(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】ストラドルドビークルデータ処理装置およびストラドルドビークルデータ処理方法
(51)【国際特許分類】
B62J 50/20 20200101AFI20240918BHJP
【FI】
B62J50/20
(21)【出願番号】P 2023567283
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(86)【国際出願番号】 JP2021045854
(87)【国際公開番号】W WO2023112092
(87)【国際公開日】2023-06-22
【審査請求日】2024-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】南雲 修一
(72)【発明者】
【氏名】安間 仁保
(72)【発明者】
【氏名】海野 光司
【審査官】三宅 龍平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/100333(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/100332(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/100257(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/100246(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/083420(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0272810(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 1/00 ー 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1旋回動作中の第1ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡データと、前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルおよび前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルに乗車する第1ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合データ、および、前記第1ライダーが乗車する前記第1ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第1ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合データの少なくとも一方である複合データと前記第1ライダーの運転技術についてのコメントとを出力する、ストラドルドビークルデータ処理装置であって、
(i-i)前記旋回軌跡姿勢複合データが前記複合データとして取得され、(i-ii)第2旋回動作中の第2ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡基準データと、前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルおよび前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルに乗車する第2ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢基準データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得され、(i-iii)前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであ
り高類似度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであ
り高相違度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
(ii-i)前記直線円弧軌跡加速度複合データが前記複合データとして取得され、(ii-ii)第2ライダーが乗車する第2ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡基準データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第2ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度基準データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、(ii-iii)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであ
り高類似度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであ
り高相違度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、
前記複合データと前記複合基準データを取得するデータ取得処理と、
取得された前記複合データと前記複合基準データとの間の類似度および相違度に基づく前記高類似度コメントおよび前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力されるデータ出力処理と
を少なくとも実行するプロセッサを有することを特徴とするストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項2】
前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、
前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データと前記複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行されることを特徴とする請求項1に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項3】
前記データ出力処理において前記旋回軌跡姿勢コメントデータが出力される場合、
前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同じコースを走行したときのデータであって、
前記データ出力処理において前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが出力される場合、
前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同じコースを走行したときのデータであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項4】
前記データ出力処理において前記旋回軌跡姿勢コメントデータが出力される場合、
前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同日に同じコースを走行したときのデータであって、
前記データ出力処理において前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが出力される場合、
前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同日に同じコースを走行したときのデータであることを特徴とする請求項3に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項5】
前記第2ライダーは前記第1ライダーと異なるライダーであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項6】
前記第2ライダーは前記第1ライダーと同じライダーであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項7】
前記複合基準データは、前記第1ライダーが前記複合データの運転を行うより前に運転したときのデータであって、
(v-i)前記旋回軌跡姿勢複合データが前記複合データとして取得され、(v-ii)前記旋回軌跡姿勢複合基準データが前記複合基準データとして取得され、(v-iii)前記第1ライダーと異なる第3ライダーが乗車する第3ストラドルドビークルの第3旋回動作中の軌跡に関連する第2旋回軌跡基準データと、前記第3旋回動作中の前記第3ストラドルドビークルおよび前記第3旋回動作中の前記第3ストラドルドビークルに乗車する前記第3ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する第2旋回姿勢基準データとが少なくとも関連付けられた第2旋回軌跡姿勢複合基準データが第2複合基準データとして取得され、(v-iv)前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高く、且つ、前記第2旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度または相違度が高い特徴点についてのコメントである前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高く、且つ、前記第2旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントである前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
(vi-i)前記直線円弧軌跡加速度複合データが前記複合データとして取得され、(vi-ii)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データが前記複合基準データとして取得され、(vi-iii)前記第1ライダーと異なる第3ライダーが乗車する第3ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する第2直線円弧軌跡基準データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第3ストラドルドビークルの加速度に関連する第2加速度基準データとが少なくとも関連付けられた第2直線円弧軌跡加速度複合基準データが第2複合基準データとして取得され、(vi-iv)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高く、且つ、前記第2直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度または相違度が高い特徴点についてのコメントである前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高く、且つ、前記第2直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントである前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、
前記複合データと前記複合基準データと前記第2複合基準データを取得する前記データ取得処理と、
前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行されることを特徴とする請求項6に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項8】
前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データと、前記第2旋回軌跡姿勢複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データと、前記第2直線円弧軌跡加速度複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、
前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データと前記第2複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行されることを特徴とする請求項7に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項9】
前記ストラドルドビークルデータ処理装置は、複数のコメントを記憶する記憶部を有し、
前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、
前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項10】
前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データとに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データとに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度
複合基準データとに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度
複合基準データとに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、
前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行されることを特徴とする請求項9に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項11】
前記データ取得処理において、前記第1ライダーの個人情報に関連する個人情報データ、および、前記第1ストラドルドビークルが走行した環境に関連する環境データの少なくとも一方が取得され、前記データ出力処理において、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高相違度コメントと、前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力されることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項12】
前記データ出力処理において、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高相違度コメントと、前記複合データと、前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力されることを特徴とする請求項11に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項13】
前記個人情報データが、前記第1ライダーの技量レベル、前記第1ライダーの体形、前記第1ライダーの性別、および、前記第1ライダーが乗車する前記第1ストラドルドビークルの情報の少なくとも1つに関連するデータであることを特徴とする請求項11または12に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項14】
前記環境データが、天候、路面状態、および、外気温の少なくとも1つに関連するデータであることを特徴とする請求項11~13のいずれか1項に記載のストラドルドビークルデータ処理装置。
【請求項15】
第1旋回動作中の第1ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡データと、前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルおよび前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルに乗車する第1ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合データ、および、前記第1ライダーが乗車する前記第1ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第1ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合データの少なくとも一方である複合データと前記第1ライダーの運転技術についてのコメントとを出力する、ストラドルドビークルデータ処理装置におけるストラドルドビークルデータ処理方法であって、
(i-i)前記旋回軌跡姿勢複合データが前記複合データとして取得され、(i-ii)第2旋回動作中の第2ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡基準データと、前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルおよび前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルに乗車する第2ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢基準データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得され、(i-iii)前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであ
り高類似度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであ
り高相違度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
(ii-i)前記直線円弧軌跡加速度複合データが前記複合データとして取得され、(ii-ii)第2ライダーが乗車する第2ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡基準データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第2ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度基準データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、(ii-iii)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであ
り高類似度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであ
り高相違度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、
前記複合データと前記複合基準データを取得するデータ取得処理と、
取得された前記複合データと前記複合基準データとの間の類似度および相違度に基づく前記高類似度コメントおよび前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力されるデータ出力処理と
を少なくとも有することを特徴とするストラドルドビークルデータ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストラドルドビークルのライダーの運転技術についてのコメントを出力するストラドルドビークルデータ処理装置およびストラドルドビークルデータ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ストラドルドビークルのライダーの運転技術についてのコメントを出力するデータ処理装置がある(例えば特許文献1~特許文献5)。特許文献1および特許文献2のデータ処理装置は、走行中のストラドルドビークルに関連する複数の走行データが関連付けられた複合データとコメントとを出力している。特許文献1では、旋回中のストラドルドビークルの軌跡に関連するデータと、旋回中のストラドルドビークルの姿勢に関連するデータと、旋回中のライダーの姿勢に関連するデータとが関連付けられた複合データが出力される。特許文献2では、直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連するデータと、この軌跡を走行したときのストラドルドビークルの加速度に関連するデータとが関連付けられた複合データが出力される。
【0003】
特許文献3~特許文献5には、コメントの具体的な生成方法と具体的な提示方法が開示されている。特許文献3では、ハンドリング、ブレーキング、コーナリング、旋回、ジャーク、スピードなど複数の項目と項目ごとのスコアとコメントが1つの画面に表示される。特許文献4および特許文献5では、複数のシーンのそれぞれの評価とコメントが1つの画面または1つのシートに表示または印刷される。特許文献4および特許文献5のコメントは、表示されない様々な運転操作の情報と様々な車両の挙動の情報に基づいて生成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2020/100333号公報
【文献】国際公開第2020/100332号公報
【文献】米国特許出願公開第2019066535号明細書
【文献】特許第5328758号公報
【文献】特許第3761484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献3では、ライダーの運転技術の成長を促すために多くの項目についてそれぞれコメントが出力される。特許文献4および特許文献5では、ライダーの運転技術の成長を促すため多くのシーンについてそれぞれコメントが出力される。しかも、シーンごとのコメントは、様々な運転操作の情報と様々な車両の挙動の情報に基づいて生成される。そのため、特許文献3~特許文献5では、データ処理装置で処理されるデータ量が多い。したがって、特許文献3~特許文献5のデータ処理装置は処理能力の高いプロセッサや大容量のメモリなどの能力の高いハードウェアリソースが必要となる。そのため、特許文献3~特許文献5のデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度は低い。一方、特許文献1および特許文献2は、データ処理装置で処理されるデータ量を少なくして、データ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度を向上させることを課題としている。仮に、特許文献1および特許文献2のデータ処理装置に、特許文献3~特許文献5のコメントを生成する技術を適用すると、データ処理装置で処理されるデータ量が多くなってしまうので、適用できない。
【0006】
本発明は、ストラドルドビークルのライダーの運転技術の成長を促すという機能を確保したコメントを出力しても、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できるストラドルドビークルデータ処理装置およびストラドルドビークルデータ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、以下の構成を有する。
第1旋回動作中の第1ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡データと、前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルおよび前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルに乗車する第1ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合データ、および、前記第1ライダーが乗車する前記第1ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第1ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合データの少なくとも一方である複合データと前記第1ライダーの運転技術についてのコメントとを出力する、ストラドルドビークルデータ処理装置である。前記ストラドルドビークルデータ処理装置は、(i-i)前記旋回軌跡姿勢複合データが前記複合データとして取得され、(i-ii)第2旋回動作中の第2ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡基準データと、前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルおよび前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルに乗車する第2ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢基準データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得され、(i-iii)前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであり高類似度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであり高相違度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力され、且つ/または、(ii-i)前記直線円弧軌跡加速度複合データが前記複合データとして取得され、(ii-ii)第2ライダーが乗車する第2ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡基準データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第2ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度基準データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、(ii-iii)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであり高類似度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであり高相違度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、前記複合データと前記複合基準データを取得するデータ取得処理と、取得された前記複合データと前記複合基準データとの間の類似度および相違度に基づく前記高類似度コメントおよび前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力されるデータ出力処理とを少なくとも実行するプロセッサを有する。
【0008】
複合コメントデータは、例えば、通信装置に出力されてもよい。この場合、複合コメントデータは、通信装置から、例えば、端末装置、表示装置、または印刷装置に送信されてもよい。また、複合コメントデータは、例えば、端末装置、表示装置、または印刷装置に出力されてもよい。端末装置は、例えば第1ライダーまたは教官の端末装置でもよい。端末装置とは、例えば多機能携帯端末またはノートパソコン等である。端末装置は表示画面を有する。表示装置は、例えば第1ストラドルドビークルに搭載された表示装置でもよい。第1ライダーは、表示または印刷された複合コメントデータを見ることができる。
ストラドルドビークルは、乗用車(passenger car)よりも車両の大きさが小さい。ストラドルドビークルは、乗用車と異なり、旋回時にライダーが重心を移動させながら走行する。そのため、旋回軌跡データと旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合データ、および、直線円弧軌跡データと加速度データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合データはいずれも、ストラドルドビークルに乗車するライダー(第1ライダー)の運転技術を強く反映している。ストラドルドビークルデータ処理装置は、ライダーの運転技術を強く反映する複合データと、ライダーの運転技術を強く反映する複合データに基づいたコメントとが少なくとも関連付けられた複合コメントデータを出力する。そのため、ライダー(第1ライダー)の運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつ、コメント生成の基礎となるデータ量を低減できる。
また、旋回軌跡姿勢複合データは旋回軌跡データと旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられたデータであり、直線円弧軌跡加速度複合データは直線円弧軌跡データと加速度データとが少なくとも関連付けられたデータである。このように、複合データは少なくとも2つのデータが関連付けられているため、複合データには特徴点が多く存在する。しかし、多くの特徴点の中から複合基準データとの類似度および相違度が高い点に絞ってコメントを生成するため、コメントが生成される対象となる特徴点を少なくできる。そのため、ライダー(第1ライダー)の運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつ、コメント生成に使用されるデータ量を低減できる。
また、複合コメントデータは、類似度が高い特徴点についての高類似度コメントと相違度が高い特徴点についての高相違度コメントの両方を含むため、ライダーの運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつコメントの分量を少なくできる。そのため、コメント生成のためにストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量を低減できる。
また、複合コメントデータは少なくとも複合データとコメントを含むため、コメントだけが出力される場合に比べて、コメントの理解のしやすさが向上する。それにより、ライダーの運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつ、コメントの分量を低減できる。そのため、コメント生成のためにストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量を低減できる。
したがって、ライダーの運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保したコメントを出力しつつ、ストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量の増加を抑制できる。ストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量の増加が抑制されることにより、ストラドルドビークルデータ処理装置は、プロセッサの処理能力やメモリ容量の増加を抑制できる。そのため、ストラドルドビークルデータ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。つまり、ストラドルドビークルデータ処理装置は、ライダーの運転技術の成長を促すという機能を確保したコメントを出力しつつ、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0009】
(2)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(1)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データと前記複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行される。
【0010】
この構成によると、複合コメントデータは複合基準データを含む。そのため、複合コメントデータが複合基準データを含まない場合に比べて、コメントの理解のしやすさが向上する。それにより、ライダーの運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつ、コメントの分量を低減できる。そのため、コメント生成のためにストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0011】
(3)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(1)または(2)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記データ出力処理において前記旋回軌跡姿勢コメントデータが出力される場合、前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同じコースを走行したときのデータであって、前記データ出力処理において前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが出力される場合、前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同じコースを走行したときのデータである。
【0012】
この構成によると、複合データと複合基準データは、同じコースのデータであるため、複合コメントデータが複合基準データを含む場合、コメントの理解のしやすさが向上する。それにより、ライダーの運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつ、コメントの分量を低減できる。そのため、コメント生成のためにストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。また、この構成によると、複合データと複合基準データのコースの形状が同じである。そのため、複合データと複合基準データを比較する処理を行ってコメントを生成する場合、コースの形状の違いを補正する処理を行う必要がない。したがって、比較処理を簡易化できるため、コメント生成に使用されるデータ量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0013】
(4)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(3)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記データ出力処理において前記旋回軌跡姿勢コメントデータが出力される場合、前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同日に同じコースを走行したときのデータであって、前記データ出力処理において前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが出力される場合、前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度複合基準データは、前記第1ストラドルドビークルと前記第2ストラドルドビークルが同日に同じコースを走行したときのデータである。
【0014】
この構成によると、複合データと複合基準データは、同日の同じコースのデータであるため、複合コメントデータが複合基準データを含む場合、コメントの理解のしやすさをより向上させることができる。それにより、ライダーの運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつ、コメントの分量を低減できる。そのため、コメント生成のためにストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。また、この構成によると、複合データと複合基準データのコースの形状と路面の状況と気温が同じである。そのため、複合データと複合基準データを比較する処理を行ってコメントを生成する場合、コースの形状と路面の状況と気温の違いを補正する処理を行う必要がない。したがって、比較処理を簡易化できるため、コメント生成に使用されるデータ量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0015】
(5)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(1)~(4)の少なくとも1つの構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記第2ライダーは前記第1ライダーと異なるライダーである。
【0016】
この構成によると、複合基準データとして、例えば、第1ライダーにとって目標となる運転が行われたときのデータを使用することができる。この場合、高類似度コメントは、例えば、運転技術を褒めるコメントとすることができる。また、高相違度コメントは、例えば、運転技術の改善点のアドバイスのコメントとすることができる。
【0017】
(6)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(1)~(4)の少なくとも1つの構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記第2ライダーは前記第1ライダーと同じライダーである。
【0018】
この構成によると、複合基準データとして、例えば、第1ライダーが複合データの運転を行うより前に運転したときのデータを使用することができる。この場合、高類似度コメントは、例えば、運転技術を褒めるコメントまたは運転技術の改善点のアドバイスのコメントとすることができる。また、高相違度コメントは、例えば、運転技術の成長点を褒めるコメントとすることができる。
【0019】
(7)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(6)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記複合基準データは、前記第1ライダーが前記複合データの運転を行うより前に運転したときのデータであって、(v-i)前記旋回軌跡姿勢複合データが前記複合データとして取得され、(v-ii)前記旋回軌跡姿勢複合基準データが前記複合基準データとして取得され、(v-iii)前記第1ライダーと異なる第3ライダーが乗車する第3ストラドルドビークルの第3旋回動作中の軌跡に関連する第2旋回軌跡基準データと、前記第3旋回動作中の前記第3ストラドルドビークルおよび前記第3旋回動作中の前記第3ストラドルドビークルに乗車する前記第3ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する第2旋回姿勢基準データとが少なくとも関連付けられた第2旋回軌跡姿勢複合基準データが第2複合基準データとして取得され、(v-iv)前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高く、且つ、前記第2旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度または相違度が高い特徴点についてのコメントである前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高く、且つ、前記第2旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントである前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、(vi-i)前記直線円弧軌跡加速度複合データが前記複合データとして取得され、(vi-ii)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データが前記複合基準データとして取得され、(vi-iii)前記第1ライダーと異なる第3ライダーが乗車する第3ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する第2直線円弧軌跡基準データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第3ストラドルドビークルの加速度に関連する第2加速度基準データとが少なくとも関連付けられた第2直線円弧軌跡加速度複合基準データが第2複合基準データとして取得され、(vi-iv)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高く、且つ、前記第2直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度または相違度が高い特徴点についてのコメントである前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高く、且つ、前記第2直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントである前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、前記複合データと前記複合基準データと前記第2複合基準データを取得する前記データ取得処理と、前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行される。
【0020】
(8)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(7)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データと、前記第2旋回軌跡姿勢複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データと、前記第2直線円弧軌跡加速度複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データと前記第2複合基準データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行される。
【0021】
この構成によると、複合コメントデータは第2複合基準データを含む。そのため、複合コメントデータが第2複合基準データを含まない場合に比べて、コメントの理解のしやすさが向上する。それにより、ライダーの運転技術の成長を促すというコメントの機能を確保しつつ、コメントの分量を低減できる。そのため、コメント生成のためにストラドルドビークルデータ処理装置で処理されるデータ量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0022】
(9)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(1)~(8)の少なくとも1つの構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記ストラドルドビークルデータ処理装置は、複数のコメントを記憶する記憶部を有し、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行される。
【0023】
この構成によると、高類似度コメントおよび高相違度コメントは、記憶部に予め記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データに基づいて抽出されることで生成される。したがって、ストラドルドビークルデータ処理装置が高類似度コメントおよび高相違度コメントを生成できる。なお、第2ライダーが第1ライダーと異なる場合、記憶部に予め記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データのみに基づいて抽出することも可能である。
【0024】
(10)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(9)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データとに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記旋回軌跡姿勢複合データと前記旋回軌跡姿勢複合基準データとに基づいて抽出された前記旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた前記旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力され、且つ/または、
前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度複合基準データとに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記直線円弧軌跡加速度複合データと前記直線円弧軌跡加速度複合基準データとに基づいて抽出された前記直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた前記直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて前記複合コメントデータとして出力されるように、前記高類似度コメントと前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される前記データ出力処理が実行される。
【0025】
(11)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(9)または(10)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記データ取得処理において、前記第1ライダーの個人情報に関連する個人情報データ、および、前記第1ストラドルドビークルが走行した環境に関連する環境データの少なくとも一方が取得され、前記データ出力処理において、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高相違度コメントと、前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される。
【0026】
この構成によると、高類似度コメントおよび高相違度コメントは、記憶部に予め記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データと個人情報データおよび環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出されることで生成される。そのため、ストラドルドビークルデータ処理装置で処理される走行データの種類を増やすことなく、コメントの品質を向上することができる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0027】
(12)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(11)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記データ出力処理において、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高類似度コメントと、前記記憶部に記憶された前記複数のコメントの中から少なくとも前記複合データと前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とに基づいて抽出された前記高相違度コメントと、前記複合データと、前記個人情報データおよび前記環境データの少なくとも一方とが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力される。
【0028】
(13)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(11)または(12)の構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記個人情報データが、前記第1ライダーの技量レベル、前記第1ライダーの体形、前記第1ライダーの性別、および、前記第1ライダーが乗車する前記第1ストラドルドビークルの情報の少なくとも1つに関連するデータである。
【0029】
(14)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置は、上記(11)~(13)の少なくとも1つの構成に加えて、以下の構成を有してもよい。
前記環境データが、天候、路面状態、および、外気温の少なくとも1つに関連するデータである。
【0030】
(15)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理方法は、以下の構成を有する。
第1旋回動作中の第1ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡データと、前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルおよび前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルに乗車する第1ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合データ、および、前記第1ライダーが乗車する前記第1ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第1ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合データの少なくとも一方である複合データと前記第1ライダーの運転技術についてのコメントとを出力する、ストラドルドビークルデータ処理装置におけるストラドルドビークルデータ処理方法である。前記ストラドルドビークルデータ処理方法は、(i-i)前記旋回軌跡姿勢複合データが前記複合データとして取得され、(i-ii)第2旋回動作中の第2ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡基準データと、前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルおよび前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルに乗車する第2ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢基準データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得され、(i-iii)前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであり高類似度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであり高相違度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力され、且つ/または、(ii-i)前記直線円弧軌跡加速度複合データが前記複合データとして取得され、(ii-ii)第2ライダーが乗車する第2ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡基準データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第2ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度基準データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、(ii-iii)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであり高類似度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであり高相違度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、前記複合データと前記複合基準データを取得するデータ取得処理と、取得された前記複合データと前記複合基準データとの間の類似度および相違度に基づく前記高類似度コメントおよび前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力されるデータ出力処理とを少なくとも有する。
【0031】
この構成によると、上述の(1)の構成のストラドルドビークルデータ処理装置と同様の効果が得られる。即ち、このストラドルドビークルデータ処理方法によると、ライダーの運転技術の成長を促すという機能を確保したコメントを出力しつつ、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。なお、ストラドルドビークルデータ処理方法は、上述の(2)~(14)の少なくとも1つと同様の構成を有してもよい。
【0032】
(16)本発明の一実施形態のストラドルドビークルデータ処理プログラムは、以下の構成を有する。
第1旋回動作中の第1ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡データと、前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルおよび前記第1旋回動作中の前記第1ストラドルドビークルに乗車する第1ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合データ、および、前記第1ライダーが乗車する前記第1ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第1ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合データの少なくとも一方である複合データと前記第1ライダーの運転技術についてのコメントとを出力する処理をストラドルドビークルデータ処理装置に実行させるストラドルドビークルデータ処理プログラムである。前記ストラドルドビークルデータ処理プログラムは、(i-i)前記旋回軌跡姿勢複合データが前記複合データとして取得され、(i-ii)第2旋回動作中の第2ストラドルドビークルの軌跡に関連する旋回軌跡基準データと、前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルおよび前記第2旋回動作中の前記第2ストラドルドビークルに乗車する第2ライダーの少なくとも一方の姿勢に関連する旋回姿勢基準データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得され、(i-iii)前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであり高類似度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高類似度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合基準データに対する前記旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであり高相違度コメントに含まれる旋回軌跡姿勢高相違度コメントと、前記旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力され、且つ/または、(ii-i)前記直線円弧軌跡加速度複合データが前記複合データとして取得され、(ii-ii)第2ライダーが乗車する第2ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する直線円弧軌跡基準データと、前記直線状の軌跡と前記円弧状の軌跡を走行したときの前記第2ストラドルドビークルの加速度に関連する加速度基準データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、(ii-iii)前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点についてのコメントであり高類似度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する前記直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高い特徴点についてのコメントであり高相違度コメントに含まれる直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと、前記直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、前記複合データと前記複合基準データを取得するデータ取得処理と、取得された前記複合データと前記複合基準データとの間の類似度および相違度に基づく前記高類似度コメントおよび前記高相違度コメントと前記複合データとが少なくとも関連付けられた前記複合コメントデータが出力されるデータ出力処理とを実行させる。
【0033】
この構成によると、上述の(1)の構成のストラドルドビークルデータ処理装置と同様の効果が得られる。即ち、このストラドルドビークルデータ処理プログラムによると、ライダーの運転技術の成長を促すという機能を確保したコメントを出力しつつ、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。なお、ストラドルドビークルデータ処理プログラムは、上述の(2)~(14)の少なくとも1つと同様の構成を有してもよい。
【0034】
本発明において、ストラドルドビークルとは、ライダー(運転者)が鞍にまたがるような状態で乗車する車両全般を指す。ストラドルドビークルは、車輪を有してもよく、有さなくてもよい。ストラドルドビークルは、路面を走行する。本明細書において、路面は、地面、雪上、水面を含む。ここでの地面とは、舗装面でもよく、土のある面でもよい。本発明のストラドルドビークルは、走行するための動力を発生させる動力源(駆動源)を有してもよく、有さなくてもよい。動力源は、例えば、電気モータでもよく、エンジンでもよく、電気モータとエンジンの両方を有してもよい。本発明のストラドルドビークルは、右旋回する際に車両右方向に傾斜してもよく、右旋回する際に車両左方向に傾斜してもよく、右旋回する際に車両左右方向のどちらにも傾斜しなくてもよい。左旋回する場合は、右旋回の逆になるため、記載を省略する。
【0035】
本発明において、第2ライダーは、第1ライダーと同じでもよく異なってもよい。第2ライダーが第1ライダーと同じである場合、第2ストラドルドビークルは第1ストラドルドビークルと同じでもよく異なってもよい。第2ライダーが第1ライダーと異なる場合、第2ストラドルドビークルは第1ストラドルドビークルと同じでもよく異なってもよい。本発明において、第3ストラドルドビークルは、第1ストラドルドビークルと同じでもよく異なってもよい。第3ストラドルドビークルは、第2ストラドルドビークルと同じでもよく異なってもよい。
【0036】
本発明において、ストラドルドビークル(例えば第1ストラドルドビークル)の姿勢とは、ストラドルドビークルが走行する路面に対するストラドルドビークルの姿勢である。
本発明において、ライダー(例えば第1ライダー)の姿勢とは、ライダーが乗車するストラドルドビークルが走行する路面に対するライダーの姿勢、および、ライダーが乗車するストラドルドビークルに対するライダーの姿勢の少なくともいずれかである。
【0037】
本発明において、旋回動作(例えば第1旋回動作)とは、ストラドルドビークル(例えば第1ストラドルドビークル)が曲線を描くように進行方向を変えながら走行する動作である。本発明において、第1旋回動作は、コーナリングの旋回動作でもよく、定常円旋回の旋回動作でもよい。第2旋回動作および第2旋回動作も同様である。本発明において、第1旋回動作は、1回しか存在しない動作である。本発明において、第2旋回動作および第3旋回動作も、それぞれ1回しか存在しない動作である。
【0038】
本発明において、ストラドルドビークル(例えば第1ストラドルドビークル)の軌跡とは、ストラドルドビークルの路面と接触する位置の軌跡である。本発明において、ストラドルドビークルの軌跡は、地図上のどの道路を走行したかということしか特定できないものは含まない。但し、本発明の旋回軌跡データが示す軌跡および直線円弧軌跡データが示す軌跡は、実際の軌跡から若干ずれる場合がある。本発明における直線状の軌跡とは、略直線状の軌跡を意味し、厳密な意味での1つの直線状の軌跡でなくてよい。本発明における円弧状の軌跡とは、略円弧状の軌跡を意味し、厳密な意味での1つの円弧状の軌跡でなくてよい。本発明における円弧状の軌跡は、ストラドルドビークルの旋回中の軌跡である。本発明において、旋回動作中(例えば第1旋回動作中)のストラドルドビークルの軌跡は、略円弧状である。本発明において、直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡とは、ストラドルドビークルの進行方向において直線状の軌跡の前端につながる円弧状の軌跡でもよく、直線状の軌跡の後端につながる円弧状の軌跡でもよい。
【0039】
本発明において、ストラドルドビークル(例えば第1ストラドルドビークル)の加速度とは、ストラドルドビークルの車両前方向の加速度と、ストラドルドビークルの車両左右方向の加速度を含む。本発明および本実施形態において、車両前方向の加速度とは、負の加速度を含む用語である。ストラドルドビークルの車両前方向の加速度とは、ストラドルドビークルのある位置の車両前方向の加速度である。ストラドルドビークルの車両前方向の加速度は、厳密な意味でのストラドルドビークルのある位置の車両前方向の加速度に限らない。ストラドルドビークルの車両前方向の加速度は、ストラドルドビークルのある位置の進行方向の加速度でもよい。ストラドルドビークルの車両左右方向の加速度とは、ストラドルドビークルのある位置の車両左右方向の加速度である。ストラドルドビークルの車両左右方向の加速度は、厳密な意味でのストラドルドビークルのある位置の車両左右方向の加速度に限らない。ストラドルドビークルの車両左右方向の加速度は、ストラドルドビークルのある位置の進行方向に直交する方向で略車両左右方向の加速度でもよい。本明細書において、車両前方向とは、直立した状態のストラドルドビークルが水平面上を直進する方向である。本明細書において、車両左右方向とは、車両前後方向に直交する方向であって、ストラドルドビークルに乗車するライダーから見た左右方向である。
【0040】
本発明において、第1ライダーの技量レベルとは、第1ライダーのストラドルドビークルを運転する技量のレベルを意味する。本発明において、第1ライダーの体形とは、例えば、第1ライダーの身長、体重、体格(例えば大柄、小柄など)などを意味する。本発明において、第1ストラドルドビークルの情報とは、例えば、第1ストラドルドビークルの車種(例えば、スポーツタイプ、ネイキッド、オフロードなど)、第1ストラドルドビークルのエンジンの排気量などを意味する。
【0041】
本発明におけるストラドルドビークルデータ処理装置は、例えば、ストラドルドビークルのライダーの運転技術の教習に使用される。ストラドルドビークルデータ処理装置は、複数のライダーの運転技術についてのコメントを出力できる。つまり、ストラドルドビークルデータ処理装置は、複数のライダーの複合コメントデータを出力できる。ストラドルドビークルデータ処理装置は、ストラドルドビークルに搭載される装置ではない。本発明において、ストラドルドビークルデータ処理装置は、1つの装置で構成されてもよいし、互いにデータ通信可能に構成された複数の装置で構成されてもよい。本発明において、プロセッサには、マイクロコントローラ、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マルチプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能な論理回路(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および本明細書に記載する処理を実行することができる任意の他の回路が含まれる。プロセッサは、ECU(Electronic Control Unit)でもよい。本発明において、記憶部は、各種データを記憶できる。記憶部は、1つの記憶装置でもよく、複数の記憶装置を含んでいてもよい。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)を含んでもよい。記憶部は、例えば、ROM(Read Only Memory)を含んでもよい。記憶部は、プロセッサが有するバッファ(緩衝記憶装置)を含んでもよく、含まなくてもよい。
【0042】
本発明において「旋回軌跡姿勢複合データが複合データとして取得され、旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得され、旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力され、且つ/または、直線円弧軌跡加速度複合データが複合データとして取得され、直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ取得処理とデータ出力処理を実行する」とは、以下の3つのケースを含む。第1のケースは、旋回軌跡姿勢複合データが複合データとして取得され、旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得され、旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ取得処理とデータ出力処理を実行する場合である。第2のケースは、直線円弧軌跡加速度複合データが複合データとして取得され、直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ取得処理とデータ出力処理を実行する場合である。第3のケースは、旋回軌跡姿勢複合データと直線円弧軌跡加速度複合データが複合データとして取得され、旋回軌跡姿勢複合基準データと直線円弧軌跡加速度複合基準データが複合基準データとして取得され、旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ取得処理とデータ出力処理を実行する場合である。第3のケースにおいて、例えば、旋回軌跡姿勢複合データが、旋回軌跡データと旋回姿勢データと直線円弧軌跡データと加速度データとが関連付けられたデータである場合、旋回軌跡姿勢複合データは直線円弧軌跡加速度複合データを兼ねる。つまり、1つの複合データが、旋回軌跡姿勢複合データと直線円弧軌跡加速度複合データの両方に該当する。第3のケースにおいて、旋回軌跡姿勢複合データと直線円弧軌跡加速度複合データがそれぞれ複合データに該当してもよい。複合データと同様に、第3のケースにおいて、1つの複合基準データが、旋回軌跡姿勢複合基準データと直線円弧軌跡加速度複合基準データの両方に該当してもよく、旋回軌跡姿勢複合基準データと直線円弧軌跡加速度複合基準データがそれぞれ複合基準データに該当してもよい。本発明において「旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力され、且つ/または、直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ出力処理を実行する」は、以下の3つのケースを含む。第1のケースは、旋回軌跡姿勢コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ出力処理を実行する場合である。第2のケースは、直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ出力処理を実行する場合である。第3のケースは、旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータが生成されて複合コメントデータとして出力されるように、データ出力処理を実行する場合である。
【0043】
本発明において、「旋回軌跡姿勢複合データおよび直線円弧軌跡加速度複合データの少なくとも一方である複合データ」とは、旋回軌跡姿勢複合データだけが複合データでもよく、直線円弧軌跡加速度複合データだけが複合データでもよく、旋回軌跡姿勢複合データと直線円弧軌跡加速度複合データの両方が複合データでもよいことを意味する。本発明において、「旋回軌跡姿勢複合データが複合データとして取得される」とは、旋回軌跡姿勢複合データが、データ取得処理において取得される複合データに該当することを意味する。この定義と同様の定義が、本発明における他の類似の表現、即ち、「直線円弧軌跡加速度複合データが複合データとして取得される」、「旋回軌跡姿勢複合基準データが複合基準データとして取得される」等にも該当する。本発明において、データ取得処理において複合データと複合基準データが取得されるとは、データ取得処理において少なくとも複合データと複合基準データが取得されることを意味する。本発明において、複合データを取得するとは、ストラドルドビークルデータ処理装置の外部の装置から複合データを取得することでもよく、ストラドルドビークルデータ処理装置の外部の装置から取得されたデータに基づいて複合データを生成(取得)することでもよい。複合データ以外のデータを取得することの定義も上記と同様である。
【0044】
本発明において、旋回軌跡データと旋回姿勢データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢複合データは、旋回軌跡データと旋回姿勢データを含んでいてもよく、含まなくてもよい。旋回軌跡姿勢複合データが旋回軌跡データと旋回姿勢データを含まない場合、旋回軌跡姿勢複合データは、例えば、旋回軌跡データと旋回姿勢データを表示装置に表示させるためのデータを含んでいてもよい。なお、本発明における直線円弧軌跡加速度複合データ、旋回軌跡姿勢複合基準データ、直線円弧軌跡加速度複合基準データ等の定義も、旋回軌跡姿勢複合データの上述の定義と同様である。
【0045】
本発明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメントと旋回軌跡姿勢高相違度コメントと旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢コメントデータとは、旋回軌跡姿勢高類似度コメントを示すデータと、旋回軌跡姿勢高相違度コメントを示すデータと、旋回軌跡姿勢複合データとを含んでよい。例えば、旋回軌跡姿勢高類似度コメントと旋回軌跡姿勢高相違度コメントと旋回軌跡姿勢複合データとが、1つまたは関連する複数の表示画面またはシートに表示または印刷されるように関連付けられてもよい。本発明において、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと直線円弧軌跡加速度複合データとが少なくとも関連付けられた直線円弧軌跡加速度コメントデータは、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントを示すデータと、直線円弧軌跡加速度高相違度コメントを示すデータと、直線円弧軌跡加速度複合データとを含んでよい。例えば、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントと直線円弧軌跡加速度高相違度コメントと直線円弧軌跡加速度複合データとが、1つまたは関連する複数の表示画面またはシートに表示または印刷されるように関連付けられてもよい。本発明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメントと旋回軌跡姿勢高相違度コメントと旋回軌跡姿勢複合データとが少なくとも関連付けられた旋回軌跡姿勢コメントデータとは、少なくとも旋回軌跡姿勢高類似度コメントと旋回軌跡姿勢高相違度コメントと旋回軌跡姿勢複合データとが関連付けられたデータを意味する。本発明において、コメントとは、運転技術についての具体的な改善点または成長点などについての文章であり、例えば「良」などの単なる評価だけの情報はコメントには該当しない。
【0046】
本発明において、旋回姿勢データは、第1旋回動作中のある1つのタイミングでの姿勢を示すデータでもよく、第1旋回動作中の複数のタイミングでの姿勢を示すデータでもよい。なお、本発明における旋回姿勢基準データおよび第2旋回姿勢基準データの定義も、旋回姿勢基準データの上述の定義と同様である。本発明において、加速度データは、車両前方向の加速度に関連するデータでもよく、車両左右方向の加速度に関連するデータでもよく、車両前方向の加速度と車両左右方向の加速度の両方に関連するデータでもよい。
【0047】
本発明のデータ出力処理において旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータの両方が出力される場合、直線円弧軌跡データは旋回軌跡データを含んでいてもよい。つまり、直線円弧軌跡データが示す円弧状の軌跡は、旋回軌跡データが示す軌跡を含んでいてもよい。この場合、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントは、旋回軌跡姿勢高類似度コメントを含んでいてもよい。直線円弧軌跡加速度高相違度コメントは、旋回軌跡姿勢高相違度コメントを含んでいてもよい。また、この場合、本発明のデータ出力処理において旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータの両方が出力される場合、直線円弧軌跡基準データは旋回軌跡基準データを含んでいてもよい。つまり、直線円弧軌跡基準データが示す円弧状の軌跡は、旋回軌跡基準データが示す軌跡を含んでいてもよい。本発明のデータ出力処理において旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータの両方が出力される場合、直線円弧軌跡データが旋回軌跡データを含まなくてもよい。例えば、直線円弧軌跡データが示す軌跡と旋回軌跡データが示す軌跡は、互いに異なるコースを走行したときの軌跡でもよい。
【0048】
本発明において、旋回軌跡姿勢複合データと旋回軌跡姿勢複合基準データが、第1ストラドルドビークルと第2ストラドルドビークルが同じコースを走行したときのデータである場合、第1旋回動作と第2旋回動作は同じコースを走行したときの旋回動作である。本発明において、直線円弧軌跡加速度複合データと直線円弧軌跡加速度複合基準データが、第1ストラドルドビークルと第2ストラドルドビークルが同じコースを走行したときのデータである場合、直線円弧軌跡データが示す直線と円弧の軌跡と、直線円弧軌跡基準データが示す直線と円弧の軌跡は、同じコースを走行したときの軌跡である。
【0049】
本発明における旋回軌跡データは、例えば、国際公開第2020/100333号公報(特許文献1)に記載された第1旋回軌跡データと同様のデータでもよい。本発明における旋回姿勢データは、例えば、国際公開第2020/100333号公報に記載された第1車両姿勢データおよび第1ライダー姿勢データの少なくとも一方と同様のデータを含んでいてもよい。本発明における旋回軌跡姿勢複合データは、例えば、国際公開第2020/100333号公報に記載された、第1車両姿勢データと第1ライダー姿勢データと第1旋回軌跡データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと同様のデータでもよい。本発明における直線円弧軌跡データは、例えば、国際公開第2020/100332号公報(特許文献2)に記載された第1アプローチ旋回軌跡データと同様のデータでもよい。本発明における加速度データは、例えば、国際公開第2020/100332号公報に記載された第1アプローチ旋回前方向加速度データおよび第1アプローチ旋回左右方向加速度データの少なくとも一方と同様のデータを含んでいてもよい。本発明における直線円弧軌跡加速度複合データは、例えば、国際公開第2020/100332号公報に記載された、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと同様のデータでもよい。本発明における直線円弧軌跡加速度複合データは、例えば、国際公開第2020/100332号公報に記載された、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データと第1アプローチ旋回左右方向加速度データが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと同様のデータでもよい。本発明におけるこれらのデータが、国際公開第2020/100333号公報または国際公開第2020/100332号公報に記載のデータと同様のデータである場合、そのデータの取得または生成の方法も国際公開第2020/100333号公報または国際公開第2020/100332号公報に記載の方法と同じでもよい。
【0050】
本発明において、旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点は、旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの相違度が低い特徴点である。旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの類度度が高い特徴点は、旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高い特徴点よりも類度度が高い。旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの相違度が高い特徴点は、旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの類似度が高い特徴点よりも相違度が高い。なお、本発明における直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する直線円弧軌跡加速度複合データの類似度が高い特徴点、および、直線円弧軌跡加速度複合基準データに対する直線円弧軌跡加速度複合データの相違度が高い特徴点の定義も上述した定義と同様である。
【0051】
本発明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの類似度が最も高い特徴点についてのコメントを含んでいてもよい。旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの類似度が最も高い特徴点は、複数存在してもよい。旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、類似度が高いことに関連する内容のコメントである。旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、類似度が高い1つの特徴点についての1つのコメントでもよく、類似度が高い1つの特徴点についての複数のコメントを含んでいてもよい。旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、類似度が高い複数の特徴点についての1つのコメントでもよく、類似度が高い複数の特徴点についての複数のコメントを含んでいてもよい。なお、本発明における直線円弧軌跡加速度高類似度コメントの定義も、旋回軌跡姿勢高類似度コメントの上述の定義と同様である。本発明において、旋回軌跡姿勢高相違度コメントは、旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの相違度が最も高い特徴点についてのコメントを含んでいてもよい。旋回軌跡姿勢複合基準データに対する旋回軌跡姿勢複合データの相違度が最も高い特徴点は、複数存在してもよい。旋回軌跡姿勢高相違度コメントは、相違度が高いことに関連する内容のコメントである。旋回軌跡姿勢高相違度コメントは、相違度が高い1つの特徴点についての1つのコメントでもよく、相違度が高い1つの特徴点についての複数のコメントを含んでいてもよい。旋回軌跡姿勢高相違度コメントは、相違度が高い複数の特徴点についての1つのコメントでもよく、相違度が高い複数の特徴点についての複数のコメントを含んでいてもよい。なお、本発明における直線円弧軌跡加速度高相違度コメントの定義も、旋回軌跡姿勢高相違度コメントの上述の定義と同様である。
【0052】
本発明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメント、旋回軌跡姿勢高相違度コメント、直線円弧軌跡加速度高類似度コメント、および直線円弧軌跡加速度高相違度コメントは、それぞれ、1つの文章でもよく、複数の文章に分かれていてもよい。例えば、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントは、軌跡についてのコメントの文章と加速度についてのコメントの文章に分かれていてもよい。本発明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、軌跡と姿勢の両方についてのコメントでもよい。旋回軌跡姿勢高相違度コメントも同様である。旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、軌跡と姿勢の一方だけについてのコメントでもよい。この場合、旋回軌跡姿勢高相違度コメントは少なくとも軌跡と姿勢の他方についてのコメントを含む。旋回軌跡姿勢高相違度コメントは、軌跡と姿勢の一方だけについてのコメントでもよい。この場合、旋回軌跡姿勢高類似度コメントは少なくとも軌跡と姿勢の他方についてのコメントを含む。本発明において、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントは、軌跡と加速度の両方についてのコメントでもよい。直線円弧軌跡加速度高相違度コメントも同様である。直線円弧軌跡加速度高類似度コメントは、軌跡と加速度の一方だけについてのコメントでもよい。この場合、直線円弧軌跡加速度高相違度コメントは少なくとも軌跡と加速度の他方についてのコメントを含む。直線円弧軌跡加速度高相違度コメントは、軌跡と加速度の一方だけについてのコメントでもよい。この場合、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントは少なくとも軌跡と加速度の他方についてのコメントを含む。
【0053】
本発明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、記憶部に記憶された複数のコメントのうちの2つ以上のコメントの組み合わせであってもよく、記憶部に記憶された複数のコメントのうちの1つのコメントでもよい。旋回軌跡姿勢高相違度コメント、直線円弧軌跡加速度高相違度コメント、および、直線円弧軌跡加速度高相違度コメントも同様である。また、本発明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメントは、1つの文章でもよく複数の文章でもよい。旋回軌跡姿勢高相違度コメント、直線円弧軌跡加速度高相違度コメント、および、直線円弧軌跡加速度高相違度コメントも同様である。
【0054】
旋回軌跡姿勢高類似度コメントが記憶部に記憶された複数のコメントの中から抽出されたかどうかは、例えば、以下の方法で判断できる。互いに異なる旋回軌跡姿勢複合データが取得されたときに互いに異なる旋回軌跡姿勢高類似度コメントが出力され、且つ、互いに異なる旋回軌跡姿勢複合データが取得されたときに同じコメントを含む旋回軌跡姿勢高類似度コメントが出力された場合、記憶部に記憶された複数のコメントの中から抽出されたと判断できる。旋回軌跡姿勢高類似度コメントが記憶部に記憶された複数のコメントの中から少なくとも旋回軌跡姿勢複合データに基づいて抽出されたかどうかは、例えば、以下の方法で判断できる。互いに異なる旋回軌跡姿勢複合データが取得され、同じ旋回軌跡姿勢複合基準データに対して互いに異なる旋回軌跡姿勢高類似度コメントが出力された場合、記憶部に記憶された複数のコメントの中から少なくとも旋回軌跡姿勢複合データに基づいて抽出されたと判断できる。旋回軌跡姿勢高類似度コメントが記憶部に記憶された複数のコメントの中から少なくとも旋回軌跡姿勢複合データと個人情報データに基づいて抽出されたかどうかは、例えば、以下の方法で判断できる。同じ旋回軌跡姿勢複合データに対して互いに異なる個人情報データが取得されたときに互いに異なる旋回軌跡姿勢高類似度コメントが出力された場合、記憶部に記憶された複数のコメントの中から少なくとも旋回軌跡姿勢複合データと個人情報データに基づいて抽出されたと判断できる。旋回軌跡姿勢高類似度コメントが記憶部に記憶された複数のコメントの中から少なくとも旋回軌跡姿勢複合データと環状データに基づいて抽出されたかどうかも同様の方法で判断できる。なお、旋回軌跡姿勢高類似度コメントに関するこれらの判断方法と同様の判断方法が、旋回軌跡姿勢高相違度コメント、直線円弧軌跡加速度高類似度コメント、および直線円弧軌跡加速度高相違度コメントにも適用できる。
【0055】
本発明および本明細書において、あるデータに基づいて、取得する、生成する、または制御するとは、特に限定しない限り、このデータだけに基づいた取得、生成または制御であってもよく、このデータと他のデータに基づいた取得、生成または制御であってもよい。この定義は、あるデータに基づいた、取得、生成または制御以外の動作にも適用される。本発明および本明細書において、Aから取得するとは、特に限定しない限り、Aから直接取得する場合と、AからBを介して取得する場合の両方を含む。
【0056】
本発明において、含む(including)、有する(comprising)、備える(having)およびこれらの派生語は、列挙されたアイテム及びその等価物に加えて追加的アイテムをも包含することが意図されて用いられている。
本発明において、取り付けられた(mounted)、接続された(connected)、結合された(coupled)、支持された(supported)という用語は、広義に用いられている。具体的には、直接的な取付、接続、結合、支持だけでなく、間接的な取付、接続、結合および支持も含む。さらに、接続された(connected)および結合された(coupled)は、物理的又は機械的な接続/結合に限られない。それらは、直接的なまたは間接的な電気的接続/結合も含む。
【0057】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術および本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されることはない。
【0058】
本発明および本明細書において、複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢から考えられる全ての組み合わせを含む。複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢のいずれか1つであってもよく、複数の選択肢の全てであってもよい。例えば、AとBとCの少なくとも1つとは、Aのみであってもよく、Bのみであってもよく、Cのみであってもよく、AとBであってもよく、AとCであってもよく、BとCであってもよく、AとBとCであってもよい。本明細書において、Aおよび/またはBとは、AおよびBの両方でもよく、Aでもよく、Bでもよいことを意味する。A、Bは名詞に限らず動詞でもよい。
【0059】
本明細書において、「好ましい」という用語は非排他的なものである。「好ましい」は、「好ましいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。本明細書において、「好ましい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。また、本明細書において、「してもよい」という用語は非排他的なものである。「してもよい」は、「してもよいがこれに限定されるものではない」という意味である。本明細書において、「してもよい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。
【0060】
本発明では、上述した好ましい構成を互いに組み合わせることを制限しない。本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されたまたは図面に図示された構成要素の構成および配置の詳細に制限されないことが理解されるべきである。本発明は、後述する実施形態以外の実施形態でも可能である。本発明は、後述する実施形態に様々な変更を加えた実施形態でも可能である。また、本発明は、後述する実施形態および変形例を適宜組み合わせて実施することができる。
【発明の効果】
【0061】
本発明のストラドルドビークルデータ処理装置およびストラドルドビークルデータ処理方法によると、ストラドルドビークルのライダーの運転技術の成長を促すという機能を確保したコメントを出力しても、ストラドルドビークルデータ処理装置のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】
図1は本発明の第1実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置の構成を示す。
【
図2】
図2は本発明の第2実施形態および第3実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置の構成を示す。
【
図3】
図3は本発明の第2実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータの一例の表示を示す模式図である。
【
図4】
図4は本発明の第2実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータの他の例の表示を示す模式図である。
【
図5】
図5は本発明の第3実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータの一例の表示を示す模式図である。
【
図6】
図6は本発明の第3実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータの他の例の表示を示す模式図である。
【
図7】
図7は本発明の第2実施形態の直線円弧軌跡加速度コメントデータの一例の表示を示す模式図である。
【
図8】
図8は本発明の第3実施形態の直線円弧軌跡加速度コメントデータの一例の表示を示す模式図である。
【
図9】
図9は本発明の第3実施形態の直線円弧軌跡加速度コメントデータの他の例の表示を示す模式図である。
【
図10】
図10は本発明の第3実施形態の直線円弧軌跡加速度コメントデータの他の例の表示を示す模式図である。
【
図11】
図11は本発明の第2実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータの他の例の表示を示す模式図である。
【
図12】
図12は本発明の第3実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータの他の例の表示を示す模式図である。
【
図13】
図13は本発明の第4実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置の構成を示す。
【
図14】
図14は本発明の第4実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータの一例の表示を示す模式図である。
【
図15】
図15は本発明の第4実施形態の直線円弧軌跡加速度コメントデータの一例の表示を示す模式図である。
【
図16】
図16は本発明の第4実施形態の旋回軌跡姿勢コメントデータと直線円弧軌跡加速度コメントデータの他の例の表示を示す模式図である。
【
図17】
図17は本発明の第5実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置の構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0063】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置1およびストラドルドビークルデータ処理方法について、
図1を参照しつつ説明する。
図1には、本実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置1の構成および本実施形態のストラドルドビークルデータ処理方法の処理手順が示されている。また、
図1には、第1ストラドルドビークル10の一例である自動二輪車が示されている。なお、本実施形態における第1ストラドルドビークル10は自動二輪車に限らない。
【0064】
図1に示すように、ストラドルドビークルデータ処理装置1は、プロセッサ2と記憶部3を有する。プロセッサ2は、データ取得処理S1とデータ出力処理S2とを実行するように構成されている。例えば、プロセッサ2は、記憶部3に予め記憶されたプログラムを読み込むことで、データ取得処理S1とデータ出力処理S2とを実行する。本実施形態のストラドルドビークルデータ処理方法は、データ取得処理S1とデータ出力処理S2とを含む。データ取得処理S1において複合データD10と複合基準データD20が取得される。データ出力処理S2において、複合データD10と複合基準データD20との間の類似度および相違度に基づく高類似度コメントC40および高相違度コメントC50と複合データD10とが少なくとも関連付けられた複合コメントデータD1が出力される。コメントC40、C50は、第1ライダーR1の運転技術についてのコメントである。
【0065】
複合データD10は、旋回軌跡姿勢複合データD110および直線円弧軌跡加速度複合データD210の少なくとも一方である。データ取得処理S1において旋回軌跡姿勢複合データD110が複合データD10として取得された場合、旋回軌跡姿勢複合基準データD120が複合基準データD20として取得される。データ取得処理S1において直線円弧軌跡加速度複合データD210が複合データD10として取得された場合、直線円弧軌跡加速度複合基準データD220が複合基準データD20として取得される。以下の説明において、旋回軌跡姿勢複合データD110を複合データD110と称し、直線円弧軌跡加速度複合データD210を複合データD210と称し、複合基準データD120を複合基準データD120と称し、直線円弧軌跡加速度複合基準データD220を複合基準データD220と称する。
【0066】
複合データD110は、旋回軌跡データD111と旋回姿勢データD112とが少なくとも関連付けられたデータである。旋回軌跡データD111は、第1旋回動作中の第1ストラドルドビークル10の軌跡に関連するデータである。旋回姿勢データD112は、第1旋回動作中の第1ストラドルドビークル10および第1旋回動作中の第1ストラドルドビークル10に乗車する第1ライダーR1の少なくとも一方の姿勢に関連するデータである。複合基準データD120は、旋回軌跡基準データD121と旋回姿勢基準データD122とが少なくとも関連付けられたデータである。旋回軌跡基準データD121は、第2旋回動作中の第2ストラドルドビークル(図示せず)の軌跡に関連するデータである。旋回姿勢基準データD122は、第2旋回動作中の第2ストラドルドビークルおよび第2旋回動作中の第2ストラドルドビークルに乗車する第2ライダー(図示せず)の少なくとも一方の姿勢に関連するデータである。旋回姿勢データD112が第1ストラドルドビークル10の姿勢に関連するデータを含む場合、旋回姿勢基準データD122は第2ストラドルドビークルの姿勢に関連するデータを含む。旋回姿勢データD112が第1ライダーR1の姿勢に関連するデータを含む場合、旋回姿勢基準データD122は第2ライダーの姿勢に関連するデータを含む。旋回姿勢データD112が第1ストラドルドビークル10の姿勢と第1ライダーR1の姿勢の両方に関連するデータである場合、旋回姿勢基準データD122は第2ストラドルドビークルの姿勢と第2ライダーの姿勢の両方に関連するデータである。
【0067】
複合データD210は、直線円弧軌跡データD211と加速度データD212とが少なくとも関連付けられたデータである。直線円弧軌跡データD211は、第1ライダーR1が乗車する第1ストラドルドビークル10の直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連するデータである。加速度データD212は、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの第1ストラドルドビークル10の加速度に関連するデータである。加速度データD212は、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの第1ストラドルドビークル10の車両前方向の加速度および車両左右方向の加速度の少なくとも一方に関連するデータである。複合基準データD220は、直線円弧軌跡基準データD221と加速度基準データD222とが少なくとも関連付けられたデータである。直線円弧軌跡基準データD221は、第2ライダーが乗車する第2ストラドルドビークルの直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連するデータである。加速度基準データD222は、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの第2ストラドルドビークルの加速度に関連するデータである。加速度基準データD222は、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの第2ストラドルドビークルの車両前方向の加速度および車両左右方向の加速度の少なくとも一方に関連するデータである。加速度データD212が第1ストラドルドビークル10の車両前方向の加速度に関連するデータを含む場合、加速度基準データD222は第2ストラドルドビークルの車両前方向の加速度に関連するデータを含む。加速度データD212が第1ストラドルドビークル10の車両左右方向の加速度に関連するデータを含む場合、加速度基準データD222は第2ストラドルドビークルの車両左右方向の加速度に関連するデータを含む。加速度データD212が第1ストラドルドビークル10の車両前方向の加速度および車両左右方向の加速度の両方に関連するデータである場合、加速度基準データD222は第2ストラドルドビークルの車両前方向の加速度および車両左右方向の加速度の両方に関連するデータである。
【0068】
第2ライダーは第1ライダーR1と同じでもよく異なってもよい。第2ストラドルドビークルは第1ストラドルドビークル10と同じでもよく異なってもよい。データ取得処理S1において複合データD110と複合データD210の両方が取得される場合、直線円弧軌跡データD211は旋回軌跡データD111を含んでいてもよい。データ取得処理S1において複合基準データD120と複合基準データD220の両方が取得される場合、直線円弧軌跡基準データD221は旋回軌跡基準データD121を含んでいてもよい。
【0069】
データ取得処理S1において旋回軌跡姿勢複合データD110が複合データD10として取得され、旋回軌跡姿勢複合基準データD120が複合基準データD20として取得された場合、データ出力処理S2において旋回軌跡姿勢コメントデータD101が複合コメントデータD1として出力される。データ取得処理S1において直線円弧軌跡加速度複合データD210が複合データD10として取得され、直線円弧軌跡加速度複合基準データD220が複合基準データD20として取得された場合、データ出力処理S2において直線円弧軌跡加速度コメントデータD201が複合コメントデータD1として出力される。
【0070】
旋回軌跡姿勢コメントデータD101は、複合基準データD120に対する複合データD110の類似度が高い特徴点についてのコメントである旋回軌跡姿勢高類似度コメントC140と、複合基準データD120に対する複合データD110の相違度が高い特徴点についてのコメントである旋回軌跡姿勢高相違度コメントC150と、複合データD110とが少なくとも関連付けられたデータである。直線円弧軌跡加速度コメントデータD201は、複合基準データD220に対する複合データD210の類似度が高い特徴点についてのコメントである直線円弧軌跡加速度高類似度コメントC240と、複合基準データD220に対する複合データD210の相違度が高い特徴点についてのコメントである直線円弧軌跡加速度高相違度コメントC250と、複合データD210とが少なくとも関連付けられたデータである。以下の説明において、旋回軌跡姿勢高類似度コメントC140を高類似度コメントC140またはコメントC140と称し、旋回軌跡姿勢高相違度コメントC150を高相違度コメントC150またはコメントC150と称し、直線円弧軌跡加速度高類似度コメントC240を高類似度コメントC240またはコメントC240と称し、直線円弧軌跡加速度高相違度コメントC250を高相違度コメントC250またはコメントC250と称する。コメントC140、C150、C240、C250は、プロセッサ2によって生成される。高類似度コメントC140および/または高類似度コメントC240が高類似度コメント40に該当し、高相違度コメントC150および/または高相違度コメントC250が高相違度コメント40に該当する。
【0071】
本実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置1および本実施形態のストラドルドビークルデータ処理方法によると、第1ライダーR1の運転技術の成長を促すという機能を確保したコメントC40、C50を出力しつつ、ストラドルドビークルデータ処理装置1のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0072】
<第2実施形態および第3実施形態>
以下、本発明の第2実施形態および第3実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置1およびストラドルドビークルデータ処理方法について、
図2~
図12を参照しつつ説明する。第2実施形態および第3実施形態は、第1実施形態の構成を有する。第2実施形態および第3実施形態において、第1ライダーR1が乗車する第1ストラドルドビークル10および第2ライダーR2が乗車する第2ストラドルドビークル20は自動二輪車である。
【0073】
第2実施形態において、第2ライダーR2は第1ライダーR1と異なる。第3実施形態において、第2ライダーR2は第1ライダーR1と同じである。第2実施形態および第3実施形態において、第1ライダーR1は、例えばストラドルドビークルの運転技術の講習会の受講者でもよい。第2実施形態において、第2ライダーR2は、例えば講習会のインストラクターでもよい。第3実施形態において、複合基準データD120は、第1ライダーR1が複合データD110の運転を行うより前に運転したときのデータである。第3実施形態において、複合基準データD220は、第1ライダーR1が複合データD210の運転を行うより前に運転したときのデータである。
【0074】
第2実施形態および第3実施形態において、複合データD110と複合基準データD120は、第1ストラドルドビークル10と第2ストラドルドビークル20が同じコースを走行したときのデータでもよい。複合データD210と複合基準データD220も同様である。複合データD110と複合基準データD120は、第1ストラドルドビークル10と第2ストラドルドビークル20が同日に同じコースを走行したときのデータでもよい。複合データD210と複合基準データD220も同様である。複合データD110と複合基準データD120は、第1ストラドルドビークル10と第2ストラドルドビークル20が異なる日に同じコースを走行したときのデータでもよい。複合データD210と複合基準データD220も同様である。複合データD110と複合基準データD120は、第1ストラドルドビークル10と第2ストラドルドビークル20が異なるコースを走行したときのデータでもよい。複合データD210と複合基準データD220も同様である。
【0075】
第2実施形態および第3実施形態において、第1ストラドルドビークル10および第2ストラドルドビークル20が走行するコースは、一般道路でなくてもよく、一般道路でもよい。一般道路でない場合、例えば、自動車教習所のコース、駐車場などに一時的に設けられたコース、または、サーキット場のコースなどでもよい。第2実施形態および第3実施形態において、第1ストラドルドビークル10および第2ストラドルドビークル20が走行するコースの形状は、例えば2つの直線と2つの円弧がつながったオーバル状でもよい。第2実施形態および第3実施形態において、直線円弧軌跡データD211および直線円弧軌跡基準データD221は、ストラドルドビークル10、20の進行方向において直線状の軌跡の前端につながる円弧状の軌跡である。第1ライダーR1および第2ライダーR2は、旋回前の直進中に、加速と加速後のブレーキ操作による減速を行うことを走行前に予め指示されていてもよい。一般的に、旋回前の直進中のストラドルドビークルの車速が高い場合、ライダーは旋回前に旋回するのに見合った速度まで車速を低減させる。減速が十分でないと、旋回半径が大きくなってしまうからである。
【0076】
旋回姿勢データD112は、例えば、第1旋回動作中の第1ストラドルドビークル10と第1ライダーR1をカメラで撮影して得られた画像データ、または、それを加工した画像データである。旋回姿勢基準データD122も同様である。旋回軌跡データD111、直線円弧軌跡データD211、および加速度データD212は、例えば、第1ストラドルドビークル10に搭載された装置によって検出された信号に基づいて生成される。旋回軌跡基準データD121、直線円弧軌跡基準データD221、および加速度基準データD222も同様である。
【0077】
図2に示すように、第2実施形態および第3実施形態において、複合コメントデータD1は、高類似度コメントC40と、高相違度コメントC50と、複合データD10と、複合基準データD20とが少なくとも関連付けられたデータである。つまり、旋回軌跡姿勢コメントデータD101は、高類似度コメントC140と、高相違度コメントC150と、複合データD110と、複合基準データD120とが少なくとも関連付けられたデータである。直線円弧軌跡加速度コメントデータD201は、高類似度コメントC240と、高相違度コメントC250と、複合データD210と、複合基準データD220とが少なくとも関連付けられたデータである。この構成によると、複合基準データD20が出力されるため、コメントC40、C50の理解のしやすさが向上する。そのため、第1ライダーR1の運転技術の成長を促すというコメントC40、C50の機能を確保しつつ、コメントC40、C50の分量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置1のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0078】
第2実施形態および第3実施形態のデータ出力処理S2において出力された複合コメントデータD1は、例えば、表示装置4(
図2参照)に送信される。旋回軌跡姿勢コメントデータD101は、旋回軌跡姿勢コメント情報101として表示装置4に表示される。直線円弧軌跡加速度コメントデータD201は、直線円弧軌跡加速度コメント情報201として表示装置4に表示される。
図3~
図6、
図11および
図12は、旋回軌跡姿勢コメント情報101の例を示し、
図7~
図12は、直線円弧軌跡加速度コメント情報201の例を示す。
図11および
図12は、複合データD10が複合データD110と複合データD210の両方に該当し、旋回軌跡データD111が直線円弧軌跡データD211に含まれる場合の複合コメントデータD1の表示の例である。
図3および
図11は、第2実施形態の旋回軌跡姿勢コメント情報101の例を示す。
図4~
図6および
図12は、第3実施形態の旋回軌跡姿勢コメント情報101の例を示す。
図7および
図11は、第2実施形態の直線円弧軌跡加速度コメント情報201の例を示す。
図8および
図12は、第2実施形態の直線円弧軌跡加速度コメント情報201の例を示す。
図7~
図12の場合、直線円弧軌跡加速度コメントデータD201は、直線円弧軌跡データD211と、第1ストラドルドビークル10の車両前方向の加速度と車両左右方向の加速度の両方に関連する加速度データD212とが関連付けられた複合データD210を含む。
【0079】
図3~
図6、
図11および
図12において、旋回軌跡姿勢コメント情報101は、第1ストラドルドビークル10の姿勢とライダーR1の姿勢の両方を示す画像と、第2ストラドルドビークル20の姿勢とライダーR2の姿勢の両方を示す画像を含む。例えば
図3に示すように、旋回軌跡姿勢コメント情報101は、インストラクターである第2ライダーR2と第2ストラドルドビークル20の姿勢を示す画像中に、第2ストラドルドビークルR2の傾きを示す線(図中の二点鎖線)、第2ライダーR2の視線を示す線(図中の太線の矢印)、第2ライダーR2の頭の傾きを示す線(図中の一点鎖線)、第2ライダーR2の腕の方向を示す線(図中の破線)の少なくとも1つを含んでいてもよい。また、図示は省略するが、旋回軌跡姿勢コメント情報101は、例えば、それぞれの線が何を示しているのかという説明文を含んでいてもよい。このような線が旋回軌跡姿勢コメント情報101に含まれることで、複合データD110の理解のしやすさが向上するため、コメントC140、C150の理解のしやすさが向上する。このような線は、第2実施形態および第3実施形態における受講者とストラドルドビークルの姿勢を示す画像中に含まれてもよい。
【0080】
図7~
図12の直線円弧軌跡加速度コメント情報201において、軌跡の表示と車両前方向の加速度の表示が一体化され、軌跡の表示と車両左右方向の加速度の表示が一体化されている。車両前方向の正の加速度は色のグラデーション(濃淡)で表され、車両前方向の負の加速度は色のグラデーション(濃淡)とハッチングの組み合わせで表されている。色が濃いほど加速度の絶対値が大きい。車両左右方向の加速度は色のグラデーション(濃淡)で表されている。色が濃いほど車両左右方向の加速度が大きい。色が濃い場合、車両の傾きが大きいことを示す。また、図示は省略するが、直線円弧軌跡加速度コメント情報201は、例えば「色が濃いほど減速が強い」などの説明文を含んでいてもよい。なお、直線円弧軌跡加速度コメント情報201において、軌跡の表示と加速度の表示は一体化されなくてもよい。
【0081】
ストラドルドビークルデータ処理装置1の記憶部3には、複数のコメントが記憶されている。第2実施形態および第3実施形態において、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10に基づいて抽出されることで生成される。つまり、コメントC140およびコメントC150は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD110に基づいて抽出されることで生成される。コメントC240、C250は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD210に基づいて抽出されることで生成される。第2実施形態において、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10と複合基準データD20とに基づいて抽出されることで生成されてもよい。第2実施形態において、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から、複合基準データD20に基づかずに抽出されることで生成されてもよい。第3実施形態において、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10と複合基準データD20とに基づいて抽出されることで生成される。
【0082】
記憶部3は、例えば、機械学習により生成された学習済みモデルを記憶していてもよい。プロセッサ2が学習済みモデルに基づいて処理を実行することにより、記憶部3に記憶された複数のコメントの中からコメントが抽出される。学習済みモデルは、複数の学習用データに基づき学習プログラムに従って機械学習を行わせることにより得られる。第2実施形態の場合の学習用データは、例えば、複合データD10と同様の複数の複合データと、各複合データに対するコメントのデータでもよい。第3実施形態の場合の学習用データは、例えば、複合データD10と同様の複数の複合データと、各複合データの比較対象となる複合データと、各複合データに対するコメントのデータでもよい。機械学習は、例えば、人工知能(Artificial Intelligence:AI)による機械学習でもよい。記憶部3は、学習プログラムを記憶していてもよい。この場合、プロセッサ2は、取得された複合データD10に基づき学習プログラムに従って機械学習を行わせ、学習済みモデルを更新してもよい。なお、プロセッサ2は、複合データD10と複合基準データD20との比較によって類似度の高い特徴点と相違度の低い特徴点を抽出してもよい。そして、プロセッサ2は、抽出された特徴点に基づいて、記憶部3に記憶された複数のコメントの中からコメントを抽出してもよい。
【0083】
複合データD110の特徴点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の車両左右方向の傾斜角度、第1ライダーR1の頭の傾き、第1ライダーR1の視線の方向、第1ライダーR1の肩の位置、第1ライダーR1の腕の位置、または第1ライダーR1の膝の位置でもよく、または、これらのうちのいずれかの組み合わせでもよい。このような第1ストラドルドビークル10および/または第1ライダーR1の姿勢についての特徴点は、第1旋回動作中の軌跡の形状に影響を与える。複合基準データD120に対して類似度が高い複合データD110の特徴点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の軌跡の形状が全体的に第2ストラドルドビークル20の軌跡の形状に類似しているということでもよい。複合基準データD120に対して相違度が高い複合データD110の特徴点は、例えば、第2ストラドルドビークル20の軌跡の形状に対して第1ストラドルドビークル10の軌跡の形状の相違度が高い点でもよい。複合基準データD120に対して類似度が高い複合データD110の特徴点は、例えば、軌跡の形状についての類似度の高い点と、上述したような第1ストラドルドビークル10および/または第1ライダーR1の姿勢についての類似度が高い点の両方に関連する特徴点でもよい。複合基準データD120に対して相違度が高い複合データD110の特徴点は、例えば、軌跡の形状についての相違度の高い点と、上述したような第1ストラドルドビークル10および/または第1ライダーR1の姿勢についての相違度が高い点の両方に関連する特徴点でもよい。
【0084】
図3および
図11の例(第2実施形態)において、インストラクターである第2ライダーR2が運転する第2ストラドルドビークル20の第2旋回動作中の軌跡はほぼ一定の曲率の円弧である。このような場合、第2実施形態において、第2ストラドルドビークル20の第2旋回動作中の軌跡の形状に対して第1ストラドルドビークル10の第1旋回動作中の軌跡の形状の相違度の高い点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の第1旋回動作中の軌跡が、ほぼ一定の曲率の円弧状ではないことでもよい(例えば
図4の第2ストラドルドビークル20の軌跡を参照)。第2実施形態において、第2ストラドルドビークル20の第2旋回動作中の軌跡の形状に対して第1ストラドルドビークル10の第1旋回動作中の軌跡の形状の相違度の高い点は、旋回開始時に旋回方向とは逆方向に膨らんでいることでもよい(例えば
図5および
図6の第2ストラドルドビークル20の軌跡を参照)。これは、旋回開始時の逆操舵が大きいことによって生じる。
【0085】
複合基準データD220に対して類似度が高い複合データD210の特徴点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の軌跡の形状が全体的に第2ストラドルドビークル20の軌跡の形状に類似しているということでもよい。複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点は、例えば、第2ストラドルドビークル20の軌跡の形状に対して第1ストラドルドビークル10の軌跡の形状の相違度が高い点でもよい。複合基準データD220に対して類似度が高い複合データD210の特徴点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の車両前方向の加速度の変化が全体的に第2ストラドルドビークル20の車両前方向の加速度の変化に類似していること、または、第1ストラドルドビークル10の車両左右方向の加速度の変化が全体的に第2ストラドルドビークル20の車両左右方向の加速度の変化に類似しているということでもよく、その両方でもよい。複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点は、例えば、第2ストラドルドビークル20の車両前方向の加速度の変化に対して第1ストラドルドビークル10の車両前方向の加速度の変化の相違度が高い点でもよく、第2ストラドルドビークル20の車両左右方向の加速度の変化に対して第1ストラドルドビークル10の左右加速度の変化の相違度が高い点でもよい。複合データD210の特徴点は、例えば、直線状の軌跡を走行したときの加速が開始される位置、直線状の軌跡を走行したときの加速が終了する位置、直線状の軌跡を走行したときの減速が開始される位置、直線状の軌跡を走行したときに開始された減速が終了する位置でもよく、または、これらのうちのいずれかの組み合わせでもよい。
図7~
図12の場合、複合基準データD220に対する複合データD210の類似度(または相違度)とは、車両前方向の加速度を示す色の濃さの類似度(または相違度)でもよい。
図7~
図12の場合、複合基準データD220に対する複合データD210の類似度(または相違度)とは、車両左右方向の加速度を示す色の濃さの類似度(または相違度)でもよい。複合基準データD220に対して類似度が高い複合データD210の特徴点は、例えば、軌跡の形状についての類似度の高い点と、加速度についての類似度が高い点の両方に関連する特徴点でもよい。複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点は、例えば、軌跡の形状についての相違度の高い点と、加速度についての相違度が高い点の両方に関連する特徴点でもよい。
【0086】
図7および
図11の例(第2実施形態)において、インストラクターである第2ライダーR2が運転する第2ストラドルドビークル20の直線状の軌跡はほぼ直線であり、第2ストラドルドビークル20の円弧状の軌跡はほぼ一定の曲率の円弧である。このような場合、第2実施形態において、第2ストラドルドビークル20の直線状の軌跡に対して第1ストラドルドビークル10の直線状の軌跡の形状の相違度の高い点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の直線状の軌跡が、直線でなく、車両左右方向のうち旋回方向と逆方向に膨らんでいることでもよい(例えば
図7参照)。第2実施形態において、第2ストラドルドビークル20の直線状の軌跡に対して第1ストラドルドビークル10の直線状の軌跡の形状の相違度の高い点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の直線状の軌跡が、直線でなく、車両左右方向のうち旋回方向と同じ方向に膨らんでいることでもよい。第2実施形態において、第2ストラドルドビークル20の円弧状の軌跡に対して第1ストラドルドビークル10の円弧状の軌跡の形状の相違度の高い点は、例えば、第1ストラドルドビークル10の軌跡が、全体としてほぼ一定の曲率の円弧状ではないことでもよい(例えば
図4の第2ストラドルドビークル20の軌跡を参照)。第2実施形態において、第2ストラドルドビークル20の円弧状の軌跡に対して第1ストラドルドビークル10の円弧状の軌跡の形状の相違度の高い点は、例えば、旋回開始時に旋回方向とは逆方向に膨らんでいることでもよい(例えば
図5および
図6の第2ストラドルドビークル20の軌跡を参照)。
【0087】
図7および
図11の例(第2実施形態)において、インストラクターである第2ライダーR2は、直線状の軌跡を走行しているときに加速と減速を行う。さらに、インストラクターである第2ライダーR2は、直線状の軌跡を走行しているときに開始した減速を旋回直前または旋回開始時に終了し、円弧状の軌跡を走行しているときの車速をほぼ一定に維持する。したがって、
図7および
図11の例(第2実施形態)において、第2ストラドルドビークル20が円弧状の軌跡を走行するときの車両前方向の加速度を示す色の濃さはほぼ同じである。このような場合、第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、直線状の軌跡を走行しているときにほとんど加速と減速をしていないことでもよい。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、直線状の軌跡を走行しているときにインストラクターよりも大きく加速または大きく減速していることでもよい。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、直線状の軌跡を走行しているときの減速の開始位置が円弧状の軌跡の始点に近いことでもよい。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、直線状の軌跡を走行したときに開始された減速が円弧状の軌跡を走行しているときも継続していることでもよい。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、円弧状の軌跡を走行しているときに比較的大きい加速または減速をしていることでもよい。
【0088】
図7および
図11の例(第2実施形態)において、インストラクターである第2ライダーR2は、円弧状の軌跡を走行しているときに、車速に見合った傾斜角度で車両を傾斜させている。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、円弧状の軌跡を走行しているときの車両左右方向の加速度が小さいまたは大きいことでもよい。つまり、円弧状の軌跡を走行しているときの車両の傾きが小さいことまたは大きいことでもよい。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、直線状の軌跡を走行しているときの車両左右方向の加速度が大きく、円弧状の軌跡を走行しているときの車両左右方向の加速度との差が小さいことでもよい。つまり、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行しているときに常に車両が傾いていることでもよい。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、円弧状の軌跡を走行しているときの車両左右方向の加速度の変化が大きいことでもよい。つまり、円弧状の軌跡を走行しているときの車両の傾きの変化が大きいことでもよい。
図7および
図11の例(第2実施形態)において、第2ストラドルドビークル20の円弧状の軌跡における車両左右方向の加速度を示す色の濃さはほぼ均一である。第2実施形態において、複合基準データD220に対して相違度が高い複合データD210の特徴点とは、例えば、円弧状の軌跡における車両左右方向の加速度の濃さが不均一であることでもよい。
【0089】
高類似度コメントC40は、運転技術を褒めるコメントでもよく、運転技術の改善点をアドバイスするコメントでもよく、その両方のコメントでもよい。第2実施形態において、高類似度コメントC40は、運転技術を褒めるコメントである。第3実施形態において、高類似度コメントC40は、運転技術を褒めるコメントでもよく、運転技術の改善点をアドバイスするコメントでもよく、その両方のコメントでもよい。高相違度コメントC50は、運転技術を褒めるコメントでもよく、運転技術の改善点をアドバイスするコメントでもよい。第2実施形態において、高相違度コメントC50は、運転技術の改善点をアドバイスするコメントである。第3実施形態において、高相違度コメントC50は、運転技術を褒めるコメントでもよく、運転技術の改善点をアドバイスするコメントでもよく、その両方のコメントでもよい。第2実施形態および第3実施形態において、複合コメントデータD1が褒めるコメントを含むことにより、第1ライダーR1の成長意欲を高めることができる。そのため、褒めるコメントと運転技術の改善点をアドバイスするコメントの両方を含む場合、第1ライダーR1の運転技術の成長を促すという機能が高い。そのため、第1ライダーR1の運転技術の成長を促すというコメントC40、C50の機能を確保しつつ、コメントC40、C50の分量を低減できる。その結果、ストラドルドビークルデータ処理装置1のハードウェアリソースの設計自由度の低下を抑制できる。
【0090】
図3(第2実施形態)において、コメントC140、C150は、例えば「安定したきれいな軌跡で走行できています。視線がコーナーの出口を向いており良い姿勢です。しかし、インストラクターと比較すると車両の傾きが小さいです。無理に車両を傾斜させる必要はありませんが、少しずつ傾斜を身につけましょう。」でもよい。
図5および
図6(第3実施形態)において、コメントC140、C150は、例えば「2回目は安定したきれいな軌跡になっています。1回目、2回目とも視線がコーナーの出口を向いており良い姿勢です。2回目はしっかり車両を傾けることができています。」でもよい。
図7(第2実施形態)において、コメントC240、C250は、例えば「減速がやや長く、旋回中も減速しています。基本的な操作として加速と減速は車両がまっすぐ起きた状態で行うことが望ましいでしょう。車両をしっかり傾けて旋回できています。しかし、軌跡に直線部分が無くなり、車両が常に傾いている状態です。加速と減速を丁寧に行いましょう。」でもよい。
図8(第3実施形態)において、コメントC240、C250は、例えば「1回目、2回目とも安定したきれいな軌跡で走行できています。2回目は直進中にしっかり加速と減速を行えています。2回目は車両をしっかり傾けて旋回できています。」でもよい。
【0091】
第2実施形態および第3実施形態において、コメントC140、C150は、例えば
図5に示すように、軌跡についてのコメントと姿勢についてのコメントに分かれていてもよい。高類似度コメントC140は、軌跡についてのコメントと姿勢についてのコメントの一方でもよく、軌跡についてのコメントと姿勢についてのコメントの両方を含んでいてもよい。高相違度コメントC150も同様である。第2実施形態および第3実施形態において、コメントC240、C250は、例えば
図9に示すように、車両前方向の加速度についてのコメントと車両左右方向の加速度についてのコメントと軌跡についてのコメントに分かれていてもよい。高類似度コメントC240は、車両前方向の加速度についてのコメントと車両左右方向の加速度についてのコメントと軌跡についてのコメントのうちの少なくとも1つでもよい。高相違度コメントC250も同様である。また、図示は省略するが、コメントC240、C250は、車両前方向の加速度についてのコメントと車両左右方向の加速度と軌跡についてのコメントに分かれていてもよい。
【0092】
第2実施形態および第3実施形態において、旋回軌跡姿勢コメント情報101は、例えば
図6に示すように、複合データD110が示す軌跡についてのコメントC161と、複合データD110が示す姿勢についてのコメントC162と、複合基準データD120が示す軌跡についてのコメントC171と、複合基準データD120が示す姿勢についてのコメントC172とを含んでいてもよい。コメントC161の内容は、高類似度コメントC140および/または高相違度コメントC150に含まれていてもよい。コメントC162の内容は、高類似度コメントC140および/または高相違度コメントC150に含まれていてもよい。
図6(第3実施形態)において、コメントC172は、例えば「車両があまり傾いていません。視線がコーナーの出口を向いています。」でもよい。第2実施形態および第3実施形態において、直線円弧軌跡加速度コメント情報201は、例えば
図10に示すように、複合データD210が示す車両前方向の加速度についてのコメントC261と、複合データD210が示す車両左右方向の加速度についてのコメントC262と、複合基準データD220が示す車両前方向の加速度についてのコメントC271と、複合基準データD220が示す車両左右方向の加速度についてのコメントC272とを含んでいてもよい。コメントC261、C262、C271、C272は、軌跡についてのコメントも含んでいてもよい。コメントC261の内容は、高類似度コメントC240および/または高相違度コメントC250に含まれていてもよい。コメントC262の内容は、高類似度コメントC240および/または高相違度コメントC250に含まれていてもよい。
図10(第3実施形態)において、コメントC272は、例えば「色は薄いですが濃淡があり丁寧な走りができています」でもよい。
【0093】
第2実施形態および第3実施形態において、旋回軌跡姿勢コメント情報101は、例えば、「視線はコーナーの出口に向けることが好ましい」などの旋回中の姿勢についての一般的なアドバイスを含んでいてもよい。第2実施形態および第3実施形態において、旋回軌跡姿勢コメント情報101は、旋回中の軌跡についての一般的なアドバイスを含んでいてもよい。第2実施形態および第3実施形態において、直線円弧軌跡加速度コメント情報201は、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行するときの一般的なアドバイスを含んでいてもよい。但し、ここでの「一般的な」は、特定のライダーに向けたものではないという意図であり、速度や技量レベルに関わらず一般的という意味ではない。
【0094】
<第4実施形態>
以下、本発明の第4実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置1およびストラドルドビークルデータ処理方法について、
図13~
図16を参照しつつ説明する。第4実施形態は、第2実施形態または第3実施形態の構成を有する。
【0095】
図13に示すように、第4実施形態のデータ取得処理S1において複合データD10と複合基準データD20と第2複合基準データD30が取得される。データ取得処理S1において旋回軌跡姿勢複合データD110と旋回軌跡姿勢複合基準データD120が取得された場合、第2旋回軌跡姿勢複合基準データD130が第2複合基準データD30として取得される。データ取得処理S1において直線円弧軌跡加速度複合データD210と直線円弧軌跡加速度複合基準データD220が取得された場合、第2直線円弧軌跡加速度複合基準データD230が第2複合基準データD30として取得される。以下の説明において、第2旋回軌跡姿勢複合基準データD130を第2複合基準データD130と称し、第2直線円弧軌跡加速度複合基準データD230を第2複合基準データD230と称する。第2複合基準データD130は、第2旋回軌跡基準データD131と第2旋回姿勢基準データD132とが少なくとも関連付けられたデータである。第2旋回軌跡基準データD131は、第3ライダーR3が乗車する第3ストラドルドビークル30の第3旋回動作中の軌跡に関連するデータである。第2旋回姿勢基準データD132は、第3旋回動作中の第3ストラドルドビークル30および第3旋回動作中の第3ストラドルドビークル30に乗車する第3ライダーR3の少なくとも一方の姿勢に関連するデータである。第2複合基準データD230は、第3ライダーR3が乗車する第3ストラドルドビークル30の直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連する第2直線円弧軌跡基準データD231と、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの第3ストラドルドビークル30の加速度に関連する第2加速度基準データD232とが少なくとも関連付けられたデータである。第2直線円弧軌跡基準データD231は、第3ストラドルドビークル30の直線状の軌跡とこの直線状の軌跡に連続する円弧状の軌跡に関連するデータである。第2加速度基準データD232は、直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの第3ストラドルドビークル30の加速度に関連するデータである。
【0096】
第4実施形態が第2実施形態の構成を有する場合、第3ライダーR3は、第1ライダーR1と同じである。第4実施形態が第3実施形態の構成を有する場合、第3ライダーR3は第1ライダーR1と異なる。第4実施形態が第2実施形態の構成を有する場合、第2複合基準データD130は、第1ライダーR1が複合データD110の運転を行うより前に運転したときのデータである。第4実施形態が第3実施形態の構成を有する場合、第2複合基準データD230は、第1ライダーR1が複合データD210の運転を行うより前に運転したときのデータである。第4実施形態が第3実施形態の構成を有する場合、第3ライダーR3は、例えば講習会のインストラクターでもよい。
【0097】
図13に示すように、第4実施形態のデータ出力処理S2において、高類似度コメントC40と高相違度コメントC50と複合データD10と複合基準データD20と第2複合基準データD30とが少なくとも関連付けられた複合コメントデータD1が出力される。旋回軌跡姿勢コメントデータD101は、高類似度コメントC140と、高相違度コメントC150と、複合データD110と、複合基準データD120と、第2複合基準データD130とが少なくとも関連付けられたデータである。直線円弧軌跡加速度コメントデータD201は、高類似度コメントC240と、高相違度コメントC250と、複合データD210と、第2複合基準データD230と、第2複合基準データD230とが少なくとも関連付けられたデータである。
【0098】
図14および
図16は、表示装置4に表示された旋回軌跡姿勢コメント情報101の例を示す。
図15および
図16は、表示装置4に表示された直線円弧軌跡加速度コメント情報201の例を示す。
図16は、複合データD10が複合データD110と複合データD210の両方に該当し、旋回軌跡データD111が直線円弧軌跡データD211に含まれる場合の複合コメントデータD1の表示の例である。
【0099】
第4実施形態における高類似度コメントC40は、複合基準データD20に対する複合データD10の類似度が高く、且つ、第2複合基準データD30に対する複合データD10の類似度が高い特徴点についてのコメントでもよい。高類似度コメントC140がこのようなコメントでもよい。高類似度コメントC240がこのようなコメントでもよい。この場合、高類似度コメントC40は、運転技術を褒めるコメントである。第4実施形態における高類似度コメントC40は、複合基準データD20に対する複合データD10の類似度が高く、且つ、第2複合基準データD30に対する複合データD10の相違度が高い特徴点についてのコメントでもよい。高類似度コメントC140がこのようなコメントでもよい。高類似度コメントC240がこのようなコメントでもよい。この場合で、且つ、第4実施形態が第2実施形態の構成を有する場合、高類似度コメントC40は、運転技術を褒めるコメントである。また、この場合で、且つ、第4実施形態が第3実施形態の構成を有する場合、高類似度コメントC40は、運転技術の改善点をアドバイスするコメントである。第4実施形態における高類似度コメントC40は、第2複合基準データD30に関連しないコメントでもよい。
【0100】
第4実施形態における高相違度コメントC50は、複合基準データD20に対する複合データD10の相違度が高く、且つ、第2複合基準データD30に対する複合データD10の類似度が高い特徴点についてのコメントでもよい。高類似度コメントC150がこのようなコメントでもよい。高類似度コメントC250がこのようなコメントでもよい。この場合で、且つ、第4実施形態が第2実施形態の構成を有する場合、高相違度コメントC50は、運転技術の改善点をアドバイスするコメントである。また、この場合で、且つ、第4実施形態が第3実施形態の構成を有する場合、高相違度コメントC50は、運転技術を褒めるコメントである。第4実施形態における高相違度コメントC50は、複合基準データD20に対する複合データD10の相違度が高く、且つ、第2複合基準データD30に対する複合データD10の相違度が高い特徴点についてのコメントでもよい。高類似度コメントC150がこのようなコメントでもよい。高類似度コメントC250がこのようなコメントでもよい。この場合、高相違度コメントC50は、運転技術の改善点をアドバイスするコメントでもよく、運転技術を褒めるコメントでもよい。第4実施形態における高相違度コメントC50は、第2複合基準データD30に関連しないコメントでもよい。
【0101】
第4実施形態が第2実施形態の構成を有する場合、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10と複合基準データD20と第2複合基準データD30に基づいて抽出されることで生成されてもよい。コメントC140、C150がこのように生成されてもよい。コメントC240、C250がこのように生成されてもよい。第4実施形態が第2実施形態の構成を有する場合、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から、複合基準データD20に基づかずに、少なくとも複合データD10と第2複合基準データD30とに基づいて抽出されることで生成されてもよい。コメントC140およびコメントC150がこのように生成されてもよい。コメントC240およびコメントC250がこのように生成されてもよい。第4実施形態が第3実施形態の構成を有する場合、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10と複合基準データD20と第2複合基準データD30とに基づいて抽出されることで生成されてもよい。コメントC140およびコメントC150がこのように生成されてもよい。コメントC240およびコメントC250がこのように生成されてもよい。第4実施形態が第3実施形態の構成を有する場合、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から、第2複合基準データD30に基づかずに、少なくとも複合データD10と複合基準データD20とに基づいて抽出されることで生成されてもよい。コメントC140およびコメントC150がこのように生成されてもよい。コメントC240およびコメントC250がこのように生成されてもよい。
【0102】
<第5実施形態>
以下、本発明の第5実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置1およびストラドルドビークルデータ処理方法について、
図17を参照しつつ説明する。なお、第5実施形態は、第2実施形態~第4実施形態の少なくとも1つの構成を有する。
【0103】
図17に示すように、第5実施形態のデータ取得処理S1において、個人情報データD40および環境データD50の少なくとも一方が取得される。個人情報データD40は、第1ライダーR1の個人情報に関連するデータである。環境データD50は、第1ストラドルドビークル10が走行したときの環境に関連するデータである。データ取得処理S1において複合データD110が取得され、複合データD210が取得されない場合に、個人情報データD40および環境データD50のうち個人情報データD40だけが取得されてもよく、環境データD50だけが取得されてもよく、個人情報データD40および環境データD50の両方が取得されてもよい。データ取得処理S1において複合データD210が取得され、複合データD110が取得されない場合に、個人情報データD40および環境データD50のうち個人情報データD40だけが取得されてもよく、環境データD50だけが取得されてもよく、個人情報データD40および環境データD50の両方が取得されてもよい。データ取得処理S1において複合データD110と複合データD210の両方が取得された場合に、個人情報データD40および環境データD50のうち個人情報データD40だけが取得されてもよく、環境データD50だけが取得されてもよく、個人情報データD40および環境データD50の両方が取得されてもよい。
【0104】
データ取得処理S1において複合データD110が取得される場合、個人情報データD40が示す個人情報は、第1ストラドルドビークル10が第1旋回動作を行ったときの第1ライダーR1の個人情報に該当する。データ取得処理S1において複合データD210が取得される場合、個人情報データD40が示す個人情報は、第1ストラドルドビークル10が直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの第1ライダーR1の個人情報に該当する。データ取得処理S1において複合データD110が取得される場合、環境データD50は、第1ストラドルドビークル10が第1旋回動作を行ったときの環境に関連するデータを含む。データ取得処理S1において複合データD210が取得される場合、環境データD50は、第1ストラドルドビークル10が直線状の軌跡と円弧状の軌跡を走行したときの環境に関連するデータを含む。
【0105】
個人情報データD40は、例えば、第1ライダーR1の技量レベル、第1ライダーR1の体形、第1ライダーR1の性別、および、第1ストラドルドビークル10の情報の少なくとも1つに関連するデータでもよい。第1ライダーR1の技量レベルに関連するデータとは、例えば、「初心者」、「上級者」などを示すデータでもよい。第1ライダーR1の体形に関連するデータとは、例えば、「大柄」、「標準」、「小柄」などを示すデータでもよい。第1ストラドルドビークル10の情報に関連するデータとは、例えば、第1ストラドルドビークル10の車種を示すデータでもよい。
【0106】
環境データD50は、例えば、天候、路面状態、および、外気温の少なくとも1つに関連するデータでもよい。天候に関連するデータとは、例えば、「晴れ」、「雨」などを示すデータでもよい。天候または外気温に関連するデータとは、例えば、「暑い」、「寒い」などを示すデータでもよい。路面状態に関連するデータとは、例えば、「ウェット」、「ドライ」などを示すデータでもよい。路面状態に関連するデータとは、例えば、「滑りやすい」、「滑りにくい」などを示すデータでもよい。路面状態に関連するデータとは、例えば、「オンロード」、「ダート」などを示すデータでもよい。
【0107】
コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10と個人情報データD40および環境データD50の少なくとも一方とに基づいて抽出されることで生成される。コメントC40、C50がこのように生成されることにより、ストラドルドビークルデータ処理装置1で処理される走行データの種類を増やすことなく、コメントC140、C150、C240、250の品質を向上することができる。コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から、少なくとも複合データD10と個人情報データD40とに基づいて抽出されることで生成されてもよい。コメントC140、C150がこのように生成されてもよい。コメントC240およびコメントC250がこのように生成されてもよい。コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10と環境データD50とに基づいて抽出されることで生成されてもよい。コメントC140およびコメントC150がこのように生成されてもよい。コメントC240、C250がこのように生成されてもよい。コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から少なくとも複合データD10と個人情報データD40と環境データD50とに基づいて抽出されることで生成されてもよい。コメントC140およびコメントC150がこのように生成されてもよい。コメントC240、C250がこのように生成されてもよい。
【0108】
複合コメントデータD1は、高類似度コメントC40と、高相違度コメントC50と、複合データD10と、個人情報データD40および環境データD50の少なくとも一方とが少なくとも関連付けられたデータでもよい。複合コメントデータD1は、高類似度コメントC40と、高相違度コメントC50と、複合データD10と、個人情報データD40とが少なくとも関連付けられたデータでもよい。この場合、旋回軌跡姿勢コメント情報101および/または直線円弧軌跡加速度コメント情報201に、例えば、第1ライダーR1の技量レベルなどの情報が含まれる。複合コメントデータD1は、高類似度コメントC40と、高相違度コメントC50と、複合データD10と、環境データD50とが少なくとも関連付けられたデータでもよい。この場合、旋回軌跡姿勢コメント情報101および/または直線円弧軌跡加速度コメント情報201に、例えば、第1ストラドルドビークル10の車種などの情報が含まれる。複合コメントデータD1は、高類似度コメントC40と、高相違度コメントC50と、複合データD10と、個人情報データD40と、環境データD50とが少なくとも関連付けられたデータでもよい。
【0109】
第5実施形態が第2実施形態の構成を有する場合、記憶部3は、複合基準データD120を含む複数の複合基準候補データを記憶していてもよい。複数の複合基準候補データの中に、コースと走行日が複合基準データD20と同じである複合基準候補データが無い場合、データ取得処理S1において、記憶部3に記憶された複数の複合基準候補データの中から環境データD50に基づいて抽出された複合基準候補データが、複合基準データD20として取得されてもよい。この場合、複数の複合基準候補データの中から、第1ストラドルドビークル10が走行したときの環境に近い環境で第2ストラドルドビークル20が走行したときの複合基準候補データが抽出される。また、データ取得処理S1において、記憶部3に記憶された複数の複合基準候補データの中から個人情報データD40に基づいて抽出された複合基準候補データが、複合基準データD20として取得されてもよい。例えば、複数の複合基準候補データの中から、第1ストラドルドビークル10と同じ車種のストラドルドビークルが走行したときの複合基準候補データが抽出されてもよい。また、例えば、複数の複合基準候補データの中から、第1ライダーR1と体形が近いライダーが乗車するストラドルドビークルが走行したときの複合基準候補データが抽出されてもよい。第5実施形態が第2実施形態の構成を有する場合に複合基準データD20がこのように抽出されることにより、コメントC40、C50の品質を向上することができる。
【0110】
第1~第5実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置1は、複数のライダーの運転技術についてのコメントを出力できる。つまり、第1ライダーR1に該当するライダーは複数人存在する。取得される複合データD10によっては、ストラドルドビークルデータ処理装置1は高類似度コメントC40および高相違度コメントC50のいずれか一方だけを生成してもよい。つまり、本発明の複合コメントデータとは異なる複合コメントデータが出力されてもよい。
【0111】
本発明の実施形態のストラドルドビークルデータ処理装置およびストラドルドビークル処理方法の実施形態は、第1~第5実施形態に限らない。以下のように変更して実施することも可能である。
本発明のストラドルドビークルデータ処理装置は、第1~第5実施形態で説明したデータ以外のデータを取得してもよい。
【0112】
第2~第4実施形態において、複合コメントデータD1は複合基準データD20を含んでいる。しかし、本発明において、複合コメントデータは複合基準データを含まなくてもよい。第4実施形態において、複合コメントデータD1は第2複合基準データD30を含んでいる。しかし、本発明において、第2複合基準データが高類似度コメントおよび高相違度コメントの生成に使用される場合に、複合コメントデータは第2複合基準データを含まなくてもよい。本発明において、第2複合基準データが高類似度コメントおよび高相違度コメントの生成に使用される場合に、複合コメントデータは複合基準データと第2複合基準データの両方を含まなくてもよい。本発明において、第2複合基準データが高類似度コメントおよび高相違度コメントの生成に使用される場合に、複合基準データおよび第2複合基準データのいずれか一方だけを含んでいてもよい。
【0113】
第5実施形態において、コメントC40およびコメントC50は、記憶部3に記憶された複数のコメントの中から個人情報データD40および/または環境データD50に基づいて抽出される。しかし、高類似度コメントが、複数の記憶部に記憶された複数のコメントの中から個人情報データおよび/または環境データに基づいて抽出される場合に、高相違度コメントが個人情報データおよび環境データのどちらにも基づかずに抽出されてもよい。逆に、高相違度コメントが個人情報データおよび/または環境データに基づいて抽出される場合に、高類似度コメントが個人情報データおよび環境データのどちらにも基づかずに抽出されてもよい。
【0114】
第5実施形態において個人情報データD40および環境データD50の少なくとも一方はコメントC40、C50の生成に使用されている。しかし、本発明において、個人情報データはコメントの生成に使用されず、複合コメントデータに含まれてもよい。本発明において、環境データはコメントの生成に使用されず、複合コメントデータに含まれてもよい。
【符号の説明】
【0115】
1:ストラドルドビークルデータ処理装置、2:プロセッサ、3:記憶部、10:第1ストラドルドビークル、20:第2ストラドルドビークル、30:第3ストラドルドビークル、C40:高類似度コメント、C50:高相違度コメント、C140:旋回軌跡姿勢高類似度コメント、C150:旋回軌跡姿勢高相違度コメント、C240:直線円弧軌跡加速度高類似度コメント、C250:直線円弧軌跡加速度高相違度コメント、D1:複合コメントデータ、D10:複合データ、D20:複合基準データ、D30:第2複合基準データ、D40:個人情報データ、D50:環境データ、D101:旋回軌跡姿勢コメントデータ、D110:旋回軌跡姿勢複合データ、D111:旋回軌跡データ、D112:旋回姿勢データ、D120:旋回軌跡姿勢複合基準データ、D121:旋回軌跡基準データ、D122:旋回姿勢基準データ、D130:第2旋回軌跡姿勢複合基準データ、D131:第2旋回軌跡基準データ、D132:第2旋回姿勢基準データ、D201:直線円弧軌跡加速度コメントデータ、D210:直線円弧軌跡加速度複合データ、D211:直線円弧軌跡データ、D212:加速度データ、D220:直線円弧軌跡加速度複合基準データ、D221:直線円弧軌跡基準データ、D222:加速度基準データ、D230:第2直線円弧軌跡加速度複合基準データ、D231:第2直線円弧軌跡基準データ、D232:第2加速度基準データ、R1:第1ライダー、R2:第2ライダー、R3:第3ライダー、S1:データ取得処理、S2:データ出力処理