(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】端末情報の通信処理方法及び関連するデバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 8/18 20090101AFI20240917BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240917BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20240917BHJP
【FI】
H04W8/18
H04W72/0457 110
H04W92/20
(21)【出願番号】P 2021547431
(86)(22)【出願日】2020-02-14
(86)【国際出願番号】 CN2020075405
(87)【国際公開番号】W WO2020164620
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2021-09-22
【審判番号】
【審判請求日】2023-10-20
(31)【優先権主張番号】201910118111.5
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ポン,ウエンジエ
(72)【発明者】
【氏名】リ,グアンチェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,ヤン
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】本郷 彰
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/022166(WO,A1)
【文献】CATT,(TP for 38.423) Support of PDU session split during Xn handover procedure[online],3GPP TSG RAN WG3 #102 R3-187144,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_102/Docs/R3-187144.zip>,2018年11月16日
【文献】3GPP TS 36.413 V12.2.0(2014-06),3GPP,2014年06月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルコネクティビティを実現するシナリオにおける端末情報の通信処理方法であって、
第1のアクセスネットワーク側デバイスにより、コアネットワーク側デバイスから端末側デバイスのソフトウェアバージョン情報を受信するステップと、
前記第1のアクセスネットワーク側デバイスにより、セカンダリ基地局追加要求メッセージを第2のアクセスネットワーク側デバイスに送信するステップであり、前記セカンダリ基地局追加要求メッセージは、前記端末側デバイスの前記ソフトウェアバージョン情報と、前記第1のアクセスネットワーク側デバイスにより決定されたTDMパターン構成とを含み、前記TDMパターン構成は、前記端末側デバイスが前記第1のアクセスネットワーク側デバイスとのデータ伝送を実行するための期間と、前記端末側デバイスが前記第2のアクセスネットワーク側デバイスとのデータ伝送を実行するための期間とを示す、ステップと、
前記第1のアクセスネットワーク側デバイスにより、前記第2のアクセスネットワーク側デバイスからセカンダリ基地局追加確認応答メッセージを受信するステップであり、前記セカンダリ基地局追加確認応答メッセージは、前記ソフトウェアバージョン情報
及び前記TDMパターン構成に基づいて決定された構成を含む、ステップと
を含み、
前記端末側デバイスの前記ソフトウェアバージョン情報は、マスクされた国際移動装置識別番号及びソフトウェアバージョン番号(masked IMEISV)である、方法。
【請求項2】
前記ソフトウェアバージョン情報は、前記端末側デバイスが技術的特性を実現する方式を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ソフトウェアバージョン情報に基づいて決定された前記構成は、前記端末側デバイスにより実現される技術的特性に対応する構成を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
デュアルコネクティビティを実現するシナリオにおける端末情報の通信処理方法であって、
第2のアクセスネットワーク側デバイスにより、第1のアクセスネットワーク側デバイスからセカンダリ基地局追加要求メッセージを受信するステップであり、前記セカンダリ基地局追加要求メッセージは、端末側デバイスのソフトウェアバージョン情報と、前記第1のアクセスネットワーク側デバイスにより決定されたTDMパターン構成とを含み、前記端末側デバイスの前記ソフトウェアバージョン情報は、前記第1のアクセスネットワーク側デバイスによりコアネットワーク側デバイスから受信され、前記TDMパターン構成は、前記端末側デバイスが前記第1のアクセスネットワーク側デバイスとのデータ伝送を実行するための期間と、前記端末側デバイスが前記第2のアクセスネットワーク側デバイスとのデータ伝送を実行するための期間とを示す、ステップと、
前記第2のアクセスネットワーク側デバイスにより、セカンダリ基地局追加確認応答メッセージを前記第1のアクセスネットワーク側デバイスに送信するステップであり、前記セカンダリ基地局追加確認応答メッセージは、前記ソフトウェアバージョン情報
及び前記TDMパターン構成に基づいて決定された構成を含む、ステップと
を含み、
前記端末側デバイスの前記ソフトウェアバージョン情報は、マスクされた国際移動装置識別番号及びソフトウェアバージョン番号(masked IMEISV)である、方法。
【請求項5】
前記ソフトウェアバージョン情報は、前記端末側デバイスが技術的特性を実現する方式を示す、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ソフトウェアバージョン情報に基づいて決定された前記構成は、前記端末側デバイスにより実現される技術的特性に対応する構成を含む、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項8】
コンピュータに請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるプログラム。
【請求項9】
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された第1のアクセスネットワーク側デバイスと、請求項4乃至6のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された第2のアクセスネットワーク側デバイスとを含むシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願の実施形態は、無線通信分野に関し、特に、端末情報の通信処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムでは、様々なタイプのデータを伝送するために、第3世代パートナーシッププロジェクト(the 3rd generation partnership project, 3GPP)組織により規定された各プロトコルレイヤに従って、端末側デバイスとアクセスネットワーク側デバイス(例えば、基地局)との間のアップリンク及びダウンリンクに接続が確立される。データは、制御シグナリング又はサービスデータである。これらのプロトコルレイヤは、主に、物理(physical, PHY)レイヤ、媒体アクセス制御(media access control, MAC)レイヤ、無線リンク制御(radio link control, RLC)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol, PDCP)レイヤ、無線リソース制御(radio resource control, RRC)レイヤ等を含む。
【0003】
端末側デバイスは、データ伝送効率を改善するために、マスターセルグループ及びセカンダリセルグループ内の少なくとも2つのアクセスネットワーク側デバイスへの接続を同時に確立してもよい。この接続方式は、デュアルコネクティビティと呼ばれる。マスターセルグループに対応するアクセスネットワーク側デバイスはマスター基地局と呼ばれてもよく、セカンダリセルグループに対応するアクセスネットワーク側デバイスはセカンダリ基地局と呼ばれてもよい。マスター基地局と端末側デバイスとのデュアルコネクティビティシナリオにおいて、デュアルコネクティビティを実現するプロセスにおいて、或いは、基地局間ハンドオーバシナリオにおいて、2つの基地局により構成された構成は、端末側デバイスにとって互換性がない可能性がある。その結果、データ伝送効率が低減される。
【発明の概要】
【0004】
上記の技術的問題に鑑みて、この出願の実施形態の一態様は、端末情報の通信処理方法及び関連するデバイスを提供する。
【0005】
この出願の実施形態の第1の態様は、以下の内容を含む端末情報の通信処理方法を提供する。
【0006】
端末のためのデュアルコネクティビティを実現するシナリオにおいて、第1のアクセスネットワーク側デバイスは、セカンダリ基地局追加要求メッセージを第2のアクセスネットワーク側デバイスに送信し、セカンダリ基地局追加要求メッセージは、端末側デバイスのソフトウェアバージョン情報を含む。第1のアクセスネットワーク側デバイスは、第2のアクセスネットワーク側デバイスにより送信されたセカンダリ基地局追加確認応答メッセージを受信し、セカンダリ基地局追加確認応答メッセージは、ソフトウェアバージョン情報に基づいて決定された構成を含む。
【0007】
任意選択で、端末側デバイスのソフトウェアバージョン情報は、マスクされた国際移動装置識別番号及びソフトウェアバージョン番号masked IMEISVである。任意選択で、ソフトウェアバージョン情報は、端末側デバイスが技術的特性を実現する方式を示す。
【0008】
この出願の実施形態の第2の態様は、以下の内容を含む端末情報の通信処理方法を提供する。
【0009】
端末側デバイスをソースアクセスネットワーク側デバイスからターゲットアクセスネットワーク側デバイスにハンドオーバするプロセスにおいて、ソースアクセスネットワーク側デバイスは、ハンドオーバ要求をターゲットアクセスネットワーク側デバイスに送信し、ハンドオーバ要求は、端末側デバイスがソースアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの第1の構成、又は第1の構成が存在するか否かを示す情報を含み、第1の構成は、第1の時分割多重パターンTDM pattern構成又は第1のアップリンク電力構成である。ソースアクセスネットワーク側デバイスは、ターゲットアクセスネットワーク側デバイスにより送信されたハンドオーバ要求確認応答を受信し、ハンドオーバ要求確認応答は、第2の構成を含み、第2の構成は、以下のもの、すなわち、端末側デバイスがターゲットアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの第2のTDM pattern構成、端末側デバイスがターゲットアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの第2のアップリンク電力構成、及び第1の構成を解放又は保留することを示す情報のうち1つ又は組み合わせを含む。
【0010】
任意選択で、端末側デバイスのデュアルコネクティビティシナリオにおいて、ソースアクセスネットワーク側デバイスは、デュアルコネクティビティシナリオにおいて端末側デバイスにサービス提供するマスター基地局であり、デュアルコネクティビティシナリオにおいて端末側デバイスにサービス提供するセカンダリ基地局は変更されないままである。
【0011】
任意選択で、第2の構成が第2のTDM構成を含むとき、第2の構成は、第2のTDM構成の有効時点を更に含む。
【0012】
任意選択で、有効時点は、端末側デバイスがランダムアクセスプロセスを通じてターゲットアクセスネットワーク側デバイスにハンドオーバされた後、又はランダムアクセス要求がランダムアクセスプロセスにおいて送信された後である。
【0013】
この出願の実施形態の第3の態様は、以下の内容を含む端末情報の通信処理方法を提供する。
【0014】
端末側デバイスをソースアクセスネットワーク側デバイスからターゲットアクセスネットワーク側デバイスにハンドオーバするプロセスにおいて、
【0015】
端末側デバイスは、ソースアクセスネットワーク側デバイスにより送信されたハンドオーバコマンドを受信し、ハンドオーバコマンドは、端末側デバイスをターゲットアクセスネットワーク側デバイスにハンドオーバするように命令する。端末側デバイスは、第1の構成を解放し、ハンドオーバコマンドに従ってランダムアクセスプロセスを通じてターゲットアクセスネットワーク側デバイスにアクセスし、第1の構成は、端末側デバイスがソースアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの第1の時分割多重パターンTDM pattern構成又は第1のアップリンク電力構成である。
【0016】
この出願の実施形態の第4の態様は、以下の内容を含む端末情報の通信処理方法を提供する。
【0017】
端末側デバイスをソースアクセスネットワーク側デバイスからターゲットアクセスネットワーク側デバイスにハンドオーバするプロセスにおいて、端末側デバイスは、ソースアクセスネットワーク側デバイスにより送信されたハンドオーバコマンドを受信し、ハンドオーバコマンドは、端末側デバイスをターゲットアクセスネットワーク側デバイスにハンドオーバするように命令する。端末側デバイスがハンドオーバコマンドに従ってランダムアクセスプロセスを通じてターゲットアクセスネットワーク側デバイスにアクセスするプロセスにおいて、端末側デバイスは、有効時点において第2の構成を有効にし、第2の構成に基づいてターゲットアクセスネットワーク側デバイスにアクセスし、第2の構成は、端末側デバイスがターゲットアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの第2の時分割多重パターンTDM pattern構成又は第2のアップリンク電力構成であり、有効時点は、ランダムアクセス要求がランダムアクセスプロセスにおいて送信された後、又はランダムアクセスプロセスが完了した後である。
【0018】
任意選択で、ハンドオーバコマンドは、有効時点を更に示す。
【0019】
この出願の実施形態の第5の態様は、アクセスネットワーク側デバイスを提供し、アクセスネットワーク側デバイスは、受信ユニットと、送信ユニットとを含む。受信ユニットは、第1の態様又は第2の態様における受信動作を実行するように構成され、送信ユニットは、第1の態様又は第2の態様における送信動作を実行するように構成される。第2の態様において提供されるアクセスネットワーク側デバイスは、独立した基地局でもよく、或いは、基地局の機能を実現するチップシステムでもよい。チップシステムは、少なくとも1つのゲート回路を含むプロセッサと、少なくとも1つのゲート回路を含むメモリとを含む。各ゲート回路は、ワイヤを使用することにより接続された少なくとも1つのトランジスタ(例えば、電界効果トランジスタ)を含み、各トランジスタは、半導体材料から作られる。さらに、受信ユニット及び送信ユニットは、それぞれ、具体的な実現方式では受信回路及び送信回路である。アクセスネットワーク側デバイスは、他の電子ライン、例えば、受信回路及び送信回路を接続するために使用されるラインと、信号送信のために使用される無線周波数アンテナとを更に含んでもよい。
【0020】
この出願の実施形態の第6の態様は、端末側デバイスを提供し、端末側デバイスは、受信ユニットと、送信ユニットと、処理ユニットとを含む。受信ユニットは、第3の態様又は第4の態様における受信動作を実行するように構成され、送信ユニットは、第3の態様又は第4の態様における送信動作を実行するように構成される。第2の態様において提供される端末側デバイスは、独立した端末でもよく、或いは、端末の機能を実現するチップシステムでもよい。さらに、受信ユニット及び送信ユニットは、それぞれ、具体的な実現方式では受信回路及び送信回路であり、処理ユニットは、具体的には処理回路である。端末側デバイスは、他の電子ライン、例えば、受信回路及び送信回路を接続するために使用されるラインと、信号送信のために使用される無線周波数アンテナとを更に含んでもよい。
【0021】
この出願の実施形態の第7の態様は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を提供し、コンピュータ読み取り可能記憶媒体はプログラムコードを含み、プログラムコードは、第1の態様、第2の態様、第3の態様及び第4の態様において提供される技術的解決策を実現するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】この出願の実施形態によるシステムの概略アーキテクチャ図である。
【
図2】この出願の第1の実施形態による端末情報の通信処理方法のシステム相互作用の概略図である。
【
図3】この出願の第2の実施形態による端末情報の通信処理方法のシステム相互作用の概略図である。
【
図4】この出願によるハンドオーバプロセスにおいてセカンダリ基地局を追加するためのシステム相互作用の概略図である。
【
図5】この出願によるハンドオーバプロセスにおいてセカンダリ基地局を変更するためのシステム相互作用の概略図である。
【
図6】この出願の実施形態による通信処理デバイスの概略構造図である。
【
図7】この出願の実施形態による通信処理デバイスのハードウェアの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に示す無線通信システムのプロトコルスタックアーキテクチャの概略図において、無線通信システムは、端末側デバイスと、アクセスネットワーク側デバイスとを含み、任意選択でコアネットワーク側デバイスを更に含む。
【0024】
端末側デバイスは、独立して販売される端末又は端末内のチップシステムでもよい。端末はまた、ユーザ装置(user equipment, UE)又は移動局(mobile station)とも呼ばれ、携帯電話、ハンドヘルド型のモノのインターネットデバイス、ウェアラブルデバイス(wearable devices)等を含む。
【0025】
アクセスネットワーク側デバイスは、独立に販売される基地局又は基地局の機能を実現するように構成されたチップシステムでもよい。基地局は、2つのタイプ、すなわち、マクロ基地局(macro base station)及び小型基地局に分類されてもよい。小型基地局は、マイクロ基地局(micro base station)、ピコ基地局(pico base station)等に更に分類される。
【0026】
データを伝送するために、端末側デバイスと基地局との間に少なくとも1つの無線ベアラ(radio bearer, RB)が確立される。データは、シグナリングデータ又はサービスデータを含んでもよい。シグナリングデータ伝送に主に使用される無線ベアラはシグナリング無線ベアラ(signaling radio bearer, SRB)であり、サービスデータ伝送に主に使用される無線ベアラはデータ無線ベアラ(data radio bearer, DRB)である。サービスデータは、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband, eMBB)データ、大規模マシンタイプ通信(massive machine type communication, mMTC)データ、超高信頼低遅延通信(ultra reliable and low latency communication, URLLC)データ等を含む。
【0027】
図1に示すように、アクセスネットワーク側デバイス2は、有線方式でコアネットワーク側デバイスに直接に接続されてもよく、或いは、まず有線方式でアクセスネットワーク側デバイス1に接続されてもよく、次いで、アクセスネットワーク側デバイス1は、転送を実行し、アクセスネットワーク側デバイス2をコアネットワーク側デバイスに間接に接続する。端末側デバイス1は、デュアルコネクティビティ技術を使用することにより、アクセスネットワーク側デバイス1及びアクセスネットワーク側デバイス2の双方により同時にサービス提供されてもよい。アクセスネットワーク側デバイス1及びアクセスネットワーク側デバイス2の一方は、端末側デバイスのマスター基地局として機能し、他方は、端末側デバイスのセカンダリ基地局として機能する。マスター基地局はマスターセルグループ(master cell group, MCG)に対応し、セカンダリ基地局はセカンダリセルグループ(secondary cell group, SCG)に対応する。
【0028】
進化型ユニバーサル地上無線アクセス-新無線デュアルコネクティビティ(E-UTRA-NR Dual Connectivity, EN-DC)アーキテクチャにおいて、コアネットワーク側デバイスは進化型パケットコア(EPC)であり、アクセスネットワーク側デバイス1はマスター基地局として機能するロングタームエボリューション(LTE)基地局であり、アクセスネットワーク側デバイス2はセカンダリ基地局として機能する新無線(new radio, NR)基地局(すなわち、5G基地局)である。このアーキテクチャでは、X2インタフェースは、LTE基地局とNR基地局との間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。S1インタフェースは、LTE基地局とEPCとの間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。S1-Uインタフェースは、NR基地局とEPCとの間で使用され、ユーザプレーン接続のみを含む。
【0029】
新無線-進化型ユニバーサル地上無線アクセス(NR-E-UTRA Dual Connectivity, NE-DC)アーキテクチャにおいて、コアネットワーク側デバイスは5Gコアネットワーク側デバイスであり、アクセスネットワーク側デバイス1はマスター基地局として機能するNR基地局であり、アクセスネットワーク側デバイス2はセカンダリ基地局として機能するLTE基地局である。このアーキテクチャでは、X2インタフェースは、LTE基地局とNR基地局との間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。NGインタフェースは、NR基地局と5Gコアネットワーク側デバイスとの間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。NG-Uインタフェースは、LTE基地局と5Gコアネットワーク側デバイスとの間で使用され、ユーザプレーン接続のみを含む。
【0030】
次世代無線アクセスネットワーク進化型ユニバーサル地上無線アクセス-新無線デュアルコネクティビティ(NG-RAN E-UTRA-NR Dual Connectivity, NGEN-DC)において、コアネットワーク側デバイスは5Gコアネットワークデバイスであり、アクセスネットワーク側デバイス1はマスター基地局として機能するLTE基地局であり、アクセスネットワーク側デバイス2はセカンダリ基地局として機能するNR基地局である。このアーキテクチャでは、Xnインタフェースは、LTE基地局とNR基地局との間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。NG-Uインタフェースは、LTE基地局と5Gコアネットワークデバイスとの間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。NR基地局と5Gコアネットワークデバイスの間にユーザプレーン接続のみが含まれる。
【0031】
新無線-デュアルコネクティビティ(NR‐DC)シナリオにおいて、コアネットワーク側デバイスは5Gコアネットワークデバイスであり、アクセスネットワーク側デバイス1及びアクセスネットワーク側デバイス2はそれぞれマスターNR基地局及びセカンダリNR基地局である。Xnインタフェースは、NR基地局の間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。NGインタフェースは、マスターNR基地局と5Gコアネットワークデバイスとの間で使用され、制御プレーン接続を含み、任意選択でユーザプレーン接続を更に含む。NG-Uインタフェースは、セカンダリNR基地局と5Gコアネットワークデバイスとの間で使用され、ユーザプレーン接続のみを含む。
【0032】
無線通信システムでは、端末側デバイスが製造されるとき、製造者は、対応するソフトウェアバージョン番号(software version number, SVN)を設定し、ソフトウェアバージョン番号は、端末側デバイスにより現在使用されているソフトウェアバージョン情報を示す。電源投入されてからコアネットワーク側デバイスへの接続を確立するまでのプロセスにおいて、端末側デバイスは、マスクされた国際移動装置識別番号及びソフトウェアバージョン番号(International Mobile station Equipment Identity and Software Version Number, IMEISV)にSVNを含め、非アクセス層(non-access stratum, NAS)を使用することによりコアネットワーク側デバイスに通知する。IMEISVは一般的に16ビットであり、3つの構成要素、すなわち、8ビットのタイプ割り当てコード(type allocation code, TAC)、6ビットのシリアル番号(serial number, SNR)及び2ビットのSVNを含む。コアネットワーク側デバイスは、IMEISV内のSNRの最後の4ビットを1に設定して、マスクされた(masked)IMEISVを生成し、次いで、masked IMEISVを端末側デバイスにサービス提供するアクセスネットワーク側デバイスに送信してもよい。
【0033】
アクセスネットワーク側デバイスは、ネットワークサービスが端末側デバイスのソフトウェアバージョンと互換性があることを確保するために、masked IMEISVに基づいて端末のための対応する構成を生成する。しかし、デュアルコネクティビティシナリオにおいて或いはデュアルコネクティビティを実現するプロセスにおいて、端末側デバイスは少なくとも2つのアクセスネットワーク側デバイスにより同時にサービス提供されるので、少なくとも2つのアクセスネットワーク側デバイスによる構成は、端末側デバイスと互換性がない可能性があり、データ伝送効率を低減する。
【0034】
この問題に鑑みて、この出願の第1の実施形態は、端末情報の通信処理方法を提供し、これは、端末側デバイスのためのデュアルコネクティビティを実現するためにセカンダリ基地局が追加されるシナリオに適用される。
図2に示すように、当該方法は以下の内容を含む。
【0035】
S201:第1のアクセスネットワーク側デバイスは、セカンダリ基地局追加要求メッセージを第2のアクセスネットワーク側デバイスに送信し、セカンダリ基地局追加要求メッセージは、端末側デバイスのソフトウェアバージョン情報を含む。
【0036】
S202:第1のアクセスネットワーク側デバイスは、第2のアクセスネットワーク側デバイスにより送信されたセカンダリ基地局追加確認応答メッセージを受信し、セカンダリ基地局追加確認応答メッセージは、ソフトウェアバージョン情報に基づいて決定された構成を含む。
【0037】
任意選択で、端末のソフトウェアバージョン情報は、IMEISV又はmasked IMEISVである。
【0038】
201において、第1のアクセスネットワーク側デバイスは、端末のためのデュアルコネクティビティを実現するために、第2のアクセスネットワーク側デバイスを端末側デバイスのセカンダリ基地局として追加するか否かを決定してもよい。セカンダリ基地局を追加すると決定した場合、第1のアクセスネットワーク側デバイスは、セカンダリ基地局追加要求メッセージを第2のアクセスネットワーク側デバイスに送信する。
【0039】
202において、第2のアクセスネットワーク側デバイスは、受信したセカンダリ基地局追加要求メッセージに基づいて、デュアルコネクティビティが端末側デバイスのために実現できるか否かを決定してもよい。デュアルコネクティビティが端末側デバイスのために実現できる場合、第2のアクセスネットワーク側デバイスは、端末側デバイスのソフトウェアバージョン情報に基づいて、端末側デバイスが様々な技術的特性を実現する方式を識別し、端末側デバイスのための対応する構成を更に生成する。次いで、第2のアクセスネットワーク側デバイスは、構成をセカンダリ基地局追加確認応答メッセージに含め、セカンダリ基地局追加確認応答メッセージを第1のアクセスネットワーク側デバイスに送信する。この出願の実施形態における「技術的特性」は、端末側デバイスによりサポートされる様々な能力、例えば、デバイス対デバイス(device-to-device)接続がサポートされるか否か、ドライブテストの最小化(MDT)がサポートされるか否か、他の端末側デバイスのためにネットワーク側デバイスへの中継サービスを提供する能力がサポートされるか否か、及びキャリアアグリゲーションがサポートされるか否かを示してもよい。アクセスネットワーク側デバイスは、異なる技術的特性に基づいて対応する構成を生成してもよい。
【0040】
S203:第1のアクセスネットワーク側デバイスは、第2のアクセスネットワーク側デバイスにより生成された構成を端末側デバイスに送信するか、或いは、第1のアクセスネットワーク側デバイスは、構成を参照した後に新たな構成を生成し、新たな構成を端末側デバイスに送信する。
【0041】
任意選択で、セカンダリ基地局追加要求メッセージは、第1のアクセスネットワーク側デバイスにより決定されたTDMパターン構成を含んでもよい。第2のアクセスネットワーク側デバイスは、受信したTDMパターン構成に基づいて推奨されるTDMパターン構成を決定し、セカンダリ基地局追加確認応答メッセージにおいて推奨されるTDMパターン構成を第1のアクセスネットワーク側デバイスに送信し、それにより、第1のアクセスネットワーク側デバイスは、推奨されるTDMパターン構成を端末側デバイスに転送するか、或いは、推奨されるTDMパターン構成を参照して新たなTDMパターン構成を生成し、新たなTDMパターン構成を端末側デバイスに送信する。TDMパターンは、第1のアクセスネットワーク側デバイスとのデータ伝送を実行するための期間と、第2のアクセスネットワーク側デバイスとのデータ伝送を実行するための期間とを示す。
【0042】
デュアルコネクティビティが完了した後に、端末側デバイスを共同でサービス提供するために、第1のアクセスネットワーク側デバイスはマスター基地局として機能し、第2のアクセスネットワーク側デバイスはセカンダリ基地局として機能する。端末側デバイスは、構成に基づいて、マスター基地局及びセカンダリ基地局とデータ伝送を実行してもよく、構成は、任意選択で、第1のアクセスネットワーク側デバイスから受信したTDMパターン構成を更に含む。
【0043】
この出願の第1の実施形態において提供される技術的解決策を適用することにより、デュアルコネクティビティにおいて、セカンダリ基地局は、端末のソフトウェアバージョン情報に対応する関連する構成を生成することに関与し、アクセスネットワーク側デバイスにより構成された端末側デバイスのための構成の間で互換性がない問題が発生する可能性を低減し、それにより、データ伝送効率を改善する。
【0044】
デュアルコネクティビティシナリオにおいて、端末側デバイスは、第1のアクセスネットワーク側デバイス及び第2のアクセスネットワーク側デバイスとデータ伝送を実行してもよい。しかし、端末側デバイスが移動するにつれて、マスター基地局は、第1のアクセスネットワーク側デバイスから他のアクセスネットワーク側デバイス(第3のアクセスネットワーク側デバイスと仮定される)にハンドオーバされてもよい。ハンドオーバの後に、端末側デバイスは、データ伝送を実行するために、依然としてハンドオーバの前の構成を使用してもよい。その結果、ハンドオーバの後のデータ伝送効率が低減され、特に構成がTDMパターン構成又はアップリンク電力構成であるとき、データ伝送効率が大幅に低減される。
【0045】
上記の技術的問題に鑑みて、この出願の第2の実施形態は、端末情報の通信処理方法を提供し、これは、デュアルコネクティビティシナリオに適用される。
図3に示すように、当該方法は以下の内容を含む。デュアルコネクティビティシナリオにおいて、第1のアクセスネットワーク側デバイスは端末側デバイスのマスター基地局であり、第2のアクセスネットワーク側デバイスは端末側デバイスのセカンダリ基地局であり、第3のアクセスネットワーク側デバイスは端末側デバイスがハンドオーバされるべきターゲット基地局である。
【0046】
S301:第1のアクセスネットワーク側デバイスは、ハンドオーバ要求を第3のアクセスネットワーク側デバイスに送信する。
【0047】
任意選択で、ハンドオーバ要求は、第1の構成を含むか、或いは、第1の構成が存在するか否かを示し、第1の構成は、端末側デバイスが第1のアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの第1の時分割多重パターンTDM pattern構成、及び第1のアップリンク電力構成のうち少なくとも1つを含む。
【0048】
第1のTDMパターンは、端末側デバイスがソース基地局へのアップリンク伝送を実行できる期間と、端末側デバイスがセカンダリソース基地局へのアップリンク伝送を実行できる期間とを示すために使用され、端末側デバイスはデュアルコネクティビティで構成される。第1のアップリンク電力構成は、マスター基地局又はセカンダリ基地局へのアップリンク送信を実行するために端末側デバイスにより使用される最大電力を示す。
【0049】
S302:第3のアクセスネットワーク側デバイスは、ハンドオーバ要求確認応答を第1のアクセスネットワーク側デバイスに送信する。
【0050】
任意選択で、ハンドオーバ要求確認応答は、第2の構成を含み、第2の構成は、以下のもの、すなわち、
端末側デバイスが第3のアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの(すなわち、ハンドオーバが完了した後の)第2のTDMパターン構成、端末側デバイスが第3のアクセスネットワーク側デバイスによりサービス提供されるときの(ハンドオーバが完了した後の)第2のアップリンク電力構成(第2のアップリンク電力構成は、ターゲット基地局へのアップリンク送信を実行するために端末側デバイスにより使用される最大電力を示す)、及び第1の構成を解放又は保留することを示す情報のうち1つ又は組み合わせを含む。
【0051】
任意選択で、第3のアクセスネットワーク側デバイスは、ハンドオーバの後にデュアルコネクティビティを実現するために、ハンドオーバプロセスにおいて端末側デバイスのためにターゲットセカンダリ基地局(
図4に示す)を追加すること、又はハンドオーバプロセスにおいて端末側デバイスのためにセカンダリ基地局を変更すること(すなわち、
図5に示すように、ソースセカンダリ基地局をターゲットセカンダリ基地局に変更すること)を決定するためにターゲットマスタ基地局として使用されてもよい。第3のアクセスネットワーク側デバイスは、第2のTDMパターンを構成してもよい。第2のTDMパターンは、端末側デバイスがターゲットマスタ基地局へのアップリンク伝送を実行する期間と、端末側デバイスがターゲットセカンダリ基地局へのアップリンク伝送を実行する期間とを示す。任意選択で、ターゲットセカンダリ基地局は、ソースセカンダリ基地局でもよい。この場合、ハンドオーバプロセスにおいて、ソースセカンダリ基地局は、ハンドオーバの前後に端末側デバイスのセカンダリ基地局として変更されないままである。
【0052】
任意選択で、セカンダリ基地局として機能する第2のアクセスネットワーク側デバイスは、ハンドオーバの前、間及び後に変更されないままである。
【0053】
任意選択で、第2の構成が第2のTDMパターン構成を含むとき、第2の構成は、第2のTDMパターン構成の有効時点を更に含む。第1のアクセスネットワーク側デバイスは、第2の構成を端末側デバイスに転送してもよい。端末側デバイスは、有効時点において第2のTDMパターン構成を有効にし、第2のTDMパターン構成に基づいて第3のアクセスネットワーク側デバイスと通信してもよい。任意選択で、他の実現方式では、第2の構成は、第2のTDMパターン構成に特有のタイマのタイミング持続時間を含んでもよい。タイマが満了した後に、端末側デバイスは第2のTDMパターン構成を有効にする。
【0054】
有効時点は、端末側デバイスがランダムアクセスプロセスを実行することにより第3のアクセスネットワーク側デバイスにアクセスした後(すなわち、S304が完了した後)、又はランダムアクセス要求がランダムアクセスプロセスにおいて送信された後でもよい。ランダムアクセス要求は、ランダムアクセスプリアンブル(preamble)又は復調参照信号(DMRS)でもよい。この実現方式では、ランダムアクセスプロセスを実行すること又は端末側デバイスによりランダムアクセス要求を送信することは、TDMパターン構成により制限されない。
【0055】
任意選択で、302において、第3のアクセスネットワーク側デバイスは、端末側デバイスがハンドオーバされた後にデュアルコネクティビティが構成されるか否か、及び干渉又は電力共有問題が存在するか否かを決定する。デュアルコネクティビティが構成されていない場合、デュアルコネクティビティが構成されているが干渉が存在しない場合、又はデュアルコネクティビティが構成されているが電力共有問題が存在しない場合、第2の構成は、第1の構成を解放することを示す。デュアルコネクティビティが構成され、干渉又は電力共有問題が存在する場合、第2の構成は、第1の構成、第2のTDMパターン構成又は第2のアップリンク電力構成を保留することを示す情報を含む。
【0056】
任意選択で、ハンドオーバ要求が第1の構成を含むとき、第3のアクセスネットワーク側デバイスは、第1の構成に基づいて第2の構成を決定してもよい。ハンドオーバ要求が、第1の構成が存在するか否かを示す指示を含むとき、第3のアクセスネットワーク側デバイスは、第2の構成を自律的に決定してもよい。第3のアクセスネットワーク側デバイスが、第2のTDMパターン構成又は第2のアップリンク電力構成が構成される必要があると決定した場合、第2の構成は、第2のTDMパターン構成又は第2のアップリンク電力構成を含む。第3のアクセスネットワーク側デバイスが、第2のTDMパターン構成も第2のアップリンク電力構成も構成される必要がないと決定した場合、第2の構成は、第1の構成を解放することを示す情報を含む。
【0057】
任意選択で、ハンドオーバ要求が第1の構成を含まないとき、第3のアクセスネットワーク側デバイスは、第2の構成を自律的に決定する。例えば、第3のアクセスネットワーク側デバイスが、TDMパターンが構成される必要がないと決定した場合、第2の構成は、第1の構成を解放するための指示を含む。TDMパターンが構成される必要がある場合、第2の構成は、第2のTDMパターン構成又はアップリンク電力構成を含む。
【0058】
S303:ソース基地局は、ハンドオーバコマンドを端末側デバイスに送信する。任意選択で、ハンドオーバコマンドは、第2の構成を含む。
【0059】
S304:端末側デバイスは、ランダムアクセスプロセスを実行することにより、第3のアクセスネットワーク側デバイスにアクセスする。
【0060】
304において、ハンドオーバコマンドが第2の構成を含むとき、端末側デバイスは、ランダムアクセスプロセスにおいて或いはランダムアクセスプロセスが完了した後に、第2の構成に基づいて第3のアクセスネットワーク側デバイスと通信してもよい。ハンドオーバコマンドが第2の構成を含まないとき、端末側デバイスはデフォルトで第1の構成を解放する。
【0061】
第2の実施形態において提供される技術的解決策を適用することにより、端末側デバイスは、第3のアクセスネットワーク側デバイスの構成と整合する構成を維持でき、それにより、端末側デバイスが不適切な構成を使用するので、端末側デバイスとターゲット基地局との間の通信効率が低減されるという問題を回避する。
【0062】
この出願の第3の実施形態は、通信処理装置600を提供する。
図6は、通信処理装置のユニットの概略構造図である。通信処理装置600は、受信ユニット601と、送信ユニット602とを含む。
【0063】
この出願の第3の実施形態において提供される通信処理装置600は、第1の実施形態又は第2の実施形態における端末側デバイスでもよく、端末側デバイスにより実行される方法を実行する。対応して、通信処理装置600は、処理ユニット603を更に含む。具体的には、受信ユニット601は、第1の実施形態、第2の実施形態又は第3の実施形態における端末側デバイスの受信動作を実行するように構成され、送信ユニット602は、端末側デバイスの送信動作を実行するように構成され、処理ユニット603は、端末側デバイスの決定のような処理動作を実行するように構成される。詳細については、第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態に記載の内容を参照する。
【0064】
この出願の第3の実施形態において提供される通信処理装置600は、代替として、アクセスネットワーク側デバイスでもよく、第1の実施形態又は第2の実施形態におけるアクセスネットワーク側デバイスにより実行される方法を実現するように構成される。具体的には、受信ユニット601は、アクセスネットワーク側デバイスの受信動作を実行するように構成され、送信ユニット602は、アクセスネットワーク側デバイスの送信動作を実行するように構成される。詳細については、第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態に記載の内容を参照する。
【0065】
具体的なハードウェア実現方式では、
図7における通信処理装置のハードウェアの概略構造図に示すように、受信ユニット601の機能は受信機701により具体的に実現されてもよく、送信ユニット602の機能は送信機702により実現されてもよく、処理ユニット603の機能はプロセッサ703により具体的に実現されてもよい。通信処理装置は、様々な電子線、例えば、バス704、メモリ705及び通信インタフェース706を更に含んでもよい。メモリは命令コードを含んでもよい。命令コードがプロセッサ703により呼び出されたとき、第1の実施形態又は第2の実施形態におけるアクセスネットワーク側デバイス又は端末側デバイスの機能が実現される。
【0066】
当業者は、本発明の実施形態が方法、システム又はコンピュータプログラム製品として提供されてもよいことを理解すべきである。したがって、本発明は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを有する実施形態の形式を使用してもよい。さらに、本発明は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つ以上のチップシステム又はコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光メモリ等を含むが、これらに限定されない)に実現されたコンピュータプログラム製品の形式を使用してもよい。
【0067】
本発明は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、コンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記載されている。コンピュータプログラム命令は、フローチャート及び/又はブロック図の各プロセス及び/又は各ブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図のプロセス及び/又はブロックの組み合わせを実現するために使用されてもよいことが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋め込みプロセッサ、又は他のプログラム可能データ処理デバイスのプロセッサが機械を生成するために提供されてもよく、それにより、他のプログラム可能データ処理デバイスのコンピュータ又はプロセッサにより実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセス及び/又はブロック図の1つ以上のブロックにおいて特定の機能を実現するための装置を生成する。
【0068】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理デバイスに特定の方式で動作するように命令できるコンピュータ読み取り可能メモリに記憶されてもよく、それにより、コンピュータ読み取り可能メモリに記憶された命令は、命令装置を含むアーチファクトを生成する。命令装置は、フローチャートの1つ以上のプロセス及び/又はブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実現する。
【0069】
これらのコンピュータプログラム命令は、代替として、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理デバイスにロードされてもよく、それにより、一連の動作及びステップがコンピュータ又は他のプログラム可能デバイス上で実行され、コンピュータで実現される処理を生成する。したがって、コンピュータ又は他のプログラム可能デバイス上で実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセス及び/又はブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実現するためのステップを提供する。