(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】システム、カテーテル、光ファイバを使用する方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/02 20060101AFI20240917BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20240917BHJP
G02B 6/036 20060101ALI20240917BHJP
G02B 6/36 20060101ALI20240917BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20240917BHJP
A61B 1/07 20060101ALI20240917BHJP
【FI】
G02B6/02 461
G02B6/00 B
G02B6/036
G02B6/36
A61B1/00 526
A61B1/00 732
A61B1/07
(21)【出願番号】P 2021525015
(86)(22)【出願日】2019-11-06
(86)【国際出願番号】 US2019060158
(87)【国際公開番号】W WO2020097267
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-11-04
(32)【優先日】2018-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521193441
【氏名又は名称】スペクトラウェーブ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】セイファート, マーティン エフ.
【審査官】大西 孝宣
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0102091(KR,A)
【文献】特開2004-333909(JP,A)
【文献】特表2004-521378(JP,A)
【文献】特開2010-102276(JP,A)
【文献】特表2000-502821(JP,A)
【文献】米国特許第07526167(US,B1)
【文献】米国特許第07835608(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2002/0126971(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0031762(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0259317(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/02 - 6/10
G02B 6/44
A61B 1/00 - 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、前記システムは、
光ファイバを備えるプローブと、
前記プローブに物理的に接続されている回転接合器と
を備え、
前記光ファイバは、第1の導波路と、前記第1の導波路の周りに配置されている減衰クラッドと、前記減衰クラッドの周りに配置されている第2の導波路とを備え、
前記第1の導波路および前記第2の導波路のそれぞれは、サンプル特性化技法のための光を伝送するように構成され、サイズ設定され、形作られており、
前記サンプル特性化技法のための前記光の波長は、サンプルに対する特性ピークに対応し、
前記減衰クラッドは、
前記第1の導波路から前記減衰クラッドの中に漏れる前記光が前記第2の導波路に入ることがなく、前記第1の導波路に再び入ることがないように、かつ、前記第2の導波路から前記減衰クラッドの中に漏れる前記光が前記第1の導波路に入ることがなく、前記第2の導波路に再び入ることがないように、前記第1の導波路と前記第2の導波路との間で前記減衰クラッドの中に伝搬する前記光を完全に減衰するように構成され、サイズ設定され、形作られている、システム。
【請求項2】
前記減衰クラッドは、ドーパントを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記減衰クラッドは、ガラスを含み、前記ドーパントは、前記ガラスの内部に分散されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ドーパントは、金属を含む、請求項2または請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ドーパントは、金属酸化物または金属塩化物を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ドーパントは、純金属である、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記ドーパントは、ホウ素を含む、請求項2または請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記ドーパントは、1種以上のレイリー散乱体を含む、請求項2または請求項3に記載のシステム。
【請求項9】
前記減衰クラッドは、不透明体である、請求項1~8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記減衰クラッドの屈折率の虚数部は、前記第1の導波路の屈折率の虚数部および前記第2の導波路の屈折率の虚数部よりも大きい、請求項1~
9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の導波路は、第1の波長の光を閉じ込めるように構成され、サイズ設定され、形作られており、
前記第2の導波路は、第2の波長の光を閉じ込めるように構成され、サイズ設定され、形作られている、請求項1~
10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1の導波路は、中実のコアである、請求項1~
11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の導波路は、中空のコアである、請求項1~
11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1の導波路および前記減衰クラッドおよび前記第2の導波路は、同心円状に配置されている、請求項1~
13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の導波路および前記減衰クラッドおよび前記第2の導波路のそれぞれは、断面が円形の外面を有する、請求項1~
14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記光ファイバは、前記第1の導波路の周りに配置されている第1の中間クラッドを備え、
前記第1の中間クラッドは、前記第1の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置されている、請求項1~
15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記減衰クラッドは、前記第1の中間クラッドに直接接触しており、
前記第1の中間クラッドは、前記第1の導波路に直接接触している、請求項
16に記載のシステム。
【請求項18】
前記光ファイバは、前記減衰クラッドの周りに、かつ、前記第2の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置されている第2の中間クラッドを備える、請求項1~
17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の導波路は、前記第2の中間クラッドに直接接触している、請求項
18に記載のシステム。
【請求項20】
前記光ファイバは、第1の中間クラッドと第2の中間クラッドとを備え、
前記第1の中間クラッドは、前記第1の導波路の周りに、かつ、前記第1の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置されており、
前記第2の中間クラッドは、前記減衰クラッドの周りに、かつ、前記第2の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置されており、
前記減衰クラッドは、前記第1の中間クラッドの屈折率および前記第2の中間クラッドの屈折率よりも高い屈折率を有する、請求項1~
15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項21】
前記光ファイバは、第1の中間クラッドと第2の中間クラッドとを備え、
前記第1の中間クラッドは、前記第1の導波路の周りに、かつ、前記第1の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置されており、
前記第2の中間クラッドは、前記減衰クラッドの周りに、かつ、前記第2の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置されており、
前記第1の中間クラッド、前記第2の中間クラッド、または、前記第1の中間クラッドおよび前記第2の中間クラッドの両方は、フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶層である、請求項1~
15のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
前記光ファイバは、前記第2の導波路の周りに配置されている外側クラッドを備える、請求項1~
21のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項23】
前記外側クラッドは、前記第2の導波路に直接接触している、請求項
22に記載のシステム。
【請求項24】
前記光ファイバは、最外層を備え、前記最外層が、外装被覆である、請求項1~
23のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項25】
カテーテルであって、
前記カテーテルは、請求項1~
20のいずれか1項に記載の前記システムと、第1の光源と、第2の光源とを備え、
前記第1の光源は、前記第1の導波路と光通信し、前記第2の光源は、前記第2の導波路と光通信する、カテーテル。
【請求項26】
前記カテーテルは、撮像モジュールと分光モジュールとを備え、
前記撮像モジュールは、前記第1の光源および前記第2の光源のうちの1つを備え、前記分光モジュールは、前記第1の光源および前記第2の光源のうちの異なる1つを備える、請求項
25に記載のカテーテル。
【請求項27】
光ファイバを使用する方法であって、前記光ファイバは、請求項1~
24に記載のシステムによって備えられる前記光ファイバと同一であり、前記方法は、
前記システムを提供することと、
前記第1の導波路を通して第1の信号を伝送することと、
前記第2の導波路を通して第2の信号を伝送することと
を含む、方法。
【請求項28】
前記第1の信号および前記第2の信号は、同一の期間に伝送される、請求項
27に記載の方法。
【請求項29】
前記方法は、前記第1の信号の第1の部分を前記減衰クラッドで完全に減衰させることを含む、請求項
27または請求項
28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
優先出願
本出願は、2018年11月7日に出願された米国仮特許出願第62/757,152号の利益を主張するものであり、この米国仮特許出願に開示されている内容全体を参照により本明細書に援用する。
【0002】
(背景技術)
光を用いて信号を伝送するために、光ファイバが使用される。所与の光ファイバ中を1つ以上の光のモードが伝わり得る。一部のファイバは、少なくとも1つの特異な光のモードを伝送するようにそれぞれ設計されたコアとクラッドとを含む複数の層を備えている。そのようなファイバの例として、マルチクラッドファイバ(例えば、ダブルクラッドファイバ)が挙げられる。マルチクラッドファイバは、一般に、互いの周りを包んでいるガラス及び/またはプラスチックの層で作られている。マルチクラッドファイバは、複数の別個のファイバ(すなわち、それぞれが固有のコアを有する光学的に別個のファイバ)の代わりに、複数の信号を伝送する用途で使用され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
マルチクラッドファイバを使用して、複数の独立した信号を搬送することが可能である。信号発射、スプライス、及び/またはコネクタ状態が最適化されているときでも、若干の信号の混合及び/または独立した信号の乱れが存在する。例えば、クラッドは、例えば、クラッドのわずかな形状の乱れを通じて、コアと通信する可能性がある。別の例として、コアは、例えば、曲げによってクラッドと通信する可能性がある。独立した信号が望ましい場合、信号を独立して伝送することを目的としている異なる層(例えば、特定のマルチクラッドファイバのコアとクラッド)の間の通信は望ましくない。本開示では、そのような通信は、ファイバが光ファイバ回転接合器と共に(例えば、カテーテル内で)使用される場合には、特に望ましくないことを認識している。例えば、ファイバが、例えば光コヒーレンストモグラフィのための信号を送受信するのに使用されるマルチクラッドファイバである場合、そのような通信は望ましくない。
【0004】
光は、1つ以上の導波路(例えば、コア及び/または導波路クラッド)を有するファイバ内の導波路から漏れる(例えば、失われる)ことがある。第1の導波路から漏れた(例えば、失われた)光は、例えば、(伝搬経路長の差異のために)位相シフトを伴って第1の導波路に再び入る前に、第2の導波路に沿って伝搬し得る。簡単な例では、ファイバは、コア、単一のクラッド、及び被覆を有し、漏れた(例えば、失われた)光のほとんどまたは全てが、コアに再入射し得る前に、不透明な被覆によって吸収される。同様の現象は、マルチモードファイバでも起こる。本開示では、単純なファイバの被覆によって得られる損失光消衰の利点が、従来のマルチクラッドファイバの全ての導波路には本質的に存在しないことを認識している。クラッドに漏れ出る光は、隣接するクラッド内をさらに伝搬する可能性があり、しかも、空間的に離れた場所でコアまたは内側クラッドに自由に再入射できるという問題がある。そのような経路長の差異が、信号の干渉(例えば、分散)、キャンセル、または減衰(例えば、減殺的干渉)をもたらし得る。本明細書に開示された解決策は、光ファイバの導波路の間に配置された減衰クラッドを使用することである。いくつかの実施形態では、減衰クラッドが光を強く減衰させるため、2つの導波路(例えば、コアと同心クラッド)を完全に光学的に分離することができる。
【0005】
本明細書に開示された装置は、2つの導波路(例えば、コアと導波路クラッド)の間に配置された減衰クラッドを備える光ファイバ(例えば、特性化用ファイバ)を含む。減衰クラッドは、ファイバの導波路中を伝送される光の閉じ込めを改善し得る。いくつかの実施形態では、光ファイバは、少なくとも2つの導波路を備える特性化用ファイバであり、各導波路が、サンプル特性化技法(例えば、イメージングまたは分光)のための光(例えば、照明光及び/またはサンプル信号光)を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られている。ファイバ内の導波路間の閉じ込めを改善することで、例えば、信号を使用して生成される画像の画質を低下させる可能性がある、伝送信号への悪影響が低減される。
【0006】
いくつかの態様では、本開示は、第1の導波路と、第1の導波路の周りに配置された減衰クラッドと、減衰クラッドの周りに配置された第2の導波路とを含む光ファイバを提供する。第1の導波路は、コアであり得る。第2の導波路は、導波路クラッドであり得る。光ファイバは、サンプル特性化技法のための信号の送信及び/または受信に使用される特性化用ファイバであり得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドはドーパントを含む。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、ガラスと、ガラスの内部に分散したドーパントとを含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは金属を含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは金属酸化物または金属塩化物を含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは純金属である。いくつかの実施形態では、ドーパントはホウ素を含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは、1種以上のレイリー散乱体を含むことがある。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは不透明体である。
【0008】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドの減衰長は、(例えば、第2の導波路に対応する波長、もしくは第1の導波路に対応する波長、または第2の導波路に対応する波長と第1の導波路に対応する波長との両方で)1メートル以下(例えば、30mm以下)である。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)の減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約20mmの減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、3mm以上(例えば、5mm以上、8mm以上、10mm以上、15mm以上、または20mm以上)1m以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、または20mm以下)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約20mmの距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている。いくつかの実施形態では、減衰クラッドの屈折率の虚数部が、第1の導波路の屈折率の虚数部及び第2の導波路の屈折率の虚数部よりも大きい。
【0009】
いくつかの態様では、本開示は、光ファイバと、回転接合器と、プローブとを備え、光ファイバが回転接合器と光通信しており(例えば、光ファイバが回転接合器に物理的に接続されている)、プローブが回転接合器と光通信している(例えば、プローブが回転接合器に物理的に接続されている)、システムを提供する。
【0010】
いくつかの態様では、本開示は、光ファイバと、第1の光源と、第2の光源とを備え、第1の光源が光ファイバの第1の導波路と光通信しており、第2の光源がひかりの第2の導波路と光通信している、カテーテル(例えば、心臓カテーテル)を提供する。いくつかの実施形態では、システムが、(例えば、OCTイメージングのための)撮像モジュールと、(例えば、近赤外分光のための)分光モジュールとを備え、撮像モジュールが、第1の光源及び第2の光源のうちの1つを備え、分光モジュールが、第1の光源及び第2の光源のうちの異なる1つを備える。
【0011】
いくつかの態様では、本開示は、中実コア材料を含むロッドの周りに、減衰クラッド材料を含む第1の管を配置することと、第1の管の周りに、導波路クラッド材料を含む第2の管を配置することと、第1の管、第2の管、及びロッドを同時に加熱して溶融母材を作製することと、光ファイバを形成するために溶融母材を延伸することと、(例えば、任意選択で、延伸した溶融母材を外側被覆で被覆することと)を含む、方法を提供する。
【0012】
いくつかの態様では、本開示は、第1の導波路材料を含む第1の管の周りに、減衰クラッド材料を含む減衰管を配置することと、減衰管の周りに、第2の導波路材料を含む第2の管を配置することと、第1の管、第2の管、及び減衰管を同時に加熱して溶融母材を作製することと、光ファイバを形成するために溶融母材を延伸することと、(例えば、任意選択で、延伸した溶融母材を外側被覆で被覆することと)を含む、方法を提供する。
【0013】
いくつかの態様では、本開示は、光ファイバを使用する方法であって、第1の導波路(例えば、コア)と、第1の導波路の周りに配置された減衰クラッドと、減衰クラッドの周りに配置された第2の導波路(例えば、導波路クラッド)とを備える光ファイバを提供することと、第1の導波路を通して第1の信号を伝送することと、第2の導波路を通して第2の信号を伝送することとを含む、方法を提供する。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1の信号と第2の信号とが、同じ期間に伝送される。いくつかの実施形態では、光ファイバを使用する方法は、第1の信号の第1の部分を減衰クラッドで完全に減衰させる(例えば、第1の部分が、第1の導波路から減衰クラッドに伝搬し(例えば、漏れ)、(例えば、第1の部分の吸収の結果)(例えば、第1の部分が減衰クラッドから(例えば、導波路クラッドまたはコアに)伝搬できないように)減衰クラッドによって完全に減衰される)ことを含む。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
第1の導波路(例えば、コア)と、前記第1の導波路の周りに配置された減衰クラッドと、前記減衰クラッドの周りに配置された第2の導波路(例えば、導波路クラッド)とを備える、光ファイバ(例えば、特性化用ファイバ)。
(項目2)
前記減衰クラッドがドーパントを含む、項目1に記載の光ファイバ。
(項目3)
前記減衰クラッドがガラスを含み、前記ドーパントが前記ガラスの内部に分散している、項目1または項目2に記載の光ファイバ。
(項目4)
前記ドーパントが金属を含む、項目2または項目3に記載の光ファイバ。
(項目5)
前記ドーパントが金属酸化物または金属塩化物を含む、項目4に記載の光ファイバ。
(項目6)
前記ドーパントが純金属である、項目5に記載の光ファイバ。
(項目7)
前記ドーパントがホウ素を含む、項目2または項目3に記載の光ファイバ。
(項目8)
前記ドーパントが、1種以上のレイリー散乱体を含む、項目2または項目3に記載の光ファイバ。
(項目9)
前記減衰クラッドが不透明体である、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目10)
前記減衰クラッドの減衰長が、(例えば、前記第2の導波路に対応する波長もしくは前記第1の導波路に対応する波長、または前記第2の導波路に対応する波長と前記第1の導波路に対応する波長との両方で)1メートル以下(例えば、30mm以下)である、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目11)
前記減衰長は、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)である、項目10に記載の光ファイバ。
(項目12)
前記減衰長は約20mmである、項目11に記載の光ファイバ。
(項目13)
前記減衰クラッドは、3mm以上(例えば、5mm以上、8mm以上、10mm以上、15mm以上、または20mm以上)1m以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、または20mm以下)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目14)
前記減衰クラッドは、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている、項目13に記載の光ファイバ。
(項目15)
前記減衰クラッドは、約20mmの距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている、項目14に記載の光ファイバ。
(項目16)
前記減衰クラッドの屈折率の虚数部が、前記第1の導波路の屈折率の虚数部及び前記第2の導波路の屈折率の虚数部よりも大きい、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目17)
前記第1の導波路が、第1の波長の光を実質的に閉じ込めるように、構成され、サイズ設定され、形作られていて、
前記第2の導波路が、第2の波長の光を実質的に閉じ込めるように、構成され、サイズ設定され、形作られている、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目18)
前記第1の導波路が中実のコアである、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目19)
前記第1の導波路が中空のコアである、項目1~17のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目20)
前記第1の導波路、前記減衰クラッド、及び前記第2の導波路が、同心円状に配置されている、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目21)
前記第1の導波路、前記減衰クラッド、及び前記第2の導波路は、それぞれ断面が円形の外面を有する、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目22)
前記第1の導波路の周りに配置された第1の中間クラッドを備え、
前記第1の中間クラッドが、前記第1の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置される、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目23)
前記減衰クラッドが、前記第1の中間クラッドに直接接触していて、
前記第1の中間クラッドが、前記第1の導波路に直接接触している、項目22に記載の光ファイバ。
(項目24)
前記減衰クラッドの周りに配置され、
前記第2の導波路と前記減衰クラッドとの間に配置された第2の中間クラッドを備える、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目25)
前記第2の導波路が、前記第2の中間クラッドに直接接触している、項目24に記載の光ファイバ。
(項目26)
前記減衰クラッドは、前記第1の中間クラッドの屈折率及び前記第2の中間クラッドの屈折率よりも高い屈折率を有する、項目24または項目25のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目27)
前記第1の中間クラッド、前記第2の中間クラッド、または前記第1の中間クラッドと前記第2の中間クラッドとの両方が、フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶層である(例えば、前記層が2次元フォトニック結晶である)、項目22~26のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目28)
前記第2の導波路の周りに配置された外側クラッドを備える、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目29)
前記外側クラッドが、前記第2の導波路に直接接触している、項目28に記載の光ファイバ。
(項目30)
最外層を備え、前記最外層が(例えば、不透明ポリマーを含む)外装被覆である、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目31)
前記光ファイバは、溶融母材から引き出された延伸ファイバである、先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバ。
(項目32)
先行項目のいずれか1項に記載の光ファイバと、回転接合器と、プローブとを備え、
前記光ファイバが前記回転接合器と光通信しており(例えば、前記光ファイバが前記回転接合器に物理的に接続されている)、前記プローブが前記回転接合器と光通信する(例えば、前記プローブが前記回転接合器に物理的に接続されている)、システム。
(項目33)
項目1~26のいずれか1項に記載の光ファイバと、第1の光源と、第2の光源とを備え、
前記第1の光源が前記第1の導波路と光通信しており、前記第2の光源が前記第2の導波路と光通信する、カテーテル(例えば、心臓カテーテル)。
(項目34)
(例えば、OCTイメージングのための)撮像モジュールと、(例えば、近赤外分光のための)分光モジュールとを備え、
前記撮像モジュールが、前記第1の光源及び前記第2の光源のうちの1つを備え、前記分光モジュールが、前記第1の光源及び前記第2の光源のうちの異なる1つを備える、項目33に記載のカテーテル。
(項目35)
中実コア材料を含むロッドの周りに、減衰クラッド材料を含む第1の管を配置することと、
前記第1の管の周りに、導波路クラッド材料を含む第2の管を配置することと、
前記第1の管、前記第2の管、及び前記ロッドを同時に加熱して溶融母材を作製することと、
光ファイバを形成するために前記溶融母材を延伸することと、(例えば、任意選択で、前記延伸した溶融母材を外側被覆で被覆することと)
を含む、方法。
(項目36)
前記光ファイバが、項目1~31のいずれか1項に記載の光ファイバである、項目35に記載の方法。
(項目37)
第1の導波路材料を含む第1の管の周りに、減衰クラッド材料を含む減衰管を配置することと、
前記減衰管の周りに、第2の導波路材料を含む第2の管を配置することと、
前記第1の管、前記第2の管、及び前記減衰管を同時に加熱して溶融母材を作製することと、
光ファイバを形成するために前記溶融母材を延伸することと、(例えば、任意選択で、前記延伸した溶融母材を外側被覆で被覆することと)
を含む、方法。
(項目38)
前記光ファイバが、項目1~31のいずれか1項に記載の光ファイバである、項目37に記載の方法。
(項目39)
光ファイバを使用する方法であって、
第1の導波路(例えば、コア)と、前記第1の導波路の周りに配置された減衰クラッドと、前記減衰クラッドの周りに配置された第2の導波路(例えば、導波路クラッド)とを備える光ファイバを提供することと、
前記第1の導波路を通して第1の信号を伝送することと、
前記第2の導波路を通して第2の信号を伝送することと
を含む、前記方法。
(項目40)
前記第1の信号と前記第2の信号とが、同じ期間に伝送される、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記第1の信号の第1の部分を前記減衰クラッドで完全に減衰させる(例えば、前記第1の部分が、前記第1の導波路から前記減衰クラッドに伝搬し(例えば、漏れ)、(例えば、前記第1の部分の吸収の結果)(例えば、前記第1の部分が前記減衰クラッドから(例えば、前記導波路クラッドまたは前記コアに)伝搬できないように)前記減衰クラッドによって完全に減衰される)ことを含む、項目39または項目40に記載の方法。
(項目42)
前記第1の信号の第1の部分を前記減衰クラッドで完全に減衰させる(例えば、前記第2の信号の前記第2の部分が、前記第2の導波路から前記減衰クラッドに伝搬し(例えば、漏れ)、(例えば、前記第2の部分の吸収の結果)(例えば、前記第2の部分が前記減衰クラッドから(例えば、前記導波路クラッドまたは前記コアに)伝搬できないように)前記減衰クラッドによって完全に減衰される)ことを含む、項目39~41のいずれか1項に記載の方法。
(項目43)
前記減衰クラッドの減衰長が、(例えば、前記第2の導波路に対応する波長もしくは前記第1の導波路に対応する波長、または前記第2の導波路に対応する波長と前記第1の導波路に対応する波長との両方で)1メートル以下である、項目39~42のいずれか1項に記載の方法。
(項目44)
前記減衰長は、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)である、項目43に記載の方法。
(項目45)
前記減衰長は約20mmである、項目11に記載の光ファイバ。
(項目46)
前記減衰クラッドは、少なくとも3mm(例えば、少なくとも5mm、少なくとも8mm、少なくとも10mm、少なくとも15mm、または少なくとも20mm)、かつ1m以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、または20mm以下)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる、項目39~45のいずれか1項に記載の方法。
(項目47)
前記減衰クラッドは、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記減衰クラッドは、約20mmの距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記光ファイバが、項目1~31のいずれか1項に記載の光ファイバである、項目39~48のいずれか1項に記載の方法。
【0015】
図面は、限定するためではなく、説明のために本明細書に提示されている。様々な実施形態の上記及びその他の目的、態様、特徴、及び利点は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することにより、一層明らかになり、さらによく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の例示的な実施形態による、減衰クラッド、導波路クラッド、及びコアを備えた光ファイバの例の断面を示す。
【
図2】本開示の例示的な実施形態による、減衰クラッドと2つの導波路クラッドとを備えた光ファイバの例の断面を示す。
【
図3】本開示の例示的な実施形態による、減衰クラッドと中間クラッドとを備えた光ファイバの例の断面を示す。
【
図4】本開示の例示的な実施形態による、中空のコアと中空のコアの周りに配置された減衰クラッドとを備えた光ファイバの例の断面を示す。
【
図5】本開示の例示的な実施形態による、減衰クラッドを備えた光ファイバを形成するための方法の例の流れ図である。
【
図6】本開示の例示的な実施形態による、減衰クラッドを備えた光ファイバを使用するための方法の例の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0018】
記述全体を通して、物品、デバイス、及びシステムが特定の構成要素を有する、含む、もしくは備えると記述される場合、またはプロセス及び方法が特定のステップを有する、含む、もしくは備えると記述される場合、さらに、本質的に記載された構成要素からなる、または記載された構成要素からなる、本開示の物品、デバイス、及びシステムが存在すること、ならびに本質的に記載された処理ステップからなる、または記載された処理ステップからなる、本開示によるプロセス及び方法が存在することが企図される。構成要素が(例えば、方法の機能またはステップを)提供または実行するように「配置され、構成された」と記述されている場合、その構成要素が(例えば、方法の機能またはステップを)提供または実行するようにプログラムされるか、または別の方法で設定可能である実施形態が企図される。例えば、高輝度位相を有するように配置され、構成された光源は、高輝度位相を有するようにプログラムされ得るか、または(例えば、1つ以上の物理的制御を用いて)設定され得る。
【0019】
ステップの順序またはある特定の動作を行う順序は、そのステップまたは動作を一部とする方法が依然として実施可能である限り、重要でないことを理解されたい。さらに、いくつかの実施形態では、2つ以上のステップまたは動作を同時に実施することがある。
【0020】
本出願では、特に文脈から明らかではない限り、または特に明示的に記載されていない限り、(i)「a」という用語は「少なくとも1つ」を意味すると解されることがあり、(ii)「または」という用語は、「及び/または」を意味すると解されることがあり、(iii)「備えている」及び「含んでいる」という用語は、項目別にした構成要素またはステップが、それらだけで提示されるか、1つ以上の追加の構成要素またはステップと共に提示されるかにかかわらず、それらを包含すると解されることがあり、(iv)「約」及び「およそ」という用語は、当業者によって理解されるほどに標準的な変動を許容すると解されることがあり、(v)範囲が指定されている場合は、終点も含まれる。本明細書で使用するとき、「第1の」及び「第2の」は、任意の呼称であり、限定することを意図するものではない。本出願で使用される任意の数字は、約/およその有無にかかわらず、当業者によって認められる任意の標準的な変動を含むことを意図している。ある特定の実施形態では、「およそ」または「約」という用語は、特に明記しない限り、または特に文脈から明らかでない限り、記載された基準値のいずれかの方向(記載された基準値よりも大きい方向、または小さい方向)に25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以内に収まる値の範囲を指す(ただし、そのような数値が可能な値の100%を超える場合を除く)。
【0021】
いくつかの実施形態では、光ファイバは、減衰クラッドを備える。光ファイバは、第1の導波路(例えば、中実のコア、中空のコア、または導波路クラッド)、第2の導波路(例えば、導波路クラッド)、及び(例えば、第1の導波路と第2の導波路との間に配置された)減衰クラッドを備え得る。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、第1の導波路の周りに配置される。いくつかの実施形態では、第2の導波路は、減衰クラッドの周りに配置される。減衰クラッドは、少なくとも1つの波長の光を減衰させる。減衰クラッドは、ポリマー及び/またはガラスを含み得る。いくつかの実施形態では、減衰クラッドはガラスを含む。導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)は、ポリマー及び/またはガラスを含み得る。いくつかの実施形態では、導波路はガラスを含む。いくつかの実施形態では、光ファイバは、隣接する導波路の各対の間に減衰クラッドを備える。例えば、光ファイバは、3つの導波路(例えば、コア、第1の導波路クラッド、及び第2の導波路クラッド)と2つの減衰クラッドとを、導波路、減衰クラッド、導波路、減衰クラッド、及び導波路の空間的順序で備えてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、導波路(例えば、導波路クラッドまたはコア)は、(例えば、特性化技法に対応する)ある波長の光、またはある波長の範囲の光を実質的に閉じ込めるように、構成され、サイズ設定され、形作られている。いくつかの実施形態では、第1の導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)は、第1の波長の光、または第1の波長の範囲の光を実質的に閉じ込めるように構成され、サイズ設定され、形作られていて、第2の導波路(例えば、導波路クラッド)は、第2の波長、または第2の波長の範囲の光を実質的に閉じ込めるように、構成され、サイズ設定され、形作られている。例えば、導波路クラッドは、第2の波長の光、または第2の波長の範囲の光を用いて信号を伝送するコアとは独立して、第1の波長の光、または第1の波長の範囲の光を用いて信号を伝送することができる。第1の波長または第1の波長の範囲は、第2の波長または第2の波長の範囲と同じであっても、異なっていても、または部分的に重なっていてもよい。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、第1の導波路からの光が第2の導波路に入る(例えば、第2の導波路を伝搬する、または第2の導波路と干渉する)のを制限する、または防ぐことができる。
【0023】
導波路クラッドは、シングルモードまたはマルチモードの導波路であり得る。導波路クラッドは、シングルモードまたはマルチモードの導波路であり得る。コアは、シングルモードまたはマルチモードの導波路であり得る。導波路は、1つ以上の波長の光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。コアは、1つ以上の波長の光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。導波路クラッドは、1つ以上の波長の光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)は、単一波長または狭波長帯域もしくは広波長帯域を伝送するために、1つ以上の波長の光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。例えば、波長帯域は、幅500nm以下、幅400nm以下、幅300nm以下、幅200nm以下、幅100nm以下、幅75nm以下、幅50nm以下、幅30nm以下、幅20nm以下、または幅10nm以下であり得る。導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)は、サンプル特性化技法で使用される1つ以上の波長の光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)は、発光ダイオード、スーパールミネセントダイオード、またはレーザなどの光源から受光した光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。
【0024】
光ファイバは、1つ以上のサンプル特性化技法のための光(例えば、照明光またはサンプルからの光)を伝送するのに使用される1つ以上の導波路を備え得る。例えば、光ファイバは、2つの導波路(例えば、コア及び導波路クラッド)を備えていて、2つの導波路のそれぞれを通して異なる技法のための光を別々に伝送することができる。光ファイバの導波路は、イメージング技法(例えば、トモグラフィ技法)または分光技法のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。光ファイバの導波路は、例えば、UV-vis分光、赤外分光(例えば、近赤外分光(NIRS))、または光ルミネセンス分光のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。いくつかの実施形態では、光ファイバの導波路は、近赤外分光のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。光ファイバの導波路は、2Dイメージング技法または3Dイメージング技法(例えば、トモグラフィ技法)のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。光ファイバの導波路は、例えば、光学イメージング技法のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。光学イメージング技法は、例えば、蛍光トモグラフィなどの蛍光イメージングであり得る。光学イメージング技法は、例えば、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)または拡散光学イメージング(例えば、拡散光トモグラフィ)であり得る。光ファイバの導波路は、例えば、干渉測定技法(例えば、OCT)のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。光ファイバの導波路は、例えば、位相イメージング技法のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。光ファイバの導波路は、光の波長(例えば、ある範囲の中心波長)がサンプルの特性化ピークに対応する特性化技法のための光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られ得る。例えば、特性化ピークは、(例えば、光ファイバが心臓カテーテルに使用される場合)不安定プラーク(例えば、コレステロール)中の物質に対応し得る。
【0025】
減衰クラッドは、ドーパントを含み得る。減衰クラッドは、ポリマー及び/またはガラスを含み得る。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、ガラス中に分散したドーパントを含む。減衰クラッドは、ポリマー中に分散したドーパントを含んでもよい。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、金属を含むドーパントを含む。いくつかの実施形態では、例えば、減衰クラッドは、コバルトを含むドーパントを含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは、金属酸化物または金属塩化物であり得る。いくつかの実施形態では、ドーパントは純金属である。いくつかの実施形態では、ドーパントはホウ素を含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは炭素を含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは、(例えば、励起されていない波長の光を伝送するように、構成され、サイズ設定され、形作られたファイバに使用される場合)イッテルビウムを含む。いくつかの実施形態では、ドーパントは、1つ以上のレイリー散乱体(例えば、粒子)を含み得る。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、不透明体(ファイバ内の2つの導波路(例えば、同心導波路)の間にある明確に画定された不透明層)である。
【0026】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、1メートル以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、7mm以下、5mm以下、3mm以下、1mm以下、0.5mm以下、または0.1mm以下)の減衰長を有する。減衰長が非常に長い(例えば、1メートルを大幅に超える)減衰クラッドでは、光が減衰クラッドから望ましくない形で導波路に(例えば、位相シフトを伴って)再び入ることが可能になる可能性がある。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、光ファイバの導波路に対応する波長で、1メートル以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、7mm以下、5mm以下、3mm以下、1mm以下、0.5mm以下、または0.1mm以下)の減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、第1の導波路(例えば、導波路クラッドまたはコア)に対応する波長、第2の導波路(例えば、導波路クラッドまたはコア)に対応する波長、または(例えば、第1の導波路がコアであり、第2の導波路が導波路クラッドである)第1の導波路に対応する波長と第2の導波路に対応する波長との両方で、1メートル以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、7mm以下、5mm以下、3mm以下、1mm以下、0.5mm以下、または0.1mm以下)の減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰長の短い減衰クラッドは、第1の導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)から漏れた光が、第1の導波路に対向する減衰クラッドの側に配置された第2の導波路に入る(例えば、第2の導波路と干渉する、または第2の導波路を伝わって伝搬する)ことができないように、(例えば、完全に)減衰させるのを促進し得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、少なくとも3mm(例えば、少なくとも5mm、少なくとも8mm、少なくとも10mm、少なくとも15mm、または少なくとも20mm)、かつ1m以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、または20mm以下)の減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)の減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約20mmの減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約15mmの減衰長を有する。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約10mmの減衰長を有する。いくつかの実施形態では、中ぐらいの減衰長(例えば、3mm以上1m以下、または5mm~35mm)を有する減衰クラッドを備えた光ファイバは、減衰クラッドでの減衰のため光ファイバ内に形成される(例えば、減衰長がより短い、減衰によって引き起こされた熱を集中させる可能性がある、減衰クラッドと比較して)小さな温度勾配を発生させる。いかなる特定の理論にも拘束されることを望まないが、大きな温度勾配は、導波路による光伝送に弊害をもたらし得る後方反射を引き起こす可能性がある。
【0028】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、1メートル以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、7mm以下、5mm以下、3mm以下、1mm以下、0.5mm以下、または0.1mm以下)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、第1の導波路(例えば、導波路クラッドまたはコア)に対応する波長、第2の導波路(例えば、導波路クラッドまたはコア)に対応する波長、または(例えば、第1の導波路がコアであり、第2の導波路が導波路クラッドである)第1の導波路に対応する波長と第2の導波路に対応する波長との両方にて、1メートル以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、20mm以下、15mm以下、10mm以下、7mm以下、5mm以下、3mm以下、1mm以下、0.5mm以下、または0.1mm以下)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)。
【0029】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、少なくとも3mm(例えば、少なくとも5mm、少なくとも8mm、少なくとも10mm、少なくとも15mm、または少なくとも20mm)、かつ1m以下(例えば、500mm以下、300mm以下、250mm以下、200mm以下、100mm以下、50mm以下、30mm以下、または20mm以下)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、5mm~35mm(例えば、10mm~30mm、12mm~28mm、15mm~25mm、17mm~23mm、または19mm~21mm)の距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約20mmの距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約15mmの距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、約10mmの距離で、光の少なくとも90%(例えば、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%)を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)。いくつかの実施形態では、中ぐらいの長さの距離(例えば、3mm以上1m以下、または5mm~35mm)で、光の少なくとも90%を減衰させる(例えば、減衰させるように、構成され、サイズ設定され、形作られている)減衰クラッドを備える光ファイバは、減衰クラッドでの減衰のため光ファイバ内に形成される(例えば、より短い距離以内で少なくとも90%減衰させる、減衰によって引き起こされた熱を集中させる可能性がある、減衰クラッドと比較して)小さな温度勾配を発生させる。いかなる特定の理論にも拘束されることを望まないが、大きな温度勾配は、導波路による光伝送に弊害をもたらし得る後方反射を引き起こす可能性がある。
【0030】
光ファイバの導波路に対応する波長は、特性化技法で使用される波長(例えば、狭帯域または広帯域の中心波長)であり得る。導波路に対応する波長は、イメージング技法(例えば、トモグラフィ技法)または分光技法のための波長であり得る。導波路に対応する波長は、例えば、UV-vis分光、赤外分光(例えば、近赤外分光(NIRS))、または光ルミネセンス分光のための波長であり得る。いくつかの実施形態では、導波路に対応する波長は、近赤外分光のための波長であり得る。導波路に対応する波長は、2Dイメージング技法または3Dイメージング技法(例えば、トモグラフィ技法)のための波長であり得る。導波路に対応する波長は、光学イメージング技法のための波長であり得る。光学イメージング技法は、例えば、蛍光トモグラフィなどの蛍光イメージングであり得る。光学イメージング技法は、例えば、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)または拡散光学イメージング(例えば、拡散光トモグラフィ)であり得る。導波路に対応する波長は、干渉測定技法(例えば、OCT)のための波長であり得る。導波路に対応する波長は、位相イメージング技法のための波長であり得る。導波路に対応する波長は、サンプルの特性化ピークに対応する波長(例えば、ある範囲の中心波長)であり得る。例えば、特性化ピークは、(例えば、光ファイバが心臓カテーテルに使用される場合)不安定プラーク(例えば、コレステロール)中の物質に対応し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、少なくとも1つの隣接するクラッド(例えば、第1の中間クラッド、第2の中間クラッド、または第1の中間クラッド及び第2の中間クラッドの両方)の減衰長の80%以下(例えば、60%以下、50%以下、40%以下、33%以下、20%以下、15%以下、10%以下、7%以下、5%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、0.1%以下、または0.01%以下)の減衰長を有する。いくつかの実施形態では、光ファイバ内の減衰クラッドは、光ファイバ内の少なくとも1つの導波路(例えば、導波路クラッド、コア、または導波路クラッド及びコア)の減衰長の80%以下(例えば、60%以下、50%以下、40%以下、33%以下、20%以下、10%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、0.3%以下、0.2%以下、0.1%以下、または0.05%以下)の減衰長を有する。
【0032】
いくつかの実施形態では、減衰クラッドの屈折率の虚数部(消衰係数)は、第1の導波路の屈折率の虚数部、第2の導波路の屈折率の虚数部、または第1の導波路の屈折率の虚数部と第2の導波路の屈折率の虚数部との両方よりも大きい。いくつかの実施形態では、減衰クラッドの屈折率の虚数部は、コアの屈折率の虚数部、導波路クラッドの屈折率の虚数部、またはコアの屈折率の虚数部と導波路クラッドの屈折率の虚数部との両方よりも大きい。いくつかの実施形態では、減衰クラッドの屈折率の虚数部(消衰係数)は、少なくとも1つの隣接するクラッド(例えば、第1の中間クラッド、第2の中間クラッド、または第1の中間クラッドと第2の中間クラッドとの両方)の屈折率の虚数部よりも大きい。
【0033】
いくつかの実施形態では、光ファイバは、コア(例えば、中実のコアまたは中空のコア)を備える。いくつかの実施形態では、光ファイバは、減衰クラッドを備える。いくつかの実施形態では、光ファイバは、導波路クラッドを備える。いくつかの実施形態では、光ファイバは、第1の導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)の周りに配置された(例えば、第1の導波路の少なくとも1つの外面を取り囲む)減衰クラッドを備える。いくつかの実施形態では、光ファイバは、減衰クラッドの周りに配置された(例えば、減衰クラッドの少なくとも1つの外面を取り囲む)導波路クラッドを備える。いくつかの実施形態では、光ファイバは、コアと、コアの周りに配置された減衰クラッドと、減衰クラッドの周りに配置された導波路クラッドとを備える。減衰クラッドは、コアの周りに配置され得る。導波路クラッドは、減衰クラッドの周りに配置され得る。導波路クラッドは減衰クラッドの周りに配置され、減衰クラッドはコアの周りに配置され得る。いくつかの実施形態では、第1の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、または減衰クラッド)が、第2の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、減衰クラッド、またはコア)の周りに配置される(例えば、第2の層の少なくとも1つの外面を取り囲んでいる)。第2の層の周りに配置される第1の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、または減衰クラッド)は、第2の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、減衰クラッド、またはコア)と直接接触してもよく、またはそれらの間に配置される1つ以上の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、または減衰クラッド)があってもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、光ファイバは、同心円状の2つ以上の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、減衰クラッド、及び/またはコア)を備える。いくつかの実施形態では、光ファイバは、同心円状ではない2つ以上の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、減衰クラッド、及び/またはコア)を備える。いくつかの実施形態では、光ファイバは、同心円状の2つ以上の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、減衰クラッド、及び/またはコア)と、同心円状ではない1つ以上の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、減衰クラッド、及び/またはコア)とを備える。いくつかの実施形態では、1つ以上の層(例えば、導波路クラッド、中間クラッド、減衰クラッド、及び/またはコア)はそれぞれ、断面が円形の外面(例えば、円筒形またはリング状の外面)を有する。
【0035】
いくつかの実施形態では、光ファイバは、1つ以上の中間クラッドを備える。中間クラッドは、2つの導波路の間(例えば、コアと導波路クラッドとの間、または第1の導波路クラッドと第2の導波路クラッドとの間)に配置され得る(例えば、導波路のうちの1つの周りに配置され得る)。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、2つの中間クラッドの間に(例えば、2つの中間クラッドに隣接して)配置される。いくつかの実施形態では、減衰クラッドは、2つの中間クラッドと接触している(例えば、1つは減衰クラッドの外表面と接触し、1つは減衰クラッドの内表面と接触している)。減衰クラッドは、第1の中間クラッドの周りに配置され得る。第2の中間クラッドは、減衰クラッドの周りに配置され得る。減衰クラッドは、第1の中間クラッドと第2の中間クラッドとの間に配置され得る。いくつかの実施形態では、2つの中間クラッドは、同じ厚さを有する。いくつかの実施形態では、2つの中間クラッドは、異なる厚さを有する。いくつかの実施形態では、2つの中間クラッドは、共通の材料を含む。いくつかの実施形態では、2つの中間クラッドは、共通の材料を含まない。いくつかの実施形態では、2つの中間クラッドは、同じ屈折率を有する。いくつかの実施形態では、2つの中間クラッドは、異なる屈折率を有する。
【0036】
中間クラッドは、導波路(例えば、コアまたは導波路クラッド)と直接接触していてもよい。例えば、第1の中間クラッドは、第1の導波路(例えば、コア)と直接接触していてもよく、及び/または第2の中間クラッドは、第2の導波路(例えば、導波路クラッド)と直接接触していてもよい。いくつかの実施形態では、中間クラッドは、(例えば、中間クラッドが直接接触している)導波路よりも低い屈折率を有する。中間クラッドは、ポリマー及び/またはガラスを含み得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、光ファイバは、導波路(例えば、最も外側の導波路であり得る導波路クラッド)の周りに配置された外側クラッドを備える。外側クラッドは、導波路(例えば、最も外側の導波路であり得る導波路クラッド)と直接接触していてもよい。いくつかの実施形態では、外側クラッドは、(例えば、外側クラッドが直接接触している)導波路よりも低い屈折率を有する。いくつかの実施形態では、外側クラッドと中間クラッドとは同じ厚さを有する。いくつかの実施形態では、外側クラッドと中間クラッドとは異なる厚さを有する。いくつかの実施形態では、外側クラッドと中間クラッドとは、共通の材料を含む。いくつかの実施形態では、外側クラッドと中間クラッドとは、共通の材料を含まない。いくつかの実施形態では、外側クラッドと中間クラッドとは、同じ屈折率を有する。いくつかの実施形態では、外側クラッドと中間クラッドとは、異なる屈折率を有する。
【0038】
いくつかの実施形態では、光ファイバは、最外層を備える。例えば、最外層は、外側クラッドの周りに(例えば、外側クラッドが外側被覆と導波路(例えば、最も外側の導波路クラッドなどの導波路クラッド)との間に配置されるように)配置され得る。最外層は、外装被覆であってもよい。外装被覆は、不透明ポリマーなどのポリマーを含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、非導波路クラッド(例えば、第1の中間クラッド、第2の中間クラッド、または外側クラッド)は、フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶層であり得る(例えば、ファイバ内の空孔層であり得る)。例えば、フォトニック結晶層は、2次元フォトニック結晶であり得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、システムは光ファイバ及び回転接合器を備え、光ファイバは回転接合器と光通信している。例えば、光ファイバは、回転接合器に物理的に接続されてもよい。システムは、プローブを備え得る。プローブは、回転接合器と光通信していて、任意選択で物理的にも接続され得る。回転接合器は、使用中にプローブの回転を可能にするように動作可能であり得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、システムは、光ファイバ、第1の光源、及び第2の光源を備え、第1の光源は、ファイバの第1の導波路と光通信していて、第2の光源は、ファイバの第2の導波路と光通信している。いくつかの実施形態では、システムは、(例えば、OCTイメージングのための)撮像モジュールと、(例えば、近赤外分光のための)分光モジュールとを備え、撮像モジュールは第1の光源を備え、分光モジュールは(例えば、第1の光源とは異なる)第2の光源を備える。いくつかの実施形態では、システムは、カテーテル(例えば、心臓カテーテル)である。
【0042】
図1は、光ファイバ100の例の概略図である。光ファイバ100は、第2の導波路106、減衰クラッド110、及び第1の導波路114を備える。第2の導波路106は、減衰クラッド110の周りに配置され、減衰クラッド110は、第1の導波路114の周りに配置される。第2の導波路106は、導波路クラッドである。第1の導波路114は、中実のコアである。第2の導波路106は、減衰クラッド110と直接接触していて、減衰クラッド110は、第1の導波路114と直接接触している。第1の導波路114、減衰クラッド110、及び第2の導波路106は、同心円状に配列されている。
【0043】
図2は、光ファイバ200の例の概略図である。光ファイバ200は、第2の導波路206、減衰クラッド210、及び第1の導波路214を備える。第2の導波路206は、減衰クラッド210の周りに配置され、減衰クラッド210は、第1の導波路214の周りに配置される。第2の導波路206は、導波路クラッドである。第1の導波路214は、導波路クラッドである。第2の導波路206は、減衰クラッド210と直接接触していて、減衰クラッド210は、第1の導波路214と直接接触している。いくつかの実施形態では、第1の導波路214の内側に示される空間218は、中実のクラッドによって充填され得る。いくつかの実施形態では、空間218は、空気などのガスで満たされる。
【0044】
図3は、光ファイバ300の例の概略図である。光ファイバ300は、外側被覆302、外側クラッド304、第2の導波路306、第2の中間クラッド308、減衰クラッド310、第1の中間クラッド312、及び第1の導波路214を備える。外側被覆302は外側クラッド304の周りに配置され、外側クラッド304は第2の導波路306の周りに配置され、第2の導波路306は第2の中間クラッド308の周りに配置され、第2の中間クラッド308は減衰クラッド310の周りに配置され、減衰クラッド310は第1の中間クラッド312の周りに配置され、第1の中間クラッド312は第1の導波路314の周りに配置される。この例では、第2の導波路306は、減衰クラッド310の周りに配置され、減衰クラッド310は、第1の導波路314の周りに配置される。外側被覆302は外側クラッド304と直接接触していて、外側クラッド304は第2の導波路306と直接接触していて、第2の導波路306は第2の中間クラッド308と直接接触していて、第2の中間クラッド308は減衰クラッド310と直接接触していて、減衰クラッド310は第1の中間クラッド312と直接接触していて、第1の中間クラッド312は第1の導波路314と直接接触している。第2の導波路306は、導波路クラッドである。第1の導波路314は、中実のコアである。第1の中間クラッド312及び/または第2の中間クラッド308は、フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶層(例えば、2次元フォトニック結晶)であってもよい。
【0045】
図4は、光ファイバ400の例の概略図である。光ファイバ400は、外側被覆402、外側クラッド404、第2の導波路406、第2の中間クラッド408、減衰クラッド410、第1の中間クラッド412、及び第1の導波路414を備える。外側被覆402は外側クラッド404の周りに配置され、外側クラッド404は第2の導波路406の周りに配置され、第2の導波路406は第2の中間クラッド408の周りに配置され、第2の中間クラッド408は減衰クラッド410の周りに配置され、減衰クラッド410は第1の中間クラッド412の周りに配置され、第1の中間クラッド412は第1の導波路414の周りに配置される。この例では、第2の導波路406は、減衰クラッド410の周りに配置され、減衰クラッド410は、第1の導波路414の周りに配置される。外側被覆402は外側クラッド404と直接接触していて、外側クラッド404は第2の導波路406と直接接触していて、第2の導波路406は第2の中間クラッド408と直接接触していて、第2の中間クラッド408は減衰クラッド410と直接接触していて、減衰クラッド410は第1の中間クラッド412と直接接触していて、第1の中間クラッド412は第1の導波路414と直接接触している。第2の導波路406は、導波路クラッドである。第1の導波路414は、中空のコアである。第1の中間クラッド412は、フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶層(例えば、2次元フォトニック結晶)である。
【0046】
図5は、光ファイバを形成するための方法500の例の流れ図である。方法500は、ロッドインチューブ式製法である。方法500は、ステップ502~508と任意選択のステップ510とを含む。ステップ502では、中実コア材料を含むロッドの周りに、減衰クラッド材料を含む第1の管を配置する。中実コア材料は、導波路材料と同じであってもよく、または異なっていてもよい。ステップ504では、第1の管の周りに、導波路クラッド材料を含む第2の管を配置する。ステップ506では、ロッド、第1の管、第2の管を同時に加熱して溶融母材を作製する。いくつかの実施形態では、加熱に先立って(例えば、中間クラッド材料、導波路クラッド材料、または減衰クラッド材料を含む)1つ以上の追加の管を(例えば、2つの管の間に、またはロッドと2管との間に)配置する。ステップ508では、光ファイバを形成するために、溶融母材を延伸する。例えば、ステップ506で加熱される管は、少なくとも50mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも300mm、少なくとも500mm、または少なくとも1m(そして例えば、5メートル未満)の外径を有し、この管は、大幅に小さい直径(例えば、少なくとも10分の1以下、少なくとも50分の1以下、少なくとも100分の1以下、少なくとも500分の1以下、または少なくとも1000分の1以下の直径)のファイバを形成するために延伸され得る。任意選択のステップ510では、延伸した溶融母材を、(例えば、不透明ポリマーを含む)外側被覆で被覆する。
【0047】
いくつかの実施形態では、方法は、第1の導波路材料を含む第1の管の周りに、減衰クラッド材料を含む減衰管を配置することを含む。減衰管の周りに、第2の導波路材料を含む第2の管を配置し得る。第1の管、第2の管、及び減衰管を同時に加熱して、溶融母材を作製することができる。光ファイバを形成するために、溶融母材が延伸され得る。延伸された溶融母材は、(例えば、不透明ポリマーを含む)外側被覆で被覆してもよい。
【0048】
図6は、光ファイバを使用するための方法600の例の流れ図である。方法600は、ステップ602~606と任意選択のステップ608とを含む。ステップ602では、第1の導波路(例えば、コア)と、第1の導波路の周りに配置された減衰クラッドと、減衰クラッドの周りに配置された第2の導波路(例えば、導波路クラッド)とを備える光ファイバを提供する。ステップ604では、第1の導波路を通して第1の信号を伝送する。ステップ606では、第2の導波路を通して第2の信号を伝送する。第1の信号と第2の信号とは、同じ期間に伝送されてもよい。任意選択のステップ608では、第1の信号及び/または第2の信号の一部を、減衰クラッドによって完全に減衰させる(例えば、それによって、その信号の一部が、別の導波路またはクラッドに入ること、及び/または元の導波路に再び入ることを防ぐ)。例えば、第1の信号の第1の部分が、第1の導波路から減衰クラッドに伝搬することがあり(例えば、漏れ)、(例えば、第1の部分の吸収の結果)(例えば、第1の部分が減衰クラッドから(例えば、導波路クラッドまたはコアに)伝搬できないように)減衰クラッドによって完全に減衰され得る。例えば、第2の信号の第2の部分が、第2の導波路から減衰クラッドに伝搬することがあり(例えば、漏れ)、(例えば、第2の部分の吸収の結果)(例えば、第2の部分が減衰クラッドから(例えば、導波路クラッドまたはコアに)伝搬できないように)減衰クラッドによって完全に減衰され得る。
【0049】
本開示のある特定の実施形態を上記で詳細に明記した。しかしながら、本開示は、それらの実施形態に限定されるものではなく、本出願に明記されたものに対する追加及び変更もまた本出願の範囲に含まれるという意図があることに特に留意されたい。さらに、本願で記述された様々な実施形態の特徴は、相互に排他的なものではなく、様々な組み合わせ及び入れ替えにおいて、たとえそのような組み合わせ及び入れ替えが明示されなくとも、本願の趣旨及び範囲から逸脱することなく、存続し得るものであることを理解されたい。光ファイバの、ある特定の実施態様、及びその形成方法、ならびにその使用方法を説明したので、本出願の概念を援用した他の実施態様を使用できることが、当業者には直ちに明らかになるだろう。したがって、本出願は、ある特定の実施態様に限定されるべきではなく、以下の請求項の趣旨及び範囲によってのみ限定されるべきである。