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特許7556126情報処理システム、プログラム、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-13
(45)【発行日】2024-09-25
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 13/80 20110101AFI20240917BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240917BHJP
   G06F 3/0485 20220101ALI20240917BHJP
【FI】
G06T13/80 C
G06F3/01 560
G06F3/0485
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023222083
(22)【出願日】2023-12-28
【審査請求日】2023-12-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 恵斗
(72)【発明者】
【氏名】山田 凌央
【審査官】佐藤 光起
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-011381(JP,A)
【文献】特開2010-088022(JP,A)
【文献】特開2021-144618(JP,A)
【文献】特開2017-208067(JP,A)
【文献】特開2012-133659(JP,A)
【文献】特開2016-197398(JP,A)
【文献】特開2021-067998(JP,A)
【文献】東 真希子,マンガを視覚と触覚で楽しむ「ハプトコミック」,第27回日本バーチャルリアリティ学会大会,2022年09月,p.1-3
【文献】ニコニコ漫画 ヘルプ ニコニコ漫画とは?,[online],2023年02月05日,[検索日 2024.02.13], インターネット:<URL:https://web.archive.org/web/20230205205650/https://sp.seiga.nicovideo.jp/manga/faq/application/01>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 13/80
G06F 3/01
G06F 3/0485
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子書籍情報を記憶する記憶部と、
電子書籍の内容に関する所定のキー情報として設定可能な項目のリストを含む設定フォームを編集者へ提示し、該設定フォームを介して編集者によるキー情報の指定を、電子書籍ごとに受け付けて、それぞれの電子書籍に対する少なくとも1つのキー情報を決定するキー情報設定部と、
前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから、前記編集者により指定された前記キー情報を含む候補区画を抽出し、抽出した前記候補区画を示す一覧を出力する情報抽出部と、
前記一覧の前記候補区画のうちから触覚刺激による演出を発動させる区画を選択する前記編集者による選択操作を受け付け、触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記編集者に指定された前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定する演出設定部と、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させる処理を実行する演出制御部と、を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記演出設定部は、編集者による前記触覚刺激に関する設定を受け付け、前記発動位置特定情報が付される前記区画で発動させる前記触覚刺激の内容を決定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記キー情報は、色情報、文字情報、描線情報、描画情報、及び、区画構成情報のうちから選択される少なくとも1種に関わる情報である、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記演出制御部は、前記ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて、前記触覚刺激による前記演出を発動させるか否かを決定する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記電子書籍は、漫画であり、
前記電子書籍情報が、ユーザのスクロール動作に基づいて前記表示部に連続的に表示される画像データを含む、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
電子書籍の内容に関する所定のキー情報として設定可能な項目のリストを含む設定フォームを編集者へ提示し、該設定フォームを介して編集者によるキー情報の指定を、電子書籍ごとに受け付けて、それぞれの電子書籍に対する少なくとも1つのキー情報を決定する処理と、
記憶部に格納されている電子書籍情報を読み出し、前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから、前記編集者により指定された前記キー情報を含む候補区画を抽出し、抽出した前記候補区画を示す一覧を出力する処理と、
前記一覧の前記候補区画のうちから触覚刺激による演出を発動させる区画を選択する前記編集者による選択操作を受け付け、触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記編集者に指定された前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定する処理と、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させる処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項7】
電子書籍の内容に関する所定のキー情報として設定可能な項目のリストを含む設定フォームを編集者へ提示し、該設定フォームを介して編集者によるキー情報の指定を、電子書籍ごとに受け付けて、それぞれの電子書籍に対する少なくとも1つのキー情報を決定することと、
記憶部に格納されている電子書籍情報を読み出し、前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから、前記編集者により指定された前記キー情報を含む候補区画を抽出し、抽出した前記候補区画を示す一覧を出力することと、
前記一覧の前記候補区画のうちから触覚刺激による演出を発動させる区画を選択する前記編集者による選択操作を受け付け、触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記編集者に指定された前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定することと、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させることと、をコンピュータが実行する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子書籍の提供に係わる情報処理システム、プログラム、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン及びタブレット端末などのモバイル端末を用いて閲覧できる電子書籍が普及している。電子書籍には、紙媒体で出版された印刷書籍を電子ファイル化したコンテンツ、及び、初めから電子書籍向けに作成されたコンテンツが含まれ、電子書籍を作成及び編集するための技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-45219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子書籍の提供に際して、紙媒体の印刷書籍では具現化し難い機能を付加することができれば、電子書籍の閲覧におけるユーザの興趣を向上させることができる。
【0005】
本開示における例示的な実施形態の目的は、電子書籍の提供におけるユーザの興趣を向上させることができる情報処理システム、プログラム、及び、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係わる情報処理システムは、
電子書籍情報を記憶する記憶部と、
前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから所定のキー情報を含む区画を抽出する情報抽出部と、
触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記キー情報を含む前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定する演出設定部と、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させる処理を実行する演出制御部と、を備える。
【0007】
情報処理システムが上記の特徴を有することで、電子書籍の閲覧におけるユーザの興趣を向上させることができる。
【0008】
本開示の一態様に係わるプログラムは、
記憶部に格納されている電子書籍情報を読み出し、前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから所定のキー情報を含む区画を抽出する処理と、
触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記キー情報を含む前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定する処理と、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させる処理と、をコンピュータに実行させる。
【0009】
プログラムが上記の特徴を有することで、電子書籍の閲覧におけるユーザの興趣を向上させることができる。
【0010】
本開示の一様態に係わる情報処理方法は、
記憶部に格納されている電子書籍情報を読み出し、前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから所定のキー情報を含む区画を抽出することと、
触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記キー情報を含む前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定することと、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させることと、をコンピュータが実行する。
【0011】
情報処理方法が上記の特徴を有することで、電子書籍の閲覧におけるユーザの興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示の一実施形態に係わる情報処理システムの構成例を示す概略図である。
図2図2は、図1に示すサーバ及びユーザ端末の機能上の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、電子書籍情報に含まれる画像データの一例を示す概略図である。
図4図4は、電子書籍情報に含まれる演出情報の一例を示す概略図である。
図5図5は、図3に示す画像データの表示制御を説明するための概略図である。
図6図6は、図3に示す画像データの表示制御を説明するための概略図である。
図7図7は、ハプティック演出を設定する処理の概略を説明するためのフローチャートである。
図8図8は、ハプティック演出の発動処理の概略を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の一実施形態に係わる情報処理システム10を、図面を参照しつつ説明する。添付の各図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及び名称が付され、実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。なお、各図面に示す内容は、あくまでも、本実施形態を説明するための例示であり、本実施形態を説明し易いように概略的に示す例示にすぎない。各図面の内容は、技術的に問題が生じない範囲内で改変したり、変更したりしてもよい。
【0014】
<システムの概要>
本実施形態に係わる情報処理システム10は、インターネット網などのネットワークNを介して電子書籍配信サービスを、ユーザ3に提供するためのシステムである。図1に示すように、情報処理システム10は、少なくとも1つのサーバ20、及び、少なくとも1つのユーザ端末30を、主要構成として備える。サーバ20は、電子書籍配信サービスを提供する事業者1に配備されており、このサーバ20と、電子書籍配信サービスを受けるユーザ3のユーザ端末30とが、ネットワークNを介して互いにアクセス可能に接続される。なお、図1では省略されているが、情報処理システム10には、電子書籍の著作者及び監修者等が使用する編集端末が含まれてもよく、編集端末がサーバ20とネットワークNを介して接続されてもよい。なお、以下の説明において、著作者、編者、監修者、発行者、又は、サービスを提供する事業者1などのように配信前の電子書籍(作品)を作成又は加工することができる者を総じて「編集者」と称することとする。
【0015】
情報処理システム10のサーバ20には、多数の電子書籍データが格納されており、ユーザ3は、ユーザ端末30をサーバ20に接続し、選択した電子書籍データをサーバから受信することで、所望の電子書籍を閲覧することができる。
【0016】
情報処理システム10が提供する電子書籍配信サービスでは、ユーザ端末30が電子書籍データを受信し表示(再生)するために、電子書籍閲覧アプリケーションであるビューア(Viewer)が用いられる。このビューアは、電子書籍配信サービスの提供を受けるにあたってユーザ端末30に事前にインストールされる専用のアプリケーション(ビューアアプリ)であってもよいし、ブラウザの機能拡張を利用したプラグインアプリケーション(所謂ブラウザビューア)であってもよい。ビューアがプラグインアプリケーションとして提供される場合、ユーザ3は、専用アプリケーションをインストールすることなくwebブラウザ上で電子書籍の閲覧が可能である。なお、ユーザ3が電子書籍の閲覧時に専用のアプリケーションを使用するか、もしくは、ブラウザビューアを使用するかを選択可能であってもよい。
【0017】
電子書籍データをサーバ20からユーザ端末30に配信(送信)する際には、HTML方式(Hyper Text Markup Language)が採用されてもよいし、FTP方式(File Transfer Protocol)が採用されてもよく、その他の通信フォーマットによって電子書籍データが配信されてもよい。また、電子書籍データの配信は、ダウンロード方式で実行されてもよいし、ストリーミング方式で実行されてもよい。例えば、専用のビューアアプリで電子書籍を閲覧する場合はダウンロード方式を採用し、ブラウザビューアで電子書籍を閲覧する場合はストリーミング方式を採用してもよい。
【0018】
電子書籍とは、電子データ化されている漫画、雑誌、絵本、小説などの読み物型のコンテンツ(静的コンテンツ)であり、情報処理システム10が提供する電子書籍のジャンルは特に限定されない。また、情報処理システム10が提供する電子書籍は、紙媒体で出版された印刷書籍を電子ファイル化したコンテンツであってもよく、初めから電子書籍向けに作成されたコンテンツであってもよく、両者が提供されてもよい。本実施形態では、電子書籍として漫画(特に、縦スクロール漫画のようにユーザ3のスクロール動作に基づいて閲覧に供される漫画)を配信する場合を例示するが、情報処理システム10は電子書籍全般の配信に適用可能である。
【0019】
本実施形態の情報処理システム10は、電子書籍の閲覧時に、該電子書籍内の特定の箇所(シーン)において触覚刺激による演出を発動させ、視覚と触覚との相乗効果でユーザに対して、紙媒体の印刷書籍の閲覧時では体感できない興趣を与える。ここで、触覚刺激による演出とは、ユーザ端末30で電子書籍を閲覧するユーザ3に対して、特定のシーンで、機械的刺激(圧力又は振動などによる触感フィードバック)を与える演出を意味する。以下の説明では、触覚刺激による演出を「ハプティック演出」と称する場合がある。
【0020】
なお、本実施形態では、電子書籍に対して触覚刺激による演出を組み込む処理について例示するが、本開示の情報処理システム等で対象とする演出は、触覚刺激に必ずしも限定されない。例えば、聴覚効果による演出、及び/又は、視覚効果による演出を電子書籍に組み込む際に、本実施形態の情報処理を適用してもよい。聴覚効果による演出としては、例えば、効果音を発生させる、漫画内のキャラクタの台詞を録音した音声データを再生する、バックグラウンドミュージック(BGM)を再生するなどの音による演出が挙げられる。視覚効果による演出としては、例えば、動画などのアニメーションを挿入することによる演出、漫画内のコマが拡大・縮小する、漫画内のキャラクタ等が動く、効果線が現れるなどのムーブエフェクト、光の明暗を切り替える、表示画面の光度を変化させるなどの光度に関わるエフェクト、漫画を構成する画像の彩度を変化させる、画像の色相を変化させるなどの色彩に関わるエフェクトなどが挙げられる。
【0021】
本実施形態の情報処理システム10では、電子書籍内から演出を発動させる候補箇所を自動的にスクリーニングして抽出し、抽出された候補箇所に基づいて、演出発動箇所の決定、及び、演出内容の設定を実行する。以下、情報処理システム10の詳細について説明する。
【0022】
<サーバ装置の構成>
サーバ20は、電子書籍配信サービスを運営及び管理する際に利用する情報処理装置であって、前述のとおり、電子書籍配信サービスを提供する事業者1に配備されている。情報処理装置としてのサーバ20は、たとえば、ワークステーションもしくはパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータであってもよく、クラウド・コンピューティング技術により論理的に構築されていてもよい。
【0023】
サーバ20は、各種データ及びアプリケーションプログラムを記憶する記憶部21と、サーバ20全体の制御を行う制御部22と、ネットワークNを介してユーザ端末30との間でデータを送受信するサーバ通信部23と、を有する。
【0024】
<記憶部(サーバ)>
記憶部21は、各種制御処理及び制御部22内の各機能を実行するためのプログラム、及び、電子書籍配信サービスを提供するために必要な各種情報を記憶するサーバ20の記憶領域であり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部21は、サーバ20が通信を行った際に、サーバ20の通信内容を一時的に記憶する機能を有していてもよい。
【0025】
サーバ20の記憶部21は、記憶する情報の種類に応じて区画された複数の領域を有していてもよい。例えば、記憶部21は、電子書籍情報記憶部211、及び、ユーザ情報記憶部212を備えていてもよい。
【0026】
電子書籍情報記憶部211は、情報処理システム10が提供する各電子書籍に関する情報(以下、電子書籍情報)を記憶し、格納している。例えば、電子書籍情報は、各電子書籍を特定するための識別子である作品IDと、作品IDと対応付けられた、作品名(タイトル)、表紙画像、著作者名、発行者情報(販売元情報を含む)、発行年月日、作品概要説明情報(あらすじ、目次等)、価格情報、ページ数、作品内容情報(作品そのもの)、データサイズ、及び、演出情報などを含んでいてもよい。また、電子書籍情報は、上記の他にも、後述するキー情報のように電子書籍に対する設定情報、作品を購入済みのユーザによるレビュー、作品に対する評価情報、関連作品情報(例、作品が属するシリーズに含まれる他の作品情報)、おすすめ作品情報(例、同一著者による他の作品、作品と同じカテゴリに属する他の作品、購入済みのユーザに読まれている他の作品などのリスト情報)などを含んでいてもよい。
【0027】
作品内容情報は、作品そのものの情報であって、各電子書籍を閲覧に供するために必要な情報が含まれる。作品内容情報の構成は、電子書籍の種類に応じて適宜決定される。例えば、漫画の作品内容情報には、漫画を構成する画像データが含まれ、この画像データは、登場人物及び背景などの描画情報、セリフ、ナレーション、及び、「ドン」「ゴゴゴゴゴ」のような漫画内の効果音文字などの文字情報、効果線(例えば、集中線、たれ線、スピード線、点描)などの描線情報、これらの情報(描画情報、文字情報、描線情報)に付される色情報、並びに、漫画内のシーンを区画するコマ及び吹き出しなどの区画構成情報などの漫画の内容を構成する各種情報が含まれる。
【0028】
例えば、図3で概略的に示す画像データ2110が、漫画の電子書籍情報に含まれる画像データの一例である。画像データ2110は、所定の一方向に連なる複数の区画(カット)を有しており、この区画は、漫画内の時間軸における各シーンを表現した「コマ」であってもよい。図3及び図5等で示す画像データ2110では、漫画のコマである複数の区画が縦方向に沿って連なっており、ユーザ3がユーザ端末30の表示部34を縦方向にスクロールすることで画像データ2110を構成する複数の区画が連続して順次表示される。つまり、画像データ2110は、縦スクロール漫画の画像データの例である。
【0029】
区画が連なる方向は、図3の例に限定されず、横方向に区画が連なる画像データであってもよい。画像データ2110を構成する各区画は、一律のサイズを有していてもよいし、区画ごとに任意のサイズが設定されていてもよい。また、一つの作品が、一つの画像データ2110に集約されていてもよいし、一つの作品が、複数の画像データ2110で構成されていてもよい。ストリーミング方式で電子書籍を配信する場合には、一つの画像データ2110が分割されてユーザ端末30に配信されてもよい。つまり、ストリーミング配信では、区画一つ一つごと、もしくは、所定数の区画ごとに、サーバ20からユーザ端末30へのデータの配信が実行されてもよい。
【0030】
なお、紙媒体で出版される漫画を電子ファイル化した場合、該漫画の画像データは、印刷書籍のページに対応する複数の画像で構成されていてもよい(つまり、画像データは、それぞれ複数のコマを含むページごとの画像を集約したデータであってもよい)。このような印刷書籍に対応する漫画の場合、ユーザ3によるタップ又はスライドなどのページをめくる動作に伴って、漫画の各ページがユーザ端末30に表示される。
【0031】
演出情報は、電子書籍に設定されたハプティック演出に関する情報である。例えば、図4が演出情報の一例である。演出情報は、電子書籍ごとに生成され、演出情報には、作品内で発動させる各ハプティック演出を特定する演出IDと、演出IDと対応付けられた、発動位置と、振動パターン、振動時間などの演出内容と、が含まれていてもよい。印刷書籍を電子ファイル化した電子書籍をユーザ端末30の表示領域にページ単位で表示させる場合には、発動位置が設定されたページが表示されてからハプティック演出を発動するまでの時間などの設定情報が、演出情報に含まれていてもよい。図4では、コマ内の描線情報に所定の集中線CLを含む区画C11、及び、コマ内の描画情報に所定のキャラクタCHを含む区画C36でハプティック演出を発動させる場合の演出情報を例示している。一つの作品内では複数の発動位置に対して同じ内容のハプティック演出を一律に設定してもよいし、図4に示すように、発動位置ごとにハプティック演出の内容が設定可能であってもよい。
【0032】
なお、電子書籍情報には、触覚刺激以外の方法による演出情報(例えば、BGM及び効果音などの音データによる演出、アニメーションによる演出、ムーブ、光度、色彩などに関わるその他エフェクトによる演出など)、及び、作品内のテキスト情報を読みあげた音声情報、などが含まれてもよい。
【0033】
ユーザ情報記憶部212は、電子書籍配信サービスを利用する各ユーザ3に関連付けられた情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部212には、各ユーザ3を特定するための識別子であるユーザIDと、該ユーザIDと紐づけられた、ユーザ名、電子書籍配信サービスへの登録日、購入履歴情報(ダウンロード済みの電子書籍情報、及び、購入済みの電子書籍リスト、各作品の購入年月日など)、及び、閲覧履歴情報(作品ごとの閲覧状況、直近閲覧日など)が含まれていてもよい。
【0034】
<制御部(サーバ)>
制御部22は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ20全体の制御を行う構成要素である。制御部22は、電子書籍配信サービスの提供に必要な各種情報処理を実行する機能を有しており、制御部22の該機能は、CPU(Central Processing Unit)、及び/又は、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置が所定のストレージに格納されたデータ及びプログラムを読み出し、メモリの作業領域で各種プログラムを実行することによって実現される。
【0035】
制御部22は、実行する情報処理の種類に応じた複数の機能部を有する。たとえば、制御部22は、機能部として、キー情報設定部220と、情報抽出部221と、演出設定部222と、配信制御部223と、を備えていてもよい。
【0036】
キー情報設定部220は、編集者の要求(編集端末から送られてくる要求・指示情報等)に基づいて、ハプティック演出を発動させる位置を決定する際に使用するキー情報を設定する処理を実行する。キー情報は、ハプティック演出の発動位置の候補を抽出するための情報であって、電子書籍の内容に関する情報(作品内容情報)のうちから選択される少なくとも1つの情報である。キー情報は、画像データ2110の各区画に含まれる色情報、文字情報、描線情報、描画情報、及び、区画構成情報のうちから選択される少なくとも1種に関わる情報であることが好ましい。
【0037】
例えば、画像データ2110のような作品内容情報中に、モノクロ(「白黒」「グレースケール」を含む単色の2階調又はグラデーション)の区画と、カラーの区画とが混在する場合に、「カラー画像」をキー情報として設定すれば、後述の情報抽出部221によりカラーの区画が演出の発動位置候補として抽出される。また、特定の色の文字(例えば赤文字)をキー情報として設定して、指定した色の文字を含む区画を抽出させてもよい。文字情報をキー情報として設定するその他の例としては、特定の書体の文字、特定のサイズの文字(例、フォントサイズが○○以上の文字を含む区画を抽出)、特定のワード(例えば、特定の呪文又は技名を含む区画を抽出)、区画内の文字数(文字数が○○以上の区画を抽出)などをキー情報として設定してもよい。
【0038】
描線情報をキー情報として設定する例としては、特定の種類の効果線(例、ウニフラッシュを含む区画を抽出)、特定の密度を有する効果線(例、集中線の本数が○○本以上の区画を抽出)などをキー情報として設定してもよい。特に集中線は、重要なシーン、読者の注意を惹くシーン等で利用されることが多く、キー情報に適する。描画情報をキー情報として設定する例としては、特定のキャラクタ(例えば、ホラー漫画における特定のお化け(口裂け女))をキー情報として設定し、特定のキャラクタを含む区画を抽出させてもよい。その他、描線情報及び描画情報の両方に関わるキー情報として、区画内の線の数(例、区画内の線の数が○○本以上)を設定し、書き込み量がキー情報で設定した本数以上の区画を抽出してもよい。
【0039】
区画構成情報としては、例えば、特定サイズの区画をキー情報として設定してもよく、キー情報に区画のサイズを設定して、スクロール方向において所定数以上の長さを有する区画を抽出させたり、所定数以上の面積を有するコマを抽出させたりしてもよい。また、区画構成情報に含まれる、区画の形状、吹き出しの形状、吹き出しのサイズなどをキー情報として設定してもよい。例えば、刺々しい輪郭を有する強調型の吹き出しをキー情報として設定し、該吹き出しを含む区画を抽出させてもよい。
【0040】
演出を設定する全ての電子書籍に対して、一律に同じキー情報を適用する場合には、情報処理システム10がキー情報設定部220の機能を有していなくともよく、電子書籍ごと(作品ごと)にキー情報の指定を受け付け可能とする場合には、情報処理システム10がキー情報設定部220を有することが好ましい。ハプティック演出は、例えば、漫画の物語において重要なシーン、読者の注意を惹きたいシーンなど特定のシーンで発動させると、視覚と触覚との相乗効果でユーザに対してより高い興趣を実感させることができる。そのため、キー情報は、作品の内容等に応じて、著作者、発行元、事業者1などの電子書籍を提供する側が、作品ごとに柔軟に設定できることが好ましい。
【0041】
キー情報設定部220は、編集者による少なくとも1つのキー情報の指定を受け付け、電子書籍に対する少なくとも1つのキー情報を決定する。キー情報設定部220によるキー情報の決定は、編集者が作品を作成又は加工(編集作業を含む)する際に実行されてもよいし、編集者が作品をサーバ20に新規アップロードする際に実行されてもよいし、サーバ20に既に登録済みの作品に対して、事業者1などの編集者による要求に応じて任意のタイミングで実行されてもよい。
【0042】
例えば、キー情報設定部220は、編集者からの要求に応じて、キー情報として設定可能な項目のリストなどを含む設定フォームを編集端末に送信し、該設定フォームを介して編集者によるキー情報の指定を受け付ける。編集者による該設定フォームの要求は、キー情報を適用する対象の作品(以下、適用対象作品と称することがある)が特定されている状況で実行されてもよいし、適用対象作品を特定していない状況で実行されてもよい。後者の場合には、キー情報設定部220は、キー情報の決定後に、編集者による適用対象作品の指定を受け付けてもよいし、適用対象作品を特定することなく指定されたキー情報の保存を実行してもよい。
【0043】
設定フォームに提示する項目は、上述したような色情報、文字情報、描線情報、描画情報、及び、区画構成情報などに関する項目であり、設定フォームは、適用対象作品を特定するための入力欄を含んでいてもよい。文字色、文字の書体、効果線の種類、区画形状、及び、吹き出し形状(種類)などの項目には、事前に登録されている候補の中からキー情報を選択できるようにプルダウンリストが紐づけられていてもよい。また、文字サイズ、文字数、効果線密度、区画サイズ、及び、吹き出しサイズなどの数値の指定を伴う項目には、数値入力欄を設けておいてもよい。また、特定のワード、特定のキャラクタなどをキー情報として指定できるように、設定フォームには、編集者がカスタマイズして自由にキー情報を指定できる入力欄(例、特定のワードをテキストで入力する欄、特定のキャラクタ画像をアップロードする入力欄など)を設けてもよい。
【0044】
編集者は、設定フォームに含まれる複数の項目(上述したような色情報、文字情報、描線情報、描画情報、及び、区画構成情報などに関する項目)から少なくとも一つの項目を選択して、キー情報を指定することができる。この際、1つの作品に対して1つのキー情報が指定されてもよいし、1つの作品に対して複数のキー情報が指定可能であってもよい。キー情報の指定は、上記のような設定フォームを使用する方法に限定されず、過去に設定し保存済みのキー情報を利用して、対象の作品に対するキー情報の指定が実行されてもよい。
【0045】
キー情報設定部220は、編集者によって指定されたキー情報を、記憶部21に伝達し、記憶させる。この際、作品IDと対応付けすることなくキー情報のみを保存してもよいし、対象の電子書籍の作品IDに対応付けてキー情報を保存してもよい。キー情報設定部220は、電子書籍ごとにキー情報の指定を受け付けてもよいし、所定の作品群(例、同一シリーズに属する作品群、同一著作者による作品群など)に属する複数の電子書籍ごとにキー情報の指定を受け付けてもよい。また、一度設定したキー情報を他の作品にも適用できるように、キー情報設定部220は、設定済みのキー情報のリストを生成し、記憶部21に記憶させてもよい。
【0046】
情報抽出部221は、電子書籍情報記憶部211に格納されている各作品に関わる電子書籍情報を読み出し、画像データ2110のような作品内容情報のうちからキー情報を含む区画を抽出する処理を実行する。つまり、情報抽出部221は、電子書籍の作品内容情報を自動的にスクリーニングし、電子書籍内から演出の発動位置となる候補箇所を抽出する処理を実行する。キー情報の設定が作品IDに紐づけられて対象作品の電子書籍情報に含まれている場合には、情報抽出部221は、作品内容情報と共に読み出したキー情報を使用して、区画の抽出を実行すればよい。また、情報抽出部221は、保存済みのキー情報設定のうちから編集者に一の設定を選択させ、選択されたキー情報を含む区画を抽出してもよい。全ての電子書籍に対して一律に設定されたキー情報を適用する場合は、情報抽出部221は、編集者による区画の抽出要求に応じて、自動的に区画の抽出処理を実行すればよい。
【0047】
例えば、図3に示す画像データ2110の場合において、集中線及びキャラクタCHがキー情報として設定されていれば、情報抽出部221は、集中線CLを含む区画C11、及び、キャラクタCHが描かれている区画C36を抽出する。情報抽出部221は、作品内容情報を入力値、設定されたキー情報を参照値として、自動的(機械的)にキー情報を含む区画を特定する機能であり、例えば、機械学習が施されたAIモデルにより情報抽出部221の機能が実現されてもよい。この場合、画像データ2110のような作品内容情報を、情報抽出部221のAIモデルに入力し、AIモデルが指定されたキー情報を含む区画を抽出し、その抽出結果を出力する。このようなAIモデルを構築するための機械学習は、作品内容情報のデータ形式、及び、キー情報として利用したい情報の種類などに応じて、学習データ及び学習アルゴリズムを適宜選択して実行されればよく、機械学習の手法は特に限定されない。漫画の画像データ2110からキー情報を含む区画を特定する場合には、画像データ中の文字情報及び/又は画像情報を分析できるように、学習データ及び学習アルゴリズムを決定すればよい。
【0048】
情報抽出部221は、キー情報を含むと判定した区画を示す一覧を出力してもよく、情報抽出部221の処理結果(出力情報)が、後述する演出設定部222に伝達される。
【0049】
演出設定部222は、触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、キー情報を含む区画に付し、対象の電子書籍において触覚刺激による演出を発動させる箇所を設定する処理を実行する。発動位置特定情報は、対象の電子書籍の閲覧時に、ハプティック演出の発動位置を特定するための印であって、作品内容情報中の発動位置にあたる区画内に埋め込まれる。例えば、図3に示す漫画の画像データ2110の場合、区画C11及び区画C36にそれぞれ発動位置特定情報が埋め込まれている。また、発動位置ごとに演出情報を設定する場合、発動位置特定情報には、特定する発動位置に対応する演出情報が紐づけられてもよく、該演出情報も発動位置特定情報と共に、発動位置の区画に埋め込まれてもよい。発動位置特定情報の形式は、特に限定されず、作品内容情報の形式に応じて適宜決定してもよい。
【0050】
演出設定部222は、情報抽出部221の処理結果を受信し、情報抽出部221が抽出した区画(キー情報を含む区画)に発動位置特定情報を付す(埋め込む)処理を実行する。この際、情報抽出部221が抽出した全ての区画に対して自動的に発動位置特定情報を付してもよいし、抽出された区画のうちから編集者によって絞り込まれた区画に発動位置特定情報を付してもよい。後者の場合、例えば、演出設定部222が、情報抽出部221から送られてきたキー情報を含む区画の一覧を、編集端末に転送し、編集者に該一覧中の区画からハプティック演出を発動させる区画を選択させてもよい。演出設定部222は、編集者による選択を受け付けて、指定された区画に発動位置特定情報を付す処理を実行してもよい。
【0051】
演出設定部222は、上記の発動位置の決定と共に、編集者による触覚刺激に関する設定を受け付け、発動位置特定情報が付される区画で発動させる触覚刺激の内容(演出内容)を決定する処理を実行してもよい。例えば、発動位置ごとに演出情報を設定する場合、演出設定部222は、キー情報を含む区画に発動位置特定情報を付す際に、編集者から当該区画への演出情報の指定を受け付けてもよい。演出情報は、予め保存されている演出内容の中から編集者に一の演出を選択させることで決定されてもよいし、編集者が自由にカスタマイズして演出情報を決定してもよい。演出設定部222は、キー情報が共通する区画には同じ演出情報が設定されるように、編集者による演出情報の指定を補助する処理を実行してもよい。なお、全ての発動位置において同じハプティック演出を発動させる場合には、上記のような演出情報を設定・指定する処理を省略してもよい。
【0052】
配信制御部223は、ユーザ3から要求された電子書籍に関する情報(電子書籍情報)をユーザ端末30に配信する処理を実行する。例えば、ユーザ3が、所望の電子書籍を選択して購入処理を実行することで、ユーザ3による該電子書籍の配信要求が配信制御部223に送られ、配信制御部223が、ユーザ3から要求された電子書籍情報をユーザ端末30に送信する。電子書籍情報のうちの作品内容情報については、ダウンロード方式によりユーザ端末30に配信されてもよいし、ストリーミング方式によりユーザ端末30に配信されてもよい。作品内容情報をストリーミング方式で配信する場合、配信制御部223は、ストリーミングの開始時に最初にデータを送信する際に、対象の電子書籍に設定された全ての演出情報をユーザ端末30に送信してもよいし、各演出情報を対応する区画に付随させて、分割されたデータの送信に伴って演出情報を順次送信してもよい。
【0053】
サーバ20の制御部22は、上述の機能部(220~223)の他に、ユーザ3からの要求に応じて電子書籍の検索を実行する機能、ユーザ3に電子書籍を購入してもらうためのストアを提供する機能、電子書籍の購入処理を実行する機能などを備えていてもよい。
【0054】
<サーバ通信部>
サーバ通信部23は、ネットワークNを介して、ユーザ端末30と通信を行う。サーバ通信部23は、ユーザ端末30からの各種要求及びデータ等を受け付ける受付部としても機能する。
【0055】
<ユーザ端末>
ユーザ端末30は、ユーザ3が所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末、電子書籍閲覧用の専用端末、その他コンピュータ等)である。ユーザ端末30は、サーバ20から送信された電子書籍情報を受信して、専用のビューアアプリまたはブラウザビューアを介して出力することができる。ユーザ端末30は、図2に示すように、各種データ・プログラムを記憶する記憶部31と、ユーザ端末30全体の制御を行う制御部32と、ハプティック演出を出力するための触覚デバイス33と、電子書籍を表示してユーザ3の閲覧に供する表示部34と、サーバ20との間で情報通信を行う端末通信部35と、を有する。
【0056】
<記憶部(ユーザ端末)>
ユーザ端末30の記憶部31は、各種制御処理及び制御部32内の各機能を実行するためのプログラム、並びに、各種データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部31は、ユーザ端末30が通信を行った際には、ユーザ端末30の通信内容を一時的に記憶する。記憶部31は、取得情報記憶部311を備えていてもよい。
【0057】
取得情報記憶部311は、サーバ20から送られてくる電子書籍情報等の各種データを記憶する。例えば、取得情報記憶部311には、購入処理等によってユーザ3が閲覧権限を取得した電子書籍情報が含まれる。作品内容情報がストリーミング方式で配信される場合には、取得情報記憶部311は、ストリーミング方式で順次送られてくるデータを一時的に記憶する記憶領域として機能してもよい。
【0058】
ユーザ端末30の記憶部31は、上述した取得情報記憶部311の他に、決済手段に関する情報及びアカウント情報などの設定情報を記憶する領域を有していてもよい。
【0059】
<制御部(ユーザ端末)>
制御部32は、ディスプレイ等のユーザ端末30の各部を制御するために必要な機能を有しており、制御部32の各機能は、CPU(Central Processing Unit)及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。ユーザ端末30の制御部32は、例えば、ビューア321と、演出制御部322と、を備えていてもよい。
【0060】
ビューア321は、取得情報記憶部311に記憶されている電子書籍情報を読み込んで、電子書籍をユーザ端末30の表示部34に表示させる処理(再生処理)を実行する。ビューア321は、その他に、ユーザ3が取得した電子書籍を閲覧する際に実行する各種情報処理を実行する。
【0061】
例えば、ビューア321は、ユーザ3が閲覧権限を有している電子書籍の一覧を表示し、ユーザ3から電子書籍の選択と閲覧開始の要求とを受け付ける。ユーザ3に選択された電子書籍の作品内容情報がダウンロード方式で取得済みであった場合には、ビューア321は、ユーザ3の閲覧要求に応じて、対象の電子書籍の作品内容情報を取得情報記憶部311から読み込み、ディスプレイである表示部34に出力する。ストリーミング方式の場合には、ビューア321は、閲覧要求を受け付けたのち、サーバ20の配信制御部223に対して配信の指示情報を送信する。この指示情報の通知を受けて、配信制御部223が対象の電子書籍の作品内容情報を取得情報記憶部311に順次送信し、ビューア321は、取得された作品内容情報を表示部34に出力する。
【0062】
電子書籍の閲覧時には、ビューア321は、ユーザ3の操作に基づいて画面表示を切り替える表示制御を実行する。例えば、図5では、画像データ2110の一部である区画C1~区画C3が主に表示部34に表示されている。ユーザ3は、表示部34に対して縦方向(図5の矢印方向)にスクロール操作を実行することで、画像データ2110を構成する各区画を読むことができる。以下の説明における「上下」の記載は、表示方向(スクロール方向)を基軸とした表示領域の上下を意味するものとする。ビューア321は、ユーザ3によるスクロール操作と連動させて、表示部34に対する画像データ2110の位置を上方向又は下方向へ移動させるようにして閲覧時の表示を制御する。この際、ビューア321は、スクロール操作の速度、又は、スクロール量などに応じて、画像データ2110の送り量(移動量)を制御してもよい。ビューア321は、電子書籍の閲覧画面にスクロールバーを表示させ、そのスクロールバーを介してユーザ3による閲覧位置(表示位置)の指定を受け付けてもよい。
【0063】
また、ビューア321は、一度閲覧に供された電子書籍について、読書履歴情報を生成し、作品内容情報と対応付けて保存してもよい。読書履歴情報には、例えば、読了割合(作品内の全区画数に対する読了済み区画数の比率)を示す情報、閲覧を中断した位置を示す情報などが含まれてもよい。ビューア321は、ユーザ3から閲覧要求を受けた電子書籍を表示させる際に、その電子書籍に対して読書履歴情報が付されているか否かを検知し、中断位置を示す情報が付されていれば、中断位置から作品内容情報を再生する。
【0064】
ビューア321は、上述した機能の他に、ユーザ3から読了済みの電子書籍に対するレビューの登録を受け付ける機能、ユーザ3の要求に応じて作品内のテキスト、ページ、章などを検索する機能などその他の機能を有していてもよい。なお、ビューア321は、前述のとおり、専用のビューアアプリにより実現される機能であってもよく、ブラウザビューアにより実現される機能であってもよい。
【0065】
演出制御部322は、電子書籍の閲覧時に、ユーザ端末30の表示部34に発動位置特定情報が付された区画が表示された際に、発動位置特定情報を検知して、触覚刺激による演出を発動させる処理を実行する。例えば、図3の画像データ2110では、集中線CLを含む区画C11に発動位置特定情報が埋め込まれている。図6に示すように、ユーザ3のスクロール操作に伴って区画C11が表示領域に展開されたされた際に、演出制御部322が、区画C11に付されている発動位置特定情報を検知する。
【0066】
演出制御部322は、表示領域に表されている区画に発動位置特定情報が付されているか否かを、随時モニタリングして、発動位置特定情報を検知してもよい。また、演出制御部322は、表示領域において所定の検出位置を設定して、発動位置特定情報を検知してもよい。例えば、図6では、表示方向における表示領域の中央で、表示方向と直行する仮想の一点鎖線VLを示しているが、一点鎖線VLの位置を検出位置として設定し、区画の上端(区画の下端であってもよい)が検出位置に到達した際に、区画に付されている発動位置特定情報を読み取ってもよい。検出位置は、上述の例に限定されず、表示領域の下端に検出位置を設定してもよく、検出位置は任意に設定可能である。
【0067】
演出制御部322は、発動位置特定情報を検知した後、電子書籍情報に紐づけられている演出情報を参照して、後述の触覚デバイス33にハプティック演出の実行を指示するための指示情報を生成する。なお、発動位置の区画に演出情報が組み込まれている場合には、演出制御部322は、発動位置特定情報の検知と同時に、表示中の区画データから演出情報を読み込めばよい。演出情報が取得情報記憶部311に格納されている場合は、演出制御部322は、取得情報記憶部311から演出情報を読み込めばよい。指示情報には、演出情報に含まれる振動パターン及び振動時間などの演出内容の指定が反映されている。演出制御部322は、指示情報を生成した後、その指示情報を触覚デバイス33に伝達し、ハプティック演出を実行させる。
【0068】
演出制御部322は、ユーザ端末30を介したユーザ3の要求に基づいて、ハプティック演出を発動させるか否かを決定する処理を実行してもよい。例えば、閲覧時の表示画面、又は、電子書籍の閲覧に関する設定画面等にハプティック演出のオン/オフを切り替えるボタンを設けておく。演出制御部322は、このようなボタンに対するユーザ3の入力操作を受け付けて、ユーザ3がハプティック演出の実行を許可するか否かに関する選択を受け付けてもよい。演出制御部322は、電子書籍の閲覧開始時、発動位置特定情報の検知時、又は、演出情報の読み込み時などのいずれか任意のタイミングで、ユーザ3によってハプティック演出の発動が許可されているか否か(ハプティック演出に関するボタンがオンの設定になっているか否か)を認識して、ハプティック演出の発動が許可されていれば、指示情報の生成処理を実行してもよい。
【0069】
上記の説明では、ビューア321及び演出制御部322を、個別に説明したが、ビューア321及び演出制御部322は、いずれも、一のソフトウェア(アプリケーション)によって実現される機能であってもよい。
【0070】
<触覚デバイス>
触覚デバイス33は、ユーザ端末30に搭載され、ユーザ3に対して触感フィードバックを与えるデバイス(例えば、偏心モータ、リニア・バイブレータ、ピエゾ素子など)である。触覚デバイス33が、演出制御部322から指示情報を受け取って、指示情報に反映されている演出内容に対応したハプティック演出を実行する。ハプティック演出を実行する触覚デバイス33の種類及び仕様などは特に限定されない。
【0071】
<表示部>
表示部34は、閲覧処理の際に電子書籍が表示されるディスプレイである。ディスプレイとしての表示部34は、表示面への接触により、スクロール操作などのユーザ3の入力操作を受付可能なタッチパネルであってもよい。
【0072】
<端末通信部>
端末通信部35は、ネットワークNを介して、サーバ20のサーバ通信部23と接続されており、ユーザ3による電子書籍の配信要求などの各種操作情報をサーバ20に送信する。
【0073】
以下、ハプティック演出を設定する処理の一例を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0074】
まず、ステップS101において、キー情報設定部220が、編集者による少なくとも1つのキー情報の指定を受け付け、電子書籍に対する少なくとも1つのキー情報を決定する。キー情報の設定後、ステップS102において、情報抽出部221が、演出を設定する作品の電子書籍情報を読み込む。そして、情報抽出部221が、作品内容情報のうちからキー情報を含む区画を抽出する(ステップS103)。
【0075】
ステップS104では、演出設定部222が、発動位置特定情報を、キー情報を含む区画に付して、対象の作品においてハプティック演出を発動させる箇所を設定する処理を実行する。演出設定部222は、情報抽出部221によって抽出された各区画に発動位置特定情報を付してもよいし、編集者に情報抽出部221によって抽出された区画のリストを提示し、各区画にハプティック演出を設定するか否かの選択をさせてもよい。後者の場合、演出設定部222が、編集者による選択を受け付け、選択された区画に発動位置特定情報を付す処理を実行する。
【0076】
上記のように、ハプティック演出を発動する箇所の候補を自動的に抽出して、ハプティック演出を設定することで、電子書籍の編集作業の効率を向上させることができる。また、作品内の重要シーンなどに対応するキー情報を設定することで、ハプティック演出による盛り上げ効果をより高めることができる。
【0077】
なお、図7では、キー情報設定部220による機能が反映されているフローチャートを示しているが、キー情報設定部220は任意の機能であり、演出を設定する全ての作品に対して事前に取り決められたキー情報を一律に適用してもよい。情報処理システム10がキー情報設定部220の機能を備えることで、電子書籍ごとにキー情報を設定でき、電子書籍のカテゴリ又は内容などに応じて柔軟にハプティック演出を設定できる。
【0078】
また、図7に示すステップS104において演出設定部222は、発動位置の決定と共に、編集者による触覚刺激に関する設定を受け付け、発動位置特定情報が付される区画で発動させる触覚刺激の内容(演出内容)を決定する処理を実行してもよい。発動位置ごとに触覚刺激の内容を設定することで、シーンに応じてバリエーション豊富なハプティック演出を提供でき、ユーザ3の興趣をより高めることができる。なお、候補箇所の抽出は、情報抽出部221の自動スクリーニングにより実行する一方で、演出発動位置の決定、及び/又は、演出内容の決定については、演出設定部222が、編集者による手動操作を受け付けて実行してもよいし、自動的に実行してもよい。このような、情報抽出部221の機能と演出設定部222の機能との組み合わせにより、演出に関わる編集作業の効率化と、設定の柔軟性及び正確性との調和を図ることができる。
【0079】
以下、ハプティック演出の発動処理の一例を、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0080】
電子書籍の閲覧が開始されると、ビューア321は、ユーザ3の閲覧操作(例、スクロール操作)に応じて、作品内容情報を表示部34に表示させる(ステップS201)。演出制御部322は、表示領域内に表された区画に発動位置特定情報が付されているか否かを判定する(ステップS202)。このステップS202において、表示部34に表出された区画に発動位置特定情報が付されていれば、ステップS203に移行する。ステップS203では、演出制御部322が、ステップS202で検知した区画に対応する演出情報を参照して、ハプティック演出を実行するための指示情報を生成し、触覚デバイス33に送信する。そして、ステップS204において、指示情報を受け取った触覚デバイス33がハプティック演出を実行する。
【0081】
本実施形態の情報処理システム10では、上記のような流れで、電子書籍の閲覧時に、該電子書籍内の特定シーン(キー情報を含むシーン)において触覚刺激による演出を発動させる。ハプティック演出により実現される視覚と触覚との相乗効果により、ユーザに対して、紙媒体の印刷書籍の閲覧時では体感できない興趣を与え、電子書籍の提供におけるユーザの興趣を向上させることができる。なお、本実施形態の情報処理システム10は、漫画の電子書籍(特に縦スクロール漫画)の配信に好適であるが、情報処理システム10を適用する電子書籍は漫画に限定されない。
【0082】
上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【0083】
(変形例)
例えば、上記の実施形態では、ハプティック演出の設定処理及び発動処理について述べたが、情報処理システム10で取り扱う演出は、ハプティック演出のみに限定されず、ハプティック演出に代えて、もしくは、ハプティック演出と共に、聴覚効果による演出、及び/又は、視覚効果による演出に適用されてもよい。情報処理システム10を聴覚効果による演出、及び/又は、視覚効果による演出に適用する場合は、上述の実施形態の説明における「ハプティック演出(触覚刺激による演出)」の記載を、「聴覚効果による演出」及び/又は「視覚効果による演出」と読み替え、各種演出の設定処理及び発動処理を実現させればよい。
【0084】
例えば、情報抽出部221は、聴覚効果による演出を発動させる箇所の候補、及び/又は、視覚効果による演出を発動させる候補を、キー情報に基づいて抽出してもよい。ハプティック演出と聴覚効果による演出とを両方設定するなどの複数種の演出を設定する場合には、演出の種類ごとにキー情報を設定してもよい(例えば、ハプティック演出用のキー情報と、聴覚効果による演出用のキー情報を設定するなど)。また、情報抽出部221は、演出の種類ごとに抽出した区画の一覧を出力してもよい(例えば、ハプティック演出の候補区画の一覧と、聴覚効果演出の候補区画の一覧とを分けて出力してもよい)。演出設定部222は、情報抽出部221が抽出した区画の一覧に基づいて、各種演出の発動位置を自動もしくは手動操作に応じて決定し、決定された区画に各種演出に対応する発動位置特定情報を付す処理を実行すればよい。この場合、一の区画に対して複数の演出に関する発動位置特定情報が付されてもよい。
【0085】
なお、演出情報には、各種演出を発動させるために必要な情報が含まれていればよい。例えば、聴覚効果による演出の場合、再生する音データ、音データを生成する区間、長さなどの情報が演出情報に含まれていてもよく、視覚効果による演出の場合、再生する動画データ、エフェクト用の画像データ、エフェクトの持続時間などの情報が演出情報に含まれていてもよい。
【0086】
聴覚効果による演出、及び/又は、視覚効果による演出を発動させる際には、演出制御部322が、ハプティック演出の場合と同様に、発動位置特定情報が付された区画が表示された際に、発動位置特定情報を検知して、触覚刺激による演出を発動させる処理を実行すればよい。聴覚効果演出の場合は、演出制御部322が、ユーザ端末30のスピーカ等の再生デバイスもしくはその制御部に対して聴覚効果演出の指示情報を伝達すればよく、視覚効果演出の場合は、演出制御部322が、ユーザ端末30の表示制御部に対して、視覚効果演出の指示情報を伝達すればよい。
【0087】
本開示は、以下の構成を備える。
(項目1)
電子書籍情報を記憶する記憶部と、
前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから所定のキー情報を含む区画を抽出する情報抽出部と、
触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記キー情報を含む前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定する演出設定部と、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させる処理を実行する演出制御部と、を備える情報処理システム。
(項目2)
編集者による少なくとも1つの前記キー情報の指定を受け付け、前記電子書籍に対する少なくとも1つの前記キー情報を決定するキー情報設定部、をさらに備える項目1に記載の情報処理システム。
(項目3)
前記演出設定部は、編集者による前記触覚刺激に関する設定を受け付け、前記発動位置特定情報が付される前記区画で発動させる前記触覚刺激の内容を決定する、項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目4)
前記キー情報は、色情報、文字情報、描線情報、描画情報、及び、区画構成情報のうちから選択される少なくとも1種に関わる情報である、項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目5)
前記演出制御部は、前記ユーザ端末を介したユーザの要求に基づいて、前記触覚刺激による前記演出を発動させるか否かを決定する、項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目6)
前記電子書籍は、漫画であり、
前記電子書籍情報が、ユーザのスクロール動作に基づいて前記表示部に連続的に表示される画像データを含む、項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目7)
記憶部に格納されている電子書籍情報を読み出し、前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから所定のキー情報を含む区画を抽出する処理と、
触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記キー情報を含む前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定する処理と、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させる処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。
(項目8)
記憶部に格納されている電子書籍情報を読み出し、前記電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから所定のキー情報を含む区画を抽出することと、
触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、前記キー情報を含む前記区画に付し、前記電子書籍において前記演出を発動させる箇所を設定することと、
ユーザ端末の表示部に前記発動位置特定情報が付された前記区画が表示された際に、前記発動位置特定情報を検知して、前記触覚刺激による前記演出を発動させることと、をコンピュータが実行する情報処理方法。
【符号の説明】
【0088】
1 … 事業者
3 … ユーザ
10 … 情報処理システム
20 … サーバ
30 … ユーザ端末
【要約】
【課題】電子書籍の提供におけるユーザの興趣を向上させることができる情報処理システム、プログラム、及び、情報処理方法を提供すること。
【解決手段】情報処理システムが、電子書籍情報を記憶する記憶部と、電子書籍情報に含まれる電子書籍の内容に関する情報のうちから所定のキー情報を含む区画を抽出する情報抽出部と、触覚刺激による演出に関わる発動位置特定情報を、キー情報を含む区画に付し、電子書籍において演出を発動させる箇所を設定する演出設定部と、ユーザ端末の表示部に発動位置特定情報が付された区画が表示された際に、発動位置特定情報を検知して、触覚刺激による演出を発動させる処理を実行する演出制御部と、を備える。
【選択図】図1



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8