(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】タッチモジュール、表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240917BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240917BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20240917BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240917BHJP
H10K 50/844 20230101ALI20240917BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20240917BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20240917BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20240917BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G06F3/041 640
G06F3/044 122
G06F3/044 125
G09F9/00 366A
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H10K50/844
H10K59/122
H10K59/131
H10K59/40
(21)【出願番号】P 2021569529
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2020088409
(87)【国際公開番号】W WO2021217614
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2023-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】何 帆
(72)【発明者】
【氏名】董 向丹
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 宏▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲顔▼ 俊
(72)【発明者】
【氏名】▲同▼ 可蒙
(72)【発明者】
【氏名】樊 ▲聡▼
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110568963(CN,A)
【文献】特開2017-016655(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106227380(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0117304(US,A1)
【文献】特開2016-042358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/03-3/047
G09F9/30-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、
基板と、
前記基板の1つの表面に設置される駆動回路構造層と、
前記駆動回路構造層の前記基板から離れる表面に設置され、複数の発光領域と、隣接する2つの前記発光領域の間に位置する非発光領域とを備える発光層と、
前記発光層の前記基板から離れる表面に設置されるパッケージ層と、
前記パッケージ層の前記基板から離れる表面に設置され、複数の中空パターンを有し、タッチエリアと、前記タッチエリアを取り囲んで設置される外周信号配線エリアと、前記外周信号配線エリアを取り囲んで設置されるフレームエリアとを備える絶縁誘電体層と、
第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極と、前記第1タッチ電極と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、前記第1方向と前記第2方向が交差する複数の第2タッチ電極とを備え、前記絶縁誘電体層の表面に設置され且つ前記タッチエリアに位置するタッチ電極パターンと、
前記絶縁誘電体層の表面に設置され、且つ前記外周信号配線エリアに位置し、前記タッチ電極パターンに電気的に接続され、間隔を置いて配置される複数のタッチ信号線と、を備え、
前記中空パターンは前記タッチ電極パターン又は前記タッチ信号線の周りに設置され、少なくとも一部の前記中空パターンの前記基板での正投影は、前記タッチ電極パターン、前記タッチ信号線及び前記発光領域の前記基板での正投影と重複しないことを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極は前記絶縁誘電体層の同一表面に設置され、前記表示パネルは更にブリッジ電極を備え、
前記ブリッジ電極は前記絶縁誘電体層の前記第1タッチ電極から離れる他方の表面に設置され、前記第1タッチ電極は前記第2方向に沿って間隔を置いて配置される複数の第1タッチサブ電極を備え、前記ブリッジ電極は前記絶縁誘電体層を通る第1ビアによって、隣接する2つの前記第1タッチサブ電極に電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
複数の前記中空パターンは間隔を置いて配置される複数の第1スルーホールを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記中空パターンは前記タッチ電極パターンの周りに設置され、前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極はいずれも複数のメッシュ構造を備え、前記メッシュ構造は多角形であり、且つ前記メッシュ構造の前記基板での正投影は前記発光領域と重複せず、前記中空パターンは間隔を置いて配置される複数の前記第1スルーホールであり、複数の前記第1スルーホールはほぼ前記メッシュ構造の縁部に沿って配置され、且つ複数の前記第1スルーホールの前記基板での正投影は、前記発光領域の前記基板での正投影と前記メッシュ構造の前記基板での正投影との間に位置することを特徴とする請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
複数の前記中空パターンは複数の第1ストリップ状凹溝を備え、前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極はいずれも複数のメッシュ構造を備え、前記メッシュ構造は多角形であり、且つ前記メッシュ構造の前記基板での正投影は前記発光領域と重複せず、前記中空パターンは複数の前記第1ストリップ状凹溝であり、前記第1ストリップ状凹溝はほぼ前記メッシュ構造の少なくとも1つの縁部に沿って延在し、前記第1ストリップ状凹溝の前記基板での正投影の少なくとも一部は、前記発光領域の前記基板での正投影と前記メッシュ構造の前記基板での正投影との間に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示パネル。
【請求項6】
各前記発光領域は1つの前記メッシュ構造の内に位置し、前記第1ストリップ状凹溝は複数の前記メッシュ構造と交差し、隣接する2つの前記第1ストリップ状凹溝はそれぞれ前記発光領域の相対両側に位置することを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記中空パターンは前記タッチ信号線の周りに設置され、前記中空パターンは更に前記タッチ信号線の前記タッチエリアから離れる側に設置されることを特徴とする請求項1~
3又は5~6のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記中空パターンは複数の第2ストリップ状凹溝であり、複数の前記第2ストリップ状凹溝の延在方向は、タッチ信号線の延在方向に平行し、又はタッチ信号線の延在方向に垂直であることを特徴とする請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記タッチ信号線は前記絶縁誘電体層の基板から離れる側に設置される第1タッチ信号線と、前記絶縁誘電体層の前記基板に近接する側に設置される第2タッチ信号線とを備え、前記第1タッチ信号線と前記第2タッチ信号線は前記絶縁誘電体層を通る第2ビアによって電気的に接続されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記中空パターンの中空深さは前記絶縁誘電体層の厚さ以下であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項11】
少なくとも一部の前記メッシュ構造は前記メッシュ構造を通る第2スルーホールを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記第1スルーホールは、
前記第1スルーホールの内径が3~5マイクロメートルであること、
隣接する2つの前記第1スルーホールの間の距離が3~5マイクロメートルであること、
前記第1スルーホールと前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極との距離がそれぞれ5マイクロメートル以下であること、
前記第1スルーホールと前記タッチ信号線との距離が5マイクロメートル以下であること、のうちの少なくとも1つの条件を満足することを特徴とする請求項3又は4に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1ストリップ状凹溝は、
前記第1ストリップ状凹溝の幅が3~5マイクロメートルであること、
前記第1ストリップ状凹溝と前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極との距離がそれぞれ5マイクロメートル以下であること、
前記第1ストリップ状凹溝と前記タッチ信号線との距離が5マイクロメートル以下であること、のうちの少なくとも1つの条件を満足することを特徴とする請求項5又は6に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第2ストリップ状凹溝の幅は10~20マイクロメートルであり、隣接する2つの前記第2ストリップ状凹溝の間の距離は5~8マイクロメートルであることを特徴とする請求項8に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記メッシュ構造の幅はいずれもdであり、前記第2スルーホールの内径はrであり、d/4≦r≦d/3であることを特徴とする請求項11に記載の表示パネル。
【請求項16】
dは10~15マイクロメートルであり、隣接する2つの前記第2スルーホールの間の距離は3~5マイクロメートルであることを特徴とする請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
第1電極と、
前記駆動回路構造層の前記基板から離れる表面に設置され、且つ複数の画素開口を定義する画素定義層と、
複数の前記画素開口に設置される有機発光層と、
前記有機発光層の前記第1電極から離れる側に設置される第2電極と、を備え、
前記中空パターンの前記基板での正投影は前記画素定義層の前記基板での正投影の内に位置することを特徴とする請求項1~16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載の表示パネルを備えることを特徴とする表示装置。
【請求項19】
タッチモジュールであって、
絶縁誘電体層と、
前記絶縁誘電体層の表面に設置されるタッチ電極パターンと、を備え、
前記タッチ電極パターンは、
第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極と、
前記第1タッチ電極と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、前記第1方向と前記第2方向が交差する複数の第2タッチ電極と、を備え、
前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極はいずれも複数のメッシュ構造を備え、少なくとも一部の前記メッシュ構造は前記メッシュ構造を通る複数の第2スルーホールを有し、
前記メッシュ構造の幅はいずれもdであり、前記第2スルーホールの内径はrであり、d/4≦r≦d/3であることを特徴とするタッチモジュール。
【請求項20】
タッチモジュールであって、
複数の中空パターンを有し、タッチエリアと、前記タッチエリアを取り囲んで設置される外周信号配線エリアと、前記外周信号配線エリアを取り囲んで設置されるフレームエリアとを備える絶縁誘電体層と、
第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極と、前記第1タッチ電極と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、前記第1方向と前記第2方向が交差する複数の第2タッチ電極とを備え、前記絶縁誘電体層の表面に設置され且つ前記タッチエリアに位置するタッチ電極パターンと、
前記絶縁誘電体層の表面に設置され、且つ前記外周信号配線エリアに位置し、前記タッチ電極パターンに電気的に接続され、間隔を置いて配置される複数のタッチ信号線と、を備え、
前記中空パターンは前記タッチ電極パターン及び/又は前記タッチ信号線の周りに設置され、少なくとも一部の前記中空パターンは前記タッチ電極パターン及び前記タッチ信号線と重複しないことを特徴とするタッチモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はタッチ技術分野に関し、具体的に、タッチモジュール、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
AMOLED技術の急速な発展に伴い、スマートフォンの発展は全面ディスプレイ、折り畳み式ディスプレイ時代に入っており、ユーザーに良好な使用経験を提供するために、巻き付け着用、折り畳み等の製品は必ず将来の表示分野における重要な発展方向となる。近年、巻き付け着用、折り畳み製品はますます注目されており、巻き付け着用、折り畳み製品のタッチに基づくFMLOC技術は特に重要となるが、巻き付け、折り畳み等の動作のスクリーンへの要件が高まるにつれて、巻き付け及び折り畳み過程において金属配線断裂(Crack)現象が顕著になり、同様に、FMLOCタッチ技術(即ち、Y-octa技術であり、バックプレーン回路表示領域に直接にプロセスにより金属メッシュ(Metal Mesh)配線を製造して、FMLOC技術におけるTx及びRxチャネルを構成してタッチ機能を実現する)にもこの問題がある。しかしながら、折り畳みFMLOC製品において、タッチモジュールにおける絶縁誘電体層の応力が効果的に解放できないため、絶縁誘電体層が破裂するとFMLOC金属配線も断裂し、それによりFMLOC信号チャネルが遮断されて信号が正常に伝送できなくなり、それによりタッチ性能に影響してしまう。
【0003】
従って、表示パネルにおけるタッチモジュールについての研究を深く進める必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は少なくとも関連技術における技術的問題の1つをある程度で解決するように意図されている。このために、本開示の目的の1つは表示パネルを提供することであり、折り曲げ・巻き付け過程において、該表示パネルにおけるタッチモジュールのタッチ電極パターンが断裂しにくく、それにより表示装置の優れたタッチ性能を確保する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様では、本開示は表示パネルを提供する。本開示の実施例によれば、該表示パネルは、
基板と、
前記基板の1つの表面に設置される駆動回路構造層と、
前記駆動回路構造層の前記基板から離れる表面に設置され、複数の発光領域と、隣接する2つの前記発光領域の間に位置する非発光領域とを備える発光層と、
前記発光層の前記基板から離れる表面に設置されるパッケージ層と、
前記パッケージ層の前記基板から離れる表面に設置され、複数の中空パターンを有し、タッチエリアと、前記タッチエリアを取り囲んで設置される外周信号配線エリアと、前記外周信号配線エリアを取り囲んで設置されるフレームエリアとを備える絶縁誘電体層と、
第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極と、前記第1タッチ電極と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、前記第1方向と前記第2方向が交差する複数の第2タッチ電極とを備え、前記絶縁誘電体層の表面に設置され且つ前記タッチエリアに位置するタッチ電極パターンと、
前記絶縁誘電体層の表面に設置され、且つ前記外周信号配線エリアに位置し、前記タッチ電極パターンに電気的に接続され、間隔を置いて配置される複数のタッチ信号線と、を備え、
前記中空パターンは前記タッチ電極パターン及び/又は前記タッチ信号線の周りに設置され、少なくとも一部の前記中空パターンの前記基板での正投影は、前記タッチ電極パターン、前記タッチ信号線及び前記発光領域の前記基板での正投影と重複しない。
これにより、絶縁誘電体層に複数の中空パターンを設置するため、該タッチモジュールを使用する表示パネル又はディスプレイの折り曲げ・巻き付け過程において、中空パターンは湾曲による応力を効果的に解放することができ、それによりタッチ電極パターンの破裂を回避し、タッチ信号チャネルの遮断を回避し、即ちタッチ電極パターンを保護する目的を効果的に実現する。
【0006】
本開示の実施例によれば、前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極は前記絶縁誘電体層の同一表面に設置され、前記表示パネルは更にブリッジ電極を備え、前記ブリッジ電極は前記絶縁誘電体層の前記第1タッチ電極から離れる他方の表面に設置され、前記第1タッチ電極は前記第2方向に沿って間隔を置いて配置される複数の第1タッチサブ電極を備え、且つ前記ブリッジ電極は前記絶縁誘電体層を通る第1ビアによって、隣接する2つの前記第1タッチサブ電極に電気的に接続される。
【0007】
本開示の実施例によれば、複数の前記中空パターンは、複数の第1ストリップ状凹溝及び/又は間隔を置いて配置される複数の第1スルーホールを備える。
【0008】
本開示の実施例によれば、前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極はいずれも複数のメッシュ構造を備え、前記メッシュ構造は多角形であり、且つ前記メッシュ構造の前記基板での正投影は前記発光領域と重複せず、前記中空パターンは間隔を置いて配置される複数の前記第1スルーホールであり、複数の前記第1スルーホールはほぼ前記メッシュ構造の縁部に沿って配置され、且つ複数の前記第1スルーホールの前記基板での正投影は、前記発光領域の前記基板での正投影と前記メッシュ構造の前記基板での正投影との間に位置する。
【0009】
本開示の実施例によれば、前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極はいずれも複数のメッシュ構造を備え、前記メッシュ構造は多角形であり、且つ前記メッシュ構造の前記基板での正投影は前記発光領域と重複せず、前記中空パターンは複数の前記第1ストリップ状凹溝であり、前記第1ストリップ状凹溝はほぼ前記メッシュ構造の少なくとも1つの縁部に沿って延在し、前記第1ストリップ状凹溝の前記基板での正投影は、少なくとも部分的に前記発光領域の前記基板での正投影と前記メッシュ構造の前記基板での正投影との間に位置する。
【0010】
本開示の実施例によれば、各前記発光領域は1つの前記メッシュ構造の内に位置し、前記第1ストリップ状凹溝は複数の前記メッシュ構造と交差し、隣接する2つの前記第1ストリップ状凹溝はそれぞれ前記発光領域の相対両側に位置する。
【0011】
本開示の実施例によれば、前記中空パターンは更に前記タッチ信号線の前記タッチエリアから離れる側に設置される。
【0012】
本開示の実施例によれば、前記中空パターンは複数の第2ストリップ状凹溝であり、複数の前記第2ストリップ状凹溝の延在方向は、タッチ信号線の延在方向に平行し、又はタッチ信号線の延在方向に垂直である。
【0013】
本開示の実施例によれば、前記タッチ信号線は前記絶縁誘電体層の基板から離れる側に設置される第1タッチ信号線と、前記絶縁誘電体層の前記基板に近接する側に設置される第2タッチ信号線とを備え、前記第1タッチ信号線と前記第2タッチ信号線は前記絶縁誘電体層を通る第2ビアによって電気的に接続される。
【0014】
本開示の実施例によれば、前記中空パターンの中空深さは前記絶縁誘電体層の厚さ以下である。
【0015】
本開示の実施例によれば、少なくとも一部の前記メッシュ構造は前記メッシュ構造を通る第2スルーホールを有する。
【0016】
本開示の実施例によれば、前記第1スルーホールは、前記第1スルーホールの内径が3~5マイクロメートルであること、隣接する2つの前記第1スルーホールの間の距離が3~5マイクロメートルであること、前記第1スルーホールと前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極との距離がそれぞれ5マイクロメートル以下であること、前記第1スルーホールと前記タッチ信号線との距離が5マイクロメートル以下であること、のうちの少なくとも1つの条件を満足する。
【0017】
本開示の実施例によれば、前記第1ストリップ状凹溝は、前記第1ストリップ状凹溝の幅が3~5マイクロメートルであること、前記第1ストリップ状凹溝と前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極との距離がそれぞれ5マイクロメートル以下であること、前記第1ストリップ状凹溝と前記タッチ信号線との距離が5マイクロメートル以下であること、のうちの少なくとも1つの条件を満足する。
【0018】
本開示の実施例によれば、前記第2ストリップ状凹溝の幅は10~20マイクロメートルであり、隣接する2つの前記第2ストリップ状凹溝の間の距離は5~8マイクロメートルである。
【0019】
本開示の実施例によれば、前記メッシュ構造の幅はいずれもdであり、前記第2スルーホールの内径はrであり、d/4≦r≦d/3である。
【0020】
本開示の実施例によれば、dは10~15マイクロメートルであり、隣接する2つの前記第2スルーホールの間の距離は3~5マイクロメートルである。
【0021】
本開示の実施例によれば、前記表示パネルは、第1電極と、前記駆動回路構造層の前記基板から離れる表面に設置され、且つ複数の画素開口を定義する画素定義層と、複数の前記画素開口に設置される有機発光層と、前記有機発光層の前記第1電極から離れる側に設置される第2電極とを備え、前記中空パターンの前記基板での正投影は前記画素定義層の前記基板での正投影の内に位置する。
【0022】
本願の他の態様では、本願はタッチモジュールを提供する。本開示の実施例によれば、前記タッチモジュールは絶縁誘電体層と、前記絶縁誘電体層の表面に設置されるタッチ電極パターンと、を備え、前記タッチ電極パターンは第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極と、前記第1タッチ電極と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、前記第1方向と前記第2方向が交差する複数の第2タッチ電極と、を備え、前記第1タッチ電極及び前記第2タッチ電極はいずれも複数のメッシュ構造を備え、少なくとも一部の前記メッシュ構造は前記メッシュ構造を通る複数の第2スルーホールを有する。これにより、第2スルーホールの設置によって、タッチ電極パターンの折り曲げ・巻き付けによる応力を直接に解放することができ、断裂による信号伝送への影響を回避する。
【0023】
本願の他の態様では、本願はタッチモジュールを提供する。本願の実施例によれば、前記タッチモジュールは、
複数の中空パターンを有し、タッチエリアと、前記タッチエリアを取り囲んで設置される外周信号配線エリアと、前記外周信号配線エリアを取り囲んで設置されるフレームエリアとを備える絶縁誘電体層と、
第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極と、前記第1タッチ電極と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、前記第1方向と前記第2方向が交差する複数の第2タッチ電極とを備え、前記絶縁誘電体層の表面に設置され且つ前記タッチエリアに位置するタッチ電極パターンと、
前記絶縁誘電体層の表面に設置され、且つ前記外周信号配線エリアに位置し、前記タッチ電極パターンに電気的に接続され、間隔を置いて配置される複数のタッチ信号線と、を備え、
前記中空パターンは前記タッチ電極パターン及び/又は前記タッチ信号線の周りに設置され、少なくとも一部の前記中空パターンは前記タッチ電極パターン及び前記タッチ信号線と重複しない。
これにより、絶縁誘電体層に複数の中空パターンを設置するため、該タッチモジュールを使用する表示パネル又はディスプレイの折り曲げ・巻き付け過程において、中空パターンは湾曲による応力を効果的に解放することができ、それによりタッチ電極パターンの破裂を回避し、タッチ信号チャネルの遮断を回避し、即ちタッチ電極パターンを保護する目的を効果的に実現する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は本開示の一実施例における表示パネルの構造模式図である。
【
図2】
図2は本開示の一実施例における表示パネルのタッチモジュールの平面構造模式図である。
【
図3】
図3は図
2におけるSエリアの拡大図である。
【
図4】
図4は
図3におけるタッチモジュールのAA′に沿う断面図である。
【
図6】
図6は本開示の他の実施例における図
2におけるSエリアの拡大図である。
【
図7】
図7は本開示の更なる実施例における図
2におけるSエリアの拡大図である。
【
図9】
図9は図
2におけるXエリアの拡大図である。
【
図10】
図10は本開示の更なる実施例における表示パネルのタッチモジュールの構造模式図である。
【
図11】
図11は本開示の更なる実施例における表示パネルのタッチモジュールの構造模式図である。
【
図12】
図12は本開示の更なる実施例における表示パネルのタッチモジュールの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に本開示の実施例を詳しく説明し、前記実施例の例は図面に示され、同様又は類似の番号は同様又は類似の素子、又は同様又は類似の機能を持つ素子を示す。以下に図面を参照しながら説明する実施例は例示的なものであって、本開示を解釈するためのものに過ぎず、本開示を制限するものと理解されるべきではない。
【0026】
なお、用語の「第1」、「第2」は説明のためのものに過ぎず、相対重要性を指示又は暗示し、又は指す技術的特徴の数を暗示的に示すものと理解されるべきではない。これにより、「第1」、「第2」で限定される特徴は1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。更に、本開示の説明において、特に説明しない限り、「複数」の意味は2つ以上である。
【0027】
本開示の一態様では、本開示は表示パネルを提供する。本開示の実施例によれば、
図1~
図9(
図3、
図6及び
図7は
図2におけるSエリアの拡大図であり、且つタッチ電極パターンを説明しやすくするために、
図2におけるタッチエリア及び外周信号配線エリアに絶縁誘電体層構造を図示せず、
図9は
図2におけるXエリアの拡大図である)を参照して、該表示パネルは、
基板51と、
前記基板51の1つの表面に設置される駆動回路構造層と、
前記駆動回路
構造層の前記基板51から離れる表面に設置され、複数の発光領域AAと、隣接する2つの前記発光領域の間に位置する非発光領域BBとを備える発光層と、
前記発光層の前記基板51から離れる表面に設置されるパッケージ層と、
複数の中空パターン11(
図2に図示せず)を有し、タッチエリア12と、タッチエリア12を取り囲んで設置される外周信号配線エリア13と、外周信号配線エリア13を取り囲んで設置されるフレームエリア14とを備える絶縁誘電体層10と、
第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極21と、第1タッチ電極21と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、第1方向と第2方向が交差する複数の第2タッチ電極22とを備え、絶縁誘電体層10の表面に設置され、且つタッチエリア12に位置するタッチ電極パターン20と、
絶縁誘電体層10の表面に設置され、且つ外周信号配線エリア13に位置し、タッチ電極パターン20に電気的に接続され、間隔を置いて配置される複数のタッチ信号線30と、を備え、
中空パターン11はタッチ電極パターン20及び/又はタッチ信号線30の周りに設置され、少なくとも一部の前記中空パターン11の前記基板51での正投影は、前記タッチ電極パターン20、前記タッチ信号線30及び前記発光領域AAの前記基板
51での正投影と重複しない。
これにより、絶縁誘電体層に複数の中空パターンを設置するため、該タッチモジュールを使用する表示パネル又はディスプレイの折り曲げ・巻き付け過程において、中空パターンは湾曲による応力を効果的に解放することができ、それによりタッチ電極パターン及び/又はタッチ信号線の破裂を回避し、タッチ信号チャネルの遮断を回避し、即ちタッチ電極パターン及び/又はタッチ信号線を保護する目的を効果的に実現する。且つ、外力の作用がある場合、中空パターンは阻止力を形成して、タッチ電極パターン及び/又はタッチ信号線を更に保護することができる。
【0028】
本開示の実施例によれば、
図1を参照して、表示パネルは基板51と駆動回路構造層との間に設置されるバッファ層52を更に備え、基板51から離れる方向において、駆動回路構造層は順次設置される活性層53、第1ゲート絶縁層54、ゲート541、第1層間誘電体層55、第
2層間誘電体層56、ドレイン電極571、ソース電極572、第2ゲート絶縁層58、第1平坦層59、導電接続層591(導電接続層がビアによってドレイン電極に電気的に接続される)、第2平坦層592を備える。
【0029】
本開示の実施例によれば、
図1を参照して、表示パネルは、
第1電極71と、
駆動回路構造層の基板51から離れる表面(即ち、第2平坦層592の基板から離れる表面)に設置され、且つ複数の画素開口61を定義する画素定義層60と、
複数の画素開口61に設置される有機発光層72と、
有機発光層72の第1電極71から離れる側に設置される第2電極73と、を備え、
中空パターン11の前記基板
51での正投影は画素定義層60の基板
51での正投影の内に位置する。
これにより、該構造のFMLOCディスプレイは比較的優れた折り曲げ・巻き付け性能を有し、且つタッチ電極パターンが断裂しにくい。
【0030】
本開示の実施例によれば、タッチモジュール(絶縁誘電体層及びタッチ電極パターンを備える)の具体的な構造に対して特別な要求がなく、当業者は実際の状況に応じて柔軟的に選択することができる。いくつかの実施例では、
図2及び
図5(
図5は
図2におけるブリッジ電極23でのタッチモジュールの断面図である)を参照して、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22は絶縁誘電体層10の同一表面に設置され、第1タッチ電極21は第2方向に沿って間隔を置いて配置される複数の第1タッチサブ電極211を備え、表示パネルは更にブリッジ電極23を備え、ブリッジ電極23は絶縁誘電体層10の第1タッチ電極21から離れる他方の表面に設置され、且つブリッジ電極23は絶縁誘電体層10を通る第1ビアによって、隣接する2つの第1タッチサブ電極211に電気的に接続される。他のいくつかの実施例では、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22は、それぞれ絶縁誘電体層10の対向して設置される2つの表面に設置され、このとき、ブリッジ電極を設置する必要がない。
【0031】
なお、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22のうちの一方は駆動電極(Tx)とされ、他方はセンシング電極(Rx)とされる。
【0032】
絶縁誘電体層の具体的な材料に対しても特別な要求がなく、当業者は実際の状況に応じて従来技術における絶縁誘電体層を形成するための材料を柔軟的に選択することができ、例えば、絶縁誘電体層の形成材料は窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、有機絶縁材料等を含むが、それらに限らない。
【0033】
本開示の実施例によれば、
図3及び
図6を参照して、複数の中空パターン11は複数の第1ストリップ状凹溝111(
図6に示される)及び/又は間隔を置いて配置される複数の第1スルーホール(
図2に示される)を備える。これにより、第1ストリップ状凹溝111及び第1スルーホール112はいずれも湾曲による応力を効果的に解放することができるだけではなく、プロセスの面で製造及び設計にも役立つ。且つ、中空パターンが第1ストリップ状凹溝である場合、第1ストリップ状凹溝の長さ延在方向は表示パネルの折り曲げ方向に一致すれば(又は、タッチ信号線の延在方向に一致すれば)、第1ストリップ状凹溝は応力をより良く解放することができる。第1スルーホールの具体的な形状に対して特別な要求がなく、円形、楕円形、矩形等のいかなる形状であってもよく、ここで制限しない。
【0034】
本開示の実施例によれば、
図3を参照して、第1タッチ電極21及び前記第2タッチ電極22(図面では第1タッチ電極21を例とする)はいずれも複数のメッシュ構造を備え、メッシュ構造は多角形(
図3では四角形を例とする)であり、且つ前記基板での正投影は前記発光領域AAと重複せず、中空パターン11は間隔を置いて配置される複数の第1スルーホール112であり、複数の第1スルーホール112はほぼメッシュ構造の縁部に沿って配置され、且つ複数の第1スルーホール112の基板51での正投影は、発光領域AAの基板での正投影とメッシュ構造の基板51での正投影との間に位置する。これにより、第1スルーホールの設置は応力の解放を実現するとともに、発光領域の発光効果及び表示パネルの画面表示に悪影響を与えることがない。
【0035】
本開示の実施例によれば、
図6を参照して、第1タッチ電極21及び前記第2タッチ電極22(図面では第1タッチ電極21を例とする)はいずれも複数のメッシュ構造を備え、メッシュ構造は多角形(
図6では四角形を例とする)であり、且つ基板での正投影は発光領域AAと重複せず、中空パターン11は複数の第1ストリップ状凹溝111であり、第1ストリップ状凹溝111はほぼメッシュ構造の少なくとも1つの縁部に沿って延在し、第1ストリップ状凹溝111の基板での正投影の少なくとも一部は、発光領域AAの基板での正投影とメッシュ構造の前記基板での正投影との間に位置する。これにより、第1ストリップ状凹溝の設置は応力の解放を実現するとともに、発光領域の発光効果及び表示パネルの画面表示に悪影響を与えることがない。
【0036】
本開示の実施例によれば、
図7及び
図8(
図8は
図7のBB’に沿うタッチモジュールの断面図である)を参照して、各発光領域AAは1つのメッシュ構造の内に位置し、第1ストリップ状凹溝111は複数のメッシュ構造と交差し、隣接する2つの第1ストリップ状凹溝111(同一列又は同一行をまたがるメッシュ構造の隣接する2つの第1ストリップ状凹溝を指す)は、それぞれ発光領域AAの相対両側に位置する。これにより、第1ストリップ状凹溝の製造に役立ち、且つ依然として応力を良く解放して、タッチ電極パターンを保護することができ、且つ発光領域の発光効果及び表示パネルの画面表示に悪影響を与えることがない。
【0037】
本開示の実施例によれば、図
3及び
図9に示すように、第1スルーホール112は、第1スルーホール112の内径D1が3~5マイクロメートル(例えば、3マイクロメートル、3.5マイクロメートル、4マイクロメートル、4.5マイクロメートル又は5マイクロメートル)であること、隣接する2つの第1スルーホールの間の距離D2が3~5マイクロメートル(例えば、3マイクロメートル、3.5マイクロメートル、4マイクロメートル、4.5マイクロメートル又は5マイクロメートル)であること、第1スルーホール112と第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22との距離D3がそれぞれ5マイクロメートル以下(例えば、5マイクロメートル、4マイクロメートル、3マイクロメートル、2マイクロメートル、1マイクロメートル又は0)であること、第1スルーホール112とタッチ信号線30との距離D4が5マイクロメートル以下(例えば、5マイクロメートル、4マイクロメートル、3マイクロメートル、2マイクロメートル、1マイクロメートル又は0)であること、のうちの少なくとも1つの条件を満足する。これにより、上記サイズ条件において、第1スルーホール112は絶縁誘電体層、タッチ電極パターン及びタッチ信号線に折り曲げ・巻き付けによる応力をより良く解放させることができ、且つタッチモジュールの使用性能に影響することがない。
【0038】
本開示の実施例によれば、
図6を参照して、第1ストリップ状凹溝111は、第1ストリップ状凹溝111の幅D5が3~5マイクロメートル(例えば、3マイクロメートル、3.5マイクロメートル、4マイクロメートル、4.5マイクロメートル又は5マイクロメートル)であること、第1ストリップ状凹溝111と前記第1タッチ電極21及び前記第2タッチ電極22との距離D6がそれぞれ5マイクロメートル以下であること、第1ストリップ状凹溝とタッチ信号線との距離(図示せず)が5マイクロメートル以下(例えば、5マイクロメートル、4マイクロメートル、3マイクロメートル、2マイクロメートル、1マイクロメートル又は0)であること、のうちの少なくとも1つの条件を満足する。上記サイズ条件において、第1ストリップ状凹溝111は絶縁誘電体層、タッチ電極パターン及びタッチ信号線に折り曲げ・巻き付けによる応力をより良く解放させることができ、且つタッチモジュールの使用性能に影響することがない。
【0039】
更に説明されるように、第1スルーホール112(又は、第1ストリップ状凹溝111)と第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22との距離D3がそれぞれ5マイクロメートル以下であることは、第1スルーホール112(又は、第1ストリップ状凹溝111)とそれに最も近いメッシュ構造を構成する第1タッチ電極との距離が5マイクロメートル以下であること、及び、第1スルーホール112(又は、第1ストリップ状凹溝111)とそれに最も近いメッシュ構造を構成する第2タッチ電極との距離が5マイクロメートル以下であることを意味する。第1スルーホール112(又は、第1ストリップ状凹溝111)とタッチ信号線30との距離が5マイクロメートル以下であることは、タッチ信号線30の幅方向においてタッチ信号線30の少なくとも片側に配置される第1スルーホール112(又は、第1ストリップ状凹溝111)とタッチ信号線30との距離が5マイクロメートル以下であることを意味する。
【0040】
本開示の実施例によれば、
図10及び
図11を参照して、中空パターン11は更にタッチ信号線30のタッチエリア12から離れる側に設置される(即ち、中空パターン11は更に絶縁誘電体層10のフレームエリア14に設置される)。このため、フレームエリアに中空パターンを設置することにより、絶縁誘電体層の折り曲げ・巻き付けによる応力を更に解放することができ、更に絶縁誘電体層の応力が解放されずにタッチ電極パターン及びタッチ信号線が断裂する不良現象を回避する。
【0041】
本開示の実施例によれば、
図10及び
図11を参照して、フレームエリア14に位置する中空パターン11は複数の第2ストリップ状凹溝113であり、複数の第2ストリップ状凹溝113の延在方向はタッチ信号線30の延在方向に平行し、又はタッチ信号線30の延在方向に垂直である。このため、第2ストリップ状凹溝113がタッチ信号線30の延在方向に平行することにより、表示パネルの折り畳みによる応力に起因してタッチ電極パターン及びタッチ信号線が断裂することをより良く防止することができ、第2ストリップ状凹溝113がタッチ信号線30の延在方向に垂直であることにより、折り畳みによる応力をより良く解放して、折り畳みによるタッチ電極パターン及びタッチ信号線
断裂の現象を改善することができる。
【0042】
本開示の実施例によれば、
図10を参照して、第2ストリップ状凹溝の幅D8は10~20マイクロメートル(例えば、10マイクロメートル、12マイクロメートル、14マイクロメートル、15マイクロメートル、16マイクロメートル、18マイクロメートル又は20マイクロメートル)であり、隣接する2つの第2ストリップ状凹溝の間の距離D7は5~8マイクロメートル(例えば、5マイクロメートル、6マイクロメートル、7マイクロメートル、8マイクロメートル又は9マイクロメートル)である。これにより、上記サイズの第2ストリップ状凹溝は絶縁誘電体層の折り曲げ・巻き付けによる応力を効果的に解放することができ、且つタッチモジュールの使用性能に影響することがない。第2ストリップ状凹溝の幅が10マイクロメートルより小さい場合、応力の解放効果が比較的低く、第2ストリップ状凹溝の幅が20マイクロメートルより大きい場合、第2ストリップ状凹溝の製造コストを増加させ、且つタッチモジュールの全体性能にも一定の悪影響を与えることとなる。隣接する2つの第2ストリップ状凹溝の間の距離D7が5マイクロメートルより小さい場合、ディスプレイが折り曲げ・巻き付けられるとき、隣接する第2ストリップ状凹溝の間の絶縁誘電体層が破裂してタッチモジュールの性能に影響しやすく、隣接する2つの第2ストリップ状凹溝の間の距離D7が8マイクロメートルより大きい場合、フレームエリアのサイズが一定である前提で、設置される第2ストリップ状凹溝の数が比較的少なく、更に絶縁誘電体層の応力解放効果を相対的に低下させることとなる。
【0043】
本開示の実施例によれば、タッチ信号線30は絶縁誘電体層10の基板51から離れる側に設置される第1タッチ信号線と、絶縁誘電体層10の基板51に近接する側に設置される第2タッチ信号線とを備え、第1タッチ信号線と第2タッチ信号線は絶縁誘電体層を通る第2ビアによって電気的に接続される。第1タッチ信号線と第2タッチ信号線は絶縁誘電体層を通る第2ビアによって電気的に接続されて、第1タッチ信号線と第2タッチ信号線との並列接続を実現する。
【0044】
本開示の実施例によれば、中空パターンの中空深さは絶縁誘電体層の厚さ以下である。いくつかの実施例では、中空パターンの中空深さは絶縁誘電体層の厚さに等しく、即ち中空パターンは絶縁誘電体層を通る。これにより、折り曲げによる応力をより良く解放することができる。
【0045】
本開示の実施例によれば、
図12を参照して、少なくとも一部の前記メッシュ構造は前記メッシュ構造を通る第2スルーホール201を有する(
図12では第1タッチ電極により形成されるメッシュ構造を例とする)。このため、第2スルーホール201の設置により、タッチ電極パターン20(即ち、メッシュ構造)の折り曲げ・巻き付けによる応力を直接解放することができ、表示パネルが折り曲げ・巻き付け時に断裂して信号伝送に影響することを回避する。
【0046】
本開示の実施例によれば、
図12を参照して、メッシュ構造の幅はいずれもdであり、第2スルーホールの内径はrであり、d/4≦r≦d/3である。上記サイズの第2スルーホールは、応力を効果的に解放することができ、且つタッチ電極パターン信号の伝送に影響することがなく、タッチ電極パターンの良好なインピーダンスを確保するとともに、第2スルーホールの内径サイズがタッチ電極パターンの幅より大きいことに起因してタッチ電極パターンが折り曲げ・巻き付け時に断裂することがないように確保する。
【0047】
本開示の実施例によれば、dは10~15マイクロメートル(例えば、10マイクロメートル、11マイクロメートル、12マイクロメートル、13マイクロメートル、14マイクロメートル又は15マイクロメートル)であり、これにより、上記幅のメッシュ構造は適宜内径の第2スルーホールの製造に役立ち、且つ対応の第2スルーホールの一部のメッシュ構造の幅が狭すぎないように確保し、メッシュ構造が折り曲げ・巻き付け時に断裂することを防止する。dが10マイクロメートルより小さい場合、第2スルーホールの一部のメッシュ構造の幅が狭すぎることを回避するために、内径のより小さい第2スルーホールを製造する可能性があり、そうすると、応力の解放効果が相対的に低下することとなり、又は、適宜内径の第2スルーホールを製造する前提で、第2スルーホールの対応のメッシュ構造の幅が狭すぎることとなり、狭すぎるメッシュ構造部は折り曲げ・巻き付け時に断裂しやすい。dが15マイクロメートルより大きい場合、メッシュ構造の幅は広すぎることとなり、原料を浪費してコストを増加させる一方、該タッチモジュールを使用するディスプレイの光透過率にも影響する。
【0048】
なお、メッシュ構造に第2スルーホールを設置しない場合、メッシュ構造の幅に対して特別な要求がなく、当業者は実際の必要に応じて通常のメッシュ構造の幅を選択すればよく、一般的に3~4マイクロメートル程度である。
【0049】
本開示の実施例によれば、
図12に示すように、隣接する2つの第2スルーホール201の間の距離Sは3~5マイクロメートル(例えば、3マイクロメートル、3.5マイクロメートル、4マイクロメートル、4.5マイクロメートル又は5マイクロメートル)である。これにより、第2スルーホールの設置密度が適切であり、タッチ電極パターンの折り曲げ・巻き付けによる応力を比較的良く解放することができるだけではなく、タッチ電極パターンの性能にも影響しない。隣接する2つの第2スルーホール201の間の距離Sが3マイクロメートルより小さい場合、第2スルーホールの設置密度は比較的大きく、タッチモジュールの使用性能に影響することとなる。隣接する2つの第2スルーホール201の間の距離Sが5マイクロメートルより大きい場合、応力の解放効果を相対的に低下させることとなる。
【0050】
本開示の他の態様では、本願は表示装置を提供する。本開示の実施例によれば、該表示装置は上記の表示パネルを備える。これにより、折り曲げ・巻き付け時、タッチ電極パターンが断裂しにくく、更にタッチ性能の良好、鋭敏、安定化を維持する。当業者であれば理解できるように、該表示装置は上記の表示パネル及びタッチモジュールのすべての特徴及び利点を有し、ここで詳細な説明は省略する。
【0051】
上記の表示装置の具体的な製品に対して特別な要求がなく、当業者は実際の状況に応じて柔軟的に選択することができる。いくつかの実施例では、上記の表示装置の具体的な製品は携帯電話、ノートパソコン、iPad、kindle、ゲーム機等のいかなる表示機能を有する折り畳み可能な表示装置を含むが、それらに限らない。
【0052】
本願の他の態様では、本願はタッチモジュールを提供する。本開示の実施例によれば、
図12を参照して、前記タッチモジュールは絶縁誘電体層10と、前記絶縁誘電体層10の表面に設置されるタッチ電極パターン20とを備え、前記タッチ電極パターン10は、第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極21と、第1タッチ電極21と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、前記第1方向と前記第2方向が交差する複数の第2タッチ電極22とを備え、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22はいずれも複数のメッシュ構造を備え、少なくとも一部のメッシュ構造はメッシュ構造を通る複数の第2スルーホール201を有する。このため、第2スルーホール201の設置により、タッチ電極パターン20の折り曲げ・巻き付けによる応力を直接解放することができ、ディスプレイが折り曲げ・巻き付け時に断裂して信号伝送に影響することを回避する。
【0053】
本開示の実施例によれば、
図12に示すように、第2スルーホール201はメッシュ構造の長さ延在方向において1列の状態で配置されている。
【0054】
本開示の実施例によれば、タッチモジュール(絶縁誘電体層及びタッチ電極パターンを備える)の具体的な構造に対して特別な要求がなく、当業者は実際の状況に応じて柔軟的に選択することができる。いくつかの実施例では、
図2及び
図5(
図5は
図2におけるブリッジ電極23でのタッチモジュールの断面図である)を参照して、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22は絶縁誘電体層10の同一表面に設置され、第1タッチ電極21は第2方向に沿って間隔を置いて配置される複数の第1タッチサブ電極211を備え、タッチモジュールは更にブリッジ電極23を備え、前記ブリッジ電極23は絶縁誘電体層10の第1タッチ電極
21から離れる他方の表面に設置され、第1タッチ電極21は前記第2方向に沿って間隔を置いて配置される複数の第1タッチサブ電極211を備え、且つブリッジ電極23は絶縁誘電体層10を通る第1ビアによって、隣接する2つの第1タッチサブ電極211に電気的に接続される。他のいくつかの実施例では、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22は、それぞれ絶縁誘電体層10の対向して設置される2つの表面に設置され、このとき、ブリッジ電極を設置する必要がない。
【0055】
本開示の実施例によれば、
図12に示すように、メッシュ構造の幅はいずれもdであり、第2スルーホールの内径はrであり、d/4≦r≦d/3である。これにより、上記サイズの第2スルーホールは、応力を効果的に解放することができ、且つタッチ電極パターン信号の伝送に影響することがなく、タッチ電極パターンの良好なインピーダンスを確保するとともに、第2スルーホールの内径サイズがタッチ電極パターンの幅より大きいことに起因してタッチ電極パターンが折り曲げ・巻き付け時に断裂することがないように確保する。
【0056】
本開示の実施例によれば、dは10~15マイクロメートル(例えば、10マイクロメートル、11マイクロメートル、12マイクロメートル、13マイクロメートル、14マイクロメートル又は15マイクロメートル)であり、これにより、上記幅のメッシュ構造は適宜内径の第2スルーホールの製造に役立ち、且つ対応の第2スルーホールの一部のメッシュ構造の幅が狭すぎないように確保し、タッチ電極パターンが折り曲げ・巻き付け時に断裂することを防止する。dが10マイクロメートルより小さい場合、第2スルーホールの一部のメッシュ構造の幅が狭すぎることを回避するために、内径のより小さい第2スルーホールを製造する可能性があり、そうすると、応力の解放効果が相対的に低下することとなり、又は、適宜内径の第2スルーホールを製造する前提で、第2スルーホールの対応のメッシュ構造の幅が狭すぎることとなり、狭すぎるメッシュ構造部は折り曲げ・巻き付け時に断裂しやすい。dが15マイクロメートルより大きい場合、メッシュ構造の幅は広すぎることとなり、原料を浪費してコストを増加させる一方、該タッチモジュールを使用するディスプレイの光透過率にも影響する。
【0057】
なお、メッシュ構造に第2スルーホールを設置しない場合、メッシュ構造の幅に対して特別な要求がなく、当業者は実際の必要に応じて通常のメッシュ構造の幅を選択すればよく、一般的に3~4マイクロメートル程度である。
【0058】
本開示の実施例によれば、
図12に示すように、隣接する2つの第2スルーホール201の間の距離Sは3~5マイクロメートル(例えば、3マイクロメートル、3.5マイクロメートル、4マイクロメートル、4.5マイクロメートル又は5マイクロメートル)である。これにより、第2スルーホールの設置密度が適切であり、メッシュ構造の折り曲げ・巻き付けによる応力を比較的良く解放することができるだけではなく、メッシュ構造の性能にも影響しない。隣接する2つの第2スルーホールの間の距離Sが3マイクロメートルより小さい場合、第2スルーホールの設置密度は比較的大きく、タッチモジュールの使用性能に影響することとなる。隣接する2つの第2スルーホールの間の距離Sが5マイクロメートルより大きい場合、応力の解放効果を相対的に低下させることとなる。
【0059】
本開示の実施例によれば、該タッチモジュールにおける絶縁誘電体層には絶縁誘電体層を通る中空パターンが更に設置されてもよく、中空パターンへの要件は上記の表示パネルにおける中空パターンへの要件に一致するため、ここで詳細な説明は省略する。これにより、タッチ電極パターンの折り曲げによる応力を更に緩和して解放することができ、更にタッチ電極パターンが断裂することを回避する。
【0060】
本願の他の態様では、本願はタッチモジュールを提供する。本願の実施例によれば、
図2~
図9を参照して、タッチモジュールは、
複数の中空パターン11を有し、タッチエリア12と、前記タッチエリア12を取り囲んで設置される外周信号配線エリア13と、前記外周信号配線エリア13を取り囲んで設置されるフレームエリア14とを備える絶縁誘電体層10と、
第1方向において間隔を置いて配置される複数の第1タッチ電極21と、前記第1タッチ電極21と間隔を置いて絶縁して設置され、第2方向において間隔を置いて配置され、第1方向と第2方向が交差する複数の第2タッチ電極22とを備え、前記絶縁誘電体層10の表面に設置され、且つ前記タッチエリア12に位置するタッチ電極パターン20と、
前記絶縁誘電体層10の表面に設置され、且つ前記外周信号配線エリア13に位置し、前記タッチ電極パターン20に電気的に接続され、間隔を置いて配置される複数のタッチ信号線30と、を備え、
前記中空パターン11は前記タッチ電極パターン20及び/又は前記タッチ信号線30の周りに設置され、少なくとも一部の前記中空パターン11は前記タッチ電極パターン20及び前記タッチ信号線30と重複しない。
これにより、絶縁誘電体層に複数の中空パターンを設置するため、該タッチモジュールを使用する表示パネル又はディスプレイの折り曲げ・巻き付け過程において、中空パターンは湾曲による応力を効果的に解放することができ、それによりタッチ電極パターンの破裂を回避し、タッチ信号チャネルの遮断を回避し、即ちタッチ電極パターンを保護する目的を効果的に実現する。
【0061】
本開示の実施例によれば、タッチモジュール(絶縁誘電体層及びタッチ電極パターンを備える)の具体的な構造に対して特別な要求がなく、当業者は実際の状況に応じて柔軟的に選択することができる。いくつかの実施例では、
図2及び
図5(
図5は
図2におけるブリッジ電極23でのタッチモジュールの断面図である)を参照して、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22は絶縁誘電体層10の同一表面に設置され、第1タッチ電極21は第2方向に沿って間隔を置いて配置される複数の第1タッチサブ電極211を備え、タッチモジュールは更にブリッジ電極23を備え、前記ブリッジ電極23は絶縁誘電体層10の第1タッチ電極
21から離れる他方の表面に設置され、第1タッチ電極21は前記第2方向に沿って間隔を置いて配置される複数の第1タッチサブ電極211を備え、且つブリッジ電極23は絶縁誘電体層10を通る第1ビアによって、隣接する2つの第1タッチサブ電極211に電気的に接続される。他のいくつかの実施例では、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22は、それぞれ絶縁誘電体層10の対向して設置される2つの表面に設置され、このとき、ブリッジ電極を設置する必要がない。
【0062】
なお、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22のうちの一方は駆動電極(Tx)とされ、他方はセンシング電極(Rx)とされる。
【0063】
本開示の実施例によれば、
図3及び
図6を参照して、複数の中空パターン11は複数の第1ストリップ状凹溝111(
図6に示される)及び/又は間隔を置いて配置される複数の第1スルーホール(
図2に示される)を備える。これにより、第1ストリップ状凹溝111及び第1スルーホール112は、いずれも湾曲による応力を効果的に解放することができるだけではなく、プロセスの面で製造及び設計に役立つ。且つ、中空パターンが第1ストリップ状凹溝である場合、第1ストリップ状凹溝の長さ延在方向が表示パネルの折り曲げ方向に一致すれば、第1ストリップ状凹溝は応力をより良く解放することができる。第1スルーホールの具体的な形状に対して特別な要求がなく、円形、楕円形、矩形等のいかなる形状であってもよく、ここで制限しない。
【0064】
本開示の実施例によれば、
図1及び
図3を参照して、第1タッチ電極21及び前記第2タッチ電極22(図面では第1タッチ電極21を例とする)はいずれも複数のメッシュ構造を備え、メッシュ構造は多角形(
図3では四角形を例とする)であり、且つ基板での正投影は発光領域AAと重複せず、中空パターン11は間隔を置いて配置される複数の前記第1スルーホール112であり、複数の前記第1スルーホール112はほぼ前記メッシュ構造の縁部に沿って配置され、且つ複数の第1スルーホール112の基板51での正投影は、発光領域AAの前記基板での正投影とメッシュ構造の基板51での正投影との間に位置する。これにより、第1スルーホールの設置は、応力の解放を実現するとともに、発光領域の発光効果及び表示パネルの画面表示に悪影響を与えることがない。
【0065】
本開示の実施例によれば、
図1及び
図6を参照して、第1タッチ電極21及び第2タッチ電極22(図面では第1タッチ電極21を例とする)はいずれも複数のメッシュ構造を備え、メッシュ構造は多角形(
図6では四角形を例とする)であり、且つ前記基板での正投影は発光領域AAと重複せず、前記中空パターン11は複数の第1ストリップ状凹溝111であり、第1ストリップ状凹溝111はほぼメッシュ構造の少なくとも1つの縁部に沿って延在し、第1ストリップ状凹溝111の基板での正投影の少なくとも一部は、発光領域AAの基板での正投影とメッシュ構造の基板での正投影との間に位置する。これにより、第1ストリップ状凹溝の設置は応力の解放を実現するとともに、発光領域の発光効果及び表示パネルの画面表示に悪影響を与えることがない。
【0066】
本開示の実施例によれば、
図7及び
図8(
図8は
図7のBB’に沿うタッチモジュールの断面図である)を参照して、各発光領域AAは1つのメッシュ構造の内に位置し、第1ストリップ状凹溝111は複数のメッシュ構造と交差し、隣接する2つの第1ストリップ状凹溝111(同一列又は同一行をまたがるメッシュ構造の隣接する2つの第1ストリップ状凹溝を指す)は、それぞれ発光領域AAの相対両側に位置する。これにより、第1ストリップ状凹溝の製造に役立ち、且つ依然として応力を良く解放して、タッチ電極パターンを保護することができ、且つ発光領域の発光効果及び表示パネルの画面表示に悪影響を与えることがない。
【0067】
本開示の実施例によれば、第1スルーホール及び第1ストリップ状凹溝のサイズは上記の表示面における第1スルーホール及び第1ストリップ状凹溝のサイズへの要件に一致するため、ここで詳細な説明は省略する。
【0068】
本開示の実施例によれば、
図10及び
図11を参照して、中空パターン11は更にタッチ信号線30のタッチエリア12から離れる側に設置される(即ち、中空パターン11は更に絶縁誘電体層10のフレームエリア14に設置される)。このため、フレームエリアに中空パターンを設置することにより、絶縁誘電体層の折り曲げ・巻き付けによる応力をより良く解放することができ、更に絶縁誘電体層の応力が解放されずにタッチ電極パターン及びタッチ信号線が断裂する不良現象を回避する。
【0069】
本開示の実施例によれば、
図10及び
図11を参照して、中空パターン11は複数の第2ストリップ状凹溝113であり、複数の前記第2ストリップ状凹溝113の延在方向はタッチ信号線30の延在方向に平行し、又はタッチ信号線30の延在方向に垂直である。このため、第2ストリップ状凹溝113がタッチ信号線30の延在方向に平行することにより、表示パネルの折り畳みによる応力に起因してタッチ電極パターン及びタッチ信号線が断裂することをより良く防止することができ、第2ストリップ状凹溝113がタッチ信号線30の延在方向に垂直であることにより、折り畳みによる応力をより良く解放することができ、それにより折り畳みによるタッチ電極パターン及びタッチ信号線
断裂の現象を改善する。
【0070】
本開示の実施例によれば、第2ストリップ状凹溝のサイズは上記の表示面における第2ストリップ状凹溝のサイズへの要件に一致するため、ここで詳細な説明は省略する。
【0071】
本開示の他の態様では、本願は表示装置を提供する。本開示の実施例によれば、該表示装置は上記のタッチモジュールを備える。これにより、折り曲げ・巻き付け時、タッチ電極パターンが断裂しにくく、更にタッチ性能の良好、鋭敏、安定化を維持する。当業者であれば理解できるように、該表示装置は上記の表示パネル及びタッチモジュールのすべての特徴及び利点を有し、ここで詳細な説明は省略する。
【0072】
上記表示装置の具体的な製品に対して特別な要求がなく、当業者は実際の状況に応じて柔軟的に選択することができる。いくつかの実施例では、上記の表示装置の具体的な製品は携帯電話、ノートパソコン、iPad、kindle、ゲーム機等のいかなる表示機能を有する折り畳み可能な表示装置を含むが、それらに限らない。
【0073】
本明細書の説明において、参照用語の「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」等の説明とは、該実施例又は例を参照して説明した具体的な特徴、構造、材料又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを指す。本明細書において、上記用語の模式的な説明は同じ実施例又は例に対するものとは限らない。且つ、説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性はいずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせられることができる。また、矛盾しない限り、当業者は本明細書に説明される異なる実施例又は例及び異なる実施例又は例の特徴を結合し及び組み合わせることができる。
【0074】
以上は本発明の実施例を表現及び説明したが、理解されるように、上記実施例は例示的なものに過ぎず、本発明を制限するものではない。当業者であれば、本発明の範囲内で上記実施例に対して変更、修正、置換及び変形を行うことができる。
【符号の説明】
【0075】
10 絶縁誘電体層
11 中空パターン
12 タッチエリア
13 外周信号配線エリア
14 フレームエリア
20 タッチ電極パターン
21 第1タッチ電極
22 第2タッチ電極
23 ブリッジ電極
30 タッチ信号線
51 基板
52 バッファ層
53 活性層
54 第1ゲート絶縁層
55 第1層間誘電体層
56 第1層間誘電体層
58 第2ゲート絶縁層
59 第1平坦層
60 画素定義層
61 画素開口
71 第1電極
72 有機発光層
73 第2電極
111 第1ストリップ状凹溝
112 第1スルーホール
113 第2ストリップ状凹溝
201 第2スルーホール
211 第1タッチサブ電極
541 ゲート
571 ドレイン電極
572 ソース電極
591 導電接続層
592 第2平坦層