IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オカド・イノベーション・リミテッドの特許一覧

特許7556034積荷取扱デバイスを充電するための装置および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】積荷取扱デバイスを充電するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20240917BHJP
   B60L 53/16 20190101ALI20240917BHJP
   B60L 53/35 20190101ALI20240917BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B60L53/16
B60L53/35
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022545824
(86)(22)【出願日】2021-01-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-26
(86)【国際出願番号】 EP2021051771
(87)【国際公開番号】W WO2021151902
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】2001108.6
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2010702.5
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【弁理士】
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】スタディー、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ハッベン、キース
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/148939(WO,A1)
【文献】特開2015-186319(JP,A)
【文献】特開平10-112354(JP,A)
【文献】特開平07-031009(JP,A)
【文献】特表2019-525384(JP,A)
【文献】国際公開第2019/215221(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
B60L 53/16
B60L 53/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された経路(22)を備える格子フレームワーク構造(14)を備える保管システム(1)内に積み重ねられたコンテナ(10)を持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイス(30)であって、前記積荷取扱デバイス(30)は、
前記格子フレームワーク構造(14)上で前記積荷取扱デバイス(30)を移動させるように動作可能に配置された駆動機構を収容する車体(32)と、
使用時にコンテナ(10)を解放可能に把持し、前記コンテナ(10)を前記スタックからコンテナ受け入れ空間(40)に持ち上げるように構成された、持ち上げ駆動アセンブリ、及び把持デバイス(39)を備える持ち上げデバイスとを備え、前記駆動機構および前記持ち上げ駆動アセンブリは、使用時に充電ステーション(82、101)の充電ヘッド(84、184)に電気的に結合するために前記車体(32)上に配置された充電ポイント(80、185)に電気的に結合された再充電可能電源によって電力供給され、前記充電ポイント(80、186)は、磁石の作用下で前記充電ステーション(82、101)の前記充電ヘッド(84、184)に接続可能な電荷コレクタ(86、186)を備え、
前記電荷コレクタは、前記充電ヘッド(84、184)と電気的に結合するための伸長構成から前記充電ヘッドから取り外すための格納構成へ、前記磁石の作用下で外側ハウジング内で移動可能である内側ハウジングを備えて伸縮自在であることを特徴とする、積荷取扱デバイス(30)。
【請求項2】
前記電荷コレクタは、電磁石の作用下で前記充電ステーションの前記充電ヘッドに接続可能である、請求項1に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項3】
前記電荷コレクタは、1つ以上の磁石を備えている、請求項1または2に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項4】
前記1つ以上の磁石は希土類磁石である、請求項3に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項5】
前記1つ以上の希土類磁石はネオジム磁石である、請求項4に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項6】
前記充電ポイント(80、185)は、前記車体の少なくとも1つの壁(94、96、98、100)の外面に取り付けられる、請求項1から5のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項7】
前記壁は、前記車体(32)の側壁(96)である、請求項6に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項8】
前記車体32は、対向する側壁の第1の対(98)および対向する側壁の第2の対(100)を備えるスカートを備え、前記充電ポイント(80、185)は、前記対向する側壁の第1および/または第2の対(98、100)の少なくとも1つの底縁部に取り付けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項9】
前記電荷コレクタ(86、186)は、前記充電ヘッド(84、184)の少なくとも2つの電荷供給パッド(90、190)に接続可能であるように配置された少なくとも2つの電荷受け取りパッド(88、188)を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス(30)。
【請求項10】
保管システム(1)であって、
i)複数の格子空間または格子セルを備える格子パターンに配置された経路(22)を支持する格子フレームワーク構造(14)と、
ii)前記格子フレームワーク構造上で動作可能である積荷取扱デバイス(30)と、前記積荷取扱デバイスは請求項1に記載の積荷取扱デバイスであり、
iii)電源充電器に電気的に結合された充電ヘッド(84、184)を備える充電ステーション(82、101)とを備える、保管システム(1)。
【請求項11】
前記電荷コレクタ(86、186)は、前記充電ヘッド(84、184)の少なくとも2つの電荷供給接触パッド(90、190)に接続可能であるように配置された少なくとも2つの電荷受け取り接触パッド(88、188)を備える、請求項10に記載の保管システム(1)。
【請求項12】
前記充電ステーション(82、101)の前記電荷コレクタ(86、186)および前記充電ヘッド(84、184)は、磁気引力の作用下で互いに電気的に結合し、磁気斥力の作用下で互いから電気的に切断するように配置される、請求項10または11に記載の保管システム(1)。
【請求項13】
前記電荷コレクタ(86、186)および前記充電ヘッド(84、184)はそれぞれ、1つ以上の磁石を備えている、請求項12に記載の保管システム(1)。
【請求項14】
前記電荷コレクタ(86、186)または前記充電ヘッド(84、184)の磁石のうちの1つ以上は、希土類磁石を含む、請求項13に記載の保管システム(1)。
【請求項15】
前記充電ヘッド(84、184)は、前記経路(22)に取り付けられる、請求項10から14のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
【請求項16】
前記充電ヘッド(84、184)は、前記積荷取扱デバイス(30)の前記電荷コレクタ(86、186)と電気的に結合するように移動可能なアームに取り付けられる、請求項15に記載の保管システム(1)。
【請求項17】
前記アームは、制御装置からの信号に応答して移動可能である、請求項16に記載の保管システム(1)。
【請求項18】
前記充電ポイント(80、185)は、前記車体(30)の少なくとも1つの壁(94、96、98、100)の外面に取り付けられる、請求項10から17のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
【請求項19】
前記壁は、前記車体(30)の側壁(96)である、請求項18に記載の保管システム(1)。
【請求項20】
前記車体(30)は、対向する側壁の第1の対(98)および対向する側壁の第2の対(100)を備えるスカートを備え、前記充電ポイント(80、185)は、前記対向する側壁の第1および/または第2の対(98、100)のうちの少なくとも1つの底縁部に取り付けられる、請求項10から19のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積み重ねられたコンテナの格子を備える保管システムにおいて保管コンテナまたは容器を取り扱うための積荷取扱デバイスの分野に関し、より具体的には、積荷取扱デバイスを充電するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
保管コンテナ/容器が互いの上に積み重ねられた3次元保管格子構造を備える保管システムがよく知られている。PCT公開番号WO2015/185628A(Ocado)は、既知の保管およびフルフィルメントシステムを説明しており、容器またはコンテナのスタックは、格子フレームワーク構造内に配置されている。容器またはコンテナは、格子フレームワーク構造の最上部に位置付けられている軌道上で動作可能な積荷取扱デバイスによってアクセスされる。このタイプの保管システム1は、付随する図面の図1から図3において概略的に図示されている。
【0003】
図1および図2において示しているように、容器10として知られている積み重ね可能なコンテナは、スタック12を形成するように、互いの最上部に積み重ねられている。スタック12は、倉庫または製造環境において格子フレームワーク構造14中に配置されている。格子フレームワーク構造14は、複数の保管カラムまたは格子カラムから構成される。格子フレームワーク構造14中の各格子は、コンテナのスタックを保管するための少なくとも1つの格子カラムを有する。図1は、格子フレームワーク構造14の概略的な斜視図であり、図2は、フレームワーク構造14内に配置されている容器10のスタック12を示している上面から見下ろした図である。各容器10は、典型的に、(示されていない)複数の製品アイテムを保持しており、容器10内の製品アイテムは、完全に同じであるかもしれず、または、アプリケーションに依存する異なる製品タイプのものであるかもしれない。
【0004】
格子フレームワーク構造14は、水平の部材18、20を支持する複数の直立部材16を備えている。直立部材16によって支持されている複数の水平の格子構造を形成するために、平行な水平部材18の第1のセットは、平行な水平の部材20の第2のセットに直角に配置されている。部材16、18、20は、典型的に、金属から製造されている。格子フレームワーク構造14は、容器10のスタック12の水平移動に対してガードし、容器10の垂直の移動をガイドするように、容器10は、格子フレームワーク構造14の部材16、18、20の間で積み重ねられている。
【0005】
格子フレーム構造14の一番上のレベルは、スタック12の一番上に渡る格子パターンで配置されているレール22を含んでいる。さらに、図3を参照すると、レール22は、複数の積荷取扱デバイス30を支持している。平行なレール22の第1のセット22aは、格子フレーム構造14の一番上に渡って、第1の方向(例えばX方向)におけるロボット積荷取扱デバイス30の移動をガイドし、平行なレール22の第2のセット22bは、第1のセット22aに対して直角に配置され、第1の方向に対して直角な第2の方向(例えばY方向)において、積荷取扱デバイス30の移動をガイドする。この方法において、レール22は、水平X-Y平面における、2次元での横方向のロボット積荷取扱デバイス30の移動を可能にするので、積荷取扱デバイス30は、スタック12のうちのいずれか上の位置に移動できる。
【0006】
車体32を備える、図4および図5に示される既知の積荷取扱デバイス30は、参照により本明細書に組み込まれるPCT特許公報第WO2015/019055号(Ocado)に記載されており、各積荷取扱デバイス30は、格子フレームワーク構造14の1つの格子空間のみをカバーする。ここで、積荷取扱デバイス30は、レールまたは軌道の第1のセットと係合して第1の方向へのデバイスの移動をガイドするための、車体32の前部の一対のホイールおよび車両32の後部の一対のホイール34からなるホイールの第1のセット34と、レールまたは軌道の第2のセットと係合して第2の方向へのデバイスの移動をガイドするための、車両32の各側上の一対のホイール36からなるホイールの第2のセット36とを備える、ホイールアセンブリを備えている。セットホイールのそれぞれは、レールに沿って、X及びY方向への車両の移動を可能にするように駆動される。ホイールの一方または両方のセットを垂直に移動させて、ホイールの各セットをそれぞれのレールから持ち上げることができ、それによって車両を所望の方向に移動させることができる。
【0007】
積荷取扱デバイス30は、保管コンテナを上方から持ち上げるための持ち上げデバイスまたはクレーン機構を備えている。クレーン機構は、スプールまたはリール(図示せず)に巻かれたウインチテザーまたはケーブル38と、把持デバイス39とを備える。持ち上げデバイスは、垂直方向に伸長し、持ち上げフレーム39の4つの角の近くまたは角に接続された持ち上げテザー38のセットを備え、別の面では持ち上げテザー38は、保管コンテナ10に解放可能に接続するための把持デバイス(把持デバイスの4つの角のそれぞれの近くに1つのテザー)としても知られている。把持デバイス39は、図1から2中に示したタイプの保管システムにおいて、コンテナのスタックからそれを持ち上げるために、保管コンテナの頂部を解放可能につかむように構成されている。
【0008】
ホイール34、36は、下部において、コンテナ受け入れ凹部40として知られている空洞又は凹部の周辺に配置されている。図5(a及びb)中に示すように、クレーン機構によって容器10が持ち上げられるとき、凹部は、コンテナ10を収容するような大きさである。凹部において、コンテナが下のレールから完全に持ち上げられるとき、車両は、異なる位置へと横方向に移動できる。ターゲット位置、例えば、別のスタック、保管システム中のアクセスポイント、又は、コンベヤベルトに達すると、容器又はコンテナは、コンテナ受け入れ部分から下げられ、把持デバイスから取り外されることができる。
【0009】
図1から図3には示されていないが、積荷取扱デバイス30は、動作中、幅広い再充電可能なバッテリによって電力供給される。再充電可能なバッテリの例は、リチウムイオンバッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ、ニッケル金属水素化物バッテリ、リチウムイオンポリマーバッテリ、薄膜バッテリ、およびスマートバッテリ炭素発泡体ベースの鉛バッテリである。バッテリは、図6に示される充電ステーション50によって、積荷取扱デバイス30が格子フレームワーク構造14上で動作している間に再充電される。充電ステーション50は、典型的には、格子フレームワーク構造に近接して固定され、格子構造の縁部において公称格子セルにわたって伸長するL字型構造を有する。充電ステーション50は、充電ステーション50に対する位置に固定された充電接点を備える充電ヘッド52を備える。充電ヘッドは、充電ヘッド52が格子フレームワークの少なくとも2つの格子空間にわたって吊り下げられるように、L字型構造の1つのアーム54に取り付けられる。積荷取扱デバイスは、充電ヘッド52が位置付けられている格子セルに移動するように命令されることによって充電されてもよい。積荷取扱デバイスが格子セル内に移動すると、積荷取扱デバイスの最上面上の充電接触パッドと充電ヘッドの充電接点との間で接触が行われる。電荷は、充電接点から、積荷取扱デバイスの最上面に位置する充電接触パッドを通して積荷取扱デバイスに与えられる。
【0010】
しかしながら、充電ステーションには多くの問題が存在する。特に、ロボット積荷取扱デバイスが充電ステーション内に移動することにより、充電接点とロボット積荷取扱デバイスとの間にクランプ力が存在する。しかしながら、この力の大きさは、ある期間にわたって問題を引き起こす可能性がある。例えば、充電ステーションが位置付けられている格子セルへのロボット積荷取扱デバイスの繰り返しの進入は、充電ステーションの疲労を引き起こし、これは、充電ヘッドおよび支持構造の保守または交換を必要とする。さらに、ロボット積荷取扱デバイスの移動によって引き起こされる格子フレームワーク構造の振動は、充電ステーションの充電接点とロボット積荷取扱デバイスとの間の位置合わせに悪影響を及ぼす。さらに、格子セルの損傷、摩耗、および材料のクリープは、充電接点と充電パッド接点との間の位置合わせの問題を引き起こし、充電接点と接触するためのロボット積荷取扱デバイスの能力に悪影響を及ぼす。同様に、格子フレームワーク構造および充電ステーションの両方の製造における公差、および/または充電ステーションに対する格子フレームワーク構造の設置位置合わせにおけるわずかな変動、および/または充電ステーションに対する格子フレームワーク構造の熱膨張もまた、充電接点と接触するロボット積荷取扱デバイスの能力に悪影響を及ぼす位置合わせ問題を引き起こす可能性がある。さらに、充電接点は時間とともに摩耗し、したがって、定期的な点検または修理を必要とする。しかしながら、充電接点の保守は、格子フレームワーク構造の最上部での人間の介入を必要とし、これは、格子フレームワーク構造の最上部のロボット積荷取扱デバイスが、それらを動作不能にする「安全モード」にある場合にのみ実行されることができる。積荷取扱デバイスがアイドル状態である結果としてのダウンタイムは、システム全体の生産の損失につながる。
【0011】
WO2019/215221(Ocado Innovation Limited)は、充電ヘッドが積荷取扱デバイスの最上面の充電パッドに向かって引き寄せられる充電ステーションを提供することによって、この問題に対処している。充電ユニット56(図7a及び図7b参照)は、積荷取扱デバイス30のホイスト要素70(図8参照)とインタフェースするように配置された複数の断面セクション58、60と、ホイスト要素70が複数の断面セクション58、60と係合したときに積荷取扱デバイスに電力を伝えるように配置された電力伝達コンポーネント62とを備える。図8は、積荷取扱デバイス30の手動移動のために使用される積荷取扱デバイスの最上部に配置されたホイスト要素70を示す。ホイスト要素70は、下側72を生じさせる球根状ヘッドの下に切欠きを含む。ホイスト要素70は、格子セルから積荷取扱デバイス30を持ち上げるためのホイストの取り付けを可能にするように設計されている。電力伝達コンポーネント62は、典型的には銅から構成され、取扱デバイス30の最上面76上の充電パッド74と接触する電力伝達ユニット62の衝撃を低減するように、弾性部材、例えばばねによって外向きに付勢される。電力伝達ユニット62に加えて、カートリッジ56は、その下側に複数の充電接点63を備える。電力伝達ユニット62と同様に、複数の充電接点63は、取扱デバイス30の最上面76上の充電パッド74と接触する充電接点63の衝撃を低減するように、弾性部材、例えばばねによって外向きに付勢される。電力伝達ユニット62とは対照的に、追加の充電接点は、電力伝達ユニット間のアーク放電を防止する目的のため、または充電中のデータ転送のためのものであってもよい。
【0012】
複数の断面セクション58、60および電力伝達ユニット62は、ホイスト要素70と複数の断面セクション58、60との間の接触が、カートリッジ56を積荷取扱デバイス30に向かって移動させるように、可動カートリッジ56内に配置されている。これにより、カートリッジ56のクランプ力の大きさを制御することができ、特に、積荷取扱デバイスの最上面にある充電パッド74を有する電力伝達ユニット62に対するクランプ力を制御することができる。弾性的に付勢された電力伝達ユニット62および/または複数の弾性的に付勢された充電接点74とともに、カートリッジおよび/またはロボット積荷取扱デバイスの最上面に対する損傷/摩耗が最小限に抑えられる。
【0013】
しかしながら、例えば複数の異形断面のような、WO2019/215221(Ocado Innovation Limited)によって教示されるカートリッジのコンポーネントの数の増加は、充電ステーションの複雑さを増加させるだけでなく、コンポーネントのうちのいずれか1つが修理または交換を必要とする場合、充電ステーションを点検するのに費用がかかるものにする。さらに、積荷取扱デバイスの上方にカートリッジを吊り下げる必要性は、カートリッジの充電接点と積荷取扱デバイスのホイスト要素との間の潜在的な位置合わせの問題を提示する。極端な場合には、これは、充電ユニットの断面セクションに対するホイスト要素の不適切な着座につながる可能性があり、その結果、積荷取扱デバイスの最上面上の充電接点と充電ステーションのカートリッジとの間の不適切な電気的結合をもたらし、その結果、バッテリの不適切な充電または長時間の充電をもたらす。ロボット積荷取扱デバイスの充電ステーションとのずれがロボット積荷取扱デバイスの適切な動作に悪影響を及ぼす可能性がある別の考慮事項は、充電ステーションの電力伝達コンポーネントと積荷取扱デバイスの充電接点との間のアーク放電のリスクである。充電パッドは弾性的に取り付けられているが、充電ヘッドと充電接点との間に不十分なクランプ力が依然として存在しており、それらの対応する接触面間に潜在的なアーク放電を引き起こし、最終的には接触面に損傷を与える。
【0014】
WO2019/238702(Autostore Technology AS)では、バッテリを充電するための電荷受け取り要素は、コンテナ車両または積荷取扱デバイスの下側に取り付けられ、格子フレームワーク構造上のレールの下のレベルで単一の格子セル内に位置する充電ステーションの充電提供要素と電気的に結合するように配置される。動作中、コンテナ車両は、コンテナ車両の下側の電荷受け取り要素が格子セル内の充電ステーションの電荷供給要素の真上にあるように、より具体的には、それらの対応する接触面が互いに直接面するように、充電ステーションの上方の位置に移動される。電気的接触または結合は、コンテナ車両をレール格子に向かって垂直に下げることによって、例えば、コンテナ車両のホイールのセットを垂直に変位させることによって達成され、その結果、電荷受け取り要素および電荷供給要素の対応する接触面が嵌合する。コンテナ車両をレール格子に向かって下降させると、充電ステーションの電荷供給要素の接触面に対して嵌合するように、電荷受け取り要素の接触面が押される。電荷受け取り要素又は電荷供給要素は、電荷受け取り要素又は電荷供給要素を垂直方向に付勢するために弾性アセンブリに接続されてもよい。格子フレームワークの単一格子セル内に、およびレール格子のレールの下のレベルに充電ステーションを統合する一方で、コンテナ車両の移動を妨げることなく、充電ステーションをレール格子上の任意の場所に配置することを可能にする。WO2019/238702(Autostore Technology AS)は、コンテナ受け入れ空間を収容するために車両の最上部から横方向に伸長するカンチレバーアームを備えるクレーンデバイスを装備したコンテナ車両に非常に限定されている。すなわち、コンテナは、カンチレバーアームの下に収容され、レールの高さよりも上に保持される。同様に、車両は、コンテナの重量のつり合いをとるために、及び、持ち上げプロセスの間安定させるために、十分重い必要がある。カンチレバーアームがなければ、積荷取扱デバイスは車体内にコンテナを収容することができない。結果として、コンテナ受け入れ空間を含むコンテナ車両は、少なくとも2つの格子セルにわたって伸長する設置面積を有する。
【0015】
したがって、充電ステーションは、以下を必要とする:
i)格子フレームワーク構造の単一の格子空間またはセルをより多くを占有しない接地面積を有し、
ii)より少ない可動部品を含む製造が容易であり、
iii)異なる高さの積荷取扱デバイスを収容することができ、
iv)充電ヘッドの接触パッドと積荷取扱デバイスの電荷受け取りパッドとの間の位置合わせの問題に悩まされない。
【0016】
これは、本発明が考案しているこの背景とは対照的である。
【0017】
本出願は、2020年1月27日に出願された英国特許出願番号第GB2001108.6号、および2020年7月10日に出願されたGB2010702.5からの優先権を主張し、これら出願の内容は、参照によってここに組み込まれている。
【発明の概要】
【0018】
本出願人は、コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された経路を備える格子フレームワーク構造を備える保管システム内に積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスを提供することによって上記の問題を軽減し、積荷取扱デバイスは、
格子フレームワーク上で積荷取扱デバイスを移動させるように動作可能に配置された駆動機構を収容する車体と、
使用時にコンテナを解放可能に把持し、スタックからコンテナをコンテナ受け入れ空間内に持ち上げるように構成された持ち上げ駆動アセンブリ、及び把持デバイスを備える持ち上げデバイスとを備え、前記駆動機構および持ち上げ駆動アセンブリは、使用時に充電ステーションの充電ヘッドに電気的に結合するために車体上に配置された充電ポイントに電気的に結合された再充電可能電源によって電力供給され、
充電ポイントは、磁石の作用下で充電ステーションの充電ヘッドに接続可能な電荷コレクタを備えることを特徴とする。
【0019】
本特許明細書の目的として、このような品物へのアクセスが積荷取扱デバイスによる全自動または半自動の取り出しによって提供されている、品物の保管、注文の取り出し、処理および/または履行のための保管システムは、格子フレームワーク構造又は「ハイブ(hive)」として呼ばれている。格子フレームワーク構造または「ハイブ」は、「ハイブ」内の様々な位置を横断して動作を実行するために、積荷取扱デバイスの移動のための格子レイアウトの形態の経路を提供する。好ましくは、再充電可能な電源は電池またはコンデンサであってもよい。充電ステーションは、適切な電源充電器、好ましくはDC電源充電器に接続される。例えば、電源充電器は、AC電流をDC電流に変換する整流器を備える。本特許明細書の目的のために、「磁石の作用下」というフレーズは、永久磁石または電磁石のいずれかの使用を通した磁気引力および/または磁気斥力の両方を包含する。
【0020】
任意選択的に、車体は、持ち上げ駆動アセンブリおよび把持デバイスを備える持ち上げデバイスを収容し、それにより、把持デバイスは、使用時に、コンテナを解放可能に把持し、フレームワーク内のスタックからコンテナ受け入れ空間内へコンテナを持ち上げるように構成される。コンテナ受け入れ空間は、WO2015/019055(Ocado Innovation Limited)に記載されているように、車体内に配置された空洞または凹部を備えてもよい。あるいは、積荷取扱デバイスの車体は、WO2019/238702(Autostore Technology AS)に教示されているようなカンチレバーを備えてもよく、この場合、コンテナ収容空間は積荷取扱デバイスのカンチレバーの下方に配置される。この場合、把持デバイスはカンチレバーによってつり上げられ、把持デバイスがコンテナに係合して、コンテナをスタックからカンチレバーの下のコンテナ受け入れ空間内に持ち上げることができる。
【0021】
任意選択的に、車体は、再充電可能な電源を収容する。任意選択的に、経路は複数のレールまたは軌道を含む。より具体的には、軌道の第1のセットは第1の方向に伸長し、軌道の第2のセットは第2の方向に伸長し、第1の方向は、複数のレールまたは軌道が格子パターンで配置されるように第2の方向に実質的に垂直である。
【0022】
充電ポイントは、磁石の作用下で充電ステーションの充電ヘッドに物理的に接続可能であるように構成された電荷コレクタを備える。好ましくは、電荷コレクタは、充電ヘッドの少なくとも2つの電荷供給パッドに接続可能であるように配置された少なくとも2つの電荷受け取りパッドを備える。本発明によれば、少なくとも2つの電荷受け取りパッドは、磁気引力によって充電ヘッドの少なくとも2つの電荷供給パッドのそれぞれに対して押されるかまたは引っ張られるように配置される。本発明の一態様では、充電ヘッドは、電磁石の作用下で電荷コレクタに接触するように配置され、すなわち、電磁石は、磁気引力を提供するように通電される。本発明の別の態様では、充電ヘッドは、1つ以上の永久磁石の作用下で電荷コレクタに接触するように配置される。
【0023】
逆に、少なくとも2つの電荷受け取りパッドは、磁気斥力によって充電ヘッドのそれぞれの少なくとも2つの電荷供給パッドから分離するように配置される。PCT/EP2019/061808(Ocado Innovation Limited)に教示されているように、電荷受け取りパッドおよびそれぞれの電荷供給パッドを一緒にガイドするために磁石を使用することは、パッドを一緒に物理的に位置合わせするとき、すなわち、ホイスト要素をガイドし、ホイスト要素とインタフェースするように配置された断面セクションを有する可動カートリッジを備える充電ヘッドを使用を通して、起こり得る位置合わせ問題を取り除く。さらに、電荷コレクタを充電ヘッドに接続するための磁石の使用は、電荷コレクタと充電ヘッドとの間に高い接触圧力を確立することが可能になり、それによって、充電ヘッドと電荷コレクタとの間の表面接触面積を増加させることにより、低い電気接触抵抗に寄与する。これは、接触パッドの接触面の劣化を制限するのに役立つ。好ましくは、電荷コレクタは、1つ以上の永久磁石を含む。より好ましくは、1つ以上の永久磁石は希土類磁石である。希土類磁石によって提供される高い磁気引力は、少なくとも2つの電荷受け取りパッドと少なくとも2つの電荷供給パッドとの間の低い電気接触抵抗に寄与する。フェライト磁石と比較して優れた引っ張り強度を有する希土類磁石の例は、ネオジム磁石である。
【0024】
本発明の一態様では、電荷コレクタは、磁石の作用下で充電ステーションの充電ヘッドに接続するために車体に対して移動可能である。好ましくは、電荷コレクタは、外側ハウジングから伸長可能および外側ハウジング内に格納可能であるように車体に取り付けられた伸縮要素を備える。より好ましくは、電荷コレクタは、外側ハウジング内に受け入れ可能な内側ハウジングを備え、内側ハウジングは、外側ハウジングに対して伸縮自在に移動可能である。電荷コレクタの電荷受け取りパッドは、内側ハウジングに取り付けられる。好ましくは、電荷コレクタは、磁気引力下で充電ヘッドに接触するように伸長可能であり、磁気斥力下で外側ハウジング内に格納可能である。磁気斥力は、充電ヘッド内に1つ以上の磁石を組み込んで、電荷コレクタ内の1つ以上の磁石を反発させることによって提供される。任意選択的に、電荷コレクタは、弾性部材によって外側ハウジング内に格納可能である。任意選択的に、弾性部材はばねである。そのような構成は、充電ヘッドから分離するときに外側ハウジング内で電荷コレクタを格納するために磁気斥力を印加する必要性を除去し、したがって、磁気引力によって充電ヘッドに接続するためにのみ伸長可能である。
【0025】
好ましくは、本発明の充電ポイントは、車体の少なくとも1つの壁の外面に取り付けられる。より好ましくは、壁は車体の側壁である。これにより、積荷取扱デバイスを充電ステーションにドッキングさせ、磁気吸引力の作用下で電荷コレクタを充電ヘッドに嵌合させることができる。例えば、電荷コレクタと充電ヘッドとの間の磁気引力によって、電荷コレクタが充電ステーションの充電ヘッドに向かって引き寄せられて接触することを可能にするように、より具体的には、電荷コレクタの少なくとも2つの電荷受け取りパッドが、充電ヘッドの少なくとも2つの対応する電荷供給パッドと嵌合するように、積荷取扱デバイスを操作して充電ステーションにドッキングすることができる。好ましくは、電荷コレクタは、磁気引力の影響下で充電ヘッドに向かって引き寄せられ、磁気斥力の影響下で充電ヘッドから離れて押されるように、外側ハウジングから伸長可能であり、外側ハウジング内に格納可能である。より好ましくは、電荷コレクタは、外側ハウジング内に受け入れ可能な内側ハウジングを備える伸縮要素を備える。
【0026】
好ましくは、車体は、対向する側壁の第1の対および対向する側壁の第2の対を備えるスカート本体を備え、充電ポイントは、対向する側壁の第1および/または第2の対のうちの少なくとも1つの底縁部に取り付けられる。これは、格子レールまたは軌道に取り付けられた充電ヘッドと協働するように、電荷コレクタを積荷取扱デバイスの底縁部に取り付けるための柔軟性を提供する。充電ヘッドとの嵌合は、電荷コレクタが磁気引力の影響下で充電ヘッドに向かって引き寄せられるように、すなわち、電荷コレクタが磁気引力によって充電ヘッドに向かって引き下げられるように、レールまたは軌道に取り付けられた充電ヘッドの上に積荷取扱デバイスが位置付けられて停止されるときに生じる。格子フレームワーク構造上のレールまたは軌道に取り付けられた充電ヘッドと係合するように、車体のスカートの底縁部に電荷コレクタを取り付けることによって、上方からコンテナを収容するためのコンテナ受け入れ空間が保持される。
【0027】
本発明はまた、保管システムを提供し、
i)複数の格子空間または格子セルを備える格子パターンに配置された経路を支持する格子フレームワークと、
ii)格子フレームワーク構造内に積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスであって、
a)格子フレームワーク上で積荷取扱デバイスを移動させるように動作可能に配置された駆動機構を収容する車体と、
b)使用時に、コンテナを解放可能に把持し、コンテナをスタックからコンテナ受け入れ空間内に持ち上げるように構成された、持ち上げ駆動アセンブリ及び把持デバイスを備える持ち上げデバイスとを備え、
前記駆動機構および持ち上げ駆動アセンブリは、電荷コレクタを備える車体上に配置された充電ポイントに電気的に結合された再充電可能な電源によって電力供給される、積荷取扱デバイスと、
iii)電源充電器に電気的に結合された充電ヘッドを備える充電ステーションとを備え、
充電ヘッドは、磁石の作用下で積荷取扱デバイスの再充電可能な電源を充電するために電荷コレクタと接続可能であることを特徴とする。
【0028】
任意選択で、経路は、複数のレールまたは軌道を備え、より好ましくは、経路は、第1の方向に伸長する平行レールまたは軌道の第1のセットと、第2の方向に伸長する平行レールまたは軌道の第2のセットとを備え、第1の方向は、平行レールまたは軌道の第1のセットおよび平行レールまたは軌道の第2のセットが格子パターンで配置されるように、第2の方向に実質的に垂直である。任意選択的に、車体は、持ち上げ駆動アセンブリおよび把持デバイスを備える持ち上げデバイスを収容し、それにより、把持デバイスは、使用時に、コンテナを解放可能に把持し、フレームワーク内のスタックからコンテナ受け入れ空間内へコンテナを持ち上げるように構成される。任意選択的に、把持デバイスは、4つのテザーによって積荷取扱デバイスの車体から吊り下げられる。コンテナ受け入れ空間が車体内の空洞または凹部である場合、これは車体内からのものであってもよく、又は代替的に、車体がカンチレバーを含む場合、把持デバイスは車体のカンチレバーから吊り下げられる。好ましくは、テザーはテープ又はバンドまたはロープの形態である。任意選択的に、車体は、再充電可能な電源を収容する。
【0029】
本発明の一態様では、充電ステーションの電荷コレクタおよび/または充電ヘッドは、磁気引力の作用下で互いに電気的に結合し、及び/または磁気斥力の作用下で互いから電気的に切断するように配置された1つ以上の磁石を備える。好ましくは、1つ以上の磁石は永久磁石である。好ましくは、電荷コレクタ又は充電ヘッドのいずれか又は両方は、磁石の作用下で互いに電気的に結合するように移動可能である。したがって、電荷コレクタおよび充電ヘッドは、磁気引力の作用下で互いに引き寄せられるように配置される。より具体的には、電荷コレクタの電荷受け取りパッドおよび充電ヘッドの電荷供給パッドは、磁気引力の作用下で互いに引き寄せられるように配置される。
【0030】
充電動作では、車体に取り付けられた充電ポイントが充電ステーションの充電ヘッドまで提供されて、電荷コレクタの電荷受け取りパッドが充電ヘッドの電荷供給パッドと位置合わせされるように、積荷取扱デバイスが操作される。磁気引力の作用下で、電荷コレクタおよび/または充電ヘッドは、互いに接触するように引き寄せられる。充電動作を停止するために、電荷コレクタおよび/または充電ヘッド内の1つ以上の磁石が互いに反発するように位置付けられて、電荷コレクタまたは充電ヘッドのいずれかが、それらのどちらが移動可能であるかに応じて、その外側ハウジング内で押され、格納されるように、積荷取扱デバイスは移動される。磁石は、充電ヘッドに対する電荷コレクタの位置に応じて互いに引き合うか又は反発するように電荷コレクタ及び充電ヘッド内に配置され、すなわち、磁石の異なる極が互いに対向して磁気引力をもたらし、同様の極が互いに対向して磁気反発をもたらす。充電ヘッドから電荷コレクタを切断するために、積荷取扱デバイスは、電荷コレクタ内の1つ以上の磁石が充電ヘッド内の1つ以上の磁石に反発するように、すなわち、磁石の磁極が互いに向き合うように移動するように命令され、電荷コレクタまたは充電ヘッドのいずれかを格納する。安全に格納されると、積荷取扱デバイスは、格子フレームワーク構造上を移動し続けることができる。代替として、充電ヘッドは、弾性部材、例えば、ばねによって、その外側ハウジング内に格納するように付勢される。
【0031】
充電ヘッドが積荷取扱デバイスの電荷コレクタと電気的に結合することを可能にするために、好ましくは、充電ヘッドは、格子フレームワーク構造上の複数のレールまたは軌道のうちの少なくとも1つに取り付けられる。より好ましくは、充電ヘッドは、積荷取扱デバイスの電荷コレクタと電気的に結合するように移動可能なアームに取り付けられる。例えば、アームの一端はレールに取り付けられ、充電ヘッドはアームの他端に取り付けられる。好ましくは、アームは制御装置からの信号に応答して移動可能である。例えば、アームは、充電ヘッドを移動させて、アームの一端に取り付けられた充電ヘッドを車体の外面に取り付けられた電荷コレクタと電気的に結合するように命令される。あるいは、充電ヘッドは、車体のスカートに取り付けられた電荷コレクタと嵌合するように、格子フレームワーク上のレールまたは軌道のうちの1つに取り付けることができる。
【0032】
本発明の代替的な実施形態では、充電ヘッドは、電磁石の作用下で積荷取扱デバイスの再充電可能な電源を充電するために、電荷コレクタと接続可能である。好ましくは、電磁石は、充電ヘッドの電荷供給パッドが電荷コレクタの電荷受け取りパッドと接触しているときにアクティブ化又は作動される。電磁石がアクティブ化又は作動されたとき、すなわちスイッチオンされたとき、40ニュートンの範囲の力が、電荷コレクタと充電ヘッドとの接触面の間に確立されることができる。好ましくは、アクチュエータが作動されるとき、電磁石が充電ヘッドに向かって引き寄せられるようにアクティブ化又は作動されるように、電磁石はアクチュエータによってアクティブ化または作動される。任意選択で、アクチュエータは、作動されるときに開回路構成を有する接点スイッチとすることができる。好ましくは、充電ヘッドの電荷供給パッドが電荷コレクタの電荷受け取りパッドと接触しているときに、電磁石がアクチュエータによってアクティブ化または作動される(アクチュエータが電磁石をアクティブ化または作動させる)ように、充電ヘッドは、重力下で下降して電荷コレクタと接触するように配置される。アクチュエータが接点スイッチである例では、充電ヘッドが充電ヘッドに向かって重力下で下げられるので、接点スイッチは閉構成にある。充電ヘッドが電荷コレクタに接触すると、接点スイッチが遮断される、すなわち回路が遮断される。接点スイッチの遮断は、電磁石をアクティブ化又は作動し、電磁石の磁気引力の作用下で充電ヘッドを引いて電荷コレクタと接触させる。好ましくは、電荷コレクタの電荷受け取りパッドおよび/または充電ヘッドの電荷供給パッドはそれぞれ、表面接触面積および充電ヘッドと電荷コレクタとの間の締付け力を増加させるために、弾性部材(ばね仕掛け)によって外向きに付勢される。より好ましくは、電荷コレクタの電荷受け取りパッドおよび/または充電ヘッドの電荷供給パッドは、それぞれ、充電パッドが互いに及ぼす衝撃を軽減するようにばね弾性を有する。
【0033】
好ましくは、制御システムは、電磁石がアクティブ化または作動されることに応答して、再充電可能な電源を充電するために電流を供給するように動作可能である。160アンペア程度であることがある、電源充電器から積荷取扱デバイス内の再充電可能電源への電流をオンに切り替えるか、または増加させるためのアクチュエータの使用は、充電ヘッドの接触パッドと電荷コレクタとの間のアーク放電を軽減するのに役立つ。最初に、充電ヘッドと電荷コレクタとの間に、接触しているときにそれぞれの接触パッド間でアーク放電を引き起こさないほど十分に低い、小さいまたは0の電圧が確立される。充電ヘッドと電荷コレクタとの間に接続がなされると、制御システムは、充電ヘッドを介して、例えば接点スイッチの遮断を介して、充電電流を再充電可能な電源に供給または増加させるように命令される。好ましくは、制御システムは、電磁石がアクティブ化または作動されてから予め定められた時間が経過した後に、再充電可能な電源に電流を供給するように動作可能である。電磁石がアクティブ化または作動されてから予め定められた時間が経過した後に再充電可能電源に電力を伝達することによって、充電ヘッドと電荷コレクタとの間のアーク放電が軽減される。予め定められた時間は、接触パッド間に比較的低い接触抵抗を確立するために、すなわち、最大接触表面積を確立するために、電磁石が充電ヘッドの十分な引張力を電荷コレクタに印加することを可能にするのに役立ち、それにより、160アンペアにもなることがある電流が充電ヘッドを通って電荷コレクタに流れ始めるときに、低い接触抵抗が任意の過剰なアーク放電を軽減する。
【0034】
好ましくは、充電ヘッドは、少なくとも1つのガイド部材によって垂直方向にガイドされる。
【0035】
好ましくは、充電ヘッドは、リニアアクチュエータによって持ち上げられて、電荷コレクタから切断される。リニアアクチュエータは、例えば充電動作の後に、充電ヘッドを持ち上げて、充電ヘッドを積荷取扱デバイスの電荷コレクタから取り外すように配置される。
【0036】
本発明は、本発明の保管システムにおける積荷取扱デバイスの再充電可能な電源を充電する方法を提供し、方法は、
a)充電ヘッドを充電ポイントの電荷コレクタに向かって下降させるステップと、
b)充電ヘッドが電荷コレクタに接触したときに、磁気引力の下で充電ヘッドを電荷コレクタに向かって引っ張るように、電磁石をアクティブ化させるステップと、
c)充電ヘッドを介して再充電可能な電源に電流を供給するステップとの順番で、これらのステップを含む。
【0037】
好ましくは、方法は、
d)アクチュエータからの信号に応答して、電磁石をアクティブ化または作動させるステップをさらに含む。
【0038】
好ましくは、この方法は、電磁石がアクティブ化または作動されてから予め定められた時間が経過した後に、再充電可能な電源に電流を供給するステップをさらに含む。
【0039】
本発明の更なる特徴及び態様は、図面を参照してなされる実例となる実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、既知のシステムによる、格子フレームワーク構造の概略図である。
図2図2は、図1の格子フレームワーク構造内に構成された容器のスタックを示す上面図の概略図である。
図3図3は、格子フレームワーク構造上で動作する既知の積荷取扱デバイスのシステムの概略図である。
図4図4は、上方からコンテナを把持している持ち上げデバイスを示す積荷取扱デバイスの概略斜視図である。
図5図5の(a)および5の(b)は、積荷取扱デバイスのコンテナ受け入れ空間と、積荷取扱デバイスのコンテナ受け入れ空間内に収容されたコンテナとを示す、図4の積荷取扱デバイスの概略斜視断面図である。
図6図6は、支持構造から吊り下げられた充電ユニットを備える既知の充電ステーションを示す概略図である。
図7a図7aは、既知の充電ユニットまたは充電ヘッドの上からの概略図である。
図7b図7bは、電力伝達ユニットを示す既知の充電ユニットまたは充電ヘッドの下からの概略図である。
図8図8は、既知の積荷取扱デバイスの上面の概略図である。
図9図9は、本発明の第1の実施形態による、充電ヘッドと嵌合する電荷コレクタを示す、充電接触システムの概略斜視図である。
図10図10は、本発明の第1の実施形態による、充電システムの切断を示す充電接触システムの概略斜視図である。
図11図11は、本発明の第1の実施形態による、1つの構成において充電ステーションにドッキングされた積荷取扱デバイスの側面の概略斜視図である。
図12図12は、本発明の第1の実施形態による、第2の構成において充電ステーションにドッキングされた積荷取扱デバイスの側面の概略斜視図である。
図13図13は、本発明の第1の実施形態による、第3の構成において充電ステーションにドッキングされた積荷取扱デバイスの側面の概略斜視図である。
図14図14は、本発明の第2の実施形態による、積荷取扱デバイス上の電荷コレクタと係合された充電ヘッドの概略斜視図である。
図15図15は、本発明の第2の実施形態による、積荷取扱デバイス上の電荷コレクタから取り外された充電ヘッドの斜視側面図である。
図16図16は、本発明の第2の実施形態による、積荷取扱デバイス上の電荷コレクタと係合された充電ヘッドの概略斜視側面図である。
図17図17は、本発明の第2の実施形態による、充電制御システムの例を描くブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明が考案したのは、図1から図6を参照して上述した格子フレームワーク構造および積荷取扱デバイスなどの保管システムの既知の特徴に対してである。
【0042】
図9および図10はそれぞれ、本発明の第1の実施形態による充電接触システムのドッキングおよび切断を示す。充電接触システムは、積荷取扱デバイスの車体に配置された充電ポイント80と、充電ステーション82を形成する充電ヘッド84とを備える。本発明による充電接触システムは、7812 E. Acoma Dr. Suite 1, Scottsdale AZ 85260, USAに本社を有するRoboteQ(登録商標)から市販されている充電システムを利用する。充電ポイント80は、充電ヘッド84の少なくとも2つの電荷供給パッド90と協働するように配置された少なくとも2つの電荷受け取りパッド88を備える電荷コレクタ86を備える。電力は、適切な電源充電器(図示せず)によって充電ヘッド84に供給される。本発明の特定の実施形態では、2つの電荷供給パッドは直流を供給し、すなわち、電荷供給パッド90の一方はDC-であり、他方はDC+である。電荷コレクタ86は、積荷取扱デバイスの車体に対して移動可能に配置されている。本発明の特定の実施形態では、電荷コレクタ86は、外側ハウジング92から伸長可能であり、外側ハウジング92内に格納可能である。より具体的には、電荷受け取りパッド88は、伸縮自在に外側ハウジング92内で移動可能な内側ハウジングに取り付けられる。図9は、格納構成および伸長構成の両方における電荷コレクタ86を示す。
【0043】
コンテナがクレーン機構によって持ち上げられるときにコンテナを収容するためのコンテナ受け入れ空間40は、図5に示される車体32内に配置されるが、本発明は、コンテナ受け入れ空間40が車体32内に位置することに限定されない。本発明は、WO2019/238702(Autostore Technology AS)に記載されているように、積荷取扱デバイスの車体がカンチレバー構造を有する場合など、カンチレバーの下方に位置するコンテナ受け入れ空間にも適用可能である。本発明の目的のために、「車体」という用語は、把持デバイスがカンチレバーの下に位置付けられるようにカンチレバーを任意選択的にカバーすると解釈される。しかしながら、本発明の説明を容易にするために、コンテナを受け入れるためのコンテナ受け入れ空間は、車体内の空洞または凹部内に配置される。
【0044】
充電ポイント80の外側ハウジング92は、電荷コレクタが車体に対して移動可能であるように、積荷取扱デバイスの車体に取り付けられる。外側ハウジング92を車体に取り付けるための任意の手段、例えばボルト、ねじまたは接着剤などの使用が本発明において適用可能である。電荷コレクタ86は、電荷コレクタ86が充電ヘッド84の上に位置付けられたときに充電ヘッド84内の1つ以上の磁石(図示せず)に引き付けられるように配置された1つ以上の磁石(図示せず)を備え、すなわち、電荷コレクタ86および充電ヘッドの両方のそれぞれの1つ以上の磁石の異なる極が整列する。磁気引力は、電荷コレクタ86の電荷受け取りパッド88を、充電ヘッド84の電荷供給パッド90に向かって移動させ、電荷供給パッド90と物理的に接触させる。これは、図9に示す矢印によって明示されている。1つ以上の磁石は永久磁石であり、好ましくは希土類磁石である。希土類磁石の使用は、アーク放電を防止し、接触抵抗を低下させるのに十分な力で、充電ヘッドの電荷供給パッドに対して電荷コレクタの電荷受け取りパッドを物理的にクランプするのに必要な引張力を提供する。典型的には、アーク放電を防止し、接触抵抗を下げるために、40Nのクランプ力が必要とされる。希土類磁石の例としては、ネオジム磁石及びサマリウムコバルト磁石が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
充電ヘッド84からの電荷コレクタ86の切断は、電荷コレクタ86内の1つ以上の磁石を充電ヘッド84内の1つ以上の磁石に反発させるように、電荷コレクタ86を移動することを含む。任意選択的に、充電ヘッド84は、磁石の2つ以上のセットを備え、各組は、並んで位置付けられた少なくとも1つの磁石を備える。充電ヘッド内の磁石の第1のセットは、電荷コレクタ86内の1つ以上の磁石を磁気的に引き付けるように配置される。充電ヘッド内の磁石の第2のセットは、電荷コレクタ内の1つ以上の磁石と磁気的に反発するように配置される。逆も同様に適用可能であり、この場合、電荷コレクタ86は、充電ヘッド内の1つ以上の磁石を磁気的に引き付けるおよび/または反発するように配置された磁石の2つ以上のセットを備える。使用時には、積荷取扱デバイスに取り付けられた電荷コレクタは、電荷コレクタ86および充電ヘッド84の両方における1つ以上の磁石の同じ極が整列するように、充電ヘッド84に沿って移動される。電荷コレクタが受ける強い斥力は、電荷コレクタ86を外側ハウジング92内に瞬間的に格納させ、したがって、積荷取扱デバイスが軌道に沿ってその進路上を移動し続けるように充電ヘッド84から持ち上げられる。これは、図10に示される押し矢印によって示される。充電ヘッドとの電荷コレクタの位置合わせは、充電ステーションに対してそれ自体を位置付ける積荷取扱デバイスの形態をとることができる。したがって、充電ステーションに対する積荷取扱デバイスの第1の位置において、電荷コレクタ86は、充電ヘッド84に接触するように伸長し、充電ステーションに対する積荷取扱デバイスの第2の位置において、電荷コレクタ86は、後退し、充電ヘッド84から切断される。
【0046】
電荷コレクタ86は、電荷コレクタ86内の1つ以上の磁石の磁気引力によって、その格納構成に保持されることができる。電荷コレクタ86が充電ヘッド84に向かって引き寄せられることを可能にするために、強い希土類磁石が充電ヘッド84内に位置付けられ、これは、電荷コレクタ86をその格納構成に保持する磁気引力に打ち勝つ。充電ヘッド84および電荷コレクタ86内の磁石の強度を制御することによって、電荷コレクタ86は、格子フレームワーク構造上のレールまたは軌道に沿って安全に横断するように、その格納構成に保持されることができ、充電ステーションにドッキングされるとき、充電ヘッド84内の1つまたはそれを上回る磁石の強い磁気引力が、電荷コレクタ86をその格納構成に保持する磁気引力に打ち勝って、電荷コレクタ86を移動させ、充電ヘッド84に向かって引き寄せられる。代替構成では、電荷コレクタは、弾性部材によって、例えばばねを使用することによって、外側ハウジング92内でその格納構成に保持され(または付勢され)、付勢力に打ち勝って充電ヘッドと電荷コレクタとの間に発生する磁気引力によってのみ充電ヘッドに向かって引き寄せられる。これにより、電荷コレクタをその外側ハウジング内に格納するための別個の磁石セットを有する必要がなくなる。
【0047】
図9および図10に示される特定の実施形態は、充電ヘッド84に対して移動可能であるように電荷コレクタ86を説明しているが、充電動作中に電荷コレクタ86が固定され、充電ヘッド84が電荷コレクタ86に向かって移動可能である場合、その逆も同様に適用可能である。これは、電荷コレクタ86の電荷受け取りパッド88が、車体の少なくとも1つの壁の表面と実質的に同一平面にされることができ、または車体の少なくとも1つの壁の表面から少なくともわずかに突出するが、レール上を移動するときに障害物を提示しないように十分にクリアにされることができるので、積荷取扱デバイスがレールに沿って移動するためのクリアランスを提供するために、電荷コレクタ86が格納される(例えば、上昇させられる)必要性を除去する。充電動作中、積荷取扱デバイスが充電ステーションにドッキングされているとき、充電ヘッド84は、電荷コレクタ86および充電ヘッド84内の1つ以上の磁石の結果として、強い磁気引力の下で電荷コレクタ86に向かって伸長するように移動可能である。充電ヘッド84が磁気斥力によってその外側ハウジング内に確認することによって電荷コレクタから切断されることは有益であるが、充電ヘッド84は常に固定位置にあるので、それ自体が障害物として存在しないことから、それは必須の動作ではない。積荷取扱デバイスの移動は、充電ヘッドからの電荷コレクタの切断をもたらすことがある。しかしながら、電荷コレクタ86または充電ヘッド84のいずれかを互いに向かって移動させることは、電荷コレクタ86の電荷受け取りパッド88の接触面と充電ヘッド84の電荷供給パッド90との間の潜在的な位置合わせ問題を軽減するのに役立つ。同様に、電荷コレクタ86および/または充電ヘッド84のいずれかを互いに向かって移動させることも、積荷取扱デバイスの高さの差に対応するのに役立つ。
【0048】
図9および図10に示す本発明による充電接触システムは、車体の異なるエリアに取り付けることができ、それによって異なる充電方式を提供する。図11から13は、本発明による異なる充電方式を示す。図11は、充電ヘッドを表す本発明の充電接触システムの可動部分が、積荷取扱デバイスの上壁94に固定された電荷コレクタに向かって引っ張られている例である。図11に示す充電ポイント80は、車体32の上壁94の外面に配置されている。これは、本発明の充電ヘッド84を、本特許明細書の導入部で上述したL字型フレームワーク50を有する既存の充電ステーションに据え付けることができる。充電ヘッド84は、L字型フレームワーク50から吊り下げられ、積荷取扱デバイス30が充電ステーション82の充電ヘッド84の下にドッキングされたときに、車体32の上壁94に取り付けられた電荷コレクタ86と協働するように位置付けられている。
【0049】
別の充電配置では、充電ポイント80は、図12に示すように、車体32の側壁96のうちの1つに配置される。この構成では、図12に示される矢印によって示されるように、積荷取扱デバイス30が充電ステーション82上に横方向に横向きにドッキングすることによって充電が行われる。これにより、充電ヘッド84を充電ステーションを収容するように据え付けられた格子フレームワーク構造またはガードレールに近接する側壁に取り付けることができるので、図11に示すように、充電ヘッドを積荷取扱デバイスの上に吊下げるための専用フレームワークを有する必要がなくなる。図11に示される配置と同様に、電荷コレクタ86は、車体32に対して移動可能であるように作製されることができ、すなわち、本発明の充電接触システムは、充電ステーション82にドッキングされたときに固定されたままである充電ヘッド84に向かって引き寄せられるように電荷コレクタ86が移動可能であるように、配向されることができる。
【0050】
格子フレームワーク構造の周りの散乱物を除去するために、本発明の充電接触システムは、格子フレームワーク構造のフロアレベルに位置付けることができる。図13に示すように、電荷コレクタ86は、車体32の足部、例えば車体32のスカートの底縁部に取り付けることができる。駆動モータなどの積荷取扱デバイスの補助コンポーネントを収容する車体32は、対向する側壁の第1の対98と対向する側壁の第2の対100とを備えるスカート本体を備える。充電ポイント80は、格子フレームワーク構造上のレールまたは軌道102に取り付けられた充電ヘッド84と協働するように配置された第1および/または第2の対の対向する側壁98、100のうちの少なくとも1つの底縁部に取り付けられる。このようにして、充電ポイント80、より具体的には、電荷コレクタ86と電気的に結合するためにその上に取り付けられた充電ヘッド84を備えるレールまたは軌道102の上を積荷取扱デバイス30が走行し、その上に積荷取扱デバイス30が位置するときに、充電が行われる。可動アーム(図示せず)を使用して、対応する電荷供給パッド90および電荷受け取りパッド88が適切に整列するように、充電ヘッド84を電荷コレクタ86上に正確に位置付けることができる。可動アームは、格子セル内の軌道または格子に取り付けられた一端を有するロボットアームであることがあり、充電ヘッドは可動アームの他端に取り付けられる。充電動作中、可動アームは、制御装置によって、充電ヘッド84を積荷取扱デバイス30の充電ポイント80と、より具体的には電荷コレクタ86と係合するように位置付けるように命令され、それにより、充電ヘッド84または電荷コレクタ86のいずれかが、磁気引力によって、どちらが可動コンポーネントであるかに応じて、互いに向かって引き寄せられる。可動アームは、格子構造または格子フレームワーク構造上のレールに枢動可能に取り付けることができる。
【0051】
図11図12および図13に示す実施形態は、車体に取り付けられた充電接触システムの異なる配置を示すが、本発明は、図11から図13に示す向きに限定されない。本発明の充電ポイントは、車体の他のエリアに取り付けることができる。本発明の追加の充電接点をシステムに組み込んで、バッテリの状態を監視することができる。したがって、電荷コレクタとして機能する代わりに、1つ以上の追加の接触パッドを、バッテリの状態に関する情報を供給するために充電ステーションの対応する接触パッドと協働するように、積荷取扱デバイスに取り付けることができる。接触パッドは、1つ以上の接触パッドが1つ以上の磁石の影響下で外側ハウジング内で格納可能であるという点で、上述の本発明の充電接触システムと同じ機能を有することができる。制御システムは、電荷供給パッドが再充電可能なバッテリの状態に基づいて必要な電流を供給することを確実にすることができる。条件は、電圧、温度、充電状態、放電深度および健康状態のうちの少なくとも1つに基づいてもよい。電荷コレクタ86または充電ヘッドは、磁力または弾性部材(例えば、ばね)のいずれかによって外側ハウジング内に格納可能であることができる。
【0052】
本発明の代替実施形態では、充電ヘッドと電荷コレクタとの間の磁気引力は、1つ以上の永久磁石の使用よりもむしろ電磁石によって発生させることができる。永久磁石の使用に対する電磁石の使用の利点は、例えば電磁石を構成するコイルを通る電流を制御することによって、電磁石を制御して必要な磁気引力を発生させて、充電ヘッドを引いて、電荷コレクタに嵌合または物理的に接触させることができることである。電磁石の例は、当技術分野で一般に知られている磁気コアの周りに巻かれたソレノイドである。このようにして、充電ステーションに取り付けられた1つ以上のアクチュエータを使用して、電磁石をアクティブ化または作動させて、必要な磁気引力を提供し、充電ヘッドを電荷コレクタに対して物理的にクランプすることができる。図14から図16に示す本発明の特定の実施形態では、充電接触システム104は、充電ヘッドが電荷コレクタから離間している第1の位置から充電ヘッドがコレクタと物理的に接触している第2の位置まで下向き方向に移動可能な支持プラットフォーム106に取り付けられた充電ヘッド184を備える電荷ステーション101を備える。本発明の特定の実施形態では、充電ヘッドは、重力の作用下で第1の位置から第2の位置に移動するように構成される。充電ヘッド184は、可動プラットフォーム106の底壁に取り付けられ、充電ヘッド184が電荷コレクタ186上に下げられたときに、電荷コレクタ186を備える充電ポイント185と協働するようになっている。プラットフォーム106は、少なくとも1つのガイド部材108、例えばガイドロッドによって垂直方向に移動するようにガイドされる。プラットフォームは、ガイド部材108に沿って自由に移動可能であり、プラットフォームがそれ自体の重量下、すなわち重力下で垂直方向に落下することを可能にする。少なくとも1つのガイド部材に沿ったプラットフォームの落下を減速または減衰させるために、当技術分野で一般的に知られているダンパ、例えば、1つ以上のばねまたはガスばねなどを使用することができ、したがって、電荷コレクタに対する充電ヘッドの衝撃を低減することができる。
【0053】
支持プラットフォーム106には、1つ以上の電磁石116が取り付けられている。1つ以上の電磁石116がアクティブ化または作動されるとき、すなわち電磁石のコイルを通る電流がスイッチオンされるとき、1つ以上の電磁石は、充電ヘッド184を車体32の上壁に取り付けられた電荷コレクタ186に磁気的に引き付けるように配置される。本発明の特定の実施形態では、1つ以上の電磁石116は、プラットフォームの少なくとも1つの縁部に位置付けられて、電磁石がアクティブ化または作動されたときにプラットフォームにわたって、したがって充電ヘッド84および電荷コレクタ86の接触パッド188、190にわたって、クランプ力を分配する。
【0054】
充電ヘッド184を電荷コレクタ186から切り離すために、例えば、充電動作が完了すると、プラットフォーム106は、電荷コレクタ186から上昇される。本発明の特定の実施形態では、プラットフォーム106はリニアアクチュエータ110によって上昇される。
図14から図16に示すように、リニアアクチュエータ110はシャフト112を備える。
シャフト112の足部または端部は、リニアアクチュエータがプラットフォーム106を上昇させるために上方向に移動するときに、プラットフォーム106の底壁または下側に接触または接合するように配置された停止部114を備える。プラットフォームを持ち上げるための当技術分野で一般に知られている様々なリニアアクチュエータは、本発明において適用可能である、機械アクチュエータ、油圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、圧電アクチュエータ、または電気機械アクチュエータを含むが、これらに限定されない。
【0055】
電荷受け取りパッドを備える電荷コレクタ186は、1つ以上の電磁石がアクティブ化または作動されるときに、充電ヘッド184に磁気的に引き付けられることが可能な強磁性材料、たとえば鉄を備える。1つ以上の電磁石116は、アクチュエータからの信号に応答してアクティブ化または作動される。本発明の特定の実施形態では、アクチュエータは、充電ヘッド184が電荷コレクタ186と接触したときに回路を遮断して電磁石をアクティブ化又は作動させる接点スイッチ118である。例えば、接点スイッチは、分離して電気回路を遮断し、充電ヘッドが電荷コレクタから切断されたときに合体して電気回路を完成させる2つの部品から形成される。図15に示すように、接点スイッチ118の一方の部分は、電磁石のうちの1つ以上を支持するプラットフォーム106に取り付けられ、他方の部分は、リニアアクチュエータ112に取り付けられる。図15の概略図によって示されるように、充電ヘッド184が電荷コレクタ186から離間または分離されているとき、接点スイッチ118は閉じられている(すなわち接触している)。逆に、充電ヘッド184が電荷コレクタ186と接触するかまたは接近するとき、例えば、それらの対応するパッドが接触するとき、接点スイッチ118は開いて、図16の概略図によって実証されるように回路の遮断をもたらす。回路の遮断は、充電ヘッド184が電荷コレクタ186と接触しており、適切な制御装置を介し電磁石をアクティブ化又は作動させることのしるしである。電磁石116をアクティブ化または作動させるアクチュエータは、接点スイッチに限定されず、充電ヘッド184の充電パッドが電荷コレクタ186の対応する充電パッドと物理的に接触していること、およびその逆を示す信号を提供する任意のタイプのアクチュエータが、本発明において適用可能である。例えば、充電ヘッドが電荷コレクタの対応する充電パッドと接触している表示を提供するために、1つ以上のセンサ、例えば深さセンサを使用することができる。同様に、リニアアクチュエータ110の移動の長さは、充電ヘッド184が電荷コレクタ186の対応する充電パッドといつ接触するかを決定するために使用されることができる。
【0056】
アクチュエータ118からの信号は、制御装置によって使用されて、電磁石116をアクティブ化または作動させ、その後、充電動作を制御することができる。再充電可能な電源の状態を監視するために、すなわち、再充電可能な電源の状態に基づいて充電ヘッドが必要な電流を供給することを確実にするために、充電ヘッド184または充電ヘッドを支持するプラットフォーム106に1つ以上の追加の接触パッドを取り付けることができる。図17のブロック図に示されるように、アクチュエータ118からの信号は、制御装置120に入力され、アクチュエータからの入力信号に応じて、制御装置は、電磁石をアクティブ化または作動させて、充電ヘッド184を電荷コレクタ186に向かって引き寄せ、十分な接触圧力が充電ヘッドと電荷コレクタとの間に確立され、その後、電源充電(図示せず)から電力を伝達して、再充電可能な電源を充電する。充電ヘッドおよび/または電荷コレクタは、それらのそれぞれの接触パッド間の衝撃を軽減するために、しかし最も重要なことには、磁気引力の影響下でクランプ力を制御するために、弾性的に取り付けられ、外向き方向に付勢される、例えば、ばねベース、ことができる。再充電可能な電源を充電するときの動作において、積荷取扱デバイス30は、充電ステーションにドッキングするように命令される。例えば、積荷取扱デバイスが充電ステーションにドッキングしようとしているという信号が積荷取扱デバイスから制御装置120に送られる。ドッキングされると、積荷取扱デバイスからの信号によって示されるように、制御装置120は、充電ヘッド184を支持する線形アクチュエータが下降することを可能にする。例えば、リニアアクチュエータを上昇位置に保持するロック機構または止め具が無効にされる。これにより、充電ヘッド184を支持するプラットフォーム106は、ガイドロッド108によってガイドされて、重力下で積荷取扱デバイスの電荷コレクタ186に向かって自由落下することができる。プラットフォームが下降し、充電ヘッド184が電荷コレクタから離間したままであるとき、アクチュエータは、図15に示されるように閉じたままであり、すなわち、接点スイッチが閉じられる。この時点で、充電ヘッド184は、電荷コレクタ186またはそれらの対応する接触パッド接点に接触し、線形アクチュエータ110は、図16に示されるように、接点スイッチを遮断または開放させるように降下し続ける。接点スイッチの遮断は、アクチュエータが作動されたことの表示であり、信号が制御装置120に送られてアクチュエータが作動されたことを示す。アクチュエータが作動されるとき、制御装置120は、図16に示されるように、線形アクチュエータ110(より具体的には、線形アクチュエータのシャフト)が予め定められた時間にわたって降下することを可能にするために、タイマを開始する。リニアアクチュエータは予め定められた時間落下してアクチュエータを作動させる特定の実施形態では、接点スイッチの遮断のみが可能なので、タイマは、リニアアクチュエータが積荷取扱デバイスの上壁に衝突することを防止する。代替的に又は追加的に、制御装置は、リニアアクチュエータの移動の長さを決定することができ、リニアアクチュエータを予め定められた長さ下降させて、リニアアクチュエータが積荷取扱デバイスの上部に当たるのを防止することができる。
【0057】
特定の実施形態では、接点スイッチの遮断によって決定されるようにアクチュエータが作動されると、制御装置120は、充電ヘッド184を支持するプラットフォーム106に取り付けられた1つ以上の電磁石116を起動またはアクティブ化又は作動させて、充電ヘッド184の電荷供給パッドを、電磁引力の引っ張り強度によって、電荷コレクタ186の電荷受け取りパッドに向かって引き寄せる。充電ヘッド184は、弾性部材に取り付けられるか、または磁気引力の引っ張り強度によって圧縮されるようにばね付勢される。弾性部材は、充電ヘッド184と電荷コレクタ186との間に最大表面積接触を確立するのに十分な弾力性を充電ヘッドに提供し、それによって、接触抵抗を低下させるとともに、電荷コレクタ186の充電パッドと接触する充電ヘッド184の衝撃を軽減する。接触パッド間のアーク放電を防止し、したがって接触パッドの表面の劣化を防止するのに必要な40N程度のクランプ力を、充電ヘッド184の接触パッドと電荷コレクタ186との間に確立することができる。
【0058】
充電ヘッド184と電荷コレクタ186との間、より具体的にはそれらのそれぞれの接触パッド間にクランプ力が確立された後、制御装置は、電力伝達ユニットまたは電源充電器(図示せず)に、充電ヘッド184を介して再充電可能電源に電力を伝達するように命令する。遅延は、1つ以上の電磁石がアクティブ化または作動されると、再充電可能電源に電力を伝達するように、システムに組み込まれることができる。例えば、電磁石がアクティブ化または作動されると、再充電可能電源への電力の伝達を遅延させるために、タイマを使用することができる。タイマによって測定される予め定められた時間量が経過すると、制御装置は、電力伝達ユニットに、充電ヘッド184を介して再充電可能電源に電力を伝達するように命令する。電磁石のアクティブ化と再充電可能な電源への電力の伝達との間に遅延を組み込むことによって、アーク放電を軽減するのに役立ち、その結果、比較的高い接触力が接触パッド間に確立されると、電力が充電ヘッドを通して伝達される。40N程度であることがある高い接触圧力は、充電ヘッドと電荷コレクタとの間の接触抵抗を低下させる。
【0059】
充電の間バッテリの状態を監視し、電荷供給パッドがバッテリの状態に基づいて必要な電流を供給することを確実にするために、1つ以上の追加の接触パッド(図示せず)を、(プラットフォームの底壁に取り付けられた)充電ヘッドを支持するプラットフォームに取り付けることができる。再充電可能な電源が充電されるか又は必要な充電量を受け取ると、制御装置は、充電ヘッド184を電荷コレクタ186から切断する。図14から図16に示す本発明の特定の実施形態では、制御装置は、リニアアクチュエータ110に命令して、充電ヘッド184を、より具体的には、充電ヘッド184を支持する可動プラットフォーム106を、積荷取扱デバイス上の電荷コレクタから上昇させて、持ち上げる。充電ヘッド184を電荷コレクタ186から切断する前に、電磁石116は、好ましくはスイッチオフされ、線形アクチュエータ110が充電ヘッド184を自由に持ち上げて、充電ヘッド184の接触パッドが電荷コレクタ186との接触を断つことを可能にする。例えば、再充電可能な電源が充電状態または完全に充電された状態にあることを制御装置が検出すると、充電ヘッド184の切断は行われることができる。再充電可能な電源が完全に充電された状態にあることを検出することに応答して、制御装置は、電磁石を非アクティブ化する、すなわち、電磁コイルへの電流をオフに切り替え、リニアアクチュエータ110が充電ヘッド184を電荷コレクタ186から離して自由に持ち上げることを可能にする。これは、リニアアクチュエータ110は、電磁引力の結果として電荷コレクタ186に引き寄せられることなく、プラットフォームに取り付けられた充電ヘッド184を持ち上げることを可能にする。
リニアアクチュエータ110が上昇して、接点スイッチが再接続して接点スイッチ118を閉じるとき、切断が確立される。プラットフォーム106の継続的な上昇は、図15に示されるように、充電ヘッド184を電荷コレクタからさらに離れるように上昇させる。このとき、充電ヘッド184は、電荷コレクタ186から離間している。充電ヘッドが電荷コレクタから持ち上げられ、接点スイッチ118が接続を再確立すると、積荷取扱デバイスは充電ステーションから離れて自由に移動する。電磁石のアクティブ化または作動に関して上述したように、アクチュエータが閉じられると、すなわち接点スイッチが閉じられるとき、タイマを使用して、リニアアクチュエータ、したがって充電ヘッドの上方移動を制御することができる。
【0060】
本発明の第2の実施形態による充電接触システムの異なる動作は、図17に示すブロック図に要約することができる。制御装置120への入力信号は、アクチュエータによって供給され、電荷コレクタに対する充電ヘッドの位置を示す。制御装置120は、電磁石116の動作および充電ヘッドへの電力を制御する。アクチュエータからの信号に応答して、すなわち、接点スイッチ118が遮断されたとき(図16参照)、制御装置は、電磁石を構成するソレノイドを通る電流をオンに切り替えることによって、電磁石116をアクティブ化または作動させる。強力な磁気引力は、最大クランプ力を確立するのに十分な引張力で充電ヘッドを電荷コレクタに対して引き寄せる。典型的には、アーク放電を防止し、充電ヘッドと電荷コレクタとの間の接触抵抗を低下させるために、40N以上のクランプ力が必要である。十分なクランプ力が電磁石の引張力によって確立されると、制御装置は、電力伝達ユニットをオンに切り替えて、充電ヘッドを介して再充電可能な電源に電力を伝達する。
【0061】
再充電可能な電源が完全に充電されるとき、信号が制御装置120に送られて電磁石を非アクティブ化させ、リニアアクチュエータ110が作動されて充電ヘッド184を電荷コレクタ186から離れて持ち上げる。これにより、接点スイッチは接続を再確立する。ガイド108に沿った充電ヘッド184の上昇を制御するために、タイマを使用することができる。例えば、プラットフォーム106に取り付けられた充電ヘッド184が電荷コレクタ186から持ち上げられることを可能にするように、接点スイッチ118が閉じられると、予め定められた遅延を加えるようにタイマを開始することができる。代替として、制御装置120は、ガイド108に沿った充電ヘッド184の移動の長さを決定することができ、それにより、制御装置120は、充電ヘッド184を予め定められた長さだけ持ち上げるようにリニアアクチュエータ110に命令することができる。接点スイッチ118が閉じられると、積荷取扱デバイスが充電ステーションから自由に移動できることを示す信号が制御装置120に送られる。
【0062】
図9および図10に示される第1の実施形態ならびに図14から図16に示される第2の実施形態における充電接触システムの特徴の異なる組み合わせが、特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく使用されることができる。例えば、図9および図10に示す本発明の第1の実施形態において充電ヘッドを引いて電荷コレクタと接触させるための1つ以上の永久磁石を1つ以上の電磁石に置き換えて、本発明の第2の実施形態において説明したように、制御装置が電磁石をアクティブ化/作動させて充電ヘッドを電荷コレクタと接触させることができる。図9および図10ならびに図14から図16に示される本発明の両方の実施形態において、再充電可能な電源は、任意選択的に車体32内に収容される(図4および図5参照)。
ここに、出願当初の特許請求の範囲の記載事項を付記する。
[1] コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された経路(22)を備える格子フレームワーク構造(14)を備える保管システム(1)内に積み重ねられたコンテナ(10)を持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイス(30)であって、前記積荷取扱デバイス(30)は、
前記格子フレームワーク構造(14)上で前記積荷取扱デバイス(30)を移動させるように動作可能に配置された駆動機構を収容する車体(32)と、
使用時にコンテナ(10)を解放可能に把持し、前記コンテナ(10)を前記スタックからコンテナ受け入れ空間(40)に持ち上げるように構成された、持ち上げ駆動アセンブリ、及び把持デバイス(39)を備える持ち上げデバイスとを備え、前記駆動機構および前記持ち上げ駆動アセンブリは、使用時に充電ステーション(82、101)の充電ヘッド(84、184)に電気的に結合するために前記車体(32)上に配置された充電ポイント(80、185)に電気的に結合された再充電可能電源によって電力供給され、 前記充電ポイント(80、186)は、磁石の作用下で前記充電ステーション(82、101)の前記充電ヘッド(84、184)に接続可能な電荷コレクタ(86、186)を備えることを特徴とする、積荷取扱デバイス(30)。
[2] 前記電荷コレクタは、電磁石の作用下で前記充電ステーションの前記充電ヘッドに接続可能である、[1]に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[3] 前記電荷コレクタ(86、186)は、前記磁石の作用下で前記充電ステーション(82、101)の前記充電ヘッド(84、184)に接続するために前記車体(32)に対して移動可能である、[1]または[2]に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[4] 前記電荷コレクタは、1つ以上の磁石を備えている、[3]に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[5] 前記1つ以上の磁石は希土類磁石である、[4]に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[6] 前記1つ以上の希土類磁石はネオジム磁石である、[5]に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[7] 前記電荷コレクタ(86)は、外側ハウジング(92)から伸長可能であるか、または外側ハウジング(92)内に格納可能である、[3]から[6]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[8] 前記充電ポイント(80、185)は、前記車体の少なくとも1つの壁(94、96、98、100)の外面に取り付けられる、[3]から[7]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[9] 前記壁は、前記車体(32)の側壁(96)である、[8]に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[10] 前記車体32は、対向する側壁の第1の対(98)および対向する側壁の第2の対(100)を備えるスカートを備え、前記充電ポイント(80、185)は、前記対向する側壁の第1および/または第2の対(98、100)の少なくとも1つの底縁部に取り付けられる、[3]から[9]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[11] 前記電荷コレクタ(86、186)は、前記充電ヘッド(84、184)の少なくとも2つの電荷供給パッド(90、190)に接続可能であるように配置された少なくとも2つの電荷受け取りパッド(88、188)を備える、[1]から[10]のいずれか一項に記載の積荷取扱デバイス(30)。
[12] 保管システム(1)であって、
i)複数の格子空間または格子セルを備える格子パターンに配置された経路(22)を支持する格子フレームワーク構造(14)と、
ii)前記格子フレームワーク構造(14)内に積み重ねられたコンテナ(10)を持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイス(30)であって、
a)前記格子フレームワーク構造上で前記積荷取扱デバイス(30)を移動させるように動作可能に配置された駆動機構を収容する車体(32)と、
b)使用時に、コンテナ(10)を解放可能に把持し、前記コンテナ(10)をスタックからコンテナ受け入れ空間(40)内に持ち上げるように構成された、持ち上げ駆動アセンブリ及び把持デバイス(39)を備える持ち上げデバイスとを備え、
前記駆動機構及び前記持ち上げ駆動アセンブリは、電荷コレクタ(86、186)を備える前記車体(32)上に配置された充電ポイント(80、185)に電気的に結合された再充電可能な電源によって電力供給される、積荷取扱デバイス(30)と、
iii)電源充電器に電気的に結合された充電ヘッド(84、184)を備える充電ステーション(82、101)とを備え、
前記充電ヘッド(84、184)は、磁石の作用下で前記積荷取扱デバイスの前記再充電可能な電源を充電するために、前記電荷コレクタ(86、186)と接続可能であることを特徴とする、保管システム(1)。
[13] 前記電荷コレクタ(86、186)は、前記充電ヘッド(84、184)の少なくとも2つの電荷供給接触パッド(90、190)に接続可能であるように配置された少なくとも2つの電荷受け取り接触パッド(88、188)を備える、[12]に記載の保管システム(1)。
[14] 前記電荷コレクタおよび/または前記充電ヘッド(84、184)は、前記磁石の作用下で互いに電気的に結合するように移動可能である、[12]または[13]に記載の保管システム(1)。
[15] 前記電荷コレクタ(86、186)および/または前記充電ヘッド(84、184)は、外側ハウジング(92)から伸長可能であるか、または外側ハウジング(92)内に格納可能である、[14]に記載の保管システム(1)。
[16] 前記充電ステーション(82、101)の前記電荷コレクタ(86、186)および前記充電ヘッド(84、184)は、磁気引力の作用下で互いに電気的に結合し、磁気斥力の作用下で互いから電気的に切断するように配置される、[12]から[15]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[17]前記電荷コレクタ(86、186)および前記充電ヘッド(84、184)はそれぞれ、1つ以上の磁石を備えている、[16]に記載の保管システム(1)。
[18] 前記電荷コレクタ(86、186)または前記充電ヘッド(84、184)の磁石のうちの1つ以上は、希土類磁石を含む、[17]に記載の保管システム(1)。
[19] 前記充電ヘッド(84、184)は、前記経路(22)に取り付けられる、[12]から[18]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[20] 前記充電ヘッド(84、184)は、前記積荷取扱デバイス(30)の前記電荷コレクタ(86、186)と電気的に結合するように移動可能なアームに取り付けられる、[19]に記載の保管システム(1)。
[21] 前記アームは、制御装置からの信号に応答して移動可能である、[20]に記載の保管システム(1)。
[22] 前記充電ポイント(80、185)は、前記車体(30)の少なくとも1つの壁(94、96、98、100)の外面に取り付けられる、[12]から[21]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[23] 前記壁は、前記車体(30)の側壁(96)である、[22]に記載の保管システム(1)。
[24] 前記車体(30)は、対向する側壁の第1の対(98)および対向する側壁の第2の対(100)を備えるスカートを備え、前記充電ポイント(80、185)は、前記対向する側壁の第1および/または第2の対(98、100)のうちの少なくとも1つの底縁部に取り付けられる、[12]から[23]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[25] 前記充電ヘッド(184)は、電磁石(116)の作用下で前記積荷取扱デバイス(30)の前記再充電可能な電源を充電するために前記電荷コレクタ(186)に接続可能である、[12]から[24]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[26] 前記電磁石は、前記充電ヘッド(184)の電荷供給パッド(188)が前記電荷コレクタ(186)の電荷受け取りパッド(190)と接触しているときにアクティブ化される、[25]に記載の保管システム(1)。
[27] 前記電磁石(116)はアクチュエータ(118)によってアクティブ化される、[26]に記載の保管システム(1)。
[28] 前記アクチュエータは接点スイッチ(118)である、[27]に記載の保管システム(1)。
[29] 前記電磁石(116)がアクティブ化されることに応答して、前記再充電可能な電源を充電するために電流を供給するように動作可能な制御装置(120)をさらに備える、[25]から[28]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[30] 前記充電ヘッド(184)は、前記充電ヘッドが前記電荷コレクタ(186)から離間されるような第1の位置と、前記充電ヘッド(184)が前記電荷コレクタ(186)と物理的に接触するような第2の位置とから移動可能である、[25]から[29]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[31] 前記充電ヘッド(184)は、少なくとも1つのガイド部材(108)によって垂直方向にガイドされる、[30]に記載の保管システム(1)。
[32] 前記充電ヘッド(184)は、前記電荷コレクタ(186)に接触するように、重力の作用下で前記第2の位置に移動可能である、[30]または[31]に記載の保管システム(1)。
[33] 前記充電ヘッド(184)を前記積荷取扱デバイス(30)の前記電荷コレクタ(186)から取り外すように、前記充電ヘッド(184)は、リニアアクチュエータ(110)によって前記第1の位置まで持ち上げられる、[30]から[32]のいずれか一項に記載の保管システム(1)。
[34] 前記電磁石は、前記リニアアクチュエータが予め定められた長さだけ伸長したときにアクティブ化される、[33]に記載の保管システム(1)。
[35] [25]から[34]のいずれか一項に記載の保管システム(1)中の積荷取扱デバイス(30)の再充電可能な電源を充電する方法であって、
a)前記充電ヘッド(184)を前記充電ポイント(185)の前記電荷コレクタ(186)に向かって下降させるステップと、
b)磁気引力の下で前記充電ヘッド(184)を前記電荷コレクタ(186)に向かって引っ張るおよび/または押すように、前記電磁石(116)をアクティブ化させるステップと、
c)前記充電ヘッド(184)を介して前記再充電可能な電源に電流を供給するステップとの順番で、これらのステップを含む、方法。
[36] d)アクチュエータ(118)からの信号を検出することに応答して、前記電磁石(116)をアクティブ化させるステップをさらに含む、[35]に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7(a)】
図7(b)】
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17