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特許7555886情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240917BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021143089
(22)【出願日】2021-09-02
(65)【公開番号】P2023036192
(43)【公開日】2023-03-14
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】小林 亜令
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 慎也
(72)【発明者】
【氏名】中尾 優真
(72)【発明者】
【氏名】矢崎 智基
(72)【発明者】
【氏名】吉原 貴仁
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-177427(JP,A)
【文献】特開2002-007770(JP,A)
【文献】特開2006-318113(JP,A)
【文献】特開2003-296427(JP,A)
【文献】特開2002-133228(JP,A)
【文献】特開2003-187125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃材を含む材料を部材として制作された作品ごとに、当該作品と、当該作品を制作した制作者と、当該作品を制作するために使用された複数の部材とを関連付けて記憶しているデータベースを記憶する記憶部と、
複数の提供者それぞれが作品の制作の材料として提供可能な複数の物品それぞれを示す物品情報を取得する取得部と、
依頼者から、制作を希望する作品の作品種類の選択を受け付ける受付部と、
前記データベースを参照し、前記作品種類の作品を制作するために使用される複数の部材それぞれを含む前記複数の物品を前記依頼者に提示する提示部と、
を有し、
前記受付部は、前記提示部が前記複数の物品を前記依頼者に提示した後に、前記作品種類の作品に使用する前記物品の選択を受け付け、
前記提示部は、前記データベースにおいて、前記受付部が選択を受け付けた前記物品に対応する部材と、前記受付部が受け付けた前記作品種類の作品とに関連付けられている前記制作者に関する情報を提示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記提示部は、仮想的な空間において前記複数の物品それぞれに対応する複数の物品オブジェクトを前記依頼者に提示し、
前記受付部は、前記複数の物品オブジェクトの中から前記依頼者が前記物品オブジェクトを選択することにより、前記依頼者が選択した前記物品オブジェクトに対応する前記物品の選択を受け付ける、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提示部は、前記仮想的な空間において、現実世界において基準となる現実基準位置から前記物品オブジェクトに対応する前記物品が保管されている場所までの現実距離が短いほど、前記仮想的な空間において基準となる仮想基準位置との距離が短い位置に前記物品オブジェクトを提示し、前記現実距離が長いほど、前記仮想基準位置との距離が長い位置に前記物品オブジェクトを提示する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提示部は、前記制作者に関する情報として、当該制作者に作品を依頼した場合に想定される想定価格と、前記依頼者が選択した前記物品の取引価格と、前記依頼者が選択した前記物品を当該物品の保管場所から前記制作者の作業場所まで運送するための運送費用とを含む制作費用を前記依頼者に提示する、
請求項からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付部は、複数の前記制作者の中から前記制作者の選択を前記依頼者から受け付け、
前記依頼者が選択した前記制作者に前記依頼者が選択した前記物品に基づいて、前記依頼者が選択した前記作品種類の作品の制作の依頼を通知する通知部をさらに有する、
請求項からのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する、
複数の提供者それぞれが作品制作の材料として提供可能な複数の物品それぞれを示す物品情報を取得するステップと、
依頼者から、制作を希望する作品の作品種類の選択を受け付けるステップと、
廃材を含む材料を部材として制作された作品ごとに、当該作品と、当該作品を制作した制作者と、当該作品を制作するために使用された複数の部材とを関連付けて記憶しているデータベースを参照し、前記作品種類の作品を制作するために使用される複数の部材それぞれを含む前記複数の物品を前記依頼者に提示するステップと、
前記複数の物品を前記依頼者に提示した後に、前記作品種類の作品に使用する前記物品の選択を受け付けるステップと、
前記データベースにおいて、選択を受け付けた前記物品に対応する部材と、受け付けた前記作品種類の作品とに関連付けられている前記制作者に関する情報を提示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
複数の提供者それぞれが作品制作の材料として提供可能な複数の物品それぞれを示す物品情報を取得する取得部、
依頼者から、制作を希望する作品の作品種類の選択を受け付ける受付部、及び
廃材を含む材料を部材として制作された作品ごとに、当該作品と、当該作品を制作した制作者と、当該作品を制作するために使用された複数の部材とを関連付けて記憶しているデータベースを参照し、前記作品種類の作品を制作するために使用される複数の部材それぞれを含む前記複数の物品を前記依頼者に提示する提示部、
として機能させ
前記受付部は、前記提示部が前記複数の物品を前記依頼者に提示した後に、前記作品種類の作品に使用する前記物品の選択を受け付け、
前記提示部は、前記データベースにおいて、前記受付部が選択を受け付けた前記物品に対応する部材と、前記受付部が受け付けた前記作品種類の作品とに関連付けられている前記制作者に関する情報を提示する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、不用品を使用して作品を制作する活動、いわゆるアップサイクル活動の需要が高まりつつある。特許文献1には、物品を出品する販売者及び購入者の間における電子商取引を管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-323619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザは、特許文献1に係るシステムを利用することにより、出品されている複数の物品の中から作品に使用する物品を探すことができる。作品に使用される物品においては、様々な種類の物品が候補となり得るため、ユーザは、作品に使用する物品が決まっていない状態で、作品に使用する物品を探す場合がある。この場合、特許文献1に係るシステムにおいては、出品されている物品の数が膨大であるため、ユーザにとって作品に使用する物品を探すことの負担が大きかった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、作品に使用する物品を探す負担を軽減させることができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、廃材を含む材料を部材として制作された作品ごとに、当該作品と、当該作品を制作するために使用された複数の部材とを関連付けて記憶しているデータベースを記憶する記憶部と、複数の提供者それぞれが作品の制作の材料として提供可能な複数の物品それぞれを示す物品情報を取得する取得部と、依頼者から、制作を希望する作品の作品種類の選択を受け付ける受付部と、前記データベースを参照し、前記作品種類の作品を制作するために使用される複数の部材それぞれを含む前記複数の物品を前記依頼者に提示する提示部と、を有する。
【0007】
前記データベースは、前記作品の制作者をさらに関連付けて記憶してもよいし、前記提示部は、前記データベースを参照し、複数の前記制作者のうち、前記受付部が受け付けた前記作品種類の作品を制作した前記制作者に関する情報をさらに提示してもよい。
【0008】
前記受付部は、前記提示部が前記複数の物品を前記依頼者に提示した後に、前記作品種類の作品に使用する前記物品の選択を受け付けてもよいし、前記提示部は、前記複数の制作者の中から、前記受付部が選択を受け付けた前記物品を使用して前記作品種類の作品を制作した前記制作者に関する情報を提示してもよい。
【0009】
前記提示部は、仮想的な空間において前記複数の物品それぞれに対応する複数の物品オブジェクトを前記依頼者に提示してもよいし、前記受付部は、前記複数の物品オブジェクトの中から前記依頼者が前記物品オブジェクトを選択することにより、前記依頼者が選択した前記物品オブジェクトに対応する前記物品の選択を受け付けてもよい。
【0010】
前記提示部は、前記仮想的な空間において、現実世界において基準となる現実基準位置から前記物品オブジェクトに対応する前記物品が保管されている場所までの現実距離が短いほど、前記仮想的な空間において基準となる仮想基準位置との距離が短い位置に前記物品オブジェクトを提示し、前記現実距離が長いほど、前記仮想基準位置との距離が長い位置に前記物品オブジェクトを提示してもよい。
【0011】
前記提示部は、前記制作者に関する情報として、当該制作者に作品を依頼した場合に想定される想定価格と、前記依頼者が選択した前記物品の取引価格と、前記依頼者が選択した前記物品を当該物品の保管場所から前記制作者の作業場所まで運送するための運送費用とを含む制作費用を前記依頼者に提示してもよい。
【0012】
前記受付部は、前記複数の制作者の中から前記制作者の選択を前記依頼者から受け付けてもよいし、前記情報処理装置は、前記依頼者が選択した前記制作者に前記依頼者が選択した前記物品に基づいて、前記依頼者が選択した前記作品種類の作品の制作の依頼を通知する通知部をさらに有してもよい。
【0013】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、複数の提供者それぞれが作品制作の材料として提供可能な複数の物品それぞれを示す物品情報を取得するステップと、依頼者から、制作を希望する作品の作品種類の選択を受け付けるステップと、廃材を含む材料を部材として制作された作品ごとに、当該作品と、当該作品を制作するために使用された複数の部材とを関連付けて記憶しているデータベースを参照し、前記作品種類の作品を制作するために使用される複数の部材それぞれを含む前記複数の物品を前記依頼者に提示するステップと、を有する。
【0014】
本発明の第3の態様に係るプログラムは、コンピュータを、複数の提供者それぞれが作品制作の材料として提供可能な複数の物品それぞれを示す物品情報を取得する取得部、依頼者から、制作を希望する作品の作品種類の選択を受け付ける受付部、及び廃材を含む材料を部材として制作された作品ごとに、当該作品と、当該作品を制作するために使用された複数の部材とを関連付けて記憶しているデータベースを参照し、前記作品種類の作品を制作するために使用される複数の部材それぞれを含む前記複数の物品を前記依頼者に提示する提示部、として機能させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、作品に使用する物品を探す負担を軽減させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】情報処理システムの構成を示す図である。
図2】情報処理システムが作品を依頼者に提供する処理の流れを示す図である。
図3】本実施の形態における情報処理システムの概要を説明するための図である。
図4】情報処理装置の構成を示す図である。
図5】記憶部に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。
図6】複数の物品オブジェクトが存在する仮想空間Vを模式的に表した図である。
図7】情報処理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[本実施の形態において前提となる情報処理システムSの概要]
まず、本実施の形態において前提となる情報処理システムSの概要について説明する。図1は、情報処理システムSの構成を示す図である。情報処理システムSは、依頼者に対して、制作者が複数の物品を使用して制作した作品を提供するためのシステムである。
【0018】
オークションをはじめとする個人間商取引では、商品価値を有する物品(例えば、壊れていない使用可能な物品等)は流通し得るが、商品価値を有しない物品(例えば、壊れている使用不能な物品、コーヒーかす、大豆かす及び卵の殻等のような生ごみ等)は流通し得えない。そのため、商品価値を有しない物品においては、アップサイクル活動における作品に使用することができるにもかかわらず、廃棄されてしまうという問題があった。
【0019】
そこで、情報処理システムSは、このような商品価値を有しない物品を含む物品を流通させ、当該物品を使用して制作された作品を提供するサービスを提供する。情報処理システムSは、提供者端末1と、制作者端末2と、依頼者端末3と、情報処理装置4とを有する。
【0020】
提供者端末1は、提供者が使用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータ等である。提供者は、物品を提供するユーザである。物品は、作品の制作の材料として提供可能な物品であり、例えば、提供者にとって不要となった不用品又は廃棄物等である。物品は、使用可能ではあるが提供者にとって不要となった物品(例えば、壊れていない物品)であってもよいし、使用不能な物品(例えば、壊れている物品)であってもよい。物品は、例えば、家具、電化製品、食器、玩具及び生ごみ等である。
【0021】
制作者端末2は、制作者が使用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータ等である。制作者は、廃材を含む材料を部材を使用して作品を制作するアーティストであり、依頼者による作品の制作の依頼に応じて、当該作品を制作する。
【0022】
依頼者端末3は、依頼者が使用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。依頼者端末3は、VR(Virtual Reality)表示が可能なヘッドセットであってもよい。依頼者は、作品の制作を依頼するユーザである。
【0023】
情報処理装置4は、依頼者に作品を提供するサービスを管理する装置であり、例えば、サーバである。情報処理装置4は、過去において制作者が制作した作品に関する情報と、物品に関する情報と、作品の制作を依頼できる制作者に関する情報とを記憶している。
【0024】
以下において、情報処理システムSが作品Wを依頼者Cに提供する処理について説明する。図2は、情報処理システムSが作品Wを依頼者Cに提供する処理の流れを示す図である。
【0025】
まず、提供者Pは、物品Gを出品する(図2の(1))。具体的には、まず、提供者Pが、提供者端末1において作品Wの制作の材料として提供可能な物品Gを示す物品情報を入力すると、提供者端末1は、提供者Pが入力した物品情報を情報処理装置4に送信する。そして、情報処理装置4は、提供者端末1から物品情報を取得すると、当該物品情報によって示される物品Gを登録する。図2に示す例において、提供者P1は、物品G1(イス)を出品し、提供者P2は、物品G2(テーブル)を出品する。
【0026】
続いて、依頼者Cは、作品Wの制作を依頼する(図2の(2))。具体的には、まず、情報処理装置4は、過去において制作者Dが制作した複数の作品Wの作品種類と、複数の物品Gと、複数の制作者Dとを依頼者Cに提示する。そして、依頼者Cが、依頼者端末3において、制作を希望する作品Wの作品種類と、当該作品Wに使用する物品Gと、当該作品の制作を希望する制作者Dとを選択する操作を行うと、依頼者端末3は、選択された物品Gを使用して、選択された作品種類の作品Wの制作の依頼を、情報処理装置4を介して、選択された制作者Dが使用する制作者端末2に通知する。図2に示す例において、依頼者Cは、選択した制作者Dに対して、物品G1及び物品G2を使用して作品種類「イス」の制作を依頼する。
【0027】
続いて、制作者Dは、依頼者Cからの依頼に応じて作品Wを制作し、制作した作品Wを依頼者Cに提供する(図2の(3)、(4))。具体的には、まず、制作者Dが、制作者端末2において通知された依頼者Cからの依頼を引き受ける操作を行うと、制作者端末2は、制作者Dが依頼者Cからの依頼を引き受けたことを示す引受情報を情報処理装置4に通知する。なお、依頼者Cが作品Wの制作を依頼してから制作者Dが当該依頼を引き受けるまでの間に、依頼者Cと制作者Dとにおける作品Wを制作するための交渉が行われてもよい。交渉は、例えば、作品Wの制作に伴う費用、作品Wの制作の期間等である。
【0028】
情報処理装置4は、制作者端末2から引受情報を取得すると、制作者Dが作品Wを制作する制作場所を示す情報を提供者端末1a及び提供者端末2bに通知することにより、提供者P1及び提供者P2にそれぞれ物品G1及び物品G2を制作場所に配送させる。そして、制作者Dは、物品G1及び物品G2を受け取ると、作品Wを制作し、制作した作品Wを依頼者Cに配送する。
【0029】
このようにすることで、情報処理システムSは、これまで廃棄されていた商品価値を有しない物品Gに新たな利用用途を提供することができる。これにより、情報処理システムSは、商品価値を有しない物品Gの流通を促進させることができる。その結果、情報処理システムSは、商品価値を有しない物品Gが廃棄される廃棄量を低減することができる。
【0030】
[本実施の形態における情報処理システムS1の概要]
続いて、本実施の形態における情報処理システムS1の概要について説明する。図3は、本実施の形態における情報処理システムS1の概要を説明するための図である。情報処理装置4には、廃材を含む材料を部材として制作された作品Wごとに、当該作品Wと、当該作品Wを制作するために使用された複数の部材とを関連付けて記憶している作品管理データベースが記憶されている。
【0031】
この場合において、まず、提供者Pが、提供者端末1において物品Gを示す物品情報を入力すると、提供者端末1は、提供者Pが入力した物品情報を情報処理装置4に送信する(図3の(1))。情報処理装置4は、物品情報を物品管理データベースに登録する(図3の(2))。
【0032】
依頼者Cが、依頼者端末3において過去に制作者Dが制作した複数の作品Wの作品種類の中から1つの作品種類を選択する操作を行うと、依頼者端末3は、依頼者Cが選択した作品種類を示す情報を情報処理装置4に送信する(図3の(3))。そして、情報処理装置4は、作品管理データベースを参照し、複数の物品Gの中から、依頼者Cが選択した作品種類の作品Wを制作するために使用される複数の部材それぞれを含む複数の物品Gを依頼者Cに提示する(図3の(4))。
【0033】
このようにすることで、情報処理システムS1は、作品Wに使用する物品Gを探す負担を軽減させることができる。
以下、情報処理装置4の構成について説明する。
【0034】
[情報処理装置4の構成]
図4は、情報処理装置4の構成を示す図である。情報処理装置4は、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを有する。制御部43は、取得部431と、登録部432と、提示部433と、受付部434と、通知部435とを有する。
【0035】
通信部41は、ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えば通信コントローラを含んで構成されている。記憶部42は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部42は、制御部43が実行するプログラムを記憶している。記憶部42は、物品Gに関する情報を管理する物品管理データベースと、過去において制作者Dが制作した作品Wに関する情報を管理する作品管理データベースと、制作者Dに関する情報を管理する制作者管理データベースとを記憶している。
【0036】
図5は、記憶部42に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。図5(a)に示す物品管理データベースは、物品識別情報と、物品種類と、提供者識別情報と、提供価格と、保管場所とを関連付けて記憶している。
【0037】
物品識別情報は、物品Gを識別するための情報である。提供者識別情報は、物品Gを提供する提供者Pを識別するための情報である。物品名は、物品Gの名称であってもよいし、物品Gの種類であってもよい。提供価格は、物品Gを提供する価格であり、例えば、提供者Pによって設定される価格である。保管場所は、物品Gが保管されている場所であり、例えば、住所又は位置座標で示される。物品管理データベースは、図5(a)に示す例に限らず、提供者Pによる物品Gに関するコメント、物品Gのメーカ、物品Gの型番、物品Gの画像、物品Gの三次元モデル等をさらに記憶してもよい。
【0038】
図5(b)に示す作品管理データベースは、作品種類と、使用部材と、制作者識別情報とを関連付けて記憶している。使用部材は、作品Wを制作するために使用された部材であり、例えば、物品名によって示される。制作者識別情報は、作品を制作した制作者Dを識別するための情報である。作品管理データベースは、図5(b)に示す例に限らず、制作者Dが付けた作品のタイトル、作品Wの画像、作品Wの三次元モデル等をさらに記憶してもよい。
【0039】
図5(c)に示す制作者管理データベースは、制作者識別情報と、制作者名と、制作場所とを関連付けて記憶している。制作場所は、制作者Dが作品を制作するための場所である。制作者管理データベースは、図5(c)に示す例に限らず、制作者Dの経歴、制作者Dの代表的な作品(作品のタイトル、作品の画像等)をさらに記憶してもよい。
【0040】
図4に戻り、制御部43は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部43は、記憶部42に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部431、登録部432、提示部433、受付部434及び通知部435として機能する。
【0041】
取得部431は、通信部41を介して、複数の提供者Pそれぞれが作品Wの制作の材料として提供可能な複数の物品Gそれぞれを示す物品情報を取得する。例えば、まず、各提供者Pが、各提供者端末1において物品情報を入力すると、各提供者端末1は、各提供者Pが入力した物品情報を情報処理装置4に送信する。そして、取得部431は、各提供者端末1が送信した物品情報と、各提供者端末1を使用する各提供者Pに対応する提供者識別情報とを取得する。
【0042】
登録部432は、取得部431が取得した物品情報ごとに、当該物品情報を物品管理データベースに登録する。例えば、まず、登録部432は、取得部431が物品情報を取得すると、物品情報によって示される物品Gに対応する物品識別情報を生成する。そして、登録部432は、生成した物品識別情報と、取得部431が取得した提供者識別情報と、取得部431が取得した物品情報とを関連付けて物品管理データベースに記憶させる。
【0043】
ここで、情報処理装置4は、出品された物品Gに位置情報を取得可能なタグを付与してもよい。タグは、例えば、GPS(Global Positioning System)タグ、Beaconタグ等である。例えば、情報処理装置4は、物品Gを登録すると、当該物品Gに対応する物品識別情報をタグに設定し、設定したタグを提供者Pに配送する。そして、提供者Pは、タグを受け取ると、当該タグを物品Gに張り付ける。このようにすることで、情報処理装置4は、出品された物品Gの位置を把握することができる。
【0044】
提示部433は、作品Wの制作を依頼するための種々の情報を依頼者Cに提示する。具体的には、まず、提示部433は、通信部41を介して、種々の情報を依頼者端末3に送信する。そして、依頼者端末3は、情報処理装置4から取得した種々の情報をディスプレイに表示する。
【0045】
受付部434は、依頼者Cから、制作を希望する作品Wの作品種類の選択を受け付ける。具体的には、まず、提示部433は、作品管理データベースを参照し、過去に制作された複数の作品Wの作品種類を依頼者Cに提示する。依頼者Cが依頼者端末3において提示された複数の作品Wの作品種類の中から作品種類を選択すると、依頼者端末3は、選択した作品種類を示す情報を情報処理装置4に送信する。そして、受付部434は、通信部41を介して、依頼者端末3から依頼者Cが選択した作品種類を示す情報を取得することにより、制作を希望する作品Wの作品種類の選択を受け付ける。
【0046】
提示部433は、受付部434が作品種類を受け付けると、作品管理データベースを参照し、作品種類の作品Wを制作するために使用される複数の部材それぞれを含む複数の物品Gを依頼者Cに提示する。具体的には、提示部433は、作品管理データベースに記憶されている物品Gの中から、依頼者Cが選択した作品種類の作品Wを制作するために使用され得る複数の物品Gを特定し、特定した複数の物品Gそれぞれの物品情報を依頼者Cに提示する。
【0047】
例えば、依頼者Cが作品種類「イス」を選択した場合、まず、提示部433は、図5(b)に示す作品管理データベースを参照し、作品種類の作品Wを制作するために使用される部材として、作品種類「イス」に関連付けられている使用部材「イス」、「テーブル」、「ショッピングカート」を特定する。そして、提示部433は、図5(a)に示す物品管理データベースを参照し、特定した使用部材に対応する物品識別情報「G0001」、「G0002」、「G0005」それぞれの物品情報を依頼者Cに提示する。
【0048】
受付部434は、提示部433が物品情報を依頼者Cに提示した後に、作品Wの部材として使用される物品Gの選択を受け付けてもよい。具体的には、まず、依頼者Cが依頼者端末3において提示された複数の物品Gの中から一以上の物品Gを選択すると、選択した物品Gに対応する物品識別情報を情報処理装置4に送信する。そして、受付部434は、通信部41を介して、依頼者端末3から物品識別情報を取得することにより、作品Wの部材として使用される物品Gの選択を受け付ける。なお、受付部434は、依頼者Cが選択した作品種類の作品Wを制作するために必要な複数の部材が揃うまで物品Gの選択を受け付けてもよいし、一部の物品Gの選択を受け付けてもよい。
【0049】
受付部434は、複数の物品Gそれぞれに対応する複数の物品オブジェクトが存在する仮想的な空間において物品Gの選択を受け付けてもよい。具体的には、まず、提示部433は、仮想的な空間において複数の物品Gそれぞれに対応する複数の物品オブジェクトを依頼者Cに提示する。そして、受付部434は、複数の物品オブジェクトの中から依頼者Cが物品オブジェクトを選択することにより、依頼者Cが選択した物品オブジェクトOに対応する物品Gの選択を受け付ける。
【0050】
図6は、複数の物品オブジェクトOが存在する仮想空間Vを模式的に表した図である。図6に示す仮想空間Vには、複数の物品オブジェクトOの置き場と、依頼者Cが操作するアバターAが表示されている。依頼者Cは、仮想空間Vにおいて、アバターAを介して、置き場に置かれている複数の物品オブジェクトOの中から、所望の物品オブジェクトOを探すことができる。この場合において、依頼者CがアバターAを介して複数の物品オブジェクトOの中から一以上の物品オブジェクトOを選択すると、受付部434は、選択した物品オブジェクトOに対応する物品Gの選択を受け付ける。このようにすることで、情報処理装置4は、現実の世界における複数の物品Gの置き場で所望の物品Gを手探りで探すような感覚で、作品に使用する物品Gを選択させることができる。
【0051】
提示部433は、仮想空間Vに表示する物品オブジェクトOを、現実基準位置から当該物品オブジェクトOに対応する物品Gの保管場所までの現実距離に応じて配置してもよい。現実基準位置は、現実世界において基準となる位置であり、例えば、制作者Dの制作場所であるが、これに限らず依頼者Cの現在位置、又は依頼者Cの住所であってもよい。提示部433は、例えば、現実距離が短いほど、仮想基準位置との距離が短い位置に物品オブジェクトOを表示し、現実距離が長いほど、仮想空間Vにおける仮想基準位置との距離が長い位置に物品オブジェクトOを表示する。仮想基準位置は、仮想空間Vにおいて基準となる位置であり、例えば、アバターAが最初に表示される仮想空間V上の位置、又は物品オブジェクトOの置き場の入り口等である。例えば、依頼者Cは、近くに表示された物品オブジェクトOを選択することにより、選択した物品オブジェクトOに対応する物品Gを制作者Dの制作場所に配送する配送費用を低減することができる。
【0052】
また、提示部433は、仮想空間Vに表示する物品オブジェクトOを、所定のエリアごとにまとめて配置してもよい。所定のエリアは、例えば、都道府県、市区町村等である。この場合、提示部433は、所定のエリアごとにまとめて配置する物品オブジェクトOを、基準位置から所定のエリアまでの距離に応じて配置してもよい。このようにすることで、提示部433は、伝統工芸品などのような土地柄が反映された物品オブジェクトOをまとめて表示することができる。また、依頼者Cは、自身の馴染みの深い場所(例えば、出身地、母校が存在する場所等)で所望の物品Gを探すことができる。
【0053】
なお、仮想空間Vに表示されるアバターAは、1人に限らず、複数人であってもよい。この場合、複数のアバターAをそれぞれ操作する複数の依頼者Cが、仮想空間Vを介してコミュニケーションを取れる機能(例えば、チャット又は音声通話等)を有してもよい。このようにすることで、情報処理装置4は、複数の依頼者Cが意思疎通を図りながら所望の物品Gを選択させることができる。
【0054】
上記において、受付部434が、物品管理データベースに記憶されている複数の物品Gの中から作品Wの制作に使用する物品Gの選択を受け付ける例を説明したが、これに限らない。例えば、受付部434は、依頼者Cが所有する物品Gを、作品Wの制作に使用する物品Gとして受け付けてもよい。
【0055】
例えば、まず、提示部433は、受付部434が作品種類を受け付けた後に、作品管理データベースを参照し、作品種類の作品Wを制作するために使用される部材を依頼者Cに提示する。そして、依頼者Cが依頼者端末3において、提示された部材に対応する物品Gの物品情報を入力する操作を行うと、依頼者端末3は、物品情報を情報処理装置4に送信する。そして、受付部434は、依頼者端末3から物品情報を取得することにより、作品Wの制作に使用する物品Gを受け付ける。
【0056】
受付部434は、作品Wを制作させる制作者Dの選択を受け付けてもよい。具体的には、まず、提示部433は、制作者管理データベースに記憶されている複数の制作者Dそれぞれに関する情報を依頼者Cに提示する。依頼者Cが依頼者端末3において提示された複数の制作者Dの中から制作者Dを選択すると、依頼者端末3は、選択した制作者Dに対応する制作者識別情報を情報処理装置4に送信する。そして、受付部434は、通信部41を介して、依頼者端末3から制作者識別情報を取得することにより、作品Wを制作させる制作者Dの選択を受け付ける。
【0057】
提示部433は、作品管理データベースを参照し、制作者管理データベースに記憶されている複数の制作者Dのうち、受付部434が受け付けた作品種類の作品を制作した制作者Dに関する情報を提示してもよい。図5に示す例において、依頼者Cが作品種類として「イス」を選択したとする。この場合において、提示部433は、制作者管理データベースに記憶されている制作者識別情報「D0001」、「D0002」、「D0003」のうち、作品管理データベースにおいて作品種類の「イス」に関連付けられている制作者識別情報「D0001」、「D0002」の制作者Dに関する情報を依頼者Cに提示する。このようにすることで、情報処理装置4は、依頼者Cが制作を希望する作品種類の作品Wを制作した経験がある制作者Dを依頼者Cに提示することができる。
【0058】
提示部433は、制作者Dに関する情報として、制作者Dが制作した「イス」の画像等を提示してもよい。このようにすることで、情報処理装置4は、制作者Dがどのような作品を制作するかを依頼者Cに認識させることができる。
【0059】
提示部433は、依頼者Cが選択した物品Gを使用して作品種類の作品Wを制作した制作者Dに関する情報を提示してもよい。具体的には、まず、受付部434は、提示部433が複数の物品Gを依頼者Cに提示した後に、作品種類の作品Wに使用する物品Gの選択を受け付ける。そして、提示部433は、作品管理データベースを参照し、複数の制作者Dの中から、受付部434が選択を受け付けた物品Gを使用して作品種類の作品Wを制作した制作者Dに関する情報を提示する。
【0060】
図5に示す例において、依頼者Cが作品種類として「イス」を選択し、物品Gとして「ショッピングカート」を選択したとする。この場合において、提示部433は、制作者管理データベースに記憶されている制作者識別情報「D0001」、「D0002」、「D0003」のうち、作品管理データベースにおいて作品種類の「イス」と、「ショッピングカート」が含まれる使用部材とに関連付けられている制作者識別情報「D0002」の制作者Dに関する情報を依頼者Cに提示する。このようにすることで、情報処理装置4は、制作者Dがどのような作品Wを制作するかを依頼者Cに認識させることができる。
【0061】
提示部433は、機械学習モデルを用いて特定した制作者Dに関する情報を依頼者Cに提示してもよい。機械学習モデルは、制作者Dと、当該制作者Dが制作した作品Wの作品種類と、当該作品Wに使用された使用部材とを含む教師データで学習されたモデルである。機械学習モデルは、例えば、作品種類と物品Gとが入力されると、複数の制作者Dのうち、入力された作品種類の作品Wを制作した制作頻度が高く、かつ入力された物品Gを使用部材として作品Wに使用した使用頻度が高い一以上の制作者Dを示す情報(例えば制作者識別情報)を出力する。機械学習モデルは、制作者Dを示す情報とともに、所定のスコアをさらに出力してもよい。所定のスコアは、例えば、制作頻度及び使用頻度の高さを示す数値である。
【0062】
この場合において、提示部433は、まず、依頼者Cが選択した作品種類及び物品Gを機械学習モデルに入力することにより当該機械学習モデルが出力した制作者識別情報を取得する。そして、提示部433は、制作者管理データベースに記憶されている、取得した制作者識別情報に対応する制作者Dに関する情報を依頼者Cに提示する。提示部433は、機械学習モデルから複数の制作者Dを示す情報を取得した場合、取得したすべての制作者Dに関する情報を依頼者Cに提示してもよいし、所定のスコアの上位数人(例えば3人)の制作者Dに関する情報を依頼者Cに提示してもよい。
【0063】
提示部433は、制作者Dに関する情報として、当該制作者Dに作品を依頼した場合に想定される想定価格と、依頼者Cが選択した物品Gの取引価格と、依頼者Cが選択した物品Gを当該物品Gの保管場所から制作者Dの作業場所まで運送するための運送費用とを含む制作費用を依頼者Cに提示してもよい。提示部433は、例えば、依頼者Cが選択した制作者Dが過去に制作した作品種類の制作費の統計値(例えば、平均値、中央値、最頻値等)、又は予め設定されている依頼者Cが選択した制作者Dの制作費を、制作者Dに作品を依頼した場合に想定される想定価格として算出する。このようにすることで、情報処理装置4は、事前に作品の制作にかかる費用を把握することができる。
【0064】
情報処理装置4は、依頼者Cが選択した制作者Dに作品の制作の依頼を通知する。具体的には、通知部435は、受付部434が複数の制作者Dの中から制作者Dの選択を依頼者Cから受け付けると、通信部41を介して、依頼者Cが選択した制作者Dに依頼者Cが選択した物品Gに基づいて、依頼者Cが選択した作品種類の作品Wの制作の依頼を通知する。より具体的には、通知部435は、通信部41を介して、依頼者Cが選択した物品Gに基づく依頼者Cが選択した作品種類の作品の制作の依頼を、依頼者Cが選択した制作者Dが使用する制作者端末2に通知する。このようにすることで、情報処理装置4は、依頼者Cが直接制作者Dに作品Wの制作を依頼する手間を省くことができる。
【0065】
[本実施の形態における情報処理システムS1の処理の流れ]
続いて、情報処理システムS1の処理の流れについて説明する。図7は、情報処理システムS1の処理の流れを示すシーケンス図である。本処理は、提示部433が、作品管理データベースを参照し、過去に制作された複数の作品Wの作品種類を示す情報を依頼者端末3に送信したことを契機として開始する(S1)。
【0066】
依頼者Cが依頼者端末3において提示された複数の作品Wの作品種類の中から作品種類を選択すると、依頼者端末3は、選択した作品種類を示す情報を情報処理装置4に送信する(S2)。受付部434が依頼者端末3から作品種類を示す情報を取得すると、提示部433は、作品管理データベースを参照し、当該作品種類の作品Wを制作するために使用される複数の部材それぞれを含む複数の物品Gそれぞれの物品情報を依頼者端末3に送信する(S3)。
【0067】
依頼者Cが依頼者端末3において提示された複数の物品Gの中から一以上の物品Gを選択すると、選択した物品Gに対応する物品識別情報を情報処理装置4に送信する(S4)。受付部434が依頼者端末3から物品識別情報を取得すると、提示部433は、作品管理データベースを参照し、複数の制作者Dの中から、当該物品識別情報によって示される物品Gを使用して作品種類の作品Wを制作した複数の制作者Dに関する情報を依頼者端末3に送信する(S5)。
【0068】
依頼者Cが依頼者端末3において提示された複数の制作者Dの中から制作者Dを選択すると、依頼者端末3は、選択した制作者Dに対応する制作者識別情報を情報処理装置4に送信する(S6)。そして、情報処理装置4は、選択された物品Gを使用して、選択された作品種類の制作の依頼を、選択された制作者Dが使用する制作者端末2に通知する(S7)。
【0069】
[変形例]
上記において、情報処理装置4が作品種類の選択、物品Gの選択、及び制作者Dの選択の順に受け付ける例を説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置4は、物品Gの選択、作品種類の選択、及び制作者Dの選択の順に受け付けてもよい。
【0070】
例えば、受付部434が物品Gの選択を受け付けると、提示部433は、作品管理データベースを参照し、複数の作品Wの作品種類のうち、受付部434が選択を受け付けた物品Gを使用して制作された作品Wの作品種類を依頼者Cに提示する。その後、受付部434が作品種類の選択を受け付けると、作品管理データベースを参照し、制作者管理データベースに記憶されている複数の制作者Dのうち、受付部434が受け付けた作品種類の作品を制作した制作者Dに関する情報を提示する。
【0071】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置4は、依頼者Cから、制作を希望する作品Wの作品種類の選択を受け付けると、作品管理データベースを参照し、作品種類の作品Wを制作するために使用される複数の部材それぞれを含む複数の物品Gを依頼者Cに提示する。このようにすることで、作品Wに使用する物品Gを探す負担を軽減させることができる。
【0072】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0074】
1 提供者端末
2 制作者端末
3 依頼者端末
4 情報処理装置
41 通信部
42 記憶部
43 制御部
431 取得部
432 登録部
433 提示部
434 受付部
435 通知部
A アバター
C 依頼者
D 制作者
G 物品
O 物品オブジェクト
P 提供者
S 情報処理システム
V 仮想空間
W 作品

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7