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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】産業機械、及び産業機械の制御方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/76 20060101AFI20240918BHJP
   B29C 45/17 20060101ALI20240918BHJP
【FI】
B29C45/76
B29C45/17
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023543484
(86)(22)【出願日】2021-08-23
(86)【国際出願番号】 JP2021030754
(87)【国際公開番号】W WO2023026318
(87)【国際公開日】2023-03-02
【審査請求日】2024-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003683
【氏名又は名称】弁理士法人桐朋
(72)【発明者】
【氏名】内山 辰宏
【審査官】田村 佳孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-036973(JP,A)
【文献】特開平07-214485(JP,A)
【文献】特開平04-087758(JP,A)
【文献】特開2002-126975(JP,A)
【文献】特開2014-071754(JP,A)
【文献】特開2016-071469(JP,A)
【文献】特開2013-089131(JP,A)
【文献】特開2021-060966(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0175826(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/76
B29C 45/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械(10)であって、
複数の前記段の各々の動作条件をユーザが入力するための入力フィールド(36)を、前記段の数だけ表示する表示部(20)と、
前記表示部の画面に取り付けられ、前記ユーザが前記画面に操作子を接触させた操作位置を検出するタッチパネル(18)と、
前記タッチパネルが検出した前記操作位置に基づき、前記ユーザが入力したジェスチャ操作を検出する入力操作検出部(26)と、
前記入力操作検出部が検出した前記ジェスチャ操作に応じて、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減する表示制御部(32)と、
を備える、産業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の産業機械であって、
複数の前記段の各々の前記動作条件は、前記産業機械の可動部の直線運動の移動速度、前記可動部の回転運動の回転数、前記可動部の移動位置、前記可動部の回転運動のトルク、及び製品の材料の圧力の少なくとも1つである、産業機械。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の産業機械であって、
前記産業機械は射出成形機であって、
前記工程は、射出工程、計量工程、型閉工程、型開工程、突き出し工程、ノズル前後進工程、金型の中子入り/抜き工程、及び前記金型の回転工程の少なくとも1つである、産業機械。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の産業機械であって、
前記表示制御部は、
複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、
前記入力操作検出部が前記第1の方向へ移動する前記ジェスチャ操作を検出した場合に、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減し、
前記ジェスチャ操作の移動距離に応じて、前記入力フィールドの増減数を決定する、産業機械。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の産業機械であって、
前記表示制御部は、
複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、
前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であって、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの中から当該入力フィールドの外へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドを消去する、産業機械。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の産業機械であって、
前記表示制御部は、
複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、
前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であり、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの外から当該入力フィールドの中へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドの隣に前記入力フィールドを追加して表示する、産業機械。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の産業機械であって、
前記ジェスチャ操作が、表示部に表示された隣り合う2つの前記入力フィールドの間におけるロングタップである場合に、前記表示制御部は、前記表示部に表示されている当該2つの前記入力フィールドの間に前記入力フィールドを追加して表示する、産業機械。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の産業機械であって、
前記表示部は、複数の前記段の各々の動作条件を切り換える切換条件をユーザが入力するための入力サブフィールド(38)を、前記動作条件の段数に応じた数だけ表示し、
前記表示制御部は、増減させた前記入力フィールドの数に応じて、前記表示部に表示される前記入力サブフィールドの数を増減する、産業機械。
【請求項9】
複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械の制御方法であって、
前記産業機械は、
複数の前記段の各々の動作条件をユーザが入力するための入力フィールドを、前記段の数だけ表示する表示部と、
前記表示部の画面に取り付けられ、前記ユーザが前記画面に操作子を接触させた操作位置を検出するタッチパネルと、
を有し、
前記タッチパネルが検出した前記操作位置に基づき、前記ユーザが入力したジェスチャ操作を検出する入力操作検出ステップと、
前記入力操作検出ステップにおいて検出された前記ジェスチャ操作に応じて、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減する表示制御ステップと、
を備える、産業機械の制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の産業機械の制御方法であって、
前記表示制御ステップは、
複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、
前記入力操作検出ステップにおいて前記第1の方向へ移動する前記ジェスチャ操作が検出された場合に、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減し、
前記ジェスチャ操作の移動距離に応じて、前記入力フィールドの増減数を決定する、産業機械の制御方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の産業機械の制御方法であって、
前記表示制御ステップは、
複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、
前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であって、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの中から当該入力フィールドの外へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドを消去する、産業機械の制御方法。
【請求項12】
請求項9~11のいずれか1項に記載の産業機械の制御方法であって、
前記表示制御ステップは、
複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、
前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であり、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの外から当該入力フィールドの中へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドの隣に前記入力フィールドを追加して表示する、産業機械の制御方法。
【請求項13】
請求項9~12のいずれか1項に記載の産業機械の制御方法であって、
前記ジェスチャ操作が、表示部に表示された隣り合う2つの前記入力フィールドの間におけるロングタップである場合に、前記表示制御ステップは、前記表示部に表示されている当該2つの前記入力フィールドの間に前記入力フィールドを追加して表示する、産業機械の制御方法。
【請求項14】
請求項9~13のいずれか1項に記載の産業機械の制御方法であって、
前記表示部は、複数の前記段の各々の動作条件を切り換える切換条件をユーザが入力するための入力サブフィールドを、前記動作条件の段数に応じた数だけ表示し、
前記表示制御ステップは、増減させた前記入力フィールドの数に応じて、前記表示部に表示される前記入力サブフィールドの数を増減する、産業機械の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械、及び産業機械の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開昭61-248715号公報には、射出成形機が開示されている。射出成形機では、各工程における動作条件が複数の段に分けて設定される。射出成形機の表示部には、ユーザに動作条件を入力させるための項目が表示される。射出成形機の表示部には、段数設定位置が表示される。射出成形機は、ユーザによって段数設定位置に入力された設定段数に応じて、表示部が表示する項目の数を増減させる。
【発明の概要】
【0003】
特開昭61-248715号公報に開示された射出成形機では、表示部に表示された入力フィールド(項目)を増減させる操作がユーザにとって直感的な操作ではなかった。そのため、ユーザが操作を習得するまでに時間を要していた。
【0004】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【0005】
本発明の第1の態様は、複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械であって、複数の前記段の各々の動作条件をユーザが入力するための入力フィールドを、前記段の数だけ表示する表示部と、前記表示部の画面に取り付けられ、前記ユーザが前記画面に操作子を接触させた操作位置を検出するタッチパネルと、前記タッチパネルが検出した前記操作位置に基づき、前記ユーザが入力したジェスチャ操作を検出する入力操作検出部と、前記入力操作検出部が検出した前記ジェスチャ操作に応じて、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減する表示制御部と、を備える。
【0006】
本発明の第2の態様は、複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械の制御方法であって、前記産業機械は、複数の前記段の各々の動作条件をユーザが入力するための入力フィールドを、前記段の数だけ表示する表示部と、前記表示部の画面に取り付けられ、前記ユーザが前記画面に操作子を接触させた操作位置を検出するタッチパネルと、を有し、前記タッチパネルが検出した前記操作位置に基づき、前記ユーザが入力したジェスチャ操作を検出する入力操作検出ステップと、前記入力操作検出ステップにおいて検出された前記ジェスチャ操作に応じて、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減する表示制御ステップと、を備える。
【0007】
本発明により、ユーザは直感的な操作で、表示部に表示される入力フィールドの数を増減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、射出成形機のブロック図である。
図2図2は、条件設定画面が表示部に表示されたタッチパネルディスプレイを示す図である。
図3図3A及び図3Bは、入力フィールド数の増減操作の例を示す図である。
図4図4A及び図4Bは、入力フィールドの数を増減させる操作の例を示す図である。
図5図5は、表示制御部において実行される入力フィールド増減処理の流れを示すフローチャートである。
図6図6は、表示制御部において実行される入力フィールド増減処理の流れを示すフローチャートである。
図7図7A及び図7Bは、入力フィールド数の増減操作の例を示す図である。
図8図8は、表示制御部において実行される入力フィールド増減処理の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、入力フィールド数の増減操作の例を示す図である。
図10図10は、表示制御部において実行される入力フィールド増減処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第1実施形態〕
[全体構成]
図1は、射出成形機10のブロック図である。射出成形機10は、タッチパネルディスプレイ12、制御装置14、及び本体16を有する。
【0010】
タッチパネルディスプレイ12は、タッチパネル18、及び表示部20を有する。タッチパネル18は、表示部20の画面に貼着されている。タッチパネル18は、ユーザが表示部20の画面に操作子を接触させた位置(以下、操作位置)の座標を検出する。操作子は、ユーザの指、スタイラス等である。表示部20には、画像、文字等が表示される。
【0011】
制御装置14は、演算部22、及び記憶部24を有する。演算部22は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサである。演算部22は、入力操作検出部26、条件設定部28、本体制御部30、及び表示制御部32を有する。入力操作検出部26は、タッチパネル18が検出した操作位置に基づいて、ユーザがタッチパネル18に入力したジェスチャ操作を検出する。ジェスチャ操作とは、タップ、ロングタップ、ドラッグ、スワイプ等である。タップとは、操作子を画面に触れさせた後すぐに画面から操作子を離す操作である。ロングタップとは、操作子を移動させずに画面に触れさせたままにする操作である。ドラッグとは、操作子を画面に触れさせたまま操作子を移動する操作である。スワイプとは、操作子で画面を弾くように操作子を移動する操作である。条件設定部28は、ユーザにより入力された動作条件を、本体16の動作条件として設定する。本体制御部30は、動作条件にしたがって本体16を制御する。表示制御部32は、表示部20を制御する。
【0012】
入力操作検出部26、条件設定部28、本体制御部30、及び表示制御部32は、記憶部24に記憶されているプログラムが演算部22によって実行されることによって実現される。条件設定部28、本体制御部30、及び表示制御部32の少なくとも一部が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路によって実現されてもよい。条件設定部28、本体制御部30、及び表示制御部32の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって実現されてもよい。
【0013】
記憶部24は、コンピュータ可読記憶媒体である、不図示の揮発性メモリ及び不図示の不揮発性メモリにより構成される。揮発性メモリは、RAM(Random Access Memory)等である。揮発性メモリは、プロセッサのワーキングメモリとして使用され、処理又は演算に必要なデータ等を一時的に記憶する。不揮発性メモリは、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等である。不揮発性メモリは、保存用のメモリとして使用され、プログラム、テーブル、マップ等を記憶する。記憶部24の少なくとも一部が、上述したプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。記憶部24の少なくとも一部が、制御装置14とネットワークによって接続された機器に搭載されていてもよい。
【0014】
本体16は、不図示の射出装置、及び不図示の型締装置を有する。本体16は、動作条件にしたがって動作し、製品を成形する。
【0015】
[条件設定画面について]
図2は、条件設定画面34が表示部20に表示されたタッチパネルディスプレイ12を示す図である。図2に示す条件設定画面34は、ユーザが、射出工程のスクリュの移動速度の動作条件を設定するときに表示部20に表示される画面である。
【0016】
以下、表示部20の画面における方向について、図2に矢印で示す上下方向、及び左右方向に基づいて説明する。図2に矢印で示す上下方向、及び左右方向は、ユーザが表示部20を正面から見た状態を基準にしている。本実施形態で説明する上下方向は、表示部20の画面上における方向であって、重力方向と平行しているとは限らない。
【0017】
射出成形機10は、各工程において動作条件が設定される。動作条件が設定される工程は、射出工程、計量工程、型閉工程、型開工程、突き出し工程、ノズル前後進工程、金型の中子入り/抜き工程、金型の回転工程等である。
【0018】
各工程において、複数の要素について動作条件が設定される。例えば、射出工程において動作条件が設定される要素は、スクリュの移動速度、スクリュの移動位置、シリンダ内の樹脂の圧力等である。計量工程において動作条件が設定される要素は、スクリュの回転数、スクリュの移動位置、スクリュのトルク、シリンダ内の樹脂の圧力等である。
【0019】
各要素において、複数の段の動作条件が設定される。例えば、射出工程におけるスクリュの移動速度は、スクリュが射出方向に移動するときに複数の位置において切り換えられる。
【0020】
図2に示すように、表示部20には複数の入力フィールド36が表示される。動作条件の段数と同じの数の入力フィールド36が表示部20に表示される。複数の入力フィールド36の各々は、各段の動作条件に対応付けられている。図2に示す表示部20には、3つの入力フィールド36が表示されている。3つの入力フィールド36の各々には、動作条件としてスクリュの移動速度が入力される。1つの入力フィールド36には、1つの段の動作条件が入力される。図2に示す表示部20では、3段の動作条件が入力可能である。複数の入力フィールド36は、左右方向に沿って並んで表示部20に表示される。図2に示す表示部20において、最も左に位置する入力フィールド36は、1段目の動作条件を入力するためのフィールドである。左から2番目に位置する入力フィールド36は、2段目の動作条件を入力するためのフィールドである。最も右に位置する入力フィールド36は、3段目の動作条件を入力するためのフィールドである。
【0021】
ユーザは、各段の動作条件を入力フィールド36の各々に入力する。複数の入力フィールド36の各々に動作条件が入力されると、条件設定部28は、各入力フィールド36に入力された動作条件を、入力フィールド36に対応付けられた段の動作条件として設定する。ユーザが表示部20に表示された入力フィールド36をタップすると、ソフトウェアキーボードが表示部20に表示される。ユーザがソフトウェアキーボードを操作することにより、入力フィールド36に動作条件が入力される。入力フィールド36への動作条件の入力は、ユーザが射出成形機10に接続されたキーボードを操作することにより行われてもよい。
【0022】
図2に示すように、表示部20には、入力フィールド36の下方に、1又は複数の入力サブフィールド38が表示される。入力サブフィールド38は、動作条件の段の数から1を引いた数だけ表示部20に表示される。入力サブフィールド38は、隣り合う2つの入力フィールド36の間の直下に位置する。複数の入力サブフィールド38の各々は、隣り合う2つの段の動作条件の切換条件に対応付けられている。入力サブフィールド38は、表示部20に1つ又は複数表示される。図2に示す表示部20には、2つの入力サブフィールド38が表示されている。2つの入力サブフィールド38の各々には、切換条件としてスクリュの移動位置が入力される。複数の入力サブフィールド38が表示部20に表示される場合には、複数の入力サブフィールド38は、左右方向に沿って並んで表示部20に表示される。図2に示す表示部20において、左に位置する入力サブフィールド38は、1段目の動作条件と2段目の動作条件との切換条件を入力するためのフィールドである。右に位置する入力サブフィールド38は、2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件を入力するためのフィールドである。
【0023】
ユーザは、隣り合う2つの段の動作条件の切換条件を入力サブフィールド38に入力する。条件設定部28は、入力サブフィールド38に入力された切換条件を、入力サブフィールド38に対応付けられた隣り合う2つの段の動作条件の切換条件として設定する。ユーザが表示部20に表示された入力サブフィールド38をタップすると、ソフトウェアキーボードが表示部20に表示される。ユーザがソフトウェアキーボードを操作することにより、入力サブフィールド38に切換条件が入力される。入力サブフィールド38への切換条件の入力は、ユーザが射出成形機10に接続されたキーボードを操作することにより行われてもよい。
【0024】
[入力フィールド数の増減操作]
図3A及び図3Bは、入力フィールド数の増減操作の例を示す図である。表示制御部32は、入力操作検出部26が検出したジェスチャ操作に基づいて、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減する。
【0025】
最も左に位置する入力フィールド36は、1段目の動作条件に対応付けられている。当該入力フィールド36は、1段目の動作条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力フィールド36を1段目の入力フィールド361と記載することがある。左から2番目に位置する入力フィールド36は、2段目の動作条件に対応付けられている。当該入力フィールド36は、2段目の動作条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力フィールド36を2段目の入力フィールド362と記載することがある。左から3番目に位置する入力フィールド36は、3段目の動作条件に対応付けられている。当該入力フィールド36は、3段目の動作条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力フィールド36を3段目の入力フィールド363と記載することがある。左から4番目に位置する入力フィールド36は、4段目の動作条件に対応付けられている。当該入力フィールド36は、4段目の動作条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力フィールド36を4段目の入力フィールド364と記載することがある。左から5番目に位置する入力フィールド36は、5段目の動作条件に対応付けられている。当該入力フィールド36は、5段目の動作条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力フィールド36を5段目の入力フィールド365と記載することがある。
【0026】
最も左に位置する入力サブフィールド38は、1段目の動作条件と2段目の動作条件との切換条件に対応付けられている。当該入力サブフィールド38は、1段目の動作条件と2段目の動作条件との切換条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力サブフィールド38を1番目の入力サブフィールド381と記載することがある。左から2番目に位置する入力サブフィールド38は、2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件に対応付けられている。当該入力サブフィールド38は、2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力サブフィールド38を2番目の入力サブフィールド382と記載することがある。左から3番目に位置する入力サブフィールド38は、3段目の動作条件と4段目の動作条件との切換条件に対応付けられている。当該入力サブフィールド38は、3段目の動作条件と4段目の動作条件との切換条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力サブフィールド38を3番目の入力サブフィールド383と記載することがある。左から4番目に位置する入力サブフィールド38は、4段目の動作条件と5段目の動作条件との切換条件に対応付けられている。当該入力サブフィールド38は、4段目の動作条件と5段目の動作条件との切換条件を入力するためのフィールドである。以下では、当該入力サブフィールド38を4番目の入力サブフィールド384と記載することがある。
【0027】
ジェスチャ操作が右向きに移動するドラッグである場合には、表示制御部32は、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増やす。表示制御部32は、ジェスチャ操作の移動距離に応じて、入力フィールド36を増やす数を決定する。ジェスチャ操作は、ドラッグに代えてスワイプであってもよい。
【0028】
図3Aに示す操作の例では、最も右に位置する3段目の入力フィールド363から右向きに入力フィールド36の2段分移動するジェスチャ操作が入力される。このようなジェスチャ操作が入力された場合、表示制御部32は、4段目の入力フィールド364と5段目の入力フィールド365とを追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、3段目の入力フィールド363に入力されている動作条件「30.0」を、4段目の入力フィールド364と5段目の入力フィールド365にコピーする。このとき、表示制御部32は、3番目の入力サブフィールド383と4番目の入力サブフィールド384とを追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、2番目の入力サブフィールド382に入力されている切換条件「20.00」を、3番目の入力サブフィールド383及び4番目の入力サブフィールド384にコピーする。
【0029】
これにより、表示部20に表示される入力フィールド36の数は3から5に増える。表示部20に表示される入力サブフィールド38の数は2から4に増える。
【0030】
ジェスチャ操作が左向きに移動するドラッグである場合には、表示制御部32は、表示部20に表示される入力フィールド36の数を減らす。表示制御部32は、ジェスチャ操作の移動距離に応じて、入力フィールド36を減らす数を決定する。ジェスチャ操作は、ドラッグに代えてスワイプであってもよい。
【0031】
図3Bに示す操作の例では、最も右に位置する5段目の入力フィールド365から左向きに入力フィールド36の2段分移動するジェスチャ操作が入力される。このようなジェスチャ操作が入力された場合、表示制御部32は、4段目の入力フィールド364と5段目の入力フィールド365とを表示部20から消去する。このとき、表示制御部32は、3番目の入力サブフィールド383と4番目の入力サブフィールド384とを表示部20から消去する。
【0032】
これにより、表示部20に表示される入力フィールド36の数は5から3に減る。表示部20に表示される入力サブフィールド38の数は4から2に減る。
【0033】
図3A及び図3Bに示す操作の例では、ジェスチャ操作の開始位置が最も右に位置する入力フィールド36の表示位置であった。ジェスチャ操作の開始位置は最も右に位置する入力フィールド36の表示位置に限られなくてもよい。
【0034】
図4A及び図4Bは、入力フィールド36の数を増減させる操作の例を示す図である。図4Aに示す操作の例では、真ん中の2段目の入力フィールド362から左向きに入力フィールド36の1段分移動するジェスチャ操作が入力される。このようなジェスチャ操作が入力された場合、表示制御部32は、3段目の入力フィールド363を表示部20から消去する。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に3段目の入力フィールド363に入力されていた動作条件「30.0」を、2段目の入力フィールド362に入力する。これにより、ジェスチャ操作が入力される前には3段目の動作条件であった「30.0」が2段目の動作条件にシフトする。
【0035】
このとき、表示制御部32は、2番目の入力サブフィールド38を表示部20から消去する。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に2番目の入力サブフィールド382に入力されていた切換条件「20.00」を、1番目の入力サブフィールド381に入力する。これにより、ジェスチャ操作が入力される前には2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件であった「20.00」が、1段目の動作条件と2段目の動作条件との切換条件にシフトする。
【0036】
これにより、表示部20に表示される入力フィールド36の数は3から2に減る。表示部20に表示される入力サブフィールド38の数は2から1に減る。
【0037】
図4Bに示す操作の例では、最も左に位置する1段目の入力フィールド361から右向きに入力フィールド36の1段分移動するジェスチャ操作が入力される。このようなジェスチャ操作が入力された場合、表示制御部32は、3段目の入力フィールド363を追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に2段目の入力フィールド362に入力されていた動作条件「30.0」を、3段目の入力フィールド363に入力する。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に1段目の入力フィールド361に入力されていた動作条件「100.0」を、2段目の入力フィールド362にコピーする。これにより、ジェスチャ操作が入力される前には2段目の動作条件であった「30.0」が3段目の動作条件にシフトする。2段目の動作条件として新たに「100.0」が設定される。
【0038】
このとき、表示制御部32は、2番目の入力サブフィールド382を追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に1番目の入力サブフィールド381に入力されていた切換条件「20.00」を、2番目の入力サブフィールド382にコピーする。これにより、2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件として新たに「20.00」が設定される。
【0039】
これにより、表示部20に表示される入力フィールド36の数は2から3に増える。表示部20に表示される入力サブフィールド38の数は1から2に増える。
【0040】
上記の操作によって、表示部20に表示される入力フィールド36の数が増減される。入力フィールド36の数の増減に応じて、条件設定部28は動作条件の段数を設定する。
【0041】
[入力フィールド数の増減処理]
図5及び図6は、表示制御部32において実行される入力フィールド増減処理の流れを示すフローチャートである。入力フィールド増減処理は、条件設定画面34が表示部20に表示されている間、所定周期で繰り返し実行される。ここでは、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減させる処理について説明しているが、入力サブフィールド38についても、入力フィールド36の数にしたがって増減させればよい。
【0042】
ステップS1において、表示制御部32は、現在の動作条件の段数Mを取得して、ステップS2へ移行する。現在の動作条件の段数Mは、表示部20に現在表示されている入力フィールド36の数と同じ数である。
【0043】
ステップS2において、表示制御部32は、入力操作検出部26が検出したジェスチャ操作の開始位置PA及び終了位置PBを取得して、ステップS3へ移行する。
【0044】
ステップS3において、表示制御部32は、ジェスチャ操作の方向が左右方向であるか否かを判定する。ジェスチャ操作の方向が左右方向である場合(ステップS3:YES)にはステップS4へ移行する。ジェスチャ操作の移動方向が左右方向でない場合(ステップS3:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。
【0045】
ステップS4において、表示制御部32は、開始位置PAが入力フィールド36の中であるか否かを判定する。開始位置PAが入力フィールド36の中である場合(ステップS4:YES)にはステップS5へ移行する。開始位置PAが入力フィールド36の外である場合(ステップS4:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。各段の入力フィールド36の座標領域はあらかじめ決められているため、表示制御部32は、開始位置PAの座標が分かれば、開始位置PAが入力フィールド36の中であるか外であるかを判定できる。
【0046】
ステップS5において、表示制御部32は、開始位置PAの入力フィールド36の段番号Nを求めて、ステップS6へ移行する。各段の入力フィールド36の座標領域はあらかじめ決められているため、表示制御部32は、開始位置PAの座標が分かれば、開始位置PAが位置している入力フィールド36の段番号Nを求めることができる。
【0047】
ステップS6において、表示制御部32は、開始位置PAから終了位置PBまでのジェスチャ操作の移動距離から増減段数ΔMを求めて、ステップS7へ移行する。ジェスチャ操作移動距離が長くなるほど、増減段数ΔMは大きくなる。
【0048】
ステップS7において、表示制御部32は、ジェスチャ操作の向きが右向きであるか否かを判定する。ジェスチャ操作の向きが右向きである場合にはステップS8へ移行する。ジェスチャ操作の向きが左向きである場合にはステップS13へ移行する。
【0049】
ステップS8において、表示制御部32は、(M+1)段目から(M+ΔM)段目までの入力フィールド36を追加して表示部20に表示させて、ステップS9へ移行する。
【0050】
ステップS9において、表示制御部32は、段番号Nと段数Mとが同じであるか否かを判定する。段番号Nと段数Mとが同じである場合(ステップS9:YES)にはステップS10へ移行する。段番号Nと段数Mとが異なる場合(ステップS9:NO)にはステップS11へ移行する。
【0051】
ステップS10において、表示制御部32は、M段目の動作条件を(M+1)段目から(M+ΔM)段目の入力フィールド36にコピーして、入力フィールド増減処理を終了する。M段目の動作条件は、M段目の入力フィールド36に入力されている動作条件である。
【0052】
ステップS11において、表示制御部32は、(N+1)段目からM段目の動作条件を(N+1+ΔM)段目から(M+ΔM)段目の入力フィールド36に入力して、ステップS12へ移行する。(N+1)段目からM段目の各々の動作条件は、ジェスチャ操作が入力される前に(N+1)段目からM段目の各々の入力フィールド36に入力されていた動作条件である。
【0053】
ステップS12において、表示制御部32は、N段目の動作条件を(N+1)段目から(N+ΔM)段目の入力フィールド36にコピーして、入力フィールド増減処理を終了する。N段目の動作条件は、N段目の入力フィールド36に入力されている動作条件である。
【0054】
前述のように、ステップS7において、ジェスチャ操作の向きが左向きであると判定された場合にステップS13へ移行する。
【0055】
ステップS13において、表示制御部32は、(M+1-ΔM)段目からM段目までの入力フィールド36を消去して、ステップS14へ移行する。
【0056】
ステップS14において、表示制御部32は、段番号Nと段数Mとが同じであるか否かを判定する。段番号Nと段数Mとが同じである場合(ステップS14:YES)には入力フィールド増減処理を終了する。段番号Nと段数Mとが異なる場合(ステップS14:NO)にはステップS15へ移行する。
【0057】
ステップS15において、表示制御部32は、(N+1)段目からM段目の動作条件を(N+1-ΔM)段目から(M-ΔM)段目の入力フィールド36に入力して、入力フィールド増減処理を終了する。(N+1)段目からM段目の各々の動作条件は、ジェスチャ操作が入力される前に(N+1)段目からM段目の各々の入力フィールド36に入力されていた動作条件である。
【0058】
[作用効果]
従来から、表示部に表示される入力フィールドの数を増減させる操作が提案されている。従来提案されている操作は、直感的な操作でなく、ユーザは操作を習得するまでに時間を要していた。
【0059】
本実施形態の射出成形機10において、表示制御部32は、入力操作検出部26が検出したジェスチャ操作に応じて、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減する。これにより、ユーザは、直感的な操作により、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減させることができる。
【0060】
本実施形態の射出成形機10において、表示制御部32は、複数の入力フィールド36を左右方向に沿って並べて表示部20に表示する。入力操作検出部26が左右方向へ移動するジェスチャ操作を検出した場合、表示制御部32は、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減する。表示制御部32は、ジェスチャ操作の移動距離に応じて、入力フィールド36の増減数を決定する。これにより、ユーザは、ジェスチャ操作の移動距離を変えることで、表示部20に表示される入力フィールド36を増減させる数を設定できる。
【0061】
本実施形態の射出成形機10において、表示制御部32は、増減させた入力フィールド36の数に応じて、表示部20に表示される入力サブフィールド38の数を増減する。これにより、ユーザは、入力フィールド36の数を増減させるジェスチャ操作を入力するだけで、表示部20に表示される入力サブフィールド38の数も増減させることができる。
【0062】
〔第2実施形態〕
本実施形態の射出成形機10では、入力フィールド数の増減操作が、第1実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作と異なる。本実施形態の射出成形機10の構成は、第1実施形態の射出成形機10の構成と同じである。本実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作と、第1実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作とは組み合わされてもよい。
【0063】
[入力フィールド数の増減操作]
図7A及び図7Bは、入力フィールド数の増減操作の例を示す図である。表示制御部32は、入力操作検出部26が検出したジェスチャ操作に基づいて、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減する。
【0064】
ジェスチャ操作が、上向きに移動するスワイプである場合には、表示制御部32は、表示部20に表示される入力フィールド36の数を減らす。ジェスチャ操作は、スワイプに代えてドラッグであってもよい。
【0065】
図7Aに示す操作の例では、1段目の入力フィールド361の中から外に上向きに移動するジェスチャ操作が入力される。このようなジェスチャ操作が入力された場合、表示制御部32は、3段目の入力フィールド363を表示部20から消去する。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に2段目の入力フィールド362に入力されていた動作条件「50.0」を、1段目の入力フィールド361に入力する。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に3段目の入力フィールド363に入力されていた動作条件「30.0」を、2段目の入力フィールド362に入力する。これにより、ジェスチャ操作が入力される前には2段目の動作条件であった「50.0」が1段目の動作条件にシフトする。ジェスチャ操作が入力される前には3段目の動作条件であった「30.0」が2段目の動作条件にシフトする。
【0066】
このとき、表示制御部32は、2番目の入力サブフィールド382を表示部20から消去する。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に2番目の入力サブフィールド382に入力されていた切換条件「20.00」を、1番目の入力サブフィールド381に入力する。これにより、2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件であった「20.00」が、1段目の動作条件と2段目の動作条件との切換条件にシフトする。
【0067】
これにより、表示部20に表示される入力フィールド36の数は3から2に減る。表示部20に表示される入力サブフィールド38の数は2から1に減る。
【0068】
ジェスチャ操作が、下向きに移動するスワイプである場合には、表示制御部32は、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増やす。ジェスチャ操作は、スワイプに代えてドラッグであってもよい。
【0069】
図7Bに示す操作の例では、1段目の入力フィールド361の外から中に下向きに移動するジェスチャ操作が入力される。このようなジェスチャ操作が入力された場合、表示制御部32は、3段目の入力フィールド363を追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に2段目の入力フィールド362に入力されていた動作条件「30.0」を、3段目の入力フィールド363に入力する。表示制御部32は、1段目の入力フィールド361に入力されている動作条件「100.0」を、2段目の入力フィールド362にコピーする。これにより、ジェスチャ操作が入力される前には2段目の動作条件であった「30.0」が3段目の動作条件にシフトする。2段目の動作条件として新たに「100.0」が設定される。
【0070】
このとき、表示制御部32は、2番目の入力サブフィールド382を追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に1番目の入力サブフィールド381に入力されていた切換条件「30.00」を、2番目の入力サブフィールド382にコピーする。これにより、2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件として新たに「30.00」が設定される。
【0071】
これにより、表示部20に表示される入力フィールド36の数は2から3に増える。表示部20に表示される入力サブフィールド38の数は1から2に増える。
【0072】
上記の操作によって、表示部20に表示される入力フィールド36の数が増減される。入力フィールド36の数の増減に応じて、条件設定部28は動作条件の段数を設定する。
【0073】
[入力フィールド数の増減処理]
図8は、表示制御部32において実行される入力フィールド増減処理の流れを示すフローチャートである。入力フィールド増減処理は、条件設定画面34が表示部20に表示されている間、所定周期で繰り返し実行される。ここでは、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減させる処理について説明しているが、入力サブフィールド38についても、入力フィールド36の数にしたがって増減させればよい。
【0074】
ステップS21において、表示制御部32は、現在の動作条件の段数Mを取得して、ステップS22へ移行する。現在の動作条件の段数Mは、表示部20に現在表示されている入力フィールド36の数と同じ数である。
【0075】
ステップS22において、表示制御部32は、入力操作検出部26が検出したジェスチャ操作の開始位置PA及び終了位置PBを取得して、ステップS23へ移行する。
【0076】
ステップS23において、表示制御部32は、ジェスチャ操作の方向が上下方向であるか否かを判定する。ジェスチャ操作の方向が上下方向である場合(ステップS23:YES)にはステップS24へ移行する。ジェスチャ操作の移動方向が上下方向でない場合(ステップS23:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。
【0077】
ステップS24において、表示制御部32は、終了位置PBが入力フィールド36の中であるか否かを判定する。終了位置PBが入力フィールド36の中である場合(ステップS24:YES)にはステップS25へ移行する。終了位置PBが入力フィールド36の外である場合(ステップS24:NO)にはステップS30へ移行する。各段の入力フィールド36の座標領域はあらかじめ決められているため、表示制御部32は、終了位置PBの座標が分かれば、終了位置PBが入力フィールド36の中であるか外であるかを判定できる。
【0078】
ステップS25において、表示制御部32は、終了位置PBの入力フィールド36の段番号Nを求めて、ステップS26へ移行する。各段の入力フィールド36の座標領域はあらかじめ決められているため、表示制御部32は、終了位置PBの座標が分かれば、終了位置PBの入力フィールド36の段番号Nを求めることができる。
【0079】
ステップS26において、表示制御部32は、開始位置PAがN段目の入力フィールド36の外であるか否かを判定する。開始位置PAがN段目の入力フィールド36の外である場合(ステップS26:YES)にはステップS27へ移行する。開始位置PAがN段目の入力フィールド36の中である場合(ステップS26:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。N段目の入力フィールド36の座標領域はあらかじめ決められているため、表示制御部32は、開始位置PAの座標が分かれば、開始位置PAがN段目の入力フィールド36の中であるか外であるかを判定できる。
【0080】
ステップS27において、表示制御部32は、(M+1)段目の入力フィールド36を追加して、ステップS28へ移行する。
【0081】
ステップS28において、表示制御部32は、(N+1)段目からM段目の動作条件を(N+2)段目から(M+1)段目の入力フィールド36に入力して、ステップS29へ移行する。(N+1)段目からM段目の各々の動作条件は、ジェスチャ操作が入力される前に(N+1)段目からM段目の各々の入力フィールド36に入力されていた動作条件である。
【0082】
ステップS29において、表示制御部32は、N段目の動作条件を(N+1)段目の入力フィールド36にコピーして、入力フィールド増減処理を終了する。N段目の動作条件は、N段目の入力フィールド36に入力されている動作条件である。
【0083】
前述のように、ステップS24において、終了位置PBが入力フィールド36の外であると判定された場合にはステップS30へ移行する。
【0084】
ステップS30において、表示制御部32は、開始位置PAが入力フィールド36の中であるか否かを判定する。開始位置PAが入力フィールド36の中である場合(ステップS30:YES)にはステップS31へ移行する。開始位置PAが入力フィールド36の外である場合(ステップS30:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。
【0085】
ステップS31において、表示制御部32は、開始位置PAの入力フィールド36の段番号Nを求めて、ステップS32へ移行する。
【0086】
ステップS32において、表示制御部32は、終了位置PBがN段目の入力フィールド36の外であるか否かを判定する。終了位置PBがN段目の入力フィールド36の外である場合(ステップS32:YES)にはステップS33へ移行する。終了位置PBがN段目の入力フィールド36の中である場合(ステップS32:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。
【0087】
ステップS33において、表示制御部32は、M段目の入力フィールド36を表示部20から消去して、ステップS34へ移行する。
【0088】
ステップS34において、表示制御部32は、(N+1)段目からM段目の動作条件をN段目から(M-1)段目の入力フィールド36に入力して、入力フィールド増減処理を終了する。(N+1)段目からM段目の各々の動作条件は、ジェスチャ操作が入力される前に(N+1)段目からM段目の各々の入力フィールド36に入力されていた動作条件である。
【0089】
[作用効果]
本実施形態の射出成形機10において、表示制御部32は、表示部20に複数の入力フィールド36を左右方向に沿って並べて表示する。入力操作検出部26が左右方向と交差する上下方向へ移動する操作を検出した場合、表示制御部32は、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減する。これにより、ユーザは、直感的な操作により、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減させることができる。
【0090】
本実施形態の射出成形機10において、表示制御部32は、ジェスチャ操作が、表示部20に表示されている1つの入力フィールド36の中から当該入力フィールド36の外へ上向きに移動する操作である場合に、当該入力フィールド36を表示部20から消去する。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の入力フィールド36を表示部20から消去させることができる。
【0091】
本実施形態の射出成形機10において、表示制御部32は、ジェスチャ操作が、表示部20に表示されている1つの入力フィールド36の外から当該入力フィールド36の中へ下向きに移動する操作である場合に、当該入力フィールド36の隣に新たな入力フィールド36を表示部20に表示する。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の段に入力フィールド36を追加して表示部20に表示させることができる。
【0092】
〔第3実施形態〕
本実施形態の射出成形機10では、入力フィールド数の増減操作が、第1実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作、及び第2実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作と異なる。本実施形態の射出成形機10の構成は、第1実施形態の射出成形機10の構成、及び第2実施形態の射出成形機10の構成と同じである。本実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作と、第1実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作、及び第2実施形態の射出成形機10の入力フィールド数の増減操作とは組み合わされてもよい。
【0093】
[入力フィールド数の増減操作]
図9は、入力フィールド数の増減操作の例を示す図である。表示制御部32は、入力操作検出部26が検出したジェスチャ操作に基づいて、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増加する。
【0094】
ジェスチャ操作が、ロングタップである場合には、表示制御部32は、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増やす。
【0095】
図9に示す操作の例では、1段目の入力フィールド361と2段目の入力フィールド362との間におけるロングタップが入力される。このようなジェスチャ操作が入力された場合、表示制御部32は、3段目の入力フィールド363を追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に2段目の入力フィールド362に入力されていた動作条件「30.0」を、3段目の入力フィールド363に入力する。表示制御部32は、1段目の入力フィールド361に入力されている動作条件「100.0」を、2段目の入力フィールド362にコピーする。これにより、ジェスチャ操作が入力される前には2段目の動作条件であった「30.0」が3段目の動作条件にシフトする。2段目の動作条件として新たに「100.0」が設定される。
【0096】
1段目の入力フィールド361と2段目の入力フィールド362との間におけるロングタップが入力された場合、表示制御部32は、以下に説明するように表示部20を制御してもよい。表示制御部32は、2段目の入力フィールド362が、3段目の入力フィールド363に移動する。1段目の入力フィールド361と3段目の入力フィールド363との間に新たに2段目の入力フィールド362を追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、1段目の入力フィールド361に入力されている動作条件「100.0」を、2段目の入力フィールド362にコピーする。
【0097】
このとき、表示制御部32は、2番目の入力サブフィールド382を追加して表示部20に表示させる。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力される前に1番目の入力サブフィールド381に入力されていた切換条件「30.00」を、2番目の入力サブフィールド382にコピーする。これにより、2段目の動作条件と3段目の動作条件との切換条件として新たに「30.00」が設定される。
【0098】
これにより、表示部20に表示される入力フィールド36の数は2から3に増える。表示部20に表示される入力サブフィールド38の数は1から2に増える。
【0099】
上記の操作によって、表示部20に表示される入力フィールド36の数が増減される。入力フィールド36の数の増減に応じて、条件設定部28は動作条件の段数を設定する。
【0100】
[入力フィールド数の増減処理]
図10は、表示制御部32において実行される入力フィールド増減処理の流れを示すフローチャートである。入力フィールド増減処理は、条件設定画面34が表示部20に表示されている間、所定周期で繰り返し実行される。ここでは、表示部20に表示される入力フィールド36の数を増減させる処理について説明しているが、入力サブフィールド38についても、入力フィールド36の数にしたがって増減させればよい。
【0101】
ステップS41において、表示制御部32は、現在の動作条件の段数Mを取得して、ステップS42へ移行する。現在の動作条件の段数Mは、表示部20に現在表示されている入力フィールド36の数と同じ数である。
【0102】
ステップS42において、表示制御部32は、入力操作検出部26が検出したジェスチャ操作の開始位置PA及び終了位置PBを取得して、ステップS43へ移行する。
【0103】
ステップS43において、表示制御部32は、ジェスチャ操作がロングタップであるか否かを判定する。ジェスチャ操作がロングタップである場合(ステップS43:YES)にはステップS44へ移行する。ジェスチャ操作がロングタップでない場合(ステップS43:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。
【0104】
ステップS44において、表示制御部32は、開始位置PAが隣り合う2つの入力フィールド36の間であるか否かを判定する。開始位置PAが隣り合う2つの入力フィールド36の間である場合(ステップS44:YES)にはステップS45へ移行する。開始位置PAが隣り合う2つの入力フィールド36の間でない場合(ステップS44:NO)には入力フィールド増減処理を終了する。
【0105】
ステップS45において、表示制御部32は、開始位置PAの左の入力フィールド36の段番号Nを求めて、ステップS46へ移行する。
【0106】
ステップS46において、表示制御部32は、(M+1)段目の入力フィールド36を追加して、ステップS47へ移行する。
【0107】
ステップS47において、表示制御部32は、(N+1)段目からM段目の動作条件を(N+2)段目から(M+1)段目の入力フィールド36に入力して、ステップS48へ移行する。(N+1)段目からM段目の各々の動作条件は、ジェスチャ操作が入力される前に(N+1)段目からM段目の各々の入力フィールド36に入力されていた動作条件である。
【0108】
ステップS48において、表示制御部32は、N段目の動作条件を(N+1)段目の入力フィールド36にコピーして、入力フィールド増減処理を終了する。N段目の動作条件は、N段目の入力フィールド36に入力されている動作条件である。
【0109】
ステップS46からステップS48の処理は、以下のように変更してもよい。
【0110】
ステップS46において、表示制御部32は、(N+1)段目からM段目のそれぞれの入力フィールド36を、(N+2)段目から(M+1)段目の各々の入力フィールド36に移動させて、ステップS47へ移行する。
【0111】
ステップS47において、表示制御部32は、N段目の入力フィールド36と(N+2)段目の入力フィールド36との間に、新たに(N+1)段目の入力フィールド36を追加して表示部20に表示させて、ステップS48へ移行する。
【0112】
ステップS48において、表示制御部32は、N段目の動作条件を(N+1)段目の入力フィールド36にコピーして、入力フィールド増減処理を終了する。N段目の動作条件は、N段目の入力フィールド36に入力されている動作条件である。
【0113】
[作用効果]
本実施形態の射出成形機10において、ジェスチャ操作が、表示部20に表示された隣り合う2つの入力フィールド36の間におけるロングタップである場合に、表示制御部32は、入力フィールド36の数を増やす。表示制御部32は、ジェスチャ操作が入力された位置の2つの入力フィールド36の間に入力フィールド36を追加して表示部20に表示させる。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の段に入力フィールド36を追加して表示部20に表示させることができる。
【0114】
なお、本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を取り得る。
【0115】
上記の第1実施形態~第3実施形態では、射出成形機について説明した。しかし、複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械であればよい。産業機械には、射出成形機の他、工作機械、ワイヤ放電加工機、建設機械、農業機械、食品加工機械、木工機械等が含まれる。
【0116】
動作条件が設定される要素は、産業機械の可動部の直線運動の移動速度、産業機械の可動部の回転運動の回転数、産業機械の可動部の直線運動の移動位置、産業機械の可動部の回転運動のトルク、製品の材料の圧力等であればよい。
【0117】
上記の第1実施形態~第3実施形態では、入力フィールド36にはスクリュの移動速度が動作条件として入力され、入力サブフィールド38にはスクリュの移動位置が切換条件として入力される。すなわち、上記の第1実施形態~第3実施形態では、入力フィールド36に動作条件として入力される要素の数は1つであり、入力サブフィールド38に切換条件として入力される要素の数は1つである。
【0118】
射出成形機10では、1つの工程において複数の要素が動作条件として設定されることがある。例えば、射出工程において、スクリュの移動速度、シリンダ内の樹脂の圧力等の複数の要素が、動作条件として設定されることがある。スクリュの移動速度、シリンダ内の樹脂の圧力等の複数の要素の各々は、スクリュの移動位置に応じて切り換えられる。また、計量工程では、スクリュの回転数、スクリュのトルク、シリンダ内の樹脂の圧力等の複数要素が、動作条件として設定されることがある。スクリュの回転数、スクリュのトルク、シリンダ内の樹脂の圧力等の複数の要素の各々は、スクリュの移動位置に応じて切り換えられる。
【0119】
表示部20には、複数の要素のそれぞれに対応する複数の入力フィールド36が表示されていてもよい。複数の要素のそれぞれに対応する複数の入力フィールド36のうち1つの要素に対応する入力フィールド36に対して、入力フィールド数の増減操作が行われた場合には、別の要素に対応する複数の入力フィールド36に対して入力フィールド数の増減処理を行ってもよい。
【0120】
〔実施形態から得られる発明〕
上記実施形態から得られる発明について、以下に記載する。
【0121】
複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械(10)であって、複数の前記段の各々の動作条件をユーザが入力するための入力フィールド(36)を、前記段の数だけ表示する表示部(20)と、前記表示部の画面に取り付けられ、前記ユーザが前記画面に操作子を接触させた操作位置を検出するタッチパネル(18)と、前記タッチパネルが検出した前記操作位置に基づき、前記ユーザが入力したジェスチャ操作を検出する入力操作検出部(26)と、前記入力操作検出部が検出した前記ジェスチャ操作に応じて、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減する表示制御部(32)と、を備える。これにより、ユーザは、直感的な操作により、表示部に表示される入力フィールドの数を増減させることができる。
【0122】
上記の産業機械であって、複数の前記段の各々の前記動作条件は、前記産業機械の可動部の直線運動の移動速度、前記可動部の回転運動の回転数、前記可動部の移動位置、前記可動部の回転運動のトルク、及び製品の材料の圧力の少なくとも1つであってもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、表示部に表示される入力フィールドの数を増減させることができる。
【0123】
上記の産業機械は射出成形機であって、前記工程は、射出工程、計量工程、型閉工程、型開工程、突き出し工程、ノズル前後進工程、金型の中子入り/抜き工程、及び前記金型の回転工程の少なくとも1つであってもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、表示部に表示される入力フィールドの数を増減させることができる。
【0124】
上記の産業機械であって、前記表示制御部は、複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、前記入力操作検出部が前記第1の方向へ移動する前記ジェスチャ操作を検出した場合に、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減し、前記ジェスチャ操作の移動距離に応じて、前記入力フィールドの増減数を決定してもよい。これにより、ユーザは、ジェスチャ操作の移動距離を変えることで、表示部に表示される入力フィールドを増減させる数を設定できる。
【0125】
上記の産業機械であって、前記表示制御部は、複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であって、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの中から当該入力フィールドの外へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドを消去してもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の入力フィールドを表示部から消去させることができる。
【0126】
上記の産業機械であって、前記表示制御部は、複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であり、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの外から当該入力フィールドの中へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドの隣に前記入力フィールドを追加して表示してもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の段に入力フィールドを追加して表示部に表示させることができる。
【0127】
上記の産業機械であって、前記ジェスチャ操作が、表示部に表示された隣り合う2つの前記入力フィールドの間におけるロングタップである場合に、前記表示制御部は、前記表示部に表示されている当該2つの前記入力フィールドの間に前記入力フィールドを追加して表示してもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の段に入力フィールドを追加して表示部に表示させることができる。
【0128】
上記の産業機械であって、前記表示部は、複数の前記段の各々の動作条件を切り換える切換条件をユーザが入力するための入力サブフィールド(38)を、前記動作条件の段数に応じた数だけ表示し、前記表示制御部は、増減させた前記入力フィールドの数に応じて、前記表示部に表示される前記入力サブフィールドの数を増減してもよい。これにより、ユーザは、入力フィールドの数を増減させるジェスチャ操作を入力するだけで、表示部に表示される入力サブフィールドの数も増減させることができる。
【0129】
複数の段の各々の動作条件にしたがって1つの工程の動作を行う産業機械の制御方法であって、前記産業機械は、複数の前記段の各々の動作条件をユーザが入力するための入力フィールドを、前記段の数だけ表示する表示部と、前記表示部の画面に取り付けられ、前記ユーザが前記画面に操作子を接触させた操作位置を検出するタッチパネルと、を有し、前記タッチパネルが検出した前記操作位置に基づき、前記ユーザが入力したジェスチャ操作を検出する入力操作検出ステップと、前記入力操作検出ステップにおいて検出された前記ジェスチャ操作に応じて、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減する表示制御ステップと、を備える。これにより、ユーザは、直感的な操作により、表示部に表示される入力フィールドの数を増減させることができる。
【0130】
上記の産業機械の制御方法であって、前記表示制御ステップは、複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、前記入力操作検出ステップにおいて前記第1の方向へ移動する前記ジェスチャ操作が検出された場合に、前記表示部に表示される前記入力フィールドの数を増減し、前記ジェスチャ操作の移動距離に応じて、前記入力フィールドの増減数を決定してもよい。これにより、ユーザは、ジェスチャ操作の移動距離を変えることで、表示部に表示される入力フィールドを増減させる数を設定できる。
【0131】
上記の産業機械の制御方法であって、前記表示制御ステップは、複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であって、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの中から当該入力フィールドの外へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドを消去してもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の入力フィールドを表示部から消去させることができる。
【0132】
上記の産業機械の制御方法であって、前記表示制御ステップは、複数の前記入力フィールドを第1の方向に沿って並べて、前記表示部に表示し、前記ジェスチャ操作が前記第1の方向と交差する方向へ移動する操作である場合であり、且つ、前記ジェスチャ操作が前記表示部に表示されている1つの前記入力フィールドの外から当該入力フィールドの中へ移動する操作である場合に、前記表示部に表示されている当該入力フィールドの隣に前記入力フィールドを追加して表示してもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の段に入力フィールドを追加して表示部に表示させることができる。
【0133】
上記の産業機械の制御方法であって、前記ジェスチャ操作が、表示部に表示された隣り合う2つの前記入力フィールドの間におけるロングタップである場合に、前記表示制御ステップは、前記表示部に表示されている当該2つの前記入力フィールドの間に前記入力フィールドを追加して表示してもよい。これにより、ユーザは、直感的な操作により、任意の段に入力フィールドを追加して表示部に表示させることができる。
【0134】
上記の産業機械の制御方法であって、前記表示部は、複数の前記段の各々の動作条件を切り換える切換条件をユーザが入力するための入力サブフィールドを、前記動作条件の段数に応じた数だけ表示し、前記表示制御ステップは、増減させた前記入力フィールドの数に応じて、前記表示部に表示される前記入力サブフィールドの数を増減してもよい。これにより、ユーザは、入力フィールドの数を増減させるジェスチャ操作を入力するだけで、表示部に表示される入力サブフィールドの数も増減させることができる。
【符号の説明】
【0135】
10…射出成形機(産業機械) 18…タッチパネル
20…表示部 26…入力操作検出部
32…表示制御部 36…入力フィールド
38…入力サブフィールド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10