(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】航路評価装置、航路評価プログラム、及び航路評価方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/20 20060101AFI20240917BHJP
B63H 25/04 20060101ALI20240917BHJP
【FI】
G01C21/20
B63H25/04 C
(21)【出願番号】P 2021043865
(22)【出願日】2021-03-17
【審査請求日】2023-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】503218067
【氏名又は名称】住友重機械マリンエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】川本 紘大
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-172087(JP,A)
【文献】国際公開第2013/128842(WO,A1)
【文献】特開2014-215563(JP,A)
【文献】特開2009-237837(JP,A)
【文献】特開2017-033378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/20
B63H 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が作成した船舶の航路を取得する作成航路取得部と、
前記作成航路取得部によって取得された前記航路の評価を行う評価部と、
人工知能によって作成された航路、及び過去に作成された航路の少なくとも一方を比較航路として取得する比較航路取得部と、を備え、
前記評価部の評価対象は、燃費、予定時刻との乖離、CO
2
排出量、SOx排出量、NOx排出量の内少なくとも1つであり、
前記評価部は、
前記比較航路と、前記使用者が作成した前記航路とを比較することで、前記航路の評価を使用者に出力する、航路評価装置。
【請求項2】
前記評価部による評価結果に基づいて、運転支援情報を演算する運転支援情報演算部を更に備える、請求項
1に記載の航路評価装置。
【請求項3】
使用者が作成した船舶の航路を取得する作成航路取得ステップと、
前記航路取得ステップにて取得された前記航路の評価を行う評価ステップと、
人工知能によって作成された航路、及び過去に作成された航路の少なくとも一方を比較航路として取得する比較航路取得ステップと、をコンピュータに実行させる航路評価プログラムであって、
前記評価ステップでの評価対象は、燃費、予定時刻との乖離、CO
2
排出量、SOx排出量、NOx排出量の内少なくとも1つであり、
前記評価ステップでは、
前記比較航路と、前記使用者が作成した前記航路とを比較することで、前記航路の評価を使用者に出力する、航路評価プログラム。
【請求項4】
演算部が、使用者が作成した船舶の航路を取得する作成航路取得ステップと、
演算部が、前記航路取得ステップにて取得された前記航路の評価を行う評価ステップと、
演算部が、人工知能によって作成された航路、及び過去に作成された航路の少なくとも一方を比較航路として取得する比較航路取得ステップと、を備え、
前記評価ステップでの評価対象は、燃費、予定時刻との乖離、CO
2
排出量、SOx排出量、NOx排出量の内少なくとも1つであり、
前記評価ステップでは、
演算部が、前記比較航路と、前記使用者が作成した前記航路とを比較することで、前記航路の評価を使用者に出力する、航路評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航路評価装置、航路評価プログラム、及び航路評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の航路を探索する装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この装置は、船舶のデータと、海気象データに基づいて、最適航路を探索する。使用者は、装置側が探索した航路を調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上述の様な装置は、装置が作成した航路を使用者が調整しているが、使用者が考えた航路を評価するものではない。これに対し、使用者が作成した航路を評価することで、使用者自身が最適な航路を発見する意欲を増進させることが求められていた。
【0005】
そこで、本発明は、使用者の航路作成の意欲を増進させることができる航路評価装置、航路評価プログラム、及び航路評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る航路評価装置は、使用者が作成した船舶の航路を取得する作成航路取得部と、作成航路取得部によって取得された航路の評価を行う評価部と、を備え、評価部は、航路の評価を使用者に出力する。
【0007】
航路評価装置は、作成航路取得部によって取得された航路の評価を行う評価部を備える。従って、評価部は、使用者が作成した船舶の航路を評価することができる。更に、評価部は、航路の評価を使用者に出力することができる。そのため、使用者は、自身の作成した航路の評価を参照することで、容易に善し悪しを把握することができる。このように、使用者が分かり易い態様で航路の評価を把握することで、使用者の航路作成の意欲を増進させることができる。
【0008】
航路評価装置は、人工知能によって作成された航路、及び過去に作成された航路の少なくとも一方を比較航路として取得する比較航路取得部を更に備え、評価部は、比較航路と、使用者が作成した航路とを比較することで、航路の評価を使用者に出力してよい。これにより、使用者は、人口知能によって作成された航路や過去に作成された航路に比べた場合の、自身で作成した航路の善し悪しを把握することができる。
【0009】
航路評価装置は、評価部による評価結果に基づいて、運転支援情報を演算する運転支援情報演算部を更に備えてよい。これにより、使用者は、自身の作成した航路に対して、評価結果に基づいた運転支援情報を取得することができる。
【0010】
本発明に係る航路評価プログラムは、使用者が作成した船舶の航路を取得する作成航路取得ステップと、航路取得ステップにて取得された航路の評価を行う評価ステップと、をコンピュータに実行させる航路評価プログラムであって、評価ステップでは、航路の評価を使用者に出力する。
【0011】
本発明に係る航路評価方法は、使用者が作成した船舶の航路を取得する作成航路取得ステップと、航路取得ステップにて取得された航路の評価を行う評価ステップと、を備え、評価ステップでは、航路の評価を使用者に出力する。
【0012】
本発明に係る航路評価プログラム、及び航路評価方法によれば、上述の航路評価装置と同様な作用・効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、使用者の航路作成の意欲を増進させることができる航路評価装置、航路評価プログラム、及び航路評価方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る航路評価装置を示すブロック図である。
【
図2】作成航路と比較航路とを比較して評価している様子を示す概念図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る航路評価方法の処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る航路評価装置100を示すブロック図である。航路評価装置100は、使用者が作成した船舶の航路の評価を行う装置である。航路評価装置100は、例えば、船舶に設けられる。
図1に示すように、航路評価装置100は、入力部2と、出力部3と、演算部10と、を備える。
【0017】
入力部2は、使用者が演算部10に対して各種情報を入力するためのユーザインターフェースである。入力部2は、キーボード、タッチパネル、マウス、マイクなどの入力器によって構成される。出力部3は、演算部10からの信号に基づいて、使用者に各種情報を出力するためのユーザインターフェースである。出力部3は、モニタ、スピーカーなどの出力器によって構成される。本実施形態では、使用者は、入力部2を操作することによって、出発地から目的地までどのようなルートを通って航海するかを示す航路を作成する。この際、使用者は、出力部3に出力された出発地、目的地、その他各種条件を参照してよい。
【0018】
演算部10は、航路評価を行うための各種演算を行う装置である。演算部10は、プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信インターフェースを備え、一般的なコンピュータとして構成されている。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)などの演算器である。メモリは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。ストレージは、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体である。通信インターフェースは、データ通信を実現する通信機器である。プロセッサは、メモリ、ストレージ、通信インターフェースを統括し、後述する演算部10の機能を実現する。演算部10では、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。演算部10は、複数のコンピュータから構成されていてもよい。演算部10は、作成航路取得部11と、比較航路取得部12と、評価部13と、運転支援情報演算部14と、データベース16と、を備える。
【0019】
作成航路取得部11は、使用者が作成した船舶の作成航路R1(
図2参照)を取得する。作成航路取得部11は、使用者が入力部2を操作することによって作成した作成航路R1を取得する。あるいは、使用者が、別の端末で航路を作成した場合、作成航路取得部11は、メモリなどの記憶媒体を通じて、またはネットワークからダウンロードすることなどによって、作成航路R1を取得してもよい。使用者が作成した作成航路R1には、少なくとも、出発地、目的地、中継地点、どのような経路を通過するかなどの情報が含まれる。例えば、東京からニューヨークへ向かう場合、作成航路取得部11は、出発地を「東京」とし、目的地を「ニューヨーク」とし、太平洋をどのように横断するかなどの情報を取得する。
【0020】
比較航路取得部12は、人工知能(AI)によって作成された航路、及び過去に作成された航路の少なくとも一方を比較航路として取得する。比較航路取得部12は、人工知能を用いた演算を行う事で、比較航路R2(
図2参照)を取得してよい。この場合、比較航路取得部12は、データベース16に格納された過去の多数の航路の教師データを用いて予め学習がなされた人工知能を有する。比較航路取得部12は、使用者が作成した作成航路R1と同様な出発地、目的地、船舶の状態(大きさや積み荷の重さなど)、その他、航海条件に関する情報を人工知能に入力する。作成航路取得部11は、当該入力情報を用いて人工知能が演算した結果を比較航路R2として取得する。また、比較航路取得部12は、過去に作成された航路の中から選択することで、比較航路R3(
図2参照)を取得してよい。比較航路取得部12は、使用者が作成した作成航路R1と同様な出発地、目的地、船舶の状態(大きさや積み荷の重さなど)、その他、航海条件に関する情報をデータベース16のデータに照合させることで、比較航路R3を選択する。比較航路取得部12は、同条件の航路が複数見つかった場合、任意の航路(例えば最も評価が高い航路など)を比較航路R3として取得してよい。また、比較航路取得部12は、同じ条件の航路がデータベース16から見つけられなかった場合、近い条件の航路を選択し、演算によって条件を調整した航路を比較航路R3としてよい。
【0021】
なお、別の端末が人工知能によって比較航路R2を作成し、または過去の比較航路R3を選択してもよい。この場合、比較航路取得部12は、メモリなどの記憶媒体を通じて、またはネットワークからダウンロードすることなどによって、比較航路R2,R3を取得してもよい。
【0022】
評価部13は、作成航路取得部11によって取得された作成航路R1の評価を行う。評価部13は、作成航路R1の評価をスコア化する。スコア化とは、評価の善し悪しを数字に換算することである。評価部13は、比較航路R2,R3と、使用者が作成した作成航路R1とを比較することで、作成航路R1の評価をスコア化してよい。評価部13は、評価結果を出力部3で出力する。なお、評価部13が評価をどのように使用者に出力するかは特に限定されない。例えば、評価部13は、評価をスコア化しなくとも、メダル(金、銀、銅)や、スコア化によらない単純な順位等(自船航路と他の航路との比較ができればよい)などを、評価結果として使用者に出力してよい。
【0023】
評価部13は、作成航路R1及び比較航路R2,R3について、評価対象となる各項目を演算する。評価対象となる項目として、例えば、「燃費」「予定時刻との乖離」「CO2排出量」、その他、「硫黄酸化物(SOx)排出量」、「窒素酸化物(NOx)排出量」などが挙げられる。航路の選定によっては、燃料の種類が異なる場合がある。このため、CO2排出量とSOxやNOxの排出量とはリニアの相関関係に必ずしもならない。このため、上記評価項目を追加することでより精度良い評価が可能となる。評価部13は、各項目について、作成航路R1の演算結果と、比較航路R2,R3の演算結果と、を比較する。評価部13は、作成航路R1の演算結果が、比較航路R2,R3の演算結果に比べて良いか悪いかを判断すると共に、どの程度良いか悪いかをスコア化する。評価部13は、作成航路R1の演算結果が、比較航路R2,R3の演算結果に比べて良い場合、プラスのスコアで示し、良ければ良いほど数字を大きくしてよい。評価部13は、作成航路R1の演算結果が、比較航路R2,R3の演算結果に比べて悪い場合、マイナスのスコアで示し、悪ければ悪いほど数字を大きくしてよい。また、評価部13は、各項目についてのスコアを算出したら、全項目を総合的に評価したスコアを演算してよい。
【0024】
評価部13が各項目、及び総合評価のスコア化を行う方法は特に限定されない。例えば、データベースに評価基準表を格納させておき、評価部13は、演算結果と当該評価基準表と照合することで、スコアを算出してよい。例えば、評価基準表は、作成航路R1の演算結果と比較航路R2,R3の演算結果との乖離率を、スコアの大きさと紐付けていてよい。あるいは、データベースにスコアを算出するための数式を格納させておき、評価部13は、数式を用いてスコアを算出してよい。
【0025】
例えば、評価部13は、
図3に示すような評価結果を出力部3で出力してよい。
図3の表において、「自分」の列には、作成航路R1に対する各項目の演算結果が示されている。「AIと過去の他人から算出した基準」には、比較航路R2,R3に対する各項目の演算結果が示されている。なお、ここでは、比較航路R2の演算結果、比較航路R3の演算結果、比較航路R2と比較航路R3の平均、のいずれかを任意に選択して決定した基準が示されている。比較航路R2,R3に対する各項目の演算結果が示されている、作成航路R1の燃費は比較航路R2,R3の燃費より高いため、スコアはマイナスとなっている。作成航路R1の予定時刻との乖離は、比較航路R2,R3の予定時刻との乖離よりも小さいため、スコアはプラスとなっている。作成航路R1のCO
2排出量は、比較航路R2,R3のCO
2排出量よりも少ないため、スコアはプラスとなっている。そして、評価部13は、予定時刻との乖離を低減していることに比して、CО
2排出量の削減効果の方が評価が高いとして、高いスコアを付けている。また、評価部13は、各項目に対する総合評価として、各項目のスコアの合計を演算している。
【0026】
また、評価部13は、各評価項目の演算されたスコアに任意の係数をかけて最終スコアとすることで、各評価項目の重要度に差をつけてもよい。例えば、
図4に示すような評価結果を出力部3で出力してよい。評価部13は、
図3に示した評価結果の各項目に対し、任意に設定された係数をかけることで、最終的なスコアとしている。
【0027】
評価部13が評価を行うタイミングは特に限定されない。例えば、評価部13は、出発時や出発前に評価を行ってよい。この場合、作成航路R1は実際の航海に用いられる前段階の航路であるため、評価部13は、作成航路R1に対する評価は、推測に基づいて演算する。また、評価部13は、目的地に到着した後に評価を行ってよい。この場合、作成航路R1は実際の航海で用いられた航路であるため、評価部13は、実際の航海結果に基づいて、作成航路R1の評価を行ってよい。例えば、評価部13は、実際に使用した燃料に基づいて作成航路R1の燃費を評価することができる。
【0028】
運転支援情報演算部14は、評価部13によって評価されたスコアに基づいて、運転支援情報を演算する。運転支援情報は、使用者が船舶の運転を行う際の支援を行うことができる情報である。例えば、運転支援情報演算部14は、スコアに基づいて、作成航路R1についてのコメントを出力部3に出力してよい。例えば、燃費の評価が低い場合、運転支援情報演算部14は、燃費を良くするためにどのような航路を設定すればよいかのアドバイスを出力してよい。運転支援情報演算部14は、作成航路R1ではなく、比較航路R2、R3を採用した方がよい旨を提案してよい。運転支援情報演算部14は、例えば、スコアが上がるような航路となるように、作成航路R1を自動修正して提案してよい。なお、評価部13が、航海を開始する前、または航海の途中に評価を行う場合、運転支援情報演算部14は、評価に基づいて使用者が作成航路R1を変更・調整できるような運転支援情報を提供してよい。評価部13が目的地に到着した後に評価を行う場合、運転支援情報は、次回以降の航海に役立てることができる情報を提供することで、運転支援を行う事ができる。
【0029】
データベース16は、航路評価装置100における各種処理を行うための情報を記憶する。例えば、データベース16は、比較航路R3を作成するための過去の航路を複数記憶してよい。データベース16は、評価部13が評価を行うための評価基準表などを複数記憶してよい。
【0030】
次に、
図5を参照して、本実施形態に係る航路評価方法の内容について説明する。
図5は、本実施形態に係る航路評価方法の処理内容を示すフローチャートである。
図5に示すように、作成航路取得部11は、使用者が作成した船舶の作成航路R1を取得する(ステップS10:作成航路取得ステップ)。次に、比較航路取得部12は、比較航路R2、R3を取得する(ステップS20)。
【0031】
次に、評価部13は、作成航路取得ステップS10にて取得された作成航路R1の評価を行う(ステップS30:評価ステップ)。ステップS30では、評価部13は、作成航路R1と比較航路R2,R3とを比較することによって、作成航路R1を評価する。評価ステップS30では、作成航路R1の評価をスコア化する。次に、評価部13は、評価ステップS30でスコア化した評価結果を出力部3にて出力する(ステップS40)。以上により、
図5に示す処理が終了する。
【0032】
次に、本実施形態に係る航路評価装置100、航路評価プログラム、及び航路評価方法の作用・効果について説明する。
【0033】
航路評価装置100は、作成航路取得部11によって取得された作成航路R1の評価を行う評価部13を備える。従って、評価部13は、使用者が作成した船舶の作成航路R1を評価することができる。更に、評価部13は、作成航路R1の評価を使用者に出力することができる。そのため、使用者は、自身の作成した作成航路R1の評価結果を参照することで、容易に善し悪しを把握することができる。このように、使用者が分かり易い態様で作成航路R1の評価を把握することで、使用者の航路作成の意欲を増進させることができる。なお、評価部のスコアを船員の評価に用いることも可能である。
【0034】
航路評価装置100は、人工知能によって作成された航路、及び過去に作成された航路の少なくとも一方を比較航路として取得する比較航路取得部12を更に備え、評価部13は、比較航路と、使用者が作成した作成航路R1とを比較することで、作成航路R1の評価を使用者へ出力してよい。これにより、使用者は、人口知能によって作成された比較航路R2や過去に作成された比較航路R3に比べた場合の、自身で作成した作成航路R1の善し悪しを把握することができる。
【0035】
航路評価装置100は、評価部13によって評価された評価結果に基づいて、運転支援情報を演算する運転支援情報演算部14を更に備えてよい。これにより、使用者は、自身の作成した作成航路R1に対して、評価結果に基づいた運転支援情報を取得することができる。
【0036】
本実施形態に係る航路評価プログラムは、使用者が作成した船舶の作成航路R1を取得する作成航路取得ステップS10と、作成航路取得ステップS10にて取得された作成航路R1の評価を行う評価ステップS30と、をコンピュータに実行させる航路評価プログラムであって、評価ステップS30では、作成航路R1の評価を使用者へ出力する。
【0037】
本実施形態に係る航路評価方法は、使用者が作成した船舶の作成航路R1を取得する作成航路取得ステップS10と、航路取得ステップS10にて取得された作成航路R1の評価を行う評価ステップS30と、を備え、評価ステップS30では、作成航路R1の評価をスコア化する。
【0038】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
【0039】
上述の実施形態では、評価部13は、比較航路と比較することで作成航路の評価を行っていたが、評価方法は特に限定されず、比較航路と比較することなく評価を行ってもよい。
【符号の説明】
【0040】
11…作成航路取得部、12…比較航路取得部、13…評価部、14…運転支援情報演算部、100…航路評価装置。