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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】島設備
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240918BHJP
   A63F 5/04 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
A63F5/04 680
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022120492
(22)【出願日】2022-07-28
(65)【公開番号】P2024017683
(43)【公開日】2024-02-08
【審査請求日】2023-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】有賀 保
【審査官】大和田 有軌
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-113517(JP,A)
【文献】特開2015-228984(JP,A)
【文献】特開2015-089460(JP,A)
【文献】特開2015-062547(JP,A)
【文献】特開2009-297368(JP,A)
【文献】特開2002-360908(JP,A)
【文献】特開2001-224826(JP,A)
【文献】特開2001-224819(JP,A)
【文献】特開平11-207010(JP,A)
【文献】特開2024-017685(JP,A)
【文献】特開2024-017686(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の遊技機を設置することができる島設備において、
前記複数種類の遊技機のうち1以上の遊技機を保持できる保持部材と、
前記保持部材が載置される載置面を有する載置部と、を備え、
前記保持部材は、第1載置姿勢及び第2載置姿勢で前記載置部に載置することができ、
前記第1載置姿勢は、前記保持部材の第1端面が前記載置面に接触し、かつ前記第1端面とは反対側の第2端面が上側に配置される載置姿勢であり、
前記第2載置姿勢は、前記第2端面が前記載置面に接触し、かつ前記第1端面が上側に配置される載置姿勢であり、
前記保持部材には、前記第1端面と前記第2端面との間に、前記1以上の遊技機を収容できる第1空間が形成されており、
前記保持部材は、高さ方向に沿って前記第1空間を挟むように向かい合い、かつ前記1以上の遊技機を支持できる少なくとも2つの支持面を有し、当該2つの支持面には、前記第1端面側にある第1支持面と、前記第2端面側にある第2支持面と、があり、
前記第1支持面は、前記保持部材が前記第1載置姿勢で前記載置部に載置されたときに、前記1以上の遊技機を支持し、前記第2支持面は、前記保持部材が前記第2載置姿勢で前記載置部に載置されたときに、前記1以上の遊技機を支持し、
前記第1端面から前記第1支持面までの前記高さ方向に沿った長さは、前記第2端面から前記第2支持面までの前記高さ方向に沿った長さと異なり、
前記第1空間は、奥行方向の両側において開口しており、
前記第1載置姿勢は、前記奥行方向における前記第1空間の第1開口部が遊技者側に配置される載置姿勢であり、
前記第2載置姿勢は、前記第1空間の前記第1開口部とは反対側の第2開口部が前記遊技者側に配置される載置姿勢であり、
前記第1開口部の幅方向に沿った長さは、前記第2開口部の前記幅方向に沿った長さと異なることを特徴とする島設備
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、島設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機及び回胴式遊技機(所謂、スロットマシン)は、遊技機の一例として知られている。パチンコ遊技機及び回胴式遊技機は、島設備に設置される。島設備における設置位置の高さは、パチンコ遊技機と回胴式遊技機とで異なる。特許文献1は、遊技機の種類に応じて、設置位置の高さを変更できるように構成された島設備を開示する。この島設備は、遊技機を載置するための載置台を備える。遊技機の設置位置の高さは、載置台を上下方向に移動させることと、ボルトを使用して載置台を固定することと、によって調節される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-228981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の島設備では、載置台を上下方向に移動させることと、ボルトを使用して載置台を固定することとが要求される。よって、遊技機の設置高さを調節することは、難しかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する島設備は、複数種類の遊技機を設置することができる島設備において、前記複数種類の遊技機のうち1以上の遊技機を保持できる保持部材と、前記保持部材が載置される載置面を有する載置部と、を備え、前記保持部材は、第1載置姿勢及び第2載置姿勢で前記載置部に載置することができ、前記第1載置姿勢は、前記保持部材の第1端面が前記載置面に接触し、かつ前記第1端面とは反対側の第2端面が上側に配置される載置姿勢であり、前記第2載置姿勢は、前記第2端面が前記載置面に接触し、かつ前記第1端面が上側に配置される載置姿勢であり、前記保持部材には、前記第1端面と前記第2端面との間に、前記1以上の遊技機を収容できる第1空間が形成されており、前記保持部材は、高さ方向に沿って前記第1空間を挟むように向かい合い、かつ前記1以上の遊技機を支持できる少なくとも2つの支持面を有し、当該2つの支持面には、前記第1端面側にある第1支持面と、前記第2端面側にある第2支持面と、があり、前記第1支持面は、前記保持部材が前記第1載置姿勢で前記載置部に載置されたときに、前記1以上の遊技機を支持し、前記第2支持面は、前記保持部材が前記第2載置姿勢で前記載置部に載置されたときに、前記1以上の遊技機を支持し、前記第1端面から前記第1支持面までの前記高さ方向に沿った長さは、前記第2端面から前記第2支持面までの前記高さ方向に沿った長さと異なることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技機の設置位置の高さを簡単に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】回胴式遊技機を設置した状態の島設備を模式的に示す正面図である。
図2】パチンコ遊技機を設置した状態の島設備を模式的に示す正面図である。
図3】(a)は、第1姿勢における保持部材の正面図、(b)は、第1姿勢における保持部材の右側面図、(c)は、第1姿勢における保持部材の平面図、(d)は、第1姿勢における保持部材の下面図である。
図4】(a)は、第1姿勢における保持部材の背面図、(b)は、第1姿勢における保持部材の左側面図。
図5】保持部材が取付部に対して第1姿勢で取り付けられた状態を示す斜視図である。
図6】保持部材が取付部に対して第2姿勢で取り付けられた状態を示す斜視図である。
図7】(a)は、保持部材が取付部に対して第1姿勢で取り付けられた状態を示す正面図、(b)は、保持部材が取付部に対して第1姿勢で取り付けられた状態を示す右側面図である。
図8】(a)は、保持部材が取付部に対して第2姿勢で取り付けられた状態を示す正面図、(b)は、保持部材が取付部に対して第2姿勢で取り付けられた状態を示す右側面図である。
図9】(a),(b)は、特殊シートにより視認可能となる絵柄を示す正面図である。
図10】可動部を有する側壁を模式的に示す断面図である。
図11】可動部を有する支持部を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、島設備の一実施形態について説明する。
(島設備の概要)
図1及び図2に示すように、島設備10は、複数種類の遊技機100を設置できる。なお、図1及び図2には、それぞれ1種類かつ2台の遊技機100のみが図示されているが、実際には、さらに多数の遊技機100が設置されている。また、島設備10は、複数種類の遊技機100が混在して設置される場合もある。
【0009】
島設備10は、水平方向に沿って並ぶように、複数の遊技機100を設置できる。以下、垂直方向(上下方向)を島設備10の高さ方向D1と示し、遊技機100が並ぶ方向を幅方向D2と示し、高さ方向D1及び幅方向D2に直交する方向を奥行方向D3と示す。島設備10は、複数の管理ユニット13を設置できる。各遊技機100には、1つの管理ユニット13が併設される。管理ユニット13は、遊技機100を管理する。
【0010】
島設備10は、遊技機100を設置するための複数の設置機構14を備える。各設置機構14は、一の遊技機100を設置できる。複数の設置機構14は、幅方向D2に沿って並ぶ。各設置機構14は、1以上の遊技機100を保持できる保持部材20と、1以上の保持部材20を取り付けできる取付部30と、を備える。一例として、一の保持部材20は、一の遊技機100を保持できる。一の保持部材20は、一種類かつ複数の遊技機100、又は複数種類かつ複数の遊技機100を保持できてもよい。一例として、一の取付部30は、一の保持部材20を取り付けできる。一の取付部30は、一種類かつ複数の保持部材20、又は複数種類かつ複数の保持部材20を取り付けできてもよい。各設置機構14は、1以上の管理ユニット13を取り付けできる取付部40を備える。
【0011】
一例として、各保持部材20が取付部30に取り付けられるときの姿勢は、第1姿勢P1と、第2姿勢P2と、を含む。第1姿勢P1及び第2姿勢P2は、互いに、保持部材20が高さ方向D1及び奥行方向D3に反転した姿勢である。保持部材20は、第1姿勢P1及び第2姿勢P2の何れであっても、一の遊技機100を保持できる。
【0012】
(遊技機の概要)
島設備10に設置可能な遊技機100の種類は、回胴式遊技機110と、パチンコ遊技機120と、がある。つまり、島設備10は、回胴式遊技機110及びパチンコ遊技機120の両方を設置できる。回胴式遊技機110は、所謂スロットマシンである。
【0013】
回胴式遊技機110の概要について説明する。
回胴式遊技機110は、箱状の筐体111と、複数のリール112と、複数のストップボタン113と、スタートレバー114と、ベットボタン115と、計数ボタン116と、制御部117と、を有する。制御部117は、CPUと、メモリと、を有する。回胴式遊技機110は、遊技媒体として遊技メダルを使用しないメダルレス遊技機である。回胴式遊技機110は、電子化された遊技媒体に基づいて遊技を進行できる。回胴式遊技機110は、機外から遊技メダルの補給を必要としない。なお、回胴式遊技機110は、遊技媒体として遊技メダルを使用する非メダルレス遊技機であってもよい。
【0014】
制御部117は、ベットボタン115の操作に応じてベット数を増加させるとともに、メモリに記憶した遊技媒体数を減少させる。制御部117は、ベット数が規定数である場合に、スタートレバー114の操作に応じて複数のリール112を回転させる。つまり、制御部117は、変動ゲームを開始する。制御部117は、ストップボタン113の操作に応じて複数のリール112を停止する。全てのリール112が停止した場合に、複数のリール112によって特定の図柄組み合わせが表示されていると、遊技媒体の付与条件が成立する。制御部117は、成立した付与条件に応じた数をメモリに記憶した遊技媒体数に加算する。
【0015】
回胴式遊技機110は、管理ユニット13と双方向に通信可能に接続される。制御部117は、管理ユニット13と接続された状態でなければ変動ゲームを実行させない。制御部117は、計数ボタン116の操作に応じて、メモリに記憶された遊技媒体数を示す情報を管理ユニット13に送信する。制御部117は、遊技媒体数をクリアする。回胴式遊技機110は、第1遊技機の一例である。
【0016】
次に、パチンコ遊技機120の概要について説明する。
パチンコ遊技機120は、四角枠状の枠体121と、遊技領域が区画された遊技盤122と、発射ハンドル123と、変動ゲームを表示可能な表示装置124と、計数ボタン125と、を有する。パチンコ遊技機120は、遊技領域に開口する入賞口への遊技球の入球を検知する各種のセンサ(不図示)と、当該センサによる検知結果に基づいて、各種制御を行う制御部126と、を有する。制御部126は、CPUと、メモリと、を有する。
【0017】
パチンコ遊技機120は、規定数の遊技球が機内部を循環する循環式(封入式)の遊技機である。パチンコ遊技機120は、機外から遊技球の補給を必要としない。パチンコ遊技機120は、電子的に記憶された遊技媒体数に基づいて遊技を進行できる。
【0018】
制御部126は、発射ハンドル123の操作に応じて遊技球が発射されると、メモリに記憶した遊技媒体数を減算する。制御部126は、発射ハンドル123の操作に応じて発射された遊技球が始動入賞口へ入球すると大当り抽選を行う。制御部126は、大当り抽選で大当りに当選すると、変動ゲームにて大当り図柄を導出した後に大当り遊技を付与する。制御部126は、大当り遊技において、大入賞口を開放する。遊技球の付与条件は、各入賞口に遊技球が入球した場合に成立する。制御部126は、成立した付与条件に応じた数を、メモリに記憶した遊技媒体数に加算する。
【0019】
パチンコ遊技機120は、管理ユニット13と双方向に通信可能に接続される。制御部126は、管理ユニット13と接続された状態でなければ変動ゲームを実行させない。制御部126は、計数ボタン125の操作に応じて、メモリに記憶された遊技媒体数を示す計数情報を管理ユニット13に送信する。制御部126は、遊技媒体数をクリアする。パチンコ遊技機120は、第2遊技機の一例である。
【0020】
(遊技機100の寸法及び推奨設置高さ)
一例として、正面視において、回胴式遊技機110の高さ寸法h1は、パチンコ遊技機120の高さ寸法h2と同一、又は略同一である。一例として、正面視において、回胴式遊技機110の幅寸法w1は、パチンコ遊技機120の幅寸法w2と比べて小さい。パチンコ遊技機120の背面側において、遊技盤122のうち背面側部分は、枠体121から突出する。遊技盤122のうち、背面側部分の幅寸法w2aは、回胴式遊技機110の幅寸法w1と比べて小さい。
【0021】
遊技機100において、島設備10に設置するときに推奨される設置位置の高さ(以下、推奨設置高さHと示す)は、遊技機100の種類に応じて異なり得る。推奨設置高さHは、遊技者Gが椅子Cに座った状態において、遊技機100に配設された各種の操作手段を操作し易い高さに設定される。一例として、回胴式遊技機110の推奨設置高さHsは、パチンコ遊技機120の推奨設置高さHpと比べて低い。回胴式遊技機110の推奨設置高さHsは、島設備10の設置面Grから回胴式遊技機110の底面までの高さが、好ましくは450mm~550mmであり、より好ましくは490mm~510mmであり、さらに好ましくは500mmである。パチンコ遊技機120の推奨設置高さHpは、島設備10の設置面Grからパチンコ遊技機120の底面までの高さが、好ましくは600mm~700mmであり、より好ましくは640mm~660mmであり、さらに好ましくは651mmである。
【0022】
(管理ユニットの概要)
管理ユニット13は、管理媒体を挿入可能に構成される。一例として、管理媒体は、ICカード、又はICコインである。管理媒体は、投入金の残額、及び遊技者Gが保有する遊技媒体数を記憶できる。一の管理ユニット13は、一の遊技機100と双方向に通信可能に接続される。管理ユニット13は、遊技媒体の貸出操作が行われると、貸出情報を遊技機100に送信する。各遊技機100は、貸出情報に示される遊技媒体数を、メモリに記憶した遊技媒体数に加算する。管理ユニット13は、計数情報を受信すると、当該計数情報に示される遊技媒体数を、管理媒体に記憶された遊技媒体数に加算する。
【0023】
(保持部材)
保持部材20について説明する。複数の保持部材20は、何れも同一の構成であるから、そのうちの1つについて詳しく説明する。
【0024】
図3(a)~(d)及び図4(a),(b)に示すように、一例として、保持部材20は、全体として長方形かつ枠状の部材である。保持部材20は、互いに平行に延びる2つの支持部として、第1支持部21及び第2支持部22を有する。保持部材20は、2つの支持部21,22の両端部同士を接続するように延びる2つの側壁として、第1側壁23及び第2側壁24を有する。保持部材20は、2つの支持部21,22、及び2つの側壁23,24に囲まれた略直方体状の第1空間S1を有する。第1空間S1は、遊技機100を収容するための空間である。
【0025】
2つの側壁23,24が延びる方向は、保持部材20の高さ方向Dhと定義される。高さ方向Dhにおいて、保持部材20の両端部のうち1つの端部は、第1基準端部20aと定義される。2つの支持部21,22が延びる方向は、保持部材20の幅方向Dwと定義される。高さ方向Dh及び幅方向Dwと直交する方向は、保持部材20の奥行方向Ddと定義される。奥行方向Ddにおいて、保持部材20の両端部のうち1つの端部は、第2基準端部20bと定義される。
【0026】
一例として、保持部材20の第1姿勢P1及び第2姿勢P2は、保持部材20の高さ方向Dh、幅方向Dw、及び奥行方向Ddを、それぞれ島設備10の高さ方向D1、幅方向D2、及び奥行方向D3に一致させた姿勢である。第1姿勢P1は、第1基準端部20aが下側に位置し、第2基準端部20bが遊技者G側に位置する姿勢である。第2姿勢P2は、第1基準端部20aが上側に位置し、第2基準端部20bが遊技者Gとは反対側に位置する姿勢である。以下、保持部材20が第1姿勢P1又は第2姿勢P2であるものとして説明する。第1姿勢P1は、第1載置姿勢かつ第1装飾姿勢の一例である。第2姿勢P2は、第2載置姿勢及び第2装飾姿勢の一例である。
【0027】
一例として、第1支持部21は、第1基準端部20aにある。第1支持部21は、幅方向Dwに沿って延びる四角板状の部分である。第1支持部21は、高さ方向Dhにおける端面として、第1空間S1に面する第1支持面21mと、第1支持面21mとは反対側(外側)に配置される第1端面21nと、を有する。第1端面21nは、第1端部の一例である。第1端部は、平面であることに限定されず、凹凸を有していてもよく、錐体状の突起を組み合わせた構成であってもよい。第1支持部21は、奥行方向Ddにおける端面として、第2基準端部20b側にある第1露出面21pと、その反対側にある第2露出面21qと、を有する。
【0028】
第2支持部22は、第1基準端部20aとは反対側の端部にある。第2支持部22は、幅方向Dwに沿って延びる四角箱状の部分である。第2支持部22は、支持板22aと、端板22bと、2つの側板22c,22dと、第2基準端部20bとは反対側の端部を封止する封止板22eと、を有する。第2支持部22は、各板22a~22eに囲まれた略直方体状の第2空間S2を有する。第2空間S2は、奥行方向Ddにおいて、第2基準端部20bとは反対側の端部において、封止板22eによって封止されている。封止板22eは、封止部の一例である。第2空間S2は、奥行方向Ddにおいて、第2基準端部20bが開口している。
【0029】
支持板22aは、高さ方向Dhにおける端面として、第1空間S1に面する第2支持面22mと、第2支持面22mとは反対側において、第2空間S2に面する面と、を有する。端板22bは、高さ方向Dhにおける端面として、第2空間S2に面する面と、当該面とは反対側(外側)に配置される第2端面22nと、を有する。第2端面22nは、第2端部の一例である。第2端部は、平面であることに限定されず、凹凸を有していてもよく、錘状の突起を組み合わせた構成であってもよい。
【0030】
各板22a~22dは、奥行方向Ddにおける端面として、第2基準端部20b側にある第1露出面22pa~22pdと、その反対側にある第2露出面22qa~22qdと、を有する。封止板22eは、奥行方向Ddにおける端面として、第2空間S2に面する面と、第2空間S2とは反対側(外側)に配置される第2露出面22qeと、を有する。第2露出面22qeは、第2基準端部20bとは反対側の面である。
【0031】
第1支持部21と、第2支持部22とは、高さ方向Dhにおいて第1空間S1を挟む。第1支持面21mと、第2支持面22mとは、高さ方向Dhにおいて第1空間S1を挟む。第1支持面21m及び第2支持面22mは、第1空間S1の内壁面を構成する。第1空間S1は、第1端面21nと第2端面22nの間であって、かつ第1支持面21mと第2支持面22mとの間に形成される。第2空間S2は、第2支持面22mと第2端面22nとの間に形成される。
【0032】
第1端面21nから第1支持面21mまでの高さ寸法L1は、第2端面22nから第2支持面22mまでの高さ寸法L2と比べて短い。第1支持面21mから第2支持面22mまでの高さ寸法L3は、回胴式遊技機110の高さ寸法h1及びパチンコ遊技機120の高さ寸法h2に対応した寸法である。一例として、第1支持面21mから第2支持面22mまでの高さ寸法L3は、回胴式遊技機110の高さ寸法h1及びパチンコ遊技機120の高さ寸法h2より僅かに大きい。
【0033】
一例として、2つの側壁23,24は、何れも、高さ方向Dhに沿って延びる四角板状の部分である。第1側壁23は、幅方向Dwにおける端面として、第1空間S1に面する側面23mと、側面23mとは反対側(外側)に配置される側面23nと、を有する。第1側壁23は、奥行方向Ddにおける端面として、第2基準端部20b側にある第1露出面23pと、その反対側にある第2露出面23qと、を有する。
【0034】
第1側壁23は、奥行方向Ddにおける第2基準端部20b側の端部から第1空間S1に突出する突出壁28を有する。突出壁28は、高さ方向Dhに沿って延びる直方体状の部分である。突出壁28は、幅方向Dwにおける端面として、第1空間S1に面する側面28mを有する。突出壁28は、奥行方向Ddにおける端面として、第2基準端部20b側にある第1露出面28pを有する。
【0035】
第2側壁24は、幅方向Dwにおける端面として、第1空間S1に面する側面24mと、側面24mとは反対側(外側)に配置される側面24nと、を有する。第2側壁24は、奥行方向Ddにおける端面として、第2基準端部20b側にある第1露出面24pと、その反対側にある第2露出面24qと、を有する。
【0036】
第2側壁24は、奥行方向Ddにおける第2基準端部20b側の端部から第1空間S1に突出する突出壁29を有する。第1側壁23において、突出壁28が設けられた部分と、第2側壁24において、突出壁29が設けられた部分とは、互いに向かい合う位置である。突出壁29は、高さ方向Dhに沿って延びる直方体状の部分である。突出壁29は、幅方向Dwにおける端面として、第1空間S1に面する側面29mを有する。突出壁29は、奥行方向Ddにおける端面として、第2基準端部20b側にある第1露出面29pを有する。
【0037】
側面23mと、側面24mとは、幅方向Dwにおいて第1空間S1を挟む。同様に、側面28mと、側面29mとは、幅方向Dwにおいて第1空間S1を挟む。側面23m,28mと、側面24m,29mとは、第1空間S1の内壁面を構成する。第1空間S1は、奥行方向Ddの両側において開口する。第1空間S1の開口部のうち、第2基準端部20b側の開口部は、第1開口部の一例である。第1空間S1の開口部のうち、第2基準端部20bとは反対側の開口部は、第2開口部の一例である。
【0038】
側面28mから側面29mまでの幅寸法L4は、側面23mから側面24mまでの幅寸法L5よりも短い。即ち、第1開口部の幅寸法は、第2開口部の幅寸法よりも短い。側面28mから側面29mまでの幅寸法L4は、回胴式遊技機110の幅寸法w1に対応した寸法である。側面28mから側面29mまでの幅寸法L4は、パチンコ遊技機120の幅寸法w2aに対応した寸法である。一例として、側面28mから側面29mまでの幅寸法L4は、回胴式遊技機110の幅寸法w1、及びパチンコ遊技機120(遊技盤122の背面側部分)の幅寸法w2aより僅かに大きい。
【0039】
側面23mから側面24mまでの幅寸法L5は、パチンコ遊技機120の幅寸法w2に対応した寸法である。一例として、側面23mから側面24mまでの幅寸法L5は、パチンコ遊技機120の幅寸法w2より僅かに大きい。側面23mから側面24mまでの幅寸法L5は、パチンコ遊技機120(遊技盤122の背面側部分)の幅寸法w2aより大きい。
【0040】
保持部材20は、所定の装飾を施すための装飾面として、第2基準端部20b側に設けられた第1装飾面K1と、第2基準端部20bとは反対側に設けられた第2装飾面K2と、を有する。一例として、第1装飾面K1は、第1露出面21p,22pa~22pd,23p,24p,28p,29pによって構成される。一例として、第2装飾面K2は、第2露出面21q,22qa~22qe,23q,24qによって構成される。
【0041】
一例として、第1装飾面K1及び第2装飾面K2は、それぞれ異なる装飾が施されている。装飾は、色彩、模様、写真、キャラクタ、及び文字(文字列)のうち1つ又は複数を組み合わせた絵柄として構成される。装飾は、平面的な絵柄に限定されず、装飾面から遊技者側に突出する立体的な構造物であってもよい。また、装飾は、静止しているものことに限定されず、所定の動作を行うように構成されていてもよい。本実施例の一例において、第1装飾面K1は、右上がり斜線模様の装飾が施されている。一例として、第2装飾面K2は、丸印が描かれた模様及びキャラクタの装飾が施されている。一例として、第1装飾面K1及び第2装飾面K2には、所定の絵柄が描かれた装飾シートが貼り付けられる。一例として、装飾は、塗装により施されていてもよい。
【0042】
(取付部)
取付部30について説明する。複数の取付部30は、何れも同一の構成であるから、そのうちの1つについて詳しく説明する。
【0043】
図5及び図6に示すように、一例として、取付部30は、全体として四角枠状の部分である。取付部30は、幅方向D2に沿って互いに平行に延びる2つの横取付板31,32と、当該2つの横取付板31,32の両端部同士を繋ぐように、上下方向に沿って延びる2つの縦取付板33,34と、を有する。取付部30は、横取付板31,32及び縦取付板33,34に囲まれた略直方体状の第3空間S3を有する。第3空間S3は、遊技機100を保持した保持部材20を収容するための空間である。
【0044】
上側の横取付板31は、第3空間S3に面し、かつ幅方向D2に沿って延びる取付面30aを有する。下側の横取付板32は、第3空間S3に面し、かつ幅方向D2に沿って延びる載置面30bを有する。左右の縦取付板33,34は、それぞれ、第3空間S3に面し、かつ高さ方向D1に沿って延びる側面30c,30dを有する。
【0045】
載置面30bは、保持部材20が取付部30に取り付けられるに際して、保持部材20が載置される面である。保持部材20を構成する支持部21,22は、例えば、釘、ボルト、固定器具等により、取付面30a及び載置面30bに対して固定することができる。幅方向D2において、側面30cから側面30dまでの幅寸法M1は、保持部材20の幅寸法L6に対応した長さである。一例として、幅寸法M1は、幅寸法L6よりも僅かに長い。高さ方向D1において、載置面30bから取付面30aまでの高さ寸法M2は、保持部材20の高さ寸法L8に対応した長さである。一例として、高さ寸法M2は、高さ寸法L8よりも僅かに長い。
【0046】
また、高さ方向D1において、設置面Grから載置面30bまでの高さ寸法M3は、保持部材20における高さ寸法L1との和が、回胴式遊技機110の推奨設置高さHsの範囲内となる寸法である。即ち、高さ寸法L1及び高さ寸法M3は、これらの和が推奨設置高さHsとなる寸法にそれぞれ設定される。設置面Grから載置面30bまでの高さ寸法M3は、保持部材20における高さ寸法L2との和が、パチンコ遊技機120の推奨設置高さHpの範囲内となる寸法である。即ち、高さ寸法L2及び高さ寸法M3は、これらの和が推奨設置高さHpとなる寸法にそれぞれ設定される。
【0047】
図5は、保持部材20が第1姿勢P1で取付部30に取り付けられた状態を示す。第1姿勢P1は、保持部材20の第1端面21nが載置面30bに接触し、かつ第1端面21nとは反対側の第2端面22nが上側に配置される姿勢である。第1姿勢P1は、奥行方向D3における第1空間S1の両端部のうち、第2基準端部20b側にある端部(第1開口部)が遊技者G側に配置される姿勢である。第1姿勢P1は、奥行方向Ddにおける第2空間S2の両端部のうち、第2基準端部20b側の端部が遊技者G側に配置される姿勢である。保持部材20が第1姿勢P1で取付部30に取り付けられたとき、第1装飾面K1は、遊技者G側に配置される。第1装飾面K1が遊技者G側に配置される姿勢は、第1装飾姿勢の一例である。即ち、第1姿勢P1は、第1装飾姿勢を含む。
【0048】
図6は、保持部材20が第2姿勢P2で取付部30に取り付けられた状態を示す。第2姿勢P2は、保持部材20の第2端面22nが載置面30bに接触し、かつ第1端面21nが上側に配置される姿勢である。第2姿勢P2は、奥行方向Ddにおける第1空間S1の両端部のうち、第2基準端部20bとは反対側の端部(第2開口部)が遊技者G側に配置される姿勢である。第2姿勢P2は、奥行方向Ddにおける第2空間S2の両端部のうち、第2基準端部20bとは反対側の端部が遊技者G側に配置される姿勢である。保持部材20が第2姿勢P2で取付部30に取り付けられたとき、第2装飾面K2は、遊技者G側に配置される。第2装飾面K2が遊技者G側に配置される姿勢は、第2装飾姿勢の一例である。即ち、第2姿勢P2は、第2装飾姿勢を含む。
【0049】
(作用の説明)
島設備10に遊技機100を設置する場合の作用について説明する。最初に、島設備10に回胴式遊技機110を設置する場合の作用について説明する。
【0050】
図7(a),(b)に示すように、回胴式遊技機110を島設備10に設置する場合、保持部材20は、第1姿勢P1で取付部30に取り付けられる。保持部材20は、第1端面21nが、載置面30bと接触するように取付部30に載置される。保持部材20は、釘及びボルト等を使用して取付部30に固定される。回胴式遊技機110は、保持部材20の第1支持面21mに対して、回胴式遊技機110を載せるように、第1空間S1に収容される。第1支持面21mは、保持部材20が第1姿勢P1で取付部30に載置されたときに、一の回胴式遊技機110を支持する。
【0051】
回胴式遊技機110は、筐体111を、釘及びボルト等を使用して保持部材20の第1支持面21m及び第2支持面22mに固定される。このとき、島設備10の設置面Grから回胴式遊技機110の底面までの高さは、高さ寸法M3,L1を合算した高さとなり、推奨設置高さHsとなる。更に、第1装飾面K1は、遊技者G側に配置される。第2空間S2は、遊技者G側が開口する。
【0052】
次に、パチンコ遊技機120を設置する場合の作用について説明する。
図8(a),(b)に示すように、パチンコ遊技機120を島設備10に設置する場合、保持部材20は、第2姿勢P2で取付部30に取り付けられる。保持部材20の姿勢を第1姿勢P1から第2姿勢P2に変更する場合、保持部材20は、取付部30から取り外された後、上下反転、及び前後反転される。その後、保持部材20は、第2端面22nが、載置面30bと接触するように取付部30に載置される。保持部材20は、釘及びボルト等を使用して取付部30に固定される。パチンコ遊技機120は、保持部材20の第2支持面22mに対して、パチンコ遊技機120を載せるように、第1空間S1に収容される。第2支持面22mは、保持部材20が第2姿勢P2で取付部30に載置されたときに、一のパチンコ遊技機120を支持する。
【0053】
パチンコ遊技機120は、枠体121を、釘及びボルト等を使用して保持部材20の第1支持面21m及び第2支持面22mに固定される。このとき、島設備10の設置面Grからパチンコ遊技機120の底面までの高さは、高さ寸法M3,L2を合算した高さとなり、推奨設置高さHpとなる。
【0054】
このように、島設備10は、保持部材20を第1姿勢P1で取り付けることにより、回胴式遊技機110を推奨設置高さHsで設置できると共に、第1装飾面K1を遊技者G側に配置できる。このとき、第2空間S2は、遊技者G側に開口する。島設備10は、保持部材20を第2姿勢P2で取り付けることにより、パチンコ遊技機120を推奨設置高さHpで設置できると共に、第2装飾面K2を遊技者G側に配置できる。第1姿勢P1と、第2姿勢P2との相互間での変更は、保持部材20を島設備10から取り外した状態において、上下反転及び前後反転させるだけでよい。
【0055】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)載置面30bから遊技機100が支持される支持面までの高さ寸法は、保持部材20が第1姿勢P1で載置面30bに対して載置された場合と、第2姿勢P2で載置面30bに対して載置された場合と、で異なる。そして、第1姿勢P1は、第1端面21nが載置面30bと接触し、第2端面22nが上側に配置される姿勢であり、第2姿勢P2は、第2端面22nが載置面30bと接触し、第1端面21nが上側に配置される姿勢である。このため、載置面30bから支持面までの高さ寸法は、保持部材20を載置面30bに載置する際に、上下反転させることで変更することができる。よって、遊技機100の設置位置の高さを簡単に変更することができる。
【0056】
(2)回胴式遊技機110の高さ寸法h1とパチンコ遊技機120の高さ寸法h2は、同じ又は略同じであり、支持面21m,22m間の高さ寸法L3は、遊技機110,120の高さ寸法h1,h2に対応した長さである。保持部材20が第1姿勢P1で載置される場合、回胴式遊技機110は、第1支持面21mに載置され、回胴式遊技機110の上側は、第2支持面22mとの間でよって挟まれるように保持される。一方、保持部材20が第2姿勢P2で載置される場合、パチンコ遊技機120は、第2支持面22mに載置され、パチンコ遊技機120の上側は、第1支持面21mとの間で挟まれるように保持される。よって、保持部材20は、何れの姿勢で載置される場合であっても、かつ何れの種類の遊技機100を設置する場合であっても、遊技機100を好適に保持できる。
【0057】
(3)保持部材20が第1姿勢P1で載置された場合と、第2姿勢P2で載置された場合とで、遊技者G側に配置される開口部の幅方向Dwに沿った長さが異なる。このため、保持部材20を載置する際に、前後(奥行方向Dd)に反転させるだけで、遊技者G側に配置される開口部の幅方向Dwに沿った長さを簡単に変更することができる。そして、設置しようとする遊技機100の幅方向D2に沿った長さに応じて、保持部材20における遊技者G側に配置される開口部の幅方向Dwに沿った長さを選択させることができるため、見栄え良く遊技機100を設置することができる。
【0058】
(4)保持部材20は、第2基準端部20b側に第1装飾面K1を有するとともに、第2基準端部20bとは反対側に第2装飾面K2を有する。そして、保持部材20は、第1装飾面K1が遊技者G側に配置される第1装飾姿勢、及び第2装飾面K2が遊技者G側に配置される第2装飾姿勢で載置面30bに対して載置することができる。このため、保持部材20を載置面30bに載置する際に前後(奥行方向Dd)に反転させることで、遊技者G側に配置される装飾面を変更することができる。よって、島設備10の装飾を簡単に変更することができる。
【0059】
(5)本実施形態によれば、保持部材20には、1以上の遊技機100を収容できる第1空間S1に加えて第2空間S2が形成されている。そして、保持部材20が第1姿勢P1で載置された場合は、第2空間S2を例えば遊技者Gの荷物等を収納させるための空間として機能させることができる。また、保持部材20が第2姿勢P2で載置された場合は、封止板22eの外面(第2露出面qe)を第2装飾面K2の一部として機能させることができ、見栄え良く遊技機100を設置することができる。
【0060】
(変更例)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0061】
・保持部材20は、保持部材20の第1端面21nが載置面30bに接触し、かつ保持部材20の第2端面22nが上側に配置される姿勢を第1載置姿勢としたときに、第1装飾姿勢に加えて、第2装飾面K2が遊技者G側に配置される第2装飾姿勢で載置されてもよい。同様に、第2姿勢P2は、保持部材20の第2端面22nが載置面30bに接触し、かつ保持部材20の第1端面21nが上側に配置される姿勢を第2載置姿勢としたときに、第2装飾姿勢に加えて、第1装飾面K1が遊技者G側に配置される第1装飾姿勢で載置されてもよい。つまり、第1載置姿勢及び第2載置姿勢は、それぞれ、第1装飾姿勢と、第2装飾姿勢と、を含んでいてもよい。また、第1装飾姿勢及び第2装飾姿勢は、それぞれ、第1載置姿勢と、第2載置姿勢と、を含んでいてもよい。
【0062】
・保持部材20は、上下反転、及び前後反転できるように構成されることに限定されず、上下反転のみできる構成であってもよい。遊技機100の設置位置の高さを変更することが簡便になる。保持部材20は、前後反転のみできる構成であってもよい。装飾を変更することが簡便になる。
【0063】
・第1装飾面K1及び第2装飾面K2は、所定の絵柄が印刷された特殊シート50が貼り付けられていてもよい。特殊シート50は、当該特殊シート50を視認する角度に応じて、異なる絵柄が視認可能なシートである。視認する角度に応じて、異なる絵柄が視認可能なシートは、一例としてレンチキュラーシートがある。レンチキュラーシートは、幅方向Dwに沿って平行に延びる複数の凸レンズを有するレンチキュラーレンズと、レンチキュラーレンズ用に複数種類(一例として2種類)の絵柄を合成した合成絵柄層と、を有する。このような構成により、レンチキュラーシートは、高さ方向D1における同じ位置を見たとしても、当該同じ位置に対する視線の角度が変化すると、視認できる絵柄が異なる。
【0064】
図9(a)は、本変更例において、第2装飾面K2が遊技者G側に配置されている状態で、保持部材20が第1載置姿勢で載置面30bに載置された場合に、椅子Cに座っている遊技者Gが特殊シート50により視認できる第1絵柄を示す。一例として、保持部材20が第1載置姿勢で載置された場合に、遊技者Gが視認できる第1絵柄は、丸印が描かれた模様である。
【0065】
図9(b)は、本変更例において、第2装飾面K2が遊技者G側に配置されている状態で、保持部材20が第2載置姿勢で載置面30bに載置された場合に、椅子Cに座っている遊技者Gが特殊シート50により視認できる第2絵柄を示す。一例として、保持部材20が第2載置姿勢で載置された場合に、遊技者Gが視認できる絵柄は、三角印が描かれた模様である。本変更例によれば、第1装飾面K1を遊技者G側に配置した状態、及び第2装飾面K2を遊技者G側に配置した状態のそれぞれにおいて、保持部材20を上下反転させることにより、遊技者Gに異なる装飾を視認させ得る。よって、遊技者Gが視認できる島設備10の装飾を簡単に変化させることができる。
【0066】
本変更例において、第1装飾面K1に貼り付けられた特殊シート50と、第2装飾面K2に貼り付けられた特殊シート50とでは、異なる絵柄が印刷されていてもよい。本変更例によれば、第1装飾面K1と第2装飾面K2とで、特殊シート50の絵柄が異なるから、装飾姿勢と載置姿勢との組み合わせによって、遊技者Gが視認可能になる装飾のバリエーションを増やすことができる。よって、遊技者Gが視認できる島設備10の装飾を簡単に変化させることができる。
【0067】
本変更例において、レンチキュラーレンズを構成する複数の凸レンズは、幅方向Dwに沿って延びることに限定されず、高さ方向Dhに沿って平行に延びていてもよく、同心円状に配置されていてもよい。合成絵柄層に含まれる複数の絵柄は、3種類以上であってもよい。第1装飾面K1が有するレンチキュラーシートは、第1装飾面K1の全体を覆う1枚のシートであってもよく、複数に分割されたシートを組み合わせることによって、第1装飾面K1の全体を覆うようにしてもよい。第2装飾面K2が有するレンチキュラーシートについても、同様に変更できる。
【0068】
図10に示すように、側壁23は、第1空間S1に向かって開口する四角箱状の基部23rと、基部23rから第1空間S1に突出するように変位可能な可動部23sを有してもよい。同様に、側壁24は、第1空間S1に向かって開口する四角箱状の基部24rと、基部24rから第1空間S1に突出するように変位可能な可動部24sを有してもよい。可動部23sは、第1可動部の一例である。可動部24sは、第2可動部の一例である。本変更例によれば、可動部23s及び可動部24sを変位させることで、遊技機100と側壁23及び側壁24との間に生じ得る隙間を調整できる。よって、見栄え良く遊技機100を設置することができる。
【0069】
・上記変更例において、側壁23は、第1空間S1に突出するように、可動部23sを付勢する第1付勢手段(不図示)を備えていてもよい。側壁24は、第1空間S1に突出するように、可動部24sを付勢する第2付勢手段(不図示)を備えていてもよい。第1付勢手段及び第2付勢手段は、バネであってもよく、ゴムなどの弾性体であってもよい。本変更例によれば、各可動部23s,24sは、それぞれの基部23r,24rから、遊技機100の側面に向かって変位するように付勢される。よって、遊技機100を設置したときに、遊技機100と側壁23及び側壁24との間に隙間が生じることを手間なく抑制することができる。よって、見栄え良く遊技機100を設置することができる。
【0070】
・第1支持部21及び第2支持部22は、第1支持面21mから第2支持面22mまでの高さ方向Dhに沿った長さを変更可能に構成されていてもよい。また、第1支持部21及び第2支持部22のうち何れか一方は、第1支持面21mから第2支持面22mまでの高さ方向Dhに沿った長さを変更可能に構成されていてもよい。
【0071】
図11は、第2支持部22が第1支持面21mから第2支持面22mまでの高さ方向Dhに沿った長さを変更可能に構成されている場合の一例を示す。第2支持部22は、第1空間S1に向かって開口する四角箱状の基部60と、基部60から第1空間S1に突出するように変位可能な可動部60aを有する。本変更例によれば、遊技機100の高さ方向Dhに沿った長さの違いによって、遊技機100の上側に生じ得る隙間を小さくするように調整できる。このため、見栄え良く遊技機100を設置することができる。第2支持部22は、可動部24sが第1空間S1に突出するように、可動部24sを付勢する付勢手段(不図示)を備えていてもよい。また、第2支持部22に加えて、又は代えて、第1支持部21の一部である可動部が変位できるように構成されていてもよい。
【0072】
・保持部材20は、複数対の第1支持面21m及び第2支持面22mを備え、複数台の遊技機100を保持できるように構成されてもよい。また、1対の第1支持面21m及び第2支持面22mのうち、一方又は両方の支持面を複数に分割した構成であってもよい。つまり、保持部材20は、3つ以上の支持面を有していてもよい。保持部材20は、少なくとも2つの支持面を有しているとよい。
【0073】
・本実施形態において、第2空間S2は、第2端面22nと第2支持面22mとの間に形成されていることに代えて、又は加えて、第1端面21nと第1支持面21mとの間に形成されていてもよい。第2空間S2は、第1端面21nと第1支持面21mとの間、及び第2端面22nと第2支持面22mとの間の一方、又は両方に形成されているとよい。
【0074】
・保持部材20は、第1空間S1が形成された第1部分と、第2空間S2が形成された第2部分と、を有していてもよい。第1部分と、第2部分とは、分離可能であってもよい。本変更例によれば、遊技場の管理者等は、保持部材20を島設備10に載置する姿勢を変更する際に、第1空間S1が形成された第1部分と、第2空間S2が形成された第2部分とを入れ替えるだけでよい。よって、遊技場の管理者等は、保持部材20を載置する姿勢を簡単に変更することができる。
【0075】
・第1側壁23及び第2側壁24は、高さ方向Dhに沿って延びる2つ以上の部品を組み合わせて構成されていてもよい。これによれば、保持部材20は、複数の遊技機100が島設備10の幅方向D2に沿って並べて設置される場合に、複数の遊技機100が互いに接触して破損することを抑制できる。
【0076】
・第1側壁23は、突出壁28を有さなくてもよい。第2側壁24は、突出壁29を有さなくてもよい。突出壁28,29は、それぞれ側壁23,24のうち、第2基準端部20b側の端部に設けられることに限定されず、側壁23,24の何れの部分に設けられていてもよい。突出壁28,29は、それぞれ側壁23,24のうち、第2基準端部20b側の端面に設けられていてもよい。
【0077】
・保持部材20と取付部40とは、一体に構成されていてもよい。
・保持部材20は、封止板22eを備えていなくてもよい。即ち、第2空間S2は、奥行方向Ddにおいて両端部が開口しているように構成されていてもよい。
【0078】
(付記)
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(1)複数種類の遊技機を設置することができる島設備において、前記複数種類の遊技機のうち1以上の遊技機を保持できる保持部材と、前記保持部材が載置される載置面を有する載置部と、を備え、前記保持部材は、第1載置姿勢及び第2載置姿勢で前記載置部に載置することができ、前記第1載置姿勢は、前記保持部材の第1端面が前記載置面に接触し、かつ前記第1端面とは反対側の第2端面が上側に配置される載置姿勢であり、前記第2載置姿勢は、前記第2端面が前記載置面に接触し、かつ前記第1端面が上側に配置される載置姿勢であり、前記保持部材には、前記第1端面と前記第2端面との間に、前記1以上の遊技機を収容できる第1空間が形成されており、前記保持部材は、高さ方向に沿って前記第1空間を挟むように向かい合い、かつ前記1以上の遊技機を支持できる少なくとも2つの支持面を有し、当該2つの支持面には、前記第1端面側にある第1支持面と、前記第2端面側にある第2支持面と、があり、前記第1支持面は、前記保持部材が前記第1載置姿勢で前記載置部に載置されたときに、前記1以上の遊技機を支持し、前記第2支持面は、前記保持部材が前記第2載置姿勢で前記載置部に載置されたときに、前記1以上の遊技機を支持し、前記第1端面から前記第1支持面までの前記高さ方向に沿った長さは、前記第2端面から前記第2支持面までの前記高さ方向に沿った長さと異なることを特徴とする島設備。
【0079】
(2)前記複数種類の遊技機は、第1遊技機と、第2遊技機とを含み、前記第1遊技機及び前記第2遊技機の前記高さ方向に沿った長さは、同一又は略同一であり、前記第1支持面から前記第2支持面までの前記高さ方向に沿った長さは、前記第1遊技機及び前記第2遊技機の前記高さ方向に沿った長さに対応する長さである技術的思想(1)に記載の島設備。
【0080】
(3)前記第1空間は、奥行方向の両側において開口しており、前記第1載置姿勢は、前記奥行方向における前記第1空間の第1開口部が遊技者側に配置される載置姿勢であり、前記第2載置姿勢は、前記第1空間の前記第1開口部とは反対側の第2開口部が前記遊技者側に配置される載置姿勢であり、前記第1開口部の幅方向に沿った長さは、前記第2開口部の前記幅方向に沿った長さと異なる技術的思想(1)又は技術的思想(2)に記載の島設備。
【0081】
(4)前記保持部材には、前記第1空間とは異なる第2空間が形成されており、前記第2空間は、前記第1端面と前記第1支持面との間、及び前記第2端面と前記第2支持面との間の少なくとも一方に形成されている技術的思想(1)~技術的思想(3)のうち何れかに記載の島設備。
【0082】
(5)前記保持部材は、前記第1支持面を有する第1支持部と、前記第2支持面を有する第2支持部と、を有し、前記第1支持部及び前記第2支持部は、前記第1支持面から前記第2支持面までの前記高さ方向に沿った長さを変更可能に構成される技術的思想(1)に記載の島設備。
【0083】
(6)前記保持部材は、前記高さ方向に沿って延びる少なくとも2つの側壁を備え、前記2つの側壁は、第1側壁と、第2側壁と、を含み、前記第1側壁は、第1基部と、前記第1基部から前記第1空間に突出するように変位可能な第1可動部と、を有し、前記第2側壁は、第2基部と、前記第2基部から前記第1空間に突出するように変位可能な第2可動部と、を有する技術的思想(1)~技術的思想(5)のうち何れかに記載の島設備。
【0084】
(7)前記第1側壁は、前記第1空間に突出するように、前記第1可動部を付勢する第1付勢手段を備え、前記第2側壁は、前記第1空間に突出するように、前記第2可動部を付勢する第2付勢手段を備える技術的思想(6)に記載の島設備。
【0085】
(8)前記第2空間は、奥行方向における一方の端部が開口しており、前記保持部材は、前記第2空間のうち、前記奥行方向における他方の端部を封止する封止部を備え、前記第1載置姿勢は、前記奥行方向における前記一方の端部が遊技者側に配置される載置姿勢であり、前記第2載置姿勢は、前記奥行方向における前記他方の端部が前記遊技者側に配置される載置姿勢である技術的思想(7)に記載の島設備。
【0086】
(9)前記保持部材は、前記第1空間が形成された第1部分と、前記第2空間が形成された第2部分と、を有し、前記第1部分と、前記第2部分とは、分離可能である技術的思想(4)又は技術的思想(8)に記載の島設備。
【符号の説明】
【0087】
10…島設備 100…遊技機 110…回胴式遊技機 120…パチンコ遊技機 13…管理ユニット 14…設置機構 20…保持部材 20a…第1基準端部 20b…第2基準端部 21,22…支持部(第1支持部,第2支持部)21m…第1支持面 22m…第2支持面 21n…第1端面 22n…第2端面 21p,22pa~22pd,23p,24p,28p,29p…第1露出面 21q,22qa~22qe,23q,24q…第2露出面 22e…封止板 23,24…側壁(第1側壁,第2側壁) 23r,24r…基部 23s,24s…可動部 28,29…突出壁 28m,29m…側面 30…取付部 30b…載置面 50…特殊シート 60…基部 60a…可動部 D1,Dh…高さ方向 D2,Dw…幅方向 D3,Dd…奥行方向 G…遊技者 h1,h2,L1~L3,L8,M2…高さ寸法 H,Hp,Hs…推奨設置高さ K1…第1装飾面 K2…第2装飾面 L4~L6,M1,w1,w2…幅寸法 P1…第1姿勢 P2…第2姿勢 S1…第1空間 S2…第2空間 S3…第3空間
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