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特許7556633端末、基地局、通信システム、及び通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】端末、基地局、通信システム、及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0833 20240101AFI20240918BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20240918BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20240918BHJP
【FI】
H04W74/0833
H04W48/10
H04W72/0457
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022500160
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 JP2020005672
(87)【国際公開番号】W WO2021161485
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】小原 知也
(72)【発明者】
【氏名】武田 大樹
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 慎也
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,New SID on support of reduced capability NR devices,3GPP TSG RAN #86 RP-193238,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/TSG_RAN/TSGR_86/Docs/RP-193238.zip>,2019年12月09日,第4.1節
【文献】vivo,Increasing Msg1 Transmission Opportunities for NR-U[online],3GPP TSG RAN WG2 #105bis R2-1903078,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_105bis/Docs/R2-1903078.zip>,2019年04月08日,第2.2節
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末がサポートする上りリンク帯域幅に応じた削減された上りリンク帯域幅部分を設定するための設定情報を基地局から受信する受信部と、
前記設定情報に基づいて、前記上りリンク帯域幅部分を設定する制御部と、
前記設定した上りリンク帯域幅部分を用いて、ランダムアクセス手順におけるメッセージを前記基地局に送信する送信部と、
を備える端末。
【請求項2】
前記制御部は、20MHz以内の帯域幅において前記上りリンク帯域部分を設定する、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
削減された上りリンク帯域幅部分を設定するための設定情報を端末に送信する送信部と、
前記設定情報に基づいて設定された上りリンク帯域幅部分を用いて前記端末が送信したランダムアクセス手順におけるメッセージを受信する受信部と、
を備える基地局。
【請求項4】
端末がサポートする上りリンク帯域幅に応じた削減された上りリンク帯域幅部分を設定するための設定情報を基地局から受信する受信部と、
前記設定情報に基づいて、前記上りリンク帯域幅部分を設定する制御部と、
前記設定した上りリンク帯域幅部分を用いて、ランダムアクセス手順におけるメッセージを前記基地局に送信する送信部と、
を備える端末と、
前記設定情報を端末に送信する送信部と、
前記設定情報に基づいて設定された上りリンク帯域幅部分を用いて前記端末が送信したランダムアクセス手順におけるメッセージを受信する受信部と、
を備える基地局と、
を備える通信システム。
【請求項5】
端末がサポートする上りリンク帯域幅に応じた削減された上りリンク帯域幅部分を設定するための設定情報を基地局から受信するステップと、
前記設定情報に基づいて、前記上りリンク帯域幅部分を設定するステップと、
前記設定した上りリンク帯域幅部分を用いて、ランダムアクセス手順におけるメッセージを前記基地局に送信するステップと、
を備える端末が実行する通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける端末及び基地局に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project)での標準化において、Reduced Capability NR devices(NR-light UEと呼ばれる場合もある)として、eMBB(enhanced Mobile Broadband)/URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)devicesよりも低いコスト、及び低いcomplexityを持つ、新しいデバイスタイプが検討されている。
【0003】
Reduced Capability NR devices(以下、Reduced Capability端末10と呼ばれる)は、その性能が、eMBB/URLLC devicesと、LPWA(Low Power Wide Area、LTE-M/NB-IoT)devicesとの間の中間に位置するデバイスである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS 38.211 V16.0.0 (2019-12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Reduced Capability端末の機能の例として、UE Bandwidth reduction(端末の対応する帯域幅を通常のNRデバイスの対応する帯域幅よりも狭くする機能)、Reduced number of UE RX/TX antennas(端末の対応するアンテナ数を通常のNRデバイスの対応するアンテナ数よりも少なくする機能)、Half-Duplex-FDD、Relaxed UP processing time、Relaxed UE processing capability等が検討されている。
【0006】
端末の対応する帯域幅が削減された場合であっても、ランダムアクセスプリアンブルが適切に送信可能であるように、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を端末が適切に設定することを可能とする技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、端末がサポートする上りリンク帯域幅に応じた削減された上りリンク帯域幅部分を設定するための設定情報を基地局から受信する受信部と、前記設定情報に基づいて、前記上りリンク帯域幅部分を設定する制御部と、前記設定した上りリンク帯域幅部分を用いて、ランダムアクセス手順におけるメッセージを前記基地局に送信する送信部と、を備える端末、が提供される。
【発明の効果】
【0008】
実施例によれば、端末の対応する帯域幅が削減された場合であっても、ランダムアクセスプリアンブルが適切に送信可能であるように、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を端末が適切に設定することを可能とする技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態における通信システムの構成図である。
図2】NRのPRACHの周波数リソースの幅を規定するテーブルの例を示す図である。
図3】RACH occasionを周波数分割多重する例を示す図である。
図4】Reduced Capability端末の削減された帯域幅(Reduced bandwidth)と、周波数分割多重された複数のROとの位置関係の例を示す図である。
図5】Reduced Capability端末が、選択したROの周波数帯域幅の位置に基づいて、UL BWPを設定する例を示す図である。
図6】Reduced Capability端末が、選択したROの周波数帯域幅の中心位置を基準として、UL BWPを設定する例を示す図である。
図7】Reduced Capability端末が、選択したROの周波数帯域幅の開始位置を基準として、UL BWPを設定する例を示す図である。
図8】複数のReduced Capability端末のうちの各端末が、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択したRACH occasionの周波数帯域幅の位置に基づいて、UL BWPを設定する例を示す図である。
図9】複数のReduced Capability端末のうちの各端末が、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択したRACH occasionの周波数帯域幅の位置に基づいて、UL BWPを設定する別の例を示す図である。
図10】Reduced Capability端末が、ランダムアクセスプリアンブルの再送を行う例を示す図である。
図11】新規BWPにより設定される周波数帯域幅の例を示す図である。
図12】端末の機能構成の一例を示す図である。
図13】基地局の機能構成の一例を示す図である。
図14】端末及び基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
【0011】
以下の実施の形態における無線通信システムは基本的にNRに準拠することを想定しているが、それは一例であり、本実施の形態における無線通信システムはその一部又は全部において、NR以外の無線通信システム(例:LTE)に準拠していてもよい。
【0012】
(システム全体構成)
図1に本実施の形態に係る無線通信システムの構成図を示す。本実施の形態に係る無線通信システムは、図1に示すように、端末10、及び基地局20を含む。図1には、端末10、及び基地局20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。
【0013】
端末10は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。端末10は、ダウンリンク(DL)で制御信号又はデータを基地局20から受信し、アップリンク(UL)で制御信号又はデータを基地局20に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。例えば、端末10から送信されるチャネルには、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が含まれる。また、端末10をUEと称し、基地局20をgNBと称してもよい。
【0014】
本実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよい。
【0015】
また、本発明の実施の形態において、無線パラメータ等が「設定される(Configure)」又は「規定される」とは、所定の値が基地局20又は端末10に予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局20又は端末10に予め設定(Pre-configure)されることを想定することであってもよいし、基地局20又は端末10から通知される無線パラメータが設定されることであってもよい。
【0016】
基地局20は、1つ以上のセルを提供し、端末10と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はOFDMシンボル数で定義されてもよいし、周波数領域はサブキャリア数又はリソースブロック数で定義されてもよい。基地局20は、同期信号及びシステム情報を端末10に送信する。同期信号は、例えば、NR-PSS及びNR-SSSである。システム情報の一部は、例えば、NR-PBCHにて送信され、報知情報ともいう。同期信号及び報知情報は、所定数のOFDMシンボルから構成されるSSブロック(SS/PBCH block)として周期的に送信されてもよい。例えば、基地局20は、DL(Downlink)で制御信号又はデータを端末10に送信し、UL(Uplink)で制御信号又はデータを端末10から受信する。基地局20及び端末10はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。例えば、基地局20から送信される参照信号はCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)を含み、基地局20から送信されるチャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)及びPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を含む。
【0017】
(Multi-numerology)
5Gにおける幅広い周波数やユースケースをサポートするためには、複数のNumerology(サブキャリア間隔やシンボル長等の無線パラメータ)をサポートする必要がある。このため、LTEのNumerologyを基準として、スケーラブルに可変パラメータを設計することが有効である。この考え方の下で、NRのMulti-Numerologyが導入されている。具体的には、基準サブキャリア間隔は、LTEのサブキャリア間隔と同じで、15kHzとされている。基準サブキャリア間隔に2のべき乗を乗算することで、その他のサブキャリア間隔が規定されている。複数サブキャリア間隔構成(subcarrier spacing configuration)μが規定されている。具体的には、μ=0に対して、サブキャリア間隔Δf=15kHz、Cyclic prefix=Normal、μ=1に対して、サブキャリア間隔Δf=30kHz、Cyclic prefix=Normal、μ=2に対して、サブキャリア間隔Δf=60kHz、Cyclic prefix=Normal又はExtended、μ=3に対して、サブキャリア間隔Δf=120kHz、Cyclic prefix=Normal、μ=4に対して、サブキャリア間隔Δf=240kHz、Cyclic prefix=Normalが指定されてもよい。
【0018】
サブキャリア間隔構成μ=0、1、2、3、4のいずれに対しても、1つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、14とされている。しかしながら、サブキャリア間隔構成μ=0、1、2、3、4に対して、1フレームに含まれるスロット数は、10、20、40、80、160であり、かつ1サブフレームに含まれるスロット数は、1、2、4、8、16となっている。ここで、フレームの長さは、10msなので、サブキャリア間隔構成μ=0、1、2、3、4に対して、スロット長は、1ms、0.5ms、0.25ms、0.125ms、0.0625msとなる。サブキャリア間隔構成μ=0、1、2、3、4のいずれに対しても、1つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、14なので、サブキャリア間隔構成毎にOFDMシンボル長が異なる。サブキャリア間隔構成μ=0、1、2、3、4に対して、OFDMシンボル長は、(1/14)ms、(0.5/14)ms、(0.25/14)ms、(0.125/14)ms、(0.0625/14)msとなる。このように、スロット長及びOFDMシンボル長を短くすることで、低遅延の通信を実現することができる。例えば、基地局20は、情報要素BWPのパラメータであるsubcarrierSpacingにおいて、μ=0、1、2、3、4のいずれかを指定することにより、端末10に対してサブキャリア間隔を設定することができる。
【0019】
3GPP(Third Generation Partnership Project)での標準化において、Reduced Capability NR devices(NR-light UEと呼ばれる場合もある)として、eMBB(enhanced Mobile Broadband)/URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)devicesよりも低いコスト、及び低いcomplexityを持つ、新しいデバイスタイプが検討されている。
【0020】
Reduced Capability NR devices(以下、Reduced Capability端末10と呼ばれる)は、その性能が、eMBB/URLLC devicesと、LPWA(Low Power Wide Area、LTE-M/NB-IoT)devicesとの間の中間に位置するデバイスとなることが想定される。
【0021】
Reduced Capability端末10は、特徴要素の一例として、compact form factor及びlong battery life等が考えられる。
【0022】
Reduced Capability端末10の機能の例として、UE Bandwidth reduction(端末10が対応する帯域幅を通常のNRデバイスの対応する帯域幅よりも狭くする機能)、Reduced number of UE RX/TX antennas(端末10が対応するアンテナ数を通常のNRデバイスの対応するアンテナ数よりも少なくする機能)、Half-Duplex-FDD、Relaxed UP processing time、Relaxed UE processing capability等が検討されている。
【0023】
図2は、NRのPRACH(Physical Random Access Channel)の周波数リソースの幅を規定するテーブルの例を示す図である。図2の例に示されるように、NRのPRACHの周波数リソースの幅は、PRACHのサブキャリア間隔(SCS)(ΔfRA for PRACH)、PUSCHのSCS(Δf for PUSCH)、及びPRACHの系列長(LRA)の組み合わせで定まる。NRのPRACHの周波数リソースの幅は、PUSCHのSCSから算出されるリソースブロック数として計算される。図2の例では、NRのPRACHの周波数リソースの幅は、2RB、3RB、6RB、12RB、及び24RBのいずれかである。
【0024】
なお、図2の例では、NR-U(Unlicensed band)向けの仕様が追加された結果、NRのPRACHの周波数リソースの幅として、さらに、48RB及び96RBが選択可能である。ただし、NR-U向けに追加された48RB及び96RBは、NR-U運用時のみ利用可能であってもよく、NR-U運用/通常のNR運用にかかわらず利用可能であってもよい。
【0025】
図3は、RACH occasion (RO)を周波数分割多重(FDM)する例を示す図である。図3の例に示されるように、NRのPRACHでは、複数のRO(最大で8つのRO)を周波数分割多重することが可能である。端末10は、一回のランダムアクセスプリアンブルの送信では、周波数分割多重された複数のROのうち、いずれか1つのROを選択して、ランダムアクセスプリアンブルを送信する。ここで、ランダムアクセスプリアンブルの送信前に、報知情報等で、アップリンクのBandwidth Part(BWP)が設定され、そのBWPの周波数帯域幅内にFDMされた複数のROが配置されてもよい。
【0026】
(課題について)
図4は、Reduced Capability端末10の削減された帯域幅(Reduced bandwidth)と、周波数分割多重された複数のROとの位置関係の例を示す図である。例えば、ROの帯域幅と、端末10が有する削減された帯域幅との間の関係によっては、端末10に対して、ランダムアクセスプリアンブルが適切に送信可能であるように、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を割り当てることができない可能性がある(例えば、端末10が有する削減された帯域幅(例えば、20RB)が、1つのROの帯域幅(例えば、24RB)よりも小さい場合)。
【0027】
また、図4の例に示されるように、端末10が、1つのランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能であったとしても、端末10に対して事前に設定されたBWPが削減された帯域幅である場合には、周波数分割多重された複数のRO全体が、端末10に対して事前に設定されたBWP内に含まれておらず、ランダムアクセスプリアンブルの送信に使用可能なROが制限される可能性がある。
【0028】
周波数分割多重された複数のROは、異なる複数のSSBとそれぞれ関連付けられる場合があるため、端末10が利用可能なSSBも制限され、端末10がセルにアクセスすることが可能である端末10の位置が制限される可能性がある。
【0029】
(提案1)
Reduced Capability端末10の削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、以下のOption1の帯域幅からOption4の帯域幅までのうち、いずれの帯域幅であってもよい。仕様規定上では以下のOption1の帯域幅からOption4の帯域幅までのうち、一つもしくは複数の帯域幅が規定され,そのうちいずれかの帯域幅がReduced Capability端末10の削減された帯域幅であってもよい。また、以下におけるRBとは、PUSCHのSCSに基づいて計算されたRB数であり、PRACHのSCS等の他のSCSに換算されたRBの値として規定等がされてもよい。
【0030】
(提案1のOption1)
削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、24RBであってもよい。また、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、24RBから96RBまでの、いずれの帯域幅であってもよい。
【0031】
例えば、図2に示される例の場合、NR-U向けに追加されているPRACHの系列長(LRA)である571及び1151を除いて、図2に示される、PRACHのSCS(ΔfRA for PRACH)、PUSCHのSCS(Δf for PUSCH)、及びPRACHの系列長(LRA)の組み合わせが使用されてもよい。NR-U向けに追加されたPRACHのSCS(ΔfRA for PRACH)、PUSCHのSCS(Δf for PUSCH)、及びPRACHの系列長(LRA)の組み合わせがNR-U運用時のみ利用可能である場合には、通常のNR運用時には、図2に示される複数の組み合わせのうち、NR-U向けに追加された組み合わせ以外のいずれの組み合わせが使用可能であってもよい。
【0032】
(提案1のOption2)
削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、96RBであってもよい。また、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、96RB以上の帯域幅であってもよい。
【0033】
例えば、図2に示される例の場合、NR-U向けに追加されているPRACHの系列長(LRA)である571及び1151を含めて、図2に示される、PRACHのSCS(ΔfRA for PRACH)、PUSCHのSCS(Δf for PUSCH)、及びPRACHの系列長(LRA)の組み合わせのうち、いずれの組み合わせが使用されてもよい。
【0034】
削減された帯域幅を96RB以上の帯域幅とすることにより、図2に示されるPRACHのSCS、PUSCHのSCS、及びPRACHの系列長の組み合わせのうち、いずれの組み合わせも、NR-U運用時/通常のNR運用時の双方で区別なく使用可能となる。
【0035】
(提案1のOption3)
削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、20RBであってもよい。また、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、20RB以上24RB未満のいずれの帯域幅であってもよい。
【0036】
例えば、図2に示される例の場合、Reduced Capability端末10で使用可能となるPRACHのSCS、PUSCHのSCS、及びPRACHの系列長の組み合わせは、NRのPRACHの周波数リソースの幅が24RB未満となる組み合わせに制限されてもよい。なお、Reduced Capability端末10のダウンリンクのbandwidth partを20RB以上とすることにより、SSB(20RB)を受信することが可能となる。
【0037】
(提案1のOption4)
削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、12RBであってもよい。また、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、12RB以上20RB未満のいずれの帯域幅であってもよい。
【0038】
例えば、図2に示される例の場合、Reduced Capability端末10で使用可能となるPRACHのSCS、PUSCHのSCS、及びPRACHの系列長の組み合わせは、NRのPRACHの周波数リソースの幅が20RB未満の削減された帯域幅以下となる組み合わせに制限されてもよい。なお、Reduced Capability端末10のダウンリンクのbandwidth partを20RB未満の削減された帯域幅以下とする場合には、SSBが送信される帯域幅を20RB未満の削減された帯域幅以下としてもよい。
【0039】
なお、上述のOption1からOption4において、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)とは、端末10の機能(capability)であってもよく、当該端末10のcapabilityが端末10から基地局20に通知されてもよい。また、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、PRACH bandwidthに基づいて決められるものであってもよい。
【0040】
また、上述のOption1からOption4において、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)とは、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)で共通の値であってもよく、別々の値であってもよい。
【0041】
また、上述のOption1からOption4において、Reduced Capability端末10の削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)で共通のcapabilityであってもよい。また、上述のOption1からOption4において、Reduced Capability端末10の削減された帯域幅(Reduced bandwidth)は、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)で別々のcapabilityであってもよい。
【0042】
(提案2)
(提案2のOption1)
Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択したRACH occasionの周波数帯域幅の位置に基づいて、UL BWPを設定してもよい。
【0043】
Reduced Capability端末10は、選択したROの周波数帯域幅の開始位置又は選択したROの周波数帯域幅の中心位置を基準として、UL BWPを設定してもよい。
【0044】
図5は、Reduced Capability端末10が、選択したROの周波数帯域幅の位置に基づいて、UL BWPを設定する例を示す図である。図5の例では、端末10は、ROを選択し、選択したROの周波数帯域幅と同じ帯域幅のUL BWPを設定する。
【0045】
図6は、Reduced Capability端末10が、選択したROの周波数帯域幅の中心位置を基準として、UL BWPを設定する例を示す図である。図6の例では、端末10は、ROを選択し、選択したROの周波数帯域幅の中心位置と同じ中心周波数のUL BWPを設定する。
【0046】
図7は、Reduced Capability端末10が、選択したROの周波数帯域幅の開始位置を基準として、UL BWPを設定する例を示す図である。図7の例では、端末10は、ROを選択し、選択したROの周波数帯域幅の開始位置と同じ周波数方向の開始位置のUL BWPを設定する。
【0047】
Reduced Capability端末10は、Reduced Capability端末10の持つ削減された帯域幅(Reduced bandwidth)を持つUL BWPを設定してもよい。例えば、Reduced Capability端末10のCapabilityに応じた帯域幅を持つUL BWPを設定してもよい。
【0048】
また、Reduced Capability端末10の持つ削減された帯域幅以外の帯域幅が規定及び/又は通知され、端末10は、当該規定及び/又は通知された帯域幅を持つUL BWPを設定してもよい。例えば、端末10は、選択したROの帯域幅と同じ帯域幅を持つUL BWPを設定してもよい。例えば、端末10は、通知されたUL BWPの帯域幅と同じ帯域幅を持つUL BWPを設定してもよい。
【0049】
また、Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択したRACH occasionの周波数帯域幅の位置に基づいて、(Active) DL BWPを設定してもよい。Reduced Capability端末10は、選択したROの周波数帯域幅の開始位置又は選択したROの周波数帯域幅の中心位置を基準として、(Active) DL BWPを設定してもよい。例えば、Reduced Capability端末10は、ROを選択し、選択したROの周波数帯域幅と同じ帯域幅の(Active) DL BWPを設定してもよい。Reduced Capability端末10は、ROを選択し、選択したROの周波数帯域幅の中心位置と同じ中心位置の(Active) DL BWPを設定してもよい。また、Reduced Capability端末10は、ROを選択し、選択したROの周波数帯域幅の開始位置と同じ周波数方向の開始位置の(Active) DL BWPを設定してもよい。また、例えば(Active) DL BWPは設定された(Active) UL BWPと一部もしくは全てのパラメータ(帯域幅や周波数位置等)が同じであってもよい。
【0050】
基地局20は、Reduced Capability端末10がランダムアクセスプリアンブルを送信するためのRACH occasionを選択する前に、事前にUL BWPを設定してもよい。また、基地局20は、Reduced Capability端末10がランダムアクセスプリアンブルを送信するためのRACH occasionを選択する前に、事前にUL BWPを設定しなくてもよい。Reduced Capability端末10がランダムアクセスプリアンブルを送信するためのRACH occasionを選択する前に、基地局20が事前にUL BWPを設定した場合、当該Reduced Capability端末10は、基地局20が事前に設定したUL BWPの帯域幅をそのまま適用してもよく、かつReduced Capability端末10の選択したROの周波数帯域幅の位置に応じて、UL BWPの周波数位置を調整してもよい(例えば、Reduced Capability端末10は、選択したROの周波数帯域がUL BWPに含まれるように、UL BWPの周波数位置を調整してもよい)。または、当該Reduced Capability端末10は、基地局20が事前に設定したUL BWPの帯域内に新たに設定するUL BWPが含まれるように調整してもよい。
【0051】
SSBとROとの間に、端末10によるBWPの切替え(例えば、BWPの位置をずらす処理)に必要な時間的なギャップ又はprocessing timeが規定されてもよい(例えば、仕様書において規定されてもよい)。BWPの切替えには、端末10におけるRF(Radio Frequency)tuning等の処理が必要となるためである。
【0052】
図8及び図9は、複数のReduced Capability端末10のうちの各端末10が、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択したRACH occasionの周波数帯域幅の位置に基づいて、UL BWPを設定する例を示す図である。図8の例では、端末#1が選択したROの周波数帯域幅の位置と、端末#2が選択したROの周波数帯域幅の位置とは異なっている。端末#1は、選択したROと同じ周波数帯域幅の位置かつ同じ帯域幅のUL BWPを選択する。端末#2は、選択したROと同じ周波数帯域幅の位置かつ同じ帯域場のUL BWPを選択する。図9の例では、端末#1が選択したROの周波数帯域幅の位置と、端末#2が選択したROの周波数帯域幅の位置とは同じである。端末#1及び端末#2は、選択したROと同じ周波数帯域幅の位置かつ同じ帯域幅のUL BWPを設定する。この場合において、端末#1のcapabilityと端末#2のcapabilityとが異なる場合には、端末#1の設定するUL BWPの帯域幅と、端末#2の設定するUL BWPの帯域幅とは異なっていてもよい。
【0053】
図10は、Reduced Capability端末10が、ランダムアクセスプリアンブルの再送を行う例を示す図である。図10の例に示されるように、Reduced Capability端末10が、ランダムアクセスプリアンブルの再送時に、初回のランダムアクセスプリアンブルの送信時のROとは異なるROを選択した場合、Reduced Capability端末10は、再送で選択しなおしたROの周波数帯域幅の位置に基づいて、(active) UL BWPを設定してもよい。
【0054】
(提案2の補足)
上述の実施例における「BWP」により設定される周波数帯域幅は、既存のBWPで設定される周波数帯域幅とは異なる周波数帯域幅であってもよい。この場合、上述の実施例における「BWP」の名称は、BWPの名称とは異なる名称であってもよい。例えば、上述の実施例における「BWP」により設定される周波数帯域幅は、既存のBWPの枠組みの中で新たに定義されるような、より細かい周波数帯域幅であってもよい。また、上述の実施例における「BWP」により設定される周波数帯域幅は、既存のBWPの周波数範囲内でのみ用いることができる周波数帯域幅であってもよい。
【0055】
図11は、新規BWPにより設定される周波数帯域幅の例を示す図である。図11の例に示されるように、新規BWPにより設定される周波数帯域幅は、既存のBWPの周波数範囲に含まれる周波数帯域幅であってもよい。
【0056】
また、上述の実施例における「BWP」により設定される周波数数帯域幅が、既存のBWPで設定される周波数帯域幅と同等である場合、「BWPを設定する」とは、すでに設定されている現在activeなBWPの一部のパラメータを置き換えることであってもよく、新たなBWPを設定して、設定した新たなBWPをactiveにすることであってもよい。
【0057】
(提案2のOption2)
Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブルの送信時に、当該端末10の持つ削減された帯域幅(Reduced bandwidth)より帯域幅の広いactiveなUL BWPを設定することが可能であってもよく、その範囲内でランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能であってもよい。例えば、Reduced Capability端末10のcapabilityによれば、20MHzのBWPを設定することが可能である場合において、ランダムアクセスプリアンブルの送信時に、100MHzのUL BWPを設定することが可能であってもよい。この場合、当該Reduced Capability端末10は、100MHzのUL BWP全体でランダムアクセスプリアンブルを送信することはできず、100MHzの帯域幅に含まれる20MHzのUL BWPでランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能であってもよい。
【0058】
Reduced Capability端末10は、UL送信を行う毎に、必要に応じてRF tuningを行ってもよい。例えば、Reduced Capability端末10のcapabilityによれば、20MHzまでの周波数帯域幅の能力を持っている場合において、ランダムアクセスプリアンブルの送信時に、100MHzのUL BWPを設定することが可能であるとする。この場合には、例えば、ランダムアクセスプリアンブルを送信する毎に、Reduced Capability端末10は、100MHzのUL BWP内で20MHzのランダムアクセスプリアンブルを送信する位置を設定してもよい。例えば、Reduced Capability端末10によるRF tuningに必要なギャップ、processing time等が規定されてもよい(例えば、仕様により規定されてもよい)。
【0059】
Reduced Capability端末10は、RRCシグナリング等でUL BWPが設定されるまで、ランダムアクセスプリアンブルの送信時に、当該端末10の持つ削減された帯域幅(Reduced bandwidth)より帯域幅の広いactiveなUL BWPを設定し、その範囲内で自身の周波数帯域幅の能力応じてランダムアクセスプリアンブルを送信する動作を継続してもよい。
【0060】
Reduced Capability端末10が、ランダムアクセスプリアンブルの送信時に、当該端末10の持つ削減された帯域幅(Reduced bandwidth)より帯域幅の広いactiveなUL BWPを設定することが可能である場合に、Reduced Capability端末10は、DL BWPについても、当該端末10の持つ削減された帯域幅より帯域幅の広いactiveなDL BWPを設定することが可能であってもよい。Reduced Capability端末10が、ランダムアクセスプリアンブルの送信時に、当該端末10の持つ削減された帯域幅(Reduced bandwidth)より帯域幅の広いactiveなUL BWPを設定することが可能である場合に、Reduced Capability端末10は、設定されるUL BWPとは独立してDL BWPを設定してもよいし、DL BWPがUL BWPと共通のものであってもよい。
【0061】
(提案2のOption3)
Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブルの送信時には、UL BWPを設定すること及びUL BWPが設定されることを想定しなくてもよい。例えば、Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブルの送信時には、システムの周波数帯域のうち、いずれの周波数帯域でランダムアクセスプリアンブルを送信してもよい。
【0062】
Reduced Capability端末10は、UL送信を行う毎に、必要に応じてRF tuningを行ってもよい。例えば、Reduced Capability端末10によるRF tuningに必要なギャップ、processing time等が規定されてもよい(例えば、仕様により規定されてもよい)。
【0063】
Reduced Capability端末10は、RRCシグナリング等でUL BWPが設定されるまで、ランダムアクセスプリアンブルの送信時に、UL BWPを設定すること及びUL BWPが設定されることを想定しない動作を継続してもよい。
【0064】
(提案3)
(提案3のOption1)
Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブル送信後の「ランダムアクセス中のUL送信」又は「RRC等でUL BWPが設定されるまでのUL送信」を、(例えば、提案2で設定された)ランダムアクセスプリアンブル送信時のBWPの周波数範囲内で行ってもよい。
【0065】
(提案3のOption2)
Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブル送信後の「ランダムアクセス中のUL送信」又は「RRC等でUL BWPが設定されるまでのUL送信」を、(例えば、提案2で設定された)ランダムアクセスプリアンブル送信時のBWPの周波数範囲外で行ってもよい。この場合において、Reduced Capability端末10は、UL送信を行う毎に、必要に応じてRF tuningを行ってもよい。例えば、Reduced Capability端末10によるRF tuningに必要なギャップ、processing time等が規定されてもよい(例えば、仕様により規定されてもよい)。
【0066】
(提案3のOption3)
Reduced Capability端末10は、ランダムアクセスプリアンブル送信後の「ランダムアクセス中のUL送信」又は「RRC等でUL BWPが設定されるまでのUL送信」を、UL BWPを設定すること及びUL BWPが設定されることを想定しないで行ってもよい。この場合において、Reduced Capability端末10は、UL送信を行う毎に、必要に応じてRF tuningを行ってもよい。例えば、Reduced Capability端末10によるRF tuningに必要なギャップ、processing time等が規定されてもよい(例えば、仕様により規定されてもよい)。
【0067】
なお、提案3のOption1~Option3において、ランダムアクセスプリアンブル送信後の「ランダムアクセス中のUL送信」又は「RRC等でUL BWPが設定されるまでのUL送信」とは、例えば、ランダムアクセス手順のメッセージ3(Msg3)、2段階のランダムアクセス手順におけるMsgA PUSCH、DL送信(Msg2、Msg4、MsgB、その他のDL)に対するACK/NACK等を含んでもよい。
【0068】
提案3のOption1~Option3において、Reduced Capability端末10に対して設定されるDL BWPの周波数位置や周波数帯域幅等は、UL BWPの周波数位置や周波数帯域幅等と同じであってもよい。Reduced Capability端末10に対して設定されるDL BWPの周波数位置や周波数帯域幅等は、UL BWPの周波数位置や周波数帯域幅等とは独立して設定されてもよい。
【0069】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理動作を実行する端末10及び基地局20の機能構成例を説明する。端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能を備えている。ただし、端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能のうちの一部のみの機能を備えてもよい。なお、端末10及び基地局20を総称して通信装置と称してもよい。
【0070】
<端末>
図12は、端末10の機能構成の一例を示す図である。図12に示されるように、端末10は、送信部110と、受信部120と、制御部130を有する。図12に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部110を送信機と称し、受信部120を受信機と称してもよい。
【0071】
送信部110は、送信データから送信を作成し、当該送信信号を無線で送信する。また、送信部110は、1つ又は複数のビームを形成することができる。受信部120は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部120は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0072】
制御部130は、端末10の制御を行う。なお、送信に関わる制御部130の機能が送信部110に含まれ、受信に関わる制御部130の機能が受信部120に含まれてもよい。
【0073】
例えば、Reduced Capability端末10の制御部130は、削減された帯域幅(Reduced bandwidth)として、12RB、20RB、24RB、及び96RBのうちのいずれか1つの帯域幅を設定し、Reduced Capability端末10の送信部110は、制御部130の選択した帯域幅でランダムアクセスプリアンブルを送信してもよい。
【0074】
例えば、Reduced Capability端末10の制御部130は、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択した、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周波数帯域幅の位置に基づいて、アップリンクのBandwidth Part(BWP)を選択し、Reduced Capability端末10の送信部110は、制御部130の選択した帯域幅でランダムアクセスプリアンブルを送信してもよい。
【0075】
<基地局20>
図13は、基地局20の機能構成の一例を示す図である。図13に示されるように、基地局20は、送信部210と、受信部220と、制御部230を有する。図13に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部210を送信機と称し、受信部220を受信機と称してもよい。
【0076】
送信部210は、端末10側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。受信部220は、端末10から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、受信部220は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
【0077】
制御部230は、基地局20の制御を行う。なお、送信に関わる制御部230の機能が送信部210に含まれ、受信に関わる制御部230の機能が受信部220に含まれてもよい。
【0078】
例えば、基地局20の受信部220は、Reduced Capability端末10の削減された帯域幅(Reduced bandwidth)が、12RB、20RB、24RB、及び96RBのうちのいずれか1つの帯域幅であることを示すCapability情報を受信し、基地局20の制御部230は、受信部220の受信したCapability情報に示される帯域幅を、Reduced Capability端末10から送信されるランダムアクセスプリアンブルを受信するための帯域幅として設定してもよい。
【0079】
また、例えば、基地局20の制御部230は、受信部220がReduced Capability端末10から送信されるランダムアクセスプリアンブルを受信した後、Reduced Capability端末10に対して、RRCシグナリングによりUL BWPを設定するまでのUL送信は、ランダムアクセスプリアンブル受信時のBWPの周波数範囲内で行われると想定してもよい。
【0080】
<ハードウェア構成>
上記実施の形態の説明に用いたブロック図(図12図13)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に複数要素が結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0081】
また、例えば、本発明の一実施の形態における端末10と基地局20はいずれも、本実施の形態に係る処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図14は、本実施の形態に係る端末10と基地局20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末10と基地局20はそれぞれ、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0082】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。端末10と基地局20のハードウェア構成は、図に示した1001~1006で示される各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0083】
端末10と基地局20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0084】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。
【0085】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、図12に示される端末10の送信部110、受信部120、制御部130は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、図13に示される基地局20の送信部210と、受信部220と、制御部230は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0086】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0087】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0088】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、端末10の送信部110及び受信部120は、通信装置1004で実現されてもよい。また、基地局20の送信部210及び受信部220は、通信装置1004で実現されてもよい。
【0089】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0090】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0091】
また、端末10と基地局20はそれぞれ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0092】
(実施の形態のまとめ)
本明細書には、少なくとも以下の端末及び基地局が開示されている。
【0093】
ランダムアクセスプリアンブルを送信するための送信機会を選択し、該選択した送信機会の周波数帯域幅の開始位置、又は該選択した送信機会の周波数帯域幅の中心位置を基準として、前記ランダムアクセスプリアンブルを前記送信機会の周波数帯域幅において送信可能とするために、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を設定する制御部と、前記制御部の設定した前記周波数帯域幅に基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブルを送信する送信部と、を備える端末。
【0094】
上記の構成によれば、端末は、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択した送信機会の周波数帯域幅に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルが適切に送信可能であるように、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を選択するので、ランダムアクセスプリアンブルを送信できないような周波数帯域幅が設定されることを防止することが可能となる。
【0095】
前記ランダムアクセスプリアンブルを前記送信機会の周波数帯域幅において送信可能送信可能とするために、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅もしくは端末の持つ削減された周波数帯域幅の能力は、12リソースブロックの周波数帯域幅から96リソースブロックの周波数帯域幅までの範囲に含まれるいずれか1つの周波数帯域幅であってもよい。
【0096】
上記の構成によれば、仕様において規定されるPRACHのSCS(ΔfRA for PRACH)、PUSCHのSCS(Δf for PUSCH)、及びPRACHの系列長(LRA)の組み合わせのうち、いずれかの組み合わせを使用してランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能となる。
【0097】
前記ランダムアクセスプリアンブルの送信後、前記制御部は、ランダムアクセス手順の実行中におけるアップリンクの送信のための周波数帯域幅として、前記前記ランダムアクセスプリアンブルを前記送信機会の周波数帯域幅において送信可能とするために設定された端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を適用してもよい。
【0098】
上記の構成によれば、端末から送信される端末機能情報(UE capability information)を受信するまでの間のアップリンクの送信に適用される周波数帯域幅が明確化され、基地局側で端末機能情報を受信するまでの間のアップリンクの受信動作を明確化することが可能となる。
【0099】
前記ランダムアクセスプリアンブルの初回の送信後、前記ランダムアクセスプリアンブルを再送する場合において、前記制御部は、前記ランダムアクセスプリアンブルの初回の送信時に選択したランダムアクセスプリアンブルの送信機会とは異なるランダムアクセスプリアンブルの送信機会を選択し、前記初回の送信時に選択したランダムアクセスプリアンブルの送信機会とは異なるランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周波数帯域幅の開始位置又は中心位置を基準として、前記ランダムアクセスプリアンブルを前記送信機会の周波数帯域幅において再送可能であるように、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を設定してもよい。
【0100】
上記の構成によれば、端末がランダムアクセスプリアンブルの初回の送信の際に選択した送信機会と、ランダムアクセスプリアンブルの再送の際に選択した送信機会とが異なる場合であっても、端末は、再送の際に選択した送信機会の周波数帯域幅に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルが適切に再送可能であるように、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を設定するので、ランダムアクセスプリアンブルを送信できないような周波数帯域幅が設定されることを防止することが可能となる。
【0101】
端末がランダムアクセスプリアンブルを送信するための送信機会の周波数帯域幅の開始位置、又は該送信機会の周波数帯域幅の中心位置を基準として、前記ランダムアクセスプリアンブルを前記送信機会の周波数帯域幅において送信可能とするために、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を設定する制御部と、前記制御部の設定した周波数帯域幅に基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブルを受信する受信部と、を備える基地局。
【0102】
上記の構成によれば、端末は、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために選択した送信機会の周波数帯域幅に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルが適切に送信可能であるように、端末の送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅を選択するので、ランダムアクセスプリアンブルを送信できないような周波数帯域幅が設定されることを防止することが可能となり、基地局は、端末がランダムアクセスプリアンブルを送信するための送信機会の周波数帯域幅に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルが適切に受信可能であるように、送信もしくは受信に用いられる周波数帯域幅周波数帯域幅を設定することが可能となる。
【0103】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、端末10と基地局20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って端末10が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って基地局20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0104】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0105】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0106】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0107】
本明細書において基地局20によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局20を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末10との通信のために行われる様々な動作は、基地局20および/または基地局20以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局20以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
【0108】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。
【0109】
端末10は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0110】
基地局20は、当業者によって、NB(NodeB)、eNB(enhanced NodeB)、ベースステーション(Base Station)、gNB、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0111】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0112】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0113】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0114】
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0115】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0116】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0117】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0118】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0119】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0120】
本開示の全体において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含み得る。
【0121】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0122】
10 端末
110 送信部
120 受信部
130 制御部
20 基地局
210 送信部
220 受信部
230 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
図1
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