(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】通信を伴う無線電力システム
(51)【国際特許分類】
H02J 50/50 20160101AFI20240918BHJP
H02J 50/12 20160101ALI20240918BHJP
H02J 50/80 20160101ALI20240918BHJP
H02J 50/90 20160101ALI20240918BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
H02J50/50
H02J50/12
H02J50/80
H02J50/90
H02J7/00 301D
(21)【出願番号】P 2023514087
(86)(22)【出願日】2021-08-05
(86)【国際出願番号】 US2021044809
(87)【国際公開番号】W WO2022051053
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-02-28
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パテル, パリン
(72)【発明者】
【氏名】クマル, ダニエル ピー.
(72)【発明者】
【氏名】チャン, アンドリュー シー.
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0070828(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0091524(US,A1)
【文献】特表2020-502970(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00-50/90
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセサリと共に動作可能な電子デバイスであって、
無線充電コイルと、
前記無線充電コイルの周囲に近距離通信アンテナを有する近距離通信回路と、
前記アクセサリに磁気的に結合されたときに、前記近距離通信アンテナを前記アクセサリ内の対応する近距離通信アンテナと位置合わせし、前記無線充電コイルを前記アクセサリ内の対応する無線充電コイルと位置合わせするように構成された磁気位置合わせ構造と、
前記磁気位置合わせ構造が前記アクセサリに磁気的に結合されるときを検出するように構成された磁気センサであって、前記近距離通信回路は、前記磁気位置合わせ構造が前記アクセサリに磁気的に結合されることの検出に応答して、前記アクセサリから情報を受信するように構成される、磁気センサと、
前記受信された情報を使用して、前記アクセサリに関連付けられた出力を提示するように構成された出力デバイスと、
を備える、電子デバイス。
【請求項2】
前記近距離通信アンテナが、前記無線充電コイルの周縁部に沿って延び、前記磁気位置合わせ構造が、前記近距離通信アンテナの周縁部に沿って延びる、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記出力デバイスが、前記受信された情報を使用して、前記アクセサリに関連付けられたアイコンを提示するように構成されたディスプレイを備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記アイコンが、無線充電マットアイコン、無線充電パックアイコン、取り外し可能ケースアイコン、バッテリケースアイコン、及びドックアイコンからなる群から選択されるアイコンを含む、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記出力デバイスが、前記受信された情報を使用して、前記アクセサリに関連付けられた物理的特性を提示するように構成されたディスプレイを備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記物理的特性が、前記アクセサリの色を含む、請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記出力デバイスが、前記受信された情報を使用して、前記アクセサリに関連付けられた機能を提示するように構成されたディスプレイを備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記機能が、前記アクセサリの位置に応じて変化する動作モードを含む、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記出力デバイスが、前記受信された情報を使用して、前記アクセサリに関連付けられた所有権情報を提示するように構成されたディスプレイを備える、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記近距離通信回路が、前記アクセサリとの認証動作を実行するように更に構成され、前記近距離通信回路が、前記認証動作の前に保護されていないデータを受信し、前記認証動作の後に保護されたデータを受信するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記アクセサリとの無線電力ハンドシェイク動作を実行するように構成された制御回路を更に備え、前記認証動作が、前記無線電力ハンドシェイク動作を一時停止している間に実行される、
請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記無線充電コイルが、無線電力伝送動作中に前記アクセサリから無線電力信号を受信するように構成され、前記認証動作が、前記無線電力伝送動作を一時停止している間に実行される、請求項10に記載の電子デバイス。
【請求項13】
無線充電コイルと、前記無線充電コイルの周囲にある近距離通信アンテナと、を有する電子デバイスを動作させる方法であって、
前記方法は、
磁気位置合わせ構造がアクセサリ内の磁石に磁気的に結合されたときに、前記磁気位置合わせ構造を用いて、前記近距離通信アンテナを前記アクセサリ内の対応する近距離通信アンテナと位置合わせし、前記無線充電コイルを前記アクセサリ内の対応する無線充電コイルと位置合わせすることと、
磁気センサを使用して、前記アクセサリ内の前記磁石の存在を検出することと、
前記アクセサリ内の前記磁石の前記存在を検出することに応答して、
前記近距離通信
アンテナを使用して前記アクセサリから情報を受信することと、
ディスプレイを使用して、前記受信された情報に基づいて前記アクセサリに関連付けられた出力を表示することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記電子デバイスがバッテリを更に備え、前記方法が、
前記無線充電コイルを使用して、前記アクセサリから無線電力信号を受信することと、
前記受信された無線電力信号で前記バッテリを充電することと、を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記近距離通信
アンテナであって、前記近距離通信
アンテナが
、近距離通信認証動作の前に汎用データを受信し、前記近距離通信認証動作の後に識別データを受信する、前記近距離通信
アンテナを使用して、
前記近距離通信認証動作を実行すること、
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
制御回路を使用して、前記アクセサリとの無線電力ハンドシェイク動作を実行することと、
前記近距離通信認証動作を実行するために前記無線電力ハンドシェイク動作を一時停止することと、
前記近距離通信認証動作が完了すると、前記無線電力ハンドシェイク動作を再開することと、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記無線充電コイルが、アクティブ無線電力伝送モード中に前記無線電力信号を受信し、前記方法が、
前記アクティブ無線電力伝送モードを一時停止して、前記近距離通信認証動作を実行することと、
前記近距離通信認証動作が完了すると、前記アクティブ無線電力伝送モードを再開することと、を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記取り付けられたアクセサリの特性に応じてアプリケーション又はアプリケーション機能を有効化すること、
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
無線電力システムにおいて電力送信デバイスから無線電力信号を受信するように動作可能な電子デバイスであって、
前記無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信コイルと、
前記無線電力受信コイルの周縁部に沿って延びる近距離通信アンテナを有する近距離通信リーダと、
前記近距離通信アンテナを少なくとも部分的に取り囲む磁石であって、前記磁石が、前記無線電力受信コイルを前記電力送信デバイス内の無線電力送信コイルと位置合わせするために前記電力送信デバイス内の対応する磁石に磁気的に結合されるように構成される、磁石と、
前記磁石が前記電力送信デバイスとは別個の外部アクセサリと磁気的に結合されるとき、並びに前記磁石が前記外部アクセサリ及び前記電力送信デバイスの両方と磁気的に結合されるときを検出するように構成された磁気センサと、
を備える、電子デバイス。
【請求項20】
前記磁気センサが、前記磁石が前記外部アクセサリにのみ磁気的に結合されているときと、前記磁石が前記外部アクセサリ及び前記電力送信デバイスの両方に磁気的に結合されているときとを区別するように更に構成され、
前記電力送信デバイスが、前記電力送信デバイスに関する情報を前記近距離通信リーダに送信するように構成された第1の近距離通信タグを備え、
前記外部アクセサリが、前記外部アクセサリに関する情報を前記近距離通信リーダに送信するように構成された第2の近距離通信タグを備え、
前記無線電力受信コイルが、アクティブ無線電力伝送モード中に前記無線電力信号を受信するように構成され、
前記近距離通信リーダが、前記アクティブ無線電力伝送モードの前に、又は前記アクティブ無線電力伝送モードが停止されている間に、前記第1及び第2の近距離通信タグから送信された前記情報を受信するように構成される、
請求項19に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年9月22日に出願された米国特許出願第17/028,404号、及び2020年9月4日に出願された米国仮特許出願第63/075,035号に対する優先権を主張するものであり、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、概して、電力システムに関し、より詳細には、バッテリ駆動式電子デバイスを充電するための無線電力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線充電システムでは、充電マットなどの無線電力送信デバイスが、バッテリ駆動式ポータブル電子デバイスなどの無線電力送信デバイスに無線で電力を伝送する。無線電力送信デバイスは、電磁束を形成するコイルを有する。無線電力送信デバイスは、送電器によって形成された電磁束を使用して、バッテリ駆動式ポータブル電子デバイス内の電気的負荷に電力供給するために使用し得る直流電力を形成するコイル及び整流回路系を有する。
【発明の概要】
【0003】
無線充電システムは、アクセサリと共に動作可能な電子デバイスを含む。いくつかの実施形態によれば、電子デバイスは、無線充電コイルと、無線充電コイルの周囲に近距離通信アンテナを有する近距離通信回路と、磁気位置合わせ構造がアクセサリに磁気的に結合されたときに近距離通信アンテナをアクセサリ内の対応する近距離通信アンテナと位置合わせするように構成された磁気位置合わせ構造と、磁気位置合わせ構造がアクセサリに磁気的に結合されたときを検出するように構成された磁気センサと、出力デバイスとを含むことができる。近距離通信回路は、磁気位置合わせ構造がアクセサリに磁気的に結合されていることを検出することに応答して、アクセサリから情報を取り出すように構成され得る。出力デバイスは、取り出された情報を使用してアクセサリに関連付けられた出力を提示するように構成され得る。
【0004】
近距離通信アンテナは、無線充電コイルの内周縁部又は外周縁部に沿って延びることができる。磁気位置合わせ構造は、近距離通信アンテナの内周縁部又は外周縁部に沿って延びることができる。出力デバイスは、無線充電マットアイコン、無線充電パックアイコン、取り外し可能ケースアイコン、バッテリケースアイコン、ドックアイコン、アクセサリの色などの物理的特性、アクセサリに関連付けられた機能、及びアクセサリに関連付けられた所有権情報を提示するように構成されたディスプレイとすることができる。出力デバイスはまた、デバイスがアクセサリに取り付けられるときに、音声、触覚、又は他の視覚フィードバックを提供することができる。近距離通信は、無線電力ハンドシェイク動作が一時停止されている間、又は無線電力伝送動作が停止されている間に実行され得る。
【0005】
いくつかの実施形態にしたがって、アクセサリを備える電子デバイスを動作させる方法が提供される。そのような方法は、アクセサリ内の対応する磁石を磁気的に引き付けるために磁石を使用することと、アクセサリ内の対応する磁石を磁石が磁気的に引き付けているときを検出するために磁気センサを使用することと、アクセサリ内の対応する磁石を磁石が磁気的に引き付けていることの検出に応答してアクセサリから情報を受信するために近距離通信回路を使用することと、取り出された情報に基づいてアクセサリに関連付けられた出力を表示するためにディスプレイを使用することとを含むことができる。方法は、アクセサリから無線電力信号を受信するために無線充電コイルを使用することと、無線電力信号でバッテリを充電することとを更に含むことができる。方法は、無線電力ハンドシェイク動作が一時停止されている間、又はアクティブ無線電力伝達が一時的に停止されている間に、近距離通信認証動作を実行することを更に含むことができる。
【0006】
いくつかの実施形態にしたがって、電力送信デバイスから無線電力信号を受信するために無線電力システムにおいて動作可能な電子デバイスが提供される。電子デバイスは、無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信コイルと、無線電力受信コイルの周縁部に沿って延びる近距離通信アンテナを有する近距離通信リーダと、近距離通信アンテナを少なくとも部分的に取り囲み、無線電力受信コイルを電力送信デバイス内の無線電力送信コイルと位置合わせするために電力送信デバイス内の対応する磁石に磁気的に結合されるように構成された磁石と、磁石が電力送信デバイスとは別個の外部アクセサリに磁気的に結合されるとき、及び磁石が外部アクセサリ及び電力送信デバイスの両方に磁気的に結合されるときを検出するように構成された磁気センサとを含むことができる。磁気センサは、磁石が外部アクセサリのみに磁気的に結合されているときと、磁石が外部アクセサリ及び電力送信デバイスの両方に磁気的に結合されているときとを区別することができる。電力送信デバイスは、電力送信デバイスに関する情報を近距離通信リーダに送信するように構成された第1の近距離通信タグを含むことができる。外部アクセサリは、外部アクセサリに関する情報を近距離通信リーダに伝送するように構成された第2の近距離通信タグを備える。近距離通信リーダは、複数のタグが検出されたときに衝突防止動作を実行することができる。衝突が検出されると、近距離通信リーダは、タグの一方のみと通信することができ、他方のタグは停止され、その後、読み取られたばかりのタグを停止し、次いで、最初に停止されたタグを読み取る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】いくつかの実施形態による、例示的な無線電力システムのブロック図である。
【0008】
【
図2】いくつかの実施形態による、例示的な無線電力送受信回路の回路図である。
【0009】
【
図3】いくつかの実施形態による、例示的な無線充電システムの側断面図である。
【0010】
【
図4】いくつかの実施形態による、例示的な無線充電システムの側断面図である。
【0011】
【
図5】いくつかの実施形態による、ポータブル電子デバイスと嵌合するように構成されたアクセサリの図である。
【0012】
【
図6】いくつかの実施形態による、ポータブル電子デバイスの上面図である。
【0013】
【
図7】いくつかの実施形態による、ポータブル電子デバイスと1つ以上のアクセサリとの間で通信するために近距離通信回路を使用するための例示的なステップのフローチャートである。
【0014】
【
図8】一実施形態による、1つ以上のアクセサリの存在を検出するために磁力計がどのように使用され得るかを示すタイミング図である。
【0015】
【
図9】いくつかの実施形態による、近距離通信を実行するためのフローチャートである。
【0016】
【
図10】いくつかの実施形態による、近距離通信を実行するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
無線電力システムは、無線電力を伝送する1つ以上の電子デバイスと、無線電力を受信する1つ以上の電子デバイスと、無線電力を送受信する1つ以上の電子デバイスとを含み得る。無線電力送信デバイスは、例として、無線充電マット又は無線充電パックであってもよい。無線電力受信デバイスは、例として、腕時計、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、又は他の電子機器などのポータブルデバイスであってもよい。無線電力送受信デバイスは、電子デバイスケース(例えば、携帯電話用の取り外し可能なケース)又は他の種類の電子デバイスであってもよい。無線電力送信デバイスは、無線電力受信デバイスに電力を無線で送信することができる。無線電力送信デバイスは、デバイスに電力を供給して内部バッテリを充電するために、無線電力送信デバイスからの電力を使用する。
【0018】
無線電力は、1つ以上の無線電力送信コイルを使用して、無線電力送信デバイスから無線電力受信デバイスに送信される。無線電力送信デバイスは、受信した無線電力信号を直流電力に変換する整流回路に結合された1つ以上の無線受電コイルを有する。
【0019】
例示的な無線電力システム(無線充電システム又は無線電力伝達システム)を、
図1に示す。無線電力システム8内のデバイスは、無線電力送信デバイス12などの無線電力送信デバイスを含み得る。無線電力システム8内のデバイスは、無線電力受信デバイス24などの無線電力受信デバイスを含み得る。無線電力システム8内のデバイスは、無線電力送受信デバイス18など、無線電力を送受信することができる電子デバイスを含み得る。
【0020】
例示的な無線電力送信デバイス12は制御回路16を含む。例示的な無線電力受信デバイス24は制御回路30を含む。例示的な無線電力送受信デバイス18は制御回路78を含む。これらの制御回路は、マイクロプロセッサ、電力管理ユニット、ベースバンドプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、及び/又は処理回路を有する特定用途向け集積回路と関連付けられた処理回路を含み得る。これらの処理回路は、デバイス12、デバイス18、及びデバイス24内に所望の制御及び通信機能を実装する。例えば、処理回路は、コイルの選択、電力送信レベルの決定、異物を検出し他のタスクを実行するためのセンサデータ及び他のデータの処理、ユーザ入力の処理、デバイス12、デバイス18、及びデバイス24間のネゴシエーション/ハンドシェイクの対処、帯域内データと帯域外データの送信及び受信、測定の実行、並びに他の方法でシステム8におけるそれぞれ無線送信機及び無線受信機の動作を制御する際に使用され得る。
【0021】
システム8内の制御回路は、ハードウェア(例えば、専用のハードウェア又は回路)、ファームウェア及び/又はソフトウェアを使用して、システム8内で動作を実行するように構成されていてもよい。システム8内で動作を実行するためのソフトウェアコードは、制御回路8内の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(例えば、有形のコンピュータ可読記憶媒体)上に記憶される。ソフトウェアコードは、ソフトウェア、データ、プログラム命令、命令、又はコードと称されることがあり得る。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(Non-Volatile Random-Access Memory、NVRAM)などの不揮発性メモリ、1つ以上のハードドライブ(例えば、磁気ドライブ又はソリッドステートドライブ)、1つ以上の着脱可能フラッシュドライブ、又は他の着脱可能媒体などを含むことができる。非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアは、制御回路16、30、及び/又は78の処理回路上で実行され得る。処理回路は、処理回路を有する特定用途向け集積回路、1つ以上のマイクロプロセッサ、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、又は他の処理回路を含むことができる。
【0022】
電力送信デバイス12は、スタンドアロン型電力アダプタ(例えば、電力アダプタ回路を含む無線充電マット又は充電パック)であってもよく、ケーブルによって電力アダプタ若しくは他の機器に結合されている無線充電マット若しくはパックであってもよく、ポータブルデバイスであってもよく、家具、車両、若しくは他のシステムに組み込まれている機器であってもよく、リムーバブルバッテリケースであってもよく、又は他の無線送電機器であってもよい。無線電力送信デバイス12が無線充電マット又はパックである例示的な構成は、時に、一例として本明細書で説明される。
【0023】
電力受信デバイス24は、腕時計、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、イヤホン又は電子ペン(例えば、スタイラス)などのアクセサリ、ヘッドマウントディスプレイ、又は他の電子機器などの、ポータブル電子デバイスであってもよい。電力送信デバイス12は、壁コンセント(例えば、交流電源)に結合されてもよく、電力を供給するためのバッテリ32を有してもよく、及び/又は別の電源を有してもよい。電力送信デバイス12は、壁コンセント又は他の電源からの交流(AC)電力を直流(DC)電力に変換するための、AC-DC電力コンバータ14などのAC-DC電力コンバータを有してもよい。DC電力を使用して、制御回路16に電力を供給することができる。動作中、制御回路16内のコントローラは、電力送信回路52を使用して、デバイス24の電力受信回路54に無線電力を送信する。
【0024】
送電回路52は、制御回路16によって提供される制御信号に基づいてオン及びオフに切り替えられて無線電力送信コイル(複数可)36などの1つ以上の無線電力送信コイルを介してAC電流信号を生成する、スイッチング回路(例えば、トランジスタから形成されたインバータ回路61)を有してもよい。これらのコイル駆動信号は、コイル(単数又は複数)36に無線電力を送信させる。コイル36は、平面コイルアレイに配置されてもよく、又はコイルのクラスタを形成するように配置されてもよい。いくつかの実施形態では、デバイス12(例えば、充電マット、パックなど)は、単一のコイルのみを有してもよい。他の実施形態では、無線充電デバイスは複数のコイルを有してもよい。
【0025】
AC電流が1個以上のコイル36に流れると、電力受信デバイス24内のコイル(単数又は複数)48などの1個以上の対応する受信コイルによって受信される交流電磁場(例えば、磁場)(無線電力信号44)が生成される。整流回路50などの整流回路は、1つ以上のコイル48から受信されたAC信号(電磁信号44に関連付けられた受信された交流信号)を、デバイス24に給電するためのDC電圧信号に変換する。整流回路50によって生成されたDC電圧(整流器出力電圧Vrectと呼ばれることがある)は、バッテリ58などのバッテリを充電する際に使用することができ、デバイス24内の他の構成要素に電力を供給する際に使用することができる。
【0026】
デバイス12、デバイス18、及び/又はデバイス24は、帯域内通信又は帯域外通信を使用して無線で通信することができる。デバイス12は、例えば、アンテナを使用して、(例えば、デバイス18又はデバイス24に)帯域外信号を無線で送信する無線送受信機回路40を有してもよい。無線送受信機回路40は、アンテナを使用して、デバイス18又はデバイス24から帯域外信号を無線で受信するために使用され得る。デバイス24は、帯域外信号を送信する無線送受信機回路46を有してもよい。無線送受信機46内の受信機回路は、アンテナを使用して、帯域外信号を受信することができる。デバイス18は、帯域外信号を送信する無線送受信機回路80を有してもよい。無線送受信機80内の受信機回路は、アンテナを使用して、帯域外信号を受信することができる。
【0027】
例示的な実施形態では、デバイス12は、デバイス24内の対応するNFC回路55に情報を送信するための近距離通信(NFC)回路53を含む。デバイス18はまた、デバイス12から情報を受信し、及び/又はデバイス24に情報を送信するためのNFC回路85を含んでもよい。これらのNFC構成要素を使用して伝達されるデータはまた、帯域外信号と見なされ得、各デバイス内の別個のNFCアンテナを使用して放射され得る。各NFC回路は、NFCリーダ(近接結合デバイス又はPCDと呼ばれることがある)として、及び/又はNFCタグ(近接誘導結合カード又はPICCと呼ばれることがある)として動作する回路を含み得る。NFCタグは、アクティブであっても、又はパッシブであってもよい。アクティブNFCタグは、信号をNFCリーダにアクティブに送信することができ、パッシブNFCタグは、NFCリーダによって送信される搬送波形を変調する。例示的なNFC通信は、13.56MHzで動作する。いくつかの実施形態では、NFC通信は、10GHz以上(約300GHzまで)でミリメートル/センチメートル波技術を使用し得る。
【0028】
無線送受信機回路40、46、及び80はまた、コイル36、48、及び90を使用するデバイス12、24、及び18間の帯域内送信のために使用されてもよい。周波数シフトキーイング(FSK)及び/又は振幅シフトキーイング(ASK)は、デバイス12、18、及び24間で帯域内データを伝達するために使用され得る。これらのFSK送信及びASK送信中に、無線で電力を伝達することができる。電力送信デバイス12、送電力受信デバイス18、及び電力受信デバイス24は、無線電力送信を制御するために、受信電力、バッテリ充電状態などの情報を通信することができることが望ましい。制御回路16は、デバイス12の筐体の充電面上の外部オブジェクトを検出するために(例えば、充電マットの上部の、又は必要に応じて、充電パックの結合面に隣接するオブジェクトを検出するために)使用され得る外部オブジェクト測定回路41を有する。デバイス12の筐体は、ポリマー壁、他の誘電体の壁、デバイス12のコイル(複数可)36及び他の回路を取り囲む他の筐体壁構造を有してもよい。充電面は、デバイス12の上部筐体壁の平坦な外面によって形成されてもよく、又は他の形状(例えば、凹形又は凸形など)を有してもよい。デバイス12が充電パックを形成する配置では、充電パックは、デバイス24の形状と嵌合する表面形状を有し得る。パック又は他のデバイス12は、必要に応じて、デバイス12をデバイス24に取り外し可能に取り付ける磁石を有してもよく、その結果、コイル48は、無線充電中にコイル36と位置合わせする。
【0029】
回路41は、コイル、ペーパークリップ、及び他の金属オブジェクトなどの異物を検出することができ、無線電力受信デバイス24の存在を検出することができる(例えば、回路41は、1つ以上のコイル48及び/又はコイル48に関連付けられた磁気コア材料の存在を検出することができる)。オブジェクト検出及び特徴付け動作中に、外部オブジェクト(異物)測定回路41を使用して、コイル48が存在するかどうか、及び/又は硬貨もしくはペーパークリップなどの異物が存在するかどうかを示すことができる、Q値測定、共振周波数測定、及び/又はインダクタンス測定などのコイル(複数可)36に関する測定を行うことができる。測定回路はまた、静電容量式センサを使用してセンサ測定を行うために使用されることができ、温度測定を行うために使用されることができ、及び/又はその他の方法で、異物又は他の外部オブジェクト(例えば、デバイス18又は24)がデバイス12上に存在するかどうかを示す情報を収集する際に使用されることができる。
【0030】
電力送受信デバイス18は、ケーブルによって電源アダプタ又は他の機器に結合されるバッテリケース又はバッテリパックであってもよく、家具、車両、又は他のシステムに組み込まれた機器であってもよく、取り外し可能なバッテリケースであってもよく、腕時計、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、イヤホンなどのアクセサリ、又は他の電子機器などのポータブル電子デバイスであってもよい。電力送受信デバイス18は、無線電力の送受信の両方が可能である。したがって、電力送受信デバイス18は、電力送信デバイス12と同様の送電構成要素を含み得る。電力送受信デバイス18はまた、電力受信デバイス24と同様の受電構成要素を含んでもよい。
【0031】
電力送受信デバイス18は、壁コンセント又は他の電源からの交流(AC)電力を直流(DC)電力に変換するための、AC-DC電力コンバータ96などの交流(AC)-直流(DC)電力コンバータを有してもよい。DC電力を使用して、制御回路78に電力を供給することができる。制御回路78は、帯域内通信(コイル90を使用する)及び帯域外通信(アンテナを使用する)のための無線送受信機回路80を含む。制御回路78はまた、随意に、測定回路82(例えば、測定回路41に関連して説明される種類の測定回路)を含んでもよい。
【0032】
デバイス18内の無線電力回路84は、インバータ86及び整流器88の両方を含み得る。インバータ回路86(例えば、トランジスタから形成された)は、コイル(複数可)90などの1つ以上のコイルを通じてAC電流信号を作製するために、制御回路78によって提供される制御信号に基づいてオン及びオフにされてもよい。これらのコイル駆動信号は、コイル(単数又は複数)90に無線電力を送信させる。コイル90は、平面コイルアレイに配置されてもよく、又はコイルのクラスタを形成するように配置されてもよい。いくつかの配置では、デバイス18は、単一のコイルのみを有してもよい。他の構成では、デバイス18は、複数のコイル(例えば、2つ以上のコイル、5~10個のコイル、少なくとも10個のコイル、10~30個のコイル、35個未満のコイル、25個未満のコイル、又は他の好適な数のコイル)を有してもよい。
【0033】
AC電流が1つ以上のコイル90に流れると、電力受信デバイス24内のコイル(単数又は複数)48などの1つ以上の対応する受信コイルによって受信される交流電磁場(例えば、磁場)(無線電力信号44)が生成される。言い換えれば、コイル90のうちの1つ以上は、コイル48のうちの1つ以上に誘導結合され得る。
【0034】
電力送受信デバイス18は、(例えば、電力送信デバイス12から)無線電力を受信することもできる。コイル(複数可)90は、送信コイル36から交流電磁場を受信することができ、コイル(複数可)90内に対応する交流電流をもたらす。ブリッジネットワーク内に配置された同期整流金属酸化物半導体トランジスタなどの整流構成要素を含む、整流回路88などの整流回路は、受信したAC信号(電磁信号44に関連付けられた受信した交流信号)を、1個以上のコイル90からデバイス18に給電するためのDC電圧信号に変換する。整流器回路88によって生成されたDC電圧は、バッテリ94などのバッテリを充電する際に使用することができ、デバイス18内の他の構成要素に給電する際に使用することができる。
【0035】
いくつかの用途では、電力送受信デバイス18は、(例えば、インバータ86及びコイル(複数可)90を使用して)無線電力を送信するだけである。いくつかの用途では、電力送受信デバイス18は、(例えば、整流器88及びコイル(複数可)90を使用して)無線電力を受信するだけである。いくつかの用途では、電力送受信デバイスは、無線電力を同時に送受信する。無線電力を同時に送受信するとき、デバイス18は、任意選択で、インバータ86及び整流器88に関連付けられた電力送信動作及び電力受信動作の両方を実行することができる(例えば、デバイス18は、整流器を使用してバッテリを充電し、デバイスを動作させ、独立してインバータを使用して所望の量の電力を送信する)。代替的に、デバイス18は、電力を整流することなく、受信された無線電力信号を中継又は通過させてもよい。デバイス18は、無線電力送信及び無線電力受信の両方のために使用されるただ1つのコイルを含んでもよい。代替的に、デバイス18は、少なくとも1つの専用無線電力送信コイル及び少なくとも1つの専用無線電力受信コイルを有し得る。デバイス18は、無線電力送信及び無線電力受信の両方のためにされる複数のコイルを有してもよい。デバイス18内の異なるコイルは、任意選択で、異なる動作モードで一緒に短絡されてもよい。
【0036】
図2は、システム8を実装する際に有用な例示的な無線充電回路の回路図である。電力送信デバイス12及び電力受信デバイス24の無線充電システムが、示されている。しかしながら、デバイス18は、電力送信及び電力受信の両方のための対応する構成要素を有してもよく、必要に応じて、デバイス12及び/又はデバイス24のいずれかの代わりに使用されてもよいことを理解されたい。
図2に示すように、回路52は、1つ以上のインバータ61などのインバータ回路、又は1つ以上のコイル36及びコンデンサ71などのコンデンサを含む出力回路を介して送信される無線電力信号を生成する他の駆動回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、デバイス12は、それぞれが各コイル36に駆動信号を供給する複数の個別に制御されるインバータ61を含み得る。他の実施形態では、インバータ61は、スイッチング回路を使用して複数のコイル36間で共有される。
【0037】
動作中、インバータ(単数又は複数)61の制御信号は、制御入力74において制御回路16によって提供される。単一のインバータ61及び単一のコイル36が
図2の実施例に示されているが、所望であれば、複数のインバータ61及び複数のコイル36が使用されてもよい。複数コイル構成では、スイッチング回路(例えば、マルチプレクサ回路)を使用して、単一のインバータ61を複数のコイル36に結合することができ、及び/又は各コイル36をそれぞれのインバータ61に結合することができる。無線電力送信動作中、1つ以上の選択されたインバータ61内のトランジスタは、制御回路16からのAC制御信号によって駆動される。インバータ間の相対位相は動的に調整され得る。例えば、一対のインバータ61は、同相又は異相(例えば、位相の180°のずれ)の出力信号を生成し得る。
【0038】
インバータ(単数又は複数)61(例えば、回路52内のトランジスタ又は他のスイッチ)を使用して駆動信号を印加することにより、選択されたコイル36及びコンデンサ71から形成された出力回路に、デバイス24内の1つ以上のコイル48及び1つ以上のコンデンサ72から形成された無線電力受信回路を使用して無線電力受信回路54によって受信される交流電磁場(信号44)を生成させる。
【0039】
所望であれば、駆動コイル36間の相対位相(例えば、駆動されているコイル36のうちの別の隣接する1つに対して駆動されているコイル36のうちの1つの位相)は、デバイス12とデバイス24との間の無線電力伝送を強化するのに役立つように制御回路16によって調整されてもよい。整流回路50は、1つ以上のコイル48(例えば、一対のコイル)に結合され、受信した電力をACからDCに変換し、デバイス24内の負荷回路に給電するために(例えば、バッテリ58を充電するために、ディスプレイ及び/又は他の入出力デバイス56に給電するために、及び/又は他の構成要素に給電するために)整流器出力端子76間に直流出力電圧Vrectを供給する。単一のコイル48又は複数のコイル48が、デバイス24内に含まれてもよい。例示的な構成では、デバイス24は、少なくとも2つのコイル48を有する腕時計又は他のポータブルデバイスであってもよい。これらの2つ(以上)のコイル48は、無線電力を受信する際に一緒に使用されてもよい。所望であれば、他の構成を使用してもよい。
【0040】
前述したように、コイル36及び48を使用する帯域内送信が、デバイス12と24との間で情報を伝達(例えば、送信及び受信)するために使用されてもよい。1つの例示的な構成では、周波数シフトキーイング(FSK)を使用して、デバイス12からデバイス24へ帯域内データを送信し、振幅シフトキーイング(ASK)を使用して、デバイス24からデバイス12へ帯域内データを送信する。言い換えれば、無線電力を送信するデバイスは、(いずれのデバイスが専用電力送信/受信デバイス12/24であるか、又は電力送受信デバイス18であるかに関係なく)無線電力を受信するデバイスに帯域内データを送信するためにFSKを使用することができる。無線電力を受信するデバイスは、(いずれかのデバイスが専用電力送信/受信デバイス12/24であるか、又は電力送受信デバイス18であるかにかかわらず)無線電力を送信するデバイスに帯域内データを送信するためにASKを使用することができる。
【0041】
これらのFSK送信及びASK送信中に、デバイス12からデバイス24に無線で電力を搬送してもよい。電力送信回路52がコイル36のうちの1つ以上にAC信号を駆動して電力送信周波数の信号44を生成している間に、無線送受信機回路40は、FSK変調を使用して駆動AC信号の電力送信周波数を変調し、それによって信号44の周波数を変調してもよい。デバイス24では、コイル48が信号44を受信するために使用される。電力受信回路54は、コイル48及び整流器50上で受信信号を使用して、DC電力を生成する。同時に、無線送受信機回路46は、コイル(単数又は複数)48を通過するAC信号の周波数を監視し、FSK復調を使用して、送信された帯域内データを信号44から抽出する。このアプローチにより、コイル36及びコイル48を使用してデバイス12からデバイス24に電力を無線で伝達している間に同時に、コイル36及び48を用いてFSKデータ(例えば、FSKデータパケット)をデバイス12からデバイス24に帯域内で送信することが可能になる。
【0042】
デバイス24とデバイス12との間の帯域内通信は、ASK変調及び復調技術を使用することができる。無線送受信機回路46は、スイッチ(例えば、コイル48に結合される送受信機46内の1つ以上のトランジスタ)を使用することによって、デバイス12に帯域内データを送信して、電力受信回路54(例えば、コイル48)のインピーダンスを変調する。これにより、次々に、信号44の振幅、及びコイル(単数又は複数)36を通過するAC信号の振幅を変調する。無線送受信機回路40は、コイル(単数又は複数)36を通過するAC信号の振幅を監視し、ASK復調を使用して、無線送受信機回路46によって送信されたこれらの信号から、送信された帯域内データを抽出する。ASK通信を使用することにより、コイル36及びコイル48を使用してデバイス24からデバイス12へ電力が同時に無線で伝達されている間に、コイル48及びコイル36を用いてASKデータビット(例えば、ASKデータパケット)をデバイス24からデバイス12へ帯域内送信することが可能になる。
【0043】
電力送信デバイス12から電力受信デバイス24に帯域内データを伝達するために使用されるFSK変調、及び電力受信デバイス24から電力送信デバイス12に帯域内データを伝達するために使用されるASK変調の例は、単なる例示に過ぎない。一般に、任意の所望の通信技術を使用して、電力送信デバイス12から電力受信デバイス24に、電力受信デバイス24から電力送信デバイス12に情報を伝達することができる。一般に、無線電力は、(ASK又はFSKを使用して)帯域内通信中にデバイス間で同時に伝達され得る。
【0044】
無線電力の送信に使用される電力送信周波数は、例えば、約125kHzの所定の周波数、少なくとも80kHz、少なくとも100kHz、100kHz~205kHz、500kHz未満、300kHz未満、又は他の好適な無線電力周波数であってもよい。いくつかの構成では、送電周波数は、デバイス12と24との間の通信でネゴシエーションすることができる。他の構成では、送電周波数を固定してもよい。
【0045】
デバイス間のデータ送信のために帯域内通信を使用しながら、電力がデバイス間で同時に伝達され得ることが説明されてきた。言い換えれば、いくつかの例では、帯域内通信は、電力送信信号の変調(例えば、電力送信周波数の変調又は電力送信周波数における信号の振幅の変調)に依存し得る。しかしながら、電力送信信号の変調に依存しない他の通信技術が使用されてもよい。例えば、信号(帯域内信号と呼ばれることもある)は、電力送信周波数とは異なる周波数でシステム内のコイル間で伝達され得る。コイル(例えば、
図1のコイル36、48、及び90)を使用して伝達される(電力送信周波数と同じ周波数又は異なる周波数の)信号は、帯域内信号と見なされ得る。
【0046】
図3は、無線充電マット(又はパック)102の表面上のポータブル電子デバイス100(例えば、腕時計、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、又は他の電子機器)の側断面図である。デバイス100は、無線電力受信デバイス(例えば、
図1のデバイス24)であってもよく、又は無線電力送受信デバイス(例えば、
図1のデバイス18)であってもよい。デバイス102は、無線電力送信デバイス(例えば、
図1のデバイス12)であってもよい。
【0047】
図3に示すように、デバイス102は、無線充電コイル120(例えば、無線電力送信コイル)と、NFCアンテナ構造122と、磁気位置合わせ構造124とを含み得る。無線充電コイル120は、一本の撚り導線、複数のワイヤを並列に接続させた複数の撚り導線、編組線、リッツワイヤ、プリント回路基板上の多層トラックなどの導電性インク若しくは導電性トレース、又はコイルを形成するのに好適な他の導電性要素から巻かれている場合がある。コイル120は、単一のコイル又は複数のコイル(例えば、平面コイルアレイ、コイルのクラスタ、或いは任意の適切な数の重複及び/又は非重複コイル構造)を表し得る。NFCアンテナ122は、無線充電コイル120の周りに形成され得る(例えば、NFCアンテナ122は、コイル120の内周又は外周に沿って引き回されてもよく、コイル120を少なくとも部分的に又は完全に取り囲んでもよい)。1つの好適な構成では、無線充電コイル120及びNFCアンテナ122は、同心ループ構造を形成し得る。磁気位置合わせ構造124は、NFCアンテナ122の周りに形成されてもよい(例えば、アライメント構造124は、アンテナ122の周囲に沿って形成されてもよく、アンテナ122を少なくとも部分的に又は完全に取り囲んでもよい)。いくつかの構成では、NFCアンテナ122及び磁気位置合わせ構造124は、同心ループを形成し得る。
【0048】
デバイス100は、無線充電コイル110(例えば、無線電力受信コイル)と、NFCアンテナ構造112と、磁気位置合わせ構造114と、磁力計116などの磁気センサとを含み得る。無線電力受信コイル110は、無線電力送信コイル120から無線電力信号を受信するように構成され得る。例えば、無線電力送信コイル120は、
図2のデバイス12内のインバータ61を使用して駆動されてもよく、一方、無線電力受信コイル110は、
図2のデバイス24内の整流器50を駆動するために使用されてもよい。無線充電コイル110は、一本の撚り導線、複数のワイヤを並列に接続させた複数の撚り導線、編組線、リッツワイヤ、プリント回路基板上の多層トラックなどの導電性インク若しくは導電性トレース、又はコイルを形成するのに好適な他の導電性要素から巻かれている場合がある。
【0049】
NFCアンテナ112は、無線充電コイル110の周りに形成され得る(例えば、NFCアンテナ112は、コイル110の周囲に沿って引き回されてもよく、コイル110を少なくとも部分的に又は完全に取り囲んでもよい)。1つの好適な構成では、無線充電コイル110及びNFCアンテナ112は、同心ループ構造を形成し得る。デバイス100内のNFCアンテナ構造112は、2つのアンテナ構造間の最適な結合を確実にするために、デバイス102のNFCアンテナ構造122と同じ又は同様の構造及びフットプリントを有するべきである。
【0050】
磁気位置合わせ構造114は、NFCアンテナ112の周りに形成されてもよい(例えば、アライメント構造114は、アンテナ112の周囲に沿って形成されてもよく、アンテナ112を少なくとも部分的に又は完全に取り囲んでもよい)。いくつかの構成では、NFCアンテナ112及び磁気位置合わせ構造114は、同心ループを形成し得る。デバイス100内の磁気位置合わせ構造114は、デバイス102内の対応する磁気位置合わせ構造124と磁気的に結合してもよい(例えば、磁石114は磁石124を磁気的に引き付けてもよく、逆もまた同様である)。デバイス100内の磁気位置合わせ構造114がデバイス102内の磁気位置合わせ構造124に結合されるとき、電力送信コイル120は電力受信コイル110と位置合わせされ得る(例えば、コイル110及び120が最適な無線電力伝送のために適切な空間アライメントにあるように)。したがって、磁気位置合わせ構造は、無線電力送信コイルに対する無線電力受信コイルの適切なアラインメントを促進する。磁気位置合わせ構造114及び124は、(例えば、磁気を帯びたままの硬磁性材料から形成される)永久磁石であり得る。
【0051】
一実施形態によれば、デバイス100及び102は、無線電力伝送動作の前に通信することができる。これらの通信は、無線電力送達を確立するための通信を含む。いくつかの実施形態では、これらの通信は、ユーザがそのデバイスの動作に関して通知されるように、充電通知、チャイム、アラートを発行すること、又はデバイス102の性質を別様に伝達すること等の特徴をサポートする交渉を含む。一例として、デバイス100は、それが無線充電マット上に配置されたことを示す情報を受信し得る。それに応答して、デバイス100は、そのバッテリが現在無線充電マットから充電されていることを示すために、無線充電マットアイコンをそのディスプレイ上に提示することができる。
【0052】
通信はまた、NFCベースの通信を含み得る。デバイス100内のNFCリーダは、磁力計116などの磁気センサを使用してトリガ又は起動され得る。磁力計116は、例えば、ホール効果センサ、回転コイル磁力計、磁気抵抗センサ、フラックスゲートセンサ、微小電気機械システム磁場センサ、又は他のタイプの磁気センサである。いくつかの実施形態では、磁力計116は、取り付けの極性を解読するように構成された多軸磁気センサである。アクセサリ104が第1の正しい向きでデバイス100に結合されていることを多軸磁気センサ116が検出すると、NFC通信などのさらなる処理がトリガされる。多軸磁気センサ116が、認識されていない磁気読み取り値を検出するか、又はアクセサリが第2の誤った向き(例えば、上下逆)で結合されていることを示す場合、デバイス100は、ユーザ通知を介して取り付けを示すなどの動作を見合わせる。磁気センサ116は、磁気位置合わせ構造114における磁場を監視又は測定することができる。デバイス100がデバイス102に取り付けられていないとき、磁気センサ116は、閾値レベル未満である第1の量の磁気を測定し得る。デバイス100がデバイス102に取り付けられたとき(例えば、構造114及び124が位置合わせされるとき)、磁気センサ116は、閾値レベルを超える第2の量の磁気を検出し得る。センサ116の出力が閾値を超えると、磁気センサ116は、デバイス100内のNFCリーダにウェイクアップ信号を送信することができる。このように動作すると、磁力計116は、デバイス100と102との間のNFC通信をトリガ又は開始するために使用され得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、アクセサリの取り付けに関する表示を提示する。例えば、無線電力送信機がデバイス100と誘導結合されると、デバイス100は可聴的にチャイムを鳴らし、バッテリ充電アイコン及びチャインを表示する。いくつかの実施形態では、デバイス100は、取り付けられたアクセサリの属性に関する表示を提示する。例えば、デバイス100が紫色の保護カバーに結合されている場合、デバイス100は、紫色のカバーに結合されているという表示を提示する。いくつかの実施形態では、デバイス100は、取り付けられたアクセサリの機能に関する表示を提示する。例えば、デバイス100がバッテリ駆動式保護カバーと結合されているとき、デバイス100は、デバイス100が紫色カバーと結合されていること、カバーが充電されている電池を有すること、及び/又はバッテリ駆動式ケースから電力を受け取っているという表示を提示する。いくつかの実施形態では、デバイス100は、取り付けられたアクセサリの識別情報に関する表示を提示する。例えば、デバイス100がドックに結合されているとき、デバイス100は、未知のデバイスに結合されているという表示を提示し、更に進行する許可を求める。進行するユーザの許可に応答して、デバイス100は、ドックが「キッチン」という名前であり、デバイス100を介して提示され得るいくつかの食品レシピに関連付けられていることを示し得る。
【0054】
図4は、ポータブル電子デバイス100がバッテリケース104内に挿入される別の適切な構成を示す。デバイス102は、充電面を有する無線充電マット又はパックなどの無線電力送信デバイスであり得る。デバイス104は、凹部R及び/又はデバイス100を受けるように構成された他の構造を有する筐体138などの筐体を有する。このようにして、ユーザは、デバイス100とデバイス104がポータブルユニットとして一緒に使用され得るように、デバイス100をデバイス104に取り外し可能に取り付けることができる。デバイス102から無線電力を受信することを所望する場合、デバイス104及びデバイス100は、デバイス102の充電面に一緒に置かれてもよい。デバイス104は、任意選択的に、NFCアンテナ132及び磁気位置合わせ構造134を含む。NFCアンテナ132は、デバイス104がデバイス100及び/又は102と通信することを可能にする。磁気位置合わせ構造143は、デバイス104のデバイス100及び/又は102との空間アライメント及び誘導結合を促進する。
【0055】
いくつかの実施形態では、デバイス100及び104は、それぞれNFCアンテナ112及び132を使用して通信する。いくつかの例では、NFC通信は、NFC通信を実行するために電力ハンドシェイク/ネゴシエーションプロセスを一時的に停止することによって、無線電力ハンドシェイク動作中に行われる。いくつかの例では、NFC通信は、NFC通信を実行するためにアクティブな無線電力伝送を一時的に停止することによって、無線電力伝送動作中に行われる。デバイス100内のNFCリーダは、磁気位置合わせ構造114における磁場を監視又は測定する磁気センサ116を使用して、トリガ又は起動され得る。デバイス100がデバイス104に取り付けられていないとき、磁気センサ116は、所与の閾値未満の第1の量の磁気を検出することができる。デバイス100がデバイス104に取り付けられるとき(例えば、構造114及び134が位置合わせされるとき)、磁気センサ116は、所与の閾値を超える第2の量の磁気を測定することができる。センサ116の出力が所与の閾値を超えるとき、磁気センサ116は、デバイス100内のNFCリーダに信号を送信し得る。このように動作すると、磁力計116は、デバイス100と104との間のNFC通信をトリガ又は開始するために使用され得る。
【0056】
ポータブル電子デバイス100が2つの異なるアクセサリデバイスに取り付けられている
図4の例では、デバイス100によって出力される音声、触覚、及び/又は視覚アフォーダンスは、各アクセサリ又は両方のアクセサリの取り付け時に同時にトリガされてもよい。例えば、デバイス100は、最初にデバイス104内に設置され得る。デバイス100がデバイス104のハウジング138内の凹部R内に配置されると、磁気位置合わせ構造114及び134は、送信コイル130が受信コイル110と位置合わせされるように、デバイス100と104を空間的に位置合わせすることができる。磁気位置合わせ構造114及び134が位置合わせされると、磁気センサ116は、デバイス104の存在を検出することができ、デバイス100内のリーダのNFCアンテナ112を起動して磁場を生成する。アンテナ112によって生成された磁場は、デバイス104内のNFCタグのアンテナ132を通って流れる対応する電流を誘導し、それによってNFCタグを起動することができる。
【0057】
図5は、デバイス100に取り付けられ得るデバイス108などの別のアクセサリの側面図である。デバイス108は、デバイス100を直立位置又は半直立位置に保持又は他の方法で支持するためのスタンド又はドックであってよい。いくつかの実施形態では、デバイス108は、無線充電コイルを含まない。しかしながら、必要に応じて、デバイス108は、1つ以上の無線充電コイルを備えてもよい。デバイス106は、NFCアンテナ152及び磁気位置合わせ構造154を含む。磁気位置合わせ構造154は、NFCアンテナ152の周りに形成されてもよい(例えば、磁気位置合わせ構造154は、アンテナ152の周囲に沿って引き回されてもよく、アンテナ152を少なくとも部分的に又は完全に取り囲んでもよい)。1つの適切な構成では、NFCアンテナ152及び磁気位置合わせ構造154は、同心ループ構造を形成してもよい。デバイス108内のNFCアンテナ構造152は、2つのアンテナ構造間の最適な結合を確実にするために、デバイス100のNFCアンテナ構造112と同じ又は同様の構造及びフットプリントを有するべきである。NFCアンテナ152は、デバイス100内のNFCアンテナ112にデバイス固有の情報を送信するために使用され得る、デバイス108内のNFCタグの一部であり得る。
【0058】
デバイス108内の磁気位置合わせ構造154は、デバイス100内の対応する磁気位置合わせ構造114と磁気的に結合してもよい(例えば、磁石114は磁石154を磁気的に引き付けてもよく、逆もまた同様である)。デバイス108内の磁気位置合わせ構造154がデバイス100内の磁気位置合わせ構造114に結合されるとき、NFCタグアンテナ152は、NFC通信を実行するためにデバイス100内の対応するNFCリーダアンテナ112と位置合わせされ得る。
【0059】
一実施形態によれば、デバイス108は、デバイス100が、ユーザにデバイス108の結合に関する何らかの確認情報を通知、チャイム、アラート、又は他の方法で表示することができるように、デバイス100に取り付け時に無線電力伝送動作の前に、NFCを使用してデバイス100に情報を送信するように構成され得る。一例として、デバイス100は、ドッキングアクセサリ内に挿入されたことを示す情報をデバイス108から受信することができる。それに応答して、デバイス100は、現在ドックアクセサリに取り付けられていることを示すために、そのディスプレイ上にドックアイコンを提示することができる。別の例では、デバイス100は、「キッチン」という名前のドックに取り付けられたことを示す情報をデバイス108から受信することができる。デバイスは、そのディスプレイ上にキッチンアイコンを提示してもよく、及び/又はドックに関連付けられたデフォルトユーザインターフェース画面を提供してもよい。
【0060】
図6は、例示的なポータブル電子デバイス100内の無線充電コイル、NFCアンテナ、及び磁気位置合わせ構造の上面図である。図示されるように、デバイス100は1つ以上のコイル110を含み得る。コイル(複数可)110は、磁気コアの周りに巻き付けられてもよく、又は磁気コアと重なってもよい。コイル110は、リング形状(環状コイル又は円形コイルと呼ばれることもある)であってもよく、中央開口部164を有してもよく、1つ以上の磁気コアが中央開口部内に任意選択で形成される。リング形状のNFCアンテナ112は、コイル110を横方向に取り囲むことができる。アンテナ構造112は、環状又は円形として説明される場合がある。リング形状の磁気位置合わせ構造114は、NFCアンテナ112を横方向に取り囲むことができる。磁気位置合わせ構造114は、環状又は円形として説明される場合がある。
図7では、コイル110、アンテナ112、及び磁気位置合わせ構造114は同心である(例えば、各構造110、112、及び114は、点Cに一致する中心を有し得る)。アンテナ112は、無線充電コイル110の周縁部に沿って延びる。磁気位置合わせ構造114は、NFCアンテナ112の周縁部に沿って延びる。同心点Cは、(二等分線160によって示されるように)デバイス100の筐体を横切って水平幅寸法を二等分してもよく、また、(二等分線162によって示されるように)デバイス110の筐体を横切って垂直長さ寸法を二等分してもよい。
【0061】
必要に応じて、デバイス100は、2つ以上の無線充電コイルを含んでもよく、NFCアンテナ112は、円形(環状)パターンに配置された2つ以上の別個のアンテナ部材から形成されてもよく、磁気位置合わせ構造114は、円形(環状)パターンに配置された2つ以上の別個の磁気位置合わせ部材から形成されてもよい。個別のNFCアンテナ部材及び/又は磁気位置合わせ部材の各々は、弓形配置を有してもよい。他の好適な実施形態では、構造110、112、及び114は、楕円形、三角形、長方形、五角形、六角形、八角形であってもよく、又は別の多角形フットプリントを有してもよい。
【0062】
磁気センサ116は、位置合わせ構造114の磁気を効果的に測定するために、磁気位置合わせ構造114に近接して配置されてもよい。例えば、磁気センサ116及び位置合わせ構造114は、1cm未満、0.5cm未満、1mm未満、0.5mm未満、0.1mm未満、0.1mm~1cm、0.1mm~1mm、0.1cm~1cm、0.1cm~0.5cm、0.1mm~0.5mmの距離だけ、又は他の適切な距離だけ分離され得る。
【0063】
無線充電コイル(コイル110など)NFCアンテナ(アンテナ112など)、磁石(磁石114など)の様々な構成は、本明細書で説明される技法と一致する可能性がある。いくつかの実施形態では、NFCアンテナ112は、磁石114の外周に沿って配置され、無線充電コイル110は、磁石114の内周に沿って配置される。NFCアンテナ112及び無線充電コイル110の位置は、逆にすることができる。いくつかの実施形態では、無線充電コイル110及びNFCアンテナ112の両方が、磁石114の内周の内側に存在する。無線充電コイル110及びNFCアンテナ112の位置は、逆にすることができる。いくつかの実施形態では、無線充電コイル110及びNFCアンテナ112の両方が、磁石114の外周の外側に存在する。無線充電コイル110及びNFCアンテナ112の位置は、逆にすることができる。これらの例は例示である。
【0064】
図7は、本明細書に記載の実施形態による、ポータブル電子デバイスを1つ以上のアクセサリデバイスに取り付けることに関与する例示的なプロセスのフローチャートである。ブロック200で、ポータブル電子デバイス100(
図1)などのデバイスは、磁気位置合わせ構造(例えば、
図3の構造114及び124、
図4の構造114及び134)を介して、
図1のアクセサリデバイス(例えば、
図1の電力送信デバイス12、
図1の電力送受信デバイス18、
図3のデバイス102、
図4のデバイス104、
図5のデバイス108)に取り付けられる。
【0065】
ブロック202で、ポータブル電子デバイス100の磁気センサ116は、デバイス100に取り付けられたばかりのアクセサリデバイスの存在を検出する。磁気センサ116がアクセサリデバイスの適切な取り付けを検出することに応答して、ブロック204(
図8)で、デバイス100内のNFC構成要素及び取り付けられたアクセサリは、互いに通信する。いくつかの実施形態では、NFC通信は、取り付けられたデバイスの真正性を検証することを含む。いくつかの実施形態では、NFC通信は暗号化を含む。いくつかの実施形態では、NFC通信は、デバイス100及び/又はアクセサリに関する情報の伝送を含む。いくつかの例では、デバイス100は、アクセサリがドックであるかどうかなど、取り付けられたアクセサリの種類を示す情報を取得する。いくつかの例では、デバイス100は、アクセサリが電力を供給するかどうかなど、取り付けられたアクセサリによって提供される機能を示す情報を取得する。
【0066】
ブロック206で、デバイス100は、ブロック204中に受信された情報を使用して、取り付けられたアクセサリに関する情報をそのディスプレイ上に提示する。例えば、デバイス100は、無線充電パック又は電話ケースがそれぞれデバイス100に取り付けられたと判定することに応答して、無線充電パックグラフィック又は電話ケースグラフィックを表示することができる。デバイス100はまた、デバイス100が取り付けられたアクセサリから無線電力信号などの電力を受信している場合、充電アイコンを表示することができる。デバイス100の機能は、取り付けられたアクセサリから受信された情報に基づいて、利用可能にされてもよく、又は利用不可能にされてもよい。すなわち、特定のアプリケーションは、デバイス100が特定の種類のアクセサリに取り付けられたときに有効化され得る。また、特定のアプリケーションは、デバイス100が特定の種類のアクセサリに取り付けられるときに無効にされ得る。デバイス100はまた、取り付けられたアクセサリから受信された情報に基づいて、ウィジェット及びアプリケーションアイコンなどの利用可能な機能のメニューを変更してもよい。
【0067】
分岐208によって示されるように、デバイス100は、追加のデバイスが取り付けられると、ブロック202~206を繰り返すことができる。例えば、デバイス100は、介在する保護ケースを介して無線充電パックに取り付けられ得る。
【0068】
デバイス100がアクセサリから取り外されると、磁気センサ116は、ブロック210でアクセサリの取り外しを感知し、ブロック212で取り外しに関する情報を提示することができる。情報の提示は、音声、触覚、及び視覚表示のうちの1つ以上を含む。デバイス100がアクセサリから取り外されると、デバイス100はまた、取り外しの位置を記録し、後に遺失物情報を提示することができる。例えば、デバイス100を車台から取り外すことにより、車のための有意義な駐車位置が提供され、駐車位置は、ローカルエリアの地図に提示され得る。
【0069】
図8は、デバイス100(
図1)の磁気センサ116が、それぞれ
図7のブロック202及び210の間などに、デバイス100へのアクセサリの取り付け及び取り外しをどのように検出することができるかを示すタイミング図である。センサ116は、所定の時間間隔で測定値を収集するように構成され得る。例えば、センサ116は、毎秒1回(1Hzの周波数で)、毎秒2回(2Hzの周波数で)、毎秒3回(3Hzの周波数で)、毎秒4回以上(3Hzより大きい周波数で)、毎秒3~10回、毎秒1回未満、多くても2秒に1回、多くても3秒に1回、又は他の適切な周期で、1つ以上の読み取り値を収集し得る。
【0070】
図8は、センサ116によって提供される、時間t1、t2、及びt3における例示的な測定値312を示す。これらの磁気測定値は、第1の値範囲302内にある。範囲302内の磁気センサ出力は、外部アクセサリ又は磁気構成要素が現在デバイス100に取り付けられていないことを示し得る。時間t4で、第1のアクセサリ(例えば、バッテリケース)がデバイス100上に設置され得る。デバイス100とバッテリケースとの取り付け中、バッテリケース内の磁気位置合わせ構造は、デバイス100の磁気位置合わせ構造114に磁気的に結合されて位置合わせされてもよい。センサ116は、バッテリケースの接近及び近接を検出し、第2の値の範囲304内にある第2の磁気測定値314を出力することができる。範囲304内に収まる磁気センサ読み取り値は、1つの外部アクセサリが現在デバイス100に取り付けられていることを示し得る。範囲302及び304は、アクセサリが存在しない第1のシナリオと1つのアクセサリが取り付けられている第2のシナリオとを区別するのに役立つ十分なマージンがあることを保証するために、トリガギャップ308によって分離され得る。
【0071】
時間t9で、デバイス100及びバッテリケースは、1つの可動ユニットとして、第2のアクセサリ(例えば、無線充電マット又はパック)上に配置され得る。バッテリケースが第2のアクセサリの充電面上に配置されると、バッテリケース内の磁気位置合わせ構造は、第2のアクセサリの磁気位置合わせ構造及びデバイス100の磁気位置合わせ構造114に磁気的に結合されて位置合わせされ得る。その結果、デバイス100内のセンサ116は、第3の値の範囲306内にある第2の磁気測定値316を出力することができる。範囲306内に収まる磁気センサ読取値は、2つの外部アクセサリが現在デバイス100に取り付けられている(すなわち、デバイス100が現在少なくとも2つの外部アクセサリと積み重ねられている)ことを示し得る。範囲306及び304は、1つのアクセサリがデバイス100に取り付けられる第2のシナリオと、デバイス100が少なくとも2つのアクセサリに取り付けられるか又は結合される第3のシナリオとを区別するのに役立つ十分なマージンがあることを保証するために、トリガギャップ310によって分離されてもよい。
図9のこの例示的な例では、磁気センサ116は、0個、1個、又は複数の外部アクセサリの取り付けを区別する。
【0072】
デバイス100内の近距離通信リーダは、複数の外部アクセサリが検出されたときに衝突防止動作を実行することができる。例えば、第1のアクセサリ内の第1の近距離通信タグ及び第2のアクセサリ内の第2の近距離通信タグの両方が、デバイス100のリーダに情報を送信することを望む場合がある。そのような潜在的な衝突を検出すると、デバイス100の近距離通信リーダは、一方のタグのみと通信することができ、他方のタグとの通信は停止される。第1のタグとの通信が完了した後、リーダは、第2のタグとの通信に進むことができる。
【0073】
他の検知技術も可能である。いくつかの例では、複数の磁気センサが使用され得る。いくつかの例では、磁気センサが少なくとも1つの取り付けられたアクセサリの存在を示すと、NFC通信を使用して、複数の取り付けられたアクセサリの存在を検出することができる。いくつかの実施形態では、デバイス100は、磁気センサ116の代わりに、NFCを使用して、1つ以上のアクセサリが取り付けられたときを検出する。NFCリーダは、アクセサリがデバイス100の筐体に結合されたかどうかを検出するために、NFCピングを定期的に送信することができる。
【0074】
図9及び
図10を参照すると、NFC及び無線充電信号を使用して通信するための例示的な技法が説明されている。NFC及び無線充電信号の使用における注意深い順序付けは、無線動作間の干渉を改善及び緩和することができる。
図9は、いくつかの実施形態による、無線電力ハンドシェイク動作を一時停止することによってNFC通信を実行するための例示的なプロセスのフローチャートである。
【0075】
ブロック400で、ポータブル電子デバイス100は、
図1の無線電力送信デバイス12などのアクセサリに取り付けられる。ブロック402で、アクセサリは、ポータブル電子デバイス100の存在を検出する。ブロック404で、電力送信アクセサリ12は、ポータブル電子デバイス100との無線電力ハンドシェイク動作を開始する。これらのハンドシェイク動作は、認証、サポートされた通信プロトコル及び電力伝送レベルのネゴシエーションなどを含み得る。ブロック406で、電力送信アクセサリ12は、デバイス12及び100内のNFC構成要素間でNFC通信が実行され得るように、無線電力ハンドシェイク動作を一時停止する。いくつかの実施形態では、これらのNFC通信は、
図7のブロック204を参照して説明されたものを含む。ブロック408で、NFC通信の後、電力送信アクセサリ12は、無線電力ハンドシェイク動作を再開する。ブロック410で、必要なハンドシェイク及び電力ネゴシエーション動作が実行された後、無線電力送信アクセサリ12は、適切な(例えば、ネゴシエーションされた)レベルで無線電力信号をポータブル電子デバイス100に送信することによって、アクティブな無線電力伝送を開始する。ブロック410におけるアクティブな無線電力伝送中に、デバイス12及び100は、無線電力伝送を維持するための制御信号及び/又はフィードバック信号を伝達するために、帯域内通信などを介して互いに更に通信することができる。
【0076】
デバイス100が電力送信アクセサリに取り付けられている
図9の例は、単なる例示である。別の例として、デバイス100は、
図1の電力送受信デバイス18などのアクセサリに取り付けられてもよい。そのようなシナリオでは、デバイス100は、近距離通信を介してアクセサリと通信し、次にアクセサリに無線電力を送信するか、又はアクセサリから無線電力を受信するかのいずれかを決定することができる。
【0077】
図10は、いくつかの実施形態による、アクティブな進行中の無線電力送信を一時停止することによって近距離通信を実行するための例示的なプロセスのフローチャートである。いくつかの実施形態では、
図8のブロック204中のNFC通信動作は、無線電力送信デバイス12及びポータブル電子デバイス100が無線電力伝送についてネゴシエートし、無線電力伝送を開始した後に実行される。
【0078】
ブロック500で、ポータブル電子デバイス100は、
図1の無線電力送信デバイス12などのアクセサリに取り付けられる。ブロック502で、無線電力送信アクセサリ12は、ポータブル電子デバイス100の存在を検出する。ブロック504で、無線電力送信アクセサリ12は、ポータブル電子デバイス100との無線電力ハンドシェイク動作を開始する。これらのハンドシェイク動作は、認証、サポートされた通信プロトコル及び電力伝送レベルのネゴシエーションなどを含み得る。ブロック506で、ハンドシェイク及び電力ネゴシエーション動作が実行された後、無線電力送信アクセサリ12は、適切な(例えば、ネゴシエートされた)レベルでアクティブな無線電力伝送を開始する。ブロック506の動作中に、電力送信アクセサリは、無線電力充電コイルを介してデバイス100に無線電力信号を送信することができ、2つのデバイス間で制御信号及びデータ信号を伝達するために帯域内通信を任意選択で実行することができる。
【0079】
ブロック508で、無線電力送信アクセサリ12は、(例えば、無線電力送信を一時的に停止し、アクセサリを無線電力伝送停止モードで動作させることによって)アクティブな無線電力伝送動作を一時停止する。無線電力伝送停止モード中、デバイス12及び100内のNFC回路間で近距離通信を実行することができる。いくつかの実施形態では、これらのNFC通信は、
図8のブロック204を参照して説明されたものを含む。ブロック510で、必要なNFC通信が実行された後、無線電力送信デバイス12は、アクティブな無線電力伝送動作を再開する。
【0080】
動作の方法は特定の順序で説明されているが、オーバーレイ動作の処理が所望の方法で実行される限り、他の動作が説明された動作の間に実行されてもよく、説明された動作がわずかに異なる時間に発生するように調整されてもよく、又は説明された動作が、処理に関連付けられた様々な間隔で処理動作の発生を可能にするシステムに分散されてもよいことを理解されたい。
【0081】
上記では、NFC通信を利用する無線電力伝達システムの例示的な実施形態を説明する。この情報は、効率的な無線充電動作を制御し、ユーザのデバイスと誘導結合されるアクセサリの特性をユーザに評価するために有益に使用することができる。本技術のいくつかの実装者は、シリアル番号、UID、製造者ID、MACアドレスなどの識別子の通過を考慮して、無線充電システムにおけるデバイスの識別及び取り扱いを支援し得ることが企図される。
【0082】
本技術を実装するエンティティは、任意の機密情報が特定の実装形態において使用される範囲で、十分に確立されたプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行が準拠されることを確実にするように注意すべきである。具体的には、そのようなエンティティは、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は上回ると一般に認識されるプライバシー慣行を実現し、一貫して適用することが予想されるであろう。実施者は、個人を特定可能な情報が無線電力伝達システムにおいて送信されると予想される場所をユーザに通知し、ユーザが参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を行うことを可能にするべきである。例えば、そのような情報は、ユーザがデバイスを無線電力送信機上に配置するときにユーザに提示され得る。
【0083】
更には、本開示の意図は、個人情報データを、意図していない若しくは許可されていないアクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び取り扱われるべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなると削除することにより、リスクを最小化することができる。更には、適用可能な場合、ユーザのプライバシーを保護するために、データの非特定化を使用することができる。例えば、デバイス識別子は、デバイスを一意に識別することなくデバイスの特性を伝達するためにマスクされ得る。適切な場合、識別子を除去すること、記憶されるデータの量又は特異性を制御すること、データがどのように記憶されるかを制御すること、及び/又は差分プライバシーなどの他の方法によって、識別解除を容易にすることができる。例えば、ユーザデバイスとペアリングされたドックは、0x00000001のバイト値などの最小限必要な情報を使用して、それ自体を識別することができる。ユーザによって明示的にペアリングされたデバイスは、0x00000001がキッチンドックを指すことを理解し得るが、0x00000001自体のビット値は、本質的に、このレベルの情報を伝達しない。ロバスト暗号化はまた、誘導結合されたデバイス間の通信が偽装又は傍受される可能性を低減するために利用され得る。NFC認証は、特定の情報が無許可のNFCデバイスと交換されることを防止することによって、追加の保護を提供することができる。
【0084】
任意の個人情報データの収集、分析、開示、伝送、記憶、又は他の使用に責任を負うエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守するものとする。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能とするべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的且つ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更には、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後に実施されるべきである。その上、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護及び安全化し、個人情報データへのアクセス権を有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を忠実に守ることを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更に、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、サードパーティによる評価を自らが受けることができる。更には、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。
【0085】
一実施形態によれば、アクセサリと共に動作可能な電子デバイスであって、無線充電コイルと、無線充電コイルの周囲に近距離通信アンテナを有する近距離通信回路と、近距離通信アンテナをアクセサリ内の対応する近距離通信アンテナと位置合わせし、磁気位置合わせ構造がアクセサリに磁気的に結合されたときに無線充電コイルをアクセサリ内の対応する無線充電コイルと位置合わせするように構成された磁気位置合わせ構造と、磁気位置合わせ構造がアクセサリに磁気的に結合されたときを検出するように構成された磁器センサとを含み、近距離通信回路が、磁気位置合わせ構造がアクセサリ及び受信された情報を使用してアクセサリに関連付けられた出力を提示するように構成された出力デバイスに磁気的に結合されたことの検出に応答してアクセサリから情報を受信するように構成される、電子デバイスが提供される。
【0086】
別の実施形態によれば、近距離通信アンテナは、無線充電コイルの周縁部に沿って延び、磁気位置合わせ構造は、近距離通信アンテナの周縁部に沿って延びる。
【0087】
別の実施形態によれば、出力デバイスは、受信された情報を使用して、アクセサリに関連付けられたアイコンを提示するように構成されたディスプレイを含む。
【0088】
別の実施形態によれば、アイコンは、無線充電マットアイコン、無線充電パックアイコン、取り外し可能ケースアイコン、バッテリケースアイコン、及びドックアイコンからなる群から選択されるアイコンを含む。
【0089】
別の実施形態によれば、出力デバイスは、受信された情報を使用して、アクセサリに関連付けられた物理的特性を提示するように構成されたディスプレイを含む。
【0090】
別の実施形態によれば、物理的特性はアクセサリの色を含む。
【0091】
別の実施形態によれば、出力デバイスは、受信された情報を使用して、アクセサリに関連付けられた機能を提示するように構成されたディスプレイを含む。
【0092】
別の実施形態によれば、機能は、アクセサリの位置に応じて変化する動作モードを含む。
【0093】
別の実施形態によれば、出力デバイスは、受信された情報を使用して、アクセサリに関連付けられた所有権情報を提示するように構成されたディスプレイを含む。
【0094】
別の実施形態によれば、近距離通信回路は、アクセサリとの認証動作を実行するように更に構成され、近距離通信回路は、認証動作の前に保護されていないデータを受信し、認証動作の後に保護されたデータを受信するように構成される。
【0095】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、アクセサリとの無線電力ハンドシェイク動作を実行するように構成された制御回路を含み、認証動作は、無線電力ハンドシェイク動作を一時停止している間に実行される。
【0096】
別の実施形態によれば、無線充電コイルは、無線電力伝送動作中にアクセサリから無線電力信号を受信するように構成され、認証動作は、無線電力伝送動作を一時停止している間に実行される。
【0097】
一実施形態によれば、電子デバイスを動作させる方法であって、磁石を使用して、対応する磁石を含むアクセサリを磁気的に引き付けることと、磁気センサを使用して、アクセサリ内の磁石の存在を検出することと、近距離通信回路を使用してアクセサリから情報を受信することと、ディスプレイを使用して、受信された情報に基づいてアクセサリに関連付けられた出力を表示することとを含む方法が提供される。
【0098】
別の実施形態によれば、電子デバイスはバッテリを含み、方法は、無線充電コイルを使用して、アクセサリから無線電力信号を受信することと、受信された無線電力信号でバッテリを充電することとを含む。
【0099】
別の実施形態によれば、方法は、近距離通信回路を使用して、近距離通信認証動作を実行することを含み、近距離通信回路は、近距離通信認証動作の前に汎用データを受信し、近距離通信認証動作の後に識別データを受信する。
【0100】
別の実施形態によれば、方法は、制御回路を使用して、アクセサリとの無線電力ハンドシェイク動作を実行することと、近距離通信認証動作を実行するために無線電力ハンドシェイク動作を一時停止することと、近距離通信認証動作が完了すると無線電力ハンドシェイク動作を再開することとを含む。
【0101】
別の実施形態によれば、無線充電コイルは、アクティブ無線電力伝送モード中に無線電力信号を受信し、方法は、アクティブ無線電力伝送モードを一時停止して、近距離通信認証動作を実行することと、近距離通信認証動作が完了するとアクティブ無線電力伝送モードを再開することとを含む。
【0102】
別の実施形態によれば、方法は、取り付けられたアクセサリの特性に応答してアプリケーション又はアプリケーション機能を有効化することを含む。
【0103】
一実施形態によれば、電力送信デバイスから無線電力信号を受信する無線電力システムにおいて動作可能な電子デバイスであって、無線電力信号を受信するように構成された無線電力受信コイルと、無線電力受信コイルの周縁部に沿って延びる近距離通信アンテナを有する近距離通信リーダと、近距離通信アンテナを少なくとも部分的に取り囲み、無線電力受信コイルを電力送信デバイス内の無線電力送信コイルと位置合わせするように電力送信デバイス内の対応する磁石に磁気的に結合されるように構成される磁石と、磁石が電力送信デバイスとは別個の外部アクセサリに磁気的に結合されるとき、並びに磁石が外部アクセサリ及び電力送信デバイスの両方に磁気的に結合されるときを検出するように構成された磁気センサと、を含む電子デバイスが提供される。
【0104】
別の実施形態によれば、磁気センサは、磁石が外部アクセサリにのみ磁気的に結合されているときと、磁石が外部アクセサリ及び電力送信デバイスの両方に磁気的に結合されているときとを区別するように更に構成される。
【0105】
別の実施形態によれば、電力送信デバイスは、電力送信デバイスに関する情報を近距離通信リーダに送信するように構成された第1の近距離通信タグを含み、外部アクセサリは、外部アクセサリに関する情報を近距離通信リーダに送信するように構成された第2の近距離通信タグを含む。
【0106】
別の実施形態によれば、無線電力受信コイルは、アクティブ無線電力伝送モード中に無線電力信号を受信するように構成され、近距離通信リーダは、アクティブ無線電力伝送モードの前又はアクティブ無線電力伝送モードが停止されている間に、第1及び第2の近距離通信タグから送信された情報を受信するように構成される。
【0107】
別の実施形態によれば、磁気センサは、磁石が外部アクセサリ及び電力送信デバイスとは異なる追加のアクセサリに磁気的に結合されるときを検出するように更に構成される。
【0108】
上記は、単に例示に過ぎず、様々な修正を記載の実施形態に行ってもよい。上記の実施形態は、個々に又は任意の組み合わせで実装されてもよい。