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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】ナノ秒パルスを使用する任意波形の発生
(51)【国際特許分類】
   H03K 3/017 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
H03K3/017
【請求項の数】 25
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023006913
(22)【出願日】2023-01-20
(62)【分割の表示】P 2021101259の分割
【原出願日】2018-08-27
(65)【公開番号】P2023033592
(43)【公開日】2023-03-10
【審査請求日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】62/550,251
(32)【優先日】2017-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/553,187
(32)【優先日】2017-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520064676
【氏名又は名称】イーグル ハーバー テクノロジーズ,インク.
【氏名又は名称原語表記】EAGLE HARBOR TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】ジエンバ,ティモシー,エム.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,ケネス,イー.
(72)【発明者】
【氏名】カースカデン,ジョン,ジー.
(72)【発明者】
【氏名】スロボドヴ,イリア
【審査官】石田 昌敏
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-134461(JP,A)
【文献】国際公開第2014/084341(WO,A1)
【文献】特開2009-097037(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0130525(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0108759(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0076372(US,A1)
【文献】特開2003-073814(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 3/00- 3/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧波形発生器であって、
デジタルパルサであり、
500Vより大きい振幅を有する複数の第1高電圧パルスを包含する第1パルスバーストであって、前記複数の第1高電圧パルスの各高電圧パルスがパルス幅を有し、前記第1パルスバーストが第1バースト周期を有し、前記第1パルスバーストが第1出力パルス幅と第1出力電圧を有する負荷にかかる第1パルスを生成し、前記第1出力パルス幅が前記第1バースト周期に実質的に等しく、第1出力電圧が前記複数の第1高電圧パルス各々の前記パルスのパルス幅に実質的に比例する、前記第1パルスバーストと、
500Vより大きい振幅を有する複数の第2高電圧パルスを包含する第2パルスバーストであって、前記複数の第2高電圧パルスの各高電圧パルスがパルス幅を有し、前記第2パルスバーストが第2バースト周期を有し、前記第2パルスバーストが第2出力パルス幅と第2出力電圧を有する負荷にかかる第2パルスを生成し、前記第2出力パルス幅が前記第2バースト周期に実質的に等しく、前記第2出力電圧が前記複数の第2高電圧パルス各々の前記パルスのパルス幅に実質的に比例する、前記第2パルスバーストと、
を生成する、前記デジタルパルサを備え、
前記負荷が、プラズマチャンバ内に配置されたプラズマを含んでいる、
高電圧波形発生器。
【請求項2】
前記第1パルスおよび前記第2パルスのいずれか一方または両方が、500Vより大きい振幅を有する、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項3】
前記第2パルスバーストが、前記第1パルスバーストの振幅とは異なる振幅を有する、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項4】
前記複数の第1高電圧パルスの1つ以上のパルスの振幅が、前記複数の第1高電圧パルスの他の1つ以上のパルスの振幅と異なる、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項5】
前記第1パルスの電圧が、前記第2パルスの電圧と異なる、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項6】
前記デジタルパルサと電気的または誘導的に結合されたプルダウンレジスタを更に含む、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項7】
前記デジタルパルサは、変圧器を更に含む、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項8】
前記第1バースト周期および/または前記第2バースト周期は、約50ms未満である、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項9】
前記第1パルスと前記第2パルスのいずれか一方または両方が、前記プラズマ内で電位を確立する、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項10】
前記第1パルスと前記第2パルスのいずれか一方または両方が、前記プラズマが前記プラズマチャンバ内に配置されたときに、プラズマ内のイオンを加速させる、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項11】
前記デジタルパルサおよび前記プラズマチャンバと電気的および/または誘導的に結合された発生器インダクタをさらに含む、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項12】
前記複数の第1高電圧パルスおよび/または前記複数の第2高電圧パルスのいずれか一方または両方が、約50kHzより大きい周波数を有する、請求項1に記載の高電圧波形発生器
【請求項13】
前記複数の第1高電圧パルスの少なくとも1つのパルスが、パルス幅を有し、および/または、前記複数の第2高電圧パルスの少なくとも1つのパルスが、500ns未満のパルス幅を有する、請求項1に記載の高電圧波形発生器
【請求項14】
前記発生器インダクタが、約20μH未満のインダクタンスを有する、請求項11に記載の高電圧波形発生器。
【請求項15】
ピーク出力電力が10kW以上である、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項16】
前記負荷が実質的に容量性である、請求項1に記載の高電圧波形発生器。
【請求項17】
負荷にかかる高電圧波形を生成する方法であって、
複数の第1高電圧パルスを包含する第1パルスバーストを生成することであって、前記複数の第1高電圧パルスの各高電圧パルス第1のパルス幅と500Vより大きい電圧を有し、前記第1パルスバーストが第1バースト周期を有することと、
第1出力パルス幅と第1出力電圧を有する第1出力パルスを出力することであって、第1出力パルス幅が前記第1バースト周期に実質的に等しく、前記第1出力電圧が前記複数の第1高電圧パルスの各々の前記パルス幅に実質的に比例することと、
複数の第2高電圧パルスを包含する第2パルスバーストを生成することであって、前記複数の第2高電圧パルスの各高電圧パルス第2のパルス幅を有し、前記第2パルスバーストが第2バースト周期を有することと、
第2出力パルス幅と第2出力電圧を有する第2出力パルスを出力することであって、前記第2出力パルス幅が前記第2バースト周期に実質的に等しく、前記第2出力電圧が前記複数の第2高電圧パルスの各々の前記パルス幅に実質的に比例することと、
を含み、
前記負荷が、プラズマチャンバ内のプラズマを含み、前記第1出力パルスおよび前記第2出力パルスが、プラズマ内のイオンを加速させる、
方法。
【請求項18】
前記第1パルスバーストで発生器インダクタを充電すること;および
前記発生器インダクタを前記第2パルスバーストで充電すること、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の第1高電圧パルスの少なくとも1つのパルスは、500ns未満のパルス幅を有し、および/または、前記複数の第2高電圧パルスの少なくとも1つのパルスは、500ns未満のパルス幅を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の第1高電圧パルスの1つ以上のパルスが、前記複数の第1高電圧パルスの他のパルスと異なるパルス幅を有し、および/または、前記複数の第2高電圧パルスの少なくとも1つのパルスが、前記複数の第2高電圧パルスの他のパルスと異なるパルス幅を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記複数の第1高電圧パルスの1つ以上のパルスの振幅は、前記複数の第1高電圧パルスの1つ以上の他のパルスの振幅と異なる、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
1つ以上のソリッドステートスイッチを有するデジタルパルサであって、前記デジタルパルサがバースト周期を有するパルスバーストを生成するように構成され、前記パルスバーストが、異なるパルス幅を有する複数の高電圧パルスを含む、前記デジタルパルサと、
前記デジタルパルサと電気的に結合された負荷であって、前記負荷にかかる電圧が、前記バースト周期に実質的に等しいパルス幅を有する出力パルスを有し、前記負荷にかかる前記電圧が、前記複数の高電圧パルスの前記パルス幅に実質的に比例するように変化する、前記負荷とを備え、
前記負荷が、プラズマチャンバ内に配置されたプラズマを含み、前記プラズマチャンバ内の電圧が、前記プラズマ内のイオンを加速させる、
高電圧波形発生装置。
【請求項23】
前記複数の高電圧パルスの少なくとも1つのサブセットが、パルス幅が次第に大きくなるパルス幅を有し、前記負荷にかかる前記電圧の絶対値が増加する、請求項22に記載の高電圧波形発生装置。
【請求項24】
前記複数の高電圧パルスの少なくとも1つのサブセットが、パルス幅が次第に小さくなるパルス幅を有し、前記負荷にかかる電圧が絶対値は減少する、請求項22に記載の高電圧波形発生装置。
【請求項25】
負荷にかかる高電圧波形を生成する方法であって、
複数の第1高電圧パルスを包含する第1パルスバーストを生成することであって、前記複数の第1高電圧パルスの各高電圧パルスがパルス幅と500Vより大きい電圧を有し、前記第1パルスバーストが第1バースト周期を有することと、
第1出力パルス幅と第1出力電圧を有する第1出力パルスを出力することであって、第1出力パルス幅が前記第1バースト周期に実質的に等しく、前記第1出力電圧が前記複数の第1高電圧パルスの各々の前記パルス幅に実質的に比例することと、
複数の第2高電圧パルスを包含する第2パルスバーストを生成することであって、前記複数の第2高電圧パルスの各高電圧パルスがパルス幅を有し、前記第2パルスバーストが第2バースト周期を有することと、
第2出力パルス幅と第2出力電圧を有する第2出力パルスを出力することであって、前記第2出力パルス幅が前記第2バースト周期に実質的に等しく、前記第2出力電圧が前記複数の第2高電圧パルスの各々の前記パルス幅に実質的に比例することと、
を含み、
前記負荷が、プラズマチャンバ内のプラズマを含み、前記第1出力パルスおよび前記第2出力パルスが、プラズマに印加される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ナノ秒パルスを使用する任意波形の発生に関する。
【背景技術】
【0002】
急速な立ち上がり時間及び/又は急速な立ち下がり時間を持つ高電圧パルスの生成は、難題である。例を挙げると、高電圧パルス(例:約5kVより高い)について急速な立ち上がり時間及び/又は急速な立ち下がり時間(例:約50ns未満)を達成する為には、パルス立ち上がり及び/又は立ち下がりの勾配は非常に急でなければならない(例:1011V/sより大きい)。このように急な立ち上がり時間及び/又は立ち下がり時間は、高いキャパシタンスを持つ負荷を駆動する回路では特に、生成が非常に困難である。標準的な電気部品を使用してこのようなパルスを生成するのは特に困難である、及び/又は、パルス幅、電圧、反復率が可変のパルスを用いて生成される、及び/又は、例えばプラズマのような容量性負荷を有する用途で生成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
幾つかの実施形態は、発生器インダクタと、発生器インダクタと電気及び/又は誘導結合される高電圧ナノ秒パルサであって、複数の第1高電圧パルスであり各々がパルス幅を有する複数の第1パルスを包含する第1パルスバーストであって第1バースト周期を有する第1パルスバーストと、複数の第2高電圧パルスであって各々がパルス幅を有する複数の第2パルスを包含する第2パルスバーストであって第2バースト周期を有する第2パルスバーストとを発生器インダクタにチャージするように構成される高電圧ナノ秒パルサと、ナノ秒パルサ及び発生器インダクタと電気結合されるプラズマであって、第1出力パルス幅と第1出力電圧とを有する第1プラズマパルスであって第1出力パルス幅が第1バースト周期と実質的に等しく第1出力電圧が複数の第1パルスの各パルスのパルス幅に実質的に比例する第1プラズマパルスと、第2出力パルス幅と第2出力電圧とを有する第2プラズマパルスであって第2出力パルス幅が第2バースト周期と実質的に等しく第2出力電圧が複数の第2パルスの各パルスのパルス幅に実質的に比例する第2プラズマパルスとに従って電圧が変化するプラズマとを包含する高電圧波形発生器を含む。
【0005】
幾つかの実施形態において、第1パルスバーストと第2パルスバーストのいずれか又は両方は500Vより大きい振幅を有する。幾つかの実施形態において、第1プラズマパルスと第2プラズマパルスのいずれか又は両方は500Vより大きい振幅を有する。
【0006】
幾つかの実施形態において、第2パルスバーストは第1パルスバーストの振幅と異なる振幅を有する。幾つかの実施形態において、複数の第1高電圧パルスのうち一つ以上の振幅は複数の第1高電圧パルスのうち他の一つ以上の振幅と異なっている。幾つかの実施形態において、第1プラズマパルスの電圧は第2プラズマパルスの電圧と異なっている。
【0007】
幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器は、発生器インダクタ及び高電圧ナノ秒パルサと電気及び/又は誘導結合されるプルダウンレジスタを含み得る。幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器は変圧器を含み得る。
【0008】
幾つかの実施形態において、第1バースト周期及び/又は第2バースト周期は約50msより短い。幾つかの実施形態において、第1プラズマパルスと第2プラズマパルスのいずれか又は両方はプラズマ内で電位を確立する。
【0009】
幾つかの実施形態において、第1プラズマパルスと第2プラズマパルスのいずれか又は両方はプラズマ内でイオンを加速させる。幾つかの実施形態において、複数の第1パルス及び/又は複数の第2パルスのいずれか又は両方は約50kHzより高い周波数を有する。幾つかの実施形態において、複数の第1パルスのうち少なくとも一つのパルスはパルス幅を有する、及び/又は、複数の第2パルスのうち少なくとも一つのパルスは500nsより短いパルス幅を有する。
【0010】
幾つかの実施形態において、発生器インダクタは漂遊インダクタンスを包含する。幾つかの実施形態において、発生器インダクタは約20μHより低いインダクタンスを有する。幾つかの実施形態において、ピーク出力パワーは10kWより大きい。幾つかの実施形態において、プラズマの性質は実質的に容量性である。
【0011】
幾つかの実施形態は、発生器インダクタと、発生器インダクタと電気及び/又は誘導結合される発生器キャパシタと、発生器インダクタ及び発生器キャパシタと電気又は誘導結合される高電圧ナノ秒パルサであって、第1パルスバーストと第2パルスバーストとを発生器インダクタにチャージするように構成される高電圧ナノ秒パルサと、ナノ秒パルサと発生器インダクタと発生器キャパシタとに電気及び/又は誘導結合される負荷であって第1負荷パルス及び/又は第2負荷パルスに従って電圧が変化する負荷とを包含する高電圧波形発生器を含み得る。幾つかの実施形態において、第1パルスバーストは複数の高電圧パルスを包含し、複数のパルスの各パルスは第1パルス幅と500Vより高い電圧とを有して第1パルスバーストは第1バースト周期を有する、及び/又は、第2パルスバーストは複数の高電圧パルスを包含し、複数のパルスの各パルスが第2パルス幅と500Vより高い電圧とを有して第2パルスバーストが第2バースト周期を有する。幾つかの実施形態において、第1負荷パルスは第1出力パルス幅と第1出力電圧とを有して、第1出力パルス幅が第1バースト周期と実質的に等しく第1出力電圧が第1パルス幅に比例し、第2負荷パルスは第2出力パルス幅と第2出力電圧とを有して、第2出力パルス幅が第2バースト周期と実質的に等しく第2出力電圧が第2パルス幅に比例する。
【0012】
幾つかの実施形態において、第1パルス出力電圧は500Vより高く、第2パルス出力電圧は500Vより高い。幾つかの実施形態において、第1パルス出力電圧は第2パルス出力電圧より高い。幾つかの実施形態において、負荷はプラズマを包含する。
【0013】
幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器は、発生器インダクタ及び高電圧ナノ秒パルサと電気及び/又は誘導結合されるプルダウンレジスタを含み得る。幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器は変圧器を含み得る。幾つかの実施形態において、第1バースト周期は約1マイクロ秒より短く、第1パルス幅は約200ナノ秒より短く、第2パルス幅は約200ナノ秒より短い。
【0014】
本発明の幾つかの実施形態は、高電圧波形を発生させる為の方法を含む。幾つかの実施形態において、この方法は、複数の高電圧パルスを包含する第1パルスバーストを発生させることであって、複数のパルスの各パルスが第1パルス幅と500Vより高い電圧とを有し、第1パルスバーストが第1バースト周期を有することと、第1パルスバーストを発生器インダクタにチャージすることと、第1出力パルス幅と第1出力電圧とを有する第1出力パルスを出力することであって、第1出力パルス幅が第1バースト周期と実質的に等しく第1出力電圧が第1パルス幅に比例することと、複数の高電圧パルスを包含する第2パルスバーストを発生させることであって、複数のパルスの各パルスが第2パルス幅と500Vより高い電圧とを有し、第2パルスバーストが第2バースト周期を有することと、第2パルスバーストを発生器インダクタにチャージすることと、第1出力パルス幅と第2出力パルス電圧とを有する第2出力パルスを出力することであって、第2出力パルス幅が第2バースト周期と実質的に等しく第2出力電圧が第2パルス幅に比例することとを含み得る。
【0015】
幾つかの実施形態において、第1パルス出力電圧は500Vより高く、第2パルス出力電圧は500Vより高い。幾つかの実施形態において、第1パルス出力電圧は第2パルス出力電圧より高い。幾つかの実施形態では、第1出力パルスと第2出力パルスとがプラズマに提供される。幾つかの実施形態において、第1バースト周期は約10msより短く、第2バースト周期は約10msより短く、第1パルス幅は200ナノ秒より短く、第2パルス幅は200ナノ秒より短い。
【0016】
本発明の幾つかの実施形態は、発生器インダクタと、発生器インダクタと電気及び/又は誘導結合される発生器キャパシタと、発生器インダクタ及び発生器キャパシタと電気及び/又は誘導結合される高電圧ナノ秒パルサであって第1パルスバースト及び/又は第2パルスバーストを発生器インダクタにチャージするように構成される高電圧ナノ秒パルサと、ナノ秒パルサと発生器インダクタと発生器キャパシタと電気及び/又は誘導結合される負荷であって第1負荷パルス及び第2負荷パルスに従って電圧が変化する負荷とを包含する高電圧波形発生器を含み得る。
【0017】
幾つかの実施形態において、第1パルスバーストは、第1電圧を有する複数の高電圧パルスを包含し、複数のパルスの各パルスは第1パルス幅と500Vより高い電圧とを有し、第1パルスバーストは第1バースト周期を有する。幾つかの実施形態において、第2パルスバーストは、第2電圧を有する複数の高電圧パルスを包含し、複数のパルスの各パルスは第2パルス幅と500Vより高い電圧とを有し、第2パルスバーストは第2バースト周期を有する。
【0018】
幾つかの実施形態において、第1負荷パルスは第1出力パルス幅と第1出力電圧とを有し、第1出力パルス幅は第1バースト周期と実質的に等しく、第1出力電圧は第1パルス幅及び/又は第1電圧と相関している。幾つかの実施形態において、第2負荷パルスは第2出力パルス幅と第2出力電圧とを有し、第2出力パルス幅は第2バースト周期と実質的に等しく、第2出力電圧は第2パルス幅及び/又は第2電圧と相関している。
【0019】
幾つかの実施形態において、負荷はプラズマを包含する。幾つかの実施形態において、第1バースト周期は約10msより短く、第2バースト周期は約10msより短く、第1パルス幅は200ナノ秒より短く、第2パルス幅は200ナノ秒より短い。
【0020】
本発明の幾つかの実施形態は、発生器インダクタと、発生器インダクタと電気及び/又は誘導結合される発生器キャパシタと、発生器インダクタ及び発生器キャパシタと電気及び/又は誘導結合される一つ以上のソリッドステートスイッチを有する高電圧ナノ秒パルサであって、バースト周期を有するパルスバーストを生成するように構成される高電圧ナノ秒パルサであり、パルスバーストが異なるパルス幅を有する複数のパルスを包含する、高電圧ナノ秒パルサと、高電圧ナノ秒パルサと発生器インダクタと発生器キャパシタと電気及び/又は誘導結合される負荷であって、バースト周期と実質的に等しいパルス幅を持つ出力パルスを電圧が有する負荷であり、複数のパルスのパルス幅に実質的に比例するように電圧が変化する負荷とを包含する高電圧波形発生器を含む。
【0021】
幾つかの実施形態において、負荷はプラズマを包含する。幾つかの実施形態において、複数のパルスの少なくとも部分集合が徐々に幅の大きくなるパルス幅を有し、負荷の電圧の絶対値は増加する。幾つかの実施形態において、パルスバーストは約500Vより大きい振幅を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の以上及び他の特徴、態様、利点は、添付図面を参照して以下の開示を読むことでより理解される。
図1】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の一例のブロック図である。
図2】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の一例のブロック図である。
図3A】乃至
図3B】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の一例のブロック図である。
図4A】乃至
図4B】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の一例のブロック図である。
図5A】乃至
図5B】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の一例のブロック図である。
図6】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の一例のブロック図である。
図7】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の一例の回路図である。
図8A乃至
図8D】幾つかの実施形態によるパルサ波形の一例と高電圧波形発生器出力波形の一例とを図示する。
図9A乃至
図9B】幾つかの実施形態によるパルサ波形の一例と高電圧波形発生器出力波形の一例とを図示する。
図10A乃至
図10B】幾つかの実施形態によるパルサ波形の一例と高電圧波形発生器出力波形の一例とを図示する。
図11A乃至
図11B】幾つかの実施形態によるパルサ波形の一例と高電圧波形発生器出力波形の一例とを図示する。
図12】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の様々な回路要素内での波形の一例を図示する。
図13】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の様々な回路要素内での波形の一例を図示する。
図14】幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の様々な回路要素内での波形の一例を図示する。
図15A乃至
図15D】幾つかの実施形態によるパルサ波形の一例と高電圧波形発生器出力波形の一例とを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
任意のパルス幅、電圧、及び/又は形状を持つ高電圧波形を発生させるシステム及び方法が開示される。幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器は、パルサ(例:ナノ秒パルサ)と発生器回路とを含み得る。例えば、ナノ秒パルサは、バースト周期Tbrを有する高電圧パルスのバーストを生成し、パルスのバーストの各パルスはパルス幅Tを有する。発生器回路は高電圧パルスの入力バーストから出力パルスを生成し得る。出力パルスは例えば、バースト周期Tbrとほぼ同じパルス幅を有し得る。出力パルスは、例えば、パルスのバーストの各パルスのパルス幅Tと相関する(例:に比例する)電圧を有し得る。出力パルスは、例えば、入力パルスの電圧V又は入力パルスの周波数fと相関する(例:に比例する)電圧を有し得る。
【0024】
幾つかの実施形態で、出力パルスのピークパワーは、1kW,10kW,100kW,1,000kW,10,000kW等より大きい。
【0025】
幾つかの実施形態において、パルサはバースト列を生成し得る。各バースト列は、例えば複数のバーストを含み、複数のバーストの各々は複数のパルスを含み得る。複数のバースト(例:N個のバースト)の各バーストはバースト周期(例:Tbr1,Tbr2,Tbr3,...TbrN)を有し得る。その結果としての高電圧波形発生器の出力は、各バースト周期に比例する(例:概ね等しい)複数のパルス幅(例:PWbr1,PWbr2,PWbr3,...PWbrN)を含み得る。幾つかの実施形態では、バースト周期が変化して結果的に出力パルス幅が可変と成り得る。幾つかの実施形態において、出力電圧振幅がバースト内の各パルスのパルス幅に比例し得る。各出力パルスの電圧も入力パルスバーストの電圧及び周波数に比例し得る。
【0026】
図1は、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器100の一例のブロック図である。高電圧波形発生器100は、ナノ秒パルサ105と負荷110とを含み得る。ナノ秒パルサ105は、ダイオード125、発生器インダクタ115、及び/又は発生器キャパシタ120を介して負荷110と電気及び/又は誘導結合され得る。追加インダクタ116が含まれてもよい。負荷110における波形の形状は、ナノ秒パルサ105のパルス幅、及び/又は、ナノ秒パルサ105のパルス周波数(又はバースト周期)、及び/又は、ナノ秒パルサ105のパルス電圧により設定され得る。
【0027】
幾つかの実施形態では、追加インダクタ116が含まれなくてもよい。幾つかの実施形態では、追加インダクタ116と発生器インダクタ115とが含まれなくてもよい。
【0028】
ナノ秒パルサ105は、例えば、500Vより大きいパルス、10Ampsより高いピーク電流、及び/又は、約10,000ns,1,000ns,100ns,10ns等より短いパルス幅を生成できる何らかの装置を含み得る。別の例として、ナノ秒パルサ105は、1kV,5kV,10kV,50kV,200kV等より大きい振幅を持つパルスを生成し得る。別の例として、ナノ秒パルサ105は、5ns,50ns,300ns等より立ち上がり時間が短いパルスも生成し得る。
【0029】
ナノ秒パルサ105は、例えば、すべての目的で本開示に全体が取り入れられる「高電圧ナノ秒パルサ(HIGH VOLTAGE NANOSECOND PULSER)」の名称の米国特許出願第14/542,487号に記載のパルサを含み得る。
【0030】
ナノ秒パルサ105は、例えば、すべての目的で本開示に全体が取り入れられる「効率的IGBTスイッチング(EFFICIENT IGBT SWITCHING)」の名称の米国特許第9,601,283号に記載のパルサを含み得る。
【0031】
ナノ秒パルサ105は、例えば、すべての目的で本開示に全体が取り入れられる「高電圧変圧器(HIGH VOLTAGE TRANSFORMER)」の名称の米国特許出願第15/365,094号に記載のパルサを含み得る。
【0032】
ナノ秒パルサ105は、例えば、高電圧スイッチを含み得る。例えば、ナノ秒パルサ105は、例えば、すべての目的で本開示に全体が取り入れられる「出力隔離の高電圧スイッチ (HIGH VOLTAGE SWITCH WITH ISOLATED POWER)」の名称で2018年8月10日に出願された米国特許出願番号第62/717,637号に記載のスイッチを含み得る。
【0033】
幾つかの実施形態において、ナノ秒パルサ105は、例えば、IGBT,MOSFET,SiC MOSFET,SiC接合トランジスタ,FET,SiCスイッチ、GaNスイッチ、光導電スイッチ等のような一つ以上のソリッドステートスイッチを含み得る。
【0034】
幾つかの実施形態において、発生器インダクタ115は、例えば、約3μHより低いインダクタンスを有するインダクタを含み得る。幾つかの実施形態において、発生器インダクタ115は、例えばナノ秒パルサから回路の他の部品までの導線あるいは他の回路部品のように回路内で漂遊インダクタンスを表し得る。幾つかの実施形態において、発生器インダクタ115は、1μH,0.1μH,10nH,1μH,10μH,50μH等より低いインダクタンスを有し得る。
【0035】
幾つかの実施形態において、追加インダクタ116は、例えば、約3μHより低いインダクタンスを有するインダクタを含み得る。幾つかの実施形態において、追加インダクタ116は、例えば、ナノ秒パルサから回路の他の部品までの導線、又は他の回路部品のように回路内で漂遊インダクタンスを表し得る。幾つかの実施形態において、追加インダクタ116は1μH,0.1μH,10nH,1μH,10μH,50μH等より低いインダクタンスを有し得る。
【0036】
発生器キャパシタ120は、例えば、約1μFより低いキャパシタンスを有するキャパシタを含み得る。例えば、発生器キャパシタ120は、1μF,10μF,100nF,100pF等より低いキャパシタンスを有し得る。発生器キャパシタ120は、例えば導線内、又は他の発生器回路部品の間のように回路内で漂遊キャパシタンスを表し得るか、負荷110に内含されるキャパシタンスを表し得る。
【0037】
この例で、ナノ秒パルサ105が作動して高電圧パルス(例:約500V,5kV,10kV,15kV等より高いパルス)を生成すると、パルスからのエネルギーが発生器インダクタ115へ注入される。そして発生器インダクタ115からのエネルギーは、発生器キャパシタ120をチャージする。ナノ秒パルサ105が停止すると、発生器インダクタ115のエネルギーは発生器キャパシタ120をチャージし続ける。高電圧パルスのパルス幅が発生器キャパシタ120を完全にチャージするのに充分な長さである場合には、発生器キャパシタ120における電圧は高電圧パルスの電圧の2倍になり得る。高電圧パルスのパルス幅、周波数、及び/又は電圧を変化させることにより、発生器キャパシタ120における電圧が変化し得る。例えば、図8A,8B,8C,8Dに見られる波形により示されるように、発生器キャパシタ120における電圧は、ナノ秒パルサ105からの高電圧パルスのパルス幅、周波数、及び/又は電圧に比例し得る。
【0038】
幾つかの実施形態において、「インダクタをチャージする」の語句は、エネルギーがインダクタを通過する、及び/又は、エネルギーがインダクタ内に蓄積されることを記すのに使用され得る。
【0039】
幾つかの実施形態において、発生器インダクタ115は、どれだけのエネルギーが発生器キャパシタ120をチャージするかを調整するのには使用されない。ナノ秒パルサ105からのエネルギーの一部は発生器インダクタ115を終点とするが、エネルギーの多くは発生器インダクタ115は通過するのみで発生器キャパシタ120に達する。ゆえに、幾つかの実施形態では、発生器インダクタ115及び/又は追加インダクタ116が含まれなくてもよい。
【0040】
図2は、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器200の一例のブロック図である。この例で、負荷はプラズマ111である。インダクタ115及び/又は116は存在しなくてもよく、又は漂遊回路インダクタンスのみで構成されてもよい。キャパシタンス120はプラズマのキャパシタンスの一部であり得る。プラズマは、例えば、キャパシタンス、電子移動度、電子移動度と異なるイオン移動度のような幾つかの独自の特徴を有し得る。この例で、電圧可変の出力パルスがプラズマ111に印加され得る。プラズマ111は、荷電イオン及び/又は荷電基を含み得るタイプのプラズマを含み得る。幾つかの実施形態では、半導体製造プロセスでプラズマが使用され得る。幾つかの用途では、プラズマイオンのエネルギーを制御するのに出力パルス振幅が使用され得る。幾つかの用途では、様々な材料にエッチングするのにイオンが使用され得る。これらの材料は、半導体の製造に使用されるウェハを含み得る。幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器200は、プラズマ111又はプラズマシースに印加される電圧を制御するのに使用され得る。
【0041】
図3Aは、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器300の一例のブロック図である。この例で、高電圧波形発生器300は、例えば同軸ケーブル又はツインリードケーブルのような駆動ケーブル124を含み得る。
【0042】
幾つかの実施形態では、図3Bの回路350で示されているように、発生器キャパシタ120が例えば負荷110と直列であってもよい。
【0043】
図4Aは、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器400の一例のブロック図である。この例で、高電圧波形発生器400はナノ秒パルサ105と負荷110との間に変圧器121を含む。例えば、発生器L及び又はCが存在する、及び/又は、例えばCが負荷110と直列であってもよい。幾つかの実施形態において、パルス発生器105は、パルサ出力をその入力から電気的に絶縁し得る変圧器も内含し得る。
【0044】
幾つかの実施形態では、図4Bに図示されている回路450に示されているように、発生器キャパシタ120が負荷110と直列であってもよい。
【0045】
図5Aは、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器500の一例のブロック図である。この例で、高電圧波形発生器500はプルダウンレジスタ130を含む。プルダウンレジスタ130と直列にスイッチが含まれてもよい。プルダウンレジスタ130は、例えば、すべての目的で本開示に全体が取り入れられる「高電圧受動出力段回路(HIGH VOLTAGE PASSIVE OUTPUT STAGE CIRCUIT)」の名称の米国特許出願第15/941,731号に記載の実施形態を含み得る。
【0046】
幾つかの実施形態では、図5Bの回路550に示されているように発生器キャパシタ120は負荷110と直列であり得る。幾つかの実施形態において、発生器キャパシタ120は負荷110の一部である、及び/又は、負荷110のキャパシタンスのすべて又は一部を含み得る。幾つかの実施形態において、プルダウンレジスタ130は、発生器キャパシタ120、有効負荷キャパシタンス115、及び/又はダイオード125の前に設置され得る、つまり発生器105の近くに設置され得る。
【0047】
図6は、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器600の一例のブロック図である。この例で、高電圧波形発生器600は、有効負荷キャパシタンス115を有する負荷、有効負荷電流発生器140、及び/又は、有効負荷ダイオード142及び有効システムインダクタンス115を含み得る。プラズマは例えば、有効電流発生器140と有効負荷ダイオード142と有効負荷キャパシタンス143とにより具現され得る。幾つかの実施形態において、有効電流発生器140はプラズマイオン電流を表し得る。幾つかの実施形態において、イオンプラズマ電流は、ほぼ出力パルスの期間にわたって入力パルスの間でかなり安定的に流れる。幾つかの実施形態において、有効負荷キャパシタンス143は、プラズマで形成されるキャパシタンスを表し得る。幾つかの実施形態において、有効負荷キャパシタンス115は、プラズマにより処理される材料/物品/部品、例えばエッチングされる半導体ウェハにおけるキャパシタンスを表し得る。幾つかの実施形態において、有効負荷ダイオード142は、プラズマ内での電子移動度、及び/又は、ほぼ入力パルスバーストの期間にわたって起こる入力ナノ秒パルスにより駆動されるプラズマでの電流の流れを表し得る。
【0048】
図7は、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器700の別の例を示す。高電圧波形発生器700は、五つの段にまとめられ得る(これらの段は他の段に分割されるか、より少ない段にまとめられ得る)。高電圧波形発生器700は、パルス生成・変圧器段706と抵抗出力段707と導線段710と阻止キャパシタ・DCバイアス電源段711と負荷段110とを含む。
【0049】
この例で、負荷段110は、プラズマ蒸着システム、プラズマエッチングシステム、又はプラズマスパッタリングシステムの為の有効回路を表し得る。幾つかの実施形態において、キャパシタC1及び/又はキャパシタC12のキャパシタンスは約50μF,10μF,1μF,100nF等より低い。キャパシタC2は、ウェハが所在する誘電材料のキャパシタンスを表し得る。幾つかの実施形態において、キャパシタC2は約50μF,10μF,1μF,100nF等より低い。キャパシタC3は、ウェハへのプラズマのシースキャパシタンスを表し得る。幾つかの実施形態において、キャパシタC3は約50μF,10μF,1μF,10nF等より低い。キャパシタC9は、室壁とウェハの上面との間のプラズマ内でのキャパシタンスを表し得る。電流源I2及び電流源I1はシースにおけるイオン電流を表し得る。
【0050】
この例で、抵抗出力段707は、インダクタL1及び/又はインダクタL5により表される一つ以上の誘導要素を含み得る。インダクタL5は、例えば、抵抗出力段707での導線の漂遊インダクタンスを表し得る。インダクタL1は、パルサ・変圧器段706からレジスタR1へ直接流れる電力を最小にするように設定され得る。幾つかの実施形態において、レジスタR1の抵抗は約2,000オーム、200オーム、20オーム、2オーム等より低い。
【0051】
幾つかの実施形態において、インダクタL2、インダクタL5、及び/又はインダクタL6は、約100μH,10μH,1μH,10nH等より低いインダクタンスを有し得る。
【0052】
幾つかの実施形態において、レジスタR1は例えば高速の時間尺度(例:1ns,10ns,100ns,250ns,500ns,1,000ns等の時間尺度)で負荷110から電荷を散逸させ得る。レジスタR1の抵抗は、負荷110におけるパルスが急速な立ち下がり時間tを確実に有するように低い。
【0053】
幾つかの実施形態において、レジスタR1は、直列及び/又は並列に配置される複数のレジスタを含み得る。キャパシタC11は、直列及び/又は並列配置のレジスタのキャパシタンスを含むレジスタR1の漂遊キャパシタンスを表し得る。漂遊キャパシタンスC11のキャパシタンスは例えば、2000pF,500pF,250pF,100pF,50pF,10pF,1pF等より低い。例えば漂遊キャパシタンスC11のキャパシタンスは、負荷キャパシタンスより低く、例えばC2,C3及び/又はC9のキャパシタンスより低い。
【0054】
幾つかの実施形態において、複数のパルサ・変圧器段706が並列にまとめられ、インダクタL1及び/又はレジスタR1を経て抵抗出力段707に結合され得る。複数のパルサ・変圧器段706の各々はダイオードD1及び/又はダイオードD6も含み得る。幾つかの実施形態において、インダクタL1のインダクタンスは約1,000μH,100μH,10μH等より低い。
【0055】
幾つかの実施形態において、キャパシタC8は阻止ダイオードD1の漂遊キャパシタンスを表し得る。幾つかの実施形態で、キャパシタC4はダイオードD6の漂遊キャパシタンスを表し得る。
【0056】
幾つかの実施形態においてDCバイアス電源段711は、出力電圧に正と負のいずれかのバイアスを与えるのに使用され得るDC電圧源V1を含み得る。幾つかの実施形態において、キャパシタC12は、抵抗出力段及び他の回路要素からのDCバイアス電圧を隔離/分離する。キャパシタC12は、阻止キャパシタ及び/又はバイアスキャパシタのいずれかとして言及され得る。幾つかの実施形態において、キャパシタC12は、単一の容量性要素か、組み合わされた幾つかの容量性要素を包含し得る。幾つかの実施形態で、キャパシタC12は回路の一部分から別の部分への電位シフトを可能にする。幾つかの実施形態において、キャパシタC12が確立する電位シフトは、静電力を使用してウェハを所定箇所に保持するのに使用され得る。幾つかの実施形態において、キャパシタC12のキャパシタンスは約1000μF,100μF,10μF,1μF等より低い。
【0057】
抵抗R2は、パルサ・変圧器段706からパルス出力される高電圧から、DCバイアス源を保護/隔離し得る。幾つかの実施形態において、例えばすべての目的で本開示に全体が取り入れられる「ナノ秒パルサバイアス補償(NANOSECOND PULSER BIAS COMPENSATION)」の名称で2018年8月10日に出願された米国特許出願番号第62/711,406号のように、DCバイアス電源段は、出力パルスサイクルのオン及びオフの際にウェハを所定箇所に保持する静電力を時間的にかなり一定に保つのに役立つスイッチ、ダイオード、キャパシタのような追加要素を内含し得る。
【0058】
幾つかの実施形態において、パルサ・変圧器段706は、複数のスイッチと複数の信号発生器とを含み得る。複数のスイッチは、例えば、高周波数パルスをナノ秒パルサに生成させ得る。
【0059】
幾つかの実施形態において、電圧源V2は、スイッチS1によりスイッチングされる一定のDC電圧を提供する。スイッチS1は、例えば、IGBT、MOSFET、SiC MOSFET、SiC接合トランジスタ、FET、SiCスイッチ、GaNスイッチ、光電導スイッチ等のような一つ以上のソリッドステートスイッチを含み得る。スイッチS1は非常に高速でスイッチングするので、スイッチングされた電圧が全電圧になることは決してない。例えば、電圧源V2が500VのDC電圧を提供する場合には、スイッチS1が非常に急速に作動又は停止するので、スイッチの電圧は500Vより低い。幾つかの実施形態において、スイッチS1と結合されたゲートレジスタは短い作動パルスで設定され得る。
【0060】
図8Aは、幾つかの実施形態によるパルサ波形の一例を図示し、図8Bは高電圧波形発生器出力波形の一例を図示する。この例では、パルサにより生成される波形は二つのバースト、つまり各パルスがパルス幅Tを有するバースト周期Bの第1バーストと、各パルスがパルス幅Tを有するバースト周期Bの第2バーストとを含む。波形出力は、パルサにより生成される波形に基づく波形発生器の出力である。この例で、波形発生器は、二つのパルス、つまりパルス幅PWと電圧Vとを有する第1パルスと、パルス幅PWと電圧Vとを有する第2パルスとを出力する。この例で、PWは10%以内でバースト周期Bと同じ長さであり、第1パルス電圧Vはパルス幅Tと相関する(例:に比例する)。加えて、PWは10%以内でバースト周期Bと同じ長さであり、第1パルス電圧Vはパルス幅Tと相関する(例:に比例する)。PW及びPWは、回路位相遅延と様々な回路要素の充電及び放電により、B及びBから逸脱する幅を有し得る。しかしながら、入力及び出力の長さは強い関連性を持ち、入力バースト長は出力パルス長を制御するのに使用される。負荷特性も、入力バースト幅と出力パルス幅との間の正確な相関性に影響する。出力パルスの平坦度も、選択された回路要素に基づいて変化し得る、及び/又は、バーストを包含する入力パルスに対する自然振動/反応を示し得る。
【0061】
幾つかの実施形態において、パルス間の時間はいかなる値も取り得る。幾つかの実施形態で、パルス間の時間は個々のパルスのパルス幅程度であり得る。
【0062】
幾つかの実施形態では、各バースト内のパルスの周波数は1kHz,10kHz,100kHz,1,000kHz等より高い。
【0063】
図8Cは、幾つかの実施形態によるパルサ波形の一例を図示し、図8Dは高電圧波形発生器出力波形の一例を図示する。この例では、入力波形は図8Aに示されたものと比較して反転しており、その結果、図8Dに示されている反転した出力波形となる。この例で、出力パルスPW及びPWのパルス幅はバースト周期B及びBに実質的に類似している。図9,10,11に示されている波形も同様に反転し得る。出力パルスの平坦度も、選択される回路要素に基づいて変化し得る、及び/又は、バーストを包含する入力パルスに対する自然振動/反応を示し得る。
【0064】
図9Aは、幾つかの実施形態によるパルサに生成される波形の一例を図示し、図9Bは高電圧波形発生器出力波形の一例を図示する。この例では、図9Aに示されているようにパルサ出力の第1バーストの最初の二つのパルスはバースト内の他のパルスより短い。この結果、図9Bに示されているように出力パルスがV又はVまで緩やかに上昇することになる。これは、パルサからのピーク出力電流及び/又はエネルギーを制限する為に行われる。
【0065】
図8B,8D,9Bに示されている出力波形は「バイレベル」制御の形と言及されてもよく、その意図は、異なる電圧の一つ以上の連続出力パルスと交互する或る電圧の一つ以上の連続出力パルスを印加することである。例えば、こうして高エネルギーイオンが表面/材料と相互作用を行い、その後で低エネルギーイオンが表面/材料と相互作用を行う。
【0066】
図10Aは、幾つかの実施形態によるパルサに生成される波形の一例を図示し、図10Bは高電圧波形発生器出力波形の一例を図示する。この例で、バースト内の各パルスのパルス幅は図10Aに示されているように線形増加し、その結果、図10Bに示されているように出力波形電圧も同様に線形減少することになる。
【0067】
図11Aは、幾つかの実施形態によるパルサに生成される波形の一例を図示し、図11Bは高電圧波形発生器出力波形の一例を図示する。この例では、図11Aに示されているように三つのバーストは三つの異なるバースト幅を有し、各バースト内のパルスは異なるパルス幅を有する。その結果、図11Bに示されているように、三つの異なるパルス幅と異なる電圧とを持つ三つの出力パルスが得られる。
【0068】
出力波形の形状は、バースト内の各パルスのパルス幅及び/又はバースト幅により規定され得る。出力波形の形状は、これらのパラメータを変化させることにより生成され得る。このような形状は反復されて他の出力パルス形状の集合と交互配置され、反復的にこれが行われる。幾つかの実施形態において、出力波形の形状は個々のパルスの電圧を変化させることにより制御/設定され得る。パルス幅の変化によりパルス電圧も変化させ得る。
【0069】
幾つかの実施形態において、多数のナノ秒パルサが一緒の位相を持ち得る。例えば、ナノ秒パルサ105は、並列の位相を持つ一つ以上のパルサを含み得る。こうして、例えば、波形発生器から高周波数の出力パルスを発生させ得る。
【0070】
図12は、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の様々な回路要素内の波形の一例を図示している。図12に示されている波形は図7に示されている部品と関連している。
【0071】
図13及び図14は、幾つかの実施形態による高電圧波形発生器の様々な回路要素内の波形の一例を図示している。図12に示されている波形は、図7に示されている部品と関連している。
【0072】
幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器は実時間フィードバックを使用して出力波形の出力電圧を調節し得る。例えば、出力波形の電圧が予想より低いと回路が判断すると、これに応じて所望の出力パルスを生成するようにナノ秒パルサのパルス幅が調節され得る。代替的に、バースト内のパルスの数が調節され得る、及び/又は、その周波数が調節され得る。
【0073】
幾つかの実施形態において、高電圧波形発生器750で複数のパルサが使用され得る。例えば、一つ以上のスイッチで第1パルサと第2パルサとが一緒の位相になり得る。これらのパルスの結合が行われると、負荷に提供されるパルスの周波数が上昇する。幾つかの実施形態では、パルサの各々は異なる駆動電圧を生成し得る。
【0074】
幾つかの実施形態では、バイレベル動作での高レベルと低レベルとの間の作用範囲を可能にするように、パルサ内の一つ以上のMOSFETのゲートのレジスタが選択され得る。幾つかの実施形態において、一つ以上のMOSFETのゲートのレジスタは短絡保護を提供し得る。幾つかの実施形態では、パルサ内の一つ以上のMOSFETに異なるゲート電圧が印加され得る。
【0075】
幾つかの実施形態において、ナノ秒パルサ105内の一つ以上のスイッチの作動時間は、パルス幅が立ち上がり時間より短い時にパルサからの出力電圧が低くなるという結果を生じる。これは図15Cに図示されている。Vは例えば5kV以上であり、Vは例えば200ボルトより大きい。
【0076】
ソリッドステートスイッチ又はゲート電圧を制御する為に、パルサは高電圧DC入力と低電圧DC波形とを含み得る。図15Aに示されている波形は、各々がバースト周期B,Bを有する二つのバーストを持つゲート電圧を示し、各バースト内のパルスは異なるパルス幅を有する。図15Bの波形は、パルサにより生成されるパルスの一例を示す(例:図7のR1での電圧)。第1バースト内のパルスの電圧はVであり、第2バースト内のパルスはVである。ゲート電圧パルス幅が短くなるので、第2バーストのパルス電圧は低い。具体的には、ゲート電圧パルスが充分に短いので、ゲート入力パルスによりパルススイッチが再び停止する前にパルサスイッチが完全に作動する(例:そのピーク出力電圧に達する)時間はない。図15Dの波形は、パルサのスイッチ(例:図7のスイッチS1)における電圧である。スイッチは充分に短い周期でゲートオンするので、充分に作動して完全通電状態にあるスイッチについて通常見られるような低レベルまでスイッチの電圧が低下することは決してない。その結果として図15Cに示されている出力波形は、二つの電圧レベルを有する。第2電圧レベルはゲート電圧波形(図15A)のパルス幅と相関する。第2パルスのパルス幅がスイッチ立ち上がり時間、又はスイッチ作動時間、又は完全通電状態に達するのに必要なスイッチ時間より短いので、パルサにより低電圧パルスが生成される。図15Cの第2電圧レベルは、図15Bに示されているパルサにより生成されるパルス幅及び電圧と相関する。パルサの一つ以上のスイッチのゲート抵抗は、パルサにより提供されるパルスの立ち上がり時間及び電圧を決定し得る。
【0077】
幾つかの実施形態において、図15Cに示されている出力電圧は図15Aに示されている単一パルスと相関している。幾つかの実施形態では、出力電圧を制御するスイッチを使用して出力電圧制御が行われる。幾つかの実施形態は、バイレベル電圧出力において非常に急速でナノ秒時間尺度の出力電圧変調を可能にする。これは例えば急速な電圧変調(例:1MHzより大きい)を可能にする。
【0078】
クレーム記載の主題が充分に理解されるように、幾つかの具体的詳細が提示されている。しかしながら、これらの具体的詳細を伴わずにクレーム記載の主題が実施され得ることを当業者は理解するだろう。クレーム記載の主題を不明瞭にしないように、当業者にとって周知の他の事例、方法、機器、又はシステムは詳しく記載されていない。
【0079】
コンピュータメモリのようなコンピューティングシステムメモリに記憶されるデータビット又はバイナリデジタル信号に対する動作のアルゴリズム又は記号表現に関して、一部分が提示されている。これらのアルゴリズム記載又は表現は、作業の実態を他の当業者に伝えるのにデータ処理分野の当業者により使用される技術の一例である。アルゴリズムは、所望の結果につながる動作又は類似の処理の首尾一貫的なシーケンスである。この状況において、動作又は処理は物理的な量についての物理的な操作を伴う。一般的に、必須ではないが、このような量は、記憶、伝送、結合、比較、又は他の形で操作され得る電気又は磁気信号の形を取り得る。このような信号を、ビット、データ、値、要素、記号、文字、語句、数字、数詞その他として言及することは、共通使用を主な理由として時には好都合であることが分かっている。しかしながら、以上及び類似の語句すべてが当該の物理量と関連しており好都合なラベルに過ぎないことが理解されるべきである。具体的に他の記載をされない限り、本明細書を通して「処理」、「コンピュータ処理」、「計算」、「決定」、「特定」その他のような語句を利用した記載は、コンピューティングプラットフォームのメモリ、レジスタ、又は他の情報記憶装置、送信装置、若しくはディスプレイ装置において物理的な電子又は磁気量として表されるデータを操作又は変換する1台以上のコンピュータ又は類似の単数又は複数の電子コンピューティング装置のようなコンピューティング装置の動作又はプロセスを指す。
【0080】
本願に記される単数又は複数のシステムは、特定のハードウェアアーキテクチャ又は構成に限定されない。コンピューティング装置は、一つ以上の入力に調整結果を提供する適当な部品構成を含み得る。適当なコンピューティング装置は、本主題の一つ以上の実施形態を実施する汎用コンピューティング機器から専用コンピューティング機器までのコンピューティングシステムのプログラミング又は設定を行う記憶済みソフトウェアにアクセスする多目的マイクロプロセッサベースコンピュータシステムを含む。適当なプログラミング、スクリプト作成、あるいは他のタイプの言語又は言語の組み合わせが、コンピューティング装置のプログラミング又は設定に使用されるソフトウェアに内含される教示を実施するのに使用され得る。
【0081】
本願に開示される方法の実施形態はこのようなコンピューティング装置の動作において実施され得る。上の例で提示されたブロックの順序は変化し得る―例えばブロックの順序変更、組み合わせ、及び/又は下位ブロックへの分割が可能である。或るブロック又はプロセスが並行して実施されてもよい。
【0082】
本願での「ように改変される」、「ように構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実施するように改変又は構成される装置を除外しない開放的かつ包括的な言語を意味する。付加的に、「に基づく」の使用は、一つ以上の記載の条件又は値「に基づく」プロセス、ステップ、計算、又は他の動作が、実際には、これらの記載を超える付加的な条件又は値に基づくという点で、開放的かつ包括的であることを意味する。本願に含まれる見出し、リスト、ナンバリングは、説明の簡易化のみを目的とし、限定の意図はない。
【0083】
「第1」及び「第2」の語は必ずしも、物品の順序の絶対的な第1又は第2、あるいは第1又は第2そのものを特定する為に使用されるわけではない。むしろ、これらの語が特定の順序又は絶対的な位置の指定を意味することが明白でなければ、使用されるこれらの語は或る物品と異なる又は次の物品にラベルを付ける為のみに使用されている。「第1」及び「第2」というラベルが付けられた物品の順序は絶対的な順序でなくてもよい、及び/又は、その間に他の物品を含み得る。
【0084】
本主題がその具体的実施形態に関して詳しく記載されたが、上記の理解に達すれば、当業者はこのような実施形態の代替例、変形例、及び同等物を容易に考案し得ることが認識されるだろう。したがって、当業者には容易に明白となるように、本開示は限定ではなく例を目的として提示され、本主題のこのような修正、変形、及び/又は追加を含めることを除外するものではないと理解されるはずである。
〔付記1〕
高電圧波形発生器であって、
発生器インダクタと、
前記発生器インダクタと電気及び/又は誘導結合される高電圧ナノ秒パルサであって、
複数の第1高電圧パルスを包含する第1パルスバーストであって、前記複数の第1パルスの各パルスがパルス幅を有し、第1バースト周期を有する第1パルスバーストと、
複数の第2高電圧パルスを包含する第2パルスバーストであって、前記複数の第2パルスの各パルスがパルス幅を有し、第2バースト周期を有する第2パルスバーストと、
を前記発生器インダクタにチャージするように構成される高電圧ナノ秒パルサと、
前記ナノ秒パルサ及び前記発生器インダクタと結合されるプラズマであって、プラズマにおける電圧が、
第1出力パルス幅と第1出力電圧とを有する第1プラズマパルスであって、前記第1出力パルス幅が前記第1バースト周期と実質的に等しく前記第1出力電圧が前記複数の第1パルスの各パルスのパルス幅に実質的に比例する、第1プラズマパルスと、
第2出力パルス幅と第2出力電圧とを有する第2プラズマパルスであって、前記第2出力パルス幅が前記第2バースト周期と実質的に等しく、前記第2出力電圧が前記複数の第2パルスの各パルスのパルス幅に実質的に比例する、第2プラズマパルスと、
に従って変化する、プラズマと、
を包含する高電圧波形発生器。
〔付記2〕
前記第1パルスバーストと前記第2パルスバーストのいずれか又は両方が500Vより大きい振幅を有する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記3〕
前記第1プラズマパルスと前記第2プラズマパルスのいずれか又は両方が500Vより大きい振幅を有する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記4〕
前記第2パルスバーストが前記第1パルスバーストの振幅と異なる振幅を有する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記5〕
前記複数の第1高電圧パルスのうち一つ以上の振幅が前記複数の第1高電圧パルスのうち他の一つ以上の振幅と異なっている、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記6〕
前記第1プラズマパルスの電圧が前記第2プラズマパルスの電圧と異なっている、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記7〕
前記発生器インダクタ及び前記高電圧ナノ秒パルサと電気及び/又は誘導結合されるプルダウンレジスタをさらに包含する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記8〕
変圧器をさらに包含する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記9〕
前記第1バースト周期及び/又は前記第2バースト周期が約50msより短い、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記10〕
前記第1プラズマパルスと前記第2プラズマパルスのいずれか又は両方が前記プラズマ内で電位を確立する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記11〕
前記第1プラズマパルスと前記第2プラズマパルスのいずれか又は両方が前記プラズマ内でイオンを加速させる、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記12〕
前記複数の第1パルス及び/又は前記複数の第2パルスのいずれか又は両方が約50kHzより高い周波数を有する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記13〕
前記複数の第1パルスのうち少なくとも一つのパルスがパルス幅を有する、及び/又は、前記複数の第2パルスのうち少なくとも一つのパルスが500nsより短いパルス幅を有する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記14〕
前記発生器インダクタが漂遊インダクタンスを包含する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記15〕
前記発生器インダクタが約20μHより低いインダクタンスを有する、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記16〕
前記ピーク出力パワーが10kWより大きい、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記17〕
前記プラズマの性質が実質的に容量性である、付記1に記載の高電圧波形発生器。
〔付記18〕
プラズマ内に高電圧波形を発生させる為の方法であって、
複数の第1高電圧パルスを包含する第1パルスバーストを発生させることであって、前記複数の第1パルスの各パルスがパルス幅と500Vより高い電圧とを有し、前記第1パルスバーストが第1バースト周期を有することと、
前記第1パルスバーストを発生器インダクタにチャージすることと、
第1出力パルス幅と第1出力電圧とを有する第1出力パルスを出力することであって、前記第1出力パルス幅が前記第1バースト周期と実質的に等しく、前記第1出力電圧が前記複数の第1パルスの各々の前記パルス幅に実質的に比例することと、
複数の高電圧パルスを包含する第2パルスバーストを発生させることであって、前記複数の第2パルスの各パルスがパルス幅を有し、前記第2パルスバーストが第2バースト周期を有することと、
前記第2パルスバーストを発生器インダクタにチャージすることと、
第1出力パルス幅と第2出力電圧とを有する第2出力パルスを出力することであって、前記第2出力パルス幅が前記第2バースト周期と実質的に等しく、前記第2出力電圧が前記複数の第2パルスの各々の前記パルス幅に実質的に比例することと、
を包含する方法。
〔付記19〕
前記第1出力パルスと前記第2出力パルスとがプラズマに印加される、付記18に記載の方法。
〔付記20〕
前記第1出力パルスと前記第2出力パルスとがプラズマ内でイオンを加速させる、付記18に記載の方法。
〔付記21〕
前記発生器インダクタのチャージが前記発生器インダクタにエネルギーを通過させることを包含する、付記18に記載の方法。
〔付記22〕
前記複数の第1パルスのうち少なくとも一つのパルスがパルス幅を有する、及び/又は、前記複数の第2パルスのうち少なくとも一つのパルスが500nsより短いパルス幅を有する、付記18に記載の方法。
〔付記23〕
前記複数の第1パルスのうち少なくとも一つのパルスが異なるパルス幅を有する、及び/又は、前記複数の第2パルスのうち少なくとも一つのパルスが異なるパルス幅を有する、付記18に記載の方法。
〔付記24〕
前記複数の第1パルスのうち一つ以上の振幅が前記複数の第1パルスのうち他の一つ以上の振幅と異なっている、付記18に記載の方法。
〔付記25〕
高電圧波形発生器であって、
発生器インダクタと、
前記発生器インダクタと電気結合される一つ以上のソリッドステートスイッチを有する高電圧ナノ秒パルサであって、バースト周期を有するパルスバーストを生成するように構成される高電圧ナノ秒パルサであり、前記パルスバーストが異なるパルス幅を有する複数のパルスを包含する、高電圧ナノ秒パルサと、
前記高電圧ナノ秒パルサ及び前記発生器インダクタと電気結合されるプラズマであって、プラズマにおける電圧が、前記バースト周期と実質的に等しいパルス幅を持つ出力パルスを有し、プラズマにおける電圧が、前記複数のパルスの前記パルス幅に実質的に比例するように変化する、プラズマと、
を包含する高電圧波形発生器。
〔付記26〕
前記複数のパルスの少なくとも部分集合がパルス幅を有してパルス幅が徐々に大きくなり、前記プラズマにおける電圧の絶対値が増加する、付記25に記載の高電圧波形発生器。
〔付記27〕
前記複数のパルスの少なくとも部分集合がパルス幅を有してパルス幅が徐々に小さくなり、前記プラズマにおける電圧の絶対値が減少する、付記25に記載の高電圧波形発生器。
〔付記28〕
前記プラズマにおける電圧が前記プラズマ内でイオンを加速させる、付記25に記載の高電圧波形発生器。
【符号の説明】
【0085】
100,200,300,400,500,600,700 高電圧波形発生器
105 ナノ秒パルサ
110 負荷
111 プラズマ
115,116 インダクタ
120 キャパシタ
125 ダイオード
130 プルダウンレジスタ
140 有効負荷電流発生器
142 有効負荷ダイオード
143 有効負荷キャパシタ
350,450,550 回路
706 パルサ・変圧器段
707 抵抗出力段
710 導線段
711 阻止キャパシタ・DCバイアス電源段
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図15D