(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】包装装置およびプロセス
(51)【国際特許分類】
B65B 31/02 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
B65B31/02 C
(21)【出願番号】P 2022521294
(86)(22)【出願日】2020-10-14
(86)【国際出願番号】 EP2020078851
(87)【国際公開番号】W WO2021074194
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-08-24
(32)【優先日】2019-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518304362
【氏名又は名称】クライオバック・エル・エル・シー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー,ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ランドルト,シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】シュヌッレンベルガー,ペーター
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-022700(JP,A)
【文献】国際公開第2017/081107(WO,A1)
【文献】特開2010-023887(JP,A)
【文献】実開昭53-040865(JP,U)
【文献】登録実用新案第3051156(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0319523(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 31/00
B65B 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装装置(1)であって、
真空チャンバ(4)の長手方向軸線(L)に沿ってまたは平行に延在する細長開口部(5)を有する真空チャンバ(4)と、
半密封パッケージ(P)を受容するように構成されたコンベヤ(8)であって、半密封パッケージ(P)のそれぞれ1つが、少なくとも1つの開口部を有する末端部分(TP)と1つ以上の製品を収容する主要部分(MP)とを有し、コンベヤ(8)は、コンベヤ(8)上に配置された各半密封パッケージ(P)が、真空チャンバ(4)に対する半密封パッケージ(P)の相対移動中に、細長開口部(5)を通過する末端部分(TP)を有することができ、末端部分(TP)の開口が真空チャンバ(4)内を相対的に移動する一方で、主要部分(MP)が真空チャンバ(4)の外側で相対的に移動するように、半密封パッケージ(P)を真空チャンバ(4)に対して主移動方向(M)に沿って移動させられるようにさらに構成され
ており、細長開口部(5)は、半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)が真空チャンバ(4)に入る入口セクション(5a)とヒートシール済みパッケージ(P)の末端部分(TP)が真空チャンバ(4)から出る出口セクション(5b)とを有する、コンベヤ(8)と、
真空チャンバ(4)と流体連通し、真空チャンバ(4)に真空チャンバ(4)の外側の周囲圧力よりも低い内部真空圧力を与え、それによって半密封パッケージ(P)内に存在するガスを排出し、排気済み半密封パッケージ(P)を形成するように構成された排気手段(9)と、
主移動方向(M)に沿って配置され、排気済み半密封パッケージ(P)を受容するように構成されたヒートシーラ(13)であって、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)をヒートシールし、それによってヒートシール済みパッケージ(P)を形成するように構成されたヒートシールステーション(14)を備える、ヒートシーラ(13)
を備える主要処理セクション(11)と、
を備える、包装装置であって、
包装装置(1)は、ヒートシールステーション(14)の上流側で主要処理セクション(11)に位置し主移動方向(M)に沿って配置された少なくとも1つの予熱ユニット(39、40)を備え、少なくとも1つの予熱ユニット(39、40)が、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の少なくとも1つのバンド(TP2)を予熱するように構成され
ており、
ヒートシーラ(13)は、排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)を主移動方向(M)に沿って、少なくとも予熱ユニット(39、40)からヒートシールステーション(14)まで案内するように構成された密封ベルト(18)を備え、予熱ユニット(39、40)が、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の前記バンド(TP2)と接触し、バンドを予熱するように設計された、密封ベルト(18)の少なくとも熱搬送トラクトを予熱するように構成されており、
密封ベルト(18)が、細長開口部(5)の入口セクション(5a)と出口セクション(5b)との間に介在されかつこれらのセクションから距離を置かれた細長開口部(5)の別個のトラクトで動作する、
包装装置。
【請求項2】
密封ベルト(18)は、少なくともヒートシールステーション(14)のヒートシール面と接触するように設計された表面上に、非固着材料を備え、密封ベルト(18)が、排気済み半密封パッケージの末端部分(TP)を少なくともヒートシールステーション(14)で主移動方向(M)に沿って、前記末端部分(TP)がヒートシールステーション(14)に固着することを回避しながら案内するように構成される、請求項
1に記載の包装装置。
【請求項3】
予熱ユニット(39、40)は、主移動方向(M)に沿って配置され、密封ベルト(18)に面しているか、または少なくとも部分的に接触している予熱体(42)を備え、予熱体(42)は、密封ベルト(18)の前記熱搬送トラクトを予熱するように構成される、請求項
1または2に記載の包装装置。
【請求項4】
ヒートシーラ(13)は、密封ベルト(18)と係合するように構成された少なくとも1つのプーリ(20、21)を備え、予熱体(42)は、少なくとも1つのプーリ(20、21)を加熱するように構成され、予熱体(42)は、プーリ(20、21)内に内蔵されるか、または熱をプーリ(20、21)に搬送するように構成されるか、または少なくとも1つのプーリ(20、21)から分離している、請求項
1~3のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項5】
ヒートシーラ(13)は、ヒートシールステーション(14)に対して互いに対向する第1のプーリ(20)および第2のプーリ(21)を備え、第1のプーリ(20)は、主移動方向(M)に対してヒートシールステーション(14)の上流側に配置され、密封ベルト(18)をヒートシールステーション(14)の方へ案内するように構成され、第2のプーリ(21)は、密封ベルト(18)を循環させて第1のプーリ(20)の方へ戻すように構成され、予熱体(39、40)は、第1のプーリ(20)
に配置され、第1のプーリ(20)の近傍で密封ベルト(18)の前記熱搬送トラクトを予熱するように構成される、請求項
3または4に記載の包装装置。
【請求項6】
予熱体(42)は、少なくとも1つのハウジング(43)とハウジング(43)内に配置された少なくとも1つの加熱カートリッジ(44)とを備え、加熱カートリッジ(44)は、ヒートシールステーション(14)の上流側で密封ベルト(18)の前記熱搬送トラクトを予熱するように構成される、請求項
3~5のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項7】
予熱体(42)は、第1のアーム(42a)と、第2のアーム(42b)と、第1のアーム(42a)および第2のアーム(42b)に対して横方向の結合部分(42c)とを備え、結合部分(42c)は、第1のアーム(42a)と第2のアーム(42b)との間に配置され、かつ第1のアーム(42a)および第2のアーム(42b)を結合し、前記ハウジング(43)および前記加熱カートリッジ(44)が、第1のアーム(42a)および/または第2のアーム(42b)に配置され、
密封ベルト(18)は、前記ハウジング(43)および前記加熱カートリッジ(44)を備える第1のアーム(42a)および/または第2のアーム(42b)に画定された予熱体(42)の外面の少なくとも一部において、予熱体(42)に面するかまたは接触する、請求項
6に記載の包装装置。
【請求項8】
予熱ユニット(39、40)は、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の前記バンド(TP2)を、ヒートシールステーション(14)が各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)を加熱するように構成されているヒートシール温度よりも低い予熱温度で予熱するように構成される、請求項1~
7のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項9】
少なくとも予熱ユニット(39、40)、コンベヤ(8)、およびヒートシールステーション(14)と通信可能に接続された制御ユニット(47)をさらに備え、制御ユニット(47)は、
予熱温度およびヒートシール温度を設定するまたは設定するのを可能にするステップと、
コンベヤ(8)を制御して、半密封パッケージ(P)の少なくとも末端部分(TP)を、真空チャンバ(4)の長手方向軸線(L)に沿ってまたは平行に真空チャンバ(4)の細長開口部(5)を通って案内するステップと、
コンベヤ(8)が各半密封包装(P)の末端部分(TP)を真空チャンバ(4)の長手方向軸線(L)に沿ってまたは平行に移動させる間に、予熱ユニット(39、40)を前記予熱温度に基づいて制御して、各半密封包装(P)の末端部分(TP)の少なくとも前記バンド(TP2)を予熱するようにステップと、
コンベヤ(8)が排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)を真空チャンバ(4)の長手方向軸線(L)に沿ってまたは平行に移動させる間に、ヒートシールステーション(14)を前記ヒートシール温度に基づいて制御して、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)をヒートシールし、それによってヒートシール済みパッケージ(P)を形成するステップと、
を備える密封手順を実施するように構成され、
制御ユニット(47)は、密封ベルト(18)とも通信可能に接続され、密封ベルト(18)をコンベヤ(8)と同期して制御するように構成される、請求項1~
8のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項10】
制御ユニット(47)は、予熱温度を、
真空チャンバ(4)の少なくとも一部内に定義される内部真空圧力、
予熱ユニット(39、40)の上流側または予熱ユニットに配置された排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の温度、
排気済み半密封パッケージ(P)またはヒートシール済みパッケージ(P)の残留目標圧力、
ヒートシールされるべき半密封パッケージ(P)の材料、および、
半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)における半密封パッケージ(P)の材料(TP)の厚さなどの、半密封パッケージ(P)の少なくとも1つの寸法、または半密封パッケージ(P)内に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法、
のうちの少なくとも1つの関数として設定するように構成される、請求項
9に記載の包装装置。
【請求項11】
予熱温度センサ(46)をさらに備え、制御ユニット(47)は、予熱温度センサ(46)と通信可能に接続され、かつ、
予熱ユニット(39、40)または密封ベルト(18)の実際の温度を検出するステップと、
検出済み実際の温度を予熱温度と比較し、検出済み実際の温度と予熱温度との間の偏差を決定するステップと、
偏差が所定の閾値よりも大きい場合、予熱ユニット(39、40)を制御して前記偏差を減少させるステップと、
を備える予熱温度監視手順を実施するように構成される、請求項
9または10に記載の包装装置。
【請求項12】
ヒートシールステーション(14)は、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の予熱済みバンド(TP2)に作用するように構成された少なくとも1つのヒートシール体(29)を備え、ヒートシール体(29)は、排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の予熱済みバンド(TP2)を少なくとも部分的に溶融させ、それによってヒートシール済みパッケージ(P)を形成するように構成され、
制御ユニット(47)は、少なくともヒートシール体(29)と通信可能に接続され、密封手順は、
ヒートシール体(29)を制御して各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)をヒートシール温度で加熱するステップと、
コンベヤ(8)が排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)を真空チャンバ(4)の長手方向軸線(L)に沿ってまたは平行に移動させる間に、排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の予熱済みバンド(TP2)をヒートシール温度で少なくとも部分的に溶融させ、それによってヒートシール済みパッケージ(P)を形成するステップと、
をさらに含む、請求項
9~11のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項13】
第1の予熱ユニット(39)および第2の予熱ユニット(40)を備え、第1の予熱ユニット(39)および第2の予熱ユニット(40)は、真空チャンバ(4)の細長い開口部(5)に対して互いに対向して配置され、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)
を間に受容するように構成され
る、請求項1~12のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項14】
第1の予熱ユニット(39)の予熱体(42)は、排気済み半密封包装(P)の末端部分(TP)の前記バンド(TP2)の第1の表面を予熱するように構成され、第2の予熱ユニット(40)の予熱体(42)は、排気済み半密封包装(P)の末端部分(TP)の前記バンド(TP2)の、第1の表面とは反対側の第2の表面を予熱するように構成される、請求項13に記載の包装装置。
【請求項15】
ヒートシーラ(13)は、主移動方向(M)に対してヒートシールステーション(14)の下流側に配置された冷却ステーション(15)を備え、冷却ステーション(15)は、ヒートシール済みパッケージ(P)のヒートシール済み末端部分(TP)の冷却を可能にするように構成され、
冷却ステーション(15)は、主に自然対流および/または放射および/または伝導によってヒートシール済みパッケージ(P)の末端部分(TP)の冷却を可能にするように構成される、請求項1~14のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項16】
ヒートシーラ(13)は、密封ベルト(18)に張力をかけるように構成された張力付与装置(38)を備える、請求項
1~15のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項17】
ヒートシーラ(13)は、第1のヒートシーラモジュール(16)および第2のヒートシーラモジュール(17)を備え、第1のヒートシーラモジュール(16)および第2のヒートシーラモジュール(17)が、真空チャンバ(4)の細長開口部(5)に対して互いに対向して配置され、両ヒートシーラモジュールの間に各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)を受容するように構成される、請求項1~16のいずれか一項に記載の包装装置。
【請求項18】
半密封パッケージ(P)の包装プロセスであって、
請求項1~17のいずれか一項に記載の包装装置(1)を提供するステップと、
少なくとも1つの開口部を有する末端部分(TP)と1つ以上の製品を収容する主要部分(MP)とを有する少なくとも1つの半密封パッケージ(P)を提供するステップと、
半密封パッケージ(P)を主移動方向(M)に沿って移動させるステップであって、半密封パッケージ(P)を主移動方向(M)に沿って移動させるステップは、
半密封パッケージ(P)の少なくとも末端部分(TP)を細長開口部(5)で真空チャンバ(4)内に導入すること、および、
半密封パッケージ(P)の少なくとも末端部分(TP)を真空チャンバ(4)内で細長開口部(5)に沿ってまたは平行に移動させること、
を備えるステップと、
半密封パッケージ(P)を主移動方向(M)に沿って移動させながら、半密封パッケージ(P)内に存在するガスを排出し、排気済み半密封パッケージ(P)を形成するステップと、
排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)をヒートシールするステップと、
排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)をヒートシールする前に、各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の少なくともバンド(TP2)を予熱するステップと、
を備える、半密封パッケージ(P)の包装プロセス。
【請求項19】
各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の少なくとも前記バンド(TP2)を予熱するステップは、
排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)に作用する密封ベルト(18)の少なくとも前記熱搬送トラクトを予熱することであって、密封ベルト(18)が主移動方向(M)に沿って末端部分(TP)を案内する際
に協働すること、および、
各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の前記バンド(TP2)を、密封ベルト(18)の熱搬送トラクトを用いて予熱すること、
を備える、請求項18に記載の包装プロセス。
【請求項20】
排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)をヒートシールするステップ、および各排気済み半密封パッケージ(P)の末端部分(TP)の少なくともバンド(TP2)を予熱するステップは、半密封パッケージ(P)を主移動方向(M)に沿って、コンベヤ(8)を用いて、随意に密封ベルト(18)も用いて連続的に移動させながら実行される、請求項18または19に記載の包装プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの開口部を有する袋状のパッケージからガスを排出するとともに、十分なガス排出が行われた後でパッケージを密封するのに特に適した包装装置および包装プロセスに関する。本発明は、パッケージの最終密封前にパッケージ内に制御された雰囲気が作られる解決策にも適用することができる。
【背景技術】
【0002】
包装装置およびプロセスは、食品や他の種類の製品などの物品を包装するために使用されることができる。製品は、むき出しの製品またはトレイ上に予め載せられた製品とすることができる。
【0003】
様々な代替の装置およびプロセスが当技術分野で知られている。例えば、プラスチックフィルムのチューブが、袋/パッケージ形成装置を通して連続的に供給されることができる。プラスチックフィルムのチューブは、例えば、フィルムの反対側の長手方向縁部を互いに結合しかつ封止することにより、製品の周囲に生成される。あるいは、製品は、プラスチックフィルムのチューブ内に入れられる。包装材料の前縁(下流側端部)が密封されて半密封パッケージを形成し、真空が形成され、次いで、半密封パッケージは、後縁で(上流側端部で)密封されて密封パッケージを形成し、密封パッケージは、包装材料の連続的に移動するチューブから切断される。
【0004】
他の実施形態では、製品は、予め形成された袋の中に詰められ、次いで、排気ステーションおよびシールステーションに供給される。さらに、いくつかの実施形態は、多数のパッケージの排気を同じプロセスステップで同時に容易にすることができる。後者は、例えば、単一の真空系を使用して多数の袋を処理することにより実現されることができる。シールバーまたはシールロールを備える密封ユニットが、包装材料にシールを形成するために使用されることができる。シールバーが使用される場合、下側バーおよび上側バーが、互いに接触するために、両バーの間で包装材料を圧迫し、例えばヒートシールすることにより1つまたは複数のシールを提供しながら互いに対して移動させられる。このようにしてシールバーを作動させるには、密封バーがパッケージに対して静止していること、例えば、シールバーをコンベヤ上に配置されたパッケージと共に移動させるか、またはシールバーの作動中にコンベヤを断続的に停止させることが必要である。シールロールは、コンベヤベルト上でのパッケージの連続的な動きを維持するために使用されることができる。いくつかの例では、パッケージは、パッケージの密封されていない端部、例えば製品を保持する袋の開放縁が、コンベヤの主移動方向に対してコンベヤの側面上に横方向に配置される向きでコンベヤベルト上に置かれる。次いで、パッケージの開放端は、例えばパッケージ材料のヒートシールを実行する密封ユニットに通して供給されることができる。1つまたは複数のシールは、通常、包装の内側と環境との間にシールを設けるように処理(例えば、熱処理)されている包装材料の横方向に延在する領域、ストライプ、またはバンドである。
【0005】
包装装置は、通常、例えば製品の種類、サイズ、重量、および組成に関して、多くの様々な製品に使用される。米国特許出願公開第2012/017453号明細書に記載されているようないくつかの包装機は、排気されるべき1つまたは複数の製品全体を収容するように設計された真空チャンバを使用している。一般に、この種のセットアップは、いくつかの制限を伴うことがある。例えば、機器の複雑さおよびコストは、多くの構成要素が必要とされるため改善の余地を残す。さらに、処理されることができる製品のサイズは、排気中に製品を保持する真空チャンバの最大サイズによって制限される。いくつかの用途では、いくつかの構成要素(例えば、アクチュエータ、支持体)の構造的制限のために、十分なサイズのチャンバを設けることが困難である。また、構成要素(例えば、チャンバ、アクチュエータ、ガスケット)のサイズが大きくなるにつれて、このサイズが典型的には摩耗特性および引裂き特性に影響を与えるので、構成要素のプロセス信頼性および耐久性を維持するのが困難となり得る。さらに、大型チャンバの真空化には比較的長い時間を要するために、処理時間が増大し得る。
【0006】
米国特許出願公開第2012/017453号明細書に開示されている装置およびプロセスの他に、国際出願PCT/EP2017/079595号明細書に開示されているものなどの、細長開口部を有する真空チャンバを使用する装置およびプロセスが開発されている。この後者の装置では、半密封パッケージおよび真空チャンバは、半密封パッケージの開放端の末端部分が真空チャンバ内で相対的に移動する一方で、パッケージの残りの部分は真空チャンバの外側に留まるように、互いに対して相対移動させられる。したがって、この装置は、ガス排出および密封の間に半密封パッケージの末端部分だけが真空チャンバ内に収容されるため、真空チャンバのサイズを変更する問題なしに、様々なサイズのパッケージを処理することができる。
【0007】
上述の装置では、重要な段階は密封することである、実際に密封が完全でなければ、パッケージはガスを漏出させて製品の耐久性を著しく損ない(傷みやすい製品の場合)、場合により製品の汚染を引き起こし、いずれにせよパッケージの美的外観に悪影響を及ぼすことになる。
【0008】
密封の質を改善するために努力がなされてきたが、本出願人は、改善がまだ可能であることを見出した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】米国特許出願公開第2012/017453号明細書
【文献】国際出願PCT/EP2017/079595号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一目的は、製品の効率的な包装および改善された密封を容易にする包装装置およびプロセスを提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、密封ユニットまたは包装装置の構成要素の耐久性を損なうことなく、特に構成要素の摩耗を引き起こすことなく密封を改善することである。
【0012】
さらなる目的は、多種多様なサイズの製品に適した包装装置およびプロセスを提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、実施するのが比較的簡単であり、パッケージからのガスおよび/または空気の連続的な排出を容易にする、プロセスの実質的な変更を必要としない包装装置およびプロセスを提供することである。特に、本発明の包装プロセスを実行することができる包装装置を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的のうちの少なくとも1つは、添付の特許請求の範囲のいずれか一項に記載の包装装置および包装プロセスによって実質的に達成される。
【0015】
本発明の他の態様は、本明細書において以下に記載される。
【0016】
第1の態様は、
真空チャンバと、
半密封パッケージを受容するように構成されたコンベヤであって、半密封パッケージのそれぞれ1つが、開放端などの少なくとも1つの開口部を有する末端部分と1つまたは複数の製品を収容する主要部分とを有し、コンベヤは、コンベヤ上に配置された各半密封パッケージが、真空チャンバに対する半密封パッケージの相対移動中に、半密封パッケージを、真空チャンバ内に配置された少なくとも末端部分を有することができるように、主移動方向に沿って真空チャンバに対して移動させるようにさらに構成される、コンベヤと、
真空チャンバと流体流通し、真空チャンバに真空チャンバの外側の周囲圧力よりも低い内部真空圧力を与え、それによって半密封パッケージ内に存在するガスを排出し、排気済み半密封パッケージを形成するように構成された排気手段と、
主移動方向に沿って配置され、排気済み半密封パッケージを受容するように構成されたヒートシーラであって、各排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールし、それによってヒートシール済みパッケージを形成するように構成されたヒートシールステーションを備える、ヒートシーラと、
ヒートシールステーションの上流側に主移動方向に沿って配置され、各排気済み半密封パッケージの末端部分の少なくともバンドを予熱するように構成された少なくとも1つの予熱ユニットと、
を備える包装装置に関する。
【0017】
第1の態様による第2の態様では、真空チャンバは、真空チャンバの長手方向軸線に沿ってまたは平行に延在する細長開口部を有し、コンベヤは、コンベヤ上に配置された各半密封パッケージが、真空チャンバに対する半密封パッケージの相対移動中に、細長開口部を通過する末端部分を有することができ、末端部分の開口が真空チャンバ内で相対的に移動する一方で、主要部分が真空チャンバの外側で相対的に移動するように、半密封パッケージを真空チャンバに対して主移動方向に沿って移動させるようにさらに構成される。
【0018】
第1または第2の態様による第3の態様では、真空チャンバの長手方向軸線は主移動方向とほぼ平行である。
【0019】
第1あるいは第2または第3の態様による第4の態様では、ヒートシーラは、排気済み半密封パッケージの末端部分を主移動方向に沿って、少なくとも予熱ユニットからヒートシールステーションまで案内するように構成された密封ベルトを備え、予熱ユニットは、各排気済み半密封パッケージの末端部分の前記バンドと接触し、バンドを予熱するように設計された、密封ベルトの少なくとも熱搬送トラクト(heat conveying tract)を予熱するように構成される。
【0020】
第4の態様による第5の態様では、密封ベルトの熱搬送トラクトは、排気済み半密封パッケージの末端部分の前記バンドに熱を伝達し、それによってバンドを予熱するように構成される。
【0021】
第4または第5の態様による第6の態様では、密封ベルトは、少なくともヒートシールステーションのヒートシール面と接触するように設計された表面上に、非固着材料を備える。
【0022】
第4あるいは第5または第6の態様による第7の態様では、密封ベルトは、排気済み半密封パッケージの末端部分を少なくともヒートシールステーションで主移動方向に沿って、前記末端部分がヒートシールステーションに固着することを回避しながら案内するように構成される。
【0023】
第6または第7の態様による第8の態様では、非固着材料は、ヒートシールステーションが排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールする間に、排気済み半密封パッケージの末端部分がヒートシールステーションのヒートシール面に固着するのを回避するように構成される。
【0024】
第4~第8の態様のいずれかによる第9の態様では、密封ベルトおよびコンベヤが互いに同期される。
【0025】
第4~第9の態様のいずれかによる第10の態様では、密封ベルトは、補強材で強化された非固着材料本体を有し、随意に補強材はガラス繊維を含む。
【0026】
第10の態様による第11の態様では、非固着材料本体は、少なくとも部分的にポリマー材料、例えばポリテトラフルオロエチレンである。
【0027】
第4~第11の態様のいずれかによる第12の態様では、密封ベルトは、少なくとも部分的に滑りにくい材料で作られる。
【0028】
第4~第12の態様のいずれかによる第13の態様では、包装装置は、少なくともコンベヤと通信可能に接続された制御ユニットを備え、コンベヤは、半密封パッケージの主要部分を受容するように設計された搬送面を有し、制御ユニットは、コンベヤが、搬送面と接触している半密封パッケージの主要部分を真空チャンバの外側で相対的に移動させる間に、密封ベルトによってコンベヤおよび密封ベルトを同期させて、末端部分を少なくとも予熱ユニットから細長開口部を通ってヒートシールステーションまで案内し、開口部が真空チャンバ内で相対的に移動するように構成される。
【0029】
第13の態様による第14の態様では、制御ユニットは、密封ベルトおよびコンベヤを制御して同じ速度で移動させるように構成される。
【0030】
第1~第14の態様のいずれかによる第15の態様では、予熱ユニットは予熱体を備え、予熱体は主移動方向に沿って配置され、密封ベルトに面するか、または少なくとも部分的に接触する予熱体を備え、予熱体は、密封ベルトの前記熱搬送トラクトを予熱するように構成される。
【0031】
第15の態様による第16の態様では、ヒートシーラは、密封ベルトと係合するように構成された少なくとも1つのプーリを備え、予熱体は、プーリを加熱するように構成され、予熱体は、プーリに内蔵されるか、またはプーリに熱を伝えるように構成される。
【0032】
第4~第16の態様のいずれかよる第17の態様では、ヒートシーラは、ヒートシールステーションに対して互いに対向する第1のプーリおよび第2のプーリを備え、第1のプーリは、主移動方向に対してヒートシールステーションの上流側に配置され、かつ密封ベルトをヒートシールステーションの方へ案内するように構成され、第2のプーリは、密封ベルトを循環させて第1のプーリの方へ戻すように構成される。
【0033】
第17の態様による第18の態様では、予熱体は、第1のプーリにまたはその近傍に配置され、第1のプーリの近傍で密封ベルトの前記熱搬送トラクトを予熱するように構成される。
【0034】
第15~18の態様のいずれかによる第19の態様では、予熱体は、少なくとも1つのハウジングとハウジング内に配置された少なくとも1つの加熱カートリッジとを有し、加熱カートリッジは、ヒートシールステーションの上流側で密封ベルトの前記熱搬送トラクトを予熱するように構成される。
【0035】
第17あるいはは第18または第19の態様による第20の態様では、第1のプーリおよび第2のプーリの一方が駆動プーリであり、第1のプーリおよび第2のプーリの他方が従動プーリである。
【0036】
第17~第20の態様のいずれかによる第21の態様では、ヒートシーラは、第1のプーリおよび第2のプーリと係合し、従動プーリを駆動するように構成された少なくとも1つの駆動ベルトを備える。
【0037】
第17~第21の態様のいずれかによる第22の態様では、ヒートシーラは、第1の駆動ベルトおよび第2の駆動ベルトを備え、第1の駆動ベルトおよび第2の駆動ベルトのそれぞれが、第1のプーリおよび第2のプーリと係合し、従動プーリを駆動するように構成される。
【0038】
第17~第22の態様のいずれかによる第23の態様では、第1のプーリおよび第2のプーリのそれぞれが、第1の環状溝および第2の環状溝を備え、各環状溝は、当該駆動ベルトを収容し、第1のプーリおよび第2のプーリのそれぞれの環状溝は、当該プーリの回転軸線に沿って互いに軸線方向に離間される。
【0039】
第17~第23の態様のいずれかによる第24の態様では、少なくとも第1のプーリ、または第1のプーリと第2のプーリの両方が、金属材料など、かなりの熱伝達特性を有する材料であり、密封ベルトを予熱するように、密封ベルトの少なくとも熱搬送トラクトに熱を伝達するように構成される。
【0040】
第22あるいは第23または第24の態様による第25の態様では、密封ベルトは、主移動方向に対して横向きの方向に対して第1の駆動ベルトと第2の駆動ベルトとの間に介在される。
【0041】
第1~第25の態様のいずれかによる第26の態様では、予熱体は、並列に配置された第1の加熱カートリッジおよび第2の加熱カートリッジを有する。
【0042】
第26の態様による第27の態様では、予熱体の第1の加熱カートリッジおよび第2の加熱カートリッジは、同じハウジングを共有するか、またはそれぞれ予熱体の第1のハウジング内および第2のハウジング内に配置される。
【0043】
第15~第27の態様のいずれかによる第28の態様では、予熱体は、全体「C字形状」を有し、プーリの駆動シャフトまたは従動シャフトを囲むように配置される。
【0044】
第15~第28の態様のいずれかによる第29の態様では、予熱体は、第1のアームと、第2のアームと、第1のアームおよび第2のアームに対して横方向の結合部分とを備え、結合部分は、第1のアームと第2のアームとの間に第1のアームおよび第2のアームを結合して配置され、前記ハウジングおよび前記加熱カートリッジは、第1のアームおよび/または第2のアームの一方に配置される。
【0045】
第29の態様による第30の態様では、密封ベルトは、前記ハウジングおよび前記加熱カートリッジを備える第1のアームおよび/または第2のアームで画定された予熱体の外面の少なくとも一部において予熱体に面するか、または予熱体と接触する。
【0046】
第29または第30の態様による第31の態様では、密封ベルトは、第1のアームと第2のアームの両方で画定された予熱体の外面の複数部分において予熱体を囲みかつ予熱体に面するかまたは接触する。
【0047】
第29あるいは第30または第31の態様による第32の態様では、結合部分は、円の弧として形状を定められた凹部を有し、凹部は、密封ベルトの駆動プーリの少なくとも一部を受容する。
【0048】
第29~第32の態様のいずれかによる第33の態様では、第1のアームおよび第2のアームは、互いにほぼ平行であり、密封ベルトのそれぞれのトラクトと少なくとも部分的に接触するように構成される。
【0049】
第1~第33の態様のいずれかによる第34の態様では、予熱ユニットは、各排気済み半密封パッケージの末端部分の前記バンドをヒートシール温度よりも低い予熱温度で予熱するように構成され、ヒートシールステーションは、各排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシール温度で加熱するように構成される。
【0050】
第1~第34の態様のいずれかによる第35の態様では、包装装置は、少なくとも予熱ユニット、コンベヤ、およびヒートシールステーションと通信可能に接続された制御ユニットを備え、制御ユニットは、
予熱温度およびヒートシール温度を設定または設定を可能にするステップと、
コンベヤを制御して、半密封パッケージの少なくとも末端部分を、例えば真空チャンバの長手方向軸線に沿って、または平行に、真空チャンバの細長開口部を通って案内するステップと、
コンベヤが各半密封パッケージの末端部分を真空チャンバの長手方向軸線に沿ってまたは平行に移動させる間に、予熱ユニットを前記予熱温度に基づいて制御して各半密封パッケージの末端部分の少なくとも前記バンドを予熱するステップと、
コンベヤが排気済み半密封パッケージの末端部分を真空チャンバの長手方向軸線に沿ってまたは平行に移動させる間に、ヒートシールステーションを前記ヒートシール温度に基づいて制御して各排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールし、それによってヒートシール済みパッケージを形成するステップと、
を含む密封手順を実施するように構成される。
【0051】
第35の態様による第36の態様では、制御ユニットは、密封ベルトとも通信可能に接続され、密封ベルトをコンベヤと同期して制御するように構成される。
【0052】
第1~第36の態様のいずれかによる第37の態様では、ヒートシールステーションは、少なくとも1つのヒートシール体を備える。
【0053】
第37の態様による第38の態様では、ヒートシール体は、排気済み半密封パッケージの末端部分に接触しこの部分をヒートシールするように構成されたヒートシールヘッドを備え、制御ユニットは、ヒートシールステーションに通信可能に接続され、
ヒートシール体を、排気済み半密封パッケージの末端部分の方へ移動させ、
ヒートシール体を制御して、ヒートシールヘッドを用いて、ヒートシールされるべき排気済み半密封パッケージの末端部分の上方に配置された密封ベルトに接触するように、さらに構成される。
【0054】
第35~第38の態様のいずれかによる第39の態様では、制御ユニットは、各半密封パッケージの末端部分の少なくとも前記バンドを予熱温度で予熱する間に、半密封パッケージの材料の軟化点に達するように構成される。
【0055】
第38または第39の態様による第40の態様では、制御ユニットは、各排気済み半密封パッケージの末端部分の少なくとも前記バンドをヒートシール温度でヒートシールする間に、排気済み半密封パッケージの材料の融点に達するように構成される。
【0056】
第35~第40の態様のいずれかによる第41の態様では、制御ユニットは、
ヒートシールされるべき半密封パッケージの材料の関数として、
最低予熱温度および最高予熱温度、例えばそれぞれ100℃および140℃の絶対値を設定し、それによって予熱温度範囲、例えば100℃~140℃の範囲を画定し、
最低ヒートシール温度および最高ヒートシール温度、例えばそれぞれ160℃および240℃の絶対値を設定し、それによってヒートシール温度範囲、例えば160℃~240℃の範囲を画定するように構成される。
【0057】
第35~第41の態様のいずれかによる第42の態様では、制御ユニットは、予熱温度を、
真空チャンバの少なくとも一部内に画定される内部真空圧力、
予熱ユニットの上流側または予熱ユニットに配置された排気済み半密封パッケージの末端部分の温度、
排気済み半密封パッケージまたはヒートシール済みパッケージの残留目標圧力、
ヒートシールされるべき半密封パッケージの材料、および
半密封パッケージの末端部分における半密封パッケージの材料の厚さなどの、半密封パッケージの少なくとも1つの寸法、または半密封パッケージ内に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法、のうちの少なくとも1つの関数として設定するように構成される。
【0058】
第35~第42の態様のいずれかによる第43の態様では、制御ユニットは、予熱温度を、予熱ユニットにまたは予熱ユニットの上流側に画定された真空チャンバの一部に規定される内部真空圧力の関数として設定するように構成される。
【0059】
第35~第43の態様のいずれかによる第44の態様では、制御ユニットは、予熱ユニットを制御して密封ベルトを連続的に予熱するように構成される。
【0060】
第35~第44の態様のいずれかによる第45の態様では、制御ユニットは、予熱ユニットを制御して、密封ベルトの少なくとも前記熱搬送トラクトを密封ベルトの速度の関数として、またはコンベヤの搬送速度の関数として予熱するように構成される。
【0061】
第35~第45の態様のいずれかによる第46の態様では、制御ユニットは、ヒートシール温度をヒートシールされるべき半密封パッケージの材料の関数として設定するようにさらに構成される。
【0062】
第35~第46の態様のいずれかによる第47の態様では、包装装置または予熱ユニットは予熱温度センサを備え、制御ユニットは、予熱温度センサと通信可能に接続され、予熱温度監視手順は、
予熱温度センサを用いて予熱ユニットまたは密封ベルトの実際の温度を検出するステップと、
検出済み実際の温度を予熱温度と比較し、検出済み実際の温度と予熱温度との間の偏差を決定するステップと、
偏差が所定の閾値よりも大きい場合、予熱ユニットを制御して前記偏差を減少させるステップと、
を備える予熱温度監視手順を実施するように構成される。
【0063】
第47の態様による第48の態様では、予熱温度監視手順は、
検出済み実際の温度が予熱温度よりも高い場合、実際の温度を低下させるように予熱ユニットの少なくとも1つの加熱カートリッジの通電を停止する、例えば一時的に停止するステップと、
検出済み実際の温度が予熱温度よりも低い場合、実際の温度を上昇させるように予熱ユニットの少なくとも1つの加熱カートリッジに通電する、例えば一時的に通電するステップと、
をさらに備える。
【0064】
第35~第48の態様のいずれかによる第49の態様では、包装装置またはヒートシールユニットはヒートシール温度センサを備え、制御ユニットは、ヒートシール温度センサと通信可能に接続され、
ヒートシール温度センサによってヒートシールまたは密封ベルトの実際の温度を検出するステップと、
検出済み実際の温度をヒートシール温度と比較し、検出済み実際の温度とヒートシール温度との間の偏差を決定するステップと、
偏差が所定の閾値よりも大きい場合、ヒートシールステーションを制御して前記偏差を減少させるステップと、
を備えるヒートシール温度監視手順を実施するように構成される。
【0065】
第35~第49の態様による第50の態様では、ヒートシール温度監視手順は、
検出された実際の温度がヒートシール温度よりも高い場合、実際の温度を低下させるようにヒートシールステーションの少なくとも1つの加熱カートリッジの通電を停止する、例えば一時的に通電を停止するステップと、
検出された実際の温度がヒートシール温度よりも低い場合、実際の温度を上昇させるようにヒートシールステーションの少なくとも1つの加熱カートリッジに通電する、例えば一時的に通電するステップと、
をさらに含む。
【0066】
第2~第50の態様のいずれかによる第51の態様では、包装装置は、第1の予熱ユニットおよび第2の予熱ユニットを備え、第1の予熱ユニットおよび第2の予熱ユニットは、真空チャンバの細長開口部に対して互いに対向して配置され、各排気済み半密封パッケージの末端部分をそれらの間に受容するように構成される。
【0067】
第51の態様による第52の態様では、第1の予熱ユニットの予熱体は、排気済み半密封パッケージの末端部分の前記バンドの第1の表面を予熱するように構成され、第2の予熱ユニットの予熱体は、排気済み半密封パッケージの末端部分の前記バンドの、第1の表面とは反対側の第2の表面を予熱するように構成される。
【0068】
第52の態様による第53の態様では、第1の表面は、排気済み半密封パッケージの末端部分のバンドの上面であり、第2の表面は、排気済み半密封パッケージの末端部分のバンドの下面である。
【0069】
第37~第53の態様のいずれかによる第54の態様では、ヒートシール体は、各排気済み半密封パッケージの末端部分の予熱済みバンドに作用するように構成される。
【0070】
第37~第54の態様のいずれかによる第55の態様では、ヒートシール体は、排気済み半密封パッケージの末端部分の予熱済みバンドを少なくとも部分的に溶融させ、それによってヒートシール済みパッケージを形成するように構成される。
【0071】
第37~第55の態様のいずれかによる第56の態様では、制御ユニットは、少なくともヒートシール体と通信可能に接続され、密封手順は、
ヒートシール体を制御して各排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシール温度で加熱するステップと、
コンベヤが排気済み半密封パッケージの末端部分を真空チャンバの長手方向軸線に沿ってまたは平行に移動させる間に、排気済み半密封パッケージの末端部分の予熱済みバンドをヒートシール温度で少なくとも部分的に溶融させ、それによってヒートシール済みパッケージを形成するステップと、
をさらに含む。
【0072】
第37~第56の態様のいずれかによる第57の態様では、制御ユニットは、ヒートシール体とも通信可能に接続され、コンベヤが排気済み半密封パッケージの末端部分を真空チャンバの長手方向軸線に沿ってまたは平行に移動させる間に、ヒートシール体を制御して排気済み半密封パッケージの末端部分の予熱済みバンドをヒートシール温度で少なくとも部分的に溶融させ、それによってヒートシール済みパッケージを形成するように構成される。
【0073】
第37~第57の態様のいずれかによる第58の態様では、ヒートシール体は、少なくとも、前方位置などのヒートシール位置と後方位置などの静止位置との間で密封ベルトに対して高さが可動である。
【0074】
第58の態様による第59の態様では、ヒートシール体は、ヒートシール位置において、ヒートシールステーションで排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールするように構成される。
【0075】
第37~第59の態様のいずれかによる第60の態様では、ヒートシール体は、少なくとも1つのヒートシールバーまたは少なくとも1つのヒートシールローラを備える。
【0076】
第60の態様による第61の態様では、ヒートシールバーは、少なくとも1つのハウジングとハウジング内に配置された少なくとも1つの加熱カートリッジとを備え、ヒートシールバーの加熱カートリッジは、各排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールし、それによってヒートシール済みパッケージを形成するように構成される。
【0077】
第60または第61の態様による第62の態様では、ヒートシールバーは、並列に配置された第1の加熱カートリッジおよび第2の加熱カートリッジを有する。
【0078】
第62の態様による第63の態様では、ヒートシールバーの第1の加熱カートリッジおよび第2の加熱カートリッジは、同じハウジングを共有するか、またはそれぞれヒートシールバーの第1のハウジング内および第2のハウジング内に配置される。
【0079】
第1~第63の態様のいずれかによる第64の態様では、ヒートシーラは、主移動方向に対してヒートシールステーションの下流側に配置された冷却ステーションを備え、冷却ステーションは、ヒートシール済みパッケージのヒートシール済み末端部分を冷却するのを可能にするように構成される。
【0080】
第64の態様による第65の態様では、冷却ステーションは、ヒートシール済みパッケージの末端部分の冷却を、少なくともまたは主に自然対流および/または放射および/または伝導によって可能にするように構成される。
【0081】
第64または第65の態様のいずれかによる第66の態様では、冷却ステーションは、第1の冷却セクションおよび第2の冷却セクションを備え、第1の冷却セクションおよび第2の冷却セクションは、真空チャンバの細長開口部に対して互いに対向して配置され、各排気済み半密封パッケージの末端部分をそれらの間に受容するように構成された第1の冷却セクションおよび第2の冷却セクションを備える。
【0082】
第1~第66の態様のいずれかよる第67の態様では、ヒートシーラは、少なくとも1つのヒートシーラモジュールを備えるモジュール構造を有する。
【0083】
第1~第67の態様のいずれかによる第68の態様では、ヒートシーラは、第1のヒートシーラモジュールおよび第2のヒートシーラモジュールを備え、第1のヒートシーラモジュールおよび第2のヒートシーラモジュールは、真空チャンバの細長開口部に対して互いに対向して配置され、両ヒートシーラモジュールの間に各排気済み半密封パッケージの末端部分を受容するように構成される。
【0084】
第68の態様による第69の態様では、第1のヒートシーラモジュールおよび第2のヒートシーラモジュールのそれぞれが、当該ヒートシール体と主移動方向に対してヒートシール体の下流側に配置された当該冷却セクションとを備える。
【0085】
第68または第69の態様による第70の態様では、第1のヒートシーラモジュールの加熱カートリッジおよび第2のヒートシーラモジュールの加熱カートリッジは、互いに向かい合うように配置され、排気済み半密封パッケージの末端部分の重ね合わされたそれぞれの予熱済みバンドを少なくとも部分的に溶融させるように構成される。
【0086】
第68あるいは第69または第70の態様による第71の態様では、第1のヒートシーラモジュールおよび第2のヒートシーラモジュールのそれぞれが、第1のプーリ、第2のプーリ、第1の駆動ベルト、および第2の駆動ベルトを備え、第1の駆動ベルトおよび第2の駆動ベルトのそれぞれが、第1のプーリおよび第2のプーリと係合し、従動プーリを駆動するように構成される。
【0087】
第1~第71の態様のいずれかによる第72の態様では、ヒートシーラは、排気済み半密封パッケージの末端部分に圧力を加えるように構成された少なくとも1つの加圧要素を備える。
【0088】
第68~第72の態様のいずれかによる第73の態様では、第1のヒートシーラモジュールおよび第2のヒートシーラモジュールのそれぞれが、少なくとも1つの加圧要素を備え、第1のヒートシーラモジュールの加圧要素および第2のヒートシーラモジュールの加圧要素は、互いに向かい合い、排気済み半密封パッケージの末端部分の対向するそれぞれの表面に圧力を加えるように構成される。
【0089】
第72または第73の態様による第74の態様では、加圧要素はヒートシールステーションに配置される。
【0090】
第72または第73または第74の態様による第75の態様では、加圧要素は、駆動ベルトに張力をかけるようにさらに構成される。
【0091】
第72~第75の態様のいずれかによる第76の態様では、加圧要素は、主移動方向に対して横方向でありかつ真空チャンバの長手方向軸線と平行に長手方向に延在する方向に沿って互いに離間された、互いに対向する第1のフランクおよび第2のフランクを備え、第1のフランクおよび第2のフランクのそれぞれが、当該駆動ベルトに張力をかけるように構成される。
【0092】
第76の態様による第77の態様では、第1のヒートシーラモジュールのヒートシール体は、第1のヒートシーラモジュールの加圧要素の第1のフランクと第2のフランクとの間に介在され、第2のヒートシーラモジュールのヒートシール体は、第2のヒートシーラモジュールの加圧要素の第1のフランクと第2のフランクとの間に介在される。
【0093】
第35~第76の態様のいずれかによる第78の態様では、制御ユニットは、第1のヒートシーラモジュールの加圧要素および第2のヒートシーラモジュールの加圧要素と通信可能に接続され、前記加圧要素は互いに対向しており、制御ユニットは、
前記加圧要素を、少なくとも1つの排気済み半密封パッケージの末端部分の対向する表面の方へ移動させ、
前記加圧要素を制御して少なくとも1つの排気済み半密封パッケージの末端部分に圧力を加え、それによって排気済み半密封パッケージの末端部分を締め付け、
前記加圧要素による圧力の印加中に、ヒートシールステーションを制御して少なくとも1つの排気済み半密封パッケージの少なくとも末端部分をヒートシールし、それによって1つのヒートシール済みパッケージを形成する、
ように構成される。
【0094】
第1~第78の態様のいずれかによる第79の態様では、ヒートシーラは、ヒートシール済みパッケージの末端部分に圧力を加えるように構成された少なくとも1つの加圧要素をさらに備える。
【0095】
第79の態様による第80の態様では、さらなる加圧要素は、主移動方向に対してヒートシールステーションの下流側に配置され、ヒートシール済みパッケージを加圧するように構成される。
【0096】
第79または第80の態様による第81の態様では、さらなる加圧要素は加圧ローラを備える。
【0097】
第81の態様による第82の態様では、第1のヒートシーラモジュールおよび第2のヒートシーラモジュールは、それぞれ少なくとも1つの加圧ローラを備え、第1のヒートシーラモジュールの加圧ローラおよび第2のヒートシーラモジュールの加圧ローラは、互いに向かい合う。
【0098】
第82の態様による第83の態様では、第1のヒートシーラモジュールの加圧ローラおよび第2のヒートシーラモジュールの加圧ローラは、当該冷却セクションに配置される。
【0099】
第82または第83の態様による第84の態様では、制御ユニットは、第1のヒートシーラモジュールの加圧ローラおよび第2のヒートシーラモジュールの加圧ローラと通信可能に接続され、
第1のヒートシーラモジュールの加圧ローラおよび第2のヒートシーラモジュールの加圧ローラを、少なくとも1つのヒートシール済みパッケージの末端部分の対向する表面の方へ移動させ、
第1のヒートシーラモジュールの加圧ローラおよび第2のヒートシーラモジュールの加圧ローラを制御してヒートシール済みパッケージの末端部分に加圧する、
ように構成される。
【0100】
第3~第84の態様のいずれかによる第85の態様では、ヒートシーラは密封ベルトプーリを備え、密封ベルトは密封ベルトプーリに係合される。言い換えると、第1のプーリおよび第2のプーリは、駆動ベルトに係合し駆動ベルトを移動させ、密封ベルトは、専用の密封ベルトプーリならびに第1のプーリおよび第2のプーリの一方の周りに係合される。先の態様のいずれか1つによるサブ態様では、密封ベルトは、第1のプーリおよび第2のプーリが駆動ベルトに作用する間に、第1のプーリおよび第2のプーリの一方によって、または密封ベルトプーリによって駆動されてもよく、さらなるサブ態様/態様では、密封ベルトの張力付与は/が、密封ベルトプーリと第1のプーリおよび第2のプーリの一方との間の距離を調整することによって得られてもよく、あるいは密封ベルトの直接作用する張力付与群によって得られてもよい。
図7に示される実施形態では、第1のプーリおよび第2のプーリの一方は、駆動ベルトおよび密封ベルト18用の駆動プーリとして働いてもよい。さらに、別のサブ態様では(2つの駆動プーリの一方とヒートシールステーションとの間の中間にある領域内に配置された専用の密封ベルトプーリの場合)、予熱ユニットは/が、密封ベルトが予熱ユニットに到達する前に、かつ、密封ベルトが専用の密封ベルトプーリに到達する前か密封ベルトが密封ベルトプーリから離れた後かのどちらかで、密封ベルトがたどる経路に沿って密封ベルトプーリとヒートシールステーションとの間に配置される。
【0101】
第85の態様による第86の態様では、密封ベルトプーリはアイドルプーリである。
【0102】
第3~第86の態様のいずれかによる第87の態様では、ヒートシーラは、密封ベルトに張力をかけるように構成された張力付与装置を備える。
【0103】
第87の態様による第88の態様では、張力付与装置は、駆動プーリに接続され、ヒートシールステーションに対して可動であり、張力付与装置は、ヒートシールステーションに対して駆動プーリを移動させ、密封ベルトの張力付与を調整するように構成される。
【0104】
第87または第88の態様による第89の態様では、張力付与装置は、ヒートシールステーションのプーリの上流側に配置される。
【0105】
第87または第88または第89の態様による第90の態様では、張力付与装置は、ヒートシーラの第1のプーリの近傍に配置される。
【0106】
第2~第90の態様のいずれかによる第91の態様では、包装装置は真空ユニットを備え、真空ユニットは、真空チャンバと真空チャンバの内部に配置されたガイドベルトとを備え、予熱ユニットの上流側で半密封パッケージの末端部分に接触するように、かつ半密封パッケージを真空チャンバに対して主移動方向に沿って細長い開口部全体にわたって移動させるように構成される。
【0107】
第91の態様による第92の態様では、制御ユニットは、ガイドベルトと通信可能に接続され、ガイドベルトを密封ベルトおよびコンベヤの少なくとも一方と同期させ、随意に密封ベルトとコンベヤの両方と同期させるように構成される。
【0108】
第91または第92の態様による第93の態様では、ガイドベルトおよび密封ベルトは、主移動方向に対して横向きの方向に対してオフセットされる。
【0109】
第91あるいは第92または第93の態様による第94の態様では、末端部分は、第1のバンドおよび第2のバンドを備え、第2のバンドは、第1のバンドと半密封パッケージの主要部分との間に介在され、ガイドベルトは、第1のバンドで半密封パッケージの末端部分に接触するように構成され、密封ベルトは、第2のバンドで半密封パッケージの末端部分に接触するように構成される。
【0110】
第91~第94の態様いずれかによる第95の態様では、制御ユニットは、ガイドベルト、密封ベルトおよびコンベヤを制御して同じ速度で移動させるように構成される。
【0111】
第2~第95の態様のいずれかによる第96の態様では、真空チャンバは、半密封パッケージの末端部分を真空チャンバの細長開口部の方へ案内するように構成されたボトルネック部分を備える。
【0112】
第1~第96の態様のいずれかによる第97の態様では、真空チャンバは、半密封パッケージの少なくとも1つの寸法または半密封パッケージ内に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法の関数として、コンベヤに対して異なる高さで移動させられるように構成される。
【0113】
第35~第97の態様のいずれかによる第98の態様では、制御ユニットは、コンベヤに対する真空チャンバの高さを変えるように、真空チャンバまたは真空チャンバ上で作動する移動手段と通信可能に接続され、半密封パッケージの少なくとも1つの寸法または半密封パッケージ内に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法の関数として、真空チャンバをコンベヤに対して特定の高さで移動させるようにさらに構成される。
【0114】
第35~第98の態様のいずれかによる第99の態様では、制御ユニットは、
半密封パッケージの少なくとも1つの寸法、または半密封パッケージ内に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法を識別するステップと、
半密封パッケージまたは半密封パッケージ内に収容された1つ以上の製品の識別済み寸法の関数として、真空チャンバをコンベヤに対して特定の高さに置くステップと、
を備える位置決め手順を実施するように構成される。
【0115】
第1~第99の態様のいずれかによる第100の態様では、包装装置は、ヒートシール済みパッケージの少なくとも廃棄物部分、例えば、ヒートシール済みパッケージの末端部分の、主要部分から距離を置かれた、すなわち主要部分とは反対側にある廃棄物部分を除去するように構成された廃棄物除去ステーションを備える。
【0116】
第100の態様による第101の態様では、廃棄物除去ステーションは、主移動方向に対してヒートシーラの下流側に配置される。
【0117】
第100または第101の態様による第102の態様では、真空チャンバの細長開口部は、半密封パッケージの末端部分が真空チャンバに入る入口セクションとヒートシール済みパッケージの末端部分が真空チャンバから出る出口セクションとを備え、入口セクションおよび出口セクションは、細長開口部の長手方向延長部および主移動方向に対して互い反対側にあり、廃棄物除去ステーションは、入口セクションと出口セクションとの間に介在される。
【0118】
第102の態様による第103の態様では、廃棄物除去ステーションは、出口セクションの近傍に配置される。
【0119】
第100~第103の態様のいずれかによる第104の態様では、廃棄物除去ステーションは、出口セクションに対して上流側で廃棄物部分を除去するように構成される。
【0120】
第100~第104の態様のいずれかによる第105の態様では、廃棄物除去ステーションは、半密封パッケージから廃棄物部分を切り取るように構成された切断工具を備える。
【0121】
第105の態様による第106の態様では、切断工具は、切断刃、切断ホイール、ギロチン、はさみ、またはナイフのうちの少なくとも1つを備える。
【0122】
第100~第106の態様のいずれかによる第107の態様では、制御ユニットは、廃棄物除去ステーションと通信可能に接続され、例えば切断工具を用いて、半密封パッケージから廃棄物部分を除去するように構成される。
【0123】
第108の態様は、
開放端などの少なくとも1つの開口部を有する末端部分と1つ以上の製品を収容する主要部分とを有する少なくとも1つの半密封パッケージを提供するステップと、
半密封パッケージを主移動方向に沿って移動させるステップと、
半密封パッケージを主移動方向に沿って移動させながら、半密封パッケージ内に存在するガスを排出し、排気済み半密封パッケージを形成するステップと、
排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールするステップと、
排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールする前に、排気済み各半密封パッケージの末端部分の少なくともバンドを予熱するステップと、
を備える半密封パッケージの包装プロセスに関する。
【0124】
第108の態様による第109の態様では、包装プロセスは、第1~第107の態様のいずれかによる、かつ/または添付の包装装置クレームのいずれかを有する包装装置を使用する。
【0125】
第108または第109の態様による第110の態様では、各排気済み半密封パッケージの末端部分の少なくともバンドを予熱するステップは、ヒートシールステーションの上流側で各排気済み半密封パッケージの末端部分の少なくともバンドを予熱することを備える。
【0126】
第108あるいは第109または第110の態様による第111の態様では、各排気済み半密封パッケージの末端部分の少なくともバンドを予熱するステップは、
排気済み半密封パッケージの末端部分に作用する密封ベルトの少なくとも熱搬送トラクトを予熱することであって、密封ベルトが末端部分を主移動方向に沿って案内することに随意に協働すること、および、
各排気済み半密封パッケージの末端部分の前記バンドを、密封ベルトの熱搬送トラクトによって予熱すること、
を備える。
【0127】
第108~第111の態様のいずれかによる第112の態様では、排気済み各半密封パッケージの末端部分の前記バンドを、密封ベルトの熱搬送トラクトによって予熱するステップは、各排気済み半密封パッケージの末端部分の前記バンドを密封ベルトの熱搬送トラクトと接触させることを備える。
【0128】
第108~第112の態様のいずれかによる第113の態様では、包装プロセスは、第1~第107の態様のいずれかによる、かつ/または添付の包装装置クレームのいずれかを有する包装装置を提供するステップを備え、半密封パッケージを主移動方向に沿って移動させるステップは、
半密封パッケージの少なくとも末端部分を、細長開口部で真空チャンバ内に導入するステップと、
半密封パッケージの少なくとも末端部分を、真空チャンバの内側で細長開口部に沿って、または平行に移動させるステップと、
随意に、半密封パッケージの主要部分を真空チャンバの外側で移動させるステップと、
を備える。
【0129】
第113の態様による第114の態様では、半密封パッケージの少なくとも末端部分を真空チャンバの内側で移動させるステップは、半密封パッケージの少なくとも末端部分を真空チャンバの内側で細長開口部に沿ってまたは平行に移動させることを含む。
【0130】
第108~第114のいずれかによる第115の態様では、排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールするステップ、および、各排気済み半密封パッケージの末端部分の少なくともバンドを予熱するステップは、半密封パッケージを主移動方向に沿って、コンベヤを用いて、随意に密封ベルトおよび/またはガイドベルトも用いて連続的に移動させながら実行される。
【0131】
第108~第115の態様による第116の態様では、包装プロセスは、排気済み半密封パッケージの末端部分を少なくともヒートシールステーションで主移動方向に沿って、前記末端部分がヒートシールステーションに固着することを回避しながら案内するステップを備える。
【0132】
第108~第116の態様いずれかによる第117の態様では、包装プロセスは、ヒートシール済みパッケージの末端部分を冷却するステップを備える。
【0133】
第117の態様による第118の態様では、ヒートシール済みパッケージの末端部分を冷却するステップは、ヒートシール済みパッケージの末端部分を、少なくとも、あるいは主に自然対流および/または放射および/または伝導によって冷却することを可能にすることを備える。
【0134】
第117または第118の態様による第119の態様では、ヒートシール済みパッケージの末端部分を冷却するステップは、ヒートシール済みパッケージの末端部分を冷却セクションに、例えば包装装置の冷却セクションに所定の時間通過させることを備える。
【0135】
第117あるいは第118または第119の態様による第120の態様では、ヒートシール済みパッケージの末端部分を冷却しながら、ヒートシール済みパッケージの末端部分に圧力が加えられる。
【0136】
第108~第120の態様のいずれかによる第121の態様では、排気済み半密封パッケージの末端部分をヒートシールするステップは、排気済み半密封パッケージの末端部分に圧力を加えることを備える。
【0137】
第120および第121の態様による第122の態様では、冷却中にヒートシール済みパッケージの末端部分に加えられる圧力は、ヒートシール中に排気済み半密封パッケージの末端部分に加えられる圧力よりも低い。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【
図2】包装装置の主要処理部を示す、
図1の包装装置の一部を示す図である。
【
図3】包装装置のヒートシーラをヒートシールステーションで区分した区分平面によって取られた、
図2の包装装置の縦断面図である。
【
図4】
図3の断面の平面図および相対詳細図である。
【
図4A】
図4の包装装置のヒートシールステーションでヒートシールを受ける排気済みパッケージを示す図である。
【
図6】
図2に示される実施形態に代わる、本発明による包装装置の主要処理セクションの可能な実施形態を示す図である。
【
図7】包装装置の主要処理セクションの代替実施形態を示す、
図1の包装装置の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0139】
規定と定義
本明細書の文脈では、半密封パッケージについて言及されるときはいつでも、半密封パッケージは、包装されるべき1つまたは複数の製品を取り囲みかつ収容し、半密封パッケージの内側と外側との間のガスの交換を可能にする少なくとも1つの開口または開口部を有する、例えば全体的にまたは少なくとも部分的にプラスチック材料で作られたフィルムラップまたはフィルムエンベロープを指すことが理解されよう。
【0140】
本明細書の文脈では、ガス抽出に関して排気または真空化について言及されるときはいつでも、「ガス」という用語は、個々の特定のガスまたはガスの混合物を含んでもよく、例えば空気(すなわち、周囲空気に対応するガスの混合物からなる)を指し得ることが理解されよう。可能な変形形態によれば、半密封パッケージに、1種または複数種の保護ガス(「不活性」ガスと呼ばれることもある)が流されてもよい。任意の既知の保護ガスまたはガス混合物、例えばCO2が使用されることができることに留意されたい。ガスは、既知の技法を使用して、製品とフィルムとの間の空間内の半密封パッケージ内に注入されてもよい。ガスまたは空気がパッケージから排出された後およびパッケージが密封された後のパッケージ内の残留ガスは、パッケージ内のO2の所望の残留レベルを確保する。パッケージ内の残留O2のレベルを低下させることは、傷みやすい製品(例えば、熟成中のガス発生レベルが低いチーズ)を包装するときに特に有益である。いくつかの用途では、5%~6%の残留O2レベルで十分であり得る。他の用途では、5%未満、例えば1%以下の残留O2レベルが望ましいであろう。本発明の諸実施形態を使用して、事実上、個々の包装用途に必要なまたは所望される任意の残留O2レベルがそれに応じて設定されてもよいことに留意されたい。
【0141】
本明細書の文脈では、排気済み半密封パッケージについて言及されるときは常に、排気済み半密封パッケージは少なくとも部分的に排気されている半密封パッケージを指すことが理解されよう。
【0142】
本明細書の文脈では、ヒートシール済みパッケージについて言及されるときは常に、ヒートシール済みパッケージは排気された後でヒートシールされているパッケージを指すことが理解されよう。
【0143】
本明細書の文脈では、上流側および下流側について言及されるときは常に、上流側および下流側は、パッケージがそれに沿って処理される、上で定義されたパッケージ(半密封パッケージ、排気済み半密封パッケージ、およびヒートシール済みパッケージ)の処理方向に対する包装装置の特定のステーション、要素、または構成要素の位置を指すことが理解されよう。上流側および下流側という用語は、上で定義されたパッケージの、包装装置に沿った主移動方向、例えば主前進方向を指すこととしてもよい。
【0144】
本明細書の文脈では、包装装置の動作条件が定義されるときは常に、包装装置の動作条件は、製品を包装するために使用される包装装置の使用条件を指すことが理解されよう。動作条件で、包装装置は、それのために設計されている包装プロセスを実行する。包装プロセスは、本明細書に記載のプロセスのうちの1つ、およびまたは添付の特許請求の範囲のいずれか一項に記載のプロセスとすることができる。
【0145】
本明細書の文脈では、ベルトが定義されるときは常に、ベルトは、無端ベルト、すなわち閉ループを画定するベルトであってもよいことが理解されよう。各ベルトは、当該閉ループに沿って連続的に移動するように構成されてもよい。
【0146】
図1は、本発明による包装装置1の第1の実施形態を示す。包装装置1は、複数の半密封パッケージPを処理することにより製品を包装するように設計される。パッケージは、一般に、包装装置に沿ったパッケージの初期、中間もしくは最終の処理条件および位置に関係なく(すなわち、パッケージPが、以下に記述されるように、半密封パッケージ、排気済み半密封パッケージ、ヒートシール済みパッケージ、完成したパッケージであるかに関係なく)、参照符号Pで示される。半密封パッケージPは、少なくとも1つの開口部を有する末端部分TP(すなわち開放末端部分)と1つまたは複数の製品を収容する主要部分MPとを有する。開口部は、半密封パッケージPの開放端とすることができる。主要部分MPは、例えば、半密封パッケージPの開放末端部分TPに対して反対側にある、半密封パッケージの閉鎖末端部分を有する。より詳細には、半密封パッケージの末端部分TPは、互いに隣接する第1のバンドTP1および第2のバンドTP2を備えることができる(
図4A参照)。第2のバンドTP2は、第1のバンドTP1と半密封パッケージPの主要部分MPとの間に介在される。
【0147】
1つまたは複数の製品が、異なる方法で半密封パッケージPの主要部分MPの内側に配置されてもよい。しかしながら、製品が半密封パッケージP内に収容される方法は、本発明に関連しないことに留意されたい。
【0148】
例えば、製品は、例えばフィルムロールから供給されるフィルム上に載せられてもよい。その後、フィルムは、一連の半密封パッケージPを形成するために長手方向および横方向に密封され、チューブ状フィルムによって形成された半密封パッケージPのそれぞれの内部に製品が配置される。連続フィルムから半密封パッケージPを形成するのは、包装装置1の装填ステーション2で行われてもよい。
【0149】
一代替実施形態では、製品は、包装フィルムで作られた予備形成された袋(すなわち、半密封パッケージP)に入れられていてもよい。
【0150】
上述の両実施形態では、包装装置1は、ガス排出およびその後のヒートシールを必要とする半密封パッケージP(上述の構造を有する)が投入される投入ステーション2を備えてもよい。半密封パッケージPは、適切な向きで投入ステーション2に投入されてもよく、または定義済みもしくは所望の向きに応じて投入ステーション2に再配置されてもよい。
【0151】
包装装置1は、長手方向軸線Lに沿って延在する真空チャンバ4が設けられた真空ユニット3を備える。真空チャンバ4は、真空チャンバ4の内部容積を画定するケーシングを備え、ケーシングにおいて、包装装置1の動作条件で、内部真空圧力(すなわち、ケーシング外部の大気中に存在する周囲圧力より低い圧力である)が画定される。
【0152】
真空チャンバ4は、長手方向軸線Lと平行に延在する細長開口部5を有する。細長開口部5は、半密封パッケージPの末端部分TPが真空チャンバ4に入る入口セクション5aとヒートシール済みパッケージPの末端部分TPが真空チャンバ4から出る出口セクション5bとを有する。細長開口部5の入口セクション5aおよび出口セクション5bは、細長開口部5の長手方向延長部に沿って互いに反対側に置かれる、言い換えれば、入口セクション5aおよび出口セクション5bは、それぞれ細長開口部5の両端にある。
図1では、細長開口部は、真空チャンバ4の長手方向軸線Lと平行に連続的に延在する長手方向直線スロット5である。可能な変形形態では、細長開口部5は、少なくとも曲線トラクトを備えていてもよく、または完全に曲線をなしていてもよい。
【0153】
真空チャンバ4は、包装装置1が動作しているときに、他の部分の内部真空圧力とは異なる当該内部真空圧力を受けるようにそれぞれ設計された少なくとも2つの連続部分を備えてもよい。真空チャンバ4の上述の連続部分内の内部真空圧力は、包装装置1に沿って定義された主移動方向M(
図1に矢印Mで概略的に示されている)に沿って進むにつれて、すなわち、細長開口部5の入口セクション5aから出口セクション5bに進むにつれて低下し得る。したがって、装置1が運転されると、入口セクション5aに最も近い部分は真空レベルを受け、次の部分は、出口圧力に最も近い部分に至るまで、より高いレベルの真空(したがってより低い絶対圧力)などを受けることになり、出口圧力に最も近い部分は、すべての部分の中で最も高いレベルの真空(したがって最も低い絶対圧力)を受けることになる。上記の規定により、真空チャンバ4は、半密封パッケージPを漸進的に排気するように構成される。
【0154】
真空チャンバ4は、半密封パッケージPの末端部分TPを真空チャンバ4の細長開口部5の入口セクション5aの方へ案内するように成形されたボトルネック部分6を備える。ボトルネック部分6は、基本的に、半密封パッケージPが真空チャンバ4に向かってじょうご状にされたアクセス部分である。
図1に示されるように、ボトルネック部分6は先細にされており、細長開口部5の入口セクション5aに入る方向に狭まる通路セクションを備える。
【0155】
真空ユニット3は、真空チャンバ4の内部に配置された(または真空チャンバ4の内部に配置された主要部分を有する)案内ベルト7を備えてもよい。好ましい一実施形態では、真空ユニット3は、2つの協働する案内ベルト7を備えており、案内ベルト7はそれぞれ、他方の案内ベルト7の作動トラクト7aに面し、真空チャンバ3の長手方向軸線Lに平行に展開する作動トラクト7aを有する。2つの案内ベルト7の作動トラクト7aは、第1のバンドTP1で半密封パッケージPの末端部分TPの両側に接触するように(
図4A参照)、かつ半密封パッケージPを真空チャンバ4に対して主移動方向Mに平行な細長開口部5に沿って移動させるためにコンベヤ8と協働するように構成される。
【0156】
実際には、パッケージPの主移動方向Mに沿った移動は、真空チャンバ4に平行な、したがって包装装置1に沿ったパッケージPの前進経路を画定する。より詳細に説明すると、各案内ベルト7は、末端部分TPの移動を促進し、同時にガス排出を促進するために、第1のバンドTP1で半密封パッケージPの末端部分に接触するように設計された外面を有する。この目的のために、ガイドベルト7の少なくとも一方の外面は、ガイドベルトの作動トラクト7aが末端部分TPに係合している間にガスを逃がすこと、したがって、半密封パッケージが前進経路に沿って動く間に半密封パッケージPを効率的に排気することを可能にすることを目的とした平行溝または他の表面形成物を有してもよい。実際、包装装置1の動作条件では、半密封パッケージPの末端部分TPがガイドベルト外面に接触すると、平行溝または他の表面形成物にガス排出チャネルを形成するので、半密封パッケージPの効率的な排気が可能になる。
【0157】
上述のように、包装装置1は、コンベヤ8をさらに備える。
図1に示されるように、コンベヤ8は、真空チャンバ4に対して並列に配置され、無端ベルトの形をとることができる。
図1に示されるように、コンベヤ8は、投入ステーション2に対して下流側に配置され、投入ステーション2から来る半密封パッケージPを受容するように構成される。投入ステーション2から受け取られた半密封パッケージPは、好ましくは、末端部分TPが真空チャンバ4内で移動するために、真空チャンバ4に対して定義済みまたは所望の向きにある(
図1参照)。コンベヤ8は、パッケージPを主移動方向Mに沿ってかつ細長開口部5にほぼ平行に移動させるのを助けるように構成される。コンベヤ8は、パッケージPの主要部分MPを受容するとともに、パッケージの主要部分MPを真空チャンバ4の外側で主移動方向Mに沿って移動させるように設計された搬送面、例えば水平搬送面を有し(
図1参照)、パッケージPの末端部分TPは、真空チャンバ4内でホストされ、ガイドベルト7によって移送される。パッケージPの効率的な移送を可能にするために、搬送面は、把持手段を備えられてもよく、あるいは、パッケージPとコンベヤ8の搬送面との間で相対摺動するリスクなしにパッケージPを主移動方向Mに沿って案内するために、滑りにくい材料を備えてもよい。コンベヤ8およびガイドベルト(複数可)7は互いに同期させられ、同じ速度で移動し、それによってパッケージPの定義済みまたは所望の向きを維持することができる(
図1参照)。可能な変形形態では、包装装置1は、1つの単一ガイドベルト7(例えば、平坦面と協働する)を有してもよく、あるいは、主移動方向Mに沿った包装装置1全体にわたるパッケージPの移送がコンベヤ8によって実行されるかまたは主に実行されれば、ガイドベルト7がなくてもよい。現時点で好ましいいくつかの変形形態では、別のベルトが、パッケージ/半密封パッケージPの移動に寄与してもよく、例えば、密封ベルトが、細長開口部5の入口セクション5aと出口セクション5bとの間に介在されかつこれらのセクションから距離を置かれた細長開口部5の中央トラクトなどの細長開口部5の別個のトラクトで動作することができる。
【0158】
パッケージPの画定済みまたは所望の向きは、各半密封パッケージPの末端部分TPの開放端、すなわち半密封パッケージPの未密封部分が、コンベヤ8の、真空チャンバ4が配置されている側の方を向いて(例えば、
図1に示される主移動方向Mに対してコンベヤ8の右側の方を向いて)配置されるように、パッケージPがコンベヤ8上に配置されることを提供する。
図1に示されるように、半密封パッケージPの末端部分TP、したがって半密封パッケージPの開放端は、コンベヤ8の、真空チャンバ4に面する側に対して位置合わせされる。
【0159】
包装装置1によって処理される半密封パッケージPは、異なるサイズであってもよく、特に、各半密封パッケージPは、同じ包装装置1内で処理される他のパッケージPと比較して、異なる長さおよび/または幅および/または高さを有していてもよいことに留意されたい。
【0160】
図1には、パッケージPは、すべて同じサイズを有して示されている。サイズの異なる半密封パッケージPに対処するために、包装装置1は、真空チャンバ4をコンベヤ8に対して異なる高さで移動させるように構成されてもよい。したがって、包装装置1は、コンベヤ8に対する真空チャンバ4の相対的高さを調整するように、真空チャンバ4およびまたはコンベヤ8上で作動する移動手段が設けられてもよい。例示的な一実施形態では、移動手段は、伸縮ロッドなどの伸縮要素、またはアクチュエータと協働する他の種類のガイドを備えてもよい。真空チャンバ4がコンベヤ8に対して配置される高さは、半密封パッケージPの少なくとも1つの寸法の関数、または半密封パッケージP内に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法の関数である。真空チャンバ4をコンベヤ8に対して異なる高さで移動させることは、真空チャンバ4のボトルネック部分6をコンベヤ8に対して異なる高さで移動させることを意味する。
【0161】
包装装置1は、真空チャンバ4と流体流通する排気手段9をさらに備える。排気手段9は、可撓性ダクト10など、包装装置1のダクト10を用いて真空チャンバ4と流体流通することができる。排気手段9は、真空チャンバ4に、真空チャンバ4の外側に定義される周囲圧力よりも低い内部真空圧力を与えるように構成される。
図1に示されるように、半密封パッケージPの末端部分TPは、末端部分TPの開放端が真空チャンバ4内に配置されるように、真空チャンバ4の内部に少なくとも部分的に配置される。したがって、真空排気手段9によって形成された内部真空圧力は、真空チャンバ4が半密封パッケージP内に存在するガスを排出することを可能にする。排気手段9は、包装装置1の動作条件で、真空チャンバ4の隣接部分に異なる内部真空圧力を形成するように構成されてもよい。排気手段9は、真空源、少なくとも真空ポンプなどを備えてもよい。可能な一変形形態では、真空チャンバ4の各別個の部分に専用の真空源が設けられてもよい。専用の真空源はそれぞれ、真空チャンバ4の当該部分と流体流通し、真空チャンバ4内に当該内部真空圧力を画定するように構成される。
【0162】
ボトルネック部分6の下流側には、包装装置1の主要処理セクション11が画定される。主要処理セクション11は、ボトルネック部分6に入った半密封パッケージPの末端部分TPをヒートシールし、それによって各半密封パッケージP内に存在する開口部を閉鎖し、真空チャンバ4内に配置される密封末端部分TPを備えられたヒートシール済みパッケージPを形成するように構成される。主要処理セクション11の構成要素については、以下でより詳細に説明される。
【0163】
包装装置1は、主要処理セクションと細長開口部5の出口セクション5bとの間に、すなわち主移動方向Mに対して主要処理セクションの下流側に、かつ出口セクション5bの上流側でその近傍に配置された廃棄物除去ステーション12をさらに備える。廃棄物除去ステーション12は、ヒートシール済みパッケージPを主要処理セクションから受け取り、ヒートシール済みパッケージPの少なくとも廃棄部分を除去するように構成される。例えば、廃棄物除去セクション12は、主要処理セクション11によって形成された1つまたは複数のヒートシール済みバンドを越えて延びるヒートシール済みパッケージPの末端部分TPの廃棄部分を除去するように構成されてもよい。換言すれば、各密封パッケージPから除去された廃棄部分は、処理セクションで、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPに形成されるヒートシールに対して、主要部分MPに向かい合わされる。廃棄物除去ステーション12は、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TP、またはその残存部分が真空チャンバ4から出て行く前に廃棄部分を除去するように構成されてもよい。あるいは、真空チャンバ4の下流側に廃棄物除去ステーション12が設けられてもよい。廃棄物除去ステーション12は、半密封パッケージから廃棄部分を切り取るように構成された切断工具を備えることができる。切断工具は、切断刃、切断ホイール、ギロチン、はさみ、またはナイフのうちの少なくとも1つの形をとってもよい。
【0164】
包装装置1は、真空チャンバから出て行くヒートシール済みパッケージPが収集される取出ステーション(添付図には示されていない)をさらに備えてもよい。
【0165】
主要処理セクション11は、以下に詳述される少なくとも1つのヒートシーラ13を備える。
【0166】
ヒートシーラ13は、真空チャンバ4の長手方向軸線Lとほぼ平行に延在し、真空チャンバ4のケーシング内に収容される。
【0167】
ヒートシーラ13には、ヒートシールステーション14および冷却ステーション15が設けられる。ヒートシールステーション14および冷却ステーション15は、主移動方向Mに沿って配置される。ヒートシールステーション14は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの領域(典型的には、1つまたは複数のバンドの形をとる)をヒートシールし、それによってヒートシール済みパッケージPを形成するように構成される。ヒートシール運転がヒートシールステーション14で行われる間、末端部分TPを形成するプラスチックフィルムの対向する層は、少なくとも部分的に融解されて、例えば、長手方向軸線Lとほぼ平行に延在する1つ以上の密封バンドの形をとる、1つ以上の密封領域に沿って熱接着を引き起こす。ヒートシール段階の結果として、ヒートシール済みパッケージPの少なくとも末端部分TPは、ヒートシールステーション14から出て行くときにプラスチック材料が依然として非常に熱い領域を有することができる。冷却ステーション15は、ヒートシールステーション14に隣接してかつその下流側に配置されており、ヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPの冷却、したがって構造安定化を可能にする。
【0168】
ヒートシーラ13は、モジュール構造を有し、少なくとも1つのヒートシーラモジュール16、17を備える。
図2は、主要処理セクション11が配置されている、包装装置1の長手方向部分を示し、この部分の真空チャンバ4の上方部分は、下方部分に対して異なる平面で区分されている。包装装置1は、第1のヒートシーラモジュール16および第2のヒートシーラモジュール17を備える(
図2参照)。
図2、
図3、
図4、
図6、および
図7に示されるように、第1のヒートシーラモジュール16および第2のヒートシーラモジュール17は、互いに反対側に置かれ、例えば、細長開口部5に平行な仮想平面に対して対称に配置されてもよい。添付の図面に示される例では、第1のヒートシーラモジュール16および第2のヒートシーラモジュール17は、コンベヤ8の搬送面と平行でありかつ真空チャンバ4の長手方向軸線Lと平行である仮想水平面に対して向かい合わされ、例えば対称的に向かい合わされる。したがって、第1のヒートシーラモジュール16および第2のヒートシーラモジュール17は、ヒートシーラ13が2つのヒートシーラモジュール16、17の間にヒートシールされるべき各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを受容することを可能にするように相対的に配置され構成される。
【0169】
2つのヒートシーラモジュール16、17は同じ主要構成要素を有しているので、以下では、単一のヒートシーラモジュール16、17について説明される。したがって、特に指定されない限り、一方のヒートシーラモジュール16、17に対して定義された構成要素および関連する機能は、第1のヒートシーラモジュール16および第2のヒートシーラモジュール17に適用可能である。
【0170】
各ヒートシーラモジュール16、17は、それぞれ密封ベルト18を備える。密封ベルト18は、基本的に、ヒートシーラモジュール16、17の主ベルトと画定されてもよい。各ヒートシーラモジュール16、17の密封ベルト18は、第2のバンドTP2で半密封パッケージPの末端部分TPに接触し、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを案内することに協働するように構成される。実際には、密封ベルト18は、上述した細長開口部5の別個のトラクト、例えば細長開口部5の中央トラクトと一致し得る前進経路のトラクトに沿って密封部分TPを案内する。密封ベルト18は、処理されている半密封パッケージPのプラスチック材料に固着または付着することなく、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPをヒートシールステーション14(
図3参照)で主移動方向Mに沿って案内するように構成される。排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを案内しながら固着するのを回避するために、密封ベルト18は非固着材料を含む。非固着材料は、ヒートシールステーション14のヒートシール面と接触するように設計された密封ベルト18の少なくとも表面上に配置される。一実施形態では、各密封ベルト18は、ガラスや他の強化用繊維などの補強材で強化された非固着ポリマー材料の本体などの非固着材料体を備える。現時点で好ましい実施形態では、密封ベルト18は、ガラス繊維で強化されたポリテトラフルオロエチレンの本体を有する。ポリテトラフルオロエチレン材料は、密封ベルト18に最適な非固着特性を与え、したがって、密封ベルト18が排気済み半密封パッケージの末端部分TPをヒートシールステーション14で主移動方向Mに沿って非固着案内することを可能にする。可能な一変形形態では、ポリテトラフルオロエチレンの密封ベルト18の本体を設ける代わりに、ポリテトラフルオロエチレンは、密封ベルト18の、ヒートシールステーション14のヒートシール面との接触面、例えば、ヒートシール面と接触するように設計された密封ベルト18の外面にのみ設けられてもよい。追加の可能な変形形態によれば、ポリテトラフルオロエチレンに代わる非固着材料が、本発明の範囲から逸脱することなく使用されてもよい。
【0171】
ヒートシーラモジュール16、17は、ヒートシール温度を検出するように構成された少なくとも1つのヒートシール温度センサ19をさらに備えてもよい。ヒートシール温度センサ19は熱電対としてもよい。
【0172】
ヒートシーラモジュール16、17は、ヒートシールステーション14に対して互いに対向して配置された第1のプーリ20および第2のプーリ21をさらに備える。第1のプーリ20および第2のプーリ21の一方は電動式プーリなどの駆動プーリであり、第1のプーリ20および第2のプーリ21の他方は従動プーリである。可能な一実施形態では、ヒートシーラモジュール16、17は、第1のプーリ20が従動プーリであり、第2のプーリ21が駆動プーリであるものとしてもよい。
図6に示されるような代替実施形態では、第1のプーリ20は駆動プーリとしてもよく、第2のプーリ21は従動プーリとしてもよい。第1のプーリ20および第2のプーリ21は、それぞれのシャフト上に取り付けられ、それぞれの回転軸線を中心に回転するように構成される。第1のプーリ20の回転軸線および第2のプーリ21の回転軸線は平行である。第1のプーリ20は、主移動方向Mに対してヒートシールステーション14の上流側に配置され、密封ベルト18をヒートシールステーション14の方へ向けるように構成される。第2のプーリ21は、ヒートシールステーション14および冷却ステーション15の下流側で、密封ベルト18を循環させて第1のプーリ20の方へ戻すように構成される。
【0173】
第1のプーリ20および第2のプーリ21のそれぞれは、少なくとも環状溝を備える。好ましい実施形態では、第1のプーリ20および第2のプーリ21のそれぞれは、プーリ20、21の回転軸線と平行に互いに離間された第1の環状溝および第2の環状溝を備える。同じプーリ20、21の環状溝は、プーリ20、21の軸線方向に対向する肩部を画定してもよい。第1のプーリ20および第2のプーリ21の環状溝は、2対の対向する環状溝を画定する。第1の対の環状溝は、第1のプーリ20の第1の環状溝および第2のプーリ21の対応する第1の環状溝によって形成され、第2の対の環状溝は、第1のプーリ20の第2の環状溝および第2のプーリ21の対応する第2の環状溝によって形成される。ヒートシーラモジュール16、17は、第1のプーリ20および第2のプーリ21に係合する、少なくとも1つの駆動ベルト22、23をさらに備える。駆動ベルト22、23は、第1のプーリ20および第2のプーリ21の一方(駆動プーリ)に動力が供給され、第1のプーリ20および第2のプーリ21の他方(従動プーリ)を駆動するように構成される。
図3および
図6に示される実施形態では、ヒートシーラモジュール16、17は、第1の駆動ベルト22および第2の駆動ベルト23を備える。
図3に示されるように、第1の駆動ベルト22は、第1の対の対向する環状溝によって受容され、第2の駆動ベルト23は、第2の対の対向する環状溝によって受容される。第1の駆動ベルト22および第2の駆動ベルト23は同期させられ、さらに、パッケージPの末端部分TPに、密封するための適切な位置で付随するのを支援する。少なくとも第1のプーリ20、または第1のプーリ20と第2のプーリ21の両方は、金属材料など、かなりの熱伝達特性を有する材料であってもよい。少なくとも第1のプーリ20、または第1のプーリ20と第2のプーリ21の両方を、かなりの熱伝達特性を有する材料で提供することにより、プーリ20、21は密封ベルト18に熱を伝達することが可能になる。これは、少なくとも第1のプーリ20が、密封ベルト18に熱を伝達するように予熱され、それによって密封ベルト18を予熱する可能な実施形態で特に有利である(
図6の実施形態を参照のこと)。
【0174】
第1のプーリ20と第2のプーリ21との間には、ヒートシーラモジュール16、17のブラケット24が配置される。ブラケット24は、プーリ20、21の間を真空チャンバ4の長手方向軸線Lとほぼ平行に長手方向に延在する。ブラケット24は、横脚部25と、横脚部25を結合し、長手方向凹部26を画定する主中央部分と、を設けられた全体的に「U字形」を有することができる。したがって、長手方向凹部26は、横脚部25の間に画定され、各横脚部25の端部分に対して引き込まれた底壁を有する。
【0175】
ブラケット24は、ヒートシーラモジュール16、17の加圧要素27に接続される。ブラケット24と加圧要素27との間の接続は、1つ以上のばねなどの弾性要素によって実現されてもよい。ばねは、ブラケット24のそれぞれの脚部25に少なくとも部分的に収容されてもよい。加圧要素27は、排気済み半密封パッケージの末端部分TPに圧力を加えるように構成され、少なくとも1つの駆動ベルト22、23、随意に両方の駆動ベルト22、23に張力をかけるようにも構成される。加圧要素27は、前記2つの駆動ベルト22、23のそれぞれに作用するようにそれぞれが構成された第1のフランク27aおよび第2のフランク27bを備えてもよい。第1のフランク27aおよび第2のフランク27bは、互いに対向しており、主移動方向Mに対して横方向である方向に沿って互いに離間され、真空チャンバ4の長手方向軸線Lと平行に長手方向に延在する。第1のフランク27aと第2のフランク27bとの間には、少なくとも通路開口部27cが画定される。第1のフランク27aおよび第2のフランク27bは、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのそれぞれのバンドに対して押さえ棒として働く。より詳細には、第1のフランク27aは、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの第2のバンドTP2に対して押さえ棒として働くことができる。第1のフランク27aは、第1の駆動ベルト22に張力をかけるように構成され、第2のフランク27bは、第2の駆動ベルト23に張力をかけるように構成される。加圧要素27は、少なくとも動作位置と静止位置との間で高さが可動としてもよい。動作位置では、加圧要素27は、第1のフランク27aおよび第2のフランク27bを用いてそれぞれ第1の駆動ベルト22および第2の駆動ベルト23に張力をかけ、上述のように、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに圧力を加える。静止位置では、加圧要素27は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに圧力を加えない。静止位置では、加圧要素27は、動作位置に対して引き込みされ、駆動ベルト22、23に残留的に張力をかけてもよいし、かけなくてもよい。特に
図3に示されるように、加圧要素27はモノリシックであってもよく、したがって、第1のフランク27aおよび第2のフランク27bは、単一の加圧要素27に一体化されてもよい。可能な一変形形態では、第1のフランク27aおよび第2のフランク27bは、単一の加圧要素27に一体化されなくてもよく、むしろともにまたは互いに独立して可動な分離された押さえ棒を形成してもよい。可能な一変形形態では、加圧要素27の第1のフランク27aおよび第2のフランク27bに関して本明細書に記載される張力付与機能は、分離された特別に設計された要素によって実施されてもよい。その変形形態では、ヒートシーラモジュール16、17には、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに圧力を加えるように構成された1つまたは複数の加圧要素と、駆動ベルト22、23にともにまたは独立して張力をかけるように構成された1つまたは複数の張力付与要素と、が設けられてもよい。
【0176】
加圧要素27の動作位置と静止位置との間の移行は、ヒートシーラモジュール16、17のスイッチ28によって可能である。スイッチ28は、加圧要素27を静止位置から動作位置に切り替えるように構成され、その逆も同様である。スイッチ28は、機械式スイッチであってもよく、自動または手動で操作されてもよい。
【0177】
第1のプーリ20と第2のプーリ21との間には、ヒートシーラモジュール16、17のヒートシール体29および冷却セクション30も配置される。
図2に示されるように、ヒートシール体29および冷却セクション30は、長手方向凹部26内に、少なくとも部分的に配置される。ヒートシーラ13のモジュール構造に関して、第1のヒートシーラモジュール16のヒートシール体29および第2のヒートシーラモジュール17のヒートシール体29は、上述の構成に従って互いに対向して配置される(
図2および
図6参照)。第1のヒートシーラモジュール26のヒートシール体29および第2のヒートシーラモジュール17のヒートシール体29は、互いに向かい合い、包装装置1のヒートシールステーション14を形成する。上述の対向配置により、第1のヒートシーラモジュール16のヒートシール体29および第2のヒートシーラモジュール17のヒートシール体29は、両ヒートシール体の間に、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを受容するとともに、少なくとも1つのバンドをヒートシールし、それによって各パッケージPの密封された閉鎖を決定するように構成される(第2のバンドTP2がヒートシールを受けている
図4Aを参照のこと)。第1のヒートシーラモジュール16の冷却セクション30および第2のヒートシーラモジュール17の冷却セクション30は、上述の構成に従って互いに対向して配置される(
図2および
図6参照)。第1のヒートシーラモジュール16の冷却セクション30および第2のヒートシーラモジュール17の冷却セクション30は、互いに向かい合い、包装装置1の冷却ステーション15を形成する。上述の相互配置により、第1のヒートシーラモジュール16の冷却セクション30および第2のヒートシーラモジュール17の冷却セクション30は、ヒートシールによって関与させられる、したがって依然として比較的高い温度にあり得るパッケージPの各部分の冷却を可能にするために、両方の冷却セクションの間に、排気され密封された各パッケージPの末端部分TPを受容するように構成される。
【0178】
ここでヒートシール体29のより詳細な説明に移ると、ヒートシール体29は、高さが可動であり、密封ベルト18に対して、したがって包装装置1の動作条件に関して、ヒートシーラ13を通過する排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに対して、それぞれの異なる高さを有する位置をとるように構成されることに留意されたい。ヒートシール体29は、少なくともヒートシール位置と静止位置との間で可動である。ヒートシール位置は前方位置であってもよく、静止位置は後方位置であってもよい。前方位置および後方位置は、長手方向凹部26の底壁に対して画定されてもよい。包装装置1の動作条件では、前方ヒートシール位置にあるヒートシール体29は、熱および圧力を加え、ヒートシールステーション14を通過する排気済み半密封パッケージPの末端部分TPをヒートシールする。ヒートシール体29の前方ヒートシール位置と後方静止位置との間の移行は、少なくとも1つのアクチュエータ31を用いて可能である。アクチュエータ31は、ヒートシール体29を後方静止位置から前方ヒートシール位置に移動させるように構成され、その逆も同様である。アクチュエータ31は、空気圧アクチュエータ、電気式アクチュエータ、油圧アクチュエータ、または他の種類のアクチュエータとすることができる。
図2は、断面図で描かれている第2のヒートシーラモジュール17を示し、第2のヒートシーラモジュール17のヒートシール体29は、ヒートシール体29を収容するシャトルのそれぞれの長手方向端部分に作用する1対の空気圧アクチュエータ31を用いて可動であることを示す。ヒートシール体29は、熱を伝えるように構成された材料であってもよい。ヒートシール体29の材料としては、金属材料など、かなりの熱伝達特性を有する材料としてもよい。
【0179】
ヒートシール体29は、ヒートシールバーまたはヒートシールローラの形をとってもよい。添付の図に示される実施形態では、ヒートシール体は、可動ヒートシールバー29の形をとる。
図3に示されるように、ヒートシールバー29は、加圧要素27の通路開口部27cを通って少なくとも部分的に展開し、より具体的には、第1のフランク27aと第2のフランク27bとの間に延在することができる。ヒートシールバー29は、少なくとも1つのハウジング32とハウジング32内に配置された少なくとも1つの加熱カートリッジ33とを備える。
図2には、第1の加熱カートリッジ33および第2の加熱カートリッジ33がそれぞれのハウジング32内に並列に配置されているヒートシールバー29が示されている。ヒートシールバー29の各加熱カートリッジ33は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの材料を、その材料の融点まで加熱するように構成されてもよい。ヒートシールバー29の各加熱カートリッジ33は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの材料を、1つまたは複数の所定の領域で、例えば1つまたは複数の所定のバンドで少なくとも部分的に溶融させるように構成されてもよい。ヒートシールバー29の各加熱カートリッジ33は、半密封パッケージPの材料に応じて選択または制御されてもよい。ヒートシールバー29の各加熱カートリッジ33は電力供給されてもよい。
【0180】
ヒートシーラモジュール16、17は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに接触してこの部分をヒートシールするように設計されたヒートシールヘッド34を有する。密封ベルト18に面するヒートシールヘッド34の端部分には、ヒートシール面が画定される。
図4に示されるように、ヒートシールヘッド34は、ヒートシールバー29に一体化されてもよい。そのようにして、ヒートシールヘッド34は、ヒートシールバー29と一体で可動であってもよい。可能な一変形形態では、ヒートシールヘッド34は、ヒートシールバー29に対して独立して可動である。熱は、ヒートシール体29の上述の熱搬送材料を用いて、各加熱カートリッジ33からヒートシールヘッド34に伝えられてもよい。包装装置1の動作条件では、密封ベルト18は、ヒートシールヘッド34とヒートシールステーション14を通過する排気済みヒートシール済みパッケージPの末端部分TPとの間に介在される。
【0181】
主移動方向Mに対するヒートシール体29の下流側には、冷却セクション30が配置される。冷却セクション30は、加圧要素27の通路開口部27cを通って配置されてもよい。好ましい実施形態では、冷却セクション30は、ヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPの自然冷却、例えば、少なくともまたは主に自然対流、伝導および/または放射による冷却を可能にする。ヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPの冷却は、ヒートシール済み末端部分TPの温度よりも低い温度を有する要素(スライドまたは1つ以上のローラなど)の上または下でヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPを摺動させることでさらに促進されてもよい。換言すれば、好ましい実施形態では、冷却セクション30は、ヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPを、単に、その末端部分を、自然冷却を可能にするように制御された速度で所定の時間通過させることにより、冷却することを可能にする。所定の時間は、1秒または数秒程度であってもよい。冷却セクション30は、ヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPを通過させることにより、ヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPが熱を放散することを可能にする。可能な変形形態では、冷却セクション30には、ヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPから熱を除去し、それによってヒートシール済みパッケージPのヒートシール済み末端部分TPからの熱除去を加速するように特別に設計された冷却要素が設けられてもよい。冷却セクション30は、少なくとも動作位置と静止位置との間で高さが可動であってもよい。動作位置は前方位置であってもよく、静止位置は後方位置であってもよい。前方位置および後方位置は、長手方向凹部26の底壁に対して画定されてもよい。包装装置1の動作条件では、前方位置にある冷却セクション30は、シールを安定させかつ密封領域を平坦にするために、ヒートシール済みパッケージPのちょうど密封された領域(バンド)に圧力を加えることができる。冷却セクション30は、前方位置では、前方ヒートシール位置でヒートシール体29によって加えられる圧力に対して低い、同じ、または高い圧力を加えるように構成される。
【0182】
冷却セクション30には、ヒートシーラモジュール16、17のスライド35が配置される。スライド35は、ヒートシールステーション14から来るヒートシール済みパッケージPの末端部分TPが付近を通り、通る間に、末端部分との接触により(すなわち熱伝導により)熱を除去するか、末端部分TPを対流および放射により熱を放散させるかのいずれかにより、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPの冷却を可能にすることを可能にする。スライド35は、処理されているヒートシール済みパッケージPの末端部分TPに圧力を加えるように構成されてもよい。
【0183】
冷却セクション30には、ヒートシーラモジュール16、17の少なくとも別の加圧要素36が配置され得る。別の加圧要素36は、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPに圧力を加えるように構成される。別の加圧要素36は、冷却セクション30が動作位置にあるときに圧力を加えるように構成される。別の加圧要素36は、スライド35に対して並列に配置され得る。冷却ステーション30には、複数の他の加圧要素36が設けられてもよい。他の加圧要素はそれぞれ、加圧ローラ36の形をとることができる。
図2の断面図で描かれたヒートシールモジュール17は、冷却ステーション30において、スライド35に対して隣接してかつ下流側に配置された加圧ローラ36を示す。加圧ローラ36は、前方ヒートシール位置でヒートシール体29によって加えられる圧力に対して低い、同じ、または高い圧力を加えるように構成される。また、加圧ローラ36は、処理されているヒートシール済みパッケージPの末端部分TPが通る間に、末端部分TPとの接触により(すなわち熱伝導により)熱を除去するか、末端部分TPを対流および放射により熱を放散させるかのいずれかにより、冷却するのを可能にする。
【0184】
ヒートシーラモジュール16、17は、密封ベルト18用の追加のプーリをさらに備えてもよく、追加のプーリは、駆動ベルト22、23によってたどられる経路に比べて長い経路を密封ベルト18に提供するように構成された、
図2に密封ベルトプーリ37として示されている。
図2に示されるように、密封ベルトプーリ37は、主移動方向Mに対して上流側の第1のプーリ20に対して並列に配置されてもよい。密封ベルトプーリ37は、第1のプーリ20の熱伝達特性よりも低い熱伝達特性を有する材料であってもよい。例えば、密封ベルトプーリ37は、プラスチック材料であってもよい。そのようにして、密封ベルトプーリ37は、密封ベルト18からかなりの量の熱を放散または除去することはない、すなわち、密封ベルト18から密封駆動プーリ37への熱伝達は無視できる。
【0185】
ヒートシーラモジュール16、17は、密封ベルト18に張力をかけるように構成された張力付与装置38をさらに備える。
図2に示されるように、張力付与装置38は、ヒートシーラモジュール16、17の第1のプーリ20の近傍にかつ上流側に配置される。張力付与装置38は、密封ベルトプーリ37に接続され、少なくとも第1のプーリ20およびヒートシール体29に対して可動である。張力付与装置38は、密封ベルト18の張力付与を調整するようにヒートシールステーション14に対してかつ第1のプーリ20に対して密封ベルトプーリ37を移動させるように構成される。
【0186】
図2に示される実施形態に代わる、
図6に示される実施形態では、ヒートシーラモジュール16、17は、追加の密封ベルトプーリ37がない、したがって(存在しない)密封ベルトプーリに作用する張力付与装置がないという点で、
図2の実施形態とは異なる。
図6の実施形態では、密封ベルト18は、第1のプーリ20および第2のプーリ21の一方によって(駆動ベルト22、23として)駆動されてもよく、密封ベルト18の張力付与は実現されなくてもよい(例えば、密封ベルト18の予張力付与だけが、ヒートシーラ13の組立段階でさらなる調整なしに実現されてもよい)、または第1のプーリ20と第2のプーリ21との間の距離を調整することによって実現されてもよく、または
図6には示されていない張力付与群によって得られてもよい。
図6に示される実施形態では、第1のプーリ20は、駆動ベルト22および23ならびに密封ベルト18のための駆動プーリとして働くことができる。
【0187】
図2に示される実施形態の別の代替実施形態である、
図7に示される実施形態では、ヒートシーラモジュール16、17は、密封ベルトプーリ37が第1のプーリ20と第2のプーリ(
図7には示されていない)との間に配置されるという点で、
図2の実施形態とは異なる。
図7の実施形態では、密封ベルト18は、第2のプーリまたは密封ベルトプーリ37によって駆動されてもよく、第1のプーリおよび第2のプーリ21は駆動ベルト22、23に作用し、密封ベルト18の張力付与は、密封ベルトプーリと第2のプーリ21との間の距離を調整することによって得られてもよく、または
図7に示されていない張力付与群によって得られてもよい。
図7に示される実施形態では、第2のプーリ(図示せず)は、駆動ベルト22および23ならびに密封ベルト18のための駆動プーリとして働いてもよい。
【0188】
ヒートシーラ13に加えて、主要処理セクションには、包装装置1の予熱ユニット39、40が配置される。予熱ユニットは、ヒートシールステーション14に対して上流側に配置される。予熱ユニット39、40は、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの少なくともバンドを予熱するように構成される。
【0189】
予熱ユニット39、40は、ヒートシーラ13に一体化されてもよく、またはヒートシーラ13から分離されてもよい。予熱ユニット39、40がヒートシーラ13に一体化される実施形態では、第1のヒートシーラモジュール16および第2のヒートシーラモジュール17は、それぞれの予熱ユニット39、40を備え、したがって、それぞれのヒートシーラモジュール16、17の一部であり、両方の予熱ユニット39、40は、細長い開口部5に対して上述の対向する位置関係に従って配置される。予熱ユニット39、40がヒートシーラ13から分離される実施形態では、包装装置1は、好ましくは細長開口部5に対して対向して、例えば対称的に対向して配置された第1の予熱ユニット39および第2の予熱ユニット40を備える。
図2、
図6、および
図7に示されるように、予熱ユニット39、40は互いに向かい合い、包装装置1の予熱ステーション41を形成する。以下では、単一の予熱ユニット39、40について、その予熱ユニットの構成要素および機能が包装装置1の他の予熱ユニットに適用可能であるものとして説明される。
【0190】
各予熱ユニット39、40は、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドを、直接的に、すなわち各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドを直接予熱するか、間接的に、すなわち各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドと接触するように設計された密封ベルト18の熱搬送トラクトを予熱するか、のどちらかにより予熱するように構成される。各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの直接的または間接的な予熱は、第2のバンドTP2で行われてもよい。
【0191】
各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドを直接予熱するように構成された予熱ユニット39、40には、予熱ユニット39、40を横切る各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンド上で直接作動する1つまたは複数の加熱要素が設けられてもよい。例えば、非接触放射ヒータおよび/または接触ヒータが使用されてもよい。
【0192】
以下では、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドを間接的に予熱するように構成された予熱ユニット39、40の可能な実施形態について説明される。
【0193】
予熱ユニット39、40は、この代替の場合は予熱体42を備えてもよい。包装装置1の動作条件に関して、予熱体42は、密封ベルト18が末端部分TPのプラスチック材料と予熱ユニットとの間に介在されるように、予熱ユニット39、40と交差するヒートシール済みパッケージPの末端部分TPに対して配置され、このようにして、密封ベルト18は、予熱体42の少なくとも一部および半密封パッケージPの末端部分TPの領域と、例えば第2のバンドTP2において接触する。
【0194】
図1~
図5に示される実施形態(特に
図3を参照)によれば、予熱体42は、密封ベルトプーリ37とヒートシールステーション14との間に配置される。可能な変形形態によれば、予熱体42は、第1のプーリ20と第2のプーリ21との間に、第2のプーリ21の下流側にかつ第1のプーリ20の上流側に、すなわち、密封ベルト18が循環して第1のプーリ20の方へ戻る密封ベルト18のトラクト内に配置されてもよい。そうした変形形態では、予熱体は、第1のプーリ20のすぐ近くに(すなわち、第2のプーリ21よりも第1のプーリ20にずっと近くに)配置されてもよい。
【0195】
予熱体42は、少なくとも1つのハウジング43と、ハウジング43内に配置された少なくとも1つの加熱カートリッジ44とを備える。予熱体42は、予熱体42の少なくとも、加熱カートリッジ44が収容されている部分で密封ベルト18と接触している。予熱体42の各加熱カートリッジ44は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの材料を間接的に予熱するように、すなわち、密封ベルト37の熱搬送トラクトを用いて予熱するように構成されてもよく、例えば、予熱は、プラスチック材料の軟化点まで上昇してもよい。したがって、予熱体42の各加熱カートリッジ44は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを少なくとも部分的に軟化させて、その後ヒートシールステーション14でヒートシールされるように構成されてもよい。予熱体42の各加熱カートリッジ44は、半密封パッケージPの材料に応じて選択または制御されてもよい。予熱体42の各加熱カートリッジ44は電力供給されてもよい。
【0196】
図2~
図5に詳細に示される実施形態では、予熱体42は、第1のアーム42aと、第2のアーム42bと、第1のアーム42aおよび第2のアーム42bに対して横方向の結合部分42cと、を備える全体「C字形状」構造を有する。結合部分42cは、第1のアーム42aと第2のアーム42bとの間に配置され、第1のアーム42aおよび第2のアーム42bを結合する。予熱体42の「C字形状」構造は
図5に示されており、予熱体42は包装装置1の他の構成要素から分離されている。少なくとも1つの加熱カートリッジが、第1のアーム42aおよび第2のアーム42bの一方または両方に配置される。
図5には、第1の加熱カートリッジ44および第2の加熱カートリッジ44がそれぞれのハウジング43内に並列に配置されている予熱体42が示されている。第1の加熱カートリッジ44および第2の加熱カートリッジ44はともに、予熱体42の第1のアーム42aなど、予熱体42の同じアーム42a、42bに配置されてもよい(
図5参照)。予熱ユニットの第1のアーム42aは、細長い開口部5の近傍に配置され、この開口部5に面する予熱ユニット42のアームと定義されてもよい。
図5に示されるように、第2のアーム42bおよび結合部分42cは、「C字形の」凹部42dを画定する「C断面」を有することができる。凹部42dは、1つまたは複数の電線、例えば予熱体42の加熱カートリッジ44の少なくとも一方または両方に電力供給するように設計された1つまたは複数の電線を収容するようになっていてもよい。第1のアーム42aは、1つまたは複数の電線が通過できるようにするための1つまたは複数のポート42eを備えることができる(
図5参照)。「C字形の」予熱体42は、予熱ユニット39、40のそれぞれの拘束要素45が係合され得る場所の1つまたは複数の貫通孔42fをさらに有してもよい。拘束要素45は、予熱ユニットに包装装置の他の構成要素を組み付けることを可能にする(
図3参照)。
図5には、2つの貫通孔42fを備える「C字形の」予熱体42が示されている。貫通孔42fは、例えば、結合部分42cが第1のアーム42aおよび第2のアーム42bに接続する結合部分42cのそれぞれの反対端部に配置される。
【0197】
断面図で描かれている第2のヒートシーラモジュール17に関して
図2に示されるように、「C字形の」予熱体42は、第1のプーリ20のシャフトを部分的に囲むように配置されてもよい。予熱体42を当該ヒートシーラモジュール16、17の第1のプーリ20に対してこのように配置すると、限られた総容積を占め、したがって限られた空間に配置されることができる予熱ユニット39、40およびヒートシーラモジュール16、17の構造がコンパクトになり、それによって包装装置1の全体寸法の縮小が可能になる。
【0198】
図2および
図3に示されるように、密封ベルト18は、予熱体42の第1のアーム42aと第2のアーム42bの両方においてユニット39、40の予熱体と接触している。予熱ユニット39、40の上述の位置配置に関して、第1の加熱モジュール16の密封ベルト18および第2の加熱モジュール17の密封ベルト18は、互いに向かい合うそれぞれの熱搬送トラクトでそれぞれの予熱体42によって予熱されることに留意されたい。密封ベルト18が予熱される場所の熱搬送トラクトは、予熱体42の第1のアーム42aと接触する各瞬間に熱搬送ベルトのトラクトであり、これは、1つまたは複数の加熱カートリッジ44が配置されるものである(
図3参照)。
【0199】
可能な実施形態では、予熱体42は、密封ベルトプーリ37に内蔵されてもよい。
【0200】
図6に示され、
図2のものに代わる可能な一実施形態によれば、予熱体42は、密封ベルト駆動プーリとして働くことができる第1のプーリ20に内蔵されてもよいが、現時点で好ましいオプションでは、第1のプーリ20は、第2のプーリ21が駆動している間に駆動される。予熱体42は、例えば、第1のプーリ20内に加熱カートリッジ44を収容することにより、第1のプーリ20に内蔵されてもよい。このようにして、第1のプーリ20自体は、内蔵された予熱体42を用いて予熱され、予熱された第1のプーリ20は、密封ベルト18を予熱するように構成される。
【0201】
可能な一代替実施形態(添付の図には示されていない)では、予熱体42は、第1のプーリ20に熱を伝えるように構成されてもよい。この種の予熱体42は、第1のプーリ20に面していてもよく、第1のプーリ20の近傍に配置されてもよい。予熱体20は、例えば、熱放射(例えば、赤外線放射)を放出するように構成された熱放射装置(例えば赤外線装置)としてもよい。熱放射装置は、第1のプーリ20の方へ向けられた熱放射を放出し、それによって熱を第1のプーリ20に伝えるように構成されてもよい、換言すれば、第1のプーリ20自体は熱放射を用いて予熱され、予熱された第1のプーリ20は、密封ベルト18を予熱するように構成される。可能な一変形形態では、熱放射装置は、密封ベルト18を直接予熱しやすい波長をもつ熱放射を放出するように構成されてもよい。
【0202】
図7の変形形態では、ユニット39および40の予熱体42は、第2のプーリ(
図7には示されていない)とベルトプーリ37との間に配置される。詳細には、ユニット39および40のそれぞれの予熱体は、ベルト18がベルトプーリ37に係合する前にかつ/またはベルトがベルトプーリ18に係合した直後に、しかしいずれにせよ加熱ベルトがヒートシールステーション14に到達する前に、加熱ベルト18の当該トラクトを予熱する、特に、ユニット39および40のそれぞれの予熱体は、ベルト18がベルトプーリ37に係合する前にかつ/またはベルトがベルトプーリ18に係合した直後に、しかしいずれにせよ加熱ベルトがヒートシールステーション14の当該圧力体27に到達する前に、加熱ベルト18の当該トラクトを予熱する。
【0203】
予熱ユニットは、予熱温度を検出するように構成された少なくとも1つの予熱温度センサ46をさらに備えてもよい。予熱温度センサ46は熱電対としてもよい。
【0204】
各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドを予熱することにより、予熱ユニット39、40は、末端部分TPがヒートシールステーション14で受ける後続のヒートシール運転に対して、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの適切な熱的調製を可能にする。その後ヒートシールステーション14でヒートシールを受ける各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドを予熱することにより、効率的なヒートシールを達成することが可能になる。より詳細には、予熱ユニット39、40は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの、より滑らかなヒートシールを実行することを可能にする。さらに、予熱ユニット39、40は、ヒートシールステーション14で定義された、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPとヒートシール体29との間の温度差を低減し、それにより、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPがヒートシールステーション14で受ける熱衝撃を低減し、したがって、材料が予測不可能な方法で変形するかもしれないというリスクはない。さらに、予熱調製は、加熱段階中、密封されるべき材料が均一に加熱されないかもしれないという起こり得るリスクを回避し、結果として質の悪い密封のリスクを回避する。
【0205】
本明細書に記載され、特許請求される包装装置1および以下に記載され、および特許請求される包装プロセスは、様々なステーション14、15、41、要素、構成要素および/またはセンサ19、46から信号を受信し、包装装置1またはその各部分を制御し、かつ/または以下に記載され、特許請求される包装プロセスの実行を調整するように構成された少なくとも1つの制御ユニット47を使用することができる。
【0206】
制御ユニット47は、設計上の選択および動作上の必要性に応じて、単一のユニット(集中型または非集中型)であってもよく、または複数の別個の制御ユニットによって形成されてもよい。
【0207】
制御ユニットという用語は、いずれの場合も、デジタルプロセッサ(CPU)、アナログ回路、または1つ以上のデジタルプロセッサをアナログタイプの1つ以上の回路と組み合わせたもののうちの少なくとも1つを含み得る電子タイプの構成要素として理解される。制御ユニット47は、包装装置1の特定の動作または包装プロセスの各ステップを実行するように「構成される」または「プログラムされる」こともでき、これは、実際には、制御ユニット47を構成またはプログラム設定することを可能にする任意の手段によって実現されてもよい。例えば、1つまたは複数のCPUと、1つまたは複数のメモリとを備える制御ユニット47の場合、1つまたは複数のプログラムが、1つまたは複数のCPUに接続された適切なメモリバンクに保存されてもよい。プログラム(複数可)(例えば、ソフトウェアまたはファームウェア)は、CPU(複数可)によって実行されると、制御ユニット47自体に関連して、後述または特許請求される包装装置1の動作を実行するように、制御ユニット47をプログラム設定または構成する命令を含む。これらのプログラムは、任意の既知のプログラミング言語で書かれることができる。CPUの数が2つ以上である場合、CPUは、CPUの計算能力が共有されるようにデータ接続を用いて互いに接続されることができる。CPU自体は、地理的に異なる場所(例えば、遠隔CPU)に設置されて、上述のデータ接続を介して分散コンピューティング環境を作り出すことができる。CPU(複数可)は、包装装置1の1つ以上の動作、または以下に記載されるかもしくは特許請求される包装プロセスのステップを実行するように構成された汎用プロセッサとすることができる。メモリ媒体は、非一時的であってもよく、CPU(複数可)の内部または外部にあってもよく、具体的には、コンピュータから地理的に遠く離れて配置されたメモリであってもよい。メモリ媒体は、いくつかの部分に物理的に分割されるか、または「クラウド」の形をとることができ、ソフトウェアまたはファームウェアプログラムは、メモリの地理的に分割された部分に保存された部分を提供することができる。あるいは、制御ユニット47がアナログ回路であるか、またはアナログ回路を含む場合、制御ユニット回路は、使用時に、以下に記述されるか、または特許請求される制御ユニット47のステップ、動作または手順を実行するような方法で電気信号を処理するように構成された回路を含むように設計されてもよい。
【0208】
制御ユニット47は、包装装置1によって実行されるべき、以下に記述される手順のすべての動作など、包装装置1のすべての動作を実施および監視するとともに、以下に記述される包装プロセスのすべてのステップを実施および監視するように構成されてもよい。
【0209】
制御ユニット47が、包装装置1の少なくとも1つの要素、1つの構成要素、1つのステーションまたは1つのセクションと通信可能に接続されるものとして記述されているときは常に、制御ユニット47は、それを用いて、任意の形をとる、例えばデータパケットなどのデータの形をとる少なくとも1つの情報または少なくとも1つの命令を交換(受信および/または送信)するようにそれに接続されていることが理解されよう。より詳細には、制御ユニット47の通信接続は、制御ユニットが通信可能に接続されている要素、構成要素、ステーション、およびセクションを制御ユニット47が制御、監視、および管理することを可能にする。
【0210】
まず第一に、制御ユニット47は、包装されるべき(すなわち、ヒートシールすることによって包装されるべき)半密封パッケージPの少なくとも1つの寸法の関数として、または半密封パッケージP内に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法の関数として、真空チャンバ4をコンベヤ8に対して特定の高さで移動させるように構成され得る。制御ユニット47は、以下の位置決め手順に従って真空チャンバ4を移動させることができる。真空チャンバ4を移動させるために、制御ユニット47は、制御ユニットが通信可能に接続される移動手段を制御することができる。位置決め手順は、包装されるべき半密封パッケージPの少なくとも1つの寸法または半密封パッケージPの内部に収容された1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法を識別するための、半密封パッケージPの少なくとも1つの寸法または半密封パッケージ内に収容された製品に関する情報を(例えば、制御ユニット47に接続されたユーザインタフェースから)受信するステップと、半密封パッケージPまたは半密封パッケージP内に収容された1つ以上の製品の識別済み寸法の関数として、真空チャンバ4をコンベヤ8に対して特定の高さに置くステップと、を提供する。位置決め手順は、半密封パッケージPがコンベヤ8に供給される包装装置1の動作条件に先行する包装装置1の準備動作の一部でもよい。
【0211】
半密封パッケージPの供給動作に関して、制御ユニット47は、包装装置1全体にわたる主移動方向Mに沿った半密封パッケージPの前進を管理するように構成される。この段階を管理するために、制御ユニット47は、ガイドベルト7、密封ベルト18、およびコンベヤ8と通信可能に接続される。包装装置1全体にわたって半密封パッケージPの効果的な前進を可能にするために、制御ユニット47は、ガイドベルト7、密封ベルト18、およびコンベヤ8を同期してほぼ同じ速度で移動させるように構成される。したがって、装填ステーション2から受け取られた半密封パッケージPは、真空チャンバ4に対して定義済みまたは所望の向きに維持され、したがってパッケージPの効果的な排気およびヒートシールが可能になる。制御ユニット47はまた、第1のプーリ20および第2のプーリ21の一方に(すなわち駆動プーリに)通信可能に接続されてもよく、第1の駆動ベルト22および第2の駆動ベルト23がガイドベルト7、密封ベルト18およびコンベヤ8の速度とほぼ同じ速度を有することを可能にする回転速度でプーリ20、21を駆動するように構成されてもよい。
【0212】
制御ユニット47はまた、半密封パッケージPの密封手順を管理するように構成される。密封手順を実施するために、制御ユニット47は、予熱セクション41、例えば予熱ユニット39、40の一方または両方の少なくとも1つの予熱体42と、ヒートシールステーション14、例えばヒートシールモジュール16、17の一方または両方の少なくとも1つのヒートシール体29とも通信可能に接続される。密封手順は、予熱温度およびヒートシール温度を設定することを提供する。
【0213】
予熱温度に関して、制御ユニット47は、最低予熱温度および最高予熱温度、例えばそれぞれ100℃および140℃の絶対値を設定することができる、または設定するのを可能にすることができ、したがって、例えば100℃~140℃の予熱温度範囲を画定してもよい。予熱温度は、約120℃としてもよい。異なる予熱温度が、半密封パッケージPの材料の関数として制御ユニット47によって設定され得る。予熱温度または予熱温度範囲は、半密封パッケージPの材料の軟化点を含むように較正されてもよい。
【0214】
制御ユニット47は、予熱温度を、真空チャンバ4の少なくとも一部内に画定される内部真空圧力、または予熱ユニット39、40の上流側もしくは予熱ユニットに配置された排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの温度の少なくとも一方の関数として設定するように構成されてもよい。予熱ユニット39、40の上流側または予熱ユニットに配置された排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの温度は、予熱ユニット39、40の上流側または予熱ユニットで行われている排気手段9による排気動作の関数である。実際、半密封パッケージPの排気動作は、半密封パッケージPの温度、より具体的には、少なくとも、排出されたガスが半密封パッケージPの内部容積から流出する末端部分TPのプラスチック材料の温度を低下させる。
【0215】
上記を考慮して、予熱温度を、真空チャンバ4の少なくとも一部内に定義される内部真空圧力または予熱ユニット39、40の上流側もしくは予熱ユニットに配置された排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの温度の一方の関数として設定することは、それにより、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを適切な予熱温度で、すなわち必要な温度よりも高い温度に達する必要なしに予熱することが可能になり、したがって、包装装置1の消費、例えば電力消費を最適化しかつ低減しながら、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを所望されるように予熱することができるので、効果的で有利である。
【0216】
追加的に、または代替的に、制御ユニット47は、予熱温度を、排気済み半密封パッケージPもしくはヒートシール済みパッケージPの残留目標圧力の関数として、または半密封パッケージPの末端部分TPに定義される半密封パッケージPの材料の厚さなど、包装されるべき半密封パッケージPの少なくとも1つの寸法の関数として、または半密封パッケージP内に収容される1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法の関数として設定するように構成されてもよい。上記の設定オプションを考慮して、予熱温度は、必要に応じて制御ユニット47によって較正されることができる。
【0217】
ヒートシール温度に関して、制御ユニット47は、最低予熱温度および最高予熱温度、例えばそれぞれ160℃および240℃の絶対値を設定することができ、したがって、例えば160℃~240℃のヒートシール温度範囲を定義することができる。ヒートシール温度は、約200℃とすることができる。異なるヒートシール温度が、半密封パッケージPの材料の関数として制御ユニット47によって設定されてもよい。ヒートシール温度またはヒートシール温度範囲は、半密封パッケージPの材料の融点を含むように較正されてもよい。
【0218】
ユーザインタフェースを介して予熱温度もしくは予熱温度範囲および、ヒートシール温度もしくはヒートシール温度範囲を設定した後または設定することを可能にした後、制御ユニット47は、半密封パッケージPの少なくとも末端部分TPを、真空チャンバ4の長手方向軸線Lに平行な真空チャンバ4の細長開口部5を通って予熱ユニット39、40まで案内するようにコンベヤ8を駆動してもよい。
【0219】
次に、密封手順の一部として、制御ユニット47は、コンベヤ8が各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを真空チャンバ4の長手方向軸線Lと平行に移動させる間に、予熱ユニット39、40を制御して、予熱体42内に収容された1つまたは複数の加熱カートリッジ44によって、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの少なくともバンドを予熱温度で予熱するように構成されてもよい。換言すれば、制御ユニット47は、予熱ユニット39、40を制御して、密封ベルト18およびコンベヤ8の移動を指令しながら各半密封パッケージPの末端部分TPのバンド(例えば、上述のような末端部分TPの第2のバンドTP2)を間接的に予熱するように、密封ベルト18の熱搬送トラクトを予熱するように構成される。したがって、制御ユニット47は、予熱ユニット39、40を制御して、コンベヤ8および密封ベルト18の移動を連続的に引き起こしながら、したがって予熱ユニット39、40全体にわたる処理済み半密封パッケージPの変位を決定しながら(前述のように)各半密封パッケージPの末端部分TPを予熱するように構成される。ガイドベルト(複数可)も装備されている包装装置1の実施形態では、制御ユニット47はまた、ガイドベルトの作動部分が真空チャンバ4の長手方向軸線Lに沿って連続的に変位するように、ガイドベルト7の移動を同時に連続的に引き起こすこととしてもよい。予熱ユニット39、40の上述の制御は、制御ユニット47により、予熱体39、40の加熱カートリッジ(複数可)44に供給される電力を制御することよって、例えば調整することによって行われる。予熱動作では、制御ユニット47は、予熱体42を制御して半密封パッケージPの材料の軟化点に達するように構成されてもよい。
【0220】
制御ユニット47は、排気済み半密封パッケージPの、少なくとも予熱済み末端部分TPを、真空チャンバ4の長手方向軸線Lに沿って真空チャンバ4の細長開口部5を通って予熱ユニット39、40からヒートシールステーション14に案内するように、コンベヤ8および密封ベルト18を駆動するようにさらに構成される。
【0221】
制御ユニット47は、コンベヤ8および密封ベルト18が、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを真空チャンバ4の長手方向軸線Lに沿って移動させる間に、ヒートシールステーション14を制御して各排気済み半密封パッケージPの予熱済み末端部分TPをヒートシール温度でヒートシールし、それによってヒートシール済みパッケージPを形成するようにさらに構成される。ヒートシールステーション14の上述の制御は、制御ユニット47により、ヒートシール体29の加熱カートリッジ(複数可)33に供給される電力を制御することによって、例えば調整することによって行われる。したがって、制御ユニット47は、ヒートシールステーション14を制御して、コンベヤ8および密封ベルト18の動きを連続的に引き起こしながら(前述のように)各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPをヒートシールするように構成される。ガイドベルトも装備されている包装装置1の実施形態では、制御ユニット47は、ガイドベルト7の同期移動を連続的に引き起こすことができ、それによってこのガイドベルト7の作動部分が真空チャンバ4の長手方向軸線Lに沿って連続的に変位する。
【0222】
ヒートシール運転では、制御ユニット47は、ヒートシール体29を制御して半密封パッケージPの材料の融点に達するように構成される。ヒートシール運転を実行するために、制御ユニット47は、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに向かうヒートシール体29の動きを決定するようにさらに構成される。制御ユニット47は、ヒートシールヘッド34をヒートシールされるべき排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの上方に配置された密封ベルト18に接触させるようにヒートシール体29の移動を制御するように構成される。
【0223】
制御ユニット47はまた、以下に記述されるように、予熱温度監視手順を用いて予熱温度を監視するように構成される。予熱温度を監視するために、制御ユニット47は、予熱ユニット39、40の予熱温度センサ46と通信可能に接続される。予熱温度監視手順は、上述の密封手順の一部であってもよい。
【0224】
予熱温度監視手順は、予熱ユニットまたは密封ベルト18の実際の温度の検出を提供する。予熱ユニット39、40の実際の温度は、予熱ユニット39、40にまたはその近傍に定義され、予熱体39、40の加熱カートリッジ(複数可)44によって生成される熱量の関数である温度としてもよい。実際の温度を検出した後、制御ユニット47は、検出された実際の温度を設定された予熱温度または予熱温度範囲と比較し、それによって設定された予熱温度または予熱温度範囲に対する実際の温度の起こり得る偏差を認識するように構成される。検出された実際の温度と設定された予熱温度との間の偏差が明らかにされた場合、制御ユニット47は、実際の温度を調節して、この温度を設定された予熱温度に近づけるように予熱ユニット39、40を制御する。
【0225】
制御ユニット47は、認識された偏差がかなりの偏差、すなわち予め設定された偏差閾値よりも大きい偏差である場合にのみ、実際の温度を調節することができる。予め設定された偏差閾値を下回る実際の温度の偏差が許容されてもよい。実際の温度の調節が、予熱体39、40の加熱カートリッジ(複数可)44に供給される電力を調整することによって実行されてもよい。以下の調節は、予熱ユニット39、40に対して制御ユニット47によって実行されてもよい。予熱温度センサによって検出された実際の温度が設定された予熱温度よりも高い場合、制御ユニット47は、通電停止を命令する、例えば、実際の温度を低下させるように予熱体39、40の少なくとも1つの加熱カートリッジ44の通電を一時的に停止することができる。逆に、予熱温度センサ46によって検出された実際の温度が設定された予熱温度よりも低い場合、制御ユニット47は、実際の温度を上昇させるように予熱体39、40の少なくとも1つの加熱カートリッジ44に通電する、例えば一時的に通電することができる。
【0226】
制御ユニット47はまた、以下に記述されるように、ヒートシール温度監視手順を用いてヒートシール温度を監視するように構成される。ヒートシール温度を監視するために、制御ユニット47は、ヒートシールステーション14の少なくとも1つのヒートシール温度センサ19と通信可能に接続される。ヒートシール温度監視手順は、上述の密封手順の一部であってもよい。
【0227】
ヒートシール温度監視手順は、ヒートシールステーション14または密封ベルト18の実際の温度の検出を提供する。ヒートシールステーション14の実際の温度は、ヒートシールステーション14にまたはその近傍に定義され、ヒートシール体29の加熱カートリッジ(複数可)33によって生成される熱量の関数である温度とすることができる。実際の温度を検出した後、制御ユニット47は、検出された実際の温度を設定されたヒートシール温度またはヒートシール温度範囲と比較し、それによって設定されたヒートシール温度またはヒートシール温度範囲に対する検出された実際の温度の起こり得る偏差を認識するように構成される。設定されたヒートシール温度に対する検出された実際の温度の偏差が認識された場合、制御ユニット47は、実際の温度を調節してこの温度を設定されたヒートシール温度に近づけるようにヒートシールステーション14を制御する。
【0228】
制御ユニット47は、認識された偏差がかなりの偏差、すなわち予め設定された偏差閾値よりも大きい偏差である場合にのみ、実際の温度を調節することができる。予め設定された偏差閾値を下回る実際の温度の偏差は許容されてもよい。実際の温度の調節は、ヒートシール体29の加熱カートリッジ(複数可)に供給される電力を調整することによって実行されてもよい。以下の調節は、ヒートシールステーションに対して制御ユニット47によって実行され得る。ヒートシール温度センサ19によって検出された実際の温度が設定されたヒートシール温度よりも高い場合、制御ユニット47は、実際の温度を低下させるようにヒートシール体29の少なくとも1つの加熱カートリッジ33の通電を停止する、例えば一時的に停止してもよい。逆に、ヒートシール温度センサ19によって検出された実際の温度が設定されたヒートシール温度よりも低い場合、制御ユニット47は、実際の温度を上昇させるようにヒートシール体29の少なくとも1つの加熱カートリッジ33に通電する、例えば一時的に通電してもよい。
【0229】
制御ユニット47はさらに、排気手段9と通信可能に接続される。密封手順を実施しながら、排気済み半密封パッケージPの形成を可能にするために、制御ユニット47は、排気手段9を制御して真空チャンバ4を例えばダクト10全体にわたって排気するように構成される。
【0230】
各パッケージPの末端部分TPの予熱およびヒートシーリングを制御し、それによって包装装置1によって実施され、ヒートシール済みパッケージPを得ることを目的とした包装プロセスを管理した後、制御ユニット47はまた、ヒートシール済みパッケージPからの廃棄部分の除去を制御することができる。廃棄部分の除去を制御するために、制御ユニット47は、廃棄物除去ステーション12と通信可能に接続される。制御ユニット47は、廃棄物除去ステーション12を制御してヒートシール済みパッケージPの廃棄部分を除去する。制御ユニットは、廃棄物除去ステーション12を制御して、切断動作を指令することにより廃棄部分を除去することができ、切断動作は、例えば前述の切断工具のうちの1つを用いて実行されてもよい。
【0231】
包装装置1はまた、表示画面の形をとり得る表示装置48を備えてもよい(
図1参照)。表示装置48は、制御ユニット47と通信可能に接続される。表示装置48は、実際のまたは所望の予熱温度や実際のまたは所望のヒートシール温度など、ヒートシーラ13または予熱ユニット39、40のパラメータに関する情報を表示するように構成され得る。表示装置48はまた、制御ユニット47によって実施される、位置決め手順、密封手順、予熱温度監視手順、ヒートシール温度監視手順などの手順に関する情報を表示するように構成されてもよい。
【0232】
包装装置1はまた、制御ユニット47に通信可能に接続された1つまたは複数の入力要素49を備えてもよい。入力要素は、上で定義されたパラメータのうちの少なくとも1つを設定するか、または制御ユニット47にパラメータもしくは命令を入力するように構成されてもよい。
【0233】
制御ユニット47、表示装置48、および入力要素49は、包装装置1の単一装置50に統合されてもよく、または互いに分離されてもよい。
【0234】
本発明は、包装プロセスにも関する。包装プロセスは、半密封パッケージPを、前述の構造を有するものとして、すなわち、少なくとも1つの開放端を有する末端部分TPと1つまたは複数の製品を収容する主要部分MPとを有するものとしてヒートシールすることを目的とする。包装プロセスは、以下に記述されるステップを備えてもよい。
【0235】
包装プロセスのステップは、上述した包装装置1上の上述の制御ユニット47によって実施または監視され得る。包装プロセスのステップは、対応する機能を有する包装装置1の対応する要素、構成要素、ステーション、およびセクションによって実施されてもよい。包装装置1によって実施される包装プロセスのステップを考慮する場合、包装装置1の要素、構成要素、ステーション、およびセクションの上述のモジュール性および位置関係が十分考慮されるべきである。
【0236】
まず第一に、包装プロセスは、真空チャンバ4がコンベヤ8に対して適切に位置決めされる準備ステップを含んでもよい。したがって、より詳細には、真空チャンバ4は、コンベヤ8に対して特定の高さに置かれてもよい。真空チャンバ4、したがって真空チャンバ4のボトルネック部分6が配置される高さは、包装されるべき半密封パッケージPまたは半密封パッケージP内に収容される1つ以上の製品の少なくとも1つの寸法の関数としてもよい。
【0237】
包装プロセスは、装填ステーション2上に半密封パッケージPを配置し、次いで半密封パッケージPをコンベヤ8に供給することを提供する。あるいは、包装プロセスは、半密封パッケージPをコンベヤ8上に直接配置することを提供する。半密封パッケージは、半密封パッケージPの開放末端部分TPが主移動方向Mに対してコンベヤ8の特定の側に横方向に配置されるようにする、定義済みまたは所望の向きでコンベヤ8上に供給または配置される。定義済みまたは所望の向きは、各半密封パッケージPの末端部分TPの開放端、すなわち半密封パッケージPの未密封部分が、コンベヤ8の、真空チャンバ4が配置されている側の方を向いて(例えば、
図1に示される主移動方向Mに対して右側の方を向いて)配置されることを提供する。
【0238】
半密封パッケージPは、装填ステーション2内に定義済みもしくは所望の向きで投入されてもよく、または定義済みもしくは所望の向きをとるように投入ステーション2に再配置されてもよい。
【0239】
末端部分TPでヒートシールされるべき半密封パッケージPは、真空チャンバ4のボトルネック部分6に供給され、次いで真空チャンバ4に沿って移動する。
【0240】
包装プロセスは、半密封パッケージPを上述の主移動方向Mに沿って移動させることを提供する。主移動方向Mは、包装装置1に沿った包装Pの主前進方向と定義される。パッケージPの移動は、包装装置1の全体にわたって細長い開口部5の入口セクション5aから出口セクション5bまで連続的に実行される。包装装置1全体にわたる半密封パッケージPの移動はガイドベルト(複数可)7を用いて実行され、ガイドベルト7は、装填ステーション2のそばで半密封パッケージPを受け取り、半密封パッケージPを真空チャンバ4のボトルネック部分6に供給し、半密封パッケージPを、真空チャンバ4のボトルネック部分6を通り過ぎて移動させる。半密封パッケージを、ボトルネック部分6を通り過ぎて移動させることにより、ガイドベルト7は、半密封パッケージPが入口セクション5aで細長い開口部5に入るようにし、半密封パッケージを細長い開口部5の出口セクション5bまで連続的に移動させる。
【0241】
半密封パッケージPの移動は、包装装置1に関して説明したように、コンベヤ8の助けを借りて実行される。ガイドベルト7が末端部分TPの第1のバンドTP1で半密封パッケージPに接触している間、コンベヤ8は作動中であり、半密封パッケージの主要部分MPを移送する。コンベヤ8はまた、密封後にパッケージPの主要部分MPを真空チャンバ4の外側で真空チャンバ4の長手方向軸線Lに平行な主移動方向Mに沿って移動させることにより、パッケージPを包装装置1全体に沿って移動させる役割を担う(
図1参照)。包装装置1に関して説明したように、パッケージPの移動、特にヒートシーラ13に対する末端部分TPの正確な変位および位置決めは、密封ベルト18によってさらに実行され、密封ベルト18は、第2のバンドTP2でパッケージPの末端部分TPと接触し、パッケージPの末端部分TPをヒートシーラ13全体にわたって案内する、すなわち、パッケージPの末端部分TPを少なくとも予熱ユニット39、40からヒートシールステーション14を通って冷却ステーション15まで移動させる。
【0242】
冷却ステーション15の下流側でのヒートシール済みパッケージPの移動は、コンベヤ8およびガイドベルト7によって実行される。主移動方向Mに沿ったかつ細長い開口部5に沿ったパッケージPの移動は、連続的な移動であり、説明したように、無端ベルト(ガイドベルト7、密封ベルト18、コンベヤ8)によって実行される。ガイドベルト7がない包装装置1の可能な変形形態に関して上述したように、包装プロセスは、コンベヤ8および密封ベルト18のみを使用してパッケージPを主移動方向に沿って移動させることを提供することができる。
【0243】
半密封パッケージPを主移動方向Mに沿って移動させながら、半密封パッケージP内に存在するガスが半密封パッケージPの内部容積から排出され、それによって排気済みヒートシール済みパッケージPを形成する。ガスの排出は、排気手段9によって行われ、ガスの漸進的な排出であってもよい。ガスの漸進的な排出は、上述した真空チャンバ4を用いて行われてもよく、真空チャンバ4は、それぞれの内部真空圧力が主移動方向Mに沿って進むにつれて低下し得る部分を有する。
【0244】
ガイドベルト7、密封ベルト18およびコンベヤ8を用いて、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPは予熱ユニット39、40に供給される。予熱ユニットにおいて、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの少なくともバンドが予熱される。包装装置1に関して説明したように、予熱は予熱温度で行われる。
【0245】
包装プロセスは、制御ユニット47によって制御される予熱温度監視手順に関連して上述した動作に従って予熱温度を監視することを含むことができる。予熱ユニットにまたはその近傍に定義される実際の温度は監視されてもよく、予熱体42の加熱カートリッジ(複数可)44は、実際の温度が設定された予熱温度よりも低いまたは高いのに応じて、それぞれ通電または非通電にされてもよい。予熱温度は、予熱前に、または予熱中に、または予熱前と予熱中の両方で、連続的または断続的に監視されてもよい。
【0246】
予熱ステップは、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを直接予熱することによるか、または排気済み半密封パッケージPの末端部分TPを間接的に予熱することによって、すなわち、密封ベルト18の熱搬送トラクトを予熱し、次いで予熱された熱搬送トラクトを用いて、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドを予熱することによって実行されてもよい。
【0247】
排気済み半密封パッケージPの末端部分TPが間接的に予熱される実施形態では、各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドの予熱は、密封ベルト18の熱搬送トラクトが各排気済み半密封パッケージPの末端部分TPのバンドに接触することによって行われる。したがって予熱される熱搬送トラクトによって接触されるバンドは、末端部分TPの第2のバンドTP2であり、第2のバンドTP2の予熱中、密封ベルト18の熱搬送トラクトは、末端部分TPの第2のバンドTP2において予熱体42と半密封パッケージPのプラスチック材料との間に介在される。
【0248】
より詳細には、密封ベルト18の熱搬送トラクトは、加熱カートリッジ(複数可)44を備える「C字形の」予熱体42の第1のアームと、予熱されるべき排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの第2のバンドTP2との間に介在される(
図1~
図5の実施形態)。別の実施形態では、密封ベルト18の熱搬送トラクトは、加熱体42、したがってカートリッジ(複数可)44が内蔵されているプーリ20、21の一部と予熱されるべき排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの第2のバンドTP2との間に介在される(
図6の実施形態)。
【0249】
排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの第2のバンドTP2を予熱した後、包装プロセスは、排気済み半密封パッケージPの予熱済み末端部分TPをヒートシールすることを提供する。排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの予熱済みバンドは、上述したように、少なくとも1つの実施形態では、やはり密封ベルト18を用いて予熱ユニット39、40からヒートシールステーション14へ移動させられる。ヒートシールは、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPの前もって予熱された第2のバンドTP2で行われる。ヒートシールステップは、基本的に、半密封パッケージPの末端部分TPの開放端が封止閉鎖され、それによって、ヒートシール済みパッケージPの主要部分MP内に収容された1つまたは複数の製品を、パッケージPの外部の環境ともはや接触していないヒートシール済みパッケージPの内部容積内に拘束するステップである。包装プロセスのヒートシールステップは、包装装置1に関して上述したように実行され得る。
【0250】
ヒートシールステップの間、少なくとも第2のバンドTP2において、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに圧力が加えられる。圧力は、上述の加圧要素27によって加えられてもよい。
【0251】
包装プロセスは、制御ユニット47によって制御されるヒートシール温度監視手順に関連して上述した動作に従ってヒートシール温度を監視することを含んでもよい。ヒートシールステーション14にまたはその近傍に定義される実際の温度は監視されてもよく、ヒートシール体29の加熱カートリッジ(複数可)33は、実際の温度が設定されたヒートシール温度よりも低いまたは高いのに応じて、それぞれ通電または非通電にされてもよい。ヒートシール温度は、ヒートシール前に、またはヒートシール中に、またはヒートシール前とヒートシール中の両方で、連続的または断続的に監視されてもよい。
【0252】
密封ベルト18は、排気済み半密封パッケージPの前もって予熱された末端部分TPをヒートシールしながら、ヒートシール体29とヒートシールを受ける排気済み半密封パッケージPの前もって予熱された末端部分TPとの間に介在される。より詳細には、ヒートシーラ13のモジュール性に関して、ヒートシールする間、排気済み半密封パッケージPの前もって予熱された末端部分TPは、第1のヒートシーラモジュール16の密封ベルト18および第2のヒートシーラモジュール17の密封ベルト18の向かい合う表面の間に画定された隙間に配置される(
図4A参照)。
図4に示されるように、第1のヒートシーラモジュール16および第2のヒートシーラモジュール17の各密封ベルト18は、上述の隙間に面する表面に対して反対側の表面で、ヒートシール体29の当該ヒートシーラヘッド34と接触する。
【0253】
ヒートシール後、包装プロセスは、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPを冷却することを提供する。ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPの冷却ステップにより、前もってヒートシールされている末端部分TPの少なくとも第2のバンドTP2の冷却が可能になる。
【0254】
冷却ステップの間、少なくとも第2のバンドTP2において、排気済み半密封パッケージPの末端部分TPに圧力が加えられる。圧力は、上述の加圧ローラなどの上述のさらなる加圧要素36によって加えられてもよい。
【0255】
冷却ステップは、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPをスライド35のそばに通過させることを含んでもよい。冷却が行われる間、圧力が、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPにスライド35のそばで加えられてもよい。
【0256】
冷却ステップの後に、ヒートシール済みパッケージPの末端部分TPの廃棄部分が除去されてもよい。除去ステップは、包装装置1に関して上述した廃棄物除去ステーション12を用いて実行されてもよい。除去ステップは、廃棄物部分を切断することにより、例えば切断工具を用いて廃棄部分を切断することによって実行されてもよい。
【0257】
除去ステップに続いて、完成した形態のヒートシール済みパッケージPの末端部分TPは、細長開口部5の出口セクション5bで真空チャンバ4から出る。あるいは、除去ステップは、ヒートシール済みパッケージPが真空チャンバ4から出た後で行われてもよいことに留意されたい。
【0258】
ヒートシール済みパッケージPが真空チャンバ4から出た後、ヒートシール済みパッケージPは、例えばラベリングなどのさらなる処理のために収集される。収集は、包装装置1の荷降ろしステーションで行われてもよい。
【0259】
包装プロセスは、包装手順の1つまたは複数の作業に関する情報(例えば、位置決め手順、密封手順、予熱およびヒートシール温度監視手順のうちの1つまたは複数)、ならびに/あるいは、実際のもしくは所望の予熱温度および/または実際のもしくは所望のヒートシール温度などの包装プロセスの1つまたは複数のパラメータに関する情報を(ディスプレイ48上に)視覚化することを含んでもよい。
【0260】
包装プロセス全体を通して、情報または命令が、1つまたは複数の入力要素49を用いて包装装置1に入力されてもよい。また、包装プロセスの上述のパラメータのうちの1つまたは複数は、制御ユニット47に通信可能に接続された入力要素49を用いて設定されてもよい。
【0261】
したがって、包装プロセスは、制御ユニット47、表示装置48、および入力要素49を含む単一装置50によって制御され得る。
【0262】
本発明は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものに関連して説明されているが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、逆に、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に含まれる様々な修正および均等な配置構成を網羅するよう意図されていることを理解されたい。