IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ロボスポーツ テクノロジーズ, エルエルシーの特許一覧

<>
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図1
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図2
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図3
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図4
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図5
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図6
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図7
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図8
  • 特許-ロボットバッティングティーシステム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】ロボットバッティングティーシステム
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20240918BHJP
【FI】
A63B69/00 503E
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023095589
(22)【出願日】2023-06-09
(62)【分割の表示】P 2021074167の分割
【原出願日】2021-04-26
(65)【公開番号】P2023105246
(43)【公開日】2023-07-28
【審査請求日】2023-06-16
(31)【優先権主張番号】17/013,196
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519299913
【氏名又は名称】ロボスポーツ テクノロジーズ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】サルバトーレ ロデューカ
(72)【発明者】
【氏名】テッド ラーソン
(72)【発明者】
【氏名】ザック アルバン
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0056160(US,A1)
【文献】特開昭57-099971(JP,A)
【文献】特開昭62-114575(JP,A)
【文献】特開平11-226164(JP,A)
【文献】特表平10-502260(JP,A)
【文献】登録実用新案第3101767(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0262687(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00-69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッティングティーシステムであって、
ベースと、
前記ベースに移動可能に連結された第1のキャリッジと、
前記第1のキャリッジに移動可能に連結された第2のキャリッジであって、ネック及び前記ネックの端部に連結されたボールホルダを有する外部システムを保持するように動作可能な第2のキャリッジと、
前記ベースに連結され、前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記ベースに対して第1の水平軸に沿って移動させるように動作可能な第1のアクチュエータと、
前記第1のキャリッジに連結され、前記第2のキャリッジを前記ベース及び前記第1のキャリッジに対して第2の水平軸に沿って移動させる第2のアクチュエータと、
制御システムと、を含み、前記制御システムは、
前記第1のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記第1の水平軸に沿った第1のランダム位置に移動させ、
前記第2のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを前記第2の水平軸に沿った第1のランダム位置に移動させ、
前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジが前記第1の水平軸に沿った第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第1のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを、前記第1の水平軸に沿った前記第1のランダム位置から、前記第1の水平軸に沿った前記第1のランダム位置とは異なる前記第1の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させ、
前記第2のキャリッジが前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第2のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを、前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置から、前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置とは異なる前記第2の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させる、ように動作可能である、バッティングティーシステム。
【請求項2】
前記第1のキャリッジは、内外キャリッジであり、
前記第2のキャリッジは、前後キャリッジであり、
前記第1のアクチュエータは、前記内外キャリッジ及び前記前後キャリッジを前記ベースに対して内外軸に沿って移動させるように動作可能であり、
前記第2のアクチュエータは、前記前後キャリッジを前記ベース及び前記内外軸に対して前後軸に沿って移動させるように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のキャリッジは、前後キャリッジであり、
前記第2のキャリッジは、内外キャリッジであり、
前記第1のアクチュエータは、前記前後キャリッジ及び前記内外キャリッジを前記ベースに対して前後軸に沿って移動させるように動作可能であり、
前記第2のアクチュエータは、前記内外キャリッジを前記ベース及び前記前後キャリッジに対して内外軸に沿って移動させるように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータのそれぞれは、2つ以上の回転シャフトに接続されたベルトを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ネックは、垂直軸に沿って移動可能であり、
前記外部システムは、前記ネックを前記垂直軸に沿って移動させることにより、前記ボールホルダを前記垂直軸に沿って移動させるように動作可能なアクチュエータを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記外部システムを前記第2のキャリッジにリリース可能に連結するように動作可能な1つ以上のコネクタをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
1つ以上の前記コネクタは、クイックリリースクリップシステムを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御システムは、
前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジが前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第1のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを、前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から、ユーザによって選択されるとともに前記第1の水平軸に沿った第3の位置であって、前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させ、
前記第2のキャリッジが前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第2のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを、前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から、ユーザによって選択されるとともに前記第2の水平軸に沿った第3の位置であって、前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させる、ようにさらに動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1及び第2のキャリッジはさらに、前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から前記第1の水平軸に沿った第3の位置にユーザによって手動で移動するように動作可能であり、
前記第2のキャリッジはさらに、前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から前記第2の水平軸に沿った第3の位置にユーザによって手動で移動するように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、野球/ソフトボールのバッティング/ヒッティングティーに関し、より具体的には、本開示は、ロボット又は自動ティーに関する。
【背景技術】
【0002】
野球やソフトボールのヒッティングは、すべてのスポーツの中で習得するのが最も難しいスキルの1つである。習得には、大抵ティーワークの形をとるバッティング練習を必要とする。実際に、野球のティーワークは、リトルリーグからメジャーまで、あらゆるレベルの競技でトレーニングツールとして大いに推進され、奨励され、さらには義務付けられている。ティーワークの主な目的は、ボールとのコンタクトがライナー性のヒットを生み出すように、打者がスイングパスにおいて一貫したフォームを維持するのを助けることである。バッティングティーは一般に、ホームプレート型の支持部から延びるボールホルダを備えている。ボールホルダは、調節可能なネックに沿って取り付けられ得、プレーヤ又はコーチがネックをつかんで、ベース形状の支持部に対するボールホルダの高さ、したがってホルダに配置されたボールの高さを調整できる。使用中、打者はティーに隣接してスタンスを取り、ボールホルダからボールを打つ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平8-66502号公報
【文献】特開平11-226164号公報
【文献】特表2000-504953号公報
【文献】特開2007-136137号公報
【発明の概要】
【0004】
様々な実施形態によれば、本開示は、歴史的に「マッスルメモリ(muscle memory)」
を規定するティーワークの理論的枠組みを、「反復(repetition)」の歴史的モードから「ランダム化(randomization)」を包含する新しい方法論に代えようとするバッティン
グティーシステムについて説明する。例えば、ロボット(機械的)バッティングティー装置内にランダム化ソフトウェアを埋め込むことにより、打者が同じ一貫したスポット(点)でティーからボールを連続して打つことを防ぐことができる。このランダム化アプローチは、打者のストライクゾーン内の特定の位置又は領域に、打者のスイングパス又はスイング「グルーブ(groove)」が「固定」することを防ぐ。したがって、ランダム化の方法論は、打者が最も熟練していると感じる領域(例えば、打者の「ホットゾーン」)だけでなく、ストライクゾーンのどこであってもより良いコンタクトを行うために強化された柔軟性と滑らかさを活発にする文脈干渉効果(contextual interference effect)を生み出す。スポーツ特有のトレーニングに適用される文脈干渉及びランダム化モードは、より長期の学習パターンも提供すると考えられている。
【0005】
一実施形態では、バッティングティーシステムは、ハウジング、ボールを保持するためのボールホルダ、及び垂直軸に沿って移動可能なネックを含む。ネックは、第1の端部でハウジングに取り付けられ、さらに第2の端部でボールホルダに取り付けられている。バッティングティーシステムは、ハウジング内に配置されたアクチュエータ、及び制御システムをさらに含む。アクチュエータは、ネックを垂直軸に沿って移動させ得、それにより、ボールホルダとハウジングとの間の距離を増減させる。制御システムは、(例えば、電気信号、ハードウェア、プログラムされた又はプログラム可能な回路等を介して)アクチュエータによってネックを垂直軸に沿った第1のランダム位置に移動させ得、ネックが第1のランダム位置にあるときにボールがボールホルダから打たれた後、さらにアクチュエータによってネックを第1のランダム位置から、第1のランダム位置とは異なる垂直軸に沿った第2のランダム位置に移動させ得る。バッティングティーシステムは又はウジングを外部システムにリリース可能に連結し得る1つ以上のコネクタを含む。
【0006】
別の実施形態では、バッティングティーシステムは、ベース、ベースに移動可能に連結された第1のキャリッジ、及び第1のキャリッジに移動可能に連結された第2のキャリッジを含む。第2のキャリッジは、ネック及びボールホルダを有する外部システムを保持し得る。バッティングティーシステムは、ベースに取り付けられた第1のアクチュエータと、第1のキャリッジに取り付けられた第2のアクチュエータとをさらに含む。第1のアクチュエータは、第1のキャリッジ及び第2のキャリッジをベースに対して第1の水平軸に沿って移動させ得る。第2のアクチュエータは、第2のキャリッジをベース及び第1のキャリッジに対して第2の水平軸に沿って移動させ得る。バッティングティーシステムは、(例えば、電気信号、ハードウェア、プログラムされた又はプログラム可能な回路等を介して)第1のアクチュエータによって第1のキャリッジ及び第2のキャリッジを第1の水平に沿った第1のランダム位置に移動させ得、さらに第2のアクチュエータによって第2のキャリッジを第2の水平軸に沿った第1のランダム位置に移動させ得る制御システムをさらに含む。制御システムはさらに、第1のキャリッジ及び第2のキャリッジが第1の水平軸に沿った第1のランダム位置にあるときにボールがボールホルダから打たれた後、第1のアクチュエータによって第1のキャリッジ及び第2のキャリッジを、第1の水平軸に沿った第1のランダム位置から、第1の水平軸に沿った第1のランダム位置とは異なる第1の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させ得る。制御システムはまた、第2のキャリッジが第2の水平軸に沿った第1のランダム位置にあるときにボールがボールホルダから打たれた後、第2のアクチュエータによって第2のキャリッジを、第2の水平軸に沿った第1のランダム位置から、第2の水平軸に沿った第1のランダム位置とは異なる第2の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させ得る。
【0007】
アクチュエータがあるランダム位置から別のランダム位置へ移動させることが好ましいが、いくつかの実施形態では、この位置はランダムではなくてもよい。例えば、この位置はユーザによって選択され得、次いでアクチュエータは、ネック、第1のキャリッジ、及び/又は第2のキャリッジを、ユーザによって選択されたある位置からユーザによって選択された別の位置に移動させ得る。別の例では、バッティングティーシステムはまた、ユーザがネック、第1のキャリッジ、及び/又は第2のキャリッジに物理的な力を加えて、ネック、第1のキャリッジ、及び/又は第2のキャリッジをユーザによって選択されたある位置からユーザによって選択された別の位置に移動させることを可能にし得る。
【0008】
本開示及びその特徴並びに利点をより完全に理解するために、添付の図面と併せて、以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、垂直ティーシステム及びティースタンドを有するティーシステムの一実施形態の側面図である。
図2図2は、図1の垂直ティーシステムのアクチュエータ及びネックを示す部分断面図である。
図3図3は、垂直ティーシステムがティースタンドに取り外し可能に連結されている図1のティーシステムの斜視図である。
図4図4は、図1の垂直ティーシステムの様々な動作上の特徴を概略的に示す図である。
図5図5は、水平ティーシステムを有するティーシステムの一実施形態の上面図である。
図6図6は、図5の水平ティーシステムの斜視図である。
図7図7は、図5の水平ティーシステムに連結された図1の垂直ティーシステムを有するティーシステムの一実施形態の斜視図である。
図8図8は、図5の水平ティーシステムの様々な動作上の特徴を概略的に示す図である。
図9図9は、図7のティーシステムの動作の一実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ティーワークに参加する打者は、通常、心地良さやホットゾーンといった個人的な好みに基づいて、バッティングティーのボールホルダを配置する。ボールは、繰り返し、ボールホルダに置かれ、打たれ、そして交換される。同じスポットに配置されたボールの繰り返しのヒッティングは、ストライクゾーン内の特定のスポットへの運動筋肉のスイングパス又はグルーブを固定する、マッスルメモリ又は固有受容性神経経路(proprioceptive-neurological pathway)を作り出す。野球では、打者は、投球を認識し、バットのバレルがボールの中心にミートするように腕及び手を動かして身構えるまでにミリ秒の時間がかかる。打者が試合で投球に対応するために運動筋肉の柔軟性を必要とするとき、ティーワーク中に野球のボールが数百回又は数千回も打たれたスポットに、打者のスイングパスが自動的かつ無意識に打ち込まれる。したがって、スイングパスは事前にプログラムされたものとなり、ロボットそのものよりもロボットのように見える。
【0011】
ティーを使用する場合、ネックをつかんで物理的にネックを延ばしたり短くしたりしてボールホルダの高さが調整され得る場合でも、通常、ボールは同じ高さに配置されたボールホルダに繰り返し配置される。これらの例では、打者は同じ空間平面でボールを繰り返し打っており、これらはストライクゾーン内で最大限の柔軟性を訓練するための解決策をほとんど提供しない。さらに、ストライクゾーンの様々な位置を表現するためには、通常、ティーをストライクゾーンの内側(例えば左)、外側(例えば右)、前側、又は後側に手動で移動させる必要がある。このような手動の動作は不便である可能性があり、これによりティーが動かされなく(又は非常にまれにしか動かされなく)なりやすい。これらの例では、打者はストライクゾーンの同じ領域でボールを繰り返し打っており、これらもまたストライクゾーン内で最大限の柔軟性を訓練するための解決策をほとんど提供しない。
【0012】
理論に縛られることなく、脳は打撃に関して逆説的な方法で働くと考えられている。つまり、脳は反復を好む(最も頻繁に使用される又は抵抗が最も少ない脳の経路を利用する)が、限界まで働かされたとき(神経可塑性を促進する)、あるいは未知の又は新しい経験が示されたとき(休眠又は未使用の神経経路を「開放する」及び「活性化する」)にのみ学習することができる。この点で、従来のティーの使用法は、手と目の協調を促進するのではなく、実際には阻害する可能性がある。
【0013】
本明細書には、打者が最も熟練していると感じる場所だけでなく、ストライクゾーンのどこでも、一貫した良いフォームで一貫した良いコンタクトを教示するために使用され得るティーシステムが記載されている。ティーシステムは、ボールホルダを垂直軸(すなわち、z軸)に沿った様々な高さに位置するように構成され得る。垂直軸に沿った高さ位置間のボールホルダの移動は自動化(ロボット化)され得る。高さ位置の選択もまた自動化され得る。例えば、制御システムは、高さ位置の選択を実行するために使用される高さ位置データを用いてプログラムされ得る。高さ位置データは、高さ位置の1つ以上のシーケンスを含み得る。高さ位置データは、ランダムな高さ位置の1つ以上の生成されたシーケンスを含み得る。シーケンス内の高さ位置の数又はシーケンスの数は、シーケンスを複数回経験することによって打者が反復を期待して高さ位置を認識したり、無意識にキー入力したりしないように十分に大きくされ得る。シーケンスは、ユーザによって選択され得る高さの範囲に関連付けられ得る。場合によっては、制御システムは、ユーザによって設定された範囲外にあるシーケンス内の高さ位置をスキップするように構成され得る。制御システムはまた、高さ位置の範囲内のランダムな高さ位置を含む高さ位置データを生成するようにプログラムされ得る。
【0014】
ティーシステムはまた(もしくは代替的に)、内外軸(すなわち、x軸)及び前後軸(すなわち、y軸)等の2つの水平軸に沿った様々な位置にボールホルダを配置するように構成され得る。水平軸に沿った位置間のボールホルダの移動は自動化(ロボット化)され得る。水平(すなわち、内外、前後)位置の選択もまた自動化され得る。例えば、制御システムは、水平位置の選択を実行するために使用される水平位置データを用いてプログラムされ得る。水平位置データは、水平位置の1つ以上のシーケンスを含み得る。水平位置データは、ランダムな水平位置の1つ以上の生成されたシーケンスを含み得る。シーケンス内の水平位置の数又はシーケンスの数は、シーケンスを複数回経験することによって打者が反復を期待して水平位置を認識したり、無意識にキー入力したりしないように十分に大きくされ得る。シーケンスは、ユーザによって選択され得る水平位置の範囲に関連付けられ得る。場合によっては、制御システムは、ユーザによって設定された範囲外にあるシーケンス内の水平位置をスキップするように構成され得る。制御システムはまた、水平位置の範囲内のランダムな水平位置を含む水平位置データを生成するようにプログラムされ得る。
【0015】
ティーシステム及びティーシステムと共に使用するための構成要素は、図1図9を参照して以下でさらに説明される。ここで、同様の数字は、同様の特徴を識別するために使用される。
【0016】
図1図3を参照すると、様々な実施形態において、ティーシステム2は、ボールホルダ12を垂直軸16に沿った様々な高さに配置するように構成された垂直ティーシステム3を含む。垂直ティーシステム3は、ハウジング8、ハウジング8に対して伸張可能かつ収縮可能なネック10、及びネック10上に配置されたボールホルダ12を有する本体4を含む。
【0017】
垂直ティーシステム3は、好ましくは、人が持ち運び可能(例えば、いくつかの実施形態では約5.4キログラム(12ポンド)以下の重量)でありながら、打者の打ち損ないによる転倒を防ぐのに十分安定であるように構成される。例えば、ハウジング8の底部6は、垂直ティーシステム3を不必要に重くすることなく、ネック10、ボールホルダ12、及び他の構成要素を取り付けるための安定したプラットフォームを提供し得る。ハウジング8は、垂直ティーシステム3を持ち運ぶためにユーザによって把持されるように形成されたハンドル(図示略)を含み得る。ハウジング8は、ネック10の中心の周りに30.48センチメートル(12インチ)から60.96センチメートル(24インチ)の間の設置幅を有し得る。いくつかの実施形態では、ハウジング8の底部6は、安定性を提供するために、ハウジング8の残りの部分よりも広くてもよく、ハウジング8の残りの部分よりも長くてもよく、あるいはその両方でもよい。底部6は、垂直ティーシステム3の本体4が配置され得る地面との摩擦を増大させるために、ゴム状の下面を含み得る。
【0018】
ネック10は、打ち損ないに耐えるように丈夫な剛性材料により形成され得る。例えば、ネック10は、金属又は硬質プラスチック(例えば、金属及びHDPEプラスチックチューブの組み合わせ)により構成され得る。一実施形態では、ネック10は、ネック10の故障や垂直ティーシステム3の転倒を防ぐために、強い打ち損ないによってネック10の上部が下向きに回転する転倒機能を含む。
【0019】
ネック10は、第1の端部がハウジング8の間に延在し、第2の端部にボールホルダ12が取り付けられる。ネック10は、垂直軸16(両方向矢印で示される)に沿って移動可能である。ハウジング8に対するネック10の伸長又は収縮は、ロボットにより駆動され得る。例えば、垂直ティーシステム3は、ボールホルダ12の、したがってボールホルダ12上に配置されたときのボール13の高さを調整するように動作可能な、ハウジング8に対してロボットにより伸張可能かつ収縮可能なネック10を含み得る。ネック10の伸長又は収縮もまた、手動であってもよい。例えば、ユーザは、物理的な力によってネック10を手動で伸長又は収縮させてもよい。様々な実施形態において、本体4は、使用後にネック10を完全に収容できるハウジング8を含む。例えば、ネック10は、収納のためにハウジング8内に折り畳まれるか、又は包まれ得る伸縮ピストンを含み得る。他の実施形態では、ネック10の一部は、使用後にハウジング8の外側にとどまり得る。
【0020】
図2に示すように、ネック10は、垂直軸16に沿って移動する伸縮セクション38を含み得る。これらの伸縮セクション38(例えば、38a、38b、38c)は、ボールホルダ12がより高い垂直位置に移動されるときに、ネック10の長さを増加させ得る(それにより、ボールホルダ12とハウジング8との間の距離を増加させ得る)、又はボールホルダ12がより低い垂直位置に移動されるときに、ネック10の長さを減少させ得る(それにより、ボールホルダ12とハウジング8との間の距離を減少させ得る)。
【0021】
ネック10は、任意の数の伸縮セクション38を含み得る。図示のように、ネック10は、3つの伸縮セクション38を含む。最も内側の伸縮セクション38aは、ボールホルダ12に連結され得、それにより、ボールホルダ12を垂直ティーシステム3の本体4に取り付け得る。いくつかの実施形態では、最も内側の伸縮セクション38aは、内側に成形された80Aシリコーンゴム管であり得る。中央の伸縮セクション38bは、第1の端部で最も内側の伸縮セクション38aに連結され得、さらに第2の端部で最も外側の伸縮セクション38cに連結され得る。いくつかの実施形態では、中央の伸縮セクション38bは、内側に成形された80Aシリコーンゴム管であり得る。最も外側の伸縮セクション38cは、第1の端部で中央の伸縮セクション38aに連結され得、さらに第2の端部でハウジング8に連結され得る。いくつかの実施形態では、最も外側の伸縮セクション38cは、内側に成形された80Aシリコーンゴム管であり得る。
【0022】
図示のように、伸縮セクション38は入れ子であり得る。この例として、ネック10がハウジング8に向かって下向きに格納されるとき、中央の伸縮セクション38bの全部又は一部は、最も外側の伸縮セクション38cの内側に格納され得、及び/又は、最も内側の伸縮セクション38aの全部又は一部は、中央の伸縮セクション38b(及び最も外側の伸縮セクション38c)の内側に格納され得る。いくつかの実施形態では、最も外側の伸縮セクション38cは、ハウジング8に対して移動しなくてもよい。すなわち、最も内側の伸縮セクション38a及び/又は中央の伸縮セクション38bが最も外側の伸縮セクション38cに対して移動する間、最も外側の伸縮セクション38cは所定の位置に固定されたままであり得る。他の実施形態では、最も外側の伸縮セクション38cは、ハウジング8に対して移動してもよい。
【0023】
他の実施形態では、ネック10は、伸縮セクション38を含まなくてもよい。この一例として、ネック10は、ハウジング8に対して上下に移動する(それにより、ボールホルダ12とハウジング8との間の距離を増加又は減少させる)単一のセクション38を含み得る。そのような例では、ネック10が駆動されて垂直軸16に沿って上下に移動するとき、ネック10の長さは同じままであり得る。これにより、ボールホルダ12とハウジング8との間の距離が、ハウジング8に格納されるとともにハウジング8から延びるネック10の長さに比例し得る。
【0024】
ボールホルダ12は、野球又はソフトボール等のボール13を保持し得る。ボールホルダ12は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)等の耐久性のあるプラスチック又はゴム状のプラスチックあるいはポリマーにより構成され得る。様々な実施形態において、ボールホルダ12は、ボール13を保持し得る3つ以上の突起(prong)を含み得る。一例では、突起は、より大きな及びより小さなボールを保持する能力を提供するために、ボールホルダ12のサイズを変更するように調整可能である。いくつかの実施形態では、ボールホルダ12はモジュール式であり、これにより、摩耗した構成要素を交換するために、又はボールホルダ12をカスタマイズするために、ボールホルダ12は取り外して交換され得る。したがって、ボールホルダ12は、他のボールホルダ12と交換可能であり得る。いくつかの実施形態では、第1のボールホルダ12を野球のボールを保持するために使用され得、第2のボールホルダ12はソフトボールを保持するために使用され得る。これらの第1及び第2のボールホルダ12は、ユーザが野球のボール又はソフトボールのボールのいずれかで練習できるように、交換可能であり得る。他の実施形態では、ボールホルダ12は、野球のボール及びソフトボールのボールの両方を保持するようなサイズ(又は構成)であり得る。したがって、野球のボール又はソフトボールのボールのいずれかで練習するために、ボールホルダ12を交換する必要がない場合がある。以下でより詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、ボールホルダ12は、センサを含み得る。したがって、ユーザは、機能を追加、アップグレード、又は削除するボールホルダ12を取り付けるために、ボールホルダ12を交換し得る。いくつかの実施形態では、特定のボールホルダ12は、全体的又は部分的に交換可能ではない場合がある。
【0025】
垂直ティーシステム3は、垂直ティーシステム3に電力を供給する電源に連結され得る。例えば、垂直ティーシステム3は、1つ以上のバッテリ、A/Cコンセント、又はそれらの組み合わせを含む電源によって電力を供給され得る。図示の実施形態では、垂直ティーシステム3は、SLA又はLiPoタイプの搭載型(本体4に結合されるか、又は本体4に取り付けられる)充電式バッテリ20を含む。この充電式バッテリ20は、いくつかの実施形態では、取り外し、再充電、及び交換(又は完全に新しいバッテリに変更)され得る。他の実施形態では、本体4は、バッテリ20を再充電するためにA/Cコンセントに連結するように構成されたソケット又はプラグを含み得る。
【0026】
垂直ティーシステム3はまた、ネック10を垂直軸16に沿って移動させ得るアクチュエータ30を含み得る。アクチュエータ30は、ネック10を垂直軸16に沿って移動させ得る任意のタイプのシステムであり得る。例えば、アクチュエータ30は、垂直軸16に沿ってネック10を移動させ得る、機械システム、電気機械システム、液圧システム、空気圧システム、又は任意の他のシステムであり得る。この例として、アクチュエータ30は、空気圧又は液圧チャンバと、液圧流体又はガスが(ポンプを介して)チャンバ内に又はチャンバからポンプで送出されるときにチャンバを通って移動可能なピストンとを含み得る。ネック10は、ピストンから延びるか、又はピストンの動きに連結され得、それによってネック10を垂直軸16に沿って移動させ得る。別の例では、アクチュエータ30は、回転的な又は直線的な力をネック10に伝達し、ネック10を垂直軸16に沿って移動させるモータを含み得る。
【0027】
図2は、一実施形態によるアクチュエータ30の別の例を示す。図示のように、アクチュエータ30は、1つ以上のモータ32、スプール34、及び1つ以上のリンケージ36を含み得る。モータ32、スプール34、及びリンケージ36は、ハウジング8に収容され得る。モータ32は、任意の動力モータであり得る。例えば、モータ32は、電気、液圧、又は空気圧モータを含み得る。図示のように、モータ32は、可逆電気モータ(reversible electric motor)を含む。モータ32は、力をスプール34に伝達し、スプール32を回転させ得る。スプール32は、1つ以上のリンケージ36に連結され得、リンケージ36は、ネック10に連結され得る。図2に示すように、リンケージ36は、ネック10の最も内側の伸縮セクション38aに連結されている。スプール34は、モータ32によって力が加えられたときに回転する任意のタイプのスプールであり得る。例えば、スプール34は、モータ固定式のフレックステープスプールであり得る。リンケージ36は、ネック10及びスプール34の両方に連結され得る任意のタイプのリンケージであり得る。図示のように、リンケージ36は、プラスチックテープ(例えば、スプール34に連結された半可撓性プラスチックテープ、及び最も内側の伸縮セクション38aに連結された剛性センタチューブテープ)を含み得る。そのような例では、アクチュエータ30は、テープ駆動システムであり得る。他の例では、リンケージ36は、スプール34の歯車と結合する歯車装置を含み得る。
【0028】
動作中、スプール32が第1の方向(例えば、時計回り)に(モータ32によって駆動されることにより)回転するとき、リンケージ36は、最も内側の伸縮セクション38aを上方に押し、最も内側の伸縮セクション38aをハウジング8に対して上方に移動させ得る。スプール32が第2の方向(例えば、反時計回り)に回転するとき、リンケージ36は、最も内側の伸縮セクション38aを下方に引き下げ、最も内側の伸縮セクション38aをハウジング8に対して下方に移動させ得る。これらの動きは、アクチュエータ30によって連動されると、(例えば、動力付き伸縮アンテナと同様に)ネック10を入れ子状に伸張及び収縮させ得る。
【0029】
アクチュエータ30は、ネック10を垂直軸16に沿って、約50.8センチメートル(約20インチ)、約63.5センチメートル(約25インチ)、約76.2センチメートル(約30インチ)、約88.9センチメートル(約35インチ)、又はそれ以上に及ぶ範囲内で移動させるように動作可能であり得る。例えば、アクチュエータ30は、底部6の下側とボールホルダ12の上側との間において、ネック10が完全に格納されたときに約43.18センチメートル(約17インチ)(ただし、いくつかの実施形態では、約50.8センチメートル(約20インチ)を超えない)、ネック10が完全に延ばされたときに約111,76センチメートル(約44インチ)となる高さ範囲内で、ネック10を移動させるように動作可能であり得る。アクチュエータ30は、ネック10を任意の速度で移動させ得る。例えば、アクチュエータ30は、他の作動速度が用いられ得るが、毎秒約10.16センチメートル(約4インチ)の速度でネックを移動させ得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータ30は、ボールがボールホルダ12から打たれてから、約5秒以内にネック10が次のランダムな高さ位置に到達できる速度でネック10を移動させ得る。
【0030】
再び図1を参照すると、様々な実施形態において、垂直ティーシステム3は、垂直ティーシステム3の動作を制御するように動作可能な制御システム40を含む。図4をさらに参照すると、様々な実施形態による制御システム40の機能を概略的に示しており、制御システム40は、垂直軸16に沿ったネック10の移動(モータ制御)、センサ42を使用した検知、及びユーザを制御システム40の動作とつなぎ合わせるためのユーザインターフェース44を提供し得る。例えば、制御システム40は、制御システム40がネック10又はボールホルダ12の位置に対応する位置を決定するために使用され得る位置データを収集するように配置される位置センサ46を含むセンサ42を含み得る(又は、有線又は無線通信を介して、一つ以上の位置センサ46から位置データを受信するように構成される)。いくつかの実施形態では、制御システム40及びアクチュエータ30は、サーボ機構を含む。一実施形態では、位置センサ46は、ネック10の高さ位置に対応するモータ32のディスクドライブの回転を測定するためのポテンショメータを含む。ポテンショメータは、例えば、電源を入れた後の任意の時点でネック10又はボールホルダ12の高さの単純な決定を提供する、マルチターンポテンショメータであり得る。この実施形態又は別の実施形態では、制御システム40は、閉ループ内にエンコーダ又はポテンショメータを組み込んだ位置制御を実行するように構成されたステッピングモータ又はサーボモータを組み込んでいる。いくつかの実施形態では、スロット付きディスクは、ギヤによる減速がされる前の、モータ32の駆動ピン上に配置され得る。フォトインタラプタがディスクのスロットを検知し、これによりモータエンコーダが形成され得る。このモータエンコーダの出力は、モータ速度とティーの高さを調整する古典制御ループにフィードバックを提供するために使用され得る。制御システム40はまた、例えば、位置データを受信及び解釈し、アクチュエータ30の動作を制御するための対応する制御信号を提供するPIDコントローラを含み得る。
【0031】
様々な実施形態では、制御システム40は、制御モジュール48を含む。制御モジュール48は、命令を実行するように構成されたプロセッサを含み得、プロセッサに配線され得る。制御モジュール48はまた、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリを含み得る。例えば、制御モジュール48は、汎用I/Oを備えたマイクロコントローラチップを含み得る。動作可能な組み込みソフトウェアは、センサデータを使用してボールの存在を検出し、閉ループ制御システム40を介してネック10を配置するランダムな高さを生成し、ユーザインターフェース44を介したユーザ対話を可能にするようにプログラムされ得る。制御モジュール48はまた、アクチュエータ30、センサ42及び入力デバイスと結合し、垂直ティーシステム3のハイレベルな制御を実行するためのマイクロコントローラボードを含み得る。制御システム40はまた、高さ選択スイッチを含み得る。例えば、ネック10は、高さ範囲内で垂直軸16に沿って駆動され得る。例えば、3点/5点位置スイッチは、適切な高さゾーンを選択するための入力デバイスとして使用され得る。このスイッチは、マイクロコントローラボードに接続され得、ソフトウェアは、ユーザによってユーザインターフェース44で選択された、又は所定のゾーン範囲を使用することで選択された、高さゾーン内のランダム位置を生成するようにプログラムされ得る。他のスイッチ機構を使用してもよい。一実施形態では、高さ範囲は、ボールホルダ12とハウジング8の底部6との間における43.18センチメートル(17インチ)か121.92センチメートル(48インチ)の間(より具体的には、50.8センチメートル(20インチ)から111.76センチメートル(44インチ)の間)であり得る。
【0032】
ユーザインターフェース44は、高さ範囲選択スイッチ、初期設定動作等の操作を提供するローカルユーザインターフェース50を含み得る。一例では、ユーザは、ローカルユーザインターフェース50で、制御システム40がネック10を作動させる範囲内の高さゾーン(例えば、範囲内のランダムな高さ)を指定し得る。ユーザインターフェース44は、特定のユーザ用の高さゾーンを指定するのを支援する4つの静電容量式タッチボタンを含み得る。ユーザは、UP及びDOWNボタンを押して、ネック10を上下に移動させ得る。ネック10が所望の位置にあるとき、ユーザは、SET STRIKE ZONEボタンを押して、この点がストライクゾーンの下端であることを示し得る。同様に、ユーザはスタンドを別のポイントに移動させ、SET STRIKE ZONEボタンを使用してその点をストライクゾーンの上端として設定できる。設定されたストライクゾーンは、そのユーザ用に保存され得る。この保存されたストライクゾーンは、ユーザが垂直ティーシステム3を使用するときはいつでも読み出すことができる。例えば、ユーザインターフェース44は、ユーザがリストから特定のユーザアカウントを選択することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、RFIDタグ及びリーダは、特定のユーザを識別し、特定のユーザ用に保存されたストライクゾーンを読み出すために、垂直ティーシステム3によって使用され得る。
【0033】
ローカルユーザインターフェース50は、ディスプレイ52(図3に示される)を含み得る。ディスプレイ52は、垂直ティーシステム3の動作状態についてユーザに知らせるためのLEDインジケータを含み得、例えば、赤色のLEDは、作動(例えば、ネック10が移動しようとしているとき、移動しているとき、又はその両方)を示し得、緑色のLEDは、ネック10が適切に配置されていること、又はネック10がボールホルダ12内のボールと一緒に適切に配置されていることを示し得る。追加のLEDは、バッテリ20の状態(例えば、満、低等)を示し得る。
【0034】
制御システム40はまた、1つの通信ポート54を含み得るが、複数の通信ポート54を含んでもよい。通信ポート54は、受信機、送信機、トランシーバ等を含み得る。通信ポート54は、制御システム40と、センサ42、外部デバイス又はリモートデバイスあるいはインターフェース44(例えば、遠隔機器等、通信ポート54に有線又は無線で連結されたアクセサリデバイス)等の他のデバイスとの間の通信を可能にするように構成され得る。例えば、通信ポート54は、有線通信、無線通信、又はその両方のために構成されたトランシーバを含み得る。一実施形態では、通信ポート54は、ブルートゥース(登録商標)、赤外線(IR)、Wi-Fi、ラジオ等のような無線通信用に構成される。通信ポート54は、リモートインターフェース56を提供するために、動作データを、コンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン/デバイス、又は専用リモートデバイス等のリモートデバイスに送信し得る。
【0035】
通信ポート54は、ブルートゥースを使用して外部デバイス又はリモートデバイスと通信するように構成され得る。例えば、通信ポート54は、制御システム40を、リモートコントローラ、スマートフォン、聴覚機器、触覚振動フィードバックデバイス、あるいはそれらの組み合わせ等の外部デバイス又はリモートデバイスと無線でペアリングするためのブルートゥース通信ハードウェアを含み得る。したがって、モバイルデバイス上で実行されるモバイルアプリケーションを使用するユーザは、リモートインターフェース56を使用して、アクチュエータ30がネック10をランダムに移動させる最小及び最大の高さ又は範囲をリモートで設定し得る。同様に、ユーザは、本体4のローカルインターフェース50を使用して、アクチュエータ30がネック10を移動させる最小及び最大の高さ又は範囲を設定し得る。一実施形態では、リモートユーザインターフェース56又はローカルユーザインターフェース50は、ユーザが特定の高さのシーケンスをプログラムできるように構成される。
【0036】
アクチュエータ30がネック10を連続して同じ位置に移動させないように、ランダム化ソフトウェアパッケージが制御システム40に組み込まれ得る。ソフトウェアパッケージは、規定の範囲内でランダムな高さを生成するように動作可能なランダム高さ生成器を含み得る。上記のように、一実施形態では、制御システム40は、垂直ティーシステム3の動作中に実行され得るランダムな高さシーケンスでプログラムされ得る。一実施形態では、制御システム40は、打者が同じ一貫したスポットでボールを打つべきではないという発想で、ユーザが複数回の打撃にわたってネック10を同じ高さに保持できないようにする。
【0037】
一実施形態では、ユーザインターフェース44は、特定の数又は範囲のボールを超える(例えば、5から10個のボールを打つ)間、本体4を任意の1つの位置に保持しないことを打者に提案するようにプログラムされ得る。打者は、任意の1つの位置に本体4がある状態で打ちたいボールの数を入力し得る。打った数が入力した数に達すると、制御システム40は、打者の特定のストライクゾーンにおける立方体領域内で最大の解決策(resolution)を得るために、打者に信号を発して本体4をプレートの周りの別の位置に移動させ得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、ローカルユーザインターフェース50又はリモートユーザインターフェース56(例えば、スマートフォンのアプリケーション)を利用して、ボールホルダ12用の予め設定された数の位置を作成し得る。そのような例では、制御システム40は、(ランダムな位置を生成するのではなく)予め設定された位置をランダムに巡回し得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、ユーザは、ローカルユーザインターフェース50又はリモートユーザインターフェース56(例えば、スマートフォンのアプリケーション)を利用して、ボールホルダの位置を制御し得る。このような例では、位置はランダムではない可能性がある。代わりに、位置は、ユーザによってローカルユーザインターフェース50又はリモートユーザインターフェース56に入力され得(例えば、UP又はDOWNボタンを押す、特定の高さを入力する、又は高さのセットをダウンロード又は入力する等)、それによりユーザがボールホルダ12の位置を選択できるようにし得る。次に、ボールホルダ12は、垂直ティーシステム3によってその位置に移動され得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、いつでも位置を選択し得る(そして、ボールホルダ12をその位置に移動させ得る)。例えば、ユーザは、ボールがボールホルダ12から打たれた後、ボールがボールホルダ12上にまだある間、あるいは他の任意の時に、位置を選択し得る(そして、ボールホルダ12をその位置に移動させ得る)。
【0039】
様々な実施形態では、制御システム40は、ボールデータを検出するように配置されたセンサ42を含む。例示的なセンサ42は、ボールの位置、ボールの打撃、又はボールの速度を推定するための振動を検出するためのセンサ42を含み得る。さらなる例では、そのような検出は、加速度計及び赤外線(IR)近接センサと統合された組み込みプロセッサを通じて達成され得る。センサ42のうちの1つ以上は、例えば、ネック10又はボールホルダ12に沿って配置され得る。センサ42は、制御モジュール48に配線され得るか、又は制御モジュール48と無線通信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、マイクロプロセッサモジュールは、1つ以上のセンサ42及びブルートゥースインターフェースと統合され、制御モジュール48と通信するように構成される。本体4に配置され得る制御モジュール48によって受信されると、ボールデータは、ボールホルダ12上の新しいボールの配置を伝えるために、又はネック10の次の位置への移動を開始するために、制御モジュール48によって使用される。制御モジュール48はまた、ローカルユーザインターフェース50のディスプレイ52にボールデータから得られたデータを表示し得る、又はデータを外部デバイス又はリモートデバイス、例えば、ペアリングされたモバイルデバイス又は垂直ティーシステムのアプリケーションを実行するリモートユーザインターフェース56としてのコンピュータに送信し得る。
【0040】
様々な実施形態では、センサ42は、ボールの存在を検出するためのボール存在センサ58を含む。センサ58は、ボールがいつ打たれたかを判定し、ネック10を次のランダムな位置にいつ移動させるかを知るために、使用され得る。ボール存在センサ58は、任意の適切なセンサ技術を組み込み得る。例えば、ボール存在センサ58は、ボールホルダ12の振動又は動き、ボールホルダ12からのボールの動き、ボールホルダ12の重量又はボールホルダ12に関する重量変化、光又は光学センサ、音センサ、又は他の適切なセンサを検出し得る。一実施形態では、ボール存在センサ58は、ボールホルダ12上のボールの存在を検出するために使用される赤外線近接視線(line-of-sight)センサを含み得る。いくつかの実施形態では、ボール存在センサ58は、赤外線LED及び赤外線フォトダイオードにより構成された赤外線距離計を含み得る。そのような実施形態では、ボール存在センサ58は、LED及びフォトダイオード用の穴を有する柔らかいTPU容器に収容され得、ボール存在センサ58は、最も内側の伸縮セクション38aに取り付けられ得る。ボール存在センサ58はまた、アイドル/非活動時間を検出するために使用することができ、この場合、垂直ティーシステム3は、電力を節約するためにスイッチを切る、又は低電力スリープモードに入り得る。ボール存在センサ58はまた、誤検知を検出することができ得る(例えば、ボールがボールホルダ12上に配置されているのではなく、ユーザがボールホルダ12の上で手を振っている)。そのために、ボール存在センサ58(又は制御モジュール48)は、ボールの存在を検知する前に約0.5秒間待機し得る。
【0041】
一実施形態では、センサ42は、傾斜検出センサ60を含む。傾斜検出センサ60は、例えば、傾斜データを検出するための加速度計を含み得る。傾斜検出センサ60は、本体4に取り付けられ得る。制御モジュール48が、ティーが転倒したことを示す傾斜データを傾斜検出センサ60から受信すると、制御システム40は、アクチュエータ30が損傷することを避けるために、モータ32がネック10を移動させることを停止するように構成され得る。制御システム40はまた、本体4が直立しているときにのみ垂直ティーシステム3が動作可能であるように構成され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、センサ42は、2つ以上の位置センサ46、2つ以上のボール存在センサ58、及び/又は2つ以上の傾斜検出センサ60を含み得る。例えば、センサ42は、2つの位置センサ46、2つのボール存在センサ58、及び/又は2つの傾斜検出センサ60を含み得る。追加のセンサ42は、センサ42が故障した場合でも制御システム40が継続してデータを受信することを可能にするフェイルセーフシステムを提供し得る。例えば、第1のボール存在センサ58が故障した場合でも、第2のボール存在センサ58は、ボールの存在を検出し、その検出データを制御システム40に送信し得る。追加のセンサ42は、第1のセンサ42と同じタイプのセンサ42であっても、又は異なっていてもよい。例えば、ボール存在センサ58は、両方とも赤外線近接視線センサであり得る。別の例では、第1のボール存在センサ58は、赤外線近接視線センサであり得、第2のボール存在センサ58は、重量センサ又は振動センサであり得る。
【0043】
一実施形態では、垂直ティーシステム3は、伸縮ネック10を有するコンパクトな自立型の1軸ロボットティーである。伸縮ネック10は、地面から最小高さ45.72センチメートル(18インチ)、及び最大高さ121.92センチメートル(48インチ)まで延びるように構成されている。垂直ティーシステム3は、設置及び持ち運びを容易にするために軽量である。制御システム40は、伸縮ネック10が、ユーザインターフェース44で制御システム40に予めプログラムされた最小高さと最大高さとの間に設定される特定のランダムな高さに移動され得るように、アクチュエータ30を制御する。ユーザはティーにボールを置き、打つ。適切なボール存在センサ58は、ボールが打たれたことを判定するために制御モジュール48によって使用されるボール存在データを収集する。次に、制御モジュール48は、アクチュエータ30を始動させて、ネック10を垂直軸16に沿って別のランダムなスポットに移動させる。セッションが終了すると、制御システム40又はアクチュエータ30は、伸縮ネック10をハウジング8内に完全に又は部分的に収容されるように垂直軸16の下方に移動させ、使用、設置、保管、及び携帯性を向上させ得る。
【0044】
図1図3に関して上述したように、ハウジング8の底部6(ハウジング8自体)は、ネック10、ボールホルダ12、及び他の構成要素を取り付けるための安定したプラットフォームを提供し得る。すなわち、底部6は、打者の打ち損ないにより垂直ティーシステム3が転倒するのを防ぐべく、垂直ティーシステム3に安定性を提供し得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、垂直ティーシステム3は、(図1及び図3に示すように)ティースタンド7に連結され得る。ティースタンド7は、打者の打ち損ないによって垂直ティーシステム3が転倒するのをさらに防ぐべく、垂直ティーシステム3に追加の安定性を提供し得る。
【0046】
ティースタンド7は、垂直ティーシステム3に追加の安定性を提供することを可能にする任意の形状及び/又はサイズを有し得る。例えば、ティースタンド7は、正方形、長方形、円、野球又はソフトボールのホームプレート、任意の他の形状、又はこれらの任意の組み合わせの形状にされ得る。ティースタンド7は、追加の安定性を提供するために、ハウジング8よりも広い、ハウジング8より長い、又はその両方であり得る。ティースタンド7は、ティースタンド7が配置され得る地面との摩擦を増大させるために、ゴム状の下面を含み得る。
【0047】
垂直ティーシステム3は、1つ以上のコネクタ9を使用してティースタンド7に連結され得る。コネクタ9は、垂直ティーシステム3をティースタンド7に連結し得る任意のタイプのコネクタであり得る。例えば、コネクタ9は、クリップシステム、磁気コネクタシステム、ボルト及びナット、垂直ティーシステム3をティースタンド7にねじ込むことを可能にするねじ付きコネクタシステム、接着剤、ボルト、圧縮継手、ブラケット、レール及び溝のシステム、クランプシステム、任意の他のタイプのコネクタ、又はこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0048】
図示のように、コネクタ9はクイックリリースクリップシステムである。クイックリリースクリップシステムは、ラッチ11a、第1のブラケット11b、及び第2のブラケット11cを含み得る。垂直ティーシステム3をティースタンド7に接続するために、第2のブラケット11cは、ハウジング8の底部6における溝(図示略)に配置され得る。また、第1のブラケット11bは、ラッチ11aの下に配置され得、次いで、ラッチ11aは、第1のブラケット11bを覆うように閉じられ得る。これにより、垂直ティーシステム3は、比較的容易にティースタンド7にスナップ接続され、機械的にリリースされるまではティーを打つ力が作用してもロックされたままとなり得る。垂直ティーシステム3をティースタンド7からリリースするために、上記プロセスが逆に実行され得る。図示のように、ラッチ11a及び第2のブラケット11cはティースタンド7に含まれ、第1のブラケット11bは、垂直ティースタンド3の本体4に含まれる。他の実施形態では、ラッチ11a及び第2のブラケット11cは垂直ティースタンド3の本体4に含まれ得、第1のブラケット11bはティースタンド7に含まれ得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、コネクタ9は、垂直ティーシステム3をティースタンド7にリリース可能に連結し得る。そのような実施形態では、垂直ティーシステム3は、一時的にティースタンド7に連結され得、次いで、垂直ティーシステム3は、ティースタンド7から取り外され得る。この連結及び取り外しは何度でも発生し得る。いくつかの実施形態では、垂直ティーシステム3が取り外されると、垂直ティーシステム3はそれ自体で(すなわち、ティースタンド7又は他の外部デバイスなしで)使用され得る。すなわち、ユーザは、垂直ティーシステム3におけるハウジング8の底部6を地面に配置し得、垂直ティーシステム3は、使用中も安定した状態である。他の実施形態では、垂直ティーシステム3は、垂直ティーシステム3がティースタンド7(又は他の外部デバイス)に連結されている場合にのみ使用され得る(すなわち、垂直ティーシステム3は安定した状態であり得る)。いくつかの実施形態では、コネクタ9は、以下で説明するように、さらに垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64にリリース可能に連結し得る。
【0050】
図5~7に示すように、ティーシステム2は、水平ティーシステム64をさらに含み得る。水平ティーシステム64は、垂直ティーシステム3のボールホルダ12(及び垂直ティーシステム3の本体4の残りの部分)を2つの水平軸、つまり内外軸(すなわちx軸)及び前後軸68(すなわち、y軸)に沿った様々な位置に配置するように構成される。図示のように、水平ティーシステム64は、ベース70、ハウジング71、ベース70に対して内外軸66(図6に示される)に沿って移動可能な内外キャリッジ72、及びベース70に対して前後軸68(図6に示される)に沿って移動可能な前後キャリッジ74を有する本体69を含む。
【0051】
水平ティーシステム64は、好ましくは、人が持ち運び可能(例えば、いくつかの実施形態では、垂直ティーシステム3なしで、約5.4キログラム(12ポンド)以下の重さである)であるように構成される。さらに、水平ティーシステム64は、水平ティーシステム64を持ち運ぶためにユーザによって把持されるように形成されたハンドル(図示略)を含み得る。ベース70は、水平ティーシステム64に安定性を提供し、それにより、水平ティーシステム64(及び取り付けられた垂直ティーシステム3)が打者の打ち損ないによって転倒するのを防ぎ得る。例えば、ベース70は、正方形、長方形、円、野球又はソフトボールのホームプレート、任意の他の形状、又はこれらの任意の組み合わせの形状にされ得る。いくつかの実施形態では、ベース70は、長さが約86.36センチメートル(約34インチ)、幅が約60.96センチメートル(約24インチ)を超えない設置面積を有し得る。ベース70は、水平ティーシステム64が配置され得る地面との摩擦を増大させるために、ゴム状の下面を含み得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、水平ティーシステム64は、ベース70にリリース可能に連結されたベースプレート76を含み得る。ベースプレート76は、野球又はソフトボールのホームプレートの形状にされ得る。使用中、ベースプレート76は、地面又は既存のホームプレートの上に配置され得る。ベースプレート76は、ベース70から取り外され得る。この場合、ベース70は、既存のホームプレートの上に(又はホームプレートに隣接して、あるいは地面に)配置され得る。
【0053】
水平ティーシステム64は、ハウジング71をさらに含み得る。ハウジング71は、ベース70に連結され得、水平ティーシステム64の1つ以上の電子的及び/又は機械的な構成要素を収容し得る。例えば、1つ以上のモータ、ドライバ、処理ユニット、メモリユニット、及びバッテリユニットは、ハウジング71内に(完全に又は部分的に)収容され得る。
【0054】
水平ティーシステム64は、前後キャリッジ74(これは垂直ティーシステム3を保持するように構成される)を保持するように構成された内外キャリッジ72をさらに含み得る。この保持により、内外キャリッジ72は、前後キャリッジ74を支持し(すなわち、運び)、前後キャリッジ74が水平ティーシステム64から落下するのを防ぐ。
【0055】
内外キャリッジ72は、ベース70に移動可能に連結され得、ベース70に対して内外軸66に沿って移動可能である。これにより、内外キャリッジ72は、ストライクゾーンの左側とストライクゾーンの右側との間を行ったり来たり移動できる。また、接続されることで、前後キャリッジ74、垂直ティーシステム3のボールホルダ12、したがってボール12は、ストライクゾーンの左側とストライクゾーンの右側との間を行ったり来たり移動できる。内外キャリッジ72の動きは、ロボットで駆動され得る。例えば、水平ティーシステム64は、ボールホルダ12の、したがってボールホルダ12に配置されたときのボールの左右の位置(すなわち、内側外側の位置)を調整するように動作可能であって、ロボットで移動可能な内外キャリッジ72を含み得る。内外キャリッジ72の移動もまた、手動であってもよい。例えば、ユーザは、物理的な力によって内外キャリッジ72を手動で移動させてもよい。
【0056】
内外キャリッジ72は、内外キャリッジ72が内外軸66に沿って移動することを可能にする任意の方法でベース70に移動可能に連結され得る。例えば、図示のように、内外キャリッジ72は、レールシステム(例えば、ベース70の前部に隣接して配置された第1のレール及びベース70の後部に隣接して配置された第2のレール)によってベース70に移動可能に連結され得る。このレールシステムは、ベース70に接続され得る。内外キャリッジ72は、レールシステムの長さ方向に沿って、内外軸66に沿って行ったり来たりしてスライドし得る。
【0057】
水平ティーシステム64は、垂直ティーシステム3を保持するように構成された前後キャリッジ74をさらに含み得る。この保持により、前後キャリッジ74は、垂直ティーシステム3を支持し(すなわち、運び)、垂直ティーシステム3が水平ティーシステム64から落下するのを防ぐ。
【0058】
前後キャリッジ74は、内外キャリッジ72に移動可能に連結され得、ベース70に対して(及び内外キャリッジ72内で)前後軸68に沿って移動可能である。これにより、前後キャリッジ74は、ストライクゾーンの前側とストライクゾーンの後側との間を行ったり来たり移動できる。また、接続されることで、垂直ティーシステム3のボールホルダ12、したがってボール12は、ストライクゾーンの前側とストライクゾーンの後側との間を行ったり来たり移動できる。前後キャリッジ74の動きは、ロボットで駆動され得る。例えば、水平ティーシステム64は、ボールホルダ12の、したがってボールホルダ12に配置されたときのボールの前後の位置を調整するように動作可能であって、ロボットで移動可能な前後キャリッジ74を含み得る。前後キャリッジ74の移動もまた、手動であってもよい。例えば、ユーザは、物理的な力によって前後キャリッジ74を手動で移動させてもよい。
【0059】
前後キャリッジ74は、前後キャリッジ74が前後軸68に沿って移動することを可能にする任意の方法で内外キャリッジ72に移動可能に連結され得る。例えば、図示のように、前後キャリッジ74は、レールシステム(例えば、内外キャリッジ72の左側に隣接して配置された第1のレール及び内外キャリッジ72の右側に隣接して配置された第2のレール)によって内外キャリッジ72に移動可能に連結され得る。このレールシステムは、内外キャリッジ72に接続され得る。前後キャリッジ74は、レールシステムの長さ方向に沿って、前後軸68に沿って行ったり来たりしてスライドし得る。
【0060】
上述したように、前後キャリッジ74は、内外キャリッジ72によって(例えば、可動カップリングを介して)保持され得る。これにより、内外キャリッジ74が移動するときに、前後キャリッジ74が移動し得る。すなわち、前後キャリッジ74は、内外キャリッジ72が内外軸66に沿って移動する際に、内外キャリッジ72上又は中に乗り得る。したがって、前後キャリッジ74は、(内外キャリッジ72によって運ばれた結果として)内外軸66に沿って移動し、前後キャリッジ74もまた、(可動カップリングの結果として)前後軸66に沿って移動する。これと関連して、垂直ティーシステム3のボールホルダ12、したがってボール12は、ストライクゾーンの左側とストライクゾーンの右側との間を行ったり来たり移動し、またストライクゾーンの前とストライクゾーンの後との間を行ったり来たり移動することができる。
【0061】
内外キャリッジ72は、前後キャリッジ74を保持するものとして説明され、前後キャリッジ74は、垂直ティーシステム3を保持するものとして説明されるが、いくつかの例では、それらの役割及び位置が逆であってもよい。例えば、前後キャリッジ74は、内外キャリッジ72を保持し得(そしてまた、ベース70に移動可能に連結され得)、内外キャリッジ72は、垂直ティーシステム3を保持し得(また、前後キャリッジ74に移動可能に連結され得る)。
【0062】
水平ティーシステム64は、水平ティーシステム64に電力を供給する電源に連結され得る。例えば、水平ティーシステム64は、1つ以上のバッテリ、A/Cコンセント、又はそれらの組み合わせを含む電源によって電力を供給され得る。図示の実施形態では、水平ティーシステム64は、水平ティーシステム64と垂直ティーシステム3との間の電力接続を介して電力が供給される。例えば、水平ティーシステム64は、垂直ティーシステム3に接続する、4ピン独立ポゴピン(pogo-pin)接続等のポゴピン接続(図示略)を含み得る。このポゴピン接続は、垂直ティーシステム3が水平ティーシステム64に取り付けられているときに、垂直ティーシステム3から水平ティーシステム64に電力を供給するために使用され得る。
【0063】
水平ティーシステム64はまた、ベース70に対して内外軸66に沿って内外キャリッジ72を移動させるように動作可能な内外アクチュエータ78を含み得る。これにより、内外キャリッジ72(したがって垂直ティーシステム3のボールホルダ12及びボール13)は、ストライクゾーンの左側とストライクゾーンの右側との間を行ったり来たり移動できる。内外アクチュエータ78は、内外キャリッジ72を内外軸66に沿って移動させることができる任意のタイプのシステムであり得る。例えば、内外アクチュエータ78は、内外軸66に沿って内外キャリッジ72を移動させることができる、機械システム、電気機械システム、液圧システム、空気圧システム、又は任意の他のシステムであり得る。図示のように、内外アクチュエータ78は、内外キャリッジ72を内外軸66に沿って移動させる機械式ベルトシステムであり得る。この機械式ベルトシステムは、2つ以上の回転シャフトに接続されたベルト(タイミングベルト等)を含み得る。機械式ベルトシステムの動きは、1つ以上のモータ79(図8に示される)によって自動的に駆動され得る。
【0064】
内外アクチュエータ78は、内外キャリッジ72を内外軸66に沿って最大約50.8センチメートル(約20インチ)、約55.88センチメートル(約22インチ)、約63.5センチメートル(約25インチ)、又はそれ以上移動させるように動作可能であり得る。いくつかの実施形態では、内外軸66に沿ったこの動きは、ボールホルダ12及びボール13が、ホームプレートの左側又は右側のいずれかに、ホームプレートの外形から約5.08センチメートル(約2インチ)突出する位置(及びその間の任意の位置)に移動することを可能にし得る。内外アクチュエータ78は、内外キャリッジ72を任意の速度で移動させ得る。例えば、内外アクチュエータ78は、他の作動速度が用いられ得るが、毎秒約10.16センチメートル(約4インチ)の速度で内外キャリッジ72を移動させ得る。いくつかの実施形態では、内外アクチュエータ78は、ボールがボールホルダ12から打たれてから、約5秒以内に内外キャリッジ72が次のランダムな内外位置に到達できる速度で内外キャリッジ72を移動させ得る。
【0065】
水平ティーシステム64はまた、ベース70に対して前後軸68に沿って前後キャリッジ74を動かすように動作可能な前後アクチュエータ80を含み得る。これにより、前後キャリッジ74(したがってボールホルダ12及びボール13)は、ストライクゾーンの前側とストライクゾーンの後側との間を行ったり来たり移動できる。前後アクチュエータ80は、前後キャリッジ74を前後軸68に沿って移動させることができる任意のタイプのシステムであり得る。例えば、前後アクチュエータ80は、前後軸68に沿って前後キャリッジ74を移動させることができる、機械システム、電気機械システム、液圧システム、空気圧システム、又は任意の他のシステムであり得る。図示のように、前後アクチュエータ80は、前後軸68に沿って前後キャリッジ74を動かす機械式ベルトシステムである。この機械式ベルトシステムは、2つ以上の回転シャフトに接続されたベルト(タイミングベルト等)を含み得る。機械式ベルトシステムの動きは、1つ以上のモータ81(図8に示される)によって自動的に駆動され得る。
【0066】
前後アクチュエータ80は、ベース70に対して前後軸68に沿って前後キャリッジ74を最大約25.4センチメートル(約10インチ)、約33.02センチメートル(約13インチ)、約38.1センチメートル(約15インチ)、又はそれ以上移動させるように動作可能であり得る。さらに、いくつかの実施形態では、前後アクチュエータ80は、前後キャリッジ74をホームプレートの外形の約25.4センチメートル(約10インチ)前方の位置に移動させるように動作可能であり得る。前後アクチュエータ80は、前後キャリッジ74を任意の速度で移動させ得る。例えば、前後アクチュエータ80は、他の作動速度が用いられ得るが、毎秒約10.16センチメートル(約4インチ)の速度で前後キャリッジ74を移動させ得る。いくつかの実施形態では、前後アクチュエータ80は、ボールがボールホルダ12から打たれてから、約5秒以内に前後キャリッジ74が次のランダムな前後位置に到達できる速度で前後キャリッジ74を移動させ得る。
【0067】
内外アクチュエータ78、前後アクチュエータ80、及びアクチュエータ30のそれぞれは、互いに独立した動きが可能であり得る。例えば、内外アクチュエータ78は、ネック10又は前後キャリッジ74のいずれもがそれぞれのアクチュエータ30,80によって移動されることなしに、内外キャリッジ72を移動させることが可能であり得る。そのために、内外アクチュエータ78、前後アクチュエータ80、及びアクチュエータ30のそれぞれは、それぞれのアクチュエータ78,80,30のみを駆動する個別のモータを含み得る。
【0068】
ティーシステム2(及び水平ティーシステム64及び垂直ティーシステム3)はまた、垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64に連結し得る1つ以上のコネクタ9を含み得る。すなわち、コネクタ9は、垂直ティーシステム3が水平ティーシステム64の前後キャリッジ78に取り付けられることを可能にし得る。
【0069】
コネクタ9は、垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64に連結し得る任意のタイプのコネクタであり得る。例えば、コネクタ9は、クリップシステム、磁気コネクタシステム、ボルト及びナット、垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64にねじ込むことを可能にするねじ付きコネクタシステム、接着剤、ボルト、圧縮継手、ブラケット、レール及び溝のシステム、クランプシステム、任意の他のタイプのコネクタ、又はこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0070】
図5図7に示すように、コネクタ9はクイックリリースクリップシステムである。クイックリリースクリップシステムは、ラッチ11a、第1のブラケット11b(図1に示される)、及び第2のブラケット11cを含み得る。垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64に接続するために、垂直ティーシステム3は、第2のブラケット11cが垂直ティーシステム3におけるハウジング8の底部6の溝(図示略)に配置されるように、前後キャリッジ74上に配置され得る。また、第1のブラケット11bは、ラッチ11aの下に配置され得、次いで、ラッチ11aは、第1のブラケット11bを覆うように閉じられ得る。これにより、垂直ティーシステム3は、比較的容易に水平ティーシステム64にスナップ接続され、機械的にリリースされるまではティーを打つ力が作用してもロックされたままとなり得る。垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64からリリースするためには、上記プロセスが逆に実行され得る。図示のように、ラッチ11a及び第2のブラケット11cは水平ティーシステム64の前後キャリッジ74に含まれ、第1のブラケット11bは、垂直ティースタンド3の本体4に含まれる。他の実施形態では、ラッチ11a及び第2のブラケット11cは垂直ティースタンド3の本体4に含まれ得、第1のブラケット11bは水平ティーシステム64の前後キャリッジ74に含まれ得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、コネクタ9は、垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64にリリース可能に連結し得る。そのような実施形態では、垂直ティーシステム3は、一時的に水平ティーシステム64に連結され得、次いで、垂直ティーシステム3は、水平ティーシステム64から取り外され得る。この連結及び取り外しは何度でも発生し得る。いくつかの実施形態では、垂直ティーシステム3が取り外されると、垂直ティーシステム3はそれ自体で使用され得る。すなわち、ユーザは、垂直ティーシステム3におけるハウジング8の底部6を地面に配置し得、垂直ティーシステム3は、使用中も安定した状態であり得る。いくつかの実施形態では、垂直ティーシステム3が取り外されると、垂直ティーシステム3は(上記)ティースタンド7と一緒に使用され得る。すなわち、ユーザは、3軸での移動(例えば、ランダムな移動)を望むときに、垂直ティーシステム3を水平ティーシステム64に連結することができる。次に、ユーザは、垂直軸16での動き(例えば、ランダムな動き)のみを望むときに、垂直ティーシステム3を取り外し、それを単独で使用する(又はティースタンド7と一緒に使用する)ことができる。
【0072】
水平ティーシステム64は、水平ティーシステム64の動作を制御するように動作可能な制御システム82をさらに含み得る。図8をさらに参照すると、様々な実施形態による制御システム82の機能を概略的に示しており、制御システム82は、内外軸66に沿った内外キャリッジ72の作動(モータ制御)、前後軸68に沿った前後キャリッジ74の作動(モータ制御)、センサ84を使用した検知、及び通信ポート90を使用した他のデバイス(例えば、垂直ティーシステム3の制御システム40)との通信を提供し得る。例えば、制御システム82は、制御システム82が内外キャリッジ72及び前後キャリッジ74の位置に対応する位置を決定するために使用され得る位置データを収集するように配置される、内外位置センサ86及び前後位置センサ88を含むセンサ84を含み得る(又は、制御システム82は、有線又は無線通信を介して、1つ以上の内外位置センサ86及び前後位置センサ88から位置データを受信するように構成され得る)。いくつかの実施形態では、制御システム82及びアクチュエータ78,80は、サーボ機構を含む。一実施形態では、位置センサ86,88は、内外キャリッジ72の内外位置又は前後キャリッジ74の前後位置に対応するモータ79,81のディスクドライブの回転を測定するためのポテンショメータを含む。ポテンショメータは、例えば、電源を入れた後の任意の時点でキャリッジ72,74(したがってボールホルダ12)の内外又は前後位置の単純な決定を提供する、マルチターンポテンショメータであり得る。この実施形態又は別の実施形態では、制御システム82は、閉ループ内にエンコーダ又はポテンショメータを組み込んだ位置制御を実行するように構成された1つ以上のステッピングモータ又はサーボモータを組み込んでいる。いくつかの実施形態では、スロット付きディスクは、ギヤによる減速がされる前の、モータ79,81の駆動ピン上に配置され得る。フォトインタラプタがディスクのスロットを検知し、これによりモータエンコーダを形成され得る。このモータエンコーダの出力は、モータ速度とティーの位置を調整する古典制御ループにフィードバックを提供するために使用され得る。制御システム82はまた、例えば、位置データを受信及び解釈し、内外アクチュエータ78及び前後アクチュエータ80の動作を制御するための対応する制御信号を提供するPIDコントローラを含み得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、センサ84は、2つ以上の内外位置センサ86及び/又は2つ以上の前後位置センサ88を含み得る。例えば、センサ84は、2つの内外位置センサ86及び/又は2つの前後位置センサ88を含み得る。追加のセンサ84は、センサ84が故障した場合でも制御システム82が継続してデータを受信することを可能にするフェイルセーフシステムを提供し得る。
【0074】
様々な実施形態では、制御システム82は、制御モジュール92を含む。制御モジュール92は、命令を実行するように構成されたプロセッサを含み得、プロセッサに配線され得る。制御モジュール92はまた、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリを含み得る。例えば、制御モジュール92は、汎用I/Oを備えたマイクロコントローラチップを含み得る。動作可能な組み込みソフトウェアは、ランダムな内外位置を生成して内外キャリッジ72を移動させ、ランダムな前後位置を生成して前後キャリッジ74を移動させるようにプログラムされ得る。制御モジュール92はまた、アクチュエータ78,80、センサ86,88及び垂直ティーシステム3の制御システム40と結合し、水平ティーシステム64のハイレベルな制御を実行するためのマイクロコントローラボードを含み得る。
【0075】
図示のように、制御システム82は、ユーザインターフェースを含まなくてもよい。代わりに、ユーザは、以下で説明するように、垂直ティーシステム3のローカルユーザインターフェース50又はリモートインターフェース56(例えば、モバイルデバイス上のアプリケーションを使用する)を利用して、水平ティーシステム64にデータを入力し得る。制御システム82は、ユーザインターフェースを含まなくてもよいが、水平ティーシステム64をオン及びオフする電源スイッチを含み得る。他の実施形態では、制御システム82は、垂直ティーシステム3に関して本明細書で述べられたものと同様のユーザインターフェースを含み得る。このユーザインターフェースは、水平ティーシステム64、垂直ティーシステム3、又はその両方にデータを入力するために使用され得る。
【0076】
制御システム82はまた、1つの通信ポート90を含み得るが、複数の通信ポート90を含んでもよい。通信ポート90は、受信機、送信機、トランシーバ等を含み得る。通信ポート90は、制御システム82と、センサ84、外部デバイス又はリモートデバイスあるいはインターフェース44(例えば、遠隔機器等、通信ポート90に有線又は無線で連結されたアクセサリデバイス)等の他のデバイス、もしくは垂直ティーシステム3(例えば、垂直ティーシステム3の制御システム40)との間の通信を可能にするように構成され得る。例えば、通信ポート90は、有線通信、無線通信、又はその両方のために構成されたトランシーバを含み得る。一実施形態では、通信ポート90は、ブルートゥース、赤外線(IR)、Wi-Fi、ラジオ等のような無線通信用に構成される。
【0077】
図示の実施形態では、通信ポート90は、垂直ティーシステム3の制御システム40から動作データの一部を受信する。例えば、垂直ティーシステム3は、特定のユーザのストライクゾーンデータを通信ポート90及び制御システム82に送信し得る。このストライクゾーンデータは、特定のユーザの内外のストライクゾーン(例えば、ストライクゾーンの最も左の位置及びストライクゾーンの最も右の位置)を指定し得、さらに、特定のユーザの前後のストライクゾーン(例えば、ストライクゾーンの最も前の位置及びストライクゾーンの最も後の位置)を指定し得る。次に、制御システム82は、キャリッジ72,74をストライクゾーン内の位置に移動させるために、このストライクゾーンデータを利用し得る。
【0078】
ユーザは、(垂直ティーシステム3の)ローカルユーザインターフェース50又はリモートインターフェース56(例えば、モバイルデバイス上のアプリケーションを使用する)を利用して、特定のユーザのストライクゾーンを指定し得る。例えば、垂直ティーシステム3が水平ティーシステム64に取り付けられている場合、垂直ティーシステム3のユーザインターフェース44は、ユーザが水平ティーシステム64のストライクゾーンを指定することを可能にし得る。この例として、ユーザが(上述した)高さのストライクゾーンを指定した後、ユーザは内外のストライクゾーンを指定するオプションを使用し得る。ユーザは、UP及びDOWNボタンを押して、内外キャリッジ74を左に移動させ得る。内外キャリッジ74が所望の位置にあるとき、ユーザは、SET STRIKE ZONEボタンを押して、この点がストライクゾーンの左端位置であることを示し得る。同様に、ユーザは内外キャリッジ74を別のポイントに移動させ、SET STRIKE ZONEボタンを使用してその点をストライクゾーンの右端位置として設定できる。次に、この設定は前後のストライクゾーンでも同様の方法で繰り返され得る。設定されたストライクゾーンは、そのユーザ用に保存され得る。それはまた、保存されて使用されるために水平ティーシステム64に送信され得る。
【0079】
動作データの別の例として、垂直ティーシステム3は、ユーザ識別データを通信ポート90及び制御システム82に送信し得る。これにより、制御システム82は、ティーシステム2を使用しているユーザを識別し、そのユーザ用に保存されたストライクゾーンデータを読み出し得る。
【0080】
動作データのさらなる例として、垂直ティーシステム3は、停止データを通信ポート90及び制御システム82に送信し得る。これにより、制御システム82は、キャリッジ72,74のすべての動きを停止させ得る。いくつかの実施形態では、停止データは、傾斜検出センサ60からのデータに基づいて、ティーシステム2が転倒したと判定する垂直ティーシステム3に応答して送信され得る。したがって、水平ティーシステム64は、傾斜検出センサを必要としない(又は有することさえしない)場合がある。代わりに、水平ティーシステム64は、垂直ティーシステム3によって指示された場合にのみ移動し得る。他の実施形態では、水平ティーシステム64は、傾斜検出センサを含み得る。
【0081】
動作データの別の例として、垂直ティーシステム3は、移動データを通信ポート90及び制御システム82に送信し得る。これにより、水平ティーシステム64は、キャリッジ72,74(したがって垂直ティーシステム3のボールホルダ12)を新しい位置に移動させ得る。この例として、垂直ティーシステム3は、位置データの形で移動データを送信し得る。この位置データにより、水平ティーシステム64は、キャリッジ72,74(したがってボールホルダ12)を、位置データによって指定された位置に移動させ得る。別の例として、垂直ティーシステム3は、移動コマンドの形で移動データを送信し得る。これらの移動コマンドにより、水平ティーシステム64は、垂直ティーシステム3から停止コマンドを受信するまで、又はストライクゾーンの境界に達するまで、キャリッジ72,74(したがってボールホルダ12)の移動を開始し得る。例えば、移動コマンドにより、垂直ティーシステム3から停止コマンドを受信するまで、又はそのユーザのストライクゾーンの左端位置に達するまで、内外キャリッジ72が左に移動し得る。
【0082】
さらなる例として、垂直ティーシステム3は、ランダム化コマンドの形式で移動データを送信し得る。このランダム化コマンドにより、制御システム82は、そのユーザのストライクゾーンデータ内のランダムな内外位置及び/又はランダムな前後位置を生成し得、次いで、制御システム82は、それらのランダムな位置にキャリッジ72,74を移動させ得る。制御システム82は、アクチュエータ78,80がキャリッジ72,74を連続して同じ位置に移動させないように、ランダム化ソフトウェアパッケージを含み得る。ソフトウェアパッケージは、規定の範囲内でランダム位置を生成するように動作可能なランダム位置生成器を含み得る。上記のように、一実施形態では、制御システム82は、水平ティーシステム64の動作中に実行され得るランダムな位置シーケンスでプログラムされ得る。一実施形態では、制御システム82は、打者が同じ一貫したスポットでボールを打つべきではないという発想で、ユーザが複数回の打撃にわたってキャリッジ72,74を同じ位置に保持できないようにする。いくつかの実施形態では、ユーザは、ローカルユーザインターフェース50又はリモートユーザインターフェース56(例えば、スマートフォンのアプリケーション)を利用して、ボールホルダ12用の予め設定された数の位置を作成し得る。そのような例では、制御システム40は、(ランダムな位置を生成するのではなく)予め設定された位置をランダムに巡回し得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、ユーザは、ローカルユーザインターフェース50又はリモートユーザインターフェース56(例えば、スマートフォンのアプリケーション)を利用して、ボールホルダの位置を制御し得る。このような例では、位置はランダムではない可能性がある。代わりに、位置は、ユーザによってローカルユーザインターフェース50又はリモートユーザインターフェース56に入力され得(例えば、UP又はDOWNボタンを押す、特定の位置を入力する、又は位置のセットをダウンロード又は入力する等)、それによりユーザがボールホルダ12の位置を選択できるようにし得る。次に、ボールホルダ12は、垂直ティーシステム3及び/又は水平ティーシステム64によってその位置に移動され得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、いつでも位置を選択し得る(そして、ボールホルダ12をその位置に移動させ得る)。例えば、ユーザは、ボールがボールホルダ12から打たれた後、ボールがボールホルダ12上にまだある間、あるいは他の任意の時に、位置を選択し得る(そして、ボールホルダ12をその位置に移動させ得る)。
【0084】
上述したように、垂直ティーシステム3は、移動データを通信ポート90及び制御システム82に送信し得る。この移動データの送信は、ボール存在センサ58からのデータに基づいて、ボールが打たれたと判定する垂直ティーシステム3の制御システム40に応答して行われ得る。したがって、水平ティーシステム64は、ボール存在センサを必要としない(又は有することさえしない)場合がある。代わりに、水平ティーシステム64は、垂直ティーシステム3によって指示された場合にのみ移動し得る。他の実施形態では、水平ティーシステム64は、ボール存在センサを含み得る。
【0085】
移動データを通信ポート90及び制御システム82に送信することに加えて、垂直ティーシステム3の制御システム40はまた、ネック10を移動させ得る。したがって、ネック10は、キャリッジ72,74が左右及び/又は前後に移動するのとほぼ同時に上下に移動し得る。これにより、ボールが打たれた後、ボールホルダ12は3軸で新しい位置(例えば、新しいランダム位置)に移動し得る。いくつかの実施形態では、ボールホルダ12は、常に3軸で新しい位置に移動するとは限らない。例えば、新しい位置は高さ及び内外位置が同じであり得るが、前後位置が新しいことがあり得る。そのような例では、ボールホルダ12は、新しい位置に1軸で移動し得る。他の例では、ボールホルダ12は、新しい位置に2軸で移動し得る。
【0086】
一実施形態では、ティーシステム2は、コンパクトな3軸のロボットティーである。ティーシステム2は、設置及び持ち運びを容易にするために軽量である。垂直ティーシステム3の制御システム40は、ユーザインターフェース44で制御システム40に予めプログラムされた最小高さと最大高さとの間に設定される特定のランダムな高さに伸縮ネック10が移動され得るように、アクチュエータ30を制御する。同様に、水平ティーシステム64の制御システム82は、ユーザインターフェース44で制御システム40に予めプログラムされたストライクゾーンの左端と右端との間に設定される特定のランダムな内外位置にキャリッジ72,74が移動し得るように、内外アクチュエータ78を制御し、ユーザインターフェース44で制御システム40に予めプログラムされたストライクゾーンの前端と後端との間に設定された特定のランダムな前後位置に前後キャリッジ74が移動し得るように、前後アクチュエータ80をさらに制御する。ユーザはティーにボールを置き、打つ。適切なボール存在センサ58は、ボールが打たれたことを判定するために制御モジュール48によって使用されるボール存在データを収集する。次に、制御モジュール48は、アクチュエータ30を始動させて、ネック10を垂直軸16に沿って別のランダムなスポットに移動させる。さらに、制御モジュール48は、制御モジュール92によってアクチュエータ78,80を始動させて、キャリッジ72,74を内外軸66及び/又は前後軸68に沿って別のランダムなスポットに移動させる。これにより、3軸でランダムに移動させることが可能になる。セッションが終了すると、垂直ティーシステム3は、水平ティーシステム64に取り付けられた状態から取り外され得る。次に、垂直ティーシステム3は、それ自体で使用され得る、ティースタンド7と一緒に使用され得る、又は次の使用まで保管され得る。
【0087】
図9は、様々な実施形態によるティーシステム2の例示的な動作100を示すフローチャートである。図1図8をさらに参照しつつ、図9に示すように、制御システム40は、最初に、ユーザからストライクゾーン選択を受信する(103)。ストライクゾーン選択は、ユーザインターフェース44で入力又は選択され得、最小及び最大高さ、ストライクゾーンの左端及び右端位置(すなわち、内外位置)、及び/又はストライクゾーンの前端及び後端位置を含む。ユーザは、ローカルユーザインターフェース50によりその場所で、又はリモートインターフェース56によりリモートで範囲を設定し得るが、この範囲は、一般に、ユーザの高さ、スタンス、及びメジャーリーグのストライクゾーンのルール等によるストライクゾーンに基づいている。アクチュエータ30,78,80は、ネック10、内外キャリッジ72、及び前後キャリッジ74(したがってボールホルダ12)を、設定された範囲内のランダム位置に移動させ得る(104)。位置センサ46,86,88は、位置データを検出し、制御モジュール48,92に位置フィードバックを提供し得(106)、制御モジュール48,92は、その位置に到達したかを判定し得る(108)。その位置に到達していない場合、インジケータディスプレイ52は赤色の光を発し(110)、アクチュエータ30,78,80には、ネック10、内外キャリッジ72、及び前後キャリッジ74(したがってボールホルダ12)を移動させるように、又は移動させ続けるように信号が送られる(112)。一方、その位置に到達した場合、インジケータディスプレイ52は緑色の光を発し(114)、ユーザがボールをボールホルダ12上に置いてもよい(116)ことを示す。フローチャートにおいて赤外線センサであるボール存在センサ58は、ボール存在データを検出し、ボール存在データを制御モジュール48に提供するために使用され得る(118)。ボールが打たれたことをボール存在データが示す場合(120)、アクチュエータ30,78,80は、ネック10、内外キャリッジ72、及び前後キャリッジ74(したがってボールホルダ12)を102で設定された範囲内の次のランダム位置に移動させる(104)。ボールが打たれたことをボール存在データが示さない場合(120)、ボールが打たれたことをボール存在データが示すまで(120)、制御モジュール48はアイドル状態となる(122)。操作ループは、割り込み処理(例えば、電源をオフする、ユーザが新しいプログラム又はセッションを指示する等)を含み得る。図9は2つの割り込み処理を含む。傾斜検出センサ60は、傾斜データを検出し、それを制御モジュール48に提供する(124)。制御モジュール48は、傾斜データを解釈して、本体4が倒れたかを判定する(126)。本体4が倒れたと制御モジュール48が判定した場合、制御モジュール48は、アクチュエータ30及び制御モジュール92(したがってアクチュエータ78,80)に信号を送り、停止させる(128)。制御システム40はまた、バッテリ電力の低下を検出するように構成され得る。制御モジュール48がバッテリ電力の低下を検出する場合(130)、制御モジュール48は、LEDを点滅させる(132)、スピーカーを通してビープ音を発する(134)、又はその両方を行い得る。
【0088】
本明細書に記載の実施形態は、追加の機能及び構成要素を含み得るか、又は機能及び構成要素を減らし得、さらに改良を含み得ることが理解されるであろう。同様に、本開示は記載された特定の実施形態によって限定されることを意図しておらず、本開示を読む際に当業者は、本明細書の教示がバッティングティーシステムに様々な方法で適用され得ることを理解するだろう。
【0089】
例えば、いくつかの実施形態では、垂直ティーシステム3及び水平ティーシステム64は、単一のデバイスとして形成され得る。つまり、それらは互いに取り外されなくてもよい。さらなる例として、いくつかの実施形態では、水平ティーシステム64は、2つのキャリッジ72,74を含まなくてもよい。代わりに、水平ティーシステム64は、内外軸66及び前後軸68の両方に沿って移動し得る単一のキャリッジを含み得る。この例として、水平ティーシステム64は、内外軸66及び前後軸68の両方に沿って単一のキャリッジを移動させる一組の可動アームを含み得る。別の例として、いくつかの実施形態では、水平ティーシステム64に連結された垂直ティーシステム3は、伸縮ネック10を有していなくてもよい。代わりに、同じ高さにとどまるボールホルダ12を有し得る。そのような例では、水平ティーシステム64は、データが水平ティーシステム64に入力されることを可能にするユーザインターフェースを有し得る。
【0090】
さらなる例として、いくつかの実施形態では、垂直ティーシステム3は、バッティングネット上に光を投影し、打者がボールを打とうとするゴール位置を照らし得る位置インジケータシステムをさらに含み得る、又は組み込み得る。この投影は、ボールホルダ12の各ランダムな位置の移動と同時又は近いタイミングで行われてもよい。ボールが打たれると、ボールホルダ12は、軸16、軸66及び/又は軸68に沿った別のランダムなスポットに移動し、光は、ネット上の別のランダムなスポットに投影される。この訓練では、状況に応じたヒッティングを指示し、さらにランダム化プロセスを通じて長期的な学習を強化する。位置インジケータシステムの例に関するさらなる詳細は、本明細書に援用する「Robotic batting tee system」という名称の米国特許第10112097号明細書に記載されている。
【0091】
「様々な実施形態」、「特定の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一例」、「一実施形態」、「例」、又は「実施形態」への言及は、一般に、その実施形態に記載された特定の要素、特徴、及び/又は態様が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。「様々な実施形態において」、「特定の実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「一実施形態において」、又は「実施形態において」という表現は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、「一つのそのような実施形態において」又は「特定のそのような実施形態において」又は「一例において」という表現は、一般に先行する実施形態を参照し、詳細に説明するが、この表現によって導入された実施形態の要素、特徴、及び態様が先行する実施形態に限定されることを示唆する意図ではない。むしろ、この表現は、読者が本明細書に開示される様々な要素、特徴、及び態様を理解するのを補助するために提供され、当業者は、導入された実施形態で提示されたそのような要素、特徴、及び態様が、開示された実施形態で提示された要素、特徴、及び態様の他の様々な組み合わせ及び部分的な組み合わせと組み合わせて適用され得ることを認識するであろうと理解されたい。当業者は、本明細書の説明を検討すると、様々な実施形態及び他の要素、特徴、及び態様の様々な組み合わせ又は部分的な組み合わせが、特定の実装又は適用において望ましい可能性があることを認識するであろうと理解されたい。しかし、そのような他の要素、特徴、及び態様は、本明細書の説明を検討する際に当業者によって容易に確認され得、開示された実施形態の完全な理解には必要ではないので、そのような要素、特徴及び態様の説明が提供されない場合がある。したがって、本明細書に記載の説明は、開示された実施形態の単なる例示及び事例であり、特許請求の範囲によってのみ規定される本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0092】
本明細書で使用される単数形(「One」、「a」、「an」、及び「the」)を示す文法上の冠詞は、異なることが示されない限り、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を含むことを意図している。したがって、その冠詞は、本明細書では、冠詞の文法上の目的語の1つ以上(すなわち、「少なくとも1つ」)を指すために使用される。例として、「構成要素(a component)」は、1つ以上の構成要素を意味し、したがって、可能であれば、複数の構成要素が企図され、説明された実施形態の実装において採用又は使用され得る。さらに、使用上の文脈で別段の定めがない限り、単数名詞の使用は複数形を含み、複数名詞の使用は単数形を含む。さらに、文法上の接続詞「及び(and)」及び「又は(or)」は、一般に認められた慣用法に従って本明細書で使用されている。例として、「x及びy」は「x」及び「y」を指す。一方、「x又はy」は「x」、「y」、又は「x」及び「y」の両方を指し、「x又はyのいずれか」は排他性を指す。
【0093】
以下、上記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。
[付記1]
バッティングティーシステムであって、
ハウジングと、
ボールを保持するためのボールホルダと、
垂直軸に沿って移動可能なネックであって、第1の端部で前記ハウジングに連結され、さらに第2の端部で前記ボールホルダに連結されたネックと、
前記ハウジング内に配置されたアクチュエータであって、前記ネックを前記垂直軸に沿って移動させることにより、前記ボールホルダと前記ハウジングとの間の距離を増減させるように動作可能なアクチュエータと、
前記アクチュエータによって前記ネックを前記垂直軸に沿った第1のランダム位置に移動させるように動作可能な制御システムであって、前記制御システムは、前記ネックが前記第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、さらに前記アクチュエータによって前記ネックを前記第1のランダム位置から、前記第1のランダム位置とは異なる前記垂直軸に沿った第2のランダム位置に移動させる制御システムと、
前記ハウジングを外部システムにリリース可能に連結するように動作可能な1つ以上のコネクタと、を含む、バッティングティーシステム。
[付記2]
前記外部システムは、ティースタンドを含む、付記1に記載のシステム。
[付記3]
1つ以上の前記コネクタは、クイックリリースクリップシステムを含む、付記1に記載のシステム。
[付記4]
1つ以上の前記コネクタはブラケットを含み、前記外部システムは1つ以上の追加のコネクタを含み、1つ以上の追加の前記コネクタはラッチを含む、付記1に記載のシステム。
[付記5]
前記ネックは、入れ子可能な伸縮セクションを含む、付記1に記載のシステム。
[付記6]
前記アクチュエータは、モータによって回転可能なスプールを含み、第1の端部で前記スプールに連結され、さらに第2の端部で前記ネックの一部に連結されるプラスチックテープをさらに含む、付記1に記載のシステム。
[付記7]
前記外部システムは、前記バッティングティーシステムを2つの水平軸に沿って移動させるように動作可能なアクチュエータを含む、付記1に記載のシステム。
[付記8]
前記制御システムは、前記ネックが前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記アクチュエータによって前記ネックを前記第2のランダム位置からユーザによって選択された第3の位置であって、前記垂直軸に沿うとともに前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させるようにさらに動作可能である、付記1に記載のシステム。
[付記9]
前記ネックは、前記第2の位置から第3の位置にユーザによって手動で前記垂直軸に沿って移動されるように動作可能である、付記1に記載のシステム。
[付記10]
前記制御システムは、ボールが前記ボールホルダから打たれたかを判定するために前記制御システムが分析するボール存在データを収集するように配置された1つ以上のボール存在センサを含む、付記1に記載のシステム。
[付記11]
バッティングティーシステムであって、
ベースと、
前記ベースに移動可能に連結された第1のキャリッジと、
前記第1のキャリッジに移動可能に連結された第2のキャリッジであって、ネック及びボールホルダを有する外部システムを保持するように動作可能な第2のキャリッジと、
前記ベースに連結され、前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記ベースに対して第1の水平軸に沿って移動させるように動作可能な第1のアクチュエータと、
前記第1のキャリッジに連結され、前記第2のキャリッジを前記ベース及び前記第1のキャリッジに対して第2の水平軸に沿って移動させる第2のアクチュエータと、
制御システムと、を含み、前記制御システムは、
前記第1のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記第1の水平軸に沿った第1のランダム位置に移動させ、
前記第2のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを前記第2の水平軸に沿った第1のランダム位置に移動させ、
前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジが前記第1の水平軸に沿った第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第1のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを、前記第1の水平軸に沿った前記第1のランダム位置から、前記第1の水平軸に沿った前記第1のランダム位置とは異なる前記第1の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させ、
前記第2のキャリッジが前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第2のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを、前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置から、前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置とは異なる前記第2の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させる、ように動作可能である、バッティングティーシステム。
[付記12]
前記第1のキャリッジは、内外キャリッジであり、
前記第2のキャリッジは、前後キャリッジであり、
前記第1のアクチュエータは、前記内外キャリッジ及び前記前後キャリッジを前記ベースに対して内外軸に沿って移動させるように動作可能であり、
前記第2のアクチュエータは、前記前後キャリッジを前記ベース及び前記内外軸に対して前後軸に沿って移動させるように動作可能である、付記11に記載のシステム。
[付記13]
前記第1のキャリッジは、前後キャリッジであり、
前記第2のキャリッジは、内外キャリッジであり、
前記第1のアクチュエータは、前記前後キャリッジ及び前記内外キャリッジを前記ベースに対して前後軸に沿って移動させるように動作可能であり、
前記第2のアクチュエータは、前記内外キャリッジを前記ベース及び前記前後キャリッジに対して内外軸に沿って移動させるように動作可能である、付記11に記載のシステム。
[付記14]
前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータのそれぞれは、2つ以上の回転シャフトに接続されたベルトを含む、付記11に記載のシステム。
[付記15]
前記外部システムは、前記ボールホルダを垂直軸に沿って移動させるように動作可能なアクチュエータを備える、付記11に記載のシステム。
[付記16]
前記外部システムを前記第2のキャリッジにリリース可能に連結するように動作可能な1つ以上のコネクタをさらに含む、付記11に記載のシステム。
[付記17]
1つ以上の前記コネクタは、クイックリリースクリップシステムを含む、付記11に記載のシステム。
[付記18]
前記制御システムは、
前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジが前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第1のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを、前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から、ユーザによって選択されるとともに前記第1の水平軸に沿った第3の位置であって、前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させ、
前記第2のキャリッジが前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第2のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを、前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から、ユーザによって選択されるとともに前記第2の水平軸に沿った第3の位置であって、前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させる、ようにさらに動作可能である、付記11に記載のシステム。
[付記19]
前記第1及び第2のキャリッジはさらに、前記第1の水平軸に沿った前記第2の位置から前記第1の水平軸に沿った第3の位置にユーザによって手動で移動するように動作可能であり、
前記第2のキャリッジはさらに、前記第2の水平軸に沿った前記第2の位置から前記第2の水平軸に沿った第3の位置にユーザによって手動で移動するように動作可能である、付記11に記載のシステム。
[付記20]
バッティングティーシステムであって、
垂直ティーシステムを含み、前記垂直ティーシステムは、
ハウジングと、
ボールを保持するためのボールホルダと、
垂直軸に沿って移動可能なネックであって、第1の端部で前記ハウジングに連結され、さらに第2の端部で前記ボールホルダに連結されたネックと、
前記ハウジング内に配置された第1のアクチュエータであって、前記ネックを前記垂直軸に沿って移動させることにより、前記ボールホルダと前記ハウジングとの間の距離を増減させるように動作可能な第1のアクチュエータと、
前記第1のアクチュエータによって前記ネックを前記垂直軸に沿った第1のランダム位置に移動させるように動作可能な第1の制御システムであって、前記制御システムは、前記ネックが前記垂直軸に沿った前記第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、さらに前記第1のアクチュエータによって前記ネックを前記垂直軸に沿った前記第1のランダム位置から、前記垂直軸に沿った前記第1のランダム位置とは異なる前記垂直軸に沿った第2のランダム位置に移動させる第1の制御システムと、を含み、
前記バッティングティーシステムは、水平ティーシステムをさらに含み、前記水平ティーシステムは、
ベースと、
前記ベースに移動可能に連結された第1のキャリッジと、
前記第1のキャリッジに移動可能に連結された第2のキャリッジであって、前記垂直ティーシステムを保持するように動作可能な第2のキャリッジと、
前記ベースに連結され、前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記ベースに対して第1の水平軸に沿って移動させるように動作可能な第2のアクチュエータと、
前記第1のキャリッジに連結され、前記第2のキャリッジを前記ベース及び前記第1のキャリッジに対して第2の水平軸に沿って移動させる第3のアクチュエータと、
第2の制御システムと、を含み、前記第2の制御システムは、
前記第2のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記第1の水平軸に沿った第1のランダム位置に移動させ、
前記第3のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを第2の水平軸に沿った第1のランダム位置に移動させ、
前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジが前記第1の水平軸に沿った第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第2のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを、前記第1の水平軸に沿った前記第1のランダム位置から、前記第1の水平軸に沿った前記第1のランダム位置とは異なる前記第1の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させ、
前記第2のキャリッジが前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第3のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを、前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置から、前記第2の水平軸に沿った前記第1のランダム位置とは異なる前記第2の水平軸に沿った第2のランダム位置に移動させる、ように動作可能であり、
前記バッティングティーシステムは、前記垂直ティーシステムを前記水平ティーシステムの前記第2のキャリッジにリリース可能に連結するように動作可能な1つ以上のコネクタと、をさらに含む、バッティングティーシステム。
[付記21]
前記第1のキャリッジは、内外キャリッジであり、
前記第2のキャリッジは、前後キャリッジであり、
前記第2のアクチュエータは、前記内外キャリッジ及び前記前後キャリッジを前記ベースに対して内外軸に沿って移動させるように動作可能であり、
前記第3のアクチュエータは、前記前後キャリッジを前記ベース及び前記内外キャリッジに対して前後軸に沿って移動させるように動作可能である、付記20に記載のシステム。
[付記22]
前記第1のキャリッジは、前後キャリッジであり、
前記第2のキャリッジは、内外キャリッジであり、
前記第2のアクチュエータは、前記前後キャリッジ及び前記内外キャリッジを前記ベースに対して前後軸に沿って移動させるように動作可能であり、
前記第3のアクチュエータは、前記内外キャリッジを前記ベース及び前記前後キャリッジに対して内外軸に沿って移動させるように動作可能である、付記20に記載のシステム。
[付記23]
1つ以上の前記コネクタは、クイックリリースクリップシステムを含む、付記20に記載のシステム。
[付記24]
前記第1のアクチュエータは、モータによって回転可能なスプールを含み、第1の端部で前記スプールに連結され、さらに第2の端部で前記ネックの一部に連結されるプラスチックテープをさらに含む、付記20に記載のシステム。
[付記25]
前記第2のアクチュエータ及び前記第3のアクチュエータのそれぞれは、2つ以上の回転シャフトに接続されたベルトを含む、付記20に記載のシステム。
[付記26]
前記第1の制御システムは、前記ネックが前記垂直軸に沿った前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第1のアクチュエータによって前記ネックを前記垂直軸に沿った前記第2のランダム位置から、ユーザによって選択されるとともに前記垂直軸に沿った第3の位置であって、前記垂直軸に沿った前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させるようにさらに動作可能であり、
前記第2の制御システムは、
前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジが前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第2のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを、前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から、ユーザによって選択されるとともに前記第1の水平軸に沿った第3の位置であって、前記第1の水平軸に沿った前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させ、
前記第2のキャリッジが前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第3のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを、前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置から、ユーザによって選択されるとともに前記第2の水平軸に沿った第3の位置であって、前記第2の水平軸に沿った前記第2のランダム位置とは異なる第3の位置に移動させる、ようにさらに動作可能である、付記20に記載のシステム。
[付記27]
前記ネックは、前記垂直軸に沿った前記第2の位置から前記垂直軸に沿った第3の位置にユーザによって手動で移動されるように動作可能であり、
前記第1及び第2のキャリッジはさらに、前記第1の水平軸に沿った前記第2の位置から前記第1の水平軸に沿った第3の位置にユーザによって手動で移動するように動作可能であり、
前記第2のキャリッジはさらに、前記第2の水平軸に沿った前記第2の位置から前記第2の水平軸に沿った第3の位置にユーザによって手動で移動するように動作可能である、付記20に記載のシステム。
[付記28]
前記第1の制御システムは、ボールが前記ボールホルダから打たれたかを判定するために前記第1の制御システムが分析するボール存在データを収集するように配置された1つ以上のボール存在センサを含む、付記20に記載のシステム。
[付記29]
バッティングティーシステムであって、
垂直ティーシステムを含み、前記垂直ティーシステムは、
ハウジングと、
ボールを保持するためのボールホルダと、
垂直軸に沿って移動可能なネックであって、第1の端部で前記ハウジングに連結され、さらに第2の端部で前記ボールホルダに連結されたネックと、
前記ハウジング内に配置された第1のアクチュエータであって、前記ネックを前記垂直軸に沿って移動させることにより、前記ボールホルダと前記ハウジングとの間の距離を増減させるように動作可能な第1のアクチュエータと、
前記第1のアクチュエータによって前記ネックを前記垂直軸に沿った第1の位置に移動させるように動作可能な第1の制御システムであって、前記制御システムは、前記ネックが前記垂直軸に沿った前記第1の位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、さらに前記第1のアクチュエータによって前記ネックを前記垂直軸に沿った前記第1の位置から、前記垂直軸に沿った前記第1の位置とは異なる前記垂直軸に沿った第2の位置に移動させる第1の制御システムと、を含み、
前記バッティングティーシステムは、水平ティーシステムをさらに含み、前記水平ティーシステムは、
ベースと、
前記ベースに移動可能に連結された第1のキャリッジと、
前記第1のキャリッジに移動可能に連結された第2のキャリッジであって、前記垂直ティーシステムを保持するように動作可能な第2のキャリッジと、
前記ベースに連結され、前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記ベースに対して第1の水平軸に沿って移動させるように動作可能な第2のアクチュエータと、
前記第1のキャリッジに連結され、前記第2のキャリッジを前記ベース及び前記第1のキャリッジに対して第2の水平軸に沿って移動させる第3のアクチュエータと、
第2の制御システムと、を含み、前記第2の制御システムは、
前記第2のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを前記第1の水平軸に沿った第1の位置に移動させ、
前記第3のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを第2の水平軸に沿った第1の位置に移動させ、
前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジが前記第1の水平軸に沿った第1の位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第2のアクチュエータによって前記第1のキャリッジ及び前記第2のキャリッジを、前記第1の水平軸に沿った前記第1の位置から、前記第1の水平軸に沿った前記第1の位置とは異なる前記第1の水平軸に沿った第2の位置に移動させ、
前記第2のキャリッジが前記第2の水平軸に沿った前記第1の位置にあるときにボールが前記ボールホルダから打たれた後、前記第3のアクチュエータによって前記第2のキャリッジを、前記第2の水平軸に沿った前記第1の位置から、前記第2の水平軸に沿った前記第1の位置とは異なる前記第2の水平軸に沿った第2の位置に移動させる、ように動作可能であり、
前記バッティングティーシステムは、前記垂直ティーシステムを前記水平ティーシステムの前記第2のキャリッジにリリース可能に連結するように動作可能な1つ以上のコネクタと、をさらに含む、バッティングティーシステム。
[付記30]
前記垂直軸に沿った前記第1の位置は、前記垂直軸に沿うとともにユーザによって選択された第1の位置を含み、
前記第1の水平軸に沿った前記第1の位置は、前記第1の水平軸に沿うとともにユーザによって選択された第1の位置を含み、
前記第2の水平軸に沿った前記第1の位置は、前記第2の水平軸に沿うとともにユーザによって選択された第1の位置を含み、
前記垂直軸に沿った前記第2の位置は、前記垂直軸に沿うとともにユーザによって選択された第2の位置を含み、
前記第1の水平軸に沿った前記第2の位置は、前記第1の水平軸に沿うとともにユーザによって選択された第2の位置を含み、
前記第2の水平軸に沿った前記第2の位置は、前記第2の水平軸に沿うとともにユーザによって選択された第2の位置を含む、付記29に記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9