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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】ヘアケア機器
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/12 20060101AFI20240917BHJP
【FI】
A45D20/12 101
A45D20/12 J
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020149387
(22)【出願日】2020-09-04
(65)【公開番号】P2022043889
(43)【公開日】2022-03-16
【審査請求日】2023-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】301000239
【氏名又は名称】テスコム電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】関 達也
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 雄一
(72)【発明者】
【氏名】橋場 亜莉紗
(72)【発明者】
【氏名】秋澤 沙里
(72)【発明者】
【氏名】清水 里菜
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-072191(JP,A)
【文献】特開2017-159058(JP,A)
【文献】特開2013-102826(JP,A)
【文献】特開2008-183302(JP,A)
【文献】特開2013-056020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 19/00-20/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入口および吹出口を含む本体と、
前記本体内に配置され、前記吸入口から前記吹出口に風を送風するファンと、
前記本体内に配置され、前記風を温めるヒータと、
前記ヒータの電流量を制御する本体制御部と、
前記本体の外側に配置され、液体を霧状体として噴霧する噴霧モジュールと、
前記吹出口から吹き出される前記風があたるように前記吹出口の近傍に配置され、前記霧状体が前記吹出口の中心線近傍の位置に噴霧されるように前記霧状体の噴霧方向を調整する調整部と、を含み、
正面視において、前記調整部は、前記吹出口の中心よりも前記噴霧モジュール側に位置し、
前記本体制御部は、前記霧状体が噴霧されているときに、前記ヒータの電流量を制御するヘアケア機器。
【請求項2】
前記本体制御部は、前記霧状体が噴霧されているときに、毛髪の温度が60℃以下となるように前記ヒータの電流量を制御する請求項1に記載のヘアケア機器。
【請求項3】
前記調整部は、湾曲した平板形状である請求項1または請求項2に記載のヘアケア機器。
【請求項4】
前記調整部は、前記噴霧モジュールが配置された方向に凸となるように湾曲している請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のヘアケア機器。
【請求項5】
前記調整部は、水平方向から一定の角度を有するように傾いて固定されている請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のヘアケア機器。
【請求項6】
前記調整部の厚さは、前記風が吹き出される方向に沿って変化している請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のヘアケア機器。
【請求項7】
前記調整部の前記厚さは、段差状に変化している請求項6に記載のヘアケア機器。
【請求項8】
さらに、前記吹出口の周囲に沿って設けられ、着脱可能な枠体を含み、
前記調整部は、前記枠体の内部に配置されている請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のヘアケア機器。
【請求項9】
前記正面視において、前記調整部および前記枠体によって上方領域と下方領域とに区分されたとき、前記噴霧モジュールに近い前記上方領域の面積は、前記下方領域の面積よりも小さい請求項8に記載のヘアケア機器。
【請求項10】
前記調整部は、前記吸入口から前記吹出口に向かう方向において、前記吹出口の中心に向かって傾斜している請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のヘアケア機器。
【請求項11】
前記噴霧モジュールは、前記液体が充填された着脱可能なカートリッジを含む請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のヘアケア機器。
【請求項12】
前記液体は、美容液または化粧水である請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のヘアケア機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を霧状体にして毛髪に噴霧するヘアケア機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアドライヤーは、毛髪を乾燥させ、または整えるヘアケア機器であるが、近年、毛髪の保護および補修を行うヘアドライヤーが開発されている。例えば、ヘアドライヤーからの送風に水またはトリートメントなどの液体を含ませ、毛髪の保護および補修を行うヘアドライヤーが知られている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-70527号公報
【文献】特開2012-179086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、毛髪の補修においては、単に毛髪に液体を噴霧しただけでは毛髪に液体が浸透する前にヘアドライヤーからの送風によって液体が蒸発してしまうことが少なくない。この場合、液体の毛髪への浸透率が低く、毛髪の補修効果が得られにくい。また、液体の蒸発を避けるために、液体が噴霧される噴霧口を、ヘアドライヤーの吹出口とは異なる位置に配置すると、噴霧された液体(霧状体)がヘアドライヤーからの送風によって拡散され、毛髪に付着しにくい場合がある。そのため、この場合も、液体(霧状体)の毛髪への浸透率が低く、毛髪の補修効果が得られにくい。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑み、毛髪に噴霧される液体(霧状体)の浸透率が高いヘアケア機器を提供することを課題の一つとする。また、本発明は、噴霧された液体(霧状体)の毛髪へ付着する位置が調整されたヘアケア機器を提供することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るヘアケア機器は、吸入口および吹出口を含む本体と、本体内に配置され、吸入口から吹出口に風を送風するファンと、本体内に配置され、風を温めるヒータと、ヒータの電流量を制御する本体制御部と、本体の外側に配置され、液体を霧状体として噴霧する噴霧モジュールと、を含み、本体制御部は、霧状体が噴霧されているときに、ヒータの電流量を制御する。
【0007】
本体制御部は、霧状体が噴霧されているときに、毛髪の温度が60℃以下となるようにヒータの電流量を制御してもよい。
【0008】
本体制御部は、霧状体が噴霧されているときに、ヒータのオンとオフとが少なくとも1回以上切り替わるようにヒータの電流量を制御する
【0009】
本体制御部は、霧状体が噴霧されているときに、所定の周期でヒータのオンとオフとが切り替わるように、ヒータの電流量を制御してもよい。所定の周期は、ヒータがオンである第1の期間(t)とヒータがオフである第2の期間(t)とを交互に含み、第2の期間(t)は、第1の期間(t)以下であってもよい。第2の期間(t)に対する第1の期間(t)の比(t/t)は、1以上3以下であってもよい。
【0010】
ヘアケア機器は、さらに、吹出口の近傍に配置され、霧状体の噴霧方向を調整する調整部を含んでいてもよい。調整部は、湾曲した平板形状であってもよい。調整部は、噴霧モジュールが配置された方向に凸となるように湾曲していてもよい。調整部は、吹出口の中心に向かって傾斜していてもよい。
【0011】
噴霧モジュールは、液体が充填された着脱可能なカートリッジを含んでいてもよい。
【0012】
液体は、美容液または化粧水であってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るヘアケア機器は、化粧成分を含む液体を霧状体にして毛髪に噴霧しながら、ヒータを制御し、ヘアケア機器からの送風の温度を調整する。そのため、毛髪の温度を、化粧成分が浸透しやすい概ね30℃~60℃に調整することができるため、化粧成分が毛髪に浸透しやすく、毛髪の補修効果を向上させることができる。また、液体を霧状体にする噴霧モジュールの噴霧口は、本体の送風の吹出口とは別に設けられているため、ヘアケア機器からの送風、とくに温風によって霧状体が蒸発することを抑制することができる。さらに、吹出口に調整部が設けられることにより、霧状体の流れ(噴霧方向)を吹出口の中心線方向に調整することができるため、温度が調整された送風と霧状体とを効率よく混合することができる。すなわち、霧状体の付着位置を、ヘアケア機器からの送風が当たる毛髪の位置に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の内部構成を示す模式図である。
図3】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の噴霧ユニットの斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の噴霧ユニットに装着されるカートリッジの斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の噴霧ユニットの断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の調整部の斜視図および正面図である。
図7】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の調整部の斜視図および正面図である。
図8】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の調整部の正面図である。
図9】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の模式的な断面図である。
図10】本発明の一実施形態に係るヘアケア機器の模式的な断面図である。
図11】実施例1において、毛髪温度の時間依存を示すグラフである。
図12】比較例1において、毛髪温度の時間依存を示すグラフである。
図13】実施例2において、毛髪温度の時間依存を示すグラフである。
図14】実施例3および実施例4において、吹出口の中心、噴霧口の中心、および霧状体の付着位置との関係を示す画像である。
図15】比較例2において、吹出口の中心、噴霧口の中心、および霧状体の付着位置との関係を示す画像である。
図16】実施例5における施術後の毛髪の断面を蛍光顕微鏡で撮像した画像である。
図17】比較例3における施術後の毛髪の断面を蛍光顕微鏡で撮像した画像である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図面は、本発明の実施形態を明確に説明するため、実際の態様に比べて、各構成の幅、厚さ、および形状などが模式的に表される場合がある。しかしながら、図面に示す構成は一例であり、本発明の解釈を限定するものではない。また、明細書および図面において、既出した図で説明した構成と同様の構成には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する場合がある。
【0016】
本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下で説明する実施形態の記載に限定して解釈されるものではない。
【0017】
本明細書において、「上」または「上方」と記載されている場合、特に断りの無い限り、ある構造体の上に他の構造体が直接接して配置される場合と、ある構造体の上に別の構造体を介して他の構造体が配置される場合と、の両方を含む。「下」または「下方」と記載されている場合も同様である。
【0018】
本明細書において、「正面」とは、ヘアケア機器の通常の使用において、毛髪と対向する面をいう。また、「側面」とは、正面に対して垂直な面をいう。
【0019】
本明細書において、「温風」とは、オン状態のヒータを通過し、ヒータによって熱せられた風をいう。「温風」の温度は、ヘアケア機器が使用される環境の空気の温度よりも高い。一方、本明細書において、「冷風」とは、オフ状態のヒータを通過し、ヒータによって熱せられていない風をいう。ヒータがオン状態からオフ状態に切り替えられた直後では、ヒータの温度が十分低下していない場合がある。この場合、ヒータによって風が熱せられる場合もあるが、ヒータがオフ状態であるため、便宜上、本明細書では「冷風」として記載する。そのため、「冷風」の温度は、ヘアケア機器が使用される環境の空気の温度よりも高い場合がある。
【0020】
図1図10を参照して、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の構成について説明する。ヘアケア機器10は、いわゆるヘアドライヤーである。
【0021】
[1.ヘアケア機器10の構成の概要]
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の構成の概要について説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の斜視図である。図1に示すように、ヘアケア機器10は、本体100、把持部200、噴霧モジュール300、調整部400、および電源コード500を含む。把持部200は、本体100の下方に接続されている。また、噴霧モジュール300は、本体100の上方に配置されている。換言すると、噴霧モジュール300は、本体100の外側に隣接して設けられている。また、噴霧モジュール300は、本体100と接続された把持部200の位置とは反対の位置に配置されているということもできる。噴霧モジュール300は、本体100の一部であってもよい。
【0023】
本体100は、略円筒形状を有する。略円筒形状の一端には、空気を吹き出す吹出口101が設けられ、略円筒形状の他端には空気を吸い込む吸入口102が設けられている。すなわち、本体100では、吸入口102から吸い込んだ空気が吹出口101から吹き出され、本体100内部には空気が流れる経路(送風路)となる空洞を有する。吸入口102および吹出口101の各々には、メッシュ状に開口されたフィルタが設けられていてもよい。吸入口102に設けられるフィルタは、本体100に埃などのパーティクルが入り込むことを防止することができる。また、吹出口101に設けられるフィルタは、送風路を通過した風を分散させ、吹出口101からの送風を均一化することができる。吹出口101からの送風は、温風である場合もあるため、吹出口101に設けられるフィルタは、高温に耐えられる金属で形成されていることが好ましい。一方、吸入口102に設けられるフィルタは、金属で形成されていてもよく、樹脂で形成されていてもよい。
【0024】
本体100の形状は、略円筒形状に限られない。例えば、本体100は、略円錐台形状を有し、吸入口102の面積が、吹出口101の面積よりも大きくてもよい。
【0025】
把持部200は、ヘアケア機器10の使用者が握る部分である。把持部200は、本体100と一体化されていてもよく、ヒンジを介して本体100に接続されていてもよい。把持部200と本体100とがヒンジを介して接続されている場合、把持部200は、本体100側に折りたたむことができることが好ましい。
【0026】
把持部200は、第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230を含む。第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230は、把持部200の側面の一方に、縦方向(下から上に向かう方向)に配置されている。第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230の各々は、ヘアケア機器10を制御するスイッチとして機能することができる。例えば、第1のスイッチ210は、ヘアケア機器10の電源を制御するスイッチであり、第2のスイッチ220は、ヘアケア機器10の運転モードを選択するスイッチであり、第3のスイッチ230は、ヘアケア機器10の吹出口101からの送風の温度を切り替えるスイッチである。この場合、第1のスイッチ210を押すことによって、ヘアケア機器10の電源をオンにし、吹出口101からの送風を開始することができる。第1のスイッチ210を再度押すことによって、ヘアケア機器10の電源をオフにし、吹出口101からの送風を停止することができる。また、ヘアケア機器10の電源がオンのときに第2のスイッチ220を押すことによって、ヘアケア機器10の運転モードを選択することができる。ヘアケア機器10の運転モードの詳細については後述する。さらに、ヘアケア機器10の電源がオンのときに第3のスイッチ230を押すことによって、吹出口101からの送風を、温風または冷風に切り替えることができる。
【0027】
第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230の配置は、図1に示す構成に限られない。第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230の配置は、図1に示す順序と逆であってもよい。また、第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチの各々が、三角形の頂点に位置するように配置されてもよい。さらに、把持部200の側面の一方に第1のスイッチ210が配置され、把持部200の側面の他方に第2のスイッチ220および第3のスイッチ230が配置されてもよい。
【0028】
さらに、把持部200には、ヘアケア機器10を制御するための第4のスイッチまたは第5のスイッチが配置されていてもよい。例えば、第4のスイッチは、吹出口101からの送風の風量を調整し、第5のスイッチは、後述する噴霧口301からの霧状体の噴霧量を調整するものであってもよい。
【0029】
第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230の各々は、プッシュスイッチではなく、スライドスイッチであってもよい。また、1つのスイッチが、複数の機能、例えば、第2のスイッチ220および第3のスイッチ230の機能を有していてもよい。さらに、第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230の少なくとも1つは、タッチパネルであってもよい。例えば、タッチパネルをタップすることによってヘアケア機器10の電源をオンまたはオフにし、タッチパネルをスワイプすることによって運転モードを切り替えるようにしてもよい。
【0030】
噴霧モジュール300は、噴霧口301を含む。噴霧口301は、ヘアケア機器10の正面側に設けられている。すなわち、噴霧口301は、本体100の吹出口101と同じ側に設けられている。噴霧口301は、吹出口101の周囲近傍に設けられているが、正面視において、噴霧口301と吹出口101とは重畳していない。噴霧モジュール300は、液体を霧状体に変化させ、霧状体を噴霧口301から噴霧することができる。ヘアケア機器10では、吹出口101からの送風と合わせて、噴霧口301から霧状体を噴霧することができる。噴霧モジュール300の構成の詳細については後述する。
【0031】
図1に示す噴霧モジュール300は、本体100の上方に配置され、本体100と接続されているが、噴霧モジュール300の配置はこれに限られない。噴霧モジュール300は、本体100と接続された把持部200と同じ側に配置されてもよい。また、噴霧モジュール300は、本体100の一部であってもよい。ただし、この場合においても、本体100の吹出口101とは別に噴霧モジュール300の噴霧口301が設けられる。
【0032】
調整部400は、本体100の吹出口101に、または吹出口101近傍に設けられている。調整部400は、噴霧口301から噴霧された霧状体の流れ(噴霧方向)を調整することができる。調整部400の構成の詳細については後述する。
【0033】
電源コード500は、ヘアケア機器10に電力を供給するための接続コードである。
【0034】
さらに、図2を参照して、ヘアケア機器10の内部構成について説明する。
【0035】
図2は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の内部構成を示す模式図である。本体100の内部には、ファン110、ヒータ120、および本体制御部130が含まれている。ファン110は、吸入口102の近傍に配置されている。ファン110にはモータが具備され、モータの回転によってファン110も回転し、吸入口102から空気を吸い込むことができる。吸入口102から吸い込まれた空気は、送風路103を通り、吹出口101から吹き出される。ヒータ120は、送風路103の途中(すなわち、ファン110と吹出口101との間)に配置されている。そのため、ヒータ120がオン状態の場合、送風路103を通る空気は、ヒータ120によって熱せられ、温風として吹出口101から吹き出される。一方、ヒータ120がオフ状態の場合、送風路103を通る空気は、冷風として吹出口101から吹き出される。
【0036】
本体制御部130は、ファン110およびヒータ120と電気的に接続され、ファン110およびヒータ120を制御することができる。具体的には、本体制御部130は、ファン110を制御し、ファン110の回転速度を変化させることができる。ファン110の回転速度を変化させることにより、吹出口101からの送風の風量を調整することができる。また、本体制御部130は、ヒータ120を制御し、ヒータ120の温度を変化させることができる。ヒータ120の温度を変化させることにより、吹出口101からの送風の温度を調整することができる。本体制御部130は、例えば、ヒータ120を流れる電流を制御し、ヒータ120の温度を調整することができる。したがって、ヒータ120の温度を制御することには、ヒータ120を流れる電流量を制御することが含まれるものとする。
【0037】
本体制御部130は、第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230の各々と電気的に接続されている。本体制御部130は、第1のスイッチ210、第2のスイッチ220、および第3のスイッチ230の各々からの信号を受信し、所定の動作を開始する。例えば、ヘアケア機器10の電源を制御する第1のスイッチ210が押された場合、本体制御部130は、電源オンの信号を受信し、ファン110を回転させるようにファン110を制御する。なお、本体制御部130が電源オンの信号を受信したとき、本体制御部130は、ファン110を回転し、ヒータ120をオン状態にするように、ファン110だけでなくヒータ120も制御してもよい。
【0038】
本体制御部130は、本体100内ではなく、把持部200内に配置されてもよい。
【0039】
噴霧モジュール300の内部には、噴霧ユニット310および噴霧制御部330が含まれている。噴霧ユニット310は、本体100の上方において、吹出口101側に配置されている。また、噴霧モジュール300の噴霧口301(噴霧ユニット310の噴霧口301ともいう)は、吹出口101側に配置されている。
【0040】
噴霧制御部330は、噴霧ユニット310と電気的に接続され、噴霧ユニット310を制御することができる。具体的には、噴霧制御部330は、噴霧ユニット310を制御し、噴霧ユニット310から噴霧される霧状体の噴霧時間または噴霧量を調整することができる。
【0041】
噴霧制御部330は、噴霧モジュール300内ではなく、本体100または把持部200内に配置されていてもよい。また、噴霧制御部330は、本体制御部130と一体化されて配置されていてもよい。
【0042】
調整部400は、本体100の吹出口101の周囲に沿って設けられた枠体410に固定されている。枠体410は、本体100から取り外すことができてもよい。すなわち、枠体410を本体100から取り外すことによって、調整部400を有しないヘアケア機器10として使用することができる。また、枠体410を別の枠体と交換することによって、異なる形状を有する調整部400を、本体100の吹出口101に取り付けることができる。
【0043】
[2.噴霧ユニット310の構成]
図3図5を参照して、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の噴霧ユニット310の構成について説明する。
【0044】
図3は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の噴霧ユニット310の斜視図である。噴霧ユニット310は、噴霧部311およびカートリッジ320を含む。カートリッジ320は、着脱可能に噴霧部311に装着されている。噴霧ユニット310の噴霧口301においては、噴霧部311の超音波振動子312が露出している。噴霧ユニット310では、カートリッジ320に充填された液体を、超音波振動子312によって霧状体にし、噴霧口301から霧状体を噴霧することができる。
【0045】
図4は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の噴霧ユニット310に装着されるカートリッジ320の斜視図である。カートリッジ320は、容器321、吸水芯322、吸水芯ホルダ323、および電極端子324を含む。容器321の一端は開口されており、容器321の開口を覆う(蓋をする)ように吸水芯ホルダ323が嵌合されている。また、吸水芯ホルダ323には、貫通孔が設けられている。吸水芯322は、吸水芯ホルダ323の貫通孔に挿通され、吸水芯ホルダ323によって保持されている。吸水芯322の端部の一方は、容器321内に突設され、吸水芯322の端部の他方は、吸水芯ホルダ323の端部から突出している。
【0046】
カートリッジ320の販売時または不使用時(すなわち、噴霧部311から取り外された状態)では、吸水芯322の端部の他方を覆うキャップが取り付けられていてもよい。この場合、容器321の開口側の側面には、螺旋状のネジ山が形成されていてもよい。キャップの内側に形成された螺旋状の溝と容器321とネジ山とが螺合し、閉栓することができる。すなわち、カートリッジ320は、キャップを用いて、吸水芯322の端部の他端が乾燥しないように保管することができる。
【0047】
容器321には、液体が充填される。充填される液体は、化粧成分を含む美容液または化粧水であることが好ましい。化粧成分としては、例えば、アスパラギン酸、アミノプロピルジメチコン、アモジメチコン、アルギニン、安息香酸アルキル(C12-15)、イソアルキル(C10-40)アミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、イソロイシン、オキシベンゾン、加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解シルク、加水分解ヒアルロン酸、加水分解卵殻膜、カロチン、キトサン、クエン酸、グルタミン酸、コハク酸、グリセリン、コレステロール、シアバター、シクロペンタシロキサン、シクロメチコン、ジココジモニウムクロリド、DPG、ジメチコノール、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、水添ポリイソブテン、スクワラン、ステアリルアルコール、ステアリルトリモニウムクロリド/ステアリルトリモニウムプロミド、ステアロイル乳酸Na、セタノール、セトリモニウムクロリド/セトリモニウムプロミド、セラミド、トレオニン(スレオニン)、乳酸、パーム油脂肪酸エチル、バリン、パンテノール、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、ヒスチジン、ビスアミノプロピルジメチコン、ヒドロキシプロピルキトサン、NMF、PCA-Na、BG、フェノキシエタノール、ブラシカアルコール、ブラシシルイソロイシンエシレート、プロリン、ベヘントリモニウムクロリド、ベンジルアルコール、ポリクオタニウム、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルデジル)、ラウロイルシルクアミノ酸K、リンゴ酸、アロエエキス、シャクヤクエキス/ツバキエキス、バオバブエキス、ホホバ種子オイル、マツエキス、ミツロウ、ローマカミツレエキス、オリーブオイル、オレンジオイル、サフラワー、ヒマワリ種子オイル、ベルガモット果実オイル、ラベンダーオイル、PEG-20水添ヒマシ油、PEG-40水添ヒマシ油、グリチルリチン酸2K、もしくはクオタニウム-33、脂肪酸(C14-28)、分岐脂肪酸(C14-28)、ラウリン脂肪酸、白金、ヒアルロン酸Na、クエン酸Na、またはセテアラミドエチルジエトニウム加水分解コメタンパクなどの18-MEA類似成分などである。
【0048】
また、容器321に充填される液体には、シリコーンポリマー、非シリコーン性ポリマー、固定ポリマー、非固定性ポリマー、植物油、合成油、ワックス、鉱物のコロイド、還元剤、酸性化剤、UVスクリーン剤、コンディショニング剤、金属イオン封鎖剤、安定化剤、酸化防止剤、防腐剤、アルカリ剤、香料、揮発性シリコーン、不揮発性のシリコーン、陰イオン性・両性・双性イオン性・非イオン性の界面活性剤、顔料、固形の有機・無機の粒子、増粘剤、軟化剤、緩和剤、ビタミン、植物抽出剤、または浸透促進剤などが含まれていてもよい。
【0049】
なお、噴霧部311によって霧状体となることができるものであれば、液体以外の形態を容器321に充填することもできる。例えば、液体以外の形態として、増粘ローション、非増粘ローション、クリーム、フォーム、またはゲルなどを容器321に充填することができる。
【0050】
毛髪に噴霧する液体には、分子量は100~800を有する毛髪アミノ酸組成と同一または類似する化粧成分が含まれていることが好ましい。また、さらに好ましい分子量は、200~600である。分子量の比較的小さな化粧成分を毛髪に噴霧することにより、化粧成分が毛髪に浸透しやすく、毛髪の補修を効果的に行うことができる。このような化粧成分としては、例えば、シスチンまたはセリンなどである。
【0051】
また、毛髪に噴霧する化粧成分は、水中油滴型(O/W型)の水溶化粧成分であることが好ましい。O/W型の水溶化粧成分は、毛髪のキューティクルの間隙に浸透しやすく、毛髪の補修をさらに効果的に行うことができる。
【0052】
容器321内の液体の残量を目視で確認できるように、容器321は透明であることが好ましい。また、吸水芯ホルダ323には、2つの電極端子324が設けられている。2つの電極端子324が容器321内の液体と接触していると、2つの電極端子324間に電流が流れる。一方、2つの電極端子324が容器321内の液体と接触していないと、2つの電極端子324間に電流が流れない。そのため、2つの電極端子324間の電流量を測定することにより、容器321内の液体の液面(または液量)を検知することができる。換言すれば、2つの電極端子324は、液面センサである。したがって、カートリッジ320においては、容器内321の液体の残量を、目視だけでなく、液面センサによっても確認することができる。
【0053】
2つの電極端子324の電流量は、噴霧制御部330によって測定されてもよい。噴霧制御部330は、容器321内の液体の残量を監視し、容器321内の液体がない場合には、噴霧部311の超音波振動子312が作動しないように制御することができる。
【0054】
図5は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の噴霧ユニット310の断面図である。図示しないが、付勢部材が本体100に設けられ、噴霧部311に装着されたカートリッジ320の容器321が付勢部材によって付勢されていてもよい。超音波振動子312は、振動子パッキン313によって噴霧部311内に固定されている。超音波振動子312の第1面は、噴霧ユニット310の噴霧口301から露出されている。超音波振動子312の第1面と反対の第2面は、吸水芯322の端部の他方と接している。吸水芯ホルダ323が振動子パッキン313に設けられたガイドに嵌合することにより、噴霧部311内での吸水芯322の位置が固定される。一方、吸水芯322の端部の一方は、容器321内に配置された付勢部材325によって付勢されている。すなわち、吸水芯322は、付勢部材325の付勢により、常時超音波振動子312と接することができる。付勢部材325は、例えば、バネであるが、これに限られない。
【0055】
吸水芯322は、例えば、毛細管現象を利用して、容器321に充填された液体を吸い上げることができる。超音波振動子312は、吸水芯322と接することにより、吸水芯322が吸い上げた液体と接することができる。超音波振動子312には、微細な貫通孔が設けられており、超音波振動子312が振動することにより、微細な貫通孔を通過した液体が、微細な液体、すなわち、霧状体に変化し、噴霧される。
【0056】
霧状体の大きさは、超音波振動子312に設けられた貫通孔の大きさを変化させることで調整することができる。また、霧状体の噴霧量は、超音波振動子312の周波数によって変化する。そのため、噴霧制御部330は、超音波振動子312を制御し、超音波振動子312の周波数を変化させることによって、霧状体の噴霧量を調整することができる。
【0057】
ヘアケア機器10では、霧状体を噴霧する噴霧モジュール300が、本体100の外側に設けられている。すなわち、噴霧モジュール300の噴霧口301と本体100の吹出口101とが別々の位置に配置されている。そのため、噴霧口301から噴霧された霧状体は、吹出口101からの送風による蒸発が抑制される。したがって、ヘアケア機器10は、毛髪が適度に水分を保持している状況を作りやすい。
【0058】
[3.調整部400]
図6図10を参照して、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の調整部400、調整部400A、および調整部400Bの構成について説明する。なお、調整部400Aおよび調整部400Bは、調整部400の変形例であるが、調整部400の変形例は、これらに限られない。
【0059】
図6は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の調整部400の斜視図および正面図である。具体的には、図6(A)は、ヘアケア機器10の調整部400を含む部分の斜視図であり、図6(B)は、調整部400を含む部分の正面図である。なお、図6(B)においては、本体100および噴霧モジュール300の構成が省略されている。
【0060】
図6(A)および図6(B)に示す調整部400は、調整部400の両端が枠体410に固定されている。調整部400は、枠体410と一体的に形成されていてもよい。正面視において、調整部400は、枠体410(または吹出口101)の中心よりも上方(噴霧モジュール300が配置される側)に配置されていることが好ましい。すなわち、正面視において、調整部400と枠体410とで区切られた上方領域と下方領域とを比較した場合、噴霧モジュール300の噴霧口301に近い上方領域の面積が、下方領域の面積よりも小さいことが好ましい。また、調整部400は、風が吹き出される方向(図6(B)の奥から手前の方向)に向かって傾斜している。すなわち、風が吹き出される方向に向かうにつれて、調整部400は下方に傾斜している(または、調整部400は吹出口101の中心に向かって傾斜している)。さらに、正面視において、調整部400は、水平に設けられていなくてもよい。換言すれば、調整部400は、噴霧口301の中心と枠体410の中心(吹出口101の中心)とを結ぶ線に対して対称的に固定されていなくてもよい。すなわち、調整部400は、水平方向から一定の角度を有するように傾いて固定されていてもよい。
【0061】
調整部400は平板形状を有する。平板形状は、平面だけでなく、曲面を含んでいてもよい。すなわち、調整部400は、湾曲した平板形状であってもよい。図6(A)および図6(B)に示す調整部400は、波型の平板形状を有し、噴霧モジュール300が配置される方向に凸となるように湾曲している。また、調整部400の厚さは均一であってもよく、不均一であってもよい。例えば、調整部400の厚さは、風が吹き出される方向に向かって厚くなっていてもよく、薄くなっていてもよい。さらに、調整部400の厚さの変化は、連続的であってもよく、不連続(段差状)であってもよい。
【0062】
図7は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の調整部400Aの斜視図および正面図である。具体的には、図7(A)は、ヘアケア機器10の調整部400Aを含む部分の斜視図であり、図7(B)は、調整部400を含む部分の正面図である。なお、図7(B)においては、本体100および噴霧モジュール300の構成が省略されている。
【0063】
図7(A)および図7(B)に示す調整部400Aも、調整部400Aの両端が枠体410に固定されている。調整部400Aは、円弧型の平板形状を有し、噴霧モジュール300が配置される方向に凸となるように湾曲している。
【0064】
図8は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の調整部400の正面図である。
【0065】
図8に示す調整部400Bは、調整部400Bの両端に棒体420Bが設けられ、棒体420Bを介して枠体410に固定されている。すなわち、調整部400Bは、調整部400Bおよび枠体410とは異なる部材によって枠体410に固定されている。なお、調整部400Bを固定する部材は、棒体420Bに限られない。例えば、調整部400Bを固定する部材は、平板であってもよい。
【0066】
調整部400、調整部400A、および調整部400Bは、羽根形状を有した羽根部材ということもできる。羽根部材は、ヘアケア機器10の吹出口101に配置されており、羽根部材の両側(上述した上方領域および下方領域)を風が流れる。湾曲した羽根部材の外側(湾曲の凸側)では気流の流れ(速度)が速くなり、他よりも圧力が低くなる。また、羽根部材は、吹出口101の中心よりも、噴霧モジュール300側に偏心して配置されているため、羽根部材の両側の圧力差がさらに大きくなる。そのため、噴霧モジュール300から噴霧された霧状体は、羽形部材の外側の低圧となった気流に引き込まれ、ヘアケア機器10の吹出口101からの送風と効率よく混合されることが可能となる。すなわち、ヘアケア機器10では、調整部400、調整部400A、または調整部400Bを装着することによって、コアンダ効果を生み、霧状体の流れ(噴霧方向)を調整することができる。
【0067】
図9は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の模式的な断面図である。図9(A)では、ヘアケア機器10の側面視において、噴霧モジュール300の噴霧部311の噴霧口301側の端部が、本体100の吹出口101側の調整部400の端部と一致している。また、図9(B)では、ヘアケア機器10の側面視において、噴霧モジュール300の噴霧口301側の噴霧部311の端部が、本体100の吹出口101側の調整部400の端部と一致していない。図9(B)では、調整部400の端部が、噴霧部311の端部よりも突出している。図9(A)および図9(B)に示すように、ヘアケア機器10では、噴霧部311の端部と調整部400の端部の位置が一致している場合だけでなく、一致していない場合であっても、噴霧モジュール300から噴霧された霧状体の方向を調整することができる。
【0068】
図10は、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の模式的な断面図である。図10に示すように、ヘアケア機器10は、さらに保護カバー420を含む。ヘアケア機器10の側面視において、調整部400の端部が枠体410の端部よりも外側に設けられるとき(すなわち、調整部400が枠体410よりも外側に突出しているとき)は、調整部400が破損しやすい。そのため、枠体410に調整部400を覆う保護カバー420を取り付けることで、調整部400を保護することができる。
【0069】
ヘアケア機器10は、噴霧モジュール300の噴霧口301から化粧成分を含む霧状体を毛髪に噴霧しながら、本体100の吹出口101から風を吹き出すことができる。噴霧口301と吹出口101とが異なる位置に設けられているため、吹出口101からの温風によって霧状体が蒸発することを抑制することができる。また、ヘアケア機器10では、調整部400によって、噴霧された霧状体の流れ(噴霧方向)が吹出口101からの送風と混合されるように調整されている。そのため、霧状体の付着位置を、吹出口101からの送風が当たる毛髪の位置に調整することができる。したがって、ヘアケア機器10は、毛髪の補修を効率よく行うことができる。
【0070】
[4.ヘアケア機器10の運転モード]
ヘアケア機器10は、運転モードが選択されることによって、選択された運転モードにしたがって動作することができる。運転モードは、本体制御部130にプログラムとして記憶されていてもよい。すなわち、本体制御部130は、選択された運転モードのプログラムを読み込み、プログラムにしたがってファン110、ヒータ120、または噴霧モジュール300などを制御することができる。運転モードは、例えば、温風モード、冷風モード、または温風・冷風切替モード(噴霧モード)などである。
【0071】
温風モードでは、ヘアケア機器10は、吹出口101から温風を吹き出すことができる。本体制御部130は、ファン110およびヒータ120を制御する。具体的には、本体制御部130は、ファン110を回転させるとともに、ヒータ120をオンにする。吸入口102から吸い込まれた空気は、送風路103を通る際にヒータ120によって温められ、吹出口101から温風として吹き出される。
【0072】
温風の温度は、ヒータ120に流れる電流量によって調整することができる。温風モードでは、所定の電流量が流れるようにヒータ120が制御されてもよい。例えば、所定の電流量は、予めJIS C 9613(7.6.1 平常温度試験)に基づいて吹出口101の温風の温度を測定し、吹出口101の温風が所定の温度になるときのヒータ120の電流量である。
【0073】
また、温風モードでは、温度センサに基づいてヒータ120が制御されてもよい。本体制御部130は、吹出口101近傍に設けられた温度センサの温度を測定し、測定された温度に基づいてヒータ120の電流量を制御することができる。温度センサは、温風の温度を測定してもよく、毛髪の温度を測定してもよい。
【0074】
冷風モードでは、ヘアケア機器10は、吹出口101から冷風を吹き出すことができる。本体制御部130は、ファンおよびヒータ120を制御する。具体的には、本体制御部130は、ファン110を回転させるとともに、ヒータ120をオフにする。吸入口102から吸い込まれた空気は、送風路103を通り、吹出口101から冷風として吹き出される。
【0075】
温風・冷風切替モード(噴霧モード)では、ヘアケア機器10は、温風と冷風とを切り替えながら、吹出口101から温風または冷風を吹き出すことができる。また、ヘアケア機器10は、噴霧モジュール300の噴霧口301から霧状体を噴霧することができる。毛髪の補修のための化粧成分が毛髪に浸透しやすい毛髪の温度は、概ね30℃~60℃の範囲である。そのため、温風・冷風切替モードでは、噴霧モジュール300の噴霧口301から霧状体が噴霧されているときに、毛髪の温度が概ね30℃~60℃の範囲内となるようにヘアケア機器10のヒータ120の温度が調整されていることが好ましい。特に、毛髪に付着した霧状体の蒸発を抑制し、毛髪の補修効果を高めるため、吹出口101から15cm離れた毛髪の温度が概ね60℃以下となるようにヘアケア機器10のヒータの温度が調整されていることが好ましい。
【0076】
温風・冷風切替モードでは、温度センサに基づいてヒータ120が制御されてもよい。例えば、本体制御部130は、吹出口101近傍に設けられた温度センサによって毛髪の温度を測定し、測定された温度に基づいてヒータ120の電流量を制御することができる。この場合、毛髪の温度は、温度センサの測定によって、概ね30℃~60℃の範囲内となるように調整される。
【0077】
また、温度センサは、温風の温度を測定し、測定された温度基づいてヒータ120の電流量を制御してもよい。この場合、予め温風の温度と毛髪の温度とを対応させておくことが好ましい。温度センサは、温風の温度を測定するが、測定された温度が毛髪の温度に換算できるため、毛髪の温度が概ね30℃~60℃の範囲内となるように調整することができる。
【0078】
本体制御部130は、所定の周期でヒータ120のオンとオフとが切り替わるように、ヒータ120を制御してもよい。すなわち、本体制御部130は、ヒータ120がオンである第1の期間(t)とヒータ120がオフである第2の期間(t)とを交互に切り替えるようにヒータ120を制御する。この場合、毛髪の温度が概ね30℃~60℃の範囲内となるように、予めヒータ120の電流量、第1の期間(t)、および第2の期間(t)が設定されていることが好ましい。また、本体制御部130は、霧状体が噴霧されているときに、ヒータ120のオンとオフとが少なくとも1回以上切り替わるようにヒータ120を制御することが好ましい。
【0079】
第2の期間(t)は、第1の期間(t)以下であることが好ましい。第1の期間(t)が長すぎると、温風モードの動作に近くなるため、毛髪の温度を概ね30℃~60℃の範囲内に調整することが困難となる。第1の期間(t)の上限は、例えば、6秒以下であり、5.5秒以下であることが好ましく、5秒以下であることがさらに好ましい。なお、第1の期間(t)の下限は、とくに限定されないが、例えば、0.1秒以上とすることができる。また、第2の期間(t)に対する第1の期間(t)の比(t/t)が大きくなると、毛髪に風を当て続けたときに毛髪の温度差が大きくなり、毛髪の温度を概ね30℃~60℃の範囲内に調整することが困難となる。そのため、第2の期間(t)に対する第1の期間(t)の比(t/t)は、例えば、1以上3以下であり、1以上2.5以下であることが好ましく、1以上2以下であることがさらに好ましい。
【0080】
また、温風・冷風モードでは、噴霧制御部330は、超音波振動子312を制御し、噴霧口301から噴霧される霧状体の量を調整することができる。例えば、超音波振動子312の周波数または動作時間を制御することによって、霧状体の量を調整することができる。
【0081】
ヘアケア機器10では、運転モードとして温風・冷風モードを選択することによって、毛髪の温度を調整しながら、毛髪に化粧成分を含む霧状体を噴霧することができる。そのため、化粧成分が毛髪に浸透しやすい温度(概ね30℃~60℃)に毛髪の温度を調整し、毛髪の補修効果を高めることができる。温風・冷風切替モードでは、温風モードよりも毛髪の濡れた状態を長く維持することができる。したがって、ヘアケア機器10を用いると、噴霧された霧状体が毛髪内部に浸透しやすい。
【0082】
[5.評価]
以下で説明する試験を行い、本発明の一実施形態に係るヘアケア機器10の特性を評価した。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0083】
[5-1.毛髪の温度測定]
熱電対が取り付けられたマネキンの毛髪にヘアケア機器10から風を当て、熱電対によりマネキンの毛髪の温度を測定した。なお、ヘアケア機器10からの送風によってマネキンの毛髪が広がることを防止するため、マネキンの毛髪はピンで留めて風を当てた。また、ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンの毛髪までの距離が15cmおよび10cmの2条件で温度測定を行った。
【0084】
本測定で用いたヘアケア機器10の仕様は表1のとおりである。表1に示す温風の温度は、JIS C 9613(7.6.1 平常温度試験)に基づいて測定されたものである。
【0085】
【表1】
【0086】
(実施例1)
ヒータ120がオンである第1の期間(t)を4秒、ヒータ120がオフである第2の期間(t)を3秒とし、第1の期間(t)と第2の期間(t)とを交互に繰り返す温風・冷風切替モードを本体制御部130に書き込み、温風・冷風切替モードをヘアケア機器10の運転モードとして選択した。すなわち、温風・冷風切替モードでは、4秒間の温風と3秒間の冷風とが、交互にヘアケア機器10から吹き出された。温風・冷風切替モードにおけるマネキンの毛髪の温度測定の結果を図11に示す。図11(A)および図11(B)は、それぞれ、距離15cmおよび距離10cmの条件における毛髪温度の時間依存のグラフである。
【0087】
温風・冷風切替モードにおいて、ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンの毛髪までの距離が15cmのとき、毛髪温度は、概ね40℃~50℃の範囲内であることがわかった(図11(A))。また、ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンの毛髪までの距離が10cmのとき、毛髪温度は、概ね42℃~60℃の範囲内であることがわかった(図11(B))。
【0088】
(比較例1)
ヒータ120が常時オンである温風モードを本体制御部130に書き込み、温風モードをヘアケア機器10の運転モードとして選択した。すなわち、温風モードでは、常時温風がヘアケア機器10から吹き出された。温風モードにおけるマネキンの毛髪の温度測定の結果を図12に示す。図12(A)および図12(B)は、それぞれ、距離15cmおよび距離10cmの条件における毛髪温度の時間依存のグラフである。
【0089】
温風モードにおいて、ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンの毛髪までの距離が15cmのとき、毛髪温度は、概ね55℃であることがわかった(図12(A)参照)。また、ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンまでの距離が10cmのとき、毛髪温度は、概ね65℃であることがわかった(図12(B)参照)。さらに、温風モードでは、毛髪に風を当て続けると、毛髪温度が徐々に上昇していくことがわかった(図12(B)参照)。
【0090】
実施例1および比較例1の試験からわかるように、温風・冷風切替モードでは、ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンの毛髪までの距離が15cmから10cmと小さくなっても、毛髪の温度は、概ね40℃~60℃の範囲内である。一方、温風モードでは、ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンの毛髪までの距離が15cmから10cmと小さくなると、毛髪の温度は、60℃を超え、徐々に上昇する傾向があることがわかった。そのため、温風モードでは、毛髪温度を概ね30℃~60℃の範囲内に保持することが難しいことがわかった。
【0091】
(実施例2)
ヘアケア機器10の吹出口101からマネキンの毛髪までの距離を10cmに固定し、表2に示す条件の異なる温風・冷風切替モードを本体制御部130に書き込み、温風・冷風モードをヘアケア機器10の運転モードとして選択した。条件の異なる温風・冷風切替モードの下でマネキンの毛髪に風を当て、マネキンの毛髪の温度測定を行った。マネキンの毛髪の温度測定の結果を図13に示す。図13(A)、図13(B)、および図13(C)は、それぞれ、温風・冷風切替モード1、温風・冷風切替モード2、および温風・冷風切替モード3における毛髪温度の時間依存のグラフである。
【0092】
【表2】
【0093】
温風・冷風切替モード1では、毛髪温度は、概ね50℃~52℃の範囲内であることがわかった(図13(A)参照)。温風・冷風切替モード2では、毛髪温度は、概ね51℃~57℃の範囲内であることがわかった(図13(B)参照)。温風・冷風切替モード3では、毛髪温度は、概ね47℃~64℃の範囲内であることがわかった(図13(C)参照)。なお、温風・冷風切替モード3では、温度範囲の高温の値は60℃を超えているものの、経過時間のほとんどにおいて、毛髪温度が、概ね40℃~60℃の範囲内であることがわかった。温風・冷風切替モードにおいて、第2の期間(t)に対する第1の期間(t)の比(t/t)が大きくなると、毛髪に風を当て続けたときに毛髪の温度差が大きくなった。さらに、第1の期間(t)が6秒以上になると、温風・冷風切替モードであっても、温度範囲の高温の値は温風モードの場合に近い値となった。
【0094】
温風・冷風切替モードでは、毛髪に温風だけでなく、冷風を当てることができる。そのため、毛髪の温度を化粧成分が浸透しやすい温度(概ね30℃~60℃)に調整しやすい。また、冷風によって毛髪に噴霧された霧状体の蒸発を抑制することができるため、化粧成分が毛髪に浸透しやすい。
【0095】
[5-2.霧状体の位置測定]
ヘアケア機器10の噴霧口301から霧状体を噴霧し、霧状体が噴霧された位置を観察した。始めに、シスチン、セリン、グルタミン酸、グリシン、アスパラギン、およびプロリンを含む化粧水に、ブラックライトに反応する蛍光剤を添加した溶液をカートリッジ320の容器321に充填し、カートリッジ320をヘアケア機器10に装着した。紙製シートとヘアケア機器10の吹出口101との距離を15cmに固定し、紙製シートに向けて、冷風モードで1分間霧状体(噴霧量1.0mL/min)を噴霧した。その後、霧状体が噴霧された紙製シートにブラックライトを照射し、水色に発光する発光領域から霧状体の付着位置を特定した。
【0096】
(実施例3)
図14(A)に、ヘアケア機器10の噴霧口301に、調整部400を装着して霧状体を噴霧した場合における付着位置を示す。図14(A)に示す実線の十字の交点は、吹出口101の中心に対応し、実線と点線の交点は、噴霧口301の中心に対応する。図14(A)に示すように、発光領域は、噴霧口301の中心よりも下方に位置し、吹出口101の中心に近づいていることがわかった。すなわち、調整部400を装着したヘアケア機器10では、調整部400が、噴霧口301から噴霧された霧状体の流れ(噴霧方向)を調整し、霧状体を吹出口101の中心線近傍の位置に噴霧できることがわかった。
【0097】
(実施例4)
図14(B)に、ヘアケア機器10の噴霧口301に、調整部400Aを装着して霧状体を噴霧した場合における付着位置を示す。図14(A)と同様に、図14(B)に示す実線の十字の交点は、吹出口101の中心に対応し、実線と点線の交点は、噴霧口301の中心に対応する。図14(B)に示すように、発光領域は、噴霧口301の中心よりも下方に位置し、吹出口101の中心に近づいていることがわかった。すなわち、調整部400Aを装着したヘアケア機器10でも、調整部400Aが、噴霧口301から噴霧された霧状体の流れ(噴霧方向)を調整し、霧状体を吹出口101の中心線近傍の位置に噴霧できることがわかった。
【0098】
(比較例2)
図15に、ヘアケア機器10の噴霧口301に、調整部400を装着せずに霧状体を噴霧した場合における付着位置を示す。図14(A)および図14(B)と同様に、図15に示す実線の十字の交点は、吹出口101の中心に対応し、実線と点線の交点は、噴霧口301の中心に対応する。図15に示すように、、発光領域は、吹出口101の中心から遠ざかり、噴霧口301の中心よりも上方に位置することがわかった。すなわち、調整部400が装着されていないヘアケア機器10では、霧状体は、吹出口101からの送風によって拡散され、むしろ吹出口101の中心線近傍から遠ざかることがわかった。
【0099】
実施例3、実施例4、および比較例2の試験からわかるように、ヘアケア機器10に調整部400または調整部400Aを装着することで、噴霧口301から噴霧された霧状体の流れ(噴霧方向)を吹出口101の中心線方向に調整することができた。そのため、調整部400または調整部400Aが装着されたヘアケア機器では、噴霧口301から噴霧された霧状体を、吹出口101からの送風と効率よく混合することができた。
【0100】
[5-3.毛髪の蛍光顕微鏡観察]
ダメージを受けた毛髪に、ヘアケア機器10を用いて化粧水を霧状体にして噴霧し、毛髪への化粧水の浸透率を測定した。始めに、シスチン、セリン、グルタミン酸、グリシン、アスパラギン、およびプロリンを含む化粧水に、0.05%のローダミンBを添加した溶液をカートリッジ320の容器に充填し、カートリッジ320をヘアケア機器10に装着した。続いて、表3に示す施術ステップを実施した。また、施術後、毛髪の毛先から約5cmの箇所を凍結ミクロトームにて切断し、厚さ5μmの毛髪の断面プレパラートを作成し、蛍光顕微鏡で画像を撮像した。毛髪のローダミンBが浸透した部分は黄色に蛍光した。そのため、撮像した画像の毛髪部分において、黒色とそれ以外の色とで二値化処理を行い、毛髪に占める蛍光部分の割合を、毛髪の溶液の平均浸透率として算出した。
【0101】
【表3】
【0102】
(実施例5)
施術ステップ3において、運転モードを温風・冷風切替モードとして送風した。ここでの温風・冷風切替モードは、ヒータ120がオンである第1の期間(t)が4秒間であり、ヒータ120がオフである第2の期間(t)が3秒間であった。施術後の毛髪の蛍光顕微鏡観察の結果を図16に示す。図16は、実施例5における施術後の毛髪の断面を蛍光顕微鏡で撮像した画像である。
【0103】
実施例5の毛髪の溶液の平均浸透率は90.05%であった。図16からわかるように、毛髪の断面全体がほぼ均一に蛍光しており、毛髪全体に溶液が浸透していることがわかった。
【0104】
(比較例3)
施術ステップ3において、運転モードを温風モードとして送風した。施術後の毛髪の蛍光顕微鏡観察の結果を図17に示す。図17は、比較例3における施術後の毛髪の断面を蛍光顕微鏡で撮像した画像である。
【0105】
比較例3の毛髪における溶液の平均浸透率は79.00%であった。図17からわかるように、毛髪の表面のみが明るく蛍光しており、毛髪内部に溶液が浸透しにくいことがわかった。
【0106】
実施例5および比較例3の試験からわかるように、温風モードのみで噴霧するよりも、温風・冷風切替モードで噴霧した方が、溶液の毛髪の平均浸透率は、約12%向上した。ダメージを受けた毛髪は、キューティクル表面の18-MEAが失われ親水性となっている。そのため毛髪内部のコルテックスが流出し、空洞化した部分に溶液が浸透しやすい。温風モードのみでは、噴霧された霧状体が毛髪内部に浸透する前に揮発してしまうが、温風・冷風切替モードでは、冷風によって毛髪の温度を下げるとともに、噴霧された霧状体によっても毛髪の温度を下げることができる。そのため、温風・冷風切替モードでは、温風モードよりも毛髪の濡れた状態を長く維持することができる。したがって、ヘアケア機器10を用いると、噴霧された霧状体が毛髪内部に浸透しやすい。
【0107】
以上、ヘアドライヤーをヘアケア機器10の一例として説明したが、ヘアケア機器10は、ヘアドライヤーに限られない。ヘアケア機器10として、ヘアアイロンまたはヘアブラシなどであってもよい。ヘアアイロンまたはヘアブラシなどにおいても、本実施形態で説明した構成要素を適宜組み合わせて実施することができる。
【0108】
また、本実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0109】
さらに、本実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0110】
10:ヘアケア機器、 100:本体、 101:吹出口、 102:吸入口、 103:送風路、 110:ファン、 120:ヒータ、 130:本体制御部、 200:把持部、 210:第1のスイッチ、 220:第2のスイッチ、 230:第3のスイッチ、 300:噴霧モジュール、 301:噴霧口、 310:噴霧ユニット、 311:噴霧部、 312:超音波振動子、 313:振動子パッキン、 320:カートリッジ、 321:容器、 322:吸水芯、 323:吸水芯ホルダ、 324:電極端子、 325:付勢部材、 330:噴霧制御部、 400:調整部、 410:枠体、 420:保護カバー、 500:電源コード
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