(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】プラグおよびこれを備えた電子部品収納用パッケージ、電子モジュール
(51)【国際特許分類】
H01R 24/38 20110101AFI20240917BHJP
H01L 23/04 20060101ALI20240917BHJP
【FI】
H01R24/38
H01L23/04 E
(21)【出願番号】P 2023119689
(22)【出願日】2023-07-24
【審査請求日】2024-07-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】椎葉 玲子
(72)【発明者】
【氏名】谷口 雅彦
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-009172(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0286863(US,A1)
【文献】米国特許第04421947(US,A)
【文献】特開2012-134350(JP,A)
【文献】特開2002-231841(JP,A)
【文献】実開昭50-107990(JP,U)
【文献】特開2003-078057(JP,A)
【文献】特開2003-163512(JP,A)
【文献】実開平02-050988(JP,U)
【文献】特開2006-128323(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 24/38
H01L 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レセプタクルに押圧される第1面と、該第1面と反対側の第2面と、前記第1面から前記第2面にかけて貫通する第1貫通孔と、を有する金属体と、
前記第1貫通孔に位置し、前記第1面側に位置する第3面と、該第3面と反対側の第4面と、前記第3面から前記第4面にかけて貫通する第2貫通孔と、を有する絶縁体と、
前記第2貫通孔に位置し、少なくとも前記第3面から突出する導体ピンと、を備え、
前記金属体は、前記第1面に位置する第1溝部を更に有し、
前記第1溝部は、前記金属体の第1外縁と間を空けて位置し
、
平面視において、前記絶縁体から前記第1外縁までの最小の距離L1は、前記導体ピンから前記絶縁体の第2外縁までの最小の距離L2よりも大きい、プラグ。
【請求項2】
前記第1溝部は、前記第1外縁に沿って位置している、請求項1に記載のプラグ。
【請求項3】
平面視において、前記第1溝部は、リング状である、請求項2に記載のプラグ。
【請求項4】
前記金属体は、前記第1面と前記第2面とを接続する側面を有するとともに、前記第2面から前記側面にかけて傾斜する傾斜面を有している、請求項1に記載のプラグ。
【請求項5】
前記導体ピンが延びる方向を第1方向としたとき、
前記第1方向における前記導体ピンが前記第3面から突出する寸法は、前記第1方向における前記導体ピンが前記第4面から突出する寸法以上である、請求項1に記載のプラグ。
【請求項6】
平面視において、前記金属体は、円盤形状である、請求項
5に記載のプラグ。
【請求項7】
断面視において、前記第1溝部の幅は、前記第1面から前記第2面に向かうにつれて小さくなっている、請求項1に記載のプラグ。
【請求項8】
平面視において、前記第1溝部から前記第1外縁までの最小の距離L3は、前記第2外縁から前記第1溝部までの最小の距離L4よりも小さい、請求項
1に記載のプラグ。
【請求項9】
前記第3面は、内方側に向かって凹んでいる、請求項1に記載のプラグ。
【請求項10】
前記金属体は、前記第1溝部と間を空けて位置する1又は複数の第2溝部を有している、請求項
3に記載のプラグ。
【請求項11】
請求項1に記載のプラグと、
前記プラグが位置する第1凹部と、該第1凹部に接続し前記導体ピンが通る第3貫通孔とを有する、箱体と、を備え、
前記第1凹部は、前記第2面と接する第1底面を有している、電子部品収納用パッケージ。
【請求項12】
前記箱体は、前記第1底面に位置する第2凹部を更に有し、
前記第2凹部は、前記絶縁体と間を空けて位置し、
前記第2凹部の径は、前記第1凹部の径よりも小さく、かつ、前記絶縁体の径および前記第3貫通孔の径よりも大きい、請求項
11に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項13】
前記箱体は、前記第1凹部と連続するとともに前記第3貫通孔とは逆側に位置する第3凹部を更に有し、
前記第3凹部は、前記第1凹部が位置する第2底面を有するとともに平面視において、前記第1凹部よりも大きく、
前記第1面は、断面視において、前記第2底面よりも外方側に位置している、請求項
11に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項14】
前記箱体と前記プラグとの間に位置する接合材を更に備え、
前記箱体は、前記第3凹部と前記第1凹部とを接続するとともに前記第2底面に位置する段差部を更に有しており、
前記接合材は、前記第1凹部と前記プラグとの間から前記段差部にかけて位置している、請求項
13に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項15】
第1面と、該第1面と反対側の第2面と、前記第1面から前記第2面にかけて貫通する第1貫通孔と、を有する金属体と、
前記第1貫通孔に位置し、前記第1面側に位置する第3面と、該第3面と反対側の第4面と、前記第3面から前記第4面にかけて貫通する第2貫通孔と、を有する絶縁体と、
前記第2貫通孔に位置し、少なくとも前記第3面から突出する導体ピンと、を有し、
前記金属体は、前記第1面に位置する第1溝部を更に含み、
前記第1溝部は、前記金属体の第1外縁と間を空けて位置している、プラグと、
前記プラグが位置する第1凹部と、該第1凹部に接続し前記導体ピンが通る第3貫通孔とを有する、箱体と、を備え、
前記第1凹部は、前記第2面と
対向する第1底面を有して
おり、
前記箱体は、前記第1底面に位置する第2凹部を更に有し、
前記第2凹部は、前記絶縁体と間を空けて位置し、
前記第2凹部の径は、前記第1凹部の径よりも小さく、かつ、前記絶縁体の径および前記第3貫通孔の径よりも大きい
、電子部品収納用パッケージ。
【請求項16】
前記第1溝部は、前記第1外縁に沿って位置している、請求項15に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項17】
平面視において、前記絶縁体から前記第1外縁までの最小の距離L1は、前記導体ピンから前記絶縁体の第2外縁までの最小の距離L2よりも大きい、請求項16に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項18】
前記金属体は、前記第1面と前記第2面とを接続する側面を有するとともに、前記第2面から前記側面にかけて傾斜する傾斜面を有している、請求項15又は17に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項19】
断面視において、前記第1溝部の幅は、前記第1面から前記第2面に向かうにつれて小さくなっている、請求項15に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項20】
平面視において、前記第1溝部から前記第1外縁までの最小の距離L3は、前記第2外縁から前記第1溝部までの最小の距離L4よりも小さい、請求項17に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項21】
前記第3面は、内方側に向かって凹んでいる、請求項15に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項22】
第1面と、該第1面と反対側の第2面と、前記第1面から前記第2面にかけて貫通する第1貫通孔と、を有する金属体と、
前記第1貫通孔に位置し、前記第1面側に位置する第3面と、該第3面と反対側の第4面と、前記第3面から前記第4面にかけて貫通する第2貫通孔と、を有する絶縁体と、
前記第2貫通孔に位置し、少なくとも前記第3面から突出する導体ピンと、を有し、
前記金属体は、前記第1面に位置する第1溝部を更に含み、
前記第1溝部は、前記金属体の第1外縁と間を空けて位置している、プラグと、
前記プラグが位置する第1凹部と、該第1凹部に接続し前記導体ピンが通る第3貫通孔とを有する、箱体と、を備え、
前記第1凹部は、前記第2面と
対向する第1底面を有して
おり、
前記箱体は、前記第1凹部と連続するとともに前記第3貫通孔とは逆側に位置する第3凹部を更に有し、
前記第3凹部は、前記第1凹部が位置する第2底面を有するとともに平面視において、
前記第1凹部よりも大きく、
前記第1面は、断面視において、前記第2底面よりも外方側に位置して
おり、
前記箱体と前記プラグとの間に位置する接合材を更に備え、
前記箱体は、前記第3凹部と前記第1凹部とを接続するとともに前記第2底面に位置する段差部を更に有しており、
前記接合材は、前記第1凹部と前記プラグとの間から前記段差部にかけて位置している
、電子部品収納用パッケージ。
【請求項23】
前記第1溝部は、前記第1外縁に沿って位置している、請求項22に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項24】
平面視において、前記絶縁体から前記第1外縁までの最小の距離L1は、前記導体ピンから前記絶縁体の第2外縁までの最小の距離L2よりも大きい、請求項22に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項25】
前記金属体は、前記第1面と前記第2面とを接続する側面を有するとともに、前記第2面から前記側面にかけて傾斜する傾斜面を有している、請求項22に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項26】
断面視において、前記第1溝部の幅は、前記第1面から前記第2面に向かうにつれて小さくなっている、請求項22に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項27】
平面視において、前記第1溝部から前記第1外縁までの最小の距離L3は、前記第2外縁から前記第1溝部までの最小の距離L4よりも小さい、請求項24に記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項28】
前記導体ピンと篏合するとともに前記第1面と接するレセプタクルを更に備える、
請求項11~17のいずれか1つ又は請求項19~27のいずれか1つに記載の電子部品収納用パッケージ。
【請求項29】
請求項11~17のいずれか1つ又は請求項19~27のいずれか1つに記載の電子部品収納用パッケージと、
前記箱体に収容された電子部品と、
前記箱体上に位置する蓋体と、を備える、電子モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プラグおよびこれを備えた電子部品収納用パッケージ、電子モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の同軸コネクタは、例えば、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態において(1)プラグは、金属体と、絶縁体と、導体ピンと、を備えている。金属体は、第1面と、第1面と反対側の第2面と、第1面から第2面にかけて貫通する第1貫通孔と、を有する。絶縁体は、第1貫通孔に位置している。絶縁体は、第1面側に位置する第3面と、第3面と反対側の第4面と、第3面から第4面にかけて貫通する第2貫通孔と、を有する。導体ピンは、第2貫通孔に位置し、少なくとも第3面から突出している。金属体は、第1面に位置する第1溝部を更に有する。第1溝部は、金属体の第1外縁と間を空けて位置している。
【0005】
(2)上記(1)に記載のプラグにおいて、第1溝部は、第1外縁に沿って位置している、請求項1に記載のプラグ。
【0006】
(3)上記(1)又は(2)に記載のプラグにおいて、平面視において、絶縁体から金属体の第1外縁までの距離L1は、導体ピンから絶縁体の第2外縁までの距離L2よりも大きい。
【0007】
(4)上記(1)~(3)に記載のプラグにおいて、平面視において、第1溝部は、リング状である。
【0008】
(5)上記(1)~(4)に記載のプラグにおいて、金属体は、側面と、傾斜面と、を有する。側面は、第1面と第2面とを接続している。また、傾斜面は、第2面から側面にかけて傾斜している。
【0009】
(6)上記(1)~(5)に記載のプラグにおいて、導体ピンが延びる方向を第1方向としたとき、第1方向における導体ピンが第3面から突出する寸法は、第1方向における導体ピンが第4面から突出する寸法以上である。
【0010】
(7)上記(1)~(6)に記載のプラグにおいて、平面視において、金属体は、円盤形状である。
【0011】
(8)上記(1)~(7)に記載のプラグにおいて、断面視において、第1溝部の幅は、第1面から第2面に向かうにつれて小さくなっている。
【0012】
(9)上記(3)~(8)に記載のプラグにおいて、平面視において、第1溝部から第1外縁までの距離L3は、第2外縁から第1溝部までの距離L4よりも小さい。
【0013】
(10)上記(1)~(9)に記載のプラグにおいて、第3面は、内方側に向かって凹んでいる。
【0014】
(11)上記(4)に記載のプラグにおいて、金属体は、第1溝部と間を空けて位置する1又は複数の第2溝部を有している。
【0015】
(12)一実施形態において、電子部品収納用パッケージは、上記(1)~(11)のいずれかに記載のプラグと、箱体と、を備えている。箱体は、プラグが位置する第1凹部と、第1凹部に接続し導体ピンが通る第3貫通孔と、を有している。第1凹部は、第2面と接する第1底面を有している。
【0016】
(13)上記(12)に記載の電子部品収納用パッケージにおいて、箱体は、第1底面に位置する第2凹部を更に有している。第2凹部は、絶縁体と間を空けて位置している。第2凹部の径は、第1凹部の径よりも小さく、かつ、絶縁体の径および第3貫通孔の径よりも大きい。
【0017】
(14)上記(12)又は(13)に記載の電子部品収納用パッケージにおいて、箱体は、第1凹部と連続するとともに第3貫通孔とは逆側に位置する第3凹部を更に有している。第3凹部は、第1凹部が位置する第2底面を有している。また、第3凹部は、第1凹部よりも大きい。第1面は、平面視において、第2底面よりも外方側に位置している。
【0018】
(15)上記(14)に記載の電子部品収納用パッケージは、箱体とプラグとの間に位置する接合材を更に備えている。箱体は、第3凹部と第1凹部とを接続するとともに第2底面に位置する段差部を更に有している。接合材は、第1凹部とプラグとの間から段差部にかけて位置している。
【0019】
(16)上記(12)~(15)に記載の電子部品収納用パッケージにおいて、導体ピンと篏合するとともに第1面と接するレセプタクルを更に備えている。
【0020】
(17)一実施形態において、電子モジュールは、上記(12)~(16)に記載の電子部品収納用パッケージと、箱体に収容された電子部品と、箱体上に位置する蓋体と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】一実施形態に係るプラグを別の角度から見た斜視図である。
【
図3】一実施形態にかかる電子部品収納用パッケージおよび電子モジュールの分解斜視図である。
【
図4】一実施形態に係るプラグおよび電子部品収納用パッケージの平面図である。
【
図5】
図4に示す図からプラグを省略した図である。
【
図6】
図4に示す電子部品実装用パッケージをVI-VI線で切断した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
特許文献1に記載の発明において、インピーダンスの変動を低減するため、同軸ケーブルおよび円筒状固定部材(これらをまとめてレセプタクルと言い換えても良い)を、同軸コネクタ(プラグとも言う)に押し付けて接触させて、同軸コネクタとの隙間を低減することが求められている。このため、レセプタクルに押圧された場合であっても破損する可
能性を低減可能なプラグが求められている。
【0023】
<プラグの構成>
以下、いくつかの例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、プラグは、いずれの方向が上方もしくは下方とされてもよいが、便宜的に、直交座標系xyzを定義するとともに、z方向の正側を上方とする。また、本開示においては、平面視は平面透視を含む概念である。
【0024】
図1および
図2に示すように、プラグ10は、金属体1と、絶縁体2と、導体ピン3と、を備えている。本開示においてプラグ10とは、例えば、同軸コネクタや、ランチャと言い換えてもよく、後述のレセプタクル6に篏合される部品のことを指す。
【0025】
金属体1は、第1面11sと、第1面11sと反対側の第2面12sと、第1面11sから第2面12sにかけて貫通する第1貫通孔1oと、を有する。平面視において、金属体1は、四角形状であってもよいし、円盤形状であってもよい。ここで、第1面11sは、後述のレセプタクル6が接触する面と定義することができる。第2面12sは、後述の壁体46と対向する面と定義することができる。
【0026】
ここでいう円盤形状とは、第1外縁11eが楕円形状を含む円形状であればよく、必ずしも第1外縁11eが真円である場合に限られない。金属体1が、円形状であれば、金属体1を、例えば切削等によって、容易に製造することができる。また、レセプタクル6が、金属体1を押圧することによって、金属体1にかかる力を、緩和することができる。
【0027】
一実施形態において、第1貫通孔1oの形状は、平面視において、円形状であるが、例えば、第1貫通孔1oの形状は、多角形状であってもよい。第1貫通孔1oの形状が、円形状である場合には、金属体1を加工して、第1貫通孔1oを製造することを容易にすることができる。
【0028】
一実施形態において、第1貫通孔1oは、金属体1の中心部分と少なくとも一部が重なっていてもよい。該構成であれば、金属体1を加工して、第1貫通孔1oを製造することを容易にすることができる。
【0029】
金属体1が円盤形状である場合、金属体1の径は、例えば、1.0mm以上5.0mm以下である。金属体1の高さ(つまり、x方向における寸法)は、例えば、0.5mm以上3.0mm以下であってもよい。第1貫通孔1oの形状が、平面視において、円形状である場合には、第1貫通孔1oの径は、例えば、0.25mm以上1.5mm以下である。
【0030】
金属体1の材料としては、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケル又はコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金が挙げられる。また、金属体1は、1枚の金属板又は複数の金属板を積層させた積層体であっても良い。また、金属体1の材料が、上記金属材料である場合には、酸化腐食を低減するために、金属体1の表面には、電気めっき法又は無電解めっき法を用いて、ニッケル又は金等の鍍金層が形成されていてもよい。金属体1は、一般にフランジと呼ばれる部品と言い換えてもよい。
【0031】
絶縁体2は、第1貫通孔1oに位置している。絶縁体2は、第1面11s側に位置する第3面23sと、第3面23sと反対側の第4面24sと、第3面23sから第4面24sにかけて貫通する第2貫通孔2oと、を有する。ここで、第2貫通孔2oは、後述の導体ピン3を、硬化前の絶縁体2に挿入することで形成してもよい。
【0032】
絶縁体2の材料は、例えば、二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とするシリカガラスであってもよい。ここで、本開示における「主成分」とは、少なくとも、含有率が最も高い成分であればよく、例えば、質量パーセント濃度で50%以上であることを指す。絶縁体2は、いわゆる高融点ガラスであってもよいし、低融点ガラスであってもよい。具体的には、低融点ガラスとは、200℃~600℃の温度で軟化、変形および流動する非晶質又は結晶性ガラスである。結晶性ガラスとは、非晶質であるガラスと結晶質との複合体を意味する。低融点ガラスとしては、ホウ珪酸塩系ガラス、ホウ珪酸バリウム系ガラス、ホウ酸亜鉛系ガラス、ホウ酸バリウム系ガラス、高珪酸質ガラス、アルミノリン酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、リン酸亜鉛系ガラス、アルカリガラス、ビスマス珪酸塩系ガラス、硼硅酸ビスマス塩系ガラス、硼酸ビスマス亜鉛系ガラス、ホウ珪酸鉛系ガラス、ホウ酸鉛系ガラス、鉛カリガラス、結晶性鉛ガラスなどを適用できる。
【0033】
導体ピン3は、第2貫通孔2oに位置し、少なくとも第3面23sから突出している。つまり、必ずしも導体ピン3は、第4面24sから突出していなくてもよい。導体ピン3が、第4面24sから突出していない場合には、導体ピン3と後述の回路基板5を、ボンディングワイヤやろう材で電気的に接続することができる。また、導体ピン3は、第1貫通孔1oの中心および第2貫通孔2oの中心に位置していてもよい。
【0034】
導体ピン3の材料は、導電性を有する材料であればよく、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケル又はコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金が挙げられる。また、導体ピン3は、例えば、中心部分が銅で、その周辺を別の金属材料(例えば、ニッケル)で覆った構成であってもよい。
【0035】
導体ピン3が、平面視において、円形状である場合には、導体ピン3の径は、例えば、0.1mm以上0.5mm以下であってもよい。
【0036】
金属体1は、第1面11sに位置する第1溝部11Kを更に有する。第1溝部11Kは、第1外縁11eと間を空けて位置している。該構成により、レセプタクル6によって、金属体1が押圧された場合に、第1溝部11Kよりも外側(つまり、第1外縁11eに近づく方向)の部分における金属体1の変形が低減され、金属体1にかかる応力を分散することができる。このため、プラグ10が破損する可能性を低減することができる。一実施形態において、金属体1は、第1溝部11Kを複数有していてもよい。
【0037】
また、上記構成であれば、後述の接合材7を、第1溝部11Kに溜めることができるので、接合材7が、第1面11sにおいて、必要以上に拡がる可能性を低減することができる。
【0038】
図4に示すように、本開示においては、第1溝部11Kから第1外縁11eまでの距離L3は、一定であってもよいし、途中で変化していてもよい。第1溝部11Kから第1外縁11eまでの距離L3が一定である場合には、切削により、第1溝部11Kを容易に形成することができる。
【0039】
平面視において、第1溝部11Kの幅Wは、一定であってもよい。該構成であれば、金属体1にかかる応力を、比較的均一に分散することができるので、更にプラグ10が破損する可能性を低減することができる。第1溝部11Kの幅Wは、例えば、0.05mm以上0.3mm以下であってもよい。また、第1溝部11Kの深さは、例えば、0.01mm以上0.25mm以下であってもよい。ここで、第1溝部11Kの深さとは、断面視における、第1面11sから第1溝部11Kの底までの距離、と言い換えてもよい。
【0040】
第1溝部11Kは、第1外縁11eに沿って位置していてもよい。該構成であれば、第
1溝部11Kを切削等によって金属体1に容易に形成することができる。また、該構成であれば、金属体1のうち第1溝部11Kよりも外側にかかる応力を、比較的均一に分散することができるので、金属体1が変形する可能性を低減することができる。
【0041】
本開示において、第1溝部11Kが第1外縁11eに沿って位置するとは、第1溝部11Kの形状が、第1外縁11eの形状と相似形状であると言い換えても良い。更に、金属体1が円形状である場合には、第1溝部11Kが第1外縁11eに沿って位置するとは、第1溝部11Kから第1外縁11eまでの距離L3が、一定であると言い換えてもよい。
【0042】
図4に示すように、平面視において、絶縁体2から金属体1の第1外縁11eまでの距離L1は、導体ピン3から絶縁体2の第2外縁23eまでの距離L2よりも大きい。該構成は、金属体1の厚み(y方向又はz方向における寸法)が、絶縁体2の厚み(y方向又はz方向における寸法)よりも大きい、と言い換えることができる。該構成により、後述のレセプタクル6の導通部62と金属体1が接触する面積が増加するので、絶縁体2から金属体1の第1外縁11eまでの距離L1が、導体ピン3から絶縁体2の第2外縁23eまでの距離L2よりも小さい場合と比較して金属体1全体にかかる応力を緩和することができる。このため、金属体1が変形する可能性を低減することができ、金属体1から絶縁体2が脱落する可能性を低減できる。また、金属体1の変形により絶縁体2および導体ピン3が変形したり破損したりする可能性を低減することができる。
【0043】
平面視において、第1溝部11Kは、リング状であってもよい。言い換えると、第1溝部11Kは途中で途切れていなくてもよい。後述の接合材7を用いて、プラグ10を壁体46と接合した際に、接合材7が、第1溝部11Kに溜まり、第1面11s上において必要以上に拡がる可能性を低減することができる。また、上記構成であれば、金属体1にかかる応力を、比較的均一に分散することができるので、さらにプラグ10が破損する可能性を低減することができる。
【0044】
平面視において、第1溝部11Kから第1外縁11eまでの距離L3は、第2外縁23eから第1溝部11Kまでの距離L4よりも小さくてもよい。このような構成を、第1溝部11Kが、第2外縁23eよりも第1外縁11eに近づいて位置している、と言い換えてもよい。第1溝部11Kは、金属体1の第1面11sと導通部62とが接触する箇所よりも第1外縁11e側に位置していればよい。つまり、第1溝部11Kは、導通部62と接触していなくてもよい。該構成であれば、接合材7が、第1面11s上において、導通部62と第1面11sが接触する位置にまで拡がる可能性を低減することができる。従って、レセプタクル6と、プラグ10の第1面11sとを安定して接触させることができる。レセプタクル6の導通部62と第1面11sが接触する位置にまで接合材7が拡がると、レセプタクル6と第1面11sとの接触箇所に隙間ができて、インピーダンスの変動を生じる可能性があるが、上記のような構成であれば、レセプタクル6の導通部62とプラグ10をより精度よく篏合することができる。従って、レセプタクル6とプラグ10がズレることにより、インピーダンスの変動が生じる可能性を低減することができる。
【0045】
より具体的には、第2外縁23eから第1溝部11Kまでの距離L4は、第1溝部11Kから第1外縁11eまでの距離L3の1.2倍~3倍であってもよい。
【0046】
金属体1は、側面13sと、傾斜面14sと、を有していてもよい。ここで、側面13sは、第1面11sと第2面12sとを接続している。また、傾斜面14sは、第2面12sから側面13sにかけて傾斜していてもよい。言い換えると、金属体1は、第2面12s側において、フィレット形状を有していてもよい。該構成であれば、レセプタクル6によって、金属体1が押圧された場合に、後述の第1凹部41と金属体1が衝突し、金属体1および/又は壁体46が破損する可能性を低減することができる。側面13sは、プ
ラグ10が、第1凹部41に位置する場合に、第1凹部41の内壁面と対向する面と定義することができる。
【0047】
また、
図7に示すように、第1凹部41と傾斜面14sとの間に接合材7を溜めることができるので、プラグ10と壁体46との接合強度を向上させることができる。ここで、一実施形態において、傾斜面14sは、断面視において、直線であるが、曲線形状であってもよい。より具体的には、絶縁体2から離れる方向において、凸の形状を有する曲線であってもよい。
【0048】
図1および
図2に示すように、導体ピン3が延びる方向を第1方向としたとき、第1方向における導体ピン3が第3面23sから突出する寸法Lx3は、第1方向における導体ピン3が第4面24sから突出する寸法Lx4以上であってもよい。ここで、第1方向とは、例えば、図面で言うx方向である。上記のような構成であることにより、第3面23s側にはレセプタクル6が取り付けられた際に、レセプタクル6の導通部62と篏合する接触面積が増加するので、レセプタクル6とプラグ10が外れてしまう可能性を低減することができる。更に、第1方向における導体ピン3が第4面24sから突出する寸法Lx4を、第1方向における導体ピン3が第3面23sから突出する寸法Lx3よりも短くすることで箱体4内に導体ピン3が突出する量を低減することができる。このため、箱体4内において電子部品9を収納するための空間を広げることができる。
【0049】
第1方向における導体ピン3が第3面23sから突出する寸法Lx3と、第1方向における導体ピン3が第4面24sから突出する寸法Lx4とが等しい場合には、導体ピン3のプラグからの突出量が等しいことによって、第1面11s側と第2面12s側とでプラグ10の重量のバランスを等しくすることができるので、プラグ10を後述の第1凹部41に位置させる際に、プラグ10が傾いてしまう可能性を低減することができる。
【0050】
また、第4面24sから突出する寸法Lx4を長くすることで、導体ピン3と後述の配線導体52との電気的な接続の面積を増加させることができ、導通を安定させることができる。
【0051】
図7に示すように、断面視において、第1溝部11Kの幅Wは、第1面11sから第2面12sに向かうにつれて小さくなっていてもよい。言い換えると、断面視において、第1溝部11Kは、テーパー形状であってもよい。該構成であれば、レセプタクル6によって、金属体1が押圧された場合に、金属体1にかかる応力を効率的に分散することができる。なお、断面視において、第1溝部11Kの形状は、
図7に示すように、三角形状である場合に限られず、例えば、1辺又は2辺が曲線形状を有する形状であってもよい。
【0052】
また、第1溝部11Kの先端は必ずしも尖っている必要はなく、第1溝部11Kの先端は丸まっていてもよいし、平坦であってもよい。つまり、断面視において、第1溝部11Kの形状が、台形であってもよい。ここで、「第1溝部11Kの先端」とは、第2面12sに最も近づく部位のことを指す。
【0053】
図7に示すように、第3面23sは、内方側に向かって凹んでいてもよい。該構成であれば、第3面23sが外方側に突出している場合と比較して、第3面23sがレセプタクル6と接触する可能性を低減することができる。このため、第1面11sとレセプタクル6を精度よく接触させることができる。ここで、本開示において、内方側とは、第3面23sから第4面24sへ近づく方向(例えば、図面においてx軸の負の方向)と定義することができる。また、内方側は、後述の電子部品収納用パッケージ100において、箱体4で囲まれる領域に近づく方向と言い換えることができる。一方で、外方側とは、第4面24sから第3面23sへ近づく方向(例えば、図面においてx軸の正の方向)と定義す
ることができる。また、外方側は、後述の電子部品収納用パッケージ100において、箱体4で囲まれる領域から離れる方向と言い換えることができる。
【0054】
図8に示すように、金属体1は、第1溝部11Kと間を空けて位置する1又は複数の第2溝部12Kを有していてもよい。該構成であれば、より効果的に、接合材7が第1面11s上において拡がる可能性を低減することができる。なお、平面視において、第2溝部12Kは、リング状であってもよいし、途中で一部が途切れていてもよい。また、第2溝部12Kは複数あってもよい。
【0055】
(電子部品収納用パッケージ)
図3に示すように、一実施形態において、電子部品収納用パッケージ100は、前述のプラグ10と、箱体4と、を備えている。
【0056】
図5に示すように、箱体4は、プラグ10が位置する第1凹部41と、第1凹部41に接続し導体ピン3が通る第3貫通孔4oと、を有している。第1凹部41は、第2面12sと接する第1底面41bを有している。該構成により、プラグ10を箱体4に安定して固定することができる。
【0057】
第1凹部41は、平面視において、金属体1の外形に沿った形であってもよい。該構成であれば、金属体1を安定して第1凹部41に位置させることができる。
【0058】
第3貫通孔4oは、箱体4で囲まれる空間領域にまで延びている。第3貫通孔4oは、平面視において、円形状であるが、例えば、矩形状であってもよい。平面視における第3貫通孔4oの形状が円形であり、かつ導体ピン3が円柱状であった場合、第3貫通孔4oの内壁面と導体ピン3との距離を一定に近づけることができるので、インピーダンスの変動を低減することができる。
【0059】
より具体的には、
図3に示すように、箱体4は、一実施形態において、壁体46と、枠体45と、端子部47と、基板48と、を有していてもよい。この場合、壁体46が、前述の第1凹部41および第3貫通孔4oとを有していてもよい。
【0060】
枠体45の材料は、例えば、銅、鉄、タングステン、モリブデン、ニッケル又はコバルト等の金属材料、あるいはこれらの金属材料を含有する合金であってもよい。また、枠体45の材料は、絶縁材料であって、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体又はガラスセラミックス等のセラミック材料であってもよい。
【0061】
枠体45は、枠体45を内外に貫通する透光部45oを有していてもよい。電子部品9が、例えば、半導体レーザー(LD:Laser Diode)又は、フォトダイオード(PD:Photo Diode)等の光半導体素子である場合には、透光部45oを通して光の受発光を行うことができる。透光部45oは、プラグ10が位置する壁体46と対向する面に位置していてもよい。
【0062】
壁体46の材料は、枠体45の材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。基板48の材料は、枠体45および壁体46の材料と同じであってもよいし、異なっていても良い。
【0063】
端子部47は、箱体4の内外を導通する役割を有している。端子部47は、例えば、セラミックに導体が形成された部材であってもよい。
【0064】
箱体4内には、回路基板5が位置していてもよい。回路基板5は、絶縁基板51と、絶縁基板51上に位置する配線導体52と、を有していてもよい。この場合、第3貫通孔4oから突出した導体ピン3が、配線導体52と電気的に接続していてもよい。
【0065】
図7に示すように、箱体4は、第1底面41bに位置する第2凹部42を更に有していてもよい。第2凹部42は、絶縁体2と間を空けて位置していてもよい。第2凹部42の径は、第1凹部41の径よりも小さく、かつ、絶縁体2の径および第3貫通孔4oの径よりも大きくてもよい。より具体的には、第2凹部42は、絶縁体2と接していなくてもよい。該構成により、例えば、製造誤差によって第4面24sが、内方に突出した形状となった場合であっても、第2面12sと第1底面41bとを安定して接触させることができ、プラグ10が傾いたり、ズレたりする可能性を低減することができる。
【0066】
図5~
図7に示すように、箱体4は、第1凹部41と連続するとともに第3貫通孔4oとは逆側に位置する第3凹部43を更に有していてもよい。第3凹部43は、第1凹部41が位置する第2底面43bを有していてもよい。また、平面視において、第3凹部43は、第1凹部41よりも大きくてもよい。第3凹部43は、後述のレセプタクル6を保持するための空間であってもよい。この場合、第3凹部43およびレセプタクル6のケース61には、お互いに噛み合うネジ溝が形成されていて、第3凹部43にレセプタクル6が嵌め込まれていてもよい。ここで、断面視において、第3凹部43が、第1凹部41よりも大きいとは、空間的に大きいことを指す。より具体的には、
図5に示すように、平面視において、第3凹部43が、円形状である場合には、第3凹部43の径が、第1凹部41の径よりも大きければよい。
【0067】
第1面11sは、断面視において、第2底面43bよりも外方側(図面で言うx方向)に位置していてもよい。該構成により、レセプタクル6の導通部62を、第1面11sに安定して接触することができる。このため、インピーダンスの値が、所望の値からズレる可能性を低減することができる。
【0068】
箱体4とプラグ10との間に位置する接合材7を更に備えていてもよい。箱体4は、第3凹部43と第1凹部41とを接続するとともに第2底面43bに位置する段差部423を更に有していてもよい。接合材7は、第1凹部41とプラグ10との間から段差部423にかけて位置していてもよい。該構成により、金属体1と箱体4との間に位置する接合材7の量を増加させることができるので、プラグ10と箱体4との接合強度を向上させることができる。また、
図7に示すように、接合材7を、段差部423から第1溝部11Kにかけて位置させることができるので、更にプラグ10と箱体4との接合強度を向上させることができる。
【0069】
接合材7の材料は、箱体4の内外を気密に封止できる材料であればよく、例えば、金スズ、銀エポキシ樹脂、半田、銀ペーストなどが挙げられる。金属体1の表面に、金がめっきされている場合、接合材7は、金よりも融点が低い材料であればよい。該構成により、金属体1表面の金めっきが融ける可能性を低減することができる。
【0070】
図3、
図6および
図7に示すように、電子部品収納用パッケージ100は、導体ピン3と篏合するとともに第1面11sと接するレセプタクル6を更に備えている。レセプタクル6は、導体ピン3と篏合する導通部62と、導通部62を囲んで位置するケース61と、を有していてもよい。
【0071】
(電子モジュール)
図3に示すように、電子モジュール101は、電子部品収納用パッケージ100と、箱体4に収容された電子部品9と、箱体4上に位置する蓋体8と、を備えている。
【0072】
電子部品9は、例えば、無線信号や光信号を電気信号に変換、又は、電気信号を光信号や無線信号に変換するなど信号の処理を行う部品であってもよい。一実施形態において、電子部品9は、基板48上に直接位置していてもよいし、放熱部材を介して基板48上に間接的に位置していてもよい。また、電子部品9は、例えば、前述の回路基板5上に位置していてもよい。
【0073】
電子部品9としては、例えば、半導体レーザー(LD)又は、フォトダイオード(PD)等の光半導体素子、半導体集積回路素子および光センサ等のセンサ素子、パワーアンプICなどが挙げられる。電子部品9は、例えばガリウム砒素又は窒化ガリウムなどの半導体材料によって形成できる。電子部品9が、光半導体素子である場合、電子モジュール101は光通信用モジュールとして用いることができる。
【0074】
蓋体8は、枠体45上に位置している。蓋体8は、枠体45とともに電子部品9を保護する。蓋体8の材料としては、例えば、鉄、銅、ニッケル、クロム、コバルト、モリブデン又はタングステンなどの金属材料、あるいはこれらの金属材料を複数組み合わせた合金などが挙げられる。
【0075】
電子モジュール101は、蓋体8と枠体45の間に位置するシールリングを更に備えていてもよい。シールリングは、枠体45上に位置しており、平面視において電子部品9を取り囲んでいてもよい。なお、枠体45上にシールリングを設けない場合には、蓋体8は、例えば、半田、ろう材、ガラス又は樹脂接着材などの接着剤を介して枠体45上に接合されてもよい。
【0076】
なお、各実施形態、各変形例の種々の組み合わせは上述の実施形態の例に限定されない。また、各実施形態同士、各変形例同士の組み合わせも可能である。
【符号の説明】
【0077】
1 金属体
11s 第1面
11e 第1外縁
12s 第2面
13s 側面
14s 傾斜面
1o 第1貫通孔
11K 第1溝部
12K 第2溝部
2 絶縁体
23s 第3面
24s 第4面
23e 第2外縁
2o 第2貫通孔
3 導体ピン
4 箱体
41 第1凹部
41b 第1底面
42 第2凹部
43 第3凹部
43b 第2底面
423 段差部
4o 第3貫通孔
45 枠体
45o 透光部
46 壁体
47 端子部
48 基板
5 回路基板
51 絶縁基板
52 配線導体
6 レセプタクル
61 ケース
62 導通部
7 接合材
8 蓋体
9 電子部品
10 プラグ
100 電子部品収納用パッケージ
101 電子モジュール
【要約】
【課題】 レセプタクルとの接触の際に、破損する可能性を低減可能なプラグを提供する。
【解決手段】 プラグは、金属体と、絶縁体と、導体ピンと、を備えている。金属体は、第1面と、第1面と反対側の第2面と、第1面から第2面にかけて貫通する第1貫通孔と、を有する。絶縁体は、第1貫通孔に位置している。絶縁体は、第1面側に位置する第3面と、第3面と反対側の第4面と、第3面から第4面にかけて貫通する第2貫通孔と、を有する。導体ピンは、第2貫通孔に位置し、少なくとも第3面から突出している。金属体は、第1面に位置する第1溝部を更に有する。第1溝部は、金属体の第1外縁と間を空けて位置している。
【選択図】
図1