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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-17
(45)【発行日】2024-09-26
(54)【発明の名称】ローラ式搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 13/04 20060101AFI20240918BHJP
   F27B 9/39 20060101ALN20240918BHJP
   F27D 21/00 20060101ALN20240918BHJP
【FI】
B65G13/04
F27B9/39
F27D21/00 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024047681
(22)【出願日】2024-03-25
【審査請求日】2024-05-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004293
【氏名又は名称】ノリタケ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】山田 一郎
(72)【発明者】
【氏名】小野田 和洋
(72)【発明者】
【氏名】近藤 七海
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特公昭52-038308(JP,B2)
【文献】特公平04-028609(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 13/04
F27B 9/39
F27D 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた搬送方向に沿って並べられた複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラによって規定される搬送経路のうち予め定められた停止位置において、前記複数の搬送ローラ上を搬送される被搬送物を停止させるストッパと、
前記停止位置に停止した前記被搬送物を持ち上げるリフタと
を備え、
前記リフタは、前記停止位置において、前記搬送ローラの間から突出し、前記被搬送物を持ち上げるアーム部材を有し、
前記ストッパは、
前記アーム部材が前記搬送ローラの上端よりも下に位置しているときは、前記搬送ローラの上端よりも上方に突出しており、かつ、
前記アーム部材の上昇に合わせて前記搬送方向の前方に向けて前記停止位置から離れるように構成された、
ローラ式搬送装置。
【請求項2】
前記ストッパは、
前記停止位置の最前方の搬送ローラの前方に配置されたストッパ部と、
前記最前方の搬送ローラよりも下方に配置され、前記停止位置の前方の予め定められた位置と、前記停止位置から離れる位置との間で、前記ストッパ部を揺動させる回動軸と
を有する、請求項1に記載されたローラ式搬送装置。
【請求項3】
前記ストッパは、前記ストッパ部の下端から前記最前方の搬送ローラの下方に延びた基部を有し、
前記ローラ式搬送装置は、前記基部を上方に付勢し、前記ストッパ部を前記最前方の搬送ローラの前方に向けて回動させる付勢部材をさらに備え、
前記リフタは、前記アーム部材の降下に応じて、前記基部を下方に押し下げて前記ストッパ部を前記停止位置に移動させる、請求項2に記載されたローラ式搬送装置。
【請求項4】
前記複数の搬送ローラよりも下方には、前記リフタが下降した場合に前記ストッパを前記停止位置で停止させる規制部材が設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載されたローラ式搬送装置。
【請求項5】
前記被搬送物が前記ストッパに達したことを検知する停止センサと、
前記停止センサよりも前記搬送方向の上流側において前記被搬送物を検知するずれ検知センサと
をさらに備えている、請求項1~3のいずれか一項に記載されたローラ式搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ローラ式搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2022-151151号公報には、搬送ローラ上に置かれた複数の被搬送物を、3列で搬送するローラ式搬送装置が開示されている。同公報に開示されているローラ式搬送装置では、上位置および下位置に選択的に移動可能に設けられたストッパが設けられている。被搬送物は、上位置に移動したストッパによって横一列に整列する。整列した被搬送物は、置換室へ送り込まれる。被搬送物の整列の精度がよくなることによって、置換室の容積を小さくすることができるとされている。
【0003】
特開2023-096455号公報には、セラミック部品を載置して焼成させうるセラミック焼成用セッター(被搬送物)が開示されている。同公報に開示されているセラミック焼成用セッターは、無機繊維が結合して形成された多孔質層を内在する基材からなることを特徴としている。かかるセラミック焼成用セッターは、強度を維持しつつ軽量化により熱容量を低下させることができるとされている。また、かかるセラミック焼成用セッターは、温度追従性に優れているとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2022-151151号公報
【文献】特開2023-096455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ストッパによって被搬送物を停止位置で停止させた後、ストッパと被搬送物が干渉する懸念がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで開示されるローラ式搬送装置は、複数の搬送ローラと、ストッパと、リフタとを備えている。複数の搬送ローラは、予め定められた搬送方向に沿って並べられている。ストッパは、複数の搬送ローラによって規定される搬送経路のうち予め定められた停止位置において、複数の搬送ローラ上を搬送される被搬送物を停止させる。リフタは、停止位置に停止した被搬送物を持ち上げる。リフタは、停止位置において、搬送ローラの間から突出し、被搬送物を持ち上げるアーム部材を有している。ストッパは、アーム部材が搬送ローラの上端よりも下に位置しているときは、搬送ローラの上端よりも上方に突出している。ストッパは、アーム部材の上昇に合わせて搬送方向の前方に向けて停止位置から離れるように構成されている。かかるローラ式搬送装置によると、ストッパと被搬送物が干渉しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、加熱装置1を示す模式図である。
図2図2は、ローラ式搬送装置60の平面図である。
図3図3は、ローラ式搬送装置60の側面図である。
図4図4は、ストッパ80およびリフタ90の側面図である。
図5図5は、切り離し部材72の正面図である。
図6図6は、切り離し装置70によって被搬送物Aを切り離す様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示における実施形態の1つについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。上、下、左、右、前、後の向きは、図中、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表されている。ここで、上、下、左、右、前、後の向きは、説明の便宜上、定められているに過ぎず、特に言及されない限りにおいて本願発明を限定しない。
【0009】
図1は、加熱装置1を示す模式図である。図中、被搬送物Aが搬送される方向は、矢印で示されている。
【0010】
〈加熱装置1〉
加熱装置1は、図1に示されているように、搬送路10と、ローラ式搬送装置20と、置換室30と、加熱室40と、置換室50と、ローラ式搬送装置60と、搬送路15とを備えている。加熱装置1は、被処理物を搬送しつつ加熱処理するための装置である。この実施形態では、被処理物は、セッターAに載せられた状態で搬送され、加熱室40内で加熱処理される。なお、置換室30,50は、加熱装置1に必ずしも設けられていなくてもよい。
【0011】
セッターAは、平板状の耐火物である。この実施形態では、セッターAは、略矩形状である。なお、セッターAの形状は、特に限定されない。セッターAの材質は、特に限定されないが、ムライト・コーディライト、ムライト、アルミナ、スピネル・コーディライト、マグネシア、ジルコニア、炭化ケイ素等のセラミック製のもの、カーボン製のもの等が用いられうる。セッターAの形状および材質は、被処理物の種類、加熱条件等に応じて適宜選択されうる。
【0012】
セッターAの構成は特に限定されないが、被処理物の加熱効率を向上させる観点から、薄くて軽いセッターAが用いられてもよい。軽いセッターAを用いることによって、セッターAの温度が加熱室40内の温度に追従しやすい。これによって、セッターAに載せられている被処理物も昇温しやすくなり、被処理物の処理効率が向上しうる。また、セッターAは、無機繊維を含むものであってもよい。無機繊維を含んだセッターAが用いられることによって、セッターAがより軽くなりうる。これによって、被処理物の処理効率が向上しうる。セッターAには、孔が形成されていてもよい。セッターAには、複数の孔が形成されうる。セッターAに孔が形成されていることによって、セッターAの上下の通気性が向上しうる。以下、被処理物が載せられたセッターAを、適宜に被搬送物Aとも称する。
【0013】
この実施形態では、被搬送物Aは、搬送路10、置換室30、加熱室40、置換室50、搬送路15の順で搬送される。ローラ式搬送装置20は、被搬送物Aを搬送路10から置換室30に向かって搬送する。ローラ式搬送装置60は、被搬送物Aを置換室50から搬送路15に向かって搬送する。ローラ式搬送装置20、置換室30、加熱室40、置換室50、ローラ式搬送装置60において、被搬送物Aの搬送方向は、略直線上に設定されている。搬送路10および搬送路15において、被搬送物Aの搬送方向は、加熱室40等の上記搬送方向に対して略垂直に設定されている。これによって、設備が小型化されうる。搬送路10では、被搬送物Aは、右から左に搬送される。ローラ式搬送装置20、置換室30、加熱室40、置換室50およびローラ式搬送装置60では、被搬送物Aは、2列に並べられて後方から前方に向かって搬送される。搬送路15では、被搬送物Aは、左から右に搬送される。
【0014】
〈搬送路10〉
搬送路10では、図示および詳細な説明は省略するが、上下に間隔を空けた状態で図示しない容器に入れられた複数の被搬送物Aが搬送方向に沿って搬送される。複数の被搬送物Aは、例えば、後述する容器16(図3参照)と同様、矩形状のセッターAの対辺を支持可能な支持部を高さ方向に沿って複数備えた容器に入れられた状態で搬送されうる。被搬送物Aは、ローラ式搬送装置20によって、置換室30に向かって搬送される。置換室30には、被搬送物Aが間隔を空けて順次搬出される。
【0015】
ローラ式搬送装置20は、搬送方向に沿って並べられた複数の搬送ローラ21を備えている。被搬送物Aは、図示しないフォークによってローラ式搬送装置20の搬送ローラ21に載せられる。複数の搬送ローラ21は、図示しない駆動装置によって回転駆動されている。
【0016】
〈置換室30〉
置換室30は、被処理物を加熱室40に導入する前に、加熱室40と同様の雰囲気ガスにさらすための部屋である。置換室30の構成は、従来公知の置換室と同様であってもよいため、詳細な説明は省略する。置換室30に被搬送物Aが搬送されると、被搬送物Aは停止され、図示しないシャッタが閉じられる。置換室30内では、雰囲気ガスが排気され、また、加熱室40内と同様の雰囲気ガスが導入されうる。これにより、置換室30内は、加熱室40と同様の雰囲気ガスに置換されうる。置換室30内の雰囲気が切り替えられると、加熱室40側のシャッタが開けられ、被搬送物Aは、加熱室40に搬送されうる。
【0017】
〈加熱室40〉
加熱室40は、セッターAに載せられた被処理物を加熱するための部屋である。加熱室40は、被処理物が載せられたセッターAを搬送方向に沿って搬送しつつ、連続的に加熱する。加熱室40では、被搬送物Aが間隔を空けて搬送されている。この実施形態では、加熱室40は、複数の搬送ローラ41の回転によってセッターAを搬送しつつ被処理物を加熱処理する、いわゆるローラハースキルンである。加熱室40の構成は、従来公知のローラハースキルンと同様であってもよい。
【0018】
加熱室40は、炉体42を備えている。炉体42は、トンネル状に形成されている。炉体42は、被搬送物Aが搬送される搬送空間43を囲っている。炉体42は、例えば、所定の形状に成形されたセラミックファイバーボードが重ねられて構成されうる。炉体42は、耐火性、断熱材を有するレンガによって構成されていてもよい。搬送空間43には、複数の搬送ローラ41が搬送方向に沿って並べられている。
【0019】
複数の搬送ローラ41は、搬送空間43において予め定められた高さに並べられている。複数の搬送ローラ41は、炉体42の外部に設けられた駆動機構(図示省略)によって駆動されうる。駆動機構は、例えば、チェーンレール、スプロケット、モータ等を含みうる。複数の搬送ローラ41は、駆動機構によって同一方向、同一速度で回転駆動されうる。搬送ローラ41に載せられた被搬送物Aは、搬送ローラ41の回転によって搬送方向(前方)に向かって搬送される。
【0020】
搬送空間43には、図示しないヒータが設けられている。ヒータは、被処理物を加熱するための装置である。ヒータとしては、円筒状のセラミック製のヒータが用いられうる。なお、ヒータは、セラミック製のヒータに限定されない。ヒータとしては、加熱条件等に応じて種々のヒータが用いられうる。ヒータとしては、例えば、金属シースヒータ等が用いられうる。また、ヒータの形状は特に限定されず、例えば、板状のパネルヒータ等が用いられてもよい。ヒータとしては、ガスバーナ等が用いられてもよい。加熱された被搬送物Aは、置換室50に搬送される。
【0021】
〈置換室50〉
置換室50は、被処理物を加熱室40よりも下流側の雰囲気(この実施形態では、外気)にさらす前に、雰囲気を切り替えるための部屋である。置換室50の構成は、置換室30と同様であってもよい。置換室50に搬送された被搬送物Aは、停止され、置換室50内の雰囲気が切り替えられる。その後、出口側のシャッタが開けられ、被搬送物Aは、ローラ式搬送装置60によって搬送路15に向かって搬送されうる。
【0022】
ローラ式搬送装置60の複数の搬送ローラ61には、被搬送物Aが載せられる。複数の搬送ローラ61は、複数の搬送ローラ61に載せられた被搬送物Aは、搬送路15に向かって搬送される。
【0023】
〈搬送路15〉
搬送路15では、図示および詳細な説明は省略するが、上下に間隔を空けた状態で複数の被搬送物Aが搬送される。被搬送物Aは、ローラ式搬送装置60によって置換室50から搬送路15に搬送される。置換室50からは、搬送方向に沿って並んだ複数の被搬送物Aが間隔を空けて順次搬出される。被搬送物Aは、搬送路15において搬送方向に沿って搬送される。その後、セッターAに載せられた被処理物は、回収されうる。
【0024】
図2は、ローラ式搬送装置60の平面図である。図2では、上方から見たローラ式搬送装置60の平面図が模式的に示されている。図3は、ローラ式搬送装置60の側面図である。図3では、右から左に向かって見たローラ式搬送装置60が模式的に示されている。図3では、ストッパ80、アーム部材92、フォーク95が動きうる位置は、二点鎖線で示されている。図4は、ストッパ80およびリフタ90の側面図である。図4では、アーム部材92が被搬送物Aを持ち上げている状態、および、ストッパ部81が退避している状態は、二点鎖線で示されている。
【0025】
〈ローラ式搬送装置60〉
ローラ式搬送装置60は、図2に示されているように、搬送方向に沿って並べられた複数の搬送ローラ61を備えている。複数の搬送ローラ61は、置換室50の出口から搬送路15に向かって並べられている。被搬送物Aの搬送経路は、複数の搬送ローラ61によって規定されている。被搬送物Aの搬送経路は、複数の搬送ローラ61の上端を通る経路に設定されている。搬送経路には、被搬送物Aを検出するセンサが設けられていてもよい。ローラ式搬送装置60は、搬送経路上において、停止センサ67と、ずれ検知センサ68とを備えている。停止センサ67およびずれ検知センサ68は、それぞれ搬送経路上の予め定められた位置において被搬送物Aを検知する。特に限定されないが、停止センサ67およびずれ検知センサ68としては、光学式センサ等が用いられうる。被搬送物Aが複数列で搬送されるローラ式搬送装置60においては、それぞれの列において被搬送物Aを検知できるようにセンサが設けられうる。
【0026】
〈搬送ローラ61〉
搬送ローラ61は、被搬送物Aを支持できるように高さを揃えられ、予め定められたピッチで並べられている。複数の搬送ローラ61は、それぞれ軸61aと、ローラ本体61bとを備えている。軸61aは、搬送ローラ61の回転軸を構成する。軸61aは、略円柱状である。軸61aには、複数のローラ本体61bが取り付けられている。ローラ本体61bは、軸61aよりも径が大きいリング状の部材である。複数のローラ本体61bは、軸61aが延びる方向において、間欠的に設けられている。被搬送物Aは、それぞれ複数のローラ本体61bのうち、少なくとも2つのローラ本体61b(この実施形態では、3つのローラ本体61b)によって支持される。複数の搬送ローラ61は、駆動装置62によって回転駆動されている。被搬送物Aは、回転する搬送ローラ61の上を搬送方向に沿って搬送される。駆動装置62としては、例えば、モータが用いられうる。
【0027】
複数の搬送ローラ61は、図示しない軸受を介して一対の支持板63に支持されている。複数の搬送ローラ61の一端(この実施形態では、右側の端部)は、支持板63よりも外側に突出している。搬送ローラ61の右側の端部には、スプロケット64が取り付けられている。スプロケット64には、環状のチェーン65が掛けられている。チェーン65は、さらに、駆動装置62の回転軸に接続されたスプロケット(図示省略)に掛けられている。チェーン65のループパスは、駆動装置62の回転軸に接続されたスプロケットと、スプロケット64とを含んで設定されている。これによって、駆動装置62駆動力は、チェーン65を介して複数の搬送ローラ61に伝えられる。これによって、複数の搬送ローラ61は、略一定の速度で回転駆動されている。チェーン65は、図示しないガイドローラ、テンションローラ等にも掛けられていてもよい。
【0028】
なお、複数の搬送ローラ61上を搬送される被搬送物Aの搬送速度は、置換室50および加熱室40を搬送される被搬送物Aの搬送速度よりも早くなるように設定されている。
【0029】
ローラ式搬送装置60は、さらに、ストッパ80と、リフタ90とを備えている。図3に示されているように、ローラ式搬送装置60では、搬送ローラ61上を搬送された被搬送物Aは、複数の搬送ローラ61によって規定される搬送経路のうち予め定められた停止位置B1においてストッパ80によって停止される。ストッパ80によって停止した被搬送物Aは、リフタ90によって持ち上げられ、フォーク95によって搬送路15に運ばれる。
【0030】
この実施形態では、停止位置B1は、搬送路15の手前に設定されている。停止位置B1は、ローラ式搬送装置60の用途、搬送先の構成等に応じて、適宜設定されるとよい。停止位置B1には、被搬送物Aがストッパ80に達したことを検知する停止センサ67が設けられている。また、停止位置B1よりも搬送方向の上流側には、ずれ検知センサ68が設けられている。ずれ検知センサ68は、被搬送物Aの搬送ずれを検知しうる。
【0031】
リフタ90は、停止位置B1において、搬送ローラ61の間から突出し、被搬送物Aを持ち上げるアーム部材92を有している。アーム部材92が搬送ローラ61の上端よりも下に位置しているときは、ストッパ80は、搬送ローラ61の上端よりも上方に突出している。ストッパ80は、アーム部材92の上昇に合わせて被搬送物Aの搬送方向の前方に向けて停止位置B1から離れるように構成されている。
【0032】
停止位置B1において、リフタ90のアーム部材92によって被搬送物Aが持ち上げられる際には、ストッパ部81が停止位置B1から離れる。このため、リフタ90のアーム部材92によって被搬送物Aが持ち上げられる際に、ストッパ80が被搬送物Aに干渉せず、搬送トラブルが起こりにくい。以下、リフタ90とストッパ80について、より具体的に説明する。
【0033】
〈リフタ90〉
リフタ90は、停止位置B1で停止した被搬送物Aを持ち上げることができるように、停止位置B1の下方に設けられている。リフタ90は、アーム部材92と、昇降装置91とを有している。
【0034】
〈アーム部材92〉
アーム部材92は、被搬送物Aを持ち上げる部材である。図4に示されているように、アーム部材92は、基部92fと、アーム92a~92dとを備えている。基部92fは、プレート状の部位である。アーム92a~92dは、上方に突出するように基部92fに設けられている。
【0035】
この実施形態では、アーム部材92は、搬送方向に沿って4本のアーム92a~92dを備えている。アーム92a~92dは、それぞれ板状の部材である。アーム92a~92dは、後述するフォーク95を入れられるように、それぞれ幅方向(左右方向)において隙間が形成されている。この実施形態では、アーム92a~92dのうちアーム92a~92cは、基部92fに対して、搬送ローラ61の間隙に応じた予め定められた間隔で直接的に設けられている。アーム92a~92cと基部92fは、例えば、一枚のプレートから切り出して、基部92fに対してアーム92a~92cを折り曲げた部材で構成されうる。アーム92a~92dのうちアーム92dは、別途プレートを折り曲げて準備し、アーム92a~92cのうち前方に位置するアーム92cの前面92c1に取り付けられている。アーム92dの基端は、基部92fよりも高い位置に設けられている。アーム92a~92dの基端には、アーム92a~92dの強度を上げるための補強板92eが取り付けられていてもよい。
【0036】
アーム92a~92dの上端は、略同じ高さである。アーム92a~92dの上端は、被搬送物Aの下面に沿うように略垂直に折れ曲がっている。アーム92a~92cの上端は、後方に向かって折れ曲がっている。アーム92dの上端は、前方に向かって折れ曲がっている。これによって、被搬送物Aが安定して支持されやすくなる。なお、アーム部材92に設けられているアーム92a~92dの形状および本数は、図4に示された形態に限定されない。
【0037】
〈昇降装置91〉
昇降装置91は、アーム部材92を昇降させる装置である。ここでは、昇降装置91は、シリンダ装置で構成されており、シリンダ部91aと、上方に向かって延びた昇降シャフト91bとを備えている。シリンダ部91aは、図示は省略するが、停止位置B1において、搬送ローラ61の下方において、搬送ローラ61に対して固定的に配置されている。昇降シャフト91bは、シリンダ機構によって、シリンダ部91aに対して上下に昇降するように構成されている。昇降シャフト91bの上端には、アーム部材92の基部92fが接続されている。昇降シャフト91bが降下している状態では、アーム92a~92dは、停止位置B1よりも下方に位置している。換言すると、昇降シャフト91bが降下している状態では、アーム92a~92dの上端は、搬送ローラ61の上端よりも下方に位置している。昇降シャフト91bが上昇すると、アーム部材92の基部92fが上昇し、アーム92a~92dの上端が、搬送ローラ61よりも上方に上昇する(位置C2)。停止位置B1に被搬送物Aがある場合に、昇降シャフト91bが上昇すると、アーム部材92が上昇し、被搬送物Aが持ち上がる。このように、アーム92a~92dは、停止位置B1において、搬送ローラ61の間から突出したり、下方に引っ込んだりするように構成されている。
【0038】
〈ストッパ80〉
ストッパ80は、停止位置B1において複数の搬送ローラ61上を搬送される被搬送物Aを停止させる部材である。図4に示されているように、ストッパ80は、ストッパ部81と、基部82とを有している。
【0039】
ストッパ部81は、被搬送物Aを停止させる部位である。ストッパ部81は、停止位置B1の最前方の搬送ローラ61(a)の前方に配置されている。ストッパ部81は、最前方の搬送ローラ61(a)よりも前方において上方に延びている。基部82は、ストッパ部81の下端から最前方の搬送ローラ61(a)の下方に延びるように配置されている。この実施形態では、ストッパ80は、L字に折り曲げられた板状の部材で構成されており、ストッパ部81は、L字に折り曲げられた板状の部材の一方の板部に構成されている。基部82は、L字に折り曲げられた板状の部材の他方の板部に構成されている。この実施形態では、ストッパ部81と基部82は、略垂直である。ストッパ部81と基部82は、一枚の板が折り曲げられて構成されていてもよく、別の部材から構成されていてもよい。
【0040】
この実施形態では、ストッパ80は、回動軸83を有している。回動軸83は、最前方の搬送ローラ61(a)よりも下方に配置されている。回動軸83は、停止位置B1の前方の予め定められた位置と、停止位置B1から離れる予め定められた位置との間で、ストッパ部81を揺動させる。ストッパ部81が揺動する範囲については、後述する。
【0041】
この実施形態では、基部82には、上方に突出したフランジ部82aが設けられている。フランジ部82aは、搬送ローラ61のローラ軸方向に対して直交する板状の部位である。フランジ部82aには、軸83が挿通される挿通孔が形成されている。軸83は、フランジ部82aの挿通孔に挿通され、搬送ローラ61に沿って延びている。軸83は、図示しない支持部材によって固定的に配置されている。ストッパ部81と基部82は、軸83を回転軸として軸83の周方向に動くように構成されている。このように、ストッパ部81を揺動させる回動軸は、かかる軸83によって設定されている。基部82の先端は、アーム部材92の基部92fの前方の端部92f1の下方に延びている。
【0042】
さらに、この実施形態では、ローラ式搬送装置60には、ストッパ80を動作させるストッパ機構84が設けられている。ストッパ機構84は、支持板85と、軸86と、付勢部材87とを備えている。ストッパ80は、アーム部材92の昇降装置91と連動して、動作するように構成されている。
【0043】
ここで、支持板85は、略L字状に折れ曲がった部材である。支持板85の一方の板部85aは、後述する昇降装置91の前面に取り付けられている。支持板85の他方の板部85bは、一方の板部85aの上部から前方に向かって延びており、ストッパ80の基部82の下方において、基部82に対向している。支持板85の他方の板部85bには、軸86を取り付けるための貫通孔85b1が形成されている。基部82には、支持板85の他方の板部85bの貫通孔85b1が対向する位置に、同様に貫通孔82bが形成されている。
【0044】
軸86は、支持板85の他方の板部85bに上方に向かって延びるように取り付けられている。付勢部材87は、基部82を上方に付勢する部材である。付勢部材87によって、基部82が上方に動くと、ストッパ部81は、最前方の搬送ローラ61(a)の前方から離れる方向に回動軸83周りに回動する。
【0045】
この実施形態では、付勢部材87は、軸86に装着されたコイルバネ87aで構成されている。軸86は、支持板85の他方の板部85bに形成された挿通孔に挿通されたボルト軸である。軸86の上端は、ボルトの頭部86aであり、支持板85の他方の板部85bの貫通孔85b1の上方に配置されている。軸86の下端は、支持板85の他方の板部85bに挿通されており、ナット86bが取り付けられている。また、軸86には、支持板85の他方の板部85bよりも上にばね座となるリング86cが取り付けられている。リング86cは、支持板85の他方の板部85bの貫通孔85b1よりも外形が大きく、貫通孔85b1から抜けない形状である。付勢部材87としてのコイルバネ87aは、軸86に挿通され、かかる支持板85の他方の板部85bの上面と、リング86cの下面との間に圧縮された状態で取り付けられている。
【0046】
ストッパ80の基部82が規制されない状態では、図4において二点鎖線で示されているように、付勢部材87としてのコイルバネ87aの弾性反力によって、基部82は上方に押し上げられる。その結果、ストッパ部81が搬送方向の前方に向けて停止位置B1から離れるように、ストッパ80が回動軸83周りを時計周りに回動する。この際、ストッパ80の回動は、軸86の頭部86aに基部82が当たるところ規制される。
【0047】
他方で、基部82の先端は、アーム部材92の基部92fの端部92f1の下方に延びている。このため、昇降装置91によって、アーム部材92の基部92fが降下すると、ストッパ80の基部82の後方の端部82cが押し下げられる。その結果、図4において実線で示されているように、ストッパ80のストッパ部81が停止位置B1の最前方の搬送ローラ61(a)の前方に向けて、回動軸83周りを反時計回りに回動する。
【0048】
なお、ローラ式搬送装置60には、規制部材88が設けられている。規制部材88は、複数の搬送ローラ61よりも下方に設けられている。図4では、搬送ローラ61上を搬送された被搬送物Aがストッパ部81に当たった状態が図示されている。規制部材88は、ストッパ部81の中間位置に設けられている。被搬送物Aが停止位置B1にない状態で、基部92fが押し下げられた場合、ストッパ部81は、規制部材88に当たり、アーム92dの先端に当たらない。換言すると、リフタ90が下降した場合、ストッパ80は、停止位置B1で停止する。ストッパ80の回動は、ストッパ部81の中間位置に取り付けられた規制部材88が、アーム92dの中間位置に当たる位置で止まる。規制部材88は、クッション性のある緩衝部材でもよい。このように、ストッパ部81(および基部82)が動く範囲は、規制部材88と、軸86の頭部86aによって規定されていてもよい。
【0049】
このように、昇降装置91によってアーム部材92が降下した状態では、アーム部材92の降下に応じて、ストッパ80の基部82が押し下げられる。このため、ストッパ部81は、反時計回りに回動し、最前方の搬送ローラ61(a)の前方において、搬送ローラ61の上端よりも上方に突出した状態になる。搬送ローラ61で搬送されてきた被搬送物Aがストッパ部81に当たると、ストッパ部81は、被搬送物Aに押されうる。このとき、基部82の後方の端部82cは、アーム部材92の基部92fの下面に当たる位置となり、その状態でストッパ部81が支持される。このため、ストッパ部81によって被搬送物Aを停止させることができる。
【0050】
その後、昇降装置91によってアーム部材92が上昇すると、ストッパ80の基部82が開放され、コイルバネ87aの弾性反力によってストッパ80の基部82が押し上げられ、ストッパ部81が停止位置B1から離れる。このとき、この実施形態では、アーム92a~92dの上端が、被搬送物Aに当たる前に、ストッパ部81が被搬送物Aから離れる。このため、被搬送物Aがアーム92a~92dによって持ち上げられる時には、ストッパ部81が被搬送物Aから離れている。このため、被搬送物Aがアーム92a~92dによって持ち上げられる時にストッパ80が干渉することはなく、搬送トラブルが抑止される。
【0051】
図3に示されているように、リフタ90によって持ち上げられた被搬送物Aは、フォーク95によって搬送路15に運ばれ、搬送路15に配置された容器16に順次入れられる。なお、図3では、容器16は、内部に設けられた支持部17が図示されるように模式的に示されている。
【0052】
〈フォーク95〉
フォーク95は、前方に向かって延びている。フォーク95は、被搬送物Aを支持可能な長さである。フォーク95は、搬送方向および上下方向沿って駆動され、被搬送物Aを容器16に運ぶ。詳細な説明は省略するが、容器16は、略直方体の箱状である。容器16の幅方向(左右方向)の一対の側面には、被搬送物Aを支持する一対の支持部17が設けられている。一対の支持部17は、被搬送物Aを両側面から支持できるように、容器16の幅方向の両側から内側に向かって突出している。容器16には、複数の被搬送物Aを収容できるように、高さ方向に沿って複数の支持部17が設けられている。容器16には、複数の被搬送物Aが、高さ方向において間隔を空けて収容可能である。容器16の後方の面は、開いている。これによって、容器16には、後方からフォーク95および被搬送物Aを挿入可能である。詳細な図示は省略するが、容器16は、アクチュエータ18によって昇降する。
【0053】
フォーク95は、第1アクチュエータ96と、第2アクチュエータ97とによって駆動される。第1アクチュエータ96は、フォーク95を前後方向に駆動する。第2アクチュエータ97は、上下方向にフォーク95を駆動する。
【0054】
ローラ式搬送装置60は、制御装置100を備えている。制御装置100は、リフタ90と通信可能に構成されている。制御装置100は、停止センサ67およびずれ検知センサ68とも通信可能に構成されている。また、制御装置100は、フォーク95を駆動する第1アクチュエータ96と第2アクチュエータ97を制御してもよい。制御装置100は、容器16を昇降するアクチュエータ18の駆動を制御してもよい。以下、制御装置100によって実行される、リフタ90とフォーク95を駆動する処理について説明する。図3では、リフタ90の位置は、C1,C2で示されており、フォーク95の位置は、D1~D5で示されている。
【0055】
リフタ90が被搬送物Aを持ち上げる前(位置C1)は、フォーク95は、停止位置B1よりも手前に退避している(位置D1)。被搬送物Aが停止位置B1に達し、ストッパ80に当たったことが停止センサ67によって検知されると、リフタ90が被搬送物Aを持ち上げる(位置C2)。フォーク95は、下方および前方に駆動され、アーム部材92の隙間に挿通される(位置D2)。このとき、フォーク95は、被搬送物Aの下方に位置している。フォーク95が上方に駆動され、被搬送物Aがリフタ90から持ち上げられる(位置D3)。フォーク95が前方に駆動され、容器16の後方から挿通される(位置D4)。このとき、フォーク95によって支持されている被搬送物Aは、容器16に入っている。フォーク95が下方に駆動され(位置D5)、被搬送物Aは、容器16の支持部17に支持される。フォーク95は、再び停止位置B1よりも手前に退避する(位置D1)。リフタ90は、フォーク95が被搬送物Aを持ち上げた後、再び下方に駆動される(位置C1)。
【0056】
また、制御装置100は、停止センサ67に加え、ずれ検知センサ68によって検知される被搬送物Aの状態に応じてリフタ90とフォーク95を制御してもよい。ずれ検知センサ68は、被搬送物Aの搬送ずれを検知しうる。ずれ検知センサ68は、停止位置B1よりも上流側に設けられている。ずれ検知センサ68は、停止位置B1よりも搬送方向の上流側の検知位置B2において被搬送物Aを検知する。被搬送物Aがストッパ80によって停止している場合には、通常、検知位置B2では、被搬送物Aは検知されない。しかしながら、被搬送物Aが複数列で搬送されており、複数列それぞれの被搬送物Aがずれている場合、停止センサ67が被搬送物Aを検知していても、ずれ検知センサ68は、検知位置B2で被搬送物Aが検知しうる。被搬送物Aが検知位置B2を通過すると、ずれ検知センサ68は、被搬送物Aを検知しなくなる。このとき、遅れて搬送されていた被搬送物Aは、ストッパ80で停止している被搬送物Aに追いつき、複数列の被搬送物Aは、ストッパ80によって整列する。上記のリフタ90とフォーク95の駆動は、停止センサ67が被搬送物Aを検知し、かつ、ずれ検知センサ68が被搬送物Aを検知しなくなってから開始されうる。また、ずれ検知センサ68は、被搬送物Aが複数列で搬送されているか、多列で搬送されているかに関わらず、略矩形状の被搬送物Aが搬送方向に対して傾いている状態を検知しうる。
【0057】
なお、この実施形態では、被搬送物Aをストッパ80によって停止させた後も、搬送ローラ61の回転を停止させず、略一定速度で回転させている。搬送ローラ61の回転が続けられることによって、被搬送物Aの搬送速度が安定しやすくなる。これによって、被搬送物Aを順次搬送させる搬送サイクルを向上させることができる。
【0058】
被搬送物Aが容器16に収容されると、容器16は、アクチュエータ18によって、高さ方向における支持部17の間隔分、上方に駆動される。これによって、フォーク95および被搬送物Aが挿通される位置(位置D4,D5)に移動しても、支持部17には被搬送物Aが置かれていない状態となる。容器16の支持部17に被搬送物Aが置かれた後に、容器16が順次上昇することによって、容器16には、上段から下段に向かって、被搬送物Aが順次収容される。容器16の最も下の支持部17に被搬送物Aが置かれる。容器16の全ての段に被搬送物Aが収容されたとみなされ、容器16は、搬送路15(図1参照)を右方に向かって搬送される。容器16は、例えば、図示しないプッシャによって右方に搬送されうる。なお、被搬送物Aが置かれた後に容器16が駆動される方向は、特に限定されない。
【0059】
ところで、被搬送物を搬送する複数の搬送ローラと、被搬送物を停止させるストッパと、被搬送物を持ち上げるリフタとを備えるローラ式搬送装置において、ストッパと被搬送物が干渉する懸念がある。例えば、被搬送物をリフタによって持ち上げる際、ストッパが上方に延びている場合には、被搬送物は、ストッパに沿って持ち上げられうる。このとき、被搬送物の前端部は、ストッパに当たりながら持ち上げられる。これによって、被搬送物に振動が加わったり、被搬送物が損傷したりしうる。特に限定されないが、被搬送物として、軽いセッターが用いられている場合に、かかる課題は顕著である。例えば、軽いセッターは、重いセッターと比較してストッパによって加わりうる振動が相対的に大きくなりうる。このため、セッターに載せられた被処理物が落下する懸念が大きい。また、例えば、軽いセッターは、重いセッターと比較して強度が低くなりうる。このため、セッターが損傷されやすい。
【0060】
上述した実施形態では、ローラ式搬送装置60は、複数の搬送ローラ61と、ストッパ80と、リフタ90とを備えている。複数の搬送ローラ61は、予め定められた搬送方向に沿って並べられている。ストッパ80は、複数の搬送ローラ61によって規定される搬送経路のうち予め定められた停止位置B1において、複数の搬送ローラ61上を搬送される被搬送物Aを停止させる。リフタ90は、停止位置B1に停止した被搬送物Aを持ち上げる。リフタ90は、アーム部材92を有している。アーム部材92は、停止位置B1において、搬送ローラ61の間から突出し、被搬送物Aを持ち上げる。ストッパ80は、アーム部材92が搬送ローラ61の上端よりも下に位置しているときは、搬送ローラ61の上端よりも上方に突出している。ストッパ80は、アーム部材92の上昇に合わせて搬送方向の前方に向けて停止位置B1から離れるように構成されている。かかるローラ式搬送装置60では、ストッパ80による被搬送物Aの停止後、アーム部材92の上昇と連動して、ストッパ80は、被搬送物Aが置かれている停止位置B1から離れる。その結果、被搬送物Aは、上昇時にストッパ80と干渉しにくくなる。
【0061】
上述した実施形態では、ストッパ80は、ストッパ部81と、回動軸83とを有している。ストッパ部81は、停止位置B1の最前方の搬送ローラ61(a)の前方に配置されている。回動軸83は、最前方の搬送ローラ61(a)よりも下方に配置されている。回動軸83は、停止位置B1の前方の予め定められた位置と、停止位置B1から離れる位置との間で、ストッパ部81を揺動させる。被搬送物Aが当たるストッパ部81は、回動軸83を軸中心として、停止位置B1から離れるように前方に傾く。このため、ストッパ部81が被搬送物Aから離れる動きがスムーズである。また、被搬送物Aが上昇するにつれて、ストッパ80との間隔が開きやすくなり、被搬送物Aとストッパ80の干渉がより抑えられやすい。
【0062】
上述した実施形態では、ストッパ80は、ストッパ部81の下端から最前方の搬送ローラ61(a)の下方に延びた基部82を有している。ローラ式搬送装置60は、付勢部材87をさらに備えている。付勢部材87は、基部82を上方に付勢し、ストッパ部81を最前方の搬送ローラ61(a)の前方に向けて回動させる。リフタ90は、アーム部材92の降下に応じて、基部82を下方に押し下げてストッパ部81を停止位置B1に移動させる。これによって、アーム部材92が上昇する動きと、ストッパ部81が停止位置B1から離れる動きとが機械的に連動する。このため、ストッパ80とリフタ90の動き個別に制御する必要がなく、簡単な構成で被搬送物Aとストッパ80の干渉が抑えられうる。
【0063】
上述した実施形態では、複数の搬送ローラ61よりも下方には、リフタ90が下降した場合にストッパ80(この実施形態では、ストッパ部81)を停止位置B1で停止させる規制部材88が設けられている。これによって、ストッパ80が停止位置B1に戻る際の位置精度が良好である。
【0064】
なお、ストッパおよびリフタの形態は、リフタの上昇に合わせてストッパが停止位置から離れる限りにおいて、上述した実施形態に限定されない。例えば、ストッパとリフタは、それぞれ別々に制御装置に制御されてもよい。また、ストッパは、軸を中心として前方に傾くように構成されている必要はなく、停止位置から離れるように前方にスライドするように構成されていてもよい。
【0065】
ところで、被搬送物が間隔を空けて搬送される加熱装置において、例えば、加熱室(および置換室)では、前後の被搬送物の間隔が狭められる場合がある。前後の被搬送物の間隔を狭めることによって、単位時間あたりに処理できる被処理物が多くなるため、被処理物の処理効率が向上しうる。しかしながら、前後の被搬送物の間隔を狭めると、熱による加熱室内の搬送ローラの変形等、不可避的な事象によって前後の被搬送物が蛇行し、接触する懸念が大きくなる。被搬送物が薄い場合等、前後の被搬送物が一部重なる場合がある。被搬送物が一部重なり、連なったまま搬送されると、搬送トラブルが発生する場合がある。例えば、上述したローラ式搬送装置60において、被搬送物Aが前後に連なって搬送された場合には、被搬送物Aをリフタ90で持ち上げることができない事象が発生する懸念がある。
【0066】
図3に示されているように、ローラ式搬送装置60は、切り離し装置70を備えている。
【0067】
〈切り離し装置70〉
切り離し装置70は、昇降装置71と、切り離し部材72とを備えている。昇降装置71および切り離し部材72は、搬送ローラ61の下方に配置されている。切り離し装置70は、搬送ローラ61によって規定された搬送経路の上流側に設けられている。この実施形態では、切り離し装置70は、置換室50の出口の近くに設けられている。
【0068】
〈昇降装置71〉
昇降装置71は、切り離し部材72を昇降させる装置である。昇降装置71としては、シリンダ装置等が用いられうる。昇降装置71からは、上方に向かって昇降シャフト71aが延びている。昇降シャフト71aの上端には、切り離し部材72が接続されている。
【0069】
〈切り離し部材72〉
切り離し部材72は、複数の搬送ローラ61のうち予め定められた隣り合う搬送ローラ61Aの間から突出するように構成されている。切り離し部材72は、略L字状に形成されている。切り離し部材72は、昇降シャフト71aと接続され、搬送方向に沿った部位と、上方に延びる部位とを備えている。上方に延びる部位は、切り離し部材72は、昇降装置71に駆動される前には、搬送ローラ61の下方に位置している。切り離し部材72は、昇降装置71に駆動されることによって、搬送ローラ61よりも上方に突出する。
【0070】
図5は、切り離し部材72の正面図である。図5では、前方から見た切り離し部材72が示されている。図5では、切り離し部材72によって停止した被搬送物Aが仮想的に二点鎖線で示されている。図5に示されているように、切り離し部材72は、搬送ローラ61に沿って延びている。切り離し部材72は、複数の突起73を備えている。複数の突起73は、切り離し部材72の上端部に設けられている。複数の突起73は、左右方向に沿って並んでいる。複数の突起73の上端は、尖っている。突起73は、略楔形状である。切り離し部材72の材質は、特に限定されず、セッターAの材質、被処理物の種類、加熱処理条件等に応じて適宜に選択されてもよい。切り離し部材72は、金属製であってもよく、セラミック製であってもよい。切り離し部材72のうち、被搬送物Aと接触する部位(この実施形態では、複数の突起73)は、耐久性および耐熱性の観点から、金属製であってもよい。ここでは、複数の突起73を含む切り離し部材72は、ステンレス製(またはステンレス合金製)である。これによって、突起73の摩耗が抑えられ、突起73の形状が維持されやすくなる。
【0071】
図3に示されているように、切り離し装置70は、通過センサ74,75と、制御装置(この実施形態では、制御装置100)とを備えている。通過センサ74,75は、搬送経路上の予め定められた検知位置B3,B4において被搬送物Aを検知する。特に限定されないが、通過センサ74,75としては、光学式センサ等が用いられうる。通過センサ74は、置換室50とストッパ80の間に設けられている。換言すると、通過センサ74は、切り離し部材72よりも搬送方向の下流側に設けられている。通過センサ75は、置換室50と切り離し部材72の間に設けられている。換言すると、通過センサ75は、切り離し部材72よりも搬送方向の上流側に設けられている。なお、通過センサ74,75が設けられる位置は、特に限定されない。
【0072】
制御装置100は、昇降装置71と通信可能に接続されており、切り離し部材72の昇降を制御できるように構成されている。この実施形態では、制御装置100は、通過センサ74,75が被搬送物Aを検知する時間に基づいて切り離し部材72の昇降を制御する。通過センサ74,75は、被搬送物Aを検知する。制御装置100は、通過センサ74,75が被搬送物Aを検知している時間を測定する。被搬送物Aの搬送速度と、被搬送物Aの寸法とは、予め定められているため、1枚の被搬送物Aが通過する通過時間は、予め決まっている。制御装置100では、計算された、1枚の被搬送物Aが通過する通過時間が予め記録されている。通過センサ74,75が被搬送物Aを検知する時間が、上記通過時間程度である場合には、被搬送物Aは連なっていないとして、切り離し部材72は、駆動されない。
【0073】
図6は、切り離し装置70によって被搬送物Aを切り離す様子を示す模式図である。図6に示されているように、ここでは、2枚の被搬送物A1,A2が連なって搬送されている。先行する被搬送物A1の後部に対して、後方の被搬送物A2の前部が重なっている。複数(この実施形態では、2枚)の被搬送物A1,A2が連なっているため、通過センサ74,75は、先行する被搬送物A1が検知した後も後方の被搬送物A2を検知する。このため、通過センサ74,75は、1枚の被搬送物Aが通過する通過時間よりも長い時間、被搬送物Aを検知する。制御装置100は、通過センサ74,75が被搬送物Aを予め定められた通過時間以上連続して検出した場合に切り離し部材72を上昇させる。制御装置100は、通過センサ74,75のうち少なくともいずれか一方が被搬送物Aを予め定められた通過時間以上連続して検出した場合に切り離し部材72を上昇させてもよい。
【0074】
切り離し部材72は、隣り合う搬送ローラ61Aの間から突出し、2枚の被搬送物Aのうち、後方の被搬送物A2の下面に当たる。後方の被搬送物A2の前部は、搬送ローラ61から持ち上げられる。後方の被搬送物A2は、先行する被搬送物A1から持ち上げられる。これによって、後方の被搬送物A2は停止する。後方の被搬送物A2と、先行する被搬送物A1は、切り離される。先行する被搬送物A1が前方に搬送されうる。
【0075】
なお、後方の被搬送物A2に対して先行する被搬送物A1が重なっている場合にも、後方の被搬送物Aが持ち上げられることによって、先行する被搬送物A1が傾斜し、後方の被搬送物A2から滑り落ちうる。これによって、後方の被搬送物A2と、先行する被搬送物A1は、切り離され、先行する被搬送物A1が前方に搬送されうる。
【0076】
上述した実施形態では、ローラ式搬送装置60は、複数の搬送ローラ61と、切り離し装置70とを備えている。切り離し装置70は、複数の搬送ローラ61のうち予め定められた隣り合う搬送ローラ61Aの間から突出する切り離し部材72を備えている。切り離し装置70は、複数の搬送ローラ61によって複数の被搬送物A1,A2が搬送方向において連なった状態で搬送されてきた場合に、被搬送物A1,A2を切り離す。切り離し装置70は、切り離し部材72を隣り合う搬送ローラ61Aの間から突出させる。切り離し装置70は、複数の被搬送物A1,A2のうち後方の被搬送物A2を留めて、先行する被搬送物A1を切り離す。これによって、ローラ式搬送装置60の上流側には、先行する被搬送物Aのみを搬送することができる。その結果、ローラ式搬送装置60における搬送トラブルが低減されうる。また、切り離し装置70は、複数の搬送ローラ61が回転した状態のままであっても、被搬送物A1,A2を切り離すことができる。このため、切り離される被搬送物A2を除いて、被搬送物Aの搬送条件が一定に保たれうる。
【0077】
上述した実施形態では、切り離し部材72は、後方の被搬送物A2と、先行する被搬送物A1とを切り離す際、後方の被搬送物A2の下面に当てられる。これによって、搬送ローラ61を停止させることなく、後方の被搬送物A2のみ停止させ、先行する被搬送物A1を切り離すことができる。
【0078】
また、複数の被搬送物A1,A2が重なって搬送されている場合、いずれかの被搬送物A1,A2が搬送方向に対して傾いて搬送される場合がある。例えば、搬送方向に対して傾いて搬送されている被搬送物を側面から保持しようとする場合には、被搬送物が適切に保持できない場合がある。このとき、被搬送物を適切に保持できず被処理物が落下する、他方の被搬送物と干渉する等の懸念がある。上述した切り離し装置70は、被搬送物(この実施形態では、被搬送物A2)の下方から切り離し部材72を突き当てることによって、複数の被搬送物A1,A2を切り離すことができる。このため、上記の保持不良による不具合が発生しにくい。
【0079】
上述した実施形態では、切り離し部材72は、搬送ローラ61に沿って延びている。切り離し部材72は、被搬送物Aと接する位置(この実施形態では、切り離し部材72の上端)に複数の突起73を備えている。複数の突起73によって、被搬送物A2と、接触する部位との抵抗が大きくなり、被搬送物A2を停止させやすい。その結果、被搬送物A1と被搬送物A2が切り離されやすい。また、複数の突起73それぞれの上端が尖っていることによって、被搬送物A2がより停止しやすくなる。また、切り離し部材72の、被搬送物Aと接触する位置に複数の突起73が設けられていることによって、被搬送物Aと切り離し部材72の接触面積が小さくなる。このため、被搬送物Aからの熱が切り離し部材72に伝わりにくく、熱による切り離し装置70の不具合が起こりにくい。
【0080】
上述した実施形態では、切り離し装置70は、通過センサ74,75と、制御装置100とを備えている。通過センサ74,75は、予め定められた検知位置B3において被搬送物Aを検知する。制御装置100は、切り離し部材72の昇降を制御する。制御装置100は、通過センサ74,75が被搬送物Aを予め定められた時間以上連続して検出した場合に切り離し部材72を上昇させる処理が実行されるように構成されている。このため、被搬送物A1,A2が連なっていることを非接触で検知することができる。これによって、被搬送物Aの搬送に影響を与えることなく、連なった被搬送物Aを検知することができる。
【0081】
上述した実施形態では、通過センサ74は、切り離し部材72よりも搬送方向の下流側に設けられている。このため、搬送経路上に、被搬送物A1,A2が連なっていることを検知するための領域を別途設ける必要がない。その結果、搬送経路を短縮することができ、設備が小型化されうる。
【0082】
上述した実施形態では、被搬送物Aをストッパ80で停止させリフタ90で持ち上げる際にトラブルが起こらないように、連なった被搬送物A1,A2を切り離す切り離し装置70について説明した。しかしながら、切り離し装置70は、他の構成のローラ式搬送装置で起こりうる他の搬送トラブルも解消しうる。切り離し装置70は、例えば、被搬送物Aを1つまたは定められた数ずつ、シャッタによって仕切られた部屋(加熱室、置換室等)に送るローラ式搬送装置にも用いられうる。被搬送物が連なっている場合には、シャッタが閉じる際に、シャッタと被搬送物が干渉しうる。切り離し装置が、連なった被搬送物を切り離すことによって、被搬送物とシャッタが干渉する不具合が起こりにくい。
【0083】
上述した実施形態では、ローラ式搬送装置60が加熱装置1に用いられている場合について説明したが、かかる形態に限定されない。また、ローラ式搬送装置60は、加熱室40よりも上流側のローラ式搬送装置20に適用されてもよい。
【0084】
以上、具体的な実施形態を挙げて詳細な説明を行ったが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。このように、請求の範囲に記載の技術には、以上に記載した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0085】
なお、本明細書は以下の項1~5を含んでいる。以下の項1~5は、上記した実施形態には限定されない。
【0086】
項1:
予め定められた搬送方向に沿って並べられた複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラによって規定される搬送経路のうち予め定められた停止位置において、前記複数の搬送ローラ上を搬送される前記被搬送物を停止させるストッパと、
前記停止位置に停止した被搬送物を持ち上げるリフタと
を備え、
前記リフタは、前記停止位置において、前記搬送ローラの間から突出し、前記被搬送物を持ち上げるアーム部材を有し、
前記ストッパは、
前記アーム部材が前記搬送ローラの上端よりも下に位置しているときは、前記搬送ローラの上端よりも上方に突出しており、かつ、
前記アーム部材の上昇に合わせて前記搬送方向の前方に向けて前記停止位置から離れるように構成された、
ローラ式搬送装置。
【0087】
項2:
前記ストッパは、
前記停止位置の最前方の搬送ローラの前方に配置されたストッパ部と、
前記最前方の搬送ローラよりも下方に配置され、前記停止位置の前方の予め定められた位置と、前記停止位置から離れる位置との間で、前記ストッパ部を揺動させる回動軸と
を有する、項1に記載されたローラ式搬送装置。
【0088】
項3:
前記ストッパは、前記ストッパ部の下端から前記最前方の搬送ローラの下方に延びた基部を有し、
前記ローラ式搬送装置は、前記基部を上方に付勢し、前記ストッパ部を前記最前方の搬送ローラの前方に向けて回動させる付勢部材をさらに備え、
前記リフタは、前記アーム部材の降下に応じて、前記基部を下方に押し下げて前記ストッパ部を前記停止位置に移動させる、項2に記載されたローラ式搬送装置。
【0089】
項4:
前記複数の搬送ローラよりも下方には、前記リフタが下降した場合に前記ストッパを前記停止位置で停止させる規制部材が設けられている、項1~3のいずれか一項に記載されたローラ式搬送装置。
【0090】
項5:
前記被搬送物が前記ストッパに達したことを検知する停止センサと、
前記停止センサよりも前記搬送方向の上流側において前記被搬送物を検知するずれ検知センサと
をさらに備えている、項1~4のいずれか一項に記載されたローラ式搬送装置。
【符号の説明】
【0091】
A 被搬送物(セッター)
A1,A2 被搬送物
B1 停止位置
B2 ずれ検知位置
B3,B4 検知位置
1 加熱装置
10,15 搬送路
16 容器
17 支持部
18 アクチュエータ
20 搬送装置
21 搬送ローラ
30,50 置換室
40 加熱室
41 搬送ローラ
42 炉体
43 搬送空間
60 ローラ式搬送装置
61,61A 搬送ローラ
61a 軸
61b ローラ本体
62 駆動装置
63 支持板
64 スプロケット
65 チェーン
67 停止センサ
68 検知センサ
70 切り離し装置
71 昇降装置
71a 昇降シャフト
72 切り離し部材
73 突起
74,75 通過センサ
80 ストッパ
81 ストッパ部
82 基部
82a フランジ部
82b 貫通孔
82c 端部
83 軸(回動軸)
84 ストッパ機構
85 支持板
85a,85b 板部
85b1 貫通孔
86 軸
86a 頭部
86b ナット
86c リング
87 付勢部材
87a コイルバネ
88 規制部材
90 リフタ
91 昇降装置
91a シリンダ部
91b 昇降シャフト
92 アーム部材
92a~92d アーム
92c1 前面
92e 補強板
92f 基部
92f1 端部
95 フォーク
96 第1アクチュエータ
97 第2アクチュエータ
100制御装置
【要約】
【課題】ストッパと被搬送物の干渉を防ぐ。
【解決手段】ローラ式搬送装置60は、複数の搬送ローラ61と、ストッパ80と、リフタ90とを備えている。ストッパ80は、複数の搬送ローラ61によって規定される搬送経路のうち予め定められた停止位置B1において、複数の搬送ローラ61上を搬送される被搬送物Aを停止させる。リフタ90は、停止位置B1に停止した被搬送物Aを持ち上げる。リフタ90は、アーム部材92を有している。アーム部材92は、停止位置B1において、搬送ローラ61の間から突出し、被搬送物Aを持ち上げる。ストッパ80は、アーム部材92が搬送ローラ61の上端よりも下に位置しているときは、搬送ローラ61の上端よりも上方に突出している。ストッパ80は、アーム部材92の上昇に合わせて搬送方向の前方に向けて停止位置B1から離れるように構成されている。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6