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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】画像処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240918BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240918BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/42 F
B41J29/38 801
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020121284
(22)【出願日】2020-07-15
(65)【公開番号】P2022018282
(43)【公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】濱田 誠
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-135814(JP,A)
【文献】特開2014-219734(JP,A)
【文献】特開2019-176252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/00 -29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、他のジョブの履歴として使用された画像を前記ジョブの履歴として表示させることを禁止するように制御する、画像処理装置。
【請求項2】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、複数の異なる画像の中から重複しないよう無作為に選択したものを表示させるように制御する、画像処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記ジョブを一意に表す画像として、複数の画像を組み合わせて表示させるように制御する、請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記複数の画像は、前記ジョブを実行した際の文書を縮小した見本画像と、前記ジョブの設定内容を抽象化した画像と、のうち少なくとも一つをさらに含む、請求項記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、ジョブの履歴一覧として、再実行した回数の多いジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、ジョブの履歴一覧として、設定値を初期値から変更した設定項目の多いジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、ジョブの履歴一覧として、正常終了しなかったジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、ジョブの履歴一覧として、ジョブ実行時からの経過時間が短いジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、再実行した回数の多いジョブを優先して表示させるように制御する、画像処理装置。
【請求項10】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、設定値を初期値から変更した設定項目の多いジョブを優先して表示させるように制御する、画像処理装置。
【請求項11】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、正常終了しなかったジョブを優先して表示させるように制御する、画像処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、ジョブ実行毎に、当該ジョブを一意に表す画像を付与するか否かの選択を、利用者から受け付けるように制御する、請求項1から11いずれかに記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、ジョブ実行毎に、当該ジョブを再実行する予定があるか否かの選択を利用者から受け付け、再実行する予定があるジョブに対して、当該ジョブを一意に表す画像を付与して表示させるように制御する、請求項12記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記再実行する予定があるジョブのみを、ジョブの履歴一覧として表示するように制御する、請求項13記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、ジョブ実行毎に、当該ジョブを再実行する予定があるか否かの選択を利用者から受け付け、再実行する予定がないジョブに対しては、当該ジョブを一意に表す画像を付与して表示することを禁止するように制御する請求項12記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記再実行する予定がないジョブを、ジョブの履歴一覧として表示することを禁止するように制御する、請求項15記載の画像処理装置。
【請求項17】
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、他のジョブの履歴として使用された画像を前記ジョブの履歴として表示させることを禁止する処理を実行させる、プログラム。
【請求項18】
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、複数の異なる画像の中から重複しないよう無作為に選択したものを表示させる処理を実行させる、プログラム。
【請求項19】
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、再実行した回数の多いジョブを優先して表示させる処理を実行させる、プログラム。
【請求項20】
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、設定値を初期値から変更した設定項目の多いジョブを優先して表示させる処理を実行させる、プログラム。
【請求項21】
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、正常終了しなかったジョブを優先して表示させる処理を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、実行済みのジョブの一覧を操作パネルの画面上に選択可能に表示した画像形成装置を開示している。利用者は、いずれかの実行済みのジョブを選択することにより、当該実行済みのジョブと同じ設定操作を再度行うことなく、実行済みのジョブと同じ設定で新たにジョブを実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-135814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出せるようにした画像処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る本発明は、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、他のジョブの履歴として使用された画像を前記ジョブの履歴として表示させることを禁止するように制御する、画像処理装置である。
【0006】
請求項2に係る本発明は、前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、他のジョブの履歴として使用された画像を前記ジョブの履歴として表示させることを禁止するように制御する、画像処理装置である。
【0008】
請求項に係る本発明は、前記プロセッサが、前記ジョブを一意に表す画像として、複数の画像を組み合わせて表示させるように制御する、請求項1又は2に記載の画像処理装置である。
【0009】
請求項に係る本発明は、前記複数の画像が、前記ジョブを実行した際の文書を縮小した見本画像と、前記ジョブの設定内容を抽象化した画像と、のうち少なくとも一つをさらに含む、請求項記載の画像処理装置である。
【0010】
請求項に係る本発明は、前記プロセッサが、ジョブの履歴一覧として、再実行した回数の多いジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置である。
【0011】
請求項に係る本発明は、前記プロセッサが、ジョブの履歴一覧として、設定値を初期値から変更した設定項目の多いジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置である。
【0012】
請求項に係る本発明は、前記プロセッサが、ジョブの履歴一覧として、正常終了しなかったジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置である。
【0013】
請求項に係る本発明は、前記プロセッサが、ジョブの履歴一覧として、ジョブ実行時からの経過時間が短いジョブを優先して表示させるように制御する、請求項1からいずれかに記載の画像処理装置である。
請求項9に係る本発明は、プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、再実行した回数の多いジョブを優先して表示させるように制御する、画像処理装置である。
請求項10に係る本発明は、プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、設定値を初期値から変更した設定項目の多いジョブを優先して表示させるように制御する、画像処理装置である。
請求項11に係る本発明は、プロセッサを備え、
前記プロセッサは、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、正常終了しなかったジョブを優先して表示させるように制御する、画像処理装置である。
【0014】
請求項12に係る本発明は、前記プロセッサが、ジョブ実行毎に、当該ジョブを一意に表す画像を付与するか否かの選択を、利用者から受け付けるように制御する、請求項1から11いずれかに記載の画像処理装置である。
【0015】
請求項13に係る本発明は、前記プロセッサが、ジョブ実行毎に、当該ジョブを再実行する予定があるか否かの選択を利用者から受け付け、再実行する予定があるジョブに対して、当該ジョブを一意に表す画像を付与して表示させるように制御する、請求項12記載の画像処理装置である。
【0016】
請求項14に係る本発明は、前記プロセッサが、前記再実行する予定があるジョブのみを、ジョブの履歴一覧として表示するように制御する、請求項13記載の画像処理装置である。
【0017】
請求項15に係る本発明は、前記プロセッサが、ジョブ実行毎に、当該ジョブを再実行する予定があるか否かの選択を利用者から受け付け、再実行する予定がないジョブに対しては、当該ジョブを一意に表す画像を付与して表示することを禁止するように制御する請求項12記載の画像処理装置である。
【0018】
請求項16に係る本発明は、前記プロセッサが、前記再実行する予定がないジョブを、ジョブの履歴一覧として表示することを禁止するように制御する、請求項15記載の画像処理装置である。
【0019】
請求項17に係る本発明は、
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、他のジョブの履歴として使用された画像を前記ジョブの履歴として表示させることを禁止する処理を実行させる、プログラムである。
請求項18に係る本発明は、
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、前記ジョブを一意に表す画像として、複数の異なる画像の中から重複しないよう無作為に選択したものを表示させる処理を実行させる、プログラムである。
請求項19に係る本発明は、
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、再実行した回数の多いジョブを優先して表示させる処理を実行させる、プログラムである。
請求項20に係る本発明は、
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、設定値を初期値から変更した設定項目の多いジョブを優先して表示させる処理を実行させる、プログラムである。
請求項21に係る本発明は、
プロセッサを備える画像処理装置を構成するコンピュータに、
ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示させるとともに、ジョブの履歴一覧として、正常終了しなかったジョブを優先して表示させる処理を実行させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。また、履歴一覧として表示される実行済みのジョブに対して、それぞれ異なる画像を付与して表示することが可能となる。
【0022】
請求項に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。また、履歴一覧として表示される実行済みのジョブに対して利用者が異なる画像を選択して付与する必要がなくなる。
【0023】
請求項に係る本発明によれば、各実行済みのジョブに対してそれぞれ画像を一つずつ付与する場合と比較して、ジョブの内容を区別することがより容易となる。
【0024】
請求項に係る本発明によれば、見本画像又は抽象化した画像が付与されない場合と比較して、ジョブの内容を想起することがより容易となる。
【0025】
請求項に係る本発明によれば、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、再実行する可能性が高いジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
【0026】
請求項に係る本発明によれば、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、設定値の変更を多くしなければならないジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
【0027】
請求項に係る本発明によれば、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、正常終了しなかったジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
【0028】
請求項に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
請求項9に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。また、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、再実行する可能性が高いジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
請求項10に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。また、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、設定値の変更を多くしなければならないジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
請求項11に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。また、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、正常終了しなかったジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
【0029】
請求項12に係る本発明によれば、実行済みのジョブに対して当該ジョブを一意に表す画像を付与するか否かを利用者に選択させない場合と比較して、履歴一覧として表示される実行済みのジョブの中から、利用者が意図的に指定したジョブを容易に見つけ出すことが可能となる。
【0030】
請求項13に係る本発明によれば、ジョブを実行する際、あるいは実行した際に、再実行する可能性のあると利用者が指定したジョブを、履歴一覧として表示される実行済みのジョブの中から、容易に見つけ出すことが可能となる。
【0031】
請求項14に係る本発明によれば、利用者が再実行しないと判断したジョブを実行済みのジョブの一覧から除外することが可能となる。
【0032】
請求項15に係る本発明によれば、再実行する予定があるジョブを、実行済みのジョブの一覧から容易に見つけ出すことが可能となる。
【0033】
請求項16に係る本発明によれば、利用者が再実行すると判断したジョブのみを実行済みのジョブの一覧に表示することが可能となる。
【0034】
請求項17に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出す処理を、画像処理装置に実行させることができる。また、履歴一覧として表示される実行済みのジョブに対して、それぞれ異なる画像を付与して表示する処理を、画像処理装置に実行させることができる。
請求項18に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出せるようにする処理を、画像処理装置に実行させることができる。また、履歴一覧として表示される実行済みのジョブに対して利用者が異なる画像を選択して付与する必要がなくなる。
請求項19に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出せるようにする処理を、画像処理装置に実行させることができる。また、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、再実行する可能性が高いジョブを容易に見つけ出せるような処理を、画像処理装置に実行させることができる。
請求項20に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出せるようにする処理を、画像処理装置に実行させることができる。また、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、設定値の変更を多くしなければならないジョブを容易に見つけ出すことを可能とする処理を、画像処理装置に実行させることができる。
請求項21に係る本発明によれば、実行済みのジョブの履歴を文字情報として一覧表示した場合と比較して、一覧表示された複数のジョブの履歴の中から所望のジョブを容易に見つけ出せるようにする処理を、画像処理装置に実行させることができる。また、実行済みのジョブが実行順に一覧表示された場合と比較して、正常終了しなかったジョブを容易に見つけ出すことを可能とする処理を、画像処理装置に実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の一実施形態における複合機のハードウェア構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態における複合機の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態における複合機のジョブ履歴の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態におけるジョブ履歴管理リストの一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態における複合機の処理を示すフローチャートである。
図6図5のA部分に続くフローチャートである。
図7】本複合機のユーザインタフェース装置に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
図8】本複合機のユーザインタフェース装置に表示されるコピー機能設定画面の一例を示す図である。
図9】本複合機のユーザインタフェース装置に表示されるジョブ履歴表示画面の一例を示す図である。
図10】本複合機のユーザインタフェース装置に表示される再実行ジョブ選択画面の一例を示す図である。
図11】本複合機のユーザインタフェース装置に表示される、新規にジョブ実行を行った場合の確認画面の一例を示す図である。
図12】本複合機のユーザインタフェース装置に表示される、ジョブを再実行した場合の確認画面の一例を示す図である。
図13図13Aは、再実行回数が多い順を優先順位1とした場合の実行済みのジョブの表示順序を示す図であり、図13Bは、設定変更項目数が多い順を優先順位1とした場合の実行済みのジョブの表示順序を示す図である。
図14図14Aは、操作の具体例1においてユーザインタフェース装置に表示される確認メッセージの一例を示す図であり、図14Bは、ジョブ履歴表示画面の一例である。
図15図15Aは、操作の具体例2においてユーザインタフェース装置に表示される確認メッセージの一例を示す図であり、図15Bは、ジョブ履歴表示画面の一例を示す図である。
図16図16Aは、操作の具体例2において設定値を変更して実行した場合にユーザインタフェース装置に表示される確認メッセージの一例を示す図であり、図16Bは、ジョブ履歴表示画面の一例を示す図である。
図17図17Aは、操作の具体例3においてユーザインタフェース装置に表示される確認メッセージの一例を示す図であり、図17Bは、ジョブ履歴表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の画像処理装置を、複合機100に適用した場合を実施形態として図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の画像処理装置を例示して示すためものであり、本発明を以下の実施形態に限定することを意図するものではない。図1は、複合機100のハードウェア構成を示す図であり、図2は、複合機100の機能ブロック図である。
【0037】
複合機100は、CPU101、メモリ102、記憶装置103、通信インタフェース104、ユーザインタフェース装置105、プリンタ装置106、スキャン装置107を有し、それぞれ制御用バス108に接続される。
【0038】
CPU101は、制御用マイクロプロセッサであり、記憶装置103に記憶された制御プログラムに基づいて、複合機100の各部の動作を制御する。
【0039】
メモリ102は、本複合機100のプリンタ装置106により印刷する画像データ、スキャン装置107がスキャンした画像データを一時的に記憶する。また、メモリ102は、本複合機100に接続された図示しないコンピュータ端末やサーバから受信した情報、ジョブの実行時に利用者が変更した各種機能の設定項目の設定値を一時的に記憶する。
【0040】
記憶装置103は、ハードディスクドライブ(略してHDDという)やソリッド・ステート・ドライブ(略してSDDという)によって構成され、本複合機100の各部を制御するための制御プログラムが格納される。また、記憶装置103には、本複合機100が実行した実行済みのジョブの設定情報、後述するジョブ履歴本体、及びジョブ履歴表示用管理用リストが記憶される。
【0041】
通信インタフェース104は、図示しないLANケーブルを通じて、あるいは無線LANを介して、ネットワーク経由で接続された図示しないサーバやコンピュータ端末、また他の複合機と通信を行う。さらに、通信インタフェース104は、電話回線に接続され、図示しない他の複合機やファクシミリ装置との間でファクシミリデータを送受信したりする。
【0042】
ユーザインタフェース装置105は、本複合機100に設けられた液晶ディスプレイとタッチパネルにより構成される入出力デバイスであり、各種画面を液晶ディスプレイに表示するとともに、タッチパネルを利用者が操作することにより、利用者による操作の受け付け、情報の入力を行うことができる。ユーザインタフェース装置105は、タッチパネルに加えて本複合機100に別途配置された入力キーボードやボタンといった機械式入力装置を含んでもよい。
【0043】
プリンタ装置106は、本複合機100にネットワーク経由で接続されたコンピュータ端末から送信されてきた画像を紙面に印刷する。スキャン装置107は、原稿台に載置された原稿を読み取って画像データに変換し、メモリ102に記憶する。メモリ102に一旦記憶された画像データは、プリンタ装置106によって紙面に印刷されるか、本複合機100にネットワークを介して接続されたコンピュータ端末に送信されるか、電話回線を通じて他の複合機やファクシミリ装置へ送信されるか、あるいは本複合機100の記憶装置103に保存される。なお、プリンタ装置206、スキャン装置207についての詳細な説明については省略する。
【0044】
図2に示すように、複合機100は、記憶装置103に記憶された制御プログラムをCPU101において実行することにより、メニュー表示制御部111、ジョブ実行制御部112、実行済みジョブ管理部113の各機能を発揮し、さらにジョブ履歴本体114、ジョブ履歴管理リスト115を制御する。
【0045】
メニュー表示制御部111は、本複合機100のユーザインタフェース装置105の液晶ディスプレイに、複数の機能ボタンを含むメニュー画面を表示させたり、後述するが、ジョブ履歴を構成するそれぞれ実行済みのジョブに対して、予め定められた設定項目の設定値が同一であるジョブについては同一の画像が表示されるように、当該ジョブを一意に表す画像とともにジョブの履歴一覧として表示するジョブ履歴表示画面を表示させたりする。換言すれば、ジョブ履歴表示画面では、同じ機能であっても予め定められた設定項目以外の設定項目の設定値が異なれば、それぞれ異なる画像が表示されることになる。ここで、設定項目とは、利用者がジョブの実行あるいは再実行に先立ってそれぞれの機能の各設定値を変更することが可能な項目のことである。また、予め定められた設定項目とは、機械管理者などにより前もって設定された特定の設定項目であり、具体的には、利用者による変更の頻度が高い設定項目、容易に設定変更が可能な設定項目が含まれる。また、設定値とは、それぞれの機能を実行する際の動作を制御するために、各設定項目に設定される変更可能な値のことである。
【0046】
ジョブ実行制御部112は、利用者が本複合機100のユーザインタフェース装置105の液晶ディスプレイに表示された機能ボタンのいずれかを選択し、設定値を確認、あるいは変更した後スタートボタンを選択した場合に、当該機能ボタンに対応するジョブを実行する。また、利用者がユーザインタフェース装置105の液晶ディスプレイに表示されたジョブ履歴表示画面から特定の実行済みのジョブ履歴を選択し、設定値を確認してスタートボタンを選択した場合に、当該ジョブ履歴に対応するジョブを再び実行する。なお、本明細書において、「ジョブ」とは、利用者の指示に基づいて実行されるコピー処理、スキャン処理、スキャンした文書の送信処理や保存処理といった本複合機100における一つの機能を実現するための一連の処理単位のことをいう。
【0047】
実行済みジョブ管理部113は、図3Aに示すジョブ履歴本体114と図3Bに示すジョブ履歴管理リスト115を生成し、記憶装置103に記憶するとともにその内容を変更、更新している。実行済みジョブ管理部113は、本複合機100におけるジョブ実行毎に、当該実行済みとなったジョブに対してジョブ履歴IDを割り当てるとともに、当該ジョブの実行日時、ジョブの種別、各設定項目の設定値、エラー有無を、当該ジョブ履歴IDに対して紐づけてジョブ履歴本体114に記憶する。なお、ジョブ履歴本体114に記憶される上記設定値は、初期値から変更のあった設定値のみを記憶してもよい。
【0048】
図3Aのジョブ履歴本体114では、ジョブ履歴ID欄301にジョブ履歴ID「001」~「020」が設定されている。ジョブ履歴ID欄301に設定されるジョブ履歴IDは、ジョブの実行毎にそれぞれ実行済みとなったジョブに一意に割り当てられるIDであり、通常は実行順に割り当てられるが、他のジョブと重複しないよう無作為に割り当てられたIDであってもよい。例えば、ジョブ履歴ID「001」には、ジョブ実行日時として「2020/01/05 09:30」、ジョブの種別として「スキャン」、設定値として読み取り方法「両面読み取り」、エラー有無として「FALSE」つまりエラー無しが紐づけられている。
【0049】
図3Bのジョブ履歴管理リスト115は、図3Aのジョブ履歴本体114に基づいて実行済みジョブ管理部113により生成、更新されるものである。ジョブ履歴管理リスト115では、ジョブ履歴本体114から以下のいずれかに該当するジョブの履歴が除外されている。すなわち(1)設定値が他のジョブとすべて同一である、より新しいジョブが存在するジョブの履歴、(2)設定値が初期値から一つも変更されなかったジョブの履歴、(3)後述するように、利用者の意思でジョブを再実行しないことが選択されたジョブの履歴、(4)管理している表示用画像IDがすべてジョブと紐づけられており、かつ、上記(1)~(3)項に該当しないすべてのジョブのうち、より古いジョブ、つまり実行日時が現時点から遠く、かつ、再び実行された回数がより少ないジョブの履歴である。
【0050】
実行済みジョブ管理部113は、上記(1)~(4)のいずれかの条件に当てはまるジョブを除外し、ジョブ履歴管理リスト115を生成する。図3Bでは、表示用画像ID「000」~「999」を主キーとして、表示用画像IDに対して、ジョブ判別アイコン画像、サムネイル画像、仕上がりイメージ、ジョブ履歴ID、ジョブの種別、再実行回数、エラー有無、最新実行日時、および同一設定値のジョブ履歴IDが紐づけられている。
【0051】
ジョブ履歴管理リスト115の表示用画像IDは、後述するジョブ判別アイコン画像411に一意に割り当てられたIDである。ジョブ判別アイコン画像411は、本実施形態では、実行されたジョブの種別や内容とは無関係な形状、マークの簡略された画像であり、利用者にとって記憶しやすいものである。例えば、本実施形態では、表示用画像ID「0000」に対して、ジョブ判別アイコン画像411として「スペード」の画像が関連付けられている。なお、ジョブ判別アイコン画像411は、「スペード」のマーク以外にも「ハート」、「クローバー」、「ダイヤ」、「星」といった記号、動物、乗物、建物、活動、事象を簡略化して表した画像を使用する。また、画像の色や向きを表示用画像ID毎に変更することにより、異なる画像であることを利用者に認識させるようにしてもよい。
【0052】
なお、本実施形態において、画像の形状やマークは実行されたジョブの種別や内容とは無関係としているが、ジョブの種別や内容の一部が同一である場合には、同一の形状、画像、色、向きのものを使用してもよい。例えば、ジョブの種別がコピーである場合には、「スペード」、スキャンである場合には「ハート」として統一し、それぞれ設定値が異なる場合に「スペード」や「ハート」の記号の色を異ならせたり向きを異ならせたりしてもよい。
【0053】
あるいは、ジョブの種別がコピーである場合には記号の画像を使用し、プリントアウトである場合には動物の画像を使用する、といった具合に、ジョブの種別毎に画像の種類、あるいはグループを割り当ててもよい。もちろん、ジョブの種別や内容が同一のものを表すために、同じ向き、同じ色の画像が対応するようにしてもよい。なお、これらのジョブ判別アイコン画像411は、記憶装置103に予め記憶されていてもよいし、複合機100が必要に応じて、本複合機に接続された図示しないサーバから取得してもよい。
【0054】
なお、図4のジョブ履歴管理リスト115では、表示用画像IDが主キーとなっているため、設定値が同一であるジョブを除いた他の実行済みのジョブには同一のジョブ判別アイコン画像411が用いられることはなく、設定値が同一であるジョブについては、これらのジョブをこのジョブ判別アイコン画像411によって一意に表すことになる。つまり、一つの実行済みのジョブあるいは同一設定値のジョブを一意に表すジョブ判別アイコン画像411として、他のジョブあるいは設定値の異なる他のジョブの履歴として使用されたジョブ判別アイコン画像411を当該ジョブの履歴として表示させることが禁止されることになる。
【0055】
ジョブ履歴管理リスト115のサムネイル画像412は、ジョブを実行した際の文書イメージを縮小して表示した見本画像である。図3では、表示用画像ID「0000」に対して、サムネイル画像412としてグラフを含んだ文書の縮小画像が紐づけられている。これらサムネイル画像412は、スキャン装置107を用いて文書をスキャンしたりコピーしたりファクシミリ送信したりした場合には、当該スキャンした文書の画像データがメモリ102に一時的に記憶されるため、その画像を縮小したものを使用する。一方、コンピュータ端末から画像や文書を受信し、それをプリントアウトした場合には、当該受信した画像や文書のデータを用いてサムネイル画像412を生成する。
【0056】
ジョブ履歴管理リスト115の仕上がりイメージ413は、ジョブの設定内容を抽象化した抽象化画像である。図3では、表示用画像ID「0000」に対して、仕上がりイメージ413としてコピー機能、フルカラー設定、両面印刷、拡大印刷を抽象的に表した画像が紐づけられている。他にも、例えば、コピー、スキャン、ファクシミリ送信といったジョブ種別、片面、両面といった読み取り/印刷方法、カラー/白黒の設定、複数頁を一枚に印刷した場合の設定、といった各種ジョブの設定内容を抽象化し、組み合わせたものを仕上がりイメージ413として使用する。
【0057】
なお、図4のジョブ履歴管理リスト115では、ジョブ判別アイコン画像411、サムネイル画像412、仕上がりイメージ413は、それぞれ概念を理解しやすくするために実際の画像を紐づけて表示した例を記載した。しかしながら、これらの画像を、ジョブ履歴管理リスト115とは別に記憶装置103に記憶し、ジョブ履歴管理リスト115には、ファイルが保存されたURLを紐づけて記憶してもよい。
【0058】
また、図4のジョブ履歴管理リスト115では、実行済みのジョブを一意に表す画像として、ジョブ判別アイコン画像411、サムネイル画像412、仕上がりイメージ413といった複数の画像が互いに紐づけられ、後述するジョブ履歴表示画面に組み合わされて表示される場合を説明したが、後述する操作の具体例1、2の項で説明するように、ジョブ判別アイコン画像411のみを使用してもよいし、ジョブ判別アイコン画像411に加えて、サムネイル画像412と仕上がりイメージ413のうち少なくとも一つを含むように組み合わせてもよい。なお、後述の操作の具体例3の項では、ジョブ判別アイコン画像411とサムネイル画像412の2つが紐づけられた場合を説明している。
【0059】
ジョブ履歴管理リスト115のジョブ履歴IDは、設定値が同一である実行済みのジョブのうち、実行日時が最も現時点に近いジョブのジョブ履歴IDが表示用画像IDに紐づけられる。
【0060】
ジョブ履歴管理リスト115のジョブの種別は、表示用画像IDに紐づけられたジョブがコピー、スキャン、ファクシミリ送信といった複合機100のどの機能を使用したかについての種別を表すものである。なお、図3Bでは、表示用画像ID「000」に対して、ジョブの種別として「コピー」が紐づけられている。
【0061】
ジョブ履歴管理リスト115の再実行回数は、利用者が、後述するジョブ履歴表示画面から実行済みのジョブを選択して新たなジョブとして再実行した回数である。なお、図4では、表示用画像ID「000」に対して、再実行回数として「1」回が紐づけられている。なお、本実施形態では、「再実行」とは、設定値が同一であるジョブを再び実行した場合を再実行回数「1回」として数えた例を説明している。なお、「再実行」回数ではなく、設定値が同一であるジョブを再度実行した場合の、総実行回数を数えてもよい。その場合、上記の例では実行回数は「2回」として数えられる。なお、いずれの場合であっても、原稿がまったく同じでなくても設定値が同一である場合は、「再実行」とみなすものとする。
【0062】
ジョブ履歴管理リスト115の設定変更項目数は、利用者が複合機100の各設定項目を、初期値から変更した場合の設定項目の数を記憶したものである。ここで、設定項目とは、倍率、用紙種類、カラーモード、画質、読み取り方法といった、利用者がジョブの実行に先立って各設定値を変更することが可能な項目のことである。なお、図4では、表示用画像ID「000」に対して、設定変更項目数として「5」が設定されている。これは、5つの設定項目において各設定値が初期値から変更されたことを示している。
【0063】
ジョブ履歴管理リスト115のエラー終了有無は、当該ジョブの実行が正常に終了した場合は「FALSE」、正常に終了しなかった場合は「TRUE」の値が設定される。なお、図4では、表示用画像ID「000」に対して、エラー終了有無として「FALSE」が設定されている。これは、当該ジョブを実行した際にエラーが発生しなかった、つまりエラー無しで正常終了したことを表している。
【0064】
ジョブ履歴管理リスト115のジョブ最新実行日時は表示用画像IDに紐づけられたジョブが最後に実行された日付、及び時刻が記録される。図4では、表示用画像ID「000」に対してジョブ最新実行日時として「2020/01/05 14:21」が設定されている。
【0065】
ジョブ履歴管理リスト115の重複ジョブ情報は、一つの表示用画像IDに対して設定値が同一である複数のジョブが紐づけられた場合に、それらの複数のジョブのジョブ履歴IDを記憶したものである。図4では、表示用画像ID「000」に対して、重複したジョブ履歴ID「003、004」が紐づけられている。
【0066】
次に、図5図12を参照して、本複合機100の動作を説明する。図5は、本複合機100における処理の一例を示すフローチャートである。図6は、図5のA部分に続くフローチャートである。図5のステップS501において、メニュー表示制御部111は図7に示すようなメニュー画面710をユーザインタフェース装置105に表示する。メニュー画面710には、各種機能ボタン711、ログイン情報表示欄717、ジョブ履歴表示ボタン718が表示される。各種機能ボタン711は、コピー設定ボタン711、ファックス設定ボタン712、スキャンメール送信設定ボタン713、スキャンPC保存設定ボタン714、スキャンボックス保存設定ボタン715が含まれる。
【0067】
ステップS502において、メニュー表示制御部111は、利用者がジョブ履歴表示ボタン718を選択したか否かを判断し、ジョブ履歴表示ボタンが選択された場合にはステップS505に進み、そうでない場合はステップS503に進む。
【0068】
ステップS503において、メニュー表示制御部111は、各種機能ボタン711のいずれが利用者により選択されたかを判断し、選択された機能に対応する機能設定画面をユーザインタフェース装置105に表示する。例えば、利用者がコピー設定ボタン711を選択した場合には、メニュー表示制御部111は、図8に示すようなコピー機能設定画面810をユーザインタフェース装置105に表示する。コピー機設定画面810には各設定項目に対して設定値を変更可能に表示している。
【0069】
ステップS504において、利用者がユーザインタフェース装置105を操作して機能設定画面の各設定項目の設定値を初期値から変更する。例えば、利用者が「倍率」、「用紙サイズ」、「カラーモード」、「読み取り方法」といった設定項目をそれぞれ変更し、ステップS507に進む。
【0070】
一方、ステップS502においてジョブ履歴表示ボタン718が選択されたと判断された場合にはステップS505に進み、実行済みジョブ管理部113は記憶装置103に記憶されているジョブ履歴管理リスト115に基づいて予め設定された優先順位決定規則に基づいてジョブ履歴を並び替え、メニュー表示制御部111は、図9に示すような並び替えられたジョブ履歴表示画面910をユーザインタフェース装置105に表示する。
【0071】
図9のジョブ履歴表示画面910は、ログインユーザ名表示欄911、並び順表示欄912、ジョブ履歴表示欄913を含む。ログインユーザ名表示欄911には、本複合機100を操作するために現在ログインしている利用者の情報、例えば「ユーザA」が表示される。並び順表示欄912は、ステップS505で実行した並び替えの優先順位決定規則が表示される。例えば、図9では「再実行回数が多い順」が表示されている。ジョブ履歴表示欄913には、複数の個別のジョブの履歴914A~914Dが、再実行した回数の多いジョブが優先されるように表示されている。
【0072】
例えば、図9のジョブ履歴表示欄913を構成する個別のジョブの履歴914Aは、図4のジョブ履歴管理リスト115の表示用画像ID「100」に対応したジョブの情報が表示されている。個別のジョブの履歴914A~914Dは、それぞれ、実行済みのジョブを一意に表す画像であるジョブ判別アイコン915、当該ジョブを実行した際の文書を縮小した見本画像であるサムネイル画像916、当該ジョブの設定内容を抽象化した画像である仕上がりイメージ917、及びジョブ内容表示欄918を含んでいる。
【0073】
例えば、図9では、個別のジョブの履歴914Aとして、ジョブ判別アイコン画像915は「星」の画像、サムネイル画像916としてファックス文書の画像、仕上がりイメージ917として、ファクシミリを想起させる画像と両面に文章が記載された原稿を想起させる画像が組み合わされてそれぞれ表示されている。さらに、ジョブ内容表示欄918には、ジョブの種別として「ファクシミリ」、ジョブの最新実行日時として「20/1/11 18:33」、倍率「70%」、宛先として「A社」、読み込み方法として「両面」が表示されている。
【0074】
次いでステップS506において、利用者はジョブ履歴表示画面910を参照しながら再び実行させたいジョブを選択する。利用者が再び実行させたいジョブを選択すると、メニュー表示制御部111は、図10に示すような再実行ジョブ選択画面1010を表示させる。図10の再実行ジョブ選択画面1010では、利用者が選択した実行済みのジョブが強調されて選択状態1011になるとともに、ジョブ履歴表示欄1012の下部にスタートボタン1013が表示され、ステップS507の処理に進む。なお、この時に、実行済みのジョブの設定値を反映した機能設定画面を表示し、設定値を変更できるようにしてもよい。
【0075】
ステップS504、及びステップS506に続くステップS507において、利用者図8のコピー機能設定画面810に示すようなスタートボタン811、あるいは図10の再実行ジョブ選択画面1010に示すようなスタートボタン1013を選択すると、ステップS508において、ジョブ実行制御部112は初期値から変更された設定値の内容、及び設定項目の数をメモリ102に記憶するとともに、当該設定値に基づいてジョブを実行する。
【0076】
ステップS509において、実行済みジョブ管理部113は、実行されたジョブについて、初期値から変更された設定項目があるか否か、つまり設定値の変更があったか否かを判定する。初期値から変更された設定項目がない場合、ステップS510に進み、実行済みジョブ管理部113は、当該実行されたジョブに対してジョブ履歴IDを割り当てるとともに、当該ジョブ履歴IDに対してジョブ種別を指定して記憶装置103のジョブ履歴本体114に記憶する。このとき、実行済みジョブ管理部113は、当該ジョブ履歴IDに対して表示画像IDを紐づけることはせず、処理を終了する。
【0077】
ステップS509において、実行されたジョブに設定値の変更があったと判断された場合、図6のステップS511に進む。ステップS511において、実行済みジョブ管理部113は、当該実行されたジョブが再実行ジョブか否か、つまり図9で説明したようなジョブ履歴表示画面910から選択されて実行されたジョブか否かを判断する。再実行ジョブであると判断された場合はステップS512に進み、実行済みジョブ管理部113は、再実行したジョブ履歴IDに紐づいた表示用画像IDに対して当ジョブのジョブ履歴IDを紐づける、つまり上書きし、ステップS520に進む。上書きするとは、ジョブが再実行された場合、表示用画像IDには既に別のジョブ履歴IDが紐づけられているので、そのジョブ履歴IDを、今回実行したジョブのジョブ履歴IDで置き換えるということである。一方、ステップS511において再実行ジョブでないと判断された場合はステップS513に進む。
【0078】
ステップS513において、実行済みジョブ管理部113は、記憶装置103に記憶されたジョブ履歴本体114からすべての実行済みジョブの設定値を検索し、ステップS514において、当ジョブと同一設定値のジョブがあるか否かを判定する。同一設定値のジョブがあると判断された場合、ステップS515に進み、実行済みジョブ管理部113は、ジョブ履歴管理リスト115に含まれる、同一設定値のジョブ履歴IDに紐づいた表示用画像IDに対して当ジョブのジョブ履歴IDを紐づける、つまり上書きし、ステップS520に進む。
【0079】
一方、ステップS514において、同一設定値のジョブがないと判断された場合、ステップS516に進み、メニュー表示制御部111は、ジョブ履歴管理リスト115において、複数の異なるジョブ判別アイコン画像の中から他のジョブに割り当てられたジョブ判別アイコン画像と重複しないよう無作為に選択し、図11に示すような確認画面1110をユーザインタフェース装置105に表示する。確認画面1110には、例えば、「あなたが実行したジョブについて、このマークを付加しますか。マークを付加した場合は、同じ設定でジョブを再実行する際に、ジョブ履歴リストからこのマークのジョブを選択してください」という確認メッセージ1120と、ジョブ履歴管理リスト115から選択された未使用のジョブ判別アイコン画像1130である、例えば星のマーク、及び「はい」ボタン1140、「いいえ」ボタン1150が表示され、ステップS517に進み、当該ジョブを一意に表す画像であるジョブ判別アイコン画像を付与するか否かの選択入力を利用者から受け付ける。
【0080】
また、このとき、実行済みジョブ管理部113はサムネイル画像1160、仕上がりイメージ1170を生成し、メニュー表示制御部111は、それらの画像をジョブ判別アイコン画像1130に加えて表示する。
【0081】
ステップS517において、つまり図11の確認画面において、利用者が「はい」ボタン1140を選択、つまり実行したジョブに対してジョブ判別アイコン画像を紐づけることを承認すると、続くステップS518に進み、ジョブ履歴管理リスト115に、上記ステップS516において選択されたジョブ判別アイコン画像に紐づけられた表示用画像IDに対して、当ジョブのジョブ履歴ID、ジョブの種別、設定変更項目数、エラー有無、最新実行日時を紐づける。また、サムネイル画像、仕上がりイメージも表示用画像IDに対して紐づけて記憶する。
【0082】
さらに、ステップS519に進み、実行済みジョブ管理部113は、表示用画像IDに紐づけられた再実行回数を「0」に設定し、メニュー表示制御部111は、図7に示すようなメニュー画面710を表示し、処理を終了する。
【0083】
一方、ステップS517において、利用者が「いいえ」ボタン1150を選択した場合は、当該ジョブに対しては表示用画像IDが紐づけられず、処理を終了し、メニュー表示制御部111により図7に示すようなメニュー画面710の表示に戻る。
【0084】
ステップS520は、実行されたジョブが再実行ジョブであった場合、あるいは同一設定のジョブが存在した場合に実行される処理である。ステップS520において、実行済みジョブ管理部113は、本ジョブに設定された再実行回数を繰り上げてジョブ履歴管理リスト115を更新する。
【0085】
ステップS521において、メニュー表示制御部111は、図12に示すような確認画面1210をユーザインタフェース装置105に表示する。確認画面1210には、例えば、「あなたが実行したジョブについて、左のマークが付加されています。同じ設定でジョブを再実行する場合は、ジョブ履歴リストからこのマークのジョブを選択してください」という確認メッセージ1220と、本ジョブに新たに紐づけられたジョブ判別アイコン画像であるダイヤのマーク1230が表示される。
【0086】
また、このとき、実行済みジョブ管理部113は新たにサムネイル画像1250を生成し、メニュー表示制御部111は、それらの画像をジョブ判別アイコン画像1230及び仕上がりイメージ1260に加えて表示する。
【0087】
次いで、利用者が確認ボタン1240を選択すると、メニュー表示制御部111は、図7に示すようなメニュー画面710を表示し、処理を終了する。
【0088】
なお、上記のステップS516、S517では、ジョブを一意に表す画像であるジョブ判別アイコン画像を付与するか否かの選択入力を利用者から受け付ける例を説明したが、ジョブを再実行する予定があるか否かの選択入力を利用者から受け付け、再実行する予定があると利用者が選択した場合のジョブに対して、当該ジョブを一意に表す画像であるジョブ判別アイコンを付与し、再実行する予定がないジョブに対してはジョブ判別アイコンを付与しないようにしてもよい。
【0089】
なお、上記の例では、ステップS505において、「再実行回数が多い順」という優先順位決定規則で、図9のジョブ履歴表示画面910に個別ジョブ履歴が並べられて表示された例を説明した。優先順位決定規則は、設定値を初期値から変更した設定項目の多いジョブを優先して表示させる「設定変更項目数」、正常終了しなかったジョブを優先して表示させる「エラー終了の有無」、ジョブ実行時からの経過時間が短いジョブを優先して表示させる「最新実行日時が近い順」といったものの中から選択することができる。
【0090】
さらに、優先順位決定規則は、複数の決定規則を組み合わせることができ、例えば、「再実行回数が多い順」を優先順位1とし、「最新実行日時が近い順」を優先順位2とし、「設定変更項目数」と「エラー終了の有無」は優先順位決定規則として無効に設定してもよい。図4のジョブ履歴管理リスト115と上記優先順位決定規則に基づいて並び替えられたジョブの表示順を図13Aに示す。
【0091】
図13Aでは、再実行回数が最も多い「4」のジョブ履歴ID「016」、表示用画像ID「100」が最上位となり、次いで、再実行回数が「2」、且つ最新実行日時が近いジョブ履歴ID「017」、表示用画像ID「201」が続いている。
【0092】
優先順位決定規則として、他にも例えば、「設定変更項目数が多い順」を優先順位1とし、「エラー終了有りを優先」を優先順位2とし、「最新実行日時が近い順」を優先順位3とし、「再実行回数」を優先順位決定規則としては無効に設定してもよい。この優先順位決定規則にしたがって図4のジョブ履歴管理リスト115を並び替えた場合のジョブの表示順を図13Bに示す。
【0093】
図13Bでは、設定変更項目数が最も多い「8」のジョブ履歴ID「007」、表示用画像ID「101」が最上位となり、次いで、設定変更項目数が「5」のジョブ履歴ID「004」、表示用画像ID「000」が続き、さらに設定変更項目数が「3」であり、エラー終了の有無が「TRUE」であるジョブ履歴ID「011」、表示用画像ID「102」が第3順位として続いている。
【0094】
なお、これらの優先順位決定規則は、利用者が図9のジョブ履歴表示画面910の並び順表示欄912から選択できるようにしてもよいし、本複合機100の機械管理者が予め定めておいてもよい。
【0095】
また、メニュー表示制御部111は、ジョブ判別アイコン画像が紐づけられたジョブのみ、つまり再実行する予定があるとみなされたジョブのみを、ジョブ履歴表示画面910に表示し、ジョブ判別アイコン画像が紐づけられていないジョブ、つまり再実行する予定がないとみなされたジョブはジョブ履歴表示画面910に表示しないようにしてもよい。
【0096】
上記実施形態では、同一設定値のジョブがあるか否かを判定し、設定値が同一である場合に、当該ジョブのジョブ履歴IDを、同一設定値のジョブ履歴IDに既に紐づいた表示用画像IDに対して紐づけていた。したがって、いずれかの設定値が異なる場合には、ジョブ履歴表示画面において異なる画像が表示された。しかしながら、上述したように、予め定められた設定項目の設定値が同一であり、当該設定項目以外の設定項目の設定値が異なる場合にも、異なる画像が表示されるようにしてもよい。例えば、機械管理者などにより予め定められた特定の設定項目、例えば部数、宛先といった、利用者によって変更される頻度が高い設定項目の設定値のみが異なり、利用者によって変更される頻度が低い設定項目の設定値が同一の場合は、同一の画像を表示するようにしてもよい。
【0097】
あるいは、ジョブ履歴表示画面から利用者がある実行済みのジョブを選択した場合に、当該実行済みのジョブの設定値を反映した機能設定画面を表示し、設定値を変更できるようにした場合には、当該機能設定画面ですぐに変更できる設定項目の設定値のみが異なるときはジョブ履歴表示画面において同一の画像を表示させ、上記機能設定画面ですぐに変更できない設定項目の設定値が異なるときには、ジョブ履歴表示画面において表示される画像を異ならせてもよい。ここで、すぐに変更できる設定項目とは、例えば表示された機能設定画面において、表示後の領域に直接存在する設定項目である。この場合、利用者は設定値の変更前に追加の操作が不要ですぐに設定値を変更できる。一方、スクロール操作や他の画面の選択など、設定値の変更前に利用者による追加操作が必要な場合は、すぐ変更できない設定項目とする。
【0098】
[操作の具体例1]
上記説明した複合機100において、具体的な操作を行う実例を以下に説明する。
(1)まず、本複合機100の機械管理者は、ジョブの並び替えの優先順位決定規則を、「再実行回数が多い順」を優先順位1とし、「最新実行日時が近い順」を優先順位2とし、「設定変更項目数が多い順」と「エラー終了有りを優先」は優先順位決定規則としてはそれぞれ無効に設定する(上記図13Aに対応)。また、機械管理者は、ジョブ履歴表示画面に表示される画像を、ジョブ判別アイコン画像のみに設定する。
【0099】
(2)利用者が本複合機100のユーザインタフェース装置105を操作してログインし、図7に示すようなメニュー画面710から「スキャン(メール転送)」機能ボタン714を選択し、次いで表示される設定画面から、ファイルフォーマット「PDF」、送信先「A社」を設定値として設定し、原稿台に原稿を載置し、スタートボタンを押す。すると、ジョブ実行制御部112によりスキャン装置107が制御され原稿がスキャンされてPDF形式のデータに変換され、通信インタフェース104によってA社にメールが送信される。
【0100】
(3)上記ジョブが完了する際に、ユーザインタフェース装置105には図14Aに示すような確認メッセージ1410が表示される。なお、ここでは、ジョブ判別アイコン画像として緑色の星型の画像「★」1420が表示されるものとする。利用者はこの画像を記憶する。また、このとき、緑色の星型の画像「★」が紐づけられている表示用画像IDに対して、ジョブ履歴IDが紐づけられる。なお、「再実行回数」は「0」に設定される。
【0101】
(4)数日後に、同じ利用者がA社に再び文書をスキャンしてメール送信しなければならい場合、ユーザインタフェース装置105に表示された図7に示すようなメニュー画面710においてジョブ履歴表示ボタン718を選択する。すると、メニュー表示制御部111は、図14Bのようなジョブ履歴表示画面1430を表示する。
【0102】
(5)利用者は、ジョブ履歴表示画面1430のジョブ履歴表示欄1440から、緑色の星型の画像「★」を探し、それを選択する。すると、メニュー表示制御部111が、緑色の星型の画像に紐づいたジョブ履歴の設定値をジョブ履歴本体114から読み出し、設定画面に反映させる。
【0103】
(6)利用者は、設定画面を確認しつつ原稿台に原稿を載置し、スタートボタンを選択する。すると、上記(2)項と同じように、スキャン装置107によって原稿がスキャンされてPDF形式のデータに変換され、通信インタフェース104によってA社にメールが送信される。このとき、星型の画像が紐づけられている表示用画像IDに対して、最新のジョブ履歴IDが紐づけられる。なお、再実行回数が繰り上げられ「1」に設定される。
【0104】
(7)利用者は、数日周期でA社に文書をスキャンしてメール送信するために、上記(4)~(6)項の操作を繰り返し実行する。この場合、ジョブ判別アイコン画像としての緑色の星型の画像「★」は、優先順位決定規則として「再実行回数が多い順」が設定されているため、図14Bに示すようなジョブ履歴表示画面1430のジョブ履歴表示欄1440のリストの上位に表示されるようになる。
【0105】
[操作の具体例2]
(1)まず、本複合機100の機械管理者は、ジョブの並び替えの優先順位決定規則を、「設定変更項目数」を優先順位1とし、「エラー終了有りを優先」を優先順位2とし、「最新実行日時が近い順」を優先順位3とし、「再実行回数が多い順」は優先順位決定規則としては無効にする(上記図13Bに対応)。また、機械管理者は、ジョブ履歴表示画面に表示される画像を、ジョブ判別アイコン画像のみに設定する。
【0106】
(2)利用者が本複合機100のユーザインタフェース装置105を操作してログインし、図7に示すようなメニュー画面710から「コピー」機能ボタン712を選択し、次いで表示される図8に示すようなコピー機能設定画面810から、両面/片面印刷モード「両面」、カラーモード「白黒」、ステープル「左側2箇所」の合計3つの設定項目の設定値を変更し、原稿台に原稿を載置し、スタートボタンを押す。その結果、ジョブ実行制御部112によりスキャン装置107とプリンタ装置106が制御され、コピーされた文書がプリントアウトされる。
【0107】
(3)上記ジョブが完了する際に、ユーザインタフェース装置105には図15Aに示すような確認メッセージ1510が表示される。なお、ここでは、ジョブ判別アイコン画像として赤色のダイヤの画像「◆」1520が表示されるものとする。利用者はこの画像を記憶する。また、このとき、ダイヤの画像「◆」が紐づけられている表示用画像IDに対して、ジョブ履歴IDが紐づけられる。なお、「設定変更項目数」は「3」に設定される。
【0108】
(4)数日後に同じ利用者がコピー部数以外は同じ設定でコピーを再実行しようとする場合、ユーザインタフェース装置105に表示された図7に示すようなメニュー画面710においてジョブ履歴表示ボタン718を選択する。すると、メニュー表示制御部111は、図15Bのようなジョブ履歴表示画面1530を表示する。
【0109】
(5)利用者は、ジョブ履歴表示画面1530のジョブ履歴表示欄1540から、赤色のダイヤの画像「◆」を探し、それを選択する。すると、メニュー表示制御部111が、赤色のダイヤの画像に紐づいたジョブ履歴の設定値をジョブ履歴本体114から読み出し、設定画面に反映させる。
【0110】
(6)利用者は、設定画面から、「コピー部数」の設定項目を「1」部から「5」部に変更し、原稿台に原稿を載置し、スタートボタンを押す。その結果、ジョブ実行制御部112によりスキャン装置107とプリンタ装置106が制御され、コピーされた文書が5部プリントアウトされる。
【0111】
(7)上記ジョブが完了する際に、ユーザインタフェース装置105には図16Aに示すような確認メッセージ1610が表示される。上記操作によって設定値がさらに変更されたため、上記(3)項とは異なるジョブとして扱われ、ジョブ判別アイコン画像として赤色の三角形の画像「▲」1620が表示されるものとする。利用者はこの画像を記憶する。また、このとき、赤色の三角形の画像「▲」が紐づけられている表示用画像IDに対して、ジョブ履歴IDが紐づけられる。なお、「設定変更項目数」は「4」に設定される。
【0112】
(8)利用者がユーザインタフェース装置105に表示されるメニュー画面610からジョブ履歴表示ボタン618を選択して図16Bのようなジョブ履歴表示画面1630を表示させると、ジョブの並び替えの優先順位決定規則は「設定変更項目数」が優先順位1となっているため、赤色の三角形の画像「▲」が紐づけられた実行済みのジョブが、赤色のダイヤの画像「◆」が紐づけられた実行済みのジョブ、及び設定変更項目数が「3」の他の実行済みジョブよりも上位に表示されるようになる。
【0113】
[操作の具体例3]
(1)まず、本複合機100の機械管理者は、ジョブの並び替えの優先順位決定規則を、上記操作の具体例1と同様に、「再実行回数が多い順」を優先順位1とし、「最新実行日時が近い順」を優先順位2とし、「設定変更項目数が多い順」と「エラー終了有りを優先」は優先順位決定規則としてはそれぞれ無効に設定する。また、機械管理者は、ジョブ履歴表示画面に表示される画像を、ジョブ判別アイコン画像と、ジョブを実行した際の文書イメージを縮小して表示した見本画像であるサムネイル画像との組み合わせに設定する。
【0114】
(2)利用者が本複合機100のユーザインタフェース装置105を操作してログインし、図7に示すようなメニュー画面710から「スキャン(メール転送)」機能ボタン714を選択し、次いで表示される設定画面から、ファイルフォーマット「PDF」、送信先「A社」を設定値として設定し、原稿台に原稿を載置し、スタートボタンを押す。すると、ジョブ実行制御部112によりスキャン装置107が制御され原稿がスキャンされてPDF形式のデータに変換され、通信インタフェース104によってA社にメールが送信される。
【0115】
(3)上記ジョブが完了する際に、ユーザインタフェース装置105には図17Aに示すような確認メッセージ1710が表示される。なお、ここでは、ジョブ判別アイコン画像として緑色の星型の画像「★」1720と、上記(2)項でスキャンされた原稿のサムネイル画像1730が表示される。利用者はこれらの画像を記憶する。また、このとき、緑色の星型の画像「★」が紐づけられている表示用画像IDに対して、スキャンされた原稿のサムネイル画像、及びジョブ履歴IDが紐づけられる。なお、「再実行回数」は「0」に設定される。
【0116】
(4)数日後に、同じ利用者がA社に再び文書をスキャンしてメール送信しなければならい場合、ユーザインタフェース装置105に表示された図7に示すようなメニュー画面710においてジョブ履歴表示ボタン718を選択する。すると、メニュー表示制御部111は、図17Bのようなジョブ履歴表示画面1740を表示する。
【0117】
(5)利用者は、ジョブ履歴表示画面1740のジョブ履歴表示欄1750から、緑色の星型の画像「★」、及びサムネイル画像を探し、それを選択する。すると、メニュー表示制御部111が、緑色の星型の画像及びサムネイル画像に紐づいたジョブ履歴の設定値をジョブ履歴本体114から読み出し、設定画面に反映させる。
【0118】
(6)利用者は、設定画面を確認しつつ原稿台に原稿を載置し、スタートボタンを選択する。すると、上記(2)項と同じように、スキャン装置107によって原稿がスキャンされてPDF形式のデータに変換され、通信インタフェース104によってA社にメールが送信される。このとき、星型の画像が紐づけられている表示用画像IDに対して、最新のジョブ履歴ID、及び新たにスキャンした原稿のサムネイル画像が紐づけられる。なお、再実行回数が繰り上げられ「1」に設定される。
【0119】
(7)利用者は、数日周期でA社に文書をスキャンしてメール送信するために、上記(4)~(6)項の操作を繰り返し実行する。この場合、ジョブ判別アイコン画像としての緑色の星型の画像「★」及びサムネイル画像は、優先順位決定規則として「再実行回数が多い順」が設定されているため、図17Bに示すようなジョブ履歴表示画面1740のジョブ履歴表示欄1750のリストの上位に表示されるようになる。
【0120】
なお、上記実施形態においては、ジョブ履歴表示画面を構成する個別のジョブには、ジョブ判別アイコン画像に加えてジョブ内容表示欄が設けられ、当該ジョブの主な設定値が表示される例を説明した。しかし、ジョブ履歴表示画面にジョブ判別アイコン画像のみを表示し、当該ジョブ判別アイコンを利用者が選択すると、ポップアップ形式で当該ジョブ判別アイコン画像に紐づけられたサムネイル画像、仕上がりイメージ、及び主な設定値、最新のジョブ実行日時が表示されるようにしてもよい。
【0121】
また、上記実施形態ではジョブ判別アイコン画像は、実行済みジョブ管理部113により無作為に紐づけられる例を説明したが、ジョブ実行時に、どのジョブ履歴とも紐づけられていないジョブ判別アイコン画像の一覧を表示し、その中から利用者が自分で希望するものを選択させ、当該実行済みのジョブと紐づけさせるようにしてもよい。
【0122】
さらに、上記実施形態では、全ての設定値が完全に一致する場合を「同一」と判定した場合を説明したが、例えば、コピーの部数のみを変更した場合は設定を「同一」と判定させるようにしてもよい。その場合、コピー部数以外の設定項目についての設定値が同一であるジョブに別々のアイコンが割り当てられることがなくなる。コピー部数だけでなく、ファクシミリの宛先番号、スキャンの宛先メールアドレス、ディレクトリパスといった利用者がジョブ毎に設定値を変更する可能性が高い設定項目については、設定値が「同一」であるか否かを判断する設定項目の対象から除外してもよい。また、どの設定項目を除外するかを、機械管理者や利用者が選択できるようにしてもよい。
【0123】
なお、上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0124】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、必要に応じて変更してもよい。
【符号の説明】
【0125】
100 複合機
101 CPU
102 メモリ
103 記憶装置
104 通信インタフェース
105 ユーザインタフェース装置
106 プリンタ装置
107 スキャン装置
108 制御用バス
111 メニュー表示制御部
112 ジョブ実行制御部
113 実行済みジョブ管理部
114 ジョブ履歴本体
115 ジョブ履歴管理リスト
206 プリンタ装置
207 スキャン装置
301 ジョブ履歴ID欄
311 ジョブ判別アイコン画像
312 サムネイル画像
313 仕上がりイメージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
図11
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図17