(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】情報端末装置、決済システム及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/34 20120101AFI20240917BHJP
【FI】
G06Q20/34 420
(21)【出願番号】P 2020156471
(22)【出願日】2020-09-17
【審査請求日】2023-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】和田 智史
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-215825(JP,A)
【文献】特開2016-119109(JP,A)
【文献】特開2012-053785(JP,A)
【文献】特開2020-095514(JP,A)
【文献】特開2009-169835(JP,A)
【文献】特開2019-125270(JP,A)
【文献】“現金はもちろん、クレジットカードも不要!タッチ1つで決済できる モバイル決済の黒船「Apple Pay」の全貌”,Mac Fan,日本,株式会社マイナビ出版,2016年11月01日,第24巻第11号,pp.118-123
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録装置にて表示されたアクセスコードを撮影して得られた画像から当該アクセスコードが表す決済URL(uniform resource locator)を取得する第1の取得手段と、
カードを撮影して
得られた画像から当該カードに可視表示された利用者識別子を判定する
第1の判定手段と、
前記第1の取得手段により取得された決済URLによりサーバ装置へとアクセスし、前記第1の判定手段により判定された利用者識別子を通知する第1の通知手段と、
前記第1の通知手段によるアクセスに用いた決済URLに関連付けられた決済情報に関して前記サーバ装置から通知される支払い情報を取得する第2の取得手段と、
前記第2の取得手段により支払い情報が取得された後に、前記サーバ装置に対して決済を要求する要求手段と、
を具備した情報端末装置。
【請求項2】
前記
第1の判定手段は
、カードに可視表示された有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかを判定し、
前記第1の通知手段が利用者識別子を通知するに際して、あるいは前記要求手段
が決済を要求するに際して、有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかの前記
第1の判定手段により判定されたものを
前記サーバ装置に対して通知する、
請求項1に記載の情報端末装置。
【請求項3】
情報端末装置とサーバ装置とを備え、
前記サーバ装置に設けられ、登録装置からの決済情報の通知を受けると、当該決済情報に関連付けた決済URLを決定し、この決済URLを表したアクセスコードを前記登録装置に通知する第2の通知手段と、
前記情報端末装置に設けられ、前記第2の通知手段による通知に応じて前記登録装置にて表示されたアクセスコードを撮影して得られた画像から当該アクセスコードが表す決済URLを取得する第1の取得手段と、
前記情報端末装置に設けられ、カードを撮影して
得られた画像から当該カードに可視表示された利用者識別子を
判定する第1の判定手段と、
前記情報端末装置に設けられ、前記第1の取得手段により取得された決済URLによりサーバ装置へとアクセスし、前記第1の判定手段により判定された利用者識別子を通知する第1の通知手段と、
前記サーバ装置に設けられ、前記第1の通知手段によるアクセスに応じて、当該のアクセスに用いられた決済URLに関連付けられた決済情報に関する支払い情報を前記情報端末装置へと通知する第3の通知手段と、
前記情報端末装置に設けられ、前記第3の通知手段により通知された支払い情報を取得する第2の取得手段と、
前記情報端末装置に設けられ、
前記第2の取得手段により支払い情報が取得された後に、前記サーバ装置に対して決済を要求する要求手段と、
前記サーバ装置に設けられ、前記要求手段による要求に応じた決済のための処理を行う処理手段と、
を具備した決済システム。
【請求項4】
前記
第1の判定手段は、前記カードに可視表示された有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかを取得し、
前記第1の通知手段が利用者識別子を通知するに際して、あるいは前記要求手段
が決済を要求するに際して、有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかの前記取得手段により取得されたものを通知する、
請求項3に記載の決済システム。
【請求項5】
一の種別に属する複数のカードに共通に可視表示される要素が
、前記第1の判定手段が利用者識別子を判定するために用いた画像に含まれる場合に、
前記第1の判定手段が利用者識別子を判定するために用いた画像に映り込んでいる前記カードが前記種別に属すると判定する
第2の判定手段、
をさらに備える請求項3又は請求項4に記載の決済システム。
【請求項6】
情報端末装置を制御するコンピュータを、
登録装置にて表示されたアクセスコードを撮影して得られた画像から当該アクセスコードが表す決済URL(uniform resource locator)を取得する第1の取得手段と、
カードを撮影して
得られた画像から当該カードに可視表示された利用者識別子を判定する
第1の判定手段と、
前記第1の取得手段により取得された決済URLによりサーバ装置へとアクセスし、前記第1の判定手段により判定された利用者識別子を通知する第1の通知手段と、
前記第1の通知手段によるアクセスに用いた決済URLに関連付けられた決済情報に関して前記サーバ装置から通知される支払い情報を取得する第2の取得手段と、
前記第2の取得手段により支払い情報が取得された後に、前記サーバ装置に対して決済を要求する要求手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報端末装置、決済システム及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗においてクレジットカードを用いた決済を行う場合は、クレジットカードに記録されたカード情報を読み取るための専用のカードリーダが必要となる。
多数のチェックアウトレーンを設けたスーパーマーケット等においては、多数のカードリーダを備えることが必要となる。なお、コスト低減のため、一部のチェックアウトレーンのみにカードリーダを配置し、クレジットカードを用いた決済を行うレーンを制限するケースも多い。
このような事情から、クレジットカードなどのカードに記録された情報に基づく決済を専用のカードリーダを用いることなく行えることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、カードに記録された情報に基づく決済を専用のカードリーダを用いることなく行える情報端末装置、決済システム及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報端末装置は、第1の取得手段、第1の判定手段、第1の通知手段、第2の取得手段及び要求手段を備える。第1の取得手段は、登録装置にて表示されたアクセスコードを撮影して得られた画像から当該アクセスコードが表す決済URLを取得する。第1の判定手段は、カードを撮影して得られた画像から当該カードに可視表示された利用者識別子を判定する。第1の通知手段は、第1の取得手段により取得された決済URLによりサーバ装置へとアクセスし、第1の判定手段により判定された利用者識別子を通知する。第2の取得手段は、第1の通知手段によるアクセスに用いた決済URLに関連付けられた決済情報に関してサーバ装置から通知される支払い情報を取得する。要求手段は、第2の取得手段により支払い情報が取得された後に、サーバ装置に対して決済を要求する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態に係る取引処理システムの概略構成を示すブロック図。
【
図2】
図1に示されるユーザ端末の要部回路構成を示すブロック図。
【
図3】
図1に示される販売サーバの要部回路構成を示すブロック図。
【
図4】
図1に示される代行サーバの要部回路構成を示すブロック図。
【
図5】
図4に示される決済情報データベースに含まれるデータレコードの構成を模式的に示す図。
【
図6】
図1に示される決済サーバの要部回路構成を示すブロック図。
【
図7】店舗での商品購入に関わる決済に取引処理サービスを利用する場合の第1の実施形態におけるシーケンスを示す図。
【
図8】
図2に示されるプロセッサによる作成処理のフローチャート。
【
図9】
図2に示されるプロセッサによる作成処理のフローチャート。
【
図13】店舗での商品購入に関わる決済に取引処理サービスを利用する場合の第2の実施形態におけるシーケンスを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態に係る取引処理システム100の概略構成を示すブロック図である。
取引処理システム100は、代価の決済を伴う取引に関して、取引内容の登録、決済金額の算出及び決済金額の決済などの処理を行う。かくして取引処理システム100は、決済システムとしての機能を備える。
【0008】
取引処理システム100は、ユーザ端末1、販売サーバ2、代行サーバ3及び決済サーバ4を含む。そしてこれらユーザ端末1、販売サーバ2、代行サーバ3及び決済サーバ4は、通信ネットワーク200を介して通信可能である。通信ネットワーク200は、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網、専用線などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。なお、取引処理システム100には、複数のユーザ端末1及び決済サーバ4が含まれるが、
図1においては1つのみを示している。また、取引処理システム100には、販売サーバ2が複数設けられる場合もある。
【0009】
ユーザ端末1は、取引処理システム100での処理対象となる取引の決済者となる利用者により利用される情報端末装置である。ユーザ端末1は、典型的には個々の利用者により専用される。なお、取引処理システム100での処理対象となる取引は、代価の決済を伴う取引であればどのようなものでもよいが、本実施形態では商品の販売とする。
【0010】
販売サーバ2は、販売商品の登録及び販売商品の代価の算出など、販売のための情報処理を行うサーバ装置である。販売サーバ2は、例えばPOS(point-of-sale)サーバである。販売サーバ2は、例えば商品販売者等により管理される。
【0011】
代行サーバ3は、複数の決済サーバ4が提供する複数の決済サービスを簡易に利用可能とする決済代行サービスを提供するための情報処理を行うサーバ装置である。代行サーバ3は、例えば決済代行サービスの提供者により管理される。
【0012】
決済サーバ4は、代行サーバ3からの要求に応じて決済のための情報処理を行うサーバ装置である。取引処理システム100に含まれる複数の決済サーバ4には、適用する決済方法がそれぞれ異なるものが含まれる。例えば決済サーバ4の1つは、クレジット決済を行う。例えば決済サーバ4の別の1つは、コード決済を行う。また取引処理システム100に含まれる複数の決済サーバ4には、適用する決済方法が同一であるが、業者又はブランドなどがそれぞれ異なるものが含まれる。例えば決済サーバ4の2つは、それぞれ異なるブランドのクレジットカードに関するクレジット決済を行う。決済サーバ4は、例えば決済サービスの提供者により管理される。
なお、商品販売者及び各種サービスの提供者は、典型的にはそれぞれ別々である。しかしながら、商品販売者及び各種サービスの提供者の一部又は全部が同一の業者等であってもよい。
【0013】
図2はユーザ端末1の要部回路構成を示すブロック図である。
ユーザ端末1は、典型的には、スマートフォン、携帯電話、あるいはタブレット端末等のような携帯型の情報処理装置である。
【0014】
ユーザ端末1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14、カメラ15、通信ユニット16及び伝送路17等を備える。プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14、カメラ15及び通信ユニット16は、伝送路17を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶ユニット13を伝送路17で接続することによって、ユーザ端末1を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
【0015】
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなどの情報処理プログラムに従って、ユーザ端末1としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPU(central processing unit)である。
【0016】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。またメインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(read only memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(random access memory)である。
【0017】
補助記憶ユニット13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット13は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)である。HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスが補助記憶ユニット13として使用されてもよい。補助記憶ユニット13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ11での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット13は、アプリケーションプログラムを記憶する。
【0018】
補助記憶ユニット13が記憶するアプリケーションプログラムの1つは、取引処理システム100を利用しての決済のための情報処理プログラム(以下、決済アプリと称する)APAである。ただし典型的には、決済アプリAPAは、ユーザ端末1の使用者による操作に応じて、例えばインターネットを介してダウンロードされて補助記憶ユニット13に書き込まれる。つまり、ユーザ端末1の使用者へのユーザ端末1の譲渡は、決済アプリAPAが補助記憶ユニット13に記憶されていない状態で行われる。しかしながら、決済アプリAPAが補助記憶ユニット13に記憶された状態のユーザ端末1がユーザ端末1の使用者に譲渡されても構わない。
【0019】
タッチパネル14は、ユーザ端末1の入力デバイス及び表示デバイスとして機能する。
カメラ15は、光学系及びイメージセンサを含み、光学系により形成される視野内の像を表した画像データをイメージセンサにより生成する。
【0020】
通信ユニット16は、通信ネットワーク200を介したデータ通信のための通信処理を行う。通信ユニット16としては、例えば移動通信網又はインターネットを介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路17は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0021】
図3は販売サーバ2の要部回路構成を示すブロック図である。
販売サーバ2は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信ユニット24及び伝送路25を含む。プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23及び通信ユニット24は、伝送路25を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶ユニット23が伝送路25により接続されていることによって、販売サーバ2を制御するためのコンピュータが構成される。
【0022】
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従って、販売サーバ2としての各種の機能を実現するための情報処理を実行する。プロセッサ21は、例えばCPUである。
【0023】
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域では上記の情報処理プログラムを記憶する。メインメモリ22は、プロセッサ21が情報処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0024】
補助記憶ユニット23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット23としては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等の周知の記憶デバイスを用いた記憶ユニットを利用できる。補助記憶ユニット23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ21での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶ユニット23は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。
【0025】
通信ユニット24は、通信ネットワーク200を介したデータ通信のための通信処理を行う。通信ユニット24としては、例えば移動通信網又はインターネットを介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路25は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0026】
補助記憶ユニット23は、情報処理プログラムの1つである販売アプリAPBを記憶する。販売アプリAPBは、アプリケーションプログラムであり、販売サーバ2としての機能を実現するための情報処理について記述されている。
【0027】
図4は代行サーバ3の要部回路構成を示すブロック図である。
代行サーバ3は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶ユニット33、通信ユニット34及び伝送路35を含む。プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶ユニット33及び通信ユニット34は、伝送路35を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ31、メインメモリ32及び補助記憶ユニット33が伝送路35により接続されていることによって、代行サーバ3を制御するためのコンピュータが構成される。なお、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶ユニット33、通信ユニット34及び伝送路35の機能の概略は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信ユニット24及び伝送路25と同等であるので、その説明は省略する。
【0028】
ただし補助記憶ユニット33は、代行アプリAPCを記憶する。代行アプリAPCは、アプリケーションプログラムであり、代行サーバ3としての機能を実現するための情報処理について記述されている。また補助記憶ユニット33の記憶領域の一部は、決済情報データベースDBAとして使用される。
【0029】
図5は決済情報データベースDBAに含まれるデータレコードDRAの構成を模式的に示す図である。
決済情報データベースDBAは、取引に関連付けられたデータレコードDRAの集合である。データレコードDRAは、フィールドFAA,FABを含む。フィールドFAAには、関連付けられた取引を他の取引と識別するための識別子である取引ID(identifier)がセットされる。フィールドFABには、関連付けられた取引を決済するために必要な決済情報がセットされる。決済情報は例えば、決済金額及び受領側IDを含む。決済情報は、この他の任意の情報を含んでもよい。決済金額は、取引に関して決済するべき金額である。受領側IDは例えば、販売サーバ2による処理対象となる取引による代価の受領者を識別する識別子である。受領者は、決済代行サービスにおいては加盟店と称される。受領側IDとしては例えば、決済代行サービスにて加盟店を識別するために付与された加盟店IDが用いられる。
【0030】
図6は決済サーバ4の要部回路構成を示すブロック図である。
決済サーバ4は、プロセッサ41、メインメモリ42、補助記憶ユニット43、通信ユニット44及び伝送路45を含む。プロセッサ41、メインメモリ42、補助記憶ユニット43及び通信ユニット44は、伝送路45を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ41、メインメモリ42及び補助記憶ユニット43が伝送路45により接続されていることによって、決済サーバ4を制御するためのコンピュータが構成される。なお、プロセッサ41、メインメモリ42、補助記憶ユニット43、通信ユニット44及び伝送路45の機能の概略は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信ユニット24及び伝送路25と同等であるので、その説明は省略する。
【0031】
ただし補助記憶ユニット43は、決済アプリAPDを記憶する。決済アプリAPDは、アプリケーションプログラムであり、決済サーバ4としての機能を実現するための情報処理について記述されている。
【0032】
さて、販売サーバ2、代行サーバ3及び決済サーバ4のハードウェアとしては、例えば汎用のサーバ装置を用いることができる。そして販売サーバ2、代行サーバ3又は決済サーバ4の譲渡は一般に、補助記憶ユニット23,33又は43に販売アプリAPB、代行アプリAPC又は決済アプリAPDがそれぞれ記憶され、決済情報データベースDBAが記憶されない状態にて行われる。しかし、販売アプリAPB、代行アプリAPC又は決済アプリAPDが補助記憶ユニット23,33又は43に記憶されない状態、あるいは同種の別バージョンのアプリケーションプログラムが補助記憶ユニット23,33又は43に記憶された状態のハードウェアと、販売アプリAPB、代行アプリAPC又は決済アプリAPDとが個別に譲渡されてもよい。そして、任意の作業者の操作に応じて、補助記憶ユニット23,33又は43に販売アプリAPB、代行アプリAPC又は決済アプリAPDが書き込まれることによって、販売サーバ2、代行サーバ3又は決済サーバ4が構成されてもよい。販売アプリAPB、代行アプリAPC又は決済アプリAPDの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。決済情報データベースDBAは、プロセッサ31が情報処理を実行することで、補助記憶ユニット33内に構成される。
【0033】
次に以上のように構成された取引処理システム100の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。以下の説明では、本実施形態の特徴的な動作を分かり易く説明するために、そのような特徴的な動作に関する一部の処理について説明し、その他の多くの処理の説明を省略する。
ユーザ端末1、販売サーバ2、代行サーバ3及び決済サーバ4においてプロセッサ11,21,31及び41は、決済アプリAPA、販売アプリAPB、代行アプリAPC及び決済アプリAPDに基づいて、以下に説明するシーケンスを実現するための情報処理を実行する。
【0034】
図7は店舗での商品購入に関わる決済に取引処理サービスを利用する場合のシーケンスを示す図である。
取引処理システム100を利用して商品を購入しようとする利用者は、販売サーバ2に接続されたPOS端末などの登録装置又はユーザ端末1を自ら操作して、あるいは登録装置の店員による操作によって、購入する商品を指示する。このような商品登録のための操作が開始されると、販売サーバ2にてプロセッサ21は、ACT1へと進む。
【0035】
ACT1としてプロセッサ21は、上記のような指示に応じて取引内容を登録するための登録処理を実行する。この登録処理は例えば、既存のPOSシステムに備えられたPOSサーバが行っているのと同様な処理であってよい。つまりプロセッサ21は例えば、POS端末などの登録装置での操作に応じて、取引内容を決定する処理である。なお取引内容を登録するための操作を受ける一連の処理は登録装置で行った上で、プロセッサ21は、ACT1としては登録装置での処理結果を取得するのでもよい。
【0036】
登録処理が完了し、決済方法としてクレジット決済が登録装置で指定され、それが登録装置から販売サーバ2へと通知されると、販売サーバ2にてプロセッサ21は、ACT2へと進む。
ACT2としてプロセッサ21は、代行サーバ3に対して決済情報の登録を要求する。プロセッサ11は例えば、決済情報の登録の要求であることを識別するための識別情報と、ACT1での登録処理に関する決済情報とを含んだ要求データを、代行サーバ3に宛てて、通信ユニット16から通信ネットワーク200へと送信する。
【0037】
上記の要求データが通信ネットワーク200により代行サーバ3へと伝送され、通信ユニット34により受信されると、代行サーバ3にてプロセッサ31はACT3へと進む。
なお、以下に説明する各種の要求は、上記と同様に、要求の目的を識別するための識別情報を含んだ要求データを、通信ネットワーク200を介して授受することにより実現される。
ACT3としてプロセッサ31は、決済情報データベースDBAを更新する。プロセッサ31は例えば、取引に関連付ける取引IDを、既に別の取引に関連付けられている取引IDと重複しないように決定する。そしてプロセッサ31は、上記の決定した取引IDと、上記の要求データに含まれた決済情報とをフィールドFAA,FABにそれぞれセットした新たなデータレコードDRAを決済情報データベースDBAに追加する。これにより、上記の決済情報に関する決済が、実行待ちの決済として代行サーバ3に登録される。
【0038】
ACT4としてプロセッサ31は、販売サーバ2に対してアクセスコードを通知する。プロセッサ31は例えば、ACT3にて実行待ちとして登録した決済に関してユーザ端末1から代行サーバ3へとアクセスするためのURL(uniform resource locator)を決済URLとして決定する。プロセッサ31は、決済URLをユーザ端末1に取得させるためのアクセスコードを表すアクセスコード情報を生成する。アクセスコードは、例えば二次元コードである。そしてプロセッサ31は、アクセスコードの通知であることを識別するための識別情報と、アクセスコード情報とを含んだ通知データを、販売サーバ2に宛てて、通信ユニット34から通信ネットワーク200へと送信する。
【0039】
上記の通知データが通信ネットワーク200により販売サーバ2へと伝送され、通信ユニット24により受信されると、販売サーバ2にてプロセッサ21はACT6へと進む。
なお、以下に説明する各種の通知は、上記と同様に、通知の目的を識別するための識別情報を含んだ通知データを、通信ネットワーク200を介して授受することにより実現される。
ACT6としてプロセッサ21は、ACT1での登録処理の際に用いられた登録装置にアクセスコードを表示させる。プロセッサ21は例えば、ACT5にて受信された通知データに含まれたアクセスコード情報の通知を伴ってアクセスコードの表示を登録装置に指示する。登録装置は、この指示に応じて、アクセスコード情報が表すアクセスコードを表示デバイスに表示させる。
【0040】
利用者は、ユーザ端末1での予め定められた操作にて、決済アプリAPAに基づくアプリケーションの起動を指示する。そうするとユーザ端末1にてプロセッサ11は、決済アプリAPAに基づく情報処理を開始する。
ACT6としてプロセッサ11は、決済に用いるクレジットカードに関するカード情報を作成するための作成処理を実行する。
【0041】
図8及び
図9はプロセッサ11による作成処理のフローチャートである。
ACT21としてプロセッサ11は、第1の読取画面をタッチパネル14に表示する。第1の読取画面は、アクセスコードを読み取らせるように利用者に促す画面である。プロセッサ11は例えば、カメラ15を起動し、これによりカメラ15で得られた画像に、アクセスコードを収めるべき認識範囲を表すラインと、アクセスコードを読み取らせるように利用者に促すメッセージとを表した画像を重ねて第1の読取画面を生成する。
【0042】
利用者は、カメラ15にアクセスコードを翳し、カメラ15により撮影されたアクセスコードが認識範囲内に収まるように調整する。
ACT22としてプロセッサ11は、カメラ15で得られる画像からアクセスコードの認識を試み、決済URLを取得できるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、上述のように利用者によりカメラ15にアクセスコードが翳されたことによりアクセスコードを認識できたならば、アクセスコードが表す決済URLが取得できるので、YESと判定してACT23へと進む。このようにプロセッサ11は、アクセスコードが示す決済URLを、販売サーバ2から登録装置を介して取得する。
ACT23としてプロセッサ11は、第2の読取画面をタッチパネル14に表示する。第2の読取画面は、決済に用いるクレジットカードの券面のおもて面を撮影させるように利用者に促す画面である。
【0043】
図10は第2の読取画面SCAの一例を示す図である。
プロセッサ11は例えば、カメラ15を起動し、これによりカメラ15で得られた画像IMAに、枠線LAA,LAB,LAC,LAD、メッセージMEA及びボタンBUAを表す画像を重ねて第2の読取画面SCAを生成する。なお、
図10では、画像IMAにクレジットカードの券面のおもて面が写り込んでいる状態を表している。
枠線LAA,LAB,LAC,LADは、クレジットカードの券面を収めるべき範囲の四隅を表すL字状の線である。メッセージMEAは、クレジットカードの券面のおもて面を読み取らせるよう利用者に促す文字メッセージである。ボタンBUAは、読み取りを利用者が指示するためのソフトキーである。
【0044】
利用者は、決済に用いるクレジットカードの券面のおもて面をカメラ15に翳し、例えば
図10に示すように券面の全体を、枠線LAA,LAB,LAC,LADにより示される領域の内側に納めた状態とした上で、ボタンBUAにタッチするなどの予め定められた操作により読み取りを指示する。
【0045】
ACT24としてプロセッサ11は、読み取りが指示されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、上述のように読み取りが指示されたならばYESと判定し、ACT25へと進む。
ACT25としてプロセッサ11は、カメラ15で得られた画像を静止画として撮影する。かくして、カメラ15は撮影手段の一例である。
【0046】
ACT26としてプロセッサ11は、ACT25での撮影により得た静止画を対象として文字認識処理を行い、PAN(primary account number)、有効期限及び氏名をおもて面情報として取得する。なお、文字認識処理は、例えば周知の処理を用いることができる。第2の読取画面SCAが
図10に示す状態にあるときに読み取りが指示されたのであれば、プロセッサ11は、PANとして「1234567890123456」を、有効期限として「99/99」を、そして氏名として「AAAAA AAAAA」をそれぞれ取得することになる。なお、おもて面情報としてどのような情報を取得するかは、決済代行サービスの提供者により決められる。一般的には、PANは少なくともおもて面情報に含められる。有効期限及び氏名はおもて面情報には含まれなくてもよいし、あるいは別の情報がおもて面情報に含まれてもよい。PANは、利用者に関連付けられた番号であるから、利用者識別子の1つである。かくして決済アプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは取得手段として機能する。
【0047】
ACT27としてプロセッサ11は、カメラ15で得られた画像を静止画として撮影する。
ACT28としてプロセッサ11は、ACT27での撮影により得た静止画を対象として文字認識処理を行い、ACT28と同様の情報をおもて面情報として取得する。文字認識処理は、ACT26と同一の処理であっても、別の処理であってもよい。
ACT29としてプロセッサ11は、ACT26及びACT28でそれぞれ取得したおもて面情報を比較し、互いに一致するかを確認する。
【0048】
ACT30としてプロセッサ11は、おもて面情報の取得に成功したか否かを確認する。プロセッサ11は、ACT29での比較確認により一致が確認できないならばNOと判定し、ACT24の待受状態に戻り、それ以降を前述と同様に繰り返す。しかしながらプロセッサ11は、ACT29での比較確認により一致が確認できたならばACT30にてYESと判定し、
図9中のACT31へと進む。
つまりプロセッサ11は、一度の読み取りの指示に対して内部的に2度の撮影及び文字認識を行い、その結果を比較することで認識の正確性を高めている。
【0049】
ACT31としてプロセッサ11は、第3の読取画面をタッチパネル14に表示する。第3の読取画面は、決済に用いるクレジットカードの券面の裏面を撮影させるように利用者に促す画面である。プロセッサ11は例えば、第2の読取画面SCAにおけるメッセージMEAを、「カードの裏面を読取ってください」なる文字メッセージに置き換えた画面として第3の読取画面を生成する。
利用者は、おもて面のときと同様に決済に用いるクレジットカードの券面の裏面をカメラ15に翳し、ボタンBUAにタッチするなどの予め定められた操作により読み取りを指示する。
【0050】
ACT32としてプロセッサ11は、読み取りが指示されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、上述のように読み取りが指示されたならばYESと判定し、ACT33へと進む。
ACT33としてプロセッサ11は、カメラ15で得られた画像を静止画として撮影する。
【0051】
ACT34としてプロセッサ11は、ACT33での撮影により得た静止画を対象として文字認識処理を行い、セキュリティコードを裏面情報として取得する。なお、裏面情報としてどのような情報を取得するかは、決済代行サービスの提供者により決められる。一般的には、セキュリティコードは少なくとも裏面情報に含められるが、別の情報が裏面情報に含まれてもよい。文字認識処理は、ACT26又はACT28と同一の処理であっても、ACT26及びACT28のいずれとも別の処理であってもよい。
【0052】
ACT35としてプロセッサ11は、カメラ15で得られた画像を静止画として撮影する。
ACT36としてプロセッサ11は、ACT35での撮影により得た静止画を対象として文字認識処理を行い、ACT34と同様の情報を裏面情報として取得する。文字認識処理は、ACT26、ACT28又はACT34と同一の処理であっても、ACT26、ACT28及びACT34のいずれとも別の処理であってもよい。
【0053】
ACT37としてプロセッサ11は、ACT34及びACT36でそれぞれ取得した裏面情報を比較し、互いに一致するかを確認する。
ACT38としてプロセッサ11は、裏面情報の取得に成功したか否かを確認する。プロセッサ11は、ACT37での比較確認により一致が確認できないならばNOと判定し、ACT32の待受状態に戻り、それ以降を前述と同様に繰り返す。しかしながらプロセッサ11は、ACT37での比較確認により一致が確認できたならばACT38にてYESと判定し、ACT39へと進む。
【0054】
ACT39としてプロセッサ11は、ACT26又はACT28で取得したおもて面情報と、ACT34又はACT36で取得した裏面情報とを含んだ情報としてカード情報を作成する。
ACT40としてプロセッサ11は、ACT22で取得した決済URLにより代行サーバ3へとアクセスし、支払い情報を要求する。プロセッサ11は、ここでの要求データには、ACT39で作成したカード情報に含めたPANを少なくとも含める。プロセッサ11は、ここでの要求データに、ACT39で作成したカード情報を含めてもよい。
【0055】
上記の要求データが通信ネットワーク200により代行サーバ3へと伝送され、通信ユニット34により受信されると、代行サーバ3にてプロセッサ31は
図7中のACT7へと進む。
ACT7としてプロセッサ31は、ユーザ端末1がアクセスに用いた決済URLが関連付けられた決済情報に関する支払い情報をユーザ端末1に対して通知する。支払い情報は、本実施形態では、決済金額、加盟店名及びカードブランド名を含むこととする。プロセッサ31は例えば、決済URLが関連付けられた決済情報に含まれる決済金額を支払い情報に含める。プロセッサ31は例えば、決済URLが関連付けられた決済情報に含まれる受領側IDで識別される加盟店の名称を加盟店名として支払い情報に含める。プロセッサ31は例えば、ユーザ端末1から送られた要求データに含まれたPANから特定されるカードブランド名を支払い情報に含める。
【0056】
ユーザ端末1にてプロセッサ11は、
図9中のACT40での要求を終えると、ACT41へと進む。
ACT41としてプロセッサ11は、上記のように代行サーバ3から通知された支払い情報を取得する。
ACT42としてプロセッサ11は、確認画面をタッチパネル14に表示する。確認画面は、実行しようとしている決済の内容を利用者に確認させるための画面である。
【0057】
図11は確認画面SCBの一例を示す図である。
確認画面SCBは領域ARA、メッセージMEB及びボタンBUB,BUCを表す。領域ARAは、支払い情報の内容を表す。メッセージMEBは、領域ARAに示す決済を実行しようとしていることを利用者に確認させるための文字メッセージである。ボタンBUBは、決済の実行を利用者が指示するためのソフトキーである。ボタンBUCは、決済をキャンセルすることを利用者が指示するためのソフトキーである。
なお、
図11に示す確認画面SCBは、12,000円を「AAAA」なるカードブランドのクレジットカードを用いて「BBBB」なる加盟店に支払うための決済を実行しようとしていることを利用者に確認させるものである。
プロセッサ11は、おもて面情報として取得したPANの一部の桁をマスク処理して得られる文字列を確認画面に表してもよい。
【0058】
以上のように、
図9中のACT40としての支払い情報の要求と、これに応じての
図7中のACT7としての支払い情報の通知とは、確認画面SCBに支払い情報を表すことにより、実行しようとする決済を利用者に確認させるためである。このため、支払い情報をアクセスコードに含めておいて、プロセッサ11は、決済URLとともにアクセスコードから支払い情報を取得して確認画面SCBに表してもよい。この場合は、
図9中のACT40及び
図7中のACT7は省略できる。あるいは、確認画面SCBには支払い情報を表さないこととして、
図9中のACT40及び
図7中のACT7を省略してもよい。
【0059】
利用者は、領域ARAに示される内容の決済を実行することを決めたならばボタンBUBにタッチするなどの予め定められた操作により決済を指示する。利用者は、しかしながら、領域ARAに示される内容の決済を実行しないことを決めたならばボタンBUCにタッチするなどの予め定められた操作によりキャンセルを指示する。
【0060】
プロセッサ11は、確認画面を表示した後には、
図9中のACT43へと進む。
ACT43としてプロセッサ11は、決済が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、上記のようにキャンセルが指示されたならばNOと判定し、
図8中のACT23へと戻り、それ以降を前述と同様に繰り返す。プロセッサ11は、上記のように決済が指示されたならばYESと判定し、作成処理を終了して
図7中のACT8へと進む。
【0061】
ACT8としてプロセッサ11は、代行サーバ3に対して決済を要求する。プロセッサ11はここでの要求データには、
図9中のACT39で作成したカード情報を含める。なおプロセッサ11は、ACT40で送信する要求データにカード情報を含めた場合には、ここでの要求データにはカード情報を含めなくてもよい。ただしこの場合は、ACT40でユーザ端末1から送信されたカード情報を、代行サーバ3にて記憶しておくようにする。
【0062】
代行サーバ3にてプロセッサ31は、上記の決済要求を受けると、
図7中のACT9へと進む。
ACT9としてプロセッサ31は、上記の決済要求に応じた決済のための処理を実行する。プロセッサ31は例えば、決済要求に応じた決済に用いる決済サーバ4を決定する。プロセッサ31は例えば、カード情報に含まれるPANから特定されるカードブランドに対応している決済サーバ4を、決済に用いる決済サーバ4として決定する。続いてプロセッサ31は例えば、図示は省略するが、決定した決済サーバ4に対して決済を要求する。プロセッサ31は、ここでの要求データには、ユーザ端末1からのアクセスに用いられた決済URLが関連付けられた決済情報と、決済要求のための要求データに含まれたカード情報とを含める。
【0063】
決済サーバ4にてプロセッサ41は、決済要求のための要求データに含まれた決済情報及びカード情報に基づくクレジット決済のための処理を実行する。プロセッサ41は例えば、カード情報に含まれるPAN、有効期限、氏名及びセキュリティコードに基づいてクレジットカードが有効であることを確認した上で、決済情報に示された決済金額を、カード情報に含まれたPANに関連付けられた口座から引き落としするための処理を実行する。なお、ここでプロセッサ41が行う処理は、既存の決済サーバにて行われているのと同様な処理であって構わない。プロセッサ41は、代行サーバ3に対して決済処理の結果を通知する。プロセッサ41は、ここでの通知データには、決済を正常に完了したか否かを表す結果情報を少なくとも含める。プロセッサ41は、決済番号などの決済方法に応じて通知することが定められた情報があるならば、該当する情報も通知データに含める。なお以降における説明は、決済を正常に完了した場合のシーケンスを表し、決済失敗の場合についての説明は省略する。
【0064】
以上のように、ユーザ端末1にてプロセッサ11が
図7中のACT8として行った決済要求に応じて、利用者識別子として取得されたPANにより識別される利用者に関する決済が行われる。かくして決済アプリAPAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは要求手段として機能する。
【0065】
代行サーバ3にてプロセッサ31は、決済を正常に完了した旨の結果通知を受けると、決済対象の取引に関連付けられたデータレコードDRAを削除するように決済情報データベースDBAを更新した上で、ACT9としての決済処理を完了し、ACT10へと進む。
ACT10としてプロセッサ31は、ユーザ端末1に対して決済処理の完了を通知する。プロセッサ31はここでの通知データには、例えば決済サーバから送られた上記の通知データに含まれた情報を含める。
なお、以上のような
図9中のACT40による支払い情報要求から、
図7中のACT10による完了通知までのユーザ端末1と代行サーバ3とのシーケンスにおいて代行サーバ3は、支払い情報要求に応じて決定したセッションIDを用いてユーザ端末1を識別する。
【0066】
ユーザ端末1にてプロセッサ11は、決済を正常に完了した旨の完了通知を受けると、ACT11へと進む。
ACT11としてプロセッサ11は、終了画面をタッチパネル14に表示する。終了画面は決済が完了したことを利用者に確認させるための画面である。
【0067】
図12は終了画面SCCの一例を示す図である。
図12に示す状態の終了画面SCCは、
図11に示す状態の確認画面SCBにてボタンBUBがタッチされたことに応じて実行された決済処理が完了した場合の例である。
終了画面SCCは、領域ARB、メッセージMEC及び終了コードCOAを表す。領域ARBは、
図11中の領域ARAと同じであり、完了した決済の内容を示す。メッセージMECは、決済が完了したことを利用者に確認させるための文字メッセージである。終了コードCOAは、完了した決済の内容に関する情報(以下、完了決済情報と称する)を示した二次元コードである。完了決済情報は、例えば領域ARBに示される情報である。完了決済情報は、代行サーバ3から送られた上記の通知データに含まれる決済番号などを含んでもよい。
【0068】
客は、終了画面SCCにより決済の完了を確認したならば、ACT1での登録処理での操作を担当した店員に終了画面SCCを提示する。そうすると店員は、登録装置に備えられたスキャナを用いて終了コードCOAを登録装置に読み取らせる。あるいは利用者が、登録装置に備えられたスキャナを用いて終了コードCOAを登録装置に読み取らせる。登録装置は、終了コードCOAを読み取ると、この終了コードCOAが示す完了決済情報を、販売サーバ2へと通知する。
【0069】
この通知を受けると販売サーバ2にてプロセッサ21は、
図7中のACT12へと進む。
ACT12としてプロセッサ21は、上記の通知された完了決済情報を取得する。つまりプロセッサ21は、ユーザ端末1で表示された終了コードCOAが示す完了決済情報を、登録装置を介して取得する。プロセッサ21は、完了決済情報を取得したことによりACT2として登録を要求した決済情報に基づく決済の完了を確認する。
ACT13としてプロセッサ21は、取引の終了をユーザ端末1に対して通知する。
【0070】
以上のようにユーザ端末1は、クレジットカードの券面をカメラ15により撮影した画像から当該券面に可視表示されたPANを判定し、当該PANの通知を伴って代行サーバ3に対して決済を要求する。かくしてユーザ端末1によれば、クレジットカードに記録された情報に基づく決済を専用のカードリーダを用いることなく行える。またユーザ端末1によれば、クレジットカードを店員に手渡すことも、店舗側の端末で読み取ることもないことから、スキミングなどの不正も防止できる。
【0071】
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る取引処理システム100の概略構成は第1の実施形態と同様であるので、図示及び説明を省略する。そして第2の実施形態が第1の実施形態と異なるのは、シーケンスの一部である。
以下、第2の実施形態における取引処理システム100の動作について説明する。
【0072】
図13は店舗での商品購入に関わる決済に取引処理サービスを利用する場合のシーケンスを示す図である。なお、
図7と同一の動作に関しては同一の符号を付し、その説明は省略する。
ACT1からACT6までは
図7に示す第1の実施形態のシーケンスと同様である。
利用者は、登録装置で表示されたアクセスコードを、ユーザ端末1のカメラ15に翳し、カメラ15により撮影されたアクセスコードが認識範囲内に収まるように調整する。
【0073】
ACT51としてプロセッサ11は、第1の実施形態と同様に、カメラ15で得られる画像からアクセスコードを認識し、決済URLを取得する。
ACT52としてプロセッサ11は、決済に用いるクレジットカードの券面のおもて面に関する2枚の静止画を撮影する。プロセッサ11は例えば、
図8中のACT23~ACT27と同様の処理を、ACT26を省いて実行する。
【0074】
ACT53としてプロセッサ11は、ACT51で取得した決済URLにより代行サーバ3へとアクセスし、おもて面の認識を要求する。プロセッサ11は、ここでの要求データには、ACT52で撮影した2枚の静止画をそれぞれに関する画像情報を含める。
【0075】
代行サーバ3にてプロセッサ31は、上記の認識要求を受けるとACT54へと進む。
ACT54としてプロセッサ31は、おもて面情報を取得する。プロセッサ31は例えば、ACT53にてユーザ端末1から送信された要求データに含まれた画像情報のそれぞれに関して、
図8中のACT26及びACT28としてプロセッサ11が実行するのと同様な文字認識を実行して、おもて面情報をそれぞれ取得する。
【0076】
以上のようにプロセッサ31は、ユーザ端末1でクレジットカードを撮影して生成された画像情報に基づき、利用者識別子としてのPANを取得する。かくして代行アプリAPCに基づく情報処理をプロセッサ31が実行することによって、プロセッサ31を中枢部分とするコンピュータは取得手段として機能する。
【0077】
ACT55としてプロセッサ31は、認識結果をユーザ端末1へと通知する。プロセッサ31は、ここでの通知データには、ACT54で取得した2つのおもて面情報をそれぞれ含める。
【0078】
ユーザ端末1にてプロセッサ11は、おもて面に関する認識結果通知を受けるとACT56へと進む。
ACT56としてプロセッサ11は、
図8中のACT29と同様の比較確認を、認識結果通知のための通知データに含まれた2つのおもて面情報を対象として実行する。そしてプロセッサ11は、比較確認により一致が確認できたならば、ACT57へと進む。なおプロセッサ11は、比較確認により一致が確認できなかったならば、ACT52へと戻り、それ以降を前述と同様に繰り返す。
【0079】
ACT57としてプロセッサ11は、決済に用いるクレジットカードの券面の裏面に関する2枚の静止画を撮影する。プロセッサ11は例えば、
図9中のACT31~ACT35と同様の処理を、ACT34を省いて実行する。
ACT58としてプロセッサ11は、代行サーバ3に対して裏面の認識を要求する。プロセッサ11は、ここでの要求データには、ACT57で撮影した2枚の静止画をそれぞれに関する画像情報を含める。
【0080】
代行サーバ3にてプロセッサ31は、上記の認識要求を受けるとACT59へと進む。
ACT59としてプロセッサ31は、裏面情報を取得する。プロセッサ31は例えば、ACT58にてユーザ端末1から送信された要求データに含まれた画像情報のそれぞれに関して、
図9中のACT34及びACT36としてプロセッサ11が実行するのと同様な文字認識を実行して、裏面情報をそれぞれ取得する。
【0081】
ACT60としてプロセッサ31は、認識結果をユーザ端末1へと通知する。プロセッサ31は、ここでの通知データには、ACT59で取得した2つの裏面情報をそれぞれ含める。
なお、ユーザ端末1にてプロセッサ11は、おもて面の撮影と裏面の撮影とを連続して行い、おもて面に関する画像情報と裏面に関する画像情報とを含んだ要求データの送信により、代行サーバ3に対する認識要求を行ってもよい。そして代行サーバ3にてプロセッサ31は、おもて面情報及び裏面情報を連続して取得し、これらおもて面情報及び裏面情報を含んだ通知データを送信するのでもよい。
【0082】
ユーザ端末1にてプロセッサ11は、裏面に関する認識結果通知を受けるとACT61へと進む。
ACT61としてプロセッサ11は、
図9中のACT37と同様の比較確認を、認識結果通知のための通知データに含まれた2つの裏面情報を対象として実行する。そしてプロセッサ11は、比較確認により一致が確認できたならば、ACT39へと進む。これ以降は、プロセッサ11,21,31は、第1の実施形態と同様に処理を実行する。なおプロセッサ11は、比較確認により一致が確認できなかったならば、ACT57へと戻り、それ以降を前述と同様に繰り返す。
【0083】
代行サーバ3にてプロセッサ31は、ACT54及びACT59で取得したおもて面情報及び裏面情報を、メインメモリ32又は補助記憶ユニット33に保存しておいてもよい。そしてユーザ端末1にてプロセッサ11は、ACT8で決済要求のために送信する要求データには、カード情報を含めなくてもよい。そして代行サーバ3にてプロセッサ31は、ACT9としては、メインメモリ32又は補助記憶ユニット33に保存しておいたおもて面情報及び裏面情報に基づき決済処理を実行する。
【0084】
また代行サーバ3にてプロセッサ31は、ACT60にて送信する通知データに、ACT7にて通知するべき支払情報を含めてもよい。そしてこの場合は、ユーザ端末1にてプロセッサ11はACT40を、また代行サーバ3にてプロセッサ31はACT7を実行しない。
【0085】
かくして第2の実施形態の取引処理システム100は、クレジットカードの券面をユーザ端末1にてカメラ15により撮影した画像から当該券面に可視表示されたPANを代行サーバ3にて判定する。そして代行サーバ3は、ユーザ端末1からの要求に応じて、上記の判定したPANで識別される利用者に関する決済を実行する。かくして取引処理システム100によれば、クレジットカードに記録された情報に基づく決済を専用のカードリーダを用いることなく行える。また取引処理システム100によれば、クレジットカードを店員に手渡すことも、店舗側の端末で読み取ることもないことから、スキミングなどの不正も防止できる。さらに取引処理システム100によれば、おもて面情報及び裏面情報の取得のための文字認識処理をユーザ端末1にて実行する必要がないため、第1の実施形態に比べてプロセッサ11の負荷を軽減でき、かつ決済アプリAPAを簡略にできる。
なお、第1の実施形態は、ユーザ端末1側の負荷は増大するものの、ユーザ端末1と代行サーバ3との通信量及び通信時間は第2の実施形態に比べて低減できる。
【0086】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
おもて面情報又は裏面情報としては、上述したPAN、有効期限、氏名及びセキュリティコードなどのようなカード毎に異なり得る情報の他に、複数のカードで共通の情報を取得してもよい。例えば、ロゴ、提携カード名を表す文字列、あるいは背景デザインなど、提携カード毎で異なる特徴を表したテンプレートデータを提携カード毎に用意しておき、利用者のクレジットカードを撮影した画像に対するテンプレートマッチング処理によって、提携カードID又は提携カード名を判定する。この処理は、提携カード毎のテンプレートを参照する必要があることから、代行サーバ3などのサーバ装置に備えられたプロセッサにより行われることが好適である。しかしながらユーザ端末1にてプロセッサ11が行うことも可能である。
提携カードID又は提携カード名を判定することは、撮影の対象となったクレジットカードが、複数種の提携カードのいずれに属するかを判定することである。つまり、当該判定を行うプロセッサは、提携カードID又は提携カード名を判定できたとき、一の種別としての一の提携カードに、撮影の対象となったクレジットカードが属すると判定していることになる。かくして情報処理プログラムに基づく情報処理をプロセッサが実行することによって、当該プロセッサを中枢部分とするコンピュータは判定手段として機能する。
【0087】
おもて面情報又は裏面情報として提携カード名を判定したならば、例えばユーザ端末1にてプロセッサ11が
図9中のACT42にて表示する確認画面に提携カード名を表すことができる。
図14は確認画面SCDの一例を示す図である。
図14に示す状態の確認画面SCDは、上記の変形例において
図11に示す確認画面SCBに代えて表示する画面の例である。そこで
図11と同一の表示要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
確認画面SCDは、領域ARC、メッセージMEB及びボタンBUB,BUCを表す。つまり確認画面SCDは、確認画面SCBにおける領域ARAに代えて領域ARCを含む。領域ARCは、領域ARAでは「AAAA」なるカードブランド名を表していたのに代えて、「ABCカード」なる提携カード名を表している。
このような確認画面SCDによれば、利用者は、自らが決済に用いようとしているクレジットカードが正しく認識されているかどうかを確認した上で、決済を実行するか否かを決定できる。例えば、特定の提携カードでの決済に限って利用者に特典を与えるキャンペーンが開催されている場合に、対象の提携カードが決済に用いられることを利用者が確認できる。
【0088】
図7及び
図13におけるACT40及びACT41は省略してもよい。
【0089】
ユーザ端末1にてプロセッサ11は、ACT39としてカード情報を作成したのち、ACT8としての決済要求を利用者による指示を受けることなしに実行してもよい。そしてこの場合にプロセッサ11は、
図7及び
図13におけるACT42としての確認画面の表示も行わなくてもよい。
【0090】
裏面情報の取得は行わなくてもよい。
【0091】
券面の2度の撮影と、これにより得られた2つの画像情報のそれぞれを対象とする文字認識処理とは、それぞれ3組以上行ってもよいし、1組だけとしても良い。なお1組だけとする場合は、比較確認も省略する。
【0092】
図7におけるACT3,ACT4及びACT7について、あるいは
図13におけるACT3,ACT4,ACT54,ACT55,ACT59,ACT60及びACT7について、代行サーバ3とは別のサーバ装置により実行してもよい。
【0093】
カードに可視表示された利用者識別子を用いて決済する決済方法であれば、クレジット決済以外の決済方法でも実施が可能である。
【0094】
代行サーバ3にてプロセッサ31は、ACT9としての決済処理を完了したならば、そのことをACT2として登録要求を行った販売サーバ2に対して通知してもよい。この場合には、
図7及び
図13におけるACT12は省略可能である。
【0095】
情報処理によりプロセッサ11,21,31が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] カードを撮影して画像情報を生成する撮影手段と、
前記撮影手段により生成された画像情報に基づき、前記カードに可視表示された利用者識別子を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された利用者識別子で識別される利用者に関する決済を要求する要求手段と、
を具備した情報端末装置。
[付記2] 前記判定手段は、前記カードに可視表示された有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかを判定し、
前記要求手段は、決済を要求するに際して、有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかの前記判定手段により判定されたものを通知する、
付記1に記載の情報端末装置。
[付記3] 情報端末装置とサーバ装置とを備え、
前記情報端末装置に設けられ、カードを撮影して画像情報を生成する撮影手段と、
前記サーバ装置に設けられ、前記撮影手段により生成された画像情報に基づき、前記カードに可視表示された利用者識別子を取得する取得手段と、
前記情報端末装置に設けられ、前記取得手段により取得された利用者識別子で識別される利用者に関する決済を要求する要求手段と、
を具備した決済システム。
[付記4] 前記取得手段は、前記カードに可視表示された有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかを取得し、
前記要求手段は、決済を要求するに際して、有効期限、氏名及びセキュリティコードの少なくともいずれかの前記取得手段により取得されたものを通知する、
付記3に記載の決済システム。
[付記5] 前記撮影手段により生成された画像情報に基づき、一の種別に属する複数のカードに共通に可視表示される要素が前記撮影手段により撮影された前記カードに可視表示される場合に、前記撮影手段により撮影された前記カードが前記種別に属すると判定する判定手段、
をさらに備える付記3又は付記4に記載の決済システム。
[付記6] カードを撮影して画像情報を生成する撮影手段とともに情報端末装置に備えられたコンピュータを、
前記撮影手段により生成された画像情報に基づき、前記カードに可視表示された利用者識別子を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された利用者識別子で識別される利用者に関する決済を要求する要求手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【符号の説明】
【0097】
1…ユーザ端末、2…販売サーバ、3…代行サーバ、4…決済サーバ、11,21,31,41…プロセッサ、12,22,32,42…メインメモリ、13,23,33,43…補助記憶ユニット、14…タッチパネル、15…カメラ、16,24,34,44…通信ユニット、17,25,35,45…伝送路、100…取引処理システム、200…通信ネットワーク。