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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20240918BHJP
【FI】
G06Q30/0201
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020157029
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2022050862
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿木 直人
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-220057(JP,A)
【文献】特開2012-238324(JP,A)
【文献】特開平07-296075(JP,A)
【文献】特開2017-004232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員登録している客が購入した商品のカテゴリーと商品を一意に特定する商品識別情報とを取得する取得部と、
前記客を識別する識別情報と、前記商品識別情報と、前記商品の購入日とを関連付けて記憶する蓄積部と、
前記蓄積部に蓄積された情報に基づいて、前記客が継続的に購入する継続購入商品を検出する第1の検出部と、
前記蓄積部に蓄積された情報に基づいて、前記客が、前記継続購入商品から、当該継続購入商品と同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出する第2の検出部と、
少なくとも、前記第1の検出部が、前記継続購入商品を検出した第1のタイミング、および、前記第2の検出部が、前記客が前記別の商品へ買い替えたことを検出した第2のタイミングで、前記継続購入商品または前記別の商品に対するアンケートを前記客に配信する配信部と、
前記アンケートに対する回答を収集する収集部と、
前記第1のタイミングで配信したアンケ―トに対する回答を、前記継続購入商品と関連付けられた送信先に送信して、前記第2のタイミングで配信したアンケートに対する回答を、前記継続購入商品と関連付けられた送信先、および前記別の商品と関連付けられた送信先に送信する送信部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1の検出部は、同じ客が、同じカテゴリーの商品を購入する際に、同じ商品識別情報を有する商品を、第1の所定回数連続して購入したことを条件として、当該商品を継続購入商品とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の検出部は、継続購入商品が検出されている状態において、同じ客が、当該継続購入商品と同じカテゴリーの商品を購入する際に、前記継続購入商品とは異なる商品を、第2の所定回数連続して購入したことを条件として、商品を買い替えたことを検出する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1のタイミングは、前記第1の検出部が、前記継続購入商品を検出した最初のタイミングであり、
前記第2のタイミングは、前記第2の検出部が、前記継続購入商品に対する買い替えの発生を検出した最初のタイミングである、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、
会員登録している客が購入した商品のカテゴリーと商品を一意に特定する商品識別情報とを取得する取得部と、
前記客を識別する識別情報と、前記商品識別情報と、前記商品の購入日とを関連付けて記憶する蓄積部と、
前記蓄積部に蓄積された情報に基づいて、前記客が継続的に購入する継続購入商品を検出する第1の検出部と、
前記蓄積部に蓄積された情報に基づいて、前記客が、前記継続購入商品から、当該継続購入商品と同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出する第2の検出部と、
少なくとも、前記第1の検出部が、前記継続購入商品を検出した第1のタイミング、および、前記第2の検出部が、前記客が前記別の商品へ買い替えたことを検出した第2のタイミングで、前記継続購入商品または前記別の商品に対するアンケートを前記客に配信する配信部と、
前記アンケートに対する回答を収集する収集部と、
前記第1のタイミングで配信したアンケ―トに対する回答を、前記継続購入商品と関連付けられた送信先に送信して、前記第2のタイミングで配信したアンケートに対する回答を、前記継続購入商品と関連付けられた送信先、および前記別の商品と関連付けられた送信先に送信する送信部と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
客が商品を購入する際には、決まって購入する商品(継続購入商品)があり、商品生産者にとっては安定した収入に繋がる重要な事柄である。そして、客が継続購入商品とは別の類似商品に買い替えたときには、何かしらの理由があり、生産者がその理由を知りたいのは当然のことであるが、客から買い替え理由が提示されない限り、生産者は、買い替えの理由を知ることができない。客の声を聴く手段として、従来は消費者が主体的にアンケート用紙に記入するか、生産者から客に対してダイレクトメール等でアンケート用紙を送り、客は記入したアンケート用紙を送り返すことが必要で、生産者ならびに客にとっては面倒であるため、客の消費行動に係る情報を効率的に集めることがなかなかできなかった。
【0003】
例えば、特許文献1では、客の購入実績に基づいたアンケートを作成しているが、商品の買い替えについてまでは言及されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、商品を購入した客から、購入商品についての生の声を聞くことができる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施の形態の情報処理装置は、取得部と、蓄積部と、第1の検出部と、第2の検出部と、配信部と、収集部と、送信部とを備える。取得部は、会員登録している客が購入した商品のカテゴリーと商品を一意に特定する商品識別情報とを取得する。蓄積部は、会員登録している客を識別する識別情報と、商品識別情報と、商品の購入日とを関連付けて記憶する。第1の検出部は、蓄積部に蓄積された情報に基づいて、客が継続的に購入する継続購入商品を検出する。第2の検出部は、蓄積部に蓄積された情報に基づいて、客が、継続購入商品から、当該継続購入商品と同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出する。配信部は、少なくとも、第1の検出部が、継続購入商品を検出した第1のタイミング、および、第2の検出部が、客が別の商品へ買い替えたことを検出した第2のタイミングで、継続購入商品または別の商品に対するアンケートを客に配信する。収集部は、アンケートに対する回答を収集する。送信部は、第1のタイミングで配信したアンケ―トに対する回答を、継続購入商品と関連付けられた送信先に送信して、第2のタイミングで配信したアンケートに対する回答を、継続購入商品と関連付けられた送信先、および別の商品と関連付けられた送信先に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施の形態のアンケート配信システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
図2図2は、実施の形態の店舗サーバのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
図3図3は、実施の形態のPOS端末のハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
図4図4は、実施の形態の店舗サーバの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5図5は、実施の形態のPOS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6図6は、継続購入商品の検出方法、および継続購入商品の買い替えが発生したことを検出する方法を説明する図である。
図7図7は、配信されるアンケートの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態のPOS端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態の店舗サーバが行う処理のうち、継続購入商品の購入または商品の買い替えが検出された際に、客にアンケートを配信する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態の店舗サーバが行う処理のうち、アンケートの回答を客から回収して、生産者に送信する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(実施の形態)
本発明の実施の形態であるアンケート配信システム10について説明する。
【0008】
(アンケート配信システムの全体構成)
まず、図1を用いて、アンケート配信システム10の全体構成を説明する。図1は、実施の形態のアンケート配信システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
【0009】
アンケート配信システム10は、店舗サーバ12と、POS端末14と、携帯端末16と、生産者サーバ18とを備える。
【0010】
POS端末14は、店舗に会員登録している客が商品を購入した際に、当該購入に係る決済処理を行う。POS端末14は、客が購入した商品のカテゴリーと商品を一意に特定する商品識別情報と、商品の購入日と、を関連付けて店舗サーバ12に送信する。なお、商品識別情報とは、例えば商品コードである。
【0011】
店舗サーバ12は、POS端末14から、客が購入した商品のカテゴリーと商品を一意に特定する商品識別情報とを取得する。そして、店舗サーバ12は、客を識別する識別情報と、商品識別情報と、商品の購入日と、を関連付けて、当該客の購入履歴として記憶する。
【0012】
店舗サーバ12は、購入履歴に基づいて、客が継続的に購入する継続購入商品を検出する。即ち、同じ客が、ある特定のカテゴリーの商品を購入する際に、常に同じ商品コードの商品を購入したときに、当該商品を継続購入商品60と呼ぶ。例えば、同じ客が納豆を購入する際に、常に同じ銘柄の納豆を購入した場合に、購入された納豆が継続購入商品60である。また、店舗サーバ12は、購入履歴に基づいて、客が、継続購入商品60から、当該継続購入商品60と同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出する。
【0013】
そして、店舗サーバ12は、少なくとも、継続購入商品60を検出した第1のタイミング、および、客が前記別の商品へ買い替えたことを検出した第2のタイミングで、継続購入商品60または買い替えた商品に対するアンケートを客の携帯端末16に配信する。また、店舗サーバ12は、携帯端末16からアンケートに対する回答を受信する。アンケートの配信や受信は、例えば電子メールを用いて行われる。更に、店舗サーバ12は、受信したアンケートに対する回答を、当該アンケートに係る商品に関連付けられた生産者サーバ18に送信する。アンケートの送信は、例えば電子メールを用いて行われる。店舗サーバ12は、本開示における情報処理装置の一例である。
【0014】
携帯端末16は、店舗サーバ12からアンケートを受信する。また、携帯端末16は、受信したアンケートに対する回答の入力を受け付ける。そして、携帯端末16は、入力されたアンケートに対する回答を、店舗サーバ12に送信する。アンケートは、例えば電子メールを用いてやり取りされる。なお、携帯端末16は、例えばスマートフォンである。なお、携帯端末16はスマートフォンに限定されるものではなく、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータなどの無線通信機能を有する装置であればよい。
【0015】
生産者サーバ18は、店舗サーバ12と通信可能に接続されて、店舗サーバ12が受信したアンケートに対する回答のうち、生産者サーバ18に関連付けられた商品に対するアンケートの回答を受信する。
【0016】
(店舗サーバのハードウエア構成)
次に、図2を用いて、店舗サーバ12のハードウエア構成を説明する。図2は、実施の形態の店舗サーバのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【0017】
店舗サーバ12は、制御部21と、記憶部22と、入出力コントローラ24と、通信インタフェース25とを備える。
【0018】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)21aと、ROM(Read Only Memory)21bと、RAM(Random Access Memory)21cとを備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU21aは、ROM21bや後述する記憶部22に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM21cに展開する。CPU21aは、RAM21cに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、店舗サーバ12の全体の制御を司る。
【0019】
制御部21は、内部バス23を介して、記憶部22と、入出力コントローラ24と、通信インタフェース25と、それぞれ接続される。
【0020】
記憶部22は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部22は、例えばHDD(Hard Disk Drive)である。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部22は、制御プログラムP1を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP1は、店舗サーバ12が備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0021】
なお、制御プログラムP1は、ROM21bに予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムP1は、制御部21にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムP1を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムP1を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0022】
記憶部22は、更に、商品マスタMと、顧客マスタCと、購入履歴ファイルHと、質問ファイルAと、回答ファイルRとを記憶する。
【0023】
商品マスタMは、商品コードに対応させて、商品の名称、単価等の商品情報を格納したマスタファイルである。なお、商品マスタMは、入荷する商品に応じて随時更新されるため、店舗サーバ12とPOS端末14とが通信を行うことによって、最新の商品マスタMがPOS端末14に送信される。
【0024】
顧客マスタCは、店舗の会員登録を行った客の固有の識別番号を記憶したマスタファイルである。
【0025】
購入履歴ファイルHは、顧客の購入履歴を記憶したファイルである。購入履歴ファイルHには、客を識別する識別情報と、購入した商品を一意に特定する商品識別情報と、商品の購入日とが、関連付けて記憶される。客を識別する識別情報は、例えば顧客ID等の識別番号である。購入した商品を一意に特定する商品識別情報は、例えば商品コードである。
【0026】
質問ファイルAは、客に送付するアンケートを記憶したファイルである。なお、アンケートに記載された質問の内容は、予め、各生産者から収集したものである。質問ファイルAは、少なくとも、継続購入商品60を購入した客に送付する継続購入商品用アンケートと、継続購入商品60を買い替えた客に送付する商品買替用アンケートとを含む。なお、質問ファイルAは、その他の種類のアンケートを含んでもよい。例えば、新商品を購入した客に送付するアンケートを準備してもよい。
【0027】
継続購入商品60を購入した客に送付するアンケートは、例えば、商品の気に入った点を尋ねる設問を含む。詳しくは後述する(図7参照)。
【0028】
継続購入商品60を買い替えた客に送付するアンケートは、例えば、商品を買い替えた理由を問う設問を含む。詳しくは後述する(図7参照)。
【0029】
また、新商品を購入した客に送付するアンケートは、例えば、新商品に対する感想を問う設問を含む。
【0030】
回答ファイルRは、質問ファイルAに対する客の回答を記憶したファイルである。店舗サーバ12は、例えば1か月に1度等の定期的なタイミングで、回答ファイルRを、当該回答ファイルRに係る商品に関連付いた生産者サーバ18に送信する。
【0031】
入出力コントローラ24は、制御部21と、入出力機器であるモニタ26と、タッチパネル27と、キーボード28とを接続する。
【0032】
モニタ26は、店舗サーバ12が出力する各種画像情報を表示する。
【0033】
タッチパネル27およびキーボード28は、店舗サーバ12に対して、各種操作情報を入力する。
【0034】
通信インタフェース25は、店舗サーバ12と、POS端末14、携帯端末16、生産者サーバ18とのそれぞれの間で、通信を確立する。店舗サーバ12とPOS端末14とは、店舗が開店している間は常時接続しておくことが望ましい。これは、POS端末14が記憶する商品マスタMは、絶えず更新されるためである。店舗サーバ12と携帯端末16とは、例えば非図示のメールサーバを介して接続されて、電子メール形式のアンケートの送受信を行う。また、店舗サーバ12と生産者サーバ18とは、例えば非図示のメールサーバを介して接続されて、電子メール形式のアンケート結果の送受信を行う。
【0035】
(POS端末のハードウエア構成)
次に、図3を用いて、POS端末14のハードウエア構成を説明する。図3は、実施の形態のPOS端末のハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【0036】
POS端末14は、制御部31と、記憶部32と、入出力コントローラ34と、通信インタフェース35とを備える。
【0037】
制御部31は、CPU31aと、ROM31bと、RAM31cとを備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU31aは、ROM31bや後述する記憶部32に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM31cに展開する。CPU31aは、RAM31cに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、POS端末14の全体の制御を司る。
【0038】
制御部31は、内部バス33を介して、記憶部32と、入出力コントローラ34と、通信インタフェース35と、それぞれ接続される。
【0039】
記憶部32は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部32は、例えばHDDである。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部32は、制御プログラムP2を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP2は、POS端末14が備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0040】
記憶部32は、更に、商品マスタMと、売上ファイルSとを記憶する。
【0041】
商品マスタMは、店舗サーバ12から送信された、商品情報を格納した最新のマスタファイルである。
【0042】
売上ファイルSは、決済毎の売上の明細情報を記憶したファイルである。なお、売上ファイルSは、少なくとも、客を識別する識別情報と、商品の購入日と、商品のカテゴリーと、商品を一意に特定する商品識別情報と、購入数と、単価と、税抜き合計金額と、税込み合計金額とを含む。
【0043】
入出力コントローラ34は、制御部31と、入出力機器であるモニタ36と、タッチパネル37と、スキャナ38と、カードリーダ39とを接続する。
【0044】
モニタ36は、POS端末14が出力する各種画像情報を表示する。
【0045】
タッチパネル37は、POS端末14に対して、各種操作情報を入力する。タッチパネル37には、例えば、客が購入する全ての商品の登録が完了した際に、決済処理の開始を指示する締めキー等の複数のキーが割り付けられている。
【0046】
スキャナ38は、客が購入する商品を登録する際に、商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る。スキャナ38は、例えばCCDやCMOS等の撮像素子を用いたセンサである。
【0047】
カードリーダ39は、客の会員カードやクレジットカード、電子マネーカード等のカード情報を読み取る。
【0048】
通信インタフェース35は、POS端末14と店舗サーバ12との間で、通信を確立する。前記したように、POS端末14と店舗サーバ12とは、常時接続されているのが望ましい。
【0049】
(店舗サーバの機能構成)
次に、図4を用いて、店舗サーバ12の機能構成を説明する。図4は、実施の形態の店舗サーバの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0050】
店舗サーバ12の制御部21は、制御プログラムP1をRAM21cに展開して動作させることによって、図4に示す売上ファイル受信部41と、購入履歴蓄積部42と、継続購入商品検出部43と、商品買替検出部44と、アンケート読出部45と、アンケート配信部46と、回答受信部47と、回答送信部48とを機能部として実現する。
【0051】
売上ファイル受信部41は、POS端末14から売上ファイルSを受信することによって、客が購入した商品のカテゴリーと商品を一意に特定する商品識別情報とを取得する。なお、売上ファイル受信部41は、本開示における取得部の一例である。
【0052】
購入履歴蓄積部42は、客を識別する識別情報と、商品識別情報と、商品の購入日とを関連付けて、購入履歴ファイルHに記憶する。なお、購入履歴蓄積部42は、本開示における蓄積部の一例である。
【0053】
継続購入商品検出部43は、購入履歴蓄積部42に蓄積された情報に基づいて、客が継続的に購入する継続購入商品60を検出する。なお、継続購入商品検出部43は、本開示における第1の検出部の一例である。
【0054】
商品買替検出部44は、購入履歴蓄積部42に蓄積された情報に基づいて、客が、継続購入商品60から、当該継続購入商品60と同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出する。なお、商品買替検出部44は、本開示における第2の検出部の一例である。
【0055】
アンケート読出部45は、記憶部22に記憶された質問ファイルAの中から、継続購入商品検出部43および商品買替検出部44の検出結果に応じたアンケートを読み出す。
【0056】
アンケート配信部46は、少なくとも、継続購入商品検出部43が、継続購入商品60を検出した第1のタイミング、および、商品買替検出部44が、客が別の商品へ買い替えたことを検出した第2のタイミングで、継続購入商品60または買い替えた別の商品に対するアンケートを客に配信する。なお、アンケート配信部46は、本開示における配信部の一例である。
【0057】
回答受信部47は、客から、アンケート配信部46が配信したアンケートに対する回答を収集する。なお、回答受信部47は、本開示における収集部の一例である。
【0058】
回答送信部48は、回答受信部47が収集したアンケートに対する回答を、当該アンケートに係る商品と関連付けられた送信先に送信する。なお、回答送信部48は、本開示における送信部の一例である。
【0059】
(POS端末の機能構成)
次に、図5を用いて、POS端末14の機能構成を説明する。図5は、実施の形態のPOS端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0060】
POS端末14の制御部31は、制御プログラムP2をRAM31cに展開して動作させることによって、図5に示す顧客情報読取部51と、コードシンボル読取部52と、商品登録処理部53と、決済処理部54と、売上ファイル送信部55と、操作制御部56と、表示制御部57とを機能部として実現する。
【0061】
顧客情報読取部51は、例えば、カードリーダ39を用いて、客が所持する会員カードを読み取ることにより、当該客を一意に特定する識別番号を読み取る。
【0062】
コードシンボル読取部52は、スキャナ38を用いて、客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る。
【0063】
商品登録処理部53は、コードシンボル読取部52が読み取ったコードシンボルに記録された商品コードと商品マスタMとを照合することによって、客が購入する商品を一意に特定する。そして、商品登録処理部53は、一意に特定された商品を、購入商品として登録する。
【0064】
決済処理部54は、例えば、タッチパネル37の締めキーが押されたことを検出した際に、その時点で登録されている商品に対する決済を行う。決済処理部54は、売上ファイルSを生成する。
【0065】
売上ファイル送信部55は、決済処理部54が生成した売上ファイルSを店舗サーバ12に送信する。
【0066】
操作制御部56は、タッチパネル37に対してなされた操作を検出することによって、POS端末14に対して、なされた操作に応じた制御を行わせる。
【0067】
表示制御部57は、モニタ36に、前記した各部が行う処理に応じた画像情報を出力する。
【0068】
(継続購入商品の検出方法)
次に、図6を用いて、継続購入商品60の検出方法を説明する。図6は、継続購入商品の検出方法、および継続購入商品の買い替えが発生したことを検出する方法を説明する図である。なお、図6は、前記した購入履歴ファイルHの内容の一部分を示すものであり、当該購入履歴ファイルHに記憶される情報が、時系列で変化する様子の一例を示すものである。
【0069】
本実施の形態において、店舗サーバ12の継続購入商品検出部43(第1の検出部)は、同じ客が同じカテゴリーの商品を購入する際に、同じ商品識別情報(商品コード)を有する商品を、連続して第1の所定回数購入したことを条件として、当該商品を継続購入商品60とする。第1の所定回数は、任意に設定してよいが、例えば3回とする。
【0070】
なお、商品が購入される店舗は同じ店舗である必要はない。即ち、客が会員登録している系列店舗で購入された商品が、継続購入商品60の検出対象である。そして、当該系列店舗で買い物をした際に、常に同じ商品を購入する必要はなく、同じ客が同じカテゴリーの商品を購入した際に、購入された商品が同じ商品コードを有することが、継続購入商品60の候補となる条件である。
【0071】
継続購入商品60が購入されたかは、店舗サーバ12の継続購入商品検出部43によって検出される。具体的には、店舗サーバ12は、POS端末14から売上ファイルSを受信する。売上ファイルSは、前記したように、客の識別番号と、購入された商品の商品コードと、購入日とを含む。店舗サーバ12の購入履歴蓄積部42は、売上ファイルSが含む客の識別番号と、購入された商品の商品コードと、購入日とを当該客の購入履歴ファイルHに蓄積する。
【0072】
継続購入商品検出部43は、図6に示す継続購入判断カウンタC1を用いて、継続購入商品60を検出する。継続購入商品検出部43は、同じ客が、異なる年月日に同じ商品コードを有する商品を購入した場合に、継続購入判断カウンタC1のカウント値をインクリメントする。
【0073】
例えば、0にリセットされた継続購入判断カウンタC1のカウント値は、図6に示すように、客が1月20日に商品1を購入した際に、「1」にインクリメントされる。そして、同じ客が同じ商品1を1月21日に購入した際に、継続購入判断カウンタC1のカウント値は「2」にインクリメントされる。同じ客は翌1月22日に買い物を行ったが、このとき、商品1を購入しなかったとする。この場合、継続購入判断カウンタC1のカウント値は「2」のままである。
【0074】
そして、同じ客が、1月23日に商品1を購入すると、継続購入判断カウンタC1のカウント値は「3」にインクリメントされる。そして、継続購入商品検出部43は、継続購入判断カウンタC1のカウント値が「3」になったことを条件として、商品1を、継続購入商品60であると判定する。
【0075】
その後、同じ客が商品1を購入する都度、継続購入商品検出部43は、図6に示すように、継続購入判断カウンタC1のカウント値のインクリメントを継続する。
【0076】
継続購入商品検出部43は、図6に示す商品2についても、同様にして、継続購入商品であるかの判定を行う。そして、継続購入商品検出部43は、1月28日に商品2が購入された際に、商品2が、客の継続購入商品60であると判定する。このように、継続購入商品検出部43は、一人の客に対して、複数の継続購入商品60の検出を可能とする。
【0077】
このように、継続購入商品検出部43は、客が購入した商品毎に、継続購入判断カウンタC1を設定する。そして、継続購入商品検出部43は、継続購入判断カウンタC1のカウント値を用いて、継続購入商品60の検出を行う。なお、購入履歴ファイルHは、継続購入判断カウンタC1のカウント値を、客の識別番号と商品コードと購入日と関連付けて記憶する。
【0078】
(商品買い替えの検出方法)
次に、図6を用いて、継続購入商品の買い替えが発生したことを検出する方法を説明する。
【0079】
図6に示す商品1と商品2とは、同じカテゴリーの商品であるとする。例えば、商品1と商品2は同じ納豆であるが、生産者が異なる納豆であるとする。
【0080】
商品買替検出部44(第2の検出部)は、商品1が継続購入商品60として検出されている状態において、同じ客が、継続購入商品60と同じカテゴリーの別の同じ商品を、連続して第2の所定回数購入したことを条件として、商品の買い替えが発生したことを検出する。第2の所定回数は、任意に設定してよいが、例えば3回とする。なお、商品が購入される店舗は同じ店舗である必要はないことは、前記した通りである。
【0081】
商品買替検出部44は、図6に示す買替判断カウンタC2を用いて、継続購入商品60の買替の発生を検出する。商品買替検出部44は、同じ客が、異なる年月日に、継続購入商品60と同じカテゴリーに属して、異なる商品コードを有する同じ商品を購入した場合に、継続購入商品60に関連付いた買替判断カウンタC2のカウント値をインクリメントする。
【0082】
例えば、0にリセットされた買替判断カウンタC2のカウント値は、図6に示すように、客が1月26日に商品2を購入した際に、「1」にインクリメントされる。そして、同じ客が同じ商品2を1月27日に購入した際に、買替判断カウンタC2のカウント値は「2」にインクリメントされる。そして、同じ客が、翌1月28日にも商品2を購入したとする。この場合、買替判断カウンタC2のカウント値は「3」にインクリメントされる。
【0083】
そして、商品買替検出部44が、商品の買い替えを検出したとき、商品1が継続購入商品60である旨の登録が解除されて、商品1に関連付いた継続購入判断カウンタC1のカウント値はリセットされる。
【0084】
なお、継続購入商品検出部43は、商品買替検出部44が商品の買い替えの検出を行うのと並行して、商品2に対する継続購入判断カウンタC1のカウント値をインクリメントする。これによって、継続購入商品検出部43は、1月28日の買い物終了時に、商品2が継続購入商品60であることを検出する。
【0085】
なお、前記したように、商品1が継続購入商品60である旨の登録を、1月28日の時点で解除したが、継続購入商品60の解除は先送りしてもよい。これは、たまたま商品2の特売が行われていたため、3回連続して商品2が購入されたものと考えることもできるためである。
【0086】
即ち、商品の買い替えの発生が検出された場合であっても、商品1の最終購入日(図6の例では1月26日)から所定期間(例えば1か月)に亘って商品1が購入されなかった場合に、商品1を継続購入商品60の登録から解除するようにしてもよい。また、継続購入商品60に関連付いた継続購入判断カウンタC1のカウント値に基づいて、前記所定期間を変更してもよい。例えば、継続購入判断カウンタC1のカウント値が所定値以上である場合は、客が、商品1を長期間に亘って愛用していた可能性があるため、継続購入商品60の登録を解除するまでの所定期間を、例えば1年間に設定してもよい。
【0087】
(アンケートの内容)
次に、図7を用いて、店舗サーバ12が配信するアンケートの内容を説明する。図7は、配信されるアンケートの一例を示す図である。
【0088】
図7(a)は、継続購入商品60が検出された際に、当該継続購入商品60を購入した客に配信する継続購入アンケート62aの一例である。
【0089】
継続購入アンケート62aは、継続購入商品60を生産したメーカが作成したものである。継続購入アンケート62aは、「商品1」と記載された位置が空欄になった状態で、前記した質問ファイルAに記憶される。そして、継続購入商品検出部43が継続購入商品60を検出した際に、アンケート読出部45が質問ファイルAの中から、継続購入商品60を生産したメーカが作成した継続購入アンケート62aを読み出す。そして、アンケート読出部45は、継続購入アンケート62aの空欄の位置に、継続購入商品検出部43が検出した商品1の商品名を記載する。
【0090】
継続購入アンケート62aは、図7(a)に示すように、継続購入商品60を購入した理由を問う複数の設問を含む。回答を容易にするために、各設問は選択肢の中から該当する項目を選択する形式にするのが望ましい。
【0091】
図7(b)は、継続購入商品60からの買い替えが検出された際に、継続購入商品60を購入していた客に配信する商品買替アンケート62bの一例である。
【0092】
商品買替アンケート62bは、継続購入商品60を生産したメーカが作成したものである。そして、商品買替アンケート62bは、継続購入商品60が、どの商品に買い替えられるかは不明であるため、図7(b)の「商品2」と記載された位置が空欄になった状態で、前記した質問ファイルAに記憶される。そして、商品買替検出部44が商品の買い替えを検出した際に、アンケート読出部45が質問ファイルAの中から、継続購入商品60を生産したメーカが作成した商品買替アンケート62bを読み出す。そして、アンケート読出部45は、商品買替アンケート62bの空欄の位置に、商品買替検出部44が検出した商品2の商品名を記載する。
【0093】
商品買替アンケート62bは、図7(b)に示すように、商品を買い替えた理由を問う複数の設問を含む。商品の買い替え理由は客によって異なるため、該当する項目を選択して、当該項目に関する自由なコメントを入力する形式にするのが望ましい。
【0094】
(アンケートの配信方法)
再び図6に戻り、店舗サーバ12のアンケート配信部46が、継続購入アンケート62aおよび商品買替アンケート62bを配信するタイミングについて説明する。
【0095】
アンケート配信部46は、少なくとも、継続購入商品検出部43(第1の検出部)が、継続購入商品60を検出したタイミング(第1のタイミング)で、客に対して継続購入アンケート62aを配信する。
【0096】
即ち、図6の例では、客が継続購入商品60を3回連続して購入したことが検出された1月23日に、当該客に対して継続購入アンケート62aが配信される。
【0097】
また、アンケート配信部46は、少なくとも、商品買替検出部44(第2の検出部)が、客が継続購入商品60から同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出したタイミング(第2のタイミング)で、客に対して商品買替アンケート62bを配信する。
【0098】
即ち、図6の例では、継続購入商品60が買い替えられたことが検出された1月28日に、客に対して商品買替アンケート62bが配信される。
【0099】
なお、アンケート配信部46は、これに限らず、店舗サーバ12が設定した任意のタイミングで、継続購入アンケート62aおよび商品買替アンケート62bを配信してもよい。
【0100】
(アンケートの回収方法)
携帯端末16に届いた電子メールで、継続購入アンケート62aまたは商品買替アンケート62bを受信した客は、携帯端末16のモニタでアンケートを閲覧しながら、回答を記入する。そして、回答を記入したアンケートを、店舗サーバ12に返信する。
【0101】
店舗サーバ12の回答受信部47は、携帯端末16から送信されたアンケートの回答を受信する。そして、受信されたアンケートの回答は、記憶部22に、回答ファイルRとして記憶される。
【0102】
なお、アンケートの回収率を向上させるために、アンケートに回答した客には、所定のクーポンを進呈する等のサービスを行ってもよい。
【0103】
(生産者サーバへのアンケートの送付方法)
店舗サーバ12の回答送信部48は、所定の間隔、例えば1か月に1度、回答ファイルRに記憶された、アンケートに対する回答を、電子メールによって、当該アンケートの対象商品の生産者に送信する。
【0104】
なお、生産者の宛先(メールアドレス)は、商品コードと関連付けて、予め商品マスタMに登録されているものとする。
【0105】
そして、図6の例では、回収された継続購入アンケート62aと商品買替アンケート62bとが、商品1および商品2の生産者に対して送信される。
【0106】
なお、継続購入商品60と、買い替えた商品とが同じ生産者の商品である場合は、前記した通りであるが、継続購入商品60と買い替えた商品とが異なる生産者の商品である場合は、客から回収した商品買替アンケート62bは、継続購入していた商品1の生産者と、買替商品である商品2の生産者の両方に対して送信される。これによって、アンケートの回答を受け取った生産者は、どんな商品から買い替えられたのか、また、どんな商品に買い替えたのかを認識することができるため、以後の商品開発に役立てることができる。
【0107】
(POS端末が行う処理の流れ)
次に、図8を用いて、POS端末14が行う処理の流れを説明する。図8は、実施形態のPOS端末が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0108】
顧客情報読取部51は、客の識別番号を読み取る(ステップS11)。
【0109】
コードシンボル読取部52は、客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る(ステップS12)。
【0110】
商品登録処理部53は、コードシンボル読取部52が読み取ったコードシンボルに記録された商品コードと商品マスタMとを照合することによって、客が購入する商品を一意に特定する。そして、商品登録処理部53は、一意に特定された商品を、購入商品として登録する(ステップS13)。
【0111】
操作制御部56は、締めキーが押下されたかを判定する(ステップS14)。締めキーが押下されたと判定される(ステップS14:Yes)とステップS15に進む。一方、締めキーが押下されたと判定されない(ステップS14:No)とステップS12に戻る。
【0112】
ステップS14において、締めキーが押下されたと判定されると、決済処理部54は、商品登録処理部53が登録した商品に係る決済処理を行う(ステップS15)。
【0113】
さらに、決済処理部54は、決済毎の売上の明細情報を記憶した売上ファイルSを生成する(ステップS16)。
【0114】
売上ファイル送信部55は、生成された売上ファイルSを店舗サーバ12に送信する(ステップS17)。そして、POS端末14は、図8の処理を終了する。
【0115】
(店舗サーバが行う処理の流れ)
次に、図9図10を用いて、店舗サーバ12が行う処理の流れを説明する。図9は、実施形態の店舗サーバが行う処理のうち、継続購入商品の購入または商品の買い替えが検出された際に、客にアンケートを配信する処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10は、実施形態の店舗サーバが行う処理のうち、アンケートの回答を客から回収して、生産者に送信する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0116】
まず、図9のフローチャートを説明する。売上ファイル受信部41は、売上ファイルSを受信したかを判定する(ステップS21)。売上ファイルSを受信したと判定される(ステップS21:Yes)とステップS22に進む。一方、売上ファイルSを受信したと判定されない(ステップS21:No)とステップS21を繰り返す。
【0117】
ステップS21において、売上ファイルSを受信したと判定されると、購入履歴蓄積部42は、売上ファイルSに記録された、客を識別する識別情報と、商品識別情報と、商品の購入日とを関連付けて、購入履歴ファイルHに記憶する(ステップS22)。
【0118】
継続購入商品検出部43は、客の継続購入商品を検出する(ステップS23)。
【0119】
さらに、商品買替検出部44は、客が、継続購入商品60から、当該継続購入商品60と同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出する(ステップS24)。なお、客の継続購入商品60がない場合は、ステップS24の処理はスキップされる。
【0120】
継続購入商品検出部43は、ステップS23の処理によって、継続購入商品60を初めて検出したかを判定する(ステップS25)。継続購入商品60を初めて検出したと判定される(ステップS25:Yes)とステップS26に進む。一方、継続購入商品60を初めて検出したと判定されない(ステップS25:No)とステップS27に進む。
【0121】
ステップS25において、継続購入商品60を初めて検出したと判定されると、アンケート読出部45は、記憶部22に記憶された質問ファイルAの中から、継続購入商品60に対応する継続購入アンケート62aを読み出す(ステップS26)。その後、ステップS29に進む。
【0122】
一方、ステップS25において、継続購入商品60を初めて検出したと判定されないと、商品買替検出部44は、ステップS24の処理によって、商品の買い替えを検出したかを判定する(ステップS27)。商品の買い替えを検出したと判定される(ステップS27:Yes)とステップS28に進む。一方、商品の買い替えを検出したと判定されない(ステップS27:No)と、店舗サーバ12は図9の処理を終了する。
【0123】
ステップS27において、商品の買い替えを検出したと判定されると、アンケート読出部45は、記憶部22に記憶された質問ファイルAの中から、継続購入商品60が買い替えられた場合に対応する商品買替アンケート62bを読み出す(ステップS28)。その後、ステップS29に進む。
【0124】
アンケート配信部46は、ステップS26で読み出した継続購入アンケート62a、またはステップS28で読み出した商品買替アンケート62bを、登録済みの客のアドレスに電子メールで送信する(ステップS29)。その後、店舗サーバ12は図9の処理を終了する。
【0125】
次に、図10のフローチャートを説明する。まず、回答受信部47は、客から、アンケート配信部46が配信したアンケートに対する回答を受信したかを判定する(ステップS31)。アンケートに対する回答を受信したと判定される(ステップS31:Yes)とステップS32に進む。一方、アンケートに対する回答を受信したと判定されない(ステップS31:No)とステップS31を繰り返す。
【0126】
ステップS31において、アンケートに対する回答を受信したと判定されると、回答受信部47は、アンケートの回答を、回答ファイルRに記憶する(ステップS32)。
【0127】
回答送信部48は、アンケートの回収結果を送付する所定のタイミング(例えば月末)であるかを判定する(ステップS33)。所定のタイミングであると判定される(ステップS33:Yes)とステップS34に進む。一方、所定のタイミングであると判定されない(ステップS33:No)とステップS31に戻る。
【0128】
ステップS33において、所定のタイミングであると判定されると、回答送信部48は、回答ファイルRの中からアンケートの回答を読み出す(ステップS34)。
【0129】
次に、回答送信部48は、アンケート回答の送付先を設定する(ステップS35)。
【0130】
そして、回答送信部48は、アンケートの回答を生産者サーバ18に送付する(ステップS36)。その後、店舗サーバ12は、図10の処理を終了する。
【0131】
以上説明したように、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、売上ファイル受信部41(取得部)は、POS端末14から、客が購入した商品のカテゴリーと商品を一意に特定する商品識別情報とを取得する。そして、購入履歴蓄積部42(蓄積部)は、客を識別する識別情報と、商品識別情報と、商品の購入日とを関連付けて、購入履歴ファイルHに記憶する。継続購入商品検出部43(第1の検出部)は、購入履歴蓄積部42に蓄積された情報に基づいて、客が継続的に購入する継続購入商品60を検出する。また、商品買替検出部44(第2の検出部)は、購入履歴蓄積部42に蓄積された情報に基づいて、客が、継続購入商品60から、当該継続購入商品60と同じカテゴリーの別の商品へ買い替えたことを検出する。そして、アンケート配信部46(配信部)は、少なくとも、継続購入商品検出部43が、継続購入商品60を検出した第1のタイミング、および、商品買替検出部44が、客が別の商品へ買い替えたことを検出した第2のタイミングで、継続購入商品60に対する継続購入アンケート62a、または別の商品に対する商品買替アンケート62bを客に配信する。したがって、商品を購入した客から、購入商品についての生の声を聞くことができる。
【0132】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、継続購入商品検出部43(第1の検出部)は、同じ客が、同じカテゴリーの商品を購入する際に、同じ商品識別情報を有する商品を、第1の所定回数連続して購入したことを条件として、当該商品を継続購入商品60とする。したがって、簡便な方法で、継続購入商品60を確実に検出することができる。
【0133】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、商品買替検出部44(第2の検出部)は、継続購入商品60が検出されている状態において、同じ客が、当該継続購入商品60と同じカテゴリーの商品を購入する際に、前記継続購入商品60とは異なる商品を、第2の所定回数連続して購入したことを条件として、商品を買い替えたことを検出する。したがって、簡便な方法で、商品の買い替えが発生したことを確実に検出することができる。
【0134】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、第1のタイミングは、継続購入商品検出部43(第1の検出部)が、継続購入商品60を検出した最初のタイミングであり、第2のタイミングは、商品買替検出部44(第2の検出部)が、継続購入商品60に対する買い替えの発生を検出した最初のタイミングである。したがって、客の消費行動に合った的確なタイミングで、当該客に対してアンケートを配信することができる。
【0135】
また、実施の形態の店舗サーバ12(情報処理装置)において、回答受信部47(収集部)は、アンケート配信部46(配信部)が配信したアンケートに対する回答を収集する。そして、回答送信部48(送信部)は、回答受信部47が収集したアンケートに対する回答を、当該アンケートに係る商品と関連付けられた送信先に送信する。したがって、客の購入履歴を確実に生産者に伝えることができる。
【0136】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0137】
1,2…商品、10…アンケート配信システム、12…店舗サーバ(情報処理装置)、14…POS端末、16…携帯端末、18…生産者サーバ、21,31…制御部、22,32…記憶部、41…売上ファイル受信部(取得部)、42…購入履歴蓄積部(蓄積部)、43…継続購入商品検出部(第1の検出部)、44…商品買替検出部(第2の検出部)、45…アンケート読出部、46…アンケート配信部(配信部)、47…回答受信部(収集部)、48…回答送信部(送信部)、60…継続購入商品、62a…継続購入アンケート、62b…商品買替アンケート、A…質問ファイル、C…顧客マスタ、C1…継続購入判断カウンタ、C2…買替判断カウンタ、H…購入履歴ファイル、M…商品マスタ、P1,P2…制御プログラム、R…回答ファイル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0138】
【文献】特開2000-3394号公報
図1
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図3
図4
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図8
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