(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
A63F7/02 333A
A63F7/02 304D
A63F7/02 320
A63F7/02 334
(21)【出願番号】P 2022082861
(22)【出願日】2022-05-20
【審査請求日】2023-01-31
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】奥薗 孝太
(72)【発明者】
【氏名】阿部 和仁
(72)【発明者】
【氏名】知念 要
(72)【発明者】
【氏名】坂巻 達郎
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅之
(72)【発明者】
【氏名】仲西 喬平
【審査官】大浜 康夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-013570(JP,A)
【文献】特開2023-123301(JP,A)
【文献】特開2023-159805(JP,A)
【文献】特開2023-109194(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、
遊技を進行することに伴って表示内容が更新され得る情報表示部と、
主制御部と、
前記主制御部からの制御情報に基づき所定の処理を実行可能な副制御部と、を備え、
前記主制御部は、
変動ゲームの実行を保留する保留制御を実行可能な保留制御手段としての機能と、
変動ゲームの実行が保留されているときに変動ゲームの実行条件が成立した場合、変動ゲームを実行させる変動ゲーム制御手段としての機能と、
特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段としての機能と、
前記情報表示部の表示内容を制御可能な情報表示部制御手段としての機能と、を有し、
前記副制御部は、
電力供給の開始に伴って特定可動体の初期動作に関する制御を行う機能と、
前記進行不能状態に制御されていることを特定可能な特定演出の実行に関する制御を行う機能と、を有し、
変動ゲームの実行が保留されているときにおいて前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた変動ゲームは、実行されず、
前記情報表示部の表示内容は、前記進行不能状態に制御された
ときに当該進行不能状態に制御されたことを契機として更新されない
ようになっており、
前記特定演出は、前記進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断された場合であって、その後、電力供給が開始されたことに伴って前記進行不能状態に制御されるときにおいて、実行可能であり、
電力供給が開始されたことに伴って前記進行不能状態に制御されるとき、前記特定演出の実行が開始されるタイミング以降において前記特定可動体の初期動作を実行可能であることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、扉開放検知がなされた場合、扉開放検知を報知する状態に制御されるものがある。また、特許文献1に記載された遊技機では、磁気検知がなされた場合、磁気検知を報知する状態に制御される。その他、特許文献1に記載された遊技機では、振動検知がなされた場合、振動検知を報知する状態に制御される。特許文献1に記載された遊技機では、扉開放検知を報知する状態と、磁気検知を報知する状態と、振動検知を報知する状態と、の何れに制御されたときであっても、遊技を進行することが可能な進行可能状態とすることもあれば、遊技を進行することが不能な進行不能状態とすることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、進行不能状態とする場合には、進行不能状態とすることに基づいて適切な制御を行うことが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、遊技を進行することに伴って表示内容が更新され得る情報表示部と、主制御部と、前記主制御部からの制御情報に基づき所定の処理を実行可能な副制御部と、を備え、前記主制御部は、変動ゲームの実行を保留する保留制御を実行可能な保留制御手段としての機能と、変動ゲームの実行が保留されているときに変動ゲームの実行条件が成立した場合、変動ゲームを実行させる変動ゲーム制御手段としての機能と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段としての機能と、前記情報表示部の表示内容を制御可能な情報表示部制御手段としての機能と、を有し、前記副制御部は、電力供給の開始に伴って特定可動体の初期動作に関する制御を行う機能と、前記進行不能状態に制御されていることを特定可能な特定演出の実行に関する制御を行う機能と、を有し、変動ゲームの実行が保留されているときにおいて前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた変動ゲームは、実行されず、前記情報表示部の表示内容は、前記進行不能状態に制御されたときに当該進行不能状態に制御されたことを契機として更新されないようになっており、前記特定演出は、前記進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断された場合であって、その後、電力供給が開始されたことに伴って前記進行不能状態に制御されるときにおいて、実行可能であり、電力供給が開始されたことに伴って前記進行不能状態に制御されるとき、前記特定演出の実行が開始されるタイミング以降において前記特定可動体の初期動作を実行可能であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、適切な制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】演出表示装置における保留画像及び実行中画像に関する表示内容の一例を示す図である。
【
図6】(a)は右打ち報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(b)は左打ち報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図7】遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図8】扉開放管理処理を示すフローチャートである。
【
図10】単位賞球処理を示すフローチャートである。
【
図11】進行不能処理を示すフローチャートである。
【
図12】(a)及び(b)は、進行不能情報が記憶されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図13】賞球演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図14】電力供給が再開されたことに伴って可動体の初期動作が開始されるタイミングと制御済画像の表示が開始されるタイミングの時間差を示す図である。
【
図15】特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶されたときの各種の状況を示す図である。
【
図16】大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶されたときの各種の状況を示す図である。
【
図17】大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶されたときの各種の状況を示す図である。
【
図18】大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断された後、電力供給が再開されたときの各種の情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12、中枠13及び前枠14を備えている。外枠12は、設置設備に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、前枠14の開口部14aの全体を覆い、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。中枠13及び前枠14は、外枠12に開閉可能に支持されている。
【0011】
遊技機10には、中枠13及び前枠14が開放されることの規制や、当該規制の解除を行うための施錠機構SKが設けられている。例えば、遊技場の管理者が管理する枠キー(鍵)を用いて施錠機構SKを操作することで解錠され、中枠13及び前枠14を開放させることができる。遊技機10は、扉部材としての中枠13及び前枠14の開放を検知する扉開放センサES1(
図7に示す)を備えている。扉開放センサES1では、中枠13及び前枠14のうち少なくとも一方が開放されたことを検知することが可能である。以下の説明において、扉部材が開放された場合とは、中枠13及び前枠14のうち少なくとも一方が開放された場合に相当し、扉部材が閉鎖された場合とは、中枠13及び前枠14が閉鎖された場合に相当する。扉開放センサES1では、中枠13及び前枠14のうち少なくとも一方が開放されたことと、中枠13及び前枠14が閉鎖されたことと、のうち少なくとも一方の状態を検出可能とするとよい。本実施形態では、扉開放センサES1が、扉部材の開放及び閉鎖のうち少なくとも一方の状態を検出可能な扉検出手段としての機能を実現する。
【0012】
遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、音声、効果音、楽曲などの音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。遊技機10は、前枠14の前面側に、遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿UZを備えている。遊技機10は、前枠14の前面側に、遊技媒体となる遊技球を貯留可能な下皿DZを備えている。例えば、下皿DZは、上皿UZへ払い出すことができずに溢れた遊技球を貯留することができる。
【0013】
遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技球が発射される。例えば、遊技機10では、遊技者が発射ハンドル16を操作することにより、機内に設けられた遊技球発射装置としての発射装置70が駆動し、遊技球が発射される。このように、遊技機10では、発射ハンドル16を操作することによって遊技球を発射させることが可能である。発射ハンドル16は、発射ハンドル16が操作されたことを検知可能なタッチセンサTS(
図7に示す)を備えている。発射ハンドル16は、発射ハンドル16の操作量(回動量)を検知可能なハンドルボリュームHB(
図7に示す)を備えている。
【0014】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射装置70が駆動したことによって発射された遊技球を、遊技領域21へ案内する案内通路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内通路21aへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁21bを備えている。発射装置70が駆動したことによって発射された遊技球は、案内通路21aで案内され、案内通路21aの最下流に位置する逆戻り防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0015】
遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別ゲーム」と示す場合がある。このように、変動ゲームとしての特別ゲームには、第1変動ゲームとしての第1特別ゲームと、第2変動ゲームとしての第2特別ゲームと、がある。特別ゲームは、特別図柄変動ゲームである。特別図柄は、後述する内部抽選の結果を報知する図柄である。
【0016】
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り図柄、小当り図柄及びはずれ図柄がある。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、小当りを認識可能である。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
【0017】
第1特別図柄表示部22aは、複数の発光体によって構成されている。第1特別図柄表示部22aにおいて特別図柄が確定停止表示された場合には、第1特別図柄表示部22aを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。因みに、第1特別ゲームの実行中には、第1特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第1特別図柄表示部22aを構成する発光体が点灯する。同様に、第2特別図柄表示部22bは、複数の発光体によって構成されている。第2特別図柄表示部22bにおいて特別図柄が確定停止表示された場合には、第2特別図柄表示部22bを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。因みに、第2特別ゲームの実行中には、第2特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第2特別図柄表示部22bを構成する発光体が点灯する。
【0018】
本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行可能に構成されている。遊技機10は、第1特別ゲームの実行中であっても第2特別ゲームを実行可能に構成されているとともに、第2特別ゲームの実行中であっても第1特別ゲームを実行可能に構成されている。このため、遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの両方が並行して実行される場合がある。本実施形態では、特別図柄表示部22a,22bが、当り抽選の抽選結果に基づく変動ゲームを実行する変動ゲーム実行手段としての機能を実現する。そして、本実施形態における特別図柄表示部22a,22bは、第1変動ゲームと第2変動ゲームを並行して同時に実行可能に構成されている。
【0019】
遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって大当り抽選が行われる場合がある。遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、その後、大当り遊技が生起(付与)される。このように、遊技機10は、特別ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に特別ゲームが終了した後に大当り遊技が付与することが可能である。即ち、遊技機10では、大当り抽選に当選した場合に大当り遊技が生起される。
【0020】
遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって小当り抽選が行われる場合がある。遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、その後、小当り遊技が生起(付与)される。このように、遊技機10は、特別ゲームを実行するにあたって行われる小当り抽選において小当りに当選した場合に特別ゲームが終了した後に小当り遊技が付与することが可能である。即ち、遊技機10では、小当り抽選に当選した場合に小当り遊技が生起される。
【0021】
本実施形態において、大当り抽選において大当りに当選することは、大当り抽選に当選することに相当し、当り抽選において大当りに当選することに相当する。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて大当りに当選した結果が導出されることに相当する。同様に、小当り抽選に当選することは、小当り抽選に当選することに相当し、当り抽選において小当りに当選することに相当する。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて小当りに当選した結果が導出されることに相当する。因みに、大当りに当選せず、且つ、小当りに当選しないことは、大当り及び小当りの何れにも当選しないことに相当する。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて大当り及び小当りの何れにも当選していない結果が導出されることに相当する。
【0022】
遊技機10では、大当りに当選したことに基づく第1特別ゲームの実行中において、第2特別ゲームの実行が開始される場合、当該第2特別ゲームでは強制的にはずれ図柄が確定停止表示される。同様に、遊技機10では、大当りに当選したことに基づく第2特別ゲームの実行中において、第1特別ゲームの実行が開始される場合、当該第1特別ゲームでは強制的にはずれ図柄が確定停止表示される。このように、遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームが大当りに当選したことに基づいて実行されているときにおいて、他方の特別ゲームの実行が開始される場合、当該他方の特別ゲームでは強制的にはずれ図柄が確定停止表示される。
【0023】
遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第2特別ゲームが終了する。同様に、遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。このように、遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、当該一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、当該一方の特別ゲームが強制的に終了する。本実施形態では、はずれ図柄が確定停止表示されて特別ゲームが強制的に終了することが、第1態様で強制的に終了することに相当する。つまり、本実施形態において、第1変動ゲームの実行中に第2変動ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、実行中の第1変動ゲームが第1態様で強制的に終了する。同様に、本実施形態において、第2変動ゲームの実行中に第1変動ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、実行中の第2変動ゲームが第1態様で強制的に終了する。
【0024】
遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。同様に、遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第2特別ゲームが終了する。このように、遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、当該一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、当該一方の特別ゲームが強制的に終了する。つまり、本実施形態において、第1変動ゲームの実行中に第2変動ゲームが小当りとなって小当り遊技が付与される場合には、実行中の第1変動ゲームが第1態様で強制的に終了する。同様に、本実施形態において、第2変動ゲームの実行中に第1変動ゲームが小当りとなって小当り遊技が付与される場合には、実行中の第2変動ゲームが第1態様で強制的に終了する。
【0025】
因みに、遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームは終了せず、第2特別ゲームの実行が継続される。同様に、遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームが終了せず、第1特別ゲームの実行が継続される。
【0026】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22c及び第2特別保留表示部22dを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。遊技機10は、第1特別ゲームの実行を保留可能である。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。遊技機10は、第2特別ゲームの実行を保留可能である。このように、本実施形態は、変動ゲームの実行を保留可能である。
【0027】
第1特別保留表示部22cは、複数の発光体によって構成されている。第1特別保留表示部22cを構成する複数の発光体は、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(数)を特定可能な点灯態様で点灯する。例えば、実行が保留されている第1特別ゲームの数が1以上であるときには、第1特別保留表示部22cを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。なお、実行が保留されている第1特別ゲームの数が1以上であるときとは、第1特別ゲームの実行が保留されているときに相当する。同様に、第2特別保留表示部22dは、複数の発光体によって構成されている。第2特別保留表示部22dを構成する複数の発光体は、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(数)を特定可能な点灯態様で点灯する。例えば、実行が保留されている第2特別ゲームの数が1以上であるときには、第2特別保留表示部22dを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。なお、実行が保留されている第2特別ゲームの数が1以上であるときとは、第2特別ゲームの実行が保留されているときに相当する。本実施形態では、第1特別保留表示部22c及び第2特別保留表示部22dのうち少なくとも一方が、実行が保留されている変動ゲームの数を特定可能な点灯態様で点灯することが可能な保留発光手段としての機能を実現する。本実施形態は、実行が保留されている変動ゲームの数が1以上であるときには、保留発光手段を構成する1又は複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯するように構成されている。
【0028】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22e及び普通保留表示部22fを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当りの場合に確定停止表示される普通当り図柄と、普通はずれの場合に確定停止表示される普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技機10では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された後、普通当り遊技が生起(付与)される。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0029】
普通図柄表示部22eは、複数の発光体によって構成されている。普通図柄表示部22eにおいて普通図柄が確定停止表示された場合には、普通図柄表示部22eを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。因みに、普通ゲームの実行中には、普通ゲームの実行中に対応する点灯態様で普通図柄表示部22eを構成する発光体が点灯する。また、普通保留表示部22fは、複数の発光体によって構成されている。普通保留表示部22fを構成する複数の発光体は、実行が保留されている普通ゲームの回数(数)を特定可能な点灯態様で点灯する。例えば、実行が保留されている普通ゲームの数が1以上であるときには、普通保留表示部22fを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯する。なお、実行が保留されている普通ゲームの数が1以上であるときとは、普通ゲームの実行が保留されているときに相当する。
【0030】
情報表示パネル22は、右打ち報知ランプ22gを備えている。詳細については後述するが、右打ち報知ランプ22gは、右打ちが推奨される状況において、右打ちが推奨されることを報知する。右打ち報知ランプ22gは、1つの発光体によって構成されている。右打ちが推奨される状況では、右打ち報知ランプ22gを構成する発光体が点灯する。一方、右打ちが推奨される状況ではない状況では、右打ち報知ランプ22gを構成する発光体が点灯せず、消灯する。
【0031】
情報表示パネル22が備えている特別図柄表示部22a,22b、特別保留表示部22c,22d、普通図柄表示部22e、普通保留表示部22f及び右打ち報知ランプ22gは、本実施形態における情報表示パネル22のような同一の部材に設ける必要はなく、異なる部材に別々に設けてもよい。例えば、第1特別図柄表示部22a及び第1特別保留表示部22cは同一の部材に設ける一方、それとは異なる部材に第2特別図柄表示部22b及び第2特別保留表示部22dを設けてもよい。
【0032】
遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。遊技機10は、可動体24を備えている。可動体24は、原位置24aと、演出位置24bと、の間で動作可能である。可動体24は、演出アクチュエータEA(
図7に示す)からの動力を受けて動作する。可動体24は、演出アクチュエータEAの動力を伝達するためのギア機構を有する。そして、遊技機10では、演出アクチュエータEAの動力がギア機構を経て、可動体24を動作させる。遊技機10は、可動体24が原位置24aに位置しているときに、当該可動体24を検知可能な原位置センサGS(
図7に示す)を備えている。
【0033】
遊技機10は、表示手段としての演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち一部又は全部の演出装置が演出実行手段に相当する。
【0034】
遊技機10は、始動口としての第1始動口26を備えている。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(
図7に示す)を備えている。第1始動センサSE1は、始動口としての第1始動口26への遊技球の入球を検知可能な始動入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第1始動センサSE1により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、3球の遊技球が賞球として付与される。
【0035】
遊技機10は、始動口としての第2始動口27を備えている。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(
図7に示す)を備えている。第2始動センサSE2は、始動口としての第2始動口27への遊技球の入球を検知可能な始動入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第2始動センサSE2により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、1球の遊技球が賞球として付与される。第2始動口27は、開閉部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い(又は、入球させることができない)閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(
図7に示す)から動力を受けて動作する。以下、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。以上のように、遊技機10は、遊技球が入球可能な始動口を備えている。始動口には、第1始動口と、第2始動口と、がある。変動ゲームとしての特別ゲームには、第1始動口への遊技球の入球を契機に実行可能な第1変動ゲームとしての第1特別ゲームと、第2始動口への遊技球の入球を契機に実行可能な第2変動ゲームとしての第2特別ゲームと、がある。
【0036】
遊技機10は、第1大入賞口29を備えている。第1大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。遊技機10は、第1大入賞口29に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(
図7に示す)を備えている。例えば、第1大入賞口29には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1カウントセンサSE3が配設されている。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。第1大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(
図7に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30が開状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下、第2可変部材30が開状態となることを「第1大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「第1大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0037】
遊技機10は、第2大入賞口31を備えている。第2大入賞口31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。遊技機10は、第2大入賞口31に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(
図7に示す)を備えている。例えば、第2大入賞口31には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2カウントセンサSE4が配設されている。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。第2大入賞口31は、第3可変部材32を有する。第3可変部材32は、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができる開状態と、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第3可変部材32は、第3アクチュエータA3(
図7に示す)から動力を受けて動作する。第3可変部材32が開状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。第3可変部材32が閉状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容されない。以下、第3可変部材32が開状態となることを「第2大入賞口31が開放される」と示し、第3可変部材32が閉状態となることを「第2大入賞口31が閉鎖される」と示す場合がある。
【0038】
遊技機10は、ゲート33を備えている。ゲート33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート33には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE5(
図7に示す)が配設されている。ゲートセンサSE5により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。本実施形態では、付与待機状態に相当する大当り遊技の生起待ち状態であるとき、ゲートセンサSE5により遊技球が検知されたことを契機に、大当り遊技の生起開始条件が成立し、大当り遊技が生起される。本実施形態では、ゲート33が、遊技球が入球可能な開始入球口としての機能を実現する。なお、ゲート33へ入球した遊技球がゲート33を通過するように構成しなくてもよい。例えば、ゲート33へ入球した遊技球は、遊技盤20の裏側に導く球通路を通過し、遊技盤20から外部へ排出されるようにしてもよい。
【0039】
遊技機10は、一般入賞口としての第1一般入賞口34を備えている。第1一般入賞口34は、遊技領域21のうちセンター枠23の左下方に位置している。第1一般入賞口34は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1一般入賞口34に入球した遊技球を検知する第1一般センサSE6(
図7に示す)を備えている。第1一般センサSE6は、一般入賞口としての第1一般入賞口34への遊技球の入球を検知可能な一般入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第1一般入賞口34には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1一般センサSE6が配設されている。第1一般センサSE6により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1一般センサSE6により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、8球の遊技球が賞球として付与される。
【0040】
遊技機10は、一般入賞口としての第2一般入賞口35を備えている。第2一般入賞口35は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。第2一般入賞口35は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第2一般入賞口35に入球した遊技球を検知する第2一般センサSE7(
図7に示す)を備えている。第2一般センサSE7は、一般入賞口としての第2一般入賞口35への遊技球の入球を検知可能な一般入球検知手段としての機能を実現する。例えば、第2一般入賞口35には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第2一般センサSE7が配設されている。第2一般センサSE7により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2一般センサSE7により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、8球の遊技球が賞球として付与される。
【0041】
遊技機10は、アウト口36を備えている。本実施形態において、始動口26,27や大入賞口29,31、一般入賞口34,35へ入球しなかった遊技球は、アウト口36から機外へと排出される。なお、遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与える遊技構成部材を備えている。
【0042】
遊技機10は、磁気を検知可能な磁気センサES2を備えている。磁気センサES2は、遊技盤20の裏側に配置されている。磁気センサES2は、磁気を検出可能な磁気検出手段としての機能を実現する。
【0043】
遊技機10は、通路部材37及び通路部材38を備えている。通路部材37及び通路部材38は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。通路部材37には、第2始動口27が位置している。第2始動口27の第1可変部材28は、通路部材37の上面を構成する部材となる。通路部材37には、第2大入賞口31が位置している。第2大入賞口31の第3可変部材32は、通路部材37の上面を構成する部材となる。遊技領域21では、通路部材37及び通路部材38によって、遊技球が流下可能な流下通路39が形成される。流下通路39において第2始動口27は、第2大入賞口31よりも上流に位置している。流下通路39において、第2始動口27へ入球しなかった全ての遊技球は、第2大入賞口31へ誘導される。流下通路39の最上流部の入球口39aから遊技球が入球して第2始動口27及び第2大入賞口31の何れにも入球しなかった場合、入球口39aから入球した遊技球は流下通路39の最下流部の排出口39bから排出される。
【0044】
通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、第2始動口27の第1可変部材28と流下通路39を形成する箇所に、複数の第1突起部38aを有する。流下通路39を流下(通過)する遊技球が第1突起部38aと衝突する場合、当該遊技球の流下速度が低下する。即ち、第1突起部38aは、第2始動口27の第1可変部材28の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有する。通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、第2大入賞口31の第3可変部材32と流下通路39を形成する箇所に、複数の第2突起部38bを有する。流下通路39を流下する遊技球が第2突起部38bと衝突する場合、当該遊技球の流下速度が低下する。即ち、第2突起部38bは、第2大入賞口31の第3可変部材32の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有する。
【0045】
次に、発射機構としての発射装置70について説明する。
図3に示すように、発射装置70は、球送り機構71と、発射機構72と、を含んで構成されている。上皿UZに貯留されている遊技球は、上皿UZにおける球案内路によって待機位置W1に案内される。待機位置W1へ案内された遊技球は、球送り機構71が動作することによって、発射機構72における発射位置W2へと送られる。球送り機構71は、球送りアクチュエータ71a(
図7に示す)から動力を受けて動作する。球送り機構71が動作することによって、1球の遊技球が発射位置W2へと送られる。
【0046】
発射機構72は、槌としての槌部72aを備えている。槌部72aは、発射位置W2に遊技球が位置しているときにおいて当該遊技球と槌部72aが接触しない発射前状態と、発射位置W2に遊技球が位置しているときにおいて当該遊技球と槌部72aが接触する発射後状態と、に動作可能である。
図3では、発射前状態の槌部72aを実線で示し、発射後状態の槌部72aを二点鎖線で示す。槌部72aは、槌アクチュエータ72b(
図7に示す)から動力を受けて動作する。発射機構72は、発射レール72cを備えている。槌部72aが動作することによって発射位置W2の遊技球が打ち出されることで発射された場合、当該遊技球は、発射レール72cによって案内通路21aへと案内される。
【0047】
次に、
図2に基づき、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23の左側を通ってアウト口36へと至る第1経路R1と、センター枠23の右側を通ってアウト口36へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域RA1と示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域RA2と示す。左側領域RA1及び右側領域RA2は、少なくとも一部が異なる。左側領域RA1を流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域RA2を流下する経路は第2経路R2に相当する。
【0048】
そして、遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域RA1及び右側領域RA2に遊技球を打ち分け、始動口26,27や大入賞口29,31、ゲート33、一般入賞口34,35へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域RA1に流下案内され易く、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域RA2に流下案内され易く、第2始動口27や大入賞口29,31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性がある。即ち、第1経路R1上には、第1始動口26及び第1一般入賞口34があり、第2経路R2上には、第2始動口27、大入賞口29,31、ゲート33及び第2一般入賞口35があるといえる。
【0049】
第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、遊技球は、第2始動口27や大入賞口29,31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性が低い。第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、遊技球は、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性が低い。右側領域RA2において、第2始動口27、大入賞口29,31、ゲート33及び第2一般入賞口35は、上流側からゲート33、第1大入賞口29、第2一般入賞口35、第2始動口27、第2大入賞口31の順で配置されている。以下、遊技球が第1経路R1上を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と示し、遊技球が第2経路R2上を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。本実施形態では、左側領域RA1が非特定領域に相当し、右側領域RA2が特定領域に相当する。そして、本実施形態では、右打ち報知ランプ22gが、遊技球を発射させることが推奨される領域が特定領域であるときに点灯することが可能な特定領域発光手段として機能する。
【0050】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と、高確率状態と、を備えている。大当り確率は、内部抽選として行われる大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。なお、高確率状態は、所謂、「確率変動状態(確変状態)」である。低確率状態は、所謂、「非確率変動状態(非確変状態)」である。確率変動状態は、非確率変動状態に比して大当り抽選において大当りに当選する確率が高い。因みに、遊技機10では、低確率状態と高確率状態の何れであるかによって大当り抽選の当選確率が異なるが、入球した始動口の種類によって大当り抽選の当選確率は異ならない。遊技機10では、低確率状態と高確率状態の何れであるかによって小当り抽選の当選確率は異ならない。このように、遊技機10は、非確率変動状態及び確率変動状態のうち何れかに制御可能に構成されている。
【0051】
遊技機10は、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が異なる遊技状態として、非変動短縮状態と、変動短縮状態と、がある。変動短縮状態は、非変動短縮状態に比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)遊技状態である。なお、「第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)」とは、第2特別ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、第2特別ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、第2特別ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。因みに、遊技機10では、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れも変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)。遊技機10では、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間(例えば、4分や8分)を超える。具体的に、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、少なくとも小当りの場合及びはずれの場合、10分となる。例えば、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、大当りの場合に限って、所定の変動時間を超えない(例えば、1分)ようにしてもよい。一方、変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間を超えない。このように、遊技機10は、非変動短縮状態及び変動短縮状態のうち何れかに制御可能に構成されている。
【0052】
遊技機10は、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が異なる遊技状態として、非開放延長状態と、開放延長状態と、がある。開放延長状態は、非開放延長状態に比して、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が長い遊技状態である。開放延長状態では、非開放延長状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。即ち、開放延長状態は、非開放延長状態に比して第1可変部材28の開閉に関する有利度が高い。因みに、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間を異ならせる方法としては、1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる回数を異ならせる方法や、第1可変部材28が開状態となったときの開放時間や1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる合計の開放時間を異ならせる方法などがある。
【0053】
その他、遊技状態としては、普通当り抽選の当選確率が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通当り高確率状態と普通当り低確率状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通当り高確率状態は、普通当り低確率状態に比して、普通当り抽選において普通当りに当選する確率が高い遊技状態としてもよい。また、開放延長状態に制御されているときに普通当り高確率状態に制御され、非開放延長状態に制御されているときに普通当り低確率状態に制御されるように構成してもよい。また、遊技状態としては、普通ゲームの変動時間が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通短縮状態と非普通短縮状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通短縮状態は、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間が短くなり易い遊技状態としてもよい。なお、「普通ゲームの変動時間が短くなり易い」とは、普通ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、普通ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、普通ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。
【0054】
遊技機10において制御される遊技状態としては、「低確率状態、非変動短縮状態、非開放延長状態」、「低確率状態、変動短縮状態、開放延長状態」、「高確率状態、変動短縮状態、開放延長状態」及び「高確率状態、変動短縮状態、非開放延長状態」がある。以下、「低確率状態、非変動短縮状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「通常低確状態」、「低確率状態、変動短縮状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定低確状態」と示す場合がある。また、「高確率状態、変動短縮状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定高確状態」、「高確率状態、変動短縮状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「特殊状態」と示す場合がある。特殊状態は、小当りラッシュ(RUSH)や小当りラッシュ状態ともいわれる。
【0055】
次に、遊技機10における大当りについて説明する。
遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と第2大当り図柄に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当りがそれぞれ定められている。以下、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」と示し、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す場合がある。
【0056】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第1大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において第1大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。因みに、大当り遊技は、特別ゲームが実行されていないときに付与(生起)される。
【0057】
図4に示すように、各大当りには、ラウンド遊技の回数(
図4では、ラウンド回数と示す)が定められている。具体的に、第1大当り及び第2大当りには、ラウンド遊技の回数として「7回」が定められている。また、各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。具体的に、第1大当り及び第2大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特定高確状態とすることが定められている。このように、第1大当り遊技及び第2大当り遊技は、大当り遊技の終了後に確率変動状態に制御可能な特定大当り遊技に相当する。即ち、本実施形態において、大当り遊技には、大当り遊技の終了後に確率変動状態に制御可能な特定大当り遊技がある。
【0058】
第1大当りには、大当り遊技終了後から50回の特別ゲームが終了するまでを上限として、開放延長状態とすることが定められている。第2大当りには、大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでを上限として、開放延長状態に制御することが定められている。因みに、本実施形態では、大当り遊技終了後において高確率状態に制御される場合、内部抽選として行われる転落抽選に当選するまでの間、又は、転落抽選に当選するよりも前に大当り遊技が生起されるまでの間、高確率状態に制御される。遊技機10では、転落抽選に当選した場合、高確率状態が終了し、低確率状態に制御される。転落抽選は、大当り抽選や小当り抽選とは別に行われる抽選である。
【0059】
第1大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく50回の特別ゲームが終了した場合、既に転落抽選に当選して低確率状態に制御されているとき、通常低確状態に制御される。一方、第1大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく50回の特別ゲームが終了した場合、転落抽選に当選することなく高確率状態に制御され続けているとき、特殊状態に制御される。同様に、第2大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが終了した場合、既に転落抽選に当選して低確率状態に制御されているとき、通常低確状態に制御される。一方、第2大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが終了した場合、転落抽選に当選することなく高確率状態に制御され続けているとき、特殊状態に制御される。このように、遊技機10では、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲームの回数が所定回数(50回又は100回)に達するまでは、開放延長状態に制御される。一方、遊技機10では、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲームの回数が所定回数(50回又は100回)に達した後は、非開放延長状態に制御される。
【0060】
以上のように、遊技機10では、高確率状態に制御されているときにおいて、特殊状態に制御される場合がある。因みに、遊技機10では、特殊状態に制御された後、特殊状態の終了条件が成立した場合に特殊状態が終了する。特殊状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。特殊状態の終了条件には、転落抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。
【0061】
次に、遊技機10における小当りについて説明する。
小当り遊技では、第2大入賞口31が開放され、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。小当り遊技では、所定の開放態様で第2大入賞口31が開状態となる。小当り遊技において第2大入賞口31は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、所定の開放態様で開放される。例えば、小当り遊技では、「0.6秒開放した後に0.5秒閉鎖し、その後、第2大入賞口31を1.2秒開放する開放態様」で第2大入賞口31が開状態となる。このように、小当り遊技では、少なくとも1回は第2大入賞口31が、当該第2大入賞口31へ遊技球を入球させることが容易な時間だけ開放される。
【0062】
演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。このように、遊技機10は、演出図柄を用いた演出図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であり、装飾図柄や飾り図柄ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は第1図柄であり、第2列の演出図柄は第2図柄であり、第3列の演出図柄は第3図柄である。以下、第1列を「左列」と示すとともに第1図柄を「左図柄」と示し、第2列を「中列」と示すとともに第2図柄を「中図柄」と示し、第3列を「右列」と示すとともに第3図柄を「右図柄」と示す。本実施形態において各列では、原則、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0063】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示される特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、小当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、小当りの図柄組み合わせは、[323]や[426]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、「323」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。因みに、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと一部又は全部が共通する図柄組み合わせであってもよい。例えば、小当りの図柄組み合わせとはずれの図柄組み合わせで共通する図柄組み合わせが演出ゲームにて確定停止表示された場合には、小当りとはずれの何れであるかを演出図柄から特定し難くできる。一方、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと異なる図柄組み合わせであってもよい。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味している。
【0064】
演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。リーチ演出は、特別ゲームの実行中に実行される。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。そして、本実施形態では、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、大当り期待度が高い。
【0065】
遊技機10では、演出表示装置25において、特別ゲームの実行が保留されていることが報知される。遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されている場合、実行が保留されている特別ゲーム(保留中の特別ゲーム)の数が報知される。
【0066】
図5に示すように、演出表示装置25には、保留中の第1特別ゲームに対応する保留画像Haが表示される。保留画像Haは、実行が保留されている変動ゲームに対応する保留画像に相当し、実行が保留されている第1変動ゲームに対応する保留画像に相当する。本実施形態において、保留画像Haは、円形の画像である。保留画像Haには、保留画像H1a~H4aがある。遊技機10では、第1特別保留数が「1」である場合、保留画像H1a~H4aのうち保留画像H1aが演出表示装置25に表示される。遊技機10では、第1特別保留数が「2」である場合、保留画像H1a~H4aのうち保留画像H1a,H2aが演出表示装置25に表示される。遊技機10では、第1特別保留数が「3」である場合、保留画像H1a~H4aのうち保留画像H1a~H3aが演出表示装置25に表示される。遊技機10では、第1特別保留数が「4」である場合、保留画像H1a~H4aが演出表示装置25に表示される。保留画像H1aは、演出表示装置25における保留表示領域R1aに表示される。保留画像H2aは、演出表示装置25における保留表示領域R2aに表示される。保留画像H3aは、演出表示装置25における保留表示領域R3aに表示される。保留画像H4aは、演出表示装置25における保留表示領域R4aに表示される。なお、第1特別保留数が「0」である場合、保留画像H1a~H4aは、演出表示装置25に表示されない。
【0067】
保留表示領域R1aには、保留されている第1特別ゲームのうち1番目に実行される第1特別ゲームに対応する保留画像Haが表示される。保留表示領域R2aには、保留されている第1特別ゲームのうち2番目に実行される第1特別ゲームに対応する保留画像Haが表示される。保留表示領域R3aには、保留されている第1特別ゲームのうち3番目に実行される第1特別ゲームに対応する保留画像Haが表示される。保留表示領域R4aには、保留されている第1特別ゲームのうち4番目に実行される第1特別ゲームに対応する保留画像Haが表示される。したがって、保留表示領域R1aは、表示されている保留画像H1aに対応する第1特別ゲームが1番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R2aは、表示されている保留画像H2aに対応する第1特別ゲームが2番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R3aは、表示されている保留画像H3aに対応する第1特別ゲームが3番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R4aは、表示されている保留画像H4aに対応する第1特別ゲームが4番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。以上のように、保留画像Haは、演出表示装置25において、対応する第1特別ゲームが実行される実行順序を特定可能な表示領域に表示される。
【0068】
演出表示装置25には、保留中の第2特別ゲームに対応する保留画像Hbが表示される。保留画像Hbは、実行が保留されている変動ゲームに対応する保留画像に相当し、実行が保留されている第2変動ゲームに対応する保留画像に相当する。本実施形態において、保留画像Hbは、菱形の画像である。保留画像Hbには、保留画像H1b~H4bがある。遊技機10では、第2特別保留数が「1」である場合、保留画像H1b~H4bのうち保留画像H1bが演出表示装置25に表示される。遊技機10では、第2特別保留数が「2」である場合、保留画像H1b~H4bのうち保留画像H1b,H2bが演出表示装置25に表示される。遊技機10では、第2特別保留数が「3」である場合、保留画像H1b~H4bのうち保留画像H1b~H3bが演出表示装置25に表示される。遊技機10では、第2特別保留数が「4」である場合、保留画像H1b~H4bが演出表示装置25に表示される。保留画像H1bは、演出表示装置25における保留表示領域R1bに表示される。保留画像H2bは、演出表示装置25における保留表示領域R2bに表示される。保留画像H3bは、演出表示装置25における保留表示領域R3bに表示される。保留画像H4bは、演出表示装置25における保留表示領域R4bに表示される。なお、第2特別保留数が「0」である場合、保留画像H1b~H4bは、演出表示装置25に表示されない。本実施形態では、保留画像Ha及び保留画像Hbのうち少なくとも一方を表示可能な演出表示装置25が、実行が保留されている変動ゲームに対応する保留画像を表示可能な保留表示手段としての機能を実現する。
【0069】
保留表示領域R1bには、保留されている第2特別ゲームのうち1番目に実行される第2特別ゲームに対応する保留画像Hbが表示される。保留表示領域R2bには、保留されている第2特別ゲームのうち2番目に実行される第2特別ゲームに対応する保留画像Hbが表示される。保留表示領域R3bには、保留されている第2特別ゲームのうち3番目に実行される第2特別ゲームに対応する保留画像Hbが表示される。保留表示領域R4bには、保留されている第2特別ゲームのうち4番目に実行される第2特別ゲームに対応する保留画像Hbが表示される。したがって、保留表示領域R1bは、表示されている保留画像H1bに対応する第2特別ゲームが1番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R2bは、表示されている保留画像H2bに対応する第2特別ゲームが2番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R3bは、表示されている保留画像H3bに対応する第2特別ゲームが3番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R4bは、表示されている保留画像H4bに対応する第2特別ゲームが4番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。以上のように、保留画像Hbは、演出表示装置25において、対応する第2特別ゲームが実行される実行順序を特定可能な表示領域に表示される。
【0070】
遊技機10では、演出表示装置25における実行中領域ZRaに、実行中の第1特別ゲームに対応する実行中画像ZGaが表示される。実行中画像ZGaは、実行中の変動ゲームに対応する実行中画像に相当する。第1特別ゲームが実行される場合、実行中領域ZRaには、実行中の第1特別ゲームが保留されていたときに表示されていた保留画像Haに基づく実行中画像ZGaが表示される。具体的に、実行中領域ZRaには、第1特別ゲームの実行直前において保留表示領域R1aに表示されていた保留画像H1aが、実行中画像ZGaとして表示される。このため、第1特別ゲームが実行されているときに実行中領域ZRaには、円形の実行中画像ZGaが表示される。実行中画像ZGaは、保留画像Haよりも大きい。このため、保留画像H1aが実行中画像ZGaとして表示される場合、保留画像H1aが拡大され、実行中画像ZGaとして表示される。因みに、第1特別保留数が0である状況であっても、第1始動口26へ遊技球が入球した場合、一時的に第1特別ゲームの実行が保留されることから、演出表示装置25には保留画像Haは表示される。この場合、演出表示装置25において一時的に保留画像Haが表示され、当該保留画像Haが実行中画像ZGaとして演出表示装置25の実行中領域ZRaに表示される。
【0071】
遊技機10では、演出表示装置25における実行中領域ZRbに、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像ZGbが表示される。実行中画像ZGbは、実行中の変動ゲームに対応する実行中画像に相当する。第2特別ゲームが実行される場合、実行中領域ZRbには、実行中の第2特別ゲームが保留されていたときに表示されていた保留画像Hbに基づく実行中画像ZGbが表示される。具体的に、実行中領域ZRbには、第2特別ゲームの実行直前において保留表示領域R1bに表示されていた保留画像H1bが、実行中画像ZGbとして表示される。このため、第2特別ゲームが実行されているときに実行中領域ZRbには、菱形の実行中画像ZGbが表示される。実行中画像ZGbは、保留画像Hbよりも大きい。このため、保留画像H1bが実行中画像ZGbとして表示される場合、保留画像H1bが拡大され、実行中画像ZGbとして表示される。因みに、第2特別保留数が0である状況であっても、第2始動口27へ遊技球が入球した場合、一時的に第2特別ゲームの実行が保留されることから、演出表示装置25には保留画像Hbは表示される。この場合、演出表示装置25において一時的に保留画像Hbが表示され、当該保留画像Hbが実行中画像ZGbとして演出表示装置25の実行中領域ZRbに表示される。実施形態では、実行中画像ZGa、ZGbを表示可能な演出表示装置25が、実行中の変動ゲームに対応する実行中画像を表示可能な実行中表示手段としての機能を実現する。
【0072】
遊技機10では、第1特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R1aに表示されていた保留画像H1aが実行中画像ZGaとして実行中領域ZRaに表示される。遊技機10では、第1特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R2aに表示されていた保留画像H2aが保留画像H1aとして保留表示領域R1aに表示される。遊技機10では、第1特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R3aに表示されていた保留画像H3aが保留画像H2aとして保留表示領域R2aに表示される。遊技機10では、第1特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R4aに表示されていた保留画像H4aが保留画像H3aとして保留表示領域R3aに表示される。
【0073】
同様に、遊技機10では、第2特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R1bに表示されていた保留画像H1bが実行中画像ZGbとして実行中領域ZRbに表示される。遊技機10では、第2特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R2bに表示されていた保留画像H2bが保留画像H1bとして保留表示領域R1bに表示される。遊技機10では、第2特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R3bに表示されていた保留画像H3bが保留画像H2bとして保留表示領域R2bに表示される。遊技機10では、第2特別ゲームの実行が開始された場合、保留表示領域R4bに表示されていた保留画像H4bが保留画像H3bとして保留表示領域R3bに表示される。
【0074】
遊技機10では、遊技球の発射強度に関する演出が演出表示装置25において実行される。具体的に、遊技機10において、遊技球の発射強度に関する演出には、右打ちを促す右打ち報知演出と、左打ちを促す左打ち報知演出と、がある。
【0075】
図6(a)に示すように、例えば、遊技機10では、右向きの矢印を模した画像YG1と、「右打ち」の文字情報MJ1と、が演出表示装置25に表示され、右打ち報知演出が実行される。本実施形態において、右打ち報知演出は、特定領域への遊技球の発射を促す特定領域演出に相当する。このように、演出実行手段としての演出表示装置25が実行可能な演出には、特定領域演出がある。
【0076】
右打ち報知演出は、右打ちが推奨される状況において実行される。例えば、右打ち報知演出は、変動短縮状態であるときに実行される。例えば、右打ち報知演出は、大当り遊技が付与されているときに実行される。例えば、右打ち報知演出は、小当り遊技が付与されているときに実行される。例えば、右打ち報知演出は、大当り遊技の生起待ち状態であるときに実行される。右打ち報知演出は、右打ち報知演出の終了条件が成立するまでの間、実行され続けるように構成してもよい。右打ち報知演出の終了条件は、例えば、所定の演出時間が経過することによって成立してもよい。
【0077】
図6(b)に示すように、例えば、遊技機10では、左向きの矢印を模した画像YG2と、「左打ちに戻してください」の文字情報MJ2と、が演出表示装置25に表示され、左打ち報知演出が実行される。本実施形態において、左打ち報知演出は、非特定領域への遊技球の発射を促す非特定領域演出に相当する。このように、演出実行手段としての演出表示装置25が実行可能な演出には、非特定領域演出がある。
【0078】
左打ち報知演出は、左打ちが推奨される状況において実行される。例えば、左打ち報知演出は、非変動短縮状態であるときに実行される。例えば、左打ち報知演出は、大当り遊技が付与されていないときにおいて、変動短縮状態が終了して非変動短縮状態に切り替わった場合、実行されるように構成してもよい。例えば、左打ち報知演出は、左打ちが推奨される状況において右打ちされていることを特定した場合、実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、ゲート33へ遊技球が入球したことを契機として、右打ちされていることを特定してもよい。左打ち報知演出は、左打ち報知演出の終了条件が成立するまでの間、実行され続けるように構成してもよい。左打ち報知演出の終了条件は、例えば、所定の演出時間が経過することによって成立してもよいし、大当り遊技及び小当り遊技のうち少なくとも一方が付与されることによって成立してもよい。
【0079】
ここで、遊技機10において、各遊技状態における遊技時間に対する持ち球の変化について説明する。
遊技機10では、第2始動口27へ遊技球を入球させれば、大当りとならなくても高い確率で小当りとなる。このため、右打ちすれば、ゲート33へ遊技球を入球させることができるとともに、第2始動口27へ遊技球を入球させることができるため、小当り抽選が生起されて賞球を獲得するチャンスが発生する。しかし、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲームの変動時間は、変動短縮状態であるときの第2特別ゲームの変動時間よりも大幅に長くなるため、実際に小当り遊技が生起されて賞球を獲得するチャンスが到来するまでの時間も大幅に長くなる。本実施形態でいえば、第2始動口27へ遊技球を入球させて第2特別ゲームの実行が開始してから、10分程度の時間が経過してから、ようやく第2大入賞口31が開放される。そして、非変動短縮状態であるときに右打ちする場合、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、単位所定時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を上回る。更に、右打ちする場合、第1始動口26へ遊技球が入球しないことから、単位所定時間あたりに実行される特別ゲームの回数が大幅に少なくなる。このため、非変動短縮状態であるときは、左打ちすることが好ましい状況となる。一方、変動短縮状態であるときは、非変動短縮状態であるときよりも、第2特別ゲームの変動時間が短くなる。これにより、変動短縮状態であるときは、非変動短縮状態であるときよりも、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなり易い。このため、変動短縮状態であるときは、右打ちすることが好ましい状況となる。
【0080】
因みに、遊技機10では、流下通路39において、第2大入賞口31よりも上流側に第2始動口27が設けられている。そして、遊技機10では、開放延長状態であるとき、入球口39aから入球した遊技球の多くが第2始動口27へ入球し、小当り遊技が生起されたとしても第2大入賞口31へ遊技球が入球し難い。特に、第2始動口27が閉鎖されていたとしても、第1突起部38aによって流下通路39を流下する遊技球の流下速度が低下することで、第2始動口27が閉鎖されているときに入球口39aへ入球した遊技球であっても、第2始動口27へ入球する可能性が高まる。一方、遊技機10では、非開放延長状態であるとき、開放延長状態であるときに比して、入球口39aから入球した遊技球のうち第2始動口27へ入球せずに第2大入賞口31へ入球する遊技球が多くなり易い。特に、第2大入賞口31が閉鎖されていたとしても、第2突起部38bによって流下通路39を流下する遊技球の流下速度が低下することで、第2始動口27へ入球しなかった遊技球が第2大入賞口31へ入球する可能性が高まる。
【0081】
そして、遊技機10によれば、特殊状態に制御されているとき、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなることにより、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数よりも単位所定時間あたりに獲得可能な遊技球の個数の方が多くなる。このように、遊技機10では、特殊状態に制御されている場合、右打ちすれば、大当り遊技が生起されなくても、小当り遊技の生起によって所持している遊技球(持ち球)を増加させることが可能となる。なお、「持ち球」は、「持ち玉」と示されることもある。
【0082】
遊技機10において、通常低確状態に制御されている場合には、左打ちすることが好ましいため、左打ちすることが想定される。しかし、通常低確状態に制御されている場合には、左打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。また、遊技機10において、特定低確状態又は特定高確状態に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。しかし、特定低確状態又は特定高確状態に制御されている場合には、右打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。但し、特定低確状態又は特定高確状態に制御されている場合には、右打ちして第2始動口27へ容易に遊技球を入球させることができるため、通常低確状態に制御されている場合に比して、遊技を継続するときの持ち球の減少が抑えられる。
【0083】
一方、特殊状態に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。そして、特殊状態に制御されている場合には、右打ちすることで、単位所定時間あたりに小当り遊技が生起されて第2大入賞口31へ遊技球を入球させることができる機会が多くなるため、持ち球を増やすことができ、遊技を継続するほど持ち球が増加する。このように、特殊状態では、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより、持ち球を増加させることができる。このように、遊技機10は、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態に制御可能に構成されている。遊技機10において、特殊状態に制御されているときには、大当りとなることを期待させつつ、特殊状態に制御される期間が長くなることも期待させることができる。遊技機10では、特殊状態に制御されているときに転落抽選に当選してしまうと特殊状態が終了してしまうことから、転落抽選に当選することなく、特殊状態に制御される期間が長くなることを期待させることができる。因みに、遊技機10では、特殊状態に制御されてから当該特殊状態が終了するまでの間に、持ち球を平均1500個増加させることができる。また、遊技機10では、第1大当り遊技中及び第2大当り遊技中、それぞれ持ち球を平均700個増加させることができる。このように、遊技機10では、1回の大当り遊技よりも、特殊状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでの方が、持ち球の増加に関する期待値が高い。
【0084】
遊技機10では、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかに制御されている状況は、右打ちが推奨される状況に相当する。遊技機10では、通常低確状態に制御されている状況は、右打ちが推奨される状況ではない状況に相当する。但し、遊技機10では、大当り遊技の生起待ち状態である状況は、右打ちが推奨される状況に相当する。遊技機10では、大当り遊技が付与されているときは、右打ちが推奨される状況に相当する。遊技機10では、小当り遊技が付与されているときは、右打ちが推奨される状況に相当する。
【0085】
次に、遊技機10の電気的構成について説明する。
図7に示すように、遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。遊技機10は、副制御部としての副基板50を備えている。副基板50は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板50は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40及び副基板50は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板50が含まれる。主基板40は、副基板50と接続されている。遊技機10は、電源ユニット60を備えている。電源ユニット60は、電源スイッチ61をオン状態に切り替える操作が行われることによって、主基板40、副基板50及び発射装置70に電力供給を行うユニットである。電源スイッチ61をオン状態に切り替えることで、遊技機10に電源投入される。遊技機10は、発射装置70を備えている。発射装置70は、主基板40と接続されている。
【0086】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RAM43と、を備えている。また、主基板40は、クリアスイッチ45を備えている。主CPU41は、主CPU41の制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
【0087】
主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。例えば、主ROM42は、大当り抽選にて用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確大当り判定値と、共通大当り判定値と、がある。遊技機10において、低確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値のうち共通大当り判定値のみが用いられる一方、高確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値の両方が用いられる。主ROM42は、転落抽選に用いられる転落判定値を記憶している。主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選では、リーチ演出を実行するかについての決定が行われる。このため、演出抽選は、リーチ抽選ともいえる。
【0088】
その他、例えば、主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間(特別ゲームの変動時間)が対応付けられている。変動パターンには、変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと、非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンは、一部又は全部が異なる。変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い(又は、短いことが多い)。遊技機10では、変動短縮状態であるときに決定可能な1又は複数の変動パターンが定められた変動パターンテーブルの中から変動パターンが決定されることによって変動短縮状態が実現される。同様に、遊技機10では、非変動短縮状態であるときに決定可能な1又は複数の変動パターンが定められた変動パターンテーブルの中から変動パターンが決定されることによって非変動短縮状態が実現される。
【0089】
また、変動パターンには、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、がある。第1特別ゲーム用の変動パターンと第2特別ゲーム用の変動パターンは、一部又は全部が異なる。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当りに当選した場合に決定可能な大当り変動パターンは、小当りに当選した場合に決定可能な小当り変動パターン及びはずれの場合に決定可能なはずれ変動パターンと異なることが好ましい。一方、小当り変動パターンとはずれ変動パターンは、一部又は全部が共通してもよい。
【0090】
以上のように、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンと、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンと、がある。変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の小当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の小当り変動パターンと、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンと、がある。変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれ変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれ変動パターンと、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれ変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれ変動パターンと、がある。
【0091】
主RAM43は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RAM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。主CPU41は、クリアスイッチ45がオン状態に操作された場合に出力する操作信号を入力可能に構成されている。
【0092】
主基板40には、各種のセンサSE1~SE7,ES1,ES2が接続されている。主CPU41は、ポートを介して、各種のセンサSE1~SE7,ES1,ES2が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。主基板40には、各種のアクチュエータA1~A3が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作、第3アクチュエータA3の動作を制御可能となっている。
【0093】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RAM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副CPU51の制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。副ROM52は、発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。副RAM53は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RAM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0094】
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち演出実行手段としての演出装置を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御可能な演出制御手段としての機能が実現される。副基板50には、演出アクチュエータEAが接続されている。副CPU51は、駆動回路を介して、演出アクチュエータEAの動作を制御可能となっている。副基板50には、原位置センサGSが接続されている。副CPU51は、ポートを介して、原位置センサGSが出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0095】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を各基板40,50及び発射装置70へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電源供給線を介して各基板40,50及び発射装置70へ電力を供給する。電源ユニット60は、電源スイッチ61を有している。電源スイッチ61をオフ状態からオン状態へ切り替える操作が行われると、各基板40,50及び発射装置70への電力供給が開始される。一方、電源スイッチ61をオン状態からオフ状態へ切り替える操作が行われると、各基板40,50及び発射装置70への電力供給が遮断される。電力供給が遮断されることは、電力供給が停止されることに相当する。
【0096】
電源ユニット60は、バックアップ電源62を備える。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、主RAM43に対して電力を供給する。主RAM43は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における主RAM43の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。例えば、主RAM43は、電力供給が遮断されている状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリとし、電力供給が遮断された後にも記憶している情報を保持可能に構成してもよい。
【0097】
遊技機10は、バックアップ機能を備えている。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が遮断された場合でも遊技制御に関する各種の情報を内部的に保持(バックアップ)し、電力供給が開始されたときに、保持している各種の情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。本実施形態では、主基板40がバックアップ機能を有している。例えば、副基板50は、バックアップ機能を有してもよい。主RAM43は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された記憶手段の一例となる。
【0098】
次に、発射装置70について説明する。
発射装置70は、前述したように、球送り機構71を備えている。発射装置70は、前述したように、発射機構72を備えている。発射装置70は、発射駆動回路73を備えている。発射装置70には、タッチセンサTSが接続されている。発射駆動回路73は、タッチセンサTSが出力する検知信号を入力可能に構成されている。発射装置70には、ハンドルボリュームHBが接続されている。発射駆動回路73は、ハンドルボリュームHBによって検知される発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号を入力可能に構成されている。本実施形態におけるハンドルボリュームHBは、可変抵抗である。そして、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号は、発射駆動回路73への電圧値となる。
【0099】
ここで、遊技機10において行われる各種の処理について説明する。
最初に、電力供給の開始に伴って行われるメイン電源投入処理及びサブ電源投入処理について説明する。
【0100】
主CPU41は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、最初にメイン電源投入処理を実行する。メイン電源投入処理では、電力供給の開始時におけるクリアスイッチ45の操作状態に応じて、主RAM43の初期化(RAMクリア)の有無が制御される。主CPU41は、クリアスイッチ45がオン状態に操作されている場合、主RAM43のRAMクリアを実行する。RAMクリアを行う場合、主CPU41は、主RAM43の記憶領域の各種の情報のうち遊技情報を格納する領域にそれぞれ初期情報を格納することにより、遊技情報を初期化する。その後、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了する。一方、主CPU41は、クリアスイッチ45がオフ状態である場合、主RAM43のRAMクリアを実行せず、バックアップされている主RAM43の記憶内容に基づいて復帰し、メイン電源投入処理を終了する。RAMクリアが実行された場合には、特別ゲーム及び普通ゲームの何れも実行及び保留されておらず、大当り遊技、小当り遊技及び普通当り遊技の何れでもない状態に復帰される。一方、RAMクリアが実行されなかった場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。
【0101】
なお、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了するときに、主RAM43に記憶されている遊技情報に基づいて所定の制御コマンドを副基板50へ出力バッファに格納する。具体的に、メイン電源投入処理においてRAMクリアを実行した場合、主CPU41は、RAMクリアを実行したことを特定可能な制御情報(以下、RAMクリアコマンドと示す)を出力バッファに格納する。一方、メイン電源投入処理においてRAMクリアを実行しなかった場合、主CPU41は、電力供給が遮断されたときの状態に復帰することを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。例えば、主CPU41は、電力供給の開始に伴って小当り遊技中に復帰する場合、小当り遊技中に復帰することを特定可能な復帰コマンドを出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降のタイマ割り込み処理において副基板50へ出力される。
【0102】
副CPU51は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、主CPU41からのRAMクリアコマンド又は復帰コマンドを入力するまで待機する。そして、RAMクリアコマンド又は復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、サブ電源投入処理を実行する。サブ電源投入処理では、RAMクリアコマンド及び復帰コマンドのうち何れを入力したかに応じた制御が行われる。具体的に、RAMクリアコマンドを入力した場合、副CPU51は、初期情報に基づいて復帰し、サブ電源投入処理を終了する。一方、復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、主CPU41からの制御情報に基づいて復帰し、サブ電源投入処理を終了する。RAMクリアコマンドが入力された場合には、演出ゲームが実行されておらず、大当り遊技中の演出、小当り遊技中の演出及び普通当り遊技中の演出の何れも実行されていない状態に復帰される。一方、復帰コマンドが入力された場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。
【0103】
RAMクリアコマンドを入力した場合、副CPU51は、RAMクリアが実行されたことが報知されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、RAMクリアが実行されたことを特定可能な音が出力されるようにスピーカ18を制御する。例えば、副CPU51は、RAMクリアが実行されたことを特定可能な画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰することが報知されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰することを特定可能な音が出力されるようにスピーカ18を制御する。例えば、副CPU51は、バックアップされている遊技情報に基づいて復帰することを特定可能な画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0104】
副CPU51は、電力供給の開始に伴って、可動体24の初期動作を行う初期動作処理を行う。可動体24の初期動作は、可動体24のイニシャル動作ともいわれる。副CPU51は、RAMクリアコマンド又は復帰コマンドを入力したことを契機に、初期動作処理を行う。初期動作処理において副CPU51は、可動体24が初期動作を行うように、演出アクチュエータEAを制御する。副CPU51は、原位置センサGSからの検知信号の遷移を監視する。副CPU51は、可動体24の初期動作を開始させてから所定の動作期間が経過する時点までにおいて、原位置センサGSから検知信号を入力し続けているときに、可動体24及び演出アクチュエータEAのうち少なくとも一方に異常が発生したと判定する。副CPU51は、可動体24の初期動作を開始させてから所定の動作期間が経過する時点までにおいて、原位置センサGSからの検知信号を入力しなくなったまま当該検知信号を再び入力しなくなったときに、可動体24及び演出アクチュエータEAのうち少なくとも一方に異常が発生したと判定する。可動体24及び演出アクチュエータEAのうち少なくとも一方に異常が発生したと判定した場合、副CPU51は、演出アクチュエータEAを停止させるとともに、可動体24の動作に異常があることを特定可能な情報(以下、可動体エラー情報と示す)を副RAM53に記憶する。副RAM53に可動体エラー情報が記憶されている場合、副CPU51は、各種演出の実行時において、可動体24を動作させない。副RAM53に記憶された可動体エラー情報は、電力供給が遮断されることによって副RAM53から消去される。因みに、所定の動作期間となる時間は、可動体24の初期動作が正常に終了するのに要する時間よりも長い時間に設定されている。
【0105】
次に、主CPU41が主制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理などを実行する。
【0106】
まず、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を行う。主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0107】
第1特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26へ遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行を保留する。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、当り抽選(大当り抽選、小当り抽選)に用いる当り抽選乱数、転落抽選に用いる転落抽選乱数、大当り図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、演出抽選に用いる演出抽選乱数などである。その後、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。
【0108】
第2特別図柄入力処理において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27へ遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第2特別保留数に1加算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させ、特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行を保留する。その後、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。
【0109】
第1保留判定の判定結果が肯定となってから第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶するまでの一連の制御は、第1特別ゲームの実行を保留する制御に相当し、変動ゲームの実行を保留する保留制御に相当する。このように、主CPU41は、第1始動口26への遊技球の入球を契機として、第1特別ゲームの実行を保留する制御を実行可能である。同様に、第2保留判定の判定結果が肯定となってから第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶するまでの一連の制御は、第2特別ゲームの実行を保留する制御に相当し、変動ゲームの実行を保留する保留制御に相当する。このように、主CPU41は、第2始動口27への遊技球の入球を契機として、第2特別ゲームの実行を保留する制御を実行可能である。本実施形態では、第1特別ゲームの実行を保留する制御及び第2特別ゲームの実行を保留する制御のうち少なくとも一方を主CPU41が実行することによって、変動ゲームの実行を保留する保留制御を実行可能な保留制御手段としての機能が実現される。そして、本実施形態において、保留制御手段は、始動口への遊技球の入球を契機として保留制御を実行可能である。
【0110】
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主CPU41は、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中ではなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でないかを判定する。当り遊技中、又は大当り遊技の生起待ち状態である場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、当り遊技中ではなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でない場合、主CPU41は、第1特別ゲームの実行中であるかを判定する第1実行中判定を行う。そして、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU41は、第2特別ゲームの実行中であるかを判定する第2実行中判定を行う。一方、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主CPU41は、第1特別保留数が1以上であるかを判定する第1保留判定を行う。第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、第2実行中判定を行う。一方、第1保留判定において第1特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行う。第1特別図柄開始処理を行った後、主CPU41は、第2実行中判定を行う。
【0111】
第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中であると判定する場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主CPU41は、第2特別保留数が1以上であるかを判定する第2保留判定を行う。第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2保留判定において第2特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行う。第2特別図柄開始処理を行った後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。因みに、第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定し、且つ、第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定した場合、主CPU41は、待機状態であることを特定可能な制御情報(以下、待機コマンドとする)を出力バッファに格納する。
【0112】
ここで、第1特別図柄開始処理について説明する。
第1特別図柄開始処理において主CPU41は、主RAM43に記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から消去する。そして、主CPU41は、主RAM43に記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち低確率状態と高確率状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、確率状態フラグと示す)を参照し、高確率状態であるかを判定する。高確率状態でない場合、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。一方、高確率状態である場合、主CPU41は、転落抽選処理を行う。
【0113】
転落抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な転落抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている転落判定値と、に基づき転落抽選を行う。具体的に、主CPU41は、転落抽選乱数の値と転落判定値が一致するかを判定し、転落抽選を行う。本実施形態では、転落抽選乱数の値と転落判定値が一致する場合に転落抽選に当選したものとし、転落抽選乱数の値と転落判定値が一致しない場合に転落抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、転落抽選に非当選した場合、主CPU41は、転落抽選処理を終了し、大当り抽選処理を行う。一方、転落抽選に当選した場合、主CPU41は、低確率状態であることを特定可能な値を確率状態フラグに設定し、確率状態フラグを更新する。その後、主CPU41は、転落抽選処理を終了し、大当り抽選処理を行う。但し、主CPU41は、第1特別図柄開始処理において、大当りに当選した第2特別ゲームの実行中であることを特定可能な情報(以下、第2特別大当りフラグと示す)が主RAM43に記憶されている場合、大当り抽選処理及び小当り抽選処理を行わず、はずれゲーム処理を実行する。
【0114】
大当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う。このとき、主CPU41は、設定値フラグから特定可能な設定値に応じた大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。また、主CPU41は、高確率状態であれば共通大当り判定値及び高確大当り判定値を用いて大当り抽選を行う一方、低確率状態であれば共通大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を実行する。
【0115】
小当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値(大当り抽選処理にて用いた当り抽選乱数の値)と、主ROM42に記憶されている小当り判定値と、に基づき小当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致するかを判定し、小当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致する場合に小当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致しない場合に小当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、小当り抽選に当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を実行する。一方、小当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。
【0116】
遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって大当り抽選が行われる場合がある。本実施形態では、大当り抽選処理を主CPU41が実行することにより、大当りの当選を決める大当り抽選を行う大当り抽選手段としての機能が実現される。遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって小当り抽選が行われる場合がある。本実施形態では、小当り抽選処理を主CPU41が実行することにより、小当りの当選を決める小当り抽選を行う小当り抽選手段としての機能が実現される。本実施形態では、大当り抽選処理及び小当り抽選処理を実行する主CPU41により、当り抽選を行う当り抽選手段としての機能が実現される。
【0117】
第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数の値に基づき、大当り図柄を決定する。本実施形態において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第1大当り図柄又は第2大当り図柄を決定する。大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、主RAM43に記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち非変動短縮状態と変動短縮状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、短縮状態フラグと示す)を参照する。そして、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。これにより、主CPU41は、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)、及び、決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0118】
第1特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において主CPU41は、小当り図柄を決定する。小当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な演出抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている演出判定値と、に基づき演出抽選を行う。主CPU41は、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致する場合に演出抽選に当選したものとし、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致しない場合に演出抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、演出抽選に当選した場合にはリーチ演出を実行することが対応付けられた小当り変動パターンを決定する一方、演出抽選に非当選した場合にはリーチ演出を実行することが対応付けられていない小当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、短縮状態フラグを参照する。そして、小当りゲーム処理において主CPU41は、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。一方、小当りゲーム処理において主CPU41は、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。これにより、主CPU41は、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、小当りゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0119】
第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、はずれ図柄を決定する。はずれゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、はずれ変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、短縮状態フラグを参照する。そして、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれ変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれ変動パターンを決定する。これにより、主CPU41は、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0120】
次に、第2特別図柄開始処理について説明する。
第2特別図柄開始処理において主CPU41は、主RAM43に記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から消去する。そして、主CPU41は、確率状態フラグを参照し、高確率状態であるかを判定する。高確率状態でない場合、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。一方、高確率状態である場合、主CPU41は、転落抽選処理を行う。第2特別図柄開始処理における転落抽選処理において主CPU41は、第1特別図柄開始処理における転落抽選処理と同様の制御を行う。そして、転落抽選処理を終了すると、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。但し、主CPU41は、第2特別図柄開始処理において、大当りに当選した第1特別ゲームの実行中であることを特定可能な情報(以下、第1特別大当りフラグと示す)が主RAM43に記憶されている場合、大当り抽選処理及び小当り抽選処理を行わず、はずれゲーム処理を実行する。
【0121】
第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において主CPU41は、第1特別図柄開始処理における大当り抽選処理と同様の制御を行う。また、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を実行する。第2特別図柄開始処理における小当り抽選処理において主CPU41は、第1特別図柄開始処理における小当り抽選処理と同様の制御を行う。また、第2特別図柄開始処理における小当り抽選処理において小当り抽選に当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を実行する。一方、第2特別図柄開始処理における小当り抽選処理において小当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。
【0122】
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、主CPU41は、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。これにより、主CPU41は、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0123】
同様に、第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における小当りゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において主CPU41は、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。一方、主CPU41は、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。これにより、主CPU41は、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、小当りゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0124】
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、非変動短縮状態であれば、第2特別ゲーム用のはずれ変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれ変動パターンを決定する。これにより、主CPU41は、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。以下の説明では、第1特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第1変動パターンコマンド、第2特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第2変動パターンコマンドとそれぞれ示す。
【0125】
遊技機10では、第1特別図柄開始処理において、第2特別大当りフラグが主RAM43に記憶されている場合、大当り抽選処理及び小当り抽選処理が実行されずに、はずれゲーム処理が実行される。このため、遊技機10では、大当りとなる第2特別ゲームの実行中において、第1始動口26への遊技球の入球を契機とする第1特別ゲームの実行が開始された場合、当該第1特別ゲームでははずれ図柄が確定停止表示される。同様に、遊技機10では、第2特別図柄開始処理において、第1特別大当りフラグが主RAM43に記憶されている場合、大当り抽選処理及び小当り抽選処理が実行されずに、はずれゲーム処理が実行される。このため、遊技機10では、大当りとなる第1特別ゲームの実行中において、第2始動口27への遊技球の入球を契機とする第2特別ゲームの実行が開始された場合、当該第2特別ゲームでははずれ図柄が確定停止表示される。
【0126】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、第1特別ゲームが実行されているとき、第1特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第1特別図柄表示部22aを構成する発光体が点灯するように制御する。同様に、主CPU41は、第2特別ゲームが実行されているとき、第2特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第2特別図柄表示部22bを構成する発光体が点灯するように制御する。また、主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。
【0127】
そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。例えば、第1特別図柄表示部22aに特別図柄が確定停止表示される場合、第1特別図柄表示部22aを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が発光する。同様に、例えば、第2特別図柄表示部22bに特別図柄が確定停止表示される場合、第2特別図柄表示部22bを構成する複数の発光体のうち少なくとも1つの発光体が発光する。主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、ゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。
【0128】
因みに、主CPU41は、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが大当りとなって第2特別図柄表示部22bに大当り図柄を確定停止表示させた場合、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄を確定停止表示させ、実行中の第1特別ゲームを強制終了させる。同様に、主CPU41は、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが大当りとなって第1特別図柄表示部22aに大当り図柄を確定停止表示させた場合、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄を確定停止表示させ、実行中の第2特別ゲームを強制終了させる。主CPU41は、特別ゲームにおいて大当り図柄を確定停止表示させた場合、大当り遊技の生起待ち状態とし、大当り遊技の生起待ち状態であることを特定可能な制御情報(以下、生起待ちコマンドと示す)を出力バッファに格納する。このように、遊技機10では、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの終了後、大当り遊技の付与が開始されることを待機する大当り遊技の生起待ち状態に制御される。即ち、本実施形態では、大当りに当選したことに基づく変動ゲームの終了後、大当り遊技の付与が開始されることを待機する付与待機状態に制御される。
【0129】
本実施形態において、主CPU41は、当り遊技中でなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でないときであって、第1特別ゲームが実行されていないときにおいて、第1特別ゲームの実行が保留されていれば、第1特別ゲームを実行させる。同様に、主CPU41は、当り遊技中でなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でないときであって、第2特別ゲームが実行されていないときにおいて、第2特別ゲームの実行が保留されていれば、第2特別ゲームを実行させる。本実施形態では、当り遊技中でなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でないときであって、特別ゲームが実行されていないときに、特別ゲームを実行させることが可能であり、変動ゲームの実行条件が成立することとなる。このように、主CPU41は、変動ゲームの実行が保留されているときに変動ゲームの実行条件が成立した場合、特別ゲームを実行させる。そして、本実施形態では、主CPU41によって特別ゲームを実行させる制御が行われることにより、変動ゲームを実行させる変動ゲーム制御手段としての機能が実現される。
【0130】
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。
主CPU41は、大当り遊技の生起待ち状態において、ゲートセンサSE5から検知信号を入力した場合、大当り処理を実行し、大当り遊技を生起させ、大当り遊技を開始させる。このように、遊技機10は、大当り遊技の生起待ち状態であるときにゲート33へ遊技球が入球したことを契機に大当り遊技の付与が開始されるように構成されている。即ち、本実施形態は、付与待機状態であるときに開始入球口へ遊技球が入球したことを契機に大当り遊技の付与が開始されるように構成されている。
【0131】
大当り処理において、主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、特定した種類の大当り遊技を生起させる制御を開始する。主CPU41は、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を生起する。このように、遊技機10は、大当り抽選において大当りに当選した場合、当該大当りに当選した特別ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能である。本実施形態は、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合、当該大当りに当選したことに基づく変動ゲームの終了後に大当り遊技を付与することが可能である。即ち、本実施形態は、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能である。
【0132】
大当り処理において主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。主CPU41は、第1大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り処理を終了する。主CPU41は、大当り遊技が付与されているとき、右打ち報知ランプ22gが点灯するように制御する。
【0133】
次に、主CPU41が行う小当り処理について説明する。
主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後、小当り処理を行う。なお、小当りの特別ゲームの終了後、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに関係なく、主CPU41は、小当り処理を行う。小当り処理において主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技を生起させる制御を開始する。主CPU41は、小当り処理を実行することにより、小当り遊技を生起する。このように、遊技機10は、小当り抽選において小当りに当選した場合、当該小当りに当選した特別ゲームが終了した後に小当り遊技を付与することが可能である。つまり、本実施形態は、変動ゲームを実行するにあたって行われる小当り抽選において小当りに当選した場合、当該小当りに当選したことに基づく変動ゲームの終了後に小当り遊技を付与することが可能である。即ち、本実施形態は、変動ゲームを実行するにあたって行われる小当り抽選において小当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に小当り遊技を付与することが可能である。
【0134】
小当り遊技を生起させる場合、主CPU41は、小当り遊技が生起されることを示す制御情報(以下、小当り生起コマンドと示す)を出力バッファに格納する。小当り遊技を生起させる場合、主CPU41は、0.6秒を上限として第2大入賞口31が開放した後、0.5秒第2大入賞口31が閉鎖し、その後、1.2秒を上限として第2大入賞口31が開放するように第3アクチュエータA3を制御する。小当り遊技を生起させた後、主CPU41は、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立したことを契機に、第2大入賞口31が閉鎖されるように第3アクチュエータA3を制御し、小当り処理を終了する。主CPU41は、小当り遊技が付与されているとき、右打ち報知ランプ22gが点灯するように制御する。
【0135】
本実施形態では、主CPU41が大当り処理を行うことにより、大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段としての機能が実現される。本実施形態では、主CPU41が小当り処理を行うことにより、小当り遊技を付与する小当り遊技付与手段としての機能が実現される。本実施形態では、主CPU41が大当り処理や小当り処理を行うことにより、当り遊技を付与する当り遊技付与手段としての機能が実現される。
【0136】
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。
主RAM43には、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。遊技状態を特定可能な情報には、前述した確率状態フラグ及び短縮状態フラグの他、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、延長状態フラグと示す)がある。
【0137】
低確率状態に制御する場合、主CPU41は、低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主CPU41は、低確率状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。高確率状態に制御する場合、主CPU41は、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主CPU41は、高確率状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。本実施形態では、主CPU41が確率状態フラグに値を設定することにより、非確率変動状態及び確率変動状態のうち何れかに制御可能な確率状態制御手段としての機能が実現される。
【0138】
非開放延長状態に制御する場合、主CPU41は、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主CPU41は、非開放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。開放延長状態に制御する場合、主CPU41は、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主CPU41は、開放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0139】
非変動短縮状態に制御する場合、主CPU41は、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定した場合、主CPU41は、非変動短縮状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。変動短縮状態に制御する場合、主CPU41は、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定した場合、主CPU41は、変動短縮状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。主CPU41は、変動短縮状態であるとき、右打ち報知ランプ22gが点灯するように制御する。
【0140】
主CPU41は、大当り遊技の終了後、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、「50回」を開放延長状態に制御する特別ゲームの残り回数を特定可能な延長残回数情報として主RAM43に記憶する。一方、第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、「100回」を延長残回数情報として主RAM43に記憶する。
【0141】
主RAM43に記憶されている延長残回数情報が1以上である場合、主CPU41は、特別ゲームが終了する毎に、延長残回数情報を1減算し、延長残回数情報を更新する。更新後の延長残回数情報が0に達した場合、主CPU41は、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。更に、更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに低確率状態を特定可能な値が設定されている場合、主CPU41は、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。一方、更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに高確率状態を特定可能な値が設定されている場合、主CPU41は、短縮状態フラグに設定されている値を更新しない。更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに高確率状態を特定可能な値が設定されている場合、特殊状態となる。特殊状態となった場合、主CPU41は、特殊状態であることを特定可能な情報(以下、特殊状態情報と示す)を主RAM43に記憶する。特殊状態情報は、特殊状態が終了するまでの間、主RAM43に記憶される。特殊状態情報が主RAM43に記憶されている場合であって、特別ゲームの終了後に確率状態フラグに低確率状態を特定可能な値が設定されている場合、主CPU41は、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。
【0142】
因みに、主CPU41は、大当り遊技を生起する場合、低確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグ、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグ、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグにそれぞれ設定する。例えば、特殊状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特殊状態が終了し、大当り遊技が生起される。
【0143】
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主CPU41は、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート33を通過したかを判定する。遊技球がゲート33を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート33を通過した場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満でない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通当り抽選乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
【0144】
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上でない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
【0145】
次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した普通ゲーム用の乱数情報と、主ROM42に記憶されている普通当り判定値と、に基づき普通当りに当選とするかを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通当り抽選(普通当り判定)に相当する。例えば、普通当り高確率状態及び普通当り低確率状態に制御可能に構成する場合、主CPU41は、普通当り高確率状態において、普通当り低確率状態に比して、普通当りに当選する確率が高くなるように、普通当り抽選を行うとよい。普通当りに当選とする場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。普通当りに非当選とする場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。例えば、普通短縮状態及び非普通短縮状態に制御可能に構成する場合、主CPU41は、普通短縮状態において、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定する(又は、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定し易い)ようにしてもよい。
【0146】
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、普通ゲームの実行を開始させることに伴って、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0147】
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当りの普通ゲームの終了後、主CPU41は、普通当り処理を行う。普通当り処理において主CPU41は、開放延長状態及び非開放延長状態の何れであるかに応じて、普通当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU41は、普通当り処理を行うことにより、普通当りが生起(付与)される。普通当り処理において主CPU41は、開放延長状態である場合、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。主CPU41は、非開放延長状態である場合、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。本実施形態において、開放延長状態であるときの開放態様は、非開放延長状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数が多く、且つ、第2始動口27が開放される合計時間が長い。このため、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合には、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合に比して、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である。即ち、本実施形態において、開放延長状態であるときは、非開放延長状態であるときに比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0148】
次に、主CPU41が行う賞球処理について説明する。
第1始動センサSE1からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての3球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第1始動口26へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。第2始動センサSE2からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての1球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第2始動口27へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。主CPU41は、始動口26,27へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。
【0149】
第1カウントセンサSE3からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての10球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第1大入賞口29へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。第2カウントセンサSE4からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての10球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。主CPU41は、大入賞口29,31へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。
【0150】
第1一般センサSE6からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての8球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第1一般入賞口34へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。第2一般センサSE7からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、賞球としての8球の遊技球が払い出されるように制御する。即ち、主CPU41は、第2一般入賞口35へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。主CPU41は、一般入賞口34,35へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。
【0151】
以上のように、主CPU41は、遊技球が入球した入賞口に対応付けられた数の遊技球が賞球として払い出されるように制御する。本実施形態では、主CPU41が賞球処理を行い、賞球としての遊技球が払い出されるように制御することによって、賞球が付与される。本実施形態では、賞球としての遊技球が払い出されるようにする制御が、賞球を付与する制御に相当する。そして、本実施形態では、賞球としての遊技球が払い出されるように主CPU41が制御することによって、賞球制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、一般入賞口34,35が、始動口とは異なる入賞口に相当する。つまり、主CPU41は、始動口及び入賞口の何れへ遊技球が入球した場合であっても当該入球を契機として賞球を付与する制御を実行可能である。本実施形態では、始動口26,27及び一般入賞口34,35が、遊技球が入球可能な入球手段に相当する。つまり、主CPU41は、入球手段への遊技球の入球を契機として賞球を付与する制御を実行可能である。
【0152】
次に、
図8に基づき、主CPU41が行う扉開放管理処理について説明する。
扉開放管理処理において主CPU41は、扉部材が開放されているかを判定する(ステップS101)。ステップS101において主CPU41は、扉開放センサES1からの検知信号を入力しているかに基づき、扉部材が開放されているかを判定する。扉部材が開放されている場合(ステップS101;YES)、主CPU41は、既に扉開放情報が主RAM43に記憶されているかを判定する(ステップS102)。扉開放情報は、扉部材が開放されていることを特定可能な制御情報(以下、扉開放コマンドと示す)を出力したことを特定可能な情報に相当する。既に扉開放情報が主RAM43に記憶されている場合(ステップS102;YES)、主CPU41は、扉開放管理処理を終了する。一方、扉開放情報が主RAM43に記憶されていない場合(ステップS102;NO)、主CPU41は、扉開放情報を主RAM43に記憶し(ステップS103)、扉開放管理処理を終了する。ステップS103において扉開放情報を新たに記憶する場合、主CPU41は、扉開放コマンドを出力バッファに格納する。
【0153】
扉部材が開放されていない場合(ステップS101;NO)、主CPU41は、扉開放情報が主RAM43に記憶されているかを判定する(ステップS104)。扉開放情報が主RAM43に記憶されていない場合(ステップS104;NO)、主CPU41は、扉開放管理処理を終了する。一方、扉開放情報が主RAM43に記憶されている場合(ステップS104;YES)、主CPU41は、主RAM43に記憶されている扉開放情報を消去し(ステップS105)、扉開放管理処理を終了する。ステップS105において扉開放情報を消去する場合、主CPU41は、扉部材が閉鎖されたことを特定可能な制御情報(以下、扉閉鎖コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態では、扉開放管理処理が、扉検出手段による扉部材の状態に関する扉管理制御に相当する。本実施形態では、扉開放管理処理を主CPU41が実行することによって、扉管理制御を実行可能な扉管理制御手段としての機能が実現される。なお、遊技機10において、扉開放管理処理は、タイマ割り込み処理として実行されることがある。
【0154】
次に、
図9に基づき、主CPU41が行う磁気管理処理について説明する。
磁気管理処理において主CPU41は、磁気を検知したかを判定する(ステップS201)。ステップS201において主CPU41は、磁気センサES2からの検知信号を入力しているかに基づき、磁気を検知したかを判定する。磁気を検知していない場合(ステップS201;NO)、主CPU41は、磁気管理処理を終了する。一方、磁気を検知した場合(ステップS201;YES)、主CPU41は、既に磁気検知情報が主RAM43に記憶されているかを判定する(ステップS202)。磁気検知情報は、磁気が検知されたことを特定可能な制御情報(以下、磁気検知コマンドと示す)を出力したことを特定可能な情報に相当する。既に磁気検知情報が主RAM43に記憶されている場合(ステップS202;YES)、主CPU41は、磁気管理処理を終了する。一方、磁気検知情報が主RAM43に記憶されていない場合(ステップS202;NO)、主CPU41は、磁気検知情報を主RAM43に記憶し(ステップS203)、磁気管理処理を終了する。ステップS203において磁気検知情報を新たに記憶する場合、主CPU41は、磁気検知コマンドを出力バッファに格納する。本実施形態では、磁気管理処理が、磁気検出手段による磁気の検出に関する磁気管理制御に相当する。本実施形態では、磁気管理処理を主CPU41が実行することによって、磁気管理制御を実行可能な磁気管理制御手段としての機能が実現される。なお、遊技機10において、磁気管理処理は、タイマ割り込み処理として実行されることがある。
【0155】
次に、副CPU51が副制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副RAM53には、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。副RAM53に記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用確率状態フラグと示す)がある。副RAM53に記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用延長状態フラグと示す)がある。副RAM53に記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用短縮状態フラグと示す)がある。
【0156】
低確率状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU51は、低確率状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。高確率状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU51は、高確率状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU51は、非開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU51は、開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。非変動短縮状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU51は、非変動短縮状態を特定可能な値を副用短縮状態フラグに設定する。変動短縮状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副CPU51は、変動短縮状態を特定可能な値を副用短縮状態フラグに設定する。
【0157】
副CPU51は、演出ゲームや、当該演出ゲームに付随する演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、通常低確状態である場合、第1変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副CPU51は、通常低確状態である場合、第2変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。一方、副CPU51は、特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかである場合、第2変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副CPU51は、特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかである場合、第1変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。副CPU51は、演出ゲームに付随する演出を実行させる場合、各種の演出装置17,18,25に限らず、可動体24を動作させるように演出アクチュエータEAを制御可能であってもよい。
【0158】
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU51は、変動パターンコマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に導出させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから大当り図柄を特定可能な場合、大当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから小当り図柄を特定可能な場合、小当りの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能な場合、はずれの演出図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、リーチ演出を実行することが対応付けられた小当り変動パターン又ははずれ変動パターンが指定された場合、リーチを含む演出図柄組み合わせを決定する。
【0159】
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU51は、変動パターンコマンドの入力を契機に、演出図柄を変動表示させ、演出ゲームが開始されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、変動パターンコマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、各種の演出が実行されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU51は、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に演出図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
【0160】
副CPU51は、生起待ちコマンドを入力した場合、生起待ち演出が実行されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。生起待ち演出は、ゲート33へ遊技球を入球させることを促す演出内容で実行される。生起待ち演出は、右打ちすることを促す演出内容で実行される。生起待ち演出は、大当り遊技を生起させることを促す演出内容で実行される。
【0161】
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、小当り遊技中、小当り演出が行われるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。小当り演出は、演出図柄による小当り図柄を演出表示装置25に表示させ続ける内容となっており、小当りの特別ゲームの終了時における演出表示装置25の表示内容と小当り遊技中における演出表示装置25の表示内容が同一となる。したがって、小当り演出が実行されたとしても、演出表示装置25の表示内容からは小当り遊技が生起されたことを特定し難くなっている。
【0162】
副CPU51は、扉開放コマンドを入力した場合、扉部材が開放されていることが報知されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、扉部材が開放されていることを特定可能な音が出力されるようにスピーカ18を制御する。例えば、副CPU51は、扉部材が開放されていることを特定可能な画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、扉閉鎖コマンドを入力した場合、扉部材が開放されていることの報知が終了するように制御する。例えば、副CPU51は、扉閉鎖コマンドを入力した場合、当該扉閉鎖コマンドを入力してから所定の継続時間(例えば、5秒)が経過するタイミングで扉部材が開放されていることの報知が終了するように制御する。
【0163】
副CPU51は、磁気検知コマンドを入力した場合、磁気が検知されたことが報知されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、磁気が検知されたことを特定可能な音が出力されるようにスピーカ18を制御する。例えば、副CPU51は、磁気が検知されたことを特定可能な画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0164】
遊技機10では、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御される場合がある。遊技機10では、進行不能状態に係る制御として、単位賞球処理と、進行不能処理と、が実行される。
【0165】
まず、単位賞球処理について説明する。主CPU41は、タイマ割り込み処理として、単位賞球処理を行う。
図10に示すように、単位賞球処理において主CPU41は、第1始動口26へ遊技球が入球したかを判定する(ステップS301)。ステップS301において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26へ遊技球が入球したかを判定する。第1始動口26へ遊技球が入球していない場合(ステップS301;NO)、主CPU41は、ステップS303の処理へと進む。一方、第1始動口26へ遊技球が入球した場合(ステップS301;YES)、主CPU41は、主RAM43に記憶されている単位賞球情報を更新する(ステップS302)。ステップS302において主CPU41は、第1始動口26への遊技球の入球を契機に付与される賞球の数に相当する「3」を単位賞球情報に加算し、単位賞球情報を更新する。ステップS302の処理を終えると、主CPU41は、ステップS303の処理へと進む。
【0166】
ステップS303において主CPU41は、第2始動口27へ遊技球が入球したかを判定する。ステップS303において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27へ遊技球が入球したかを判定する。第2始動口27へ遊技球が入球していない場合(ステップS303;NO)、主CPU41は、ステップS305の処理へと進む。一方、第2始動口27へ遊技球が入球した場合(ステップS303;YES)、主CPU41は、主RAM43に記憶されている単位賞球情報を更新する(ステップS304)。ステップS304において主CPU41は、第2始動口27への遊技球の入球を契機に付与される賞球の数に相当する「1」を単位賞球情報に加算し、単位賞球情報を更新する。ステップS304の処理を終えると、主CPU41は、ステップS305の処理へと進む。
【0167】
ステップS305において主CPU41は、第1一般入賞口34へ遊技球が入球したかを判定する。ステップS305において主CPU41は、第1一般センサSE6からの検知信号を入力したかに基づいて、第1一般入賞口34へ遊技球が入球したかを判定する。第1一般入賞口34へ遊技球が入球していない場合(ステップS305;NO)、主CPU41は、ステップS307の処理へと進む。一方、第1一般入賞口34へ遊技球が入球した場合(ステップS305;YES)、主CPU41は、主RAM43に記憶されている単位賞球情報を更新する(ステップS306)。ステップS306において主CPU41は、第1一般入賞口34への遊技球の入球を契機に付与される賞球の数に相当する「8」を単位賞球情報に加算し、単位賞球情報を更新する。ステップS306の処理を終えると、主CPU41は、ステップS307の処理へと進む。
【0168】
ステップS307において主CPU41は、第2一般入賞口35へ遊技球が入球したかを判定する。ステップS307において主CPU41は、第2一般センサSE7からの検知信号を入力したかに基づいて、第2一般入賞口35へ遊技球が入球したかを判定する。第2一般入賞口35へ遊技球が入球していない場合(ステップS307;NO)、主CPU41は、ステップS309の処理へと進む。一方、第2一般入賞口35へ遊技球が入球した場合(ステップS307;YES)、主CPU41は、主RAM43に記憶されている単位賞球情報を更新する(ステップS308)。ステップS308において主CPU41は、第2一般入賞口35への遊技球の入球を契機に付与される賞球の数に相当する「8」を単位賞球情報に加算し、単位賞球情報を更新する。ステップS308の処理を終えると、主CPU41は、ステップS309の処理へと進む。
【0169】
ステップS309において主CPU41は、主RAM43に記憶されている単位賞球情報が規定値に到達したかを判定する。ステップS309において主CPU41は、主RAM43に記憶されている単位賞球情報から特定可能な値が、規定値に到達したかを判定する。本実施形態では、規定値を「100」としている。単位賞球情報から特定可能な値が規定値に到達していない場合(ステップS309;NO)、主CPU41は、ステップS312の処理へと進む。一方、単位賞球情報から特定可能な値が規定値に到達した場合(ステップS309;YES)、主CPU41は、進行不能情報を主RAM43に記憶する(ステップS310)。続いて、主CPU41は、進行不能予備コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS311)。ステップS311の処理を終えると、主CPU41は、ステップS312の処理へと進む。因みに、進行不能情報は、バックアップされる。したがって、進行不能情報が主RAM43に記憶された後に電力供給が遮断されたとしても、主RAM43から消去されない。このため、その後、RAMクリアが実行されることなく、電力供給が再開された場合、主RAM43には進行不能情報が記憶された状況へと復帰することとなる。
【0170】
ステップS312において主CPU41は、規定時間が経過したかを判定する。ステップS312において主CPU41は、後述するステップS314の処理においてタイマをリセットしてから規定時間が経過したかを判定する。本実施形態では、規定時間を「1分」としている。因みに、タイマをカウントしていない場合、主CPU41は、ステップS312の判定結果を肯定する。規定時間が経過していない場合(ステップS312;NO)、主CPU41は、単位賞球処理を終了する。規定時間が経過した場合(ステップS312;YES)、主CPU41は、単位賞球情報を初期化する(ステップS313)。ステップS313において主CPU41は、単位賞球情報から特定可能な値を「0」とすることで、単位賞球情報を初期化する。続いて、主CPU41は、タイマをリセットする(ステップS314)。ステップS314においてタイマをリセットすることにより、主CPU41は、改めて規定時間の計測を開始する。ステップS314の処理を終えると、主CPU41は、単位賞球処理を終了する。因みに、単位賞球情報は、バックアップされない。このため、電力供給が遮断された場合、主RAM43に記憶されている単位賞球情報は消去される。
【0171】
次に、進行不能処理について説明する。主CPU41は、タイマ割り込み処理として、進行不能処理を行う。
図11に示すように、単位賞球処理において主CPU41は、大当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS401)。大当り遊技が付与されているときである場合(ステップS401;YES)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。大当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS401;NO)、小当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS402)。小当り遊技が付与されているときである場合(ステップS402;YES)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。小当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS402;NO)、主CPU41は、主RAM43に進行不能情報が記憶されているか判定する(ステップS403)。進行不能情報が記憶されていない場合(ステップS403;NO)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。一方、進行不能情報が記憶されている場合(ステップS403;YES)、主CPU41は、情報表示パネル22を消灯させる(ステップS404)。
【0172】
ステップS404において主CPU41は、第1特別図柄表示部22aを消灯させる。ステップS404において主CPU41は、第2特別図柄表示部22bを消灯させる。ステップS404において主CPU41は、第1特別保留表示部22cを消灯させる。ステップS404において主CPU41は、第2特別保留表示部22dを消灯させる。ステップS404において主CPU41は、普通図柄表示部22eを消灯させる。ステップS404において主CPU41は、普通保留表示部22fを消灯させる。ステップS404において主CPU41は、右打ち報知ランプ22gを消灯させる。
【0173】
続いて、主CPU41は、進行不能予備コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS405)。また、主CPU41は、扉開放管理処理(
図8に示す)を実行する(ステップS406)。その後、主CPU41は、停止信号を発射装置70に出力する(ステップS407)。なお、発射装置70による遊技球の発射に係る制御については後ほど説明する。ステップS407の処理を終えると、主CPU41は、再びステップS406を行う。即ち、主CPU41は、繰り返しステップS406~ステップS407の処理を行う。このように、遊技機10では、ステップS403の判定結果が肯定となった後、進行不能処理が終了されない。ステップS403の判定結果が肯定となった後の状態は、進行不能処理が終了されず、遊技を進行することが不能な進行不能状態となる。遊技機10は、遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能である。因みに、進行不能状態は、少なくとも電力供給が遮断されるまで、継続的に制御されることとなる。遊技機10では、進行不能情報がバックアップされることから、電力供給が遮断されたとしても、その後にRAMクリアが行われなければ、結果的に再び進行不能状態に制御されることになる。
【0174】
このように、遊技機10では、主RAM43に進行不能情報が記憶されているときに、進行不能状態に制御される。本実施形態では、進行不能情報が記憶されることで、特別条件が成立することとなる。本実施形態では、進行不能情報を記憶することによって進行不能状態に制御可能な主CPU41により、特別条件の成立を契機として進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段としての機能が実現される。このように、遊技機10において、特別条件は、始動口への遊技球の入球を契機として成立する場合がある。遊技機10において、特別条件は、一般入賞口への遊技球の入球を契機として成立する場合がある。
【0175】
遊技機10において、進行不能情報は、単位賞球情報から特定可能な値が規定値に到達した場合に主RAM43に記憶される。このため、特別条件は、単位賞球情報から特定可能な値が規定値に到達することで成立するといえる。特に、遊技機10における単位賞球情報は、1分が経過する毎に初期化される。したがって、特別条件は、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に到達することで成立するといえる。本実施形態では、1分間が、所定期間に相当する。本実施形態では、単位賞球情報から特定可能な値が、付与された賞球に基づく特別値に相当する。本実施形態では、規定値が、所定値に相当する。このように、特別条件は、所定期間内において付与された賞球に基づく特別値が所定値に達した場合に成立する。
【0176】
遊技機10では、主RAM43に進行不能情報が記憶されているときであっても、大当り遊技が付与されているときにはステップS401の判定結果が肯定となり、進行不能状態に制御されず、大当り遊技の付与が継続される。但し、大当り遊技の付与が終了すれば、ステップS401の判定結果が否定となり、進行不能状態に制御される。つまり、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、当該大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。即ち、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合には、当該大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。
【0177】
このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときにおいて進行不能情報が記憶された場合には、付与されている大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、大当り遊技の付与が継続される。即ち、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合には、少なくとも当該大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。そして、大当り遊技が付与されているときにおいて特別条件が成立した場合には、付与されている大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、大当り遊技の付与が継続される。
【0178】
同様に、遊技機10では、主RAM43に進行不能情報が記憶されているときであっても、小当り遊技が付与されているときにはステップS402の判定結果が肯定となり、進行不能状態に制御されず、小当り遊技の付与が継続される。但し、小当り遊技の付与が終了すれば、ステップS402の判定結果が否定となり、進行不能状態に制御されることとなる。このように、遊技機10では、小当り遊技が付与されているときにおいて進行不能情報が記憶された場合には、付与されている小当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、小当り遊技の付与が継続される。即ち、小当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合には、少なくとも当該小当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。そして、小当り遊技が付与されているときにおいて特別条件が成立した場合には、付与されている小当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、小当り遊技の付与が継続される。
【0179】
遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、ステップS404以降の処理が実行され、その後は、ステップS406~ステップS407の処理が繰り返し実行されることとなる。つまり、遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された後であっても、ステップS406において扉開放管理処理が実行される。このように、主CPU41は、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されてから少なくとも電力供給が遮断されるまでの期間内であっても、扉開放管理処理を実行可能である。即ち、扉管理制御手段は、特別条件が成立して進行不能状態に制御されてから少なくとも電力供給が停止されるまでの期間内であっても、扉管理制御を実行可能である。
【0180】
一方、遊技機10では、ステップS404以降の処理として、磁気管理処理が含まれない。つまり、遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された後、磁気管理処理が実行されない。このように、主CPU41は、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されてから少なくとも電力供給が遮断されるまでの期間内において、磁気管理処理を実行しない。即ち、磁気管理制御手段は、特別条件が成立して進行不能状態に制御されてから少なくとも電力供給が停止されるまでの期間内において、磁気管理制御を実行しない。
【0181】
遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、ステップS404以降の処理が実行され、その後は、ステップS406~ステップS407の処理が繰り返し実行される。このため、遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された後は、特別図柄入力処理が実行されない。この結果、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第1始動口26へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として第1特別ゲームの実行が保留されない。同様に、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第2始動口27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として第2特別ゲームの実行が保留されない。以上のように、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として特別ゲームの実行が保留されない。即ち、変動ゲームが実行されているときに特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として変動ゲームの実行が保留されない。
【0182】
以上のようなことから、進行不能状態に制御された後において、第1始動センサSE1からの検知信号を入力していたとしても、主CPU41は特別図柄入力処理を実行せず、第1特別ゲームの実行を保留する制御を主CPU41が実行しない。つまり、主CPU41は、進行不能状態である場合、第1始動口26へ遊技球が入球したことを特定可能な第1始動センサSE1からの検知信号を入力したとしても第1特別ゲームの実行を保留する制御を実行しない。同様に、進行不能状態に制御された後において、第2始動センサSE2からの検知信号を入力していたとしても、主CPU41は特別図柄入力処理を実行せず、第2特別ゲームの実行を保留する制御を主CPU41が実行しない。つまり、主CPU41は、進行不能状態である場合、第2始動口27へ遊技球が入球したことを特定可能な第2始動センサSE2からの検知信号を入力したとしても第2特別ゲームの実行を保留する制御を実行しない。このように、主CPU41は、進行不能状態である場合、始動口26,27へ遊技球が入球したことを特定可能な始動センサSE1,SE2からの検知信号を入力したとしても特別ゲームの実行を保留する制御を実行しない。即ち、保留制御手段は、進行不能状態である場合、始動口へ遊技球が入球したことを特定可能な始動入球検知手段からの信号を入力したとしても保留制御を実行しない。
【0183】
遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、ステップS404以降の処理が実行され、その後は、ステップS406~ステップS407の処理が繰り返し実行される。このため、遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された後は、特別図柄開始処理が実行されない。この結果、第1特別ゲームの実行が保留されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた第1特別ゲームは、実行されない。同様に、第2特別ゲームの実行が保留されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた第2特別ゲームは、実行されない。このように、特別ゲームの実行が保留されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた特別ゲームは、実行されない。即ち、変動ゲームの実行が保留されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた変動ゲームは、実行されない。つまり、遊技機10では、進行不能情報が記憶されるよりも前に特別ゲームの実行が保留されていたとしても、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されれば、進行不能情報が記憶されるよりも前に実行が保留されていた特別ゲームは実行されない。
【0184】
以上のように、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶された後は、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として特別ゲームの実行は保留されず、且つ、進行不能情報が記憶される前に実行が保留されていた特別ゲームは実行されない。即ち、変動ゲームが実行されているときに特別条件が成立した後は、始動口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として変動ゲームの実行は保留されず、且つ、特別条件が成立する前に実行が保留されていた変動ゲームは実行されない。
【0185】
遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、ステップS404以降の処理が実行され、その後は、ステップS406~ステップS407の処理が繰り返し実行される。このため、遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された後は、大当り処理が実行されない。この結果、大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、ゲート33へ遊技球が入球したとしても、大当り遊技の付与が開始されない。つまり、遊技機10では、大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶された場合には、ゲート33へ遊技球が入球したとしても大当り遊技の付与が開始されない。即ち、付与待機状態であるときに特別条件が成立した場合には、開始入球口へ遊技球が入球したとしても大当り遊技の付与が開始されない。
【0186】
遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、ステップS404以降の処理が実行され、その後は、ステップS406~ステップS407の処理が繰り返し実行される。このため、遊技機10では、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された後は、賞球処理が実行されない。この結果、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第1始動口26へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。同様に、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第2始動口27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。このように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。即ち、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。
【0187】
また、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第1大入賞口29へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。同様に、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第2大入賞口31へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。このように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、大入賞口29,31へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。即ち、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、大入賞口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。
【0188】
また、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第1一般入賞口34へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。同様に、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、第2一般入賞口35へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。このように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、一般入賞口34,35へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。即ち、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、一般入賞口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。
【0189】
因みに、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合、少なくとも当該大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。このため、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときは、進行不能情報が記憶される前と、進行不能情報が記憶された後と、の何れであっても、第1始動口26へ遊技球が入球すれば特別図柄入力処理において第1特別ゲームの実行を保留する制御が実行され得る。同様に、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときは、進行不能情報が記憶される前と、進行不能情報が記憶された後と、の何れであっても、第2始動口27へ遊技球が入球すれば特別図柄入力処理において第2特別ゲームの実行を保留する制御が実行され得る。つまり、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときに始動口26,27へ遊技球が入球した場合に特別ゲームの実行が保留され得る。しかし、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときに始動口26,27へ遊技球が入球した場合に特別ゲームの実行が保留されたとしても、大当り遊技終了後に進行不能状態となるため、大当り遊技が付与されているときに実行が保留された変動ゲームは、大当り遊技終了後に実行されない。このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときに始動口26,27へ遊技球が入球した場合に特別ゲームの実行が保留され得るものの、当該特別ゲームは大当り遊技の終了後において実行されない。即ち、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した後、当該大当り遊技が付与されているときに始動口へ遊技球が入球した場合に変動ゲームの実行が保留され得るものの、当該変動ゲームは大当り遊技の終了後において実行されない。
【0190】
また、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶されたとしても、当該大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されないため、当該大当り遊技が付与されているときは、入球を契機に賞球が付与される入球口へ遊技球が入球すれば賞球が付与される。例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、第1始動口26へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、第2始動口27へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。つまり、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、始動口26,27へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。即ち、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した後、当該大当り遊技が付与されているときは、始動口へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。
【0191】
例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、第1大入賞口29へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、第2大入賞口31へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。つまり、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、大入賞口29,31へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。即ち、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した後、当該大当り遊技が付与されているときは、大入賞口へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。
【0192】
例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、第1一般入賞口34へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、第2一般入賞口35へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。つまり、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、一般入賞口34,35へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。即ち、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した後、当該大当り遊技が付与されているときは、一般入賞口へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。
【0193】
また、遊技機10では、第1特別ゲームの実行中にステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第1特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第1特別図柄表示部22aを構成する発光体が点灯している状況から、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。例えば、第1特別図柄表示部22aに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第1特別図柄表示部22aを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。
【0194】
同様に、例えば、第2特別ゲームの実行中にステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第2特別ゲームの実行中に対応する点灯態様で第2特別図柄表示部22bを構成する発光体が点灯している状況から、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。例えば、第2特別図柄表示部22bに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第2特別図柄表示部22bを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。
【0195】
ステップS404において主CPU41は、第1特別図柄表示部22aを消灯させる。このとき、第1特別ゲームの実行中である場合には、第1特別図柄表示部22aが消灯することによって、実行中の第1特別ゲームが強制的に終了することとなる。同様に、ステップS404において主CPU41は、第2特別図柄表示部22bを消灯させる。このとき、第2特別ゲームの実行中である場合には、第2特別図柄表示部22bが消灯することによって、実行中の第2特別ゲームが強制的に終了することとなる。このように、遊技機10では、特別ゲームの実行中においてステップS404の処理が実行されると、特別図柄表示部22a,22bが消灯することによって、実行中の特別ゲームが強制的に終了する。本実施形態では、特別図柄表示部22a,22bのうち少なくとも一方の表示部を構成する発光体が消灯することによって特別ゲームが強制的に終了することが、第2態様で強制的に終了することに相当する。
【0196】
遊技機10では、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶された場合には、特別図柄表示部22a,22bを構成する発光体が消灯されることにより、実行中の特別ゲームが強制的に終了する。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行中に前記特別条件が成立した場合には、実行中の変動ゲームが第2態様で強制的に終了する。以上のように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶された場合には、進行不能情報が記憶されたことによって進行不能状態に制御され、実行中の特別ゲームが強制的に終了する。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行中において特別条件が成立した場合には、当該特別条件の成立を契機として進行不能状態に制御され、実行中の変動ゲームが強制的に終了する。
【0197】
以上のように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、実行中の特別ゲームが中止される。特に、特別ゲームの実行が中止されるにあたっては、特別図柄が確定停止表示されることなく、特別ゲームの実行が中止される。例えば、遊技機10では、実行中の特別ゲームが大当り抽選において大当りに当選したことに基づいて実行されている特別ゲームであったとしても、進行不能情報が記憶されれば、進行不能状態に制御され、大当りの特別ゲームが中止され、大当り遊技が付与されない。同様に、例えば、遊技機10では、実行中の特別ゲームが小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて実行されている特別ゲームであったとしても、進行不能情報が記憶されれば、進行不能状態に制御され、小当りの特別ゲームが中止され、小当り遊技が付与されない。
【0198】
第1特別図柄表示部22aに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第1特別図柄表示部22aを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。同様に、第2特別図柄表示部22bに特別図柄が確定停止表示されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第2特別図柄表示部22bを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。
【0199】
このように、遊技機10では、特別ゲームが実行されているときと、特別ゲームが実行されていないときと、の何れにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されたとしても、共通して、特別図柄表示部22a,22bを構成する発光体が全て消灯する。このため、進行不能状態に制御された後の特別図柄表示部22a,22bからは、進行不能状態に制御される前が、特別ゲームが実行されているときであったかを特定することは困難である。
【0200】
遊技機10では、第1特別ゲームの実行が保留されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第1特別保留数を特定可能な点灯態様で第1特別保留表示部22cを構成する発光体が点灯している状況から、第1特別保留表示部22cを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。このため、例えば、第1特別ゲームの実行が保留されているときであって、第1特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、第1特別保留表示部22cを構成する発光体が消灯する。同様に、遊技機10では、第2特別ゲームの実行が保留されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、第2特別保留数を特定可能な点灯態様で第2特別保留表示部22dを構成する発光体が点灯している状況から、第2特別保留表示部22dを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。このため、例えば、第2特別ゲームの実行が保留されているときであって、第2特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、第2特別保留表示部22dを構成する発光体が消灯する。
【0201】
以上のように、遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、特別保留表示部22c,22dを構成する発光体が消灯する。即ち、変動ゲームの実行が保留されているときであって、変動ゲームが実行されているときに特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、保留発光手段を構成する発光体が消灯する。
【0202】
遊技機10では、普通ゲームの実行中にステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、普通ゲームの実行中に対応する点灯態様で普通図柄表示部22eを構成する発光体が点灯している状況から、普通図柄表示部22eを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。例えば、普通図柄表示部22eに普通図柄が確定停止表示されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、普通図柄表示部22eを構成する発光体のうち少なくとも1つの発光体が点灯している状況から、普通図柄表示部22eを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。ステップS404において主CPU41は、普通図柄表示部22eを消灯させる。このとき、普通ゲームの実行中である場合には、普通図柄表示部22eが消灯することによって、実行中の普通ゲームが強制的に終了することとなる。遊技機10では、普通ゲームが実行されているときと、普通ゲームが実行されていないときと、の何れにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されたとしても、共通して、普通図柄表示部22eを構成する発光体が全て消灯する。このため、進行不能状態に制御された後の普通図柄表示部22eからは、進行不能状態に制御される前が、普通ゲームが実行されているときであったかを特定することは困難である。
【0203】
遊技機10では、普通ゲームの実行が保留されているときにステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、普通保留数を特定可能な点灯態様で普通保留表示部22fを構成する発光体が点灯している状況から、普通保留表示部22fを構成する全ての発光体が消灯する状況へと切り替わる。このため、例えば、普通ゲームの実行が保留されているときであって、普通ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、普通保留表示部22fを構成する発光体が消灯する。
【0204】
遊技機10では、右打ちが推奨される状況においてステップS404の処理が主CPU41によって実行された場合には、右打ち報知ランプ22gが点灯している状況から、右打ち報知ランプ22gが消灯する状況へと切り替わる。このため、例えば、右打ち報知ランプ22gが点灯しているときであって、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、右打ち報知ランプ22gが消灯する。即ち、特定領域発光手段が点灯しているときであって、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、特定領域発光手段が消灯する。
【0205】
次に、進行不能状態に制御されることに伴って副CPU51において実行される制御について説明する。
図12(a)に示すように、副CPU51は、進行不能予備コマンドを入力した場合、進行不能状態に制御されることを特定可能な画像に相当する制御予告画像SYが表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0206】
具体的に、副CPU51は、大当り遊技が付与されているときに進行不能予備コマンドを入力した場合、制御予告画像SYが表示されるように演出表示装置25を制御する。遊技機10において、大当り遊技が付与されているときに制御予告画像SYを演出表示装置25に表示することは、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを特定可能な情報を示唆又は報知することに相当する。本実施形態では、演出表示装置25が、情報を示唆又は報知することが可能な情報提示手段として機能する。
【0207】
因みに、
図10に示すように、進行不能予備コマンドは、進行不能情報が記憶された場合に副CPU51へと出力される制御情報であり、特別条件が成立した場合に副CPU51へと出力される制御情報に相当する。このように、演出表示装置25は、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合、当該大当り遊技が付与されているときに、大当り遊技の終了後に進行不能情報に制御されることを特定可能な情報を示唆又は報知する。即ち、情報提示手段は、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合、当該大当り遊技が付与されているときに、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを特定可能な情報を示唆又は報知する。
【0208】
大当り遊技が付与されているときに進行不能予備コマンドを入力する状況において、副CPU51は、大当り演出を実行させている。この場合、副CPU51は、大当り演出の実行を終了させない。したがって、大当り遊技が付与されているときに進行不能予備コマンドを入力した場合、副CPU51は、大当り演出を継続して実行させつつ、制御予告画像SYが表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0209】
同様に、副CPU51は、小当り遊技が付与されているときに進行不能予備コマンドを入力した場合、制御予告画像SYが表示されるように演出表示装置25を制御する。遊技機10において、小当り遊技が付与されているときに制御予告画像SYを演出表示装置25に表示することは、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを特定可能な情報を示唆又は報知することに相当する。このように、演出表示装置25は、小当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合、当該小当り遊技が付与されているときに、小当り遊技の終了後に進行不能情報に制御されることを特定可能な情報を示唆又は報知する。即ち、情報提示手段は、小当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合、当該小当り遊技が付与されているときに、小当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを特定可能な情報を示唆又は報知する。
【0210】
小当り遊技が付与されているときに進行不能予備コマンドを入力する状況において、副CPU51は、小当り演出を実行させている。この場合、副CPU51は、小当り演出の実行を終了させない。したがって、小当り遊技が付与されているときに進行不能予備コマンドを入力した場合、副CPU51は、小当り演出を継続して実行させつつ、制御予告画像SYが表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0211】
本実施形態における制御予告画像SYは、「まもなく、進行不能状態に制御されます」という文字情報を含む画像である。制御予告画像SYは、進行不能状態に制御されることを事前に示唆又は報知する内容の画像といえる。
【0212】
なお、副CPU51は、大当り遊技及び小当り遊技の何れも付与していないときに進行不能予備コマンドを入力した場合、制御予告画像SYを表示させない。例えば、副CPU51は、演出ゲームの実行中に進行不能予備コマンドを入力したとしても、制御予告画像SYを表示させない。例えば、副CPU51は、大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能予備コマンドを入力したとしても、制御予告画像SYを表示させない。このように、遊技機10では、進行不能情報が記憶されたタイミングと略同時に進行不能状態に制御される状況では制御予告画像SYが表示されない。一方、遊技機10では、進行不能情報が記憶されたタイミングと略同時に進行不能状態に制御されない状況では制御予告画像SYが表示される場合がある。
【0213】
図12(b)に示すように、副CPU51は、進行不能コマンドを入力した場合、進行不能状態に制御されたことを特定可能な画像に相当する制御済画像SFが表示されるように演出表示装置25を制御する。本実施形態における制御済画像SFは、「進行不能状態に制御されました」という文字情報を含む画像である。制御済画像SFは、進行不能状態に制御されていることを示唆又は報知する内容の画像といえる。また、本実施形態における制御済画像SFは、「遊技を進行することができません」という文字情報を含む画像である。制御済画像SFは、遊技を進行することができないことを示唆又は報知する内容の画像といえる。
【0214】
演出図柄を表示させているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、表示させている演出図柄を消去する。副CPU51は、表示させている演出図柄を消去し、演出図柄の表示を終了させる。このように、遊技機10では、演出表示装置25に演出図柄が表示されているときにおいて、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた演出図柄の表示が終了する。例えば、遊技機10では、演出表示装置25に演出図柄が表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた演出図柄の表示が終了する。このように、演出図柄の表示が終了されることにより、実行中の演出ゲームが強制的に終了される。
【0215】
保留画像Ha,Hbを1つでも表示させているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、表示させている保留画像Ha,Hbを消去する。このとき、副CPU51は、表示させている保留画像Ha,Hbの全てを消去し、保留画像Ha,Hbの表示を終了させる。このように、遊技機10では、演出表示装置25に保留画像Ha,Hbが表示されているときにおいて、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた保留画像Ha,Hbの表示が終了する。即ち、保留表示手段に保留画像が表示されているときにおいて、特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、保留表示手段に表示されていた保留画像の表示が終了する。例えば、遊技機10では、演出表示装置25に保留画像Ha,Hbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた保留画像Ha,Hbの表示が終了する。即ち、保留表示手段に保留画像が表示されているときであって、変動ゲームが実行されているときに特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、保留表示手段に表示されていた保留画像の表示が終了する。
【0216】
実行中画像ZGa,ZGbが表示されているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、表示させている実行中画像ZGa,ZGbを消去する。副CPU51は、表示させている実行中画像ZGa,ZGbを消去し、実行中画像ZGa,ZGbの表示を終了させる。このように、演出表示装置25に実行中画像ZGa,ZGbが表示されているときにおいて、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた実行中画像ZGa,ZGbの表示が終了する。即ち、実行中表示手段に実行中画像が表示されているときにおいて、特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、実行中表示手段に表示されていた実行中画像の表示が終了する。例えば、遊技機10では、演出表示装置25に実行中画像ZGa,ZGbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた実行中画像ZGa,ZGbの表示が終了する。即ち、実行中表示手段に実行中画像が表示されているときであって、変動ゲームが実行されているときに特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、実行中表示手段に表示されていた実行中画像の表示が終了する。
【0217】
右打ち報知演出が実行されているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、画像YG1及び文字情報MJ1を消去し、右打ち報知演出を終了させる。このように、遊技機10では、右打ち報知演出が実行されているときにおいて、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、右打ち報知演出が終了する。即ち、特定領域演出が実行されているときであって、特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、特定領域演出が終了する。例えば、右打ち報知演出が実行されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、右打ち報知演出が終了する。即ち、特定領域演出が実行されているときであって、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、特定領域演出が終了する。
【0218】
左打ち報知演出が実行されているときに進行不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、画像YG2及び文字情報MJ2を消去し、左打ち報知演出を終了させる。このように、遊技機10では、左打ち報知演出が実行されているときにおいて、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、左打ち報知演出が終了する。即ち、非特定領域演出が実行されているときであって、特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、非特定領域演出が終了する。例えば、左打ち報知演出が実行されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、左打ち報知演出が終了する。即ち、非特定領域演出が実行されているときであって、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、非特定領域演出が終了する。
【0219】
次に、発射装置70による遊技球の発射に係る制御について説明する。
遊技機10では、発射ハンドル16の操作に基づいて、遊技球の発射に係る制御に相当する発射制御を発射駆動回路73が実行する。発射駆動回路73は、発射制御において、発射される前の遊技球を発射位置W2に送る球送り制御と、発射位置W2の遊技球を槌部72aで打つ槌制御と、を実行する。このように、発射制御は、発射される前の遊技球を所定の発射位置に送る球送り制御と、発射位置の遊技球を槌で打つ槌制御と、を含んで構成されている。発射駆動回路73は、発射制御において、球送り制御を実行した後、槌制御を実行する。本実施形態では、発射駆動回路73が発射制御を実行することにより、遊技球の発射に係る発射制御を実行可能な発射制御手段としての機能が実現される。
【0220】
球送り制御において、発射駆動回路73は、球送りアクチュエータ71aを動作させる。このとき、待機位置W1に遊技球が位置していれば、当該遊技球が発射位置W2へと送られる。槌制御において、発射駆動回路73は、槌アクチュエータ72bを動作させる。具体的に、発射駆動回路73は、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号に応じた発射強度で遊技球が発射されるように、槌アクチュエータ72bを動作させる。このとき、発射位置W2に遊技球が位置していれば、当該遊技球が発射ハンドル16の操作量に応じた発射強度で発射される。
【0221】
但し、停止信号が発射装置70に入力される場合には、この限りでない。具体的に、停止信号を入力している場合、発射駆動回路73は、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号を入力しており、且つ、タッチセンサTSからの検知信号を入力している場合であっても、球送り制御を実行せず、球送りアクチュエータ71aを動作させない。同様に、停止信号を入力している場合、発射駆動回路73は、発射ハンドル16の操作量を特定可能な信号を入力しており、且つ、タッチセンサTSからの検知信号を入力している場合であっても、槌制御を実行せず、槌アクチュエータ72bを動作させない。この結果、停止信号が発射装置70に入力される場合には、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。
【0222】
前述したように、停止信号は、進行不能状態に制御されているときに発射装置70へと出力される。このため、遊技機10では、進行不能状態に制御されている場合、発射制御が実行されない。具体的に、遊技機10では、進行不能状態に制御されている場合、球送り制御が実行されない。つまり、特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、球送り制御が実行されない。更に、遊技機10では、進行不能状態に制御されている場合、槌制御が実行されない。つまり、特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、槌制御が実行されない。以上のように、つまり、特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合には、発射制御が実行されない。
【0223】
例えば、特別ゲームの実行中において進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。即ち、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドルを操作したとしても遊技球が発射されない。特に、特別ゲームの実行中において進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドル16を操作したとしても球送り制御が実行されずに遊技球が発射されない。即ち、変動ゲームが実行されているときにおいて特別条件が成立して進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドルを操作したとしても球送り制御が実行されずに遊技球が発射されない。
【0224】
遊技機10では、付与された賞球に関する賞球演出を実行可能である。遊技機10では、付与された賞球に関する賞球付与情報としての賞球画像WGが演出表示装置25に表示され、賞球演出が実行される。本実施形態では、演出表示装置25が、付与された賞球に関する賞球付与情報を表示可能な情報表示手段として機能する。遊技機10において、賞球演出では、通常低確状態において大当りに当選してから大入賞口29,31への遊技球の入球を契機に付与された賞球の数が示唆又は報知される。
【0225】
図13に示すように、賞球画像WGは、賞球として付与された遊技球の個数を特定可能な文字情報を含む。例えば、
図13に示す賞球画像WGは、「1200個獲得」の文字情報を含んでいる。これは、通常低確状態において大当りに当選してから大入賞口29,31への遊技球の入球を契機に付与された賞球の一部又は全部の賞球の数が「1200個」であることを特定可能な文字情報に相当する。
【0226】
賞球演出は、大当り遊技が付与されているときに実行される。演出表示装置25は、少なくとも大当り遊技が付与されているときに賞球演出を実行可能である。即ち、情報表示手段は、少なくとも大当り遊技が付与されているときに賞球付与情報を表示可能である。賞球演出は、小当り遊技が付与されているときに実行される。演出表示装置25は、少なくとも小当り遊技が付与されているときに賞球演出を実行可能である。即ち、情報表示手段は、少なくとも小当り遊技が付与されているときに賞球付与情報を表示可能である。賞球演出は、特定低確状態であるときに実行される。演出表示装置25は、少なくとも特定低確状態であるときに賞球演出を実行可能である。賞球演出は、特定高確状態であるときに実行される。演出表示装置25は、少なくとも特定高確状態であるときに賞球演出を実行可能である。賞球演出は、特殊状態であるときに実行される。演出表示装置25は、少なくとも特殊状態であるときに賞球演出を実行可能である。賞球演出は、大当り遊技の生起待ち状態であるときに実行される。演出表示装置25は、少なくとも大当り遊技の生起待ち状態であるときに賞球演出を実行可能である。
【0227】
以下、賞球演出の実行に係る制御について説明する。
第1カウントセンサSE3からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、第1大入賞口29へ遊技球が入球したことを特定可能な制御情報(以下、第1大入賞口コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2カウントセンサSE4からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを特定可能な制御情報(以下、第2大入賞口コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0228】
副RAM53には、賞球演出に関する情報(以下、賞球演出情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、第1大入賞口コマンドを入力すると、賞球演出情報から特定可能な値に10を加算し、賞球演出情報を更新する。同様に、副CPU51は、小当り遊技が付与されているとき、第2大入賞口コマンドを入力すると、賞球演出情報から特定可能な値に10を加算し、賞球演出情報を更新する。
【0229】
副CPU51は、大当り遊技が付与されているとき、賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、小当り遊技が付与されているとき、賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、特定低確状態であるとき、賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、特定高確状態であるとき、賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、特殊状態であるとき、賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副CPU51は、大当り遊技の生起待ち状態であるとき、賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。
【0230】
副CPU51は、賞球演出情報から特定可能な値から賞球演出において報知する賞球の数を特定し、当該賞球の数を特定可能な文字情報を含む賞球画像WGが表示されるように演出表示装置25を制御することで、賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。例えば、副CPU51は、賞球演出情報から特定可能な値が「1200」である場合、「1200個獲得」の文字情報を含む賞球画像WGが表示されるように演出表示装置25を制御し、賞球演出を実行させる。
【0231】
次に、電力供給が再開されたときに主RAM43に進行不能情報が記憶されているときの制御について説明する。
主CPU41は、メイン電源投入処理において復帰コマンドを出力バッファに格納した場合、主RAM43に進行不能情報が記憶されているかを判定する。そして、進行不能情報が記憶されている場合、主CPU41は、第1不能復帰コマンド及び第2不能復帰コマンドのうち何れかを出力バッファに格納する。一方、進行不能情報が記憶されていない場合、主CPU41は、第1不能復帰コマンド及び第2不能復帰コマンドの何れも出力バッファに格納せず、出力しない。
【0232】
主CPU41は、進行不能情報が記憶されている場合であって、進行不能処理におけるステップS406の処理及びステップS407の処理のうち何れかに復帰する場合、第1不能復帰コマンドを出力バッファに格納する。一方、主CPU41は、進行不能情報が記憶されている場合であって、進行不能処理におけるステップS406の処理及びステップS407の処理のうち何れにも復帰しない場合、第2不能復帰コマンドを出力バッファに格納する。以上のようなことから、第1不能復帰コマンドは、電力供給が遮断される前において既に進行不能状態に制御されていたことを特定可能な制御情報に相当する。一方、第2不能復帰コマンドは、電力供給が遮断される前において既に進行不能状態に制御されていたかを特定不能な制御情報に相当する。このように、遊技機10では、電力供給が停止される場合において既に進行不能状態に制御されていたかによって、電力供給が再開されたときに出力される制御情報の少なくとも一部が異なる。例えば、遊技機10では、特別条件が成立した後に電力供給が停止される場合、当該電力供給が停止される前において既に進行不能状態に制御されていたかにより、電力供給が再開されたときに出力される制御情報の少なくとも一部が異なる。本実施形態では、主CPU41が制御情報を出力することにより、制御情報を出力する制御情報出力手段としての機能が実現される。
【0233】
そして、第1不能復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、制御済画像SF(
図12(b)に示す)が表示されるように演出表示装置25を制御する。一方、第2不能復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、制御予告画像SY(
図12(a)に示す)が表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0234】
ここで、進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断され、電力供給が再開された場合の一例について説明する。
図14では、進行不能情報が記憶され、当該進行不能情報が記憶されたことを契機として進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断されたことを前提としている。この場合、電力供給が再開された場合(
図14では、電力再開と示す)、副CPU51によって可動体24の初期動作が行われる。このように、電力供給が再開された場合には、可動体24の初期動作が行われる。また、既に進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断されたことから、電力供給が再開された場合には、副CPU51へ第1不能復帰コマンドが出力され、制御済画像SFが演出表示装置25に表示される。
【0235】
なお、遊技機10では、可動体24の初期動作が開始された後のタイミングTwにおいて制御済画像SFの表示が開始される。つまり、遊技機10では、進行不能情報が記憶されて当該進行不能情報が記憶されたことを契機として進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断され、その後に電力供給が再開された場合には、可動体24の初期動作が開始され、当該初期動作が開始されてから時間Tdが経過するタイミングTwにおいて制御済画像SFの表示が開始される。このように、可動体24の初期動作が開始されるタイミングと、制御済画像SFの表示が開始されるタイミングと、には時間Tdの時間差が生じる。その後、遊技機10では、可動体24の初期動作が終了したとしても、演出表示装置25には、制御済画像SFが継続して表示される。因みに、制御済画像SFの表示は、少なくとも電力供給が遮断されるまで継続される。
【0236】
図14では、第1不能復帰コマンドを出力された場合を例示しているが、第2不能復帰コマンドが出力される場合には、制御済画像SFではなく、制御予告画像SYが演出表示装置25に表示されることになる。また、第2不能復帰コマンドが出力される場合であっても、可動体24の初期動作が開始された後のタイミングで制御予告画像SYの表示が開始される。つまり、可動体24の初期動作が開始されるタイミングと、制御予告画像SYの表示が開始されるタイミングと、には時間差が生じる。このときの時間差は、第1不能復帰コマンドが出力されるときの時間Tdと同じであってもよいし、異ならせてもよい。
【0237】
次に、
図15~
図17に基づき、遊技機10において進行不能情報が記憶されたときの各種の状況について、説明する。
はじめに、進行不能情報が記憶されない場合の一例について、説明する。
【0238】
図15に示すように、例えば、特殊状態であるときであって、第1特別ゲームが実行されていない一方、第2特別ゲームが実行されているものとする。このとき、第1特別保留数は「0」であり、第2特別保留数は「2」であるものとする。更に、実行中の第2特別ゲームは、大当りに当選したことに基づき実行されている特別ゲームであって、且つ、大当りの種類として第1大当りが決定されたものとする。この第2特別ゲームは、第1大当りとなる第2特別ゲームに相当する。第1大当りとなる第2特別ゲームの実行中、特殊状態であるため、右打ち報知ランプ22gが点灯する。同様に、第1大当りとなる第2特別ゲームの実行中、特殊状態であるため、演出表示装置25では、右打ち報知演出が実行される。第1大当りとなる第2特別ゲームの実行中、特殊状態であるため、演出表示装置25では、賞球演出が実行される。第1大当りとなる第2特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、実行中画像ZGbが表示される。第1大当りとなる第2特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、保留されている特別ゲームに対応する保留画像Ha,Hbが表示される。
図15に示す例では、第1特別保留数が「0」、第2特別保留数が「2」であることから、演出表示装置25には、保留画像Haは表示されず、保留画像H1b,H2bが表示される。第1大当りとなる第2特別ゲームの実行中、特殊状態であるため、演出表示装置25では、演出図柄が表示され、演出ゲームが実行される。
【0239】
そして、遊技機10では、タイミングt11において第2特別ゲームで第1大当り図柄が確定停止表示された場合、大当り遊技の生起待ち状態となる。このとき、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れも実行されていない状態となる。大当り遊技の生起待ち状態であるとき、右打ち報知ランプ22gが点灯する。大当り遊技の生起待ち状態であるとき、演出表示装置25では、右打ち報知演出が実行される。大当り遊技の生起待ち状態であるとき、演出表示装置25では、賞球演出が実行される。大当り遊技の生起待ち状態であるとき、演出表示装置25では、生起待ち演出が実行される。大当り遊技の生起待ち状態であるとき、演出表示装置25では、実行中画像ZGa,ZGbが表示されない。大当り遊技の生起待ち状態であるとき、演出表示装置25では、保留されている特別ゲームに対応する保留画像Ha,Hbが表示される。大当り遊技の生起待ち状態であるとき、演出表示装置25では、演出図柄が表示される。
【0240】
更に、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングt12においてゲート33へ遊技球が入球すると、当該遊技球の入球を契機として、第1大当り遊技が付与される。第1大当り遊技が付与されているとき、右打ち報知ランプ22gが点灯する。第1大当り遊技が付与されているとき、演出表示装置25では、右打ち報知演出が実行される。第1大当り遊技が付与されているとき、演出表示装置25では、賞球演出が実行される。第1大当り遊技が付与されているとき、演出表示装置25では、大当り演出が実行される。第1大当り遊技が付与されているとき、演出表示装置25では、実行中画像ZGa,ZGbが表示されない。第1大当り遊技が付与されているとき、演出表示装置25では、保留画像Ha,Hbが表示されない。第1大当り遊技が付与されているとき、演出表示装置25では、演出図柄が表示されない。
【0241】
そして、タイミングt13において第1大当り遊技が終了すると、特定高確状態に制御される。特定高確状態に制御されると、実行が保留されていた第2特別ゲームが実行される。因みに、第1大当り遊技の終了後に実行された1回目の第2特別ゲームは、大当りと小当りの何れにも当選せず、はずれとなるものとする。この第2特別ゲームは、はずれとなる第2特別ゲームに相当する。はずれとなる第2特別ゲームの実行中、特定高確状態であるため、右打ち報知ランプ22gが点灯する。同様に、はずれとなる第2特別ゲームの実行中、特定高確状態であるため、演出表示装置25では、右打ち報知演出が実行される。はずれとなる第2特別ゲームの実行中、特定高確状態であるため、演出表示装置25では、賞球演出が実行される。はずれとなる第2特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、実行中画像ZGbが表示される。はずれとなる第2特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、保留されている特別ゲームに対応する保留画像Ha,Hbが表示される。
図15に示す例では、第1特別保留数が「0」、第2特別保留数が「1」であることから、演出表示装置25には、保留画像Haは表示されず、保留画像H1bが表示される。はずれとなる第2特別ゲームの実行中、特定高確状態であるため、演出表示装置25では、演出図柄が表示され、演出ゲームが実行される。
【0242】
以上のように、進行不能情報が記憶されない場合に展開されることを前提として、以下に例示する様々な状況で進行不能情報が記憶された場合について説明する。
まず、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合について説明する。
【0243】
特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、進行不能状態に制御される。特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、実行されていた右打ち報知演出が終了する。特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、実行されていた賞球演出が終了する。特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、制御済画像SFが演出表示装置25に表示される。
【0244】
特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、特別図柄が確定停止表示されていた第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する。更に、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、第1特別保留表示部22cを構成する全ての発光体が消灯する。また、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、特別図柄が変動表示されていた第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する。更に、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、第2特別保留表示部22dを構成する全ての発光体が消灯する。特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、点灯していた右打ち報知ランプ22gが消灯する。
【0245】
特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、演出表示装置25に表示されていた実行中画像ZGbが消去される(
図15では、非表示と示す)。更に、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、演出表示装置25に表示されていた保留画像H1b,H2bが消去される。また、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、演出表示装置25に表示されていた演出図柄が消去される。これにより、実行中の演出ゲームが中止され、強制的に終了することとなる。
【0246】
特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、それ以降、特別ゲームの実行が保留されない。また、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、それ以降、賞球が付与されない。
【0247】
例えば、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された後のタイミングt21において第2始動口27へ遊技球が入球したとする。この場合、タイミングt21における第2始動口27への入球を契機として、第2特別ゲームの実行が新たに保留されない(
図15では、第2特別ゲームの保留なしと示す)。更に、タイミングt21における第2始動口27への入球を契機として、賞球が付与されない(
図15では、賞球の付与なしと示す)。同様に、例えば、特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された後のタイミングt22において第2一般入賞口35へ遊技球が入球したとする。この場合、タイミングt22における第2一般入賞口35への入球を契機として、賞球が付与されない。
【0248】
特殊状態において第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているタイミングTa1において進行不能情報が記憶された場合には、それ以降、第1大当り遊技が付与されない。つまり、第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されていたとしても、当該第1大当りとなる第2特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶された場合には、第1大当り遊技が付与されない。そして、第1大当り遊技の終了後に制御されるはずの高確率状態にも制御されず、高確率状態において特別ゲームが実行されることもない。ここでは、第1大当りとなる第2特別ゲームを例示したが、第2大当りとなる第2特別ゲームであっても同様である。
【0249】
次に、
図16に基づき、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合について説明する。なお、タイミングTa2は、タイミングt12よりも前のタイミングであるものとする。つまり、タイミングTa2は、ゲート33へ遊技球が入球するよりも前のタイミングであるものとする。
【0250】
大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、進行不能状態に制御される。大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、実行されていた右打ち報知演出が終了する。大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、実行されていた賞球演出が終了する。大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、実行されていた生起待ち演出が終了する。大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、制御済画像SFが演出表示装置25に表示される。
【0251】
大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、特別図柄が確定停止表示されていた第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する。更に、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、第1特別保留表示部22cを構成する全ての発光体が消灯する。また、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、特別図柄が確定停止表示されていた第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する。更に、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、第2特別保留表示部22dを構成する全ての発光体が消灯する。大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、点灯していた右打ち報知ランプ22gが消灯する。
【0252】
大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、実行中画像ZGa,ZGbが表示されていない状況が継続される。更に、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、演出表示装置25に表示されていた保留画像H1b,H2bが消去される。また、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、演出表示装置25に表示されていた演出図柄が消去される。
【0253】
大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、それ以降、賞球が付与されない。例えば、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、それ以降、一般入賞口34,35へ遊技球が入球したとしても賞球が付与されない。また、大当り遊技の生起待ち状態におけるタイミングTa2において進行不能情報が記憶された場合には、それ以降、第1大当り遊技が付与されない。つまり、第1大当りとなる第2特別ゲームが終了してから第1大当り遊技が実際に付与されるまでの大当り遊技の生起待ち状態において進行不能情報が記憶された場合には、第1大当り遊技が付与されない。そして、第1大当り遊技の終了後に制御されるはずの高確率状態にも制御されず、高確率状態において特別ゲームが実行されることもない。
【0254】
以上のように、遊技機10では、大当りに当選したことに基づく特別ゲームが開始してから当該特別ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間のうち、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行中と、大当り遊技の生起待ち状態と、の何れにおいても、進行不能情報が記憶された場合には、進行不能状態に制御される。そして、遊技機10では、大当りに当選したことに基づく特別ゲームが開始してから当該特別ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間のうち、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行中と、大当り遊技の生起待ち状態と、の何れにおいても、進行不能情報が記憶された場合には、大当り遊技が付与されない。即ち、大当りに当選したことに基づく変動ゲームが開始してから当該変動ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間内に特別条件が成立した場合には、当該特別条件の成立を契機として進行不能状態に制御され、大当り遊技が付与されない。
【0255】
次に、
図17に基づき、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合について説明する。
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、少なくとも大当り遊技が終了するまでは、進行不能状態に制御されず、大当り遊技の付与が継続される。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、制御予告画像SYが演出表示装置25に表示される。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合であっても、実行されている賞球演出は継続して実行される。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、実行されている右打ち報知演出は継続して実行される。
【0256】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、第1特別図柄表示部22aの表示内容は変化せず、特別図柄が確定停止表示され続ける。また、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、第1特別保留表示部22cの表示内容は変化しない。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、第2特別図柄表示部22bの表示内容は変化せず、特別図柄が確定停止表示され続ける。また、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、第2特別保留表示部22dの表示内容は変化しない。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、点灯している右打ち報知ランプ22gが点灯し続ける。
【0257】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、実行中画像ZGa,ZGbが表示されていない状況が継続される。更に、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、保留画像Ha,Hbが表示されない状況が継続される。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合には、演出図柄が表示されない状況が継続される。
【0258】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合であって、その後、大当り遊技が終了するよりも前のタイミングt31において第2始動口27へ遊技球が入球したとする。この場合、タイミングt31における第2始動口27への入球を契機として、第2特別ゲームの実行が保留され、第2特別保留数が「2」から「3」へと増加する。更に、タイミングt31における第2始動口27への入球を契機として、賞球が付与される。なお、タイミングt31において第2特別保留数が上限数である「4」に達している場合には、タイミングt31における第2始動口27への入球を契機として、第2特別ゲームの実行は保留されない。但し、タイミングt31において第2特別保留数が上限数である「4」に達している場合であっても、タイミングt31における第2始動口27への入球を契機として、賞球は付与される。図示していないが、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合であって、その後、大当り遊技が終了するよりも前において第1始動口26へ遊技球が入球したとする。この場合、第1特別保留数が上限数に達していなければ、第1特別ゲームの実行が保留される。また、このとき、第1特別保留数が上限数に達しているかに関係なく、賞球は付与される。
【0259】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合であって、その後、大当り遊技が終了するよりも前のタイミングt32において第2一般入賞口35へ遊技球が入球したとする。この場合、タイミングt32における第2一般入賞口35への入球を契機として、賞球が付与される。図示していないが、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合であって、その後、大当り遊技が終了するよりも前において第1一般入賞口34へ遊技球が入球した場合には、賞球が付与される。
【0260】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、実行されていた右打ち報知演出が終了する。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、実行されていた賞球演出が終了する。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、制御済画像SFが演出表示装置25に表示される。このとき、演出表示装置25では、制御予告画像SYの表示が終了して、制御済画像SFの表示が開始される。
【0261】
このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときであって賞球演出が実行されているときに進行不能情報が記憶された場合には、少なくとも大当り遊技が終了するまでは賞球演出の実行が継続される。即ち、大当り遊技が付与されているときであって賞球付与情報が情報表示手段において表示されているときに特別条件が成立したときには、少なくとも所定の終了タイミングまでは賞球付与情報の表示が継続される。
【0262】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、特別図柄が確定停止表示されていた第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する。更に、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、第1特別保留表示部22cを構成する全ての発光体が消灯する。また、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、特別図柄が確定停止表示されていた第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する。更に、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、第2特別保留表示部22dを構成する全ての発光体が消灯する。因みに、
図17では、第2特別保留表示部22dの表示内容について、「2→消灯」と示している。しかし、タイミングt31における第2始動口27への入球によって第2特別保留数が「3」に増加しているとする場合、第2特別保留表示部22dの表示内容は、「3→消灯」となる。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、点灯していた右打ち報知ランプ22gが消灯する。
【0263】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、実行中画像ZGa,ZGbが表示されていない状況が継続される。更に、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、保留画像Ha,Hbが表示されない状況が継続される。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、演出図柄が表示されない状況が継続される。
【0264】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合、第1大当り遊技の終了後に制御されるはずの高確率状態に制御されず、高確率状態において特別ゲームが実行されることもない。つまり、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、当該大当り遊技が大当り遊技終了後に高確率状態に制御される大当り遊技であったとしても、高確率状態において特別ゲームが実行されない。即ち、大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合には、当該大当り遊技が特定大当り遊技であったとしても、確率変動状態において変動ゲームが実行されない。したがって、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合、第1大当り遊技が付与される前に実行が保留されていた第2特別ゲームは、第1大当り遊技の終了後に実行されない。同様に、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された場合、タイミングt31において第2始動口27への入球を契機に第2特別ゲームの実行が保留されたとしても、当該実行が保留された第2特別ゲームは、第1大当り遊技の終了後に実行されない。
【0265】
ここで、
図18に基づいて、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後であって、且つ、第1大当り遊技が終了するよりも前のタイミングTx1において電力供給が遮断された後、タイミングTx2において電力供給が再開された場合について説明する。
【0266】
タイミングTx2において電力供給が再開された場合には、可動体24の初期動作が行われる。タイミングTx2において電力供給が再開された場合には、制御予告画像SYの表示が再開される。制御予告画像SYの表示が再開されるタイミングは、可動体24の初期動作が開始されたタイミングよりも後のタイミングとなる。
【0267】
タイミングTx2において電力供給が再開された場合には、特別図柄表示部22a,22b及び特別保留表示部22c,22dの表示内容が、電力供給が遮断される前の表示内容に復帰する。タイミングTx2において電力供給が再開された場合には、電力供給が遮断される前と同様、右打ち報知ランプ22gが点灯する。
【0268】
タイミングTx2において電力供給が再開された場合には、電力供給が遮断される前と同様、実行中画像ZGa,ZGbが表示されない。タイミングTx2において電力供給が再開された場合には、電力供給が遮断される前と同様、保留画像Ha,Hbが表示されない。タイミングTx2において電力供給が再開された場合には、電力供給が遮断される前と同様、演出図柄が表示されない。
【0269】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、実行されていた右打ち報知演出が終了する。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、実行されていた賞球演出が終了する。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、制御済画像SFが演出表示装置25に表示される。このとき、演出表示装置25では、制御予告画像SYの表示が終了して、制御済画像SFの表示が開始される。
【0270】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、特別図柄が確定停止表示されていた第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体が消灯する。更に、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、第1特別保留表示部22cを構成する全ての発光体が消灯する。また、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、特別図柄が確定停止表示されていた第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体が消灯する。更に、第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、第2特別保留表示部22dを構成する全ての発光体が消灯する。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、点灯していた右打ち報知ランプ22gが消灯する。
【0271】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、実行中画像ZGa,ZGbが表示されていない状況が継続される。更に第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、保留画像Ha,Hbが表示されない状況が継続される。第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合には、演出図柄が表示されない状況が継続される。
【0272】
第1大当り遊技が付与されているときのタイミングTa3において進行不能情報が記憶された後に電力供給が遮断されてタイミングTx2において電力供給が再開され、タイミングt13において第1大当り遊技が終了した場合、第1大当り遊技の終了後に制御されるはずの高確率状態に制御されず、高確率状態において特別ゲームが実行されない。第1大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、その後、当該第1大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始されて復帰したとしても、高確率状態において特別ゲームが実行されない。即ち、特定大当り遊技が付与されているときに特別条件が成立した場合には、その後、当該特定大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始されて復帰したとしても、確率変動状態において変動ゲームが実行されない。
【0273】
本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として特別ゲームの実行が保留されない。このように、進行不能情報が記憶されて進行不能状態となった場合には、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない。このため、例えば、進行不能状態になったにもかかわらず、特別ゲームの実行が保留されることによって当該特別ゲームに対して期待感を抱かせることで結果的に不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0274】
(2)例えば、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない状況において保留画像Ha,Hbを表示し続けた場合、始動口26,27へ遊技球が入球すれば特別ゲームの実行が保留されるものとして勘違いさせる虞がある。このため、演出表示装置25に保留画像Ha,Hbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた保留画像Ha,Hbの表示が終了するようにした。これにより、進行不能状態となっても始動口26,27へ遊技球が入球すれば特別ゲームの実行が保留されるものと、保留画像Ha,Hbを表示させることで勘違いさせることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0275】
(3)進行不能情報が記憶されて進行不能状態となった場合において、保留画像Ha,Hbの表示が終了したにもかかわらず実行中画像ZGa,ZGbが表示され続けている場合には、実行中画像ZGa,ZGbが表示され続けていることに対して違和感を与える虞がある。このため、演出表示装置25に実行中画像ZGa,ZGbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、演出表示装置25に表示されていた実行中画像ZGa,ZGbの表示が終了するようにした。これにより、保留画像Ha,Hbの表示が終了する一方で実行中画像ZGa,ZGbが表示され続けることに対する違和感を抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0276】
(4)進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合において、保留画像Ha,Hbの表示が終了したにもかかわらず、特別保留表示部22c,22dの点灯態様から特別ゲームの実行が保留されていることを特定できる場合、違和感を与える虞がある。このため、特別ゲームの実行が保留されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、特別保留表示部22c,22dを構成する発光体が消灯するようにした。これにより、保留画像Ha,Hbが消去されたにもかかわらず特別保留表示部22c,22dの点灯態様から特別ゲームの実行が保留されていることを特定できることによって違和感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0277】
(5)進行不能情報は、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達することで主RAM43に記憶される。つまり、特別ゲームが実行されているときにおいて、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達すると、進行不能状態に制御される。このように、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達したことで進行不能状態に制御することで、例えば、不正行為によって想定以上の賞球が払い出されている状況において進行不能状態に制御される。これにより、例えば、不正行為による想定以上の賞球が払い出されている状況となった場合、進行不能状態とするとともに、特別ゲームの実行が保留されないようにすることで、不正による賞球の獲得及び特別ゲームの実行が行われることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0278】
(6)進行不能状態において、主CPU41は、始動口26,27へ遊技球が入球したことを特定可能な始動センサSE1,SE2からの検知信号を入力したとしても、特別ゲームの実行を保留する制御を行わない。これにより、始動センサSE1,SE2を改良することなく、特別ゲームの実行が保留されないようにすることができ、適切な制御を行うことができる。
【0279】
(7)特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されない。このため、例えば、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、発射ハンドル16を操作したとしても遊技球が発射されることで遊技を進行できるかのように勘違いさせることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0280】
(8)例えば、発射位置W2の遊技球を槌部72aで打つ槌制御を実行しないことによって遊技球が発射されないように構成する場合において、球送り制御が行われれば、発射位置W2に遊技球が送られてしまい、発射位置W2の遊技球を取り出せなくなってしまう虞がある。しかし、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、発射ハンドル16を操作したとしても球送り制御が実行されないことによって遊技球が発射されないようにすることで、進行不能状態に制御された後に発射位置W2に遊技球が送られてしまうことを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0281】
(9)例えば、進行不能状態となって遊技球が発射されない状況となったとしても、右打ち報知ランプ22gが点灯し続ける場合、当該右打ち報知ランプ22gの点灯によって右打ちしようとしたとしても遊技球を発射させることができず、不快感を与える虞がある。しかし、進行不能状態に制御された場合に右打ち報知ランプ22gが消灯するようにした。これにより、不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0282】
(10)例えば、進行不能状態に制御されて遊技球が発射されない状況となったとしても、右打ち報知演出が実行され続ける場合、右打ち報知演出が実行されているにもかかわらず遊技球を発射させることができないため、不快感を与える虞がある。このため、右打ち報知演出が実行されているときであって、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、右打ち報知演出が終了するようにした。これにより、進行不能状態となって遊技球を発射できないにもかかわらず右打ち報知演出が実行され続けることで不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0283】
(11)例えば、進行不能状態に制御されて遊技球が発射されない状況となったとしても、左打ち報知演出が実行され続ける場合、左打ち報知演出が実行されているにもかかわらず遊技球を発射させることができないため、不快感を与える虞がある。このため、左打ち報知演出が実行されているときであって、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、左打ち報知演出が終了するようにした。これにより、進行不能状態となって遊技球を発射できないにもかかわらず左打ち報知演出が実行され続けることで不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0284】
(12)進行不能情報は、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達することで主RAM43に記憶される。つまり、特別ゲームが実行されているときにおいて、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達すると、進行不能状態に制御される。このように、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達したことで進行不能状態に制御することで、例えば、不正行為によって想定以上の賞球が払い出されている状況において進行不能状態に制御される。これにより、例えば、不正行為による想定以上の賞球が払い出されている状況となった場合、進行不能状態とするとともに、遊技球を発射させることができないようにすることで、不正による賞球を獲得しながら遊技球を発射させ続けることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0285】
(13)特別ゲームの実行が保留されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた特別ゲームは、実行されない。このように、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、既に特別ゲームの実行が保留されていたとしても、その保留されていた特別ゲームは実行されない。このため、例えば、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、実行が保留されている特別ゲームについて実行されるようにすることで進行不能状態となったか分かり難くなることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0286】
(14)大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、少なくとも当該大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。そして、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときに始動口26,27へ遊技球が入球した場合に特別ゲームの実行が保留され得るものの、当該特別ゲームは大当り遊技の終了後において実行されない。このように、進行不能情報が記憶されたとしても進行不能状態とならずに継続される大当り遊技の付与中においては、始動口26,27へ遊技球が入球すれば特別ゲームの実行が保留されるようにすることで大当り遊技の付与中の違和感を抑制でき、適切な制御を行うことができる。一方、大当り遊技中に特別ゲームの実行が保留されたとしても、当該特別ゲームが実行されないようにすることにより、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されたにもかかわらず特別ゲームが実行されることで進行不能状態となったか分かり難くなることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0287】
一方、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶された後は、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として特別ゲームの実行は保留されず、且つ、進行不能情報が記憶される前に実行が保留されていた特別ゲームは実行されない。このように、進行不能情報が記憶されて進行不能状態となった場合には、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない。このため、例えば、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、特別ゲームの実行が保留されることによって当該特別ゲームに対して期待感を抱かせることで結果的に不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0288】
(15)第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、実行中の第1特別ゲームが第1態様で強制的に終了する。同様に、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、実行中の第2特別ゲームが第1態様で強制的に終了する。しかし、特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶された場合には、実行中の特別ゲームが第1態様とは異なる第2態様で強制的に終了する。これにより、第1態様と第2態様の何れで強制的に特別ゲームが終了したかによって、2つの特別ゲームのうち何れか一方が大当りとなって大当り遊技が付与される場合に強制的に変動ゲームが終了したか、特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶されたか、を特定でき、適切な制御を行うことができる。
【0289】
(16)大当り遊技が付与されているときにおいて進行不能情報が記憶された場合には、付与されている大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、大当り遊技の付与が継続される。このように、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されるときであっても、大当り遊技の付与中であれば当該大当り遊技が継続されるようにすることで、例えば、大当り遊技の途中で進行不能情報が記憶されたことを契機として当該大当り遊技が途中で中止されることで不快感を与えてしまうことを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0290】
(17)小当り遊技が付与されているときにおいて進行不能情報が記憶された場合には、付与されている小当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、小当り遊技の付与が継続される。このように、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されるときであっても、小当り遊技の付与中であれば当該小当り遊技が継続されるようにすることで、例えば、小当り遊技の途中で進行不能情報が記憶されたことを契機として当該小当り遊技が途中で中止されることで不快感を与えてしまうことを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0291】
(18)特別ゲームの実行中において進行不能情報が記憶された場合には、当該進行不能情報が記憶されたことを契機として進行不能状態に制御され、実行中の特別ゲームが強制的に終了する。これにより、進行不能状態に制御されたにもかかわらず特別ゲームが実行され続けることで、当該特別ゲームが大当りとなることへの期待感を抱かせることで結果的に不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0292】
(19)大当りに当選したことに基づく特別ゲームが開始してから当該特別ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間内に進行不能情報が記憶された場合には、当該進行不能情報が記憶されたことを契機として進行不能状態に制御され、大当り遊技が付与されない。これにより、例えば、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、大当り遊技が付与されることによって、遊技を進行できるかのように勘違いさせることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0293】
(20)大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶された場合には、ゲート33へ遊技球が入球したとしても大当り遊技の付与が開始されない。これにより、例えば、大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶された場合において、ゲート33へ遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が付与されることによって遊技を進行できるかのように勘違いさせることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0294】
(21)進行不能情報は、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達することで主RAM43に記憶される。つまり、特別ゲームが実行されているときにおいて、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達すると、進行不能状態に制御される。このように、1分間において付与された賞球に基づいて更新される単位賞球情報から特定可能な値が規定値に達したことで進行不能状態に制御することで、例えば、不正行為によって想定以上の賞球が払い出されている状況において進行不能状態に制御される。これにより、例えば、不正行為による想定以上の賞球が払い出されている状況となった場合、進行不能状態とするとともに、付与される予定だった大当り遊技が付与されることで、不正によって賞球を獲得しているところに加えて大当り遊技が付与されることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0295】
(22)進行不能情報が記憶されて進行不能状態となった場合には、遊技を進行することが不能となるため、磁気を検出する必要性が低下する。このため、主CPU41は、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されてから少なくとも電力供給が遮断されるまでの期間内において、磁気管理処理を実行しない。これにより、進行不能情報が記憶されて進行不能状態となってからは、必要性が低下する磁気管理処理を実行しないことで、制御負担を軽減し、適切な制御を行うことができる。
【0296】
(23)扉部材を開放すれば、遊技機10の裏側に触れることができてしまう。このため、進行不能状態に制御されたからといって扉開放管理処理を実行しないようにしてしまうと、進行不能状態となったときに不正行為が行われる可能性がある。このため、主CPU41は、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されてから少なくとも電力供給が遮断されるまでの期間内であっても、扉開放管理処理を実行可能であるようにした。これにより、進行不能状態となった際に不正行為が行われることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0297】
(24)大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、当該大当り遊技が大当り遊技の終了後に高確率状態に制御可能な大当り遊技であったとしても、高確率状態において特別ゲームが実行されない。このように、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、大当り遊技の終了後に高確率状態に制御される予定であったとしても、当該高確率状態において特別ゲームが実行されない。このため、例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶されたにもかかわらず、当該大当り遊技が終了した後も高確率状態において特別ゲームが実行されることで当該特別ゲームに対して期待感を抱かせることで結果的に不快感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0298】
(25)大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合、当該大当り遊技が付与されているときに、制御予告画像SYが演出表示装置25に表示される。これにより、大当り遊技の終了後、突然、進行不能状態に制御されてしまったかのような気持ちにさせることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0299】
(26)大当り遊技終了後に高確率状態に制御される大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、その後、当該大当り遊技が付与されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始されて復帰したとしても、高確率状態において特別ゲームが実行されない。このため、例えば、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合に、高確率状態において特別ゲームが実行されることを望んで電力供給を遮断することを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0300】
(27)例えば、進行不能状態になった後も一般入賞口34,35へ遊技球が入球したことで賞球が付与された場合には、進行不能状態になったにもかかわらず、一般入賞口34.35へ遊技球が入球したことで賞球が付与されることに対して違和感を与える虞がある。そこで、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、一般入賞口34,35へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されないようにした。即ち、進行不能情報が記憶されて進行不能状態となった場合には、一般入賞口34,35へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されない。これにより、例えば、進行不能状態に制御されたにもかかわらず、一般入賞口34,35へ遊技球が入球したことで賞球が付与されることに対して違和感を与えることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0301】
(28)大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、少なくとも当該大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない。このため、例えば、大当り遊技が付与されているときであって賞球演出が実行されているときに進行不能情報が記憶されたからといって賞球演出を終了させてしまうと、進行不能状態に制御されたと勘違いさせる虞がある。そこで、大当り遊技が付与されているときであって賞球演出が実行されているときに進行不能情報が記憶されたときには、少なくとも大当り遊技が終了するまでは賞球演出の実行が継続されるようにした。これにより、進行不能状態に制御されたと勘違いさせることを抑制でき、適切な制御を行うことができる。
【0302】
(29)大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、一般入賞口34,35へ遊技球が入球すれば当該入球を契機として賞球が付与される。このため、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶されたかに関係なく、一般入賞口34,35への遊技球の入球と、それに伴う賞球の獲得と、を楽しませ、適切な制御を行うことができる。
【0303】
(30)例えば、制御済画像SFが表示されているときに可動体24の初期動作が開始された場合には、遊技を進行することができないにもかかわらず可動体24の初期動作が開始されたことに対して違和感を与える虞がある。また、例えば、進行不能状態に制御されていたからといって可動体24の初期動作を行わない場合、進行不能状態から復帰した際に、可動体24の不具合に気が付き、正常に遊技を行うことができるまでに時間を要する虞がある。しかし、可動体24の初期動作が開始された後のタイミングにおいて制御済画像SFが演出表示装置25に表示されるようにすることで、違和感を抑制しつつ、可動体24の初期動作を行うことができ、適切な制御を行うことができる。
【0304】
(31)例えば、可動体24の初期動作が終了したことに伴って制御済画像SFの表示を終了させてしまうと、可動体24の初期動作が終了したことに伴って進行不能状態ではなくなったかのように勘違いさせてしまう虞がある。そこで、可動体24の初期動作が終了した後も演出表示装置25に制御済画像SFが表示され続けるようにした。これにより、可動体24の初期動作と、進行不能状態と、を別けることができ、勘違いを抑制することができる。
【0305】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・演出表示装置25に保留画像Ha,Hbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、保留画像Ha,Hbの表示が継続されるように構成してもよい。例えば、演出表示装置25に保留画像Haが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、保留画像Haの表示が終了する。一方、例えば、演出表示装置25に保留画像Hbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、保留画像Hbの表示が継続されるように構成してもよい。
【0306】
・演出表示装置25に実行中画像ZGa,ZGbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、実行中画像ZGa,ZGbの表示が継続されるように構成してもよい。例えば、演出表示装置25に実行中画像ZGaが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、実行中画像ZGaの表示が終了する。一方、例えば、演出表示装置25に実行中画像ZGbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、実行中画像ZGbの表示が継続されるように構成してもよい。また、特別ゲームの実行が保留されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されたことによって、特別保留表示部22c,22dを構成する発光体の点灯態様が変化しないように構成してもよい。
【0307】
・演出表示装置25に実行中画像ZGa,ZGb及び保留画像Ha,Hbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、保留画像Ha,Hbの表示が終了する一方、実行中画像ZGa,ZGbの表示が継続するようにしてもよい。その他、演出表示装置25に実行中画像ZGa,ZGb及び保留画像Ha,Hbが表示されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、実行中画像ZGa,ZGbの表示が終了する一方、保留画像Ha,Hbの表示が継続するようにしてもよい。また、特別ゲームの実行が保留されているときであって、特別ゲームが実行されているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御されたことによって、特別図柄表示部22a,22bを構成する発光体の点灯態様が変化しないように構成してもよい。
【0308】
・進行不能状態であるときには、第1始動口26へ遊技球が入球したことを特定可能な第1始動センサSE1からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。同様に、進行不能状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球したことを特定可能な第2始動センサSE2からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。このように構成する場合、進行不能状態において、主CPU41は、始動センサSE1,SE2からの検知信号を入力しないことによって、特別ゲームの実行を保留する制御を行わない。進行不能状態であるときには、第1大入賞口29へ遊技球が入球したことを特定可能な第1カウントセンサSE3からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。進行不能状態であるときには、第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを特定可能な第2カウントセンサSE4からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。進行不能状態であるときには、ゲート33へ遊技球が入球したことを特定可能なゲートセンサSE5からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。進行不能状態であるときには、第1一般入賞口34へ遊技球が入球したことを特定可能な第1一般センサSE6からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。進行不能状態であるときには、第2一般入賞口35へ遊技球が入球したことを特定可能な第2一般センサSE7からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。進行不能状態であるときには、磁気を検知したことを特定可能な磁気センサES2からの検知信号が主基板40へ入力されないように構成してもよい。
【0309】
・右打ち報知ランプ22gが点灯しているときに進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、右打ち報知ランプ22gが点灯し続けるように構成してもよい。
【0310】
・右打ち報知演出が実行されているときであって、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、右打ち報知演出が継続して実行されるように構成してもよい。同様に、左打ち報知演出が実行されているときであって、特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、左打ち報知演出が継続して実行されるように構成してもよい。
【0311】
・進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、情報表示パネル22は消灯せず、情報表示パネル22の表示内容が維持されるように構成してもよい。つまり、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、情報表示パネル22に設けられた各種の表示部を構成する発光体の点灯態様が維持されるように構成してもよい。進行不能状態に制御されたとしても情報表示パネル22の表示内容が維持される場合には、どのような状況で進行不能状態に制御されたかを推測し易くなる。
【0312】
・進行不能状態に制御されているときにおいて、第1始動口26及び第2始動口27のうち少なくとも一方へ遊技球が入球したときには、当該入球を契機として特別ゲームの実行が保留されないように構成してもよい。つまり、進行不能状態に制御されているときにおいて、第1始動口26及び第2始動口27のうち少なくとも一方へ遊技球が入球したときには、当該入球を契機として特別ゲームの実行が保留されるように構成してもよい。即ち、例えば、進行不能状態に制御されているときにおいて、第1始動口26へ遊技球が入球したときには、当該入球を契機として第1特別ゲームの実行が保留されるように構成してもよい。同様に、例えば、進行不能状態に制御されているときにおいて、第2始動口27へ遊技球が入球したときには、当該入球を契機として第2特別ゲームの実行が保留されるように構成してもよい。
【0313】
・進行不能状態に制御されたときであっても、発射ハンドル16を操作することで遊技球が発射されるように構成してもよい。例えば、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、発射ハンドル16を操作すれば球送り制御が実行され得るように構成してもよい。
【0314】
・進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合には、発射ハンドル16を操作したとしても槌制御が実行されないことによって遊技球が発射されないように構成してもよい。このとき、例えば、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合であっても、発射ハンドル16を操作すれば球送り制御が実行され得るように構成してもよいし、球送り制御が実行されないように構成してもよい。例えば、上記実施形態において、進行不能状態に制御された場合には、球送り制御が実行されない一方、槌制御は実行されるように構成してもよい。これにより、発射位置W2に位置する遊技球が発射されないまま進行不能状態となることを抑制することができる。なお、このように進行不能状態に制御されてから発射位置W2の遊技球が発射される場合があったとしても、遊技球が発射され続けるように制御していないことから、進行不能状態に制御された場合には遊技球が発射されないように構成していると捉えることができる。
【0315】
・発射ハンドル16は、遊技者が操作可能な打止ボタンを備えてもよい。例えば、進行不能状態に制御されていないときであって、且つ、タッチセンサTSによって発射ハンドル16が操作されていたとしても、打止ボタンが操作されているときには遊技球が発射されないように構成してもよい。このような打止ボタンを上記実施形態において備える場合、「発射ハンドル16が操作された」とは、打止ボタンが操作されていないときであって、発射ハンドル16が操作されたときに相当する。
【0316】
・進行不能情報が記憶されたときにおいて、既に実行が保留されていた特別ゲームは、進行不能情報が記憶された後であっても実行されるように構成してもよい。このとき、進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された後に、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。
【0317】
・大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合において、既に実行が保留されていた特別ゲームは、大当り遊技の終了後に実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、大当り遊技の終了後において進行不能状態に制御された後、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。その他、大当り遊技の終了後、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行された後、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。また、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合において、進行不能情報が記憶された後に実行が保留されていた特別ゲームは、大当り遊技の終了後に実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、大当り遊技の終了後において進行不能状態に制御された後、進行不能情報が記憶されてから新たに実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。その他、大当り遊技の終了後、進行不能情報が記憶されてから新たに実行が保留されていた特別ゲームが実行された後、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。以上のように、大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、当該大当り遊技が大当り遊技の終了後に高確率状態に制御可能な大当り遊技であれば、高確率状態において特別ゲームが実行され得るように構成してもよい。
【0318】
・大当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、付与されている大当り遊技が終了するよりも前に、進行不能状態に制御され得るように構成してもよい。このように構成する場合、特に、遊技不能情報が記憶されそうな場合には、大当り遊技が付与されているときであっても、どのようなタイミングで進行不能情報が記憶されて、どのようなタイミングで進行不能状態に制御されるかについて注目させ、遊技者を楽しませることができる。
【0319】
・小当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合において、既に実行が保留されていた特別ゲームは、小当り遊技の終了後に実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、小当り遊技の終了後において進行不能状態に制御された後、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。その他、小当り遊技の終了後、既に実行が保留されていた特別ゲームが実行された後、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。また、小当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合において、進行不能情報が記憶された後に実行が保留されていた特別ゲームは、大当り遊技の終了後に実行されるように構成してもよい。このとき、例えば、小当り遊技の終了後において進行不能状態に制御された後、進行不能情報が記憶されてから新たに実行が保留されていた特別ゲームが実行されるように構成してもよい。その他、小当り遊技の終了後、進行不能情報が記憶されてから新たに実行が保留されていた特別ゲームが実行された後、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。
【0320】
・小当り遊技が付与されているときに進行不能情報が記憶された場合には、付与されている小当り遊技が終了するよりも前に、進行不能状態に制御され得るように構成してもよい。このように構成する場合、特に、遊技不能情報が記憶されそうな場合には、小当り遊技が付与されているときであっても、どのようなタイミングで進行不能情報が記憶されて、どのようなタイミングで進行不能状態に制御されるかについて注目させ、遊技者を楽しませることができる。
【0321】
・大当りに当選したことに基づく特別ゲームが開始してから当該特別ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間内に進行不能情報が記憶された場合には、少なくとも大当り遊技が終了するまでは、進行不能状態に制御されないように構成してもよい。例えば、大当りに当選したことに基づく特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶された場合には、少なくとも大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されないように構成してもよい。例えば、大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶された場合には、少なくとも大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されないように構成してもよい。この場合、大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶された場合であっても、ゲート33へ遊技球が入球すれば、大当り遊技の付与が開始される。
【0322】
・例えば、大当り遊技の生起待ち状態であるときに進行不能情報が記憶された場合において、大当り遊技が付与される前に進行不能状態に制御されたとしても、ゲート33へ遊技球が入球したことを契機に、大当り遊技の付与が開始されるように構成してもよい。
【0323】
・進行不能状態となった後であっても、磁気管理処理が実行されるように構成してもよい。例えば、進行不能状態に制御されているときであって、扉開放管理処理が実行された後に磁気管理処理が実行されるように構成してもよい。その他、進行不能状態に制御された場合には、扉開放管理処理が実行されないように構成してもよい。なお、進行不能状態に制御された後は、磁気管理処理及び扉開放管理処理のうち何れか一方が実行されるように構成してもよいし、両方が実行されないように構成してもよいし、両方が実行されるように構成してもよい。上記実施形態では、進行不能状態に制御された後に実行されない処理として、磁気管理処理を例示したが、例えば、電波を検出する電波管理処理が実行されないように構成してもよいし、振動を検出する振動管理処理が実行されないように構成してもよい。
【0324】
・進行不能状態は、RAMクリアを実行しなくても、電力供給が遮断されれば解消されるように構成してもよい。この場合、進行不能状態に制御された場合には、電力供給を遮断すれば、進行不能状態を終了させることが可能となる。
【0325】
・電力供給が開始されたことに伴って、バックアップされた情報が正常であるかを判断する処理が実行されるように構成してもよい。そして、バックアップされた情報が正常でないと判断された場合には、進行不能状態に制御されるように構成してもよい。このように、電力供給が開始されたことに伴って特別条件が成立する場合があってもよい。
【0326】
・特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、始動口26,27へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球が付与される場合があってもよい。特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、大入賞口29,31へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球が付与される場合があってもよい。特別ゲームが実行されているときにおいて進行不能情報が記憶されて進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、一般入賞口34,35へ遊技球が入球した場合に当該入球を契機として賞球が付与される場合があってもよい。
【0327】
・大当り遊技が付与されているときにおいて進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、大入賞口29,31以外の入賞口への入球を契機とする賞球の付与が制限されるように構成してもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときにおいて進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても賞球が付与されないように構成してもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときにおいて進行不能情報が記憶された後、当該大当り遊技が付与されているときは、一般入賞口34,35へ遊技球が入球したとしても賞球が付与されないように構成してもよい。
【0328】
・進行不能情報が主RAM43に記憶される条件を変更してもよい。つまり、特別条件の成立する状況を変更してもよい。例えば、始動口26,27及び一般入賞口34,35以外に、大入賞口29,31への遊技球の入球を契機として、付与された賞球の数が単位賞球情報から特定可能な値に加算されるように構成してもよい。例えば、所定期間内において付与された賞球の総数が所定数に達したことを契機に、進行不能情報が主RAM43に記憶されるようにしてもよい。例えば、所定期間内において消費された遊技球の個数と、当該所定期間内において付与された遊技球の個数と、に基づいて更新される値が所定値に達したことを契機に、進行不能情報が主RAM43に記憶されるようにしてもよい。
【0329】
・第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合において実行中の第1特別ゲームが強制的に終了するときは、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合において実行中の第2特別ゲームが強制的に終了するときと、終了する態様を異ならせてもよい。
【0330】
・第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、第1特別図柄表示部22aを構成する全ての発光体を消灯させて、第1特別ゲームを強制的に終了させてもよい。つまり、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、第2態様で第1特別ゲームを終了させてもよい。同様に、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、第2特別図柄表示部22bを構成する全ての発光体を消灯させて、第2特別ゲームを強制的に終了させてもよい。つまり、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合には、第2態様で第2特別ゲームを終了させてもよい。
【0331】
・特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶された場合には、はずれ図柄が確定停止表示されて、実行中の特別ゲームが強制的に終了するように構成してもよい。つまり、特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶された場合において、実行中の特別ゲームは第1対応で終了させてもよい。
【0332】
・特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶された場合に当該特別ゲームの実行が強制的に終了する態様は、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合において実行中の第1特別ゲームが強制的に終了する態様と同じであってもよい。同様に、特別ゲームの実行中に進行不能情報が記憶された場合に当該特別ゲームの実行が強制的に終了する態様は、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与される場合において実行中の第2特別ゲームが強制的に終了する態様と同じであってもよい。
【0333】
・制御予告画像SY及び制御済画像SFのうち何れか一方のみを表示可能に構成してもよいし、制御予告画像SY及び制御済画像SFの両方を表示しないように構成してもよい。制御予告画像SYを変更してもよい。同様に、制御済画像SFを変更してもよい。
【0334】
・第1不能復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、制御済画像SFとは異なる画像が表示されるように演出表示装置25を制御してもよい。この場合、制御済画像SFとは異なる画像と制御済画像SFの何れが演出表示装置25に表示されたかによって、進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断されたかを特定することが可能となる。
【0335】
・第2不能復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、制御予告画像SYとは異なる画像が表示されるように演出表示装置25を制御してもよい。この場合、制御予告画像SYとは異なる画像と制御予告画像SYの何れが演出表示装置25に表示されたかによって、進行不能情報が記憶されてから進行不能状態に制御されるまでの期間内において電力供給が遮断されたかを特定することが可能となる。
【0336】
・進行不能情報は、バックアップされないように構成してもよい。この場合、進行不能情報が記憶されてから進行不能状態に制御されるまでの期間内において電力供給が遮断された場合には、電力供給が再開された後、進行不能情報が主RAM43に記憶されていない状況へと復帰することとなる。この結果、電力供給が遮断される前に進行不能情報が記憶されたとしても、進行不能状態に制御されるよりも前に電力供給を遮断すれば、進行不能状態に制御されることを防ぐことが可能となる。
【0337】
・可動体24の初期動作が開始されるタイミングは、制御済画像SFの表示が開始されるタイミングと同じであってもよい。可動体24の初期動作が開始されるタイミングは、制御済画像SFの表示が開始されるタイミングよりも後のタイミングであってもよい。
【0338】
・可動体エラー情報が副RAM53に記憶されたことを契機に、副CPU51は、可動体に関するエラーが発生していることを報知する演出が実行されるように、各種の演出装置17,18,25のうち少なくとも1つを制御するように構成してもよい。例えば、進行不能状態に制御された後に電力供給が遮断され、その後、電力供給が再開されたことに伴って行われた可動体の初期動作においてエラーが発生した場合、演出表示装置25には、制御済画像SFと、可動体に関するエラーが発生していることを報知する画像と、が表示されるようにしてもよい。可動体に関するエラーは、可動体の動作に関するエラーともいえる。
【0339】
・始動口26,27への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与されないようにしてもよい。始動口26,27への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与されるように構成してもよい。このように、始動口26,27への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与される場合があってもよい。例えば、始動口26,27への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与される一方、それ以降の始動口26,27への入球を契機とする賞球が付与されないように構成してもよい。
【0340】
・一般入賞口34,35への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与されないようにしてもよい。一般入賞口34,35への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与されるように構成してもよい。このように、一般入賞口34,35への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与される場合があってもよい。例えば、一般入賞口34,35への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与される一方、それ以降の一般入賞口34,35への入球を契機とする賞球が付与されないように構成してもよい。
【0341】
・始動口26,27への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする特別ゲームの実行が保留されないようにしてもよい。始動口26,27への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合には、当該始動口26,27への入球を契機とする特別ゲームの実行が保留される場合があってもよい。例えば、第1始動口26への入球を契機として進行不能情報が主RAM43に記憶される場合であっても、第1特別保留数が上限数に達している場合には、当該第1始動口26への入球を契機とする第1特別ゲームの実行が保留されないように構成してもよい。
【0342】
・進行不能情報が記憶されることで特別条件が成立するように構成したが、上記実施形態では、単位賞球情報から特定可能な値が規定値に到達することで特別条件が成立するものとして捉えることもできる。このように、上記実施形態において、特別条件は、主RAM43に記憶された情報に基づいて成立可能に構成されていると捉えることができる。
【0343】
・非開放延長状態、変動短縮状態及び低確率状態に制御される遊技状態に制御可能に構成してもよい。そして、非開放延長状態、変動短縮状態及び低確率状態に制御される遊技状態では、右打ちが推奨され、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができるように構成してもよい。
【0344】
・上記実施形態において、大当り抽選に当選したことに基づく第1特別ゲームの実行中において、第2特別ゲームの実行が開始される場合、小当りに当選する場合には第2特別ゲームでは強制的にはずれ図柄が確定停止表示されず、小当り図柄が確定停止表示されるように構成してもよい。同様に、遊技機10では、大当り抽選に当選したことに基づく第2特別ゲームの実行中において、第1特別ゲームの実行が開始される場合、小当りに当選する場合には第1特別ゲームでは強制的にはずれ図柄が確定停止表示されず、小当り図柄が確定停止表示されるように構成してもよい。
【0345】
・第1特別ゲームと第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中、他方の特別ゲームが小当りとなって小当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄を確定停止表示させて、当該一方の特別ゲームを強制的に終了させてもよい。
【0346】
・第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、大当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるように構成してもよい。同様に、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、小当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるように構成してもよい。
【0347】
・第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、当該一方の特別ゲームが終了するように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、前記他方の特別ゲーム終了後の変動インターバルが経過した後、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるように構成してもよい。
【0348】
・特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかの遊技状態に制御されている場合に、第1特別ゲームが大当りとなる場合、第2特別ゲームの実行中であっても当該第2特別ゲームに基づく演出ゲームの実行を中止し、演出表示装置25では、所定の大当り報知演出が実行されるようにしてもよい。所定の大当り報知演出は、例えば、演出表示装置25に「チャンス発生中」などの文字を含む画像が表示される演出であってもよい。同様に、通常低確状態に制御されている場合に、第2特別ゲームが大当りとなる場合、第1特別ゲームの実行中であっても当該第1特別ゲームに基づく演出ゲームの実行を中止し、演出表示装置25では、所定の大当り報知演出が実行されるようにしてもよい。
【0349】
・変動短縮状態であるときには、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームの変動時間のみ短くなる(又は、短くなり易くなる)ように構成してもよい。このとき、例えば、変動短縮状態であるときには、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲームの変動時間が長くなる(又は、長くなり易くなる)ように構成してもよい。
【0350】
・特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された後、ゲート33へ遊技球を入球させなくても、大当り遊技が生起されるように構成してもよい。即ち、大当り遊技の生起待ち状態に制御されないように構成してもよい。特別ゲームにおいて小当り図柄が導出された後、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたときと同様、ゲート33への遊技球の入球を契機に、小当り遊技が生起されるように構成してもよい。
【0351】
・上記実施形態では、大当り遊技の生起待ち状態においてゲート33へ遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が生起されるように構成したが、ゲート33とは別の入球口へ遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が生起されるように構成してもよい。ゲート33とは別の入球口は、遊技球の入球を契機に賞球の払出条件が成立する入球口であってもよいし、賞球の払出条件も成立しなければ特別ゲームや普通ゲームなどのゲームの始動条件も成立しない入球口であってもよい。
【0352】
・大当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口と、小当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口と、が同一であってもよい。大入賞口の数は1つであってもよい。その他、一部の種類の大当りに基づく大当り遊技が生起された場合には、小当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口が開放されるように構成してもよい。同様に、一部の種類の小当りに基づく小当り遊技が生起された場合には、大当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口が開放されるように構成してもよい。
【0353】
・特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合、第1特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。通常低確状態に制御されている場合、第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。例えば、第1特別ゲームに基づく演出ゲーム及び第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行される場合、同一の表示装置における異なる表示領域内において各演出ゲームが別々に実行されるようにしてもよいし、異なる表示装置において各演出ゲームが別々に実行されるように構成してもよい。
【0354】
・上記実施形態における消費される遊技球の個数は、遊技領域21へ発射された遊技球の個数であって、有効球の個数ともいえる。上記実施形態における払い出される遊技球の個数は、賞球として払い出される遊技球の個数であって、賞球個数ともいえる。この賞球個数は、全て入賞口へ入球したときの賞球個数であってもよいし、例えば、一般入賞口34,35への入球を契機に払い出される賞球を除く、賞球個数であってもよい。
【0355】
・低確率状態に制御されている場合であっても、転落抽選が行われるように構成してもよい。因みに、低確率状態に制御されている場合に転落抽選に非当選したとしても、継続して低確率状態に制御されるように構成してもよい。
【0356】
・上記実施形態において、大当り遊技の終了後に特殊状態に制御される場合があってもよい。例えば、大当りの種類には、大当り遊技終了後を特殊状態に制御することが定められた大当りが含まれてもよい。大当り遊技終了後に特殊状態に制御された場合、転落抽選に当選したことを契機に特殊状態が終了するように構成してもよい。
【0357】
・上記実施形態において、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合の有利度と、第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合の有利度と、を異ならせてもよい。例えば、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合と第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合で、大当りの種類を決定する割合、又は、決定可能な大当りの種類を異ならせてもよい。
【0358】
・上記実施形態において、第1始動口26へ遊技球が入球し、第1特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われるものの、小当り抽選は行われないように構成してもよい。即ち、第1始動口26への入球を契機として大当り抽選は行われるものの、第1始動口26への入球を契機として小当り抽選は行われないように構成してもよい。一方、上記実施形態において、第2始動口27へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われ、当該大当り抽選に非当選した場合には小当り抽選が行われるように構成してもよい。
【0359】
・高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで高確率状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで高確率状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで高確率状態に制御する仕様(ST機)がある。高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に高確率状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。各実施形態は、何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。
【0360】
・発射された遊技球を計数可能に構成してもよい。例えば、遊技領域21へと発射された遊技球を計数可能に構成してもよい。例えば、各種の入賞口及びアウト口36から排出された遊技球(所謂、アウト球)を計数することで、発射された遊技球を計数してもよい。例えば、発射された遊技球の個数と、付与された遊技球の個数と、に基づく値(以下、特定の値と示す)が規定値に達したことを条件として、進行不能情報が主RAM43に記憶されるように構成してもよい。例えば、特定の値は、主RAM43に記憶されるように構成してもよい。1個の遊技球が発射される毎に特定の値から1減算されるように構成する一方、賞球として付与された遊技球の個数が特定の値に加算されるようにして、特定の値が更新されるように構成してもよい。また、特定の値が減算された場合に「0」を下回る場合には、特定の値が「0」となるように構成し、特定の値が「0」を下回らないようにして、特定の値が更新されるように構成してもよい。例えば、規定値を「99000」とする場合、特定の値が「90000」に達したことを契機に、特定の値が規定値に近づいていることを予告する演出が演出表示装置25において実行されるように構成してもよい。この演出は、進行不能情報が主RAM43に記憶され得ることを事前に予告する演出、つまり、特別条件が成立し得ることを事前に予告する演出ともいえる。以上のように構成する場合、単位賞球処理に加えて、又は、単位賞球処理に代えて、特定の値を更新する処理が行われるように構成してもよい。
【0361】
・大当り遊技終了後に高確率状態に制御される場合もあれば、大当り遊技終了後に低確率状態に制御される場合があるように構成してもよい。例えば、大当りの種類には、大当り遊技終了後を高確率状態に制御することが定められた大当りと、大当り遊技終了後を低確率状態に制御することが定められた大当りと、が含まれてもよい。
【0362】
・上記実施形態では、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、を別けたが、一部又は全部の情報を共通の情報としてもよい。
【0363】
・大当りに当選しなくても、低確率状態において実行された特別ゲームの回数に基づいて、開放延長状態に制御可能に構成してもよい。また、大当りに当選しなくても、低確率状態において実行された特別ゲームの回数に基づいて、変動短縮状態に制御可能に構成してもよい。例えば、上記実施形態は、大当り遊技終了後において、低確率状態に制御されてから大当りに当選することなく実行された特別ゲームの回数が所定の発動回数に達した場合に特定低確状態に制御される遊技機に適用してもよい。
【0364】
・大当りに当選しなくても、特別ゲームにおいて大当り図柄とは異なる特別図柄(例えば、チャンス図柄)が確定停止表示されたことに基づいて、開放延長状態に制御可能に構成してもよい。また、大当りに当選しなくても、特別ゲームにおいて大当り図柄とは異なる特別図柄が確定停止表示されたことに基づいて、変動短縮状態に制御可能に構成してもよい。例えば、上記実施形態は、通常低確状態であるときに特別ゲームにおいて大当り図柄とは異なる特別図柄が確定停止表示された場合に特定低確状態に制御される遊技機に適用してもよい。
【0365】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。例えば、進行不能状態に制御された場合には、仮想媒体を遊技球に変換不能に構成してもよい。
【0366】
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板、可動体24を専門に制御する可動体制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。表示制御基板、発光制御基板、音制御基板及び可動体制御基板を任意に組み合わせて、単数又は複数の基板としてもよい。
【0367】
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0368】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、始動口と、前記始動口への遊技球の入球を検知可能な始動入球検知手段と、前記始動口への遊技球の入球を契機として、変動ゲームの実行を保留する保留制御を実行可能な保留制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、変動ゲームが実行されているときに前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、前記始動口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として変動ゲームの実行が保留されないことを特徴とする遊技機。
【0369】
(ロ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、始動口と、前記始動口への遊技球の入球を検知可能な始動入球検知手段と、前記始動口への遊技球の入球を契機として、変動ゲームの実行を保留する保留制御を実行可能な保留制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、実行が保留されている変動ゲームに対応する保留画像を表示可能な保留表示手段と、を備え、変動ゲームが実行されているときに前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、前記始動口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として変動ゲームの実行が保留されず、前記保留表示手段に前記保留画像が表示されているときであって、変動ゲームが実行されているときに前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合には、前記保留表示手段に表示されていた前記保留画像の表示が終了することを特徴とする遊技機。
【0370】
(ハ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、発射ハンドルを操作することによって遊技球を発射させることが可能であり、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、前記発射ハンドルの操作に基づいて、遊技球の発射に係る発射制御を実行可能な発射制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、変動ゲームが実行されているときにおいて前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、前記発射ハンドルを操作したとしても遊技球が発射されないことを特徴とする遊技機。
【0371】
(ニ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、発射ハンドルを操作することによって遊技球を発射させることが可能であり、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、前記発射ハンドルの操作に基づいて、遊技球の発射に係る発射制御を実行可能な発射制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、演出実行手段と、前記演出実行手段を制御可能な演出制御手段と、を備え、前記演出実行手段が実行可能な演出には、特定領域への遊技球の発射を促す特定領域演出があり、変動ゲームが実行されているときにおいて前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、前記発射ハンドルを操作したとしても遊技球が発射されず、前記特定領域演出が実行されているときであって、変動ゲームが実行されているときにおいて前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合には、前記特定領域演出が終了することを特徴とする遊技機。
【0372】
(ホ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、変動ゲームの実行を保留する保留制御を実行可能な保留制御手段と、変動ゲームの実行が保留されているときに変動ゲームの実行条件が成立した場合、変動ゲームを実行させる変動ゲーム制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、変動ゲームの実行が保留されているときにおいて前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、実行が保留されていた変動ゲームは、実行されないことを特徴とする遊技機。
【0373】
(ヘ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段を備え、大当り遊技が付与されているときにおいて前記特別条件が成立した場合には、付与されている大当り遊技が終了するまでは前記進行不能状態に制御されず、大当り遊技の付与が継続されることを特徴とする遊技機。
【0374】
(ト)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合、当該大当りに当選したことに基づく変動ゲームの終了後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段を備え、大当りに当選したことに基づく変動ゲームが開始してから当該変動ゲームが終了して大当り遊技が付与されるまでの期間内に前記特別条件が成立した場合には、当該特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御され、大当り遊技が付与されないことを特徴とする遊技機。
【0375】
(チ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能な遊技機において、磁気を検出可能な磁気検出手段と、前記磁気検出手段による磁気の検出に関する磁気管理制御を実行可能な磁気管理制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、前記磁気管理制御手段は、前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御されてから少なくとも電力供給が停止されるまでの期間内において、前記磁気管理制御を実行しないことを特徴とする遊技機。
【0376】
(リ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、変動ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、非確率変動状態及び前記非確率変動状態に比して大当り抽選において大当りに当選する確率が高い確率変動状態のうち何れかに制御可能な確率状態制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、大当り遊技には、大当り遊技の終了後に前記確率変動状態に制御可能な特定大当り遊技があり、大当り遊技が付与されているときに前記特別条件が成立した場合には、当該大当り遊技が前記特定大当り遊技であったとしても、前記確率変動状態において変動ゲームが実行されないことを特徴とする遊技機。
【0377】
(ヌ)遊技を進行することが不能な進行不能状態に制御可能であって、大当り抽選において大当りに当選した場合に変動ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能な遊技機において、一般入賞口と、前記一般入賞口への遊技球の入球を契機として賞球を付与する制御を実行可能な賞球制御手段と、特別条件の成立を契機として前記進行不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、変動ゲームが実行されているときにおいて前記特別条件が成立して前記進行不能状態に制御された場合、当該進行不能状態では、前記一般入賞口へ遊技球が入球したとしても当該入球を契機として賞球が付与されないことを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0378】
10…パチンコ遊技機(遊技機) 12…外枠 13…中枠 14…前枠 17…装飾ランプ 18…スピーカ 22…情報表示パネル 22a…第1特別図柄表示部 22b…第2特別図柄表示部 22c…第1特別保留表示部 22d…第2特別保留表示部 22e…普通図柄表示部 22f…普通保留表示部 22g…右打ち報知ランプ 24…可動体 25…演出表示装置 26…第1始動口 27…第2始動口 29…第1大入賞口 31…第2大入賞口 33…ゲート 34…第1一般入賞口 35…第2一般入賞口 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RAM 45…クリアスイッチ 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RAM 60…電源ユニット 70…発射装置 71…球送り機構 72…発射機構 73…発射駆動回路 ES1…扉開放センサ ES2…磁気センサ HB…ハンドルボリューム SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…第1カウントセンサ SE4…第2カウントセンサ SE5…ゲートセンサ SE6…第1一般センサ SE7…第2一般センサ TS…タッチセンサ