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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】イメージセンサ用基板
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20240918BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240918BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20240918BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240918BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240918BHJP
【FI】
G03B5/00 J
H04N23/50
H01L27/146 D
G03B17/02
G03B30/00
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023005689
(22)【出願日】2023-01-18
(62)【分割の表示】P 2021546371の分割
【原出願日】2020-02-06
(65)【公開番号】P2023052464
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2023-02-17
(31)【優先権主張番号】10-2019-0014398
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】パク トク フン
(72)【発明者】
【氏名】ペク チ フム
(72)【発明者】
【氏名】ソン ヨン チュン
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/156462(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0171991(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0020822(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00
G03B 30/00
H04N 23/50
H01L 27/146
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1プレート部と、第1オープン領域を挟んで前記第1プレート部と離隔した第2プレート部と、前記第1オープン領域に備えられ、前記第1プレート部と前記第2プレート部との間を連結する連結プレートと、を有し、弾性力を有するプレート部と、
前記プレート部の前記第1プレート部及び前記第2プレート部の上に配置された絶縁層と、
前記絶縁層の上に配置された伝導性パターン部と、を有し
記連結プレートは、前記第1オープン領域で互いに異なる水平方向に延長される折曲部分を有し、
前記伝導性パターン部は、延長パターン部を含み、
前記延長パターン部は、前記第1オープン領域の上に配置されて少なくとも一部が前記連結プレートと重なり、折曲部を有する、イメージセンサ用基板。
【請求項2】
前記第1オープン領域は、前記連結プレートと前記連結プレートの厚さ方向に重なった第1オープンパートと、前記連結プレートと前記厚さ方向に重ならない第2オープンパートと、を有し、
前記第1オープンパートにおける前記第1プレートの外側面と前記第2プレートの内側面とは、前記連結プレートを介して連結され、
前記第2オープンパートにおける前記第1プレートの外側面と前記第2プレートの内側面とは、互いに連結されない、請求項1に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項3】
前記第1プレートの上に配置されたイメージセンサを有し、
前記連結プレートの厚さ方向は、前記イメージセンサの光軸方向である、請求項2に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項4】
前記第1プレートは、前記第1プレートの上面と前記上面と反対となる下面とを貫通する貫通ホールを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項5】
前記貫通ホールは、前記第1プレートの上に配置されるイメージセンサの少なくとも一部と前記連結プレートの厚さ方向に沿って重なる、請求項4に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項6】
前記第1オープン領域は、前記第1プレートの互いに異なる角領域に隣接する複数のコーナ領域を有し、
前記連結プレートは、複数のグループに区分され、
前記連結プレートの前記複数のグループは、前記第1オープン領域の互いに異なるコーナ領域に備えられた折曲部分を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項7】
前記第1オープン領域は、第1~第4コーナ領域を有し、
前記連結プレートは、
前記第1コーナ領域に折曲部分が備えられた第1グループの連結プレートと、
前記第2コーナ領域に折曲部分が備えられた第2グループの連結プレートと、
前記第3コーナ領域に折曲部分が備えられた第3グループの連結プレートと、
前記第4コーナ領域に折曲部分が備えられた第4グループの連結プレートと、を有する、請求項6に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項8】
前記連結プレートは、前記第1プレートの外側面および前記第2プレートの内側面のうちの互いに対向しない外側面と内側面との間を連結する、請求項1~7のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項9】
前記伝導性パターン部は、
前記第1プレート前記連結プレートの厚さ方向に重なった第1伝導性パターン部と、
前記第2プレート前記連結プレートの厚さ方向に重なった第2伝導性パターン部と、をさらに有し、
前記延長パターン部は、前記第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部との間を連結する、請求項1~8のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項10】
前記延長パターン部は、水平方向に互いに離隔して複数備えられ、
前記複数の延長パターン部のうちの少なくとも2つ以上の延長パターン部は、単一個の連結プレートと前記連結プレートの厚さ方向に沿って重なる、請求項9に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項11】
前記連結プレートは、前記第1オープン領域で互いに離隔した第1連結プレート及び第2連結プレートを含み、
前記第1連結プレート及び前記第2連結プレートのそれぞれの一端は、前記第1プレート部の複数の外側部のうちの同一の外側部に連結され、
前記第1連結プレート及び前記第2連結プレートのそれぞれの他端は、前記第2プレート部の複数の内側部のうち互いに異なる内側部に連結される、請求項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項12】
前記延長パターン部は、複数のグループに区分され、
前記複数のグループの延長パターン部は、前記第1オープン領域の互いに異なるコーナ領域にそれぞれ備えられた折曲部分を有する、請求項9~11のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項13】
前記延長パターン部は、
前記第1コーナ領域に折曲部分が備えられた第1グループの延長パターン部と、
前記第2コーナ領域に折曲部分が備えられた第2グループの延長パターン部と、
前記第3コーナ領域に折曲部分が備えられた第3グループの延長パターン部と、
前記第4コーナ領域に折曲部分が備えられた第4グループの延長パターン部と、を有する、請求項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項14】
前記第1プレートの少なくとも一部は、前記第1伝導性パターン部と前記連結プレートの厚さ方向に沿って重ならず、
前記第2プレートの少なくとも一部は、前記第2伝導性パターン部と前記連結プレートの厚さ方向に沿って重ならず、
前記連結プレートの少なくとも一部は、前記延長パターン部と前記連結プレートの厚さ方向に沿って重ならない、請求項9又は10に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項15】
前記第1~第4グループの延長パターン部のそれぞれの数は、互いに同一である、請求項13に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項16】
前記絶縁層は、
前記第1プレート前記連結プレートの厚さ方向に沿って重なる第1絶縁部と、
前記第2プレート前記連結プレートの厚さ方向に沿って重なる第2絶縁部と、
前記第1オープン領域の上に配置され、少なくとも一部が前記連結プレートと前記厚さ方向に沿って重なる延長絶縁部と、を有する、請求項9~15のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項17】
前記延長絶縁部の幅は、前記延長パターン部の幅より大きく、
前記延長絶縁部の少なくとも一部は、前記延長パターン部と前記連結プレートの厚さ方向に沿って重ならない、請求項16に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項18】
前記延長絶縁部の少なくとも一部は、前記連結プレートと前記連結プレートの厚さ方向に沿って重ならない、請求項16または17に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項19】
前記第1プレート前記連結プレートの厚さ方向に沿って重なる駆動部を有し、
前記駆動部は、コイルおよびマグネットのうちの少なくとも1つを有する、請求項1~18のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【請求項20】
前記第1プレート、第2プレートおよび前記連結プレートは、金属物質を有する、請求項1~19のいずれか一項に記載のイメージセンサ用基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
実施例は、イメージセンサ用基板に関するものであって、特にレンズバレルを中心に相対移動が可能なイメージセンサ用基板およびこれを含むカメラモジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、移動通信端末、MP3プレーヤなどの携帯機器をはじめ、自動車、内視鏡、CCTVなどの電子機器にカメラ装置が搭載されている。このようなカメラ装置は、次第に高画素を中心に発達しており、小型化および薄型化が進んでいる。それだけではなく、現在のカメラ装置は、低価格の製作コストで多様な付加機能が実現可能なように変化している。
【0003】
上記のようなカメラ装置は、レンズを収容するレンズバレル、レンズバレルに結合されるレンズホルダ、レンズホルダ内に配置されるイメージセンサおよびイメージセンサが装着される駆動基板を含む。このとき、レンズが被写体の映像信号をイメージセンサに伝達する。そしてイメージセンサが映像信号を電気信号に変換する。
【0004】
ここで、レンズとイメージセンサとの間の距離として定義される焦点距離(focal length)に応じて、カメラ装置における映像信号の精度が決定される。
【0005】
これにより、カメラ装置は、イメージセンサに対してレンズバレルを相対移動させて焦点補償や揺れ補正を提供した。すなわち、カメラ装置は、レンズを収容するレンズバレルをX軸、Y軸、Z軸に上記イメージセンサに対して相対移動させた。このとき、カメラ装置は、上記レンズバレルを相対移動させるために、少なくとも六つのスプリングなどの弾性部材が必要であった。そして、上記各弾性部材は、ボンディングなどの方式によってレンズバレルと結合された。
【0006】
しかしながら、上記のような従来技術によるカメラ装置は、レンズバレルが相対移動することにより、レンズバレルの上部に配置された上部スプリングプレートと、レンズバレルの下部に配置された下部スプリングプレートと、Z軸の固定のための弾性ワイヤ(elastic wire)などの構造物と、で構成され、これにより、カメラ装置のモジュール構造が複雑であるという問題がある。
【0007】
また、従来技術によるカメラ装置は、レンズバレルを動かすための複数の弾性部材が必要であり、上記複数の弾性部材の組立工数が増加するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実施例においては、新しい構造のイメージセンサ用基板およびこれを含むカメラモジュールを提供できるようにする。
【0009】
また、実施例においては、レンズバレルに対してイメージセンサが相対移動可能にしたイメージセンサ用基板およびこれを含むカメラモジュールを提供できるようにする。
【0010】
また、実施例においては、X軸、Y軸、Z軸の移動のみならず、チルト補正も可能なイメージセンサ用基板およびこれを含むカメラモジュールを提供できるようにする。
【0011】
また、実施例においては、オートフォーカス機能や、手ブレ補正機能を提供するためのスプリング構造を簡素化できるイメージセンサ用基板およびこれを含むカメラモジュールを提供できるようにする。
【0012】
提供される実施例において、解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないさらに他の技術的課題は、下記の記載から提案される実施例が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
実施例に係るイメージセンサ用基板は、絶縁層と、絶縁層上に配置される伝導性パターン部と、を有し、絶縁層は、第1絶縁部と、第1絶縁部の周囲を囲んで配置され、第1オープン領域を挟んで第1絶縁部から離隔する第2絶縁部と、を有し、伝導性パターン部は、第1絶縁部上に配置された第1伝導性パターン部と、第2絶縁部上に配置された第2伝導性パターン部と、第1オープン領域上に配置され、第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結する延長パターン部と、を有し、延長パターン部は、第1オープン領域のコーナ領域上に配置される曲げ部分を有する。
【0014】
また、第1伝導性パターン部は、第1絶縁部の複数の領域上にそれぞれ位置し、第2伝導性パターン部は、複数の領域と向かい合う第2絶縁部の複数の領域上にそれぞれ位置し、延長パターン部は、第1絶縁部の第1領域上に配置された第1伝導性パターン部と第2絶縁部の第2領域上に配置された第2伝導性パターン部との間を連結し、第1領域と第2領域とは、互いに向かい合わない。
【0015】
また、延長パターン部の長さは、互いに向かい合う領域に配置された第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部との間の直線距離よりも大きい。
【0016】
また、延長パターン部の長さは、互いに向かい合う領域に配置された第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部との間の直線距離の1.5倍~20倍の範囲を有する。
【0017】
また、延長パターン部は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタニウム(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)および亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質を有する。
【0018】
また、絶縁層は、第1オープン領域上に配置された延長絶縁部を有し、延長絶縁部は、延長パターン部と垂直方向内で重なる。
【0019】
また、延長絶縁部の幅は、延長パターン部の幅よりも大きい。
【0020】
また、絶縁層と伝導性パターン部との間にボンディングシートを有し、ボンディングシートは、第1絶縁部と第1伝導性パターン部との間の第1ボンディング部と、第2絶縁部と第2伝導性パターン部との間の第2ボンディング部と、延長絶縁部と延長パターン部との間の延長ボンディング部と、を有する。
【0021】
また、延長パターン部は、第1オープン領域上で浮遊しで配置される。
【0022】
また、延長パターン部は、金属層と、金属層上のメッキ層と、を有し、メッキ層は、第1オープン領域上に配置された延長パターン部の側面および下面を囲んで配置される。
【0023】
また、絶縁層の下に配置され、第1オープン領域と重なる第2オープン領域を有するスプリングプレートを有し、スプリングプレートは、第1プレート部と、第2オープン領域を挟んで第1プレートと離隔する第2プレート部と、第2オープン領域上に配置され、第1プレート部と第2プレート部とを連結する弾性部材と、を有する。
【0024】
また、第1オープン領域は、第1オープン部と、コーナ領域を挟んで、第1オープン部と連結される第2オープン部と、を有し、延長パターン部は、第1オープン部上に配置され、第1伝導性パターン部と連結される第1部分と、第2オープン部上に配置され、第2伝導性パターン部と連結される第2部分と、を有し、曲げ部分は、コーナ領域上で第1部分と第2部分とを連結する。
【0025】
一方、カメラモジュールは、ハウジングと、ハウジング内に配置されるレンズバレルと、レンズバレル内に配置されるレンズアセンブリと、ハウジング内に配置されるイメージセンサ用基板と、イメージセンサ用基板上に配置されるイメージセンサと、イメージセンサ用基板の下面に配置される第1駆動部と、ハウジングに配置される第2駆動部と、を有し、イメージセンサ用基板は、絶縁層と、絶縁層上に配置される伝導性パターン部と、を有し、絶縁層は、第1絶縁部と、第1絶縁部の周囲を囲んで配置され、第1オープン領域を挟んで第1絶縁部から離隔する第2絶縁部と、を有し、伝導性パターン部は、第1絶縁部上に配置された第1伝導性パターン部と、第2絶縁部上に配置された第2伝導性パターン部と、第1オープン領域上に配置され、第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結する延長パターン部と、を有し、延長パターン部は、第1オープン領域のコーナ領域上に配置される曲げ部分を有する。
【0026】
また、第1伝導性パターン部は、第1絶縁部の複数の領域上にそれぞれ位置し、第2伝導性パターン部は、複数の領域と向かい合う第2絶縁部の複数の領域上にそれぞれ位置し、延長パターン部は、第1絶縁部の第1領域上に配置された第1伝導性パターン部と第2絶縁部の第2領域上に配置された第2伝導性パターン部との間を連結し、第1領域と第2領域とは、互いに向かい合わない。
【0027】
一方、実施形態に係るカメラ装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置されるレンズバレルと、レンズバレル内に配置されるレンズアセンブリと、ハウジング内に配置されるイメージセンサ用基板と、イメージセンサ用基板上に配置されるイメージセンサと、ハウジング内に配置され、イメージセンサ用基板と電気的に連結される第1コネクタ部と、ハウジングの外部に配置され、外部機器と電気的に連結される第2コネクタ部と、第1コネクタ部と第2コネクタ部とを連結する連結部と、を有する軟性回路基板と、を有し、イメージセンサ用基板は、絶縁層と、絶縁層上に配置される伝導性パターン部と、を有し、絶縁層は、第1絶縁部と、第1絶縁部の周囲を囲んで配置され、第1オープン領域を挟んで第1絶縁部から離隔する第2絶縁部と、を有し、伝導性パターン部は、第1絶縁部上に配置された第1伝導性パターン部と、第2絶縁部上に配置された第2伝導性パターン部と、第1オープン領域上に配置され、第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結する延長パターン部と、を有し、第1伝導性パターン部は、第1絶縁部の複数の領域上にそれぞれ位置し、第2伝導性パターン部は、複数の領域と向かい合う第2絶縁部の複数の領域上にそれぞれ位置し、延長パターン部は、第1絶縁部の第1領域上に配置された第1伝導性パターン部と第1領域と向かい合わない第2絶縁部の第2領域上の第2伝導性パターン部との間を連結し、延長パターン部は、第1オープン領域のコーナ領域上に配置される曲げ部分を有する。
【発明の効果】
【0028】
実施例によると、カメラモジュールのOISおよびAF機能を実現するために、従来のレンズバレルを移動させる代わりに、イメージセンサをレンズバレルに対してX軸、Y軸、Z軸方向に相対移動させる。これにより、実施例に係るカメラモジュールは、OISおよびAF機能を実現するための複雑なスプリング構造を除去することができ、これによる構造を簡素化することができる。また、実施例に係るイメージセンサをレンズバレルに対して相対移動させることによって、従来に比べて安定的な構造を形成することができる。
【0029】
また、実施例によると、イメージセンサおよび軟性回路基板を電気的に連結する延長パターン部がスプリング構造を有するようにしながら、絶縁層上に浮遊して配置されるようにする。このとき、上記延長パターン部は、イメージセンサと軟性回路基板との間で信号を伝達する回路の役割と、上記イメージセンサをX軸、Y軸、およびZ軸に移動させるためのスプリングの役割と、をする。これにより、実施例に係るカメラモジュールは、上記イメージセンサを移動させるために必要なスプリングプレートなどの構造物を除去することができ、これによるスプリングプレートと関連する工程を排除して製作工程を容易にすることができる。
【0030】
また、実施例によると、スプリングの機能を行う延長パターン部を配置するにあたり、第1リードパターン部と、上記第1リードパターン部が配置された領域と向かい合う領域に配置された第2リードパターン部との間ではなく、第1リードパターン部が配置された領域と交差する領域に配置された第2リードパターン部と、の間を連結する。これにより、実施例における延長パターン部は、イメージセンサのチルト方向に回転して配置される形態を有する。これによると、実施例においては、上記延長パターン部を利用して、イメージセンサのチルト動作を安定的に行うことができる。
【0031】
また、実施例における延長パターン部は、絶縁層上に配置され、上記絶縁層は、上記延長パターン部と垂直に重なる領域に上記延長パターン部に対応する形状を有する延長絶縁部に配置されるようにする。これによるカメラモジュールは、イメージセンサをより安定的に弾性支持しながら、レンズバレルに対して上記イメージセンサを移動させることができる。
【0032】
また、実施例における延長パターン部の長さは、互いに向かい合う第1リードパターン部と第2リードパターン部との間の直線距離の少なくとも1.5倍~20倍の間を有するようにする。これによると、イメージセンサ用基板の移動性を向上させながら、ノイズの発生を最小限に抑えることができる。
【0033】
また、実施例における延長絶縁部の幅は、延長パターン部の幅よりも大きくして、上記延長絶縁部により上記延長パターン部が安定的に支持できるようにし、これによる動作の信頼性を向上させることができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】比較例に係るカメラモジュールを示す図である。
図2】第1実施例に係るカメラ装置を示す図である。
図3図2に示された絶縁層を示す図である。
図4】一実施例に係る伝導性パターン部を示す図である。
図5】実施例に係る軟性回路基板とイメージセンサ用基板との間の連結構造を示す図である。
図6】実施例に係る伝導性パターン部の層構造を具体的に説明する図である。
図7図4の伝導性パターン部の変形例を示す図である。
図8】第2実施例に係るカメラ装置を示す図である。
図9図8の絶縁層を上側から見た平面図である。
図10図9のイメージセンサ用基板の平面図である。
図11】第3実施例に係るカメラ装置を示す図である。
図12図11に示された第2ボンディングシートを示す図である。
図13】第4実施例に係るカメラ装置を示す図である。
図14図13に示されたスプリングプレートを示す図である。
図15】他の実施例に係るイメージセンサ用基板におけるイメージセンサの付着構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する
【0036】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部の実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現され、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例の間で、その構成要素のうちの1つまたは複数を選択的に結合、置換して使用することができる。
【0037】
また、本発明の実施例において使用される用語(技術および科学的用語を含む)は、明らかに特に定義され記述されない限り、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者にとって一般的に理解され得る意味として解釈され、事前に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味を考慮して、その意味を解釈することができるであろう。また、本発明の実施例で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0038】
本明細書において、単数形は、文言で特別に言及しない限り、複数形も含むことができ、「Aおよび(と)B、C(A、BおよびC)のうちの少なくとも一つ(または、1つまたは複数)」と記載される場合、A、B、Cを組み合わせるすべての組み合わせのうちの1つまたは複数を含むことができる。また、本発明の実施例の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。
【0039】
このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当構成要素の本質や順序または手順などは限定されない。そして、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「連結」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接連結、または連結される場合のみならず、その構成要素とその他の構成要素との間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「連結」される場合も含むことができる。
【0040】
また、各構成要素の「上(上部)または下(下部)」に形成または配置されると記載される場合、上(上部)または下(下部)は、2つの構成要素が互いに直接接触する場合のみならず、1つまたは複数のさらに他の構成要素が上記2つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(上部)または下(下部)」と表現される場合、1つの構成要素を基準として上側方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0041】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明すると、次の通りである。
【0042】
図1は、比較例に係るカメラモジュールを示す図である。
【0043】
光学式手振れ補正(Optical Image Stabilizer;OIS)機能およびオートフォーカス(Auto Focusing;AF)機能を備えたカメラモジュールは、少なくとも2つのスプリングプレートが要求される。
【0044】
比較例に係るカメラモジュールは、スプリングプレートが2つであり得る。比較例に係るカメラモジュールは、スプリングプレートに少なくとも六つのスプリングなどの弾性部材が要求される。
【0045】
図1を参照すると、比較例に係るカメラモジュールは、レンズアセンブリ、赤外線遮断フィルタ部およびセンサ部を含む光学系を含む。すなわち、比較例に係るカメラモジュールは、レンズバレル10、レンズアセンブリ20、第1弾性部材31、第2弾性部材32、第1ハウジング41、第2ハウジング42、赤外線遮断フィルタ部50、センサ部60、回路基板80および駆動部71、72、73、74を含む。
【0046】
このとき、レンズバレル10は、第1ハウジング41と連結される。すなわち、レンズバレル10は、第1ハウジング41に第1弾性部材31を介して連結される。すなわち、レンズバレル10は、第1ハウジング41に第1弾性部材31によって流動できるように連結される。このとき、第1弾性部材31は、複数のスプリング(図示せず)を含む。例えば、第1弾性部材31は、レンズバレル10の複数の点で、上記レンズバレル10と第1ハウジング41との間を連結する。
【0047】
第2弾性部材32は、上記第1ハウジング41および上記第1ハウジング41を収容する第2ハウジング42に連結される。上記第2弾性部材32は、上記第1ハウジング41を上記第2ハウジング42に流動できるように固定させる。上記第2弾性部材32は、複数のスプリングを含む。詳しくは、上記第2弾性部材32は、板状スプリングを含む。
【0048】
このとき、第1弾性部材31は、レンズバレル10を支持しながら、上記レンズバレル10をセンサ部60に対して垂直方向(Z軸方向)に相対移動させる。このために、第1弾性部材31は、少なくとも4つ以上のスプリングを含む。
【0049】
また、第2弾性部材32は、レンズバレル10を支持しながら、上記レンズバレル10をセンサ部60に対して水平方向(X軸方向およびY軸方向)に相対移動させる。このために、第2弾性部材32は、少なくとも2つ以上のスプリングを含む。
【0050】
上記のように、比較例に係るカメラモジュールは、レンズバレル10がX軸、Y軸およびZ軸方向に移動することによってOISおよびAFが行われる。このために、比較例に係るカメラモジュールは、少なくとも六つのスプリングのような弾性部材が必要である。また、比較例に係るカメラモジュールは、上記のような弾性部材を支持するための2つのスプリングプレートが必要である。また、比較例に係るカメラモジュールは、レンズバレル10のZ軸を固定する弾性ワイヤなどの追加の部材が必要である。したがって、比較例に係るカメラモジュールは、レンズバレルをX軸、Y軸およびZ軸に移動させるためのスプリング構造物が複雑である。
【0051】
また、比較例に係るカメラモジュールは、弾性部材をレンズバレル10と結合させるために、手作業でそれぞれの弾性部材をボンディングする作業を行わなければならない。これにより、比較例に係るカメラモジュールは、製造工程が複雑であり、製造時間が多くかかる。
【0052】
また、比較例に係るカメラモジュールは、レンズバレル10のチルト機能を提供するものの、実質的にイメージに対するチルト補正は難しい構造である。すなわち、レンズバレル10がセンサ部60に対して回転するとしても、センサ部60に入射するイメージには変化がないので、イメージに対するチルト補正が難しい形態であり、さらにチルト機能自体が不要であった。
【0053】
以下、実施例に係るイメージセンサ用基板、カメラモジュールおよびこれらを含むカメラ装置について説明する。
【0054】
図2は、第1実施例に係るカメラ装置を示す図である。
【0055】
図2を参照すると、実施例に係るカメラ装置は、レンズバレル100、レンズアセンブリ200、ハウジング300、赤外線遮断フィルタ部400、駆動部510、520、530、イメージセンサ用基板600、イメージセンサ700、および軟性回路基板800を含むことができる。
【0056】
レンズバレル100は、レンズアセンブリ200を収容する。
【0057】
レンズバレル100は、レンズアセンブリ200を収容するための収容溝を含むことができる。上記収容溝は、レンズアセンブリ200と対応する形状を有することができる。
【0058】
レンズバレル100は、四角筒または円筒形状を有することができる。すなわち、レンズバレル100の外郭は、四角形状または円筒形状を有することができ、これに限定されない。
【0059】
レンズバレル100は、ハウジング300と連結される。レンズバレル100は、ハウジング300内に収容される。レンズバレル100は、別の結合部材(図示せず)によってハウジング300と結合することができる。
【0060】
レンズバレル100は、上部にオープン領域を含むことができる。好ましくは、レンズバレル100は、物体側(object side)にオープンされる入光溝を含むことができる。上記入光溝は、上記レンズアセンブリ200を露出させることができる。そして、上記入光溝を介して上記レンズアセンブリ200にイメージが入射し得る。
【0061】
レンズアセンブリ200は、レンズバレル100内に配置される。レンズアセンブリ200は、上記レンズバレル100に備えられた収容溝内に収容される。上記レンズアセンブリ200は、上記レンズバレル100の収容溝に挿入されて固定され得る。レンズアセンブリ200は、円形の外郭形状を有することができる。例えば、レンズアセンブリ200は、最上部(トップ)側から見たとき、円形状を有することができるが、これに限定されない。すなわち、レンズアセンブリ200は、トップ側から見たとき、長方形の形状を有することもできる。
【0062】
レンズアセンブリ200は、複数のレンズを含む。例えば、レンズアセンブリ200は、第1ないし第4レンズを含むことができる。上記第1ないし第4レンズは、順に積層され得る。また、上記レンズの間には、スペーサ(図示せず)が介在され得る。上記スペーサは、上記レンズの間の間隔を一定に離隔させることができる。以上で、上記レンズアセンブリ200は、4つのレンズを含むものとして説明したが、これに限定されない。例えば、レンズアセンブリ200は、1つ~3つのレンズを含むか、5つ以上のレンズを含むこともできる。
【0063】
ハウジング300は、レンズバレル100を収容する。ハウジング300は、別の固定部材(図示せず)を介してレンズバレル100の位置を固定させる。すなわち、比較例によると、レンズバレルは、ハウジングに対して流動できるように結合された。これとは異なり、実施例では、ハウジング300は、上記レンズバレル100が上記ハウジング300内で動かないように固定部材を介してしっかりと固定させることができる。これによって、ハウジング300内におけるレンズバレル100の位置は、常に固定されている。これにり、実施例では、上記レンズバレル100が常に同位置に固定されているので、レンズバレルの曲げなどによって発生する光軸のずれの問題を解決することができ、これによる信頼性を向上させることができる。
【0064】
ハウジング300は、プラスチックまたは金属で形成され得る。ハウジング300は、四角筒形状を有することができる。
【0065】
赤外線遮断フィルタ部400は、レンズバレル100の下端部に配置され得る。赤外線遮断フィルタ部400は、別の基板(図示せず)に固定配置され得、これによってレンズバレル100に結合され得る。赤外線遮断フィルタ部400は、イメージセンサ700に流入する過度な長波長の光を遮断することができる。
【0066】
赤外線遮断フィルタ部400は、光学ガラスにチタンオキサイドおよびシリコンオキサイドが交互に蒸着されて形成され得る。このとき、赤外線を遮断するために赤外線遮断フィルタ部400を構成するチタンオキサイドおよびシリコンオキサイドの厚さは、適切に調節され得る。
【0067】
駆動部510、520、530は、固定されたレンズバレル100に対してイメージセンサ用基板600を相対移動させる。駆動部510、520、530は、固定されたハウジング300に対してイメージセンサ用基板600を相対移動させる。駆動部510、520、530は、固定されたレンズアセンブリ200に対してイメージセンサ用基板600を相対移動させる。
【0068】
このために、駆動部510、520、530は、磁気力に対して上記イメージセンサ用基板600を移動させることができる。上記駆動部510、520、530は、第1駆動部510、第2駆動部520および第3駆動部530を含むことができる。
【0069】
第1駆動部510は、イメージセンサ用基板600に付着される。好ましくは、第1駆動部510は、イメージセンサ用基板600の下面に付着され得る。さらに好ましくは、第1駆動部510は、イメージセンサ用基板600を構成する絶縁層610の下面に付着され得る。第1駆動部510は、磁石を含むことができる。例えば、第1駆動部510は、永久磁石を含むことができる。このとき、第1駆動部510を構成する磁石は、プレート形状を有し得る。これによって、第1駆動部510は、上面、下面、および側面を含むことができる。
【0070】
第2駆動部520は、ハウジング300の底面に配置され得る。好ましくは、第2駆動部520は、イメージセンサ用基板600と垂直方向内で重なるハウジング300の底面上に配置され得る。第2駆動部520は、コイルを含むことができる。第2駆動部520は、駆動信号を印加され得、駆動信号に応じて磁場を生成させることができる。
【0071】
このとき、第1駆動部510と第2駆動部520とは、互いに対向することができる。すなわち、第1駆動部510と第2駆動部520とは、垂直方向内で相互に重なって配置され得る。第1駆動部510と第2駆動部520とは、互いに水平方向に並べて配置され得る。すなわち、第1駆動部510の下面と第2駆動部520との上面は、互いに向かい合って配置され得る。第1駆動部510と第2駆動部520との間の離隔間隔は、50μm~約1000μmであり得、これに限定されない。
【0072】
第1駆動部510と第2駆動部520との間には、磁気力が発生することができる。これによって、イメージセンサ用基板600は、第2駆動部520と第1駆動部510との間で発生する斥力および引力によってX軸方向およびY軸方向に移動することができる。また、イメージセンサ用基板600は、第2駆動部520に印加される電流方向に従ってチルト(または回転)され得る。このために、第2駆動部520および第1駆動部510は、それぞれ複数の磁石および複数のコイルを含むことができる。
【0073】
第3駆動部530は、イメージセンサ用基板600に付着され得る。好ましくは、第3駆動部530は、イメージセンサ用基板600の側壁に付着され得る。具体的には、第3駆動部530は、イメージセンサ用基板600の支持層650の側面に付着され得る。このとき、第3駆動部530は、第1駆動部510と水平方向内で少なくとも一部が重なって配置され得る。第3駆動部530は、第1駆動部510に対して垂直に配置され得る。すなわち、第3駆動部530の上面は、第1駆動部510の側面と向かい合って配置され得る。これにより、イメージセンサ用基板600は、上記第3駆動部530と第1駆動部510との間の引力および斥力によってZ軸方向に移動することができる。
【0074】
イメージセンサ用基板600は、イメージセンサ700が装着される基板である。具体的には、イメージセンサ用基板600は、駆動部510、520、530によって駆動されてイメージセンサ700をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることができる。また、イメージセンサ用基板600は、駆動部510、520、530によって駆動されてイメージセンサ700をチルトさせることができる。
【0075】
イメージセンサ用基板600は、ハウジング300の底面から一定間隔離隔して配置され得る。そして、イメージセンサ用基板600は、上記ハウジング300に対して上記装着されたイメージセンサ700を相対移動させることができる。
【0076】
このために、イメージセンサ用基板600は、絶縁層610、第1ボンディングシート620、伝導性パターン部640および支持層650を含むことができる。
【0077】
絶縁層610は、伝導性パターン部640を支持しながら、上記イメージセンサ用基板600上に配置されるイメージセンサ700をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることができる。このために、絶縁層610は、一定の弾性力を有する弾性領域を含むことができる。
【0078】
具体的には、絶縁層610は、伝導性パターン部640を形成するための基板であり、絶縁層の表面に上記伝導性パターン部640を形成できる絶縁材料で作られたプリント、配線板および絶縁基板の全てを含むことができる。
【0079】
上記絶縁層610は、リジッド(rigid)またはフレキシブル(flexible)にすることができる。例えば、絶縁層610は、ガラスまたはプラスチックを含むことができる。詳しくは、上記絶縁層610は、ソーダライムガラス(soda lime glass)またはアルミノシリケートガラスなどの化学強化/半強化ガラスを含むか、ポリイミド(Polyimide、PI)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate、PET)、プロピレングリコール(Propylene Glycol、PPG)、ポリカーボネート(PC)などの強化または軟性プラスチックを含むか、サファイアを含むことができる。
【0080】
また、絶縁層610は、光等方性フィルムを含むことができる。一例として、上記絶縁層610は、COC(Cyclic Olefin Copolymer)、COP(Cyclic Olefin Polymer)、光等方ポリカーボネート(Polycarbonate、PC)または光等方ポリメチルメタクリレート(PMMA)などを含むことができる。
【0081】
このとき、絶縁層610は、部分的に曲面を有しながら曲がることがある。すなわち、絶縁層610は、部分的には平面を有し、部分的には曲面を有しながら曲がることがある。また、絶縁層610は、柔軟な特性を有するフレキシブル(flexible)基板であり得る。また、絶縁層610は、曲面(curved)または折曲された(bended)基板であり得る。
【0082】
絶縁層610上には、伝導性パターン部640が配置される。伝導性パターン部640は、絶縁層610上で相互に一定間隔離隔されるリードパターン部を含むことができる。例えば、伝導性パターン部640は、イメージセンサ700と連結される第1リードパターン部と、軟性回路基板800と連結される第2リードパターン部と、を含むことができる。また、伝導性パターン部640は、第1リードパターン部と第2リードパターン部との間を連結する延長パターン部を含むことができる。上記第1リードパターン部、第2リードパターン部および延長パターン部については、下記で詳細に説明する。
【0083】
伝導性パターン部640は、電気的信号を伝達する配線であって、電気伝導性の高い金属物質で形成され得る。このために、上記伝導性パターン部640は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタニウム(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)および亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質で形成され得る。また、上記伝導性パターン部640は、ボンディング力に優れた金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタニウム(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質を含むペーストまたはソルダペーストで形成され得る。
【0084】
好ましくは、伝導性パターン部640は、電気的信号を伝達する配線の役割をしながら、上記駆動部510、520、530から加えられる力によってX軸、Y軸およびZ軸方向に移動可能な弾性力を有する金属物質で形成され得る。このために、伝導性パターン部640は、1000MPa以上の引張強度を有する金属物質で形成され得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅を含む2元系合金または3元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ニッケル(Ni)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-スズ(Sn)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ベリリウム(Be)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-コバルト(Co)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ニッケル(Ni)-スズ(Sn)の3元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ベリリウム(Be)-コバルト(Co)の3元系合金であり得る。また、上記金属物質以外にも、上記伝導性パターン部640は、スプリングの役割が可能な弾性力を有しながら電気特性の良い鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、亜鉛などの合金で形成され得る。また、伝導性パターン部640は、金(Au)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)などの金属物質を含むメッキ層として表面処理され得、これによる電気伝導度を向上させることができる。
【0085】
一方、伝導性パターン部640は、通常のプリント回路基板の製造工程であるアディティブ工法(Additive process)、サブトラクティブ工法(Subtractive Process)、改良セミアディティブ工法(Modified Semi Additive Process;MSAP)およびセミアディティブ工法(Semi Additive Process;SAP)などで可能であり、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0086】
支持層650は、支持基板であり得る。
【0087】
支持層650は、絶縁層610の下に配置されて、絶縁層610、伝導性パターン部640およびイメージセンサ700を支持することができる。このとき、支持層650と絶縁層610との間には、第1ボンディングシート620が配置され得る。
【0088】
第1ボンディングシート620は、支持層650の上面のうち、絶縁層610の下面と垂直方向に重なる領域に選択的に配置され得る。
【0089】
支持層650には、第3駆動部530が装着され得、これにより、上記第3駆動部530に電気信号を印加することができる。支持層650は、上記絶縁層610を支持することができる。好ましくは、支持層650は、上記ハウジング300の底面から浮遊した場所で、上記第1ボンディングシート620、絶縁層610、伝導性パターン部640およびイメージセンサ700を支持することができる。
【0090】
イメージセンサ700は、上記イメージセンサ用基板600上に配置され、好ましくは、イメージセンサ700は、上記イメージセンサ用基板600の伝導性パターン部640上に配置される。イメージセンサ700は、イメージセンサ用基板600の伝導性パターン部640を構成する第1リードパターン部上に装着され得る。
【0091】
イメージセンサ700は、電化結合素子(Charge Coupled Device;CCD)または相補型金属酸化物半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor;CMOS)センサで構成され得、光電変換素子および電荷結合素子を使用して撮像された被写体を電気的信号に出力する装置であり得る。イメージセンサ700は、イメージセンサ用基板600上の伝導性パターン部640に電気的に連結され、レンズアセンブリ200から提供されるイメージを受信することができる。また、イメージセンサ700は、上記受信したイメージを電気的信号に変換して出力することができる。このとき、イメージセンサ700を介して出力される信号は、上記伝導性パターン部640を介して軟性回路基板800に伝達され得る。
【0092】
軟性回路基板800は、一端がイメージセンサ用基板600と連結され得る。軟性回路基板800は、イメージセンサ700から出力される電気的信号を受信することができる。軟性回路基板800は、他端にコネクタを備えることができる。上記コネクタには、メイン基板(図示せず)が連結され得る。
【0093】
すなわち、軟性回路基板800は、カメラモジュールと外部装置のメイン基板との間を連結することができる。具体的には、軟性回路基板800は、カメラモジュールのイメージセンサ用基板600の伝導性パターン部640と携帯端末のメイン基板との間を連結することができる。
【0094】
このために、軟性回路基板800の一領域は、ハウジング300内部に配置され、それによって上記イメージセンサ用基板600の伝導性パターン部640と連結することができる。
【0095】
以下では、実施例に係るイメージセンサ用基板600についてより具体的に説明する。
【0096】
図3は、図2に示された絶縁層を示す図である。
【0097】
図3を参照すると、絶縁層610は、イメージセンサ用基板600を構成する伝導性パターン部640を支持することができる。
【0098】
絶縁層610は、第1絶縁部611と、上記第1絶縁部611から離隔する第2絶縁部612と、を含むことができる。
【0099】
絶縁層610は、上記第1絶縁部611と上記第2絶縁部612との間にオープン領域613を含むことができる。
【0100】
第2絶縁部612は、上記第1絶縁部611と一定間隔離隔した位置で、第1絶縁部611周囲を囲んで配置される。このとき、第2絶縁部612は、第1絶縁部611と直接接触しない。したがって、上記第1絶縁部611と第2絶縁部612とは、オープン領域613を介して相互に分離され得る。
【0101】
一方、絶縁層610のオープン領域613は、伝導性パターン部640を構成する延長パターン部(後に説明する)と垂直方向で重なることがある。したがって、上記オープン領域613を介して露出した延長パターン部は、上記絶縁層610上に浮遊し得る。
【0102】
絶縁層610は、20μm~100μmの厚さを有することができる。例えば、絶縁層610は、25μm~50μmの厚さを有することができる。例えば、絶縁層610は、30μm~40μmの厚さを有することができる。上記絶縁層610の厚さが100μm超えた場合には、全体的なイメージセンサ用基板600の厚さが増加することがある。上記絶縁層610の厚さが20μm未満の場合には、イメージセンサ700を配置することが困難となり得る。上記絶縁層610の厚さが20μm未満の場合には、イメージセンサを実装する工程にて熱/圧力などに脆弱性があるので、上記イメージセンサ700を安定的に実装することが困難となり得る。
【0103】
一方、図上には、縁層610の第1絶縁部611と第2絶縁部612とがオープン領域613を挟んで、物理的に完全に分離された構造を有して構成されることを示したが、実施例によって上記オープン領域613には、連結絶縁部(図示せず)が配置されることもあるであろう。上記連結絶縁部は、上記オープン領域613を形成するとき、上記オープン領域613をすべて除去せずに、一部残しておいた部分であって、上記第1絶縁部611と上記第2絶縁部612との間を連結することができる。たとえば、連結絶縁部は、第1絶縁部611と第2絶縁部612との角領域を互いに連結することができる。たとえば、連結絶縁部は、第1絶縁部611の第1角領域と上記第1角領域に対応する第2絶縁部612の第2角領域とを互いに連結することができる。また、連結絶縁部は、第1絶縁部611の残りの他の角領域と、これに対応する第2絶縁部612の残りの他の角領域と、をそれぞれ連結することができる。
【0104】
上記絶縁層610が、上記連結絶縁部を含む場合には、上記第1絶縁部611、第2絶縁部612および連結絶縁部は、一体に構成され得る。これにより、上記イメージセンサがチルトしたときの上記絶縁層610の弾性力を活用することができ、上記第1絶縁部611、連結絶縁部および上記第2絶縁部612の間が着脱されることを防止することができる。
【0105】
上記絶縁層610は、1つの絶縁部材上で上記オープン領域613に対応する領域をエッチングまたは物理的パンチングなどを通じて除去することにより、上記オープン領域613を有することができる。
【0106】
一方、上記絶縁層610の第1絶縁部611上には、少なくとも一つのスリット(図示せず)が形成され得る。上記スリットは、上記絶縁層610の平坦度を維持するために形成され得る。すなわち、絶縁層610上には、伝導性パターン部640およびイメージセンサ700が配置される。そして、絶縁層610の下には、第1駆動部510が配置される。このとき、第1駆動部510やイメージセンサ700の平坦度は、カメラモジュールの信頼性に直接的な影響を与え、平坦度が悪くなるに応じて画質が低下し得る。したがって、実施例では、絶縁層610上に少なくとも一つのスリットを形成することによって、上記絶縁層610が有する重さを減少させるだけでなく、平坦度が維持できるようにしてカメラモジュールの全体的な信頼性を向上させることができるようにする。
【0107】
一方、上記絶縁層610の下には、第1ボンディングシート620が配置される。このとき、第1ボンディングシート620は、絶縁層610の第2絶縁部612の下に配置され得る。これにより、第1ボンディングシート620は、絶縁層610の第2絶縁部612が有する平面形状に対応する平面形状を有することができる。
【0108】
言い換えると、第1ボンディングシート620は、絶縁層610の下面のうち、支持層650が配置される領域のみ選択的に形成され得る。一方、支持層650と絶縁層610とは、相互一体に形成され得る。これにより、上記第1ボンディングシート620は、選択的に省略され得る。
【0109】
すなわち、絶縁層610および支持層650を構成する絶縁部材の下面の一部を除去して溝を形成することで、上記支持層650を形成することができる。
【0110】
第1ボンディングシート620は、絶縁層610のオープン領域613および第1絶縁部611を露出し得る。
【0111】
第1ボンディングシート620は、両面粘着テープで形成され得る。第1ボンディングシート620は、エポキシやアクリル系の接着剤または熱硬化タイプの接着フィルムで構成され得る。
【0112】
第1ボンディングシート620は、25μmの厚さを有することができる。
【0113】
図4は、一実施例に係る伝導性パターン部を示す図である。
【0114】
図4を参照すると、伝導性パターン部640は、絶縁層610上に特定のパターンを有して配置され得る。伝導性パターン部640は、絶縁層610の第1絶縁部611上に配置された第1伝導性パターン部641,642,643,644と、絶縁層610の第2絶縁部612上に配置された第2伝導性パターン部645、646、647、648と、絶縁層610のオープン領域613上に配置された延長パターン部649と、を含むことができる。
【0115】
このとき、図面上では、絶縁層610の第1絶縁部611の上部領域を「A」とし、絶縁層610の第2絶縁部612の上部領域を「B」とし、絶縁層610のオープン領域613と垂直に重なる領域を「C」とした。
【0116】
第1伝導性パターン部641,642,643,644は、絶縁層610の第1絶縁部611上に配置され得る。好ましくは、第1伝導性パターン部641,642,643,644は、第1絶縁部611の端領域に配置され得る。このとき、第1絶縁部611の上面の一部は、イメージセンサ700が実装される実装領域として活用され得、これにより、上記第1伝導性パターン部641,642,643,644は、上記実装領域の周囲を囲んで上記第1絶縁部611の上面の外郭領域に配置され得る。
【0117】
第1伝導性パターン部641,642,643,644は、第1絶縁部611の上面の4つの辺の周囲にそれぞれ配置され得る。したがって、第1伝導性パターン部641,642,643,644は、第1絶縁部611の第1辺領域に配置される第1-1伝導性パターン部641、第1辺領域と向かい合う第2辺領域に配置される第1-2伝導性パターン部642、第1辺領域と第2辺領域との間の第3辺領域に配置される第1-3伝導性パターン部643、および第3辺領域と向かい合う第4辺領域に配置される第1-4伝導性パターン部644を含むことができる。
【0118】
また、第2伝導性パターン部645、646、647、648は、第2絶縁部612の上面の4つの辺の周囲にそれぞれ配置され得る。このとき、第2伝導性パターン部645、646、647、648と向かい合う第2絶縁部612上にそれぞれ配置され得る。第2伝導性パターン部645、646、647、648の数は、第1伝導性パターン部641,642,643,644の数と同じであり得る。したがって、第1伝導性パターン部641,642,643,644は、第2伝導性パターン部645、646、647、648と1対1で連結され得る。
【0119】
好ましくは、第2伝導性パターン部645、646、647、648は、第1-1伝導性パターン部641と向かい合う第2絶縁部612の第1辺領域に配置される第2-1伝導性パターン部645と、第1-2伝導性パターン部642と向かい合う第2絶縁部612の第2辺領域に配置される第2-2伝導性パターン部646と、第1-3伝導性パターン部643と向かい合う第2絶縁部612の第3辺領域に配置される第2-3伝導性パターン部647と、第1-4伝導性パターン部644と向かい合う第2絶縁部612の第4辺領域に配置される第2-4伝導性パターン部645と、を含むことができる。
【0120】
ここで、第1絶縁部611および第2絶縁部612の第1辺領域は、絶縁層610の上面の左側領域であり得る。そして、第1絶縁部611および第2絶縁部612の第2辺領域は、絶縁層610の上面の右側領域であり得る。そして、第1絶縁部611および第2絶縁部612の第3辺領域は、絶縁層610の上面の上側領域であり得る。そして、第1絶縁部611および第2絶縁部612の第4辺領域は、絶縁層610の上面の下側領域であり得る。
【0121】
上記のように、第1伝導性パターン部641,642,643,644および第2伝導性パターン部645、646、647、648は、上記第1絶縁部611および第2絶縁部612上にそれぞれが互いに向かい合う面にそれぞれ配置され得る。
【0122】
また、第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648とは、上記第1絶縁部611と第2絶縁部612との互いに異なる領域にそれぞれ配置され、それに応じてイメージセンサ用基板600の移動における弾性支持力を増加させることができる。すなわち、上記伝導性パターン部640が、特定の領域のみに集中的に配置される場合、上記イメージセンサ用基板600の特定の方向への移動における信頼性が低下することがある。例えば、第1伝導性パターン部640が、第1-1および第1-2伝導性パターン部641、643のみを含む場合、イメージセンサ用基板600のX軸方向への移動では、問題ないが、Y軸方向への移動では、安定性が低下することがある。また、このような場合、周期的なイメージセンサ用基板600の移動に応じて上記伝導性パターン部640の短絡が発生することがある。したがって、実施例においては、上記のように伝導性パターン部640を4つの領域にそれぞれ分散配置して、安定的にイメージセンサ用基板600をX軸、Y軸、およびZ軸に移動させることができるようにする。すなわち、上記伝導性パターン部は、上記絶縁層610上で上/下/左/右対称となるように形成され得る。
【0123】
一方、第1伝導性パターン部641,642,643,644は、イメージセンサ700と連結されるインナーリードパターン部であり得、第2伝導性パターン部645、646、647、648は、軟性回路基板800と連結されるアウターリードパターン部であり得る。
【0124】
一方、伝導性パターン部640は、上記第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648との間を連結しながら、上記絶縁層610のオープン領域613上に浮遊して配置される延長パターン部649を含むことができる。ここで、浮遊されるということは、下部に上記延長パターン部649を支持する支持部なしで、上記延長パターン部649が空中に浮いている状態を意味することができる。
【0125】
結論としては、第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648とは、上記絶縁層610上で互いに対面するように配置され得る。そして、延長パターン部649は、上記第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648とを互いに連結することができる。
【0126】
このとき、延長パターン部649は、一端が第1伝導性パターン部641,642,643,644と連結され、他端が第2伝導性パターン部645、646、647、648と連結され得る。好ましくは、延長パターン部649は、互いに向かい合う第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結するのではなく、互いに向かい合わない第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結することができる。
【0127】
例えば、延長パターン部649は、一端が第1-1伝導性パターン部641に連結され得、他端が第1-1伝導性パターン部641と向かい合う第2-1伝導性パターン部645ではない第2-3伝導性パターン部647に連結され得る。すなわち、上記延長パターン部649は、互いに平行な方向に配置された第1伝導性パターン部641,642,643,644のうちの一つと、第2伝導性パターン部645、646、647、648のうちの一つと、を互いに連結するのではなく、互いに交差する方向に配置された第1伝導性パターン部641,642,643,644のうちの一つと、第2伝導性パターン部645、646、647、648のうちの一つと、を互いに連結することができる。
【0128】
すなわち、延長パターン部649は、一端が第1-1伝導性パターン部641と連結された場合、他端が第1-1伝導性パターン部641と交差する方向に対置された第2-3パターン部647または第2-4パターン部648と連結され得る。
【0129】
したがって、延長パターン部649は、上記オープン領域613上のコーナ領域に沿って回転する形で配置され得る。
【0130】
また、延長パターン部649は、複数の辺領域上に配置され得る。
【0131】
例えば、上記延長パターン部649が互いに向かい合う第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部との間を連結する場合、上記延長パターン部649は、上記向かい合う1つの辺領域のみに配置され得る。
【0132】
これとは異なり、実施例においては、上記延長パターン部649が互いに向かい合わない第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結するので、上記延長パターン部649は、一端が連結された第1伝導性パターン部が配置された辺領域および他端が第2伝導性パターン部が配置された辺領域上にそれぞれ配置され得る。すなわち、延長パターン部649は、複数の折り折曲される構造を有し、上記オープン領域613上の一コーナ領域に沿って配置され得る。
【0133】
絶縁層610のオープン領域は、第1オープン部ないし第4オープン部を含むことができる。第1オープン部は、第1絶縁部611の第1外側と第2絶縁部612の第1内側との間に位置することができる。第2オープン部は、第1絶縁部611の第2外側と第2絶縁部612の第2内側との間に位置することができる。第3オープン部は、第1絶縁部611の第3外側と第2絶縁部612の第3内側との間に位置することができる。第4オープン部は、第1絶縁部611の第4外側と第2絶縁部612の第4内側との間に位置することができる。第1オープン部と第2オープン部とは、互いに向かい合って位置することができる。そして、第3オープン部は、第1オープン部の一端と第2オープン部の一端との間に配置されて、これを互いに連結することができる。また、第4オープン部は、第1オープン部の他端と第2オープン部の他端との間に配置されて、これを互いに連結することができる。
【0134】
そして、第1-1伝導性パターン部641と第2-1伝導性パターン部645とは、上記第1オープン部を挟んで互いに向かい合って配置され得る。第1-2伝導性パターン部642と第2-2伝導性パターン部646とは、上記第2オープン部を挟んで互いに向かい合って配置され得る。第1-3伝導性パターン部643と第2-3伝導性パターン部647とは、上記第3オープン部を挟んで互いに向かい合って配置され得る。第1-4伝導性パターン部644と第2-4伝導性パターン部648とは、上記第4オープン部を挟んで互いに向かい合って配置され得る。
【0135】
また、延長パターン部619は、互いに同一のオープン部上に配置される第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648とを互いに連結するのではなく、互いに異なるオープン部上に配置された第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648とを互いに連結することができる。
【0136】
例えば、延長パターン部619は、第1オープン部上に配置された第1-1伝導性パターン部641と、第3オープン部上に配置された第2-3伝導性パターン部647と、を互いに連結することができる。延長パターン部619は、第2オープン部上に配置された第1-2伝導性パターン部642と、第4オープン部上に配置された第2-4伝導性パターン部648と、を互いに連結することができる。延長パターン部619は、第3オープン部上に配置された第1-3伝導性パターン部643と、第2オープン部上に配置された第2-2伝導性パターン部646と、を互いに連結することができる。延長パターン部619は、第4オープン部上に配置された第1-4伝導性パターン部641と、第1オープン部上に配置された第2-1伝導性パターン部645と、を互いに連結することができる。これにより、延長パターン部619は、上記複数のオープン部の間のコーナ領域上に配置され得る。すなわち、延長パターン部619は、始端が配置されるオープン部と終端が配置されるオープン部との間を連結するコーナ領域上に配置された曲げ部分を含むことができる。
【0137】
結論としては、上記延長パターン部649は、第1方向に回転する形状を有し、上記第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648とを互いに連結する複数の延長パターン部を含むことができる。そして、上記複数の延長パターン部の回転方向は、互いに同一であり得る。また、上記複数の延長パターン部の長さは、互いに同一であり得る。これにより、実施例においては、イメージセンサを安定的に移動させることができるだけでなく、上記のように回転形状を有するため、安定的なチルト機能を実現することができる。
【0138】
一方、延長パターン部649の長さは、互いに向かい合う第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部との間の直線距離よりも大きい。
【0139】
このとき、延長パターン部649は、アディティブ工法(Additive process)、サブトラクティブ工法(Subtractive Process)、改良セミアディティブ工法(Modified Semi Additive Process;MSAP)およびセミアディティブ工法(Semi Additive Process;SAP)などを通じて上記のような形状を有するようにエッチングを進行して形成することができる。好ましくは、第1伝導性パターン部641,642,643,644、第2伝導性パターン部645、646、647、648および延長パターン部649は、同時に形成され得る。さらに好ましくは、延長パターン部649は、第1伝導性パターン部641,642,643,644および第2伝導性パターン部645、646、647、648と一体に形成され得る。
【0140】
一方、第1伝導性パターン部641,642,643,644、第2伝導性パターン部645、646、647、648および延長パターン部649を含む伝導性パターン部640の厚さは、10μm~50μmであり得る。例えば、伝導性パターン部640の厚さは、30μm~40μmであり得る。このとき、伝導性パターン部640の厚さが10μmよりも小さければ、イメージセンサ用基板600の移動時に上記伝導性パターン部640の切れが発生することがある。また、伝導性パターン部640の厚さが50μmよりも大きければ、延長パターン部649の弾性力が低下することがあり、これによるイメージセンサ用基板600の移動性に妨害を与えることがある。これにより、実施例においては、安定的にイメージセンサ用基板600の移動ができるように、伝導性パターン部640の厚さは、35μm±5μmを有するようにする。
【0141】
そして、延長パターン部649の長さは、互いに向かい合う第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部との間の直線距離の少なくとも1.5倍以上を有するようにする。また、延長パターン部649の長さは、互いに向かい合う第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部との間の直線距離の20倍以下になるようにする。
【0142】
このとき、互いに向かい合う第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645、646、647、648との間の直線距離は、1.5mmであり得る。
【0143】
このとき、延長パターン部649の長さが上記の直線距離の1.5倍よりも小さければ、上記延長パターン部649の弾性力低下によるイメージセンサ用基板600の移動性が低下することがある。また、延長パターン部649の長さが上記直線距離の20倍よりも大きければ、上記延長パターン部649による信号伝達距離が大きくなることによる抵抗が増加し、これにより上記延長パターン部649を介して伝達される信号にノイズが含まれることがある。これにより、ノイズの発生を最小限に抑えるために、延長パターン部647の長さは、第1リードパターン部645と第2リードパターン部646との間の直線距離の10倍以下になるようにできる。
【0144】
一方、上記のような伝導性パターン部640は、電気的信号を伝達する配線であり、電気伝導性の高い金属物質で形成され得る。このために、上記伝導性パターン部640は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタニウム(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)および亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質で形成され得る。また、上記伝導性パターン部640は、ボンディング力に優れた金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタニウム(Ti)、スズ(Sn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)のうちから選択される少なくとも一つの金属物質を含むペーストまたはソルダペーストで形成され得る。
【0145】
好ましくは、伝導性パターン部640は、電気的信号を伝達する配線の役割をしながら、上記絶縁層610の弾性部材に連動して、X軸、Y軸およびZ軸方向に移動可能な弾性力を有する金属物質で形成され得る。このために、伝導性パターン部640は、1000MPa以上の引張強度を有する金属物質で形成され得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅を含む2元系合金または3元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ニッケル(Ni)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-スズ(Sn)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ベリリウム(Be)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-コバルト(Co)の2元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ニッケル(Ni)-スズ(Sn)の3元系合金であり得る。例えば、伝導性パターン部640は、銅(Cu)-ベリリウム(Be)-コバルト(Co)の3元系合金であり得る。また、上記金属物質以外にも、上記伝導性パターン部640は、スプリングの役割が可能な弾性力を有しながら電気特性の良い鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、亜鉛などの合金で形成され得る。また、伝導性パターン部640は、金(Au)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)などの金属物質を含むメッキ層として表面処理され得、これによる電気伝導度を向上させることができる。
【0146】
図5は、実施例に係る軟性回路基板とイメージセンサ用基板との間の連結構造を示す図である。
【0147】
図5を参照すると、軟性回路基板800は、イメージセンサ用基板600と外部のメイン基板(図示せず)とを互いに電気的に連結する。
【0148】
軟性回路基板800は、一端がイメージセンサ用基板600と連結され得る。軟性回路基板800は、イメージセンサ700から出力される電気的な信号を受信することができる。軟性回路基板800は、他端にコネクタ810を備えることができる。上記コネクタ810には、メイン基板(図示せず)が連結され得る。
【0149】
すなわち、軟性回路基板800は、カメラモジュールと外部装置のメイン基板との間を連結することができる。具体的には、軟性回路基板800は、カメラモジュールのイメージセンサ用基板600の伝導性パターン部640と携帯端末のメイン基板との間を連結することができる。
【0150】
このために、軟性回路基板800の一領域は、ハウジング300内部に配置され、それによって上記イメージセンサ用基板600の伝導性パターン部640と連結することができる。
【0151】
すなわち、軟性回路基板800は、第1コネクタ部801、第2コネクタ部803および連結部802を含むことができる。
【0152】
第1コネクタ部801は、ハウジング300内部に配置され得る。第1コネクタ部801は、伝導性パターン部640と連結される複数のパッド804、805、806、807を含むことができる。
【0153】
第1コネクタ部801は、伝導性パターン部640の第2伝導性パターン部645,646,647,648、つまり、アウターリードパターン部と電気的に連結され得る。すなわち、第1コネクタ部801に備えられた複数のパッド部804、805、806、807は、第2伝導性パターン部645,646,647,648と電気的に連結され得る。
【0154】
このために、第1コネクタ部801は、第2-1伝導性パターン部645と連結される第1パッド部804を含むことができる。また、第1コネクタ部801は、第2-2伝導性パターン部646と連結される第2パッド部805を含むことができる。また、第1コネクタ部801は、第2-3伝導性パターン部647と連結される第3パッド部806を含むことができる。また、第1コネクタ部801は、第2-4伝導性パターン部648と連結される第4パッド部807を含むことができる。
【0155】
このとき、第1コネクタ部801は、上記絶縁層610の第2絶縁部612に対応する形状を有し、上記伝導性パターン部640の第2伝導性パターン部645,646,647,648の上部領域を囲んで配置され得、この下面には、上記複数のパッド部804、805、806、807が配置され得る。
【0156】
連結部802は、第1コネクタ部801と第2コネクタ部803との間を連結する。連結部802は、一部がハウジング300内に配置され得、これから延長されてハウジング300の外部に露出され得る。
【0157】
第2コネクタ部803には、端末機のメイン基板と連結されるコネクタ810が配置され得る。
【0158】
一方、絶縁層610の第1絶縁部611上には、イメージセンサ700が付着され得る。このとき、イメージセンサ700は、電極710が上部に向かうように上記第1絶縁部611上に付着され得る。
【0159】
そして、イメージセンサ700の電極710と第1伝導性パターン部641,642,643,644との間には、金属ワイヤのような連結部材720が形成され、上記イメージセンサの電極と第1伝導性パターン部641,642,643,644との間を電気的に連結することができる。
【0160】
図6は、実施例に係る伝導性パターン部の層構造を具体的に説明する図である。
【0161】
図6を参照すると、伝導性パターン部640は、絶縁層610上に配置される。このとき、伝導性パターン部640は、絶縁層610の第1絶縁部611上に配置された第1伝導性パターン部641,642,643,644と、第2絶縁部612上に配置された第2伝導性パターン部645,646,647,648と、オープン領域613上に配置される延長パターン部649と、を含むことができる。
【0162】
このとき、第1伝導性パターン部641,642,643,644、第2伝導性パターン部645,646,647,648および延長パターン部649のそれぞれは、金属層640Aおよびメッキ層640Bを含むことができる。
【0163】
金属層640Aは、絶縁層610上に配置され得る。すなわち、金属層640Aは、絶縁層610上に配置され、第1伝導性パターン部641,642,643,644、第2伝導性パターン部645,646,647,648および延長パターン部649をそれぞれ構成する。
【0164】
メッキ層640Bは、上記金属層640A上に配置され得る。好ましくは、メッキ層640Bは、金属層640A上に配置される表面処理層であり得る。
【0165】
上記メッキ層640Bは、Ni/Au合金、金(Au)、無電解ニッケル金メッキ(Electroless Nickel Immersion Gold、ENIG)、Ni/Pd合金、有機化合物メッキ(Organic Solderability Preservative、OSP)のうちのいずれか一つを含むことができる。
【0166】
このとき、第1伝導性パターン部641,642,643,644と第2伝導性パターン部645,646,647,648とを構成するメッキ層650Bは、互いに対応し得る。これとは異なり、延長パターン部649を構成するメッキ層650Bは、第1伝導性パターン部641,642,643,644および第2伝導性パターン部645,646,647,648を構成するメッキ層650Bとは異なる厚さを有することができる。
【0167】
すなわち、第1伝導性パターン部641,642,643,644および第2伝導性パターン部645,646,647,648のメッキ層650Bは、当該金属層650Aの上面および側面のみに選択的に形成され得る。これとは異なり、延長パターン部649を構成する金属層650Aは、上記説明したオープン領域上で浮遊した状態で配置されており、これによって延長パターン部649のメッキ層650Bは、当該金属層650Aの全面を囲んで形成され得る。すなわち、延長パターン部649のメッキ層650Bは、延長パターン部649の金属層650Aの上面、側面および下面を囲んで形成され得る。
【0168】
したがって、第1伝導性パターン部641,642,643,644の下面は、絶縁層610の上面と実質的に同一平面上に位置することができる。これとは異なり、延長パターン部649の下面は、絶縁層610の上面よりも低く位置することができる。
【0169】
一方、上記メッキ層650Bの厚さは、0.3μm~1μmであり得る。例えば、メッキ層650Bの厚さは、0.3μm~0.7μmであり得る。上記メッキ層650Bの厚さは、0.3μm~0.5μmであり得る。
【0170】
図7は、図4の伝導性パターン部の変形例である。
【0171】
図4では、伝導性パターン部640を構成する延長パターン部649が互いに向かい合う第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とではなく、互いに向かい合わない面にそれぞれ配置された第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結した。
【0172】
これとは異なり、図7によると、伝導性パターン部640は、互いに向かい合う面にそれぞれ配置された第1伝導性パターン部と第2伝導性パターン部とを互いに連結することができる。
【0173】
ただし、図7においては、第2伝導性パターン部645A、646A、647A、648Aは、第1伝導性パターン部641、642、643、644と向かい合って配置されるものではなく、延長パターン部649Aの曲げ方向を基準に、当該方向に偏って配置され得る。すなわち、第2伝導性パターン部645、646、647、648は、第2絶縁部上でコーナ領域に偏って配置され得る。これにより、上記延長パターン部619は、上記コーナ領域に偏って配置された第2伝導性パターン部645、646、647、648と連結されるように、上記オープン領域613上のコーナ領域上に配置された曲げ部分を含むことができる。
【0174】
すなわち、図7のように、延長パターン部649Aは、右方向に折り曲げられて配置され得る。これにより、第2伝導性パターン部645、646、647、648は、それぞれの配置領域で、中央よりも右側に偏って配置され得る。すなわち、第2伝導性パターン部645、646、647、648は、当該配置領域のうちの右側コーナ領域と隣接する領域に偏って配置され得る。このような場合、延長パターン部649Aは、図4のように、右方向に回転する形で構成され得、全体的に右方向に回転する風車形状を有することができる。
【0175】
上記のように、延長パターン部649Aは、当該配置領域内中央ではなく、片側のコーナ領域に偏って配置された場合、上記延長パターン部649Aの長さを最適に維持しながら、イメージセンサの移動性を向上させることができる。
【0176】
図8は、第2実施例に係るカメラ装置を示す図である。
【0177】
図8を参照すると、実施例に係るカメラ装置は、レンズバレル100、レンズアセンブリ200、ハウジング300、赤外線遮断フィルタ部400、駆動部510、520、530、イメージセンサ用基板600、イメージセンサ700、および軟性回路基板800を含むことができる。
【0178】
このとき、第2実施例に係るカメラ装置は、図2におけるカメラ装置に対するイメージセンサ用基板600の構造のみ異なるだけで、それ以外の構造は同一であるので、以下では、第2実施例におけるイメージセンサ用基板600についてのみ説明する。
【0179】
イメージセンサ用基板600は、絶縁層610A、第1ボンディングシート620、伝導性パターン部640および支持層650を含むことができる。
【0180】
このとき、イメージセンサ用基板600において、絶縁層610A以外の構成は、図2ないし図4に示された構造と実質的に同一である。
【0181】
したがって、以下では、図2ないし図4と差別化された構造を有する絶縁層610Aについて説明する。
【0182】
絶縁層610Aは、伝導性パターン部640を支持しながら、上記イメージセンサ用基板600上に配置されるイメージセンサ700をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることができる。このために、絶縁層610Aは、一定の弾性力を有する弾性領域を含むことができる。好ましくは、絶縁層610Aは、複数の弾性領域を含むことができる。例えば、絶縁層610Aは、4つの弾性領域を含むことができる。
【0183】
すなわち、絶縁層610Aは、少なくとも一領域が一定の弾性力を有することができ、これにより、イメージセンサ用基板600を弾性支持しながら、上記イメージセンサ用基板600をX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動させることができる。
【0184】
このとき、絶縁層610Aは、伝導性パターン部640を形成する基板であって、絶縁層の表面に上記伝導性パターン部640を形成することができる絶縁材料で作られたプリント、配線板および絶縁基板をすべて含むことができる。
【0185】
このとき、絶縁層610Aは、上記伝導性パターン部640を構成する第1伝導性パターン部641、642、643、644が配置される第1絶縁部611A、第2伝導性パターン部645、646、647、648が配置される第2絶縁部612Aおよび延長パターン部649が配置される延長絶縁部を含むことができる。
【0186】
図9は、図8の絶縁層を上側から見た平面図である。
【0187】
図9を参照すると、絶縁層610Aは、イメージセンサ用基板600を構成する伝導性パターン部640を弾性支持することができる。
【0188】
絶縁層610Aは、上記イメージセンサ用基板600上に配置されるイメージセンサ700をX軸、Y軸、およびZ軸方向に移動させるために一定の弾性力を有する弾性領域を有することができる。
【0189】
このために、上記弾性領域は、絶縁層610Aの弾性力のある延長絶縁部614を含むことができる。具体的には、絶縁層610Aは、中央に第1絶縁部611Aが配置され得る。そして、第1絶縁部611Aと一定間隔離隔した位置で、上記第1絶縁部611Aの周囲を囲んで第2絶縁部612Aが配置され得る。
【0190】
また、絶縁層610Aは、第1絶縁部611Aおよび第2絶縁部612Aを含むことができ、上記第1絶縁部611Aと第2絶縁部612Aとの間には、オープン領域613Aが形成され得る。好ましくは、第1絶縁部611Aと第2絶縁部612Aとは、オープン領域613Aを挟んで相互に離隔し得る。
【0191】
そして、延長絶縁部614は、一端が第1絶縁部611Aと連結され、他端が第2絶縁部612Aと連結され得る。このために、延長絶縁部614は、複数で構成され得る。好ましくは、延長絶縁部614は、第1ないし第4延長絶縁部614を含むことができる。
【0192】
第1絶縁部611Aは、複数の外側部を含むことができる。好ましくは、第1絶縁部611Aは、左外側部、右外側部、上外側部および下外側部を含むことができる。
【0193】
第2絶縁部612Aは、複数の内側部を含むことができる。好ましくは、第2絶縁部612Aは、左内側部、右内側部、上内側部および下内側部を含むことができる。
【0194】
このとき、第1絶縁部611Aの左外側部と第2絶縁部612Aの左内側部とは、互いに向かい合って配置され得る。第1絶縁部611Aの右外側部と第2絶縁部612Aの右内側部とは、互いに向かい合って配置され得る。第1絶縁部611Aの上外側部と第2絶縁部612Aの上内側部とは、互いに向かい合って配置され得る。第1絶縁部611Aの下外側部と第2絶縁部612Aの下内側部とは、互いに向かい合って配置され得る。
【0195】
ここで、延長絶縁部614は、互いに向かい合う第1絶縁部の外側と第2絶縁部の内側とを互いに連結するのではなく、互いに向かい合わない(または対面しない、またはずれた、または整列されない)第1絶縁部の外側と第2絶縁部の内側とを互いに連結できるようにする。
【0196】
例えば、延長絶縁部614は、一端が第1絶縁部の左外側部と連結され、他側が上記第1絶縁部の左外側部と向かい合う第2絶縁部の左内側部と連結されるものではなく、第2絶縁部の上内側部に連結され得る。すなわち、上記延長絶縁部614は、互いに平行な方向に配置された第1絶縁部の外側部と第2絶縁部の内側部とを互いに連結するのではなく、互いに交差する方向に配置された第1絶縁部の外側部と第2絶縁部の内側部とを互いに連結することができる。
【0197】
すなわち、延長絶縁部614の一端が第1絶縁部の左外側部に連結された場合、他端が上記第1絶縁部の左外側部と交差する方向に配置された第2絶縁部の上内側部に連結することができる。
【0198】
したがって、延長絶縁部614は、上記絶縁層610Aのオープン領域613A上のコーナ領域に沿って回転する形で配置され得る。
【0199】
また、延長絶縁部614は、複数の辺の領域上に配置され得る。
【0200】
例えば、上記延長絶縁部614が互いに向かい合う第1絶縁部の外側部と第2絶縁部の内側部との間を連結する場合、上記延長絶縁部614は、上記向かい合う1つの辺領域のみに配置され得る。
【0201】
これとは異なり、実施例においては、上記延長絶縁部614が互いに向かい合わない第1絶縁部の外側部と第2絶縁部の内側部とを互いに連結するため、上記延長絶縁部614は、一端が連結された第1絶縁部と連結された辺領域および他端が第2絶縁部と連結された辺領域上にそれぞれ配置され得る。すなわち、延長絶縁部614は、複数の折曲される構造を有し、上記オープン領域613A上の一コーナ領域に沿って配置され得る。
【0202】
結論としては、上記延長絶縁部614は、上記伝導性パターン部640を構成する延長パターン部649と同じ形状を有することができる。
【0203】
言い換えると、第1絶縁部611A、第2の絶縁部612Aおよび延長絶縁部614のそれぞれは、別個の構成で形成され得る。すなわち、第1絶縁部611Aおよび第2絶縁部614を用意し、上記第1絶縁部611Aと第2絶縁部612Aとの間に、上記延長絶縁部614に対応する構成を追加で形成することで、実施例による絶縁層610Aを構成することもできるであろう。
【0204】
絶縁層610Aは、20μm~100μmの厚さを有することができる。例えば、絶縁層610Aは、25μm~50μmの厚さを有することができる。例えば、絶縁層610Aは、30μm~40μmの厚さを有することができる。上記絶縁層610Aの厚さが100μmを超えた場合には、全体的なイメージセンサ用基板600の厚さが増加することがある。上記絶縁層610Aの厚さが20μm未満の場合には、イメージセンサ700を配置することが困難となり得る。上記絶縁層610Aの厚さが20μm未満の場合には、イメージセンサを実装する工程にて熱/圧力などに脆弱性があるので、上記イメージセンサ700を安定的に実装することが困難となり得る。
【0205】
一方、延長絶縁部614の長さは、第1絶縁部611Aと第2絶縁部612Aとの間の直線距離の少なくとも1.5倍以上を有するようにする。また、延長絶縁部614の長さは、第1絶縁部611Aと第2絶縁部614との間の直線距離の20倍以下になるようにする。好ましくは、延長絶縁部614の長さは、第1絶縁部611Aと第2絶縁部612Aとの間の直線距離の4倍以下になるようにする。
【0206】
ここで、直線距離とは、上記第1絶縁部611Aおよび第2絶縁部612A上で互いに向かい合う外側面と内側面との間の距離を意味することができる。好ましくは、直線距離は、第1絶縁部611Aの左外側面と第2絶縁部612Aの左内側面との間の距離であり得る。また、直線距離は、第1絶縁部611Aの右外側面と第2絶縁部612Aの右内側面との間の距離であり得る。また、直線距離は、第1絶縁部611Aの上外側面と第2絶縁部612Aの上内側面との間の距離であり得る。また、直線距離は、第1絶縁部611Aの下外側面と第2絶縁部612Aの下内側面との間の距離であり得る。
【0207】
一方、第1絶縁部611Aと第2絶縁部612Aとの間の直線距離は1.5mmであり得る。このとき、延長絶縁部614の上記第1絶縁部614と第2絶縁部612Aとの間の直線距離の1.5倍よりも小さければ、上記延長絶縁部614の弾性力低下によるイメージセンサ用基板600の移動性が低下し得る。また、延長絶縁部614の長さが上記第1絶縁部614と第2絶縁部612Aとの間の直線距離の20倍よりも大きければ、上記絶縁層610A上に配置されるイメージセンサ700が安定的に支持されず、これによって移動精度に問題が発生することがある。これによって、実施例においては、移動性を向上させるために、延長絶縁部614の長さは、第1絶縁部611Aと第2絶縁部612Aとの間の直線距離の4倍以下になるようにする。
【0208】
これにより、上記延長絶縁部614は、オープン領域613Aで複数の折曲されるスプリング形状を有して形成され得る。
【0209】
一方、上記絶縁層610Aの第1絶縁部611A上に少なくとも一つのスリット(図示せず)が形成され得る。上記スリットは、上記絶縁層610Aの平坦度を維持するために形成され得る。すなわち、絶縁層610A上には、伝導性パターン部640およびイメージセンサ700が配置される。そして、絶縁層610Aの下には、第1駆動部が配置される。このとき、第1駆動部やイメージセンサ700の平坦度は、カメラモジュールの信頼性に直接的な影響を与え、平坦度が悪くなるにつれてイメージの画質が低下し得る。したがって、実施例においては、絶縁層610A上に少なくとも一つのスリットを形成することによって、上記絶縁層610Aが有する重さを減少させるだけでなく、平坦度が維持できるようにしてカメラモジュールの全体的な信頼性を向上させることができるようにする。
【0210】
図10は、図9のイメージセンサ用基板の平面図である。
【0211】
図10を参照すると、絶縁層610A上には、伝導性パターン部640が配置される。このとき、絶縁層610Aには、それぞれオープン領域が形成される。
【0212】
そして、上記絶縁層610Aのオープン領域には、弾性力を有する弾性部材が配置され得る。ここで弾性部材とは、絶縁層610Aの一部分を意味することができる。すなわち、上記弾性部材は、絶縁層610Aの一部として形成され得る、すなわち、絶縁層610Aのオープン領域には、複数回折曲される折曲形状を有する延長絶縁部614が配置される。上記延長絶縁部614は、スプリング形状を有することができる。
【0213】
一方、延長絶縁部614の線幅は、延長パターン部649の線幅よりも大きいことがある。これによって、イメージセンサ用基板を上部から見たとき、上記延長パターン部649の下部に位置する延長絶縁部614の少なくとも一部は、露出され得る。
【0214】
このとき、イメージセンサ用基板600は、X軸方向およびY軸方向への移動だけでなく、Z軸方向にも移動することができる。このとき、延長絶縁部614の弾性係数と延長パターン部649の弾性係数とには差がある。これにより、イメージセンサ用基板600がZ軸方向に移動する場合、延長絶縁部614の動き距離が異なって示されることがある。そして、これは、延長パターン部649が他の金属物質の構成部と接触する状況を発生するようにして、電気的信頼性の問題(例えば、ショート)を引き起こす。したがって、実施例においては、上記のように延長絶縁部614および延長絶縁部614の線幅が、上記延長パターン部649の線幅よりも大きくなるようにして、上記電気的信頼性の問題を解決することができるようにする。
【0215】
図11は、第3実施例に係るカメラ装置を示す図である。
【0216】
図11を参照すると、実施例に係るカメラ装置は、レンズバレル100、レンズアセンブリ200、ハウジング300、赤外線遮断フィルタ部400、駆動部510、520、530、イメージセンサ用基板600、イメージセンサ700、および軟性回路基板800を含むことができる。
【0217】
このとき、第2実施例に係るカメラ装置は、図2におけるカメラ装置に対するイメージセンサ用基板600の構造のみ異なるだけで、それ以外の構造は同一であるので、以下では、第2実施例におけるイメージセンサ用基板600についてのみ説明する。
【0218】
イメージセンサ用基板600は、絶縁層610A、第1ボンディングシート620、第2ボンディングシート630、伝導性パターン部640および支持層650を含むことができる。
【0219】
このとき、イメージセンサ用基板600において、絶縁層610Aを除いた残りの構成は、図9に示された構造と実質的に同一である。
【0220】
したがって、以下では、図9と差別化された構造を有する第2ボンディングシート630について説明する。
【0221】
イメージセンサ用基板600は、第2ボンディングシート630をさらに含むこともできる。すなわち、絶縁層610Aと伝導性パターン部640との間には、第2ボンディングシート630が選択的に配置され得る。
【0222】
すなわち、上記イメージセンサ700の移動中に上記絶縁層610Aと伝導性パターン部640との間の接着性に問題が発生することがあり、これにより、上記伝導性パターン部640が上記絶縁層610Aから脱着され得る。これにより、上記第2ボンディングシート630は、上記絶縁層610Aと上記伝導性パターン部640との間にさらに配置され得る。
【0223】
一方、第2ボンディングシート630は、図2に示された絶縁層610上に配置されることができ、これとは異なり、図9に示された絶縁層610A上にも配置され得る。図11は、図9の絶縁層610A上に配置された第2ボンディングシート630の形状を示す。ただし、実施例により、第2ボンディングシート630は、図2の絶縁層610上にも配置され得、この場合、第2ボンディングシート630は、絶縁層610と同様にオープン領域を含み、第1絶縁部上の第1ボンディング部および第2絶縁部上の第2ボンディング部を含むことができる。
【0224】
図12は、図11に示された第2ボンディングシートを示す図である。
【0225】
図12を参照すると、絶縁層610A上には、第2ボンディングシート630が配置される。このとき、第2ボンディングシート630は、絶縁層610Aが有する平面形状に対応する平面形状を有する。
【0226】
すなわち、第2ボンディングシート630は、絶縁層の第1絶縁部611上に配置される第1ボンディング部631と、絶縁層610Aの第2絶縁部612上に配置される第2ボンディング部632と、を含むことができる。また、第2ボンディングシート630は、上記第1ボンディング部631と第2ボンディング部632との間にオープン領域613を含むことができる。
【0227】
第2ボンディング部632は、上記第1ボンディング部631と一定間隔離隔した位置で、第1ボンディング部631の周囲を囲んで配置される。このとき、第2ボンディング部632は、第1ボンディング部631と直接接触しない。したがって、上記第1ボンディング部631と第2ボンディング部632とは、オープン領域613を介して互いに分離され得る。
【0228】
また、上記オープン領域613上には、上記第1ボンディング部631と第2ボンディング部632との間を連結する延長ボンディング部634が配置される。延長ボンディング部634は、延長絶縁部614に対応する形状を有する。延長ボンディング部634は、延長絶縁部614と垂直に重なる領域上に配置され得る。このとき、延長ボンディング部634は、延長絶縁部614に対応する平面面積を有することができる。好ましくは、延長ボンディング部634の平面面積は、延長絶縁部614の平面面積の0.9倍~1.1倍であり得る。第2ボンディングシート630の延長ボンディング部634は、絶縁層610Aの延長絶縁部614と同一の工程を通じて形成され得る。これにより、延長ボンディング部634は、延長絶縁部614と同一の形状を有しながら同一の平面面積を有することができる。
【0229】
第2ボンディングシート630は、両面接着フィルムで形成され得る。第2ボンディングシート630は、エポキシやアクリル系の接着剤または熱硬化タイプの接着フィルムで構成され得る。
【0230】
第2ボンディングシート630は、25μmの厚さを有することができる。
【0231】
図13は、第4実施例に係るカメラ装置を示す図である。
【0232】
図13を参照すると、実施例に係るカメラ装置は、レンズバレル100、レンズアセンブリ200、ハウジング300、赤外線遮断フィルタ部400、駆動部510、520、530、イメージセンサ用基板600、イメージセンサ700、および軟性回路基板800を含むことができる。
【0233】
このとき、第2実施例に係るカメラ装置は、図2におけるカメラ装置に対するイメージセンサ用基板600の構造のみ異なるだけで、それ以外の構造は同一であるので、以下では、第2実施例におけるイメージセンサ用基板600についてのみ説明する。
【0234】
イメージセンサ用基板600は、絶縁層610、第1ボンディングシート620、伝導性パターン部640および支持層650を含むことができる。
【0235】
このとき、イメージセンサ用基板600は、絶縁層610と支持層650との間のスプリングプレート660をさらに含むことができる。ここで、上記スプリングプレート660を除いた残りの構成は、前の実施例で既に説明したので、これに関する詳細な説明は省略する。
【0236】
スプリングプレート660は、イメージセンサ用基板600を構成する絶縁層610および伝導性パターン部640を支持しながら、上記イメージセンサ用基板600上に配置されるイメージセンサ700をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることができる。このために、スプリングプレート660は、少なくとも一つの弾性部材を含むことができる。好ましくは、スプリングプレート660は、複数の弾性部材を含むことができる。例えば、スプリングプレート660は、4つの弾性部材を含むことができる。
【0237】
スプリングプレート660は、ステンレススチール(STS)、インバ(invar)などの金属物質で形成され得、これに限定されない。例えば、スプリングプレート660は、上記物質以外にも弾性力を有するスプリング材質の他の金属物質で形成され得る。すなわち、スプリングプレート660は、一定の弾性力を有することができ、これによってイメージセンサ用基板600を弾性支持しながら、上記イメージセンサ用基板600をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることができる。
【0238】
スプリングプレート660上には、絶縁層610が配置される。このとき、スプリングプレート660と絶縁層610との間には、第1ボンディングシート620が配置され得る。第1ボンディングシート620は、上記スプリングプレート660と絶縁層610との間に配置されて接着力を提供することができる。すなわち、第1ボンディングシート620は、上記スプリングプレート660上に上記絶縁層610を固定させることができる。このために、第1ボンディングシート620は、両面接着フィルムで形成され得る。第1ボンディングシート620は、エポキシやアクリル系の接着剤で構成され得る。
【0239】
図14は、図13に示されたスプリングプレートを示す図である。
【0240】
図14を参照すると、スプリングプレート660は、イメージセンサ用基板600を構成する絶縁層610および伝導性パターン部640を弾性支持することができる。
【0241】
スプリングプレート660は、上記イメージセンサ用基板600上に配置されるイメージセンサ700をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることができる。
【0242】
このために、スプリングプレート660は、弾性力のある物質で形成され得る。具体的には、スプリングプレート660は、弾性力のある複数の弾性部材を含むことができる。例えば、スプリングプレート660は、4つの弾性部材664、665、666、667を含むことができる。
【0243】
スプリングプレート660は、ステンレススチール(STS)、インバ(invar)などの金属物質で形成され得、これに限定されない。例えば、スプリングプレート660は、上記物質以外にも弾性力を有するスプリング材質の他の金属物質で形成され得る。すなわち、スプリングプレート660は、一定の弾性力を有することができ、これによってイメージセンサ用基板600を弾性支持しながら、上記イメージセンサ用基板600をX軸、Y軸およびZ軸方向に移動させることができる。
【0244】
スプリングプレート660は、第1プレート部661、第2プレート部662および弾性部材664、665、666、667を含むことができる。
【0245】
具体的には、スプリングプレート660は、中央に第1プレート部661が配置され得る。そして、第1プレート部661と一定間隔離隔された位置で、上記第1プレート部661の周囲を囲んで第2プレート部662が配置され得る。
【0246】
すなわち、スプリングプレート660は、第1プレート部661および第2プレート部662を含むことができ、上記第1プレート部661と第2プレート部662との間には、オープン領域663が形成され得る。好ましくは、第1プレート部661と第2プレート部662とは、互いに分離され得る。
【0247】
弾性部材664、665、666、667は、一端が第1プレート部661と連結され、他端が第2プレート部662と連結され得る。このために、弾性部材664、665、666、667は、第1弾性部材664、第2弾性部材665、第3弾性部材666および第4弾性部材667を含むことができる。
【0248】
第1弾性部材664は、第1プレート部661の第1角領域と、第2プレート部662の第1角領域と、を連結することができる。第1弾性部材664は、一端が第1プレート部661の第1角領域と連結され、他端が第2プレート部662の第1角領域と連結されて、これを弾性的に連結することができる。上記第1角領域は、それぞれのプレートの左側上端に位置する角部分であり得る。
【0249】
第2弾性部材665は、第1プレート部661の第2角領域と、第2プレート部662の第2角領域と、を連結することができる。第2弾性部材665は、一端が第1プレート部661の第2角領域と連結され、他端が第2プレート部662の第2角領域と連結されて、これを弾性的に連結することができる。上記第2角領域は、それぞれのプレートの右側上端に位置する角部分であり得る。
【0250】
第3弾性部材666は、第1プレート部661の第3角領域と、第2プレート部662の第3角領域と、を連結することができる。第3弾性部材666は、一端が第1プレート部661の第3角領域と連結され、他端が第2プレート部662の第3角領域と連結されて、これを弾性的に連結することができる。上記第3角領域は、それぞれのプレートの左側下端に位置する角部分であり得る。
【0251】
第4弾性部材667は、第1プレート部661の第4角領域と、第2プレート部662の第4角領域と、を連結することができる。第4弾性部材667は、一端が第1プレート部661の第4角領域と連結され、他端が第2プレート部662の第4角領域と連結されて、これを弾性的に連結することができる。上記第4角領域は、それぞれのプレートの右側下端に位置する角部分であり得る。
【0252】
一方、図上には、第1プレート部661、第2プレート部662および弾性部材664、665、666、667のそれぞれが別個に構成されるものと示したが、これに限定されない。すなわち、第1プレート部661、第2プレート部662および弾性部材664、665、666、667は、互いに一体に形成され得る。すなわち、スプリングプレート660は、板状部材のプレート上に上記弾性部材664、665、666、667に対応する部分を除いた残りの部分にオープン領域663を形成することができる。
【0253】
このようなスプリングプレート660は、10μm~100μmの厚さを有することができる。例えば、スプリングプレート660は、20μm~70μmの厚さを有することができる。例えば、スプリングプレート660は、40μm~50μmの厚さを有することができる。スプリングプレート660の厚さが100μmを超える場合、イメージセンサ用基板600の厚さが増加することがある。また、スプリングプレート660の厚さが10μmよりも小さい場合には、イメージセンサ用基板600の移動時に発生する応力を十分に維持することができない。好ましくは、スプリングプレート660は、600MPa以上の応力を維持できるように50μm±10μmの厚さを有するようにする。
【0254】
また、弾性部材664、665、666、667は、一定の水準以上の長さを有するようにする。上記弾性部材664、665、666、667の長さが長すぎると、スプリングプレート660の体積が大きくなるという問題があり、弾性部材664、665、666、667の長さが短すぎると、イメージセンサ用基板600を安定的に弾性支持できないことがある。したがって、弾性部材664、665、666、667は、50μm~100μmの長さを有するようにする。このとき、弾性部材664、665、666、667の長さは、オープン領域663の幅よりも大きい。すなわち、弾性部材664、665、666、667は、オープン領域663内で複数の折曲されるスプリングの形状を有して形成され得る。
【0255】
また、第1プレート部661には、複数のスリット668が形成される。複数のスリット668は、第1プレート部661上で相互に一定間隔離隔して配置され得る。複数のスリット668は、スプリングプレート660の重さを減少させるために形成され得る。また、複数のスリット668は、スプリングプレート660の平坦度のために形成され得る。すなわち、第1プレート部661上には、絶縁層610、伝導性パターン部640およびイメージセンサ700が配置される。そして、第1プレート部661の下には、第1駆動部が配置される。このとき、第1駆動部やイメージセンサ700の平坦度は、カメラモジュールの信頼性に直接的な影響を与え、平坦度が悪くなるにつれてイメージの画質が低下し得る。したがって、実施例においては、第1プレート部661に複数のスリット668を形成することによって、上記スプリングプレート660が有する重さを減少させるだけでなく、平坦度を維持できるようにしてカメラモジュールの全体的な信頼性を向上させることができるようにする。
【0256】
図15は、他の実施形態に係るイメージセンサ用基板におけるイメージセンサの付着構造を示す。
【0257】
図15を参照すると、イメージセンサは、イメージセンサ用基板600上にフリップチップボンディング方式で付着され得る。
【0258】
すなわち、以前の実施例におけるイメージセンサは、絶縁層610上に付着された後に、連結部材を介したワイヤボンディング方式で第1伝導性パターン部641,642,643,644とイメージセンサ700の電極710とが相互に連結された。
【0259】
これとは異なり、イメージセンサは、パッケージ基板上に実装され得、これによって絶縁層610上には、フリップチップボンディング方式で上記イメージセンサ用基板600上に実装され得る。
【0260】
このためのパッケージ基板900は、絶縁層910、回路パターン920、ビア930、イメージセンサ940、連結部材950、保護部材960および接着部材970を含むすることができる。
【0261】
イメージセンサ940は、連結部材950を介して絶縁層910の上面および下面にそれぞれ配置された回路パターン920と電気的に連結され得る。そして、ビア930は、絶縁層910の上面および下面にそれぞれ配置された回路パターン920を相互に電気的に連結することができる。
【0262】
保護部材960は、絶縁層910の下面に配置されて絶縁層910の下面を保護しながら、回路パターン920の少なくとも一部を露出することができる。そして、保護部材960を介して露出された回路パターン上には、接着部材970が配置され得る。上記接着部材970は、ソルダボールであり得る。上記接着部材970は、ソルダに異種成分の物質が含まれることがある。上記ソルダは、SnCu、SnPb、SnAgCuのうちの少なくとも一つで構成され得る。そして、上記異種成分の物質は、Al、Sb、Bi、Cu、Ni、In、Pb、Ag、Sn、Zn、Ga、CdおよびFeのうちのいずれか一つを含むことができる。
【0263】
一方、上記のようなパッケージ基板900が製造された状態で、接着部材970は、上記第1伝導性パターン部641,642,643,644上に連結され得る。
【0264】
一方、実施例におけるイメージセンサ用基板を動かすための駆動部510、520、530の特性を見ると、次の表1の通りである。
【0265】
【表1】
【0266】
上記力(mN)は、駆動部510、520、530の力を意味し、イメージセンサの(基板を)駆動させるための力(mN)は10mN以下に設定され、このとき、10mN以下でも本イメージセンサ用基板がX軸およびY軸に動くことができる。すなわち、小さい力でも上記イメージセンサ用基板を動かすことができ、これにより、イメージセンサ用基板の動きに対する反応速度(または応答速度)を向上させることができる。上記変位(mm)は、100μm程度イメージセンサ用基板をシフトしようとするときに設定される値を意味する。すなわち、100μm程度の変位を与えるために力がX軸に4.5mMが必要であり、Y軸に8.5mMが必要な場合がある。一方、実施例における延長パターン部649で構成されるスプリング構造のばね定数は、力/変位を示したものであって、X軸のばね定数は、38.79mN/mm程度であり、Y軸のばね定数は、85.85mN/mmである。
【0267】
実施例によると、カメラモジュールのOISおよびAF機能を実現するために、従来のレンズバレルを移動させる代わりに、イメージセンサをレンズバレルに対してX軸、Y軸、Z軸方向に相対移動させる。これにより、実施例に係るカメラモジュールは、OISおよびAF機能を実現するための複雑なスプリング構造を除去することができ、これによる構造を簡素化することができる。また、実施例に係るイメージセンサをレンズバレルに対して相対移動させることにより、従来に比べて安定した構造を形成することができる。
【0268】
また、実施例によると、イメージセンサと軟性回路基板とを電気的に連結する延長パターン部がスプリング構造を有するようにしながら、絶縁層上に浮遊しで配置されるようにする。このとき、上記延長パターン部のイメージセンサと軟性回路基板との間で信号を伝達する回路の役割および上記イメージセンサをX軸、Y軸およびZ軸に移動させるためのスプリングの役割をする。これにより、実施形態に係るカメラモジュールは、上記イメージセンサを移動させるために必要なスプリングプレートなどの構造物を除去することができ、これによるスプリングプレートと関連する工程を排除して作製工程を容易にすることができる。
【0269】
また、実施例によると、スプリングの機能を行う延長パターン部に配置するにあたり、第1リードパターン部と、上記第1リードパターン部に配置された領域と向かい合う領域に配置された第2リードパターン部との間ではなく、第1リードパターン部が配置された領域と交差する領域に配置された第2リードパターン部と、の間を連結する。これにより、実施例における延長パターン部は、イメージセンサのチルト方向に回転して配置される形態を有する。これによると、実施例においては、上記延長パターン部を利用して、イメージセンサのチルト動作を安定的に行うことができる。
【0270】
また、実施例における延長パターン部は、絶縁層上に配置され、上記絶縁層は、上記延長パターン部と垂直に重なる領域に上記延長パターン部に対応する形状を有する延長絶縁部に配置されるようにする。これによるカメラモジュールは、イメージセンサをより安定的に弾性支持しながら、レンズバレルに対して上記イメージセンサを移動させることができる。
【0271】
また、実施例における延長パターン部の長さは、互いに向かい合う第1リードパターン部と第2リードパターン部との間の直線距離の少なくとも1.5倍~20倍の間を有するようにする。これによると、イメージセンサ用基板の移動性を向上させながら、ノイズの発生を最小限に抑えることができる。
【0272】
以上、実施例に説明された特徴、構造、効果などは、少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも1つの実施例にのみ限定されるものではない。さらに、各実施例において例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組合せまたは、変形して実施可能である。したがって、このような組合せと変形に関連する内容は、実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0273】
以上、実施例を中心に説明したが、これは単なる例示に過ぎず、実施例を限定するものではなく、実施例が属する分野の通常の知識を有した者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示されていない様々な変形および応用が可能であることが理解できるであろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形および応用に係る差異点は、添付された特許請求の範囲で設定する実施例の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
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図15