(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】統合監視装置、方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240919BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024108986
(22)【出願日】2024-07-05
【審査請求日】2024-07-05
(31)【優先権主張番号】P 2023116599
(32)【優先日】2023-07-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】寺西 翔汰
(72)【発明者】
【氏名】江口 勝也
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-139237(JP,A)
【文献】特開2005-11049(JP,A)
【文献】特開2010-27031(JP,A)
【文献】特開2011-154663(JP,A)
【文献】特開2015-198284(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物件に設置されている設備機器を監視する第1監視装置および複数の物件に設置されている設備機器を監視する第2監視装置から、設備機器に関する情報を収集する統合監視装置であって、
前記統合監視装置の制御部は、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得し、
前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得し、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、前記同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて記憶させる、
統合監視装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記物件の情報を予め定められた形式に変換して、変換後の物件の情報に基づいて、同一の物件を特定する、請求項1に記載の統合監視装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記物件の情報の精度に基づいて、前記物件の情報が物件の特定が可能な物件の情報であるか否かを判定する、請求項1に記載の統合監視装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記同一の物件であると特定された、前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報のいずれかを、統合監視装置が用いる物件の情報とする、請求項1に記載の統合監視装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記同一の物件であると特定された、前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を、新たに作成した物件の情報に紐付け、
前記新たに作成した物件の情報を、統合監視装置が用いる物件の情報とする、請求項1に記載の統合監視装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1監視装置から収集した設備機器に関する情報と、前記第2監視装置から収集した設備機器に関する情報と、が同一の設備機器に関する情報である場合、いずれかの監視装置から収集した設備機器に関する情報のみを記憶させる、請求項1に記載の統合監視装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第1監視装置から収集した設備機器に関する情報と、前記第2監視装置から収集した設備機器に関する情報と、が同一の設備機器に関する情報である場合、前記第1監視装置から収集した設備機器に関する情報も前記第2監視装置から収集した設備機器に関する情報も記憶させる、請求項1に記載の統合監視装置。
【請求項8】
複数の物件に設置されている設備機器を監視する第1監視装置および複数の物件に設置されている設備機器を監視する第2監視装置から、設備機器に関する情報を収集する統合監視装置が実行する方法であって、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得するステップと、
前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得するステップと、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、前記同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて記憶させるステップと
を含む方法。
【請求項9】
複数の物件に設置されている設備機器を監視する第1監視装置および複数の物件に設置されている設備機器を監視する第2監視装置から、設備機器に関する情報を収集する統合監視装置に、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得する手順と、
前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得する手順と、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、前記同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて記憶させる手順と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、統合監視装置、方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視装置が複数の物件に設置されている設備機器を監視することが知られている(特許文献1)。監視装置は、各物件に設置されている設備機器に関する情報を収集する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の監視装置が収集した設備機器に関する情報を活用する場合、同一の物件に設置されている設備機器に関する情報の連携が望まれる。
【0005】
本開示では、複数の監視装置から収集した同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を連携させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様による統合監視装置は、
複数の物件に設置されている設備機器を監視する第1監視装置および複数の物件に設置されている設備機器を監視する第2監視装置から、設備機器に関する情報を収集する統合監視装置であって、
前記統合監視装置の制御部は、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得し、
前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得し、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、前記同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて記憶させる。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、複数の監視装置から収集された同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を連携させることができる。
【0008】
本開示の第2の態様は、第1の態様に記載の統合監視装置であって、
前記制御部は、
前記物件の情報を予め定められた形式に変換して、変換後の物件の情報に基づいて、同一の物件を特定する。
【0009】
本開示の第2の態様によれば、各監視装置が異なる形式で住所等を管理していても、住所等が同じである物件を特定することができる。
【0010】
本開示の第3の態様は、第1の態様または第2の態様に記載の統合監視装置であって、
前記制御部は、
前記物件の情報の精度に基づいて、前記物件の情報が物件の特定が可能な物件の情報であるか否かを判定する。
【0011】
本開示の第3の態様によれば、高精度の住所等の情報のみを用いることができる。
【0012】
本開示の第4の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれかの態様に記載の統合監視装置であって、
前記制御部は、
前記同一の物件であると特定された、前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報のいずれかを、統合監視装置が用いる物件の情報とする。
【0013】
本開示の第4の態様によれば、複数の物件の情報を管理せずに済む。
【0014】
本開示の第5の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれかの態様に記載の統合監視装置であって、
前記制御部は、
前記同一の物件であると特定された、前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を、新たに作成した物件の情報に紐付け、
前記新たに作成した物件の情報を、統合監視装置が用いる物件の情報とする。
【0015】
本開示の第5の態様によれば、新たに作成した物件の情報に種々の監視装置の物件の情報を紐付けることができる。
【0016】
本開示の第6の態様は、第1の態様から第5の態様のいずれかの態様に記載の統合監視装置であって、
前記制御部は、
前記第1監視装置から収集した設備機器に関する情報と、前記第2監視装置から収集した設備機器に関する情報と、が同一の設備機器に関する情報である場合、いずれかの監視装置から収集した設備機器に関する情報のみを記憶させる。
【0017】
本開示の第6の態様によれば、複数の監視装置から収集された重複している設備機器に関する情報を管理せずに済む。
【0018】
本開示の第7の態様は、第1の態様から第5の態様のいずれかの態様に記載の統合監視装置であって、
前記制御部は、
前記第1監視装置から収集した設備機器に関する情報と、前記第2監視装置から収集した設備機器に関する情報と、が同一の設備機器に関する情報である場合、前記第1監視装置から収集した設備機器に関する情報も前記第2監視装置から収集した設備機器に関する情報も記憶させる。
【0019】
本開示の第7の態様によれば、種々の監視装置の設備機器に関する情報を記憶させておくことができる。
【0020】
本開示の第8の態様による方法は、
複数の物件に設置されている設備機器を監視する第1監視装置および複数の物件に設置されている設備機器を監視する第2監視装置から、設備機器に関する情報を収集する統合監視装置が実行する方法であって、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得するステップと、
前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得するステップと、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、前記同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて記憶させるステップと
を含む。
【0021】
本開示の第9の態様によるプログラムは、
複数の物件に設置されている設備機器を監視する第1監視装置および複数の物件に設置されている設備機器を監視する第2監視装置から、設備機器に関する情報を収集する統合監視装置に、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得する手順と、
前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得する手順と、
前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、前記同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて記憶させる手順と、
を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係る統合監視装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る制御部の機能構成を示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の一例である。
【
図5】本開示の一実施形態に係る物件の情報の一例である。
【
図6】本開示の一実施形態に係る同一の物件の管理(第1の実施形態)について説明するための図である。
【
図7】本開示の一実施形態に係る同一の物件の管理(第2の実施形態)について説明するための図である。
【
図8】本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の関連付け(第1の実施形態)について説明するための図である。
【
図9】本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の関連付け(第2の実施形態)について説明するための図である。
【
図10】本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の収集処理のシーケンス図である。
【
図11】本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の関連付け処理のシーケンス図である。
【
図12】本開示の一実施形態に係る住所に基づく同一の物件の特定処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づいて本開示の実施の形態を説明する。
【0024】
<全体の構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。監視システム1は、統合監視装置10と、設備機器20を監視する第1監視装置11と、設備機器20を監視する第2監視装置12と、を含む。
【0025】
<<統合監視装置>>
統合監視装置10は、2つ以上の監視装置(本明細書では、第1監視装置11および第2監視装置12の2つの監視装置の場合を説明するが、3つ以上の監視装置の場合も同様である)から、設備機器20に関する情報を取得して、同一の物件に設置されている設備機器20に関する情報を関連付ける。統合監視装置10は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。
【0026】
なお、統合監視装置10が関連付けた設備機器に関する情報は、各物件の各設備機器20を管理している者が操作するユーザ端末30等に提供されてもよい。
【0027】
<<第1監視装置>>
第1監視装置(なお、監視装置ともいう)11は、複数の物件に設置されている設備機器20を監視する。第1監視装置11は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。第1監視装置11は、設備機器20の監視データ等の設備機器に関する情報を取得する(例えば、任意のネットワークを介して、設備機器20に備えられた通信機器から設備機器20の監視データを受信する)。
【0028】
<<第2監視装置>>
第2監視装置(なお、監視装置ともいう)12は、複数の物件に設置されている設備機器20を監視する。第2監視装置12は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。第2監視装置12は、設備機器20の監視データ等の設備機器に関する情報を取得する(例えば、任意のネットワークを介して、設備機器20に備えられた通信機器から設備機器20の監視データを受信する)。
【0029】
なお、物件1のように物件内の1つの設備機器(
図1の例では、設備機器A)が第1監視装置11と第2監視装置12によって監視されてもよいし、物件2のように物件内の複数の設備機器(
図1の例では、設備機器Bと設備機器C)が第1監視装置11と第2監視装置12によって監視されてもよい。物件3のように、第1監視装置11と第2監視装置12によって監視される設備機器(
図1の例では、設備機器Dと設備機器E)のほかに、いずれかの監視装置によって監視される設備機器(
図1の例では、設備機器Fと設備機器G)があってもよい。
【0030】
例えば、第1監視装置11と第2監視装置12は、"空気調和機を監視する監視装置"と"照明機器を監視する監視装置"等の各々が異なる種類の設備機器を監視する監視装置(つまり、設備機器の種類ごとの監視装置)であってもよい。
【0031】
例えば、第1監視装置11と第2監視装置12は、"空気調和機の操作サービスを提供する監視装置"と"空気調和機の点検サービスを提供する監視装置"等の各々が異なるサービスを提供する監視装置(つまり、サービスごとの監視装置)であってもよい。
【0032】
例えば、第1監視装置11と第2監視装置12の一方が設備機器の種類ごとの監視装置であり、他方がサービスごとの監視装置であってもよい。
【0033】
<<設備機器>>
設備機器20は、任意の機器であってよく、例えば、空気調和機、照明機器等である。なお、
図1では、設備機器A~G(設備機器20と総称する)が示されているが、設備機器20の数はこれに限定されない。
【0034】
<<物件>>
物件は、設備機器20が設置されている場所(例えば、建物)である。なお、1つの物件は、1つ以上の監視装置(つまり、第1監視装置11と第2監視装置12の少なくとも一方)によって監視されてよい。
【0035】
<ハードウェア構成>
図2は、本開示の一実施形態に係る統合監視装置10のハードウェア構成を示す図である。なお、第1監視装置11および第2監視装置12についても同様である。
【0036】
統合監視装置10は、制御部1001と、主記憶部1002と、補助記憶部1003と、入力部1004と、出力部1005と、インタフェース部1006と、を備えることができる。以下、それぞれについて説明する。
【0037】
制御部1001は、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを実行するプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)など)である。
【0038】
主記憶部1002は、不揮発性メモリ(ROM(Read Only Memory))および揮発性メモリ(RAM(Random Access Memory))を含む。ROMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを制御部1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。RAMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムが制御部1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する。
【0039】
補助記憶部1003は、各種プログラムや各種プログラムが実行される際に用いられるデータを格納する補助記憶デバイスである。
【0040】
入力部1004は、統合監視装置10の操作者が統合監視装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0041】
出力部1005は、統合監視装置10の内部状態等を出力する出力デバイスである。
【0042】
インタフェース部1006は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0043】
<機能構成>
図3は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能構成を示す図である。制御部1001は、設備機器情報取得部101と、物件情報取得部102と、同一物件特定部103と、設備機器情報管理部104と、を備えることができる。制御部1001は、プログラムを実行することによって、設備機器情報取得部101、物件情報取得部102、同一物件特定部103、設備機器情報管理部104、として機能することができる。なお、設備機器情報記憶部100は、統合監視装置10等が備える記憶部である。
【0044】
設備機器情報取得部101は、第1監視装置11が監視する設備機器に関する情報を第1監視装置11から取得し、および、第2監視装置12が監視する設備機器に関する情報を第2監視装置12から取得する。設備機器情報取得部101は、取得した設備機器に関する情報を設備機器情報記憶部100に記憶させる。
【0045】
設備機器に関する情報の一例である監視データ(例えば、設備機器の運転データ)については、最新の運転データ(現在値)のみが記憶されてもよいし、最新の運転データ(現在値)と過去の運転データが記憶されてもよいし、過去の運転データのみが記憶されてもよい。
【0046】
物件情報取得部102は、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を第1監視装置11から取得し、および、第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を第2監視装置12から取得する。物件情報取得部102は、取得した物件の情報を設備機器情報記憶部100に記憶させる。
【0047】
なお、物件情報取得部102は、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報と第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を、監視装置(第1監視装置11と第2監視装置12)とは異なる装置から取得してもよい。
【0048】
なお、物件情報取得部102は、設備機器の施工時、試運転時等に、物件の情報を取得することができる。
【0049】
同一物件特定部103は、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている(例えば、物件情報取得部102が第1監視装置11から取得した)物件の情報と、第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている(例えば、物件情報取得部102が第2監視装置12から取得した)物件の情報と、から同一の物件を特定する。なお、同一物件特定部103は、物件の情報の精度に基づいて、物件の情報が物件の特定が可能な物件の情報であるか否かを判定して、所定の精度の物件の情報(つまり、物件の特定が可能な物件の情報)のみを用いて同一の物件を特定してもよい。また、同一物件特定部103は、物件の情報を予め定められた形式に変換して(正規化ともいう)、変換後の物件の情報に基づいて、同一の物件を特定してもよい。
【0050】
例えば、同一物件特定部103は、物件の情報に含まれる物件の住所の情報に基づいて、同一の物件を特定してもよい。同一物件特定部103は、住所の情報を予め定められた形式に変換して(正規化ともいう)、変換後の住所の情報に基づいて、同一の物件を特定してもよい。同一物件特定部103は、住所の情報の精度に基づいて、住所の情報が物件の特定が可能な住所の情報であるか否かを判定して、所定の精度の住所の情報(つまり、物件の特定が可能な住所の情報)のみを用いて同一の物件を特定してもよい。
【0051】
なお、同一物件特定部103は、物件の情報と精度をユーザ端末30を操作しているユーザに提示して、ユーザが同一の物件であるか否かを判定した結果を取得してもよい。また、同一物件特定部103は、物件の情報が所定の精度ではない(つまり、物件の特定が可能ではない)場合に、当該物件の情報をユーザ端末30を操作しているユーザに提示して、ユーザが同一の物件であるか否かを判定した結果を取得してもよい。
【0052】
[物件の情報]
ここで、物件の情報と当該物件の情報に基づく同一の物件の特定について説明する。例えば、物件の情報は、上記の住所の情報に限られず、物件名、物件の経度と緯度、物件の画像、物件の電話番号等であってもよい。
【0053】
物件の情報が物件名を含む場合、同一物件特定部103は、物件名が同一である物件を同一の物件であると特定することができる。
【0054】
物件の情報が物件の経度と緯度を含む場合、同一物件特定部103は、経度と緯度が同一である物件を同一の物件であると特定することができる。
【0055】
物件の情報が物件の画像(例えば、建物の画像)を含む場合、同一物件特定部103は、画像内の物件が同一であるか否かを判定して、画像内の物件が同一である物件を同一の物件であると特定することができる。
【0056】
例えば、物件の情報は、下記の情報(例えば、監視装置(第1監視装置11と第2監視装置12)から取得可能な情報)のうちの1つ以上を含むことができる。
[物件情報]
・物件の住所、物件名、物件の経度と緯度、物件の画像(例えば、建物等の外観画像、平面図)、物件の電話番号
[設備機器情報]
・空気調和機等の設備機器の名称
・空気調和機等の設備機器の機種(例えば、カタログに記載されている機種名)
・空気調和機等の設備機器の機体番号またはシリアルナンバー
・空気調和機等の設備機器の監視データ(運転データ、画像データ)
・空気調和機等の設備機器が監視装置に接続するために必要なIoTデバイス(エッジ機器(設備機器に備えられた通信機器))を含めた全体的な機器構成。エッジ機器、室内機、室外機それぞれの機器台数。
・空気調和機等の設備機器のIP(Internet Protocol)アドレス
[契約情報]
・顧客情報、管理者の連絡先
・物件のデータにアクセスするユーザ情報
・販売履歴管理システムで、監視装置に結び付けられた物件の販売履歴情報
[試運転情報]
・試運転の実施日時、実施者
・空気調和機等の設備機器の試運転時のタブレット等のデバイスのIP(Internet Protocol)アドレス、GPS(Global Positioning System)データ
【0057】
例えば、同一物件特定部103は、機体番号またはシリアルナンバーが一致する設備機器が設置されている場合、同一の物件であると判断することができる。また、同一物件特定部103は、機種と、機体番号またはシリアルナンバーと、が一致する設備機器が設置されている場合(つまり、機種が一致し、かつ、機体番号またはシリアルナンバーが一致する場合)、同一の物件であると判断することができる。
【0058】
[[類似度に基づく同一の物件の特定]]
例えば、同一物件特定部103は、物件の情報の類似度が閾値以上の場合、同一の物件であると判断することができる。同一物件特定部103は、複数の物件の情報(2つ以上の物件の情報の組み合わせ。例えば、機種と、機体番号またはシリアルナンバーと、の組み合わせ)の類似度が閾値以上の場合、同一の物件であると判断することができる。
【0059】
例えば、複数の物件の情報(2つ以上の物件の情報の組み合わせ。例えば、機種と、機体番号またはシリアルナンバーと、の組み合わせ)が一致していた場合の重要度(例えば、下記の(1)~(4))を定めておき、同一物件特定部103は、一致した物件の情報の組み合わせの重要度の合計を類似度とし、当該類似度が閾値以上であると同一の物件であると判断することができる。
(1)設備機器の機種と機体番号またはシリアルナンバー:重要度10
(2)物件の住所と物件の管理者の連絡先:重要度9
(3)物件名と物件のデータにアクセスするユーザ情報:重要度8
(4)物件の外観画像と平面図:重要度7
【0060】
例えば、物件の情報の各々が一致していた場合の重要度(例えば、下記の(1')~(4'))を定めておき、同一物件特定部103は、一致した物件の情報の重要度の合計を類似度とし、当該類似度が閾値以上であると同一の物件であると判断することができる。
(1')物件情報(物件名):重要度5
(2')物件情報(住所):重要度10
(3')物件情報(外観画像):重要度3
(4')設備機器情報(機体番号またはシリアルナンバー):重要度15
【0061】
このように、機種と機体番号またはシリアルナンバーといった住所以外の情報を用いることで、同一の建物内に異なる物件がある(つまり、1つの建物内に複数の物件がある)場合であっても、同一の物件を特定することができる。
【0062】
[物件の情報の精度]
ここで、物件の情報の精度について説明する。物件の情報の精度は、物件の情報の精密さ(例えば、粒度)の度合い(例えば、物件の情報が物件が所在する地点を表しているのか、物件の情報が物件が所在する領域(一定の範囲)を表しているのか等)と、物件の情報の正確さ(例えば、確度)の度合い(例えば、物件が当該地点に所在する確かさ、物件が当該領域(一定の範囲)に所在する確かさ等)と、の少なくとも一方を含む。
【0063】
設備機器情報管理部104は、同一物件特定部103が特定した同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて設備機器情報記憶部100に記憶させる。なお、設備機器情報管理部104は、同一物件特定部103が特定した同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて、当該関連付けた情報を出力(例えば、任意の装置の画面に表示、任意の装置へデータを送信)してもよい。
【0064】
例えば、設備機器情報管理部104は、第1監視装置11から収集した設備機器に関する情報と、第2監視装置12から収集した設備機器に関する情報と、が同一の設備機器に関する情報である場合、いずれかの監視装置から収集した設備機器に関する情報のみを記憶させてもよい。例えば、設備機器情報管理部104は、第1監視装置11から収集した設備機器に関する情報と、第2監視装置12から収集した設備機器に関する情報と、が同一の設備機器に関する情報である場合、第1監視装置11から収集した設備機器に関する情報も第2監視装置12から収集した設備機器に関する情報も記憶させてもよい。
【0065】
図4は、本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の一例である。例えば、設備機器に関する情報は、「物件ID」、「監視データ」、「設備機器を特定するための情報」を含む。
【0066】
「物件ID」は、各監視装置が各物件に付与したIDである。なお、物件IDが監視装置によって付与されていない場合には、統合監視装置10が物件IDを付与してもよい(なお、統合監視装置10は、任意の手法により各物件を識別するものとする)。
図4の例では、第1監視装置11は、物件1に物件ID:11を付与し、第2監視装置12は、物件1に物件ID:21を付与している。また、第1監視装置11は、物件2に物件ID:12を付与し、第2監視装置12は、物件2に物件ID:22を付与している。また、第1監視装置11は、物件3に物件ID:13を付与し、第2監視装置12は、物件3に物件ID:23を付与している。
【0067】
「監視データ」は、物件に設置されている設備機器20から取得される任意のデータ(例えば、空気調和機の運転データ)である。
【0068】
「設備機器を特定するための情報」は、物件に設置されている設備機器20を特定することができる任意の情報である。例えば、「設備機器を特定するための情報」は、設備機器20の機体番号(シリアルナンバー)、設備機器20のネットワーク上でのアドレス、設備機器20が設置されている詳細な場所(例えば、建物内の何階のどの部屋に設置されているか等)等である。
【0069】
図5は、本開示の一実施形態に係る物件の情報の一例である。例えば、物件の情報は、「物件ID」、「住所」、「物件名」を含む。
【0070】
「物件ID」は、各監視装置が各物件に付与したIDである。なお、物件IDが監視装置によって付与されていない場合には、統合監視装置10が物件IDを付与してもよい。
図5の例では、第1監視装置11は、物件1に物件ID:11を付与し、第2監視装置12は、物件1に物件ID:21を付与している。また、第1監視装置11は、物件2に物件ID:12を付与し、第2監視装置12は、物件2に物件ID:22を付与している。また、第1監視装置11は、物件3に物件ID:13を付与し、第2監視装置12は、物件3に物件ID:23を付与している。
【0071】
「住所」は、物件の住所である。なお、住所は日本語での表記に限られず、任意の言語での表記であってよい。
【0072】
「物件名」は、物件の名称である。なお、物件の情報に「物件名」が含まれる場合(
図5の例では、第1監視装置11からの物件の情報は「物件名」を含む)と、物件の情報に「物件名」が含まれない場合(
図5の例では、第2監視装置12からの物件の情報は「物件名」を含まない)と、がある。
【0073】
図6は、本開示の一実施形態に係る同一の物件の管理(第1の実施形態)について説明するための図である。統合監視装置10は、第1監視装置11から取得した物件の住所の情報と、第2監視装置12から取得した物件の住所の情報と、から同一の物件を特定することができる。統合監視装置10は、特定した同一の物件の情報を関連付けることができる。
【0074】
図6に示されるように、統合監視装置10は、物件ID:11の住所を正規化(つまり、予め定められた形式に変換)した住所と、物件ID:21の住所を正規化(つまり、予め定められた形式に変換)した住所と、が一致すると、当該2つの物件(物件ID:11の物件と物件ID:21の物件)が同一の物件であると特定する。同様に、統合監視装置10は、物件ID:12の住所を正規化(つまり、予め定められた形式に変換)した住所と、物件ID:22の住所を正規化(つまり、予め定められた形式に変換)した住所と、が一致すると、当該2つの物件(物件ID:12の物件と物件ID:22の物件)が同一の物件であると特定する。同様に、統合監視装置10は、物件ID:13の住所を正規化(つまり、予め定められた形式に変換)した住所と、物件ID:23の住所を正規化(つまり、予め定められた形式に変換)した住所と、が一致すると、当該2つの物件(物件ID:13の物件と物件ID:23の物件)が同一の物件であると特定する。
【0075】
なお、統合監視装置10は、所定の監視装置からの物件の情報(例えば、物件名を管理している監視装置からの物件の情報)を統合監視装置10が用いる物件の情報として採用し(つまり、ステータスを有効にし)、当該物件の情報(統合監視装置10が採用した物件の情報)に関連付けられている他の物件の情報のステータスを無効にしてもよい。このように、統合監視装置10は、同一の物件であると特定された、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報と第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報のいずれかを、統合監視装置10が用いる物件の情報とすることができる。
【0076】
図7は、本開示の一実施形態に係る同一の物件の管理(第2の実施形態)について説明するための図である。
図6の第1の実施形態と異なる点を説明する。
【0077】
図7の第2の実施形態では、統合監視装置10は、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報と、第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定すると、特定した同一の物件の情報(
図7の例では、第1監視装置11の物件ID:11と第2監視装置12の物件ID:21)を、新たに作成した物件の情報(
図7の例では、物件ID:31)に紐付けて、新たに作成した物件の情報(
図7の例では、物件ID:31)を、統合監視装置10が用いる物件の情報として採用(つまり、ステータスを有効にする)することができる。なお、新たに作成した物件の情報以外の物件の情報(
図7の例では、第1監視装置11の物件ID:11と第2監視装置12の物件ID:21)のステータスも有効にしてもよい。
【0078】
図8は、本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の関連付け(第1の実施形態)について説明するための図である。
【0079】
[関連付け]
図8に示されるように、統合監視装置10は、同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付ける。例えば、統合監視装置10は、同一の物件に設置されている設備機器に関する情報に、統合監視装置10が採用した物件の情報の物件IDを付与して管理する。
【0080】
具体的には、統合監視装置10は、物件ID:11の物件と物件ID:21の物件に設置されている設備機器に関する情報(物件ID:11の設備機器Aに関する情報と物件ID:21の設備機器Aに関する情報)に、統合監視装置10が採用した物件の情報の物件ID(物件ID:11)を付与して管理する。また、統合監視装置10は、物件ID:12の物件と物件ID:22の物件に設置されている設備機器に関する情報(物件ID:12の設備機器Bに関する情報と設備機器Cに関する情報、物件ID:22の設備機器Bに関する情報と設備機器Cに関する情報)に、統合監視装置10が採用した物件の情報の物件ID(物件ID:12)を付与して管理する。また、統合監視装置10は、物件ID:13の物件と物件ID:23の物件に設置されている設備機器に関する情報(物件ID:13の設備機器Dに関する情報と設備機器Eに関する情報と設備機器Fに関する情報、物件ID:23の設備機器Dに関する情報と設備機器Eに関する情報と設備機器Gに関する情報)に、統合監視装置10が採用した物件の情報の物件ID(物件ID:13)を付与して管理する。
【0081】
[元の物件IDの管理]
統合監視装置10は、各設備機器に関する情報の元の物件ID(つまり、各監視装置から取得された設備機器に関する情報に付与されていた物件ID)を付与して管理してもよい。
【0082】
[重複データの管理]
統合監視装置10は、同一の設備機器に関する情報のうち、いずれかの監視装置から収集した設備機器に関する情報(例えば、統合監視装置10が採用した物件の情報を管理している監視装置が収集した設備機器に関する情報)のみを記憶させてもよい(つまり、
図8の網掛け部分を記憶させない)。
【0083】
図9は、本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の関連付け(第2の実施形態)について説明するための図である。
図8の第1の実施形態と異なる点を説明する。
【0084】
図9の第2の実施形態では、統合監視装置10は、同一の物件に設置されている設備機器に関する情報に、統合監視装置10が新たに作成した物件の情報の物件IDを付与して管理する。
【0085】
具体的には、統合監視装置10は、物件ID:11の物件と物件ID:21の物件に設置されている設備機器に関する情報(物件ID:11の設備機器Aに関する情報と物件ID:21の設備機器Aに関する情報)に、統合監視装置10が新たに作成した物件の情報の物件ID(物件ID:31)を付与して管理する。
【0086】
[元の物件IDの管理]
統合監視装置10は、各設備機器に関する情報の元の物件ID(つまり、各監視装置から取得された設備機器に関する情報に付与されていた物件ID)を付与して管理してもよい。
【0087】
[重複データの管理]
統合監視装置10は、同一の設備機器に関する情報のうち、いずれの監視装置から収集した設備機器に関する情報も記憶させてもよい(つまり、第1監視装置11から収集した設備機器に関する情報と、第2監視装置12から収集した設備機器に関する情報と、が同一の設備機器に関する情報である場合、第1監視装置11から収集した設備機器に関する情報も第2監視装置12から収集した設備機器に関する情報も記憶させてもよい)。
【0088】
<方法>
図10を参照しながら設備機器に関する情報の収集処理について説明し、
図11を参照しながら設備機器に関する情報の関連付けについて説明し、
図12を参照しながら同一の物件の特定について説明する。
【0089】
[設備機器に関する情報の収集]
図10は、本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の収集処理のシーケンス図である。
【0090】
ステップ1(S1)において、第1監視装置11が監視する設備機器20の各々は、設備機器に関する情報を第1監視装置11へ送信する。
【0091】
ステップ2(S2)において、第2監視装置12が監視する設備機器20の各々は、設備機器に関する情報を第2監視装置12へ送信する。
【0092】
なお、S1とS2は、同時に実行されてもよいし、順序が逆であってもよい。
【0093】
ステップ3(S3)において、第1監視装置11は、S1で取得した設備機器に関する情報を統合監視装置10へ送信する。
【0094】
ステップ4(S4)において、第2監視装置12は、S2で取得した設備機器に関する情報を統合監視装置10へ送信する。
【0095】
なお、S3とS4は、同時に実行されてもよいし、順序が逆であってもよい。
【0096】
ステップ5(S5)において、統合監視装置10は、S3およびS4で取得した設備機器に関する情報を管理する。
【0097】
[設備機器に関する情報の関連付け]
図11は、本開示の一実施形態に係る設備機器に関する情報の関連付け処理(
図10のS5の設備機器に関する情報の管理処理)のシーケンス図である。
【0098】
ステップ11(S11)において、第1監視装置11は、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を統合監視装置10へ送信する。
【0099】
ステップ12(S12)において、第2監視装置12は、第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を統合監視装置10へ送信する。
【0100】
なお、S11とS12は、同時に実行されてもよいし、順序が逆であってもよい。
【0101】
ステップ13(S13)において、統合監視装置10は、S11で第1監視装置11から取得した物件の情報と、S12で第2監視装置12から取得した物件の情報と、から同一の物件を特定する。
【0102】
ステップ14(S14)において、統合監視装置10は、S13で特定した同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付ける。
【0103】
ステップ15(S15)において、統合監視装置10は、S14で関連付けた情報を設備機器情報記憶部100に記憶させる、あるいは、出力(例えば、任意の装置の画面に表示、任意の装置へデータを送信)する。
【0104】
[同一の物件の特定]
図12は、本開示の一実施形態に係る住所に基づく同一の物件の特定処理(
図11のS11、S12、S13の一例)のフローチャートである。
【0105】
ステップ101(S101)において、統合監視装置10は、物件の住所の情報を取得する。
【0106】
例えば、統合監視装置10は、日本のフォーマット({zip}{state}{city}{street}{house number})の住所の情報、米国のフォーマット({house number}{street}{city}{state}{zip}{State}{Country})の住所の情報等を取得する。
【0107】
ステップ102(S102)において、統合監視装置10は、S101で取得した住所の情報を国際基準のフォーマット({house number}{street},{zip}{city}{state}, {country})で保存する。
【0108】
ステップ103(S103)において、統合監視装置10は、S102で国際基準のフォーマットで保存した住所の情報を正規化(つまり、予め定められた形式に変換)させる。なお、統合監視装置10は、住所の情報の正規化を実施して正規化された住所とその精度を提供するサービスを利用してもよい。
【0109】
[住所の情報の正規化]
ここで、住所の情報の正規化について説明する。住所の情報の正規化とは、住所の情報を、予め定められたフォーマット(例えば、{house number}{street},{city},{state}{zip},{country})、かつ、所定の言語にし、表記のゆれを解消することである。
【0110】
ステップ104(S104)において、統合監視装置10は、S103で正規化された住所の情報の精度を取得する。
【0111】
ステップ105(S105)において、統合監視装置10は、S104で取得した精度が所定の精度である住所の情報(具体的には、物件の特定が可能な住所の情報)を抽出する。
【0112】
ステップ106(S106)において、統合監視装置10は、S105で抽出された住所の情報のなかから、一致する住所の情報を抽出する。
【0113】
以上、本開示の実施形態によれば、複数の物件に設置されている設備機器20を監視する第1監視装置11および複数の物件に設置されている設備機器20を監視する第2監視装置12から、設備機器20に関する情報を収集する統合監視装置10であって、統合監視装置10の制御部1001は、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を取得し、第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を取得し、第1監視装置11が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、第2監視装置12が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、同一の物件に設置されている設備機器20に関する情報を関連付けて記憶させる、統合監視装置10を提供することができる。これにより、例えば、"空気調和機を監視する監視装置"と"照明機器を監視する監視装置"等の各々が異なる種類の設備機器を監視する監視装置(つまり、設備機器の種類ごとの監視装置)から収集されたデータを連携させることができる。また、例えば、"空気調和機の操作サービスを提供する監視装置"と"空気調和機の点検サービスを提供する監視装置"等の各々が異なるサービスを提供する監視装置(つまり、サービスごとの監視装置)から収集されたデータを連携させることができる。また、例えば、設備機器の種類ごとの監視装置から収集されたデータと、サービスごとの監視装置から収集されたデータと、を連携させることができる。
【0114】
好ましくは、物件の情報は、物件の住所の情報を含み、制御部1001は、住所の情報に基づいて、同一の物件を特定する。これにより、住所を用いることでより正確に同一の物件を特定することができる。
【0115】
好ましくは、制御部1001は、物件の情報(例えば、住所の情報)を予め定められた形式に変換して、変換後の物件の情報(例えば、住所の情報)に基づいて、同一の物件を特定する。これにより、監視装置間で表記のゆれがあったとしても、正規化された住所(つまり、統一された表記)にしたうえで同一の物件を特定することができる。
【0116】
好ましくは、制御部1001は、物件の情報(例えば、住所の情報)の精度に基づいて、物件の情報(例えば、住所の情報)が物件の特定が可能な物件の情報(例えば、住所の情報)であるか否かを判定する。これにより、有用な情報を用いることができる。
【0117】
好ましくは、制御部1001は、同一の物件であると特定された、第1監視装置11が監視する設備機器が設置されている物件の情報と第2監視装置12が監視する設備機器が設置されている物件の情報のいずれかを、統合監視装置10が用いる物件の情報とする。これにより、複数の物件の情報を管理せずに済む。
【0118】
好ましくは、制御部1001は、同一の物件であると特定された、第1監視装置11が監視する設備機器が設置されている物件の情報と第2監視装置12が監視する設備機器が設置されている物件の情報を、新たに作成した物件の情報に紐付け、新たに作成した物件の情報を、統合監視装置10が用いる物件の情報とする。これにより、新たに作成した物件の情報に種々の監視装置の物件の情報を紐付けることができる。
【0119】
好ましくは、制御部1001は、第1監視装置11から収集した設備機器20に関する情報と、第2監視装置12から収集した設備機器20に関する情報と、が同一の設備機器20に関する情報である場合、いずれかの監視装置から収集した設備機器20に関する情報のみを記憶させる。これにより、第1監視装置11と第2監視装置12がサービスごとの監視装置である場合、あるいは、第1監視装置11と第2監視装置12がサービスごとの監視装置と設備機器の種類ごとの監視装置である場合に、重複するデータのいずれかのデータのみを管理すればよい。
【0120】
好ましくは、制御部1001は、第1監視装置11から収集した設備機器20に関する情報と、第2監視装置12から収集した設備機器20に関する情報と、が同一の設備機器20に関する情報である場合、第1監視装置11から収集した設備機器20に関する情報も第2監視装置12から収集した設備機器20に関する情報も記憶させる。これにより、種々の監視装置の設備機器に関する情報を記憶させておくことができる。
【0121】
本開示の実施形態によれば、複数の物件に設置されている設備機器20を監視する第1監視装置11および複数の物件に設置されている設備機器20を監視する第2監視装置12から、設備機器20に関する情報を収集する統合監視装置10が実行する方法であって、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を取得するステップと、第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を取得するステップと、第1監視装置11が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、第2監視装置12が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、同一の物件に設置されている設備機器20に関する情報を関連付けて記憶させるステップと、を含む方法を提供することができる。これにより、複数の監視装置から収集された同一の物件に設置されている設備機器20に関する情報を連携させることができる。
【0122】
本開示の実施形態によれば、複数の物件に設置されている設備機器20を監視する第1監視装置11および複数の物件に設置されている設備機器20を監視する第2監視装置12から、設備機器20に関する情報を収集する統合監視装置10に、第1監視装置11が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を取得する手順と、第2監視装置12が監視する設備機器20が設置されている物件の情報を取得する手順と、第1監視装置11が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、第2監視装置12が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、同一の物件に設置されている設備機器20に関する情報を関連付けて記憶させる手順と、を実行させるためのプログラムを提供することができる。これにより、複数の監視装置から収集された同一の物件に設置されている設備機器20に関する情報を連携させることができる。
【0123】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0124】
1 監視システム
10 統合監視装置
11 第1監視装置
12 第2監視装置
20 設備機器
30 ユーザ端末
100 設備機器情報記憶部
101 設備機器情報取得部
102 物件情報取得部
103 同一物件特定部
104 設備機器情報管理部
1001 制御部
1002 主記憶部
1003 補助記憶部
1004 入力部
1005 出力部
1006 インタフェース部
【要約】
【課題】複数の監視装置から収集した同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を連携させる。
【解決手段】本開示の一実施形態である装置は、複数の物件に設置されている設備機器を監視する第1監視装置および複数の物件に設置されている設備機器を監視する第2監視装置から、設備機器に関する情報を収集する統合監視装置であって、前記統合監視装置の制御部は、前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得し、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報を取得し、前記第1監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、前記第2監視装置が監視する設備機器が設置されている物件の情報と、から同一の物件を特定して、前記同一の物件に設置されている設備機器に関する情報を関連付けて記憶させる。
【選択図】
図1