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特許7556389サーバ装置、オンライン会議システム、名刺交換方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】サーバ装置、オンライン会議システム、名刺交換方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/04 20220101AFI20240918BHJP
【FI】
H04L51/04
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022534557
(86)(22)【出願日】2020-07-08
(86)【国際出願番号】 JP2020026695
(87)【国際公開番号】W WO2022009335
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-06-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 樹輝
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-281014(JP,A)
【文献】特開2011-192195(JP,A)
【文献】特開2002-063488(JP,A)
【文献】特開2019-061594(JP,A)
【文献】特開2005-182444(JP,A)
【文献】特開2004-326663(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0055747(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する、取得部と、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する、名刺交換制御部と、
を備え、
前記取得部は、前記複数の利用者それぞれのデジタル名刺に関するポリシを取得し、
前記名刺交換制御部は、前記デジタル名刺に関するポリシに基づき、前記デジタル名刺を生成し、
前記デジタル名刺の交換要求があった場合、前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社であるか否かを判断し、
前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社である場合、前記交換要求を許可する、
サーバ装置。
【請求項2】
前記名刺交換制御部は、
前記第1の利用者が使用する第1の端末から、前記第2の利用者との名刺交換に関する要求を受信し、
前記第2の利用者が使用する第2の端末に対して、前記第1の利用者との名刺交換を承諾するか否かに関する照会を送信し、
前記第2の端末から、前記第1の利用者と名刺交換することに承諾する応答を受信した場合に、前記第1及び第2の利用者それぞれのデジタル名刺を生成する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記プロフィール情報は、各利用者の属性に関する複数の項目を含み、
前記名刺交換制御部は、前記プロフィール情報に含まれる前記複数の項目の中から予め定められた項目を選択することで、前記デジタル名刺を生成する、請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記プロフィール情報は、各利用者の属性に関する複数の項目を含み、
前記取得部は、前記プロフィール情報に含まれる前記複数の項目のうちデジタル名刺に記載する項目を取得し、
前記名刺交換制御部は、前記取得されたデジタル名刺に記載する項目を参照して、前記デジタル名刺を生成する、請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記プロフィール情報は、各利用者の属性に関する複数の項目を含み、
前記名刺交換制御部は、前記プロフィール情報に含まれる前記複数の項目のうち前記第1及び/又は第2の利用者から指定された項目を用いて前記デジタル名刺を生成する、請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記オンライン会議に参加する参加者が使用する端末から、前記オンライン会議への会議参加要求を取得したことに応じて、前記オンライン会議に参加する前記参加者の基本情報を前記参加者の前記プロフィール情報から生成し、前記生成された基本情報を前記オンライン会議に参加する前記参加者が使用する端末に送信する、会議参加要求処理部をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記複数の利用者それぞれの生体情報を取得し、
前記会議参加要求は、前記オンライン会議への参加を希望する利用者の生体情報を含み、
前記会議参加要求処理部は、前記取得された生体情報と前記会議参加要求に含まれる生体情報を用いた照合処理により、前記オンライン会議に参加する前記参加者を特定する、請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記デジタル名刺は、前記基本情報よりも多くの情報を含む、請求項6又7に記載のサーバ装置。
【請求項9】
第1の利用者が使用する第1の端末と、
第2の利用者が使用する第2の端末と、
前記第1及び第2の端末と接続されたサーバ装置と、
を含み、
前記サーバ装置は、
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する、取得部と、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する前記第1の利用者と前記第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、前記第1の利用者のデジタル名刺を前記第2の端末に送信し、前記第2の利用者のデジタル名刺を前記第1の端末に送信する、名刺交換制御部と、
を備え、
前記取得部は、前記複数の利用者それぞれのデジタル名刺に関するポリシを取得し、
前記名刺交換制御部は、前記デジタル名刺に関するポリシに基づき、前記デジタル名刺を生成し、
前記デジタル名刺の交換要求があった場合、前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社であるか否かを判断し、
前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社である場合、前記交換要求を許可する、
オンライン会議システム。
【請求項10】
前記第1の端末は、
前記送信された前記第2の利用者のデジタル名刺を記憶すると共に、前記記憶されたデジタル名刺を前記第1の利用者が閲覧可能とする、請求項9に記載のオンライン会議システム。
【請求項11】
前記第1及び第2の端末と接続されたデータベースサーバをさらに含み、
前記第1及び第2の端末は、前記サーバ装置から受信したデジタル名刺を前記データベースサーバに送信し、
前記データベースサーバは、前記第1の利用者のデジタル名刺と前記第2の利用者のデジタル名刺をデジタル名刺データベースに記憶し、
前記第1又は第2の端末は、前記データベースサーバにデジタル名刺閲覧要求を送信し、
前記データベースサーバは、前記デジタル名刺閲覧要求の受信に応じて、前記デジタル名刺データベースを検索し、検索結果を前記デジタル名刺閲覧要求の送信元に送信する、請求項9又10に記載のオンライン会議システム。
【請求項12】
サーバ装置において、
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得し、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、
前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換し、
前記複数の利用者それぞれのデジタル名刺に関するポリシを取得し、
前記デジタル名刺に関するポリシに基づき、前記デジタル名刺を生成し、
前記デジタル名刺の交換要求があった場合、前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社であるか否かを判断し、
前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社である場合、前記交換要求を許可する、
名刺交換方法。
【請求項13】
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する処理と、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成する処理と、
前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する処理と、
前記複数の利用者それぞれのデジタル名刺に関するポリシを取得する処理と、
前記デジタル名刺に関するポリシに基づき、前記デジタル名刺を生成する処理と、
前記デジタル名刺の交換要求があった場合、前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社であるか否かを判断する処理と、
前記交換要求をした利用者の所属会社が前記ポリシに記載された会社である場合、前記交換要求を許可する処理と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、オンライン会議システム、名刺交換方法及びコンピュータ読取可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク技術、情報処理技術の進展に伴い、遠隔地の会議室をネットワークで接続するオンライン会議が盛んに行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、会議開催中の出席者の個人情報の表示など、利用者の操作上の負担を軽減して、会議運営を円滑かつ効率的に行えるようにする、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平06-152765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、オンライン会議が盛んに行われている。通常の会議では、初対面の参加者が会議に出席していれば、当事者同士の名刺交換が行われる。参加者は、取得した名刺から当該人物に関する情報を得ることができる。
【0006】
しかし、遠隔地をネットワークで接続することで行われるオンライン会議では名刺交換を行うことはできず、参加者は、初対面の人物に関する情報を得ることはできない。
【0007】
本発明は、オンライン上で名刺交換を可能とすることに寄与する、サーバ装置、オンライン会議システム、名刺交換方法及びコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の視点によれば、複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する、取得部と、前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する、名刺交換制御部と、を備える、サーバ装置が提供される。
【0009】
本発明の第2の視点によれば、第1の利用者が使用する第1の端末と、第2の利用者が使用する第2の端末と、前記第1及び第2の端末と接続されたサーバ装置と、を含み、前記サーバ装置は、複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する、取得部と、前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する前記第1の利用者と前記第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、前記第1の利用者のデジタル名刺を前記第2の端末に送信し、前記第2の利用者のデジタル名刺を前記第1の端末に送信する、名刺交換制御部と、を備える、オンライン会議システムが提供される。
【0010】
本発明の第3の視点によれば、サーバ装置において、複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得し、前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する、名刺交換方法が提供される。
【0011】
本発明の第4の視点によれば、サーバ装置に搭載されたコンピュータに、複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する処理と、前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成する処理と、前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する処理と、を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の各視点によれば、オンライン上で名刺交換を可能とすることに寄与する、サーバ装置、オンライン会議システム、名刺交換方法及びコンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。なお、本発明の効果は上記に限定されない。本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果と共に、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態の概要を説明するための図である。
図2】第1の実施形態に係るオンライン会議システムの概略構成の一例を示す図である。
図3】第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。
図4】第1の実施形態に係るオンライン会議システムの動作概略を説明するための図である。
図5】第1の実施形態に係るオンライン会議システムの動作概略を説明するための図である。
図6】第1の実施形態に係るオンライン会議システムの動作概略を説明するための図である。
図7】第1の実施形態に係るサーバ装置の処理構成の一例を示す図である。
図8】第1の実施形態に係る利用者登録部の処理構成の一例を示す図である。
図9】第1の実施形態に係る情報取得部の動作を説明するための図である。
図10】第1の実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
図11】第1の実施形態に係る参加者リストの一例を示す図である。
図12A】第1の実施形態に係る会議基本情報の一例を示す図である。
図12B】第1の実施形態に係る会議基本情報の一例を示す図である。
図13】第1の実施形態に係る名刺交換制御部の動作を説明するための図である。
図14】第1の実施形態に係る端末の処理構成の一例を示す図である。
図15】第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。
図16】第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。
図17】第1の実施形態に係るデジタル名刺データベースの一例を示す図である。
図18】第1の実施形態に係るオンライン会議システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
図19】第2の実施形態に係る利用者登録部の動作を説明するための図である。
図20】第2の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。
図21】第3の実施形態に係るオンライン会議システムの概略構成の一例を示す図である。
図22】第3の実施形態に係るデータベースサーバの処理構成の一例を示す図である。
図23】第3の実施形態に係る端末の処理構成の一例を示す図である。
図24】第3の実施形態に係るデジタル名刺データベースの一例を示す図である。
図25】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図26】本願開示の変形例に係る端末の表示の一例を示す図である。
図27】本願開示の変形例に係る端末の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、特段の釈明がない場合には、各図面に記載されたブロックはハードウェア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0015】
一実施形態に係るサーバ装置100は、取得部101と名刺交換制御部102を備える(図1参照)。取得部101は、複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する。名刺交換制御部102は、複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成する。名刺交換制御部102は、第1及び第2の利用者の間で生成されたデジタル名刺を交換する。
【0016】
オンライン会議への参加者は、事前に自身のプロフィールをサーバ装置100に入力する。サーバ装置100は、オンライン会議参加者から名刺交換の要求を取得すると、事前に入力されたプロフィールからデジタル名刺を生成する。当該生成されたデジタル名刺は、名刺交換当事者に配付される。このように、本願開示のサーバ装置100は、オンライン上で名刺交換を可能とする。とりわけ、サーバ装置100は、事前に登録されたプロフィール情報からデジタル名刺を生成するため、名刺交換相手によって記載する内容を変更するなどの柔軟な対応を可能とする。
【0017】
以下に具体的な実施形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0019】
[システム構成]
図2は、第1の実施形態に係るオンライン会議システムの概略構成の一例を示す図である。図2に示すように、オンライン会議システムには、複数の端末10-1~10-4と、サーバ装置20と、が含まれる。
【0020】
以降の説明において、端末10-1~10-4を区別する特段の理由がない場合には、単に「端末10」と表記する。図2に示す構成は例示であって、オンライン会議システム(テレビ会議システム)の構成等を限定する趣旨ではない。オンライン会議システムには、少なくとも2以上の端末10が含まれていればよい。
【0021】
複数の端末10のそれぞれとサーバ装置20は、有線又は無線の通信手段により接続され、相互に通信が可能となるように構成されている。サーバ装置20は、オンライン会議を開催する企業等に設置されたサーバであってもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
【0022】
利用者は、端末10を用いてオンライン会議に参加する。端末10には、スマートフォン、携帯電話機、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。端末10は、利用者を撮影するためのカメラ、利用者の音声を取得するためのマイク等を備える。
【0023】
サーバ装置20は、オンライン会議を実現する装置である。サーバ装置20は、端末10から取得した音声データ、画像データを他の端末10に向けて送信する。他の端末10は、サーバ装置20から取得した音声データ、画像データを出力する。なお、サーバ装置20によるオンライン会議システムの実現には既存の技術を用いることができる。そのため、以降の説明では、オンライン会議システムの実現、実装に関する説明を省略する。
【0024】
図2に示すオンライン会議システムは、他の参加者の簡単な情報(参加者の自己紹介を担う情報;以下、参加者基本情報又は基本情報と表記する)を参加者に提供する機能を備える。参加者基本情報には、参加者の顔画像、氏名、所属会社(所属部署)、役職等が例示される。
【0025】
オンライン会議の間、参加者が使用する各端末10では、図3に示すような表示が行われる。図3に示すように、端末10は、画面の全部又は一部に他の参加者に関する基本情報を表示するための領域(基本情報表示領域)を設け、当該領域に基本情報を表示する。なお、基本情報表示領域以外の領域において、オンライン会議の各参加者で共有されるデータや発言者に関する情報が表示されてもよい。
【0026】
例えば、図2のように、利用者A1が端末10-1を使用している場合、端末10-1は、図3に示すような表示を行う。図3に示すように、端末10-1の使用者である利用者A1に関する基本情報が端末10-1に表示されることはない。使用者本人の自己紹介は不要だからである。但し、端末10の利用者に関する基本情報が当該端末10に表示されていても良いことは勿論である。
【0027】
会議の参加者は、使用する端末10に表示された基本情報を確認することで、他の参加者の基本的な情報(他の参加者の概略情報)を得ることができる。
【0028】
図2に示すオンライン会議システムは、上記参加者基本情報の提供に加え、オンライン上で名刺交換を実現する機能を備える。
【0029】
図3に示すように、基本情報表示領域には、各参加者に対応して「名刺交換」ボタンが用意されている。参加者は、基本情報を参照して、他の参加者が初対面の参加者であるのか既知の参加者であるのかを判断する。参加者の中に初対面の参加者であって名刺交換を希望する参加者が含まれる場合、参加者は、名刺交換したい参加者の「名刺交換」ボタンを押下する。
【0030】
名刺交換ボタンが押下されると、サーバ装置20を介して名刺交換当事者(名刺交換希望者、名刺交換を要望された参加者;被名刺交換希望者)間で名刺交換が行われる。より具体的には、サーバ装置20は、上記名刺交換希望者と被名刺交換希望者それぞれの「デジタル名刺」を生成し、当該生成されたデジタル名刺を名刺交換相手が使用する端末10に送信する。
【0031】
端末10は、取得したデジタル名刺を記憶する。
【0032】
図3に示す表示画面は例示であって表示する内容やレイアウト等を限定する趣旨ではないことは勿論である。例えば、共有データを表示する領域や発言者の詳細を表示するような領域はなくともよい。また、基本情報表示領域のサイズに限りがあり各参加者の基本情報を一度に表示できない場合には、表示する情報を切り替えるためのボタン(次ボタン、前ボタン)や画面をスクロールするためのボタンが表示されていてもよい。さらに、基本情報表示領域が常時、表示されている必要はなく、基本情報表示領域を呼び出すためのボタンやアイコン等が用意されていてもよい。
【0033】
[動作概略]
続いて、図面を参照しつつ、第1の実施形態に係るオンライン会議システムの動作概略を説明する。
【0034】
<事前登録>
サーバ装置20によるオンライン会議に参加するためには、システム利用者(オンライン会議への参加を予定している利用者)は事前登録を行う必要がある。以下、利用者の事前登録について説明する。
【0035】
利用者は、自身のプロフィールをシステム登録する。具体的には、利用者は、生体情報(例えば、顔画像)及び属性情報(例えば、氏名、勤務会社、社員番号、勤務地、所属部署、役職、電話番号、メールアドレス等の情報)を「プロフィール情報」としてサーバ装置20に入力する。属性情報として、上記情報に加え、職歴、学歴、バックグランド、保有資格、一言メッセージ等がシステムに登録されてもよい。
【0036】
なお、説明の便宜上、利用者の生体情報と属性情報を区別して記載するが、いずれも利用者の属性を示す情報(個人情報)である点で相違ない。即ち、システム登録されるプロフィール情報は、各利用者の属性に関する複数の項目(例えば、顔画像、氏名、所属等)を含む。
【0037】
プロフィール情報の入力には任意の方法を用いることができる。例えば、図4に示すように、利用者は、端末10を使用してプロフィール情報(生体情報、属性情報)をサーバ装置20に登録してもよい。あるいは、利用者は、上記情報が格納されたUSB(Universal Serial Bus)等の外部記憶装置を用いて、サーバ装置20に必要な情報を入力してもよい。
【0038】
サーバ装置20は、取得したプロフィール情報(生体情報、属性情報)を用いてシステム利用者を管理するデータベースを更新する。当該データベースの更新に関する詳細は後述するが、サーバ装置20は概略以下のような動作によりデータベースを更新する。なお、以降の説明において、本願開示のシステムを利用する利用者を管理するためのデータベースを「利用者情報データベース」と表記する。
【0039】
サーバ装置20は、取得したプロフィール情報に対応する人物が利用者情報データベースに登録されていない新規な利用者である場合には、当該利用者にID(Identifier)を割り当てる。その後、サーバ装置20は、取得した顔画像を特徴付ける特徴量を生成する。
【0040】
サーバ装置20は、新規な利用者に割り当てた利用者ID、顔画像から生成した特徴量、利用者の顔画像、属性情報等を含むエントリを利用者情報データベースに追加する。サーバ装置20がプロフィール情報を登録することで、会議への参加者は図2に示すオンライン会議システムの利用が可能となる。
【0041】
<会議開始>
オンライン会議を開始する際、端末10は、会議参加者の顔画像(生体情報)を取得し、当該取得した顔画像を含む「会議参加要求」をサーバ装置20に送信する(図5参照)。サーバ装置20は、会議参加要求から抽出した顔画像を用いて照合処理を実行し、利用者情報データベースから当該会議参加希望者の利用者IDを特定する。
【0042】
サーバ装置20は、特定した利用者IDをリスト化することで参加者リストを生成する。参加者リストは、参加者の利用者IDと当該参加者が使用する端末10のID(端末ID)を対応付けた情報である。サーバ装置20は、会議ごとに参加者リストを生成する。
【0043】
参加者リストを生成すると、サーバ装置20は、会議に参加する参加者が使用する各端末10に対して、「会議基本情報」を送信する。会議基本情報には、参加者の利用者IDと対応する参加者基本情報が含まれる。
【0044】
端末10は、取得した会議基本情報を記憶する。端末10は、会議基本情報を用いて図3に示すような画面(基本情報表示領域の画面)の表示が可能となる。
【0045】
<デジタル名刺交換>
オンライン上で名刺交換を希望する参加者は、端末10に表示された「名刺交換」ボタンを押下する。
【0046】
名刺交換ボタンの押下を検出すると、端末10は、デジタル名刺交換要求(単に、名刺交換要求とも表記する)をサーバ装置20に送信する(図6参照)。デジタル名刺交換要求には、名刺交換を希望している利用者の利用者ID(以下、希望者IDと表記する)と名刺交換が要望された利用者の利用者ID(以下、被希望者ID)が含まれる。
【0047】
例えば、図3の例を考える。図3は、利用者A1が使用する端末10-1に表示されている画面である。利用者A1が、利用者A2との間で名刺交換を希望する場合、利用者A1が名刺交換希望者となり、利用者A2は被名刺交換希望者となる。端末10-1は、利用者A1の利用者IDを「希望者ID」、利用者A2の利用者IDを「被希望者ID」にそれぞれ設定してデジタル名刺交換要求をサーバ装置20に送信する。
【0048】
サーバ装置20は、デジタル名刺交換要求から被希望者IDを抽出すると共に、参加者リストを参照することで、被名刺交換希望者の使用する端末10を特定する。図3図6の例では、利用者A2の使用する端末10-2が特定される。
【0049】
サーバ装置20は、特定した端末10に対してデジタル名刺交換可否照会(単に、名刺交換照会とも表記する)を送信する(図6参照)。当該照会は、被名刺交換希望者が名刺交換を承諾するか否かに関する問い合わせである。デジタル名刺交換照会には、名刺交換希望者の利用者ID(希望者ID)が含まれる。
【0050】
端末10は、当該照会に対する利用者の意思を取得し、その結果(名刺交換承諾、名刺交換拒否)をサーバ装置20に送信する。名刺交換が承諾された場合には、端末10は、肯定応答をサーバ装置20に送信する。名刺交換が拒否された場合には、端末10は、否定応答をサーバ装置20に送信する。
【0051】
名刺交換が承諾された場合には、サーバ装置20は、名刺交換当事者(図6の例では、利用者A1、利用者A2)のデジタル名刺を生成する。サーバ装置20は、生成したデジタル名刺を相手先に送信する。
【0052】
名刺交換が拒否された場合には、サーバ装置20は、その旨を名刺交換希望者(図6の例では、利用者A1;端末10-1)に通知する。
【0053】
端末10は、サーバ装置20から取得したデジタル名刺を記憶する。
【0054】
なお、利用者のデジタル名刺の生成に関しては種々の方法を用いることができる。例えば、サーバ装置20は、事前登録された利用者のプロフィール情報の全部又は一部を用いてデジタル名刺として生成してもよい。例えば、サーバ装置20は、会議の開始時に各参加者に提供される参加者基本情報よりも詳しい情報(多くの情報)が含まれるようにデジタル名刺を生成してもよい。
【0055】
例えば、参加者基本情報に「顔画像、氏名、所属会社、役職」が含まれる場合、サーバ装置20は、これらの情報に加え、電話番号、メールアドレス、職歴、学歴、バックグランド、保有資格等を含むデジタル名刺を生成してもよい。
【0056】
続いて、第1の実施形態に係るオンライン会議システムに含まれる各装置の詳細について説明する。
【0057】
[サーバ装置]
図7は、第1の実施形態に係るサーバ装置20の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図7を参照すると、サーバ装置20は、通信制御部201と、利用者登録部202と、会議参加要求処理部203と、名刺交換制御部204と、記憶部205と、を備える。
【0058】
通信制御部201は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部201は、端末10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部201は、端末10に向けてデータを送信する。通信制御部201は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部201は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部201を介して他の装置とデータの送受信を行う。
【0059】
利用者登録部202は、上述のシステム利用者登録を実現する手段である。利用者登録部202は、オンライン会議システムを利用する複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する。
【0060】
利用者登録部202は、複数のサブモジュールを含む。図8は、利用者登録部202の処理構成の一例を示す図である。図8を参照すると、利用者登録部202は、情報取得部211と、ID生成部212と、特徴量生成部213と、エントリ管理部214と、を備える。
【0061】
情報取得部211は、上記説明したプロフィール情報を取得する手段である。情報取得部211は、システム利用者それぞれの生体情報と属性情報を含むプロフィール情報を取得する。システム利用者は、端末10から上記情報をサーバ装置20に入力してもよいし、サーバ装置20を直接操作して上記情報を入力してもよい。
【0062】
情報取得部211は、上記情報を入力するためのGUI(Graphical User Interface)やフォームを提供してもよい。例えば、情報取得部211は、端末10がサーバ装置20にアクセスしたことに応じて、図9に示すような情報入力フォームを利用者が操作する端末10に表示する。
【0063】
システム利用者は、図9に示す情報を入力する。システム利用者は、各情報を入力すると「送信」ボタンを押下し、生体情報、属性情報をサーバ装置20に登録する。
【0064】
情報取得部211は、取得したプロフィール情報(生体情報、属性情報)を記憶部205に格納する。
【0065】
ID生成部212は、システム利用者に割り当てるIDを生成する手段である。ID生成部212は、複数のシステム利用者それぞれを識別する利用者IDを生成する。例えば、ID生成部212は、取得したプロフィール情報(顔画像、属性情報)のハッシュ値を計算し、当該ハッシュ値を利用者に割り当てるIDとしてもよい。あるいは、ID生成部212は、利用者登録のたびに一意な値を採番しIDとしてもよい。
【0066】
特徴量生成部213は、プロフィール情報の顔画像から当該顔画像を特徴付ける特徴量(複数の特徴量からなる特徴ベクトル)を生成する手段である。具体的には、特徴量生成部213は、取得した顔画像から特徴点を抽出し特徴量を生成する。なお、特徴量の生成処理に関しては既存の技術を用いることができるのでその詳細な説明を省略する。例えば、特徴量生成部213は、顔画像から目、鼻、口等を特徴点として抽出する。その後、特徴量生成部213は、特徴点それぞれの位置や各特徴点間の距離を特徴量として計算し、複数の特徴量からなる特徴ベクトルを生成する。
【0067】
エントリ管理部214は、利用者情報データベースのエントリを管理する手段である。エントリ管理部214は、新規な利用者をデータベースに登録する際、生成された利用者ID、生成された特徴量、顔画像、属性情報を含むエントリを利用者情報データベースに追加する。
【0068】
利用者登録部202は、例えば、図10に示すような利用者情報データベースを構築する。なお、図10に示す利用者情報データベースに登録された内容は例示であって、利用者情報データベースに登録する情報を限定する趣旨ではないことは勿論である。例えば、必要に応じて「特徴量」は利用者情報データベースに登録されていなくともよい。顔画像が存在すれば特徴量は計算可能であり、必要に応じて特徴量が計算されてもよい。
【0069】
図7に説明を戻す。会議参加要求処理部203は、端末10から取得する会議参加要求を処理する手段である。会議参加要求処理部203は、会議参加者(システム登録した利用者のうちオンライン会議への参加者)に関するリストを生成する。会議参加要求処理部203は、オンライン会議の開始時に各参加者が使用する端末10から「会議参加要求」を受信する。会議参加要求処理部203は、会議参加要求から取得した顔画像を抽出し、当該抽出された顔画像から特徴量を生成する。
【0070】
会議参加要求処理部203は、端末10から取得した顔画像に基づき生成された特徴量を照合対象に設定し、利用者情報データベースに登録された特徴量との間で照合処理を行う。より具体的には、会議参加要求処理部203は、上記算出した特徴量(特徴ベクトル)を照合対象に設定し、利用者情報データベースに登録されている複数の特徴ベクトルとの間で1対N(Nは正の整数、以下同じ)照合を実行する。
【0071】
会議参加要求処理部203は、照合対象の特徴量と登録側の複数の特徴量それぞれとの間の類似度を計算する。当該類似度には、カイ二乗距離やユークリッド距離等を用いることができる。なお、距離が離れているほど類似度は低く、距離が近いほど類似度が高い。
【0072】
会議参加要求処理部203は、利用者情報データベースに登録された複数の特徴量のうち、照合対象の特徴量との間の類似度が所定の値以上、且つ、最も類似度が高い特徴量を特定する。
【0073】
会議参加要求処理部203は、1対N照合の結果得られる特徴量に対応する利用者IDを利用者情報データベースから読み出す。
【0074】
会議参加要求処理部203は、上記のような処理を端末10のそれぞれから取得した顔画像について繰り返し、各顔画像に対応する利用者IDを特定する。会議参加要求処理部203は、特定した利用者IDと、顔画像の送信元である端末10の端末IDを対応付けて参加者リストを生成する。
【0075】
なお、端末IDは、各端末10から送信される会議参加要求に含まれる。端末IDには、端末10のMAC(Media Access Control)アドレスやIP(Internet Protocol)アドレスを用いることができる。例えば、図2の例では、図11に示すような参加者リストが生成される。なお、図11では、理解の容易のため、端末10に付与した符号を端末IDとして記載している。
【0076】
会議参加要求処理部203は、オンライン会議に関する会議基本情報を生成する。会議基本情報には、会議参加者の利用者IDと各参加者に対応する参加者基本情報が含まれる。会議参加要求処理部203は、参加者リストの利用者IDをキーとして利用者情報データベースを検索し、対応するエントリを特定する。会議参加要求処理部203は、特定したエントリのプロフィール情報のうち基本情報として送信する情報を読み出す。会議参加要求処理部203は、会議参加者の利用者IDと基本情報の組み合わせを含む会議基本情報を各端末10に送信する。例えば、図2の例では、図12Aに示すような組み合わせが各端末10に送信される。
【0077】
会議参加要求処理部203は、各端末10が、自装置の使用者に関するID(以下、使用者IDと表記する)を把握可能とする情報を会議基本情報に含めて送信する。例えば、利用者A1が使用する端末10-1に対して会議基本情報が送信される場合、図12Bに示すような情報を含む会議基本情報が端末10-1に送信される。
【0078】
以降の説明において、会議参加者の利用者IDのうち、端末10の使用者以外の利用者IDを「他者ID」と表記する。図12A及び図12Bの例では、「ID01」が使用者IDであるので、「ID02」~「ID04」が他者IDとなる。
【0079】
会議参加要求処理部203は、会議参加要求を正常に処理できた場合には、その肯定応答として会議基本情報を端末10に送信する。なお、会議参加要求処理部203は、会議参加要求を正常に処理できない場合(例えば、取得した顔画像の照合に失敗した場合)に、否定応答を端末10に送信する。
【0080】
会議参加要求処理部203は、参加者リストを生成するたび(利用者の会議参加を許可するたび)に、既に会議に参加している利用者の端末10に対して会議基本情報を送信する。
【0081】
このように、会議参加要求処理部203は、オンライン会議に参加する参加者が使用する端末10からオンライン会議への参加要求を取得したことに応じて、オンライン会議に参加する参加者の基本情報をプロフィール情報から生成する。その際、会議参加要求処理部203は、記憶部205に記憶された生体情報と会議参加要求に含まれる生体情報を用いた照合処理により、オンライン会議に参加する参加者を特定する。会議参加要求処理部203は、当該生成された基本情報をオンライン会議に参加する参加者が使用する端末10に送信する。
【0082】
名刺交換制御部204は、参加者によるデジタル名刺の交換を制御する手段である。名刺交換制御部204は、複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者(名交換希望者)と第2の利用者(被名刺交換希望者)に関するデジタル名刺を実現する。名刺交換制御部204は、名刺交換当事者(第1、第2の利用者)のデジタル名刺を第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成する。名刺交換制御部204は、第1及び第2の利用者の間で生成されたデジタル名刺を交換する。
【0083】
名刺交換制御部204は、名刺交換希望者が使用する端末10から、被名刺交換希望者との名刺交換に関するデジタル名刺交換要求を受信する。名刺交換制御部204は、当該デジタル名刺交換要求を処理する。名刺交換制御部204は、取得したデジタル名刺交換要求から希望者ID、被希望者IDを取り出す。
【0084】
名刺交換制御部204は、参加者リストを参照し、被希望者IDに対応する端末IDを特定する。名刺交換制御部204は、特定した端末IDに対応する端末10(被名刺交換希望者が使用する端末10)に対してデジタル名刺交換照会(名刺交換希望者との名刺交換を承諾するか否かに関する照会)を送信する。その際、名刺交換制御部204は、名刺交換希望者の希望者IDを含むデジタル名刺交換照会を端末10に送信する。
【0085】
名刺交換制御部204は、デジタル名刺交換照会の送信先となる端末10から応答(肯定応答、否定応答)を取得する。
【0086】
被名刺交換希望者の端末10から否定応答(被名刺交換希望者が名刺交換を拒否)を受信した場合には、名刺交換制御部204は、その旨を名刺交換希望者の端末10(デジタル名刺交換希望者の使用する端末10)に送信する。つまり、名刺交換制御部204は、否定応答を端末10に送信(転送)する。
【0087】
被名刺交換希望者の端末10から肯定応答(被名刺交換希望者が名刺交換に承諾)を受信した場合、名刺交換制御部204は、名刺交換当事者(名刺交換希望者、被名刺交換希望者)それぞれのデジタル名刺を生成する。具体的には、名刺交換制御部204は、希望者ID、被希望者IDをキーとして利用者情報データベースを検索し、対応するエントリを特定する。
【0088】
名刺交換制御部204は、特定したエントリから得られる情報(生体情報、属性情報)を用いて名刺交換当事者のデジタル名刺を生成する。具体的には、名刺交換制御部204は、特定したエントリの含まれる情報のうち予め定められた情報を選択し、デジタル名刺を生成する。名刺交換制御部204は、プロフィール情報に含まれる複数の項目の中から予め定められた項目を選択することで、デジタル名刺を生成する。例えば、名刺交換制御部204は、図13に示すような情報を含むデジタル名刺を生成する。
【0089】
名刺交換制御部204は、生成したデジタル名刺を相手側の端末10に送信する。名刺交換制御部204は、名刺交換希望者の使用する端末10に対して被名刺交換希望者のデジタル名刺を送信する。名刺交換制御部204は、被名刺交換希望者の使用する端末10に対して名刺交換希望者のデジタル名刺を送信する。
【0090】
記憶部205は、サーバ装置20の動作に必要な情報を記憶する手段である。記憶部205は、複数の利用者それぞれのプロフィール情報(生体情報、属性情報)を記憶する。
【0091】
[端末]
図14は、端末10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図14を参照すると、端末10は、通信制御部301と、顔画像取得部302と、会議参加要求部303と、会議実行部304と、名刺交換部305と、名刺閲覧部306と、記憶部307と、を備える。
【0092】
通信制御部301は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部301は、サーバ装置20からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部301は、サーバ装置20に向けてデータを送信する。通信制御部301は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部301は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部301を介して他の装置とデータの送受信を行う。
【0093】
顔画像取得部302は、カメラ装置を制御し、面前の利用者の顔画像(生体情報)を取得する手段である。オンライン会議の開始時(例えば、オンライン会議用のアプリケーションのアイコンがクリックされた際)、顔画像取得部302は、利用者を撮像する。顔画像取得部302は、取得した画像に人の顔画像が含まれるか否かを判定し、顔画像が含まれる場合には取得した画像データから顔画像を抽出する。顔画像取得部302は、当該抽出された顔画像を記憶部307に記憶する。
【0094】
なお、顔画像取得部302による顔画像の検出処理や顔画像の抽出処理には既存の技術を用いることができるので詳細な説明を省略する。例えば、顔画像取得部302は、CNN(Convolutional Neural Network)により学習された学習モデルを用いて、画像データの中から顔画像(顔領域)を抽出してもよい。あるいは、顔画像取得部302は、テンプレートマッチング等の手法を用いて顔画像を抽出してもよい。
【0095】
会議参加要求部303は、サーバ装置20に対して会議への参加を要求する手段である。具体的には、会議参加要求部303は、利用者の顔画像と端末IDを含む「会議参加要求」をサーバ装置20に送信する。なお、会議参加要求部303は、必要に応じて、参加する会議を特定するためのIDや会議に参加するためのパスワードをサーバ装置20に送信する。
【0096】
サーバ装置20から否定応答(会議参加拒否)を受信した場合には、会議参加要求部303は、その旨を利用者に通知する。サーバ装置20から肯定応答(会議基本情報)を受信した場合には、会議参加要求部303は、当該会議基本情報を会議実行部304に引き渡す。
【0097】
会議実行部304は、オンライン会議を実現する手段である。会議実行部304は、マイクから取得した音声データをサーバ装置20に送信し、サーバ装置20から取得した音声データをスピーカー、イヤホン等の音声デバイスから出力する。また、会議実行部304は、サーバ装置20から取得した画像データ(共有データ、発言者に関するデータ)を表示する。
【0098】
会議実行部304は、会議参加要求部303を介してサーバ装置20から取得した会議基本情報から自装置を使用する利用者のID(使用者ID)と他の参加者のID(他者ID)を判別する。会議実行部304は、これらのIDを記憶部307に記憶する。
【0099】
会議実行部304は、他者IDと当該他者IDに対応付けられた参加者基本情報を用いて、図3に示すような基本情報表示領域の表示を行う。
【0100】
名刺交換部305は、オンライン上での名刺交換を実現する手段である。名刺交換部305は、名刺交換希望者が端末10を操作した際の動作と被名刺交換希望者が端末10を操作した際の動作が異なる。
【0101】
以下、順番にそれぞれの動作を説明する。その際、上記の例と同様に、利用者A1が利用者A2と名刺交換を希望する場合について説明する。利用者A1が名刺交換希望者であり、端末10-1が当該利用者の使用端末となる。また、利用者A2が被名刺交換希望者であり、端末10-2が当該利用者の使用端末となる。
【0102】
<名刺交換希望者が操作した場合>
利用者A1の端末10-1は、図3に示すような表示を行う。利用者A1は、利用者A2と名刺交換を希望するので、基本情報表示領域の最上段に記載された「名刺交換」ボタンを押下する。
【0103】
ボタン押下を検出すると、名刺交換部305は、押されたボタンの位置から利用者A2の他者IDを取得する。その後、名刺交換部305は、利用者A1の使用者IDを希望者ID、利用者A2の他者IDを被希望者IDにそれぞれ設定し、これらのIDを含むデジタル名刺交換要求を生成する。名刺交換部305は、生成したデジタル名刺交換要求をサーバ装置20に送信する。
【0104】
名刺交換部305は、名刺交換要求が拒否されれば、その旨を利用者に通知する。名刺交換部305は、名刺交換要求が承諾されれば、サーバ装置20から取得した被名刺交換希望者のデジタル名刺を記憶部307に記憶する。
【0105】
<被名刺交換希望者が操作した場合>
被名刺交換希望者である利用者A2が操作する端末10-2は、図15に示すような表示を行う。
【0106】
名刺交換部305は、サーバ装置20からデジタル名刺交換照会を取得する。名刺交換部305は、デジタル名刺交換照会から希望者IDを取り出し、名刺交換を希望している利用者の他者IDを特定する。上記例では、利用者A1が名刺交換を希望しているので、利用者A1の他者IDが特定される。
【0107】
名刺交換部305は、利用者(利用者A2)に対して、他の参加者(利用者A1)が名刺交換を希望している旨を通知する。例えば、名刺交換部305は、図16に示すような表示を行い、名刺交換希望者を明示する。
【0108】
また、名刺交換部305は、図16に示すように、要求された名刺交換を承諾するか否かを入力するためのGUIを表示する。利用者(利用者A2)が名刺交換を承諾すれば、名刺交換部305は、その旨をサーバ装置20に通知する(肯定応答を送信する)。利用者が名刺交換を拒否すれば、名刺交換部305は、その旨をサーバ装置20に通知する(否定応答を送信する)。
【0109】
名刺交換を承諾した場合には、サーバ装置20から名刺交換希望者のデジタル名刺が送信されてくるので、名刺交換部305は、受信したデジタル名刺を記憶する。
【0110】
名刺交換当事者の端末10に含まれる名刺交換部305は、サーバ装置20から受信したデジタル名刺を表示してもよい。具体的には、名刺交換部305は、図13に示すような表示を行ってもよい。
【0111】
上述のように、名刺交換部305は、取得したデジタル名刺を記憶部307に記憶する。より具体的には、名刺交換部305は、記憶部307に構築されたデジタル名刺データベースにデジタル名刺を記憶する。その際、名刺交換部305は、デジタル名刺を取得した際の状況等の情報と取得したデジタル名刺を対応付けて記憶する。例えば、名刺交換部305は、デジタル名刺を交換した際の会議名、会議開催日時と取得したデジタル名刺を対応付けて記憶する(デジタル名刺データベースに登録する;図17参照)。なお、図17において、氏名等がデジタル名刺に記載された項目に該当する。
【0112】
名刺閲覧部306は、デジタル名刺データベースに記憶されたデジタル名刺の閲覧を可能とする手段である。名刺閲覧部306は、種々の方法を用いてデジタル名刺データベースに記憶されたデジタル名刺に関する閲覧を可能とする。
【0113】
例えば、名刺閲覧部306は、デジタル名刺データベースに記憶されたデジタル名刺の一覧(サムネイルやアイコンの一覧)を表示してもよい。あるいは、名刺閲覧部306は、デジタル名刺を一枚ずつ表示してもよい。この場合、名刺閲覧部306は、表示するデジタル名刺を切りかるようなボタンを表示してもよい。
【0114】
名刺閲覧部306は、利用者が入力するキーワードや検索条件を用いてデジタル名刺データベースを検索し、ヒットしたデジタル名刺を表示してもよい。名刺閲覧部306は、デジタル名刺の項目(氏名、所属等)に加え、会議名や会議開催日時等による検索を行ってもよい。
【0115】
記憶部307は、端末10の動作に必要な情報を記憶する手段である。
【0116】
[オンライン会議システムの動作]
次に、第1の実施形態に係るオンライン会議システムの動作について説明する。
【0117】
図18は、第1の実施形態に係るオンライン会議システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図18を参照して、参加者同士でデジタル名刺を交換する場合のシステム動作を説明する。なお、図18の動作に先立ち、システム利用者の登録は予め行われているものとする。
【0118】
会議が始まると、画面には他の参加者の基本情報が表示されている(図3図15参照)。参加者は、名刺交換を希望する参加者の「名刺交換」ボタンを押下する。当該ボタンの押下に応じて、端末10は、デジタル名刺交換要求をサーバ装置20に送信する(ステップS01)。
【0119】
サーバ装置20は、デジタル名刺交換要求から名刺交換の相手(被名刺交換希望者)を特定し、当該交換相手の端末10に向けてデジタル名刺交換照会を送信する(ステップS02)。
【0120】
端末10は、名刺交換に関する利用者の意思を取得する。例えば、端末10は、図16に示すようなGUIにより利用者の名刺交換に関する意思を取得する。その後、端末10は、利用者の意思をサーバ装置20に送信する(応答を送信;ステップS03)。
【0121】
取得した応答が否定応答(名刺交換拒否)であれば、サーバ装置20は、その旨を名刺交換希望者側の端末10に通知する。
【0122】
取得した応答が肯定応答(名刺交換承諾)であれば、サーバ装置20は、名刺交換当事者のデジタル名刺を生成する(ステップS04)。
【0123】
サーバ装置20は、生成したデジタル名刺を相手先に送信する(ステップS05)。
【0124】
名刺交換当事者の端末10は、取得したデジタル名刺をデジタル名刺データベースに記憶する(ステップS06、S07)。
【0125】
以上のように、第1の実施形態に係るオンライン会議システムでは、会議参加者のプロフィール情報を事前に入力し、当事者の名刺交換に関する合意が得られると、事前に取得したプロフィール情報からデジタル名刺を生成する。生成されたデジタル名刺は、名刺交換相手に配付される。このように、第1の実施形態に係るサーバ装置20は、オンライン上での名刺交換を可能とする。
【0126】
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0127】
第1の実施形態では、サーバ装置20が事前登録されたプロフィール情報からデジタル名刺に記載する項目を選択してデジタル名刺を生成することを説明した。第2の実施形態では、デジタル名刺の生成に関する他の方法について説明する。
【0128】
なお、第2の実施形態に係るオンライン会議システムの構成は第1の実施形態と同一とすることができるので図2に相当する説明を省略する。また、第2の実施形態に係る端末10やサーバ装置20の処理構成も第1の実施形態と同一とすることができるので、その説明を省略する。以下、第1及び第2の実施形態の相違点を中心に説明する。
【0129】
<事前にデジタル名刺を登録>
利用者は、利用者登録をする際、デジタル名刺として他者に提供する情報を入力してもよい。この場合、サーバ装置20の利用者登録部202は、図19に示すようなGUIを生成し、利用者がデジタル名刺に記載する情報を選択可能としてもよい。
【0130】
サーバ装置20の利用者情報データベースは、プロフィール情報として入力された各項目についてデジタル名刺に記載可能か否かを記憶する。情報取得部211は、プロフィール情報に含まれる複数の項目のうちデジタル名刺に記載する項目を取得し、記憶部205に記憶する。
【0131】
名刺交換制御部204は、デジタル名刺の生成時に、利用者情報データベースに記憶されたデジタル名刺への記載可否に関する情報を参照して、デジタル名刺を生成する。
【0132】
あるいは、サーバ装置20は、参加者基本情報とデジタル名刺に記載する情報のそれぞれを入力するようなGUIを用いて上記情報を取得してもよい。
【0133】
このように、各利用者がデジタル名刺に記載する情報を事前にサーバ装置20に登録することで、各利用者の実情に沿ったデジタル名刺を生成することができる。例えば、保有資格を積極的にアピールしたい利用者、アピールしたくない利用者、それぞれの要望を満たすことができる。
【0134】
<デジタル名刺交換のたびに記載項目を入力>
利用者は、名刺交換のたびにデジタル名刺に記載する情報をサーバ装置20に入力してもよい。即ち、端末10は、名刺交換のたびにデジタル名刺に記載する項目をサーバ装置20に指示してもよい。
【0135】
具体的には、名刺交換希望者の端末10の名刺交換部305は、デジタル名刺交換要求を送る際、デジタル名刺に記載する情報も併せてサーバ装置20に送信する。また、被名刺交換希望者の端末10の名刺交換部305は、デジタル名刺交換照会に対する肯定応答と共にデジタル名刺に記載する情報をサーバ装置20に送信する。
【0136】
なお、この場合、名刺交換希望者側の端末10は「名刺交換」ボタンが押下された後に、図20に示すようなGUIを表示すればよい。また、被名刺交換希望者側の端末10は、名刺交換承諾の後に図20に示すようなGUIを表示すればよい。端末10は、図20に示すようなGUIにより取得した情報をサーバ装置20に送信すればよい。なお、デジタル名刺に記載可能な項目のリストは、利用者の事前登録時や会議開始時にサーバ装置20から端末10に送信されてもよい。
【0137】
サーバ装置20の名刺交換制御部204は、2つの端末10それぞれから取得した情報(デジタル名刺に記載する情報)に基づいてデジタル名刺を生成する。名刺交換制御部204は、プロフィール情報に含まれる複数の項目のうち名刺交換当事者(名刺交換希望者及び/又は被名刺交換希望者)から指定された項目を用いてデジタル名刺を生成する。
【0138】
このように、デジタル名刺の交換のたびにデジタル名刺に記載する内容を選択できるようにすることで、利用者は名刺交換の相手に応じて適切な情報をデジタル名刺に記載できる。つまり、名刺交換相手に応じて、利用者は、詳細な情報を提供したり必要最低限な情報だけを提供したり選択することができる。
【0139】
<ポリシを登録>
サーバ装置20は、利用者が入力したポリシ(デジタル名刺に関するポリシ;デジタル名刺ポリシ)に基づいてデジタル名刺を生成してもよい。
【0140】
例えば、サーバ装置20は、利用者の事前登録時に上記ポリシも併せて取得する。サーバ装置20は、利用者IDと対応付けてデジタル名刺ポリシを利用者情報データベースに記憶する。
【0141】
サーバ装置20に設定可能なデジタル名刺ポリシには種々の内容が考えられる。
【0142】
例えば、利用者は、名刺交換相手の属性に応じてデジタル名刺に記載する内容を決定するポリシをサーバ装置20に入力してもよい。例えば、利用者は、社外の相手と社内の相手でデジタル名刺に記載する内容を変更してもよい。例えば、サーバ装置20は、社内の相手と交換するデジタル名刺に記載する項目と、社外の相手と交換するデジタル名刺に記載する項目と、を含むポリシを利用者IDと対応付けて記憶する。この場合、サーバ装置20の名刺交換制御部204は、名刺交換当事者の「所属会社」を比較し、その結果に応じてデジタル名刺を生成すればよい。
【0143】
あるいは、サーバ装置20が参照するポリシには、デジタル名刺の提供(公開)先の人物に応じて内容を切り替えることが登録されてもよい。例えば、A社の社員に公開する項目、B社の社員に公開する項目等を含むポリシがサーバ装置20に入力されてもよい。この場合、サーバ装置20は、名刺交換相手の所属会社を参照し、ポリシに記載された会社であればその内容に従ったデジタル名刺を生成すればよい。なお、名刺交換相手の所属会社がポリシに記載されていない場合、サーバ装置20は、デフォルトのデジタル名刺を生成してもよいし、利用者(端末10)にデジタル名刺に記載する内容を問い合わせるような対応をしてもよい。
【0144】
なお、利用者は、デジタル名刺の生成に関するポリシだけでなく、デジタル名刺の承諾や拒否に関するポリシをサーバ装置20に登録してもよい。例えば、デジタル名刺の交換要求に対して「全て許可する」又は「全て拒否する」といったデジタル名刺ポリシがサーバ装置20に登録されてもよい。この場合、サーバ装置20の名刺交換制御部204は、ポリシを参照することで、デジタル名刺交換照会を端末10に送信せずに、デジタル名刺の生成要否を判断できる。もちろん、利用者は、「社内からの名刺交換要求は全て承諾する」や「社外からの名刺交換要求は全て拒否する」といったポリシの設定も可能である。
【0145】
以上のように、第2の実施形態に係るオンライン会議システムでは、種々の方法によりデジタル名刺を生成する。そのため、利用者の要望や意図を満たす適切なデジタル名刺の生成が可能となる。
【0146】
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0147】
第1の実施形態では、利用者が使用する端末10は、サーバ装置20から送信された他の参加者のデジタル名刺を記憶すると共に、当該記憶されたデジタル名刺を端末使用者が閲覧可能とすることを説明した。第3の実施形態では、利用者が取得したデジタル名刺を他の利用者と共有する場合について説明する。第3の実施形態では、社員が取得したデジタル名刺を同じ会社や同じ部署に属する他の社員と共有する場合について説明する。
【0148】
図21は、第3の実施形態に係るオンライン会議システムの概略構成の一例を示す図である。図21に示すように、第3の実施形態に係るオンライン会議システムでは、第1の実施形態に係るシステムにデータベースサーバ30が追加されている。
【0149】
図22は、データベースサーバ30の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。データベースサーバ30を構成する各モジュールの詳細は後述する。
【0150】
図23は、第3の実施形態に係る端末10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図23を参照すると、第1及び第2の実施形態に係る端末10の構成に名刺出力部308が追加されている。
【0151】
第3の実施形態に係るサーバ装置20の処理構成は第1の実施形態と同一とすることができるので、その説明を省略する。
【0152】
以下、第1乃至第3の実施形態の相違点を中心に説明する。
【0153】
名刺交換部305は、サーバ装置20からデジタル名刺を取得すると、当該取得したデジタル名刺を名刺出力部308に引き渡す。
【0154】
名刺出力部308は、デジタル名刺をデータベースサーバ30に出力する手段である。名刺出力部308は、デジタル名刺取得時の情報(会議名、会議開催日時等)、デジタル名刺の取得者を特定する情報(氏名、社員番号等)、デジタル名刺をデータベースサーバ30に送信する。
【0155】
図22を参照すると、データベースサーバ30は、通信制御部401と、データベース制御部402と、記憶部403と、を備える。
【0156】
通信制御部401は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部401は、端末10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部401は、端末10に向けてデータを送信する。通信制御部401は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部401は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部401を介して他の装置とデータの送受信を行う。
【0157】
データベース制御部402は、記憶部403に構築されたデジタル名刺データベースを制御する手段である。データベース制御部402は、端末10からデジタル名刺等を取得すると、デジタル名刺データベースに新規なエントリを追加し、取得した情報を記憶する(図24参照)。
【0158】
図24を参照すると、利用者A1が会議X1にて2枚のデジタル名刺を取得し、データベースサーバ30に登録したことが分かる。なお、図17図24に示すデジタル名刺データベースは例示であって、記憶する情報、項目等を限定する趣旨ではない。例えば、オンライン会議のより詳しい内容(例えば、出席者の氏名等)がデジタル名刺データベースに登録されてもよい。即ち、利用者が会議参加者とデジタル名刺の交換を行うと、会議に関する情報と取得したデジタル名刺とが自動的に対応づけてデジタル名刺データベースに登録される。
【0159】
また、利用者は、データベースサーバ30に記憶されたデジタル名刺を参照することができる。この場合、端末10の名刺閲覧部306は、デジタル名刺閲覧要求(単に、名刺閲覧要求とも表記する)をデータベースサーバ30に送信する。
【0160】
データベース制御部402は、端末10から取得したデジタル名刺閲覧要求を処理する。例えば、名刺閲覧要求に検索キーワード(例えば、氏名等)が含まれている場合には、データベース制御部402は、当該キーワードを用いてデジタル名刺データベースを検索し、その結果を端末10に送信する。
【0161】
あるいは、名刺閲覧要求に検索条件(例えば、名刺取得期間)が含まれている場合には、データベース制御部402は、当該検索条件を満たすエントリのデジタル名刺を端末10に送信する。
【0162】
端末10の名刺閲覧部306は、データベースサーバ30から取得した情報(名刺閲覧要求に対する応答)を表示する。
【0163】
記憶部403は、データベースサーバ30の動作に必要な情報を記憶する。
【0164】
なお、各利用者の属性(所属会社、所属部署等)に応じて、端末10がデジタル名刺等を送信するデータベースサーバ30は異なる。例えば、利用者A1と利用者A2が同じ会社に属していれば、端末10-1及び10-2は、上記2人の利用者が属する会社が管理するデータベースサーバ30にデジタル名刺を送信する。換言すれば、データベースサーバ30は、データベースにデジタル名刺を登録する権限を持たない利用者(端末10)から取得したデジタル名刺は破棄する。この場合、データベースサーバ30は、端末10の端末ID(IPアドレス等)によりデジタル名刺の受け入れ、又は拒絶を決定すればよい。
【0165】
また、データベースサーバ30は、デジタル名刺データベースの参照権限のない端末10からの名刺閲覧要求を拒否する。この場合にも、データベースサーバ30は、端末10の端末ID(IPアドレス等)により名刺閲覧要求を受け入れるか拒否するか決定すればよい。
【0166】
以上のように、第3の実施形態に係るデータベースサーバ30は、デジタル名刺閲覧要求の受信に応じて、デジタル名刺データベースを検索し、検索結果をデジタル名刺閲覧要求の送信元である端末10に送信する。第3の実施形態に係るオンライン会議システムでは、会社の同僚等が取得したデジタル名刺を共有することができ、効率的な経済活動、企業活動を可能となる。即ち、社員等が取得したデジタル名刺は、各社員の所持する端末10で管理されるだけでなく、会社、部署等を単位として管理されてもよい。例えば、社員A、社員Bが同じ部署に所属している場合には、これらの社員が取得したデジタル名刺は、部署で一括管理され、他の社員が活用することもできる。また、利用者が複数の端末10(例えば、スマートフォンと据え置き型のパーソナルコンピュータ)を使用する場合、利用者は、一の端末10で取得したデジタル名刺を他の端末10で閲覧することもできる。
【0167】
続いて、オンライン会議システムを構成する各装置のハードウェアについて説明する。図25は、サーバ装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0168】
サーバ装置20は、情報処理装置(所謂、コンピュータ)により構成可能であり、図25に例示する構成を備える。例えば、サーバ装置20は、プロセッサ311、メモリ312、入出力インターフェイス313及び通信インターフェイス314等を備える。上記プロセッサ311等の構成要素は内部バス等により接続され、相互に通信が可能となるように構成されている。
【0169】
但し、図25示す構成は、サーバ装置20のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。サーバ装置20は、図示しないハードウェアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インターフェイス313を備えていなくともよい。また、サーバ装置20に含まれるプロセッサ311等の数も図25の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ311がサーバ装置20に含まれていてもよい。
【0170】
プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルなデバイスである。あるいは、プロセッサ311は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスであってもよい。プロセッサ311は、オペレーティングシステム(OS;Operating System)を含む各種プログラムを実行する。
【0171】
メモリ312は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。メモリ312は、OSプログラム、アプリケーションプログラム、各種データを格納する。
【0172】
入出力インターフェイス313は、図示しない表示装置や入力装置のインターフェイスである。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボードやマウス等のユーザ操作を受け付ける装置である。
【0173】
通信インターフェイス314は、他の装置と通信を行う回路、モジュール等である。例えば、通信インターフェイス314は、NIC(Network Interface Card)等を備える。
【0174】
サーバ装置20の機能は、各種処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ312に格納されたプログラムをプロセッサ311が実行することで実現される。また、当該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transitory)なものとすることができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。
【0175】
なお、端末10やデータベースサーバ30もサーバ装置20と同様に情報処理装置により構成可能であり、その基本的なハードウェア構成はサーバ装置20と相違する点はないので説明を省略する。端末10は、カメラ、マイクを備えている、又は、カメラやマイクが接続可能に構成されていればよい。
【0176】
サーバ装置20は、コンピュータを搭載し、当該コンピュータにプログラムを実行させることでサーバ装置20の機能が実現できる。また、サーバ装置20は、当該プログラムにより名刺交換方法を実行する。
【0177】
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明したオンライン会議システムの構成、動作等は例示であって、システムの構成等を限定する趣旨ではない。
【0178】
システム利用者のプロフィール(利用者の属性情報)はスキャナ等を用いて入力されてもよい。例えば、利用者は、自身の名刺に関する画像を、スキャナを用いてサーバ装置20に入力する。サーバ装置20は、取得した画像に対して光学文字認識(OCR;Optical Character Recognition)処理を実行する。サーバ装置20は、得られた情報に基づき利用者のプロフィールを決定してもよい。
【0179】
上記実施形態では、端末10からサーバ装置20に「顔画像」に係る生体情報が送信される場合について説明した。しかし、端末10からサーバ装置20に「顔画像から生成された特徴量」に係る生体情報が送信されてもよい。サーバ装置20は、取得した特徴量(特徴ベクトル)を用いて利用者情報データベースに登録された特徴量との間で照合処理を実行してもよい。
【0180】
Zoomの(登録商標)ように、参加者が出席を希望すると当該参加者のIDが送信され、会議主催者(ホスト)の了解が得られると会議に参加可能となる(生体認証による本人確認だけでなく)。
【0181】
上記実施形態では、端末10が会議の開始時に顔画像を含む会議参加要求を送信することで、会議参加者が特定されることを説明した。しかし、参加者の特定は利用者IDにより行われてもよい。具体的には、サーバ装置20は、利用者のシステム登録時に生成した利用者IDを端末10に払い出せばよい。端末10は、顔画像に替えて当該払い出された利用者IDを含む会議参加要求をサーバ装置20に送信してもよい。サーバ装置20は、利用者IDにより利用者(会議参加者)を特定できる。あるいは、端末10にログインする際に生体認証が用いられてもよい。この場合、端末10は、生体認証に成功したことを条件に、サーバ装置20から払い出された利用者IDを含む会議参加要求をサーバ装置20に送信してもよい。なお、端末10が会議参加要求を送信するタイミングは、オンライン会議用のアプリケーションが起動された場合であってもよいし、オンライン会議の情報を含むURL(Uniform Resource Locator)がクリックされた場合であってもよい。
【0182】
上記実施形態では、1つのデジタル名刺交換要求に1つの被希望者IDが含まれる場合にはついて説明した。しかし、1つのデジタル名刺交換要求に複数の被希望者IDが含まれていてもよい。この場合、端末10は、複数の名刺交換相手を選択可能とするようなGUIを用意すればよい。サーバ装置20は、デジタル名刺交換要求から複数の被希望者IDを取り出し、対応する端末10のそれぞれにデジタル名刺交換照会を送信すればよい。
【0183】
端末10やデータベースサーバ30は、オンラインで取得したデジタル名刺だけでなく、オフラインで取得された名刺も記憶、管理の対象としてもよい。利用者は、対面により取得した名刺に記載された情報をスキャナで取り込み、当該取り込まれた情報を端末10やデータベースサーバ30に登録してもよい。
【0184】
オンライン会議システムでは、名刺交換希望者のオンライン名刺を被名刺交換希望者に提示し、当該被名刺交換希望者は、提示されたオンライン名刺の内容に応じて名刺交換に応じるか、又は、デジタル名刺に記載する項目を決定してもよい。例えば、サーバ装置20は、第2の実施形態で説明したような方法により、名刺交換希望者のデジタル名刺に記載する情報をデジタル名刺交換照会の前に取得する。その後、サーバ装置20は、名刺交換希望者のデジタル名刺を生成し、当該デジタル名刺を含むデジタル名刺交換照会を被名刺交換希望者の端末10に送信する。端末10は、デジタル名刺の交換可否を入力する画面に取得したデジタル名刺を表示してもよい(図26参照)。
【0185】
あるいは、名刺交換希望者の端末10は、デジタル名刺そのものではなくデジタル名刺に記載する項目を選択し、被名刺交換希望者の端末10に提示してもよい。この場合、被名刺交換希望者の端末10は、提示された項目と同じ項目が記載されたデジタル名刺を生成するようにサーバ装置20に指示してもよい。あるいは、被名刺交換希望者の端末10は、提示された項目と同じ項目を提供するか否かに関する利用者の意思を取得するGUIを生成してもよい。この場合、端末10は、利用者が提示された項目と同じ項目のデジタル名刺の生成に同意した場合には、その旨をサーバ装置20に通知する。また、端末10は、利用者が当該デジタル名刺の生成に同意しない場合には、デジタル名刺に記載する項目を入力するためのGUIを生成してもよい。
【0186】
あるいは、端末10は、名刺交換の相手だけでなく、他の参加者に対してもデジタル名刺やデジタル名刺に記載する項目を選択し、開示(提示)してもよい。提示された内容(デジタル名刺、又は、デジタル名刺に記載される項目)に接した利用者は、上記内容を提示する利用者とデジタル名刺の交換を希望するか否かを判断できる。
【0187】
あるいは、端末10は、名刺交換相手に送信される予定のデジタル名刺を表示し、当該表示されたデジタル名刺を編集可能とするGUIを生成してもよい(図27参照)。端末10は、サーバ装置20に対して利用者の利用者IDを含む「登録データ送信要求」を送信する。サーバ装置20は、当該要求に応じて利用者のプロフィール情報を端末10に送信する。端末10は、取得したプロフィール情報を使って図27に示すような表示を行い、利用者によるデジタル名刺に記載する項目の編集を可能とする。端末10は、編集後のデジタル名刺をデジタル名刺交換要求やデジタル名刺交換照会への応答時にサーバ装置20に送信する。
【0188】
プロフィール情報に含まれる項目のうち、同じ項目について複数の属性値を設定することが要望される場合がある。例えば、1人の利用者が、企業と大学に属している場合、所属先として「企業」と「大学」を登録することが望まれる。このような要望に応えるため、サーバ装置20は、「所属1」、「所属2」といった属性情報を登録してもよい。また、この場合、利用者(端末10)は、同じ項目について複数の属性値が設定されている場合には、いずれの属性値をデジタル名刺に記載するかに関するポリシや指示をサーバ装置20に入力してもよい。あるいは、端末10にログインした際のアカウント名やオンライン会議に参加した際のアカウント名に応じて、デジタル名刺に記載する属性値が選択されてもよい。
【0189】
サーバ装置20は、名刺交換希望者と被名刺交換希望者のデジタル名刺を生成する際、異なる方法によってデジタル名刺を生成してもよい。例えば、名刺交換希望者のデジタル名刺は当該希望者からの指示に基づき生成され、被名刺交換希望者のデジタル名刺はポリシに基づき生成されてもよい。
【0190】
上記説明で用いた流れ図(フローチャート、シーケンス図)では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0191】
上記の実施形態は本願開示の理解を容易にするために詳細に説明したものであり、上記説明したすべての構成が必要であることを意図したものではない。また、複数の実施形態について説明した場合には、各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。例えば、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることや、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、実施形態の構成の一部について他の構成の追加、削除、置換が可能である。
【0192】
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、企業等にて行われるオンライン会議システムなどに好適に適用可能である。
【0193】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する、取得部と、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する、名刺交換制御部と、
を備える、サーバ装置。
[付記2]
前記名刺交換制御部は、
前記第1の利用者が使用する第1の端末から、前記第2の利用者との名刺交換に関する要求を受信し、
前記第2の利用者が使用する第2の端末に対して、前記第1の利用者との名刺交換を承諾するか否かに関する照会を送信し、
前記第2の端末から、前記第1の利用者と名刺交換することに承諾する応答を受信した場合に、前記第1及び第2の利用者それぞれのデジタル名刺を生成する、付記1に記載のサーバ装置。
[付記3]
前記プロフィール情報は、各利用者の属性に関する複数の項目を含み、
前記名刺交換制御部は、前記プロフィール情報に含まれる前記複数の項目の中から予め定められた項目を選択することで、前記デジタル名刺を生成する、付記1又は2に記載のサーバ装置。
[付記4]
前記プロフィール情報は、各利用者の属性に関する複数の項目を含み、
前記取得部は、前記プロフィール情報に含まれる前記複数の項目のうちデジタル名刺に記載する項目を取得し、
前記名刺交換制御部は、前記取得されたデジタル名刺に記載する項目を参照して、前記デジタル名刺を生成する、付記1又は2に記載のサーバ装置。
[付記5]
前記プロフィール情報は、各利用者の属性に関する複数の項目を含み、
前記名刺交換制御部は、前記プロフィール情報に含まれる前記複数の項目のうち前記第1及び/又は第2の利用者から指定された項目を用いて前記デジタル名刺を生成する、付記1又は2に記載のサーバ装置。
[付記6]
前記取得部は、前記複数の利用者それぞれのデジタル名刺に関するポリシを取得し、
前記名刺交換制御部は、前記デジタル名刺に関するポリシに基づき、前記デジタル名刺を生成する、付記1又は2に記載のサーバ装置。
[付記7]
前記オンライン会議に参加する参加者が使用する端末から、前記オンライン会議への会議参加要求を取得したことに応じて、前記オンライン会議に参加する前記参加者の基本情報を前記参加者の前記プロフィール情報から生成し、前記生成された基本情報を前記オンライン会議に参加する前記参加者が使用する端末に送信する、会議参加要求処理部をさらに備える、付記1乃至6のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記8]
前記取得部は、前記複数の利用者それぞれの生体情報を取得し、
前記会議参加要求は、前記オンライン会議への参加を希望する利用者の生体情報を含み、
前記会議参加要求処理部は、前記取得された生体情報と前記会議参加要求に含まれる生体情報を用いた照合処理により、前記オンライン会議に参加する前記参加者を特定する、付記7に記載のサーバ装置。
[付記9]
前記デジタル名刺は、前記基本情報よりも多くの情報を含む、付記7又は8に記載のサーバ装置。
[付記10]
第1の利用者が使用する第1の端末と、
第2の利用者が使用する第2の端末と、
前記第1及び第2の端末と接続されたサーバ装置と、
を含み、
前記サーバ装置は、
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する、取得部と、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する前記第1の利用者と前記第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、前記第1の利用者のデジタル名刺を前記第2の端末に送信し、前記第2の利用者のデジタル名刺を前記第1の端末に送信する、名刺交換制御部と、
を備える、オンライン会議システム。
[付記11]
前記第1の端末は、
前記送信された前記第2の利用者のデジタル名刺を記憶すると共に、前記記憶されたデジタル名刺を前記第1の利用者が閲覧可能とする、付記10に記載のオンライン会議システム。
[付記12]
前記第1及び第2の端末と接続されたデータベースサーバをさらに含み、
前記第1及び第2の端末は、前記受信したデジタル名刺を前記データベースサーバに送信し、
前記データベースサーバは、前記第1の利用者のデジタル名刺と前記第2の利用者のデジタル名刺をデジタル名刺データベースに記憶し、
前記第1又は第2の端末は、前記データベースサーバにデジタル名刺閲覧要求を送信し、
前記データベースサーバは、前記デジタル名刺閲覧要求の受信に応じて、前記デジタル名刺データベースを検索し、検索結果を前記デジタル名刺閲覧要求の送信元に送信する、付記10又は11に記載のオンライン会議システム。
[付記13]
サーバ装置において、
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得し、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成し、
前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する、名刺交換方法。
[付記14]
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
複数の利用者それぞれのプロフィール情報を取得する処理と、
前記複数の利用者のうち同じオンライン会議に参加する第1の利用者と第2の利用者に関するデジタル名刺を、前記第1及び第2の利用者それぞれのプロフィール情報に基づき生成する処理と、
前記第1及び第2の利用者の間で前記生成されたデジタル名刺を交換する処理と、
を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
【0194】
なお、引用した上記の先行技術文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。即ち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0195】
10、10-1~10-4 端末
20 サーバ装置
30 データベースサーバ
101 取得部
102、204 名刺交換制御部
201、301、401 通信制御部
202 利用者登録部
203 会議参加要求処理部
205、307、403 記憶部
211 情報取得部
212 ID生成部
213 特徴量生成部
214 エントリ管理部
302 顔画像取得部
303 会議参加要求部
304 会議実行部
305 名刺交換部
306 名刺閲覧部
308 名刺出力部
311 プロセッサ
312 メモリ
313 入出力インターフェイス
314 通信インターフェイス
402 データベース制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27