(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】表示装置および表示装置を制御するための方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20240918BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240918BHJP
G09G 3/32 20160101ALI20240918BHJP
G09G 3/3275 20160101ALI20240918BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 622C
G09G3/20 622D
G09G3/20 624B
G09G3/20 642A
G09G3/32 A
G09G3/3275
G09G3/20 611H
(21)【出願番号】P 2022549727
(86)(22)【出願日】2021-01-08
(86)【国際出願番号】 CN2021070877
(87)【国際公開番号】W WO2021164456
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-09-27
(31)【優先権主張番号】202010106550.7
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オウヤン、シャンルイ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ、ハイミン
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-037857(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0321990(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0088200(US,A1)
【文献】特開2019-197723(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であって、
複数の画素回路行であって、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含む、複数の画素回路行と、
複数のスキャン信号を生成するように構成されるゲート電圧生成回路と、
を備え、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号は、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における
前記駆動回路の書き込み回路を制御するために用いられ、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられ、
前記第1スキャン信号は、さらに、前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路を制御するために用いられ、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成され、
同じフレームスキャン周期において、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号のロードを開始する時点は、前記第2画素回路行が前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号のロードを開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記同じフレームスキャン周期において、前記第2画素回路行が前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号のロードを開始する時点よりも前に、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号を二回ロードする、
表示装置。
【請求項2】
表示装置であって、
複数の画素回路行であって、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含む、複数の画素回路行と、
複数のスキャン信号を生成するように構成されるゲート電圧生成回路と、
を備え、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号は、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における前記駆動回路の書き込み回路を制御するために用いられ、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられ、
前記第1スキャン信号は、さらに、前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路を制御するために用いられ、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成され、
同じフレームスキャン周期において、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号のロードを開始する時点は、前記第2画素回路行が前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号のロードを開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記同じフレームスキャン周期において、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号のロードを最後に終了する時点以後に、前記第2画素回路行が前記第2スキャン信号を二回ロードする、
表示装置。
【請求項3】
前記ゲート電圧生成回路は、前記第1画素回路行および前記第2画素回路行における前記発光コンポーネントの発光を制御する発光制御信号をさらに生成するように構成され、
前記同じフレームスキャン周期において、前記第2画素回路行が前記第2スキャン信号を二回ロードした後に、前記第1画素回路行が前記発光制御信号をロードする、
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
表示装置であって、
複数の画素回路行であって、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含む、複数の画素回路行と、
複数のスキャン信号を生成するように構成されるゲート電圧生成回路と、
を備え、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号は、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における前記駆動回路の書き込み回路を制御するために用いられ、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられ、
前記第1スキャン信号は、さらに、前記第2画素回路行における前記駆動回路の第1リセット回路を制御するために用いられ、前記第1リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成され、
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号は、それぞれ、前記第1画素回路行および前記第2画素回路行における第2リセット回路を制御するために用いられ、前記第2リセット回路は、前記発光コンポーネントの一端における電圧を前記参照電圧にするように構成され、
前記第1リセット回路および前記第2リセット回路は、リセット回路に含まれ、
同じフレームスキャン周期において、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号の
二回のロードを開始する時点は、前記第2画素回路行が前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号のロードを開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記発光コンポーネントの他端は、前記複数の画素回路に電源電圧を提供するように構成される電力線に結合され、
前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントセルフィキャパシタであって、前記発光コンポーネントセルフィキャパシタの一端が前記発光コンポーネントの前記一端に結合され、前記発光コンポーネントセルフィキャパシタの他端が前記発光コンポーネントの前記他端に結合される、発光コンポーネントセルフィキャパシタをさらに含み、
前記参照電圧は、前記発光コンポーネントの前記他端に提供される前記電源電圧よりも大きいか、または、前記発光コンポーネントの前記他端に提供される前記電源電圧と等しい、
表示装置。
【請求項5】
前記書き込み回路は、
第1トランジスタであって、前記第1トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第1トランジスタのソース電圧が前記データ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、前記第2トランジスタのソース電極が前記第1トランジスタのドレイン電極に結合され、前記第2トランジスタのゲート電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、前記第3トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第3トランジスタのドレイン電極が前記第2トランジスタの前記ゲート電極および前記ストレージキャパシタの前記一端に結合され、前記第3トランジスタのソース電極が前記第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
表示装置であって、
複数の画素回路行であって、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含む、複数の画素回路行と、
複数のスキャン信号を生成するように構成されるゲート電圧生成回路と、
を備え、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号は、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における前記駆動回路の書き込み回路を制御するために用いられ、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられ、
前記第1スキャン信号は、さらに、前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路を制御するために用いられ、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成され、
同じフレームスキャン周期において、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号の
二回のロードを開始する時点は、前記第2画素回路行が前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号のロードを開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記書き込み回路は、
第1トランジスタであって、前記第1トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第1トランジスタのソース電圧が前記データ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、前記第2トランジスタのソース電極が前記第1トランジスタのドレイン電極に結合され、前記第2トランジスタのゲート電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、前記第3トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第3トランジスタのドレイン電極が前記第2トランジスタの前記ゲート電極および前記ストレージキャパシタの前記一端に結合され、前記第3トランジスタのソース電極が前記第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含み、
前記リセット回路は、第5トランジスタであって、前記第5トランジスタのゲート電極は前記第1トランジスタのゲート電極に結合され、前記第5トランジスタのソース電極が前記参照電圧によって制御され、前記第5トランジスタのドレイン電極が前記発光コンポーネントの一端に結合される、第5トランジスタを含む、
表示装置。
【請求項7】
前記発光コンポーネントの他端は、前記複数の画素回路に電源電圧を提供するように構成される電力線に結合される、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと、前記OLEDおよび前記LEDの前記少なくとも1つと並列に接続されたセルフキャパシタとを含む、請求項1から3および6、7のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つを含む、請求項4または5に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号が前記第2画素回路行に最初にロードされる時点は、前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行に最初にロードされる時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、請求項1から9のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが最初に終了される時点は、前記第2スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが最初に終了される時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、請求項1から9のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記駆動回路は、7つのトランジスタおよび1つのストレージキャパシタを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記リセット回路は、
第4トランジスタであって、前記第4トランジスタのゲート電極が前記第1スキャン信号によって制御され、前記第4トランジスタのソース電極が前記参照電圧によって制御され、前記第4トランジスタのドレイン電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第4トランジスタ
を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第2電圧は、
前記第2トランジスタの閾値電圧と、
前記データ電圧と、前記第1トランジスタのソース電極と前記ドレイン電極との間の電圧と、の間の差と、
の和に等しい、請求項5から7のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第1電圧は、
前記参照電圧と、
前記第4トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧と、
の間の差に等しい、請求項13に記載の表示装置。
【請求項16】
表示装置を制御するための方法であって、前記表示装置は、複数の画素回路行を含み、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含み、前記方法は、
複数のスキャン信号を生成する段階と、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号を、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における前記駆動回路の書き込み回路にロードする段階であって、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられる、段階と、
前記第1スキャン信号を前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路にロードする段階であって、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成される、段階と、
を備え、
同じフレームスキャン周期において、前記第1スキャン信号の前記第1画素回路行へのロードが開始する時点は、前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記同じフレームスキャン周期において、前記第2画素回路行が前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号のロードを開始する時点よりも前に、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号を二回ロードする、
方法。
【請求項17】
表示装置を制御するための方法であって、前記表示装置は、複数の画素回路行を含み、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含み、前記方法は、
複数のスキャン信号を生成する段階と、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号を、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における前記駆動回路の書き込み回路にロードする段階であって、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられる、段階と、
前記第1スキャン信号を前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路にロードする段階であって、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成される、段階と、
を備え、
同じフレームスキャン周期において、前記第1スキャン信号の前記第1画素回路行へのロードが開始する時点は、前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記同じフレームスキャン周期において、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号のロードを最後に終了する時点以後に、前記第2画素回路行が前記第2スキャン信号を二回ロードする、
方法。
【請求項18】
前記第1画素回路行および前記第2画素回路行における前記発光コンポーネントの発光を制御する発光制御信号を生成する段階をさらに備え、
前記同じフレームスキャン周期において、前記第2画素回路行が前記第2スキャン信号を二回ロードした後に、前記第1画素回路行が前記発光制御信号をロードする、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
表示装置を制御するための方法であって、前記表示装置は、複数の画素回路行を含み、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含み、前記方法は、
複数のスキャン信号を生成する段階と、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号を、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における前記駆動回路の書き込み回路にロードする段階であって、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられる、段階と、
前記第1スキャン信号を前記第2画素回路行における前記駆動回路の第1リセット回路にロードする段階であって、前記第1リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成される、段階と、
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号を、それぞれ、前記第1画素回路行および前記第2画素回路行における第2リセット回路にロードする段階であって、前記第2リセット回路は、前記発光コンポーネントの一端における電圧を前記参照電圧にするように構成される、段階と、
を備え、
前記第1リセット回路および前記第2リセット回路は、リセット回路に含まれ、
同じフレームスキャン周期において、前記第1スキャン信号の前記第1画素回路行への
二回のロードが開始する時点は、前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記発光コンポーネントの他端は、前記複数の画素回路に電源電圧を提供するように構成される電力線に結合され、
前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントセルフィキャパシタであって、前記発光コンポーネントセルフィキャパシタの一端が前記発光コンポーネントの前記一端に結合され、前記発光コンポーネントセルフィキャパシタの他端が前記発光コンポーネントの前記他端に結合される、発光コンポーネントセルフィキャパシタをさらに含み、
前記参照電圧は、前記発光コンポーネントの前記他端に提供される前記電源電圧よりも大きいか、または、前記発光コンポーネントの前記他端に提供される前記電源電圧と等しい、
方法。
【請求項20】
前記書き込み回路は、
第1トランジスタであって、前記第1トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第1トランジスタのソース電圧が前記データ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、前記第2トランジスタのソース電極が前記第1トランジスタのドレイン電極に結合され、前記第2トランジスタのゲート電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、前記第3トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第3トランジスタのドレイン電極が前記第2トランジスタの前記ゲート電極および前記ストレージキャパシタの前記一端に結合され、前記第3トランジスタのソース電極が前記第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含む、請求項16から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
表示装置を制御するための方法であって、前記表示装置は、複数の画素回路行を含み、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含み、前記方法は、
複数のスキャン信号を生成する段階と、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号を、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における前記駆動回路の書き込み回路にロードする段階であって、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられる、段階と、
前記第1スキャン信号を前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路にロードする段階であって、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成される、段階と、
を備え、
同じフレームスキャン周期において、前記第1スキャン信号の前記第1画素回路行への
二回のロードが開始する時点は、前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しく、
前記書き込み回路は、
第1トランジスタであって、前記第1トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第1トランジスタのソース電圧が前記データ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、前記第2トランジスタのソース電極が前記第1トランジスタのドレイン電極に結合され、前記第2トランジスタのゲート電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、前記第3トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第3トランジスタのドレイン電極が前記第2トランジスタの前記ゲート電極および前記ストレージキャパシタの前記一端に結合され、前記第3トランジスタのソース電極が前記第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含み、
前記リセット回路は、第5トランジスタであって、前記第5トランジスタのゲート電極は前記第1トランジスタのゲート電極に結合され、前記第5トランジスタのソース電極が前記参照電圧によって制御され、前記第5トランジスタのドレイン電極が前記発光コンポーネントの一端に結合される、第5トランジスタを含む、
方法。
【請求項22】
前記発光コンポーネントの他端は、前記複数の画素回路に電源電圧を提供するように構成される電力線に結合される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと、前記OLEDおよび前記LEDの前記少なくとも1つと並列に接続されたセルフキャパシタとを含む、請求項16から18および21、22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つを含む、請求項19または20に記載の方法。
【請求項25】
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号が前記第2画素回路行に最初にロードされる時点は、前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行に最初にロードされる時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、請求項16から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが最初に終了される時点は、前記第2スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが最初に終了される時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、請求項16から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記駆動回路は、7つのトランジスタおよび1つのストレージキャパシタを含む、請求項16から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記リセット回路は、
第4トランジスタであって、前記第4トランジスタのゲート電極が前記第1スキャン信号によって制御され、前記第4トランジスタのソース電極が前記参照電圧によって制御され、前記第4トランジスタのドレイン電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第4トランジスタ
を含む、請求項16から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記第2電圧は、
前記第2トランジスタの閾値電圧と、
前記データ電圧と、前記第1トランジスタのソース電極と前記ドレイン電極との間の電圧と、
の間の差の和に等しい、請求項20から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記第1電圧は、
前記参照電圧と、
前記第4トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧と、
の間の差に等しい、請求項28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年2月21日に中国国家知識産権局に出願された、発明の名称を「表示装置および表示装置を制御するための方法」とする中国特許出願第202010106550.7号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本願の1または複数の実施形態は、通常、液晶ディスプレイ分野に関し、特に、表示装置および表示装置を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(organic light emitting diode、OLED)ディスプレイは、広い視野、良好な色のコントラスト、高速な応答速度、および低コストのような利点に起因して、広く用いられている。OLEDディスプレイのOLEDアレイにおいて、各OLEDは対応する駆動回路を有し、駆動回路は、通常、複数の薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)によって構築されている。しかしながら、異なる駆動回路のTFTは、閾値電圧(具体的には、TFTがクリティカルなカットオフ状態またはクリティカルな導通状態になることを可能にする、ゲート電極とソース電極との間のバイアス電圧)および移動性のような電気的パラメータにおいて不均一性を有する。これにより、異なるOLEDが発する光の輝度に差が生じ、その差は人間の眼によって感知される。この現象は、ムラ(mura)現象と称され、ムラ現象は、表示装置の表示性能を低下させる。
【0003】
従来技術では、異なる駆動回路のTFTの異なる閾値電圧によって生じる表示輝度のムラ現象を解決するために、通常、6T1C、7T1C、または8T1C駆動回路のような、補償機能を有する駆動回路が構築され、OLEDの駆動は、リセット、書き込み、および発光駆動という3つのフェーズを含む。フレームスキャン周波数が比較的高い場合、書き込みフェーズが比較的短く、OLEDを通る駆動電流に対するTFTの閾値電圧の影響は除去される。その結果、ムラ現象を除去することができなくなる。
【発明の概要】
【0004】
以下に、本願を複数の態様から説明する。以下の複数の態様の実装および有益な効果のために、参照が互いになされてよい。
【0005】
本願の第1態様は、表示装置を提供し、表示装置は、
複数の画素回路行であって、複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含む、複数の画素回路行と、
複数のスキャン信号を生成するように構成されるゲート電圧生成回路と、
を含む。
【0006】
複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号は、それぞれ、複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における駆動回路の書き込み回路を制御するために用いられ、書き込み回路は、データ電圧に基づいて、駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、データ電圧は、発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられる。
【0007】
第1スキャン信号は、さらに、第2画素回路行における駆動回路のリセット回路を制御するために用いられ、リセット回路は、参照電圧に基づいて、ストレージキャパシタの一端における電圧を第2電圧にリセットするように構成される。
【0008】
同じフレームスキャン周期において、第1スキャン信号の第1画素回路行へのロードが開始する時点は、第1スキャン信号および第2スキャン信号の第2画素回路行へのロードが開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい。第1スキャン信号および第2スキャン信号の第2画素回路行へのロードは、同時に開始する。第1スキャン信号は、第1画素回路行における駆動回路の書き込み回路にロードされ、第2画素回路行における駆動回路のリセット回路にもロードされる。第2スキャン信号は、第2画素回路行における駆動回路の書き込み回路にロードされる。
【0009】
本願の本実施形態において、第2画素回路行のスキャン信号および第1画素回路行のスキャン信号は、ゲート電圧生成回路を用いることによって、第2画素回路行にロードされる。第1画素回路行の行スキャン時間は、第2画素回路行の行スキャン時間よりもクロック周期の奇数倍(3より大きいまたはこれに等しい)だけ早く、これにより、第2画素回路行における画素回路では、有効な書き込みフェーズの数を増やすことができる。これにより、異なる駆動回路におけるトランジスタの異なる閾値電圧に起因して、発光コンポーネントが発する光の輝度ムラ現象を確実に除去することができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、第1スキャン信号および第2スキャン信号が第2画素回路にロードされる期間において、第1スキャン信号の初期低電気レベルの時点は、第2スキャン信号の初期低電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい。
【0011】
いくつかの実施形態において、第1スキャン信号および第2スキャン信号が第2画素回路にロードされる期間において、第1スキャン信号の初期高電気レベルの時点は、第2スキャン信号の初期高電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい。いくつかの実施形態において、駆動回路は、7つのトランジスタおよび1つのストレージキャパシタを含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、書き込み回路は、
第1トランジスタであって、第1トランジスタのゲート電圧が第1スキャン信号または第2スキャン信号によって制御され、第1トランジスタのソース電圧がデータ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、第2トランジスタのソース電極が第1トランジスタのドレイン電極に結合され、第2トランジスタのゲート電極がストレージキャパシタの一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、第3トランジスタのゲート電圧が第1スキャン信号または第2スキャン信号によって制御され、第3トランジスタのドレイン電極が第2トランジスタのゲート電極およびストレージキャパシタの一端に結合され、第3トランジスタのソース電極が第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、リセット回路は、
第4トランジスタであって、第4トランジスタのゲート電極が第1スキャン信号によって制御され、第4トランジスタのソース電極が参照電圧によって制御され、第4トランジスタのドレイン電圧がストレージキャパシタの一端に結合されている、第4トランジスタ
を含む。
【0014】
いくつかの実施形態において、第1電圧は、第2トランジスタの閾値電圧、および、データ電圧と、第1トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧との間の差の和に等しい。
【0015】
本願の本実施形態において、第1電圧は、第2トランジスタの閾値電圧、および、データ電圧と、第1トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧との間の差の和に等しい。これにより、発光コンポーネントが発する光の輝度に対する第2トランジスタの閾値電圧の影響を、発光駆動フェーズにおいて確実に除去することができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、第2電圧は、参照電圧と、第5トランジスタのソース-ドレイン間電圧との間の差に等しい。
【0017】
いくつかの実施形態において、発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと並列に接続されたセルフキャパシタとを含む。
【0018】
本願の第2態様は、表示装置を制御するための方法を提供する。表示装置は、複数の画素回路行を含み、複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含み、方法は、
複数のスキャン信号を生成する段階と、
複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号を、それぞれ、複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における駆動回路の書き込み回路にロードする段階であって、書き込み回路は、データ電圧に基づいて、駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、データ電圧は、発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられる、段階と、
第1スキャン信号を第2画素回路行における駆動回路のリセット回路にロードする段階であって、リセット回路は、参照電圧に基づいて、ストレージキャパシタの一端における電圧を第2電圧にリセットするように構成される、段階と、
を含む。
【0019】
同じフレームスキャン周期において、第1スキャン信号の第1画素回路行へのロードが開始する時点は、第1スキャン信号および第2スキャン信号の第2画素回路行へのロードが開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい。第1スキャン信号および第2スキャン信号の第2画素回路行へのロードは、同時に開始する。第1スキャン信号は、第1画素回路行における駆動回路の書き込み回路にロードされ、第2画素回路行における駆動回路のリセット回路にもロードされる。第2スキャン信号は、第2画素回路行における駆動回路の書き込み回路にロードされる。
【0020】
本願の本実施形態において、第2画素回路行のスキャン信号および第1画素回路行のスキャン信号は、ゲート電圧生成回路を用いることによって、第2画素回路行にロードされる。第1画素回路行の行スキャン時間は、第2画素回路行の行スキャン時間よりも、クロック周期の奇数倍(3より大きいまたはこれに等しい)だけ早く、これにより、第2画素回路行における画素回路では、有効な書き込みフェーズの数を増やすことができる。これにより、異なる駆動回路におけるトランジスタの異なる閾値電圧に起因して、発光コンポーネントが発する光の輝度ムラ現象を確実に除去することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、第1スキャン信号および第2スキャン信号が第2画素回路にロードされる期間において、第1スキャン信号の初期低電気レベルの時点は、第2スキャン信号の初期低電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい。
【0022】
いくつかの実施形態において、第1スキャン信号および第2スキャン信号が第2画素回路にロードされる期間において、第1スキャン信号の初期高電気レベルの時点は、第2スキャン信号の初期高電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい。いくつかの実施形態において、駆動回路は、7つのトランジスタおよび1つのストレージキャパシタを含む。
【0023】
いくつかの実施形態において、書き込み回路は、
第1トランジスタであって、第1トランジスタのゲート電圧が第1スキャン信号または第2スキャン信号によって制御され、第1トランジスタのソース電圧がデータ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、第2トランジスタのソース電極が第1トランジスタのドレイン電極に結合され、第2トランジスタのゲート電極がストレージキャパシタの一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、第3トランジスタのゲート電圧が第1スキャン信号または第2スキャン信号によって制御され、第3トランジスタのドレイン電極が第2トランジスタのゲート電極およびストレージキャパシタの一端に結合され、第3トランジスタのソース電極が第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、リセット回路は、
第4トランジスタであって、第4トランジスタのゲート電極が第1スキャン信号によって制御され、第4トランジスタのソース電極が参照電圧によって制御され、第4トランジスタのドレイン電圧がストレージキャパシタの一端に結合されている、第4トランジスタ
を含む。
【0025】
いくつかの実施形態において、第1電圧は、第2トランジスタの閾値電圧、および、データ電圧と、第1トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧との間の差の和に等しい。
【0026】
本願の本実施形態において、第1電圧は、第2トランジスタの閾値電圧、および、データ電圧と、第1トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧との間の差の和に等しい。これにより、発光コンポーネントが発する光の輝度に対する第2トランジスタの閾値電圧の影響を、発光駆動フェーズにおいて確実に除去することができる。
【0027】
いくつかの実施形態において、第2電圧は、参照電圧と、第5トランジスタのソース-ドレイン間電圧との間の差に等しい。
【0028】
いくつかの実施形態において、発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと並列に接続されたセルフキャパシタとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本願の実施形態に係る表示装置100の構造の概略図である。
【
図2】本願の実施形態に係る画素回路111のモジュール構造の概略図である。
【
図3】本願の実施形態に係る画素回路111の回路構造の概略図である。
【
図4】本願の実施形態に係る画素回路111のルーティングの概略図である。
【
図5】本願の実施形態に係る、
図1のゲート電圧生成回路130によって同じスキャン周期で生成されるスキャン信号Gの時系列の概略図である。
【
図6】本願の実施形態に係る、
図1の第n画素回路行に同じスキャン周期でロードされるスキャン信号G[n-3]およびG[n]と発光制御信号EM[n]の時系列の概略図である。
【
図7】本願の実施形態に係る
図1の表示装置100を制御するための方法700の概略フローチャートである。
【
図8】本願の実施形態に係るシステム800の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下では、本願の実施形態における添付図面を参照して本願の実施形態における技術的解決手段を説明する。本願の実施形態における説明において、別段の指定がない限り、「/」は、「または」を意味する。例えば、A/Bは、AまたはBを表し得る。本明細書では、「および/または」は、関連付けられる対象を説明するために対応関係のみを説明するものであり、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AおよびBの両方が存在する、および、Bのみが存在するという場合を表し得る。さらに、本願の実施形態における説明において、「複数の」は、2または2より多いことを意味する。
【0031】
図1は、本願の実施形態に係る表示装置100の構造の概略図である。表示装置100は、表示装置100の外部コンポーネント(例えば、ビデオカード)によって提供される画像データに基づいて、画像を表示してよい。表示装置100の例は、限定されるものではないが、OLEDディスプレイ、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(active matrix organic light emitting diode、AMOLED)ディスプレイ等を含んでよい。表示装置100は、ポータブルまたはモバイルデバイス、モバイルフォン、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、ハンドヘルドPC、(スマートウォッチまたはスマートバンドのような)ウェアラブルデバイス、ポータブルメディアプレーヤ、ハンドヘルドデバイス、ナビゲーションデバイス、サーバ、ネットワークデバイス、グラフィックスデバイス、ビデオゲームデバイス、セットトップボックス、ラップトップデバイス、仮想現実および/または拡張現実感デバイス、モノのインターネットデバイス、産業制御デバイス、車載インフォテインメントデバイス、ストリーミングメディアクライアントデバイス、電子書籍、読み取りデバイス、POS端末、および他のデバイスにおいて用いられてよい。
【0032】
図1に示すように、表示装置100は、表示パネル110、コントローラ120、ゲート電圧生成回路130、データ電圧生成回路140、参照電圧生成回路150、および電源電圧生成回路160を含んでよい。表示装置100の1または複数のコンポーネント(例えば、コントローラ120、ゲート電圧生成回路130、データ電圧生成回路140、参照電圧生成回路150、および電源電圧生成回路160の1または複数)は、ハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアのいずれか1つまたは任意の組み合わせによって、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、電子回路、1または複数のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行するプロセッサおよび/またはメモリ(共有、専用、またはグループ)、組み合わせ論理回路、または、説明した機能を提供する他の適切なコンポーネントの任意の組み合わせによって実装されてよい。さらに、別個のコントローラ120が
図1に示されているが、コントローラ120の機能のいくつかまたは全ては、代替的に、ゲート電圧生成回路130、データ電圧生成回路140、参照電圧生成回路150、および電源電圧生成回路160の1または複数に統合されてよい。
【0033】
表示パネル110は、N行かつM列(NおよびMは正の整数である)に配列された複数の画素回路を含んでよい。明確性のために、4つの画素回路
【数1】
、
【数2】
、
【数3】
および
【数4】
(集合的に画素回路111と称される)のみが
図1の表示パネル110上に示されている。ここで、3<n<N、1<i、j<Mであり、n、i、およびjは全て正の整数である。画素回路
【数1】
は、第(n-3)画素回路行における第i画素回路を表し、画素回路
【数2】
は、第(n-3)画素回路行における第j画素回路を表し、画素回路
【数3】
は、第n画素回路行における第i画素回路を表し、画素回路
【数4】
は、第n画素回路行における第j画素回路を表す。表示パネル110は、任意の数の画素回路行および画素回路111を有してよく、
図1に示されるものに限定されるものではないことに留意すべきである。さらに、本願の本実施形態は、
図1に示されていない画素回路行および画素回路111にも適用可能である。
【0034】
さらに、表示パネル110は、
画素回路
【数1】
および
【数2】
に結合された発光制御線131(n-3)、および画素回路
【数3】
および
【数4】
に結合された発光制御線131nであって、集合的に発光制御線131と称されてよく、ゲート電圧生成回路130によって生成されたゲート電圧EMを画素回路111に提供するように構成される発光制御線131(n-3)および131nと、
画素回路
【数1】
および
【数2】
に結合されたスキャン線132(n-5)、画素回路
【数3】
および
【数4】
に結合されたスキャン線132n、ならびに画素回路
【数1】
、
【数2】
、
【数3】
および
【数4】
に結合されたスキャン線132(n-3)であって、集合的にスキャン線132と称されてよく、ゲート電圧生成回路130によって生成されたゲート電圧Gを画素回路111に提供するように構成される、スキャン線132(n-5)、132(n-3)、および132nと、
画素回路
【数1】
および
【数2】
に結合された参照線151(n-3)、ならびに画素回路
【数3】
および
【数4】
に結合された参照線151nであって、集合的に参照線151と称されてよく、参照電圧生成回路150によって生成された参照電圧V
REFを画素回路111に提供するように構成される、参照線151(n-3)および151nと、
画素回路
【数1】
および
【数3】
に結合されたデータ線141i、ならびに画素回路
【数2】
および
【数4】
に結合されたデータ線141jであって、集合的にデータ線141と称されてよく、データ電圧生成回路140によって生成されたデータ電圧V
DATAを画素回路111に提供するように構成されるデータ線141iおよび141jと、
画素回路
【数1】
および
【数3】
に結合された電力線161iおよび162i、ならびに画素回路
【数2】
および
【数4】
に結合された電力線161jおよび162jであって、集合的に電力線161と称されてよく、電源電圧生成回路160によって生成された電源電圧VDDを画素回路111に提供するように構成される電力線161iおよび161j、ならびに、集合的に電力線162と称されてよく、電源電圧生成回路160によって生成された電源電圧VSSを画素回路111に提供するように構成される電力線162iおよび162jと、
をさらに含んでよい。
【0035】
本願のいくつかの実施形態によれば、コントローラ120は、制御信号(例えば、限定されるものではないが、クロック信号)をゲート電圧生成回路130に送信してよく、これにより、ゲート電圧生成回路130は、制御信号に基づいて、複数のゲート電圧EMおよびゲート電圧Gを生成する。コントローラ120は、表示対象の画像データをデータ電圧生成回路140にさらに送信してよく、これにより、データ電圧生成回路140は、画像データに基づいて、複数のデータ電圧VDATAを生成する。コントローラ120は、制御信号を参照電圧生成回路150および電源電圧生成回路160にさらに送信してよく、これにより、参照電圧生成回路150は参照電圧VREFを生成し、電源電圧生成回路160は電源電圧VDDおよびVSSを生成する。
【0036】
本願のいくつかの実施形態によれば、ゲート電圧生成回路130は、コントローラ120によって送信された制御信号に基づいて、各画素回路行に対してゲート電圧EMおよびゲート電圧Gを生成してよい。2つのゲート電圧は、発光制御信号EMおよびスキャン信号Gと称されてもよい。ゲート電圧生成回路130は、さらに、生成された発光制御信号EMを、発光制御線131を通して行ごとに画素回路111にロードし、生成されたスキャン信号Gを、スキャン線132を通して行ごとに画素回路111にロードしてよい。例えば、ゲート電圧生成回路130は、シフトレジスタを用いることによって、ゲート電圧EMおよびゲート電圧Gを生成してよい。
【0037】
例えば、
図1に示すように、ゲート電圧生成回路130は、第(n-3)画素回路行に対して、発光制御信号EM[n-3]およびスキャン信号G[n-3]を生成してよく、第(n-3)画素回路行における各画素回路111の発光駆動回路に、発光制御線131(n-3)を通して、発光制御信号EM[n-3]をロードする。発光駆動回路は、画素回路111の発光コンポーネント(例えば、限定されるものではないが、OLEDまたはLED(発光ダイオード、light emitting diode))が予測された輝度の光を発することを可能にさせるように構成される。ゲート電圧生成回路130は、第(n-3)画素回路行の各画素回路111における書き込み回路にも、スキャン線132(n-3)を通してスキャン信号G[n-3]をロードする。書き込み回路は、データ電圧V
DATAに基づいて、画素回路111のストレージキャパシタの一端における電圧をV2に調整するように構成される。さらに、ゲート電圧生成回路130は、第(n-3)画素回路行の各画素回路111におけるリセット回路にも、スキャン線132(n-5)を通して、第(n-5)画素回路行に対して生成されたスキャン信号G[n-5]をロードする。リセット回路は、参照電圧V
REFに基づいて、画素回路111のストレージキャパシタの一端における電圧をV1に調整するように構成される。一例において、ゲート電圧生成回路130が第(n-3)画素回路行の各画素回路111における書き込み回路にスキャン信号G[n-3]をロードする時点は、ゲート電圧生成回路130が第(n-3)画素回路行の各画素回路111におけるリセット回路にスキャン信号G[n-5]をロードする時点と同じである。
【0038】
別の例では、
図1に示すように、ゲート電圧生成回路130は、第n画素回路行に対して、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n]を生成してよく、第n画素回路行における各画素回路111の発光駆動回路に、発光制御線131nを通して、発光制御信号EM[n]をロードし、第n画素回路行の各画素回路111の書き込み回路に、スキャン線132nを通して、スキャン信号G[n]をロードする。さらに、ゲート電圧生成回路130は、第n画素回路行の各画素回路111のリセット回路にも、スキャン線132(n-3)を通して、第(n-3)画素回路行に対して生成されたスキャン信号G[n-3]をロードする。一例において、ゲート電圧生成回路130が第n画素回路行の各画素回路111における書き込み回路にスキャン信号G[n]をロードする時点は、ゲート電圧生成回路130が第n画素回路行の各画素回路111におけるリセット回路にスキャン信号G[n-3]をロードする時点と同じである。
【0039】
本願のいくつかの他の実施形態によれば、ゲート電圧生成回路130は、代替的に、2つのゲート電圧生成回路に分割されてよく、それぞれが、ゲート電圧EMおよびゲート電圧Gを生成するために用いられることに留意すべきである。
【0040】
本願のいくつかの実施形態によれば、データ電圧生成回路140は、コントローラ120によって送信された画像データに基づいて、各画素回路111に対して、発光コンポーネントが発する光の輝度を制御するために用いられるデータ電圧VDATAを生成してよい。データ電圧VDATAは、データ信号VDATAと称されてもよい。データ電圧生成回路140は、さらに、生成されたデータ信号VDATAを、データ線141を通して、各画素回路111にロードしてよい。
【0041】
例えば、
図1に示すように、データ電圧生成回路140は、画素回路
【数1】
に対して、データ信号V
DATA[i]を生成してよく、データ線141iを通して、画素回路
【数1】
の書き込み回路にデータ信号V
DATA[i]をロードしてよい。データ電圧生成回路140は、画素回路
【数3】
に対しても、データ信号V
DATA[i]を生成してよく、データ線141iを通して、画素回路
【数3】
の書き込み回路にもデータ信号V
DATA[i]をロードしてよいことに留意すべきである。画素回路
【数1】
のデータ信号V
DATA[i]は、ゲート電圧生成回路130が第(n-3)画素回路行に対してスキャン信号Gをロードする場合にロードされてよく、画素回路
【数3】
のデータ信号V
DATA[i]は、ゲート電圧生成回路130が第n画素回路行に対してスキャン信号Gをロードする場合にロードされてよい。さらに、画素回路
【数1】
のデータ信号V
DATA[i]と画素回路
【数3】
のデータ信号V
DATA[i]とは、異なる値を有してよい。
【0042】
別の例では、
図1に示すように、データ電圧生成回路140は、画素回路
【数2】
に対してデータ信号V
DATA[j]を生成してよく、データ線141mを通して、画素回路
【数2】
の書き込み回路にデータ信号V
DATA[j]をロードしてよい。データ電圧生成回路140は、画素回路
【数4】
に対しても、データ信号V
DATA[j]を生成してよく、データ線141mを通して、画素回路
【数4】
の書き込み回路にもデータ信号V
DATA[j]をロードしてよいことに留意すべきである。画素回路
【数2】
のデータ信号V
DATA[j]は、ゲート電圧生成回路130が第(n-3)画素回路行に対してスキャン信号Gをロードする場合にロードされてよく、画素回路
【数4】
のデータ信号V
DATA[j]は、ゲート電圧生成回路130が第n画素回路行に対してスキャン信号Gをロードする場合にロードされてよい。さらに、画素回路
【数2】
のデータ信号V
DATA[j]と画素回路
【数4】
のデータ信号V
DATA[j]とは、異なる値を有してよい。
【0043】
本願のいくつかの実施形態によれば、参照電圧生成回路150は、コントローラ120によって送信された制御信号に基づいて、各画素回路111に対して参照電圧VREFを生成してよい。参照電圧VREFは、参照信号VREFと称されてもよい。参照電圧生成回路150は、さらに、参照線151を通して、生成された参照信号VREFを各画素回路111にロードしてよい。例において、各画素回路111は、同じ参照信号VREFを有する。
【0044】
例えば、
図1に示すように、参照電圧生成回路150は、画素回路
【数1】
および
【数2】
に対して、参照信号V
REF[n-3]を生成してよく、参照線151(n-3)を通して、画素回路
【数1】
および
【数2】
のリセット回路に参照信号V
REF[n-3]をロードしてよい。参照電圧生成回路150は、画素回路
【数3】
および
【数4】
に対しても参照信号V
REF[n]を生成してよく、参照線151nを通して、画素回路
【数3】
および
【数4】
のリセット回路にも参照信号V
REF[n]をロードしてよい。
【0045】
本願のいくつかの実施形態によれば、電源電圧生成回路160は、コントローラ120によって送信された制御信号に基づいて、各画素回路111に対して電源電圧VDDおよびVSSを生成してよい。電源電圧VDDおよびVSSは、電源信号VDDおよびVSSと称されてもよい。電源電圧生成回路160は、さらに、電源信号VDDおよびVSSを、電力線161および電力線162を通して各画素回路111にロードしてよい。例において、各画素回路111は、同じ電源信号VDDおよびVSSを有する。
【0046】
例えば、
図1に示すように、参照電圧生成回路150は、画素回路
【数1】
および
【数3】
に対して電源信号VDD[i]およびVSS[i]を生成してよく、電力線161iを通して、画素回路
【数1】
および
【数3】
の発光駆動回路に電源信号VDD[i]をロードし、電力線162iを通して、画素回路
【数1】
および
【数3】
の発光コンポーネントに、電源信号VSS[i]をロードしてよい。参照電圧生成回路150は、画素回路
【数2】
および
【数4】
に対しても電源信号VDD[j]およびVSS[j]を生成してよく、電力線161jを通して、画素回路
【数2】
および
【数4】
の発光駆動回路に電力信号VDD[j]をロードし、電力線162jを通して、画素回路
【数2】
および
【数4】
の発光コンポーネントに電力信号VSS[j]をロードしてよい。
【0047】
図2は、本願の実施形態に係る画素回路111のモジュール構造の概略図である。図に示すように、画素回路111は、発光コンポーネント駆動回路210および発光コンポーネント220を含む。発光コンポーネント駆動回路210は、発光コンポーネント220が予測された輝度の光を発するようにこれを駆動してよく、発光コンポーネント駆動回路210によって発光コンポーネントを駆動する1つの時間は、リセットフェーズ、書き込みフェーズ、および発光駆動フェーズを含んでよい。
【0048】
発光コンポーネント駆動回路210は、さらに、リセット回路211、書き込み回路212、発光駆動回路213、およびストレージキャパシタ214を含んでよい。リセット回路211、書き込み回路212、および発光駆動回路213の各々は、少なくとも1つのトランジスタ、例えば、限定されるものではないが、TFTトランジスタを含む。
【0049】
本願のいくつかの実施形態によれば、リセットフェーズにおいて、リセット回路211は、ゲート電圧生成回路130によって生成されたスキャン信号Gの制御下で、参照信号V
REFに基づいて、ストレージキャパシタ214の一端における電圧をV1に調整してよい。例えば、スキャン信号G[n-5]は、画素回路
【数1】
および
【数2】
のリセット回路211を制御してよく、スキャン信号G[n-3]は、画素回路
【数3】
および
【数4】
のリセット回路211を制御してよい。
【0050】
本願のいくつかの実施形態によれば、書き込みフェーズにおいて、書き込み回路212は、ゲート電圧生成回路130によって生成されたスキャン信号Gの制御下で、データ信号V
DATAに基づいて、ストレージキャパシタ214の一端における電圧をV2に調整してよい。例えば、スキャン信号G[n-3]は、画素回路
【数1】
および
【数2】
の書き込み回路212を制御してよく、スキャン信号G[n]は、画素回路
【数3】
および
【数4】
の書き込み回路212を制御してよい。
【0051】
本願のいくつかの実施形態によれば、発光駆動フェーズにおいて、発光駆動回路213は、ゲート電圧生成回路130によって生成された発光制御信号EMの制御下で、発光コンポーネント220が予測された輝度の光を発することを可能にさせてよい。例えば、発光駆動信号EM[n-3]は、画素回路
【数1】
および
【数2】
の発光駆動回路213を制御してよく、発光駆動信号EM[n]は、画素回路
【数3】
および
【数4】
の発光駆動回路213を制御してよい。
【0052】
本願のいくつかの実施形態によれば、ストレージキャパシタ214は、リセットフェーズにおける参照信号VREFに関する電圧を格納してよく、書き込みフェーズにおけるデータ信号VDATAに関する電圧を格納してもよい。
【0053】
以下、
図1の画素回路
【数3】
を例として用いて、
図3から
図6を参照し、本願の実施形態における画素回路をさらに説明する。表示パネル110における別の画素回路も、以下の実施形態に適用可能であり、詳細は本明細書では再度説明されないことに留意すべきである。
【0054】
図3は、本願の実施形態に係る
図1の画素回路
【数3】
の回路構造の概略図である。
図3に示すように、画素回路111bは、ストレージキャパシタ214、発光コンポーネント220、p型TFTトランジスタ301から307、および発光コンポーネントセルフィキャパシタ308を含んでよい。トランジスタ301から307は、代替的に、n型TFTトランジスタであってよいことに留意すべきである。
【0055】
図3に示すように、画素回路
【数3】
におけるリセット回路211は、リセット回路211Aおよびリセット回路211Bを含んでよい。リセット回路211Aは、トランジスタ301を含む。トランジスタ301のゲート電極は、スキャン線132(n-3)(
図3には示されていない)に結合され、第(n-3)画素回路行のスキャン信号G[n-3]を受信するトランジスタ301のソース電極は、参照線151n(
図3には示されていない)に結合され、参照信号V
REF[n](例えば、限定されるものではないが、-6から-1.5V)を受信する。トランジスタ301のドレイン電極は、ストレージキャパシタ214の一端、トランジスタ303のゲート電極、およびトランジスタ304のドレイン電極に結合されている。リセット回路211Bは、トランジスタ302を含む。トランジスタ302のゲート電極は、スキャン線132n(
図3には示されていない)に結合され、第n画素回路行のスキャン信号G[n]を受信する。トランジスタ302のソース電極は、参照線151n(
図3には示されていない)に結合され、参照信号V
REF[n]を受信する。トランジスタ302のドレイン電極は、発光コンポーネント220の一端および発光コンポーネントセルフィキャパシタ308の一端に結合されている。
【0056】
画素回路
【数3】
の書き込み回路212は、トランジスタ303から305を含んでよい。トランジスタ303のゲート電極は、トランジスタ301のドレイン電極、トランジスタ304のドレイン電極、ストレージキャパシタ214の一端に結合されている。トランジスタ303のソース電極は、トランジスタ305のドレイン電極およびトランジスタ306のドレイン電極に結合されている。トランジスタ303のドレイン電極は、トランジスタ304のソース電極およびトランジスタ307のソース電極に結合されている。トランジスタ304のゲート電極は、スキャン線132n(
図3には示されていない)に結合され、第n画素回路行のスキャン信号G[n]を受信する。トランジスタ304のソース電極は、トランジスタ303のドレイン電極およびトランジスタ307のソース電極に結合されている。トランジスタ304のドレイン電極は、トランジスタ303のゲート電極、トランジスタ301のドレイン電極、およびストレージキャパシタ214の一端に結合されている。トランジスタ305のゲート電極は、スキャン線132n(
図3には示されていない)に結合され、第n画素回路行のスキャン信号G[n]を受信する。トランジスタ305のソース電極は、データ線141i(
図3には示されていない)に結合され、データ信号V
DATA[i](例えば、限定されるものではないが、2Vから7V)を受信する。トランジスタ305のドレイン電極は、トランジスタ303のソース電極およびトランジスタ306のドレイン電極に結合されている。
【0057】
画素回路
【数3】
の発光駆動回路213は、発光駆動回路213Aおよび発光駆動回路213Bを含んでよい。発光駆動回路213Aは、トランジスタ306を含む。トランジスタ306のゲート電極は、発光制御線131n(
図3には示されていない)に結合され、第n画素回路行の発光制御信号EM[n]を受信する。トランジスタ306のソース電極は、電力線161i(
図3には示されていない)に結合され、電源信号VDD[i](例えば、限定されるものではないが、4から5V)を受信する。トランジスタ306のドレイン電極は、トランジスタ303のソース電極およびトランジスタ305のドレイン電極に結合されている。発光駆動回路213Bは、トランジスタ307を含む。トランジスタ307のゲート電極は、発光制御線131n(
図3には示されていない)に結合され、第n画素回路行の発光制御信号EM[n]を受信する。トランジスタ307のソース電極は、トランジスタ303のドレイン電極およびトランジスタ304のソース電極に結合されている。トランジスタ307のドレイン電極は、発光コンポーネントの一端、トランジスタ302のドレイン電極、および発光コンポーネントセルフィキャパシタ308の一端に結合されている。
【0058】
発光コンポーネント220の一端は、発光コンポーネントセルフィキャパシタ308の一端、トランジスタ307のドレイン電極、およびトランジスタ302のドレイン電極に結合され、発光コンポーネント220の他端は、発光コンポーネントセルフィキャパシタ308の他端に結合され、電力線162i(
図3には示されていない)にも結合され、電力信号VSS[i](例えば、限定されるものではないが、-4から-1V)を受信する。
【0059】
図4は、例として画素回路
【数3】
を用いることによる、本願の実施形態に係る画素回路のルーティングの概略図である。
図4に示すように、画素回路
【数3】
は、スキャン信号G[n-3]、参照信号V
REF[n]、発光制御信号EM[n]、スキャン信号G[n]、データ信号V
DATA[i]、電力信号VDD[i]、および電力信号VSS[i]によって制御される。
【0060】
図5および
図6を参照して、以下、画素回路
【数3】
における発光コンポーネント駆動回路210がどのように、発光コンポーネント220が予測された輝度の光を発するようにこれを駆動するかを具体的に説明する。
【0061】
図5は、本願の実施形態に係る、
図1のゲート電圧生成回路130によって同じスキャン周期で生成されるスキャン信号Gの時系列の概略図である。CK1およびCK2は、クロック信号を表し、複数のクロック周期tを含んでよい。ゲート電圧生成回路130は、クロック信号CK1およびCK2に基づいてシフトレジスタを用いることによって、各画素回路行のスキャン信号G、例えば、第(n-3)画素回路行のスキャン信号G[n-3]、第(n-2)画素回路行のスキャン信号G[n-2]、第(n-1)画素回路行のスキャン信号G[n-1]、および第n画素回路行のスキャン信号G[n]を生成してよい。
【0062】
さらに、各画素回路行のスキャン信号Gは、4クロック周期tにおいて低電気レベル(例えば、限定されるものではないが、-7Vから-8V)を有し、2つの隣接する画素回路行のスキャン信号Gの初期低電気レベルの時点の間には、1クロック周期の差がある。例えば、
図5に示すように、各画素回路行のスキャン信号Gは、4のクロック周期tにおいて低電気レベルを有する。スキャン信号G[n-3]の初期低電気レベルは、スキャン信号G[n-2]の初期低電気レベルよりも1クロック周期だけ早く、スキャン信号G[n-2]の初期低電気レベルは、スキャン信号G[n-1]の初期低電気レベルよりも1クロック周期だけ早く、スキャン信号G[n-1]の初期低電気レベルは、スキャン信号G[n]の初期低電気レベルよりも1クロック周期だけ早い。
【0063】
画素回路
【数3】
の各トランジスタがn型TFTトランジスタである場合、各画素回路行のスキャン信号Gは、4クロック周期tにおいて高電気レベル(例えば、限定されるものではないが、7Vから8V)を有し、2つの隣接する画素回路行のスキャン信号Gの初期高電気レベルの時点の間に1クロック周期の差があることに留意すべきである。
【0064】
図6は、本願の実施形態に係る
図1の画素回路
【数3】
を同じスキャン周期で制御するスキャン信号G[n-3]およびG[n]ならびに発光制御信号EM[n]の時系列の概略図である。クロック周期t1からt11は、
図5のクロック周期tと同じである。
【0065】
図6に示すように、クロック周期t1において、発光制御信号EM[n](例えば、限定されるものではないが、7Vから8V)およびスキャン信号G[n]は、高電気レベルを有する。
図3に示すトランジスタ302から307のゲート-ソース電圧は、閾値電圧(すなわち、トランジスタがクリティカルなカットオフ状態またはクリティカルな導通状態になることを可能にする、ゲート電極とソース電極との間のバイアス電圧)よりも大きく、トランジスタ302から307は、カットオフ状態である。スキャン信号G[n-3]は、低電気レベルを有する。
図3に示すリセット回路211Aにおけるトランジスタ301のゲート-ソース電圧は、
【数5】
であり、
【数6】
は、トランジスタ301の閾値電圧である。トランジスタ301は、導通状態である。互いに結合されたトランジスタ301のドレイン電極、ストレージキャパシタ214の一端、およびトランジスタ303のドレイン電極の電圧は、
【数7】
に変化し、
【数8】
は、トランジスタ301のソース電極とドレイン電極との間の電圧である。クロック周期t1は、前述のリセットフェーズと称されてもよい。ストレージキャパシタ214の一端における電圧は、V
REFに近似するように調整される。これにより、前の駆動の書き込みフェーズにおいてストレージキャパシタ214に格納された電圧による、電流駆動に対して生成される影響を除去することができる。
【0066】
クロック周期t2において、発光制御信号EM[n]、スキャン信号G[n-3]、およびスキャン信号G[n]は、全て、高電気レベルを有する。
図3に示すトランジスタ301から307のゲート-ソース電圧は、閾値電圧よりも大きい。従って、トランジスタは、全て、カットオフ状態である。
【0067】
クロック周期t3において、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n]は高電気レベルを有し、スキャン信号G[n-3]は低電気レベルを有する。これは、クロック周期t1と同じであり、本明細書では再度説明されない。
【0068】
クロック周期t4において、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n-3]は、高電気レベルを有する。
図3に示すトランジスタ301、306および307のゲート-ソース電圧(すなわち、ゲート電極とソース電極との間の電圧)は、閾値電圧よりも大きく、トランジスタ301、306および307は、カットオフ状態である。スキャン信号G[n]は、低電気レベルを有する。
図3に示す書き込み回路212におけるトランジスタ305のゲート-ソース電圧は、
【数9】
であり、
【数10】
は、トランジスタ305の閾値電圧である。トランジスタ305は、導通状態である。トランジスタ305のドレイン電圧は、
【数11】
であり、
【数12】
は、トランジスタ305のソース電極とドレイン電極との間の電圧である。
図3に示す書き込み回路212におけるトランジスタ303のゲート-ソース電圧は、
【数13】
であり、
【数14】
は、トランジスタ303の閾値電圧である。トランジスタ303は、導通状態である。トランジスタ303のドレイン電極の電圧
【数15】
であり、
【数16】
は、トランジスタ303のソース電極とドレイン電極との間の電圧である。
図3に示す書き込み回路212におけるトランジスタ304のゲート-ソース電圧は、
【数17】
であり、
【数18】
は、トランジスタ304の閾値電圧である。トランジスタ304は、導通状態である。従って、トランジスタ305のソース電極からの電流は、トランジスタ305のドレイン電極、トランジスタ303のソース電極、トランジスタ303のドレイン電極、トランジスタ304のソース電極、およびトランジスタ304のドレイン電極を通った後、ストレージキャパシタ214へと流れる。ストレージキャパシタ214がトランジスタ303のゲート電極に結合される端部における電圧は、上昇し続ける。
【0069】
ストレージキャパシタ214の一端における電圧が
【数19】
へと上昇する場合、トランジスタ303のゲート-ソース電圧は
【数20】
であり、トランジスタ303は、クリティカルなカットオフ状態であり、ストレージキャパシタ214の一端における電圧は、上昇を停止する。クロック周期t4は、前述の書き込みフェーズと称されてもよい。
【0070】
さらに、クロック周期t4において、
図3に示すリセット回路211Bのトランジスタ302のゲート-ソース電圧は、
【数21】
であり、
【数22】
は、トランジスタ302の閾値電圧である。トランジスタ302は、導通状態である。互いに結合された発光コンポーネント220の一端および発光コンポーネントセルフィキャパシタ308の一端の電圧は、
【数23】
へと変化し、
【数24】
は、トランジスタ302のソース電極とドレイン電極との間の電圧である。V
REFはV
SSよりも大きいまたはこれに等しいので、発光コンポーネントセルフィキャパシタ308が放電し、発光コンポーネント220が順方向に導通する場合は存在しない。これにより、発光コンポーネント220は確実に、発光駆動フェーズの前に、全てオールブラック状態(all-black state)になる。
【0071】
クロック周期t5において、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n]は高電気レベルを有し、スキャン信号G[n-3]は低電気レベルを有する。これは、クロック周期t1と同じであり、本明細書では再度説明されない。
【0072】
クロック周期t6において、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n-3]は高電気レベルを有し、スキャン信号G[n]は低電気レベルを有する。これは、クロック周期t4と同じであり、本明細書では再度説明されない。
【0073】
クロック周期t7において、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n]は高電気レベルを有し、スキャン信号G[n-3]は低電気レベルを有する。これは、クロック周期t1と同じであり、本明細書では再度説明されない。このように、4つのリセットフェーズの後で、ストレージキャパシタ214がトランジスタ301のドレイン電極に結合される端部における電圧は、繰り返し調整され、これにより、トランジスタのヒステリシス効果によって発生する短期の残像問題を軽減することができる。
【0074】
クロック周期t8において、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n-3]は高電気レベルを有し、スキャン信号G[n]は低電気レベルを有する。これは、クロック周期t4と同じであり、本明細書では再度説明されない。
【0075】
クロック周期t9において、発光制御信号EM[n]、スキャン信号G[n-3]、およびスキャン信号G[n]は、全て、高電気レベルを有する。これは、クロック周期t2と同じであり、本明細書では再度説明されない。
【0076】
クロック周期t10において、発光制御信号EM[n]およびスキャン信号G[n-3]は高電気レベルを有し、スキャン信号G[n]は低電気レベルを有する。これは、クロック周期t4と同じであり、本明細書では再度説明されない。
【0077】
クロック周期t11において、スキャン信号G[n-3]およびスキャン信号G[n]は、高電気レベルを有する。
図3に示すトランジスタ301、302、304および305のゲート-ソース電圧は、閾値電圧よりも大きく、トランジスタ301、302、304および305は、カットオフ状態である。発光制御信号EM[n]は、低電気レベル(例えば、限定されるものではないが、-7から-8V)を有する。
図3に示す発光駆動回路213Aにおけるトランジスタ306のゲート-ソース電圧は、
【数25】
であり、
【数26】
は、トランジスタ306の閾値電圧である。トランジスタ306は、導通状態である。トランジスタ306のドレイン電圧は、
【数27】
であり、
【数28】
は、トランジスタ306のソース電極とドレイン電極との間の電圧である。
図3に示すトランジスタ303のゲート-ソース電圧は、
【数29】
である。トランジスタ303は、導通状態である。トランジスタ303のドレイン電圧は、
【数30】
である。
図3に示す発光駆動回路213Bにおけるトランジスタ307のゲート-ソース電圧は、
【数31】
であり、
【数32】
は、トランジスタ307の閾値電圧である。トランジスタ307は、導通状態である。従って、トランジスタ306のソース電極からの電流は、トランジスタ306のドレイン電極、トランジスタ303のソース電極、トランジスタ303のドレイン電極、トランジスタ307のソース電極、およびトランジスタ307のドレイン電極を通った後で、発光コンポーネント220へと流れ、これにより、発光コンポーネント220は順方向に導通し、発光する。クロック周期t11は、発光駆動フェーズと称されてもよい。
【0078】
さらに、トランジスタ303は飽和領域において動作し、トランジスタ306および307は線形領域において動作するので、発光コンポーネント220へと流れる電流は、主に、トランジスタ303のソース電極とドレイン電極との間の電流I
DSに基づいて決定され、電流I
DSは、以下の数式に基づいて決定される。
【数33】
【0079】
数式1から、発光コンポーネント220の表示輝度を制御するために用いられる電流IDSは、トランジスタ303の閾値電圧(すなわち、トランジスタ303がクリティカルなカットオフ状態またはクリティカルな導通状態になることを可能にする、ゲート電極とソース電極との間のバイアス電圧)とは無関係であることが認識されよう。従って、異なる駆動回路のトランジスタの異なる閾値電圧によって発生する表示輝度のムラ現象を除去することができる。
【0080】
図6から、第(n-3)画素回路行のスキャン信号G[n-3]の初期低電気レベルは、第n画素回路行のスキャン信号G[n]の初期低電気レベルよりも2クロック周期早いので、クロック周期t7のリセットフェーズの後で、クロック周期t8およびクロック周期t10という2つの書き込みフェーズがあることが認識されよう。2つの書き込みフェーズの後はリセットフェーズがないので、2つの書き込みフェーズは有効な書き込みフェーズである。従って、書き込みフェーズが比較的高いスキャン周波数に起因して比較的短い場合、2つの有効な書き込みフェーズは、ストレージキャパシタ214がトランジスタ301のドレイン電極に結合される端部の電圧が
【数19】
に調整され、これにより、発光駆動フェーズにおいて、トランジスタの閾値電圧の影響が確実に除去される。
【0081】
前述の実施形態は、各画素回路行のスキャン信号Gが、4つのクロック周期tにおいて低電気レベル(例えば、限定されるものではないが、-7V)であることを示すが、各画素回路行のスキャン信号Gは、代替的に、別の数、例えば、限定されるものではないが、2、3、または5つのクロック周期において、低電気レベルを有してよいことに留意すべきである。
【0082】
前述の実施形態では、画素回路
【数3】
に対して、ゲート電圧生成回路130は、第(n-3)画素回路行のスキャン信号G[n-3]をロードして、画素回路
【数3】
におけるリセット回路211を制御し、第n画素回路行のスキャン信号G[n]をロードして、画素回路
【数3】
の書き込み回路212を制御することに留意すべきである。しかしながら、ゲート電圧生成回路130は、代替的に、別の画素回路行のスキャン信号Gをロードして、画素回路
【数3】
におけるリセット回路211を制御してよい。同じスキャン周期において、別の画素回路行の行スキャン時間(すなわち、ゲート電圧生成回路130が画素回路行に対してスキャン信号Gのロードを開始してから、ゲート電圧生成回路130がスキャン信号Gのロードを停止するまでに経過した時間)は、第n画素回路行の行スキャン時間よりも、クロック周期の奇数倍(1よりも大きい)だけ早い。すなわち、第n画素回路行の行番号と別の画素回路行の行番号との間の差は、1よりも大きい奇数である。例えば、ゲート電圧生成回路130は、代替的に、第(n-5)画素回路行のスキャン信号G[n-5]をロードして、画素回路
【数3】
におけるリセット回路211を制御してよい。この場合、3つの有効な書き込みフェーズがある。ゲート電圧生成回路130は、代替的に、第(n-7)画素回路行のスキャン信号G[n-7]をロードして、画素回路
【数3】
のリセット回路211を制御してよい。この場合、4つの有効な書き込みフェーズがある。
【0083】
換言すると、行スキャン時間において、画素回路
【数3】
のリセット回路211を制御するスキャン信号Gの初期低電気レベル(または初期高電気レベル)の時点は、スキャン信号G[n]の初期低電気レベル(または初期高電気レベル)の時点よりも、クロック周期の奇数倍(例えば、限定されるものではないが、1よりも大きい)だけ早い。
【0084】
本願の本実施形態において、画素回路行のスキャン信号および別の画素回路行のスキャン信号は、ゲート電圧生成回路を用いることによって、画素回路行にロードされる。画素回路行の行スキャン時間は、別の画素回路行の行スキャン時間よりも、クロック周期の奇数倍(3より大きいまたはこれに等しい)だけ早く、これにより、画素回路行の画素回路に対して、有効な書き込みフェーズの数を増加させることができる。これにより、発光駆動フェーズの前に、画素回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧は、
【数19】
に確実に調整され、これにより、発光駆動フェーズにおいて
【数34】
を用いることによって、異なる駆動回路におけるトランジスタの異なる閾値電圧によって発生する表示輝度のムラ現象を除去することができる。
【0085】
さらに、発光コンポーネントが駆動される場合、トランジスタのヒステリシス効果によって発生する短期の残像問題は、リセットフェーズの数を増加させることによって軽減することができる。
【0086】
図7は、本願の実施形態に係る表示装置100を制御するための方法700の概略フローチャートである。
図1に示す表示装置100のゲート電圧生成回路130または別のコンポーネントにおいて、方法700の異なるブロックまたは他の部分を実装してよい。前述の装置の実施形態において説明されない内容については、以下の方法の実施形態を参照されたい。同様に、方法の実施形態において説明されない内容については、前述の装置の実施形態を参照されたい。
図7に示すように、表示装置100を制御するための方法は、以下のブロックを含んでよい。
【0087】
ブロック701:ゲート電圧生成回路130または別のモジュール、例えば、限定されるものではないが、シフトレジスタは、画素回路行に対してゲート電極電圧Gを生成する。ゲート電極電圧Gは、スキャン信号Gと称されてもよい。
【0088】
ブロック702:ゲート電圧生成回路130または別のモジュールは、生成されたスキャン信号Gを、スキャン線132を通して、行ごとに画素回路111にロードする。
【0089】
例えば、
図1に示すように、ゲート電圧生成回路130は、第(n-3)画素回路行に対してスキャン信号G[n-3]を生成してよく、スキャン線132(n-3)を通して、第(n-3)画素回路行の各画素回路111における書き込み回路にスキャン信号G[n-3]をロードしてよい。書き込み回路は、データ電圧V
DATAに基づいて、画素回路111のストレージキャパシタの一端における電圧をV2に調整するように構成される。さらに、ゲート電圧生成回路130は、第(n-3)画素回路行の各画素回路111におけるリセット回路に、スキャン線132(n-5)を通して、第(n-5)画素回路行に対して生成されたスキャン信号G[n-5]をロードする。リセット回路は、参照電圧V
REFに基づいて、画素回路111のストレージキャパシタの一端における電圧をV1にリセットするように構成される。
【0090】
別の例では、
図1に示すように、ゲート電圧生成回路130は、第n画素回路行に対してスキャン信号G[n]を生成してよく、スキャン線132nを通して、第n画素回路行の各画素回路111における書き込み回路に、スキャン信号G[n]をロードしてよい。さらに、ゲート電圧生成回路130は、第n画素回路行の各画素回路111のリセット回路にも、スキャン線132(n-3)を通して、第(n-3)画素回路行に対して生成されたスキャン信号G[n-3]をロードする。
【0091】
第n画素回路行に対して、ゲート電圧生成回路130は、代替的に、別の画素回路行のスキャン信号Gをロードし、第n画素回路行の各画素回路111におけるリセット回路211を制御してよいことに留意すべきである。同じスキャン周期において、別の画素回路行の行スキャン時間(すなわち、ゲート電圧生成回路130が画素回路行に対してスキャン信号Gのロードを開始してから、ゲート電圧生成回路130がスキャン信号Gのロードを停止するまでに経過した時間)は、第n画素回路行の行スキャン時間よりもクロック周期の奇数倍(1よりも大きい)だけ早い。すなわち、第n画素回路行の行番号と別の画素回路行の行番号との間の差は、1よりも大きい奇数である。例えば、ゲート電圧生成回路130は、代替的に、第(n-5)画素回路行のスキャン信号G[n-5]をロードして、第n画素回路行の各画素回路111におけるリセット回路211を制御してよく、または、第(n-7)画素回路行のスキャン信号G[n-7]をロードして、第n画素回路行の各画素回路111におけるリセット回路211を制御してよい。
【0092】
本願の本実施形態において、画素回路行のスキャン信号および別の画素回路行のスキャン信号は、ゲート電圧生成回路を用いることによって、画素回路行にロードされる。画素回路行の行スキャン時間は、別の画素回路行の行スキャン時間よりも、クロック周期の奇数倍(3より大きいまたはこれに等しい)だけ早く、これにより、画素回路行の画素回路に対して、有効な書き込みフェーズの数を増加させることができる。これにより、発光駆動フェーズの前に、画素回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧は、
【数19】
に確実に調整され、これにより、発光駆動フェーズにおいて
【数34】
を用いることによって、異なる駆動回路におけるトランジスタの異なる閾値電圧によって発生する表示輝度のムラ現象を除去することができる。
【0093】
図8は、本願の実施形態に係る例示的システム800の構造の概略図である。システム800は、1または複数のプロセッサ802、複数のプロセッサ802に接続されたシステム制御ロジック808、システム制御ロジック808に接続されたシステムメモリ804、システム制御ロジック808に接続された不揮発性メモリ(NVM)806、およびシステム制御ロジック808に接続されたネットワークインタフェース810を含んでよい。
【0094】
プロセッサ802は、1または複数のシングルコアまたはマルチコアプロセッサを含んでよい。プロセッサ802は、汎用プロセッサおよび特殊目的プロセッサ(例えば、グラフィックスプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、またはベースバンドプロセッサ)の任意の組み合わせを含んでよい。本願の本実施形態において、プロセッサ802は、
図6を参照して説明される方法の実施形態を実行するように構成されてよい。
【0095】
いくつかの実施形態において、システム制御ロジック808は、任意の適切なインタフェースコントローラを含んでよく、複数のプロセッサ802および/またはシステム制御ロジック808と通信する任意の適切なデバイスまたはコンポーネントに任意の適切なインタフェースを提供する。
【0096】
いくつかの実施形態において、システム制御ロジック808は、1または複数のメモリコントローラを含んでよく、システムメモリ804に接続するインタフェースを提供する。システムメモリ804は、システム800のために用いられるデータおよび/または命令をロードおよび格納するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、システム800におけるメモリ804は、任意の適切な揮発性メモリ、例えば、適切なダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含んでよい。
【0097】
NVM/メモリ806は、データおよび/または命令を格納するように構成される1または複数の有形非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよい。いくつかの実施形態において、NVM/メモリ806は、フラッシュメモリのような任意の適切な不揮発性メモリおよび/または複数のHDD(ハードディスクドライブ、hard disk drive)、CD(コンパクトディスク、compact disc)ドライブ、およびDVD(デジタル多用途ディスク、digital versatile disc)ドライブのような任意の適切な不揮発性ストレージデバイスを含んでよい。
【0098】
NVM/メモリ806は、システム800の装置に取り付けられたストレージリソースの一部を含んでよく、または、デバイスによってアクセスされてよいが、必ずしもデバイスの一部ではない。例えば、NVM/メモリ806は、ネットワークインタフェース810を通して、ネットワークを介してアクセスされてよい。
【0099】
特に、システムメモリ804およびNVM/メモリ806は、それぞれ、命令820の一時的コピーおよびパーマネントコピーを含んでよい。命令820は、プロセッサ802の少なくとも1つによって実行された場合に、システム800が
図6を参照して説明される方法の実施形態を実装可能にされる命令を含んでよい。いくつかの実施形態において、命令820、ハードウェア、ファームウェア、および/またはそのソフトウェアコンポーネントは、さらに/代替的に、システム制御ロジック808、ネットワークインタフェース810、および/またはプロセッサ802に配置されてよい。
【0100】
ネットワークインタフェース810は、送受信器を含んでよい。送受信器は、1または複数のネットワークを介して任意の他の適切なデバイス(例えば、フロントエンドモジュールまたはアンテナ)と通信するための無線インタフェースを、システム800に提供するように構成される。いくつかの実施形態において、ネットワークインタフェース810は、システム800における別のコンポーネントに統合されてよい。例えば、ネットワークインタフェース810は、プロセッサ802、システムメモリ804、NVM/メモリ806、命令を有するファームウェアデバイス(図示されていない)の少なくとも1つを含んでよい。少なくとも1つのプロセッサ802が命令を実行する場合、システム800は、
図6で説明される方法の実施形態を実装する。
【0101】
ネットワークインタフェース810は、さらに、任意の適切なハードウェアおよび/またはファームウェアを含んでよく、多入力他出力無線インタフェースを提供する。例えば、ネットワークインタフェース810は、ネットワークアダプタ、無線ネットワークアダプタ、電話モデム、および/または無線モデムであってよい。
【0102】
実施形態において、複数のプロセッサ802は、システム制御ロジック808のために用いられる1または複数のコントローラのロジックとパッケージ化されてよく、システムインパッケージ(SiP)を形成する。実施形態において、複数のプロセッサ802は、システム制御ロジック808のために用いられる1または複数のコントローラのロジックと、同じチューブコア上で統合されてよく、システムオンチップ(SoC)を形成する。
【0103】
システム800は、さらに、入出力(I/O)インタフェース812を含んでよい。I/Oインタフェース812は、ユーザインタフェースを含んでよく、これにより、ユーザは、システム800とインタラクションすることができる。ペリフェラルコンポーネントインタフェースの設計は、ペリフェラルコンポーネントにもシステム800とのインタラクションを可能にする。いくつかの実施形態において、システム800は、さらに、システム800に関連付けられる環境条件および位置情報の少なくとも1つを決定するように構成されるセンサを含む。
【0104】
いくつかの実施形態において、ユーザインタフェースは、限定されるものではないが、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイまたはタッチスクリーンディスプレイ)、スピーカ、マイク、1または複数のカメラ(例えば、スチル画像カメラおよび/またはビデオカメラ)、フラッシュライト(例えば、発光ダイオードフラッシュライト)、およびキーボードを含んでよい。
【0105】
いくつかの実施形態において、ペリフェラルコンポーネントインタフェースは、限定されるものではないが、不揮発性メモリポート、オーディオジャック、および充電ポートを含んでよい。
【0106】
いくつかの実施形態において、センサは、限定されるものではないが、ジャイロセンサ、加速度計、近接センサ、環境光センサ、および測位ユニットを含んでよい。測位ユニットは、代替的に、ネットワークインタフェース810の一部であってよく、または、ネットワークインタフェース810とインタラクションしてよく、測位ネットワークのコンポーネント(例えば、グローバルポジショニングシステム(GPS)衛星)と通信する。
【0107】
本願は、例示的実施形態を参照して説明されるが、これは、本発明の特徴が実装に限定されることを意味しない。反対に、実装を参照して本発明を説明する目的は、本願の特許請求の範囲に基づいて導出され得る他の選択または修正を網羅することである。本願の深い理解を提供するために、以下の説明は、複数の具体的な詳細を含む。本願は、代替的に、これらの詳細を用いることなく実装されてよい。さらに、本願の焦点の混同または不明瞭にすることを回避するために、いくつかの具体的な詳細が説明から除外される。本願における実施形態および実施形態の特徴は、相反しない場合には相互に組み合わせられてよいことに留意すべきである。
【0108】
さらに、様々なオペレーションが、例示的実施形態の理解に最も資する方式で、複数の別個のオペレーションとして説明される。しかしながら、説明される順序は、これらのオペレーションがその順序に依存する必要があることを示唆するものと解釈されるべきではない。特に、これらのオペレーションは、提供された順序で実行される必要はない。
【0109】
本明細書で用いられるように、「モジュール」または「ユニット」という用語は、特定用途向け集積回路(ASIC)、電子回路、1または複数のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行する(共有、特殊目的、またはグループ)プロセッサおよび/またはメモリ、複合論理回路、および/または説明した機能を提供する別の適切なコンポーネントを意味してよく、これらであってよく、またはこれらを含んでよい。
【0110】
添付図面では、いくつかの構造または方法の機能が、特定の構成および/または順序で示されてよい。しかしながら、このような特定の構成および/または順序が必要とされなくてよいことが理解されるべきである。いくつかの実施形態において、これらの機能は、例示的な添付図面に示すものとは異なる方式および/または順序で構成されてよい。さらに、特定の図における構造または方法の機能を含むことは、このような機能が全ての実施形態で必要とされることを示唆するものではなく、いくつかの実施形態において、これらの特徴は含まれなくてよく、または他の機能と組み合わせられてよい。
【0111】
本願で開示されるメカニズムの実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの実装の組み合わせで実装されてよい。本願の実施形態は、プログラム可能なシステムにおいて実行されるコンピュータプログラムまたはプログラムコードとして実装されてよい。プログラム可能なシステムは、複数のプロセッサ、ストレージシステム(揮発性メモリ、不揮発性メモリ、および/または記憶素子を含む)、複数の入力デバイス、および複数の出力デバイスを含む。
【0112】
プログラムコードは、命令を入力し、本願において説明される機能を実行し、出力情報を生成するように構成されてよい。出力情報は、公知の方式で1または複数の出力デバイスに適用されてよい。本願の目的のために、処理システムは、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはマイクロプロセッサのようなプロセッサを有する任意のシステムを含む。
【0113】
プログラムコードは、高水準プログラミング言語またはオブジェクト指向プログラミング言語を用いることによって、処理システムと通信するように実装されてよい。プログラムコードは、代替的に、必要とされる場合には、アセンブリ言語または機械語を用いることによって実装されてよい。実際に、本願において説明されるメカニズムは、任意の特定のプログラミング言語の範囲に限定されるものではない。いずれの場合も、言語は、コンパイラ型言語またはインタプリタ言語であってよい。
【0114】
いくつかの場合には、開示された実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの任意の組み合わせによって実装されてよい。いくつかの場合には、少なくともいくつかの実施形態のうち1または複数の態様は、コンピュータ可読記憶媒体に格納された表現的命令によって実装されてよい。命令は、プロセッサにおいて様々なロジックを表し、命令がマシンによって読み取られる場合、マシンは、本願において説明される技術を実行するためのロジックを製造可能にされる。「IPコア」と称されるこれらの表現は、有形コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよく、ロジックまたはプロセッサを実際に製造する製造マシンにロードするために、複数の顧客または製造施設に提供されてよい。
【0115】
このようなコンピュータ可読記憶媒体は、限定されるものではないが、マシンまたはデバイスによって製造または形成される物品の非一時的有形構成を含んでよい。コンピュータ可読記憶媒体は、記憶媒体、例えば、ハードディスク、またはフロッピディスク、コンパクトディスク、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、書き換え可能コンパクトディスク(CD-RW)、または光磁気ディスクを含む任意の他のタイプのディスク、半導体デバイス、例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を含むランダムアクセスメモリ(RAM)のようなリードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、または電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、相変化メモリ(PCM)、磁気カードまたは光カード、または電子命令を格納するための任意の他のタイプの適切な媒体を含む。
【0116】
従って、本願の実施形態は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体をさらに含む。媒体は、命令または設計データ、例えば、ハードウェア記述言語(HDL)を含み、本願において説明される構造、回路、装置、プロセッサ、および/またはシステム機能を定義する。
[項目1]
表示装置であって、
複数の画素回路行であって、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含む、複数の画素回路行と、
複数のスキャン信号を生成するように構成されるゲート電圧生成回路と、
を備え、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号は、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における駆動回路の書き込み回路を制御するために用いられ、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられ、
前記第1スキャン信号は、さらに、前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路を制御するために用いられ、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成され、
同じフレームスキャン周期において、前記第1画素回路行が前記第1スキャン信号のロードを開始する時点は、前記第2画素回路行が前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号のロードを開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、
表示装置。
[項目2]
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号の初期低電気レベルの時点は、前記第2スキャン信号の初期低電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、項目1に記載の表示装置。
[項目3]
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号の初期高電気レベルの時点は、前記第2スキャン信号の初期高電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、項目1に記載の表示装置。
[項目4]
前記駆動回路は、7つのトランジスタおよび1つのストレージキャパシタを含む、項目1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
[項目5]
前記書き込み回路は、
第1トランジスタであって、前記第1トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第1トランジスタのソース電圧が前記データ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、前記第2トランジスタのソース電極が前記第1トランジスタのドレイン電極に結合され、前記第2トランジスタのゲート電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、前記第3トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第3トランジスタのドレイン電極が前記第2トランジスタの前記ゲート電極および前記ストレージキャパシタの前記一端に結合され、前記第3トランジスタのソース電極が前記第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含む、項目1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
[項目6]
前記リセット回路は、
第4トランジスタであって、前記第4トランジスタのゲート電極が前記第1スキャン信号によって制御され、前記第4トランジスタのソース電極が前記参照電圧によって制御され、前記第4トランジスタのドレイン電圧が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第4トランジスタ
を含む、項目1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
[項目7]
前記第1電圧は、前記第2トランジスタの閾値電圧、および、前記データ電圧と、前記第1トランジスタのソース電極と前記ドレイン電極との間の電圧との間の差の和に等しい、項目5に記載の表示装置。
[項目8]
前記第2電圧は、前記参照電圧と、第5トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧との間の差に等しい、項目1から7のいずれか一項に記載の表示装置。
[項目9]
前記発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと、前記OLEDおよび前記LEDの前記少なくとも1つと並列に接続されたセルフキャパシタとを含む、項目1から8のいずれか一項に記載の表示装置。
[項目10]
表示装置を制御するための方法であって、前記表示装置は、複数の画素回路行を含み、前記複数の画素回路行の各々は、複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路の各々は、発光コンポーネントと、前記発光コンポーネントを駆動する駆動回路とを含み、前記方法は、
複数のスキャン信号を生成する段階と、
前記複数のスキャン信号における第1スキャン信号および第2スキャン信号を、それぞれ、前記複数の画素回路行における第1画素回路行および第2画素回路行における駆動回路の書き込み回路にロードする段階であって、前記書き込み回路は、データ電圧に基づいて、前記駆動回路におけるストレージキャパシタの一端における電圧を第1電圧に調整するように構成され、前記データ電圧は、前記発光コンポーネントによって発せられる光の輝度を制御するために用いられる、段階と、
前記第1スキャン信号を前記第2画素回路行における前記駆動回路のリセット回路にロードする段階であって、前記リセット回路は、参照電圧に基づいて、前記ストレージキャパシタの前記一端における前記電圧を第2電圧にリセットするように構成される、段階と、
を備え、
同じフレームスキャン周期において、前記第1スキャン信号の前記第1画素回路行へのロードが開始する時点は、前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号の前記第2画素回路行へのロードが開始する時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、
方法。
[項目11]
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号の初期低電気レベルの時点は、前記第2スキャン信号の初期低電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、項目10に記載の方法。
[項目12]
前記第1スキャン信号および前記第2スキャン信号が前記第2画素回路行にロードされる期間において、前記第1スキャン信号の初期高電気レベルの時点は、前記第2スキャン信号の初期高電気レベルの時点よりもクロック周期の奇数倍だけ早く、前記奇数倍は、3より大きいまたはこれに等しい、項目10または11に記載の方法。
[項目13]
前記駆動回路は、7つのトランジスタおよび1つのストレージキャパシタを含む、項目10から12のいずれか一項に記載の方法。
[項目14]
前記書き込み回路は、
第1トランジスタであって、前記第1トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第1トランジスタのソース電圧が前記データ電圧によって制御される、第1トランジスタと、
第2トランジスタであって、前記第2トランジスタのソース電極が前記第1トランジスタのドレイン電極に結合され、前記第2トランジスタのゲート電極が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第2トランジスタと、
第3トランジスタであって、前記第3トランジスタのゲート電圧が前記第1スキャン信号または前記第2スキャン信号によって制御され、前記第3トランジスタのドレイン電極が前記第2トランジスタの前記ゲート電極および前記ストレージキャパシタの前記一端に結合され、前記第3トランジスタのソース電極が前記第2トランジスタのドレイン電極に結合されている、第3トランジスタと、
を含む、項目10から13のいずれか一項に記載の方法。
[項目15]
前記リセット回路は、
第4トランジスタであって、前記第4トランジスタのゲート電極が前記第1スキャン信号によって制御され、前記第4トランジスタのソース電極が前記参照電圧によって制御され、前記第4トランジスタのドレイン電圧が前記ストレージキャパシタの前記一端に結合されている、第4トランジスタ
を含む、項目10から14のいずれか一項に記載の方法。
[項目16]
前記第1電圧は、前記第2トランジスタの閾値電圧、および、前記データ電圧と、前記第1トランジスタのソース電極と前記ドレイン電極との間の電圧との間の差の和に等しい、項目14に記載の方法。
[項目17]
前記第2電圧は、前記参照電圧と、第5トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の電圧との間の差に等しい、項目10から16のいずれか一項に記載の方法。
[項目18]
前記発光コンポーネントは、OLEDおよびLEDの少なくとも1つと、前記OLEDおよび前記LEDの前記少なくとも1つと並列に接続されたセルフキャパシタとを含む、項目10から17のいずれか一項に記載の方法。