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特許7556902情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0217 20230101AFI20240918BHJP
【FI】
G06Q30/0217
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022024149
(22)【出願日】2022-02-18
(65)【公開番号】P2023120980
(43)【公開日】2023-08-30
【審査請求日】2022-04-19
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】飛田 智史
(72)【発明者】
【氏名】日置 英里
(72)【発明者】
【氏名】石川 未来
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 愛
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-096557(JP,A)
【文献】特開2013-143028(JP,A)
【文献】国際公開第2020/213490(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける指定受付部と、
前記指定受付部が受け付けた前記強調表示の指定を行ったユーザ数を計測し、前記ユーザ数に応じた報酬を前記コンテンツの提供者に設定する設定部と、
前記指定受付部が受け付けた前記強調表示を行った前記コンテンツとともに、前記強調表示の指定を行ったユーザ数を計測し、前記ユーザ数である情報を他のユーザへ提供する提供部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記設定部は、
前記コンテンツを閲覧したユーザ数に対する前記コンテンツの一部について前記強調表示の指定を行ったユーザ数の割合に応じた前記報酬を設定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定部は、
前記強調表示の指定を行ったユーザ数および前記割合が多い程、前記報酬を多く設定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記強調表示に対する他ユーザの反応を受け付ける反応受付部
をさらに備え、
前記設定部は、
前記他ユーザの反応に応じた前記報酬を設定する
請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記反応受付部は、
前記強調表示に対する前記他ユーザの評価を前記反応として受け付け、
前記設定部は、
前記他ユーザの評価の数に応じた前記報酬を設定する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記反応受付部は、
前記強調表示に対する前記他ユーザのコメントを前記反応として受け付け、
前記設定部は、
前記他ユーザのコメントの数に応じた前記報酬を設定する
請求項4または5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記設定部は、
前記他ユーザのコメントのうち、好意的なコメントの数に応じた前記報酬を設定する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記報酬の原資は、
前記コンテンツに連動して提供される広告の広告料である
請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける指定受付工程と、
前記指定受付工程が受け付けた前記強調表示の指定を行ったユーザ数を計測し、前記ユーザ数に応じた報酬を前記コンテンツの提供者に設定する設定工程と、
前記指定受付工程が受け付けた前記強調表示を行った前記コンテンツとともに、前記強調表示の指定を行ったユーザ数を計測し、前記ユーザ数である情報を他のユーザへ提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける指定受付手順と、
前記指定受付手順が受け付けた前記強調表示の指定を行ったユーザ数を計測し、前記ユーザ数に応じた報酬を前記コンテンツの提供者に設定する設定手順と、
前記指定受付手順が受け付けた前記強調表示を行った前記コンテンツとともに、前記強調表示の指定を行ったユーザ数を計測し、前記ユーザ数である情報を他のユーザへ提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ニュース等のコンテンツを配信したユーザからコンテンツに対する評価(例えば、「いいね」等)の反応を受け付け、ユーザの反応を他のユーザが見ることができる技術がある。また、この種の技術では、コンテンツの閲覧数に応じて、コンテンツ提供者への報酬が設定する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-063008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、コンテンツの提供者へより適切に報酬を設定する点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、報酬を適切に設定することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、指定受付部と、設定部とを備える。前記指定受付部は、画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。前記設定部は、前記指定受付部が受け付けた前記強調表示の状況に応じた報酬を前記コンテンツの提供者に設定する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、報酬を適切に設定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図5図5は、強調表示情報の一例を示す図である。
図6図6は、提供部が提供する情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末50と、提供者端末100とを含む。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSでは、コンテンツの提供者が扱う提供者端末100が、コンテンツを情報処理装置1へ提供する(ステップS1)。つづいて、情報処理装置1は、ユーザ端末50に対してコンテンツを配信する(ステップS2)。図1では、コンテンツの一例として、ニュースを配信している例を示しているが、ニュースに限らず、投稿記事等のテキストや画像等が含まれるコンテンツであれば任意のものであってよい。
【0012】
つづいて、ユーザ端末50は、配信されたコンテンツを画面表示するとともに、ユーザからコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける(ステップS3)。図1では、コンテンツに含まれるテキストの一部、詳細には、「リモートワーク・・・可能性があります。」が指定された例を示している。なお、ユーザは、テキスト以外にも、コンテンツに含まれる画像(静止画や動画)を強調表示の対象として指定することも可能である。
【0013】
また、図1では、文単位での指定が行われた例を示しているが、単語単位や文節単位等での指定が行われてもよく、1つのコンテンツにおいて複数の箇所に指定が行われてもよい。
【0014】
つづいて、情報処理装置1は、指定されたコンテンツの一部を強調表示する(ステップS4)。図1では、指定されたコンテンツの一部をハイライト表示する例を示しているが、テキストの文字を太く表示したり、下線を付したり、枠で囲ったりしてもよい。また、情報処理装置1は、例えば、画面に表示されたカーソル(マウス等で移動可能)がコンテンツの一部に移動した際や、ユーザがコンテンツの一部を選択した際には、強調表示をさらに強める(ハイライト表示かつ太字等)ようにしてもよい。
【0015】
つづいて、情報処理装置1は、強調表示されたコンテンツを他のユーザ端末50へ配信する(ステップS5)。強調表示されたコンテンツは、強調表示の指定を行ったユーザと属性情報が類似する他のユーザのみへ配信されてもよい。また、強調表示されたコンテンツは、かかるコンテンツに興味がある(行動情報等から興味があると推定された)他のユーザのみへ配信されてもよい。
【0016】
つづいて、情報処理装置1は、ユーザ端末50を介して強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を受け付ける(ステップS6)。例えば、情報処理装置1は、ユーザの反応として、コンテンツの一部に賛同(評価)する反応(例えば、「いいね」)や、コンテンツの一部に対するコメント等を受け付ける。例えば、情報処理装置1は、強調表示されたコンテンツの一部の近傍に、評価する反応を行うための評価ボタン(賛同および反対のボタン)や、コメントを入力するためのボタンを表示することでユーザの反応を受け付ける。また、情報処理装置1は、入力されたコメントに対する評価(賛同および反対)を受け付けるための評価ボタンを表示してもよい。
【0017】
また、情報処理装置1は、強調表示されたコンテンツとともに、強調表示の指定を行ったユーザに関する情報(属性情報や、強調表示の指定を行ったユーザ数等)を併せて表示してもよい。
【0018】
つづいて、情報処理装置1は、受け付けたユーザの反応に基づいた情報提供を行う(ステップS7)。例えば、情報処理装置1は、評価ボタンを押下したユーザ数の情報を提供する。また、情報処理装置1は、入力されたコメントのリストや、コメントの要約、コメントの分析結果(コメントの傾向等)等を提供してもよい。また、情報処理装置1は、反応したユーザに関する情報(属性情報等)を提供してもよい。
【0019】
また、情報処理装置1は、賛同する評価ボタンを押下したユーザ数に応じたランキングを提供してもよい。かかるランキングは、例えば、コンテンツへのアクセス情報(例えば、URL)とともにタイムライン上に表示してもよい。
【0020】
また、情報処理装置1は、入力されたコメントに対する評価が高い(賛同が閾値以上)コメントを強調表示して提供してもよい。また、情報処理装置1は、入力されたコメントを他のサービス(例えば、SNS等)に提供してもよい。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、コンテンツの提供者および強調表示の指定を行ったユーザ(指定者)に報酬を設定し(ステップS8)、提供者および指定者であるユーザへ報酬を提供する(ステップS9)。
【0022】
例えば、情報処理装置1は、コンテンツ毎に、強調表示の指定を行ったユーザ数を計測し、かかるユーザ数に応じた報酬を設定する。また、情報処理装置1は、コンテンツを閲覧したユーザ数に対する強調表示の指定を行ったユーザ数の割合に応じた報酬を設定する。例えば、情報処理装置1は、強調表示の指定を行ったユーザ数が多い程、あるいは、上記した割合が多い程、報酬を多く設定する。
【0023】
このように、情報処理装置1は、強調表示の状況に応じた報酬をコンテンツの提供者へ設定することで、コンテンツの提供者への報酬を適切に設定することができる。なお、コンテンツの提供者への報酬の設定方法の詳細については後述する。
【0024】
また、情報処理装置1は、強調表示の指定を行ったユーザに対して報酬を設定する。具体的には、情報処理装置1は、強調表示に対する他ユーザの評価やコメント等といった他ユーザの反応に応じた報酬を設定する。例えば、情報処理装置1は、他ユーザの評価数やコメント数が多い程、報酬を多く設定する。
【0025】
このように、情報処理装置1は、強調表示の指定を行ったユーザに対して報酬を設定することで、強調表示の指定を行ったユーザに対して報酬を適切に設定することができる。なお、強調表示の指定を行ったユーザへの報酬の設定方法の詳細については後述する。
【0026】
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末50と、提供者端末100とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0027】
情報処理装置1は、情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、ユーザに配信したコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。また、情報処理装置1は、指定されたコンテンツの一部を強調表示するとともに、強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を受け付ける。また、情報処理装置1は、受け付けたユーザの反応に基づいた情報提供を行う。また、情報処理装置1は、コンテンツの提供者や強調表示の指定を行ったユーザに対して報酬を設定し、設定した報酬を提供する。
【0028】
なお、コンテンツは、情報処理装置1によって配信されてもよく、外部の配信サーバによって配信されてもよい。
【0029】
また、情報処理装置1は、各ユーザのユーザ端末50と連携し、各ユーザのユーザ端末50に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0030】
また、情報処理装置1は、各ユーザのユーザ端末50に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0031】
ユーザ端末50は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末50は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末50は、情報処理装置1へ各種情報を送信したり、情報処理装置1から提供される情報を受信したりする。
【0032】
提供者端末100は、コンテンツの提供者が所持する端末装置である。提供者端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。提供者端末100は、情報処理装置1へ各種情報を送信したり、情報処理装置1から提供される情報を受信したりする。
【0033】
次に、図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0034】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、配信部31と、指定受付部32と、表示制御部33と、反応受付部34と、提供部35と、設定部36とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41と、強調表示情報42とを記憶する。
【0035】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0036】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0037】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0038】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」、「強調箇所情報」等の項目を含む。
【0039】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。「強調箇所情報」は、ユーザによって指定された強調箇所を示す情報であり、コンテンツの中から強調表示の対象として指定された情報である。「強調箇所情報」は、例えば、テキスト、静止画、動画等である。
【0040】
強調表示情報42は、強調表示されたコンテンツに関する情報である。図5は、強調表示情報42の一例を示す図である。図5に示すように、強調表示情報42は、「指定ID」、「コンテンツ情報」、「強調箇所情報」、「反応情報」等の項目を含む。
【0041】
「指定ID」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツの一部を識別する識別情報である。「コンテンツ情報」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツ全体を示す情報である。「強調箇所情報」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツの箇所を示す情報である。「反応情報」は、強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を示す情報である。
【0042】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(配信部31、指定受付部32、表示制御部33、反応受付部34、提供部35および設定部36)について説明する。
【0043】
配信部31は、コンテンツをユーザ端末50へ配信する。例えば、配信部31は、後述する表示制御部33によって一部が強調表示されたコンテンツを配信する。強調表示されたコンテンツの配信先は、例えば、強調表示の指定を行ったユーザと属性情報が類似する他のユーザである。また、強調表示されたコンテンツの配信先は、強調表示したコンテンツに興味がある他のユーザである。
【0044】
指定受付部32は、配信部31によって配信されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。例えば、指定受付部32は、コンテンツに含まれるテキストや、画像(静止画や動画)を強調表示の指定として受け付ける。
【0045】
なお、強調表示の指定は、文単位や、単語単位、文節単位等の任意の範囲での指定が可能である。また、1つのコンテンツにおいて複数の箇所に強調表示の指定が行われてもよい。
【0046】
また、指定受付部32は、文意が通らない範囲での指定を受け付けた場合には、ユーザに対して誤入力の有無を確認したり、文意が通るように指定範囲を補正したりしてもよい。
【0047】
表示制御部33は、指定受付部32によって指定されたコンテンツの一部を強調表示する。例えば、表示制御部33は、指定されたコンテンツの一部をハイライト表示したり、テキストの文字を太く表示したり、下線を付したり、枠で囲ったりしてもよい。また、表示制御部33は、例えば、画面に表示されたカーソル(マウス等で移動可能)がコンテンツの一部に移動した際や、ユーザがコンテンツの一部を選択した際には、強調表示をさらに強める(ハイライト表示かつ太字等)ようにしてもよい。
【0048】
反応受付部34は、表示制御部33によって強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を受け付ける。例えば、反応受付部34は、ユーザの反応として、コンテンツの一部に賛同(評価)する反応(例えば、「いいね」)や、コンテンツの一部に対するコメント等を受け付ける。
【0049】
例えば、反応受付部34は、強調表示されたコンテンツの一部の近傍に、評価する反応を行うための評価ボタン(賛同および反対のボタン)や、コメントを入力するためのボタンを表示することでユーザの反応を受け付ける。これらのボタンは、例えば、強調表示されたコンテンツの一部をユーザが選択した場合や、かかるコンテンツの一部にカーソルを移動させた場合に表示することとしてもよい。また、反応受付部34は、入力されたコメントに対する評価(賛同および反対)を受け付けるための評価ボタンを表示してもよい。
【0050】
また、反応受付部34は、強調表示した部分の他サービスへの共有行為を他ユーザの反応として受け付ける。例えば、反応受付部34は、強調表示した部分をコピーしてSNS(Social Networking Service)や、メール、チャット等の他サービスに貼り付ける等の共有行為を他ユーザの反応として受け付ける。
【0051】
提供部35は、反応受付部34が受け付けたユーザの反応に基づいた情報提供を行う。例えば、提供部35は、評価ボタンを押下したユーザ数の情報を提供する。これにより、強調表示されたコンテンツの一部に対する他のユーザの賛同数または反対数を容易に把握することができる。
【0052】
また、提供部35は、入力されたコメントのリストや、コメントの要約、コメントの分析結果(コメントの傾向等)等を提供してもよい。このようなコメントに関する情報を提供することで、強調表示されたコンテンツの一部に対する他のユーザの意見を容易に把握することができる。
【0053】
また、提供部35は、反応したユーザに関する情報(属性情報等)を提供してもよい。これにより、どのような属性のユーザが反応したかを容易に把握することができる。
【0054】
また、提供部35は、強調表示されたコンテンツとともに、強調表示の指定を行ったユーザに関する情報(属性情報や、強調表示の指定を行ったユーザ数等)を併せて提供してもよい。これにより、強調表示されたコンテンツを配信されたユーザが強調表示の指定を行ったユーザに関する情報を容易に把握することができる。
【0055】
なお、提供部35は、上記した各種情報を、例えば、強調表示されたコンテンツの一部をユーザが選択した場合や、かかるコンテンツの一部にカーソルを移動させた場合に表示(提供)する。
【0056】
また、提供部35は、賛同する評価ボタンを押下したユーザ数に応じたランキングを提供してもよい。かかるランキングは、例えば、コンテンツへのアクセス情報(例えば、URL)とともにニュース等のサービスにおけるタイムライン上に表示してもよい。これにより、他のユーザの賛同数または反対数が多い(または少ない)コンテンツを容易に把握することができる。
【0057】
また、提供部35は、入力されたコメントに対する評価が高い(賛同が閾値以上)コメントを強調表示して提供してもよい。これにより、強調表示されたコンテンツの一部に対する他のユーザの主な意見を容易に把握することができる。
【0058】
また、提供部35は、入力されたコメントを他のサービス(例えば、SNS等)に提供してもよい。これにより、強調表示されたコンテンツの一部に対するコメントを他のサービスにおいて共有することができる。
【0059】
また、提供部35は、例えば、ニュース等のコンテンツにおいてサムネイル表示する場合に、強調表示を行った箇所に関する情報をサムネイルと併せて表示してもよい。かかる点について、図6を用いて説明する。
【0060】
図6は、提供部35が提供する情報の一例を示す図である。図6に示すように、提供部35は、強調表示されたニュースの記事をサムネイル表示する場合に、強調表示(図6ではハイライト)した部分の一部もしくは全部を抜き出したショートコンテンツ(図6では吹き出しコンテンツ)をサムネイルと並べて表示する。
【0061】
また、提供部35は、ショートコンテンツをサムネイルと並べて表示する場合に限らず、重畳して表示してもよい。また、提供部35は、ユーザの評価が高い(反応が良い)強調表示に対するショートコンテンツのみを抽出して表示してもよい。
【0062】
また、提供部35は、後述する設定部36で設定された報酬を、コンテンツの提供者や強調表示の指定を行ったユーザへ提供する。なお、報酬の原資は、例えば、コンテンツに連動して提供される広告の広告料によって賄うことができる。
【0063】
設定部36は、コンテンツの提供者および強調表示の指定を行ったユーザに報酬を設定する。
【0064】
(コンテンツの提供者への報酬)
具体的には、設定部36は、指定受付部32が受け付けた強調表示の状況に応じた報酬をコンテンツの提供者へ設定する。具体的には、設定部36は、コンテンツ毎に、強調表示の指定を行ったユーザ数(以下、指定ユーザ数)を計測し、指定ユーザ数に応じた報酬を設定する。例えば、設定部36は、指定ユーザ数が多い程、報酬を多く設定する。これにより、強調表示を指定するユーザ数が多い、つまり、コンテンツの一部に注目するユーザが多い良質なコンテンツに多くの報酬を設定する。
【0065】
また、設定部36は、コンテンツを閲覧したユーザ数(閲覧ユーザ数)に対する指定ユーザ数の割合(指定ユーザ数/閲覧ユーザ数)に応じた報酬を設定する。例えば、設定部36は、かかる割合が多い程、報酬を多く設定する。これにより、コンテンツの閲覧したユーザのうち、強調表示の指定を行うユーザが多い良質なコンテンツに多くの報酬を設定することができる。
【0066】
また、設定部36は、指定ユーザ数および上記した割合が多い程、報酬を多く設定する。これにより、コンテンツを閲覧するユーザが多く、かつ、コンテンツの一部に注目するユーザの割合が多い良質なコンテンツに多くの報酬を設定することができる。
【0067】
また、設定部36は、反応受付部34が受け付けた他ユーザの反応に応じた報酬を設定する。例えば、設定部36は、他ユーザの評価の数や、コメントの数に応じた報酬を設定する。具体的には、設定部36は、他ユーザの評価の数が多い場合や、コメントの数が多い場合に、報酬を多く設定する。これにより、評価数やコメント数が多いコンテンツに多くの報酬を設定することができる。
【0068】
また、設定部36は、他ユーザのコメントのうち、好意的なコメントの数に応じた報酬を設定してもよい。例えば、設定部36は、好意的なコメントの数が多い程、報酬を多く設定する。これにより、好意的なコメントが多い良質なコンテンツに多くの報酬を設定することができる。なお、好意的なコメントは、例えば、コメントに含まれる好意的な単語の数により判定可能である。
【0069】
(強調表示の指定者への報酬)
具体的には、設定部36は、強調表示の指定を行ったユーザに対して報酬を設定する。例えば、設定部36は、反応受付部34が受け付けた他ユーザの反応に応じた報酬を設定する。具体的には、設定部36は、他ユーザの評価の数や、コメントの数に応じた報酬を設定する。具体的には、設定部36は、他ユーザの評価の数が多い場合や、コメントの数が多い場合に、報酬を多く設定する。これにより、評価数やコメント数が多い強調表示の指定者に多くの報酬を設定することができる。
【0070】
また、設定部36は、反応受付部34が受け付けた他ユーザの共有行為に応じた報酬を設定する。例えば、設定部36は、共有行為を行った他ユーザの数が多い程、報酬を多く設定する。これにより、共有された数が多い強調表示の指定者に多くの報酬を設定することができる。
【0071】
また、設定部36は、強調表示の部分が共有された他サービスを経由してコンテンツが閲覧された場合、強調表示の指定者および共有行為を行った他ユーザの少なくとも一方に報酬を設定する。これにより、他サービスを経由した閲覧ユーザの獲得に寄与したユーザ(指定者および共有行為を行った他ユーザ)に適切に報酬を設定することができる。
【0072】
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0073】
図7に示すように、制御部3は、コンテンツをユーザ端末50へ配信する(ステップS101)。つづいて、制御部3は、配信されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける(ステップS102)。
【0074】
つづいて、制御部3は、指定されたコンテンツの一部を強調表示し(ステップS103)、強調表示されたコンテンツの一部に対するユーザの反応を受け付ける(ステップS104)。
【0075】
つづいて、制御部3は、受け付けたユーザの反応に基づいた情報提供を行う(ステップS105)。
【0076】
つづいて、制御部3は、コンテンツの提供者および強調表示の指定を行ったユーザ(指定者)に報酬を設定する(ステップS106)。
【0077】
つづいて、制御部3は、設定した報酬を提供者および指定者に提供し(ステップS107)、処理を終了する。
【0078】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0079】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0080】
例えば、図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0081】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0082】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0083】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0084】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0085】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0086】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0087】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0088】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、指定受付部32と、設定部36とを備える。指定受付部32は、画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。設定部36は、指定受付部32が受け付けた強調表示の状況に応じた報酬をコンテンツの提供者に設定する。このような構成により、コンテンツの提供者に報酬を適切に設定することができる。
【0089】
また、上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、指定受付部32と、表示制御部33と、設定部36とを備える。指定受付部32は、画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。表示制御部33は、指定されたコンテンツの一部を強調表示する。設定部36は、強調表示の指定を行ったユーザに対して報酬を設定する。このような構成により、強調表示の指定者に報酬を適切に設定することができる。
【0090】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0091】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0092】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0093】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0094】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0095】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 配信部
32 指定受付部
33 表示制御部
34 反応受付部
35 提供部
36 設定部
41 ユーザ情報
42 強調表示情報
50 ユーザ端末
S 情報処理システム
図1
図2
図3
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図6
図7
図8