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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】腰ベルト付きパンツ及び腰ベルト
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/05 20060101AFI20240919BHJP
   A41D 13/00 20060101ALI20240919BHJP
   A41B 9/02 20060101ALI20240919BHJP
   A61F 5/02 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
A41D13/05 125
A41D13/05 162
A41D13/05 187
A41D13/00 115
A41B9/02 P
A61F5/02 K
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024140862
(22)【出願日】2024-08-22
【審査請求日】2024-08-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515272224
【氏名又は名称】コア・テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100161230
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雅博
(72)【発明者】
【氏名】横井 隆直
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3222516(JP,U)
【文献】特開2018-076628(JP,A)
【文献】特開2018-130551(JP,A)
【文献】特開平10-195703(JP,A)
【文献】国際公開第2020/066740(WO,A1)
【文献】実公昭48-020970(JP,Y1)
【文献】特開2021-139060(JP,A)
【文献】特開2023-079159(JP,A)
【文献】国際公開第2018/066504(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第118234396(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F5/02
A41D13/00-13/12
A41B9/00-9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより着用され、前記ユーザの腰部の周りを覆う腰周り部を有するパンツ本体と、
前記腰周り部の外周側に設けられ、前記腰部に締め付けられるベルト本体と、
前記腰周り部の外周側に設けられ、内側に前記ベルト本体が通されるベルト通し部と、
を備え、
前記ベルト本体は、長手方向への伸縮性を有して形成され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端はそれぞれ第1端及び第2端とされ、
前記ベルト本体は、
前記長手方向の中間部に設けられた中間幅広部と、
前記中間幅広部よりも前記第1端側に設けられ、上縁が前記中間幅広部の上縁よりも下方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第1幅狭部と、
前記中間幅広部よりも前記第2端側に設けられ、下縁が前記中間幅広部の下縁よりも上方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第2幅狭部と、
を有しており、
前記ベルト通し部の内側には、前記ベルト本体の前記第1幅狭部及び前記第2幅狭部が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端部にはそれぞれ、前記中間幅広部の表面側に接続可能な接続部が設けられ、
前記ベルト通し部の一部により形成され又は前記ベルト通し部の内側に設けられ、前記第1幅狭部と前記第2幅狭部との間に介在されてそれら各幅狭部を上下に区画する区画部を備える、腰ベルト付きパンツ。
【請求項2】
前記ベルト通し部は、前記腰周り部に接合された接合部分を有し、その接合部分が前記区画部となっている、請求項1に記載の腰ベルト付きパンツ。
【請求項3】
前記接合部分は、前記ベルト通し部の横方向全域に沿って縫製されることにより接合されている、請求項2に記載の腰ベルト付きパンツ。
【請求項4】
前記ベルト本体は、
前記第1幅狭部よりも前記第1端側に設けられ、ベルト幅が前記第1幅狭部よりも大きくされた第1幅広部と、
前記第2幅狭部よりも前記第2端側に設けられ、ベルト幅が前記第2幅狭部よりも大きくされた第2幅広部と、を有している、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の腰ベルト付きパンツ。
【請求項5】
ユーザにより着用され、前記ユーザの腰部の周りを覆う腰周り部を有するパンツ本体と、
前記腰周り部の外周側に設けられる腰ベルトと、を備え、
前記腰ベルトは、
前記腰部に締め付けられるベルト本体と、
前記ベルト本体が通される挿通部を有するベルト通し部材と、を有しており、
前記ベルト本体は、長手方向への伸縮性を有して形成され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端はそれぞれ第1端及び第2端とされ、
前記ベルト本体は、
前記長手方向の中間部に設けられた中間幅広部と、
前記中間幅広部よりも前記第1端側に設けられ、上縁が前記中間幅広部の上縁よりも下方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第1幅狭部と、
前記中間幅広部よりも前記第2端側に設けられ、下縁が前記中間幅広部の下縁よりも上方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第2幅狭部と、
を有しており、
前記挿通部には、前記ベルト本体の前記第1幅狭部及び前記第2幅狭部が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端部にはそれぞれ、前記中間幅広部の表面側に接続可能な接続部が設けられ、
前記ベルト通し部材には、前記第1幅狭部と前記第2幅狭部との間に介在されてそれら各幅狭部を上下に区画する区画部が設けられている、腰ベルト付きパンツ。
【請求項6】
ユーザの腰部に締め付けられるベルト本体と、
前記ベルト本体が通される挿通部を有するベルト通し部材と、を備え、
前記ベルト本体は、長手方向への伸縮性を有して形成され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端はそれぞれ第1端及び第2端とされ、
前記ベルト本体は、
前記長手方向の中間部に設けられた中間幅広部と、
前記中間幅広部よりも前記第1端側に設けられ、上縁が前記中間幅広部の上縁よりも下方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第1幅狭部と、
前記中間幅広部よりも前記第2端側に設けられ、下縁が前記中間幅広部の下縁よりも上方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第2幅狭部と、
を有しており、
前記挿通部には、前記ベルト本体の前記第1幅狭部及び前記第2幅狭部が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端部にはそれぞれ、前記中間幅広部の表面側に接続可能な接続部が設けられ、
前記ベルト通し部材には、前記第1幅狭部と前記第2幅狭部との間に介在されてそれら各幅狭部を上下に区画する区画部が設けられている、腰ベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腰ベルト付きパンツ及び腰ベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
腰ベルトは、腰部を安定化させる等のために、腰部に締め付けられて用いられるものである。腰ベルトを腰部に締め付ける際には面ファスナが用いられる。特許文献1の腰ベルトは、長手方向の両端部に面ファスナを有し、各面ファスナのうち一方が腰ベルトの表面側に設けられ、他方が腰ベルトの裏面側に設けられている。特許文献1の腰ベルトでは、腰ベルトを腰部に巻いて各面ファスナを互いに接続することにより腰ベルトが装着されるようになっている。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザが着用するパンツに腰ベルトが取り付けられた腰ベルト付きパンツが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3135859号公報
【文献】特開2021-139060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1の腰ベルトは、腰部に1周りさせて締め付けるだけのものであるため、腰部を安定した状態で締め付ける上で未だ改善の余地があるといえる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、腰部を安定した状態で締め付けることができる腰ベルト付きパンツ及び腰ベルトを提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明の腰ベルト付きパンツは、
ユーザにより着用され、前記ユーザの腰部の周りを覆う腰周り部を有するパンツ本体と、
前記腰周り部の外周側に設けられ、前記腰部に締め付けられるベルト本体と、
前記腰周り部の外周側に設けられ、内側に前記ベルト本体が通されるベルト通し部と、
を備え、
前記ベルト本体は、長手方向への伸縮性を有して形成され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端はそれぞれ第1端及び第2端とされ、
前記ベルト本体は、
前記長手方向の中間部に設けられた中間幅広部と、
前記中間幅広部よりも前記第1端側に設けられ、上縁が前記中間幅広部の上縁よりも下方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第1幅狭部と、
前記中間幅広部よりも前記第2端側に設けられ、下縁が前記中間幅広部の下縁よりも上方に位置していることで前記中間幅広部よりもベルト幅が小さくされた第2幅狭部と、
を有しており、
前記ベルト通し部の内側には、前記ベルト本体の前記第1幅狭部及び前記第2幅狭部が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置され、
前記ベルト本体の前記長手方向の両端部にはそれぞれ、前記中間幅広部の表面側に接続可能な接続部が設けられ、
前記ベルト通し部の一部により形成され又は前記ベルト通し部の内側に設けられ、前記第1幅狭部と前記第2幅狭部との間に介在されてそれら各幅狭部を上下に区画する区画部を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の腰ベルト付きパンツをユーザが着用する際には、まずパンツ本体を履き、その後、ベルト本体を腰部に締め付ける。パンツ本体の腰周り部の外周側にはベルト通し部が設けられている。ベルト通し部の内側には、ベルト本体の第1幅狭部及び第2幅狭部が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置されている。ベルト本体を腰部に締め付ける際には、ベルト本体の長手方向の両端部をそれぞれ中間幅広部の表面側に導いた状態で締め付け、そしてその締め付け状態で上記両端部に設けられた各接続部を中間幅広部の表面側に接続する。
【0009】
このようなベルト本体の締め付け方によれば、ベルト本体を腰部に1周を超えて巻き付けることができる。このため、1周を超えた長さ範囲において、ベルト本体の長手方向への伸縮性を発揮することが可能となる。これにより、ベルト本体の伸縮性による締め付け効果を好適に得ることが可能となる。
【0010】
また、ベルト通し部の一部により形成された、又はベルト通し部の内側に設けられた区画部が第1幅狭部と第2幅狭部との間に介在されてそれら各幅狭部を上下に区画している。この場合、ベルト本体を腰部に巻き付けた際に、第1幅狭部と第2幅狭部とがよじれるのを抑制することができる。これにより、ベルト本体を腰部に1周を超えて巻き付ける構成にあって、ベルト本体のよじれによりベルト本体の伸縮性が阻害されるのを抑制でき、その結果、ベルト本体の伸縮性による締め付け効果を確実に得ることが可能となる。
【0011】
よって、以上より、腰部を安定した状態で締め付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態における腰ベルト付きパンツを示す正面図である。
図2】腰ベルト付きパンツを示す背面図である。
図3】(a)がパンツ本体を示す正面図であり、(b)がパンツ本体を示す背面図である。
図4】(a)が腰ベルトを示す正面図であり、(b)が腰ベルトを示す背面図である。
図5】(a)がベルト本体の第1幅狭部周辺を示す正面図であり、(b)が(a)のA-A線断面図であり、(c)が(a)のB-B線断面図である。
図6】(a)がベルト本体の第2幅狭部周辺を示す正面図であり、(b)が(a)のC-C線断面図である。
図7図2のD-D線断面図である。
図8】(a)が腰ベルト付きパンツの着用状態を示す正面図であり、(b)が腰ベルト付きパンツの着用状態を示す背面図である。
図9】第2の実施形態における腰ベルト付きパンツを示す正面図である。
図10】腰ベルト付きパンツを示す背面図である。
図11】(a)がパンツ本体を示す正面図であり、(b)がパンツ本体を示す背面図である。
図12】(a)が腰ベルトを示す正面図であり、(b)が(a)のE-E線断面図である。
図13】(a)が他の実施形態におけるベルト通し部の内側にベルト本体の各幅狭部が通された状態を示す背面図であり、(b)が(a)のF-F線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施形態]
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1及び図2に示すように、腰ベルト付きパンツ10は、パンツ本体11と、パンツ本体11に取り付けられた腰ベルト12とを備える。本実施形態では、腰ベルト付きパンツ10が、サッカー等のスポーツを行う際に着用されるスポーツ用パンツとなっている。
【0015】
図3(a)及び(b)に示すように、パンツ本体11は、トランクス型のパンツとなっており、伸縮性を有する生地により形成されている。パンツ本体11は、ユーザの腰部の周りを覆う腰周り部14を有する。腰周り部14の外周側には、内側に腰ベルト12が通されるベルト通し部16,17が設けられている。
【0016】
図3(a)に示すように、ベルト通し部16は、腰周り部14の前面側に設けられている。ベルト通し部16は、伸縮性を有する矩形形状の生地により形成され、上縁部と下縁部とが腰周り部14に縫製により取り付けられている。これにより、ベルト通し部16の内側、つまりベルト通し部16と腰周り部14との間に腰ベルト12を通すことが可能となっている。また、ベルト通し部16は、腰周り部14の左右方向の中央部に配置されている。
【0017】
図3(b)に示すように、ベルト通し部17は、腰周り部14の背面側に設けられている。ベルト通し部17は、伸縮性を有する矩形形状の生地により形成され、左右方向の長さが上下方向の長さと同じか又はそれよりも大きくなっている。ベルト通し部17は、腰周り部14の左右方向の中央部に配置されている。ベルト通し部17は、上縁部と下縁部とが腰周り部14に縫製により取り付けられている。これにより、ベルト通し部17の内側、つまりベルト通し部17と腰周り部14との間に腰ベルト12を通すことが可能となっている。なお、ベルト通し部17が、特許請求の範囲に記載の「ベルト通し部」に相当する。
【0018】
ベルト通し部17は、上下方向の中間部(詳しくは中央部)において腰周り部14に縫製により接合されている(図7も参照)。したがって、ベルト通し部17は、上下方向の中間部に腰周り部14に接合された接合部分18を有している。接合部分18は、ベルト通し部17の左右方向(換言すると、横方向)の全域に沿って縫製されている。そのため、接合部分18は、ベルト通し部17の左右方向全域に亘って設けられている。なお、図2及び図3(b)では、接合部分18の縫製ラインを破線で示している。
【0019】
続いて、腰ベルト12について図4に基づき説明する。
【0020】
図4(a)及び(b)に示すように、腰ベルト12は、ユーザの腰部に巻き付けられるベルト本体21を備える。ベルト本体21は、長手方向への伸縮性を有して形成されている。ベルト本体21の長手方向の両端はそれぞれ第1端21a及び第2端21bとなっている。
【0021】
ベルト本体21は、長手方向(以下、ベルト長手方向ともいう)の中間部に設けられた中間幅広部22と、中間幅広部22よりも第1端21a側に設けられた第1幅狭部23と、中間幅広部22よりも第2端21b側に設けられた第2幅狭部24と、第1幅狭部23よりも第1端21a側に設けられた第1幅広部25と、第2幅狭部24よりも第2端21b側に設けられた第2幅広部26とを有する。
【0022】
中間幅広部22は、ベルト本体21において最もベルト幅(換言すると、幅方向の長さ)が大きい部分となっている。中間幅広部22では、そのベルト幅W1がベルト長手方向の全域に亘って一定とされている。また、中間幅広部22のベルト長手方向の中央部は、ベルト本体21の長手方向の中央部となっている。
【0023】
第1幅狭部23は、上縁が中間幅広部22の上縁よりも下方に位置していることで、ベルト幅W2が中間幅広部22のベルト幅W1よりも小さくなっている。第1幅狭部23では、ベルト幅W2がベルト長手方向の全域に亘って一定とされている。第1幅狭部23のベルト幅W2は、中間幅広部22のベルト幅W1の半分となっている。また、第1幅狭部23のベルト長手方向の長さL2は、中間幅広部22のベルト長さ方向の長さL1の半分よりも短くなっており、詳しくは中間幅広部22の長さL1の1/3よりも短くなっている。なお、第1幅狭部23のベルト幅W2は、中間幅広部22のベルト幅W1の半分より小さくしてもよい。
【0024】
第2幅狭部24は、下縁が中間幅広部22の下縁よりも上方に位置していることで、ベルト幅W3が中間幅広部22のベルト幅W1よりも小さくなっている。第2幅狭部24では、ベルト幅W3がベルト長手方向の全域に亘って一定とされている。第2幅狭部24のベルト幅W3は、中間幅広部22のベルト幅W1の半分となっている。したがって、第2幅狭部24のベルト幅W3は、第1幅狭部23のベルト幅W2と同じ幅となっている。なお、第2幅狭部24のベルト幅W3は、中間幅広部22のベルト幅W1の半分より小さくてもよい。
【0025】
第2幅狭部24のベルト長手方向の長さL3は、中間幅広部22のベルト長さ方向の長さL1の半分よりも短くなっており、詳しくは中間幅広部22の長さL1の1/3よりも短くなっている。また、第2幅狭部24のベルト長手方向の長さL3は、第1幅狭部23のベルト長手方向の長さL2と同じ長さとなっている。
【0026】
第1幅狭部23と第2幅狭部24とはいずれも、中間幅広部22からベルト長手方向に離間して配置されている。ベルト本体21は、中間幅広部22と第1幅狭部23との間に設けられた第1幅推移部27と、中間幅広部22と第2幅狭部24との間に設けられた第2幅推移部28とをさらに有している。
【0027】
第1幅推移部27は、中間幅広部22と第1幅狭部23とにそれぞれ隣接している。第1幅推移部27では、上縁が中間幅広部22側から第1幅狭部23側に向けて徐々に下方に変位しており、それにより、ベルト幅W4が中間幅広部22側から第1幅狭部23側に向けて徐々に小さくされている。詳しくは、第1幅推移部27では、ベルト幅W4が、中間幅広部22のベルト幅W1から第1幅狭部23のベルト幅W2へと徐々に小さくされている。
【0028】
第2幅推移部28は、中間幅広部22と第2幅狭部24とにそれぞれ隣接している、第2幅推移部28では、下縁が中間幅広部22側から第2幅狭部24側に向けて徐々に上方に変位しており、それにより、ベルト幅W5が中間幅広部22側から第2幅狭部24側に向けて徐々に小さくされている。詳しくは、第2幅推移部28では、ベルト幅W5が、中間幅広部22のベルト幅W1から第2幅狭部24のベルト幅W3へと徐々に小さくされている。
【0029】
第1幅広部25は、第1幅狭部23と隣接しており、ベルト本体21の第1端21aを含む部分となっている。第1幅広部25は、その上縁が第1幅狭部23の上縁よりも上方に位置していることで、ベルト幅W6が第1幅狭部23のベルト幅W2よりも大きくされている。詳しくは、第1幅広部25は、第1幅狭部23に隣接する幅推移部25aと、幅推移部25aよりも第1端21a側に設けられた幅一定部25bとを含んでいる。幅推移部25aでは、ベルト幅W6が幅一定部25b側に向けて徐々に大きくなっており、幅一定部25bでは、ベルト幅W6が幅推移部25aの最大幅で一定となっている。なお、第1幅広部25の第1端21a側の端部は斜めにカットされている。
【0030】
第2幅広部26は、第2幅狭部24と隣接しており、ベルト本体21の第2端21bを含む部分となっている。第2幅広部26は、その下縁が第2幅狭部24の下縁よりも下方に位置していることで、ベルト幅W7が第2幅狭部24のベルト幅W3よりも大きくされている。詳しくは、第2幅広部26は、第2幅狭部24に隣接する幅推移部26aと、幅推移部26aよりも第2端21b側に設けられた幅一定部26bとを含んでいる。幅推移部26aでは、ベルト幅W7が幅一定部26b側に向けて徐々に大きくなっており、幅一定部26bでは、ベルト幅W7が幅推移部26aの最大幅で一定となっている。なお、第2幅広部26の第2端21b側の端部は斜めにカットされている。
【0031】
第1幅広部25(詳しくは幅一定部25b)の裏面側には面ファスナ31aが設けられている。また、第2幅広部26(詳しくは幅一定部26b)の裏面側には面ファスナ31bが設けられている。これら各面ファスナ31a,31bは、フック面を有している。面ファスナ31aは、第1幅広部25における第1端21a側の端部に配置され、面ファスナ31bは、第2幅広部26における第2端21b側の端部に配置されている。したがって、各面ファスナ31a,31bは、ベルト本体21の長手方向の両端部にそれぞれ配置されている。なお、各面ファスナ31a,31bが「接続部」に相当する。
【0032】
中間幅広部22の表面側には2つの面ファスナ32a,32bが設けられている。各面ファスナ32a,32bは、ループ面を有している。各面ファスナ32a,32bは、中間幅広部22のベルト長手方向の中央部を挟んでベルト長手方向に離間して配置されている。各面ファスナ32a,32bのうち、面ファスナ32aは、中間幅広部22の上記中央部よりも第1端21a側に配置され、面ファスナ32bは、中間幅広部22の上記中央部よりも第2端21b側に配置されている。面ファスナ32aには、第2幅広部26の面ファスナ31bが接続され、面ファスナ32bには、第1幅広部25の面ファスナ31aが接続されるようになっている(図1図7(a)も参照)。なお、各面ファスナ32a,32bを面ファスナ31a,31b(接続部)が接続される「被接続部」ということもできる。
【0033】
ベルト本体21は、複数枚のパワーネット生地を用いて形成されている。以下、この点について図5及び図6に基づき説明する。
【0034】
図5(a)~(c)及び図6(a)(b)に示すように、ベルト本体21は、互いに重ねられた複数枚のパワーネット生地35~37を含んで形成されている。パワーネット生地35~37は、ポリウレタン弾性糸を用いたメッシュ生地からなり、優れた伸縮性を有している。各パワーネット生地35~37の厚みは同じとされている。なお、図5(b)(c)及び図6(b)では、説明の便宜上、パワーネット生地35~37の厚みを実際の厚みよりも大きく示している。
【0035】
各パワーネット生地35~37には、ベルト本体21の全体に亘って設けられたパワーネット生地35と、ベルト本体21の第1幅狭部23に設けられたパワーネット生地36と、ベルト本体21の第2幅狭部24に設けられたパワーネット生地37とが含まれている。パワーネット生地35は、図5(b)に示すように、複数枚(本実施形態では2枚)重ねられた状態で配置されている。各パワーネット生地35は、互いの周縁部において縫製により接合されている。各パワーネット生地35によりベルト本体21の表面及び裏面がそれぞれ形成されている。なお、各パワーネット生地35の周縁部はバインダテープ39により始末処理が施されている。
【0036】
図5(a)及び(c)に示すように、パワーネット生地36は、ベルト長手方向に延びる帯状に形成され、その幅が第1幅狭部23のベルト幅W2(図4(b)参照)よりも若干小さくされている。パワーネット生地36は、複数枚(本実施形態では2枚)重ねられた状態で、各パワーネット生地35の間に配置されている。そのため、第1幅狭部23では、複数枚のパワーネット生地35と複数枚のパワーネット生地36とが互いに重ねられた状態とされている。これにより、第1幅狭部23におけるパワーネット生地35,36の枚数(本実施形態では4枚)は、中間幅広部22におけるパワーネット生地35の枚数(本実施形態では2枚)よりも多くなっている。また、これにより、第1幅狭部23では、その厚みt2が中間幅広部22の厚みt1よりも大きくなっている。なお、各パワーネット生地36は、パワーネット生地35との間で縫製されておらず、各パワーネット生地35に対して非接合の状態とされている。
【0037】
パワーネット生地36は、ベルト長手方向の長さが第1幅狭部23のベルト長手方向の長さL2(図4(b)参照)よりも長くなっている。パワーネット生地36は、第1幅狭部23のベルト長手方向の全域に亘って配置されている。また、パワーネット生地36は、第1幅狭部23に加え、第1幅広部25(詳しくは幅推移部25a)及び第1幅推移部27にも跨がって配置されている。
【0038】
図6(a)及び(b)に示すように、パワーネット生地37は、ベルト長手方向に延びる帯状に形成され、その幅が第2幅狭部24のベルト幅W4(図4(b)参照)よりも若干小さくされている。パワーネット生地37は、複数枚(本実施形態では2枚)重ねられた状態で、各パワーネット生地35の間に配置されている。そのため、第2幅狭部24では、複数枚のパワーネット生地35と複数枚のパワーネット生地37とが互いに重ねられた状態とされている。これにより、第2幅狭部24におけるパワーネット生地35,37の枚数(本実施形態では4枚)は、中間幅広部22におけるパワーネット生地35の枚数(本実施形態では2枚)よりも多くなっている。また、これにより、第2幅狭部24では、厚みt3が中間幅広部22の厚みt1よりも大きくなっている。なお、各パワーネット生地37は、パワーネット生地35との間で縫製されておらず、各パワーネット生地35に対して非接合の状態とされている。
【0039】
パワーネット生地37は、ベルト長手方向の長さが第2幅狭部24のベルト長手方向の長さL3(図4(b)参照)よりも長くなっている。パワーネット生地37は、第2幅狭部24のベルト長手方向の全域に亘って配置されている。また、パワーネット生地37は、第2幅狭部24に加え、第2幅広部26(詳しくは幅推移部26a)及び第2幅推移部28にも跨がって配置されている。
【0040】
続いて、腰ベルト12のパンツ本体11への取付構成について図1及び図2に加え、図7に基づき説明する。
【0041】
図1及び図2に示すように、腰ベルト12のベルト本体21は、パンツ本体11の腰周り部14に取り付けられている。ベルト本体21は、腰周り部14を囲んだ状態で配置されている。
【0042】
ベルト本体21の中間幅広部22は、ベルト通し部16の内側に通された状態で腰周り部14の前面側を通じて配置されている。中間幅広部22は、ベルト長手方向の中央部がベルト通し部16の内側に通され、その状態で中間幅広部22(の上記中央部)とベルト通し部16と腰周り部14とが縫製により接合されている。これにより、中間幅広部22は、ベルト長手方向の中央部において腰周り部14の前面側に固定されている。また、かかる固定状態において、中間幅広部22の各面ファスナ32a,32bは、ベルト通し部16を挟んだ左右両側に配置されている。
【0043】
ベルト本体21の第1幅狭部23及び第2幅狭部24はそれぞれ腰周り部14の背面側に回されて、ベルト通し部17の内側(換言すると、ベルト通し部17と腰周り部14との間)に互いに反対側から通されている。この場合、各幅狭部23,24は、ベルト通し部17の内側において上下に並んだ状態で配置され、第1幅狭部23が下側、第2幅狭部24が上側に位置している。
【0044】
図7に示すように、ベルト通し部17の内側の空間(換言すると、ベルト通し部17と腰周り部14との間の空間)は、接合部分18により上下に仕切られている。これにより、ベルト通し部17の内側には、接合部分18よりも下側に設けられた下側空間41と、接合部分18よりも上側に設けられた上側空間42とが形成されている。下側空間41には第1幅狭部23が挿通され、上側空間42には第2幅狭部24が挿通されている。この場合、接合部分18は、第1幅狭部23と第2幅狭部24との間に介在され、それら各幅狭部23,24を上下に区画している。なお、接合部分18が、特許請求の範囲の請求項1に記載の「区画部」に相当する。
【0045】
ベルト本体21の第1幅広部25及び第2幅広部26は中間幅広部22の表面側に導かれている。これにより、各幅広部25,26に設けられた面ファスナ31a,31bをそれぞれ中間幅広部22の表面側に設けられた面ファスナ32b,32aに接続可能となっている。
【0046】
続いて、腰ベルト付きパンツ10の使用方法について図8に基づき説明する。
【0047】
図8(a)及び(b)に示すように、腰ベルト付きパンツ10をユーザUが着用する際には、まずパンツ本体11を履き、その後、腰ベルト12を腰部に締め付ける。この際、ベルト本体21の両端側を引っ張って腰ベルト12を締め付け、その状態でベルト本体21の両端部の各面ファスナ31a,31bをそれぞれ中間幅広部22の各面ファスナ31b,31aに接続する。詳しくは、面ファスナ31aを面ファスナ32bに接続し、面ファスナ31bを面ファスナ32aに接続する。これにより、腰ベルト付きパンツ10の着用が完了する。
【0048】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0049】
・ベルト通し部17の内側には、ベルト本体21の第1幅狭部23及び第2幅狭部24が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置されている。ベルト本体21をユーザUの腰部に締め付ける際には、ベルト本体21の長手方向の両端部をそれぞれ中間幅広部22の表面側に導いた状態で締め付け、その締め付け状態でベルト本体21の両端部に設けられた各面ファスナ31a,31bを中間幅広部22の表面側に設けられた各面ファスナ32a,32bに接続する。
【0050】
このようなベルト本体21の締め付け方によれば、ベルト本体21を腰部に1周を超えて巻き付けることができる。このため、1周を超えた長さ範囲において、ベルト本体21の長手方向への伸縮性を発揮することが可能となる。これにより、ベルト本体21の伸縮性による締め付け効果を好適に得ることが可能となる。
【0051】
また、ベルト通し部17の接合部分18は、第1幅狭部23と第2幅狭部24との間に介在されそれら各幅狭部23,24を上下に区画している。この場合、ベルト本体21を腰部に巻き付けた際に、第1幅狭部23と第2幅狭部24とがよじれるのを抑制することができる。これにより、ベルト本体21を腰部に1周を超えて巻き付ける構成にあって、ベルト本体21のよじれによりベルト本体21の伸縮性が阻害されるのを抑制でき、その結果、ベルト本体21の伸縮性による締め付け効果を確実に得ることが可能となる。
【0052】
よって、以上より、腰部を安定した状態で締め付けることが可能となる。
【0053】
・ベルト通し部17は、パンツ本体11の腰周り部14に接合された接合部分18を有し、その接合部分18が各幅狭部23,24を区画する区画部となっている。この場合、ベルト通し部17の一部により区画部が形成されているため、ベルト通し部17とは別に区画部を設ける場合と比べ、構成の簡素化を図ることができる。
【0054】
・接合部分18は、ベルト通し部17の横方向全域に沿って縫製されることにより接合されている。この場合、ベルト通し部17の一部(接合部分18)を縫製することで容易に区画部を形成でき、しかも区画部がベルト通し部17の横方向全域に亘って設けられるため、各幅狭部23,24のよじれを好適に抑制することができる。
【0055】
・ベルト本体21は、第1幅狭部23よりも第1端21a側に設けられ、ベルト幅が第1幅狭部23よりも大きくされた第1幅広部25と、第2幅狭部24よりも第2端21b側に設けられ、ベルト幅が第2幅狭部24よりも大きくされた第2幅広部26とを有している。この場合、第1幅狭部23及び第2幅狭部24がベルト通し部17の内側から抜けにくくすることができる。これにより、腰ベルト付きパンツ10の使い勝手をよくすることができる。
【0056】
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について説明する。
【0057】
図9及び図10に示すように、本実施形態の腰ベルト付きパンツ50は、パンツ本体51と、パンツ本体51に設けられる腰ベルト52とを備える。パンツ本体51の腰周り部54の背面側には、図11(b)に示すように、面ファスナ56が設けられている。面ファスナ56は、腰周り部54の左右方向の中央部に配置されている。なお、本実施形態では、図11(a)及び(b)に示すように、パンツ本体51の外周側にベルト通し部が設けられていない。
【0058】
図12(a)及び(b)に示すように、腰ベルト52は、ユーザの腰部に締め付けられるベルト本体21と、ベルト本体21が通される挿通孔57を有するベルト通し部材58とを備える。ベルト本体21は、上記第1の実施形態と同じ構成であり、そのため、上記第1の実施形態と同じ符号を付している。また、ベルト本体21を構成する各部についても、上記第1の実施形態と同じ符号を付している。
【0059】
ベルト通し部材58は、正面視にて四角形状をなす扁平の部材であり、例えば布材により形成されている。ベルト通し部材58の挿通孔57は、左右両側にそれぞれ開放されている。挿通孔57には、ベルト本体21の第1幅狭部23及び第2幅狭部24が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置されている。なお、挿通孔57が「挿通部」に相当する。
【0060】
ベルト通し部材58には、挿通孔57を上下に仕切る仕切部61が設けられている。仕切部61は、例えば布材により形成され、ベルト通し部材58に縫製により接合されている。この仕切部61により、挿通孔57は、下側孔部57aと上側孔部57bとに仕切られている。下側孔部57aには第1幅狭部23が挿通され、上側孔部57bには第2幅狭部24が挿通されている。この場合、仕切部61は、第1幅狭部23と第2幅狭部24との間に介在されて、それら各幅狭部23,24を上下に区画している。なお、仕切部61が、特許請求の範囲の請求項5に記載の「区画部」に相当する。
【0061】
ベルト本体21の第1幅広部25及び第2幅広部26は中間幅広部22の表面側に導かれている。これにより、各幅広部25,26の面ファスナ31a,31bをそれぞれ中間幅広部22の面ファスナ32b,32aに接続可能となっている。
【0062】
ベルト通し部材58の裏面には、面ファスナ63が設けられている。面ファスナ63は、パンツ本体51の面ファスナ56に着脱可能に接続される。これにより、ベルト通し部材58は、各面ファスナ56,63を介してパンツ本体51(腰周り部54)に着脱可能に取り付けられ、ひいては腰ベルト52がパンツ本体51に着脱可能に取り付けられるようになっている。
【0063】
上記実施形態の腰ベルト付きパンツ50を着用する際には、パンツ本体51にあらかじめ腰ベルト52を取り付けておき、その状態でパンツ本体51を履く。そして、その後、腰ベルト52(ベルト本体21)を腰部に締め付ける。なお、パンツ本体51をまず単体で履き、その後、パンツ本体51に腰ベルト52を取り付けるようにしてもよい。
【0064】
上記実施形態の構成では、ベルト通し部材58の仕切部61が各幅狭部23,24の間に介在されそれら各幅狭部23,24を上下に区画している。そのため、上記第1の実施形態と同様、ベルト本体21を腰部に締め付ける際に、各幅狭部23,24がよじれるのを抑制することができる。これにより、ベルト本体21のよじれによりベルト本体21の伸縮性が阻害されるのを抑制でき、その結果、ベルト本体21の伸縮性による締め付け効果を確実に得ることが可能となる。よって、上記第1の実施形態と同様、腰部を安定した状態で締め付けることが可能となる。
【0065】
[他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0066】
・上記各実施形態では、ベルト本体21の中間幅広部22に各面ファスナ32a,32bを設けたが、例えば各面ファスナ32a,32bのうち一方の面ファスナ32aを第1幅広部25の表面側に設けるようにしてもよい。この場合、腰ベルト12を腰部に締め付ける際、まず第1幅広部25の面ファスナ31aを面ファスナ32bに接続し、その後、第2幅広部26を第1幅広部25の表面側に重ねて第2幅広部26の面ファスナ31bを第1幅広部25の面ファスナ32aに接続するようにする。この場合、面ファスナ32aは中間幅広部22の表面側に配置されるため、面ファスナ31bは「中間幅広部22の表面側に接続される」ことになる。
【0067】
・上記第1の実施形態では、ベルト通し部17の接合部分18(ベルト通し部17の一部)によりベルト本体21の各幅狭部23,24を上下に区画したが、これを変更して、各幅狭部23,24を上下に区画する区画部をベルト通し部とは別に設けてもよい。その一例を図13(a)及び(b)に示す。図13(a),(b)の例では、ベルト通し部66が上下方向の中間部においてパンツ本体11の腰周り部14に接合されていない、つまり、ベルト通し部66が上縁及び下縁においてのみ腰周り部14に接合されている。また、ベルト通し部66の内側には、腰周り部14から突出する複数の突出部68が設けられている。各突出部68は、ベルト通し部66の左右方向(換言すると横方向)に並んでおり、ベルト本体21の各幅狭部23,24の間に介在されている。この場合、各突出部68が、各幅狭部23,24を上下に区画する区画部とされる。
【0068】
なお、上記の例において、突出部68を、腰周り部14から突出させることに代え、ベルト通し部66から突出させるようにしてもよい。また、突出部68は必ずしも複数設ける必要はなく、例えばベルト通し部66の左右方向に延びる線状の突出部を1つだけ設けるようにしてもよい。
【0069】
・上記第2の実施形態の腰ベルト52をパンツ本体51に取り付けず、単品で用いてもよい。この場合、腰ベルト52を腰部の周囲に配置した状態で、ベルト本体21を腰部に締め付ける。ベルト本体21の締め付け方は、上記各実施形態と同様である。したがって、この場合にも、腰部を安定した状態で締め付けることが可能となる。なお、腰ベルト52を単品で用いる場合には、ベルト通し部材58に面ファスナ63を設けない構成としてもよい。
【0070】
・上記各実施形態では、スポーツ用の腰ベルト付きパンツ10,50に本発明を適用したが、骨盤矯正用や姿勢矯正用等、スポーツ用以外の腰ベルト付きパンツに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0071】
10…腰ベルト付きパンツ、11…パンツ本体、12…腰ベルト、14…腰周り部、17…ベルト通し部、18…区画部としての接合部分、21…ベルト本体、22…中間幅広部、23…第1幅狭部、24…第2幅狭部、25…第1幅広部、26…第2幅広部、31a,31b…接続部としての面ファスナ、50…腰ベルト付きパンツ、51…パンツ本体、52…腰ベルト、57…挿通部としての挿通孔、58…ベルト通し部材、61…区画部としての仕切部。
【要約】
【課題】腰部を安定した状態で締め付けることができる腰ベルト付きパンツ及び腰ベルトを提供する。
【解決手段】腰ベルト付きパンツ10のベルト本体21は、中間幅広部22と、中間幅広部22よりも第1端21a側に設けられ、中間幅広部22よりもベルト幅が小さくされた第1幅狭部23と、中間幅広部22よりも第2端21b側に設けられ、中間幅広部22よりもベルト幅が小さくされた第2幅狭部24とを有している。ベルト通し部17の内側には、各幅狭部23,24が互いに反対側から通されて上下に並んだ状態で配置されている。ベルト本体21の長手方向の両端部には、中間幅広部22の表面側に接続可能な面ファスナ31a,31bが設けられている。ベルト通し部17は、パンツ本体11の腰周り部14に接合された接合部分18を有し、接合部分18は各幅狭部23,24の間に介在されて各幅狭部23,24を上下に区画している。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13