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  • 特許-防水部材及び照明器具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】防水部材及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 31/00 20060101AFI20240918BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240918BHJP
【FI】
F21V31/00 400
F21Y115:10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020147499
(22)【出願日】2020-09-02
(65)【公開番号】P2022042194
(43)【公開日】2022-03-14
【審査請求日】2023-08-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 オーデリック株式会社が令和2年5月27日に発行した刊行物「HABITATION STRUCTURAL LIGHTING 2020-2021 Vol.182」に掲載 オーデリック株式会社が令和2年6月1日から令和2年9月2日の間に計189店舗に対し販売 オーデリック株式会社が令和2年6月22日及び令和2年8月3日に自らのウェブサイトにて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】000103633
【氏名又は名称】オーデリック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高 景樹
【審査官】谷口 東虎
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-182916(JP,A)
【文献】実開昭56-061988(JP,U)
【文献】特開2003-249117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 31/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具の電気的接続部を覆うことが可能な防水部材であって、径方向の外側に向けて折り曲げ可能な筒状の周壁部を有し、
前記周壁部は、該周壁部の高さ方向の中途部に、該周壁部の周方向に沿って延びる線状の肉薄部を有しており、該肉薄部を中心として、径方向の外側に向けて折り曲げ可能に構成されており、
前記周壁部は、該周壁部の開口端部が径方向内側に向けて延出している
ことを特徴とする防水部材。
【請求項2】
前記肉薄部は、前記周壁部の周方向に沿って延びる線状の凹部であることを特徴とする請求項1に記載の防水部材。
【請求項3】
前記肉薄部は、前記周壁部の該肉薄部を除いた部分よりも剛性が低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の防水部材。
【請求項4】
前記開口端部は、前記周壁部の該開口端部を除いた部分よりも剛性が高いことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の防水部材。
【請求項5】
請求項1~のいずれか1項に記載の防水部材と、光源ユニットと、該光源ユニットと接続可能なソケットとを備え、
前記防水部材は、前記光源ユニットと前記ソケットとの電気的接続部を覆うことが可能に構成されている
ことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水部材及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
屋外で使用される照明器具は、降雨や降雪により電気的接続部に水が浸入し、ショート等の事故が発生する可能性があるため、防水性能が要求される。このような背景の中で、光源ユニットとソケットとの電気的接続部を防水部材によって覆うことで電気的接続部に水が浸入することを防ぐ照明器具が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平8-315939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した照明器具では、防水部材の開口端部の径を光源ユニットの外径よりも小さく設計し、光源ユニットの口金の根元に防水部材の開口端部を液密に密着させることで、電気的接続部に水が浸入しないよう構成されている。しかしながら、このように防水部材の開口端部の径が光源ユニットの外径よりも小さく設計される構成では、防水部材の開口端部を押し広げながらソケットに対して光源ユニットを装着させる必要があるため、装着がしにくいという問題がある。また、ソケットの口金取り付け部周辺が防水部材の開口端部によって常に囲われており、しかも防水性能を確保するために防水部材の開口端部が光源ユニットに密着しているため、光源ユニットをソケットに対して着脱する際に、光源ユニットの口金と防水部材との間の摺動抵抗が非常に大きく、光源ユニットの着脱を容易に行うことができないという問題がある。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、容易に光源ユニットの着脱が可能な防水部材及び照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る防水部材は、照明器具の電気的接続部を覆うことが可能な防水部材であって、径方向の外側に向けて折り曲げ可能な筒状の周壁部を有することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る防水部材において、前記周壁部は、該周壁部の周方向に沿って延びる肉薄部を有してもよい。
【0008】
本発明に係る防水部材において、前記肉薄部は、前記周壁部の周方向に沿って延びる線状の凹部であってもよい。
【0009】
本発明に係る防水部材において、前記肉薄部は、前記周壁部の該肉薄部を除いた部分よりも剛性が低くてもよい。
【0010】
本発明に係る防水部材において、前記周壁部は、該周壁部の開口端部が径方向内側に向けて延出してもよい。
【0011】
本発明に係る防水部材において、前記開口端部は、前記周壁部の該開口端部を除いた部分よりも剛性が高くてもよい。
【0012】
本発明に係る照明器具は、上述した防水部材と、光源ユニットと、該光源ユニットと接続可能なソケットとを備え、前記防水部材は、前記光源ユニットと前記ソケットとの電気的接続部を覆うことが可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、容易に光源ユニットの着脱が可能な防水部材及び照明器具を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る照明器具を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る照明器具を示す概略図である。
図3】本実施形態に係る照明器具の分解図である。
図4】本実施形態に係る照明器具の分解した斜視図である。
図5A】本発明の実施形態に係る防水部材の折り曲げ前の状態を示す概略図である。
図5B】本発明の実施形態に係る防水部材の折り曲げ後の状態を示す概略図である。
図6】防水部材を折り曲げた状態を示す図である。
図7】防水部材を折り曲げた状態を示す組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
【0016】
[本実施形態に係る照明器具の全体構成]
本実施形態に係る照明器具10は、図1及び図2に示すように、光源ユニット30と、該光源ユニット30と接続可能なソケット50と、該ソケット50を内側に取り付け可能な防水部材100と、該防水部材100を取り付け可能な台座70とを備えており、防水部材100は、径方向の外側に向けて折り曲げ可能な筒状の周壁部120を有し、光源ユニット30とソケット50との電気的接続部を覆うよう構成されている。
【0017】
光源ユニット30は、図3に示すように、円柱状に形成されており、発光部32と、電気的接続部36を有する口金34(以下本実施形態においてはGX53規格の口金とする。)とを備えている。
【0018】
発光部32は、複数のLED(図示せず)と、該LEDが実装された基板(図示せず)と、LEDを点灯させるための電源装置(図示せず)とを備えており、電気的接続部36を介して供給される電力により該LEDが発光するよう構成されている。なお、光源ユニット30は、上述した構成や図示の例に限定されず、種々の任意の構成を採用可能である。
【0019】
ソケット50は、図3及び図4に示すように、円環状に形成されており、光源ユニット30の口金34を取り付け可能な表面52と、該表面52の反対面である裏面54とを備えている。表面52は、口金34の電気的接続部36を接続可能な電気的接続部56を有する。ソケット50は、該ソケット50に防水部材100を固定するためのねじ(図示せず)を配置可能なねじ穴58が、周方向に所定の間隔をおいて複数(本実施形態では4つ)設けられている。なお、ねじ穴58は、複数設けられる構成に限定されず、1つのみ形成される構成であってもよい。
【0020】
台座70は、図3及び図4に示すように、後述する防水部材100の底部110を取り付け可能な台座部72と、該台座70を壁面や天井などの設置面に直接又は間接的に取り付けるための固定部74とを備えている。台座部72は、台座70にソケット50を固定するための固定孔76と、防水部材100の後述する電線挿通孔部114を挿通させるための挿通孔78とが設けられている。固定孔76は、ソケット50のねじ穴58と同形同大に形成されており、かつ、該ねじ穴58と整合する位置に設けられている。なお、台座70は、壁面や天井などの設置面に直接的に取り付けられても良いし、壁面や天井などの設置面に取り付けられた照明器具枠体等を介して、該設置面に間接的に取り付けられる構成であっても良い。
【0021】
[本実施形態に係る防水部材の構成]
防水部材100は、図3及び図4に示すように、底部110と、該底部110の周縁から一方向に向けて延びる周壁部120とを備え、全体として有底筒状に形成されており、該防水部材100の内側(底部110上)にソケット50を取り付け可能に構成されている。防水部材100は、弾性変形可能な防水材料、例えば、シリコンゴム、その他の合成ゴムやエラストマーなどで形成されている。
【0022】
底部110は、少なくともソケット50の外径よりも大きい径を有する円形であり、ソケット50のねじ穴58と整合する位置に、ねじを貫通させることが可能な固定孔112を有している。また、底部110は、ソケット50と外部電源(図示せず)とを接続する給電用電線(図示せず)を貫通させる電線挿通孔部114を有している。電線挿通孔部114は、給電用電線を挿通可能な貫通孔を有する円筒状に形成されており、台座70の挿通孔78に嵌合可能な外径を有している。電線挿通孔部114の内径(開口径)は、給電用電線の外径よりも僅かに小さくなるよう設計されており、給電用電線と液密に密着して防止効果を発揮するよう構成されている。
【0023】
ソケット50、防水部材100及び台座70は、台座70の挿通孔78に防水部材100の電線挿通孔部114が嵌合するよう台座70の台座部72上に防水部材100の底部110の下面を載置させると共に、防水部材100の底部110の上面にソケット50を載置させた状態において、ソケット50のねじ穴58、底部110の固定孔112及び台座部72の固定孔76に亘ってねじが取り付けられることにより、図2に示すように、互いに結合されるよう構成されている。この結合状態において、底部110は、ソケット50の裏面54と台座70の台座部72との間に挟持されている。
【0024】
周壁部120は、図3及び図4に示すように、底部110の周縁全域から台座70とは反対の方向に延出する円筒形状を有している。周壁部120は、光源ユニット30の発光部32の外径よりも大きい内径を有すると共に、光源ユニット30とソケット50との電気的接続部36,56を十分に覆うことが可能な高さを有している。
【0025】
周壁部120の開口端部130は、その全域に亘って、径方向内側に向けて延出している。開口端部130の内径は、防水部材100の開口端部130を光源ユニット30に密着させ、該光源ユニット30及びソケット50の電気的接続部に水が浸入することを防ぐために、弾性変形前の状態(未装着状態)において、光源ユニット30の外径よりも小さくなるよう構成されている。
【0026】
開口端部130は、防水部材100の該開口端部130を除いた部分よりも剛性が高く、これにより、後述する周壁部120を折り曲げた際に、該折り曲げ状態を維持することができるよう構成されている。
【0027】
周壁部120は、径方向の外側に向けて折り曲げ可能に構成されている。具体的には、周壁部120は、その高さ方向の中途部に、該周壁部120の周方向に沿って延びる肉薄部140を有し、該肉薄部140を中心として周方向の外側に向けて折り曲げ可能に構成されている。肉薄部140の高さ方向の位置は、周壁部120を折り曲げた際に、ソケット50の表面52を露出させ、ソケット50に対する光源ユニット30の着脱を容易に行うことが可能な位置であればよい。
【0028】
肉薄部140は、図3図5Aに示すように、周壁部120の周方向に沿って延びる線状の凹部であり、本実施形態では、周壁部120の周方向全域に亘って延びる一本の凹溝状に形成されている。肉薄部140は、周壁部120の内側(内面)に設けられており、すなわち、周壁部120の内面から外面に向かう凹部となっている。
【0029】
肉薄部140は、防水部材100の該肉薄部140を除いた部分の厚みよりも薄くなるよう形成されており、これにより、防水部材100の該肉薄部140を除いた部分よりも剛性が低くなっている。肉薄部140は、このような構成を有することにより、図5(A)及び図5(B)に示すように、該肉薄部140以外の部分よりも高い可撓性を有することとなるため、該肉薄部140以外の部分よりも優先して折り曲がるよう構成されている。そしてこのような肉薄部140を有することにより、周壁部120は、該肉薄部140を中心として、周方向の外側に向けて容易に折り曲げることが可能となっている。
【0030】
肉薄部140の幅は、周壁部120を径方向の外側に向けて折り曲げた際に、折り曲げた状態を保持できるように周壁部120の該肉薄部140を除く部分の厚さの約1~4倍程度、より好ましくは約2倍以上の幅で適宜設定されることが好ましい。
【0031】
このような構成を備える防水部材100は、光源ユニット30とソケット50との電気的接続部36,56を覆うことが可能であり、かつ、肉薄部140を中心として周壁部120を径方向の外側に向けて折り曲げることが可能となっている。また、開口端部130の剛性が高いことにより、周壁部120を径方向の外側に向けて折り曲げた際における開口端部130の圧縮力を高めることが可能となるため、周壁部120の折り曲げ状態を保持(維持)できるよう構成されている。
【0032】
[本実施形態に係る照明器具の使用方法]
次に、本実施形態に係る照明器具10の使用方法、具体的には、ソケット50に対する光源ユニット30の着脱方法について説明する。
【0033】
防水部材100が取り付けられているソケット50は、図2に示すように、該ソケット50の表面52が、防水部材100の開口端部130及び周壁部120によって覆われている。
【0034】
光源ユニット30を取り付ける際は、この状態から、図6に示すように、防水部材100の周壁部120を肉薄部140に沿って径方向の外側に向けて折り曲げることで、ソケット50の表面52を露出させる。この際、防水部材100の開口端部130は径方向内側に縮む方向に圧縮しており、これにより、防水部材100は、復元力により折り曲げる前の状態に戻ることなく、折り曲げられた状態を維持している。
【0035】
そして、図6及び図7に示すように、ソケット50の表面52に光源ユニット30の口金34を取り付け、折り曲げた防水部材100の周壁部120を戻すことで、光源ユニット30の装着が完了する(図1参照)。
【0036】
光源ユニット30を取り外す際は、取り付ける際と同様に防水部材100の周壁部120を折り曲げ、ソケット50の表面52を露出させて光源ユニット30を取り外す。
【0037】
[本実施形態に係る照明器具及び防水部材の利点]
以上説明したように、本実施形態に係る防水部材100は、照明器具10の電気的接続部36,56及び防水性能を有さないソケット50を覆うことが可能であって、径方向の外側に向けて折り曲げ可能な筒状の周壁部120を有している。
【0038】
そして、本実施形態に係る防水部材100は、このような構成を備えることにより、照明器具10の電気的接続部36,56を露出させた状態で光源ユニット30の着脱を行うことが可能となるため、容易に光源ユニット30の着脱をすることができる。
【0039】
また、本実施形態に係る防水部材100は、周壁部120の周方向に沿って延びる肉薄部140を有することにより、該肉薄部140を中心として、周壁部120を容易に折り曲げることが可能となるという利点を有している。
【0040】
さらに、本実施形態に係る防水部材100は、肉薄部140が、周壁部120の周方向に沿って延びる線状の凹部であるため、肉薄部140に沿って周壁部120を折り曲げやすいという利点を有している。
【0041】
またさらに、本実施形態に係る防水部材100は、肉薄部140の剛性が他の部分よりも低いことにより、より小さい力で、肉薄部140を中心として容易に折り曲げることが可能であるという利点を有している。
【0042】
また、本実施形態に係る防水部材100は、周壁部120の開口端部130が径方向内側に向けて延出しているため、開口端部130を光源ユニット30に対して密着させ、より一層、光源ユニット30及びソケット50の電気的接続部36,56への水の侵入を防ぐことが可能であるという利点を有している。
【0043】
さらに、本実施形態に係る防水部材100は、開口端部130の剛性が他の部分よりも高いことにより、周壁部120を径方向の外側に向けて折り曲げた際における開口端部130の圧縮力を高めることが可能となるため、周壁部120の折り曲げ状態を維持することが可能であるという利点を有している。
【0044】
[変形例]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
【0045】
例えば、上述した実施形態では、周壁部120が周方向に沿って延びる肉薄部140を有するものとして説明したが、これに限定されず、照明器具の電気的接続部を覆うことが可能で、かつ、径方向の外側に向けて折り曲げ可能な筒状の周壁部を有する構成であれば、肉薄部140を有さない構成とすることも可能である。このような構成としては、例えば、周壁部120全体が、径方向の外側に向けて折り曲げ可能な可撓性を有する構成や、周壁部120の折り曲げ部となる部位(高さ方向の中途部)の材質を他の部分の材質よりも剛性の低いものとする構成等が例示される。
【0046】
上述した実施形態では、肉薄部140が、周壁部120の周方向に沿って延びる線状の凹部(特に、一本の凹溝状)であるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、周方向に間欠的に設けられた複数の線状や点状の凹部(例えばミシン目状に配置された凹部)等の種々の形状であってもよい。
【0047】
上述した実施形態では、肉薄部140が周壁部120の内側(内面)に設けられる構成、すなわち、周壁部120の内面から外面に向かう凹部であるものとして説明したが、これに限定されず、肉薄部140は、周壁部120の外側(外面)に設けられる構成、すなわち、周壁部120の外面から内面に向かう凹部であってもよいし、周壁部120の外側(外面)及び内側(内面)の双方に設けられる構成、すなわち、周壁部120の外面と内面が互いに徐々に接近及び離間するくびれ状や階段状の凹部であってもよい。また、凹部に限定されるものではなく、例えば、周壁部120の外側(外面)から径方向外側に突出する凸状や、凹凸を繰り返す蛇腹状等の形状であっても、折り曲げ部に応力が集中することで折り曲げ可能であるため、任意に採用することが可能である。
【0048】
上述した実施形態では、肉薄部140が、周壁部120の該肉薄部140を除いた部分よりも剛性が低いものとして説明したが、これに限定されず、既述のとおり、周壁部120全体が、径方向の外側に向けて折り曲げ可能な可撓性を有する構成であってもよいし、肉薄部140よりも剛性の低い部分が周壁部120に存在していてもよい。
【0049】
上述した実施形態では、周壁部120の開口端部130が径方向内側に向けて延出しているものとして説明したが、これに限定されず、開口端部130は、径方向内側に向けて延出していなくても良い。
【0050】
上述した実施形態では、開口端部130が、周壁部120の該開口端部130を除いた部分よりも剛性が高いものとして説明したが、これに限定されず、開口端部130よりも剛性の高い部分が周壁部120に存在していてもよい。
【0051】
上述した実施形態では、ソケット50、台座70の台座部72及び防水部材100の底部110は、それぞれ4つのねじ穴58、固定孔76、固定孔112を備えるものとして説明したが、これに限定されず、ソケット50及び台座70に対して防水部材100を取付可能な構成であれば、種々の任意の構成を採用可能である。
【0052】
上述した実施形態では、防水部材100の底部110がソケット50の裏面54と、台座70の台座部72との間に挟持されることで、ソケット50及び台座70に対して防水部材100が取り付けられるものとして説明したが、これに限定されず、ソケット50に対して防水部材100を取付可能な構成であれば良く、例えば、底部110を備えない構成としても良い。
【0053】
上述した実施形態では、設置面や照明器具枠体等に取り付けるための台座70を備えるものとして説明したが、これに限定されず、台座70を使用せずに、設置面や照明器具枠体等に直接取り付け可能な構成であっても良い。
【0054】
上述した実施形態では、光源ユニット30の口金34がGX53規格の口金であるものとして説明したが、これに限定されず、口金34のタイプは任意に変更することが可能であり、例えばエジソンベースであっても良い。
【0055】
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0056】
10 照明器具
30 光源ユニット
32 発光部
34 口金
36 電気的接続部
50 ソケット
52 表面
54 裏面
56 電気的接続部
58 ねじ穴
70 台座
72 台座部
74 固定部
76 固定孔
100 防水部材
110 底部
112 固定孔
120 周壁部
130 開口端部
140 肉薄部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7