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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022012912
(22)【出願日】2022-01-31
(65)【公開番号】P2022070259
(43)【公開日】2022-05-12
【審査請求日】2022-03-28
【審判番号】
【審判請求日】2023-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】馬場 俊宏
【合議体】
【審判長】藤田 年彦
【審判官】蔵野 いづみ
【審判官】太田 恒明
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-215036(JP,A)
【文献】特開2016-36441(JP,A)
【文献】特開2012-157780(JP,A)
【文献】特開2019-42420(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、
演出を実行可能な演出実行手段と、
前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、
検知手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
演出に関するモードを制御可能であって、保留されている変動ゲームが実行されたときに制御される前記モードを事前に決定することが可能であり、制御している前記モードに応じて演出が実行されるように前記演出実行手段を制御することが可能であり、
特定条件が成立したとき、保留されている1の変動ゲームは、当該変動ゲームより1つ前に実行される変動ゲームにおいて制御される前記モードとは異なる前記モードに制御可能であり、
前記特定条件が成立しなかったとき、保留されている1の変動ゲームは、当該変動ゲームより1つ前に実行される変動ゲームにおいて制御される前記モードとは異なる前記モードに制御されず、同じ前記モードに制御され、
保留されている変動ゲームが実行されたときに制御される前記モードが事前に決定されたときには、決定された前記モードを特定可能な情報を示唆又は報知する特定報知が実行され、保留されている変動ゲームが複数ある状況では、保留されている複数の変動ゲームのうち、何れの連続する2の変動ゲームにおいてもそれぞれ異なる前記モードに制御可能であり、
前記特定条件は、前記検知手段による検知に応じて成立し得るものであり、
前記検知手段には、第1検知手段と、第2検知手段と、があり、
前記演出制御手段は、前記特定条件が成立したことにより前記モードを事前に決定するとき、前記第1検知手段の検知に応じて前記特定条件が成立した場合と、前記第2検知手段の検知に応じて前記特定条件が成立した場合とでは、前記第1検知手段及び前記第2検知手段のうち何れの検知手段の検知に応じて前記特定条件が成立したかによって異なる前記モードを決定可能であり
前記モードには、特定モードが含まれ、
前記特定モードに制御されているときには、変動ゲームの実行中に、当該変動ゲームにおいて大当り結果が表示されることを特定可能な特定演出を実行可能であり、
前記遊技状態には、第1遊技状態と、第2遊技状態と、があり、
前記特定モードは、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態の何れにおいても、変動ゲームの実行中に制御可能な前記モードであり、
前記特定モードにおいて、前記第1遊技状態であるときと、前記第2遊技状態であるときとでは、変動ゲームの実行中に異なる演出態様の演出を実行可能であり、
前記特定演出は、前記第1遊技状態であるとき及び前記第2遊技状態であるときの何れにおいても同じ演出態様で実行されることを特徴とする遊技機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、演出に関する複数のモードを備え、遊技状態に応じて異なるモードに制御することで、各遊技状態における特別ゲームで実行される演出の態様に変化を与えることを可能に構成されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-215302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような遊技機では、各遊技状態において同じモードに制御されることで演出が単調になるおそれがあり、モードの制御について更に工夫することにより、遊技に対する興趣を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する遊技機は、変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、検知手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、演出に関するモードを制御可能であって、保留されている変動ゲームが実行されたときに制御される前記モードを事前に決定することが可能であり、制御している前記モードに応じて演出が実行されるように前記演出実行手段を制御することが可能であり、特定条件が成立したとき、保留されている1の変動ゲームは、当該変動ゲームより1つ前に実行される変動ゲームにおいて制御される前記モードとは異なる前記モードに制御可能であり、前記特定条件が成立しなかったとき、保留されている1の変動ゲームは、当該変動ゲームより1つ前に実行される変動ゲームにおいて制御される前記モードとは異なる前記モードに制御されず、同じ前記モードに制御され、保留されている変動ゲームが実行されたときに制御される前記モードが事前に決定されたときには、決定された前記モードを特定可能な情報を示唆又は報知する特定報知が実行され、保留されている変動ゲームが複数ある状況では、保留されている複数の変動ゲームのうち、何れの連続する2の変動ゲームにおいてもそれぞれ異なる前記モードに制御可能であり、前記特定条件は、前記検知手段による検知に応じて成立し得るものであり、前記検知手段には、第1検知手段と、第2検知手段と、があり、前記演出制御手段は、前記特定条件が成立したことにより前記モードを事前に決定するとき、前記第1検知手段の検知に応じて前記特定条件が成立した場合と、前記第2検知手段の検知に応じて前記特定条件が成立した場合とでは、前記第1検知手段及び前記第2検知手段のうち何れの検知手段の検知に応じて前記特定条件が成立したかによって異なる前記モードを決定可能であり、前記モードには、特定モードが含まれ、前記特定モードに制御されているときには、変動ゲームの実行中に、当該変動ゲームにおいて大当り結果が表示されることを特定可能な特定演出を実行可能であり、前記遊技状態には、第1遊技状態と、第2遊技状態と、があり、前記特定モードは、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態の何れにおいても、変動ゲームの実行中に制御可能な前記モードであり、前記特定モードにおいて、前記第1遊技状態であるときと、前記第2遊技状態であるときとでは、変動ゲームの実行中に異なる演出態様の演出を実行可能であり、前記特定演出は、前記第1遊技状態であるとき及び前記第2遊技状態であるときの何れにおいても同じ演出態様で実行されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】パチンコ遊技機を示す斜視図である。
図2】遊技盤を示す正面図である。
図3】振分始動ユニットを示す説明図である。
図4】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図5】変動パターンの種類を示す図である。
図6】特別図柄入力処理を示すフローチャートである。
図7】演出モードの種類を示す図である。
図8】演出モード事前決定処理を示すフローチャートである。
図9】(a)~(d)は、演出モードが事前に決定される一例を示す図である。
図10】(a)~(d)は、演出モードが事前決定される一例を示す図である。
図11】各種の報知が行われる一例を示すタイミングチャートである。
図12】各種の報知が行われる一例を示すタイミングチャートである。
図13】各種の報知が行われる一例を示すタイミングチャートである。
図14】各種の報知が行われる一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0012】
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技場などの島設備に固定するための設置枠12と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠13と、を含んで構成される。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備えている。遊技盤YBは、搭載枠13に搭載されている。遊技盤YBは、その前面側に、遊技球が流下する遊技領域YBaを備えている。遊技盤YBは、正面から見たときの略中央部分に、開口窓YBbを備えている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備えている。発射ハンドルHDは、遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される。
【0013】
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、発光体の発光により各種の演出を実行可能である。以下の説明では、発光体の発光による演出を「発光演出」と示す。なお、本明細書における「発光」には、点灯、点滅、及び消灯を含む。装飾ランプLAは、例えば、搭載枠13や遊技盤YBに設けられる。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、音声の出力により各種の演出を実行可能である。以下の説明では、音声の出力による演出を「音声演出」と示す。なお、本明細書における「音声」には、人や動物の声、効果音、及び楽曲などを含む。スピーカSPは、例えば、搭載枠13に設けられる。
【0014】
パチンコ遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段としての上ボタンUBTと、下ボタンDBTと、左ボタンLBTと、右ボタンRBTと、を備える。上ボタンUBT、下ボタンDBT、左ボタンLBT、及び右ボタンRBTは、押しボタン式である。
【0015】
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置14を備えている。情報表示装置14は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。
【0016】
情報表示装置14は、図柄を変動させて行う変動ゲームとしての特別ゲームを表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部14a及び第2特別図柄表示部14bを備える。特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、後述する大当り抽選の結果を報知するための図柄である。本実施形態において、大当り抽選には、第1大当り抽選と、第2大当り抽選と、があり、特別図柄には、第1大当り抽選の結果を報知するための第1特別図柄と、第2大当り抽選の結果を報知するための第2特別図柄と、がある。第1特別図柄表示部14aは、最終的に第1特別図柄が確定停止表示される特別ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。第2特別図柄表示部14bは、最終的に第2特別図柄が確定停止表示される特別ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。
【0017】
本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、保留条件の成立順に実行される。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が導出され、当該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。
【0018】
情報表示装置14は、特別ゲームの保留数を特定可能な情報を表示する表示部として、第1特別保留表示部14c及び第2特別保留表示部14dを備える。第1特別保留表示部14cは、第1特別ゲームの保留数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部14dは、第2特別ゲームの保留数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、4である。以下の説明では、特別保留数の上限値を「保留上限数」と示す。情報表示装置14は、普通図柄表示部14eを備える。普通図柄表示部14eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り表示結果としての普通当り図柄と、普通はずれ表示結果としての普通はずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、普通抽選にて普通当りに当選すると、普通ゲームにて普通当り図柄が導出され、当該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。情報表示装置14は、普通保留表示部14fを備える。普通保留表示部14fは、普通ゲームの保留数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。
【0019】
パチンコ遊技機10は、演出を実行可能な演出実行手段としての演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な表示領域としての画像表示部GHを有し、当該画像表示部GHに画像を表示させることにより各種の演出を実行可能である。以下の説明では、画像の表示による演出を「表示演出」と示す。画像表示部GHは、例えば、液晶パネルであってもよいし、有機ELパネルなどであってもよい。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBbを介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。
【0020】
なお、本実施形態における演出には、各種の情報を示唆又は報知する所定の報知が含まれる。本実施形態において、各種の情報を遊技者に報知することは、知らせたい情報を明示することなどにより、知らせたい情報を確定的に把握できるようにすることである。一方、本実施形態において、各種の情報を示唆することは、知らせたい情報に関連する情報を伝えることにより、知らせたい情報を連想できるようにすることである。具体的に、本実施形態における示唆と報知には、以下のような例が含まれる。
【0021】
後述のモード報知において、演出モードの種類を特定可能な情報を報知することは、例えば、演出モードの種類を確定的に把握させることであり、例えば、「演出モードMD1A」というように、演出モードの種類を明示する文字列が含まれるモード報知画像MHを画像表示部GHに表示することである。
【0022】
また、後述のモード変化可能状況報知において、「モード決定前抽選に当選可能な状況」を特定可能な情報を示唆することは、モード決定前抽選に当選した後の事象が発生し得ることを簡潔に伝えることであり、具体的には、「モード変化が可能です」という文字列を模した報知画像KKHを画像表示部GHに表示させることである。
【0023】
また、後述のモード決定報知において、「モード決定前抽選に当選したこと」を特定可能な情報を示唆することは、モード決定前抽選に当選したときに発生する事象を簡潔に伝えることであり、具体的には、例えば「モード決定」という報知音声KOをスピーカSPから出力させることである。
【0024】
また、後述のSR演出発展報知において、「特別ゲームの実行中にSR演出が実行されること」を報知することは、特別ゲームの実行中にSR演出が実行されることを確定的に把握させることであり、例えば、「SR1演出発展」又は「SR2演出発展」の文字列を模した発展報知画像SRHを画像表示部GHに表示させることである。
【0025】
本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、それぞれ演出を実行する演出実行手段の一例である。また、演出表示装置EHは、第1演出実行手段の一例であり、スピーカSPは、第2演出実行手段、及び特定の演出実行手段の一例である。なお、演出実行手段は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPの全てを含むことに限らず、これらの中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0026】
演出表示装置EHでは、表示演出の1つとして、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。一例として、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0027】
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは大当りの図柄組合せが導出される。大当りの図柄組合せは、「777」などのように全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでははずれの図柄組合せが導出される。はずれの図柄組合せは、一例として、「778」や「787」などのように少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。
【0028】
演出ゲームでは、リーチ演出が実行され得る。言い換えれば、演出表示装置EHでは、演出の1つとしてリーチ演出を実行可能である。リーチ演出は、演出ゲームにおいて、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを導出させる演出である。リーチは、所定の複数列(本実施形態では左図柄列と右図柄列の2列)の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、残りの図柄列(本実施形態では中図柄列の1列)において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。また、本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。
【0029】
本実施形態のリーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の演出内容を発展させて行う特定リーチ演出としてのスーパーリーチ演出と、がある。また、本実施形態のスーパーリーチ演出には、第1スーパーリーチ演出と、第1スーパーリーチ演出とは、画像表示部GHに表示される画像の種類、スピーカSPから出力される音声の種類及び装飾ランプLAの発光パターンが異なる第2スーパーリーチ演出とがある。即ち、第1スーパーリーチ演出と、第2スーパーリーチ演出とは、それぞれ演出態様が異なるリーチ演出である。本実施形態において、スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出に比して、実行中の特別ゲームにおいて大当り表示結果が導出される期待度が高い演出である。
【0030】
以下の説明では、ノーマルリーチ演出を「NR演出」、第1スーパーリーチ演出を「SR1演出」、第2スーパーリーチ演出を「SR2演出」と示す。また、第1スーパーリーチ演出と第2スーパーリーチ演出と、をまとめて、単に「SR演出」と示す。また、以下の説明では、大当り表示結果が導出される期待度(大当りとなる期待度)を、単に「大当り期待度」と示す。本実施形態における大当り期待度は、特別ゲームが大当りとなる場合とはずれとなる場合の両方の場合における大当り期待度を特定可能な演出の出現率に対する、特別ゲームが大当りとなる場合における当該演出の出現率の割合を計算することにより算出することができる。本実施形態では、特別ゲームで大当り表示結果が導出される場合には、演出ゲームでも大当り表示結果が導出されるため、特別ゲームにおける大当り期待度は、演出ゲームにおける大当り期待度としても把握できる。なお、本実施形態における大当り期待度を特定可能な演出には、後述する特定音声演出、特別発光演出、SR演出発展報知、各種の演出モードに対応して表示される背景画像及び出力される楽曲が含まれる。
【0031】
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBにおいて演出表示装置EHの下方に、振分始動ユニット15を備えている。この振分始動ユニット15は、第1始動入賞口16と第2始動入賞口17とを有しており、入球口15aから入球した遊技球を、第1始動入賞口16と第2始動入賞口17とに交互に振り分けるユニットである。
【0032】
図3に示すように、振分始動ユニット15には、遊技球が入球可能な入球口15aが設けられている。入球口15aは、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。入球口15aに入球した遊技球は、振分始動ユニット15に設けられた球通路15bを流下した後、球通路15bに設けられた振分部材15cによって、第1始動入賞口16と、第2始動入賞口17とに交互に振り分けられる。例えば、振分部材15cは、遊技球を振り分ける毎に、入球口15aに入球した遊技球を第1始動入賞口16及び第2始動入賞口17の一方に振り分ける第1位置と、入球口15aに入球した遊技球を第1始動入賞口16及び第2始動入賞口17の他方に振り分ける第2位置とに変位するように構成されている。
【0033】
パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第1始動入賞センサSE1を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球が第1始動入賞センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。また、本実施形態では、第1始動入賞口16へ遊技球が入球したことを契機として、第1大当り抽選に用いる特別当り乱数が取得される。
【0034】
パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口17へ入球した遊技球を検知する第2始動入賞センサSE2を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球が第2始動入賞センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。また、本実施形態では、第2始動入賞口17へ遊技球が入球したことを契機として、第2大当り抽選に用いる特別当り乱数が取得される。
【0035】
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBにおいて振分始動ユニット15の右方に、遊技領域YBaに開口している第3始動入賞口18を備えている。また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBにおいて、許容状態(開状態)と、規制状態(閉状態)と、に動作が可能な第1可変部材19を備えている。許容状態は、遊技球を第3始動入賞口18へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。規制状態は、遊技球を第3始動入賞口18へ入球させることができない状態である。パチンコ遊技機10は、第1可変部材19を動作させる第1アクチュエータA1を備えている(図4に示す)。第1可変部材19は、普通当り遊技において、許容状態に動作される。
【0036】
また、パチンコ遊技機10は、第3始動入賞口18に入球した遊技球を検知する第3始動入賞センサSE3を備えている(図4に示す)。例えば、第3始動入賞センサSE3は、第3始動入賞口18に入球した遊技球が通過する図示しない通路に設けられている。本実施形態では、遊技球が第3始動入賞センサSE3で検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。また、本実施形態では、第3始動入賞口18へ遊技球が入球したことを契機として、第2大当り抽選に用いる特別当り乱数が取得される。
【0037】
なお、本実施形態において、第1始動入賞センサSE1は、第1検知手段に相当する。また、第2始動入賞センサSE2及び第3始動入賞センサSE3は、第2検知手段に相当する。そして、本実施形態では、第1始動入賞センサSE1の検知に応じて第1特別ゲームの保留条件が成立し得る。また、第2始動入賞センサSE2及び第3始動入賞センサSE3の検知に応じて第2特別ゲームの保留条件が成立し得る。
【0038】
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBにおいて、演出表示装置EHの右下方に、遊技領域YBaに開口している大入賞口20を備えている。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBにおいて、許容状態(開状態)と、規制状態(閉状態)と、に動作が可能な第2可変部材21を備えている。第2可変部材21は、所謂大入賞口扉である。許容状態は、遊技球を大入賞口20へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。規制状態は、遊技球を大入賞口20へ入球させることができない状態である。パチンコ遊技機10は、第2可変部材21を動作させる第2アクチュエータA2を備えている(図3に示す)。第2可変部材21は、大当り遊技において、許容状態に動作される。
【0039】
パチンコ遊技機10は、大入賞口20に入球した遊技球を検知するカウントセンサSE4を備えている(図4に示す)。例えば、カウントセンサSE4は、大入賞口20に入球した遊技球が通過する図示しない通路に設けられている。本実施形態では、遊技球がカウントセンサSE4で検知されると、賞球の払出条件が成立する。
【0040】
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBにおいて、大入賞口20の上方に、遊技球が通過(入球)可能なゲート22を備えている。ゲート22は、ゲート22を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE5を備えている(図4に示す)。本実施形態では、遊技球がゲートセンサSE5で検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る。また、本実施形態では、ゲート22を遊技球が通過したことを契機として、普通抽選に用いる普通当り乱数が取得される。
【0041】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第3始動入賞口18への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
【0042】
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
確変機能が作動すると、確変機能が作動していないときに比して大当り確率が高まる。ここで、大当り確率とは、1回の大当り抽選において大当りに当選する確率である。以下の説明では、確変機能が作動しているときの状態を「高確率状態」と示すとともに、確変機能が作動していないときの状態を「低確率状態」と示す。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0043】
入球補助機能について説明する。
入球補助機能が作動すると、入球補助機能が作動していないときに比して第3始動入賞口18への遊技球の入球率が高まり、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなる。例えば、入球補助機能は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、入球補助機能が作動していないときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通抽選における普通当り確率を、入球補助機能が作動していないときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、入球補助機能が作動していないときには、普通抽選そのものを行わないが、入球補助機能が作動しているときには、所定の当選確率にて普通抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材19の合計開放時間を、入球補助機能が作動していないときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材19の開放回数を、入球補助機能が作動していないときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材19の1回の開放時間を、入球補助機能が作動していないときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0044】
特に、本実施形態では、入球補助機能が作動しているときの第3始動入賞口18への遊技球の入球率が振分始動ユニット15の入球口15aへの遊技球の入球率よりも高くなるように構成されている。このため、本実施形態において、入球補助機能が作動しているときには、主に第3始動入賞口18へ遊技球を入球させて第2特別ゲームを実行させるという遊技性で遊技が行われることとなる。一方で、入球補助機能が作動していないときの第3始動入賞口18への遊技球の入球率は、振分始動ユニット15の入球口15aへの遊技球の入球率よりも低くなるように構成されている。このため、本実施形態において、入球補助機能が作動していないときには、主に振分始動ユニット15の入球口15aへ遊技球を入球させて、第1特別ゲームと、第2特別ゲームとを交互に実行させるという遊技性で遊技が行われることとなる。
【0045】
また、本実施形態の入球補助機能は、次に説明する変動時間短縮機能(以下、時短機能と示す)を伴って作動する。時短機能は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を短くする機能である。時短機能が作動すると、時短機能が作動していないときに比して特別ゲームの変動時間が短くなることで、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。なお、「特別ゲームの変動時間が短くなる」ことには、時短機能が作動しているとき、時短機能が作動していないときに比して、特別ゲームの変動時間が必ず短くなることに限らず、特別ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、特別ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。言い換えると、時短機能が作動しているときは、時短機能が作動していないときに比して、特別ゲームの変動時間が短くなり易くなる。そして、本実施形態の時短機能は、入球補助機能が非作動となることに伴って非作動となる。このため、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。以下の説明では、入球補助機能及び時短機能が作動しているときの状態を「時短状態」と示し、入球補助機能及び時短機能のいずれも作動していないときの状態を「非時短状態」と示す。
【0046】
本実施形態において、遊技状態には、通常状態と有利状態とがある。通常状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動しない遊技状態である。即ち、通常状態は、低確率状態かつ非時短状態である遊技状態である。有利状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動する遊技状態である。即ち、有利状態は、高確率状態かつ時短状態である遊技状態である。有利状態は、大当り確率が通常状態よりも高確率となるとともに、第3始動入賞口18への遊技球の入球率が通常状態よりも高まることから、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。本実施形態において、通常状態は、第1遊技状態に相当し、有利状態は、第2遊技状態に相当する。そして、本実施形態において、有利状態であるときに特別ゲームが実行される変動時間は、通常状態であるときに特別ゲームが実行される変動時間に比して短くなり易い変動時間である。
【0047】
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。即ち、大当り図柄の種類は、大当りの種類でもある。大当り図柄は、1又は複数の種類に分類される。一例として、本実施形態では、特定図柄及び通常図柄の2種類に分類される。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて大当り遊技が付与される。
【0048】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、所定の演出が行われる。本実施形態では、所定の演出として、例えば、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口20を開放するラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって終了される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって、所定の演出が行われる。本実施形態では、所定の演出として、例えば、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
【0049】
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態が制御される。一例として、特定図柄には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、有利状態に制御することが定められている。通常図柄には、大当り遊技の終了後、通常状態に制御することが定められている。
【0050】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主制御基板30を備えている。主制御基板30は、各種の処理を行い、当該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に副制御基板40を備えている。副制御基板40と、主制御基板30とは、主制御基板30から副制御基板40へと一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板40は、主制御基板30から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
【0051】
まず、主制御基板30について詳しく説明する。
主制御基板30は、主制御CPU31と、主制御ROM32と、主制御RAM33と、を備えている。主制御CPU31は、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主制御ROM32は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる判定値などを記憶している。
【0052】
また、主制御ROM32は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから特別ゲームが終了する迄の変動時間を特定可能な情報である。また、変動パターンは、演出ゲームの演出内容の一部又は全部を特定可能な情報であってもよい。例えば、変動パターンは、リーチ演出が実行されるか否かと、実行されるリーチ演出の種類と、を特定可能な情報である。
【0053】
本実施形態の変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を行い、最終的に大当りの演出図柄組み合わせを導出する変動パターンと、SR演出を行い、最終的に大当りの演出図柄組み合わせを導出する変動パターンとがある。はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を行い、最終的にはずれの演出図柄組み合わせを導出する変動パターンと、SR演出を行い、最終的にはずれの演出図柄組み合わせを導出する変動パターンとがある。また、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行わず、最終的にはずれの演出図柄組み合わせを導出する変動パターンがある。
【0054】
ここで、図5を参照して変動パターンについて詳しく説明する。
図5に示すように、本実施形態の変動パターンには、変動パターンHP01~HP08がある。変動パターンHP04,HP06,HP08は、大当り変動パターンとして規定されている。変動パターンHP01~HP03,HP05,HP07は、はずれ変動パターンとしてそれぞれ規定されている。
【0055】
本実施形態において、変動パターンHP01は、通常状態において決定可能なはずれ変動パターンである。変動パターンHP02は、有利状態において決定可能なはずれ変動パターンであり、変動パターンHP01の変動時間を短縮した変動パターンである。
【0056】
変動パターンHP03は、通常状態及び有利状態において決定可能なはずれ変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行い、はずれとなる変動パターンである。一方で、変動パターンHP04は、通常状態及び有利状態において決定可能な大当り変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行い、大当りとなる変動パターンである。
【0057】
変動パターンHP05は、通常状態において決定可能なはずれ変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行った後SR1演出を行い、はずれとなる変動パターンである。一方で、変動パターンHP06は、通常状態において決定可能な大当り変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行った後SR1演出を行い大当りとなる変動パターンである。
【0058】
変動パターンHP07は、有利状態において決定可能なはずれ変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行った後SR2演出を行い、はずれとなる変動パターンである。一方で、変動パターンHP08は、通常状態において決定可能な大当り変動パターンであり、演出ゲームでNR演出を行った後SR2演出を行い、大当りとなる変動パターンである。
【0059】
なお、本実施形態において、NR演出は、通常状態及び有利状態の何れにおいても行われる。また、SR1演出は、通常状態では行われるが、有利状態では行われない。一方、SR2演出は、有利状態では行われるが、通常状態では行われない。つまり、本実施形態において、通常状態であるときと、有利状態であるときとは、特別ゲームの実行中に異なる演出態様の演出を実行可能である。
【0060】
主制御RAM33は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。例えば、主制御RAM33が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、主制御基板30は、図示しない乱数生成回路を備えており、ハードウェア乱数を生成可能に構成されている。例えば、ハードウェア乱数には、特別図柄の大当り抽選に用いる特別当り乱数、普通抽選に用いる普通当り乱数などがある。また、主制御基板30は、主制御CPU31による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。例えば、ソフトウェア乱数には、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などがある。
【0061】
RAMクリアスイッチ34は、後述するバックアップ機能によりバックアップされている主バックアップ情報の初期化を指示する操作を可能に構成された操作手段である。RAMクリアスイッチ34は、押込み操作によってオンになり、押込み操作をしないとオフになる。主制御CPU31は、RAMクリアスイッチ34がオンに操作されたときに出力する操作信号を入力可能である。RAMクリアスイッチ34の操作は、例えば遊技場の管理者や製造時の作業者などによる人的操作である。
【0062】
主制御CPU31と、第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、第3始動入賞センサSE3、カウントセンサSE4、及びゲートセンサSE5とは、接続されている。主制御CPU31は、各センサが遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU31と、情報表示装置14(第1特別図柄表示部14a、第2特別図柄表示部14b、第1特別保留表示部14c、第2特別保留表示部14d、普通図柄表示部14e、普通保留表示部14f)とは、接続されている。主制御CPU31は、情報表示装置14の表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU31と、第1アクチュエータA1及び第2アクチュエータA2とは、接続されている。主制御CPU31は、各アクチュエータの動作を制御可能に構成されている。
【0063】
次に、副制御基板40について説明する。
副制御基板40は、副制御CPU41と、副制御ROM42と、副制御RAM43と、を備えている。副制御CPU41は、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。例えば、副制御CPU41が実行する各種の処理には、演出に関する処理がある。副制御ROM42は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いられる判定値などを記憶している。副制御ROM42は、表示演出に関する表示演出データ、発光演出に関する発光演出データ、及び音声演出に関する音声演出データを記憶している。
【0064】
また、副制御RAM43は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。例えば、副制御RAM43が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板40は、副制御CPU41による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。例えば、ソフトウェア乱数には、所定の抽選に用いられる抽選乱数がある。なお、副制御基板40は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0065】
副制御CPU41と、演出表示装置EHとは、接続されている。副制御CPU41は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。本実施形態において、演出表示装置EHは、副制御基板40から入力した制御信号に基づいて、画像表示部GHの表示内容を制御する図示しない制御部を備えている。なお、演出表示装置EHの制御部は、演出表示装置EHの表示内容を制御するための表示制御基板として、演出表示装置EHとは別体に設けられていてもよい。
【0066】
副制御CPU41と、装飾ランプLAとは、接続されている。副制御CPU41は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41と、スピーカSPとは、接続されている。副制御CPU41は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。なお、本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する副制御CPU41は、演出制御手段に相当する。
【0067】
副制御CPU41と、上ボタンUBT、下ボタンDBT、左ボタンLBT、及び右ボタンRBTとは、接続されている。副制御CPU41は、上ボタンUBT、下ボタンDBT、左ボタンLBT、及び右ボタンRBTの各ボタンからの操作信号を入力可能に構成されている。
【0068】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換するとともに、その変換後の電源電圧を各基板30,40へ供給すべき電源電圧に変換する。
【0069】
電源ユニット60は、バックアップ電源(不図示)を備える。バックアップ電源は、電力供給が遮断された後にも、主制御基板30の主制御RAM33及び副制御基板40の副制御RAM43に対して電力を供給する。主制御RAM33及び副制御RAM43は、バックアップ電源から電力の供給を受けることにより、電力供給が遮断されたときにおける記憶内容を電力供給が遮断された後にも保持可能である。例えば、主制御RAM33及び副制御RAM43は、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にも記憶している情報を保持可能であってもよい。
【0070】
ここで、バックアップ機能について説明する。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10は、バックアップ機能を搭載している。パチンコ遊技機10は、バックアップ機能により、電力供給が遮断された場合でも、主制御RAM33に記憶される遊技制御に関する情報(以下、主バックアップ情報と示す)、及び副制御RAM43に記憶される遊技制御に関する情報(以下、副バックアップ情報と示す)を所定期間保持することが可能である。そして、パチンコ遊技機10は、電力供給が開始されたとき、各バックアップ情報に基づいて復帰可能である。
【0071】
主バックアップ情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報を含む。特別ゲームに関する情報としては、例えば大当り抽選及び普通抽選の結果を特定可能な情報、変動パターンを特定可能な情報、特別ゲームで導出される特別図柄を特定可能な情報などである。大当り遊技に関する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、低確率状態、及び高確率状態の何れであるかを特定可能な情報や非時短状態、及び時短状態の何れであるかを特定可能な情報などである。また、本実施形態では、遊技状態に関する情報として、有利状態における特別ゲームの実行回数を特定可能な情報などがある。
【0072】
また、副バックアップ情報には、副制御RAM43の総保留数フラグに記憶された値、ゲーム中フラグに記憶された特別ゲームの実行中であることを特定可能な情報、SR演出中フラグに記憶されたSR演出の実行中であることを特定可能な情報、及び大当り中フラグに記憶された大当り遊技中であることを特定可能な情報とがある。更に、副バックアップ情報には、副制御RAM43の演出モード情報フラグに記憶された現在制御されている演出モードを特定可能な情報(以下、演出モード情報と示す)がある。演出モードについて、詳しくは後述する。
【0073】
また、所定期間は、バックアップ電源(例えば電気二重層コンデンサ)が放電され、そのバックアップ電源が電力供給不能になるまでの期間である。なお、主制御RAM33及び副制御RAM43に電力供給が行われていない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が停止した後にも各バックアップ情報を保持可能であってもよい。
【0074】
パチンコ遊技機10に電力を供給して起動させると(復電時を含む)、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている主バックアップ情報の初期化を実行するか否かを判定する。具体的に、パチンコ遊技機10に電力を供給して起動させると(復電時を含む)、主制御CPU31は、初期化条件が成立しているか否かを判定する。例えば、主制御CPU31は、図4に示すRAMクリアスイッチ34からの操作信号を入力している場合であって、且つ、主バックアップ情報が正常である場合に初期化条件が成立していると判定する。主バックアップ情報が正常であるか、異常であるかの判定は、例えばバックアップフラグの状態確認と主バックアップ情報のチェックサムの一致確認によって行われる。初期化条件が成立していない場合、主制御CPU31は、主バックアップ情報に基づいて復帰させる処理を実行する。これにより、パチンコ遊技機10は、主制御RAM33の主バックアップ情報に基づいて、電力供給が遮断された際の状態に復帰する。主制御CPU31は、主バックアップ情報に基づいて、電力供給が遮断された際の状態に復帰させる場合、復帰したことを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに設定する。なお、本実施形態において、出力バッファにセットされた制御コマンドは、割り込み処理として実行されるコマンド出力処理において、副制御基板40へと出力される。このとき、主制御CPU31は、復帰時の遊技状態を特定可能なように復帰コマンドを生成する。
【0075】
一方、初期化条件が成立している場合、主制御CPU31は、主バックアップ情報の初期化を実行する。すなわち、主制御CPU31は、初期化条件が成立しているときには、パチンコ遊技機10を初期状態に初期化する。その後、主制御CPU31は、初期化後のバックアップ情報に基づいて起動させる処理を実行する。主制御CPU31は、主バックアップ情報の初期化を実行する場合、主バックアップ情報を初期化したことを特定可能な制御情報(以下、初期化コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
【0076】
次に、パチンコ遊技機10において実行される各種の処理(制御)について説明する。
主制御基板30の主制御CPU31は、主制御プログラムに基づき、所定の制御周期(例えば4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種の処理を実行する。
【0077】
まず、特別図柄入力処理について説明する。
図6に示すように、特別図柄入力処理において、主制御CPU31は、第1始動入賞口16に遊技球が入球したかを判定する(ステップS101)。ステップS101の処理において、主制御CPU31は、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力することによって、第1始動入賞口16に遊技球が入球したと判定する。第1始動入賞口16に遊技球が入球している場合(ステップS101:YES)、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるかを判定する(ステップS102)。第1特別保留数が上限数未満である場合(ステップS102:YES)、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第1特別保留数を1加算して更新する(ステップS103)。このとき、主制御CPU31は、更新後の第1特別保留数を表示するように、第1特別保留表示部14cを制御する。このように、本実施形態では、第1特別保留数が上限数未満である場合に、第1始動入賞口16に遊技球が入球し、入球した遊技球が第1始動入賞センサSE1により検知されることで、第1特別ゲームの保留条件が成立する。
【0078】
次に、主制御CPU31は、主制御基板30内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM33に記憶させる(ステップS104)。例えば、乱数は、大当り乱数、大当り図柄乱数、変動パターン乱数などである。このとき、主制御CPU31は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM33に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、主制御CPU31が特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM33に記憶させることにより、特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。
【0079】
その後、主制御CPU31は、保留条件が成立した第1特別ゲームの内容を、当該第1特別ゲームの開始条件が成立するよりも前に事前判定し、当該事前判定の結果を特定可能な先読みコマンド(事前判定コマンド)を生成して出力バッファにセットする(ステップS105)。
【0080】
ここで、本実施形態における先読みコマンドについて説明する。
本実施形態の先読みコマンドは、大当り抽選に当選するか否か、及び特別ゲームの変動パターンのそれぞれを特定可能な情報である。主制御CPU31は、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる大当り抽選に当選する値であるか否かを事前判定する。即ち、主制御CPU31は、大当り抽選に当選するか否かを事前判定する。そして、主制御CPU31は、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる変動パターン決定抽選により何れの変動パターンを決定する値であるかを事前判定する。即ち、主制御CPU31は、変動パターンの種類を事前判定する。その後、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第1特別保留数、及び第2特別保留数を読み出して特定し、当該特定した第1特別保留数と第2特別保留数の総和(以下、総保留数と示す)と、上述した事前判定の結果とを示す先読みコマンドを生成し、出力バッファにセットする。また、主制御CPU31は、先読みコマンドとは別に、主制御RAM33に記憶されている第1特別保留数を特定可能な保留数コマンドを生成し、出力バッファにセットする。
【0081】
第1始動入賞口16に遊技球が入球していない場合(ステップS101:NO)、第1特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS102:NO)、及びステップS105の処理が終了した場合、主制御CPU31は、第2始動入賞口17に遊技球が入球したかを判定する(ステップS106)。ステップS106の処理において、主制御CPU31は、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力することによって、第2始動入賞口17に遊技球が入球したと判定する。第2始動入賞口17に遊技球が入球している場合(ステップS106:YES)、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるかを判定する(ステップS107)。第2特別保留数が上限数未満である場合(ステップS107:YES)、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第2特別保留数を1加算して更新する(ステップS108)。このとき、主制御CPU31は、更新後の第2特別保留数を表示するように、第2特別保留表示部14dを制御する。このように、本実施形態では、第2特別保留数が上限数未満である場合に、第2始動入賞口17に遊技球が入球し、入球した遊技球が第2始動入賞センサSE2により検知されることで、第2特別ゲームの保留条件が成立する。
【0082】
次に、主制御CPU31は、主制御基板30内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM33に記憶させる(ステップS109)。このとき、主制御CPU31は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM33に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0083】
その後、主制御CPU31は、保留条件が成立した第2特別ゲームの内容を、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するよりも前に事前判定し、当該事前判定の結果と、総保留数とを特定可能な先読みコマンドを生成して出力バッファにセットする(ステップS110)。また、ステップS110の処理において、主制御CPU31は、先読みコマンドとは別に、主制御RAM33に記憶されている第2特別保留数を特定可能な保留数コマンドを生成し、出力バッファにセットする。
【0084】
第2始動入賞口17に遊技球が入球していない場合(ステップS106:NO)、第2特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS107:NO)、及びステップS110の処理が終了した場合、主制御CPU31は、第3始動入賞口18に遊技球が入球したかを判定する(ステップS111)。ステップS111の処理において、主制御CPU31は、第3始動入賞センサSE3から検知信号を入力することによって、第3始動入賞口18に遊技球が入球したと判定する。第3始動入賞口18に遊技球が入球していない場合(ステップS111:NO)、主制御CPU31は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第3始動入賞口18に遊技球が入球している場合(ステップS111:YES)、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるかを判定する(ステップS112)。第2特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS112:NO)、主制御CPU31は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2特別保留数が上限数未満である場合(ステップS112:YES)、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第2特別保留数を1加算して更新する(ステップS113)。このとき、主制御CPU31は、更新後の第2特別保留数を表示するように、第2特別保留表示部14dを制御する。このように、本実施形態では、第2特別保留数が上限数未満である場合に、第3始動入賞口18に遊技球が入球し、入球した遊技球が第3始動入賞センサSE3により検知されることで、第2特別ゲームの保留条件が成立する。
【0085】
次に、主制御CPU31は、主制御基板30内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM33に記憶させる(ステップS114)。このとき、主制御CPU31は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM33に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0086】
その後、主制御CPU31は、保留条件が成立した第2特別ゲームの内容を、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するよりも前に事前判定し、当該事前判定の結果と、総保留数とを特定可能な先読みコマンドを生成して出力バッファにセットする(ステップS115)。また、ステップS115の処理において、主制御CPU31は、先読みコマンドとは別に、主制御RAM33に記憶されている第2特別保留数を特定可能な保留数コマンドを生成し、出力バッファにセットする。ステップS115の処理が終了すると、主制御CPU31は、特別図柄入力処理を終了する。
【0087】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
まず、主制御CPU31は、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。この判定において、主制御CPU31は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に実行条件が成立したと判定する一方で、大当り遊技中、又は特別ゲームの実行中である場合に実行条件が成立していないと判定する。そして、主制御CPU31は、実行条件が成立していない場合、特別図柄開始処理を終了する。
【0088】
一方、実行条件が成立している場合、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている第1特別保留数、及び第2特別保留数を取得し、取得した第1特別保留数、及び第2特別保留数から特定可能な総保留数が0(零)よりも大きいかを判定する。総保留数が0の場合、主制御CPU31は、特別図柄開始処理を終了する。総保留数が0よりも大きい場合、主制御CPU31は、主制御RAMに記憶されている乱数情報の記憶順序に基づいて、最先に記憶された乱数情報に対応する特別ゲームの実行を開始させる。即ち、本実施形態では、特別ゲームの実行条件が成立している場合であって、保留中の特別ゲームのうち最先に保留された特別ゲームを開始させるための開始条件が成立する。これにより、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームと第2特別ゲームとを同時に実行させず、第1特別ゲームと第2特別ゲームとを保留順序にしたがって実行させる。このようにして、本実施形態では、特別ゲームの保留条件が成立した後、開始条件の成立を契機として特別ゲームの実行を開始する。
【0089】
最先に保留された特別ゲームが第1特別ゲームである場合、即ち、第1特別ゲームの開始条件が成立した場合、主制御CPU31は、第1特別保留数を1減算して更新するとともに、減算後の第1特別保留数を表示させるように第1特別保留表示部14cを制御する。また、主制御CPU31は、減算後の第1特別保留数を特定可能な保留数コマンドを生成し、出力バッファにセットする。次に、主制御CPU31は、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM33から取得する。そして、主制御CPU31は、取得した乱数情報から特定される大当り乱数の値を用いて、大当りか否かの大当り判定を行う。なお、大当り判定は、大当りか否かの大当り抽選に相当する。例えば、大当り判定は、乱数の値と大当り判定値とが一致するか否かにより判定してもよい。また例えば、大当り判定は、乱数の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。このとき、主制御CPU31は、現在の確率状態に応じて異なる大当り判定値により大当り判定を行う。
【0090】
大当り判定において大当りと判定した場合、主制御CPU31は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において主制御CPU31は、取得した乱数情報から特定される大当り図柄乱数の値に基づいて、特別図柄の大当り図柄を決定する。この決定した大当り図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御CPU31は、特別図柄の大当り図柄を決定した場合、変動パターン決定抽選を行うことにより、複数種類の大当り変動パターンの中から大当り変動パターンを決定する。一方、大当り判定において大当りと判定しなかった場合、主制御CPU31は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において主制御CPU31は、特別図柄のはずれ図柄を決定する。この決定したはずれ図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御CPU31は、特別図柄のはずれ図柄を決定した場合、変動パターン決定抽選を行うことにより、複数種類のはずれ変動パターンの中からはずれ変動パターンを決定する。
【0091】
一方、最先に保留された特別ゲームが第2特別ゲームである場合、即ち、第2特別ゲームの開始条件が成立した場合、主制御CPU31は、前述した第1特別ゲームに関する制御と同様の制御を第2特別ゲームを対象にして行う。つまり、主制御CPU31は、第2特別保留数の減算、第2特別保留表示部14dの表示内容の制御、保留数コマンドの生成、大当り判定、大当り判定の結果に基づく大当り変動処理又ははずれ変動処理を行う。その後、主制御CPU31は、特別図柄開始処理を終了する。
【0092】
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU31は、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを開始させる。具体的に、主制御CPU31は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように特別図柄表示部14a,14bの表示内容を制御する。また、主制御CPU31は、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を指定する情報(以下、特別図柄指定コマンドと示す)を出力バッファにセットする。また、主制御CPU31は、変動パターンを指定するとともに演出ゲームの開始を指示する情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファにセットする。また、主制御CPU31は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御CPU31は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、特別図柄表示部14a,14bを制御する。また、主制御CPU31は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファにセットする。
【0093】
以上のように、本実施形態において、主制御CPU31は、特別ゲームの開始条件が成立したことを契機として、大当り判定及び変動パターン決定抽選を行うことにより、特別ゲームの内容を決定し、決定した特別ゲームの内容に基づいて特別ゲームの実行を開始させる。
【0094】
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技を付与するための処理である。大当り遊技処理において、主制御CPU31は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、付与する大当り遊技の種類を特定する。そして、主制御CPU31は、特定した種類の大当り遊技を付与する処理を行う。
【0095】
主制御CPU31は、大当りの特別ゲームが終了すると、最初にオープニング時間の計測を開始するとともに、オープニング演出の実行を指示するコマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を生成し、出力バッファにセットする。主制御CPU31は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU31は、ラウンド遊技において大入賞口20が開放されるように、第2アクチュエータA2を制御する。また、主制御CPU31は、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口20を閉鎖させることによりラウンド遊技を終了させる。主制御CPU31は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主制御CPU31は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド演出の実行を指示するコマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を生成し、出力バッファにセットする。そして、主制御CPU31は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するコマンド(以下、エンディングコマンドと示す)を生成し、出力バッファにセットする。主制御CPU31は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
【0096】
次に、主制御CPU31が行う待機状態に制御する処理について説明する。
主制御CPU31は、第1特別保留数と第2特別保留数の何れもが0(零)であって、特別ゲームが実行されていないとき、且つ、大当り遊技が実行されていないとき、待機期間としての待機状態に制御する。つまり、本実施形態における待機状態は、特別ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である。待機状態に制御したとき、主制御CPU31は、制御情報として、待機状態であることを特定可能なデモコマンドを生成し、出力バッファにセットする。このデモコマンドは、待機状態において待機演出を実行させるためのコマンドである。待機演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを例えば演出表示装置EHなどを利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。
【0097】
次に、主制御CPU31が行う遊技状態に関する処理について説明する。
主制御CPU31は、大当り遊技を開始させる際、遊技状態を低確率状態かつ非時短状態である通常状態に制御する。また、主制御CPU31は、大当り遊技を終了させる際、大当りの種類に応じた遊技状態に制御する。例えば、主制御CPU31は、特定図柄に基づく大当り遊技を終了させる場合、遊技状態を高確率状態かつ時短状態である有利状態に制御するとともに、有利状態に制御することを特定可能な有利状態コマンドを生成し、出力バッファにセットする。このとき、主制御CPU31は、予め定めた上限回数の特別ゲームの実行を上限として有利状態に制御する。即ち、主制御CPU31は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が上限回数に達したことを契機として低確率状態かつ非時短状態に制御する。また、主制御CPU31は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が上限回数に達する前に次の大当り遊技が開始される場合、当該次の大当り遊技の開始を契機として通常状態に制御する。また例えば、主制御CPU31は、通常図柄に基づく大当り遊技を終了させる場合、大当り遊技の終了後も通常状態に継続して制御する。
【0098】
遊技状態に関する処理において、主制御CPU31は、低確率状態に制御する場合、低確率状態に制御することを特定可能な情報を、主制御RAM33に記憶されている確率状態フラグに設定する一方、高確率状態に制御する場合、高確率状態に制御することを特定可能な情報を、主制御RAM33に記憶されている確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU31は、非時短状態に制御する場合、非時短状態に制御することを特定可能な情報を、主制御RAM33に記憶されている時短状態フラグに設定する一方、時短状態に制御する場合、時短状態に制御することを特定可能な情報を主制御RAM33に記憶されている時短状態フラグに設定する。
【0099】
また、主制御CPU31は、上限回数を定めた有利状態を付与する場合、上限回数に相当する回数を、有利状態を付与する特別ゲームの残り回数として主制御RAM33に記憶させる。そして、主制御CPU31は、特別ゲームが実行される毎に、主制御RAM33に記憶されている残り回数を1減算する。主制御CPU31は、残り回数が0となった場合、残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って、低確率状態に制御することを特定可能な情報を確率状態フラグに設定するとともに、非時短状態に制御することを特定可能な情報を時短状態フラグに設定する。本実施形態において、遊技状態を制御する主制御CPU31が、遊技状態制御手段に相当する。
【0100】
次に、普通図柄に関して主制御CPU31が行う各種の処理について説明する。
主制御CPU31は、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート22を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート22を通過した場合、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主制御CPU31は、更新後の普通保留数を表示するように、普通保留表示部14fを制御する。また、主制御CPU31は、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファにセットする。次に、主制御CPU31は、主制御基板30内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM33に記憶させる。この場合、主制御CPU31は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように記憶させる。なお、例えば、乱数は、普通抽選に用いる普通当り乱数などである。
【0101】
また、主制御CPU31は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主制御CPU31は、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている普通保留数が1以上であるか否かを判定する。普通保留数が1以上である場合、主制御CPU31は、主制御RAM33に記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主制御CPU31は、更新後の普通保留数が表示されるように、普通保留表示部14fを制御する。また、主制御CPU31は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファにセットする。
【0102】
次に、主制御CPU31は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM33から読み出す。なお、主制御CPU31は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM33から消去する。続いて、主制御CPU31は、読み出した乱数情報に基づいて、普通抽選を行う。主制御CPU31は、読み出した乱数情報から特定可能な普通当り乱数の値と、主制御ROM32に記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通抽選を行う。このとき、主制御CPU31は、入球補助機能が作動しているか否かに応じて異なる普通当り判定値を用いて普通抽選を行う。主制御CPU31は、入球補助機能が作動しているときには、入球補助機能が作動していないときに比して、普通当り確率が高くなるように普通抽選を行う。
【0103】
また、主制御CPU31は、普通ゲームの変動時間を決定する。このとき、主制御CPU31は入球補助機能が作動しているか否かに応じて、普通ゲームの平均変動時間が異なるように制御する。具体的に、主制御CPU31は、入球補助機能が作動しているときには、入球補助機能が作動していないときに比して、普通ゲームの平均変動時間が短くなるように普通ゲームの変動時間を決定する。
【0104】
その後、主制御CPU31は、普通ゲームを実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU31は、普通ゲームを開始させるとともに、決定した変動時間が経過したときに、決定した普通図柄が導出されるように普通図柄表示部14eを制御する。また、主制御CPU31は、普通ゲームを開始させることに伴って、決定した普通図柄の種類と、決定した普通ゲームの変動時間と、を特定可能な制御情報を出力バッファにセットする。また、主制御CPU31は、普通ゲームを終了させることに伴って、普通ゲームの終了を示す制御情報を出力バッファにセットする。
【0105】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10が実行可能な演出には、特定音声演出と、特定音声演出とは異なる特別発光演出と、がある。特定音声演出は、大当りとなる特別ゲームにおいて実行可能な演出であり、実行中の特別ゲームにおいて大当り結果が表示されることが特定可能となる演出である。特定音声演出は、大当りとなる特別ゲームの実行中における所定のタイミングで、所定の告知音がスピーカSPから出力される演出態様で実行される。本実施形態において、特定音声演出は、特定演出に相当する。
【0106】
特別発光演出は、特定音声演出と同様に、大当りとなる特別ゲームにおいて実行可能な演出であり、実行中の特別ゲームにおいて大当り結果が表示されることが特定可能となる演出である。特別発光演出は、大当りとなる特別ゲームの実行中における所定のタイミングで、所定の発光パターンによって装飾ランプLAが発光する演出態様で実行される。
【0107】
本実施形態において、特定音声演出及び特別発光演出は、通常状態であるとき及び有利状態であるときの何れにおいても実行可能である。そして、特定音声演出は、通常状態であるとき及び有利状態であるときの何れにおいても所定の告知音がスピーカSPから出力されるといった、同じ演出態様で実行される。また、特別発光演出は、通常状態であるとき及び有利状態であるときの何れにおいても所定の発光パターンによって装飾ランプLAが発光するといった、同じ演出態様で実行される。
【0108】
また、本実施形態において、特定音声演出及び特別発光演出は、それぞれ実行が制限される演出モードと、実行が制限されない演出モードとが定められている。演出モードについて詳しくは後述する。なお、本実施形態において、特定音声演出及び特別発光演出の実行が制限されないことは、予め定められた出現率で各演出を実行可能であることを意味する。また、本実施形態において特定音声演出及び特別発光演出の実行が制限されることは、各演出の出現率が予め定められた0となることを意味するが、これに限らない。特定音声演出及び特別発光演出の実行が制限されることは、各演出の出現率が0より大きく、且つ各演出の実行が制限されない場合における出現率より低い出現率となることであってもよい。また、特定音声演出及び特別発光演出の実行が制限されることは、各演出の出現率がほぼ0となり、且つ各演出の実行が制限されない場合における出現率より低い出現率となることであってもよい。
【0109】
また、本実施形態では、1回の特別ゲームの実行中に、特定音声演出と、特別発光演出の両方が実行されることはなく、何れか一方の演出が実行され得る。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に搭載されたカスタマイズ機能について説明する。カスタマイズ機能には、音量調整に関するカスタマイズ機能と、特別発光演出の出現率に関するカスタマイズ機能とがある。そして、パチンコ遊技機10では、音量調整に関するカスタマイズ機能によりカスタマイズされた内容が反映されて、音声演出が実行される。また、パチンコ遊技機10では、特別発光演出の出現率に関するカスタマイズ機能によりカスタマイズされた内容が反映されて、特別発光演出が実行される。
【0110】
音量調整に関するカスタマイズ機能について説明する。
本実施形態において、スピーカSPから出力される音声の音量には、予め定められた複数段階の音量があり、カスタマイズされた段階の音量で音声演出を実行させることができる。
【0111】
パチンコ遊技機10は、待機状態中である期間、特別ゲームの実行中である期間、及び大当り遊技中である期間において、右ボタンRBT及び左ボタンLBTを用いた音量の調整操作によって、音声演出を実行する際の音量を特定可能な音量段階を1から10まで、全10段階にわたって調整可能に構成されている。そして、調整された音量段階に基づいて音声演出が実行される。
【0112】
ここで、音量調整に関するカスタマイズ機能を実現するための音量調整処理について説明する。音量調整処理は、副制御CPU41により行われる。なお、副制御CPU41は、所定の周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、音量調整処理を含む、後述の各種の処理を実行する。
【0113】
副制御CPU41は、左ボタンLBTからの操作信号又は右ボタンRBTからの操作信号を入力したか判定する。左ボタンLBTからの操作信号を入力した場合、副制御CPU41は、現在の音量段階を1段階下の音量段階に調整するように副制御RAM43に記憶された音量フラグの値を更新する。なお、副制御CPU41は、副制御RAM43に記憶された音量フラグの値に基づいて現在の音量段階を特定可能である。副制御CPU41は、現在の音量段階が最小段階(音量段階1)である場合には、音量フラグの値を更新しない。右ボタンRBTからの操作信号を入力した場合、副制御CPU41は、現在の音量段階を1段階上の音量段階に調整するように音量フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU41は、現在の音量段階が最大段階(音量段階10)である場合には、音量フラグの値を更新しない。なお、副制御CPU41は、音量フラグの値に基づいて現在の音量段階を特定し、特定した現在の音量段階に基づいて、各種の音声演出を実行させる制御が可能である。
【0114】
次に、特別発光演出の出現率に関するカスタマイズ機能について説明する。
本実施形態において、特別発光演出の出現率には、予め定められた複数の出現率があり、特別発光演出を実行可能な演出モードにおいては、カスタマイズされた出現率に基づいて特別発光演出を実行させることができる。一方、本実施形態では、特定音声演出は、特定音声演出を実行可能な演出モードにおいて予め定められた一定の出現率で実行される。
【0115】
パチンコ遊技機10は、待機状態中である期間、特別ゲームの実行中である期間、及び大当り遊技中である期間において、告知発光演出の出現率をカスタマイズすることが可能である。これらの期間では、上ボタンUBT及び下ボタンDBTを用いた設定操作によって、特別発光演出を実行可能な演出モードにおいて特別発光演出を出現させる出現率を、予め定められた低出現率と、低出現率よりも高い出現率となる高出現率の何れかに設定可能に構成されている。なお、特別発光演出の出現率は、特別発光演出を実行可能な演出モードに制御されているか否かに関係なく、何れの演出モードに制御されている場合においても設定可能である。
【0116】
ここで、特別発光演出に関するカスタマイズ機能を実現するための出現率設定処理について説明する。出現率設定処理は、副制御CPU41により行われる。
副制御CPU41は、上ボタンUBTからの操作信号又は下ボタンDBTからの操作信号を入力したか判定する。上ボタンUBTからの操作信号を入力した場合、副制御CPU41は、特別発光演出の出現率が高出現率に設定されるように副制御RAM43に記憶された出現率フラグの値を更新する。副制御CPU41は、副制御RAM43に記憶された出現率フラグの値に基づいて現在の特別発光演出の出現率を特定可能である。このとき、副制御CPU41は、現在の出現率が高出現率である場合には、出現率フラグの値を更新しない。下ボタンDBTからの操作信号を入力した場合、副制御CPU41は、特別発光演出の出現率が低出現率に設定されるように出現率フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU41は、現在の出現率が低出現率である場合には、出現率フラグの値を更新しない。なお、副制御CPU41は、後述する演出図柄変動処理を実行することにより、特別発光演出を実行可能な演出モードに制御されている場合において、出現率フラグの値に基づいて現在の特別発光演出の出現率を特定し、特定した現在の出現率に基づいて、大当りとなる特別ゲームの実行中に特別発光演出を実行させる制御が可能である。
【0117】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10が備える演出モードの種類について説明する。
パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中である期間、及び待機状態中である期間において、演出モードに制御されるように構成されている。パチンコ遊技機10は、複数種類の演出モードを備えている。演出モードは、特別ゲームが開始するタイミングで複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御可能である。また、演出モードは、変動パターンの種類に関係なく制御され、連続する複数回の特別ゲームに跨り制御可能である。
【0118】
図7に示すように、複数種類の演出モードには、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCH,MDPRがある。演出モードの種類は、演出表示装置EHに表示される背景画像の種類、及びスピーカSPから出力される楽曲の種類に対応している。即ち、本実施形態では、演出表示装置EHに表示される背景画像の種類又はスピーカSPから出力される楽曲の種類により、演出モードの種類を特定可能である。一例として、演出モードMD1Aは、背景画像として第1背景画像が表示される表示演出が行われるとともに、第1楽曲が出力される音声演出が行われる演出モードである。なお、各演出モードに制御されているとき、演出表示装置EHに表示される各演出モードに対応した背景画像は、特別ゲームが開始されたときから表示が開始される。そして、SR演出が行われない場合には特別ゲームが終了するタイミングまで表示される一方で、SR演出が行われる場合には後述のSR演出発展報知が開始するタイミングまで表示される。また、各演出モードに制御されているとき、スピーカSPから出力される各演出モードに対応した楽曲は、特別ゲームが開始されたときから出力が開始される。そして、リーチ演出が行われない場合には特別ゲームが終了するタイミングまで出力される一方で、リーチ演出が行われる場合にはリーチ演出が開始するタイミングまで出力される。
【0119】
図7に示すように、演出モードには、特別発光演出を実行可能な演出モードと、特別発光演出を実行不能な演出モードとがある。一例として、演出モードMD1Cは、特別発光演出を実行可能な演出モードである。一方、演出モードMD1Aは、特別発光演出を実行不能な演出モードである。
【0120】
更に、図7に示すように、演出モードには、特定音声演出を実行可能な演出モードと、特定音声演出を実行不能な演出モードとがある。一例として、演出モードMDPRは、特定音声演出を実行可能な演出モードである。一方、演出モードMD1Aは、特定音声演出を実行不能な演出モードである。
【0121】
このように、本実施形態では、演出モードに制御されたときに、表示される背景画像による表示演出、出力される楽曲による音声演出、特別発光演出、及び特定音声演出といった演出に関して、複数種類の演出モードがある。
【0122】
また、本実施形態では、制御される演出モードの種類により、演出モードに制御されたときに最初に実行される特別ゲームにおける大当り期待度が異なる場合がある。演出モードMD1B,MD1D,MD2B,MD2Dは、演出モードMD1A,MD1C,MD2A,MD2C,MDPRに比して、演出モードに制御されたときに最初に実行される特別ゲームにおける大当り期待度が高い演出モードである。更に、演出モードMDCHは、演出モードMD1B,MD1D,MD2B,MD2Dに比して、演出モードに制御されたときに最初に実行される特別ゲームにおける大当り期待度が高い演出モードである。
【0123】
なお、本実施形態では、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCH,MDPRは、通常状態及び有利状態の何れにおいても制御可能に構成されている。そして、本実施形態では、複数種類の演出モードのうち何れの演出モードに制御されているときであっても、各リーチ演出(NR演出、SR1演出、及びSR2演出)を実行可能である。本実施形態において演出モードMDPRは、特定モードに相当し、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCHは、非特定モードに相当する。
【0124】
次に、本実施形態における演出モードの決定について説明する。
本実施形態では、第1特別保留数が上限数未満である場合に、第1始動入賞口16に遊技球が入球することにより第1特別ゲームの保留条件が成立したとき、保留された第1特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定される。また、第2特別保留数が上限数未満である場合に、第2始動入賞口17に遊技球が入球することにより第2特別ゲームの保留条件が成立したとき、保留された第2特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定される。同様に、第2特別保留数が上限数未満である場合に、第3始動入賞口18に遊技球が入球することにより第2特別ゲームの保留条件が成立したとき、保留された第2特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定される。なお、保留された特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定されるとは、保留された特別ゲームが開始される前に、当該特別ゲームが開始されたときに制御される演出モードが決定されることを意味する。
【0125】
ここで、図8を参照して、演出モードの決定に関連して行われる演出モード事前決定処理について説明する。演出モード事前決定処理は、副制御CPU41により行われる。副制御CPU41は、主制御CPU31から制御信号を入力すると、その制御信号に応じて所定の処理を実行する。本実施形態において副制御CPU41は、演出モード事前決定処理を行うことにより、保留されている特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードを事前に決定することが可能である。なお、特別ゲームが保留されている状況には、特別ゲームの実行中ではないとき、且つ第1特別保留数及び第2特別保留数がそれぞれ0であるときに、特別ゲームの保留条件が成立した後から、特別ゲームの開始条件が成立するまでの状況も含まれる。演出モードを事前に決定する副制御CPU41は、演出制御手段に相当する。
【0126】
図8に示すように、演出モード事前決定処理において、副制御CPU41は、先読みコマンドを入力したかを判定する(ステップS201)。なお、先読みコマンドは、特別ゲームの保留条件が成立したとき(特別ゲームが保留されたとき)に、主制御CPU31から出力されるため、ステップS201の処理を行うことにより、副制御CPU41は、特別ゲームの保留条件が成立したかを特定可能となる。先読みコマンドを入力していない場合(ステップS201:NO)、副制御CPU41は、演出モード事前決定処理を終了する。即ち、副制御CPU41が先読みコマンドを入力していない場合には、演出モードが事前に決定されないことになる。
【0127】
先読みコマンドを入力した場合(ステップS201:YES)、副制御CPU41は、SR演出の実行中であるかを判定する(ステップS202)。なお、副制御CPU41は、演出モード事前決定処理とは別の処理において、SR演出を実行させる特別ゲームが開始されたとき、当該特別ゲームが開始されてから経過した時間を計測する。そして、副制御CPU41は、SR演出を実行させる特別ゲームが開始されてから、SR演出を開始させるまでの時間が経過したタイミングで副制御RAM43のSR演出中フラグに、SR演出の実行中であることを特定可能な情報を記憶させる。その後、副制御CPU41は、SR演出を実行させる特別ゲームが開始されてから、SR演出を終了させるまでの時間が経過したタイミングでSR演出中フラグに記憶させた情報を消去する。つまり、ステップS202において、副制御CPU41は、SR演出中フラグの情報を参照することにより、SR演出の実行中であるかを特定可能となる。
【0128】
また、第1特別保留数を特定可能な保留数コマンド又は第2特別保留数を特定可能な保留数コマンドを入力した場合、副制御CPU41は、保留されている特別ゲームの数を特定可能な保留画像を表示させるための処理を行う。副制御CPU41は、先読みコマンドとは別に入力した第1特別保留数を特定可能な保留数コマンド又は第2特別保留数を特定可能な保留数コマンドに基づいて、保留されている特別ゲームの数を特定可能な保留画像HG(HG1~HG8)を保留されている特別ゲームのそれぞれに各別に対応して表示させるように演出表示装置EHを制御する。更に、副制御CPU41は、先読みコマンドから特定可能な総保留数に基づいて、総保留数を特定可能な値を、副制御RAM43の総保留数フラグに記憶させる。
【0129】
SR演出の実行中ではない場合(ステップS202:NO)、副制御CPU41は、モード決定前抽選処理を実行する(ステップS203)。なお、モード決定前抽選処理は、副制御CPU41が演出モードを事前に決定するにあたり、後述する第1モード抽選処理及び第2モード抽選処理の何れかを行うか否かを決定するモード決定前抽選を実行するための処理である。副制御CPU41は、例えば、副制御基板40内で乱数を生成し、取得した乱数の値と、副制御ROM42に記憶されている判定値とをもとに、モード決定前抽選を行い、抽選結果を副制御RAM43に記憶する。なお、本実施形態では、モード決定前抽選に当選する確率は、一例として1.2分の1が定められているが、これに限らない。
【0130】
モード決定前抽選処理を実行した後、副制御CPU41は、副制御RAM43に記憶したモード決定前抽選の抽選結果を参照することにより、モード決定前抽選に当選したかを判定する(ステップS204)。モード決定前抽選に当選した場合(ステップS204:YES)、副制御CPU41は、保留条件が成立した特別ゲームが第1特別ゲームであるかを判定する(ステップS206)。このとき、副制御CPU41は、第1特別保留数を特定可能な保留数コマンドを入力したかを判定することにより、保留条件が成立した特別ゲームが第1特別ゲームであるかを特定することができる。
【0131】
保留条件が成立した特別ゲームが第1特別ゲームである場合(ステップS206:YES)、副制御CPU41は、第1モード抽選処理を実行することにより、演出モードMD1A~MD1D,MDCH,MDPRのうち何れかの演出モードを決定する(ステップS208)。このとき、副制御CPU41は、演出モードを決定するための第1モード抽選を行い、抽選結果に基づいて、保留条件が成立した第1特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードを決定する。なお、第1モード抽選は、入力した先読みコマンドが、大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドであるかに基づいて実行される。具体的に、入力した先読みコマンドが大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドである場合、副制御CPU41は、演出モードMDCHのほうが、演出モードMD1B,MD1Dよりも決定割合が高くなるように第1モード抽選を実行する。更に、入力した先読みコマンドが大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドである場合、副制御CPU41は、演出モードMD1B,MD1Dのほうが、演出モードMD1A,MD1Cよりも決定割合が高くなるように第1モード抽選を実行する。
【0132】
保留条件が成立した特別ゲームが第1特別ゲームではない場合(ステップS206:NO)、副制御CPU41は、第2モード抽選処理を実行することにより、演出モードMD2A~MD2D,MDCH,MDPRのうち何れかの演出モードを決定する(ステップS207)。このとき、副制御CPU41は、演出モードを決定するための第2モード抽選を行い、抽選結果に基づいて、保留条件が成立した第2特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードを決定する。なお、第2モード抽選は、入力した先読みコマンドが、大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドであるかに基づいて実行される。具体的に、入力した先読みコマンドが大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドである場合、副制御CPU41は、演出モードMDCHのほうが、演出モードMD2B,MD2Dよりも決定割合が高くなるように第2モード抽選を実行する。更に、入力した先読みコマンドが大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドである場合、副制御CPU41は、演出モードMD2B,MD2Dのほうが、演出モードMD2A,MD2Cよりも決定割合が高くなるように第2モード抽選を実行する。
【0133】
ステップS207の処理を終了した場合、及びステップS208の処理を終了した場合、副制御CPU41は、決定報知処理を実行する(ステップS209)。決定報知処理は、特別ゲームの保留条件が成立したとき、モード決定前抽選に当選したことを特定可能なモード決定報知を行わせるために副制御CPU41が実行する処理である。モード決定報知について、詳しくは後述する。
【0134】
SR演出の実行中である場合(ステップS202:YES)、及びモード決定前抽選に当選しなかった場合(ステップS204:NO)、副制御CPU41は、ステップS205の処理を実行する。即ち、副制御CPU41は、保留条件が成立した特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、当該特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードと同じ演出モードを決定する。なお、副制御CPU41は、保留条件が成立した特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードを、副制御RAM43に記憶された最終決定モードフラグを参照することにより特定可能となる。最終決定モードフラグには、副制御CPU41が前回演出モードを事前に決定したときに、決定した演出モードを特定可能な情報が記憶される。
【0135】
ステップS205の処理、及びステップS209の処理を終了した場合、副制御CPU41は、決定した演出モードを特定可能な情報を、副制御RAM43の決定モードフラグに記憶する(ステップS210)。なお、副制御RAM43の決定モードフラグは、保留されている特別ゲームのそれぞれに各別に対応して記憶される。
【0136】
ステップS210の処理を終了した場合、副制御CPU41は、決定した演出モードを特定可能な情報を、副制御RAM43の最終決定モードフラグに記憶させる(ステップS211)。これにより、副制御RAM43の最終決定モードフラグは、演出モードが事前に決定される毎に更新されることになる。
【0137】
ステップS211の処理を終了した場合、副制御CPU41は、モード報知処理を実行する(ステップS212)。モード報知処理は、事前に決定された演出モードを特定可能な情報を報知するモード報知を行わせるために副制御CPU41が実行する処理である。モード報知について、詳しくは後述する。そして、ステップS212の処理を終了した場合、副制御CPU41は、演出モード事前決定処理を終了する。
【0138】
以上のように、演出モード事前決定処理において、副制御CPU41は、演出モードを事前に決定する場合、SR演出の実行中ではないとき、モード決定前抽選を実行する。そして、副制御CPU41は、モード決定前抽選に当選したとき、複数の演出モードのうち何れかの演出モードを決定する。なお、本実施形態では、演出モード事前決定処理においてモード決定前抽選に当選することは、特定条件が成立することに相当する。また、モード決定前抽選は、特別ゲームの先読みコマンドを入力したときに実行され得るものであり、先読みコマンドは、各始動入賞センサSE1~SE3により検知されたときに主制御CPU31から副制御CPU41へと出力される。即ち、モード決定前抽選は、遊技球が第1始動入賞センサSE1により検知されることで第1特別ゲームの保留条件が成立したとき、及び遊技球が第2始動入賞センサSE2又は第3始動入賞センサSE3により検知されることで第2特別ゲームの保留条件が成立したときに実行され得る。つまり、本実施形態において、特定条件は、第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、及び第3始動入賞センサSE3の検知に応じて成立し得るものである。また、本実施形態では、SR演出の実行中には、モード決定前抽選が実行されないため、SR演出の実行中は、第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、及び第3始動入賞センサSE3の検知が行われた場合であっても、特定条件が成立しないことになる。本実施形態において、SR演出の実行中は、所定の状況に相当する。
【0139】
また、本実施形態において、副制御CPU41は、モード決定前抽選に当選したことにより演出モードを事前に決定するとき、保留条件が成立した特別ゲームが第1特別ゲームである場合と、第2特別ゲームである場合とで、決定可能な演出モードの種類が異なる。即ち、副制御CPU41は、モード決定前抽選に当選したことにより、第1始動入賞センサSE1により遊技球が検知されたことに応じて演出モードを事前に決定する場合と、第2始動入賞センサSE2及び第3始動入賞センサSE3により遊技球が検知されたことに応じて演出モードを事前に決定する場合とでは、異なる演出モードを決定可能である。つまり、副制御CPU41は、モード決定前抽選に当選したことにより演出モードを事前に決定するとき、第1始動入賞センサSE1と、第2始動入賞センサSE2及び第3始動入賞センサSE3との検知に応じて演出モードを事前に決定する。
【0140】
ここで、図9を参照して、演出モードが事前に決定される一例について説明する。なお、以下の説明では、特別ゲームについて、保留された順により、1個目の特別ゲーム~8個目の特別ゲームと示す。
【0141】
図9(a)に示すように、1個目の特別ゲームが保留されているとともに、1個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、演出モードMD2Aが事前に決定されている。この状況において、SR演出の実行中ではないとき、新たに第1特別ゲームの保留条件が成立したことにより、2個目の特別ゲームが保留される。このとき、モード決定前抽選が行われ、当該抽選に当選した場合、図9(b)に示すように、2個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、演出モードMD1Aが事前に決定される。このように、本実施形態において、演出モードが事前に決定される場合、モード決定前抽選に当選したときには、保留されている1の特別ゲームは、当該特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードとは異なる演出モードに制御可能である。
【0142】
そして、この状況において、SR演出の実行中ではないとき、新たに第2特別ゲームの保留条件が成立したことにより、3個目の特別ゲームが保留される。そして、モード決定前抽選に当選した場合、図9(c)に示すように、3個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、演出モードMD2Bが事前に決定される。この場合、3個目の特別ゲームが実行されたときには、2個目の特別ゲームが実行されたときに比して、実行される特別ゲームが大当り抽選に当選する大当り期待度が高いことが示唆されることになる。
【0143】
その後、図9(a)~(c)と同様に、SR演出の実行中ではないとき、第1特別ゲームの保留条件と第2特別ゲームの保留条件とが交互に成立し、且つ、それぞれの保留条件が成立したときにモード決定前抽選に当選することで8個目の特別ゲームまで保留される。この場合、本実施形態では、図9(d)に示すように、1~8個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、それぞれ異なる演出モードを事前に決定可能である。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、保留されている特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定されたとき、保留されている特別ゲームが複数ある状況では、保留されている複数の特別ゲームのうち、何れの連続する2の特別ゲームにおいてもそれぞれ異なる演出モードに制御可能である。
【0144】
次に、図10(a)に示すように、1個目の特別ゲームが保留されているとともに、1個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、演出モードMD1Aが事前に決定されている。この状況において、SR演出の実行中ではないとき、新たに第2特別ゲームの保留条件が成立したことにより、2個目の特別ゲームが保留される。そして、モード決定前抽選に当選しなかった場合、図10(b)に示すように、2個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、1個目の特別ゲームにおいて事前に決定された演出モードと同じ演出モードである演出モードMD1Aが事前に決定される。このように、本実施形態において、演出モードが事前に決定される場合、モード決定前抽選に当選しなかったときには、保留されている1の特別ゲームは、当該特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードとは異なる演出モードに制御されず、同じ演出モードに制御される。
【0145】
そして、この状況において、SR演出の実行中ではないとき、新たに第1特別ゲームの保留条件が成立したことにより、3個目の特別ゲームが保留される。そして、モード決定前抽選に当選しなかった場合、図10(c)に示すように、3個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、2個目の特別ゲームにおいて事前に決定された演出モードと同じ演出モードである演出モードMD1Aが事前に決定される。このように、本実施形態では、第1特別ゲームの保留条件が成立した場合と、第2特別ゲームの保留条件が成立した場合との何れにおいても、モード決定前抽選に当選しなかった場合には、保留条件が成立した特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードと同じ演出モードが事前に決定される。
【0146】
また、図10(a)に示す状況において、SR演出の実行中であるとき、新たに第2特別ゲームの保留条件が成立したことにより、2個目の特別ゲームが保留された場合には、モード決定前抽選が実行されない。そして、この場合、図10(d)に示すように、2個目の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、1個目の特別ゲームにおいて事前に決定された演出モードと同じ演出モードである演出モードMD1Aが事前に決定される。このように、SR演出の実行中であるときに特別ゲームの保留条件が成立したときには、モード決定前抽選が実行されず、モード決定前抽選に当選しなかった場合と同様に、保留条件が成立した特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードと同じ演出モードが事前に決定される。
【0147】
次に、演出ゲームを実行するために副制御CPU41が行う演出図柄変動処理について説明する。演出図柄変動処理は、副制御CPU41が行う割り込み処理において、前述の演出モード事前決定処理を行った後に実行される。
【0148】
演出図柄変動処理において、副制御CPU41は、特別図柄指定コマンドを入力すると、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄に基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。副制御CPU41は、特別図柄の大当り図柄が指定された場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。また、副制御CPU41は、特別図柄のはずれ図柄が指定された場合、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に、副制御CPU41は、リーチ演出を実行することを特定可能なはずれ変動パターンが指定された場合、リーチ用のはずれの図柄組み合わせを決定する。本実施形態において、リーチ用のはずれの図柄組み合わせとは、左図柄列と右図柄列との演出図柄が同一であって、中図柄列の演出図柄が異なる演出図柄の組み合わせである。また、副制御CPU41は、リーチ演出を実行しないことを特定可能なはずれ変動パターンが指定された場合、通常はずれ用のはずれの図柄組み合わせを決定する。本実施形態において、通常はずれ用のはずれの図柄組み合わせとは、全列の演出図柄が異なる演出図柄の組み合わせである。
【0149】
また、副制御CPU41は、変動パターン指定コマンドを入力すると、入力した変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、特別ゲームの実行中に実行させる演出を決定する。本実施形態において、特別ゲームの実行中に実行させる演出の決定割合は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて異なっている。そして、副制御CPU41は、決定した演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する。
【0150】
更に、副制御CPU41は、変動パターン指定コマンドを入力すると、副制御RAM43の総保留数フラグに記憶された値を1減算する。また、副制御CPU41は、特別ゲームの実行中であることを特定可能な実行画像JGを表示させるように演出表示装置EHを制御する。更に、減算した総保留数フラグに記憶された値が1以上である場合、総保留数フラグに記憶された値に基づいて保留画像HGの表示を更新させるように演出表示装置EHを制御する。更に、副制御CPU41は、副制御RAM43のゲーム中フラグに、特別ゲーム及び演出ゲームの実行中であることを特定可能な情報を記憶させる。
【0151】
また、副制御CPU41は、演出モードを制御するための処理を行う。副制御CPU41は、副制御RAM43に記憶された、実行する演出ゲームに対応した決定モードフラグを参照することにより、実行する演出ゲームにおいて制御する演出モードを特定する。そして、副制御CPU41は、実行する演出ゲームにおいて特定した演出モードに制御する。このとき、副制御CPU41は、制御している演出モードに応じて演出が実行されるように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する。また、副制御CPU41は、演出モード情報として、制御した演出モードを特定可能な情報を、副制御RAM43に記憶された演出モード情報フラグに記憶させる。
【0152】
また、副制御CPU41は、演出モードMD1C,MD1D,MD2C,MD2Dに制御したかを判定する。演出モードMD1C,MD1D,MD2C,MD2Dに制御した場合、副制御CPU41は、大当りとなる変動パターンの変動パターン指定コマンドを入力したかを判定する。大当りとなる変動パターンの変動パターン指定コマンドを入力した場合、副制御CPU41は、副制御RAM43の出現率フラグに記憶された値に基づいて現在の特別発光演出の出現率を特定し、特定した出現率に基づいて特別ゲームの実行中における所定のタイミングで特別発光演出を実行させるように装飾ランプLAを制御する。一方、演出モードMD1C,MD1D,MD2C,MD2Dに制御しなかった場合、及び大当りとなる変動パターンの変動パターン指定コマンドを入力しなかった場合、副制御CPU41は、特別ゲームの実行中に特別発光演出を実行させないように装飾ランプLAを制御する。
【0153】
更に、副制御CPU41は、演出モードMDPRに制御したかを判定する。演出モードMDPRに制御した場合、副制御CPU41は、大当りとなる変動パターンの変動パターン指定コマンドを入力したかを判定する。大当りとなる変動パターンの変動パターン指定コマンドを入力した場合、副制御CPU41は、予め定められた特定音声演出の出現率に基づいて特別ゲームの実行中における所定のタイミングで特定音声演出を実行させるようにスピーカSPを制御する。一方、演出モードMDPRに制御しなかった場合、及び大当りとなる変動パターンの変動パターン指定コマンドを入力しなかった場合、副制御CPU41は、特別ゲームの実行中に特定音声演出を実行させないように装飾ランプLAを制御する。
【0154】
その後、副制御CPU41は、ゲーム終了コマンドの入力を契機として、演出図柄の組み合わせを導出させるように演出表示装置EHの表示内容を制御することにより、演出ゲームを終了させる。なお、副制御CPU41は、変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として指定された変動パターンから特定される変動時間を計時し、当該変動時間が経過したことを契機に演出ゲームを終了させるようにしてもよい。つまり、副制御CPU41は、主制御基板30からゲーム終了コマンドを入力せずに、演出ゲームの終了を制御してもよい。更に、副制御CPU41は、副制御RAM43のゲーム中フラグに記憶させた情報を消去する。
【0155】
次に、副制御CPU41が行う大当り遊技に関する処理について説明する。
副制御CPU41は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を行わせるように演出表示装置EHを制御する。更に、副制御CPU41は、副制御RAM43の大当り中フラグに、大当り遊技中であることを特定可能な情報を記憶させる。また、副制御CPU41は、ラウンドコマンドが入力されると、ラウンド演出を行わせるように演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU41は、エンディングコマンドが入力されると、エンディング演出を行わせるように演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU41は、エンディング演出の演出時間が終了したタイミングで、副制御RAM43の大当り中フラグに記憶させた大当り遊技中であることを特定可能な情報を消去する。
【0156】
次に、副制御CPU41が行う待機演出に関する処理について説明する。
副制御CPU41は、デモコマンドを入力すると、副制御RAM43の待機中フラグに待機状態であることを特定可能な情報を記憶させ、待機演出を行わせるように演出表示装置EHを制御する。待機演出は、予め定めた演出時間が終了するまでを1回として行われる。そして、待機演出中に終了条件が成立せずに、演出時間が終了した場合は、繰り返し待機演出を実行させる。待機演出の終了条件は、特別ゲームが開始されることである。そして、待機演出の終了条件が成立した場合、副制御CPU41は、副制御RAM43に待機中フラグに記憶させた情報を消去し、待機演出を終了させる。
【0157】
次に、パチンコ遊技機10が実行可能な演出モードに関連する各種の報知について説明する。パチンコ遊技機10が実行可能な演出モードに関連する報知には、モード変化可能状況報知、モード決定報知、及びモード報知がある。
【0158】
最初に、モード変化可能状況報知について説明する。
モード変化可能状況報知は、特別ゲームの保留条件が成立したとき、副制御CPU41が行う演出モード事前決定処理において、モード決定前抽選に当選可能な状況(特定条件が成立可能な状況)であることを特定可能な情報を示唆するものである。
【0159】
具体的に、モード変化可能状況報知は、演出表示装置EHにおける画像表示部GHの上部に、「モード変化が可能です」の文字列を模した報知画像KKHが表示される報知態様で実行される。モード決定前抽選に当選した後には、保留条件が成立した特別ゲームが実行されたときに、当該特別ゲームの1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードとは異なる演出モードに演出モードが変化され得る。このため、本実施形態では、報知画像KKHが表示されることで、モード決定前抽選に当選した後の事象(モード変化)が発生し得ることが簡潔に伝えられることになる。本実施形態において、モード変化可能状況報知は、所定報知に相当する。
【0160】
モード変化可能状況報知は、待機状態中である期間、特別ゲームの実行中におけるSR演出が実行されていない期間であって第1特別保留数及び第2特別保留数がともに上限数未満である期間、及び大当り遊技の実行中であって第1特別保留数及び第2特別保留数がともに上限数未満である期間において実行される。
【0161】
次に、モード決定報知について説明する。
モード決定報知は、特別ゲームの保留条件が成立したとき、副制御CPU41が行う演出モード事前決定処理において、モード決定前抽選に当選した(特定条件が成立した)ことを特定可能な情報を示唆するものである。
【0162】
具体的に、モード決定報知は、スピーカSPにより「モード決定」という報知音声KOが出力される報知態様で実行される。モード決定前抽選に当選したときには、複数の演出モードから何れかの演出モードが抽選により決定される。このため、本実施形態では、報知音声KOが出力されることで、モード決定前抽選に当選したときに発生する事象が簡潔に伝えられることになる。本実施形態において、モード決定報知は、特殊報知に相当する。
【0163】
モード決定報知は、副制御CPU41が行う演出モード事前決定処理においてモード決定前抽選に当選した場合に、図8に示すステップS209の処理で実行される。つまり、モード決定報知は、第1モード抽選又は第2モード抽選により演出モードが決定されたタイミングで実行される。なお、報知音声KOは、出力が開始された後、予め定められた出力時間(特定時間)が経過するまで出力される。即ち、本実施形態におけるモード決定報知は、当該報知が開始された後、特定時間が経過した場合に終了する報知である。
【0164】
次に、モード報知について説明する。
モード報知は、実行中の特別ゲーム、及び保留されている特別ゲームにおける事前に決定された演出モードを特定可能な情報を報知するものである。モード報知では、保留条件が成立した特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定されたとき、事前に決定された演出モードを特定可能な情報が保留条件が成立した特別ゲームの各別に対応して報知される。そして、本実施形態では、事前に決定された演出モードを特定可能な情報として、事前に決定された演出モードの種類、及び事前に決定された演出モードにおいて出力される楽曲の種類が報知される。
【0165】
具体的に、モード報知は、演出表示装置EHにより、当該モード報知に対応した特別ゲームの実行画像JG又は保留画像HGが表示される領域の上部の領域に、実行画像JG又は保留画像HGに対応するようにモード報知画像MH(MH0~MH8)が表示される報知態様で実行される。なお、モード報知画像MHでは、事前に決定された演出モードの種類及び当該演出モードにおいて出力される楽曲の種類が文字列により報知される。なお、事前に決定された演出モードにおいて出力される楽曲の種類は、事前に決定された演出モードに制御されたときに実行される特別ゲームにおける演出内容に関する情報である。即ち、本実施形態では、モード報知が実行されることにより、決定された演出モードを特定可能な情報が報知される。そして、決定された演出モードを特定可能な情報には、当該演出モードに制御されたときに実行される特別ゲームにおける演出内容に関する情報が含まれている。本実施形態においてモード報知は、特定報知に相当する。
【0166】
モード報知は、副制御CPU41が行う演出モード事前決定処理において、保留条件が成立した特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定されたときに、ステップS212の処理で実行される。なお、モード報知は、当該モード報知の対象となる特別ゲームの保留条件が成立したことにより、副制御CPU41が先読みコマンドを入力したタイミングから予め定めた時間が経過したタイミングで開始される。先読みコマンドを入力したタイミングから予め定めた時間が経過したタイミングとしては、モード決定報知が行われる場合において、当該モード決定報知が開始されるタイミングより後のタイミングが規定されている。これにより、本実施形態では、モード決定報知が行われる場合、モード報知は、モード決定報知が開始されるタイミングよりも後のタイミングに開始される。これにより、本実施形態では、演出モードが抽選により事前に決定された場合には、モード決定前抽選に当選したことが示唆された後に、決定された演出モードを特定可能な情報が報知されることになる。そして、モード報知は、当該モード報知の対象となる特別ゲームが開始された後にも継続して実行されるとともに、当該モード報知の対象となる特別ゲームが終了するタイミングにおいて終了する。
【0167】
なお、本実施形態では、モード報知を実行可能な期間であっても、後述するSR演出発展報知の実行中、SR演出の実行中、及び大当り遊技の実行中は、モード報知が制限されることにより、モード報知画像MHが表示されないように構成されている。
【0168】
次に、パチンコ遊技機10が実行可能なその他の報知について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に、NR演出の演出内容を発展させてSR演出が実行される場合、NR演出の終了後からSR演出が開始されるまでの期間において、SR演出発展報知が実行される。なお、SR演出発展報知では、実行中の特別ゲームにおける演出に関する情報として、特別ゲームの実行中にSR演出が実行されることが報知される。そして、SR演出発展報知は、実行されるSR演出の種類により、演出表示装置EHに「SR1演出発展」又は「SR2演出発展」の文字列を模した発展報知画像SRHが表示される報知態様で実行される。SR演出は、NR演出に比して、実行中の特別ゲームが大当り抽選に当選する大当り期待度が高い演出であることから、SR演出発展報知では、実行中の特別ゲームが大当りとなるかが間接的に示唆される。そして、本実施形態では、特別ゲームが実行されているとき、制御されている演出モードが何れの演出モードであっても、特別ゲームの実行中においてSR演出が実行される場合には、SR演出発展報知が実行される。本実施形態においてSR演出発展報知は、特別報知に相当する。
【0169】
ここで、副制御CPU41が各種の報知を行うための処理について説明する。
最初に、副制御CPU41がモード変化可能状況報知を行うためのモード変化可能状況報知処理について説明する。モード変化可能状況報知処理において、副制御CPU41は、副制御RAM43の待機中フラグを参照することにより、待機状態中であるかを判定する。また、副制御CPU41は、副制御RAM43のゲーム中フラグ、総保留数フラグ、及びSR演出中フラグを参照することにより、特別ゲームの実行中にSR演出が実行されていない状況であり、且つ総保留数が上限数未満であるかを判定する。更に、副制御CPU41は、副制御RAM43の大当り中フラグ及び総保留数フラグを参照することにより、大当り遊技の実行中であり、且つ総保留数が上限数未満であるかを判定する。
【0170】
待機状態中である場合、特別ゲームの実行中にSR演出が実行されていない状況であり、且つ総保留数が上限数未満である場合、及び大当り遊技の実行中であり、且つ総保留数が上限数未満である場合、副制御CPU41は、画像表示部GHに報知画像KKHを表示させるように演出表示装置EHを制御する。
【0171】
次に、副制御CPU41がモード決定報知を行うための決定報知処理について説明する。なお、決定報知処理は、図8におけるステップS209において副制御CPU41により行われる。決定報知処理において、副制御CPU41は、報知音声KOを出力させるようにスピーカSPを制御する。また、副制御CPU41は、報知音声KOの出力を開始させてから経過した時間を計測する。そして、副制御CPU41は、報知音声KOの出力を開始させてから予め定められた出力時間が経過したタイミングで、報知音声KOの出力を終了させるようにスピーカSPを制御する。
【0172】
次に、副制御CPU41がモード報知を行うためのモード報知処理について説明する。なお、モード報知処理は、図8におけるステップS212において副制御CPU41により行われる。モード報知処理において、副制御CPU41は、モード報知の対象となる特別ゲームの先読みコマンドを入力したタイミングから経過した時間を計測する。そして、副制御CPU41は、先読みコマンドを入力したタイミングから予め定められた時間が経過したタイミングで、画像表示部GHにおけるモード報知の対象となる特別ゲームの実行画像JG又は保留画像HGを表示させる領域の上部の領域に、モード報知画像MHを表示させるように演出表示装置EHを制御する。
【0173】
また、副制御CPU41は、演出図柄変動処理において、ゲーム終了コマンドを入力した場合、実行画像JGを表示させる領域の上部の領域に表示されたモード報知画像MHの表示を終了させるように演出表示装置EHを制御する。これにより、モード報知の対象となる特別ゲームが終了するタイミングでモード報知が終了することになる。
【0174】
次に、副制御CPU41がSR演出発展報知を行うためのSR演出発展報知処理について説明する。SR演出発展報知処理において、副制御CPU41は、SR演出が実行される変動パターンHP05~HP08を特定可能な変動パターン指定コマンドを入力したかを判定する。変動パターンHP05~HP08を特定可能な変動パターン指定コマンドを入力しなかった場合、副制御CPU41は、SR演出発展報知処理を終了する。一方、変動パターンHP05~HP08を特定可能な変動パターン指定コマンドを入力した場合、副制御CPU41は、演出ゲームを開始させてから経過した時間を計測する。そして、副制御CPU41は、演出ゲームを開始させてから、NR演出を終了させるまでの時間が経過したタイミングで発展報知画像SRHの表示を開始させるように演出表示装置EHを制御する。その後、副制御CPU41は、演出ゲームを開始させてからSR演出を開始させるまでの時間が経過したタイミングで発展報知画像SRHの表示を終了させるように演出表示装置EHを制御する。また、発展報知画像SRHを表示させるとき、モード報知画像MH、実行画像JG、及び保留画像HGが表示されている場合、副制御CPU41は、発展報知画像SRHを表示させる期間においてモード報知画像MH、実行画像JG、及び保留画像HGを表示させないように演出表示装置EHを制御する。なお、副制御CPU41は、SR演出発展報知処理とは別の処理を行うことにより、SR演出の実行中及び大当り遊技の実行中においても、モード報知画像MH、実行画像JG、及び保留画像HGが表示されている場合には、これらを表示させないように演出表示装置EHを制御する。
【0175】
次に、パチンコ遊技機10への電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合の演出モードの制御について説明する。
本実施形態では、パチンコ遊技機10の電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合、電力供給が遮断される前に制御されていた演出モードにより、電力供給が再開されたときに制御される演出モードが予め定められている。具体的に、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCHに制御されている場合において、パチンコ遊技機10への電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには、主バックアップ情報の初期化が行われたか否かに関係なく、演出モードMDPRに制御される。一方、演出モードMDPRに制御されている場合において、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには、主バックアップ情報の初期化が行われたか否かに関係なく、電力供給が再開されたときにも演出モードMDPRに制御される。このように、パチンコ遊技機10では、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたとき、電力供給が遮断される前に制御されていた演出モードにより、電力供給が遮断される前と異なる演出モードに制御される場合と、電力供給が遮断される前と同じ演出モードに制御される場合と、がある。
【0176】
また、本実施形態では、保留されている特別ゲームがある状況において電力供給が遮断された場合、電力供給が再開されたときに主バックアップ情報の初期化が行われなかった場合には、電力供給が再開された後に保留されている特別ゲームが実行されたときにも演出モードMDPRに制御されるように構成されている。
【0177】
ここで、電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に副制御CPU41が行う処理について説明する。
副制御CPU41は、初期化コマンド及び復帰コマンドを入力したかを判定する。初期化コマンド及び復帰コマンドのうち何れかのコマンドを入力した場合、副制御CPU41は、副制御RAM43の演出モード情報フラグに記憶された演出モード情報を参照する。なお、演出モード情報は、副バックアップ情報であるため、副制御CPU41は、演出モード情報を参照することで、電力供給が遮断される前に制御されていた演出モードを特定することができる。そして、副制御CPU41は、特定した演出モードが、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCHのうち何れかである場合、演出モードMDPRに制御する。また、副制御CPU41は、特定した演出モードが、演出モードMDPRである場合も、演出モードMDPRに制御する。更に、副制御CPU41は、演出モード情報フラグに、演出モードMDPRを特定可能な情報を記憶させる。
【0178】
また、副制御CPU41は、初期化コマンドを入力した場合、副制御RAM43の保留数フラグに保留数が0であることを特定可能な値を記憶させる。更に、副制御CPU41は、初期化コマンドを入力した場合、副制御RAM43のゲーム中フラグ、SR演出中フラグ、及び大当り中フラグに記憶された情報を消去する。一方、復帰コマンドを入力した場合、副制御CPU41は、保留数フラグにバックアップされた値、演出モード情報フラグ、ゲーム中フラグ、SR演出中フラグ、及び大当り中フラグに記憶された情報を維持する。そして、副制御CPU41は、この処理とは別にモード変化可能状況報知処理を実行することにより、電力供給が開始されたタイミングで、モード変化可能状況報知を実行できるように演出表示装置EHを制御する。更に、復帰コマンドを入力した場合、副制御CPU41は、副制御RAM43の保留数フラグを参照することにより電力供給が遮断されたときの特別ゲームの保留数を特定する。そして、副制御CPU41は、変動パターン指定コマンドを入力した回数の計数を開始して、特定した保留数に1を加算した回数の変動パターン指定コマンドを入力したタイミングまで、演出モードMDPRに制御する。
【0179】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10において、各種の報知が行われる具体例について説明する。
最初に、図11を参照して、特別ゲームの実行中であって、保留されている特別ゲームがない状況において、特別ゲームの保留条件が成立した場合に各種の報知が実行される一例について説明する。
【0180】
図11に示すように、時点T01~時点T02の期間において、保留されている特別ゲームがない状況で特別ゲームTG0が実行されている。このとき、特別ゲームTG0に対応した実行画像JGが画像表示部GHに表示されており、実行画像JGが表示されている領域の上部の領域に、特別ゲームTG0に対応したモード報知としてモード報知画像MH0が表示されている。モード報知画像MH0では、事前に決定された演出モードの種類が「MD2A」の文字列により報知されるとともに、演出モードMD2Aにおいて出力される楽曲の種類が「第5楽曲」の文字列により報知される。なお、図11図14に示すモード報知画像MH0~MH8においては、事前に決定された演出モードの種類を報知する文字列は図示するが、事前に決定された演出モードにおいて出力される楽曲の種類を報知する文字列の図示は省略する。また、このとき、特別ゲームの実行中であり、且つ総保留数が上限数未満であることから、モード変化可能状況報知が行われる。このとき、報知画像KKHが画像表示部GHの上部に表示される。
【0181】
そして、時点T02において第1特別ゲームである特別ゲームTG1の保留条件が成立する。このとき、特別ゲームTG1が保留されていることを示す1個目の保留画像HG1が画像表示部GHに表示される。そして、副制御CPU41により行われるモード決定前抽選に当選するとともに、特別ゲームTG1が実行されたときに制御される演出モードとして、演出モードMD1Aが事前に決定される。この場合、時点T02において、演出モードMD1Aが決定されたことによるモード決定報知が開始される。即ち、スピーカSPから報知音声KOの出力が開始される。このとき、報知音声KOは、出力が開始された後、予め定められた出力時間が経過した時点T04まで継続して出力される。
【0182】
その後、特別ゲームTG1の保留条件が成立したタイミングから予め定めた時間が経過した時点T03において、特別ゲームTG1を対象としたモード報知が開始される。このとき、保留画像HG1が表示されている領域の上部の領域に、モード報知画像MH1が表示される。モード報知画像MH1では、事前に決定された演出モードの種類が「MD1A」の文字列により報知されるとともに、演出モードMD1Aにおいて出力される楽曲の種類が「第1楽曲」の文字列により報知される。
【0183】
その後、時点T05において特別ゲームTG0が終了するとともに、特別ゲームTG1が開始されることで、演出モードMD1Aに制御される。このとき、モード報知画像MH1は、特別ゲームTG1の実行画像JGが表示される領域の上部の領域に移動するとともに継続して表示される。このように、本実施形態では、モード報知の対象となる特別ゲームが開始される前にモード報知が開始されていた場合には、モード報知の対象となる特別ゲームが開始された後にも継続してモード報知が実行される。
【0184】
また、特別ゲームTG1の実行中における時点T06において第2特別ゲームである特別ゲームTG2の保留条件が成立する。このとき、特別ゲームTG2が保留されていることを示す1個目の保留画像HG1が画像表示部GHに表示される。このとき、副制御CPU41により行われるモード決定前抽選に当選せずに、特別ゲームTG2が実行されたときに制御される演出モードとして、特別ゲームTG2の1つ前に実行される特別ゲームTG1において制御される演出モードと同じ演出モードMD1Aが事前に決定される。この場合、モード決定前抽選に当選しなかったことから、時点T06において演出モードMD1Aが事前に決定されたことによるモード決定報知は実行されない。
【0185】
その後、特別ゲームTG2の保留条件が成立したタイミングから予め定めた時間が経過した時点T07において、特別ゲームTG2を対象としたモード報知が開始される。このとき、保留画像HG1が表示されている領域の上部の領域に、モード報知画像MH2が表示される。モード報知画像MH2では、事前に決定された演出モードの種類が「MD1A」の文字列により報知されるとともに、演出モードMD1Aにおいて出力される楽曲の種類が「第1楽曲」の文字列により報知される。なお、本実施形態においてモード報知は、複数の演出モードのうち何れの演出モードに制御されている場合であっても、事前に決定された演出モードの種類及び事前に決定された演出モードにおいて出力される楽曲の種類を文字列により報知するモード報知画像MHを画像表示部GHに表示する報知態様で実行される。即ち、本実施形態においてモード報知は、複数の演出モードのうち何れの演出モードに制御されている場合であっても同じ報知態様で実行される。
【0186】
その後、時点T08において特別ゲームTG1が終了するとともに、特別ゲームTG2が開始される。このとき、演出モードMD1Aに継続して制御される。また、時点T08において、特別ゲームTG1のモード報知が終了する一方で、特別ゲームTG2のモード報知は継続する。
【0187】
このように、本実施形態では、保留されている特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定されたときには、複数の演出モードから何れかの演出モードが抽選により事前に決定されたことを示唆するモード決定報知を実行可能である。そして、演出モードが事前に決定されたときには、決定された演出モードを特定可能な情報を報知するモード報知が実行される。
【0188】
次に、図12を参照して、特別ゲームの実行中であって、保留されている特別ゲームが7つある状況において、特別ゲームの保留条件が成立した場合に各種の報知が実行される一例について説明する。
【0189】
図12に示すように、時点T11~時点T12の期間において、保留されている特別ゲームが7つある状況で特別ゲームTG0が実行されている。このとき、特別ゲームTG0に対応した実行画像JG及びモード報知画像MH0が画像表示部GHに表示されている。また、保留されている1個目~7個目の特別ゲームTG0~TG7に対応した保留画像HG1~HG7及びモード報知画像MH1~MH7が画像表示部GHに表示されている。また、このとき、特別ゲームの実行中であり、且つ総保留数が上限数未満であることから、モード変化可能状況報知が行われる。
【0190】
そして、時点T12において、保留される8個目の特別ゲームとして、特別ゲームTG8の保留条件が成立する。このとき、特別ゲームTG8が保留されていることを示す8個目の保留画像HG8が画像表示部GHに表示される。そして、副制御CPU41により行われるモード決定前抽選に当選するとともに、特別ゲームTG8が実行されたときに制御される演出モードとして、演出モードMDPRが事前に決定される。この場合、時点T12において、演出モードMDPRが決定されたことによるモード決定報知が開始される。また、このとき、特別ゲームの総保留数が上限数に到達したことから、モード変化可能状況報知が終了する。即ち、報知画像KKHが画像表示部GHから消去される。
【0191】
その後、特別ゲームTG8の保留条件が成立したタイミングから予め定めた時間が経過した時点T13において、特別ゲームTG8を対象としたモード報知が開始される。このとき、保留画像HG8が表示されている領域の上部の領域に、モード報知画像MH8が表示される。
【0192】
その後、時点T14において特別ゲームTG0が終了するとともに、特別ゲームTG1が開始される。このとき、特別ゲームの総保留数が再び上限数未満となるため、モード変化可能状況報知が再開される。
【0193】
次に、図13を参照して、通常状態における特別ゲームの実行中にSR演出が実行された後、大当りとなり、大当り遊技の終了後に有利状態に制御される場合に各種の報知が実行される一例について説明する。なお、時点T21~時点T24までは、図11における説明と同様であるため、説明を省略する。
【0194】
図13に示すように、特別ゲームTG0の実行中に、演出ゲームにおいてリーチが形成されることにより、時点T24~時点T25の期間においてNR演出が実行される。本実施形態では、NR演出の実行中にもモード変化可能状況報知を実行可能である。即ち、NR演出の実行中であっても、特別ゲームの総保留数が上限数未満であるときには、報知画像KKHが画像表示部GHに表示される。また、本実施形態では、NR演出の実行中にもモード決定報知を実行可能である。即ち、モード決定報知が実行されるときには、NR演出の実行中であっても、スピーカSPから報知音声KOが出力される。更に、本実施形態では、NR演出の実行中にもモード報知を実行可能である。そして、この一例のように、モード報知の実行中にNR演出が開始される場合があり、このとき、NR演出が開始した後にもモード報知画像MH0,MH1が画像表示部GHに継続して表示される。
【0195】
その後、時点T25においてNR演出が終了し、SR演出発展報知が開始される。このとき、画像表示部GHに発展報知画像SRHが表示される。本実施形態では、SR演出発展報知の実行中にもモード変化可能状況報知を実行可能である。即ち、SR演出発展報知の実行中であっても、特別ゲームの総保留数が上限数未満であるときには、報知画像KKHが画像表示部GHに表示される。なお、本実施形態では、時点T25のように、モード報知の実行中にSR演出発展報知が開始される場合があるが、SR演出発展報知が実行される状況、SR演出が実行される状況、及び大当り遊技が実行される状況においては、モード報知が制限されるように構成されている。そして、本実施形態では、モード報知が制限される場合には、モード報知画像MHが表示されないように構成されている。なお、モード報知が制限されることは、モード報知画像MHが表示されなくなることに限らず、モード報知画像MHが表示されている状況において、SR演出発展報知、SR演出、及び大当り遊技中の演出が実行されることにより、モード報知画像MHの一部又は全部が視認できなくなるように構成されていてもよい。また、本実施形態では、モード報知が制限されるときには、保留画像HGの表示も制限されるように構成されている。
【0196】
時点T26において、保留される2個目の特別ゲームとして、特別ゲームTG2の保留条件が成立する。そして、副制御CPU41により行われるモード決定前抽選に当選するとともに、特別ゲームTG2が実行されたときに制御される演出モードとして、演出モードMD2Cが事前に決定される。なお、本実施形態では、SR演出発展報知の実行中及びSR演出の実行中にもモード決定報知を実行可能である。このため、時点T26において、演出モードMD2Cが決定されたことによるモード決定報知が開始される。そして、時点T28において、モード決定報知の実行中にSR演出が開始された場合であっても、モード決定報知が開始されてから予め定めた時間が経過していない場合には、モード決定報知が継続して実行される。
【0197】
また、時点T28~時点T29において、SR1演出が実行される。なお、本実施形態では、SR演出の実行中は、副制御CPU41が行う演出モード事前決定処理において、モード決定前抽選が実行されない。このため、本実施形態では、SR演出が実行される期間においては、モード変化可能状況報知が行われない。即ち、SR演出の実行中は、画像表示部GHに報知画像KKHが表示されないことになる。
【0198】
そして、時点T29においてSR演出が終了するとともに大当り遊技が開始されると、モード変化可能状況報知が開始される。また、時点T30において大当り遊技が終了するとともに有利状態となり、特別ゲームTG1が開始される。このとき、大当り遊技が終了したことにより、モード報知が制限されなくなる。即ち、画像表示部GHに特別ゲームTG1のモード報知画像MH1及び特別ゲームTG2のモード報知画像MH2が表示されるとともに特別ゲームTG1の実行画像JG及び特別ゲームTG2の保留画像HG1も表示されることになる。なお、本実施形態においてモード報知は、通常状態及び有利状態の何れの状態であるときにおいても、事前に決定された演出モードの種類及び事前に決定された演出モードにおいて出力される楽曲の種類を文字列により報知するモード報知画像MHを画像表示部GHに表示する報知態様で実行される。即ち、本実施形態においてモード報知は、通常状態及び有利状態の何れの状態であるときにおいても同じ報知態様で実行される。
【0199】
次に、図14を参照して、特別ゲームの実行中に電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に各種の報知が実行される一例について説明する。
図14に示すように、時点T31~T32において、特別ゲームTG0の実行中に演出モードMD2Aに制御されており、モード変化可能状況報知及び特別ゲームTG0及び特別ゲームTG1のモード報知が実行されている。そして、時点T32において、パチンコ遊技機10への電力供給が遮断され、その後、時点T33において、パチンコ遊技機10への電力供給が再開されるとともに、主バックアップ情報が初期化されなかったとする。このとき、実行中の特別ゲームTG0においては、演出モードMDPRに制御される。
【0200】
また、本実施形態では、パチンコ遊技機10への電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには、電力供給が遮断される前にモード報知が実行されていた場合であっても、主バックアップ情報が初期化されたか否かに関係なく、モード報知は実行されない。即ち、電力供給が遮断される前にモード報知画像MHが表示されていた場合であっても、電力供給が再開されたときには、モード報知画像MHは表示されない。なお、電力供給が再開されたとき、実行中の特別ゲーム及び保留されている特別ゲームがある場合でも、実行画像JG及び保留画像HGは表示されない。そして、この場合、次に特別ゲームの保留条件が成立したタイミングで、実行画像JG及び保留画像HGが表示される。また、保留条件が成立したタイミングから予め定められた時間が経過したタイミングで、モード報知が実行されることにより、保留条件が成立した特別ゲームにおけるモード報知画像MHが表示される。このとき、電力供給が遮断される前に表示されていたモード報知画像MH0,MH1は表示されない。
【0201】
また、本実施形態では、電力供給が遮断された後、電力供給が再開された場合に、主バックアップ情報が初期化されたときには、電力供給が再開されたタイミングでモード変化可能状況報知が開始される。一方、主バックアップ情報が初期化されなかったとき、電力供給が遮断されたタイミングでモード変化可能状況報知が実行されていた場合には、電力供給が再開されたタイミングでモード変化可能状況報知が開始される。また、主バックアップ情報が初期化されなかったとき、電力供給が遮断されたタイミングでモード変化可能状況報知が実行されていなかった場合には、電力供給が再開されたタイミングでもモード変化可能状況報知が行われないように構成されている。
【0202】
本実施形態の効果について説明する。
(1)保留されている特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードを事前に決定可能であり、モード決定前抽選に当選したときに複数の演出モードのうち何れかの演出モードが決定されるため、モード決定前抽選に当選したか否かと、モード決定前抽選に当選したときに決定される演出モードに注目させることができる。
【0203】
そして、保留されている特別ゲームが複数ある状況では、特別ゲームが実行される毎に異なる演出モードによる演出を楽しませることができるため、特別ゲームにおける演出が単調になることを抑制することができる。また、特別ゲームが実行される毎に異なる演出モードに制御される場合のように、連続する複数の特別ゲームにおいて高い頻度で制御される演出モードが変化するときであっても、演出モードが事前に決定されたときにモード報知が行われるため、変化する演出モードの種類を、当該演出モードに制御される前から把握させ易くすることができる。
【0204】
(2)モード決定前抽選に当選した場合には、保留されている1の特別ゲームが、当該特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードと異なる演出モードに制御され得るようにした。この場合、連続する2の特別ゲームで異なる演出モードによる演出を楽しませることができるため、演出が単調になることを抑制することができる。更に、モード報知が実行されることにより、連続する2の特別ゲームで事前に決定されたモードが異なる場合であっても、決定されたそれぞれの特別ゲームにおける演出モードの種類を把握させ易くすることができる。
【0205】
(3)本実施形態において、演出モードは変動パターンの種類に関係なく制御されるが、例えば、特別ゲームにおいて変動パターンHP02のように変動時間が短い変動パターンが決定され、且つ次の特別ゲームが実行されたときに演出モードが変化した場合、変化前の演出モードにおける背景画像や楽曲を十分に楽しませることができなくなる虞がある。このため、モード決定前抽選に当選しなかった場合には、保留されている1の特別ゲームが、当該特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードと同じ演出モードに制御されるようにした。これにより、特別ゲームにおいて変動時間が短い変動パターンが決定された場合であっても、次に実行される特別ゲームにおいて事前に演出モードが決定されるときに、モード決定前抽選に当選しないことを条件として、連続する2の特別ゲームに跨いで制御された演出モードにおける演出を楽しませることができる。
【0206】
(4)モード変化可能状況報知を実行可能とした。これにより、モード決定前抽選に当選することで、保留されている1の特別ゲームが、当該特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードとは異なる演出モードに制御可能な状況であることを遊技者に認識させることができる。したがって、例えば、連続する複数の特別ゲームにおいて同じ演出モードに制御されているとき、当該モードにおける演出に飽きている遊技者に、特別ゲームが保留されたときに制御される演出モードが変化することを期待させることができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0207】
(5)モード報知は、保留されている特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定されたときに実行され、モード報知の対象となる特別ゲームが開始される前に開始された場合には、当該特別ゲームが開始された後にも継続して実行される。このため、モード報知の対象となる特別ゲームが開始される前だけでなく、モード報知の対象となる特別ゲームが開始された後にも、制御されている演出モードを把握させ易くすることができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0208】
(6)モード報知が実行されることで、事前に決定された演出モードを把握させ易くすることに加え、事前に決定された演出モードに制御されたときに実行される特別ゲームにおける演出内容も把握させ易くすることができる。このため、演出モードと演出内容の関係性を理解させ易くすることができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0209】
(7)モード報知は、複数の演出モードのうち何れの演出モードに制御されている場合であっても同じ報知態様で実行されるため、制御されている演出モードの種類が何れの演出モードであっても、事前に決定された演出モードの種類を把握させ易くすることができる。
【0210】
(8)モード報知は、通常状態であるとき及び有利状態であるときの何れにおいても同じ報知態様で実行されるため、遊技状態が通常状態及び有利状態の何れであっても、事前に決定された演出モードの種類を把握させ易くすることができる。
【0211】
(9)演出モードが事前に決定された場合に、モード報知に加えてモード決定報知も実行可能とした。このため、事前に決定された演出モードを把握させ易くすることができることに加え、複数の演出モードのうち何れかの演出モードが抽選により事前に決定されたことを遊技者に把握させ易くすることができる。そして、演出モードが事前に決定された特別ゲームで演出モードが変化する可能性があることを遊技者に把握させ易くすることができる。
【0212】
(10)モード決定報知が開始された後、予め定められた特定時間が経過した後にもモード決定報知が継続する場合には、モード決定報知が開始された後、特定時間が経過した後に、新たに実行されるモード決定報知を把握させ難くなってしまう虞がある。このため、モード決定報知が開始された後には、予め定められた特定時間が経過することによりモード決定報知を終了させるようにした。このため、モード決定報知が開始された後、特定時間が経過した後に新たに実行されるモード決定報知を把握させ易くすることができる。
【0213】
(11)モード決定前抽選に当選した場合、モード報知が開始されるタイミングは、モード決定報知が開始されるタイミングよりも後のタイミングとした。これにより、モード決定前抽選に当選した場合には、モード決定報知が行われた後にモード報知が行われるため、モード報知に気付かせ易くすることができる。その結果、モード報知の報知内容にも注目させ易くすることができる。
【0214】
(12)モード決定報知とモード報知とは異なる演出実行手段により実行されるため、モード決定報知とモード報知とが同じ演出実行手段により実行されることでそれぞれの報知を把握させ難くなることを抑制することができる。
【0215】
(13)モード報知の実行中にSR演出発展報知、SR演出、及び大当り遊技が開始されるとき、SR演出発展報知、SR演出、及び大当り遊技が実行される状況においてはモード報知が制限される。特に、SR演出発展報知は、実行中の特別ゲームにおける演出に関する情報を報知するものであり、特別ゲームの実行中において遊技者にとってモード報知よりも重要な報知であるといえるが、このような報知がモード報知により認識し難くなることを抑制することができる。よって、モード報知の実行中であっても、実行中の特別ゲームにおける演出内容に関する情報を認識させ易くすることができる。また、SR演出発展報知では、実行中の特別ゲームにおいてSR演出が実行されることが報知されるため、モード報知の実行中であっても、実行中の特別ゲームにおいてSR演出が実行されることを認識させ易くすることができる。
【0216】
(14)特別ゲームが実行されているときに制御されている演出モードが何れの演出モードであっても、SR演出発展報知が実行されることにより実行中の特別ゲームにおいてSR演出が実行されることを認識させることができる。そして、特別ゲームが実行されているときに制御されている演出モードが何れの演出モードであっても、モード報知の実行中にSR演出発展報知が行われる場合には、モード報知が制限されるため、実行中の特別ゲームにおいてSR演出が実行されることを認識させ易くすることができる。
【0217】
(15)SR演出発展報知では、実行中の特別ゲームが大当りとなるかが示唆されるため、特別ゲームが実行されているときにSR演出発展報知が実行されることに期待させることができる。また、モード報知の実行中にSR演出発展報知が開始される場合には、モード報知が制限されるため、実行中の特別ゲームが大当りとなるかを認識させ易くすることができる。
【0218】
(16)第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、及び第3始動入賞センサSE3の各始動入賞センサの検知に応じて演出モードが事前に決定されるようにした。このため、何れの始動入賞センサの検知が行われたかと、それぞれの始動入賞センサの検知に応じて事前に決定される演出モードとの関係性に注目させることができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0219】
(17)第1始動入賞センサSE1の検知に応じて先読みコマンドを入力した後、モード決定前抽選に当選した場合と、第2始動入賞センサSE2及び第3始動入賞センサSE3の検知に応じて先読みコマンドを入力した後、モード決定前抽選に当選した場合とでは、異なる演出モードを決定可能とした。このため、第1始動入賞センサSE1の検知に応じてモード決定前抽選に当選したか、第2始動入賞センサSE2及び第3始動入賞センサSE3の検知に応じてモード決定前抽選に当選したかにより、事前に決定される演出モードの種類に多様性を持たせることができる。そして、例えば、第1始動入賞センサSE1の検知に応じてモード決定前抽選に当選して演出モードが決定された特別ゲームと、第2始動入賞センサSE2又は第3始動入賞センサSE3の検知に応じてモード決定前抽選に当選して演出モードが決定された特別ゲームとが連続して行われた場合、連続する2の特別ゲームで異なる演出モードに制御される。即ち、第1特別ゲームの保留条件と第2特別ゲームの保留条件とが交互に成立した場合においても、演出が単調になることを抑制することができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0220】
(18)SR演出が実行されている状況においては、第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、及び第3始動入賞センサSE3の検知が行われた場合であっても、モード決定前抽選が行われないようにした。そして、SR演出が実行されている状況においては、保留されている特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、当該特別ゲームより1つ前に実行される特別ゲームにおいて制御される演出モードと同じ演出モードが事前に決定される。このため、SR演出が実行されている状況においては、特別ゲームの保留条件が成立したときにモード決定前抽選に当選するか否かを気にすることなく、SR演出をじっくり楽しませることができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0221】
(19)特別ゲームの実行中には、スピーカSPにより特別ゲームにおいて大当り結果が表示されることを特定可能な特定音声演出を実行可能である。そして、演出モードMDPRに制御されているときには、特定音声演出の実行が制限されない一方で、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCHに制御されているときには、特定音声演出の実行が制限される。よって、演出モードMDPRに制御されているときには、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCHに制御されているときに比して、スピーカSPによる演出に注意させることができる。そして、特定音声演出が実行されることにより、実行中の特別ゲームが大当りとなる期待感を高揚させることができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0222】
(20)遊技状態が通常状態であるときと有利状態であるときとでは、SR演出のように異なる演出態様の演出が実行される場合がある。また、有利状態であるときに特別ゲームが実行される変動時間は、通常状態であるときに特別ゲームが実行される変動時間に比して短くなり易い変動時間である。このような場合でも、特定音声演出及び特別発光演出は、通常状態であるときと有利状態であるときとで、同じ演出態様で実行される。よって、通常状態及び有利状態の何れの遊技状態であるときでも、特定音声演出及び特別発光演出を把握させ易くすることができる。即ち、通常状態及び有利状態の何れの遊技状態であるときでも、実行中の特別ゲームで大当り結果が表示されることを把握させ易くすることができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0223】
(21)複数の演出モードのうち、何れの演出モードに制御されている場合においても、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには演出モードMDPRに制御されるようにした。一般に、遊技場の開店時に来店する遊技者は、前日の状態から電力供給が遮断された後、電力供給が再開されるとともに遊技が行われていない状態から新たに遊技を楽しみたい遊技者であると考えられる。しかし、例えば、電力供給が遮断され、電力供給が再開されたときに制御されている演出モードが特定演出モードである場合と、特定演出モードではない場合とがある場合、電力供給が再開された後に遊技が行われていない状態であるか否かを遊技者が把握し難くなり、遊技者の遊技意欲が減退してしまう虞がある。これに対し、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには、特定演出モードとしての演出モードMDPRに制御されるため、遊技場の開店時などに、遊技機の電力供給が遮断され、電力供給が再開されて遊技が行われていない状態であることを遊技者に把握させ易くすることができる。その結果、遊技場の開店時に来店した遊技者が、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されて遊技が行われていない状態であることを把握できずに、遊技意欲が減退してしまうことを抑制することができる。
【0224】
(22)演出モードMDPRに制御されているときに実行される演出を楽しみたい遊技者に対し、演出モードMDPRに制御されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときに、演出モードMDPRとは異なる演出モードに制御されることで遊技者の興趣が減退することを抑制することができる。そして、電力供給が再開された後にも、引き続き演出モードMDPRに制御されているときに実行される演出を楽しませることができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0225】
(23)演出モードMD1A~MD1D、MD2A~MD2D、MDCHの何れかに制御されている場合に、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには、演出モードMDPRに制御されるため、電力供給が遮断される前に比して、特定音声演出が実行されることに期待させることができる。また、演出モードMDPRに制御されている場合に、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには、電力供給が遮断される前と同じように特定音声演出が実行されることを期待させることができる。よって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0226】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0227】
・本実施形態において、演出モードの種類は、演出モードに制御されたときに表示される背景画像の種類、出力される楽曲の種類、及び演出モードに制御されたときに最初に実行される特別ゲームの大当り期待度に対応していたが、これに限らない。演出モードは、演出モードに制御されたときに表示される背景画像、楽曲の種類、及び演出モードに制御されたときに最初に実行される特別ゲームの大当り期待度のうち、一部に対応していてもよい。また、演出モードの種類は、演出モードに制御されたときに表示される背景画像の種類、出力される楽曲の種類、及び演出モードに制御されたときに最初に実行される特別ゲームの大当り期待度の何れにも対応していなくてもよい。この場合、制御される演出モードの種類に応じて実行可能な演出の種類が異なるように演出モードが定められていてもよく、制御される演出モードの種類に応じて実行可能な演出の内容が異なるように演出モードが定められていてもよい。
【0228】
・本実施形態において、例えば、各演出モードに制御されているときに実行可能な特定の演出がある場合、演出モードの種類に応じて特定の演出の出現率が異なるように演出モードが定められていても良い。
【0229】
・本実施形態において、特定音声演出は、演出モードMD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCHのうち、一部又は全部において実行可能であってもよい。また、この場合、制御される演出モードの種類に応じて特定音声演出の出現率が異なるように構成されていてもよい。
【0230】
・本実施形態において、特定音声演出と特別発光演出の両方の実行が制限されない演出モードがあってもよい。
・本実施形態において、連続する2の特別ゲームがあるとき、先に保留された特別ゲームの実行中に通常状態であって、後に保留された特別ゲームの実行中に有利状態であるとする。この場合、後に保留された特別ゲームの実行中には、事前に決定された演出モードの種類に関係なく、先に保留された特別ゲームにおいて制御された演出モードと同じ演出モードに制御されるようにしてもよい。
【0231】
また、例えば、連続する2の特別ゲームがあるとき、先に保留された特別ゲームの実行中に通常状態であって、後に保留された特別ゲームの実行中に有利状態である場合、先に保留された特別ゲームにおける演出モードが演出モードMDPRであるときには、後に保留された特別ゲームにおいても演出モードMDPRに制御されるようにしてもよい。これによれば、通常状態から有利状態へ変化した場合、有利状態へ変化する前の特別ゲームで演出モードMDPRに制御されていた場合には、有利状態へ変化した後にも、例えば特定音声演出のような演出モードMDPRに制御されているときに実行される演出が実行されることを引き続き期待させることができる。また、同じ演出モードMDPRに制御される特別ゲームであっても、先に保留された特別ゲームと後に保留された特別ゲームとで、それぞれの遊技状態の変動時間に応じた演出モードMDPRに制御されているときの演出を楽しませることができる。また、このとき、演出モードMDPRは、モード決定前抽選に当選した場合に、保留条件が成立した特別ゲームが第1特別ゲームであるときには決定され得る演出モードである一方で、保留条件が成立した特別ゲームが第2特別ゲームであるときには決定され得ない演出モードであってもよい。また、このとき、演出モードMDPRは、先に保留された特別ゲームの実行中に通常状態であって、後に保留された特別ゲームの実行中に有利状態である場合、先に保留された特別ゲームにおける演出モードが演出モードMDPRであるときを除いては、有利状態において制御され得ない演出モードであってもよい。
【0232】
・先に保留された特別ゲームの実行中に通常状態であって、後に保留された特別ゲームの実行中に有利状態である場合、先に保留された特別ゲームにおける演出モードが演出モードMDPRであるとき、後に保留された特別ゲームにおいては、演出モードMDPRに制御される場合と、演出モードMDPRに制御されない場合とがあってもよい。この場合、例えば、先に保留された特別ゲームの実行中に演出モードMDPRに制御されていた場合には、後に保留された特別ゲームの実行中に演出モードMDPRに制御されるか否かが抽選により決定されるとよい。
【0233】
・本実施形態において、先に保留された特別ゲームの実行中に有利状態であって、後に保留された特別ゲームの実行中に通常状態である場合においても、後に保留された特別ゲームにおいて先に保留された特別ゲームにおいて制御された演出モードと同じ演出モードに制御されるようにしてもよい。また、連続する2の特別ゲームがあるとき、先に保留された特別ゲームの実行中に有利状態であって、後に保留された特別ゲームの実行中に通常状態である場合、先に保留された特別ゲームにおける演出モードが演出モードMDPRであるときには、後に保留された特別ゲームにおいても演出モードMDPRに制御されるようにしてもよい。
【0234】
・本実施形態において、特定条件は、副制御CPU41が行う演出モード事前決定処理において、モード決定前抽選に当選することにより成立したが、例えばモード決定前抽選に当選したことに加え、遊技者によりパチンコ遊技機10が備える操作手段が操作されたときに成立するものであってもよい。また、モード決定前抽選に当選したか否かに関係なく、特別ゲームの保留条件が成立した後、パチンコ遊技機10が備える操作手段が操作されたときに成立するものであってもよい。
【0235】
・本実施形態において、第1始動入賞センサSE1、第2始動入賞センサSE2、及び第3始動入賞センサSE3により遊技球が検知されたとき、各始動入賞センサSE1~SE3の検知信号が、副制御CPU41にも直接入力されるようにしてもよい。また、このとき副制御CPU41は、演出モード事前決定処理において、各始動入賞センサSE1~SE3の検知信号を入力した場合、先読みコマンドを入力したか否か、及びSR演出の実行中であるかに関係なく、モード決定前抽選処理を実行してもよい。つまり、副制御CPU41が、先読みコマンドを入力したか否か、及びSR演出の実行中であるかに関係なく、各始動入賞センサSE1~SE3の検知信号に応じてモード決定前抽選が実行されるようにしてもよい。
【0236】
また、第1始動入賞センサSE1の検知信号を入力した場合、副制御CPU41は、先読みコマンドを入力したか否か、SR演出の実行中であるか、及びモード決定前抽選に当選したかの何れにも関係なく、第1モード抽選を行うことにより演出モードが決定されるようにしてもよい。同様に、第2始動入賞センサSE2の検知信号を入力した場合、第3始動入賞センサSE3の検知信号を入力した場合、副制御CPU41は、先読みコマンドを入力したか否か、SR演出の実行中であるか、及びモード決定前抽選に当選したかの何れにも関係なく、第2モード抽選を行うことにより演出モードが決定されるようにしてもよい。
【0237】
・本実施形態において、通常状態及び有利状態のほかにも遊技状態があってもよい。例えば、通常図柄が導出された場合に、大当り遊技の終了後に予め定められた特別ゲームが実行されるまで制御可能な第3遊技状態があってもよい。この場合、第3遊技状態は、確変機能が作動せず、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態であるとよい。
【0238】
また、例えば、低確率状態であるときに、大当りに当選することなく、予め定められた回数の特別ゲームが実行されたときに制御される第4遊技状態があってもよい。この場合、第4遊技状態は、確変機能が作動せず、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態(所謂、天井時短状態)であるとよい。更に、特別ゲームにおいて所定の特別図柄が導出された場合に制御される第5遊技状態があってもよい。この場合、所定の特別図柄は、大当り図柄及びはずれ図柄とは異なり、導出されることにより第5遊技状態に制御される専用の特別図柄であるとよい。また、この場合、第5遊技状態は、確変機能が作動せず、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態であってもよく、確変機能、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態であってもよい。なお、パチンコ遊技機10は、通常状態、有利状態、第3遊技状態、第4遊技状態、及び第5遊技状態の全ての遊技状態を備えていてもよく、これらの遊技状態のうち何れかの複数の遊技状態を備えていてもよい。
【0239】
また、連続する2の特別ゲームにおいて、先に保留された特別ゲームの実行中に上記の遊技状態のうち何れかの遊技状態であり、後に保留された特別ゲームの実行中において上記の遊技状態のうち先に保留された特別ゲームの実行中とは異なる遊技状態であるとする。この場合においても、後に保留された特別ゲームにおいて先に保留された特別ゲームと同じ演出モードに制御されるようにしてもよい。また、先に保留された特別ゲームの実行中に上記の遊技状態のうち何れかであり、後に保留された特別ゲームの実行中に上記の遊技状態のうち先に保留された特別ゲームとは異なる遊技状態である場合、先に保留された特別ゲームで特定演出モードに制御されたときには、後に保留された特別ゲームでも特定演出モードに制御されるようにしてもよい。
【0240】
・本実施形態において、保留されている1の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定された後、当該1の特別ゲームが開始される前に、新たに特別ゲームの保留条件が成立するとともに、モード決定前抽選に当選した(特定条件が成立した)とする。このような場合において、前記1の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードとして、事前に決定された演出モードとは異なる演出モードを新たに決定可能であるようにしてもよい。これによれば、保留されている1の特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定された後であっても、当該1の特別ゲームが開始される前に新たに特別ゲームの保留条件が成立した後、モード決定前抽選に当選するか否かに注目させることができる。そして、例えば、保留されている1の特別ゲームにおいて遊技者の好みに合わない演出モードが事前に決定された場合であっても、新たに特別ゲームの保留条件が成立することにより、前記1の特別ゲームが開始される前に事前に決定された演出モードとは異なる演出モードが決定されることを期待させることができる。
【0241】
・本実施形態において、保留されている1の特別ゲームがある状況において、演出モードMDPRに制御されている特別ゲームの実行中に電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときに、前記1の特別ゲームが開始される前に、新たに特別ゲームの保留条件が成立してモード決定前抽選に当選した(特定条件が成立した)とする。このような場合であっても、電力供給が再開された後、保留されている1の特別ゲームの実行中においては、演出モードMDPRに制御されるようにしてもよい。これによれば、電力供給が再開された後、保留されている1の特別ゲームが開始される前に新たに特別ゲームの保留条件が成立してモード決定前抽選に当選した場合であっても、実行中の特別ゲームと保留されている1の特別ゲームとの何れにおいても、演出モードMDPRに制御された特別ゲームの演出を楽しませることができる。よって、電力供給が再開されたときに、演出モードMDPRに制御された特別ゲームの演出を楽しませる機会を更に提供することができる。
【0242】
・本実施形態において、保留されている1の特別ゲームがある状況において、演出モードMDPRに制御されている特別ゲームの実行中に電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときに、前記1の特別ゲームが開始される前に、新たに特別ゲームの保留条件が成立してモード決定前抽選に当選した(特定条件が成立した)とする。このような場合において、電力供給が再開された後、保留されている1の特別ゲームの実行中においては、演出モードMDPRに制御される場合と、演出モードMDPRに制御されない場合とがあってもよい。なお、前記1の特別ゲームの実行中において、演出モードMDPRに制御されない場合には、新たに保留条件が成立した特別ゲームが実行されるときに制御される演出モードと同じ演出モードに制御されるようにしてもよい。
【0243】
・本実施形態において、保留されている1の特別ゲームがある状況において、電力供給が遮断された後、主バックアップ情報が初期化されずに電力供給が再開された場合、保留されている1の特別ゲームが実行されたときには演出モードMDPRに制御される。このような場合において、電力供給が再開された後、新たに特別ゲームの保留条件が成立してモード決定前抽選に当選しなかった場合には、新たに保留条件が成立した特別ゲームが実行されたときに演出モードMDPRに制御されなくてもよい。即ち、電力供給が再開された後には、新たに特別ゲームの保留条件が成立してモード決定前抽選に当選しなかった場合であっても、新たに保留条件が成立した特別ゲームにおいては、当該特別ゲームの1つ前に実行される特別ゲームと同じ演出モードに制御されないようにしてもよい。この場合、新たに保留条件が成立した特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードは、副制御RAM43に記憶された最終決定モードフラグを参照することにより事前に決定されるようにするとよい。
【0244】
・本実施形態において、特定演出モード(演出モードMDPR)には、それぞれ、演出表示装置EHに表示される背景画像又はスピーカSPにより出力される楽曲など、演出モードに制御された場合に実行される演出の演出内容が異なる第1特定演出モードと第2特定演出モードとがあってもよい。そして、複数の演出モードのうち何れの演出モードに制御されている場合においても、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときには、第1特定演出モード及び第2特定演出モードのうち何れかの演出モードに制御されるとよい。これによれば、電力供給が遮断された後、電力供給が再開された状態であることを遊技者に把握させ易くしつつも、第1特定演出モードに制御されるか、第2特定演出モードに制御されるかにより、電力供給が再開されたときに異なる演出内容の演出を楽しませることができる。したがって、電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときに制御される演出モードにおける演出内容に多様性を持たせることができるため、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0245】
また、このとき、第1特定演出モードは、通常状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときに制御される演出モードであり、第2特定演出モードは、有利状態であるときに電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときに制御される演出モードであってもよい。これによれば、例えば、遊技場の閉店時に電力供給が遮断されるとき、通常状態であるか有利状態であるかにより、次回の遊技場の開店時に電力供給が再開されたときに制御される演出モードに多様性を持たせることができる。
【0246】
・本実施形態において、モード報知は、事前に決定された演出モードを特定可能な情報を示唆するものであってもよい。この場合、例えば、モード報知画像MHに演出モードの種類を文字列により明示せず、演出モードにおいて出力される楽曲の種類のみを文字列で表示するとよい。これによれば、モード報知画像MHにより示される表示内容により、事前に決定された演出モードの種類を想像する楽しみを提供することができる。
【0247】
・本実施形態において、電力供給が遮断された後、主バックアップ情報が初期化されずに電力供給が再開されたときには、電力供給が遮断されたときに制御されていた演出モードと同じ演出モードに制御されるようにしてもよい。
【0248】
・本実施形態において、実行中の特別ゲームを対象としたモード報知と、保留中の特別ゲームを対象としたモード報知とは、同じ報知態様で実行されたが、実行中の特別ゲームを対象としたモード報知は、保留中の特別ゲームを対象としたモード報知よりも優先して実行されるようにしてもよい。この場合、例えば、実行中の特別ゲームを対象としたモード報知画像MHが表示される表示領域は、保留中の特別ゲームを対象としたモード報知画像MHが表示される表示領域よりも大きい領域であるように構成されていてもよい。また、例えば、実行中の特別ゲームを対象としたモード報知画像MHのみが表示され、保留中の特別ゲームを対象としたモード報知画像MHは表示されないようにしてもよい。
【0249】
・本実施形態において、モード報知が開始された後、所定時間が経過した場合にはモード報知が終了するように構成されていてもよい。これによれば、モード報知の報知時間に注意させることができるとともに、モード報知が開始された場合であっても、所定時間が経過した後には、モード報知を気にせずに遊技を楽しませることができる。
【0250】
・本実施形態において、特別ゲームの保留条件が成立した後、当該特別ゲームを対象とするモード報知が開始される前に当該特別ゲームが開始された場合には、当該特別ゲームが開始されたタイミングでモード報知が開始されるようにしてもよい。
【0251】
・本実施形態において、モード報知により報知される演出モードの種類により、モード報知が開始された後、当該モード報知の対象となる特別ゲームが終了するまでモード報知が継続する場合と、モード報知が開始された後、所定時間が経過したタイミングでモード報知が終了する場合とがあってもよい。
【0252】
・本実施形態において、SR演出発展報知の実行中、SR演出の実行中、及び大当り遊技中にモード報知が制限されたが、これらの期間のうち、一部又は全部の期間においてモード報知が制限されないように構成されていてもよい。
【0253】
・本実施形態において、特別ゲームの実行中に特定の予告演出を実行可能であり、特定の予告演出の実行中にモード報知が制限されるように構成されていてもよい。
・本実施形態において、モード決定報知は、モード決定前抽選に当選したことを特定可能な情報を報知するものであってもよい。この場合、例えば、「モード決定前抽選に当選」という報知音声KOが出力されるようにするとよい。これによれば、モード決定前抽選に当選したことを直接的に把握させることができるため、その後に実行されるモード報知に更に注目させ易くすることができる。
【0254】
・本実施形態において、モード決定報知は、モード決定前抽選に当選した(特定条件が成立した)場合に実行される報知であったが、モード決定前抽選に当選しなかった場合及びモード決定前抽選が行われなかった場合でも、保留されている特別ゲームが実行されたときに制御される演出モードが事前に決定されたときに実行される報知であってもよい。そして、モード決定報知は、演出モードが事前に決定されたことを特定可能な情報を示唆するものであってもよく、演出モードが事前に決定されたことを特定可能な情報を報知するものであってもよい。これによれば、モード決定前抽選に当選したか否かによらず、保留されている特別ゲームの演出モードが事前に決定されたことを把握させ易くすることができる。
【0255】
・本実施形態において、モード決定報知が開始されたタイミングでモード報知が開始されるようにしてもよい。これによれば、複数の演出モードから何れかの演出モードが抽選により事前に決定されたタイミングで、決定された演出モードを特定可能な情報を迅速に報知することができる。
【0256】
・本実施形態において、モード決定報知は、当該報知が開始されてから特定時間が経過したときに終了するのではなく、決定された演出モードに制御されるタイミングまで継続して実行されてもよい。
【0257】
・本実施形態において、モード決定報知は、当該報知が開始された後、次の特別ゲームが開始されるときまで継続して実行されてもよい。
・本実施形態において、モード変化可能状況報知、モード決定報知、モード報知、及びSR演出発展報知は、演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAのうち、1又は複数の演出実行手段によって実行される報知であってもよい。
【0258】
・本実施形態において、モード変化可能状況報知は、モード決定前抽選に当選可能な状況であることを特定可能な情報を報知するものであってもよい。この場合、モード変化可能状況報知では、「モード決定前抽選に当選可能な状況です」の文字列を模した報知画像KKHが表示されるようにするとよい。
【0259】
・本実施形態において、モード変化可能状況報知は、大当り遊技中に実行されないようにしてもよく、大当り遊技中に制限されるようにしてもよい。この場合、モード変化可能状況報知が制限されることには、大当り遊技中に実行される演出により、報知画像KKHが視認できない、又は視認し難くなることが含まれるようにするとよい。また、モード変化可能状況報知は、SR演出の実行中には実行されない一方で、保留されている特別ゲームが上限数に到達した場合であっても継続して実行されるようにしてもよい。
【0260】
・本実施形態において、SR演出が実行される特別ゲームの実行中に、SR演出発展報知が実行される場合と、実行されない場合とがあってもよい。なお、SR演出発展報知が実行されない場合には、NR演出が終了するタイミングでSR演出が開始されるようにするとよい。
【0261】
・本実施形態において、SR演出発展報知は、特別ゲームの実行中にSR演出が実行されることを報知するものであったが、特別ゲームの実行中にSR演出が実行されることを示唆するものであってもよい。この場合、例えば、「SR演出に発展するかもしれない」の文字列を模した発展報知画像SRHを画像表示部GHに表示させるとよい。これによれば、SR演出発展報知が実行されたときに、SR演出に発展するか否かを予測する楽しみを与えることができる。
【0262】
・本実施形態において、SR演出発展報知では、実行中の特別ゲームが大当りとなるかが示唆されるが、実行中の特別ゲームが大当りとなるかが報知される場合があってもよい。この場合、例えば、SR演出発展報知に複数種類の報知内容があり、複数種類の報知内容には、特別ゲームの実行中にSR演出が実行されることが報知されるとともに、実行中の特別ゲームが大当りとなることが報知される内容が含まれるようにするとよい。
【0263】
・本実施形態において、SR演出発展報知では、演出表示装置EHに発展報知画像SRHを表示させる報知態様で実行される報知であったが、これに加えて、又はこれに代えて、SR演出発展報知は、パチンコ遊技機10が備える可動体を動作させることにより、SR演出が実行されることを示唆する報知態様で実行される報知であってもよい。
【0264】
・本実施形態において、カスタマイズ機能として、所謂オートボタン機能に関するカスタマイズ機能があってもよい。この場合、例えばオートボタン機能がオンであるとき、演出ゲームにおける操作ボタンの操作有効期間中に操作ボタンが操作されない場合であっても、所定のタイミングで操作ボタンが操作されたと見做されて、操作ボタンの操作を契機として実行可能な予め定められた演出が実行されることとなる。
【0265】
・本実施形態において、カスタマイズ機能として、光量調整に関するカスタマイズ機能があってもよい。
・本実施形態において、カスタマイズ機能として、特別ゲームの実行中に特定の予告演出を実行可能であり、特定の予告演出の出現率を予め定められた複数種類の出現率から設定できるカスタマイズ機能があってもよい。
【0266】
・本実施形態において、特定条件が成立したとき、第1モード抽選及び第2モード抽選により演出モードが事前に決定されたが、これに限らず、特定条件が成立したとき、遊技者が事前に決定される演出モードを選択可能に構成されていてもよい。
【0267】
・本実施形態において、振分始動ユニット15を備えず、入球補助機能が作動していないときには、主に第1始動入賞口16に遊技球を入球させて第1特別ゲームを実行させるという遊技性で遊技が行われるようにしてもよい。
【0268】
・本実施形態において、特定のセンサにより遊技球が検知されたことを契機として大当り遊技を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。
・本実施形態において、副制御基板40をサブ統括制御基板とし、副制御基板40とは別に、演出表示装置EHを専門に制御する表示制御基板と、スピーカSPを専門に制御する音声制御基板と、装飾ランプLAを専門に制御するランプ制御基板と、を個別に設けてもよい。また、表示制御基板と、音声制御基板と、ランプ制御基板と、のうち一部または全部の基板を同一の基板としてもよい。また、副制御CPU41は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0269】
・本実施形態において、パチンコ遊技機10は、主制御基板30の機能と副制御基板40の機能とを統合した単一の制御基板を備えてもよい。また、主制御基板30の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御CPU31は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0270】
・本実施形態において、大当りの種類は、適宜変更してもよい。例えば、大当り遊技におけるラウンド遊技の上限回数、大入賞口の開放時間、及び大入賞口の開放回数のうち一部又は全部を異ならせてもよい。
【0271】
・本実施形態において、第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、各始動入賞口16,17,18への遊技球の入球順序に従って実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
【0272】
・本実施形態において、特別保留数の最大値は、適宜変更してもよい。また、第1特別保留数の最大値と、第2特別保留数の最大値とは、異なる値であってもよい。また、主制御CPU31は、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、のうち何れか一方について、実行を保留しないように制御してもよい。
【0273】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)遊技状態を制御する遊技状態制御手段を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、第2遊技状態と、があり、前記第2遊技状態であるときに変動ゲームが実行される変動時間は、前記第1遊技状態であるときに変動ゲームが実行される変動時間に比して短くなり易い変動時間であり、前記特定モードは、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態の何れにおいても、変動ゲームの実行中に制御可能な前記モードであり、前記特定モードに制御されている場合、前記第1遊技状態であるときと、前記第2遊技状態であるときとでは、変動ゲームの実行中に異なる演出態様の演出を実行可能であり、前記特定演出は、前記第1遊技状態であるとき及び前記第2遊技状態であるときの何れにおいても同じ演出態様で実行される遊技機。
【0274】
(ロ)変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、演出に関するモードを制御可能であって、保留されている変動ゲームが実行されたときに制御される前記モードを事前に決定することが可能であり、制御している前記モードに応じて演出が実行されるように前記演出実行手段を制御することが可能であり、前記モードを事前に決定する場合、特定条件が成立したときには、複数の前記モードのうち何れかの前記モードを決定し、前記演出実行手段は、前記モードが事前に決定されたことを特定可能な情報を示唆又は報知する特殊報知を実行可能であり、保留されている変動ゲームが実行されたときに制御される前記モードが事前に決定されたときには前記特殊報知が実行され、保留されている変動ゲームが複数ある状況では、保留されている複数の変動ゲームのうち、何れの連続する2の変動ゲームにおいてもそれぞれ異なる前記モードに制御可能である遊技機。
【符号の説明】
【0275】
10…パチンコ遊技機 11…枠体 12…設置枠 13…搭載枠 14…情報表示装置 14a…第1特別図柄表示部 14b…第2特別図柄表示部 14c…第1特別保留表示部 14d…第2特別保留表示部 14e…普通図柄表示部 14f…普通保留表示部 15…振分始動ユニット 15a…入球口 15b…球通路 15c…振分部材 16…第1始動入賞口 17…第2始動入賞口 18…第3始動入賞口 19…第1可変部材 20…大入賞口 21…第2可変部材 22…ゲート 30…主制御基板 31…主制御CPU 32…主制御ROM 33…主制御RAM 34…RAMクリアスイッチ 40…副制御基板 41…副制御CPU 42…副制御ROM 43…副制御RAM 60…電源ユニット A1…第1アクチュエータ A2…第2アクチュエータ DBT…下ボタン EH…演出表示装置 GH…画像表示部 HD…発射ハンドル HG(HG0~HG8)…保留画像 HP01~HP08…変動パターン JG…実行画像 KKH…報知画像 KO…報知音声 LA…装飾ランプ LBT…左ボタン MD1A~MD1D,MD2A~MD2D,MDCH,MDPR…演出モード MH(MH0~MH8)…モード報知画像 RBT…右ボタン SE1…第1始動入賞センサ SE2…第2始動入賞センサ SE3…第3始動入賞センサ SE4…カウントセンサ SE5…ゲートセンサ SP…スピーカ SRH…発展報知画像 TG0~TG8…特別ゲーム UBT…上ボタン YB…遊技盤 YBa…遊技領域 YBb…開口窓
図1
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