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特許7556604トリアジン系化合物およびその組成物と用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】トリアジン系化合物およびその組成物と用途
(51)【国際特許分類】
   C07D 519/00 20060101AFI20240918BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20240918BHJP
   A61K 31/5383 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 31/16 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20240918BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
C07D519/00 301
C07D519/00 CSP
C07D519/00 311
A61K31/53
A61K31/5383
A61P1/00
A61P1/04
A61P1/16
A61P3/10
A61P7/00
A61P11/00
A61P11/02
A61P11/06
A61P17/00
A61P17/06
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P31/14
A61P31/16
A61P31/20
A61P35/00
A61P35/02
A61P37/02
A61P37/06
A61P37/08
A61P43/00 111
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023501631
(86)(22)【出願日】2021-07-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-04
(86)【国際出願番号】 CN2021105385
(87)【国際公開番号】W WO2022007921
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-03-06
(31)【優先権主張番号】202010662669.2
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523009850
【氏名又は名称】範恩柯爾生物科技(中山)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】シー ニン
(72)【発明者】
【氏名】シュー シーミン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ティンジン
【審査官】神谷 昌克
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-510043(JP,A)
【文献】国際公開第2019/067594(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110627796(CN,A)
【文献】国際公開第2015/068767(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/121228(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/047514(WO,A1)
【文献】特表2009-519905(JP,A)
【文献】国際公開第2008/086014(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(II)または(IIa)で表される構造、またはその立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、溶媒和物、または薬学的に許容される塩を有する化合物。
【化1】
(ここで、
は-CH-、 は-N-または-CH-であり
は-NH であり、
およびR それぞれ独立して、HまたはDであり、
はF、ClまたはBrであり、
13は-OHであり、
nは0または1であり、
は-(CHt1または-X-(CHt1 -であり、
前記-(CH t1 -におけるt1は1または2であり、前記-X -(CH t1 -におけるt1は1であり、
はOまたはSであり、
mは0または1でり、
はフェニル、ピリジン基、ピリダジン基、ピラジン基、ピリミジン基、またはピラゾール基であり、ただし、前記各フェニル、ピリジン基、ピリダジン基、ピラジン基、ピリミジン基、及びピラゾール基は独立して任意に0または1個のR 11 で置換され、
11はF、C 1-6アルキル基または1-6アルコキシ基であり、
は、
【化2】
であり、
は-CH -または-N(R 11b )-であり、
11 はH、Dまたは-OHであり、
11b はH、-C(=O)C 1-4 アルキル基、-C(=O)C 1-4 ハロアルキル、-C(=O)C 1-4 ヒドロキシアルキル基、-C(=O)C 3-6 シクロアルキル基、または-C(=O)O-C 1-4 アルキル基であり、
n1は0、1または2である。)
【請求項2】
は、
【化3】
である、請求項1に記載の化合物。
(ここで、R 11bはそれぞれ独立してH、Boc-、CHCHCHC(=O)-、CH(CH)CHC(=O)-、t-Bu-C(=O)-、n-Bu-C(=O)-、i-Bu-C(=O)-、s-Bu-C(=O)-、CH(CH)CFC(=O)-、CH(CH)C(OH)C(=O)-、シクロプロピル-C(=O)-、シクロブチル-C(=O)-、またはシクロペンチル-C(=O)-である。)
【請求項3】
下記構造のうちの1つ、またはその立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、溶媒和物、または薬学的に許容される塩を有する請求項1に記載の化合物。
【化4】
【化5】
【化6】
【請求項4】
請求項1-のいずれか一項に記載の化合物またはその立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、溶媒和物、または薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される賦形剤、希釈剤または担体、またはそれらの組み合わせを含む薬物組成物。
【請求項5】
AXLキナーゼ媒介性疾患および/または症状を予防および/または治療するための薬物の製造における、請求項1-のいずれか一項に記載の化合物または請求項4に記載の薬物組成物の使用
【請求項6】
前記疾患および/または症状は、がん、真性赤血球増加症、原発性血小板血症、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄線維症、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性閉塞性肺疾患、哮喘、全身性エリテマトーデス、皮膚型エリテマトーデス、狼瘡性腎炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、乾癬、1型糖尿病、気道アレルギー性疾患、副鼻腔炎、湿疹、麻疹、食物アレルギー、昆虫毒アレルギー、炎症性腸疾患、クローン病、関節リウマチ、若年型関節炎、乾癬性関節炎、臓器移植拒絶、組織移植拒絶、細胞移植拒絶、インフルエンザ、コロナウイルス感染、新型コロナウイルス感染、デング熱ウイルス感染、ジカウイルス感染、エボラウイルス感染、呼吸器合胞体ウイルス感染、またはHBVから選択される請求項に記載の使用
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬物分野に属し、特に、新規なトリアジン化合物、その薬学的に許容される塩、前記化合物を含む薬物組成物、および哺乳動物の増殖性疾患、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性疾患、移植拒絶、がん、ウイルス感染性疾患または他の疾患を治療するための薬物の製造における前記化合物とその薬物組成物の用途に関する。より具体的には、本発明に記載の化合物は、AXLキナーゼの活性を調節し、さらに細胞内外のシグナル伝達を調節することができる。
【背景技術】
【0002】
プロテインキナーゼファミリーは、細胞内の各種のシグナル伝達過程を制御し、標的タンパク質基質のリン酸化を触媒する主なカテゴリの構造関連酵素を含む。多くの疾患はプロテインキナーゼを介したイベントによる異常細胞応答と関係がある。これらの疾患は、良性および悪性増殖性疾患、免疫系の不適切な活性化に起因する疾患、同種移植片拒絶反応、移植片対宿主病、自己免疫疾患、炎症性疾患、骨疾患、代謝疾患、神経疾患および神経変性疾患、がん、心血管疾患、アレルギーおよび喘息、アルツハイマー病およびホルモン関連疾患を含む。したがって、薬物分野では、前記疾患を治療するのに有効なプロテインキナーゼ阻害剤が開発されている。
【0003】
キナーゼは、リン酸化された基質によって複数のファミリー(例えば、タンパク質-チロシン、タンパク質-セリン/トレオニン、脂質など)に分類される。チロシンリン酸化は細胞増殖、遷移、分化と生存などの各種の生物学的過程を調節する中心的なイベントの一つである。複数のファミリーの受容体および非受容体チロシンキナーゼは、ATPから特定の細胞タンパク質標的のチロシン基へのリン酸を触媒するように制御する。現在、上記の各キナーゼファミリーに一般的に対応するモチーフが確認されている(Hanks et al.,FASEB J.,1995,9,576-596;Knighton et. al.,Science,1991,253,407-414;Garcia-Bustos en al. EMBO J.,1994,13:2352-2361)。プロテインキナーゼファミリーにおけるキナーゼの例にはAurora、Axl、abl、Akt、bcr-abl、Blk、Brk、Btk、c-Met、c-src、c-fms、CDKl、CDK2、CDK3、CDK4、CDK5、CDK6、CDK7、CDK8、CDK9、CDK10、cRafl、CSF1R、CSK、EGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4、Erk、Flt-3、Fak、fes、FGFRl、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGFR5、Fgr、Fyn、AXL、IGF-1R、INS-R、KDR、Lck、Lyn、MEK、Mer、p38、PDGFR、PIK、PKC、PYK2、ros、Tie、Tie-2、TRK、Yes、Tyro3およびZap70等(Robinson,D. R.;Wu,Y. M.;Lin,S. F. The protein tyrosine kinase family of the human genome. Oncogene 2000,19,5548-5557)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0004】
がん(および他の過剰増殖性疾患)は、制御されない細胞増殖によって特徴付けられる。人体腫瘍における多くのプロテインキナーゼの活性は正常組織と比べ上昇し、しかもこのように上昇した活性は、キナーゼレベルの上昇、共活性化剤または阻害タンパク質の変異発現等を含む多くの要素に起因する可能性がある。
【0005】
AXLは膜結合受容体チロシンキナーゼであり、TAM(Tyro3,AXL,Mer)ファミリーに属し、それらの2つの免疫グロブリン様ドメインおよびその細胞外ドメインにおける二つのフィブロネクチンIII型(FNIII)ドメインおよびその細胞質ドメインにおける関連チロシンのキナーゼドメインを特徴とする。(Linger,R. M. et al.,TAM receptor tyrosine kinases:biologic functions,signaling,and potential therapeutic targeting in human cancer. Advances in cancer research 2008,100,35-83.)。TAM受容体チロシンキナーゼを介した細胞シグナル伝達は多種の正常細胞において細胞の成長、遷移、凝集とアポトーシスなどの過程に参与する。TAMファミリーには2種類の既知のリガンドGAS 6(成長停滞特異性6)とプロテインSがある。Gas 6のAXLへの結合は、受容体二量化およびAXL自己リン酸化をもたらす。(Stitt,T. N. et al.,The anticoagulation factor protein S and its relative,Gas6,are ligands for the Tyro 3/Axl family of receptor tyrosine kinases. Cell 1995,80(4),661-70.)。AXLは、上皮細胞株、間葉系と造血幹細胞(HSC)、および未分化細胞を含む様々な臓器および細胞に存在する。
【0006】
AXLキナーゼは、卵巣がん、メラノーマ、腎細胞がん、子宮平滑筋腫、子宮内膜がん、甲状腺がん、胃がん、乳がん、NSCLC、CML、AML、結腸がん、前立腺がん、各種のリンパ腫、および食道がんを含む様々ながんにおいて過剰発現または活性化が存在する。最近の研究によると、化学療法と受容体チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)による治療後に薬剤耐性を発生するがん細胞において、AXLの過剰発現現象は特に深刻であり、薬剤耐性を発生する重要な原因の一つであることが明らかになった。(Zhang,Z.;Lee,J. C.;Lin,L.;et al Activation of the AXL kinase causes resistance to EGFR-targeted therapy in lung cancer. Nat. Genet. 2012,44,852-860)。現在、がん患者における薬剤耐性は依然としてがん治療中の難しさであり、AXL活性を抑制すると、化学療法の感度を増強し、薬剤耐性の発生を遅らせることができるため、AXL癌原遺伝子は新しい治療剤の発見と開発に極めて魅力的で価値のある標的である。(Feneyrolles C,Spenlinhauer A,Guiet L,et al. Axl Kinase as a Key Target for Oncology:Focus on Small Molecule Inhibitors. Mol Cancer Ther,2014,13(9):2141-2148)。複数のヒト悪性腫瘍における関与に基づいて、がんおよびAXLキナーゼを介しおよび/またはそれに関連する他の疾患または症状を治療するために、特異的および選択的阻害剤を設計する必要がある。本発明は、これらの必要性を満たし、他の関連利益を提供する。
【0007】
免疫療法は生体の低下または亢進した免疫状態に対して、疾患の治療目的を達成するように人為的に生体の免疫機能を増強或いは抑制する治療方法である。免疫治療の方法は多く、多様な疾患の治療に適している。腫瘍の免疫治療はヒト免疫システムを活性化し、自己免疫機能によってがん細胞と腫瘍組織を死滅させることを目的としている。(Myers et al. Molecular Cancer,2019,18:94)。従来の手術、化学療法、放射線治療と標的治療と異なるのは、免疫治療にかかる標的が腫瘍細胞と組織ではなく、人体自身の免疫系であるということである。
【0008】
プロテインキナーゼ阻害剤は新しい免疫調節、抗炎症作用薬と抗がん薬として多くの関心を集めている。したがって、AXLキナーゼなどのプロテインキナーゼを阻害する新しい薬剤または改善剤は、臓器移植の免疫調節剤、抗腫瘍剤、鎮痛剤、抗臓器線維化薬として使用することができ、AXLキナーゼの新しい薬剤または改善剤は、過剰活性化炎症反応に関連する疾患(例えば、湿疹)、アレルギー、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支炎、線維化(fibroblast)、がん(例えば、胃がん、肝臓がん、肺がん、結腸・直腸がん、前立腺がん、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、白血病、多発性骨髄腫)、および他の治療によって引き起こされる免疫反応(例えば、皮疹、接触皮膚炎または下痢)、がん、外科手術、骨折、腫瘍転移による骨の痛み、骨関節炎、乾癬性関節炎(PsA)、関節リウマチ、間質性膀胱炎、慢性膵炎、内臓痛、片頭痛、慢性腰痛、膀胱痛症候群または神経障害性疼痛に関連する慢性疼痛および急性疼痛などに関わる、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、喘息、1型糖尿病、炎症性腸疾患、クローン病(Crohn’s Disease)、真性赤血球増加症、原発性血小板血症、骨髄線維症、自己免疫性甲状腺症、アルツハイマー病)の予防および/または治療にも使用することができる。
【0009】
TAM受容体チロシンキナーゼTyro 3、Axl、Merおよびその相同リガンド蛋白S(Protein S)とGas 6は免疫、神経と生殖系におけるアポトーシス細胞の食作用クリアランスを促進する。それらはToll様受容体(TLR)とI型インターフェロンシグナル伝達経路を介した宿主自然免疫応答をダウンレギュレートする重要な負帰還回路を同時に駆動する。TAM受容体-リガンドの相互作用もエンベロープウイルスの細胞侵入を促進することと関係があり、感染抵抗性細胞株への1種以上のTAM受容体の異所性導入は、フィロウイルスとレンチウイルスの感染を増強できることが発見された。TAMリガンドタンパク質SおよびGas 6は、カルボキシル末端ドメインを介してTAM受容体に結合するほか、そのアミノ末端に、アポトーシス細胞および膜で被覆されたウイルス粒子表面に晒されたホスファチジルセリン(PtdSer)に結合するグルタミン酸に富むGlaドメインを含む。(G. Lemke,C. V. Rothlin,Nat Rev Immunol 8,327(May,2008)、G. Lemke,T. Burstyn-Cohen,Ann N Y Acad Sci 1209,23(Oct,2010).)
【0010】
エンベロープウイルスは、その表面に高レベルのPtdSerを含み、PtdSer-Glaドメイン相互作用によりTAMリガンド蛋白SとGas 6に結合する。エンベロープウイルス感染中、TAM受容体-リガンド相互作用の機能は、ウイルスと標的細胞との結合を促進してウイルス感染を促進することに限られていると考えられる。膜結合TAMリガンドはTAM受容体シグナル伝達を活性化する上で遊離リガンドよりも有意に有効であり、TAMリガンドがそのglaドメインのPtdSer結合を介してリガンドのTAMシグナル伝達への影響を変化させることが示された。AXLキナーゼ阻害剤は、膜中のAXLリガンドとホスファチジルセリン(PtdSer)との間の相互作用を遮断することができる。したがって、AXLキナーゼなどの新規または改変されたプロテインキナーゼ阻害剤は、例えば抗ジカウイルス(iScience,2019,13,339-350)、コロナウイルス、新型コロナウイルス(例えばcovid-19など)とB型肝炎ウイルス(HBV)(Journal of Hepatology 2015vol. 63j670-678)などのウイルス感染性疾患の治療薬および/または予防薬として使用することができる。
【0011】
本発明に記載された化合物、組成物、および方法は、上述したこれらの必要性および他の目的に直接対応する。具体的には、本発明は、増殖性疾患、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性疾患、疼痛、線維症、移植片拒絶反応、またはウイルス感染性疾患またはそれらの合併症の治療および/または予防のためのAXLキナーゼ活性を阻害、調節および/またはコントロールする化合物を提供する。本発明の化合物は、既存の同種化合物と比較して、より良好な薬理活性を有し、具体的には、本発明の化合物は、標的キナーゼに対して優れた阻害活性およびキナーゼ選択性を示す。また、本発明化合物は、優れた透膜特性を有し、動物体内で優れた薬物動態特性を示す。また、本発明化合物は肝ミクロソーム系で良好な安定性を示し、CPY 450酵素の抑制や誘導はほとんどなかった。したがって、本発明化合物は非常に良好な開発見通しを有する。
【発明の概要】
【0012】
用語定義
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明し、その例を添付の構造式および化学式で説明する。本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれるすべての代替、修正、およびこれらの同じ技術形態をカバーすることを意図する。当業者は、本発明と同様または同等の多くの方法および材料を本発明の実施に使用することができることを認識するものとする。本発明は、少なくとも本発明に記載された方法および材料に限定されない。結合された文献、特許、および同様の材料の1つまたは複数が本明細書と異なるまたは矛盾する場合(定義された用語、用語アプリケーション、記載された技術などを含むが、これらに限定されない)、本願に準拠する。
【0013】
「立体異性体」とは、同じ化学構造を有するが、原子または基が空間的に異なる配列を有する化合物を意味する。立体異性体には、鏡像異性体、ジアステレオマー、立体配座異性体(回転異性体)、幾何異性体(シス・トランス)異性体、アトロプ異性体などがある。
【0014】
本発明に記載されたように、本発明の化合物は、本発明の一般式化合物、または実施形態のような特別な例、サブクラス、および本発明に含まれる化合物のように、1つまたは複数の置換基で任意に置換されていてもよい。
【0015】
用語「任意に置換された」は、用語「置換または非置換」と交換して使用することができることが認識されるべきである。一般に、用語「置換された」は、与えられた構造中の1つまたは複数の水素原子が特定の置換基で置換されていることを表す。「任意に」他の態様が示されない限り、1つの任意の置換基は、基の各置換可能な位置で置換されてもよい。与えられた構造式において、1つの位置だけが特定の基から選択される1つまたは複数の置換基によって置換可能である場合、置換基は同じまたは異なる様々な位置で置換されてもよい。
【0016】
用語「任意に…で置換された」は、用語「非置換または…で置換されている」と交換して使用することができる。すなわち、前記構造が未置換であるか、または本発明に記載された1つまたは複数の置換基で置換されており、本発明に記載された置換基はH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NR、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR9a、-S(=O)0-2、-OS(=O)1-2、-S(=O)1-2OR9a、-N(R10a)C(=O)R10、-C(=O)NR10a10、-OC(=O)NR10a10、-N(R10a)S(=O)1-210、-S(=O)1-2NR10a10、-N(R10a)C(=O)NR10a10、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基を含むが、これらに限定されない。ここで、前記C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキル基C1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、C1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は各々独立して任意にH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基の基からなるクループで独立して選択される0、1、2、3または4個の置換基などで置換される。ここでR、R、R、R9a、R10およびR10aは本発明に記載の意味を持つ。
【0017】
本明細書の各部分において、本発明に開示される化合物の置換基は、基の種類または範囲で開示される。特に、本発明は、これらの基の種類および範囲の各メンバーの各独立した二次組み合わせを含む。例えば、用語「C-Cアルキル基」は、特に独立して開示されているメチル基、エチル基、Cアルキル基、Cアルキル基、Cアルキル基およびCアルキル基を意味する。
【0018】
本発明に使用される用語「アルキル」または「アルキル基」は、1~20個の炭素原子を含む飽和直鎖または分枝鎖の一価炭化水素基を表し、前記アルキル基は、任意に本発明に記載の1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。アルキル基は、さらに詳細に説明しない限り、1~20個の炭素原子を含む。一実施形態では、アルキル基は1~12個の炭素原子を含み、別の実施形態では、アルキル基は1~6個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、アルキル基は1~4個の炭素原子を含み、また一実施形態では、アルキル基は1~3個の炭素原子を含む。前記アルキル基は、本発明に記載の1つまたは複数の置換基で任意に置換されてもよい。
【0019】
アルキル基の例としては、メチル(Me、-CH)、エチル(Et、-CHCH)、N-プロピル(n-Pr、-CHCHCH)、イソプロピル(i-Pr、-CH(CH)、N-ブチル(n-Bu、-CHCHCHCH)、イソブチル(i-Bu、-CHCH(CH)、Sec-ブチル(s-Bu、-CH(CH)CHCH)、Tert-ブチル(t-Bu、-C(CH)、Nーペンチル(-CHCHCHCHCH)、2-ペンチル(-CH(CH)CHCHCH)、3-ペンチル(-CH(CHCH)、2-メチル-2-ブチル(-C(CHCHCH)、3-メチル-2-ブチル(-CH(CH)CH(CH)、3-メチル-1-ブチル(-CHCHCH(CH)、2-メチル-1-ブチル(-CHCH(CH)CHCH)、N-へキシル(-CHCHCHCHCHCH)、2-へキシル(-CH(CH)CHCHCHCH)、3-へキシル(-CH(CHCH)(CHCHCH))、2-メチル-2-ペンチル(-C(CHCHCHCH)、3-メチル-2-ペンチル(-CH(CH)CH(CH)CHCH)、4-メチル-2-ペンチル(-CH(CH)CHCH(CH)、3-メチル-3-ペンチル(-C(CH)(CHCH)、2-メチル-3-ペンチル(-CH(CHCH)CH(CH)、2,3-ジメチル-2-ブチル(-C(CHCH(CH)、3,3-ジメチル-2-ブチル(-CH(CH)C(CH)、N-へプチル基、N-オクチル基などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0020】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの不飽和部位を有し、即ち1つの炭素-炭素sp二重結合を有し、「シス」および「トランス」配置、または「E」および「Z」配置を備える2~12個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖の一価炭化水素基を表す。一実施形態では、アルケニル基は2~8個の炭素原子を含み、別の実施形態では、アルケニル基は2~6個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、アルケニル基は2~4個の炭素原子を含む。アルケニル基の例としては、ビニル(-CH=CH)、アリル(-CHCH=CH)などを含むが、これらに限定されるものではない。前記アルケニル基は本発明に記載された1つまたは複数の置換基で任意に置換されてもよい。
【0021】
用語「アルキニル」は、少なくとも1つの不飽和部位を有し、即ち1つの炭素-炭素sp三重結合を有する2-12個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖の一価炭化水素基を表す。一実施形態では、アルキニル基は2-8個炭素原子を含み、別の実施形態では、アルキニル基は2-6個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、アルキニル基は2-4個の炭素原子を含む。アルキニル基の例としては、エチニル基(-C≡CH)、プロパルギル基(-CHC≡CH)、1-プロピニル基(-C≡C-CH)などを含むが、これらに限定されるものではない。前記アルキニル基は本発明に記載された1つまたは複数の置換基で任意に置換されてもよい。
【0022】
用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して分子の残りの部分に、本発明で説明したような定義を有するアルキル基が結合していることを表す。アルコキシ基は、さらに詳細に説明されない限り、1~12個の炭素原子を含む。一実施形態では、アルコキシ基は1~6個の炭素原子を含み、別の実施形態では、アルコキシ基は1~4個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、アルコキシ基は1~3個の炭素原子を含む。前記アルコキシ基は、本発明に記載された1つまたは複数の置換基で任意に置換されてもよい。
【0023】
アルコキシ基の例としては、メトキシ(MeO、-OCH)、エトキシ(EtO、-OCHCH)、1-プロポキシ(n-PrO、n-プロポキシ、-OCHCHCH)、2-プロポキシ(i-PrO、i-プロポキシ、-OCH(CH)、1-ブトキシ(n-BuO、n-ブトキシ、-OCHCHCHCH)、2-メチル-l-プロポキシ(i-BuO、i-ブトキシ、-OCHCH(CH)、2-ブトキシ(s-BuO、s-ブトキシ、-OCH(CH)CHCH)、2-メチル-2-プロポキシ(t-BuO、t-ブトキシ、-OC(CH)、1-ペンチルオキシ(n-ペンチルオキシ、-OCHCHCHCHCH)、2-ペンチルオキシ(-OCH(CH)CHCHCH)、3-ペンチルオキシ(-OCH(CHCH)、2-メチル-2-ブトキシ(-OC(CHCHCH)、3-メチル-2-ブトキシ(-OCH(CH)CH(CH)、3-メチル-1-ブトキシ(-OCHCHCH(CH)、2-メチル-1-ブトキシ(-OCHCH(CH)CHCH)、などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0024】
用語「ハロアルキル」または「ハロアルコキシ」は、アルキル基またはアルコキシ基が1つまたは複数のハロゲン原子で置換されていることを表すが、そのような例としては、トリフルオロメチル基(-CF)、トリフルオロメトキシ基(-OCF)、ジフルオロエチル基(-CHCHF,-CFCH,-CHFCHF)、トリフルオロエチル基(-CHCF,-CFCHF,-CFHCHF)、-CF(CHなどを含むが、これらに限定されるものではない。
【0025】
用語「ヒドロキシアルキル」または「ヒドロキシ置換アルキル」および「ヒドロキシアルコキシ」または「ヒドロキシ置換アルコキシ」は、場合によっては1つまたは複数のヒドロキシル基で置換されたアルキル基またはアルコキシ基をそれぞれ表し、「ヒドロキシアルキル」と「ヒドロキシ-アルキル」とを交換して使用することができるが、このような例としては、ヒドロキシメチル基(-CHOH)、2-ヒドロキシエチル基(-CHCHOH)、1-ヒドロキシエチル基(-CH(OH)CH)、2-ヒドロキシプロパン-2-イル(-COH(CH)、2-ヒドロキシル-2-メチルプロピル(-CHCOH(CH)、3-ヒドロキシプロピル(-CHCHCHOH)、2-ヒドロキシプロピル(-CHCH(OH)CH)、2-ヒドロキシ-2メチルプロピル(-CHCH(OH)(CH)CH)、ヒドロキシメトキシ(-OCHOH)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0026】
用語「シアノ置換アルキル」または「シアノアルキル」は、1つまたは複数のシアノ基で置換されたC1~10直鎖または分枝鎖アルキル基を含む。いくつかの実施形態では、シアノアルキル基は、1つまたは複数のシアン基で置換されたC1-6「低級シアノアルキル」であり、他の実施形態では、シアノアルキル基は、1つまたは複数のシアン基で置換されたC1-4「低級シアノアルキル基」であり、そのような例は、CNCH-、CNCHCH-、CNCHCHCH-、CNCHCHCNCH-などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0027】
用語「アルキルアミノ」は、「N-アルキルアミノ」および「N,N-ジアルキルアミノ」を含み、アミノ基は、それぞれ独立して1つまたは2つのアルキル基で置換されている。いくつかの実施形態では、アルキルアミノは、窒素原子に結合した1つまたは2つのC1~6アルキル基を持つ低級アルキルアミノ基である。さらにいくつかの実施形態では、アルキルアミノ基は、C1~3の低級アルキルアミノ基である。適切なアルキルアミノ基は、モノアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基であってもよく、そのような例としては、N-メチルアミノ基、N-エチルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ基、N,N-ジエチルアミノ基などが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
用語「アミノアルキル」は、1つまたは複数のアミノ基で置換されたC1~10直鎖または分枝鎖アルキル基を含む。いくつかの実施形態では、アミノアルキルは、1つまた複数のアミノ基で置換されたC1~6「低級アミノアルキル基」であり、他の実施形態では、アミノアルキルは、1つまたは複数のアミノ基で置換されたC1~4「低級アミノアルキル基」であり、これらの例は、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基およびアミノヘキシル基を含むが、これらに限定されるものではない。
【0029】
用語「シクロアルキル」は、3~12個の炭素原子を含む、一価または多価の飽和単環、二環または三環式環系を表す。二環式シクロアルキルは、スピロビシクロアルキル基、縮合ビシクロアルキル基、および架橋ビシクロアルキル基を含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は3~12個の炭素原子を含み、別の実施形態では、シクロアルキル基は3~10個の炭素原子を含み、別の実施形態では、シクロアルキル基は3~8個の炭素原子を含み、別の実施形態では、シクロアルキル基は3~7個の炭素原子を含み、別の実施形態では、シクロアルキル基は3~6個の炭素原子を含む。また、いくつかの実施形態では、シクロアルキルはC-C12シクロアルキル基であり、C-C12単環アルキル基、C-C12二環アルキル基(例えばC-C12スピロビシクロアルキル基、C-C12縮合ビシクロアルキル基およびC-C12架橋ビシクロアルキル基)またはC-C12三環アルキル基を含む。前記シクロアルキル基は独立して非置換または本発明に記載された1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。用語「単環式シクロアルキル」または「単環式アルキル」は、単環式環系のシクロアルキルを表し、前記シクロアルキル基は前述したような定義を有し、前記単環式シクロアルキル基は独立して非置換または本発明に記載された1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1-シクロペンチル-1-エニル、1-シクロペンチル-2-エニル、1-シクロペンチル-3-エニル、シクロへキシル、1-シクロへキシル-1-エニル、1-シクロへキシル-2-エニル、1-シクロへキシル-3-エニル、シクロへキサジエニル、シクロへプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどを含むが、これらに限定されるものではない。
【0030】
用語「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル置換アルキル基を含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキルアルキル基は、「低級シクロアルキル基アルキル基」、すなわちシクロアルキル基がC1-6のアルキル基に結合していることを意味する。別の実施形態では、シクロアルキルアルキル基は、C1~3のアルキル基を含む「フェニルアルキレン」を意味する。その具体例としては、シクロプロピルメチル、シクロブチル基メチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、シクロペンチルエチル、シクロへキシルエチルなどを含むが、これらに限定されるものではない。シクロアルキルアルキル基のシクロアルキル基は、本発明に記載された1つまたは複数の置換基でさらに置換されていてもよい。
【0031】
用語「複素環基」および「複素環」は、本明細書で交換可能に使用され、いずれも、3~12個の環原子を含む、一価または多価、飽和または部分不飽和、非芳香族単環、二環または三環系を意味し、少なくとも1つの環原子が、窒素、硫黄および酸素原子からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、複素環基または複素環は、4~12個の環原子を含む。いくつかの実施形態では、複素環基または複素環は、5~12個の環原子を含む。いくつかの実施形態では、複素環基または複素環は、4~8個の環原子を含む。いくつかの実施形態では、複素環基または複素環は、3~8個の環原子を含む。いくつかの実施形態では、複素環基または複素環は、3~6個の環原子を含む。いくつかの実施形態では、複素環基または複素環は4~7個の環原子を含む。さらに説明されない限り、複素環基は炭素基または窒素基であってもよく、且つ-CH-基は-C(=O)-で任意に置換されてもよく、環の硫黄原子は任意にS-酸化物に酸化されてもよく、環の窒素原子は、任意にN-酸素化合物に酸化されてもよい。複素環基は、飽和複素環基(ヘテロシクロアルキル)および部分の不飽和複素環基を含む。前記複素環基は、1つまたは複数の結合点を有し、分子の残りの部分に結合している。複素環基の例は、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チセタニル、ピロリジン基、ピロリン基、ピラゾリン基、ピラゾリジン基、イミダゾリン基、イミダゾリジン基、テトラヒドロフラン基、ジヒドロフラン基、テトラヒドロチオフェン基、ジヒドロチオフェン基、1,3-ジオキソラン基、ジチオラン基(dithiolane)、テトラヒドロピラン基、ジヒドロピラン基、2H-ピラン基、4H-ピラン基、テトラヒドロ‐2H‐チオピラン、ピペリジン基、モルホリン基、チオモルホリン基、ピペラジン基、1,4‐ジオキサン基、1,3-ジチアン、1,4‐チオキサン、ホモピペラジン基、ホモピペリジン基、オキセパン基、チエパン基、アザシクロへプタン基、オキサゼピン基(例えば1,4-オキサゼピン基、1,2-オキサゼピン基)、ジアゼピン基(例えば1,4-ジアゼピン基、1,2-ジアゼピン基)、ジオキセピン基(dioxepinyl)(例えば、1,4-ジオキセピン基、1,2-ジオキセピン基)、チアゼピン基(例えば、1,4-チアゼピン基、1,2-チアゼピン基)、インドリン基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンテトラヒドロイソキノリン基、1,3-ベンゾジオキソール、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-イル、2-アザスピロ[4.4]ノニル、1,6-ジオキサスピロ[4.4]ノニル、2-アザスピロ[4.5]デカン、8-アザスピロ[4.5]デカン、7-アザスピロ[4.5]デカン、3-アザスピロ[5.5]ウンデシル、2-アザスピロ[5.5]ウンデシル、オクタヒドロ-1H-イソインドール、オクタヒドロシクロペンタン[c]ピロール、ジヒドロインドール、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン基、ヘキサヒドロフラン[3,2-b]フラン基およびドデカヒドロイソキノリン基などを含むが、これらに限定されるものではない。複素環基において、-CH-基が-C(=O)-で置換される例は、2-オキソピロリジン基、オキソ-1,3-チアゾリジン基、2-ピペリジノン基および3,5-ジオキソピペリジン基を含むが、これらに限定されるものではない。複素環基において、酸化された硫黄原子の例としては、スルホラン基、1,1-ジオキソチオモルホリン基を含むが、これらに限定されるものではない。前記複素環基は本発明に記載された1つまたは複数の置換基で任意に置換されてもよい。
【0032】
また、一実施形態において、複素環基は、4~7個の環原子を含む一価または多価の、飽和または部分的に不飽和の非芳香族単環または二環を意味し、少なくとも1つの環原子は、窒素、硫黄および酸素原子から選択される、4~7個の原子からなる、複素環式基である。さらに説明しない限り、4~7個の原子からなる複素環基は、炭素基または窒素基であってもよく、-CH-基は、任意に-C(=O)-で置換されていてもよい。環の硫黄原子はS-酸化物に任意に酸化されてもよい。環の窒素原子はN-酸化合物に任意に酸化されてもよい。前記4-7個の原子からなる複素環基は分子の残りの部分への結合点を1つまたは複数有する。ここで、4-7個の原子からなる単環式複素環基の例は、アゼチジン基、オキセタン基、チエタン基、ピロリジン基、ピロリン基、ピラゾリン基、ピラゾリジン基、イミダゾリン基、イミダゾリジン基、テトラヒドロフラン基、ジヒドロフラン基、テトラヒドロチオフェン基、ジヒドロチオフェン基、テトラヒドロピラン基、ジヒドロピラン基、2H-ピラン基、4H-ピラン基、テトラヒドロチオピラン基、ピペリジン基、モルホリン基、チオモルホリン基、ピペラジン基、ジオキサン基、ジチアン基、チオキサン基、1,2-オキサジン基、1,2-チアジン基、へキサヒドロピリダジン基、ホモピペラジン基、ホモピペリジン基、オキソシクロヘプタン基、チエパン基、オキサゼピン基(1,4-オキサゼピン基、1,2-オキサゼピン基)、ジアゼパン基(1,4-ジアゼパン基、1,2-ジアゼパン基)およびチアゼピン基(1,4-チアゼピン基、1,2-チアゼピン基)などを含むが、これらに限定されるものではない。4-7個の原子からなる二環式複素環基の例は、3-アザビシクロ[3,2,0]ヘプタン、3-オキソビシクロ[3,2,0]ヘプタンなどを含むが、これらに限定されるものではない。4-7個の原子からなる複素環基において、-CH-基が-C(=O)-に置換される例は、2-オキソピロリジン基、オキソ-1,3-チアゾリジン基、ピペリジン-2ーオン基および3,5-ジオキソピペリジン基などを含むが、これらに限定されるものではない。4-7個の原子からなる複素環基において、酸化された硫黄原子の例は、スルホラン基、1,1-ジオキソテトラヒドロチオフェン、1,1-ジオキソテトラヒドロチオピラン、1,1-ジオキソチオモルホリン基などを含むが、これらに限定されるものではない。前記4-7個の原子からなる複素環基は本発明に記載された1つまたは複数の置換基で任意に置換されてもよい。
【0033】
用語「複素環アルキル」は複素環基アルキルで置換されたアルキルを含み、複素環基とアルキルの両方が本発明で説明されるような意味を有する。そのような例は、テトラヒドロフラニルメチル、ピロール-2-イルメチル、モルホリン-4-イルエチル、ピペラジン-4-イルエチル、ピペリジン-4-イルエチル等などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0034】
用語「アリール」は、6~14個の環原子、または6~12個の環原子、または6~10個の環原子を含む単環、二環および三環を含む炭素環系を表し、少なくとも1つの環系は芳香族であり、各環系は3~7個の原子からなる環を含み、1つまたは複数の結合点が分子の残りの部分に結合している。用語“アリール”は、用語「芳香環」と交換して使用することができる。アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、およびアントラセン基が挙げられる。前記アリール基は、本発明に記載された1つまたは複数の置換基で独立して任意に置換されていてもよい。
【0035】
用語「アリールアルキル」または「アラルキル」はアリール置換アルキル基を含む。いくつかの実施形態では、アリールアルキルは、「低級アリールアルキル基」、すなわちアリール基がC1-6のアルキル基に結合していることを意味する。別の実施形態では、アリールアルキルは、C1-3のアルキル基を含む「フェニルアルキレン」を意味する。その具体例としては、ベンジル基、ジフェニルメチル基、フェニルエチル基などを含むが、これらに限定されない。アリールアルキル基のアリール基は、さらに本発明に記載された1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。
【0036】
用語「ヘテロアリール」は5~12個の環原子、または5~10個の環原子、または5~6個の環原子を含む単環、二環および三環系を表し、少なくとも1つの環が芳香族であり、少なくとも1つの芳香環が1つまたは複数のヘテロ原子を含み、各環系が5~7個の原子からなる環を含み、1つまたは複数の結合点が分子の残りの部分に結合している。用語「ヘテロアリール基」は、用語「ヘテロアリール環」または「ヘテロ芳香族化合物」と交換して使用することができる。一実施形態において、ヘテロアリールは、O、SおよびNから独立して選択される1,2,3または4個のヘテロ原子を含む5~12個の原子からなるヘテロアリール基である。別の実施形態では、ヘテロアリールは、O、SおよびNから独立して選択される1,2,3または4個のヘテロ原子を含む5~10個の原子からなるヘテロアリール基である。別の実施形態では、ヘテロアリールは、O、SおよびNから独立して選択される1,2,3または4個のヘテロ原子を含む5~6個の原子からなるヘテロアリール基である。前記ヘテロアリール基は、本発明に記載された1つまたは複数の置換基によって任意に置換されていてもよい。
【0037】
ヘテロアリール基の例としては、2-フラン基、3-フラン基、N-イミダゾ-ル基、2-イミダゾ-ル基、4-イミダゾ-ル基、5-イミダゾ-ル基、3-イソオキサゾリル基、4-イソオキサゾリル基、5-イソオキサゾリル基、2-オキサゾリル基、4-オキサゾリル基、5-オキサゾリル基、N-ピロール基、2-ピロール基、3-ピロール基、2-ピリジン基、3-ピリジン基、4-ピリジン基、2-ピリミジン基、4-ピリミジン基、5-ピリミジン基、ピリダジン基(例えば3-ピリダジン基)、2-チアゾール基、4-チアゾール基、5-チアゾール基、テトラゾリル基(例えば 5-テトラゾリル基)、トリアゾール基(例えば2-トリアゾール基および5-トリアゾール基)、2-チオフェン基、3-チオフェン基、ピラゾール基(例えば 2-ピラゾール基)、イソチアゾール基、1,2,3-オキサジアゾール基、1,2,5-オキサジアゾール基、1,2,4-オキサジアゾール基、1,2,3-トリアゾール基、1,2,3-チオジアゾール基、1,3,4-チオジアゾール基、1,2,5-チオジアゾール基、ピラジン基、1,3,5-トリアジン基などを含むが、これらに限定されるものではない。また、ベンゾイミダゾ-ル基、ベンゾフラン基、ベンゾチオフェン基、インドール基(例えば 2-インドール基)、プリン基、キノリン基(例えば 2-キノリン基,3-キノリン基,4-キノリン基)、イソキノリン基(例えば 1-イソキノリン基、3-イソキノリン基または4-イソキノリン基)、イミダゾ[1,2-a]ピリジン基、ピラゾ[1,5-a]ピリジン基、ピラゾ[1,5-a]ピリミジン基、イミダゾ[1,2-b]ピリダジン基、[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン基、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン基、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン基などの二環も含むが、これらの二環に限定されるものではない。
【0038】
用語「ヘテロアリールアルキル」は、アルキル基が1つまたは複数のヘテロアリールで置換されていることを表し、ヘテロアリール基およびアルキル基の両方が本発明に記載された意味を有するが、そのような例は、ピリジン-2-メチル基、イミダゾール-2-メチル、フラン-2-エチル基、インドール-3-メチル基などを含むが、これらに限定されるものではない。
【0039】
用語「ハロゲン」とは、F、Cl、BrまたはIを意味する。
【0040】
本発明に使用される「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の有機塩および無機塩をいう。薬学的に許容される塩は例えば文献:S. M. Berge et al.,describe pharmaceutically acceptable salts in detail in J. Pharmaceutical Sciences,1977,66:1-19. に記載されたように所属分野で知られている。薬学的に許容される非毒性酸形成塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩などのアミノ基と反応して形成される無機酸塩、および酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩などの有機酸塩、またはイオン交換法などの書籍文献に記載されている他の方法によって得られるものに限定される前記の塩を含むが、これらに限定されるものではない。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパルテート、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ボラート、酪酸塩、カンフル酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンチルプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンソルホナート、ホルマート、フマレート、グルコヘプトン酸塩、グリセロ燐酸塩、グルコナート、へミスルファート、ヘプタノアート、ヘキサノアート、よう化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホナート、ラクトビオナート、乳酸塩、ラウリン酸塩、硫酸ドデシル、リンゴ酸塩、マロネート、メタンスルホン酸塩、2‐ナフタレンスルホナート、ニコチネート、ニトラート、油酸塩、パルミタート、パモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3‐フェニルプロピオン酸アニオン、ピクラート、ピバレート、プロピオナート、ステアラート、チオシアナート、トシラート、ウンデカノアート、プロピルアセタートを含む。適切な塩基で得られる塩にはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムとN(C1-4アルキル基)の塩を含む。本発明はまた、Nの基を含む任意の化合物から形成される第4級アンモニウム塩を考案する。水溶性または油溶性または分散生成物は、四級化作用により得ることができる。アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。薬学的に許容される塩は、適切な非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム塩および抗平衡イオン形成アミンカチオン、例えばハロゲン化物、水酸化物、カルボキシル化物、硫酸化物、リン酸化物、硝酸化物、C1-8スルホン酸化物および芳香スルホン酸化物をさらに含む。
【0041】
本発明の“溶媒和物”とは、1つまたは複数の溶媒分子と本発明の化合物とが形成する会合体を意味する。溶媒和物を形成する溶媒には、水、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、酢酸およびアミノエタノールが含まれるが、これらに限定されない。用語“水和物”とは、溶媒分子が水によって形成される会合体であることを意味する。
【0042】
本発明の化合物の説明
本発明は、プロテインキナーゼ活性、特にAXLキナーゼ活性の阻害剤として有用な新規な化合物を開示する。プロテインキナーゼ阻害剤としての化合物は、不適切なプロテインキナーゼ活性、特に不適切なAXLキナーゼ活性に関連する疾患、症状、または状態の治療および/または予防に使用することができる。本発明の化合物は、既存の同種化合物と比較して、より良好な薬理活性を有し、具体的には、本発明の化合物は、標的キナーゼに対して優れた阻害活性およびキナーゼ選択性を示す。また、本発明化合物は、優れた透膜特性を有し、動物体内で優れた薬物動態特性を示す。また、本発明化合物は肝ミクロソーム系で良好な安定性を示し、CPY 450酵素の抑制や誘導はほとんどなかった。したがって、本発明化合物は非常に良好な開発将来性を有する。
【0043】
本発明の開示された化合物は、1つまたは複数のプロテインキナーゼに対して強い阻害活性を示すことができる。一態様では、本発明は、下記一般式(I)で表される構造、または、その立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、溶媒和物、または薬学的に許容される塩を有する化合物に関する。
【化1】
(ここで、
とUはそれぞれ独立してNまたは-C(R)-であり、
とRはそれぞれ独立してH、C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル、C2-6ヒドロキシアルキル基、C2-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基であり、ただし、前記各C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル、C2-6ヒドロキシアルキル基、C2-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個のR11で置換され、
はH、D、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NR、C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-10複素環基、C2-10複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基であり、ただし、前記各-NR、C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-10複素環基、C2-10複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は独立して任意に0、1、2、3、4、または5個のR11aで置換され、
各R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立してH、D、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NR、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基であり、ただし、前記各-NR、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個のR12で置換され、
または、RおよびRが一緒に結合している炭素原子および窒素原子と共に、任意に4~12個の原子からなる複素環を形成し、前記4~12個の原子からなる複素環が、任意にN、Oおよび/またはSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、任意に0、1、2、3、4または5個のR13で置換され、
各R11、R11a、R12およびR13はそれぞれ独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NR、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR9a、-S(=O)0-2、-OS(=O)1-2、-S(=O)1-2OR9a、-N(R10a)C(=O)R10、-C(=O)NR10a10、-OC(=O)NR10a10、-N(R10a)S(=O)1-210、-S(=O)1-2NR10a10、-N(R10a)C(=O)NR10a10、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基であり、ただし、前記各-NR、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR9a、-S(=O)0-2、-OS(=O)1-2、-S(=O)1-2OR9a、-N(R10a)C(=O)R10、-C(=O)NR10a10、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルアミノ基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個の、独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択される基で置換され、
各R、R、R、R9a、R10およびR10aはそれぞれ独立してH、D、C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基であり、ただし、前記各C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個の、独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択される基で置換され、および
【0044】
nは0、1、または2である。)
【0045】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は下記一般式(II)または(IIa)で表される構造、または、その立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、溶媒和物、または薬学的に許容される塩を有する。
【化2】
(ここで、
はO、S、-N(R13a)-、-C(=O)-、-(CHt1-、-X-(CHt1-、または-(CHt1-X-(CHt2-であり、
はO、S、-N(R13a)-、または-C(=O)-であり、
各R13aはそれぞれ独立してH、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、C1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基、-C(=O)R、-C(=O)OR9a、-S(=O)0-2、-S(=O)1-2OR9a、-S(=O)1-2NR10a10、または-C(=O)NR10a10であり、ただし、前記各C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-12アリール基、C6-12アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリールおよびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個の、独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択される基で置換され、
各t1とt2はそれぞれ独立して0、1、2、3、または4であり、および
【0046】
mは0、1、2、4、または5である。)
【0047】
いくつかの実施形態では、
はC1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C2-4ヒドロキシアルキル基、C2-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C3-8シクロアルキル基、フェニル、ピリジン基、ピリダジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピラゾール基、またはトリアゾール基であり、ただし、前記各C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C2-4ヒドロキシアルキル基、C2-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C3-8シクロアルキル基、フェニル、ピリジン基、ピリダジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピラゾール基およびトリアゾール基は独立して任意に0、1、2、3または4個のR11で置換される。
【0048】
いくつかの実施形態では、
はH、C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C2-4ヒドロキシアルキル基、C2-4アミノアルキル基、またはC1-4シアノアルキル基であり、ただし、前記各C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C2-4ヒドロキシアルキル基、C2-4アミノアルキル基およびC1-4シアノアルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個のR11で置換され、
はH、D、F、-CN、C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、またはC1-4シアノアルキル基であり、ただし、前記各C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基およびC1-4シアノアルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個のR12で置換され、
またはRおよびRが一緒に結合している炭素原子および窒素原子と共に、任意に4~7個の原子からなる複素環を形成し、前記4~7個の原子からなる複素環がN、O、および/またはSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を含み、任意に0、1、2、3、4または5個のR13で任意に置換される。
【0049】
いくつかの実施形態では、RはH、D、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NR、C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-4アルキル基であり、ただし、前記各-NR、C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-4アルキル基は独立して任意に0、1、2、3、4、または5個のR11aで置換される。
【0050】
いくつかの実施形態では、R
【化3】
であり、
ここで、YとYはそれぞれ独立して-(C(R11an2-、O、S、-C(=O)-、-C(=O)N(R11b)-、または-N(R11b)-であり、
各R11bはそれぞれ独立してH、-C(=O)C1-6アルキル基、-C(=O)C1-6ハロアルキル、-C(=O)C1-6ヒドロキシアルキル基、-C(=O)C3-6シクロアルキル基、-OC(=O)C1-6アルキル基、-C(=O)O-C1-6アルキル基、-S(=O)1-21-6アルキル基、-S(=O)1-23-6シクロアルキル基、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基であり、ただし、前記各-C(=O)C1-6アルキル基、-C(=O)C1-6ハロアルキル、-C(=O)C1-6ヒドロキシアルキル基、-OC(=O)C1-6アルキル基、-C(=O)C3-6シクロアルキル基、-C(=O)O-C1-6アルキル基、-S(=O)1-21-6アルキル基、-S(=O)1-23-6シクロアルキル基、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6ハロアルキル、C1-6ヒドロキシアルキル基、C1-6アミノアルキル基、C1-6シアノアルキル基、C3-8シクロアルキル基、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル基、C2-7複素環基、C2-7複素環C1-6アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-6アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基が独立して0、1、2、3または4個の、独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択される基で任意に置換され、
n1は0、1、2、または3であり、および
【0051】
n2は1または2である。)
【0052】
いくつかの実施形態では、R
【化4】
であり、
(ここで、Yは-CH-、-CHCH-、-CHO-、-CHCHO-、-CHOCH-、-CH-N(R11b)-、-CHCH-N(R11b)-、-CH-N(R11b)-CH-、O、S、-C(=O)-、-C(=O)N(R11b)-、または-N(R11b)-であり、
各R11bそれぞれ独立してH、-C(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)C1-4ハロアルキル、-C(=O)C1-4ヒドロキシアルキル基、-C(=O)C3-6シクロアルキル基、-OC(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)O-C1-4アルキル基、-S(=O)1-21-4アルキル基、-S(=O)1-23-6シクロアルキル基、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基であり、ただし、前記各-C(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)C1-4ハロアルキル、-C(=O)C1-4ヒドロキシアルキル基、-C(=O)C3-6シクロアルキル基、-OC(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)O-C1-4アルキル基、-S(=O)1-21-4アルキル基、-S(=O)1-23-6シクロアルキル基、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-6アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個の、独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択される基で置換され、および
【0053】
n1は0、1、2または3である。)
【0054】
いくつかの実施形態では、Rは、
【化5】
であり、
(ここで、R11aとR11bはそれぞれ独立してH、D、F、CN、OH、Boc-、CHCHCHC(=O)-、CH(CH)CHC(=O)-、CHO-、CHCHO-、CH(CH)CHO-、t-Bu-C(=O)-、n-Bu-C(=O)-、i-Bu-C(=O)-、s-Bu-C(=O)-、CH(CH)CFC(=O)-、CH(CH)C(OH)C(=O)-、シクロプロピル-C(=O)-、シクロブチル-C(=O)-、またはシクロペンチル-C(=O)-である。)
【0055】
いくつかの実施形態では、各R11aはそれぞれ独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NR、-C(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)C1-4ハロアルキル、-C(=O)C1-4ヒドロキシアルキル基、-C(=O)C3-6シクロアルキル基、-OC(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)O-C1-4アルキル基、-S(=O)1-21-4アルキル基、-S(=O)1-23-6シクロアルキル基、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C1-4アルコキシ基、またはC1-4アルキルアミノ基であり、ただし、前記各-NR、-C(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)C1-4ハロアルキル、-C(=O)C1-4ヒドロキシアルキル基、-C(=O)C3-6シクロアルキル基、-OC(=O)C1-4アルキル基、-C(=O)O-C1-4アルキル基、-S(=O)1-21-4アルキル基、-S(=O)1-23-6シクロアルキル基、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C1-4アルコキシ基およびC1-4アルキルアミノ基は独立して任意に0、1、2、3または4個の、独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-4アルキル基およびC1-4アルコキシ基からなる群から選択される基で置換される。
【0056】
いくつかの実施形態では、
各R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立してH、D、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NH、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-4アルキル基であり、ただし、前記各C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-4アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個のR12で置換される。
【0057】
いくつかの実施形態では、RはNHである。
【0058】
いくつかの実施形態では、
各R11、R12およびR13はそれぞれ独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、-NR、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR9a、-S(=O)0-2、-OS(=O)1-2、-S(=O)1-2OR9a、-N(R10a)C(=O)R10、-C(=O)NR10a10、-OC(=O)NR10a10、-N(R10a)S(=O)1-210、-S(=O)1-2NR10a10、-N(R10a)C(=O)NR10a10、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基、またはC1-9ヘテロアリールC1-4アルキル基であり、ただし、前記各-NR、-C(=O)R、-C(=O)OR9a、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル基、C1-4アミノアルキル基、C1-4シアノアルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルアミノ基、C3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルキルC1-4アルキル基、C3-6複素環基、C3-6複素環C1-4アルキル基、C6-10アリール基、C6-10アリールC1-4アルキル基、C1-9ヘテロアリール基およびC1-9ヘテロアリールC1-4アルキル基は独立して任意に0、1、2、3または4個の、独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-NH、-CN、-NO、C1-6アルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択される基で置換される。
【0059】
いくつかの実施形態では、各R11、R12およびR13はそれぞれ独立してH、D、オキソ(=O)、F、Cl、Br、-OH、-CN、-NO、メチル基、エチル基、プロピル、イソプロピル、Tert-ブチル、メトキシル基、またはエトキシル基である。)
【0060】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は下記構造のうちの1つ、またはその立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、溶媒和物、または薬学的に許容される塩を有する。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
特に説明されない限り、一般式(I)、(II)または(IIa)で示される化合物の立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物または薬学的に許容される塩は本発明の範囲に含まれる。
【0061】
本発明に開示された化合物は、不斉またはキラル中心を含むことができるので、異なる立体異性体形態で存在してもよい。本発明は、一般式(I)、(II)または(IIa)で示される化合物のすべての立体異性体形態を本発明の構成要素となることを意図しており、前記化合物のすべての立体異性体形態は、ジアステレオマー、鏡像異性体、アトロプ異性体、および幾何学的(またはコンホメーション)異性体、ならびにラセミ混合物などのそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0062】
本発明に開示された構造において、任意の特定の不斉原子の立体化学が指定されていない場合、その構造の全ての立体異性体は、本発明内に考慮され、本発明に開示された化合物として本発明に含まれる。立体化学が特定の配置を表す実楔線(Solid Wedge)や破線で指定されている場合、その構造の立体異性体はこれで明確に定義される。
【0063】
一般式(I)、(II)または(IIa)で表される化合物は塩の形態で存在してもよい。一実施形態では、前記塩は、薬学的に許容される塩を意味する。用語“薬学的に許容される”とは、物質または組成物が、製剤を含む他の成分および/またはそれで治療される哺乳動物と化学的および/または毒性学的に適合しなければならないことを意味する。別の実施形態では、前記塩は、必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、一般式(I)、(II)または(IIa)で示される化合物を製造および/または精製するための中間体であってもよく、および/または式(I)、(II)または(IIa)で示される化合物のエナンチオマーを分離するための中間体であってもよい。
【0064】
一方、本発明は、一般式(I)、(II)または(IIa)で示される化合物を製造する中間体に関する。
【0065】
一方、本発明は、一般式(I)、(II)または(IIa)で示される化合物の製造、分離および精製のための方法に関する。
【0066】
一方、本発明は、本発明の化合物を含む薬物組成物を提供する。一実施形態において、本発明の前記薬物組成物は、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤または担体、またはそれらの組み合わせをさらに含む。別の実施形態では、薬物組成物は、液体、固体、半固体、ゲルまたはスプレーフォームであってもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、本発明の薬物組成物は、付加治療剤をさらに含む。
【0068】
一方、本発明は、AXLプロテインキナーゼ媒介性疾患および/または症状の予防および/または治療のための薬物の製造における、本発明に記載の化合物または本発明に記載の薬物組成物の用途に関する。
【0069】
いくつかの実施形態では、疾患および/または症状は、増殖性疾患、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性疾患、移植拒絶、またはウイルス感染性疾患からなる群から選択される。
【0070】
いくつかの実施形態では、前記疾患および/または症状は、シグナル経路に関連するAXLキナーゼ、媒介性疾患の治療および/または予防からなる群から選択される。このような疾患および/または症状は、増殖性疾患、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性疾患、移植拒絶、およびそれらの合併症を含む。特に、本発明の化合物は、がん(固形腫瘍および血液がんを含む)、真性赤血球増加症、原発性血小板血症、骨髄線維症、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、全身性エリテマトーデス、皮膚型エリテマトーデス、狼瘡性腎炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、乾癬、1型糖尿病、気道アレルギー性疾患、副鼻腔炎、湿疹、麻疹、食物アレルギー、昆虫毒アレルギー、炎症性腸疾患、クローン病、関節リウマチ、若年型関節炎、乾癬性関節炎、臓器移植拒絶、組織移植拒絶、細胞移植拒絶、インフルエンザ、コロナウイルス感染、新型コロナウイルス感染、デング熱ウイルス感染、ジカウイルス感染、エボラウイルス感染、呼吸器合胞体ウイルス感染、或いはHBVを含む疾患および/または症状を治療および/または予防するために使用することができるが、これらに限定されない。
【0071】
本発明の化合物の薬物組成物、製剤および投与
本発明は、本発明に開示された化合物、または実施例に列挙された化合物、またはその立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、溶媒和物、代謝生成物または薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、担体、溶媒、またはそれらの組み合わせとを含む薬物組成物を提供する。本発明に開示される薬物組成物中の化合物の量は、生物学的試料または患者の体内のプロテインキナーゼの阻害を検出するのに有効な量である。
【0072】
本発明のいくつかの化合物は、治療のために遊離形態で存在してもよく、または適切であれば、その薬学的に許容される誘導体の形態で存在してもよいことも認識されるべきである。薬学的に許容される誘導体のいくつかの非限定的な実施形態は、薬学的に許容される塩、エステル、これらのエステルの塩、またはそれを必要とする患者に投与する際に、本発明の前記化合物またはその代謝産物または残渣を直接または間接的に提供可能な任意の追加の付加物もしくは誘導体を含む。
【0073】
Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,2005,ed. D.B. Troy,Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia,and Encyclopedia of Pharmaceutical Technology,eds. J. Swarbrick and J. C. Boylan,1988-1999,Marcel Dekker,New Yorkなどの文献には、薬学的に許容される組成物を構成するための様々な担体、およびその製造のための公知の技術が開示されており、これらの文献のそれぞれの内容は、参照によって本発明に組み込まれている。任意の望ましくない生物作用を生み出すこと、または有害な方法で薬学的に許容される組成物中の任意の他の成分と相互作用することによって、本発明の開示された化合物と適合しないような任意の一般的な担体を除いて、その適用が本発明の範囲に属することに注目する。
【0074】
本発明によって提供される薬物組成物は、予期される治療作用を損なわない他の活性成分と協働して調製することができ、または予期される作用を補充する物質と協働して調製することができる。
【0075】
本発明の化合物および組成物の使用
【0076】
本発明は、本発明に開示された化合物および薬物組成物を用いて、AXLキナーゼ挙動が媒介または他の方法で影響する疾患または症状、またはAXLキナーゼ挙動によって媒介または他の方法で影響される疾患または症状の1つまたは複数の症状を治療、予防、または改善する方法を提供する。
【0077】
いくつかの実施形態では、本発明は、不適切なAXLキナーゼ挙動によって媒介されるか、または他の方法で影響する疾患または症状、または不適切なAXLキナーゼ挙動によって媒介されるか、または他の方法で影響する疾患または症状の1つまたは複数の症状を治療、予防または改善するための、本発明に開示される化合物または本発明に開示される化合物を含む薬物組成物を提供する。
【0078】
「不適切なAXLキナーゼ挙動」とは、特定の患者において正常なAXLキナーゼ挙動から逸脱したAXLキナーゼ挙動を意味する。不適切なAXLキナーゼ挙動は、例えば、活性の異常な増加、またはAXLキナーゼ挙動の時点および制御上の偏差の形態として表現することができる。このような不適切なキナーゼ挙動は、例えば、プロテインキナーゼの過剰発現または突然変異による不適切または制御不能な行動に起因する。したがって、本発明は、これらの疾患および症状を治療する方法を提供する。
【0079】
上記の説明と一致して、そのような疾患または症状は、真性赤血球増加症(PCV)、特発性血小板増加症、特発性骨髄線維症(IMF)などの骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病(CML)、イマチニブ耐性CML形式、急性骨髄性白血病(AML)とAMLの亜型、急性巨核球性白血病(AMKL)を含む骨髄性白血病などの白血病、急性リンパ性白血病(ALL)と骨髄腫などのリンパ増殖性疾患、頭頸部がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、黒色腫、肺がん、脳腫瘍、膵臓がん、尿路上皮がん、肝臓がん、胃がんと腎臓がんなどのがん、免疫機能障害、免疫不全、免疫調節に関連する炎症性疾患または症状、自己免疫疾患、組織移植拒絶、移植片対宿主病、創傷治癒、腎症、多発性硬化症、甲状腺炎、1型糖尿病、サルコイドーシス、乾癬、アレルギー性鼻炎、クローン病および潰瘍性大腸炎(UC)を含む炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデス(SLE)、関節炎、骨関節炎、関節リウマチ、骨粗鬆症、喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)およびドライアイ症候群(或いは乾燥性角膜結膜炎(KCS))を含むが、これらに限定されない。
【0080】
一態様では、本発明は、哺乳動物(ヒトを含む)の増殖性疾患、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性疾患、または移植拒絶を予防および/または治療するための、本発明に開示される化合物または本発明に開示される化合物を含む薬物組成物を提供する。
【0081】
別の態様では、本発明は、本発明に開示された疾患に罹患しているか、または罹患するリスクがある哺乳動物を治療する方法を提供し、前記方法は、本発明に開示される疾患を治療するのに有効な量または疾患を予防するのに有効な量の1つまたは複数の本発明に開示される薬物組成物または化合物を投与することを含む。
【0082】
特定の実施形態において、増殖性疾患は、結腸がん、悪性グリオーマ、子宮内膜がん、肝臓がん、肺がん、黒色腫、腎臓がん、甲状腺がん、リンパ腫、リンパ増殖性障害、小細胞肺がん、扁平上皮肺がん、グリオーマ、乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮頸がんなどのがん、急性骨髄性白血病(AML)、脊髄発育異常症候群(MDS)、骨髄増殖症(MPD)、慢性骨髄性白血病(CML)、T細胞急性リンパ球性白血病(T-ALL)、B細胞急性リンパ球性白血病(B-ALL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、B細胞リンパ腫などの悪性血液病、真性赤血球増加症、原発性血小板血症、骨髄線維症、多発性骨髄腫からなる群から選択される。
【0083】
別の態様では、本発明は、自己免疫疾患に罹患しているまたは罹患しやすい哺乳動物を治療および/または予防する方法を提供し、前記方法は、有効な治療量または有効な予防量の1つまたは複数の本発明に開示される薬物組成物または化合物を投与することを含む。
【0084】
特定の実施形態において、自己免疫疾患は、COPD、喘息、全身性エリテマトーデス、皮膚型エリテマトーデス、狼瘡性腎炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、乾癬、1型糖尿病および炎症性腸疾患からなる群から選択される。
【0085】
別の態様では、本発明は、アレルギー性疾患に罹患しているか、または罹患しやすい哺乳動物を治療および/または予防する方法を提供し、前記方法は、有効な治療量または有効な予防量の1つまたは複数の本発明に開示される薬物組成物または化合物を投与することを含む。特定の実施形態では、アレルギー性疾患は、気道アレルギー性疾患、副鼻腔炎、湿疹および麻疹、食物アレルギーおよび昆虫毒アレルギーからなる群から選択される。
【0086】
特定の実施形態では、アレルギー性疾患は、気道アレルギー性疾患、副鼻腔炎、湿疹および麻疹、食物アレルギーおよび昆虫毒アレルギーからなる群から選択される。
【0087】
別の態様では、本発明は、炎症性疾患に罹患しているか、または罹患しやすい哺乳動物を治療および/または予防する方法を提供し、前記方法は、有効な治療量または有効な予防量の1つまたは複数の本発明に開示される薬物組成物または化合物を投与することを含む。
【0088】
別の態様では、本発明は、ウイルス感染性疾患に罹患しているか、または罹患しやすい哺乳動物を治療および/または予防する方法を提供し、前記方法は、有効な治療量または有効な予防量の1つまたは複数の本発明に開示される薬物組成物または化合物を投与することを含む。
【0089】
特定の実施形態において、ウイルス感染性疾患は、インフルエンザ、コロナウイルス感染、新型コロナウイルス感染、デング熱ウイルス感染、ジカウイルス感染、エボラウイルス感染、呼吸器合胞体ウイルス感染、またはHBVからなる群から選択される。
【0090】
別の態様では、本発明は、特に、本発明の前記疾患および/または症状を治療および/または予防するための薬物として使用されるような本発明に開示された化合物を提供する。本発明は、本発明に開示された化合物を使用して、本発明の前記疾患および/または症状を治療および/または予防するための薬物をさらに提供する。
【0091】
共同治療
本発明の化合物は、個別の活性薬剤として投与することができ、または同じまたは同様の治療活性を有し、そのような併用投与に対して安全かつ有効であると決定された他の化合物を含む他の治療剤と組み合わせて投与することができる。
【0092】
一態様では、本発明は、本発明に開示された化合物と1種以上の治療活性剤とを含む安全で有効な量の併用薬を投与することを含む、疾患または症状を治療、予防または改善する方法を提供する。いくつかの実施形態では、併用薬は、1つまたは2つの他の治療剤を含む。
【0093】
他の治療薬の例は、化学療法剤および抗増殖剤を含む抗がん剤、抗炎症剤、および免疫調節剤または免疫抑制剤を含むが、これらに限定されない。
【0094】
一方、本発明は、治療において同時に、別々に、または連続的に投与される組み合わせとして製造可能な、本発明の化合物および少なくとも1つの他の治療剤を含む製品を提供する。いくつかの実施形態では、治療は、AXLキナーゼまたはNTRKキナーゼなどの1つまたは複数のプロテインキナーゼの活性によって媒介される疾患または症状に対する治療である。共同調製によって提供される製品は、同一の薬物組成物中に存在し、本発明に開示された化合物および他の治療剤を含む組成物、または異なる形態で存在する本発明に開示された化合物および他の治療剤、例えばキットを含む。
【0095】
一方、本発明は、本発明に開示された化合物および他の1つまたは複数の治療剤を含む薬物組成物を提供する。いくつかの実施形態では、薬物組成物は、上述したような薬学的に許容される賦形剤を含むことができる。
【0096】
一方、本発明は、2種または2種以上の個別の薬物組成物を含むキットを提供し、少なくとも1種の薬物組成物が本発明の開示化合物を含む、キットを提供する。いくつかの実施形態では、キットは、容器、別個のボトル、または別個の箔カートリッジのような組成物を個別に保持する手段を含む。このようなキットの例は、錠剤、カプセル剤などを包装するために一般的に使用されるブリスターパッケージである。
【0097】
本発明に開示された化合物は、単一の活性成分として投与されてもよく、または例えばアジュバントとして、他の治療剤と同時投与されてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、前記他の治療薬は、化学療法剤および/または抗増殖剤を含む。既知の化学療法薬は、本発明の化合物と併用可能な他の療法や抗がん剤、手術、放射線療法(いくつかの例として、γ放射線、中性子ビーム放射線療法、電子ビーム放射線療法、プロトン療法、近距離放射線療法および系放射性同位体療法)、内分泌療法、タキサン類(タクソール(taxol)、ドセタキセル(taxotere)など)、白金誘導体(シスプラチン(Cisplatin)、カルボプラチン(Carboplatin))、生物反応調節剤(インターフェロン、インターロイキン)、腫瘍壊死因子(TNF、TRAIL受容体標的物)、過熱と凍結療法、任意の副作用を軽減する薬剤(例えば制吐薬)、他の認められた化学療法薬を含むが、これらに限定されない。前記の他の認められた化学療法薬は、アルキル化薬(ナイトロジェンマスタード(Mechlorethamine)、クロラムブシル(Chlorambucil)、シクロホスファミド(Cyclophosphamide)、メルファラン(Melphalan)、イホマイド(Ifosfamide))、代謝拮抗薬(メトトレキサート(Methotrexate)、ペメトレキセド(Pemetrexed)など)、プリン拮抗薬とピリミジン拮抗薬(6-メルカプトプリン(6-mercaptopurine)、5-フルオロウラシル(5-fluorouracil)、アグリコシド(Cytarabile)、ゲムシタビン(Gemcitabine))、紡錘体阻害剤(ビンブラスチン(Vinblastine)、ビンクリスチン(Vincristine)、ビノレルビン(Vinorelbine))、ポドフィロトキシン(エトポシド(Etoposide)、イリノテカン(Irinotecan)、トポテカン(Topotecan))、抗生物質(ドキソルビシン(Doxorubicin)、ブレオマイシン(Bleomycin)、マイトマイシン(Mitomycin))、ニトロソウレア(カルムスチン(Carmustine)、ロモスタチン(Lomustine))、細胞分裂周期阻害剤(KSPまたは有糸分裂キネシン阻害剤、CENP-EとCDK阻害剤)、酵素(アスパラギナーゼ(asparaginase))、ホルモン(タモキシフェン(Tamoxifen)、リュープロレリン(Leuprolide)、フルタミド(Flutamide)、メゲストロール(Megestrol)、デキサメタゾン(Dexamethasone)など)、抗血管新生試薬(アバスティン(Avastin)など)、モノクロナル抗体(ベリムマブ(Belimumab)、ブレンツキシマブ(brentuximab)、セツキシマブ(Cetuximab)、ギツズマブ(Gemtuzumab)、イピリムマブ(Ipilimumab)、オファツムマブ(ofatumumab)、パニツマブ(Panitumab)、ラニビズマブ(Ranibizumab)、リツキシマブ(Rituximab)、トシモモノマブ(Tosituomomab)、トラツズマブ(Trastuzumab))、キナーゼ阻害剤(イマチニブ(Imatinib)、スニチニブ(Sunitinib)、ソラフィニブ(Sorafenib)、エルロチニブ(Erlotinib)、ゲフィチニブ(Gefitinib)、ダザチニブ(Dasatinib)、ニロチニブ(Nilotinib)、ラパチニブ(Lapatinib)、クリゾチニブ(Crizotinib)、ルキソリチニブ(Ruxolitinib)、ベムラフェニブ(Vemurafenib)、バンデタニブ(Vandetanib)、パゾパニブ(pazopanib))などを含むが、これらに限定されない。薬物ががんを抑制或いは活性化する経路は、例えばmTOR、HIF(酸欠誘導因子)経路およびその他がある。
【0099】
本発明に開示される化合物はまた、他の治療プロセスと組み合わせて、治療効果を向上させることができる。例えば、ホルモン治療または特殊な放射線治療が投与される。本発明に開示される化合物は、特に放射線増感剤として使用され、特に放射線治療に対する感受性の弱い腫瘍治療のために使用される。
【0100】
「併用」は、単一の用量単位形態における固定結合または併用投与のための部分のためのキットを表し、本発明に開示される化合物および併用パートナーは、同じ時間に独立して投与することができ、または一定の時間間隔で別々に投与することができ、特に併用パートナーに協働、例えば相乗作用を示すことができる。本発明で使用される用語「共通投与」または「併用投与」などは、選択された併用パートナーを、それを必要とする個々の個体(例えば患者)に投与することを意図しており、物質が同じ投与経路でまたは同時に投与される必要がない治療レジメンを含むことが意図されている。
【0101】
治療法
いくつかの実施形態では、本発明に開示される治療方法は、安全で有効な量の本発明の化合物または本発明の化合物を含む薬物組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。本発明に開示された様々な実施形態は、安全で有効な量の本発明に開示される化合物または本発明に開示される化合物を含む薬物組成物を、それを必要とする患者に投与することによって、本発明の前記疾患または症状を治療する方法を含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、本発明に開示される化合物または本発明に開示される化合物を含む薬物組成物は、一度に投与することができ、または投与レジメンに従って、指定された期間にわたって異なる時間間隔で複数回投与することができる。例えば、1日1回、2回、3回、4回投与する。その1つの実施形態では、1日1回投与される。また別の実施形態では、1日2回投与されている。所望の治療効果が達成されるまで投与したり、所望の治療効果を無期限に維持したりすることができる。本発明に開示される化合物または本発明に開示される化合物を含む薬物組成物の適切な投与レジメンは、希釈、分布および半減期などの前記化合物の薬物動態学的特性に依存し、これらは技術者によって測定されてもよい。また、本発明に開示される化合物または本発明に開示される化合物を含む薬物組成物の適切な投与レジメンは、当該レジメンを実行する継続時間も含め、被治療疾患、被治療疾患の重症度、被治療患者の年齢および身体状態、被治療患者の医療歴、同時療法の性質、所望の治療効果などの技術者の知識および経験の範囲内の要因に依存する。当業者であれば、投与レジメンに対する個体患者の反応、または時間の経過とともに個体患者が変化する必要がある場合には、適切な投与レジメンの調整が要求され得ることを理解する必要がある。
【0103】
本発明に開示される化合物は、1つまたは複数の他の治療薬と同時に、またはその前または後に投与することができる。本発明の化合物は、他の治療剤と同じまたは異なる投与経路で別々に投与されてもよく、または同一の薬物組成物の形態で投与されてもよい。
【0104】
一般合成案
本発明を説明するために、実施形態を以下に示す。しかしながら、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明を実施する方法を提供するだけであることを理解されたい。
【0105】
一般に、本発明の化合物は、さらなる説明がない限り、本発明に記載された方法によって製造することができ、置換基の定義は、一般式(I)、(II)または(IIa)に示される。以下の反応スキームおよび実施形態は、本発明の内容をさらに例示するために使用される。
【0106】
以下に説明する実施例は、他の説明がない限り、すべての温度が摂氏度に設定されている。試薬は商品仕入先、例えばAldrich Chemical Company、Alfa Chemical Company、上海韶遠試薬有限公司、SAIN化学技術(上海)有限公司、上海バイド製薬技術有限公司、上海浩宏生物医学技術有限公司から購入される。他に説明がない限り、本発明に使用される試薬は更に精製する必要がなく使用できる。常用溶媒は北京海之源偉業科技有限公司などの商品仕入先から購入される。
【0107】
無水THF、ジオキサン、DCM、トルエン、DMFはいずれも商品仕入先、例えば安耐吉公司(Energy Chemical Company)やAldrich化学公司から購入された。EtOAc、PE、CHCN、NMPおよびDMSOは使用前に無水NaSOで処理された。
【0108】
以下の反応は、一般に、窒素またはアルゴンガスの正圧下または無水溶媒上に乾燥管をセットし(他の態様で示さない限り)、反応フラスコに適切なゴム栓をつけ、シリンジで基質を注入する。ガラス容器はすべて乾燥されたものである。
【0109】
カラムはシリカゲルカラムを用いる。シリカゲル(300-400目)は青島海洋化学工場から購入される。
【0110】
H NMRスペクトルおよび13C/2DデータはBruker Avance III 400MHzで収集された。H NMRスペクトルはCDC1、DMSO-d、CDODまたはアセトン-dを溶媒(ppm単位)とし、TMS(0ppm)またはクロロホルム(7.26ppm)を参照基準とする。多重ピークが発生した場合には、s(singlet、単一ピーク)、d(doublet、二重ピーク)、t(triplet、三重ピーク)、m(multiplet、多重ピーク)、br(broadened、ブロードなピーク)、brs(broadened singlet、ブロードな単一ピーク)、dd(doublet of doublets、2つの二重ピーク)、dt(doublet of triplets、2つの三重ピーク)を有する。結合定数はヘルツ(Hz)で表される。
【0111】
LC/MSはAgilent 6120/6125質量分析計に結合されたAgilent 1260(バイナリポンプ/ DAD検出器)で行われる。
【0112】
方法1:
カラム:HALO C182.7μm、4.6mm × 30mm、移動相:MeCN(0.05%HCOOH)-Water(0.05%HCOOH)、勾配:5%から95%までのMeCN、0.8min溶出し、0.8min維持する。総運転時間は2.0min、流速:1.8mL/min、カラム温度:45℃。
【0113】
方法2:
カラム:HALO C182.7μm、4.6mm × 50mm、移動相:MeCN(0.025%トリフルオロ酢酸)-水(0.025%トリフルオロ酢酸)、勾配:5%から95%までのMeCN、1.0min溶出し、1.0min維持する。総運転時間は2.5min、流速:1.8mL/min、カラム温度:45℃。
【0114】
RP-HPLCによる純度試験:
RP-HPLCで化合物純度試験をする(Shimadzu 2010/2030)
【0115】
方法1:
カラム:Gemini 4.6×150mm 5um、移動相:HO(0.05%トリフルオロ酢酸)-MeCN(0.05%トリフルオロ酢酸)。勾配:10%から100%までのMeCN、8分間溶出し、2分間維持する。流速:1.2mL/min、カラム温度:35℃/40℃。
【0116】
方法2:
カラム:XBRIDGE 2.1×50mm、3.5um、移動相:HO(0.05%トリフルオロ酢酸)-MeCN(0.05%トリフルオロ酢酸)。勾配:10%から100%までのMeCN、7分間溶出し、1分間維持する。流速:0.8mL/min、カラム温度:35℃/40℃。
【0117】
SFCによる化合物精製:
UV検出器を備えたThar P80でSFC精製を行った。
【0118】
方法:カラムCHIRALPAK AD-H 250mm、20mm、5μm、改質剤:30%EtOH(0.2%NHOH)。
【0119】
RP-HPLCによる化合物精製:
RP-HPLC精製はGilson精製システム(322または306ポンプおよびGX-281留分収集器)、Shimadzu LC20ApおよびWaters MSトリガー精製システムで行われる。
【0120】
方法1:
カラムGemini C1821x150mm、5μm Xbrige C1819x150mm、5μm、Spolar C1820x150mmおよびUltimate AQ-C1830x250mm、10μm
【0121】
移動相:
1、MeCNの水溶液(0.1%HCOOH)、流速:20ml/min、50ml/min、カラム30x250mm、10μm、波長:210-400nm。試料をDMSO(+任意のギ酸および水)に注入し、10%から95%までのMeCNの線形勾配から10分間溶出した。
【0122】
2、MeCNの水溶液(0.1%トリフルオロ酢酸)、流速:20ml/min、50ml/min、カラム30x250mm、10μm、波長:210-400nm。試料をDMSO(+任意のギ酸および水)に注入し、10%から95%までのMeCNの線形勾配から10分間溶出した。
【0123】
3、MeCNの水溶液(0.1%NH-HO/10mM NHAC)、流速:20ml/min、50ml/min、カラム30x250mm、10μm、波長:210-400nm。試料をDMSO(+任意のギ酸および水)に注入し、10%から95%までのMeCNの線形勾配から10分間溶出した。
【0124】
本発明に開示される化合物を調製する典型的な合成工程は、以下の合成スキーム1~2に示す。さらに説明しない限り、各R、R、R、R、R、R、R、R、U、Uおよびnは本発明で説明したような定義を有し、PG和PGは保護基である。
【0125】
合成案1:
【化10】
一般式(6)に示すような構造を有する本開発明化合物は、合成案1に記載の一般合成方法により製造することができ、具体的な手順は実施例を参照することができる。合成案1では、塩基性条件下でホウ素エステル誘導体(1)を適切な塩基(例えば炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)、および適切なPd触媒(例えばPd(OAc)、Pd(Dppf)ClまたPd(dba)など)の作用下でピロールトリアジン系化合物(2)とカップリング反応させて化合物(3)を得た。保護原子PGを除去してから芳香族アミン誘導体(4)を得た。カルボン酸誘導体(5)は、縮合剤(例えばEDCIまたHATU)の存在下で化合物(4)と縮合して目的キナーゼ阻害剤(6)を得る。
【0126】
カルボン酸誘導体(5)は文献(例えは「Practical synthesis of bicyclic pyrazol-5-one derivatives. 」 Xuejin Feng,Michael A. Xi,Yanjun Wu,Xiaogang Wang,Ning Xi Tetrahedron Lett. 2017,58,46-49、Facile synthesis of bicyclic1-arylpyrazol-5-ones.」 Wu,Y.;Wang,K.;Li,Z.;Bai,X.;Xi,N. Tetrahedron Lett. 2014,55,142-147参照)で記載された合成方法で得られる。
【0127】
合成案2:
【化11】
一般式(6)に示す構造を有する本発明の化合物は、合成案2に記載の一般的な合成方法で製造することもでき、具体的なステップは、実施形態を参照することができる。合成案2において、アリールまたはヘテロアリール化合物(7)を、縮合剤(例えばEDCIまたはHATUなどの存在下で化合物(5)と縮合して化合物(8)を得る。塩基性条件下で、ホウ素エステル誘導体(10)は、適切な塩基(例えば、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)、および適切なPd触媒(例えば、Pd(OAc)、Pd(dppf)ClまたはPd(dba)など)の作用下で、置換したテロアリール化合物(8)と結合反応して化合物(9)を得る。塩基性条件下で、ホウ素エステル誘導体(9)は、適切な塩基(例えば、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)、および適切なPd触媒(例えば、Pd(OAc)、Pd(dppf)ClまたはPd(dba)など)の作用下で、ピロロトリアジン系化合物(2)とカップリング反応して標的キナーゼ阻害剤(6)を得る。
【実施例
【0128】
実施例1
4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【化12】
ステップ1)4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸TERT-ブチル
【0129】
7-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,1.41mmol)のジオキサン/HO(10mL/2mL)混合物に、TERT-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸TERT-ブチル(524.9mg,1.69mmol)、炭酸ナトリウム(299mg,2.82mmol)およびPd(PPh(81.5mg,0.07mmol)を加える。得られた混合物を窒素ガス雰囲気下で維持し、80℃で6h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物は減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(150mL)に溶解し、塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(DCM/MeOH=20/1)、得られた4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸TERT-ブチル(400mg,90%)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 315.9[M+H]
【0130】
ステップ2)4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0131】
4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸TERT-ブチル(400mg,1.26mmol)およびPd /C(40mg)のMeOH/THF(15mL/5mL)混合物を室温でHバルーンで16h撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH=10/1)、得られた4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(390mg,82.35%)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 318.0[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 7.82(s,1H),7.55-7.52(m,2H),6.82(d,J=4.4Hz,1H),6.45(d,J=4.4Hz,1H),4.08(dd,J=23.6,8.0Hz,4H),3.28-3.21(m,1H),1.98-1.90(m,2H),1.51(td,J=12.5,4.0Hz,2H),1.44-1.38(m,9H)。
【0132】
ステップ3)4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0133】
-20℃で4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(390mg,1.22mmol)のDCM(20mL)溶液にNBS(173.7mg,0.98mmol)を加える。混合物を-20℃で3時間撹拌した。そして、得られた混合物を水(10ml)で希釈し、DCM(20ml×2)で抽出した。合併した有機層は塩水(10mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH=20/1)、得られた4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(227mg,46.61%)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 395.7[M+H]
【0134】
ステップ4)4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0135】
4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(227mg,0.57mmol)のジオキサン/HO(10mL/2mL)の溶液に4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(150mg,0.68mmol)、炭酸ナトリウム(121mg,1.14mmol)およびPd(PPh(32.9mg,0.03mmol)を加える。得られた混合物を窒素ガス雰囲気下、80℃で6h撹拌する。冷却後、混合物は減圧濃縮、EA(50mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し(PE/EA=1/1)、得られた4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(150mg,54.63%)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 408.9[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 7.84(s,1H),7.09(d,J=7.0Hz,2H),6.65(d,J=7.2Hz,2H),6.43(s,1H),5.25(s,2H),4.04(s,2H),3.29-3.17(m,1H),2.88(s,2H),1.97(d,J=11.2Hz,2H),1.54(d,J=10.8Hz,2H),1.41(s,9H)。
【0136】
ステップ5)4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0137】
室温で、4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(150mg,0.37mmol)、2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(96.3mg,0.37mmol)、HOAT(76.0mg,0.56mmol)およびDIEA(143.2mg,1.11mmol)のDCM(20mL)混合物にEDCI(106.4mg,0.56mmol)を加える。混合物は40℃で16h撹拌する。冷却後、混合物をHO(10mL)で希釈し、DCM(30mL×2)で抽出した。合併した有機層を塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣にMeOH(5mL)を加え、室温で1h撹拌する。混合物を濾過し、濾ケーキを収集し、得られた4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(120mg,47.27%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 651.2[M+H]HNMR:(400MHz,DMSO)δ 10.43(s,1H),7.89(s,1H),7.70(d,J=8.6Hz,2H),7.63-7.58(m,2H),7.56-7.49(m,3H),7.40(d,J=8.6Hz,2H),6.57(s,1H),5.13(s,2H),4.14-4.07(m,2H),3.69(t,J=4.9Hz,2H),3.31-3.26(m,1H),2.99-2.78(m,3H),1.99(d,J=12.7Hz,2H),1.63-1.48(m,3H),1.41(s,9H)。
【0138】
実施例2 N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピロロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化13】
4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(80mg,0.12mmol)のジオキサン(10mL)混合物にHClのジオキサン溶液(4M,10mL)を加える。混合物は室温で16h撹拌し、減圧濃縮した。得られた残渣は分取HPLCで精製し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=10-30)、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピロロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(65mg,98.17%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 550.8[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.44(s,1H),8.35(s,1H),7.90(s,1H),7.71(d,J=8.6Hz,2H),7.64-7.57(m,2H),7.53(dd,J=6.8,4.5Hz,3H),7.41(d,J=8.5Hz,2H),6.54(s,1H),5.13(s,2H),4.10(t,J=5.0Hz,2H),3.70(t,J=4.9Hz,2H),3.24(d,J=12.0Hz,3H),2.90(t,J=11.4Hz,2H),2.09(d,J=12.9Hz,2H),1.75(dd,J=21.7,12.3Hz,2H)。
【0139】
実施例3 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化14】
N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピロロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(40mg,0.07mmol)のDCM(10mL)溶液にDIEA(27.1mg,0.21mmol)およびイソ酪酸クロリド(15mg,0.14mmol)を加える。混合物は0℃で3h撹拌する。そして、得られた混合物はHO(10mL)で希釈し、DCM(30mL×2)で抽出した。有機層は塩水(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLCで精製し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%TFA)=25-50)、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピロロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(8.7mg,19.86%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 620.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.43(s,1H),7.90(s,1H),7.70(d,J=8.6Hz,2H),7.64-7.57(m,2H),7.53(dd,J=6.9,3.7Hz,3H),7.41(d,J=8.5Hz,2H),6.57(s,1H),5.12(s,2H),4.54(d,J=12.3Hz,1H),4.13-4.07(m,2H),3.69(t,J=4.8Hz,2H),3.24-3.16(m,1H),2.91(dt,J=13.4,6.7Hz,1H),2.71-2.65(m,1H),2.11-1.95(m,3H),1.68-1.43(m,3H),1.01(t,J=6.8Hz,6H)。
【0140】
実施例4 4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾロ-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【化15】
室温で、4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(235mg,0.57mmol,実施例1にかかる製造によって得る)のDCM(20mL)混合物に2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボン酸(139.2mg,0.57mmol)、EDCI(218.5mg,1.14mmol)、HOAT(156.2mg,1.14mmol)およびDIEA(220.6mg,1.71mmol)を加える。反応混合物は40℃で16h撹拌する。冷却後、混合物はHO(10mL)で希釈し、DCM(30mL×2)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣にMeOH(5mL)を加え、室温で1h撹拌する。混合物を濾過し、濾ケーキを収集し、得られた4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(330mg,77.40%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 634.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.28(s,1H),7.89(s,1H),7.73(d,J=8.6Hz,2H),7.59-7.52(m,4H),7.42(t,J=7.9Hz,3H),6.57(s,1H),4.12-4.02(m,3H),3.80(t,J=6.9Hz,2H),3.29(d,J=12.2Hz,1H),3.17(dd,J=10.0,4.8Hz,2H),2.89(s,2H),2.45-2.42(m,1H),1.99(d,J=11.0Hz,2H),1.63-1.49(m,3H),1.41(s,9H)。
【0141】
実施例5 N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボキサミド
【化16】
4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(160mg,0.25mmol)のジオキサン(10mL)混合物に4N HCl のジオキサン溶液(10mL)を加える。混合物は室温で16h撹拌する。混合物を濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=10-40)、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボキサミド(130mg,96.76%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 534.8[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.29(s,1H),8.36(s,1H),7.91(s,1H),7.73(d,J=8.6Hz,2H),7.59-7.49(m,4H),7.45-7.39(m,3H),6.54(s,1H),3.81(t,J=6.9Hz,2H),3.41-3.33(m,1H),3.26(d,J=12.2Hz,2H),3.17(t,J=7.3Hz,2H),2.93(t,J=11.4Hz,2H),2.46-2.41(m,2H),2.11(d,J=12.3Hz,2H),1.84-1.72(m,2H)。
【0142】
実施例6 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボキサミド
【化17】
N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボキサミド(65mg,0.12mmol)のDCM(10mL)溶液にDIEA(46.5mg,0.36mmol)とイソ酪酸クロリド(15.3mg,0.14mmol)を加える。混合物は0℃で3h撹拌する。そして、得られた混合物をHO(10mL)で希釈し、DCM(30mL×2)で抽出した。有機層は塩水(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLCで精製し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%TFA)=35-65)、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,5,6-テトラヒドロ-1H-ピロロ[1,2-b]ピラゾール-3-カルボキサミド(12.4mg,17.08%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 604.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.28(s,1H),7.90(s,1H),7.73(d,J=8.6Hz,2H),7.54(dt,J=8.6,7.7Hz,4H),7.42(t,J=7.6Hz,3H),6.57(s,1H),4.54(d,J=10.9Hz,1H),4.07(d,J=12.9Hz,1H),3.80(t,J=6.9Hz,2H),3.17(t,J=7.5Hz,3H),2.91(dt,J=13.6,6.8Hz,1H),2.68(d,J=7.1Hz,2H),2.46-2.39(m,2H),2.11-1.99(m,2H),1.70-1.41(m,3H),1.01(t,J=6.8Hz,6H)。
【0143】
実施例7 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化18】
ステップ1)7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-エン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0144】
7-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,1.41mmol)、2-[1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-エン-8-イル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(450mg,1.69mmol)と炭酸ナトリウム(299mg,2.82mmol)のジオキサン(16mL)およびHO(4mL)の混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(81mg,0.07mmol)。混合物は、窒素ガス雰囲気下、80℃で16h加熱する。反応混合物は水(40mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(30mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はEtO(20mL)で処理、濾過し、濾ケーキを真空乾燥し、得られた7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-エン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,74%収率)は褐色固体である。MS(ESI):273.2[M+H]H NMR(300MHz,DMSO)δ 7.86(s,1H),7.67(s,2H),6.89-6.86(m,2H),6.65-6.63(m,1H),3.92(s,4H),2.66-2.62(m,2H),2.42(s,2H),1.81(t,J=6.6Hz,2H)。
【0145】
ステップ2)7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0146】
7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-エン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,1.1mmol)と10%Pd/C(30mg)のMeOH(20mL)混合物をHバルーンで20℃で16時間水素化する。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮し、得られた7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,94.3%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):275.1[M+H]H NMR(300MHz,DMSO)δ 7.81(s,1H),7.58(s,2H),6.80(d,J=4.2Hz,1H),6.41(d,J=4.2Hz,1H),3.88(s,4H),3.14-3.05(m,1H),2.02-1.96(m,2H),1.78-1.59(m,6H)。
【0147】
ステップ3)5-ブロモ-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0148】
-20℃で7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(250mg,0.91mmol)のTHF(30mL)溶液にジブロモヒダントイン(130mg,0.45mmol)を加える。得られた混合物は-10℃で1h撹拌する。LCMSは生成物の形成を示し、反応混合物はNaSO水溶液(10mL)でクエンチした。混合物はEtOAc(20mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はEtO(10mL)で処理、濾過し、濾ケーキはEtO(5mL)で洗浄して真空乾燥した。得られた5-ブロモ-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,84%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):353.0[M+H]H NMR(300MHz,DMSO)δ 7.85(s,1H),6.61(s,1H),3.88(s,4H),3.10(s,1H),1.99-1.94(m,2H),1.77-1.73(m,2H),1.67-1.60(m,4H)。
【0149】
ステップ4)5-(4-アミノフェニル)-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0150】
5-ブロモ-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(280mg,0.79mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(191mg,0.87mmol)と炭酸ナトリウム(168mg,1.58mmol)のジオキサン(32mL)とHO(8mL)の混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(45.8mg,0.04mmol)を加える。得られた混合物は、窒素ガス雰囲気下、80℃で16時間加熱する。室温まで冷却した後、混合物は水(40mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(40mL×2)で洗浄し、NaSO乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製した(DCM/MeOH=20/1)。得られた5-(4-アミノフェニル)-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,93%収率)は褐色固体である。MS(ESI):366.2[M+H]H NMR(300MHz,DMSO)δ 7.83(s,1H),7.58(s,1H),7.09(d,J=8.4Hz,2H),6.64(d,J=8.4Hz,2H),6.37(s,1H),5.25(s,2H),3.88(s,4H),3.12(s,1H),2.03-1.99(m,2H),1.75-1.64(m,6H)。
【0151】
ステップ5)4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オール
【0152】
5-(4-アミノフェニル)-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(280mg,0.77mmol)のTHF(5mL)溶液に1N HCl(5mL)を加える。得られた混合物は20℃で3h撹拌する。0℃に冷却した後、ナトリウムボロハイドライド(58mg,1.54mmol)を加える。混合物は20℃で1時間撹拌する。混合物を真空濃縮し、残渣は水(10mL)で希釈した。混合物はNaHCO水溶液(10mL)で中和し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(30mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はシリカゲルクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH=15/1)、得られた4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オール(90mg,32.5%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):324.3[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ 7.82(s,1H),7.08(d,J=8.4Hz,2H),6.64(d,J=8.4Hz,2H),6.36(s,1H),5.25(s,2H),4.61(d,J=4.4Hz,1H),3.49-3.42(m,1H),3.03-2.97(m,1H),2.03-1.91(m,4H),1.52-1.42(m,2H),1.36-1.26(m,2H)。
【0153】
ステップ6)N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0154】
2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピロロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(39mg,0.15mmol)、4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オール(50mg,0.15mmol)、HOAt(24.7mg,0.18mmol)とDIEA(58.1mg,0.45mmol)のDCM(20mL)溶液にN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド・塩酸塩(43mg,0.22mmol)を加える。得られた混合物は40℃で16h加熱反応する。室温まで冷却した後、混合物をDCM(30mL)で希釈し、塩水(20mL×2)で洗浄した。分離した有機層はNaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はMeOH(3mL)で再結晶して、得られたN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピロロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(34.5mg,39.07%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):566.3[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.43(s,1H),7.88(s,1H),7.69(d,J=8Hz,2H),7.63-7.58(m,2H),7.56-7.51(m,3H),7.40(d,J=8Hz,2H),6.50(s,1H),5.12(s,2H),4.62(d,J=4.4Hz,1H),4.10(t,J=4.4Hz,2H),3.69(t,J=4.4Hz,2H),3.50-3.43(m,1H),3.06-3.00(m,1H),2.03(d,J=12Hz,2H),1.93(d,J=10Hz,2H),1.54-1.44(m,2H),1.36-1.27(m ,2H)。
【0155】
実施例8 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化19】
ステップ1)4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキシ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0156】
室温で4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(194mg,0.45mmol)、2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(129.9mg,0.50mmol)、HOAT(93.3mg,0.68mmol)およびDIEA(175.6mg,1.36mmol)のDCM(30mL)混合物にEDCI(130.5mg,1.36mmol)を加える。混合物は45℃で16時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物はHO(20mL)で希釈し、DCM(30mL x 3)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣はカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM=5/95)で精製した。得られた4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(288mg,80.54%収率)は黄色い固体である。LCMS:t=1.203min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 669.0[M+H]
【0157】
ステップ2)N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0158】
4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(288mg,0.43mmol)のジオキサン(10mL)混合物にHClのジオキサン(4M,10mL)溶液を加える。混合物は室温で6時間撹拌する。混合物を減圧濃縮し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(240mg,83.44%収率)は白い固体である。LCMS:t=0.952min、カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 568.7[M+H]
【0159】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0160】
N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(212mg,0.37mmol)およびDIEA(342mg,2.65mmol)のDCM(20mL)溶液にイソ酪酸クロリド(31.8mg,0.30mmol)を加える。混合物は0℃で3時間撹拌し、混合物はHO(20mL)で希釈し、DCM(30mL x 2)で抽出した。合併した有機層は塩水で(30mL x 2)洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%TFA)=30%-50%)で精製した。得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(42.2mg,17.25%)は白い固体である。LCMS:t=1.107min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 639.0[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.55(s,1H),7.91(s,1H),7.85-7.80(m,1H),7.64-7.58(m,2H),7.56-7.50(m,3H),7.37-7.29(m,2H),6.54(s,1H),5.12(s,2H),4.54(d,J=11.7Hz,1H),4.09(dd,J=16.5,11.3Hz,3H),3.70(t,J=5.0Hz,2H),3.44-3.37(m,1H),3.20(t,J=12.3Hz,1H),2.95-2.85(m,1H),2.68(t,J=11.5Hz,1H),2.14-1.98(m,2H),1.64-1.43(m,2H),1.01(t,J=6.6Hz,6H)。
【0161】
実施例9 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化20】
ステップ1)4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0162】
室温で4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(132mg,0.31mmol)、2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(80.7mg,0.31mmol)、HOAt(63.5mg,0.46mmol)およびDIEA(119.5mg,0.93mmol)のDCM(30mL)混合物にEDCI(88.8mg,0.46mmol)を加える。混合物は45℃で16時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物はHO(20mL)で希釈し、DCM(30mL x 3)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣はカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM=5/95)で精製した。得られた4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(203mg,78.4%収率)は黄色い固体である。LCMS:t=1.189min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 670.1[M+H]
【0163】
ステップ2)N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0164】
4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキシ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(218mg,0.325mmol)のジオキサン(10mL)混合物にHClのジオキサン(4M,10mL)溶液を加える。混合物は室温で6時間撹拌する。混合物を減圧濃縮し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(180mg,82.65%収率)は白い固体である。LCMS:t=0.936min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 570.0[M+H]
【0165】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0166】
N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(210mg,0.37mmol)およびTEA(149mg,1.47mmol)のDCM(20mL)溶液にイソ酪酸クロリド(31.4mg,0.29mmol)を加える。混合物は0℃で3時間撹拌し、混合物はHO(20mL)で希釈し、DCM(30mL x 2)で抽出した。合併した有機層は塩水で洗浄し(20mL x 2)、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%TFA)=30%-50%)で精製した。得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(46.5mg,19.34%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.145min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 640.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.37(s,1H),8.60(dd,J=4.9,1.1Hz,1H),8.14-8.06(m,1H),7.91(s,1H),7.86-7.80(m,2H),7.52-7.45(m,1H),7.39-7.30(m,2H),6.54(s,1H),5.17(s,2H),4.54(d,J=13.5Hz,1H),4.08(t,J=11.5Hz,5H),3.41(d,J=11.8Hz,1H),3.20(t,J=12.2Hz,1H),2.96-2.85(m,1H),2.68(t,J=11.7Hz,1H),2.12-1.98(m,2H),1.65-1.40(m,2H),1.01(t,J=6.6Hz,6H)。
【0167】
実施例10 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(シクロプロパンカルボニル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化21】
ステップ1)(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン
【0168】
5-ブロモ-7-(1-シクロプロパンカルボニルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,0.82mmol)、3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(293mg,1.23mmol)および炭酸ナトリウム(175mg,1.64mmol)のジオキサン(40mL)およびHO(10mL)溶液にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(95mg,0.08mmol)を加え、混合物は90℃で16h加熱する。室温まで冷却した後、混合物は減圧濃縮した。残渣は水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(40mL x 2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH=30/1)で精製し、得られた(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン(300mg,83%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):314.2[M+H]
【0169】
ステップ2)N-(4-(4-アミノ-7-(1-(シクロプロパンカルボニル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0170】
5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-7-(1-シクロプロパンカルボニルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(50mg,0.13mmol)、2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-4H,5H,6H,7H-ピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(32.9mg,0.13mmol)、1-ヒドロキシルベンゾトリアゾール(20.56mg,0.15mmol)およびDIEA(49mg,0.3.8mmol)のDCM(20mL)溶液にN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド・塩酸塩(36.5mg,0.19mmol)を加える。混合物は40℃で16時間加熱する。室温まで冷却した後、混合物はDCM(30mL)で希釈し、塩水(30mL)で洗浄し、分離した有機層はNaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣はMeOH(5mL)で再結晶し、濾過し、濾ケーキはMeOH(2mL)で洗浄し、真空乾燥した。得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(シクロプロパンカルボニル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(30.2mg,36%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):636.4[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.65(s,1H),8.60(d,J=4.4Hz,1H),8.10-8.05(m,1H),7.91(s,1H),7.84(d,J=12.8Hz,1H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.49-7.46(m,1H),7.36-7.30(m,2H),6.54(s,1H),4.52-4.36(m,2H),3.94-3.91(m,2H),3.45-3.36(m,2H),3.30-3.24(m,2H),2.76-2.67(m,1H),2.10(d,J=11.6Hz,1H),2.04-1.96(m,4H),1.87-1.82(m,2H),1.68-1.46(m,2H),0.76-0.68(m,4H)。
【0171】
実施例11 N-(5-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化22】
1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン(75mg,0.20mmol)のジオキサン/HO(20mL/4mL)溶液に(6-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)ピリジン-3-イル)ボロン酸(93mg,0.25mmol)、炭酸ナトリウム(33mg,0.30mmol)、Pd(PPh(24mg,0.02mmol)を加える。得られた混合物は窒素ガスで且つ80℃で6時間撹拌する。冷却した後、混合物を減圧濃縮して有機物を除去し、DCM(50mL×2)とHO(50mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。そして、得られた残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(5-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(28.7mg,25%)は白い固体である。LCMS:t=1.125min、カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 620.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 11.04(s,1H),8.31(dd,J=18.5,5.2Hz,2H),7.92(s,1H),7.82(dd,J=8.5,2.4Hz,1H),7.60(t,J=7.5Hz,2H),7.54-7.46(m,3H),6.63(s,1H),4.54(d,J=13.0Hz,1H),4.07(d,J=12.5Hz,1H),3.58(t,J=5.9Hz,2H),3.46-3.37(m,2H),3.22(t,J=6.3Hz,2H),2.93-2.88(m,1H),2.75-2.68(m,1H),2.10-1.96(m,4H),1.85-1.79(m,2H),1.62-1.47(m,2H),1.01(t,J=6.7Hz,6H)。
【0172】
実施例12 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化23】
1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(60mg,0.15mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(48mg,0.18mmol)、EDCI(44mg,0.22mmol)、HOAT(32mg,0.22mmol)およびDIEA(59mg,0.45mmol)を加える。そして混合物は50℃で16h撹拌する。反応混合物はDCM(30mL × 2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(67.4mg,68%)は白い固体である。LCMS:t=1.134min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 640.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.27(s,1H),8.59(d,J=3.9Hz,1H),8.12-8.07(m,1H),7.91(s,1H),7.83(d,J=8.1Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,2H),7.50-7.45(m,1H),7.41(d,J=8.5Hz,2H),6.59(s,1H),5.18(s,2H),4.49-4.39(m,2H),4.13-4.05(m,4H),3.49-3.42(m,1H),3.29-3.20(m,1H),2.88-2.78(m,1H),2.11-2.05(m,2H),1.59(s,5H),1.54(s,3H)。
【0173】
実施例13 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化24】
ステップ1)1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン
【0174】
1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(440mg,1.15mmol)のジオキサン/HO(20mL/5mL)溶液に4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(380mg,1.72mmol)、NaCO(184mg,1.72mmol)およびPd(PPh(134mg,0.115mmol)を加える。得られた混合物は窒素ガスで維持し、80℃で6時間撹拌する。混合物を濃縮して有機物を除去し、DCM(50mL×2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(60mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過、濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製し、得られた1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(330mg ,66%)は白い固体である。LCMS:t=0.921min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 395.1[M+H]
【0175】
ステップ2)N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロピオンアミド)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0176】
1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(60mg,0.15mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキシ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(48mg,0.18mmol)、EDCI(44mg,0.22mmol)、HOAT(32mg,0.22mmol)およびDIEA(59mg,0.45mmol)を加える。そして、混合物は50℃で16h撹拌する。反応混合物はDCM(30mL × 2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロピオンアミド)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(32.1mg,33%)は白い固体である。LCMS:t=1.072min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 636.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.54(s,1H),8.60(d,J=4.6Hz,1H),8.10-8.05(m,1H),7.90(s,1H),7.73(dd,J=17.5,8.3Hz,3H),7.49-7.45(m,1H),7.40(d,J=8.4Hz,2H),6.55(s,1H),5.40(s,1H),4.99-4.88(m,1H),4.61-4.49(m,1H),4.16-4.06(m,1H),3.92(t,J=5.8Hz,2H),3.44-3.38(m,1H),3.26(t,J=6.3Hz,2H),3.17(d,J=5.1Hz,1H),2.07-1.97(m,4H),1.88-1.81(m,2H),1.67-1.54(m,2H),1.33(s,6H)。
【0177】
実施例14 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化25】
1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(62mg,0.15mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(48mg,0.18mmol)、EDCI(44mg,0.22mmol)、HOAT(32mg,0.22mmol)およびDIEA(59mg,0.45mmol)を加える。そして、混合物は50℃で16h撹拌する。反応混合物はDCM(30mL × 2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(31.0mg,32%)は白い固体である。LCMS:t=1.077min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 656.0[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.37(s,1H),8.60(d,J=3.6Hz,1H),8.12-8.07(m,1H),7.91(s,1H),7.85-7.79(m,2H),7.50-7.46(m,1H),7.35(d,J=5.4Hz,2H),6.52(s,1H),5.41(s,1H),5.18(s,2H),4.97-4.86(m,1H),4.60-4.48(m,1H),4.13-4.08(m,4H),3.44-3.38(m,1H),3.17(d,J=5.0Hz,2H),2.07-2.01(m,2H),1.65-1.52(m,2H),1.33(s,6H)。
【0178】
実施例15 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化26】
1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(60mg,0.15mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(48mg,0.18mmol)、EDCI(44mg,0.22mmol)、HOAT(32mg,0.22mmol)およびDIEA(59mg,0.45mmol)を加える。そして、混合物は50℃で16h撹拌する。反応混合物はDCM(30mL × 2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(41.1mg,40%)は白い固体である。LCMS:t=1.051min、カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 638.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.27(s,1H),8.59(d,J=3.8Hz,1H),8.12-8.07(m,1H),7.90(s,1H),7.83(d,J=8.1Hz,1H),7.72(d,J=8.5Hz,2H),7.50-7.45(m,1H),7.41(d,J=8.5Hz,2H),6.55(s,1H),5.40(s,1H),5.18(s,2H),4.99-4.85(m,1H),4.60-4.45(m,1H),4.12-4.07(m,4H),3.44-3.38(m,1H),3.17(d,J=4.8Hz,2H),2.07-2.01(m,2H),1.66-1.52(m,2H),1.33(s,6H)。
【0179】
実施例16 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化27】
ステップ1)4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0180】
4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(300mg,0.83mmol)のジオキサンと水(25mL/5mL)の混合溶液に3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(295.2mg,1.25mmol)、炭酸ナトリウム(264mg,2.49mmol)およびPd(PPh(96mg,0.08mmol)を加える。混合物は、窒素ガス雰囲気下、90℃で6h撹拌する。室温まで冷却した後、減圧濃縮した。残渣は適量の水で溶解し、酢酸エチル(50mL x 3)で抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1/1)で精製し、得られた生成物4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(470mg,99.3%収率)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 427.2[M+H]
【0181】
ステップ2)4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0182】
室温で、4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(470mg,1.1mmol)、2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(312.5mg,1.21mmol)、HOAT(256.2mg,1.87mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(425.7mg,3.3mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液にEDCI(358.5mg,1.87mmol)を加える。混合物は45℃で16h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物は水HO(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL x 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、吸引ろ過し、濾液は濃縮した。残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/DCM=5/95)、得られた生成物4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(647mg,70.46%収率)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 666.7[M+H]
【0183】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0184】
4-(4-アミノ-5-(2-フルオロ-4-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(647mg,0.97mmol)のジオキサン溶液(10mL)に塩酸のジオキサン溶液(4M,10mL)を加える。混合物は室温で6h撹拌後、減圧濃縮した。得られた生成物N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(500mg,63.68%収率)は白い固体である。MS(ESI)m/z 566.7[M+H]
【0185】
ステップ4)N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0186】
N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(500mg,0.88mmol)とDIEA(342mg,2.65mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)にイソ酪酸クロリド(94mg,0.88mmol)を加える。混合物は0℃で3h撹拌し、水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL x 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(20mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引ろ過し、濾液を濃縮した。得られた残渣は分取HPLCで精製し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%TFA)=30%-50%)、得られた生成物N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(8mg,1.43%)は白い固体である。LCMS:t=1.108min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 636.6[M+H]。(400MHz,DMSO)δ 10.83(s,1H),7.91(s,1H),7.84(d,J=12.1Hz,1H),7.59(t,J=7.5Hz,2H),7.54-7.45(m,3H),7.36-7.24(m,2H),6.53(s,1H),4.54(d,J=11.7Hz,1H),4.06(d,J=12.0Hz,1H),3.57(d,J=5.3Hz,2H),3.20(t,J=10.9Hz,3H),2.94-2.86(m,1H),2.74-2.63(m,1H),2.13-1.92(m,4H),1.87-1.77(m,2H),1.67-1.40(m,3H),1.01(t,J=6.4Hz,6H)。
【0187】
実施例17 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化28】
ステップ1)4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸TERT-ブチル
【0188】
7-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(4.0g,18.8mmol)のジオキサンと水(40mL/10mL)の混合溶液に4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-1-カルボン酸TERT-ブチル(8.75g,28.2mmol)、炭酸ナトリウム(2.99g,28.2mmol)およびPd(PPh(2.18g,1.8mmol)を加える。混合物は、窒素ガス雰囲気下、80℃で6h撹拌する。室温まで冷却した後、濃縮して溶媒を除去し、水(100mL)を加える。ジクロロメタンで2回抽出し(100mL × 2)、合併した有機相は飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮し、残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で分離し、得られた4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸TERT-ブチル(7.0g,83%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 316.1[M+H]
【0189】
ステップ2)4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0190】
4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸TERT-ブチルのメタノール溶液(200mL)にPd/C(10%Pd,54.55%HO,0.47g)を加える。混合物は、水素ガス雰囲気下(0.4MPa)、室温で16h撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を濃縮し、残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で分離し、生成物4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(2.7g,37%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 318.1[M+H]H NMR:(300MHz,DMSO)δ 7.79(s,1H),7.59(s,2H),6.79(d,J=4.2Hz,1H),6.42(d,J=4.5Hz,1H),4.03(d,J=11.1Hz,2H),3.25-3.17(m,1H),2.94-2.76(m,2H),1.93(d,J=11.4Hz,2H),1.51-1.43(m,2H),1.39(s,9H)。
【0191】
ステップ3)4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0192】
-20℃で、4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(1.2g,3.8mmol)のジクロロメタン(40mL)にNBS(0.61g,3.4mmol)を加える。混合物は2h撹拌する。得られた混合物に水(50mL)を加えて、ジクロロメタン(50mL × 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧して溶媒を除去し、残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で分離、精製した。得られた生成物4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(1.16g,74%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 395.7[M+H]
【0193】
ステップ4)5-ブロモ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロール[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0194】
室温で、4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(610mg,1.53mmol)のジオキサン(10mL)溶液に塩酸溶液(1.91mL,7.67mmol,4Mのジオキサン溶液)を加え、混合物は2h撹拌し続ける。減圧して溶媒を除去し、濃縮した。得られた生成物5-ブロモ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(455mg,96%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 296.0[M+H]
【0195】
ステップ5)1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン
【0196】
5-ブロモ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(455mg,1.53mmol)のジクロロメタン(10mL)にトリエチルアミン(467mg,4.66mmol)とtert-ブチルアセチルクロリド(163mg,1.53mmol)を加える。混合物は室温で2h撹拌する。混合物に水HO(30mL)を加え、ジクロロメタン(30mL × 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で分離し、得られた生成物1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン(330mg,56%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 366.0[M+H]
【0197】
ステップ6)1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン
【0198】
1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン(300mg,0.80mmol)のジオキサンと水(10mL/2mL)の混合溶液に3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(233mg,0.99mmol)、炭酸ナトリウム(131mg,1.23mmol)およびPd(PPh(95mg,0.083mmol)を加える。窒素ガス雰囲気下、混合物は80℃で6h撹拌する。混合物は室温まで冷却した後、減圧して溶媒を除去し、水(50mL)を加え、ジクロロメタン(50mL × 2)で2回抽出した。有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で分離し、得られた生成物1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン(230mg,68%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 397.1[M+H]
【0199】
ステップ7)N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0200】
1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン(230mg,0.58mmol)のジクロロメタン(20mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(151mg,0.58mmol)、EDCI(167mg,0.87mmol)、HOAT(119mg,0.87mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(225mg,1.74mmol)を加える。混合物は50℃で16h撹拌する。室温まで冷却した後、水(30mL)を加え、ジクロロメタン(30mL × 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、溶媒を除去し、残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で分離し、再結晶(MeOH)した。得られた生成物N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(147.5mg,40%)は白い固体である。LCMS:t=1.144min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 638.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.65(s,1H),8.61-8.58(m,1H),8.10-8.06(m,1H),7.91(s,1H),7.86-7.82(m,1H),7.74(d,J=8.0Hz,1H),7.50-7.45(m,1H),7.36-7.30(m,2H),6.54(s,1H),4.54(d,J=12.0Hz,1H),4.06(d,J=12.2Hz,1H),3.93(t,J=5.8Hz,2H),3.44-3.37(m,1H),3.25(t,J=6.4Hz,2H),3.22-3.14(m,1H),2.94-2.87(m,1H),2.70-2.65(m,1H),2.10-1.98(m,4H),1.87-1.81(m,2H),1.63-1.46(m,2H),1.01(t,J=6.6Hz,6H)。
【0201】
実施例18 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化29】
ステップ1)4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピラゾロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0202】
室温で、4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(205mg,0.50mmol)、2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(103.8mg,0.40mmol)、HOAt(103mg,0.75mmol)およびDIEA(194mg,1.5mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液にEDCI(144mg,0.75mmol)を加える。混合物は45℃まで昇温して16h撹拌する。室温まで冷却した後、水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL x 3)で3回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL x 2)で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィーで分離し(MeOH/DCM=5/95)、得られた生成物4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピラゾロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(250mg,61.39%収率)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 649.7[M+H]
【0203】
ステップ2)N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0204】
4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピラゾロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(250mg,0.38mmol)のジオキサン(10mL)に塩酸のジオキサン(4M,10mL)を加える。混合物は室温で6h撹拌する。減圧して溶媒を除去し、得られた生成物N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(180mg,68.19%収率)は白い固体である。MS(ESI)m/z 550.3[M+H]
【0205】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0206】
N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(300mg,0.55mmol)とトリエチルアミン(275.6mg,2.73mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液にイソ酪酸クロリド(46.5mg,0.43mmol)を加える。混合物は0℃で3h撹拌し、水(20mL)で希釈し、ジクロロメタンDCM(30mL x 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(30mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧して溶媒を除去した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)=30%-50%)で分離し、得られた生成物N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(78.5mg,23.18%)は白い固体である。LCMS:t=1.073min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 619.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.54(s,1H),8.59(d,J=4Hz,1H),8.08(t,J=7.6Hz,1H),7.90(s,1H),7.75(d,J=8Hz,1H),7.71(d,J=8Hz,1H),7.50-7.45(m,1H),7.40(d,J=8Hz,1H),6.57(s,1H),4.54(d,J=12.0Hz,1H),4.06(d,J=12.4Hz,1H),3.92(t,J=5.2Hz,2H),3.43-3.39(m,1H),3.26(t,J=5.6Hz,2H),3.21-3.17(m,1H),2.94-2.87(m,1H),2.72-2.68(m,1H),2.12-1.97(m,4H),1.86-1.81(m,2H),1.63-1.59(m,1H),1.53-1.47(m,1H),1.01(t,J=6.4Hz,6H)。
【0207】
実施例19 N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化30】
ステップ1)4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0208】
4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(330mg,0.83mmol)のジオキサンと水(25mL/5mL)の混合溶液に4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(273.8mg,1.25mmol)、炭酸ナトリウム(264mg,2.49mmol)およびPd(PPh(96mg,0.08mmol)を加える。窒素ガス雰囲気下、混合物を90℃まで昇温して6h撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、減圧して溶媒を除去し、残渣は水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL × 3)で抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィーで分離し(PE/EA=1/1)、得られた生成物は4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(422mg,99.3%収率)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 408.9[M+H]
【0209】
ステップ2)4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル
【0210】
室温で、4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(422mg,1.03mmol),2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(293mg,1.13mmol),HOAt(240mg,1.75mmol)およびDIEA(399mg,3.1mmol)のジクロロメタン(30mL)にEDCI(335.7mg,1.75mmol)を加える。混合物は45℃まで昇温して16h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物は水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL x 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM=5/95)で分離し、得られた生成物は4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(564mg,67.42%収率)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 648.7[M+H]
【0211】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0212】
4-(4-アミノ-5-(4-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)フェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-カルボン酸TERT-ブチル(564mg,0.87mmol)のジオキサン(10mL)溶液に塩酸のジオキサン溶液(4M,10mL)を加える。混合物は室温で6h撹拌する。減圧濃縮し、得られた生成物はN-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(400mg,62.85%収率)は白い固体である。MS(ESI)m/z 548.8[M+H]
【0213】
ステップ4)N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0214】
0℃でN-(4-(4-アミノ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(484mg,0.88mmol)およびトリエチルアミン(267.3mg,2.65mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液にイソ酪酸クロリド(94mg,0.88mmol)を加え、混合物は3h撹拌し続ける。混合物は水(30mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL x 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(30mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して溶媒を除去し、残渣は分取HPLCで分離し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=25%-50%)、得られた生成物N-(4-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(148mg,26.20%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.104min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 618.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.70(s,1H),7.90(s,1H),7.69(d,J=8.5Hz,2H),7.59(t,J=7.5Hz,2H),7.55-7.44(m,3H),7.40(d,J=8.5Hz,2H),6.56(s,1H),4.54(d,J=12.6Hz,1H),4.07(d,J=12.3Hz,1H),3.57(t,J=5.7Hz,2H),3.41(d,J=11.6Hz,1H),3.20(dd,J=14.6,8.4Hz,3H),2.95-2.86(m,1H),2.75-2.64(m,1H),2.12-1.93(m,4H),1.86-1.75(m,2H),1.68-1.43(m,2H),1.01(t,J=6.8Hz,6H)。
【0215】
実施例20 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロール[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化31】
室温で、(1s,4s)-4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロへキシルアルキル-1-オール(65mg,0.20mmol),2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(62.5mg,0.24mmol),HOAT(41.1mg,0.30mmol)およびDIEA(77.8mg,0.60mmol)のジクロロメタン(30mL)混合物にEDCI(57.8mg,0.30mmol)を加える。混合物は45℃で16h撹拌する。室温まで冷却した後、水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL x 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧して溶媒を除去し、残渣は分取HPLCで分離し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=25%-50%)、得られた生成物はN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(49.9mg,43.98%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.028min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 564.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.53(s,1H),8.59(dd,J=4.9,1.1Hz,1H),8.07(td,J=7.9,1.9Hz,1H),7.88(s,1H),7.73(dd,J=19.3,8.4Hz,3H),7.50-7.44(m,1H),7.39(d,J=8.5Hz,2H),6.50(s,1H),4.63(s,1H),3.92(t,J=5.9Hz,2H),3.47(s,1H),3.26(t,J=6.2Hz,2H),3.09-2.98(m,1H),2.07-1.79(m,8H),1.49(dd,J=25.2,10.5Hz,2H),1.30(dt,J=27.6,13.8Hz,2H)。
【0216】
実施例21 N-(5-(4-アミノ-7-(4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化32】
(6-(2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド)ピリジン-3-イル)ボロン酸(73mg,0.20mmol)のジオキサンおよび水(20mL/4mL)の混合溶液に4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オール(51mg,0.16mmol)、炭酸ナトリウム(26mg,0.24mmol)およびPd(PPh(19mg,0.016mmol)を加える。混合物は窒素ガス雰囲気下、80℃で6h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物は減圧して溶媒を除去し、水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(50mL × 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮し、残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で分離し、得られた生成物はN-(5-(4-アミノ-7-(4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(14.0mg,16%)は白い固体である。LCMS:t=1.077min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 565.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 11.04(s,1H),8.33-8.27(m,2H),7.90(s,1H),7.81(dd,J=8.6,2.3Hz,1H),7.60(t,J=7.5Hz,2H),7.53-7.46(m,3H),6.56(s,1H),4.62(s,1H),3.58(t,J=6.0Hz,2H),3.47(s,1H),3.22(t,J=6.2Hz,2H),3.05-3.01(m,1H),2.05-1.91(m,6H),1.85-1.80(m,2H),1.53-1.45(m,2H),1.36-1.29(m,2H)。
【0217】
実施例22 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化33】
ステップ1)7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-エン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0218】
4-アミノ-7-ブロモピロロ[2,1-F][1,2,4]トリアジン(1.5g,7mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(1,4-ジオキサスピロ[4,5]デシル-7-エン-8-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(2.24g,8.4mmol)および炭酸ナトリウム(1.5g,14mmol)のジオキサン(32mL)および水(8mL)の混合溶液にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.4g,0.3mmol)を加える。混合物は、窒素ガス雰囲気下、80℃で16h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物は減圧濃縮して溶媒を除去し、残渣は酢酸エチル(40mL)で希釈し、飽和食塩水(20mL x 2)で洗浄した。分液して有機相は無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、残渣はエーテル(30mL)で希釈し、濾過し、濾ケーキは乾燥し、得られた生成物は7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-エン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(1.5g,74%収率)はグレー固体である。MS(ESI):380.0[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.62(s,1H),7.58(s,1H),5.66(q,J=7.2Hz,1H),4.22(qd,J=7.2,1.6Hz,2H),1.80(d,J=7.2Hz,3H),1.26(t,J=7.2Hz,3H)。
【0219】
ステップ2)7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0220】
20℃で7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-7-エン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(1.5g,5.5mmol)、10%Pd(OH)(150mg)のメタノール(30mL)およびジクロロメタン(30mL)混合物に水素ガスを流し、16h撹拌する。吸引ろ過し、濾液を濃縮し、得られた生成物は7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(1.1g,69.1%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):375.2[M+H]
【0221】
ステップ3)5-ブロモ-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0222】
-15℃で、7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(1.1g,4mmol)のテトラヒドロフラニル(30mL)混合物にDBNPA(573mg,2mmol)を加え、混合物は-10℃まで昇温して1h撹拌した。混合物はNaSOの飽和溶液(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL x 3)で抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(30mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣はエーテル(20mL)で希釈し、吸引ろ過し、濾ケーキはエーテル(15mL)で洗浄し、乾燥し、得られた生成物は5-ブロモ-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(1g,63%収率)はグレー固体である。MS(ESI):353.1,355.1[M+H]H NMR(300MHz,CDCl)δ 8.09(s,1H),6.62(s,1H),3.88(s,4H),3.20-3.06(m,1H),2.00-1.94(m,2H),1.76-1.60(m,6H)。
【0223】
ステップ4)5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0224】
5-ブロモ-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(200mg,0.57mmol)、3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリン-2-イル)アニリン(148mg,0.62mmol)および炭酸ナトリウム(120mg,1.1mmol)のジオキサンおよび水(v/v=4/1,40mL)の混合溶液にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(32.7mg,0.03mmol)を加え、混合物を80℃まで昇温して16h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物は減圧濃縮して溶媒を除去し、残渣は水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL x 3)で3回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(40mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=30/1)で分離し、得られた生成物は5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(200mg,64%収率)はブラウン固体である。MS(ESI):384.0[M+H]
【0225】
ステップ5)4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロへキシル-1-オール
【0226】
5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)-7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(200mg,0.55mmol)のテトラヒドロフラニル溶液(5mL)に1M HCl(5mL)を加え、混合物は20℃で3h撹拌した。0℃に温度を下げて、ナトリウムボロハイドライド(62mg,1.64mmol)を加え、混合物を20℃まで昇温して1h撹拌する。減圧濃縮して溶媒を除去し、残渣は水(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)でpH値を7にし、酢酸エチル(20mL x 3)で3回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(30mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=15/1)で分離し、得られた生成物は4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロへキシル-1-オール(60mg,30.5%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):342.0[M+H]H NMR(300MHz,CDCl)δ 7.89(s,1H),7.14(t,J=8.4Hz,1H),6.56-6.48(m,2H),6.45(s,1H),5.56(s,2H),3.92(s,1H),3.75-3.68(m,1H),3.20-3.14(m,1H),2.23-2.04(m,4H),1.55-1.50(m,4H)。
【0227】
ステップ6)N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0228】
4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロへキシル-1-オール(51mg,0.15mmol)、2-オキソ-1-フェニル-4H,6H,7H-ピラゾロ[3,2-c]モルホリン-3-カルボン酸(39mg,0.15mmol)、HOAt(24.7mg,0.18mmol)およびDIEA(57.1mg,0.45mmol)のジクロロメタン(20mL)混合物にEDCI(43mg,0.22mmol)を加え、混合物は40℃まで昇温して16h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物はジクロロメタン(30mL)で希釈し、飽和食塩水(40mL x 3)で洗浄した。分液して、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣にメタノール(3mL)を滴下し、固体を析出させ、濾過する。得られた生成物はN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(40.6mg,45.93%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.051min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI):584.3[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.54(s,1H),7.89(s,1H),7.82(d,J=12.4Hz,1H),7.64-7.58(m,2H),7.55-7.51(m,3H),7.35-7.30(m,2H),6.47(s,1H),5.12(s,2H),4.62(s,1H),4.13-4.07(m,2H),3.72-3.68(m,2H),3.48-3.45(m,1H),3.06-3.00(m,1H),2.03(d,J=12Hz,2H),1.93(d,J=10Hz,2H),1.54-1.43(m,2H),1.36-1.26(m,2H)。
【0229】
実施例23 N-(5-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)-7H-ピロロ[2,3-d]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化34】
ステップ1)N-(5-ブロモピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0230】
2-オキシ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(260mg,1.0mmol)をチオニルクロリド(10mL)で溶解し、混合物は60℃まで昇温して、4h撹拌した。減圧して溶媒を除去し、残渣はジクロロメタン(10mL)に溶解し、5-ブロモピリジン-2-アミン(174mg,1.0mmol)とトリエチルアミン(304mg,3.0mmol)を加える。混合物は室温で24h撹拌する。混合物は水(30mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL × 2)で2回抽出した。有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮し、残渣はクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で分離し、得られた生成物はN-(5-ブロモピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(270mg,62%)は白い固体である。MS(ESI)m/z 414.9[M+H]
【0231】
ステップ2)(6-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)ピリジン-3-イル)ボロン酸
【0232】
N-(5-ブロモピリジン-2-イル)-2-オキシ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(270mg,0.65mmol)のジオキサン(20mL)混合物に4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ジ(1,3,2-ジオキサボロラン)(248mg,0.98mmol)、酢酸カリウム(192mg,1.95mmol)およびPd(dppf)Cl*DCM(54mg,0.065mmol)を加える。混合物は窒素ガス雰囲気下で100℃まで昇温して6h撹拌する。室温まで冷却した後、減圧して溶媒を除去し、水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(50mL)で洗浄する。水相を濃縮して、得られた生成物は(6-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)ピリジン-3-イル)ボロン酸(75mg,29%)は黄色い固体である。MS(ESI)m/z 381.0[M+H]
【0233】
ステップ3)N-(5-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)-7H-ピロロ[2,3-d]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0234】
(6-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド)ピリジン-3-イル)ボロン酸(73mg,0.19mmol)のジオキサン/水(20mL/ 4mL)混合溶液に4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロへキシル-1-オール(50mg,0.16mmol)、炭酸ナトリウム(26mg,0.24mmol)およびPd(PPh(19mg,0.016mmol)を加える。混合物は、窒素ガス雰囲気下、 80℃で6h撹拌する。常温まで冷却し、混合物は減圧して溶媒を除去し、水(50mL)で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した(50mL × 2)。合併した有機相は飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮し、残渣は分取HPLCで分離し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)、得られた生成物はN-(5-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)-7H-ピロロ[2,3-d]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(15.8mg,18%)は白い固体である。LCMS:t=1.028min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 567.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.78(s,1H),8.34(d,J=1.8Hz,1H),8.26(d,J=8.5Hz,1H),7.91(s,1H),7.83(dd,J=8.5,2.4Hz,1H),7.63-7.59(m,2H),7.56-7.52(m,3H),6.56(s,1H),5.14(s,2H),4.63(d,J=4.0Hz,1H),4.10(t,J=5.0Hz,2H),3.70(t,J=4.9Hz,2H),3.50-3.45(m,1H),3.07-3.01(m,1H),2.06-2.00(m,2H),1.97-1.90(m,2H),1.53-1.45(m,2H),1.38-1.28(m,2H)。
【0235】
実施例24 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロール[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化35】
室温で、(1r,4r)-4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロへキシル-1-オール(135mg,0.40mmol)、2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(102.2mg,0.40mmol)、HOAT(81.3mg,0.59mmol)およびDIEA(153.1mg,0.19mmol)のジクロロメタン(30mL)混合物にEDCI(113.7mg,0.59mmol)を加える。混合物は45℃まで昇温して16h撹拌する。室温まで冷却した後、混合物は水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL x 2)で2回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮し、残渣は分取HPLCで分離し(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=30%-50%)、得られた生成物はN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(65.2mg,28.22%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.054min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 581.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.82(s,1H),7.89(s,1H),7.83(dd,J=12.5,1.8Hz,1H),7.59(t,J=7.5Hz,2H),7.55-7.44(m,3H),7.36-7.24(m,2H),6.48(s,1H),4.62(s,1H),3.58(t,J=5.7Hz,2H),3.52-3.42(m,1H),3.20(dd,J=13.5,7.2Hz,2H),3.07-2.97(m,1H),2.10-1.88(m,6H),1.87-1.75(m,2H),1.48(dd,J=25.2,10.6Hz,2H),1.37-1.21(m,2H)。
【0236】
実施例25 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化36】
ステップ1)1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン
【0237】
室温で、5-ブロモ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(1.0g,3.4mmol)、2-フルオロ-2-メチルプロピオン酸(470mg,4.42mmol)、HOAT(690mg,5.1mmol)およびDIEA(2.19g,17.0mmol)のDMF(50mL)の混合物にEDCI(980mg,5.1mmol)を加える。混合物は室温で8時間撹拌する。混合物はHO(150mL)で希釈し、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL x 3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM=5/95)で精製し、得られた1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(460mg,32.35%収率)は黄色い固体である。LCMS:t=1.372min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 383.8[M+H]
【0238】
ステップ2)1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン
【0239】
1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(150mg,0.39mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(111.2mg,0.51mmol)および炭酸ナトリウム(124.2mg,1.17mmol)のジオキサン(16mL)およびHO(4mL)混合物に1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(45.1mg,0.039mmol)を加える。混合物はN雰囲気下、80℃で10h加熱する。室温まで冷却した後、混合物は減圧濃縮した。残渣は水(30mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(20mL x 2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/DCM=20/1)で精製し、得られた1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(144mg,83.73%収率)はライトイエロー固体である。LCMS:t=0.974min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 396.8[M+H]
【0240】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0241】
室温で、1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(68mg,0.17mmol)、2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(71.1mg,0.27mmol)、HOAT(35mg,0.26mmol)およびDIEA(66.4mg,0.51mmol)のDCM(30mL)混合物にEDCI(49.3mg,0.26mmol)を加える。混合物は40℃で16時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物はHO(10mL)で希釈し、DCM(30mL x 2)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=30%-60%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(52.4mg,47.81%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.123min,Column(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 637.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.54(s,1H),8.59(dd,J=4.9,1.1Hz,1H),8.11-8.03(m,1H),7.91(s,1H),7.80-7.67(m,3H),7.50-7.44(m,1H),7.40(d,J=8.5Hz,2H),6.59(s,1H),4.45(s,2H),3.92(t,J=5.9Hz,2H),3.45(t,J=11.7Hz,1H),3.26(t,J=6.4Hz,2H),2.82(s,1H),2.53(d,J=6.8Hz,2H),2.14-1.96(m,4H),1.85(d,J=5.7Hz,2H),1.69-1.62(m,1H),1.59(s,3H),1.54(s,3H)。
【0242】
実施例26 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化37】
室温で、1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(70mg,0.17mmol)、2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(70.1mg,0.21mmol)、HOAT(34.5mg,0.25mmol)およびDIEA(65.4mg,0.51mmol)のDCM(30mL)混合物にEDCI(48.6mg,0.25mmol)を加える。混合物は40℃で16時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物はHO(20mL)で希釈し、DCM(30mL x 2)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=30%-60%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(47.5mg,42.81%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.144min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 655.5[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.65(s,1H),8.60(dd,J=4.9,1.1Hz,1H),8.12-8.04(m,1H),7.92(s,1H),7.87-7.80(m,1H),7.74(d,J=8.1Hz,1H),7.50-7.43(m,1H),7.37-7.28(m,2H),6.56(s,1H),4.44(s,2H),3.93(t,J=5.8Hz,2H),3.45(t,J=11.9Hz,1H),3.25(t,J=6.3Hz,3H),2.82(s,1H),2.54-2.52(m,1H),2.13-1.96(m,4H),1.89-1.78(m,2H),1.71-4.62(m,1H),1.59(s,3H),1.53(s,3H)。
【0243】
実施例27 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化38】
ステップ1)1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン
【0244】
1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(290mg,0.75mmol)、3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(232.6mg,0.98mmol)および炭酸ナトリウム(240mg,2.26mmol)のジオキサン(16mL)およびHO(4mL)混合物に1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン-ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(87.2mg,0.075mmol)を加える。混合物はN雰囲気下、80℃で10h加熱する。室温まで冷却した後、混合物は減圧濃縮した。残渣は水(30mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(20mL x 2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/DCM=20/1)で精製し、得られた1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(305mg,87.76%収率)はライトイエロー固体である。LCMS:t=1.031min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 414.7[M+H]
【0245】
ステップ2)N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0246】
室温で、1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(70mg,0.17mmol)、2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(53mg,0.20mmol)、HOAT(34.5mg,0.25mmol)およびDIEA(65.4mg,0.51mmol)のDCM(30mL)混合物にEDCI(48.6mg,0.25mmol)を加える。混合物は40℃で16時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物はHO(10mL)で希釈し、DCM(30mL x 2)で抽出した。合併した有機層は塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLCで(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=30%-60%)精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(46.7mg,41.80%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.125min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 657.5[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.38(s,1H),8.60(dd,J=4.9,1.0Hz,1H),8.14-8.05(m,1H),7.93(s,1H),7.86-7.80(m,2H),7.52-7.45(m,1H),7.39-7.30(m,2H),6.57(s,1H),5.17(s,2H),4.44(s,2H),4.10(d,J=3.1Hz,4H),3.50-3.40(m,2H),2.82(s,1H),2.55-2.52(m,1H),2.08(d,J=12.6Hz,2H),1.71-1.63(m,1H),1.59(s,3H),1.53(s,3H)。
【0247】
実施例28 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(シクロプロパンカルボニル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化39】
(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン(60mg,0.15mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(40mg,0.15mmol)、EDCI(44mg,0.22mmol)、HOAT(32mg,0.22mmol)およびDIEA(59mg,0.45mmol)を加える。そして、混合物は50℃で16h撹拌する。混合物はDCM(30mL × 2)と HO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で 洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣は分取 HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(シクロプロパンカルボニル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(30.8mg,32%)は白い固体である。LCMS:t=1.110min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 638.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.38(s,1H),8.60(d,J=3.7Hz,1H),8.12-8.07(m,1H),7.92(s,1H),7.85-7.81(m,2H),7.50-7.47(m,1H),7.37-7.32(m,2H),6.55(s,1H),5.18(s,2H),4.53-4.48(m,1H),4.40-4.35(m,1H),4.10(d,J=3.2Hz,4H),3.46-3.40(m,1H),2.76-2.70(m,1H),2.16-1.97(m,4H),1.65-1.50(m,2H),0.76-0.67(m,4H)。
【0248】
実施例29 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化40】
ステップ1)1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン
【0249】
5-ブロモ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(300mg,1.0mmol)のDMF(10mL)混合物に2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸(106mg,1.0mmol)、EDCI(292mg,1.5mmol)、HOAT(207mg,1.5mmol)およびDIEA(393mg,3.0mmol)を加える。そして、混合物は室温で16h撹拌する。混合物はDCM(30mL×2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製し、得られた1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(120mg,30%)は白い固体である。LCMS:t=1.009min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 381.9[M+H]
【0250】
ステップ2)1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン
【0251】
1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(120mg,0.31mmol)のジオキサン/HO(20mL/5mL)溶液に3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(90mg,0.38mmol)、KCO(66mg,0.48mmol)およびPd(PPh(37mg,0.03mmol)を加える。得られた混合物は窒素ガス下で維持し、80℃で6時間撹拌する。冷却後、混合物を減圧濃縮して有機物を除去し、DCM(50mL×2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(60mL)で洗浄し、無水 NaSOで乾燥し、濾過し,減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製し、得られた1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(95mg,66%)は白い固体である。LCMS:t=0.967min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 413.1[M+H]
【0252】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0253】
1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-ヒドロキシル-2-メチルプロパン-1-オン(95mg,0.25mmol)のDCM(20mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(65mg,0.25mmol)、EDCI(72mg,0.37mmol)、HOAT(51mg,0.37mmol)およびDIEA(97g,0.75mmol)を加える。そして、混合物は50℃で16h撹拌する。冷却後、混合物はDCM(30mL × 2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA))で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(81.4mg,50%)は白い固体である。LCMS:t=1.096min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 654.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.65(s,1H),8.60(dd,J=4.9,1.1Hz,1H),8.10-8.06(m,1H),7.91(s,1H),7.86-7.82(m,1H),7.74(d,J=8.1Hz,1H),7.49-7.46(m,1H),7.36-7.30(m,2H),6.52(s,1H),5.40(s,1H),4.98-4.83(m,1H),4.60-4.45(m,1H),3.93(t,J=5.7Hz,2H),3.45-3.38(m,1H),3.25(t,J=6.3Hz,2H),2.55-2.52(m,2H),2.06-1.98(m,4H),1.87-1.81(m,2H),1.65-1.51(m,2H),1.33(s,6H)。
【0254】
実施例30 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化41】
4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オール(60mg,0.17mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(46mg,0.17mmol)、EDCI(51mg,0.27mmol)、HOAT(36mg,0.27mmol)およびDIEA(69mg,0.53mmol)を加える。そして、混合物は50℃で16h撹拌する。冷却した後、混合物はDCM(30mL ×2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA))で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(49.8mg,48%)は白い固体である。LCMS:t=1.089min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 583.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.65(s,1H),8.60(dd,J=4.9,1.1Hz,1H),8.10-8.05(m,1H),7.90(s,1H),7.86-7.81(m,1H),7.74(d,J=8.1Hz,1H),7.48(dd,J=7.0,5.3Hz,1H),7.35-7.29(m,2H),6.48(s,1H),4.63(s,1H),3.93(t,J=5.9Hz,2H),3.49-3.44(m,1H),3.25(t,J=6.3Hz,2H),3.06-3.00(m,1H),2.04-1.82(m,8H),1.53-1.43(m,2H),1.35-1.26(m,2H)。
【0255】
実施例31 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化42】
4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オール(60mg,0.17mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(46mg,0.17mmol)、EDCI(51mg,0.27mmol)、HOAT(36mg,0.27mmol)およびDIEA(69mg,0.53mmol)を加える。そして、混合物は50℃で16h撹拌する。冷却した後、混合物はDCM(30mL ×2)とHO(30mL)で 抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA))で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(52.0mg,50%)は白い固体である。LCMS:t=1.047min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 585.0[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.37(s,1H),8.60(d,J=3.8Hz,1H),8.12-8.07(m,1H),7.90(s,1H),7.82(d,J=8.4Hz,2H),7.48(dd,J=7.0,5.3Hz,1H),7.34(d,J=5.6Hz,2H),6.48(s,1H),5.17(s,2H),4.63(s,1H),4.10(d,J=3.1Hz,4H),3.49-3.43(m,1H),3.07-3.00(m,1H),2.07-1.99(m,2H),1.96-1.90(m,2H),1.52-1.43(m,2H),1.36-1.27(m,2H)。
【0256】
実施例32 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化43】
室温で、(1s,4s)-4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オール(65mg,0.20mmol)、2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(57.8mg,0.22mmol)、HOAT(41.1mg,0.30mmol)およびDIEA(77.8mg,0.60mmol)のDCM(30mL)混合物にEDCI(57.8mg,0.30mmol)を加える。混合物は45℃で16時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物はHO(10mL)で希釈し、DCM(30mL x 2)で抽出した。有機層は塩水(50mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um. ACN--HO(0.1%FA)=25%-50%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(25.8mg,18.5%収率)は白い固体である。LCMS:t=1.018min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 566.7[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.27(s,1H),8.59(d,J=3.8Hz,1H),8.09(td,J=8.0,1.8Hz,1H),7.89(s,1H),7.83(d,J=8.2Hz,1H),7.71(d,J=8.6Hz,2H),7.47(dd,J=7.0,5.3Hz,1H),7.40(d,J=8.5Hz,2H),6.50(s,1H),5.18(s,2H),4.63(s,1H),4.14-4.05(m,4H),3.47(s,1H),3.03(t,J=12.0Hz,1H),2.03(d,J=12.2Hz,2H),1.94(d,J=9.6Hz,2H),1.49(dd,J=25.4,10.8Hz,2H),1.32(dd,J=23.3,10.2Hz,2H)。
【0257】
実施例33 N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル-4-d)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化44】
ステップ1)7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン
【0258】
7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-7-エン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(600mg,2.2mmol)と10%Pd(OH)(24mg)のMeOH(30mL)とDCM(30mL)混合物を 20℃、Hバルーンで16時間水素化する。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(1.1g,69.1%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):275.0[M+H]H NMR(300MHz,DMSO)δ 7.90(s,1H),6.96(d,J=4.2Hz,1H),6.50(d,J=4.2Hz,1H),3.88(s,4H),3.15-3.08(m,1H),1.98-1.95(m,2H),1.79-1.61(m,6H)。
【0259】
ステップ2)4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オン
【0260】
7-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(600mg,2.2mmol)のTHF(10mL)溶液に1N HCl(10mL)を加え、混合物は25℃で16h撹拌する。そして、混合物は減圧濃縮した。残渣はNaHCO(10mL)水溶液で希釈した。混合物はEtOAc(20mL x 3)で抽出した。合併した有機層は塩水(20mL x 2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オン(400mg,71.48%収率)はブラウン固体である。MS(ESI):231.0[M+H]H NMR(300MHz,DMSO)δ 7.85(s,1H),7.63(s,2H),6.82(d,J=4.2Hz,1H),6.46(d,J=4.2Hz,1H),3.59(t,J=12Hz,1H),2.68-2.57(m,2H),2.32-2.24(m ,4H),1.92-1.77(m,2H)。
【0261】
ステップ3)(1r,4r)-4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール
【0262】
0℃で4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-オン(200mg,0.86mmol)のTHF(30mL)溶液にLiAlD(54.7mg,1.3mmol)を加え、混合物は0℃で1h撹拌する。反応混合物はNHCl水溶液(10mL)でクエンチし、混合物はEtOAc(20mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(30mL x 2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。得られた(1r,4r)-4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール(100mg,42%収率)はブラウン固体である。MS(ESI):234.2[M+H]
【0263】
ステップ4)(1r,4r)-4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール
【0264】
-10℃で、(1r,4r)-4-(4-アミノピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール(90mg,0.38mmol)のTHF(20mL)溶液に1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン(DBH)(55mg,0.19mmol)を加える。混合物は-10℃で2h撹拌する。そして、反応混合物はNaSO水溶液(10mL)でクエンチし、混合物はEtOAc(20mL×3)で抽出した。合併した有機層は塩水(30mL x 2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製し、得られた(1r,4r)-4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール(90mg,71%収率)は灰白色固体である。MS(ESI):311.9,313.9[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ 7.84(s,1H),6.58(s,1H),4.60(s,1H),3.02-2.94(m,1H),1.96-1.88(m,4H),1.46-1.35(m,2H),1.30-1.22(m,2H)。
【0265】
ステップ5)(1r,4r)-4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール
【0266】
(1r,4r)-4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール(90mg,0.29mmol)、3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(75mg,0.32mmol)および炭酸ナトリウム(61mg,0.58mmol)のジオキサン/HO=4/1(30mL)混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(16.7mg,0.014mmol)を加える。混合物はN、80℃で16h加熱する。室温まで冷却した後、混合物は減圧濃縮した。残渣は水(30mL)で希釈した。混合物はEtOAc(30mL x 3)で抽出した。合併した有機層は塩水(40mL x 2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製し、得られた(1r,4r)-4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール(60mg,57.8%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):343.0[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.88(s,1H),7.13(t,J=8.4Hz,1H),6.55-6.46(m,2H),5.94-5.73(m,2H),3.93(s,1H),3.21-3.13(m,1H),2.12-2.11(m,4H),1.58-1.51(m,4H)。
【0267】
ステップ6)N-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル-4-d)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【0268】
(1r,4r)-4-(4-アミノ-5-(4-アミノ-2-フルオロフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)シクロヘキサン-1-d-1-オール(40mg,0.11mmol)、2-オキソ-1-フェニル-4H,6H,7H-ピラゾロ[3,2-c]モルホリン-3-カルボン酸(30mg,0.11mmol)、HOAt(19mg,0.14mmol)およびDIEA(44.7mg,0.34mmol)のDCM(30mL)溶液にEDCI(33mg,0.17mmol)を加える。混合物は40℃で16時間加熱する。室温まで冷却した後、混合物はDCM(30mL)で希釈し、塩水(40mL×3)で洗浄した。分離した有機層はNaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣はMeOH(3mL)で再結晶し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-((1r,4r)-4-ヒドロキシルシクロへキシル-4-d)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(17.9mg,26%収率)は黄色い固体である。MS(ESI):585.3[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.54(s,1H),7.89(s,1H),7.82(d,J=12.8Hz,1H),7.63-7.58(m,2H),7.55-7.51(m,3H),7.36-7.28(m,2H),6.47(s,1H),5.12(s,2H),4.59(s,1H),4.10(t,J=4.8Hz,2H),3.70(t,J=4.8Hz,2H),3.07-2.99(m,1H),2.03(d,J=12.4Hz,2H),1.92(d,J=12Hz,2H),1.42-1.43(m,2H),1.33-1.27(m,2H)。
【0269】
実施例34 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化45】
1-(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-オン(60mg,0.15mmol)のDCM(10mL)混合物に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボン酸(48mg,0.18mmol)、EDCI(44mg,0.22mmol)、HOAT(32mg,0.22mmol)およびDIEA(59mg,0.45mmol)を加える。そして混合物は50℃で16h撹拌する。混合物はDCM(30mL × 2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で 洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-フルオロ-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(67.4mg,68%)は白い固体である。LCMS:t=1.134min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 640.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.27(s,1H),8.59(d,J=3.9Hz,1H),8.12-8.07(m,1H),7.91(s,1H),7.83(d,J=8.1Hz,1H),7.72(d,J=8.6Hz,2H),7.50-7.45(m,1H),7.41(d,J=8.5Hz,2H),6.59(s,1H),5.18(s,2H),4.49-4.39(m,2H),4.13-4.05(m,4H),3.49-3.42(m,1H),3.29-3.20(m,1H),2.88-2.78(m,1H),2.11-2.05(m,2H),1.59(s,5H),1.54(s,3H)。
【0270】
実施例35 N-(5-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド
【化46】
1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)-2-メチルプロパン-1-オン(75mg,0.20mmol)のジオキサン/HO(20mL/4mL)の混合物に(6-(2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4] オキサジン-3-カルボキサミド)ピリジン-3-イル)ボロン酸(93mg,0.25mmol)、炭酸ナトリウム(33mg,0.30mmol)およびPd(PPh(24mg,0.02mmol)を加える。混合物は80℃まで昇温して、6h撹拌する。室温まで冷却した後、減圧して溶媒を除去し、混合物はHO(50mL)で希釈し、DCM(50mL × 2)で2回抽出した。合併した有機相は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA)15%-40%)で精製し、得られたN-(5-(4-アミノ-7-(1-イソブチリルピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-2-オキソ-1-フェニル-2,4,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[5,1-c][1,4]オキサジン-3-カルボキサミド(38.6mg,31%)は白い固体である。LCMS:t=1.134min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 622.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)δ 10.78(s,1H),8.34(d,J=2.1Hz,1H),8.26(d,J=8.2Hz,1H),7.92(s,1H),7.83(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),7.63-7.59(m,2H),7.56-7.51(m,3H),6.64(s,1H),5.13(s,2H),4.57-4.50(m,1H),4.10(t,J=5.0Hz,2H),3.70(t,J=4.9Hz,2H),3.42-3.39(m,1H),3.22-3.18(m,1H),2.92-2.88(m,1H),2.12-1.98(m,2H),1.66-1.46(m,4H),1.01(t,J=6.4Hz,6H)。
【0271】
実施例36 N-(4-(4-アミノ-7-(1-(シクロプロパンカルボニル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【化47】
ステップ1)1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン
【0272】
室温で、5-ブロモ-7-(ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(700mg,2.36mmol)のDCM(50mL)溶液にTEA(1.20g,11.82mmol)とシクロプロパンカルボン酸クロリド(321.2mg,3.07mmol)を加える。混合物は4h撹拌する。水(30mL)で希釈し、混合物はDCM(30mL x 3)で3回抽出した。合併した有機相は飽和食塩水で洗浄し(40mL x 2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して溶媒を除去し、残渣はカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM=5/95)で精製し、得られた1-(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン(450mg,49.66%)は黄色い固体である。LCMS:t=1.086min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 363.7[M+H]
【0273】
ステップ2)(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン
【0274】
(4-(4-アミノ-5-ブロモピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン(150mg,0.41mmol)のジオキサン/HO(16mL/4mL)溶液に4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(135.3mg,0.62mmol)、NaCO(131mg,1.23mmol)およびPd(dppf)Cl(37mg,0.03mmol)を加える。得られた混合物は窒素ガスで維持し、80℃で10時間撹拌する。冷却した後、混合物を減圧濃縮し、有機物を除去し、HO(30mL)を加え、DCM(50mL×2)で抽出した。有機層は塩水(20mL x 2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣はカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20/1)で精製し、得られた(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン(140mg,81.28%)は白い固体である。LCMS:t=0.991min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 376.9[M+H]
【0275】
ステップ3)N-(4-(4-アミノ-7-(1-(シクロプロパンカルボニル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド
【0276】
(4-(4-アミノ-5-(4-アミノフェニル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-7-イル)ピペリジン-1-イル)(シクロプロピル)メタノン(70mg,0.19mmol)のDCM(30mL)溶液に2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボン酸(62.7mg,0.24mmol)、EDCI(53.5mg,0.28mmol)、HOAT(37.9mg,0.28mmol)およびDIEA(120mg,0.93mmol)を加える。そして、混合物は40℃で16h撹拌する。冷却した後、混合物はDCM(30mL × 2)とHO(30mL)で抽出した。有機層は塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣は分取HPLC(Gemini-C18150x 21.2mm,5um,ACN--HO(0.1%FA))で精製し、得られたN-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシル-2-メチルプロパノイル)ピペリジン-4-イル)ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)-3-フルオロフェニル)-2-オキソ-1-(ピリジン-2-イル)-1,2,4,5,6,7-ヘキサヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-カルボキサミド(50.0mg,43.46%)は白い固体である。LCMS:t=1.150min,カラム(HALO C184.6*50mm,2.7μm),MS(ESI)m/z 654.1[M+H]H NMR:(400MHz,DMSO)(400MHz,DMSO)δ 10.54(s,1H),8.59(d,J=3.9Hz,1H),8.07(t,J=7.4Hz,1H),7.91(s,1H),7.73(dd,J=17.0,8.1Hz,3H),7.52-7.31(m,3H),6.57(s,1H),4.60-4.30(m,2H),3.92(s,2H),3.48-3.37(m,1H),3.28-3.18(m,3H),2.74(s,1H),2.16-1.91(m,5H),1.84(s,2H),1.71-1.45(m,2H),0.70(d,J=7.5Hz,4H)。
なお、本発明は以下の表に示すような化合物をさらに合成し得る:
【0277】
【表1(1)】
【0278】
【表1(2)】
【0279】
【表1(3)】
【0280】
生物試験
分析用のLC/MS/MSシステムはAgilent 1200シリーズ真空脱気炉、バイナリインジェクションポンプ、オリフィス自動サンプラー、カラム恒温槽、帯電噴霧イオン化(ESI)源のAgilent G 6430トリプル四重極質量分析計を含む。定量分析はMRMモードで行い、MRM変換のパラメータを表Aに示す。
【0281】
【表A】
【0282】
分析にはAgilent XDB-C18、2.1× 30mm、3.5μMカラムを用い、5μL試料を注入した。分析条件:移動相0.1%のギ酸水溶液(A)と 0.1%のギ酸メタノール溶液(B)である。流速は0.4mL/minであった。移動相勾配を表Bに示す。
【0283】
【表B】
【0284】
また、分析に用いたのはAgilent 6330シリーズLC/MS/MS分光計であり、G1312Aバイナリインジェクションポンプ、G1367AオートサンプラーとG1314C UV 検出器を備え、LC/MS/MS分光計はESI放射源を用いた。標準液を用いて分析物ごとに適切な陽イオンモデル処理とMRM変換を最適に分析した。分析期間にはCapcell MP-C18カラムを用い、仕様は100× 4.6mm I.D.,5μM(Phenomenex,Torrance,California,USA)である。移動相は5mM 酢酸アンモニウム、0.1%メタノール水溶液(A):5mM 酢酸アンモニウム、0.1%メタノールアセトニトリル溶液(B)(70:30,v/v)であり、流速は0.6mL/minであり、カラム温度を室温に保持し、20μL試料を注入した。
【0285】
実施例A キナーゼ活性試験
本発明に開示された化合物のプロテインキナーゼ阻害剤としての効用は、以下の試験によって評価することができる。
【0286】
本発明の化合物のAXL(H)キナーゼ活性は、以下の方法を用いてテストした。
【0287】
試験に用いた試薬はAXL(Carna Bioscience,Cat No.:08-107)とFLPeptide30(PerkinElmer,Cat No.:760430)であった。かかる機器は恒温槽(Thermo Scientific)、振動器(QILINBEIER),EZ Reader(PerkinElmer,Cat No.:122919),非接触式ステージピペッティングシステム(Labcyte Inc.,Cat No.:Echo 550)と非接触式ナノリッターピペッティングシステム(TECAN,Cat No.:EVO200)である。
【0288】
試験方法
化合物の希釈:1)化合物をDMSOに溶解して適切な濃度にし、2)TECAN EVO200を用いて384マイクロプレート中で3倍勾配で10個の濃度を希釈し、最高濃度は1mMであり,Echo550を用いて希釈プレートから20nL溶液を実験プレートに移した。
【0289】
酵素実験方法
1)以下の表Cに示すように溶液1を準備する。
【0290】
【表C】
【0291】
2)実験プレートの各ウェルに15uL溶液1を加え、室温で30分間インキュベートした。
【0292】
3)以下の表Dに示すように溶液2を準備する。
【0293】
【表D】
【0294】
4)5μL溶液2を加えて反応を開始し、最終的に1ウェルあたりの体積は20μLであり、系中の成分は以下のように表Eに示す。
【0295】
【表E】
【0296】
5)25℃で90分間インキュベートし、次いで75μLの停止液(0.5M EDTAを含む)を添加して反応を終了した。
【0297】
6)EZ readerを使用して各ウェルの試料を分析した。
【0298】
データ分析
1)測定した転化率(CR)により,以下の関数から酵素の残存活性(Remaining Activity(%))を計算する。
【数1】
【0299】
2)XLFit(方程式201)ソフトウェアを用いてIC50計算する。
【0300】
上記試験方法は、抑制されたIC50および/または抑制定数Kを得ることができる。IC50は、試験条件下で50%酵素活性を抑制したときの化合物濃度と定義する。1/2logの希釈倍数を用いて10個の濃度点を含む曲線を作成し、IC50値を推定する(例えば、以下の化合物濃度によって典型的な曲線を作成する。3μM、1μM、0.3μM、0.1μM、0.03μM、0.01μM、0.003μM、0.001μM、0.0003μM、0μM)、または10μM、 3μM、1μM、0.3μM、0.1μM、0.03μM、0.01μM、0.003μM、0.001μM、0μM)。
【0301】
当業者にとっては、これは多くの検出手法のうちの2つにすぎず、他の手法でもよい。
【0302】
実施例B 細胞活性試験
本試験は、Ba/F 3AXL細胞株とBa/F 3親細胞株の2株の細胞増殖に対する化合物の抑制作用を検出することにより達成した。対数増殖期にある細胞を回収し、血小板カウンタを用いて細胞計数を行い、トリパンブルー拒絶法を用いて細胞生存率を測定し、細胞生存率を90%以上確保し、細胞濃度を調整した。それぞれ90μLの細胞懸濁液を96ウェルプレートに添加し、96ウェルプレート中の細胞を37℃、5%CO、95%湿度条件下で一晩培養した。10倍薬物溶液を調製し、最高濃度10μM、9個の濃度、3.16倍希釈し、細胞を接種した96ウェルプレートにウェルごとに10μLの薬物溶液を加え、薬剤濃度ごとに3つのウェルを設け、投与された96ウェルプレート中の細胞を37℃、5%CO、95%湿度条件下で72時間培養を続けた後、CTG分析を行った。CTG試薬を解凍して細胞板を室温で30分間バランスさせ、ウェルごとに同等の体積のCTG溶液を加え、固定レールシェーカーで5分間振動させて細胞を溶解させ、細胞板を室温で20分間放置して冷光信号を安定させ、冷光値を読み取った。GraphPad Prism 5.0ソフトウェアを用いてデータを分析し、非線形S曲線回帰を用いてデータをフィッティングして用量-効果曲線を得、IC50値、細胞生存率(%)=(Lum被験薬-Lum培養液対照)/(Lum細胞対照-Lum培養液対照)×100%を計算した。
【0303】
以下の表1に、本発明の化合物のAXL(h)キナーゼ実験結果を提供し、+:>100nM、++:50-100nM、+++:5-50nM、++++:<5nMである。試験の結果、本発明化合物はAXLキナーゼに対して非常に良好な抑制作用があることが示された。
【0304】
【表1】
【0305】
実施例C ヒト肝細胞CYP450インビトロ誘導試験
1)ヒト肝細胞インキュベーションと処理
超低温冷凍ヒト初代肝細胞は液体窒素から取り出して培地で蘇生し、肝細胞を接着培養液で0.7×10個/mLの生細胞密度に希釈し、I型コラーゲン48ウェルプレートに敷き、37℃、5%CO条件下で4-6時間予備インキュベートした後、接着壁が単層細胞を形成することを確認した。その後、接着培養液を肝細胞培養液に交換して一晩培養を継続した。翌日に10μMの被験化合物または陽性誘導剤(CYP1A2誘導剤:オメプラゾール(omeprazole)、終濃度50μM、CYP2B6誘導剤:フェノバルビタール、終濃度1000μM、CYP3A4誘導剤:リファンピシン、終濃度10μM)を含む培養液を添加した。各群の試料と肝細胞を37℃と5%CO条件下で2日間培養し、毎日薬含有培養液を交換した。いずれの群も3つの平行様であった。連続投与2日後、酵素活性とmRNA発現を検出した。
【0306】
2)酵素活性検出
被験化合物、陽性対照誘導剤と細胞の共培養終了後、培養培地を捨て、プローブ基質(CYP 1A 2基質:フェナセチン、終濃度100μM、CYP2B6基質:ブプロピオン、終濃度500μM、CYP3A4基質:ミダゾラム、終濃度25μM)溶液を加えて37℃、5%CO条件下で30分間インキュベートした。試料を抽出処理した後、LC-MS/MSにより代謝産物の生成をそれぞれ定量的に測定し、CYP1A2、2B6と3A4の酵素活性を測定した。
【0307】
3)mRNA発現解析
【0308】
受験化合物、陽性対照誘導剤と細胞の共培養終了後、培地を捨て、メルカプトエタノールを加えて細胞を溶解し、RNA抽出キットで細胞内のトータルRNAを抽出し、その後cDNA逆転写キットでcDNAに転写した。10μL cDNAテンプレートを採取し、蛍光定量的PCRキットを用いて蛍光定量的PCR装置で分析してCt値を得た。
【0309】
遺伝子発現データは内部参照18Sで補正され、相対発現差は蛍光定量的PCR実験で一般的に用いられるΔΔCtの方法によって決定された。
【0310】
4)データ分析
酵素活性の誘導作用:
CYP 450の各サブザイム基質の代謝産物の生成速度を測定することにより、検体の各サブザイムへの誘導作用を判定した。各サブザイムの相対活性は相対ブランク群のパーセンテージで表され、データは次式で計算される。
【0311】
誘導倍数(fold of indcution)=試料群サブザイム活性/ブランク群サブザイム活性
相対陽性対照活性(PC%)=(試料群誘導倍数-ブランク群誘導倍数)/(陽性対照群誘導倍数-ブランク群誘導倍数)×100
【0312】
mRNA発現の誘導作用:
標的遺伝子のΔCt、ΔΔCtおよび相対発現差値は、次式で計算される。
【0313】
ΔCt=標的遺伝子のCt値-内部参照18SのCt値
【0314】
ΔΔCt=実験群または陽性対照群のΔCt-ブランク対照群のΔCt
【0315】
相対発現差異(誘導倍数)=2-ΔΔCt
【0316】
以下の表2に本発明の化合物の凍結ヒト肝細胞CYP 450インビトロ誘導評価実験結果を示す。
【0317】
【表2】
【0318】
実施例D ヒト肝ミクロソームCYP450阻害作用試験
1)緩衝液の調製
11.4g KHPO・3HOを秤量し、950mLの精製水に溶解し、塩酸でpHを7.4に調整した後、水を加えて1000mLにした。0.45μmのろ過膜でろ過し、ろ過後、溶液を4℃の冷蔵庫に保存した。
【0319】
2)被験化合物作業液の調製
被験化合物をDMSOで10mMのストック液に調製し、DMSOで2mMの作業液に希釈した。
【0320】
3)インキュベーションプロセス
1.1mLのバイアルに238.5μLの肝ミクロソームの作業液を加えた。
【0321】
1.5μLの被検化合物の作業液/陽性薬の作業液/DMSOを加え、手動マルチチャンネルピペットで混合した(n=2)。
【0322】
37℃のウォーターバスで5分間予備インキュベートした。60μLのNADPH作業液を加え、手動マルチチャンネルピペットで混合した。
【0323】
37℃のウォーターバスで10分間インキュベートした。速やかに300μLの沈殿剤で不活化し、1minスクロール混合した。
【0324】
すべての試料を4℃、4000rpmで15min遠心分離し、上清を取ってLC-MS/MSによりアイソザイムプローブ基質の特異的代謝産物の変化状況を分析した。
【0325】
3)試料の分析
試験試料は液体クロマトグラフィー(カラム:Atlantis T35μM(2.1*50mm)、移動相:A相:0.1%ギ酸水溶液、 B相:0.1%ギ酸アセトニトリル溶液、実行時間:5分間)と質量分析(ESI,positive)で分析した。
【0326】
4)データの分析
プローブ基質代謝産物の相対量(Ci)は、内部標準ピーク面積に対する基質代謝産物ピーク面積の比から得られる。各アイソザイムの相対活性Erelは次式で計算される:
rel(%)=Ci(n)/Ci(0)×100%
【0327】
式中、Ci(n)は、インキュベーション液に陽性阻害剤または被験薬を添加した後に得られる基質代謝産物の相対量であり、Ci(0)は、陽性阻害剤または被験薬を添加しなくて得られた基質代謝産物の相対量である。CYPアイソザイムに対する陽性阻害剤または被験化合物の阻害率は次式で計算される。
【0328】
阻害率%(Inhibition(%))=1-Erel(%)、
陽性対照、1A2:β-ナフタレンフラボノイド(β-Naphthoflavone)、2C9:スルファフェニルピラゾール(Sulfaphenazole)、2C19:反フェニルシクロプロピルアミン(Tranylcypromine)、2D6:キニジン(Quinidine)、3A4/5:ケトコナゾール(Ketoconazole)。
【0329】
以下の表3に本発明化合物のヒト肝ミクロソームCYP 450阻害作用評価実験結果を示す。
【0330】
【表3】
【0331】
試験により、本発明化合物は肝ミクロソーム系において良好な安定性を示すことが分かった。
【0332】
最後に、本発明を実施するための他の方法があることに留意されたい。したがって、本発明の実施形態は、例示として説明するが、本発明に記載された内容に限定されるものではなく、本発明の範囲内で行われる修正または特許請求の範囲に追加された同等のコンテンツであってもよい。本発明によって参照されるすべての出版物または特許は、本発明の参考文献となる。