28f’が透過率の高く反射率の低い状態であるため、
図8(a)に点線の矢印で示すように、車体6後方の被写体OBからの光がユーザの視点位置EYに届きにくい。また、コントローラ23がディスプレイ27及び電源PS1を接続するスイッチSW1をオンしておりディスプレイ27が動作し画面に画像を表示しているため、
図8(a)に白抜きの矢印で示すように、ユーザの視点位置EYに、ディスプレイ27の表示画像が届きやすい。これにより、電子ミラー2は、撮像装置1で撮像された画像を表示するディスプレイとして機能する。
【0094】
ミラーモードでは、駆動部26が透過率可変層28f’及び電源PS2を接続するスイッチSW2をオンしており透過率可変層28f’が透過率の低く反射率の高い状態であるため、
図8(b)に実線の矢印で示すように、車体6後方の被写体OBからの光がユーザの視点位置EYに届きやすい。また、コントローラ23がスイッチSW1をオフしておりディスプレイ27が停止し画面に画像を表示していない。これにより、電子ミラー2は、ミラーとして機能する。
【0095】
以上のように、第3の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1で故障が検知されたことに応じて、電子ミラー2を電気的な動作によりディスプレイモードからミラーモードへ切り替え可能である。これによっても、電子ミラーシステム3の利便性をさらに向上できる。
【0096】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態にかかる電子ミラーシステムについて説明する。以下では、第1の実施形態~第3の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0097】
第2の実施形態では、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替えを撮像装置1の故障の有無及び種類に応じて行っているが、第4の実施形態では、さらに故障のレベルに応じて行う。
【0098】
具体的には、ディスプレイモードからミラーモードへの切り替えでは、
図9に示すように、次の点で第2の実施形態と異なる処理が行われ得る。
図9は、電子ミラーシステム3の動作を示すフローチャートである。
【0099】
電子ミラーシステム3において、撮像装置1は、故障の検知(S1)において、故障の有無及び故障の種類に加えて故障のレベルを検知し、故障の種類を示す故障信号を生成して電子ミラー2へ通知してもよい。
【0100】
例えば、フレームレートに関して、故障検知部114は、求められた1フレーム期間の時間的長さ又はフレームレートに応じて、フレームレートと複数の閾値THfr1,THfr2とを比較する。複数の閾値THfr1,THfr2は、
0<THfr1<THfr2
の関係にあるものとする。故障検知部114は、フレームレートが閾値THfr1以上閾値THfr2未満であれば、「フレームレート低下」がレベルLV1で発生しているとしてとして、レジスタ114aのアドレスAD101に故障識別子FM1とレベルLV1を格納する。故障検知部114は、フレームレートが閾値THfr1未満であれば、「フレームレート低下」がレベルLV2で発生しているとして、レジスタ114aのアドレスAD101に故障識別子FM1とレベルLV2を格納する。故障検知部114は、フレームレートが閾値THfr2以上であれば、「フレームレート低下」が発生していないとしてレジスタ114aのアドレスAD101をNULLの状態にする。
【0101】
電子ミラー2において、コントローラ23は、故障が通知されると、故障の有無及び種類を特定する(S2)。コントローラ23は、故障信号を受けると、故障信号で示される故障の有無及び故障の種類を特定する。さらに、コントローラ23は、故障信号で故障のレベルが示されていれば、故障のレベルを特定する(S11)。コントローラ23は、故障の有無、故障の種類及び故障のレベルに応じて、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替えるべきか否か判断する(S3)。
【0102】
例えば、コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM1(
図4参照)及び故障レベルLV1が示される場合、故障モード「フレームレート低下」がレベルLV1で発生しているが、このレベルLV1の故障がディスプレイモードを継続可能な故障であると判断する。
【0103】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM1(
図4参照)及び故障レベルLV2が示される場合、故障モード「フレームレート低下」がレベルLV2で発生しているが、このレベルLV2の故障がディスプレイモードを継続すべきでない故障であると判断する。
【0104】
コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障にディスプレイモードを継続すべきでない故障が含まれる場合、切り替えるべきであると判断する。コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障がディスプレイモードを継続可能な故障であるかNULL(故障無し)である場合、切り替えるべきでないと判断する。コントローラ23は、すべての故障信号でNULLが示される場合、故障が発生していないとして、切り替えるべきでないと判断する。
【0105】
コントローラ23は、切り替えるべきでない場合(S3でNo)、S4,S5の処理を行い、切り替えるべき場合(S3でYes)、S6,S7の処理を行う点は、第2の実施形態と同様である。
【0106】
以上のように、第4の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1の故障の有無、故障の種類及び故障のレベルに応じて、電子ミラー2の動作をディスプレイモードからミラーモードへ切り替え可能である。これにより、電子ミラーシステム3の利便性をさらに向上できる。
【0107】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態にかかる電子ミラーシステムについて説明する。以下では、第1の実施形態~第4の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0108】
第5の実施形態では、ディスプレイモードからミラーモードへ切り替えを行った後の動作として、ミラーモードからディスプレイモードへ復帰する動作について説明する。
【0109】
具体的には、ミラーモードからディスプレイモードへの復帰では、
図10に示すように、次の点で第2の実施形態と異なる処理が行われ得る。
図10は、電子ミラーシステム3の動作を示すフローチャートである。
【0110】
コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、ミラーモードからディスプレイモードへ復帰すべきか否か判断する(S21)。例えば、コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障にディスプレイモードを継続すべきでない故障が含まれる場合、復帰すべきでないと判断する。コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障がディスプレイモードを継続可能な故障であるかNULL(故障無し)である場合、復帰すべきであると判断する。コントローラ23は、すべての故障信号でNULLが示される場合、故障が発生していないとして、復帰すべきであると判断する。
【0111】
コントローラ23は、復帰すべきでない場合(S21でNo)、電子ミラー2の動作モードとしてミラーモードを継続させる(S22)。
【0112】
コントローラ23は、復帰すべきである場合(S21でYes)、電子ミラー2の動作モードをミラーモードからディスプレイモードへ復帰させる(S23)。すなわち、コントローラ23は、ミラーモードからディスプレイモードへ切り替えるように駆動インターフェース25に指示する。駆動インターフェース25は、ミラーモードからディスプレイモードへ切り替える指示をコントローラ23から受けると、その指示に応じて、回転指令を生成して駆動部26へ供給する。駆動部26は、回転指令に従い、筐体28cを
図6(b)に示す姿勢から
図6(a)に示す姿勢に変更するように、回動部28aのモータを回転させる。
【0113】
そして、コントローラ23は、表示及び音声の少なくとも一方により、ミラーモードからディスプレイモードへの復帰に関する情報を報知する(S24)。例えば、コントローラ23は、複数の表示報知部29-1~29-15のすべてを消灯させることで、復帰を報知してもよい。コントローラ23は、音声報知部31(
図2参照)からアラーム音又はメッセージ音を出力させることで、復帰を報知してもよい。コントローラ23は、ディスプレイ27(
図2参照)の画面にメッセージを表示させることで、復帰を報知してもよい。
【0114】
以上のように、第5の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1の故障の有無及び故障の種類に応じて、電子ミラー2の動作をミラーモードからディスプレイモードへ復帰可能である。例えば、撮像装置1の故障が一時的な故障である場合、又は、撮像装置1が修理後の撮像装置又は別の撮像装置に交換された場合などにおいて、電子ミラー2の動作をミラーモードからディスプレイモードへ復帰させることができる。これにより、電子ミラーシステム3の利便性をさらに向上できる。
【0115】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態にかかる電子ミラーシステムについて説明する。以下では、第1の実施形態~第5の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0116】
第6の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1で故障が検知されたことに応じて電子ミラー2の接続先を撮像装置1から他の撮像装置4に切り替え可能に構成されることで、更なる利便性の向上を図る。
【0117】
具体的には、電子ミラーシステム3は、撮像装置4をさらに有する。撮像装置4は、
図11に示すように、車両5に搭載される車載カメラであり、車体6の外部又は内部における撮像装置1に隣接する位置に配される。電子ミラーシステム3が搭載される車両を示す図である。撮像装置4は、撮像装置1の代替であり、撮像装置1が適正に動作している間は、動作を停止していてもよい。撮像装置4の構成は、
図3に示すような撮像装置1と同様な構成であってもよいし、
図3から故障検知部114,123が省略された構成であってもよい。
【0118】
電子ミラーシステム3において、撮像装置4及び電子ミラー2は、
図12に示すように、通信媒体9を介して互いに通信可能に接続される。
図12は、電子ミラーシステム3の構成を示す図である。通信媒体9は、シリアルケーブル等の通信ケーブルであってもよいし、ブルートゥース等の無線通信回線であってもよい。
図12では、通信媒体9が通信ケーブルであり、通信媒体9の一端が撮像装置4のI/F部13に接続され他端が電子ミラー2のI/F部21に接続される構成が例示される。
【0119】
電子ミラー2は、通知された故障に応じて、主接続状態と補助接続状態とを切り替える。主接続状態は、電子ミラー2の通信可能な接続先が撮像装置1であり、撮像装置1で取得された画像を表示する状態である。補助接続状態は、電子ミラー2の通信可能な接続先が撮像装置4であり、撮像装置4で取得された画像を表示する状態である。
【0120】
電子ミラー2において、インターフェース部21は、
図5に示すように、コネクタ部211に加えてコネクタ部213をさらに有し、コネクタ部211に通信媒体9を介して撮像装置4が接続される。
【0121】
初期状態において、インターフェース部21は、コントローラ23からの制御のもと、通信媒体8を介した撮像装置1との通信接続を確立する。通信接続が確立されると、インターフェース部21は、撮像装置1とコントローラ23との間の通信におけるインターフェース動作を行う。このとき、インターフェース部21は、コントローラ23からの制御のもと、通信媒体9を介した撮像装置4との通信接続を切断している。これにより、電子ミラー2は、主接続状態で動作する。
【0122】
コントローラ23は、故障信号を受けると、故障信号に応じて、撮像装置1の故障の有無を特定する。コントローラ23は、故障の有無に応じて、主接続状態から補助接続状態へ切り替え可能である。コントローラ23は、故障信号に応じて、撮像装置1の故障の有無に加えて、故障の種類を特定してもよい。コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、主接続状態から補助接続状態へ切り替え可能である。コントローラ23は、故障信号に応じて、撮像装置1の故障の有無及び故障の種類に加えて、故障のレベルを特定してもよい。コントローラ23は、故障の有無、故障の種類及び故障のレベルに応じて、主接続状態から補助接続状態へ切り替え可能である。
【0123】
主接続状態から補助接続状態へ切り替えをコントローラ23から指示された場合、インターフェース部21は、その指示に応じて、通信媒体8を介した撮像装置1との通信接続を切断するとともに、通信媒体9を介した撮像装置4との通信接続を確立する。通信接続が確立されると、インターフェース部21は、撮像装置9とコントローラ23との間の通信におけるインターフェース動作を行う。これにより、電子ミラー2は、補助接続状態で動作する。
【0124】
主接続状態から補助接続状態へ切り替えは、
図14に示すように行われ得る。
図14は、電子ミラーシステム3の動作を示すフローチャートである。
【0125】
電子ミラーシステム3において、撮像装置1は、故障を検知すると(S1)、故障を電子ミラー2へ通知する。撮像装置1は、故障の有無に加えて故障の種類を検知し、故障の種類を示す故障信号を生成して電子ミラー2へ通知してもよい。
【0126】
電子ミラー2において、コントローラ23は、故障が通知されると、故障の有無及び種類を特定する(S2)。コントローラ23は、故障信号を受けると、故障信号で示される故障の有無及び故障の種類を特定する。コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、主接続状態から補助接続状態へ切り替えるべきか否か判断する(S31)。コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障の有無及び故障の種類に応じて、主接続状態から補助接続状態へ切り替えるべきか否か判断してもよい。
【0127】
例えば、コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM1(
図4参照)が示される場合、故障モード「フレームレート低下」が発生しているが、この故障が主接続状態を継続可能な故障であると判断する。
【0128】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM2が示される場合、故障モード「映像伝送異常」が発生しており、この故障が主接続状態を継続すべきでない故障であると判断する。
【0129】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM6が示される場合、故障モード「感度異常」が発生しており、この故障が主接続状態を継続すべきでない故障であると判断する。
【0130】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM7が示される場合、故障モード「ダイナミックレンジ異常」が発生しており、この故障が主接続状態を継続すべきでない故障であると判断する。
【0131】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM8が示される場合、故障モード「リニアリティ異常」が発生しており、この故障が主接続状態を継続すべきでない故障であると判断する。
【0132】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM13が示される場合、故障モード「表示位置ずれ」が発生しており、この故障が主接続状態を継続すべきでない故障であると判断する。
【0133】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM14が示される場合、故障モード「画像固着」が発生しており、この故障が主接続状態を継続すべきでない故障であると判断する。
【0134】
コントローラ23は、故障信号で故障識別子FM15が示される場合、故障モード「左右反転異常」が発生しており、この故障が主接続状態を継続すべきでない故障であると判断する。
【0135】
コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障に主接続状態を継続すべきでない故障が含まれる場合、切り替えるべきであると判断する。コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障が主接続状態を継続可能な故障であるかNULL(故障無し)である場合、切り替えるべきでないと判断する。コントローラ23は、すべての故障信号でNULLが示される場合、故障が発生していないとして、切り替えるべきでないと判断する。
【0136】
コントローラ23は、切り替えるべきでない場合(S31でNo)、電子ミラー2の動作状態として主接続状態を継続させ(S33)、表示及び音声の少なくとも一方により故障に関する情報を報知する(S5)。
【0137】
コントローラ23は、切り替えるべきである場合(S31でYes)、電子ミラー2の動作状態として主接続状態から補助接続状態へ切り替える(S33)。すなわち、コントローラ23は、主接続状態から補助接続状態へ切り替えるようにインターフェース部21に指示する。インターフェース部21は、主接続状態から補助接続状態へ切り替える指示をコントローラ23から受けると、その指示に応じて、通信媒体8を介した撮像装置1との通信接続を切断し、通信媒体9を介した撮像装置4との通信接続を確立する。そして、コントローラ23は、表示及び音声の少なくとも一方により故障に関する情報を報知する(S7)。
【0138】
以上のように、第6の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1で故障が検知されたことに応じて、電子ミラー2を主接続状態から補助接続状態へ切り替え可能である。これにより、電子ミラー2の接続先を撮像装置1から他の撮像装置4へ切り替え可能であり、電子ミラーシステム3の利便性をさらに向上できる。
【0139】
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態にかかる電子ミラーシステムについて説明する。以下では、第1の実施形態~第6の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0140】
第7の実施形態では、主接続状態から補助接続状態へ切り替えを行った後の動作として、補助接続状態から主接続状態へ復帰する動作について説明する。
【0141】
具体的には、補助接続状態から主接続状態への復帰では、
図15に示すように、次の点で第6の実施形態と異なる処理が行われ得る。
図15は、電子ミラーシステム3の動作を示すフローチャートである。
【0142】
コントローラ23は、故障の有無及び故障の種類に応じて、補助接続状態から主接続状態へ復帰すべきか否か判断する(S41)。例えば、コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障に主接続状態を継続すべきでない故障が含まれる場合、復帰すべきでないと判断する。コントローラ23は、複数の故障信号で示される故障が主接続状態を継続可能な故障であるかNULL(故障無し)である場合、復帰すべきであると判断する。コントローラ23は、すべての故障信号でNULLが示される場合、故障が発生していないとして、復帰すべきであると判断する。
【0143】
コントローラ23は、復帰すべきでない場合(S41でNo)、電子ミラー2の動作状態として補助接続状態を継続させる(S42)。
【0144】
コントローラ23は、復帰すべきである場合(S41でYes)、電子ミラー2の動作状態として補助接続状態から主接続状態へ復帰させる(S43)。すなわち、コントローラ23は、補助接続状態から主接続状態へ切り替えるようにインターフェース部21に指示する。インターフェース部21は、補助接続状態から主接続状態へ切り替える指示をコントローラ23から受けると、その指示に応じて、通信媒体9を介した撮像装置4との通信接続を切断し、通信媒体8を介した撮像装置1との通信接続を確立する。
【0145】
そして、コントローラ23は、表示及び音声の少なくとも一方により、補助接続状態から主接続状態への復帰に関する情報を報知する(S44)。例えば、コントローラ23は、複数の表示報知部29-1~29-15のすべてを消灯させることで、復帰を報知してもよい。コントローラ23は、音声報知部31(
図2参照)からアラーム音又はメッセージ音を出力させることで、復帰を報知してもよい。コントローラ23は、ディスプレイ27(
図2参照)の画面にメッセージを表示させることで、復帰を報知してもよい。
【0146】
以上のように、第7の実施形態では、電子ミラーシステム3は、撮像装置1の故障の有無及び故障の種類に応じて、電子ミラー2の動作を補助接続状態から主接続状態へ復帰可能である。例えば、撮像装置1の故障が一時的な故障である場合、又は、撮像装置1が修理後の撮像装置又は別の撮像装置に交換された場合などにおいて、電子ミラー2の動作を補助接続状態から主接続状態へ復帰させることができる。これにより、電子ミラーシステム3の利便性をさらに向上できる。
【0147】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0148】
1 撮像装置
2 電子ミラー
3 電子ミラーシステム
4 撮像装置
5 車両
6 車体
7 車室
8 通信媒体
9 通信媒体
11 イメージセンサ
12 シグナルプロセッサ(ISP)
13 インターフェース部(I/F部)
21 インターフェース部(I/F部)
23 コントローラ
24 映像処理部
25 駆動インターフェース(駆動I/F)
26 駆動部
27 ディスプレイ
28 ミラー
29-1~29-15 表示報知部
31 音声報知部
111 画素部
112 インターフェース(I/F)
113 駆動制御部
114 故障検知部
121 信号処理部
122 インターフェース(I/F)
123 故障検知部
131 シリアライザ
211 コネクタ部
212 デシリアライザ
213 コネクタ部