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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】バケット装置及びそれを備える作業機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/40 20060101AFI20240918BHJP
   E02F 9/28 20060101ALI20240918BHJP
   B02C 1/06 20060101ALI20240918BHJP
   B02C 21/02 20060101ALI20240918BHJP
   F41H 11/22 20110101ALI20240918BHJP
【FI】
E02F3/40 B
E02F3/40 A
E02F9/28 Z
B02C1/06
B02C21/02
F41H11/22
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020106194
(22)【出願日】2020-06-19
(65)【公開番号】P2022001693
(43)【公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-05-08
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】玉石 勝彦
(72)【発明者】
【氏名】中川 貴明
(72)【発明者】
【氏名】松山 高史
(72)【発明者】
【氏名】岡島 一道
【審査官】亀谷 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-125212(JP,A)
【文献】特開平08-021107(JP,A)
【文献】特開平07-224545(JP,A)
【文献】特開2003-010704(JP,A)
【文献】特開平11-350516(JP,A)
【文献】特開2003-247247(JP,A)
【文献】特開昭56-153064(JP,A)
【文献】特開2005-314912(JP,A)
【文献】特開2000-218184(JP,A)
【文献】特開平01-207571(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第00947295(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/40
E02F 9/28
B02C 1/00-7/18
B02C 15/00-17/24
E04G 23/00-23/08
F41H 11/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1バケットと、
回動軸を中心として回動可能に前記第1バケットに取り付けられた第2バケットと、
前記第1バケットに固定され、前記回動軸に平行な軸方向に並べられた複数の第1長歯と、
前記第2バケットに固定され、前記軸方向に並べられた複数の第2長歯と、
前記第1バケット内において、前記複数の第1長歯と交互に配置された複数の第1短歯と、
を備え、
前記第2バケットは、前記回動軸を中心として回動することによって開位置と閉位置との間を遷移可能であり、
前記第2バケットが前記開位置と前記閉位置との間の中途位置に位置する場合、又は、前記第2バケットが前記閉位置に位置する場合に、前記軸方向から見たとき、前記複数の第1長歯それぞれの先端部と前記複数の第2長歯それぞれの先端部との間に、上端が前記複数の第1長歯及び前記複数の第2長歯によって閉じられ、かつ、下端が開口した破砕空間が形成され
前記複数の第1長歯それぞれは、上下方向に延びる第1歯部と、前記第1歯部から前記複数の第2長歯側に突出する第1ストッパ部とを含み、
前記複数の第2長歯それぞれは、上下方向に延びる第2歯部と、前記第2歯部から前記複数の第1長歯側に突出する第2ストッパ部とを含み、
前記破砕空間は、前記第2バケットが前記中途位置に位置する場合に前記軸方向から見たとき、前記第1歯部、前記第1ストッパ部、前記第2歯部及び前記第2ストッパ部によって囲まれた空間であり、
前記第2バケットが前記閉位置に位置する場合、前記複数の第2長歯それぞれが有する前記第2ストッパ部の上面は、前記複数の第1短歯それぞれの下面に沿っている、
バケット装置。
【請求項2】
第1バケットと、
回動軸を中心として回動可能に前記第1バケットに取り付けられた第2バケットと、
前記第1バケットに固定され、前記回動軸に平行な軸方向に並べられた複数の第1長歯と、
前記第2バケットに固定され、前記軸方向に並べられた複数の第2長歯と、
前記第2バケット内において、前記複数の第2長歯と交互に配置された複数の第2短歯と、
を備え、
前記第2バケットは、前記回動軸を中心として回動することによって開位置と閉位置との間を遷移可能であり、
前記第2バケットが前記開位置と前記閉位置との間の中途位置に位置する場合、又は、前記第2バケットが前記閉位置に位置する場合に、前記軸方向から見たとき、前記複数の第1長歯それぞれの先端部と前記複数の第2長歯それぞれの先端部との間に、上端が前記複数の第1長歯及び前記複数の第2長歯によって閉じられ、かつ、下端が開口した破砕空間が形成され、
前記複数の第1長歯それぞれは、上下方向に延びる第1歯部と、前記第1歯部から前記複数の第2長歯側に突出する第1ストッパ部とを含み、
前記複数の第2長歯それぞれは、上下方向に延びる第2歯部と、前記第2歯部から前記複数の第1長歯側に突出する第2ストッパ部とを含み、
前記破砕空間は、前記第2バケットが前記中途位置に位置する場合に前記軸方向から見たとき、前記第1歯部、前記第1ストッパ部、前記第2歯部及び前記第2ストッパ部によって囲まれた空間であり、
前記第2バケットが前記閉位置に位置する場合、前記複数の第1長歯それぞれが有する前記第1ストッパ部の上面は、前記複数の第2短歯それぞれの下面に沿っている、
バケット装置。
【請求項3】
車体フレームと、
前記車体フレームに取り付けられる作業機と、
を備え、
前記作業機は、請求項1又は2に記載のバケット装置を含む、
作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バケット装置及びそれを備える作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、土砂に埋もれた破砕対象物を破砕するためのバケット装置が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載のバケット装置は、第1バケットと、回動軸を中心として回動可能に第1バケットに取り付けられた第2バケットと、第1バケット内に配置された第1歯部と、第2バケット内に配置された第2歯部とを備える。
【0004】
特許文献1に記載の第1歯部及び第2歯部のそれぞれは、軸方向において交互に配置される複数の長歯と複数の短歯とを有する。第1歯部の各長歯は、第2歯部の各短歯と対向し、第2歯部の各長歯は、第1歯部の各短歯と対向している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-125212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のバケット装置を用いて土砂に埋もれた破砕対象物を破砕すると、破砕された破砕対象物の破片や土砂が、第1歯部の各長歯の隙間と第2歯部の各長歯の隙間とに詰まりやすいためメンテナンス性に改善の余地がある。
【0007】
本開示は、メンテナンス性を向上可能なバケット装置及びそれを備える作業機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係るバケット装置は、第1バケットと、回動軸を中心として回動可能に第1バケットに取り付けられた第2バケットと、第1バケットに固定され、回動軸に平行な軸方向に並べられた複数の第1長歯と、第2バケットに固定され、軸方向に並べられた複数の第2長歯とを備える。第2バケットは、回動軸を中心として回動することによって開位置と閉位置との間を遷移可能である。第2バケットが開位置と閉位置との間の中途位置に位置する場合、又は、第2バケットが閉位置に位置する場合に、軸方向から見たとき、複数の第1長歯それぞれの先端部と複数の第2長歯それぞれの先端部との間に、上端が閉じられた破砕空間が形成される。
【0009】
本開示の一態様に係るバケット装置において、複数の第1長歯それぞれは、上下方向に延びる第1歯部と、第1歯部から複数の第2長歯側に突出する第1ストッパ部とを含み、複数の第2長歯それぞれは、上下方向に延びる第2歯部と、第2歯部から複数の第1長歯側に突出する第2ストッパ部とを含んでいてもよい。この場合、破砕空間は、第2バケットが中途位置に位置する場合に軸方向から見たとき、第1歯部、第1ストッパ部、第2歯部及び第2ストッパ部によって囲まれた空間である。
【0010】
本開示の一態様に係るバケット装置において、第2バケットが閉位置に位置する場合に軸方向から見たとき、複数の第1長歯それぞれは、複数の第2長歯と重なる第1重畳部と、第1重畳部から下方に延びる第1先端部とを含み、第2バケットが閉位置に位置する場合に軸方向から見たとき、複数の第2長歯それぞれは、複数の第1長歯と重なる第2重畳部と、第2重畳部から下方に延びる第2先端部とを含んでいてもよい。この場合、破砕空間は、第2バケットが閉位置に位置する場合に軸方向から見たとき、第1先端部及び第2先端部によって囲まれた空間である。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、メンテナンス性を向上可能なバケット装置及びそれを備える作業機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態に係る作業機械の斜視図
図2】第1実施形態に係る開状態のバケット装置の斜視図
図3】第1実施形態に係る閉状態のバケット装置の斜視図
図4】第2バケットが中途位置に位置する第1実施形態に係るバケット装置の模式図
図5】第2バケットが中途位置に位置する第1実施形態に係るバケット装置の模式図
図6】第2バケットが閉位置に位置する第1実施形態に係るバケット装置の模式図
図7】第2バケットが閉位置に位置する第1実施形態に係るバケット装置の模式図
図8】第2実施形態に係る閉状態のバケット装置の斜視図
図9】第2実施形態に係る開状態のバケット装置の斜視図
図10】第2バケットが閉位置に位置する第2実施形態に係るバケット装置の模式図
図11】第2バケットが閉位置に位置する第2実施形態に係るバケット装置の模式図
図12】第2バケットが開位置に位置する第2実施形態に係るバケット装置の模式図
図13】第2バケットが開位置に位置する第2実施形態に係るバケット装置の模式図
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.第1実施形態
(作業機械1の構成)
第1実施形態に係る作業機械1の構成について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る作業機械1は、油圧ショベルである。以下の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、運転席から前方を見た状態を基準とする方向である。「前後方向」は、作業機械1の前後方向を意味する。「左右方向」は、作業機械1の車幅方向を意味する。「上下方向」は、前後方向及び左右方向に対して垂直な方向である。「上下方向」は、鉛直方向と一致していてもよいし、鉛直方向と一致していなくてもよい。
【0014】
図1は、作業機械1の斜視図である。作業機械1は、走行体2、ブレード3と、旋回台4、カウンタウェイト5、エンジン室6、キャブ7、シールド8、機器室9及び作業機10を備える。
【0015】
走行体2は、互いに独立して回転可能な一対の履帯2a,2bを有する。作業機械1は、一対の履帯2a,2bそれぞれを正転又は逆転させることによって前後進又は左右回転することができる。ブレード3は、走行体2に上下揺動可能に取り付けられる。ブレード3は、地面の整地作業に利用される。旋回台4は、走行体2上に旋回可能に支持される。旋回台4は、作業機械1の車体フレームを構成する。旋回台4上には、カウンタウェイト5、エンジン室6、キャブ7及び作業機10が配置される。
【0016】
カウンタウェイト5は、旋回台4の後端部上に配置される。エンジン室6は、カウンタウェイト5の前方に配置される。エンジン室6には、エンジンや排ガス処理装置などが収容される。キャブ7は、エンジン室6の前方に配置される。キャブ7には、運転席や操作具などが収容される。シールド8は、キャブ7の前窓に取り付けられる。機器室9は、エンジン室6の前方に配置される。機器室9には、作動油を供給するための油圧ポンプなどが収容される。
【0017】
作業機10は、エンジン室6の前方かつキャブ7の側方に配置される。作業機10は、ブーム11、アーム12、バケット装置13、及びアタッチメント用油圧配管14を有する。
【0018】
ブーム11は、旋回台4に揺動可能に支持される。ブーム11は、ブームシリンダ11aによって駆動される。アーム12は、ブーム11に揺動可能に支持される。アーム12は、アームシリンダ12aによって駆動される。
【0019】
バケット装置13は、地表付近に散置された破砕対象物の破砕、地面の掘削、及び雑草の除去などに利用される。本実施形態において、破砕対象物としては、クラスター子爆弾の不発弾、当該不発弾の信管、地雷、及び瓦礫などが想定されている。
【0020】
バケット装置13は、アーム12に着脱可能に取り付けられる。バケット装置13は、アーム12に揺動可能に支持される。バケット装置13は、バケットシリンダ13aによって駆動される。アタッチメント用油圧配管14は、左右一対の油圧シリンダ15,15(図1では、左の油圧シリンダ15のみ図示)に連結される。
【0021】
(バケット装置13の全体構成)
図2は、開状態のバケット装置13を左下から見た斜視図である。図3は、閉状態のバケット装置13を左下から見た斜視図である。
【0022】
バケット装置13は、第1バケット20、第2バケット30、第1歯部40、第2歯部50、第1仕切り板60、及び第2仕切り板65を備える。
【0023】
第1バケット20は、下方(すなわち、地面側)及び前方(すなわち、第2バケット30側)のそれぞれに開口する箱型に形成される。第1バケット20の後面には、左右一対のカプラ21,21が取り付けられる。第1バケット20は、左右一対のカプラ21,21を介して作業機械1のアーム12(図1参照)に取り付けられる。
【0024】
第2バケット30は、第1バケット20の前方に配置される。第2バケット30は、下方(すなわち、地面側)及び後側(すなわち、第1バケット20側)のそれぞれに開口する箱型に形成される。第2バケット30の前端部には、掘削ツース31が取り付けられる。掘削ツース31は、掘削時に切刃として機能する。
【0025】
第2バケット30は、回動軸32を中心として回動可能に第1バケット20に取り付けられる。回動軸32は、軸心AX1を有する。回動軸32は、軸心AX1に沿って延びる。本実施形態では、軸心AX1に平行な方向を「軸方向」という。本実施形態において、軸方向は、左右方向と平行である。
【0026】
回動軸32は、第1バケット20の上面に取り付けられた第1リンク22と、第2バケット30の上面に取り付けられた左右一対のリンク33,33(図2及び図3では、左のリンク33のみ図示)とに挿通される。第2バケット30は、左右一対のカプラ21,21と左右一対のリンク33,33とに連結された左右一対の油圧シリンダ15,15(図1参照)が伸縮することによって、回動軸32を中心として回動する。
【0027】
第2バケット30は、回動軸32を中心として回動することによって、図2に図示される開位置と図3に図示される閉位置との間を遷移可能である。第2バケット30が開位置に位置する場合、第2バケット30は第1バケット20から最も離れる。第2バケット30が閉位置に位置する場合、第2バケット30は第1バケット20に最も近づく。
【0028】
第1歯部40は、第1バケット20に固定される。第1歯部40は、第2歯部50とともに破砕対象物の破砕に用いられる。本実施形態において、第1歯部40は、軸方向に沿って配置された3本のシャフト40aによって第1バケット20に固定されている。ただし、第1バケット20に対する第1歯部40の固定方法は特に限られない。
【0029】
第2歯部50は、第2バケット30に固定される。第2歯部50は、第1歯部40とともに破砕対象物の破砕に用いられる。本実施形態において、第2歯部50は、軸方向に沿って配置された3本のシャフト50aによって第2バケット30に固定されている。ただし、第2バケット30に対する第2歯部50の固定方法は特に限られない。
【0030】
第1仕切り板60は、第1バケット20内に配置される。第1仕切り板60は、第1歯部40を挟んで第2バケット30の反対側に配置される。第1仕切り板60は、破砕対象物が破裂した場合に、破砕対象物の破片が飛散することを抑制する。
【0031】
第2仕切り板65は、第2バケット30内に配置される。第2仕切り板65は、第2歯部50を挟んで第1バケット20の反対側に配置される。第2仕切り板65は、第2バケット30の内部空間を、掘削した土砂を溜めるための空間と第2歯部50が配置される空間とに仕切る。第2仕切り板65は、掘削した土砂が第2歯部50に接触することを抑制するとともに、破砕対象物の破片が飛散することを抑制する。
【0032】
(バケット装置13の内部構造)
図4乃至図7は、バケット装置13の内部構造を示す模式図である。図4及び図5では、第2バケット30が開位置と閉位置との間の中途位置に位置する状態が図示されている。図6及び図7では、第2バケット30が閉位置に位置する状態が図示されている。
【0033】
第1歯部40は、複数の第1長歯41と、複数の第1短歯42とを有する。複数の第1長歯41は、第1バケット20内において軸方向に並べられる。複数の第1短歯42は、第1バケット20内において軸方向に並べられる。各第1長歯41と各第1短歯42とは、軸方向において交互に配置される。上下方向において、各第1長歯41は、各第1短歯42より長い。軸方向における各第1長歯41同士の間隔は、破砕対象物のサイズを考慮して適宜設定することができる。例えば、クラスター子爆弾の信管は、直径約20mmの円筒状であるので、各第1長歯41同士の間隔は、20mm以下に設定することが好ましい。
【0034】
第2歯部50は、複数の第2長歯51と、複数の第2短歯52とを有する。複数の第2長歯51は、第2バケット20内において軸方向に並べられる。複数の第2短歯52は、第2バケット20内において軸方向に並べられる。複数の第2長歯51と複数の第2短歯52とは、軸方向において交互に配置される。上下方向において、各第2長歯51は、各第2短歯52より長い。軸方向における各第2長歯51同士の間隔は、上述した各第1長歯41同士の間隔と同様、破砕対象物のサイズを考慮して適宜設定することができる。
【0035】
第1歯部40の各第1長歯41は、前後方向において、第2歯部50の各第2短歯52と対向する。第2歯部50の各第2長歯51は、前後方向において、第1歯部40の各第1短歯42と対向する。
【0036】
第1歯部40の各第1長歯41は、第1歯部41aと、第1ストッパ部41bとを含む。第1歯部41aは、上下方向に延びる。第1歯部41aは、第1長歯41の本体部分である。第1歯部41aの基端部は、シャフト40aを介して第1バケット20に固定される。第1歯部41aの先端部は、基端部の下方に連なる。第1ストッパ部41bは、第1歯部41aから第2長歯51側に突出する。本実施形態において、第1ストッパ部41bを側面視した形状は三角形状であるが、四角以上の多角形状、半円形、半楕円形、或いは不定形であってもよい。
【0037】
第2歯部50の各第2長歯51は、第2歯部51aと、第2ストッパ部51bとを含む。第2歯部51aは、上下方向に延びる。第2歯部51aは、第2長歯51の本体部分である。第2歯部51aの基端部は、シャフト50aを介して第2バケット20に固定される。第2歯部51aの先端部は、基端部の下方に連なる。第2ストッパ部51bは、第2歯部51aから第1長歯41側に突出する。本実施形態において、第2ストッパ部51bを側面視した形状は三角形状であるが、四角以上の多角形状、半円形、半楕円形、或いは不定形であってもよい。
【0038】
ここで、図4及び図5に示すように、第2バケット30が開位置と閉位置との間の中途位置に位置する場合に、軸方向から見たとき、各第1長歯41の先端部と各第2長歯51の先端部との間に、上端が閉じられた破砕空間Saが形成される。
【0039】
そのため、第1歯部40を破砕対象物手前の地面に刺した状態で第2バケット30を開位置から徐々に閉じていくと、第2バケット30が中途位置まで閉じられたときに、破砕対象物は破砕空間Sa内に閉じ込められる。そして、第2バケット30を中途位置から更に閉じると、破砕対象物は各第1長歯41と各第2長歯51とによって破砕される。
【0040】
このように、各第1長歯41の先端部と各第2長歯51の先端部との間の破砕空間Sa内で破砕対象物を破砕できるため、破砕空間Saの上方に位置する上方空間Sbに破砕対象物の破片や土砂が入り込むことを抑制できる。従って、第1歯部40及び第2歯部50に破片や土砂が詰まることが抑えられるため、バケット装置13のメンテナンス性を向上させることができる。また、第1歯部40及び第2歯部50に破片や土砂が詰まることが抑えられるため、左右一対の油圧シリンダ15,15の推力を左右一対のリンク33,33で均等に受けることができる。そのため、左右一対のリンク33,33に応力が発生してバケット装置13の耐久性が低下してしまうことを抑制できる。
【0041】
なお、第1歯部40を破砕対象物手前の地面に深く刺してしまうと、破砕対象物や土砂が上方空間Sbに入ってしまうおそれがあるため、第1歯部40を地面に刺す際には深くしすぎないことが好ましい。
【0042】
本実施形態に係る破砕空間Saは、第2バケット30が中途位置に位置する場合に軸方向から見たとき、第1歯部41a、第1ストッパ部41b、第2歯部51a及び第2ストッパ部51bによって囲まれた空間である。破砕空間Saの上端は、第1ストッパ部41bと第2ストッパ部51bとが軸方向に重なることによって閉じられている。破砕空間Saの下端は、第1歯部41aと第2歯部51aとが離れることによって開口しているが、第1歯部41aと第2歯部51aとが軸方向に重なることによって閉じられていてもよい。
【0043】
本実施形態に係る破砕空間Saは、下方に向かってテーパー状である。そのため、第2バケット30を中途位置から更に閉じる際、破砕対象物が破砕空間Saの下方に滑り出てしまうことを抑制できる。従って、破砕空間Sa内で破砕対象物を確実に破砕することができる。
【0044】
図6に示すように、第2バケット30が閉位置に位置する場合、各第2長歯51が有する第2ストッパ部51bの上面50Sは、各第1短歯42の下面40Sに沿っている。従って、第2バケット30が中途位置から閉位置まで閉じられるとき、隣接する2つの第1長歯41の間に詰まった破片や土砂を第2ストッパ部51bによって掻き出すことができる。これにより、第1歯部40に破片や土砂が詰まることが更に抑えられるため、バケット装置13のメンテナンス性をより向上させるとともに、バケット装置13の耐久性の低下をより抑制することができる。
【0045】
同様に、図7に示すように、第2バケット30が閉位置に位置する場合、各第1長歯41が有する第1ストッパ部41bの上面40Tは、各第2短歯52の下面50Tに沿っている。従って、第2バケット30が中途位置から閉位置まで閉じられるとき、隣接する2つの第2長歯51の間に詰まった破片や土砂を第1ストッパ部41bによって掻き出すことができる。これにより、第2歯部50に破片や土砂が詰まることが更に抑えられるため、バケット装置13のメンテナンス性を更に向上させるとともに、バケット装置13の耐久性の低下をより抑制することができる。
【0046】
2.第2実施形態
次に、図8乃至図13を参照しながら、第2実施形態に係るバケット装置16について説明する。本実施形態に係るバケット装置16は、上記第1実施形態にて説明した作業機械1に取り付けられる。作業機械1の構成についての説明は省略する。
【0047】
(バケット装置16の全体構成)
図8は、閉状態のバケット装置16を左下から見た斜視図である。図9は、開状態のバケット装置16を左下から見た斜視図である。
【0048】
バケット装置16は、第1バケット70、第2バケット80、第1歯部90、第2歯部100、第1仕切り板120、及び第2仕切り板130を備える。
【0049】
第1バケット70は、下方(すなわち、地面側)及び前方(すなわち、第2バケット80側)のそれぞれに開口する箱型に形成される。第1バケット70の後面には、左右一対のカプラ71,71が取り付けられる。第1バケット70は、左右一対のカプラ71,71を介して作業機械1のアーム12(図1参照)に取り付けられる。
【0050】
第1バケット70は、第1飛散防止カバー72と第2飛散防止カバー73とを有する。第1飛散防止カバー72は、第1バケット70の右側面に取り付けられる。第1飛散防止カバー72は、図8に示すように、第2バケット80が閉位置に位置する場合、第1バケット70と第2バケット80との右側の隙間を覆う。これにより、第2バケット80が閉位置から開かれて破砕対象物が破砕される際に破砕対象物が破裂しても、破片が第1バケット70と第2バケット80との隙間から外に飛散することを抑制できる。第2飛散防止カバー73は、第1バケット70の左側面に取り付けられる。第2飛散防止カバー73は、図8に示すように、第2バケット80が閉位置に位置する場合、第1バケット70と第2バケット80との左側の隙間を覆う。これにより、第2バケット80が閉位置から開かれて破砕対象物が破砕される際に破砕対象物が破裂しても、破片が第1バケット70と第2バケット80との隙間から外に飛散することを抑制できる。
【0051】
第2バケット80は、第1バケット70の前方に配置される。第2バケット80は、下方(すなわち、地面側)及び後側(すなわち、第1バケット70側)のそれぞれに開口する箱型に形成される。第2バケット80の前端部には、掘削ツース81が取り付けられる。掘削ツース81は、掘削時に切刃として機能する。
【0052】
第2バケット80は、回動軸82を中心として回動可能に第1バケット70に取り付けられる。回動軸82は、軸心AX2を有する。回動軸82は、軸心AX2に沿って延びる。本実施形態では、軸心AX2に平行な方向を「軸方向」という。本実施形態において、軸方向は、左右方向と平行である。
【0053】
回動軸82は、第1バケット70の上面に取り付けられたリンク(不図示)と、第2バケット80の上面に取り付けられた左右一対のリンク83,83(図8及び図9では、左のリンク83のみ図示)とに挿通される。第2バケット80は、左右一対のカプラ71,71と左右一対のリンク83,83とに連結された左右一対の油圧シリンダ15,15(図1参照)が伸縮することによって、回動軸82を中心として回動する。
【0054】
第2バケット80は、回動軸82を中心として回動することによって、図9に図示される開位置と図8に図示される閉位置との間を遷移可能である。第2バケット80が開位置に位置する場合、第2バケット80は第1バケット70から最も離れる。第2バケット80が閉位置に位置する場合、第2バケット80は第1バケット70に最も近づく。
【0055】
第1歯部90は、第1バケット70に固定される。第1歯部90は、第2歯部100とともに破砕対象物の破砕に用いられる。本実施形態において、第1歯部90は、軸方向に沿って配置された3本のシャフト90aによって第1バケット70に固定されている。ただし、第1バケット70に対する第1歯部90の固定方法は特に限られない。
【0056】
第2歯部100は、第2バケット80に固定される。第2歯部100は、第1歯部90とともに破砕対象物の破砕に用いられる。本実施形態において、第2歯部100は、軸方向に沿って配置された3本のシャフト100a(図10参照)によって第2バケット80に固定されている。ただし、第2バケット80に対する第2歯部100の固定方法は特に限られない。
【0057】
第1仕切り板120は、第1バケット70内に配置される。第1仕切り板120は、第1歯部90を挟んで第2バケット80の反対側に配置される。第1仕切り板120は、破砕対象物が破裂した場合に、破砕対象物の破片が飛散することを抑制する。
【0058】
第2仕切り板130は、第2バケット80内に配置される。第2仕切り板130は、第2歯部100を挟んで第1バケット70の反対側に配置される。第2仕切り板130は、第2バケット80の内部空間を、掘削した土砂を溜めるための空間と第2歯部100が配置される空間とに仕切る。第2仕切り板130は、掘削した土砂が第2歯部100に接触することを抑制するとともに、破砕対象物の破片が飛散することを抑制する。
【0059】
(バケット装置16の内部構造)
図10乃至図13は、バケット装置16の内部構造を示す模式図である。図10及び図11では、第2バケット80が閉位置に位置する状態が図示されている。図12及び図13では、第2バケット80が開位置に位置する状態が図示されている。
【0060】
第1歯部90は、複数の第1長歯91と、複数の第1短歯92とを有する。複数の第1長歯91は、第1バケット70内において軸方向に並べられる。複数の第1短歯92は、第1バケット70内において軸方向に並べられる。各第1長歯91と各第1短歯92とは、軸方向において交互に配置される。上下方向において、各第1長歯91は、各第1短歯92より長い。軸方向における各第1長歯91同士の間隔は、破砕対象物のサイズを考慮して適宜設定することができる。例えば、クラスター子爆弾の信管は、直径約20mmの円筒状であるので、各第1長歯91同士の間隔は、20mm以下に設定することが好ましい。
【0061】
第2歯部100は、複数の第2長歯101と、複数の第2短歯102とを有する。複数の第2長歯101は、第2バケット20内において軸方向に並べられる。複数の第2短歯102は、第2バケット20内において軸方向に並べられる。複数の第2長歯101と複数の第2短歯102とは、軸方向において交互に配置される。上下方向において、各第2長歯101は、各第2短歯102より長い。軸方向における各第2長歯101同士の間隔は、上述した各第1長歯91同士の間隔と同様、破砕対象物のサイズを考慮して適宜設定することができる。
【0062】
第1歯部90の各第1長歯91は、前後方向において、第2歯部100の各第2短歯102と対向する。第2歯部100の各第2長歯101は、前後方向において、第1歯部90の各第1短歯92と対向する。
【0063】
第1歯部90の各第1長歯91は、第1基端部91aと、第1重畳部91bと、第1先端部91cとを含む。第1基端部91aは、シャフト90aを介して第1バケット70に固定される。第1重畳部91bは、第1基端部91aの下方に連なる。第1重畳部91bは、第1基端部91aから前斜め下方に向かって延びる。図10及び図11に示すように、第1重畳部91bは、第1長歯91のうち、第2バケット80が閉位置に位置する場合に軸方向から見たとき後述する第2長歯101と重なる部分である。第1先端部91cは、第1重畳部91bの下方に連なる。第1先端部91cは、第1重畳部91bから下方に向かって延びる。図10及び図11に示すように、第1先端部91cは、第2バケット80が閉位置に位置する場合に軸方向から見たとき、後述する第2長歯101のうち基端部101aの下方に位置する。
【0064】
第2歯部100の各第2長歯101は、第2基端部101aと、第2重畳部101bと、第2先端部101cとを含む。第2基端部101aは、シャフト100aを介して第2バケット80に固定される。第2重畳部101bは、第2基端部101aの下方に連なる。第2重畳部101bは、第2基端部101aから後斜め下方に向かって延びる。図10及び図11に示すように、第2重畳部101bは、第2長歯101のうち、第2バケット80が閉位置に位置する場合に軸方向から見たとき第1長歯91と重なる部分である。第2先端部101cは、第2重畳部101bの下方に連なる。第2先端部101cは、第2重畳部101bから下方に向かって延びる。図10及び図11に示すように、第2先端部101cは、第2バケット80が閉位置に位置する場合に軸方向から見たとき第1長歯91の基端部91aの下方に位置する。
【0065】
ここで、図10及び図11に示すように、第2バケット80が閉位置に位置する場合に、軸方向から見たとき、各第1長歯91の先端部91cと各第2長歯101の先端部101cとの間に、上端が閉じられた破砕空間Scが形成される。
【0066】
そのため、第2バケット80を閉じて、破砕空間Scに破砕対象物が入るように第1歯部90及び第2歯部100を地面に刺した後、第2バケット80を閉位置から徐々に開いていくと、破砕対象物は各第1長歯91と各第2長歯101とによって破砕される。
【0067】
このように、各第1長歯91の先端部91cと各第2長歯101の先端部101cとの間の破砕空間Scは、第2バケット80を閉じることによって形成されるので、破砕空間Scの上方には破砕対象物や土砂が入り込む空間(例えば、図4,5に示した第1実施形態の上方空間Sb)が形成されない。よって、破砕対象物の破片や土砂が破砕空間Scの上方に入り込むことを抑制できる。従って、第1歯部90及び第2歯部100に破片や土砂が詰まることが抑えられるため、バケット装置16のメンテナンス性を向上させることができる。また、第1歯部90及び第2歯部100に破片や土砂が詰まることが抑えられるため、左右一対の油圧シリンダ15,15の推力を左右一対のリンク83,83で均等に受けることができる。そのため、左右一対のリンク83,83に応力が発生してバケット装置16の耐久性が低下してしまうことを抑制できる。
【0068】
また、本実施形態では、破砕空間Scの上方に破砕対象物や土砂が入り込む空間が形成されないため、第1及び第2歯部90,100を地面に深く刺したとしても、破砕対象物の破片や土砂が第1歯部90及び第2歯部100の間に入ることを抑制できる。よって、破砕対象物を破砕空間Scに容易な操作で入れることができる。
【0069】
本実施形態において、破砕空間Scの上端は、第1重畳部91bと第2重畳部101bとが軸方向に重なることによって閉じられている。破砕空間Scの下端は、第1先端部91cと第2先端部101cとが離れることによって開口している。
【0070】
本実施形態に係る破砕空間Scは、下方に向かってテーパー状である。そのため、第2バケット80を閉位置から開く際、破砕対象物が破砕空間Scの下方に滑り出てしまうことを抑制できる。従って、破砕空間Sc内で破砕対象物を確実に破砕することができる。
【0071】
図11に示すように、第2バケット80が閉位置に位置する場合、各第2長歯101が有する第2重畳部101bの上面100Sは、各第1短歯92の下面90Sに沿っている。従って、第2バケット80が開位置から閉位置まで閉じられるとき、隣接する2つの第1長歯91の間に詰まった破片や土砂を第2重畳部101bによって掻き出すことができる。これにより、第1歯部90に破片や土砂が詰まることが更に抑えられるため、バケット装置16のメンテナンス性をより向上させるとともに、バケット装置16の耐久性の低下をより抑制することができる。
【0072】
同様に、図10に示すように、第2バケット80が閉位置に位置する場合、各第1長歯91が有する第1重畳部91bの上面90Tは、各第2短歯102の下面100Tに沿っている。従って、第2バケット80が開位置から閉位置まで閉じられるとき、隣接する2つの第2長歯101の間に詰まった破片や土砂を第1重畳部91bによって掻き出すことができる。これにより、第2歯部100に破片や土砂が詰まることが更に抑えられるため、バケット装置16のメンテナンス性をより向上させるとともに、バケット装置13の耐久性の低下をより抑制することができる。
【0073】
(実施形態の変形例)
以上、一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0074】
(変形例1)
上記第1及び第2実施形態では、作業機械の一例として油圧ショベルを挙げて説明したが、作業機械は油圧ショベルに限られない。作業機械は、車体フレームと、車体フレームに取り付けられる作業機とを備え、第1又は第2実施形態に係るバケット装置を作業機が含んでいればよい。
【0075】
(変形例2)
上記第1実施形態において、第1歯部40は、複数の第1長歯41と複数の第1短歯42とを有することとしたが、第1短歯42を有していなくてもよい。
【0076】
(変形例3)
上記第2実施形態において、第1歯部90は、複数の第1長歯91と複数の第1短歯92とを有することとしたが、第1短歯92を有していなくてもよい。
【0077】
(変形例4)
上記第1実施形態において、第2歯部50の各第2長歯51は、第2歯部51aと第2ストッパ部51bとを含むこととしたが、第2ストッパ部51bを含んでいなくてもよい。この場合、破砕空間Saは、第2バケット30が中途位置に位置する場合に軸方向から見たとき、第1歯部41a、第1ストッパ部41b及び第2歯部51aによって囲まれた空間となる。
【0078】
(変形例5)
上記第1実施形態において、第1歯部40の各第1長歯41は、第1歯部41aと第1ストッパ部41bとを含むこととしたが、第1ストッパ部41bを含んでいなくてもよい。この場合、破砕空間Saは、第2バケット30が中途位置に位置する場合に軸方向から見たとき、第1歯部41a、第2歯部51a及び第2ストッパ部51bによって囲まれた空間となる。
【0079】
(変形例6)
上記第1実施形態において、破砕空間Saは、下方に向かってテーパー状であることとしたが、下方に向かって真っすぐ延びていてもよいし、下方に向かって若干広がっていてもよい。
【0080】
(変形例7)
上記第2実施形態において、破砕空間Scは、下方に向かってテーパー状であることとしたが、下方に向かって真っすぐ延びていてもよいし、下方に向かって若干広がっていてもよい。
【0081】
(変形例8)
上記第2実施形態において、第1飛散防止カバー72及び第2飛散防止カバー73は、第1バケット70に取り付けられることとしたが、第2バケット80に取り付けられていてもよい。また、第1飛散防止カバー72及び第2飛散防止カバー73の一方のみが設けられている場合であっても、片側での飛散防止効果は得られる。さらに、破砕対象物が不発弾の信管である場合には、破砕によって破裂すること自体が極めて稀であるため、そのような場合には、第1飛散防止カバー72及び第2飛散防止カバー73を設けなくてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 作業機械
13 バケット装置
20 第1バケット
30 第2バケット
32 回動軸
40 第1歯部
41 第1長歯
41a 第1歯部
41b 第1ストッパ部
42 第1短歯
50 第2歯部
51 第2長歯
51a 第2歯部
51b 第2ストッパ部
52 第2短歯
Sa 破砕空間
Sb 上方空間
16 バケット装置
70 第1バケット
80 第2バケット
82 回動軸
90 第1歯部
91 第1長歯
91a 第1基端部
91b 第1重畳部
91c 第1先端部
92 第1短歯
100 第2歯部
101 第2長歯
101a 第2基端部
101b 第2重畳部
101c 第2先端部
102 第2短歯
Sc 破砕空間
72,73 飛散防止カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13